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妹狐「恩返しに……」姉狐「来ましたー♪」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :ちょこちょこ修正加えながら投稿します ◆4jPnOLgqH. :2012/05/20(日) 23:01:46.54 ID:ZTldtkPV0
男「えっと……どちら様でしょうか?」

姉狐「えへへ〜♪やだなー、覚えてない?ぼくだよ、ぼく♪」

男(そういえば俺俺詐欺ってあったよね。その類かも知れない。外見的には小学生に見えるが油断してはいけないぞ)

姉狐「助けて貰ってから、ずっと会いたかったの!我慢して我慢して、やっと人間になれるようになったんだよッ。
   見て見てだーりん、似合ってる?あんまり人の事分からないから、ちゃんと変身出来てるか不安なんだけど♪」

――尻尾ふりふり

男(随分テンションの高い子だな。というか僕以外で公園に誰もいないんだけど、だーりんって僕の事だろうか。
  この子は僕の事知ってるみたいだけど。金髪で巫女服着て……狐耳か?着けてる子なんて、一度会ったら忘れないよな。
  うーん、人を待ってたんだけど困ったな。こんな小さい子を夜遅くに独りで家に帰す訳にいかないし……どうするかな)

妹狐「(くいくい)姉さん……男さんが困ってる」

男(今度は金髪の子の後ろから、銀髪の子が出て来た。姉って呼んでるこの子とは対照的で、随分大人しそうだ。
  無表情で……ちょっとジト目気味だな。この子も狐耳を着けていて……なんか大きな尻尾のような物が見えるんだけど)

姉狐「え〜だってやっとまた会えたのにぃ〜!ねぇねぇだーりん!抱き付いても良い!?」

妹狐「ぜったい……だめ……っ(ぐぃぃぃ)」

男(何がどうなってるんだ。僕に抱きつこうとした金髪の子を、銀髪の子が引き止めて……金髪の子が食い下がって。
  そういえば銀髪の子はハッキリと僕の名前呼んだよね。二人とも本当に全然顔に見覚えが無いんだけど。
  あるとすれば、彼女達の綺麗な髪の色と……巫女服のスカートから出てる大きな尻尾くらいで……)

男「って、し、尻尾……!?」

姉狐「やだやだやだぁ〜!はなしてよぉ妹〜!だぁりーんっ!」

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第五十九回.知ったことのない回26日17時 @ 2024/05/10(金) 09:18:01.97 ID:r6QKpuBn0
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ポケモンSS 安価とコンマで目指せポケモンマスター part13 @ 2024/05/09(木) 23:08:00.49 ID:0uP1dlMh0
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今際の際際で踊りましょう @ 2024/05/09(木) 22:47:24.61 ID:wmUrmXhL0
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誰かの体温と同じになりたかったんです @ 2024/05/09(木) 21:39:23.50 ID:3e68qZdU0
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A Day in the Life of Mika 1 @ 2024/05/09(木) 00:00:13.38 ID:/ef1g8CWO
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真神煉獄刹 @ 2024/05/08(水) 10:15:05.75 ID:3H4k6c/jo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1715130904/

愛が一層メロウ @ 2024/05/08(水) 03:54:20.22 ID:g+5icL7To
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/20(日) 23:14:48.38 ID:nXfGYOsAO
あぁ、ついに立て直したのか……

期待してるから今度はきちんと完結してくれよ、同じ事の繰り返しは勘弁
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/20(日) 23:16:52.50 ID:QvGTzPI4o
待ってました! 前回を繰り返してはいけない(戒め)

>>1
もう一つのスレの存在忘れてない?
もう一ヶ月経過してるけど
4 :ちょこちょこ修正加えながら投稿します ◆4jPnOLgqH. :2012/05/20(日) 23:20:28.91 ID:ZTldtkPV0
狐姉妹が分かり辛いかも知れないので紹介文を載せておきます。
なるべくギャルゲーっぽい感じの書き方しておきますね。

姉狐 金色の毛並みの狐。きちんとした妖怪名は金狐。まだ妖狐として覚醒してないので、尻尾は三本。
   陽気な性格で、誰とでも仲良くなれる性質である。好物は餅で、逆に油揚げが嫌い。
   妹狐以上に妖術は苦手だが、所有している妖力は他の引けを取らない。
   昔男に助けられて以来一目惚れし、一途に思い続けて来た。その反動からか、男への好意表現は結構過激。
   能天気で猪突猛進系な上に、怪力持ち。愛すべき馬鹿っ子。

妹狐 銀色の毛並みの狐。妖怪名は銀狐。尻尾は二本で、耳は片方だけ垂れている。
   無口で無表情だが、時折思い付いたように甘えて来る天の邪鬼。
   姉よりも優秀肌であり、冷静で礼儀正しく、よく姉の抑止力になっている。
   姉のように特殊能力こそないが、男の為に学んだ家事のスキルは良妻レベル。加えて賢い。頭に「ずる」が付く方でも。
   姉とは双子の間柄だが、妹の方は父狐の毛色が遺伝して銀狐である。好物は油揚げや煎餅。
5 :ちょこちょこ修正加えながら投稿します ◆4jPnOLgqH. :2012/05/20(日) 23:23:33.13 ID:ZTldtkPV0
男「僕が小さい頃に助けた狐……?」

姉狐「も、もしかしてだーりん、覚えてない……?」

男(狐を助けた事……そういえばあった。トラックにはねられそうになってた二匹の狐を助けたのは覚えてる。
  金色と銀色の毛色の珍しい狐で……怪我がないか確かめる為に何日か家に泊めたんだっけ)

男「いや、覚えてるけど……なんでそれを君達が知ってるの?確か知ってるのは幼馴染くらいで――」

――だきっぎゅぅぅぅ

男「え、なな、なんで抱き付いて!?」

姉狐「やったぁーッ覚えててくれたー!さっすが、ぼくのだーりんだね♪」

妹狐「覚えていて、貰えなかったら……どうしようかと、思いました。それと姉さん、いい加減離れて下さい(ぐいぐい)」

姉狐「やだやだ〜!このままずっと抱き付いてるの〜!(ぎゅー)」

男「ちょ、ちょっと待ってくれ!だからあの助けた狐達と君達にどんな関係があるの!? 僕達初対面だよね!?」

妹狐「あ……そうですね。これだけ変わっていたら……わかりませんね」

姉狐「んもぅ、だーりんったら鈍感さん♪でもぼく達を助けてくれた事覚えていてくれたから、許してあげる〜♪」

男「え……ぼ、ぼく達?」

妹狐「わたし達、男さんに助けて貰った狐です……人間に変化出来るようになって、恩返しに、きました」

姉狐「んふぅ〜、よろしくね、だーりん♪」
6 : ◆4jPnOLgqH. :2012/05/20(日) 23:39:41.76 ID:ZTldtkPV0
妹狐「すみません……姉さんが無理を言ってしまって……。ご迷惑では、無かったでしょうか?」

男「い、いや、良いんだよ。その……そうでもしないと、この子が服を離してくれそうにないしさ。
  それに……君達が僕の助けた子達っていうのも、気になってたし」

姉狐「わぁ〜だぁーりんのお家、あの頃と全然変わってないね〜!懐かしいなぁ〜♪」

男(そこは隣の幼馴染の家なんだけど……言わない方が良いのかな?)

妹狐「姉さん……そこ、隣の家。男さんの家はこっち(ジトー)」

姉狐「や、やだなぁ冗談だよ冗談!ボクがだぁりんの家を間違える訳ないでしょ〜♪」

妹狐「……姉さん、男さんの家は左の方(ジー)」

男(あれ?今姉狐が行こうとした方向で当たってるんだけど、妹の方も間違えてるのか……?)

姉狐「え、嘘っ!? あ、今のは違うんだよ!? ただ右の方のお宅にだぁりんの嫁だって挨拶をしに――」

妹狐「やっぱり分かってないですね……。姉さんが、さっき行こうとした右の方の宅で合っていましたよ(ジトー)」

姉狐「ひどいっ!だぁりん聞いて!妹がボクを虐めるんだよ!だから傷付いたボクを撫で撫でして慰め――」

妹狐「面倒ですから……一回一回、男さんに抱き付こうとするのは、止めなさい……っ(ぐいぐい)」

姉狐「きゅぅぅん……」

男(なんか姉妹でも性格が正反対だな。でも思えば狐の時も同じような感じだった気がする。
  僕の膝に乗ろうとする金狐を銀狐の方が無表情のまま退かして……そうか、姉の方が弱いのか)

男「とりあえず上がってよ。温かい飲み物くらいは出せるからさ」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/20(日) 23:47:03.05 ID:fspAHykW0
お?
8 : ◆4jPnOLgqH. :2012/05/20(日) 23:50:51.44 ID:ZTldtkPV0
【家の中】

妹狐「でも、あまり驚かれないのですね……自分で言うのも何ですが、怪しいですよね……わたし達」

男「いや、実は知り合いに君達に似たような人がいてね……もう慣れたんだよ。それと姉狐……ちょっと離れてくれないかな?」

姉狐「えへへ〜久し振りに会えたんだから良いでしょ〜♪でも、ボク達以外で人化してる仲間がいるんだね(スリスリ)」

妹狐「きっと……犬神さんの事ではないでしょうか?あの人も、少し前に人化していた覚えが、あります(ぐいぃぃ)」

男(姉狐に抱き付かれて、その後ろからそれを引き離そうと無表情で踏ん張ってる妹狐……変な光景だな。
  そういえば神社の巫女さんって自分の事を犬神って言ってたっけ。何かこの町可笑しな事になってないか……?)

妹狐「あの方は、神の一種ですから……顕現、と言った方が正しいですね。わたし達妖怪は、ただの変化です」

姉狐「人化って結構疲れるんだけどね〜。でも、だぁりんの為に頑張ったんだよ〜♪」

妹狐「は、な、れ、な、さ、い……っ(ぐいぐい)」

姉狐「やぁらぁぁぁ〜〜〜!」

――ぎゅぅぅぅ

男「服が破ける服が破ける」

男(でも、そうか。あの時の狐二匹が……もう会えないと思ってたけど、まさか自分達から会いに来てくれるなんてなぁ)

男「うぅん……でも君達をここにおいとく訳にはいかないんだよね。当たり前だけど」

姉狐「えぇ!?なんでなんで!?よ、ようやくだぁりんと会えるようになったのにぃ〜!」

男「だってさ、狐の時は飼えてたけど……ほら、君達女の子になってる訳だし……僕も親のお金で生活してる訳だしね」

妹狐「そういえば……あの、ご両親は何所におられますか……?ご挨拶をと、思ったのですが」

男「――……ほ、北海道で……クマの検診をしてる最中だよ」
9 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/05/21(月) 00:06:43.32 ID:r3xnCtB00
――プルルルル、ガチャ

男父『お〜男くん、久し振りだね。どうかしたのかい?』

男「あぁ、父さんと話したいって子がいて……今時間良いかな?」

男父『丁度クマの診断を終えて来たところでね、僕は大丈夫だよ。しかし男くんが僕と話させたい子かぁ……。
もしかして、男くんの彼女さんだったりするのかな?』

男「えっと、なんていえば良いか……とりあえず代わるから。はい、妹狐」

妹狐「では……男さんの、お父様ですか?わたしは……妹狐と言う者で――」


男(普通こういう時って姉の方が電話に出るべきではないのか。確かに妹狐の方がしっかりしてるけど。
  電話の応対も完璧で……何喋ってるかは上手く聞こえないな。それにしても――)

姉狐「ねぇねぇだぁりん♪ぎゅぅってしていい?」(すりすり

男(何故姉狐の方はここまで僕にべったりなんだろうか。もし二人が本当にあの狐だったとしても、車から助けただけだよね)

――スパン!

姉狐「ひゃぃん!? あ、頭叩かれたぁ……すりっぱでぇ……」

妹狐「姉さん……くっ付き過ぎ、です。それと男さん、お父様が……代わって欲しいと……どうぞ」
10 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/05/21(月) 00:22:42.83 ID:r3xnCtB00
男「はい、もしもし」

男父『……話は聞いたよ。妹狐ちゃん達は物凄い苦労をして、男くんに会いに来たんだね……久し振りに涙を流してしまった。
   男くんがよければ、面倒を診てあげなさい。なに、振り込む御金は増やしておくから、心配しないでくれ』

男(なにこの展開怖い。父さん、洗脳とかされてないよな?)

男父『僕は……うん、来月には母さんと一度帰れる予定だから、また電話するよ。
   あー、今行く!ごめん、男くん、クマが暴れ出したみたいでね。ちょっとシメてくるよ。それじゃ、また』

――ブツッツーツー

妹狐「……と、言う訳で……これから、宜しくお願い……します(こくり)」

姉狐「えへへ〜、これでだぁーりんとずっと一緒にいられるね♪」

男(何だか知らない内に外堀を埋められてる。退路が断たれていってる。どうしてこうなった)

男「……ま、まぁ……もう夕飯時だし、とりあえず飯でも作ろうか。簡単な物で済ませるから、座って待っててくれ……」

妹狐「あ、わたしも……手伝いを――」

男「料理作りながら状況整理したいから、一人でやらせて下さい……」

――バタン


妹狐「あっ……男さんと、一緒に料理……したかった、です」(ボソボソ
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/05/21(月) 00:24:56.34 ID:Qsg/MLEio
嬉しいよ嬉しいよ
12 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/05/21(月) 00:42:16.91 ID:r3xnCtB00
今日はここまでで。作者を休ませてやってくれ、死ぬほど疲れている。
えっと、前に書いてた物に修正を加え投稿しました。ちょこちょこ文章が可笑しな所もあったので。
あと紹介文への追加でしょうか。目立つ点と言えばそれくらいですね。良くなっていたら幸いです。

あと、>>3さんのレスの件なんですが、殺し屋のやつは……行き詰ってしまいました。
大して面白い文も書けずダラダラと続けてしまい申し訳ないです。明日にでも依頼出して置きます。

では今日はこれで。おやすみなさい。
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/21(月) 00:48:12.02 ID:BOHldpxao
ついに来た!
ずっと待ってたよ
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/05/21(月) 00:56:13.27 ID:I8/KdynAo
おおお! 来たかッ! 乙!
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/05/21(月) 05:26:10.19 ID:m9kri+fU0
猫子の人か?
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/05/21(月) 08:23:46.21 ID:F6vxCZRJ0


今回はうまくいくといいね
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/21(月) 08:36:25.64 ID:TEi3mR51o
エタる作者はちょっと応援出来ない
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/21(月) 12:55:31.59 ID:K16ldFb+o


猫と犬の擬人書いてる途中に始めたヤツだっけ?頑張れ
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/21(月) 16:46:15.82 ID:fvERhInko
メンタル弱過ぎるのは直した方がいいぞ
多少は叩かれるだろうしそれで前と同じ事を繰り返すようならここで書くのは向いて無いからブログかコメント欲しいなら「小説家になろう」あたりで書け
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/21(月) 18:21:55.91 ID:IPJTMX7To
舞ってる
21 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/05/21(月) 23:42:53.98 ID:r3xnCtB00
では今日も始めさせて頂きます。
その前に、この話の前作のやつを説明混じりでリンク先も記しておきますね。

猫子「拾われて……やりました」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1322586028/

ある男と猫耳を生やした少女が公園で出会う純愛ものです。ケモノスキーの方は是非。
登場人物がちょこちょこ登場したりするので、見ていた方は「あぁ」と思う時があると思います。
見なくても前作登場者はあまり本編と関わらないので、大丈夫かと。

それでは宜しくお願いします
22 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/05/21(月) 23:44:06.40 ID:r3xnCtB00
【キッチン】

姉狐「んふふ〜……だぁ〜りんっ♪」

――ダキッ

男「うわっと!? あぶな……こら姉狐、大人しくしててくれって言っただろ」

姉狐「だって、だぁりんとやっと話せるようになったんだもん!こうして話したいし、ずっと抱き付いてだぁりんの匂い嗅いでたいよぉ。
   んふふ〜すりすり〜♪」

男(子狐の時も人一倍甘えたがりだったもんなぁ、姉の方は。野性なのに人見知りしないし、警戒心の欠片もないし。
  代わりに妹の方が最初の頃は引っ掻いてきたり大変だったっけ。懐かしいな……あの頃は、幼馴染とも普通に話せてたんだよね)


妹狐「男さん……やはり男さんだけに、家事をお任せするのは……あ……」

姉狐「あ、やばっ!」

――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

妹狐「姉さん……確かお手洗いに行った筈、ですよね?なぜ、男さんに抱き付いてるんです……?」

男(なんか妹狐の声のトーンがかなり下がってる気がする。しかも錯覚なのか、背後に怒り狂った銀狐の姿もうっすらと見える。
  普段怒らなそうな人がキレるとメチャクチャ怖いという理屈にも納得だ)

姉狐「ち、違うの妹!そ、そう!といれの場所とか分からなくて、それで――」

妹狐「遺言は十分ですか?十分ですね?十分でしょう?ならお仕置きです……」

――ガシッずるずる……

姉狐「いやぁぁぁぁぁぁぁぁだぁぁりぃぃぃぃぃん〜〜……」

――バタンッ

男「――……あ、ソウメン伸びてる。作り直そうかな……」
23 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/05/22(火) 00:05:03.61 ID:+n3b7PHb0
姉狐「ひっく……えぐえぐえぐぅ……」

