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【安価で】ブラック・ブレット【生き残れその10】 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/03(月) 22:20:46.81 ID:DLVHcnVuo
このスレはスレタイ通り
ブラック・ブレットを安価で生き残っていくスレです


基本的にコンマと安価で進めていく
選択肢を出してそこから選んでもらう感じですが
選択肢の中には自由安価があります
自由安価は脈絡のないもの、不自然なものは却下させていただく場合があります
現在、安価の連続取得(コンマは除く)は禁止になっています


基本的なシステムなどは全て【http://goo.gl/5Gbakx】このsswikiに


前スレ
【安価で】ブラック・ブレット【生き残れその9】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1411994317/
【安価で】ブラック・ブレット【生き残れその8】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1409657453/
【安価で】ブラック・ブレット【生き残れその7】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1406902821/
【安価で】ブラック・ブレット【生き残れその6】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1404917815/
【安価で】ブラック・ブレット【生き残れその5】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1403779440/
【安価で】ブラック・ブレット【生き残れその4】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1403011652/
【安価で】ブラック・ブレット【生き残れその3】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1402494977/
【安価で】ブラック・ブレット【生き残れその2】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1401897044/
【安価で】ブラック・ブレット【生き残れ】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1401004642/

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1415020836
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=^・ω・^= ぬこ神社 Part125《ぬこみくじ・猫育成ゲーム》 @ 2024/03/29(金) 17:12:24.43 ID:jZB3xFnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1711699942/

VIPでTW ★5 @ 2024/03/29(金) 09:54:48.69 ID:aP+hFwQR0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1711673687/

小テスト @ 2024/03/28(木) 19:48:27.38 ID:ptMrOEVy0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/zikken/1711622906/

満身創痍 @ 2024/03/28(木) 18:15:37.00 ID:YDfjckg/o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1711617334/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part8 @ 2024/03/28(木) 10:54:28.17 ID:l/9ZW4Ws0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1711590867/

旅にでんちう @ 2024/03/27(水) 09:07:07.22 ID:y4bABGEzO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1711498027/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:18.81 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459578/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:02.91 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459562/

2 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/03(月) 22:22:56.75 ID:DLVHcnVuo

途中経過

────────────────────────────────────────

 交友関係(好感/信頼 相手からの印象)  3ヶ月目 6日目 現在

  山科 陽羽 (103/107  複雑な意味で意識する相手)
  山科 憩   (65/73  信頼する家族) 
  山科 真希 (70/70  お義母さん?) 
  山科 真望 (69/69  お義母さん?) 
  山科 香織 (20/20   無茶っ子) 
  川原 瑞穂 (10/10  お義母さん) 
  天童 木更 (22/23  排除すべき敵)
  里見 蓮太郎(46/45  守りたくなる相手)
  藍原 延珠 (24/26  仕事仲間)
  司馬 未織 (43/39  告白が変に気になる相手)
  巳継 悠河 (63/60  何をしても得たい光) 
  室戸 菫   (21/22  仕事仲間)
  千寿 夏世 (07/07  その他のプロモーター) 
  伊熊 将監 (-29/-14  敵)
  蛭子 影胤 (20/21   興味)   
  蛭子 小比奈(09/10 料理当番)  
  片桐 玉樹 (13/11  その他の民警) 
  片桐 弓月 (06/06  その他の民警) 
      聖天子(35/40  少女でいられる相手) 
      ティナ(11/11  保護者) 
  斉武 宗玄 (50/40   固執)
 外周区子供達(??/??   せんせーッ!) 
  我堂 長正 (04/10  実力はかってる程度)
   第四部隊 (13/13  戦術兵器) 


      序列:363番  所持金 2797.7万円(1800万使用予定)  外周区土地(75坪)

────────────────────────────────────────
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/04(火) 15:34:08.81 ID:6AKn1fz70


前スレは埋まった模様
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/04(火) 21:41:40.90 ID:Tq2b9RMO0

今回も期待
5 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/04(火) 21:43:48.91 ID:wI/Y2ZQWo

→ 7日目 夕 野戦病院


瑞穂ちゃんから聞いた話

というか瑞穂ちゃんを見た感じ

ナースキャップを頭に乗せたのが職員らしい

言ってた通り真希ちゃん達もいる

別に迷惑にはなっていないようだし

叱る必要性もないかな

花菜「……それにしても」

痛々しい傷を負った負傷者が多い

これでは次の戦いに参加させるのも厳しいでしょうね

となると、戦力減少はやむを得ない

ただでさえ我堂さんが表に出てこれないような状態なのに………さて


1、真希と交流
2、真望と交流
3、瑞穂と交流
4、陽羽と交流
5、香織と交流
6、美菜と交流
7、菫と交流
8、治療を手伝う


安価下
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/04(火) 21:51:08.15 ID:n30PWNpdo
7
7 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/04(火) 22:17:41.38 ID:wI/Y2ZQWo

→菫と交流


お母さんに会おうとも思ったけれど

今は……会わない方が良いような気がした

花菜「菫さん」

菫「おや……久しいね。何か用かい?」

花菜「用というか……まさか菫さんがいるとは思わなかったんです」

菫「まぁ……私には私の考えがあるのさ。しかし……君は平気そうだね」

探るような視線を向けてきた菫さんは

悲しそうに息をついて首を振る

お父さんのこと……よね

花菜「そう見えますか?」

菫「正直……ね。悲しんでいるはずなのに悲しんでいない。本来合わさるはずのないものが合わさっているような……」

花菜「?」

菫「……例えるなら混ぜるな危険を混ぜたらダークマターが出来てしまった。みたいな感じだよ」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/04(火) 22:21:28.58 ID:xYD1XVerO
表花菜さんと裏花菜さんをオーバーレイ!
9 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/04(火) 22:37:33.16 ID:wI/Y2ZQWo

花菜「つまり私はダークマターと?」

菫「……なぜそこで笑う」

花菜「笑……う?」

そっと触れた口角は三日月のようで

気づかれてしまったことに怯えるように元に戻っていく

笑っていたんだ

菫さんの冗談にしては失礼すぎるような一言に

菫「……カウンセリング。私で良ければしてやるが?」

花菜「必要なほどに深刻ですか?」

菫「必要のない人間に言うような事だと思うのかい?」

問の投げ合い

視線のぶつけ合い

その末に

愛想を尽かしたようにため息をついた菫さんは私を見下ろす

菫「はっきり言おう。君は私よりも――狂っている」
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/04(火) 22:38:02.93 ID:xJ6RlLlM0
11 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/04(火) 23:09:12.34 ID:wI/Y2ZQWo

――狂っている

菫さんが? 違う。私が

菫さんははっきりとそう言ったんだ

冗談で言うことはあっても

厳しい瞳、きつい口調で言うことは一度もなかったことを

花菜「……狂っていますか?」

菫「2度も言わせないで欲しいね」

菫さんは一転して悲しそうに零すと

私のことを寂しそうに見つめる

菫「……花菜。君が少しは女らしくなったと美菜から聞いたんだが」

花菜「……………………」

菫「裏側が消えない限り、それは絶対にありえないようだ」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/04(火) 23:10:42.19 ID:O666eWJc0
おおぅ……次から次へと問題が積み重なるなー…
13 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/04(火) 23:44:19.87 ID:wI/Y2ZQWo

裏側……違うわ。菫さん

それが私の本性であり、表側なのよ

菫「……ところで、総大将にはあったか?」

菫さんは思い出したように

あるいは今の会話の流れをかき消したいかのように

言葉を挟む

花菜「総大将……というと我堂さんのことですか?」

たしかそんな名前だったな。と

適当に言い捨てた菫さんはため息をつく

菫「彼は誰も医療班を必要としていないみたいなんだ」

花菜「……無事だから。なんていうことはないですよね?」

菫「そうだねぇ……アルデバランに突っ込んだんだから無事ではないだろうね」

花菜「どういうことですか?」

無事ではないだろう。ということはつまり

菫さんも知らないということ?

それだけでなく医療班も必要としてないなんて……ありえない

花菜「知られるとまずい状況。お姉ちゃんはそう言っていたわ」

菫「それは確定だろうね。衆目の目に映った場合、著しく士気に影響を及ぼす可能性がある」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/04(火) 23:54:17.38 ID:OgqP2w7cO
花菜さんは菫さんの言う心が腐ってしまった人間だからな
ただ現在は発酵食品的なあれになってるけど
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/04(火) 23:59:09.84 ID:O666eWJc0
つまり花菜さんは腐女子ということか……
原作主人公とダークストーカーが危ないな(錯乱)
16 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/05(水) 00:02:37.60 ID:u9g79T5Ao

菫「それと……香織の推測はおそらく正しい。と、本人にあったら伝えておいてくれたまえ」

花菜「お姉ちゃんの推測?」

まるでついでのような言葉だったけれど

それは想像以上に重要な事だったらしい

菫「水のようで水ではない液体。白銀の光、レーザー兵器ではなく、生物が扱える兵器」

花菜「……つまり?」

菫「香織曰く、【槍】の持ち主は象あるいは鉄砲魚などの【液体】を噴出できるガストレアであり、その水の正体は白銀に輝く水ならざる物」

花菜「……その答えは?」

菫「水銀」

菫さんはあっさりと答えつつも

悩ましそうに顎に手を当てる

菫「一応、推察上では間違いないだろうね。どんなガストレアかは……流石にわからないらしいがね」

ある程度絞っている時点でおかしいでしょうに

私が学校やらなんやらにかよっている間、どれだけ勉強していたのかしら


・夕方を終わります
17 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/05(水) 00:09:42.54 ID:u9g79T5Ao

過ぎましたがここまでにします
ありがとうございました



夜はイベント起こす予定です
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/05(水) 00:17:39.70 ID:fWFCXVIl0
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/05(水) 00:27:02.28 ID:qSJU8NyeO
香織ねーちんはチートだなこりゃ
次巻か巻の終わりで死ぬタイプだわ
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/05(水) 00:44:24.20 ID:/23RMh+wO

花菜は狂わないことが狂ってるということか、ややこしいな
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/05(水) 00:57:25.71 ID:rqwGvkXU0

山科アジュバンドは 陽羽››〜(越えられない壁)〜››小比奈››花菜・香織・影胤››ティナ››憩››弓月››玉樹 ってところ?
ティナは正面対決じゃなければ陽羽以外には勝てるだろうけど
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/05(水) 01:49:37.04 ID:XlTE4ZIN0

”女らしさ”がなくても、母性が強くて家族が増えてそれと暮らすのに幸せを感じるなら
本人が気にしないのなら、精神さえ安定させられればそこはそのままでいい気もするのだが、どうやら無理っぽい?
荒々しい部分が自分の表であり本性という見方にひどく拘ってる様に感じるが、”女らしさ”を得ると変わるのだろうか

ふと思ったんだが、交友関係(好感/信頼)の数値はあくまで相手から花菜への印象
花菜からの数値がないのが罠だったりとかは流石にないよな…
相手から花菜への印象と花菜からの印象が乖離してそうな人物っていたかな?
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/05(水) 02:03:47.41 ID:0Sty/fAxo
斉武・悠河辺りは好感度の差が酷そう
香織ネキも記憶喪失のせいで差がかなりあるだろうね

そもそも修羅の国花菜さんありきの優しい花菜さんなんだよな
だから修羅の国花菜さんとどう上手いこと付き合っていくかが重要っぽそう
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/05(水) 02:08:55.79 ID:fWFCXVIl0
山のフドウとめっちゃ似てるよね花菜さん
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/05(水) 03:03:21.24 ID:u01mht190
花菜さんからティナへの好感・信頼の変動がどうだったか気になるな
酷いマイナスから始まって今どれくらいだろう、ティナからのよりは高いのかな
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/05(水) 07:53:06.00 ID:J5jsqzwEO
>>22
荒々しい部分を本性と言い張ることで
自分が人としての幸せを手に入れることを抑制してて
だからそれごと求められると激しく狼狽するんだと思う


不意討ち狙撃が出来ないなら修羅花菜さんには勝てなそう
本気香織さんにも苦戦するだろうね
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/05(水) 20:56:07.91 ID:RC3GedERO
山のフドウコスプレの花菜さん…
鬼のフドウコスプレの花菜さん…
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/05(水) 21:55:58.86 ID:fWFCXVIl0
乳丸出しやん
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/05(水) 23:07:57.33 ID:p2czYAIT0
原作まだ途中なんだけど
アルデバランってどれくらい強いんですか?
陽羽よりも強い?
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/06(木) 00:00:05.68 ID:voo3rwIJ0
>>29
チリ(肉片?)ひとつ残さないレベルで破壊(消滅)しないと、どこ攻撃したって再生する。
バラニウム泣かせの民警泣かせ。
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/06(木) 00:06:50.55 ID:+Eewh0kL0
記憶喪失からならデスノボリ立つよな
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/06(木) 00:30:39.47 ID:VY9kVYNDO
追い付いた。
トーチャンのガストレア化はなんかもうゾッとした
33 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/06(木) 21:08:16.29 ID:tqsvZ6RRo

今日は進めていきます
34 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/06(木) 21:40:29.68 ID:tqsvZ6RRo

→ 7日目 夜 


缶詰など

支給された物を使っての料理を第四部隊のみんなに配る

天候は最悪

気分も最悪

そんな状況だけど、せめてお料理くらいはという配慮

「……余計なことをするな」

花菜「そうかもしれないけど……お料理くらいは美味しいの食べたいでしょ?」

「……ふんっ」

自分の料理が完璧だなんて自負はしないけど

それでも缶詰を味気なく食べるよりはいいと思うから

そんな夕飯の途中

「山科姉妹、我堂団長がお呼びです。至急仮設本部までお越し下さい」

そんな声が私達にかけられた 
35 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/06(木) 22:01:15.15 ID:tqsvZ6RRo

→7日目  夜  仮設本部


中学校の校舎を利用した仮設本部

こんなものがあるなら子供達のために買えば良かったかしら?

ううん、それじゃ襲来の対象になっちゃってるし

あそこでよかったのよね

それにしても……

花菜「なんで私たちだけなのかしら」

香織「聞けばわかるけれど……おそらく、例のガストレアかアルデバランについてだと思うわ」

花菜「……体のことも隠したいのかもしれない」

香織「そういえば……医療施設にもいなかったのよね」

「こちらです」

花菜「?」

使いの人が示す職員室は明かりがついていて

医療施設同様に電気が回ってきているようだった

香織「それじゃ……謁見と行きましょうか」

お姉ちゃんは何故か楽しそうにつぶやいて

スライドドアをノックし、返事を聞いてから開ける

スーツだし……まるで就職面接のように思えた
36 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/06(木) 22:09:04.81 ID:tqsvZ6RRo

香織「………………」

花菜「……嫌な感じね」

就職面接

それに近くはあるけれど全く違う張り詰めた空気

尋問とかのそれに近い……かな

我堂さんのアジュバントに囲まれるようにして置かれてるイスの威圧感というか

圧迫感も凄い

拷問椅子に比べたら見劣りしちゃうけどね

そっと部屋を見渡すと我堂さんのアジュバントのほかに白衣を着た――

美菜「とりあえず座ったら?」

花菜「お母さん……?」

我堂「ほう? この医師は君達の母上であったか」

香織「……どうしているの?」

美菜「団長さんの傷の手当よ。正直、最善でも最適でもないんだけどね」
37 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/06(木) 22:30:00.35 ID:tqsvZ6RRo

花菜「傷……?」

誘われるようにがどう団長の体を見てすぐに気づく

我堂さんの左足がない。と

血はもう止まっているらしく

白い包帯は新品の純白ではあるけど

その痛々しさは拭えない

香織「食べられてしまったのね?」

我堂「そうではない。くれてやったのだよ」

香織「……どっちも一緒だわ」

キッと睨むように見たお姉ちゃんは

呆れたようにつぶやいて首を振る

香織「話があるから呼んだのでしょう? 時間が惜しいわ」

我堂「ふむ……単刀直入に言おう」

我堂さんは顔を顰める朝霞ちゃんを静止するように手を出し

お姉ちゃんをまっすぐ見つめる

我堂「我々は【光の槍】を扱うガストレアを【プレアデス】としたのだが……その討伐を君達のアジュバントに依頼したいのだ」
38 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/06(木) 22:46:54.14 ID:tqsvZ6RRo

光の槍を扱うガストレア

お姉ちゃん曰く、テッポウウオとか象とかの可能性があるガストレアよね?

花菜「どうして私達が?」

我堂「我々の中でもっとも秀でたアジュバントだからだ」

香織「少数精鋭でプレアデスを奇襲して倒せ。ということね?」

お姉ちゃんの質問に我堂さんが頷く

少数精鋭とはいうものの

今回の襲来でいくらか減ったとはいえ二千体ほどいるはず

そこに突っ込むのはいくらなんでも……

チラッとお母さんを見ると

やっぱりその作戦は受け入れがたいって表情だった

香織「他の部隊では無駄死にが確定だけど、私たちなら可能性がある……そう見ているのね?」

我堂「そうだ。私の今の状態では行くことはかなわん。故に、3部隊を守った君達に願い出ている」
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/06(木) 22:54:01.28 ID:D7BVmeKko
人数的に少し減らさなきゃ動きにくくて仕方ない感じが(脚力が低そうな片桐兄妹を見ながら)
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/06(木) 22:55:19.91 ID:CtQfCyw7o
ぶっちゃけ花菜とお姉ちゃんとダンディで充分だよね
41 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/06(木) 23:01:10.10 ID:tqsvZ6RRo

どうか頼む。と

わずかに頭を下げた我堂さんを見てお姉ちゃんがクスッと微かに笑う

私にアレな部分があるということは

全く同じ経験をしてきたお姉ちゃんにもないわけがない

香織「どうする? 花菜」

花菜「どうするって……プレアデスを倒さないとまた槍が降るんでしょう? そしたらまた、人が死ぬわ」

香織「……じゃぁこの依頼、受けるの?」

お姉ちゃんのキョトンとした表情に違和感を抱きながらも

どうするかを真面目に考えようとした瞬間

お姉ちゃんは「花菜」と呟く

香織「団長がもう少し頭下げてくれたら受ける?」

花菜「……そういう問題じゃないってば」

記憶に頼らない本能的な部分でのお姉ちゃんの言葉に呆れながら首を振る

さて……


1、受ける
2、受けない


安価下
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/06(木) 23:01:59.42 ID:VMSYAN1ao
43 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/06(木) 23:15:46.04 ID:tqsvZ6RRo

花菜「受けるわ。東京エリアを守るため。みんなを守るために」

美菜「花菜ちゃん!」

花菜「お母さん。私達にしか出来ないことなの」

美菜「だけどッ」

お父さんを失ってもお母さんは平気だって言ってた。覚悟してるからって

でもその表情にも、声にも

どこにも平気だと思えるような部分は感じられなかった

辛かったんだと思う。悲しかったんだと思う

だからそんなにも……私達が戦いに行こうとすることを止めたいんだと思う

でも。ごめんなさい

花菜「……大丈夫。私達は必ず戻ってくるから」

美菜「っ……」

泣きそうな表情に対して笑みを向けて

すぐ隣の我堂さんを見つめる

花菜「受けます。その依頼……プレアデスを確実に仕留めてきます」
44 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/06(木) 23:37:43.48 ID:tqsvZ6RRo

我堂「……失敗しても構わん。だが、死ぬことは許さん」

花菜「我堂さん?」

我堂「君たちは失われるには惜しい……居るのと居ないのとでは未来に多大な影響を及ぼすほどに」

香織「そこまでではないと思うけれど……」

我堂「各部隊の民警が君達をなんて呼んでいるか知っているか?」

唐突な問に首をかしげていると

我堂さんは隠された牙を剥く狼のように笑う

我堂「戦術兵器。だ。私としては戦略兵器とも言えると思っているのだが」

花菜「……人を兵器だなんて、好きじゃありません」

香織「実力を買ってくれてるってだけの話でしょ? 好きに例えて貰って結構よ」

花菜「でも、あんまり……」

香織「兵器の扱い方を間違えれば自らが滅ぶということを理解してる将軍であることを祈っているわ。我堂団長」

朝霞「貴様ッ!」

前回は留まった朝霞ちゃんも我慢ならなかったのか

予想以上の速さでお姉ちゃんへと突進した
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/06(木) 23:39:34.10 ID:D7BVmeKko
香織ネキは彰磨兄ぃよりも優しくはない
あっ(察し)
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/06(木) 23:47:49.66 ID:mKw52VKUO
ブラスナックルが主武器のバリバリ武闘派っていう
47 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/06(木) 23:48:13.57 ID:tqsvZ6RRo

香織「別に馬鹿にしたつもりはないのよ?」

朝霞「くっ……」

朝霞ちゃんの柄を握る右腕に左手を当てて抜刀を阻止

加えて左脇の腕との隙間から通した右手で

抱き寄せるように自分へと引き込む

香織「……どうしたの? 左手でなら殴れるわよ?」

朝霞「………………」

香織「でも。殴ったら私の右手が貴女の背骨を折ってしまうかもしれない」

朝霞「……簡単なウソですね」

香織「試してみる? 貴女の背中をつつく尖ったものが私の手か、ナイフか」

ビクッと一瞬だけ体を強ばらせた朝霞ちゃんは

すぐに息を吐いてお姉ちゃんを睨む

朝霞「貴女の右腕を折れば終わりです」

香織「……あら。それは痛そうね」

簡単なウソに安い挑発

昔のお姉ちゃん戻っているようで安心するべきか、困るべきか……

香織「でも、もし失敗したら。貴女、大好きな団長を守れなくなるわよ?」
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/06(木) 23:50:39.17 ID:D7BVmeKko
修羅の国から来た姉妹かな?
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/06(木) 23:58:26.01 ID:QlKi+B3I0
香織姉が優秀すぎて花菜さんの影が……
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/07(金) 00:00:23.82 ID:g2ZeOor+o
香織姉がラスボスルートにならなくて心底良かった
51 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/07(金) 00:01:14.08 ID:pdLuMaAxo

朝霞「ッ…………」

香織「失敗して貴女の体が一時的にでも戦闘不能になった瞬間、私は貴女の心臓を左手で刺すことができる」

朝霞「右腕をおられても平気だと?」

香織「右腕一本で貴方を殺せるのなら」

ニヤリと挑発的な笑みを浮かべたお姉ちゃんは

ナイフでもなんでもないもので朝霞ちゃんの背中を這いずって心臓の真後ろに宛てがう

香織「貴女の拳撃が力点となって貴女が貴女を殺す仕掛けか否か。さぁ、ベットは命。このギャンブル……やる?」

朝霞「っ…………」

朝霞ちゃんの真っ赤な瞳が通常の色へと戻っていき

柄を握っていた手が震えながらも放れていく

朝霞「言葉に気をつけてください」

香織「……気に障ったならごめんなさい。我堂団長が死なないように祈ってると言いたかったのよ」

お姉ちゃんは手に持っていた何らかのカードを見せると

正解はただのカード。と楽しそうに笑う

一方で、朝霞ちゃんはものすごく……気に入らないという表情だった


・夜を終わります
52 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/07(金) 00:04:50.59 ID:pdLuMaAxo
とりあえずここまでにします
ありがとうございました




香織お姉さんは対人特化だから……
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/07(金) 00:10:27.55 ID:e5gPiApqo

対人特化(対ガストレアも優秀以上にこなせる)
射撃特化(対人で使えないとは言っていない)
但しそれで人をコロコロしたりSAN値が削れると修羅モードになる姉妹
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/07(金) 00:32:24.05 ID:hfN/NyidO
ただのカードと言いながら特殊ライセンスを見せるネキを想像した
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/07(金) 06:59:52.74 ID:lZNSRHhHO
>>54
香織「後で私のところ来なさい。誰にも言わず一人でね」

朝霞「何故です?」

香織「よ・あ・そ・び。ふふっ」


その夜、何処かで少女の嬌声が響いた
56 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/07(金) 22:00:28.02 ID:pdLuMaAxo

夜は終わりと言いましたね? あれは嘘です

続けていきます→メンバーへの依頼受理の報告。メンバー選出
57 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/07(金) 22:43:50.06 ID:pdLuMaAxo

→ 7日目 夜 山科アジュバント



玉樹「正気ですか!? いくら姐さん達でも二千いるガストレアに守られているであろうやつに奇襲なんて……」

陽羽「奇襲くらいなら不可能ではないと思う……全員無事とはいけないかもしれないけど」

弓月「それじゃダメだって言ってんでしょ」

憩「全員で行くの?」

香織「多すぎて匂いが濃くなったらバレかねないし……最大でも4人が良いでしょうね。第四部隊の守りも必要だし」

お姉ちゃんは少し困ったように四つ指を立てると

私の方を見て頷く

香織「私か花菜はどちらか確実に行く。両方は行かなくてもいいけど……行ったほうが確実かしらね?」

陽羽「私と花菜だけでもいいよ」

香織「2千体から逃げる際には重要でしょ?」

憩「それならあたしたちだけでいいじゃん。香織とあたし、陽羽とお姉ちゃんの4人」

影胤「私はそれでも一向に構わんよ」
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/07(金) 22:55:30.89 ID:RuLoxNwEO
メイン盾で影胤さん欲しい
第四部隊は指揮高い香織姉さん残した方が被害少なそうな気がする
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/07(金) 22:57:36.67 ID:e5gPiApqo
香織ネキは指揮適性あるからな…
花菜さんとパッパと小比奈と憩orティナもいいよね
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/07(金) 23:00:30.95 ID:WcGmsZyW0
片桐兄妹は置いてきた
ハッキリ言ってこの戦いにはついてこれそうもない
61 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/07(金) 23:03:06.51 ID:pdLuMaAxo

花菜「……バラバラなのね」

小比奈「貴女がついてきてと言えばついていく。というだけだから」

花菜「小比奈ちゃんも言ったら来てくれるの?」

小比奈「……パパが言えば」

そっけなく答えた小比奈ちゃんの代わりに

影胤さんがクスリと笑って

それが嫌だったのか「パパ嫌い」と小比奈ちゃんが呟く

仲がいいのか悪いか

きっと………いいんでしょうね

花菜「……みんな、私の決定に従ってくれるのね?」

ティナ「山科さんが私達のリーダーですから」

香織「貴女に任せるわ。私、こういうの向いてないから」

花菜「それはダウト」



1、香織
2、花菜


安価下 奇襲部隊リーダー選択
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/07(金) 23:04:39.51 ID:RuLoxNwEO
2
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/07(金) 23:04:39.60 ID:T38GM0QYO
1
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/07(金) 23:06:25.40 ID:WcGmsZyW0
2
65 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/07(金) 23:11:20.40 ID:pdLuMaAxo

1、陽羽
2、香織
3、小比奈
4、憩
5、ティナ
6、影胤
7、玉樹
8、弓月


メンバー選択   安価下〜下3
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/07(金) 23:12:32.90 ID:WcGmsZyW0
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/07(金) 23:12:57.80 ID:hruC7GeAO
陽羽
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/07(金) 23:13:27.98 ID:ND4v+8x00
6
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/07(金) 23:16:10.46 ID:OBdpLQxLO
イニシエーター3
プロモーター1とかいうバランス崩壊
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/07(金) 23:16:43.21 ID:RuLoxNwEO
指揮と盾無い第四部隊が割と心配に
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/07(金) 23:17:18.96 ID:T38GM0QYO
戦力バランスは大丈夫か?
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/07(金) 23:18:06.87 ID:ND4v+8x00
確かに
出来たら5に変更とかできますかね?
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/07(金) 23:20:41.78 ID:e5gPiApqo
目を離した隙になんかバランスがすごいことになってるな
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/07(金) 23:30:46.52 ID:OBdpLQxLO
別にいいと思うけどなあ
常識人玉樹がなんとかまとめてくれるだろ
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/07(金) 23:36:40.77 ID:hruC7GeAO
もし変更されたらティナのストレスがマッハだな
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/07(金) 23:38:47.26 ID:hQi+0J+40
プロモーター&イニシエーターのコンビってバラバラにしていいんかな
周囲に正体がバレると不味い影胤&小比奈は二人セットにした方がいいような
77 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/07(金) 23:53:27.04 ID:pdLuMaAxo

花菜「なら、陽羽とお姉ちゃん……それと、貴方も来て」

影胤「私で構わんのかね?」

花菜「……目が離せないし」

正直

この作戦においてお姉ちゃんは重要だし

戦力として陽羽も確保しておきたい

けれど……影胤さんと小比奈ちゃんを放置はできない

とはいえお姉ちゃんの作戦である4人という上限は超えたくない

だからこそ影胤さんを引っ張る

これは――

小比奈「……………」

花菜「あなたを信じていないわけじゃないの。でも、一応必要だとは思うから」

小比奈「わたし達が貴女にしたことを考えれば別に」

花菜「ごめんね」

小比奈「うるさい! 別に良いって言ってるの! パパは。パパはどうせ……貴女の事、心配するから」
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/07(金) 23:57:05.67 ID:WcGmsZyW0
小比奈ちゃんええ子やん
79 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/08(土) 00:12:55.76 ID:AisN/Xy5o

花菜「……そうなの?」

影胤「私ではない。彼が。それを望むのだ」

花菜「………………」

小比奈「パパの事貸してあげる。でも、返してくれなかったら許さないから」

小比奈ちゃんの可愛らしい赤い瞳がじっと私を見つめる

ほらやっぱり仲が良い

花菜「うん。必ず、返すから」

だから。と

言葉を繋ぎながら小比奈ちゃんの頭をマントの上から撫でる

花菜「必ず受け取ってね?」

小比奈「勝手に触らないで」

なんて言いながらも弾いたりはしない

影胤「……私はものではないのだがね」

玉樹「なぁ……弓月」

弓月「ん?」

玉樹「オレッちは……足手纏いか?」

弓月「安心しなよバカ兄貴。私達。だから」



・夜を終了します
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/08(土) 00:17:08.79 ID:domoq66Q0
心配しないでも周りが規格外なだけなんです(目そらし
81 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/08(土) 00:17:35.93 ID:AisN/Xy5o
────────────────────────────────────────

 交友関係(好感/信頼 相手からの印象)  3ヶ月目 7日目 現在

  山科 陽羽 (104/108  複雑な意味で意識する相手) 選出+1
  山科 憩   (65/73  信頼する家族) 
  山科 真希 (70/70  お義母さん?) 
  山科 真望 (69/69  お義母さん?) 
  山科 香織 (21/21   無茶っ子)  選出+1
  川原 瑞穂 (11/11  お義母さん)  交流+1
  天童 木更 (22/23  排除すべき敵)
  里見 蓮太郎(46/45  守りたくなる相手)
  藍原 延珠 (24/26  仕事仲間)
  司馬 未織 (43/39  告白が変に気になる相手)
  巳継 悠河 (63/60  何をしても得たい光) 
  室戸 菫   (21/22  仕事仲間) 交流+0
  千寿 夏世 (07/07  その他のプロモーター) 
  伊熊 将監 (-29/-14  敵)
  蛭子 影胤 (21/22   興味)    選出+1
  蛭子 小比奈(11/12 料理当番)   交流+2
  片桐 玉樹 (13/11  その他の民警) 
  片桐 弓月 (06/06  その他の民警) 
      聖天子(35/40  少女でいられる相手) 
      ティナ(11/11  保護者) 
  斉武 宗玄 (50/40   固執)
 外周区子供達(??/??   せんせーッ!) 
  我堂 長正 (05/12  実力はかってる程度) 依頼+1/+2
   第四部隊 (13/13  戦術兵器) 


      序列:363番  所持金 2797.7万円(1800万使用予定)  外周区土地(75坪)

────────────────────────────────────────
82 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/08(土) 00:23:17.78 ID:AisN/Xy5o

とりあえずここまでにします

ありがとうございました




小比奈改心→足手纏いを庇って体液注入される→小比奈自害→朝霞と影胤が組む
というのも考えましたが、居残り組が足手纏いにならなすぎました
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 00:26:40.86 ID:OsSqThEr0

そんな展開はやめてくれ……
何にもかかわってないから運命通りおそらくこの裏で注入されてる翠ちゃんのことを思うだけで胸が痛むのに
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/08(土) 00:28:15.94 ID:YlJK9Cf40
実はイニシエーターが半分切ってるから逃走用の機動力ががが...
ってそういや爆薬があったのか

プレヤデスとの戦闘(笑)はカットかな?
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 00:32:07.16 ID:BDLyTmVEo

陽羽がパッパと香織ネキをかかえて花菜さんはダッシュだな
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 00:42:18.07 ID:hCJ+x20FO

まあ、ぶっちゃけよっぽどのことがなければ陽羽居たら勝ち確だしな
無双楽しいけどね
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 00:45:55.86 ID:1pfJor5Mo
乙〜
片桐兄妹も弱くは無いけど周りがな……
メイン格ならそこから強化フラグ立つんだけど
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/08(土) 01:02:09.00 ID:4wzma+iI0

戦闘力のインフレにおいてかれるヤムチャ・・・・
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 04:03:16.01 ID:dm0/cj4tO
善人かつ好意的かつ弱くはないってだけで得難い人材よ
戦闘力的には花菜ですら陽羽に釣り合ってないわけだし
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/08(土) 12:13:55.28 ID:pfLDesEu0
エクスペンダブルズに混じっていても違和感の無い姉妹

東京エリアでの主な死因は、1.心臓病 2.山科姉妹 3.癌
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 15:52:16.58 ID:BDLyTmVEo
蓮太郎は結局どうなったのでしょうね…
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 16:38:56.13 ID:sb5CaHIio
>>91
光学迷彩で偵察中なんだよきっと(震え声)
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 16:49:56.02 ID:XneOWUBRO
>>91
出てこない×
出てこれない(意味深)
94 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/08(土) 18:09:20.12 ID:AisN/Xy5o

そういえば忘れてました


各自の討伐・獲得Pの内訳

花菜(45+19=64)=(T:32 U:19 V:9 W:4 )=320+380+270+160=1130+門番(1375位)30=1160
陽羽(100+19=119)=(T:59 U:35 V:17 W:8 )=590+700+510+320=2120
香織(54+19=73)=(T:36 U:21 V:10 W:6 )=360+420+300+240=1320
憩(42+19=61)=(T:30 U:18 V:10 W:3 )=300+360+300+120=1080
ティナ(41+19=60)=(T:30 U:18 V:9 W:3 )=300+360+270+120=1050
影胤(45+19=64)=(T:32 U:19 V:10 W:3 )=320+380+300+120=1120
小比奈(51+19=70)=(T:35 U:21 V:11 W:3 )=350+420+330+120=1220
玉樹(16+19=35)=(T:17 U:12 V:5 W:1 )=170+240+150+40=600
弓月(17+19=36)=(T:18 U:10 V:7 W:1 )=180+200+210+40=630

花菜、陽羽、香織、憩、ティナのみ振り分け
山科民警ではないその他メンバーは振り分けできません
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 18:15:20.86 ID:p+sLtKWWO
陽羽やべえ
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 18:21:32.40 ID:OsSqThEr0
そろそろ花菜さんが紙装甲にならん程度にHPにポイント振りたいぞ
周りのレベルが上がれば上がるほど事故で一撃死もありえる体力だし
97 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/08(土) 19:29:53.43 ID:AisN/Xy5o



1、H P:1220(20)
2、筋力:226(10)
3、防力:216(10)
4、脚力:350(10)
5、知力:270(10)
6、視力:375(15)
7、直感:547(10)
8、射撃:543(15)
9、物理:216(10)


安価下〜下4

多いので一人 290(29)ずつお願いします


合計 1160

同じ箇所に複数回振り込む場合
1に50回や1に500Pなどが手間な場合、下記のようにしてもらえれば

例:1111(40P振込) 11(20P振込) 1x4(1に40P)となります


※選択肢に表示されているステータス値は補正抜きです
※ステータス値横の()内部は上昇値です。今までの差分は追加済みです
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 19:38:34.86 ID:MNm+pn1cO
1に全振り
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 19:45:02.20 ID:BDLyTmVEo
7に10回
8に10回
9に9回
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 19:48:57.96 ID:X6yGYabMO
4に15回
6に14回
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 19:50:38.32 ID:e7TM/dCmO
3に8回
4に8回
8に13回
102 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/08(土) 20:16:35.18 ID:AisN/Xy5o

HP3250(5500)
筋力:800(1100)
防力:680(1100)
脚力:930(1100)
知力:610(1100)
視力:650(1100)
直感:603(1100)
射撃:600(1100)
物理:600(1100)



安価下〜下4

多いので一人 530(53)ずつお願いします


合計 2120

同じ箇所に複数回振り込む場合
1に50回や1に500Pなどが手間な場合、下記のようにしてもらえれば

例:1111(40P振込) 11(20P振込) 1x4(1に40P)となります


※選択肢に表示されているステータス値は補正抜きです
※ステータス値横の()内部は成長限界です
※HPはのみ上昇値は20です
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 20:22:39.43 ID:p+sLtKWWO
1に50回
2に3回
これものによっちゃ重複ですぐ成長限界行くからみんな良く考えて割振ろう
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 20:24:20.49 ID:BDLyTmVEo
3を42回
1を11回

限界まで固く
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 20:28:08.31 ID:e7TM/dCmO
4に3回
9に50回

脳筋万歳
106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 20:33:46.60 ID:orfEikbAO
4に14
7に39
107 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/08(土) 20:36:49.26 ID:AisN/Xy5o

香織


1、H P:2000(20)
2、筋力:255(15)
3、防力:240(10)
4、脚力:200(10)
5、知力:330(10)
6、視力:250(10)
7、直感:250(10)
8、射撃:300(10)
9、物理:380(15)


安価下〜下4

多いので一人 330(33)ずつお願いします


合計 1320

同じ箇所に複数回振り込む場合
1に50回や1に500Pなどが手間な場合、下記のようにしてもらえれば

例:1111(40P振込) 11(20P振込) 1x4(1に40P)となります


※選択肢に表示されているステータス値は補正抜きです
※ステータス値横の()内部は上昇値です。今までの差分は追加済みです
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 20:38:42.16 ID:BDLyTmVEo
9に全振り
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 20:41:33.09 ID:e7TM/dCmO
2に15回
3に3回
9に15回
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 20:41:53.56 ID:Sq3QwqizO
3に全振り
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 20:48:25.40 ID:OsxL+jAUO
4を10回
7を10回
9を13回
112 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/08(土) 20:53:32.83 ID:AisN/Xy5o




1、HP2000(7000)
2、筋力:300(700)
3、防力:150(600)
4、脚力:350(700)
5、知力:250(700)
6、視力:300(700)
7、直感:300(700)
8、射撃:350(700)
9、物理:310(700)



安価下〜下4

一人につき270(27)


合計 1080

同じ箇所に複数回振り込む場合
1に50回や1に500Pなどが手間な場合、下記のようにしてもらえれば

例:1111(40P振込) 11(20P振込) 1x4(1に40P)となります


※選択肢に表示されているステータス値は補正抜きです
※ステータス値横の()内部は成長限界値です。
※憩は体力特化タイプなのでHP修正 差分は追加済みです
※HPの上昇値は40  防御の上昇値は5です
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 20:58:40.58 ID:p+sLtKWWO
3に10回
8に17回
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 20:59:08.15 ID:BDLyTmVEo
3を10回
6を10回
7を7回
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/08(土) 21:07:18.87 ID:domoq66Q0
上と同じで
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 21:08:07.50 ID:50vzgrY3O
1に17
2に10
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 21:08:10.88 ID:YiCxjcM2O
1を20回
4に7回
118 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/08(土) 21:09:12.87 ID:AisN/Xy5o
ティナ

1、HP1400(3900)
2、筋力:300(800)
3、防力:260(760)
4、脚力:300(800)
5、知力:250(750)
6、視力:330(830)
7、直感:240(740)
8、射撃:330(830)
9、物理:280(780)



安価下〜下3

一人につき350(35)


合計 1050

同じ箇所に複数回振り込む場合
1に50回や1に500Pなどが手間な場合、下記のようにしてもらえれば

例:1111(40P振込) 11(20P振込) 1x4(1に40P)となります


※選択肢に表示されているステータス値は補正抜きです
※ステータス値横の()内部は成長限界値です。
※HPは+20です
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/08(土) 21:11:36.38 ID:domoq66Q0
8に10
6に10
1に5
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 21:12:53.17 ID:Sq3QwqizO
1に10
5に5
8に10
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/08(土) 21:14:25.19 ID:domoq66Q0
>>119
8に20で
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 21:17:09.67 ID:BDLyTmVEo
6に20回
8に15回
123 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/08(土) 21:18:16.32 ID:AisN/Xy5o

>>120

あと10お願いします
124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 21:19:27.18 ID:Sq3QwqizO
っあ、上の見てやったから足んなかったのか
じゃあ、1に10で
125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 21:39:57.88 ID:BDLyTmVEo
香織ネキの物理が恐ろしい事に…
126 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/08(土) 21:40:05.14 ID:AisN/Xy5o
────────────────────────────────────────

 【名前】 山科 花菜  21  優しいプロモーター(天童)  侵食率:00.00%

 【ステータス】(個人力5528/5828 平均615/648(小数点切り上げ) ) 射撃タイプ
  HP1800/1800 筋力:456/556 防力:216/316
  脚力:360/460 知力:270 視力:585 直感:647
  射撃:888 物理:306

 【装備】
  頭:なし 胴:外骨格 右手:ソドミー 左手:ゴスペル
  予備(4/5):ハンドカノン、対物ライフル、スナイパーライフル、逆刃刀  総重量  69/226

 【技】
  中・射単:ソドミー    威力350 装弾10
  中・射単:ゴスペル   威力300 装弾15
  遠・射単:スナイパー  威力400 装弾10 命中+15 被弾でキャンセル 連続使用不可
  遠・射単:ライフル    威力664 装弾5 命中+5  連続使用不可
  遠・射単:ハンドカノン  威力1000 装弾1 1回の戦闘につき1度のみ
  近・特単:ガンカタ    威力216 装弾25  耐久減少 両武器40 
  近・物単:CQC      威力50
  近・物単:斬撃      威力180/360 耐久減少(8)
  近・物全:剣の舞     威力340/430 耐久減少(15)
  遠・射全:ロケラン(重:156 装:1 弾:10/10 耐:390/390 威:1404)

 【スキル】
  銃器使い:射撃命中+15%・銃器の改造可・銃器の威力+30%

 【所持】
  スパンキング・ソドミー(重:3 装:10 弾:30/30 耐:250/250 威:350)
  サイケデリック・ゴスペル(重:3 装:15 弾:45/45 耐:250/250 威:300)
  スナイパーライフル(重:10 装:10 弾:30/30 威:380 命+15  連2/4 脚-10)
  ロケラン(重:156 装:1 弾:10/10 耐:390/390 威:1404)
  ハンドガン(重:1 装:23 弾:42/42 威:400)
  ハンドカノン(重:2 装:1 弾:10/10 威:1000)
  軍用ナイフ(重:1 耐:50/50 威:100)
  逆刃刀(重:1 耐:500/500 威:180/360)
  外骨格(筋力・防力・脚力を+100)
────────────────────────────────────────

 【名前】  山科 陽羽 09 意地っ張りなイニシエーター(天童) M:ホエール 侵食率:18.11%

 【ステータス】(個人力10843/11143 平均1205/1239(小数点切り上げ) ) 平均タイプ
  HP3860/3860 筋力:830/930 防力:1100/1200
  脚力:1100/1200 知力:610 視力:650 直感:993
  射撃:600 物理:1100

 【装備】
  頭:なし 胴:外骨格 右手:バラニウムの鎖 左手:なし
  予備(2/5):バラニウムの小太刀A バラニウムの小太刀B    総重量  18/800

 【技】
  近・特:鎖の盾 物理攻撃のダメージ半減  継続は無し  耐久減少(10)
  中・物:鎖の鞭 威力300 耐久減少(5)
  中・物:鎖の舞 威力450 連続使用は負荷 耐久減少(25)
  近・物:  斬撃 威力500 耐久減少(8)
  近・物:剣の舞 威力650 耐久減少(15)
  近・物:二刀流 威力800 耐久減少(両方35)
  中・物:飛び蹴 威力50
  中・特:鹵獲網 威力―― 耐久減少(150)   一定確率で捕獲

 【スキル】
 抑止力:全能力半減(解除は自由に可)・侵食率上昇を抑える
 エコロケーション:不意打ちなどを阻止。逆に反撃が可能
  ガストレア因子L1(侵食1〜25):毎ターンHP150回復

 【所持】
  バラニウムの鎖(重:10 耐:500/500 威:300)
  バラニウムの小太刀A(重:4 耐:350/350 威:500)
  バラニウムの小太刀B(重:4 耐:350/350 威:500)
           外骨格(筋力・防力・脚力を+100)
  バラニウムの強化網(重:10 耐久800/800)

────────────────────────────────────────
127 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/08(土) 21:41:46.95 ID:AisN/Xy5o
────────────────────────────────────────

 【名前】 山科 香織  21  記憶喪失の強いお姉ちゃん(山科民警)  侵食率:00.00%

 【ステータス】(個人力6205/6630 平均690/737(小数点切り上げ) ) 物理タイプ
  HP2000/2000 筋力:480/580 防力:600/700 脚力:300/550
  知力:330 視力:250 直感:350(525) 射撃:300 物理:1295(1395)

 【装備】
  頭:なし 胴:外骨格 右手:ナックルダスター  左手:ナックルダスター  
  予備(0/5):  総重量  00/355

 【技】
  中・射単:ハンドガン  威力200 装弾25
  近・特単:ガンカタ    威力216 装弾25  耐久減少 武器40 
  近・物単:格闘術    威力300
  近・物単:格闘術弐式 威力350
  近・物単:格闘術参式 威力400


 【スキル】
  武術の達人 脚力、直感に1.5補正 物理技量に+100
  体術使い   体術命中+10%・体術の威力+20%

 【所持】
   ハンドガン(重:1 装:25 弾:250/250 威:200)
   外骨格(筋力・防力・脚力を+100)
   ナックルダスター(重:3 耐:550/550 威:300)
   ナックルダスター(重:3 耐:550/550 威:300)

────────────────────────────────────────

 【名前】 山科 憩  10   気の強いイニシエーター(山科民警)  侵食率:23.00%

 【ステータス】(個人力5750/6050 平均639/673(小数点切り上げ) ) 体力タイプ
  HP2680/2680 筋力:400/500 防力:300/400 脚力:350/450 知力:250
  視力:500 直感:440 射撃:520 物理:310

 【装備】
  頭:なし 胴:なし 右手:Aライフル 左手:なし 予備(0/5):なし  総重量  31/300

 【技】
  中・射:アサルトライフル 威力:16x16(256) 装弾:172 命中+5%
  近・物全:回し蹴 威力100
  近・物単:踵落し 威力120
  中・物単:飛び蹴 威力200
  遠・射単:対物ライフル改 威力531 装弾:4 命中+5%

 【スキル】
  因子(プラナリア):回復力8倍
  ガストレア因子L1(侵食1〜25):毎ターンHP150回復

 【所持】
  アサルトライフル(重:31 装:172 弾:1720/1720 耐:234/234 威:16 連:16 命+5)
  外骨格(筋力・防力・脚力を+100)
  対物ライフル改(重:32 装:4 弾:20/20 威:531 命+5)
────────────────────────────────────────
128 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/08(土) 21:42:48.34 ID:AisN/Xy5o
────────────────────────────────────────

 【名前】 ティナ・スプラウト  10   NEXT強化兵士(無職)  侵食率:31.00%

 【ステータス】(個人力5090/4990 平均566/555(小数点切り上げ) ) 射撃
  HP1900/1900 筋力:300 防力:260 脚力:300 知力:300
        視力:630 直感:240 射撃:880/980 物理:280

 【装備】
  頭:なし 胴:なし 右手:Sライフル 左手:なし
        予備(0/5):ハンドガン、対戦車ライフル  総重量  38/300

 【技】
  遠・射:スナイパーライフル 威力:290 装弾:7 命中+15%
  遠・射:対戦車ライフル    威力450 装弾:4
  中・射:ハンドガン 威力120
  中・射:手榴弾   威力230
  近・物:近接格闘 威力80

 【スキル】
  因子(フクロウ):命中率+5
  シェンフィールド:射撃技能+100 命中+50%
  ガストレア因子L1(侵食1〜25):毎ターンHP150回復

 【所持】
  スナイパーライフル (重:10 装:7 弾:22/22 威:290 命+15  移動不可)
  対戦車ライフル   (重:25 装:4 弾:8/8  威:450)
  ハンドガン      (重:02 装:8 弾:40/40 威:120)
  手榴弾         (重:01 装:1 残:6/6   威:230)
────────────────────────────────────────
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 21:45:08.12 ID:arPqMy7A0
ティナが弱く見えるんだが眼科に行くべきか……?
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/08(土) 21:47:37.58 ID:domoq66Q0
陽羽に物理で勝てる人間っていったい……
131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 21:50:59.75 ID:BDLyTmVEo
花菜さんの防力と脚力上昇せず筋力成長してしまってるんですがそれは…
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 21:59:01.54 ID:Sq3QwqizO
香織ネキは10発殴られても1発でチャラにする・・・一歩かよ!って言いたくなるな
133 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/08(土) 22:07:04.60 ID:AisN/Xy5o
花菜とティナのミス修正

────────────────────────────────────────

 【名前】 山科 花菜  21  優しいプロモーター(天童)  侵食率:00.00%

 【ステータス】(個人力5808/6108 平均646/679(小数点切り上げ) ) 射撃タイプ
  HP1800/1800 筋力:456/556 防力:296/396
  脚力:560/660 知力:270 視力:585 直感:647
  射撃:888 物理:306

 【装備】
  頭:なし 胴:外骨格 右手:ソドミー 左手:ゴスペル
  予備(4/5):ハンドカノン、対物ライフル、スナイパーライフル、逆刃刀  総重量  69/226

 【技】
  中・射単:ソドミー    威力350 装弾10
  中・射単:ゴスペル   威力300 装弾15
  遠・射単:スナイパー  威力400 装弾10 命中+15 被弾でキャンセル 連続使用不可
  遠・射単:ライフル    威力664 装弾5 命中+5  連続使用不可
  遠・射単:ハンドカノン  威力1000 装弾1 1回の戦闘につき1度のみ
  近・特単:ガンカタ    威力216 装弾25  耐久減少 両武器40 
  近・物単:CQC      威力50
  近・物単:斬撃      威力180/360 耐久減少(8)
  近・物全:剣の舞     威力340/430 耐久減少(15)
  遠・射全:ロケラン(重:156 装:1 弾:10/10 耐:390/390 威:1404)

 【スキル】
  銃器使い:射撃命中+15%・銃器の改造可・銃器の威力+30%

 【所持】
  スパンキング・ソドミー(重:3 装:10 弾:30/30 耐:250/250 威:350)
  サイケデリック・ゴスペル(重:3 装:15 弾:45/45 耐:250/250 威:300)
  スナイパーライフル(重:10 装:10 弾:30/30 威:380 命+15  連2/4 脚-10)
  ロケラン(重:156 装:1 弾:10/10 耐:390/390 威:1404)
  ハンドガン(重:1 装:23 弾:42/42 威:400)
  ハンドカノン(重:2 装:1 弾:10/10 威:1000)
  軍用ナイフ(重:1 耐:50/50 威:100)
  逆刃刀(重:1 耐:500/500 威:180/360)
  外骨格(筋力・防力・脚力を+100)
────────────────────────────────────────

 【名前】 ティナ・スプラウト  10   NEXT強化兵士(無職)  侵食率:31.00%

 【ステータス】(個人力5365/5465 平均597/608(小数点切り上げ) ) 射撃特化
  HP1900/1900 筋力:300 防力:260 脚力:300 知力:300
        視力:780 直感:240 射撃:1005/1105 物理:280

 【装備】
  頭:なし 胴:なし 右手:Sライフル 左手:なし
        予備(0/5):ハンドガン、対戦車ライフル  総重量  38/300

 【技】
  遠・射:スナイパーライフル 威力:290 装弾:7 命中+15%
  遠・射:対戦車ライフル    威力450 装弾:4
  中・射:ハンドガン 威力120
  中・射:手榴弾   威力230
  近・物:近接格闘 威力80

 【スキル】
  因子(フクロウ):命中率+5
  シェンフィールド:射撃技能+100 命中+50%
  ガストレア因子L1(侵食1〜25):毎ターンHP150回復

 【所持】
  スナイパーライフル (重:10 装:7 弾:22/22 威:290 命+15  移動不可)
  対戦車ライフル   (重:25 装:4 弾:8/8  威:450)
  ハンドガン      (重:02 装:8 弾:40/40 威:120)
  手榴弾         (重:01 装:1 残:6/6   威:230)
────────────────────────────────────────
134 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/08(土) 22:19:37.64 ID:AisN/Xy5o
射撃ダメージに重要なのは知力
物理ダメージに重要なのは筋力ですが全員これで平気ですか?
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 22:23:47.43 ID:fcjm7o7VO
ok
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 22:29:55.64 ID:3uAKs9goO
いいんじゃないかな?

