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【ヒトデとか】ヒトデ「俺以外に主人公多すぎだろ…」【関係ない】V -
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1 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/11(月) 18:45:37.57 ID:UqN3RAww0
前スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1303896298/
前々スレ
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1300/13008/1300849528.html
一気にこのスレの様子を見ようという熟練した貴方は初めまして
最初から見てくれた貴方はこんにちは。
ニュッです。
このSSは場合によってはR14〜17くらいの精神的、性神的にBADな描写がありますが基本的に純愛ハッピーエンドを目指してます
また、作者は彼女いない歴がある意味19年なため時折基地外じみた発言をしますがそんな時はそっと突っこむか暖かい声をかけて下さい
※作品内にはクトゥルー関連が満載なので探してみてはいかがでしょう
大変未熟極まりない愚息ですが楽しんで行って下さい
1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
[
Twitter
]: ID:???
【 このスレッドはHTML化(過去ログ化)されています 】
ごめんなさい、このSS速報VIP板のスレッドは1000に到達したか、若しくは著しい過疎のため、お役を果たし過去ログ倉庫へご隠居されました。
このスレッドを閲覧することはできますが書き込むことはできませんです。
もし、探しているスレッドがパートスレッドの場合は次スレが建ってるかもしれないですよ。
ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713522243/
旅にでんちう @ 2024/04/17(水) 20:27:26.83 ID:/EdK+WCRO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713353246/
木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1713351945/
いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713279251/
【MHW】古代樹の森で人間を拾ったんだが【SS】 @ 2024/04/16(火) 23:28:13.15 ID:dNS54ToO0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713277692/
こんな恋愛がしたい 安部菜々編 @ 2024/04/15(月) 21:12:49.25 ID:HdnryJIo0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713183168/
【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2 @ 2024/04/14(日) 19:38:35.87 ID:kch9tJed0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713091115/
アテム「実践レベルのデッキ?」 @ 2024/04/14(日) 19:11:43.81 ID:Ix0pR4FB0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713089503/
2 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/11(月) 18:54:59.38 ID:ESUK5K9eo
スレ立て乙
3 :
ニュッJX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/11(月) 19:05:13.06 ID:UqN3RAww0
登場人物
主人公@:ヒトデ(本名 アーサー・ペンドラゴン)
絶賛船酔い中の影薄主人公、ルリを探して山賊頭と行動
主人公A:カデシュ(本名 ディー?)
ある意味ヒトデ以上に影薄になりつつある主人公、シルバ救出に向かうもシオンは助けられなかった
主人公B:シオン(本名 シオン・アーチャー)
ルシフェルの屋敷にいた執事、シルバの為に死闘を繰り広げるもハスターの仕掛けた魔法で死亡
ヒロイン@:ルリ(本名 猿飛・瑠璃)
少し人気はあるヒロイン、絶賛ヤンデレをこじらせて暗黒化
ヒロインA:スカー(スカーレット・ロックハート)
ある意味一番可哀想な長身ヒロイン、でも最近影薄状態
ヒロインB:シルバ(本名 シルバ・ラヴクラフト)
保護欲煽りまくり系巨乳吸血鬼銀髪ヒロイン
4 :
ニュッJX
◆G2/Yj5eh5U
:2011/07/11(月) 19:07:35.71 ID:UqN3RAww0
…後は前スレらへんをみてね☆
落ちる!質問や苦情、などは前スレへどうぞ!
5 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中国地方)
[sage]:2011/07/11(月) 21:46:42.64 ID:Db+1AzWW0
スレ立て乙!
……シオン、本当に死んじゃったのか……
6 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 14:53:59.41 ID:iGrT1nQe0
(前スレの続き)
宮本「何故だネロ!? 子供達の笑顔を見たくないのか!!」
ネロ「……恐らく私以外の成人に今の紙の内容を見せたら10000000人中9999999人が破り捨てますよ」
宮本「そもそも誘拐するだけで、いかがわしい事をする訳ではないだろう!?」
ネロ「誘拐する時点で危険ですが」
宮本「……………………………………………」
宮本「……確かに」
ネロ「では失礼します」
宮本「まてぃ!!」
7 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 15:26:20.79 ID:iGrT1nQe0
宮本「……ネロ、お前を見込んで頼みたい!!」
ネロ「まだ貴方と対面して2日で見込むとは少々適当では?」
宮本「金を集めてピアノを手に入れたい!!」
ネロ「先程聞きました」
宮本「子供達に笑顔を!!」
ネロ「そもそもシルビアさんはピアノが弾けるのですか?」
宮本「……………あっ」
ネロ「では失礼します」
8 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 15:37:48.18 ID:iGrT1nQe0
━━━魔導海賊団・カエデの船━━━
ヒトデ「…………」
山賊頭「………☆」
ヒトデ「おぼろろろろろろろろろろ!!!???」
山賊頭「うぶろろろろろろろろろろ!!!??☆」
女手下「あの…大丈夫ですか?」
山賊頭「ふっ、俺なら全然だげろろろろろろろろろろ!!☆」ビチャビチャ
ヒトデ「……もう喋るなお前」うっぷ
カエデ(…こんなに厄介な人達初めてですの)
9 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 15:44:47.02 ID:iGrT1nQe0
カエデ「…少し早いですけど、昼食になさいます?」
山賊頭「………」フルフルッ
ヒトデ「…ムリだ」
女手下2「はい薬蜜水、少しは楽になるわ」
ヒトデ「ん…」スッ
山賊頭(…………)←指先を動かしたら吐く状態
ヒトデ「…ゴクッ」
ヒトデ「………大分楽になったかな」
山賊頭「……!」←飲むには動かなければならない状況に混乱
10 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 15:52:31.98 ID:iGrT1nQe0
ヒトデ「ほら、飲んだ方が楽になるぜ?」スッ
山賊頭「━━━ッ!!」
########################################
『飲んだ方が楽になるぜ?』
########################################
山賊頭「……おぼろろろろろろろろろろ……ゴクッ」
ヒトデ「」
女手下「」
女手下2(……)
カエデ「」
11 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 16:06:07.15 ID:iGrT1nQe0
━━━忍組・第5支部━━━
ルリ【【 ……? 】】ピクンッ
ルリ【【 …もう一度、言いな 】】
忍「ひぃぃ!? だ、だから……あの時の復讐なんだろ! 俺は関わってねぇ!!」
ルリ【【 ………(『ルリ自身』の記憶に当てはまらない、どういう事だ?) 】】
忍「わ、悪いのは寧ろ『本家』の連中だ!! アンタの親父さんを殺したのも! 『サスケ』を殺そうとしたのも!!」
ルリ【【 ……なるほど…… 】】
忍「頼むよ…見逃してくれ、償いはきっとするよ!!」
ルリ【【 …あはっ、笑わせるね 】】クイッ
忍「ひ━━━━━━━━━」
12 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 16:12:00.48 ID:iGrT1nQe0
<「ゴエッ…!!!」 ボトッ
ルリ【【 (…やれやれ、『アタシが消えた後』に移る記憶で一番知りたくない記憶だね) 】】
ルリ【【 ……悪いね、ルリ…アンタの願いを叶えるには余りにも代償が大きいらしいよ 】】
ザッ
ノア「………」
ルリ【【 …何か用かい? 】】
ノア「随分荒れているな」
ルリ【【 覗き見かい? はっ、近頃の若僧は良い趣味してるよ 】】
13 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 16:21:36.88 ID:iGrT1nQe0
ルリ【【 知ってるよ、アンタ確かハスターの僕になったんだって? 】】
ノア「…ほう、やはり異界の住人は情報通らしいな」
ルリ【【 な〜に? アタシと交わりたい訳? 】】
ノア「……やめておけ、お前では力不足だ」スパァァンッ
ルリ【【 ! 】】
ノア「ワイヤーを強化する為に妖刀やマジックメタルを集めているようだが…完全に武器頼りなのが見えているな」
ルリ【【 ……人間にしか見えないけど、ひょっとしてアタシと会ったことある? 】】
ノア「この程度で俺を人外扱いするようでは、『ナイトゴーント』も大した事ないな」
ルリ【【 ……言うじゃない? 】】
14 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 16:31:59.85 ID:iGrT1nQe0
ルリ【【 そもそもアタシは武闘派じゃないのよね〜、基本的に他人の夢に侵入して『ミルク』を頂く感じ? 】】
ノア「…ただの淫魔がよくもまあ『その娘』の願いを聞き入れたものだ」
ルリ【【 まあちょっとイメチェンしたかったわけ、たまには一途な女の子の願いを叶えたりね 】】
ノア「なかなか可愛いらしい一面だな」
ルリ【【 いいから本題を話しな…ミンチにするぞ『人間』……!! 】】
ノア「(…本気で戦り合えば足の一本は持って行かれるか)……少し協力を頼みたい」
ルリ【【 で? 】】
ノア「内容は『王国の騎士達50名を抹殺する』だけだ」
ルリ【【 ………… 】】
15 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 17:07:11.07 ID:iGrT1nQe0
━━━とある酒場━━━
チリンチリンッ
店長「いらっしゃい…って、お前か」
ネロ「……お久しぶりです」スタスタ
白メイド?「おー! 待っていたぞネロ!」
忍頭「………」
ネロ「…集まったのは4人ですか」
16 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 17:16:34.92 ID:iGrT1nQe0
ネロ「……」スッ
白メイド?「うんうん、どうやら順調みたいだな」スッ
忍頭「……『ガブリエル』、そういう貴様はあまり接触していないようだが」スッ
店長「みんな優秀だなぁ…私なんか最近娘に避けられててね」スッ
白メイド?改めガブリエル「あまり気にしない事だ、し・の・び・が・し・ら」
忍頭「………」ガタッ
店長「喧嘩は外で頼むよ」
ガブリエル「とーぜん♪」
ネロ「………」
17 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 17:27:09.52 ID:iGrT1nQe0
━━━━━━・・・………………
デウス「んん? もっかい言ってごー……らん♪」パンッパンッ
犬耳女「ひっ?……ぁはッ?…、ま、待って…いち、どっ? 止めてぇッ??」
デウス「……ほら、言ったら今度は少し激しくしてやるぜぇ?」ピタッ
犬耳女「はぁ…はぁ……、っだから…今夜また仲間が大勢来てこの国の城に…!」
デウス「……ホワイ?」
デウス(…………あり、ひょっとしてこの女達調教してる場合じゃなくね?)
18 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 17:32:38.05 ID:iGrT1nQe0
━━━王城・姫の部屋━━━
姫(むぅ…なんで昨夜はヒトデが来なかったのだー!?)
姫(まさか、私の告白に気づいていないのか!?)
※まさにその通り
姫(くっ、ネックレス如きで気持ちを伝えようとしたのがよくなかった!)
姫(……むぅ、なら一体どうすれば…)
姫(むぅぅぅううううう!!!)ゴロゴロゴロゴロ
19 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 17:42:46.63 ID:iGrT1nQe0
側近(…何をやってんだかな、アイツ)
側近(……まあ、良いか…平和ってことだし)
スタスタ
側近(不思議な母子だよな…初めて会ったときと変わってない…)
側近(…………)スタスタスタ
側近(…違うな)チラッ
【立入禁止】
側近(……)ヴゥンッ
ガチャッ
20 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 17:46:19.25 ID:iGrT1nQe0
━━━━━━カツンッ…カツンッ…
<ガチャッ
側近(……アリスが俺以外に決して明かさなかったこの『剣』……)
側近(………………)
側近(…なあ、お前を壊せば何もかも幸せになるのか?)
━━━━━━【 エクスカリバー 】━━━━━━
21 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 17:56:03.70 ID:iGrT1nQe0
━━━旧地下牢━━━
ベアトリクス「全員、二時間で準備を整えろ! 此処は既に敵の根城…油断してはならない!」
「「「 了解!!! 」」」
ベアトリクス(……理解出来ない、何故戦争中にこのような辺境の地で作戦など……)
ノア「…不服か、ベアトリクス」
ベアトリクス「な……!??」ビクッ
22 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中国地方)
[sage]:2011/07/12(火) 17:57:03.33 ID:tsBKmNo60
夜魔ナイトゴーント……攫った人間をくすぐって高度から落とすだけじゃなかったのか……!
23 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 18:03:43.42 ID:iGrT1nQe0
(このスレでは『夢魔ナイトゴーント』っていう設定ですね)
ベアトリクス「『アーチャー騎士団長』!! 貴様が何故ここに…!?」
ノア「…不服全開か、まぁその方がお前らしい」
ベアトリクス「質問に応えるがいい…場合によっては斬る!!」チャキッ
ノア「その柄に伸びた手を納めろ、朗報だぞ」
ベアトリクス「……朗報?」
ノア「単刀直入に言えば…『帰れ』と言う事だ」
ベアトリクス「……」チャキッ
ノア(だろうな)
24 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 18:11:55.39 ID:iGrT1nQe0
ベアトリクス「…理由を聞こう、『詳しく、簡潔に』な」
ノア「…お前でも歯が立たないような助っ人が来た、以上だ」
ベアトリクス「…なに?」
ノア「それ以上に表現しろと言われても『命令違反』になるだけなんでな」
ベアトリクス「命令……まさかセイレム王の?」
ノア「そうだ」
ベアトリクス「……」スッ
ベアトリクス「お前達、船に戻るぞ…王の命令だ」スタスタ
ノア(………)
25 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 18:20:41.66 ID:iGrT1nQe0
ギルガメス「……何だと……」
デウス「間違いねぇよ、『アイツらの上官はノアだったんだ』!! アイツが盗賊団の資金を予め奪ってたんだ!」
ギルガメス「…それで?」
デウス「それだけじゃねぇ、今夜王城の残りの盗賊団メンバーと兵達を殺す気だ」
ギルガメス「………」
ギルガメス「クク……面白い展開になってきたな」
<ナクア?【……?】>
26 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 18:27:13.10 ID:iGrT1nQe0
━━━━━━ビュォッ…シャッ……!!
ギルガメス「…クク、良いのか? あの獣耳女達を調教してなくて」ビュォッ
デウス「うはっ! 別に縄で縛ってあるから平気平気!!」シャッ
ギルガメス「そうではない…つまり『ノアが使徒』だった事になるんだぞ?」ビュォッ
デウス「…え、何が言いたいの??」シャッ
ギルガメス「……クク、向こうが掌返しと言わんばかりに敵となったら殺される…などという心配はないのか」ビュォッ
デウス「……あっ」シャッ
<ナクア?【この人大丈夫なの…?】>
ギルガメス(黙れ)
27 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 18:36:51.39 ID:iGrT1nQe0
━━━王城・裏庭━━━
ギルガメス「……」スタッ
デウス「んー……静かじゃね?」
ギルガメス「……?」
<ナクア?【おじさん、地面に耳を着けてみて!】>
ギルガメス(…クク…そういう事か)スッ
<ズズ……ンッ
<ゴォ……ッッ
ギルガメス「クク……地下牢に行くぞ」ビュォッ
デウス「おぅ!」シャッ
28 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 18:45:29.56 ID:iGrT1nQe0
━━━地下牢━━━
騎士「お前達、刃を捨てるな! 構えろ!!」
兵士2「う、うるせぇ!! あんな化け物に勝てるか!!」
兵士3「き、……来たあああああああああああああああああああああああああ!!!??」
ノア「━━━━━━ッッ」ゴォッ
<「がぁァアアアアアアア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”!!????」ドシュァアッ
騎士「……!!」チャキッ
29 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 18:54:10.24 ID:iGrT1nQe0
デウス「うっわぁ……グロ、何これ」スタッ
ギルガメス「……クク……」
<ナクア?【おじさん、あの人を外に逃がして!】>
ギルガメス(…何故だ)
<ナクア?【空間に広がってる魔力……おじさんのとは比べ物にならないよ?】>
ギルガメス(クク、つまりデウスがいると『本気』の邪魔になると?)
<ナクア?【えと…多分】>
ギルガメス「……だ、そうだ…お前は戻って入口で見張れ」
デウス「え、ちょ…はぁあ!?」
30 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 19:02:49.43 ID:iGrT1nQe0
デウス「なにお前!? ちょっと前まで『クク…地下牢に行くぞ』とかやる気満々だったのに戦力外通告!?」
ギルガメス「…クク、念の為に見張りがいないと不安なのさ……表向き『俺は騎士』なんでな」
デウス「なるほど…うはっ! 見張りは任せろよ〜」シャッ
<ナクア?【チョロいね】>
ギルガメス「同感だな」
ギルガメス(……クク、行くか)スタスタ
<ナクア?【うん!】>
31 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 19:11:59.96 ID:iGrT1nQe0
騎士「っ…ガハッ!?」ゴリッ
ノア「随分タフだと思っていたが…義手に義足、更には『魔工皮膚』で作られた下半身……?」
騎士「……ぐっ!!」ジャカッ
ノア「無駄だ」スッ
ガキィィィンッ!!
騎士「……おのれ…一体どうやって太刀筋を!?」
ノア「見切ってる訳じゃない、『見えていた』だけだ」
ドゴッ!!
騎士「━━━!!?」
ノア「……死んで貰うぞ、『女』」チャキィッ
騎士「…………っ」
32 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 19:17:09.96 ID:iGrT1nQe0
ギルガメス「クク……何をしている? ノア」
ノア「…………」ピタッ
騎士「『教官』!!」
ギルガメス「クク…クク、派手に遊んでいるようだが勿体無い事をするんだな」スタスタ
騎士「教官! 油断してはいけません、ソイツには何か能力が……!!」
ノア「ギルガメス、五月蝿いから殺してから話すぞ」チャキィッ
ギルガメス「クク…まぁまずは俺の話を聞け、ノア」
騎士(……あれ?)
33 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 19:26:47.27 ID:iGrT1nQe0
ギルガメス「そこの…芋虫みたいな女騎士だが……」
騎士(!?)
ギルガメス「どうだ? 一緒に可愛いがらないか?」
ノア「……こんな時まで性の話か、呆れるなギルガメス」
ギルガメス「拒否か?」
騎士「……教…官? なにを…」
ノア「……俺にはやる事がある、さっさと始末するなり犯すなりしろ」
ギルガメス「……クク、残念だ」カランッ
騎士「………………え?」
<ドスッ
ギルガメス「クク、さあ……話でもしながら行こうか?」スッ
ノア(……心臓に一突きか)
34 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 19:43:24.01 ID:iGrT1nQe0
ギルガメス「……確認だ、お前が使徒なんだな?」
ノア「…直球か、否定はしない」
ギルガメス「クク、そして俺達の目的である『王国奪還』に必要な金を横取りしているのも…」
ノア「否定しない」
ギルガメス「…なるほど、かなり俺達と合わない目的らしいな」
ノア「はっきり言おうか、だからどうした」
ギルガメス「言ってくれる…クク、潰されたいのか?」
ノア「本気で勝てるとでも?」
ギルガメス「……」
<ナクア?【挑発に乗っちゃダメ! 逃げておじさん!!】>
35 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 19:48:23.87 ID:iGrT1nQe0
━━━━━━━━━『ナクアの言う通りだ、下がれギルガメス!!』
ギルガメス「!?」ピタッ
ノア「…来ないなら俺は俺の仕事をする」
スタスタ
ギルガメス(……ナクア、一度退く…魔力を元に戻しておけ)
<ナクア?【…?】>
ギルガメス(……)
ギルガメス「今確かに、フレアの声がしたな」ボソッ
36 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/12(火) 19:59:44.79 ID:iGrT1nQe0
━━━魔導海賊団アジト━━━
カデシュ「お帰りカエデ、どうだった?」
カエデ「……」フルフル
カデシュ「(まだシルバの行方がわからないか)そか♪ ならゆっくり休んで明日探しに行くと良い」ニコッ
カエデ「あ、そういえば総団長に客人が…」
カデシュ「?」
ヒトデ「うぷ…薬蜜水全部飲まれた……」
山賊頭「…ふっ、すまないな☆」
カデシュ「……あれ、1人なんだか知ってるような……」
37 :
ニュッKX
◆G2/Yj5eh5U
:2011/07/12(火) 20:01:00.98 ID:iGrT1nQe0
落ちる
……ギルガメスやデウスが好きになりそうな貴方はシックスも好きになれるでしょう
38 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中国地方)
[sage]:2011/07/12(火) 20:10:44.04 ID:tsBKmNo60
乙!ようやく主人公一と二が邂逅か
なんかギルガメスが第四の主人公に見えなくもない(ダークヒーロー的な意味で)
ヒロインは「ナクア?」かわざわざデウスに変身させた「彼女≒フレア?」かな
因みに俺はシックスだけでなくクマーや慢心王とかも大好きです
39 :
ニュッLX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/14(木) 16:02:13.64 ID:4tTxMuv40
>>38
で思い出したが…
元々この物語はラスボスが サイアーク で、四天王と戦いながらヒトデが姫と仲良くなる話になるはずだった
それが一気に変更されたのが『ソラ編』の時で、シルバとかスカーを登場させた瞬間に『シルバ編』を思いついた
……後は書きためたり音楽の歌詞や人柱アリスの歌詞から物語を作り上げて出来たのが今のスレだな
何だかんだで皆様のおかげです、ありがとうございました!
