15:名無しNIPPER[saga]
2016/08/18(木) 18:11:51.16 ID:QJKB6hJo0
女執事「昔は多くの貴族がこの屋敷へ来たものです、今となっては少々広過ぎる様に感じられるでしょう」
奴隷「昔から続く貴族の……?」
女執事「……」
奴隷の娘は口に手を当てて押さえる仕草をする。
余計な事を聞いたのかと思ったのだ。
娘の顔を見て、女執事は妖艶に微笑んだ。
女執事「そうです、我が主は由緒正しき古くからの貴族です」
女執事「かつては王族とも繋がりがありましたが、現在ではそういった関係は消えてしまいました」
奴隷「……」
女執事「意味が無かったのですよ、他者との繋がりなど」
そう言って、しわがれた老人の声をした女執事は礼拝堂のような広間の奥へ歩いていく。
女執事「我が主は夜まで起きません、貴女にはまず部屋を与えるよう言われております」
女執事「着いて来て下さい……離れないように、お気を付けて」
奴隷の娘は小さく頷いて女執事の姿を追う。
広間を照らす光の配置のせいか、礼拝堂のような広間を抜けた先は見えなかった。
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