あと今回は花菜さん筋力がいつの間にか筋肉モリモリマッチョの変態並になってるので修正お願いできますか?(震え声
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/08(土) 22:35:04.64 ID:domoq66Q0
やっぱりこう並ぶと個人、平均で陽羽は頭一つ抜けるな
138 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/08(土) 22:40:32.95 ID:AisN/Xy5o

修正しました。これで平気なはず……ですが、ミスしてたら指摘いただければ修正します
一応後日再確認する予定です。忘れなければ



では再開します


原作だと夜スタートだったみたいなので
こちらも同じく夜スタート(日付は7日目のまま)

長い夜になりそうです
139 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/08(土) 22:54:53.76 ID:AisN/Xy5o

→ 7日目 深夜 山科アジュバント野営地


朝霞「では、お願いします」

花菜「わざわざ貴女が来てくれるなんて……ついてきてくれるの?」

朝霞「違います。私はただ……主からの言伝を伝えにきただけです」

花菜「言伝?」

我堂さんからの言伝と聞いて

あまりいい予感はしないし

そもそも既に話すことは終わってるはずなんだけど……

朝霞「引き際を誤るな。と」

香織「……我堂団長も言ってくれるわね」

くすくすと笑いながら

お姉ちゃんは見定めるような目で朝霞ちゃんを見つめる

ただの忠告じゃないのかしら

香織「貴方こそと伝えておいて」

朝霞「お断りします」

香織「あなたの服の中に手紙突っ込むわよ?」

朝霞「ッ! 無礼者!」

キッと睨んで身を引いた朝霞ちゃんに対し

お姉ちゃんは「冗談よ。可愛いんだからもうっ」なんて満足そうに笑う
140 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/08(土) 23:06:37.16 ID:AisN/Xy5o

朝霞「……貴女のこと、嫌いです」

香織「貴女に好きって言ってもらうのが楽しみだわ」

朝霞「絶対に言いません」

またまた〜なんて冗談ぽく笑いながらも

一瞬だけ心配そうな表情を浮かべたお姉ちゃんは

それに気づき、狼狽えかけた朝霞ちゃんを抱きしめた

朝霞「っ、なにをッ!」

香織「……アルデバランはきっとリーダーが我堂さんだと気づいてる。だから、気をつけてね」

朝霞「なにをです?」

香織「リーダーが消えれば軍隊は崩壊する……つまり、真っ先に。そして集中攻撃される可能性が高いわ」

だから。と

お姉ちゃんは寂しそうに呟きながら離れて

朝霞ちゃんの頭を撫でる

香織「もしかしたら私達がいない間に襲撃されるかもしれない」

朝霞「……………………」

香織「生き延びるのよ? 貴女も、団長も……互いのため、未来のために」

朝霞ちゃんは少し戸惑って「馬鹿にしないでください」と少し嬉しそうに呟く

香織「さて……行きましょうか」

名残を惜しむこともなくお姉ちゃんはさっと朝霞ちゃんの横を抜けて

私達はそれについていくようにプレアデスのもとへと向かった
141 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/08(土) 23:20:45.63 ID:AisN/Xy5o

→ 7日目 深夜  廃墟


私達がいた平野部を抜けた先には廃墟の数々が転々としていて

その外観を見るに工場街だと察しがつく

陽羽「……………」

花菜「ん」

二つ先の建物の影に見える陽羽の手招きを合図として

そこまで一気に駆け出す

香織「……ガストレアはいないのね」

陽羽「不気味なほどにね。香織の警戒する見回りは平気なんじゃないかな」

香織「備えあれば憂いなしというでしょ」

影胤「……改めて思うのだが」

花菜「何か?」

影胤「君達は特殊部隊の訓練か何かを受けているのかね?」

香織「まさか」
142 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/08(土) 23:30:57.91 ID:AisN/Xy5o

冗談ぽく笑って見せたお姉ちゃん

納得のいかなそうな影胤さん

そんな二人を差し置いて先行する陽羽を見送ってから

暗視スコープやスナイパーライフルを駆使して少し遠くの森を見る

一見ただの森林地帯

だけど我堂さん曰くガストレアの大群が身を潜めているらしい

花菜「……慎重に行かないと」

香織「そうね」

陽羽の二度目の合図に従ってまた駆け出すと

一つの工場の入口にぶつかる

花菜「……どうする?」

香織「飛行ガストレアに警戒するなら入っていくべきでしょうね」

陽羽「……分かる限りだけど、中にはガストレアっぽいのはいないよ」

花菜「そう。ならどっちにしろ出先は同じだろうし……中を進みましょうか」
143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 23:40:52.57 ID:meUI9fUuo
ティナの因子ってL1?
144 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/08(土) 23:40:59.49 ID:AisN/Xy5o

花菜「……………」

香織「……………」

足音を極力殺しながら先へ先へと進んでいく

血の手形、引きずられた血痕

嫌な予感を刺激するものばかりのこの工場

地面についた足跡を見るに

犯人が野良犬ではないのは確実

影胤「……中も外も危険だったね」

花菜「そうですね……建物の上、影等からの奇襲がないだけ良かったです」

陽羽「あっても私がさせないよ」

自分の能力を当てにされてないとでも思ったのか

ちょっとふてくされる陽羽に頼りにしてるわよ。と囁く

香織「この工場から抜けるわ。陽羽、お願い」

陽羽「はーい」

陽羽が出入口付近で目を閉じる

モデル・ホエールとして手に入れた音で周囲を視る能力

正直……これがなければ進行速度は半減していたでしょうね

陽羽「……いないよ。次にも建物があるからそこまで行こう」

花菜「ええ」
145 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/08(土) 23:50:34.09 ID:AisN/Xy5o

とりあえずここまでにします。ステータスの割り振りに時間かかりました
ありがとうございました



このあと蓮太郎が苦戦した狼戦です
キツイ戦いになりそうですね
146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 23:56:09.48 ID:sjuQ4H8KO
>>143
wikiによれば26までがL1だからミスだろうな
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 23:56:22.95 ID:BDLyTmVEo

(ガストレアにとって)キツイ戦いになりそう
あと奇襲作戦だから爆発物のロケランは自重しなきゃ
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/08(土) 23:57:12.62 ID:domoq66Q0

はたして(キツイ戦いに)なるんだろうか……
149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/09(日) 00:00:35.73 ID:NpXp6BCPO
っと終わりか乙
ステフリ長かったな戦闘より面倒臭そうだ

wiki見て気づいたが美菜ママの研究所は公開してて良いのか?
本編に出てない部分を出してるが…
本編でスルーしてるところの補完か?
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/09(日) 02:17:59.88 ID:fHbntVn7o
憩ちゃん地味に強いよね
小比奈あたりとも連携できそう
151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/09(日) 14:04:12.49 ID:Ou7jyW43O
我堂の説明ひでぇ…確かに左足消えたけどさぁ…
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/09(日) 19:21:14.35 ID:ucZkubsKO
脚力が限界まで上がった陽羽はステージTやUに何回行動できるのか楽しみ
153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/09(日) 20:07:58.35 ID:GY3huFjLo
陽羽防力限界まで上がったけど
皮膚がカッチカチなってそう
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/09(日) 20:08:55.05 ID:bDU46Mu80
何回も行動する前に倒し切ると思うんですがそれは……(gkbr
155 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/09(日) 22:17:01.58 ID:TJY2NcvXo

最後の廃墟を抜けようかというところで

陽羽が制止の手を向ける

陽羽「……いるよ。どこから来たのか解らないけど。バレてる」

香織「数は?」

陽羽「少なくとも20以上」

陽羽の索敵範囲は天候によってだいぶ変わる

雨が降っている時、降ったあと、振りそうな状態

そういう場合は通常よりも1.5倍以上に音が響く

だからどの程度の広さに対して20以上収まっているのかは定かではないけど

陽羽の表情を見るに……意外と近そうね

影胤「どうするのかね?」

花菜「……20なら処分も簡単だけど、余計な戦闘は避けたいわ」

香織「やるとしても煩いのはダメよ? 特に影胤さん。貴方の斥力は使用禁止」

影胤「素直に従うと?」

香織「……内蔵破壊すれば、使えないかしら?」

影胤「冗談だ」
156 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/09(日) 22:45:30.03 ID:TJY2NcvXo

陽羽「……大きさは、中々だね。ガストレアとしては小さいかな。ライオンみたい」

だけど。と

陽羽は少しだけ眉を潜めると

おねえちゃんのことを見つめる

香織「なに?」

陽羽「一つ抜けた変なのがいる。どう思う?」

香織「……群れをなしてるならリーダーでしょうね」

花菜「だとしたら」

香織「それ潰そっか」

うふふっと

影胤さんでも感染ったかのような笑みを浮かべたお姉ちゃんは

ガントレットを手に嵌めるとその感触を確かめて頷く

香織「数は最低20。一人20目安で最大100匹で考えておきましょ」

影胤「……おかしいとは思わないのかね?」

花菜「ありえない数字で考えておけば、それ以下は全て」

香織「たったこれだけ」

合わせるつもりもなく合わせてきたお姉ちゃんは

でしょ? と笑う

調子が良さそうね……嫌なことにならないといいけど

陽羽「影胤の武器は消音器……だっけ? つけられるの?」

影胤「ヒヒッ残念ながら」

香織「じゃぁ私のハンドガン使って頂戴」

影胤「君は――」

香織「私はコレで十分よ」
157 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/09(日) 23:04:55.20 ID:TJY2NcvXo

相手が様子見のままなのを良い事に

ささっと準備をして身構える

香織「花菜が後ろ。影胤さんは右、私は左。陽羽は先頭」

陽羽「解った」

香織「森に入ってからが本番だと思うから……各自警戒を怠らないように。陽羽の指示をよく聞いて」

花菜「了解」

香織「さて……準備はいいかしら?」

影胤「ヒヒッ問題ない」

影胤さんの苦笑を聞いてお姉ちゃんが三つ指を立てる

息を殺すとどこからともなく荒い呼吸が聞こえてくるような気がする

1つ指が折れて残り2つ

陽羽「………………」

1つ指が折れて残り1つ

グッとつま先に力を込めて地面を踏みしめる

1つ指が折れて――

香織「ッ!」

誰一人として声を上げることなく

靴底と床の間ですり潰された小石がギャリッと音を立てた瞬間から

ライオンのようなガストレアの集団との鬼ごっこが始まった
158 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/09(日) 23:05:57.21 ID:TJY2NcvXo

戦闘は勝ち確なのでスキップでも良い?

経験値は後で入れます
159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/09(日) 23:06:27.36 ID:PoI32B8aO
おーけー
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/09(日) 23:28:34.47 ID:cMuwOw0b0
圧倒的戦力差

もうこれステージTとU出る幕ないよな
161 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/09(日) 23:37:51.42 ID:TJY2NcvXo

それが戦闘だった

と、言うことができる人は多分殆どいない

少なくとも私たち4人の中では戦闘だったなんて思っている様子は欠片もない

花菜「……ただの、虐殺だったかな」

香織「私の言葉を聞かなかったんだから仕方がないわ」

花菜「ペットじゃあるまいし……」

呆れることもできずに

リーダーだったであろうステージVを見下ろす

地獄の番犬と言われるケルベロスのような出で立ちの大きいガストレアは

首をへし折られ、脳天に風穴の開けられた悲惨な姿で横たわる

花菜「……馬鹿な子」

お姉ちゃんの方へ向かったのが運の尽きだったんだと思う

噛み付こうとした瞬間、下顎を左拳のアッパーで打ち上げながらの首筋に上から右拳での一撃を加えたお姉ちゃんは

反れるはずのない方向に僅かに反れかけた首にかかと落としを決めて、それを支えとして下から顎を蹴り上げてへし折りつつ

振り抜いた左足を勢いよく引き戻してガストレアの首上で静止

後傾ではなく前傾姿勢で体を倒しながらガントレット装備の拳で頭蓋もろとも脳を撃ち抜くという

正直言って残忍な方法でリーダーを仕留めた

それをお姉ちゃんは有象無象への牽制としたかったらしいけど

残念ながらそれは叶わずに虐殺へ……というのが今回の顛末

出来るなら……あまり殺したくはなかったな
162 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/09(日) 23:40:26.22 ID:fHbntVn7o
牽制(物理)の威力が半端ない
163 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/09(日) 23:56:15.34 ID:TJY2NcvXo

香織「………………」

花菜「どうかした?」

香織「……ちょっと懐かしい」

花菜「何が?」

香織「この……何とも言えない後味。かしら」

困ったように首をかしげたお姉ちゃんは

手をパッパッと軽く振って血を飛ばす

香織「先を急ぎましょ」

そう言って先を行くお姉ちゃんを見つめていると

視界の端に影胤さんのマントが見えた

影胤「……まさか、あれを対人で使うわけではあるまい?」

花菜「怒らせたら使うと思います……もっと酷いのを」

影胤「酷い……?」

花菜「特に名付けも何もないですけど……我流の殺人術があって、お姉ちゃんのは本当に……怖いです」

一度だけ。本当に一度だけ私がダメになりかけた時にお姉ちゃんがやった殺人術は

その時の私にでさえ……やりすぎだって感じさせるほどのものだった

花菜「でも、記憶喪失で忘れてると思うから……多分、平気です」

影胤「だといいが」
164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/09(日) 23:57:51.56 ID:oq8sZlTFo
ちょっと何言ってるか分かんないッスね(震え声)
165 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/10(月) 00:21:42.27 ID:MF4l+XPSo

→ 7日目 深夜  森林地帯


通常の歩速で行けば往復で5時間あるいは4時間程度で可能な道のりも

迷うことがないとは言え慎重にもなると

戻れるのはお昼頃にでもなっちゃうんじゃないのかしら。なんて

逃避するように真っ暗な空を見つめる

腕時計では既に丑三つ時を過ぎてる頃

陽羽「……ダメだね。全然遠いや」

陽羽のサーチ圏内にはガストレアの密集地は当たらないらしく

相当……というほどではないにしても

この森は広く、ガストレアの軍勢はそんな奥地に身を潜めているらしい

香織「今日は一旦休みましょうか。ずっと気を張っていて陽羽も疲れただろうし、戦闘もあったからね」

影胤「見張りは私が――」

香織「一人一時間で陽羽は最後の見張り。男性だとしても、影胤さんも休みましょ。でも、厚意は受けて3番目。お願い」

影胤さんに有無を言わせずに順番を並べ立てたお姉ちゃんは

最初は花菜がお願いね。と横になる

1番目と4番目が3時間連続

2番目は1時間休み・2時間休みとなって、3番目は2時間休み・1時間休みとなる

別に譲ってくれなくたっていいのに

そうは言わずに「ありがと」とお姉ちゃんに呟いたけれど

返事は返ってはこなかった

影胤「……平気なのかね? こんな場所で野営など」

花菜「小学生時代に経験済みなので」

影胤「そういうものは笑顔でいうものではない」

影胤さんのごく普通の言葉は少し、悲しげに聞こえた



・7日目終了
166 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/10(月) 00:23:48.44 ID:MF4l+XPSo

とりあえずここまでにします
ありがとうございました


明日はできれば 13時ころ  無理なら19時以降 になります




香織さんの殺人術はどちらかというと拷問術……かもしれない
167 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/10(月) 00:36:42.47 ID:fONk7HnV0
168 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/10(月) 09:18:13.42 ID:ElSG8fN0O

その拷問術がスゲー気になる
香織ねーちんは戦闘民族かなにかですか?(震え声)
169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/10(月) 09:32:25.71 ID:rWj0/9xno
ネキは南斗神拳とか出来そう
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/10(月) 10:39:39.51 ID:xIgoaP4S0
悲しみを背負って来ているから無想転生……なんてことはないにしろ暗殺拳は持ってそうだよな
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/10(月) 19:23:29.35 ID:jbL9HxqhO
陽羽って実は名無しで花菜さんが名付けるときに親友の名前を借りたとかありそう
172 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/10(月) 19:59:02.14 ID:MF4l+XPSo

8日目 朝 森林地帯


陽羽「かかった」

定期的に周囲探知していた陽羽が静かにそう告げる

森に入ってから何時間、何メートル

時間が数時間ということしか解らないけど

昨夜の狼以降、一度もガストレアに遭遇しなかったのはおかしいとしか言い様がない

香織「ようやく……ね。奴らの戦い方で確信は得ていたけど……いざ完璧なものとして知覚すると恐ろしいわね」

影胤「同じ種族でならともかく、全く異なった者たちでの集まりか」

恐ろしいと言いながら

そんな素振りを見せないお姉ちゃんは

ふと空を見上げる

香織「雨が降りそうね」

花菜「例の黒い雨でしょ? 中のシャツまで黒くなるから嫌なんだけど……」

陽羽「ガストレアにとっては凄く不都合だから我慢しようよ」

花菜「着る服がなくなるの」

陽羽「……大きい葉っぱあるよ?」

花菜「怒るわよ?」

陽羽「あははっ、冗談だって」
173 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/10(月) 20:19:21.42 ID:MF4l+XPSo

花菜「気を紛らわせたい気持ちは解るけど……集中しなきゃダメよ?」

陽羽「うん」

このミッションの成否は勝敗に関わる

ここで討ち損じればまた槍が降って

全力で回避すれば回避しきれるとしても

それがいつまでも続けられるわけじゃない

終が来たら掴まって、死ぬ

……そんなこと、認めたくない

香織「花菜」

花菜「っ」

思わず力が篭っていた肩にお姉ちゃんの手が触れて

耳元でくすぐったい声が揺れる

香織「責任を独り占めしないの。狡いわよ」

花菜「そんなつもりは……」

香織「ならそんな暗い顔してないで。私達を信じてくれてないみたいで嫌よ」

後ろから覆いかぶさるようにしてきたお姉ちゃんは

そのまま陽羽の方へ目を向ける

香織「陽羽。場所は?」

陽羽「この近くに川があるんだけどね。その上の方みたい」

香織「そっか……全員警戒を怠らないように。高い木の上からも降ってくるかもしれないから気をつけて」

お姉ちゃんの張り詰めた声に全員で頷いて先へと進む
174 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/10(月) 20:47:19.52 ID:MF4l+XPSo

陽羽の探知にガストレアがかかってから早くも数時間

常に張り詰めた空気を冷やすためか降り出した雨を受けながら進む

花菜「……中々なアスレチックね。汗びっしょり」

香織「お風呂入りたい」

影胤「川ならあるよ? 命の保障はしないがね」

そんな冗談に引かれて背後の煩い川に目を向ける

氾濫しかけの川で水浴びなんてどんな馬鹿でもしない

近くの滝下に僅かな窪みがあるから休む? という陽羽の提案には全員揃って首を振り

逃げきれない時の隠れ場所として記憶する

陽羽「もう少し先かな……この速度だとまだまだかかるよ」

香織「下手に急いで的にバレるよりはマシだからね」

陽羽「でもそれだとお風呂に入れないよ?」

香織「もう諦めてるわよ」

心底残念そうなため息をついたお姉ちゃんは

緊張感というものを欠片も持っていないように感じた
175 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/10(月) 21:07:19.85 ID:rWj0/9xno
物理四桁な時点で大抵はクリティカル発生率がやばい
176 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/10(月) 21:11:29.47 ID:MF4l+XPSo

それから暫くして見つけた囓られた葉っぱが気になっているのか

隣を歩くお姉ちゃんはさっきまでとは打って変わって小難しい表情をしていた

花菜「まだ気にしてるの?」

香織「どこかで見た葉っぱなのよ。気になってしょうがないのっ」

自分でも気にしすぎているのが納得いかないのか

駄々をこねる子供みたいに語尾を跳ねさせる

指紋がつかないようにハンカチで丁寧に葉っぱをちぎった時はもしかしてとも思ったけど

ただ毒に警戒しただけらしいし

警察時代の何かが引っかかっているってわけじゃないのかな?

花菜「帰ったら連太郎くんに聞いてみましょ」

香織「そうね」

浮かない表情のお姉ちゃんから陽羽へと目を向けると

何かに気づいたのか「ちょっと待って」と足を止め

どうしたのかと聞く前に消えたと錯覚しそうな速さで駆け出した陽羽は茂みの中に消え

陽羽「ガストレアがいたからちょっとね」

と。程なくして血濡れの刃を片手に戻ってきた

花菜「別に殺さなくたって良かったんじゃないの……?」

陽羽「あのままだと正面衝突で下手したら仲間を呼ばれてたし……仕方がないよ」

花菜「……そう」

ガストレアとはいえ生き物だから

あまり殺したくないっていうのは……私の我侭。無理な願いなのかしら
177 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/10(月) 21:32:43.33 ID:MF4l+XPSo

私がガストレアのことで落ち込んだことに苛立ったのか

影胤さんは押さえつけるように私の頭に触れる

花菜「っ」

影胤「集中したまえ。本丸は目前だ」

花菜「わかっ」

答えることを求めているわけではないようで

言葉の途中でさらに強く頭を押す

土下座でもして欲しいの?

そこまでのことをした覚えはないんだけど……

なんてずれた頭の重みが不意に消える

影胤「敵は敵だ、殺さなければ誰かが死ぬ。山科君……これは戦争なのだ」

花菜「解ってます。解ってますけど……」

影胤「君が見逃したガストレアに殺された者、その親類縁者に君は。ガストレアも生き物ですと許しを求めるのかね?」
178 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/10(月) 21:44:55.81 ID:6VYJvpc4O
影胤さんの保護者感が凄い
179 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/10(月) 21:49:52.70 ID:MF4l+XPSo

影胤「君の想いが悪いとは言わないが……時と場合と相手を考えたまえ」

花菜「……………………」

影胤さんが言いながら

民警の野営地での徹底した身分詐称から解放されるようにフードを払うと

黒い絵の具が仮面に滴り汚していく

影胤「君は敵である私を。それだけでなく例の暗殺者までも生かしてきた」

花菜「それが何か?」

影胤「君のそれが自分とその周りの害になる可能性を忘れるべきではない」

花菜「害に、なるんですか?」

率直な私の問いに対して

影胤さんはじっと私を見つめる

しばらくしても答えはなく

何事もないかのようにフードをかぶり直した影胤さんは

私の頭をポンポンっと叩くと先を歩いていく

花菜「……答えてよ。おじさん」

そんな呟きは降りしきる雨の奏でる騒音にかき消された
180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/10(月) 21:52:51.01 ID:rWj0/9xno
影胤おじさん…弘一トーチャンと知己だったからおじさん呼びも仕方ないね
181 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/10(月) 21:53:52.67 ID:l9swGsR20
影胤パッパがいつか花菜をかばって死にそうなフラグを……
182 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/10(月) 22:16:38.13 ID:MF4l+XPSo

8日目 昼過ぎ 森林地帯


やがて――敵の拠点が視界に入る

想像の範囲内

想像よりも少ない数

だとしても息を呑まずにはいられないような光景

陽羽「すごいでしょ。揃ってるんだ」

花菜「貴女が誇ることではないでしょ」

香織「……ほんと、嫌すぎる光景だわ。軍隊だなんて」

悪態をついたお姉ちゃんは

ガントレットを装備した手を確かめるように何度か握る

影胤「……さて。どうするのかね?」

陽羽「私がさっさと片付けてこようか? 見た感じ鈍そうだから倒すだけならステージTより楽だと思うよ」

花菜「……ここに居るのは我堂さん曰く二千七百体。まともに戦うのは私たちでも危険だから逃走は確実よね」

お姉ちゃんは静かに頷くと陽羽に目配せをしてまた頷く

どうやら倒すのは陽羽に任せて、私達は待機するらしい

……安定の采配。かな
183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/10(月) 22:24:56.27 ID:6VYJvpc4O
単身飛び込むのに陽羽ちゃんだとこの上ない安心感が
184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/10(月) 22:27:39.09 ID:rWj0/9xno
延珠より速いんだよなぁ…(遠い目
185 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/10(月) 22:50:42.57 ID:MF4l+XPSo

音もなく駆け出した陽羽は接近した瞬間

二刀の居合でプレヤデスを横に切り裂いたのを始点として

振り切ったままに刀を逆手持ちへと変更し

引き戻しの一閃で肉を裂き、振り下ろしで内蔵を裂く二連撃を二刀の四連撃

さらに間髪いれずに刀の持ち方を戻して

突き刺し、斬り上げ、横一閃、縦一閃

肉を削ぎ落とし、内蔵を切り出し、再生の余地を与えることなく調理する

陽羽「っ!」

気合を込めた両手の一閃

左手の一刀で反対に到達したのかプレヤデスの体の裂け目から反対側が垣間見え

右手の一刀でプレヤデスの首が落ち、

バッターのように踏み込んで振り抜かれた二本の刀によって頭は三枚に下ろされ地に伏す

死を悟ることなく散ったプレヤデスの体は体積の半分近くを削がれ

崩れた音は最小限にとどまった――けど

陽羽「ちぇっ……気づかれた!」

吹き出す血の匂いは消せずに周りが目を覚まし、雄叫びをあげる

香織「撤退! 置き土産起爆まであと20秒!」

振り向きざまにぽいっと拠点に何かを投げたお姉ちゃんは全力で駆け出す

花菜「ちょっ、聞いてないッ!」

影胤「20秒もあれば逃げ切れるのかね?」

香織「バラニウムの弾丸がはじけ飛ぶだけだから爆発威力はそんなにないわ」

陽羽「私がダメだよっ」

香織「貴女なら確実に逃げられるでしょ?」

クスっとお姉ちゃんが笑った瞬間、ガストレアの拠点で爆発が起き

様々な種族の悲痛な叫び声があたり一面に轟いた
186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/10(月) 22:53:45.86 ID:uapFhWMGO
判定すらないとは流石陽羽と言わざる得ない
187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/10(月) 22:57:40.90 ID:rWj0/9xno
普通のイニシエーターがゾーン越えしても追いつけないかもしれない境地に突っ込んでる感がすごい
188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/10(月) 23:02:05.51 ID:3seiESGkO
なんだこれ……
189 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/10(月) 23:10:29.66 ID:MF4l+XPSo

怒りに叫ぶガストレア達が滝や川に足を踏み入れる音に不安を抱きながらも

予め決めておいた滝裏の隠れ家的洞穴で深々と息をつく

香織「ここでしばらく様子を見ましょうか」

影胤「そうだね。それがいい」

陽羽「……大きいのが来るよ。多分これがアルデバラ――」

陽羽が注意を促そうとした途端

地面が大きく揺れ、滝壺に巨大な足が突き刺さる

少しでも感じさせないように呼吸を止め、身動きせず

その場の置物ではなく壁であるかのように壁面に張り付く

小石でもぶつかれば気づかれる可能性はある

吐いた息は触れれば気づかれる可能性もある

そんな極限の緊張感に生まれる冷や汗を堪えて数分

足が引き抜かれ、少し離れた場所でまた大きく音が震える

花菜「……行ったみたいね」

香織「……ガストレアはまだまだ来るわよ」

その言葉に頷いて濡れ髪を払う

結局、ガストレアの移動は二時間以上も続いた
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/10(月) 23:14:45.93 ID:aHLaxvu1o
やっぱでかいってのはそれだけで脅威か
191 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/10(月) 23:24:33.97 ID:MF4l+XPSo

ガストレアの足音も、雄叫びも

何も聞こえなくなり

陽羽が目を閉じて当たりを経過する

陽羽「……まだ多少いるけど、すぐに範囲外に出るかも」

香織「……ここからじゃ携帯は繋がらない。か」

森の中の洞窟の中

加えてあっとしても電波塔も何もかもが劣化して使い物にならないような場所では

電話が使える訳もなく

お姉ちゃんはギリッと歯を食いしばる

影胤「どうかしたのかね?」

香織「アルデバランの軍勢は移動したっていうのを向こうに伝えようかと思ったのよ……でも、少し戻らないと衛生すらも厳しいみたい」

花菜「どうする? 陽羽がいるし、敵には見つからずに戻れると思うけど」

香織「……出てからずっと陽羽を酷使してるのよ? 侵食率を跳ね上げたいの?」

陽羽「私なら平気だよ。体が侵食される方が、心が侵食されるよりずっと良い」

疲れからか、精一杯であろう笑みに元気は感じられなかった



1、もう少し様子を見てからスタート
2、陽羽の申し出を受けて今すぐ出発


安価下
192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/10(月) 23:25:49.60 ID:fONk7HnV0
1
193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/10(月) 23:26:32.39 ID:dhReHXCZ0
194 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/10(月) 23:44:32.18 ID:MF4l+XPSo

みんなのことが心配で、不安で

襲撃されてしまったらどうしようという悩みに頭を抱えながらも

目の前の笑みを浮かべる陽羽の隠しきれない疲労に首を振る

瑞穂ちゃん達のいる場所のために陽羽を酷使するか

陽羽のために瑞穂ちゃん達を見捨てるか

いや、瑞穂ちゃん達にはティナ達がついているのだから

絶対にとは言い切れなくとも安心はできる

花菜「陽羽、休みましょう」

陽羽「でもっ」

花菜「移動先にはガストレアの軍勢、どちらにしても足は止められる。それなら少しでも万全に近づけなきゃ」

反論のありそうな陽羽の頭を撫でて

無理やりにでも納得させる

もしもこの選択が誤ちだったのなら

これで守れた人の命が失われたのだとしたら

花菜「……ね?」

陽羽「わかったよ。休む。休めばいいんでしょ?」

それら全ての責任は私が背負ってあげる

だって――私がリーダーなんだから


・休息後、向かいます(原作通り)
・戻ったあとにイベント判定アリ
195 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/10(月) 23:49:30.43 ID:MF4l+XPSo

今日はここまでにします
ありがとうございました





陽羽とプレヤデスの戦闘に判定を挟むなんて考えてませんでした。戦力差的に
196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/10(月) 23:54:05.21 ID:qiaUvcpEo
乙〜
なにかおかしい気もするがどこもおかしくはない
197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/10(月) 23:54:23.27 ID:fONk7HnV0
198 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/10(月) 23:54:27.91 ID:aHLaxvu1o
乙ー
アニメの描写でも割とあっさりだったし陽羽ならなぁ……
199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 00:02:29.74 ID:mITcTjxJO
陽羽は成長限界に達しかけてるからな
プレヤデスなら瞬殺でも違和感無い
しかし原作通りと言うことは豆電球さんは死亡か
判定で代わりに朝霞ちゃん死ぬとか止めてくれよ(懇願)
200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 00:04:01.32 ID:cAYSFnON0
原作まんまでも朝霞死んでないしそこはまあ大丈夫だろう
我堂と翠ちゃんはダメそうだけど
201 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/11(火) 00:07:23.39 ID:FoI9qUHI0
乙ー さあ、アルデバランはどうするのかな
バッテリ無くても陽羽なら即刻見つけそうだなー・・・
ロケランもあるし、とんだピンチ殺しペアだな(確信)
202 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 00:12:37.28 ID:mITcTjxJO
>>200
香織との交流があるからそこはかとなく不安なんだよな
主人公陣のお気に入りとか関係者が死ぬのがブラブレだし
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 00:35:14.71 ID:MV2Wkp0Uo
もしかしたら翠が死なない可能性もある
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 00:46:21.83 ID:2C9KmZ6Bo
待機組も原作より微妙に戦力多いが、敵ガストレアにも最悪なのが増えてる可能性が
205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 01:45:55.70 ID:/oaCV/RVO
蓮太郎さんマジ空気
206 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 06:51:52.65 ID:r1P+U/YSO
>>203
諦めろ
無関係過ぎて原作通りしかあり得ない
207 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 07:04:40.23 ID:MV2Wkp0Uo
蓮太郎ができることは…
スポンサーに応援要請は花菜さんでもできそう
アルデバランは陽羽にアルデバランを切開してもらってEP爆弾放り込めば行けそう
あと司馬重工お得意の不発弾もロケラン使えばいけそう

…判定で延珠とか翠をちゃんと守れたことを祈ろう
208 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/11(火) 21:28:11.50 ID:oLWwep/wo

→ 8日目 夜 民警集合地区


安価下コンマ判定

159 憩

260 朝霞


それ以外は原作通り
209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 21:30:07.44 ID:cAYSFnON0
避けろナッパ!
210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 21:30:23.13 ID:eDH0AC+Lo
とうっ
211 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/11(火) 21:43:33.58 ID:oLWwep/wo

→ 8日目 夜 民警集合地区


お姉ちゃんが聖天子様に空爆を要請してくれたからか

それともアルデバランが目的を終えたから撤退したのか

奴らの去り際に抱いた疑問はすぐにでも……伝わってきた

里見くんや、ティナ達が死守しようとしても半壊した第四部隊

みんなの絶望の波に飲まれてしまったような

そんな重苦しい表情には「冗談でしょう?」なんて聞き返しは出来そうもなく

目の前の里見くんへと目を向ける

香織「憩ちゃんは?」

蓮太郎「……我堂のイニシエーターと一緒だ」

香織「そう」

姿が見えないことに裏側で抱いていた不安をかき消すようなお姉ちゃんの呟き

香織「……私はちょっと。行ってくるわ」

沈んだ声を残してお姉ちゃんはさっさと歩いていく



1、交流(蓮太郎、陽羽、影胤、小比奈、ティナ、第四部隊)
2、憩、香織、朝霞、我堂のところへ



安価下
212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 21:44:15.62 ID:eDH0AC+Lo
213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 21:44:37.55 ID:Sk5vgS+GO
2
214 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/11(火) 21:57:29.98 ID:oLWwep/wo

花菜「私も行ってきます」

蓮太郎「ま、待てっ」

花菜「ッ」

踏み出した瞬間に腕を掴まれて片足が浮く

様々なものでざらつく里見くんの手が私の腕を削りながら

ズルズルと下がっていって私の手を掴む

今度は……動かない

蓮太郎「あんたは行かないほうがいい」

花菜「なぜ?」

蓮太郎「……あんたが見たら絶対に背負うからだ」

花菜「………………」

里見くんが本当に私のことを思ってくれてるんだと

その声から、手の力強さから痛いほどに伝わってくる

でも。貴方は言った

花菜「……我堂さんからこの団を引き継ぐのは私なんでしょ? なら、行かなくちゃ」

強く腕を振って振り払い

悔しそうに地面を蹴った音を背中に受けながらお姉ちゃん達のところへと向かう

花菜「……………………」

お姉ちゃん達のいる仮設の遺体安置所

入って見えた遺体の数は想像以上に少なく

けれど、出発前と今の外にいる全員と比べると明らかに不足してる

ガストレアになったのか、それとも。喰われたのか

いずれにせよ。医療施設にいる人たちを含めても――圧倒的に足りないことだけは確実だった
215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 22:01:17.03 ID:Sk5vgS+GO
蓮太郎さん最近イケメン指数が高いな
216 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/11(火) 22:10:38.57 ID:oLWwep/wo

そんな中の一角

見慣れた2人とそのうちの一人に抱き寄せられるまだ新鮮な甲冑姿のイニシエーターが目に映り

近づくにつれて

これには胴より伸びる四肢はない。とでも言うように

奇妙な形に凹んだ遺体袋が見え、やがてその中身の身分証とも言える顔が見えた

香織「……言わなくても良いわよね?」

花菜「ええ」

振り向くことなく私に気づいたお姉ちゃんは

抱き寄せる朝霞ちゃんの頭に手を触れる

花菜「……我堂さん」

お姉ちゃんによってか顔は綺麗に汚れを拭われ

瞳も口も眠っているかのように閉じている

でも、目を覚ますことはない

死んでしまった

失われてしまった

消えてしまった

我堂長正という男性は――亡くなった
217 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/11(火) 22:16:01.97 ID:qVNblpRA0
さて、こっからどうしたものか
218 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 22:17:29.31 ID:Sk5vgS+GO
とりあえず朝霞ちゃんをギュッとしたいぜ
219 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/11(火) 22:27:17.85 ID:oLWwep/wo

心に言い聞かせながら我堂さんの隣に膝をつく

花菜「……私達は帰ってきたのに」

そっと触れた我堂さんの顔は冷たく

絶命しているということを心だけでなく体にまで染み渡らせる

花菜「死ぬことは許さないって」

失われるには惜しいと

居るのと居ないのとでは多大な影響を及ぼすと

だから死ぬことは許さないって

そう言った貴方が死んで……どうするのよ

過剰に込められる力に手が震える

それは怒りか悲しみか

こぼれてしまいそうな涙を拭って首を振る

花菜「……お勤め、ご苦労様でした」

団長という重しのついた彼の外套を一瞥する

花菜「貴方の死は無駄にはしません。貴方の命で守られた彼らの命、私が、引き受けます」

一礼をして立ち上がると

後を追うようにお姉ちゃんが立ち上がる

香織「……やれるわね? 団長」

花菜「やってって言えばやってくれるの?」

香織「団長のご命令とあらば【副団長】として引き受けて差し上げるわよ」
220 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/11(火) 22:45:45.59 ID:oLWwep/wo

挑発するようなお姉ちゃんの言葉

でも、今の私はその程度で揺れるような私じゃない

花菜「……必要だと思ったらお願いするわ」

香織「そう。私は今日はこの子といるから」

花菜「……解った」

抵抗する素振りもなくお姉ちゃんに頭を触られる朝霞ちゃんを一目見て踵を返す

朝霞ちゃんに必要なのは私ではなくお姉ちゃん

それならそれで別に良い

憩「お姉ちゃん」

花菜「……憩ちゃん?」

憩「帰ってくるって信じてたよ」

花菜「………………当たり前でしょ?」

場に不謹慎な笑みを浮かべた憩ちゃんの頭をぽんぽんっと叩いて安置所を出る

たった2日

たったそれだけでどれだけの人が死んでしまったのだろう?

花菜「……血の匂いがする。硝煙の匂いがする」

それに対して私はなぜか辛い、悲しいと思うよりも先に懐かしいと感じていた



1、交流(蓮太郎、陽羽、影胤、小比奈、ティナ、第四部隊、真希、真望、瑞穂、美菜)
2、電話(聖天子、悠河)
3、休む(イベント待機)


安価下
221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 22:46:49.40 ID:33TrpvkXO
1
222 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 22:47:00.83 ID:eDH0AC+Lo
2 悠河
223 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 22:47:14.77 ID:jIjLThw60
1 小比奈
224 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 22:47:50.67 ID:33TrpvkXO
指定ありなら蓮太郎で
225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 22:47:58.95 ID:GF1dKQP2O
1美菜
226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 22:50:35.47 ID:cAYSFnON0
蓮太郎の出番か
最近影薄かったからな
227 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/11(火) 22:58:53.43 ID:oLWwep/wo

ふらっと外に出て里見くんを見つけて追いかける

さっきは少し冷たく突き放しすぎたかもしれないし、それ以外でも少し話そうと思って

だけど

里見くんがあまり見かけない男の人と二言三言交わして

険しい表情でどこかへと足早に向かっていくのを見て躊躇う

向かったのは私の背後にある遺体安置所ではないのは確実で

そのすぐ近くの医療施設でもないのは確実

ならなぜ、どこに

そう考えて延珠ちゃんが見当たらないことに至って首を振る

花菜「……延珠ちゃんに限ってそんなこと。でもっ」

侵食率がもう限界に近い延珠ちゃんが

この戦いで無理に無理を通し続けていたらどうなるか

というのは考えるまでもない

花菜「ッ――」


1、追う
2、追わない


安価下
228 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 22:59:45.36 ID:d1CXS2acO
1
229 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 22:59:55.80 ID:cAYSFnON0
230 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 23:05:44.52 ID:Gnz2O1O0O
花菜さんに悪鬼カウンターが追加されそう
231 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/11(火) 23:20:23.32 ID:oLWwep/wo

→特殊交流  布施翠


里見くんを追いかけた先はセンチュリーハイツホテルという廃墟

中は廃墟らしく滅茶苦茶で

里見くん達が過ごしているからか真新しい生活の痕跡もチラホラと見える

そんな中を里見くんについて進んでたどり着いた201号室

中は廊下や他室とは違って綺麗に掃除されていて

電気代わりのロウソクの灯りに照らされるベッドにその子はいた

延珠ちゃんではなかったという安心

けれど、別の子がその状態にまで急激に陥ってしまったという哀情もあり

どちらに偏ることもなく重苦しい空気を肺に溜め込む

花菜「……この子は?」

蓮太郎「布施翠……彰磨兄の。俺の兄弟子のパートナーなんだ」

花菜「……そう」

状態は? なんて聞くまでもないほどに衰弱した状態

これはもう助からない。と、心は勝手に決め付けて目を逸らす

翠「……初めまして。ですね」

花菜「ええ。初めまして……帽子取らなくて平気? 暑いんじゃない?」

翠「へ、平気です……これは。その、平気です」

怯えるように帽子を掴む翠ちゃん

その中に見られたくないものでもあるのかしらね……イニシエーター特有の

そう、例えば稀に出るという動物因子の遺伝

頭なら猫や犬とかの耳とかかしら

花菜「なら良いの。ごめんね」

翠「い、いえ……」
232 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/11(火) 23:42:26.61 ID:oLWwep/wo

翠「……貴女からは」

花菜「うん?」

翠「貴女からは……強い破壊と創造の匂いがします」

唐突な意味深にも思える言葉に首を傾げていると

里見くんがどういうことかと問う

翠「以前教えた匂い占いです。これは直感的なものなので……どういうことかって質問には答えられません。ごめんなさい」

蓮太郎「……破壊と創造。な」

花菜「何?」

じっと見てきた里見くんはすぐになんでもねぇよとそっぽを向く

破壊と創造

正反対の意味合いを持つそれはまるで私自身の表と裏みたいだと考えて

どんな理由にしても間違ってはないようにも思える

翠「……里見リーダー」

蓮太郎「ん?」

翠「私、すぐに良くなって戦えますよね? また、彰磨さんと一緒に」

その質問に里見くんは即答できずに言葉を溜め込む

湧き出す沈黙が答えを暗に示したのか……翠ちゃんは少し、悲しそうな顔をしていた
233 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/11(火) 23:45:10.99 ID:oLWwep/wo

とりあえずここまでにします
ありがとうございました




翠ちゃんの分岐点は過ぎました
234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 23:45:30.22 ID:33TrpvkXO
これ自殺とかされたら花菜さん病みそう
235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 23:46:01.91 ID:33TrpvkXO
乙です
236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 23:46:29.75 ID:cAYSFnON0


言うほど病むか?
翠に関しては関わりが我堂以下だろ
237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/11(火) 23:53:40.35 ID:qVNblpRA0

ぶっちゃけ花菜はだれが死んでも病みそうではあるがな
238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 23:55:05.56 ID:sEfFQOIzO
>>236
背負う女だからなこの人
自殺したの知ったら多少は気に病むだろうよ
239 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/12(水) 00:00:24.76 ID:ZcbpgvFjo

花菜さんの心象風景とか亡骸で溢れてそう
240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/12(水) 00:14:52.74 ID:aNlA+iGOo

亡骸の山に囲まれた窪地で10才前後の少女が体育座りしてそう>心象風景
241 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/12(水) 00:28:45.27 ID:+MtPvZSW0
242 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/12(水) 02:08:52.19 ID:lWNvMdAdo
乙ー

分岐点過ぎちゃったか・・・
243 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/12(水) 13:03:51.39 ID:wgc5YxoVO
こっちはこっちで手一杯だったししゃーない
蓮太郎とアジュバント組めなかったし
244 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/12(水) 14:25:46.86 ID:+xDrEVSgO
いつ木更さんとかストーカーさんとエンカウントするかひやっとしてる
245 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/12(水) 23:17:49.29 ID:1M9h2r1Lo

蓮太郎「……俺は治るって信じてるよ。いや、きっと治るさ」

里見くんの精一杯の励ましに

翠ちゃんは微笑むだけで辛そうに息を呑むと

私のことを見据える

翠「……そういえば、お名前を伺っていませんでした」

花菜「私? 私は山科花菜っていうのよ。好きに呼んでくれて良いわよ?」

翠「では……山科さん。と」

瑞穂ちゃん達のように少し距離のある呼び方

それは嬉しいのと悲しいのとが混ざり合った不鮮明な声色で残る

翠「……里見リーダーはずっと貴女のことを信じていました」

蓮太郎「お、おいっ!」

翠「周りが無理だと絶望的だと。もう死んでいると……そういう中で」

蓮太郎「ッ」

翠「……リーダーが信じる山科さんを私も信じています」

にこっと笑った翠ちゃんから里見くんへと視線を彷徨わせる

偶然か否か鉢合わせたそれは弾かれたように逸れていく

花菜「そ、そっか……」

翠「はい」
246 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/12(水) 23:41:31.45 ID:1M9h2r1Lo

蓮太郎「……俺はただあんたの実力からしてありえないって判断しただけだよ」

花菜「……それでも。ありがとう」

照れくさそうな里見くんに笑みを返して翠ちゃんを見つめる

この子は病気とかではなく

ガストレアウイルスの侵食による異常

もって……どれくらい?