男(嫌な予感がしてリビングから一時撤退して、帰って来たら惨劇が……。
  姉狐は部屋の隅っこで丸まり、むせび泣いていて、妹狐は一仕事終えたような表情。
  なんか額に『天誅』って札貼られてるし、めちゃくちゃ泣いてるし、何があった……)

妹狐「抜け駆けをした姉への制裁なので、気になさらず……あ、男さん、配膳……手伝います」

男「あ、あぁ悪いね。それじゃキッチンに箸が置いてあるから、取ってきてくれるかな?」

妹狐「分かりました。それと姉さん……そろそろ、泣き止んで下さい。鬱陶しいです」

姉狐「ひどぃっ!? だぁりーん!妹が虐めるのぉ〜!」

妹狐「次、抱き付こうとしたら……お尻叩き、百回追加……ですから」(ぼそぼそ

――ズーン

姉狐「ぼく大人しくしてます……えぐえぐぅ」

男(なんか仲良いのか悪いのか微妙な姉妹だよね。姉が妹に屈服してる時点で姉妹関係は逆転している訳だけど)
24 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/05/22(火) 00:11:30.11 ID:+n3b7PHb0
姉狐「えぐえぐ……きゅぅきゅぅ……」


男「――……あぁもうほら、御札取ってあげるから、こっち向いて!」

――ぺりぺり

姉狐「ふぇ?あ……えへへ〜、やっぱりだぁりんって優しいねっ!流石ぼくのだぁりんだよ♪」

――ダキッぎゅぅぅぅ

男「誰も抱き付いて良いとは言ってないよ……」

姉狐「んふ〜だぁりんの匂い、昔のまんまだぁ〜♪優しい石鹸の匂い〜♪(すりすり」

男(そういえばこの子達が家にいた頃も、姉狐は何時も僕に擦り寄って来てたっけ。
  あの頃は狐だったから全然気にならなかったけど、流石にかわいい女の子だと、問題あるよなぁ)

男「あ、あの姉狐?そろそろ妹狐が帰ってく――」

妹狐「姉さん、どうしても言い付けが守れない悪い子のようですね。姉さん、お仕置き……第二弾、いきます?」

姉狐「な、ななななな何もやってないよ、ぼくは!ご、ご飯美味しそうだね!早く食べよっか!」
25 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/05/22(火) 00:19:16.20 ID:+n3b7PHb0
姉狐「ちゅるちゅる……わぁ♪だぁりん、これ美味しいね!山にこんな食べ物なかったから、幸せ〜♪」

男(ソウメンだけでここまで喜ばれると逆に申し訳ないな。もうちょっと凝った物出せば良かったか……。
  でも狐がダメな物とかよく分からないんだよね。犬と同じで、ネギとか臭いの強い物かな)

妹狐「カツオの出汁もきちんとしていて……この短時間で、ここまで……凄いです」

男「あはは、大袈裟だよ。出汁も麺も市販の物だし、麺は茹でれば終わりで、出汁に至っては容器に注ぐだけだから」

妹狐「……人間の世界は、便利ですね。狐の時も……思いましたけど」

姉狐「ずるずる……んー♪こんなに美味しいご飯久し振りだなぁー♪生肉より全然美味しいよー。
   生肉って少し置いとくと臭いが凄くて食べられないし……」

男「生肉……お腹壊さないの?」

妹狐「人化しても……内蔵関係は、変化してませんから。余程の事でない限り、お腹は……壊しません。
   わたし達は、基本……雑食なので。山暮らしだと……食料も、少ないですし。……草って、美味しいですよ?」

男(本来の狐の生き方なんだろうけど女の子の姿になったこの子達が語ると不憫さが万倍増しだ。
  大皿に盛られたソウメンはもう消えかけてるし――……あれ?ソウメンがもうない?)

――ぐぅ〜

男「……へ?」

姉狐「ぜ、全部食べたのにぃ……お、お腹が減って……力が出ない……」

妹狐「まぁ、食料不足は……この大食漢な、姉のせいなんですけど……」
26 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/05/22(火) 00:24:18.97 ID:+n3b7PHb0
【キッチン】

妹狐「物凄く食べるんです、姉は。加えて、雑食系だから……片っ端から食べて、尚更性質が悪いです。
   燃費の悪さも相まって……お腹が減ってると、成人男性の五倍は軽く食べますね」

男「ソウメンがいきなり消えたのはそのせいか……。まぁ、それで季節外れのソウメン消費を手伝ってくれるなら有難いけど。
  妹狐の方は平気なの?食べてる量、少ないくらいだよね?」

妹狐「姉は変化が苦手で……得意なのは、派手に力を解放する物ばかりなんです。代わりに所有する霊力は多いのですが。
   わたしは逆で、こういう……細かい能力の使い方は、得意ですので。低燃費で済みます。元々、小食……ですから」

男「なるほど……?でも、だったらなんで姉狐は無理に人の格好をしてるのかな……?」

妹狐「――男さんって……鈍いのですね」(ぼそぼそ

男「ん?何か言った?」

妹狐「いえ、何でもありません……ソウメン、伸びてしまいますよ?」

男「おっと、いけない。火を消してっと……」

妹狐「姉さんもでしょうけど……わたしも……こうして、貴方と話せて……幸せ、ですよ」(ぼそぼそ
27 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/05/22(火) 00:30:00.40 ID:+n3b7PHb0
姉狐「ん〜お腹いっぱい食べれて幸せだよ〜♪ごちそうさまでした♪」

男(まさか茹で直したソウメン全部食うとは……凄いな。普通に感心してしまった。
  この食欲なら明日で残ったソウメンが殲滅出来るな……明日はちょっと趣向を凝らして料理しよう)

男「妹狐はもう良いの?まだ少し残ってるから、お腹空いてるなら茹でるけど?」

妹狐「いえ、わたしは元々小食ですから……大丈夫です。ほとんど霊力も、使っていませんし……。
   あっ……で、ですが……その……し、心配して下さる事は……嬉しい、です……」

男(この子は上がり症なのか、褒められると赤くなるな。狐でも赤面症があるのかどうか知らないけど)

姉狐「ねぇねぇだぁーりんっ!食後だし、また抱きついても良い!?」

――ガシリッ

妹狐「姉さんも懲りませんね……今度は、引き摺りますよ?」

姉狐「こんこん……」

男(妹狐の言葉の意味が気になるところだ。引き摺るって何を?ついでに何所を?)

男「そうだ、二人とも。お風呂溜めとくから、溜まったら入りなよ。今日は寒かったし、その格好じゃ寒いでしょ?
  パジャマとかは……まぁ適等に用意しておくから」

妹狐「え、いえその……男さんにそこまで、して頂くのも……」

――なでなで

男「別に気にしなくて良いよ。今じゃ風呂なんてボタン一つで沸くんだから。ちょっと待っててね」

――バタム

妹狐「……あ、あたま……男さん、撫でて……くれた……きゅぃきゅぃ……」

姉狐「あ〜!妹ばっかりずるいよ〜!だぁーりん、ボクもボクもー!」
28 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/05/22(火) 00:31:59.47 ID:+n3b7PHb0
男「ま、まさか風呂に一緒に入ろうってごねられるとは……。流石にそれは無理だよ……。
  あーそうだ。二人の寝巻用意しておかないと。母さんので良いのかな……流石に大き過ぎるような」

【風呂内】
――カポーン

姉狐「むぅ〜、だぁ〜りん誘ったのに、結局入ってくれなかったよぉ〜(ぶくぶく」

妹狐「……それよりも……わたし達が、男さんの前に……入って、良かったのでしょうか……。
   あと姉さん、湯船の中で……息を吹くのは、止めて下さい。御風呂の御湯、飲んでしまいますよ?」

姉狐「ふぉんふぁふぉろ(そんなこと)……げぼっ!?」

――ばしゃばしゃ

妹狐「まぁ先ずは、姉さんよりも……男さんの事ですね。まだ、受け入れて貰えて……ないようですし。
   この体になって、突然現れたのも、ありますし……当たり前だとは……思いますが」

姉狐「けほけほっ。えぅぅ……ぼ、ボクの心配ぃ……」
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/05/22(火) 00:32:39.91 ID:PpHXCWaAO
外見は我が家のお稲荷さまのクーちゃんみたいな…ではなくていわゆるロリ狐?
30 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/05/22(火) 00:44:17.49 ID:+n3b7PHb0
――わしゃわしゃ

姉狐「ねーねー妹。妹はさ、今のだぁりんの事、どう思う?」

妹狐「……どういう事、ですか?それと姉さん、しゃんぷーし辛いから、振り向かないで……」

姉狐「えっとね、だぁーりんと会えたの……もうずぅっと前でしょ?だぁりんも前よりずっと大きくなってて。
   それ見てさ、妹はどう思ったのかなぁって、お姉ちゃん思った訳ですよ。うんうん」

妹狐「……姉さんは、どうなんです?」

姉狐「ぼく?ぼくはねぇ……会うまでずっと不安だったんだ。だぁりんが昔と変わってて、ぼく達の事忘れちゃってたらって。
   でもね、だぁーりんは優しいままで、ぼく達の事も覚えててくれた。えへへ〜嬉しかったなぁ♪」

――わしゃしゃ

妹狐「わたしも、ですよ……姉さん。男さんが、変わらずにいてくれて……昔と同じように、接してくれてる。
   それがとても……嬉しいんです。人化出来るようになって……あの人と、話せるようになって……本当に嬉しい」

姉狐「……妹って、だぁりんの事になると口数多くなるよねぇ。ぼくと二人だと、無口のままなのにぃ〜」

妹狐「そ、そんなこと……ありません……!」

――ばっしゃー!

姉狐「ひゃぅん!? め、目に水が入ったぁー!」
31 :一応二匹ともロリ狐的な書き方してます ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/05/22(火) 00:53:41.75 ID:+n3b7PHb0
【脱衣所】

姉狐『じゃぁ今度はぼくが妹を洗ってあげるね!ほらほら〜ここに座って〜!』

妹狐『姉さんの、洗い方……ガサツで、嫌なので……自分で洗います』

姉狐『酷い!? 反抗期!? 遅れて来た反抗期なの!? お姉ちゃん泣いちゃうよ!?』

妹狐『……うっとおしい』

姉狐『がーんっ!?』


男(とりあえず寝巻見繕って来たけど……なんか声を掛けるタイミング見失っちゃったな。
  しかし、今まで半信半疑だったけど、本当にあの子達はあの時の金狐と銀狐だったんだなぁ。
  父さん達には了承を取った事だし……何時までか分からないけど、この子達と一緒に生活するんだよね)

男「はは、賑やかになりそうだなぁ」
32 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/05/22(火) 01:06:37.87 ID:+n3b7PHb0
【犬神神社】

「はぁ、飲み過ぎじゃぞ九尾の。酒に弱い癖に、何故そんなに飲むのじゃ」

九尾「ひっく、愛娘が二人共、山を出て行っちまったんだぞ!飲まずにやってられるかぁ〜ひっく。
   う〜む、しかし犬神の。ワシの可愛い愛娘を、坊主一人に任せて大丈夫か?」

犬子「まったくお主は心配性じゃのぅ。昔みたいに豪快に行かぬか。お主の親馬鹿振りを見ておると、鳥肌が立つぞ」

九尾「年取ると誰でも若い頃の大胆さは無くなっちまうのさ。
   それよりよぉ〜ワシは姉狐と妹狐が男の為に出て行っちまうのが悲しくてよぉ!」

犬子「……はぁ。昼間はバカップル夫婦のノロケ話に付き合い、夜中は親馬鹿狐の愚痴か。
   一人身なのを本気で後悔しそうじゃ……あぁ、操を立てて生娘のまま死ぬ神とか……」

九尾「まぁでもよぉ、今娘達をワシの近くに置いておく訳にはいかんしな」

――ワォーン

犬子「……九尾よ。あのオロチが復活したとは本当の事なのか?まさか間違いだったとは、言うまいな?」

九尾「ワシだって信じたくないが……マジもんよぉ。昨日、裏山の封印が壊されてるのが見付けられたんだ。
   痕跡を調べたが、ありゃ人間の仕業だな。道具で封印石を縛ってた荒縄を切ってやがった」

犬子「はぁ……あやつと猫の間を取り持つ為に神と大戦争した後だというのに、次はオロチか。
   問題山積みじゃのぅ……」
33 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/05/22(火) 01:10:25.69 ID:+n3b7PHb0
今日はここまでです。結構進んだかな?楽しんで頂けたら幸いです。
さくら色カル●ットとかの影響を受けまくっている作者です。あぁ〜、桜とサラが可愛い。
ちなみに姉妹狐の外見は詳しく決めていません。読者の方に想像して頂きたいので。

登場人物はこれからドンドン増えて行く予定なので、待って頂けると幸いです。
まだサブ含めても5人ですか、そうですか。人物出すのが苦手なんですよね。
では、今日はここまでで。おやすみなさい。
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/22(火) 01:13:49.49 ID:gTmeSXuSO
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/05/22(火) 01:14:24.65 ID:G7bkQFBLo
おつ
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/05/22(火) 01:14:47.10 ID:oGYYdw2do
乙!
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/22(火) 01:30:18.11 ID:nA4L6CGDO
ぼくとボクどちらかに統一してほしいなあと思いました
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(田舎おでん) [sage]:2012/05/22(火) 02:14:51.94 ID:9MLV8RYOo
おつおつ
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/05/22(火) 07:53:47.06 ID:quEZfbEbo
復活キテター
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/23(水) 13:02:56.28 ID:YWCtjEuIO
登場人物五人くらいでいいよ
41 : ◆4jPnOLgqH. [sage]:2012/05/24(木) 23:39:20.17 ID:K9zP4ScE0
それでは今日も始めさせて頂きます。それと、これからは「ぼく」で統一します。
御見苦しい誤字、すみませんでした。では今日も宜しくお願いします。
42 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/05/24(木) 23:42:10.97 ID:K9zP4ScE0
【リビング】

男「もう御風呂に入って三十分か……流石女の子、長風呂だなぁ。でも狐って風呂好きだっけ?
  大抵の動物って御風呂とか苦手だし……もしかして思考とかも人化してたりするのかな」

――ダダダダダッ

姉狐「だぁり〜ん、御風呂出たよ〜♪(ぎゅぅぅぅ)」

男「うわっと!? あ、姉狐、いきなり後ろから手を回されたら危な――……いっ!?
  あ、姉狐、もしかして今……は、裸!? 置いておいた服はどうしたの!?」

姉狐「んふふ〜、だって早くだぁりんの顔見たかったんだもんっ。それに服なんて無い方が、だぁりんと近付けるからね♪」

――むにゅむにゅ

男(どう考えても確信犯で体を押し付けてる訳じゃないんだよなぁ……でも小さくても弾力がある。
  背後から抱き付かれてるから視界に姉狐が映っていないだけ、まだマシとはいえ、このままはまずい)

男「姉狐、ちょっと離れて――」

妹狐「秘儀、洗面器投げ」

――スコーン!