完
40 :
ニュッLX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/14(木) 16:37:37.14 ID:4tTxMuv40
━━━その日の夜━━━
カエデ「…マジですの」
カデシュ「うん、彼がペンドラゴンの子供だよ」
カエデ「ままままマズいですの!! レンに見つかったら…」
カデシュ「……彼女が帰って来たらね」
カエデ「どういう意味ですの」
カデシュ「何度か通信してみたけど反応がない、明日ボクも様子を見に行くよ」
カエデ「…わかりました」
41 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鳥取県)
[sage]:2011/07/14(木) 17:12:26.18 ID:1pdkzixN0
わがままし放題ですなwwwwwwwwwwwwwwwwww好感が持てますぞwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
42 :
ニュッLX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/14(木) 17:32:15.63 ID:4tTxMuv40
━━━王城・治療室━━━
女王「……」
側近「アリス!! こんな所にいたのか、重大な話がある!」
女王「…知っている、騎士達が皆殺しにされたとな」
側近「だったらなんでこんな所に……」
女王「皆殺し、とは言っても『1人だけ』生存者がいるがな」
側近「!」ピクッ
女王「名を『アラン』と言うらしいが…見ての通りだ」
43 :
ニュッLX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/14(木) 17:39:13.29 ID:4tTxMuv40
(
>>41
急にどうしたw)
側近「酷いな…手足が……」
女王「いいや、この者は何年も前から無いらしい」
女王「……問題はコイツだ」ヒュッ
━━━━━ゴォンッ!!━━━━━
側近「……ただのロングソードに見えるが?」
女王「『ナコト』、お前はこの剣で『心臓にも肺にも骨にも傷つけず』刺せるか?」
側近「…腹を刺せば出来るんじゃ?」
女王「馬鹿者、失血死するだろう」
44 :
ニュッLX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/14(木) 17:45:25.40 ID:4tTxMuv40
女王「胸だ、それもブッスリとな」
側近「なら不可能だ、ロングソードではどうやっても必殺になる」
女王「…だろう?」
女王「しかし魔導師と医者の話ではこのロングソードが全く致命的にならない位置に刺さっていたらしい…胸のな」
側近「………奇跡か」
女王「むー? 意外に鈍いな」
側近「は?」
女王「つまりこのロングソードでアランを刺した者は『彼女を体内の至る所まで知り尽くしていた』わけだ」
側近「……………………………」
45 :
ニュッLX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/14(木) 17:53:28.33 ID:4tTxMuv40
女王「……フン、話を戻そうか…まずつい先程地下牢を何者かが襲撃し、盗賊団幹部を1人逃がした」
女王「その被害は約83名、捕らえていた盗賊団メンバーも全員が死亡」
女王「………どう思う、これを」
側近「…俺としては相手は相当の熟練した集団だと思うが」
女王「だが、実際の死体も全てが一撃必殺の傷ばかり…恐らく1人の仕業だ」
側近「…? なら……」
女王「気づいたか」
女王「 『だったらアランが唯一致命傷を避けて生きているのはおかしい』 」
46 :
ニュッLX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/14(木) 17:59:46.28 ID:4tTxMuv40
側近「他の奴らは『斬られて』必殺されたが、彼女だけは『刺殺』……」
女王「間違いなく、別の人間が彼女を生かした事になる」
側近「まてまて、だったら普通に助ければ良いだろうが」
女王「……いや? 『助ける気はなかった』のかもしれんぞ」
側近「?」
女王「この者はただ『気分で』生かされたということだ」
側近「……意味が分からないが」
女王「私もだ、ナコト…すぐに騎士のリストを持って来い」
側近「…御意」シャッ
47 :
ニュッLX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/14(木) 18:07:52.46 ID:4tTxMuv40
━━━━━━シャッ━━━━━━
側近「これだ」ガサッ
女王「………フン」パラパラッ
側近「何を見ている?」
女王「見つけた…恐らくコイツを探せば全て分かるさ」
側近「…………『王国騎士、旧貴族親衛隊:ギルガメス・アルハザード』」
側近「…誰だ」
女王「知らん」キリッ
48 :
ニュッLX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/14(木) 18:20:58.96 ID:4tTxMuv40
━━━とある宿屋━━━
デウス「よっ、ギルガメス」
ギルガメス「…クク、何故お前がこの部屋にいる」
デウス「ん? あの双子なら消えてたぜ」
ギルガメス「………そうかい」スタスタ
デウス「どこ行くんだ〜?」
ギルガメス「シャワーだ、着いて来るなよ」スタスタ
デウス(……実は獣耳女達も逃げてたとは言えねーし、そろそろヤりたいし……)
デウス(着いて行くっしょ♡♡)
49 :
ニュッLX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/14(木) 18:25:25.84 ID:4tTxMuv40
〜宿屋・シャワー室〜
ギルガメス(……)ザァァ…
<ナクア?【おじさん、どうして『虚無』なの?】>
ギルガメス(…急になんだ)
<ナクア?【今沢山の『虚無』が流れ込んで来てるんだけど……】>
ギルガメス(…気にするな、人間は疲れると何も感じなくなるだけだ)
<ナクア?【ふーん……もう人間じゃないから分からないや】>
ギルガメス「……クク」
50 :
ニュッLX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/14(木) 18:27:29.90 ID:4tTxMuv40
フレア??「じゃああああああああああんっっ!!!♡」バッ
ギルガメス「━━━━━━ッ!!」ブンッ
ゴズッ!!
フレア??「みぎゃあああ!!?」
51 :
ニュッLX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/14(木) 18:32:19.70 ID:4tTxMuv40
ギルガメス「……何をしている?」メキメキッ
フレア??「いででで!! 割れる!! 今女の体だから割れる!!」ミシッ
ギルガメス「…勝手にその姿になるな」
フレア??「えー…?♡」
ギルガメス「……」
<ナクア?【あ、おじさんまたエッチな事考えてる】>
フレア??「……ギル? ……」スルッ
ギルガメス「…っ」びくっ
52 :
ニュッLX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/14(木) 18:37:15.69 ID:4tTxMuv40
ギルガメス「………ッッ!!!」メキメキメキメキッッ
フレア??「いっ…!! ほんとに痛ッ……ひゃぁ!?」ミシッ…ミシッ…
ギルガメス「……」スッ
フレア??「い、いってぇ……」
ギルガメス「……次、ギルなどと呼んだら本気で……!!」
フレア??「…本気で犯すの? ギル♡」
━━━━━━━━━ブッツンッッッ!!!!━━━━━━━━━
53 :
ニュッLX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/14(木) 18:59:02.87 ID:4tTxMuv40
━━━━━━ギュルギュルルルッッ!!
フレア??「ちょ、はあああああ!!? てめ、ギルガメス!?」グチュッグチュッ
ギルガメス「クク、どうかしたか」
フレア??「んぅ…♡、俺に『幻眼』使いやがったなぁ……ぁっ」グチュッグチュッ
ギルガメス「クク…『その触手』、気持ち良いか?」
フレア??「………ふぇ?っ♡」グチャンッ
ギルガメス「…どうした? クク……」
フレア??「……あ、れ? ジャスト1分の悪夢なのに…っ、なんで覚めないの……!」グチュッグチュンッ
54 :
ニュッLX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/14(木) 19:07:11.72 ID:4tTxMuv40
〜ちなみに現実〜
ギルガメス(……常に見つめ続ければ悪夢は続く訳だが、フレアの姿をしたコイツに使うと気分が悪いな)
フレア??「〜〜〜っ♡、〜〜ん♡」クンッ
ギルガメス「……」スッ
クチュッ
フレア??「〜〜〜っっ!?」クチュッ
ギルガメス「……クク、感度だけならフレアより敏感か?」
ズニュッ…!
フレア??「〜〜〜〜〜〜!!」
55 :
ニュッLX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/14(木) 19:19:25.16 ID:4tTxMuv40
━━━━━━グチュッグチュッ…! ビュ−ッ!!
フレア??「ぁはっ♡……これ、すご…♡」ビクンッ
ギルガメス「クク…ほら、射精すぞ」グッ
ビュ−ッ…ビュ−ッ…
フレア??「……♡♡」ビクンッビクン
ギルガメス「ほら、次は後ろの触手にお願いしろ」
フレア??「……お尻も……お願い♡」クン
56 :
ニュッLX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/14(木) 19:24:28.37 ID:4tTxMuv40
ギルガメス「起きろ、デウス」ぺちっ
フレア??「……………おし、りは…?」びくっ
ギルガメス「クク…どんな悪夢を見たかは知らんが、少しシャワーでも浴びたらどうだ?」
フレア??「……なんで俺ベッドにいんの」
ギルガメス「クク、さあな?」スッ
フレア??(…………犯りやがったなコイツ━━━━━━!!?)
57 :
ニュッLX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/14(木) 19:29:41.91 ID:4tTxMuv40
━━━しばらくして━━━
デウス「…ふぅ、でどうすんだ?」
ギルガメス「何がだ」
デウス「ノアの糞爺が犯人で、使者だったんだろ? どうすんだ」
ギルガメス「……さあな」
デウス「うはっ、ぶっ殺すよ?」
ギルガメス「クク…また犯されたいか」
デウス「男形態になるか全身の穴塞ぐからムリだぜ?」
ギルガメス「……ガキの喧嘩はいい、これからだが…ノアとルシフェルの前では今までと同じようにしておけ」
58 :
ニュッLX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/14(木) 19:37:20.48 ID:4tTxMuv40
デウス「なんで」
ギルガメス「俺はもうルシフェルとお前にしか接触はしない…するとノアは必ずお前らに警戒する筈だ」
デウス「あー……ギルガメスがバラしてっかもしんねーから?」
ギルガメス「クク…そうだ」
ギルガメス「そうなるとノアに何らかの隙がいつか生まれる筈だ、いつまで経っても行動をしないお前らに痺れを切らしてな」
デウス「……よくわかんねえが、俺は知らない事にすりゃ良いんだな!」
ギルガメス「クク…そうだ」
デウス「うっし、そしたら俺はまたヤれる女か男を探しに行くぜ!」スッ
59 :
ニュッLX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/14(木) 19:46:49.19 ID:4tTxMuv40
ギルガメス「…………」ドサッ
ギルガメス(……疲れ、か……)
ギルガメス(……………)
ギルガメス(クク………)
ギルガメス「……明日、会いに行くか」
ギルガメス(…………)zZZ
60 :
ニュッLX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/14(木) 19:56:22.39 ID:4tTxMuv40
############################################
『……フフ、覚えとけよギルガメス』
『ん? ……【悪人】と【善人】の違いだ』
『【悪人】てのはな、自分の欲望や出て来る考えを我慢しないで吐き出す奴だ』
『なに? 理由なく人間を殺す奴? そんなのぁ悪人じゃないさ…ただの【狂人】だ』
『【悪人】は狂ってる訳じゃねぇ、真っ直ぐ過ぎるが故に他人を切り裂いてるだけなんだ』
『…【善人】か、善人はまさに逆……自分の欲望や考えを押し殺して別の道を作り出すような奴だ』
『フフ、人助けをする奴が【善人】とは限らねえぞ?』
『【悪人】だってな、自分の利益になると思ったら当然人助けをするんだよ』
『あん? 父ちゃんはな……………』
『…………灰色さ、悪人にも善人にもなれねえような……クソッタレだ』
############################################
61 :
ニュッLX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/14(木) 20:07:13.30 ID:4tTxMuv40
━━━翌朝━━━
ギルガメス「……」ムクッ
ギルガメス「…クク、今の俺も灰色か?」
<ナクア?【なにが?】>
ギルガメス「…別に、少し老けた気分になっただけだ」ファサッ
<ナクア?【………え?】>
ギルガメス「どうかしたか」シュルッ、スッ
<ナクア?【…おじさん、長い髪の毛後ろに縛ってる時の方が全然かっこいいし若いよ!】>
ギルガメス「クク……そうか、それは大発見だな」
62 :
ニュッLX
◆G2/Yj5eh5U
:2011/07/14(木) 20:08:18.07 ID:4tTxMuv40
落ちる
……準にゃんが男だと…!!
63 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/14(木) 20:57:24.22 ID:Ayau2b9bo
乙
64 :
ニュッMX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/15(金) 15:52:18.55 ID:5D6iQkZT0
━━━魔導海賊団アジト━━━
カデシュ「…ボクの宝石が見たい?」
ヒトデ「あぁ、いきなりで警戒するかも知れないけど…頼む」
第三団長「カデシュ団長、宝石なんて集めていたのですか?」
カデシュ「いや、持ってないけど……」
ヒトデ「でも何度か宝石を略奪してるだろ!?」
カデシュ「……それも既に現金に替えてるか貧しい人達に配ったし…」
ヒトデ「…アンタら本当に海賊なのかよ」
65 :
ニュッMX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/15(金) 15:58:50.28 ID:5D6iQkZT0
カデシュ「いやぁ、なんていうか…ね♪」ニコッ
第三団長「我々は元は同じ一般人、ただの略奪者じゃないさ」
ヒトデ「…そうか」
カデシュ「すまないね、ヒトデ君…力にはなれないようだ」
ヒトデ「!?」ビクッ
カデシュ「ふふっ、流石に気づいてるよ? ボクは君達のボスとは知り合いだからね」ニコッ
カデシュ(本当は別の顔も過去も知ってるけど、黙っておこうかな)
ヒトデ「ボスと知り合い……だからか、ボスがアンタの話の時嫌そうな顔してたのって」
カデシュ「……優しい人だからね」ニコッ
66 :
ニュッMX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/15(金) 16:07:20.59 ID:5D6iQkZT0
山賊頭「……ダウト☆」
カエデ「…128回目のダウトされましたの」
山賊頭「ふっ、俺は嘘を見破る能力を持ってるからな☆」ピラッ
カエデ「ダウト」
山賊頭「……」
カエデ「……」ピラッ
山賊頭「ダウト☆」
カエデ「…130ですの」
女手下(1対1でダウトなんてしたら終わらないよ…)
67 :
ニュッMX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/15(金) 16:27:30.18 ID:5D6iQkZT0
女手下2「カエデ様…そろそろ」
カエデ「あ、そうですわね」
山賊頭「……忙しいなら手伝うぞ、俺はアイツのオマケみたいなものだしな☆」
カエデ「結構ですの、私達の問題ですので」
山賊頭「ふっ、そうか☆」
山賊頭(…アイツの戻りが遅いな)
68 :
ニュッMX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/15(金) 16:38:24.60 ID:5D6iQkZT0
━━━魔導海賊団アジト・女性用ハッテン場━━━
ヒトデ(やべぇぇええええ!? どこだここぉ!!)
ヒトデ(ていうかハッテン場って何!!? マジで何このアジト!!)
<「ひぁ…♥ お姉様ぁ……」ギシッ
ヒトデ(……うわあああああああああああああああああああ!!!???)
ダッ!!
ヒトデ(クソッ!! こっちは!?)ガチャッ
阿部「 や ら な い か 」
━━━━━━ッ━━━━━━ ←音速で逃げた
69 :
ニュッMX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/15(金) 17:08:51.63 ID:5D6iQkZT0
ゴキブリのちっさいヤツ殺すのに手間取った
台所の冷蔵庫裏がトラウマになりそうだ
70 :
ニュッMX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/15(金) 18:27:23.65 ID:5D6iQkZT0
━━━魔導海賊団アジト・宝物庫━━━
山賊頭(…あった、コレか)チャッ
山賊頭「さて、さっさと逃げるのが山賊ってものだな」スッ
男手下「そこで何をしている!!」バッ
山賊頭「……まぁ上手く行くようなスキルがないから山賊なんだがな」
男手下「くっ、賊だ! 誰か…」
━━━━━━━━シュゥッッ!!━━━━━━━━
男手下「………なっ?」
山賊頭「大丈夫、斬ったのは動脈だ……血さえ止めれば死ぬ事はない」
71 :
ニュッMX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/15(金) 18:37:20.95 ID:5D6iQkZT0
━━━同時刻、魔導海賊団アジト・????━━━
ヒトデ「ぜぇっ…ぜぇっ……なんなんだアイツ、凄まじいスピードで追って来て…」
ヨロヨロ……
ヒトデ「ふぅ……」スッ
?「…ぅ……ぁあ”」
ヒトデ「!!」ビクッ
ヒトデ「………………は?」
ルリ?「……ぅ…」
72 :
ニュッMX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/15(金) 18:41:57.56 ID:5D6iQkZT0
ヒトデ「…ルリ? ルリだよな………なんで髪が白く……」
ルリ?「……ぅぁ…っ」ガクン
ヒトデ「苦しいのか!? ルリ…?」ユサユサ
ルリ?「………」
ヒトデ「……ッ、アイツら…!!」
73 :
ニュッMX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/15(金) 18:49:25.38 ID:5D6iQkZT0
━━━魔導海賊団アジト・船倉庫━━━
女手下3「あっちに逃げたぞ!!」
第三団長「逃がすな、捕まえろ!」シュッ
山賊頭(…手軽な船が無いな、孤島のようだし逃げるにも限界が来るか……?)シュバッ
カエデ「そこまでですの!!」バッ
山賊頭「通して貰いたいな、女性を傷つけるのは主義に反するんで」
第三団長「だったらこんなピリピリしてる時に盗むんじゃなかったな!!」チャキッ
女手下4「いっけーリンク団長!!」
男手下2「やっちまえカエデ団長!!」
74 :
ニュッMX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/15(金) 18:54:43.17 ID:5D6iQkZT0
山賊頭(……ヒトデの奴に迷惑はかけないようにはしてたが、これ以上はムリか)
第三団長「……」ジリッ
カエデ「………」
山賊頭「……『下』だ」
カエデ「!」バッ
━━━━━━シャッ!!━━━━━━
山賊頭「『フェイント』だよ、お嬢さん」ヒュンッ
カエデ「!?」
75 :
ニュッMX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/15(金) 19:01:50.25 ID:5D6iQkZT0
━━━魔導海賊団アジト・廊下━━━
ヒトデ「カデシュとかいう野郎…絶対に問い質してやる」
男手下3「! 貴様…見つけたぞ賊め!!」
ヒトデ「…は?」
男手下4「惚けても無駄だ! 宝物庫に忍び込んだ奴の仲間だろう!!」
ヒトデ「……知らねえよ」
男手下3「こっちは只でさえシルバ様が誘拐されて忙しいってのに…」
ヒトデ「知らねえよそんなのはァッ!!!!」
男手下4「!」ビクッ
76 :
ニュッMX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/15(金) 19:09:09.08 ID:5D6iQkZT0
━━━━━━ドゴォォッ!!
