貴方「奴隷たちに救済を」【安価スレ】【2スレ目】

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531 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/11/17(金) 00:49:57.24 ID:m0MDDdui0
家に戻ると、アリサとアルヴァが洗濯、貴方が調理を行っていた。

「ん…。ああ、カエデとレイスか。お疲れ様…」

貴方の目の周りには、濃ゆい隈が。

本人は語っていないが、その原因は嘗ての悪夢。

守るべきものを目の前で喪った、あの瞬間。

「かいぬしはもう寝て。いても寧ろ邪魔だから」

フライパンから手を離し、水を取りに行った隙に、貴方の背中を押す。

しかし、貴方は頑なに動かなかった。

「これくらいはどうってことはないさ…」

「寝てって!」

珍しく大声を出したレイスに驚き、貴方は硬直する。

「お姉ちゃん、お願い」

「任されました」

その間に、アリサが手刀を当てて気絶させた。
532 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/11/17(金) 00:52:00.08 ID:m0MDDdui0
その日の夜、レイスは一人、リビングに佇んでいた。

「かいぬしが悪い人じゃないってのは、分かってるはずなのに…」

嘗て母を殺めた男の顔がフラッシュバックする。

男を見るだけ、ただそれだけで。

「…いや、きっと私がそう思ってるんだ。どこかで悪い人だって。男は皆そうなんだって…」

「ひゃっ!?」

唐突に開かれたドアの音に驚く。

「…あれ、レイスちゃん」

「アルヴァお姉ちゃん…」

「わわっ!どうしたの?」

アルヴァを見たレイスは、堪らず抱き着く。

そして、その思いをアルヴァに向けて吐き出した。

「なるほどねぇ…。ご主人様が悪者に見えちゃう…か」

こくん、と頷くレイス。

その目は、答えが分からなくて揺れていた。

「…まずは、ご主人様のことを知るべきだと思うな」

「ご主人様も辛い思いをしてるから。それを知れば、変わるはずだよ」

いつになく、はっきりと断言するアルヴァ。

貴方が絡むといつもこうなっている気がする。

「…うん。そうしてみる」

昔、レステルにいた時に聞こうと思って聞けなかったこと。

それを、今度こそ――。
533 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/11/17(金) 00:52:41.49 ID:m0MDDdui0
目が覚めた貴方は、頭を抱える。

「…また、あの時の記憶か」

嫌気が指すほど見せられた光景。

スジャータに庇われ、スジャータの胸が穿たれるあの光景。

それは、今もなお心を蝕んでいた。

コンコンコン、と響く丁寧なノックの音。

「鍵は開いてる…。入っていいぞ…」

開かれた扉から見えるのは、蒼い長髪。

そう、レイスだった。

「…かいぬし、少しだけいい?」

「ああ。レイスこそ、ライブはいいのか?」

「今日は夕方からだから」

レイスはそう言って、貴方の膝に座り込む。

「…大丈夫か?熱でも出てるんじゃ…」

「何それ。偶にはいいでしょ」

「それより、かいぬしのことを知りたいの。聞かせて」

遠慮がちに頷いた貴方は、ぽつり、ぽつり、と口を開く。
534 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/11/17(金) 00:53:56.29 ID:m0MDDdui0
「…そっか…。お父さんの望みだったんだ…。奴隷解放は」

「もう叶わないがな…」

貴方は目を伏せる。

その目はどこか虚ろだ。

「…だけど、無駄じゃなかったでしょ」

「かいぬしがその望みを叶えようとして、お姉ちゃんたちも、わ…私も救われたんだから…」

「か…感謝だってちょっとだけしてなくもないんだからね…!」

素直にありがとう、と言えない自分を恨めしく思いながらも、思いを伝えるレイス。

それを見た貴方は、少しだけ柔らかい表情になった。

「感謝…か。寧ろ、こっちがする方だよ」

「こんな俺に付いてきてくれて、一緒にいてくれて、本当にありがとう」

「これでも、一応奴隷なんだから当然じゃない!ふん」

そっぽを向くレイスの頭を、貴方は撫でる。

いつもと態度は変わらないかもしれない。

しかし、その心は確かに、貴方と、皆と共に。


番外編 すれ違う二人 〜Fin〜
535 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/11/17(金) 01:06:02.91 ID:m0MDDdui0
これでレイス編は終了となります。気になるレスがあったら、文章に起こして投下するかもしれません。