人間だったあの子と比べればまだ持つはず

でも、持つだけで回復は出来そうにもない

蓮太郎「もう帰ったほうがいいぞ。あんた、疲れてるだろ?」

花菜「そうね。体中痛いし……」

蓮太郎「戦闘で?」

花菜「好きに考えてくれていいわよ」

蓮太郎「冗談だよ。悪い」

花菜「別に気にしてないわ」
247 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 00:08:26.75 ID:uzj4nvH8o

後味の悪い別れをしてホテルを出る

怒ってるのかもしれないって思わせたかしらね

そんなつもりはなかったのだけど……

花菜「……はぁ」

まるで今の私達の未来のような暗闇

お先真っ暗

アルデバランが来るというのに全員疲れきってて気力なし

まとまりも何もない……お姉ちゃんの言葉を借りれば烏合の衆

花菜「団長として何ができる……?」

みんなをまとめるには?

みんなにやる気を出して貰うためには?

蓮太郎「花菜さんっ!」

花菜「……? 翠ちゃんは良いの?」

蓮太郎「すぐもどる。あんたにはまだ言いたいことがあったんだよ」
248 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 00:11:27.51 ID:2FJKdCaN0
蓮太郎さん頼むぞ
249 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 00:12:31.03 ID:oSOU9yHdO
コンマの準備やな(震え声
250 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 00:38:43.16 ID:uzj4nvH8o

蓮太郎「……あんたの実力は我堂よりも上だと俺は思ってる」

花菜「そうかしら」

蓮太郎「でも、あんたに団長は重すぎる。何でもかんでも背負っちまうあんたには」

花菜「……背負えない。と?」

その一言に里見くんは驚きを浮かべながら

すぐに唇を噛み締めちげぇよ! なんて怒鳴る

蓮太郎「例え背負いきれなくても引きずるだろ……どうせ」

花菜「うん」

蓮太郎「だから重いっつってんだ。誰でも割り切れるようなことをあんたは出来ない」

花菜「………………」

蓮太郎「あんたは他人ができないことを出来るくせに、他人が出来ることを出来てねぇんだよ」

他人ができる事を出来ないのに、他人が出来ないことは出来る

それは……なんだろう

恋。とか?

蓮太郎「……割り切って捨てられることを捨てられない。どうせこの会戦で死んだ全員の死を。あんた、背負うつもりだろ?」
251 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 00:59:39.54 ID:uzj4nvH8o

花菜「……そっちね」

蓮太郎「ん?」

花菜「なんでもないわ」

この会戦で亡くなった命

自衛隊、7000人のみんな

民警軍団、900人程

約7900人もの命が失われた

それを全て?

花菜「……だとしたら?」

蓮太郎「今すぐ団長の座を明け渡せ。あんたには……やらせたくねぇよ」

真剣な厳しい瞳

本気であると押し付けてくるような感覚を感じて。私は――


1、断る
2、貴方なら、その命をどうするの?
3、部下の死を背負わずして団長とは呼べないと思うけれど……
4、その他


安価下
252 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 01:00:35.44 ID:2FJKdCaN0
2
253 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/13(木) 01:00:40.44 ID:6rhA7Wgv0
4 納得させてみて
254 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/13(木) 01:00:40.66 ID:NMPw81Gj0
2
255 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 01:00:43.99 ID:oSOU9yHdO
4
256 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/13(木) 01:07:03.47 ID:fabnL5nE0
上のコンマが怖いんだが、何このゾロ目連打……
257 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 01:11:17.51 ID:n5rvc8NHo
花菜さんは死んだ命を背負うことで弔ってるから…
258 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/13(木) 01:16:02.24 ID:6rhA7Wgv0
安価はニヨニヨしてるのにコンマぞろ目でやばい空気が…
259 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 01:19:08.77 ID:n5rvc8NHo
>>258
ニヨニヨしながら連太郎に質問をする花菜さんを想像した
260 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 01:37:24.06 ID:uzj4nvH8o

花菜「貴方なら、その命をどうするの?」

蓮太郎「どうもしねぇよ……死んだ奴は死んだ奴だ」

花菜「……本気?」

蓮太郎「どうしようもねぇんだよ。死んだやつに出来る事なんかないんだ」

里見くんは怒ったようにそう言い放つ

それ以上に私は怒りたい

死んだ人を死んだからと

そう割り切ってどうにもできないと諦めてしまう里見くんを

でも、それは私の自分勝手な思想に基づいた理不尽な怒りでしかないんだと思う

花菜「でも、私は他人には出来ないことができるんでしょう?」

ジッと里見くんを見据えて静かに問う

蓮太郎「ッ……それはそう言う意味じゃ」

花菜「……蓮太郎くんたちには出来ない。でも、私にはできる」

頬笑みを浮かべて踵を返す

できるのなら――ううん。出来ないのだとしても

だれも彼らを背負えないというのなら、やるしかない
261 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 01:40:03.81 ID:uzj4nvH8o

安価下コンマ判定

14570 あとゾロ目でさとみくん@頑張ってみる 
262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 01:40:44.32 ID:9UdS8g73O
263 :VIPに変わりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 01:42:14.62 ID:iiWRJNiJO
惜しい!
264 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 01:43:18.95 ID:2FJKdCaN0
頑張れよ……
何のために出てきたんだ
265 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 01:44:08.27 ID:X2ICCWZSO
さとみさん@がんばらない
266 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 01:46:04.40 ID:9CLgdDrEO
蓮太郎くんへたれましたね…
このまま花菜さん如来√にいきそう
267 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 01:48:41.53 ID:pgrnBb5mO
マジですぐヘタれるな
やっぱり花菜を任せられるのは陽羽しかいねーわ
268 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 01:50:49.98 ID:uzj4nvH8o

花菜「悪いけれど……貴方には渡せないわ」

蓮太郎「なんでだよ……なんでッ」

花菜「それは蓮太郎くんが言ってくれたじゃない」

振り向きざまに笑みを浮かべて優しく答える

花菜「他人には出来ないことだからよ」

蓮太郎「…………………………」

里見くんは握り締めた拳を少しだけ持ち上げて

でも、どこに向けることもなく下ろす

……怒ってるのかしらね。私に

ふざけるなって、いい加減にしろよって

多分、言いたいんだと思う

花菜「……お休み。蓮太郎くん」

蓮太郎「……寝過ごしちまえ。馬鹿野郎」

静か過ぎる夜の平原ではそんな呟きもしっかりと耳に届く

けれど答えたりはせずに、私はその場をあとにした


・夜を終了します
269 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 01:52:46.05 ID:2FJKdCaN0
木更さんはアレだし花菜さんはコレだし蓮太郎さんの胃がマッハ
まあ主人公だしこの戦いが終わるまでには挽回してくれる……はず
270 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 01:53:51.19 ID:WaVJ406do
男オリ主の話も見たくなってきた
271 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 01:54:22.04 ID:uzj4nvH8o

今日は以上です。ありがとうございました
明日は余裕ができれば13時頃に投下するかもしれません




ここまで来ると蓮太郎はコンマハズレでも多少は頑張った言動です
272 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 01:54:53.16 ID:pgrnBb5mO
>>270
君が書くんださあ
楽しみに待っているぞ
273 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 01:55:59.90 ID:2FJKdCaN0

俺は最後の最後まで蓮太郎さんを信じるぜ
274 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 01:58:03.52 ID:n5rvc8NHo
蓮太郎さんは肝心なとこで失敗するフラグ体質だから諦め半分だぞ
275 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 02:02:40.40 ID:8NRKGgk3o
乙ー

花菜って対人コンマ外してる所為で内面と反響して闇が深くなってるイメージ
276 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 02:03:11.42 ID:hisVaYh/O
>>270
あったんだよなぁ…


小比奈とペア組みたいんだが条件???はいつ表示されますか?
277 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/13(木) 02:18:04.49 ID:NMPw81Gj0
乙ー

花菜さんならきっと演説のときの銃撃を避け切ってくれると信じてる
278 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 02:27:19.58 ID:p6YuFU/hO
>>277
撃つ前に陽羽にぶちのめされるか
銃弾届く前にパッパ防ぐか
弾道予測して避けるかのいずれかになりそう
279 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 16:49:27.20 ID:uzj4nvH8o
────────────────────────────────────────

 交友関係(好感/信頼 相手からの印象)  3ヶ月目 8日目 現在

  山科 陽羽 (105/109  複雑な意味で意識する相手) 成功+1
  山科 憩   (66/74  信頼する家族)   成功+1
  山科 真希 (70/70  お義母さん?) 
  山科 真望 (69/69  お義母さん?) 
  山科 香織 (22/22   無茶っ子)   成功+1
  川原 瑞穂 (11/11  お義母さん) 
  天童 木更 (22/23  排除すべき敵)
  里見 蓮太郎(48/48  守りたくなる相手)  成功+1 交流+1/+2
  藍原 延珠 (25/27  仕事仲間)  成功+1
  司馬 未織 (43/39  告白が変に気になる相手)
  巳継 悠河 (63/60  何をしても得たい光) 
  室戸 菫   (21/22  仕事仲間)
  千寿 夏世 (07/07  その他のプロモーター) 
  伊熊 将監 (-29/-14  敵)
  蛭子 影胤 (22/23   興味)    成功+1
  蛭子 小比奈(12/13 料理当番)    成功+1
  片桐 玉樹 (14/12  その他の民警)   成功+1
  片桐 弓月 (07/07  その他の民警)   成功+1
  壬生 朝霞 (05/12  実力はかってる程度)
      聖天子(35/40  少女でいられる相手) 
      ティナ(11/11  保護者)   成功+1
  斉武 宗玄 (50/40   固執)
 外周区子供達(??/??   せんせーッ!) 
   第四部隊 (13/13  戦術兵器) 


  序列:363番  所持金 2797.7万円(1800万使用予定)  外周区土地(75坪)

────────────────────────────────────────
280 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 17:13:58.55 ID:uzj4nvH8o

→9日目 朝 民警集合地区


花菜「どう思う?」

香織「私がアルデバランだったとしたら、今日中にもう一度攻めるわ」

影胤「なぜそう思う? 奴らも無事ではないだろう?」

香織「……だからこそ、リーダーが消えた今のうちに倒したいのよ」

お姉ちゃんはそういうと

開戦前に我堂さんへと渡したノートのページを開いて床に置く

香織「昨日は空爆によってアルデバラン以外のガストレアが痛手を負った為に攻略は余計な被害が出るという判断をした」

弓月「判断したって……ガストレアなのに?」

香織「ガストレアも人間も動物……生存するために知恵を絞るわ」

小比奈「馬鹿な質問は良いから続けてよ」

弓月「バっ……」

飛びかかろうとした弓月ちゃんを玉樹くんが止めて

小比奈ちゃんはクスクスと嘲って笑う

香織「……続けるわよ? でも、ガストレアだから一日もすれば憔悴しきり孤立した民警を潰すくらいは出来るようになる」

朝霞「だからまた攻めてくる。と?」

香織「新しいリーダーが出来て纏まる前に潰したいのよ。理由は一つ、数を減らしてリンチしたいから」
281 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 17:27:29.97 ID:uzj4nvH8o

お姉ちゃんはノートを指差したまま

私へとその目を向ける

無表情にも、笑っているようにも感じる不安を募らせる瞳

花菜「……なに?」

こわばりそうになる体の力を抜き

ひと呼吸おいてお姉ちゃんを見つめ返す

香織「貴女よ。厳密に言えば私達。一昨日の戦いで甚大な被害を与え、昨日は運良く居なかった敵」

花菜「……私達をリンチしたいなら逃げるべきではなかったんじゃない?」

香織「居ない=来ないとは限らない。だからアルデバランは欲張ることを止めた。私達がきた場合の被害を考慮して」

そこまで考えてるとは限らないけどね。と

雰囲気を一新するようにおちゃらけた態度で笑った次の瞬間には

気を引き締めて「ほんと……敵ながら天晴れな将軍だわ」なんて厳しい表情で呟く

香織「……負傷者を抜けば80人足らずの民警集団。花菜、何人、生き残らせたい?」

花菜「ぜ」

香織「それは恐らく無理よ。大将アルデバランのみを集中して狙っても2700に対し80の私達だもの。被害なしでは勝ち目がない」
282 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 17:40:49.55 ID:uzj4nvH8o

陽羽「一人あたり33体。私なら4人分くらいなら」

香織「ペアで66体よ? 一般の民警にそれができると?」

影胤「不可能。だろうね……私達でも少し厳しい条件だ」

影胤さんは冷静にそう答えると

山科くん。と

お姉ちゃんにではなく私に問う

影胤「君は死を割り切ることができるか?」

花菜「………………」

影胤「自分が未熟だったから仕方がない。などと背負わずに。だ」

花菜「……狡い」

出来ないと知ってるのに

そんなこと私には無理だって知ってるくせに

なのになんで……聞くのよ

香織「……花菜、貴女は死を背負わないことが保身だと思ってるの?」
283 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 17:54:14.37 ID:uzj4nvH8o

畳み掛けるように今度はお姉ちゃんが引き継ぐ

そんなに私が団長では嫌なの?

里見くんも

影胤さんも

お姉ちゃんも

みんな……私では不満なの?

……違う。そうじゃない

お姉ちゃん達は私に死んだ人たちを背負って欲しくないんだ

でも、なんで?

どうして?

わからない……死んだ人たちは背負ってあげるべきではないの?

そうしなければ思いも、何も、理不尽なままに潰されて消えてしまう



1、私にしか背負えないから背負うのよ
2、私は背負うべきなのよ。じゃなきゃ、死んだ人たちを救ってあげられない
3、……私はどうなったって良いのよ。私は、価値なんてないんだから
4、その他


安価下
284 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 17:56:39.02 ID:2FJKdCaN0
285 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 18:17:22.75 ID:uzj4nvH8o

花菜「私は背負うべきなのよ。じゃなきゃ、死んだ人たちを救ってあげられない」

蝋燭の拙い明かりが風に揺らいで闇が動いたせいか

数秒前よりも暗くなってしまったような感じがする

ううん、暗くなってる

私達の会話が、私の答えが、重く……暗いから

香織「貴女のそれは死んでしまった人の意志を継ぎたいから。そうとっていいのよね?」

花菜「え?」

香織「その死が自分のせいだ。なんていう理由では。ないのよね?」

強調するようにとぎれとぎれの口調で聞いてきたお姉ちゃんは

答えを得るよりも先に怖い表情で私を見る

香織「もしもそうなら私は貴女を団長にもリーダーにもさせられない」

陽羽「どうして? 何か違うの?」

影胤「見知らぬ誰かに責任を負われるほど惨めなことはない。ゆえにそれは救済ではなく冒涜だ」
286 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 18:30:09.20 ID:uzj4nvH8o

花菜「……冒涜?」

朝霞「そして、背負うべき人への侮辱です」

朝霞ちゃんがなぜここにいるのか

少し疑問だったけれどその理由がわかった

朝霞「私は器ではないのですか? 主一人の死の責ですら背負えないほど、私は小さき者ですか?」

何でもかんでも背負おうとするなと

それが必ずしも正しいことなんかじゃないと

私に……教えたかったんだね

我堂さんの意志を、その死を無理やりにでも背負おうとするということは

朝霞ちゃんから何もかもを奪うことになるって

香織「……貴女だけが、背負うものではないのよ。リーダー」

花菜「……………………」

小比奈「わたしはそんなつもりないし、そうなるつもりないけど。貴女なんかに背負われるなんて死んでも嫌」

花菜「……そっか」
287 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 18:40:40.64 ID:uzj4nvH8o

玉樹「言い方ってもんがあるんじゃねーのか?」

小比奈「貴方誰? どうしてここに居るの?」

玉樹「なっ……昨日も一緒に戦っただろ!」

小比奈「弱い人は記憶に残らないの」

玉樹「んだと!」

勝手に話し始めて、勝手に喧嘩する二人

こんな重苦しい空気の中でよくできるわね。なんて不干渉な心とは裏腹に口元は緩む

死ぬ。死なない

背負う、背負わない

そんな話の最中になにしてるんだか……

弓月「喧嘩なら外でやってよバカ兄貴!」

影胤「無駄な争いはやめたまえ」

小比奈「むぅ……わかった」

香織「……とにかく、そういうことよ。団長として、リーダーとして。背負うべきものがあるのかもしれない。でも、全てである必要はないのよ」
288 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 18:56:04.21 ID:uzj4nvH8o

陽羽「背負うべきものは私も背負うよ」

陽羽の優しい声がふっと私に迫ってきて

手が重ねられて

憩「あたしもっ!」

反対の手を憩ちゃんが掴む

正面のお姉ちゃんは困った笑みを浮かべて

私は胸に縋り付いた方がいい? なんて冗談を聞く

それを嬉しいと思う自分

それを不安に思う自分

その先に怯える自分

いろんな自分が心の中で混ざり合う

振り払うべきだと、自分一人で背負うべきだと

委ねてしまうなと

何もかもを奪われて丸裸にされて、最終的には惨めに殺されるぞと自分が叫ぶ

花菜「……うんっ」

香織「え……まぁ、望むなら」

花菜「ちがっ、そうじゃないから!」

陽羽達の言葉に頷いたつもりだったのにお姉ちゃんがノートを跨いで私へとのしかかる

朝霞「……緊張感がありません」

影胤「余裕がないよりはマシだと思うがね」

朝霞「……不安です」

影胤「安心したまえ。彼女達は普通とは違う。経験が……異常なのだ」

朝霞「…………」

影胤「何かね?」

朝霞「……その言葉のどこに安心しろというのです?」

影胤「ヒヒッ、さてね。自分で見つけるといい」


・会議終了
289 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/13(木) 18:57:34.20 ID:fabnL5nE0
原作主人公ぇー……
290 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 19:04:07.48 ID:3Ryg558YO
うん(背負わないとは言っていない)ってなりそう
291 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 19:04:33.63 ID:rwVoXa54o
へたれんたろーだからね仕方ないね。継続安価さえ当てていれば……
いやどっちにしろアジュバント組んでない時点でハブられ不可避だけどさ
292 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 19:15:09.82 ID:uzj4nvH8o

1、移動(青空教室、聖居、医療施設)
2、電話(悠河、聖天子、未織)
3、交流(蓮太郎、陽羽、影胤、小比奈、ティナ、真希、真望、瑞穂、美菜、朝霞、憩、香織)
4、新団長挨拶



安価下


1〜3は()内部から一緒に選択で
293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 19:16:21.22 ID:pgrnBb5mO
1 聖居
294 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 19:16:25.59 ID:eyLFQKMZo
2 未織
295 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 19:17:22.54 ID:WqayDeawo
ヒロイン枠だし
296 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 19:18:08.88 ID:lihmj2NjO
挨拶しなくて良いの?
烏合の衆で挑むの?
297 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 19:19:23.06 ID:2FJKdCaN0
元から烏合の衆みたいなもんだし挨拶してまとまるとも思えんけどどうだろ
298 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 19:19:54.39 ID:7BdLzNY9o
それはそれで面白いからおk
299 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 19:24:31.82 ID:lihmj2NjO
やらないと作戦も糞もへったくれも無くなるんだが…
300 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 19:25:28.64 ID:rwVoXa54o
てか、今日中に奇襲あると予測されてる中で、仮にもリーダーが持ち場離れて大丈夫か……
301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 19:26:10.00 ID:KNojgP8PO
うだうだうっせーよ もう一回選べる事を祈れ
302 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 19:36:31.11 ID:uzj4nvH8o

→ 聖居


嫌でも今日が最終決戦になると思う

だから聖天子様に直接会おう。と、思ったのだけど

どうやらおねえちゃんは少し不服らしい

そんなの電話で済ませてしまえばいいのにって

みんなへの新団長からの挨拶も必要だし

やることが詰まってるから……そうなるのも分かる

けど

花菜「……色々と報告もあるので」

聖天子「……ある程度の報告は受けています。我堂団長が亡くなられたことも」

花菜「今日が最終決戦になるかもしれない。ということもですか?」

聖天子「今日ですか?」

花菜「お姉ちゃん曰く、アルデバランは私達が再び纏まって厄介になる前に潰したいんじゃないかって」
303 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 19:46:03.54 ID:uzj4nvH8o

私の姿を見た瞬間

嬉しいのと焦りと僅かな怒りのようなものを織り交ぜた表情を浮かべた聖天子様だけど

それが消えるのもまた一瞬で冷静な表情で私を見つめる

聖天子「……勝ち目はあるのですか?」

花菜「なかったら戦わなくても良いのですか?」

聖天子「……………………」

非常識な質問だと分かっていながらも

勝目の有無などを問う聖天子様に問い返す

聖天子「……別に、見捨てていただいても構いません」

花菜「……国家元首らしくないですよ? そんな答えは」

聖天子「……国家元首だから非情であれと仰りたいのですか?」

聖天子様はじんわりと滲むような悲しさをつめた瞳で私をみる

どうしてそんな目をするのかしら

国家元首なら国を見捨てたりするのは受け入れられないものであるはずなのに

ほかの領主とは違う、聖天子様だから?
304 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 19:54:00.14 ID:uzj4nvH8o

その瞳をじっと見つめ返しながら潜考する

聖天子様は何を思ってるのか

聖天子様は何を考えているのか

非情であれとは言わないけれど

見捨てても良いなんていうのは少し……おかしい

私達が見捨てたら東京エリアは終わる

お母さんが僅かに携わった防壁があるにしても

あの軍勢を防ぎきれるほどの耐久はきっとない

なのに……どうして?


1、国を見捨てて良いだなんて国家元首が言うべきじゃないって言ってるんです
2、どうしてそんな目をするんですか?
3、……心配しなくても見捨てたりしませんよ。命を懸けて守ります
4、その他



安価下
305 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 19:55:10.59 ID:eyLFQKMZo
306 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 20:04:38.67 ID:uzj4nvH8o

花菜「どうしてそんな目をするんですか?」

聖天子「……忘れてしまったのですか?」

聖天子様は寂しそうにそう呟いて落ち込んだ溜息をつく

忘れたって……なにを?

なにか約束した?

思ってすぐに頭を振って否定する

聖天子様とはついこの前会ったけど

別になにか約束した覚えはない

罪云々という話なら……

花菜「……聖天子様」

聖天子「はい?」

花菜「もしかして抱きしめて欲しいんですか?」

聖天子「違いますっ!」

座る聖天子様は不意に大声で言うと

乱れた精神状態を整えるためか胸に手をあてがう

聖天子「……違います」
307 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 20:13:22.87 ID:uzj4nvH8o

この前話したのは聖天子様に時間を割くとか割かないとか

女の子らしいとからしくないとか

そういった話だったはず

それぞれすぐに完結したはずだから忘れるも何もない

だから抱きしめて欲しいのかもしれないって思ったのだけど

怒鳴るくらいに間違いらしいし……

聖天子「……忘れてしまったんですか?」

二度目の寂しそうな声に罪悪感がどこからともなく沸く

記憶にない……お酒を飲んだわけでもないのに

花菜「あ、あの……私」

聖天子「………………」

花菜「っ…………」

何かをしてしまったのかと聞けるような雰囲気じゃなくて

自由落下してしまった視線

それを追うように聖天子様は「貴女が言われたのでは?」と、呟き

聖天子「……貴女の前では国家元首ではなく普通の女性であれと」

残念そうに、悲しそうに、寂しそうに、そう漏らした
308 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 20:16:56.72 ID:2FJKdCaN0
聖天子様かわいそう
309 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/13(木) 20:21:08.52 ID:9Z8n2cNg0
聖天子様が完全におちてる
310 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 20:24:37.27 ID:5HQVqmZ30
聖天子様、花菜さんの前では少女だから
311 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 20:29:57.55 ID:uzj4nvH8o

聖天子「なのに貴女は国家元首らしくないと言いました」

花菜「それは……」

聖天子「……あれは一人の女性としての言葉です」

花菜「………………」

国家元首の聖天子としてではなく

私が言ったように一人の女の子として見捨ててもいい。と

……そっか

女の子として言ったのに国家元首らしくないなんて言われたからあんな悲しそうな目を

花菜「ごめんなさい……弁解はないわ」

聖天子「別に私は構いません。山科さんがそうであると望まれただけなので」

花菜「……そんなに怒らなくても」

聖天子「別に怒ってなどいません。この程度で動じていては国家元首は務まりませんから」

目を閉じて視線がぶつかるのを避ける聖天子様は

いつもの冷静な口ぶりで言う

……けど、会話の流れ的に怒っているようにしか思えない



1、ごめんなさい、悪かったわ
2、……怒ってるでしょう? 本当は
3、ぎゅっとする
4、じゃぁ国家元首は務まりませんね
5、……なら国家元首に問います。私に団長を務めることは可能ですか?
6、その他


安価下
312 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 20:31:57.51 ID:jqwYfRYYo
313 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 20:40:48.39 ID:uzj4nvH8o

花菜「……聖天子様」

聖天子「ッ!」

目を閉じているのをいいことに

こっそりと近づいて抱きしめて耳元で囁くと

予想以上に驚いて体が少しだけ浮く

……足音消したのはやりすぎた?

聖天子「私は許可していません」

花菜「……あの時は許可を必要とするのですかって」

聖天子「今は今です」

きっぱりと言った聖天子様の手が私の腕を掴む

でも、引き剥がそうとするというよりは離れないようにしている感じがする

……陽羽みたい

なんて、同じにしたらまた怒っちゃうかしら
314 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 20:50:25.99 ID:uzj4nvH8o

聖天子「……わたくしは貴女を失いたくはないのです」

花菜「…………………」

聖天子「だから……見捨てて下さっても構わないと言ったのです」

花菜「…………………」

私の手を握る手が震えて

少しだけ力が込められたのを感じる

全然痛くない

これじゃ簡単に振り切れてしまう

なのに……振り切れる気がしなかった

聖天子「……生き延びて、下さいますか?」

花菜「……無理だと思ってるんですか?」

聖天子「相手との戦力差がありすぎると伺っています。勝ち目なんてないと言われてます。だから……」

押し黙った聖天子様は僅かに項垂れる
315 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 21:04:02.37 ID:uzj4nvH8o

ガストレアとの戦力差……たしかに絶望的

周りからしたらこんな戦い無謀過ぎて笑い話にもならない

希望なんて欠片も見出せないと思う

聖天子「……ですから」

花菜「…………………」

でも、それはガストレアとの戦いを遠巻きに見る人の言葉だ

全てを知る前に諦めて匙を投げる人の言葉だ

花菜「聖天子様」

聖天子「……なん、ですか?」

花菜「聖天子様は? 私なんか信頼できませんか? 勝つことなんて出来ないってそう思っていますか?」

聖天子「そんなこと……ありません」

花菜「なら、そんなこと言わずに言えばいい」

聖天子様の左右の頬を両手で包みながらくいっと私の方へと向けさせる

花菜「和食が食べたい。洋食が食べたい、中華が食べたい、フレンチが食べたいイタリアンが食べたい……この数日サボった料理人にわがままをぶつければいい」

聖天子「…………………」

花菜「そしたら明日……作ってあげますから」
316 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 21:15:35.99 ID:uzj4nvH8o

ね? と

聖天子様に向けて笑みを浮かべる

ここ最近忙しくて駆け回ってたから作ってあげられなかったのよね……

今日だってもう朝食は終えちゃってるみたいだったし

聖天子「……私は子供ではありません」

花菜「……うん?」

聖天子「なので我侭は言いません」

至近距離で聖天子様の瞳が私を見つめる

本当……綺麗な瞳

このまま吸い込まれてしまいそう

聖天子「ですが……毎食一人では少々物足りません」

花菜「……うん」

聖天子「……では。決まりですね」

そういった聖天子様はどこか安心したように笑みを浮かべて

私がしているように私の頬に手をあてがう
317 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/13(木) 21:18:20.27 ID:6rhA7Wgv0
違う、そうじゃない!(一同)
318 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 21:32:55.48 ID:uzj4nvH8o

聖天子「山科さん」

花菜「……なんですか?」

聖天子「……貴女も、綺麗です」

花菜「……ご冗談を」

苦笑を交えながら答えて聖天子様の手に手を重ねる

何を言うのかと思えばそんな冗談

聖天子様らしくもない

というか……皮肉にしか聞こえない

聖天子「……貴女の逞しさ。わたくしは良いと思います」

花菜「っ……何を」

聖天子「強さも優しさも兼ね備えている貴女のことは……同性であっても……」

聖天子様はハッと気づいたように首を振って

すみませんと呟いて手を離す

何が言いたかったのかしら……同性であっても。なんて

聖天子「……帰りをお待ちしております。山科さん」

花菜「……ええ。行ってくるわ」

聖天子様という奥様に見送られるサラリーマン

……なんて、見えるかしらね。スーツだし



・昼に移ります
319 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 21:39:30.98 ID:uzj4nvH8o

安価下コンマ判定

135 ゾロ目 受け入れ

それ以外は原作通り
320 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 21:40:16.44 ID:r2+0QYxG0
ほれ
321 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 21:42:05.84 ID:n5rvc8NHo
花菜さんに虹色のキャンディを舐めさせたい系女子がまた一人増えた
322 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 21:48:19.54 ID:2FJKdCaN0
虹色ってゲイのシンボルカラーだと思ってたけどレズにも適用されるのか
323 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 21:56:37.22 ID:WqayDeawo
LGBT全体のシンボルカラーでそ>虹色
324 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/13(木) 22:00:45.27 ID:0hzQ6q0p0
何気ぞろ目オメ
325 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 22:00:54.28 ID:uzj4nvH8o

→9日目 昼 民警集合地


納得いかない部分もあるだろうけど。と

前置きして始めた会合というか集会というか、挨拶

どんな罵倒がくるのか、野次が飛んでくるのか

そう警戒した私に来たのは

「俺達はあんたを団長だって認めてやるよ」

認めない。ではなく、認めるという言葉

その意表をついた言葉に戸惑っていると

生き残りの民警の人達は「どうした新団長!」と、言葉を投げる

花菜「……私、我堂さんのような立派な人間ではないわ。それでも、認めてくれるの?」

「あんたには認めさせるだけの実績がある」

「……どうせ俺達がやるしかねぇんだろ? だったら、少しでも勝てる方に委ねるさ」

「スコーピオンの時、あんたの的確な指示で救われたんだ。従わない理由はねぇよ!」

あの時の民警さん達も参加していて、無事だったようで

ボロボロになりながらも希望を失っていない瞳で叫ぶ
326 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 22:15:49.53 ID:uzj4nvH8o

花菜「………………」

受け入れられないと思ってた

でも、こんなにもあっさり認めてくれてるなんて……

我堂さんのようにできるのだろうか

この人たちの期待に応えられるようなことを

私は……言えるのだろうか

我堂さんのあいさつを聞いておけばよかったかな……

香織「どうしたの? 何か言わないと」

花菜「……分かってるけど」

なんて言おう

どうやって鼓舞したらいいんだろうか

この心の内にあるものを……ぶつけたらいいのだろうか


1、困った時の副団長
2、オドオドした挨拶
3、熱血的な挨拶
4、とりあえず頑張りましょう。と一言で終わる
5、心の内に頼る


安価下
327 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 22:16:40.48 ID:PBA7bWx2O
3
328 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 22:16:47.15 ID:mdkcsWA6O
5
329 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 22:16:51.21 ID:ORZE7CigO
1
330 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 22:36:30.40 ID:uzj4nvH8o

熱血的に言ってみればいいかしら?

正直良く解らないけど……

花菜「……この戦いに敗北は許されない!」

感情的に……というより感情論で

論理的な言葉を廃し……

花菜「戦友に死を誇らせろ! 私達を嘲る者共にお前達の未来は俺達が作ったのだと!」

香織「う、うん……?」

花菜「奴らの血肉を供物とし、英雄たちへの鎮魂歌を歌わせろ! 私がお前たちに勝利をくれてやる! だから黙ってついて来い!」

とりあえず適当に言葉を並べ立て

とりあえず適当に大声で

一息ついて生まれた空白は痛みを伴いそうなほどに静かだった

花菜「……ダメだった?」

香織「……正直引いた」

花菜「……どう言えば良いか分からなかったのよ。仕方がないでしょう?」
331 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 22:37:57.80 ID:jqwYfRYYo
キャラが違う
332 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 22:39:09.91 ID:KNojgP8PO
ワロタ
333 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 22:41:45.21 ID:2FJKdCaN0
誰やねん
334 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 22:45:51.98 ID:n5rvc8NHo
熱血…?
335 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 22:46:55.53 ID:rcHhwHtuO
影胤パッパあたりが笑ってそう
336 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 22:55:31.44 ID:2FJKdCaN0
素直に演説上手そうな副団長にまかせとけよwwww
337 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 23:33:47.57 ID:uzj4nvH8o

香織「だからってこれはちょっと……」

呆れたように呟いたお姉ちゃんは

私からみんなへと向き直って一礼する

香織「えーっと、団長はこういうの苦手なのよ。忘れて頂戴」

蓮太郎「無理すんじゃねーよ。いつも通りでいいんだよ。あんたは」

花菜「蓮太郎くん……」

いつも通りって急に言われても

いつもこんな大勢の前に立つことなんてないし……

香織「……ガストレアの軍勢は約2700。対する私達は80。だけど恐れる必要はないわ」

花菜「っ!?」

香織「私たちとは違い、大将アルデバランを討ち取れば奴らの軍は瓦解する。なぜか、それは敵が人間ではないからよ」

お姉ちゃんは叫ぶこともなく拡声器で声を全体に広げていく

香織「数とその巨大さはただのブラフでしかないわ。今一度貴方達の敵の名を教えてあげるからよく聞きなさい」

ひと呼吸おいたお姉ちゃんの間も沈黙

でも、私のそれとは全然違うように感じる

香織「私達が討つべきは大将アルデバラン! それ以上でも以下でもその他でもない!」

「……………………」

香織「これは2700対80の戦いではなく、1対80の戦いなのよ。絶望的な戦いなんてどこにもないッ」

花菜「………………」

香織「でも、それは貴方達が戦ってくれたらの話……そうでなければ負けてしまうわ」

とたんに声を張り上げまた声を落としたお姉ちゃんは

不意にガントレットを装備した拳を天高く上げる

香織「だから共に戦って欲しい! 貴方達がいれば勝利は確実なものとなる! 貴方達だって散っていった戦友たちに、守り通した大切な人達全てに勝利を捧げたいでしょう?」

大きな声から一転したその問いには

所々からの同意の声が小さく帰ってくる

それに対してお姉ちゃんは隣の私にしかわからないほど小さな笑みを浮かべて

香織「なら武器を手に続け――勝利のために!」

そう叫び

自分たちが勝利のために必要ならと

自分たちがいることでそれが確実なものとなるのならと

僅かな躊躇いに物怖じしていた人たちの気持ちまでも動かした
338 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 23:34:54.31 ID:jqwYfRYYo
香織ネキが頼りになりすぎてもう何も怖くない
339 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/13(木) 23:36:44.00 ID:uzj4nvH8o

とりあえず今日はここまでにします
ありがとうございました




花菜さんは明らかにキャラに合ってないので崩壊してます……
熱血だと感情論というか精神論というか、とにかく大声ってイメージだったので
個人の想像する熱血系でなくてもご了承を



影胤さん大爆笑
340 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/13(木) 23:44:59.35 ID:WoN4h0SZ0

影胤さん大爆笑  デスヨネー……
341 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 23:52:37.06 ID:n5rvc8NHo

団長の妹がボケで副団長の姉がツッコミ&まとめ役…これだ
342 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/13(木) 23:53:22.41 ID:NMPw81Gj0
反乱の銃撃すら無かった、だと・・・!?

ところで埋め込み爆弾の用意してる?
まあ空爆の現場蓮太郎も見てるしもう話は通ってるのかなー
343 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 23:54:55.32 ID:lihmj2NjO
情熱的=ギャグテイスト
だったにしても花菜と香織の差に草不可避
お姉ちゃん将軍の才能有りすぎじゃないですかねぇ?
344 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/14(金) 00:30:56.56 ID:MPvqjEhHO
なにこの主人公
ただの天然系ポンコツヒロインじゃん
345 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/14(金) 14:07:22.64 ID:mWJUa7W20
この感じだとゾロ目来たのは大きいな

演説ェ……花菜さん無理なさらないでくださいよ
346 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/14(金) 18:30:43.20 ID:/na2RjK7o
木更さんと同レベルのポンコツ具合
347 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/14(金) 23:01:44.69 ID:A0sTx3tHo

9日目夜に戦闘になります


→9日目 昼 民警集合地


1、移動(青空教室、聖居、医療施設)
2、電話(悠河、聖天子、未織)
3、交流(蓮太郎、陽羽、影胤、小比奈、ティナ、真希、真望、瑞穂、美菜、朝霞、憩、香織)
4、戦闘用兵器のために未織を呼ぶ



安価下


1〜3は()内部から一緒に選択で
348 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/14(金) 23:03:14.54 ID:/na2RjK7o
4
349 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/14(金) 23:39:12.82 ID:A0sTx3tHo

→未織を呼ぶ


アルデバランと戦闘するための武器

見たこと聞いたことが夢でもなんでもなく現実なら

ただのバラニウム武器では歯が立たない

だから。と

お姉ちゃんは未織ちゃんを戦地へと招いた

アルデバランの超再生能力

それを上回って破壊しつくせなければ私たちに勝利はない

香織「……司馬重工にはその破壊力を作って貰ったのよ」

80人はそれをぶつけるための補助役

ただ、補助役がいなければ破壊力を維持したまま切り抜けなければいけないし

いなければ勝てない。というのは嘘じゃないのよね

未織「結構な無理難題やったで? まぁ、香織さんと花菜ママに半分近く知恵貸してもろうたし……無理でもなかったんやけど」

花菜「……いつから?」

香織「昨日の空爆ダメージをほぼ一瞬で回復したのを見てから」
350 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/14(金) 23:49:59.72 ID:A0sTx3tHo

お姉ちゃんはサラっと答えて未織ちゃんへと目を向ける

香織「空爆が弱かったわけじゃないし、アルデバランに集中してなかったわけでもない。なのに倒しきることは出来なかった」

未織「そやね……ウチもそれは聞いて驚いた」

香織「だから司馬重工にはその空爆の20倍の威力を持つ爆弾を作って貰ったのよ」

未織ちゃんが来て早々渡されていたアタッシュケース

それから出てきたものは意外にも小さく

でもだからこそ脅威だと体が震える

……怖い?

違う

自分の知らない悪魔の兵器に心が――

花菜「……それをどうするの?」

香織「外からぶつけても倒せる可能性はあるけど、上からやって下。下からやって上。そう残れば再生されてしまうからね……」

ここに入れる。と

お姉ちゃんは不気味な笑みを浮かべながら私のお腹をつつく

玉樹「体内で爆破するっツーのか!?」

未織「その通り。中央で爆発させて一片も残さず消し飛ばす……これしかない」
351 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/14(金) 23:59:57.68 ID:A0sTx3tHo

影胤「……アルデバランの装甲は誰が抜く?」

陽羽「私がやる」

花菜「この中で一番は陽羽だけど……」

それはダメ

拒絶の意を示そうとした口を閉ざして首を振る

そうする他ない

私ではきっと抜けきれない

お姉ちゃんなら可能性はあるけど生身の人間には危険すぎる

超人的な力を持つイニシエーターが最適

……そう。それが一番まっとうな手段

確実で、安全に遂行するための最適な人選

憩「あたしでは無理だろうしね……小比奈は?」

小比奈「わたしでも出来るに決まってるでしょ。あなたと一緒にしないで」

憩「どうだか」

小比奈「……斬るよ?」

憩「へぇ……できるの?」

花菜「こらこら、喧嘩しない喧嘩しない」

影胤「今は重要な会議中だ。全ていうべきかね? 2人とも」
352 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/15(土) 00:03:30.75 ID:gdUX4FwK0
花菜よりも香織姉の方が可能性あるのか
353 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 00:11:53.29 ID:idbCVy/8O
化物銃より威力のある攻撃って…
354 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 00:12:35.65 ID:03jjksIi0
ぶっちゃけ人間組なら影胤のバリアビームが一番貫通しそう
355 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 00:12:54.83 ID:SefsKruMo

現状の緊張感にピリピリしているからか短気な2人

小比奈ちゃんはいつも通りだとしても

憩ちゃんがちょっとだけ煽りに弱い気がする

それも無理はない……のかな

私達がいない間

憩ちゃんの目の前で何人もの人が死んでしまったんだから

それによって無力だと縛られた行動にあんなことを言われたら……ね

憩「……ごめんなさい。あたし、こういう話聞くの苦手なんだ」

香織「そう……なら戻っててもいいのよ?」

憩「……向こうには誰もいないからやだ」

香織「じゃぁ、せめて終わるまで静かに。ね?」

お姉ちゃんの宥めるような笑みに軽く頷いて

憩ちゃんはお姉ちゃんに寄り添う

花菜「とにかく、このEP爆弾をアルデバランの皮膚を切り裂いて体内に設置したらいいのね?」

香織「ええ。設置前に起爆缶をちゃんと捻ってね? じゃなきゃただの不発弾でしかないから」
356 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 00:23:12.89 ID:SefsKruMo

未織「缶を捻ったら3分後に爆発する仕組みや。穴開けてからひねる。埋め込むそして逃げる。ええな?」

陽羽「私は1分でも十分だけどねー……まぁ、制限あるならそれこそ私がやらなきゃだね」

アルデバランに爆弾を埋め込めたとしても

爆発範囲から脱出できなければ巻き込まれて死ぬ

だからこそ……陽羽でなければいけない。か

陽羽「……花菜。良いよね?」

花菜「?」

陽羽「私がこの無茶な仕事を引き受けても……良いよね?」

陽羽が私に聞き、みんなの視線が私に集まる

陽羽を危険に晒したくない

だから他の誰かが犠牲になって。なんて言えない

言いたくもないし考えたくもない


1、うん。良いよ
2、それ……私がやるわ


安価下
357 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/15(土) 00:24:37.88 ID:gdUX4FwK0
1+あなたを信じてるわ
358 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/15(土) 00:26:03.70 ID:gdUX4FwK0
その他ないですね……すいません普通に1です
359 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 00:28:41.58 ID:8mjGPHiDO
キャラ的には迷わず2なんだが難しい
360 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 00:31:02.16 ID:03jjksIi0
>>359
成長の様子が見られたってことでここはひとつ
361 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/15(土) 00:35:57.91 ID:QMkiT4d20
一人で全部背負わなくなったな
よかったじゃん
362 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 00:37:08.48 ID:SefsKruMo

花菜「うん……良いよ」

陽羽「えへへっ、方舟に乗ったつもりで任せてよ!」

陽羽は嬉しそうに笑ってそう零す

船でも大船でもなく方舟……ね

今回はなんのお話に左右されちゃったんだか……まったく

花菜「あまり調子に乗って変なミスしないでね?」

陽羽「解ってるよー、大丈夫」

人がどんどん失われていく戦争

それの厳しさに心を痛めていた陽羽の面影は感じられない

無理して無茶して自滅

なんていうことにはならなそうね

香織「それで……アルデバランはどう?」

未織「ウチらの予想では午後11時。もうそんなに時間は残されてないで」

香織「……そう。じゃぁ早々に移動するべきね」

弓月「移動? どこに?」

香織「平原よりもずっとガストレアとの戦いに適した場所――回帰の炎よ」


・昼終了
・民警集合地→回帰の炎に移動
・夜に戦闘。残り行動可能は夕方のみ
363 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 00:42:42.50 ID:SefsKruMo

短いけれどここまでで
明日はできれば今日やれなかった分も含めて進めたいので午前11時から
明日でこのアルデバラン戦を終えるのが目標



自分がやると言い出さなくて嬉しかった陽羽
成長に安堵の念を抱きつつも、脳裏に浮かぶ演説にもがく影胤さん
364 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/15(土) 00:46:37.38 ID:gdUX4FwK0

あと一回行動が残ってるけどどうしたものか
陽羽かパッパと交流かなー
365 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 00:50:29.73 ID:E1GbPqa8o
影胤さんはこれから誰かの演説を聞くたびに腹筋がやばいことになるのか
366 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 01:03:31.82 ID:03jjksIi0
ちょっと一歩前に進んだところでこの前ちょっと喧嘩しちゃった蓮太郎に謝りたいけど
367 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 10:21:19.58 ID:As3wa/rZ0
たしかに蓮太郎交流しておきたいな。でも花菜さん的には陽羽と交流しそうな気がする。
368 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 11:36:14.60 ID:SefsKruMo

第4章からはちょくちょくオリジナル入れる必要がありそうです……8巻の発売日が今年ではないため

投下していきます
369 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 11:40:35.77 ID:SefsKruMo

→9日目 夕 回帰の炎


1、移動(青空教室、聖居、医療施設)
2、電話(悠河、聖天子)
3、交流(蓮太郎、陽羽、影胤、小比奈、ティナ、真希、真望、瑞穂、美菜、朝霞、憩、香織、未織)


安価下


1〜3は()内部から一緒に選択で
370 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 11:47:57.50 ID:xnnZ+fa0o
3 蓮太郎
371 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 12:21:31.60 ID:SefsKruMo

→蓮太郎


蓮太郎「……何しに来たんだ?」

花菜「……蓮太郎くん」

回帰の炎にある大きな石像の一つ

その裏手に隠れるようにいた里見くん

まるで……誰にも会いたくないかのように見えて躊躇った

でも、なんだか不安で近づいた

それは……間違い?

