艦これSS投稿スレ5隻目

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330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/11/12(土) 03:29:29.37 ID:JhRgNIJIo

提督「大日本帝国の将校やったら従兵付くんやっけ? でも今の提督には付かんからな。

   ワイがやらなアカンねん。鳳翔さんに頼んだ方が上手くできるやろけど、

   まぁ自分のことってのもあるし、あんまり頼ったら堕落しそうでなぁ」

鹿島「丸投げしちゃいたくなるって気持ちは分かりますねぇ。

   でも鳳翔さんも大変ですから、一緒にやらせてもらってますけど」

提督「ええ心がけやで、鳳翔さん一人に全部は絶対アカン。

   皆で協力してやっていかなあっという間に機能不全やからな。

   よっしゃ次はスラックスいこか。プレッサー使ったら一発やけど、

   ここは敢えてアイロンや」

鹿島「手間かけますねぇ」

提督「まぁアイロンの方が綺麗に折り目つくらしいで。ワイは違い分からんけど。

   シワを伸ばす時は裏返して、当て布をしながらアイロンの重さだけで、

   サーっとやるんがええんや。んで表返して、折り目をしっかりつける」

鹿島「大変ですねぇ、まぁプリーツのスカートよりは楽に見えますけど」

提督「あれいちいち折り目ごとにやらなアカンやろしなぁ。んで終わったらハンガーかけて保管や。

   上はまぁ、シャツと一緒のノリでええな。階級章とかは外さなアカンけど」

331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/11/12(土) 03:30:37.60 ID:JhRgNIJIo

鹿島「エポレットとかはどう洗います? 私達も結構悩んでまして……」

提督「あれなぁ、ワイはブラシで適当に汚れ払う位やなぁ、洗うとか無理やろあれ」

鹿島「ですよねぇ」

提督「まぁ普段やったら制服もアイロンせんでも、ハンガーアイロン言うんやっけ、

   あれで蒸気当てたらいけるわ。時間無いときは霧吹きで湿らせてから干すな。

   それで匂いとかは取れるわ。ファブリーズは繊維が詰まる言うて嫌われてたなぁ。

   ホンマかどうか知らんけど」

鹿島「まぁ今回は観艦式用に気合い入れてますからね」

提督「せやせや。毎日こんなんやってたら仕事する暇あらへんで。

   よっしゃ次は帽子やな。革の部分に透明無色の保革クリームを適量塗り込んで、

   乾拭きするんや。ベルトも同じやな。間違っても靴用のクリームはアカンで。

   手とか服に靴クリームの色ついて大変なことなるからな。

   んじゃ後は帽子はブラシで汚れ取っておしまいや」

鹿島「お疲れ様でした」

提督「あんがとさん。てか鹿島終わってたんやったら先帰ってもよかったんやで」

鹿島「折角提督さんもいますし、おしゃべりしたかったんです」

提督「さよか。んじゃこの後ちょっとカウンターバーで引っ掛けよか」

鹿島「お供します、ふふっ」

332 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/11/12(土) 03:31:04.81 ID:JhRgNIJIo

香取「ここまでは順調なんですよねぇ」

川内「でもあと一押しが足りないんだよねぇ」

大井「あぁもぅ! 提督も鹿島ちゃんを押し倒したらいいのに!

   納屋でズブりよ納屋で!」

北上「鎮守府に納屋ってあったっけ……?」

神通「四人ともお暇そうですね、当直手伝って下さいますか……?」

四人「「「「アイエエエエエ!?」」」」

おしまい
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/12(土) 03:31:32.51 ID:JhRgNIJIo
ちなみに雨の日に革底の靴履いて思いっきり滑ったのは実話です。
あの時は怖かったww

では失礼します。
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/12(土) 11:27:07.11 ID:X7CpmUUy0
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/14(水) 20:55:54.88 ID:63FLITHtO
ほしゅ
336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/26(月) 12:35:40.02 ID:Qfwtjoko0
ほしゅ
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/30(金) 20:15:14.92 ID:gQF4+JkOo
数レス借ります。
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/30(金) 20:17:03.23 ID:gQF4+JkOo

大淀「提督は……女性経験が有るのですか?」

提督「無い」キッパリ


ここは鎮守府のゲストルーム。堂々と童貞宣言する提督。


提督「兵道に色恋は不要。無駄でしかない。そういう話なら帰らせてもらう」

大淀(これは童貞をこじらせてますね……間違いない……)


一週間前……。

クリスマスで盛り上がる鎮守府。しかし提督は普段通り執務をしていた。

そこに艦娘たちがやって来て……。


卯月「しれいかぁ〜ん、メリクリだぴょん! プレゼント、欲しいぴょん♪」

提督「……そのような話、時間の無駄だ。早く執務室から出なさい」

卯月「わかったぴょん……しれいかんなんて、ぷっぷくぷーだぴょん……」シュン


次は……。


榛名「提督……もし良かったら、この榛名とクリスマスパーティ……一緒に行っていただけませんか?」

提督「……パーティに意味を見出せない。話は終わりだ」

榛名「……失礼いたしました……」シュン


そして……。


羽黒「あっ、あの! 司令官さんっ! こっ、このプレゼント、よ、よかったら、受け取ってくださいっ!」

提督「……部下と個人的な物品のやり取りはしない。帰りたまえ」

羽黒「……そ、そうですか……」シュン


最後に……。


如月「司令官、もうクリスマスですって! 本当に如月も驚いちゃう。今夜は二人で、お祝いしましょ♪」

提督「……年末年始も関係ないし、部下と個人的な交流はしない。出て行きたまえ」

如月「……えっ……ふぅーん……如月は、いつでも大丈夫なのですけれど……」シュン

339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/30(金) 20:19:54.07 ID:gQF4+JkOo

翌日の海軍軍令部。


大淀「……という感じなんです」

元帥「うーん、いかん、いかんぞ! 部下と馴れ合うのは論外だが、これでは信頼関係が生まれない。

それは、もっといかん! 今は上手く回っても、状況が厳しくなれば、組織が一気に崩壊しかねん」

大淀「提督は軍人気質で、とても真面目なのは分かるのですが……」

元帥「四角四面というか、融通が利かないというか……。人の上に立つには、もう少し丸くなってもらわんと……」

大淀「もともとガードの硬い方ですが、艦娘には特に壁を作っているように思えます」

元帥「女性になれてないから、扱いがわからんのかもな。こういう時は、一回、『経験』してしまうに限る」

大淀「……」

元帥「大淀君、頼まれてくれないか?」

大淀「はい。お任せください」ニコッ


その後……。

ここは鎮守府のゲストルーム。意味深なダブルベッドがある。


提督「こんな所に呼び出して、折り入って話とはなんだ?」

大淀「提督、部下とのけじめをつけるのは良いと存じますが、それも限度があります。

もう少し打ち解けてもよろしいのではないでしょうか?」

提督「そんな他愛もない話をするために呼び出したのか」


無表情のままの提督。


提督「軍は計算で動く。そこに感情の入る余地はない。部下との交流など意味が無いばかりか、

規律が緩むキッカケにしかならん。それにだ」

大淀「……」

提督「艦娘との情に溺れて破滅する提督を何人も見てきた。私は決してお前たちに心を許すつもりはない」

大淀「お言葉ですが、提督は余裕が無いように思えます。そのような姿は、部下の不安しか生みませんよ。

まるで世間知らずの箱入り娘のようですから。この人に命を預けていいのか心配になります」

提督「……なんだと?」

大淀「提督は男性の部下より、艦娘に特に冷たいように思われます」

大淀「提督は……女性経験が有るのですか?」

提督「無い」キッパリ


堂々と童貞宣言する提督。


提督「兵道に色恋は不要。無駄でしかない。そういう話なら帰らせてもらう」

大淀(これは童貞をこじらせてますね……間違いない……)

大淀「待ってください!」

提督「待たん」
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/30(金) 20:22:51.35 ID:gQF4+JkOo

大淀が提督の手を取る。


大淀「小娘に子供みたいと言われて、逃げるのですか! そんなに艦娘が怖いのですか!

一回、経験してみればいいじゃないですか!」

提督「!」

大淀「なんでこの部屋に呼んだのか……提督なら分かっているはずです……」

提督「くっ……どうすればいいんだ……」

大淀「……裸になってベッドに寝てください……」


渋々服を脱ぐ提督。


提督「……これでいいのか……」

大淀「……恥ずかしいから目をつぶっていて下さい……///」

提督「……こうか……」

大淀「……ええ……///」


目をつぶると、突然、パシャ、というシャッター音。


提督「なんだ! おおよ……ど……」


なぜか目の前にスマホを持った元帥。


元帥「提督ちゃーーん。盛り上がってるとこ悪いのう」ニタニタ

提督「元帥閣下……なぜここに……?」

元帥「真面目すぎる君を、ちょっと柔らかくしようと思っての」

提督「柔らかく……?」

元帥「一回、『経験』してみんか? ワシとな!」ニマァ

提督「大淀は……?」

元帥「彼女にそんなこと、させるわけないじゃろ! ワシも海軍の端くれ、艦娘を愛しておるからな」

提督「」

元帥「もし断ったら、この裸でアホ面の写真を君のご実家に送るかもしれん。軍人の名門のな」

提督「」
341 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/30(金) 20:23:49.66 ID:gQF4+JkOo


