1:名無しNIPPER[saga]
2016/08/17(水) 13:22:56.90 ID:LUIPtknHO
< ガラガラ……ッ
奴隷「……」
その日は馬車に揺られていた。
薄汚い、荷馬車の中。
娘は土汚れに塗れていたが、比較的健康な身体をしていた。
生まれつき丈夫な体質だったからだ。
娘は、奴隷だ。
< カタンッ
< 「そろそろお前の買主の屋敷に到着する、近くの湖で身体を流せ」
小窓を開けて商人の男がそう言う。
娘は無言で頷くだけだった。
2:名無しNIPPER[saga]
2016/08/17(水) 13:29:00.47 ID:LUIPtknHO
馬車を止めた所で娘は降ろされた。
丘の上に湖があるらしく、馬車では行けないのでここからは歩きだと商人の付き人は言った。
3:名無しNIPPER[saga]
2016/08/17(水) 13:35:34.39 ID:LUIPtknHO
男「おい」
奴隷「……!」
4:名無しNIPPER[saga]
2016/08/17(水) 13:40:57.50 ID:LUIPtknHO
男「戻ったか、これに着替えろ」
汚れを洗い落として、先に言われていた通りに裸のまま戻ってくる。
5:名無しNIPPER[saga]
2016/08/17(水) 13:47:34.47 ID:LUIPtknHO
奴隷の娘は馬車に揺られている間に思い出していた。
彼女は生まれた時から奴隷だった。
6:名無しNIPPER[saga]
2016/08/17(水) 13:59:30.19 ID:LUIPtknHO
物心がつく頃、娘は商館の主人に教えられた。
自分は奴隷であり品物であると。
7:名無しNIPPER[saga]
2016/08/17(水) 14:40:56.16 ID:LUIPtknHO
< カタンッ
< ギィイ……ッ
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