巫女さんや修道女が登場するギャルゲーを作りたい

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1 :1 [sage]:2014/05/05(月) 21:00:31.21 ID:HFM1WuDyo
修道女や巫女さんが好きな>>1がギャルゲーを作るスレです
修道女や巫女さんになぜかドキドキします
このスレではSSを書いたり、スクリプトを勉強したりしながらゲームを作りたいと思います

・ゲーム形式
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・募集
絵師さん
音楽さん

・期間
自分が諦めない限り続けます
シナリオをいっぺんにたくさん書く力がないので、このスレで少しずつ書いていきます
結末とかまだは考えていないので、書きながら話もつくります
2 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2014/05/05(月) 21:01:32.71 ID:HFM1WuDyo
・はじまり
主人公の妹が高校で飛び降り自殺を図ったのは3か月前のこと。
体は回復しているはずなのに、一向に意識が戻らないままの妹に、両親も主人公も心を痛める。
主人公の母は、苦悩のあまり霊能力者と称する人々に相談し、その言葉を信じてしまう。
「娘さんの意識が戻らないのは、魂が戻ることを拒否しているからです。彷徨っている魂を見つけ出し、魂から話を聞き、帰って来るように癒してあげなければなりません」
半狂乱になって妹の魂を探そうとする母親。
お見舞いに来た妹の同級生に、そんな母親の姿を見られて、主人公は謝りながら説明をする。
「母さんは騙されているんだよ。魂を見つけて話を聞くなんて、現実の話とは思えない」
「霊能力者の方々は、魂を見つけてくれないんですか?」
「妹の生活していた場をよく知っている、霊力に優れた人じゃないと、難しいらしい。彼らの設備の買い増しや儀式に協力して、霊力を増してあげればできるようになるとか。結局はお金だ」
「私たちの学校をよく知っていて、霊力に優れた人……それなら何人かいますよ、お兄さん」
妹の通っていた高校には、神社の娘や教会の娘などが在籍しており、本物の霊力を持っていると噂されていた。
母親からの強い希望と、自分自身妹が自殺を図った原因を知りたかったことから、主人公は妹の通っていた高校に編入を決意する。
妹を追い詰めた者たちがいるなら悟られぬようにと、伯父と養子縁組し、名字を変えて。
妹の魂がどこにあるのか、妹に何があったのかを知るために。

・ヒロイン
祀部孝子(巫女)
学校周辺の土地を治めるという土地神様を祀る神社の娘。
土地神様の妻としての役割を負っており、神様のお告げで過去未来の出来事を知ることができる。
その回数は決められており、氏子の有力者が地域の声をとりまとめたり、自分のために予知の枠を使っている。
予知の枠を私事で使うことは固く禁じられており、お祭りの夜、氏子たちが見守る中で予知をするのが慣行となっており。
この能力を維持するために、巫女は神様の好みの女であり続けなければならず、恋愛等は禁じられ、その行動は全て経典に縛られている。
孝子は経典と親からの教育にどこまでも忠実で、奉仕心に溢れた言動を貫いている。

望美クリス(修道女)
生まれ育った教会でエクソシストとしての訓練を受けた少女で、いつも修道服を着ている。
悩んでいる人間や邪悪な行動をする人間の心には悪魔が棲んでおり、その悪魔を祓えば全て解決するというのが持論。
悪魔祓いの名のもとに突如他の生徒に襲いかかることがあり、問題視されている。
ただ、実際彼女の悪魔祓いの後で悩みが無くなった、行動が正されたという生徒が何人もおり、庇う教師や生徒も多い。

君島鏡花(邪神信仰)
主人公の妹の友人で、主人公の協力者。
父親が邪神信仰の教祖で、本人もその思想を受け継いでいるが、普段は隠している。
具体的な能力、正体は未定。