姉狐「あびゃんっ!? い、いひゃい……も、もう何するのいもう――……ひぃっ!?」

妹狐「流石に、今回のは……見逃せませんね、姉さん?(ゴゴゴゴゴゴゴゴ)」
43 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/05/24(木) 23:43:22.55 ID:K9zP4ScE0
姉狐「えぐえぐえぐぅ……」

男(今度は額と後頭部に『猛反省』という札を張り付けられている。やはり札に書かれてる文字に特に意味はないのだろう)

妹狐「あ、男さん……この服、ありがとうございます。わたし達、衣類は……全く、持ってきていなくて……」

男「いやいや、良いんだよ。母さんのは、あんまり合わないみたいだしね。でも、本当に僕の服で良かったの?
  丈も袖もぶかぶかだし、何なら今からでも買ってこようか?」

妹狐「い、いえ……っ。これ以上男さんの手を……煩わす訳には、いきません。
   それに……えっと、この服だと……男さんの匂いがして、抱き締められてる感じが……きゅぅきゅぅ(ぼそぼそ)」

男「ん?どうかしたの?」

妹狐「き、気に、なさらないで……下さい」

男「まぁ妹狐がそう言うなら……。それで、相談したい事があったんだけど、二人は一緒の部屋で良い?
  今さ、僕の親いないから、親部屋で良いなら今直ぐ片付けて来るんだけど――」

姉狐「えー!ぼく、だぁりんと同じ部屋が――(ビリリッ!)――ひゃんっ!? あばばばばばば!?」

男「え!? どうかした姉狐!?」

妹狐「……その札は、他の人に剥がされない限り、貼られた本人が変な行動をすると……痺れます」

姉狐「あ、あひぃ……❤(びくびく)」
44 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/05/24(木) 23:49:14.62 ID:K9zP4ScE0
男「あの……本当に僕の部屋で良いの?確かに片付けるのに手間は掛かるけどさ」

妹狐「お、男さんが……宜しければ……ですが(もじもじ)」

姉狐「あのぅ……ぼく、これのせいで喋れないんだけど」

妹狐「姉さんが喋ると、ややこしくなるので……まぁ簡単に言うと、面倒なんです」

姉狐「酷い、酷いよぉ〜!だぁりん聞いた!? 妹がお姉ちゃんの事を面倒って言ったんだよ!? うわぁ〜ん、慰めて〜っ」

――ペシン

妹狐「男さんに、抱き付こうと……したので、『御灸責』……追加」

姉狐「あ、熱っ!? せ、背中が熱い!で、でも……気持ち良ぃ、かも……❤」

男「妹狐、そろそろ止めてあげないと姉狐が変な趣味に目覚めちゃいそうだよ……?」
45 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/05/25(金) 00:07:51.31 ID:KkfX2FOB0
【男自室】

姉狐「わぁ〜ここがだぁりんの部屋なんだね♪すんすん……えへへ〜だぁりんと同じ匂い〜♪」

妹狐「姉さん、あまり……その、男性の部屋の匂いを……嗅いでは、いけません」

男(今まで半一人暮らし状態だったのに、いきなり自室に可愛い女の子が二人追加されるとは……。
  昨日まで想像出来なかったなぁ。嬉しいと言えば嬉しいけど……これは色々まずいのではなかろうか)

男「じゃぁ僕は布団敷いて床で寝るから、二人はベッドで寝てね」

――ぎゅぅぅ

妹狐「そ、それはダメ……です。男さんは……この家の主、ですから……」

姉狐「ぼく達に気を使ったりしちゃダメだよ!だぁりんは何時も通り、ベッドで寝ててくれたら良いんだから♪」

男「でも、それだと君達が布団で寝る事に――」

姉狐「だってさ、ぼく達が狐の時もよく一緒にやってくれてたでしょ♪?」

男(この子達が狐の時によくしてたことって……まさか――)

姉狐「添い寝しよ、だぁーりん❤」妹狐「添い寝……しましょう、男さん」
46 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/05/25(金) 00:13:20.08 ID:KkfX2FOB0
姉狐「んふふ〜、だぁーりんとこんなに近くになるなんて、久し振りだね♪」

妹狐「姉さん、こんなによると……男さんがきついでしょう。男さんの為に……もっと端へ寄って下さい」

姉狐「落ちちゃうよ!? ぼくの後ろってもう縁なのに、これ以上下がったら頭から落ちちゃうよ!?」

男「あ、あはは……僕は別に大丈夫だから。君達こそ熱くない?」

姉狐「ぼくはだぁりんと一緒に眠れるなら、どんなに熱くても平気だよ♪それに、こんなに近くでだぁりんと過ごせるんだもんっ。
   熱いくらいどうって事ないよぉ〜。えへへ〜だぁ〜り〜ん❤」

妹狐「……(ぴとり)」

男(何も言わないけど、妹狐も右腕にピッタリくっ付いて来てるんだよね。熱くないのかな)

姉狐「ふぁぁ〜……んん〜だぁりんと一緒に寝てると、安心して眠くなっちゃうね……」

男「無理して起きてると体に悪いよ。ほら、落ちないようにこっちに寄って」

姉狐「えっとね……だぁーりん、その、寝る前にお願いしても……良い?」

男「何?何をして欲しいの?」

姉狐「……頭、撫でてて……欲しいの。御願い、だぁーりん」
47 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/05/25(金) 00:28:23.55 ID:KkfX2FOB0
姉狐「すぅ……すぅ……」

男「寝付き凄く良いね。頭撫でてたら直ぐに眠っちゃったし。やっぱり、慣れない場所で疲れてたのかな」

妹狐「こんなに人化し続けたのは、初めて……ですし、疲労も……溜まっていたのでしょう。
   ゆっくり休めば、明日までに妖力も、回復出来ますから……心配ありません」

男「妹狐の方は大丈夫なの?同じくらい長い間人化してるんでしょ?」

妹狐「わたしは……平気です、よ。能力の使い方は、姉さんより……長けているので。
   妖力の消費も、最小限で済みます。ただそれでも……消耗しているのは、確かですが」

男「えっと、それじゃぁ妹狐も早く休んだ方が良いんじゃ……?」

妹狐「……もう少しだけ、起きています……。その、姉さんが見ていると……ちょっと、甘え難くて……」

――ぴとり

男「あの、近くないかな……?」

妹狐「邪魔でしたら……仰って下さい。直ぐに退きます……でも、もし邪魔でなければ……このままで、いさせて下さい」

――ぎゅぅぅぅ

妹狐「あの、こんな事するの……男さん、だけですから……。
   その、淫らだと思わないで……頂けると……嬉しい、です」

男「え?い、いやその……わ、わかったよ」

妹狐「……きゅぅきゅぅ」

姉狐「けぴー……すやすや」
48 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/05/25(金) 00:34:15.73 ID:KkfX2FOB0
今日はこれくらいで、終わりにさせて頂きます。少し少ないですかね?
時間が無かったので、駆け脚でしたが……ようやく一日目が終了しました。
もしかしたら前作より長くなるかも知れないですね。狐は書いてて楽しくも有り、難しくも有ります。
疾走する事無く書き終えるのが目標で御座います。頑張りますので、これからも見捨てずに頂きたい。

前作と同じようにR‐18にするかは、正直微妙です。
もし需要があれば、また書こうかな?とか思ってますが。
ただ前回の時と同じような書き方になるので、純愛目的でしかないんですよね。
もっと興奮出来るようなエロイ文を書けるようになりたいです。四苦八苦で頑張ります。
それでは今日はおやすみなさい。
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/25(金) 00:44:36.80 ID:7zMiqBIyo
乙!

書きたいように書けばいいと思うよ
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/25(金) 00:59:55.14 ID:QNJLFB/e0
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/05/25(金) 01:02:24.11 ID:rhdDF/3Do
乙!
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/25(金) 06:01:25.70 ID:UZU+jaaQo
乙。需要はここに
前回みたいなの、好きよ
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/25(金) 13:48:07.32 ID:Fzs9jy4SO
乙乙
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/05/29(火) 06:12:16.60 ID:wmmpbw+1o
まだー
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/06/02(土) 23:54:08.21 ID:qyp2IL0po
これは…いや…そんなはずはない
56 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/06/03(日) 23:20:58.49 ID:MbnlyG/I0
おくれましたが、今夜も始めさせて頂きます。
それでは今日も宜しくお願いします。
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/06/03(日) 23:22:26.40 ID:+Uar//gIO
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
58 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/06/03(日) 23:26:16.47 ID:MbnlyG/I0
【犬神神社】

犬子「大蛇が目覚めたか……まさか吾がそれに気付かぬとは。やはり神力が堕ちておるのかのぅ。
   元々この時代は神を信仰する者が少なくなっておるし……信仰がなければ神は生きてもいられぬか」

オカマ「あらぁ犬子ちゃん〜掃除終わったぁ〜?」

犬子「もうちょっとじゃ〜!九時までには終わらせておくから、安心せい!」

オカマ「ん〜、わかったわ〜!それじゃカマ子はお店の準備してくるから、掃除は宜しくね〜!
    それと御握り作っておいたから、一息付いたら食べて置きなさいな〜!」

犬子「んむ、わかったのじゃー!」

犬子(ふぅ……まさか犬神である吾が境内の掃除をする事になるとはな。顕現したばかりの時は思わなんだ。
   オカマも店を出してから忙しくなって、家におる事が少なくなっておるのぅ。まぁ家で暇しておるよりはマシか。
   ……あの二人も喫茶店を経営し出してから、あまりこっちに来なくなったしのぅ……今度は吾が暇じゃ)

――ぽんぽん

犬子「あ〜箒を振っておると肩が凝るのぅ。久々に体を小さくしてみても、良いかも知れん。このままでは、肩が凝って叶わぬ……」

犬「ワンワン!」

犬子「ん?おぉシベ、良く来たのじゃ。掃除しておる最中暇じゃから、そこで座って吾の話を聞いておれ」

犬「くぅ〜ん?」

犬子「ふふ、吾は別に一人身でも全然寂しくないのじゃぞ……?ただ、あのばかっぷるが目の前でいちゃいちゃしておるのが、
   かなぁ〜り気に食わぬだけでな。吾だって誰かに甘えたいなぁ、とかあるのじゃがのぅ……はぁ、リア充爆発せよ」
59 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/06/03(日) 23:42:36.38 ID:MbnlyG/I0
姉狐「くかぁー……すかぴー」

――ばさっ。むくり

妹狐「ん、んー……ふぁ。……おはよう、姉さん」

妹狐(何時もなら、寝過ぎだって起こすけど……疲れていただろうし、寝させていて……あげましょう。
   それよりも……男さんは、何所でしょうか。寝顔……見たかったの、ですけど)

妹狐「味噌汁の……匂い?」


【男家リビング】

――トントントントン

男(そういえば狐って猫舌なのかな。まぁ動物だから熱いのは苦手だろうし、味噌汁は温めにしておこう。
  魚は焦げ目を付けてっと……お、ご飯炊けたかな。タイマーセットって便利だよね、早起きしなくて済むし)

男「よしっと。良い時間だし、そろそろ二人を起こそうかな」

――ガチャ

妹狐「あ、男さん……おはよう、御座います」

男「あーおはよう妹狐。今起こしに行こうって思ってたんだ。朝ご飯もう出来てるから、姉狐も呼んでくれるかな?」

妹狐「――はい……わかり、ました(しょぼん)」

妹狐(男さんに、誠心誠意、尽くしたいと思っていても……男さんは、一人でしてしまい、ます。
   いきなり押し掛けた、わたし達の為にご飯を作ってくれる、男さんの優しさは……素敵ですが……複雑、です。
   これでは、恩返しに来た意味が……全然ありません。なんとか……しなくては)
60 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/06/03(日) 23:52:20.98 ID:MbnlyG/I0
姉狐「ふぁぁ〜……あ〜だぁ〜りんだぁ❤えへへ〜おはよぅ、だぁーりんっ」(尻尾ふりふり

男「うん、おはよう姉狐。もうご飯出来てるから、冷めない内に食べちゃおうか」

姉狐「ふぇ……?わぁ〜!だぁ〜りんっ、エプロン姿も似合ってるよ〜♪(だきっ)」

男「あ、あはは……ありがと」

妹狐(洗濯は、今朝には……済ませてあり、掃除も……行き届いている。部屋は、整頓されていて……文句の付けどころがない。
   料理は……見た目も香りも、素晴らしい。このままでは……恩返しどころの、話では……なくなってしまいます)

男「あれ、どうしたの妹狐。もしかして食欲なかったりする?」

妹狐「い、いえ、そんな事は……頂きます」
61 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/06/04(月) 00:04:50.07 ID:O+LIHoAV0
姉狐「あむっ。ん〜これ美味しぃ〜♪卵って焼くとこんなに美味しくなるんだねっ」

男「あぁ、その卵を焼いたやつは目玉焼きって言うんだよ。醤油とか塩を掛けるのも良いかもね。
  あと食パンには、このバターを塗ってみると良いよ。ジャムは今切らしてるから、また今度」

姉狐「ばたー……えっと、この包丁みたいなので塗れば良いの?」

男「そうそう。ちなみにそれはバターナイフって言うんだよ」

妹狐「この鮭も、良い焼き具合……皮が、パリパリして、ます」

男「それ用に網を買ったからね。それと焼く時に結構コツがあるんだけど、もし良かったら後で教えてあげるよ」

妹狐「あ、ありがとう、ございます。……はむっ」

妹狐(こ、このままでは……いけない。姉さんは、能天気……ですし。どうにか、して……男さんの役に、立ちたい……)
62 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/06/04(月) 00:22:04.91 ID:O+LIHoAV0
姉狐「御馳走様でした!美味しかったぁ♪」

男「結構米も多く炊いたんだけど、まさか全部食べちゃうとは……予想以上だった」

妹狐「すみません、無遠慮で……(ぺこり)」

男「い、いや良いんだけどね。僕だけだと全然減らないし、逆に米が古くならなくて助かるよ」

妹狐「そう言って、いただけると……助かります。お返しに……父様に、山で採れた物を、送って貰いますので」

姉狐「ぼく達の住んでた山だと、山菜とか竹の子とか取れるからね!それに猪も!
   送って貰ったらぼく達がだぁりんの為に料理してあげるから、楽しみにしててね♪」

男(猪の肉は良いんだけど……調理せずに漫画肉な上に生肉な料理だったらどうしよう)

――そそ、ぴとり

妹狐「わたしは……料理を、母に習いましたので……ご心配なく。
   そ、それと……家事の時は、遠慮なく呼んで下さい……。家事は全て、母上に……叩き込まれましたから(ひそひそ)」

男「あ、うん。ありがとね」

男(今日は休みだから良いけど、明日は部活で集まりがあるんだよね。この子達どうしようか。
  留守番していて貰うにしても、家の中に一日中籠り切りなんて可哀想だし。……あの人に相談しようかな)
63 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/06/04(月) 00:22:39.57 ID:O+LIHoAV0
姉狐「ねぇだぁりん、すぽんじってこう掛ければ良いの?」

――きゅっきゅっ

男「そうそう、縁をなぞるみたいにやれば、ちゃんと裏側まで拭けるからね(なでなで)」

姉狐「え、えへへ……だぁりんに褒められると、嬉しいなぁ……❤」

――ガチャ

妹狐「男さん、洗濯物……干し終わり、ました。後は……何をすれば、宜しいでしょうか?」

男「え?もう干し終わったの!? それじゃぁ……うん、姉狐が終わったら、二人の部屋を作ろうか。
  少し埃があるだろうし、換気して要らない荷物を物置に映しておかないとね」

姉狐・妹狐「……えっ!?」
64 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/06/04(月) 00:55:21.62 ID:O+LIHoAV0
姉狐「えーっ!ずっとだぁーりんと一緒の部屋じゃないの!?」

――ぐいぐい

男「いや……それは論理的にまずいというか、流石に添い寝はダメじゃないかなぁ……。
  えっとね、確かに前は一緒に寝てたけど、それは君達が人化する前の話で。第一、僕なんかと一緒じゃ――」

――くいくい

妹狐「男さんは……なんか、じゃ……ない、です。それに……労力は、少ない方が……良い、と提案します。
   今は、寒い時期……ですし、尻尾にくるまれば……暖かい、ですよ?(ふりふり)」

男「え、えっと……」

姉狐「一緒に寝ようよー!だぁーりん!」

妹狐「わ、わたしは……一緒の方が、嬉しい……です」

男「――……か、買い物、行こうか。ちょっと用事もあるし……御昼もついでに……」
65 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/06/04(月) 01:11:46.02 ID:O+LIHoAV0
今日はこれでおしまいです。少し短めですが、時間が無かったので……済みません。
それと少し間をおいてしまう事はあるでしょうが、何も連絡を出さす失踪する事はありません。
それだけは……はい、御安心頂けると嬉しいです。
それでは、今日はこれまで。おやすみなさい。
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/06/04(月) 08:06:35.24 ID:rRM0b2VSO
そういって消えた者が何人いたことか

まあお前なら大丈夫だろうが
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/06/04(月) 09:55:20.70 ID:BIQ7RgoIO
乙乙乙

68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/06/05(火) 08:49:10.70 ID:KTgoDO3ro
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2012/06/07(木) 19:27:36.67 ID:ZdMNLF1l0
紳士装備で舞ってる
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/06/10(日) 09:30:57.79 ID:5Zm44+Fto
期待して舞ってる
  _ミ`ー‐、
  `⌒丶、'ー-、_       +             十
     ̄\―ヽ._ 二_‐-
       \   \   ̄ ‐-       ̄二二_ ―_,r'⌒ヽー、
        ̄\ ̄ \‐-     ╋__..ニ -―― ´ ̄ __... -―一┘
  +  ニニ ー--\   ⌒Y´ ̄ `丶     __,. -‐二´  ̄ ―     +
           ̄\    !   =,. -‐ 二_
          _   ヽ.._     ノ
           ̄   〉   ー- ノ三二   +
    十       ̄―/  ,'   /二  ̄ _
        ニー/⌒∨  /  二/ /⌒'l    ̄
      _   / l /二    /  ,イ  |二_
        / /| / .ノ 〈. ′ / | _|__     ╋
      ̄_/ _/_ヽ_,   .__,/  |  |_
     彡ニ ,ノ __(     )_   〈__ 三ミ      +
   +  `⌒   ̄∨ ̄∨―       ⌒´
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/06/10(日) 13:24:12.64 ID:WEjpcAGIO
  _ ―- ‐- 、
    (r/ -─二:.:.:ヽ  まだか・・・
    7''´ ̄ヽ-─<:.:.',                  __
.   〈t<  く=r‐、\:く       _ ...-::‐::¬::::: ̄:::::::::::::::::::::::::::::::
   ∠j ` / ,j={_/ヽヽr'       >:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
.    っ Y _/ ヽ了       /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
.    し イ --─¬       /::::::/:/|:::/::∧:::∧:::::::::::::::::::::::::::::::::::
      f: :_: : :_:_:_└ 、     |/f|/|/ .|/ |/ ∨ ヽ|\:::::::::::::::::::::::::
     /-ー/: : : : : : :\      {            ヘ:::::::::::::::::::::
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  /: : : : : : : j: ヘ、: : : : \|    /く<l´::<ニ二 ̄`>   ミ:::::::::/     ああ・・・
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72 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/06/11(月) 23:44:37.32 ID:7l9gpi/e0
すみません遅れてしまいました。少し書きだめをしておきました。
というか前作のキャラ超出てますね。今回分の見返して気付きました。それでは今日も宜しくお願いします。
73 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/06/11(月) 23:49:42.69 ID:7l9gpi/e0
男(流石にあの反応は反則だよなぁ……。しかも、前より断り難くなっちゃったし……どうしようか。
  同じ部屋で寝るのは無論却下したい。ただあの子達は狐の時と同じように接したいみたいだし……悩む)