提督が逃げようとすると、ドアが開いた。


ビリー提督「コンバンワー! 兄上です!」

提督「たっ助けてくれ!」

元帥「ホッホwwww 彼はワシが呼んだ仲間じゃよ」

ビリー提督「いやぁ、スイマセーン」ガシッ


ビリー提督がヘッドロックで提督の動きを止める。

それを見た元帥が、服を脱ぎ始めた。筋肉質でガッチリ熊体型。体毛が濃く、うっすら脂肪が乗ったジューシーな体。

レザーのブーメランパンツが黒く光る。


提督「ひっ……」

元帥「なに、心配いらん。天井の染みでも数えていれば、すぐじゃて」

ビリー提督「イザァ……♂」

元帥「ようこそ……『男の世界』へ……」

提督「あっ……あっ……ああああああああ!!!♥」

342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/12/30(金) 20:26:12.22 ID:gQF4+JkOo

その後……。

鎮守府に視察にきた元帥。


元帥「大淀君……柔らかくなったのはいいんじゃが……」


ちょうど、提督が射撃訓練中の艦娘に差し入れをしている。


提督「みんな〜〜お疲れ様〜〜! クッキーのさしいれよ〜〜!」クネクネ


わらわら駆逐艦たちが集まって、クッキーをほお張った。


提督「いっぱい焼いたから、そんなにガッツかないの! アプリコットジャムもあるんだからね!」クネクネ

元帥「……ちょっと柔らかくなり過ぎじゃないかね?」

大淀「もともと固かったので、その反動が大きかったみたいですね。でも大丈夫だと思いますよ」ニッコリ


射撃場の双眼鏡をのぞく提督。


提督「摩耶ちゃん、ちょっと調子悪いのかしら? 的に全然当たってないじゃない」

摩耶「うっせ! オカマ野郎は黙ってな!」

提督「ダメよ、摩耶ちゃん。オカマを舐めちゃダメ。ワタシ、軍人の家系だから、

小さいころから鉄砲(意味深)をイジってたのよ? 腰と尻が大事なのよ! 的に当てたかったら……」

摩耶「当てたかったら……」

提督「腰をこう!」クネッ

摩耶「こう?」クネッ

提督「尻をこう!」プリッ

摩耶「こう?」プリッ

提督「射てッ!」

摩耶「!」ドーーン


双眼鏡を覗き込む提督。


提督「当たったわよ♥」

摩耶「へっ……提督……やるじゃねえか」


この提督が後に「オネェ提督」と呼ばれ、目覚しい戦果をあげたことは言うまでもない。
343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/30(金) 20:26:58.62 ID:gQF4+JkOo
おはりです。
ボツネタの良い供養になりました。
ありしゃした。
344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/30(金) 20:53:40.61 ID:bBF4iE3Uo
おつおつ
元帥…w
345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/05(木) 22:55:16.71 ID:PLHL9nUY0
久々に投稿 数レス
346 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/05(木) 22:56:47.77 ID:PLHL9nUY0
【まっけんちーず】


〜マルハチサンマル〜

提督「おはようございます、五月雨さん…、今日も一日、執務頑張りましょう…、はぁ…」

五月雨「提督?!どうしたんですか、そんな元気なさ、あの、提督、この書類の山は?」

提督「年始休み明けということで…やることが、文字通り、見ての通り、山積みです」

五月雨「あっ…、えっと、これは、いつまでに」

提督「今日中です」

五月雨「えっ?」

提督「今日中です」

五月雨「聞き間違え「 今 日 中 で す 」…うわぁ」

提督「適宜休憩をとっていただいて結構ですが、正直、今日は覚悟してください」

五月雨「うっ、は、はい!!」




〜ヒトフタマルマル〜

五月雨「提督、お昼は?」

提督「とっていただいて結構ですよ」

五月雨「ではなくて!提督の…」

提督「…一食くらい抜いても、死にません」

五月雨「あっ、それなら、うん、お付き合いします」

提督「本当に、自由に休憩に行っていただいても「大丈夫です!はい!」…ありがとうございます」

347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/05(木) 22:58:25.57 ID:PLHL9nUY0

〜ヒトナナマルマル〜

五月雨(この報告書、ああもう!江風ってば適当に報告しずぎ!!!)

   (「夜戦でイ級後期型を撃沈できてよかったです」とか、日記じゃないんだから!)

提督「どうです。そっちのほうは?」

五月雨「…妹の戦果報告書がひどいなあって思います」

提督「いえ、そうではなくて。進捗ですね」

五月雨「あっ、は、はい!もうすぐ内容のチェックは終わるので、最終確認お願いします!」

提督「…なんとか、今日中には終わりそう、ですね」

五月雨「本当に、『今日中』ですね」

提督「付き合わせてしまい申し訳ありません」

五月雨「いいんです!私、秘書艦ですし、それに…」
  
   「艦隊設立初期から、ずっとこうやってやってきたじゃないですか!ね?」

提督「…本当に、私は良い娘に出会えましたね」

五月雨「ふぇ?!…え、えへへへ。うん!あと一息です!提督、頑張りましょう!」

提督「はい」



〜フタサンサンマル〜

五月雨「や、やっと、お、おわ、終わったぁぁああああ…」

提督「はい、これで、ふぅ…大方、片付きましたね」

五月雨「うう、疲れました。お風呂に入って、ゆっくり寝たいです…ね」

提督「戸締りがありますし、ちょっとデスク周りの片付けもしたいので、先にあがって下さい」

五月雨「は、はい。提督、お疲れ様でした。お先に失礼しますね」

提督「はい、本当にお疲れ様でした。……ふぅ」

  (これ以上、付き合わせてはいけませんね。あと少し、自分で片づけましょう)
348 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/05(木) 23:00:01.39 ID:PLHL9nUY0
〜中央庁舎・廊下〜

????(あれ、こっちだったかしら?それとも、こっち?)

????(Oh my god . Where’s my room?)

五月雨(今日は本当に疲れました。結局、お夕飯も食べてないし…)

   (お腹すいたなあ…)

????(あ、あの娘!!確か、秘書艦だった娘よね?)

????「Hey!!そこの、貴女!!」

五月雨「えっ?あれ?どうしてサラさんがここに?」

サラトガ「Sorry.アイオワとBath roomに行ったは良いのだけど、帰り道がわからなくて…」

五月雨「そのアイオワさんは?」

サラトガ「先にあがって、部屋に戻ってるって言ってたわ」

    「きっと、サラが道がわからないの、うっかり忘れてしまったんだと思います」

五月雨「そうだったんですね。わかりました!海外艦の寮はこっち…」

   クキュルルルルル…

サラトガ「What’s?この音は?」

五月雨「あぅ…」

サラトガ「サミィ?」

五月雨「あ、やっぱりサミィなんですね。じゃなくて、ほんといったい何の音 クキュルルルル… っ!!」

サラトガ「Ah…、その、サミィ、Hungryなの?」

五月雨「…今日一日執務で忙しくて、朝ごはんしか食べてないんです」

サラトガ「それは大変!!」
  
    (こんなに細い娘が食べていないなんて!きっと倒れてしまうわ!!)

    「ねえサミィ、食堂はどっち?」

五月雨「この廊下をまっすぐ行って…」

サラトガ「今すぐ行きましょう!Hurry!!」

五月雨「え?サラさん!あ、ちょっ」
349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/05(木) 23:02:28.10 ID:PLHL9nUY0

〜食堂〜

五月雨「あの、サラさん、いったい何を?」

サラトガ「サミィは座ってて?サラが今料理をつくりますから」

五月雨「え、そんな!いいですよ!少しくらい食べなくても大丈夫 クキュルルルル… あぅ…」 

サラトガ「フフッ、でも体は食べたいって。簡単なものだから、ちょっとだけ待ってて下さいね」

五月雨「あ、はい」





サラトガ「できました。Macaroni and cheese です

五月雨「まっけんちーず?…あ、マカロニとチーズ」

サラトガ「That's light. 簡単にできて、お腹もいっぱいになるの。よかったらどうぞ」

五月雨「本当にいいんですか?」

サラトガ「ええ、もちろん」

五月雨「い、いただきます!!」

モキュモキュ…モキュモキュ…

五月雨(味は、うん、やっぱりチーズですね!ちょっと大味ですけど…、おいしい!)

   (量もあって、これはお腹もいっぱいになりますね。うん)

サラトガ(口いっぱいにほおばってる。とってもお腹がすいてたのね)

    (まるでハムスターみたい。フフッ、So cute.)