男手下3「が…ッ」
ヒトデ「ふざけるなよ、あ”ぁ? なんでルリがあんな事になってんだよ、てめぇら何してんだよォォ!!」
ドゴッ!! ドゴォッ!! ドゴォォッ!!!
男手下4「お前っ…離れろ!!」チャキッ
ヒトデ「━━━━━━ッ!!!」シャッ
ズシャァァアアアアアッッ!!!
男手下3「ひ、ひ…!?」
ヒトデ「……おい、カデシュの部屋はどこだよコラ」チャキッ
77 :
ニュッMX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/15(金) 19:13:01.66 ID:5D6iQkZT0
カエデ「……っ、アイツは!?」バッ
第三団長「逃げられた…カエデ殿と俺の2人がかりでも歯が立たなかったな」
カエデ「他の団員は?」
第三団長「…例の『黒髪ツンツン』が暴れてるらしい」
カエデ「そう…行きますわよ」スッ
第三団長「あぁ……!!」
78 :
ニュッMX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/15(金) 19:19:29.26 ID:5D6iQkZT0
男手下5「この野郎━━━ッッ!!」ビュォ
シャキィンッッ
━━━━━━スパンッ!!!━━━━━━
男手下5「う、あああああああ!?」ブシャッ
ヒトデ「退けぇぇぇええええええ!!!!」ヒュッ
男手下6「【ウォール】!」
ヴゥンッ!
ヒトデ「邪魔だァァッッッッッ!!!」
ドゴォォォッ!!!
男手下6「ぎゃぁあ!!?」
79 :
ニュッMX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/15(金) 19:30:42.64 ID:5D6iQkZT0
ヒトデ「ふざけるなふざけるなふざけるなァァッ!!! お前らアイツに何をした、何をしたんだよォ!!!」
カエデ「止まりなさい、『ペンドラゴン』!」バッ
ヒトデ「……っ」ピタッ
カエデ「貴方が何故怒っているのかは知らないですの、でも…これ以上仲間を傷つけるようなら……!」
ヒトデ「…知るかよ、ルリに何しやがったテメェら」
カエデ「ルリ…?」
ヒトデ「青い髪……いや、今は白い髪になってる小柄な女の子の事だッッ!!!」
カエデ「……貴方、あの娘の…!?」
ヒトデ「ォォオオオオオオオ!!!!!」シャッ
カエデ「ちょっ…」
80 :
ニュッMX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/15(金) 19:32:40.73 ID:5D6iQkZT0
━━━━━━バゴォオオオオオオッン!!!━━━━━━
81 :
ニュッMX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/15(金) 19:37:55.75 ID:5D6iQkZT0
カエデ「…ぁぐ……!!」ガラッ
ヒトデ「カデェェェェシュッッ!!!」ダンッ
カデシュ「……何の用だい」
ヒトデ「アンタ、ルリに何したんだよ!!」
カデシュ「……」チラッ
カエデ「ぅ…ぐ…」フラフラ
カデシュ「………」チラッ
ヒトデ「答えろよ!! ルリに何をした!!」
カデシュ?【黙れ、今すぐ帰らないなら本気で殺すぞ……!!】
ヒトデ「っ…!?」ゾクッ
82 :
ニュッMX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/15(金) 19:41:50.93 ID:5D6iQkZT0
カデシュ?【ただでさえ、ボク達は今忙しいんだ……】
ズンッ…ズンッ…
ヒトデ「……っ」ジリジリ
カデシュ?【ボク達は何も知らない、これ以上仲間に手を出すなら貴様を消すぞ…】
ヒトデ「……やってみろよ」チャキッ
カデシュ?【……】
ドゴォッ!!
ヒトデ「がっ…は……!?」ドサッ
第三団長「観念するが良い、賊め…!!」ガシッ
83 :
ニュッMX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/15(金) 19:53:00.10 ID:5D6iQkZT0
カデシュ「……」シュゥゥ
ヒトデ「ひ、卑怯だぞ…!!」
第三団長「カデシュ様、どうしますかコイツ」グイッ
カデシュ(確かこの人は妹の組織だったはず…なら)
カデシュ「鋼を巻きつけて海に落とせ、抵抗したら指を何本か折って構わない」
第三団長「はっ!」シュバッ
ヒトデ「離せ、離せよ! カデシュ!! クソッ、絶対殺す、殺す!!!」
84 :
ニュッMX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/15(金) 20:02:53.49 ID:5D6iQkZT0
━━━━━━だっぱーん!!
ヒトデ(ヤ、ベ…!? 縄抜け出来ねぇ!!)ゴボゴボゴボ
ヒトデ(……!!)
山賊頭「☆」キャッ
ヒトデ(あの野郎ぉぉぉぉ!!)
山賊頭(……冗談もこの辺にしないと、助けた後で殺されかねないな☆)
ガシッ
85 :
ニュッMX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/15(金) 20:12:54.39 ID:5D6iQkZT0
ザバァッ
ヒトデ「げほっ、ぉご…ッ」ドシャッ
山賊頭「丈夫だな、15分息止めて無事って」
山賊手下「おはようございますボス!!」
山賊頭「ふっ、ヒトデも助けたし…引き上げだ☆」
ヒトデ「待て!! 戻れ!!」
山賊頭「ダメだ」
ヒトデ「……いいから戻れよ……!!」チャキッ
86 :
ニュッMX
◆G2/Yj5eh5U
:2011/07/15(金) 20:17:44.80 ID:5D6iQkZT0
落ちる
……妹達のテンションがヤバい、夏休みでハイになってる長女可愛いけど[
ピーーー
]ばいいのに…
うざいけど嫌いで可愛い…クソ、何故人間のDNAに近親相姦防止システムがあるんだ!!
これさえなければ二次元に逃避する必要なんてないのに!!!
と、無感情で語ってみる
87 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鳥取県)
[sage]:2011/07/16(土) 09:36:10.60 ID:xxbPq1uj0
と、シスコンは必死に語るのであった
88 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中国地方)
[sage]:2011/07/16(土) 21:24:24.47 ID:FTejYtcb0
乙!
ああ、それであの時双方ブチ切れ状態だったわけか
ルリ……じゃ、ないとは思うが誰だっけ
89 :
ニュッNX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/17(日) 20:33:31.30 ID:ovUylEfO0
むふふー、バイト先の店が夏休みになる記念に少し投下
90 :
ニュッNX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/17(日) 20:51:52.58 ID:ovUylEfO0
山賊頭「……おい、止めろ」
山賊手下「良いんですかボス!!」
ヒトデ「進路を変えろ、魔導海賊団の方に…!!」チャキッ
山賊頭「勘違いするなよ、ヒトデの若僧」
ヒトデ「やっぱ気づいてたのな…でも関係ねぇよ、アンタの首に当てられた刃が見えるだろ?」
山賊頭「………もう一度言うがな、『勘違いするなよ』」
ヒトデ「?」
山賊頭「お前、本気で『この首を落とせるだけの力』を持ってると?」
ヒトデ「……っ!?」ゾクッ
91 :
ニュッNX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/17(日) 21:03:31.52 ID:ovUylEfO0
山賊手下「…ボス、ストップ」
山賊頭「ちょ、今から主人公候補たる俺のオーディション始めようと思ったのに何だ!?☆」
山賊手下「……海賊船がこっちに大砲を向けてます」
山賊頭「ヒトデ、漕ぐぞ全力で☆」ザバババババ
ヒトデ「うおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!??」ザババババババ
<ズドーンッ
山賊手下「ぎゃあああああああああああああああ!?」
92 :
ニュッNX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/17(日) 21:22:59.96 ID:ovUylEfO0
━━━ルシフェルの屋敷━━━
コック「…ミーシャの野郎……捕まえてボコボコにしてやる!!」タタタ
ミーシャ「まだ追って来ますね…フレアさん、こっち…!」グイッ
フレア(痛ッ……)グッ
コック「待ちやがれぇ!!」
<とんとんっ
コック「っ、ああ!?」
ギルガメス「ククッ……」
━━━━━━ギィンッ!!━━━━━━
93 :
ニュッNX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/17(日) 21:31:03.28 ID:ovUylEfO0
コック「…………………」ドサッ
ギルガメス「…ジャスト1分、素敵な夢を見ていろ」
ギルガメス(……フレアは無事か、クク…もう1人の方も片付けに行くか)スタスタ
<ナクア?【おじさん、何だか空気が淀んでない?】>
ギルガメス(…お前は『精神体』の存在だろう)
<ナクア?【うん、でも例えるならそんな感覚がするの】>
ギルガメス(……淀みか)
94 :
ニュッNX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/17(日) 21:48:00.01 ID:ovUylEfO0
〜食堂〜
イタカ「…ひひ、ひひゃはははははははは!!!」
イタカ「ひゃはははは!! 俺は別に女を犯したい訳じゃないんだよバァァカッ!!!」
イタカ「……ひひは、新しいエサだぞ『アトラック』……」
<アトラック【ギィ?】>
イタカ「あぁそうさ、コイツの心はお前好みに汚れてるぞ?」
<アトラック【ギィ!】>
ギルガメス「…興味深い光景だな」
イタカ「━━━ッ!?」
95 :
ニュッNX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/17(日) 22:08:40.21 ID:ovUylEfO0
イタカ「…貴様ッ、この間の……!」
ギルガメス「気弱そうな顔をして、なかなかのヤンチャをしているな」
イタカ「……死ね……」
━━━━━━ギュンッ!!!
ギルガメス「ナクア」
<ナクア?【うん】> ヴンッ
━━━━━━ゴガァッッ!!!
イタカ「ぎっ……!?」メキィッ
ギルガメス「クク……遅過ぎる」
96 :
ニュッNX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/17(日) 22:19:29.12 ID:ovUylEfO0
イタカ「何をしているアトラック!!! 力を寄越せ!!」
ギルガメス「クク…哀れだな、他者の力に頼るしか出来ないとは」
イタカ「黙れ!! 貴様もアトラックの力を所有しているんだろう!?」
ギルガメス「……俺は所有してるんじゃない、『借りてる』んだ」
イタカ「はっ、どう違う? この私と!! 貴様も他者に頼るしかない醜い人間だろう!!!」
ギルガメス「醜くない人間がいるとでも?」
イタカ「……ッ」ギリッ
<ナクア?【おじさん!!】>
ギルガメス(わかってる)
97 :
ニュッNX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/17(日) 22:27:47.59 ID:ovUylEfO0
━━━━━━ブヂュンッッ!!
イタカ「ひゃはははは!! 殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せぇぇぇ!!!!」
ギルガメス「……『追憶の尾』か、たかがサソリになりきっただけで随分口調が変わるな」
イタカ「黙れ!! この尾に貫かれた貴様をたっぷり引き裂いてやる!!」
━━━━━━ヒュッッ!!
ギルガメス「…ッ…」ゴォッ
ガキィィンッ!!
ギルガメス「…クク、『憑依』させてこの程度か……所詮小僧か」ギギッ
イタカ「素手で掴み取っただと……!?」
98 :
ニュッNX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/17(日) 22:42:45.69 ID:ovUylEfO0
おつる
99 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/19(火) 15:48:26.83 ID:UW422bzh0
━━━━━━グシャァァッ!!
イタカ「ぎ、……!!?」ガクッ
ギルガメス「ほら、その程度で立てないようじゃ尚更だ」
イタカ「貴様何者だ…何故私よりアトラックに詳しい?」
ギルガメス「クク……さあな?」スタスタ
イタカ「質問に答えろ!!」
ギルガメス「生憎…俺はお前に会いに来た訳じゃないんでね」
ギルガメス「………」ピタッ
ギルガメス「念の為言っておくがな…」
イタカ「…」
ギルガメス「『フレアに手を出したら殺す』、覚えておけよ……クク」スタスタ
イタカ「……っ」ドサッ
100 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/19(火) 15:57:30.16 ID:UW422bzh0
━━━ルシフェルの屋敷・廊下━━━
ギルガメス(さて…フレアはどこに……)
<ナクア?【さっきのおじさん、かっこよかったよー!】>
ギルガメス(………)イラッ
<ナクア?【あ、ごめんなさい】>
ギルガメス(…まあいい、フレアの位置を特定出来るか?)
<ナクア?【うん、その角を曲がって真っ直ぐ行った突き当たりの右!】>
ギルガメス(クク…分かり難い特定に感謝する)スタスタ
<ナクア?【うぅ……】>
101 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/19(火) 16:18:32.54 ID:UW422bzh0
━━━同時刻・港町━━━
男「へへっ、ありがとな姉ちゃん」タタッ
デウス「ふぅ…って、俺一回もイッてないってのに……!」
デウス(…あれ? ここに置いといた服がないな)
デウス(……真っ裸かよ……)
<「どうかしましたかな?」
デウス「!」バッ
老執事?「おや? デウスさんではありませんか」
デウス「…『ノア』……!?」
102 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/19(火) 16:28:14.75 ID:UW422bzh0
デウス「…うはっ! ノアもヤリたいのか?」
ノア?「いえ、そこで女性服をコソコソと持ち歩いてた男から返して貰ったので持ち主に返そうと思いましたが…」
ノア?「いらないみたいですね」
デウス「ちょっ、服は着てないと次々と男に犯られるから返せ!!」
ノア?「はいはい」ポイッ
デウス「ったく…」スルスルッ
ノア?「では私はこれで、またお会いしましょうデウスさん」スタスタ
デウス(…………)
103 :
ニュッOX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/19(火) 16:49:51.69 ID:UW422bzh0
デウス(…ギルガメスが言うにはアイツが黒幕らしいけど、実際そうなのか?)
<スタスタ
ノア?「……」スタスタ
デウス(……あんなジジイがねー……)
デウス(ん、取り敢えずノアを尾けてみるか…)
<「うひぃぃ!! な、何なんスかあんた達!?」スタタタタタタ
デウス(…なんだありゃ)
104 :
ニュッOX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/19(火) 17:06:46.49 ID:UW422bzh0
━━━とある山中━━━
ルリ【【 最後の妖刀、持って来たよ 】】
ガチャン
爺「おぉ、妖刀『カネキリ』と妖刀『招き刀』か」
ルリ【【 それで? 最強のワイヤーはいつ出来上がるんだよ 】】
爺「ふむ、魔力をそのまま繋げる作業だけで4日は掛かるが……完成には一週間かのぅ」
ルリ【【 そうかい、ならアタシは奥の間を使わせて貰うよ 】】
爺「待ちなさい『お嬢』、まだ妖刀は二本残ってるのは知ってるね?」
ルリ【【 知ってる、だが持ち主が厄介でね…一度アンタに作って貰ってから挑むよ 】】
爺「……そうかい、わかったよ」
105 :
ニュッOX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/19(火) 17:31:33.85 ID:UW422bzh0
爺(……恐れていた事になった)
爺(十中八九、お嬢は気づいておられるのだろうが…今は『夢魔』に取り憑かれてお嬢ではない)
爺(だがあの夢魔はほぼお嬢に近い状態…もしお嬢と完全に『融合』してしまった場合……)
爺(……ワシも、忍組の者達も皆殺しにされるだろうな)
爺(…ならせめて今の内にお嬢の力となれる武器を作ろう)
━━━━━━ブンッ
━━━━━━カァァンッ!
爺(それがワシにできる、最後の償いじゃ…)
106 :
ニュッOX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/19(火) 17:36:50.50 ID:UW422bzh0
ルリ【【 一週間ね…あの人の為にはもっと早く完成させたいけど 】】
スッ
ルリ【【 ……『眠気』か、アタシも段々ルリと同じ体になってきた訳ね 】】
ルリ【【 …… 】】
ルリ【【 ルリは、アタシなんかに頼って良かったかい…? 】】
ルリ【【 …返事なし、当たり前か 】】
ルリ【【 どれ、少し寝てみようかな 】】
ルリ【【 ……zZZ 】】
107 :
ニュッOX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/19(火) 17:46:18.28 ID:UW422bzh0
━━━港町・酒場━━━
店主「おー、久しぶりだなヒトデの!」
ソラ「あれ!? 前々スレの時に出た船長さんやないか!」
店員「俺もいます!」
ソラ「おぉ…所で、『あいつ』はどこやねん」
店主「あれ」スッ
ヒトデ「……zZZ」チーン
108 :
ニュッOX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/19(火) 17:52:10.34 ID:UW422bzh0
ソラ「…やれやれやな、『浜辺で山賊達と仲良くぶっ倒れてた』なんて」
店主「取り敢えず連れて行ってやんなよ」
ソラ「せやな、邪魔やろうし」スタスタ
ソラ「よっ……と」グイッ
ヒトデ「………」
店主「…しっかし嬢ちゃんすげー怪力だな」
ソラ「まあコイツくらいなら余裕で運べるで」
店員「見た目は筋肉ないのに……」
109 :
ニュッOX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/19(火) 17:57:55.72 ID:UW422bzh0
ソラ(しっかしボスが『返り討ちに遭う』ゆーとったのはこういう事かいな)
ソラ(…見た感じ外傷は無いけど、疲れ切ってるのは体の重さで分かるな)
ソラ(……五番目、アンタがそこまでする理由ってなんや……?)
ヒトデ「……っzZZ」ぴくっ
ヒトデ(る……り…)
ヒトデ(……ルリ…ちゃ…ん……)
110 :
ニュッOX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/19(火) 17:58:54.37 ID:UW422bzh0
━━━━━━━━━10年前━━━━━━━━━
111 :
ニュッOX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/19(火) 18:07:04.89 ID:UW422bzh0
子供?「るーりーちゃん! また『ごー』やろー!」
幼ルリ「えっ…と、『囲碁』の事かな?」
子供?「ん!」ジャラッ
上忍「これ『サスケ』! お嬢の部屋に入る時はまず入り口で正座をして頭を下げ…」
幼ルリ「か、桂さん! サスケ君は何も知らないから別に……」
上忍「何も知らない? この童はもう二年もいるのですぞ!」
子供?改めサスケ「ふーん! 俺ハシの持ち方覚えたもんねー!」
上忍(こ、このガキ……)
112 :
ニュッOX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/19(火) 18:11:17.60 ID:UW422bzh0
サスケ「ルリちゃん、やろー?」
幼ルリ「ごめんね? 今『書』の勉強中だから、これが終わってからね」
サスケ「……ん」
幼ルリ「……」スッ…シュッ
サスケ「…?」
上忍「読めるかサスケ」
サスケ「ぜーんぜん!」
上忍「これは『忍』だ、こんなのも読めないのか!」
サスケ「ふん、俺これなら書けるよーだ!」スッ
113 :
ニュッOX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/19(火) 18:17:42.69 ID:UW422bzh0
【STUPID】
上忍「……何だこれは」
サスケ「ばーか!」
上忍「サスケぇぇぇええええええ!!!」
幼ルリ「桂さん!?」
サスケ「じゃあまた後でねルリちゃん!」ダッ
上忍「貴ッ様ァッ!! お嬢の部屋を走るな!!」トコトコ
幼ルリ「……」
幼ルリ「くすっ…♪」
114 :
ニュッOX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/19(火) 18:23:17.51 ID:UW422bzh0
<ドタドタドタ
<「止まれサスケぇぇぇええええええ!!」
忍?「…またサスケか?」
女?「みたいですね、ふふ」
忍?「ルリと仲が良いのは構わないが…少し周りに悪影響だ」
女?「あら? あなたも『父親』としてルリの事を考えるのね♪」
ルリ父?「……当たり前だ」
115 :
ニュッOX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/19(火) 18:29:12.34 ID:UW422bzh0
<「失礼致しまする『半蔵』様!」
ルリ父?改め半蔵「サスケなら来ておらんぞ」
<「はっ、申し訳ありません!……あの、『翠』様もおられますか?」
ルリ母?改め翠「はい、いますよ」
<「……お嬢が今日もサスケと『入る』らしいのですが、宜しいので?」
翠「……私は良いですが…」チラッ
半蔵「構わん、別に子童同士だろうが」
<「はぁ……しかし…」
半蔵「しかし?」
116 :
ニュッOX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/19(火) 18:39:24.48 ID:UW422bzh0
<「我等が忍組の跡継ぎとも成り得るお嬢が、どこの出身かも分からぬ童といつまでも共に過ごすのは…」
半蔵「…俺が良いつってんだ、指図すんじゃねぇよ」
<「……っ」
翠「ごめんなさいね桂さん、でも貴方が気にする事ではないのよ……?」
<「…申し訳ありませんでした」
半蔵「とっとと下がれ」
<シャッ
半蔵「……やっぱ反対か、そうか反対か」
翠「あなた?」
半蔵「…なに、少し面白いと思っただけだ」
117 :
ニュッOX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/19(火) 18:46:28.15 ID:UW422bzh0
〜しばらくして〜
サスケ「うー……ぜんぜんとれないや」
幼ルリ「で、でもサスケ君強くなったよ…!」
サスケ「んーん、ルリちゃんの顔見てると大体置く場所が分かるだけ」
幼ルリ「……顔??」
サスケ「んっ」ジー
幼ルリ「………ぁ」
サスケ「…ルリちゃんの番だよ」ジー
幼ルリ「うん…///」パチッ
118 :
ニュッOX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/19(火) 18:55:29.71 ID:UW422bzh0
〜更にしばらくして〜
━━━━━━シャッ━━━━━━
上忍「お嬢、そろそろ湯浴びの時間になります」
幼ルリ「うんわかった」
サスケ「お風呂?」
幼ルリ「そうだよ、行こう!」グイッ
上忍「……サスケっ」
サスケ「?」
上忍「…怪我するような事はするなよ、あそこは滑る」
サスケ「ん!」タタッ
119 :
ニュッOX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/19(火) 19:10:22.33 ID:UW422bzh0
上忍(……まあ何だかんだ、お嬢が楽しそうなら別に構わん)
上忍(だがお嬢もサスケも女と男、いずれは自然と離れて行くはずだ……)
上忍(……)
上忍(…離れて………行くよな?)