男「ん、あれ?この服ってこんなに小さかったっけ?前着た時はそうでも無かったと思うんだけど」

――ぐいぐい

男(もしかして身長伸びたのかな。それだと普通に嬉しいんだけど……やっぱり袖も裾も短い。
  仕方ないか。昨日着たのもう一度着て、買い物ついでに新しい服を買おう。
  どの道、あの子達にも寝巻を買ってあげようって思ってたし。じゃぁ銀行で御金も降ろさなきゃいけないな)

――コンコン

姉狐「ねぇねぇだぁりん、まだ着替えしてるの?」

妹狐「あの、急かす気は、ないのですが……そろそろ十時ですよ。この広告の……安売り、間に合わなくなって……しまいます」

男「あ、はいはい!直ぐ行くから待っててね!」
74 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/06/11(月) 23:54:11.10 ID:7l9gpi/e0
男(しかし目立つなぁ……女の子二人に手を繋がれてる状況もあれだけど、周りの視線が痛い。
  しかも悪い事に二人は凄く目立つ巫女服姿。家出てからで後の祭りだけど、普通の服に着替えて貰えば良かった……。
  というか尻尾と耳を隠して貰ってる時に何で気付かないんだ僕は)

――ぎゅぅぅ

姉狐「えへへ〜だぁりんとでーと、嬉しいなぁ〜♪」

男「あ、姉狐、腕に抱き付くのは……ちょっとまずいというか。視線の鋭さが更に倍増しされたというか……」

妹狐「姉さん……あまり男さんに、迷惑掛けては……ダメですよ?」

姉狐「え〜だってだぁりんと初めてのでーとなんだよ!? この感動は今だけなんだよ!? 妹は冷め過ぎだよ〜!」

妹狐「別に……でーとじゃ、ありませんし……ただの、買い物……ですから」

――ぴこぴこ

男(えっと、狐も犬と同じで嬉しい時に耳が震えたりするのかな。妹狐の被った帽子が、小さく震えてるんだけど)

男「妹狐、顔赤いけど大丈夫?もしかして風邪引いたとか?手もちょっと汗かいてるし――」

妹狐「な、何でも、ありません……っ。お、御気になさらず……」
75 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/06/11(月) 23:57:02.29 ID:7l9gpi/e0
姉狐「わぁ〜、やっぱり町は凄いね!山に無かった物がいっぱいあるよ〜!」

男「あはは、かなり小さい商店街なんだけどね。スーパーも近くにないし、ここで買い物するのが一番楽かな。
  前まではコンビニもあったんだけど、無くなっちゃったなぁ。この町だと、あんまり利用する人いないから」

妹狐「わたしは……近代的な場所よりも、こちらの方が……好きです、よ?」

男「それ聞いたら、商店街のおじさん達が飛んで喜びそうだ」

男(さてと、先ず夕飯の買い出しの前に、あの人の所に行ってちょっと話をしてこようかな。
  この子達とちょっと離れて置きたいんだけど……あぁ、マスターの所に少しいて貰おうかな)

男「ねぇ二人共、僕少しだけ行って来たい所があるんだ。少し待っていて欲しいんだけど、良いかな?」

姉狐「え?だぁりん何所か行くの?ぼくも一緒に行くー!」

妹狐「えっと、失礼ですが……何所に、行かれるのですか?」

男「……い、犬神神社に、ちょっと……ね」
76 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/06/11(月) 23:59:08.24 ID:7l9gpi/e0
【犬神神社】

男「いつも思うけど、ここの坂って良い運動になるよね。何でわざわざ山の頂上に建てたか分かんないけど」

男(109……110段っと。まぁ運動不足の身としては手身近な場所に鍛えられる階段とかあると便利だよね。
  パンフレットには「犬耳巫女までの地獄坂」とか紹介されてたけど)

男「ふぅ……よし、犬子さんは何所にいるかな?」


――ザァ、ザァ(箒を掃く音

「はぁ、やはり慣れない仕事は疲れるのぅ。いっその事、神力で汚れを全て吹き飛ばすか……?
 いや待て。信仰が少ない今の状態で無闇に神力を使うのは良くない。ならば全て燃やすか……」

犬「ワンワン!」

「なぁにぃ?境内で何かを燃やすのは罰当たりじゃとぉ?貴様ぁ、ただの犬ころの分際で――」

男「えっと……犬子さん、境内で火を起こすのはどうかと思うんですが……」

犬子「――む?おぉ、男ではないか。久しいのぅ。最近あまり顔を見せなかったではないか。
   酒を飲もうにも話し相手すらおらぬし、愚痴を言う相手はシベしかおらぬし……本気で犬化して過ごそうと思うたぞ」
77 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/06/12(火) 00:08:49.42 ID:Ks5jCcMr0
犬子「ふむ、話を聞く限り、あの狐姉妹はきちんとやっておるようじゃの。感心感心」

男「ちょ、ちょっと待って下さい。僕は人化した子としか言ってない筈ですよね?何で狐って知ってるんです?」

犬子「ん?あぁそういえば教えておらぬままじゃったか。いやソチなら吾の元に来ると思っていてのぅ。
   来たら教えようと思っておって忘れておったわ。言ってしまえば、二週間も吾に会いに来ぬ、お主が悪い」

男「ちょっとバイトが忙しくて……いやそれよりも、教える事って何です?」

犬子「んむ。あの狐姉妹がソチの所に来た訳はのぅ――吾がソナタの所に送ったらどうじゃと、
   あやつ等の父親に話したからなのじゃ。思った通り面倒見がよくて助かったわい。
   これであやつ等が『男殿は鬼畜下賤の極みですー』とか言い出した日には九尾の奴に顔向け出来ぬわ」

男「あのですね……せめて事前情報を……」

犬子「いや決まったのが二日前じゃしのぅ。だからその間に吾に会いに来ぬソナタが悪いのじゃ。
   でもまぁ男のお主からしてみれば役得じゃろ。何せ同時に二人の女子から言い寄られるのじゃからな」

男「――……その問題は後で問い質す事にして、犬子さんあの子達を知ってるんですよね。
  それなら、聞きたい事があるんですけど……良いですかね?」

犬子「ふむ、聞きたい事か。遠慮はいらぬぞ、申してみよ」(神様ドヤ

男「あの子達って本当に、あの僕が助けた金狐と銀狐なんですか?」
78 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/06/12(火) 00:13:32.54 ID:Ks5jCcMr0
犬子「くく……あはは!ソチはあやつ等の事を信じておらぬようじゃな!
   それでも私情を分からぬあやつ等を家に泊めるとは、吾が思った以上に御人好しじゃのぅ!」

男「だって、追い返すのも可哀想ですし……その、悪い子達じゃ無さそうですから」

犬子「まぁそう思うのは、普段から吾を見ていたお陰かも知れぬのぅ。普通、尻尾や耳を見たらパニックになるじゃろうて」

男(確かに犬子さんのお陰で耐性が出来てたのは確かだけど。でも犬子さん見た後だと、狐達が普通に見えるなぁ。
  犬子さんって自分の事『犬神』って言ってるし、やっぱり同じ人化でも色々違うんだろうか)

犬子「む?なんじゃ、ぼんきゅっぼんの吾に見惚れておるのか若造。じゃが吾には心に決めた者がおってじゃのぅ――」

男「いえ、それは無いです」

犬子「本気で噛みついやるぞ小僧……!」
79 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/06/12(火) 00:16:27.23 ID:Ks5jCcMr0
姉狐「えっと……だぁりんの言ってた所ってここなのかな?御店の前に猫がいっぱいいるんだけど……」

猫A&B&C&D「にゃぁにゃにゃー♪(いらっしゃいませー♪)」

姉狐「わぁ〜可愛いねぇ〜❤よしよし〜♪」

妹狐「看板……cat喫茶……ここの筈、です。えと……男さんからの、紹介で、来ました……男さんからの、紹介で――」

「あれ……御客、さん?」

姉狐「ん?わぁ、綺麗な人ー!」

妹狐「エプロンに……御店の名前……もしかして、従業員さん、ですか?」

猫子「そう、だけど……どうか、した?」
80 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/06/12(火) 00:24:53.92 ID:Ks5jCcMr0
今日はここまでです。正直書き貯めを吐きだしただけでしたね。
今シェルノサージュとかいうゲームをプレイしてます。あぁいうほのぼの劇場が書きたいですね。
そして僕の家にシベリアンハスキーが姉妹で来ました。銀毛と黒毛の色違いですね。
可愛くて可愛くて……SSにしたい程です。しかしもう犬子が出てしまっている。
犬は却下なのが泣けるぜ……。猫子って未だに人気あるのかも疑問です。

と言う訳で今日はここまで。おやすみなさい。
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/06/12(火) 00:26:51.30 ID:TMSVPMcwo
乙〜
書いたらいいよ、犬
ただ犬子以外でお願いします
あと猫子懐かしかった
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/06/12(火) 00:30:37.61 ID:B97XyDKao

どうでも良いけど、犬子が自分で生娘言ってるけど前のスレで色々とされていたよね
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/06/12(火) 20:17:55.68 ID:npswUv0ko
>>64
論理的、にはまずくないだろう、と。
倫理的、にはまずいだろう、と。

まぁ、正体が獣なんだから倫理も何もなさそうだけどなー
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/06/12(火) 23:14:26.53 ID:7mFX3qYDO
猫子可愛いです
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/06/14(木) 00:18:33.14 ID:HoBkU7ODO
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/06/22(金) 11:55:16.24 ID:eBEJkpcIO
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    (r/ -─二:.:.:ヽ  まだか・・・
    7''´ ̄ヽ-─<:.:.',                  __
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87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/16(月) 01:54:41.43 ID:ny3gXk+SO
バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン
バン       バンバンバン゙ン バンバン
バン(∩`・ω・)  バンバンバンバン゙ン
 _/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
    \/___/ ̄
88 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/07/19(木) 22:23:55.59 ID:JdR1z1jQ0
遅くなって申し訳ないです。今日は少しばかり多くレス出来ると思いますので、宜しくお願いします。

いや本当にネプテューヌVが出るので復習の為に1からプレイしてて遅れたとかじゃないんデスヨ?
アトリエも新しいの出たから全プレイしたとかじゃないんですよ?本気で済みませんでした!(土下座物
で、では今日も宜しくお願いします。
89 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/07/19(木) 22:29:26.04 ID:JdR1z1jQ0
【CATCAFE】
猫子「えっと……バイトくんの、お友達?」

姉狐「えへへ〜もうお友達じゃなくて、彼氏とかの大人なかんけ――

妹狐「あ、姉さん、頭に虫が……」

――バシッ、ガツンッ

姉狐「あびゃん!?」

猫子「えっと……机に頭、ぶつけたけど……大丈夫?」

妹狐「気になさらないで、下さい。姉のこれは……そう、一種の病気なので。ある事無い言い出す病です」

姉狐「酷いよね酷いよね!? なんでこんなに冷たい妹になっちゃったの!? 前まではお姉ちゃん大好きって言ってくれたのにぃ!
   一緒にお風呂入ろうとか怖くて眠れないとかピーマン苦手とかいっぱい頼ってくれたのにぃ〜……えぐえぐぅ」

妹狐「い、今そんな事を言う必要はないでしょう……っ?」


「おいおい……やっと昼時超えたのに、また客さんか。材料買ってきて良かったな」


猫子「あ、マスター……お帰りなさい」
90 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/07/19(木) 22:48:34.10 ID:JdR1z1jQ0
店主「おう、ただいま猫子。んでこの二人はお客さん……か?なんか一人が滝みたいに涙流してるんだが」

姉狐「えぐえぐぅ……」

猫子「バイトくんの、お友達……みたい。犬子ちゃんの所に行くから、面倒見て……欲しい、だって」

店主「男が犬子の所か……何か嫌な予感がするが。まぁそれは後々犬子を問い質すとして……君達は名前、なんて言うんだ?」

妹狐「あ……わたしが、妹狐で……こっちのが姉狐と言います。名前の通り、姉妹です」

店主「――男が犬子に聞く事があるって事は、この子達は……まさか猫子と同じ感じなのか。狐って言うし。
   ちとその帽子脱いでみてくれるか?」

妹狐「い、いえ……それは――」

姉狐「これで良いの?ただ耳があるだけだけど」

妹狐(お、男さんに、他人には見せるな……と言われていたのに……)

猫子「あ……獣耳。懐かしい……触っても、良い?」

姉狐「お姉さん優しそうだし良いよ〜♪ でもちょっと敏感な所だから、乱暴にしないでね?」

店主「あー……本当に懐かしいなぁ。猫子がこれ付けてた頃には、自分が喫茶店開いてるなんて夢にも思わなかったし……」

妹狐(お、男さんになんと言えば……む、むしろ自害で責任を……それではもう男さんに会えなく……あぁ、わたしはどうすれば……)
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2012/07/19(木) 22:51:33.11 ID:387hoO2uo
猫子って猫耳なくなってたっけ?
92 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/07/19(木) 23:02:40.92 ID:JdR1z1jQ0
店主「ほい、ホットケーキ二人前お待ちどうさん。男が来るまでまだ掛かるだろうし、外は寒いだろ。ゆっくりしていきな」

妹狐「え、でも……わたし達お金は……」

店主「良いさ、男の給料から引いておくしな。言っても料金はバイト割りしてあるし、あんま高くないから安心しとけ」

姉狐「わぁ〜♪ おじさん、この白い冷たいのって何!?」

店主「アイスって言うんだ。まぁそこまで喜ばれると作った甲斐もあるな」

妹狐(でも、良いのでしょうか。男さんの、働いて稼いだお金。申し訳ないです……)

――ぽんぽん

猫子「遠慮した方が、駄目だと、思う。人の好意は……貰った物勝ち」

店長「それはこっちの台詞だけどな。まぁ猫子の言う通り、遠慮されると作った意味がないし、さっさと食べてくれ。
   それと猫子、そろそろ小猫子が小学校から帰って来る頃だろ。俺が迎えに行こうか?」

猫子「あ……もう、そんな時間?……頼んでも、良い?」

店長「了解。んじゃちと出て来るから、留守番頼んだ」

猫子「ん、行ってらっしゃい……あなた」

――パク

妹狐「あ……甘くておいしい……です」
93 :今では髪型で耳が出来ている感じですね ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/07/19(木) 23:37:24.89 ID:JdR1z1jQ0
【犬神神社】

男「それで一番気になったんですけど……あの子達はどうして僕の所に?」

犬子「お主はあやつと同じで素晴らしく鈍感じゃのぅ。どう考えてもソチと会いたかったからじゃろうが。
   一々言わせるでない、恥ずかしい」

男「ほ、本当にそれだけなんですか?まだ何か隠してたり、忘れてたり」

犬子「ぬっはっは。そんな馬鹿同然な事、犬神の吾がする訳――……あ」

――ダラダラダラ

男(気のせいかな。犬子さんの額から汗が物凄く大量に流れて行ってるんだけど)

犬「ワォン」

犬子「お、おぉ扇子か!シベは気が利くのぅ!わっはっは……おぉ、寒っ。
   だいたい、真冬に扇子扇ぐ馬鹿が何所におるのじゃ!」

男(犬と乗りツッコミしてる……)

犬子「ま、まぁ良い。伝えなければいけない事というのは――……あやつらを大蛇から守って欲しいのじゃ」
94 :今では髪型で耳が出来ている感じですね ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/07/19(木) 23:38:06.50 ID:JdR1z1jQ0
男「姉狐と、妹狐の事ですか?でもあの二人を守るって――」

犬子「ん〜む、まぁ意味が分からぬのは百も承知じゃ。じゃから――おいシベ、例の物を持って来るのじゃ」

――ガラガラガラ

犬「クゥン」

男「……え?なんです、この紙芝居みたいなのは」

犬子「ソチの為に寝不足も惜しまず製作したのじゃよ。自信作と言っても違いは無いのぅ。
   題名は『ヤマタノオロチ全て理解しちゃおう!』じゃ。読み手は美人巫女こと、犬子がお送りするぞ」

男「ヤマタノオロチって……あの日本武尊の?」

犬子「今の時代じゃと草薙の剣が出て来る作品って言った方が分かり易かろう」

男(あぁ、ゲームとかでいっぱい出てるもんね、草薙……)
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/19(木) 23:44:39.00 ID:iBX/VjyIO
シンゴーシンゴー
96 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/07/20(金) 00:10:53.98 ID:LZE2J03+0
犬子「八岐大蛇……まぁ外見は8つの頭に8つの尾を持つ大蛇じゃよ。ここら辺は有名じゃな。
   目は鬼灯のように赤く、背中には苔や木が生え、腹は血で爛れ、8つの谷、8つの峰にまたがるほど巨大な怪物。
   ある家族の8人娘を、一つ一つの頭で順番に食い千切ったという伝説を持つ化け物じゃ」

男(何で女の子が食べられてるシーンがエロ画チックに書かれてるんだろう……)

犬子「それでまぁ……一般的に八岐大蛇等は架空の生き物と言われておるが、実在した化け物じゃ。
   吾の親が須佐之男命と共に封印し……この何千年と眠り続けておった――はい次」

男(犬が紙芝居を捲っている……)

犬子「しかし封印を受けた石は日本――この町にあったのじゃ。さて、何所だと思う?」

男「え……えっと、近くに山もありますし、そこですかね?」

犬子「半分正解じゃ。正解は山の中身……神殿のような場所に安置されておった。
   その大石の封印がのぅ――解かれたのじゃ。誰かの手によって、の。これが何を意味するか分かるか?」

男「――……八岐大蛇の、復活?」
97 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/07/20(金) 00:14:21.12 ID:LZE2J03+0
犬子「うむ、大当たりじゃ、良くわかったのぅ。正解者には『一ハグ券』を贈呈しよう」

男「一ハグ券?」

犬子「券一枚につき吾にハグ出来るぞ!嬉しかろう!」

男「いえ、別に嬉しくも何も無いんですけど……出来れば話の続きを……」

犬「ワン。ワンワン(男には嬉しい特典だな。だが無意味だ)」

犬子「普通ならば吾にハグ出来る事に喜ぶ所じゃろう!? やはり若さか!? あの狐の小娘達の若さがいけないのか!?
   これでも外見だけならば誰にも負けんと自負しておるのにぃ〜!」

男「話の続きを……へぶし!?」

――バシンッ!