>>525、現在位置はギュンデームから復路を少し進んで、それから山沿いの旅の扉に向けて移動した感じです。

従って、目的地は自動的にギュンデームとなりますが、それ以外でも比較的近い位置に街があります(ギュンデームよりも奥)。

直下に、ギュンデームを目指すならその旨を、別の街を目指すなら街の特徴と名前をお願いします。お疲れ様でした。
536 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/17(金) 07:31:33.58 ID:TIjpKQ3co

ギュンデームを目指す
537 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/11/24(金) 01:25:24.58 ID:onvVYn/a0
遅くなってしまいましたが、今から少しだけ再開します。安価を出すところまでは書き溜めていますので、少々お待ちください。

また、ちょこちょこ出ている魔物の名前は、FF13-2に出てくる魔物と同一のものとなっております。(ロングィやナラシンハ、アッティラなど)
538 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/11/24(金) 01:26:42.55 ID:onvVYn/a0
旅の扉を利用して、ギュンデーム付近に戻ってきた貴女一行は、食料補給のためにギュンデームへと戻る。

既に瓦礫は撤去され、修理に勤しむ人たちでいっぱいになっている。

「そっちの木材は宿屋の天井用だぞ!何?トタンをもう張った?このバカ野郎!」

そう言って飛び膝蹴りをかますデコが光る青年。

触れてはいけないものと判断した一行は、それを無視して広場に荷物を置く。

「んーと。リーシュは嬢ちゃんを見ておいて、セフィは俺と買い物だ」

「分かった」

「天使にそんなのさせるんですか?」

グラウスは笑顔でエウルスを手に持つ。

「…仕方ないですね」

セフィは渋々グラウスに同行する。

「ん…。…あれ?ギュンデーム?」

「おっ。目が覚めたかい」

膝枕をされていた貴女は、目をパチクリさせている。

「あのバカ二人は買い物に行ったからさ。あんたもゆっくりしてな」

「あ、はい」

不思議と、彼女の言うことを聞いてしまう貴女。

その理由が何なのか思案するが、正体は分からない――。

――でも、リーシュさんの膝枕。あったかいなぁ――。

貴女はその暖かさに身を委ね、目を閉じた。
539 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/11/24(金) 01:27:16.93 ID:onvVYn/a0
「重い…。これ持ってくださいよ」

「無理だ。俺だって重いんだから」

そう言う二人の手には何もなく、その周りに食料が浮いている。

「一々浮かすのも面倒なんですよ」

「………」

「あの、本当にやめてください。ちょっと心折れそうなんです」

エウルスを見せるたびに、セフィの表情が固まる。

余程屈辱的なものだったのだろう。

「あなた…。悪魔よりも悪魔してますよ」

「バカ言え。人も天使も、そして悪魔も、皆性格は違う」

「天使みたいに優しい悪魔もいれば、悪魔みたいな天使もいる」

否定はしません、とセフィは返す。

「ですが、悪魔は悪魔。それは変わらない事実です」

「だから、私は全ての悪魔を滅します」

強い意志を持った目で、グラウスを見つめるセフィ。

「…滅する…ね。嫌な記憶だよ。マジで」

――昔の俺みたいだな。セフィは――。

生き写しのようなセフィを見て、グラウスの表情は少しだけ暗くなる。

「…ん。なんで伝書鳩が俺の肩に」

突然肩に停まった伝書鳩。

その足には、一枚の紙が。
540 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/11/24(金) 01:27:51.41 ID:onvVYn/a0
「どれどれ…」

