過去ログ - イタリア百合提督「着任しました」
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20: ◆b0M46H9tf98h[saga]
2016/12/29(木) 02:06:15.21 ID:gL06fQW50
ガチャ…ライモンがドアを開けてくれる。

提督「へえぇ…」

作戦室は他の部屋よりずっと近代的で、電子機器に悪い影響がないように冷房がきいている。周囲には鎮守府のフェーズド・アレイ・レーダーのディスプレイ、最高司令部や各地に向けた軍用通信機器、民間船舶向けの一般通信機器、中央には古めかしい大きな机をいっぱいに占領している地中海の地図。壁には「艦娘」たちの一覧が並んでいる。

ライモン「どうですか?一通りの機器はそろっているかと思いますが」

提督「十分すぎるくらいよ。こんなに立派な設備、自由に使わせてもらったことなんてないもの。それにほとんど自動化されているのね…すごいわ」

ライモン「ええ、わたしたちは自分のことで精一杯ですし、「妖精さん」はどうもこういった電子機器は不得手のようで…」

提督「それに少しでも指揮能力がある士官は、軒並み鎮守府に派遣されているものね…深海側の数の多さにはあきれるしかないわ」

ライモン「まあ、ここはタラント基地のおかげで制海権を取っていますから、たいていは静かなものですが」

提督「そうらしいわね。タラントにいる同期が言ってたわ…それで、と」

ライモン「あ、はい。艦娘のリストでしたね。こちらです」

提督「どれどれ…空母は…なし、と。まあ大戦中には一隻も完成しなかったし、太平洋みたいな空母決戦はあまりなかったものね」

ライモン「ですが、建造すれ正規空母アクィラと補助空母スパルヴィエロが仲間に加わりますよ」

提督「二隻とも元は客船なのよね。そうね…艦娘としていろいろさせてあげたいし、資源が溜まり次第建造しましょう」

提督「では戦艦は…コンテ・ディ・カブール級の二隻にアンドレア・ドリア級の二隻、と。新戦艦のリットリオ級はいないけど、まぁ、しばらくはこれで充分ね」

ライモン「クスッ…きっとドリアさんはもう見分けられますね」

提督「ふふふ、そうね。それと、彼女の隣にいたのは妹のカイオ・デュイリオね。なんだか優しそうな顔の娘だったわね」

ライモン「大戦中は大して損害も受けなかったですし、A・ドリア級は戦後もイタリア海軍を支えてくれましたからね。落ち着いた方ですよ。わたしとも仲良くしてくれます」

提督「でもあの若々しさ…第一次大戦型の戦艦には見えなかったわ…」(すごい「わがままボディ」っていう感じだったもの)

ライモン「何しろ1916年生まれですもんね…同年代でいうと日本の金剛型くらいですか?彼女も日本の「艦娘」として生まれ変わったそうですが、いったいどんな感じの人なんでしょうね?…それにしても、1930年代に大改装したとはいえうらやましいです…脚も長いし、女優さんみたいですよね。ソフィア・ローレンみたいな色っぽさです」

提督「ソフィア・ローレン…なかなか古いわね…じゃあ、ジーナ・ロロブリジーダとか知っているのかしら」

ライモン「もちろんです。彼女、とっても色っぽくて、当時の水兵さんたちはみんなブロマイドとかもっていたんですよ」

提督「私のお父さんの世代だわ…さ、続けましょう」

ライモン「次は巡洋艦ですね。対フランス戦を意識して、巡洋艦は優勢を維持していたんですよ」

提督「士官学校時代の教科書に書いてあったわ。圧倒的なイギリス地中海艦隊相手によく戦ったものよね」

ライモン「全くです…でもなんか変なかんじですね。自分たちの過去を振り返れるなんて」



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