桜守薫子(お嬢様)
ものすごいお金持ちのお嬢様で、学校では猛威をふるう。
彼女に逆らって無事にすんだ者は教師も生徒もいないという。

くるみ(人形)
高校の空き部屋の片隅に置かれていた人形。
過去に自殺した女子生徒の魂が宿っており、主人公だけが話をすることができる。
一般的な知識はあるが、生前の自分に関する記憶は全て失っている。
3 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2014/05/05(月) 21:02:48.27 ID:HFM1WuDyo
ヒロイン多すぎかもだけど、一人一人話を書いていきます
始まりからヒロイン登場までは色気ある話にならないけど仕方ないよね
4 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2014/05/05(月) 22:32:30.53 ID:HFM1WuDyo
妹が自殺を図った。
明るく、聡明で、可愛い妹。
第一志望の高校に合格したのはこの春のこと。
学校生活を楽しんでいる様子だったのだが、梅雨入り直後の六月に、学校の校舎の窓から飛び降りてしまった。
辛い思いをしているのを見落としていたのか、何か力になることはできなかったのか。
意識を失って病室のベッドに横たわる妹の顔を見ながら、僕も父さんも母さんも悩みに悩んだ。
あれから三カ月、妹の体に問題は無いと主治医は言うが、妹はいまだに目を閉じたままでいる。
そして、妹に何があったのかもわからないままだ。
5 :1 [sage]:2014/05/06(火) 00:44:53.40 ID:EI2x4sgIo
・共通シナリオ2(>>4が共通シナリオ1)
「先生、早く! 早く娘を治してください!」
「ええ、治療に全力は尽くしております。元々怪我らしい怪我はなかったので、身体はもう万全ですよ」
「ならどうして目を覚まさないんです! いいかげんなことを言わないで!」
真っ白な廊下に母さんの声が響く。
責め立てられているのは妹の主治医で、母さんの言葉に困り顔だ。
「私たちの検査で確かめられる範囲ですと以上は無いのですが……娘さんが意識を取り戻すには、今は待つしかないと言うのが正直なところでして」
「つまり何もしていないってことじゃない! 治しなさい! どうして治せないの!」
母さんは主治医の白衣を掴んで放さない。
「どうして治せないのよ! 治せないならあなたたち医者の意味がないでしょう!」
「母さん、医者にできるのは真希の生命維持の手助けまでだ。真希の精神や脳については、どうにもできない。わからないものに手をつけるわけにはいかないんだよ」
主治医の代わりに僕が説明した。
「昨日も先生に説明してもらっただろう」
「そうだったかしら。いずれにせよ納得できないわ」
「人間の脳や精神の仕組みは、まだ完全に把握していないんだよ。自然治癒に任せるしかない時もある。これは先生のせいじゃなく、世界の誰が診てもそうなるんだ」
「やっぱり医者も医学もあてにはならないのね……」
白衣から手を離し、母さんは肩を落とした。
「そう! 医者も医学もあてにならない! そんな時のために私たちがいるのです!」
今度は朗々たる男性の声が病院の廊下に響いた。
振り返ると、まだ残暑の香りある八月の終わりだというのに、真っ黒なコートを着込んだ男性が立っていた。
「今日も来たのか。暑かっただろうに」
「暑さも寒さも関係ありませんよ。そこに救いを求める者がいる限り。さあ、奥様……」
男は母さんを見て、手を差し伸べた。
「今日こそご用意いただけましたか? 私たちに協力していただければ、娘さんの魂を必ずや取り戻してみせます」
「は、はい!」
鞄から白い封筒を取り出し、男に手渡そうとする母さん。
その腕をしっかりと掴んだ。
「馬鹿な真似はやめろよ、母さん。こんな男に金を払って何になるんだ」
「だって、お金を払えば真希を目覚めさせてくれるって……」
「そんなことできるわけがないだろう。落ちついてくれよ」
不満げな母さんをどうにかなだめて、封筒を鞄に戻してもらう。
コートの男がこちらを見てにこりと笑った。
「いやいや、頼もしい息子さんだ。しっかりとしてらっしゃる」
「普通だろ。母さんが正気じゃないだけだ。帰ってくれ」
「まあ待ってください。もう一度私の話を聞いてください」
「聞かないと言っても勝手に話していくんだろ。いつも通り、あと数分で警備員が来てくれる。それまでは自由にしてくれ」
「今あなたの妹さんは、魂が彷徨っているのですよ。だから、体が回復しても意識が戻らないのです」
相変わらずの朗々たる声で、男は語る。
看護師の方々もも慣れたもので、そこに誰もいないかのように廊下を通っていった。
「妹さんの意識が戻らないのは、魂が戻ることを拒否しているからです。彷徨っている魂を見つけ出し、魂から話を聞き、帰って来るように癒してあげなければなりません」
「それで、どうしてあんたに金を払わないといけないんだ?」