犬子「もう自分で勝手に読むが良かろう!吾は掃除で忙しいのじゃ!次の授業までにきちんとまとめてくるように!」

男「へ、へぁい……(だからって教本を投げつける理由はあったのだろうか)」
98 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/07/20(金) 00:27:57.49 ID:LZE2J03+0
犬子「ふんっ!ふんっ!」

――ズコズコ

男(憤怒したまま大股で帰って行く犬子さん怖ぇ……まぁ良いや。資料読み進めよう)

男「えっと、八岐大蛇は草薙の剣を持ってしても命辛々封印出来た妖怪であり、その妖力は絶大。
  人の魂、人魂を狩る事を最高の悦楽としており、妖怪としては最悪の部類に入る。
  もしも復活したとすれば、それこそ妖怪大戦争並みの戦闘が勃発する事請け合い」

犬「キュゥン」

男「人を騙す能力も所持しており、その力で人の望みを叶える事も。だがそれは願った人の命を代償にする物であり、
  言わば犬神の祈り叶えと正反対の力である。そしてその力は人を通して拡散し、時には町一つを飲み込む事もあるっと」

男(その犬神の祈り叶えって能力自体知らないんだけど……)

男「でも、その八岐大蛇ってもう復活してるんだよね。もしかして妖怪大戦争勃発確定……?」
99 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/07/20(金) 00:32:47.37 ID:LZE2J03+0
【CATCAFE】

――カランカラン

男「あのぉ……店長ー。こちらに姉狐と妹狐っていう子達が来ていません――」

「あ……お兄ちゃんだぁ……」

姉狐「わぁー!だぁーりんだぁー!」

――ダキッぎゅぅぅぅぅぅぅ

男「あ、姉狐に、小猫子ちゃん!? どうしてお店の方に!?」

猫子「帰って来た、ばっかり……それに、今は御客さんがいない……だから、こっちで遊ばせてる」

妹狐「まさか6歳の子供と同じ行動をするとは……思考も行動も、子供レベルですね……。いい加減、離れなさい」

姉狐「わぁーん!何でぼくは駄目で小猫子ちゃんは良いのぉー!?」

小猫子「それは……きっと、小猫の方が……お兄ちゃんに、近いから……ブイ」

姉狐「なんでぇぇぇぇ――!? ぼくの方がメインヒロインの筈なのにぃぃ――!? 題名で喋ってるのにぃ――!!」
100 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/07/20(金) 00:56:49.58 ID:LZE2J03+0
今日はここまでで御座います。文章の書き方とか変わってないかなと不安に思いつつの投稿です。
ちなみに猫子は前作のヒロイン。店長=前作の男と考えて頂ければ。
小猫子は察している方もいるかと思いますが次回でまた正体が出るので。

今回は満遍なくキャラが出れるように調整しながら書いております。
生娘か微妙なラインの犬子の事は……まぁ、この場合って生娘になるんでしょうかね?
正直、処女の子=生娘だと思っていた自分には微妙なラインです。
色を知らない子を生娘と言うんでしょうかね?

それとアンケートなのですが、今まで出ていない動物で皆様が見たい動物なんかいらっしゃいますかね?
今回で出るかは分かりませんが、少し新キャラを考えていますので参考にと……。
出来ればで構いませんのでお願いします。
ではおやすみなさい。
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/20(金) 06:25:59.98 ID:YwKR1p3Mo
乙。二ヶ月以内に更新してくれれば亀更新でも全然構わない

見たい動物は、狼か虎
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/20(金) 07:54:53.50 ID:LfVACH/SO
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2012/07/20(金) 12:52:11.54 ID:1byQrdPRo
乙〜
動物か……ここは奇をてらってアルパカとかどうだろうか?

後、天叢雲の剣こと草薙の剣って八股の大蛇からゲットしたんじゃなかったけ?
まあ、この世界ではってことでいいか
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/27(金) 21:07:07.64 ID:eHGSNw5Q0
前作見てきた
超期待して待ってる
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/07/28(土) 02:58:19.86 ID:Tq6QiwMf0
乙。猫子おめでとう!

天叢雲剣ときたらスサノオ
スサノオときたらオオクニヌシ
オオクニヌシときたら白兎。兎娘なんてどうだろう

あとは建国神話繋がりでヤタガラスからの烏娘とか
106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/28(土) 03:40:05.97 ID:EBjbQ4kIO
>>103
八岐大蛇を斬った神→須佐之男命
八岐大蛇を斬った剣→天羽々斬
八岐大蛇から出た剣→天叢雲剣(草薙剣)
だった筈。
107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/29(日) 17:56:04.53 ID:QO6ArlvSO
メタいwwwwww
108 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/08/09(木) 23:14:07.35 ID:DQAo2yeA0
少し間が開いてしまいましたが、これから始めたいと思います。
ちなみにもし次に出すなら狼、竜、烏等です。本格的に設定を考えていてエロ満載になりました。
どうすんだこれ……。というか狐の終わる目処すら立ってないよぉ……。
では始めたいと思います。宜しくお願いします。
109 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/08/09(木) 23:19:47.72 ID:DQAo2yeA0
姉狐「ひぅ……ふぁふぁふぉふらふぁらふぇらをぉ……(またお札貼られたよぉ)……しくしく……」

妹狐「ずっと男さんに、抱き付いているから……です。御淑やかを、心掛けましょう」

男(今度は『舌回らず』って書かれた御札を額に張られて隅っこで体育座りをさせられている。
  この光景だけ見たらどっちが姉か見当が付かないな……)

小猫子「お兄ちゃん……どうして、姉狐ちゃんは泣いてるの……?」

男「きっと妹狐の逆鱗に触れたからだろうね。いや、狐だから逆尾なのかな。
  あ、それと猫子さん、すみませんでした。勝手にこの子達を店に入れちゃって――」

猫子「小猫も、遊び相手出来て……喜んでるし、別に平気。バイトくんは……わんこに、会ってたんだっけ?」

男「あはは、色々聞きたい事もありまして。最近全然神社に行かなかったんで怒られちゃいましたけど」

猫子「気にしなくて、平気。わんこは何時も、暇してる……から、話し相手が欲しいだけ。
   今度、わたしが……行くから。バイトくんに、絡まないよう……言っておく」
110 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/08/09(木) 23:23:53.39 ID:DQAo2yeA0
男「いえ、別に僕は構わないんですけどね。今度僕も何かお土産に暇潰しの道具を持って行こうかなぁと――」

――くいくい

小猫子「お兄ちゃん、また、お勉強……おしえて?」

男「えっと……でも小猫子ちゃん、僕ってあんまり教えるの上手くないと思うんだけど……」

小猫子「そんな事、ない。前、教えて貰った時……分かり易かった。学校で……褒められたし」

猫子「もし、バイトくんが、暇なら……わたしからも、お願い。わたしだと、分かり難いみたいだから」

――くいくい

小猫子「お兄ちゃん……」

男「――……妹狐、晩御飯少しだけ遅くなっても平気?」

妹狐「わたしは、男さんの為なら、幾らでも我慢します。姉さんもそう……ですよね?」

姉狐「へぅ……ふぁふ、はへふぇふぁいんふぁへぇほ(あの……ぼく、喋れないんだけど)」

妹狐「姉さんも全然平気と言ってます」

姉狐「ふぁんへ……ふぇふぃんふぃふぉふぃんふぁ……ふぃいふぁへぇふぁふぇふぇふふぉ……?
   (なんで……メインヒロインが……虐げられてるのぉ……?)」
111 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/08/09(木) 23:30:25.42 ID:DQAo2yeA0
男「そうそう、分子が分母よりも大きかったら、下の分母で上の分子を引くんだ。
  そしたら余りを分子に持ってきて、1を前に出すっと。これで約分は完了だね」

小猫子「……この時の、1っていうのは……?」

男「4/4ってことだよ。簡単にいえば、分母に何か掛けた数が分子に来たら、約分出来るんだよ。
  8/4は、8を4で割ると2。分子が12になれば、今度は3になるんだ」

小猫子「……ん、分かった……かも」

姉狐「ねぇねぇ妹、分子とか分母って何のことかな?もしかして食べ物?」

妹狐「狐のわたし達には一生必要にならないので、覚えないでも大丈夫です。
   さぁ姉さん、邪魔になってはいけませんから、こちらの方で遊んでいましょう」

姉狐「え?ちょっと妹!? なんでぼくの背中をぐいぐい押すの!?」

小猫子「……お兄ちゃん、今度……こっちの問題、教えて」

――ぴとり

男「あ、あの小猫子ちゃん。あんまりくっつかれると教え難いと思うんだけど……?」

小猫子「……わたしは、こっちの方が……集中、出来る。……続き、お願い……します」

男「小猫子ちゃんがそう言うなら……えっと、それじゃぁこっちの問題なんだけど――」
112 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/08/09(木) 23:36:42.48 ID:DQAo2yeA0
――カランカラン

小猫子「お兄ちゃん、もう帰っちゃうの……?」

男「ご飯の支度もあるから、ごめんね。それと猫子さん、二人を世話してくれて、ありがとうございました」

猫子「別に平気。小猫も喜んでるし……むしろ助かった。ほら、小猫も……御礼、言って」

――なでなで

小猫子「わぷ……あ、ありがと……お兄ちゃん」

男「うん、役に立てて良かったよ。それじゃ行こうか、姉狐、妹狐」

姉狐「うんっ!それじゃね、小猫ちゃん〜!またねぇ〜♪」

妹狐「……それでは」

男「じゃぁね、小猫子ちゃん」

――なでなで

小猫子「……にゃぁ、また……ね」
113 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/08/09(木) 23:58:08.93 ID:DQAo2yeA0
小猫子「ぱぱ、お兄ちゃん達、帰った」

店主「おぉそうか。何か作って持たせてやろうと思ったんだが、ちと遅かったな。
   お〜い猫子ー。そろそろ客が入り始めるからケーキの在庫の確認頼んだ。
   小猫子、今日はちょっとだけ店の方手伝ってくれるか?」

小猫子「……ん、分かった。いつもみたいに、御客さんにご飯出せば……良いの?」

店主「そうそう、期待してるぞ。終わったらお駄賃あげるからな」

――なでなで

小猫子「別に……お小遣いは、貰ってるから……良いのに」

猫子「あなた、ケーキは在庫十分あるから、平気。あら……小猫子、パパに撫でて貰ったの?」

小猫子「ん、お手伝いの、お駄賃……」

店主「子供なんだからもっと貪欲でいても良いと思うんだけどな……何か欲しい物とかないのか?」

小猫子「……撫でて貰った方が、良い。別に欲しい物も……ないから」

猫子「……もしかしたら、あなたに似たのかも、ね。全然物を欲しがらない、ところ」

店主(間違いなく喋り方とか性格も猫子譲りだと思うんだけどな。本人は気付かないもんだな)
114 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/08/10(金) 00:02:28.49 ID:e6vYK8oU0
【男の自宅】

姉狐「えへへ〜、お帰りだぁーりんっ。お風呂にする?ご飯にする?それとも、ぼ、く――へぶぅっ!?」

――スパーンッ

妹狐「姉さん……馬鹿な事、言っていないで。……早く、男さんの手伝いをしますよ」

姉狐「す、すりっぱで頭をぉぉぉ……がくぅ」

男「えっと、倒れちゃってるけど大丈夫なのかな?」

妹狐「人化し続けたお陰で、結構精神を消費していたのでしょう。それに空腹もあると、思います。
   ご飯を頂ければ、直ぐに復活すると思いますよ。……そ、それと男さん。
   もし、宜しければ……料理を手伝わせて、頂きたいのですが……その、絶対に邪魔にはなりませんから……お、お願いします」

男「うん、お願いしようかな。それと……姉狐をソファにでも寝かせておこうか」

姉狐「ふ、ふひゅぅ〜〜……」

――きゅぅ〜くるくるくる(腹の虫)
115 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/08/10(金) 00:06:40.17 ID:e6vYK8oU0
妹狐「えっと、男さん。今日は何を作るんですか?」

男「あー、ハヤシライスなんだけど、姉狐と妹狐は玉葱とか駄目だからそれを抜かなきゃね。
  その代わりにキノコでも入れようかなぁ、と。味は少しだけ変わるけど、気になるほどじゃないよ」

妹狐「……は、はやし?かれーでは、ないのですか?」

男「カレーとはまた違って、デミグラスソースと具を煮込んだ物って思ってくれれば良いかな」

妹狐(で、でみぐらす、そーすとは……なんでしょうか。名前からして、面妖ではありますが。
  い、いけません……このままでは、手伝い(笑)になってしまいます……。お、お役に立たなくては)

姉狐「うへへ……だぁりんの膝枕だぁ〜」

妹狐(お腹が空き過ぎて、幻覚症状……。我が姉ながら、あぁはなるまい、という見本ですね……)

男「――それで人参を切って……あれ?妹狐、どうかした?もしかして疲れてたりする?
  そうだったら無理しないで良いよ?僕一人で作っちゃうし――」

妹狐「……はっ……!い、いえ何でもないですっ。て、手伝います。何をすれば、良いでしょうか」

男「う、うん、このトマトを細かく切ってくれるかな。それとご飯はもう炊いてるから、炊き終わったらパセリライスも作って貰おうかな」

妹狐(で、でも……こうして男さんと一緒に料理出来るの……嬉しい、ですね。母様に教わって……良かった)
116 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/08/10(金) 00:28:25.80 ID:e6vYK8oU0
妹狐(なんでしょう……この面妖な物は。刃が真ん中に固定されていて、刃の中心が抜けています。
   どう使うのでしょうか……全く見当がつきません)

妹狐「あ、男さん……これは……どう、使うのですか?」

男「ん?あぁ、これはピラーって言ってね。押し当てて野菜の皮とかを剥く物なんだ」

妹狐「これで皮を……こうやるのですか?」

――がりがり

男「い、いやジャガイモをゴリゴリする訳じゃなくてね?えっと……ちょっとごめんね」

――ぴとり

妹狐「きゃぅ……っ!? お、おおおおお男さん……そ、その、何故後ろから……!」

妹狐(お、男さんに抱き締められてる……。あぁ、まだ帰って来てから、御風呂にも……入って無いのにっ。
   で、でも男さんの腕……とても安心します……。姉さんには悪いですけど……このままずっと――)

男「これは穴が開いてる部分で剥く物なんだよ。ほら、簡単に皮が剥けるでしょ?」

妹狐「……きゅ、きゅぅきゅぅ……」

男「妹狐?……妹狐!? し、失神してる!?」
117 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/08/10(金) 00:39:37.54 ID:e6vYK8oU0
今日はこれでおしまいです。出し切りました……あ〜ギャグ挟めないなぁ(落胆)。
主人公が真面目な僕っ子ですし、中々強引な展開にも持って行き難い。我ながら難しい主人公で初めてしまった……。
もっとハッチャけたキャラを出すべきかな……。しかしそれだと初登場時の犬子の二の舞になりそうで。

バカッ子と物静かミステリアスはいますし……お姉さんキャラがいないなぁ。
あと出ていませんがヒロインがいます。こちらは普通の人間なのですが、まぁ出てからのお楽しみということで。

と言う訳で物凄い雑談を。やっとtiny dungeon完結しましたね。全部やった身としては灌漑深いです。
やっぱりヴェルちゃん可愛いよヴェルちゃん。一作目の時からずっと惚れ込んで、いやぁメインヒロインっすなぁ。
えれくと!はエロの勉強にと買ったんですが、中々エロ以外でも楽しめました。
この前作のさくら色カルテットは物凄い好きだったので、買って損はなかった……。ちなみに〜子の発祥はこのゲームです。
dolphin diversは、何時ものアクセルだなぁと感動しながらプレイし終わり、今は桜ノープライをプレイ中です。
ん?ダ・カーポ2と出ている声優被ってね?とか感じていましたが、やはり同系列だったんですね。枯れない桜もか。