120 :
ニュッOX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/19(火) 19:11:55.57 ID:UW422bzh0
━━━━━━━━━5年後━━━━━━━━━
121 :
ニュッOX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/19(火) 19:17:34.57 ID:UW422bzh0
ルリ「さ、サスケくーん!! 起きてー!?」
サスケ「だああああ!? 何!? 何!?」
ルリ「早く行かないと!! 今日は大事な日でしょ?」
サスケ「うわっ!! 忘れてた━━━!!?」ガバッ
ルリ「忍装束着て、忍具持って!」
サスケ「ま、待って待って……」
ルリ「……?」
サスケ「…朝の小便しねぇと……」
ルリ【【 いいから準備しなよぉ…!! 】】
サスケ「はいぃぃ!!」
122 :
ニュッOX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/19(火) 19:26:36.36 ID:UW422bzh0
━━━忍組総本部・広場━━━
忍頭「えぇ…これより、『猿飛佐助』の下忍決定記念として伝統の『くない避け』を披露する」
忍頭「各支部の支部長殿達には来て頂き感謝する」
下忍?「……父上、何故こんな物を私にも見せるんです?」
宮本父「…黙って見ていろ、『小次郎』」
宮本「ふん……『あの』猿飛佐助とやらがどんな大物だか…」
忍頭「それでは、……サスケ!」
サスケ「おぅ」ザッ
忍頭「始…」
半蔵「待ちな」
123 :
ニュッOX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/19(火) 19:32:07.29 ID:UW422bzh0
忍頭「半蔵様…如何なされた?」
半蔵「…サスケ、お前は今日から下忍な訳だが……調子はどうだ」
サスケ「へ? ……いや、万端だけど」
半蔵「…そぉか」ニヤリ
半蔵「第1支部長、『宮本五右衛門』殿を『くない投げ』に指名する!!!」
サスケ「えええええええええええええええええ!!!???」
ルリ「お父さん!?」
半蔵「……万端なら頑張れよ、サスケ」スタスタ
翠「だそうよ♪」ととっ
サスケ(……おぅふ)
124 :
ニュッOX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/19(火) 19:41:18.68 ID:UW422bzh0
〜〜〜数分後〜〜〜
125 :
ニュッOX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/19(火) 19:55:15.31 ID:UW422bzh0
サスケ「い、いてて……刺さらないのは良いけど掠り傷が…」
忍頭「…相手は一流の忍だ、脳天を狙って来なかっただけマシと思え」
サスケ「……だよな」
ルリ「大丈夫?」スタッ
サスケ「ん、別に平気だ」
ルリ「…………」スッ
サスケ「?」
ルリ「おめでとう、サスケ君……!」ぎゅっ
サスケ「……お、おうっ…これから宜しくな?」
忍頭(……成長しても全く距離は離れずか、凄い絆だな……)
126 :
ニュッOX
◆G2/Yj5eh5U
:2011/07/19(火) 19:57:17.50 ID:UW422bzh0
落ちるぜぃ
応援ありがとうございます
127 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/07/19(火) 20:58:14.63 ID:FjszabqE0
あーやっぱルリかわいいなぁ
128 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中国地方)
[sage]:2011/07/20(水) 00:28:56.10 ID:uhMVRARe0
乙!
改めて思った、瑠璃も可愛いなーと
さすが主人公その一のヒロイン候補
129 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 14:14:20.15 ID:u0BUTODW0
>>128
ルリはヒロイン候補じゃなくて ヒロイン です
他の2人(スカー&シルバ)もヒロインです
……実は最終回までに主人公とヒロイン合計16人になる予定
130 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 14:23:57.52 ID:u0BUTODW0
半蔵「よぉサスケ」
サスケ「ん、親父さん」
半蔵「明日から真面目な忍組の仕事をする訳だが……平気だな?」
サスケ「いや全然緊張してんだけど」
ルリ「お父さん、サスケ君まだ下忍になったばかりなんだから…」
半蔵「なに言ってやがる、サスケはお前や俺と同じ『猿飛』を名乗るんだ…この程度で騒ぐな」
ルリ「……」チラッ
サスケ「…別にそこまで気にしなくて良いよルリ、ありがとな」
ルリ「なら…いいけどね?」
131 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 14:35:46.05 ID:u0BUTODW0
━━━食堂━━━
サスケ「腹減ったー!! 今日の食事当番美味いの頼むよー!」
中忍「え? 今日はサスケとお嬢が当番だろ」
サスケ「え」
ルリ「えっ」
忍頭「…いつの間にか追加されている……」
サスケ「俺まだ忍組に入ったばっかだぜ!? いきなり料理とか……」
忍頭「サスケはともかく何故お嬢が…………ん?」ぴくっ
【これ守らない下忍は切腹な】
忍頭(十中八九…半蔵様の仕業だ━━━!!?)
132 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 14:44:22.62 ID:u0BUTODW0
〜 厨房 〜
サスケ「……えぇ、マジで作るのか」
ルリ「サスケ君料理作った事ないもんね」シュルッ
サスケ「あり? ルリも作るのか」
ルリ「うん、私はよく作ってたから」
サスケ「ふーん……(いつ作ってたんだ)」
ルリ(……前に作った時サスケ君、食中毒になっちゃったけどね)
サスケ「…じゃさ、ルリが指示してくれた通りにやるよ」
ルリ「うん!」
133 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 14:54:12.94 ID:u0BUTODW0
━━━━━━数時間後━━━━━━
半蔵「……なんつーか、あれだ…毒が効かない中忍以上の忍達をまとめて食中毒にさせる料理を作るとは思わなかった」
ルリ「あぅぅ…」
サスケ「俺…のせいだよなぁ……」
半蔵「他の奴らに示しがつかないんでな、罰を与える」
サスケ「ちょっとまて親父さん、ルリは悪くないぞ」
半蔵「…まあ仲が良いのはいいが、罰は罰だ」
ルリ「サスケ君ありがとう、大丈夫」
サスケ「ん」
半蔵「………風呂掃除だ」
サスケ(微妙)
134 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 15:02:56.87 ID:u0BUTODW0
━━━ 忍組大浴場 ━━━
サスケ「んー……なんか落ちないな」ゴシゴシ
ルリ「サスケ君、たわしだけで擦っても意味ないよ…」ゴシゴシジャバジャバ
サスケ「ルリー」スタスタ
ルリ「?」ゴシゴシ
━━━━━━ばちゃっ━━━━━━
ルリ「ひゃぁ!?」
サスケ「隙アリ〜♪」
ルリ「ぅ……やったね…」ぷるぷる
135 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 15:08:34.45 ID:u0BUTODW0
ルリ「とーぅ!」バシャァッ
サスケ「甘い!!」ヒョイ
ルリ「これなら!?」ドバッシャンッ
サスケ「タライはずる…ぶば!?」バシャァッ
ルリ「えへへ〜♪ まいった?」
サスケ「ぐぬぬ……あ」
ルリ「?」
半蔵「…」ビチャビチャ
136 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 15:15:49.52 ID:u0BUTODW0
サスケ「……」ゴシゴシ
ルリ「……」ジャバジャバ
半蔵「サスケが水に触った瞬間くないまみれにしてやるからな」
ルリ「…そんなに怒らなくても……」
サスケ(…つかさっき俺にくないの雨降らせたクセに)
半蔵「まあ…ただ掃除じゃ退屈だろうから明日の予定を言っとくぞ」
サスケ「ん」
半蔵「明日は『お前らで』薬草摘んで来い」
サスケ「ん」
ルリ「……あれ、サスケ君と私?」
半蔵「あぁ」
137 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 15:25:12.21 ID:u0BUTODW0
半蔵「サスケは…どうせ薬草の勉強も代わりにルリがやってたんだろ? だからお前らで行け」
サスケ「忍って結構平和だな」
ルリ「当たり前だよ、今は戦う相手なんていないからね?」
半蔵「…そうだ」
サスケ「なんかてっきり『忍組の頂点目指して戦い続ける』なんて感じだと思ってた」
ルリ「そんなの『忍ぶ者』じゃないよ!?」
半蔵(………昔はそういうのが当たり前だったんだがな)
138 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 15:35:57.64 ID:u0BUTODW0
━━━━━━キラキラキラキラッ☆
サスケ「……二時間もかかった」
ルリ「あぅ…腰が痛いかも……」
半蔵「よく頑張ったな、二人とも入って良いぞ」
ルリ「入る…?」
半蔵「勝手に湯入れて入って良いって言ったんだ、嫌なら構わん」
サスケ「お、じゃぁ入る」タタッ
ルリ(………)
139 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 15:46:54.43 ID:u0BUTODW0
サスケ「ふ〜〜♪」ちゃぷっ
<「気持ち良いね♪」ちゃぷっ
サスケ「所でどうしたんだ? 急に別々の風呂に入ろうなんて」
<「えと…ね、色々あるの」
サスケ「んー、『毛』とか?」
<「!!!!????」ザバッッチャァァァアンッッ
サスケ「……え、図星?」
<「…グスッグスッ」
サスケ「ルリ? あれ、泣いてる!?」
140 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 15:51:11.22 ID:u0BUTODW0
<「グスッ……何で知ってるの」
サスケ「いやー…下忍の奴らが『春画』とかくの一の話してたの聞いて……」
<「………」
サスケ「なんかごめん、気にするとか思わなくて…」
<「…いいよ、もう」
サスケ「ん」
<「やっぱり謝って!」
サスケ「ごめんなさい」
<「……うん、許す」ちゃぷっ
141 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 16:15:11.33 ID:u0BUTODW0
━━━━━━その頃、脱衣所では
宮本(…ふひひ……これがあのルリ嬢のサラシとパンツか…なんてかぐわしい…!!)
宮本(ん? こっちには…なんだ、これ……)
宮本(…男物!!?)
宮本(馬鹿な…第一支部長の息子である俺とルリ嬢は婚約者の仲のはず!!)
宮本(しかしこれは…まさか……)
宮本(……あのサスケとかいう奴では…)
宮本(………取り敢えずパンツは頂いておくか)
142 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 16:50:04.58 ID:u0BUTODW0
ルリ「あ、あれっ? 私の……ない」
サスケ「どした?」
ルリ「あっ!! こっち見ちゃダメ!!! 」
サスケ「わりぃ…」
ルリ「……私のパンツない」
サスケ「んー? 落ちてはないな…」
ルリ「……いっか」
サスケ「良いのか」
ルリ「うん、今日は忍装束着ないで浴衣だから♪」
143 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 16:56:40.66 ID:u0BUTODW0
━━━ルリの部屋━━━
ルリ「〜♪」スッ…
サスケ「……」ジー
ルリ「…、〜♪」スッ…スッ…
サスケ「…………」ジ━━━
ルリ「……えと、どうかした?///」
サスケ「ん、ルリの髪綺麗だなーって」
ルリ「そうかな、私はお母さんみたいな緑色が良かったけど」
サスケ「そういう水色っていうか、青髪も充分良いと思うけどな〜」ドサッ
ルリ「………うん………♪」
144 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 17:03:11.52 ID:u0BUTODW0
ルリ「…っ♪ よし……」コトッ
サスケ「櫛終わったんなら囲碁やろーぜ!」ゴトンッ
ルリ「いいよ、サスケ君が黒?」
サスケ「いや、白だな! 今日は勝つぞ?」ジャラッ
ルリ「えへへ…サスケ君が来た時から9年間私に一度も勝った事ないもんね?」
サスケ「ム……いいぜ、その幻想をぶっ壊す!」パチッ
ルリ「貧弱貧弱…っ♪」パチッ
サスケ「トランザムッ」パチッ
ルリ「とらんざむ??」パチッ
145 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 17:10:08.24 ID:u0BUTODW0
━━━数十分後━━━
サスケ「……あ、れ? 俺一個しか取れてねぇ……」
ルリ「今日は完敗だねぇ」コトッ
サスケ「つ、次は負けないぞ!!」
ルリ「はいはい♪」
サスケ「く、の…!」バッ
<こちょこちょこちょこちょ……!!
ルリ「ふぇっ? ぁ、ひぁ! あっははぁっ…んぃ? ひぁぁっ!?」ジタバタ
サスケ「……?」ピタッ
ルリ「ふ…んぅ、もう! サスケ君!?」プンプン
サスケ「…あ、ごめん」
ルリ「?」
146 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 17:15:47.52 ID:u0BUTODW0
サスケ(…………)スッ
ルリ「? って、まさか……!」
<こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ
ルリ「ひぃ!? ぁっ、ははははッ……んっ…ははひゃぁ!!」ジタバタ
サスケ(……っ)ドキッ
ルリ「ふぇっ…ぁっあは、ひゃあはっはひぃはははは!? さ、ぁっすけ君…やぁめ…て!」ジタバタ
サスケ「おう!」バッ
ルリ「ふー…ふー………ッ!」キッ
サスケ「あ、の…」
ルリ「……ふん」
147 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 17:20:32.03 ID:u0BUTODW0
━━━夕食━━━
ルリ「……っ」モグモグ
くの一「…」ぱくぱく
サスケ(やっちゃったなー……)モグモグ
中忍「……何、お前なんかしたのか」
サスケ「え?」
中忍「…お前らが作らない料理が美味すぎて皆叫びたいはずなのに、お嬢のオーラで叫べない」
サスケ「…ぶっちゃけくすぐった」
中忍「よし、死刑」
148 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 17:28:27.58 ID:u0BUTODW0
サスケ「え、そんなにまずかった?」
中忍「半蔵様に小さい頃擽られ過ぎて泣いた事があるんだぞ!?」
サスケ「…マジっすか」
中忍「謝ったか」
サスケ「……許して貰えないんだぜぃ」
中忍「じゃあどうしようもないな、半蔵様なら何か知ってるかもしれんが…」
中忍「…てあれ?」
中忍「……速いな、行くの」
149 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 17:40:02.28 ID:u0BUTODW0
半蔵「……」モグモグ
翠「……」ズズッ
<ドバァンッ
サスケ「親父さぁぁあああああん!!!」
半蔵「うっせぇぞガキ」バシャッ
サスケ「あづぅ!? 味噌汁あっづ!!?」
半蔵「…で、何のようだ」
サスケ「あのさ、ルリが結構怒ってた時…どうやって許してもらえた?!」
半蔵「あ?」
翠「あら、あの娘って怒るのね?」
150 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 17:46:03.24 ID:u0BUTODW0
サスケ「いや…って、怒んないの?」
翠「少なくとも私は見たことないわねー?」チラッ
半蔵「お、おぅ…!! あ、あい、アイツがが、怒るなんて…な?」ダラダラ
サスケ「……(お母さん知らないというか…ルリを泣かしたの教えてないのかよ)」
半蔵「……だが、まぁ…方法ならある」
サスケ「あるのか? 教えて教えて!」
半蔵「撫でろ」
サスケ「…へ?」
半蔵「頭を撫でるんだよ、そうすりゃ気を許すだろ」モグモグ
サスケ「…ぉお」
151 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 17:53:03.95 ID:u0BUTODW0
━━━食堂━━━
サスケ「ルリー!!」ドバァンッ
中忍「障子を蹴り破る奴があるかァァァッ!!」
サスケ「…なあ、ルリは?」
くの一「お嬢なら食べ終わったよ」
サスケ「ん、サンキュー!」ダッ
中忍「……」
くの一「どうかした?」
中忍「いやぁ……まるで恋する少年のような雰囲気だったんで」
くの一「キモイ事言うなよ食欲無くすなぁ」
中忍「」
152 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 17:57:39.93 ID:u0BUTODW0
━━━ルリの部屋━━━
ルリ「……ふんっ」
ルリ「……あんなに擽らなくても良いのに……」
サスケ「ルリ…?」ガラッ
ルリ「なにー?」フンッ
サスケ「ん、そのままそっち向いてろよー」
ルリ「?」
━━━━━━なでなで…っ━━━━━━
153 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 18:04:24.43 ID:u0BUTODW0
ルリ「〜〜〜〜っっ!??//////」
サスケ「……さっきのごめん、俺が悪かったよ」なでなで
ルリ「ぁ…ぁ……」
サスケ「許してくれる?」ニコッ
ルリ「……うん////」
━━━━━━ぱっ
サスケ「良かったー、本当ごめん! 次からは擽らないから!」
ルリ「ぅん…」
154 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 18:10:17.15 ID:u0BUTODW0
━━━サスケ(五年後、現在ではヒトデ)の部屋━━━
サスケ(いやー良かった、あんなに怒ってたルリは初めて見た)
サスケ(…あ、寝る前に一戦申し込みに行こうかな)ムクッ
<ガラッ
半蔵「……よぉ」
サスケ「親父さん?」
半蔵「ちょっと話があんだ、いいな?」
サスケ「なるべく早くしてくれよ、俺今からルリに囲碁を申し込みに行くからさ!」ウズウズ
半蔵「なに、長くはならない」
155 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 18:18:47.41 ID:u0BUTODW0
半蔵「サスケ、ルリとは仲直りしたか」
サスケ「珍しいな親父さんがそんなの聞くとか…仲直りはしたよ」
半蔵「……」ニヤニヤ
サスケ「…なにそのデカデカとしたニヤニヤ」
半蔵「…いや、安心しただけだ」
サスケ「なにがだよ」
半蔵「お前をルリの近くに置いて正解だったのがだ」
サスケ「きゅ、急にどうしたんだ親父さん?」
半蔵「サスケ、よく聞けよ?」
サスケ「………」
156 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 18:23:43.32 ID:u0BUTODW0
━━━ルリの部屋━━━
サスケ「おー!! 起きてるかルリ!」バッ
ルリ「起きてるけど、もう寝るよ?」
サスケ「え”………」
ルリ「どうかした?」
サスケ「……じゃさ、明日は初の仕事だし…遅刻出来ないじゃん?」
ルリ「うん」
サスケ「だから…久しぶりに一緒に寝ないか?」
ルリ「ぅん……ん?」
157 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 18:33:11.39 ID:u0BUTODW0
ルリ「いやー……あ、あの…どうなんだろろ?…もも、もうお互い14だし…」ダラダラ
サスケ「…分かり易い親子」
ルリ「ふぇ?」
サスケ「…ダメ?」
ルリ「……いいよ、布団持って来て」
サスケ「ん」スタスタ
ルリ「……」
ルリ(…ちょっとヤダな……)
158 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 18:37:33.99 ID:u0BUTODW0
サスケ「せいっ」
ばさんっ
ルリ「んしょっ」
ばさっ
ルリ「くっつける?」
サスケ「ん」グイッ
ルリ「それじゃ、おやすみなさい♪」
サスケ「おー、また明日な」もぞっ
159 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 18:43:59.85 ID:u0BUTODW0
━━━━━━━━━ッ
━━━━━━「…無駄だ、もう『遺産』なら受け継がせた」
━━━━━━「……翠、悪いな…俺が弱いばっかりに…」
━━━━━━「あぁ心配するな……もう…」
━━━━━━「……………」
━━━━━━「ありがとう、翠」
━━━━━━【チッ、遅かったか…お前ら、殺れ】
160 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 18:48:20.32 ID:u0BUTODW0
━━━翌日━━━
<「半蔵様!? 半蔵様ァァァッ!!」
<「クソ、翠様も…誰か、誰か来てくれ!」
<「どうなさ………これは……!!」
サスケ「んぅ……? なんか騒がしくね?」
ルリ「こんな朝早くからどうしたのかな」ムクッ
サスケ「ふぁ…親父さんが酒飲み過ぎて暴れてるとか?」
ルリ「もう、有り得るなぁ」スタスタ
161 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 18:51:33.86 ID:u0BUTODW0
<ガラッ
ルリ「どうしたの?」スタスタ
上忍「な、お嬢!?」
くの一「来てはいけません!!」
ルリ「もう! やっぱりお父さんが……」スタスタ
サスケ「ん〜?」スタスタ
サスケ(………この臭いって)
サスケ「ルリッ!!!」バッ
162 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 18:55:59.64 ID:u0BUTODW0
中忍「お嬢!!」バッ
ルリ「なにっ? どうかしたの…………」
ルリ「……お父さん…お母さん……………?」
サスケ「…!!」ビクッ
上忍「誰かお嬢を部屋にお連れしろ!!!」
くの一「私が…!」
ルリ「お父さん!! お母さん!?」
くの一「お嬢! 落ち着いて、部屋にお戻り下さい!!」ガシッ
163 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 19:01:52.14 ID:u0BUTODW0
<「やだ!! ヤダぁ!!!」
サスケ「……」
忍頭「サスケ…お前も戻れ」
サスケ「……大丈夫、だ……」スタスタ
上忍「やめとけ、直視すんな」
サスケ「………親父さん」スタスタ
半蔵「…」
サスケ「………………」
サスケ「……ありがとうございました、俺なんかを信じてくれて……」ぺこり
164 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 19:06:37.93 ID:u0BUTODW0
サスケ「……」チラッ
翠「…」
サスケ「お母さんも…可愛がってくれてありがとうございました」ぺこり
<ガサッ
上忍「? 翠様、何を握り締めて……」
サスケ「貸してくれ!!」バッ
【 約束は守って下さいね 】
サスケ「━━━━━━っ」ぞわっ
上忍「……最後の力を振り絞って、血で…」
165 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 19:16:35.10 ID:u0BUTODW0
サスケ「……ッ!!」バッ
上忍「おい! サスケ!?」
忍頭「…行かせろ、今のルリ嬢にはアイツが必要なはずだ……」
中忍「なんで、誰が半蔵様を……!!」
忍頭「………」
上忍「まだお嬢は14の子供なのに…!!」
忍頭「俺達がメソメソしててもしょうがねぇ、忍組の奴らを集めろ……犯人を探し出す」
忍頭(…だが半蔵様を殺ったのは『斬り傷』、つまり接近戦……!)
