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まどか「…ウルトラマン!」 -
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1 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(奈良県)
[saga]:2011/06/16(木) 22:25:52.18 ID:1oUg5hDn0
まどかマギカとウルトラシリーズのクロスオーバーSSです
登場するウルトラシリーズのキャラ達はだいたい本編終了後
設定とかいろいろ違和感があるかもしれません
それでもよければ…
1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
[
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(安価&コンマ)心優しき?兵士が 2 @ 2025/05/01(木) 00:27:38.75 ID:yHtobez50
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1746026858/
光彦「光彦だお」 @ 2025/04/28(月) 01:09:14.71 ID:m6tWLObhO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1745770154/
【安価コンマ】障害走を極めるその4【ウマ娘】 @ 2025/04/28(月) 00:08:54.57 ID:ExmuXCqL0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1745766534/
【安価とコンマでkey作品っぽい設定集を作る】【作品を書くのはそのあとで】 @ 2025/04/27(日) 16:29:15.88 ID:8JZwK8bi0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1745738955/
A雑廃墟部 @ 2025/04/26(土) 22:45:45.27 ID:3vJ0KK2to
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaclub/1745675144/
ちっす @ 2025/04/26(土) 21:37:27.34 ID:wGC3Bh6Oo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1745671046/
安価とコンマで異世界転生!その12 @ 2025/04/26(土) 18:52:37.00 ID:zpNkn2bb0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1745661156/
エマ「お腹ぺこぺこだよー」 @ 2025/04/26(土) 03:50:43.74 ID:IOHQgi2bO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1745607043/
2 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(奈良県)
[saga]:2011/06/16(木) 22:27:11.34 ID:1oUg5hDn0
まどか「…」
まどか「みん…な…」
まどか「死ん…じゃった…」
崩壊した見滝町に横たわるまどか
まどか「ワルプルギスの夜も…やっつけたのに…」
まどか「アレが…」
まどか「アレがみんなを…!!」
3 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(岐阜県)
[sage]:2011/06/16(木) 22:28:33.58 ID:VQ/3qYTQo
ゼロもQBは危険視してたな
4 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(奈良県)
[saga]:2011/06/16(木) 22:29:33.35 ID:1oUg5hDn0
破壊された風景の向こうに巨大な生物の影
全身から生えた無数の触手が建物を砕き
二本の巨大な腕がビルをなぎ倒し
四本の足で地響きを起こし
放たれた赤色の雷撃が町の緑を焼き尽くす
「グォオオオオオッ!!」
まどか「…」
この町にはもう生きている人間は一人しかいない
まどか「終わり…なんだね…」
5 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(奈良県)
[saga]:2011/06/16(木) 22:31:41.25 ID:1oUg5hDn0
まどか「わたし最後まで…」
まどか「なんにも…できなかった…なぁ」
まどか「うっ…く…」ポタポタ
傷口から血が溢れ出す
まどか「みんなが笑顔になるようになんて…」
まどか「不可能だったのかな…?」
トテトテ…
QB「やあまどか」
まどか「!!…キュウべえ…」
QB「君は生き残ったようだね…」
QB「もっともその傷ではそう長くないだろうが」
6 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大分県)
[sage]:2011/06/16(木) 22:32:41.51 ID:XkGEd/Bso
Uキラーザウルス・ネオか
7 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(奈良県)
[saga]:2011/06/16(木) 22:33:45.23 ID:1oUg5hDn0
まどか「キュウべえ…わたし…」
血まみれの体を起こし、声を絞り出す
まどか「契約する…よ…」
QB「戦う気かい?アレと」
QB「…まぁいい願いを聞こうか」
まどか「わたしの願いは…」
まどか「願いは…」
まどか「みんなを…助けてほしい…」
8 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(奈良県)
[saga]:2011/06/16(木) 22:37:06.42 ID:1oUg5hDn0
QB「うーんそんな曖昧な願いなのかい?もっと具体的に…」
まどか「ごほっがっは…」ビチャ
QB「…まともに喋ることも、考えることも出来なくなられては困るね」
QB「いいだろう。きみほどの逸材ならどうなるか分からないけど」
QB「それじゃいくよ」シューン
まどか「うっく…ううああぁ!!」
急激な速度で傷口が塞がり、その激痛がまどかを襲う
QB「…」
QB「…これでよし」
まどか「…」
QB「ふむ…」
QB「なにも起こらないね?」
QB「もっとも…僕達の目の届かないところでは何か起きたかもね?」
9 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(奈良県)
[saga]:2011/06/16(木) 22:39:20.04 ID:1oUg5hDn0
まどか「…」シューン
全快した体で立ち上がり、変身するまどか
QB「念のため言っておくが…」
QB「君一人ではアレを止めることはできないよ。残念ながらね」
まどか「…」ダッ
怪物に向かって飛び立つ
QB「やれやれ…」
???『エネルギーは回収できたか?』
QB『おや、君かい…もちろん素晴らしいエネルギーを回収できたよ』
何者かにテレパシーで話しかけるキュウべえ
10 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(奈良県)
[saga]:2011/06/16(木) 22:41:58.02 ID:1oUg5hDn0
……………………………………
まどか「…」ギリリッ
怪物に向かって弓を引き絞る
まどか(勝てるわけ…ない)
弓を持つ手が震える
戦う前からソウルジェムは濁り、まどかの体にはまともに戦える力は無かった
「ガァアアアアアッ!!!」バシュゥウウ
まどか「!!」
まどか(あ…わたし…)
怪物が放った光線に飲み込まれる
11 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(奈良県)
[saga]:2011/06/16(木) 22:42:59.32 ID:1oUg5hDn0
まどか(誰か…)
まどか(この声が聞こえているなら…)
まどか(ほむらちゃん達を…)
まどか(みんなを…)
まどか(助けて…)
パリーン
ソウルジェムが砕け散り、まどかの体は光の中に消える
……………………………………
12 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(奈良県)
[saga]:2011/06/16(木) 22:44:18.00 ID:1oUg5hDn0
〜宇宙〜
?「ここは…私は呼ばれたのか…」
次元の裂け目から銀色の巨人が現れる
?「この宇宙にも危機が…」
?「地球の少女よ、その願いたしかに聞こえたぞ」
?「君の力、少し分けてもらうぞ…」
13 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(奈良県)
[saga]:2011/06/16(木) 22:46:33.20 ID:1oUg5hDn0
シュウウン
…………………………
……………………
………………
…………
……
…
14 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(奈良県)
[saga]:2011/06/16(木) 22:48:01.08 ID:1oUg5hDn0
……………………………………
ほむら「…」
ほむら「はっ…」バサッ
ベッドから飛び起きるほむら
ほむら「…」
ほむら「?…以前の時間軸の記憶が無い…」
ほむら「だけどここにいるということは…また駄目だったのね」
ほむら「…」
ほむら「嘆いている暇はない…」ダッ
15 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(奈良県)
[saga]:2011/06/16(木) 22:49:31.91 ID:1oUg5hDn0
〜光の国〜
ウルトラの母「よろしいのですか?」
ウルトラの父「…ああ」
ウルトラの父「あの星に新たな危機が迫っている」
ウルトラの父「それも今回は宇宙をも巻き込むほどのな…」
ウルトラの母「あなたが感じた不吉な予感とは…」
ウルトラの父「それはまだ分からない…だが」
ウルトラの父「場合によってはゾフィーにも出てもらうだろうな」
ウルトラの母「!」
ウルトラの父(頼んだぞ…みんな)
16 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(奈良県)
[saga]:2011/06/16(木) 22:50:26.28 ID:1oUg5hDn0
〜見滝町〜
キィッ…
黒いジープを道路脇に止め、四人の老人が降りてくる
郷「この町で本当に正しいのか…?」
北斗「大隊長の命令によればここで間違いありません」
ダン「とても信じられんな…怪獣や侵略者による爪痕も無い」
郷「ただこの町からは普通の人間とは違う…いくつかの特殊なエネルギーを感じます」
北斗「ええ…宇宙人のものでしょうか?」
ダン「もう少し調査してみるしかないな…ところで彼はどうした?」
北斗「ハヤタさんなら我々より先にこの町に到着しているはずです!」
郷「一度合流しましょう」
17 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(奈良県)
[saga]:2011/06/16(木) 22:51:41.54 ID:1oUg5hDn0
〜学校〜
さやか「ねぇまどか、帰りにCD屋寄っていい〜?」
まどか「また上条くん?いいよ〜」チャラ
さやか「てへへへ…」
仁美「…」
さやか「ん…?まどかそれ…」
まどかが首から提げているアクセサリーに気付く
まどか「え?ああコレ?」
まどか「気づいたら部屋に置いてあったんだ〜へへ、キレイでしょ」
さやか「うん!カッコいいカッコいい!」
18 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大分県)
[sage]:2011/06/16(木) 22:52:03.72 ID:XkGEd/Bso
3人じゃないか
19 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(奈良県)
[saga]:2011/06/16(木) 22:53:06.99 ID:1oUg5hDn0
〜CD屋〜
まどか「〜♪」
(助けて…)
まどか「えっ…空耳…じゃないよね?」
(助けて…)
まどか「さ、さやかちゃんゴメン!私行かなきゃ!」タタタッ
さやか「は!?ちょ、ちょっとお!」
……………………………………
ハヤタ「…」ピクッ
ハヤタ「…?」
ハヤタ「今の声は…?」
20 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(兵庫県)
[sage]:2011/06/16(木) 22:53:44.20 ID:LIUWrxn1o
アクセサリー?ということは彼かと思ったが面子として浮くから違うか
21 :
>>18 やってしまった… 四人→三人
[saga]:2011/06/16(木) 22:55:42.43 ID:1oUg5hDn0
……………………………………
まどか「ここ…かな?」
さやか「ちょっとまどか!どうしたの急に走り出して!」
ドチャッ
QB「助けて…」
まどか「!?」
さやか「人形…?なんだか血まみれだけど…」
まどか「ねぇひょっとして君が…」
ほむら「そいつから離れなさい」スタッ
さやか「転校生!?」
まどか「もしかして…あなたがこの子を?」
22 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(奈良県)
[saga]:2011/06/16(木) 22:57:36.78 ID:1oUg5hDn0
ほむら「あなた達には…関係無い」チャキッ
銃を構え、キュウべえに狙いを定める
まどか「や、やめて!虐めないで!この子私に助けてって言ってた!」
さやか「なんかヤバいよまどか!逃げよ!」
まどか「うん!」
キュウべえを抱えてほむらの前から逃げる二人
ほむら「待ちなさい!」ダダッ
ほむら(ここで逃がしたら…)
ほむら(また助けられないかもしれない!)
ほむら(私は…もうあんな思いは…)
23 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(奈良県)
[saga]:2011/06/16(木) 22:59:14.10 ID:1oUg5hDn0
まどか「はあっ…はあっ…」タタタッ
ドンッ!
ハヤタ「おおっと!」
曲がり角から飛び出したまどかが一人の老人とぶつかる
さやか「わ!」
まどか「きゃっ!ご、ごめんなさいっ!」
ハヤタ「あ…いやいや、こちらこそすまないね」
さやか「大丈夫おじいさん?」
ハヤタ「おじ…あ、そうか地球では…」
ハヤタ「そうかぁ〜僕ももうおじいさんの歳になったのかぁ…」シミジミ
まどか「?」
さやか「ちょっとまどか!このおじいさんもヤバいよ!地球ではなんとかだの言ってるし!」
QB「…」
ハヤタ「ヤバいって…そんな…」
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(奈良県)
[saga]:2011/06/16(木) 23:01:01.41 ID:1oUg5hDn0
ほむら「見つけたっ…!」ダッ
さやか「うわ追いつかれた!」
ハヤタ「ん?君の抱いてるその動物…」
まどか「あ!こ、これは…」
ほむら「さぁそれをこっちに…」
ほむら「!」
ギューン
ほむら「結界…!こんな時に…」
ほむら「ちっ…」
その場にいた四人と一匹が結界に引きずり込まれる
まどか「えっ?えっ?」
さやか「あれ?私達さっきまで裏通りに…」
ハヤタ「これは…」
25 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(奈良県)
[saga]:2011/06/16(木) 23:02:57.45 ID:1oUg5hDn0
使い魔『ギイッ!』
数匹の使い魔が迫る
まどか「ひっ!」
さやか「なにこれ!?」
ほむら(この程度の数なら…)シュウン
変身して使い魔の群れに突っ込むほむら
まどか「へ!?」
さやか「転校生…あの格好…」
ハヤタ(あの姿…まさか彼女も宇宙人か?)
ほむら「…」バンバンッ
26 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(奈良県)
[saga]:2011/06/16(木) 23:04:16.41 ID:1oUg5hDn0
ほむら「これで最後…」バァン
さやか「すごい…一人でみんな倒しちゃった」
まどか「ねえほむらちゃ…」
使い魔『ギイィイイ!』
まどかが話しかけようとした瞬間に物陰から使い魔が飛び出してくる
まどか「きゃああ!」
ほむら(!!…しまった!間に合わな…)
突然の出来ことで対応が間に合わない
ハヤタ「!」カチッ バシュッ
その直後、近くにいたハヤタが懐から取り出したベータカプセルを掲げフラッシュさせる
さやか「うわっ…」
ほむら「ッ…!?」
強烈な閃光に、周りの者たちは堪らず目を閉じる
27 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(奈良県)
[saga]:2011/06/16(木) 23:05:44.12 ID:1oUg5hDn0
ヒュン ドグシャア!
凄まじい速さで振り下ろされた拳に使い魔が粉砕される
ほむら「な…!?」
さやか「…巨人?」
まどか「あ…」
腕を地面から引き抜く巨人
ズッ ガラガラガラ…
まどか「…」
巨人と目が合う
28 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(奈良県)
[saga]:2011/06/16(木) 23:06:51.36 ID:1oUg5hDn0
『この日突然わたしの世界が変わった』
『今までのなんてことない平凡な日常はあっけなく崩れ去り』
『まったく知らなかった現実が、私を見下ろしていた』
ウルトラマン「…」
29 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/16(木) 23:10:44.57 ID:1oUg5hDn0
とりあえず今日はこのくらいで終了です
なるべく今週中に完結…できるかな?
明日あたりに一気に書きます
30 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/06/16(木) 23:14:39.27 ID:E9G0mrp00
まどか×ウルトラSSキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
某所の×ゼロ以外に、見当たらないから本作には期待させてもらうぜ!!
契約宇宙人インキュベーターをブッ飛ばしてくれ、光の国の戦士達よ!!
31 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/06/16(木) 23:28:53.50 ID:JVjAaV7f0
投下乙!!
ウルトラ戦士が来たからにはもう大丈夫だな。
32 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
:2011/06/16(木) 23:32:41.52 ID:J/cPV/XL0
ついにきたか
一応宇宙のため働いているQBとウルトラマンの絡みは期待
そしてなぜウルトラマンの力をエネルギーの燃料にしなかったとか
とりあえず、QBを一方的に悪役にならなきゃいいが…
とにかく期待してるぜ!!
33 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/06/16(木) 23:32:47.64 ID:0HrUSbVYo
乙っち乙まど!
ジジトラマン達が出てくる映画……なんて言ったっけ、タイトル忘れちゃった
メビウスの奴だった、ような……
34 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/06/16(木) 23:51:53.11 ID:BdkS445vo
まさかのサイズ調整なし
35 :
Gファルコン
[sage]:2011/06/16(木) 23:54:34.19 ID:Sg0VZhsDO
ガイアとアグルも出るかな?
36 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga sage]:2011/06/16(木) 23:56:53.95 ID:/jjddjlKo
アスカは生き返るんだろうか
37 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大分県)
[sage]:2011/06/16(木) 23:59:00.80 ID:XkGEd/Bso
>>36
ウルトラ銀河伝説を見てきなさい
38 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/06/17(金) 00:05:50.59 ID:RBH8RYOn0
GUTSで働いている従兄弟のお兄さんは出ますか?
39 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/06/17(金) 00:31:42.99 ID:xaO45cTz0
サイズ補正なしwwwwww 期待
40 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2011/06/17(金) 01:09:21.10 ID:MQBZRyffo
きたかー!
VIPでセブンがどうこうとか言いまくっていた俺はこれを待っていた
まずは乙だ
41 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/06/17(金) 01:09:35.80 ID:9N0qGaXao
あの教師が赴任してくる展開に期待
42 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)
[sage]:2011/06/17(金) 14:43:11.29 ID:Qh5oF+HAO
>>32
しかし、どう考えてもQBの集めてるエネルギーは、ウルトラシリーズ的にはマイナスエネルギー…
43 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/06/17(金) 16:40:12.59 ID:tOlTfQuDO
首から掛けるタイプの変身アイテム…
グレートか!
44 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/06/17(金) 19:41:51.55 ID:P3/ybOFIo
ネクサスとか合いそうだ
45 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大分県)
[sage]:2011/06/17(金) 19:52:35.81 ID:6kSIbso7o
うっかりダークザギさんに光を闇に反転させられそうな人材なので無理よ
46 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛媛県)
[sage]:2011/06/17(金) 20:26:19.77 ID:/88W93ig0
QBが搾取しているのは絶望へ転移した感情エネルギーだから一応プラスの方の筈。
残されるのが物質化して輪廻の輪に戻れなくなった魂の残骸とマイナスエネルギーで出来た魔女。
魔女は絶望を振り撒いて「魔法少女候補を含む」周囲の魂を呑み込むから実は感情エネルギーの収支はやや赤字になる。
>>9
の?がヤプールかザギ様かティガ・ダイナ・ガイア・メビウスの時の影法師かは不明だが、狙いはQBが得たエネルギーを
帳消しに出来るほど持続的な絶望の散布でしょう。QB側にも絶望と希望の等価相殺を要求するのでしょうかな。
47 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 22:34:10.25 ID:ned3hHXK0
とりあえず今から再開します
書き溜めたり修正したりしてるのでミスが目立つかも…
あとそんなに複雑な設定があるわけじゃあ無いんです…ハイ
48 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 22:35:59.36 ID:ned3hHXK0
……………………………………
さやか「はぁっ…はぁっ…なんとか逃げ切れたかな」
まどか「…」
さやか「それにしてもなんなのよアレ…何であんなのが…」
未だに現実を直視できないさやか
まどか「でも」
さやか「?」
まどか「私のこと、守ってくれた…」
さやか「…うん」
さやか「そうだよね…」
49 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 22:37:30.22 ID:ned3hHXK0
タタタッ
マミ「キュウべえ!?」ダッ
まどか「わっ!?」
さやか「え?誰?」
突然現れた金髪の少女に驚く二人
マミ「あ…驚かせてごめんなさい。私は巴マミ」
マミ「あの…あなた達がキュウべえを助けてくれたのかしら?」
まどか「は、はい…なんだか虐められてたみたいだったから…」
マミ「そう、ありがとう…まっててキュウべえ、すぐ治してあげるから」キュウーン
マミがキュウべえに手を当てると瞬く間に傷が回復する
さやか「!!」
まどか「また不思議な能力…」
さやか「あの…あなた達は一体なんなんですか?」
50 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 22:38:26.28 ID:ned3hHXK0
マミ「私は…」
QB「ふぅ!ありがとうマミ、すっかり治ったよ!」
さやか「喋った!?」
QB「まどかも助けてくれてありがとう」
まどか「!…どうして私の名前を?」
QB「…それよりまどか!」
QB「僕と契約して魔法少女になってよ!」
まどか「魔法…少女?」
さやか「なにそれ?」
QB「それはね…」
51 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 22:39:28.67 ID:ned3hHXK0
……………………………………
QB「理解できたかな?じゃあさっそく契約を…」
まどか「ま、まってよ!いきなり契約なんてそんな…」
さやか「それになんか危なそうだし…」
マミ「…じゃあ魔法少女体験コースってことで今度私の戦いを見に来ない?」
マミ「それに考える時間も必要でしょうし…ね、キュウべえ?」
QB「…まぁそのほうがいいだろうね」
さやか「それならいいんじゃない?」
まどか「じゃあ…そうさせてもらおうかな?」
マミ「決まりね。それじゃまた明日学校で会いましょ」
マミ「制服からして私と同じ学校みたいだしね?」スタスタ
52 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 22:40:39.91 ID:ned3hHXK0
二人の前から立ち去るマミ
まどか「行っちゃった…」
さやか「なんだか夢みたいな一日だったね…」
まどか「うん…なんだか今日一日驚きっぱなしだよぉ〜」
さやか「そういやあのおじいさん無事かな?」
まどか「無我夢中で逃げて来ちゃったけど…きっと大丈夫だよ!」
さやか「うん!そうだよね!」
まどか「あ!それとあの巨人…何だったのかな?」
さやか「さあ?マミさんの話からすると魔法少女じゃない?」
さやか「あの転校生も魔法少女みたいだしさ、仲間だよたぶん」
まどか「そっかあ〜」
53 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 22:42:40.01 ID:ned3hHXK0
……………………………………
ほむら「結局逃げられてしまった…」トボトボ
下を向きながら歩くほむら
ほむら「いや…落ち込んでる暇はない」
ほむら「次の事態への対策を…」
ハヤタ「そんなに焦ることは無いんじゃないかな?」
ほむら「!!」ビクッ
身構えるほむら
ダン「ハヤタから話は聞かせてもらった」
郷「聞くところによると…君も不思議な力を持っているようだね」
北斗「宇宙人…ではなさそうだな」
四人の老人が集まってくる
ほむら「!?」
54 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 22:43:42.22 ID:ned3hHXK0
ほむら「…あなた達は何者なの!?」
ほむら(まさか魔法少…いや、ないわね)
ハヤタ「僕たちは一度会っているよ。変身したところも見られてたと思ったんだけどなぁ」
ほむら「…!!」
ほむら「あなたは…?」
ハヤタ「…私はウルトラマン」
ハヤタ「地球での名はハヤタだ」
ほむら「宇宙…人…?」
ダン「その通りだ。理解が早くて助かるな」
郷「君の知っている情報を我々に教えてほしい」
ほむら「…」
55 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 22:45:05.50 ID:ned3hHXK0
……………………………………
ダン「なるほど、魔法少女か」
ほむら(さすがに魔女の正体と私の秘密は話せないわね…)
北斗「そのインキュベーターというのがこの町から感じる星人の反応の正体でしょうか?」
ダン「それもあるだろうがこの町からは他の正体不明の力を感じる」
郷「この子の話を聞くと…どうやら第二次性徴期の少女が優先的に契約の対象になるようです」
ハヤタ「よし、我々はなるべくインキュベーターが少女達と契約を結ばないように警戒しよう」
北斗「それと話に出てきた使い魔と魔女の撃退ですね!」
ダン「待て!この人数では出来ることにも限りがある。光の国から増援を…」
ほむら「…」
ほむら「あ、あのっ!」
56 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長野県)
[sage]:2011/06/17(金) 22:46:12.37 ID:9SQNZo6lo
ノアさんなら宇宙中の淫qβを一瞬で滅ぼしてくれそう
57 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 22:47:23.12 ID:ned3hHXK0
ダン「…?」
郷「どうしたんだい?」
ほむら「あなた達は…なぜこうも簡単に信じてくれるの?」
ほむら「こんな疑わしい話…普通だったら」
北斗「信じたいという気持に理由はいらない」
ほむら「!」
ハヤタ「それに僕は君の戦いを間近で見せてもらった」
ハヤタ「君の戦い方からは守りたいという気持ちがあふれ出ていたよ」
ほむら「…」
ほむら「あり…がとう…」
58 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 22:49:00.66 ID:ned3hHXK0
〜翌日〜
早乙女「遅刻しちゃう〜!」ダダダッ
早乙女「生徒たちの前で遅刻登校なんて絶対にできない!」ダダダッ
早乙女「今日は新任教師が来るって話なのに!」ダダダッ
早乙女「この裏通りをぬけて近道すれば学校なんてすぐ…」ダダダッ
ギューン
結界に引きずりこまれる
早乙女「えっ…?」
早乙女「ここ…どこ?」
使い魔『ギイィ!』
早乙女「ひいいっ!」
ガッ ドシャ
使い魔に殴られて吹っ飛ばされる早乙女
早乙女「ううっ…」
59 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 22:50:15.84 ID:ned3hHXK0
???「はっ!」バシュン
使い魔『ギィ!』ズバッ
止めを刺そうとする使い魔は突然放たれた光の刃に真っ二つにされる
???「もう一匹だ!」ドガガガッ
不意を突かれて戸惑う別の使い魔はあっけなく倒される
???「大丈夫ですか?」
青年が駆け寄り、尋ねる
早乙女「う…」
60 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 22:51:13.37 ID:ned3hHXK0
早乙女「学校に…行かないと…」
???「学校?」
早乙女「生徒達が…待ってる…」ガクッ
???「!?ちょ、ちょっと!!」
???「気絶した…病院へ連れて行かないと…」
???「それにしても…学校って…」
???「もしかして僕が潜入するところの教師かな…?」
???「…それより急がないと!」ダッ
61 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 22:54:53.75 ID:ned3hHXK0
〜学校〜
さやか「まどか!いよいよ今日だね!」
まどか「う、うん…なんか緊張しちゃうな〜」
さやか「魔法少女だもんね!なんだかんだ言ってちょっと楽しみだよ!」
ガララッ
教師「はい席に着いて〜」
まどか「あれ…?早乙女先生は…?」
教師「早乙女先生はここに来る途中事故にあって入院するそうだ」
まどか「ええっ!?」
教師「幸い命に別状はないらしい」
さやか「そっか…よかったぁ〜」
62 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 22:57:09.98 ID:ned3hHXK0
教師「…という訳で今日新しくこの学校に来た新任の先生にこのクラスを任せることになった」
ザワザワ エー ホントニー
教師「はい静かに…それではどうぞ入ってきてください」
ガララッ
まどか(男の先生だ)
さやか(うわ!なんだあの格好…やべえ…)
仁美(あれは…コスプレですの?)
派手な格好の青年が教室に入ってくる
ミライ「今日からしばらくこのクラスを受け持つことになったヒビノ・ミライです!」
ミライ「短い間ですがよろしくお願いします!!」
ミライ(やっぱりここだった…)
63 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 22:59:12.63 ID:ned3hHXK0
〜放課後〜
女1「ミライ先生なんでそんな格好なの〜?」
女2「どこのブランド?…くるー…がいず?何これ」
ミライ「えーっとこれは…」
男1「おい見ろよコレ!」
男2「なんだこれ!新しい携帯か?」
ミライ「あ!それはメモリーディ…」
ミライ「って駄目だよ!返して!」
大勢の生徒から質問攻めにあい、戸惑うミライ
ミライ(80兄さんは凄いなぁ…こんな大勢の子達をいっぺんに相手にしてたんだろうなぁ…)
ミライ(…)
ミライ(こんな子供たちが狙われているなんて…)ググッ
静かに拳を握りしめる
64 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:02:04.99 ID:ned3hHXK0
ガララッ
マミ「鹿目さ〜ん…美樹さ〜ん?」コソコソ
扉の隙間からマミが顔を覗かせる
さやか「あっ、マミさん!」
まどか「今から行くんですか?」
マミ「ええ、ちょうど近くに魔女の反応があるからそこに行きましょう」
ミライ(…魔女?)
ミライ(うーん…とにかく兄さん達と合流しないとな)
ミライ(みんなは河原の橋の下に拠点を構えてるらしいけど…)
65 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/06/17(金) 23:03:07.68 ID:fGMFmNdSO
ミライ君教師かよwwwwwwww 支援
66 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:05:06.70 ID:ned3hHXK0
〜河原〜
ダン「おい北斗!ちゃんとそっちを支えろ!」
北斗「郷さんがそこのダンボール踏んでるから動けないんですよ!」
郷「まてまて!ここに窓を作るからそっちのダンボールを回してくれ!」
ハヤタ「上手くいかないなぁダンボールハウス…」
北斗「見てないで手伝ってくださいよ!」
河原の橋の下でダンボール相手に格闘する四人
ミライ「すごい!ダンボールハウスだ!」キラキラ
子供のように目を輝かせるミライ
67 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:07:16.31 ID:ned3hHXK0
……………………………………
ミライ「魔法少女…ですか?」
ゲン「ああ、にわかには信じ難い話だがな」
北斗「お前を学校に潜入させたのは少女達を監視させるためだ」
ミライ「あれ?そういえばウチのクラスに来た子が学校近くの魔女がどうとか…」
ハヤタ「なに!?」
ダン「どうしてそれをもっと早く…」
郷「悔んでる暇はありません!探しに行きましょう!」
ミライ「は、はい!」
大量のダンボールを放置し、駆け出す五人
68 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:08:54.26 ID:ned3hHXK0
……………………………………
さやか「ホントにこんなところにいるんですかぁ?」
マミ「ええ…ここよ!この先にいるわ」
まどか「魔法少女は魔女の居場所をある程度察知できるんですね」
マミ「そうよ…あと二人とも聞いて」シューン
変身を完了すると同時に二人に向き直るマミ
マミ「ここから先はどんなことが起きるか分からない…」
マミ「私でも守り切れるか分からないわ…危なくなったら逃げて」
険しい表情で告げる
さやか「えっ…」
まどか「…」
69 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/06/17(金) 23:09:25.22 ID:tOlTfQuDO
ミライくん…
光の国の格好のほうがまだマシだろうに
70 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:09:49.70 ID:ned3hHXK0
まどか「…でも私、知りたいんです!みんなを守るために戦う魔法少女がどんなものか」
まどか「私も魔法少女になればみんなのために何か出来るかもしれないから…」
さやか「うん、それにさ」
さやか「いざとなったらマミさんが守ってくれるんですよね?」
マミ「…!」
マミ「ええ!まかせて!」
QB(…マミがあんな顔してるの初めて見たよ)
71 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:11:34.49 ID:ned3hHXK0
ほむら「…待ちなさい」スタッ
三人の後ろにほむらが現れる
まどか「ほむらちゃん!?」
マミ「あら?あなたは…」
QB「!」コソコソ
ほむら「三人とも聞いて。ここから先に出る魔女は普通では…」
さやか「あーっ!!転校生!」
さやか「マミさん、コイツですよ!キュウべえ虐めてたの!!」
ほむら「!!」
マミ「そう…それじゃあ少しお仕置きしないとねっ!」
ヒュルルル
72 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:13:28.32 ID:ned3hHXK0
拘束魔法でほむらを捕える
ほむら「く…うぅ」ギシギシッ
マミ「安心して?魔女を倒したらちゃんと解いてあげるから」
ほむら(しまった…前回の時間軸より強力に…)
ほむら(これじゃ自力で拘束を解けないっ…)
さやか「行こっ!まどか!」タタタッ
まどか「うん…いいのかなぁ?」タタタッ
ほむら「ま、待って!」ギシギシッ
ほむら「誰か…」
73 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:15:09.46 ID:ned3hHXK0
……………………………………
マミ(体が軽い…!)バンバンッ
マミ(誰かが私を頼ってくれる…もう一人じゃない!)バンッ
マミ(もう何も恐くない!)
使い魔の攻撃をかわしつつ攻撃するマミ
マミ「決めるわ!ティロ・フィナーレ!」ドォオン!
シャルロッテ『!!』ドカ-ン
マミ「…よしっ!」
まどか「…」ゾクッ
74 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:16:30.11 ID:ned3hHXK0
さやか「やった!」
まどか「ふぅっ…」
シャルロッテ『…』ギュルルル
シャルロッテの体から黒い蛇のような怪物が現れる
マミ「えっ」
まどか「…!!マミさんっ!危ない!」
さやか「ああっ!」
75 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:17:51.50 ID:ned3hHXK0
……………………………………
ダン「ここか!?」
ハヤタ「あれは…暁美ほむら!」
拘束され、動けないほむらを見つける
ほむら「あ、あなた達は!」
ブチブチッ
ミライ「ウチのクラスの子だよね?もしかして君も…」
ほむら(なぜ新任教師が…まさか彼も…)
ほむら「いえ…説明は後よ!この奥に魔女が!」
北斗「なに!?」
郷「急ぎましょう!手遅れになるかもしれない!」
76 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:19:43.92 ID:ned3hHXK0
……………………………………
シャルロッテ『…』ガバッ
マミ(あ…私…)
マミ(死ん…)
???「危ねぇ!!」ガシッ
マミ「えっ!?」
シャルロッテ『!?』
一つの影がマミを抱え、その場から飛び退く
アスカ「へへ…見た〜?俺の超ファインプレー!!」
青年が自慢げな顔で言う
77 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:21:13.52 ID:ned3hHXK0
マミ「あなたは…一体…?」
アスカ「俺?俺はアスカ・シン!」
アスカ「あー…もっとも地球ではウルトラマ…」
シャルロッテ『…』ギュン
アスカが話している途中でシャルロッテが口を開けて突っ込んでくる
マミ「あっ…!!う、後ろっ!!!」
アスカ「え?」
バクッ ゴクンッ
シャルロッテ『…』ペロリ
さやか「早っ!!」
まどか「の、飲み込まれちゃったよ!?」
マミ「あ…ああ…」ガクガク
78 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:24:50.35 ID:ned3hHXK0
〜体内〜
アスカ「わああああああ!!!」ゴロゴロ
アスカ「くっそおおおおおおおおお!!」ゴロゴロ
胸ポケットからリーフラッシャーを取り出す
アスカ「負けるかーーーーっ!!!」バッ
暗い魔女の体内が強烈な光に照らされる
シュンッ バシュゥウウン
79 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:28:13.78 ID:ned3hHXK0
シャルロッテ『!!…!?』ブクブクブク
マミ「えっ…?」
まどか「な、なに!?なんか膨らんでるよ!?」
さやか「もしかして…破裂する!?」
シャルロッテ『!!!』
ドバーンッ!!
ダイナ「ジュワァッ!!」ズンッ
シャルロッテの腹の中から巨人が飛び出す
マミ「な、なに!?なんなの!?」
さやか「まどか!あれってもしかして!!」
まどか「うんっ!あの時の巨人と一緒だ!!」
80 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:29:59.26 ID:ned3hHXK0
シャルロッテ「…!」ズズッ…
腹が破れた状態でダイナに突進してくる
マミ「危ないっ!!」
ダイナ「!…」クルッ
シュシュッ
ダイナ「デュアッ!!」バシュッ
シャルロッテ「!!?」
ズバババッ!
振り向き様にビームスライサーでシャルロッテを頭からバラバラに斬り刻む
マミ「う…わぁ…!」
ダイナ『どうだぁ!この恵方巻き野郎!』
まどか「えっ!?喋れるの!?」
81 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/06/17(金) 23:31:32.88 ID:fGMFmNdSO
平成勢って案外普通に喋ってるよね
82 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:32:32.88 ID:ned3hHXK0
ダイナ『大丈夫か?』
さやか「めっちゃ普通に喋ってるし…」
マミ「あ、あなたもしかして…」
まどか「さっきの…お兄さん…ですか?」
ダイナ『そうそう!地球ではウルトラマンダイナって呼ばれてるよ!よろしく!』
シャルロッテ『…』シュルルル
飛び散った破片から再生するシャルロッテ
さやか「嘘!?バラバラになったのに!!」
マミ「…どこかに奴の本体があるかもしれません!それを叩きましょう!」スッ
銃を握りなおし、立ち上がるマミ
ダイナ『よっしゃ行くぜ!準備はオーケーかい?』
マミ「はいっ!!」グッ
83 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:34:01.20 ID:ned3hHXK0
ダイナ「ハアアア…!」シュゥウン
腕を交差させ、青い体へとタイプチェンジするダイナ
ダイナ(ミラクル)「デュアァ!!」バッ
さやか「青くなった!」
ダイナ(ミラクル)「ハッ!」ブンッ
シャルロッテ『!!』ドガッ
まどか「すごい…怪獣映画見てるみたい…」ポカーン
ダイナ(ミラクル)『…見えた!あそこを撃て!!』
透視能力で本体の場所を見破るダイナ
マミ「今度こそ決めて見せる!」
マミ「ティロ…フィナーレ!!」ドォン!
84 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:35:22.09 ID:ned3hHXK0
シャルロッテ『!!!!』グオングオン
本体を破壊されて暴れだす
ダイナ『トドメだ!行くぜえ!』シュウン
ダイナ「ジュアァッ!!」バシュゥウウ
ソルジェント光線が直撃し、光の輪を描いた後に爆発を起こす
シャルロッテ『…』ドカーン!
さやか「やったあああ!!」
まどか「よ、よかったぁ…」
QB「…」ニヤリ
85 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:39:43.37 ID:ned3hHXK0
……………………………………
アスカ「魔法少女ぉ?」
さやか「うん…それに契約するかどうか…この戦いを見て決めるって話だったんだけど…」
まどか「あんな恐いの見ちゃったら…」
マミ「…ごめんなさい。カッコ悪いところ見せちゃったわね…」
まどか「そんな…マミさんが無事でホントによかったですよ!」
QB「…さて」
QB「もう無事に終わったんだ。さぁ二人とも!」
QB「僕と契約して魔法少女になってよ!」
86 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:40:57.09 ID:ned3hHXK0
さやか「そうは言っても…ね?」
まどか「う、うん…あんなのと戦わなきゃいけないんだよね…?」
マミ「…そうよ、あの怪物たちとの戦い…負ければ当然命を落とす」
マミ「よく考えて決めて?」
マミ(…へたり込んだまま言ってもサマにならないけどね)
QB「大丈夫だよ!君達ほどの素質ならそうそう負けはしないよ!」
QB「それに…もちろん君達にもメリットはあるだろう?」
87 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:41:40.75 ID:ned3hHXK0
まどか「でも私…やっぱりやめようかな…」
さやか「あたしも…ちょっと考えさせて」
QB「やれやれ…まぁ考える時間は必要だよね」
QB「でも僕は諦めないよ?必ず君達を…」
スタッ
ほむら「これ以上そいつの言葉に耳を貸さないで」
まどか「!?」
さやか「あれ!?転校生!?」
88 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:42:52.24 ID:ned3hHXK0
ミライ「よかった…みんな無事だったんだね」
まどか「先生!?」
ハヤタ「これで会うのは二度目だね」
さやか「昨日のおじいちゃんだ!」
アスカ「なんだなんだぁ?ゾロゾロと!」
ダン「どうやら彼もウルトラマンらしいが…」
北斗「ええ、宇宙警備隊員の一員ではありません」
郷「この町から発せられていた謎の力…どうやら彼がその一人のようです」
89 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:43:52.12 ID:ned3hHXK0
アスカ「君もってことは…あんたらも!?」
さやか「えええ?全員!?先生も!?」
まどか「じゃあ昨日会ったおじいちゃんが…」
ハヤタ「そう、僕があの巨人だ」
さやか「…信じらんない」
まどか「なんだかまだ夢の中にいるみたい…」
ほむら「…」
ほむら「ちょっといいかしら?」
ほむら「状況を整理したいのだけれど…」
90 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:44:46.38 ID:ned3hHXK0
……………………………………
さやか「じゃあ皆さん偉い人からの命令でその…宇宙人反応ってヤツ?それを追って?」
ダン「ああ、そしてそこにいる少女…暁美ほむらから事情は聞いた」
郷「そこにいる白い動物と契約して魔法少女となるようだな」
QB「…」
アスカ「…それで?その反応の中の一人が俺だって?」
ハヤタ「聞くところによると君はこの世界の住人ではないそうだね」
アスカ「あと宇宙人でもないっすよ!」
北斗「…この世界に来た時のことをもう少し詳しく教えてくれないか?」
91 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:47:29.10 ID:ned3hHXK0
アスカ「教えるってもなぁ…いきなり人間の姿でここに飛ばされたとしか…」
ミライ「もしかするとあなた以外にも別の世界から…」
ダン「…その可能性は否定できないな」
ほむら「ともかくあなた達二人…」
まどか「は、はいっ!?」ビクッ
さやか「な、なによ…」
鋭い瞳で睨まれ、うろたえる二人
ほむら「今はその気がないみたいだけど…」
ほむら「そいつと契約しようなんて思わないで」
QB「…わからないなぁ」
92 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:48:19.86 ID:ned3hHXK0
QB「契約すればどんな願いでも叶うんだよ?」
QB「君達にも夢があるんだろう?それを叶えることもたやすいんだよ?」
ほむら「こいつの甘言に惑わされないで!」
まどか「…」
アスカ「やめといた方がいいんじゃねえの?命の危険があるわけだし」
アスカ「それに誰かに与えられて簡単に手に入る夢なんて…な」
QB(…)
ハヤタ「…ともかく一度拠点に戻ろう。やることは特に変わらないんだからね」
さやか「拠点?どこにあるのそれ?」
ダン「…橋の下だ」
さやか「え」
93 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:50:03.89 ID:ned3hHXK0
郷「仕方ないんだよ。持つべき物も何もないからね」
ミライ「ダンボールハウスがあるじゃないですか!」
北斗「作ってる途中で放置してきただろう…」
ミライ「あ…」
マミ「…あ、あのっ!」
全員が一斉にマミに視線を向ける
ハヤタ「?」
マミ「も…もしよかったら皆さん…」
マミ「その…私の家に来ませんか?」
94 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:51:50.26 ID:ned3hHXK0
ハヤタ「ええっ!?それは…」
予想外の提案に驚く一同
ダン「ありがたい申し出だが…そういうわけにもいくまい」
マミ「だ、大丈夫ですっ!」
マミ「私、一人暮らしで…親もいなくて…」
マミ「で…でも、家は広いし、ご飯だってちゃんと…」
北斗「…どうします?」
郷「今回は少し長い間この町に滞在しなければならないから…腰を落ち着ける場所は欲しいな」
ミライ「子供とのコミュニケーションも忘れてはならないって80兄さんが言ってましたし…」
ダン「…わかった」
ハヤタ「巴マミ…本当にいいのかい?」
マミ「は、はいっ!大丈夫です!」
95 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:53:02.07 ID:ned3hHXK0
マミ「あの…アスカさんもご一緒にどうですか?」
アスカ「あ、そう?なんか悪いねぇ〜」
さやか「この人全然遠慮しないな!」
まどか「…あれ?」
まどか「ほむらちゃんは?」キョロキョロ
さやか「そういやキュウべえもいないね?」
アスカ「それじゃよろしくな!マミさん!…立てる?」
マミ「あ…まだ腰が抜けてて…」
地面にへたり込んだまま動けないマミ
96 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:53:49.60 ID:ned3hHXK0
アスカ「それじゃ…よいしょっ!」グイッ
マミ「ひゃ!?」
マミを背負うアスカ
アスカ「それじゃ行こうか!」
マミ「は、はははははいぃ…」カアァ…
さやか「まどか!あたし達もかえろ!」
まどか「う、うん…」
まどか(…なんだか今日一日すごく長く感じたよぉ…)
97 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:57:53.42 ID:ned3hHXK0
……………………………………
杏子「ふーん…このエリアの魔女退治の手伝いねぇ?」モグモグ
お菓子を頬張りながら話す少女
QB「そのとおり。君のグリーフシードの取り分も増える」
QB「悪い話じゃないだろう?」
杏子「って言ってもこのエリアにはマミがいるじゃん。それに他の魔法少女候補もいるんだろ?」
QB「…ちょっとあのエリアにはイレギュラーが多すぎてね」
杏子「ふん、なるほどね…気に入らないから消せってか?」ゴクン
杏子「ホントは魔女退治は建前なんだろ?」
QB「そう解釈してもらって構わないけど…判断は任せるよ」
しばらく考え込み、答える
杏子「まぁ取り分が増えるのは悪くねぇな…」
杏子「いいぜ。やってやるよ」
98 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/17(金) 23:59:23.63 ID:ned3hHXK0
QB「君ならそう言ってくれると思ったよ!」
杏子「ん、それじゃ行くか!」タタタッ
???『あんな小娘に任せて大丈夫なのか?』
QB『全滅させることは…まぁ無理だろうね』
???『やつも絶望のエネルギーのための糧か』
QB『必要な犠牲だよ』
QB『…君達の提供してくれたデータは素晴らしいものだ。感謝しているよ』
QB『絶望エネルギーの回収効率が格段に上がったからね』
99 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:00:25.47 ID:3RFWXlUQ0
???『お前たちはわざわざ少女達の協力を得なければならないのだろう?』
???『不便なものだな…無理やりエネルギーを回収する方法などいくらでもある』
QB『…残念ながら僕らにはその術は無いのさ』
QB『君達はすでにこの星の生物から凄まじい絶望エネルギーを回収している。実に魅力的だ』
QB『それを提供しつつ協力してもらう代わりに僕達は君達とは異なった科学技術を提供する』
???『そこまでエネルギーに固執するのか…』
QB『宇宙の寿命を延ばすためさ…そして…』
黙りこむキュウべえ
???『…まぁいい』
???『我々は目的が果たせればそれでいい』
100 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:01:31.73 ID:3RFWXlUQ0
〜数日後〜
さやか「で、結局みんなで住んでるわけですか?」
まどか「すごいよね!…マミさん入れて7人暮らしですか?」
マミ「ええ…でもこれからも増えるかもね」
さやか「ええ!?あれ以上!?」
マミ「…アスカさん以外にもこの世界に飛ばされた人がいるかもしれないじゃない?」
マミ「そういう人達もなるべく一つのところに集まった方がいいかなぁって…」
さやか「うわ〜…さっすがぁ!」
まどか「あの…食費とかは…」
101 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:02:57.52 ID:3RFWXlUQ0
マミ「ふふ…まだまだ何人増えても大丈夫よ!」
マミ「それに…アスカさんってこの世界に飛ばされてアテも無く彷徨ってたわけじゃないのよ?」
まどか「どういうことですか?」
マミ「あの後聞いたんだけどね?たまたま優しい人にアルバイト紹介してもらってたんですって」
さやか「ええ〜?ヤバい仕事なんじゃないですか?」
マミ「花屋のアルバイトらしいわよ」
まどか「へぇ〜優しい人もいるんですね…」
マミ「それとね…なんでもその人も飛ばされて来たらしいわよ」
まどか「ええ〜っ!?」
102 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:04:24.36 ID:3RFWXlUQ0
まどか「なんか…すごい偶然だよね?」
さやか「そう?考えすぎでしょ〜!」
マミ「今日アスカさんがウチに引っ張ってくるそうだけど…」
まどか「…そうだ!」
さやか「わ!どしたの急に?」
まどか「さやかちゃん!今日も上条君のお見舞い行くんだよね?」
さやか「う…ま、まぁね」
まどか「その花屋さんでお花買って行ってあげなよ!」
さやか「あ!それいいかも!!」
マミ「場所は聞いてるから案内するわ!二人を迎えに行かないといけないし!」
マミ(誰かと一緒に下校なんて!)ワクワク
103 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:05:37.54 ID:3RFWXlUQ0
……………………………………
さやか「マミさーん…まだ着かないんですかぁ〜?」
疲れた表情でマミに問いかける
マミ「それでねそれでね!私もその戦いに同行したの!」
マミ「あの人達と一緒に戦ったのよ!?すごかったなぁ〜!」
まどか「へ、へぇ〜」
マミ「みなさんすっごく強いのよ!」
マミ「ハヤタさんなんてね、こんな感じで大胸筋で魔女の攻撃を…」ズイッ
まどか(ま、マミさんすっごいテンション…)
まどかとの話に夢中でさやかの問いにまったく気づいていない
さやか「はあ…アレ?」
さやか「マミさん!あれじゃないですか?」
マミ「えっ?あ、アレよアレ!到着よ!」
まどか(やっと終わった…でも楽しそうだったからいいや)
花屋に入っていく三人
104 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:07:44.91 ID:3RFWXlUQ0
〜花屋〜
さやか「これ…かな?」
まどか「うん!それ買おうよ!すっごく素敵!」
さやか「そ、そうかな?…えへへ」
マミ「アスカさん、あの話の人は?」
作業着姿のアスカに問いかける
アスカ「あー、あっちで花の面倒見てるよ」
アスカ(それにしてもあの人がティガだったなんてなぁ…信じらんねぇ)
105 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:09:39.01 ID:3RFWXlUQ0
さやか「これください!」
店員「はいはい…っと、お譲ちゃんプレゼントかい?相手は彼氏?」
さやか「!!…そ、そんなんじゃないですよ!やだなぁ〜!あはは…」ドキドキ
顔を赤らめるさやか
店員「あれ〜?おばちゃんの勘が外れたか〜!」
まどか(好きなら隠すことないのになぁ…)
店員「でも照れることないわよ!それじゃあっちの高いヤツもサービスしたげる!」
さやか「ほ、ほんとですか!」
店員「ホントホント!…ちょっと〜?マドカさ〜ん?あれ持ってきて〜」
まどか「えっ…?は、はい!?」
ダイゴ「はーい!…え?」
まどか・ダイゴ「「あれ?」」
106 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:11:30.11 ID:3RFWXlUQ0
ダイゴ「あの〜もしかして…君の名前は…」
まどか「は、はいっ!鹿目まどかですっ!」
ダイゴ「へぇ!君もまどかって言うんだ!」
ダイゴ「僕はマドカ・ダイゴ…こっちは名前じゃなくて名字だね」ハハハ
まどか(う〜…勘違いしちゃった…恥ずかしいよぉ…)
アスカ「ダイゴさん!ここにいたんすか!」
マミ「話は聞いています!遠慮なさらずにウチへ!」
ダイゴ「…いいのかなぁ?」
まどか「え!?じゃあこの人が…」
107 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:13:45.90 ID:3RFWXlUQ0
……………………………………
まどか「それじゃさやかちゃんバイバイ!頑張ってね!」
さやか「な、何をだよ!もう!」
マミ「それじゃ行きましょうか!」
アスカ「また一人増えたな!マミさん!」
ダイゴ「え?僕等以外に誰かまだいるの?」
108 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/06/18(土) 00:13:46.20 ID:Gz81Xc430
長野君…
109 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:15:17.62 ID:3RFWXlUQ0
〜病室〜
さやか「失礼しまーす…」ガララッ
上条「…やぁ、さやかか…」
さやか「ははは…また来ちゃった!具合はどう?」
上条「…」
さやか(あ、あれ…?)
さやか「そ、そうだ!今日もCD持ってきたよ!」
上条「!!」ピクッ
さやか「それでねそれでね!今日はなんとCD以外に…」
ガシャン!
110 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:17:32.97 ID:3RFWXlUQ0
さやかのCDを手で叩き割る
さやか「き、恭介…!?」
上條「さやかは僕を虐めて楽しいの!?」
上條「毎日毎日音楽のCD持ってきて…」
上條「もう僕はバイオリン弾けないんだよ!?」
さやか「そ、そんなこと言わないでよ!…治るよその手も!」
上條「治らないんだってさ…医者の先生に言われたよ…」
さやか「!」
予想外の答えにさやかの笑顔が消える
上條「僕にはバイオリンしかないのに…もう生きてる意味も無いよ…」
111 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:19:02.89 ID:3RFWXlUQ0
さやか「そんなこと…言わないでよ…」
上條「君に何がわかるんだよ!」
さやか「…治るよ」
さやか「絶対…治るよ…」
上條「…ふん」
さやか「こ、これお花…」ガサッ
上條「いらないよ。もう帰ってくれないかな?」イライラ
さやか「…」
さやか「ッ!!」ガラッ
ガラッ
仁美「?…今出ていったのは…」
さやかと入れ違いになるように仁美が病室に入ってくる
上條「ああ君か、気にしないでよ」
112 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:21:14.17 ID:3RFWXlUQ0
……………………………………
さやか「…キュウべえ。いるんでしょ?」
QB「…契約する気になったのかい?」ストン
さやか「…うん」
QB「それはよかった!さぁ君の願いを言ってごらん!」
さやか「…」
さやか「上條恭介の手を完全に直してほしい」
QB「よしわかった…」シューン
QB「おめでとう!君の願いはエントロピーを凌駕した!」
QB「今日から君は魔法少女だよ!」
113 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:22:47.03 ID:3RFWXlUQ0
……………………………………
???『予想外の邪魔が入ったが…ここまでは順調だな』
QB『まだ油断はできないけどね』
QB『…以前の時間軸ではウルトラ兄弟の介入はなかったハズだけどね』
???『それだけが疑問だな』
???『以前の時間軸では奴らに気取られぬように進めていたはずが…』
QB『…誰かがこの危機を彼等に伝えたと?』
???『それはわからん。お前達も以前の時間軸の記憶を覚えているんだろう?』
QB『もちろん!君達の能力で次元を超えたおかげで暁美ほむらに出し抜かれていることに気付いたんだからね』
???『我々はどのタイミングで飛ばされた?』
QB『…鹿目まどかがアレに敗れて…そこからしばらくしてこの時間軸に飛ばされたからね』
???『…まぁいい』
QB『うん、この時間軸で必要なエネルギーは溜まるだろうからね』
114 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:24:17.98 ID:3RFWXlUQ0
〜廃墟〜
杏子「さーて…明日からこの町で魔法少女探しだ!」
杏子「この辺で寝るか…」
杏子「明日から本気出すぞー」ガサガサ
床に自分の荷物をぶちまける杏子
杏子「…」ピクッ
杏子「…おい」
杏子「誰かいるんだろ?出てこいよ!」
暗闇に向かって怒鳴る
???「うわ、ゴメン!驚かせるつもりは…」
115 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:25:23.44 ID:3RFWXlUQ0
杏子「あんた誰だ?」
杏子「あ…もしかしてここの住人?」
???「ち、ちがうちがう!僕もちょっと前にここに来たんだ!」
杏子「?…あんたホームレスか?」
???「う…ここに飛ばされて住むところがないから…まぁそんなものかな?」
杏子「はぁ?飛ばされた?どういうことだ?」
???(…これ言っていいのかな?)
???(…まぁ一人で考えるより誰かに聞いてもらった方がいいよね)
???「実は…」
116 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:26:59.08 ID:3RFWXlUQ0
……………………………………
杏子「はー…信じらんねぇ…」
???「でも事実なんだよ…?」
杏子「…まぁどうでもいいや」
杏子「さ!腹ごしらえだ!お菓子お菓子!」ガサガサ
???「…」
グゥゥウウ…
男の腹の虫が鳴く
杏子「…」
杏子「やれやれ…食うかい?」スッ
???「あ、ありがとう!優しいんだね!えーっと…」
杏子「佐倉杏子だ!」
ムサシ「僕は春野ムサシ!よろしくね杏子ちゃん!」
117 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:28:19.27 ID:3RFWXlUQ0
……………………………………
杏子「ふは〜食った食った!」ポンポン
ムサシ「いや〜本当に助かったよ!なんにもお礼できないけど…」
ムサシ「…そうだ!杏子ちゃん!これ見てごらん!」スッ
青い輝石を差し出すムサシ
杏子「うわ…なんだこれ…綺麗だなぁ!キラキラ光ってらあ」
ムサシ「でしょ?僕の宝物!大切な人との絆なんだ!」
杏子「…へぇ〜」
杏子(ホント綺麗だな…なんかあったけえ光だ…)
118 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/06/18(土) 00:29:58.95 ID:yr2UrFexo
モッコスも出るのか
119 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:30:25.31 ID:3RFWXlUQ0
ムサシ「ところで杏子ちゃん…」
杏子「…」
ムサシ「杏子ちゃん?」
杏子「ん…ああ、何?」
ムサシ「君は中学生くらいだよね?ここで何してたの?」
ムサシ「親御さんが心配してるんじゃないのかな?」
杏子「…ちっ」
杏子「…どうでもいいだろそんなの」
杏子「ほら!もう寝るからあっち行った!」シッ
ムサシ「?…うん、じゃあおやすみ…」
ムサシ(なにかあるのか?彼女…)
120 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:31:30.93 ID:3RFWXlUQ0
〜翌日〜
杏子「ふぁあ…」
杏子「…よし、そろそろ行くか!」
ムサシ「…」グーグー
杏子「あいつまだ寝てるや…」
杏子「…風邪ひくぞおい」バサッ
自分が使っていた毛布を掛けてやる杏子
杏子「ん…?」
ムサシの懐から輝石が転がり落ちている
杏子「…」ヒョイ
杏子「へへ、悪いなムサシ…」グッ
拾い上げた輝石をしまいこみ、そのまま廃墟から立ち去る杏子
杏子「さーて、最初のターゲットは…」
121 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:32:36.09 ID:3RFWXlUQ0
〜放課後〜
マミ「鹿目さ〜ん?」ガララッ
まどか「あ!マミさん!」
マミ「あら…?今日は美樹さんはお休みかしら?」
まどか「はい…なんか体調崩したみたいで…」
マミ「暁美さんは?」
まどか「ほむらちゃんはすぐ帰っちゃいました」
マミ「そう…彼女とも一度話し合いたいと思ってたのにね」
マミ「まぁいいわ…鹿目さん今日も一緒に…」
仁美「まどかさん?ちょっとよろしいですか?」
二人の会話に仁美が割り込んでくる
122 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:33:38.29 ID:3RFWXlUQ0
まどか「仁美ちゃん?どうしたの?」
仁美「この後付き合ってもらいたいところがあるんです」
まどか「うん!いいよ!マミさんも…」
仁美「そっちの方には遠慮していただきたいのですが?」
マミ「」
まどか「ま、マミさん…」
マミ「い、いいのよ?私は先に帰ってるから!」タタタ…
仁美「行きましょう?」
まどか「うん…」
まどか(なんか仁美ちゃん変だよ…顔色も悪いし…)
123 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:35:03.51 ID:3RFWXlUQ0
〜廃工場〜
???「なんだよ〜!また別の世界かぁ〜!?」
戦闘機のコクピットで青年が叫ぶ
ピッピッ
???「こちらファイターEX!コマンダー!応答願います…」カチャカチャ
???「こちら我夢!コマンダー、応答願います!」ガチャガチャ
シーン…
我夢「はぁ〜…またガリバー旅行か…」
我夢「とりあえずファイターはここに隠そう…街中じゃさすがに飛べないしね」
124 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:36:18.73 ID:3RFWXlUQ0
……………………………………
まどか「ねぇ仁美ちゃん…どうしたの?」
まどか「こんなとこに連れてくるなんて…」
仁美「…」スッ
ゾロゾロ…
合図とともに物陰から虚ろな目の人達が現れる
まどか「えっ…?な、なに?」
仁美「…ふ…ふふ…」ニヤニヤ
まどか(もしかして…魔女に…!?)
男「…」スッ
操られている男がまどかに手を伸ばす
125 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:37:11.48 ID:3RFWXlUQ0
まどか「ひっ…いやっ!」ダッ
その場から走り去ろうとするまどか
仁美「…」ブンッ
ドスッ!
まどか「かぁ…うっく…!」フラッ
しかし仁美に腹を殴られうずくまる
まどか「だ、誰か…ぁ」ジワッ
ダダダッ
我夢「ちょ、ちょっとちょっと!駄目だよ!!」
まどか「!?」
126 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:38:03.27 ID:3RFWXlUQ0
我夢「君!大丈夫?」グイッ
まどか「は、はい…」
まどかに肩を貸す我夢
我夢「…どういうつもりですかあなた達!」
まどか「違うんです!この人たちは操られて…」
我夢「え!?」
我夢(もしかして…またメザードか!?)
仁美「…」ダダダッ
二人に駆け寄る仁美
まどか「あ、危な…」
ドスッ!
我夢「ぶっ!!」
127 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:39:06.88 ID:3RFWXlUQ0
我夢「うぐぐ…」ガクン
まどか「だ、大丈夫ですか?」
我夢「うん…しかしすごい力だ…」
仁美「ふふふ…」
まどか(!!…首筋に変な印がある!やっぱり操られてるんだ!)
