12: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/05/29(日) 16:15:08.65 ID:4yJ+Tv6jO
「が、学校、何時までに行かないといけないんだっけ」
「はい?」
やすはは――やっちゃんは、耳を疑うように聞き返した。
私は、もう一度言った。やすはは首を傾げながら、3班の出発はみんなが揃ってからだから、
何時にというのはないけど、7時30分までに学校に行かないといけない。
だから、30分前には出発できるように集合場所には行かないと、と呆れながら教えてくれて、最後に、
「頭、大丈夫?」
と言ってくれた。
大丈夫じゃないと思う。
思いたい。
「やすは、あの」
今じゃ絶対拝めない、やすはの天然くせっ毛をまじまじと見つめながら、
「思いっきり頬をつねって欲しいんだけど」
彼女は、頷くより早く私の頬を両手で引っ張った。
「いたッ、いたい?!」
「当たり前でしょ? というか、またやすはって」
夢じゃないのか。
やすはの小さな肩を掴む。
「私、小学何年生?」
やすは――やっちゃんは、同じように私の両肩を掴んで、
「5年生」
と、頭がおかしい人を見る目で言った。
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