忍頭(半蔵様には『アレ』がある、余程の事がない限り遅れは取らない)
忍頭(……やはりそうなると忍組の、相当な実力の忍が殺った事になる)
忍頭(…………畜生が、人間ってなぁどこまで醜い…!!)
166 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 19:22:04.37 ID:u0BUTODW0
ルリ「…………」
くの一「…サスケ」
サスケ「……」コクン
くの一「……頼んだよ」シュバッ
サスケ「…ルリ」
ルリ「……」
サスケ「……大丈夫」
━━━━━━━━ぎゅぅっ━━━━━━━━
サスケ「…俺が、味方だから……一緒にいるから…」
ルリ「……っ!!」ポロポロッ
167 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 19:23:34.27 ID:u0BUTODW0
「 う ん ・ ・ ・ !! 」
168 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 19:25:23.94 ID:u0BUTODW0
━━━━━━━━━2年後━━━━━━━━━
169 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 19:33:22.78 ID:u0BUTODW0
宮本「なん…だと……?」
宮本父「…ルリ殿が正式な忍組の当主になったせいで結婚に対して『拒否権』が出来たのだ」
宮本「それで!!?」
宮本父「……見事お前はフられたわけだ」
宮本「バカなァァァッ!!?」
宮本父「……」
宮本父(…確かにマズい、このままでは我々親子に大した権力は残らない)
宮本父(……仕方ない、もはや………!!)
170 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 19:50:27.60 ID:u0BUTODW0
━━━忍組総本部・組長室━━━
忍頭「お嬢、今月の組の収入と支出です」バサッ
ルリ「ありがとう、でも桂……この報告書によるとまだ私に反対の人がいるみたいだね」
忍頭「……前代未聞の最年少ですから」
ルリ「本家の上忍を8人編成の部隊で送って、了承しない場合は『撫でて』あげて?」
忍頭「…お言葉ですがお嬢……」
ルリ「お言葉なら言わないで、行って」
忍頭「……は」シュバッ
171 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 19:58:09.65 ID:u0BUTODW0
ルリ「………ふぅ」スッ
サスケ「またカリカリしてるのか? ルリー」スタッ
ルリ「…また勝手に入って来たんだ」
サスケ「いいじゃん、二年ぐらい前までは普通だったろ」
ルリ「これからはダメ!! 私はもう忍組の当主なの、あなたと遊べるほど暇じゃない!!」
サスケ「……じゃあ無視して資料片付けたらどうさ?」
ルリ「ッ…、そんな屁理屈を2年前から言って……私の邪魔ばっかり!!」
ルリ「この間も修行の時間サボってたでしょ!! 試験の時も!! 君分かってるの、私の足を……」
サスケ「落ち着けよ、分かったから、出て行くよ」スタスタ
ルリ「……!!」ギリッ
172 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 20:01:47.50 ID:u0BUTODW0
━━━中庭━━━
サスケ(……もうすぐ桜が咲くのになぁ)
中忍「サスケ、忍頭が呼んでたぞ」
サスケ「パスって言っといて」
中忍「反対派の説得に行くらしい、多分お前の手を……」
サスケ「パス」
中忍「…そうか、悪かったな」シュバッ
サスケ「ん」
173 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 20:06:29.87 ID:u0BUTODW0
サスケ「……ん?」ピクッ
甲冑?「……」ノシッノシッ
侍?「……」スタスタ
サスケ「…ふーん」シュバッ
174 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 20:17:43.89 ID:u0BUTODW0
甲冑?「頼もう! 我は牛馬丸、第一支部の使いだ」
侍?「同じく天邪鬼丸、組長殿にお会いしたい」
くの一「はっ、只今準備を……!」シュバッ
牛馬丸「では中で待たせて頂こう」ガチャガチャ
天邪鬼丸「うむ」シュルシュルッ
上忍「遠い所、お疲れでは? 粗茶ですが」スッ
牛馬丸「ふむ、流石は本家だな」グビッ
天邪鬼丸(今の内に準備するか)
175 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 20:23:31.76 ID:u0BUTODW0
くの一「…、只今準備が整いましたので、こちらへ……」シュバッ
牛馬丸「だそうだ」スタスタ
天邪鬼丸「うむ」スタスタ
上忍「あ、そちらのお荷物は?」
牛馬丸「ガハハハ! なに、若き組長に手土産よ」
天邪鬼丸「最近は暖かくなってきたから、『旬』だと思いましてな」
上忍「そうですか、お嬢もお喜びになるでしょう」
牛馬丸「では、失礼する」スタスタ
天邪鬼丸「むふふ」スタスタ
176 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 20:31:34.41 ID:u0BUTODW0
<バタンッ
牛馬丸「ほう、噂に違わぬ可憐な組長殿ですなぁ」
ルリ「そうですか、それで…賛成派に変わるというお話は?」
天邪鬼丸「まあまあ、そう焦らず」ゴトンッ
ルリ「…これは?」
牛馬丸「我が宮本派が『春』に嗜む『蜂蜜酒』という物です」
天邪鬼丸「主である五右衛門様はこちらを飲めば賛成しても良い、との事……」
天邪鬼丸「……まあしかし、組長殿はまだ16と聞く…あまり無理はなさらぬ方が良いのでは?」
ルリ「……ッ!(試されてる……ってことかな)」
177 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 20:37:16.72 ID:u0BUTODW0
ルリ「……なら、頂きますよ♪」ニコッ
牛馬丸「それはそれは……さあ、どうぞ」コトコトッ
天邪鬼丸「少々『痺れる』かも知れませぬが、時間が経てば快楽に変わるでしょうなぁ…」スッ
ルリ「………」スッ
サスケ「おっ、丁度喉乾いてたんだよなー!」バシッ
ルリ「サスケ!!?」
天邪鬼丸「貴様…ッ!!」
サスケ「ゴクッ……ってうげ! 酒かよこれ…まず!!」
178 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 20:42:10.50 ID:u0BUTODW0
牛馬丸「なんだ貴様、たかが下っ端の分際で!!」
天邪鬼丸「失礼にも程がある!」
ルリ「も、申し訳ありま…」
サスケ「いんやー……なんか酔っ払ってきちったー♪」フラッ
ルリ「あ…!!」
━━━━━━ガシャァンッッ!!
牛馬丸「んなっ…」
天邪鬼丸「あ、主様に渡された酒が!!」
ルリ「……ッ!」
サスケ「ぁ…あるぇ? …なん〜か、われ…た?」
179 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 20:48:22.70 ID:u0BUTODW0
牛馬丸「おのれ…! 叩き斬ってくれる!!」チャキッ
天邪鬼丸「おのれ!!」
ルリ「ま、待って下さい! この者は……」
サスケ「うっ……せ、、…っかってきやがれ……!!」ギロッ
ルリ「サスケ!!!」
牛馬丸「表に出るがいい!!」
天邪鬼丸「八つ裂きにしてやらぁ!!」
サスケ「へへへ……」
サスケ「 んなこと……sっ…かよ…ば…か! 」
━━━━━━シュバッ━━━━━━
牛馬丸「逃げたぞ!」
天邪鬼丸「追うのだ!!」バッ
180 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 20:53:13.72 ID:u0BUTODW0
ルリ「………っ」
ルリ「…なんでこんな……」
ルリ(…邪魔ばっかり!!!!!!)
ルリ「……誰かいる?」
上忍「はっ」シュバッ
ルリ「サスケの部屋にある物を外に放り出しておいて!」
上忍「…宜しいのですね」
ルリ「………早く!!」
上忍「………」シュバッ
181 :
ニュッPX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/20(水) 20:58:18.91 ID:u0BUTODW0
━━━盗賊街・路地裏━━━
サスケ「………っ」ドシャッ
サスケ「……〜〜、〜〜〜」
サスケ(…何とか逃げ切ったけど、『声は出ないし体も動かない』な)
サスケ(……あの野郎共、ルリに『対忍者用麻痺酒』なんてもん飲ませようとしやがって……)
サスケ(…………)
サスケ(…ヤッバイな、俺1人じゃ不安だよ……)
サスケ(…………親父さん…………)
182 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga ]:2011/07/20(水) 20:59:46.17 ID:u0BUTODW0
落ちるぜぃ
183 :
ニュッQX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/21(木) 17:28:48.95 ID:UUmZCkk50
カオスが好きな人って少ないんかねー……俺は好きだが
184 :
ニュッQX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/21(木) 17:44:22.50 ID:UUmZCkk50
━━━三日後━━━
ルリ「はぁ……『忍頭試験』を?」
宮本父「えぇ、先日は部下がお持ちした酒を割られてしまいましたので…どうです?」
ルリ「…あの試験は崖を登りきるだけの、単なる儀式と聞きますが」
宮本父「まさしく相応しいではないですか? 組長殿の正式な儀式としては」
ルリ「……分かりました、受けましょう」
宮本父「流石半蔵様の娘さんだ! では『二日後に宮本家』で……」スタスタ
ルリ「…………」
185 :
ニュッQX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/21(木) 18:11:18.89 ID:UUmZCkk50
ルリ「……桂?」
忍頭「お呼びでしょうか」シュバッ
ルリ「サスケは戻ったの?」
忍頭「…いいえ、アイツは外に出されていた荷物から必要な物のみ取って姿を消したようです」
ルリ「………!」
忍頭「…お嬢、何故アイツを追い出したのですか……!!」
ルリ「っ、あの人は…私の邪魔ばかり………!」
忍頭「…………………」
ルリ「……なに?」キッ
186 :
ニュッQX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/21(木) 18:14:40.62 ID:UUmZCkk50
忍頭「………本気で、仰っているなら……」
ルリ「…いるなら?」
忍頭「━━━━━━ッ!!」ギリッ
サスケ「んー、俺今お邪魔かな?」スタッ
忍頭「!?」
ルリ(サスケ……)
サスケ「よ、元気みたいで安心したぜ」
ルリ「…何か用?」
187 :
ニュッQX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/21(木) 18:21:28.21 ID:UUmZCkk50
サスケ「ルリに渡したい物があってな?」ゴソゴソ
ルリ「……」
忍頭(…この臭いは……)
サスケ「うり♪ 『桜の枝』!」スッ
ルリ「……で?」
サスケ「これ結構高くてさ、桜の枝自体は忍組の庭から取ったけど保存版にするのが…」
ルリ「いらない!!」
ルリ「こんな枝いらないよ!! なんでこの間の事すら謝らないの!?」
サスケ「……」
ルリ「なんで…帰って来ないの!? 荷物ならもう部屋に戻したのに!!」
サスケ「…寂しいか?」
188 :
ニュッQX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/21(木) 18:25:25.57 ID:UUmZCkk50
ルリ「寂しい訳じゃ……!!」
サスケ「じゃあ良いだろ? またな━━━━━━」スッ
ルリ「待っ…」
忍頭「お嬢!!」ガシッ
ルリ「!?」ビクッ
忍頭「…落ち着き下さい、サスケは私が…!」
ルリ「べ、別にそこまでして止める気は……」
忍頭「………」シュバッ
189 :
ニュッQX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/21(木) 18:33:13.64 ID:UUmZCkk50
サスケ「いやー……あんがとな」
忍頭「何がだ」
サスケ「気づいてんだろ、『この手』」サッ
忍頭「…この三日何をしていた?」
サスケ「どこぞの困った女の子の為に特訓」
忍頭「…遺産はお前が受け継いでたのか」
サスケ「いんや? 『まだ』だな」
忍頭「しかしこの手の細かい切り傷は……」
サスケ「あんま詮索しないでくれ、俺も言いたいのは山々なんだ」
忍頭「……」
190 :
ニュッQX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/21(木) 18:43:03.01 ID:UUmZCkk50
忍頭「これからどうするつもりだ、本気でお嬢から離れるつもりか?」
サスケ「そんな訳ないだろ」
忍頭「……」
サスケ「安心してくれよ…少ししたらの辛抱だ」
忍頭「…お前が割ったのと飲んだ酒、アレは麻痺酒だな」
サスケ「知ってる、1時間たっぷり声も出なかった」
忍頭「分かってるのかお嬢は殺されかけてるんだぞ!!」
サスケ「……違うよ……」
忍頭「何が違うだと? なら何故麻痺酒など……」
サスケ「『宮本家の【物】』にするつもりだったんだよ、ルリを」
忍頭「……?」
191 :
ニュッQX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/21(木) 18:47:37.08 ID:UUmZCkk50
サスケ「…あー、もう終わり!! 自分で言ってて嫌になってきた!!」
忍頭「な…どちらにせよどうするつもりだ!?」
サスケ「……」スタスタ
忍頭「…………そうかい、話さないか」
サスケ「……」ひらひら
忍頭「手など振るな…虫酸が走る」
サスケ(……桂のオッサンも限界か、となると明日にでも…)スタスタ
192 :
ニュッQX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/21(木) 18:58:18.61 ID:UUmZCkk50
━━━宮本邸━━━
宮本父「……ほう?」
上忍「既に猿飛佐助は我々の動きに勘づいているのは確かです」
宮本父「ふむふむ、猿は猿らしく木に登っておれば良い物を……」
上忍「それと、『遺産』もサスケが所有しているようです」
宮本父「フハハハハ!! 遺産も権力も二日後に手に入るとは、何という幸運!!!」
<「主様に来客です」
宮本父「おお!? ついに来たか…!」スタスタ
爺「いやはや、お久しぶりですなぁ五右衛門殿」
193 :
ニュッQX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/21(木) 19:09:44.51 ID:UUmZCkk50
宮本父「例の物は?」
爺「ええ、えぇ、こちらが名槍『沙悟浄』で御座います」
━━━━━━チャキッ━━━━━━
宮本父「おぉ! 素晴らしい出来だ……しかも軽い!!」
爺「マジックメタルで加工してますから魔力を流すと火炎槍としても使用できます」
宮本父「……これに『遺産』さえあれば、武と権を手にしたも同然だな!!」
爺「早速お試しになりますか?」
宮本父「いいや? 試すのは『馬鹿娘』でだ」
爺「ハッハッハ、それも面白いでしょうな!」
宮本父「ククク…全くだ!」
194 :
ニュッQX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/21(木) 19:19:29.64 ID:UUmZCkk50
━━━翌日━━━
サスケ(……ルリと食べたかったなぁ、バニラアイス)シャクシャク
サスケ「マスター、もう一杯」
店長「はいはい」
サスケ「………ん?」ピタッ
金髪女?「〜〜〜?」
銀髪男?「〜〜〜!」
サスケ(……カップル、ね…)
サスケ「…わり、金は置いとくからそのアイスいらない」
店長「はいよ」
195 :
ニュッQX
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2011/07/21(木) 19:26:34.68 ID:UUmZCkk50
━━━忍組総本部・ルリの部屋━━━
サスケ「やっほー?」ひょこっ
━━━━━━シーン━━━━━━
サスケ「…また組長室、か」スタッ
サスケ(久しぶりの実家だし、着替えに行くか…荷物戻してくれたみたいだしなー)スタスタ
<ガラッ
ルリ「!?」
バッタリ!
