41:名無しNIPPER[saga]
2019/01/16(水) 02:24:55.42 ID:AQjaemd70
〜回想〜
先代P「なあ、今の子のこと、君はどう思った?」
P「中谷育ちゃんですか――歳の割に受け答えもしっかりしていて、笑顔も可愛らしい子でしたね」
P「ただ、10代前半では既に採用が決まっている箱崎星梨花ちゃんがいます。彼女と並んだときに見劣りしないかといえば、私は正直微妙だと思います」
先代P「それはどうかな? 習い事をたくさんしているみたいだし、基礎能力も高いと思うけどな」
P「幼くしてこういうオーディションに出てくる子は大概そういうものですよ。最終的に物を言うのは、一目で見る者を惹きつけられるインパクトかと」
先代P「俺は惹きつけられたぞ。というか、絶対にあの子を囲っておくべきだ。間違いなく大物になる。誰かの太陽になれる子だ」
P「太陽……ですか?」
先代P「一緒に過ごすようになればきっとわかるようになるさ。君も彼女と一緒に成長していけばいい」
P「……」
先輩が言っていた言葉の意味は、程なくして私にも理解できた。
育は日陰の奥にしまい込んでいた私の心の底にさえ、その光を届けてきた。
キャンディみたいにキラキラしているのかと思えば、ひとたび近づくと焼き尽くされそうになる。そんな強い光だ。
いつしか育は、私の太陽になっていた。
59Res/65.86 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20