鷺沢文香「アッシェンプッテルの日記帳」
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1: ◆ao.kz0hS/Q[sage saga]
2017/10/07(土) 23:46:48.37 ID:mxDxIcFa0
鷺沢文香「偽アッシェンプッテルの日記帳」
ex14.vip2ch.com
の続きです

トリップが変わっていますが同じ作者です
18禁シーンを含んでおりますのでご注意ください


2: ◆ao.kz0hS/Q[sage saga]
2017/10/07(土) 23:48:28.38 ID:mxDxIcFa0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
20〇×年11月25日
◆◇◆◇◆◇◆◇◆

悪くない目覚めでした。
以下略 AAS



3: ◆ao.kz0hS/Q[sage saga]
2017/10/07(土) 23:49:17.91 ID:mxDxIcFa0
本当はあの時からずっと分かっていたのに。
『ソレ』を認めると自分の醜悪な歪さに気付いてしまうから。

目を背けて、自分は不運なだけの普通の人間だと、そう安心するための根拠を探していたのです。

以下略 AAS



4: ◆ao.kz0hS/Q[sage saga]
2017/10/07(土) 23:50:28.85 ID:mxDxIcFa0

自分の歪さを認めてしまえば、あとはもう簡単でした。
胸の裡の黒い衝動にこの身を放り投げ、惰性に任せて転がり落ちるだけでした。
普段どれだけ華やかな衣装で飾られて羨望と賞賛の言葉を受けていたとしても、その正体はただの下卑た倒錯者だったのです。
であれば、体に散らばるもどかしさの総てを下腹部の熱にくべてしまうのは必定でしょう。
以下略 AAS



5: ◆ao.kz0hS/Q[sage saga]
2017/10/07(土) 23:52:03.35 ID:mxDxIcFa0
逡巡と呼べるものがあったのかはもう分かりません。
ただ、毛布の幻影の隙間から漏れ出てくる艶やかな吐息は、まるで私を嘲笑いながらも誘っているように聞こえて…。

私は越えました。

以下略 AAS



6: ◆ao.kz0hS/Q[sage saga]
2017/10/07(土) 23:53:46.78 ID:mxDxIcFa0

ですが翌日の夕方自室に帰ってくると、惨めさに自己嫌悪したことなど綺麗さっぱり忘れてしまったかのように、自然に右手を秘所に伸ばしている自分を発見しました。
数万の文字を追うまでもなく、あの夜を思い出しながら右手を動かすだけで、愛も怒りも悲しみも欲望も諦観もカタルシスも味わえるのですからね。
やらない方が不自然とまで考えていたかもしれません。
初心でナイーブな私にとって、それは正に禁断の果実だったのです。
以下略 AAS



7: ◆ao.kz0hS/Q[sage saga]
2017/10/07(土) 23:54:53.83 ID:mxDxIcFa0
そして三日前のことです。
夕方というよりは夜の時間帯のことでした。

いつものように用も無いのに事務所のソファに陣取り、デスクでお仕事に励むPさんを視界の隅で視姦していたのですが、そこに美波さんがやってきました。
平静を装いつつ2、3の言葉を交わしたところ、大学のレポートの進みが芳しくなく、かといって自室では集中できないので、事務所でやるために来たのだとか。
以下略 AAS



8: ◆ao.kz0hS/Q[sage saga]
2017/10/07(土) 23:56:21.80 ID:mxDxIcFa0
一瞬、踵を返して事務所に戻り、二人が何食わぬ顔で連れ立って退社する様子を観察したいという欲求が湧きました。
しかし、私がいる限り二人はいつまでも帰らないか、もしくは私の目の届かない外で落ち合うことにするかも…。

駄目です。
それではあまりに勿体ない。
以下略 AAS



9: ◆ao.kz0hS/Q[sage saga]
2017/10/07(土) 23:57:37.85 ID:mxDxIcFa0
怖気を禁じ得ないほどに、フロアは薄暗くなっていました。
フロアに入ってすぐのエレベーターホールは天井の小さなライトで照らされていました。
ですが事務所へと続く廊下は完全に消灯されているということが、その場で分かりました。
エレベーターホールのライトはいわゆる常夜灯なので、つまり普通に考えれば、このフロアにはもう誰もいないはず。
ひょっとすると非常階段を上っている間に入れ違ったのかもしれない、という考えも浮かびました。
以下略 AAS



10: ◆ao.kz0hS/Q[sage saga]
2017/10/07(土) 23:59:22.02 ID:mxDxIcFa0

“だめ…だめです………Pさん”

声音の鮮明さが増したのと知った名前の登場で、私の興奮は早くも最高潮に達しようとしていました。
声の主は当然の如く美波さんで、しかも何やら『ダメナコト』を始めようとしているご様子。
以下略 AAS