サスケ「あ」
196 :
ニュッQX
◆G2/Yj5eh5U
:2011/07/21(木) 19:36:21.17 ID:UUmZCkk50
おちるんだZE
197 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鳥取県)
[sage]:2011/07/21(木) 19:41:00.80 ID:EujpISzB0
いいじゃんいいじゃん
面白くなってきたじゃん
198 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/21(木) 20:10:55.81 ID:6TH7V/fi0
次も楽しみにしてるぞ
199 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 14:23:36.57 ID:e04aVk4E0
初めて当方とやらを聴いてみたが、あまりこのSSには向いてないBGMだった
200 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 14:43:31.77 ID:e04aVk4E0
ルリ「サスケ……なんで私の部屋に…!」
サスケ「あー……(やっちゃったなぁ)」
ルリ「……はい」スッ
サスケ「ん?」
ルリ「ん? じゃないでしょ、どこかに行こうとしてたから扉の前にいた訳だしね」
サスケ「…そうだな、丁度着替えようかって思って」スタスタ
ルリ「食事は良いの?」
サスケ「食事って…良いのかよ、てっきり追い出されるかと」
ルリ「追い出さないから、食べるなら食べたら?」
201 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 14:48:11.73 ID:e04aVk4E0
サスケ「んじゃ頂く! またな」スタスタ
<スタスタ
ルリ( ? あの手に持った包みなんだろ)
ルリ(……私も今日は特に外に行かないし、着替えようかな)ガラッ
ルリ(………)シュルッ
################################
サスケ「食事って…良いのかよ、てっきり追い出されるかと」
################################
ルリ「…いつの間にこんな関係になっちゃったのかな……」ファサッ
202 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 14:59:47.15 ID:e04aVk4E0
━━━食堂━━━
中忍「おっ!? サスケじゃん!!」
サスケ「ウッス」ガタッ
中忍「久しぶり……って程でもねえか、ちょい家出してただけだし」
サスケ「そうそう家出してたんだよ」
中忍「……追い出されたんだろが」
サスケ「なんだよ、お前が言った事だろ」
中忍「お前から何か言ってくれ、最近の行いに本家の奴らから不満が出始めてる」
サスケ「知るか、……勝手に言わせとけ」
中忍「はぁ!?」
203 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 15:07:08.55 ID:e04aVk4E0
中忍「お前……散々世話になった忍組を…!!」
サスケ「………うるせぇよ」ガタッ
中忍「どこへ行く!!」
サスケ「……」スタスタ
くの一「何か食べないの?」
サスケ「……いらね」スタスタ
━━━━━━━━━バタンッ━━━━━━━━━
くの一「……真琴!! アンタ何を余計な事してんのよ!?」
中忍「ちょ、俺なのか!? 俺が悪いのかァッ!!?」
204 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 15:10:20.60 ID:e04aVk4E0
━━━廊下━━━
サスケ(…とは言っても、腹減ったなぁ)
<グゥ〜
サスケ(ほら、催促してるし)
サスケ(しっかしなんつーか、なぁ……)
サスケ(…………)
サスケ「嫌な世界だな」
ルリ「何が?」
サスケ「げふぉ!!?」ビクゥッ
205 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 15:18:30.44 ID:e04aVk4E0
ルリ「急にどうしたの」
サスケ「げほ……その言葉、お前に返す」
ルリ「だって私は今お風呂に入って来た所だし…」
サスケ(……おぉ)
ルリ「?」
サスケ「…ちょっとさ、ルリの部屋で飯食っていいか」
ルリ「べ、別に構わないけど……」
サスケ「じゃあついでに俺の飯持ってきて!」
ルリ「……………」
サスケ「…だよな、自分で持って来る(また食堂に行くのか…)」
206 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 15:30:45.08 ID:e04aVk4E0
ルリ「…私も部屋で食べるつもりだったから持ってこなくて良いよ」
サスケ「へ?」
ルリ「……最近は自分の部屋で食べた方が落ち着くの、『周り』を気にしなくて良いし」
サスケ「…あー、えっと? つまり一緒に食うで良いのか」
ルリ「うん」
サスケ「…ん、そしたら後でな! 俺も軽く汗流して来る」
ルリ「……」スタスタ
サスケ(……良かった、『間違ってない』)
207 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 15:42:28.70 ID:e04aVk4E0
━━━ルリの部屋━━━
ルリ「……んしょ」コトッ
サスケ「よし、いっただっきます! と」カチャカチャ
ルリ「…いただきます」カチャカチャ
サスケ「ん、これ美味くね? 担当は美鳥あたりか」モグモグ
ルリ「……うん」モグモグ
サスケ「あれ、そうでもないか?」
ルリ「別にそういう訳じゃ……」
サスケ「だろ? やっぱ美味いよなアイツの」モグモグ
208 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 15:48:41.93 ID:e04aVk4E0
サスケ「………」ずずっ
ルリ「………」
サスケ「……どした」
ルリ「…怒らないの?」
サスケ「何が?」
ルリ「ここ4ヶ月位の私に対して」
サスケ「……さあ?」
ルリ「……知ってるよ、皆が私に不満があるの」
サスケ「うんうん」ずずっ
209 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 15:55:34.18 ID:e04aVk4E0
ルリ「……君を追い出そうとしたのも初めてじゃないよ」
サスケ「だな」モグモグ
ルリ「…怒ってるよね、言いたい事あるよね」
サスケ「んー?」モグモグ
<ゴクンッ
サスケ「別に怒ってないぞ、怒ってたらお前と食べないし……」
サスケ「『あんな奴ら』よりルリと一緒にいた方が楽だ」
ルリ「━━━!」
210 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 16:05:48.72 ID:e04aVk4E0
ルリ「………なん…」
サスケ「友達…っていうか、なんだろうな? 11年間一緒に過ごして来た仲だし」
ルリ「……嘘だよ、じゃあなんで助けてくれないの!?」
ルリ「なんでいつもふざけて……邪魔するの!?」
ルリ「なんで……『約束』…」
サスケ(…やべ)
サスケ「分かった、取り敢えず食べようぜ? 食べたら少し教えるから」
ルリ「……?」
サスケ「ほら、箸持って! 食べよう?」カチャカチャ
ルリ「………」カチャカチャ
211 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 16:17:29.09 ID:e04aVk4E0
〜しばらくして〜
サスケ「ういしょっと」ドスンッ
ルリ「…碁盤?」
サスケ「一旦な、ルリに色々わかって貰う為に碁をやるぞ」
ルリ「普通に?」
サスケ「今まで通りな」
ルリ「……うん、私が白?」
サスケ「いや、ルリが先攻で良い」
ルリ(…一度も勝った事ないのに?)ジャラッ
━━━━━━パチッ━━━━━━
212 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 16:24:53.72 ID:e04aVk4E0
〜数分後〜
ルリ(……)パチッ
サスケ「……」パチッ
ルリ(……)パチッ
サスケ「……」パチッ
ルリ(…? 殆ど私が打った直後に打ってる、勘?)パチッ
サスケ「……」パチッ
ルリ(…それもかなり変則的というか……)パチッ
213 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 16:39:49.38 ID:e04aVk4E0
〜〜数十分後〜〜
ルリ(………!)ピタッ
ルリ(…嘘、気づいたら私一個も取れてない!?)
ルリ(なんで……いつの間にこんな…)
サスケ「………」
ルリ(……)パチッ
サスケ「……」パチッ
ルリ(…考えずに打ってる)
214 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 16:59:44.90 ID:e04aVk4E0
サスケ「……そろそろヤバいだろ?」
ルリ「…え?」
サスケ(あ、声に出た)
ルリ(………本当だ)
サスケ「………」
ルリ(……あ)
ルリ「……私しか見てない…?」
サスケ(うわバレた)
215 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 17:11:12.39 ID:e04aVk4E0
ルリ「…ふぅん」
サスケ「……無表情になったか」
ルリ(まさか表情を読むだけでこんなに攻めてくるとは思わなかったけど……)
━━━━━━パチンッ!━━━━━━
ルリ(……これでいつもの差になるよね)
サスケ(………)
━━━━━━パチッ━━━━━━
ルリ「え……」
サスケ「ほら、ルリの番」
216 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 17:46:11.09 ID:e04aVk4E0
ルリ「……!」パチッ
サスケ「……」パチッ
ルリ「〜!」パチッ
サスケ「…」パチッ
ルリ(無表情なのに、読まれてる………!)
━━━━━━パチッ!━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━
━━━━━━
━━━
217 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 17:49:34.36 ID:e04aVk4E0
━━━数分後━━━
ルリ「……負けました」
サスケ「あれ? まだ四手くらいあるだろ」
ルリ「…そこまで読んでるなら対策分かるよね」
サスケ「うん」
ルリ「……結局、初勝利を納めて何が言いたいの?」
サスケ「要するにルリの気持ちはほぼ全部分かる」
ルリ「………」
サスケ「……」
218 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 17:56:14.15 ID:e04aVk4E0
ルリ「……それだけ? 教えてくれるって」スッ
サスケ「いや、まだ言いたい…知って欲しい事があるよ」
ルリ「……なに」
サスケ「少なくとも俺はルリの幼馴染で、親友って事」
ルリ「…っ、尚更分かんないよ! ならどうして助けてくれないの!」
サスケ「距離を置いてないとルリを守れないからだ」
ルリ「まも…る? 守るって何? 勝手だよ!」
サスケ「辛いのも苦しいのもイライラするのも分かるよ、でもこれしか言えない……!」
ルリ「……!!」
219 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 18:00:44.74 ID:e04aVk4E0
━━━━━━━━ すっ ━━━━━━━━━
サスケ「……俺だけは、今までもこれからもずっと味方だから……」ナデナデ
ルリ「……っ」ビクッ
ルリ「…っ………ぁ……」
サスケ「…ごめんな、こんな風にしか支えてやれなくて」ナデナデ
ルリ「………」スッ
<きゅっ
サスケ「………ごめん」ナデナデ
220 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 18:12:50.07 ID:e04aVk4E0
━━━━━━その後は、4ヶ月ぶりにルリと色んな事を話した。
━━━━━━桜が大分咲いた事、近所で猫が集まっていた事、
━━━━━━修行をサボっていた時に何をしていたのか、
━━━━━━話題は少なかったがお互い楽しく話せた。
━━━━━━時には無言で2人でボーっとしていた。
━━━━━━話さなくても何となく感じる温もりが、心地よかった。
━━━━━━そして・・・
221 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 18:17:13.02 ID:e04aVk4E0
サスケ「………そろそろ、行く」スッ
ルリ「どこに行くの?」
サスケ「…ちょっとな、別に大した事はしないよ」
サスケ「それで? 明日の『宮本との試験』って場所は?」
ルリ「……ここに朝宮本家の使いが来るから、後は送って貰うの」ニコッ
サスケ「分かった、じゃあな」シュバッ
ルリ「…………うん、じゃあね………」
222 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 18:21:34.02 ID:e04aVk4E0
ルリ(……良かった、自然に笑顔が出てくれて)
ルリ(大丈夫だよ…私がきっと終わらせるから……)
ルリ(…そしたらきっと、また今日みたいに過ごせる日が来るから……)
ルリ(………お父さんとお母さんがいた頃みたいに、何も心配しなくて良い日常に………)
ルリ(きっと戻して見せるからね、サスケ君………!!)
━━━━━━━━━チャキンッ━━━━━━━━━
223 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 18:28:32.01 ID:e04aVk4E0
━━━?━━━
サスケ「……ッ」
ドシャッ
サスケ(…親父さんには程遠いが、『完成した』!!)ぜぇぜぇ
サスケ(……後は、明日の朝に……)
━━━━━━━━━zzZZZ
224 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 18:33:47.40 ID:e04aVk4E0
━━━翌朝・ルリの部屋━━━
サスケ「よっ、おはよルリ!」ひょこっ
━━━━━━シーン━━━━━━
サスケ「……?」スタッ
サスケ(…………ルリ?)
サスケ(まさか━━━━━━!?)ダッ
225 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 18:40:04.99 ID:e04aVk4E0
忍頭「お嬢なら宮本家に向かわれたが……」
サスケ「いつだよ!? 迎えが来て送られるんじゃ……」
忍頭「…? 昼前に宮本家に着かねばならないらしいから、1時間前には出てったぞ」
サスケ「……クソッッ!!」シュバッ
忍頭「おい…! ………どうしたと言うんだ」
忍頭(……?)ピタッ
忍頭(…この『羽根』、アイツから落ちたのか)スッ
忍頭(……………………………………?の羽根?)
226 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 18:46:55.01 ID:e04aVk4E0
━━━宮本家・忍組第一支部━━━
宮本父「……いやぁ、待っていましたぞ組長殿」
ルリ「えぇ、お待たせしました」
宮本父「では早速……」
ルリ「申し訳ないですが、私と貴方だけで行かせて頂けますか」
宮本父「ほぅ、何故?」
ルリ「……念の為、です」
宮本父(フン、自分の部下も連れて来ない程に疑心暗鬼か)
宮本父「分かりました、行きましょう」
宮本父(お前達は残れ)チラッ
宮本上忍(御意)コクッ
227 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 18:55:47.51 ID:e04aVk4E0
━━━━━━━━━ザッ
宮本上忍「おや、どちら様かな? その様に息を切らして」
太く、重々しい声が響いた。
響く程にそこは静かだった。
山の中にある白と黒のみで造られた巨大な屋敷の前にある広場に、数十人の忍が並んでいた。
その誰もがサスケがどういう目的で来たのかは理解している。
忍特有の、影のような見えざる殺意が充満する。
サスケ「……白々しい事言いやがって、ルリはどこだ…………ッ!!」
228 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 19:05:59.88 ID:e04aVk4E0
宮本上忍「……ハッ、ハッハハハハハハハハハハハハハハハハハハッッ!!!」
不快しか覚えさせないような笑い声だった。
宮本上忍「ハハッ……そろそろ我が主様がその『馬鹿娘』を殺しているだろうさ!!」
サスケ「テメェ……!!」
宮本上忍「フン、『この1年半よく嗅ぎ回っていた』ものだな! 小僧!!」
藍色の忍装束を着た男が右手を上げた。
瞬間、一斉に周りからサスケに向けて殺意が集中される。
宮本上忍「どうせ邪魔をするんだろう? 無駄さ、あの半蔵のようになァッ!!」
右手が振り降ろされると同時、大勢の上忍達が地を蹴り、サスケに向かって跳躍した。
サスケ(時間をかける暇は無い……ッ!!)
229 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 19:13:44.76 ID:e04aVk4E0
━━━━━━ドンッッッ!!!!━━━━━━
直後、前衛にいた忍達が轟音と同時に吹き飛ばされる。
宮本上忍(━━━━━━ッ!!?)
サスケの凄まじい速度で投擲した手裏剣が『忍達に叩きつけられて』いた。
明らかに飛距離と回転による確実なダメージを狙った細工ではなく、殺す為だけの細工にされていた。
サスケ「シャァ━━━━━━ッッ!!!!」
━━━━━━ビュォンッッ!!!
ゴキュッ!!!
再び投擲された手裏剣が忍達の肋骨を粉砕し、体内にめり込んで行く!!
230 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 19:22:07.62 ID:e04aVk4E0
血が辺りに舞い、鈍い音が鳴り続ける。
━━━━━━ビュッ・・・!!!━━━━━━
サスケ「━━━━━━ッ!」
直後に、最初から配置されていたのか背後から来た忍の刃を伏せて避けた。
その伏せた状態からサスケは一気に地を蹴る!
忍「なッ……!??」
━━━━━━シュィンッ━━━━━━
バック宙と同時に忍の喉を冷たい一閃が突き抜けた。
231 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 19:28:34.45 ID:e04aVk4E0
━━━━━━スタッ
サスケが見渡すと既に11人、瞬殺していた。
少なくとも残り20人はいる。
サスケ「………………やるか」
バサァッ! とサスケが突然忍装束を脱ぎ捨てる。
そしてその脱いだ中には・・・
宮本上忍(なん…だと……、あれは…………!!!)
上忍がその姿を目に焼きつけようとしたが、もう遅い。
そこから約2分で彼等は一度もサスケの姿をまともに捉える事無く斬り裂かれるのだから。
232 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 19:33:58.69 ID:e04aVk4E0
━━━渓谷━━━
ルリ「……」スタスタ
宮本父「さあ、そろそろ始めましょうか」ピタッ
ルリ「……えぇ、しかしその前に教えて下さい」
宮本父「はい?」
ルリ「貴方達宮本家が、私の父を殺したんですね……!」
宮本父「…………ほぉ」
ルリ「答えて下さい!!」
宮本父「……残念ながら、答えられんよ『元』組長殿」
233 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
[sagasage]:2011/07/22(金) 19:44:36.41 ID:e04aVk4E0
━━━━━━ゴオオォォォッ!!!
ルリ「ッ!?」バッ
宮本父「ハッハァッ!! 貴様には死んで貰うからだ、猿飛ィィッ!!」ブォンッ
ルリ「うぐ……ッ(何? あの燃えてる槍は…!)」
宮本父「だがもし、『遺産』を渡すなら我が家の肉便器ぐらいで許してやろう!!」
ルリ「…『遺産』?」
宮本父「とぼけるな!! あるんだろう!? 猿飛家に伝わる最強の奥義を記された書が!!!」
宮本父「隠しても無駄だ、奴は死ぬ間際に『受け継がせた』と言っていたからな!!」
ルリ「奴…死ぬ間際………やっぱりあなたがお父さんを!!」
234 :
ニュッRX
◆G2/Yj5eh5U
:2011/07/22(金) 19:47:31.53 ID:e04aVk4E0
ここで一度切る
次回 過去編その@ を完結
次回は来週の火曜日正午から
235 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/22(金) 19:56:10.74 ID:Ayb+xRxm0
乙
236 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中国地方)
[sage]:2011/07/22(金) 22:11:27.27 ID:MHgAKOSS0
乙!
>主人公・ヒロインは計16人になる予定
なん……だと……
237 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鳥取県)
[sage]:2011/07/23(土) 09:29:22.46 ID:hNUIHKPA0
いちいち驚愕する中国地方さんウザかわいい
238 :
ニュッSX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/26(火) 12:10:55.30 ID:PxHkk+Hu0
宮本父「私が奴を殺した、か? 間違ってはいないが正解でもないな」
ルリ「……許さない…ッ」チャキッ
宮本父「私と戦おうとでも!? 馬鹿娘が、逃げ出せば良いものを」
ルリ「〜〜!!」ギリッ
━━━━━━バッ!!
宮本父「正面から来るとは……余程死にたいのか?」
ビュゴォォッ!!
ルリ(また火炎が…!)ギィンッ
239 :
ニュッSX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/26(火) 12:19:52.03 ID:PxHkk+Hu0
宮本父「ハッハハハァッ!! どうした猿飛の娘ぇ? 私を許さないんだろう??」
━━━━━ガギィッ!! ギィンッ! ゴォッ!!!
ルリ「ぅ、ぐ……っ!」ギィッ!!
宮本父「『沙悟浄』の火炎による烈風と私の怒涛の突きに耐えたのは誉めてやる━━━━━━」
━━━━━━ガァンッッ!!!━━━━━━
ルリ「ッ!?」ドサッ
宮本父「━━━しかしまだまだ未熟な小娘、私に一太刀入れようなど片腹痛いわッッ!!!」
━━━━━━ビュオッ━━━━━━
ルリ「━━━━━━っ」
240 :
ニュッSX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/26(火) 12:39:24.21 ID:PxHkk+Hu0
━━━━━━その刹那。
乾ききった大地に薙ぎ倒されていたルリに火炎を帯びた槍が届く前に、『羽根』が彼女の体を覆った。
黒い、黒光りする艶すらない漆黒の羽根。
その『羽根』はルリの体を力強く抱き締めると、虚空に消え去るように姿を消した。
ルリ(━━━━━━……?)
宮本父「━━━━━ッ!!?」
彼女も宮本五右衛門も、何が起きたのか認識出来ない。
だが2人にはそれぞれ違う内容でこの現象には心当たりがあった。
ルリ(………この『匂い』…)
241 :
ニュッSX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/26(火) 12:46:29.99 ID:PxHkk+Hu0
ひどく幼い頃、ルリはこの『匂い』を嗅いだ事があった。
猿飛半蔵、彼女の父に抱かれていた時の淡い記憶。
ルリ(……お父さん…?)