我夢「…君!逃げるよ!」グイッ
まどか「あっ…!」
ギューン
まどか「ど、どうしよう…」
我夢「あれ…ここどこ?」ポカーン
128 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:40:19.76 ID:3RFWXlUQ0
魔女『ヒヒヒ…』
使い魔『…』カタカタ
我夢「なんだあれは…パソコン?」
まどか「き、来ますよ!逃げましょう!」
ガシッ ガシッ
天使のような使い魔に拘束される二人
我夢「うっ…!まずいっ…!」ギリギリッ
まどか「い…ぎぃ…っ!」ギリギリッ
まどか(わ、私弱虫で…迷惑かけてばっかりだから…)
まどか(バチが…あたったのかな…)
129 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:41:16.98 ID:3RFWXlUQ0
我夢(!!…このままじゃ…)
ズバババッ!
使い魔『!?』
二人を拘束している使い魔がバラバラに切り裂かれる
我夢「な、なんだぁ!?」ドサッ
まどか「あ…」
さやか「二人とも!大丈夫!?」スタッ
まどか「さやかちゃん!?…その格好まさか!!」
さやか「話はあと…あいつを片づける!」
ダンッ
我夢「な、なんなんだこの世界は…」
130 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:42:01.50 ID:3RFWXlUQ0
さやか「ふっ!!」ブンッ
魔女『キッ!?』ブシュッ
さやかが力任せに剣でハコの魔女を斬りつける
使い魔『…』スタッ
ゾロゾロ
大量の使い魔がさやかを取り囲む
さやか「…!」
さやか「どっけえええええええ!!」グルンッ
ズババッ!!
回転してまとめて使い魔を斬りはらう
131 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:42:48.11 ID:3RFWXlUQ0
まどか「さやかちゃん…」
我夢「あとはあの大型だけか!?」
さやか「よし!このまま一気に…」
シュゥウウウッ
新たに天使型の使い魔が現れる
まどか「!?」
さやか「へ、へん!何匹湧いて出ようが…」
さやか「さっきみたいに纏めて片づけてやる!」
使い魔の群れに突っ込んでいくさやか
132 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:43:17.14 ID:3RFWXlUQ0
……………………………………
さやか「はぁっ…はぁっ…」
まどか「さやかちゃんっ!!」
我夢「やっぱり…何度倒しても湧いて出てくる…」
使い魔『…』ブンッ
ゴンッ
さやか「あ…かぁっ…!」フラッ
さやか「くぅ!」
倒れそうになるところをかろうじで耐える
さやか「このっ!!」ズバッ
133 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:44:01.29 ID:3RFWXlUQ0
さやか「…やっぱり魔女を倒さなきゃどうしようもない!」ググッ
ダンッ!
魔女に向かって一気に跳躍するさやか
さやか「これでえええええっ!!!」
まどか「!?…仁美ちゃんっ!!」
さやか「!!」ピクッ
使い魔が気絶している仁美を担ぎあげる
魔女『ヒヒヒ!』ゴッ
さやか「しまっ…!!」
仁美に気を取られ、魔女の攻撃への反応が遅れる
ドガガッ!
134 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:44:53.88 ID:3RFWXlUQ0
さやか「ぐうあっ!!」
使い魔『…』ガシッ
使い魔に両腕を拘束されるさやか
さやか「は、離せーっ!!」
魔女『…』スゥッ
魔女『…ヒヒヒヒヒ!』
さやか「はっ!?」
使い魔「…」グググッ
ボキボキッ!
さやか「ッ!!あああああああっ!!!」
まどか「ひ…いやあああっ!!」
我夢「!!」
135 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:45:36.26 ID:3RFWXlUQ0
さやか「う…あ…ああ」ピクピクッ
使い魔『…』ググ
まどか「さやかちゃんっ!!もうやめて!」
まどか「やめてえええええええ!!!」
我夢「…こんな子供たちを!」スッ
懐からエスプレンダーを取り出す我夢
我夢「許さん!!」
バッ
我夢「ガイアーーーー!!!」
シュウウウウン
136 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:46:40.52 ID:3RFWXlUQ0
ズズーンッ!
ガイア「ディヤッ!!」
まどか「!…ウルトラマンだ!!」
さやか「あ…」
使い魔『!?』
魔女『!!!』
ガイア「ジュワッ!」バシュバシュッ
使い魔『!』ズバッ
ガイアスラッシュで使い魔をまとめて消滅させる
137 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:47:18.84 ID:3RFWXlUQ0
ガイア『大丈夫かい?』スッ
さやか「う、うん!ありがとう!」
まどか「さやかちゃん!…あれ?」
すでに回復が始まっているさやかの腕を見つめるまどか
さやか「これ…あたしの能力みたいだね…」
魔女『ヒィー!!』グオッ
ガイアに体当たりを仕掛けてくる魔女
ガイア「ジュワッ!」バッ
シーン…
ガイア(あれ!?バリアーが張れない!?)
ドガッ
138 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:48:26.47 ID:3RFWXlUQ0
ガイア「グウッ!」
さやか「ああっ!?」
魔女の攻撃が直撃する
ガイア(…間違いない!この世界に来てから光の力が落ちている…!)
ガイア『…だったら速攻で決める!』キュイン
シュウゥウゥウウ
ガイア「ディイアアアアアッ!!」バシュウウウ
魔女『ヒ…』ドカァアアン!!
頭部からフォトンエッジを発射して魔女を撃破する
まどか「モヒカンだ!」
さやか「ちょんまげだよ!!」
139 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:49:08.51 ID:3RFWXlUQ0
……………………………………
まどか「さやかちゃん…その腕…」
さやか「ん…もう大丈夫だよ!これも魔法のおかげ?ははは…」
まどか「で、でもちゃんと手当して…」
さやか「だいじょ〜ぶだって!心配性だなぁもう!」パシパシ
自分の腕を叩いて笑うさやか
まどか「…」
タタタッ
我夢「君達!大丈夫だった!?」
まどか「あ!お兄さん!」
さやか「さっきのお兄さん…そうだ!聞きたいことが…」
140 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:49:42.05 ID:3RFWXlUQ0
我夢「?…何かな?」
さやか「お兄さんってさぁ…」
まどか「うん…ウルトラマンですよね?」
我夢「!!」
我夢「どうして…ウルトラマンのことを…?」
我夢(もしかしてこの世界でもみんな知っているのか?)
我夢「君達はいったい…!?」
さやか「えーっと…」
QB「…回収完了」ヒョコ
141 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 00:54:19.67 ID:3RFWXlUQ0
とりあえず今日はこのくらいです
ホントはあと100レス分くらい投下するはずだったのに眠気が…
それにしてもマミの家がカオス
142 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/06/18(土) 00:58:23.90 ID:Tfw6czJSO
これからどんどんウルトラ戦士が増えるのかな? 乙乙!
143 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/06/18(土) 01:06:23.39 ID:3eVFwXyZ0
ウルトラの怪人・星人に比べるとQBの小物っぷりがすごいんだよな
144 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/06/18(土) 01:23:24.41 ID:LZQKMVjh0
ちゃんとsageれてるかな?
おもしろくなってきたあとはデュナミストの方々と海外組とギャグ戦士か
それと読んだ感想、
>>32
と同じでQBをボコって終わりってのだけは避けてほしい
145 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/06/18(土) 01:26:30.46 ID:Ctqo9RI+o
お疲れ様でした
146 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(京都府)
[sage]:2011/06/18(土) 03:52:35.56 ID:rSHi7c2po
キャラ同士の掛け合いとか面白いのに、
戦闘パートがウルトラマンVS仮面ライダーの身長差感覚で頭の中で絵になってるから違和感が…
QBと喋ってた黒幕に期待
147 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga sage]:2011/06/18(土) 04:55:12.09 ID:Jg4MQcvxo
http://www.youtube.com/watch?v=4VLQ1pLKGwU
148 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(兵庫県)
[sage]:2011/06/18(土) 08:05:59.71 ID:pFaLTtgM0
>>143
別の宇宙支配してるのとか次元を超えてるのとか普通にいるからね
ウルトラの敵役の力ってわりと頭おかしいレベル
149 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/06/18(土) 12:40:26.75 ID:n0jgl4Rbo
大した実力のない宇宙の帝王とか居るしな
150 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/06/18(土) 12:55:54.14 ID:Tfw6czJSO
バド星人さんオッスオッス!
151 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/06/18(土) 13:10:03.80 ID:v/h7ndSCo
乙
誰がなんと言おうとフォトンエッジは「頭からおうどん」 異論は認めない
152 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 22:31:16.26 ID:3RFWXlUQ0
帰宅していろいろやってたら馬鹿すぎるミスで書き溜めが逝った…
とりあえず再開…
新しく書いた分投下します
153 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 22:33:42.89 ID:3RFWXlUQ0
……………………………………
我夢「…驚いたな…前に飛ばされた世界も凄かったけど…この世界もすごいや」
さやか「他にもお兄さんみたいな人いるんだよ」
我夢「え!?それ本当かい?」
まどか「は、はい…今はみんな一ヶ所に集まってますけど…」
歩きながら話す三人
さやか「まどか、やっぱりこの人もマミさんのとこに連れてった方がいいかな?」
まどか「うん…やっぱりほっとく訳にもいかないし…」
我夢「マミさんって?」
さやか「お兄さんみたいにこの世界に飛ばされて来た人がいるって言ったでしょ?」
我夢「うん」
まどか「そんな人達を…保護…でいいのかな?してる人がいるんです」
我夢「じゃあ僕もそこに?」
さやか「そーゆーこと!」
我夢「やったー!そりゃありがたい!」
我夢「いきなり飛ばされて来て困ってたんだよ〜」
154 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 22:35:55.30 ID:3RFWXlUQ0
〜マミホーム〜
ダン「…」
無言でさやかを見つめる
さやか「そ、そんな怖い顔しないでよ〜…ははは…」
ハヤタ「…なるべく君達は巻き込みたくなかったんだが…」
ミライ「…さやかちゃん…」
アスカ「まぁまぁ!契約しちゃったもんは仕方ないって!」
さやか「そ、そうそう!アスカさん話がわかる〜!」
まどか「…」
155 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 22:37:27.08 ID:3RFWXlUQ0
マミ「…とにかく!我夢さん!歓迎します!」
アスカ「これからよろしくな!」
我夢「いや〜助かるよ…ホントどうしようかと思った…」
ダイゴ「君もウルトラマンの力をもっているんだね」
我夢「はい!これを使ってガイアの力を…」スッ
懐からエスプレンダーを取り出す我夢
我夢「…!?」
我夢「ひ、光が…消えてる!?」
アスカ「へ?」
我夢のエスプレンダーの光は消え、その輝きを失っていた
マミ「どういうことですか?」
ダイゴ「ウルトラマンに変身できない…ってことだね」
我夢「そ、そんな…さっきは普通に…」
156 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 22:39:55.10 ID:3RFWXlUQ0
マミ「皆さんはなんともないんですか!?」
部屋にいる全員に確認するマミ
ハヤタ「いや特には…」
ダン「俺は問題ないぞ?」
北斗「俺もです!」
ミライ「メビウスブレスもちゃんと出ますよ?」
郷「俺は道具は使わないからな」
マミ「じゃ、じゃあ…?」クルッ
振り返り、アスカとダイゴを見る
アスカ「あーっ!?何だこりゃ!?」
ダイゴ「これは…」
二人の手にあるリーフラッシャーとスパークレンスの光が消えている
157 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 22:41:31.90 ID:3RFWXlUQ0
アスカ「な…なんでこんな時に…」
ハヤタ「先の戦闘で力を使い果たした可能性は?」
ダン「いや、それはないだろう」
ダン「力を使い果たしたなら人間体でもまともに動けまい」
北斗「君達はこの世界に来て何度変身した?」
三人を見つめ、問いかける
アスカ「お、俺はマミさんを助けた一回だけ…」
ダイゴ「僕も…この世界に飛ばされた直後に…」
我夢「僕も一度だけです!」
ミライ「…どうなっているんだ…」
ダン「とにかく元に戻るのを待つしかあるまい」
さやか(な、何かわかんないけど…今の内に帰っちゃお〜…)
158 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 22:44:08.36 ID:3RFWXlUQ0
〜翌日〜
さやか「マミさーん!」
タタタッ
マミ「あ…美樹さんに鹿目さん!」
まどか「こんにちは」
さやか「今帰りですか?一緒に帰りましょ〜よ!」
マミ「ええ」
さやか「それと〜…魔法少女のことでちょっとお願いが…」
マミ「あら何かしら?」
マミ「この先輩魔法少女に言ってみなさい!…なんてね」フンッ!
胸を張りながら聞く
さやか「あたし契約したばっかりでまだ戦闘の技術とか微妙で…」
さやか「だからちょ〜っと特訓に付き合ってほしいな〜って…」
マミ「…いいわ!行きましょ!」
まどか(…さやかちゃん)
159 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 22:45:57.48 ID:3RFWXlUQ0
……………………………………
さやか「ていっ!」
スパッ!
使い魔『ギッ!?』
小さい使い魔を斬り倒すさやか
さやか「ふぅ…こんなもんかな?」シューン
変身を解除する
マミ「いい調子よ美樹さん!」
さやか「いや〜そうですか〜?やっぱりあたしって天才!?」
まどか「…」
杏子「…見つけた!」スタッ
160 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 22:47:24.65 ID:3RFWXlUQ0
さやか「え…?」
マミ「あら?あの子は…」
杏子「え〜っと…あいつが最近契約した美樹さやかで…」
杏子「そっちがマミと…あれ?アンタは契約してないんだ?」
まどか「な、なに?」
さやか「あんた誰?どうしてあたし達の名前を…」
杏子「先手必勝だ!」ヒュン!
槍を持ち、さやかに斬りかかる
さやか「え…!?わ、わああっ!?」
突然の攻撃でへたり込むさやか
161 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/06/18(土) 22:48:45.15 ID:Tfw6czJSO
再開してる…と思ったら書き溜め消えたのか 頑張れ!
162 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 22:48:52.15 ID:3RFWXlUQ0
カチッ ガキン!
ほむら「…」
杏子「な…!?コイツいつの間に…」
杏子の攻撃を盾で受け止めるほむら
まどか「ほむらちゃん!?」
杏子「まぁいいや…一ヶ所に集まった方が手間が省けるし」
マミ「佐倉さん!あなた何を考えているの!?」
ほむら「佐倉杏子…やる気があるなら相手になるわ」
杏子「!…アンタに名乗った覚えは無いんだけどね…」
杏子「ま!どーでもいいけどさ…きなよ!」チャキッ
さやか「ちょっと待てー!!」
163 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 22:49:53.49 ID:3RFWXlUQ0
杏子「あん?」
ほむら「…?」
さやか「転校生!あんたちょっと退いて!」グイッ
ほむらを押し退けるさやか
さやか「おい!あたしが相手だ!」
杏子「何かと思えば…さっきビビってへたり込んだヤツじゃないか」
さやか「う、うるさいな…!!」カアァ…
顔が赤くなる
まどか「さやかちゃん危ないよ!やめてよ!」
マミ「あなた達いい加減にしなさい!!」
164 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 22:50:56.09 ID:3RFWXlUQ0
杏子「まぁいいけどさ…アンタが一番楽そうだし!」
ほむら「美樹さやか…あなたでは無理よ」
さやか「馬鹿にすんなっ!!」グッ
ソウルジェムを取り出すさやか
まどか「!!…駄目っ!」ダッ
さやか「!?」
パシッ ポイッ
さやかのソウルジェムを奪い、投げ捨てる
ポスッ ブゥゥウゥウウン…
投げられたソウルジェムはトラックに乗り、そのままトラックは走り去る
ほむら「!!」ダッ
杏子「おおっと!逃がさねぇぞ!」
ズバッ
ほむら「くあっ!?」ドシャッ
足を斬られ、地面に転がるほむら
165 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 22:52:17.02 ID:3RFWXlUQ0
ほむら(しまっ…たっ!!)
さやか「まどか!?あんたなんてことを!?」
まどか「だ、だってまたあんな危ない目に…」
さやか「うっ…あ…!?」ドサッ
まどか「…さやかちゃん?」
突然倒れたさやかに声を掛ける
マミ「…?」
杏子「ん?なんだコイツ?いきなりぶっ倒れて」ガシッ
QB「今のはまずいよまどか」トテトテ
まどか「え…?え…?」
166 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 22:54:04.69 ID:3RFWXlUQ0
QB「よりによって友達を投げ捨てるなんてさ」
まどか「なに…言ってるの…?」
杏子「おい…どういうことだ?」
杏子「コイツ…死んでるじゃねぇか!?」
マミ「!!?」
まどか「えっ…!?嘘…だよね…!?」
QB「それはただの抜け殻だよ?」
QB「さやかはさっきトラックの上に乗って行っちゃったんだってば」
杏子「何言ってんだ?!解るように説明しろ!!」
167 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 22:54:50.82 ID:3RFWXlUQ0
QB「壊れやすい人の体のままで戦ってくれ…なんて言えないだろう?」
QB「痛みにも耐えられないし、沢山血を流せばすぐに死ぬ」
QB「僕の役目は君達の魂を抜きとってソウルジェムに移し替えることさ」
QB「その方がよりコンパクトで効率よく魔力を運用できるだろう?」
杏子「ふ、ふざけんなよ…!」
杏子「それじゃアタシ達…ゾンビにされたようなモンじゃないか!!」
マミ「…!」
まどか「いや…いや!…さやかちゃん…!!」ポロポロ
さやかの抜け殻に抱き付き、涙を流す
168 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 22:55:32.66 ID:3RFWXlUQ0
ほむら(まずい…)
ほむら(このままじゃ…美樹さやかが…)
ほむら「ぐ…くっ!!」ググッ
ドクッ…
斬られた足から血が溢れ出す
ポスッ
さやか「ん…くっ…?」ピクッ
まどか「!? さやかちゃん!」
さやかの手にソウルジェムが戻り、意識を取り戻す
ほむら「!…あれは…」
ハヤタ「間に合ったか」
169 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 22:56:53.68 ID:3RFWXlUQ0
〜さやかが意識を取り戻す数分前〜
ブゥゥウゥウウン…
運転手「…」
運転手「さっきのガキ…石ころかなんか投げやがったな…」
運転手「ひでえことしやがる」
ガチャッ
北斗「トラックを止めてくれ!」
運転手「!?」
走行中のトラックに乗り込んでくる北斗
170 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 22:58:15.19 ID:3RFWXlUQ0
運転手「な、なんだあんた!?」
北斗「おい!前見ろ!」
ブゥゥウゥウウン
歩行者1「うわああ!!」
歩行者2「ひ、轢かれる…!」
サッ ガシッ
ダン「危ない!」
郷「ちょっと失礼!」
二人の歩行者を避難させる
171 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 22:59:55.00 ID:3RFWXlUQ0
キキーッ…
北斗「止まったか…いや、すまなかった」ガチャッ
運転手「な、なんだったんだ…?」
ダン「ソウルジェムは?」
ハヤタ「回収した。早く戻った方がいいね」
郷「急ぎましょう!!」
……………………………………
172 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 23:00:52.76 ID:3RFWXlUQ0
……………………………………
さやか「あたしの…体が…ゾンビ…」
まどか「…さやかちゃん…」
マミ「…」
QB「君達は決まって同じ反応をするね」
QB「なぜ魂の器なんかに拘るんだい?訳がわからないよ」
ハヤタ「…それが感情を持った人間だからだ」
ダン「そうだ。感情の無いお前たちにはわからないだろうがな」
QB「…まるで自分が地球人みたいな言い方だね?」
ダン「さぁ、どうだろうな」
ほむら「…あなた達、もう帰りなさい」
まどか「…さやかちゃん…今日はもう帰ろう?ね?」
さやか「うん…」
タッタッタッ
ほむら(…よし)
173 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 23:02:09.65 ID:3RFWXlUQ0
ほむら(…これでいい)
マミ「…」
俯いたままのマミ
ほむら(真実を知った巴マミ…彼女が錯乱して襲いかかってくる恐れがある…)
ほむら(なんとか取り押さえないと…)
マミ「…暁美さん」
ほむら「!!…」スッ
傷ついた足を庇いながら身構える
マミ「…足」
ほむら「え?」
マミ「その足、斬られたんでしょ?血が出てるわ」
マミ「こっちに来なさい…治療してあげるから」
ほむら「ちょ、ちょっと…」
グイッ
マミ「ほらじっとして!」
ほむらの傷口に手をかざす
174 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 23:04:11.05 ID:3RFWXlUQ0
キュウゥーン…
ほむら「ッ…!」
マミ「これでよし…と。もう動いていいわよ?」
ほむら「…」
ほむら(巴マミは精神的に強くなっているのかしら…?)
ほむら(彼女を導いてくれる大人たちが周りにいたから…?)
ほむら(…なんにしても嬉しい誤算ね)
ほむら(この状況を利用すればワルプルギスを…)
マミ「…暁美さん?」
ほむら「え?…あ…ありがとう助かったわ」
マミ「そう?よかった!」ニコッ
ほむら「…!」
マミの笑顔から顔をそむける
ほむら(利用…私は…)
175 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/06/18(土) 23:04:37.13 ID:XsugZtDR0
>>156
メビウスブレスじゃなくてメビウムブレスだったような
176 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 23:05:22.02 ID:3RFWXlUQ0
郷「マミ、私達も帰ろう」
ハヤタ「今日は早く休んだ方がいい。色々あって驚いてるだろうからな」
北斗「今日は疲れただろう」
マミ「いえ!大丈夫です!」
笑顔で答えるマミ
ダン「マミ…決して無理はするな」
マミ「む、無理なんてしてませんよ?」
マミ「無理なんて…」
マミ「…」
肩を震わせ、答える
ハヤタ「…帰ろう」
177 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 23:06:30.42 ID:3RFWXlUQ0
……………………………………
杏子「行ったか…」
QB「杏子、君は帰らないのかい?」
最後に残った一人に話しかけるQB
杏子「アンタに聞きたいことがあるからね」ジャキッ
QB「…物騒だね。いちいち脅しを入れないでよ」
槍を向けながら問いかける
杏子「アタシが今日会ったあいつらだ…あいつらのことを聞きたい」
QB「敵の情報を知る…ってことかい?」
杏子「…まぁそんなとこだ」
178 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 23:08:06.75 ID:3RFWXlUQ0
QB「いい心がけだね…じゃあまずはマミ…」
杏子「あー!あいつはいいよ!よく知ってる」
QBの言葉を遮る
QB「おやそうかい?」
杏子「それよりもあいつだ!あの黒髪のやつ」
QB「暁美ほむらだね」
QB「けど残念ながら彼女に関する情報は少ないよ?」
QB「何度か殺されそうになったくらいかな」
杏子「あぁ〜?…じゃあいいや」
QB「…」
179 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 23:09:19.45 ID:3RFWXlUQ0
杏子「じゃあアイツは?青髪の」
QB「美樹さやかだね」
QB「別に彼女の情報なんて必要無いと思うけどなぁ」
QB「まぁ実力では君の足元にも及ばないよ」
杏子「…それで?」
QB「うーん他には…思い人の手の病を治すために契約したことかな」
QB「それで手に入れた能力を人を守るために使っている」
QB「この辺はマミと同じだね」
杏子「人のために…契約をして…?」
杏子「なんだってそんなこと…」
QB「さあね?正義のヒロイン…ってやつかな?」トテトテ
杏子の前から立ち去るキュウべえ
杏子(美樹さやか…ねぇ?)
杏子(…)
杏子(なーんかほっとけねぇな…)
180 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 23:10:03.38 ID:3RFWXlUQ0
〜マミホーム〜
ガチャッ バタン
マミ「…」
ボスッ
自室のベットに倒れ込み、枕に顔を埋める
マミ「…」
マミ「私の…未来に…」
マミ「光は…無いのね…」ジワッ
マミ「…くっ…ひっく…う…っ…」ポロポロ
声を押し殺して泣くマミ
QB「…」コソッ
窓の外からその姿を見つめるキュウべえ
181 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 23:10:47.54 ID:3RFWXlUQ0
???『いい具合に絶望が溢れ出しているな』
QB『…真実を告げるだけでここまで恐怖し、絶望するものなんだね』
???『人間の精神とは脆いものだ…少し突けばすぐ壊れる』
QB『人間の感情というのはやはりよく分からないね…』
???『考える必要などない!奴らから溢れた絶望をエネルギーに変えてやればいいだけなのだからな』
QB『…君達の技術は凄まじいね』
QB『でも…』チラッ
???『どうした?彼女達に同情でもしたか?』
???『感情の無い貴様らが!』
QB「…ありえないよ」
182 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/18(土) 23:13:57.61 ID:3RFWXlUQ0
今日はここまでです
幸い明日は休みだから寝ずにひたすら書き溜めます
もっと投下できたはずなのにごめんなさい…
>>175
メビウスブレスですよ
183 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/06/18(土) 23:17:42.91 ID:Tfw6czJSO
乙 寝ずに書き溜めとか本気すぎるwwww
184 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/06/18(土) 23:21:29.88 ID:yr2UrFexo
メビューム〜とかは技の方だな
185 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東地方)
[sage]:2011/06/18(土) 23:42:30.62 ID:zb+Se9Vh0
最低でもダンディ4に平成勢、まだまだ増えないともわからない・・・ワルプルさん無理ゲーすぎるwww
186 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海)
[sage]:2011/06/18(土) 23:45:16.25 ID:/rUcE5zAO
なんか8兄弟で見たシーンが…
187 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/06/18(土) 23:51:10.06 ID:aQ+3nq+g0
これだけ面子がそろうと、アンドロメダ方面の支部隊長さんがアップを始めてそうな気がする
188 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/06/19(日) 00:08:13.94 ID:ifgsl/FIo
乙
黒幕はヤプールにも思えるが、奴とは悪のベクトルが違う気もするなあ…
189 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/06/19(日) 00:18:16.03 ID:V0xwX9ZOo
お疲れ様でした
190 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(京都府)
[sage]:2011/06/19(日) 01:34:35.27 ID:U8moku3zo
乙
お爺ちゃん達がアクティブでいいなw
191 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/06/19(日) 02:51:38.40 ID:yQGCiMkP0
>185
まあ、この時間軸のワルプルさん涙目なのは確かだが
運が良ければ魔法少女達だけ相手に…いや、冒頭では魔法少女たちだけで倒されてたっけ?詰んでるな
192 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/06/19(日) 09:01:10.47 ID:o6580MUko
>>191
モッコスさんならきっとなんとかしてくれるに違いない
193 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/06/19(日) 14:04:12.10 ID:bmxFQeOQ0
VS魔女は正直コスモス一人でよくね?ってなりそう
194 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/06/19(日) 16:46:06.58 ID:f6V+cVYco
黒幕?メトロンさんに決まってんだろ
195 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(神奈川県)
:2011/06/19(日) 20:14:41.92 ID:IRT+QPdp0
SSじゃないけれどまどか×ウルトラの奴はやる夫板Uにも1つあるよ
196 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(兵庫県)
[sage]:2011/06/19(日) 21:15:57.32 ID:bROomxLo0
ノアが出てきたらワルプルさん涙目なんてレベルじゃないな
時空を超えた全次元攻撃で最初から魔女がいないことになってしまう
197 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/06/19(日) 21:20:52.76 ID:IQnJPvlO0
てゆうかこれにデュナミストの方々とカイトとジャックとカイとゼアスとナイスはでないのかな?
198 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海)
[sage]:2011/06/19(日) 21:32:28.11 ID:k7nE94EAO
無駄に強すぎる観測員が出てないような
199 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/06/19(日) 21:43:11.45 ID:IQnJPvlO0
あっ!それとカグラゲンキとセブン21の出ないの!?
200 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/19(日) 23:04:42.77 ID:cgKUTSUT0
再開します
どのウルトラマンが出るのかは…まぁ内緒ってことで
201 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/19(日) 23:06:49.96 ID:cgKUTSUT0
〜翌日の病院〜
さやか「…え?」
さやか「恭介…退院してたんですか?」
呆然とした顔で尋ねる
看護師「そうよ?」
看護師「おかしいわね…連絡されなかったの?」
さやか「…」
さやか「あ、ありがとうございました!」
タタタッ
逃げるように病室を後にするさやか
看護師「あら…行っちゃった」
202 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/19(日) 23:09:26.10 ID:cgKUTSUT0
……………………………………
さやか(…結局ここまで来ちゃった…)
恭介の家を見上げるさやか
さやか(なんで恭介…あたしに何も言わずに退院したんだろ…)
さやか(もしかして…)
さやか(嫌われちゃった…?)
一気に顔が青ざめる
さやか(そんな…そんな…!)
さやか(ちゃんと謝ろう…それから…)
さやか(あたしの気持ち…ちゃんと伝えよう…)
ピンポーン
決意を固め、呼び鈴を鳴らす
203 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/19(日) 23:12:08.83 ID:cgKUTSUT0
さやか「…」
シーン…
さやか「…あれ?留守かな?」
さやか「なんだよ〜…せっかく人が一大決心したのに…」
さやか「…」イライラ…
さやか「…帰ろう」
さやかが来た道を戻り始める
杏子「よう!」
さやか「なっ…!アンタは!!」バッ
ソウルジェムを手に取り、警戒する
204 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/19(日) 23:13:44.84 ID:cgKUTSUT0
杏子「そう身構えるなよ〜今日は戦いに来たんじゃないんだからさ」
さやか「…むぅ」
険しい顔でなおも警戒する
杏子「ふ〜ん…」ジーッ
さやか「な、なによ…?」
杏子「あれがアンタの想い人ってヤツの家かい?」
さやか「!! な、なんで…!」カアァ…
杏子「ははは!赤くなってら!やっぱりそうなんだな!」
さやか「なっ!?こ、この…!」
杏子「キュウべえから色々聞いたよ…」
205 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/19(日) 23:15:04.07 ID:cgKUTSUT0
杏子「しっかし…なぁ…?」
呆れた表情でさやかを見る
さやか「な、なによ…」
杏子「一銭の得にもなりゃしないのにねぇ?」
杏子「アンタもマミもなーんで人助けなんかやってんだか」
さやか「ほっといてよ…」イライラ…
杏子「惚れた男をものにしたいんだろ?」
杏子「…まぁその…なんだ」
杏子「えっと…」
さやか「…何?」イライラ…
杏子「そ、相談に乗ってやってもいいぜ!」
杏子(なにやってんだアタシ…ただ頑張れって言いたいだけなのにな…)
206 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/19(日) 23:16:06.35 ID:cgKUTSUT0
さやか「はぁ?なんでアンタが?」
杏子「い、いや別に…」
さやか「余計なお世話よ…ほっといて」
杏子「!!」カチン!
苛立ったさやかの言葉に反応する
207 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/19(日) 23:17:15.16 ID:cgKUTSUT0
杏子「はん!何だよ!」
杏子「どーせアタシが仕掛けた時みたいにビビってんだろ!?」
さやか「…」ピクッ
杏子「くっだらねえ!」
杏子「どうせなら両手両足潰してアンタ無しじゃ生きられなくしてやれよ!」
さやか「!!!」
杏子「そうすりゃ身も心もアンタの…あっ」
杏子(やべ…言い過ぎた…)
自分の言い放った言葉を後悔する杏子
杏子「わ、悪い…言い過ぎ…」
バキィッ!
208 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/19(日) 23:20:54.65 ID:cgKUTSUT0
杏子「ッつぅ…!」ドシャッ
謝る前にさやかの右拳に殴り飛ばされる
さやか「ふざけんな!!バカ!!」
さやか「アンタ何なの!?」
杏子「お…おい悪かったって…」
さやか「余計なことすんな!!」
杏子の謝罪は激情したさやかには届かない
さやか「うざったいのよアンタは!!」
杏子「!!」ピクッ
……………………………………
209 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/19(日) 23:22:27.62 ID:cgKUTSUT0
杏子「ッつぅ…!」ドシャッ
謝る前にさやかの右拳に殴り飛ばされる
さやか「ふざけんな!!バカ!!」
さやか「アンタ何なの!?」
杏子「お…おい悪かったって…」
さやか「余計なことすんな!!」
杏子の謝罪は激情したさやかには届かない
さやか「うざったいのよアンタは!!」
杏子「!!」ピクッ
……………………………………
210 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/19(日) 23:23:38.48 ID:cgKUTSUT0
杏子「ッつぅ…!」ドシャッ
謝る前にさやかの右拳に殴り飛ばされる
さやか「ふざけんな!!バカ!!」
さやか「アンタ何なの!?」
杏子「お…おい悪かったって…」
さやか「余計なことすんな!!」
杏子の謝罪は激情したさやかには届かない
さやか「うざったいのよアンタは!!」
杏子「!!」ピクッ
……………………………………
211 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/19(日) 23:26:15.57 ID:cgKUTSUT0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『…せっかく…せっかく…』
『私の教義を聞いてくれる人が現れたと思ったのに…』
杏子『あ、アタシは喜んでもらいたくて…』
『うるさい!!』
杏子『ひ…』ビクッ
『余計なことして…!』バチーン!
男が杏子に平手打ちを喰らわす
『奇跡ぃ…魔法…!?ふざけるなぁ!!』バシバシッ
杏子『い、痛いっ!痛いよ!!』
『鬱陶しいんだよお前はぁああ!!!』
バキィッ!
212 :
ミスしました
[saga]:2011/06/19(日) 23:27:51.05 ID:cgKUTSUT0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『…せっかく…せっかく…』
『私の教義を聞いてくれる人が現れたと思ったのに…』
杏子『あ、アタシは喜んでもらいたくて…』
『うるさい!!』
杏子『ひ…』ビクッ
『余計なことして…!』バチーン!
男が杏子に平手打ちを喰らわす
『奇跡ぃ…魔法…!?ふざけるなぁ!!』バシバシッ
杏子『い、痛いっ!痛いよ!!』
『鬱陶しいんだよお前はぁああ!!!』
バキィッ!
213 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/19(日) 23:30:48.50 ID:cgKUTSUT0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
杏子「…お父さん?」
杏子「お母さん…?」
杏子「なんで…なんで…!」
杏子「…」
杏子「アタシ…の…アタシのせいで…」
杏子「あ、あ…あああああ…!!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
214 :
◆jPpg5.obl6
[saga ]:2011/06/19(日) 23:33:17.91 ID:cgKUTSUT0
……………………………………
過去の凄惨な光景がフラッシュバックする
杏子「おい…もういっぺん言ってみろ…」ユラッ
さやか「聞こえなかったの!?」
さやか「ウザいって言ってんのよ!!」
杏子「…」シューン
変身し、さやかを睨みつける
さやか「や、やる気!?」バッ
杏子「アタシは…」
杏子「アンタを…」
ブンッ
杏子「ぶっ殺す!!」ジャキン
215 :
◆jPpg5.obl6
[saga ]:2011/06/19(日) 23:34:46.24 ID:cgKUTSUT0
……………………………………
まどか「遅くなっちゃった…」タタタッ
まどか「さやかちゃんも仁美ちゃんも…早く帰っちゃうんだもん…」
まどか「もうすっかり暗いや…早く帰らないと!」
まどか「たしかこっちに近道が…」タタタッ
裏路地に入っていくまどか
ガンッ ガキンッ! ズバッ
まどか「…?」
まどか「なんの音…?」
音のする方へと向かう
216 :
◆jPpg5.obl6
[saga ]:2011/06/19(日) 23:38:02.23 ID:cgKUTSUT0
杏子「そぉらっ!!」ブンッ
ズバッ!
さやか「あっ!?がぁっ!!」ブシュッ
杏子の槍がさやかの胸元を深く斬り裂く
さやか「うっ…あっ…!」
杏子「へへっ!全治三ヶ月ってところか…」
まどか「…!?」
まどか「さ、さやかちゃんっ!?」
さやか「!…まど…か…」
杏子「…誰かと思えば…契約もしてないヤツか」
217 :
◆jPpg5.obl6
[saga ]:2011/06/19(日) 23:41:45.18 ID:cgKUTSUT0
まどか「や、やめてぇっ!!」ダッ
さやかのもとへ駆け出そうとするまどか
さやか「来ないでっ!!」
まどか「!!」ザッ
しかしさやかの一声に足が止まる
さやか「こいつは…こいつだけはあたしが…!!」
杏子「ふん…!続きやんのか?」
さやか「当たり前…でしょ…っ!!」ググッ
苦痛に耐えて立ち上がり、剣を構える
杏子「いいぜ…もう立てなくしてやらぁ!」
さやか「やってみろーっ!!」
ガキンッ!
218 :
◆jPpg5.obl6
[saga ]:2011/06/19(日) 23:44:28.21 ID:cgKUTSUT0
まどか「そ、そんな…」
まどか「どうしよう…どうしよう…」
まどか「このままじゃ…さやかちゃんが…!」
QB「簡単なことだよ」トテテ
まどか「! キュウべえ!?」
物陰からキュウべえが現れる
QB「彼女達を止めたいんだろう?」
まどか「う、うん」
QB「じゃあ僕と契約すればいいんだよ!」
まどか「…!」
QB「大丈夫!君なら彼女達二人を相手にしても戦えるよ!」
219 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
:2011/06/19(日) 23:46:31.17 ID:L0/uqofP0
浜面「めんどくせぇ! さっさとワクチン打って終わりにしてやる!」
75<40
佐天「うあぁぁ!」
ぶぉんっ!
浜面「うぉぉっ! バットなんて持ってやがったのか!?」
佐天「」アー
浜面「うかつに近づけなくなっちまったぜ……」
>>56
1.格闘 91%
2.持ち物 82%
3.ワクチン 19%
4.周囲を探す 90%
5.逃げる 100%
持ち物 窒素スプレー 松葉杖
220 :
◆jPpg5.obl6
[sage ]:2011/06/19(日) 23:47:50.26 ID:cgKUTSUT0
まどか「わ、わたしは…」
杏子『それじゃアタシ達…ゾンビにされたようなモンじゃないか!!』
まどか「!!」
杏子の言葉が頭を過る
QB「どうしたの?さぁ早く!」
まどか「あ…」
ズバッ!!
さやか「うあっ!?」ガクッ
杏子「どうだ…もう立てねぇだろ!」
さやか「く…くぅっ…!」キッ
杏子を睨みつけるさやか
杏子「そろそろトドメを刺してやるよぉ!!」ジャキッ
まどか「!! きゅ、キュウべえ!わたし契約…」
ガシャン
QB「…ん?」
221 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/19(日) 23:52:14.05 ID:cgKUTSUT0
杏子「ッ…なんっ…だ!?」
槍を落とし、頭を押さえる杏子
まどか「え…?」
さやか「…?」
『やめるんだ』
杏子「なんだ…!?頭に直接声が…?」
『憎しみと怒りの感情に流されてはいけない』
杏子「んだよ!なんなんだよ!?」
『そのままではいつか自分の身をも滅ぼしてしまうぞ…!』
杏子「ぐっ…だ、黙れ…黙れよぉっ!!」
杏子「!…こいつか…っ!?」ガッ
『…!!』
懐の青い輝石を投げ捨てる
杏子「はぁっ…はぁっ…ちくしょう!」
QB「なんだ…?なにが…起きているんだ?」
222 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/19(日) 23:55:09.44 ID:cgKUTSUT0
杏子「ッ…なんっ…だ!?」
槍を落とし、頭を押さえる杏子
まどか「え…?」
さやか「…?」
『やめるんだ』
杏子「なんだ…!?頭に直接声が…?」
『憎しみと怒りの感情に流されてはいけない』
杏子「んだよ!なんなんだよ!?」
『そのままではいつか自分の身をも滅ぼしてしまうぞ…!』
杏子「ぐっ…だ、黙れ…黙れよぉっ!!」
杏子「!…こいつか…っ!?」ガッ
『…!!』
懐の青い輝石を投げ捨てる
杏子「はぁっ…はぁっ…ちくしょう!」
QB「なんだ…?なにが…起きているんだ?」
223 :
◆jPpg5.obl6
:2011/06/19(日) 23:59:07.71 ID:cgKUTSUT0
すいません…
なんか書き込みが安定しません…今日はここまでにしときます
もうほんとすいません…
224 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/06/20(月) 00:01:21.85 ID:svgCCgTmo
お疲れ様でした
225 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/06/20(月) 00:01:43.53 ID:eetyOPAJo
お疲れ様
「書きこむ」ボタンは一回押せば良いんだぜ
226 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西・北陸)
[sage]:2011/06/20(月) 00:02:55.44 ID:wgSayKAAO
おつんこ
最近重い時間によくなる事だからあんまり気にしない気にしない
リロって書けてるか確かめると良いかも
続き楽しみにしてます
しかしウルトラマンカッケーww
227 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西・北陸)
[sage]:2011/06/20(月) 00:03:38.95 ID:wgSayKAAO
おつんこ
最近重い時間によくなる事だからあんまり気にしない気にしない
リロって書けてるか確かめると良いかも
続き楽しみにしてます
しかしウルトラマンカッケーww
228 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/06/20(月) 00:03:49.58 ID:9jdLKpNDO
夢と希望がひろがりんぐ
ぜひダンディ光太郎にも登場してほしい
229 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/06/20(月) 00:08:11.58 ID:2D/v/n0SO
乙乙 明日も…というか今日だが頼むぜ
230 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/06/20(月) 20:37:23.90 ID:Y0fhe5Ye0
さすがコスモスさん
231 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:25:08.23 ID:Q+pXfdvQ0
書き溜めできたので再開
今日はグダグダになりませんように…
232 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:25:54.41 ID:Q+pXfdvQ0
杏子「くそっ…アタシは…」
さやか「!…」ダッ
杏子「な…こ、コイツっ!!」バッ
起き上がり、斬りかかって来たさやかに反撃する
ザシュ ザシュッ!
さやか「ぶっ…はっ…」ドサッ
杏子「ぐっ…完全に…油断…したっ…!」
お互いに体に刃を受けるが、先に倒れたのはさやかだった
杏子「だが…これで…!」ジャキ
まどか「!!」
ダダダッ!
ムサシ「杏子ちゃん!!」
杏子「な…!?」
233 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:26:31.97 ID:Q+pXfdvQ0
二人の間に割り込んでくるムサシ
杏子「お前…なんでここに!?」
ムサシ「呼ばれた…気がしたからかな?」
杏子「訳分かんねーことを…!」
杏子「そこどけよっ!!」ジャキン
立ちはだかるムサシに槍を向ける
ムサシ「杏子ちゃん…もうこんなことはやめるんだ!」
ムサシ「君は本当は優しい心を持っているんだろ!?」
杏子「うるせーな!」
234 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:27:19.33 ID:Q+pXfdvQ0
杏子「あの変な声といいお前といい…なんだってんだよ…」
杏子「アタシにそんなもんあるわけねーだろっ!!」
ムサシ「嘘だ!君はこの世界に飛ばされて来た僕に優しくしてくれた!」
まどか(飛ばされて…きた?)
ムサシ「そういう心があるからこれを渡してくれたんだろ!?」バサッ
杏子の毛布を見せつけるムサシ
杏子「あ!それは…!」
ムサシ「何があったかは知らない!だけどもういいだろう!?」
杏子「うるさいっ!!」
杏子「アンタなんかに…アタシの何がわかんだよーっ!!!」ブンッ
まどか「あっ…!!」
ムサシに向けて槍を投げつける
ズパッ!
さやか「!!…」
235 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:28:25.22 ID:Q+pXfdvQ0
ムサシ「…」ポタポタ…
杏子「な…」
ムサシの肩が杏子の槍で斬り裂かれ、血が滴る
杏子「なんで…!」
杏子「なんで避けねーんだよ!!?」
ムサシ「ぐっ…」
ムサシ「君と…話し合いたかったから…」スッ
杏子に手を差し出す
ムサシ「君の優しさを…信じてみないか?」
杏子「!!」
236 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:28:54.01 ID:Q+pXfdvQ0
タタタッ…
ほむら「何が起こってるの…?」
まどか「!…ほむらちゃん」
QB「…」ササッ
その場から逃げだすキュウべえ
ほむら「と、とにかく…」カチッ
ササッ
ほむら(停止解除…)カチッ
さやか「うくっ…」ドサッ
まどか「!?…さやかちゃん!」
時を止めた隙にさやかを回収する
杏子「な、なにっ!?」
ムサシ「消え…た…?」ポタポタ…
突然の出来事に困惑する二人
ほむら「鹿目まどか…あなたは美樹さやかを連れてここから離れなさい」
まどか「う、うん!さやかちゃん!行こ?」スッ
さやか「くぅ…っ」
さやかに肩を貸して歩き出す
237 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:29:55.44 ID:Q+pXfdvQ0
ほむら(さて…)
ほむら(問題はあの二人ね…)
ムサシ「…」
杏子「…ちっ」クルッ
踵を返す杏子
杏子「今日は…帰る…」
ムサシ「そう…」
杏子「…」
杏子「…おい!」
ムサシ「え…?」
ヒュッ パシッ
ムサシ「これは…」
ムサシの手に、輝石が戻る
杏子「…それは…その」
ムサシ「…ありがとう、君が持っていてくれたんだね」
杏子「!!…ッ」
タタタッ…
238 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:30:29.25 ID:Q+pXfdvQ0
ムサシ「…」グッ
杏子が走り去った後、輝石を握りしめるムサシ
ほむら(…行ったわね)
ほむら(しかし…彼はいったい…?)
スタスタ…
ほむら「ねぇ、あなたは…」
ムサシ「…」フラッ
ドサッ
声を掛けた瞬間、倒れこむ
ほむら「な…!?」
ほむら「ちょ、ちょっと!?」
ほむら「…」
ほむら「…気絶した…?」
239 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:31:02.39 ID:Q+pXfdvQ0
……………………………………
さやか「っつ…う…」フラフラ
まどか「さやかちゃん…もう少しで家だよ…」
まどか「頑張って…!」
さやかに肩を貸し、歩き続ける
まどか「あっ!ここだよ!」
まどか「この公園の中突っ切ったら早いんだよ!」
さやか「…ありがと」
さやか「もう一人で歩けるからさ」グイッ
まどかから手を離し、一人で歩く
まどか「う、うんじゃあこっち…」
まどか「…!」
240 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:31:29.69 ID:Q+pXfdvQ0
公園の入り口で立ち止まる
まどか「あ…」
さやか「…まどか?」
クルッ
まどか「や、やっぱりあっちから帰ろう!?」
さやか「は?」
突然の提案に顔をしかめる
まどか「だ、だってもう真っ暗だしさ!」
まどか「人通りの多いとこ通った方がいいよ!ね?」
グイグイ
さやか「ちょ…何よ急に…」
さやか「大丈夫だって。こっちの方が早いんならいいでしょ」スタスタ
まどかの制止を振り切り、公園の中へ行く
241 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:32:16.62 ID:Q+pXfdvQ0
まどか「あっ!待っ…」
さやか「…!」ピタッ
ある一点に目をやり、立ち止まる
仁美「上條さん…」
恭介「…」
さやかの視線の先には公園のベンチで抱き合う二人
242 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:32:43.81 ID:Q+pXfdvQ0
さやか「…」
まどか「…さ、さやかちゃ…」
さやか「まどか」
まどか「!…な、なに?」ビクッ
さやか「…早く…帰ろう」
まどか「…う、うん」
スタスタ…
逃げるように公園から出ていく二人
243 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:33:31.98 ID:Q+pXfdvQ0
〜ほむホーム〜
ムサシ「…」
ほむら(結局連れて帰って来てしまったわ…)ズルズル
???「やぁ、お帰りほむら」
ほむら「いいところに来たわ…」
歳の離れた青年が出迎える
???「…その人は?」
ほむら「彼、酷い怪我を負ってるのよ」
ほむら「あなた元レスキュー隊員でしょ?なんとかしなさい」
???「わ、わかった!応急処置くらいなら…」
244 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:34:15.78 ID:Q+pXfdvQ0
……………………………………
???「…これで血は止まったよ」
???「あとは安静にしておいてもらおう」
ほむら「ご苦労さま」
???「それにしても倒れてたところを助けてもらった…なんて」
???「僕がここに来た時と同じだね!」
ほむら「…」ギロリ
青年を睨みつける
???「と、とにかく包帯の交換とか必要な時は僕がやっておくよ!」
???「君はもう休んだら?」
ほむら「…助かるわ、孤門」
孤門「お安い御用さ…お休み」
245 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:34:47.45 ID:Q+pXfdvQ0
〜翌日の学校〜
女1「ねぇ知ってる?退院した上條と仁美のこと!」
女2「知ってる知ってる!入院中に何度もお見舞いしてたんでしょ?」
女3「なんでも音楽の趣味が合った〜とかで仲良くなってたんだっけ?」
女1「仁美のやつも上手くやったもんだね〜」
女2「ていうか結構前に告白してたみたいだよ?」
女3「え?マジ?」
仁美「さやかさん…その…」
さやか「…」
申し訳なさそうな顔で話しかける仁美
さやか「…はは」
さやか「いーのいーの!なんで仁美が申し訳なさそうにすんのさ?」
仁美「…」
246 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:35:34.05 ID:Q+pXfdvQ0
さやか「いや〜恭介も見る目あるね〜!」
さやか「…二人ならお似合いだよ!」
仁美「その…私…」
いつもの笑顔で答えるさやか
さやか「じゃーね!仁美!…まどか帰ろ?」
まどか「…うん」
ガララッ
女1「なんかアイツ無理してね?」
女2「さぁ?」
ほむら(…)
247 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:36:56.79 ID:Q+pXfdvQ0
さやか「…」スタスタ
まどか「…」スタスタ
廊下を早足で歩く二人
まどか「あ、あの…さやかちゃん…」
さやか「ん〜?」
まどか「わ、わたしは…ちゃんと…本当の気持ちを言った方が…」
さやか「…!」ピクッ
まどかの言葉を聞き、立ち止まる
さやか「……な…よ」ボソッ
まどか「え?」
さやか「言えないよ…!そんなの…」
さやか「だってあたし…ゾンビだし…」
まどか「…!!」
248 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:38:31.55 ID:Q+pXfdvQ0
さやか「それに…あたし思っちゃったんだ…」
まどか「…?」
さやか「仁美と恭介が付き合ってるって知ってさ…」
さやか「あの時…魔女に襲われてた仁美を…」
さやか「助けなきゃよかった…ってさ」
さやか「ほんの一瞬だけ…思ったの」
まどか「さやかちゃん…」
さやか「あたし…こんなだから…」
さやか「心も…体も…最低だから…」
さやか「こんなあたしが…好きです…なんて…言えない…」
さやか「…言えないよぉっ…」ポロポロ
249 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:39:25.66 ID:Q+pXfdvQ0
さやか「へへ…まどか」
さやか「仁美に恭介…とられちゃった…」
さやか「うっ…ひっ…く…」ポロポロ
さやか「もう…あたし…なんにもない…よ…」
まどか「…」
ミライ(さやかちゃん…)
250 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:40:10.07 ID:Q+pXfdvQ0
……………………………………
魔女『フゥゥウ…』
???『ふふ…準備はいいか?』
QB『…これは本当に魔女に効果があるのかい?』
目の前に魔女がいるにもかかわらず、テレパシーで会話するキュウべえ
???『問題ない…これをヤツに寄生させるのだ』
QB『やれやれ…魔女の強化なんて出来るのかい?』
???『それだけが目的ではないがな』
QB『…それじゃいくよ』
シュゥゥゥウウ…
魔女『…!?』
キュウべえの体から放たれた黒い霧のようなものが魔女の体に入り込む
251 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:40:46.16 ID:Q+pXfdvQ0
……………………………………
バンッ! ズバッ! ドチャッ
さやか「だぁあああっ!!」ブンッ
使い魔『ギ…!』ズバ
使い魔を剣で斬り裂く
マミ「美樹さん!前に出過ぎよ!一旦退いて!!」
さやか「…!」
さやか「アイツで最後だ…!!」ダッ
まどか「さやかちゃん…!?」
マミ「な…!?」
マミの言葉を無視し、使い魔に突っ込むさやか
さやか「はあっ!!」
ドシュッ
252 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:42:09.37 ID:Q+pXfdvQ0
……………………………………
マミ「…美樹さん」
さやか「…なんですか」
マミ「どうして…あんな無茶するの?」
険しい表情でさやかを問い詰める
さやか「別に…なんでもないですよ…」
マミ「あ、あなたねぇ…!」
さやか「だって…余裕が無いならさっさと突っ込んで倒した方がいいでしょ…」
まどか「さやかちゃん…マミさんは心配して…」
マミ「…いいわ鹿目さん」スッ
まどかの言葉を遮る
253 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:42:42.45 ID:Q+pXfdvQ0
まどか「で、でも」
マミ「…二人とも今日は帰りなさい?」
さやか「…!」
マミ「これ以上無茶するのは許さないわよ?」
マミ「美樹さん…聞こえた?」
まどか「さやかちゃん…そうしようよ…」
さやか「…」コクリ
黙ってうなずく
マミ「はい!よろしい!」
マミ「私はもう少し近くの魔女の反応を追ってみるわ」
マミ「気をつけて帰るのよ?」
タッタッタッ…
まどか(…マミさんも無理してる)
254 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:43:13.37 ID:Q+pXfdvQ0
スタスタ…
まどか「あの…さやかちゃん…」
まどか「もう…やめようよ…」
さやか「…」
さやか「ほっといてよ…」
さやか「あたしはゾンビなんだから…大丈夫だよこのくらい」
まどか「で、でも」
さやか「…ふん」
さやか「それより…近くに一匹魔女がいるね…マミさんが追っかけたのとは別のヤツだ」
タタタッ
反応のする方へ走りだすさやか
まどか「!! 待って!」
255 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:43:55.02 ID:Q+pXfdvQ0
さやか「…どいてよ」
まどか「だ、駄目だよ!危ないよ!」
さやかの前に立ち塞がる
まどか「マミさんと約束したじゃない!」
まどか「それに…もうあんな危ない戦い方は…」
さやか「関係ないでしょ…先に帰れば?」スッ
まどかの横を通り過ぎるさやか
まどか「そ、そんな…」
まどか「私もマミさんもさやかちゃんの為に言って…」
さやか「…あたしの為にって何?」
256 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:44:30.20 ID:Q+pXfdvQ0
さやか「魔女を殺すことしか生きる意味のない石ころゾンビのあたしにっ!!」
さやか「なにが為になるっていうのさ!?」
まどか「わ…わたしはさやかちゃんに傷ついてほしくなくて…」
さやか「じゃあアンタが戦えばいいじゃんか!!」
まどか「!!」
さやか「同じ立場に立ってもないのにいちいち口出ししないでよ!!」
さやか「あたしのこと想ってんなら契約しなよ!?」
まどか「あ…あ…っ」
さやか「出来ないよね?出来るわけないよねぇ!?」
さやか「ただの同情で人間やめれるわけないもんねぇ!!」ダッ
魔女の元へと走る
まどか「ま…待って…」
まどか「待ってよぉ…っ!」ポロポロ
タッタッタッ
涙を流し、その後を追う
257 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:45:18.97 ID:Q+pXfdvQ0
〜結界内部〜
魔女『フゥウ…』
さやか「…コイツかぁ!」シューン
変身し、全身に髪のような触手を持つ魔女に飛びかかる
魔女『…フン』
ヒュヒュン!
さやか「どこ狙ってんのさ!!」ダッ
さやかに避けられた触手は地面に突き刺さる
ドバンッ!
さやか「な…!?」
まどか「あ、危な…」
地面から触手が飛び出し、空中のさやかを狙う
258 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:47:10.91 ID:Q+pXfdvQ0
ズバババッ!
さやか「あ…」
まどか「あの人は…!」
杏子「…見ちゃいられねぇな」
槍で触手を斬り落とす
さやか「…なんの用?」
杏子「…いんや、厳しそうだったから加勢してやろうと」
さやか「いらない」
杏子「だけどアンタ…」
さやか「うっさい!!邪魔だからあっち行けっ!!」
杏子「…ああそうかい」シューン
変身を解除する
259 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:48:07.38 ID:Q+pXfdvQ0
さやか「…ふんっ!!」ダッ
魔女『フゥ…!』
ヒュンヒュン
まどか「え…!?」
杏子「な…!アイツまさか!」
ザクザクザクッ!
さやか「ぐ…おあああああっ!!」ダダダッ
触手を避けず、突っ込んでいくさやか
まどか「さやかちゃんっ!!?」
杏子「…馬鹿野郎が」
さやか「喰らえぇええええっ!!」
ドシュッ!
魔女『…』
魔女の体に剣を突き立てる
260 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:48:48.06 ID:Q+pXfdvQ0
魔女『フ…フフヒ』
さやか「コイツっ…早く死ね…!!」グリグリッ
メキメキッ
魔女『フゥ…ゥウ』シュルシュル
さやか「!…な…な!?」
少しずつ巨大化する魔女
まどか「魔女が…大きくなってる!?」
杏子「…違うな」
杏子「あの魔女…大量の触手を全身に纏ってやがるんだ」
杏子「本当にでかくなったわけじゃない…本体はその内側だ」
杏子「あれじゃロクに攻撃が通らねぇぞ…!」
さやか「け、剣が抜けな…!?」グッグッ
魔女『フヒャッ!!』ヒュン!
ドシュッ!
さやか「うあがぁっ!!?」
261 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:49:24.00 ID:Q+pXfdvQ0
ザクザクザクッ!
さやか「あ…ぎ…!」ボタボタ
魔女『フゥウ…』
四肢を串刺しにされ、宙づりにされるさやか
まどか「ひっ…やめて…やめてぇ!!」
杏子「…ひでえな」
魔女『フゥウン…』
シュッ!
さやか「あ…!!」
身動きのできないさやかに触手が放たれる
杏子「!! まずいっ!あの位置は!」
ドブシュッ!!
262 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:50:12.76 ID:Q+pXfdvQ0
さやか「ご…ふぅっ…」ビチャッ
魔女『フヒ…』
魔女の触手はさやかの腹のソウルジェムを掠め、貫通する
杏子「あ、あのやろう…!」グッ
ソウルジェムを握りしめる杏子
まどか「やだ…いやだ…!さやかちゃん…!」
魔女『フゥッ!!』
ヒュン!
まどか「ああっ!!?」
杏子「間に合わねぇ…!!」
263 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:51:31.36 ID:Q+pXfdvQ0
ガシィッ!
魔女『!?』
さやか「…う…あ…?」
突然現れた巨大な手が触手を掴み取る
まどか「あ…!」
杏子「な…なんだ…コイツ…!?」
メビウス『間に合った…!探すのに苦労したよ』ググッ
まどか「…先生っ!!」
264 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:52:03.78 ID:Q+pXfdvQ0
ブチブチッ
さやか「っつ…うぅ…!」
メビウス『…』スッ
ドサッ
まどか「さやかちゃん…っ!しっかりして!!」
さやか「う…」
触手を引きちぎり、退避させる
メビウス『…後は僕に任せて!』クルッ
魔女『フゥ…』
メビウス「セアッ!」
265 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:52:57.71 ID:Q+pXfdvQ0
メビウス「シャッ!」バシュバシュッ
スパッ!
メビュームスラッシュで触手を切断する
魔女『…』ヒュンヒュン
メビウス「ハッ!」キュイン
バチッ!
まどか「先生…!頑張って!」
杏子「…」
杏子(あの触手…斬ったそばから別の触手が…)
メビウス「ハァアアアアッ!!」ズンズンズンッ
魔女『フヒ…!』
メビウス「セァァアアアッ!!」
バシュウン!
