怖い話を書いていくスレ

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20 :12 :2013/08/27(火) 23:24:16.51 ID:EqSYaYey0
子供を失い、顔にずっと包帯を巻いたままの生活を余儀無くされた奥さんは、酷く、とても酷く悲しみました。

それでも、旦那さんに励まされ、辛い治療にも耐えて、入院生活を送っていました。

が、旦那さんが、ある時からぱったりと来なくなりました。

奥さんは、すぐに、『ああ、あの人は私を捨てたのだ』と理解しました。

奥さんの悲しみようは、それは酷いものだったそうです。
21 :12 :2013/08/27(火) 23:26:30.99 ID:EqSYaYey0
子供を失い、顔も大怪我で醜くなった私を、あんなに愛し合ったあの人は捨てたのだ。

そう、うわごとのように呟き続けていたそうです。
22 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2013/08/28(水) 20:47:21.28 ID:V0ZG11zw0
それから、数ヶ月後。とある女性が、お産の為に入院してきました。

彼女の旦那さんは、毎日のように奥さんの元に足を運びました。

最初は普通に入院生活を送っていましたが、ある時、奥さんが、

「ねえ、ちょっとこの部屋嫌なんだけど」

「え?どうしたんだよ」

「何か、誰かに見られてる気がするの」

そんなことを言ったそうです。

でも、旦那さんは、

「お産の直前で、気が張ってるんだって。大丈夫だよ」

と、そう宥め、

「また明日来るから」

そう言って、帰りました。
23 :12 :2013/08/28(水) 20:53:41.32 ID:MkknJP+f0
その日の晩。

宿直だった看護師が見回っていると、その妊婦さんの部屋の扉が開いている。

こんな時間に妊婦さんが一人きりでどこに行ったんだろう?

そう思い、部屋に入り、

「○○さん?いらっしゃいますか?」

と声を掛けると、返事は無い。

でも、布団の上にぼんやりと人のシルエットは見えるんです。

「○○さん、ちゃんと布団をかけて寝ないと、風をひいちゃいますよ?」

そう声を掛けて、枕元の明かりを点けると、
24 :12 :2013/08/28(水) 21:05:42.46 ID:oUeQb97G0
「きゃあああーーーー!!!」

看護師さんは驚いた。

その妊婦さん、顔の皮を全部鋭利な刃物で切り取られてるんだ。切り取った皮膚で、お面を作るみたいに。

急いで、他の先生方や看護師達に伝えて、警察にも通報したんです。

それで、その騒ぎの中、一人の先生が、

「そうだ!○○○号室の患者さんはいるか!?」

と、事故で顔を酷く怪我した女性の部屋を言い、その先生も含めて数人で確認しに行きました。

すると、その部屋にいないんです。

「急いで彼女を捜せ!」

ということになり、病院内をあちこち駆け回って捜しました。

そして、しばらくして、一人の若い医師が、

「い、いました!」

と、彼女を見つけました。


















彼女、霊安室で首を吊って自殺してたんです。

自分の顔に、切り取った妊婦さんの顔を貼り付けて。
25 :12 :2013/08/28(水) 21:09:40.55 ID:oUeQb97G0
足下には、メスが一本落ちていて、後で、手術室から一本メスが無くなっていることに気付きました。





その後、顔を切り取られた妊婦さんも、お腹の子供も助かりませんでした。








幸せだったはずの二人の女性。

彼女たちの幸せは、一瞬で消え去ったのです・・・
26 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします(チベット自治区) :2013/08/30(金) 00:57:52.56 ID:0Pi5YRIO0
今日は怖い話書かないの?
27 :>>1 :2013/08/30(金) 02:13:31.52 ID:i3kPOzMv0
>>26
どうだろう……?
28 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします(京都府) [sage]:2013/08/30(金) 02:43:56.77 ID:71FlimaMo
>>26
はよ
29 :12 :2013/08/30(金) 10:32:41.59 ID:HOggt4YU0
昨日は寝ちゃってました。すいません。