花菜「……私に見られちゃ、嫌?」

決戦前

戦いに対してではない何かを抱えた里見くん

それに対する言葉に里見くんは鋭い瞳を向ける

蓮太郎「答えになってねーよ」

花菜「そうね……貴方がここにいなければ私は来なかったわよ。貴方がいるから、ここにいる」

蓮太郎「……聞きたいのはそうじゃない」

花菜「じゃぁ、何?」

蓮太郎「なんであんたはいつも、来て欲しい時に来るんだって言ったんだよ……」
372 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 12:42:10.34 ID:SefsKruMo

鋭い瞳が揺れて里見くんは俯く

何かがあった

それは見かけた段階で解ってた

花菜「……そっか」

俯いてもなお私の背より高い里見くんの頭を撫でて

優しく抱きしめてあげる

花菜「翠ちゃんの……ことよね」

どのような経緯でその結末を迎えたのかは知らないけれど

死という結末は変わらずに迎えてしまったんでしょうね

蓮太郎「……俺があの時答えを躊躇ったからッ、何も言えなくなったからッ、翠は!」

花菜「……違うわ。いずれにしても翠ちゃんは助からなかった。どんな経緯であれ死は訪れていた」

蓮太郎「でもッ」

花菜「……蓮太郎くん。貴方は自分の無力さを嘆いているの? それとも、翠ちゃんの死を嘆いているの?」

悲しみに震える大きな背中が見た目よりも小さく感じられて

抱く腕に力を込めて、右の手でそっと背中をさする

蓮太郎「両方だ。両方……俺がもっと強ければ。俺がもっとしっかりしていれば。翠が死ぬことはなかった!」
373 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 12:55:51.75 ID:SefsKruMo

私を突き放すようにした里見くんの表情は

悲しみに溢れながらも止めどない怒りに歪む

それに対して私は思わず眉を潜めてしまう

里見くんの心が弱ってる

里見くんの強さが欠けてしまっている

男の子だとしても、民警だとしてもまだ子供なのだから仕方がない……違う。おかしいそうじゃない

まだ子供なのにこんな辛い経験をしなければいけないことが、おかしいのよ

蓮太郎「俺が悪いんだ。誤魔化しさえしなければ。強ければ。俺が……ッ」

花菜「……………………」

悔しさの涙を零す里見くんを静観しながら

かける言葉を模索する

今の里見くんは……まるで


1、なら、背負えばいい。自分が悪いと、自分のせいだと、そう思うのなら。背負えばいい
2、もっとぎゅっと抱きしめる
3、うるさい口は口で塞ぐ
4、……なんでそんなこと言うのよ。貴方がそれを言ったら私はどうしたらいいの?
5、……後悔したなら次を作らないようにしなさい。次は、全てを守れるように
6、その他


安価下
374 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/15(土) 12:56:26.26 ID:Eq8DPS1H0
2プラス5
375 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 13:19:43.38 ID:SefsKruMo

まるで自分自身を見ているような

そんな違和感を感じながら里見くんの押し退ける力を振り払って体を抱きしめる

花菜「……後悔したなら」

蓮太郎「っ……」

花菜「後悔したなら次を作らないようにしなさい。次は、全てを守れるように」

解かれないように腕に力を込めて

里見くんの弱さと強さ

その悲しみも、辛さも、苦しさも、痛みも……全部を体に感じる

花菜「……強く、なりなさい」

蓮太郎「………………」

里見くんはもっと強くなることができる

ううん、強くならなければいけない

狂気に魅入られたあの子を守るためにも

心も、体も

花菜「もっと。もっと強く」
376 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 13:35:56.97 ID:SefsKruMo

私の言葉に里見くんの体が微かに揺れる

蓮太郎「強くなれば、守れるのか?」

花菜「……うん。守れるわ」

恐る恐るといった感じの声に優しく答える

里見くんの顔は視界の外だから見えないけれど

顔の少し横から聞こえる里見くんの吐息は落ち着いていて

もう心配なさそうだと安堵と共にため息をつく

花菜「……そろそろみんなのところに戻らなきゃ」

夏に合わない寒い空気に身構えながら

暖かい里見くんの体を抱きしめる力を弱くしていく

離れた瞬間に風でも吹けば凍えてしまいそう……なんて

呑気なことを考える自分に音もなく苦笑して目を閉じる

……頑張ってね。里見くん

声には出さずにそう思って自分と里見くん距離を開いた
377 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 13:36:34.64 ID:SefsKruMo

安価下コンマ判定

1379 ゾロ目
378 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 13:37:29.80 ID:GDm5Fo2rO
こい
379 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 13:47:04.07 ID:K3tWzoCd0
うーん、この
380 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 13:47:54.64 ID:x89ebWano
そしてこの回避である…四割でどんだけ避けるんですかー!
381 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 13:56:56.27 ID:SefsKruMo

けれど距離は開き切ることなく強引に閉じられて

ちょっとだけ柔らかくて力強い里見くんの胸に顔を打つ

花菜「ッ!? れ、蓮太郎くん?」

蓮太郎「………………」

背中に腕を回し、交差しつつ肩を掴むという抜け出しにくい抱き方

抜け出すのは力技になるかな

花菜「……延珠ちゃんに見られたら面倒よ?」

蓮太郎「延珠はここには来ねぇよ」

花菜「……どうして?」

蓮太郎「彰磨兄と一緒にいるからだ。様子を見ててくれって頼んだ」

花菜「で、でもほら。陽羽が……くるかも」

蓮太郎「……見られたら困るのか?」

困るというか危ないというか

戦力が減っちゃうんじゃないかしら……とは言えずに口ごもる
382 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 14:10:52.74 ID:SefsKruMo

花菜「……怖がらなくても平気よ? 私はこの戦いで死ぬつもりはないから」

蓮太郎「わかってんよ……そんなこと」

翠ちゃんとの死に別れがあるからか

この戦いで私が死んでしまうことを恐れているのかと思えばそうでもないらしい

花菜「ならどうして?」

蓮太郎「……こういう時くらいしかできないだろ。だからその、さ。なんだ、延珠じゃねーけど、その……」

言葉らしい言葉にならない文字列に首をかしげながら里見くんの胸元に手を宛てがって

枕に乗せるように顔を横に向ける

花菜「……お風呂にもしっかり入れていないし、こんな汚れた服を着てる。汚いわよ」

蓮太郎「お互い様だろ」

花菜「……そうね」

会話が途切れても石像の表側ではせわしなく動く民警の人達の声が騒がしく

ひしひしと伝わる緊張感に思わず身構える
383 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 14:18:59.25 ID:SefsKruMo

蓮太郎「……なぁ」

花菜「うん?」

蓮太郎「……あんたのことをさ」

花菜「なに?」

蓮太郎「…………………」

耳をくっつけているからか

里見くんの鼓動がだんだんと激しくなっていくのを感じる

里見くんも緊張してるのかしら?

このあとの戦いに

敗北の許されない背水の陣とも言える戦争に

私は……なんでかな

この心の激しさは緊張のそれとは違う……気がする

里見くんの胸元の上、のどのあたりでゴクッと聞こえて

途切れた言葉の続きが聞こえた

蓮太郎「……ま、守れっかな。あんたのことも」

花菜「?」

蓮太郎「強くなったら……あんたのことも。守れるか?」
384 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 14:25:32.16 ID:8mjGPHiDO
キャー蓮太郎さん大胆
どうなるか
385 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 14:35:32.12 ID:SefsKruMo

上を見上げれば里見くんの表情が僅かに見える

そこから納得がいかないというような感情を受け

何が納得いかないのかと首をかしげながら問う

花菜「……守る? 私を?」

蓮太郎「ああ」

納得がいかない割には素早く答えて

本気の強い意志を感じる

……良く分からなくなりそう

蓮太郎「陽羽もいるけど……俺もいる」

花菜「蓮太郎くん……」

蓮太郎「いや…………いてくれ」

里見くんの腕に力が篭って

ただでさえ密着しているからだがさらに密着する



1、……貴方は木更ちゃんを守らなきゃ
2、でも、それなら私が守ることになりそうね
3、ふふっ、期待してるわね
4、その他


安価下
386 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 14:38:05.02 ID:xnnZ+fa0o
3
どっちも守ればいいよね
387 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 14:58:53.90 ID:SefsKruMo

花菜「ふふっ、期待してるわね」

蓮太郎「……ああ。しててくれ」

里見くんの腕から徐々に力が抜けていき、体は自然と離れていく

離れて見えた里見くんの表情は最初見た暗いものとは全く変わっていて

安堵と共に笑を向ける

花菜「生き延びましょう。私達」

蓮太郎「当然だ」

花菜「やらないといけないこと、まだまだあるんだもの」

蓮太郎「……そうだな」

里見くんの賛同の声にふと思って気づく

花菜「ねぇ……さっきはなんで納得いかない表情だったの?」

蓮太郎「な、なんでも良いだろ! 気にすんな!」

怒鳴るように言った里見くんは逃げるように去っていく

……なんだったのかしら。一体

でも、良かったわ

大事な戦いの前に悩みを少しでも解決してあげることができて


・夜に移ります
388 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 15:33:37.22 ID:vWv1ugEyO
うーんこの朴念仁
389 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 15:37:16.31 ID:SefsKruMo

→9日目 夜 回帰の炎


陽羽「……だんだんと来てるね」

陽羽が私を見て玉樹くん達も私へと目を向ける

泣いても笑っても……じゃない

泣いたり笑ったりできるか

この戦いの結末に全てが委ねられてる

香織「……目立つわね。アルデバラン」

花菜「うん」

香織「あれを討てれば私達の勝ち。討てなければ敗北。準備はいい?」

陽羽「問題ないよ」

影胤「ヒヒッ、同じく」

小比奈「早く行こうよ」

私のアジュバントメンバーとそれ以外の民警の人達

進行の足音を聞きながらみんなへと振り向く

影胤「昼間みたいなコントはよしたまえよ?」

花菜「演説です……」

影胤「ほう。漫才だったか」

花菜「演説です。一応。そのつもりでしたっ!」
390 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 15:48:17.49 ID:SefsKruMo

張り詰めた空気を咲いた私の声を皮切りに

あれが演説かよ。なんていう感じの苦笑があちらこちらで聞こえてくる

集中するべき場所なのに

緊張するべき場所なのに……もうっ

茶化そうとしてきた影胤さんを一瞥して首を振る

私も全然緊張できていない

なのに……体は凄く震える

「だんちょーう! いい面白いもの期待するぜー!」

「面白いの一発お願いしまーす!」

今から大事な戦いだっていうのに……

みんなとは言わないけれど全然緊張感がない……?

香織「違うでしょ」

花菜「……………」

香織「本当は緊張していて、怖くて、不安で、可能性に怯えている。でも、だからこそ求めているのよ」

お姉ちゃんは言いながら私の耳元に顔を近づけて

周りには聞こえないように言う

香織「……一番背負っている団長の、恐怖にも、不安にも、可能性にも負けていない姿を」
391 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 16:17:17.56 ID:SefsKruMo

花菜「だからってあれはもう嫌よ? 結構……恥ずかしいんだから」

香織「はいはい。だからあの人が余計なこと言ってくれたでしょ?」

そう言って苦笑したお姉ちゃんはあの人――影胤さんを一瞥する

二人して企んでいたのだとしたら

少し……ううん

気にすることなんてない

それが必要だったんだろうし

おかげでここに居るみんなは余計な緊張をしていないから

花菜「……もう時間はありません。だけど、一つだけ、言わせてください」

石像の台座に上がって少しばかりの高みからみんなを見る

男の人も、女の人も

男の子……里見くんも、女の子もいるこの部隊

わずか80人による東京エリアを守るための最終決戦


1、私はみなさんを信じてます。だから、私が振り向くのは勝利の宣言をする時のみにするつもりです。なのでみなさん、よろしくお願いします
2、撤退は各自の判断に任せます。だから、無理はしないでください
3、勝利のご褒美にみんなは笑顔を下さい。喜んでいる姿を見せてください。お願いは、それだけです
4、ここはやはりおねえちゃんに任せる
5、その他


安価下
392 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 16:23:39.55 ID:03jjksIi0
1
393 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 16:36:12.03 ID:SefsKruMo

花菜「私はみなさんを信じてます。だから、私が振り向くのは勝利の宣言をする時のみにするつもりです。なので」

みんなを見渡すように視点を移動させ、頬笑みを浮かべる

私の心には余裕がありすぎて

むしろ不安を抱きかねないけれど

それを知らない人たちにまでそれを伝染させる必要性はない

花菜「みなさん、よろしくお願いします」

軽く一礼をして沈黙に包まれながら顔をあげる

またしても失敗だったのかという不安を抱きながら

背後に迫る足音に身震いする

「言ったんだから勝てよ!」

「負けるんじゃねーぞ!」

「任せろー!」

様々な声援……答えを貰ってもう一度笑みを返す

香織「私からも言っておくわ。深追いする必要はない。自分と周りに接敵するガストレアのみを叩きなさい。それと、無理だと思ったら即撤退を許可します」

「本当にそれで大丈夫なのか?」

香織「無理しても増えるのは犠牲だけよ。団長を信じて撤退しなさい。この子は無理して立てた功績より、生きてる貴方達が見たいんだから」
394 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 16:55:59.05 ID:SefsKruMo

ね? と急に振られた言葉に慌てて頷くと

お姉ちゃんはほら。そうらしいわよと苦笑する

香織「アルデバランに接触したら私が信号弾を撃つわ。そしたら全員撤退。イイわね?」

銃などの遠距離支援ではない部隊にそう告げて

お姉ちゃんは陽羽とティナを見て2人は軽く頷く

……時間だという合図

迫り来る大量のガストレアを

その後方にいる巨大なアルデバランを全員で見据える

未織「始まるんやね……」

小比奈「貴女は下がってて。邪魔」

未織「ウチも戦えるんよ? いざという時はやけどな」

小比奈「……死んでも知らない」

ぷいっと顔を背けた小比奈ちゃんと目が合う

小比奈「なに?」

花菜「ふふっ、別に?」

小比奈「っ――」

小比奈ちゃんが苛立ちを表情に表した瞬間、お姉ちゃんの声が響く

香織「戦闘開始! 地上は1列目と2列目を爆破! 狙撃隊は空を迎撃――煙が晴れたら地上進行部隊出るわよ!」

ガストレアが回帰の炎周辺に入って少ししてから廃墟が爆発

地上ガストレアに大きな損害を与え、狙撃部隊が着実に空のガストレアを減らしていく

香織「ティナちゃんと憩ちゃんは狙撃で援護!」

憩「はい!」

ティナ「了解」

香織「朝霞ちゃんはついてきて!」

朝霞「了解しました」

爆発による粉塵が晴れて、動きの止まった地上ガストレアが鮮明に見えてくる

香織「――地上チーム突撃! 上も後ろも見る必要はない! 前は私達が見るから左右を任せるわ! 陽羽の指示をよく聞いて対処しなさい!」

その指示に全員が一斉に頷いて――始まった
395 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 17:11:19.88 ID:SefsKruMo

安価下コンマ判定


13579 ステージV

24680 ステージW
396 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 17:13:18.18 ID:7UH2GaDKo
397 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 17:29:31.01 ID:SefsKruMo

陽羽「止まって!」

陽羽の大声に全員の足が止まって

すぐ目の前

あのままだったらちょうどいたであろう場所にガストレアが現れる

突き破られて穴の空いた建物が音を立てて崩れて行く

知性があるのかすぐには襲おうとしない巨大なガストレアと目が合う

原型はとどめておらず

様々な因子の混じり合った可哀想な姿

それはステージWだと誇張するように脈動する

花菜「……まだいたのね、こんな大きいの」

陽羽「さっさと倒していく!」

陽羽の言葉が聞こえたかと思えば一瞬で姿が消えて

気づけば陽羽の刀がガストレアの腹部を切り裂いていて

陽羽「……っ!」

花菜「陽羽?」

何かに気づいた陽羽の足が止まり

朝霞「何をしているんですか!」

陽羽「ぁ――」

朝霞ちゃんの声にハッと気づいても遅く

ガストレアの触手のような手に弾き飛ばされ、陽羽の小さな体は建物へと突っ込む
398 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 17:43:26.87 ID:SefsKruMo

花菜「陽羽!」

陽羽「平気……こんなの、どうってことない」

脆くなったコンクリート

そこから突き出す鉄筋

それらでさらに傷ついた陽羽はボロボロになっていて

たった一撃が必殺の一撃なのだと改めて認識させられる

陽羽「……この人は辛いんだ。私が、私達が。助けるべきなんだ」

強く振った頭から赤い飛沫が飛び

陽羽の真っ赤な瞳がガストレアを睨む

……人?

影胤「あのガストレアは自分が人間であったことの証明品を体内に隠していたのだろうね。私達の時のケースのように」

花菜「……影胤さん」

あれが人であるとわかった瞬間

ただでさえ揺れていた心が更に揺れる

撃ち殺せと。切り殺せと

ガストレア――生物への死を与えたがる体が震えて心が笑う

良かったな。人間を殺せるぞ。と

なんの罪悪感も感じず、むしろ英雄として人が殺せるぞ。と
399 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 17:55:48.08 ID:SefsKruMo

戦争というものに参加して

人の命があまりにも容易く散るということを思い出してしまった

血の匂い、痛みと苦しみに喘ぐ声に浸りすぎてしまった

それが私の内側に隠していた私を刺激しすぎた

花菜「……ッ」

嫌いな自分

嫌な自分

それがゆっくりと顔を上げ、私をみる

釣り上げた口角の端から飢えを示す零し、血走る瞳を見開く

香織「どうしたの?」

花菜「……なんでも、ない」

何度も深く呼吸をして、頭を振る

どちらが本心なのかわからない

殺したいのが本心か、救いたいのが本心か

救いたいのはあの子の願いであってお前ではない。お前は殺したいのだと囁く

朝霞「集中してください!」

花菜「――――――」


1、戦闘に参加する
2、陽羽をつれて先を急ぐ


安価下
400 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/15(土) 17:57:07.56 ID:TIoAvS1P0
2 
401 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 18:09:17.95 ID:SefsKruMo

痛いほどに疼く胸を抑えて乾いた唇を舐める

どこかで起きてる爆発、響く銃声と悲鳴と咆哮

いろいろなものに苛まれながら陽羽を捕まえる

陽羽「放して!」

花菜「良いから先を急ぐわよ……」

陽羽「でもっ」

花菜「ここはお姉ちゃん達が何とかしてくれるからすぐに終わる。全部終わったらまた来て……弔おう?」

一瞬躊躇った陽羽は

絶対にだよ? 絶対だからねと答えて私の手を握り返す

陽羽「いこっ……アルデバランを倒そう」

花菜「ええ」

急いで人だったガストレアから離れていく

安堵する自分、勿体無いと嘆く自分

その両方を心に抱えながら陽羽の小さな手に引かれて走る

……どうしよう陽羽。どうしよう

今この状況でそんなことを聞けるわけはなかった
402 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 18:26:12.46 ID:SefsKruMo

陽羽「……ここからは一直線だね」

陽羽と一緒に建物の影から覗くと

ここから先に廃墟は欠片ほどもなく

身を隠せるところも全く無い平野地帯

出た瞬間から全力疾走

アルデバランを攻撃して爆弾を詰めて逃走

陽羽「援護は良いから自分を守ってよ? 花菜」

花菜「援護もするわよ。そのためにいるんだから」

陽羽「無茶しないでよ?」

花菜「無理しないでね?」

互いに言い合って軽く苦笑する

これが終われば東京エリアを救うことができる

この踏み出しに全てがかかってる

その重さに息をついて見つめ合う
403 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 18:28:08.88 ID:SefsKruMo

安価下コンマ判定

奇数
404 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 18:30:05.57 ID:+OuHzHONo
1
405 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/15(土) 18:30:07.49 ID:TIoAvS1P0
406 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 18:31:18.04 ID:ZyH8fbOvO
何の判定!?
407 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 18:55:51.87 ID:SefsKruMo

花菜「そ――」

それじゃ行こうかその言葉は始まることなく飲み込まれ

駆け出そうとしていた体は進み出ることもできずに陽羽に引かれる

陽羽「ん」

花菜「っ――」

不意を突いたその行為に遅れて反応した頭が働き

慌てて陽羽を突き放す

花菜「こんなことしてる場合じゃないでしょう!?」

陽羽「……だからこそだよ。もしかしたら最後かもしれないでしょ?」

花菜「そんこと――」

陽羽「不発だったら私が爆破するよ。これで一応、悔いはないし」

笑った陽羽は私に喋ることを許可せずにいこっ! とだけ叫んで駆け出す

花菜「……っ、そんなのッ!」

駆けていく陽羽を援護しながらどんよりとした空に願う

そんなことは――ないですように。と

けれど……神様は冷酷で冷徹な人殺しなんかの願いなど聞くか。とでも言うかのように

爆弾が正常に起動することはなかった
408 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 19:00:16.30 ID:Q05ll1VUO
どのキャラかがしょうま兄ぃポジに収まりそうでヒヤヒヤするぜ
蓮太郎さんとか怖い
409 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 19:13:16.16 ID:SefsKruMo

アルデバランの体内にねじ込まれた爆弾が不発だった場合

衝撃を爆弾に与えなければいけない。という話はしていたけど

その不安要素……ある意味ではフラグがしっかりと働いてしまうなんて……

陽羽「……放してよ。花菜」

花菜「……ダメ。絶対にダメ」

さっきの言葉がある以上

勝手なことはさせまいと陽羽の手をしっかりと掴む

陽羽を失いたくない

アルデバランなんかで陽羽を失うわけには行かない

考えないと。

どうする……? どうしたらいい?

計算上、今手元にあるロケットランチャーでは火力不足

ハンドカノンなら可能性はあるけど……爆発圏内でなければいけない
410 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 19:14:53.80 ID:03jjksIi0
いよいよって時にちゅっちゅなんてしてるからフラグが……
411 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 19:19:54.76 ID:SefsKruMo

影胤「……私が行こうか?」

花菜「だ、ダメです!」

影胤「だが、誰かがやらねばアルデバランは倒せない。我々には時間はないよ」

影胤さんの言葉にお姉ちゃん達が頷いて

小比奈ちゃんだけは「だからってパパはダメ!」と反論する

もちろん、私もそれを認めたくはない

けど、ここで悠長に悩んでいる時間がないのも事実

香織「私が行く?」

朝霞「いえ、それならば私が行きます。長正様亡き今、私には自由があります。そして、アルデバランと共に散る理由も」

陽羽「朝霞じゃ力が足りないッ! 私が――」

陽羽が怒鳴るように言いかけた瞬間

俺がやってやるよと後ろから声が届き、振り向く

蓮太郎「……俺ならできる。守らせてくれ。団長」

花菜「……蓮太郎くん」
412 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 19:31:17.66 ID:SefsKruMo

覚悟の宿った強い瞳を見て心が揺れて

そんな場合じゃないというのに目頭が熱くなり

涙が溢れだしそうになる

花菜「……ダメッ、それは、木更ちゃんにも悪いから」

俯き勝ちに首を振って呟く

里見くんまで失えば本当に木更ちゃんが止められなくなってしまう

そんなこと……許可は出来ない

刻一刻と時間が経過していき

銃声が小さく、悲鳴が大きく、咆哮も小さくなっていく

民警側が押され始めたという合図にギリッと奥歯を鳴らす

決断しなければいけない

決めなければいけない

それなら――責任は私が取らなければ。と立ち上がった私の肩を昨日見かけた男性が叩く

一見ひ弱にも見える男の人はその見た目にそぐわない力強い雰囲気を身に纏って私を見る

彰磨「ここは俺に任せて貰えないか? 団長」

花菜「えっ?」

急に現れて誰なのかと問おうとした私の隣

里見くんが目を見開く

蓮太郎「し――彰磨兄っ! 延珠と下がってくれっていっただろ!」
413 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 19:58:34.42 ID:SefsKruMo

花菜「……この人が」

翠ちゃんのパートナーだったという里見くんの兄弟子の……

彰磨「お前も下がれ蓮太郎。あの子からお前を失わせるな」

蓮太郎「っ……」

彰磨「俺には術も理由もある。行かせてもらう」

私が何かを言うよりも先に彰磨さんは進み出る

アルデバランを倒すために

その犠牲者へとなるために

花菜「ッ――」

術も理由もあるのなら

行かせてあげるのが彼の為?

翠ちゃんを失ったことの暴走、自棄ではないのなら


1、待って! それは団長である私の務めです!
2、……許可します。それが貴方の望みなのなら
3、その他


安価下
414 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/15(土) 19:59:42.79 ID:Eq8DPS1H0
3
415 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/15(土) 20:00:43.93 ID:Eq8DPS1H0
術と理由とは?
納得できるものでなければ私が行きます
416 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 20:16:46.09 ID:SefsKruMo
>>413訂正


花菜「……この人が」

翠ちゃんのパートナーだったという里見くんの兄弟子の……

彰磨「お前も下がれ里見。あの子からお前を失わせるな」

蓮太郎「っ……」

彰磨「俺には術も理由もある。行かせてもらう」

私が何かを言うよりも先に彰磨さんは進み出る

アルデバランを倒すために

その犠牲者へとなるために

花菜「ッ――」

術も理由もあるのなら

行かせてあげるのが彼の為?

翠ちゃんを失ったことの暴走、自棄ではないのなら
417 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 20:20:22.27 ID:SefsKruMo

花菜「……術と理由とは?」

彰磨「………………」

花菜「答えてください彰磨さん。貴方は私の団員です。術と理由がある。だからといってこの特攻は許可できません」

彰磨「……答えない場合は?」

花菜「私が行きます。理由なく団員を死に行かせる団長など、あっていいはずがない」

悟ったような静かな瞳の彰磨さんと見つめ合う

その瞬間も戦いは続き

とめどなく人間とガストレアの苦痛の悲鳴が轟く

陽羽「そんなの私が認めない! 私が行く、私が――」

香織「静かに」

陽羽「っ!」

騒ぐ陽羽を押さえ込んでくれたおねえちゃんに対し

心の中でお礼を言いながら彰磨さんを見る

花菜「…………」

彰磨「……団長なら団員一人ひとりのことなど切って捨てるはずだ。団員のために死ぬ団長などありえない」
418 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 20:30:36.29 ID:SefsKruMo

影胤「ヒヒッ、残念ながらそういう人間なのだよ。我らがリーダーは」

彰磨「まるで向いていない」

影胤「同感だ。しかし、私達はついてきた。こんな自己犠牲の権化だからこそ……ね」

マントの奥その仮面が見えてしまったらしく

里見くんが目を見開く

蓮太郎「影胤ッ!」

影胤「……よしたまえ里見くん。君と争うつもりはない」

蓮太郎「なんでここに……知ってたのか? 知ってて……」

花菜「知ってたわ。でも、影胤さんは今は味方よ」

蓮太郎「味方って……ッ」

里見くんは怒りから呆れへと表情を変えて

深くため息をつく

蓮太郎「あんたは身内を傷つけた子供達にでさえ甘い人間だったな……」

花菜「……気に入らない?」

蓮太郎「……無防備すぎるんだよ。馬鹿なのか……あんたは」
419 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 20:40:51.58 ID:SefsKruMo

彰磨「……なるほど。人間としても間違っているというわけか」

嘲笑を加えながら言う彰磨さんに笑みを向けて首を振る

馬鹿にして、挑発して

怒らせて、死ににいけと言わせたいのかもしれないけど

花菜「納得できる理由と術を教えてくれないとダメよ。時間もないし……私が行く」

理由も術も話そうとしない彰磨さんの横を通った瞬間

気づかれないように忍び寄ってきた腕を弾く

花菜「……何するつもりだったの?」

彰磨「俺の完敗だな」

諦め混じりに笑った彰磨さんは近くまできていたガストレアを目指すると

見ていろと言い捨てて駆け出し

里見くんと同じ天童式の戦闘術でガストレアを――破裂させた

花菜「…………」

香織「なるほどね。確かにそれならできそうだわ」
420 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 20:46:38.41 ID:Q05ll1VUO
彰磨兄ぃの唯一の見せ場を奪わないであげて……
421 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 20:56:13.20 ID:SefsKruMo

私の代わりに認めたお姉ちゃんは【なぜ】という質問を投げかける

私は認めるためにと聞いてしまったけど

それは多分聞かなくても解ってる

パートナーである翠ちゃんを失ってしまったこと

里見くんと同じ天童式戦闘術のはずなのに

明らかに異質な……そう

私のように危険な要素を持ってしまっていること

花菜「……貴方も、同じなのね。私と」

彰磨「……同じ?」

花菜「無くしてしまいたいものがある。知られてはいけない、伝わってはいけないものがある」

彰磨「……………………」

私の言葉に彰磨さんは驚きつつもそれを悟られないようにと取り繕う

花菜「そしてそれを――大義名分の名のもとに扱いたい」

彰磨「……答えは?」

動揺を隠すようにバイザーの角度を少しだけ下げた彰磨さんは静かな声で聞いてきた


1、許可します。貴方の戦いを……行ってください。貴方自身の自由のために
2、許可はできません。貴方のそれは守ることができる。これからも、生きるべきです
3、その他(許可するかしないか)

安価下
422 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 20:56:22.05 ID:7UH2GaDKo
さらりと彰磨兄さんの攻撃を察知する花菜さん
423 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 20:56:45.84 ID:Q05ll1VUO
1
424 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 21:01:48.66 ID:xnnZ+fa0o
術も花菜さん的に理解できる理由も聞かされたら納得せざる得ないよね
425 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 21:13:04.58 ID:SefsKruMo

花菜「許可します。貴方の戦いを……行ってください。貴方自身の自由のために」

彰磨「……感謝する」

蓮太郎「っ……彰磨兄! ダメだ! 行っちゃダメだ!」

駆け出した彰磨さんを追って里見くんも駆け出そうとして

お姉ちゃんが立ちふさがる

蓮太郎「退いてくれ!」

香織「ダメよ」

蓮太郎「あんただって花菜さんが同じことしようとしたら止めるだろ!?」

里見くんが怒りを顕にする前で

お姉ちゃんは冷静な表情のままに首を振る

香織「……貴方ではアルデバランの侵食液には対抗できない」

蓮太郎「当たらなければ――」

香織「ショットガンのように飛び散る液体をすべて回避する? 無理よ」
426 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 21:30:56.60 ID:SefsKruMo

蓮太郎「やってみなくちゃわからねーだろ!」

花菜「やった結果……失敗したらどうするの? それでなくても木更ちゃんを、延珠ちゃんを。残して死ぬの?」

蓮太郎「っ…………」

その結果のことを考えたのか里見くんの表情が歪む

けれど「それでも……」なんて言い出す里見くんに心が強く揺さぶられる

その気持ちに同意したからとかではなく

悲しくなって、苛立って

思わず里見くんの手を掴む

蓮太郎「……痛っ」

花菜「……開戦前の言葉は嘘なの? あんなことを言っておきながら、貴方は死んでもいいと。本気で思ってるの?」

蓮太郎「それは……っ」

俯いた里見くんの体を抱きしめる

その時よりも傷つき疲弊した体

今にも壊れて崩れてしまいそうな体

花菜「……許可したのは私」

蓮太郎「……花菜さん?」

花菜「恨むなら恨んでいい、憎むなら憎んでいい。貴方がしたいように感情を私にぶつけてくれていい……だから彰磨さんを楽にしてあげて欲しい」
427 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/15(土) 21:35:17.48 ID:Eq8DPS1H0
花菜△
428 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 21:53:32.06 ID:SefsKruMo

彰磨さんの全てが理解できるとは言わない

でも

苦しんでいること、悩んでいること

あの瞳に隠された感情を私は理解できるから

その思いは……痛いほどに解ってる

そして

蓮太郎くんの気持ちもわかる。私だって大切な人には死んで欲しくないもの……だから、全部私が受けてあげる

抱きついた状態で上を見ると

うつむいている里見くんの表情が確認できる

複雑な表情

どうすれば良いか分からないという表情

花菜「……ごめんね、蓮太郎くん」

蓮太郎「っ……………」

ありがとう、彰磨さん

彰磨さん……貴方はこれで自由になれる

でも、ごめんなさい

陽羽「来るよ!」

陽羽がそう叫んだ瞬間背後で大きな爆発が起き

衝撃波がこっちにまで届いてきて目を瞑る

花菜「っ……」

可能なら、貴方を救ってあげたかった

こんな形にではなく

生きたまま……ちゃんと。救ってあげたかった

花菜「……ごめんなさい、彰磨さん」

それができるほど……私には力がなかった


・アルデバラン戦を終了します
429 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 22:01:29.78 ID:SefsKruMo

安価下コンマ判定一桁

民警被害 一桁(割)


(最小)0〜9(最大)
430 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 22:01:46.43 ID:Q05ll1VUO
431 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 22:02:08.09 ID:+jd9Cpd7O
花菜さん喪服で式典にいきそう
432 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/15(土) 22:13:05.94 ID:TIoAvS1P0
少ない目ですんだか…これで9とかだったらと思うとな
433 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 22:23:46.33 ID:SefsKruMo

→9日目 夜


この第三次関東会戦はお姉ちゃんの宣言通り

大将アルデバランを倒したことであまりにも簡単に集結した

ううん、犠牲を考えればそうあってしかるべきだったと言ってもいい

ガストレアのただ一匹たりとも見逃しはせずに討伐

それは、亡くなった人たちへの弔い

その身を賭して勝利を捧げた勇敢なる団員のために

見逃す。なんていう温情をかけてあげるべきではなかったから

最終戦の80人にも被害は出ていてその三割の二四人が戦死

80対2700でたった二四人だとは素晴らしい

何も知らない人はそういうのかもしれない

印象に残るのはその起死回生かもしれない

でも違う。2000に対し8000だった。自衛隊員がいた、我堂さん達がいた

たくさんいた

そのたくさんの0.7%がこの戦いの生存者

つまり、99.3%が失われたことになる

だからこそ、ガストレアへの被害は100%でなければいけなかった

花菜「……我堂団長。そして、私を信じてくれた全ての人達に感謝を。そして失われた英雄たちに勝利を捧ぐ」

たった五六人の前で私はここに宣言する

花菜「……第三次関東会戦は私達の勝利です!」

その声に喜ぶ人などいなかった

その言葉を皮切りに緊張の糸を切り、武器を取りこぼし、友のために天を仰ぎ

花菜「……ありがとう、ございました」

誰に指示したわけでもないその感謝の言葉に合わせて全員が戦場跡に一礼する

戦争は、終わった

勝利とも敗北とも思える……灰色の結果を残して


・九日目を終えます
434 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 22:36:01.60 ID:SefsKruMo
────────────────────────────────────────

 交友関係(好感/信頼 相手からの印象)  3ヶ月目 9日目 現在

  山科 陽羽 (107/111  大好き) 勝利+2
  山科 憩   (68/76  信頼する家族)   勝利+2
  山科 真希 (72/72  お義母さん?)   勝利+2
  山科 真望 (71/71  お義母さん?)   勝利+2
  山科 香織 (24/24   無茶っ子)     勝利+2
  川原 瑞穂 (13/13  お義母さん)    勝利+2
  天童 木更 (22/23  排除すべき敵)
  里見 蓮太郎(53/53  守りたくなる相手)  交流+3 勝利+2
  藍原 延珠 (27/29   親友)   勝利+2
  司馬 未織 (45/41  告白が変に気になる相手)  勝利+2
  巳継 悠河 (63/60  何をしても得たい光) 
  室戸 菫   (23/24  仕事仲間)     勝利+2
  千寿 夏世 (09/09  その他のプロモーター)   勝利+2
  伊熊 将監 (07/07  普通)         勝利+2
  蛭子 影胤 (24/25  親愛)    勝利+2
  蛭子 小比奈(14/15 普通)    勝利+2
  片桐 玉樹 (16/14  その他の民警)  勝利+2
  片桐 弓月 (09/09  その他の民警)   勝利+2
  壬生 朝霞 (07/14  実力はかってる程度) 勝利+2
      聖天子(40/44  貴女の逞しさ。好きです)  交流+3/+2 勝利+2
      ティナ(13/13  保護者)    勝利+2
  斉武 宗玄 (50/40   固執)
 外周区子供達(??/??   せんせーッ!)   勝利+2


  序列:363番  所持金 2797.7万円(1800万使用予定)  外周区土地(75坪)

────────────────────────────────────────
435 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/15(土) 22:37:44.75 ID:Eq8DPS1H0
今回で序列どれくらい上がるかなー
上げたほうがいいんだよね?

聖天子(40/44  貴女の逞しさ。好きです  聖天子様ww
436 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 22:39:33.53 ID:03jjksIi0
>>435
直球過ぎて笑った
約束通り料理作ってあげなきゃね
437 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 22:40:57.14 ID:XQ2eE+aaO
むしろ陽羽さんの大好きが
438 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/15(土) 22:44:53.16 ID:SefsKruMo

予定通り終わりました……時間はかかりすぎましたが
ここまでにします。ありがとうございました



花菜さんにとってはこの勝利は喜べませんが
原作では約100人が最終決戦参加
生き残りは15人の為、約85人は死亡=8.5割、85%が死亡なので
普通にすごいです
439 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 22:47:00.19 ID:Q05ll1VUO

陽羽はよく同じ屋根の下で我慢できてると思う

つーか割と原作通りに進んだな今回
440 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/15(土) 22:47:23.91 ID:TIoAvS1P0
おつー、ここで喜べないところがらしいよね、多分0出ても団長と彰磨さんの犠牲が出たって悲しむだろうし
441 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 22:48:00.34 ID:7UH2GaDKo

花菜さんのアジュバントって円卓の鬼神達とか厨二っぽい異名がついて報道されそう(偏見)
442 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 22:48:41.04 ID:03jjksIi0

ファンが増えそう
443 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/15(土) 22:50:48.26 ID:Eq8DPS1H0


序列二桁になりそうなら二つ名考えなきゃ(使命感)
444 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 22:56:21.93 ID:nYUgj5MwO

彰磨の事を背負おうとする花菜さんはかっこよかったし
取り繕わない花菜さんの演説は普通に良かった
…なのに何故空気を壊した! 言え! 聖天子!
445 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 23:43:58.26 ID:7UH2GaDKo
天童流に悠河は負け、連太郎に花菜さんに取られ
六巻連太郎ハードがすごいかも
でも五翔会的には花菜さんと香織ネキが目の上の瘤なんだよなぁ…
446 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 00:57:02.26 ID:JsEXeO3J0
聖天子様の所為で俺の中で雰囲気が壊れた。これはもう聖天子様に花菜さんの女の子らしい姿(料理を作る家庭的なやつ)を見せるしかないな

ダークストーカーさんは座っててください
447 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 02:35:05.63 ID:yPXndw84O
花菜さんが逃亡犯になったらダークストーカーさん蓮太郎さんそっちのけで花菜さんを追いかけ回しそう
448 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 07:18:51.99 ID:Hl7R8sXMO
香織ネキが殺されて花菜が逃亡犯?
ハハッねーよ
449 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 09:56:34.56 ID:xAksZM9VO
眼鏡野郎解体ショーはどうなるのやら
450 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 13:13:24.14 ID:ku0lAnoEo
個人的には阻止したいが力づくだと花菜か木更さん死ぬし
まあ、妖怪じじいすら匙投げてるからなあ
451 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/16(日) 21:39:04.28 ID:xvMnJXSno

→10日目 朝 再開位置


1、戦場跡
2、自宅
3、実家
4、聖居



安価下
452 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 21:40:05.33 ID:/04ulmfQo
1
453 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/16(日) 21:45:25.16 ID:xvMnJXSno

→戦場跡

イベント判定 安価下コンマ一桁


1 悠河
3 美菜
5 女の子
7 陽羽
9 香織
2 影胤
454 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 21:46:09.04 ID:cNFxHOiu0
こい
455 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 21:46:09.87 ID:vw1TrcvtO
456 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 21:46:20.01 ID:eJVF+B740
457 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 21:46:32.34 ID:/04ulmfQo
458 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 21:47:24.61 ID:D+ikENm90
最早回避が当たり前
459 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 21:48:04.52 ID:eJVF+B740
花菜さんは脚力高いからな
460 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 21:49:10.11 ID:B/gIkI+Oo
俺当たってるところ見たこと無い……
461 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/16(日) 21:58:09.72 ID:xvMnJXSno

→10日目 朝 戦場跡


最終決戦からはまだ一日も経過していない戦場

なのに……なんだかすごく遠く感じる

ここで顔も知らない人たちがお祭りでもやっているかのように集まっていたのはいつのことだろう?

……そんな、馳せるような昔のことじゃない

花菜「……まだ、血の匂いがする」

ガストレアの腐敗した匂いがする

焼かれた肉の匂いがする

銃声が聞こえる

爆発音が聞こえる

悲鳴が聞こえる

雄叫びが聞こえる

花菜「……みんなが、見える」

そこにはいない失われた人々が

戦う前に見せていた緊張や引きつった笑み、見定めるような視線

いろいろなものが今もそこにあるように感じる

何一つ、残ってなんかいないのに
462 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 22:07:05.42 ID:eJVF+B740
聖天子様にご飯作るのは夜の方がいいかな?昼の方がいいかな?
463 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 22:08:23.10 ID:pPzEbk0Do
花菜さん死を悼み中…
464 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/16(日) 22:36:13.12 ID:xvMnJXSno

花菜「……私は、顔も知らない貴方達の上にいる。貴方達の死で、守られている」

死んだ人が死んでいなければ別の人が死んでいた

別の人が死んでいれば、さらに別の人が死んでいて

それが自分ではない。なんて

どうして言えるのだろう? 言えるはずがない

花菜「貴方達の死は歴史に残る。貴方達の死が今日を作った。明日を作った。貴方達は過去であり、未来でもある」

私達生存者はそれを忘れてはいけない

戦った者はもちろん、戦わずして勝利を得た者もまた、それを刻んでいなければいけない

花菜「ねぇ……貴方達は何をしたかった? 今日、何が食べたかった? 何を見たかった? 誰と、出会いたかった?」

聞いても答えてくれる人なんてどこにもない

地面を彩る赤黒い涙は悶え苦しんでいる姿だけを伝えてくる

花菜「……未来を望んだ貴方達が得られなかった未来を貴方達によって得ている私は、どうしたらいい?」

崩れるように落ちた膝が泥濘の中に沈む

花菜「未来を守ることで。過去を失わせないことで……私は貴方達を守ることができる? 救うことができる?」

なおも問う

返るはずのない答えに期待もなく、ただ。自分はそうするのだと宣誓するように

花菜「……貴方達が生きた証を、私が守るから。どうか、安らかな眠りを」

手を合わせて目を瞑る

頬を撫でる風は冷たく血生臭い

でも、私の体は拒絶することなく受け入れて

心の中の何かが満たされていくのを感じた
465 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/16(日) 22:45:25.11 ID:xvMnJXSno

陽羽「花菜ーっ!」

昨日の例の元人間だったガストレアの亡骸へと向かっていた陽羽が叫びながら帰ってくる

その服は赤黒く

血生臭さと獣臭さに加えて腐敗臭が鼻をついた

花菜「……陽羽」

陽羽「……花菜? どうかした?」

花菜「服、あまり汚さないでって言わなかった?」

陽羽「ごめん……でも、どうしてもこれを取りたくて」

そう言った陽羽は

血肉のこびりついた鞘に収められた刀を差し出す

陽羽「あのガストレアの中にこれがあったんだ。誰が使ってたのかは分からないけど……あのままにするべきじゃないって思って」

柄の部分の紋章にもガストレアの腐肉がこびりついていてうまく判別は出来ないけれど

どこかで見たことがあるような……気がする


・汚れた刀を手に入れた
466 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 22:52:06.55 ID:OE8nEzdUO
本命 門番
対抗馬 トーチャン
超大穴 木更さん
467 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 22:53:05.39 ID:eJVF+B740
我堂じゃね?
468 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/16(日) 22:57:28.18 ID:xvMnJXSno

花菜「……さて、貴女の用事はもう済んだのよね?」

陽羽「うん……もう、陽羽がここでできることはないよ」

そう言った陽羽は悲しそうに俯いて

汚れた刀を抱きしめる

だから汚さないでって……言ってるのに

陽羽「……これからどうするの?」

花菜「一応、みんなに挨拶はできたし……いち早くしたかった事は終わったから――」


1、移動(青空教室、聖居、商店街、自宅、実家、司馬重工)
2、電話(聖天子、香織、美菜、未織、蓮太郎、延珠、ティナ、IISO、影胤)
3、陽羽と交流
4、まだしばらくここに居る



安価下
469 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 22:58:05.42 ID:eJVF+B740
3
470 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/16(日) 23:13:48.65 ID:xvMnJXSno

→陽羽


花菜「……ねぇ、陽羽」

陽羽「うん?」

花菜「陽羽にとってこの戦争は勝利? それとも、敗北?」

イニシエーターであれ

子供に聞くようなことではないと分かりながらも聞く

その答えがなんであっても

自分の中の灰色の決着は覆ったりはしないのに

陽羽「……勝利だよ」

間をおいての答えは勝利

でも、勝利したと思っているような口調でも雰囲気でもない

なのに言葉だけは勝利という矛盾に驚いて目を見開く

陽羽「無力さを痛感したとしても、守れずに何人も死なせたとしても。どれだけ辛くて、苦しいとしても。勝利だよ」

花菜「……………………」

陽羽の光の陰った瞳が私を見る

そこに映るのは目の前にいる私ではなく、昨日までの悶え苦しみ死に絶えた戦友

陽羽「陽羽達は絶対に敗北したとは思っちゃいけないんだ。きっと、自分にとってそうだとしても。勝者でなければいけないんだ」

花菜「……どうして?」

陽羽「花菜が言ったように……陽羽達は一緒に戦った人達の上にいるから。その人達の中で生きてるから。だから、敗北という勝利を誇らなくちゃいけないんだ」
471 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/16(日) 23:23:39.25 ID:xvMnJXSno

陽羽「じゃなければ、死んじゃった人達は英雄にはなれない。ニュースだってそう。それが分かってるから最後の戦いだけを強調した」

花菜「……お姉ちゃんの言葉でしょ。それ」

陽羽「うん。でも、陽羽は同じように思ってる」

冗談っぽい笑みを浮かべることなく言葉を受け流して

陽羽はそう返す

子供なのに子供じゃない

経験が成長を超えてしまっている

その不等で不安定な危うさに危機感を覚えつつも

決して間違っているとは言えない言葉に頷く



1、陽羽は強いわね……私なんかよりも
2、これからも一緒にいてくれるわよね? 途中で、いなくなったりなんかしないわよね?
3、頭を撫でてあげる
4、私もそう思うわ。私達はここに居る人たちを愚者にしてはいけないのよ
5、その他


安価下
472 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 23:24:38.68 ID:dJU/mSOpO
4
473 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/16(日) 23:34:54.28 ID:xvMnJXSno

花菜「私もそう思うわ。私達はここに居る人たちを愚者にしてはいけないのよ」

陽羽「……そうだね」

陽羽は静かに答えて

私の手を握って辺りを見渡す

誰もいない

誰かが居る

何もない

何かある

なにも聞こえない

声が聞こえる

陽羽「……陽羽ね」

花菜「なに?」

陽羽「陽羽、ようやく花菜の見てたものが見えてきた気がするんだ」

花菜「……………………」

私の手を握る力が強くなって

隣からは……嗚咽が聞こえてくる

握る手を握り返して

小さな頭を軽く撫でてあげて

強くて弱い、華奢な体を抱きしめてあげる

花菜「……見えなくていいのよ。貴女は」

優しく耳元で囁きながら、陽羽の視界から全てを隠す

失われた人達が得ていたであろう幸福な時間、その光景

失われた人達がいた時間、その光景

それらは全て――私だけのものでいい。私だけが見えていればいい

背負うのは、私の役目なのだから


・昼に移ります
474 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/16(日) 23:37:09.79 ID:ms495N880
花菜さんの闇は深い……
475 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/16(日) 23:39:04.48 ID:xvMnJXSno

短くてすみません。ここまでにします
明日は比較的軽そうなのでお昼(12時頃)から出来るかもしれません
……平日なので人が居なそうですが



花菜さんのここに来てからのセリフは
まるでそこに人がいるようなものばかりです
476 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/16(日) 23:40:21.00 ID:ms495N880

一体花菜さんには何が見えているというのだろうか……
477 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 23:41:32.88 ID:dJU/mSOpO
乙 お分かり頂けただろうか…
478 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 23:45:08.35 ID:pPzEbk0Do

花菜さんの罪と罰はまだまだ続くようです…(無間地獄)
みんなには見えないものが花菜さんには見えているのかもしれない…
479 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 23:51:27.38 ID:ZGpIl96hO

割と真面目に覚妖怪かサイコメトラーを呼んで花菜さんの心の風景を覗いてみたい
480 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 23:51:43.89 ID:ocxQkQfVO


花菜さんには霊感があるんだよ(すっとぼけ)
冗談はともかく確かに聞こえる。感じると続いて疑問をぶつけてるよな花菜さん
死んだ人達の色んな姿を幻視するって精神に異常を来してもおかしくないんだがなぁ
481 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 00:00:12.00 ID:Khi5vo5h0
482 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 00:51:01.50 ID:L4+YiURlO
なお幻覚にトーチャンが追加された模様
483 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 00:57:14.30 ID:LMe3LxiBO

花菜さん肉体的よりも先に精神的に死にそう
484 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 09:27:19.60 ID:bv4MM0fvo
花菜さんの心は既にリビングデッドの可能性
485 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 12:20:18.07 ID:DV9XleLc0
花菜さんの視界はすでにゾーンを突破している可能性
486 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 13:21:20.51 ID:AfQl088HO
花菜さんの闇はロアナプラ住民並みだよな

リビングデッドとかまさにその通り
487 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/17(月) 16:50:32.64 ID:Lto683iRo

遅くなりましたが再開します
488 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/17(月) 16:57:20.55 ID:Lto683iRo

→10日目  昼 再開位置固定(青空学校)


イベント判定 安価下コンマ一桁


1 悠河
3 美菜
5 女の子
7 陽羽
9 香織
2 影胤
4 小比奈
6 朝霞
8 聖天子
489 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 16:59:19.63 ID:LywcxPyY0
ぬぅ
490 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 17:04:08.22 ID:bv4MM0fvo
カーチャン…なんのようだろ?
491 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 17:09:51.80 ID:5ZVG9tLPO
葬式の日程とか色々じゃない?
492 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/17(月) 17:16:39.87 ID:Lto683iRo

→美菜


戦争はすでに終えたはずなのに

この場所は守られているはずなのに

「やだぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

そんな声が聞こえてきた

嫌がる声

恐れる声

花菜「ッ――なんでっ」

慌てて駆け出た私の隣を陽羽が駆け抜けていく

真っ赤な瞳の光が残像として残っているなんて錯覚を覚えるほどの速さ

それに驚いた瞬間にはもう

その悲鳴の原因であろう人は陽羽によってねじ伏せられていた

陽羽「……それ以上やるなら、首を落とすッ!」

でも、地面に押し付けられていて

見えなくなっていた顔が見えた瞬間、陽羽の瞳は赤みを失い、顔から血の気が失せて青くなる

美菜「……誰に言ってるのか、解ってる?」

陽羽「ぁ、あは……」

花菜「……お母さん。何してるの?」
493 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/17(月) 17:34:06.47 ID:Lto683iRo

美菜「子供達の採血よ……注射が嫌だって泣かれちゃってね」

よく見れば白衣な上着の汚れを払ったお母さんは

クスクスと笑って20本中1本も集まってない採血用の瓶を見せる

花菜「……採血?」

美菜「そっ。お母さんは今すっごい研究をしているのですが、残念ながら素材が足らないのです」

花菜「その口調で言われても」

美菜「優しく言ってあげたのよ? わずか1.6mmの鋭い針を刺させてって」

「そんなの怖いもんっ!」

「やだよっ!」

抗議の目と声を向けながら

私を盾にする女の子達にお母さんは「ほらね」とため息をつく

ティナ「私でも嫌です」

美菜「あら……そう? チューさせてって言えば言質位取れたかな?」

憩「……本当におねえちゃんのお母さん?」

花菜「そ、そう……なのよね。まぁ……」
494 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/17(月) 17:51:15.89 ID:Lto683iRo

お父さんが死んでしまったことにこれっぽっちも影響を受けていないような言動

家に帰ればお父さんがいて、美味しいご飯を作ってくれる

そんなことはありえないのに、ありえないとは思わせない

思わせてしまえそうな……雰囲気

花菜「……で、その研究って?」

美菜「子供達の今後、そう。遠く近い未来のための研究。これの成否如何では未来は180度変わる」

香織「…………………」

美菜「……でもね。正直、成功はできないかもしれない」

お母さんは不真面目から真面目なものへと一転させた声を落とし

表情をわずかに暗くする

花菜「どうして?」

美菜「……時間が足らないのよ。圧倒的に」

花菜「何言ってるの? まだまだ若いのに」

美菜「……パパも、若かった。でも、いないじゃない? そういうことってあるのよ……死は時間を超越しちゃうからね」

その笑みは冷たく熱く、黒くて白く、明るく暗い

それに気付けても

押し隠され、今にも破裂してしまいそうな悲しい感情を見せられては――触れることなんて不可能だった
495 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/17(月) 18:12:34.69 ID:Lto683iRo

美菜「……花菜」

お母さんはそっと私の耳元に顔を近づけると

こそばゆい呼吸程度の声量で言う

美菜「誰でも信じる貴女に忠告よ」

花菜「……なに?」

美菜「羽根を得た五芒星に気をつけて、本当に信じられる人だけを信じること」

花菜「うん?」

羽根を得た五芒星?