魔女『!!』ドガァン
触手を跳ね除けてライトニングカウンターゼロを放つ
メビウス『どうだ!?』
266 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:55:36.15 ID:Q+pXfdvQ0
魔女『…』ムクッ
メビウス『…!?効いていない…!』
まどか「な、なんで!?ちゃんと当たったのに…」
杏子「あの触手が防御してやがるんだ!」
杏子「全部なんとかしねぇとダメージも与えられない!」
まどか「そんな…!」
まどか「斬っても斬っても新しいのが出てくるんだよ…!?」
まどか「どうすれば…!」
杏子「アタシに聞くな!」
魔女『…ヒヒ』シュルシュル
メビウス「…」
メビウス(攻防一体の触手…あれをまとめてなんとかするには…)
メビウス(…やるしかない!)
魔女『ヒャッ!』
ヒュン!
267 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:56:16.51 ID:Q+pXfdvQ0
メビウスに束ねられた触手が迫る
杏子「危ねぇ!避けろ!」
まどか「先生!」
メビウス「…」スッ
避けようとせず、防御の構えをとる
バシィッ!
メビウス「グッ!」
まどか「…え?」
杏子「おい!?何やってんだ!避けろよ!」
魔女『フヒャアアア!!!』ヒュヒュヒュッ
バシバシッ!
メビウス「グ…ゥウ…!」
268 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:56:57.74 ID:Q+pXfdvQ0
バシッ!バチィッ!ドガッ!
一方的に魔女の攻撃を受けるメビウス
まどか「ひ…酷い!」
まどか「このままじゃ先生も…!」
杏子「…」
戦いを見守る二人
まどか「なんで…!?なんでバリアーも使わないの!?」
杏子「…」
杏子(まさかアイツ…誘ってるのか?)
メビウス「…ウゥ」
魔女『キ…』イライラ
魔女『フヒャァ!!』
メビウス「!!」
メビウス(来る!)
269 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:57:28.58 ID:Q+pXfdvQ0
シュルルルッ
魔女『フヒ…!』
業を煮やした魔女が止めを刺そうと全身の触手を一本に束ね、巨大な鞭にする
まどか「あ!!」
メビウス「ハァア…」キィイイン…
魔女『フヒャァーッ!!』ブンッ
メビウス「セアッ!」ヒュン
ズバッ!!
魔女「!!?」
左腕から展開したメビュームブレードが巨大な鞭を斬り落とした
270 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:58:26.38 ID:Q+pXfdvQ0
まどか「や、やった!」
杏子「これでアイツは裸同然だ!やっちまえ!」
魔女『ヒ…』
メビウス「…ハッ!」シュウン
シュォオオ
ブレスのエネルギーを開放し、集束させる
メビウス「セァアアーーッ!!!」バシュゥウン!
魔女『!!!』
ドガァアアアアン…
杏子「よし!」
まどか「よかった…先生…」
271 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:59:02.43 ID:Q+pXfdvQ0
シュォオオ…
まどか「え…?」
まどか「なに…?いまの…?」
メビュームシュートの爆煙の中を見つめる
まどか「…?」
まどか「気のせいかな?」ゴシゴシ
さやか「…っつ」
まどか「!! さやかちゃん!目が覚めたんだね!?」
さやか「あ…まどか…?」
杏子「もう傷が治り始めてる…?」
杏子「これがコイツの能力か…」
272 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 22:59:33.59 ID:Q+pXfdvQ0
さやか「…?」
さやか「先生…は…?」
まどか「えっ?」クルッ
杏子「あれ?さっきまでそこにドーンと…」
タッタッタッ…
ミライ「お〜い!」
まどか「あ!いた!先生!」
煙の向こうからミライが走り寄ってくる
さやか「…!」
まどか「っ…先生そのケガ…!?」
273 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:00:07.36 ID:Q+pXfdvQ0
ミライ「ふぅっ…よかった…」
杏子「よかったって…あ、アンタ自分がボロボロじゃないか!」
着ている服は所々破れ、頭からは血が垂れている
さやか「…なんで…」
まどか「せ、先生…その傷…私達のせいで…」
ミライ「…大丈夫」
ミライ「大事な君達を守るためだからね、これくらいへっちゃらだよ!」ナデナデ
笑顔を作り、まどかの頭を撫でる
まどか「…あ…うぅ…」グスッ
ミライ「…さやかちゃん?」
さやか「…」
さやかに向き直り、語りかける
274 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:00:31.66 ID:Q+pXfdvQ0
ミライ「辛いことがあったのは…知ってる」スッ
彼女の目線に合わせ、屈む
さやか「…」
ミライ「でもね?」
ミライ「その辛いことを一人で背負いこんじゃ駄目だ」
ミライ「悲しみや憎しみに身を任せて行動するよりも…」
ミライ「大切な人と助け合う道を探した方が…いいと思うなぁ」
杏子「…」
さやか「!…」
さやか「…」コクッ
静かに頷く
275 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:01:28.10 ID:Q+pXfdvQ0
ミライ「…よし!じゃあ今言った言葉を忘れないように!」ピッ
さやか「…?」
ミライ「指きりだよ!ほら手出して!」
さやか「あ…」ピッ
お互いの小指を組ませる
ミライ「ゆーびきーりげーんまん…っと!」
ミライ「約束だよ!」
さやか「…」
さやか「あは…は」
276 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:02:04.62 ID:Q+pXfdvQ0
さやか「今日は…もう帰ります」
ミライ「そっか…でもフラフラだよ?なんなら僕が…」
まどか「あ、あの!わたしが…!」
ドクン…
さやか「…」ニコ
さやか「大丈夫!…一人で帰れるからさ」
スタスタ…
まどか「あ…行っちゃった…」
ミライ「…」
277 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:02:48.26 ID:Q+pXfdvQ0
杏子「アンタが噂のイレギュラーってやつだね…」
杏子「しかしまさか巨人に変身するとはねぇ…?」
ミライ「?」
まどか「あ!あ、あの!」
杏子「ん…?どした?」
まどか「今日は…ありがとう」
杏子「…へへっ!いいよ別に…えーと」
まどか「鹿目まどか!」
杏子「まどか…か!アタシは佐倉杏子!」
杏子「じゃあな!アタシも帰るわ」
まどか「うん!バイバイ!」
杏子(さーて…アイツを追っかけますか)
278 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:03:16.26 ID:Q+pXfdvQ0
まどか「…あっ!」
ミライ「?…どうしたの」
まどか「マミさんが…マミさんが一人で別の魔女のところに…!」
ミライ「…ひょっとしてここから近いもう一つの結界?」
まどか「は…はい!マミさん一人じゃ…」
ミライ「それなら大丈夫!そっちにはジャック兄さん達が行ったからさ」
まどか「! よ、よかったぁ…」
ミライ「僕は今からそっちと合流するけど君は…」
まどか「…」ソワソワ
ミライ「…」
ミライ「彼女を追ってあげなよ!」
まどか「!!…はいっ!」
タッタッタッ…
279 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:03:47.29 ID:Q+pXfdvQ0
〜電車内〜
ガタンゴトン…ガタンゴトン…
さやか「…」
ショウ「だからァ〜稼がせた金はちゃ〜んと貢がせねぇとさ?」
ホスト「それですよそれ!油断してっとすぐ籍入れたいとか抜かしやがる!」
ショウ「ちゃ〜んと躾けとくんだよそういうヤツは!!」
ホスト「ですよねぇ〜!めんどくせぇって〜の!!」
ショウ「あ〜あ、そろそろ今の女も捨て時かねェ?」
ホスト「さっすがショウさん!」
さやか「…ねぇ」
ショウ「…あ?なんだコイツ」
ホスト「知りませんよ?」
280 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:04:22.45 ID:Q+pXfdvQ0
さやか「その女の人、アンタの為を想ってやってくれてたんでしょ?」
さやか「なのに捨てちゃうんだ?」ユラッ
ショウ「…なに言ってんだコイツ」
ホスト「お譲ちゃん夜更かしはよくないぞ〜?」
さやか「…」シューン
変身し、剣を振り上げる
ショウ「…な、なんだ!?なにが起こった?」
ホスト「ひぃっ!?」
281 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:05:04.34 ID:Q+pXfdvQ0
ミライ『今言った言葉を忘れないように!』
さやか「…!」ピタッ
ミライの言葉を思い出し、剣を止める
さやか「…」シューン
ホスト「…あ、あれ?もとに戻った…?」
さやか(あたし…なに…やってんだろ)
さやか(…)
さやか(もう…わけわかんない…自分が信じらんない…)
さやか(ごめん先生…まどか…)
ショウ「おいガキ…!次の駅で降りるよなァ…?」グイッ
さやか「…」
282 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:05:33.04 ID:Q+pXfdvQ0
……………………………………
ホスト「ガキ!なんとか言ってみろ!」ブンッ
バチン!
さやか「…ッ!」
ホスト「だんまりかよ…ショウさんコイツどうします〜?」
ショウ「さ〜て…どうしよっかなァ〜!?」
ショウ「生意気なガキにはお仕置きかな〜?」
さやか「…」
さやか(…もう…どうでもいい…)
283 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:06:12.62 ID:Q+pXfdvQ0
スタスタ
杏子「…おい」
ショウ「あ?」
ホスト「え?何?」
ゴンゴンッ! ドサッ
さやか「!?…アンタは…」
杏子「気絶させただけだよ…アンタ大丈夫か?」
284 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:06:41.74 ID:Q+pXfdvQ0
……………………………………
杏子「ほら、アメ食うかい?」スッ
杏子「疲れた時には甘いもの…ってマミが言ってたぜ?」
さやか「…ありがと」パク
さやか「…」
さやか「…甘い」
杏子「はは!そりゃそうだ!」
駅のベンチに座りながら話す二人
ドクン…
さやか「悪いね…迷惑かけた」
285 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:07:52.10 ID:Q+pXfdvQ0
杏子「な、なんだよ…らしくないじゃん?」
さやか「はは…」
力無く笑うさやか
さやか「なんかさ…訳わかんなくなっちゃった…」
杏子「!?」
さやか「結局アタシは何がしたいのか…とか」
さやか「何を信じればいいのか…とかさ」
さやか「もうよくわかんないや…」
コロン…
杏子「…!!」
さやかの懐から真っ黒なソウルジェムが転がり落ちる
286 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:08:25.62 ID:Q+pXfdvQ0
杏子「お前…!これは…!」
さやか「は…はは…は…」
さやか「バカだよね…あたし…」
ピシピシッ…
杏子「待て…待てよ…!」
さやか「でもね…あたしね…」
さやか「ちゃんと…約束…守ったんだ…よ…」
さやか「それだけは…褒めてくれても…いいよね…?」
さやか「…もう…遅い…かな…」
パキーン!
287 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:09:17.20 ID:Q+pXfdvQ0
……………………………………
タッタッタッ…
まどか「あ!いた!」
杏子「…」
走り寄るまどか
まどか「結局ついて来ちゃった!」
杏子「…」
俯いたまま黙り込む杏子
まどか「…?」
まどか「杏子ちゃん…?さやかちゃんのソウルジェムは…?」
杏子「!…」
ほむら「美樹さやかのソウルジェムは…魔女を生みだして消滅したわ」スッ
物陰からほむらが現れる
まどか「…え?」
288 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:11:38.08 ID:Q+pXfdvQ0
まどか「…嘘…だよね…」
ほむら「事実よ…私達魔法少女のソウルジェムに限界まで穢れが溜まれば…」
ほむら「私達はグリーフシードとなり、魔女として生まれ変わる」
まどか「!!」
杏子「ッ…てめぇ!コイツはさやかの…」
ガシッ
ほむら「隠していても無駄なのよ…事実は変えられない」
ほむら「私達には…奇跡も魔法も無いのよ」
ほむら「…わざわざ死体を持ってきた以上は扱いに気をつけなさい」
さやかの抜け殻を見つめ、つぶやく
杏子「…く…そ…くそぉ…」
まどか「そん…な…!!そんなのって…!」
まどか「さやかちゃあぁあああああんっ!!」
289 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/06/20(月) 23:12:55.25 ID:2D/v/n0SO
ルーキー根性あるな
290 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:13:21.32 ID:Q+pXfdvQ0
……………………………………
杏子「…」
まどか「…」
杏子「…おい」
まどか「…?」
杏子「アンタに話がある…明日な」
杏子「とりあえず一日だけ考える時間が欲しい…」
まどか「…」
まどか「…わかった」
杏子「…コイツはアタシが預かるよ…じゃあな」
さやかの抜け殻を担ぎ上げ、立ち去る
291 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:14:19.94 ID:Q+pXfdvQ0
〜翌日の放課後〜
女1「今日なんで先生休みだったんだろうね〜?」
女2「さぁ?さやかも休みみたいだけど…」
まどか「…」
ガララッ
マミ「鹿目さん?美樹さん?」
まどか「!…マミさん…」
まどか「無事だったんですね…」
マミ「ええ、郷さん達に助けられて…ね」
マミ「あなたもちゃんと帰れたのね…あら?」
マミ「美樹さんはどうしたの?」
まどか「!!!」
まどか「うっ…うう…ああ…」ポロポロ
マミ「ちょ、ちょっと!?鹿目さん!?」
292 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:15:03.11 ID:Q+pXfdvQ0
……………………………………
QB『…美樹さやかの魔女…あれにも寄生させるのかい?』
???『もちろんだ』
QB『メビウスに倒された影の魔女に寄生させてた方は戻って来た?』
???『ああ、後はコイツと…』
???『あの場所の魔女だな』
QB『…あそこの魔女が暴れれば…間違いなく結界外にも被害がいくね』
???『もちろんそれも狙いだ…大量の人間が死ねば…より多くの絶望が集まる』
293 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:16:54.85 ID:Q+pXfdvQ0
……………………………………
〜マミホーム〜
ハヤタ「それが…真実…」
ダン「暁美ほむらはこの事実を隠していたのか…」
ダイゴ「…よく話してくれたね、まどかちゃん」
まどか「…」
マミ「魔法少女…が…」
郷「気をしっかり持て、マミ!」
北斗「…魔女との戦闘はなるべく俺達がやる」
マミ「は、はい…」
アスカ「そーそ!ソウルジェムに穢れを溜めなきゃいいのさ!」
我夢「そんな簡単な問題では…」
294 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:17:27.00 ID:Q+pXfdvQ0
まどか「…それじゃわたし…用事がありますから」
ハヤタ「ああ…辛いことを話させてしまったね」
ダン「気をつけて」
まどか「…はい」
アスカ「あれ?そういえばミライは?」
北斗「昨日の魔女との戦闘で予想外にダメージを受けたようだ…まだ寝込んでいる」
まどか「!!…」
ガチャ バタン!
マミ「…」
ダイゴ「…」
295 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:18:06.43 ID:Q+pXfdvQ0
ダイゴ「…マミさん?」
マミ「は、はいっ?」
ダイゴ「気晴らしに買い物でも行ってみればどうだい?」
マミ「え…?」
ハヤタ「ああ…少し外の空気を吸ってくるといい」
アスカ「そりゃいいや!ついでになんか美味いものでも…」
北斗「アスカ!!」
アスカ「う…ごめんな、マミさん…」
マミ「…」
マミ「ふふっ…」
296 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:18:46.62 ID:Q+pXfdvQ0
マミ「分かりました!じゃあ夕飯の材料でも買いに行ってきます!」
笑顔を取り戻し、外出の支度をする
マミ「なにかリクエストはありますか?」
ハヤタ「カレーがいいな」
ダン「俺もそれで構わない」
アスカ「俺も俺も!」
アスカに続いて全員が同意する
マミ「分かりました!それじゃあ行ってきます!」
ガチャ バタン!
ダン「…強くなったな、彼女」
ハヤタ「まだ会って数週間だけどね」
297 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:20:35.90 ID:Q+pXfdvQ0
……………………………………
まどか「…話って?」
杏子「…」
杏子「アンタ…アイツを助けたくないかい?」
まどか「!…できるの!?」
杏子の言葉に食い付くまどか
杏子「はっきり言って…よくわからねぇ」
杏子「でも…アイツに…」
杏子「魔女になったアイツににほんの少しでも…人間としての優しさってのが残ってるなら…」
杏子「アンタの声も届くかもしれないだろ?」
まどか「!!」
杏子「ホントはあの先生さんにも付き合ってもらった方がいいんだけど…」
杏子「あんなの見せられちゃあ…な」
まどか「…」
298 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:21:24.83 ID:Q+pXfdvQ0
杏子「…アンタにはアイツに呼びかける役をしてもらいたい」
杏子「アンタはアタシが絶対に守る…でも強制はしないよ」
杏子「これはもう…賭けみたいなもんだからね…」
まどか「…」スッ
手を差し出すまどか
杏子「…!」
まどか「わたし…やる!手伝わせてほしい…!」
杏子「!…」
杏子「へっ…調子狂うなぁもう…」
パシッ
まどか「?」
握手の代わりにお菓子を握らせる
杏子「…行くか!」
まどか「う、うん!」
299 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:22:05.06 ID:Q+pXfdvQ0
〜同時刻〜
タッタッタッ…
ほむら「…」
ほむら(今日はまどかと佐倉杏子が美樹さやかを救う計画を実行する日…)
ほむら(彼女達がたどり着く前に…先回りしないと…)
ほむら(…よし)
ほむら(この時間なら十分間に合う!!)
ほむら「…まってて…まど…」
ピクッ!
ほむら「!!」
300 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:22:36.05 ID:Q+pXfdvQ0
ほむら「な…!?」ザッ
ほむら「こんなとこから…魔女の反応が…!!?」
ほむら(こんなとこで寄り道している暇は…!)
ほむら「…」
ほむら「…」
ほむら「…く」
ほむら「〜〜〜〜〜〜〜ッ!!」
ほむら「もうっ!!」
ダダダッ…
建物の中に入っていくほむら
301 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:23:14.07 ID:Q+pXfdvQ0
〜大型スーパー〜
ほむら(近い…強力な魔女の反応が…!!)タタタッ
店内を走り回るほむら
ほむら「…こっち!?」ダッ
マミ「あら?」
ほむら「…!!」
ほむら(巴マミ…)
マミ「暁美さん…あなたも感じてるのね…この近くに…」
ほむら「…」
スタスタ
マミ「ちょ、ちょっと!」
302 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:23:58.38 ID:Q+pXfdvQ0
マミ「無視しないでよ!協力して探した方が…」
ほむら「…私は急いでるの!!」
ほむら「呑気に買い物カゴ片手に結界探してる人と一緒にしないで…!」
マミ「な…!そんな言い方…」
ゴゴゴゴゴ…
ほむら「…!」
マミ「!!」
店内が揺れ始める
303 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:24:32.79 ID:Q+pXfdvQ0
ゴゴゴゴゴ…
ほむら「…地震!?…かなり大きいわ…!」
マミ「!!」ピクッ
マミ「暁美さん!アレ!」
ほむら「…!?」
二人の視線の先にはグリーフシード
ほむら「まさか…この揺れは魔女の…!」
バキバキッ…
ほむら「!…て、天井が…」
マミ「!?…危な…」
ドガガラガラガラ…
304 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:25:32.50 ID:Q+pXfdvQ0
〜ほむホーム〜
ムサシ「…」スースー
孤門「…まだ起きないなぁ」
ほむらの敷いた布団で眠り続けるムサシ
孤門「…そろそろ包帯変え…」
ドクン…!
孤門「!!…これは…」
懐のエボルトラスターが心臓のように鼓動する
孤門「…魔女に反応している…?」
孤門「…!」
ダダダッ
孤門「ほむらが…危ないのか!?」
ガチャッ バタン!
ムサシ「…ぐ…?」
ムサシ「ここは…?」
305 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/20(月) 23:27:22.72 ID:Q+pXfdvQ0
今日はここまでです
昨日とは違ってポンポン投下できてよかった
306 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/06/20(月) 23:28:21.26 ID:svgCCgTmo
お疲れ様でした
307 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/06/20(月) 23:28:44.88 ID:xNCfod9Ao
乙でした〜
308 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/06/20(月) 23:29:09.14 ID:eetyOPAJo
乙っち乙マミ
……光の巨人ならなんとかしてくれるって、私信じてる!
309 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/06/20(月) 23:39:36.43 ID:2D/v/n0SO
とうとうネクサスが動くのか… 乙!
310 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(兵庫県)
[sage]:2011/06/21(火) 00:18:35.30 ID:2ac69S2c0
乙
いざとなればキングの再生光線でさやかを生き返らせることもできそうだなぁ
311 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[sage]:2011/06/21(火) 01:00:34.84 ID:J/EVPciao
虚淵氏によると、原作でも青い子は人殺しをしてないそうだ
つまりあの光の巨人が関わっても結局青い子の運命は何も変わってないという
312 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(京都府)
[sage]:2011/06/21(火) 05:21:31.36 ID:/SaZfVYbo
乙
マミさんが生存しただけに期待したが…楽しみだ
313 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/06/21(火) 22:50:35.00 ID:ynGAJMmBo
ノアも来たのか
314 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/06/21(火) 23:33:48.76 ID:gCWC2dXq0
ミラクルマンはちゃんと出てくれると信じてる
315 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 22:58:46.93 ID:ZVeCiIxe0
再開
一気に投下します
316 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 22:59:19.40 ID:ZVeCiIxe0
……………………………………
マミ「…み…さん…」
ほむら「…」
マミ「暁美さん!」
ほむら「っ…?…巴マミ…?」
マミ「…よかった…気がついたのね」
ほむら「…」キョロキョロ
辺りを見回し、自分の状況を理解する
店員「…電話…繋がらないかしら…?」
少女「…」
ほむら「…生き埋めね…最悪だわ…」
マミ「どの方向も瓦礫で塞がれてるわ…ここには全員で四人閉じ込められてる」
317 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 22:59:48.09 ID:ZVeCiIxe0
ほむら「…さっさと脱出するわ」スッ
ソウルジェムを握りしめるほむら
マミ「ちょっと!?変身する気!?」
ほむら「当たり前でしょ?この程度の瓦礫ならいくらでも…」
マミ「駄目よ!下手に一ヶ所崩せば他の瓦礫も崩れてくるわ!」
必死で彼女を引き止める
ほむら「魔法少女はそのくらいじゃ死なないわ」
マミ「私達が無事でもあの二人がいるでしょう!?」
少し離れた所にいる二人を指差す
ほむら「…」
ほむら「そんなもの関係な…」
プルルルルルル…
店員「あ!繋がったわ!」
マミ「?」
318 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:00:29.18 ID:ZVeCiIxe0
店員「はい…はい…」
店員「わかりました!はい!」ピッ
マミ「…どうしたんですか?」
ほむら「…?」
店員「よかったわね〜!もうすぐレスキューの人達が来てくれるんですって!」
ナデナデ
ほむら「ちょ、ちょっと…」グイ
顔を赤らめ、店員の手を払いのける
少女「おうち帰れるの?」
マミ「ええ、もう大丈夫!」ナデナデ
少女「よかったぁ…」
マミ「…関係無いなんて言える?」
ほむら「う…」
319 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:00:58.76 ID:ZVeCiIxe0
マミ「…とにかく大人しくした方がいいわよ?」
ほむら「…くっ」
ほむら(こんなとこしてる場合じゃないのに…!!)
マミ「…暁美さん?あなたは焦って…」ピクッ
ほむら「…!?」ピクッ
ほむら「…来るわよ」
ゴゴゴゴゴ… ギューン
結界に引きずり込まれる四人
マミ「やっぱりこの揺れは地震じゃなくて魔女の…」
ガラガラガラ…
店員「!!」
少女「ひっ…!」
ほむら「ッ…危ないっ!!」ダッ
ドグシャッ
320 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:01:28.18 ID:ZVeCiIxe0
マミ「暁美さん!」ダダダッ
ほむらの元へ駆け寄る
ほむら「…大丈夫、二人は気絶してるだけよ…」
マミ「で、でもあなた…背中が!」
ほむら「問題…ないわ。それより…」
魔女『グルル…』
使い魔『ギャゥウ…』ゾロゾロ
巨大な狼のような魔女と使い魔の群れが現れる
ほむら「こいつらを倒すわよ…」シューン
マミ「…ええ!」
マミ(変身…するしかないわよね)シューン
321 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:01:54.08 ID:ZVeCiIxe0
ほむら「巴マミ、先に仕掛ける」バンバン
使い魔『ギャ…!』
マミ「大型狙いで行くわ!」バンッ
魔女『グルゥ…』
銃を乱射して使い魔を蹴散らす
ほむら「…予想外に使い魔の数が多い…!」
魔女『ガルルルル!!』ダッ
マミ「!…暁美さん!そっちに行ったわ!」
ほむら「…!」
キンッ
ほむら「これでも喰らいなさい…!」ポイ
魔女『!?』ドカァン!
魔女の鼻先で手榴弾が炸裂する
322 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:02:24.03 ID:ZVeCiIxe0
魔女『…グゥ』
マミ「!? 聞いてない!直撃したはずが…」
ほむら「…!」
ほむら「あれを見て!」
マミ「?…使い魔?」
使い魔が魔女の体に密着し、爆発の衝撃を防いでいた
ほむら「あんなことができるなんて…」
マミ「…」
ほむら「…ならアレごと倒すわ!巴マミ、手を貸して!」ジャキッ
重火器を盾から取り出す
マミ「ええ!」
マミ(ミライ先生のメモリーディスプレイに記録されていたあの技…)
マミ(あれならこの魔女を…!)
323 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:02:50.56 ID:ZVeCiIxe0
ほむら「あなたはそっちから!私は右に回り込むわ!」タタタッ
マミ「わ、わかったわ!」
指示を出し、魔女の側面に回り込むほむら
魔女『グゥ…?』
マミ(形をイメージして…)
マミ(あの銃の生成…!)グッ
パシュン
自分の胸元に魔力を集中するが、すぐに拡散してしまう
マミ「あ、あれっ!?なんで…!?」
マミ(恐怖心が…私にあったから…?)
マミ(今の私には無理なの!?)
使い魔『ギャウ!!』ダッ
マミ「…!」
324 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:03:20.51 ID:ZVeCiIxe0
使い魔がマミに飛びかかる
マミ「しまった…!」
ほむら「ッ…巴マミ!」チャキ
カチン…
ほむら「!?」
ほむら(弾切れ…!)
バシュン!
使い魔『ギャウ!?』ドカン
マミ「えっ…?」
突然飛んで来た光弾が魔女を消滅させる
325 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:03:55.68 ID:ZVeCiIxe0
マミ「あの人は…?」
孤門「…残弾の数は常に確認すべきだよ?ほむら」チャキ
ブラストショットを腰に収納し、ほむらに歩み寄る
ほむら「孤門…!?」
ほむら「どうしてここに?」
孤門「魔女の反応を感じてここまで来たんだ…今までこんなこと無かったのに」
ほむら(…どういうことなの?)
ほむら(彼にもそんな能力があるとでも…?)
魔女『ガルルルル…!!』
孤門「!…話は後にしよう!まずはコイツを!」
マミ「あ、あの…あなたは?」
孤門「大丈夫、事情はだいたいわかってるよ」ギュン
鞘からエボルトラスターを引き抜く
孤門「おおおおお!!」
ギュォォオオオン
326 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:04:45.67 ID:ZVeCiIxe0
ズンッ!
ネクサス「シェアッ!」
マミ「!…銀色の巨人…?」
ほむら「そう…彼もウルトラマンよ」
魔女『グルル…』
ネクサス「シュッ…ハァアア…」バチバチバチ
腕を腰の横に回し、エネルギーを溜める
ネクサス「シェァアアッ!!」バシュゥゥウ
魔女『!!』
ドカァアアアアン!
マミ「…早い!」
クロスレイ・シュトロームを受けた魔女が粉々に爆散する
327 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:05:31.53 ID:ZVeCiIxe0
シュォオオ…
ほむら「…?」
ほむら(今、何か黒いものが…)
ジュジュジュゥゥウウ…
マミ「?…何の音かしら」
ネクサス「…?」
ほむら「…!!」
ほむら「気をつけて!まだ来るわ!」
ネクサス「!?」
魔女『グォアアアアア!!!』ダッ
爆煙の中から魔女が突進してくる
328 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:06:14.61 ID:ZVeCiIxe0
ネクサス「グゥオア!!?」
マミ「きゃあっ!!」
ほむら「くうっ…!」
ドガガガッ!
マミ「っな…なんでっ…!」
マミ「粉々になったはずがでしょう!?」
ほむら「知らないわよ…!」
魔女『グオオ…』シュィーン
魔女が口にエネルギーを集束させ、狙いを定める
ネクサス「…!」
ネクサス「シュアッ!」シュオン
329 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:07:21.13 ID:ZVeCiIxe0
ほむら「あっ…!?」
マミ「きゃっ…な、なに!?」
店員「…」
少女「…」
ネクサス「ハッ!」グイッ
光の鞭、セービングビュートで四人を自らの後ろに引き寄せる
ネクサス『そこにいて!』
ほむら「!!…孤門!来るわ!」
魔女『ギャオオオッ!!』ドシュゥン!
ネクサス「…シャッ!」キュピィン
ドゴォォオオオン!
ネクサスが魔女の光弾の爆発に巻き込まれる
ほむら「孤門…!」
330 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:08:06.91 ID:ZVeCiIxe0
バチバチバチッ…
魔女『…!!?』
ネクサス(JB)「ハァアアッ…!」
マミ「青く…なった…?」
光弾の爆煙が晴れた後、
そこに立っていたのは青い姿に変わり、光弾をそのまま右手で受け止めているネクサスだった
ネクサス(JB)「ヘアッ!」バシュン!
光弾のエネルギーを変換し、魔女に撃ち返す
魔女『!!』
使い魔『ギャウッ!』ササッ
ドバンッ!
マミ「!…やっぱり使い魔が盾に…」
ほむら「…」
ほむら「彼を援護するわ!」チャキッ
331 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:08:52.41 ID:ZVeCiIxe0
マミ「暁美さん…」
マミ「…ええ!」チャキッ
ネクサス(JB)『二人とも!全員で同じポイントを狙うぞ!』キュイン
ほむら「一点集中ね…!」
マミ「わかりました!」
ネクサスの右腕に巨大な光の弓が出現する
ネクサス(JB)「ハァアアアッ…!」シュォオオ
魔女『ガアアアアッ…!』シュォオオ
お互いがエネルギーをチャージし、勝負に出る
332 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:09:47.69 ID:ZVeCiIxe0
ほむら「これで…!」
マミ「終わりよ!」
ネクサス(JB)「ヘァアアアアッ!!」
ドシュゥウン!
魔女『ギャオオオッ!』ドシュゥン
使い魔『ギイッ!』ササッ
魔女『…ギ!!?』
ドガァアアアアン…
二人の魔法少女の攻撃とアローレイ・シュトロームが
光弾と使い魔を消滅させ、魔女を吹き飛ばす
ネクサス「フゥゥウ…」
マミ「…勝った…わね」
ほむら「…」
333 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:10:35.22 ID:ZVeCiIxe0
……………………………………
孤門「…なんとか脱出できたね」
マミ「あ、あの!ありがとうございました!」
ほむら「…助かったわ孤門、それじゃ」ダッ
駆け出すほむら
ガシッ
孤門「待つんだほむら!」
ほむら「っ…この手を離しなさい!」
孤門「どこへ行くんだ!?」
ほむら「あなたには関係ないわ!急いでるの!」
孤門「冷静になれ!ソウルジェムを見ろ!」
ほむら「あ…!」
ほむらの手に握られたソウルジェムは黒く濁っていた
孤門「それに…その背中の傷」
ほむら「…」
334 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:11:03.55 ID:ZVeCiIxe0
孤門「…魔女と戦いにいくんだろう?」
ほむら「!…」
孤門「そんな体じゃ…危険すぎる」
ほむら「…危険だから私がやるのよ」
孤門「…何をそんなに焦っているんだ?話してみなよ?」
ほむら「…」
ほむら「守りたい人がいる…」
マミ「!」
335 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:11:38.04 ID:ZVeCiIxe0
ほむら「その子の為なら私は…」
ほむら「私の命は…」
孤門「君は間違ってる」
ほむら「…?」
孤門「人を守るために…死んでもいいと思って戦うことと…」
孤門「死ぬ気で戦うことは違うんだ」
ほむら「…」
孤門「君を一人じゃ行かせられないよ」
孤門「僕も行こう」
ほむら「…孤門」
マミ「暁美さん!私も手伝うわ!」
ほむら「!…巴マミ…」
336 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:12:21.46 ID:ZVeCiIxe0
ほむら「…あなたはまだ私を信用しきっていないんじゃなかったかしら?」
マミ「その話を聞いちゃ黙ってられないでしょ?」
ほむら「…嘘を吐いてる可能性も考えないの?」
マミ「そんな人は背中に傷なんか作りません」
ほむら「!!」
孤門「…ほむら、君はもう少し人に頼ってもいいと思うよ?」
マミ「そうそう、無理しすぎると駄目になるわ」
ほむら「…」
ほむら「ありがとう…」
マミ「…ふふっ」スッ
ほむらにグリーフシードを手渡す
孤門「決まりだね…じゃあ急ごうか!」
337 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:13:10.75 ID:ZVeCiIxe0
……………………………………
杏子「…近いな」
まどか「…」
結界の中を進む二人
杏子「いいか?アンタはさやかに呼びかけることに集中するんだ」
杏子「その間はアタシが絶対に守り抜くからな」
まどか「うん…」
スタスタ…
まどか「…」
杏子「…」
まどか「あのね杏子ちゃん…わたし契…」
杏子「!!」ピクッ
杏子「気付かれた!来るぞ!」
まどか「えっ!?」
ギューン
338 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:13:42.94 ID:ZVeCiIxe0
オクタヴィア『オオオ…』ズン
まどか「!…さやか…ちゃん…」
上半身は鎧を着た騎士、下半身は人魚のような姿
マントと剣を装備し、さやかの姿を思わせる魔女が立ち塞がる
杏子「怯むな…アンタは呼び続けろ!」パシッ
ガシャーン!
まどか「う、うんっ!」
防御壁を作り、まどかを覆う
オクタヴィア『オォオオオオオ!!!』
杏子「…いくぞ!」
339 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:14:12.24 ID:ZVeCiIxe0
まどか「さやかちゃん!聞いて!わたしの声」
オクタヴィア『オオオォ…』バシュバシュ
杏子「そらっ!」バキィッ
打ち出された巨大な車輪を打ち砕く
まどか「っ…!」
まどか「さやかちゃん、お願い!正気に戻って!」
まどか「もうやめてよ!」
オクタヴィア『ウァアアアア!!』ブンッ
ガンッ!
まどか「ひっ…!」
杏子「…くそ!」ダッ
340 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:14:48.52 ID:ZVeCiIxe0
オクタヴィア『!!…オオオ!』ブンッ
杏子「おっと…!」サッ
跳躍し、魔女の腕を避ける
杏子「聞き分けがねぇにも…」
杏子「程があるぜ!さやかぁ!!」ジャキッ
オクタヴィア『ウ…!』
杏子「!!…」ピタッ
杏子「さや…か…!」
オクタヴィア『オオオッ!』
杏子「!…っあ!?」
ドゴッ!
まどか「杏子ちゃんっ!?」
341 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:15:14.30 ID:ZVeCiIxe0
杏子「ぐはっ!」ドシャッ
躊躇ったところを攻撃され、地面に叩きつけられる
まどか「さやかちゃん!やめてぇっ!」
オクタヴィア『ウウウウ…』
杏子「く…あ…!」
まどか「!!…」ダッ
まどか「くうう…!」ギギギッ
鉄格子の防御壁のわずかな隙間から外に出るまどか
まどか「さやかちゃん!」タタタッ
オクタヴィア『!?』
杏子「!!…ばっ…!」
杏子「バカ野郎ーっ!戻れ!!障壁から出るなぁーっ!!!」
342 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:15:53.96 ID:ZVeCiIxe0
まどか「さやかちゃん!気付いてよ!」
まどか「わたしだよ!まどかだよ!?」
オクタヴィア『ウゥ…』
まどか「!!」
杏子(声が…届いた…!?)
オクタヴィア『オオァアアア!!』
ガシッ
まどか「うっ…あああ!」
魔女の腕に掴まれるまどか
杏子「…!」
杏子「さやかぁああああ!!」ダッ
343 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:16:24.18 ID:ZVeCiIxe0
……………………………………
ムサシ「…やっぱりここにもいない…か」
杏子と初めて会った場所を訪れる
ムサシ(杏子ちゃん…彼女はなにか苦しみを…)
ムサシ(もう一度…彼女と話がしたい)
ムサシ「…次はどこを探そう?」
キーン…
『…ムサシ』
ムサシ「!?…頭に声が…?」
344 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:17:23.89 ID:ZVeCiIxe0
『ムサシ…私の声が聞こえるか?』
ムサシ「…この声は!」
ムサシ「コスモス、あなたなのか!?」
懐かしい友の名を呼ぶ
コスモス『…そうだ、私だ』
ムサシ「やっぱり!…君もこの世界に?」
コスモス『ああ、何者かの強力な力によりこの世界に飛ばされた』
コスモス『今はその輝石を通じて宇宙から君と交信している』
ムサシ「何者か…?一体誰が…」
ムサシ「いや、それよりどんな目的で?」
コスモス『この世界に何か巨大な悪意が迫ってきている…恐らくは…』
ムサシ「それに対抗するために集められた…かい?」
345 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:17:52.20 ID:ZVeCiIxe0
コスモス『そうだ、そしてその悪意は彼女達にも…』
ムサシ「彼女達…?…まさか」
コスモス『そう、佐倉杏子達だ…』
ムサシ「!!」
ムサシの表情がより一層険しくなる
コスモス『彼女達は今、危機に直面している』
コスモス『ムサシ…私は彼女達を救ってやりたい…』
ムサシ「…ああ!僕も同じ気持ちだ!」
コスモス『…もう一度、私と共に!!』
ムサシ「…」コクッ
ゆっくりと頷く
バッ!
青い輝石を空へと掲げ、叫ぶ
ムサシ「コスモース!!」キュイン!
346 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:18:19.07 ID:ZVeCiIxe0
……………………………………
ガキン ガッ
杏子「さやか!アンタその力を人を守る為に使うんじゃなかったのか!?」
オクタヴィア『ゥウ…』
杏子「人と助け合う道を探すって…アンタあの人と約束したじゃないか!!」
ガキン
オクタヴィア『…!!』
まどか「あ…うう…」グググッ
片手でまどかを握りしめ、
もう片方の手に掴まれた巨大な剣で杏子の攻撃を弾く
杏子「答えろ!さやかぁあああっ!!」
オクタヴィア『アアアアアッ!!!』ブンッ
サグッ!
杏子「!!!」
347 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:18:50.35 ID:ZVeCiIxe0
杏子「ぐっ…ごはっ…!」ブシュウッ
オクタヴィア『フゥゥウ…』
巨大な剣に貫かれ、血が噴き出す
オクタヴィア『…ゥウ』
ズプッ
杏子「ぐっ…ちく…しょ…」
まどか「くあ…」
まどかの体を離し、剣から杏子を引き抜く
支えを失った二人の体は地面へと落下する
杏子「…う…あ…」
杏子(神様…頼むよ…)
杏子(こんな…こんな人生だったんだ…)
杏子(最後くらい…)ジワッ
杏子(幸せな夢…見させて…よ…)ポロポロ
ギュゥゥウン!
348 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:19:32.26 ID:ZVeCiIxe0
ドガッ!
オクタヴィア『オオ…!?』
シュン
まどか「な…なに…?」
杏子「…」
突然飛んで来た光が魔女を弾き飛ばし、二人を包み込む
杏子「っ…?」
杏子(なん…だ?この光…?)
杏子(なんか…懐かしいような…あったいような…)
杏子(それに…なんか…)
杏子(…優しい…光…だ)
二人を包む光は次第に巨人の形を形成する
コスモス「…」
まどか「…青い…ウルトラマン…」
349 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:20:05.95 ID:ZVeCiIxe0
コスモス『助けに来たよ…二人とも』
二人を手のから降ろす
杏子「なっ…?お前その声っ…ゴホッゲホッ!!」ボタボタ
まどか「き、杏子ちゃん!…っつう…!」
コスモス『…酷い怪我だ…じっとしていて?』スッ
シュゥゥウウン…
まどか「この光は…?」
杏子「ぐっ…ううあああっ…!」ジュウッ
コスモスの手から放たれたコスモフォースの光が二人を覆う
杏子「っ…腹の…傷が…!」
まどか「すごい…!塞がってる!?」
杏子「ソウルジェムも…少しだけ…」
オクタヴィア『ウウウウ…』ムクッ
コスモス「!…シェアッ!!」
魔女と巨人が対峙する
350 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:20:37.58 ID:ZVeCiIxe0
オクタヴィア『オオオォ…!』
コスモス「ハァッ!」
ガッ! ドスン!
オクタヴィア『…!?』
魔女の攻撃を流れるように避け、掌底を打ち込む
オクタヴィア『ァアアアアア!!』
ゴウッ
コスモス「イィイヤッ!!」グンッ
突進の威力を利用し、魔女を投げ飛ばす
杏子「相手の攻撃を…利用して…!」
まどか「…」
コスモス「ハアッ!」キュイン!
コスモスの右手に破壊のエネルギーを溜める
杏子「!! ま、待って!待ってくれ!」
351 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:21:03.90 ID:ZVeCiIxe0
コスモス「?」シュン
杏子の声を聞き、エネルギーを拡散させる
まどか「その魔女は…さやかちゃんなんです!」
コスモス「!?」
杏子「そいつは…なりたくてそんな姿になったんじゃ…ないんだよ!」
コスモス「…」
かつての宿敵、カオスヘッダーを思い出す
杏子「頼む…!もうさやかを…それ以上苦しめないでやってくれ!!」
コスモス「…!」コクッ
オクタヴィア「…ウウウオオ…」
352 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:21:33.77 ID:ZVeCiIxe0
コスモス「ハァアアッ!」
シュゥウ…
コスモス「シェアァアアッ…!」
オクタヴィア『…!?』
フルムーンレクトの光が魔女を包む
オクタヴィア『アアアアアアッ!!』バシュバシュ
コスモス「グッ…オオオッ…」ドガガッ
無防備なコスモスに巨大な車輪が直撃する
杏子「あ…!」
まどか「ムサシっ!!」ダッ
コスモス『来るな!君達は彼女を呼び続けろ!!』
まどか「…!!」
353 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:22:08.63 ID:ZVeCiIxe0
オクタヴィア『ウアアア!!!』
コスモス「ハァア…!」
まどか「っ…」
杏子「…やるぞ!まどか!」
魔女に向かって叫ぶ二人
まどか「さやかちゃん!もう苦しまないで!」
杏子「さやかぁあ!いい加減に戻って来い!!」
オクタヴィア『…ウウウウ!?』
頭を押さえ、苦しみだす魔女
まどか「わたし達の声を聞いて!」
まどか「一緒に帰ろう…さやかちゃん!!」
コスモス「シェアアアアッ!!」シュォオオ
魔女『…ア…ア…』
魔女『アアアアアアアアアア!!!!』
バシュン!
354 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:22:42.83 ID:ZVeCiIxe0
まどか「!!?」
魔女の体が弾け、辺り一帯に飛び散る
コロン
杏子「!! まどか!アレ!」
まどか「あ、あれはさやかちゃんの…」
魔女が消滅した地点にはさやかのソウルジェムが転がっていた
杏子「…はは…ははは!」ヒョイ
まどか「やったね…やったんだね!!」
コスモス「…」
355 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:23:14.02 ID:ZVeCiIxe0
まどか「これで…さやかちゃんも…!」
杏子「ああ…!」
杏子「ムサシ!」クルッ
コスモス「…」
杏子「ありがとな…ムサシ!あんたのおかげ…」
コスモス『…待って』
杏子の言葉を遮る
まどか「…?」
杏子「!…」ピクッ
コスモス『あれは…なんだ…?』
まどか「…あっ!?」
356 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:23:47.78 ID:ZVeCiIxe0
三人の視線の先、魔女が消滅した場所の上空
杏子「黒い…蛇…霧か?」
まどか「あれは…!」
まどか「わたし…!あれ見たことあるかもしれない!!」
コスモス『なに!?』
三人の前を黒い霧のようなものが舞う
その霧の先にはハッキリと分かるほどの赤い二つの目が着いていた
シュォオオ…
杏子「!!…あいつ何かする気か?」
まどか「…?」
シュォオオオオオオォ…!
黒い霧を中心に飛び散った魔女の破片が集まる
まどか「う、嘘!?」
ズシン
オクタヴィア『ウウウウ…』
357 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:24:16.52 ID:ZVeCiIxe0
杏子「終わったんじゃ…なかったのか!?」
まどか「そんな…」
オクタヴィア『…フゥゥウ』
完全な姿で復活する魔女
コスモス『…迷っている暇は無いみたいだね!』
コスモス「ハァッ!」キュイン
シュォオオ
青を基調とした体色が、燃える太陽の炎のごとき赤へと変わる
コスモス(コロナ)「ハァア…」
杏子「赤くなった!?」
358 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:24:43.60 ID:ZVeCiIxe0
コスモス(コロナ)「オオオオオオッ!!」ズシンズシン
オクタヴィア『アアアッ!』ブン!
コスモス(コロナ)「ゼアアァッ!!」
バキィィイイン!
オクタヴィア『!!?』
シャイニングフィストで魔女の振り下ろされた剣を腕ごと粉砕する
杏子「つ、つえぇぞ!」
まどか「声もあんなに低くなって…」
コスモス(コロナ)「ハァアアアアアァ!!」
オクタヴィア『アアア…!!?』
ドガッ!
359 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:25:15.42 ID:ZVeCiIxe0
ドガガッ バキィッ ドズン!
連打を繰り出し、魔女を吹き飛ばす
コスモス(コロナ)「ハァ…ハァ…ハァ…」ピコンピコンピコン
連戦でエネルギーを消費し、肩で息をする
オクタヴィア『…』ムクッ
まどか「そんな!あれだけ喰らったのに!?」
コスモス(コロナ)『…効いてないのか?』
キラッ
杏子「…!」
杏子「ムサシ!鎧だ!あいつには鎧がある!」
コスモス(コロナ)『!?』
杏子「あの堅い鎧がある限り…本体にダメージは通らないぞ!」
360 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:25:44.25 ID:ZVeCiIxe0
コスモス(コロナ)『だったら…砕けるまで打ち続けるまでだ!』ダッ
オクタヴィア『!!…アアアッ!』バシュ
杏子「危ねぇ!!」
ドガッ!
コスモス(コロナ)「グッ…!?」
コスモス(コロナ)「ウ…ォオオオオオッ!!」ガクッ
肩に車輪が直撃し、膝をつくコスモス
まどか「なんで!?一発当たっただけであんなに…」
杏子(…肩?)
杏子「…!」
杏子「まさ…か!」
361 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:26:11.37 ID:ZVeCiIxe0
杏子「あの時だ…あの時の傷だ…!!」
まどか「!…」
杏子『アンタなんかに…アタシの何がわかんだよーっ!!!』ズパッ
まどか(あの時避けなかった傷…)
ドガガガガッ!
コスモス(コロナ)「グ…ゥウッ」ドシャッ
執拗に肩を攻撃され、とうとう倒れ込むコスモス
オクタヴィア『オオオォ…』
ガシッ
コスモス(コロナ)「グッ!」
362 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:26:59.81 ID:ZVeCiIxe0
コスモス(コロナ)「グ…ァ…アア…!」ピコンピコン
のしかかって来た魔女に首を絞められ、カラータイマーの点滅が速まる
まどか「こ、このままじゃ…」
杏子「…!」
杏子(また…アタシのせいで人が…!)
家族の凄惨な最期が頭をよぎる
杏子(…)
杏子(…はは)
杏子「やるしか…ないよな」ジャキッ
363 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:27:25.21 ID:ZVeCiIxe0
まどか「杏子ちゃん…?」
杏子「まどか…無理なことに付き合ってくれてありがとな」スッ
まどかの手にさやかのソウルジェムを握らせる
杏子「あと…頼むわ」
まどか「えっ…えっ?」
杏子「…」グッ
シュォオオオ!
自分のソウルジェムを握りしめ、槍の先端に魔力を集中する
まどか「杏子ちゃんっ!?何するの!?」
コスモス(コロナ)『…!?』グググ
コスモス(コロナ)(魔力を一点に集中…?しかしあれでは…!)
コスモス(コロナ)『やめろ杏子ちゃん…っ!死ぬ気か!?』
まどか「なっ!?」
364 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:27:54.46 ID:ZVeCiIxe0
杏子「おい魔女!」
オクタヴィア『…?』
杏子の言葉に反応する
杏子「いまからアンタの鎧に風穴開けてやる!覚悟しとけ!」ジャキッ
槍を構えて向き直る
まどか「やめて!やめてぇっ!」ガシッ
杏子「…!」
まどか「せっかく…みんな一緒に…」
まどか「一緒に…!」ポロポロ
杏子「…ッ!」
ダッ
まどか「!! 待って!行かないで!!」
365 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:28:58.73 ID:ZVeCiIxe0
杏子「うおぁあああああああっっ!!!」ゴオッ!
まどか「駄目ーーーーっ!!」
オクタヴィア『オオ!!?』
ドガァアアアアッ!!
槍の一撃で魔女は吹き飛ばされ、壁に叩きつけられる
杏子「…へへ…ムサ…シ…」シューン
杏子「これ…で…借りは…返した…ぜ」
ドシャア
変身が解除され、そのまま地面に落下する
コスモス(コロナ)『ぐっ…ゴホッ!き、杏子ちゃん!!』
まどか「いやぁあああっ!!杏子ちゃん!」ダッ
ガラガラガラ…
オクタヴィア『ウゥウ…』
コスモス(コロナ)「!!」
瓦礫の中から立ち上がる魔女
その強固な鎧には大きく亀裂が入っていた
コスモス(コロナ)「…!!!」グググッ
366 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:29:32.70 ID:ZVeCiIxe0
コスモス(コロナ)「ハッ!…ハァアア…」シュォオオ
荒ぶる鷹の構えから両腕を突き出し灼熱のエネルギーを溜める
オクタヴィア『!!…オオオオオオオォ!』ゴォッ!!
コスモス(コロナ)「ハァアアーーーーーーッ!!!」バシュゥゥウウン!
オクタヴィア「!?…ォ…オオオ!!」ドガッ!
接近したところにブレイジングウェーブを零距離で放つ
ビキッ…バキバキバキッ…
オクタヴィア『ウォ…アアアアア…!』
ドカァアアアアン…
灼熱の光波は魔女の鎧を破壊し、その体を焼き尽くす
367 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:30:03.83 ID:ZVeCiIxe0
シューッ…
コスモス『…』
まどか「…杏子ちゃん」
呼びかけに対する彼女の返事は無い
まどか「…終わったよ」
まどか「だから…起きて…」
まどか「起きてよぉ…」ユサユサ
まどか「杏子ちゃぁああん…」
368 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:30:27.44 ID:ZVeCiIxe0
……………………………………
ムサシ「…」
まどか「さやかちゃん…はいコレ…」
ポスッ
さやか「…」ピクッ
あらかじめ結界の外に寝かせておいたさやかの抜け殻にソウルジェムが戻る
さやか「…」
まどか「…さやかちゃん?」
さやか「…」スゥ…スゥ…
ムサシ「安心して。眠ってるだけみたいだ」
ムサシ「自然に目覚めるのを待とう」
369 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:30:56.09 ID:ZVeCiIxe0
まどか「…でも」
まどか「さやかちゃんは助かったけど…」
まどか「杏子ちゃん…がっ…」ポロポロ
ムサシ「…」
さやかの横に寝かされている杏子を見つめる二人
まどか「…やだよぉ…」
ムサシ(杏子ちゃん…君のおかげで僕は…)
まどか「杏子ちゃん…きょ…こ…ちゃん…」ポロポロ
ポタッ
杏子「」ピクッ
まどか「…え?」
ムサシ「!」
370 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:31:22.63 ID:ZVeCiIxe0
まどか「い、今…!」
ムサシ「…!」
ムサシ「まどかちゃん!彼女のソウルジェムを!!」
まどか「えっ…は、はい!」
ゴソゴソ
まどか「!!」
ムサシ「や…やっぱり!」
杏子のソウルジェムは微かに輝きを取り戻していた
まどか「あ…」
杏子「っ…冷たい…ぞ…傷に…沁みる…」
さやか「あ、あれ…?あたしは…魔女に…」
ムサシ「!!」
まどか「!…」
まどか「〜〜〜〜〜〜っ…」
まどか「うわぁああああああん…」ポロポロ
さやか「あ…」
杏子「おいおい…」
371 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:31:51.02 ID:ZVeCiIxe0
……………………………………
杏子「…泣きやんだか?」
まどか「ん…」グスッ
ムサシ「杏子ちゃん…無事で本当によかった…」
杏子「…無意識の内にちょっと加減してたのかもな」
杏子「それはそうとムサシ!あれで借りはチャラだな!」
ムサシ「僕は君に貸しを作った覚えは…」
杏子「アタシが嫌なんだよっ!」
ムサシ「はは…そっか!」
まどか「…そうだ!このとこ早くマミさん達に教えてあげようよ!」
まどか「ムサシさんみたいな人もいっぱいいるよ!」
杏子「まだまだ他にもイレギュラーがいるのか!?」
372 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:32:18.16 ID:ZVeCiIxe0
まどか「ホラ行こう?さやかちゃん!」
さやか「…」
俯いたまま、動こうとしないさやか
杏子「…?」
まどか「さやかちゃん?」
さやか「…あたし…行けないよ」
まどか「え?」
373 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:32:47.34 ID:ZVeCiIxe0
さやか「あたし…一人で突っ走って…」
さやか「魔女になって…」
まどか「…」
さやか「まどかにも最低なこと言って…」
さやか「マミさんがあたしの事想ってくれてたのに…その思いも裏切って…」
さやか「今ここにいる皆を…殺しそうになった…」
杏子「…」
さやか「それに…なんで魔法少女になったのか…とか」
さやか「なにを信じたらいいのかとか…もう分かんなくなって…」
ムサシ「信じるものなんて…いくらでもあるじゃない」
さやか「!!…え…?」
374 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:33:20.60 ID:ZVeCiIxe0
ムサシ「ほら…顔を上げて」
さやか「…!!」スッ
さやか「あ…」
まどか「…えへへ」
杏子「…はは」
顔を上げた視線の先には笑顔の二人
ムサシ「君は…君自身を信じて…」
ムサシ「そして…彼女達を…信じて?」
375 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:33:50.02 ID:ZVeCiIxe0
さやか「で、でもあたし…怖い…」
さやか「また魔女になって皆を…」
杏子「あーあーあーもう!」
さやか「!」ビクッ
彼女の言葉を杏子が遮る
杏子「湿っぽい話はもうやめやめ!」
杏子「それに…またアンタが魔女になったら…」
杏子「またアタシ達で止めてやるよ!な?」
まどか「うんっ!」
ムサシ「ああ!」
さやか「う…」ポロッ
さやか「ふ…ぐぅ…っ…」ポロポロ
まどか「わあっ!?」
杏子「こ、今度はアンタが泣くのかよ!?」
376 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:34:21.04 ID:ZVeCiIxe0
さやか「だ、大丈夫…うん…」グスッ
杏子「よかった…じゃあ行くか!」
さやか「うん…えーっと…あれ?」
首を傾げるさやか
さやか「あたし…まだあんたの名前聞いてない!」
ムサシ「ええ〜?」
まどか「そうだっけ?」
杏子「今さらかよ…こっちはとっくに知ってるのに」
杏子「まぁいいや…佐倉杏子だ!」
さやか「わかった、杏子!…あたしは美樹…」
杏子「お、おいおい!アンタの名前は知ってるって!」
さやか「ううん…言わせて…」
さやか「あたしは美樹さやか!よろしく!」スッ
杏子「…ああ!」ガシッ
差し出された手を掴み、固い握手を交わす
377 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:34:49.53 ID:ZVeCiIxe0
まどか「じゃ、今度こそ…」
杏子「行こうぜ!」
ムサシ「行くあてもないから…僕も付いていこうかな」
さやか「あはは!」
さやか(…そうだよ)
さやか(こんなにいい人たちが周りにいたんだ…)
さやか(一人で背負いこむことなんて…なかったんだ…)
さやか(…)クス
静かに微笑み、思う
さやか(あたしって、ほんとバカ…)
378 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:35:18.71 ID:ZVeCiIxe0
……………………………………
さやか「う〜…みんなになんて謝ろ…」
まどか「いつも通りのさやかちゃんでいいよ!」
杏子「そんな気負うなよ!大丈夫だろ!」
ムサシ「そうそう、君達みんな無事なんだしさ」
タッタッタッ
ほむら「…え!?」
マミ「あ…れ?」
孤門「え?どうしたの二人とも」
まどか「あ!マミさん!ほむらちゃん!」
さやか「う…」
ほむら「美樹さやか…!!?」
マミ「な、なんで?」
379 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:35:47.97 ID:ZVeCiIxe0
……………………………………
さやか「ってなわけで…ご迷惑おかけしまして…」
さやか「すいませんでしたぁあああっ!!!」
豪快に頭を下げる
ハヤタ「はは…力が抜けたよ…」
我夢「でも無事で本当によかった!」
ミライ「さやかちゃん…もう一人で悩まないで…」
ダン「やれやれ…それだけ元気なら大丈夫だろう」
まどか「よかった〜…さやかちゃん許してもらえたみたい」
ムサシ「そりゃそうさ。ちゃんと謝ったんだから」
杏子「ふ〜ん…」キョロキョロ
マミ「どうしたの佐倉さん?」
杏子「いや…イレギュラーがいっぱいここに集まってるって聞いたけどさ」
杏子「なんというか…あんな爺さん達で大丈夫か?」
380 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:36:15.38 ID:ZVeCiIxe0
北斗「おい爺さんとはなんだ!爺さんとは!」
アスカ「そーだそーだ!謝れー!」
杏子「あっ!アンタとか特に心配だわ」
アスカ「な、なんだと〜このくそチビ!」
杏子「マジになるなよ〜」ケラケラ
マミ「こらっ!佐倉さん!仲良くしなさい!」
マミ「あなたは今日からここに住むんですからね!」
杏子「は、はぁ!?」
マミ「だってあなた毎日毎日その日暮らしでしょ?」
杏子「…まぁそうだけど」
マミ「じゃあ決定ね!…お二人もどうぞ遠慮なさらずに!」
ムサシ「…お言葉に甘えさせてもらおうかな?食べる物も無いし…」
孤門「僕はほむらの家の方が…」
ほむら「孤門?」ギロリ
孤門「はい…」
381 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:36:43.32 ID:ZVeCiIxe0
ほむら「…」
部屋の中にいる一同を見回すほむら
ほむら(こうして見ると…とてつもないメンバーね…)
ほむら(ここにいる大人全員がウルトラマンの力を持っているなんて…)
ほむら(…まぁその内の三人は力を失っているようだけど)
ほむら「…」
ほむら(これなら…)
ほむら(これならワルプルギスの夜も…)
キィィイイン…
ほむら「!?」
382 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:37:12.81 ID:ZVeCiIxe0
ほむら(頭に直接…)
ほむら(これは…テレパシー?)