サラトガ「どうでしたか?本当は、ターキーサラダサンドウィッチでも作れればよかったんですが」

五月雨「いえ!これもおいしいですよ!ありがとうございます!」
   
サラトガ「そう?よかったわ」

五月雨「はい、まさかこの時間に暖かい料理が…食べられ…ふぁあ…」

サラトガ「サミィ?」

五月雨「うう…ん、疲れて…お腹いっぱいで、ちょっと眠く…」

サラトガ「今日は忙しかったって言ってましたものね」

五月雨「…はい。だから…んん」

サラトガ(眠たげな目、必死にこするしぐさ、ちいさくて、かわいらしくって)キュン

五月雨(ここで寝ちゃダメ!でも、とっても、ねむくって…   わぷ!!!さ、サラトガさん?」

サラトガ「眠かったら、寝てもいいんですよ?」ギュッー

五月雨「え、で、でも」

サラトガ「サミィは今日一日、がんばりました。だから、ゆっくり、お休みしても大丈夫」ナデナデ

五月雨(サラトガさんの腕の中、あったかい。それに柔らかくって、いい匂いもして、なんだか毛布みたい………ん…)

サラトガ「……Good night サミィ」
350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/05(木) 23:03:36.56 ID:PLHL9nUY0


「Hey Sara!Where are you!」

サラトガ「Iowa? I’m Here!」

アイオワ「You! Why are you……Hmm? どうしてこの娘と一緒に?」

サラトガ「誰かさんが私を置いていくから道に迷って、たまたまね」

アイオワ「Oh… Ah...Sorry」

サラトガ「Never mind」クスクス

アイオワ「それにこれって、Cheese? なに?料理でもしたの?」

サラトガ「サミィ、今日ほとんど食事してないらしくって、だから、Macaroni and cheese をね」

アイオワ「それで、お腹いっぱいで寝ちゃったと」

サラトガ「ええ。とってもかわいいわ」ナデナデ

アイオワ「Hmm…」

サラトガ「?」

アイオワ「でも、この娘どうするの?」

サラトガ「え?アイオワは、この娘の部屋は…?」

アイオワ「Destroyer’s dormitoryの場所はわかるけど…、Room numberまでは知らないわ」

サラトガ「Oh my god. どうしましょう?」

アイオワ「とりあえず、My roomに連れていきましょう?この娘小さいし、私たちのベットでも大丈夫よ」

サラトガ「そうね、そうしましょうか」

351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/05(木) 23:07:14.13 ID:PLHL9nUY0

〜翌朝〜

白露「ていとくー!!五月雨ここにいない?!」

提督「白露さん?いえ、昨日は日付が変わる前には、五月雨さんにあがっていただきましたが」

白露「えっ?そうなの?じゃあ、いったいどこに…」

提督「部屋に、いなかったんですか?」

白露「同じ部屋の春雨に聞いたら、そもそも部屋に帰ってきてないって」

提督「五月雨さんに限って、無許可でどこか遊びにいくなんて考えられませんし…」

白露「まさか、…誘拐、とか?」

提督「鎮守府内で考えにくいとは思いますが…、、一応その線も含め、まずは捜索ですね」

白露「わかった!とにかく伝えるね!!」

提督「あ、あまりことは大きく!!……言ってしまいましたか」







〜アメリカ艦自室〜


サラトガ「Hmm…」

アイオワ「Good morning Sara. Here you are」

サラトガ「Coffee ? Thanks.  んーでも、静かで、いい朝……、ちょっと外が騒がしい?」






「サミィがさらわれたんだって!キヨシーが言ってた!」

「そんな!?」

「…それが本当なら、犯人を、すこし、懲らしめてやらないとね」

「ポーラ!五月雨が見つかるまで、今日は飲んじゃダメだからね」

「大丈夫ですザラ姉さま、さすがにそこはわかります。早く見つけてあげないと」

「グラーフたちはもう探してるんですって、私たちも!」







サラトガ「…Oh my god」

アイオワ「…Give me a break」

五月雨「」スピー
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/05(木) 23:09:22.75 ID:PLHL9nUY0
終わり ひまを見つけて、アイオワとかコマとか、ドイツ艦もかけたらいいなあって思いました。(小並感)
353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/05(木) 23:15:29.47 ID:pCjkAuIHO
五月雨ちゃんマジ天使
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/05(木) 23:40:41.06 ID:w93PK1IBO

可愛いなあ
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/06(金) 00:09:15.24 ID:Iq4Tr9a6o
おつおつ
ええな
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/08(日) 06:57:11.53 ID:yjlSRLE8o
数レス頂戴します
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/08(日) 06:57:45.53 ID:yjlSRLE8o



天龍「……あ」

提督「……」


天龍「おい提督」

提督「……」


天龍「おーい。……寝てんのか、なら起きてくれよ」ペシペシ


提督「……、何」パチ


天龍「時計見ろ時計」


提督「……」

提督「2017年だな」


天龍「おう」


提督「……それで、なんで起こした」


天龍「なんでって明けたからだろが」


提督「何が」


天龍「年がだよ」


提督「……ふむ、それはよかったな。おやすみ」


天龍「おい」


提督「なんなんだ」


天龍「なんなんだじゃねぇよ年が明けちまってんだぞ。なんかもっと他にあるだろ」


提督「寝たり」


天龍「まずは寝ることから離れろ」


提督「喧しいやつだな。眠いわ頭がガンガンするわでどうしようもないんだ、ほっといてくれ」


天龍「変に慣れない酒飲むからだろ。あんたは大人しくクリスマス余りのシャンメリーでも飲んどきゃよかったんだよ」


提督「真っ先に酎ハイ一本で顔真っ赤になるやつにだけは言われたくない」


天龍「うるせぇ酎ハイのアルコール度数舐めてんじゃねーぞ」

358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/08(日) 06:58:40.12 ID:yjlSRLE8o



天龍「つかもう新年だぜ提督。気付いたらあっという間に零時越えてやがんの、毎年思うけど案外何の感慨もないもんだな」


提督「元日の朝に餅が出て初めて年明けを実感するタイプだからよく分からん」


天龍「じゃあ餅出なかったら年終わらねぇのかよあんたは」


提督「今まで出てきたからなんとか年を越せてきたんだ……そんなかんじだ」


天龍「あー分かった、酔っぱらいのボキャブラリーなんてそんなもんだよな」


提督「もう大分抜けたはずだ」ゴシ


天龍「どうだろな。茶飲むか? 冷めちまってるけど」トポポ


提督「何も無いよりは嬉しい、すまんなありがとう」ズゥ


天龍「そりゃよかったぜ」

359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/08(日) 06:59:30.36 ID:yjlSRLE8o



天龍「ところでこの惨状見てくれよ提督。居間が嵐の後だ、鬼の宴会行列が素通りでもしちまったのかなこれ」


提督「正月太りとはよく言うが、米菓食い荒らして酒瓶転がせばそりゃ5キロは簡単に太れるだろうな」


天龍「なんで大晦日に食う珍味シリーズってあんなに美味いんだろな」


提督「お前いかくん一袋は食ったんじゃないのかこれ」パサ


天龍「ぎゃははこりゃ後で食いすぎた自分に後悔するパターンだな!」

天龍「……はぁー」ズーン


提督「ばか○けも壊滅してるぞ。カロリー計算気をつけておけ」


天龍「それはあんたも食ってたろ」


提督「挙句の果てに今日から一月か、どうせ朝飯に磯辺焼きとか雑煮とか食いたがっちゃうんだろうなおれたちは」


天龍「摂取カロリーがマッハでやべぇよどうしよう提督」


提督「そうだなランニングでも行ってきたらどうだ。ひと月ぐらいちゃんと頑張れば摂取カロリー分は消費できるだろう」


天龍「なんだって痩せるのは太るより辛いんだろ」


提督「苦労せずに太ったぶんのシワ寄せだからな」


天龍「おうそんなこと言ってたらちょうどテレビでシャイプアップ系アイテムのCMが挟まったぜ。これは買いだよな提督?」


提督「太るだけ太っといて痩せる為に金使うってとんでもなく馬鹿らしくないか」


天龍「いいだろ新年だし。景気の為にもパーッと使おうぜ」


提督「その提案は大晦日にするべきだったな。気分的にそっちのが使えるもんだ」


天龍「どうせ大晦日は大晦日で新年を文句に逃げるつもりだったんだろ?」


提督「よく分かってるな」


天龍「……」

提督「……」



天龍「わんだーこあーっ!」


提督「やかましい」

360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/08(日) 07:00:18.54 ID:yjlSRLE8o



提督「天龍」


天龍「ん」


提督「お前さんは寝ないのか」


天龍「まだ寝る気はねぇけど」


提督「日の出見れなくても知らんからな」


天龍「うるせぇオレは絶対寝ないからな。オレには年始直後の深夜にやるシネマ観る仕事が残ってんだ」


提督「そんなモン録画だけにしておけ、徹夜してまで観る価値ないシリーズだろうに」


天龍「分かんねぇかな、この深夜のテンションで観るからこそ荒唐無稽なB級モノが世界水準なA級になるんだぜ」


提督「お前は自分を騙してまで映画観たいのか」


天龍「さーて今年はどんなラインナップだろなぁ、去年は割と豊作だったんだよな」ポチポチ


提督「お前もしかして今までずっと起きてたのか」


天龍「おう、オレ以外全員寝たぜ。あんたを含めてな」


提督「お前もしかして朝までずっと起きてるつもりか」


天龍「おうよ、そうすりゃ日の出が間違いなく見れっからな!」

天龍「我ながら世界水準のその先を往く作戦だと自負してるから褒めてくれてもいいんだぜ?」サムズアップ


提督「馬鹿言え。毎年毎年そんなこと言って結局寝ちゃって起きれなくて泣きを見るのは誰だ」


天龍「あぁん? 誰の話だよそりゃ、そんなヤツがいるなら今年はちゃんと起こしてやりゃいいじゃんかよ」スットボケ


提督「その約束も毎年毎年してるのに起こしにいっても全然布団から出ないのは誰だ」


天龍「いや誰だろうなさっぱり検討つかねぇよ、ほんとにここの住人かそれ?」スットボケ


提督「……いいかよく聞け。約束ってのはお互いが果たそうとするから成立するんだ。一方的な努力じゃ成立せんのだ」

提督「おれが起きろと声張り上げてもお前が布団を手から離さなきゃなにも……」ピタ


天龍「どうしたよ?」


提督「……もう文句がなにも出てこん、またあたまいたくなってきた」ゴロン


天龍「そっか」ケラケラ

361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/08(日) 07:01:10.72 ID:yjlSRLE8o