今日は昨日の分も含めて二つほど投下しようと思ってます。

よろしくお願いします
30 :12 :2013/08/30(金) 10:39:05.16 ID:HOggt4YU0
とある大学生のグループが、ある時、富士の樹海に肝試しに行こう、って話になった。

男女三人ずつのグループで、深夜にでも行って、肝試しをしよう、って。

それである日、富士の樹海まで出掛けていった。

富士の樹海って、自殺の名所なんだ。年間で結構な数の自殺者が出る。

それを、毎年秋頃になると、警察がやってきて、遺体を回収していくんだって。

そんな話をしながら、樹海の脇の道路、一時駐車用に取られたスペースに車を停めて、深夜の樹海に着いた。
31 :12 :2013/08/30(金) 10:47:15.69 ID:HOggt4YU0
それじゃあ、行こうか。 なんて言って、六人はガードレールを乗り越えて、樹海に入って行った。

その時、空は晴れていて、大きな月が出ていたんだけど、樹海の中には月の光なんて届かなかった。懐中電灯を四人が持って、あとの二人はカメラを持って、先に進んだ。

「思ったより怖いな」

「ねえ、もっとちゃんと照らしてよ!」

なんて話ながら先に進む。

すると、ビデオを撮影してた奴が、

「なあ、この茂みの先がどうなってるか、実況してきてくれよ」

なんて言って、一人の女の子を一人で行かせようとしたんだ。

その方が後で映像見たとき楽しいだろうから、って。

他の皆も、せっかく肝試しに来たんだから、ってなって、女の子でジャンケンして、負けた子が、奥に行くことになった。

怖いし、何があるか分からないから、ってことで、体にロープを巻いて、端をこっちが持った上で、奥に進ませた。

しばらく進んで行くと、懐中電灯の灯りが辛うじてチラチラと見えるだけで、その女の子は見えなくなった。
32 :12 :2013/08/30(金) 10:59:54.05 ID:HOggt4YU0
「どうだー?何かあったかー?」 

「いいえー!何もないですー!」

そうやって絶えず声を掛け合いながら、先に進ませた。でも、結局何も無かったらしく、すぐに戻ってこさせた。

すると、

「もう。途中何度かロープ引っ張ったでしょう。お腹に食い込んでちょっと痛かったですよ」

なんて言うんだ。でも、もちろんそんなことはしてない。

そう言うと、

「え、でも、本当に何度かくいっ、くいって」

なんて言う。結局、途中で枝にでも引っかかって、そう感じたんだろうなんて結論に落ち着いて、先に進むことにした。

そしてそのまま先に進むと、少し開けた場所に出た。人六人で入っても、まだいくらか余裕があるくらいのスペースの広場みたいなのが出来ていたんだ。

そこは木が何本か切り倒されて出来ている場所で、誰かが人為的にやったんだと分かった。

それで、回りを見渡すと、『自[ピーーー]るな!』、『命は大事に!』なんて看板が立っている。

「うわ、いやだなあ」

「何か夜に見ると気味が悪いね」

なんて言っていると、右手の方にある木々が、赤いネットで囲まれているんだ。そのネットで輪っかを作るみたいに。

ああ、この中に遺体があったんだなあ、って、何とはなしに理解したんだ。警察が目印に囲っておいたんだな、って。
33 :12 :2013/08/30(金) 11:02:55.36 ID:HOggt4YU0
それで、一人が、「じゃあ、この中で写真撮ってくる」って言って、ネットの中に入っていったんだ。

中で、デジカメをパシャリ!って、何枚か撮ってきた。

まあ、それは後で皆で見よう。そう言って、もっと先へ進もうとした。

その時
34 :12 :2013/08/30(金) 11:04:26.75 ID:HOggt4YU0





































ぅおんおんぅおんおんおんうおんうおんぉんぅおんうぉんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅおん
35 :12 :2013/08/30(金) 11:04:53.81 ID:HOggt4YU0











そんな音が聞こえてきた
36 :12 :2013/08/30(金) 11:09:40.74 ID:HOggt4YU0
最初は、皆バイクか何かの音だと思った。

でも、よく聞くとそうじゃない。道路から結構離れているし、何より、樹海の奥から聞こえてくる。

それに、これ、女の声じゃないか?って。老婆の声に聞こえないか?って。

そう言っている間に、声はどんどん近付いてくる。

うわあ!