では雑談が長過ぎましたがこのくらいで。さぁ寝るか……おやすみなさい。
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/08/10(金) 03:05:22.24 ID:V4RBUZgZo
乙!
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/08/10(金) 17:41:29.67 ID:MMWHNLwq0
乙〜
エロはあってもいいけど完結させてからがいいな〜
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/16(木) 00:37:41.22 ID:gGDcuxzbo
乙。エロは必要
でも完結する事も重要
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2012/08/16(木) 09:46:52.86 ID:BiRw93cF0
乙。
ひとまず完結させてエロは前回みたいに後日談がいいと思う。
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/08/16(木) 15:13:41.12 ID:gJhe0Nfh0
あげんなよ・・・
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(四国) [sage]:2012/08/27(月) 09:28:16.91 ID:BEvvEWrAO
まだ(´・ω・`)
124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/27(月) 12:53:12.24 ID:2yVDfVmWo
まだまだ先は長い……
125 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/05(水) 22:54:07.27 ID:RfqScEnM0
本当に遅れてしまい申し訳ない。今日の分始めさせて頂きます。
126 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/05(水) 22:58:00.99 ID:RfqScEnM0
「……はぁ、何でわたしが、アイツなんかの家に来なきゃいけないんだ。母さんが言われなければ、絶対こないのに」

『またまたそんな事言って〜、その肉じゃがも男くんの為に作ってあげてたではないですか。
 素直になれないのは女の子として欠点ですよ。ほらほら、さっさと呼び鈴鳴らしちゃいましょっ』

「――わ、渡したら直ぐ帰る。無駄な話なんて一切しない」

――ピンポーン

『まったく、幼さんの素直になれない病も重症ですね〜。早く男くんとくっ付いてくれると、楽で有り難いのですが』

幼馴染「一々五月蠅いぞ。何だ、人のところにいきなり来て恋を応援するとか言い出して。
    大体、わたしはアイツの事は好きでも何でもない。そしてお前には早くわたしの体から出て貰いたい。分かっているのか蛇子」

蛇子『分かっておりますよ。だからこうして、大胆に行動せず幼さんの自主性に任せているのではありませんか』

幼「……ふんっ。あんな約束破るような奴と話す事なんて……ない」
127 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/05(水) 23:06:44.65 ID:RfqScEnM0
――ピンポーン

男「あれ……こんな時間に御客さんかな」

姉狐「あ、これ呼び鈴って言うんだよね!だぁりんはお料理してるし、ぼくが行って来ようか?」

男「うん、妹狐も気絶したままだし、お願いしようか――」

男(いや待て僕。今姉狐に応対を任せたら酷い事が起こる気がする。しかも家にこんな子達を囲ってると思われたら……)

姉狐「だぁりん、どうかしたの?もしかして、妹と同じで具合悪いの?」

男「いや、平気平気!姉狐、鍋見ておいてくれる!? 泡が出始めたら、ここのスイッチを押して火を止めてね!
  御客さんは僕が見て来るから!それじゃ、行ってきます!」


姉狐「ん〜?だぁりん、あんなに慌ててどうしたんだろ?」

妹狐「は、はふぅ……」
128 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/05(水) 23:25:23.54 ID:RfqScEnM0
妹狐「男さんの御客様が来られているのに、とんだ粗相を……改めまして、妹狐と申します」

姉狐「ぼくはだぁりんの恋び――へぶぅ!?」

――スパンッ

妹狐「ややこしくなるので、姉さんは黙っていましょう」

姉狐「ひ〜ん……姉なのにぃ。メインヒロインなのにぃ……スリッパで叩かれるなんてぇ」

男「えっとぉ……そうだっ。実はこの子達の親が海外に出張で――」

幼(何この子達男くんの彼女いやそれにしては幼過ぎるだけど男くんにそういう趣味が出来ないなんて断言出来ないし若さは武器っていうし
  でもわたしそんなに老けてないよねちょっとこの子達より少しほんの少し年が上なだけで
  しかも何気に双子なの何その属性の隙の無さ一人が元気で一人が無口な上に大和撫子って酷過ぎるでしょ
  何よその隙のない布陣理不尽男の事を好きな子にちょっとは気を使いなさいよ男がケモナーにでもなったらどうするの!?)

幼「で、誰なんだこの子達は?事と次第によっては只ではおかんぞ」

男「僕今きちんと説明したよね……?」

蛇子『心の声は焦りまくってるのに言葉に出すと途端にツンとは……この心境を少しでも彼に見せてあげたいものです』
129 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/05(水) 23:39:19.75 ID:RfqScEnM0
幼「……それじゃぁ、この子達の両親が海外に出張してて、男がそれを預かってると。
  で、この子達耳とかはコスプレ好きだから常時付けている……と」

姉狐「ねぇねぇ妹、こすぷれってなぁに?」(ひそひそ

妹狐「姉さんは、知らない方が良いと……思われます」(ひそひそ

男「そうそう。だから親御さんが引き取りに来るまで、ここにいて貰う事に――」

姉狐「え?ぼくはパパが迎えに来ても、ここにいるけど。だぁってぇ〜」

男・妹狐(あ、言ってはいけない地雷を踏む予感)

姉狐「ぼくはだぁりんと結婚する為に来たんだもん♪ずっとここにいて、だぁりんと幸せに暮らすんだぁ♪」

――ぴしり

幼(ど、どどどどどどういう事どういう事どういう事なの男くんは預かった子とか言ってるのにこのチビッ子は結婚って
  まさか男くんはわたしの知らない内にこんな小さな子までを垂らし込むプレイボーイになったの
  毎晩お楽しみ最中なの朴念仁鈍感だった男くんがそんなスケベな奴になってるなんて想像すらしてなかった!)

男「お、おぉぉぉぉ……幼が握り締めた家の机にヒビがっ!?」
130 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/05(水) 23:52:34.31 ID:RfqScEnM0
幼「まさか男が……約束を守らなかったばかりか……色すら分からぬ幼子にまで手を出しているとは……理解し難しッ」

男「お、幼?なんか背後から紫色のオーラが……出てますよ?」

――ぴぴぴぴぴぴぴ

妹狐「……安心して下さい。どうやら……妖気の類では、ないようです。ですが……戦闘力、依然増加中」

姉狐「い、妹、その眼鏡に数字が出てるやつ、何所から出したの?」

幼(まさかそんな男くんは幼女趣味なんかじゃないよねなのに何でこんな子達を家に連れ込んでるの!?)

幼「男……この子達は後どれくらいで家に帰るのだ?」

男(……どのくらいいるの?)

姉狐(だぁりんが望んでくれるなら、何時までも……♪)

妹狐(わたしも、男さんと……まだまだ、一緒にしたい事が……いっぱいあります) 見えない机の下で男の手を握る

男「……どのくらいかな」

幼(何時まで同棲するのか決まっていないって結婚前提って事なの何時の間に両親公認の関係になったの
  もしかして婚約指輪の交換まで済ませてたりいやそれはまだみたいだけど油断出来ない油断出来ない
  このまま放っておいたら男くんはもっと道を違えてしまうかも知れないならば――)

幼「わ、わたしもここに住む!こんな不純異性交遊が一触即発で起こりそうな場所に男女だけで一緒にいさせるものか!」


蛇子『――ふふ、面白くなってきましたね。……くしゅっ。うぅ、見られてはいけないとはいえ、お外は寒いですね……はふぅ』
131 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/06(木) 00:05:29.12 ID:lUcSNJel0
幼母『え、幼が男ちゃんの家に泊る……ははぁ、遂にあの子やったわねぇ』

男「へ?やったってどういう意味です?」

幼母『うふふ、結婚式は何時かしら〜。もし式場に困ったらおばちゃんに直ぐに言ってね?用意するから〜。
   それと生活費とかは幼に持たせちゃうから、幼の事、宜しく頼むわね〜。アナタ〜久し振りに二人切――』

――ぶつっ。ツーツー

男「何故だ……何故自分の娘が他人の男の家に泊る事を黙認出来る!? っというか結婚式って何ですか!?」

妹狐「早々に、切られましたね。その……幼さんは、本当にここへ泊るのでしょうか?」

男「仕方ないよ……幼はあぁ言い出すと聞かないし。今日一日くらいなら……あれ?姉狐は?」


幼「だから、その男をダーリンと呼ぶのは止めた方が良いと言っているんだ!男が勘違いでもしたらどうする!?」

姉狐「だーりんじゃなくてだぁりんだもん!それに勘違いじゃなくて、ぼくとだぁりんはずっと一緒だから問題ないよ!」

幼(あぁ……何時の間にそんな親密な関係に!? しかしこの子達の間違いはわたしが正さないと……)ふらっ
132 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/06(木) 00:11:05.22 ID:lUcSNJel0
幼・姉狐「―――…………ふんっ」

――カチャカチャ

男「何で二人はこんなに険悪な感じになってるんだろうね……?」

妹狐「電話が、終わった時には……もうこんな感じ、でしたし。ですが……大体、理由は分かります。
   あ……男さん、はやしらいす……とても、美味しい……ですよ」

男「あはは……ありがと。僕は味が分からないんだけど……」

幼(うぅこの子達の問題もそうだが、男くんの料理が美味いしい。わたしが持って来た肉じゃがよりも全然美味しくて……ぐふっ)

男・姉・妹狐「吐血!?」

幼(あぅ……自信喪失し過ぎて血が口から)フキフキ

男「あの幼、本当に大丈夫?吐血はかなり不味いと思うんだけど。それこそ病院沙汰くらい」

幼「お、男に心配される言われは――うっ!残り血が……げふっ!」

男「幼、本当に病院に行った方が――お、おぉぅ……ハヤシライスが赤色に……」
133 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/06(木) 00:12:53.55 ID:lUcSNJel0
今日はこのくらいで。書き置きしか出せてないので申し訳ないです。
新しいキャラが文字通り蛇足にならないか心配にもなっていますが、まぁいなければいけないキャラ二人なので……なにとぞ。
次回はもっと早めに投稿出来ると思いますので、頑張ります。
それでは今日はここまで。おやすみなさい。
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/09/06(木) 00:30:25.41 ID:2kPRy34Qo
乙!
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/09/06(木) 04:35:03.65 ID:0FV416jz0
ツン幼馴染と蛇子?登場とな!
乙である
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2012/09/06(木) 17:09:06.87 ID:dMu8DCgBo
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/06(木) 18:36:57.02 ID:cV+x+ZTZP
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/09/07(金) 16:36:16.29 ID:c6l1rUTBo
乙乙
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/08(土) 07:20:16.25 ID:HQ1kDjk6o
140 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/11(火) 22:55:11.97 ID:Vqq4xB5p0
今回少し早く投稿出来ました。長話も何ですので、手早く始めさせて頂きます。
それと少し聞きたい事があるのですが、ラストに聞くかも知れないので、宜しくお願いします。
それでは今夜も宜しくお願いします。貴方の傍に這い寄るケモナー(ry
141 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/11(火) 22:56:27.75 ID:Vqq4xB5p0
男「幼、そこにある洗剤取ってくれる?」

幼「……男、あまり洗剤を使い過ぎるのは駄目だ。先ずハヤシライスとかの汚れを、新聞紙で拭いてからすると、簡単に落ちるぞ。
  これなら洗剤もあまり使わずに済むし、尚且つ節約出来る。何も考えずに使う等愚の骨頂――はっ」

幼(違うの違うのわたしが言いたかったのはそうじゃなくて新婚さんみたいとかこうして一緒に洗い物するのが夢だったとか
  子供は何人欲しいとかいっぱい子供いるなら今の内から節約して貯金を貯めて行こうとか堅実な感じで生きて行きたいとか
  そういう事を言いたかっただけなのに何でこんな口を滑らせたら生意気な事言うの
  こんなんじゃ男くんに嫌われちゃう素直にならなきゃいけないのに
  そうだ和気藹々と話せる話題を振ろうそうすればこんな嫌なわたしを払拭出来るかも知れない
  良いか幼「夕食のハヤシライス美味しかった」から始めようそうしよう)

幼「お、男……その、そのだな!今日のハヤ――」

――ささ、ぴとり

妹狐「男さん、洗った食器は……こちらで宜しいですか?」

男「その通りだけど……あの妹狐?そんなにぴったり張り付かなくても良いんじゃないかな……」

妹狐「いいえ、わたしはいずれ、男さんの……その、家事を全て任せて頂きたいですから……ご教授は、出来る限り傍で、みたいのです」(チラ

幼(っ!? ま、まさかこの子、わたしの邪魔したの!? 正妻を気取ってるし姉の子とはレベルが違う!)

――バキッ

男(あぁ……今度は菜箸が真っ二つに。家の物がドンドン壊れて行く……)
142 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/11(火) 23:03:35.75 ID:Vqq4xB5p0
男「あの、妹狐……なんで僕と台所の間に入るの?」

妹狐「いえ、この方が効率が良いので……それと、わたしの気分も……」

男「最後になんて言ったか、上手く聞こえなかったんだけど……」


幼(くっ……妹ちゃんが男くんとの間を死守し続けていてしかもあんなにベッタリと
  わたしがやりたかった事を次々とやって羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい……っ!)

――ミシミシ

姉狐「ん?なんかみしみしって――へっ?お、幼、そんなに壁掴んだら壊れちゃうよ!」

幼「へ、壁が……な、なんとぉ!?」

姉狐「さっきの幼の顔、てれびのどらまでやってた、不倫してる夫の姿を目撃した妻にそっくりだったよ。
   なんかこの部屋にあるの――っ!? い、妹ずるいよぉ!だぁりんとそんなにくっ付いて!ぼくもぉ!」

幼「あっ……ふんっ。風呂でも、溜めて来るか……」しゅん
143 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/11(火) 23:26:18.21 ID:Vqq4xB5p0
幼「(た、確かに男くんはわたしとの大切な約束を破ったけど、こんな爛れた生活環境に身を置くなんて駄目に決まってるわよ
  そう人間として駄目なのわたしが男くんを取られて嫉妬してる訳じゃないんだから
  それにこんな生活し続けてたら近所から苦情がきて男くんが世間の目にロリコンとして晒されちゃう
  違うの男くんは大きい胸の方が好きに決まってる絶対っ確実にそうに決まってるよ)」ボソボソ

蛇子『幼さん、考えてる事が口に出てますよ』

幼「ひゃぅ!? な、ななななんだ蛇子か!驚かすな……」

蛇子『ほんと、心の中の乙女口調は、現実では何所に行ってしまうのでしょうね。現実でも男くんと呼んでみたらどうです。
   男くんと呼んであげれば、昔を思い出して好感度が上がってくれたり――』

幼「だからわたしは、男と仲良くなる為にここに泊っている訳ではない!勘違いするな!」

――バタン(風呂の扉を閉める

蛇子『全く……出来ればわたしの力を使わないで、さっさと男くんとくっ付いてくれると楽なんですがね……』
144 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/11(火) 23:30:41.46 ID:Vqq4xB5p0
男「ふぅ……洗い物終了っと。あれ、幼がいない……姉狐、幼見たりしてない?」

姉狐「え?あっちの方に行ったけど、お風呂場だっけ?」

男「風呂場に?なんでだろ……心配だし、ちょっと見て来ようかな。二人共御苦労さま。もう家事もないし、ゆっくりしてて」


姉狐「うん、妹と一緒に居間で休んでるね〜。ほら妹、お姉ちゃんと一緒に『科捜研の女』観ようね〜。
   今日は犯人役に渡哲也が出て来て、最後に『妻、マグロ二夜連続』っていう回の再放送するんだって〜。
   っで、妻がマグロってどういう意味なんだろうね」

妹狐「あ……男さん……」

妹狐(何故か胸騒ぎがします……何故でしょう、あの幼馴染という人に男さんが近付くと特に……)

妹狐「何も無ければ……一番良いのですが」

姉狐「ふんふふ〜ん♪あっ、古畑任三郎やってる!こっちも観たいなぁ」
145 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/11(火) 23:34:16.02 ID:Vqq4xB5p0
【脱衣所】

幼「ふぅ……自発的に風呂掃除を始めると、関係無い場所まで磨いてしまうな。長々と掃除してしまった。
  ――……む?洗濯物か。一気に選択したくなるのも分かるが、それでは逆に貯まってしまう一方で……っ!?
  これは、男の……Tシャツに、ぱ、ぱぱぱぱぱぱぱぱパンツ……っ!」

――バッバッ

幼(そ、そういえばお風呂掃除に行くって誰にも伝え無かったよねここまで誰かが来るとは考え辛いし
  でももし男くんの下着を嗅いでたなんて男くんにばれたらわたし生きていけない
  ちょ、ちょっと待って嗅げるのはここだけかも知れない幼、嗅ぐは一時の恥嗅がぬは一生の恥よ!)

