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とある原石の血塗られの姫(ブラッディプリンセス) -
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1 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/03/27(火) 00:26:29.42 ID:aAGY22vV0
・このSSは、『とある原石のオニギリ』の続編です
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324402547/#footer
・オリジナル要素(敵キャラ・解釈・設定など)
・1〜3日までに投下をする
以上が、大丈夫であれば最後まで、ゆるりとお付き合いください
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1332775589
(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)
1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
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■ 萌竜会 ■ @ 2025/06/20(金) 21:08:31.92 ID:A9RjOWcxo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750421311/
■ 萌竜会 ■ @ 2025/06/20(金) 21:07:56.06 ID:9l741hD4o
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750421275/
■ 萌竜会 ■ @ 2025/06/20(金) 21:07:18.78 ID:XCIH42NJo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750421238/
■ 萌竜会 ■ @ 2025/06/20(金) 21:06:42.32 ID:sMr/Yf+to
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750421202/
■ 萌竜会 ■ @ 2025/06/20(金) 21:06:05.72 ID:A9RjOWcxo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750421165/
■ 萌竜会 ■ @ 2025/06/20(金) 21:05:29.13 ID:9l741hD4o
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750421128/
■ 萌竜会 ■ @ 2025/06/20(金) 21:04:47.30 ID:XCIH42NJo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750421087/
■ 萌竜会 ■ @ 2025/06/20(金) 21:04:05.72 ID:sMr/Yf+to
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750421045/
2 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/03/27(火) 00:28:36.47 ID:aAGY22vV0
〜前回迄のあらすじ〜
・上条とデートをするはずだった姫神は、上条が他の女性と付き合ったことを知る
上条たちの前から、路地裏に逃げ出した姫神は、不良たちに捕まってしまう
そんな姫神のピンチを救ったのが、
学園都市第二位である──垣根帝督であった
その後、二人は様々な困難を乗り越え、現在も愛を育み中である
3 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/03/27(火) 00:30:07.62 ID:aAGY22vV0
〜キャラ紹介〜
・姫神秋沙……本作の主役であり、ヒロイン
垣根と付き合うが、まだまだ前へは進めないでいる
恥ずかしさを忘れると、周りを驚かせるほどの破壊力のある行動に出る
原石の能力である『吸血殺し』を持つ
・垣根帝督……本作の主人公(ヒーロー)
十月九日に殺されたはずだったが、生き返った理由はわかっていない
姫神の料理が、彼の原動力と噂されている
学園都市 第二位 『未元物質』の能力を持つ
・結標淡希……小萌家の一員
姫神を自身の妹のように可愛がっている
姫神と同じだけショタも好きな残念少女
Level4『座標移動』を持つ 元暗部
・月詠小萌……小萌家の主
本人は自覚はないが、たとえ暗部の人間であっても
家に泊めてしまう、お人好し教師
・一方通行……学園都市 第一位の能力者
現在、『冥土返し』のもとで医療関係のバイトをしている
『一方通行』の能力を持つ
・削板軍覇……一日一回、修行と根性は欠かせない
謎の力『念動砲弾』こと、『すごいパンチ』を持つ
・吹寄制理……姫神とは、学校の友人
姫神に、秘密にしていることがある
レベル0の無能力者 しかし、おデコから繰り出す頭突きは
削板も認める程である
・上条当麻……前回の空気から、主人公(ヒーロー)復活なるか!?
自身の力である『幻想殺し』で、どんな幻想(ちから)も打ち消す
現在、御坂と付き合い中
・インデックス……姫神の親友 兼 暴食シスター
現在、イギリスから学園都市へと向かっている
・七血衆……マントの男が率いる、謎の軍団
彼らの目的は……
4 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/03/27(火) 00:31:52.42 ID:aAGY22vV0
気付けば、俺の周りは血の海だった
チビ先生も、ムカつく元暗部の奴らも、学校の奴らも……
みんな血まみれで倒れていた
「何があった……」
思考が追いつかない、何もかもが突然過ぎた
少し奥に、人影が見える。何かがわかるかもしれない
しかし、俺の足はその人物の手前で止まった
「ひ、姫神……」
地面に倒れふす、愛しい人である少女の首を何者かが絞めていたのだ
足が動かない……助けなければ
この少女だけは、救ってやらなければ
気持ちとは裏腹に、体がいうことをきかない
そんな自分に気付いたのか、姫神の上にいた人物は、ゆっくりと顔を上げ
カキネ「……どうした?もうひとりの俺」
カキネの笑い声と俺の悲鳴が、辺りに響きわたっていた
5 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/03/27(火) 00:34:25.46 ID:aAGY22vV0
───────────
───────
カキ──ク
カキネ──ン
「……垣根君」
垣根「っは……。ゆ、夢か?」
姫神「大丈夫?垣根君……」
垣根「あぁ、大丈夫だ……」
垣根は、姫神に悟られぬよう無理やり笑ってみせた
姫神も、何かを感じとったのか、良かったっと呟いてほほ笑み返した
そんな、二人の間にズイっと顔が出てきて
小萌「コラー、二人とも!先生の授業は、真面目に聞くのですー!!」
垣根「おい、先生。俺は、ともかく姫神は関係ねーだろ」
小萌「それじゃあ、垣根ちゃんには後で、先生のお手伝いをお願いするのです」
可愛らしい笑顔で、ビシっと人差し指を突き出す
6 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/03/27(火) 00:36:16.28 ID:aAGY22vV0
垣根「またかよ……。まぁ、補修よりマシか」
と後ろの席に固まっている、上条・土御門・青髪の『デルタフォース』と呼ばれる
補修常習犯の方を見てニヤリと笑う
青髪「垣根くん、今こっち見て笑わんかった?土御門くん?」
土御門「確かに笑ったぜよ……上やんはともかく、俺たちは常習犯じゃないニャー」
上条「俺はともかくって……確かに、上条さんはお情けで、留年は免れたけど
最近は、授業は真面目に聞いてるんだぞ」
デルタフォース達が、やいやいと言い争っていると
7 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/03/27(火) 00:38:49.38 ID:aAGY22vV0
「ぐすっ……」
小さな、鼻をすする音が聞こえた
クラス「あーあ、またあいつらかよ……」
その瞬間、さっきまで騒いでいた上条たちは、一瞬にして黙り
泣き声の主である、小萌の方を向く
小萌「上条ちゃんは、他の先生の授業は真面目に聞いて
先生の授業は……真面目に聞いてもらえないのですか?」
その瞬間、クラス全員の視線と、さっきまで一緒に騒いでいた
土御門たちのキツい視線を浴びた上条は、いつもの決まり文句をいう
上条「不幸だああああああ」
垣根(今日も、平和だなー)
垣根は、なんてことのない日常を満喫していた
8 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/03/27(火) 00:44:18.68 ID:aAGY22vV0
今回も、最後まで頑張りますので
これから、よろしくお願いします
明日の夜になるかもですが、投下します
9 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/27(火) 16:15:02.08 ID:eLqzlEAAO
ブラッディーワロタ
10 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2012/03/29(木) 19:29:05.12 ID:HMPMMf4Po
キャラ紹介に御坂居なくてワロタwwwwww
11 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/30(金) 07:39:03.02 ID:NChOUftwo
プリンセスワロタ
12 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/02(月) 08:36:41.76 ID:zron/mwzo
ブラッティプリンセス姫神
13 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛媛県)
[sage]:2012/04/02(月) 15:40:25.67 ID:lhGs26Ux0
wwwww乙
14 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/02(月) 21:35:00.75 ID:oaBmzCfFo
まあ書けよ
15 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)
[sage]:2012/04/10(火) 23:06:34.29 ID:jL2cX1sB0
まだ書かないの?