ダン『暁美ほむら』
ほむら『…あなたは…モロボシ・ダンね』
ほむら『何の用かしら…?こんな回りくどいことをして…』
ダン『この会話は俺とお前にしか聞こえていない』
ほむら『…ええ、そうみたいね』
ダン『…俺達がお前に最初に質問したことをもう一度聞く』
ダン『…お前が持っている情報を教えて欲しい』
ほむら『…!』
383 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:37:39.37 ID:ZVeCiIxe0
ダン『当然お前にも事情というものがあるだろう』
ほむら『…』
ダン『答えるも答えないもお前の自由だ』
ダン『だが…』
ダン『ここにいる全員と真に打ち解け合うなら…隠し事は綺麗さっぱり無くしておいた方がいいぞ』
ほむら『!!…』
ほむら『…』
ほむら『…わかったわ』
ダン『…ありがとう』
384 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:38:08.43 ID:ZVeCiIxe0
ほむら「…皆ちょっと聞いて」
まどか「?」
部屋にいる全員の視線がほむらに集中する
ほむら「ここにいる魔法少女達全員が生き残った今…」
ほむら「私の知っていること全てを…聞いてもらいたいの」
さやか「生き残った…って」
杏子「まるで死ぬ運命を知ってました…って口ぶりだな」
マミ「私達は生きてるけどね」
ほむら「…私はこの時間軸の人間じゃない」
ハヤタ「…何?」
ダン「!!」
アスカ「え?どういうこと?」ポカーン
ダイゴ「静かに聞いてよう…」
385 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:38:39.38 ID:ZVeCiIxe0
ほむら「私は運命を変えるために別の時間軸からやって来た」
まどか「えっ…?」
ほむら「鹿目まどか…あなたが死ぬという運命を変えるために…」
まどか「!?」
杏子「なに?」
マミ「…」
ほむら「別の時間軸で私は約束した…あなたを救うと」
まどかに見ながら話を続ける
さやか「な、なんで…?なんでまどかが死んじゃうの!?」
ほむら「…初めは…これから二週間後に来る魔女…ワルプルギスの夜との戦闘で…」
杏子「!!…そんな大物がこの町に来るのかい?」
ほむら「…」コクッ
マミ「戦闘ってことは…その時間軸での鹿目さんは魔法少女だったの?」
ほむら「ええ…」
ほむら「彼女は私達でも及ばないほどの圧倒的な素質を持っている」
まどか「!!!」
386 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:39:09.76 ID:ZVeCiIxe0
ほむら「当然インキュベーターはそれを見逃すはずもなかった」
ほむら「あなたに積極的に契約を持ちかけて来たのはそのためよ」
まどか「…」
ほむら「…私は何度も最悪の結末を変えようと…戦い続けた」
ほむら「けど…運命を変えることは…不可能だった」
さやか「…そんな」
杏子「なるほどな…でもこの時間軸では事が上手く運んでいる…と」
ほむら「そういうこと」
まどか「…」
387 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:39:37.75 ID:ZVeCiIxe0
ほむら「…まどか、あなたを守ることが…」
ほむら「私に残された…たった一つの道しるべだった」
さやか「…だった?」
マミ「今は…違うの?」
ほむら「ええ…」
ほむら「私は…あなた達全員を…守りたい!」
ほむら「もう誰も失いたくない…!」
まどか「!」
さやか「転校生…」
杏子「…へへ」
マミ「…ようやく素直になったわね」
388 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:40:08.49 ID:ZVeCiIxe0
郷「なるほどな。妙に事情通だったのはその為か」
孤門「これは僕も知らなかったね…」
ダン「これで俺達の間では隠し事は無くなったわけだ」
ハヤタ「あらためてよろしく…暁美ほむら」
ほむら「ええ…」
まどか「…ほむらちゃん」
ほむら「まどか…ゴメンね…わけわかんないよね…こんな事言われても…」
まどか「ううん…わたし嬉しいな」
まどか「ほむらちゃんがわたしの事…そんなに想ってくれてたなんて」
ほむら「…!」カアァ…
さやか「あはは!顔真っ赤〜」
ほむら「う、うるさい…」
マミ(守りたい人ってやっぱり鹿目さんだったのね)
389 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:40:33.80 ID:ZVeCiIxe0
北斗「とにかく…そのワルプルギスの夜を倒せば全ては終わるのでしょうか?」
ダン「それは分からないが…とにかく強大な力を持っていることはわかった」
ハヤタ「結界を形成しないで接近してくる魔女…町の住民の避難はどうする?」
ほむら「その点は心配しないで」
ほむら「ワルプルギスの夜は一般人には巨大な天災…台風のようなものとしか認知できないから」
ほむら「警報でも出てくれれば避難してくれるわ」
郷「そうか!それなら余計な混乱も起こらないな!」
アスカ「ちぇー…最後まで何もできねぇのかよ」
ダイゴ「まぁまぁ、ここは皆に任せよう?」
我夢「全て終われば元の世界に帰れるのかな?」
390 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:41:00.41 ID:ZVeCiIxe0
さやか「さて…そろそろ帰ろっか?」
まどか「そうだね」
ほむら「巴マミ…明日学校が終わればもう一度ここに集まっていいかしら?」
マミ「ワルプルギスへの対策ね?もちろんよ!」
杏子「じゃーなー!」
ガチャ バタン
マミ「さて…と」
アスカ「マミさん」
マミ「あら?どうかしました?」
アスカ「夕飯の材料…」グー
マミ「!!…い、今すぐ行ってきます!」
391 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:41:36.99 ID:ZVeCiIxe0
アスカ「あー…俺も行くよ!急かしたみたいで悪いし!」
杏子「晩飯か!アタシも行く!」
マミ「…じゃあお願いしようかな?」
ハヤタ「じゃあそれまで僕達はパトロールに行こうかな」
ダン「ああ、決戦の日までこの町の構造を知るのもいいだろう」
郷「ジープ出しますよ」
北斗「正確な出現ポイントも調べておいた方がよさそうですね」
ガチャ バタン
392 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:42:03.93 ID:ZVeCiIxe0
……………………………………
さやか「それじゃあね!あたし達こっちだから!」
さやか「まどか…また明日」
まどか「う、うん!ばいばい」
タッタッタッ
まどか「…」
393 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:42:31.31 ID:ZVeCiIxe0
まどか「…」
ほむら『彼女は私達でも及ばないほどの圧倒的な素質を持っている』
まどか「…!」
まどか「わたしは…」
まどか「…」クルッ
まどか「…」タッタッタッ
394 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:42:58.94 ID:ZVeCiIxe0
……………………………………
ダン「さて…行くか」
郷「ええ、マミの夕食の準備が終わるころに戻ってこれば…」
北斗「ハヤタさん、乗ってください」
先にジープに乗り込む三人
ハヤタ「ああ…うん?」
タッタッタッ
まどか「あ、あのっ!」
395 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:43:25.76 ID:ZVeCiIxe0
ダン「ん…?彼女は…」
郷「戻ってきましたね」
ハヤタ「どうしたんだいまどか?何か忘れ物?」
まどか「その…」
まどか「ちょっと話を聞いてもらいたくて…」
ハヤタ「話?」
まどか「はい…出来ればハヤタさんに…」
ハヤタ「…?」
ダン「聞いてやればいいさ。俺達は先に行っている」
北斗「じゃあ三人で行きますか!」
郷「それじゃ走らせますよ」
ハヤタ「すまないね」
ブロロロロロ…
ハヤタ「…近くの公園にでも行こうか」
まどか「はい…」
396 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:43:53.19 ID:ZVeCiIxe0
〜公園〜
ハヤタ「それで?何だい話って?」
まどか「…」
公園のベンチに座る二人
まどか「わたし…これでいいのかなって」
ハヤタ「?」
まどか「ほむらちゃんが言ってましたよね?わたしに魔法少女の素質があるって」
ハヤタ「…」
まどか「わたし…さやかちゃんが魔女にやられそうになってた時も…」
まどか「杏子ちゃんとさやかちゃんを助けに行った時も…」
まどか「わたし…守られてばっかり…」
ハヤタ「ふむ…」
397 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:44:18.32 ID:ZVeCiIxe0
まどか「わたし…大切な人達が帰って来るのを待ってるだけなんて…」
まどか「悔しいんです…」
ハヤタ「…」
まどか「でもわたしの力で…皆の役割を変わってあげられるなら…」
まどか「契約…しても…」
ハヤタ「そんな気持ちで力を手に入れても…自分の身を滅ぼすだけだよ」
ハヤタ「迷いある力は滅びを生む」
まどか「…!」
398 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:44:47.33 ID:ZVeCiIxe0
ハヤタ「それに彼女達の役割を肩代わりはできない…どんなに親しい人でもね」
ハヤタ「それが彼女たち自身が決めた道だからだよ」
まどか「自分で決めた…道…」
ハヤタ「そう、自分自身で見つけるんだ」
ハヤタ「答えを僕に求めちゃ…いけないんだよ?」
まどか「あ…」
ハヤタ「それに…帰りを待ち、仲間の戦いを見ているだけしかできないのなら…」
ハヤタ「見ていてあげなさい…最後までね」
まどか「!!…」
まどか「…」
まどか「わたし…皆を待ちます…」
ハヤタ「…そうか」
ハヤタ「今日はもう帰りなさい、疲れているだろう?」
まどか「はい…ありがとうございました!」
まどか(…これでいい)
まどか(これでいいんだ)
399 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:45:18.35 ID:ZVeCiIxe0
〜翌日〜
ガチャッ
我夢「ただいま〜」
孤門「ただいま…よいしょっと」ゴトッ
大きな包みを抱えて二人が帰ってくる
杏子「よう!おかえり!」パタパタ
我夢「あれ…?杏子ちゃん?」
我夢「この時間は学校じゃないのかい?」
杏子「!…あ〜…言ってなかったっけ?」
杏子「アタシ学校行ってねーんだ…いろいろあってさ」
我夢「え!?そ、その歳で?」
杏子「なんだよ駄目かよ?」
我夢「駄目だよ!学校は行かないと…」
杏子「うるせーなぁ…いまさら行ったって勉強もなんにもわかんねーよ」
我夢「じゃあ僕が教えてあげるよ」
杏子「は!?」
400 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:45:44.81 ID:ZVeCiIxe0
我夢「中学生くらいの内容だろう?余裕だよ」
杏子「そ、そうじゃなくてアタシはな…」
我夢「君だってさやかちゃん達と一緒に学校行きたいだろう?」
杏子「う…あ、アタシは…別に…」
我夢「はいはい…教えてあげるからこっちおいで」
杏子「むぅ…」
ムサシ「頑張れ杏子ちゃん!」
ダン「彼は確か学者だったか?…頭がいいはずだ…」
孤門「ええ…これを作るのにも力を貸してもらいました」ポン
包みを叩く孤門
北斗「それはなんだ?」
孤門「ほむらの新武装の一つですよ…ちなみにもう一つは…」
401 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:46:13.08 ID:ZVeCiIxe0
キィィィイイン…
ムサシ「…!」ピクッ
コスモス『ムサシ…』
ハヤタ「!…なんだこの声は?」
郷「俺達の頭に…直接?」
ムサシ「あれ?皆さんも聞こえてるんですか?」
孤門「僕も聞こえるよ…これはなに?」
杏子「アタシもアタシも!」
コスモス『宇宙警備隊員の方達も一緒か…ちょうどいい』
コスモス『ムサシ、君には宇宙に来てもらいたい』
ムサシ「え!?どうしたんだい急に?」
ダン「彼もウルトラマンか…しかし宇宙に来いとは一体…?」
402 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:46:41.37 ID:ZVeCiIxe0
……………………………………
ムサシ「月に怪しい影?」
コスモス『そうだ…恐らく私が以前言っていた巨大な悪意…』
コスモス『それと関係があるのかもしれない』
ハヤタ「…ワルプルギスの夜?」
コスモス『それは私にも分からない』
ダン「何か別の侵略者のもの…とは考えられないだろうか?」
郷「どちらにしろ調べてみた方がよさそうですね」
北斗「俺が行きましょうか?」
杏子「え!?みんな宇宙に行くのか!?」
突然の事に驚きを隠せない杏子
403 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:47:09.51 ID:ZVeCiIxe0
ダン「待て!こんな昼間に変身して宇宙に飛ぶ気か?」
ハヤタ「確かに…目立って仕方ないね」
北斗「ではどうしろと!?放っておくわけにもいかないでしょう?」
孤門「…じゃあ僕とムサシで行きます」
杏子「え?」
郷「嬉しい申し出だが…目立たずに宇宙へ行く方法など…」
孤門「大丈夫です…皆さん外へ」
ガチャ
扉を開け、外へ出る
ムサシ「…?」
404 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:47:38.51 ID:ZVeCiIxe0
……………………………………
杏子「…で?どうするんだ?」
孤門「まぁ見てなって」チャキッ
バシュ!
ブラストショットを空へ向け、光弾を打ち出す
ハヤタ「…なんだ?何をしたんだい?」
ダン「…?」
シュゥゥウウン…
孤門「…来た」
ムサシ「!!…これは?」
白く透き通った石碑のようなメカが一同の前に出現する
孤門「ストーンフリューゲル…小さいけど中は広い…らしいよ」
郷「これなら変身して飛ぶよりもはるかに目立たないな…」
北斗「それで宇宙にたどり着いたら変身する…ということか!」
杏子(らしい…ってもしかして乗ったことないのか?)
405 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:48:08.78 ID:ZVeCiIxe0
シューン…
孤門とムサシが光の粒子となり、フリューゲルの中に吸い込まれる
孤門『それじゃ、行って来ます!』
孤門『我夢…ほむらにあれを渡しといてくれよ?』
我夢「ああ、もちろん!」
ムサシ『ワルプルギスとの決戦までには帰ってきます…それじゃ!』
ギュゥゥゥウウン…
空の色と同化し、宇宙へと飛び立つ
杏子「行っちゃったな…」
ハヤタ「…何事もなく帰ってこられればいいが…」
マミ「…みなさん外でなにしてるんですか?」
406 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:48:36.35 ID:ZVeCiIxe0
杏子「お!マミ、おかえり!」
マミ「ただいま…佐倉さん」
まどか「こんにちは〜」
ほむら「…お邪魔するわよ」
さやか「…」ズーン
まどか「あれ…?ムサシさん達は…?」
ダン「それは中で話そう」
さやか「…」ズーン
杏子「…?」
407 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:49:03.99 ID:ZVeCiIxe0
〜マミホーム〜
ほむら「…なるほど、だいたい分かったわ」
マミ「こんな時に…厄介なことね…」
杏子「…というかこっちも聞きたいんだけどさ」
マミ「なにかしら?」
さやか「…」ズーン
杏子「コイツはなんでこんなに落ち込んでるんだ?」
さやか「!」ピクッ
さやか「あぁぁああああああ…!!」
突然叫びだすさやか
杏子「ええ!?」ビクッ
408 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:49:36.02 ID:ZVeCiIxe0
まどか「実は…自分の気持ちにきちんとケリをつけたいって言って…」
ほむら「ダメ元で上條恭介に告白したのよ」
杏子「ええええ!?」
マミ「見事に玉砕したけどね」
さやか「くそぉおおおお!男なんてぇええええ!!!」
まどか「さ、さやかちゃん落ち着いて…」
さやか「もう男なんていらない!」
さやか「まどか!杏子!お前達があたしと結婚してくれ〜!」ガバッ
まどか「ええ〜!?」
杏子「おいおいヤケになるなよ…」
マミ「あらあら…じゃあ私の相手は暁美さんかしら?」
ほむら「な、ななな何を言っているの巴マミ!!」カァァ…
顔を赤らめて否定するほむら
ほむら「それに私は…」チラッ
まどか「?」
ほむら「…な、なんでもない!」
マミ「あら…まぁ」
杏子「おやおや」
さやか「お?お?」
ハヤタ「若いなぁ」
409 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東日本)
[sage]:2011/06/22(水) 23:49:59.66 ID:gEStZ6VJo
あらあらうふふ
410 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:50:47.74 ID:ZVeCiIxe0
……………………………………
まどか「…あれ?」ガサゴソ
鞄の中を漁るまどか
マミ「どうしたの鹿目さん?」
まどか「…学校に忘れ物しちゃいました…取ってきます!」ダッ
ガチャ バタン!
さやか「行っちゃった…明日取ればいいのにー」
タッタッタッ
我夢「あれ?まどかちゃん出掛けちゃった?」
マミ「?…はい、学校に忘れ物を取りに…」
杏子「え〜?せっかく我夢が美味いモン食いに連れて行ってくれるって言ったのに!」
411 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:51:17.24 ID:ZVeCiIxe0
我夢「いや…今から学校への道を遡れば合流できるだろう」
杏子「じゃあ連れてってくれるのか!?」
我夢「もちろん…ハヤタさん達はパトロールに行っちゃってるけどね」
我夢「君達も行こう?」
残りの三人を誘う
さやか「え!いいの!?」
ほむら「…悪いわ」
マミ「そうですよ…この人数ですし…」
我夢「まぁまぁ、こうして敵対してた子達が仲良くなったお祝い…とでも思えばいいさ」
杏子「そうそう!行こうぜ!」
さやか「遠慮しないぞ〜?」
ほむら「まぁ…まどかも連れて行ってくれるなら…」
マミ「…じゃあお言葉に甘えて…」
我夢「…決まりだね!」
ガチャッ
412 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:51:46.33 ID:ZVeCiIxe0
〜学校〜
早乙女「ミライ先生…ご迷惑をおかけしました!」
ミライ「いえいえ!早乙女先生も復帰してくれて生徒達も喜びます!」
早乙女「ふふ…あの子達の相手は大変じゃありませんでした?」
ミライ「確かに…でもいい経験になりました!」
ミライ「僕も短い間でしたけど…楽しかったです!」
早乙女「…行ってしまわれるんですか?」
ミライ「はい…もともとそういう約束でしたから!」
ミライ「…あれ?まどかちゃん…ノート忘れてる」
早乙女「あら…本当ね」
ミライ「僕、帰るついでに届けて来ますよ」
早乙女「…いいんですか?」
ミライ「はい!…それじゃ、さようなら!」ニコッ
ガラッ
笑顔であいさつして教室を出ていく
早乙女「…」
早乙女「素敵な笑顔ね…」
413 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:52:16.60 ID:ZVeCiIxe0
……………………………………
まどか(いそげいそげ…)
タッタッタッ
学校へ向かって走る
まどか(…)
まどか(あと数日で…ワルプルギスの夜が…)
まどか(…)
まどか(わたしは…皆の帰りを待つんだ!)
まどか(…それで…いいんだ…)
414 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:52:47.99 ID:ZVeCiIxe0
まどか(…待つ)
まどか(…)
タッタッタッ
まどか(…待つ?)
まどか(わたしは…)
まどか(…待つだけ…?)
まどか(…見てるだけ?)
まどか(…)
QB「それじゃ駄目だよ」
まどか「!!?」ビクッ
道の木の陰からキュウべえが現れる
415 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:53:53.37 ID:ZVeCiIxe0
まどか「きゅ…キュウべえ…!」
QB「久しぶりだね」
まどか「な、なに…?何なの…?」
QB「…君は本当は皆と同じ立場になりたいんだろう?」
まどか「!!」
QB「友が傷つくのを安全な所から見ているだけ…」
QB「生きて戻ってくるか分からない人を待ち続ける」
まどか「っ…!やめて…!」
QB「君はそれで満足なんだ?」
まどか「う…うう…!」
416 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:55:02.85 ID:ZVeCiIxe0
QB「よくないなぁそういうのは…」
まどか「…で、でも!」
QB「…?」
まどか「ワルプルギスの夜を倒せば…」
まどか「最後の魔女を倒せば…全て終わるんでしょ!?」
QB「そんなの誰が決めたの?」
まどか「…え?」
QB「そんなことを誰が決めたの…って聞いているんだよ?」
まどか「え…だ、だって…!」
QB「ワルプルギスの夜を倒しても…」
QB「もっと強大な敵が現れるかもよ?」
まどか「っ…!」
QB「君は…そんな敵が現れても…見ているだけかい?」
まどか「!…わたしは」
まどか「わた…し…は…」
まどか「…」
まどか「…」
シュォオオオ…
虚ろな目をしたまどかを絶望の黒い闇が包む
QB「…」
417 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:55:42.97 ID:ZVeCiIxe0
アスカ「あれ…まどかじゃ…ないですか?」
ダイゴ「え…?」
二人の視線の先には闇に包まれたまどかがいた
ダイゴ「!?…なんだか分からないけど…ただ事じゃなさそうだ!」
アスカ「行きましょう!」
ダダダッ
418 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:56:08.90 ID:ZVeCiIxe0
……………………………………
ブゥゥウゥウウン…
ダン「ん…!?」
ダン「おい!車を止めろ!!」
キキーッ!
郷「…どうしたんです?急に?」
ダン「あれはまどかじゃないのか!?」
ハヤタ「!!…あれは!?」
北斗「分かりません!しかし異常な事態だということは分かります!」
郷「…急ぎましょう!嫌な予感がする!」
ダダダッ
四人はジープから降り、まどかの元へ向かう
419 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:56:36.14 ID:ZVeCiIxe0
ハヤタ「まどか!」ダッ
ダン「!…あれは…インキュベーター!」
郷「彼女に何をしたんだ!?」
北斗「なんだ…あの闇は…!」
まどか「…」
虚ろな目のまま身動き一つしないまどか
QB「君達か…遅かったじゃないか」
ミライ「まどかちゃん!?」ダッ
アスカ「おい!どーなってんだ!?」
ダイゴ「これは…!?」
他の三人が駆けつける
ハヤタ「…?」
ハヤタ(なんだ…?誰かに見られている…?)
420 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:57:01.87 ID:ZVeCiIxe0
ダダダッ
我夢「なんだ!?あの黒いのは!」
マミ「あれは…鹿目さん!?」
杏子「しかも近くにいるのは…キュウべえじゃねーか!?」
さやか「まどか!何やってんのさ!!」
ほむら「…!?」
QB「おや…こんなに集まっちゃったか…」
QB(…好都合だけどね)
シュォオオオオォ!
まどか「…」
まどかの周りの闇がより一層濃くなる
ダン「いかん!!」
ほむら「ッ…!」
ほむら(時間停止…!)
カチン
421 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:57:52.19 ID:ZVeCiIxe0
ほむら以外の全ての時間が停止する
ほむら「…危なかったわね」
チャキッ
キュウべえに向けて銃を構える
ほむら「これで…!」
バァン!
銃声が響く
422 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:58:20.77 ID:ZVeCiIxe0
ほむら「なっ…くっあ…!?」
ガチャッ
胸に痛みを感じ、銃を落とす
ほむら(撃たれた…!?どこから!?)
バリィーン!
???「…」
ほむら「な…だ、誰!?」
ほむらの背後の空間に穴が空き、その先から黒いローブを羽織り、銃を構えた男が現れる
???「お前の能力を警戒して別の次元に待機しておいてよかったよ」
ほむら「!!…時間停止の能力から逃れたというの!?」
バンバンッ!
ほむら「しまっ…あッ…ぐぅっ!!?」ドシャ
両足を撃ち抜かれ、その場に倒れ込む
???「ふふふ…」スタスタ
ガシッ
身動きのできないほむらの横を通り、まどかの髪を掴む男
ほむら「!?…あ…ああ…!!」
???「ふふ…いい顔だぞ暁美ほむら!」
???「貴様が絶望しているのがよくわかる」
ほむら「っや…やめて…!彼女に手を出さないでっ!!」
カチン
時間停止が解除され、時が動き始める
423 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:58:57.44 ID:ZVeCiIxe0
QB「おや君か…」
???「準備はいいようだな」
まどか「…」
杏子「!…なんだ!あいつは!?」
さやか「いつの間に!?」
ほむら「ぐ…ぅ…!」
マミ「!? 暁美さん!」
ミライ「あいつは…まさか!!」
ハヤタ「いかん!まどかを助けるんだ!」
ダン「ちぃっ…!」
郷「なぜヤツがここに!?」
北斗「やはり滅びていなかったか…!」
ダッ
まどかの元に駆け出す五人
???「かかった!!」
424 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:59:28.40 ID:ZVeCiIxe0
バキィイイイイイイン!!
ハヤタ「!!…しまった…」
ダン「ぬぅっ!」
まどか「!?…」
QB「…」
???「馬鹿め!貴様達全員をこの空間に引きずりこんでやるわ!」
男を中心とした地面に巨大な穴が開き、助けに入った五人全員が落ちていく
ミライ「うわぁああああ!!」
郷「罠か…!?」
北斗「まどかは我々を誘い出すための…!」
ゴォオオオオォ…
425 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/22(水) 23:59:56.15 ID:ZVeCiIxe0
……………………………………
さやか「っく…うぅ?」
杏子「なにが…起きた…?」
アスカ「ハヤタさん達は…!?」
ダイゴ「あの穴も消えている…」
我夢「そんな…こんな事が…」
マミ「う…そ…」
先ほどあったはずの巨大な穴は消え
まるで最初から何も無かったかのように元通りになっていた
ほむら「…」ズル…ズル…
ほむら「まど…か…!」
仲間達が消えた所へ、這って進むほむら
426 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/23(木) 00:00:27.55 ID:RjpD6vpR0
ほむら「まどか…?」
ほむら「まど…か…?」
まどかの姿を探すが、見つからない
ほむら「どこに…行ったの…!?」
ほむら「まどか…!」
ほむら「ッ…!!」
ほむら「まどかぁぁああああああっっ!!!!」
427 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/06/23(木) 00:02:37.19 ID:RjpD6vpR0
とりあえず今日はここまでです
もう終盤に入ってきたけど書き溜めが切れました…
完成次第一気に投下します
428 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/06/23(木) 00:03:17.57 ID:Xo5OJ8/bo
お疲れ様でした。
・・・・・なんていうことだ・・・・・・・。
429 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/06/23(木) 00:08:29.38 ID:MWEOOuyV0
乙
ヤプール様かな?面白くなってきたあああ!!
そして、カグラゲンキはまだなのかよ!?
430 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/06/23(木) 00:12:41.17 ID:9bvFCnYSO
希望溢れる終盤に入ったとおもったら…まだ絶望しろと言うのか! 乙!
431 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/06/23(木) 01:55:49.54 ID:gwIJ50tG0
死体同然の人間、パワーを与えて強制的に動かすってーところがリコを思い出す。
ダークファウストのデザインイメージはピエロって言うところが、なんかまどかの世界観的に似ている感じがするからなんだろうか
432 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(京都府)
[sage]:2011/06/23(木) 18:12:14.97 ID:e4UQBgzdo
乙
さやか杏子が助かったと安心してる所に次か…
どう巻き返すのか楽しみだな
433 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/06/25(土) 23:14:36.60 ID:al1qzEDSO
>>1
はまだかな…先が気になって仕方がない
434 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2011/06/29(水) 22:06:53.61 ID:vbi5AseR0
まどかとウルトラマンのクロスssを書こうとしたら先客がいた……
しかも俺なんかよりずっと上手だ……
頑張ってください!
435 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 22:45:29.06 ID:oBYb7s/40
再開します
結構時間かかった…
436 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 22:46:53.25 ID:oBYb7s/40
……………………………………
〜月面〜
ネクサス『…驚いたな』
コスモス『ええ、こんなものが地球に接近していたなんて』
月面に降り立った二人のウルトラマン
その視線の先には異様な大きさの物体が浮遊していた
ネクサス『宇宙船か…?なぜこれの接近にもっと早く気付けなかったんだ…?』
コスモス『わかりません…異次元のゲートを通って出現したとか?』
ネクサス『異次元かぁ…う〜ん…』
437 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 22:48:02.68 ID:oBYb7s/40
コスモス『これどうしますか?』
ネクサス『問答無用で破壊…ってわけにはいかないよなぁ…』
コスモス『…じゃあ地球に戻って皆に報告しましょう。ワルプルギスの夜も接近しているそうですから』
ネクサス『そうだね…これを調べるのは魔女を倒してからでも…』
???「その報告はできないよ」
コスモス『!?』
ネクサス『!…インキュベーター!!』
声の主を睨みつける二人
438 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 22:49:35.08 ID:oBYb7s/40
インキュベーター「これを出現させるのは早すぎたかな?」
巨大な物体を見上げながら呟く
コスモス『これのことを知ってるのかい!?』
ネクサス『報告が出来ないってどういうことだ!地球で何かあったのか!?』
インキュベーター「君達イレギュラーへの対処は本当に骨が折れたよ」
インキュベーター「まぁ…今地球に残っているのは変身できない三人だけだけどね」
コスモス『なに!?』
ネクサス『質問に答えろ!』
インキュベーター「ここで消えてもらう君達にそれを知る必要は無いと思うけど」
インキュベーター「君達のデータはもう十分だからね」
バリーン!
439 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 22:50:20.54 ID:oBYb7s/40
ズシンズシン!
ネクサス『な、なんだ!?』
コスモス『これは…怪獣か!?』
二人の目の前に白い体色の巨大な生物が出現する
インキュベーター「ちょっと違うね…さぁ君達にはこいつらの相手をしてもらうよ」
インキュベーター「地球へ向かわせた個体の邪魔になるだろうからね」
440 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 22:51:14.24 ID:oBYb7s/40
………………
……………………
…………………………
……………………………
………………………………
……………………………………
………………………………………………
一週間後…
441 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 22:53:09.98 ID:oBYb7s/40
〜マミホーム〜
ガチャッ
ほむら「…」
ダイゴ「おや、ほむらちゃん…いらっしゃい」シャアァ…
ほむら「ええ」
ほむら「…あなたは何をしているの?」
ダイゴ「見ての通り、花に水をあげてるんだよ」
花を見つめながら話し続ける
ダイゴ「こんな時だから少しでも気が休まるように…ってね」
ほむら「…そう」
無関心に答える
442 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 22:54:04.35 ID:oBYb7s/40
ほむら「…?」キョロキョロ
部屋を見回すほむら
ダイゴ「どうかした?」
ほむら「…美樹さやかが来ていると聞いたのだけれど?」
ダイゴ「彼女はマミさんと特訓してるよ」
ほむら「特訓?」
ダイゴ「うん、一番戦闘経験が少ないのは彼女らしいから…」
ダイゴ「少しでも強くなるんだー…ってさ」
ほむら「…」
ほむら(彼女達も…まだ戦う気は残ってるみたいね)
443 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 22:54:44.79 ID:oBYb7s/40
ほむら「あ…ところで我夢はどこ?」
ほむら「彼にに呼び出されたのだけれど?」
ほむら「なんでも渡したいものがあるとか…」キョロキョロ
質問に答え、
我夢の姿を探し続ける
ダイゴ「彼ならあの廃工場に行ったよ」
ほむら「廃工場?彼が飛ばされて来た?」
ダイゴ「うん…先に行ってメンテナンスしておくとか言ってた」
ダイゴ「君に伝えるように言われてたんだったよ」
ほむら「?…わかった、ありがとう」
ガチャッ
杏子「あれ?ほむらじゃねーか」
アスカ「ただいま…っと」
444 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 22:55:26.46 ID:oBYb7s/40
ダイゴ「おかえり…見つかった?」
アスカ「見ての通りっすよ…」
ため息混じりに答える
アスカ「みんなが消えたあの場所…なーんもありゃしねぇ」
杏子「あの穴も綺麗さっぱりだしな」
ほむら「…」ズキッ
一週間前に起こった出来事がほむらの胸を締め付ける
ほむら(私は…何もできなかった…)
ほむら(ここまで上手くいっていたのに…)ググッ
悔しさに唇を噛み締める
ほむら(ほんの一瞬で…っ…)
445 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 22:56:21.66 ID:oBYb7s/40
アスカ「それにムサシ達も戻ってきてないし…」
ダイゴ「ほむらちゃん…孤門は君の家には…?」
ほむら「…」フルフル
無言で首を横に振る
ダイゴ「…そうか」
杏子「やっぱなんかあったのか?」
アスカ「かもな…さすがに遅すぎるぜ」
ほむら「…」
ほむら(この時間軸でも…私は…)
杏子「…大丈夫だってほむら!」
杏子「まどかも…あの爺さん達もきっと無事だって!な?」
ほむら「…ええ」
トテトテ
QB「やぁ君達」
ほむら「!!」
446 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 22:57:05.55 ID:oBYb7s/40
ほむら「インキュベーター…!!」
アスカ「どっから入ったんだ!?」
杏子「コイツ!どの面下げてここに来やがった!!」
ダイゴ「いつの間に…」
突然の来訪者に驚きを隠せない四人
QB「そんなに驚かないでよ」
ほむら「…」
チャキッ
QB「おや」
キュウべえに銃を突きつけるほむら
ほむら「インキュベーター…!まどかを何処へやったの!?」
ほむら「あの黒服の男は誰!?」
447 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 22:57:50.76 ID:oBYb7s/40
QB「君は脅しから入らないと話も出来ないのかい?」
ほむら「…ふざけないで!!」グッ
引き金を持つ手に力が入る
QB「今日は君に用があるんだよ…時間遡行者の暁美ほむら」
ほむら「…?」
ダイゴ「…ちょっと待て」
ダイゴ「その話をした時君はあの場所にはいなかったハズだけど…?」
杏子「そういやそうだ!なんで知ってんだアンタ!」
QB「…」
アスカ「おい無視か!」
448 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 22:58:40.80 ID:oBYb7s/40
QB「ほむら…数多の時間軸を渡り歩き…運命を変えようと戦い続けてきたんだね」
ほむら「…」
QB「ありがとう、君のおかげだよ」
ほむら「え…?」
アスカ「あいつ…なに言ってやがる」
QB「君は鹿目まどかに魔法少女としての素質があることを知っているね?」
ほむら「…それがなに!?」
苛立ちを隠せないほむら
QB「魔法少女の潜在能力は背負い込んだ因果の量で決まる」
QB「壮絶な人生を過ごしてきた人間ほど因果の糸が集中するね」
ダイゴ「壮絶な人生って…」
杏子「アイツは普通の中学生だろ?」
449 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:00:01.54 ID:oBYb7s/40
QB「そう、それだよ」
QB「ほむら、ひょっとしてまどかは君が時間を巻き戻すたびに強力な魔法少女になってなかった?」
ほむら「!!」
ほむらの表情が強張る
QB「ほらね、原因は君にあったんだ」
ほむら「何を…言っているの…」
QB「君が時間を巻き戻すのはまどかを救うためだろう?」
QB「君が何度も同じ目的で時間を遡るうちに…」
QB「彼女の存在を中心に複数の世界の因果の糸を一つに束ねてしまったんだろう」
450 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:00:33.47 ID:oBYb7s/40
QB「君が繰り返せば繰り返すほどまどかに因果が集中していくのさ」
QB「因果律の鎖…それによる拘束だね」
アスカ「…なに言ってんのかさっぱりわかんねぇ」
ほむら「…つまり…まどかに因果が集中したのは…」
ガチャン
ほむら「私のせい…なの…?」
銃を落とし、膝をつくほむら
アスカ「!!」
杏子「マジかよ…」
451 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:01:01.47 ID:oBYb7s/40
QB「その通り」
QB「まどかの体に溜まった莫大な因果の力もそうすれば説明がつく」スタッ
QB(まぁこの結論に行き着いたのも彼の協力があったから…なんだけどね)
QB「それじゃあね…この状況に絶望したならまた時を戻すといい」
QB「彼女にこれ以上因果の糸を集めたかったら…の話だけどね」タッ
窓の縁に飛び乗るキュウべえ
杏子「お、おい!アイツ逃げるぞ!」
ほむら「…」
452 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:01:52.30 ID:oBYb7s/40
ダイゴ「待ってくれキュウべえ!」
QB「…まだ何か聞きたいことでも?」
アスカ「当たり前だろうが!山ほどあるぜ!」
ダイゴ「…皆を何処へやった?」
ほむら「…!」
ダイゴの問いを聞き、ほむらが顔を上げる
QB「…彼女達は生きているよ」
453 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:02:27.95 ID:oBYb7s/40
アスカ「!! 生きてるのか!?」
杏子「ほ、ほら見ろ!あいつらが簡単にくたばるもんか!」
キュウべえの答えを聞き、二人の表情が明るくなる
QB「…いや」
QB「生きてるには生きているが…」
QB「無事…とは言えないかな?」
アスカ「…あ?」
ダイゴ「…もう一度聞く!」
ダイゴ「皆を何処へやった!?」
454 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:03:47.66 ID:oBYb7s/40
QB「光量子的空間…異次元空間だよ」
QB「そこへ鹿目まどかとウルトラ兄弟達を引きずり込んだ」
ダイゴ「インキュベーターはそんな能力まで持っているのか!?」
QB「僕達の能力じゃないよ?協力者の能力さ」
QB「鹿目まどかを餌にして面倒なイレギュラー5人を排除する…彼らの作戦は成功したという訳だ」
ほむら「…私を後ろから撃ったあの男?」
胸を押さえながら問いかける
QB「その通りだよ。彼らのおかげで僕等は大量のエネルギーを手に入れた」
QB「あと暁美ほむら…君が時間を巻き戻してこの一ヶ月を何度もやり直してるのに気付いたのは彼らが接触してきてからだ」
QB「この世界と切り離された空間…協力者が作り出した異次元空間だね」
QB「そこに潜めば君の魔法の効果から逃れることができる」
QB「前の時間軸で集めたエネルギーも持ち越せるし…一石二鳥どころの騒ぎじゃないね」
455 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:04:24.57 ID:oBYb7s/40
杏子「その空間に行くにはどうすればいいんだ!?」
アスカ「そうだ!さっさと教えろ!みんなを助けに行くんだ!」
身を乗り出して問い詰める二人
QB「…君達は話を聞いていたのかい?この世界から切り離されていると言っただろう?」
QB「協力者の意思でゲートを開くか…内側から何らかの力が掛ればなんとかなるかもね」
アスカ「それって…つまり」
ダイゴ「こちらから助けに行くのは…不可能…」
QB「理解してくれたかな?」
杏子「…くそっ!」
456 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:05:10.33 ID:oBYb7s/40
QB「それより君達は目の前の事をどうにかすべきじゃないのかい?」
QB「ワルプルギスの夜がこの町に来るまであと二日だよ」
QB「光の力を失った三人と…魔法少女四人でどう戦うのかな?」
杏子「うっせぇ!だったらまどか達を返せ!」
QB「それは駄目だ。協力者はそれを許可しない」
アスカ「ぐ…こ、コイツ!」
ほむら「…あなた達、もうやめて」
457 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:05:53.48 ID:oBYb7s/40
アスカ「なんだよ!?」
杏子「…ほむら?」
二人を制止するほむら
ほむら「…悔しいけどインキュベーターの言う通り…」
ほむら「今はワルプルギスの夜を倒すことが先決よ」
アスカ「だ…だけどさぁ!!」
ほむら「まどか達の事を気にしている場合ではないわ…我夢のところへ行ってくる」
ダイゴ(…!)
ガチャ バタン
ダイゴ「…」
QB「彼女は物分かりがいいね」
458 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:07:20.73 ID:oBYb7s/40
ダイゴ「キュウべえ、君は何も感じないのか?」
QB「なにも…とは?」
ダイゴ「君の口振りからすると…これまでも多くの魔法少女を見て来たんだろう?」
ダイゴ「彼女達が苦しんでる姿を見て何も感じなかったのかと聞いてるんだ」
QB「…」
QB「僕達には感情というものは無いんだよ」
QB「もしそんなものが芽生えた個体がいるなら欠陥品として即処分だね」
ダイゴ「…」
459 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:08:23.88 ID:oBYb7s/40
QB「あ…でも感情の法則性はある程度だが理解しているよ」
杏子「どういうことだ?」
QB「どんな状況なら君達は僕と契約してくれるのか…とか」
QB「どんな言葉を投げ掛ければ絶望してくれるのか…とかね」
QB「これは協力者に色々教えてもらったおかげだね」
ダイゴ「感情そのものは理解していないということか…」
杏子「…もうアンタには怒る気にもならねーよ」
QB「それは安心だね。それじゃ」タッ
窓から飛び出すキュウべえ
460 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:08:55.69 ID:oBYb7s/40
シーン…
ダイゴ「…」
杏子「…」
アスカ「…でもさぁ」
長く続く沈黙をアスカが破る
アスカ「キュウべえも酷いけど…ほむらもなんか冷てぇよ!」
杏子「?」
アスカ「一緒に戦う仲間がやばいってのに…気にしている場合じゃないって…」
アスカ「いくらなんでも…」
ダイゴ「彼女…瞳が潤んでた」
461 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:09:50.67 ID:oBYb7s/40
アスカ「えっ…」
杏子「ほむらが…?」
ダイゴ「自分の大切な人が目の前で連れ去られて今も苦しんでるかもしれないのに…」
ダイゴ「きっと今すぐにでも泣き叫びたい気分なのに…」
ダイゴ「本当の気持ちを必死で押し殺して戦おうとしている」
アスカ「…」
ダイゴ「まどかちゃん達を一番心配してるのは紛れもなく彼女だよ」
アスカ「あ…」
杏子「…」
462 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:10:21.01 ID:oBYb7s/40
杏子「…」スゥッ
杏子「あーーーーーーーーーーーっっっ!!!」
アスカ「うお!?」
ダイゴ「?」
大きく息を吸い込み、杏子が叫ぶ
杏子「はー、すっきりした!」
杏子「もうじっとしてられるか!!アタシも特訓でもしてくらぁ!!」
ガチャ バタン
463 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:12:48.46 ID:oBYb7s/40
アスカ「…今の俺には…」
アスカ「なんもできねぇのか…」
ダイゴ「せめて信じてあげよう…彼女達の勝利をね」
ガチャ バタン
小さな植木鉢を抱え、部屋を後にする
アスカ「…くそったれ!!」
ガンッ カラカラカラ…
床に叩きつけられたリーフラッシャーの転がる音が
静まり返った部屋に虚しく響き渡る
464 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:13:44.30 ID:oBYb7s/40
……………………………………
ガガガッ!
マミ「…」
さやか「わ…わぁああっ!!」タタタッ
マミの放った銃弾がコンクリートの地面を抉り飛ばす
さやかはその一方的な攻撃から逃げ回ることしか出来なかった
マミ「美樹さん!今日も逃げてばかりじゃない!?」
マミ「接近しないと剣は届かないわ!」
さやか「そ、そんなこと言ったって…!」
マミ「私はさっきから一歩も動いてないわよ!」
さやか「え…あ、あれ?そういえば…」
465 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:14:42.28 ID:oBYb7s/40
二人の間の距離は10メートル程度
接近戦を主体としたさやかの攻撃が届くはずもなかった
マミ「さっきからあなたは逃げ回ってるだけ!」
マミ「相手の有利な間合いを自分が作り出してどうするの!!」チャキッ
さやか「あ…ぼ、防御…!!」
バン! ガキン
マミ「せめて一太刀くらい浴びせてみなさい!」
さやか「く…くぅ…」
466 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:15:14.11 ID:oBYb7s/40
ダッ
さやか「わぁああああああ!!」
剣を構え、マミに一直線に突撃する
マミ「…来たわね!」
マミ(でも…銃相手に真正面からは愚策!)シュルル
抉れたコンクリートの地面の隙間から飛び出した拘束魔法がさやかに迫る
さやか「き、来たっ!!」ダッ
マミ「…!」
467 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:15:58.83 ID:oBYb7s/40
マミ(やはり飛んで回避したわね…)
さやか「やあああああ!!」
マミ「…っ!」ブンッ
上空から振り下ろされる剣の威力を相殺するため
マスケット銃を逆手に持ち、振り上げる
さやか「…!」ビクッ
さやか(や…やっぱ無理っ…!!)
サッ
マミ「なっ!?」
マミ(どうして剣を引くの…!?このままじゃ…!)
バキッ
468 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:17:06.58 ID:oBYb7s/40
さやか「ぶっ…あっ!」プシュッ
ドシャッ
マスケット銃の銃底が顔面に直撃し、
そのまま地面に落下する
マミ「美樹さんっ!!」
さやか「う…ううっ…」ポタポタ
顔を覆うさやかの手の間から血が滴る
マミ「ご、ごめんなさい!当てるつもりは…」
マミ「傷見せて!すぐに治すから!」
キューン
さやか「っつ…うぅ」
469 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:18:28.01 ID:oBYb7s/40
マミ「本当にごめんなさい…ちょっと熱が入り過ぎちゃったわね…」
さやか「…いいんです」スッ
血が止まったさやかが立ち上がる
さやか「あの時あたしがビビっちゃって剣引いたから…」
さやか「それに特訓してもらいたかったのはあたしですから!全然大丈夫です!」
マミ「美樹さん…」
さやか「…それにしてもマミさんはやっぱ一流だなー!」
マミ「?」
さやか「だって相手が目の前まで迫って来たのにあんなに冷静に対応して…ベテランって感じですよね!」
さやか「いやーあたしなんてまだ戦いを怖がっちゃって!ははは…」
マミ「…」
470 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:19:11.89 ID:oBYb7s/40
マミ「…美樹さん、今日はこれくらいにして帰りましょう?」
さやか「え…?でもあたしまだマミさんに攻撃を当てることも…」
マミ「いえ…もう十分よ」
マミ「基礎的な動きはだいたい教えたから…それ以外の事は明日佐倉さんに教えてもらいなさい」
マミ「彼女はあなたと同じ接近戦タイプだし色々参考になると思うわ」
さやか「…はい!ありがとうございました!」
マミ「あ!あと明日私の家で作戦会議するから…」
さやか「わーかってますって!それじゃ!」
タタタッ
笑顔のまま手を振り、その場から立ち去る
マミ「…」
マミ(ベテラン…か)
471 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:20:30.44 ID:oBYb7s/40
〜廃工場〜
ほむら「我夢、来たわよ」
我夢「あ!遅かったじゃないか!メンテナンスはバッチリだよ!」グイ
大きな包みをほむらに差し出す
ほむら「なに?…随分重いけど」
我夢「まぁ開けてみてよ」
ほむら「…?」ガサッ
ほむら「これは…銃…かしら?かなり大型ね」
包みの中には銃は
青と銀のフレームで三つの銃口が着いた特殊な造形をしていた
472 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:22:44.94 ID:oBYb7s/40
我夢「ディバイトランチャー…孤門さんがこの世界に飛ばされた時に持ってた銃だよ」
ほむら「ああ…たしか初めて会った時に見たような…」
ほむら「でもあれは壊れていたんじゃ?」
我夢「だからここでチョチョイッと修理したんだよ」
我夢「さすがにここじゃ完全に…とまではいかなかったけどね」
ほむら「そう?使えれば問題ないと思うけど」
我夢「ホラここ!継ぎ目があるだろ?」
銃の一部を指差しながら話す
我夢「本来は分離銃だったけどその機能はオミットした」
ほむら「…そう」
我夢「いやでも、その分威力はすごいよ!?」
フォローするように説明を続ける
我夢「指紋認証の解除にはかなり手こずってさぁ…」
473 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:23:50.52 ID:oBYb7s/40
ほむら「…実際に撃って確かめた方が早そうね」ジャキ
遠くのドラム缶に狙いを定め、引き金を引く
我夢「あ!ちょっと…」
カチッ NO BULLET
ほむら「…?」
カチカチッ NO BULLET
何度引き金を引いても銃弾は発射されず
弾切れを知らせる音声が鳴り響く
ほむら「…弾切れじゃない」
我夢「もう…話は最後まで聞いてよ」
我夢「その銃の弾…ここには無いんだ」
ほむら「…は?」
474 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:24:59.93 ID:oBYb7s/40
ほむら「どういうこと?何か別の弾で代用するの?」
我夢「代用というか…その銃はエネルギー兵器なんだよ」
ほむら「…ますます分からないわ」
我夢「この世界にはそんなもの無い…のかな?」
我夢「分かりやすく言うと君が使ってる銃と違って実弾を必要としないってこと」
我夢「あらかじめ溜めておいたエネルギーを弾として放つ武器なんだ」
ほむら「つまり今この銃のエネルギーは0だと?」
我夢「そういうこと!」
ほむら「…出来ればエネルギー満タンの状態で渡してほしかったのだけれど」
我夢「えーっと…」
我夢「そのエネルギーチャージにも専用の設備が必要で…」
ほむら「え?」
475 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:25:47.53 ID:oBYb7s/40
ほむら「じゃあどうすればいいの?」
我夢「それについてなんだけど…う〜ん…」
ほむら「?…勿体つけずに早く教えて」
我夢「…この銃が撃てるかどうかは君次第なんだよね」
ほむら「私次第?」
我夢「うん、魔法少女にしか出来ないことなんだけどね…」
我夢「この銃のエネルギーを魔力で代用できないかな〜…ってさ」
ほむら「魔力で?」
眉をひそめて聞き返すほむら
ほむら「私が聞くのも変だけど…そんなことできるの?」
476 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:26:27.90 ID:oBYb7s/40
我夢「マミさんだって似たようなことしてるじゃないか」
ほむら「あれは彼女特有の能力だと思うのだけど」
我夢「う〜ん…なにも銃弾そのものを作り出すってわけじゃなくて…」
我夢「君の魔力を銃に流し込んで放つんだよ…出来ないことはないと思うけどなぁ」
ほむら「…」
ほむら「まぁ…やってみる価値はありそうね」ジャキ
ディバイトランチャーを構え直すほむら
我夢「頑張って!」
477 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:26:59.02 ID:oBYb7s/40
ほむら「…」スゥ
気を落ち着かせるように深呼吸して
意識を集中する
我夢(上手くいってくれよ〜…)
ほむら「…」グッ
再びドラム缶に狙いを定め、引き金を引く
バァン ドグシャッ!
我夢「!」
ほむら「…っ」ビリビリ
三つの銃口から放たれた弾は空のドラム缶をねじ切るように破壊し、
その後ろのコンクリートの壁に穴を開ける
478 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:28:30.29 ID:oBYb7s/40
我夢「やった!やっぱり出来るじゃないか!」タタタッ
笑顔で駆け寄る我夢
ほむら「す、すごい威力ね…腕が痺れるわ…」グッグッ
我夢「数十メートル級の怪物にもダメージを与えられる武器だからね」
我夢「その武器の問題と言えば分離出来ないことと…」
ほむら「その分威力は申し分ないわ」
我夢「うん、その気になればもっと高威力を叩き出すことが出来るんだけどね」
我夢「一番の問題は…」
ほむら「私の魔力ね…分かってたことだけど」
我夢「…うん」
申し訳なさそうな顔で答える
479 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:29:18.12 ID:oBYb7s/40
我夢「その銃は威力は凄いけど最大の欠点は君の魔力を消費する」
我夢「命を削るようなものだ…僕としてはあんまり使って欲しくないんだけどね」
ほむら「でもそれって魔法と似たようなものじゃない」
ほむら「私以外の魔法少女も武器を使うのに魔力を消費してるわ」
ほむら「消費する魔力がちょっと増えるだけ…問題ないわ」
我夢「それでも…大量に魔力を乗せて連射なんて危険なことはやめてね?」
ほむら「…ええ」
ほむら「…」
ほむら(この武器があれば…ワルプルギスの夜にもダメージを与えられるかもしれない)
ほむら(まともに扱えるかどうかは…私次第…)
480 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:30:02.23 ID:oBYb7s/40
ほむら「とりあえずもう少しこの銃に慣れる必要があるわね」
ほむら「今日はありがとう。じゃあ私はこれで…」
スタスタ
我夢「ちょ、ちょっと待って!」
ほむら「…?」
立ち去ろうとするほむらを呼び止める
ほむら「まだ何かあるの?」
我夢「渡すのがその銃だけならわざわざここに呼ばないよ…」
我夢「ちょっと奥まで来て」
ほむら「?…ええ」
スタスタ
工場の奥まで入っていく二人
481 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:30:55.96 ID:oBYb7s/40
……………………………………
我夢「これ!本命はこれだよ!」
ほむら「これ…は…?」
目の前の巨大な物体に驚くほむら
ほむら「戦闘機…?」
我夢「そう!僕が乗って来た戦闘機!ファイターEX!」
自慢げにファイターを指差す
ほむら「まさか…これを操縦しろとでも?」
我夢「いやいやさすがにそれは無いよ!」
我夢「空を飛ばすわけじゃなくて…使って欲しいのはこいつのミサイルなんだ」
ほむら「…つまり砲台として使うってこと?」
我夢「その通り!」
ほむら「でもそのミサイルはどうやって撃つの?私が直接乗り込めばいいのかしら」
482 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:32:04.05 ID:oBYb7s/40
我夢「ミサイル発射ならこれ!これ使って!」スッ
赤いスイッチの着いた機械を差し出す
ほむら「…リモコン?」
我夢「そう!そのスイッチ一つで6発まとめて発射するよ!」
ほむら「…ワルプルギスの夜にたった6発のミサイルが効くかしら?」
我夢「そう言うと思って…そのミサイルにも色々仕込んである」
ほむら「どういうこと?」
我夢「ハヤタさん達…ウルトラマンにもちょっとだけ協力してもらってね」
我夢「このミサイルにスペシウムエネルギーを注入した」
我夢「スペシウム弾頭弾ってとこだね」
ほむら「…スペシウム?」
我夢「…まぁすごい威力のミサイルってことかな」
483 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:33:59.15 ID:oBYb7s/40
ほむら「一回スイッチを押して全弾発射…チャンスは一回ね」
ほむら「…とにかくありがとう」
ほむら「このミサイルはヤツに止めを刺す時に使わせてもらうわ」シュン
盾の中にファイターとディバイトランチャーを収納する
我夢「今更だけどその盾凄いね…体積無視だもん」
ほむら「そうね…自分でもちょっと驚いてるわ…」
盾を見つめる二人
我夢「…すまない」
ほむら「?」
我夢「…僕達が戦えればこんなもの作る必要なかったんだけどね」
ほむら「…」
ほむら「…いえ…十分よ」
484 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:34:59.37 ID:oBYb7s/40
……………………………………
〜さやかホーム〜
さやか「…」
ゴロン
さやか「…怖い」
ベットに体を沈め、手で顔を覆うさやか
誰に聞かせるわけでも無い小さい呟きが部屋に響く
さやか「怖い…怖い…」
さやか「怖い怖い怖い怖い怖い怖い…!」
さやか「怖いっっ!!!」
さやか「っ…はぁっ…!はぁっ…!」
485 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:35:37.99 ID:oBYb7s/40
さやか「なんでだよぉ…」
さやか「なんで今頃…こんなに怖くなるんだよぉ…」
さやか(変身して…剣を構えるだけで…)
さやか(前の滅茶苦茶な戦いしてたあたしの姿が…頭から離れてくれない)
さやか(ワルプルギスの夜との戦いがもうすぐって考えただけで…)
さやか(震えが止まらない…!)