━━━━━━トンッ━━━━━━
いつの間にか先程より数十m離れた場所にルリを抱いた『羽根』は着地していた。
ルリは僅かに見上げる。
優しい匂いに包まれた者が誰なのか知りたい、何故幼い日の父がいるのか知りたい。
そして彼女が見上げるのと同時に、とてもよく知った声が聴こえて来た。
242 :
ニュッSX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/26(火) 13:00:04.97 ID:PxHkk+Hu0
サスケ「……よ、元気そうだな?……」
########################################
『俺が、味方だから……一緒にいるから…』
########################################
ずっと、私が五歳の時から一緒にいた幼馴染が笑っていた。
########################################
『私の邪魔ばっかり……!!』
########################################
思い返すと、急に自分が嫌になりそうになる。
何度もあの川で約束した『私が守るから』という思いを自分で破って、彼を傷つけたのに。
########################################
『俺だけは、今までもこれからもずっと味方でいるから……』
########################################
……ずっと私だけの味方でいてくれていたのに。
243 :
ニュッSX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/26(火) 13:12:44.62 ID:PxHkk+Hu0
ルリ「……っ、サス…ケくん…………?」
サスケ「うぁ!? なんで泣くんだよ! ちょ、ルリ…?」
いつの間にか成長していた。
もしかしたらルリには気づくチャンスは幾らでもあったかもしれない。
猿飛半蔵という男が遺した物を守る為に、彼は2年間ずっと鍛え続けていた。
そしてルリを包む『羽根』の正体、サスケの着ている忍装束『鴉天狗』。
宮本父(まさか……『遺産』は奴が…!?)
猿飛半蔵の持つ最強の奥義に用いられ、そして彼に娘が生まれてから二度と着なくなったと言われる忍装束。
それがサスケの元に存在する理由は1つしかなかった。
━━━━━━全てはルリという娘を守る為に。━━━━━━
244 :
ニュッSX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/26(火) 13:25:55.14 ID:PxHkk+Hu0
宮本父「……己ぇぇぇぇえええええええええッッ!!!!」
しかしそんな事にすら気づかない男は激昂する。
手に持つ火炎槍・沙悟浄を振り回し、矛先を定める。
宮本父「どこのガキとも知れん小童が……殺してやる……!!」
ズザッ と足を踏み込む。
既に臨戦態勢の怒れる忍頭の男を見て、サスケはルリの体から離れる。
サスケ「ルリ、安全な所まで走れ」
ルリ「………」
軽く揺れるだけで全て舞い上がりそうな鴉の羽根を揺らしながら、サスケも構える。
ルリも手伝いたい、仇を討ちたいと思うがそれは彼の足を引っ張る恐れがあった。
だから下がる、幼馴染を信じてルリは一度頷いてから下がる。
ルリ「……気をつけて」
サスケ「ん」
父である猿飛半蔵の奥義を受け継ぎ、自分の味方でいてくれたサスケに、もう疑いは持たない。
彼ならきっと大丈夫だから。
245 :
ニュッSX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/26(火) 13:38:07.52 ID:PxHkk+Hu0
(推奨BGM
http://www.youtube.com/watch?v=mTK0vFL_3qc&feature=related
)
サスケ「……すぅ………」
深呼吸。
そして次の瞬間だった。
━━━━━━フワァァァ・・・━━━━━━
宮本父「ッ! やはり『鴉天狗』の奥義か━━━!!」
サスケの姿は突如出現した『鴉の羽根』が舞い散ったと同時に消えた。
『鴉の羽根』は辺りに舞い散る。
━━━━━━…ッッ!!!━━━━━━
宮本父「なッ……!?」
スパッ
直後、鋭い『羽根』が五右衛門の右足を小さく切り裂いた。
246 :
ニュッSX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/26(火) 14:15:08.70 ID:PxHkk+Hu0
━━━━━━ビュンッ!!━━━━━━
宮本父「…ッ、そこかァッ!!」
続いて来た背後からの風切り音に五右衛門は槍を薙ぎ払った。
ガギィィッ!! と太刀打ちする。
サスケ「……っ!」ビリリッ
宮本父「…ははは、どうやら奥義を完全に習得したわけではないらしいな!?」
が、
━━━━━━ブワァッ!━━━━━━
再び、それも瞬時にサスケは黒い羽根によって姿を消す。
247 :
ニュッSX
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/26(火) 14:24:39.02 ID:PxHkk+Hu0
宮本父(……フン、驚かせおって…なかなか『真似』は出来ているが、スピードが足りないにも程がある)
熟練の忍、五右衛門は直ぐに冷静さを取り戻す。
落ち着いて戦れば勝てない相手ではない。
『そう考えていたはずだった』。
━━━━━━ブワァァッ!!━━━━━━
サスケ「━━━━━━ッッ!!!」
カチャッ と金属を擦る音が聞こえるより先に、五右衛門の足元にサスケが現れた。
宮本父(……………!!?)
余りの瞬間に反応が出来ない。
248 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/26(火) 18:32:40.34 ID:PxHkk+Hu0
━━━━━━シャッ!!
宮本父(手裏剣か……!!)
魔力を流し込み、火炎槍となった『沙悟浄』で ガガァンッ!! と弾く。
明らかに軽量金属の音ではなく鋼に近い重量の音だ。
サスケ「ッ……」ブワァッ
ジャラァッ
宮本父「ッッ…!?」
サスケは再び鴉天狗で移動した直後に鎖鎌を扇状に振り、横から突き刺すように刺突する。
━━━━━━ガギィィンッッ!!!
宮本父「甘い━━━━━ッ」
弾き返し、『沙悟浄』が唸りを上げた。
249 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/26(火) 18:43:31.71 ID:PxHkk+Hu0
━━━━━━ジャガッ……!━━━━━━
宮本父「…!!」
しかし『沙悟浄』の動きが止まり、無理やり軌道を逸らされる。
見ると弾いたはずの鎖鎌が『沙悟浄』に巻きついていた。
宮本父(おのれ………!?)
サスケ「…分かってんだよ」ブワァッ
━━━━━━ガギィィンッッ!!
漆黒の羽根が火炎の烈風に吹き荒れる。
互いに鍔迫り合いをしながら、サスケは五右衛門を睨みつける。
サスケ「…俺の『絶一文・鴉』は親父さんの一撃には程遠いって、とてもアンタにすら届かないって…!」
宮本父(ぐ……ッ、コイツ…!!)ギギッ
250 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/26(火) 18:56:41.63 ID:PxHkk+Hu0
サスケ「でも俺はこれでいい・・・」
ギャリィッッ
宮本父「チィッ━━━━━━!!」
ギュオンッ
互いが交差し、火花が散る。
一撃必殺の一閃と『閃火』が幾度もぶつかり、火花と鴉天狗が辺りに吹き荒れる!!
ガガガガァッ
サスケ「…親父さんは、俺に守ってやって欲しいと言った!!」
ジャギィンッ!!
ギィンッ!!
五右衛門の『沙悟浄』が水平に薙払いされ、サスケが『鴉天狗』で頭上に飛び、斬りつける。
それを身を捻って額当てで防ぎ、唸りを上げた『沙悟浄』が吹き飛ばす!
ビュオォッ
宮本父「黙れ!! ならあの馬鹿娘でも連れて逃げればいいだろうが!!?」 ガッギィンッッ
ギャリィッッ!!
ゴオォッ!! と風を飲み込む音と共に火炎突きが打ち込まれ、サスケに追い討ちをかける!
251 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/26(火) 19:09:02.17 ID:PxHkk+Hu0
━━━━━━ブオオオオオッッ!!!!!!
サスケ「……それこそ、絶対に出来ない!!」シャッ
宮本父「チィッ…!!」パッ
『鴉天狗』で火炎突きを回避したサスケが刀を鞘に収め、五右衛門は『沙悟浄』を構える。
両者の動きが重なり、 シュバンッッ と空気が叩かれた。
サスケ「あの忍組は、俺とルリの家だ!! 俺にとってはあそこが思い出なんだ!!!」
サスケ「……だからアンタに渡さない、ルリも思い出も全部!!」
ドンッ!! と倒れるように体を地面に着きそうな程姿勢を低くしたまま地を蹴る。
五右衛門はそれに受けて立つと、『沙悟浄』を振り上げる!!
宮本父「笑止ッ、知らん訳ではないのだろう!! 貴様が思い出と呼ぶ者達がどこまで汚れているかなど!」
252 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/26(火) 19:19:26.70 ID:PxHkk+Hu0
━━━━━━キィィィィ・・・ンッ!!!!━━━━━━
サスケ「………知ってるよ」
ザクンッ
ザシュッ
宮本父「な、にぃ………ッ!?」
血に彩られた鴉の羽根が舞う。
サスケ「…本家の忍にいる奴何人かが、『親父さんを殺す手伝い』をしたんだろ?」チャキッ
宮本父「ほう、なら何故そいつらを殺さないのだ」ブンッ
………サスケの右手が震える。
サスケ「……ルリが辛い顔をしてるのはもう見たくない」
宮本父「フン、所詮は子供の屁理屈だな」
サスケ「その通りだな」
再びサスケは刀を鞘に納め、『鴉天狗』に包まれる。
五右衛門の表情に笑みが浮かんだ。
宮本父「………結局、貴様では器が小さかった訳か」
253 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/07/26(火) 19:53:59.06 ID:PxHkk+Hu0
━━━━━━ドンッッッ!!!
サスケ「!?」 ザシュッ!!
瞬間、そこに来て初めて五右衛門が先に動いて『正確に突いた』。
だが出現位置を完全に把握されていないのが救いか、脇腹を少し斬り裂かれただけだった。
サスケが本格的に下がった。
宮本父「……噂でしか聞いた事がなかったが、奥義を習得しきれていないと肉体にダメージがある『呪技』とは本当らしいな」ビュンッ
サスケ「……っ」
咄嗟に右手を隠す。
しかし五右衛門は槍先を向けて言った。
宮本父「……もう貴様は刀をまともに握れないばかりか、痛みで意識も朦朧としているんだろう!!」
サスケ「……!!」
254 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
:2011/07/26(火) 20:21:22.60 ID:PxHkk+Hu0
すまない……完結させると言ったがありゃ嘘だ
悪いが辛抱してくれ
落ちる
255 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鳥取県)
[sage]:2011/07/27(水) 12:37:47.54 ID:hrcR/6b20
乙飛半蔵
ふと
>>1
を見てみると性神的って書いてあってワロタ
256 :
ニュッT-1000型
◆G2/Yj5eh5U
[sage saga]:2011/07/27(水) 14:21:39.26 ID:pjkw1Bpv0
宮本父「ハッ……滑稽だな、格好つけて奥義を持ち出したはいいが、自分の首を絞める事になるとは」
笑い、槍先を定める。
宮本父「……フン、楽にしてやろう……」
サスケ「ッ…………!」
右手の刀を左手に持ち替え、サスケは構える。
本来なら激痛で声を挙げたいほどだが、それはつまり相手から意識を外してしまう事だ。
忍は『戦闘』をするのではない、『必殺』をするのだ。
ジットリとした汗が、切り刻まれたような右手に滲む。
サスケ(……………今だ)
しかしサスケが踏み出そうとした瞬間━━━━━━
257 :
ニュッT-1000型
◆G2/Yj5eh5U
[sage saga]:2011/07/27(水) 14:38:43.46 ID:pjkw1Bpv0
━━━━━━彼の横から数本の刀が飛んで来た。
サスケ(なんだ!?)バッ
ビュォッ!!
頬を僅かに掠めた後、数本の刀は ザクザクッ!! と大地に突き刺さる。
五右衛門もサスケも飛んで来た軌道を読み、視線を上げた。
白メイド?「餞別だ、使うといい少年っ」
サスケ(……誰だ!?)
宮本父(奴の仲間か?)
突然現れた純白のメイドは軽く手を振ると勝手に消える。
しかしどこか気持ちの悪い消え方だった。
258 :
ニュッT-1000型
◆G2/Yj5eh5U
[sage saga]:2011/07/27(水) 15:51:12.08 ID:pjkw1Bpv0
サスケ(……使えって言われてもな)
軽く地面に突き刺さっている刀を見るが、右手のハンデを無くすだけの物はなさそうだ。
そこまで考えた所で、サスケの姿が『鴉天狗』によって消えた。
━━━━━━ボンッッッ!!!!
火炎の槍が空気ごと鴉天狗の羽根を吹き飛ばし、炸裂音が鳴り響く。
サスケはまだ移動し続けているのか、辺りに大量の漆黒が蔓延していた。
宮本父(まだそれだけの体力はあるか)
舞い散り、吹き荒れる羽根の中、五右衛門は周囲に感覚を張り巡らせながら『沙悟浄』を構え直す。
259 :
ニュッT-1000型
◆G2/Yj5eh5U
[sage saga]:2011/07/27(水) 16:04:27.05 ID:pjkw1Bpv0
サスケ(クソ、クソッ……思い出せ、親父さんの言ってた事、秘伝書に書かれてた事!!)
########################################
サスケ「……なんだよ」
半蔵「…お前に、秘伝書を渡す」
サスケ「秘伝書?」
半蔵「俺が翠を手に入れる為に編み出した、最強にして最悪の奥義がここに記されてる」スッ
サスケ「い、いいのかよ! 俺下忍になったばっかだし……」
半蔵「だからだ、お前は今伸び白がまだあるだけでなく、素質となる『基礎』がある」
半蔵「……恐らく、お前だけだ、俺の後継者は」
サスケ「……え? これ凄い真面目な話?」
########################################
260 :
ニュッT-1000型
◆G2/Yj5eh5U
[sage saga]:2011/07/27(水) 16:13:16.30 ID:pjkw1Bpv0
########################################
半蔵「…大真面目、ではないがな」
サスケ「うわ、びっくりしたなぁ…」
半蔵「だがこれだけは……はっきりしてる」
サスケ「?」
半蔵「お前ルリに惚れてるだろ」
サスケ「すみませんでしたァァァッ!!!」
半蔵「……なに土下座してんだよ」
サスケ「いや、てっきりルリを泣かしたの怒ってんのかなって……え? 惚れてる?」
半蔵「惚れてないなら惚れるまで俺がお前にくないを刺し続けるが…」
サスケ「ルリがめっちゃ好きやで」
########################################
261 :
ニュッT-1000型
◆G2/Yj5eh5U
[sage saga]:2011/07/27(水) 16:22:48.08 ID:pjkw1Bpv0
########################################
半蔵「……まぁ、なんだ…何にしろ頼んだぞ」ゴトッ
サスケ「その包みもなんだ?」
半蔵「その奥義に必要な装束だ、少し俺の匂いがするが気にするな」
サスケ「………………」
サスケ「…なあ」
半蔵「ん、なんだよ」
サスケ「親父さん、急にどうしたんだ?」
半蔵「…別に、ちょっとした天使様のお告げがあってな」
サスケ「お告げって…」
半蔵「サスケ、その『奥義』は絶対に力と技術だけじゃダメだ」
サスケ「また急になんだよ!」
半蔵「その奥義は『大切な物を守り抜く力』だ、大切なのは力じゃねえ、『どう守って戦うか』だ」
サスケ「……」
半蔵「…信じてるぜ、お前なら一生ルリを守るってな」スタスタ
########################################
262 :
ニュッT-1000型
◆G2/Yj5eh5U
[sage saga]:2011/07/27(水) 16:47:10.41 ID:pjkw1Bpv0
########################################
サスケ「……なかなか鴉天狗が上手く使えないな……」パラッ
【鴉天狗は呪いに等しい技であり、最強の技である】
【俺はこの鴉天狗による神速の一閃を『絶一文・鴉』と名付けた】
【これを習得するには……】
サスケ「……要は鍛えて鍛えて鍛えまくってから魔力を装束に流せばいいのな」
サスケ「んー……難しいよなぁ…」
<「サスケ君、ご飯食べよう?」
サスケ「ん」
サスケ(……ルリは強いから助かるよ)スタスタ
########################################
263 :
ニュッT-1000型
◆G2/Yj5eh5U
[sage saga]:2011/07/27(水) 17:10:22.63 ID:pjkw1Bpv0
サスケ「………ッ」ズキッ
ズザッ
宮本父(そこか)バッ
サスケ「しまった………━━━━━━━━━」
━━━━━━ドゴォッッ!!!━━━━━━
瞬時にサスケの位置を特定した五右衛門が『沙悟浄』を奮い、斜め下から上げるように振り抜いた。
激しい鈍撃音、背骨や肋骨が パキャッ と恐ろしい音を立てるのがサスケには分かった。
そのままサスケは大地に頭から落ちる。
サスケ(が…ァッ)ドシャッ
264 :
ニュッT-1000型
◆G2/Yj5eh5U
[sage saga]:2011/07/27(水) 17:31:21.91 ID:pjkw1Bpv0
サスケ(……ッ!! 体が…ッ)
辛うじて刀を握り締めるが、もはや短時間の体力だとサスケは思う。
良くて一撃、最初のように奇襲に成功すれば。
サスケ(………いけるか?)
握り締める手が震える、どうすればこの最悪の状況から抜け出せるのか分からない。
宮本父「フハハ……トドメを刺してやろうか? 佐助よ」ジャキッ
笑みを浮かべながら五右衛門は近づいて来る。
サスケ(畜生が、何か手は………)
そこで、彼は自分の放った言葉に反応した。
サスケ(…………『手』…………)
265 :
ニュッT-1000型
◆G2/Yj5eh5U
[sage saga]:2011/07/27(水) 18:01:00.91 ID:pjkw1Bpv0
################################
『信じてるぜ…お前なら一生ルリを守るってな』
################################
サスケ(…そうだ、守るってのは、『この手で守り抜く』って事だ!)
ググッ
徐々に彼の体に力が湧き上がる。
サスケ(……掴め、抱き締めろ……)
━━━━━━━━━フワァッ━━━━━━━━━
全ての『羽根』が呼応し、サスケの元へ戻っていく。
鴉が、漆黒の羽根を纏っていく。
宮本父(……なんだ…?)
266 :
ニュッT-1000型
◆G2/Yj5eh5U
[sage saga]:2011/07/27(水) 18:53:26.11 ID:pjkw1Bpv0
サスケ(……手を、使うんだ…………)
━━━━━━チャキッ━━━━━━
そして、サスケはボロボロになった右手で突き刺さっていた刀を一本掴んだ。
宮本父(……何ぃ?)
━━━『二刀』。
サスケ「………………ッ!!」ギチッ
左刀は前に添え、右刀はそこに重ねる。
『手』を使う。
━━━━━━瞬間、サスケの周囲が『歪んだ』。
267 :
ニュッT-1000型
◆G2/Yj5eh5U
[sage saga]:2011/07/27(水) 19:48:01.54 ID:pjkw1Bpv0
宮本父「………まさか、遥か太古の世界に君臨していたという忍が出来た術…!?」
空間が揺らぎ、サスケの『鴉天狗』の羽根が歪んだ空間に フワリッ と浮かぶ。
サスケの刀が、『二刀』が『六刀』になる。
━━━━━━ヴゥゥ・・・・・・ンッ━━━━━━
サスケ「……」 サスケ「……」 サスケ「……」
チャキッ
━━━━━━分身。
六刀の刃先が五右衛門に向けられ、同時に走り出す。
宮本父(落ち着け!! どれかが本物なのはわかっている、奴らが懐に入る前に決着をつければ良いのだ!!)
268 :
ニュッT-1000型
◆G2/Yj5eh5U
:2011/07/27(水) 19:49:44.66 ID:pjkw1Bpv0
すまない…またやってしまった……
ビーストメンバーのケツをカメラに納める作業はスネークがよく死ぬんだ
落ちる
269 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/28(木) 19:54:43.85 ID:kIYjsKQe0
乙右衛門
270 :
ニュッUX
◆G2/Yj5eh5U
[sage saga]:2011/07/29(金) 14:03:25.97 ID:RQUVMDqo0
━━━━━━ゴォォッ!!
それぞれが瞬時に動き出した。
宮本父(フン━━━ッッ!!!)