16 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/16(月) 23:58:53.78 ID:lrDunB1Lo
まだかな
17 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/22(日) 23:11:02.82 ID:Hvd5dgWA0
スレタイかっけぇ
18 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/09(水) 23:55:36.95 ID:kvms4MLJo
貴重な姫神スレ
19 :
◆qF/DctsjRY
[sage saga]:2012/05/21(月) 17:28:47.09 ID:gMoixcfO0
長期間の放置申し訳ありません…
リアルが忙しく
体調崩すは、入院中だわで、連絡がとれずにスイマセン
もうすぐ退院できるそうなので、つづきは、もう少し、お待ち下さい
携帯からでした
20 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/22(火) 00:59:24.40 ID:czYVIlU7o
待ってる
21 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/25(金) 23:50:39.48 ID:huBe0jVko
まつ
22 :
◆qF/DctsjRY
[sage saga]:2012/06/14(木) 18:38:03.48 ID:kkRM13mf0
すいません。ageます
いつまでもウダウダしてても待って下さっている方へ、感謝を込めて
明日までに、続きを書ければ投下しようと考えています
長期間にわたり、待って下さっている方、ご指摘して下さった方
本当にありがとうございます。
前の「オニギリ」を書き終えた達成感をもう一度味わえるよう、信じて頂けないかもしれませんが、最後まで
お付き合い頂けたら嬉しく思います。
さ
23 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/06/14(木) 18:39:17.14 ID:kkRM13mf0
ageてなかった…。
それでは、また
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/14(木) 22:49:45.31 ID:myUv9JoMo
待ってる
25 :
◆qF/DctsjRY
[saga sage ]:2012/06/15(金) 20:17:56.33 ID:5wxEdnTp0
今夜の10時頃になる予定です。
それでは、後程
26 :
◆qF/DctsjRY
[saga sage ]:2012/06/15(金) 22:08:27.29 ID:gaTam5lH0
それでは、今から投下します。
27 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/15(金) 22:09:34.38 ID:gaTam5lH0
昼〜屋上〜
土御門「やっと、お昼だにゃー」
くーっと背伸びをする土御門は、愛妹弁当を片手にニヤついていた
垣根「午後があると思うと疲れるな…。」
姫神「もう。学校に慣れた?」
といいながら、姫神は、垣根の分の弁当箱を渡した。
28 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/15(金) 22:11:06.41 ID:gaTam5lH0
垣根「学校が、こんなに暇な所とは、知らなかった……。」
姫神「でも。そう言いながら欠席してない」
土御門「バカ、姫神お前の弁当が食えるから来てんだよ!」
青ピ「嬉しいわ!垣根君!!今夜のオカズは私だぞ!」
と腰をクネクネさせながら青髪は、土御門の横に座った。
29 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/15(金) 22:12:45.78 ID:gaTam5lH0
垣根「テメーら、一応、聞いといてやる。誰のマネだ?あぁ…」
垣根は、プルプルと震えながら、青髪と土御門に近づく
青ピ土御門「優しくしてね」テヘッ
ブチッと何かが切れる音と共に土御門と青髪がいた場所には糸が切れた人形のような物が二体横たわっていた。
垣根「愉快なオブジェの出来上がりってか。」
30 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/15(金) 22:14:39.21 ID:gaTam5lH0
唯一、土御門の弁当箱
青髪のパンの山には被害がないところをみると本気で怒ってないとみれる
。
姫神「やりすぎ。」
ペチッと背伸びしながら垣根の額に、優しく叩いた
垣根「すまなかった……。」
と怒られた子供のようにシュンとしてしまった垣根を見て、土御門と青髪は慌てて近寄り。
31 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/15(金) 22:16:28.52 ID:gaTam5lH0
土御門「いやいや、悪いのは俺たちの方なんだにゃー。悪かった」
青ピ「二人見てると初々しくてからかいたくなるんよ!ごめんなぁ」
と二人は垣根達に謝ってきた。
姫神「私は。大丈夫。」
垣根「姫神が許すなら俺もそれで良い。」
青ピ「良かったわー。垣根君姫神ちゃんのこととなると冗談通じひんから…。」
32 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/15(金) 22:18:42.94 ID:gaTam5lH0
ふいーっと額の汗を拭うように、腕を動かす。
その時、青髪は、これで丸く収まると思い込んでいた。
しかし、上条の一言で、そんな幻想をぶち壊された。
上条「そういえば、前から気になってたんだが、なんで
垣根は、姫神のことを名前で呼ばないんだ?」
パキーンと何かが割れる音と共に、その場の空気が凍りついた。
33 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/15(金) 22:21:16.64 ID:gaTam5lH0
青ピ(上やん空気よめー!)
土御門も何やら閃いたのか、ニヤニヤしながら、垣根と姫神を見て
土御門「そういえば、そうだにゃー。付き合ってるなら
恥ずかしがらずに名前で呼び合えばいいんだにゃ〜」
姫神「初めからだから。慣れた」
垣根「誰が、恥ずかしがってるだって?」
プルプルと、また垣根は震えながら、土御門を睨んだ
34 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/15(金) 22:23:02.54 ID:gaTam5lH0
土御門「決まりだにゃ〜!早速、姫神の名前を呼ぶにゃ〜」
姫神(垣根君に名前を……)
姫神は、ドキドキしながら真っ赤な顔の垣根を見つめる
垣根(土御門の野郎…絶対楽しんでやがるな……。
しかも、姫神ちゃんも期待してるし、
後戻りは、できねーぞ……。くそっ、腹くくるか……。)
垣根「あ……」
土御門「あ?」
姫神(ドキドキが止まらない…)
35 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/15(金) 22:24:47.08 ID:gaTam5lH0
垣根「あ、上条、この里芋貰うぞ!」
垣根(くそっ、やっぱ無理だ!)
上条「あーっ、俺のオカズ!」
垣根「んー!んー!」
どうやら垣根は、急いで、口に放り込んだことにより、
喉に詰まらせたらしく、ドンドンと胸辺りを叩く
土御門「やっぱり、垣根には無理なんだにゃー!」
姫神(垣根君のバカ…でも。ちょっとホッとしてる。)
36 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/15(金) 22:25:37.41 ID:gaTam5lH0
垣根「はぁー、助かった…。死ぬかと思った……。」
上条「俺のオカズが……。」
垣根・上条「不幸だ……。」
37 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/15(金) 22:28:34.50 ID:gaTam5lH0
今回の投下は、以上です
次の投下は、一週間以内にしたいと思います。
また、投下できそうでしたら、事前に連絡します。
それでは、また
38 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/15(金) 22:53:09.25 ID:cYNCPaGbo
乙ですの
39 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/15(金) 23:38:25.51 ID:LOziVEBHo
乙!舞ってるぜよ
40 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/21(木) 23:38:13.34 ID:mqgfwazJ0
遅くなりました。
明日の夜に投下になりそうです。
一週間以内にできず、すいません。
それでは、また明日
41 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/23(土) 00:21:53.00 ID:SvWM310L0
遅くなりました。
今から、投下します。
42 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/23(土) 00:23:47.65 ID:SvWM310L0
そして、垣根は、上条のご機嫌をとるために帰りに特売の買い物に付き合うこととなった。
姫神は、一緒に帰りたいなと少し寂しさをこらえて、
同じ寮に住んでいる吹寄と一緒に帰ろうと考えていたとき、
「ゲッ…。」
と屋上に上がるドアの近くから不可思議な声が上がる。
上条「あぁ、吹寄か。お前もお昼だろ?早くこっちこいよ?」
と上条は、手招きをする
43 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/23(土) 00:25:48.33 ID:SvWM310L0
吹寄「え、えぇ、でも、用事あったのを忘れていたわ。」
と慌てたようにもと来た道を急いで引き換えそうと後ろを見た瞬間、
垣根「なぁ、待てよ、さっき俺たちを見てゲッていったよなぁー?
なんか、不味いことでもあるのか?」ニヤニヤ
と垣根と土御門ガニヤニヤしながら道を塞ぐように立っていた。
吹寄は、ハァと溜め息をつき持っていた風呂敷を大事そうに抱えて、二人を鋭く睨む。
土御門「なぁー、吹寄?少し俺たちにその風呂敷の中身を見せてくれないかにゃー?」ニヤ
吹寄は、これ以上は、何をやっても無駄だと悟り、ハァと溜め息をついた。そして、持っていた風呂敷を地面に下ろし、
吹寄「いいけど、笑わないと誓いなさいよ!」
と広げようと手をかけようとしたとき、
二人の行動に呆れながらも風呂敷の中身に興味が沸いたのか、ゴクリと姫神たちは、唾を飲んだ。
44 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/23(土) 00:28:20.24 ID:SvWM310L0
垣根「な、なんだよ…。」
土御門「この……」
上条「デカイ、アルミホイルの固まりは…?」
周りが驚愕するなか、吹寄が俯きながら
吹寄「……リ」
垣根「あぁ?」
吹寄「オニギリって言ってるでしょ!!悪かったわね、デカくて!」
その瞬間、静まりかえっていたが、ハハハハハハとみんなは腹を抱えて笑い転げていた。ただ、垣根と姫神を除いて。
45 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/23(土) 00:32:43.04 ID:SvWM310L0
垣根は、なぜかムカついたので笑い転げている三人を三体の愉快なオブジェに変えた。
吹寄「笑いたければ、貴様も笑えばいいでしょ!」
と少し目頭を赤くさせながら垣根を睨んだ。
垣根は無言で吹寄に近づき吹寄の自慢のオデコにデコピンをした
垣根「ばーか、誰が人が作った料理にケチつけるかよ。
こちとら、料理にケチつけて痛い目見てんだよ!」
姫神(でも、結標さんの料理の腕が上がったって影で誉めてたよね)クス
46 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/23(土) 00:40:26.77 ID:SvWM310L0