その歪な姿を脳裏に描きながら

お母さんの人を疑えという言葉の理由に首を傾げる

花菜「……なにか、あるの?」

美菜「……ううん。なにも。ただ、世界を自由に翔べるその人々とはいずれ戦うことになると思うわ。貴女が、貴女である限り」

花菜「私が私で……ね。その人達は強いの?」

美菜「強いわ。だからこそ、私は貴女に惜しみなく技術を捧げてるのよ」
496 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/17(月) 18:40:06.56 ID:Lto683iRo

美菜「……貴女はもう、十分強いかもしれないけどね」

苦笑しながらお母さんはサッと離れていく

……なんで、強いのかどうかを聞いたのかな

強いと言われてなんで……少し心動かされたのかな

花菜「…………そう。だね」

求めてるのかな

死にたいのかな

殺されたいのかな

……違う。そうじゃない

そんなはずない

私は……生きなくちゃいけないのだから

殺してでも生きていなければいけないのだから

なら、なぜ私は……

陽羽「花菜?」

花菜「ッ」

不意に聞こえた声にビクッとして視線を下げると

陽羽の心配そうな瞳が見えた
497 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/17(月) 18:54:20.30 ID:Lto683iRo

陽羽「……どうかした?」

花菜「……ううん。なんでもない」

本当に? と

聞いてくる小さな女の子の頭を撫でながら本当よ。と嘘をつく

浮かべる笑みは仮面

具現化してはいないでも確かにそこにある仮面

花菜「……さて。じゃぁ」

お母さんに対して畏怖の念を抱いてる子

お母さんではなく私を見ている子

子供達全員を見渡す


1、授業を始めましょうか
2、ちょっとだけ……お母さんに協力してくれる?


安価下
498 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/17(月) 18:55:11.28 ID:UrKb4FVo0
499 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 19:08:56.61 ID:kXUAu3MMO
2
500 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/17(月) 19:18:39.23 ID:Lto683iRo

花菜「ちょっとだけ……お母さんに協力してくれる?」

「………………」

「………………」

注射に怯える子供たちは私とお母さんの間で目を泳がせる

思いに応えたいけどそれは怖い

そんな躊躇いを無理強いしてこじ開けるのは……と

取り消そうとした私の視界に映った女の子

瑞穂ちゃんが笑みを浮かべる

瑞穂「わたし、やりますっ!」

「み、瑞穂ちゃん?」

「怖くないの? きっと痛いよ?」

瑞穂「……怖い。痛いと思う。でも、わたし見たから。こんなことが笑って終わってしまうほどに怖くて痛い事」

美菜「………………」

瑞穂「だから、このくらいなら。注射くらいならわたし……やっても構いません」

長袖に隠れた柔肌を晒してお母さんに向ける

瑞穂「……お願いします」
501 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/17(月) 19:20:42.46 ID:UrKb4FVo0
(上手い人の注射は見てなかったらマジで刺さったことに気づかないレベルです)
502 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/17(月) 19:32:39.78 ID:Lto683iRo

美菜「……なら。ご厚意を受けて」

クスッと笑ったお母さんは

瑞穂ちゃんの小さくて可愛い腕を優しく撫でる

美菜「健康的で可愛い……子供の腕ね」

瑞穂「は、はい」

美菜「別にそう怖がらなくても良いのよ?」

周りの子供達がどんなものかと怯えながら様子を見る中

不意にお母さんは瑞穂ちゃんの頭を撫でる

美菜「はいっ、ありがとうね。大事にするわ」

瑞穂「……?」

美菜「少し欲張っちゃってごめんね。花菜ちゃんに鉄分豊富な美味しいのを作ってもらってね」

そう言いながら、20本のうち1本

赤い液体の入った瓶を保存用の箱の中へと仕舞う

陽羽「……わかった?」

憩「陽羽に見えなかったのが見えると思う?」

陽羽「……早さじゃないよ。いつ注射をして摂ったか。だよ。多分あの撫でた時だけど注射器を持ってるようには見えなかった」
503 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/17(月) 19:43:29.74 ID:Lto683iRo

「わ、私も!」

「わたしも!」

美菜「あらあら」

瑞穂ちゃんが我慢する素振りもなく注射を終えたことで

自分もできるのならと子供たちが集まっていく

お母さんのあの注射

ギミックは全く解らないけれど

子供たちのことを考えた仕掛けがしてあることだけは確かみたいね

香織「1.6mmなんていうもの自体がただのハッタリで、思ったよりは全然。なんていう落差を利用したかったのかもね」

花菜「もっとも、そんなもの要らなそうだけど」

香織「……そうね」



・お母さんの研究がちょっとだけ進んだ
・お昼を終了します
504 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 19:49:29.46 ID:e1eSB7eNO
「そなたはもう充分に強い」のセリフが頭を過ぎった
それにしても採血よく失敗してるの見る身としては羨ましい技術だ
505 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/17(月) 19:51:18.27 ID:uAF65cyW0
お母さん流石やでー…

菫さんと比べてどれくらい天才なんだろうかこのお母さんは…
506 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/17(月) 19:57:00.68 ID:Lto683iRo

夕方再開位置選択


1、聖居
2、戦場跡
3、青空教室
4、司馬邸
5、自宅
6、実家
7、商店街



安価下
507 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 19:57:30.20 ID:TNw/spXrO
1
508 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/17(月) 20:04:35.75 ID:Lto683iRo

イベント判定 安価下コンマ一桁


1 保脇
2 和光
5 菊之丞
8 聖天子
509 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/17(月) 20:05:13.38 ID:UrKb4FVo0
1
510 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 20:05:22.06 ID:sP05MI0VO
511 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 20:06:25.99 ID:4obCmlALO
ナイス・・
512 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 20:07:06.14 ID:Khi5vo5h0
聖天子様必死のコンマ
513 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/17(月) 20:18:27.62 ID:uAF65cyW0
そういえばまだ菊乃丞とは面識ないんだっけ?
本文にないだけで話くらいはしてるだろうけど
514 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 20:19:19.47 ID:5ZVG9tLPO
顔合わせならしてる
会話はしたかどうか怪しい
515 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 20:26:25.97 ID:bv4MM0fvo
野獣の眼光の聖天子さま
516 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/17(月) 20:31:48.13 ID:Lto683iRo

→10日目  夕方  聖居


聖天子様に呼ばれているからと

私室へと入った瞬間

聖天子様は土下座とまではいかなくても

国の代表がするべきではない程に深く頭を下げる

そんな姿に一瞬だけ戸惑って慌てて呼ぶと

聖天子様は首を振る

聖天子「貴女は東京エリアを守ってくださいました……その心身を犠牲にして」

花菜「……そこまででは」

聖天子「いえ、山科さんは絶対に……共に戦った民警そして自衛隊の人々を戦争だからと見捨てられない」

花菜「………………」

聖天子「私のことを背負おうとして下さったように、貴女は、彼らのことを背負おうとすると思います。いえ、背負っているのでしょう?」

聖天子様の瞳は悲しさに揺れて不安に沈んで行く

でも、その顔だけは私を見るために上がる

聖天子「……重たくは、ありませんか?」
517 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/17(月) 20:48:52.58 ID:Lto683iRo

聖天子「私はエリアを背負い、国民を背負っている聖天子。という肩書きを背負っています」

花菜「……そうね」

聖天子「貴女が背負っている彼らもまた国民であり、貴女が私にその責を明け渡しても問題はありません」

花菜「………………」

聖天子「止めて下さい。背負うのを。今すぐにでもお前が背負えと投げてください」

聖天子様は必死に訴える

自分のためではなく、私のために

そこまでする理由が聖天子様にはあるの?

たとえそうだとしても……

花菜「私が聖天子様を背負っている現状、この人達を貴女に委ねては意味がありません」

聖天子「しかし……」

花菜「それに、貴女はまだ純白です。純粋で、無垢で、清廉潔白な女の子です。貴女に、これは担えない」

聖天子様の優しい申し出に首を振り、笑みを向ける

嬉しいけれど、無理

これを任せてはいけない。背負わせてはいけない

聖天子様の汚れのない心には――あまりにも、赤黒い
518 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/17(月) 20:55:29.84 ID:Lto683iRo

安価下コンマ判定


137 ゾロ目   レッツゴー聖天子
519 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 20:56:03.46 ID:Khi5vo5h0
レッツゴー!
520 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 20:57:04.35 ID:Khi5vo5h0
ダメか……
521 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 21:05:23.61 ID:5ZVG9tLPO
そういや今回のことで序列は上がるのかな?
522 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/17(月) 21:18:35.66 ID:Lto683iRo

聖天子「……貴女は、ご自身が今回の会戦でなんと呼ばれているかご存知ですか?」

花菜「……まぁ、不本意ながら」

テレビをつけたり新聞を見れば

大絶滅を回避できた奇跡として東京エリアの会戦は報道されており

その最たるものである私が率いた最後の戦いは大きく取り扱われてる

ゆえに、知らないというのは難しかった

聖天子「……聖女・ジャンヌ・ダルク。その名を持つ者のように貴女はエリアを絶体絶命の危機から救った」

花菜「……聖女って言う言葉がちょっと引っかかりますね」

聖天子「それは私のそばにいるからかもしれませんし、貴女を見ているだけの人には。貴女が聖女に思えるのかもしれません」

クスリと笑いながらそういった聖天子様は

椅子に腰掛けるとそうですね……と、一人でに納得する

聖天子「私にとっても貴女は聖女です」

花菜「止めて下さい……私は聖を名乗っていいほど綺麗じゃありません」

聖天子「……そうでしょうか?」

花菜「ええ、そうです」
523 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 21:24:44.59 ID:Khi5vo5h0
妙に原作っぽい雰囲気が出てる厨二称号でワロタ
524 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/17(月) 21:34:32.46 ID:uAF65cyW0
はたして花菜さんは聖女なのか賢者かはたまた愚者か
前は仏で悪魔でヒーローだっけ?
525 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 21:35:36.85 ID:bv4MM0fvo
聖☆お姉さん
なおブチキレると…
526 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/17(月) 21:47:37.32 ID:Lto683iRo

花菜「……も、もちろん肌の話じゃありませんよっ?」

いつまでもじぃっと見てくる聖天子様に向けて

ちょっとだけ声を張り上げる

聖天子「解っていますよ」

花菜「っ……なら、そんなまじまじと見てこないで下さい」

聖天子「すみません。ただ、私には貴女が綺麗ではないようには見えないのです」

凛とした雰囲気を振り払い

自分の胸に手をあてがって、意思と言葉を強調するためだけに椅子を蹴るように立つ

聖天子「……これはただの理想なのかもしれません。憧れでしかないかもしれません。でも、私は。私にとっての貴女は――とても素敵な女性なのです」

花菜「………………」

聖天子「それが曇ってしまうのが恐ろしい。失われてしまうのが恐ろしい。だから私は貴女に背負わないで欲しい」

聖天子様としてではなく

女の子としての必死な言葉は演説のように練習も何もない

でも、だからこその強さをビリビリと感じる

聖天子「貴女がどれだけ否定しようと私にとっては英雄なのです」

聖天子様は俯き気味にそう言って「でも」と

言葉を続けながら首を振り、悲しげな表情を私へ向け、告げる

聖天子「聖というものがそれほどまでに気に入らないのなら、 自分には相応しくないと思うのでしたら、聖を名乗るこの私を。もう、背負わないで下さい」

花菜「………………」

聖天子「私は聖天子……貴女には相応しく、ないのでしょう?」
527 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/17(月) 21:49:40.18 ID:uAF65cyW0
聖天子様これもうほぼ告白じゃないですかヤダー
528 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 21:53:09.13 ID:5ZVG9tLPO
同性だからセーフ
529 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/17(月) 22:09:55.53 ID:Lto683iRo

どうしてそこまで飛躍した考えになっちゃったのかしら

確かに聖天子様も聖を名乗ってる

でも、私が相応しくないといったのとは違う

私は名乗るべきではない

私はそう称えられるべきではない

というだけであって

聖天子様を背負うかどうかではないのに

花菜「……聖天子様」

聖天子「私を背負っていただくからこその聖女。受け取っては下さいませんか?」

花菜「……私が希望の象徴としてそれを名乗らなければいけない。と?」

聖天子「………………」

聖天子様はすぐに答えたりはせず、わずかに間を開けて頷く

……それだけではないということね?

聖天子「……貴女がその名を受け取らず否定してしまったら、国民は不安に思うことでしょう。奇跡の導き手が善ではないのかと」
530 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 22:20:47.79 ID:4obCmlALO
花菜さんに対してその言い方はズルいぜー
531 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 22:23:56.98 ID:gGPhQgoQo
?「ジャンヌウウウウウウウウウ」
532 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/17(月) 22:31:57.80 ID:Lto683iRo

そう言われて私が否定できるわけない

それを知らないはずないのに……

この子は聖天子様としてではなく

女の子として私に言いながら、聖天子様の利になるようことを運ぼうとしてる

国家元首として持っているべきずる賢さ。とでも言うべきかしら?

花菜「…………」

聖天子「……どうですか? 山科さん」

花菜「……答えて欲しいんですか?」

聖天子「はい」

本当……さすがですね。聖天子様


1、お断りします。生存者は私以外にもいますから
2、受け取ります。貴女のことも、その名も
3、……狡いです。答えなんて一つしかない。それを分かっているのに
4、私は聖女なんて呼ばれたくないだけ。貴女のことを背負いたくないわけじゃないのよ? 名前を変えてくれればそれで良いのよ
5、そのほか


安価下
533 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 22:32:29.71 ID:5ZVG9tLPO
2
534 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 22:32:38.69 ID:8MFFQs8co
2
535 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/17(月) 22:38:18.21 ID:ewiib7vH0
>>531
なにやってんだ?旦那?
536 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/17(月) 22:45:27.45 ID:Lto683iRo

花菜「受け取ります。貴女のことも、その名も」

聖天子「山科さん……その――」

聖天子様の唇に指を当てて言葉を止める

花菜「それは言わせません」

聖天子「ッ…………」

花菜「言ったら私……取り消しますよ?」

聖天子様の手法をすぐさま転用

この子の中ではしてやられたとでも思っているのかしら

……いや、そんな目はしてない

私を引き止められたことに比べれば

この程度の罪悪感なんて取るには足らないという感じね

……そこまでの価値があるのは戦力。かな
537 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/17(月) 23:00:46.20 ID:Lto683iRo

花菜「……聖天子様。とりあえず、なんですけれど」

聖天子「?」

花菜「……只今帰りましたよ。聖天子様」

目映いばかりの銀髪を優しくなで下ろしてあげながら

きっと不安だっただろう聖天子様へと帰還を告げる

花菜「……こんな時間になっちゃったけれど、いろいろあったので許してくださいね?」

聖天子「貴女のことです。戦地となった場所にでも行っていたのでしょう?」

花菜「……ご想像にお任せします」

考えることもなく

苦笑とともに放たれた図星に曖昧に返すと

聖天子様は「きっとそうです。山科さんですからね」と

撫でられることを普通に受け入れながら笑う

私が死んでいたら聖天子様は悲しんでいたのだろうか

それとも、国家元首としてあるべき姿を保っていたのだろうか?

その疑問には自分で答えを呟く

悲しんで崩れるなんてありえない

聖天子様は国家元首としての体裁を保ってくれるはず。と
538 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/17(月) 23:22:30.01 ID:Lto683iRo

→10日目 夕方 聖居


大分遠回りをさせられちゃったけど

聖天子様に会って言いたかったことは言えた

だからもう……帰っても良いのよね

作ってあげるって約束したご飯は

朝食は終わっちゃったし、昼食も終わっちゃったし

夕飯にしては……まだ早いものね

花菜「……聖天子様」

聖天子「はい?」

花菜「……あーいえ、その」

聖天子「?」

キョトンとした表情はまるで女の子

聖天子様という威厳の欠片もない

……それが、私がこの子に求めたこと



1、電話(悠河、香織、陽羽、蓮太郎、延珠、影胤、小比奈、美菜、未織、ティナ)
2、出かける(実家、自宅、商店街、青空教室、戦場跡)
3、聖天子様、私に求めてることは。ありますか?
4、聖天子様、一緒に入浴でも。如何です?
5、聖天子様。今回の32号モノリスについて色々と聞きたい事があります
6、聖天子様は……もしも私が死んだらどうしますか?
7、その他


安価下
539 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 23:24:23.43 ID:Khi5vo5h0
4
540 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 23:24:25.00 ID:gGPhQgoQo
541 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 23:24:35.74 ID:uK4tcZ/sO
4
542 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 23:26:16.76 ID:Khi5vo5h0
くそっ入浴以外を選ぼうと思ったのに体が勝手に4を選んでいた

恐ろしいぜ入浴
543 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 23:27:41.68 ID:gGPhQgoQo
おいおい、もっとまじめに安価を取ろうぜー
544 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 23:29:12.96 ID:5ZVG9tLPO
>>543
結局お前も入浴じゃないか!いい加減にしろ!
545 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 23:29:20.43 ID:uK4tcZ/sO
仕方ないね
546 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 23:30:03.88 ID:Khi5vo5h0
入浴からは逃げられない
547 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/17(月) 23:34:48.86 ID:uAF65cyW0
まあ、入浴中に話してもいいよね
548 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/17(月) 23:34:57.38 ID:Lto683iRo

とりあえずここまでにします
ありがとうございました




4番以外は全て真面目だったはずなんです。ダイソンは流石ですね




菊之丞「……人間、裸の付き合いというものが必要ですぞ。山科花菜殿」

花菜「……あ、貴方がどうしても必要だというのなら別に」

悠河「話は聞かせて貰いました!」
549 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/17(月) 23:36:15.16 ID:uAF65cyW0

自重しやがれ男どもwwww
550 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 23:36:55.52 ID:uK4tcZ/sO
551 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 23:39:00.22 ID:Khi5vo5h0
552 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 23:39:25.30 ID:5ZVG9tLPO

まあ仕方ないよね
553 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 23:41:28.83 ID:gGPhQgoQo
おつー
554 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/18(火) 00:57:54.86 ID:1NMLWUHP0
真面目<入浴

なにも問題ないな(錯乱)
555 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/18(火) 01:15:41.07 ID:Pe1F04XM0
wikiを見たらいろんなキャラの条件が書かれててびっくり
どの人も救いようはあったんだなー 彰磨にい翠ちゃん… 
556 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/18(火) 02:42:22.68 ID:Qw7f29QVo

入浴で更なる人払いをする花菜さんかな?(すっとぼけ)
557 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/18(火) 07:32:01.43 ID:dynw080IO
聖天子がハァハァしそう

花菜「……悪い虫がつかないおまじないを教えて上げます」
聖天子「んっ……っ///」
花菜「ふふっ、悪いの悪いの。飛んでいけ」
聖天子「っ~~~~!!!」
558 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/18(火) 10:48:55.32 ID:Qw7f29QVo
花菜さんは無自覚攻めからのリバースが似合う
559 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/19(水) 19:35:19.17 ID:CRBsza2mo

入浴中に話す機会……作れればつくります
一応交流なので安価なしで進行してしまうかもしれません
560 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/19(水) 19:50:06.29 ID:CRBsza2mo

→ご一緒に入浴


花菜「聖天子様、一緒に入浴でも。如何です?」

聖天子「……湯浴みですか? また唐突な申し出をなさいますね」

花菜「ふふっ、嫌ですか?」

聖天子様は少しばかり呆れたような

そんな表情をしながら手元の資料に視線を下げる

代替モノリスの件、失われた軍事力の件、今もなお残る国民の件

それ以外にも色々と……様々な問題が詰まった資料

聖天子「私にはやらなければいけないことが控えているんです」

花菜「……体を綺麗にしないとあまりいい考えは浮かびませんよ?」

聖天子「しかし……」

花菜「いつもお一人……なんですよね? 世話係でもいるのかと思ってましたけど」

聖天子「はい。一番無防備な時間なので……誰かと共にというのはありませんでした」
561 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/19(水) 20:00:58.75 ID:CRBsza2mo

花菜「でしたら……是非。ご一緒に」

聖天子「…………………」

聖天子様が政務よりも先に……というのを渋るのは予想してたこと

だからできるだけ見せたくない私も一緒。という提案をしたのに

私と2人きりなんて程度じゃメリットも何もないのよね……

花菜「……お背中流しますよ?」

聖天子「……そこまでして入浴して欲しいのですか?」

花菜「……その。非常に申し上げにくいことを言わせて頂きますとですね?」

聖天子「はい?」

花菜「……立て込んでいてそんな余裕なかった。というのも理解できます」

聖天子「はい」

花菜「ただ、その。旧時代といいますか、時代を遡ってしまったような状態なのはどうかと思いまして」

聖天子様は一瞬だけビクッと驚いた表情を浮かべて

そっと胸元のところを引き上げる

聖天子「……………………」

花菜「別に嗅いだからとかではなく、自己主張の激しい香水の匂いが……その、私はあまり得意ではないので」
562 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/19(水) 20:11:08.31 ID:CRBsza2mo

できるだけ優しい言葉選びをしながら

聖天子様の様子を伺う

胸元を引き上げて鼻を被ったまま動かない聖天子様もまた

私を伺うように見つめる

花菜「……な、なにか?」

聖天子「……つまり苦手。ということですか?」

花菜「えっと……否定はしません」

恐る恐る慎重になった聖天子様の声

入浴しないと拒否する壁を打ち壊せるのはもうすぐだと

焦りをかき消すように頬を掻き、答える

言葉はできる限り優しく気を使っているというのを前面に押し出し

視線はすっと逸らして言葉には若干の裏があるということを滲みださせる

聖天子「っ…………」

そうすることで相手は本当はどう思っているのかを感じて

今の自分の状態は正すべきだと認識する

これがお姉ちゃん流の説得術……

花菜「だから聖天――」

聖天子「っ、し、仕方がなかったんです。東京エリアが滅ぶか滅ばないかの瀬戸際で……そんな悠長なことしていられなくてっ」

花菜「……ぁ、あら?」
563 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/19(水) 20:28:17.99 ID:CRBsza2mo

……な、泣きそう?

なんで?

これはただその気にさせるための説得術のはず

聖天子「……すみません。不快にさせてしまって」

花菜「あ、いえ、その……そういう余裕も出来たので。政務に取り組む前にご一緒しませんか? というだけであって……」

聖天子「良いのですか? このような汚れた私と一緒になんて……貴女まで」

弱腰というか

自分を下に見始めた聖天子様の言葉

ただの気のない言葉

でも、それに対して私は酷く冷たく返す

花菜「……それなら私の方です。私の方が汚れています。本当は、聖天子様とだなんてタブーなんですよ」

聖天子「山科さん……?」

花菜「っ……ごめんなさい。ご一緒だなんて強要は致しませんから。お一人でどうぞ」

慌てて笑みを作って、ドアへと手を向けて案内する

でも、聖天子様はその手を取って促す

聖天子「お誘いしておいて……それはいけませんよ」

花菜「……どうなっても、知りませんから」

忠告を込めたその言葉を気にすること無く手を引く聖天子様に連れられて

無意味に豪勢な浴場へと向かった
564 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/19(水) 20:41:14.80 ID:CRBsza2mo

花菜「……意外とそうでもないですね」

聖天子「ええ、お話に登場するような大浴場を作るのでしたら、国民にお配りしてますから」

一糸まとわぬ姿のはずなのに

妙に発光して見えるのは色白な肌のせいかしらね……

雪……どころじゃない

まるで血の気を失った……ううん、そんな濁った色じゃない

人工では作り出すことのできない純粋な白

そんな感じがする

花菜「………………」

聖天子「あの、何か?」

花菜「いえ、別に……ただ、羨ましいな。と」

聖天子「……この白さがですか?」

聖天子様はそれが喜ばしくないかのような

悲しげな瞳で私を見つめる

聖天子「私にとっては……山科さんの方が羨ましいです」
565 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/19(水) 21:12:38.12 ID:CRBsza2mo

花菜「……私の?」

聖天子様は私の体をじぃっと見つめて

倒れこむように寄り添う

お湯の熱い煙に鼻が刺激されて匂いはあまり感じない

でも、その上気した体温はしっかりと肌に感じる

聖天子「私よりも低い背丈でありながら私には到底抱えることのできないものを抱えられる」

花菜「それは……鍛えてますから」

聖天子様はそれだけではありません。と

滑るように

あるいは舐めるように

私に触れる手をスス……っと動かして消えない傷跡に触れる

花菜「っ……」

聖天子「このような傷を負っています……」

花菜「これは良いものじゃないですよ……全然」
566 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/19(水) 21:31:25.45 ID:CRBsza2mo

銃創や切傷、刺し傷

決して大きくはないけれど結構な数の傷が残ってる

消えるとは……思わなかった

消えてくれとも……思わなかった

花菜「これは私が受けた恨み、憎しみ、怒り、悲しみ……そして、欲望」

だから消えないでと願った

一生残ってしまえと……願った

花菜「それら全てはね? 聖天子様。山科花菜が犯した罪……ゆえに、羨望されるべきものではないの」

聖天子「……………………」

聖天子様の小さく

そしてなによりも汚れのない手を掴んで引き離す

花菜「改めてください、聖天子様。貴女の憧れや夢……そして理想」

聖天子「…………………」

花菜「この山科花菜では相応しくありません」
567 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/19(水) 21:35:05.32 ID:CRBsza2mo

安価下コンマ判定


169 ゾロ目  レッツゴー聖天子
568 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/19(水) 21:36:07.16 ID:pok49Y13o
どうだ
569 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/19(水) 21:36:12.54 ID:byQTqmUZO
回避?
570 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/19(水) 21:37:39.27 ID:S2soJ3Amo
暴れるなよ…暴れるなよ…
571 :VIPに変わりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/19(水) 21:46:07.77 ID:MwTcqwNPO
聖天子様自重しろ
572 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/19(水) 21:47:44.13 ID:CRBsza2mo

力なく引き剥がせていた手は急に力が入り

隣り合うだけだった体は正面へと回りこみ、抱き合っているというほどに密着する

耳障りなほどだったシャワーの音が聞こえづらくなって

肌に感じていたお湯の温かさも

聖天子様の体温に比べれば冷水のようにも感じて

どちらのものとも取れない早まった鼓動による揺れが私達を揺らす

聖天子「……………………」

花菜「…………せ、聖天子、様?」

黙り込んだままの聖天子様

このままではたとえ同性でもあらぬ誤解を受けてしまうのではと

引き剥がそうとした瞬間

聖天子様は「違います」と胸に顔を埋めたまま声を荒げる

聖天子「そのようなことはありません。違います。そのようなことは……ありえませんっ」

花菜「……何がですか?」

聖天子「今の貴女の言葉です」
573 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/19(水) 21:58:39.77 ID:CRBsza2mo

聖天子「貴女の体に刻まれたものは……確かにそのような負の塊なのかもしれません」

ですが。と

聖天子様は顔を私へと向ける

その瞳からはシャワーによるものか

それとも……

小さな水の流れができていた

聖天子「私にはそれがありません。国家元首として知らねばならない国民の恨み、憎しみ、怒り、悲しみが私には届いていない」

花菜「それは……」

聖天子「私は国家元首としてあろうと努力しているつもりです。学習してきたつもりです。しかし、それらでは得ることは出来ません」

聖天子様の真っ直ぐな瞳が私の瞳の奥までも見据えているような気がして

思わず……目を背けてしまった

それを狙ってか再び聖天子様の手が傷に触れる

聖天子「ゆえに私は国民と何一つ隔てるものなく接することのできる貴女が羨ましいのです。そして、それを受けてもなお。こうしていられる貴女の強さが。羨ましいのです」
574 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/19(水) 22:08:55.73 ID:CRBsza2mo

花菜「っ………………」

違う。そうじゃない

私の受けているものは

ここに刻まれたそれらの感情は

受けるべきものではなく

受けるべきではないもの

貴女が望んでいるような

受けるべき怒り、悲しみ、憎しみ――望みではない

花菜「…………………」

貴女のそれは理想に美化されたもの

私への羨望が現実を歪曲させているに過ぎない


1、現実を教える
2、教えない


安価下
575 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/19(水) 22:10:59.99 ID:2Pfd1NTYO
1
576 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/19(水) 22:17:06.20 ID:CRBsza2mo

花菜「……違うわ。聖天子様」

心苦しさを感じながら

聖天子様の両肩を掴んで引き剥がす

それは思いの拒絶にほかならないと解ってる

でも、違うから

勘違いさせたままだなんて……いけないと思うから

花菜「この傷は国や世界ではなく、私個人へ向けられた復讐なのよ」

聖天子「………っ」

花菜「言わば私が傷つけてきた人による呪いなの」

一つだけ

たった一つだけ……そうではない傷があるけれど

でも、それ以外の全てがそうなのだから何も変わらない

花菜「貴女の理想とする国民の思いとは程遠い……悪意なのよ」
577 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/19(水) 22:31:01.90 ID:CRBsza2mo

聖天子様の悲しげな表情を見ていられなくて

でも、目をそらすわけにもいかなくて

だんだんと暗がりに逃げ込む視界に聖天子様の手が映ったかと思えば

両頬に感じる暖かさによって強引に顔が上がる

聖天子「それでも。それでも私は……貴女に憧れます」

花菜「国家元首としては――」

聖天子「山科花菜!」

花菜「ッ……」

聖天子「それでも。たとえ貴女が辛い過去を持ち、辛い経験を経て、悪意に蝕まれているのだとしても。私は、貴女が理想なのです」

聖天子様の稀に聞くこともないような怒号に目を見開く私の耳元で

聖天子様は優しく諭すような声色で囁く

聖天子「闇に触れようと、黒に包まれ、悪意を刻まれても。子供達の味方で、誰かの味方で、優しさを持ち、強さを持ち。守り続ける貴女は」

花菜「……………………」

聖天子「……私の。いえ、私達の英雄なのです。たとえ貴女が自身を悪魔だと、化物だと。そう言い張っても。私達は貴女に夢を見る」

聖天子様は私の首へと腕を回し

私がいつもしているような……優しい抱擁を交わす

聖天子「貴女は闇であり光である。闇を知るからこその光は……闇なき光よりも美しく、そしてなにより……力強い」

聖天子様は「だから」と私に反論の余地もなく続ける

聖天子「私は憧れる。夢を見る。理想を抱く。それは貴女だからこそ……なのです。たとえ否定されようと、拒絶されようと。気持ちは変えられません」

花菜「……なぜ、ですか?」

聖天子「貴女があまりにも……魅力的過ぎるからです」
578 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/19(水) 22:37:46.23 ID:PUIuKezBo
エンダァァァアアアアアアアア
579 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/19(水) 22:38:35.54 ID:A5zwjBGt0
※二人とも裸です
580 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/19(水) 22:39:10.62 ID:bqropOGzO
聖天子様、花菜さんのこと好き過ぎだろ
581 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/19(水) 22:39:25.93 ID:j8z/HD8uO
なにこの子漢らしすぎ
582 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/19(水) 22:40:23.14 ID:S2soJ3Amo
同姓DAKARAへーきへーき(陽羽と同じラインに到達するんじゃね?聖天子さま)
583 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/19(水) 22:42:17.17 ID:DwDbhI4xO
マッコウクジラがアップを始めました
584 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/19(水) 22:43:15.54 ID:CRBsza2mo

なぜそこまで受け入れられてしまうのか

里見くんも、巳継くんも、聖天子様も、あの子も

私がどれだけダメなものなのかを

どれだけ危険な存在なのかを

何度言い聞かせても否定する。拒否する。首を振る

意地でも私のそばに張り付こうとする

なぜ?

どうして?

山科花菜という存在は好かれるべきではないのに

刻み込まれた悪意の数が、その重さが

それを嫌というほどに知らしめてくれているのに

花菜「……分からない」

解らないよ。私にはわからないよ

なぜ好かれるの? なぜ、そんなにも私を包み込もうとしてくれるの?

こんな嫌われ、憎まれ、恨まれ、侮蔑され、命なんて簡単に捨て去れたはずの人生が

どうしてこんなにも――捨てにくいモノになってしまったの?
585 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/19(水) 22:53:42.95 ID:CRBsza2mo

花菜「……ダメ」

ダメ……ダメ、ダメ

このままじゃダメになる

全部壊れてしまう。何も出来なくなってしまう

誰かよりも自分を優先してしまいたくなる

無くていいはずの自分というものを守ってしまう

花菜「……許されない。それはっ」

今までどれだけの私、俺、僕、わたし、あたし、自分を奪ってきたのか忘れてしまった?

そんなことない

この体が、心が、記憶が……憶えてる

花菜「ッ…………」

聖天子「……山科さん?」

花菜「わた、私、は……私は、私は悪です。光が悪に、理想を抱いてはいけません」

聖天子「……綺麗な黒ですね。貴女は」

私の否定に対して笑顔を向ける女の子

黒を悪を――黒を綺麗だと言う国家元首

対する言葉は浮かばなかった

ただただ奥歯を噛み締め、優しき分からず屋から逃げ出した


・夕方を終了します
586 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/19(水) 23:01:42.71 ID:CRBsza2mo

夜の再開位置 選択安価下


1、聖居(イベント固定:聖天子様へのお料理イベント)
2、戦場跡
3、青空教室
4、司馬邸
5、自宅
6、実家
7、商店街
587 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/19(水) 23:02:39.99 ID:n3Iho0UYO
1
588 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/19(水) 23:04:26.13 ID:A5zwjBGt0
花菜さんこの状態で料理できるのか?
589 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/19(水) 23:08:46.79 ID:98W7i2cb0
プロ級になると体が勝手に動くレベルらしいしへーきへーき
590 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/19(水) 23:13:32.74 ID:CRBsza2mo

→ 10日目  夜  聖居


花菜「……お望みのお料理、ありますか?」

聖天子「それよりも……湯あたりしてしまったのでは?」

花菜「いえ、そんなことはありませんよ。全然平気です」

事実湯あたりはしてない

もっと別のことが原因なだけ

……すぐれないことに変わりはないけれど

下手な笑みを見た聖天子様の表情は浮かなくて

けれど無理やり。という気にもならなかったのか

聖天子「山科さんの得意なお料理を」

なんて一番優しい選択をする

でも、一番得意な料理ってなんだったかしら

料理に得意もなにもなくて……ただまんべんなく作れるだけだった気がする

花菜「じゃぁ……日本らしく和食にしますね」

聖天子「お願いします」
591 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/19(水) 23:14:51.91 ID:bqropOGzO
でも少しずついい方向に向かってるよね花菜さん
周りのおかげだよ
592 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/19(水) 23:19:43.62 ID:aTOO3opA0
聖天子様でも
56〜80 好き ここに来ると、同性でも好意を抱いている場合がある
にはいっていないという事実
593 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/19(水) 23:30:50.83 ID:CRBsza2mo

などと言いながら古き良き手料理であるおにぎり……というかおむすびを出したら怒られるかしら

なんて悪いことを考えながらお味噌汁を味見する

花菜「……そういえば」

家では陽羽が料理しているらしいけど

陽羽自身はものすごくこっちに来たがってたし

残念ながら現状、イニシエーターであれ

聖居に招き入れるのは言語道断だから仕方がないけど

そのせいで適当になっていないか少し心配ではある

花菜「……少し、濃いかな」

一口啜っただけでも舌にざらつく感じがわずかに残り

味噌本来の仄かな甘さがじんわりと……ではなく

ネットリと喉を通っていく

花菜「……具に染み込む前に整えないとね」

味の濃すぎる味噌汁の具なんて

聖天子様には刺激が強すぎるだろうし……いままでの調節された味に慣れているならなおさら
594 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/19(水) 23:40:56.92 ID:CRBsza2mo

花菜「………………」

大好きとまではいかないにせよ

好きとも言えるはずの料理

それに取り組んでいても気が乗らない

心が重いのか、体が重いのか

なんだか思うように頭も体も動かせていないような感じがする

花菜「私は……」

お風呂での聖天子様の言葉

嬉しいとは微塵も感じなかった……はず

ただそうあるべきではないと決めつけ、間違いだと決めつけ

ただただ否定することだけしか頭になかった

……違う

嬉しかった。たまらなく嬉しく、言葉が心地よく、私はそれに流され変わることを恐れた

花菜「……怖いのね。私は」

あの子との約束が、誓いが、呪縛が……消え去ってしまうことが
595 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/19(水) 23:46:13.42 ID:CRBsza2mo

あの子とのそれらが私が今生きている理由だから

だから、それが無くなることで私自身の存在理由が自然消滅することが……怖い

誰かを庇って殺されるのも

誰かのために戦って殺されるのも

世界のためにガストレアに食べられてしまうのも

どれも意味のある死に方。私の理想の死に方

でも、自然消滅だけは……嫌

なんの意味もなく

誰のためになるわけでもなく

ただただ……無意味なままに消え去ってしまうのだけは嫌

花菜「……自分というものを選択することで、誰のためにもならない保身に走り死ぬ」

そんな惨めで醜悪で

いままで狩ってきた全ての命を裏切るような無様なことだけは……あってはいけない
596 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 00:02:01.62 ID:NQ1GM+Xxo

火事やガス爆発を防ぐための電化設備で見えない火を幻視して

それが見えない現実を瞬きの後に認識して首を振る

迷ってるの?

躊躇っているの?

それとも後悔しているの?

自分であり自分でない誰かの言葉に耳を傾け

花菜「分からない」

答える

花菜「自分がどうしたいのかも」

もともと、自分なんていう物もないくせに

花菜「そうかもしれない」

だけど

花菜「……私は周りから言われる山科花菜という偶像として生きるべきかもしれないと思ってる」

それが偶像ではなくなるとしても?

本当の山科花菜に取って代わる偽りのものだとしても?

そうすることで全ての命を裏切ることになるとしても?

花菜「……それが怖いから、踏み出せないのよ」

カチッと音がして火の代わりの電気が止まる

簡単な煮物と味噌汁に卵焼き……なんと質素なご飯だろうか

日本食。それにかこつけた手抜き

嘲笑する自分を振り払って聖天子様にそれを振舞った
597 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 00:14:22.09 ID:NQ1GM+Xxo

聖天子様は驚くこともなく

美味しそうですねと言い、ありがとうございますと嬉しそうに言う

手抜きだとは思わないんですか? なんて

口が裂けても言えなかった

美味しいです。と喜ぶ女の子の表情がとても……心に痛かった

花菜「…………………」

聖天子「……全てが同じ層のはずなのに、プチっと弾けるような食感の卵焼きは初めてです」

花菜「普通とは少し違う作り方してますから」

聖天子「煮物も……人参など子供が嫌いそうな野菜には煮汁を染み込ませてあって、本来の味を僅かに残しながらも食べられるようにしていますね」

花菜「……嫌いでした?」

そんなことはありません。と

子供みたいに好き嫌いを否定する聖天子様に対して……笑えなかった

いつもはほのぼのとした気持ちになって

戦場とのその空気の差に救われて……図らずとも笑えるはずなのに

なぜか、空虚な感じがした
598 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 00:17:24.78 ID:tUnFgZnCo
リビングデッドに蘇生の魔法かけても死体に戻っちゃうよね…あっ(恐怖
599 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 00:21:07.53 ID:NQ1GM+Xxo

それ以上は踏み込むなと

一線を引けと

私自身が目に見えない境界線を作り出し

距離を置いて独りぼっちになってしまったような感覚

花菜「…………………」

違う。おかしい。そうじゃなかったはず

今更そうなったのではなく

初めからそうだったはず

これが当たり前だったはず

空虚なんてとんでもない

この感覚に浸り、満足していたはず

聖天子「山科さん?」

花菜「……美味しいですか?」

不安そうな表情の聖天子様に問う

聖天子「美味しいですよ。とても」

花菜「ふふっ、それは良かったです」

どうしてこうなってしまったの?

馴染んでいた空気に耐えられず

入り浸った感覚に戸惑って、心も体も苦しんでしまっている
600 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 00:32:00.51 ID:NQ1GM+Xxo

怖い……

怖い……怖い

怖い……怖い……怖い

弱くなっていくのを感じる

自分の罪を支えきれなくなってしまうのが怖い

押さえ込むことのできていた彼らの呪いが

血の涙を流しながら私を見てくる

ケタケタと笑いながら、私を光の世界に押し出そうとしてくる

花菜「ッ…………」

見てこい、浸ってこい、触れてこい、満たされてこい

そしたら全て奪ってやるから。と

私のことを取り囲んでみんなが呪詛を唄う

花菜「……聖天子様」

聖天子「はい?」

花菜「私、お約束は果たしましたから、帰りますね」

私はもう

これ以上ここに居るのが――耐えられなかった
601 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 00:33:11.80 ID:NQ1GM+Xxo

安価下コンマ一桁

258 ゾロ目 だがしかし聖天子様に回り込まれてしまった
602 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 00:33:34.70 ID:1d1j8Og2o
603 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 00:33:35.92 ID:rcrYNcu50
女をみせるんだ
604 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 00:34:12.98 ID:kxSAUS0uo
また逃げおったか…
605 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 00:34:32.81 ID:EFoutFF50
惜しい
606 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/20(木) 00:35:34.70 ID:cs7dM75P0
さて次は陽羽か蓮太郎あたりに頑張ってもらうか(泣き
607 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 00:42:31.46 ID:NQ1GM+Xxo

聖天子「待って下さ」

聖天子様に対しては非情に

私に対しては救済のごとく……扉は音を立てて閉じる

苦しいよ

辛いよ

痛いよ

怖いよ………

花菜「っ…………ぁ」

胸があまりにも痛くて

呼吸が上手くできず危うい足取りのまま壁にぶつかる

花菜「……っ」

逃げるなと誰かが言う

望むままに浸ればいいだろと誰かが笑う

近づくことが心地よく、離れることが苦しく痛い

花菜「でもッ……でも貴方達はッ……流された私を……私を、殺すでしょうッ!?」

響く声への答えはなく

ただただ嘲る笑い声が頭か心かどこかに響く

それに苛まれながらも、私は聖居を飛び出し……逃げた
608 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 00:45:38.40 ID:NQ1GM+Xxo

安価下コンマ判定 接触


1 蓮太郎
3 影胤
5 悠河
7 香織
9 未織
4 ガラの悪い人たち
2 小比奈

ゾロ目 聖天子様のターンはどうにもとまらない


それ以外で帰宅 夜終了
609 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 00:46:10.22 ID:1d1j8Og2o
イヤー
610 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 00:47:29.74 ID:rcrYNcu50
聖天子様のターンは終了してないぜ!
611 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 00:47:33.76 ID:kxSAUS0uo
おっとここで聖天子様のカットだー!
612 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 00:48:02.65 ID:EFoutFF50
ワロタ
613 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 00:48:47.69 ID:1d1j8Og2o
アイエエ!?
614 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 00:50:13.27 ID:NQ1GM+Xxo

とりあえず今日はここまでにします
ありがとうございました
明日は可能であれば13時頃に



どうせないだろうと入れたゾロ目枠が……
花菜さんの心象風景は大体見えたでしょうか。殆ど予想されてる範疇でした
615 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/20(木) 00:50:41.95 ID:cs7dM75P0
>>609
あんたが勇者か!?
616 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 00:51:45.31 ID:EFoutFF50

聖天子様好感度爆上げでワロタ
617 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 00:53:25.67 ID:rcrYNcu50
乙〜。
618 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/20(木) 00:58:23.68 ID:cs7dM75P0

聖天子様から逃げ出した しかしまわりこまれてしまった。だな
619 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 00:58:28.42 ID:BOyKrpmDO

花菜さんの回避力が高過ぎるからゾロ目救済はほんと好き
620 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 00:59:13.01 ID:1d1j8Og2o
621 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 01:01:51.60 ID:+buJPq9RO

あれ…聖天子様がヒロインだったんじゃないの?
どう見ても聖天子主人公だよこれじゃぁ!
花菜さんマジヒロイン可愛い
つーか心象描写こえぇわ妙にリアルだ
622 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 07:23:05.15 ID:tUnFgZnCo
陽羽「聖天子に先を越されたー!?」
623 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 09:34:03.69 ID:rNHM+p4hO
原作主人公・パッパ・ストーカー・物理お化け・レズゥ達の屈強なディフェンスを潜り抜けて脚力お化け(人間基準)の花菜さんに追いつく聖天子様は国家元首の鑑
624 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 15:55:05.85 ID:BXHAPEsPO
聖天子様強すぎワロタ
625 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 16:29:53.31 ID:NQ1GM+Xxo

花菜「はぁっ……はぁ……っ、なんでっ」

全力で逃げた

聖居から、聖天子様から

自分を苦しめる光から逃げ出したつもりだったのに

息を切らした自分の目の前にはまだ聖居が大きく聳え立つ

その巨大さで威圧するガストレアのように……目の前で動かない

花菜「……っ、ガストレアなら。敵なら。容易いのにっ」

腰元のハンドカノンに触れる手が震える

刀を収めた鞘に触れる足が崩れ落ちる

花菜「………………」

里見くん、巳継くん、未織ちゃん、真希ちゃん、真望ちゃん

陽羽、影胤さん……聖天子様、お母さん、お姉ちゃん、小比奈ちゃん、憩ちゃん

頭の中で浮かんでは消えていくみんなとの会話

全部……全部私をここから連れ出そうとする光ある言葉

全て、私を苦しめる言葉

耳を塞いでも聞こえる

目を塞いでも見える
626 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 16:40:37.09 ID:NQ1GM+Xxo

花菜「やだ……やだっ」

自分の力が削がれていくのを感じる

抵抗のできないただの少女になっていくのを感じる

花菜「私……っ、私っ」

どうかしたのかと誰かが

目の前からの光を遮る誰かが問う

影で真っ黒な誰か

花菜「っ…………」

いつかもそんなことがあった気がする

ううん、あったんだ

どうかした?

大丈夫かい?

迷子かな?

案内してあげよう

ほら、こっちだよ

誰かがそんな優しい言葉を投げかけてくれた

少女だった私は、お姉ちゃんは

ありがとうって……それで付いてって、それでッ!

