27: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/05/29(日) 18:59:27.33 ID:4yJ+Tv6jO
「最悪よ。最悪の最悪。もう、行きたくない」
ですよね。
まさに、犬猿の仲。
そんな可愛いものでもないか。
「旅行中は、班で行動しないといけないから、私とやすはもそっちと合流するようには極力するんだけど」
「そうしてちょうだい」
「でも、上林さんも出来る限りみやちゃんと仲良くしてね」
「いやよ」
「……急には難しいよね」
胸がざわつく。
上林さんとみやちゃんが同じ班になってしまったから、あの旅行中の出来事が起こってしまうんだ。
ううん、二人のせいだけじゃない。4人がみんな間違ってしまったんだ。
やすはとみやちゃんに嫌われたくなかったから、でも、それが本当は誰の心にも傷を残す結末にしてしまう。
私は、やすはに何も伝えることができないまま、大人になってしまった。
そのくせ、あの頃に戻りたいと思ってしまった。
だから、私はこんな夢を見てしまっているのかな。
やり直したいと思っているのかもしれない。
わたしは、もう一度やすはに伝えたいことがあるんだ。
「あなた、なんだかいつもと違う」
彼女が言った。
私はどきりとする。
そこで、初めて、私と言う存在を意識されたように感じた。
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