さやか「ウルトラマンも…みんな戦えない…」
さやか「たった四人で…あたし達…勝てるの…?」
さやか「…」ゾクッ
さやか「怖いよ…」
さやか「死にたくないよぉっ…!」
486 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:36:17.49 ID:oBYb7s/40
……………………………………
使い魔『ギャ!?』
ズバッ
杏子「ふぅっ…一丁上がりっと」
使い魔を槍で斬り捨てる
杏子「結構てこずったな…こんなんじゃ駄目だ…」
杏子(噂でしか聞いたことないけど…ワルプルギスはこれまでとは桁違いの強さだ…)
杏子「…」
杏子(もうこれ以上仲間を失いたくねぇ…)
杏子(いざとなりゃあ…アタシがムサシを助けた時みたいに…)
杏子「…勝てる…よな」
不安をかき消すように、
自分に言い聞かせるように呟く
487 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:37:15.52 ID:oBYb7s/40
……………………………………
……………………………………
……………………………………
……………………………………
まどか「…」
ザッザッザッ…
まどか「ここ…どこ…?」
まどか「わたしは…あの穴の中に落ちて…」
まどか「…いつの間に…こんなとこに…?」
何も無い砂漠が広がる世界
空の色は青ではなく、不気味に黒みがかった赤
その異常な世界を一人歩き続けるまどか
まどか「みんな…どこ…?」
488 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:38:10.38 ID:oBYb7s/40
スタッ
QB「…やぁまどか」
まどか「…!?」
まどか「キュウべえ…っ!!」
突然現れたキュウべえを睨みつける
QB「…やだなあ」
QB「そんな顔で見ないでよ」
まどか「…」
QB「まどか」
QB「僕と契約して魔法少女になってよ!」
489 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:38:56.74 ID:oBYb7s/40
まどか「ふ…ふざけないで…!」
まどか「みんなの所に帰してっ!」
QB「残念だがそれは出来ない」
まどか「!…っうぅ…」
まどか「じゃ、じゃあっ!…ハヤタさん達はどこ?」
まどか「わたしと一緒にあの穴に落ちたんでしょ!?」
???「彼等はこことは別の空間に閉じ込めた」
まどか「!?」
QB「おや…?」
声の主の方に振り向く
490 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:39:52.56 ID:oBYb7s/40
まどか「あ、あなたは…」
まどかの背後に現れた老人は黒ずくめの服装で
その手には黒い風船をいくつも持っていた
まどか「!!…そ、そうだ!あなたがわたしやハヤタさん達を…!」
???「そうだ…彼等はもう元の世界に戻ることはない」
???「お前もだ…鹿目まどか」
???「…こいつは契約を拒んだか?」ザッザッ
QB「ああ…まったく面倒をかけてくれる子だよ」
キュウべえと話しつつまどかに近寄る老人
491 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:40:33.99 ID:oBYb7s/40
まどか「っ…こ、来ないで!!」
QB「やれやれ…」
???「…」ザッザッ
老人はまどかの言葉を無視し、さらに近づく
まどか「あ、あなたは何者なの…どうしてこんな…」
QB「…そろそろ教えてあげたら?」
???「そうだな…聞け、鹿目まどか」
???「私は異次元人ヤプール」
492 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:41:06.68 ID:oBYb7s/40
まどか「異次元…人…」
ヤプール「…」ザッザッ
ガシッ
ヤプールの手がまどかの髪を掴む
まどか「い、痛い!離して!!」
ヤプール「お前が契約を拒むというならば…いいものを見せてやる」シュン
QB「!」
ヤプールが右手をかざした何も無い空間に穴が開く
その空間の向こうには四足の巨大な怪物
そして血塗れの少女が一人、膝をついていた
『うっ…く…』
まどか「…え?」
まどか「あれって…?」
493 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:42:07.44 ID:oBYb7s/40
ヤプール「よく見ろ…あれはお前の知る時間軸の世界ではない」
ヤプール「一つ前の時間軸の映像だ」
QB「ちなみにこの時の記憶は暁美ほむらには無いみたいだよ」
まどか「あれって…まさか…」
まどか「ほむらちゃん…!?」
穴の向こうの映像を見つめ
絶望の表情を浮かべる
ヤプール「その通り。あれは暁美ほむらだ」
ヤプール「そして…」
シュン
映像からほむらが消え、別の画面へと切り替わる
ヤプール「あれを見ろ」
まどか「!!!」
494 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:42:44.46 ID:oBYb7s/40
ヤプールが示した方向には
ソウルジェムが砕かれ、血の海に沈む三人の少女の姿があった
まどか「みん…な…」
ヤプール「そうだ」
ヤプール「巴マミ、美樹さやか、佐倉杏子…お前も知っている魔法少女だ」
まどか「う…嘘っ!そんなの…!!」
QB「信じないとでも?」
まどか「!…うっ…あ…あ…」ジワッ
ヤプール「…ふふ」シュン
再び画面が切り替わり、ほむらを映す
QB「さぁここからだ」
495 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:43:56.13 ID:oBYb7s/40
『あっ…!?』
まどか「!! ほむらちゃん!逃げて!」
QB「聞こえないよ。過去の映像だからね」
怪物の全身から伸びる触手
その中で最も細いものがほむらを捕らえ、持ち上げる
まどか「や、やめ…」
『いっ…ぎゃあぁあああっっ!!!』
怪物は身動きの出来ないほむらに赤い雷撃を浴びせる
まどか「ひっ…いやぁああああ!!」
ヤプール「よく見ろ!激痛に苦しむ彼女の姿を!!」グイッ
目を逸らそうとするまどか
その頭を掴み、無理やり凄惨な光景を見せつける
496 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:45:09.12 ID:oBYb7s/40
『くああ!!ぁああああ!!!』
まどか「やめて…もう…やめて…!!」ポロポロ
堪え切れない涙が溢れ出す
QB「…もう十分だよヤプール」
ヤプール「…」シュン
ヤプールが手をかざし、映像を映し出す穴を消滅させる
まどか「ひっく…うっ…」グスッ
ヤプール「…よく聞け鹿目まどか」
ヤプール「彼女があれほど苦しむのは誰のせいか解るか?」
まどか「え…」
497 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:46:04.13 ID:oBYb7s/40
ヤプール「暁美ほむらが魔法少女になったのは…鹿目まどか…」
ヤプール「お前を守るためだ」
まどか「!!」
ヤプール「健気なものだなぁ…お前を救おうと何度もここ一ヶ月をやり直し…」
ヤプール「その度に苦しみ、傷つき、絶望する」
QB「因果の鎖に縛られていたのは彼女も同じだったんだよ」
QB「まるで地獄だね」
まどか「…あ…ああ…あ…」
膝を着き、絶望するまどかにヤプールは話を続ける
ヤプール「暁美ほむらをこの道に引き込んだのは…」
ヤプール「他でもない…お前だ!鹿目まどか!!」
498 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:46:40.63 ID:oBYb7s/40
まどか「…」
QB「さて…本題に入ろうか」トテトテ
俯くまどかの耳元で囁く
QB「まどか…このままじゃいずれこの時間軸も同じ結末を辿るだろう」
QB「彼女達を助けたくないかい?」
まどか「!…」
ヤプール「悩む必要などない」
QB「僕と契約すればいいよ」
QB「さぁ…君の願いを言ってごらん!」
QB「もう決まっているんだろう?」
まどか「…」
499 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:47:12.99 ID:oBYb7s/40
まどか「…」
まどか「…わかった」
まどか「契約…する…」
まどか「わたしの願いを叶えてよ…キュウべえ」
ヤプール「…」
QB「君の体には大量の因果の力が蓄積されている」
QB「どんな願いでも叶えられると思うよ!」
まどか「わたしの願いは…」
まどか「ほむらちゃんを…みんなを…」
まどか「助けて欲しい…」
ヤプール「…」ニヤ
500 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:47:44.51 ID:oBYb7s/40
キィィイイン…
ヤプール『…やはり以前の時間軸と同じ願いだな』
QB『もちろん…そう言うように仕向けたんだけどね』
テレパシーでお互いの頭に直接語りかける
ヤプール『この願いを叶えてやれば…以前のように一ヶ月時間が巻き戻されるのか?』
QB『まったく同じ願いだからね…』
QB『彼女ほどの素質があればそうなると思うよ』
ヤプール『…そして我々は膨大なエネルギーを回収できる…と』
QB『その通り!…恐らくここで回収できるエネルギーを合わせれば…』
QB『僕達の計画に必要なノルマは達成されるだろうね』
501 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:48:16.15 ID:oBYb7s/40
まどか「…?」
QB「おっとすまない…じゃあ契約しようか」
シューン…
まどか「うっ…くぅっ!」
まどかの体を光が包みこみ
その手にソウルジェムが出現する
まどか「…」
ヤプール「契約完了…か」ニヤッ
QB「そうだね…これで」
QB「…!?」
502 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:48:43.81 ID:oBYb7s/40
キュウべえが目を見開き、言葉を止める
まどか「あ…れ?」
まどか「何も起こらない…?」
ヤプール「…どうした、インキュベーター」
QB「おかしい…そんな馬鹿な…」
ヤプール「…何を言っているんだ?」
QB「あり得ない…こんなことは…!」
ヤプール「どうしたと聞いているんだ!答えろ!」
503 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:49:34.84 ID:oBYb7s/40
QB「か…鹿目まどか…!」
まどかの方へ向き、焦った様子で話す
まどか「えっ…?え…?」
QB「君の体に蓄えられたエネルギーを…何処へやった!?」
ヤプール「!?…何を言っている!」
QB「彼女から…彼女から回収できるエネルギーが…」
QB「これっぽっちのハズが無いんだ…!!」
504 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/02(土) 23:51:16.58 ID:oBYb7s/40
今日はここまでです
次の投下は色々忙しくて来週くらいになるかも
当初の予定より遅れまくり…
505 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/07/02(土) 23:52:31.03 ID:qrLV+KsJo
乙!急展開きたな
506 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/07/02(土) 23:54:13.92 ID:qSQwBB2yo
お疲れ様でした。
ふむ・・・・・・・。
507 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(京都府)
[sage]:2011/07/02(土) 23:54:56.05 ID:nmYAFg1ho
乙
対ワルプルギス用の装備が増えてワクワク感と
黒幕の正体からまどか契約の絶望感…イレギュラー達がどう作用するのかこれからも期待!
508 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海)
[sage]:2011/07/02(土) 23:56:47.18 ID:TVDQabbAO
乙。
…くっくっく、しゃらくせぃ、ヤプールにインキュベーター…
509 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/02(土) 23:57:24.48 ID:vsZtO1rSO
乙乙 ヤプールマジ外道
510 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(宮城県)
[sage]:2011/07/03(日) 00:23:26.93 ID:m8T6ZYsE0
乙です!
まどかにゃ悪いが悪党どもの目論見が外れた時の絶望感は見ていてスカッと爽やかだったな。
まるで正月元旦の朝に新しいパンツに履き替えたような気分だ。
あとはワルプルギスの夜をなんとかできりゃいいんだけどな。
511 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/07/03(日) 00:36:46.91 ID:Mk8wFDGS0
石堀「計画通り」
…と言う事か
512 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
:2011/07/03(日) 14:42:45.61 ID:+t/kepc60
藤宮を出してほしいという切なる願いを…
513 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/03(日) 18:46:02.49 ID:R/hD4TcSO
さやかがヘタレるフラグを立ててしまっとる…
514 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/07/04(月) 17:15:39.87 ID:XypIdFX40
ウルトラマンメビウスはウルトラマンを見て育った世代、25歳以上くらいか?
見たほうがいいぞ、子供向けとか詐欺もいいところだ。
515 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/07/04(月) 19:48:37.93 ID:rmuMnLjoo
ネクサスは映画のULTRAMANから見るべき
516 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(兵庫県)
[sage]:2011/07/04(月) 20:55:29.92 ID:a6JaXIqM0
改めて読み返してるけど凄いな。
ウルトラ側、まどか側これだけ多くのキャラに
きちんと出番と立ち位置が割り振られてて誰一人埋もれてないとは…。
ストーリーも「ラストは大団円だ!」と確信できるのに先が読めない。
続きが楽しみ過ぎる。
517 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/07/05(火) 20:00:01.82 ID:7QCIx6/50
QBは無感情だから、まどかからエネルギー取れないって分かったらすぐ手を引くんじゃない?
518 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/06(水) 00:24:30.25 ID:MVbSUQCIO
マイナスエネルギーならヤマト先生に尾まかせ!
519 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:37:05.98 ID:92k1CN830
再開します
こんな時間だけど
520 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:38:20.19 ID:92k1CN830
ヤプール「なに…!?」
QB「少なすぎるんだよ…エネルギーが!!」
声を荒げる一人と一匹
ヤプール「コイツには因果の糸が集中しているのではないのか!?」
QB「それが…契約して分かった…」
QB「今の彼女にはそんなものは無い…まっさらな状態だ…」
まどか「ね、ねぇキュウべえ…」
ヤプール「…いつからだ?」
QB「分からない…だが何かあるとすれば以前の時間軸…」
まどか「ねぇっ!!キュウべえっ!!」
QB「…?」
521 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:39:17.73 ID:92k1CN830
まどか「わたしの願いは?…わたしの願いはどうなったの…?」
まどか「みんなが助かるんじゃないの…!?」
QB「今の君の素質では無理だね」
まどか「…え?」
まどかに冷たく言い放つキュウべえ
まどか「なんで…?どんな願いでも叶えられるって…」
QB「そのハズだったんだけどね…」
QB「君の体に蓄えられたエネルギーは…どういうワケか消えちゃったみたいだ」
522 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:39:53.39 ID:92k1CN830
まどか「だ、騙した…の?」
QB「…」
ヤプール「…」
まどか「ひ…酷いよ!」
まどか「あんまりだよこんなの!!」ザッ
ヤプール「ふん…」
激昂したまどかがキュウべえに迫る
まどか「だって契約すれば…」
QB「…うるさいなぁ君は!」
ヤプール「!」
523 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:40:38.68 ID:92k1CN830
まどか「…!!」ビクッ
QB「騙されたのはむしろ僕達の方だね…!」
まどか「あ…え…?」
QB「まったく君達は…本当に面倒だ」トテトテ
ヤプール(これは…)
足元のキュウべえを見つめ、目を見開く
QB「…なんだい?どうかしたかい?」
ヤプール「…いいや何も」
ザッ
まどか「ま、待って!」
ヤプール「…?」
524 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:41:16.36 ID:92k1CN830
まどか「ハヤタさん達を元の世界に戻してあげて!」
ヤプール「何かと思えばそんなことか…」クルッ
立ち去ろうとしたヤプールが再びまどかに向き直る
ヤプール「それはできない。奴等を自由にしておくと面倒なんでな」
まどか「…っ!」グッ
ソウルジェムを握りしめ、ヤプールを睨みつけるまどか
ヤプール「…なんだその目は」
ヤプール「まさか力づくで従わせようとでも?」
QB「…」
まどか「わたしのせいで…みんなに迷惑掛けてるんだ…」
ヤプール「ほう…」
まどか「これくらい…っ!」バッ
525 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:41:49.58 ID:92k1CN830
ヤプール「ハッ!」ドンッ
まどか「きゃあっ!!」
ドシャ コロン
ソウルジェムを掲げようとした瞬間
ヤプールの手から発せられた衝撃波で吹き飛ばされる
まどか「痛っ…」
ヤプール「どうにか出来るとでも思ったのか?」
シュルル
まどか「うっ!?…うっ、あ!」ギシギシ
ヤプールが手に持っていた黒い風船の紐がまどかの首に絡み付き
空中に浮き上げる
QB「…」
まどか「く…ぁ…」
526 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:42:54.23 ID:92k1CN830
ヤプール「やはりこんなものか…」スッ
スルッ ドシャッ
まどか「っ!?…ゴホッゲホッ…はーっ…はーっ…」
ヤプールが手を掲げ、風船の紐を解く
ヤプール「これで解っただろう!」
ヤプール「所詮貴様は一人ではなにも出来ない!」
ヤプール「仲間の足を引っ張るだけの!」
ヤプール「無力で弱い魔法少女だ!!」
まどか「う…ううぅ…みんな…」
まどか「…ぅ…ぁあ…」ポロポロ
まどか「ぁぁぁああ…」ドサッ
悔しさと苦しさでまどかの瞳から涙が溢れ
その場に崩れ落ちるまどか
チャリン
ヤプール(…ん?)
527 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:43:32.18 ID:92k1CN830
ヤプール「なんだこれは…」ヒョイ
まどかの首から滑り落ちたアクセサリーを拾い上げる
ヤプール(!!…これは…)
ヤプール(なんだ…この物質は…!)
ヤプール(こんなものがなぜ鹿目まどかの手に…!?)
ヤプール(この物質の中に封じ込められているのは…間違いなく…)スッ
鎖の切れたアクセサリーを懐にしまい込む
ヤプール「…」ニヤッ
528 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:44:00.86 ID:92k1CN830
QB「…そろそろ行こうか」
ヤプール「ああ…それにしても…」チラッ
まどか「…」
ヤプール「もはや立ち上がる気力もないようだな。まるで廃人だ」
QB「…そうだね」
QB「…まどか、君の願いは恐らく何らかの形で叶えられているはずだよ」
まどか「…」ピクッ
虚ろな瞳で表情を無くした様なまどかが
キュウべえの言葉に一瞬反応を示す
QB「君がさっき見た滅びの運命…それを回避するために契約した」
QB「皆を助けるために…」
QB「どんな形で叶えられたのかは分からないけどね」
QB「言いたい事はそれだけ…それじゃさよなら」
まどか「…」
529 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:44:33.94 ID:92k1CN830
ヤプール「鹿目まどか…貴様はその力で何も守ることは出来なかった様だな」
ヤプール「そのまま絶望して魔女になるのも…ソウルジェムを砕くのも貴様の自由だ」
倒れ込んだまどかを見下ろし、
ヤプールが不敵な笑みを浮かべる
ヤプール「だが安心しろ。貴様の仲間達も同じ所へ送ってやる」
まどか「…え?」
まどか「送ってやるって…どういう…?」
バリィーン!
まどか「うっ…?」
空間に空いた穴の向こうへ、ヤプールとキュウべえが消える
まどか「…」
530 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:45:24.50 ID:92k1CN830
まどか「…」
その場に倒れ込み
虚ろな瞳で赤黒い空を見上げる
まどか「…わたし…最後まで…」
まどか「なんにも…出来なかった…な」
まどか「みんなの足引っ張って…」
まどか「ハヤタさんや…ミライ先生達も巻き込んで…」
まどか「それに…わたしのせいで…」
まどか「ほむらちゃん…が…」
531 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:46:58.52 ID:92k1CN830
まどか「わたしなんかがいたから…」グスッ
まどか「…」
まどか「ごめん…ごめんね…」
まどか「わたしって…最低…だよね…」
ギュッ
まどか「もう…消えたい…」
まどか「消えちゃいたい…」
少しづつ黒く染まっていくソウルジェムを握りしめ
まどかはゆっくりと目を閉じた
532 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:48:11.11 ID:92k1CN830
……………………………………
QB「…彼女、壊れちゃったかな?」
ヤプール「奴はもうどうでもいい…問題はここからだ」
QB「鹿目まどか以外の魔法少女達だね」
ヤプール「そうだ、奴等が二日後のワルプルギスに対してどう出るか…」
QB「一度彼女達に探りを入れた方がよさそうだね」
ヤプール「奴等は巴マミの家を拠点にしている…そこへ向かえ」スッ
バリーン
QB「わかった…それじゃ行ってくるよ」トテトテ
ヤプールが開いた次元の穴へ入っていくキュウべえ
ヤプール「…」
533 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:48:40.55 ID:92k1CN830
ヤプール「…」
ヤプール(さっき鹿目まどかに迫られたときのあいつの反応…)
ヤプール(どうやら間違いないようだな)
ヤプール(…)スッ
ヤプールが手を赤黒い空へ掲げた瞬間
空の一点が少し歪む
ヤプール(さて…)チャラ
懐のアクセサリーを取り出し、握りしめる
534 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:49:10.27 ID:92k1CN830
……………………………………
……………………………………
……………………………………
〜学校〜
ガララッ
マミ「美樹さん、暁美さん帰りましょう?」
ほむら「ええ…美樹さやか、行きましょう」
さやか「う、うん」
「どうしたんだろうね〜鹿目のヤツ!」
「そうそう…なんかここ数日無断で休んでるしさ〜」
ほむら「…」ピクッ
535 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:50:47.33 ID:92k1CN830
二人の生徒の会話は瞬く間にクラス全体に広まる
「先生は何も教えてくれないけどさ〜」
「俺知ってる!なんか家にも帰ってないらしいぜ!」
「え?マジで!?」
「マジマジ!隣のクラスのヤツに聞いたんだけどさ〜」
「なんかアイツの家にパトカー止まってんの見たってヤツもいるよ?」
「うっそマジで?捜索願いとか出てんのかな!?」
「え?なにそれ?行方不明?誘拐とか!?」
「いやそれは知らないけど…」
「暁美みたいな気持ち悪ぃヤツとつるんでたからじゃね?」
「え?」
ほむら「!?」ビクッ
さやか「は…はぁ…?」
マミ「な…!?」
536 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:51:51.55 ID:92k1CN830
「え?なんで暁美?」
「いや俺見たんだよ。真夜中に暁美がウロウロしてるとこ」
「それくらいお前もやってね?」
「いやいや!俺はダチと一緒にブラブラしてるだけだけどさ」
「あいつ一人でブツブツ何か呟きながら裏通り走り回ってたんだよ!」
「うわ何それ!怪しさ満点じゃん!」
ほむら(!? 見られてた…!)
「暁美がアイツを巻き込んだんじゃね?」
「やべー!事件の臭い!」
「顔は良いのにな」
「暁美さん?なんか知ってるんじゃないの?」
ほむら「わ、私は…」
さやか「アンタら馬鹿じゃないの!?ワケわかんないよ!」
「さやかー…アンタも最近暁美と仲いいよね」
「アンタもなんか知ってたりして〜!」
さやか「うるさいな!関係ないでしょ!?」
「そういや鹿目ってさ…最近なんか変な男達と歩いてるの見ない?」
マミ「!!」
「あ…私も見たかも…」
「でしょ?見るからに歳の離れた人とかさ〜」
「あ〜そいつらに攫われたんだ!絶対!」
「こりゃあいよいよ怪しく…」
537 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:52:28.35 ID:92k1CN830
バンッ!
仁美「いい加減にしてください!!」
ほむら「!」
さやか「あ…仁美…」
机を叩き、声を荒げる仁美
教室全体に広がった騒ぎが一気に静まりかえる
仁美「私の友人たちを悪く言わないでください!!」
仁美「そ、それ以上言うなら私は…!」
「…なにマジになってんだよ」
「ちょっとしたギャグじゃん!」
「いや…アンタらちょっと言い過ぎ」
「謝っといたほうがいいぞ」
仁美「そうですわ!早く二人に謝って…」
538 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:53:20.49 ID:92k1CN830
ほむら「志筑仁美…もう十分よ」
仁美の言葉を遮る
仁美「暁美さん!?…で、でも」
ほむら「ありがとう」
仁美「!…っ」
恭介「さやか…」
さやか「いーよ、恭介…大丈夫だから」
「二人ともあんまり気にしない方がいいよ?」
「そーそ!きっとすぐ帰って来るって!」
マミ「…二人とも行きましょう」
ほむら「ええ」
さやか「…」
539 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:53:51.06 ID:92k1CN830
マミ「…」
マミ(…私は…)
『暁美みたいな気持ち悪ぃヤツとつるんでたからじゃね?』
『暁美がアイツを巻き込んだんだろ?』
『そういや鹿目ってさ…最近なんか変な男達と歩いてるの見ない?』
『そいつらに攫われたんだ!絶対!』
マミ(私は…あんな人達を守るために…)
マミ(…)
マミ(…いえ)
マミ(今は目の前のことに集中しましょう…)
頭の中の嫌な考えを振り払い
二人を連れて帰宅する
540 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:54:25.21 ID:92k1CN830
〜マミホーム〜
ガチャ
マミ「ただいま」
杏子「おっ!お帰り〜」
さやか「お邪魔します」
ほむら「…」
杏子「…?なんだよ元気無いじゃん」
マミ「なんでも無いのよ…」
我夢「お帰りマミさん。言われた通りこの町の地図用意しといたよ」
ダイゴ「ついでに紅茶もね…少し落ち着いてから始めよう」
マミ「ありがとうございます…二人とも上がって?」
541 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:57:28.36 ID:92k1CN830
……………………………………
ほむら「アスカの姿が見えないけど…」
ダイゴ「ああ…あっちの部屋で寝てるよ」
テーブルを囲み、紅茶を啜る六人
杏子「まーだ不貞腐れてんのかアイツ?」
さやか「え?なんかあったの?」
杏子「なんかさ?こんな時に何にも出来ないのが悔しい…ってさぁ」
さやか「!…」
我夢「あ…でも、不貞腐れてばかりじゃないよ!彼、さっきまで色々地図に書き込んでくれてたんだ」
我夢「ほむらちゃんから聞いたワルプルギスのだいたいの出現ポイントとか…どの位置が狙いやすいかとかね」
ダイゴ「昨日の夜からずっと考えてたみたいだから…寝かせといてあげよう」
杏子「へぇ〜…ちょっと見直したかもな!」
マミ「あはは…昨日の夜、隣の部屋から聞こえた唸り声はそのせいだったのね」
ほむら「紅茶、ごちそうさま」カチャ
マミ「…そろそろ始めましょうか?」
杏子「作戦会議だな!」
542 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:58:41.81 ID:92k1CN830
……………………………………
ダイゴ「…」
我夢「…」
テーブルの上にペンで書き込まれた印だらけ地図を開き
作戦を練る少女達
ほむら「…ここよ、このポイントでスペシウム弾頭弾を発射して…」
マミ「私がこの技で仕留める…と」
さやか「それが当たれば勝てるかな…?」
ほむら「どうかしらね…」
ほむら「でもこれが現在の私達にできる最大火力の攻撃であることは間違いないわ」
マミ「これで倒せなかったら…さすがに厳しいわね」
543 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/10(日) 23:59:35.49 ID:92k1CN830
ダイゴ「これは作戦というには…あまりにも無謀じゃないかい?」
我夢「ファイターを設置してワルプルギスを狙い撃つこのポイント」
我夢「ここにヤツを誘い出すまでどれだけダメージを与えられるか…だね」
杏子「…なぁ、トドメはマミの攻撃で決めるんだろ?」
マミ「ええ、そうよ?」
杏子「その攻撃するためにはありったけ魔力を溜めて狙わなきゃいけないんだろ…?」
杏子「その間アンタ動けないじゃないか…危険だぜ?」
心配そうな顔でマミを見つめる
マミ「…危険なのはみんな同じだと思うわ」
ほむら「その通りよ」
ほむら「むしろあなた達は自分の心配をしなさい」
さやか「…!」
杏子「あん?」
ほむら「私と巴マミが最後の攻撃を仕掛けるまで…あなた達はワルプルギスの足止めをするのよ」
544 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:00:32.41 ID:hvINNmim0
さやか「あ…」
ほむら「一番危険なのは接近戦主体のあなた達じゃないかしら?」
さやか「…」ビクッ
杏子「…分かってるよ」
さやかと杏子の表情が緊張の色に染まる
さやか(一番…危険…)
ドタドタドタ ガチャッ
マミ「あら?」
アスカ「お、おいみんな!これ見てくれ!!」
545 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:01:29.34 ID:hvINNmim0
ダイゴ「どうしたんだい?血相変えて…」
ほむら「起きたのね…騒がしい」
アスカ「こっ、これ!」バッ
右手に握りしめたリーフラッシャーを全員に見せつける
我夢「!? これは…!」
ダイゴ「光が…!」
アスカ「ダイゴさん達は!?」
ダイゴ「僕のは…」ゴソゴソ
我夢「あ…!」ゴソゴソ
546 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:02:44.46 ID:hvINNmim0
スパークレンス、リーフラッシャー、エスプレンダー
その全てにわずかな光が灯っていた
ダイゴ「…」
我夢「戻ってる…光が!」
アスカ「これなら…やれるかもしれねぇ!」
ダイゴ(…だがこれでは)
喜ぶ二人とは対照的に暗い表情のダイゴ
アスカ「マミさん!俺達も…」
ほむら「…駄目よ」
さやか「えっ…?」
547 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:03:33.60 ID:hvINNmim0
アスカ「え!?な、なんでだよ!」
杏子「何言ってんだほむら?戦力は多い方が…」
ほむら「そのほんの少しの光で…あなた達は変身できるの?」
我夢「!」
マミ「…ダイゴさん?」
ダイゴ「…気付いていたんだね、ほむらちゃん」
ダイゴ「恐らく…これだけのエネルギーでの変身は…難しいと思う」
さやか「そ、そんな…」
ほむら「…でしょうね」
ほむら「それにそんな状態で仮に変身できたとしても…ロクに力を出せずにやられてしまうでしょうね」
杏子「ちょっと待てよ…そんな状態で負けたら…」
ダイゴ「死ぬ…だろうね」
548 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:04:30.21 ID:hvINNmim0
アスカ「…」
ほむら「アスカ・シン。あなた達は別世界の人間なのよ…」
ほむら「ワルプルギスとの決着は私達…魔法少女が着ける」
我夢「…だけど」
マミ「大丈夫です、必ず勝ちますから…!」
アスカ「…」
ダイゴ「…彼女達を信じて待とう?」
スタスタ ガシッ
マミ「わ…!」
ダイゴ「…」
マミに駆け寄り肩を掴むアスカ
549 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:05:03.59 ID:hvINNmim0
アスカ「勝てるんだな…?本当に…」
マミ「!…はい」
アスカ「…」スッ
肩から手を離す
アスカ「…わかったよ」
アスカ「みんなを信じて…待つよ、俺」
我夢「…そうだね…僕も…」
杏子「ま…死なれちゃ困るしな!」
さやか「…」
550 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:05:39.06 ID:hvINNmim0
ほむら「…今日はもう解散しましょう」
マミ「ええ、明日は各自万全の状態で指定のポイントに集合ね」
杏子「さーて…さやか!今日はアタシと明日に備えて特訓だな!」
さやか「…」
杏子「…さやか?」
俯いたままのさやかの顔を覗き込む杏子
さやか「へっ!?…あ、ああ…うん」
杏子「どうかしたか?」
さやか「何でもない!ホラ行こ!特訓するんでしょ!」
杏子「…ああ」
ガチャ バタン
551 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:06:08.11 ID:hvINNmim0
我夢「帰っちゃいましたね…」
ダイゴ「ああ…そうだね」
マミ「…」
ダイゴ「マミさん、今日はゆっくりしてるといい」
マミ「え?…で、でも」
ダイゴ「大丈夫、夕飯は僕が作るからさ」
マミ「…じゃあお言葉に甘えちゃおうかしら?」
我夢「明日は決戦だから疲れを残さないようにね」
アスカ「あ〜…ダイゴさん?俺ももうひと寝入りしていいかな?」
ダイゴ「…ああ、構わないよ」
ダイゴ「君ずっと地図とにらめっこしてたからね…寝不足でしょ?」
アスカ「すんません…それじゃ」
ガチャ
552 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:07:45.62 ID:hvINNmim0
マミ「それじゃあ私も部屋に…」
ドガッ!!
我夢「!?」
マミ「!! な、なんの音!?」
部屋全体に響くような音に驚く二人
マミ「あっちの部屋から聞こえた…」
ダイゴ「…アスカか」
マミ「アスカさん…」
我夢「…」
ダイゴ「…そっとしておいてあげよう」
553 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:08:31.32 ID:hvINNmim0
……………………………………
QB「…どうやら彼等にほんの少し力が戻ったようだね」
ヤプール「ほう」
空間に空いた穴
その向こうには数分前のマミの家の光景が映し出されていた
ヤプール「あの三人の光エネルギーは全て吸いつくいたのではないのか?」
QB「そうだよ。あの三人は特殊なアイテムに光の力を封じ込めて使っているからね」
QB「純粋な宇宙人である宇宙警備隊員のウルトラ兄弟達…」
QB「そして宇宙人の力を借りて変身している春野ムサシ、孤門一輝達とは違う…まったく異質のウルトラマンだ」
QB「光そのもので変身しているあの三人のエネルギーは簡単に回収できたよ」
ヤプール「ではなぜ奴等に光エネルギーが…?」
QB「…鹿目まどかの願いだろうね」
ヤプール「!…なるほどな」
ヤプール「可能な範囲で叶えられた願いがコレか」
QB「うん、気付いてないと思うけどマミ達のソウルジェムの穢れも浄化されてると思うよ」
554 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:09:40.87 ID:hvINNmim0
ヤプール「ふむ…」
顎に手を当てる、考え込む
QB「どうかしたかい?」
ヤプール「…あの三人のウルトラマンの戦闘データを手に入れておきたい」
QB「?…ティガ、ダイナ、ガイアのデータを?」
ヤプール「そうだ、すでにメビウス…そしてネクサスとコスモス…だったか?」
ヤプール「あの三人…そして鹿目まどか以外の魔法少女のデータはすでに収集済みだ」
シュゥウ… パンッ
ヤプール「このガディバでな…」
ヤプールの持った黒い風船
その一つが割れ、黒い霧状の生物が出現する
QB「宇宙同化獣ガディバ…君達は本当に便利なものを持っているね」
555 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:10:47.20 ID:hvINNmim0
QB「その存在を知った時は驚かされたよ」
QB「対象に寄生し、強化、生体情報の収集まで出来るんだから」
ヤプール「そして寄生した生物が戦った相手のデータは我々の物に…と」
ヤプール「行けガディバよ!ワルプルギスの夜に寄生するのだ!」スッ
シュゥウン
ヤプールが手を掲げ、指示を出すと
ガディバは凄まじい速度で飛び去り、一瞬で視界から消え去った
QB「しかしヤプール…データを得るにはワルプルギスが三人と直接戦闘しなければいけないんだろう?」
QB「あの三人は変身せず戦いを見守る気だよ?」
ヤプール「…以前の時間軸で四人の魔法少女達は致命傷を負いながらもワルプルギスに勝利した」
ヤプール「しかしガディバで強化されたこの時間軸のワルプルギスには…どうかな?」
QB「…なるほどね、引きずり出すってワケか」
556 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:11:45.46 ID:hvINNmim0
ヤプール「そうだ。あの三人も目の前で少女達が殺されれば黙ってはいまい」
ヤプール「半分にも満たないエネルギーで変身した奴等など取るに足らん存在だ!」
ヤプール「それに加えて鹿目まどか達を失い、魔法少女達は精神的にダメージを負っている」
ヤプール「誰か一人を追いつめれば奴らの戦力を削ぐことも可能というわけだ」
説明を終えたヤプールにキュウべえが話しかける
QB「一番精神的に弱っているのは…美樹さやかかな?」
QB「僕が行って様子を見てこようか」
ヤプール「頼む」
557 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:12:51.12 ID:hvINNmim0
QB「…しかし凄いね、ガディバは」
QB「影の魔女…犬の魔女」
QB「そして美樹さやかの人魚の魔女…」
QB「その全てに寄生した時は驚かされたけど…まさかワルプルギスにまで寄生出来るとはね」
QB「こんな物を提供してくれた君達には感謝しているよヤプール」
トテトテ
ヤプール「…」
ヤプール(さて…)
ヤプール(もしもの時の保険を使う時は来るかな…くくく…)ニヤリ
不敵な笑みを浮かべ
その場から立ち去るヤプール
558 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:13:21.97 ID:hvINNmim0
〜さやかホーム〜
さやか「はぁ…」ボスッ
ため息を吐き、自室のベッドに腰を下ろす
さやか「いよいよ明日だ…」
さやか「…」
さやか「…あ〜あ!早く寝ちゃお!」
トテトテ
QB「やぁさやか!お邪魔するよ!」
さやか「!?」ビクッ
559 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:14:01.11 ID:hvINNmim0
さやか「アンタ…どうしてここに…!」スッ
ソウルジェムを手に取り、キュウべえを睨みつける
QB「おっと、やめてよ…僕は君達の様子を窺いに来ただけなんだから」
QB「無駄に魔力を消費するような真似は止めた方がいいよ」
さやか「く…」
QB「それにしても大変だねぇ」
QB「明日の事を考えると眠れなくなるんじゃないのかな?」
さやか「…!」ピクッ
さやか「大変だね…だってぇ!?」
560 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:14:41.56 ID:hvINNmim0
キュウべえの発言を聞き、
さやかの抑え込んでいた感情が溢れ出す
さやか「あたし達を騙しておいてよくそんな事が言えるね!!」
さやか「アンタに騙されなれば…」
さやか「魔法少女の真実を知ってればこんな体には…!!」
ガシッ
キュウべえの首を掴み、持ち上げる
QB「…僕は騙してなんかいないよ?ただ聞かれなかっただけ」
さやか「ふざけんなっ!」
ブンッ ベシャッ
561 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:15:09.43 ID:hvINNmim0
QB「いたたたた…」
壁に叩きつけられ、そのまま落下するキュウべえ
QB「…さやか、僕はちゃんと魔法少女になってくれってお願いしたじゃないか」
QB「実際の姿はどんなものか説明は省略したけどね」
さやか「そんなの…!」
QB「それに人間は命が尽きるとその精神まで消滅してしまうそうじゃないか」
QB「そうならないために…君の魂を手に取れる器に入れ替えてあげたんだよ」
QB「魔女と戦えるようにね」
さやか「よ…余計なお世話だ!」
QB「余計なお世話?…やれやれ」
QB「君はまだ戦いというものを甘く考えてないかい?」トテトテ
562 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:15:49.41 ID:hvINNmim0
さやか「何が!?」
キュウべえが自分の手をさやかのソウルジェムに当てる
QB「そうだなぁ…例えば」
QB「君、あの影の魔女と戦った時に腹を貫かれたよね」
QB「あの時…君はすさまじい激痛を感じただろう?」
さやか「ッ…!」ググッ
魔女の攻撃を受けた部分を押さえ、
恐怖の表情を浮かべる
QB「…あれでも痛みはセーブされてたんだよ?」
さやか「…え?」
QB「えーっと実際に腹に穴が開くとどれくらい痛いかっていうとね…」
さやか「!? や、やめ…」
ビキィッ!
563 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:16:29.20 ID:hvINNmim0
さやか「ぎっ!!?」
ドサッ
さやか「あっ、が…!?」
さやか「うぁぁぁああああああ!!!!」
想像を絶する痛みを受け、
気絶、覚醒を繰り返し、のた打ち回るさやか
QB「…どうだい?恐ろしいだろう?」
さやか「はぁっ…はぁっ…あっ、く…」
QB「さて…ワルプルギスの夜との戦いでは…」
QB「もしかすると君はこれくらいの痛みを何度も受けるかもね?」
さやか「ひっ…!!」
QB「…」
QB「それじゃ、明日はがんばりなよ」トテトテ
さやか「あ…ああ…あ…」
さやか「…」
564 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:17:01.36 ID:hvINNmim0
……………………………………
〜ワルプルギスの夜出現当日〜
「本日午前七時―――」
「突発的異常気象に伴う避難指示が発令されました」
「付近にお住まいの皆様は速やかに最寄りの避難所への移動をお願いします」
「繰り返します。こちらは――――」
全ての住人が消えた町
静まりかえる中、スピーカーから流れる避難指示が響き渡る
タッタッタッ…
杏子「よう、待たせちゃったな」
マミ「お待たせ」
ほむら「いえ…私達もさっき来たところよ」
さやか「…」
町の高台に四人の魔法少女達が集結する
565 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:17:55.47 ID:hvINNmim0
ほむら「ダイゴ達は…?」
マミ「あの人達とは避難所近くで別れたわ」
マミ「多分だけど…ここよりもっと離れた所で私達の戦いを見るんだと思う」
さやか「…」
杏子「しっかし…ワルプルギスが出てくる場所はもっと先に行ったとこだろ?」
杏子「わざわざこんな離れた場所で出待ちすること無いんじゃねーの?」
首を傾げた杏子がほむらを見つめる
ほむら「出現位置で待機していたらヤツが現れたと同時に狙い撃ちされる可能性があるわ」
ほむら「だから離れたこの位置から私が時間を停止させ、重火器で一気に攻撃する」
ほむら「ヤツが爆煙で視界を制限されているうちに接近するわ」
杏子「要するにコッソリ近づいて攻撃って感じか…まどろっこしい作戦だな」
マミ「少しでも安全性を高めるためなのよ?我慢なさい」
566 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:18:57.01 ID:hvINNmim0
ゴゴゴゴゴゴ…
ほむら「…お喋りはそこまで…来たわよ」
マミ「!!…あれが…」
杏子「…」
さやか「う…」
クスクスクス…
キャハハハハ…
アッハハハハハハ…
567 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:19:46.82 ID:hvINNmim0
暗雲が空を覆い
万国旗のようなものが張り巡らされ
その暗雲の向こうから
赤と白のドレスを身に纏った巨大な女性型の魔女が出現する
ワルプルギス『クスクスクス…』
魔女のドレスのスカートからはゆっくりと回転する不気味で巨大な歯車が顔を覗かせ
胴体はその歯車を上にして逆さまにぶら下がるようにして浮いていた
ワルプルギス『クッ…クックククキキキ…』
ワルプルギス『クヒヒヒヒヒヒヒ…』キュイン
568 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:20:33.82 ID:hvINNmim0
マミ「あれが…ワルプルギスの…夜…!!」
杏子「想像してたよりずっとデカイな…おい」
さやか「…」
キュインキュインキュイン
ワルプルギスの体が赤黒い色に輝き始める
ほむら「…!?」
杏子「おい、ほむら!さっそく時間停止して…」
ほむら「待って…!もう少し様子を…」
バシュシュシュン!
ドガァァァアアアアン!!
マミ「うっ!?」
杏子「おわっ!?」
さやか「!!!」
569 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:21:09.71 ID:hvINNmim0
ゴゴゴゴゴゴ…
杏子「…おいおい」
ほむら「…出現位置で待ち構えなくてよかったわね」
マミ「なんて威力…!」
出現地点だったビル街は
ワルプルギスが放った光線に吹き飛ばされ、見るも無残な風景と化していた
杏子「こりゃあほむらの判断が正しかったな!」
マミ「ええ…あそこにいたら私達は今頃致命傷を負っていたでしょうね…」
ほむら「…いえ」
ほむら「正直あれほどの攻撃が出来るとは思わなかったわ…」
さやか「…」
570 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:21:46.42 ID:hvINNmim0
マミ「…けど見たところあれを撃つには数秒の溜めが必要みたいね」シューン
杏子「よし…ほむら!今度こそ頼むぜ!」シューン
ほむら「わかってる…」
ほむら(今度こそ…決着を着ける!!)シューン
ソウルジェムを掲げ、変身する三人
さやか「…」
杏子「…さやか?」
さやか「…無理だよ」
571 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:22:17.65 ID:hvINNmim0
杏子「!? お前…」
ほむら「…」
マミ「…」
さやか「だ、だって…見たでしょ?今の…」
さやか「あんな滅茶苦茶なヤツに勝てるわけないよ…!」
肩を震わせ、俯きながら話し続ける
さやか「怖いんだ…」
さやか「戦うのが怖いんだよぉ!!」
ほむら「…」
ほむら(彼女…とうとう限界がきてしまったわね)
572 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:23:05.29 ID:hvINNmim0
さやか「あ、あたしは!」
さやか「ほむらみたいに凄い能力持ってるわけでもないし…!」
ほむら「…」
さやか「魔女とだって数えるくらいしか戦ったことない…!」
さやか「杏子みたいに戦闘経験が豊富なわけでも…ない」
杏子「さやか…」
さやか「そ…それに…」
さやか「マミさんみたいにベテランで勇敢な魔法少女でもないよ!!」
マミ「!…」
さやか「あたしには無理だよ…」
さやか「みんなみたいな勇気あたしには無いし!キュウべえに騙されなきゃ魔法少女なんかには…」
パシン!
573 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:24:19.21 ID:hvINNmim0
さやか「っ…!?」ペタン
マミ「…」
マミに頬を叩かれ、地面にへたり込むさやか
杏子「お、おいマミ…」
ほむら「…」スッ
杏子「!…」
駆け寄ろうとした杏子はほむらに腕で制止され、立ち止まる
マミ「美樹さん…見なさい」
マミ「これがそんなに勇敢な人間の手に見える?」
叩いたその手をさやかに見せつける
さやか「…あ」
さやか(マミさん…震えて…)
574 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:25:42.51 ID:hvINNmim0
マミ「…私だって怖い」
マミ「戦うのが…怖いわよ」
マミ「私があなた達の前で戦ったあの魔女…」
マミ「あの時アスカさんが来てくれなかったらどうなっていたか…とか」
マミ「ワルプルギスの夜と戦っても手も足も出なかったら…とか」
マミ「そんな事を考えたら…恐怖で震えが止まらない」
さやか「ま…マミさん、あたし…」
マミ「…でもね」
575 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:26:49.82 ID:hvINNmim0
真っ直ぐにさやかを見つめ
語りかける
マミ「その恐怖は自分自身で乗り越えていくしかないの…!」
マミ「恐れから逃げずに…真正面から向き合わなくちゃいけないのよ」
マミ「それが戦うってことだから…」
さやか「!!…」
マミ「…行きましょう、二人とも」タッ
ほむら「…美樹さやか」
ほむら「ここであなたが逃げ出そうと…私はあなたを責めたりはしない」
ほむら「ここから先は…あなたの自由よ」タッ
杏子「…」ポン
さやか「杏子…」
無言でさやかの肩に手を置く杏子
杏子「…行ってくる」タッ
さやかを残し、
三人の魔法少女はワルプルギスの夜へと立ち向かう
さやか「…」
576 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:27:27.78 ID:hvINNmim0
……………………………………
ほむら(…時間停止!)
カチン
ほむら「…さて」ジャキッ
時間を止め、盾から大量の重火器を取り出し
自分の周りに並べる
ほむら「…」
ドンドンドンドンドンッ!
ガチャッ ポイッ
その全てをワルプルギスへと放つ
ほむら「よし…停止解除…」
カチン
577 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:28:01.91 ID:hvINNmim0
ワルプルギス『きゃははははっ!??』
ズドドドドドドドッ!
停止解除と同時に空中で静止していた弾頭がワルプルギスに直撃し
大爆発を起こす
ほむら「…」
杏子「おぉ…随分と派手にやるなぁ」ジャキン
マミ「でもこれでヤツは視界が制限されるハズ…!」チャキ
ほむら「一気に接近する…行くわよ!!」ガチャ
それぞれの武器を構え、一気に跳躍する
杏子「おうっ!」
マミ「ええ!行きましょう!」
ダッ
578 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:28:50.61 ID:hvINNmim0
……………………………………
〜避難所〜
ガタガタガタ…
知久「…風、強くなってきたね」
詢子「…そうだね」
タツヤ「…」
避難所で身を寄せ合うまどか以外の鹿目家の三人
タツヤ「ねぇパパ…ねーちゃは…?」
詢子「!!」
タツヤ「ねーちゃ、いつ帰って来るの…?」
知久「…」
579 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:30:44.85 ID:hvINNmim0
詢子「知久…アタシ、もう一度探してくるよ」
詢子「まどかもここに避難してくるかもしれないし…」スッ
知久「駄目だ…!」ガシッ
立ち上がろうとした詢子の腕を掴む
詢子「いや、でも…!」
知久「外を見なよ!?…また風が強くなってきている…」
知久「それにここ何度も探し回っても見つからなかったんだ…」
知久「消防署に任せよう…下手に動かない方がいい」
詢子「っ…!!」
知久「…それに…もしかしたら別の避難所に行ってるかもしれないだろう…?」
詢子「…くぅ…ぅ…」
知久「…まずは君が落ちついて…」
詢子(まどか…アンタ何処で何やってんだよ…)
580 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:31:28.94 ID:hvINNmim0
……………………………………
ドカァァアアン… ガラガラガラ…
離れた場所でワルプルギスと戦う少女達を見つめる三人の影
我夢「…始まりましたね」
ダイゴ「うん…そうみたいだ」
アスカ「…」
アスカ「勝つ…あいつらは勝つんだ…!」ググッ
拳をきつく握り締め、魔法少女達の戦いを戦いを見つめる
ダイゴ「…信じて待とう…彼女達を」
我夢「ええ…」
581 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:32:23.21 ID:hvINNmim0
……………………………………
ドンドンッ ドカァアン
ほむら「…」ジャキ
ワルプルギス『きゃははは!!』
ドカン!
ワルプルギスの周囲を跳び回りながら、重火器で攻撃するほむら
杏子「うらぁあっ!!」
マミ「くっ…」
ほむらに続き、それぞれの武器で攻撃する二人
ドガガガガッ!
ワルプルギス『クスクスクス…』
582 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:33:09.45 ID:hvINNmim0
スタッ
杏子「ちっ…コイツほんとにダメージ受けてんのか?」
マミ「こっちの攻撃は確実にヒットしてるからダメージはある…と思うわ」
ほむら「…」
一旦ワルプルギスから飛び退き、距離を開ける三人
ほむら(…使うのを躊躇っている場合じゃなさそうね)
シュイン ジャキッ
左腕の腕の盾からディバイトランチャーを取り出し、構える
マミ「暁美さん!それは…」
ほむら「佐倉杏子…美樹さやかが戦えない以上私もヤツに接近して攻撃するわ」
杏子「大丈夫かよ?危ないんじゃねえの?」
ほむら「一人で行かせるわけにもいかないでしょう…行くわよ」
杏子「…マミ、援護頼む!」
マミ「任せて頂戴!」
583 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:33:54.20 ID:hvINNmim0
ワルプルギス『ひゃはっ!!』バシュシュッ
ドガガガッ
ほむら「く…ぁっ!」
杏子「おおっと…!」
光弾をほむらは盾で、杏子は槍で、それぞれ受け止める
ワルプルギス『きゃはは!』バシュシュッ
杏子「ッ…調子に…のんな!」ブンッ
ズバッ
ワルプルギス『ひひひ!』
杏子「ほむら、今だ!!」
ほむら「…!!」ガチャ
584 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:34:29.41 ID:hvINNmim0
バァン! ドガッ!
ワルプルギス『ひっ!!?』
ディバイトランチャーの魔法弾を受けたワルプルギスが
今までとは違う声を上げる
杏子「おっ!」
ほむら「!!…やった…効いてる!」
ダメージが通っていることを確信し、銃を握る手に力が入る
杏子「いける…いけるぜ!」
ほむら「ええ…!今度は連続で…」
ワルプルギス『きゃはっ!!』ブンッ
ギュン!
ワルプルギスの腕が伸び、二人に迫る
ほむら「!!」
杏子「やべ…!」
585 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:35:34.20 ID:hvINNmim0
シュルルル ガシィッ!
ワルプルギス『きっ!?』ギシッ…
ほむら「!…これは…」
二人の眼前まで迫ったワルプルギスの腕は
リボンの拘束魔法で縛られ、その動きを止める
マミ「間一髪…だったわね…」
杏子「マミ!悪い、助かった!」
ワルプルギス『あはははっ!!』ググッ
マミ「!!…なんて力…」
マミ「不味いわ!もう長くは持たない!」
586 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:36:16.76 ID:hvINNmim0
ほむら「!…全員で一ヶ所に攻撃を!」
杏子「よし!任せろ!」ダッ
ワルプルギス『ヒヒヒヒヒヒ…!!』ググッ
拘束と解くために腕の力をさらに強める
マミ「…させないっ!」
ジャキン
マミ「ティロ・フィナーレ!!」ドンッ
ドゴォォオオン!!
ワルプルギス『きひゃっ!?』
杏子「まだまだ…!続けていくぜっ!」ジャキッ
587 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:36:56.94 ID:hvINNmim0
ワルプルギス『!!?』
杏子「だぁぁぁあああああっ!!」
ドガガッ!
ワルプルギス『きゃははは!!』
杏子の魔力を帯びた槍の一撃がワルプルギスに直撃する
ほむら「あの位置を…!!」
ドババババァン!!
ワルプルギス『はひゃ…!!』
ゴウッ!
588 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:37:30.95 ID:hvINNmim0
ズドォオオオオォン… ガラガラガラ…
三人の一斉攻撃を受けたワルプルギスがビルに叩きつけられ
動きを止める
杏子「よし…!」
マミ「動きを自ら止めたわ!かなり弱ってる!」
ほむら「ええ…ダメージがあることはもう分かってる…!」
スチャ
ほむら「二人とも、今の攻撃でかなり魔力を使ったわ…」
ほむら「今の内にグリーフシードを使っておきなさい」ポイポイッ
杏子「サンキューほむら!」パシッ
マミ「ありがとう、使わせてもらうわ」パシッ
589 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:38:14.93 ID:hvINNmim0
シュゥウウ…
それぞれ自分のソウルジェムの穢れをグリーフシードで浄化し
態勢を整える
杏子「アイツはもう動かないのか…?」
マミ「分からないわ…消滅しない以上倒せてはいないみたいだけど」
ほむら「なら…ここで止めを…」
ジャキン
ディバイトランチャーを構えワルプルギスに狙いを定める
キュインキュインキュイン
ほむら「…?」
590 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:39:02.63 ID:hvINNmim0
カッ! バシュシュシュン!
ほむら「!! 避けてっ!」
杏子「な…!?あ、あの野郎!」
マミ「しまった…!間に合わない…!」
ドガァァァアアアアン!!!
瓦礫の中から薙ぎ払うように放たれたワルプルギスの光線が
町を、三人を吹き飛ばす
591 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:39:41.03 ID:hvINNmim0
……………………………………
ガラガラガラッ… ゴトン
杏子「っ…く…生きてるか?」
マミ「う…な、なんとか…直撃は免れたようね…」
ほむら「…やつは…何処に…!?」
崩れたビルの瓦礫から這い出る三人
ゴゴゴゴゴゴ…
ほむら「…!?」
592 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:40:24.17 ID:hvINNmim0
ワルプルギス『クヒヒヒヒヒ…アハハハハ…』
ゴゴゴゴゴゴ…
ほむら「あれは…いったい?」
杏子「なんだありゃ…?なにしてやがるんだ?」
マミ「逆さに…なった?」
ワルプルギス『クスクスクス…キキキキキキ…!』
逆さまだった人型の部分が引っくり返ったワルプルギスの夜が
さらに不気味な笑い声を上げ、宙に浮いていた
ほむら(なんのつもり…?今までの時間軸ではあんな行動は…)
593 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:41:26.33 ID:hvINNmim0
ワルプルギス『ヒャァァアアアアアッハハハハハ!!!』
バシュシュシュッ! ゴオオオ
ほむら「な!!?」
マミ「うっ!?」
杏子「は、速いっ!!」
ドガガガァン…
先程までのゆっくりとした動きとは違い
暴風の様なスピードで光弾をばら撒きながら暴れ回る
594 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:42:01.22 ID:hvINNmim0
ワルプルギス『ヒャヒャヒャヒャヒャァ!!!』
ドカンドカンドカン!
杏子「ぐっ…!あぁああ!!」
マミ「速すぎる…!狙いがつかない!!」
ほむら「ちっ…!」
ほむら(さっきまでのは…遊びだったとでも言うの!?)
ワルプルギス『アハハハハハハハ!!』
ゴォオオオオォ…
595 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:42:58.81 ID:hvINNmim0
……………………………………
ダイゴ「あれが…あの魔女の全力…!」
我夢「不味いですよ!…あのままじゃあ…」
アスカ「ぐぐ…くっそぉ…!」
グググッ…
ポタッ…ポタポタ…
強く握り締めたアスカの拳から
血が一滴…また一滴と流れ落ちていた
596 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:43:58.14 ID:hvINNmim0
……………………………………
杏子「!…おい、あいつ逃げてくぞ!」
光弾をばら撒きながら飛び去るワルプルギスを指差し、杏子が叫ぶ
ほむら「違う…ヤツはもう私達には目もくれない」
ほむら「今のヤツの攻撃で敵ではないと判断されたのかもしれないわ…」
杏子「く…ちくしょう!」
マミ「…!」
マミ「不味いわ!あいつが飛び去った方向!」
杏子「何が!?」
マミ「あっちにはファイターで狙撃するためのポイントがあったはず!」
マミ「あそこを破壊されたら…安定にファイターを設置できる場所は無いわ!」
ワルプルギスが向かった方角にある廃ビル、その屋上
他の建物よりもやや背が高く、安定して狙える場所だった
597 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:44:38.59 ID:hvINNmim0
杏子「へっ!元々あっちに誘き出すつもりだったんだ!」
杏子「かえって好都合だぜ!」
ほむら「…だけど不味いことには変わりないわ!急ぎましょう!」
マミ「破壊されたら元も子もないしね…!」
ダッ!
ワルプルギスが飛び去った方向へ駆け出す三人
ヒュン!
杏子「…!!」ガキィン!
598 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:45:21.14 ID:hvINNmim0
マミ「佐倉さんっ!?」
ほむら「…!」
杏子「なっ…こ、こいつらは…!!」ガギギ…
突然飛んで来た攻撃を槍で受け止める
使い魔(杏子)『へへ…』ググッ
使い魔(さやか)『ヒヒヒ…!』
使い魔(マミ)『クスクス…』
杏子「あ、アタシ達じゃねーか…!」
マミ「これは…使い魔?」
ほむら「私以外の魔法少女の姿を…コピーしているとでも言うの…!?」
599 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:46:20.41 ID:hvINNmim0
……………………………………
さやか「…」
地面にへたり込んだまま、うな垂れているさやか
さやか「…」
さやか「…」
さやか「…」スッ
さやか「…すぅ……」
さやか「……はぁっ…」
さやか「あたしは…」バッ
顔を上げて大きく深呼吸し、立ち上がる
さやか「あたしは…!!」
600 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:46:59.72 ID:hvINNmim0
……………………………………
使い魔(杏子)『ハハハッ!』ブンッ
杏子「くっそ…!こいつらっ!」ガキン
ほむら「こんな時に…!!」スッ
盾の砂時計に手を伸ばす
マミ「暁美さん、ここで無駄に消耗してはだめよ!」
ほむら「巴マミ…!けど…!」ピクッ
ガキンッ!
杏子「そうだぜほむら!」キィン
杏子「アイツの動きを確実に捉えられるのはアンタの能力だけだ!」
マミ「だから先に行ってヤツを止めて!」
バンバンッ!
杏子「こいつらの相手はアタシ達がやる!!」
601 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:47:30.83 ID:hvINNmim0
ほむら「…!!」
ほむら「頼んだわよ…二人とも!」
ダッ
使い魔の相手を任せ、ワルプルギスを追う
使い魔(杏子)『アッハハ!』ダッ
使い魔(さやか)『ヒヒッ!!』ダッ
杏子「行かせるか!」ブンッ
使い魔(マミ)『…』
バァン!
使い魔(マミ)『グッ!?』
マミ「邪魔は…させないわよ!」
602 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:48:25.21 ID:hvINNmim0
ガキィン!
使い魔(杏子)『キヒヒヒッ!!』
杏子「こいつっ!こっちと同じ動きで攻撃してきやがる!」
使い魔(マミ)『…』チャキ
バンバンッ!
杏子「うっ、ぐっ!?」
無防備な杏子の背中に銃弾が撃ち込まれる
マミ「佐倉さん!」
使い魔(さやか)『アハハハハ!』ヒュッ
スパッ!
マミ「!!…この…!」ブンッ
603 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:49:04.37 ID:hvINNmim0
使い魔(さやか)『キャハハ!』サッ
マミ「!…速い…」
マミが使い魔を殴り倒すために振り下ろされたマスケット銃はむなしく空を切り
逆に大きな隙を作ることとなった
使い魔(さやか)『アッハハハ!!』
ドガッ!
マミ「くっ!…う、あ!!」ドシャ
使い魔の一撃に吹き飛ばされるマミ
杏子「マミ!…くっそ!」
ダッ
604 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:49:41.42 ID:hvINNmim0
使い魔(杏子)『キヒャッ!』スタッ
杏子「!」
マミの元へ駆け出した杏子の前に使い魔が立ち塞がる
チャキッ
杏子「どけぇえええーーっ!!」
使い魔(杏子)『ヒィイイヤッ!!』チャキッ
ダダダッ
二人が武器を構え、同じ動きでお互いを狙う
杏子「…」ニヤ
605 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:50:33.88 ID:hvINNmim0
ガシャガシャガシャン!
使い魔(杏子)『ギッ!!?』
ギシッ!
杏子「多節槍ってやつだぜ…こいつはな」
杏子の槍が変形し、鎖部分が使い魔の首に巻き付く
杏子「動きは真似出来ても武器は真似出来なかったみてーだな!」
使い魔(杏子)『ギ…カハッ…!』ギシギシッ
杏子「そぉぉおおらっ!!」グンッ
ブチィッ!!
使い魔(杏子)『!!!』
606 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:51:20.62 ID:hvINNmim0
変形した槍を一気に引く杏子
使い魔の首に巻き付いた鎖部分はより強力に巻き付き、そのまま首を引き千切る
使い魔(杏子)『…』ブシューッ
シュゥゥウウ…
どす黒い血を噴き出し、消滅する使い魔
杏子「うえ…偽物でも自分の死ぬ姿を見るってのは…気分良いもんじゃねえな…」チャキッ
ダッ
杏子「だが仕留めた!まってろマミ!」
607 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:51:55.28 ID:hvINNmim0
杏子「てめー!そこどけっ!」ヒュン
使い魔(さやか)『!』
ダダダッ
杏子「大丈夫かマミ!?」
マミに駆け寄る杏子
マミ「ごめんなさい…!もう大丈夫!」
杏子「よし…一匹は仕留めた!後はアイツと…」
シュルルルッ
マミ「!! あ、危ない!」
杏子「げっ!?」
608 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:52:27.02 ID:hvINNmim0
ガシィッ!
マミ「うあっ!?」
杏子「しまった…!!」
ギシギシギシッ…
使い魔(マミ)『クスクス…』
使い魔のリボンで拘束され、動きを完全に封じられる二人
使い魔(さやか)『アハァ…!!』チャキッ
使い魔(マミ)『クスクスクス…ヒッヒヒ…!』チャキッ
杏子「!!…やばいぞ…おい!」
マミ「う、動けないっ…!」ギシッ…
609 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:52:56.17 ID:hvINNmim0
使い魔(マミ)『ク…ヒヒヒヒ…!』
使い魔(さやか)『アハッ!』
タッタッタッ
武器を持った使い魔達が動けない二人に迫る
マミ「反撃も出来ない…このままじゃ!」
杏子「くそ!こんなところで…!」
610 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:53:29.39 ID:hvINNmim0
ズババッ!
使い魔(マミ)『グギャアアッ!!?』
シュゥゥウウ…
杏子「あ…!?」
マミ「あなたは…!」
使い魔が倒されたことにより、リボンの拘束が消滅する
使い魔(さやか)「…!?」
スタッ
さやか「…」
611 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:54:08.16 ID:hvINNmim0
杏子「さやかーー!!」
マミ「美樹さん…!」
駆けつけた仲間に歓喜の声を上げる
さやか「ごめん!二人とも!」
杏子「へへ…!」
杏子「…まぁアタシは来るって分かってたけどな!」
マミ「美樹さん…ありがとう、助かったわ」
さやか「マミさん、あたしもう恐怖から逃げません!」
さやか「戦います!!」
マミ「…ええ!」
612 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:54:37.77 ID:hvINNmim0
使い魔(さやか)『クゥウウウ…!』
杏子「さぁ〜て…」ジャキッ
さやか「行きましょーか!!」ジャキッ
シュルルルルッ
使い魔(さやか)『!?』
マミ「動きを止めたわ!二人とも!」
杏子「さやか!遅れんなよ!」
さやか「そっちこそ!」
ダッ
さやか・杏子「「たぁぁあああっっ!!」」
613 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:55:09.74 ID:hvINNmim0
ズバン!!
使い魔(さやか)『!!!』
シュゥゥウウ…
マミの魔法で動きを止めた使い魔はさやかと杏子の同時攻撃を受け、消滅する
さやか「いっちょあがり!」
杏子「あとはワルプルギスだけだ!」
マミ「急ぎましょう!!」
614 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:55:36.88 ID:hvINNmim0
……………………………………
ゴゴゴゴゴゴ…
ワルプルギス『ヒャハハハッ!!』バシュン!