皆叫んで、走って来た道を戻った。

もう無我夢中で走った。

途中、誰かとはぐれたりなんかしたら最悪だから、皆で誰かしらの手や服を掴んで走った。

途中途中で結んできたロープを辿って、なんとか、車にたどり着いた。
37 :12 :2013/08/30(金) 11:20:57.46 ID:HOggt4YU0
大慌てで車に飛び乗って、やっと一息つく。

「気持ち悪かったな・・・」

「もう早く帰ろうよお・・・」

中には泣き出す子もいた。あんなに怖い思いをしたんだから、それとそうだろう。

まあ、取り敢えず撮影した物を見ちゃおうぜ、って言って、デジカメを確認し始めたんだ。

まあ、写真は問題無さそうだった。途中で撮っていた写真も、特に何も写ってなかったし。

でも、あの一枚。ネットの中で撮ったやつは違った。

いるんだ。一人二人じゃない。沢山、ぶわあ、って、写ってるんだ。

皆言葉を失った。あちこちに、男、女、子供、色んな影が写ってる。

それだけじゃない。

画面は、男の顔が大アップで写ってたんだ。

もし、霊が見える人が撮影するところを見ていたら、きっと驚いただろう。

霊の顔の真ん前、男の霊の顔の鼻先につくくらいの距離でカメラを構えていたんだから。
38 :12 :2013/08/30(金) 11:44:26.58 ID:HOggt4YU0
もう、流石に皆黙っちゃって、何も話せない。それでも、なんとか、

「もう行こうぜ」って一人が言って、「そうだな」、って、エンジンをかけたんだ。

すると、

「あれ?エンジンかけてなかった?」

って、女の子の一人が言う。

「いやかけてないよ」

そう言って気付いた。

今まで、エンジンみたいな音は聞こえていたんだ。だから、エンジンをかけていたものだと勘違いした。

皆凍り付いた。

車の外、樹海の中から、
39 :12 :2013/08/30(金) 11:45:03.35 ID:HOggt4YU0




















ぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅんおんぅおんぅおんうぉんおんぅ
























40 :12 :2013/08/30(金) 11:46:10.96 ID:HOggt4YU0
うわあ!!

そして、慌てて車を出して、逃げ帰ったらしい。

後で思い返せば、あの謎の音。

お経だったそうです
41 :12 :2013/08/30(金) 17:43:18.09 ID:HOggt4YU0
二作目に行きたいと思います。
42 :12 :2013/08/30(金) 17:49:46.68 ID:HOggt4YU0
これもまた、大阪での話なんですけどね。

とある大学の映像研究部が、ある時、廃線になった線路を撮りに行こう、って話になったそうです。

その大学から、ちょっと遠い山中にある廃線で、結構昔の物らしい。

そこには、いい感じに古びたトンネルもあって、その中の映像も撮りたい、って言って、ある時、出掛けていったそうです。

それで、いざ撮ってみると、これがまたいい感じに撮れる。昼間は、寂れた、何とも言えない雰囲気を持つ画が。夜は、そこはかとなく不気味な画が。

これは面白いぞ、ってことになって、部長さんが、トンネルの中に入って撮ってみよう、と言った。

夜にトンネルの中に入り、左右の壁際に等間隔でロウソクを立てて、その間の線路を、女の子が一人奥に向かって歩いていく。

そんな映像を撮ったらしいんです。
43 :12 :2013/08/30(金) 17:59:13.89 ID:HOggt4YU0
撮影が終わり、皆で確認すると、これが中々いい映像になった。

とても不気味で、そのままホラー映画のワンシーンに使えそうなくらい。

おお、やったなあ!

よく撮れたな!