と姫神は微笑みながら垣根の方をみる。
垣根は、それに気づいたのか、顔を赤らめて続けた
垣根「それによー、すぐに言葉が出るわけねーよ…。こんなデカいオニギリを食べると思ったら驚くに
決まってんだろ。こんなに、食ったら太るぞ…。」
といった瞬間姫神はハァと溜め息をつき吹寄は、顔を真っ赤にして怒った顔をしてプルプルと震えていた。
垣根「な、なんか、不味いことでも言った
と焦りながら吹寄を見る。
その瞬間、両肩をガシッと捕まれ
そして、
吹寄「ふんっ!!」
と自慢のオデコを垣根の顔面に振り落とす。
姫神は、ツンツンと倒れている垣根のホッペをつついた。
姫神(…バカ)クス
47 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/23(土) 00:42:43.62 ID:SvWM310L0
そして、吹寄は、屋上の端まで行き、スゥーと息をめいいっぱい吸い
吹寄「削板ぁー!!」
と叫んだ。
その瞬間、どこからともなく
「うおぉぉー!!」
と叫び声が聞こえてきた
なにかが学校に入ってきて、そして運動場が砂煙に包まれた
「なんだ?まったく見えん!困ったな…そうだ!こうなったら」
と砂煙から声が聞こえてきた。
そして、
「すごいパアアァーーンチ!!」
砂煙の中から空に向かって一筋の光が飛びだした瞬間、ドーン!と巨大な音と共に嵐のような風が吹き荒れた。
そして、砂煙から姿を現したのは、学園都市のLevel5ののNO.7の削板軍覇であった。
48 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/23(土) 00:46:58.18 ID:SvWM310L0
削板「ガハハハハ、これでよし!」
吹寄「やりすぎだ!バカモノー!」
削板「おぉ!今日も元気だな!安心したぞぉー!」
おーいと削板は、嬉しそうに笑顔で両手をブンブンとこちらに振っていた
吹寄「頭痛い…」
と頭を抱えて溜め息をついた。
姫神は、ポンポンと肩を叩き慰めた。
削板「なにー!?頭痛だとー!?大丈夫かぁー!今すぐ、そっちに行くぞぉー!」
といい校舎の一階の庭に近づき、そして、
削板「すごいジャァァーンプ!!」
と叫びながら校舎の一階から屋上までジャンプし、二人の近くに着地した。
削板「今日も絶好調だな!おぉ、忘れるところだった、吹寄!大丈夫かぁー!」
と吹寄の肩を掴みブンブンと前後に揺らす
吹寄「大丈夫だから、離しなさいよっ!」
といいながら、削板のふくらはぎ目掛けて蹴りをいれる。
削板「うぅ…。それなら、良かった。安心した……。」ニヤ
となにが嬉しいのか、嬉しそうにうずくまって笑っていた。
49 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/23(土) 00:49:38.93 ID:SvWM310L0
吹寄「早く起きなさいよ。ど、どうせ、お昼まだでしょ?はい。」
と抱えていた巨大なアルミホイルの塊のオニギリを削板に差し出す。
削板「おぉ、なかなか根性あるオニギリだな!本当にもらっていいのか?」
と目を輝かせながら吹寄を見る
吹寄「良いって言ってるでしょ……。えっ、今なんて?」
削寄「ん?根性あるオニギリだと思ったんだが違うのか?すまんな。」
と片手で、謝るポーズをとった
吹寄「ふふっ。」
削板「ん?どうした?」
吹寄「ううん、何でもないわよ。それより早く食べなさいよ。」
と腕でめをこすり鼻をすすって削板を見る。
50 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/23(土) 00:51:14.15 ID:SvWM310L0
削板「ん?泣いてんのか?いったい誰だ泣かせたのは?どこのどいつだ、そんな根性なしは?上手いなこのオニギリ、見た目も味も根性あるな!」
ガツガツと巨大なオニギリにかじりつく。
吹寄(貴様よ…。バーカ。)フフッ
と嬉しそうに美味しそうに食べる削板を見る
土御門(おい、垣根。いつから気付いてた?あぁなること知ってただろ貴様)
垣根(さーな、なんのことやら…)ニヤ
土御門(喰えねー野郎だ。まったく…)
しかし、倒れている男達は、誰一人として、嫌な顔をしておらず、晴れやかな顔だった
ただ一人、上条を除いて
上条(俺の弁当に砂ぼこりが……。不幸だ……。)
51 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/23(土) 00:53:35.66 ID:SvWM310L0
今日の投下は、以上です。
また、次回の投下も一週間後
になります。
やっぱり、この二人は書いてて面白い
それでは、また来週
52 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/23(土) 01:17:31.45 ID:bUu1Swwso
乙
53 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2012/06/23(土) 01:19:32.71 ID:C7T5SQYeo
日常風景に癒された
おつっす
54 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/26(火) 00:28:52.38 ID:ugMNnA+r0
少し早くできたため投下します
55 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/26(火) 00:31:34.66 ID:ugMNnA+r0
昼
〜昼食後〜
そのあと、削板を交えながら昼食とっていたが、先ほどまで黙ってい青髪が急に口を開く
青ピ「そういや、そろそろ七夕やね?みんなは、何か用事あるん?」
土御門「もちろんだにゃー、俺は、今年も舞夏の作った夕食を食べるという
とーっても大事な用事があるんだにゃー!」
と嬉しそうに語りだした
垣根「んー、七夕かー…そういやー、考えてなかったな。」
と呟くと、青髪と吹寄がズイッと垣根に顔を近づけ、
56 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/26(火) 00:34:14.65 ID:ugMNnA+r0
青ピ「アカン、アカン!垣根くん、わかってへんなー。
女の子っていうもんは、行事ごとには、うるさいんやで!」
吹寄「そうよ!しかも、今年はの7月7日は、満月なのよ!
夜に満月と天の川が両方見えるなんてめったにないのよ!ねっ!メルヘンチックでしょ?」
そんな、話を聞きながら、二人の隙間から顔を赤らめた姫神と目が合い垣根は、思わずドキッとした。
57 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/26(火) 00:37:18.10 ID:ugMNnA+r0
垣根「わ、わかったから、ちけーよ…。
(そういやー、初めてだな。七夕なんてすんの…。へっ、俺も丸くなったもんだな…
そんな行事が楽しみにしてるなんてな)」
と垣根苦笑いしながら、空を見上げた。
姫神(また悲しい顔してる。今年の七夕…楽しんでくれるかな……。)
姫神は、少し不安になりながら、どうにかして楽しんで貰おうと考えた。
彼等は知らない。全てのピースが揃い、絶望へのカウントダウンが始まったことに…
七夕まで残り4日
58 :
◆qF/DctsjRY
[saga ]:2012/06/26(火) 00:43:07.67 ID:ugMNnA+r0
少ないですが、本日の投下は、以上です。
だいぶ落ち着き、書き溜めができる時間が空いたので、
三日以内にまた来ます
いつも、レスありがとうございます。
では、また
59 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/27(水) 01:17:18.08 ID:6Sf9Uyzno
乙
60 :
◆qF/DctsjRY
[saga sage]:2012/06/28(木) 19:04:50.55 ID:Y0U3eqbO0
遅くなりましたが、今日の投下は10時になります。
61 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/06/28(木) 22:43:34.43 ID:6N0dvgyh0
遅れましたが、投下します
62 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/06/28(木) 22:57:49.42 ID:NjAoDU5z0
?放課後?
小萌「さて、今日の授業は、終わりなのです。また明日なのです。
垣根ちゃんは、先生とお話があるので残ってくださいね」
垣根「げっ、忘れてた。上条、あとで連絡する」
上条「おう、今日無理そうなら明日でもいいぞ」
姫神「垣根君また明日ね」
吹寄「あまり、小萌先生困らせるんじゃないのよ」
上条、姫神と吹寄は、三人は垣根に手を振りながら教室をから出ていった
青髪「垣根くん」チョイチョイ
と手をパタパタとさせて、垣根を呼ぶ
垣根「なんだよ。こっちは、急いでんだよ」
と面倒臭そうに青髪に近付く、すると青髪が垣根の耳元に顔を近づけ
青髪「先生に手ぇ出したら、垣根くんでも許さんよ…。」
と呟いた、ゾクッと悪寒を感じた垣根は、青髪から一歩離れ
63 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/06/28(木) 22:58:58.92 ID:NjAoDU5z0
垣根「……。」
青髪「冗談やん…そない、警戒せんといてーな。」アハハ
といつもの調子に戻った青髪は、苦笑いしながら、教室から出ていった。
垣根はそれをハハハと顔をひきつりながら見送った。すると、後ろから
小萌「垣根ちゃん!」
垣根「うおぉ!?」
と驚いたようにに飛び上がった
小萌「ひゃあ!驚かせるつもりはなかったのですが、垣根ちゃんが、呆然としてたので、つい…。」
声の主は小萌であった。
小萌は、シュンとした表情で俯いて、垣根の後ろに立っていた。
垣根は、どこかで青髪が覗いていないか辺りをキョロキョロさせた、
垣根「悪いな、少し疲れてんのかもな」
と悟られないように、ハハハと笑って誤魔化しながら席に着いた
小萌「大丈夫ですか?垣根ちゃんは、学校の勉強とは別に、頑張ってるようなので姫神ちゃんが心配してましたよ?あまり、無理すると先生としても心配なのです」
垣根「その事だがよ、そろそろ進路も決める時期だからよ、先生に相談があるんだよ?」
と先ほどの慌てた表情から一変し、真面目な表情となり小萌を見る
64 :
7023
[saga]:2012/06/28(木) 23:04:46.77 ID:NjAoDU5z0
垣根「俺……教師、目指すわ」
小萌の予想が少し外れていた。彼は、科学者になるとばかり思っていた。
彼は、Level5という理由で暗い過去を持っていることは、知っていた。
だからこそ、それを恨み解体する理由で、科学者への道へと進むとばかり考えていた。
そう、彼はLevel5である、それこそ成績・実績・コネといったものを使えば大企業にも就職ができるはずである。
しかし、彼はそのどれとも違う『教師』という道へと進もうとしている。
小萌が驚いたように目を開かせて、垣根の話を聞いた。
垣根「俺は、あんたのような教師を目指してみるのも悪くねーなと思ってな……って、なにニヤニヤ笑ってやがる!」
小萌「いえ、垣根ちゃんが将来のことをしっかりと考えているので、先生は嬉しいのです」
と先ほどから垣根の話を頷いて聞いていた小萌は、いつのまにか頬を赤らめ照れながら微笑んでいた。
垣根「き、気まぐれだ…。だから、将来の先輩様にご教授を頼んでんだよ」
と背もたれにもたれながら、教室の天上を眺めた。その顔は、うっすら微笑んでいた。
小萌「いいですけど、私の授業は厳しいですよ」ンフフ
と垣根に人差し指を突き出し、ウィンクをした
65 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/06/28(木) 23:06:31.85 ID:NjAoDU5z0
上条・姫神・吹寄サイド
上条「そういえば、二人はどうするんだ?」
「「えっ?」」
上条「いや、昼言ってた七夕だよ
垣根も削板もまだ誘ってこないんだろ?」
吹寄「あー、そのことね。どうせ、削板のことだから、誘っ てこないわよ…。それに、私達付き合ってないし」
上条「吹寄……。」
姫神「……。」
吹寄「ほら、そんな顔するんじゃない。私なら平気だから……ねっ?」
とハハハと笑ってみせたが、その眼には うっすらと涙がうかんでいた
吹寄「はい、この話はこれでおしまい。ところで、上条?