幼「い、いざっ!」

――くんくん

幼(んっ……な、なんだか少し生臭いというか……で、でも、嫌な臭いじゃない。男くんの臭いだと思うと、なんだか――)

――ガチャリ

男「幼、お風呂に入りたいなら僕が洗っておくけ……ど……」

幼「……へ?お、おおおおおおお男ぉ!?」


蛇子『あらら、疑似修羅場。面白くなりそうですね』
146 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/11(火) 23:36:08.03 ID:Vqq4xB5p0
幼(よ、よりにもよって一番見られたくない男くんに醜態を見られたもう生きていけない死ぬしかない
  でも死んだら男くんに二度と会えないしでも合わせる顔がないしどうすれば良いのわたしは
  消えてなくなるしかないのというかこんな所に寄せ餌紛いでパンツ置いておく男くんが悪いんじゃないの
  嗅いで下さいと言わんばかりじゃない嗅ぐわよこんな所に無造作に置いてあったら!)

幼「あ、あぅあぅ……」

男「えっと、幼……それって、僕の下着だよね?なんで幼が持ってるの……?」

幼(もういっそ言ってしまいたい嗅いでました臭い堪能してましたって言いたい
  でも言ったら社会的どころか個人的に終わってしまうどうしようどうしようどうしよう
  ん……?この男くんの下着の下に置いてあるのって、タオル……な、なら――)

幼「あ、あれ?タオルだと思って使っていたのだが、男のタオルダッタノカ」

幼(うん分かってるよわたし最後カタカナになってたねわたし本当に昔から嘘が下手なんだから
  でもそんな嘘を付けない正直な自分が嫌いじゃないというかこの沈黙が物凄く胃に来る
  消えてなくなってしまいたい……っ)

男「そっか、柄で分かり難いもんねっ。ほら、こっちが新品のタオルだから、こっちで拭いちゃってっ!
  それとこれは僕が洗濯しておくから、幼はあの子達と一緒に居間でテレビでも観ててよ!」

幼(男くん、必死で場の雰囲気を掻き消そうとしてくれてる……優し過ぎて心臓に釘を打ち込まれてる気分……)

幼「分かった……居間にいる……」ドヨーン……とぼとぼ
147 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/11(火) 23:42:51.78 ID:Vqq4xB5p0
――ガチャン

幼「ふ、ふふふ……男にバレた……不埒者だと思われた……」

蛇子『今の時代、不埒者なんて使う人が一体どれ程いるのやら。それにしても、幼さんの隙がないというか凝り無いというか』

幼「…………な、ナンノハナシデスカ?」

蛇子『外国の方も驚くほどカタコトになっていますよ。大体、蛇子に言い訳は利かないと、何時も言っているではありませんか。
   ほら、そのポケットの膨らみ、何とかしないとバレてしまいますよ』

幼「そんなに目立つか……?下着は綺麗に畳んで入れておいたのだが……はっ!まさか貴様、鎌を掛けたな!」

蛇子『あの短い間で男くんの視線を掻い潜り下着を一枚自分のポケットに忍ばせるとは……将来の夢は下着泥棒ですか?』

幼「ち、違うの違うの!そんなんじゃなくて、ただあの臭いが忘れられなくて!後で返すもん洗って返すもん!」

蛇子『どうどう、素が出ていますよ素が。まったく、その器用さで男くんに自分から仕掛ければ良い物を……。
   何時まで昔の約束を破られたとか嘆いて男くんに怒っているのですか。子供でもそこまで根に持ちませんよ』

幼「……ふ、ふんっ。お前には関係ないだろう!」

――ズンズン

蛇子『ここまで面倒臭い性格の人間を、蛇子は未だかつて見た事がありませんでした……今日の日記のネタはこれで決定ですね』
148 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/11(火) 23:47:01.77 ID:Vqq4xB5p0
姉狐「い、妹ぉ……なんか幼の体から紫色のオーラが漂ってるんだけどっ」

妹狐「帰って来たら、この有様……ですか。理由は分かりませんが、大分濃い、後悔の念ですね。
   毒々しいというか……どす黒いというか。ここまで深い後悔、どうすれば出来るのか……とても不思議です」

姉狐「座り方が、見事にてれびでやってる、ですのーとのえるとそっくりだね!」

妹狐「……姉さん、少しの間テレビに齧り付いていて下さい。わたしも頭が痛いので……」

姉狐「齧り付く……?えっと……こう?」

――はむはむ

妹狐「画面を傷付けては、いけませんよ。テレビは高級品ですから」


幼(はぁ男くんに淫乱な子と思われたらわたし生きていけない物凄い堅物な口調と物腰を通してたのに
  どうしたら汚名を返上出来るんだろそれより戻って来た男くんと何て話をすれば良いの
  男くんと普通に話せてる自分が微塵も思い浮かばないもう駄目胃炎で死ぬかも……)
149 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/12(水) 00:05:25.14 ID:AXzRHQvE0
【脱衣所】

男「なんで幼は僕の下着なんて持ってたんだろ……まぁ、いっか。何か風呂も幼が洗っておいてくれたみたいだし、
  早く湯を張って皆に入って貰おう。もう夜も遅いし……さっさと寝たいし」

蛇子『……こうして間近で見ると、大分女の子よりの顔付きですね。母性本能をくすぐる、という点では特なのでしょうか。
   そもそも幼さんが早く男くんとくっ付いてくれたら、蛇子がこんな事せずに済みましたのに……』

男「――……?なんか聞こえた気がしたんだけど、空耳かな……」


蛇子『おっと、いけないいけない。姿を見られてはいけませんからね……でも、お外は寒いんですよぉ』
150 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/12(水) 00:08:13.96 ID:AXzRHQvE0
これにて今回は終了となります。短いかなと、思いつつ何時も通りだなぁと達観しておりました。
えぇ、少しアンケートもどきですが、物語はこういうストーリー調の方が良いのですかね?
それとも只イチャイチャし続けるだけの方が宜しいのですかね。どっちにしろ、書く大変さは変わらないのですが。
エロを+する意味では、後者の方が楽だとは思うのですけど。

それではこれで今夜はおしまいです。お疲れさまと、おやすみなさい。
151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2012/09/12(水) 00:10:03.33 ID:LSlR8miAo
乙〜
個人的には後者のが好きだがエロはいらないかなって感じ
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/12(水) 00:12:08.34 ID:GYoQAIkEo
乙。両方バランス良くってのは無茶かな
狐姉妹のエロは猫スレから期待し続けていたから勿論欲しい
153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/09/12(水) 01:28:57.48 ID:T6cYSUtuo
両方欲しい
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/09/12(水) 02:47:47.02 ID:k76fr1PY0
>>1の好きなほうをガッツリすればいいんじゃないかな。欲を言えば両方欲しいけど
エロは猫時代から見てるので欲しい
155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/13(木) 18:04:22.85 ID:pz9Ae7oIo
えろがあれば
156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/09/15(土) 17:34:20.85 ID:OXuEJBzxo
乙。エロ無きゃ無くても構わん。

自分の好きなように書くのが一番
157 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/20(木) 23:24:21.59 ID:lPw2XcmT0
少し遅くなってしまいましたが、今回も始めさせて頂きます。
もしかしたら近々次回作の事で聞くかも知れませんので、ご了承頂けたら幸いです。では、始めます。
宜しくお願いします。
158 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/20(木) 23:37:01.13 ID:lPw2XcmT0
【風呂場】

姉狐「ほらほら妹ぉ、見てみてこれ!泡だよ泡!面白いね♪」

妹狐「泡風呂で、ここまではしゃげるのも……ある意味才能だと、最近思えてきました。ほら、姉さん。
   頭、洗ってあげますから……ここに座って、下さい」

幼(……良いなぁこの子達は男くんと飾らずに話す事が出来てわたしは取り繕って話す事しか出来ないのに
  それ以上に話す事すら危機的な状況なんて我ながら酷過ぎるあの場で思い止まっておけば良かったよ
  流石の鈍感男くんでも気付いてるよねわたしが男くんの下着嗅いでた事あぁ後悔しかないやらなきゃ良かった……)

――ぶくぶく

妹狐「あれ?幼さんが、湯船に入っていた筈で……あ」

姉狐「んー?妹ぉ、どうかしたの?しゃんぷーしてるから目が見えないんだけど」

妹狐「いえ、只人の肺活量は恐ろしい物だなぁと、感心していただけ、ですので……気にしないで、下さい。
   ほら姉さん、動くとちゃんと出来ませんから……動かない、で」

――ゴキン

姉狐「きゅぅ!? い、妹なんで今無理矢理首を回したの死んじゃいそうな角度に回りそうだったよ!?」

妹狐「あ……すみません、3分以上の息継ぎに、流石に驚いて……」

幼(今なら冗談無しで成仏出来そう……)ぶくぶく
159 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/20(木) 23:42:15.80 ID:lPw2XcmT0
幼「ほら、動いちゃダメだ。折角綺麗な金髪なのに、乾かさなくては痛んでしまうぞ」

――ゴォォ

姉狐「うぅ、だってそれから出る風、生温かいんだもん……」

幼「だからと言って、この寒い中外に出ようとするんじゃない。本当に風邪を引いてしまうじゃないか。
  ほら、髪梳いてあげるから、こっちに来い。女子ならば、少しは身嗜みに気を使え」

妹狐「…………(じー)」

幼「――……む?妹の方は、何故わたしを見ているのだ」

妹狐「いえ、何か以外で……その、わたし達とは、あまり関わりたくないと……そう思っているかと考えていたので」

幼「あぁ、わたしは仲悪く過ごしたい訳じゃない。ただ、男を不節操な者にしたくないだけだ。
  こんな時まで喧嘩腰にならないから……その、安心してくれると助かる」

妹狐「……男さんの事が、絡まないなら……わたしも、貴女のような人は、結構好き……かも知れません」
160 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/21(金) 00:01:01.53 ID:uc6SNPAL0
【リビング】

男「今日は狐達にちゃんと別部屋で寝て貰わないと、幼になんて言われるか分からないな……。あと幼には、何所で寝て貰おうか。
  リビングで僕が寝るから、僕の部屋を使わせようかな……。でも流石に、僕の部屋は幼が嫌がりそうな気がする……」

――ガチャ

幼「ふぅ、寒いとはいえ長湯は禁物だな……少しのぼせて……――っ!?」

男「あ、幼丁度良かった。あのさ、今日寝る部屋は何所が――」

幼「ぴ、ぴ……ぴきゃぁあああああああ――!」

――バタンッ!

男「良いかなって、聞こうと思ったんだけどなぁ……どうしたんだろ、幼の奴」

蛇子『まるでピカ○ュウの出来損ないみたいな悲鳴……ご愁傷様です』
161 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/21(金) 00:02:12.69 ID:uc6SNPAL0
男「あ、ねぇ妹狐、幼見なかった?なんかいきなりリビングから出て行ったんだけど」

妹狐「……あぁ、変な悲鳴は、幼さんのでしたか。でしたら、凄い勢いで……二階に上がって、行きましたよ。
   音的に、一番奥の扉……きっとですが、男さんの部屋、だと思われます。付いて、行きましょうか?」

男「いや、とりあえず一人で行ってみるよ。姉狐、苺牛乳が冷蔵庫に入ってるから、勝手に飲んで良いよ」

姉狐「わぁーい、ありがとだぁりん♪」

妹狐「……男さん、その……あまり深い事は、言えませんが……あの方と近くにいる際は、気を付けて下さい。
   何だか、嫌な感じが……するのです。不確かではありますが……言って、おきたくて――ふぁ……っ?」

――なでなで

男「……うん、妹狐が嘘言う訳ないしね。取り敢えず注意深く見てみるよ。それじゃ」

妹狐「……男さん……ひゃぅ!?」

――ぴとり

姉狐「妹、そんな暗い顔してたらだぁりんも落ち込んじゃうよ。ほらほら、苺牛乳美味しいから、一緒に飲も?
   妹の分も注いで来たから、ね?ぼくって優しい〜」

妹狐「ふふ、そうですね。優し過ぎて……」

姉狐「えっ!? なんで優し過ぎての先がないの!? 続かないの!? 普通涙が出るとかいう場面でしょここ!」
162 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/21(金) 00:14:16.72 ID:uc6SNPAL0
【男部屋】

幼(男くんと合わせる顔がなくて思わず逃げ出しちゃったけどここ男くんの部屋だし完璧に無意味だよね
  でも男くんの部屋以外は入った事無いしでも昔とは随分内装変わってるなぁとか
  布団についてる男くんの香りが凄く心地良いとか脳内のわたし全然反省してない!)

――ガチャ

男「えっと、幼ー、いる――……みたいだね」

幼(え、何で男くんわたしが部屋にいるって直ぐに分かったの布団にも隠れてたのに
  まさか男くんとわたしは赤い糸で繋がってて黙ってても居場所が分かっちゃうとかきゃぁぁぁ……)

男「言い難いんだけど幼……パンツ、見えてるよ?」

幼「ひっ!? み、見たか!? いや見えてるという事は見た訳だな!?」

男「だ、だって……見事に頭隠して尻隠さずだったからねぇ。それより、早くその体勢止めた方が良いと思うよ?」

幼「……もう、お嫁に行けない……ずっとここに籠ってる」

男「布団に籠城するなんて初めて聞いたよ……」
163 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/21(金) 00:34:08.27 ID:uc6SNPAL0
幼(でもよくよく考えてみたらこれって男くんがわたしを心配してくれたって事だよねそうだよね
  もしかして男くんはわたしが下着嗅いでた事をちゃんと見てないとか
  むしろ嗅いでる少し歪んだ性癖を見てもわたしの事を好きだとか言ってくれたりしてくれちゃったり!?)

男「そういえば、幼、脱衣所で僕の下着握ってたけど、何してたの?」

幼「ぐはっ!?」

――びちゃ

男「うわっ!? あわわわわ、ふ、布団が瞬く間に真っ赤に染まってっ!?」

幼(本当に気付いてないで張本人に下着を嗅いでた理由を尋ねるなんて男くん天然鬼畜の極み
  でも男くんは事実に気付いてない訳だし言い訳をすれば乗りきれない事もない……!)

――バサッ

幼「お、男く――男っ!その、あれはだな……ん?何故目を逸らすんだ男。確かに布団が血の海だが、それ以外は――」

男「その、幼、言い難いんだけど……下着、透けてる」

幼「」

幼(ち、血を大量に吸い込んだせいで服が透けてる下着浮かんでる男くんに見られてる
  今日は可愛くない柄なのに何でそういう時に限ってこういう事が起こるのこういうのは勝負下着とかの時に――)

幼「……お、男の、ばかぁぁぁぁ……ぐす、うぇぇぇん……げふっ」

男「お、幼!? なんで突然泣いてから吐血!? 吐血をこう何回も繰り返すともはや持病のレベルだと思うんだけど!?」
164 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/21(金) 00:35:02.36 ID:uc6SNPAL0
幼「ぐす、ずぴぃ……取り乱した、すまない」

――ふきふき

男(吐血した時は本気で救急車呼ぼうと思ったんだけど、幼が嫌がるんだもんなぁ。
  しかも幼が今使ってるハンカチ、涙を拭くように渡したんだけど……あぁ、白地のハンカチが三倍の速度で真っ赤に……。
  きっともう使い物にならないだろう。血は落ちないっていうし。でも勿体ないし、むしろ赤のハンカチとして使おうか)

幼「その、男。脱衣所のあれは……そう、男物の下着を見たのが初めてでな!ちょっと構造が気になって見ていたんだ!」

男「でも幼の御父さんって風呂上がりだとパンツ一丁で部屋中うろうろするよね?」

幼「――……げはっ!」

――びちゃびちゃ

男「……血を浴びたのは初めてだけど、生温かいんだね……お風呂入る前で良かったよ……」

幼「そ、それはそれ!これはこれだ!大体、父さんの下着姿なんてマジマジ見る訳ないだろう!」

男「ハイ、ソウデスネ」

男(これ以上何か反論したら幼が貧血で死んでしまう気がする。一先ず納得しておいた方が無難だろう)
165 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/21(金) 00:54:00.04 ID:uc6SNPAL0
――ガチャ

姉狐「だぁりんー、幼との話は終わっ――ひぃぃぃいいいだぁりんが血塗れに!? 酷いよ幼!だぁりんをこんなにするなんてー!
   だぁりんー死なないでー!ぼく何でもするからーッ!」

――だきっ、ぎゅぅぅぅぅぅ

妹狐「姉さん、男さんがどうかしま――……こん、こん……」

――バタン

幼「ち、違うぞ!ただ吐血した血が男に掛かっただけだ!」

姉狐「毒霧!? 毒霧なの!? そうやって血を目に吹き掛けてだぁりんの視界を永遠に奪う気なんだね!
   だぁりん、もしかしてもう見えない!? 心配しないで!ぼくが、ぼくがだぁりんの光になるから!」

――ぺろぺろ

幼「な、なななななな何してるんだ狐姉!そ、そんなうらやま――不埒な事を!」

姉狐「だぁりんに付いた血を舐めてるの!血って臭いが付くんだから!もしかしてそれが目的なの!?」

幼「だ、だだだだ誰が獣のマーキングなどするか!大体貴様は――」

男(……妹狐、僕の姿を見た途端気絶しちゃったけど、大丈夫かな……)
166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/09/21(金) 00:55:25.45 ID:rr4wVqBIO
本当にこのスレ気持ち悪い
167 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/21(金) 01:04:29.91 ID:uc6SNPAL0
【男の部屋】

幼「駄目だ駄目だ駄目だ!そんな、男と狐姉妹が一緒に寝るなんて、わたしが許さないぞ!」

姉狐「なんで幼に言われなきゃいけないの!? それに、ぼく達は昨日、だぁりんと一緒の御布団で寝たんだから!」

幼「――……うぷっ」

男「姉狐っ、そこら辺で勘弁してあげて!幼がまた吐血しちゃう!」

姉狐「きゅぅ……だぁりんが言うなら……。でも、一緒に寝るのは譲らないよ!ぼくのご飯食べる以上の楽しみなんだから!」

幼「うく……お、男はそれで良いのか!? 仮にも若い男女が同じ屋根の下でも破廉恥だというのに、添い寝などっ!」

男「で、でも、姉狐が寂しそうだし……。彼女達が良いなら、それで……良いんじゃ、ないかな?」

幼(もはや冷や汗さえ枯れたわそうよ男くんは昔から困った人を放っておけないタイプじゃない
  添い寝だってこの子達が小さいから親と離れ離れで可哀想だからってしてあげてるのよ
  決して性とかの目的じゃないわわたしの男くんは何時だって紳士だもん……っ!)