ほむら「!!」カチン
カチン ドカァアアアン!
ほむら「危なかった…!あれに当たれば…」
ザザッ
杏子「まだ無事みたいだな!」
マミ「暁美さん!来たわよ!」
さやか「ほむら!」
ほむらの元へ集結する三人
ほむら「あれは…」
ほむら「美樹さやか!来てくれたのね…!」
615 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:56:04.37 ID:hvINNmim0
杏子「よーし、四人全員が揃ったんだ!やろうぜ!」
マミ「この位置から狙うわ!」
ほむら「やつに止めを刺す…!」
さやか「やれる…やってみせる!!」
ダッ!
マミをその場に残し、三人が大きく跳躍する
616 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:56:31.24 ID:hvINNmim0
マミ「…」
グググッ
マミ(銃の形をイメージ…)
マミ(今の私なら…作り出せる…)
マミ(メモリーディスプレイの記録で見た…あの銃を…)
シュゥゥウウ
マミ「できた…!」
マミ「メテオールショット…!」グッ
二丁のメテオールショットを作り出し、両手に持つ
マミ「さぁ…!これは外せないわよ!」
銃に魔力を溜め始める
617 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:57:05.39 ID:hvINNmim0
……………………………………
さやか「たぁぁあああ!!」
杏子「うぉぉおおお!!」
ガキンッ!
ワルプルギス『アーーーッハハハハハ!!!』
さやか「くっ!!」
杏子「速すぎてロクに攻撃できねぇ…!」
ワルプルギスに弾き飛ばされる二人
ワルプルギス『ヒャァアアッ!!』グンッ
618 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:57:35.15 ID:hvINNmim0
ドガッ!!
さやか「うわぁあっ!!」
ドゴォオオン…
ワルプルギスの腕に薙ぎ払われ、ビルに叩きつけられるさやか
杏子「さやか!…この野郎!」
ワルプルギス『キャハハハハハ!!!』
619 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:58:03.19 ID:hvINNmim0
ほむら(時間停止…!)カチン
ジャキッ
ほむら「…」
ディバイトランチャーを構える
ほむら(ありったけの魔力を込めて…!!)
バァン!!
ほむら(停止解除!)カチン
620 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 00:58:31.57 ID:hvINNmim0
ドグシャッ!
ワルプルギス『グヒャァアアア!!?』
ほむらの放った強力な魔法弾はワルプルギスの顔面に直撃する
ほむら「杏子!ヤツの動きが止まったわ!」
ほむら「一気に仕掛けなさい!!」
杏子「!…よっし!!」ダッ
621 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 01:00:41.07 ID:hvINNmim0
杏子「いくぜぇー…!」
シュゥゥウウ…
杏子の槍の先端に魔力が集束する
杏子「はっ!」ダッ
グググググッ
宙に跳び上がり、弓なりに大きく身を反らす
杏子「でぇぇえええやぁあああああ!!!」
ブンッ!!
622 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 01:01:19.51 ID:hvINNmim0
ドゴォォォオオオン!!
ワルプルギス『ギッ!!アアアア!!!』
ワルプルギスの下半身の巨大な歯車に、杏子が投げた魔力を帯びた槍が突き刺さる
ゆっくりと回転していた歯車は、槍が食い込み、その回転を止める
ワルプルギス『グッ!?キ…キャハハ!!』ガガガ…
杏子「効いてるぞ!!」
杏子「ほむら!あの槍に撃ち込んでやれ!」
ほむら「ええ…!」ジャキッ
バンバンバンッ!
623 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 01:01:54.16 ID:hvINNmim0
ワルプルギス『キィィヤハハハハ!!?』
バキバキバキッ
ほむらの魔法弾が杏子の槍を杭打ちの要領で深く打ち込む
ドゴォオオオン… ガラガラガラ…
暴れ回るワルプルギスが落下し、
ビルに墜落する
杏子「やったぜ…!」
ほむら「よし…このままあのポイントへ」
624 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 01:02:35.78 ID:hvINNmim0
ワルプルギス『アヒャヒャヒャヒャ!!アーーッハハハハハ!!』
バシュシュシュッ!
ほむら「!?…なにを…」
ビルに突っ込んだワルプルギスが滅茶苦茶な方向に大量の光弾を発射する
杏子「なんだ!?最後の悪あがきか!?」
ヒュゥゥゥゥウウン
ほむら「…!」
ほむら「…違う!!ヤツにはこっちの作戦が…」
杏子「!…あっちは…」
ほむら「マミ!狙われているわよ!!」
625 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 01:03:11.13 ID:hvINNmim0
マミ「…え?」
あらぬ方向へ飛んでいったはずの光弾が向きを変え
その全てがマミへと向かう
ほむら「避けて!!」
杏子「マミから離れすぎた…!この位置からじゃ間に合わねえ!!」ダッ
ワルプルギス『キヒャハハハ…!!』
マミ(ここで避けたら…ありったけ溜めた銃の魔力が散らばってしまう!)
マミ(あの光弾が着弾するまでに撃つしか…!!)
スタッ
さやか「ま、マミさんっ!!」
626 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 01:07:06.98 ID:hvINNmim0
大量の光弾とマミの間にさやかが割り込む
マミ「美樹さん!?離れなさい!!」
さやか「嫌です!マミさんはヤツから目を離さないで!!」チャキッ
剣を握りしめ、構える
マミ「なにをする気なの!?あれだけの数が当たればタダでは…!!」
さやか「怖いけど…怖いけどやりますっ!!」
さやか「あたしは…もう恐怖から逃げない!」
さやか「それが戦うってことだから!!」
マミ「!!」
ゴォオオオ…
627 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 01:07:57.66 ID:hvINNmim0
さやか「だぁぁあああああああっっ!!!」ブンッ
バシュゥゥウウ!
マミ「!?…これは…!」
大量の光弾を剣で受け止める
さやか「うっ…ぁあああああっ!!」
さやか「こ・ん・の・ぉぉぉおおおおおおお!!!!」
バシュゥゥウウン!!
マミ「!!!」
628 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 01:08:35.57 ID:hvINNmim0
受け止めた光弾のエネルギーを剣に溜め、
ワルプルギスに向けて放出する
ワルプルギス『!!?…キャアヒャァアアアア!!』
ドガガガッ!!
ほむら「すごい…!あんな業を!」
さやか「…くっ…あ…」ガクッ
バキィン!
砕け散った剣を落とし、膝をつく
剣を握っていたさやかの手の手袋は焼け焦げ、跡形も無くなっていた
629 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 01:09:03.95 ID:hvINNmim0
シュゥウン!
マミ「!! そんな…まだ来るの!?」
さやか「…!」
返し切れなかった光弾が再び向きを変え、二人に迫る
ググッ…
さやか「まだまだっ…!!」バッ
マミ「美樹さんっ!もういいから離れて!」
剣を生成が間に合わないさやかがその身を盾にする
マミ「なっ…!?やめて!」
630 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 01:09:49.46 ID:hvINNmim0
ズバッ ドカァアン!
マミ「!!」
さやか「あ……き、杏子…!」
杏子「…さやか…やるじゃん」
間一髪のところで杏子の槍が光弾を叩き斬る
さやか「はは…は…ありがと…」フラッ
ガシッ
杏子「おおっと!」
631 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 01:10:44.11 ID:hvINNmim0
ダッ!
杏子「マミ、ほむら!トリはアンタ達だ!上手くやれよーっ!!」
さやかを抱え、その場から離れる杏子
マミ「…ええ!」ジャキッ
ほむら「これで決着をつける…!」スタッ
シュゥウン
狙撃ポイントに着き、ファイターを設置するほむら
両手のメテオールショットに魔力を溜め終えるマミ
632 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 01:11:10.09 ID:hvINNmim0
ほむら「この向きなら当てれる…!!」カチッ
ほむら「スペシウム弾頭弾…!」
バシュシュシュン!!
ほむらが右手の装置のスイッチを押すと同時に六発のミサイルが放たれる
ワルプルギス『!!!?』
ほむら「マミ!今よ!!」
マミ「…!」チャキッ
マミ「キャプチャーキューブ!!」
パシュゥン!
633 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 01:11:55.91 ID:hvINNmim0
ワルプルギス『ハヒャッ!!?』
パシィィン!
スペシウム弾頭弾が着弾した瞬間
メテオールショットから放たれた多数の光線が一直線に進み
それが立方体型のバリアーを形成する
ドガァァァアアアアアン!!!
ワルプルギス『アアアアヒャァアアア!!』
バリアーはワルプルギスを爆発の衝撃から隔離し、
逃げ場を失った破壊のエネルギーが増幅しワルプルギスに襲いかかる
634 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 01:12:47.39 ID:hvINNmim0
ワルプルギス『ヒャ…ヒャハッ…!!』
バキバキバキッ
ワルプルギス『アァァアアアアッハハハハハ!!!キャーハハハハ!!!』
ワルプルギス『ハァァァァアアギャアアアッハハハハハ!!!!!』
シュゥゥウウウン… パンッ
弾けるような音を立て
ワルプルギスはバリアーと共に完全に消滅する
635 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 01:13:34.65 ID:hvINNmim0
シュォォォオオオ…
ほむら「……勝っ…た」
マミ「…ふぅっ……」
シューン
変身を解除し、息をつくほむらとマミ
杏子「終わった…な!」
さやか「やっ…たぁぁあああ!!」
杏子とさやかも変身を解除し、喜びを分かち合う
636 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 01:14:02.61 ID:hvINNmim0
……………………………………
ダイゴ「…!!」
我夢「ワルプルギスが…消え去った!」
アスカ「よっしゃぁあああ!!!」
ワルプルギスの消滅を確認し、歓喜の声を上げる三人
637 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 01:14:40.15 ID:hvINNmim0
アスカ「こうしちゃいられねぇ!」
アスカ「早くあいつらを迎えに行こう!」
我夢「ええ!行きましょう、ダイゴさんも!」
駆け出そうとする二人
ダイゴ「ああ…!彼女達は勝ったんだ!」
ダイゴ「本当によかった…」
タッタッタッ
638 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 01:15:08.33 ID:hvINNmim0
……………………………………
マミ「さぁ…帰りましょう?」
ほむら「ええ…あの三人も心配してるでしょうからね…」
杏子「今回ばっかりはコンビネーションの勝利だな!」
さやか「なんか不思議だね…あたし達が一緒に戦ってるってさ」
ほむら「…そうね」
肩を並べてその場から立ち去ろうとする四人
ほむら「…!」ピクッ
ザッ
639 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 01:15:38.75 ID:hvINNmim0
突然立ち止まり、表情を険しくするほむら
マミ「暁美さん…?」
杏子「お…?どうしたほむら?」
さやか「んー?」
QB「やぁ…まさかウルトラマン達の力を借りずに勝つとはね…」トテトテ
ほむら「インキュベーター…!!」
640 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 01:24:31.76 ID:hvINNmim0
〜次回予告〜
……………………………………
QB『君達に許される唯一の行為は』
QB『これから見せる僕の新しい力に恐怖し』
QB『絶望することだけだ』
……………………………………
さやか「杏子ぉぉおおおっ!!」
マミ「この…タイミングでっ…ソウルジェム…が…!」
ほむら「まどかを…返して…」
……………………………………
アスカ「あいつらは今…自分に出来ることを精一杯やってる…!」
我夢「僕達も…やるべきことをやるんだ!」
……………………………………
ダイゴ「そんな運命なんて…変えればいい」
……………………………………
???『鹿目さん…』
???『いえ……まどか…』
まどか「…ほむら…ちゃん…?」
641 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/11(月) 01:25:51.86 ID:hvINNmim0
今日はこれで終わりです
結局こんな時間での投下になってしまったい
642 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/11(月) 01:27:51.18 ID:c5ZDUbZ5o
乙〜 いよいよクライマックスか。はたして、まどかやウルトラマン達に出番はあるのか!?次回も期待。
643 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/07/11(月) 01:33:22.48 ID:u4Ct/gxio
乙まど
ギリギリまで頑張って、ギリギリまで踏ん張った
これで駄目なら巨人さん達にご出陣願うしかあるまいて
644 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(京都府)
[sage]:2011/07/11(月) 01:54:01.45 ID:5298dEZGo
乙
ワルプルギス戦めちゃくちゃ燃えた!本当よかった!
予告wイレギュラー達の活躍が…?また次回楽しみだ
645 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/11(月) 02:07:17.52 ID:pMT4buiSO
追い付いた 乙!
ヤプールがなんかたくらんでそうだな…
646 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/07/11(月) 08:08:10.46 ID:ZFlTH7RBo
お疲れ様でした。
647 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(奈良県)
[sage]:2011/07/11(月) 18:59:22.56 ID:qY3ZqsRfo
いかにもウルトラマン的な良い話だな
感動した!
648 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(兵庫県)
[sage]:2011/07/11(月) 20:17:32.61 ID:zNgttOpt0
乙! 熱いワルプルギス戦ごちです!
ヤプールもそうだがQBも何やら腹に一物持ってるふうなんだよな〜…。
あと冒頭から伏線になってるまどかのアクセサリーの正体も気になる…。
続きを楽しみにしとります。
649 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西・北陸)
:2011/07/11(月) 20:39:51.15 ID:m0VOpLUAO
乙だぜ
ヤプールとQB…お互いに腹黒いもの同士だから、どう仲間割れするのか楽しみだわ
650 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/11(月) 21:53:08.38 ID:01+YRrOio
乙まみ
ヤプールのもしもの時の保険とは…
651 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北陸地方)
[sage]:2011/07/11(月) 21:55:40.66 ID:jwHsdKLVo
アフラック
652 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/11(月) 22:06:18.59 ID:nPOhhz65o
>マミ(私は…あんな人達を守るために…)
この辺の台詞から
「素直に言うがいい。人間たちに失望した、と」
とつなげるのかな
しかし今回は熱かった
クラーコフ、浮上せずを久々に観直しちゃったよ
653 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:28:57.22 ID:B69pS99z0
再開します
終わりが見えてきた
654 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:29:31.09 ID:B69pS99z0
QB「…」
杏子「!…この野郎、人が良い気分の時に現れやがって…」チャキ
さやか「…丁度良いじゃん、こいつには聞きたい事いっぱいあるし」チャキ
ほむら「ワルプルギスの夜という脅威は去った…あとはあなた達だけね」ジャキッ
武器を構え、キュウべえを睨みつける三人
マミ「ちょ、ちょっと待って!そんな脅すようなことせずに…」
ほむら「…甘いわね、マミ」
ほむら「あなたはキュウべえと一番長く一緒に過ごしていたようだけど…」
杏子「そいつが何か企んでんのは分かってんだ!」
さやか「脅しが効くような相手とは思えないけど…無理やりにでも吐かせてやる!」
655 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:30:09.27 ID:B69pS99z0
ほむら「さぁインキュベーター…答えてもらうわよ」
ほむら「あなた達の目的が宇宙の延命だということ…らしいけど」
ほむら「あれは本当なの…?」
QB「…」
ほむらの質問に答えず、
あらぬ方向を見つめて動かないキュウべえ
さやか「答えたくないってか!?」
ほむら「正直言って…今のあなたはこれまで私が別の時間軸で接触してきたインキュベーターとは違う」
ほむら「執拗に契約を持ちかけてくることはあったけど…まどかを連れ去るなんて強行策は初めてよ」
QB「…」
杏子「だんまりかよ、おい」
さやか「まどかを返してよ!」
マミ「キュウべえ…お願い、鹿目さん達を返して?」
ほむら「あなたに出来ないのならあの黒服に頼むわ…アイツを出しなさい」
ほむら「まどか達を連れ去ったあの能力はアイツの物なんでしょう?」
656 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:30:38.44 ID:B69pS99z0
杏子「…なんとか言えよ!」
QB「…うん」
さやか「…!」
マミ「…」
ほむら「…インキュベーター…あなたは…」
QB「うん…そう…」
QB「そうだよ。予想は外れたみたいだ」
QB「ああ。やっぱりそうなるだろうね」
ほむら「!?」
さやか「え…え?」
マミ「キュウべえ?」
杏子「こいつ…誰と話してるんだ…?」
657 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:31:05.31 ID:B69pS99z0
QB「…そうかい」
QB「たしかに三人のウルトラマンのデータを取れなかったのは残念だけど」
QB「彼女達を残しておくのは…確かにね…」
QB「わかった。命令が出たのならそうしよう」
QB「それじゃ」
キュウべえが四人に向き直る
QB「待たせちゃったね」
ほむら「…今誰と話していたの!?」
杏子「お前また何か企んでんのか!!」
QB「いや…はっきり言って君達は先の戦いで全滅すると思っていた」
QB「大したものだよ!」
マミ「っ…!」
さやか「マミさん…」
658 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:31:39.46 ID:B69pS99z0
ほむら「…もういい…話が噛み合わない」チャキッ
銃を構え、キュウべえを睨みつけるほむら
ほむら「あなたが知っていることを洗い浚い全部教えなさい」
QB「…今から排除される君達にそんな事を教える必要は無いみたいだよ」
さやか「な…!?」
杏子「…やるってのかい?」
マミ「そんな…」
咄嗟に身構える四人
ほむら「本性を現したってことね…」
659 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:32:22.21 ID:B69pS99z0
QB「本星からの命令が出た以上そうするしかない」
杏子「…アンタ本気かい?一匹でこの人数に…」
ほむら「あなたが戦う術を持っているとは思えないのだけれど?」
QB「そう、今まではね」
QB「だが異次元人ヤプールの力を借りて…僕自身はとてつもない力を手に入れた」
QB「これを使ってしまえば…君達が全滅するまで暴れまわることになる」
ほむら「ヤプール?…それがあの黒服の…?」
シュゥゥゥウウン…
さやか「…なんの音?」
マミ「…!」
マミ「暁美さん!上!!」
660 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:33:00.21 ID:B69pS99z0
ほむら「…!?」
上空からキュウべえのいる場所へ巨大な赤い球体が落下してくる
杏子「退がれ!!」
ガシッ
ほむら「うっ…!」
ほむらの腕を掴み、後ろへ飛び退く杏子
マミ「美樹さん!!」
さやか「わぁああっ!?」
ドゴォォォオオオン!
661 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:33:31.27 ID:B69pS99z0
……………………………………
ドゴォォォオオオン ズゴゴゴゴ…
アスカ「うおっ!?」
我夢「なんだ…!?あの光は…!」
ダイゴ「あの位置には…みんなが…!」
球体の落下による衝撃波でよろめく三人
ゴゴゴゴ…
アスカ「…!!」
我夢「!…あれ…は…?」
ダイゴ「…怪獣?」
662 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:34:31.22 ID:B69pS99z0
……………………………………
さやか「なん…だよ…なんだよコレぇ…!」
マミ「キュウべえ…!?それは…」
ほむら「…魔女?…違うわね…」
杏子「おいおい…こんな隠し玉が…」
ガラガラガラ…
四人の目の前にワルプルギスの夜以上の巨大な影が立ち塞がる
QB『…すごい…ね…これは…』
QB『ヤプールの怨念が体の中から溢れ出してくるようだよ…!!』
QB『ふふ…ふふふふ…』
杏子「でっ…けぇ…」
ほむら「…?」
ほむら(インキュベーターが…笑った…?)
663 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:35:01.05 ID:B69pS99z0
杏子「おい!あれ見ろ!」
さやか「うっ…!?」
杏子が指差した先、
怪獣の額にある赤い結晶体にキュウべえがその半身を同化させていた
QB『こんなもので驚いてもらっちゃ困るよ』
バキバキバキッ!ゴキッ…
QB『まだまだ変わるよ…!!素晴らしいね…!』
ドゴゴゴゴゴ…
周辺の建物を押し潰し、怪物はその大きさを増していく
巨大な下半身の側面から新たに足が二本生え、昆虫を思わせる姿へと変貌し、
黄金色の上半身からは大小さまざまな大きさの不気味に蠢く触手が飛び出す
さやか「こんな…こんなのって…!」
杏子「なんだ……何なんだよその姿は!!」
QB『…ウルトラキラーザウルス・ネオ…』
QB『ウルトラマン抹殺の為の力を…君達から手に入れたエネルギーで少しばかり強化した』
664 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:35:34.33 ID:B69pS99z0
マミ「キュウべえ…どうして…」
QB『マミ…君には随分世話になったけど…』
QB『君達を消すことはもう決定されてしまったんだ』
QB『運が悪かったと思って…死んでよ』
ほむら「…ここまできて…!」
杏子「ふ…ふざけんな!そんなワケわかんねー理由で…!!」
QB『君達に許される唯一の行為は』
QB『これから見せる僕の新しい力に恐怖し』
QB『絶望することだけだ』
グオッ
665 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:36:03.07 ID:B69pS99z0
巨大な足を上げ
四人に向かって振り下ろす
さやか「き、来たっ!!」
マミ「…」
ほむら「!? マミ!何をしているの!?」
Uキラーザウルスの姿を見上げたまま、呆然と立ち尽くすマミ
さやか「マミさんっ!!」
杏子「ッ…!!」
ガシャン!
ドゴォォオオオオォン!!
666 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:36:39.78 ID:B69pS99z0
ガガガガッ!
QB『おや』
杏子「ぐっ…おあああ…!!」
さやか「!! 杏子!」
振り下ろされた足を障壁で受け止める杏子
杏子「ボサッとしてんじゃ…ねぇっ…ぞ!!」グググッ
マミ「あ…!さ、佐倉さん!!」
杏子「こいつはっ…アタシ達を殺しにきてんだ!!」
杏子「油断してたら……死ぬぞ!!」
マミ「!…」
ほむら「障壁が砕けるわ!」
バキン!!
667 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:37:25.26 ID:B69pS99z0
……………………………………
ヤプール「始まったか」
???「そうみたいだ。君はどうなると思う?」
ヤプール「…魔法少女だけであれを倒すことは不可能だ」
???「だろうね…剣や銃でどうにか出来るようには思えないし」
???「どちらにしろ…地球へ向かわせたあの個体は…」
668 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:38:29.33 ID:B69pS99z0
???「鹿目まどかはどうなったんだい?」
ヤプール「まだあの空間にいる。ソウルジェムにも少しづつ穢れが溜まっているようだ」
???「彼女があの空間で魔女化するのも時間の問題かな」
ヤプール「…さて」
ヤプール「どうだろうな?」
???「早いとこ魔女化して欲しいんだけどね。大したエネルギーを持ってるわけでもないし」
???「まぁ今となってはどっちに転んでも…」
ヤプール「…なら絶望させて止めを刺すとするか」
ヤプール「終わりだ、鹿目まどか」
ヤプールの目が怪しく輝き、空間が歪む
669 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:39:09.88 ID:B69pS99z0
……………………………………
バババババッ
ほむら「く…!」
マミ「これならっ!!」
重火器の一斉射撃がUキラーザウルスの上半身に直撃し、
辺り一面が爆煙に包まれる
Uキラー「グルルルルル…」ズンッ
QB『無駄だというのが解らないのかな?』
二人の魔法少女の攻撃をものともせずに、爆煙の向こうからその巨体を現す
ほむら「!…駄目…」
マミ「止まらない…っ!!」
670 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:40:01.47 ID:B69pS99z0
ダンッ
杏子「うぉぉおおおおおっ!!」
さやか「このぉぉおおお!!」
ドガガッ
QB『…なんだいそれは?』
杏子とさやかが同時に足に斬りかかる
しかし、黒く硬化した外殻に難無く受け止められてしまう
杏子「ちぃっ!!」
さやか「う…ぅっ!ビクともしないっ!!」
671 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:40:34.41 ID:B69pS99z0
QB『そろそろ反撃するよ!』
Uキラー「グァオオオオオオオオオオオオ!!!」
ヒュヒュン!
杏子「な…ッぐうっ!?」ドガッ
さやか「うっ…くあぁ!!」ドゴッ
防御が間に合わず、無数の触手に弾き飛ばされ、ビルに叩きつけられる
ドシャッ…
ほむら「さやか!杏子!」
さやか「うぅ…」
杏子「ぐっ…一発当たっただけで…バラバラになりそうだ…」
マミ「待ってて!今治療を…」
672 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:41:06.66 ID:B69pS99z0
QB『ほらほら休んでる暇なんてないよ!』
Uキラー「グガァァアアアア!!」
バシュシュシュン!
背中の大量の棘が生体ミサイルとなり、四人の上に降り注ぐ
杏子「なっ…!!?」
さやか「避け切れない…!」
ほむら「!…」
ほむら「マミ!こっちに!」ガシッ
マミ「え!?ちょ、ちょっと…」
カチン
673 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:42:03.63 ID:B69pS99z0
生体ミサイルが空中で静止し、
同じくUキラーザウルスもその動きを止める
マミ「!?…止まってる…?」
ほむら「私の能力よ…私達以外の時間は今は停止している」
ほむら「あなたも私に触れている限りは止まった時の中を動けるから…」
チャキ
マミに体を密着させた状態で銃を構える
ほむら「この間にミサイルを撃ち落とす…離れないで!」
マミ「!…そういうことね…わかったわ!!」チャキ
674 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:43:13.02 ID:B69pS99z0
ババババッ
ほむら「…」
マミ「よし…!」
バンバンバンバンッ
マミ「…!」
ほむら(これは…!)
ミサイルへ銃を撃ち続ける
しかしその数は二人の予想を遥かに上回っていた
ほむら「うっ…くっ…!!」ガクッ
マミ「暁美さん!?」
ほむら(迎撃が間に合わない…っ!)
ほむら「マミ…もう限界よ…時間停止が…!」
マミ「え!?」
カチン
マミ「!!?」
675 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:43:43.26 ID:B69pS99z0
ドカァァアアン
QB『!!…』
杏子「な、何だ…!?」
さやか「ミサイルが…」
シュゥウウウウン…
ほむら「油断しないで!次が来るわ!」ガシッ
マミ「二人ともこっちへ!一旦退くわよ!!」ガシッ
ほむらが杏子を、マミがさやかの手を引き、その場から飛び退く
ドゴゴォォオオオン…!
ほむら「っ…!!」
676 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:44:45.48 ID:B69pS99z0
……………………………………
……………………………………
……………………………………
まどか「…」
まどか「……みん…な…」
まどか「戦ってるの……かな…」
まどか「ワルプルギスの夜……」
まどか「………」
ビクンッ
まどか「…!」
677 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:45:46.24 ID:B69pS99z0
まどか「な、何…?今何か…」
マミ『鹿目さん』
まどか「!!?」
杏子『よう、まどか』
さやか『久しぶり…かな?』
まどか「さやかちゃん!?な、なんで…」
ほむら『まどか…』
まどか「あ…」
まどかの目の前に、
巴マミ、佐倉杏子、美樹さやか、そして暁美ほむらが現れる
まどか「よ、よかった…ほむらちゃん…!」タッ
ほむらに駆け寄るまどか
678 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:46:31.07 ID:B69pS99z0
ほむら『…』
ドシャッ
まどか「………え?」
まどかがほむらに手を伸ばした瞬間、
ほむらの体は真っ赤な血を流し、力無く崩れ落ちた
679 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:48:05.54 ID:B69pS99z0
まどか「ほ、ほむらちゃん…?ほむらちゃんっ…!!?」
まどか「やだ…やだ…!!」
目を開いたまま力尽きたほむらを抱きしめ、絶叫する
まどか「いやぁぁぁあああああああああっっっ!!!!」
680 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:48:42.54 ID:B69pS99z0
まどか「なんでぇ…?」ジワッ
まどか「なんでこんな事に…」
ドカッ
まどか「ッ……!」ドシャ
杏子『解ってんだろ?』
杏子が涙目のまどかを蹴り飛ばし、さやかが耳元で囁く
さやか『あんたのせいだってね』ニコ
まどか「!!!」
681 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:49:23.48 ID:B69pS99z0
マミ『所詮あなたは自分じゃ何も出来ないの』
マミ『何かあったら誰かが何とかしてくれると思ってるような人間と…一緒にいたくないわ』
杏子『誰かの為にとかそんなんでよく言えるよな?』
さやか『魔法少女になったのに…足引っ張って迷惑掛けるだけなんだから』
うずくまり、耳を塞ぐまどかの周りに魔法少女達が集まる
まどか「……」
682 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:50:13.08 ID:B69pS99z0
ほむら『まどか…』
まどか「あ…ほむらちゃん」
地面に転がったほむらの顔がまどかを見つめ、
ゆっくりと口を開く
ほむら『全部あなたのせい』
ほむら『あなたのせいで…私は……』
まどか「う…うううぅぅぅ………!!!」
ピシッ…ピキピキッ…
穢れの溜まったソウルジェムに少しづつヒビが入る
ほむら『あなたが…あなたさえいなければ……』
まどか「うぅ…うあぁぁああ……!!」
683 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:50:50.83 ID:B69pS99z0
まどか(…もう…いやだ…)
まどか(悲しいくて……)
まどか(辛くて……)
まどか(痛い………)
まどか(怖い……)
まどか(もう……)
まどか(こんなの………)
ピキピキ
684 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:51:22.59 ID:B69pS99z0
ほむら『ねぇ…まどか…』
ほむら『消えて……?』
まどか「…!!」
まどか「ぁぁぁぁぁああああああっっ!!!!」
ビキッ
685 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:51:52.79 ID:B69pS99z0
『闇に惑わされるな』
686 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:52:27.20 ID:B69pS99z0
シュォォオオオッ…
杏子『なに…!?』
マミ『…!!』
さやか『あ…』
ほむら『…』
ほむら『ちっ…』
まどか「え……?」
まどかの頭の中にほんの一瞬、銀色の巨人の姿が浮かび上がり
目を見開き、驚いた瞬間には辺り一面が真っ白な世界へと変わり
耳元で囁いていたさやかと杏子
少し離れていたところで嘲笑っていたマミ
そして血塗れでまどかに語りかけていたほむらは
跡形もなく消滅していた
687 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:53:23.00 ID:B69pS99z0
まどか「な、何が…?」
まどか「……あ…れ?」
まどか「わたし…さっきまで砂漠に…」
???『鹿目さん…』
まどか「…?」
???『いえ…まどか…』
まどか「…!」
真っ白な世界に取り残されたまどかの目の前には
眼鏡を掛けた三つ編みの少女が立っていた
まどか「………」
まどか「ほむら…ちゃん…?」
……………………………………
……………………………………
……………………………………
688 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:53:50.72 ID:B69pS99z0
……………………………………
〜裏通り〜
マミ「…はい、どう?佐倉さん」
杏子「ああ…悪い、助かった」
杏子の傷を魔法で治療し、裏通りで身を寄せ合う四人
マミ「美樹さんは?あなたも傷を…」
さやか「あたしは…もう大丈夫です!自分の能力である程度は…」
さやか「それに…あの時とっさに杏子が庇ってくれたし…」
マミ「…そう」
杏子「へっ……気付いてたのか」
さやか「へへ〜…まぁね」
お互いの顔を見て、自嘲気味に笑う
ほむら「体勢を整えたところで相談なんだけど…どう戦いましょうか…」
689 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:54:38.96 ID:B69pS99z0
杏子「…グリーフシードのストックは?」
ほむら「もう無いわ…全員連戦でかなり消費してる」
ほむら「それに加えて…あの怪物相手に結構使ったもの…ね」
杏子「…くそっ」ドンッ
握りしめた拳を壁に打ち付ける杏子
さやか「魔力を込めた攻撃じゃないとアイツの体にダメージ与えるのは難しいと思う…」
マミ「でしょうね…普通の攻撃じゃ駄目…あの巨体にはビクともしないわ」
さやか「あたし達…あとどれくらい戦えるんだろ…」
マミ「…」
690 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:55:18.62 ID:B69pS99z0
杏子「普通の攻撃じゃ駄目…か」
ほむら「ええ、それにいくら強力な攻撃を繰り出してもヤツを倒せなければ無意味よ」
さやか「…じゃあどうするのさ!?」
マミ「狙うなら…最大火力の攻撃を弱点に…かしら?」
杏子「弱点って…あの化け物にそんなのあるのかよ?」
ほむら「弱点…?」
ほむら「…………!!」バッ
ほむら「あるかもしれない…!ヤツを倒す方法が!」
ほむらが突然顔を上げ、提案する
杏子「マジかよ…!?」
691 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:55:47.30 ID:B69pS99z0
ほむら「ええ…アイツの弱点…」
ほむら「額よ」トントン
自分の額を指で突きながら三人に説明する
さやか「額?……あっ!」
杏子「なるほどな……そういうことか」
マミ「…キュウべえね」
ほむら「そうよ、あの怪物が現れた時…額の結晶体と一体化したインキュベーターを見たわね?」
ほむら「あの怪物はおそらくインキュベーターの意思で動いている…」
ほむら「一体化したあの部分は…言わば脳みたいなものね」
さやか「そこを潰す…ってワケ?」
ほむら「ええ」
マミ「…それは無理よ」
692 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:56:15.85 ID:B69pS99z0
さやか「えっ?」
杏子「…」
ほむら「…」
マミ「確かに…そこを狙えば勝機はあると思う」
マミ「けど…どうやって狙うの?」
険しい表情でほむらに問う
マミ「見上げるほどの巨体なのよ…!?」
マミ「あの弱点を突くには下からじゃ射線が通らないわ…!」
さやか「じゃ、じゃあ!アイツより高い所から狙えば…」
杏子「あの化け物より高い建物なんて滅多に無いよ…あったとしても今日の戦いで破壊されてる」
さやか「そ…そんな…」
提案も空しく、がっくりと肩を落とすさやか
ほむら「あるわよ…アイツより高い所から攻撃する方法が」
マミ「!?」
693 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:57:31.65 ID:B69pS99z0
杏子「何…!?」
さやか「ほ、ホント!?」
ほむら「本当よ」
ほむら「ただ…かなり危険…賭けみたいなものよ」
さやか「…この際だ!アイツを倒せるなら何だってやる!!」
マミ「…嫌な予感しかしないのだけれど?」
ほむら「鋭いわねマミ」
杏子「勿体ぶってないで教えてくれよ!その方法ってやつをさぁ!」
ほむら「…わかったわ」
694 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:58:36.74 ID:B69pS99z0
ほむら「じゃあまず…」
ほむら「マミ、杏子…あなた達には待機していてもらうわ」
杏子「はぁ!?」
マミ「ちょ、ちょっと待ちなさい!あなたと美樹さん二人でやると言うの!?」
さやか「…!」
作戦を聞いた二人がほむらに詰め寄る
ほむら「もちろんあなた達にもやってもらうことはある」
ほむら「でも…今のところソウルジェムの穢れが少ないのは私達二人…」
ほむら「これが最善の策なのよ…さやか、いけるわね?」
さやか「お…おー!もちろん!」
ほむら「…よし」
695 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:59:05.62 ID:B69pS99z0
さやか「でもさ…」
さやか「どうやってアイツより高い位置に行くのさ?」
さやか「あの体をよじ登っていくとか?」
ほむら「いいえ…それじゃあ途中であの触手に叩き落とされるのがオチだわ」
杏子「…触手……」
杏子「…!!」
マミ「…佐倉さん?」
杏子「おいほむら…アンタまさか……」
ほむら「…」
……………………………………
696 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 22:59:35.92 ID:B69pS99z0
……………………………………
ほむら「……」
マミ「め…めちゃくちゃだわ…正気の沙汰とは思えない……!」
作戦を説明し終えたほむらに対し、声を荒げて反論するマミ
マミ「無茶よ!…そんなことをして…攻撃する前に限界が来てしまったら…」
ほむら「無茶は百も承知よ」
さやか「…」
杏子「何か別の策は無いのかよ…?」
ほむら「無いわね。ダメージ覚悟で行くしかない」
杏子の問いに、キッパリと言い放つ
697 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:00:24.01 ID:B69pS99z0
ほむら「そうでもしなきゃヤツは倒せない…」
ほむら「さやか…覚悟を決めなさい」
さやか「…」
さやか「…分かったよ!」
さやか「もう逃げないって高らかに宣言しちゃったしね!!」パシン!
気合いを入れるように自分の頬を叩く
ほむら「あなた達二人には…私達がヤツを倒した後に触手を攻撃してもらいたい」
杏子「…わかったよ」
マミ「……任せて」グッ
698 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:01:03.55 ID:B69pS99z0
ゴゴゴゴゴゴ…
マミ「…近いわ!」
ほむら「来たようね…頼むわよ、みんな…!」
杏子「…ちゃんと仕留めろよ…?」
さやか「わかってるって!」
ドゴォォオオォン
Uキラー「グギャォオオオオオオ!!!」
QB『…見つけたよ!!』
建物を触手と扇状の手で破壊し、Uキラーザウルスが出現する
さやか「ほむら!」
ほむら「ええ!こっちに!!」
ダッ
杏子「マミ!アタシ達はこっちだ!!」
マミ「分かってる!」
699 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:01:30.69 ID:B69pS99z0
さやか「…」
ほむら「…」
武器を構えず、Uキラーザウルスの前に立ちはだかる二人
Uキラー「グゥ……?」
QB『…何のつもりだい?諦めたとでも?』
ほむら「さぁ?どうでしょうね?」
さやか「…」
QB『あとの二人はどうしたんだい?』
ほむら「答える必要は無いわ。私達だけで十分」
QB『…ふぅん』
QB『じゃあ…死んでよ!!』
700 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:01:56.85 ID:B69pS99z0
Uキラー「グガァァアアアア!!!」
グオッ
ほむら「!…」
さやか「うわぁああ…!」
ガシッ カチン
足が振り下ろされる瞬間、
ほむらがさやかの手を引き、時を止める
ほむら「こっちへ!」
さやか「!…う、うん!!」
カチン
QB『…!』
ドズゥウウウウン…
701 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:03:06.77 ID:B69pS99z0
巨大な足による踏みつけを間一髪で回避し、
狭い路地へと飛び込む
QB『逃げられると思っているのかい!?』
シュルルルッ
ほむら「…!」
さやか「来たっ!!」
ガシィッ!
路地に入り込んできた細い触手が二人の腰に巻き付き、
そのまま引きずり上げられる
QB『捕まえた…!』
ヒュン
702 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:04:15.13 ID:B69pS99z0
ブンッ ドゴォン!
さやか「うっ…!がっ、あぁっ!!」
ブンッ グシャッ!
ほむら「ぐぅっ!?…あっ!」
鞭のようにしなる触手が二人を振り回し
勢いよくビルの壁面に叩きつける
ほむら「がふっ!!…っあ!」ブシュッ
さやか「ぶっ!?がっ!」ゴンッ
真っ赤な鮮血が飛び散らせ、成すがままの二人
703 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:05:01.85 ID:B69pS99z0
ドゴッ ゴッ
さやか(こりゃあ…予想…以上…にっ……)ビチャ
さやか(きっつ……)
血を吐き、頭を庇いながら振り回されるさやか
ドシャッ ガンッ
ほむら「ぐっ、あ……」
ほむら(視界が…霞む……)
薄れゆく意識の中、ほむらの瞳はUキラーザウルスの姿を捉え続ける
Uキラー「グォオオッ!!」
ドゴンッ!
704 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:05:41.09 ID:B69pS99z0
杏子「…く…ぅ…!」
杏子「さやか……ほむら…っ!!」グググッ
建物の影に隠れ、拳を握りしめる杏子
その視線の先には一方的に叩きつけられる二人の魔法少女
マミ「耐えなさい…佐倉さん!」
杏子「でも…っ!!」
マミ「…っ…!」
唇を噛み締め、杏子を制止する
マミ(早く…早くっ!!)
705 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:06:11.49 ID:B69pS99z0
Uキラー「グルルル……」
QB『随分しぶといね…』
ほむら「あ…ぐぅ…」ギシッ
さやか「っ……あう…」ギシッ
QB『だが…そろそろ終わりにしよう』
グンッ
ほむら「…!!」
706 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:06:45.07 ID:B69pS99z0
細い触手に拘束された二人が
Uキラーザウルスの頭より高い位置に上げられる
QB『あれだけ叩きつけられてまだ息があるんだ…』
バリバリバリッ!!
Uキラー「グゥゥウ…」
QB『この一撃で消し炭にしてあげよう…!!』
Uキラーザウルスの背中に生えている一際巨大な触手の先端が開き
帯電を始める
杏子「!!」
マミ「暁美さん!美樹さん!!」
707 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:07:13.58 ID:B69pS99z0
ほむら「!!…」
ほむら「ぅぅうう…!!」バッ
ジャキン
ほむら「っっ……さや…かぁぁっ!!」
盾からディバイトランチャーを取り出し、
さやかに向かって声を絞り出すほむら
さやか「わかっ……てるよぉぉおおおっ!!」
シャキン!
剣を左腕に生成し、握りしめるさやか
QB『……!!』
708 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:07:48.38 ID:B69pS99z0
ほむら「これでぇぇええっっ…!!」
バァン!!
さやか「トドメだぁぁあああああっ!!!」
ゴウッ!
ほむらの放った魔法弾とさやかの投擲した剣
その二つが強烈な強烈な風切り音を発し、
一直線にUキラーザウルスの額…キュウべえに向かって飛んでいく
杏子「いけーーーーっっ!!」
マミ「お願いっ…当たって!!」
709 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:08:18.80 ID:B69pS99z0
QB『…』シュイン
バチッ!!
ほむら「…え」
さやか「あ…れ…?」
魔法弾と剣は直撃する寸前に、
Uキラーザウルスの頭から首部分まですっぽりと覆い尽くす灰色の障壁に弾かれ
粉々に砕け散ってしまう
Uキラー「グルルルゥ…」
QB『亜空間バリアー…なんとか間に合ったよ』
710 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:08:54.13 ID:B69pS99z0
QB『なるほどね…やけに簡単に捕まってくれると思ったら…』
QB『触手を利用して僕自身をその位置から狙うためかい…』
さやか「そ…そんな…そん…な…」
ほむら「…」
QB『残念だったね』
QB『ここを狙うっていう考えは悪くなかったんだけど…』
QB『バリアーを張られることは予想外だったんだね?』
ほむら「…」
QB『所詮君達じゃこの力には手も足も出ない』
QB『それじゃ、お疲れ様』
Uキラー「ギャォオオオォ!!!」
バリバリバリッ!!
さやか「ひっ…!!」
ほむら「!…」
バァン!
711 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:09:25.02 ID:B69pS99z0
ドグシャッ!
さやか「え…?」
ほむら「…」ジャキッ
QB『!』
ほむらがディバイトランチャーを撃ち、さやかを縛る触手を切断する
さやか「…ほむ…ら…?」
拘束が解かれたさやかは宙に投げ出され
地上へと真っ逆さまに落下していく
マミ「!! 美樹さん!」
シュルルルッ ガシッ
さやか「うっ…!」
712 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:09:54.62 ID:B69pS99z0
マミが拘束魔法でさやかを空中で受け止め、
抱き寄せる
さやか「ほむら…が…ほむらがっ…!」
さやか「あたしを…助けるため…に…!」
マミ「佐倉さん!!」
杏子「っ…ほむらぁぁああっ!!」ダッ
杏子がUキラーザウルスへと跳躍し、ほむらを助けに向かう
713 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:10:33.39 ID:B69pS99z0
ほむら「あっ…か…」ギシギシッ
QB『…大したものだね』
QB『残り少ない魔力を仲間を助けるために使うとは…』
ほむら「まどか…をっ…!」ジャキッ
QB『ん?』
ボロボロの体で、なおも武器に手を伸ばす
QB『…やめたほうがいいよ?』
QB『いくら魔法少女の身体が頑強でも…もう限界だろう?』
ほむら「ま…ど…か……を…」
うわ言のように友の名前を呟き
焦点の定まらない瞳をキュウべえに向ける
714 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:11:44.88 ID:B69pS99z0
ほむら「まどかを…返して…!」
QB『うーん、あれだけ叩きつけられたんだから…』
QB『きっと内臓のどこかが相当なダメージを負ってるんじゃない?』
QB『口の中が血の味でいっぱいだろう?』
QB『大人しくしていればソウルジェムを砕いて楽に――――』
バァン バチッ!
QB『…おやおや』
ほむら「く…くぐぐっ……!!」
魔力を絞り出した決死の一撃も
バリアーに阻まれ、キュウべえには届かない
715 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:13:30.76 ID:B69pS99z0
QB『そうか。それが君の答えか…』
ほむら「……ッ!!!」
ほむら「ぁぁぁぁああああああっ!!!!」
ほむら「まどかを返せぇぇぇええええっっ!!!」グッ
ドババババァン!
錯乱し、ディバイトランチャーのトリガーを引く
QB『な…!!』
バチチチチッ!!
放たれた大量の魔法弾、
命を削る攻撃もバリアーの前には全くの無力だった
ほむら「ううぅっ!!ぅぅぅぁぁあああ!!」
バンバンバンッ!
716 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:14:08.84 ID:B69pS99z0
QB『暁美ほむら!君は…!!』
QB『そんなに撃ち続ければ君は……!』
ほむら「返せっ!返せっ!」
ほむら「まどかをかえ―――――」
ゴキッ
QB『…』
ほむら「かっ……!」
717 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:14:37.56 ID:B69pS99z0
ほむら「………」ピクピク
QB『…最後まで手こずらせてくれるね…』
QB『だがこれで…』
バリバリバリッ!!
赤い稲妻を帯びた触手がほむらに迫る
杏子「だらぁあああっ!」ブンッ!!
QB『!!』
718 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:15:51.20 ID:B69pS99z0
ズバッ!
ほむら「…」グラッ
杏子「ほむらっ!!」ガシッ
杏子の投げた槍が触手を切り落とし
支えを失い、落下してきたほむらを杏子が受け止める
QB『…杏子か!』
QB『逃がさないよ!二人まとめて…!』
マミ「キュウべえっ!!」
QB『…マミ?』
719 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:16:16.36 ID:B69pS99z0
マミ「喰らいなさい…!」チャキッ
バンッ!
QB『…?』
QB『何を考えているんだい…今更こんな銃弾一発が…』
バチュン!!
QB『うっ!?』
Uキラー「グガッ!?」
720 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:17:12.67 ID:B69pS99z0
QB『目が…!』
マミの撃った銃弾がUキラーザウルスのバリアーに接触する直前
強烈な音と共に破裂する
Uキラー「グゥ…ガルルル……」
QB『今のは…』
QB『炸裂弾だね』
QB『目くらましが目的だったってワケかい…』
キュウべえの視界が回復した時、すでに四人の魔法少女達はその場から消えていた
QB『…逃げたか』
721 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:17:43.05 ID:B69pS99z0
……………………………………
ガラガラガラ… ゴゴゴゴゴ…
ダイゴ「…」
我夢「圧倒的だ…」
アスカ「……」
暴れ回るUキラーザウルス
傷つく少女達を遠方より見つめる三人
アスカ「…くっそぉぉおお!」
アスカ「もう我慢できねぇええっ!!!」
ダッ
722 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:18:32.98 ID:B69pS99z0
ダイゴ「待て!アスカ!!」
駆け出すアスカを引きとめるダイゴ
ダイゴ「…行くのかい?」
アスカ「…当たり前っすよ」クルッ
アスカ「助けに行くに決まってんでしょ!!」
ダイゴに向き直り、怒鳴るように言う
723 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:18:58.38 ID:B69pS99z0
ダイゴ「…変身する気かい?」
アスカ「そうです!」
アスカ「確かに俺達のエネルギーはほんの少ししか戻って無い…」
我夢「…」
アスカ「でも…俺は…」
アスカ「黙って見ているだけなんて耐えられないっ!!」
ダイゴ「解っているのかい?」
ダイゴ「少ないエネルギーで変身して…もし負ければ…確実に…」
724 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:19:39.65 ID:B69pS99z0
我夢「…だったら」
黙り込んでいた我夢が口を開く
我夢「簡単なこと…負けなければいいんですよ」
ダイゴ「…!」
アスカ「あいつらは今…自分に出来ることを精一杯やってる…!」
我夢「僕達も…やるべきことをやるんだ」
町を破壊し続けるUキラーザウルスを睨みつけ
それぞれの変身アイテムを握りしめる
725 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:20:07.38 ID:B69pS99z0
ダイゴ「どうやら皆…気持ちは同じようだね」
アスカ「!…ダイゴさん…」
我夢「…はい!」
ダイゴ「…決まりだね」
ダイゴ「……行こう!」
アスカ「よっしゃ!待ってろよ!!」
我夢「必ず助ける…それまで無事でいてくれ…!」
ダッ
少女達の元へ
三人の男たちが駆け出す
726 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:20:59.56 ID:B69pS99z0
……………………………………
半壊したビルの中に身を隠す四人の魔法少女
その内の二人はボロボロに傷つき、すでに戦える状態ではなかった
杏子「マミ、治癒魔法だ!早く!!」
マミ「もうやってるわよ!…やってるけど…っ!」
キュゥウウン…
ほむら「…」
さやか「…んっ」ピクッ
杏子「さやか…よかった…!」
727 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:22:28.47 ID:B69pS99z0
さやか「あ…?あたし…」
杏子「マミ!さやかが目を覚ました!!」
マミ「ええ…恐らく美樹さん自身の能力も加わってのことでしょうね」
マミ「でも問題は…」
ほむら「…」
血に塗れ、ピクリとも動かないほむら
その身体になおも手をかざし、治癒魔法を掛け続ける
さやか「マミさん…ほむらは…?」
728 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:24:23.72 ID:B69pS99z0
マミ「ソウルジェムが無事なら…まだ助かるハズだけど…」
マミ「肉体へのダメージが大きすぎる…完全に回復するにはまだ…」
ドゴォォォオオオン!!
マミ「!?」
杏子「もう来やがったか…!」
さやか「不味いよ…!このままじゃここが…」
ビルのフロアの床を巨大な触手が突き破り、
半壊状態だったビルが完全に崩壊し始める
ガラガラガラッ!
マミ「く…!」
ほむら「…」ガシッ
729 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東日本)
[sage]:2011/07/18(月) 23:24:56.45 ID:fyhk173Ho
ほむほむー!
730 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:25:26.73 ID:B69pS99z0
……………………………………
さやか「いっ……たぁ…」
杏子「…ま…マミ…ほむらは…?」
ガコッ
マミ「大丈夫…ここに…」
瓦礫を押し退け、マミが現れる
その腕にはしっかりとほむらを抱き締めていた
ほむら「っ…あ…」ピクッ
マミ「!!…暁美さん…」
731 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:26:22.93 ID:B69pS99z0
ほむら「…ここ…は…?」
杏子「よぉ…最悪のタイミングで起こしちまったな…」
ズンッ ズンッ
Uキラー「グォオオオ…!」
QB『やあ、ようやく見つけたよ!』
倒壊したビルの前に、
追い打ちをかけるようにUキラーザウルスが迫る
バリバリバリッ!!
QB『今度こそ終わりだ』
バシュシュシュゥウウ!!
732 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:26:53.52 ID:B69pS99z0
ほむら「インキュ……ベーター…」
マミ「こんな…こんなところで…!」
さやか「…」
杏子「…!!」チャキッ
触手から放たれた赤い雷撃が
瓦礫の上の四人に迫る
ガシャン! ドガガガガガガッ!!
733 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:28:08.02 ID:B69pS99z0
ほむら「…!!」
マミ「…あ…れ…?」
さやか「攻撃が…こない…?」
さやかとマミがきつく閉じた目を恐る恐る開く
杏子「…………」ドサッ
マミ「!!」
さやか「うそ…」
開いた瞳に映し出されたものは
粉々に砕けた赤い障壁と
その場に倒れ込んだ杏子の姿だった
734 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:28:39.89 ID:B69pS99z0
さやか「杏子ぉぉおおおっ!!」
タタタッ…
倒れた杏子に駆け寄る
杏子「無事…か…へへ…」
杏子「ギリギリ…間に合ったみたいだ…」
さやか「あ…あああ…やだ…」
ドクン…
杏子「!…やべ…え…な…」
杏子「これ…死んじまうか…な…」
さやか「杏子…やだ…やだ!」
さやか「マミさん!!杏子を…」
ドクン…
735 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:29:31.91 ID:B69pS99z0
さやか「うっ…!?」
ドクン…
ほむら「あ…」
ドクン…
マミ「そん…なっ!」
マミ「この…タイミングでっ…ソウルジェム…が…!」
全員のソウルジェムが真っ黒に染まり、
苦痛に耐えられなくなったマミとさやかが崩れ落ちる
736 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:30:05.87 ID:B69pS99z0
ほむら「はぁっ…はぁっ…」
ほむら「このままじゃ…全滅…」
ガシッ
再び時を戻すため、
左腕の砂時計に手を伸ばす
QB『…また繰り返すの?』
ほむら「…!」ピクッ
キュウべえの一言で、手が止まる
QB『まぁそれもいいかもね』
QB『鹿目まどかは契約してしまったんだし…』
ほむら「…?」
737 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:31:34.46 ID:B69pS99z0
ほむら「…今…なんて…」
QB『おっと…』
絶望の表情を浮かべ、Uキラーザウルスを見上げるほむら
QB『まぁ教えてあげてもいいか…』
QB『鹿目まどかは契約したよ…君達を守るために』
ほむら「?……?…」
QB『理解できないって顔だね…』
QB『契約させるのは簡単だったよ』
QB『今、この状況』
QB『君達全員が僕の力の前に屈服している…』
QB『これと全く同じ破滅のビジョンを見せてあげたんだよ』
ほむら「…!!」
738 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:32:07.04 ID:B69pS99z0
QB『それで僕はこう言ってあげたんだ』
QB『彼女達を助けたい?…ってね』
ほむら「……」
QB『それなのに…』
QB『彼女からはロクなエネルギーが取れなかったよ』
ほむら「…え?」
ほむら「なん…で?だってまどかは…」
QB『そう、君のおかげで最強の魔法少女になったはずなんだけどね』
QB『どういうわけか…彼女に集中した因果の力は消えてしまったみたいだ』
739 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:33:46.51 ID:B69pS99z0
Uキラー「グルルルル…!」
QB『…お喋りが過ぎたようだね』
ほむら「!!…」ガシッ
QB『時を戻すなら無駄だよ』
QB『僕達は回収した記憶とエネルギーを次の時間軸へ持ち越せる』
QB『ヤプールのおかげでね』
ほむら「!?…じゃ、じゃあ」
ほむら「私が何をしようと…」
QB『うん。どこに逃げようと、どう足掻こうと…』
QB『もう無駄ってこと』
740 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:34:26.01 ID:B69pS99z0
ほむら「……」ガクン
糸の切れた人形のように、力無くその場に倒れ込む
ほむら「うっ…くっ…」ジワッ
ほむら「う…うう、っく…」
ほむら「…あ、ああ…あ、ああああ、うっ、うう、う…」ポロポロ
恐ろしい喪失感
恐怖と絶望の表情を浮かべ
その瞳から悲しみの涙が溢れ出す
QB『まぁそう悲観することは無い』
QB『君の絶望はエネルギーとなって宇宙の糧になるんだからね』
741 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:35:04.74 ID:B69pS99z0
ザッ
Uキラーザウルス「グゥ…」
QB『?…君達は…』
742 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:35:57.20 ID:B69pS99z0
ほむら「…?」
少女の瞳から涙がこぼれおちたその時
Uキラーザウルスの前に
三人の男達が立ち塞がる
アスカ「うぉお…近くで見るとでけぇ!」
ダイゴ「やっと着いた…思ったより離れていたね」
我夢「みんな!大丈夫!?」
ほむら「……!」
743 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:37:15.61 ID:B69pS99z0
マミ「我夢…さん…?」
さやか「…お兄さん達…」
ほむら「あなた達…なんで…」
アスカ「あーあー!起きなくて大丈夫だって!」
我夢「後は僕達に任せて!」
優しい笑顔で少女達に語りかける
QB『…君達、まさかとは思うが…僕と戦う気かい?』
ダイゴ「そのまさかだよ」
744 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:37:51.86 ID:B69pS99z0
さやか「…!」
マミ「無茶ですよ…っ!その残り少ないエネルギーじゃ…」
アスカ「それでもやるんだ!」
マミの言葉を遮るアスカ
我夢「ああ…無茶かもしれないけど無理じゃない」
ダイゴ「その通り」
ほむら「!…なんっ…で…」
ダイゴ「?」
745 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:38:21.05 ID:B69pS99z0
ほむら「なぜあなた達は…」
ほむら「別の世界の住人なのに…ここまで…」
QB『まったくだね!』
キュウべえが会話に割り込む
QB『僕達に協力してくれれば元の世界に帰してあげることもできるよ?』
QB『ヤプールとインキュベーターの科学力があれば次元を超えることも―――』
ダイゴ・アスカ・我夢「「「断る」」」
QB『……わけが解らないよ…』
746 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:39:21.40 ID:B69pS99z0
QB『なぜメリットの無い方に味方するのかな…』
QB『熱くなって一時の感情に身を任せると後悔することになるよ?』
アスカ「うるせぇ!熱くならなきゃ後悔するときだってあるんだ!!」スッ
巨体を見上げてアスカが叫ぶ
その右手にリーフラッシャーを握りしめて
QB『…』
QB『解らない…解らないよ…』
QB『魔法少女達は…滅びる運命にあるんだよ…!!』
ダイゴ「もしそうだとしても」スッ
ダイゴ「そんな運命なんて…変えればいい!」
スパークレンスを握りしめ、身構えるダイゴ
QB『そんなことが出来ると思っているのかい!?』
我夢「出来る出来ないじゃなくて…」スッ
我夢「やるんだ。僕達が」
我夢がエスプレンダーを手に取り、胸の前に構える
747 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東日本)
[sage]:2011/07/18(月) 23:39:38.03 ID:fyhk173Ho
漢だ……
748 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:39:53.24 ID:B69pS99z0
QB『…やれやれ』
QB『どうせ戦うんならワルプルギスと戦って欲しかったよ』
QB『僕が君達と戦ってもデータは取れないからね…』
Uキラー「グガァァアアア!!」
バシュゥウウン!