テストの勉強は、進んでいるんでしょうね?」
上条「フフフ、今年の上条さんは一味違うのですよ
授業は欠席なし、ノートを写してる上条さんに死角はないのでせうよ!」ナハハハ
と高らかに笑った
しかし、それを見て吹寄と姫神は呆れてハァと溜め息ついた 上条は、あることに気づいていなかった
吹寄・姫神(ノートを写してるだけじゃダメなのに……。)
66 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/06/28(木) 23:07:34.14 ID:NjAoDU5z0
そんな、上機嫌な上条のポケットから携帯の着信音が鳴る
上条「ん、あぁ、美琴からか、わりーな、ちょっと出るわ」
と二人から少し離れ携帯の通話ボタンを押す
上条「あ、美琴か?どうしたんだよ?」
御坂『あんたね…。学校終わったんなら終わったで、連絡しなさいよ…』
携帯からは明らかに怒りを抑えている御坂美琴の声がする
上条「……へっ?」
御坂『へっ?じゃないわよ!今日は、あんたがどうしても私の料理が食べたいっていうからじょんびしてたのよ!』
上条「あぁ!?忘れてた……。すまん、美琴。今すぐ帰るから待っててくれないか?」
美琴『まぁ、あんたがどうしても私の料理を食べたいってい
うなら仕方ないから待っててあげるわよ』
上条「本当か?あと、10分程で着くから待ってろよ」
と上条は、携帯をパタンと閉じ、二人に近寄り、
上条「すまん、本当は、寮まで送ってやりてーけど、用事ができちまった。わりーけど二人で帰ってくれないか?」
姫神「うん。彼女さん?」
上条「あぁ、ちょっと、先約を忘れてた……。」
吹寄「私達のことは、いいから早く行ってあげなさいよ。私達もどうせ、今日の夕御飯の買い物あるからまだ帰らないわよ。」
と上条の後ろを背中を押して早く行くように催促する
67 :
7023
[saga]:2012/06/28(木) 23:09:13.88 ID:NjAoDU5z0
上条「あぁ、ありがとな。じゃ、気をつけて帰れよ!」
と足早に寮の方角へと走っていった
姫神「行っちゃったね?」
吹寄「ほら、暗くならないうちに早く買い物済ませちゃいましょ?」
姫神「うん。夕御飯何にするの?」
吹寄「そーねー、キャベツは、家にあるし今日は、お肉が安いからロールキャベツでもしようかしら。……痛っ」
と吹寄は、よそ見をしていると何かにぶつかった
「きゃあ」
と可愛いらしい声が聞こえた方をよく見ると一人の少女が倒れていた
68 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/06/28(木) 23:12:17.07 ID:NjAoDU5z0
今日の投下は以上です
次は日にまた来ます
では、また
69 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/29(金) 00:08:10.01 ID:gz94D6D7o
乙!
70 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/30(土) 00:08:32.16 ID:jq/jgXF90
やっと追いついた
乙!
71 :
◆qF/DctsjRY
[sage]:2012/07/01(日) 09:37:48.05 ID:RjZGnaQq0
今日の投下は、夜の10時になります
それでは、また
72 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/01(日) 11:47:47.78 ID:PkvVJUfSo
待ってる
73 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/01(日) 21:59:16.05 ID:0Qxu/hwV0
それでは、今日の投下をします。
今回は、オリ展開が多く含まれています。
それでは、今日もよろしくお願いします。
74 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/01(日) 22:01:28.72 ID:0Qxu/hwV0
その少女は、長いウェーブのかかった茶色の髪に整った横顔、そして何より、姫神には見覚えのある服装であった
姫神(霧ヶ丘の生徒……。)
そう、その少女姫神が今在籍する学校の以前の霧ヶ丘女学院の制服であった。
吹寄「すいません!大丈夫ですか?」
吹寄は、慌てて少女に駆け寄り抱き起こした
少女「えぇ、大丈夫よ…。尻餅ついた程度だから」
と柔らかい微笑みで、吹寄に話した
姫神「!?」
吹寄「本当にごめんなさい。私が、よそ見をしたから……」
と吹寄は、何回も頭を下げ少女に謝罪した
少女「大丈夫だから、頭を上げて
ほら、貴方からも言ってあげて……あら、姫神さん?」
と少女は、姫神の方を見て一瞬驚き、もとの柔らかい笑顔に戻った
75 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/01(日) 22:04:37.26 ID:0Qxu/hwV0
吹寄「えっ?姫神さん、あなた知り合いなの?」
と少女の言葉を聞き、少し困惑した表情で姫神を見る
姫神「えぇ。前の学校で……」
少女「ねー、私達は前の学校で友達だったのよねー!久し振りね、姫神さん元気だった?」
と姫神に被さるように、少女は、昔話を話始めた。
吹寄(姫神さんも、前の学校で上手くやってたのね。なんか、安心したわ)
と吹寄は、以前の学校の話をあまり聞いたことがないため姫神のことは、少し心配であった。
少女「そうだ!これから、時間ある?昔話もしたいし、私の家にいらっしゃい?うん、お友達も一緒にどう?」
とぐいぐいと姫神と吹寄の手首を掴み、ドンドン歩き始めた
吹寄「ちょ、ちょっと!?」
グンッ
と勢いよく、その手を振り払いながら姫神は吹寄を掴んだいた手も力ずくで離させ、吹寄の手を引きながら
姫神「今日は。忙しいから……。」
と後退りながら少女から少しずつ離れた
76 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/01(日) 22:06:36.23 ID:0Qxu/hwV0
少女「痛いなー…。酷いな、姫神さん、酷いな酷いな酷いな酷いな酷いな……」
と先ほどまで、柔らかい笑顔が、みるみるうちに豹変していき、口角が鋭く歪み、壊れたラジオのように、何回も何回も同じ言葉を繰り返した
少女「もういいわ、なら前みたいに、壊して……あげる」
と少女は、吹寄を見てニヤリと不気味な笑顔になる
姫神「!?……やめて!この人は。関係ない。」
少女「あなた、よくその女と一緒にいれるわよねぇ?知ってる?その子の、前の学校でのあだ名?」
吹寄「……えっ?」
と姫神を見ると、青白い顔をして、今にも泣き出しそうな、姫神が耳を塞いで、震えながらうずくまっていた。
姫神「ごめんなさい……ごめんなさい……。」
少女「『殺人姫(さつじんき)』っだって。あはははははは!」
と少女の歪んだ笑い声が辺り一面に響いた
吹寄(姫神さんが、人殺しを……?