開かれた紙には、こう記されている。

―――――――――――――――

親愛なる我が夫へ


旅は順調に進んでいるのなら、俺も喜ばしい。

進む場所を見失った時は、一度空を眺めるのもいいと思うぞ。

結構、そうしたら次にすることが見つかるものだ。

適当に進む、というのもいいかもしれないがな。

誰よりもお前を愛す妻より

―――――――――――――――

紙の端には、血判が一つ押されている。

「ハハ…。ハニーからの手紙だったわけか」

「アツアツですね。文の意味が少々おかしいですが」

「ぶっ飛ばすぞオラ」

そう言いながら、血判に指を当てるグラウス。

血が淡い光を帯びると同時に、グラウスの表情が険しくなる。

「…悪い。用事ができちまった。お前さんたちは好きに行動してくれ」

「…はい?」

「加速帯形成完了。方向修正良し。目標地点への最短到達ルート確認」

――跳べ。音を、世界すらも置き去りにして――。

そして、グラウスは雷を纏って空を駆けた。

「…荷物、増えたじゃないですか」

くすねておいた紙を折り畳みながら、セフィは呟く。

「視たところ、目的地は奴隷大国の首都みたいですね」

――はてさて、そこに何があるのやら――。

セフィは、心底愉しそうな笑みを浮かべると同時に、地面に落ちている荷物とエウルスを浮遊させて、貴女たちのところへ戻る。

広場には、気持ちよさそうに眠る貴女と、貴女の頭を優しくなでるリーシュの姿があった。
541 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/11/24(金) 01:29:37.66 ID:onvVYn/a0
直下に、これからどうするかをお書きください。グラウスが離脱したこと以外は、変化は生じておりません。

短いですが、今回はこれで終了となります。次回予定している日は金曜日…今日です。お疲れ様でした。
542 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/24(金) 02:20:28.00 ID:6jOAPd8q0

ギュンデームの復興支援のために魔物の残党狩り
543 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/11/25(土) 00:43:40.39 ID:tR+Xhzjb0
遅れましたが、今から再開していきます。
544 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/11/25(土) 00:44:13.75 ID:tR+Xhzjb0
「ただいま戻りました」

「お疲れ。これからどうする…って、グラウスはどした?」

「所用で一時的に脱退するようです」

リーシュの目が点になる。

経験が豊富であろうグラウスが脱退した今、どこに行けばいいのかも分からない。

冒険というものを内心楽しみにしていたリーシュにとっては、辛い状況だった。

「とりあえず、この町の不安要素を取り除きましょうか」

「ダイボロスに破壊された後なら、混乱した魔物に攻撃されてもおかしくないですし」

「何、そのダイボ何たらって」

「図鑑でも見れば分かるんじゃないですか?」

「…字、読めないんだよ」

脳内に警鐘が鳴ったセフィは逃げ、イラっとしたリーシュは後を追う。

「学校行く金なんか無かったんだよぉぉぉ!待てオラァァ!」

「怖い怖い怖い。風圧だけで空を飛ぶとか、どこの諜報部員ですか」

変態軌道で空を駆けるセフィも大概だが、それに追従できるリーシュが特におかしい。

これで、ただの人間なのだから恐ろしい。

「ぐえっ」

追い付かれ、首を掴まれるセフィ。

間髪入れず、リーシュは全身を固めて身動きを取れなくする。

「あっ不味い」

「チェストォォォォ!」

そして、超速のパイルドライバーを叩き込む。

「ぐえー死んだー。死にましたー。これ絶対死んでますー」

「それだけ喋れるなら充分だろ。前にも言ったけど、それで弄るのはやめて」

「…考えておきます」

「よし、もう一発かますか」

足までめり込んだ状態で当たり前のように話すセフィと、気にも留めないリーシュ。

二人にとって、これこそが普通の日常だった。
545 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/11/25(土) 00:44:42.94 ID:tR+Xhzjb0
「そういや、冒険者ってどんな感じなの?」

眠っている貴女を背負いながら、セフィに問う。

「一般的には、四人で組んで冒険するのが多いですかね」

「前衛二人、回復役、支援役って感じです」

「ふむふむ。あたしはどれよ」

「ゴッドハンド。脳筋の前衛です」

「首折るよ?」

目を逸らすセフィの横腹を小突く。

「…まぁ、リーシュが前衛、私とグラウスがオールラウンダー…何でもできる人ですね。貴女が回復役って感じでしたかね」

「ふーん」

軽い返事をして、歩く速度を上げる。

樹に刻まれている傷痕が増えてきているのだ。

「…こりゃ、セフィの言う通りかな。だいぶ混乱してるみたいだ」

傷痕に手を触れる。

樹液が漏れ出ていることから、最近付けられたものだと考えられる。

「それでは、楽しい楽しい残党狩りと行きましょうか」

「危害を加えるなら、潰すだけってね」

左手に、四色の光を纏うセフィ。

紐で貴女を固定し、拳を合わせて笑うリーシュ。

これから始まるのは残党狩りではない。

ただの、一方的な蹂躙である。
546 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/11/25(土) 00:45:15.10 ID:tR+Xhzjb0
直下コンマが3以上で残党討伐完了となります。8〜0だと何かが…?
547 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/25(土) 00:49:08.45 ID:WB03kJhmo
548 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/11/25(土) 01:52:30.96 ID:tR+Xhzjb0
「根幹成す四元素。我が手に集い、暴虐となりて」