天龍「なぁ提督さま、重ねて聞いちゃって悪いけど初詣とかの予定は決まってるのかよ?」


提督「……さぁ」


天龍「おいおいしっかりしろよな、そういう行事は大黒柱がちゃっちゃと決めてくれねぇと」


提督「おれはまだ16年を生きてる、来年のことなんて考える気がない考えたくもない」

提督「17年が来た、そうか、ところでそれが何になるんだ、何もめでたくない。年が進んだだけだ、数字が変わっただけだろう」


天龍「なんつーか無気力だなあんた」


提督「無気力にもなるだろう……起きたらまずこの戦場跡を掃除、次にお前たちを叩き起こさなきゃならんのだと考えたら」


天龍「あんたはなんだかんだでいつも忙そうだな。内容自体はおっそろしいぐらい平和だけどよ」


提督「平和なモンか、何せお前たちはまるで起きようとしないからな。起こせ起こせと懇願してくるわりに全然起きないからな」

提督「で起こせなかったら文句言われるのはおれときた。状況証拠なんて見るまでもなくおれの責任になるだろう」

提督「……なんだそれは理不尽にも程があるだろうが。そんな調子の年初めでどう新年を歓迎しろというんだ」


天龍「ぎゃはは! 残念だったな、あんたがどうこう言おうと日は昇っちまうんだよ」

天龍「でもオレたちの晴れ着とか見たくねぇの? 正月とか特有のレアものだぜ?」


提督「……それ追加だ、年明けの条件に」


天龍「あはは子煩悩なこって! おっそうだ、あんただけ新年早々109回目叩いてきたらどうだ?」ケラケラ


提督「……うるさいなとりあえず早く寝ろ、けっきょくその初詣の為の晴れ着の着付にも時間掛けるんだから」

提督「何なら絞め落としてでも寝床に転がってもらうぞ、気絶なら蘇生すればすぐ起きるし」ガシ


天龍「ぎぇえやめてくれオレにはシネマがぁああっ」バタバタ


提督「暴れるんじゃない違うところまで絞まるぞ」キュッ


天龍「うぁこれマジのやつだ分かった分かったよもうっ! 寝るってば! 寝るから放してくれよっ!」ギブギブ

362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/08(日) 07:02:05.04 ID:yjlSRLE8o



提督「」ゴソゴソ


天龍「……なんだ、今からもう片付けちまうのか」


提督「……起きてこのあり様じゃ寝覚めが悪い。今やれることは今やることにした」ガサガサ


天龍「ふーん。おうそうだ、ミス世界水準ブレイカーのオレさまが手伝ってやってもいいぜ?」


提督「随分調子良さそうだな、……それが起きてるための口実のつもりならどうなるかは勿論承知のうえだろうが」グシャァ


天龍「……ちぇっ、じゃあ大人しく寝てきてやるよ感謝しろよな」ヨッコイセ


提督「ああ行け」ポイッ


天龍「おっす」テク


提督「いや待て」


天龍「……なんだよ行けっつったり待てっつったり」ピタ


提督「ちょっと来い」


天龍「今度は来いかよなんだってんだおい」トテトテ


提督「襟はだけてるから寝るときにはしゃんとしろ、新年早々風邪ひくぞ」パッパッ


天龍「おぅ悪り……いや待て、あんたがさっき絞めようとしたからこうなったんじゃ……」


提督「この分だと日の出までは四時間弱……おれもあともう一時間程度なら寝れそうだな」ブツブツ


天龍「このやろ棚上げしやがったな……まぁいいやもう」


提督「おやすみ天龍」


天龍「あぁ、それじゃな」テクテク

363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/08(日) 07:03:12.12 ID:yjlSRLE8o



天龍「……おっと、そうだ」ピタ

天龍「なー、言い忘れねぇうちに一応言っておくぜ」


提督「?」




天龍「今年もよろしくな、提督っ!」ニコ


提督「……、ああ。こちらこそだ」

364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/08(日) 07:04:10.92 ID:yjlSRLE8o
ここまで。……何、もう正月も年始休みもとっくに終わってるって? バカなっ(絶望)
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/08(日) 08:12:21.11 ID:L3qecsymO
艦娘がタバコ吸うスレがあったけどその続編のスレ書いてみたいんだけど

書いてもいいのかな?
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/08(日) 10:34:10.18 ID:kPXFQWQsO
わざわざ立てるほどの量でなければここて良い
ある程度あるなら普通に続編としてスレ立てした方が良い

はず
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/08(日) 10:37:58.21 ID:L3qecsymO
数で17〜8銘柄ぐらいあるかな?

スレ立てた事無いんで

時間かかると思うけと何とかまとめて

書き込めたい
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/08(日) 13:39:07.39 ID:ZF/AVc97o
正月天龍ちゃんおつ
確かに太りやすそうだもんな…(夏ビキニグラ見つつ)
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/09(月) 01:49:25.45 ID:oEMm9lzxo
>>367
1〜2銘柄分ここで投稿して、様子をみるのもありだよ

感じをつかんだら、スレを立てて、ここに投稿した分を含めて引っ越すとかね

リトルシガーとかシガリロとかあるとうれしいな
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/09(月) 12:49:55.56 ID:QcPoV6rGO
数レス借ります

一様タイトルは

提督「喫煙所が欲しい2」
冒頭と一銘柄書き込んでみます
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/09(月) 13:02:37.14 ID:QcPoV6rGO
提督「いつも悪いな」

店主「提督が吸ってるヤツ中々売ってる所少ないからな、仕方ない」

店主「コンビニでも売ってる所はあるが、鎮守府からだと自転車でも行きで30分ぐらいか?そう抜け出して買いに行く訳には行くまい」

提督「店主の店で取り扱ってくれてて有難いよ」

店主「にしても、ここは眺めがいいな、提督にタバコを届けるついでに、眺めながら吸う一本は格別だね」
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/09(月) 13:15:34.22 ID:QcPoV6rGO
霧島「提督〜」

提督「おう霧島」

霧島「ここでしたか‥って店主さん?」

霧島「ここは軍事施設なんで一般の方の立ち入りは制限されているんですけど?」

店主「そう固いこと言わないでよ霧島さん、顔見知りのお得意様ですから」

霧島「鎮守府から一番近いお店ですからね、酒保では中々売ってない商品を取り扱ってくれるのと、24時間あいてるのは感謝してます」

373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/09(月) 13:37:48.45 ID:QcPoV6rGO
霧島「提督か吸ってるから、私も一服」

提督「霧島はピース・アロマか」

霧島「ええ香りが良いのと、祈りも込めて」

ピース・アロマ 500円 (タールとニコチン忘れた)
香りがいいピースのちょい高級品、霧島が吸ってるのが似合ってそうなんで決めました

店主「霧島さん!火付けるの待った!」

店主「せっかくだからこっちを吸わせてあげる」スッ

店主「ザ・ピースだ」

霧島「金属製のケース?」パカ

霧島「あ、あのこれ‥」

店主「思いっきり剥がしちゃっていいよ〜」

ザ・ピース 1000円 タール10mニコチン1.0m
ピースの高級品、香りがいいのと雑味が無さが売り







374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/09(月) 13:57:40.52 ID:QcPoV6rGO
霧島「いつも吸ってるのより雑味が無いですね」

提督「俺も一本頂こう」

店主「どお?こっちに乗り換える気無い?」

霧島「倍の値段なんで‥控えさせて頂きます」

店主「それは残念」

店主「月一ぐらいの贅沢で購入して頂けると有り難いけどね〜」

霧島「あ!提督、大淀が探してましたよ?」

提督「しまった!執務室に戻るか」

店主「では自分も店に帰りますか」

霧島「にしても、店主さんどうやって鎮守府に入ったんですか?門番の艦娘が居るばすなんですけど?」

店主「門番さんに、お土産渡してね、すんなり通してくれたよ〜」

霧島「うちの鎮守府ガバガバだな・・・」
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/09(月) 14:35:52.68 ID:THNd2tx4O
もう一銘柄

暁「提督ここに居た!」

提督「なんだ?暁」

暁「提督なら教えてくれると思う」

暁「レディーに相応しいタバコ教えなさいよ!」

青葉 「 何か面白い事発見!」

提督「え〜と言ってもな・・」.
タバコはそこそこは詳しいが暁に相応しいと
なると、ここは店主さんに・・チラ

提督「店主さん、なんかいいの無いか?」

店主「俺に振るか!」
とは言うものの暁さんはどう見ても子供にしか
見えないんだよな・・
個人的には吸って欲しく無いんだが、下手なの
勧めると、自分に合うタバコを探して吸いまく
る事になりかねんな

店主「無い訳じゃ無いが‥今手元に無くてな、一週間程時間をくれないか?」

店主「そしたらレディーに相応しいタバコを用意出来る」

暁「約束よ!」

店主「約束しよう、証人は青葉さんだ」

青葉「私ですか?」

店主「この事を鎮守府中に広めていいよ」

青葉「これは面白い事になりました!」
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/09(月) 14:50:36.08 ID:THNd2tx4O
暁「じゃあ約束したからね、」トテトテ

提督「然しあるのか?暁に相応しいタバコ」

店主「あるにはあるがあの子にはまだ吸って欲しくは無いな、提督と青葉さん!後数人に協力してもらって吸わせないようにしよう」

店主「作戦はこうだ‥ゴニョゴニョ」

提督「なるほど」

青葉「青葉も協力させて頂きます」
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/09(月) 15:06:25.36 ID:THNd2tx4O
約束の一週間後の前日