)
少女「なんのことか、分からないみたいね?ねぇ、姫神さんお友達に教えてあげなかったの?あなた達、本当に友達なの?」
と少女は、見下した目で見つめるように、姫神達を見た
少女「なんなら、教えてあげましょうか?その子の本当の姿を……」
77 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/01(日) 22:07:57.02 ID:0Qxu/hwV0
ーーーーーーーー
少女の話の耳に入ってくるものは、信じられない言葉が並べられていた、
今、隣で震えながら泣いている少女は、吸血鬼を殺す能力を持ち、自分の村の住人をその力で殺した
吹寄(う、嘘……。だって姫神さんは、)
そう、吹寄が知っている姫神は、無能力者である姫神しか知らなかった
少女「どう?驚いた?知らないのも無理は無いわ。だって、人殺しですって言って、友達になる馬鹿なんているはずないでしょ?そら、隠すでしょ?」
吹寄「……らなに?」
少女「あぁ?」
と何かを呟きながら、吹寄は少女にゆっくり歩み寄る。
吹寄「だから、何って言ってんのよ!」
と吹寄は少女の目の前で止まり、手を大きく振りかぶり、パチンと大きな音を鳴るほど、少女の顔に平手打ちを喰らわした。
78 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/01(日) 22:11:01.01 ID:0Qxu/hwV0
姫神「……えっ?」
吹寄の発言にビックリしたように、俯いていた顔を上げ、吹寄を見た
吹寄「黙って聞いてれば、それがなんなのよ!?確かに、ビックリしたし、まだ、上手く飲み込めないけど…。
私の友達を泣かせないで!もし、まだ続けるなら私が相手になってあげるわ」
と、腕を組み怒りの表情を隠さずに、倒れた少女を見据える。
少女「……そう。あなたが次に楽しませてくれるのね?いいわ。だったら、貴方の隠し事を見せて」
と頬を抑えながら、瞳孔を開き、睨むように吹寄を見た。
姫神「吹寄さん……逃げて!」
少女「……見ぃちゃった」ニヤ
と先ほどまで怒りの表情だった少女は、口角を歪ませ楽しそうにケラケラと笑っている。
まるで、喜劇を見たかのように楽しそうに、姫神達を見た。
79 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/01(日) 22:13:00.87 ID:0Qxu/hwV0
少女「へー、あなた……。そっちの人殺しの女も酷いけど、貴方も結構酷い人間なのね」
吹寄「な、なんのことよ!」
思わずドキリとしたが、目の前の少女が何を言おうとしているのか吹寄には、まだわからなかった。
少女「あら、とぼけるのね?いいわ、じゃあ、私の口から教えてあげるわ
ねぇ、人殺し?あなた最近、好きな人がいたそうね?」
吹寄姫神「「!?」」
二人は、驚いて思わず、少女の方を向く少女は、嬉しそうにそれを見て
少女「やっぱりね。あなたは、その事でそこのデコ女に相談したようだけど、実はね………「やめて!」
と少女が話を遮るように、吹寄が叫んだ。その瞬間先程より、少女が顔を楽しそうに歪ませ、
少女「どうしたの?急に顔が青くなったわよ?もしかして、私、何か不味いことでも言ったかしらぁ?」
吹寄「どうしてあなたが、そのことを知ってるのよ……?そのことは………。」
と吹寄は、力が抜けたようにその場にへたりこんでしまった
80 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/01(日) 22:15:27.44 ID:0Qxu/hwV0
すると、少女は、吹寄の肩をポンポンと叩き耳元に顔を近付けて
少女「貴方から聞いたのよ?忘れたかしら?」
と可愛らしく顔を傾けて、ニコッと笑ってみせた
吹寄は、えっとした表情で少女を見て首を横に振る。
吹寄「……し、知らない!そんなこと言った覚えなんて……。」
少女「いいえ、私は、貴方から確かに聞いたわ。そう、貴方の“心”にね」ニヤ
姫神「心理解錠(メンタルオープン)……。」
ボソッと姫神は、少女を見つめながら呟いた
少女「あーら、覚えてくれてたのね!嬉しいわぁ。そう、対称の人物がもう一人の対称に隠していることがわかる能力よぉ。どう、わかったかしら?」
吹寄「ごめんなさい…。」
少女「あぁ、なんだって?」
吹寄「ごめんなさい、さっきのことは謝りますから彼女には、まだ黙っていて下さい」
と涙で顔をぐしゃぐしゃにし、少女の足下で土下座をした。
81 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/01(日) 22:17:05.53 ID:0Qxu/hwV0
それを見た少女は、また口角を歪ませ見下したように、吹寄を見て
少女「残念でした!だーめぇー。あひゃひゃひゃひゃひゃ!!」
と嬉しそうに吹寄の髪を掴み顔をグリグリと擦り付けるように押さえつけた。
少女「はぁ…はぁ…。続きを話してあげるわ」
少女は、壁にもたれながら続きを話し始めた。
82 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/01(日) 22:20:51.82 ID:0Qxu/hwV0
今日の投下は以上です
オリ展開が苦手な方は
すいません
次回は、過去編です
水曜までにまた来ます
それでは、失礼します
83 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/03(火) 01:02:30.17 ID:AilS3ZgPo
乙です
84 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/03(火) 01:59:42.98 ID:Xby3rIilo
おつ
85 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/04(水) 18:30:05.02 ID:uEv5Peay0
遅くなりましたが、今日の八時位に来ます
いつもレスありがとうございます
それでは、また後程
86 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/04(水) 19:57:05.90 ID:uEv5Peay0
それでは、投下を始めます
87 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/04(水) 19:58:29.35 ID:uEv5Peay0
ーーーーーーーーー
ーーーーーー
話はまだ、姫神と垣根が出会う二週間前に、さかのぼる。
バレンタインの余韻も覚めやまぬ教室で、吹寄は、一人の友人の席に近付き、耳元で
吹寄「上条に、チョコ渡せたの?」
と心配そうに優しく、先程から元気がなさそうな友人の姫神に聞いた。
姫神「……。」
彼女は、ゆっくりと首を横に振る。
そう残念ながら、彼女は思い人である彼にチョコを渡しそびれてしまった。
そんなことだろうと思っていた吹寄は、優しく姫神の頭を撫でて、
「そんな、気を落とさないの。告白するチャンスが、その日しかない訳じゃないでしょ?」
と首を少し傾けて優しい微笑みをむける
吹寄の問に答えるように、姫神はコクンと小さく頷いた。
88 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/04(水) 20:00:30.82 ID:uEv5Peay0
吹寄「ふふ、いっそのこと買い物とかに誘ってみるのもいいかもね。
男性代表で来て欲しいってね」
姫神「……考えとく///」
と耳まで真っ赤にした姫神、少し微笑みながら、俯いてしまった。
そんな少女の姿を見て、
吹寄「応援してるわよ」
と優しく呟いた
とそんな彼女らの間に、
「百合やっ!こんな、近くに百合の花が咲き乱れとるでー」
と何とも気持ち悪い声の主は、二人の少女にくるくると回転しながら、近付いて、ゆるゆるに緩みきった顔で二人の少女を見る。
吹寄「まったく……今大事な話中なのに、貴様っ奴は……。」
青髪「えっ…?なんか、僕お邪魔やった?」
と吹寄と姫神の睨む目に気付いた青髪は、アハハ…と、後退り上条達のいる席に急いで帰っていった。
吹寄「まったく、アイツの脳を一回解剖した方がいいんじゃないの……。」
と呆れながら、また三馬鹿で騒いでいる一人の少年を見つめる。
姫神「吹寄さん。この都市(まち)だと、冗談に聞こえない……。」
と苦笑いしながら、吹寄を見つめる。
そんな彼女らの他愛もない話している姿を一人の少年が興味深そうに見つめていた。
89 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/04(水) 20:01:25.72 ID:uEv5Peay0
ーーーーーーーー
ーーーーーー
放課後
吹寄「ふーっ」
教室全体に響くような大きな溜め息をつきながら、一人クラス委員の仕事とにらめっこをする吹寄は、窓から見える夕陽を眺めながら、今日姫神と話していた話を思い出す。
吹寄(恋かぁ……。私には、当分関係ないわね……)
と思いながら、先日出会った白ランの男を思い出す。
吹寄(なんで、あの根性馬鹿が出てくるのよっ!あぁ?、今度会ったら覚えてなさい!)
