【悪魔のリドル】兎角「一線を越える、ということ」
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9:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/21(月) 21:50:55.08 ID:u1xI7N2CO
「上映時間までまだ少しありますね。どうしましょうか、一ノ瀬さん」
「そうだねー……町まで出るの久しぶりだから色々見て回ろっか」
今の自分達は回りの人達からどのように見られているのだろうか。兎角は楽しそうにはしゃぐ晴と柩をぼんやりと見ながらそう考えていた。
少なくとも大罪を犯した罪人とその罪に対して罰を与える執行官には見えていないであろう。そもそも普通に仲良し女子高生四人組と見られているはずだ。
「ほら、兎角さん。行こっ?」
そう言って笑顔でこちらに手を伸ばす晴は間違いなく普通の女子高生に見える。
恐らく誰も気付かないであろう。彼女がこのように手を伸ばすと同時にもう片方の手でポケットの中のスイッチを最大にしたことに。
それに気付いているのは兎角とそんな兎角に笑顔を向ける晴だけであった。
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