39:名無しNIPPER[saga]
2019/01/16(水) 02:23:37.63 ID:AQjaemd70
桃子「そうなのかもって思ったのは、前に夜想令嬢の稽古を見学させてもらったとき」
桃子「千鶴さんも、莉緒さんも、恵美さんも、朋花さんも、昴さんも……みんな初めての通し稽古とは思えない立ち振る舞いだった」
桃子「まだ舞台監督さんともちゃんとすり合わせてないのに……あれはどう考えても、お姉ちゃんの教え方が良かったからだよ」
P「教えるのが上手いからといって経験者とは限らないでしょう。逆も然り」
桃子「もう屁理屈言わないで。ごまかしたところで、どのみち桃子は事実だって思ってるんだから。このまま黙ってるか本当のことを言うか、どっちかにして」
P「……ええ。その通りだよ。私は女優――いいえ正確には“女優を目指していた人”だった」
桃子「目指していたって……結局女優にはなれなかったってこと?」
P「切符は手に入れたし、列車にも乗り込めた。ただ目的の駅まで辿り着く力がなかった。それだけのことだよ」
P「それで進路に困っていたときに、大学の先輩――765プロの前のプロデューサーが誘ってくれて……後は桃子も知っているとおりだよ」
桃子「そう……なら、隠していたのはどうして?」
P「隠してたというか、夢を追いかけてる女の子を支える仕事を、夢を諦めた女がやってるっていうのもちょっと変な話でしょ。まあそんな感じで――」
桃子「弱いところを見せたくないからだね」
P「……言ってくれるね」
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