などと、悪態つくものの、その顔は自然と緩んでいた。
ガララララッ
吹寄「ひっ!!」
と突然教室のドアが開いたので、吹寄は驚いて、いつもの彼女からは想像できない可愛らしい声をあげた
「ん?なんだ、吹寄まだいたのか?」
と聞き覚えのある声の主は、顔を見ずとも、彼女にはわかった
吹寄「貴様こそ何のようなのよ?上条当麻…」
それを聞いて溜め息をつきながら自分の席に近付く上条を、疑うような目で睨む
上条「あのなぁ……。上条さんは、忘れ物すら取りに来ちゃダメなのでせうか?」
と自分の机から使い込まれた、財布を吹寄に見えるようにヒラヒラと揺らした
上条「はぁ…、せっかく、特売の卵が買えると喜んでいた矢先にこの不幸ですよ……。」
とガクッと肩を落として掴んでいた、財布の中身をチェックしていた。
そんな不幸な少年をよそに、残った仕事に取り掛かろうとした矢先に上条の口からとんでもない言葉が飛び出した。
90 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/04(水) 20:02:52.37 ID:uEv5Peay0
上条「なぁ、吹寄。お前って好きな人とかいるのか?」
吹寄「えっ…?」
吹寄は、思わず反応してしまい爆弾を投下した彼の方を向いた。
上条「いや、答えにくかったらいいんだけどな。俺も女の子とこういう話をしたことないし」
吹寄は彼が何を言いたいのかわからなかった。
先程まで、普通だった顔は、急に熱くなったのが解る。今が夕方でなければ、多分赤くなった顔は目立っていただろうと吹寄は思った。
吹寄「あるわよ……」
吹寄は、少年に嘘をついた。
いや、見栄であった。
この短い人生の中で人から好きになられるどころか、人に好意を向けたことが無かったのが、恥ずかしくなり、自分を偽った。
上条「そっか…なら、良い答えが返ってきそうだ」
吹寄「それで、急にどうしたのよ……私じゃなくても、いつもの三馬鹿と騒いだら?」
とはい、この話は終わりと言いたげに、また机に目をむけた
上条「女の子から告白された……。」
と小さく呟かれた声は広い教室響いた。
吹寄「そう。良かったじゃない………えっ、今なんて?」
吹寄は、驚きまた上条の方を向きながら
(あぁーあ、この仕事は家に持ち帰りね……。)
と関係ない事を考えた
上条「いや、この間知り合いの女の子に呼び出されて、告白されたんだよ」
と何やら思い詰めたように、吹寄の前の席に座った
91 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/04(水) 20:05:08.28 ID:uEv5Peay0
吹寄「それで、貴様はどうしたのよ?」
となぜか、吹寄は興味がわいた
好奇心からなのか、不安からなのか
吹寄自身には分からなかった。
上条「まだ、返してない……。」
吹寄「そう……」
なぜか、その言葉を聞いた瞬間、吹寄は言い知れぬ怒りが込み上げてきた
そして、いつの間にか席を立って上条を見下ろした
吹寄「逃げて何になるのよ?」
上条「なにっ?」
吹寄「貴様は、フる勇気も、
付き合う勇気もない。
ただの逃げ出した負け犬じゃない」
上条「………」
上条は、言い返すことはしなかった。
ただジッと吹寄の話を黙って聞いていた。
そう、吹寄はあながち間違っては無かった。彼はその場では決めるのが怖くなり保留という形で逃げ出してしまったのだ。
92 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/04(水) 20:06:14.41 ID:uEv5Peay0
色々な困難に共に戦ってきた彼女を、今も悲しませているのは紛れもなく
自分であることを上条は気付いた。
吹寄「……。ごめん。言い過ぎたわ……。せっかく、頼ってくれたのに」
上条「いや、さんきゅーな。危うく、、またアイツを悲しませるとこだった。吹寄に相談出来て良かったよ」
とさっきまでとは、別人のようにスッキリした笑顔で吹寄の顔を見た。
吹寄「ふん、上手くいくと良いわね
女の子は、買い物とか好きだから誘ってあげるといいわ」
上条「おう!じゃ、またな」
吹寄「遅刻しないように気を付けなさいよ」
上条「不幸なことが起きなければな……。」
吹寄「ふふっ、じゃあまた明日」
上条は手を振りながら教室を後にした。
吹寄は、帰りの準備をし終わって、教室を後にした
93 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/04(水) 20:07:49.50 ID:uEv5Peay0
ーーーーーー
ーーーーー
心理解錠「姫神さんのことを応援すると言っといて、最終的には裏切ったのよ……。最低よね」
震える吹寄を見下すように見つめ
心理解錠「みんな、頼られて良かったわね。考えずに、自己満足で言いたいこと言えば楽だものね。どうせ、陰で笑ってたんでしょ?」
吹寄「違うっ!!笑ってなんかない。」
心理解錠「何が違うの、今まで黙ってたんでしょ?そうだ、貴方にピッタリの言葉をあげましょうかぁ?」
と嬉しそう顔を吹寄に近付けて、
心理解錠「逃げるしか脳のない負け犬ね」
その瞬間、吹寄は、先程以上に顔を歪ませて、目から涙を流した
心理解錠「貴方からも何か言ってあげなさいよ」
と先程から黙って聞いていた姫神の顔を見た。
姫神「……」
姫神は、黙って吹寄に近付いた
少女は、それを見てますます口角を歪ませた
姫神が吹寄の目の前で止まり、左手を振り上げた
吹寄は、痛みを待つように目を瞑った
94 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/04(水) 20:09:12.75 ID:uEv5Peay0
しかし、吹寄は待てど待てども痛みは伝わることは無く、変わりとして全身を包むような温かさが伝わってきた
「えっ……」
吹寄は、驚きゆっくりと目を開けると姫神が座り込みながら吹寄の首に腕をまわすようにして抱きついていた。
姫神「ずっと悩んでたのに。気付かなくて。ごめんなさい」
吹寄には、分からなかった、なぜ彼女が抱きついているのか、なぜ彼女が謝っているのか
そして、なぜ彼女が、泣いているか。
吹寄「どうして……?私、姫神さんに酷いことをしたのに。」
姫神「私がいけないの。いつまでも前に進もうとしないから。先越されても。仕方ない」
姫神「それに。上条君が選んだから。受け止めないと」
吹寄「姫神さん……。」
姫神「吹寄さん。相談にのってくれて。ありがとう」
姫神は、先程より力強く吹寄を抱きしめた。
姫神「これからも。友達でいてね」
吹寄「うん……これからもよらしく」
と吹寄もまた力強く姫神を抱きしめた
95 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/04(水) 20:10:16.53 ID:uEv5Peay0
そんな姿を面白くない風に、睨む一人の少女がいた
心理解錠「どうしてよ……。
早く喧嘩をしなさいよ!
許せないでしょっ!?」
と声を荒らげて、腕を振り回す
吹寄と姫神は、立ち上がり冷たい目線で心理解錠を見つめた。
心理解錠「いいわ……最終手段ね……出てきなさいあなた達!」
と、声を上げるとどこからともなく、百人近くの男達が現れた
男A「お呼びか?」
心理解錠「あの子達にお仕置きをしてあげなさいっ!」
と姫神達を指差した
吹寄「私の友達をやらせるわけないじゃない!」
身構える吹寄が姫神の前に立った
姫神「吹寄さん……」
吹寄「絶対守ってあげるからね
……秋沙」
と心配する姫神に大丈夫っという感じに微笑んだ。
96 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/04(水) 20:11:19.71 ID:uEv5Peay0
男A「ものども狩りの時間だっ!!」
「「「オォォォォ!」」」
と一斉に二人を囲むように走りだした
吹寄(カッコつけたけど、私一人で勝てる相手じゃない……でも、姫神さんだけは……。)
としゃがみこんでいた。姫神を上から包むように、覆い被さった。
男「死ねぇぇぇ!」
と能力によって、出された炎をまとった拳を吹寄の背中に向けて振り下ろした。
97 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/04(水) 20:12:13.19 ID:uEv5Peay0
しかし、それは届く前に白い翼に阻まれた
「おい、こんなもん女の子にむけていいもんじゃねーだろぉ?」
「やめておけ……根性がねぇ、奴等になに言っても変わらん」
「はっ、全くだ……。」
心理解錠「な、なんのよあんた達は!?」
「「俺か?」」
垣根「ただの悪党(ヒール)だよ」
削板「弱い奴の味方(ヒーロー)だぁ!」
吹寄「削板!?それに…」
姫神「垣根君っ!!」
削板「すまんな、遅くなって……」
垣根「話はあとで聞く……まずは、」
垣根と削板は、二人からゆっくり離れ囲んでいる男達を睨み
削板・垣根「お前(テメェ)ら、覚悟はできてんだろぉーな!?」
と怒りをあらわにして削板は鉢巻きをしめ直し、垣根は翼を広げ
ゆっくりと男の方へと歩いていった。
98 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/04(水) 20:16:34.73 ID:uEv5Peay0
今日の投下は以上です
次で心理解錠回は、終わりです
長々とすいません
次回は金曜に来ます
それでは、また
99 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/05(木) 00:42:25.32 ID:l9qtrpjz0
乙
100 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/06(金) 00:09:48.63 ID:2O7I5uOMo
乙ッス
101 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/06(金) 20:57:50.63 ID:8Z5uzV8F0
それでは、投下を始めます
102 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/06(金) 20:58:33.19 ID:8Z5uzV8F0
二人のLevel5により囲んでいた男達は、瞬く間に吹き飛ばされていった。
心理解錠「なによ……この強さ……
どうして、Level3?Level4の集まりなのよ……勝てるはずなんて……。」
とその光景を見ていた心理解錠は、驚愕の表情で座り込んだ
それを見た垣根はゆっくりと近付き心理解錠の目線を合わせるように座り、
垣根「そんな障害(雑魚)なんてな、 俺には関係ねぇんだよ……」
と吐き捨てるように呟いた。
心理解錠「………」
それを聞いた心理解錠は肩を落とすように俯いた。
吹寄「気を付けて、垣根!そいつ、心の中を覗くみたいっ!」
慌てて立ち上がった吹寄は、警告しようと叫んだ。
垣根「……あ?」
関係ないと言いたげな表情で、吹寄を見て、また心理解錠の方へと目をやる
垣根「お前、そんな能力あるのに、俺達の情報は掴めなかったのか……
三下以下じゃねーか……。」
と呆れるように座り込んでいる心理解錠を見下すように見つめる
103 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/06(金) 20:59:59.58 ID:8Z5uzV8F0
心理解錠「………フフッ」
垣根「……あ?」
垣根は俯いたまま、不気味に笑う心理解錠を怪訝な表情で睨む
心理解錠「力で負けてるのは認めるわ、だけど……いくら力が強くても
心(メンタル)面では、どうかしら………貴方の秘密……見せて」ニタァ
といきなり顔を上げ、歪んだ表情で垣根と少し離れた姫神を見る