「今の私たちには妹さんの魂を呼び戻すための力が足りないのです。その力を得るために儀式を行わなければなりません。そのためのお金なのです!」
「全部あんたが言ってるだけだろ。それで解決する保証なんてどこにもない」
「確かに上手くいくと言い切ることはできません。しかし、他に手段が無いなら試してみてもいいのでは? 私もいつまでもこの地にいるわけではありませんし……」
男の言葉に、母さんが反応した。
「そ、そうよ! 他に無いんですもの! これで真希が助かるなら、安いものだわ!」
「母さん! どれだけの長丁場になるかもわからないんだ! そのお金は真希の医療費にとっておいてくれ!」
「でも、医者では治せないって……」
男に縋りつこうとする母さんを、必死になって押しとどめた。
6 :1 [sage]:2014/05/06(火) 01:18:58.82 ID:EI2x4sgIo
・共通シナリオ3
そして数分後、ようやく警備員が駆け付けて、男を外に連れ出して行った。
「ふぅ……」
母さんを病室に入れて、一息つく。
周囲の病室の人たちに迷惑をかけた旨謝りに行こうと、再び廊下に出た時――
「あ……」
「あれ、君は……」
見知った女の子の姿があった。
「こ、こんにちは、お兄さん」
「真希の友達の、君島さんだっけ?」
「は、はい。君島鏡花です」
「ひょっとして、ずっと見てた?」
「い、いえ。それほどはっきりとは見ていませんでしたが。ちょっと聞こえるくらいで」
「恥ずかしいところを見せちゃったな」
「恥ずかしいだなんてそんな。真希ちゃんのご家族はきっと大変だろうと思っていましたし……お兄さんはとてもカッコよかったです」
「ありがとう。まあ、見ての通りだよ。真希はまだ意識を取り戻していない。そして母さんは、霊能力者と称する輩を信じ切っている」
「先ほどの男の人は、霊能力者だったんですね」
「母さんは騙されているんだよ。魂を見つけて話を聞くなんて、現実の話とは思えない」
「霊能力者の人は、魂を見つけてくれないんですか?」
「真希の生活していた場をよく知っている、霊力に優れた人じゃないと、難しいらしい。彼らの設備の買い増しや儀式に協力して、霊力を増してあげればできるようになるとか。結局はお金だ」
「私たちの学校をよく知っていて、霊力に優れた人……それなら何人かいますよ、お兄さん」
「え?」
「うちの高校は神社の娘さんだとか教会の娘さんだとかがいて、本物の霊力を持っているともっぱらの噂なんです。その子たちなら、無償で真希ちゃんの魂を探すことに協力してくれると思います」
「……母さんを落ちつかせるためには、いいかもしれないな。ありがとう」
無償で魂を探してくれる人がいると話をすると、母さんは大喜びだった。
結果が出るまで、あの霊能力者の男とは接触を持たないことを約束してくれた。
その夜、父さんと相談をした結果、僕は真希の通っていた高校に編入することになった。
霊能力や魂の話を信じているわけではないが、母さんに十分な説明をするために、魂探しを依頼をする子たちとよく話しておきたかったからだ。
そして何より、僕自身きちんと調べたいという気持ちがあった。
真希に、最愛の妹に何があったのかを。
7 :1 [sage]:2014/05/06(火) 01:53:28.61 ID:EI2x4sgIo
冒頭ここまで
次回予定
・祀部孝子1:キャラクター紹介
主人公と同クラス
異常なまでのお人好し(献身推し)
・望美クリス1:キャラクター紹介
主人公と別クラス(同学年)
強烈な正義感(男前推し)
・君島鏡花1:キャラクター紹介
主人公の後輩
普通の皮をかぶったオカルティスト(異常者推し)
・桜守薫子1:キャラクター紹介
主人公の先輩
ロリババアorツンデレ(ギャップ推し)
・くるみ
人形
つくも神キャラ(何を推すか曖昧)
8 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/06(火) 01:59:32.99 ID:EI2x4sgIo
寝る前にトリップ付けます
9 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2014/05/06(火) 03:26:38.95 ID:dVt58xX+o
結構コメディっぽい感じなのかな?
遅筆だから全キャラは無理だけど絵で参加希望
10 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします(東海) :2014/05/06(火) 04:45:19.58 ID:O6I/hT/AO
巫女シスターと聞いては期待age
11 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/06(火) 10:18:21.79 ID:EI2x4sgIo
>>9
絵師さんきた―
ありがとうございます
普通のシーンはコメディっぽく、全体としては切なげなお話を目指しています
書きながら考えている状態ではありますが…
是非ともよろしくお願いします!