11: ◆ao.kz0hS/Q[sage saga]
2017/10/08(日) 00:00:46.26 ID:1nHzinqN0
早く入れたい。早くPさんのペニスで私の中をかき混ぜたい。
その瞬間を今か今かと待ちながら、中指と薬指の先端を膣口にあてがっていました。

“きて…Pさん…”

以下略 AAS



12: ◆ao.kz0hS/Q[sage saga]
2017/10/08(日) 00:03:01.72 ID:1nHzinqN0
視界に散っていた火花が治まり始めた頃、私は自分の今の状態を思い出しました。
私は女の子座りで、涙と涎と鼻水を垂らしながら股間を弄っていたのです。
二人がすぐに出てくるということはないでしょうが、ゆっくりしていて良い筈がありません。
しかし、半脱ぎのストッキングとショーツを直そうと思った矢先、美波さんの驚きの声がそれまでよりもよく聞こえました。

以下略 AAS



13: ◆ao.kz0hS/Q[sage saga]
2017/10/08(日) 00:06:21.22 ID:1nHzinqN0

額の鈍痛に気付くと同時に血の気が引きました。
確実に気付かれました。
その証拠にドアの向こうでは、短い悲鳴と慌ただしく着衣を正すような音がしました。
私もぼんやりとしていられません。
以下略 AAS



14: ◆ao.kz0hS/Q[sage saga]
2017/10/08(日) 00:07:58.30 ID:1nHzinqN0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
20〇×年11月26日
◆◇◆◇◆◇◆◇◆

そして次の日の22時。
以下略 AAS



15: ◆ao.kz0hS/Q[sage saga]
2017/10/08(日) 00:09:13.52 ID:1nHzinqN0

“あんな場面に遭遇した私はこれからどう生きてゆけばいいのですか?
 貴方たちの喘ぎ声が耳にこびりついて離れないのですよ?
 貴方たちの交わる姿のイメージが頭の中でで膨れ上がってパンクしそうなのですよ?
 でもこれは私が無知だからです。無知ゆえに際限なく想像を膨らませてしまうのです。
以下略 AAS



16: ◆ao.kz0hS/Q[sage saga]
2017/10/08(日) 00:11:13.94 ID:1nHzinqN0
ですが、三日前の私は猿沢文香でしたから…。
疑問点を明らかにする時間すら煩わしく、ただ“早く始めてください”と切って捨ててしまったのです。

いち早く覚悟を決めた風の美波さんが立ち上がり、Pさんを抱き締めました。
状況の理解が追い付いていないPさんは素っ頓狂な声を上げましたが、それも美波さんが唇で塞いでしまいました。
以下略 AAS



17: ◆ao.kz0hS/Q[sage saga]
2017/10/08(日) 00:13:15.13 ID:1nHzinqN0
凹と凹の嵌め合わせ方を何度も変えた二人が、唇を離し見つめ合った後、私の方を見てきました。
二人の唖然とした顔。
彼らの視線は私の顔と下半身を行ったり来たり。

私は気付かぬうちに、スカートの上から両手で揉み込むように股間を弄っていました。
以下略 AAS



18: ◆ao.kz0hS/Q[sage saga]
2017/10/08(日) 00:16:01.69 ID:1nHzinqN0
美波さんの奥まで入ったPさんは私へ振り向き、何事かと恐る恐る尋ねてきました。
そのPさんに対して私は『ごめんなさい。もういいです。十分です。もうたくさんです。私が悪かったです。これ以上はしなくてよいです。赦してください』と、そう言うつもりでした。
本当にそう言うつもりだったのです。だのに。

“何を止まっているのですか!? 早く動いてください!”
以下略 AAS



19: ◆ao.kz0hS/Q[sage saga]
2017/10/08(日) 00:17:29.64 ID:1nHzinqN0

しばらくすると暴力的なまでの絶頂の波も引いて、視界が開けてきました。
二人は私を見ていました。
美波さんは相変わらず憐れみの表情で。
Pさんは目を細め、まるで汚物を見ているかのよう。
以下略 AAS



20: ◆ao.kz0hS/Q[sage saga]
2017/10/08(日) 00:19:59.50 ID:1nHzinqN0

ただでさえ垂れ目がちな目をもっと垂らして、一体何をその瞳に映していたのでしょうか…?
唇を尖らせて濁った喘ぎ声を出している様は、最早下品と言う他ありませんでした。
彼女のそのオゲレツな表情を見るまでは、一言二言くらいの野次は飛ばしてみようと思っていたのに…そんな底意地の悪い考えは霧散してしまいました。

以下略 AAS



21: ◆ao.kz0hS/Q[sage saga]
2017/10/08(日) 00:21:39.23 ID:1nHzinqN0

私はようやく自分の間違いに気づきました。
こんなことをいくらしていてもダメだったのです。
どれだけ二人の感情を追体験しても、どれだけ深く絶頂しても…、私が真に求めていたモノは、決して得られないのだということに気付いたのです。

以下略 AAS



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