花菜「……嫌、嫌っ……来ないで!」

差し出された誰かの手を弾いて

立ち上がれずに這うように後退る
627 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 16:44:19.58 ID:NQ1GM+Xxo

過去のこと

もう過ぎ去って消えたこと

頭ではわかっているのに心が動かない、体も動かない

花菜「怖い……嫌、やだっ」

武器はあるのに

その使い方も分かってるのに

なぜか、それを扱う事が出来そうにもなくて

あの頃のような無力な私のように体を抱いて、震えて、ただ。終わるのを待とうとして

花菜「ッ…………」

貴女は弱い

物凄く弱い

襲われても抵抗なんて何一つできないくらいに

花菜「そんなことないッ」

なら殺せ

目の前の誰かを

貴女を捕らえようとする誰かを
628 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 16:47:51.54 ID:NQ1GM+Xxo

誰かが指示する

そうしろと

そうしなければこのまま蹂躙されるだけだぞと

花菜「そんなのっ、そんなの……っ」

自分の手が血で汚れるのが怖い

人を殺すという行為が怖い

失敗が怖い

成功が怖い

喪失が怖い

怖い……怖い……怖い怖い怖い怖いッ

花菜「そう……怖かった。怖くて怖くて堪らなくて……だから私は」

私の言葉が

そうしろと教えてくれる言葉が

正しいと

そう、思って……殺した
629 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 16:53:55.34 ID:NQ1GM+Xxo

初めての殺人は物凄く簡単だった

あれだけ獰猛で、強大で、巨大だった大人が

ちっぽけな少女の、ちっぽけな弾丸一つで

あまりにも簡単に、あっけなくその場に倒れ、動かなくなった

花菜「……簡単なんだと思った。楽勝だって思った。何を怯えていたんだろうと思った」

大人が強い? 男が強い?

そんなことはない、私でも簡単に殺せるほどに人間は脆い

花菜「そう気づいて……怖いものなんてないって思った。真っ赤な手が……綺麗に見えた」

勝ち目がない。諦めるしかない

命以外の全てのものなら奪ってくれても構わない

だから生きることだけは許してくださいと

願うしかなかった相手に勝てるということが……

その相手に逆に命乞いをさせ、無様に這い蹲らせ、尊厳を踏みにじれることが

花菜「堪らなく嬉しくて、心地よくて、何もかもが救われる気がして……私は殺し続けた」
630 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 17:01:12.35 ID:NQ1GM+Xxo

私はそういう人間だったはず

血で喉を潤し、肉に食いつき力を付け

力のない惨めな大人を踏みにじり

彼らの苦しみ、怒り、憎しみに歓喜し、娯楽とした

花菜「私はそういう人間」

なのになぜ、光を追い求めてしまうのか

それに心地よさを感じ

血を飲まなくなったのか

花菜「……みんなが求めるから。優しい山科花菜を。奪うのではなく、守り与える山科花菜を」

だからこんなにも弱くなった

だからこんなにも苦しむことになった

でも、貴方達はそれを望む

悪に染まりきった私が光に肥えて、手放せなくなることを

花菜「そしてそれらを奪って、私の心と体に刻み込む」

お前はそっちではないと

奪い、蹂躙する悪魔の側だと
631 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 17:10:58.46 ID:NQ1GM+Xxo

そんなのは嫌

奪われたくない

壊されたくない

苦しみの果ての一瞬の光

その後に続く永遠の地獄になんて陥りたくない

だから……戻るなら。引き返すなら

まだ、まだ浅い今のうち

花菜「……ねぇ、お願いがあるの」

聖居からの光によって

黒く染まって見える人を見上げながら微笑む

花菜「貴女の悲鳴が聞きたいわ。貴女の血が飲みたいわ。山科花菜が山科花菜であるために、殺されてくれる?」

「……貴女はそれで、本当に後悔いたしませんか? それで自分を取り戻し、自分にとって救いのある人生を歩むことができますか?」

返答はどこかで聞いた声

ううん、そんなレベルじゃない。ほんとう、ついさっきまで聞いていた優しい声

「貴女の貴女らしさは……誰かを殺した貴女ではなく、その一つ前。誰でも信じることのできる優しい少女なのではないのですか?」

花菜「だとしても、だとしてもね? 私の手はこんなにも赤いの。口の中は血で満たされて、お腹は殺したこの人達で膨らんでるの」
632 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 17:32:51.26 ID:NQ1GM+Xxo

自分の手を見れば赤い血が流れ落ちていて

呼吸をすれば鉄臭さが肺を埋め尽くして

私に語りかける誰かの周りに居る奪った命達を見れば

ケタケタと楽しげに呪詛を紡ぐ

花菜「……戻れないのよ。戻せないのよ。山科花菜という人間の出発点は、人殺しなのよ」

「……山科さん」

誰かは諭すように名を呼び

私では到底得られないような白さで私の顔に触れる

その暖かさに体がビクついて思わず目を見開く

「貴女の見ているものが私には見えません。貴女の感じているものも感じることは出来ません」

ですが。と

誰かだった人は言葉とともに近づいて光をかき消し、影を振り払って姿を見せる

聖天子「……貴女が見ているもの。感じているもの。それが貴女を蝕む幻でしかないことを。私は知っています」

花菜「何をっ」

聖天子「だから……触れてください。そして、よく見て、よく感じてください」

聖天子様は私の手を取って自分の胸に押し付けるように抱き

さらに距離を縮めてくる

聖天子「夢と希望、そして理想を見せてくれる貴女のために……私は現実を見せて差し上げましょう」

そう言いながら聖天子様は強引に体重を乗せ、倒れた私が逃げられないのをいいことに

陽羽のように手荒く、しかし接触は滑らかで優しく……現実を押し付けてきた
633 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 17:46:14.82 ID:BOyKrpmDO
まさかのキス?こんなに大胆とはさすが聖天子様
634 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 17:59:10.62 ID:NQ1GM+Xxo

花菜「………………」

聖天子「……………」

繋がったままじっと見つめ合う

その奥に見える空はどんよりとした濁り色で

ロマンもムードも何もなく

背中に感じる地面とその土臭さが

自分があの日受けたかもしれないモノを想像させそうになって

感じる暖かさと優しさ

そして男性の荒々しさではない女性の匂いを感じて

それが幻でしかなく

現実は全く異なったものであると心身に染み込ませる

花菜「っ……………」

聖天子「貴女の語った恐怖の幻影。それに合わせた私の現実」

聖天子様は気恥かしそうに自分の唇に触れると

困ったように笑みを浮かべる

聖天子「……貴女の幻をかき消せる現実になりましたか?」
635 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 18:03:43.99 ID:tUnFgZnCo
????(?厖)
636 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 18:07:39.68 ID:tUnFgZnCo
文字化け…

キマシタワー
637 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 18:11:42.31 ID:NQ1GM+Xxo

聖天子「貴女が受けそうだった惨劇。それを回避したがための惨劇」

花菜「…………………」

聖天子「正直なところ、私には想像の余地もありません」

何故か悲しそうに

そして辛そうに語る聖天子様はかぶりを振って

眼下の私をジッと見つめる

聖天子「ですが、苦しむ貴女を、涙を流す貴女を……見捨てられませんでした」

花菜「……強引、すぎです。だから、怖かったです」

聖天子「申し訳ありません。私も必死だったんです。山科さん……貴女を、手放さないために」

その笑みは不思議なことにあの子と被っていて

差し出された手も……被っていて

【悪いけどね、私は貴女を見捨てられないんだ。そういう性分でね……】

【気に入らなければ殺したらいい。そう、貴女は私を利用したいだけ利用してゴミみたいに捨てればいい】

【貴女が私を捨てるのは、貴女が満足できた時。私により得られる幸せを満喫できた時だ。だから、それで構わないよ】

あの子と交わした言葉が浮かんで響いて、あの子の笑顔が思い出される


1、抱きつく
2、私は失うのが怖いんです。聖天子様を、みんなを……だから、距離を置きたいんです
3、……貴女は私を利用したいだけだったりしませんか?
4、その他


安価下
638 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/20(木) 18:12:17.87 ID:A2lc7gu60
1+2
639 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 18:44:28.13 ID:NQ1GM+Xxo

そのゴミのように捨てるべき友人は

捨て去れないほど大切な存在になって

でも、捨て去るしかない状況になって

追い込むように……私が殺すしかないような状況になって

花菜「…………私はっ」

聖天子「や、山科さんっ?」

聖天子様の体を抱きしめる

あの子の最後にしたように

花菜「私は失うのが怖いんです。聖天子様を、みんなを……だから、距離を置きたいんです」

私の最低のわがまま

背負うと決めた呪いへの裏切り

対して聖天子様は首を振る

聖天子「……それは、私達に貴女を失えと言っているようなものですよ?」

花菜「そこまで……ですか? ただ、必要以上の関わりを持たないというだけで――」

聖天子「今更……ですか? 今更、関わりを持つなと、言うのですか?」
640 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 18:59:21.80 ID:NQ1GM+Xxo

驚いた私よりも驚き

何よりも悲しそうに言いながら表情を暗くする

そこまでのものだった?

私という存在は

ただ距離を置きたいという願いさえ聞き届けられないほど重要な位置にいる?

今更という言葉が引っかかって何も言えずにいると

聖天子様が答える

聖天子「……同性ではありますが、一応、ファーストキスだったのです」

花菜「っ…………」

聖天子「もちろん、貴女に責任を取れなどと言うつもりはありません。ですが……」

ぽっと顔を赤くした聖天子様は

私から目を逸らして唇を手で覆う

聖天子「距離を置くのはいささか難しいです……というよりも、その。離れればよりすべきではない意識をしてしまいそうで」
641 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/20(木) 19:00:44.91 ID:A2lc7gu60
(彼女はすごいぞ、ガンガン来る)
642 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/20(木) 19:07:55.51 ID:tUnFgZnC0
(このままだと掲示板とかで聖女に対する聖天子様の視線がやけに熱っぽい件についてって感じのスレが立ちそう)
643 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 19:20:33.64 ID:NQ1GM+Xxo

聖天子様が何を言っているのか解らない

そう逃げようとした思考を捕まえて目を瞑る

同性とのキス

すべきではない意識

まさか聖天子様がそっち……というか

陽羽と同じような事になるとは思えないけど

離れたらそうなってしまう

もしもそうなのだとしたら……その選択に国家の存亡がかかっているんじゃないか。と

急に重みが増す

花菜「……せ、聖天子様。申し上げにくいのですが」

聖天子「か、勘違いしないでください。私が言いたいのは……その、必要以上に口づけを意識してしまう。ということです」

花菜「……は、はい」

聖天子「最後に密接な接触をしたのがこれとなるとどうしても、思いに耽るここに戻る。そうなると無駄に意識してしまうでしょう?」
644 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2014/11/20(木) 19:26:25.52 ID:aHicgXI8O
やったね花菜さん!
不用意に死ねない理由が増えたね!
645 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 19:33:59.14 ID:rcrYNcu50
花菜さんの中での陽羽の扱いはレズゥなのか…
646 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 19:37:49.27 ID:NQ1GM+Xxo

花菜「そ、そう……ですね」

どちらもあまり変わらないような気がするのは

私自身が陽羽と同じような感覚に陥っているからなのかしらね

多分……そのはず

違うとなれば聖天子様がそういうことになるし

そうなったら色々とまずいものね……

聖天子「今まで通りで居て下さい。抱いて欲しいといえば抱いてくれる貴女で居て下さい」

つぶやく聖天子様は

私の体を弱い力で精一杯に抱きしめる

聖天子「……私が公人であることを忘れられるのは貴女といる時だけなのです。貴女だけが。私を国家元首ではなくてもいいと言ってくれているのです」

花菜「……そうでしたね」

国家元首という重荷を背負い

私と同じなんて烏滸がましいレベルで聖天子様は国民のために生きてる


1、私だけは、貴女の国民ではなく。貴女の身内として居させていただきます
2、それは……里見くんでもいいのではありませんか?
3、解りました。貴女がそれを望むのならそうします
4、その他


安価下
647 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 19:38:23.41 ID:nsBgQnudO
1
648 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 19:38:30.14 ID:ZzcRuQ7fo
649 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/20(木) 19:49:39.64 ID:e8ZrFfrc0
え...

>抱いて欲しいといえば抱いてくれる貴女で居て下さい
650 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 19:50:47.93 ID:NQ1GM+Xxo

花菜「私だけは、貴女の国民ではなく。貴女の身内として居させていただきます」

聖天子様の背後からそっと腕を回し

頭を撫でるようにしながら抱きしめる

聖天子様の中で

私がどれだけ深いな立ち位置にいるのかは解らないけれど

公人として重荷を背負い続ける聖天子様を

たとえ一時的にであれ開放できているのは間違いないらしい

それなら……私情で離れることは叶わない

花菜「……奪わせない」

嬉しそうに笑う彼らの声を聞きながら

抵抗の意志で彼らを睨みつけ、威圧する

私は弱くなってしまっているのかもしれない

私一人では抱えきれず、屈してしまうのかもしれない
651 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/20(木) 19:51:23.60 ID:tUnFgZnC0
抱いてのところが甘えさせてだったらマイルドに感じるかもしれない

抱いて(意味深)
652 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 19:56:30.15 ID:wPwmT8f+o
とりあえずIPS細胞準備しようか
653 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 19:57:13.95 ID:NQ1GM+Xxo

でも、貴方達が奪おうとする限り

私は決して敗北しない

ううん、敗北できなくなってしまった

花菜「……私の敗北はこの子に少なからず影響する」

だから負けることはできない

諦めることも許されない

花菜「貴方達とは戦い続ける」

たとえそれが私を苦しめるものでも

手にこびり付く過去の赤黒い呪いが

新しい呪いによって鮮やかに蘇るのだとしても

花菜「……私が、また。私になるとしても」

それを楽しみに待ってるから

今はまだ、何もしないであげる

楽しげに笑う自分の中の何かが消えるまで

私は聖天子様を放すことができなかった

それはきっと――怖いからだ


・夜を終了します
654 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 19:58:30.86 ID:NQ1GM+Xxo

安価下コンマ判定

ゾロ目
655 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 19:59:09.54 ID:kbaolb+7O
ゾロ
656 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/20(木) 20:00:33.54 ID:e8ZrFfrc0
>>655
おしい
657 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 20:22:00.63 ID:NQ1GM+Xxo
聖天子様……長い
印象欄を一言コメントに変更。交流があれば都度変更?


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 交友関係(好感/信頼 相手からの印象・一言コメント)  3ヶ月目 10日目 現在

  山科 陽羽 (109/114  大好きだよ)  交流+2/+3
  山科 憩   (69/77  信頼する家族かな)  交流+1
  山科 真希 (73/73  お義母さん?)  交流+1
  山科 真望 (72/72  お義母さん?)  交流+1
  山科 香織 (25/25   無茶っ子ね)  交流+1
  川原 瑞穂 (14/14  お義母さんです)  交流+1
  天童 木更 (22/23  排除すべき敵だわ)
  里見 蓮太郎(53/53  守りたくなる相手……か?)
  藍原 延珠 (27/29   親友だぞ)   
  司馬 未織 (45/41  大事な親友やね)
  巳継 悠河 (63/60  僕が手に入れるべき女性です) 
  室戸 菫   (23/24  仕事仲間だね)
  千寿 夏世 (09/09  その他のプロモーターです) 
  伊熊 将監 (07/07  普通だな)
  蛭子 影胤 (24/25  我が友の遺した娘だ。丁重に扱うよ)
  蛭子 小比奈(14/15 普通だよ……別に)
  片桐 玉樹 (16/14  姐さんっす)
  片桐 弓月 (09/09  その他の民警よ)
  壬生 朝霞 (07/14  実力は認めます)
      聖天子(57/59  たった一人の私的関係者) 交流+2/+1 入浴+3/+1 約束+3 真実+2/+3 接吻+4/3 拒絶+2/+1 受諾+1/+3
      ティナ(14/14  保護者……ですね)   交流+1
  斉武 宗玄 (50/40  東京エリアなんぞには勿体無い)
 外周区子供達(??/??   せんせーッ!)   交流+1


  序列:363番  所持金 2797.7万円(1800万使用予定)  外周区土地(75坪)

────────────────────────────────────────
658 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 20:38:26.32 ID:tUnFgZnCo
悠河超肉食
659 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 20:45:21.02 ID:rcrYNcu50
聖天子様の好感度の上がりっぷりに草生える
660 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/20(木) 20:54:07.41 ID:Fmr5OWBq0
さて次は蓮太郎かな(ゲス顔
661 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 20:58:33.71 ID:nkO+kbpuO
陽羽が(嫉妬で)カンカンでいらっしゃる、鎮めて差し上げろ
662 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 20:59:57.70 ID:3sxomrcV0
なんというか……蓮太郎も攻略してしまったら木更さん発狂と花菜さんのバイ化が……

木更さんさえなんとかすれば問題ないか(錯乱)
663 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 21:04:13.87 ID:NQ1GM+Xxo

11日目 朝 再開位置


1、実家
2、自宅
3、商店街
4、青空教室
5、戦場跡
6、菫さんのところ
7、勾田高校


安価下
664 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 21:04:47.48 ID:v2yPkswoO
4
665 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 21:16:16.73 ID:NQ1GM+Xxo

11日目 朝 青空教室


イベント判定 安価下コンマ一桁


1 悠河
5 女の子
7 陽羽
9 香織
2 影胤
4 小比奈
6 朝霞
8 聖天子
666 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 21:16:44.27 ID:tUnFgZnCo
はい
667 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 21:59:12.33 ID:NQ1GM+Xxo

→陽羽


陽羽「……ねぇ、花菜」

花菜「うん?」

陽羽「昨日さ。結構遅かったでしょ? 帰ってくるの」

花菜「……心配させちゃった?」

陽羽「まぁね……匂いのことはともかくとしても心配したよ」

花菜「匂い?」

陽羽「真面目な話だよ。昨日言ったよね? 陽羽、花菜の見てきたものが見えたって」

花菜「……うん」

陽羽「あれはさ……正直、イニシエーターで呪われた子供で、人間の黒い部分に虐められた陽羽でも……辛かったよ」

花菜「………………」

陽羽「……いつから?」

花菜「?」

陽羽「いつからあれを見てたの? 陽羽が始めて花菜を見たときにはもう、見ていた?」
668 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 22:01:07.56 ID:rcrYNcu50
匂いで浮気を探る妻ですかねぇ
669 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 22:23:34.56 ID:tUnFgZnCo
匂いでわかるとか某ヤンデレCDを思い出しますね…
670 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 22:29:48.40 ID:NQ1GM+Xxo

赤目になっているわけじゃないのに

陽羽は真面目な口調で聞いてくる

もっとも、二重人格とかそういうわけでもないし

それでも別におかしい事ではないんだけど……

花菜「……だとしたら?」

陽羽「なんで平気なの? なんで平然としてられるの? 陽羽は一人になった瞬間、自分以外の音が消えた瞬間……すごく怖かったよ?」

花菜「……………………」

陽羽「誰かが自分の後ろにいる気がして、誰かが触れる気がして、誰かが笑ってる気がして、泣いて、怒って……ッ」

跳ねるように体を震わせた陽羽は

頭を抱えて首を振る

陽羽「もう……気が気じゃなかった。寝ても夢に出てくるんだ。幸せな夢だったはずなのにある程度進むと景色が崩れて……暗くなって」

花菜「……………………」

陽羽「あんなの耐えきれると思えない……辛いよ。苦しいよ。ねぇ、花菜はさ。陽羽以上の物を感じてるんでしょ?」

花菜「……否定はしないわ」

陽羽「凄いね……すごいよ。陽羽には、こんなの無理だ」
671 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 23:03:16.93 ID:NQ1GM+Xxo

陽羽「……今もさ、花菜には見える?」

花菜「……………………」

陽羽「花菜には、聞こえてる?」

花菜「……………………」

陽羽の不安そうな瞳が揺れる

今にも泣き出してしまいそうな

今にも崩れ落ちて、膝を抱えてしまいそうな

そんな不安定な陽羽は視線だけで背後を気にする素振りを見せて

私のことを見上げる

陽羽「……誰か、いる? 花菜にしか見えないような……人とか」

花菜「………………」



1、貴女は私を霊媒師だとでも?
2、そうねぇ? いるんじゃない? ふふっ、ほら。そこのビルの影とか
3、……いないわよ。なにも。 正体見たり枯れ尾花。気にしすぎているだけよ。私も一時期……そうだったから良く分かる
4、いたとして。貴女はそれを受け止めることができるの?
5、抱きしめる
6、その他


安価下
672 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 23:04:14.10 ID:1d1j8Og2o
673 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 23:20:47.28 ID:NQ1GM+Xxo

花菜「……………ほら」

陽羽「っ…………」

花菜「何かを見るのが怖いなら。何かを聞くのが怖いなら。何かを感じるのが怖いなら……私だけを感じてなさい」

陽羽の背に合わせて膝を折り

ちょっとだけ力強く抱きしめて、優しく……囁く

花菜「それは貴女の心には余る程恐ろしくて、危険。なら、怖いよって縋り付けばいい」

陽羽「でも」

花菜「私が守ってあげるから。そんな怖いモノ、お姉さんが全部払ってあげるから」

陽羽「……………」

花菜「子供のくせに、気を張ったりしなくていい。苦手なモノ、怖いモノ。あったってだれも笑わないし侮辱しない」

陽羽「それはわかってるよ……」

花菜「なら、遠慮なく押し付けてきなさい。大人の私が、子供の貴女ごと。全部受け止めてあげるから」

陽羽の頭をナデナデしながら

陽羽の怖いという気持ちをぎゅっと包み込んで

花菜「……もう大丈夫よ。陽羽の怖い怖いは私が貰ったからね」

陽羽「……………花菜はそれで、平気なの?」

花菜「ふふっ、貴女に心配されるほど。深刻ではないわよ」
674 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 23:24:03.90 ID:tUnFgZnCo
深刻ではない(地獄界)
675 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 23:29:40.31 ID:NQ1GM+Xxo

陽羽に笑顔を向ける内側で、誰かが嘲笑を浮かべる

何を言ってるの?

何を誤魔化しているの?

昨日、あれだけ追い詰めてあげたのに

忘れてしまったのか?

そう言いながら裸の心を冷たい手で握る

前を見ろ、横を見ろ

声を聞け、音を聞け、肌に感じろ

花菜「……別に、深刻じゃないわよ」

崩されかけたものは補強したからこの程度では動じない

陽羽の右手を左手で握っているとき

右手を何か別のものが握っていても

陽羽をこの腕に抱いているとき

何か別のものが背中に寄りかかっていても

常に周りを何か別のものが取り囲み、笑いながら死ねと願っていても

花菜「全然平気よ……強くなったからね」
676 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 23:31:27.53 ID:rK9/VpEHO
聖天子様に抱いて(意味深)もらわなきゃ
677 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 23:35:58.04 ID:NQ1GM+Xxo

陽羽「……そっか」

花菜「ええ」

陽羽の笑顔を一目見て笑い返し

そっと離れて頭を撫でる

花菜「それじゃぁ……子供たちに会いに行きましょうか」

陽羽「うんっ!」

花菜「…………………」

私達を追いかけてくる人たち

私達をじぃっと見つめる人たち

それらは陽羽の視界には映らなくなった

追う彼らの足音

見る彼らの呪詛

それらは陽羽の耳には聞こえなくなった

花菜「……貴方達は、私が見て、聞いて、感じてあげるわよ。全部、私にぶつけてきなさい」

だから……周りに手を出さないで

そう睨みつけた彼らは苦笑する

それを決めるのはお前ではなく――私達だ。と


・移動します
678 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 23:42:13.62 ID:NQ1GM+Xxo

→青空教室


花菜「おはよう」

「おはよーせんせー!」

「でも、せんせー朝ですよ?」

「先生がくるの早くないですか?」

花菜「ふふっ、まぁそうね」

長老「おや、山科さん。何か御用ですか?」

花菜「……そうですね」


1、暇だったので
2、そろそろここに建設をお願いする手筈になってるので。そのお話に
3、なんだか会いたくなっちゃって
4、長老さん……ではなく松崎さんにお話が
5、最近、不審な人物とか見かけてませんか?
6、その他



安価下
679 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 23:45:14.06 ID:SujqytDjO
2
680 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/20(木) 23:53:36.43 ID:NQ1GM+Xxo

花菜「そろそろここに建設をお願いする手筈になってるので。そのお話に来たんです」

長老「建設……ですか?」

花菜「ええ、子供達のための学校と居住区を合わせた建物を建設予定です」

長老「もしかして……その資金は」

花菜「気になさらずに。これは私がしたくてしてることですから」

長老「し、しかし……」

花菜「気にしなくていいんですよ。本当に……貯まるだけのお金、使わないと意味ないですし」

渋る松崎さんに笑みを向けながら

何も知らずにはしゃぐ子供たちを遠巻きに見つめる

花菜「子供達がいつまでもああいった生活をしてるのは可哀想で……可能なら他の区からも集めようかとも思ってます」

松崎「……………………」

花菜「ただの自己満足ですけどね」

松崎「自己満足……ですか」

花菜「……ええ」
681 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 00:10:44.01 ID:F0isxgsdo

花菜「部分的にはすでに組み立てあって、ここで完全に形にする。という計画らしいです」

長老「というと?」

花菜「土台をしっかりと固めれば素早く組み立てられる。ということです」

長老「しかし……早ければいいというものも」

花菜「安心と信頼の司馬重工ですからご心配なく。ただ、そのためにしばらく学校はお休みとさせてください」

長老「……例の装置を切るわけですからね。私達としても、危険を冒してまで授業をするというのは」

松崎さんはそこまで言って

解りました。と微笑を浮かべて子供たちを見つめる

長老「あの子達には伝えておきましょう。余裕があったら……下水道の方へどうぞ」

花菜「ええ、時間があったら」

聖天子様が山積みの問題に押しつぶされそうだし

木更ちゃんの件で里見くんが大変だし

未織ちゃんには建設のお金、支払わないといけないし

長老「……そうでした。山科さん。お給料です」


・入れ忘れてた1ヶ月分+今月の一週間分=5万円を入手
682 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 00:24:51.81 ID:F0isxgsdo

中途半端ですがとりあえずここまでにします
ありがとうございました


この章で花菜の過去部分の話掘り下げになりそうです
なのでそろそろ件の少女の名前も決めて
本格的に話に組み込むことにしようかと考えてます


花菜は陽羽がそっちの気に陥ってそうだとは勘づいてますが
拒絶する気はなく、求めてくれば別に何だって受けてあげる姿勢ではある→強引過ぎるのはやや引き目ですが
683 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/21(金) 00:27:57.51 ID:rVzrfERR0
乙〜
もうこれゲームなら聖天子√に入ったくらいの勢いでしたよ
さらっと好感度56越えてますし
684 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 00:30:28.66 ID:7TAT2Z+K0

まあ舌まで入れられたら流石に花菜さんでもわかるよね
685 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 01:18:09.22 ID:nLgJeC+FO
夕方から夜まで全力で交流したからね仕方ないね
花菜さんは有り得ないと除外するだけで
好意に気付かない人ではないからなぁ
686 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 18:46:01.75 ID:F0isxgsdo

今日も若干速度重視で進めていきます


夕方の再開位置選択


1、実家
2、自宅
3、商店街
4、青空教室
5、戦場跡
6、菫さんのところ
7、勾田高校


安価下
687 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 19:00:29.05 ID:IbmRineXO
7
688 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 19:07:04.57 ID:F0isxgsdo

安価下コンマ判定 接触


1 蓮太郎
3 影胤
5 悠河
7 香織
9 未織
4 男子高校生というやつ
2 木更
689 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 19:07:44.31 ID:g24wEvWeO
690 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 19:10:08.25 ID:qbs610mro
レンタロー
691 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 19:12:36.92 ID:F0isxgsdo

→蓮太郎


里見くんや未織ちゃんが通う勾田高校

ちょうど下校時刻ということもあって男子生徒も女子生徒もぞろぞろと出ていく

私が通うことのなかった高校生活

この子たちの表情を見るに……楽しいこともあれば楽しくないこともある

そんな感じのものらしい

団体でわいわいと帰る中

所々に点在する単体の高校生

一匹狼を気取っているのか

それとも、周りに馴染めずに孤立してしまったのか

それとも、望んでそうあるのか

花菜「……貴方は、一匹狼?」

蓮太郎「……何してんだ。一体」
692 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 19:19:31.91 ID:F0isxgsdo

歓迎色ゼロの里見くんは

私を睨むように見つめながらポリポリと髪を掻く

蓮太郎「ここの教師枠に空きはねーぞ?」

花菜「空いてても今は別のところがあるからダメよ」

蓮太郎「じゃぁなんだ? 未織か?」

花菜「……そんなに私がここに居るのが嫌なの?」

嫌々な雰囲気前回の里見くんに向けて

意地悪な気持ちもなく問うと

少しだけ焦ったのか別にそんなんじゃねーよ。と

私から目をそらす

そこは……目を合わせて欲しかったな

蓮太郎「目立つんだよアンタは。武器引き下げてたりしなきゃ中学生か高校生にしか見えねーし」

花菜「……中学生は無理あるんじゃない?」

蓮太郎「自分の身長測りなおして来い」
693 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 19:23:49.06 ID:qbs610mro
【朗報】花菜さんベイビーフェイス
694 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 19:24:23.56 ID:F0isxgsdo

花菜「……どうせ伸びてないから」

蓮太郎「そういうこと。あんたは聖天子様と同じかそれ以下だろ? 身長」

花菜「……………………」

蓮太郎「現役高校生の国家元首様よりも背が低いんだから高校生か中学生でも問題ねーよ」

馬鹿にしたような言い方にムッとして

反論しようとした私の頭にポンッと里見くんの手が置かれる

蓮太郎「……で? ここには俺か未織しかいないんだけど、どっちに用なんだ?」

花菜「入学させてってお願いかも」

蓮太郎「……無理あるだろ。年齢的に考えて」

花菜「冗談よ」



1、蓮太郎
2、未織


安価下
695 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 19:33:22.64 ID:xKRalSqV0
2
696 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 19:43:11.19 ID:F0isxgsdo

花菜「未織ちゃんに用事があるのよ」

蓮太郎「……そうか。なら来客用の所から入って、手続きして生徒会室に行けば会えると思うぞ」

花菜「ごめんね」

蓮太郎「?」

花菜「時間があれば、連太郎くんとも少しお話できたんだけど」

蓮太郎「べ、別にそんなのいらねぇよ」

怒ったようにそう言い捨てた里見くんは

私の横を通って歩きだそうとして――立ち止まる

蓮太郎「木更さん……何か知ったみたいなんだ」

花菜「木更ちゃんが?」

蓮太郎「どうせあの人に伝えちゃうんでしょって教えて貰えなかったけど……32号モノリスについてってことだけは解った」

里見くんは極めて厳しい表情で

不安そうに私を見る

蓮太郎「何かはわかんねーけど……なにかヤバイことを考えてるってことだけは確かだ。気をつけてくれ」

花菜「……でも、木更ちゃんに手を伸ばせるのは里見くんだけだわ」
697 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 19:49:12.10 ID:F0isxgsdo

蓮太郎「だけどさ」

里見くんはとても寂しそうで悲しそうで

辛そうで、苦しそうな

儚さを感じる瞳で私を見据えると

笑っているようにも見える表情で首を振る

蓮太郎「俺には無理そうなんだ……木更さん、全然ちがっちまってさ」

花菜「………………」

蓮太郎「俺も頑張る。けどよ。あんたも手伝ってくれ。じゃなきゃ止められないと思うんだ」

私が手伝う

その意味を里見くんは解ってる?

復讐をしたい人間とそれを止めたい人間

そのぶつかり合いがどういうものかを……

花菜「……きくまでもない、かな」

蓮太郎「………………」


1、木更ちゃんを殺しても。良いんだね?
2、それは無理よ。私にできるのは止めるんじゃなく……潰すことだけ
3、努力はする。でも、期待はしないで
4、ううん。私には無理。だから、ごめんね
5、その他



安価下
698 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 19:50:37.90 ID:kKBsPfoTO
2
699 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 19:57:33.86 ID:F0isxgsdo

花菜「それは無理よ」

里見くんのことをジッと見据えながら

驚く表情

悲しげな表情

それらに申し訳ないな……と

自分の心が締め付けられるのを感じながら……言う

花菜「私にできるのは止めるんじゃなく……潰すことだけ」

どういうことだよ

そう言いたそうな里見くんに先制して答える

花菜「私は木更ちゃんの願いを、望みを、生きる理由を」

そっと右手の平を里見くんへと向けて

そこにはない木更ちゃんの呪いを握りつぶす

花菜「こうすることだけしかできない」

蓮太郎「でも」

花菜「私は」

里見くんの沈んだ表情を気にすることなく

冷徹な心で、冷めた瞳で見る

そして過去、木更ちゃんに話したことを思い出して告げる

花菜「止めたのよ。でも、止められなかった」
700 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 20:01:41.85 ID:F0isxgsdo

だから

うん、無理なのよ

私が協力したとしても

止めるということに関しては1%の足しにもなりはしない

花菜「だから私は……潰すわ」

蓮太郎「!」

花菜「たとえそれで木更ちゃんが壊れて、虚ろになってしまうとしても」

私は殺すわよ

木更ちゃんを

その胸の中に秘められた悪意を

花菜「貴方が復讐を止めて欲しいと願うのなら」

木更ちゃんにはなんの遠慮もなく

なんの温情もなく

ただただ冷酷に、冷徹に

機械のように、願いを抱いて

花菜「木更ちゃんの生き甲斐を、心を、全部。潰すわよ」
701 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 20:05:49.98 ID:F0isxgsdo

冷たい風が私たちの間を通り抜けていく

良く言えましたと

周りの死者達が歓喜の声をあげる

貴方達の望みにも達成されていないのに

いや

私が私自身の手で

大切に思う木更ちゃんを潰そうとしてる

言わば仲間割れをしようとしているのが嬉しいのね

本当、嫌な人達

花菜「……それでも望む?」

蓮太郎「あんた……本気でそう言ってるのか?」

花菜「綺麗事で復讐を止められると思っているのなら。今すぐ、あの子のそばから消えなさい」

蓮太郎「ッ!」

花菜「ふざけているのは貴方!」
702 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 20:12:15.69 ID:F0isxgsdo

里見くんの言葉を発する以前から奪い去る

そうね

ふざけるなと言いたいわよね

何が潰すしかないだよ

今すぐ消えなさいだよ

諦めてるんじゃねぇよ

そう言いたいでしょうね

花菜「でもね、無理よ。失うまで気づくことはできない」

蓮太郎「………………」

花菜「失ったことで壊れる以外、復讐を止めることなんてできない」

苦しめ

悔やめ

後悔の沼に飲まれて心など砕けてしまえ

花菜「復讐なんて醜く無様で滑稽で、嘲笑するか苦笑するかしかないようなもの」

でも

花菜「本人は真面目で、本気で、曲げようともしない」

だから

花菜「誰かが捨て身で捻じ曲げる以外――方法はないのよ」
703 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2014/11/21(金) 20:18:07.69 ID:5IRRGjtqO
代わりに背負うしかないと
704 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 20:23:56.10 ID:F0isxgsdo

花菜「……里見くんにその勇気はある? そうすることができる?」

蓮太郎「悟ったようなこと言ってんじゃねぇよ……俺は」

花菜「………………」

蓮太郎「俺は木更さんのこと傷つけずに守ってやる。復讐心なんて、断ち切ってやる」

里見くんの強い瞳

折れることのなさそうな意志

でも、それは本当に続けることができる?

その気持ちを、瞳を

折ることも、揺らがせることもなく

貴方は天童木更の復讐を

内に潜む鬼を止めることが可能か?

花菜「…………………」

無理でしょうね。無理だ。この人には無理だ

天童木更という女に負け、乱され、奪われたこの男には

告げてもなお、傷つけずに守るなどと甘いことを宣う――

花菜「――できるのならやってみせなさい。里見蓮太郎」

蓮太郎「花菜……さん?」

花菜「っ……」

自分の心を押さえ込むように胸に手をあてがい

俯き気味に目を瞑る

花菜「ご、ごめんね! 未織ちゃんのところ……急ぐから」

振り返らずにその場から走り去る

心にありながら意図しなかった矛盾でできたあの冷酷な言葉は

里見くんをきっと……傷つけた


・さとみ交流終了→未織と交流へ
705 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 20:33:22.57 ID:F0isxgsdo

→未織と交流


逃げた先の勾田高校

その生徒会室に行く前の段階

手続きの時点で私と未織ちゃんは出会ってしまった

未織「そんな血相変えて……どうかしたん?」

花菜「う、ううん。走ってきたから……それだけだから」

苦笑しながら平気だからね。と

念を押しつつ息を整える

動揺を消し

心の中の悪い自分を押し込んでいく

未織「うちの男子が花菜ちゃんのこと追い回す……のは無理やね」

花菜「……だからただ走っただけだって」

未織「そうは言っても、花菜ちゃん車で来てるやん。ウチの近くに超カッケー車があるーってさっき話してる男子いたし」
706 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 20:40:24.83 ID:F0isxgsdo

少し考えた未織ちゃんは深くは聞かないけど。と

興味に満ち満ちた声と表情で言う

だからといって言えることでもなく

走っただけだと重ねて諭す

未織「……それで、高校まで何の用なん?」

花菜「えっと……」

未織「里見ちゃんと逢瀬するつもりなら残念やけどもう居らんよ?」

花菜「うん。連太郎くんとはもう会っ――」

未織「たんやね? そっか……里見ちゃんとなんかあったんか」

興味が一気に冷めた表情で呟いた未織ちゃんは

里見くんのことを聞いてくるかと思えば

未織「里見ちゃんではなくウチに用事ってことやろ? なんなん?」

里見くんに関しては全く聞かずに用件を聞いてきた



1、このあと少し……付き合ってくれない?
2、32号モノリスについて
3、木更ちゃんについて
4、例の建物建設について
5、その他


安価下(いずれか一つ)
707 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 20:42:15.57 ID:oT2JgJ4gO
1
708 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 20:54:29.95 ID:F0isxgsdo

花菜「このあと少し……付き合ってくれない?」

未織「ウチ?」

花菜「ほかに誰かいる?」

未織「いや、けど……陽羽ちゃんとかいるやん?」

花菜「陽羽は別に関係ないわよ。ただ私が未織ちゃんと一緒にいたいと思っただけ」

未織「……ウチは女やし、花菜ちゃんも女や」

花菜「そう、だけど?」

急な話に首をかしげながら聞くと

未織ちゃんは少しだけ顔をしかめて

深くため息をつく

未織「花菜ちゃんは女の子も口説きたいん?」

花菜「ふふっ、そんなつもりはないわよ」

未織「ならそー言う、イケメンなら嬉々として着いていきそうな言葉選びやめた方がええよ。男子なら喜んで食いつきそうや」
709 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 21:09:23.58 ID:F0isxgsdo

花菜「そんなつもりは……」

未織「ただ山科と一緒にいたいだけなんだ。ダメか? なーんて里見ちゃん……でもエエけど格好いい子が言ってきたらどう答える?」

花菜「……貴方が居たいなら別に?」

未織「……冷たいなぁ。花菜ちゃんすっごく冷たいなぁ……」

嘆かわしいものを見るような目で私を見ながら

未織ちゃんはそうやないやろ? と答えを強要する

正直、そう言われたからと言って

特別何かが変わるとも思えないんだけれど

花菜「……私なんかで良いの?」

未織「おかしくない? 花菜ちゃんと居たいゆーてる子に自分でいいか聞き返すのっておかしいと思わへん?」

花菜「ほら。罰ゲームだったり、誤解してたりする可能性もあるでしょう?」

未織「ない。それはないで」

花菜「……じゃぁどう言う答えが正解なの?」

聞いた瞬間

未織ちゃんは待っていたとばかりに壁に寄りかかり

制服を無視した和服の袖で口元を覆うと

伺うように私を見つめる

未織「う、うん……ウチも、一緒にいたい……」

花菜「……そんな反応、普通しないと思うけど」

未織「花菜ちゃんのよりはするやろ……多分」
710 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 21:28:08.49 ID:F0isxgsdo

未織「……冗談はここまでにするとして、ウチとどこに行くつもりなん?」

花菜「そうね……」

未織「考えてないとかは嫌やで? デートみたいなもんなんやし」

にやっと悪戯な笑みを浮かべた未織ちゃんは

里見くんによくやるように私の腕に抱きつく

未織「行くで」

花菜「あんまりくっつくと友達以上に見られるわよ?」

未織「……まぁ、仕事仲間という意味では友達以上やし」

花菜「……そういうもの?」

未織「懇意にしてな?」

クスッと笑った女子高生の笑顔

聖天子様の笑顔も頭の中で重なって

やっぱり少女なんだと再認識する

花菜「お得意様よ。司馬重工さんは」




1、自宅
2、聖居
3、外周区
4、商店街
5、司馬邸
6、その他



安価下
711 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/21(金) 21:28:54.88 ID:EbKqbC2g0
5
712 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 21:38:33.41 ID:F0isxgsdo

→司馬邸


未織「誘われてついてきた先が自分の家なんていうのは……50点も厳しいで?」

花菜「ショッピングなんて出来るような状態じゃないもの」

未織「それもそうやね……なら、50点」

それでも50点……というか

採点する意味なんてあるのかな

花菜「……上がっていい?」

未織「うーん……上がりたいん?」

花菜「未織ちゃんが嫌ならいいのよ?」

気を引くつもりのない言葉に引かれちゃったらしく

未織ちゃんは冗談やから。と

なぜだか申し訳なさそうに呟いてて招く

未織「ウチの部屋……行くで」

花菜「うん」
713 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 21:40:13.50 ID:qbs610mro
そこはかとなくエロい
714 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 21:43:39.07 ID:F0isxgsdo

未織ちゃんの部屋

いつぶり……だったかしら

本当、忙しくて忙しくて

結構……蔑ろにしてしまっていた気がする

なのに、頼るだけ頼って

負担をかけ続けて

でも、未織ちゃんは文句なんて言わなかった

花菜「……私の家の方が、良かった?」

未織「……ううん。ええよ。花菜ちゃんの家やと一杯いるやん?」

花菜「そうね」

未織「……まぁ、花菜ちゃんやもんな」

言葉が気になって未織ちゃんを見ると

儚げというか、悲しげというか

薄幸な雰囲気を醸し出しながら苦笑する

未織「花菜ちゃん、ウチが今そっちだと多人数。でもここなら2人きり。そう言う意味で言ったん気付かなかったやろ」
715 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 21:52:26.37 ID:F0isxgsdo

未織「ウチは女で花菜ちゃんも女や。だからどうこうする気もない」

花菜「?」

未織「でも、ここまで花菜ちゃんが周りに無関心で、簡単で。素っ気ない感じやと……傷つく」

未織ちゃんはしいた座布団の上に座ると

私のことは見ずに机の上の何もない空間を見つめる

無関心なんてことはない

素っ気ないなんてことはない

自分ではそう思っていても

相手は……そうは感じてないってことなのね

花菜「……簡単、かしら。私」

未織「お願いしたら基本的にOKやん」

花菜「そうね」

未織「なのに……こっちがどんな感情向けても花菜ちゃんは貴方が〜って、相手のことを見てるように見せてるだけの答えばっかり」

花菜「……………………」

未織「花菜ちゃんには悪いかもしれへんけど、都合のいい女にしか見えへんで?」
716 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 22:00:24.64 ID:F0isxgsdo

花菜「……そうかしら」

未織「違ったら言ってへん。二股するような男ならそれでラッキーってもうかもしれへん。けど、仲間としてっ、親友として!」

未織ちゃんは段階的に声を張り上げて

バンッと机を叩き、私のことを凝視する

怒ってる

悲しんでる

悔しそう

辛そう

寂しそう

未織「そんなん……嫌や」

花菜「……………………」

未織「花菜ちゃんが会いに来て、誰かのお願いでもなく、仕事でもなくただ一緒にいたいって言ってくれたのは嬉しかった」

花菜「………………」

未織「自分そっちのけの花菜ちゃんからの申し出、お願い。嬉しいに決まっとるやん。でも……今はすごく嬉しくない」
717 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 22:09:14.99 ID:F0isxgsdo

未織「花菜ちゃんが花菜ちゃんの意思でここを選んだ。なのに、私の家が良かった? なんて遠慮した言葉」

花菜「………………」

未織「正直嫌な気分になった」

花菜「未織ちゃん……」

ごめんねと言おうとしたのを気づかれたのか

未織ちゃんはそんなこと言わんで。と

手で制しながら悲しい笑みを浮かべる

未織「ウチが勝手に癇癪起こしただけ……花菜ちゃんに言っても、しゃーないやん?」

花菜「……………………」

未織「花菜ちゃんはそーいう人や。誰にでも優しくて、献身的で……相手に歯車を合わせる。言うなれば万能キー」

あははっと苦笑した未織ちゃんは

落ち込んだ瞳で私を一瞥し、そのまま机に突っ伏す

未織「……開けるだけ開けて、その気にさせて。あとは放置の遊び人」

花菜「それは違う……と、おもうんだけど」

未織「……陽羽ちゃん達とキスしまくる人が言っても説得力なんてないで」
718 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 22:16:02.96 ID:Y8ZNET5vO
昨日聖天子様ともしました(白目)
719 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 22:17:10.30 ID:F0isxgsdo

ぶっきらぼうに言い捨てた未織ちゃんは

とたんに黙り込む

花菜「…………………」

未織ちゃんのいう事

間違っては……ないかもしれない

相手の気持ちを受け入れることはする

でも、相手を本気で見ようとはしてない

愛してくれる人に対し、相手を愛そうとまではしない

それを無関心とか素っ気ないとか

感じるかどうかと聞かれれば五分五分、あるいは感じる方に軍配が上がると思う

花菜「……………………」

でも

相手のことを考えずに自分がしたいことを選択する

そんなことが私に許されてる?

そんなわげがないでしょう

ありえない。許されない

ピラミッドの最下層に位置すべき人間が、その上へ上へと登っていいはずがない
720 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 22:18:17.42 ID:F0isxgsdo
>>719訂正


ぶっきらぼうに言い捨てた未織ちゃんは

とたんに黙り込む

花菜「…………………」

未織ちゃんのいう事

間違っては……ないかもしれない

相手の気持ちを受け入れることはする

でも、相手を本気で見ようとはしてない

愛してくれる人に対し、相手を愛そうとまではしない

それを無関心とか素っ気ないとか

感じるかどうかと聞かれれば五分五分、あるいは感じる方に軍配が上がると思う

花菜「……………………」

でも

相手のことを考えずに自分がしたいことを選択する

そんなことが私に許されてる?