提督「長門、陸奥!」

長門「このビックセブンに用か?」

陸奥「あら提督」

提督「フタヒトマルマルに店主の店に来てもらえないか?鎮守府内では話せない用がある」

長門「鎮守府内でもか?」

提督「店に行く事は話しても構わないが、内容については箝口令をしく」

提督「後何人か話さないといけないからこれで」

陸奥「長門‥これって‥」

長門「大規模作戦か?」
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/09(月) 15:26:44.04 ID:THNd2tx4O
フタヒトマルマル店主の店

陸奥「店主の店って二階がイートインコーナーになってるのよね〜」

長門「うちの呑兵衛どもの二次会の場所にもなってるがな‥」

川内、筑摩「いらっしゃいませ〜」

陸奥「鎮守府が静かだなって思っていたら、ここでアルバイト?」

川内「提督にはちゃんと許可はもらっているよ」

川内「でも今日は上の階は掃除するとかで利用出来ない事になってるけど、長門達が来たら上に通せって提督が、他に大和さんや赤城さんも来てるよ」

長門「うちの主力が集まっているのか‥これは大規模作戦の前触れか?」



379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/09(月) 15:57:54.06 ID:IBcVkCtiO
店主「長門さん陸奥さん来てくれてありがとう」

長門「提督と大淀は分かるとして、大和と武蔵、赤城、加賀、金剛に霧島‥主力が集まっているな」

長門「だか何故青葉と憲兵さんも居るんだ?」

店主「それについては自分から話す」

店主「最近暁がレディーに相応しいタバコを店主が用意してくれるって話は聞いてるか?」

憲兵「聞いています、自分としては吸って欲しくは無いですが‥」

武蔵「自分も聞いた、清霜もタバコ吸いたいって言い出した」

店主「清霜さんもか‥ついでだ清霜さんもこの計画に巻き込もう!暁さんにタバコを吸わせない作戦に」

長門「大規模作戦では無かったのか、だか暁にタバコを吸わせないって考えに、このビックセブン協力しよう」

金剛「私も協力スルネー」

霧島「姉様が協力するなら私も」

赤城「暁も清霜もタバコ吸うって感じしないものね〜」

加賀「ここは大人としてタバコを吸う事を辞めさせましょう」


380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/09(月) 16:33:58.80 ID:7iqDXGhJO
提督「所て何用意したんだ?暁に相応しいタバコを?」

店主「ああ‥[こいつ]を用意した、これなら暁さんが言うレディーに相応しい物だ」

提督「[これは]‥確かに[これ]なら暁が言うレディーに相応しいタバコだ」

霧島「提督このタバコ知っているんですか?」

提督「知ってるも何も[これ]なら文句も言いようが無い極上品だ、値段も結構する」

提督「だが暁には早く無いか?」

店主「吸わせたく無いって話なら、クソ不味いタバコを渡すさ、だか彼女(暁)は淑女に相応しいタバコをって言った、下手なタバコを渡せば、これは自分には相応しく無いって事で自分に合うタバコを探して吸い始めるだろ?」

店主「それが周りにどんどん広がって結果、鎮守府の艦娘全員吸うって話になる可能性だってある」

店主「中にはタバコを吸う姿が想像出来ない子も居るだろ、特に駆逐艦」

大和「確かに‥タバコは吸ってはいますが‥駆逐艦にはあまり吸って欲しくは無いですね‥」

店主「いずれは吸い始めるとは思うが、今はタバコを吸うのは早いと思わせればいいかな?と思ってる」

店主「それで作戦はこうだ!ゴニョゴニョゴニョ」

大淀「この作戦なら上手く行きそうな感じしますね」



381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/09(月) 16:49:06.57 ID:7iqDXGhJO
店主「この作戦には赤城さん加賀さんの演技力もかかってる頑張って欲しい」

赤城「上手く行くかしら〜」

加賀「少し自信がありません‥」

店主「ふたりにはやる気を持たせる為にこれを用意してあるだから、折角だから食べよう、全員と後下のふたりにもね」

青葉「この計画に加担したとは言え、おこぼれにありつけるとは思いもしませんでした」

赤城「一航戦の誇りにかけてこの作戦成功させてみせます」

加賀「流石に気分が高翌揚します」

川内、筑摩「店主さんありがとう〜」大声
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/09(月) 17:04:48.78 ID:7iqDXGhJO
そして約束の日

店主「にしても随分集まったな‥」

提督「いや今回はこの日の為に全員休みにしたからな、大淀が頑張ってくれたよ」

大淀「調整が大変でした、にしても全員居るのは驚きました、青葉が面白半分に記事にしてましたからね、興味半分冷やかし半分って所でしょうか?」

383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/09(月) 18:03:02.32 ID:+cjLZ3OTO
暁「店主さん!約束の日よ用意は出来たのかしら?」

店主「ああしっかり用意した、淑女(レディー)に相応しいタバコだ」スッ

霧島「このタバコって・・・」

暁「霧島さん知ってるの?」

霧島「知ってるも何も・・確かにレディーに相応しいタバコです」

店主「お!流石艦隊の頭脳と言われてる霧島さん、博識だね〜」

霧島「まさかコイーバを用意するとは・・・」

店主「ああ・・コイーバクラブだ」

コイーバクラブ 20本入り3320円 10本入り1680円
キューバ産葉巻のトップメーカー、プレジデントサイズの葉巻一本2000円クラスがザラ、高いのだと一本4000円もする、コイーバクラブはシガリロ(細く短い葉巻)です

霧島「キューバ産タバコの高級品メーカーです」

暁「た・・高いの?」

霧島「高いですよ、葉巻一本2000円以上がザラですから」

暁「ウワワワ」

店主「その中でも手軽に吸えるジガリロって種類になるけどね、ジガリロって言うのは細く短くした葉巻だ、初めて吸うならこれくらいからのがいいかな?」

暁「あ・あのお値段はどれくらいするの?」

店主「20本入りで3320円だったかな?まぁ普通かな?」

暁「ふ・普通じゃ無いわよ!なんでそんなに高いのよ!」

店主「いや極々普通の値段なんだけどな‥」

アカツキガタオレタ!ナニ!

店主「淑女(レディー)に相応しいと思って用意したんだが・・・気に入らなかった?」

暁「そ・そんな訳無いわ!流石は店主さんと思っていた所よ!お値段聞いて驚いただけ、レディーの為に高級品を用意してくれたんだから!」

384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/09(月) 18:26:21.55 ID:+cjLZ3OTO
店主「それじゃ咥えて・・火付けるよ」

マッチを取り出す

暁「何故?マッチを取り出すの?いつもはライターとか使っているじゃ無い?」

店主「タバコの香りがダメになるからね、葉巻に火を付けるならマッチかガスライターがベストだ、オイルライターなんかで火付けるなんてカッコ付けの馬鹿のやる事だ!タバコを何だと思っていやがる!」

店主「オイルライターは火を付ける為の道具
マッチやガスライターはタバコに火を付ける為の道具だ」

店主「タバコ農家や職人さんに感謝を込めてタバコを味わって欲しい」

暁「こ・・高級品だもんね!火を付ける道具もちゃんと選ばないとレディーとして失格よね」
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/09(月) 18:37:43.65 ID:+cjLZ3OTO
店主「そう言えば清霜さん、武蔵さんから聞いたけど、清霜さんも吸ってみたいって言ってたよね?折角だから一緒に吸おう」

清霜「いいんですか?そんな高級品を」

武蔵「戦艦を目指しているんだろ?折角だ何事も経験だ!戦艦に近づく一歩の為にな!」

清霜「はい!」

店主「それじゃ火付けるぞ」

暁&清霜 ドキドキ

386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/09(月) 19:17:24.03 ID:IBcVkCtiO
マッチ シュ ボォォォ

暁&清霜 スー

暁&清霜 ゲホゲホゲホゲホ

暁「喉かイガイガするー」

清霜「喉が激辛料理を食べたみたいな感じです」

店主「まだタバコを吸うのは早かったか」

提督「身体がまだタバコを吸うのはダメだって拒絶反応だな」暁のをヒョイ

武蔵「戦艦への道は厳しいぞ」
清霜のをヒョイ

憲兵「これに懲りてタバコを吸わない事を勧めます」

店主「まぁそれが分かっただけでも良かったかな?」

提督「暁の吸ったやつは勿体無いから俺が吸う」

武蔵「清霜のやつはこの武蔵が貰うぞ?」

店主「こうなる事は予想してたけどね、それだと嫌な経験しただけになっちまうからな、しっかりお土産用意してあるよ・・・老舗虎屋のどら焼きだ」

店主「いつも店利用してもらっているからね、還元って事で全員分用意した」

ウオオオオオ!