幼「ならば……一つ妥協案を出そう」

男・姉狐「妥協案?」

幼「わ、わたしも……わたしも一緒にここで寝るっ!監視だ、監視だからな!」


妹狐「……きゅぅぅ……」
168 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/09/21(金) 01:34:48.14 ID:uc6SNPAL0
今日はここまでで。結構長く出来たと思うのですが、如何でしょう。
幼をなんとか可愛く見せ、主演キャラとして見せたいというのが本音で御座います。
ちなみに幼はこのSSでのキャラでは珍しくボンキュッボンキャラです。
これだけでも需要が跳ね上がれば良いなぁと……無理ですかね。

大和撫子キャラだと、今だとISの箒とか……まぁその辺りでしょうか。
こう、言葉が男口調勝りっぽいのですが、仕草は女性っぽい、というのがツボだったりします。
では、これで。幼の口調とかが見難い、こういう展開にして下さいというのは何時でも受け付けております。
それではおやすみなさい。
169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/09/21(金) 03:25:11.06 ID:fBVQ9TRi0


>>166
見ることを強制してるわけでもないのに嫌なら見るな
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/09/21(金) 03:40:54.97 ID:fBVQ9TRi0
要望だけどちょっと幼の吐血とか心の声の演出がクドくいような気がする
まあ前回と違ってテンプレハーレム系列の話だから話がゴチャゴチャして読みにくくなるのは仕方ないだろうけど
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/21(金) 07:24:43.76 ID:rr4wVqBIO
こんな気持ち悪い妄想いつもしてんの?実生活大丈夫かよ
172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/21(金) 08:30:26.19 ID:DwHpV9Y7o


>>169
多分その人って色んなスレにちょっかい出して荒らそうとしていた、あの発狂IOさんじゃない?
違ったとしても、下らない煽りはスルーでよろし
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/09/21(金) 12:01:34.77 ID:OXuQYgbx0

幼馴染の吐血はまさか蛇子……
174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(島根県) [sage]:2012/11/03(土) 08:16:13.09 ID:HmLqLWY5o
立て直してたの今更ながら知りました
175 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/11/04(日) 01:31:11.71 ID:WGpBVdFto
mjd?
176 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/04(日) 15:00:50.38 ID:uyyQppv7o
立て直したスレってのはここのことでしょ
そろそろ風邪ひく時期なんですが……
177 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/11/10(土) 17:13:12.88 ID:CBElZvfO0
全然来ないね……近況くらい伝えてほしい
178 : ◆4jPnOLgqH. [sage]:2012/11/13(火) 17:47:15.72 ID:XNz1Sei30
すみません、前のデスク一体型PCが突然逝ってしまい、新しいPCが届くまで間が空いてしまいました。
書きためをしたいので、土曜か金曜くらいにまとめて投稿したいと思います。
本当に遅れてしまい、大変申し訳ないです。
179 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/11/13(火) 22:12:58.35 ID:N2Ur8Dcbo
生存報告きた!
待ってる
180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/13(火) 22:29:34.85 ID:SzUTW1sUo
生存報告キタコレ
待ってるよ
181 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/11/17(土) 23:33:46.84 ID:OPjtNGnb0
それでは長い間間を空けてしまいましたが、始めさせて頂きます。
よろしくおねがいします。
182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/11/17(土) 23:35:34.46 ID:MKiU3A5Bo
ひゃっほう
183 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/11/17(土) 23:48:16.44 ID:OPjtNGnb0
【男の家の外】

蛇子『う〜ん……面白い事になったのは良いですが、あの血の量は、わたしの威嚇と比較しても多過ぎですね。
   後で調整しておきましょうか。血の吐かれ過ぎで倒れられては元も子もない訳ですし』

犬「ワンワンワンッ!」

蛇子『ひっ!? な、なんだ只の犬ではありませんか。わたしは今気分が良いけど御腹は空いているので、
   あんまり調子に乗っていると頭から丸呑みしちゃいますよ。それが嫌なら――』


「なるほど、そうして気配と妖力を隠しておったのか。男の家に張り付いておって正解じゃったのぅ。でかしたぞ、シベ公」


蛇子『――……あら、犬神さん、御久し振りですね。二千年振り……程でしょうか。
   にしてはわたしと戦った時よりも、随分と可愛らしい外見になっておいでですね』

犬子「スサノオとソチを封印したのは吾の先代じゃよ。吾はソナタと一度も会った事はない」

蛇子『なるほど。だからそんなに威圧感が無いんですね。前の犬神は黄金の炎で眩しいくらいでしたし』

犬子「――目的はなんじゃ?何故貴様は、あの小娘に憑く。命を吸う事が目的というのなら、今ここで消し炭にしても構わぬぞ」

蛇子『話を聞かないところは、本当に先代さんとそっくりですよ』
184 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/11/17(土) 23:58:15.29 ID:OPjtNGnb0
蛇子『命を吸う……とはまぁ、当たらずしも遠からず、と言っておきましょう。ですがまだ準備が不十分。
   出来ればわたしは、一度の儀式で万全な状態に回復したいのです。
   でなければ、回復途中に貴方達のような上位神の方々が集結して、妖怪大戦争になりかねないでしょう?』

犬子「――……竜は既にこちらへ向かっておるぞ。貴様に復活なぞさせん」

蛇子『まだ不完全なわたし相手に、竜の御方まで用意するなんて……よよよ』

犬子「忘れはせんぞ。ソチがスサノオの精神を乗っ取り、その体で無害な人々を殺し続けた事を」

蛇子『先代からそこまで聞いていますか。あの場で息の根止めておけば良かったですね。
   だって、わたしの尾を斬り落として、そこから出た剣でわたしを仕留めようとしたんですよ?まさに鬼の所業』

犬子「――これ以上、吾の町に奇妙な事はさせぬぞ。心に刻んでおけ」

蛇子『あら、攻撃はされないんですか?天下の犬神様が、八岐大蛇を逃がしても宜しいので?』

犬子「こんな民家の多い場所で妖術を使いはせぬ。そして、貴様の本体が別の場所に存在する事も分かっておるぞ」
185 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/11/18(日) 00:12:04.47 ID:kJ7L3x8k0
蛇子『……そうですか。そちらが手を出さないと言うなら、こちらも好都合です。
   まぁ、今日は犬神様の賢い判断に感謝して、ここまでで退散するとしましょう。では、御機嫌よう』

――バシュン

犬子「――……賢しいな、蛇。追跡を出そうとも思ったのじゃが……まさか分身の妖気まで一瞬で消滅させるとは。
   これでは追い掛けるのも叶わぬ、か。わんこ共、今日の仕事は終わりじゃ!ご苦労じゃったぞ!」

犬子(とりあえず呼び集めた犬達は解散させて、と。これからどうするかのぅ。
   竜の奴は呼んでおるが、あやつと吾、九尾で大蛇を封印出来るか……微妙な所じゃ。草薙は当の昔に無くなっておるしのぉ)

犬「ワンッ」

犬子「んむ、負け台詞は、負けた後にした方がよいな。諦めるには早計過ぎるし、もう少し頑張ってみるのじゃ」
186 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/11/18(日) 00:23:22.90 ID:kJ7L3x8k0
【男の自室】

男「あの……今更だけど、僕の部屋じゃないとダメなのかな」

幼「し、仕方なかろう。あの子達が男の部屋じゃないと嫌と言い張っているんだ」

男「布団三つも敷いたら、大分狭いと思うんだけどね、ここ」

幼(男くんの部屋、物凄く久し振りな気がする。あんな事があってから、男くんの家にも全然来てなかったし。
  凄い男くんの匂いがする……この部屋なら一週間は飲まず食わずで過ごせそう)

姉狐「んふふ〜、この服だぁりんの匂いがするぅ♪」

妹狐「……すみません、服、貸して頂いて。巫女服以外……持ってきていなかったので」

男「それは良いんだけど、本当に僕の着てた服で平気?着てない服あったし、それでも――」

妹狐「い、いえ、わたし達の為にそこまでして頂く訳には……それに、こっちの方が……良い、です」しゅぅぅぅ

姉狐「ぼくもだぁりんが着てた服の方が好きっ」

男(……明日寝巻きとか買ってあげよう)

幼(――……良いなぁ)
187 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/11/18(日) 00:43:13.44 ID:kJ7L3x8k0
男「あ、ごめん。僕トイレに行ってくるから、そのついでに布団も持ってくるよ。ちょっと待っててね」

妹狐「お、男さん、わたしも御手伝いを――」

男「布団持ってくるだけだし、別に良いよ。それより、あの二人が喧嘩しないよう見張っててくれるかな?」

妹狐「あ……はい、分かりました」しゅん

――バタン

姉狐「さってと、ぼくはだぁりんと一緒の御布団に――」

――がしっ

幼「待て、そこのコスプレ娘!そんな不順な行為、わたしが許さんぞ!」

妹狐「……はぁ、ばかばっか……」
188 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/11/18(日) 00:49:03.09 ID:kJ7L3x8k0
――五分後――

男「あのさ、僕がトイレに行ってた間に何があったの?」

姉狐「だ、だぁりん聞いて!この幼が悪いの!ぼくが言う事全部に文句言って!」

男(幼馴染は気絶してるし、姉狐は泣き付いてくるし……)

男「まぁそのベッドは……」

妹狐「すみません、すみません……わたしの姉が、本当に粗相ばっかりして……」

男「いや、謝らないでよ!というか……こうなったら、もうどうにもならないし」

男(まさかトイレに行ってるものの五分程度の間に、僕のベッドが天井に張り付いているなんて)
189 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/11/18(日) 00:51:27.34 ID:kJ7L3x8k0
妹狐「姉さんは、妖力の調整が下手だとは、前に説明しましたよね……?」

男「その妖力っていうのも、あんまり分かってないけど、一応は」

妹狐「人化しているだけでも、妖力を使い続けているので……簡単に、姉さんの妖力を人間の体力で例えると、
   姉さんは、常時走り続けてる、という事になります」

姉狐「えへへ、でもぼく生まれつき妖力が多いみたいだから、全然平気なんだよ♪」

妹狐「……えほん。それでは、その走っている人が……いきなり余所見をしたら、どうなると思います?」

男「転ぶって事で、良いの?」

妹狐「正解です。幼さんと喧嘩した姉さんは……綺麗に妖力の調節を忘れ――こんな事に」

男「なるほど、こんな事になったんだね」

妹狐「すみません、すみません、すみません……」

男(もはや天井のオブジェみたいになってるんだけど……落ちて来なければ良いなぁ。
  そんな事になったら、間違いなく床が抜けて下のリビングにベッドが墜落する事だろう)
190 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/11/18(日) 00:52:05.93 ID:kJ7L3x8k0
男「あぁーもうこのオブジェを芸術っていうことにしよう。わぁーい、家の中が博物館だぁー」

妹狐「お、男さん?目のハイライトがドンドンと消えていってますよ……?」

男「こうしてハンガーを掛ければ服も吊るしておけるネ、凄い便利」

姉狐「えへへ〜、だぁりんにそんな喜ばれると、照れちゃうなぁ〜♪」

妹狐「学習して反省しなさい……っ!」

――バシンッ

姉狐「あびゃんっ!?」
191 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/11/18(日) 00:58:24.14 ID:kJ7L3x8k0
姉狐「えぐっえぐっ……ごめんね、だぁりん……まさかべっどが天井に着くなんて、思わなかったんだよぉ」

男(また額に御札貼られてる。今度は達筆で「粗大ごみ」と書いてあるみたいだ。どんどん扱いが酷くなっているぞ)

妹狐「今日は、妖力の余裕がないので……明日には、元に戻しておきます」

男「あ、元には戻るんだね。修復不可能だと思って絶望してたよ」

妹狐「か、必ず元に戻します……っ」

男(その意気込みが物凄く僕を不安にさせるんだけど……)

幼「……はっ!? い、いかん、少し寝ていた」

男「えっと、幼は大丈夫?怪我とかしてない?」

幼「怪我?何の事――(天井に張り付いたベッドを目撃)――あれ……まだ夢の中なの?」

男「普通はそう思うよね。あとなんか口調変わったけど、平気?」

幼「男くんの家、建て直したって言ってたけど、画期的なリフォームだね。何所の匠がリフォームしたの?」

男「リフォームしたのはもう五年も前で、こんな新世代リフォームされたら誰でも怒ると思うけど」
192 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/11/18(日) 01:12:57.25 ID:kJ7L3x8k0
姉狐「えっと、ぼくが間違えてベッドを浮かせた時に、幼が気絶しちゃって……」

男「なるほど。誰でも目の前で天井にベッドくっ付けられたら気絶くらいするよね」

――ぎゅぅぅぅ

男「へ?お、幼……?」

幼「あー男くん、他の女の子と話したりしりゃ駄目だよ!わたしと話そ?ね?」

姉狐「あーずるい!だぁりん、ぼくも――」

――バチィッ!

姉狐「あばばばばばばばば……」ドサッ

妹狐「反省させる為に、男さんへテンションを上げながら近付くと……電気が流れるように、しました。
   そ、それと男さん……少し幼さんと……近付き過ぎでは……ないかな、と」

男「ぼ、僕のせいじゃないよ!? ほら幼、ちょっと離れて!」

幼「えー、何でー?夢くらいじゃないと、男くんに甘えられない……あれ?何故狐姉妹が……。
  も、もしかして……夢じゃ、ない?」
193 : ◆4jPnOLgqH. [saga]:2012/11/18(日) 01:16:38.27 ID:kJ7L3x8k0
やっと投稿終わりました。結構間を開けてしまい、本当に申し訳ないです。
次回の投稿は早くしたいと思いますので、お待ち頂けると幸いです。

甘展開にしたかったのにギャグ展開にしかならないのは何ででしょう。
甘い展開にしたいなぁ……駄目かなぁ。シナリオ調にすると駄々甘に出来ないのがなんとも。
今作中には何とかしたいものです。次回作とか考えてるからこんな事になるんだよ!学習しろ!

それでは、また次回。おやすみなさい。
194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/11/18(日) 01:16:59.46 ID:u6y8cHwHo
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/11/18(日) 01:20:50.30 ID:jy3uHQWu0
196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(島根県) [sage]:2012/11/18(日) 02:04:44.38 ID:Q/PwF8HXo
197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/18(日) 02:57:39.80 ID:jQ+x0I1ko
198 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/11/18(日) 16:32:52.22 ID:Oq69lDNFo
乙でした
199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/19(月) 00:27:35.25 ID:EVAwCIRDO

200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2012/11/28(水) 03:15:10.25 ID:pki1UcO9o
201 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/12/18(火) 22:18:13.22 ID:50oPvu4Y0
次はいつだろうか……待ってます
202 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/28(金) 10:49:17.36 ID:TRMDnDtDO
そろそろ危ないぞ
生存報告こないものか
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/01/06(日) 21:49:06.05 ID:z/130WKIO
はようはよう
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/07(月) 00:09:24.51 ID:4CMNulVIO
>>203
来てたかと思ったジャマイカ
205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/07(月) 07:06:24.59 ID:a4QTpzcDO
これは間に合わないか?
それまでに>>1が戻ってくればいいけど
206 : ◆4jPnOLgqH. [sage]:2013/01/22(火) 22:33:43.92 ID:0uRvB9bu0
すみません、大分遅くなりました>>1です。ヒロインを出し過ぎエタってしまった為、案が出ずに長い間待たせてしまいました。
かなりマンネリ化し、自分自身でも続きが上手く書けなくなってしまっているので、練り直したいと思います。
読んでいただけていた皆様、本当に申し訳ないです。HTML化依頼を出し、もしかしたら立て直すかも知れません。
本当に申し訳ありません。
207 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/22(火) 22:39:17.09 ID:MpZxj+/No
また帰って来てね。待ってる
208 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/22(火) 22:43:51.40 ID:t4eh4Fulo
またか
まっつる
209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/23(水) 01:18:46.62 ID:hiNm+5FVo
報告するだけエラいわ
次は頑張れ
210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/23(水) 07:53:01.06 ID:htyGupUDo
とりあえず乙
211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/27(日) 18:49:01.41 ID:LdJiMd4DO
おお、報告きてたのか。次に期待してる
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