姫神「垣根君っ!」
垣根「安心しな、隠し事なんてねーよ」
と微笑みながら姫神の方を向く
すると、急に
心理解錠「………何よ……何なのよ……これ?」
垣根「何……?」
と心理解錠は、ガチガチと歯を鳴らし、体をガタガタと震わせて、後退るように 垣根から離れた
心理解錠「い、いやぁ、来ないで……。殺さないでぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
と目を力一杯見開き、額から脂汗が、ダラダラ垂れ落ち、両手で頭を守るように抑え、 ついには、泣き出してしまった。
垣根「お、おい…、しっかりしろっ!」
と垣根は震えている彼女の両肩を揺らし、叫んだ
心理解錠「はっ……!?ここは……」
と意識が戻ったのか、辺りをキョロキョロとさせて、目の前にいた垣根と目を合せた瞬間、
心理解錠「な、なんなのよっ!あいつはぁ!なんで、あんなのがいるのよぉ!?」
と訳がわからないことを言いながら、睨みつけながら、垣根を指差した
心理解錠「……けもの……」
104 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/06(金) 21:01:00.37 ID:8Z5uzV8F0
姫神「えっ……。」
心理解錠「……化け物よ!!あんた達、みんな化け物よぉぉぉ!!」
垣根「………」
その瞬間ドクンと姫神の胸の奥から、何かがが込み上げてくるのを感じた。
姫神(……この感じ……)
吹寄「垣根!?貴様何やってるのよ」
と吹寄の叫び声に我に返った姫神は
、周りを見渡すと垣根が心理解錠の首を掴み上げていた
心理解錠「か、かはっ……」
垣根「………」
垣根は何も言葉を発しなく、ただただ、じたばたと暴れている心理解錠を見つめていた
削板「おい、やりすぎだぞ!」
と削板は、心理解錠の首を掴んでいる腕を掴み、垣根を睨んだ
垣根「fgjky黙ktf」
と今までに聞いた事がない言葉を発しながら、垣根は削板の手を振り払うように力強く腕を振った
削板「……くっ(なんて、力だ…)」
削板は、あまりの力に掴んでいた手を振り払われ、近くの壁にめり込むように吹っ飛ばされた
吹寄「削板っ!」
姫神「めて……やめて。垣根君。もうやめてよ!」
姫神は、垣根に駆け寄り抑えるように背中に抱きついた
その瞬間、垣根はもがき苦しむように暴れだした
姫神「きゃぁ」
あまりの衝撃に姫神は後ろに退けぞった
それを優しく包むように後ろから手を回される
姫神「えっ……」
垣根「うがあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
と心理解錠を掴んでいた腕を振り回した
あまりに強い勢いで振るった為か掴まれていた心理解錠までもが、弧を描くように地面に向けて落ちようとしていた。
しかし、彼女は落ちることはなく抱き抱えられるように、突然現れた少女によって救われた
105 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/06(金) 21:02:41.56 ID:8Z5uzV8F0
「ジャッジメントですの!」
とフワリと地面に着地し、少女は肩に付けられた、緑の正義を表す腕章を突き付けるように垣根に見せた
姫神「……どうして」
「どうしても、こうしたも無いでしょ……。こんな街中で能力者同士の戦闘があったら通報が入るに決まってるでしょ」
心理定規「久しぶりね、姫神さん?」
姫神「心理定規……さん」
心理定規「まったく……垣根の奴……何やってるのよ……」
心理定規は、ハァと溜め息をつきながら、未だ頭を抱えて暴れまわっている垣根を見つめる
姫神「そうだ!垣根君がっ!」
と思い出したように、垣根に駆け寄ろうと心理定規から離れようとした
心理定規「待ちなさ……!」
と言いかけた瞬間、先程まで頭を抱えていた垣根の動きが止まった。
垣根「が…うがぁ…………が」
とうめき声をあげながら、膝から崩れ落ちた
姫神「垣根君っ!」
姫神は、心理定規の制止を振り切り慌てて垣根に近付く。
106 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/06(金) 21:03:52.75 ID:8Z5uzV8F0
垣根「……ここは……?」
姫神「……垣根君。……気がついた?」
と優しく微笑みながら、目に涙を溜めて、垣根の顔を見上げた
垣根「……俺は…いったい?……それに心理定規じゃねぇか……」
心理定規「あら、あれだけ暴れたのに知らないフリなんて、貴方らしくないわね」
と少々煽るように垣根を見つめる
垣根「連中をやったところまで覚えているが……わからねぇ……」
心理定規「そう、白井さん悪いんだけど、その子連れて先に帰ってくれない?コイツこれでも私の連れなの。だから、ね?」
白井「了解ですの…。でも、あとで調書を書いて貰いますの」
白井と呼ばれる少女は気を失っている心理解錠を抱えて「お茶を煎れてまってますの」 と言い残しシュンと姫神達の目の前から消えた
心理定規「さて、順に説明してもらうわよ。そこのあなた達も大丈夫かしら?」
と瓦礫まみれになっている削板と吹寄の方を見た
吹寄「え……えぇ」
削板「おう!俺は、根性があるからな、これぐらいどうってことないぞ!」
とガハハハと笑っている削板の横で、吹寄は必死に頭を下げていた
107 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/06(金) 21:05:23.01 ID:8Z5uzV8F0
心理定規「そ、そう…。それは良かったわ」
と若干引き気味にニコッと笑顔を向けた
ーーーーーーー
ーーーーーー
心理定規は、近くにあった石に腰掛けながら事件の経緯を詳しくメモっていた
心理定規「その首謀者の女が垣根に何かをした瞬間、急に雰囲気が変わったのね?」
吹寄「えぇ…」
心理定規「垣根、あなた何か覚えていないの?」
垣根「いや……全くだ……」
心理定規「そう…まぁ、いいわ。思い出したら、また教えて頂戴」
垣根「あぁ……。」
吹寄「あの……一つお聞きしていいですか?」
心理定規「なに?……コイツとの関係以外なら、なんでも聞いてもいいわよ」
垣根「じゃあ……スリーサイぶっ!」
ドスッと姫神は、顔を真っ赤にしながら少し怒った表情で垣根の腹を殴った
108 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/06(金) 21:06:39.80 ID:8Z5uzV8F0
吹寄「削板達は何か罰を受けるんですか……?」
と不安気な表情で心理定規に聞いた
心理定規「んー、大きな怪我人もいないしね……。正当防衛に入るかしらね」
と微笑みながら、「安心して良いわ」と言った
それを聞いた吹寄は、先程まで暗い表情だったのが、ぱあぁと一気に明るくなり
吹寄「ありがとうございます!」
と勢いよく頭を下げた、
心理定規「私に言われてもね……ほら、もっと先に言う人がいるでしょ?
ねぇ、ヒーローさん?」
と企んだ表情を含んだ笑みで垣根達を見つめた
削板「ん?」
垣根「ちっ(くそ、心理定規の野郎)」
吹寄「そうね……。改めて、助けてくれて、ありがとう」
姫神「二人とも。ありがとう」
削板「おう!二人とも無事でなによりだ!なっ、垣根」
垣根「あぁ……(あれは、なんだったんだ……?)」
109 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/06(金) 21:07:52.71 ID:8Z5uzV8F0
と垣根は心理解錠の言葉を思い出す
ーーなんなのよ、あいつは!?
ーーなんであんなのが、いるのよ
垣根(あのあとすぐに、意識が薄れたんだよな……。一体アイツは何を見やがった……。俺の体に何が起こってやがる……)
と俯いて考えていると
姫神「垣根君……?」
と垣根の手を握り、垣根の顔を覗き込む
垣根「大丈夫だよ……たくっ、心配かけやがって」
姫神「んっ……」
ピンっと姫神の、額にデコピンをした
垣根「でも、無事で良かった……」
姫神「うん///」
心理定規「オホンッ///」
なんて甘い雰囲気に入り込むように、咳払いをし
心理定規「そういうのは、家でやってくれないかしら?とりあえず、支部に案内するから付いてきて」
垣根「お、おう」
姫神「う、うん」
そのあと、心理定規に気を使ってか、誰一人として口を開く者がいなかった
(((だれか喋れよ……)))
削板(みんな、疲れてんだな!ここは、黙ってた方がいいと俺の根性が叫んでる!)
微妙な雰囲気の集団は、支部に
着くまで沈黙が続いた
110 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/06(金) 21:14:01.16 ID:8Z5uzV8F0
今日の投下は以上です
明日は、七夕もあり、一発ネタと本編を投下します
いつも、ありがとうございます
それでは、また明日
111 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/08(日) 15:23:40.27 ID:aYsO5vsB0
遅くなって、すいません
一日過ぎましたが、七夕の一発ネタを投下します
112 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/08(日) 15:24:32.01 ID:aYsO5vsB0
昔々、ある夜の河の前に織姫が二人おったそうな
二人は意地悪な親によって引き離され、最愛の彼と離れ離れにされてしまいました
小萌「ふっふっふ、幸せな二人の邪魔をしてやるのです」
青髪「さすが、小萌ちゃんやわー、やること可愛すぎるでー」
小萌「でもちょっと可哀想なことをしてしまったのです……」
と少し自分の行いが度が過ぎたのを反省し、一年に一度だけ
河に橋をかけてやることにしました
吹寄「もう少しで、い、愛しの彼に会えるわ///」
姫神「あの方が。元気だといいけど……」
と二人は思い人である男の顔を思い浮かべて、顔を赤く染める
113 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/08(日) 15:26:06.67 ID:aYsO5vsB0
その時、今まで何も無かった空間に突如橋がかかったのです
彼女達はその光景を見惚れていると、向こう岸から近づいて来る声が聞こえました
「「おーい!二人とも」」
姫神「垣根君///」
吹寄「削板///」
二人は嬉しさのあまり草履を気にせず走り出しました
しかし、その足は思い人の彼らの姿が見えるにつれて重くなっていきました
なぜなら、彼等は
上条「もー///モー///」
垣根「よっ、遅くなってすまねーな。会いたかったぜ姫神ちゃん」
姫神「…………」
土御門「にゃー、にゃー」
削板「おぉ、久しぶりだな元気そうで、なによりだ
やっぱ、根性が大切だな。ガハハ」
吹寄「…………」
二人の男は牛(?)を背負ってやってきたからです
114 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/08(日) 15:27:34.44 ID:aYsO5vsB0
吹寄「ねぇ……、それは何?」
垣根「ん、これか?」
削板「見てわかんねーか……?」
「「牛だっ!!」」
上条「モー///モー///」
土御門「にゃー、にゃー」
とドヤ顔を決めながら、二人に背負っていた牛を見せた
姫神「垣根くん……」
吹寄「削板……」
プルプルと震えながら二人は拳を握りながら俯いた
垣根「ん、嬉しすぎて黙っちまったか?安心しな、タレはある」キリ
上条「食う気かよ!?」
削板「大丈夫だ、根性があれば痛くない」
土御門「そうだぜ、カミやん。ちょっとばかし切られても回復するぜよ」
上条「お前だけだろ、上条さんは回復しませんことよ」
冥土返し(僕が、ついてるんだね?)