皆でそう言い合っていると、一人の部員が気付いた。 

あ、でもこれ駄目ですよ、って。

え、何でだよ?と聞くと

だって、子供が映り混んじゃってる、って言う。 

は?となり、部員が指を指す部分を見ると、画面の右側。カメラから6,7メートルのところに、確かに向こうを向いた男の子らしい後ろ姿が映っている。

それで、「あの時、子供なんかいたか?」って聞くと、もちろんいなかった、ってなる。

そもそもおかしいんだ。撮影したのはもう日付も変わるような時間帯だったし、あそこは結構山奥で、近くに民家なんかなかった。

それなのに、男の子があんな所にいるわけがない。そもそも、いたらすぐに気付くだろう。

そう言っていると、その部員が、「じゃあ、これ、本物の心霊映像?」なんて言って、うわあ!ってなった。

やばいよ、こんなはっきり撮れちゃったよ、なんて言いながらも、あまりによく撮れているから、お蔵入りにするのも惜しくて、その年の文化祭で、発表することにした。
44 :12 :2013/08/30(金) 18:18:18.80 ID:HOggt4YU0
その年の文化祭、映像研究部の発表は大盛り上がりだった。

お客さんの口コミを聞いて、また新しいお客さんがやってきて、てんてこ舞いの盛況ぶりだった。

この映像怖かったな!

ああ、あの後ろ姿、不気味だったよなあ。

なんて、帰り際のお客さん達の感想を聞くのも楽しかった。

でも、何回目からかの公開のあと、部長が慌てて公開を止めさせた。

その時入っていたお客さん達には、機材の故障と言い、何とか帰ってもらった。

そして、急いで部員を集めた。
45 :12 :2013/08/30(金) 18:19:58.47 ID:HOggt4YU0
「部長、どうしたんですか?」

そう、部員の一人が聞くと、

「お前ら、気付いたか?」

と、部長が言う。

「何にですか?」

と聞くと、

「なあ、最初、男の子は、後ろ向いていたよな?」

「ええ、そうですね。奥を見ていました」

「でも、その男の子、段々とこっちに振り向いているんだよ・・・」

ええ?ってなる。まさかそんな、って。

でも、

「嘘じゃない。再生する度に、振り向いて来てる。お客さん達の評価、聞かなかったか?」

そう言われて、はっとなる。

「あの後ろ姿が怖い」という評価、いつの間にか、「あの斜めに映り混んだ姿が」という評価になり、ついさっきの再生の後は、



「横顔が」


そう言っていたお客さんがいた。

ええ!? 本当に!?

そうなり、部長が、

「じゃあ、最後にもう一度、俺達だけで確認するぞ」

と言って、再生した。

すると、
46 :12 :2013/08/30(金) 18:20:54.98 ID:HOggt4YU0




男の子は、薄い笑顔を浮かべて、もう殆どこちらを見ていた。顔の左半分は完全に見えた。





うわあ!って言って、慌てて停止して、ビデオテープを抜き取った。

部長は、「これ、完全に振り向いたとき、絶対何かが起こる気がするんだ」

そう言い、処分したいけど、したらしたでまた何か起こりそうだから、厳重にしまって、倉庫の奥に入れておけ、って。

そういうことになった。


そのテープ、今も大学の倉庫に眠っているかもしれないんです・・・
47 :>>1 [sage]:2013/08/31(土) 00:20:58.69 ID:HmbdYgwv0
怖い…ガクガクブルブル
48 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします(関東・甲信越) :2013/08/31(土) 23:04:54.67 ID:DIi/o1pAO
今日の怖い話まだかな
49 :12 :2013/08/31(土) 23:17:24.37 ID:gs4aZe600
はいどうも、12です。いい感じの時間帯になってきたので、そろそろ投下しようかと。

いやあ、SSと並列で進めるって辛いですねー・・・。

では、今回は『開かずの間に現れる親子』。

今夜も、よろしくお願いします。
50 :12 :2013/08/31(土) 23:20:47.19 ID:gs4aZe600
これは、仲のいい男子学生四人が体験した話です。

