【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【6頁目】
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19: ◆QhFDI08WfRWv[saga]
2021/12/05(日) 21:12:40.47 ID:FedYBPuSo

陽乃「何のために?」

美佳「何かの為ですよ」

言ったじゃないですか。と、美佳は繰り返す。

美佳自身は断言できる何かがあるからこそ覚悟が出来ているはずだが、

その何かがそれを必要としている自信がないのかもしれない。

陽乃「その何かが何なのかを聞いているのだけど」

美佳「それを答えて、意味がありますか? もしかして、私の理由を奪うつもりなんですか?」

陽乃「はぁ?」

美佳「久遠様は精霊と繋がって、私の尽くす理由を知って……そして、殺すつもりなんですよね?」

陽乃「そんなことして私にどんな意味があるって言うのよ」

余計に恨まれるし、

面倒なことになるだけではないかと、陽乃は美佳を訝し気に見つめる。

陽乃は確かに、今は失うものなんてほとんどないけれど、

そんな無駄なことはしたくない。

何より、出来る状態ではない。

陽乃「私をどう見てるのかなんて別に興味はないけど、でも、わけのわからないことを押し付けてこないで頂戴」

美佳「押し付けているつもりはありません」

陽乃「私が何か事を起こすことを期待しているじゃない。違う? 今だって、貴女を殺すことを期待してる。それが大義名分にでもなるって感じ」

美佳「……」

陽乃「でも生憎と私、人に期待されるのって……大っ嫌いなの」


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