そんなわけがないでしょう

ありえない。許されない

ピラミッドの最下層に位置すべき人間が、その上へ上へと登っていいはずがない
721 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 22:23:07.68 ID:qbs610mro
セルフ餓鬼道
722 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 22:32:14.19 ID:F0isxgsdo

未織ちゃんと一緒にいたいと言った

それは確かに私の欲望だったんだと思う。お願いだったんだと思う

仕事のことを話すという優先事項を振り払って

未織ちゃんの家に来ているんだから

それは否定することのできない事実

花菜「……未織ちゃんは中途半端だったのが許せないのね」

未織「…………違う。花菜ちゃんが全然我を通そうとしないのが気に入らないんよ」

花菜「そっちだったのね……」

未織「今日は貴女の家であれこれしたい。あれこれする。そう宣言してくれた方がウチとしては嬉しい」

花菜「……支配されたいの?」

冗談のつもりじゃなかったのに

冗談でからかっているとでも取られたのか

未織ちゃんはカチャッとあからさまな音を立てながら私へと銃口を向ける

未織「…………花菜ちゃんは欲が少ないから。そーいうわがままを言える相手に選んで欲しいとかそーいう……」

花菜「……わ、わかったから撃たないでね? さすがにこの距離は躱しにくい」


1、……ごめんね。そうすると喜ばしく思わない人達がいるの
2、ありがとう。でも、いいのよこれで
3、未織ちゃんがそうして欲しいのならそうするわ
4、抱いていい?
5、キスしていい?
6、その他


安価下
723 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 22:32:47.67 ID:DsA7mhIJO
4
724 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/21(金) 22:35:59.93 ID:F0isxgsdo

とりあえずここまでにします
ありがとうございました




国家元首のあとは大手企業の社長令嬢ですか
725 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 22:37:06.64 ID:D7twHM+cO
末尾O単発ばっかに草不可避
ID替えた同一人物ですかねぇ?
726 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 22:39:16.68 ID:D7twHM+cO
追い付いたばっかなのに終わりか乙
節操のない花菜さんマジビッチ(処女)
727 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 22:41:25.03 ID:qbs610mro
728 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 22:43:10.43 ID:Y8ZNET5vO
729 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 22:43:19.93 ID:9lgrhlWrO
乙でした
730 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 00:00:37.97 ID:26U8xtgyo
花菜さんの肉体言語式根回し
731 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 00:06:47.84 ID:zuzi9VH9O
ちょっと待てかわしにくいってなんだ
普通の射程鳴らかわせるのかこの人
732 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 00:33:33.37 ID:aChALDSv0
し、しょぼい拳銃なら目視できるらしいし……(震え声)
733 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 13:02:00.00 ID:LDzcTDh+O
ところどころで地の文に花菜ではない何かが入ってるな
734 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 16:21:29.84 ID:34N/WMdL0

マジレスすると射線と発砲する瞬間を見切って射線から自分の体を外すんだろう
735 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/23(日) 20:14:33.61 ID:CmmREcdLo

安価下コンマ判定

1358 未織回避
736 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 20:18:40.88 ID:OFSkhk7lo
1
737 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 20:26:45.89 ID:/niKuKVSO
回避判定は回避しない花菜さん
738 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/23(日) 20:36:14.19 ID:CmmREcdLo

未織「……させへん!」

花菜「ッ!」

抱いていい? と

聞いた私に未織ちゃんは怒鳴る

わがままを言える相手に選んでとか

そう言ったのに

花菜「あの……未織、ちゃん?」

未織「花菜ちゃんはそうやっていっつも誤魔化すんやもん。禁止禁止!」

花菜「そう言われても……」

未織「花菜ちゃんの包容力は怒りには天敵や……せやけどされなければ問題はない!」

花菜「えっと……」

何か勘違いしていそうね

それもこれも

私の癖がいけないのかもしれないけど

花菜「これはただ未織ちゃんにお願いしてるだけよ? 貴女を抱かせてって」
739 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/23(日) 20:50:30.78 ID:CmmREcdLo

未織「抱かっ……ウチ女の子なんやけどっ!」

花菜「?」

未織「は、陽羽ちゃん達とは違うで。ウチは里見ちゃんみたいな男の子の方が……」

花菜「何を言ってるのか……分からないんだけれど」

良く解らない物言いに首を傾げながら疑問を返す

陽羽と違うとか

女の子だとか

男の子の方が……とか

花菜「女の子でも男の子でも別に問題はないでしょう? 現に私今まで関係なくしてきたし」

未織「…………っ、そ、そうやけどちゃう!」

花菜「なんなの……?」

真っ赤になりながら首を振った未織ちゃんは

怒ったような目で私を睨む

未織「花菜ちゃんはもう少し恥じらいを持つべきというか……持たなければいけないんや。絶対」
740 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/23(日) 20:56:21.75 ID:CmmREcdLo

花菜「絶対って……強制?」

未織「そう。強制や」

はっきりと言う未織ちゃん

そこまで私の羞恥心というものは壊滅的

あるいは致命的に損傷しているのかな……

男の子との接し方を顧みれば

平気で抱きしめたりしているわけで

恋愛映画とか小説とか

その中の女性像を常識か普通として考えるなら

確かに壊れているのかもしれない

花菜「……なんて自己解決する時点で壊滅的ね」

未織「うん?」

花菜「こっちの話よ」
741 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/23(日) 21:08:14.50 ID:CmmREcdLo

花菜「とにかく、未織ちゃんは私のわがままは聞いてくれないのね?」

未織「抱かせてって……やつやろ?」

花菜「未織ちゃん良い匂いがするし、肌も若くて子供たちに負けずもにもにだし、何より未だ寒い現状、暖かさが重要だわ」

未織「……花菜ちゃんらしいって言えばらしいんやけどなぁ」

どこか残念そうに

というよりは困った感じでため息をついた未織ちゃんは

今回だけ。今回だけや!

と、怒鳴り気味に叫んで両手を広げる

未織「ど、どんと来てええよ」

花菜「……そ、そこまで気を張らなくてもいいんだけど」

未織「し、仕方がないやん? 花菜ちゃんからのお願いやし? 珍しいお願いだから受けてあげるってだけの話なんやもん」

花菜「嫌なら別に……」

未織「い、嫌とかそういうわけやない……ただ、その、色々と判別するため。というか……複雑なんよ。ウチ」

私の知らないところで

未織ちゃんも苦労しているってことかしらね


1、抱きしめる
2、頭を撫でるだけに留める
3、ふふっ、ありがとう。気持ちだけにしておくわ……未織ちゃんの可愛い反応も見れたし
4、その他


安価下
742 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/23(日) 21:10:13.93 ID:90KGioPC0
2+3
743 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 21:12:20.30 ID:cKfxSrUZ0
1
744 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/23(日) 21:23:24.57 ID:CmmREcdLo

未織ちゃんの何とも言えない子供らしい反応

その可愛らしさに和みながら抱きしめる直前になって

ぎゅっと怖がる子供みたいに目をつぶった未織ちゃんを見て心改め

頭を軽くなでるだけに留まる

未織「っ……ぁ、あれ?」

花菜「……ふふっありがとう。気持ちだけにしておくわ」

ここまで来て狡い

そんな顔をする未織ちゃんの頭を少しだけ強く撫でると

髪が乱れ、優しい香りが広がっていく

花菜「……未織ちゃんの可愛い反応も見れたし。これで満足よ」

未織「〜〜〜〜ッ」

目を見開き

瞬間的に顔を真っ赤にした未織ちゃんの右手が怪しく動いたのを視界の端で確認

風を切って振られたその手を難なく捉えた
745 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 21:30:47.43 ID:+D2KUsXT0
これは怒られても仕方ないな
746 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/23(日) 21:31:14.59 ID:CmmREcdLo

未織「ごめん……つい」

花菜「……平気よ。私、こういうのは基本的に気付ける人間だから」

未織「……戦い慣れてる。とかいうのは無しやで?」

花菜「……………………」

とたんに悲しそうな表情を見せた未織ちゃんは

自分の手を掴む私の手を触診するみたいに握る

こそばゆいし……何がしたいのかしら?

花菜「未織ちゃん?」

未織「……女の子の、手やで? 炊事にお洗濯。ちょっと苦労してる女の子の手」

花菜「うん?」

未織「だから……戦闘慣れしてる性別無視の武闘派人間とかいう卑屈は無し」

疑問も否定も拒否も

何もかもを受け付けないというような表情に

とりあえずは。と、軽く頷いておく
747 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/23(日) 21:47:05.89 ID:CmmREcdLo

そもそもそこまで言うつもりは……いや

そう言ってるようなものってことなのよね。きっと

未織ちゃんや聖天子様

里見くん達からしてみれば

花菜「やっぱり……未織ちゃんは優しいわね。今日、一緒に居られて良かったわ」

未織「そ、そんなこと言われたって……お茶くらいしか出さへん」

花菜「ありがと」

もう一度頭を撫でながら一息つく

本当、ありがとう

それと、ごめんね

私は貴女のことを利用する

一時的にでも……自分が安らげる場所として、利用する

花菜「……これでまた、戦える」

未織「戦うのはしばらくお休みでええんよ? 別に、誰も……攻めたりはせぇへんから。国の英雄が休暇を取るくらい……な?」
748 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/23(日) 22:00:38.60 ID:CmmREcdLo

戦える

その言葉の相手を知らない未織ちゃんの励ましには

言いたい気持ちと言えない気持ちに挟まれて

思わず苦笑いで躓く

花菜「ありがとうね?」

未織「思うとる表情じゃないんやけどな……」

花菜「本当に感謝はしてるのよ? ただ、ね? 私が休める時間をどれだけの命が賄ってくれてるのかなって」

未織「そんなん……考える必要はないんとちゃうかな? 考えてたら呼吸さえも出来なくなる」

未織ちゃんの非情にも思える言葉に

体がビクッとしたのを感じて押さえ込む

冷酷にも思えるけれど……でも

それはそれで間違いではない

忘れ放けて罪を犯し、失われた意味そのものを汚すようなことをしなければ……きっと

でも、それが許される私ではない

花菜「………………」

でしょう?

問いた先の人々は揃ってニタニタと笑うだけで

答えさえもくれはしない

ただただ呪うだけ、憎むだけ、恨むだけ、求めるだけ

……本当、いい人生じゃないか。山科花菜というものは
749 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/23(日) 22:07:27.90 ID:CmmREcdLo

だけれどそれは私に適用されるものであって

未織ちゃんに言うべき言葉ではない

敢えて言うとするなら

私と同じかそれ以上の道に進もうとしてる木更ちゃんだ

あの子はあの子の意志で人を殺そうとしているのだから

しかも、生きるために仕方がない。という

建前上の大義名分さえもなく

ただただ純粋かつ極悪な復讐という思いを糧にして

未織「花菜ちゃん? どうかしたん?」

花菜「……ううん、なんでもない。その通りよね」

心配そうな未織ちゃんにはひとまずの肯定をしつつ笑顔を見せる

未織ちゃんは多分、木更ちゃんの今の状況を知らないだろうしね

下手に話すようなことでもないから
750 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 22:09:10.51 ID:d4fYjrzfO
死者の魂をすべて背負うとか立川のロン毛かパンチかな?

死者じゃなくてアンリマユを背負ってる件について
751 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/23(日) 22:12:54.17 ID:CmmREcdLo

安価下コンマ判定

1594 ゾロ目 で未織のお誘い
752 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/23(日) 22:13:20.42 ID:HEWQrUwc0
753 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/23(日) 22:22:10.82 ID:CmmREcdLo

→追加なし



→ 11日目  夜  再開位置選択



1、自宅
2、商店街
3、戦場跡地
4、実家
5、菫のところ
6、蓮太郎のところ
7、聖居



安価下
754 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/23(日) 22:22:46.89 ID:90KGioPC0
6
755 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 22:22:53.26 ID:YTvD4jvGO
6
756 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/23(日) 22:24:47.02 ID:CmmREcdLo

安価下コンマ判定


1 木更
3 悠河
5 変な奴
757 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 22:25:35.30 ID:UKaeQKjmo
ハァッ!
758 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 22:28:19.65 ID:GqpvlwFao
ヒエッ…(判定に含まれる木更を見ながら
759 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/23(日) 22:32:12.53 ID:CmmREcdLo

→11日目  夜  さとみけ!


花菜「……良いかな? お邪魔しても」

延珠「うむ。木更達ならともかくお主は……」

しかし。と

延珠ちゃんは不思議そうに私とその周りを見て

首を傾げる

延珠「陽羽はどうしたのだ? いつも一緒にいるのではないのか?」

花菜「ちょっとね。今は一人行動中なの」

延珠「木更から目をつけられておるのだろう? 気をつけたほうが良いぞ」

花菜「……大丈夫よ」

あの子は私を殺さないから

などということは期待できる訳もなく

近接格闘あるいは剣術戦において

勝ち目があまりにもなさすぎることの不安はある

けどまぁ……殺されても――

花菜「良くない」

延珠「?」

花菜「ごめんね、それじゃぁ失礼するわ」
760 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/23(日) 22:49:24.52 ID:CmmREcdLo

蓮太郎「……死にたいのかよあんた」

花菜「そんなことないけど」

蓮太郎「じゃぁなんでここに居る! 俺の家の中で、俺の目の前に!」

花菜「ッ…………」

延珠「ま、待つのだ蓮太郎! そんな怒鳴らなくても良いではないか!」

蓮太郎「延珠、お前は黙っててくれ」

私を庇おうとしてくれた延珠ちゃんを押しのけて

里見くんが詰め寄る

蓮太郎「あんたは木更さんに目をつけられてて、本当は接触だって禁じられてるんだぞ!」

花菜「う、うん……」

蓮太郎「それが分かっててなんでここに来たんだよ。バレたらアンタはやばいし、木更さんだってきっとさらにダメになる!」

延珠「れ、蓮太郎……」

私の肩をたたくように掴み

里見くんは強引に玄関へと回す

蓮太郎「帰れ。今すぐ」
761 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/23(日) 23:06:40.44 ID:CmmREcdLo

延珠「蓮太郎! それはあんまりではないのか!? 花菜は仲間であろう? 親友であろう!?」

蓮太郎「黙ってろ延珠ッ!」

延珠「っ…………」

里見くんの大声で延珠ちゃんは硬直して

そのまま俯く

蓮太郎「あんたも理由があんのかもしれねぇ……けど、頼む。帰ってくれ」

花菜「……どうしても?」

蓮太郎「俺はあんたと木更さんの争いを加速させたくねぇんだ」

花菜「………………」

蓮太郎「……………」

私の後ろで里見くんは今どんな表情をしているのだろう

ただただ……怒ってるのかな

それとも、悲しいのかな

それとも、辛いのかな

それとも、苦しいのかな
762 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/23(日) 23:18:10.53 ID:CmmREcdLo

里見くんは帰って欲しいっていう

木更ちゃんのために

私のために

自分で言うのはアレだけれど

滅多に来る事の出来ない私が

直接……会いに来たのに

花菜「………………」

それも仕方がないことよね

私が自分で選んだ事なんだから

そう。山科花菜が自ら切り捨てた関係者なのだから

嫌なら斬れば良い。撃てば良い

そして……殺せばいい

天童木更を

花菜「……それは、嫌かな」



1、解ったわ。帰る
2、……ごめんね、蓮太郎くん
3、一つだけ。お願いしてもいいかしら
4、蓮太郎くんは私よりも木更ちゃんのことのほうが好きなのね……ふふっ、私に強く出てないで木更ちゃんに出てみたら?
5、その他



安価下
763 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 23:18:59.27 ID:7Bciyp8IO
3
764 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 23:19:18.56 ID:A7NcG4yy0
1
765 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/23(日) 23:30:30.85 ID:CmmREcdLo

花菜「……一つだけ」

蓮太郎「ん?」

花菜「ひとつだけお願いしてもいいかしら?」

蓮太郎「なんだよ。お願いって」

聞くか聞かないか

そんなの聞いてからでしか判断できるわけないわよね

花菜「とりあえず……放してくれる?」

蓮太郎「あ、あぁ……悪い」

里見くんの力が肩の重みから抜けていって

ぐるっと反転して里見くんと正面から見つめ合う


1、今夜、泊めて欲しい
2、一度だけ……抱きしめて
3、抱きしめる
4、頭……撫でて欲しい
5、私がもしも木更ちゃんを殺しそうになった時は……私を殺して
6、木更ちゃんと会わせてくれないかな?
7、その他


安価下2
766 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 23:36:14.17 ID:7Bciyp8IO
抱きしめて!安価下
767 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 23:36:17.66 ID:VmCp/A2TO
5
768 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 23:46:33.81 ID:btnCpDmfO
またダークサイドに引っ張られていくな
769 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 23:49:07.41 ID:GqpvlwFao
そろそろ蓮太郎に十円ハゲか胃潰瘍できそう(小並感)
770 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/23(日) 23:50:28.99 ID:CmmREcdLo

とりあえずはここまでにします
ありがとうございました



蓮太郎くんは多分……怒ります
771 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 23:51:27.77 ID:7Bciyp8IO
乙 自分で木更ちゃんコロコロするとか言ってたのは気のせいだ!
772 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga ]:2014/11/23(日) 23:53:50.66 ID:GqpvlwFao

潰す(肉体的な意味で殺すとは言っていない)
773 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 00:48:31.50 ID:l8Vwy66qO
連太郎はもう胃薬手放せないな
774 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 01:04:33.65 ID:Cf2PaazfO
爆弾何個も抱えて相変わらずの蓮太郎ハードっぷりですね
775 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 07:45:19.21 ID:+pyivfYfO
甘えたくて訪れたのに拒絶された花菜さんの精一杯の甘え
そう解釈すれば可愛いものじゃないか
776 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 08:48:13.63 ID:cDnHwsQ2O
>>775
それが殺してくれってヤンデレ臭ぱないんですが
もう一人の花菜さんが表に出てきたらどうなるのか
ちょっと見てみたい
777 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 08:55:42.03 ID:bc1Va9Bdo
壊れる前の少女花菜さん
修羅花菜さん
親友の約束を守ろうとする花菜さん
の三層構造になってる可能性が微レ存…?
778 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/24(月) 23:37:53.64 ID:lbSpmzhmo

今日は時間的に出来ないので投下は明日になります
可能なら12時頃に始めるかもしれません
779 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 00:28:31.19 ID:fuCk2t6DO
よっしゃ待ってる
780 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 07:40:32.54 ID:TLvAp0jx0
待ってる

原作以上にストレスが溜まる蓮太郎さんへの救いはあるのだろうか
781 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 13:18:27.76 ID:4oFes1zVo

遅くなりましたがやっていきます
782 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 13:34:20.96 ID:9GjQoP6TO
待ってた〜
783 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 13:39:18.71 ID:4oFes1zVo

蓮太郎「……で、なんだよ」

花菜「うん……あのね。蓮太郎くん」

里見くんをまっすぐ見つめて

花菜「私がもしも木更ちゃんを殺しそうになった時は……私を殺して」

と……願い出る

殺されることに躊躇うことはなく

ただ、困らせちゃうんだろうなぁ。なんてことだけを気にしながら

里見くんの返事を待たずに続ける

花菜「正直ね……自信なくて」

蓮太郎「……何がだよ、何の自信なくて殺せなんて話になるんだよッ」

花菜「自分を抑える自信……かしら」

蓮太郎「そんなの――」

花菜「簡単じゃないのよ。私、もう壊れそうなの……ううん、ある意味では元通りになりそう。かしら」
784 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 13:55:02.38 ID:4oFes1zVo

蓮太郎「何言ってんだよ……一体」

花菜「蓮太郎くんだってわかっているでしょう? 私がどんな人間か。詳しく聞いてはなくても想像はつくはず」

蓮太郎「…………っ」

ティナとの事件の際の私を知っているからか

里見くんは言葉に躓いて黙り込む

自分の中に他人がいて

その他人に侵されてしまいそうだなんて二重人格も良いところ

まぁ、私の場合は他人ではなくて山科花菜本人だと自覚していて

しかも、偽物が自分だと理解しているのだから

ちょっと……特殊だけど

花菜「真実の過去を歩んで来た私は……大義名分を強引にでも作って木更ちゃんを殺す」

蓮太郎「……………………」

花菜「お願いよ……蓮太郎くん。私に木更ちゃんを殺させ――」

殺させないで

そう願おうとした私に向かって

蓮太郎「だったら言わせてもらう!」

里見くんは声を張り上げて

蓮太郎「俺にアンタを殺させるんじゃねぇよッ!」

そう、怒鳴った
785 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 14:20:04.52 ID:4oFes1zVo

蓮太郎「木更さんを殺したくないから殺せ? ふざけんな!」

花菜「っ……」

蓮太郎「あんたが木更さんを殺したくないっていうのと同じものが、俺もあんたにあるとは思わないのか!?」

花菜「それは……」

蓮太郎「あんたが弱ってんのは見りゃわかる、苦しんでんのだって見りゃわかる。でも、あんたはそれで終わる女じゃねぇだろ!」

花菜「でもっ」

蓮太郎「2700体ものガストレアに対し、たった80人で勝利に導いたアンタが! そんな奇跡を起こせるあんたが……諦めんなッ!」

私の両肩をつかみ

激しく揺さぶり、怒鳴りながら次々に言葉をぶつけてくる

その言葉の一つ一つは悲しさと怒りによって固められていて

物凄く……痛かった

蓮太郎「以前のあんたがどれだけ危険なのかは知らない……もしかしたら今の木更さんに近いんだろうとはなんとなく思う。でも」

花菜「っ……さとっ、れんたろ……」

ただ不意を付いただけの動きを躱すことが出来ずに

里見くんの腕に押さえ込まれ、抱きしめられてしまった

蓮太郎「……心配すんな。俺が守ってやんよ」

花菜「っ………………」

蓮太郎「どんなに凶暴で、危険で、強い奴だとしても。俺がちゃんと止めてやる。以前のアンタなんかぶっ飛ばして、あんたを取り戻してやる」

だから。と里見くんは続ける

蓮太郎「助けてくれって言えよ。そうすれば俺が必ず、あんたを助けてやるから」
786 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/25(火) 14:21:12.32 ID:BHEgJZdC0
蓮太郎カッコいいー!
787 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 14:28:09.81 ID:r5VI3sshO
木更にもそれぐらいの積極性を見せたらいいんじゃないかな?(適当)
788 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 14:37:02.88 ID:4oFes1zVo

花菜「蓮太郎くん…………」

蓮太郎「花菜さ――」

延珠「そ、それ以上は妾が許さないのだ!」

私達の間に強引に体を挟み込み

耐え兼ねた里見くんの拘束が解けて

上手く抑えきれずに尻餅をつく

延珠「れ、蓮太郎は渡さないぞ!」

花菜「渡さないって……何の話?」

蓮太郎「そ、そうだぜ延珠。何言ってんだ」

延珠「妾の第六感が危険だと言ったのだ! 誤魔化されないぞ!」

里見くんと延珠ちゃん

2人の言い争いを下から眺めながら

自分の胸に手を当てる

花菜「………………」

……ちょっと、ドキドキしてたな。私

さっきの連太郎くんは……格好良かった。なんて
789 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 14:53:20.95 ID:4oFes1zVo

蓮太郎「……とにかく、そういうことだ」

花菜「……うん」

蓮太郎「あんたのその願いはお断りさせて貰う」

里見くんはそう言いながら私に手を差し出してきたけれど

延珠ちゃんの素早い平手打ちにその手は消え

代わりに延珠ちゃんが微笑む

延珠「妾が手を貸すぞ。尻餅を付かせたのは妾だからなっ」

蓮太郎「……笑顔で言うことじゃねーだろ」

延珠「過ぎたことには拘らないべきだぞ蓮太郎」

蓮太郎「……そういうもんかよ」

延珠ちゃんにありがとうと返しつつ

目があった里見くんに苦笑を返す



1、さっきの蓮太郎くん、格好良かったわよ
2、キスをする(頬)
3、抱きつく
4、ありがとう。蓮太郎くん……頑張ってみるね
5、そのほか


安価下(いずれか一つ)
790 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 14:54:10.22 ID:dBe0HcgzO
2+4
791 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 14:56:03.96 ID:9GjQoP6TO
4
792 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 14:56:11.75 ID:5FcbuzsoO
うーん、この
いずれか1つだぞちゃんと見ろよ

安価なら2
793 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 15:24:19.01 ID:4oFes1zVo

>>790が二つ選択していますが、修正ないので>>791


いずれか一つの場合、1〜4から選択できるのは一つ
5のその他は選択肢にない行動や台詞に限定してます
794 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 15:45:02.47 ID:4oFes1zVo

花菜「ありがとう。蓮太郎くん……頑張ってみるね」

蓮太郎「……ああ」

延珠ちゃんのちょっとしつこいスキンシップに呆れる里見くんは

困ったような表情で答える

今回は私からではなく

里見くんからなのだから自業自得

まぁ……私を抱いて得るものがあったのかどうか

ちょっとかわいそうな部分もあるけれど

花菜「邪魔しちゃってごめんね、延珠ちゃん。もう、帰るから」

延珠「うむ。もう蓮太郎に手出しはさせないからな。安心して良いぞ!」

花菜「ふふっ、ありがとう」

頭を撫でてあげると

延珠ちゃんは嬉しそうに笑う

……懐かしい。かな

花菜「またね。蓮太郎くん……木更ちゃんのこと、よろしくね」


・夜を終了します
795 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 16:12:46.54 ID:4oFes1zVo
────────────────────────────────────────

 交友関係(好感/信頼 相手からの印象)  3ヶ月目 11日目 現在

  山科 陽羽 (111/117  大好きだよ)   交流+2 交流+1
  山科 憩   (70/78  信頼する家族かな)  交流+1
  山科 真希 (74/74  お義母さん?)  交流+1
  山科 真望 (73/73  お義母さん?)  交流+1
  山科 香織 (26/26   無茶っ子ね)  交流+1
  川原 瑞穂 (15/15  お義母さんです)  交流+1
  天童 木更 (22/23  排除すべき敵だわ)
  里見 蓮太郎(56/55  俺が守る。だから安心しろ) 交流+0 会話+3/+2
  藍原 延珠 (28/30   妾の第六感が……むむっ)    交流+1
  司馬 未織 (51/46  大事な親友やね) 交流+1 誘い+2/+1 交流+3
  巳継 悠河 (63/60  僕の第六感が囁きます……邪魔者がいると) 
  室戸 菫   (23/24  仕事仲間だね)
  千寿 夏世 (09/09  その他のプロモーターです) 
  伊熊 将監 (07/07  普通だな)
  蛭子 影胤 (24/25  我が友の遺した娘だ。丁重に扱うよ)
  蛭子 小比奈(14/15 普通だよ……別に)
  片桐 玉樹 (16/14  姐さんっす)
  片桐 弓月 (09/09  その他の民警よ)
  壬生 朝霞 (07/14  実力は認めます)
      聖天子(57/59  たった一人の私的関係者)
      ティナ(15/15  保護者……ですね)   交流+1
  斉武 宗玄 (50/40  東京エリアなんぞには勿体無い)
 外周区子供達(??/??   せんせーッ!)   交流+1


  序列:363番  所持金 2802.7万円(1800万使用予定)  外周区土地(75坪)

────────────────────────────────────────
796 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/25(火) 16:19:58.50 ID:mbDmhqx/0
巳継 悠河 (63/60  僕の第六感が囁きます……邪魔者がいると

ダークストーカーさん流石ですわー
797 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 16:32:05.52 ID:pUG2n2rtO
ダークストーカーさんそろそろ降格でさらに病みそう
798 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 16:42:24.96 ID:/vVyeIr6o
イベントコンマの悠河の遭遇率が上がりそう
799 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 17:21:35.91 ID:4oFes1zVo

→ 12日目  朝  再開位置選択



1、聖居
2、戦場跡
3、青空教室
4、司馬邸
5、自宅
6、実家
7、商店街



安価下
800 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 17:23:11.64 ID:9GjQoP6TO
5
801 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 17:23:24.71 ID:/vVyeIr6o
1
802 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/25(火) 17:23:39.44 ID:mbDmhqx/0
5
803 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 17:29:17.29 ID:4oFes1zVo

→連取になるので下イチで>>801


→聖居


イベント判定 安価下


1、菊之丞
3、和光
5、聖天子
4、イベント(聖居前)
7、木更
9、悠河
804 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 17:30:03.24 ID:/vVyeIr6o
はい
805 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/25(火) 17:30:11.01 ID:mbDmhqx/0
a
806 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 17:31:20.78 ID:v2nQ1/dyO
厄ネタは回避する回避盾の鑑
807 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 17:31:59.50 ID:9GjQoP6TO
回避……していないだと…・・
808 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 18:16:25.94 ID:4oFes1zVo

→イベント


「おぉっ、こんなところで聖女様にお会いできるとはな」

花菜「……はい?」

いつものように聖居へと向かおうとした先の道で

ふとかけられた男性の声

フードを被っているわけでもないし変装しているわけでもない

でも、記憶にない人

とはいえ、公共電波で流された聖女なんていう肩書きを知らない人はそういないし

残念ながら祭り上げられることになった山科花菜という人物の姿もまた知るところであり

知らない人に声をかけられても不思議じゃない……か

嫌な身分にまで上がったものね

花菜「何か?」

「いやはや、少々お話でも。と、思いましてね」

花菜「……知らない人とは。なんて言うつもりはありません。ですが、これから用事がるんです」
809 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 18:29:45.79 ID:4oFes1zVo

「それは急を要する案件ですかな?」

花菜「……お話する気はありません」

見た目からして初老

けれどその言動には軽さが見える

いや、軽いのではなく

意図して浮かせてる……かな

私の中の私が心躍らせているのだから

何らかの引っかかりを感じているのは間違いない

今の私では……察することは不可能だけど

「私としては急を要しているのだよ。元天童民間警備会社の山科花菜」

花菜「……………………」

「……一般時は知らない情報を私は持っている。その意味がわかるか?」

おじさんはニヤリと笑って私のことを見下す

テレビで公開された以上の情報……

私が木更ちゃんのところで受けた依頼の関係者であれば……おかしくはないけれど
810 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 18:48:49.28 ID:4oFes1zVo

「まぁそう睨むなって……蓮太郎の件で話があるんだ」

花菜「……蓮太郎くんの?」

「実を言うと、私は木更と蓮太郎の後見人でな。天童民間警備会社の書類上の経営者でもあるんだ」

花菜「……蓮太郎くん達の?」

そんな話は初耳だった

でも、木更ちゃんたちの後見人だなんて

聞けばすぐにバレるような嘘をつく理由はないはず

なら……第三軍的な要素を持つ敵が

木更ちゃんあるいは里見くんを潰させようと目論み

名を騙っているという可能性は低い

「まぁ……あれだ。蓮太郎は良く暴走するし、目上の人間でも容赦なくタメ口の不良だ」

花菜「は、はぁ……」

急用というから何かと思えば

里見くんの言動についての話だったのね。と呆れ半分に気をぬこうとした瞬間

「ここらで教育……あるいは手綱を引く人間が必要だと思ってな」

おじさんはまた企んでいるような笑みを浮かべながら

私の肩をポンポンと叩く

「どうかね? 軍団長殿。里見蓮太郎という男の手綱、引く気はないか?」
811 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 19:00:03.97 ID:4oFes1zVo

言葉の意味を上手く理解できず

少しだけ考えて

花菜「……蓮太郎くんは今天童民間警備会社ですし、他所の民警ではなく、社長の木更ちゃんにお願いするべきでは?」



至極真っ当なはずの回答をしたつもりなのに

おじさんは目を丸くすると

わははははっと大きく笑って「これは参った」と、困ったように漏らす

「救済の女神は男心は救わず。か」

花菜「どう言う意味ですか?」

「でははっきり言おう」

気を引き締めるために咳払いをし

おじさんは私の事をまっすぐ見つめる

「里見蓮太郎と恋仲になるつもりはないか? 聖書女ジャンヌよ」
812 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/25(火) 19:03:29.21 ID:mbDmhqx/0
聖書女ジャンヌ……なんかこういう当て字ありそうだよね
813 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 19:15:52.72 ID:4oFes1zVo

恋仲……と

オブラートですらない物言いには逃げる言葉も勘違いもなく

そのまま思考を直撃されて戸惑うしかなかった

花菜「ぁ、あの……」

「なんで自分なのか。というのは愚問だぞ? 仕事での成績も高く、身分も高い。それでいて家庭的で包容力もあるとなれば」

見逃す方がありえないというものだ。と

年齢に不相応な笑い声をあげながら続ける

花菜「でも、蓮太郎くんの気持ちは」

「元同僚。一からではないのだからな。多少は好意もあるだろうよ」

花菜「………………けど」

「弱気な淑女というものもまた良い。聞いてみれば良い。男からしてみれば女性からというのは……些か悔しいがな」

花菜「……………………」

後見人にそんなことを決める権利があるのかどうか

それはともかくとしても……なんで私なのかは聞けた。でも

なんで木更ちゃんじゃないんだろう?

……料理が、下手だから?
814 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 19:19:04.01 ID:/vVyeIr6o
木更をダメにして復讐の鬼にして手駒にしたいんじゃないかな?
815 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 19:42:23.72 ID:4oFes1zVo

「よければ今からでも場をセッティングするぞ?」

花菜「ま、待ってください……話が早すぎます」

「ほほう?」

花菜「な、なんですか……?」

「いやなに、大戦の英雄とは思えないほどの少女な反応だと思ってな」

クックックと笑うおじさんは

見定めるような目で私を見たあと

別に私の側近でも構わないのだがなと

冗談にもならないことを呟く

……まぁ、捨てた私の人生

この人が欲しいというのなら捧げても構わないけれど

「で、どうする?」

花菜「……………………」



1、嫌です……私は恋愛にうつつを抜かしている様な余裕はありませんから
2、蓮太郎くんが良いと言うなら……
3、考えさせてください
4、二人で合うくらいなら



安価下
816 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 19:43:12.73 ID:iALto0upO
1
817 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 19:53:41.97 ID:4oFes1zVo

花菜「嫌です……私は恋愛にうつつを抜かしている様な余裕はありませんから」

「……ほう?」

花菜「蓮太郎くんのこと、嫌いっていうことはありません」

昨日の自分の反応

あの時のこの胸の動機

それらを考えれば

もしかしたら好きなのかもしれない

だけど

花菜「私は戦いに生きる人間です。性別に囚われた恋愛というものをする気はありません」

「これはこれは……流石英雄。と、いったところだな」

表情では笑っていても

どこか喜ばしさを感じないおじさんに会釈してその場を去る

……なんて綺麗な流れにはならず

横を抜けた私の手を、おじさんが掴んだ
818 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 20:01:41.77 ID:4oFes1zVo

花菜「っ…………」

「どうかしたか?」

花菜「……いえ」

私の力でも簡単には振りほどけない

そんな力強さを感じながらも

動揺を悟られないように平常心を取り繕う

花菜「まだ、なにか?」

「場をセッティングすると言っただろう? そのためのアイテムだ。受け取れ」

そう言って押し付けられたのは

デートの定番。と言われているらしい映画館のチケット2枚

「蓮太郎と2人で行きたまえ」

花菜「ですから――」

「ぬはは。聖天子様のようにお堅い御仁だな。単なる冗談だ。好きな人といくと良い」

おじさんは【好きな人】という部分を強調して言うと

上機嫌で去っていく

……何を考えてるのか、本当にわからない人だわ


・聖居に行きます
819 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 20:05:28.95 ID:9GjQoP6TO
今のタイミングで蓮太郎誘ったら完璧地雷だよなぁ〜
820 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 20:07:57.62 ID:pUG2n2rtO
木更さんをちょっといじめたいという気持ちがある
821 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/25(火) 20:19:14.10 ID:mbDmhqx/0
(これ聖天子様と行くという選択肢出るんじゃなかろうか)
822 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 20:20:36.42 ID:P6q9plV70
聖天子様といってもいいかもねー
823 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 20:26:50.24 ID:RHVdGnKM0
聖天子様って映画行けるの?
824 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 20:42:39.62 ID:TLvAp0jx0
レz……陽羽といくという選択肢もあるで
825 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 20:53:04.38 ID:nLdJ3Kt5o
ズッ友?
826 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 21:08:12.91 ID:/vVyeIr6o
陽羽と憩と悠河と未織と聖天子さまがにらみ会う構図だな!
827 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 21:19:33.59 ID:4oFes1zVo

→聖居


菊之丞「また来たのか」

花菜「ここに聖天子様がいる限り……私は何度でも」

菊之丞「お主が来てからというもの、聖天子様はより公人としての威厳を強めた……何をした」

花菜「……特には、何も」

心当たりはいくつかあるにはある

けど……言ったら確実にアウトなものばかり

花菜「私も聖天子様も女ですから……働く女性として張り合っているのかもしれませんね」

菊之丞「……そうか」

納得いかないといった表情を浮かべながらも

言葉では納得して話を流す

菊之丞「お主もあのお方も……優しすぎる。自らが滅びる前に改めよ」

花菜「ご忠告、痛み入ります……ですが、それは聖天子様に言ってあげてください。私はもう、遅いですから」
828 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 21:31:00.34 ID:4oFes1zVo

自分は今どんな表情をしているんだろう?

そうは思っても手元に鏡はなく

見える菊之丞さんが驚く表情。としか解らなかった

菊之丞「……やはり、ただの民警ではないか」

花菜「ふふっ、聖女ですから」

菊之丞「……その俗称、嬉々として受けたわけではあるまい」

花菜「……流石に聞こえましたか? 一昨日のは」

探り気味の菊之丞さんに対して

私もまた笑みを浮かべて余裕を見せる

菊之丞「私ではないが、そういう報告があった」

花菜「……正直、私には英雄も聖女も。けど、これを言うと聖天子様に怒られちゃいますから」

菊之丞「相当、あのお方に気に入られた様子。だが、妙なことはしないで頂きたい。今は、大事な時なのだ」
829 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 21:47:05.42 ID:4oFes1zVo

大事な時……確かにそうよね

他のエリアに避難した人達もだんだんと戻りつつあって

モノリスも大慌てで建設中で

一度滅茶苦茶になった東京エリアの情勢を整えなくちゃいけなくて

花菜「……私なんかとあっている暇なんてありませんよね」

菊之丞「暗殺の件、大戦の件……踏まえれば側近として聖天子様の傍に其方がいることは重要だ」

菊之丞さんがそう言ってくれたのは驚いたけれど

言われてみればそうなのかもしれない

2700体のガストレアを打ち破った英雄が聖天子様のそばにいるとなれば

聖天子様の避難指示には反抗心を持ちながらも

自分たちを守ってくれた英雄への支持者は少なからずいるため

未だ続く聖天子様への反発を押さえ込めるだろうし

脆いと思われがちな自衛面でも安心させることが少しはできる

……多分、菊之丞さんが私の存在に求めてるのは

もっと別の部分なんだろうけれど

例えば暗殺や脅迫とか……ね
830 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 22:00:17.61 ID:4oFes1zVo

菊之丞「して……聖天子様の秘書としてきたのか?」

花菜「それはですね……」

はて、なんと答えるべきか

菊之丞さんは忙しく動いてるという話だったし

会うこともあまりないかなって思ってたから

あまり考えてないのよね……

別に不真面目な理由でもないのだけど

特に理由があったのかと言われると……

せっかく会えたのだから

たまには真面目にお話というのも……ありかしら



1、ただ会いに来ただけです
2、聖天子様に公務のお誘いを……と
3、聖天子様も少しは休む必要があるのではとお思いまして
4、いえ……菊之丞さん。貴方とお話をしたいと思いまして
5、その他



安価下
831 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 22:00:43.95 ID:RHVdGnKM0

1
832 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 22:19:29.36 ID:4oFes1zVo

花菜「……ただ、会いに来ただけです」

嘘をついたりするのも嫌かな。と

正直に答えると

菊之丞さんはやや厳しい表情で私を一瞥

出口の方を見つめる

菊之丞「聖天子様は時間を遊ばせる余裕はない」

花菜「……帰れ。ということですね」

聞いたわけじゃないから仕方ないのかもしれないけれど

菊之丞さんは相変わらず厳しい表情を浮かべたまま

私のことを睨む

花菜「……すみません。お邪魔しました」

菊之丞「わかっているのであれば、最初から無駄な時間を使うこともないであろう」

花菜「………………」

菊之丞さんに会うとは思わなかった

なんていうのはなしよね……ここ、聖居だもの

いないわけがない
833 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 22:23:02.17 ID:pUG2n2rtO
ちょっと花菜さん正直すぎんよ〜
834 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 22:23:03.98 ID:4oFes1zVo

イベント判定 安価下


1、木更
3、和光
5、聖天子
4、悠河
7、女の子(イベント戦闘)
9、男性(戦闘)
835 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 22:24:14.96 ID:rgk8I5zjO
くわー
836 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 22:24:18.81 ID:RHVdGnKM0
837 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 22:24:20.87 ID:ml+SgTvHo
838 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 22:24:58.82 ID:rgk8I5zjO
だが回避だ。
839 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 22:25:17.81 ID:pUG2n2rtO
かわすねえ
840 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 22:43:16.17 ID:4oFes1zVo

飛んで昼


→12日目  昼  再開位置選択



1、商店街
2、戦場跡
3、青空教室
4、司馬重工
5、自宅
6、実家


安価下


青空教室に行かなくても、香織さんが代行します(ただし、交流値上昇は無し)
行った場合、イベントがなければ選択なしで進行
841 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 22:45:28.91 ID:/vVyeIr6o
1
842 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 22:46:05.27 ID:RHVdGnKM0
3
843 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 22:46:06.12 ID:pUG2n2rtO
3
844 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 22:49:30.05 ID:4oFes1zVo

イベント判定 安価下


1、木更
3、影胤
5、小比奈
4、悠河
7、女の子(イベント戦闘)
9、男性(戦闘)
845 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 22:50:06.52 ID:pUG2n2rtO
846 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 22:50:46.92 ID:RHVdGnKM0
イベントェ……
847 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/25(火) 22:51:29.60 ID:/vVyeIr6o
スルスル回避しちゃう
848 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 23:16:58.67 ID:4oFes1zVo

→ 12日目  昼  商店街


花菜「……まだまだ。かしら」

大戦中ほど閑散としてはいないけれど

あちこちに散らばったチラシやゴミ

強盗が押し入ったせいで割れたガラス片

治安が悪化した傷跡は未だ強く残っていて

その片付けにおわれている人達の鬱々とした空気は重く

とてもショッピングという気分にはなれそうもない

「ん? あ、あんたはッ!」

花菜「……人違いです」

「いや、俺は見たぞ。あんた中継で映った例の……軍団長だろ!」

花菜「えっと……」

これからは私まで

影胤さんのようにフードを被らないといけなそうだわ

仮面はもうつけてるし
849 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2014/11/25(火) 23:32:58.40 ID:BP6pp5Ypo
一躍時の人に
850 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 23:40:36.40 ID:4oFes1zVo

「あんたと一緒に戦った自衛隊の中に俺の知り合いがいたんだ……」

花菜「……うん」

「役に立ったったのか? って……言っても誰かしらねぇよな」

はははっと力なく笑った男性は

気力が失せ、疲れきった表情で私を見ると

すまないな。と零す

花菜「……貴方の言う人が誰かは解らない。でも、自衛隊は頑張ってくれた」

「…………………」

花菜「自衛隊のおかげでガストレアの戦術が読めるようになった」

なんの慰めにもならないとは思う

なんの意味もない、なんの力もない

ただの言葉でしかないのかもしれない

でも、敢えて告げる

花菜「……私が英雄なのではなく、大戦で戦った全ての命が英雄なのよ。たとえ、それがイニシエーターでも」

「……イニシエーターは。あいつらは」

花菜「でも、彼女たちが戦ってくれたから生きていられる。死してもなお、嘲罵されるなんてことは私が許さないわ」
851 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/25(火) 23:59:37.85 ID:4oFes1zVo

「っ…………」

花菜「ごめんね? でも……死んじゃった人がどんな人であれ蔑むべきじゃない」

黙り込んでしまった男性を

思わず抱きしめそうになって何とか抑制する

元気づけるための癖とは言え

流石にこんな人目につく場所で

有名になってしまった私がやるわけには行かない

花菜「……それだけ、解って欲しい」

「……すまん」

花菜「良いのよ……解ってくれたら。それで」

モノリス倒壊による空の闇はだんだんと薄れつつあり

その奥には待ち遠しさを感じさせる光が見える

花菜「…………たとえ今が暗くても、きっと明るくなる」

そうなるといいなと思う反面

そのあともまた絶望があることを望み、忘れるなと釘をさそうとしてくる自分がいる

……いつまで、私は私でいられるのだろうか


1、武器屋
2、デパート
3、裏路地
4、商店街復興のお手伝い


安価下
852 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 00:00:02.87 ID:9VlT6V+8O
4
853 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/26(水) 00:09:56.80 ID:nlDLUYGGo

行動決定したので今日はここまでにします
ありがとうございました


ちょっと詰まってたので……明日の投下はスピード重視でできればなと
余裕が作れれば明日もまたお昼頃になります
854 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/26(水) 00:14:00.93 ID:9PoiAeEN0
乙ー
いい加減モノリスやらなにやら情報集めなきゃなー
855 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 00:16:59.10 ID:inMJfpEw0
856 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 00:32:45.35 ID:m0hpn/jZO

そういえば情報無いな…
知らず復讐成功もあり得なくないなこれは
857 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 00:35:48.63 ID:rM16m3/x0
乙ー
仮面常に着けてる宣言が、違和感無さすぎて戦慄。

いやいや全部本物だし、昔も合わせて阿修羅像()でいいでしょー
858 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 00:36:43.36 ID:rM16m3/x0
乙ー
仮面常に着けてる宣言が、違和感無さすぎて戦慄。

いやいや全部本物だし、昔も合わせて阿修羅像()でいいでしょー
859 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 00:53:15.48 ID:HXC0CaByO
花菜さんの画像がネットに出てた

http://livedoor.blogimg.jp/huyosoku/imgs/5/6/56d5dc19.jpg
http://25.media.tumblr.com/ad807c0457e1793b224054e289f74728/tumblr_mnw2xaRpT11rp0m7io1_500.jpg
http://www.xn--u9j0iobn4l602qghwqxlvz9g.jpn.com/wp-content/uploads/2013/08/3106124i.jpg
860 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 01:05:07.00 ID:Qonzcsiio
香織ネキはティナちゃんのせいで頭怪我したし手術で髪がベリーショートなってそうなんだよな…
861 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 16:21:13.63 ID:O64aF+P0O
>>859たくましい
862 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/26(水) 20:59:47.12 ID:nlDLUYGGo

→復興のお手伝い


花菜「私もお手伝い致しますから、頑張りましょう」

「いや、しかし」

花菜「私も東京エリアの国民ですし……なにより、ここの商店街。よく利用していますから」

商店街の一角の店主か店員か

拒否しようとした男性を制してゴミ袋を手に取る

花菜「人手が足りない場所はあります?」

「あるにはあるけど……女の子には無理よ」

男性の代わりに答えてくれた女性は

今いる場所よりもさらに荒れてしまった所を指差す

ガストレアが襲来してしまった……というのは言い過ぎかもしれないけれど

同じレベルで荒らしていくとは

人もガストレアも大して変わらないんじゃないのかしら

……ただ、人的被害が出ないだけ

子供たちのことも考えれるとそれすらも言えない

花菜「……一体、何が違うと言えるのかしら」
863 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/26(水) 21:09:30.76 ID:nlDLUYGGo

ガストレアは確かに驚異的だ

人を襲うことに躊躇いも何もない

理性だってあるかどうかも分からない

人類にとっての敵以外の何物でもない。そう断言することも不可能ではない。むしろ

敵ではないという事の方が不可能に近い。ううん、不可能だと思う

でも、その人類の一部あるいは大半が忌み嫌う因子を持つ子供達

あの子達ははたして、驚異的だと言えるのだろうか

玩具にされ、無惨に殺され、生きることも許されないような存在なのか

花菜「……そうは思わない」

ガストレアの因子を持ってる

でも、理性もあって、殺すこと殺されることに躊躇いがあって、恐怖があって

悲しいと、楽しいと、辛いと、苦しいと、寂しいと、怖いと……言える感情も言葉も持っている

それでも……人間ではないと言い捨てて、切り捨てられなければいけないのかな

花菜「……ただ、殺すことを悪ということもできない。それは、私も分かっているはず」

語る正義なんて所詮は自分の正義つまりは誰かの悪

自分の語る悪が正義ではないと、いうことなど出来はしない
864 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/26(水) 21:17:58.53 ID:nlDLUYGGo

考えに耽る――違う

現実逃避する頭を振って路地裏に入る壁を見つめる

花菜「……ここにあった、遺体は?」

「火葬場に持ってかれたよ」

花菜「そう……」

飛び散った赤い血はまだ生々しく残っていて

ああ確かに、女の子がするべき作業ではないな。と

から返事気味に頷く

花菜「…………」

少し離れた場所でも血をスポンジを使って落とそうとしているのか

ゴシゴシと音がする

塗りつぶそうとしているのか

ペンキの強い匂いが鼻をつく

花菜「……誰が、殺されちゃったのかな」

それを知って私に何の得がある

殺した犯人を見つけ出して復讐するか? 謝罪をさせるか?

そんなことにはなんの意味もない

花菜「……うん」

……解ってる
865 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/26(水) 21:28:10.64 ID:nlDLUYGGo

こんなことする奴らが生きて俺達は死んだ

そんなことに意味あったのかよ

守る意味が本当にあったのかよ。と

何かが嘆き、悲しんでその姿を黒く染め上げる

その度に彼らは私に溶け込み、その度に……胸が疼く

苦しかったり、呼吸ができなくなったり

ただただ……痛みだけを受ける感覚

花菜「……………………」

英雄ってなんなのかな

死んでしまった人たちのこと?

その人たちの上に立つ生存者のこと?