115 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/08(日) 15:28:38.29 ID:aYsO5vsB0
姫神「話を……」
吹寄「聞けーーー!!!」
ドスっと垣根たちの腹に一発ずつ拳を突き刺した
その衝撃で、一匹の牛がよろけながら橋の方へ近づいていきました
上条「よっよっと………うわっ!?」
しかし運が悪かったのか、牛は石につまずいてバランスを崩してしまいました
その瞬間、パキーンっとガラスを割った音が空間に響きわたりました
「「「…………えっ?」」」
その場にいたものは凍りつきました、なぜなら先程まであった
橋がものの見事に消えていたからです
上条「……いてて……不幸だ……って、あれ橋は?」
垣根「上条、テメェ……」
削板「……覚悟は出来てんだろうな?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴと聞こえてきそうな程、オーラを纏った
男達は牛の方へと近づいて行きました
上条「すいません、すいません……」
身の危険を感じた牛は何回も何回も頭を地面に付けて謝りました
116 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/08(日) 15:29:18.10 ID:aYsO5vsB0
しかし、それでも男達に聞こえていないのか、ついに牛の目の前で止まり
牛に手を伸ばしました
上条(モー、駄目だー)
と最後につまらないギャグを言って牛はそっと目を瞑りました
しかし、上条には傷一つつきませんでした
垣根「よくやった上条!これで、毎日姫神ちゃんに会えるぜ」
削板「お前なかなか根性あるな……」
上条「ふぇ……?」
と二人は彼女たちを呼び上条の周りで喜びを表す小躍りを始めました
土御門「良かったな、カミやん」
上条「ヘヘ……幸せだ」
117 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/08(日) 15:30:24.39 ID:aYsO5vsB0
と不幸しか呼ばない自分の右手を見つめ、そっと微笑んだ
垣根「そういやぁ……俺飛べたわ」
とバサッと背中から巨大な六枚の白い翼を広げた
削板「俺も、あれぐらいの河の幅なら飛び越えれそうな気がする……」
といきなりストレッチを始め出した
上条「えっ………」
と額から大量の脂汗をかき、それを見つめいた時
土御門が大きな声で
土御門「今日は、カミやんの奢りで焼肉だにゃー」
と拍手し出した
それを聞いた四人も「おぉーー!!」と乗り気のようで釣られて拍手をした
それを聞いた、上条は肩をガクっと落とし
上条「やっぱり、不幸だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
と叫んだ
これが、本当だったのかは、誰も確かめられていない
118 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/08(日) 15:30:57.72 ID:aYsO5vsB0
以上で、七夕の一発ネタでした
キャラ崩壊すいません……。
では、また後ほど本編を投下します
119 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/08(日) 17:31:52.01 ID:aYsO5vsB0
それでは、本編を再開します
>>109
の続き
120 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/08(日) 17:32:30.91 ID:aYsO5vsB0
垣根達四人は、ツインテールの白井黒子と呼ばれる少女から
30分ほど説教を食らった為、支部を出る頃には、もうすっかり日が暮れていた
垣根「たくっ……、人助けの為に能力を使って、何が悪いんだよ……
目の前で襲われてるのに指をしゃぶって、見てろってか……?」
姫神「垣根くん……」
姫神は珍しくイラついている垣根の顔を心配そうに見上げる
垣根「安心しな……、無茶はしねーよ。」
とそっと姫神の髪に触れ優しくゆっくりと撫でてやる
吹寄「それにしても、驚いたわ。あの削板が吹っ飛ばされるなんてね」
削板「俺も驚いたぞ!油断していたとはいえ、軽く吹き飛ばされるなんて
吹寄の頭突き以来の驚きだ!!」
吹寄「……なんか言った?」
削板「……いや、なんでもない」
吹寄はギロッと削板の方を睨み、先程まで豪快に笑っていた削板を黙らした
121 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/08(日) 17:33:29.81 ID:aYsO5vsB0
垣根「…………すまん、血が昇っちまったのか。覚えてねーが……悪かったな」
と削板の方を振り返り、削板の足から頭の先まで目を動かした
削板「心配することないぞ、なんてたって根性があるからな」
垣根「へっ……そうみたいだな」
と呆れたように笑いながら、どこか安心した表情で
また豪快に笑っている削板を見た
その横で姫神は少し思い詰めたように垣根の横顔を見た
(あの時の。垣根くん……あの時の感覚に似てた。でも……そんな。はずが無い
だって……。)
ぎゅっと首につけていた十字架を握りしめる
122 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/08(日) 17:34:09.81 ID:aYsO5vsB0
吹寄「こーら、そんな暗い顔をしないの……」
姫神「えっ……」
突然声をかけられたので慌てて横を向くと、柔らかい微笑みで吹寄が横に並んでいた
姫神「……吹寄さん」
吹寄「せっかく、怪我もなく。こうして帰れるんだから
喜ばないとね……」
と「ねっ///」とギュッと空いている方の姫神の手を優しく握った
姫神「あのね。……吹寄さん」
吹寄「……本当はね、もっと早く言わなきゃと思ってたの……
今更、言い訳になっちゃうけど……これだけは信じて欲しいの」
姫神の手からスルっと吹寄の手が離れ、吹寄は見据えるようにして姫神を見つめた
吹寄「今まで、黙っててごめんなさい……」
姫神「吹寄さん……」
姫神は、ただジッと吹寄を見つめることしか出来なかった
そして、そっと目を閉じすぅーっと軽く息を吐いた
123 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/08(日) 17:35:28.81 ID:aYsO5vsB0
姫神「……頭を。上げて。私なら大丈夫だから……」
吹寄「でも……」
姫神「私も。秘密にしてことが。あったから……」
と微笑みながら、吹寄を見つめた
吹寄「……それじゃあ、あのコトって」
驚いた表情を見せる吹寄に対し、コクンと何も言わず小さく頷いた
吹寄「姫神さん……あなた」
姫神「だから。これでお互い様ってことでね……」
と姫神は途中で言葉を詰まらせ、顔がみるみる赤く染まっていく
姫神「だって。友達でいたいから///」
と恥ずかしそうにもじもじと横目でチラチラと吹寄の顔を覗いた
124 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/08(日) 17:36:37.92 ID:aYsO5vsB0
吹寄「もぉ……当たり前でしょ。これからも宜しくね…………秋沙///」
姫神「うん。制理///」
ふふふっとお互いの顔を見つめ合い、じゃれている後ろ姿を
少し離れた所から行動を見守るように垣根と削板は並んで歩いていた
削板「良かったな……」
垣根「あぁ……」
二人は、眩しいものを見るかのように目を細めながら
愛しい彼女らを見つめていた
垣根「守れるかな……」
削板「…………!?ふっ、守れるさ」
削板は垣根の口から弱気な発言に驚きながらも、力強く返した
125 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/08(日) 17:37:19.69 ID:aYsO5vsB0
垣根「だなっ……」
吹寄「ほら、二人とも遅いぞー!」
姫神「垣根くーん。削板くーん」
と二人仲良く大きく手を振って垣根達を呼んだ
垣根「おっと、お姫様たちが、お待ちかねだ。行くぞ」
削板「おう!」
二人はゆっくりと月明かりに照らされながら笑顔で手を振る
大事な人の元へと足を進めた
126 :
◆qF/DctsjRY
[saga]:2012/07/08(日) 17:37:50.55 ID:aYsO5vsB0
これで、今日の投下は以上です
次回は、久しぶりに展開が変わります
投下日ですが水曜にまた来ます
ではまた
127 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/08(日) 21:43:01.24 ID:P71XPfSro
乙!
128 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/09(月) 23:40:23.72 ID:NNIrLTuAo
乙なんだよ!
129 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/09(月) 23:41:58.85 ID:JxYb9/Ado
otu
130 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/16(月) 20:20:53.60 ID:DQPiZNeO0
まだ?
131 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/16(月) 23:46:36.31 ID:LveSy8GQo
いつかの水曜日にくるんだよ!
132 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/08/04(土) 18:02:54.89 ID:ZgqTcy0n0
ブラッディ
66.26 KB
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