提督「海外艦為にケーキも用意してあるぞ、それといつも頑張ってくれてる潜水艦達にはどら焼き2個だ」

店主「提督と俺からの細やかなプレゼントって所か?」

提督「食堂に用意してあるから食べて来い、後喫煙者はここに用意してるからな、お茶も準備してある」

387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/09(月) 19:53:28.87 ID:IBcVkCtiO
赤城「聞きましたか?加賀さん?」

加賀「聞きました赤城さん」

赤城「老舗虎屋のどら焼きですよ?」

加賀「間宮の甘味は絶品ですが虎屋のどら焼きはまた違うんでしょうね」

赤城「食堂のやつは全部食べちゃっていいって事ですよね?早い者勝ちって事で」

加賀「ここは譲れません」

赤城「一航戦の誇りにかけて」

加賀「気分が高翌揚します」

大和「何処に行こうとしているんです?」

赤城&加賀「もちろん食堂です!」

武蔵「ヤバい!大和ふたりを取り押さえろ!」

加賀「大和さん離して下さい!」

赤城「武蔵さん!私のお腹がどら焼きを求めているんです!」

大和「私が力負けしてる!」

武蔵「なんて力だ!長門!陸奥!手伝ってくれ」

長門「ビックセブンの力なめるな!」

陸奥「行かせないわよ」

赤城&加賀「ウオォオオオオオ!」

長門「戦艦4人がかりでも止まらないだと?」

陸奥「流石に危ないかも」

金剛「ヘイ霧島!加勢するネ」

霧島「取り押さえてみせます!」

赤城&加賀「離せ〜!」

金剛「食べ物がかかった時の一航戦のパワーを見くびってました」

霧島「タバコを吸わない人は急いで食堂に行って確保して下さい!いつまで抑える事が出来るか分かりません!」

大和「一航戦に全部食べられちゃいますよ!」

ソノフタリトリオサエテオイテ!ハヤクイクデチ!
ゼンブクワレルッポイ!!
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

店主「おお〜〜みんな早い早い」

提督「凄いな鎮守府一早い島風が抜かれているぞ!」

388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/09(月) 20:50:09.56 ID:dXPucsUSO
大淀「プ・・上手く行きましたね」

残った艦娘????

武蔵「ここまで上手く行くとは思わなかった」

憲兵「協力したかいがありました」

赤城「私迫真の演技だったでしょ?」

加賀「上手く騙せました!」

球磨「全て嘘だったクマ?」

店主「いやタバコは本物だ、どら焼きもケーキも本当、、暁&清霜がああなるのは確定していたんだ」

艦娘?????

店主「だって葉巻の吸い方教えて無いもん、初心者がああなるのは寧ろ必然なんだよ」

妙高「にしてもチョット酷く無いか?」

提督「確かに酷いとは思っている、だかあれでタバコを吸いたいって思っている人を思い止まらせるなら、今回の事は大成功だと思う」

龍田「天龍ちゃんの顔が引きっつていたわ」

店主「葉巻は吸うものじゃなく吹かす物だからな、普通のフィルター付きのタバコのみたいな感覚で吸うと、暁&清霜みたいなる」

店主「それでも葉巻はキツイからな軽いタバコ吸ってる人にもお勧め出来ん」

店主「折角の高級品だ吸いたい人だけでコイーバを吸おう」

店主「にしても迫真の演技だったね」

加賀「ええ浪花屋のたい焼きを頂いたんですから」

赤城「加賀と計40匹!セリフを取る訳じゃ無いですか
気分が高翌揚します」

艦娘達 なるほど!買収されていたのか!されてなかったら今頃食堂爆撃されていたな!

結構荒いですがこんな所で
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/09(月) 21:05:24.42 ID:C3wuo7TxO
おつつ
コイーバ・クラブとはたまげた
意外で良かった
てっきりココアシガレットとかだと思ってた
あと細かい所だけど、霧島は提督じゃなくて指令って読んでた気がする
みんな結構こだわる所
wikiにセリフがあるからチェックしとくと吉
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/09(月) 21:06:46.22 ID:Reih/PrVo
おつおむ
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/10(火) 22:48:41.51 ID:lJDxNbuMO
文章のリハビリに、数レスお借りします。
とあるアーティストの曲からインスパイアされたものです。
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/10(火) 22:49:40.29 ID:lJDxNbuMO
戦争が終わって、5年が過ぎていた。

俺は軍を辞め、今はしがないサラリーマンだ。
あの頃は提督や司令なんて呼ばれていたが、今俺をそう呼ぶ者など、もう誰もいない。

自分の元にいた艦娘達とは、着任当初は必要以上に仲良くするつもりは無かった。
結局戦争が終わる頃には、予想以上に仲良くなってはしまったのだが。一つだけ、俺が頑なに守り通した事がある。

それは自分の本名は決して教えず、また、艦娘達の本名も訊かない事だ。

戦場にいた事が、出来るだけその後の心に、影を落とす事がないように。
彼女達の記憶をより強固にしてしまう固有名詞を、持たせないように。
それはせめて、少しでもそう言った形の情が移らないようにする為の対策だった。

互いに察するものがあったのであろう、退役した者の大半は、最後も互いの本名を教え合う事は無かった。
ただ一人だけ、最後までしつこく本名を訊いて来た者がいたが。

あの子は…今頃は、20歳ぐらいか。

393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/10(火) 22:51:03.99 ID:lJDxNbuMO
当時の事はよく覚えている。
着任当初から、上官の俺をクソ提督呼ばわりだ。最初はこめかみをぐりぐりやる程怒ったし、可愛げのないクソガキだと思ったものだ。

あの子は俺の艦隊が形成される過程の、初期の方のメンバーだった。
後のメンバーが増える時はどうなるものかと思ったが、意外にしっかりとリーダーシップを取ってくれた時は、素直に見直した。

クソ提督呼ばわりは終戦まで変わらなかったが。
作戦の成功や何か良い事があった時、嬉しそうにそう呼ぶ顔は、年相応に随分可愛らしいものだった。
思えば一番秘書艦を任せたのも彼女だったし、喧嘩は多かったが、まさに側近と呼べる存在だったな。

だが、それも今や昔。
今は皆、俺も含めそれぞれの平和を生きている。失ったものは、多かったが。
あの頃の戦争の名残は、俺の場合は顔に付いた大きな傷。
そして何より…一人一人、途中で戦死した艦娘たちの、最期を看取った時の記憶か。

今でもたまに、夢を見る。
あの子達一人一人が、誰も最期に俺へ恨み言をぶつけなかった事を。
俺へ向けた言葉は、「ありがとう」や「ごめんなさい」。中には、笑って逝ってしまった子もいた。

「戦争は、所詮戦争だ。一切の敗北や犠牲無しで勝つ事は出来ない。」と、その度上官は俺に語り。
その度あの子は、「あんたが折れたら誰が仇取るのよ!」と俺のケツを叩いた。

一番泣きたかったのは、きっとあの子だったろうに。
一番俺を責めたかったのも、あの子だったろうに。

そんな日々の最後、退役の時。
何故かあの子は、泣き笑いで俺に手を振ったっけな。
それでも俺は、頑なに名を教えたりはしなかったが。
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/10(火) 22:53:00.39 ID:lJDxNbuMO
現在の俺はと言うと、3ヶ月ほど前に、人事異動でとある街に引っ越した。
支社でそれなりのポストを任される事となり、慌ただしい日々だ。
昔の事など、その間は忘れたフリを出来る程度には。

しかし土日が来るたび、暇な休日が訪れるたび。
朝からあの頃の事を夢に見ては、カーテンを開けるのが億劫になる。
あの子達を守れなかった俺が、こうして陽の当たる休日を迎える事。それ自体、決して素直に享受出来るものでは無いのだから。
だが…ああ、食う物が、買わないと無い。出掛けないとな。

馴染みのコートとイヤフォンを身に付けて、俺は買い物ついでに、何となく散歩へと出掛けた。
この街にはまだ、会社の人間以外誰も知り合いはいない。
誘う相手もいないが、今の俺にはそれが一番気楽だった。

故郷で再就職をしたせいか、その頃は時々、近所で噂もされた。

顔に傷持つ退役軍人だ、幼少を知る近所の者は、随分好き勝手を言ってくれた。
俺や軍を悪く言われるのはまだ我慢出来たが、あの子たちを悪く言われる事。それに対してだけは、血を吐くような怒りを覚えた。
実際に老女連中に突っ掛かり、両親にまで迷惑を掛けてしまった事もある。

だから異動と昇進の話が出た時は、即決で受けた。
心のどこかで、疲れてしまっていたのだ。周りに心配や悪意を向けられる事に。
一人知らない街で生きれば、きっと一人であの頃に向き合える。
そうして借りたマンションには、今も必要最低限以外の家具は、増えないままだった。
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/10(火) 22:54:42.48 ID:lJDxNbuMO

慣れ始めた海に近い景色を歩けば、踏切に当たる。
ここを越えれは、デパートやスーパーのあるメインストリートだ。
丁度電車が通過する所らしい、遮断機の音が響いていた。

“飛び込めよ”

不意に聞こえた自分の声に、首を振る。踏み出しそうな脚を必死に堪える。
イヤフォンから流れていたのは、とあるバラード。
いつか観たその曲のMVに映っていた踏切と、目の前の踏切が交錯する。

時々起こる、押し問答。
踏切や屋上、日常に於ける死に近い場所にいる時、不意にあの子たちが呼んでいるような幻覚を覚える。

「こっちへ来い。」「お前だけ生き残るつもりか。」
「もっと生きたかった。」「呪ってやる。」

「あんたがあの子たちの代わりに死ねばよかったのよ、このクソ提督。」

悲しみが、自責の念が、こうした時に激流の様に湧き出しては。
幻として、あの子たちの形を取って俺の前に現れる。
俺の手を、そちら側へ引こうとする。

長い時間の様に感じられていたその世界は、一瞬の事だったらしい。
気付けば電車は通り過ぎ、遮断機が上がり始める所。
そうだ、向こう側には人がいる。汗だくになってしまったな、変な様子は見せないようにしないと。

そうして、顔を上げた時。

「曙…。」

随分女らしくなっていたが、見紛う筈もなかった。
すれ違おうとしていたのは、かつて曙と言う名で、俺と共に戦っていた少女。

396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/10(火) 22:56:26.94 ID:lJDxNbuMO
だが俺は、いつもと同じように足を進める事とした。