赤い雷撃が、七人に向けて放たれる
ダイゴ「…」
アスカ「…!!」
我夢「…!」
バッ
749 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:40:30.40 ID:B69pS99z0
ダイゴ「ティガァァアアアアアッッ!!!」
アスカ「ダイナァァァアアアア!!!」
我夢「ガイアァァァアアア!!!」
750 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/07/18(月) 23:40:49.54 ID:+tZvxcuio
頼むぞ、ウルトラマン
751 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:41:15.69 ID:B69pS99z0
バチッ ドガガガガッ
Uキラー「グゥゥ!!?」
QB『なに…!!』
暗雲が立ち込める空へ、一直線に伸びる三本の光の柱
その光は雷撃を弾き返し、巨人の形を形成する
ズンッ
ティガ「…」
ダイナ「ジュアッ!!」
ガイア「ディヤッ!」
752 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:41:53.84 ID:B69pS99z0
クルッ
ティガ「…ジャッ!」
キュィイイン…
ほむら「……?…この…光は…」
マミ「!…ソウルジェムが…」
さやか「…わぁ…」
ティガの額のクリスタルから照射された光が魔法少女達を包みこみ
体の傷を癒し、ソウルジェムの穢れを浄化する
QB『…馬鹿な…残り少ないエネルギーを他人の為に…!?』
753 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:42:35.06 ID:B69pS99z0
QB『君達のエネルギーは三分の一にも満たないというのに…』
QB『まるで生き急いでるようだね』
ダイナ『お前みたいな卑怯者をぶちのめすまで俺達は死なねぇ!!』
ガイア『僕は彼女達を守る…この星から出ていけ!!』
QB『…こっちの台詞だよ!!』
Uキラー「グォァアアアアアッ!!」
バシュゥウウン
ティガ『!…君達は離れていて!』ダッ
ほむら「……」
マミ「あっ…!」
754 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:43:14.53 ID:B69pS99z0
……………………………………
ドガッ ガガガッ バシュッ
ほむら「……」
マミ「…ダイゴさん達が…戦ってる…」
Uキラーザウルスの周囲を飛び回りながら戦う三人のウルトラマン
その姿を呆然と見詰める二人
杏子「…遅れている場合かよ……!」ググッ
さやか「!!…杏子…!」
槍を杖代わりに体を起こし、立ち上がる杏子
755 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:43:51.27 ID:B69pS99z0
杏子「アタシも一緒に戦うんだ…!」
さやか「!…」
チャキッ
さやか「そうだ…!別の世界のみんなが戦ってるんだから…」
さやか「あたしだって!」
マミ「そうね…!」
マミ「こんなところで…何もせず終わってしまっていいはずがない!!」
ほむら「……」
756 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:44:23.47 ID:B69pS99z0
杏子「ほむら!」
さやか「ほむらっ…!」
マミ「暁美さん…」
三人がほむらへ瞳を向ける
ほむら「…彼等と力を合わせて…この戦いで勝利すれば…」
ほむら「運命を…変えれるかもしれない…!」ジャキッ
再びディバイトランチャーを手に取り
足を踏みしめ、立ち上がる
ほむら「…行きましょう」
杏子「!…へへっ」
マミ「ええ!」
さやか「そうこなくちゃね!!」
757 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:47:08.89 ID:B69pS99z0
〜次回予告〜
……………………………………
ガイア『亜空間バリアーの突破…多方向からの同時攻撃!』
マミ「届いて…!!」
……………………………………
まどか「迷惑ばっかり掛けてきたわたしが…」
まどか「最後に…少しだけみんなの力になって…」
まどか「一人孤独に死んでいく…」
まどか「それがあなたへの…せめてもの罪滅ぼし…」
ほむら『…まどか……』
……………………………………
まどか「私は……」
758 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/18(月) 23:49:23.89 ID:B69pS99z0
今日はここまでです
キュウべえも
>>1
の頭もぶっ壊れてきてます
残すところあと三回くらいかな?
759 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/07/18(月) 23:50:52.35 ID:tQT43N6do
乙!
きっと守り抜けるさ、勇気抱きしめて強く♪ ですね
熱血展開のオンパレードだがまだクライマックスには遠いと言うのか……
先にスレが埋まりそうwwwwwwww
760 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(京都府)
[sage]:2011/07/18(月) 23:55:43.32 ID:o3RsXwXAo
乙!
イレギュラー達がんばってくれ!!・・・そしてまどか…まどかはどうなるんだ…!!
761 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東日本)
[sage]:2011/07/18(月) 23:59:36.63 ID:fyhk173Ho
乙でした
これは燃える…そして続きが気になって魔女化しそう
762 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(兵庫県)
[sage]:2011/07/19(火) 00:02:42.96 ID:V8aGtdzT0
お疲れ様! すばらしい!
前回あれだけ盛り上がってまだ盛り上がり続けるとか!
4人の魔法少女組と3人の平成ウルトラ組、どちらも男前過ぎるぜ。
ヤプールの陰湿な精神攻撃とQBの剥き出しになった野心も
連中の外道ぶりが前面に出ててグッド♪
ラストのカタルシスが楽しみだ!
まどかと月偵察組と宇宙警備隊組の出番考えると
まだ盛り上がる先があるわけで、嬉しくなってくる。
さぁ、来週もみんなで見よう!
763 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/07/19(火) 00:20:19.87 ID:hFRdVPy9o
お疲れ様でした。
764 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/19(火) 01:07:42.29 ID:bdn2fTqSO
更新きてた!
ゾフィー隊長はまだか!?
765 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(三重県)
:2011/07/19(火) 01:11:15.16 ID:Osu6LMtm0
ウルトラマンジャスティス出てきてコスモスと合体してレジェンドになって戦ってくれないかな?
766 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/19(火) 04:35:27.36 ID:XinYPkgBo
追いついた 乙!
平成三部作の3人が熱すぎて燃える!
767 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/19(火) 12:42:46.76 ID:5EBTMMh4o
乙!!やっぱ、ウルトラマンが出ると燃えるねえ。ホント、どう展開が転ぶか楽しみだにゃ。
768 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海)
[sage]:2011/07/20(水) 23:01:56.24 ID:PoUblKGAO
ウルトラマンノアはまだか……!!
769 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/28(木) 01:16:00.66 ID:03OhPjdIO
いやこれまじで傑作だわ
だって読み進めるうちに体が熱くなっていくもん
ウルトラ兄弟の復活はまだか?
乙!
770 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/29(金) 23:12:35.26 ID:8q5qjztf0
面倒な用事が片付いて…
とりあえず一気に書き溜めました
しかし、明日は天地が引っくり返らない限り仕事があるので次の投下は夜になると思います
半端に待たせてしまってすいません
771 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/07/29(金) 23:13:29.88 ID:FzScRV3+o
オッケー、楽しみに待ってます
お休みまどまど
772 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/07/30(土) 00:49:22.65 ID:3LeTs0kSO
天地をひっくり返すしか無いじゃない!
773 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/30(土) 10:23:03.75 ID:rQJUK8TSO
>>772
QB「それが君の願いかい?」
774 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 22:48:49.74 ID:5iG7YSDv0
ダイナ(ミラクル)みたいな書き方をしていましたが
ダイナ(M)みたいな感じに変えます
それじゃ再開します
775 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 22:49:47.45 ID:5iG7YSDv0
……………………………………
Uキラー「ギャオァァアアアアア!!!」
ティガ「…!!」
ダイナ「!…ジュアッ!」
ドガガガガッ
咆哮と共に触手から放たれる雷撃、
それを二人のウルトラマンが鮮やかなバック転で回避する
QB『ほらほら避けてるばっかりじゃあ勝つことなんて出来ないよ!』
Uキラー「グゥゥウ…!!」
不規則な動きの触手がウルトラマン達を追いつめる
ガイア「…!」
776 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 22:50:15.60 ID:5iG7YSDv0
ガイア『まずはあの触手をなんとかしないと…!』シュンッ
ザシュッ!
Uキラー「!!」
ガイアが右腕から青い光の剣を展開し、
迫り来る触手を細切れに切り裂く
QB『速いね…!大したものだ』
ガイア『今だ!!二人とも!』ズンッ
光の剣を収納し、飛び退く
777 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 22:50:45.89 ID:5iG7YSDv0
ダイナ『!…よっしゃあ!!』バッ
ティガ『奴の弱点は…』バッ
ティガとダイナが攻撃から止んだ隙に、光線の構えを取る
QB『…ふふ』
ダイナ『見とけよ〜!俺の超ファイ…』
ドガガガガッ!
ガシッ!
ダイナ「グアッ!?」
ティガ「グ…ゥ!」
778 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 22:51:20.82 ID:5iG7YSDv0
ティガとダイナが光線をUキラーザウルスの頭部へ放とうとした瞬間
瓦礫を吹き飛ばし、地面を突き破って出現した触手が二人の首を締め上げる
ダイナ「グゥゥウウ…ッ!!」
ティガ『下からだと…!ぐっ…!』
Uキラー「グルルル…!!」
ガイア『何…!』
QB『よそ見してる暇は無いと思うけど?』
ドゴッ!
ガイア「グゥオアッ!?」
779 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 22:52:02.72 ID:5iG7YSDv0
巨大な足に蹴り飛ばされ、瓦礫の上に叩きつけられるガイア
ダイナ『くっそー!こんなもん…!』
ギギギッ
QB『暴れるだけ無駄だよ』
Uキラー「ガォオオオオォッ!!」
ティガ「グウゥ!?」ギギギッ
触手が更に強く二人の首を絞め付ける
QB『このまま一気に…』
ドグシャッ!!
QB『!?』
780 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 22:52:55.59 ID:5iG7YSDv0
QB『援護射撃!?何処から…?』
Uキラー「!」
キュウべえの視線の先
そこには大砲を出現させたマミ
そして、発射煙の昇るランチャーを構えたほむらの姿があった
スタッ
杏子「今だ!」
さやか「ダイゴさん!アスカさん!!」
ティガ「!!」
ダイナ「…!」
781 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 22:53:24.57 ID:5iG7YSDv0
ダイナ「ジュアッ!!」
ティガ「ハァッ!」
バシュシュッ!
首に絡み付いた触手を払い落し、
Uキラーザウルスの顔面へビームスライサーを放つ
QB『…!』
Uキラー「!!」
シュイン バチチッ
さやか「っあ〜!惜しいっ!!」
杏子「くっそ…もうちょっとだったのに!」
バリアーに当たって消滅したビームスライサーを見て、歯がみする二人
782 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 22:54:03.17 ID:5iG7YSDv0
Uキラー「グゥ…?」シュー
QB『…せっかく生き長らえた命を捨てに来たのかい…?』
眼下の少女達と二人のウルトラマンを見下ろすキュウべえ
QB『君達は――――』
杏子「バーカ!よそ見してんじゃねぇっ!!」
さやか「我夢さん!!」
QB『!?』
Uキラー「グガッ!!?」
783 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 22:54:54.16 ID:5iG7YSDv0
四人の魔法少女の参戦
その予想外の事態によって生じた一瞬の隙
QB『しまった…!』
その隙を見逃さなかったガイアが既に光線を放っていた
ガイア『いけっ!!』
杏子「当たれぇえーーっ!!」
さやか「このタイミングなら…!」
ドガガガガッ!!
784 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 22:56:35.19 ID:5iG7YSDv0
シュゥウ…
Uキラー「グフゥ…!!」
QB『…』
さやか「あぁっ…!」
ほむら「……!」
灼熱の破壊光線が頭部に直撃するより早く
Uキラーザウルスはその扇状の手を盾にして、完全に防ぎ切っていた
ガイア『駄目か…!!』ダッ
L字型に組んだ腕の構えを解き、その場から退避する
QB『…なるほどね』
QB『少しの隙も君達には見せちゃあいけないってことか…』
785 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 22:57:25.25 ID:5iG7YSDv0
ズズンッ
ティガ『君達どうして……』
ダイナ『おいおい!待ってろって言われただろ?』
ガイア『君達のソウルジェムの穢れが完全に浄化されたワケじゃないんだよ…?』
三人のウルトラマン、四人の魔法少女が一ヶ所に集まる
杏子「わかってるよそんな事は!!」
ほむら「だけどこれは…私達の戦いでもある」
マミ「別の世界から来たあなた達が戦ってるのに…」
マミ「私達が黙って見ているだけなんて……出来ませんっ!!」チャキ
さやか「みんなで戦えば…きっとヤツを倒すことも…!!」
786 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 22:58:02.49 ID:5iG7YSDv0
ガイア『みんな…!』
ティガ『…確かに…君達の援護で助けられた事は事実だしね』
ダイナ『…しょうがねぇな!』
ダイナ『こうなりゃ運命共同体ってやつだ!付き合ってもらうぜ!』
杏子「おお!任せときなよ!」
マミ「はい!」
ズンッ…
QB『運命共同体か…』
QB『なら地獄にまで一緒に行かなきゃね…!』
Uキラー「グァルルルッ…!!」
ほむら「!!」
787 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 22:58:54.16 ID:5iG7YSDv0
ドドドドドドッ
Uキラーザウルスの全身の突起から生体ミサイルが放たれ、
七人に降り注ぐ
杏子「やべ…!!」
ティガ『!!…退がって!』
ダイナ「ジュアッ!!」
ガイア「ディヤッ!!」
キュイン!
三人のウルトラマンが少女達を退がらせ、円形のバリアーを展開する
ドガガガガガガッ!!
788 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 22:59:33.39 ID:5iG7YSDv0
シュゥゥウ…
Uキラー「グゥ…」
QB『さて…どうかな…?』
目を細め、眼下に広がる爆煙を見下ろす
Uキラー「…!!」
QB『おや…?』
爆煙が晴れた時、
キュウべえの瞳に映ったのは、三人のウルトラマンだけだった
QB『彼女達は…!?』
ティガ「…」
ダイナ『さぁて…何処だろうな!?』
ガイア『勝負はここからだ!いくぞ!!』
789 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:00:29.82 ID:5iG7YSDv0
……………………………………
ヤプール「!…あの三人…現れたか……」
???「概ね計画通りじゃないか。ここまでは」
ヤプール「ああ、そうだな…だが」
ヤプール「鹿目まどかに止めを刺すことはできなかったよ」
???「!……驚いた…」
???「彼女自身が君の精神攻撃を跳ね除けたとでも…?」
ヤプール「それは分からん」
ヤプール「だが何者かの力が働いていることは確かだろう」
???「……彼女…この世界の住人なのに不確定要素が多すぎるね」
???「ロクなエネルギーも取れなかったし…どうなっているんだか」
ヤプール(……)
790 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:01:41.75 ID:5iG7YSDv0
???「そうだ。僕も君に報告しておきたい事があったんだ」
ヤプール「?」
???「月面で交戦していた二人…春野ムサシと孤門一輝」
???「あの二人が地球へ帰還するようだ」
ヤプール「!……奴等を始末することは出来なかったのか…!?」
???「まあ仕方ないよ。ここで無駄に戦力を消費するのは馬鹿馬鹿しいもの」
???「それに…彼等が相手にしていたのはあくまで失敗作だからね」
???「ゴミの処理を手伝ってもらったようなものだよ」
ヤプール「…」
???「心配する必要は無いよ!」
???「残りのウルトラマン達のデータが取れれば……僕達は…」
791 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:02:45.23 ID:5iG7YSDv0
……………………………………
Uキラー「グォアァァアアアア!!!」ドガガッ
ティガ「ジェアァッ!!」
ダイナ「デュア!」
次々に振り下ろされる触手を避けて打撃を繰り出すものの、
強固な外殻に覆われたUキラーザウルスの体には決定打と成り得なかった
ティガ『くっ…』
ダイナ『堅ってぇな!!』
QB『駄目だなぁそんなんじゃあ!!』
ヒュン!
ダイナ「!?」ガシッ
792 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:03:26.67 ID:5iG7YSDv0
Uキラー「ギャオオオオォッ!!」ブンッ
ダイナ「グアァッ!?」
Uキラーザウルスの触手はダイナを捕らえ、
そのまま瓦礫の山に叩きつける
ダイナ『こ、この野郎…!』ググッ
QB『まず一人…!!』
Uキラー「ガァアッ!!」
バチュン!!
QB『うぐっ!?』
793 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:04:10.42 ID:5iG7YSDv0
ダイナを踏み潰そうと足を振り上げた瞬間
目の前で強烈な閃光が迸り、視界を奪われるキュウべえ
QB『こ…これは…!!マミの…!』
マミ「…これで二度目ね」チャキ
したり顔で銃を下げる
ティガ『!…今だ!』バッ
シュォオオ
ティガの胸にある黄金のプロテクターにエネルギーが集中する
Uキラー「!!?」
ティガ「ジャッ!!」
794 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:04:42.38 ID:5iG7YSDv0
ドシュッ!!
QB『!…』
Uキラー「グギャァァアアアア!!!」
キュウべえの視界が奪われた一瞬
ティガの両腕から放たれた大型の切断光線がUキラーザウルスの右腕に直撃
Uキラー「グ…グゥゥウウウ…!!」
しかしダメージは与えたものの、切断までには至らない
ティガ『く…浅かったか…!!』
マミ「まだです…!もう一撃加えれば…!」
ドゴォォォォオオオン!
さやか「おりゃぁぁあああっ!!」
QB『!?』
795 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:06:08.56 ID:5iG7YSDv0
さやか「これでもぉぉおおっ…!!」ブンッ!
Uキラー「グッ!!?」ザクッ
ビルの壁を砕き、飛び出てきたさやかがUキラーザウルスの右腕、
ダメージを受けた部分に剣を突き立て、
ドゴォォォォオオオン!
QB『な…!?』
杏子「喰らえぇぇえええっっ!!!」
ズバンッ!!
別のビルの壁を砕きながら突き出した巨大な槍が
Uキラーザウルスの右腕を完全に斬り落とす
796 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:06:59.45 ID:5iG7YSDv0
Uキラー「グァギャァアアアアア!!!!」
ドズンッ!
肉片となった右腕が鮮血を撒き散らし
巨大な音を立てて地面に落下した
杏子「うぐっ…!!」ドシャッ
さやか「っあ!!」ズシャッ
それに続いて右腕を攻撃した二人も落下し、地面を転がる
797 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:07:33.51 ID:5iG7YSDv0
Uキラー「グゥオオオォ…」
QB『く…まさかここまで…!』
QB(ヤプールから与えられたこの力が…!)
QB(たった四人の魔法少女と…)
QB(エネルギー不足のウルトラマン三人に…これ程のダメージを!!)
ガイア『キュウべえ!!』キュイン
ほむら「…インキュベーター!!」ジャキン
QB『!!』
798 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:08:24.69 ID:5iG7YSDv0
ガイア「ディィヤァァアアアアッッ!!!」
バシュゥゥウウッ!!
ほむら「これでトドメよ…!!」
バァン!
ガイアがUキラーザウルスの頭部へ向けて、
自身の頭部から光の刃・フォトンエッジを放ち
それに続いてほむらも魔力を込めてディバイトランチャーのトリガーを引く
QB『!!…勝負に出たか…!』
Uキラー「!」シュイン
799 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:09:01.69 ID:5iG7YSDv0
バチチチチッ!!
Uキラー「グゥゥウウウ!!!」
二人の同時攻撃が直撃する寸前、
Uキラーザウルスは亜空間バリアーを展開させ、受け止める
ガイア「ハァァアアアアッッ!!」ググッ
ほむら「っ……!!」
スタッ
マミ「私も…!!」チャキッ
ババババッ!
QB『…く…!!』
バリアーに阻まれてもなお、三人の攻撃は続く
800 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:09:36.10 ID:5iG7YSDv0
QB『…ふ…ふふ…!!』
バチチチチッ
QB『無駄だよ…!』
QB『君達の最後の攻撃も…この亜空間バリアーの前には…!』
ティガ『果たして…そうかな?』
ダイナ『バーカ!そっちは釣り球だってーの!!』
QB『!?』
801 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:10:10.08 ID:5iG7YSDv0
QB『何…!?』
右方向からの声
そこには両腕を広げてエネルギーを集約させたティガの姿
そして瓦礫の山に倒れていたはずのダイナが両腕にエネルギーを溜め、待ち構えていた
ティガ・ダイナ「「ジュァアアッ!!」」
802 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:11:29.57 ID:5iG7YSDv0
バシュゥゥウウ!
Uキラー「!!?」
QB『しまった…!!』
ティガとダイナがUキラーザウルスの頭部へ
ゼペリオン光線とソルジェント光線を同時発射
バチチチチッ!!
QB『まさか…気付いていたのか…!』
間一髪の所でバリアーを展開し、防御
しかし二方向からの攻撃は続く
803 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:12:09.80 ID:5iG7YSDv0
ガイア『そうだっ…!亜空間バリアーの絶対無敵の防御力は…!
ガイア『意識を集中した一方向に対してのみ…!!』
ほむら「だからあなたは…!」
ほむら「あの時、我夢の放った光線を素手で防いだ…!!」
ほむら「飛んで来た攻撃に対して自動で展開されるわけじゃないっ…!」
バチチチチッ!!
Uキラー「グ…オ…オオオ!!」
QB『!!…あの時に見破っていたのか…!』
804 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:15:16.20 ID:5iG7YSDv0
ティガ「ハァアァアアッ…!!」
ダイナ『そのまま…ブチ破れろぉぉおおっ…!!』
バチチチチッ!!
ガイア『亜空間バリアーの突破…多方向からの同時攻撃!』
マミ「届いて…!!」
Uキラー「…!!」バキッ…
QB『!?…バリアーが…!』
二方向からの攻撃を受け続けた亜空間バリアーに大きな亀裂が入る
QB『た…対応しきれない…!!』
805 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:17:55.96 ID:5iG7YSDv0
QB『こ、この力は……』
QB『決して敗れることなど…無いはずじゃなかったのか…!?』
QB『これが…彼らの…!!』
QB『光の…力なのか…!?』
806 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:19:42.60 ID:5iG7YSDv0
シュゥン…
QB『…!!!』
807 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:21:48.49 ID:5iG7YSDv0
ほむら「…な!?」
マミ「っ…嘘…!?」
ほむらとマミが攻撃の手を止め、驚愕する
杏子「ッ…!マジ…かよ…!!」
さやか「え…!?」
杏子がさやかに肩を貸して起き上がらせ、
目の前で起こった出来事に絶句する
ガイア「!?」
QB『……』
808 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:25:32.02 ID:5iG7YSDv0
ダイナ『ぐ…くそ……!』
ティガ『もう…エネルギーが…!!』
マミ「アスカさんっ!ダイゴさん!!」
魔法少女達の目に映ったのは
地面に膝を付き、カラータイマーを赤に点滅させたティガとダイナの姿だった
QB『エネルギー切れ…か…!』
QB『…今度ばかりは…完全に駄目かと思ったよ…!』
バシュシュシュッ!
バリアーを消し、
触手から眼前のガイア、ほむら、マミに向けて雷撃を放射する
マミ「あ……っ!!」
ほむら「…っ!」
ガイア『二人とも!……っぐぅ!!』
ドガガガガッ
ほむら「我夢…!?」
ガイア「グ…ァ…」
ガイアが二人の盾となって雷撃をその体に浴び、
地面に倒れ込む
809 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:28:55.92 ID:5iG7YSDv0
Uキラー「ガァァァアアアアアァッ!!!」ブンッ
QB『君達には驚かされてばかりだよ…!!』
ドガガッ
ティガ「グゥッ!!」
ダイナ「グァッ!?」
横薙ぎに払われた触手は二人のウルトラマンを吹き飛ばし
瓦礫を舞い上げる
Uキラー「ゴォァアアアアアァ!!!」
バシュシュシュッ!
810 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:32:00.54 ID:5iG7YSDv0
巨大な六本の足で地響きを起こしながら全身の武器を開放
Uキラーザウルスの全身から次々に放たれる攻撃
ドガガガッ!
杏子「さやかっ!こっちに……ぐぅッ!?」
さやか「杏子!!…うぁあっ!!?」
雷撃に撃たれ、飛び散った瓦礫の破片をまともに浴びる二人
ダイナ『このヤロ……!ぐあっ!?』
ティガ「グッ…!!」
攻撃を阻止すべく立ち上がろうとしたティガとダイナ
しかし執拗に続く無差別攻撃を受け、爆煙の中に倒れる
811 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:35:05.80 ID:5iG7YSDv0
ドガァァアアアアアン…
辺り構わず、空に、地上に、あらゆる方向に放たれる攻撃
町の至る所で激しい爆発が起こり、火の手が上がる
ほむら「くっ…!!」ダッ
迫りくる攻撃を跳躍して回避する
Uキラー「!…グルルァアア…!!」
バシュッ!
マミ「!! きゃあぁっ!?」
ほむら「!……マミ…!」
QB『よそ見をしている場合じゃないよ!暁美ほむら!!』
812 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:38:33.20 ID:5iG7YSDv0
ドシュン ドガッ!
QB『終わりだね…』
爆風に吹き飛ばされたマミに気を取らた一瞬、
赤色の光弾を背中に受けるほむら
ほむら「!…ッ…あ!!…か…!」ズシャァ
そのまま落下し、地面に叩きつけられた彼女の背中は抉れ、
溢れ出した血が焼け焦げた服を真っ赤に染める
ほむら「うっ…あ゛っ…ぁ…!」
813 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:41:27.55 ID:5iG7YSDv0
Uキラー「グルルゥ…」
QB『…』
シュルルル グチャッ
Uキラーザウルスの細い触手が斬り落とされた右腕に絡み付き、持ち上げ、
切断面に押し当てる
ジュゥゥウウ…
杏子「ッ…!冗談…だろ…っ」
ティガ『再生能力…!?』
焼け焦げるような音と共に切断面同士が張り付き、固定され
元の右腕の位置に収まる
814 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:42:54.54 ID:5iG7YSDv0
Uキラー「グルル…」
QB『……』
QB『まさかロクにエネルギーの残っていない君達が…ここまで戦えるとは…』
QB『想像を超えた爆発力が君達にはあるのかもしれないね』
ティガ『!…』
ダイナ『くっ…まだ…!』
ガイア『…』
カラータイマーが赤く点滅し、地に伏す三人のウルトラマンを見下ろす
815 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:45:18.74 ID:5iG7YSDv0
ほむら「ぐ……かはっ…!」ググッ
口の端から血を垂らしつつも
腕に力を込め、立ち上がろうとするほむら
ほむら「っ…!」
ドシャッ
ほむら「はぁっ…は…ぁっ…ッ…」
しかしその度に全身の激痛に耐え切れず、力無く地面に突っ伏す
ズンッ
QB『暁美ほむら…』
QB『幾多の時間軸を渡り歩き…運命を変えようと奮闘した君の旅も…』
QB『ここで終わりだね』
巨体を揺らし、少しづつほむらへ迫るUキラーザウルス
816 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:48:39.66 ID:5iG7YSDv0
QB『残念だったね…』
QB『最後に鹿目まどかに会うことも出来ずに…死ぬんだから』
ズンッ
呪いの呪文のように呟きながら
一歩、また一歩とほむらに迫る
ほむら「く…ぅ…ぅぅ…」ググッ
瓦礫の上で腹這いになり
彼女の腕は、何かを掴もうとするかのように空へと伸ばされる
817 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:49:26.47 ID:5iG7YSDv0
ほむら「くっ…く、あぅ……っ!」
ほむら「…ぁ……!」ドシャッ
しかし、その腕は虚空を掴み
力無く地面に投げ出された
Uキラー「グォァアアア…!!」
巨大な足が、ほむらへ振り下ろされる
ほむら「ま……ど…か……」
……………………………………
……………………………………
……………………………………
818 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:49:59.28 ID:5iG7YSDv0
……………………………………
……………………………………
……………………………………
まどか「……」
『……』
819 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:51:06.05 ID:5iG7YSDv0
真っ白な世界
地面も、空も、全てが白
何も無い無の空間
まどか「…」
その空間で力無く、地に四肢を投げ出し
だらしなく口を開け、虚ろな瞳で虚空を見上げる鹿目まどか
『……』
その傍らに、寄り添うように座り込む
三つ編みで眼鏡を掛けた少し気弱そうな少女
820 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:51:42.21 ID:5iG7YSDv0
まどか「……ごめん…ね…」
『……?』
不意に、まどかが少女へ顔を向け
弱々しい声を漏らす
まどか「あなたは……今も…」
まどか「苦しんで…るん…だ…よね…」
『……』
消え入りそうなまどかの声を聞いた少女の顔は
悲しく、辛そうな表情をしていた
821 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:52:19.95 ID:5iG7YSDv0
まどか「辛い…よね……苦しいよね…」
まどか「うっ…くっ…」ジワッ
心身両方の痛みに、焦点の合わない瞳から一筋の涙が零れ落ちる
まどか「最後まで…何にも出来なくて…みんなに守られてばっかりで…さ……」
まどか「馬鹿…だよ…わたし…」
『……っ!』ギュッ
自身の胸を掴み、悲しい表情のまま、まどかの話を聞き続ける少女
822 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:52:49.14 ID:5iG7YSDv0
まどか「………でも…ね」
『…?』
少女から視線を離し、再びまどかの瞳は虚空に向けられる
まどか「キュウべえと契約した時…聞いたんだ…」
まどか「わたしの願いは…叶えられて……みんなの助けになった…ってさ」
『……』
823 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:53:29.13 ID:5iG7YSDv0
まどか「わたし……ね」
まどか「キュウべえと契約して…魔法少女になって……こんなことになったのは…ね…」
まどか「罰なんだと…思うんだ」
『……!』
少女の瞳が驚きに見開かれる
824 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:55:10.00 ID:5iG7YSDv0
まどか「この運命は……わたしが魔法少女になったのは…」
まどか「みんなや…ほむらちゃんに迷惑掛けてた…駄目なわたしに……」
まどか「神様が与えた……罰」
『………』
まどか「迷惑ばっかり掛けてきたわたしが…」
まどか「最後に…少しだけみんなの力になって…」
まどか「一人孤独に死んでいく…」
まどか「それがあなたへの…せめてもの罪滅ぼし…」
825 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:56:03.78 ID:5iG7YSDv0
まどか「でも……その罪滅ぼしも…終わる…」スッ
『…!!』
まどかの右拳が開かれる
その手に握られていた物は、真っ黒に染まり、ヒビの入ったソウルジェム
826 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:57:14.68 ID:5iG7YSDv0
『…まどか……』
スッ
まどか「……?」
『罰…なんか……じゃないっ…よ』
ソウルジェムの乗ったまどかの右手に、
震える声で、今にも泣き出しそうな少女が自身の右手が添える
まどか「え…?」
驚き、再び少女へ視線を戻すまどか
827 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:58:05.76 ID:5iG7YSDv0
『私は…あなたに迷惑を掛けられたと思ったことなんて…』
『一度も無いよ…?』
まどか「嘘…」
『嘘じゃない…だって…』
『これは私が……暁美ほむらが自分で決めて…』
『自分自身で選んだ道だもの……』
まどか「…!…自分…で…」
ハヤタに聞かされた言葉が、頭を過ぎる
828 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/30(土) 23:59:07.64 ID:5iG7YSDv0
『…まどか…これを見て…』
シゥゥューン…
まどか「うっ……え!?」
頭の中に、流れ込むビジョン
そこには今、目の前にいる少女、
銃を構えて使い魔と戦う巴マミの姿
そしてピンクの髪をなびかせ、弓を引き絞る魔法少女
鹿目まどか自身の姿があった
829 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:00:36.50 ID:E8lcbH220
まどか「あれは…わたし…?」
『そうだよ…』
『…あなたと私が初めて出会った時間軸…』
まどか「……」
『私はあなたに救われた…』グイ
まどかを抱き起こす少女、見つめ合う二人
まどか「…でも…でも……」
まどか「あなたは…わたしなんかと出会わなければ……」
830 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:03:57.94 ID:E8lcbH220
『それは違うよ…』スッ
まどか「……ん」
少女が指でまどかの涙を拭う
『あなたが救ってくれたのは…命だけじゃない』
自身の胸に手を当て、真っ直ぐにまどかを見つめる
『救われたのは…この心…』
まどか「……?」
831 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:06:01.89 ID:E8lcbH220
『グズで…臆病で……』
『自分に自信が持てなくて……』
『助けてくれる人もいない私は…独りぼっちだった』
『朝に太陽が昇っても独りぼっちの私には…周りの世界が真っ暗な闇に感じられた…』
『……だけど』
悲しい表情の少女はまどかの顔を見つめ、優しく微笑む
『そんな私が…あなたに出会った』
『あなたと出会って…あなたと過ごせて…独りぼっちじゃ無くなった私は…』
『初めて世界が…明るく輝いて見えた』
832 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:08:18.44 ID:E8lcbH220
『そんなあなただから…私は戦えた…』
『まどか…私に光をくれた…自慢の友達…』シュゥ…
言葉を残し、光の粒子となって消えていく少女
その光は穢れの溜まったまどかのソウルジェムに吸い込まれ、桃色の光を放つ
まどか「あ…!ま、待って…!!」
『思い出して……最初の気持ちを…』
まどか「っ……!!」
まどか「ほむらちゃんっっ!!!」
……………………………………
……………………………………
……………………………………
833 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:11:03.01 ID:E8lcbH220
……………………………………
……………………………………
……………………………………
まどか「……う」ピクッ
まどか「…あ…れ…?」
重い瞼を上げ、起き上がるまどか
まどか「……夢…だった…の…?」
辺りを見回すまどか
そこは白い世界ではなく、
先程まで彷徨い続けていた不気味な赤い空の砂漠だった
ゴゴゴゴゴゴ…
まどか「…?」
まどか「あ…!!」
834 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:13:30.36 ID:E8lcbH220
まどかの視線の先、赤い空の一角に小さな穴が空いていた
まどか「…ほむらちゃん…!?…みんなも…!」
まどか「それにあの怪物は…!!」
穴の向こうには、
Uキラーザウルスに追い詰められるティガ、ダイナ、ガイアの姿
そして触手に打たれる四人の魔法少女が映し出されていた
まどか「……」ガクッ
砂漠の大地に膝をつく
835 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:15:24.91 ID:E8lcbH220
まどか「ヤプールの…言った通りだ…」
まどか「わたしは…何も…」
まどか「一人じゃ何にも出来ない……」
「君は一人じゃないぞ、まどか」
836 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:16:49.86 ID:E8lcbH220
まどか「!?」
目を見開いて、声の主を探す
まどか「あ……みんな…!!」
動くものは何も無いはずの死の空間
赤い空の砂漠の砂を踏みしめ、五人の男達がまどかの元へ
ハヤタ「君には聞こえるはずだ」
ダン「勝利を信じて戦う、仲間達の声が」
まどか「……!!」
目を閉じ、集中する
……………………………………
837 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東日本)
[sage]:2011/07/31(日) 00:16:57.31 ID:wi8PMOVto
ヤバい、熱すぎる
838 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:18:17.22 ID:E8lcbH220
……………………………………
ダイナ「デュアァ!!」バシュッ
ドガガッ!
ほむら「…!!」
QB『む…!』
ビームスライサーを放ち、ほむらへ振り下ろされた足の軌道を変える
杏子「さやか!そっち持て!」ガシッ
さやか「ほむら!諦めるのはまだ早いんじゃないの!?」ガシッ
ほむら「!…あなた達…!」
杏子とさやかがほむらに肩を貸し、
立ち上がらせて走る
839 :
vipにかわりましてultramanがお送りします
[sage]:2011/07/31(日) 00:18:37.48 ID:6TkxPcUIO
こいつぁ……最高だぜ……!
840 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:19:20.73 ID:E8lcbH220
マミ「これで少しは…」
ガイア『すまないマミさん…助かったよ…』シュゥウ
倒れ込んだガイアの巨体に手をかざし、
可能な限りの治癒魔法を掛けるマミ
QB『馬鹿な…何故まだ立ち上がる…?』ズンッ
ググッ
ティガ『そんな力で…彼女達の光を消すことは出来はしない…!!』
ティガが立ち上がり、Uキラーザウルスへ向かって突進する
……………………………………
841 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:21:34.73 ID:E8lcbH220
……………………………………
まどか「聞こえる…みんなの声が…」
目を開き、声を震わせるまどか
ダン「…うむ」
郷「だがこのままでは…いずれ彼らにも限界が訪れるだろう」
ミライ「兄さん達!早く助けに行きましょう!!」
まどか「!?……出来るんですか…そんなこと…?」
842 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:24:09.72 ID:E8lcbH220
ダン「…この異次元空間の一角に俺達のエネルギーをぶつけてゲートをこじ開ける」
郷「俺達もそうやってヤプールの作り出した別の次元から脱出し、ここまで来た」
ミライ「僕達がいた空間には少しだけ歪みがあったからね。少ないエネルギーでもなんとか脱出できたんだ」
ハヤタ「問題はここだな。歪みの無いここから脱出するにはかなりのエネルギーが…」
北斗「……」
口々に話す仲間達に対し、
顎に手を当て、考え込む北斗
ダン「どうした。エース」
北斗「…俺達がいた空間の歪み…あれがあったから少ないエネルギーで脱出できた…」
ハヤタ「?…それがどうかしたのかい?」
北斗「…あまりにも出来過ぎていると思うんです」
843 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:26:21.42 ID:E8lcbH220
ダン「……?」
北斗「まるで俺達を空間の外に誘い出すかのような…」
ハヤタ「あの空間に欠点があったとは考えられないか?」
北斗「いえ…あのヤプールがそんなミスをするとは思えません!」
郷「…」
ハヤタ「…確かにそうかもしれないが…」
ハヤタ「今はこの空間から脱出することが先決だ」
ダン「…だが警戒はしておく。それで構わないな?」
北斗「!…はい!」
ハヤタ「…さて、まどか」
まどか「…」
844 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:28:32.12 ID:E8lcbH220
ハヤタ「我々はこれからこの空間を脱出し、奴と戦うことになるが…」
ハヤタ「君はどうする?」
まどか「…!」
後ろ手に腕を組み、まどかに問い掛ける
ハヤタ「以前僕が言ったように…仲間の帰りを信じて待つことも一つの戦いだ」
ハヤタ「君自身が決めることだ。誰も文句は言わないし恨んだりもしない」
まどか「わたしは…」
845 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:30:30.52 ID:E8lcbH220
まどか「…」ピクッ
まどか(……?)
視線を自分の右手に落とし、握られた拳を開く
まどか「…!」
まどか(夢じゃ…なかったのかな……)
まどかの右手の上のソウルジェムの穢れは完全に浄化され
光り輝いていた
846 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:31:45.23 ID:E8lcbH220
まどか「……」グッ
『思い出して……最初の気持ちを…』
まどか「………ハヤタさん」
ハヤタ「?」
まどか「もし…わたしの手に入れた魔法少女の力が…」
まどか「みんなを守る為になるのなら……」
まどか「わたしは………」
847 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:32:41.58 ID:E8lcbH220
まどか「戦います」
……………………………………
……………………………………
……………………………………
848 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:33:16.69 ID:E8lcbH220
……………………………………
……………………………………
……………………………………
ドガッ!!
マミ「うぁ…!!」
ダイナ「グゥッ!?」
ティガ「…!!」
触手の強烈な一撃に吹き飛ばされ、ビルに叩きつけられる
Uキラー「ギャォァアアアアア!!!」
QB『ほらほら!もう後が無いよ?』
耳を劈く咆哮を上げ、
大地を砕き、Uキラーザウルスが暴れ回る
849 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:33:47.38 ID:E8lcbH220
ダッ
ガイア『まだまだ…!!』
杏子「おい!アンタ達は退け!」
さやか「そうですよ!ただでさえ消耗してるんですから!」
吹き飛ばされた三人と入れ替わるように、
ガイア、杏子、さやかが飛び出る
Uキラー「グォァアアアアア!!!」バシュッ
ガイア「!! デュア!」シュン
バチッ!
杏子「! 今だ!行くぞ!」
さやか「うんっ!!」
850 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:34:21.43 ID:E8lcbH220
Uキラーザウルスの光弾をガイアがバリアーで弾き返す
ガイアの股を通り、Uキラーザウルスの足へ杏子とさやかが斬りかかる
QB『!!…しつこいなぁ君達は!!』
ドガガッ
杏子「…っぐ!!」
さやか「ぁあっ!!?」
決死の攻撃もUキラーザウルスの攻撃に阻まれ、届かない
ガイア『!!』
QB『そして…』
QB『そこにいることは分かっているんだよ!暁美ほむら!!』
851 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:35:31.13 ID:E8lcbH220
Uキラー「グォアッ!!!」
ほむら「っ!?…しまった…!」
ドゴッ! ガラガラガラ…
Uキラーザウルスの触手が半壊したビルに突き刺さる
そのまま先端の爪がほむらを掴み、拘束する
ほむら「うっ、あ…!あぁっ!!」ギギギッ
ほむら(っ……ランチャーがっ……!)
QB『ふ…ふふ…ふふふふ…何が光だ…』
QB『このままバラバラに…!!』
ギギギッ…
ほむら「!!…!……」
ほむらの肌を突き破る爪、少しづつ強くなる絞め付け
ほむら「ぐっ…!!…く…!」
ほむら「………」
ほむら「…ふ…ふ」
QB『?』
852 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:36:21.45 ID:E8lcbH220
血が滴る唇の端を吊り上げ、笑みを浮かべるほむら
QB『なんだ…!!なにを笑っているんだ!!』
グググッ
ほむら「っ…つ…ふふ…」
ほむら「…なんだか……可笑しいんだもの……」
見下したような
挑発をするような態度で、キュウべえを睨みつける
QB『何が言いたいんだい!?』
ほむら「ふ…くふ…ふふ……インキュベーター…」
ほむら「…感情の無いあなたが……」
ほむら「何を熱くなってるの……?」
QB『……!!』
853 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:37:08.42 ID:E8lcbH220
QB『やめろ……暁美ほむら…!!』
ほむら「…っふふ……あなた…」
ほむら「それじゃあまるで………」
QB『!!!』
グギギギギッ
ほむらに止めを刺すべく、絞め付けを一気に強める
ほむら「!!うっ、ぁぁあああっぐっ!!」
体に圧し掛る触手、
それに伴う背中に受けた光弾の傷
全身の骨が軋み、激痛に叫びを上げるほむら
バキィイン!
854 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:37:51.87 ID:E8lcbH220
Uキラー「!!」
QB『なに!?』
暗雲立ち込める空
その一角が砕け、巨大な穴が開く
ティガ『…く…何だ…?』
ダイナ『あの……穴は…?』
ガイア『……また何か来るのか!?』
ほむら「うっ……ぁ?」
さやか「……なに…?」
杏子「……もう何がでるやら…」
マミ「……新手…?」
その場にいる全員の視線が空の穴へと集中する
855 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山形県)
[sage]:2011/07/31(日) 00:38:18.86 ID:cQICKie+o
0M0)…
856 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:39:04.29 ID:E8lcbH220
シュン ズバッ!
QB『…!』
ほむら「あ……!」
空を裂き、穴の向こうから光輪が飛ぶ
その光輪はほむらを捕らえたUキラーザウルスの触手を斬り落とす
ポスッ
ほむら「う……た、助かったわ…」
ティガ『構わないよ……しかし一体何が……』
大きな手のひらでティガがほむらを受け止める
QB『なんだ……何が起こって…!!』
シューン
QB『!!!』
857 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/07/31(日) 00:39:27.44 ID:/tyYEGtao
>>855
何故見てるんですッ!?
858 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:39:53.07 ID:E8lcbH220
ズズーン…
マン『…なんとか…脱出できたか』
セブン『そこまでだ!!インキュベーター!』
ジャック『これ以上貴様の好きにはさせんぞ!!』
QB『!!…そ…そん…な……!』
エース『みんな、無事か!!』
メビウス『後少しだ…!諦めないで!』
空の穴の向こうから
大地を揺らし、土埃を巻き上げ
五人のウルトラマン達が出現する
ほむら・マミ・杏子・さやか「!!!」
ティガ『!!…』
ダイナ『!…へへ…』
ガイア『は、ハヤタさん達が…!』
地に伏した体を起き上がらせ、
歓喜し、驚くほむら達
859 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:40:51.86 ID:E8lcbH220
Uキラー「グルル…!」
QB『馬鹿な……そんな馬鹿なことが…!』
QB『ヤプールの力以外で…空間に穴を開けることなんて…!不可能のはずだ!!』
焦りを隠しきれないキュウべえが叫ぶ
メビウス『どんな時でも最後まで諦めず…不可能を可能にする…!!』
マン『それが……ウルトラマンだ』
QB『ふ…ふざけるな…こんなことが…!』
シュバッ!
マン『…』
セブン『…』
ジャック『…』
エース『…』
メビウス『…』
ティガ『…』
ダイナ『…』
ガイア『…』
Uキラー「グァルルルォォオオ!!」
唸るような低い咆哮を上げるUキラーザウルス
その眼前に八人のウルトラ戦士が集結し、ファイティングポーズを取る
860 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:43:23.31 ID:E8lcbH220
QB『何が光だ……!!』
QB『いくらウルトラマンが集まったところで僕を止めることは…!!』
マン『いや…勝利を信じて諦めないのは…我々だけではない』
QB『!……何を…』
ゴゴゴゴゴゴ…
QB『うっ…?』
空の穴から光が溢れ出し、
キュウべえが空を仰ぐ
マミ「また……何か来るのかしら…?」
杏子「もう何が来ても驚かねぇぞ……」
さやか「……」
さやか(…まさか)
ほむら「あ……あ!!」
ほむら「……あの…光は……!」
シュゥゥ……
861 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/31(日) 00:43:25.87 ID:zDmtAQ2vo
緑の地球を 穢した奴らは 決して許しておかないぞ ウルトラマン♪
862 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:43:59.23 ID:E8lcbH220
灰色の空
その薄暗く不気味な色の中に差し込む一筋の光
包み込むような
淡く、優しい輝き
暁美ほむらにとって、見覚えのある
忘れるはずの無い友の光
桃色の粒子を身に纏い
二つに分けた髪とフリルのスカートを風に靡かせて
ゆっくりと地上に舞い降りる
魔法少女 鹿目まどか
863 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:44:51.27 ID:E8lcbH220
スタッ
まどか「……」
QB『な…何故だ…!!鹿目まどか、君は……!!』
QB『もう魔女になる寸前だったというのに…!!』
まどかの出現に呆気に取られる一同
杏子「…前言撤回……驚いた…」
さやか「帰って来た……まどかが帰って来た…!!」
マミ「鹿目さん…!本当に…鹿目さんなのね…!」
ほむら「……ま、まど…」
ほむら「……っ」
真っ直ぐにUキラーザウルスを見据えるまどか
その背中を見て、ほむらは言葉を止める
ほむら(今は……まだ…)
864 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:46:54.60 ID:E8lcbH220
まどか「……」ス…
Uキラー「グルル…!」
QB『…!!』ビクッ
身の丈ほどの弓を左腕で支え
右腕で弓を引き絞る
QB『そ…そんなもので…!!』
まどか「…いけぇっ!!」
シュパッ!
Uキラー「!?」
まどかの放った光の矢は分裂し、
光の軌跡を描いてUキラーザウルスへ飛ぶ
865 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:47:40.80 ID:E8lcbH220
QB『な…!?』シュン
Uキラー「グガッ!!」
ガガガッ バチッ!
分裂した矢はUキラーザウルスの両腕に阻まれ、弾け飛ぶ
両腕の防御を通り抜けた矢も亜空間バリアーに阻まれ、同じように消滅する
QB『何故…何故…!!』
QB(以前の時間軸程ではないけれど…!)
QB(今の彼女がなぜこれほどの力を!?)
まどか「っ…」
866 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:48:16.31 ID:E8lcbH220
杏子「へっ…ダメージは対して無いみたいだけど…」チャキッ
さやか「あいつ…結構面食らってるよ!!」シャキン
再び刃をUキラーザウルスへ向ける二人
QB(!…なぜだ…!あの二人も既に相当のダメージを…!)
QB(もう動くことなど出来ないはずなのに…)
QB『わけが……解らないよ……』
ジャック『魔法少女達の……信じる心』
エース『その心は…時として不可能を可能にする!』
ダイナ『へへ!勢い付いてきたな…』
ティガ(まどかちゃん…彼女には人の光を輝かせる力がある…)
ガイア『もう負ける気がしない…!』
867 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:49:09.97 ID:E8lcbH220
QB『ぅ…ぅぅうううう…!!』
Uキラー「ゴォガァァアアアアアアアアッッ!!!」
今までに無いほどの強烈な咆哮を上げるUキラーザウルス
QB『…いいだろう』
QB『何人揃おうと同じ事…君達全員まとめて消し去ってやる!!』
Uキラー「グォォオオオオオオオオ!!!」
ヒュヒュヒュン!
全身の触手全てを使い、
眼下の者達に向けて攻撃を仕掛ける
868 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:49:58.10 ID:E8lcbH220
セブン『! 来たぞ!』
マン『…我々の力を合わせ、この悪魔を倒す!』
ジャック「シェアッ!!」
エース「デァアッ!」
襲い来る触手を避け、飛び立つ四兄弟
ティガ『気をつけてください!奴の弱点を破壊するにはバリアーの突破が最優先です!』
ダイナ『よーし!やってやるぜぇ!』
ガイア『あの雷撃が来る前に触手の数を減らさないと!』
それに続いて飛び立つ三人のウルトラマン
869 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:51:27.90 ID:E8lcbH220
メビウス『杏子ちゃん!さやかちゃん!君達はこっちに!』
杏子「は!?お、おいちょっと…」
さやか「え!?」
メビウス『いいから早く!』
メビウス(あのバリアーを突破する攻撃を…!)
手の平で杏子とさやかを胸にしまい込むように乗せて、メビウスが飛び立つ
まどか「よし…!わたしも…!」
ほむら「……まどか」
ガシッ
870 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:52:35.67 ID:E8lcbH220
まどか「あ…」
ほむらがまどかの肩に手を当て、呼び止める
ほむら「……」
マミ「暁美さん…」
まどか「ほ、ほむらちゃん……あの…」
ほむら「……」
グイッ
まどか「わ!」
マミ「あ…?え?」
まどかの体をUキラーザウルスの方へ向けるほむら
ほむら「マミ、あなたも手伝いなさい…」
マミ「…?」
871 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:53:13.91 ID:E8lcbH220
ほむら「私達の魔力をまどかに送り込むわ」
マミ「!…」
まどか「え…?」
ほむらの提案に、目を丸くする二人
ほむら「私達が受けたダメージでは…今奴に向かって行っても足手まといになるだけだわ」
マミ「じゃ…じゃあ私が回復を…」
ほむら「…無茶よ、あなた自身の傷も治せてないじゃない」
マミ「!…」
マミの体の傷を見て呟く
ほむら「自分の体を治す余裕も無いほど…あなたの力が弱まっている証拠よ」
マミ「う…」
マミ「……」スッ
872 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:53:53.68 ID:E8lcbH220
まどか「!……マミさんも…」
まどかの背中に手をかざす二人
マミ「少しだけど…足しになるでしょう?」
ほむら「チャンスは一回よ、まどか」
ほむら「集中しなさい」
まどか「……!」
まどか「うんっ!」
Uキラーザウルスの巨体を真っ直ぐに見据え
ゆっくりと弓を引き絞る
まどか「……」
ググググッ…
マミ「……」
ほむら(…あとは彼らが隙を作ってくれれば……)
873 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:54:44.56 ID:E8lcbH220
……………………………………
セブン「デュワァッ!!」
マン「シュワッ!」
ズバババッ
アイスラッガーを逆手に持ち、振るうセブン
光輪を投げるウルトラマン
五人のウルトラ戦士の参戦で、大量の触手が次々に切り裂かれ
地に落ちる
Uキラー「グゥゥウウウ…!!?」ブンッ
腕を振り回し、
全身から生体ミサイルを放つUキラーザウルス
874 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:55:55.30 ID:E8lcbH220
ジャック『まだまだ…!』シュン
エース『次はコイツだ!!』シュン
QB『!?』
ミサイルを避け、接近する二人
ジャックが左手首のウルトラブレスレットを変形させ、Uキラーザウルスの右腕に
エースが頭部に集束させたエネルギーを光輪にしてUキラーザウルスの左腕に、それぞれ放つ
ズバンッ!
Uキラー「グァギャァアアアアア!!」
QB『く…』
白熱化し、空を裂く刃は巨大な扇状の両腕を斬り落とし、
辺りに肉片が飛び散る
875 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:57:15.30 ID:E8lcbH220
QB『だが……これくらいのダメージならすぐに…!』
Uキラー「!!」
シュルルル
ガイア『!!…駄目だ、奴には再生能力が…』
残り少ない触手が斬り落とされた両腕を拾い上げ、体へと引き寄せる
マン「シャッ!!」
セブン「デュワッ!」
ピタッ
QB『…?』
Uキラー「?…グ…?…」
876 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:58:02.99 ID:E8lcbH220
QB『な、何だ…!?引き寄せられない……持ち上げられない!?』
二本の腕は空間に固定されたように動かない
マン『アスカ!!』
セブン『我々がウルトラ念力で止めている…今の内にあの能力で…!』
セブンが叫ぶ
ダイナ『!!……そうか!それかぁ!!』
シュィン
ダイナ(M)「デュア!!」
両腕を交差させ、ダイナが青い姿
超能力を得意としたミラクルタイプへチェンジする
ダイナ(M)「ハァァアアアア……!!」シュゥゥ
877 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:59:09.49 ID:E8lcbH220
ダイナ(M)「ディヤァッ!!」バシュッ
右腕に圧縮した空間を衝撃波として撃ち出し、それが落ちたUキラーザウルスの両腕に直撃する
QB『!……』
放たれた衝撃波・レボリウムウェーブは直撃と同時にブラックホールを作り出し、
両腕を次元の彼方へ吹き飛ばす
ダイナ(M)『はっはー!どうだこの野郎!!』
QB『!…両腕が…っ』
エース『よぉし!!』
ジャック『あとはあの亜空間バリアーを…!!』
ティガ『!……よし』
QB『!…』
Uキラー「ギャォァアアアアアァ!!!」
バシュシュシュッ!
878 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 00:59:50.68 ID:E8lcbH220
怒り狂うUキラーザウルスの全身から、
あらゆる方向に雷撃、光弾、ミサイルが放たる
ティガ「……ハッ!」
シュゥン
ティガ(S)「ジュアッ!!」バッ
交差させた両腕を振り下ろし、スカイタイプにチェンジするティガ
そのまま攻撃を避け、Uキラーザウルスの頭部に向かって飛行する
QB『!!…速い…!』
シュゥゥゥウウ
Uキラー「!?…グ…グゥゥゥウウウ!!」
超高速で飛び回り、翻弄するティガ
触手をほとんど斬り落とされたUキラーザウルスはティガを止めることは出来なかった
QB『くぅううう…!!』
ティガ「…」
ティガ(S)『今だ!!』
879 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:00:30.02 ID:E8lcbH220
QB『…!!?』
Uキラー「グルゥ…!!」
QB『……上か!?』
Uキラー「グォオオオォオオオォ!!」
Uキラーザウルスが大きく首を持ち上げて、
遥か上空から迫る三人へ咆える
ゴォォォオオオ…
メビウス「ハァァァアアッ!!!」
杏子・さやか「「うぉぉおああああっ!!!」」
メビウスの手から飛び降りた杏子とさやか
二人の魔力を纏わせた武器がUキラーザウルスの頭部を狙い、
メビウスが落下の勢いを加えたキックを繰り出す
ティガ(S)「…!」シュン
Uキラーザウルスの前から飛び去るティガ
QB『!…そっちは囮だったってワケかい…!!』
880 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:01:29.29 ID:E8lcbH220
ほむら「チャンス…!!」
ガイア『!! 今です!あのバリアーに…!』
マン「シュワ!!」
セブン「デュワ!!」
ジャック「シェアァッ!」
エース「デァアアッ!」
バシュゥゥゥウウ!!
ガイアがまどか達を守りながら叫ぶと同時に、
四兄弟がUキラーザウルスの頭部へ向けて、地上から必殺光線を放つ
Uキラー「グォォオオ!!」
QB『だが…!』シュン
バチバチバチバチッ!!
七人の攻撃が亜空間バリアーのに直撃
耳を劈く轟音が鳴り響き、強烈な閃光が辺りを照らすが、
バリアーの破壊までには至らない
杏子「くっ、そぉおっ!!」
さやか「く…ぅぅううう!!」
メビウス『…!』
グググッ
QB『不意打ち気味の狙いは悪く無かったが……もう一押し足りなかったね…!!』
さやか「っ…!…うっ!!」
881 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:02:37.53 ID:E8lcbH220
メビウス『……ならもう一押しだ!!』
QB『…!?』
メビウス「ハッ!!」シュイン
光と共にメビウスの体を炎が包み込み、
強化形態、バーニングブレイブへと姿を変える
メビウス(BB)『二人とも!続いて!!』
さやか「え!?」
杏子「何だ!?」
バチバチバチ…!
メビウス(BB)「ハァァアアアアア…!!」
バリアーに接触した右足を軸に、高速回転を始める
Uキラー「!? グゥゥウッ!!」
QB『何をする気だい…!?』
882 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:03:28.42 ID:E8lcbH220
バチバチバチバチッ!!
QB『!!…キックの威力が…!』
メビウスの足元からさらに強烈な火花が散り、
その火花は螺旋を描きながら円錐状の炎を起こす
杏子「あ、アレに続けってか!?」
さやか「やるしかないよ!!」グンッ
杏子「…あ〜っ!もうっ!!やってやるよ!!」グンッ
さやかが突き立てた剣を軸に、
杏子が槍を軸にしてメビウスに続いて高速回転する
メビウス(BB)「セァアアアーーーーッ!!」
さやか・杏子「「だぁぁああーーーーーっ!!!」」
バチバチバチバチッ!!
ピシッ
QB『!!…そ、そんな…!バリアーが…!!!』
883 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:04:02.85 ID:E8lcbH220
パキィィイイン…!
Uキラー「!!?」
セブン『…!』
マン『よし…!』
ガラスの砕け散るような音を響かせて、
亜空間バリアーはエネルギーの粒子を散らし、消滅する
杏子「うわぁっ!!」
さやか「あっ!?」
ポスッ
メビウス(BB)『二人とも!お疲れ様!』シュン
バリアー消滅時の衝撃で吹き飛ばされた二人を手で受け止め、その場から飛び去るメビウス
杏子「ど…どうだ…!」
さやか「う……目が回る…」
884 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:04:55.79 ID:E8lcbH220
ほむら「!!」
マミ「鹿目さんっ!!」
まどか「……っ!」ググッ
まどかが弓を引く手に、より一層力を入れる
QB『…!……鹿目…まどか!!』
Uキラー「ゴォァァアアアアアァッ!!!」
ガシュン!
まどか「うっ…!」
マミ「!!…あ、危な…」
Uキラーザウスの腹部から巨大なクワガタの鋏の様な牙が飛び出し、
まどかを狙う
ガイア「!…ディヤッ!!」
ガシッ!
Uキラー「ガ…ァアアアア!!」
885 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:06:32.54 ID:E8lcbH220
マミ「我夢さん…!!」
QB『っ…まだそんなパワーが…!!』
Uキラーザウルスの牙を受け止め、
まどか達を背中に庇うガイア
ガイア「グ…ゥゥウウウ…!」シュゥウ…
Uキラー「ガァォォァアアッ!!」
バキバキバキッ…
ガイア「ディヤァァアアアアッ!!」
バキッ!
QB『がっ…!!』
体を赤く発光させたガイアがUキラーザウルスの牙をへし折り、その場から飛び退く
ガイア(エネルギーが足りずに変身は出来なかったが……これなら!)
QB『ま…不味い…!!』
886 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:07:23.29 ID:E8lcbH220
マミ「…今よ!」グッ
ほむら「まどかっ!!」グッ
魔力を送り込む手に力を込める二人
まどか「……っ!」
Uキラーザウルスの巨大な姿、バリアーが消えて完全に無防備な頭部
そこを真っ直ぐに見据えて、放つ
まどか「たぁぁあーーーーーっ!!!」
バシュッ!!
887 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:08:19.63 ID:E8lcbH220
QB『うっ!?』
まどかの放った矢がUキラーザウルスの頭部へ、
風を切り裂き一直線に飛ぶ
ズバシュッ!!