ある時、男子学生四人組の内の一人が、

「なあ、今度の休みに旅行に行かないか?」

って言い出した。他の奴らも、

「おお、いいな」

となり、泊まり掛けで旅行に行くことにした。
51 :12 :2013/08/31(土) 23:32:32.04 ID:gs4aZe600
それで、お金に余裕があるわけでは無かったから、とにかく安い宿にしよう、ってなった。

それと、スキーもしたい、ってことで、長野県のとある旅館に泊まることにした。

そして、いざその旅館に着くと、結構古くて、雰囲気がある。昔ながらの宿屋、って感じで。

着いたのが夕方だったから、チェックインと夕飯を済ませると、皆すぐに風呂に入って寝ることにした。
52 :12 :2013/08/31(土) 23:39:31.25 ID:gs4aZe600
そして次の日、いざスキーに行こう、ってなって、宿から近くのスキー場まで、バスで行ったんだ。

皆楽しんで、じゃあ戻ろうか、ってバスに乗って戻っていると、一人が、ここで降りようぜ、って言って、宿の最寄りのバス停の一つ前で降りた。

「何でここで降りるんだよ?」

と、聞くと、

「ほら、あそこ」

って指を指す。

そこは、小高い丘みたいになっていて、石碑が三つ立ってるんだ。

「ここから見る風景って綺麗なんじゃないかな、って思ったんだよ」

そう言って、四人で丘の上に登った。

確かに、そこから見える景色は綺麗だった。

「あ、あそこに俺達が泊まってる宿が見える」

なんて言ってたんだ。

でも、一人がふと、

「なあ、この石碑、何て書いてある?」

と言った。

え?、となり、皆で見るけど、字がもう削れていて、読めなかった。

「なんか、変な感じだよな」

そう言って、詮索を止めて、帰った。
53 :12 :2013/08/31(土) 23:49:10.08 ID:gs4aZe600
そして、宿に戻って、皆で夕飯を食べた後、トイレに行っていた一人が戻ってきて、

「なあ、開かずの間っぽいのがあったんだけど!」

って言う。

ええ?本当かよ?って聞くと、

「本当だって!ほら、風呂場に行くとき、従業員意外立ち入り禁止の廊下があっただろ?」
 
って言うから、

「ああ、あったな」

って言う。

「さっき、トイレに行く途中に通ったら、奥に一つ部屋が見えたんだよ」

あったか?そんなの。さあ? なんて言っていると、

「あったんだって。それで、気になってその部屋の前まで行ったんだよ」

ええ。お前何してるんだよ。宿の人に怒られるぞ。って言うと、

「いいから聞けよ。それで、部屋の前に行くとな?その部屋の襖、南京錠で鍵が掛けられてるんだよ」

って言う。襖にどうやって南京錠なんか掛けるのか、って聞いたら、襖に直線穴を開けて掛けているらしい。

「な!? 明らかに開かずの間だろ!」

って言った。

「で? どうすんだよ」

って聞くと、見に行こう!って言う。

どうする?なんて聞くと、まあ、やることもないし、ってことで、見に行くことになった。
54 :12 :2013/08/31(土) 23:53:09.29 ID:gs4aZe600
それで、いざその部屋の前に行くと、なかなか立派な部屋だった。

「うわ、こんなに広い部屋、いくら掛かるんだろう?」

なんて言いながら、襖を直接外して、中に入った。

途端。

寒い。とにかく寒い。窓が開いている訳じゃないし、廊下まで暖房がかかっているはずなのに、この部屋は異常に寒いんだ。

「お、おい。何かここ、寒すぎないか?」

「ああ、寒いな」

なんて言いながら、部屋をうろつく。

するといきなり、
55 :12 :2013/08/31(土) 23:55:12.41 ID:gs4aZe600
「うわあ!!」

って、一人が叫んだ。

「な、何だよ!」

「どうした!?」

って聞くと、

「あ、あそこ・・・!」

って指を指す。

そこは、窓があった。外の闇を映している筈だった。でも、














56 :12 :2013/08/31(土) 23:59:30.83 ID:gs4aZe600










人が三人、窓に張り付いていたんだ。







男と、女と、男の子が、三人、顔の横に両手を上げて、窓に、ベタ!って。

もう皆してうわあ!!って叫んで、慌てて部屋を飛び出した。

そのまま、フロントに行って、あそこの部屋で!って伝えると、女将さんが出て来て、あなた達はここにいなさい、って言って、数人の従業員と開かずの間の方に行ってしまった。

