げんきいっぱい5年3組 (オリジナル百合)
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11: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/05/29(日) 16:05:19.79 ID:4yJ+Tv6jO
玄関の戸口の前に小さい影が映っていた。小学生くらいの女の子。
じっと直立していたけど、しばらくしてから玄関の新聞受けを開いて、こちらを覗き込んだ。

「あゆむ、起きてる?」

心配そうに言った。
細く、透き通る声だった。
聞いた記憶がある。

「やすは……」

名前を呟いてから、私は呆然と立ち尽くした。
新聞受けから、少しだけ覗かせた瞳が細められる。

「……呼び方」

「え」

「やっちゃんじゃないの? いいけど」

「ご、ごめん」

なぜか謝ってしまう。
彼女は少し拗ねたように、新聞受けを閉じて、玄関を開く。

「まだ、パジャマなの? 時間、大丈夫?」


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