今は戦場での名を捨てた、互いにとっての名も無き人だ。
綺麗になったな…きっと、今は幸せに生きているはずだ。そこに声を掛けた所で、辛い記憶以外、何を与えてやれると言うのだ。

再会と呼ぶには、あまりに瑣末。
こうしてすれ違い、そのまま名も無き人として日々へ帰るのだ。
それがきっと、互いの為になる。

目も合わせずすれ違い、交差して。
束の間の再会も終わり、俺は街へと向かった。


「こっち見なさい!このクソ提督!」


だが聞こえたのは、変わらない怒鳴り声だ。

振り返ると、相変わらずの怒り顔。
下ろされた青紫の髪も、伸びた背もあの頃とは違っていたが。
そこだけは変わらないあの子が、俺の元へ走って来ていた。

そして、思いっきりブン殴られた。
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/10(火) 22:59:58.82 ID:lJDxNbuMO
「何で無視すんのよ!その顔の傷、人違いなんて言わせないわよ!」
「あ、あー…他人の空似かと思ってな…。」
「嘘つけ!どうせ名乗る訳にはいかないとか思ったんでしょ!バカ!自過剰!クソ野郎!
あんたの事なんてお見通しなんだから!」
「はは…敵わんな、お前には。でも綺麗になったな、俺も三十路になる訳だ。」
「………バカ。」

殴られた勢いで片方吹っ飛んだイヤフォンだが、相変わらず音楽は流れていた。
面白い偶然もあるものだと、その時流れていたフレーズを後で思い返して感じたものだ。

「ねえ、何でこの街にいるのよ?」
「今の仕事の異動でな。お前は?」
「大学がこっちなの。」
「そうか…学校は楽しいか?」
「うん、今は毎日楽しいわ。やりたい事も出来たの。」

なら良かったと、立ち去ろうとした時だ。
あの子がぎゅっと、俺の手を掴んだのは。

398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/10(火) 23:01:48.95 ID:lJDxNbuMO
「名前。」
「名前?」
「名前、教えてよ。連絡先も。もう提督じゃないんでしょ?
もう曙じゃないから、私から言うわ。私の本当の名前は……」

そうして互いの名を知った時。
少しだけ、生き残った今を許せたような気がした。

「またね、“ ”。」

そう笑い、あの子は踏切の向こうへ歩いていく。
そのまま手を振ったにも関わらず、俺はまた、その背中に声を掛けていた。

「またな!“ ”!」

振り返ったあの子は、可愛らしく笑った。

ああ、口に出してみれば、良い名前じゃないか。
だが、またななんて言ったって、きっとこれっきり。

自責の念をあの子たちの幻に変えていたのは、きっと俺自身だった。
それは寧ろ反省ではなく、あの子たちの魂への冒涜だ。

この街のどこかで、あの子は笑って生きている。
あの頃の何もかもを抱えて、それでも日々を過ごして。先を見て。

俺も少しだけ、笑えるよう頑張ってみるか。
そう思うだけで随分、背中が軽くなったような気がした。

きっともう、会う事は無いのだろうけど。連絡は、しないつもりだ。
さて、買い物に行かないとな….ん?携帯か…誰だ…

『あんた、今度の週末ヒマ?』

これが後に妻となる女との再会だったのだが。
それはまた、別のお話。


399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/11(水) 02:30:38.50 ID:T6jLUARco
おわり……かな
おつデース
ロマンチックでいいですなぁ
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/11(水) 08:13:14.04 ID:/Cqb5+wno
おつ
5cm/sになるかと思ったビビらせやがって爆発しろ
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/11(水) 09:35:53.75 ID:fmSvhrvlO
おつです

コマンダンテストにボロネーゼ吸わせようと考案中

後金剛とウォークバイトの絡みも考えてます
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/11(水) 20:03:01.21 ID:PsS6ZLhro

艦娘が成長する話はいいものだ
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/11(水) 20:03:58.40 ID:pv+dfukeO
おうageたなら責任持って何か短編投下していけや
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/01/11(水) 21:09:20.31 ID:cyL9Xegn0
今制作中の奴の前日談で鎮守府引き継ぎたての頃の提督と誰かのイチャイチャを軽く書いてみようかどうか
制作でつっかかってるのが取れるきっかけになるかもしれんし
書くにしてもいつになるかは全く予想できん
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/13(金) 01:37:36.00 ID:yxetlpKXo
>>404
期待
投稿すると、アイデアでるかも
以前ボツネタを投稿したことがあるんだけど、投稿してみると新たな展開とか思いついて、ボツにしなけりゃよかったと思ったことが……
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/20(金) 17:12:54.39 ID:619pCy+X0
全力でネタに走ってみた。

最近ちょこちょこSS書いてる新米です。

このネタでその内やれたらいいなという事で投稿させていただきます。





闇の中から槍の穂先が現われる。

奴等は赤備え。

奴等が通った後には深海棲艦は一隻として残らない。

全てが灰燼に。

塵は塵に灰は灰に。

軽巡6人の近接切り込み戦隊。

彼女達を知るものは言う。

任侠戦隊 川内組には近寄るなと。

闇に浮かぶ赤色を視たときはその場から離れろ。

奴等の赤色は敵、味方、双方のオイルの赤だと。

味方は己の戦隊に属する者達のみ。

面頬に隠れたその下を覗くは黄泉路を歩くものと知れ。



『 任侠戦隊 川内組 』



2×××年 彼女達は生まれた。

彼女達は生まれたその時代は深海棲艦達との戦いは熾烈を極め、

日本を始め多くの国は衰退していっていた。

大陸諸国は海洋を解さないでの物資の輸送、

或いは諸権益確保の為に戦争状態に陥っていた。

そんな中、島国である日本は艦娘と言われる特殊兵員を投入する事により

徐々に勢力を取り戻していっていた。

彼女達、艦娘は建造という手法によって生み出されるが

何が出てくるから建造完了するまで分からない。

一つの軍隊、海軍でいう鎮守府と言うものに大体は同じ艦娘は一人位しか所属しない。

では不要な艦娘は?

解体である。

これはその解体をされるはずだった艦娘達が逃げ出した所から始まる物語。




ネタがたまればスレ立てしたい。

お読みいただき有難うございました。
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/21(土) 02:19:18.88 ID:DLkPkWuSo
おつ
なかなか熱いね
ちょっとヒラコーっぽい
続きが気になる
なぜ川内組が六人なのかもきになる
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/21(土) 21:04:30.71 ID:kWvbCdPA0
>>407
普通に艦隊が6隻編成だからじゃね?
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 16:47:39.95 ID:ZQ9yt5xpo

ビスマルク「グラーフ! 果実酒を漬ける準備ができたわよ!」

グラーフ「おのれマックス! ビスマルクに果実酒を教えるなどと……!」

ビスマルク「あの子を責めることはできないわよ、マックスはああ見えて一番日本文化に染まってるから」

提督「果実酒といえば梅雨の時期の梅酒だが、この季節だと蜜柑等の柑橘類や林檎で漬けるのもおすすめだ」

ビスマルク「アトミラール」

提督「だがブドウだけは絶対に使うなよ、お巡りさんがガチでやってくるぞ! 後20度以下の酒も使ってはならない!」

ビスマルク「うっかりブドウで漬けようとしてろーちゃんに止められたのもいい思い出よね!」

提督「そこだけ避ければ果実酒は敷居も低いからな、手軽にできる趣味としておすすめだ」

グラーフ「私は今度はコーヒーで漬けようと思っている。産地の酒ということでラムやカサッシャを使ってみるのもいいな」

プリンツ「ビスマルク姉さま! 果実酒用のホワイトリカーだけでなく、市販の蒸留酒を色々試すのも素敵ですよ!」

ビスマルク「よし!」

提督「漬けるのか?」

グラーフ「結局何の酒を漬けるんだ?」

ビスマルク「今回は蜜柑にビーフィーターとホワイトリカーね、ホワイトリカーは竹炭濾過も試してみるつもりよ!」

410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/01/29(日) 16:50:33.15 ID:ZQ9yt5xpo
はい、七英雄の梅酒ネタ改変です。でもぶっちゃけ、艦これ世界と七英雄のコラボもありだと思ってます。
七英雄は公式で古代人の罠にかかって異次元に飛ばされてますし、元の世界に帰還する前に艦これ世界に流れ着いててもおかしくないのでw

配役としてはワグナス→グラーフ、ノエル→ビスマルク、ボクオーン→提督、ロックブーケ→クジンシー、マックス→ダンターグですね。
となるとドイツ艦でまとめるとゆー/ろーちゃんはスービエで、レーベが余ったクジンシーになってしまいますねw
それでは失礼します。
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/29(日) 16:52:13.23 ID:ZQ9yt5xpo
×ロックブーケ→クジンシー
〇ロックブーケ→プリンツ
が正しいです、なんでクジンシーになったんだプリンツ……ww
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2017/01/29(日) 20:10:26.07 ID:ErwlhNcU0
1レスだけお借りして


瑞鳳「で、どうしたの急に?」

浜風「私って何なのでしょうね…」

瑞鳳「いや、だから何でそう考えるに到ったかを聞かせて欲しいんだけど」

浜風「実は… 二次創作において、私がシリアス要員になる事が少なすぎると思うんです…」

瑞鳳「ああ、うん… 何となくわかる」

浜風「真面目キャラなのに、二次創作界隈において蓋を開けてみればこうですよ!?