ロビーに残された四人は、皆ひたすらに無言で女将さんを待った。
57 :12 :2013/09/01(日) 00:01:17.03 ID:BH4hi6kL0
しばらくして、女将さんが戻ってきた。

「あなた達、あそこは立ち入り禁止です。入ってはいけません」

「はい。本当にすいませんでした」

って謝った。女将さんは、しばらく無言だったけど、ぽつぽつと、あの部屋について話してくれた。
58 :12 :2013/09/01(日) 00:05:58.41 ID:BH4hi6kL0
この旅館は、大正時代の終わりからあったらしい。

この旅館が出来た当初、ここを定期的に利用してくれた、とある旅の一座がいたそうだ。 

毎年、決まった時期になるとここを訪れ、色々な芸をみせてくれる一座がいたらない。

でも、ある年、一座の一人の男性が、結核にかかってしまった。

当時は不治の病であり、また、移るものだった。一座としては、そんな重病人を連れて行くわけにはいかなくなってしまった。

そして、その男性と結婚していた同じ一座の女性と、二人の間に産まれた子供に、またいつか迎えに来るからと、そう言ってこの旅館に置いていったらしい。
59 :12 :2013/09/01(日) 00:08:40.60 ID:BH4hi6kL0
男性は、もう自分はすぐに死ぬし、一座に見捨てられたのだと思った。

そして、二人の家族と共に、あの部屋で心中したのだと、女将さんはそう言った。




四人がスキー帰りに寄った丘。あそこから見える部屋は、あの開かずの間だったそうです。そして、三つあったあの石碑。

あれ、三人の墓石らしいです。
60 :12 :2013/09/01(日) 00:09:09.77 ID:BH4hi6kL0
今日はここまで。お粗末様でした
61 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします(北海道) [sage]:2013/09/01(日) 00:55:33.16 ID:NAVg61lAO
乙〜
62 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/03(火) 02:04:56.18 ID:Kj6eU+qAO
怖い話の人いなくなっちゃった?
63 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/05(木) 23:02:05.57 ID:PutFX7H60
age
64 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/10(火) 05:26:33.07 ID:zjgQhzqAO
age


戻ってきてくれ〜
65 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/10(火) 05:43:36.68 ID:IDfcpQyq0
age
66 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/12(木) 00:08:18.54 ID:SSui8AP60
age
67 :12 [sage]:2013/12/22(日) 09:31:59.95 ID:fDTqfa2F0
お久しぶりです。そちらはもう真冬でしょうが、こちら、オーストラリアのブリスベンは、真夏になりました。

今もセミが鳴いております。

こっちにもセミはいるんですねえ・・・。

さて、ドタバタしていて書けませんでした話を、書いていきたいと思います
68 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2013/12/22(日) 09:54:14.39 ID:fDTqfa2F0
とある男性が、車を買った。中古の割には綺麗なのに、値段がとても安かったものだ。

ただ、やはりそう言う物には「訳」があるらしく、案の定曰く付きだった。

なんでも、前の所有者だった女性が、車内で自殺したとか。

皆気味悪がってそんな車は買わないし、処分したらしたで祟られそうで扱いあぐねていたところを、男性が買っていったのだ。
69 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2013/12/22(日) 09:57:21.05 ID:fDTqfa2F0
幸いというか何というか、男性はそういう曰く付きだとかを全く信じていなかったので、気にも留めずに乗っていた。

実際、何の問題もなかったし、その内、男性もそんな曰くなんて忘れていった。
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