ダンッ!! と左足を軸にして『沙悟浄』を振り被る。
狙うは先頭の分身。
五右衛門は一度 ギシッ と槍に力を込め、槍先から火炎が吹き出すのを見て、 グンッッ と振る!
━━━━━━ブワァッッッ━━━━━━
ピシャッ!! と『鴉の羽根』が散った直後に五右衛門の頬に何か飛ぶ。
その正体は鮮血。
宮本父(今のが本体…!?)
271 :
ニュッUX
◆G2/Yj5eh5U
[sage saga]:2011/07/29(金) 15:09:28.10 ID:RQUVMDqo0
しかし五右衛門の手は緩められない、直後に来るサスケの分身を仕留める為に。
━━━━━━ガギィィッ!!
宮本父(!?)
その瞬間、確かに太刀打ちした。
五右衛門は『沙悟浄』を引き、唸りを上げながら分身を刺し貫く!!
だがやはりこの時も━━━━━━
━━━━━━ブワァッッ━━━━━━
鴉天狗による特殊移動。
ハッ としてから直ぐに360°を見回すが辺りには漆黒の羽根が舞っているだけだ。
理解不能の戦闘術だった。
272 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鳥取県)
[sage]:2011/07/29(金) 21:21:37.49 ID:FDvjUKs30
随分と長い休憩だなーでも全然つらくねーわーF5なんて元気ハツラツだわー
273 :
ニュッUX
◆G2/Yj5eh5U
[sage saga]:2011/08/04(木) 17:31:57.51 ID:/hEmPmf50
すまない、どうしてもMGS4で一度も見つからずにクリアしたかったんだ
再開
274 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[sage]:2011/08/17(水) 09:26:54.05 ID:wPIzctp00
あー…ちょっと別スレが忙しいのでそっちが落ち着いたら再開します
275 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/08/17(水) 23:50:24.48 ID:imQU2yGZo
把握
276 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/09/08(木) 20:17:28.27 ID:tjWvc5mJ0
来週の水曜日、再開する事をここに予告する
277 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/11(日) 13:15:25.01 ID:4T+mIZMB0
おー来てるー
楽しみにしてたぞー
278 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/11(日) 13:15:58.09 ID:4T+mIZMB0
すまん、sage忘れた
279 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga]:2011/09/14(水) 16:23:31.76 ID:bDvFFMFl0
長らく休載してすまなかった
ドラクエとかトンベリとか死神とかで夢中になっていた
これより、ヒトデ&サスケ編を再開する
280 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga]:2011/09/14(水) 16:35:09.72 ID:bDvFFMFl0
五右衛門の額当ての裏で、ジワリとした脂汗が滲み出る。
辺りに舞い散る黒羽が全てサスケの残像、影、気配と感じてしまうのだ。
ファサァ・・・
宮本父(……来るッ)
ギチッ と沙悟浄を握り締め、振り上げる!!
━━━━━━ブアァァッ!!!━━━━━━
黒羽が乱れ飛び、それらが五右衛門の周囲に集まる!
宮本父「ッ……馬鹿な…!?」
サスケ「猿飛流奥義……!!」
黒い風が、鴉が、五右衛門を切り裂く!!
281 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga]:2011/09/14(水) 16:45:51.17 ID:bDvFFMFl0
━━━━━━【絶二門・闇鴉】━━━━━━
宮本父「…………っ…!!!??」
黒羽と共に、鮮血が混じり散る。
サスケの2刀はまるで真の力に目覚めたかのように、黒く染まっていた。
周囲の黒羽がサスケの装束へと集まり、元に戻って行く。
そして黒羽が集まり終えた瞬間、
サスケ「……っ」ドサッ
魔力が尽きた事により、全身の力が抜け落ちたのだ。
282 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga]:2011/09/14(水) 16:55:24.39 ID:bDvFFMFl0
サスケ「……こりゃ当分動けないな」ググッ
サスケ(っ…宮本は……?)
宮本父「がッ…ゲホッゲホッ……おのれ、小僧…!!」ズズッズズッ…
サスケ「殺す気はまだあるのか…アンタ、そうまでして何が欲しいんだよ……!」
宮本父「黙れ…忍の原形たる素顔は所詮は『人の欲望』!! 貴様も現に欲望の為に力を使ったろうが!?」
サスケ「………そうだな」
宮本父「だから貴様を…殺す……ッ!」ズズッ
サスケ「………」
283 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/09/14(水) 17:13:52.99 ID:bDvFFMFl0
サスケ(…そうは言っても、さっきの位置から2メートルも進んでないな)
サスケ(当たり前だ、手加減したと言っても忍としての機能は完全に壊したから…)
宮本父「ゼェ……ぜぇ…」
サスケ「……どっちみち俺も動けないし、寝させて貰うぜ宮本…」バタッ
宮本父(クソ…クソ……!!!)
宮本父(何故こうなった!?)
宮本父(私が、この俺が、何故こうなる…!!)
284 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/09/14(水) 17:22:50.12 ID:bDvFFMFl0
━━━━━━ザリッ
宮本父「…!」
白メイド「ウム、どうやら見事に敗北してくれたみたいだな」
宮本父「貴様…何者だ」
白メイド「冥土の土産、か? 残念ながらその質問に私は答えられないな」
宮本父「……」
白メイド「なに、私はそこの少年と刀を回収に来ただけだ……愛しの彼女は少なくとも戻って来るのに1時間はかかるからね」
宮本父「……猿飛の者か」
白メイド「それに答えてやるなら、答えは『否』だな」
宮本父「…?」
285 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/09/14(水) 17:31:39.21 ID:bDvFFMFl0
白メイド「…フフ、良い反応をしてくれるから少しだけ私という『存在』を教えてやろう」
白メイド「例えば、私が次の出来事に遭遇したとする」
例:1つの肉を巡ってライオンと虎が殺し合おうとしている
白メイド「……ここで、私が取る行動は何だと思う?」
宮本父「……」
白メイド「『楽しむ』のさ、素直に自分の思いを真っ直ぐ突き通す獣の殺し合いを見てね」
宮本父「何が言いたい」
白メイド「私は導く事はあっても、間に入るつもりはない……只の傍観者だよ」
286 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/09/14(水) 17:38:19.96 ID:bDvFFMFl0
白メイド「さて、少しと言ったのに喋り過ぎた」スッ
ガシッ
白メイド「もし縁があればまた会おう、迷い無き獣の宮本…♪」カチャッ
<スタスタ・・・
宮本父(………)
━━━━━━ドシュッ!!━━━━━━
宮本父「ッ!!?」
??「……悪いが、口封じはさせて貰った」グチャッ
宮本父「ッ…ッ……!!」ビクビクンッ
バタッ
287 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/09/14(水) 17:44:17.21 ID:bDvFFMFl0
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━
━━━━━━
━━━
288 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/09/14(水) 17:50:35.22 ID:bDvFFMFl0
━━━夜・サスケの部屋━━━
サスケ「……自決、か」
ルリ「うん、桂が行った時にはもう…」
サスケ「そうか」
サスケ「………」
ルリ「………」
サスケ「……やっぱルリの作る傷薬よく効くよ、あんま痛みねーもん」
ルリ「そ、そう…? お母さんの調合を真似ただけなのに」
サスケ「だからだよ、凄い」
ルリ「……うん」
289 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/09/14(水) 18:21:18.16 ID:bDvFFMFl0
サスケ「………」
ルリ「………」
サスケ「…なあ」
ルリ「あのね…」
サスケ「……何?」
ルリ「うん、あの……ごめんなさい」
サスケ「…なんでだよ」
ルリ「私、凄くこの数年ひどかったから…せめて君にはもう一度謝っとこうかなって」
サスケ「そんなの気にしなくて良い、ルリは頑張ってたしさ」
サスケ「……ルリがしっかりしてたから、親父さんの技習得出来たわけだし」
290 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/09/14(水) 18:27:32.25 ID:bDvFFMFl0
今日は調子戻す為にここまで
申し訳ない
291 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/14(水) 19:30:32.42 ID:gZLA3Sbb0
乙
これからも楽しみにしてるぜ
292 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/09/16(金) 18:42:34.19 ID:s6Bx0j6n0
ルリ「……ね」
サスケ「ん…?」
ルリ「もう…終わったんだよね、お父さんの…お母さんの仇は討てたんだよね…?」
サスケ「……おう」
━━━━━なでなで……━━━━━
ルリ「……っ」ぐすっ
ルリ「ぅあぁ……うあああああああ…っ」
サスケ「………」
293 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/09/16(金) 18:52:12.40 ID:s6Bx0j6n0
━━━━━━そう、全て終わった。
━━━━━━サスケもルリもこれで全て終わり、『ハッピーエンド』になる筈だった。
━━━━━━そして彼等が共に17歳を迎え、結婚式を挙げた日・・・。
━━━━━━『幕』が上げられたのだ。
294 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/09/16(金) 19:09:34.05 ID:s6Bx0j6n0
忍頭「うっ…ぅ…まさか、まさか本当にあの2人が結婚とはなぁ……!!」バキィッ
中忍「痛い痛い!? 忍頭何で俺を殴るんですか!?」
忍頭「嬉しいような、なんつうか……うおおおお!!」バキィッメメタァッ
中忍「うごぉぁ……ッ!」ドシャッ
くの一「そこ! 静かにしなさいよ!!」
上忍「あいつら放っといて、お二人はお部屋で着替えてて下せぇ!」
「若頭! お嬢!」
サスケ「ああ、了解!」
ルリ「うん…っ」ぎゅ
295 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/09/16(金) 19:17:27.89 ID:s6Bx0j6n0
サスケ「……だー!! すげぇ窮屈だなこの服、脱いでいいか?」
ルリ「は、早いよ…せめてお部屋に着いてから…」
サスケ「とうっ!」シュバッ
サスケ「…うん、親父さんの忍装束の方がシュッとするね」スタッ
ルリ「……」
サスケ「どうした」
ルリ「えへへ…お母さんも、こんな気持ちだったのかな?」
サスケ「どんな気持ちだよ?」
ルリ「……続きは夜に話そ? 今日は…ね」ニコッ
サスケ「お、おう…///」
296 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/09/16(金) 19:23:26.54 ID:s6Bx0j6n0
<「少年、少しいいか」
サスケ「?」チラッ
白メイド?「やあ少年、結婚おめでとう」ニコッ
サスケ「アンタは…!」
ルリ「…この人、君を運んだ人だよ」
白メイド?「少女も久しぶりだな、しかしすまないが少し少年を借りていいかな?」
ルリ「え、はい良いですよ!」
サスケ「?」
297 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/09/16(金) 19:43:55.53 ID:s6Bx0j6n0
白メイド?「フフ、どうだ結婚は?」
サスケ「へ? いや…なんか実感は無いけど嬉しい感はある」
白メイド?「ふむ、そういう物か」
サスケ「で、用はそれだけか?」
白メイド?「いや、まだあるのだよ」
白メイド?「君に、自分が何者か教えてあげようと思ってね……!!」ギュンッ
サスケ「━━━━━!!?」
298 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[saga sage]:2011/09/16(金) 19:55:02.02 ID:s6Bx0j6n0
落ちる
299 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/17(土) 10:58:12.99 ID:ynIn0T9Y0
乙
ルリがマジかわいい
300 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[sage]:2011/09/28(水) 16:49:04.06 ID:q0jymO6x0
1です
41℃という凄まじい高熱により長らく放置してすみませんでした
今週からまた再開させて頂きます
301 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/29(木) 12:09:09.87 ID:M+5Hw4q60
すさまじいな…
体調管理はしっかりとな
302 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/10/17(月) 05:58:25.51 ID:8wCfyEwno
html化依頼しとけよゆきと
303 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[age]:2011/10/17(月) 18:00:31.13 ID:/nfHZgnY0
ゆきととかきめえ
304 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[sage]:2011/11/03(木) 16:06:11.88 ID:hQjth01b0
生存報告
305 :
にゅ
◆G2/Yj5eh5U
[sage]:2011/12/23(金) 09:43:47.78 ID:8sLPdyGt0
来週再開
306 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/01/11(水) 18:50:28.58 ID:C++DwK0Oo
まだか
307 :
ニュッ
◆G2/Yj5eh5U
[sage]:2012/02/17(金) 18:31:45.92 ID:3ZidGGom0
もうしばらく……
308 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(神奈川県)
[sage]:2012/02/17(金) 18:58:14.68 ID:TfPYzJJDo
いや、もういいだろ
309 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/17(金) 21:51:39.20 ID:iZ0gibgNo
うん、さすがにもういいと思う
310 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/18(土) 09:42:57.63 ID:CacKQNAFo
待ってる
311 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2012/02/18(土) 19:30:43.26 ID:kbTSFYeM0
やっぱもうだめか流石に
じゃあまた3月に・・・
312 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/04/27(金) 18:11:37.28 ID:PJdYrbHb0
晒しage
313 :
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2012/05/16(水) 15:21:06.94 ID:XW3m8MqR0
―――――― ・・・
・・・―――――― ギチッ…ギギッ
サスケ「ぁぐ……か、ハッ…………!」ギチッ
白メイド?「こんなものか、まだまだのようだな少年」
サスケ「は……ぁ、がぁぁ………!!」グググ
白メイド?「……少しは抵抗出来るみたいだが、呼吸が出来なくて力も入らないだろう?」
白メイド?「安心しろ少年、私は君を殺す気はないのさ」ニヤニヤ
314 :
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2012/05/16(水) 15:27:25.17 ID:XW3m8MqR0
白メイド?「どれ……少年の心臓はどこかな」ペタペタ
サスケ(こ、コイツ……なにを……)
白メイド?「………ここか、トクトク言ってるぞ少年?」ニヤニヤ
白メイド?「じゃあな『サスケ』、そして初めまして………」スッ
―――――― ヒュッ
サスケ「ッッ!!」
白メイド?「 『アーサー』君? 」
―――――― ドスッッ
315 :
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2012/05/16(水) 15:43:44.63 ID:XW3m8MqR0
################################
父上! 母上!
女王?『子供……だと、馬鹿な! 子供がいたなんて……!!』
うわあああ!! 来ないで! こないでぇ!
女王?『………』
水銀髪?『アリス、彼は危険だ……殺そう』ビキビキッ
ひっ・・・
女王?『よせカデシュ! 子供は関係ない筈だ……ああ、関係ない筈だ!!』
カデシュ『…………この一族がした事を見逃せると? あの褐色肌の少女が受けた苦痛を無視するのかい?』
女王?『………』
女王?『………』ギロッ
ひ、ひぁ……いやだ、助けて……助けて母上ぇええええ!!
################################
316 :
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2012/05/16(水) 15:45:14.89 ID:XW3m8MqR0
################################
父上! 母上!
女王?『子供……だと、馬鹿な! 子供がいたなんて……!!』
うわあああ!! 来ないで! こないでぇ!
女王?『………』
水銀髪?『アリス、彼は危険だ……殺そう』ビキビキッ
ひっ・・・
女王?『よせカデシュ! 子供は関係ない筈だ……ああ、関係ない筈だ!!』
カデシュ『…………この一族がした事を見逃せると? あの褐色肌の少女が受けた苦痛を無視するのかい?』
女王?『………』
女王?『………』ギロッ
ひ、ひぁ……いやだ、助けて……助けて母上ぇええええ!!
################################
317 :
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2012/05/16(水) 15:54:50.31 ID:XW3m8MqR0
################################
肌が、目が、喉がチリチリと痛む。
だれかぁ!! お爺ちゃん!! 叔母さん!!
叫び声を挙げても誰も返事はしない。
あんなに広かった城の中は業火に焼かれ、透き通った結晶に貫かれ、足元には使用人や騎士達が死んでいる。
恐怖で震え、立ち止まりそうになる足を動かし、小さな少年は城の螺旋階段を駆け上がる。
うわああああああああああああ!!!
後ろから誰かが来ていそうで、止まれなかった。
振り向けなかった。
・・・!
そして、螺旋階段の先には光があった。
################################
318 :
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2012/05/16(水) 16:03:35.32 ID:XW3m8MqR0
################################
―――――― 城の東側、大きな川が下を流れている位置。
・・・
行き止まりで、何もできない。
あ き ら め る し か な い 。
あ き ら め て こ ろ さ れ る し か な い 。
カデシュ『……追いついたよ』スタッ
っ!?
考える時間すら小さな少年に与えず、追跡者は結晶の鎌を少年に向けた。
少年は涙を流した。
恐怖と絶望という、初めてにして最後の感情に少年は心を壊され始める。
################################
319 :
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2012/05/16(水) 16:14:26.24 ID:XW3m8MqR0
################################
あ、ははは……おかあさん……
フラフラと、足が勝手に動く。
少年の体がそのまま城から落ちる直前まで、少年の目には追跡者が追ってくる姿が焼きついていた。
どこまで逃げても追ってくる、追ってくる、追ってくる。
だから少年の体が川に落ち、水中の静けさを感じてから、初めて安心した。
だが、水中を抜けた先にあったのは・・・
################################
320 :
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2012/05/16(水) 16:20:44.60 ID:XW3m8MqR0
サスケ「あああ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ッッ!!!!」
サスケ(……思っ、思い出した!! 思い出した!!)
ガバッ
白メイド?「………フフ、またな」スタスタ
サスケ「逃げないと……逃げないと!!」
サスケ(逃げなきゃ、ルリが殺される……俺も殺される!!)
ルリ「あ、さっきの人とは終わったの?」
サスケ「ッッ!!?」ビクゥッ
321 :
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2012/05/16(水) 16:25:35.69 ID:XW3m8MqR0
サスケ「る、ル……リ……」ガクガク
ルリ「? 顔色悪いよ」
サスケ「俺、お前と別れないと……離れないと……!」ズザッ
ルリ「え………………」
サスケ(………)バッ
ルリ「まって!! なんで!? サスケ君!!」
サスケ「うわああああああああああああ!! 来ないでくれッッ!!」
ルリ「!?」ビクッ
322 :
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2012/05/16(水) 16:30:08.87 ID:XW3m8MqR0
―――――― シャッ
ルリ「………ぇ?」へなっ
忍頭「お嬢、今のは何ですか!?」シャッ
中忍「夫婦喧嘩ですかい!?」
ルリ「……いなく、なっちゃった……」
忍頭「はい?」
ルリ「……………わかんない、よ………………」
323 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/05/16(水) 16:37:33.29 ID:pcuOGXFIO
まだやってたのかよコレ
324 :
◆G2/Yj5eh5U
[sagesaga]:2012/05/16(水) 16:59:35.95 ID:XW3m8MqR0
下げててもやっぱりバレますか……
325 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/20(日) 14:17:56.71 ID:x/ySHhBvo
続き早よ
326 :
◆G2/Yj5eh5U
[sage]:2012/05/20(日) 19:20:17.92 ID:/t4hcoiE0
すいません、しばらくはひっそりやります
327 :
◆G2/Yj5eh5U
[sage]:2012/05/20(日) 21:16:02.26 ID:f2UqjGBRo
いや、もういいよな
328 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/20(日) 22:13:08.29 ID:JC/LHfGBo
ゴミスレ晒しage
329 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/05/20(日) 22:13:59.12 ID:JC/LHfGBo
糞スレ晒しage
330 :
◆G2/Yj5eh5U
[sage]:2012/05/20(日) 23:46:59.11 ID:PcfOC/Cro
age失敗とか恥ずかしいね
331 :
◆G2/Yj5eh5U
[sage]:2012/05/21(月) 17:55:52.82 ID:leYJxC9f0
屑が
332 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2012/05/21(月) 18:20:14.83 ID:9mpRWtb5o
何か知らんが荒れてるなおい
333 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/21(月) 23:36:18.43 ID:tllIrTR9o
半年以上振りの更新かと思いきやなんだこりゃ
334 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/22(火) 00:15:55.03 ID:YLrxpRWko
>>332
>>1
が煽り返す時点で荒れてもしょうがないのじゃないかと
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