『おいパイで挟まねぇか!?』『ゴックンさせてみせます』とか卑猥な台詞!あとマシュにされたり!」

瑞鳳「一番最初の台詞は浜風ちゃんが実際に言った台詞じゃないからね?

まぁでもイチャイチャからNTRに悪堕ちまで、何でもごされ。しかもほぼ必ずパイでズるし」

浜風「もっと… もっとシリアス系で私を使って欲しいんです!

現行SSの中で私がシリアス系で使われるシナリオがいくつあると思ってるんですか!?」

瑞鳳「少ないよねぇ… 私も人の事言えた身じゃないけど。卵焼きマシーン扱いだもん」

浜風「私は、パイでズる為に生まれてきたのではありません!実艦の歴史を辿れば、ちゃんとシリアスネタに使えるんですから!」

瑞鳳「歴史上において5000人の兵を救出してるし、何より坊ノ岬組だものね。

本当はシリアスキャラにもってこいの筈なのに…」

浜風「だからお願いします… 私に、もっと私にシリアス系SSでの活躍の場をください…!」

瑞鳳「あ、でも『尻ass』系の可能性も…」

浜風「そっち方面の活躍の場は本当に止めてください!!」
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2017/01/29(日) 20:12:41.11 ID:ErwlhNcU0
お目汚し失礼しました


もうちょっと浜風のシリアス系SSが増えても良いと思うんですけどね…

あ、今回の冬コミも浜風SUKEBEブックは豊作でしたね(ご満悦)
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/31(火) 15:40:42.64 ID:HMuDKFbZo
おつつ
いいぞ〜
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/18(土) 01:07:13.09 ID:Lat8cSaXo
ほす
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/22(水) 00:30:17.57 ID:mPU2LAtC0
お目汚し失礼 『4コマ漫画の文章化』というコンセプトで1レス
>>404で言述した前日談が独自のスレで出していいくらい膨らんできたので代わり(というには短すぎるが)としてどうぞ



「司令官」

不知火に声を掛けられ、提督は振り向く。彼女は●ッキーゲームをしてみたいらしいが、なぜかポ●キーを横にくわえている。

「なんだ藪から棒に。しかも間違ってるし」

提督の指摘を受けた不知火。少々首を傾げた後、人差し指を立てた両手を頭頂部に置く。

「事前動作が必要でしょうか? バッファロー、バッファロー、といった風な」

「なんでバッファローゲーム知ってるんだよ古いなぁ。どこで教わった?」

不知火は一瞬きょとんとするが、すぐさま普段のすまし顔で返答した。

「長波が教えてきました」

「あいつ……」

提督は、ひどく嘆息した。
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/01(水) 22:52:54.64 ID:vENoQ/OA0
ふと思いついた小ネタ投下

ある日の提督とあきつ丸とウォースパイトの会話
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/03/01(水) 22:55:10.73 ID:vENoQ/OA0

提督「……やっぱあれか、陸軍だと、白兵戦技なんかも厳しく教わるのか?」

あきつ丸「たしなみ程度には、でありますが。陸軍では、敵が倒れたらすかさず蹴れ、踏め、刺せ、と教わったであります。……まあ、海の戦いでは、まずそんな機会はないでありますが」

提督「マジかよ陸軍こえ―な」

ウォースパイト「へえ、イギリスとは違うのね。母国では、敵が倒れても蹴ってはいけない、と教わったわ」

提督「おお、流石だな。やっぱあれか、英国軍人たるもの紳士淑女たれ、ってことか」

ウォースパイト「いえ……蹴るのではなく、轢いてやれ、と」

提督&あきつ丸(……イギリスパネェ!!)

419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/01(水) 22:55:52.56 ID:vENoQ/OA0
投下終了
お目汚し失礼
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/02(木) 01:07:19.78 ID:QI4wyXM50
マジで言いそうだから困るww
さすが戦争とスポーツだけは全力の国
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2017/03/02(木) 09:21:29.21 ID:jsdMl45V0
あと製菓と紅茶と色恋沙汰
やるなら徹底的に、な辺りがさすがというべきかなんというか
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/02(木) 14:11:03.65 ID:IbudK8kYo
流石21世紀になっても銃剣突撃やってる国よww
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/02(木) 17:02:27.92 ID:GaqpkqUs0
イギリスェ……
こーゆークスリとくるネタ好き
乙です
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/19(日) 19:39:14.61 ID:xoxVK3z9o
ボツネタ供養に1レス借ります
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/03/19(日) 19:42:50.61 ID:xoxVK3z9o

ガルパン大好きおじさん提督


大淀「本日は新しい提督をお招きしました」

蝶野「アイムチョーノ!!! アイムナンバーワン!!!

テンザンナンバートゥー!!! ファッ○ンガッデムガチャメラエー!!!」

吹雪「」

大淀「では提督よろしくおねがいします」

蝶野「はい、こちらこそおねがいします」

吹雪「」


着任後……。


蝶野「エーオラー! 寝坊で遠征に遅刻って、どういうことだ!」

吹雪「も、申し訳ございません」

蝶野「ガッッデェム!!!」サッ

吹雪(ビンタされるッ!)


ビターーーーーン!!!


吹雪(……あれっ?)

邦正「……」ヨロヨロ、バタッ

吹雪「」

蝶野「反省したか! もうするんじゃねえぞ! エーオラー!」

吹雪「は、はい!」

吹雪(……ビンタされたこの人は一体……)


※蝶野がファンにお尻を触られたとき、ファンではなく若手にビンタしたそうな
http://2chcopipe.com/archives/52008126.html


ある日……。


吹雪「司令官、正洋ちゃん、という方あてにお電話が……」

蝶野「……ママ……僕だけど……」ガチャ

吹雪「」


※家では「パパ、ママ」「正洋ちゃん」と呼び合っていたそうな。
http://style.nikkei.com/article/DGXMZO09539400V11C16A1NZBP00?channel=DF260120166512


おわり
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/03/20(月) 04:54:09.33 ID:SegDavdcO
ボツネタの冒頭だけ処分させていただきたく、1レスお借りします。
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/03/20(月) 04:56:55.96 ID:SegDavdcO
俺の軍での仕事は、しがない資材担当だ。

「不安しかねえな…。」

俺の部署に限らず、軍属をやってる以上どうしても付いて回るのが異動だ。おまけに俺がこの仕事に就いて、初めての事。
ようやく慣れたと思った街や鎮守府から離れるのは寂しいが、これもまた仕事だろう。

色々あったなぁ…ああ、そう言えばあの件は軍に入る前か。
この街じゃ遂に新しい恋は見付からなかったが、次の街に期待するとしよう。

そう思っていた時代が、俺にもありました。

あんな事考えてたのが1週間前だ…それで、今日から転属先の鎮守府。
新しい恋は、もちろん来たばっかのこの街では見付からず。そりゃ初日だ、当たり前だ。
だけど代わりに見付けたものがありました…なんてロマンティックに言っちゃみているが、実際は夜帰った時に、出したのに回収されてなかった生ゴミを見付けたような気持ちだ。

ああ、何でこう運が無いんだ俺は…ふざけんなよな〜、笑い事じゃねえ。
転属先の鎮守府に、知った顔がいる訳だよ。よりによって、何でお前なんだって奴だ。

視界の先にいらっしゃる陰気なオーラを放つ女が、まさにそいつな訳で。
はぁ〜〜〜……と、溜息と胃痛が止まらなくなるんだよ。帰りてえ…。

拝啓、お母さん。
この時俺は、心底辞表を叩きつけたくなりました。
こっちを見つめるな。何でって顔をするな。そんな顔をしたいのは俺の方だ。

目の前の存在が艦娘になる前から、俺はそいつをよく知っている。

戦艦・山城。
それで、遡ると学生時代の元カノ。

まさかこいつの今の立場がそれで、こんな所で再会するなんて…今だけは、忌々しい口癖をパクらせてもらうとしよう。

「ああ、不幸だ…。」

これは、こんな形で元カノと再会してしまった俺の、悲喜交々な日常の話である。
悲の比率、多分8割ぐらいの。

始まり始ま…って欲しくないなぁ…。

428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/20(月) 08:05:53.74 ID:23t8fxvlo
>>427
おつおつ
始まって欲しいな〜
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/03(月) 14:01:14.38 ID:DKMd1oYU0
小ネタを一つ投下



山風「ミスター・サマータ〜イム♪」

五月雨「さ〜が〜、さないで〜♪」

提督「なんだこの…… いや本当になんだ?」

熊野「『Mr.サマータイム』ですわ。ご存知ありませんの?」

天津風「あの頃〜の〜、わ〜たし〜を〜♪」

提督「そうじゃなくて、なんで彼女達がそれを歌ってるんだ」

熊野「さあ? 私【わたくし】には察しかねますわ」

曙「ミスター・サマータ〜イム♪」

川内「あ〜れ〜、は遠い〜♪」

提督「ってもう終わりの方か……」

鳳翔「夏の〜日の〜、ま〜ぼろ〜し〜♪」

熊野「そのようですわね」

六人「「「「「「Uh〜……、ウゥゥゥゥゥ……」」」」」」

(突然の嗚咽)

提督「なぜそこで泣く……!?」

熊野「許されるはずもない、ひと時のあやまち。艦娘といえど、心は人間そのもの。ふりむいたあの日に泣きたくなるのもまた、艦娘ですわ」

提督「いやな、熊野。上手いこと言ったつもりのようだが、全くオチてないぞ」
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