ヒロイン5名のうち、この子を描いてみたいというのはあるでしょうか(設定>>5
12 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/06(火) 10:26:30.22 ID:EI2x4sgIo
>>9
ごめん、設定は>>3だった
よろしくです

>>10
ありがとー!
巫女シスターでドキドキしたいのさー
13 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/06(火) 10:38:14.70 ID:EI2x4sgIo
ホントごめんなさい
ヒロインの設定は>>2でした
今日は各ヒロインの紹介シーンを書いていきます
14 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/05/06(火) 12:40:49.63 ID:dVt58xX+o
テスト
15 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/05/06(火) 12:45:14.00 ID:dVt58xX+o
とりあえずシスターさんで
勝手なイメージラフ描いてみたけどどこのうpろだ使いましょうかね?
16 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/06(火) 12:54:10.63 ID:EI2x4sgIo
>>15
うおー、ありがとうございます
うpろだですが、レンタルアップローダーを借りてみます
しばしお待ちを
17 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/06(火) 13:05:54.67 ID:EI2x4sgIo
借りてみましたー
こちらでよろしくお願いします

http://ux.getuploader.com/miko_sister_occult/
18 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/05/06(火) 13:13:07.09 ID:dVt58xX+o
おつです
シスター(仮)うpしました
http://dl6.getuploader.com/g/miko_sister_occult/1/sis.jpg
19 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/06(火) 13:29:52.21 ID:EI2x4sgIo
>>18
かわいい!
笑顔が透き通る感じで好きです

1キャラあたりの描いていただく絵についてですが

立ち絵(可能ならポーズ差分):通常(微笑)、笑顔、怒り、哀しみ、驚き、照れ
イベントCG:1〜2枚

というのは労力的に大丈夫でしょうか
20 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/05/06(火) 13:49:18.13 ID:dVt58xX+o
まったり進行なら問題ないですよー
あ、何かデザインで希望があれば言って下さい
(もっと元気な娘のイメージだったから髪ショートにしてとか前髪ぱっつんがいいとか
胸の大きさとか性格による表情の作りとか)

さて、昨日の朝からおきっぱでいい加減眠くなってきたのでしばし寝るのです
21 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/06(火) 14:54:26.13 ID:EI2x4sgIo
>>20
ありがとうございます&お疲れ様ですー

シスターのデザインですが、今考えた限りで
・基本的な外見はラフに描いていただいた雰囲気でお願いします
・胸は大きく
・普段は透き通るような笑顔が基調
・邪悪さと対峙した時は極めて冷酷な表情(怒り)

