【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【6頁目】
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20: ◆QhFDI08WfRWv[saga]
2021/12/05(日) 21:55:32.09 ID:FedYBPuSo

美佳「っ」

驚きに目を見開いた美佳は跳ねるように動く

パイプ椅子がガタンっと音を立てて倒れる。

怯えた表情を浮かべている美佳を、陽乃はただじっと見つめて。

陽乃「本気で死んでも良いと思っていないなら、死んでもいいとか言わない方が良いわ」

美佳「私は本気で言ってます!」

陽乃「なら、そんな逃げ腰にならないべきよ」

死んでもいいと言うのは口先だけではないのだとしても、

本心では、生を諦めきれていないのだろう。

陽乃「無意味だわ」

美佳「そんなことありません! 私が……私が頑張れば、絶対……郡様のお役に……」

美佳は握った拳を震わせながら、

強く歯噛みしているような険しい表情を浮かべる。

朝を含めて、一番感情が表れていた。

郡様とは、他にいなければ郡千景のことだろう。

彼女に認めて貰うことを、人生の目標にでもしているのか

それとも、彼女の役に立つことを目標にしているのか。

いずれにしても――


1、馬鹿じゃないの
2、その下らない理想に私を巻き込まないで頂戴
3、他人の評価がそんなに大事なの?
4、もっと違う努力しなさいよ


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