Uキラー「グゴァッ……!!」
QB『!!!』
桃色の矢は、黄色と紫の光の筋を纏い、
Uキラーザウルスの下顎を打ち上げるように直撃
頭部を吹き飛ばし
そのダメージは額の結晶体と同化したキュウべえにも致命的なダメージを与える
888 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:10:47.81 ID:E8lcbH220
ダイナ『…!!』
ティガ『勝った……か?』
ズシン
巨大な頭部がUキラーザウルスの足元に落下すると同時に、
胴体がゆっくりと沈み込むように倒れ込む
杏子「また何かあるんじゃないか…?」
さやか「……アンタそれ笑えない」
メビウス『いや…そんなことは…』
マミ「やった……の?」
ほむら「…」
まどか「……」スッ
確かな手応えを感じたまどかが弓を下ろす
サァァァアア…
マン『……む?』
ジャック『…』
889 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:11:55.17 ID:E8lcbH220
ガラガラガラ…
エース『いや……もう立ち上がることは無いだろう』
セブン『奴の最期だ…』
Uキラーザウルスの身体が少しづつ灰になり、
音を立てて崩れ落ちる
Uキラー「………………」シュー
ピシッ
ガイア『……?』
890 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:12:53.00 ID:E8lcbH220
パキパキパキッ
静寂が支配する中、
空に赤い亀裂が入り、不気味な音が響き渡る
ほむら「!!……」
ガイア『!…気をつけて!まだ何か来る!!』
エース『あれは…!』
さやか「ほらぁ!アンタが余計なこと言うから!」
杏子「あ、アタシのせいか!?」
セブン『落ち着け!何が出てくるか分からんぞ!』
予想外の事態に全員が後ずさり、空の亀裂を睨む
バリーン! ズズンッ!
???「フシュゥゥウ……」
???「……」
???「グルル…」
マン『…!!』
まどか「!?…か…怪獣!?」
891 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:13:43.69 ID:E8lcbH220
空がガラスの様に砕け散り、その向こう、別の空間から
三体の巨大な怪物が出現する
メビウス『…エース兄さん!』
ジャック『エース!…これはまさか……』
エース『ええ、間違いありません……超獣です!』
マミ「超獣…?」
三体の超獣とエースの姿を交互に見つめ、マミが呟く
杏子「ここにきて面倒くさそうな奴等が出やがったな…!」
エース『奴が絡んできている以上…超獣の出現は避けられないとは思っていたが…』ググッ
固く握り締めた両手の拳を怒りに震わせながら、
超獣に戦いの構えを取る
ダイナ『ま、待ってくれ!こっちにも分かるように説明してくれよ!』
892 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:14:13.05 ID:E8lcbH220
超獣1『……』
超獣2『…ギィィイイ…』
獲物を見つけた獣のように唸り声を上げ、超獣達がウルトラ戦士と魔法少女達に滲み寄る
ほむら「!……来るわ…」
ティガ『不味い…こちらにはもうほとんどエネルギーが残っていない…!』
エース『超獣とは手短に説明すると…』
エース『異次元人ヤプールが別々の生物を合成させることで生み出した…怪獣兵器といったところか』
まどか「ヤプール…!」
表情を険しくして、武器を構えるまどか
ガイア『他の生物との合成…?』
マン『……だがこの三体は何の超獣だ?見たことが無いタイプだが…』
893 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:14:59.75 ID:E8lcbH220
超獣3「グルルルゥ……」
さやか「……ん?」
目の前に現れた超獣達
その体色は頭の先から尻尾まで不気味なまでに白く
両目は鋭く発光し、宝石のように赤い
頭部から垂れ下がった長大な耳のような部位、
その先には浮く様に固定された金色のリング
そして背中には一同にとって見覚えのある特徴的な赤い印があった
さやか「ねぇ……こ、こいつら…もしかして」
マミ「まさか……」
超獣1「グォォオオオォ!!!」ズンッ
ほむら「…!!」
杏子「来やがったぜ…!」チャキ
894 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:15:46.04 ID:E8lcbH220
シュンッ ドガッ!
超獣1「グァギャ……!!」ズズンッ
さやか「……え?」
牙を剥き、襲い掛かろうと駆け出した超獣が、
空の彼方より現れた二人の巨人に蹴り飛ばされ、瓦礫の上に転がる
まどか「あ…!!」
マン『…彼等は…!』
超獣2「!?……グゥゥ…!!」
超獣3「ギャォアアアア!!」
コスモス(C)『そのまさかだよ……マミさん』
ネクサス『なんとか戻って来れたか…!』
二体の超獣が、
仲間を蹴り飛ばした銀色の巨人ウルトラマンネクサスと、
太陽の炎の様な赤い姿、コロナモードに変身したウルトラマンコスモスを睨み付け、咆哮する
895 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:16:23.22 ID:E8lcbH220
ほむら「あのウルトラマン……孤門…!」
杏子「ムサシ!無事だったんだな!!」
突然の二人のウルトラマンの帰還に歓喜の声を上げる
マミ「そのまさかってやっぱり…」
さやか「じゃああの超獣は!」
ネクサス『…話は後だ!』
キュイン!
コスモス(C)『まずはこの状況を…!』
超獣1「!!……」
896 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:16:53.74 ID:E8lcbH220
コスモス(C)「ハァァアアア……」
シュゥウ…
コスモス(C)「デヤッ!!」
コスモスが両腕に灼熱のエネルギーを球状に集束させ、
炎の破壊光弾、プロミネンスボールを打ち出す
コスモス(C)『孤門さん!今です!!』
ネクサス「!!…シュアッ!」バシュッ
コスモスが叫ぶと同時にネクサスが両腕をクロスさせ、
三日月状のエネルギーをプロミネンスボールに放つ
超獣2「…!!」
超獣3「ギッ!?」
ドガァァァアアン…!
897 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:17:23.13 ID:E8lcbH220
ネクサス「……」
コスモス(C)「……」
エネルギー刃はプロミネンスボールを起爆させ、三体の超獣達の前で炸裂
拡散した灼熱のエネルギーは超獣達を焼き払い、消滅させる
さやか「すごい…!一気に三体も…」
まどか「……」
ダイナ『…とりあえずこれで全員集合だな!』
五人の魔法少女と十人のウルトラマンが一ヶ所に集う
898 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:18:48.01 ID:E8lcbH220
マミ「あの…孤門さん…あの怪物はやっぱり…」
ネクサス『…その答えは奴等に聞いた方が早そうだ』
さやか「え…?」
バリーン!
ヤプール「…結局…こいつらを始末することは出来なかったか」
???「まぁ…いいんじゃないかな?ここまでは想定内だし」
再び空間が割れ、
その向こうからヤプールと少女達にとって見覚えのある白い生物が現れる
エース『出たな…ヤプール!!』
まどか「……!!」
マミ「え……キュウべえ…よね?」
ほむら「違うわ。別個体よ…私達が知るインキュベーターとは別…」
ヤプールの足元の生物を見て驚き、呟くマミ
そのマミにほむらが冷静に答える
インキュベーター「……」
899 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:19:29.53 ID:E8lcbH220
ほむら「インキュベーター…答えてもらうわよ」
マミ「……私達をおそったあの生物は…」
インキュベーター「超獣だよ……僕達インキュベーターをベースにした…ね」
ヤプール「私の超獣製造機を利用して作り出した」
ガイア『超獣製造機…?』
エース『貴様っ!……またそんなものを持ち出してきたのか…!!』
エースが感情を露わにし、ヤプールを睨み付ける
インキュベーター「さて……仕事だよ」
ヤプール「うむ…」スッ
ヤプールとインキュベーターが歩き出し、
今尚灰化が進むUキラーザウルスの亡骸に手をかざす
QB「………………う…」ピクッ
マミ「!!…キュウべえ…?」
900 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:20:16.38 ID:E8lcbH220
ヤプール「!…まだ息があったか」
インキュベーター「死んでいた方が幸せだったのかもしれないのにね」
QB「……ぁ……な、何…を…」
既に虫の息なキュウべえが、ヤプールの姿を見上げる
ヤプール「ワルプルギスとの戦闘でウルトラマン達が現れず…尚且つUキラーザウルスが敗れた今…」
インキュベーター「もしもの時の為の保険…使わせてもらうよ」
シュゥゥウウ…
QB「う゛…っ!?……あ……そん…な…!!」
ほむら「…!」
メビウス『な…!?あれは…!』
キュウべえの身体から黒い霧状の生物、
宇宙同化獣ガディバが抜け出し、ヤプールの手に戻る
901 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:21:21.23 ID:E8lcbH220
ヤプール「よし…十分なデータだ」
インキュベーター「この場にいる者達全員のデータ…これで集まったね」
QB「なん…で……なんで……僕…に」
サァァァアア…
インキュベーター「……君、本当は気付いてるんだろう?」
QB「……」
インキュベーター「魔法少女……多数のイレギュラー達との接触で……」
インキュベーター「君の中に感情が芽生えてきたことにね」
QB「!!……う…そ……だ…」
902 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:21:54.91 ID:E8lcbH220
インキュベーター「嘘なもんか!…ほらヤプール、見せてあげなよ」
ヤプール「ああ…」スッ
差し出したヤプールの右手の上に、
不気味な黒いエネルギー球が出現する
ヤプール「たった今回収できた……お前の絶望のエネルギーだ」
QB「!!!」
インキュベーター「感情の無い生物からはこんなもの回収できないよね?」
QB「……ぁ…ぁぅ……」
インキュベーター「欠陥品は処分しなくちゃ」
ほむら(…まさかとは思ったけど……やはり…)
インキュベーター「ヤプールが君の変化に早目に気付いてくれてよかったよ」
ヤプール「魔法少女達がソウルジェムの秘密を知ったあの夜…」
ヤプール「絶望する巴マミを見ていたお前の中の…微かな揺らぎに気付いた」
ほむら「!……あの日から既に…」
マミ「……キュウべえ…」
QB「…」
903 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:22:37.86 ID:E8lcbH220
ヤプール「おかげで…ワルプルギスと戦闘しなかった者達のデータも取れた…」
ティガ『!…』
ダイナ『俺達の事か…!?』
ガイア『…』
ヤプール「それだけでは無い」
ヤプール「そこにいるウルトラ兄弟達がUキラーザウルスと戦闘出来るように…あの空間に歪みを作ったのも私だ」
マン『…我々のデータも完全に取られたというわけか』
セブン『エースの言う通り…あれは初めから仕組まれていたのか』
ジャック『……用意周到な奴らだ』
エース『仲間を捨て駒のように使うとは……』
メビウス『…こんな…酷い…』
インキュベーター「全てのイレギュラー達のデータは回収済みだ」
904 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:23:16.77 ID:E8lcbH220
ヤプール「しかし…一番のイレギュラーは…」
インキュベーター「……」
一人と一匹の視線が、
一人の魔法少女に注がれる
まどか「……」
マン(……この子…か)
ヤプール「鹿目まどか……お前は何なんだ?」
インキュベーター「精神攻撃を跳ね除けて…別のイレギュラー達の助けがあったとは言え…生還するとは」
まどか「……」グッ
QB「ぁ……ぁ…」
サァァァアア…
マミ「!」
905 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:24:05.62 ID:E8lcbH220
マミ「…キュウべえ…!」
杏子「待てマミ!崩れるぞ!」ガシッ
マミ「っ…で、でも…!」
キュウべえの元へ駆け出そうとしたマミを引き止める
QB「………マ…ミ…」
QB「………」
QB「…」
ガラガラ サァァァアア…
キュウべえの身体が
Uキラーザウルスから崩れ落ちた灰の中に消える
マミ「あ…ぁ……」
ダイナ『……』
906 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:24:47.86 ID:E8lcbH220
セブン『何故だ…?何故そうまでしてエネルギーに拘る?』
ほむら「……インキュベーター、あなた達の目的は何?」
インキュベーター「…宇宙延命のため。それは変わらないよ」
メビウス『だったら…!!』
インキュベーター「だが延命というのは…一時的な滅びから逃れるだけの『逃げ』の手段だ」
インキュベーター「またいつ滅びの危機を迎えるかわかったもんじゃない」
インキュベーター「だからいらないものは…切り捨てなくちゃあいけないんだ」
杏子「なんだと…!」
インキュベーター「例えば…野蛮で愚かな地球人類とかね」
さやか「…!!」
907 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:25:17.57 ID:E8lcbH220
インキュベーター「新しい宇宙に存在することが許されるのは…」
インキュベーター「何者にも倒されず…壊されず…」
インキュベーター「互いに争い合うことの無い、無駄な『感情』というものを切り捨てた生物のみ」
さやか「あたし達はいらないっての!?」
インキュベーター「そういうことになるね」
インキュベーター「…確かに僕達の言っていることは夢物語に聞こえると思うけどね」
インキュベーター「ヤプールの接触でもたらされた技術で…僕達の唯一の欠点だった個々の肉体の弱さ」
インキュベーター「それも完全に克服済み」
インキュベーター「既に超獣製造機により全インキュベーターの改造は完了した」
エース『!!……なんということだ…!』
セブン『…愚かなことを……』
908 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:26:27.69 ID:E8lcbH220
インキュベーター「素晴らしいよ…この肉体は…」
ほむら「見た目的には何の変化も感じられないのだけれど…?」
インキュベーター「自分の意思で…君達が見たあの巨大な超獣の姿になれるからね」
インキュベーター「手に入れたデータで強化された超獣は…ウルトラマン達とも互角に渡り合えるだろう」
ジャック『…個々の戦闘力が跳ね上がったというわけか』
まどか「…」
杏子「マジかよ…」
マミ「そんな奴が…何体も…」
魔法少女達の顔が絶望に染まる
ヤプール「……」
インキュベーター「…さて本題に入ろうか」
909 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:27:00.57 ID:E8lcbH220
インキュベーター「僕達が管理することになる新しい宇宙…」
インキュベーター「そこにヤプールの技術を施せば…無益な争いなど全て無くなり…」
インキュベーター「夢物語が現実のものとなるだろう」
ほむら「…何が言いたいのかしら?」
インキュベーター「…君達が望むのなら…」
インキュベーター「新しい宇宙に迎え入れてあげてもいいかな…と思ってね」
さやか「!…」
マミ「!!」
ほむら「……」
杏子「ふん…」
まどか「……」
910 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:27:28.78 ID:E8lcbH220
ティガ『!!…』
ダイナ『ふざけんな!こいつらがお前らなんかに…』
インキュベーター「君達には聞いていないんだよ…僕は魔法少女達に聞いてるんだ」
ヤプール「さぁ、答えを聞こうか?」
チャキッ
ほむら「聞くまでも無いでしょう?」
杏子「お前らの手先になるくらいなら…死んだ方がマシだね」
武器を突きつけ、
インキュベーターの誘いを一蹴する二人
インキュベーター「…まぁ君達はそう言うと思ったよ」
ヤプール「では巴マミ、美樹さやか…お前達はどうだ?」
911 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:28:06.79 ID:E8lcbH220
マン『…』
メビウス『…兄さん達…』
セブン『メビウス…今は見ていろ』
ヤプールが手を差し伸べ、マミとさやかに滲み寄る
ヤプール「お前達は愚かな人間達に絶望したのではないのか?」
インキュベーター「人間に見切りをつけてこちら側にくるのが賢明だとおもうけどなぁ」
さやか「……」
マミ「私は…」
マミ「……」チラッ
912 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:29:09.55 ID:E8lcbH220
既に原形が失われつつあるUキラーザウルスの亡骸を一瞥し、
マミがマスケット銃を構える
マミ「仲間を捨て駒にするような人達は…信用できないわね」
チャキン
さやか「…ま…あたしは最初から信用できないとは思ってましたけどね…っと」
マミに続き、
さやかも剣の切っ先をヤプールに向ける
ヤプール『……』
インキュベーター「…じゃあ」
まどか「わたしも行く気は無いよ」
インキュベーターの視線の先の少女、
まどかがきっぱりと言い放つ
まどか「ここであなた達に屈したら……みんな嘘になるから…!」
ヤプール「…ふうん」
913 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:29:45.00 ID:E8lcbH220
マン『解かるかインキュベーター…これが彼女達の答えだ』
セブン『生命を弄び、可能性を奪うことは許されることではない!』
インキュベーター「…」
ティガ『一つの生命が他の生命を完全に管理し、貪り尽くすなんて不自然だ』
コスモス『心無き力はいずれ滅びる!』
インキュベーター「…ならば君達が滅びるがいいよ。僕達の力の前に」
ヤプール「…」スッ
バリーン!
ヤプールが手を掲げ、再び空間に穴を開ける
914 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:31:19.60 ID:E8lcbH220
ヤプール「…既に我々の母艦が月の裏側に待機している」
インキュベーター「…それに伴い全インキュベーターが地球の周辺宙域に集結してるよ」
メビウス『!!』
マン『なんだと…!?』
さやか「そんな…!」
杏子「総力戦かよ…上等じゃん」
インキュベーター達の答えに驚愕する一同
インキュベーター「今から五日後の正午…この町に超獣を一斉に送り込む」
ヤプール「そして邪魔な貴様達を消し去った後、地球全土に超獣を送り込み…」
ヤプール「地球を制圧した後には人類全てを超獣に改造してやろう!」
エース『……悪魔め』
915 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:32:18.64 ID:E8lcbH220
インキュベーター「…じゃあね。交渉は決裂ってことで」
ヤプール(…もうこれも必要無いな)スッ
チャリン
ヤプール「精々残された時間を楽しむかがいい………ふふ…ふふふふ…」
シュゥウウ…
不気味な笑い声を残し、
次元の穴の向こうへ消える一人と一匹
まどか(?………あれは…)
さやか「……」
杏子「ちっ……人を見下したような笑い方しやがって…」
タッタッタッ…
まどか「…あ」
916 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:32:52.86 ID:E8lcbH220
ヤプールが消え去った地点、
そこに落とされた物を拾い上げる
まどか「これ…わたしの…だよね…?」
拾い上げられた物は、
まどかがヤプールに奪われたはずの小さなアクセサリー
しかし以前の透き通る様な輝きは失われ、
化石の様な冷たい灰色になっていた
まどか(……こんな色じゃなかったのに…なんでだろ)
まどか「…」スッ
自身の頭の中に浮かんだ疑問を残し、拾い上げたアクセサリーを首に掛け直す
まどか(今は…それどころじゃないかな)
……………………………………
917 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:33:23.86 ID:E8lcbH220
……………………………………
ハヤタ「……すまない、結局別世界の君達まで巻き込むことになってしまって…」
廃墟と化した町で、
人間体に戻ったウルトラマン達が一ヶ所に集う
アスカ「困った時はお互い様じゃないっすか!」
我夢「僕達も危ないところを助けてもらいましたしね」
孤門「それに…奴等をこのまま放っておくことなんてできませんよ」
ダン「……とにかくみんな無事でなによりだ」
918 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:33:52.50 ID:E8lcbH220
郷「しかし…奴等と戦うとなったらそれなりに対策を立てておいた方がいいな」
北斗「ええ…今回の戦いで俺達の光エネルギーは殆どが失われてしまいましたからね」
ダイゴ「……とにかく今はマミさんの家に戻りましょう」
ダン「ああ……」
ムサシ「……えーっとあとは…」
ほむら「…」
さやか「…」
マミ「…」
杏子「…」
まどか「………」
ミライ「…」ハラハラ
少女達を落ち着かない様子で見つめるミライ
919 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:34:30.90 ID:E8lcbH220
まどか「……えっと…みんな…」
頼りなさげに、何も無い方へ何度か視線を泳がせ、
再び四人へ向き直るまどか
まどか「心配掛けて……本当にごめ――」
ベシッ
まどか「痛っ!?」
唐突に頭を叩かれ、言葉を謝罪の言葉を遮られる
さやか「…ばか」
杏子「へへっ………バーカ」
920 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:35:29.16 ID:E8lcbH220
小さく歯を見せて、
杏子とさやかが悪戯っぽく笑う
さやか「……まぁあたしも人の事そんな言えないけどさ」
杏子「でも…無事だとは思ってたけどな、アタシは!」
まどか「……あはは」
まどかの口から自然に短い苦笑いがこぼれる
マミ「鹿目さん…」
まどか「!…マミさん…」
マミ「本当に……よく無事で…」
マミがそっと微笑み、
包み込むような優しい笑顔をまどかに向ける
まどか「……はいっ!」
921 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:36:02.76 ID:E8lcbH220
ほむら「……」クルッ
まどか(…!)
ほむらが踵を返し、廃墟の町へ向かう
杏子「お…おい、ほむら!」
ほむら「無事でよかったわ。まどか」
振り返ること無く、ほむらが小さく呟く
マミ(…!)
杏子(お……っと)
さやか「…どこ行くの?」
ほむら「……ディバイトランチャーをさっきの戦闘で落とした…拾ってくるわ」
さやか「…ふーん」
タッタッタッ
まどか「あ……わたしも行ってくるよ」
922 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:36:41.20 ID:E8lcbH220
ほむらの後を追い、まどかが駆け出す
ミライ「あ!…僕達も行った方が…」
さやか「分かってないなぁ先生!」
ガシッ
ミライ「え!?…な、なんで?」
まどかが駆け出してすぐに後を追おうとするミライ
その袖を持ち、さやかが引き止める
さやか「こういうのは少し待ってから行くもんだって!」
杏子「おっ!分かってんじゃんさやか!」
マミ「あらあら…」
ミライ「そういうものなの…?」
少女達は気付いていた
無愛想に答えたほむらの肩が少し震えていたことに
ハヤタ「ははは…」
ダン「……俺達は先に戻っているぞ」
溜息混じりに笑い
ダン達がその場から立ち去る
……………………………………
923 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:37:30.16 ID:E8lcbH220
……………………………………
ほむら「……」カチャカチャ
瓦礫の上に腰を掛け、拾い上げたディバイトランチャーを弄り、
盾に収納する
まどか「…ほむらちゃん」スッ
ほむら「…!」
その背後から近づいたまどかが
後ろからほむらの肩に手をまわし、優しく抱きしめる
まどか「わたし……ね」
まどか「みんなと別れて……独りぼっちになった時にね…解ったんだ」
まどか「ほむらちゃんが……どんなに傷ついて…苦しんで…わたしの為に戦ってくれてたか…って」ジワッ
ほむら「!!」
924 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:38:50.64 ID:E8lcbH220
まどか「あは……我慢…してたけど……駄目だなぁ…わたし…」ポロ
ほむら「!…まどか…」
まどか「ほむらちゃん…っ…が…我慢してた……か…ら」
まどか「わたしも…我慢しようと…思ってたん…だけどな…」ポロポロ
零れ落ちる涙を拭わず、
ほむらの耳元で囁き続ける
まどか「でも……今は…今だけ…は」ポロポロ
ほむら「っ……うっ…く…ひっ………く…」ジワッ
まどかと顔を合わせず、声を押し殺して
ほむらが肩を震わす
まどか「……ちょっとだけ…泣いても……いいよね…」
ほむら「っ……まど…かっ……!!」ガバッ
感極まったほむらがまどかに抱きつく
振り返ったほむらの顔は涙で濡れていた
……………………………………
925 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:39:17.68 ID:E8lcbH220
……………………………………
杏子「おーおー…見せつけてくれるねぇ…」
さやか「あいつ素直じゃないなぁ…」
涙を流して抱き合う二人
その姿を廃墟の陰から見つめる四人
マミ「いいのかしら……盗み見なんて…」
ミライ「え!?こ、これ悪い事だったの……?」
目を丸くして驚くミライ
さやか「遅いよ!?」
杏子「まぁ時と場合によるというか…何というか……」
……………………………………
926 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:42:35.25 ID:E8lcbH220
……………………………………
ほむら「ひっ…く……まど…かぁぁ…」
まどか「うん……うんっ…!」
溢れ出す思いを抑えようともせず、
お互いの身体をきつく、親に縋り付く子供のように抱き合う
ほむら「よかっ……た…ほん……とに…!」
まどか「ごめんね…ほむらちゃんっ……」
二人が声を上げ、涙を流し、鼻声でお互いの名を呼び合う
ほむら「もう…どこへも……行かないっ……で……!」ギュッ
まどか「うん……みんなで…ずっと一緒にいよう…!?」ギュッ
ほむら(もう……離さない…離したくない…)
まどか(ありがとう……ほむらちゃん…)
まどか(わたしの…最高の…友達……)
927 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:51:18.16 ID:E8lcbH220
〜次回予告〜
……………………………………
杏子「おい!これ外せよーっ!!」
さやか「えーっと動けないんですけど…」
ダン「甘えるな!!」
……………………………………
マミ「私…あの時、ヤプールの言葉が…ちょっと心に突き刺さったんですよね」
郷「…」
……………………………………
北斗「あれはウルトラの星と言ってな…」
さやか「ウルトラの星?」
……………………………………
マン『この…砂漠の砂一粒を狙い撃ちにするかのような精度…』
メビウス『まさか…!』
……………………………………
まどか「あなたは…?」
???「俺はご覧の通り風来坊よ!」
セブン『こ、こいつ…』
……………………………………
ヤプール「教えてやる…真の計画を!!」
……………………………………
ほむら「世界の…終焉…」
928 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/07/31(日) 01:53:31.57 ID:jK89hJe70
まさかテクターギア・ゼロで特訓ですかw
929 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/07/31(日) 01:55:07.10 ID:E8lcbH220
今日の投下終了
残すところあと二回程度
最後はみんなに見せ場を…
次が最終回前編みたいな感じになりそうです
よかったら最後までお付き合いを…
930 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2011/07/31(日) 01:55:11.53 ID:0Nxq3ZvT0
乙シウム光線b
最強最速さんでるんかな....好きなんだけどな( ´ ▽ ` )ノ
931 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/31(日) 01:55:42.26 ID:6TkxPcUIO
ついに潔癖性のあの方が……ゴクリ
932 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/07/31(日) 01:58:36.23 ID:uhid8dY8o
乙!今回も燃える展開のオンパレードだったなぁ
僕らの先生に出番あるのかなーっと
933 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/07/31(日) 01:58:57.61 ID:qQnjU47Ao
お疲れ様でした。
934 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/07/31(日) 02:20:23.05 ID:xegW7lXz0
セブンの息子さんは来ないのかな
935 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/31(日) 02:38:06.45 ID:zDmtAQ2vo
乙 くるかCVが新世界の神で銀河美少年でガンダムな奴!?ww
936 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(千葉県)
[sage]:2011/07/31(日) 04:45:23.94 ID:TNfU9bsno
ゾフィー隊長とタロウはやっぱいいとこ持ってく係なのか
937 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/31(日) 05:08:13.53 ID:ukeXdQ5zo
乙でした〜やっぱ燃えるねえ。次回も期待してます。
938 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(兵庫県)
[sage]:2011/07/31(日) 10:56:10.10 ID:xzsOv0JT0
乙! 相変わらず素晴らしい!
そこかしこに「あの回のあれか!」と思わせる
小ネタがちりばめられてるのが嬉しい。
まどかとほむらの再会場面にほろり、
直後のミライの天然ボケにくすり、
なかなか心得てらっしゃる!
次回にも期待! …ん? 風来坊!?
939 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北陸地方)
[sage]:2011/07/31(日) 22:24:51.40 ID:pd3Corq5o
顔がうるさい「計画通りに俺が颯爽登場!フーハッハッハデュワデュワ」が来るのか?
940 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/08/01(月) 20:28:22.78 ID:bokAqgUmo
ワルプルの夜を過ぎてるって事は
ほむらの時止めはもうできなくなっている設定なのかな?
941 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(兵庫県)
[sage]:2011/08/01(月) 21:11:13.78 ID:D7lhOvUy0
>940
え? と思って読み返したら確かに。
うーん…ほむほむにとっては決戦に向けて手痛いハンデ…。
でも“仲間と共に目前の運命を切り拓こう”としている今の彼女にとって
“誰にも頼らず何度でもやり直す”ための時間絡みの魔法との決別は、
未来への熱い闘志と決意が感じられていいかもね。
942 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(京都府)
[sage]:2011/08/02(火) 00:10:31.89 ID:D7SoGv7Yo
乙
燃えた〜イレギュラー達と運命共同体!燃えるな〜
943 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/10(水) 22:09:41.21 ID:c39Xdc9D0
わけあって妙に投下間隔か空いてしまいました
今から書き溜めて明日の夜に再開できると思います
報告あげ
>>940-941
ほむほむは時止め縛りです
一ヶ月限定なので…
944 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/10(水) 22:14:44.04 ID:+XGFnEB4o
たった一日であれだけ書き溜められるのか……完敗だ、スケールが違う……
945 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山形県)
[sage]:2011/08/11(木) 22:44:03.18 ID:SbUyG6dao
そろそろかなー
946 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/08/11(木) 22:59:04.25 ID:GNuvnmISO
マダー?
947 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 01:00:46.40 ID:8rPhV+Vl0
ぬぁあああ
書き溜めながら気付いたんですか量がとんでもないことになりそうで…
待っていただいた人にはほんっとうに申し訳ないのですが明日の夜に…
ごめんなさいぃいいい
948 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/08/12(金) 01:03:29.63 ID:VxAIznDlo
このスレに収まりそう?
949 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/12(金) 01:03:42.13 ID:ejoDHl2go
お疲れ
無理せず出来る限りを尽くしてくださいな
950 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
:2011/08/12(金) 21:36:18.98 ID:i6+aPQ7z0
大丈夫!!
いつまでも待つ
期待&支援
951 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 22:49:37.12 ID:8rPhV+Vl0
今から再開します
量が凄まじいのでとりあえず今日は前半部分を
>>948
さすがに無理です…
次スレは
>>980
くらいに立てます
952 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 22:52:28.94 ID:8rPhV+Vl0
……………………………………
〜光の国〜
ウルトラの父『…プラズマスパークのエネルギーコアが異常な反応を示している…』
ウルトラの母『一ヶ月前より更に…ですか?』
ウルトラの父『うむ…』
異常な輝きを発するプラズマスパーク
それはこの宇宙の新たなる脅威の訪れを意味していた
ウルトラの父『…地球へ向かわせた者達からのウルトラサインは…?』
ウルトラの母『…』
無言で首を横に振る母
ウルトラの父『……そうか』
953 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 22:53:03.14 ID:8rPhV+Vl0
ウルトラの母『地球に侵入したインキュベーターという異星人…そして別世界の戦士達…』
ウルトラの母『その情報を最後にそれ以降サインが送られてこないということは…』
ウルトラの母『彼らが非常に切迫した状況下に置かれているということなのではないでしょうか?』
ウルトラの父『…』
母の声色は明らかに不安を露わにしていた
ウルトラの母『例えば…ウルトラサインすら出せないほどの…』
ウルトラの父『それは解っている!だからこうして彼ら二人に準備を…』
シュイン
???『果たして…それだけで十分かな?』
954 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 22:53:29.59 ID:8rPhV+Vl0
ウルトラの母『!…あなたは…』
スタッ
キング『自体は我々の想像を遥かに超えているようだ』
眩い光の中、
伝説の超人ウルトラマンキングが降臨する
ウルトラの父『?…それはどういう…』
キング『見るがいい…今、地球でどれ程の事態が起ころうとしているか…』
シュンッ
ウルトラの母『!!』
ウルトラの父『こ…これは…!』
955 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 22:54:06.32 ID:8rPhV+Vl0
キングの力によって上空に映し出された巨大なビジョン
そこには月の裏側に待機している球状の巨大な宇宙船
そして地球を覆う様に発生した歪みが映し出されていた
ウルトラの母『宇宙船…!?それにあの歪みは…?』
キング『…あれは異次元へのゲート』
キング『あの歪みがある場所に亀裂が入り…奴らはそこから超獣を送り込んでくるのだろう』
ウルトラの父『超獣!?…それはつまり…!』
キング『うむ…インキュベーターの背後にはヤプールがいる』
ウルトラの母『……なんてこと…』
ウルトラの父『これ程の状況になるまで察知出来なかったとは…!!』
キング『恐らく奴らの技術で地球人はインキュベーター達の存在を察知することは出来ないのだろう…』
キング『今、あの星で奴らに対抗することが出来るのは…』
キング『数人の魔法少女達とウルトラ戦士だけだ』
956 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 22:54:58.13 ID:8rPhV+Vl0
キング『どうだ?これ程の敵に対して…地球に送るのはたった二人か…?』
ウルトラの父『……しかしそうなると…』
キングの言葉に閉口し、俯く父
ウルトラの母『……どうかご決断を』
ウルトラの父『…………』
ウルトラの父『…うむ』
静かに頷く父
その視線の先にはプラズマスパークのエネルギーコアに手をかざす二人のウルトラマンがいた
……………………………………
957 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 22:55:34.83 ID:8rPhV+Vl0
……………………………………
〜避難所〜
パシィン!
ミライ「う……!」
目の前の光景から目を反らすミライ
頬を叩く乾いた音が避難所のロビーに響き渡る
詢子「……」
まどか「……」
叩かれた頬を少し赤く腫れ上がらせて、
怯むことなく詢子を見つめるまどか
詢子「ふざけるんじゃないよ…!アンタの言ってることはワガママじゃ済まされない…!!」
958 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 22:56:18.61 ID:8rPhV+Vl0
驚き、怒り、悲しみ、戸惑い
それらの感情が入り混じった表情でまどかを睨む詢子
詢子「ここ数日…連絡も寄こさず家出紛いのことしておいて……」
詢子「いきなり帰って来たかと思えば……この町に残るだってぇ…!?」
まどか「…うん」
静かに頷くまどか
詢子「……この避難所も危ないかもしれないってことで…この町からの避難指示命令も出てる」
詢子「しかもアンタがこの町に残る理由は言えないと来たもんだ!」
詢子「…なに考えてんだアンタは!!」
ミライ「か、鹿目さん……まどかちゃんは…」
詢子「親子の間に入るなっ!!!」
ミライ「!!…」
激昂した詢子はミライの制止を一蹴し、怒鳴り続ける
959 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 22:57:02.70 ID:8rPhV+Vl0
詢子「アンタ一人の勝手で周りにどれだけ迷惑を…!」
まどか「解ってるよっ!!」
詢子に張り合うような大声で、彼女の言葉を遮るまどか
まどか「みんなが心配してくれてるって……解ってる…」
詢子「……」
詢子「……アンタの他にここに残る奴はいるのかい?」
まどか「?…うん、いるよ」
冷静さを取り戻し、詢子の口調が皮肉めいたものに変わる
詢子「へっ……お友達が残るから…アンタも残るってか?」
まどか「!…違うっ!!」
960 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 22:57:34.95 ID:8rPhV+Vl0
詢子「!!」
まどか「わたしがこの町に残るのは…みんなを守りたいから…」
まどか「わたしに出来ることを…精一杯やる…!」
詢子「…」
まどか「そして…」
決意の眼差しで、詢子を見つめる
まどか「これはわたしが……わたし自身が出した答えだから…!!」
詢子「!……」
ミライ「…」
まどか「ごめんねママ……だからわたしは―――」
ガシッ!
961 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 22:58:00.73 ID:8rPhV+Vl0
まどか「ひゃあっ!?」ゴツン
詢子「……」
詢子がまどかの顔を両手で挟み、
引き寄せて、額と額を優しく合わせる
まどか「ま、ママ…?」
詢子「……はぁ」
浅いため息がまどかの顔にかかる
詢子「…今のは本当なんだな?」
まどか「え…?」
詢子「誰かの嘘に踊らされてねぇんだな……!?」
険しい表情、厳しい声音でまどかに問いかける
まどか「……うん!」
詢子「…」スッ
962 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 22:58:36.90 ID:8rPhV+Vl0
詢子「………先生」
ミライ「は、はい!?」
まどかから顔を離した詢子がミライに向き直る
詢子「悪かったね…怒鳴ったりして」
ミライ「い…いえ!こちらこそ…」
詢子「アンタのことは和子からちょっとだけ聞いたよ……信用できそうだ」
ミライ(!……早乙女先生…)
詢子「まどかを……よろしく頼みます」ポン
まどか「!…」
ミライ「……はい!任せてください!」
まどかの背中を優しく叩き、詢子が小さく頭を下げる
まどか(……ありがとう…ママ…)
……………………………………
963 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 22:59:19.43 ID:8rPhV+Vl0
……………………………………
詢子「……」
知久「…行ったみたいだよ」スタスタ
まどかとミライが立ち去った後、
詢子の隣には二人と入れ替わるようにして知久が現れる
詢子「……悪いね、あたしが勝手に話進めちまったみたいで…さ」
知久「…いや」スッ
首を横に振り、詢子の肩に手を回す
知久「あの子自身が決めて…君が送りだしたんだ」
知久「僕は何も言わないさ」
詢子「……はぁ」
詢子「あいつ…まるで急に大人になったみたいでさ…」
詢子「……なんか…寂しいというか…なんというか…」
964 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:00:28.04 ID:8rPhV+Vl0
知久「……見てごらん」
詢子「…?」
避難所の窓から見える、所々崩壊した町並みを指差す知久
その指示した先には、一片の迷いも無く仲間の元へ走るまどかの姿があった
知久「…大丈夫、きっと無事で帰って来る」
知久「彼女は僕達の子だよ」
詢子「!…」
詢子「………」スッ
少し強張った表情を崩し、知久の胸に身を預ける
詢子「……そうだね」
……………………………………
965 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:01:10.29 ID:8rPhV+Vl0
……………………………………
マミ「……」
冷たい風が吹き荒れる、人の気配が消えた夜の街
目の前に積もった灰と石の山をぼんやりと眺めるマミ
タッタッタッ
さやか「あ!いたいた!」
杏子「ここかぁ…探したんだぜ?マミ」
郷「冷えるだろう?早く帰って来なさい」
北斗「皆帰りを待っているぞ」
マミ「!…みんな…」
マミを迎えに現れた四人
北斗「む…?これは……?」
さやか「あれ…そういえばここって…?」
目の前の光景を見て、二人が目を丸くする
杏子「あの化物の…亡骸だよな?」
マミ「…ええ」
966 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:02:06.74 ID:8rPhV+Vl0
マミがながめていた灰と石の山
それは灰化して、微かに面影を残したUキラーザウルスの亡骸だった
郷「…あまりここにいない方がいいぞ?」
杏子「え?…なんでだ?」
北斗「この亡骸…灰化したとはいえまだ少し内部にエネルギーの流れを感じる…」
マミ「!!」
さやか「え…えぇ!?」
967 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:02:42.88 ID:8rPhV+Vl0
北斗の答えに驚愕する一同
杏子「それってやばいんじゃないか!?」
さやか「またコイツが復活したり!?」
郷「いや、その心配は無い」
北斗「肉体自体は崩壊しているし、再び動き出すほど莫大なエネルギーがあるわけでもないからな」
さやか「そ、そっか……よかった…」
杏子「…まぁあんまり長居するもんじゃねーな」
安堵し、胸を撫で下ろす二人
郷「こんなところで何を…?」
マミ「あ、いえ…ちょっと考え事を……」
北斗「考え事?」
苦笑し、気恥ずかしそうに答えるマミ
968 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:03:13.72 ID:8rPhV+Vl0
郷「…あの時のヤプールの言葉か?」
マミ「!……はい…」
図星を突かれ、背を向けるマミ
杏子「……人間に絶望したとかなんとか言ってたな…」
さやか「あ、あんなヤツの言う事なんか気にしちゃ駄目ですよマミさん!」
北斗「その通りだ」
北斗「心の隙を突き、負の感情を利用することはヤツの常套手段だからな」
郷「……」
マミ「……それは…解ってるんです」
969 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:03:53.30 ID:8rPhV+Vl0
マミ「……私が…これまで人を守るために戦ってきた理由は…」
郷「…?」
杏子「どうしたんだよマミ…急にさ?」
一同に背を向けたまま、唐突に呟く
マミ「……魔法少女になった時…助けられるはずの命を救えなかったから…」
マミ「あの時は自分が助かる事に必死で…」
マミ「だから私は…ただその罪の意識から逃れる為だけに戦ってたのかもしれない」
さやか「マミさん…」
マミ「でも…鹿目さんや美樹さん…」
マミ「それに…守るために戦い続ける皆さんを見て……私も純粋な気持ちで戦えるようになったんです」
郷「…」
北斗「……」
970 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:04:19.28 ID:8rPhV+Vl0
マミ「だから尚更…人の嫌なところを見て…あんな言葉を掛けられたら…」
さやか「あ……」
数日前の学校での出来事が、二人の脳裏を過ぎる
マミ「私怖いんです…!」
マミ「もしかしたら私のやってきた事は…全部無駄だったんじゃないかって思うと…」
杏子「…」
心の奥底から溢れ出しそうな感情の波を抑え、
肩を震わせながら話し続けるマミ
北斗「……」
郷「……それでいいんだ、マミ」
971 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:04:46.99 ID:8rPhV+Vl0
マミ「っ…!?」
予想外の言葉に驚き、咄嗟に振り返る
杏子「…どういうことだ?」
郷「護るべきものを見つけ、守る」
郷「そのためには相手を……人間を知らなければならない」
さやか「人間を…知る?」
郷の言葉に、少女達は首を傾げる
郷「…人間の強さも、弱さも、美しさも醜さも…」
郷「相反する両面を知らなければ…守ることは出来ない」
マミ「!!」
972 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:05:25.67 ID:8rPhV+Vl0
郷「その両面を知った上で、俺たち兄弟は戦い続けてきた」
郷「人間が…守るに値するものと信じて」
遠い星空を眺めながら、郷が語る
さやか「……難しいんだね、守るって事はさ」
杏子「ああ…ブチ壊すのは一瞬なのにな…」
崩壊した街の光景を見回しながら
さやかの言葉に付け足すように呟く杏子
マミ「…」
北斗「俺が思うに…お前達は人の悪い面にばかり目が行きがちなのかもしれないな」
さやか「?…そ、そう…かな?」
973 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:05:55.67 ID:8rPhV+Vl0
北斗「お前達の周りには…心配してくれる人や、優しく接してくれる大人はいなかったのか?」
さやか「うーん…」
マミ「……」
さやか(……そういやちょっと前に行った花屋のおばちゃん…いい人だったなぁ)
マミ(そういえばスーパーに閉じ込められた時のあの店員さん……優しかったな…)
さやか(仁美も恭介も……なんだかんだで心配してくれてるし)
マミ(アスカさん達も…文句一つ言わずに私達を助けてくれている…)
北斗「どうだ?探せば色々出てくるもんだろう」
さやか「まぁ…言われてみれば」
マミ「……なんだか気が楽になりました」
郷「それはよかった」
974 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:07:51.20 ID:8rPhV+Vl0
杏子「……あ!」
杏子「なぁなぁみんな!あれ見てみろよ!」
満点の夜空に一際美しく輝く星を指差し、
興奮した様子で大声を上げる杏子
郷「……どうした、急に」
北斗「!…あれは…」
さやか「あ!なにあの星!」
マミ「ほんと……すっごく綺麗…」
北斗「おぉ!……お前達あれが見えるんだな?」
嬉々とした表情で少女達を見つめる
975 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:08:23.53 ID:8rPhV+Vl0
マミ「え?…何か知ってるんですか?」
北斗「ああ…あれはウルトラの星と言ってな…」
さやか「ウルトラの星?」
杏子「なんだそりゃ?」
聞きなれない言葉に興味を示し、三人が北斗の話に耳を傾ける
北斗「あの星はな、辛い事があっても負けるもんか…って思った者にだけ見えるんだ」
郷「君達が人として成長し、目指すべきもの、守るべきものを見つけた強い者になった証……といったところか」
杏子「へぇ…」
マミ「ウルトラの星…かぁ」
さやか(あたし…強くなれたのかな?)
……………………………………
976 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:08:52.45 ID:8rPhV+Vl0
……………………………………
〜廃工場〜
ガコン
孤門「よし……こんなもんかな?」
ほむら「……」
孤門「…どう?使えそう?」
廃工場の各所に空のドラム缶を設置する孤門
その作業を終え、資材の上に座り込んで盾の砂時計を弄るほむらを呼ぶ
ほむら「…駄目ね。やっぱり発動しないわ」
孤門「そうか…」
ほむら「…まぁ解っていた事だけど」
ほむら「時間停止が使えなくなったのは…ね」
977 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:09:18.89 ID:8rPhV+Vl0
孤門「え?原因は解ってるんだ?」
ほむら「ええ…これを見て」カチャ
魔法少女の姿のほむらが孤門の目の前に盾を突き出し、
砂の落ち切った砂時計を指差す
孤門「それは?…砂、もう無いみたいだけど?」
ほむら「そうよ」
ほむら「この砂時計に流れ続ける砂を止めることで発動する時間停止能力」
ほむら「砂が落ち切ってしまった時、新たに補充するには……」
孤門「!……砂時計を回転させる…?」
ほむら「御名答よ」シューン
変身を解除し、髪を手で流す
ほむら「それはつまり…もう一度時間を巻き戻すということ」
ほむら「元々この能力は一ヶ月限定みたいなものよ」
孤門「…一ヶ月?」
ほむら「……私が退院して……まどかとの出会いをやり直すために契約するまでの期間よ」
978 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:10:10.31 ID:8rPhV+Vl0
孤門「…ごめん、嫌な事思い出させたね……」
自身の失言に視線を落とし、詫びる
ほむら「構わないわ。とにかくこの能力はもう使えない」
ほむら「だから…あなたにこんなこと頼んでるのよ」
広い工場内を見渡すほむら
各所に設置されたドラム缶
ペンキで壁に描かれたバツ印の的
全て孤門が彼女に頼まれて用意した物だった
孤門「でもまさか訓練の教官役になれってのはなぁ……」
少し恥ずかしそうに頭を掻く孤門
ほむら「あなた元の世界では特殊部隊に入っていたんでしょう?」
ほむら「その時に受けた射撃訓練だけでも私に……」
孤門「それは構わないんだけどさ…」
孤門(あの突貫工事みたいな訓練を……ねぇ)
979 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:10:43.44 ID:8rPhV+Vl0
我夢「話は終わった?」スタスタ
ほむら「!…我夢」
工場の奥から、ディバイトランチャーを腕から提げた我夢が現れる
孤門「お疲れ様。どうだった?」
我夢「銃口部分が少し痛んでいたから少し手を加えました」
我夢「はい、ほむらちゃん」ガチャ
ほむら「ありがとう…助かったわ」
修理が完了したディバイトランチャーがほむらの手に戻る
我夢「……だけど大丈夫なの?撃つ度に魔力を消費する武器で訓練なんて…」
ほむら「その点については色々考えてあるわ」
盾に武器を収納し、再び髪を流す
ほむら「奴らが来るのにあと五日と考えて……ランチャーを使った訓練は前日にしましょう」
ほむら「その日の訓練終了と同時にグリーフシードを使用する」
我夢「そして次の日に万全の態勢で決戦に…ってわけだね」
ほむら「残り少ないグリーフシードを皆で分ける事を考えたらこうなるわね」
孤門「まぁ、とにかく…教えるとなったら全力でやるからね」
ほむら「ええ」
我夢「…とりあえず今日は帰ろう?」
……………………………………
980 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:16:44.23 ID:8rPhV+Vl0
スレ立て完了しましたー
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1313158546/
981 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:17:11.44 ID:8rPhV+Vl0
……………………………………
ミライ「あれ?」
まどか「あ…」
マミ「あら、みんな…」
杏子「よう!お前らも戻ってきたところか」
さやか「なーんだみんな出掛けてたんだ!」
郷「改めて見ると凄い人数だな」
北斗「この家に入りきるのか…?」
ほむら「悪いわね、マミ」
孤門「この人数に加えて……あと五人?」
我夢「マミさんにはお世話になりっぱなしだなぁ…」
マミの家であるマンションの一室
その前で総勢十名の者達が鉢合わせになる
マミ「ロクに使ってない部屋もありますから大丈夫ですよ……さぁ、入りましょう?」
982 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:17:38.95 ID:8rPhV+Vl0
〜マミホーム〜
杏子「ただいま〜っと!」
マミ「はい、お帰りなさい」
嬉しそうに靴を脱ぎ散らかし、早足で上がり込む杏子
その後ろ姿に、マミが少し微笑みながら挨拶を返す
まどか「お邪魔しまーす…」
さやか「うわぁ…やっぱ広いなぁ」
ほむら「……」
少し躊躇いながら、続いて上がり込む少女達
その手には着替えの服や必要な物が詰まった鞄を提げていた
ハヤタ「お帰り」
ダン「帰って来たか」
983 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:18:16.55 ID:8rPhV+Vl0
ドタドタドタ…
アスカ「お帰り!待ちくたびれたぞー!」
リビングの奥から駆けて来たアスカが、
少し険しい表情で出迎える
郷「なんだ?やけに騒がしいが…」
マミ「何かあったんですか…?」
ダイゴ「えぇっと…ね」
ほむら「…?」
ダイゴが苦笑いを浮かべ、アスカに視線を移す
アスカ「いや〜ダイゴさん達が晩飯作ってくれたのにさ、ムサシが皆が戻って来るまで待とうってさぁ…」
ムサシ「だってその方が良いじゃないですか!皆で食べたほうが…」
アスカ「とにかく俺はすっげぇ腹減ったの!!」
広いリビングにアスカの大声が響く
北斗「そんなことか……」
ダン「こいつはさっきからこればっかりでな…」
ほむら「何かと思えば…」
呆れた様子で額に手を当て、ため息を吐くほむら
984 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:18:46.71 ID:8rPhV+Vl0
まどか「……あははっ…!」
マミ「……ぷっ…」
杏子「…っはははは!!なんだそりゃ!」
さやか「ぶ、ぶれないぁ…!この人…!」
予想外の答えに、まどかとマミが思わず吹き出し、
杏子とさやかが腹を抱えて笑いだす
郷「…やれやれ」
ほむら「…………ふふっ」
つられるように可笑しさが込み上げ、
呆れ気味だったほむらの口から小さく笑みがこぼれる
ハヤタ(おや…)
985 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:19:14.78 ID:8rPhV+Vl0
まどか「あっ!」
アスカ「お!やっと笑ったじゃん!」
ほむら「え…?」
驚いた一同が、普段見せる事の無いほむらの笑顔に釘付けになる
ムサシ「やっぱり人間、笑顔が一番だよ!」
杏子「そういやアンタの笑ったとこ見たの初めてかもな」
ダン(強い者ほど笑顔は優しいものだ…)
ほむら「ちょ…ちょっと…やめなさい……」
杏子にまじまじと顔を見つめられ、
ほむらは羞恥に頬を少し赤く染める
さやか「仏頂面ばっかりだからね〜……結構イケてるのにもったいない…」
まどか「……そうだ!」
ゴソゴソ
986 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:19:56.36 ID:8rPhV+Vl0
マミ「鹿目さん…?」
まどか「えー……っと」ゴソゴソ
唐突に声を上げ、
自分の手に提げられた鞄の中を楽しそうに漁り始める
まどか「あった!……はいっ、ほむらちゃん!」
ほむら「…あ……これって?」
ピンク色のリボンを取り出し、ほむらに突き出すまどか
さやか「お揃いじゃん!」
まどか「うん、わたしの予備……ほむらちゃんに似合うかなって…」
ダイゴ「この年頃の子は少しくらいお洒落してもいいんじゃないかな?」
杏子「アタシが結んでやるよ!ほらほらこーして……」
ほむら「あ!ちょ、ちょっと!?」
シュルッ
987 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:20:27.77 ID:8rPhV+Vl0
ほむら「………」
孤門「………」
ハヤタ「……まぁ、何と言うか…」
マミ「その……」
頭に巻いたピンクのリボンを巻いて、
まどかと同じ髪型にしたほむらが少し照れ臭そうに視線を泳がせる
その姿を見て、気まずそうに目を逸らす一同
さやか「ん〜…」
アスカ「あれ?あんまり似合ってないんじゃねぇの?」
杏子「まぁ…ちょっとな」
ほむら「!!」ピクッ
まどか「ひ、酷いよみんな!あんまりだよ!!」
ムサシ「あはは…」
ほむら「………」シュルッ
まどか「ほ、ほむらちゃん…」
988 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:21:01.20 ID:8rPhV+Vl0
頭のリボンを解くほむら
二つにまとめ上げられた髪が下に垂れる
まどか「な、何かごめんね…」
ほむら「いえ……ありがとう」
まどか「……」
二人の間に気まずい空気が流れる
孤門「ま…まぁ明日から訓練だからね!」
孤門「せっかくもらったリボンなんだ!ボロボロになっちゃ不味いだろ?」
まどか「そ、そっか…そうだよね…!」
ほむら「え…ええ…」
孤門が焦った様子でその場を取り繕う
989 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:21:34.18 ID:8rPhV+Vl0
ハヤタ「…とにかく明日から忙しくなりそうだ」
ダン「さやか、杏子……明日、お前達は俺と特訓だからな」
さやか・杏子「「え?」」
まどか「マミさん……あの…」
マミ「大丈夫、解ってるわよ」
まどか「!……よろしくお願いします!!」
我夢「じゃあムサシさん…明日は当日の作戦について…」
ムサシ「あ、はい!奴らの行動パターンなんかもある程度は……」
アスカ「何でもいいから早く食おうぜ!」
……………………………………
990 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:22:09.50 ID:8rPhV+Vl0
……………………………………
〜翌日〜
ダン「この辺でいいだろう…もう降りていいぞ」
ワルプルギスの夜、そしてUキラーザウルスの暴れ回った爪痕が特に酷く残っている地域
そこにジープを止めて下車するダン
それに続き、後部座席の二人が明らかに不満そうな顔で下車する
ガチャッ
杏子「なんだよこんなとこ連れて来て…」
さやか「特訓って言ってもたった数日で……」
ダン「まずは変身。話はそれからだ」
さやか「…?」シューン
杏子「はいよっと」シューン
ダンの言葉通りに変身する二人
杏子「ほれ!変身したぜ!」
さやか「それで?これからどうやって?」
ダン「うむ……ではこれを着て貰おうか」ガチャ
ジープのトランクを開けるダン
さやか「?…それは…」
……………………………………
991 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:22:48.73 ID:8rPhV+Vl0
……………………………………
杏子(ギア)「……おい、何だこりゃ」
さやか(ギア)「矯正ギプスみたいなヤツ?ちょっと重いけど…」
トランクから取り出された鎧を着込む二人
その鎧は数本のパイプで胸と背中の鉄板を固定し、
黒いバイザーが付いた兜が付属した歪な物だった
杏子(ギア)「……勿体つけずに教えろよ!こんなんで強く――――」
ダン「ふんっ!」バッ
ガシュン!
杏子(ギア)「なっ!?」
さやか(ギア)「重っ…!!」
992 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:23:23.00 ID:8rPhV+Vl0
ダン「それは訓練用アーマー……テクターギアだ」
ダンがウルトラ念力で鎧の力を発動させると同時にパイプがオレンジ色に発光、
胸と背中の鉄板が二人の身体を圧迫し、急激に重量が増加する
杏子(ギア)「ふざっ……けんな…!」
ググッ
アーマーの重さに耐え、体を持ち上げる杏子
杏子(ギア)「おいっ!これ外せよーっ!!」
さやか(ギア)「えーっと…動けないんですけど…」
ダン「甘えるな!!」
さやか(ギア)「!?」ビクッ
993 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:23:49.97 ID:8rPhV+Vl0
ダン「いくらお前達が魔法少女の力を自在に使えると言っても…!」
ダン「敵はこちらのデータを解析して強化された超獣なんだぞ!!」
ダン「今のお前たちが戦っても…ただ殺されに行くようなものだ!!」
落ち着いた口調で話していたダンが突然声を荒げ、
二人に檄を飛ばす
杏子(ギア)「なんだよ……」
杏子(ギア)「鍛えよ!勝つために!………ってか?」
ダン「そういうことだ……まずはそれを装備したままで自在に動けるようになれ!」
ダン「…安心しろ。風呂の時くらいはアーマーを脱ぐ事を許可する」
さやか(ギア)「そうは言っても……これじゃ普通に動くだけで疲れそうだなぁ…」
994 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:24:24.58 ID:8rPhV+Vl0
ガチャ バタン
ダン「嫌でも全力で走れるようになるしかないぞ……!!」
さやか(ギア)「え?」
ダンがジープに乗り込み、
エンジンを掛け、二人に向かって走り出す
ブゥゥウウン……
杏子(ギア)「おいおいおい…!!冗談だろ!?」
さやか(ギア)「うそぉ…!?」
ダン「この訓練が終われば最終日に俺と組み手だ!乗り切って見せろ!!」
ブゥゥウウン!!
さやか(ギア)「目がマジだよ!?こ、殺されるー!!!」
杏子(ギア)「くっそぉお!!超スパルタ特訓ってワケか!走れ走れ!!」
ガチャガチャガチャ…
アーマーが擦れる金属音を鳴らしながら、二人は全力で走りだした
……………………………………
995 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:24:51.75 ID:8rPhV+Vl0
……………………………………
〜廃工場〜
タッタッタッ…
バァン! ガキンッ!
ほむら「っ……外した!」
孤門「速く撃つ事を考えないで!まずはしっかり狙って!!」
工場内の決められたルートを走り、各所に設置された的を狙うほむら
孤門は資材の上で仁王立ちになり、その姿に声を飛ばす
ほむら「次……!」チャキ
バンッ!
孤門「肩上がり過ぎ!飛んだら着地と同時に重心をもう少し下げて!!」
ほむら「わ、分かって………あっ!?」
ガシャーン!
孤門「あ……」
重心を下げ過ぎた事により、下半身のバランスが取れず
その場に豪快に転がるほむら
996 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:25:20.84 ID:8rPhV+Vl0
孤門「大丈夫?…ほら」
ほむら「………御免なさい」
孤門がほむらの服に付いた土埃を払い、
手を差し出して起き上がらせる
孤門「難しいもんだろ?動き回りながら撃つってのはさ」
ほむら「ええ……でも時間停止が出来ない以上、立ち止まって撃つのは難しいわね」
その場に座り込む二人
ほむら「それに魔法で銃を撃った時の反動はある程度軽減できるけど…」
孤門「微妙なブレを完全に消すことは出来ない…かな」
ほむら「……時間停止に頼りきった戦い方のツケね」
ほむらが肩を落とし、左手の盾を見つめる
孤門「まぁこればっかりは特訓あるのみだね…」
……………………………………
997 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:25:53.90 ID:8rPhV+Vl0
……………………………………
まどか「………」
マミ「そう…落ち着いて呼吸を整えて…」
荒廃した街で変身し、お互いに向かい合って目を瞑る二人
まどかは弓、マミはマスケット銃を持ち、魔力を集中させる
マミ「いくわよ………それっ!!」
シュン!
マミの魔力を帯びた黄色いリボンがマスケット銃を包み、
巨大な大砲へと変化する
まどか「………はっ!!」
シュゥン…
マミ「…!」
まどか「あ…あれ…?」
998 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:26:45.32 ID:8rPhV+Vl0
まどかがマミに続いて魔力を弓に纏わせる
しかしその魔力は小さく弱い光を放ち、音を立てて拡散してしまう
まどか「駄目だ……マミさんごめんなさい…」
小さく頭を下げるまどか
マミ「いえ…初めてでここまで出来るなんて正直驚かされたわ」
まどか「でも…」
タッタッタッ…
ハヤタ「おぉ…ここにいたのかマミ」
まどか「ハヤタさん!」
マミ「?………あっ!当日の作戦についてですか?」
999 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:27:57.34 ID:8rPhV+Vl0
ハヤタ「そうだ。済まないが一度戻って来てくれないか?」
マミ「分かりました………鹿目さん!」シューン
ハヤタの言葉に返事をするや否や、
変身を解除し、まどかに向き直るマミ
まどか「はい?」
マミ「大事なのはまず魔力のコントロールに慣れる事よ……頑張って!」
まどか「!…分かりました!頑張りますっ!」
ハヤタ「無理をしすぎないようにね……それじゃ行こうか」
タッタッタッ…
まどか(よーし………)グッ
……………………………………
1000 :
◆jPpg5.obl6
[saga]:2011/08/12(金) 23:31:55.84 ID:8rPhV+Vl0
キリが悪いので埋めちゃいます
1001 :
1001
:Over 1000 Thread
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【SS】?「結婚を前提にお付き合いして下さい!!」 マミ「えっ!?」【まどマギ】 @ 2011/08/12(金) 23:31:21.32 ID:eBIx+R8S0
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