こんな感じでまったり進行の予定ですので、是非ともよろしくです
22 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/06(火) 20:13:11.08 ID:EI2x4sgIo
・祀部孝子1
編入初日は遅刻をするわけにはいかない。そう思って、いつもより早めに家を出た。
妹の通っていた高校は電車とバスを乗り継いだ、家からだいぶ離れた場所にあるのだけれど、それでも始業まで相当な余裕がある時間に着いてしまった。
事前に言われていた通り職員室に向かったが、担任の先生はまだ来ていなかった。
「もうしばらくは出勤しないと思うから、少し学校の中を散策してみたら?」
「はい」
せっかくなので応対してくれた先生の言葉に従うことにした。
妹がずっと第一志望に据えていたこの高校は、私立高校ながら学費が安いことで有名だ。
郷土出身の実業家が何十年も前に設立した学校で、「趣味で設立するのだからお金などとらない」と当時から言っていたらしい。
周辺地域ではこの高校に子供を入学させるのが一つの誇りだと思われていた時期があり、今もその風潮は少なからず残っていた。
朝の光が射し込む廊下を歩く。
どこの教室も静かなものだったが、校舎の三階、僕が編入することになっている二年四組の教室の前を通りかかった時、
「ん、まだまだ、磨きが足りませんね」
人の声がした。教室の扉窓から覗くと、女子生徒が一人、机を熱心に拭いているのが見えた。
「ふふふ。あなたも数年ぶりのお役目ですし、ピカピカになって転校生の方を迎えましょう」
女子生徒は、机に話しかけながら掃除をしていた。
「ええ。気に入ってもらえるといいですね」
「また倉庫に片づけられてしまうんじゃないか、ですか。それは私にもわかりませんが、片づけられるのは嫌ですか?」
「転校してくる方にとって、あなたと過ごす日々は一生の思い出になるでしょう。あなたの居る思い出が良いものになるよう、私も力を尽くします」
まるで本当に机と会話をしているように、女子生徒は頷いたり、笑いかけたりしている。
その様子も独特のものではあったが、更に奇妙なことに、女子生徒は神社で見かけるような巫女服を着ていた。
「はい! 綺麗になりました!」
数分間そうやって机を磨いた後、女子生徒は立ち上がる。
にっこりと笑って教室を見まわし――
「あ……」
目が合ってしまった。
「おはようございます」
教室に入って挨拶をした。
「おはようございます。ええと、あなたは……」
「このクラスに今日から加わる、坂上良雄です」
「あなたが転校生さんですか。私は祀部孝子と申します。これからよろしくお願いします」
「祀部さん、朝早くからありがとうございます」
つまり彼女は、僕の使う机を用意してくれていたということなのだろう。
来る前からこんなに気を遣ってもらって、感謝することしきりだ。
思わず深く礼をしてしまっていた。
「そんなかしこまらないでください。いいんですよ、これは私が趣味でしていることなので」
「でも、こんなに綺麗になるまで掃除をしてもらって……だいぶ時間がかかったでしょう」
「それほどでもないですし、本当に気にしないでください。言ってしまえば、全てが坂上さんのためというわけでもないですから」
「え?」
「こちらの机は数の余った備品で、この数年間ずっと倉庫にしまわれていました。それが、坂上さんの編入で、やっと出番が来たわけです」
「そういえばさっき話してたね」
「あ、ひょっとしてずっと聞いていたんですか。恥ずかしいですね」
祀部さんは顔を赤らめた。
「まあ、そういうことなんです。こちらの机としても、できるだけ綺麗になって過ごしたいということでしたので、半分以上は机のためにお掃除しました。だからあまり気にしないでください」
「机と、話をしていたの?」
「どうでしょう。そう見えたならそうなるのかもしれません」
祀部さんの指が、僕の机を撫ぜた。
「坂上さん、机にだって、魂があるんですよ」
「魂……」
恐らくはこの子が、君島さんの言っていた神社の娘さんなのだろう。
新たな学び舎に来て一時間も経たないうちに、魂という言葉を耳にすることになった。
23 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/06(火) 20:15:58.45 ID:EI2x4sgIo
一つのエピソードあたり結構時間がかかると実感です
いきなりヒロインがおかし過ぎるかもしれないので、文章を読んでヒロインに興味・好感を抱けなかったらご指摘ください
これから投下するシナリオ原文についても、同様にお願いします

次は望美クリスのキャラクター紹介です
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