花菜「……私は、わかる?」

私の中の私

彼女はクツクツと笑って知らないよ。と答える

守った意味を失わせ

守った価値を失わせ

そして、自分がしたことを全否定してしまうような光景を見て

貴女は今、どんな気持ち? と

愉悦に浸り、快感に潤った瞳で私を見下す
866 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/26(水) 21:41:04.49 ID:nlDLUYGGo

花菜「……………………」

どんな気持ちなのかな

こんな気持ちなんだよ

そう、そんな気持ちなんだ

花菜「……落ちないわね。全然」

呪ってやると言わんばかりにどす黒く

そしてどれだけ擦っても落ちない血痕

花菜「出来るのは隠すことだけ。忘れることだけ」

ペンキを塗りたくってそれを覆い隠し

そこで何かがあった。なんていうことを記憶から消すことだけ

花菜「……なんか、嫌な気分」

そう思い、口走りながらも

それを隠すために白いペンキを重ね合わせる

合わせるようにして頭の中がぐちゃぐちゃになっていく感覚に

思わず……吐きそうになった


・夕方に移ります
867 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/26(水) 21:42:13.51 ID:nlDLUYGGo


→12日目  夕  再開位置選択



1、商店街
2、戦場跡
3、外周区
4、司馬重工
5、自宅
6、実家
7、聖居


安価下
868 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 21:42:47.25 ID:inMJfpEw0
5
869 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/26(水) 22:14:20.16 ID:nlDLUYGGo

→イベント判定


1 香織&憩
3 香織&陽羽
5 真希&真望
6 蓮太郎&木更
0 悠河(襲来)


安価下
870 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 22:14:56.40 ID:menJa1Iso
せいや
871 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 22:14:57.24 ID:KY2U4EE9O
872 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 22:16:23.79 ID:Qonzcsiio
花菜さん本格的ストーカー被害にあう
873 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 22:16:31.12 ID:/zgAZDYWo
イヤー(白目)
874 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/26(水) 22:17:00.77 ID:c+smbS240
ヤバいの当たったな
875 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 22:17:17.00 ID:KY2U4EE9O
ダークストーカーさんキター!!
876 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 22:17:33.93 ID:wtOytELmO
弱り目祟り目ちゅうやつかな?
877 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 22:22:27.94 ID:l8tZm6AH0
まぁ最近大人しかったし、そろそろ来るかとは思ってた。原作もその辺に入る頃だし

できればずっと大人しくしててほしかったけど
878 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/26(水) 22:30:08.47 ID:nlDLUYGGo

→悠河(襲来)


悠河「山科さん、どうかしたんですか?」

花菜「……それは私じゃなくて、貴方、よね?」

悠河「そうでしょうか? 僕からしてみれば、普段の山科さんとはほど遠く見えるのですが」

花菜「そういうことじゃなくて……」

私の目の前に巳継くんが現れた

それはまだいいと思う

商店街、外周区、聖居、学校

この町に住んでいて、誰でも行く用事があればいくような場所とかなら

出会ったとしても偶然で済ませられると思う

花菜「なぜ、私の家の前に貴方がいるの? 教えて……ないわよね? 私」

悠河「山科さんを見失うなんてことは……ありえませんよ」

花菜「……あんまり嬉しくないわ」

悠河「率直ですね……貴女らしくない」

花菜「今はあんまり戯れあう気分じゃないのよ」
879 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 22:33:43.61 ID:9VlT6V+8O
ダークストーカーさんマジダークストーカー
今日は挨拶代わりのキスじゃないんだな
880 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 22:33:50.73 ID:Qonzcsiio
花菜さん切れたナイフ状態ですね
無垢な幼女の温もりを処方して差し上げろ
881 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 22:34:32.52 ID:KY2U4EE9O
この辛辣さが溜まらんねん
882 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/26(水) 22:38:13.95 ID:nlDLUYGGo

悠河「もう一度聞きます。どうかしたんですか?」

巳継くんは自分よりも私。そんな空気で仕切り直す

これが別の人だったら嬉しかったなんてことを言うつもりはないけれど

でも、少なくとも

巳継くんはやめて欲しかった。と

本心がため息をつく

嫌いなわけじゃないし

巳継くんの存在を鬱陶しいと思ってるわけじゃない

むしろ、好意をぶつけてくれるのはありがたいとは思ってる

でも……私にその愛は重すぎる

花菜「巳継くんには関係ないわ」

悠河「関係ないかもしれません。でも、僕は山科さんを元気づけてあげたいんです」

花菜「そ、それは嬉しいけど……」

じりじりと距離を詰めてくる巳継くんから逃げるように

私もまた後退って……背中が壁にぶつかった
883 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 22:42:10.84 ID:Qonzcsiio
花菜さんピンチ
884 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 22:45:24.60 ID:zbVM0iglO
陽羽早く来て・・
885 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 22:46:15.66 ID:inMJfpEw0
むしろ蓮太郎が来て昼メロみたいになれ
886 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/26(水) 22:50:06.95 ID:nlDLUYGGo

悠河「……そんな逃げなくても良いと思うのですが」

花菜「そんな近づかなくても良いでしょう?」

悠河「それはまた……厳しい言葉ですね」

巳継くんはクスクスと笑いながら

また一歩私へと近づく

そこまで私を愛してくれているのだから

重かろうと受けてあげればいい

受けてあげてそのまま押しつぶされてしまえばいい

ここのの中の私は嘲笑を交えて吐き捨てる

本当……自分に厳しい人よね。貴女は

花菜「あのね、巳継くん。私は貴女の合いが重いと言ったわ」

悠河「では聞きます。どれくらいなら、持つことができますか?」

花菜「……………………」

悠河「貴女に全てを持ってくださいとは言いません。たとえ99%が無理でも、1%でも受けられるのなら受けて欲しい」
887 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 22:53:22.03 ID:RM0Pde2TO
ダークストーカーさん女の子説
888 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/26(水) 22:59:15.00 ID:nlDLUYGGo

>>886訂正


悠河「……そんな逃げなくても良いと思うのですが」

花菜「そんな近づかなくても良いでしょう?」

悠河「それはまた……厳しい言葉ですね」

巳継くんは苦笑しながらまた一歩私へと近づく

そこまで私を愛してくれているのだから

重かろうと受けてあげればいい

受けてあげてそのまま押しつぶされてしまえばいい

心の中の私は嘲笑を交えて吐き捨てる

本当……自分に厳しい人よね。貴女は

花菜「あのね、巳継くん。私は貴方の愛が重いと言ったわ」

悠河「では聞きます。どれくらいなら、持つことができますか?」

花菜「……………………」

悠河「貴女に全てを持ってくださいとは言いません。ですが99%が無理でも、1%でも受けられるのなら受けて欲しい」
889 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/26(水) 23:00:05.77 ID:nlDLUYGGo

花菜「……貴方はそれで幸せになれるの? 99%が不幸でも?」

悠河「100%を知る僕が……今更、99%に怯えるとでも?」

花菜「悪いけれど、貴方の人生は全然知らない」

悠河「なら……教えます」

花菜「……興味はないわ」

悠河「厳しいですね……本当に。いつもの貴女らしくない」

巳継くんは一瞬だけ切ない表情を浮かべると

またすぐに余裕のある笑みを浮かべて私に迫る

これ以上来るなら……

悠河「でも、僕はそれでも貴女が好きだ。貴女がどんな人間だとしても失望はしない。だから、本当の山科さんを見せてくれても構いません」

花菜「貴方……」

私がどういう人間か……そっか

そういえば、ティナの時に病院の途中で会った覚えがあるし、そこで引き止められた記憶もある

花菜「それでもなお、私を好きだと貴方は言っているんだったわね」
890 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/26(水) 23:16:36.41 ID:nlDLUYGGo

私がどれだけ言っても

私の穢れた部分をどれだけさらけ出しても

巳継くんは私のことを諦めない

どうしてそこまで深くなってしまったのかしら

花菜「……貴方、もっとも愚かな選択をしようとしているわよ?」

悠河「愚か……ですか。山科さんからはそう見えても、僕からは決してそうではありません」

花菜「………………」

悠河「僕は別に政略でも計略でもなんでもなく、ただ、貴女と一緒にいたいだけです」

最後の一歩を踏み出した巳継くんと

壁際まで追い詰められた私の距離はなく

少し無理な体勢で巳継くんの顔を見上げる



1、問答無用で手を出す
2、……なら、映画。見に行く?
3、私は割れたコップ。どれだけ水を注いでも、溜まらないわ
4、……何が貴方をそこまでするのよ
5、その他


安価下
891 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 23:16:56.61 ID:KY2U4EE9O
4
892 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 23:19:19.49 ID:inMJfpEw0
バックについてる組織のこともあるけど悠河って共依存ズブズブになりそうで正直花菜さんと一番相性悪いよね……

悠河以外なら陽羽でも蓮太郎でも未織でも聖天子でも安心して任せられるのに
893 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 23:26:42.17 ID:Pxmo3DiDO
>>892
男女比1:3なんですがそれは…
894 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/26(水) 23:33:27.54 ID:nlDLUYGGo

花菜「……何が貴方をそこまでするのよ」

悠河「何が。なんて断定はできません」

花菜「え――っ!」

これ以上進むことが出来ないはずの巳継くんの体が

さらに私の方へ傾いてくるのを感じで動かした手は

悠河「……貴女の行動は全て防げますよ。僕はね」

容易く巳継くんに囚われて、顔の距離だけが縮まっていく

花菜「……これ以上はダメよ」

悠河「力づくで、突き飛ばしますか?」

花菜「貴方の良心に期待はできないの?」

悠河「…………貴女は本当に、素敵だ」

褒めているようで褒めていなさそうな表情で呟き

巳継くんは私の額に額をくっつける

花菜「……ダメって、言ったからね?」
895 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 23:39:02.63 ID:Qonzcsiio
ストーカーのバラニウム義眼に気付くほどの距離になってそう
896 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/26(水) 23:44:21.04 ID:nlDLUYGGo

悠河「……まずは、お答えします」

花菜「何に?」

悠河「僕をここまでさせる何か。です」

目の前……というか

ほぼ密着状態の巳継くんは

含み笑いしながら目線までも合わせようとして

これはさすがに無理ですね。と苦笑する

悠河「強いて言うなら、僕をここまでさせているのは……貴女ですよ。山科さん」

花菜「何言ってるのよ」

悠河「貴女という存在に惹かれたから、僕はこうしているんです。つまり、これは貴女のせいですよ」

花菜「……………………」

巳継くんの気持ちを強めて

ここまで行動させているのは何か。なんてものではなく

私自身……と、そう言ってるのよね?

頭の中で言葉を組み立てても行き着く先は変わらない

花菜「なるほど……だから背負え。そう言いたいのね? 貴方は」
897 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 23:51:19.71 ID:f+1eufHgO
しまっちゃうおじさんならぬ背負っちゃうお姉さん
898 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/26(水) 23:52:19.43 ID:nlDLUYGGo

悠河「いえ、そんなことを言うつもりはありません」

花菜「でも」

悠河「言わせたのは貴女ですよ。山科さん」

花菜「………………」

これは私の言葉選びのミス?

ううん、そうじゃない

ただ聞いただけ、疑問を紐解こうとしただけ

その結果、ただ追い詰められてしまったというだけのこと

……それをミスと言うのよ。愚か者

花菜「っ」

受け入れて上げればいい

他人の幸せ=貴女の幸せであり、自己犠牲の塊である貴女が

一緒にいて幸せになれると言ってくれる人に求められているんだから。断る理由なんてないじゃない

一緒になった結果、彼がどれだけ不幸になろうと


     お 前 に は 関 係 が な い 


だって拒否したんだから

重いと、無理だと、出来ないと、嫌だと

なのに強引だったのは相手なのだから

だから私は言ったんだ。そういえばいい

そう言ってまた

      逃 げ れ ば い い じ ゃ な い か 
899 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/26(水) 23:58:20.49 ID:9VlT6V+8O
焦らしてからのキスって興奮しますよね
今それどころじゃないけど
900 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 00:04:52.39 ID:jI9YKU3co

花菜「ッ…………うるさいっ」

悠河「山科さん?」

うるさい、煩い、五月蝿いッ!

勝手に喋らないで

勝手に出てこないで

勝手に選択しないで

勝手に……私の心を弄ばないでッ

花菜「勝手に……決めないで」

貴女自身の思考パターンから私は貴女の決定に手助けをしただけよ

それの何が間違い? 何が勝手?

花菜「っ…………」

何を勘違いしているのかは解らないけれど

お前は私でしょう?

私の――などとのたまう前に考えなさいよ

悠河「山科さん、大丈夫ですか?」

花菜「っ…………」

思いっきり体を揺さぶられてハッとする

そういえば今、巳継くんと話していたんだっけ……
901 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 00:07:59.42 ID:jI9YKU3co

安価下コンマ判定


13579 ゾロ目
902 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 00:08:27.83 ID:RYriRD1cO
903 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 00:08:45.29 ID:ykoQ/gXCo
解離性障害かな?
904 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 00:09:15.88 ID:YbG/1P0+0
回避しない花菜さん!
905 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 00:21:28.54 ID:jI9YKU3co

悠河「……今日は放しませんよ」

花菜「ま、待って巳継くんっ!」

強引に腕を引かれて前のめりになった私を

巳継くんはしっかりと抱きしめる

拘束を解こうにも

右腕は巳継くんの腕の外

それで殴れば解放させることもできるだろうけれど

巳継くんに暴力は振るいたくない

そんな躊躇いを読まれたのか

巳継くんは私の体を完全に捉えながらも顔だけを離し

また……近づける

花菜「……嫌よ。ダメ」

悠河「……それは残念です」

花菜「放して」

悠河「お断りします」
906 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 00:27:29.13 ID:jI9YKU3co

花菜「……ここなら陽羽のこと、呼べるのよ?」

悠河「構いませんよ。陽羽ちゃんにも、見せるだけです」

花菜「もう、既に見せたわよね……貴方は」

悠河「僕の意志を示しただけです」

巳継くんは引く気はない

そんな意思を言葉にはせず瞳と腕の力強さで現す

もう暴力的に行くしかないのかしら

そういう考えがよぎった瞬間

巳継くんは小さく笑ってダメですよ。と呟く

花菜「……なにが?」

悠河「右手で僕を殴ろうとしましたよね?」

花菜「……そんなつもり、ないわ」

自分にしか分からないほどの微細な動きを感知されたらしい

さっきといい、今といい

一体どうなってるのかしら……
907 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 00:32:30.78 ID:jI9YKU3co

花菜「……とにかく、ここではこれ以上止めて」

悠河「なら、今日は僕と付き合ってくれますか?」

花菜「断ったら?」

悠河「僕は24時間でも48時間でも。こうしていられる自信があります」

とは言うけれど……いや、

巳継くんの表情は冗談を言っているようには見えないし

多分……本気なのよね

でもお腹が空かないなんてありえないし

お手洗いにだって行きたくはなる

それだけの時間ずっと耐えているなんて出来るわけがない

……それは私もだけど

花菜「……陽羽を呼んだらどうする?」

悠河「……誘拐します。貴女を眠らせるか気絶させて」

凄いことをさらっといってくれるわね



1、受ける
2、受けない
3、陽羽を呼ぶ


安価下
908 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 00:33:39.93 ID:MaWlfmSXO
1
909 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 00:34:26.16 ID:YbG/1P0+0
陽羽「まあ私はディープキスしたけどね」
910 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 00:40:31.07 ID:jI9YKU3co

花菜「……解ったわ。受ける」

悠河「嬉しいです」

花菜「そう」

心から嬉しそうな笑みを浮かべる巳継くん

それに対して私はから返事のような笑みを浮かべて

良かったわねと返す

脅迫じみたことをしておきながら

なんて……白々しいのかしら

花菜「貴方について考えを改めるべきかもしれないわ」

悠河「……僕はなんでもしますよ。貴女と一緒にいるためなら、今までの印象なんて塗り替えます」

花菜「それで嫌われるとは考えないの?」

悠河「……山科さんの好みを教えていただければ自分を矯正しますよ。でも、恋愛の経験、ないんですよね?」

巳継くんは困ったように笑いながら

私の手を握り、軽く引く

悠河「だから僕は手当たり次第に試してます。強引な男性は、嫌ですか?」
911 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 00:51:15.33 ID:jI9YKU3co

花菜「……あまり、得意じゃないわ」

悠河「そうですか……里見蓮太郎。と言いましたか。山科さんの元同僚は」

花菜「……知ってるのね」

悠河「ええ、知っていますよ。山科さんのことですからね」

花菜「冗談に、なってないんだけれど……」

貴方のことだもん。知ってるに決まってる!

なんていう感じのセリフは

恋愛小説などに限らず意外と目にすることが多い

その中には悪寒を感じたり

思わず身震いしてしまうようなものがある

そういうのは俗称で――ヤンデレというらしいけれど

今の巳継くんの言葉と雰囲気はまさにそんな感じがした

悠河「それはともかく、彼の性格と合わせてみたんです……でも、得意じゃないのなら、彼は圏外ということですね。良かったです」

花菜「……何が良いのよ」

悠河「粗暴な言動で、山科さんにも遠慮のない人ですが、彼も一応僕と同じ男なので、ライバルになる可能性もありますから」
912 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 00:53:03.81 ID:EkZyMY5WO
微妙にトゲがあんのなww
913 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 00:54:17.99 ID:MaWlfmSXO
以外と節穴や
914 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 01:00:14.40 ID:jI9YKU3co

悠河「彼の性格を参考とした誘いは得意じゃない。ですよね?」

花菜「貴女と蓮太郎くんは違うわ」

悠河「……蓮太郎くん。ですか」

花菜「なに?」

悠河「いえ……僕も彼のように下の名前で呼んで頂くことはできないのかと」

取り繕ったような笑み

何を考えたのかは知らないけれど

蓮太郎くん。という名前は巳継くんに対しては出さない方が良さそうね

そういえば、その里見くんが言ってたっけ

自分と同性の人の話を出されるのは

2人きりの時は喜ばしくないんじゃないか……って

花菜「……巳継くんはほら。ただの隣人だったから」

悠河「そうですね。でも今はもうそれですらない。ですが、里見くんだって、貴女とはもう無関係のはずです」
915 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 01:00:59.77 ID:jI9YKU3co

>>914訂正



悠河「彼の性格を参考とした誘いは得意じゃない。ですよね?」

花菜「貴方と蓮太郎くんは違うわ」

悠河「……蓮太郎くん。ですか」

花菜「なに?」

悠河「いえ……僕も彼のように下の名前で呼んで頂くことはできないのかと」

取り繕ったような笑み

何を考えたのかは知らないけれど

蓮太郎くん。という名前は巳継くんに対しては出さない方が良さそうね

そういえば、その里見くんが言ってたっけ

自分と同性の人の話を出されるのは

2人きりの時は喜ばしくないんじゃないか……って

花菜「……巳継くんはほら。ただの隣人だったから」

悠河「そうですね。でも今はもうそれですらない。ですが、里見くんだって、貴女とはもう無関係のはずです」
916 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 01:01:30.21 ID:YbG/1P0+0
嫉妬がすごい悠河さん
917 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 01:06:06.49 ID:jI9YKU3co

花菜「確かに事務所は変わったわ。でも、それまでの繋がりがあるから」

悠河「……だから。だからあんな場所で」

花菜「巳継くん?」

悠河「……いえ、なんでもないですよ。行きましょう」

一瞬

本当にほんの一瞬だけ

巳継くんは木更ちゃんに似た憎悪の表情を浮かべた

……巳継くんは何を知ってるの?

あんな場所でって……一体、どういうこと?

花菜「………………」

聞きたくはあっても

掘り返し、何かが壊れてしまうことを恐れる私には何も言えず

ただ引かれるままに……巳継くんの後を追った
918 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 01:11:22.47 ID:jI9YKU3co

とりあえずここまでにします
ありがとうございました



明日は巳継くんと花菜さんのデートから開始
今日はできませんでしたが、おかげでお昼頃に少しやるかもしれません
919 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 01:12:03.48 ID:YbG/1P0+0
920 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 01:12:45.56 ID:MaWlfmSXO
921 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 01:30:46.48 ID:cTWUXPNMO

陽羽がアップを始めたようです
922 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 09:25:55.66 ID:ykoQ/gXCo

花菜さんの不快度指数がグングン上がるよ!
923 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 14:08:58.13 ID:jI9YKU3co

始めていこうと思います……ゆっくりですが
924 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 14:56:02.05 ID:jI9YKU3co

→悠河と交流


花菜「それで? どこに行くの?」

悠河「山科さんは行きたい所はありますか?」

花菜「……出かけて帰る途中だった私に聞く?」

悠河「それもそうですね」

さすがに陽羽に巳継くんとお出かけするなんて言えず

おねえちゃんに軽くメールをするだけに済ませちゃったんだけど……大丈夫かな

悠河「僕なりに山科さんがしたいことを考えてみたんですが」

花菜「うん」

悠河「……どこのボランティア活動に参加しますか?」

花菜「………………面白い冗談ね」

悠河「冗談ではありませんよ。じっさい、今日だってお見かけしましたよ? 商店街で」

……見てたのね

それならそこで声を……は、無理よね

でも、そっか

だから巳継くんはどうかしたのかと聞きに来たってわけなのね……
925 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 15:13:56.26 ID:jI9YKU3co

花菜「なんにしても……もう夕方だから、ボランティア活動は終わってると思うわよ」

悠河「そうですか……」

花菜「ねぇ……考えなしに誘ったわけじゃないわよね?」

悠河「ボランティア活動を考えてましたよ」

花菜「それ以外は?」

悠河「……ショッピング。というものも考えましたが、今の現状を見るに出来そうにありませんね」

巳継くんは困ったように笑って

顎に手をあてがうと小さく唸る

どうやら

巳継くんにとって私はボランティア優先の人間らしい

花菜「まぁ……間違ってないんだけどね」

悠河「?」

花菜「行き先がないなら…………」



1、外周区
2、適当に散歩
3、映画館
4、巳継くんの家
5、その他


安価下
926 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 15:18:23.61 ID:EkZyMY5WO
2
927 :新品 :2014/11/27(木) 15:18:49.95 ID:KzPnN1vy0
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当店はスタイルが多い、品質がよい、価格が低い、実物写真!
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928 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 15:30:29.60 ID:jI9YKU3co

花菜「適当に散歩しましょ?」

悠河「すみません。僕の考えが足らなくて」

花菜「別に良いわよ」

私だって男の子と二人きりになりました

さぁ、どこに行ったらいいでしょうか?

なんて聞かれても答えられないか映画館可遊園地。としか言えないような人間だし

……それにしても

花菜「巳継くん……手は、放してくれないの?」

悠河「僕と繋いでるのは嫌ですか?」

花菜「嫌っていうわけではないのよ? でも、なんていうか……恥ずかしいじゃない」

悠河「恥じらってる山科さんが見たいので……放しません」

花菜「っ……貴方って人は」

悪戯な笑みを浮かべながら

巳継くんはより強く手を握り締めて自分の方へと引き寄せる

悠河「周りからは、僕達の関係はどう見えるんでしょうか」

花菜「……知らない」
929 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 16:13:32.03 ID:jI9YKU3co

商店街より少し外れた住宅街

そこもまた所々に被害は出ていて

散歩を楽しめるような雰囲気ではなかった

悠河「……ガストレアが侵入しなくても、被害は出るんですね」

花菜「……そうね。でも、ガストレアが来るよりは被害は少ないわ」

悠河「それでも。被害は被害ですよ。山科さん」

巳継くんははっきりと言い切って

私の方に少しだけ体を寄せる

巳継くんも

こういうことに関しては思うところがあるのね

ガストレアによる被害

人間による被害

規模の違いはあれど、それは結局

被害でしかない。と
930 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 16:43:32.41 ID:jI9YKU3co

悠河「でも……僕は山科さん達がしたことを無駄だなんて思いませんよ」

花菜「……急に何?」

悠河「昼間、山科さんが何をしていて、何を見て、どうなったのか……僕は知ってます」

花菜「………………」

私が何をしていて、何を見て、どうなったのか

つまり、全部見ていたってことよね、それ

見かけたっていうものだから

ずっと見ていたわけじゃないとも思ったのだけど……

どうやらそうじゃなかったようね

花菜「だから?」

悠河「……わからなくなってしまっているのかもしれない。と、思ったんですよ」

巳継くんが立ち止まって、私も遅れて立ち止まる

巳継くんは私のことを本当に好きだといってくれてる

だから、わかるのかな

それとも、私がわかり易すぎるのかな……

悠河「たとえ、呪われた子供達に害を与えるようなやつらでも、勝手に暴走して街を荒らすようなやつらでも。人間です」

花菜「………………」

悠河「それを差別してしまっては、呪われた子供たちを差別する奴らと同じになってしまう。だから、山科さん」

消え入るほどの小さな囁きを口にしながら

巳継くんはそうっと私の体を抱き占める

悠河「貴女は守ったことを悔いてはいけない。恨んではいけない。呪ってはいけない……ただ、誇ってください。私達が東京エリアを。守ったのだと」
931 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 16:45:18.12 ID:+Ag5R+3fO
誰かと鉢合わせそう
932 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 17:12:33.25 ID:jI9YKU3co

花菜「それは……」

子供たちを差別する人たちと同じになってしまう……

巳継くんがいうことは間違ってないのかもしれない

でも、どうなのかしら?

被害を与えていない子供たちを

被害妄想や勝手な決め付けで差別するのと

被害を与えた人たちを

この人たちはどうなのかと差別するのは一緒なのかしら?

でも、子供達すべてが何もしてないわけじゃない

憩ちゃんみたいに……でも、それだって元はといえば……

考えれば考えるほど深みにはまって抜け出せなくなりそう

悠河「……それとも」

花菜「?」

悠河「山科さんは奴らを差別するのではなく、徹底的に排除したい側の人間ですか?」
933 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 17:59:37.85 ID:jI9YKU3co

一瞬、巳継くんの言葉が理解できなくて

巳継くんの瞳が異様な色に染まったのを感じて首を振る

花菜「……何を言ってるの?」

悠河「山科さんの本当……かどうかは解りませんが、もう一つの人格はそれをお望みかと思いまして」

巳継くんは私のために仕方がなく言ってる

なんていう感じは微塵も感じさせることなく

むしろ、その選択を望んでいるかのようにも思える

……まさか、ね

私と同じような人生を歩んできてるなんてことはないわよね?

花菜「私のどっちの意思も受け入れる用意がある。と?」

悠河「ええ、もちろんです」

出来た執事のような笑みを浮かべながら

巳継くんは小さく頷いて私から離れる

悠河「……僕は貴女を受け入れる準備は整っているんです。だから、ここで一つ提案があります」

花菜「なに?」

悠河「僕が貴女に受け入れてもらうのではなく、山科さんが僕に受け止めて貰うというのはどうでしょうか?」
934 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 18:12:00.43 ID:jI9YKU3co

花菜「私が巳継くんに?」

悠河「はい」

花菜「はいって……つまりはどういうことなの?」

悠河「山科さんは別に僕からの要求などを受けたりはしなくても良いんです。でも、して欲しいことは全て委ねていいんです」

花菜「……それで?」

悠河「山科さんはただ、僕の傍に居て下さい」

巳継くんは優しげな表情から一転

物憂げな表情を浮かべて……瞬きする

巳継くんの過去は全然知らない

けれど……なんとなく同情を引かれてしまったような気分になって

慌てて目を伏せる

悠河「……どうでしょう? 悪い提案ではないと思うんですが」

花菜「傍っていうのを具体的に教えてくれる?」

悠河「それはもちろん、恋仲の男女がするという同棲です」
935 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 18:26:14.83 ID:jI9YKU3co

花菜「ど、同棲……?」

悠河「はい。その方がより長く一緒に居られますから」

花菜「……それはちょっと早いと思うわ」

さすがに考えるまでもない

巳継くんとは同僚でもなんでもなく

ほんの1、2ヶ月程度の付き合い

しかも、ただの隣人だっただけ

それがいきなり同棲だなんて飛躍しているにも程がある……と、思う

花菜「他の人はみんなそうなの?」

悠河「恋人とは一緒にいたい。というのが一般的な回答ですね」

どこの人達の回答を集めた結果の一般的なのか

ものすごく気になるのだけど……


1、……貴方はそれで満足するの?
2、一緒に暮らすのは無理よ。わたし、引っ越せないし新しい人を入れるわけにも行かない
3、ごめんね……貴方の気持ちは嬉しいけれど。やっぱり、貴方のことを抱えてしまいそうだから
4、少し考えさせてくれる?
5、……身勝手に甘えさせてくれるの?
6、その他


安価下
936 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 18:27:35.06 ID:2fheaGEpO
3
937 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 18:43:00.92 ID:jI9YKU3co

巳継くんは

自分のことを受け入れることは強制しない

なのに、甘えるだけ甘えていいもいい

そんな甘くて優しい提案をしてくれたのは本当に嬉しい

でも

花菜「ごめんね……貴方の気持ちは嬉しいけれど。やっぱり、貴方のことを抱えてしまいそうだから」

悠河「……そんなに、そんなに僕を受け入れるのが嫌なんですか?」

花菜「そういうわけじゃないわ……でも、貴方のことを不幸にしないとは言い切れない」

悠河「僕はそれでも構わないって――」

花菜「私は嫌なの」

悠河「っ……」

巳継くんが苦虫を潰したような表情を浮かべて俯く

巳継くんがどれくらい強く思ってくれているのか

すごく……痛いほどにわかる

受け止めきれないと断定できるくらいに、感じてる
938 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 18:52:02.70 ID:jI9YKU3co

でもだからこそ……無理

絶対に抱えきれない、受け止めきれない

不幸にしてしまうだろうと……分かりきってしまっている今

そう簡単に答えを変えることはできない

花菜「それに、私には……甘えるだけなんて不可能だから」

悠河「なら一緒にいる。それだけ求めます。僕のその望みを叶えることで山科さんは僕に甘える。それでいい」

花菜「……ごめんね」

悠河「なんでそこで謝罪の言葉が出てくるんです!? おかしいですよ……普通はお礼でも言って……それで」

花菜「私は普通じゃない。それは、貴方もよく知ってるはず」

悲しげな表情の巳継くん

自分自身に呆れてしまう私の空っぽの笑顔

二つがぶつかり合って沈黙が生まれる

悠河「……だとしても。だとしても僕は」

花菜「巳継くん…………」
939 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 18:57:49.23 ID:jI9YKU3co

安価下コンマ判定


135 ゾロ目  悠河強行

4 余計なやつ
0 蓮太郎
8 未織
9 陽羽
940 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 18:59:08.29 ID:ykoQ/gXCo
はい
941 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 18:59:47.49 ID:DmZdkBPXO
シュラバー
942 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 19:00:10.57 ID:xbe/DOeTO
ヤンデレとヤンデレが遭遇した
943 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 19:00:32.28 ID:xlwCZ3t00
ヒエッ
944 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 19:01:11.55 ID:ykoQ/gXCo
大惨事対戦だ(白目)
945 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 19:04:31.57 ID:pd++7c7QO
レーダーの感度が上がってきてる
946 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 19:04:37.23 ID:T8aEqi++O
>>940
よくやった
947 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 19:08:23.68 ID:935wvpYGO
女の勘が益々鋭くなった陽羽

ダークストーカーさんの陽羽と蓮太郎に対する殺意が鰻登りやでぇ…
948 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 19:12:33.53 ID:jI9YKU3co

悠河「僕は――」

花菜「っ……だめ、待ってっ!」

悠河「!」

花菜「お願い……キスは止めて」

悠河「………………」

不意に近づいた巳継くんとの間に腕を入れ

ぐっと伸ばして離す

花菜「……前は不意を突かれたけれど、2度目は無し。誰にでも許してるわけじゃないのよ。私だって」

それに

男の子とのキスなんて巳継くん以外誰ともしてない

それが無理矢理にされたものだなんてちょっと……悲しかったし

悠河「……なら、どうしたら許していただけ――」

ますか?

という疑問符がつくよりも前に巳継くんはその場から飛び退いて

入れ替わるようにして見慣れた後ろ姿が視界に入った
949 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 19:34:11.50 ID:jI9YKU3co

陽羽「悠河……なに、してたのかな? ねぇ、教えてよ……私にさぁッ!」

陽羽らしくもないそんな怒鳴り声をあげながら

腰元の刀を抜刀して差し向ける

悠河「……そんなに怒鳴らなくても聞こえてますよ。僕はただ、山科さんとキスしようとしただけです」

陽羽「そっか……また。勝手にしようとしたんだ」

悠河「でも、してませんよ」

陽羽「したかどうかじゃない……しようとした時点で私は許さないッ」

刀が怒りに震えてカタカタと音を鳴らし

陽羽の踏み込む砂利がジリッと緊迫感を弾けさせる

陽羽がどこから見てて、どこから来たのか

それを考えてる余裕はなさそう



1、陽羽、止めなさい
2、巳継くん、陽羽を挑発しないで
3、二人共止めて! 私はなんにもしてないしされてない。だから問題はないわ
4、その他



安価下(いずれか一つ)
950 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 19:35:23.41 ID:xlwCZ3t00
2
951 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 19:38:46.89 ID:xyOskNSI0
さすが好感度三桁、レーダーは健在か
952 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 19:45:41.59 ID:jI9YKU3co

花菜「巳継くん、陽羽を挑発しないで」

悠河「っ……そう、ですね。すみません。邪魔をされたものですから。つい」

巳継くんはちょっとだけ残念そうな顔をしてすぐに笑みを浮かべると

そう言って悪かったね。と

陽羽にも謝罪した……けど

陽羽「今すぐ消えてよ。これ以上、花菜には近づかないで」

悠河「それは嫌です。それに、今日は山科さんに許可を取って同行しているんですよ。僕はね」

陽羽「そんなはずないっ」

そう叫んで振り向いた陽羽に対して

嘘は付けずに軽く頷く

花菜「事実よ。誘いを受けたわ」

陽羽「……なんで? なんでよ。花菜、悠河は」

花菜「強引にキスしてくるような人よ? でも……」

陽羽「でも何? 求めてくるから? 一緒にいたいって言うから? だから受けたの?」

……強引にキスしてくるのは

貴女も一緒じゃなかったかしら?

とは、言わせて貰えなさそうね

と、毒づく自分の心を押さえ込んで黙り込む
953 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 20:05:31.76 ID:jI9YKU3co

悠河「僕と山科さんが一緒にいることが、そんなに不愉快なんですか?」

陽羽「不愉快だよ。すごく不愉快だよ」

悠河「……山科さんはキミのものでもないのに?」

陽羽「花菜は私のパートナーだから」

悠河「でもキミは女の子です。僕は山科さんにとっての異性であり、恋愛する権利もある」

陽羽「私は家族だよ。家族がダメだと思う相手に惑わされそうなのを止めて何か悪い?」

止めたにも関わらず

二人は険悪な雰囲気を全く変えることなく睨み合い

巳継くんは困った笑みを浮かべて私を見る

悠河「……行きましょう、山科さん。僕が誘った時間は今日です。まだ、お返しする時間じゃありません」

花菜「でも」

陽羽「ダメだよ花菜。絶対にダメ」

花菜「…………………」



1、誘いを受けたし、悠河を選ぶ
2、ここまでにして、陽羽を選ぶ
3、陽羽も一緒じゃだめ?


安価下
954 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 20:06:19.41 ID:8Go8aaIfo
見えている地雷、だが3
955 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 20:14:43.77 ID:+Ag5R+3fO
(アカン).
956 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 20:15:53.55 ID:9XxH5eznO
地雷を踏み抜いていくスタイル、嫌いじゃないわ!
957 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 20:24:19.42 ID:xyOskNSI0
もうちょいで次スレか

いいところで切れそうな気がする
958 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 20:28:02.27 ID:gywUQRtRO
何も選び取らず答えを先延ばしたツケを払うときがきそう
959 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 20:28:53.99 ID:jI9YKU3co

花菜「……ねぇ、巳継くん」

悠河「なんです?」

花菜「陽羽も一緒じゃダメ?」

悠河「……僕は二人きりの方が嬉しいんですけどね」

でも。と

巳継くんは嬉しそうな笑みを浮かべて頷く

悠河「それで山科さんとの時間が頂けるのなら構わないですよ」

花菜「陽羽も。それなら良いでしょ?」

陽羽「……良くないよ。全然良くない」

花菜「陽羽……でも、巳継くんのお誘いは受けちゃったもの」

陽羽「……じゃぁ、それでいいよ。ただし、2人の間に入るからね」

陽羽は単調な声色でそう呟き

巳継くんの方を睨むように見つめる

陽羽「良いよね? 悠河」

悠河「……それで、許可してくれるのなら」



・夜に移ります
960 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 20:48:47.09 ID:jI9YKU3co

→12日目  夜  レストラン


悠河「えっと……色々と大変でしたが、付き合くれてありがとうございました」

花菜「ううん、こっちこそ……ごめんね」

悠河「いえ、覚悟はしていましたから」

そう言った巳継くんは

擦りむいた手の甲を隠すようにして苦笑する

陽羽が合流してきてからというもの

巳継くんはどこかに体をぶつけたり転んだりと

まぁ……多分陽羽によって被害に合って……軽傷とは言え

怪我までさせてしまった

でも、陽羽がしたという証拠もなにもなく

下手に怒ることもできない……何か起こるたびにアッカンベーとするのを証拠にしていいのなら

陽羽で確定させられるんだけれど……
961 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2014/11/27(木) 20:52:00.24 ID:WTQOmzRSO
状況証拠のみとか流石の陽羽ちゃん
962 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 21:09:21.08 ID:jI9YKU3co

陽羽「悠河はドジっ子なんだね」

悠河「はははっ、かもしれません」

文句一つ言わず、睨むこともなく

余裕の表情を浮かべた巳継くんは

ここは僕の奢りなのでご自由に頼んでください。とメニュー表を差し向ける

とは言われても

花菜「大人の私が高校生に奢って貰うというのはちょっと……」

悠河「お金ならバイトでしっかりと稼いでますから」

花菜「でも……」

悠河「これは接待みたいなものですし」

陽羽「……接待?」

私よりも先に陽羽が反応して

握られたコップのなかの水が揺れる

悠河「……というより、ある意味では本題の別件が……あるんですよ」
963 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 21:17:21.45 ID:jI9YKU3co

巳継くんは自分の胸ポケットのあたりから生徒手帳を取り出すと

気にしてる陽羽ではなく私の方に差し向ける

花菜「生徒手帳がどうかしたの?」

悠河「問題はその中身ですよ」

巳継くんは悪巧みをしているような笑みを浮かべて

いいから見てみてください。と促す

何があるのか気になる

でもそれ以上に

盗撮写真でも入っていたらどうしようと

結婚指輪があったらどうしようとか

こんな場所で公開プロポーズされたらどうしようとか

巳継くんの愛情深さゆえの可能性に気が引ける

花菜「……変なのじゃ、ないわよね?」

悠河「もちろんです。山科さんと一緒にいるために手に入れた大切なものですよ」
964 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 21:29:56.25 ID:jI9YKU3co

花菜「……安心できないのだけど、それ」

思わせぶりどころか

それ以外に思わせないような発言に緊張して

震える手でゆっくりと生徒手帳を開いていく

それが小学校時代の成績表を開く時の緊張を思い出させて

一瞬だけ音が聞こえなくなって、周りが見えなくなって

手に感じる山折の生徒手帳も、あの頃の1枚だけの成績表に見えて

小さく首を振る

……違う

もう、それはない。失った

だからこれは……幻

陽羽「花菜?」

花菜「……大丈夫」

心配そうな陽羽にほほ笑みかけて

生徒手帳を一気に開いた
965 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 21:51:36.42 ID:jI9YKU3co

最初に見たのは開いた生徒手帳の下の部分

額狩高校の制服を来た巳継くんの写真と

学年とクラス、生年月日が書かれた登録証

続けて上の部分を見た瞬間

思わず目を見開いて巳継くんを見つめる

花菜「……巳継くん、貴方」

悠河「はい」

花菜「……これは考えてなかったわ」

私がどんな人間であろうと受け入れる

どれだけ断ろうと求めてくる

そんな子なのだから

傍にいることが合法的に許されることをやらないわけがなかった

陽羽「なに? なにが――」

花菜「……巳継くんはね?」

陽羽「う、うん……」

花菜「民警に――なったみたいよ」

そう答えて

陽羽に巳継くんの生徒手帳兼民警ライセンスを手渡した
966 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 21:58:28.48 ID:jI9YKU3co

悠河「驚きました?」

花菜「……正直、ね」

考慮していなかったからこその不意を付いた真実に

言葉を失って

目の前の冷水で喉を潤す

隣の陽羽は生徒手帳を握りつぶす勢いで拳を作り

大きくため息をついて落ち着く

陽羽「……つまり、悠河は陽羽達の民警に入りたいってこと?」

悠河「そういうことです」

陽羽「却下」

悠河「それを決めるのはキミじゃない。山科さんだ」

花菜「………………」

悠河「……ダメですか? 必要だと思って履歴書等、全て用意してあるんですけど」

平然と話を進める巳継くんは

カバンから封筒を取り出し、テーブルの上に置く

中身はしっかりとした履歴書そのものだった
967 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 22:06:22.10 ID:YbG/1P0+0
悠河さんガンガンいこうぜで花菜さんの貞操が危ない
968 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 22:07:16.97 ID:iR4QGfX0O
ちょっとカッコいいかもと思ってしまった…悔しい!ビクンビクン
969 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 22:10:21.33 ID:ykoQ/gXCo
一皮剥けば修羅二皮剥けば十一歳の少女(精神)の花菜さんピンチ
970 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 22:12:43.65 ID:jI9YKU3co

花菜「…………………」

悠河「僕はどうしても貴女と居たい。山科さんの力になりたい」

花菜「……本気なのね」

悠河「……資格までとって冗談なんて。それこそ深いとは思いませんか?」

巳継くんはドッキリ大成功みたいな満面の笑みを浮かべながら

陽羽から生徒手帳を受け取る

たしかにここまで用意周到な冗談なら

それこそ……本気よね

陽羽「花菜っ、陽羽は嫌だよ!」

花菜「でも……」

私のためにこんなことまでして

採用しません、お帰りくださいなんて酷いと思う

花菜「……巳継くん、民警がどれほど厳しいものか、わかっているのよね?」

悠河「大戦後。それでも進言したのがそれの答えです」

花菜「……そう」



1、解ったわ……貴方のこと、採用する
2、ごめんね……無理よ。チームワークが乱れるのは致命的だから
3、その他


安価下
971 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 22:13:11.50 ID:5l1Y1FONO
1
972 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2014/11/27(木) 22:16:17.10 ID:WTQOmzRSO
まあ手綱付けて味方に引き込めるなら割と良い感じになりそう
陽羽的にもここまで攻めて来るなら身近で見張った方が手間少なそうだし
973 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 22:17:14.65 ID:YbG/1P0+0
っていうか五翔会はどうしたんだろう……
974 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 22:18:30.35 ID:gJxSRgm90
もしかして悠河のことをガチで気持ち悪いって思ってるの俺だけ?
975 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 22:19:27.44 ID:keGx8JyOO
>>974
安心せい。俺も同感だから
976 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 22:22:11.42 ID:o9ci+gUao
>>974
ミートゥー
977 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/27(木) 22:23:46.19 ID:R8Lz3Pyn0
「……誘拐します。貴女を眠らせるか気絶させて」 なんて言ってきた奴を
拒絶することに悪いと感じちゃうのか…
978 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 22:25:06.36 ID:jI9YKU3co

花菜「解ったわ……貴方のこと、採用する」

陽羽「ッ……花菜の馬鹿っ!」

バンッとメニュー表をテーブルに叩きつけて

花菜「陽羽っ!」

陽羽は振り向くことなく走って出ていく

いつかの日の

私と陽羽を入れ替えたような状態

悠河「……僕、相当嫌われてしまっているみたいですね」

花菜「貴方が陽羽の前でキスなんてするからよ……それが原因」

悠河「……すみません」

花菜「……私、陽羽のこと追いかけるから。ごめんね、お食事はキャンセルする」

悠河「…………………」

花菜「巳継くん、また明日家に来て頂戴。正式な話はその時にするから……あと、イニシエーターの子も連れてきて」

必要事項だけをさらっと並べ立てて席を立つ

陽羽を追いかけないとダメだものね
979 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 22:25:47.12 ID:+Ag5R+3fO
往年の少女マンガに出てくるキャラにヤンデレ足したようなもんじゃね?キャラの好き嫌いはともかくそこまで言わんでも

って思ったら見事に全員単発だったでござるの巻
980 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 22:26:59.86 ID:ykoQ/gXCo
>>974
ヤンデレのガチストーカー(痴漢・脅迫行為してくる)が気持ち悪くないとか無いから…
981 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 22:27:39.79 ID:o9ci+gUao
すまんな、言い過ぎた
でもわざとそんな感じにしているように感じているんだ
982 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 22:27:54.89 ID:RwBZ9WWJo
まあ、感じ方は人それぞれってことで キャラを必要以上にdisのは感心せんけどね 
983 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 22:28:49.08 ID:YbG/1P0+0
男は黙ってNG登録
984 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 22:28:56.40 ID:fj/rFifIO
なんか嫌な雰囲気 こんな時だけ盛り上がるのな、お前ら…
985 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 22:29:11.29 ID:xyOskNSI0
これは「あの男と陽羽どっちが大事なの!?」なフラグかな?
986 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 22:29:21.92 ID:jI9YKU3co

安価下コンマ判定

奇数 悠河「僕も探します」

ゾロ目 悠河「僕よりも、あの子をとるんですか?」
987 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 22:29:40.65 ID:RwBZ9WWJo
1
988 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 22:29:47.02 ID:YbG/1P0+0
989 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 22:30:17.47 ID:o9ci+gUao
あぶねえ
990 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 22:30:38.73 ID:qm1b7DSwO
あぶねえwww
991 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/27(木) 22:30:39.05 ID:7nRoRW9O0
とりあえず、原作よりも主人公(影薄)に殺意が天元突破しそうに思える。>悠河
992 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 22:31:30.69 ID:gJxSRgm90
>>979 >>982
すみません
993 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2014/11/27(木) 22:31:35.16 ID:WTQOmzRSO
結構なイケメンにヤンデレされる少女漫画的展開ながら、当の花菜さんがある意味精神年齢低すぎて
994 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 22:52:44.34 ID:jI9YKU3co

【安価で】ブラック・ブレット【生き残れその11】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1417095338/l50


次スレ


花菜の精神面に関しては設定上のつくりです

悠河に関しては……
原作のグリューネワルト翁への心酔レベルに合わせた感じなので
多少、過激に感じるかもしれませんが故意です。すみません

6巻の125頁あたりのセリフです
遅いかもしれないですが、多少調節します
995 : ◆fyVF5XCw5Y/m [saga]:2014/11/27(木) 22:55:00.14 ID:jI9YKU3co

こっちは埋めでお願いします
996 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 22:57:07.51 ID:ykoQ/gXCo
>>1000なら影胤パッパ、花菜さんのためにもう一肌脱ぐ
997 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2014/11/27(木) 22:57:21.89 ID:WTQOmzRSO
乙埋ー
心幼女的な花菜ちゃんかわいい
998 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 22:57:28.74 ID:o9ci+gUao
あめ
999 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 22:58:10.19 ID:o9ci+gUao
1000
なら陽羽覚醒
1000 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 23:00:20.74 ID:+Ag5R+3fO
1000ならそろそろ蓮太郎参戦
1001 :1001 :Over 1000 Thread
                     ___, - 、
                    /_____)
.                    | | /   ヽ || 父さんな、会社辞めて小説で食っていこうと思うんだ
                    |_|  ┃ ┃  ||  
                   (/   ⊂⊃  ヽ)        /  ̄ ̄ ̄ \
  \僕はSS!/           \_/  !        ( ( (ヽ     ヽ
                   ,\ _____ /、       | −、ヽ\     !  <私は二次創作
   ゝ/  ̄ ̄ ̄ \     /. \/ ̄\/   .\     | ・ |─ |__   /
   / _____ヽ    |  |  _┌l⊂⊃l  |  |    ┌ - ′  )   /
   | | /  ─ 、−、!    |  |  / ∋ |__|  |  |    ヽ  /   ヽ <
   |__|─ |   ・| ・ |    |  /`, ──── 、 |  |     ` ─┐  ?h ̄
   (   ` ─ o−i    ヽ /         \ .ノ_      .j ̄ ̄ |
    ヽ、  ┬─┬ノ / ̄ ./            ヽ- 、\    /   ̄ ヽ\
  // /ヽ─| | ♯|  /   i  ぼくオリジナル   | ..) ) \  i  ./   |\\
  | |  /  `i'lノ))┘/ , ─│             !-l⊂⊃l┐__ヽ__/\ / |   | |
  | |  | ̄| / /| / ( (... .ヽ              / |____|∈  __./ .|   | |
  |_|/ヽ、_/  ./   ` ─ /\           /ヽ      ̄ \-──| \|_|
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   |/ ヽ── |______\  l二|^|二二|^|二l 丿______ |_丿 \|
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                                                       SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)
                                                          http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/

1002 :最近建ったスレッドのご案内★ :Powered By VIP Service
モバP「悪法も、また、法なり。」 @ 2014/11/27(木) 22:51:43.26 ID:xmvx8tko0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1417096293/

【安価で】ブラック・ブレット【生き残れその11】 @ 2014/11/27(木) 22:35:48.55 ID:jI9YKU3co
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1417095338/

しかばねの王様とオニのお姫様 @ 2014/11/27(木) 22:05:35.70 ID:rtM+vd2WO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1417093535/

ほむら「安価で美樹さやかを幸せにする」 @ 2014/11/27(木) 22:04:40.44 ID:WQ6caiBeo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1417093470/

男「幼馴染に拷問し続ける」 @ 2014/11/27(木) 22:00:31.57 ID:PsQsPanqO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1417093231/

ラブライブ!SS作者スレ @ 2014/11/27(木) 22:00:22.20 ID:m2ye7ZvjO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1417093222/

【ラブライブ】絵里「賢さとは何か……」 @ 2014/11/27(木) 21:57:29.04 ID:OjiKstDp0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1417093039/

凛「近づけば離れるし離れれば離れる」 @ 2014/11/27(木) 21:38:05.52 ID:XEddseXs0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1417091875/



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