初夏のアライ実験
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2018/04/26(木) 00:59:00.84 ID:TNiWWlEu0

晩春の季節。森の中で新たな生命が生まれようとしていた。

アライさん「…う、産まれるのだぁ…!」

人間界であまりに増えすぎてしまった‘害獣‘アライさんの誕生である。ヒトの形をして、ヒトの言葉を話すが、アライさんはヒトの心を理解できない。よって、獣のように森にすみ、暮らしているのである。



夏休みが始まった。ある一人の大学生が車で山を登っていた。某県内の山のふもとに暮らす祖父を訪ねたのであった。

ワンボックスの軽自動車のエンジンを止め、木造建築の家のインターフォンを鳴らした。

おじさん「よく来たな、俺君」

俺「ああ、お世話になるね、おじさん」

おじさん「夏休みの間はここを自分の家だと思って、ゆっくりするといい。ただし、俺には畑作業を手伝ってもらうよ。」


俺「もちろんやるよ。」
俺は久々に会った祖父との会話を弾ませ、家に入っていった。祖父の家は古いが、実に清潔感のある立派な一軒家であった。まだこの時は、俺は平凡な夏休みを送るのだと思っていた。しかし、このひと夏は俺の人生を大きく変えるものとなるのだが、もちろんそんなことは知る由もない…






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