「赴くままに命を食み、全てを無へと還し給え」

四元魔法『エレメト』、その最上位魔法である『エレメガ』。

炎、水、風、雷。

魔術の、現象の基本となる元素を、互いに干渉させ攻撃に用いる魔法。

四元素が交わる時、それぞれが干渉し合うことで、膨大なエネルギーと共に辺り一面を破壊する。

それを強制的に起こすこの魔法は、四元素を交わらせる魔法の中で当然、詠唱難度は最も高い。

二つ交わるだけでも干渉が起きるため、同時に詠唱する混合魔法も、干渉によって事前に消滅しないように注意しなければならない。

四つを同時に、完全なバランスで干渉させるこの魔法は、非常に繊細な調整を要求される。

左手の光が集い一つになり、地面へと潜り込む。

刹那、地割れのように光が噴き出し、森の大部分が消し飛ぶ。

混乱していたが故に、人間を見つけて飛び出した魔物は、肉塊すらも残さず、悲鳴も上げられず、無になった。

「滅茶苦茶なことするなぁ」

魔法の勢いを利用して、上空に飛びながらいうリーシュ。

「面倒なので後はよろしく」

「あいよ」

空中でハイタッチをし、一気に地面へと加速する。

「プルプっ」

「次はあたしだ。悪いね。これも仕事なんで」

偶然着地点にいたスライムを踏み潰し、残っている魔物に急接近する。

「ガルルッ!」

「残念」

鋭い鉤爪をひらりと避け、左足で蹴り上げ、右足の回し蹴りで吹き飛ばす。

その一撃で魔物は絶命。

勝機が無い、と判断した魔物は一目散に逃げ出す。

「逃がさない」

が、退路にリーシュは回り込み、適当に木々を折る。

そして、それを投擲。

凶悪な弾丸となったそれは、脳を抉り命を奪う。

「1、2…40匹くらいか?」

「私は72匹です」

「あーあ。負けたかぁ」

更地と化した森を後に、一行は去る――。

――何か言われる前に逃げるのが一番だしね――。

この後、色々あって更地にダンジョンが出現。

凶悪な魔物が潜む、腕試しの名所となったんだとか。
549 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/11/25(土) 01:53:26.25 ID:tR+Xhzjb0
直下に次の行動をお書きください。
550 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/25(土) 02:09:10.72 ID:ZwAN9YjN0
ギュンデームで怪我人の治療
をしながら奴隷大国の首都の情報を聞いて回ってみる
551 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/11/25(土) 02:16:38.74 ID:tR+Xhzjb0
怪我人は現時点では一人もおりません(>>397参照)。

魔物の残党狩りも、ギュンデームが襲撃される前に行っています。

ですので、今回の行動は情報収集のみとなりますが、それで良ければその旨を、変えたいのなら、新たに行動をお書きください。
552 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/25(土) 02:19:25.30 ID:ZwAN9YjN0
全員完治かごめんなさい
情報収集のみでお願いします
553 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/11/25(土) 02:34:44.80 ID:tR+Xhzjb0
岩場に荷物を置いたところで、貴女は目を覚ます。

「…あれ?ギュンデームにいたはずなのに…」

「お。目が覚めたか」

目を白黒させる貴女に、畳み掛けるようにセフィは口を開く。

「いいですか。グラウスは所用で奴隷大国の首都に単身、乗り込みに行きました」

「ほえ?」

「これからどうするか。これは一応のリーダーである貴女に委ねます」

「貴女が望むのなら、情報を私たちが収集して来ましょう」

――理由も特徴も知ってはいますが、すぐ教えてばかりでは成長しない――。

――少しは自分でどうするか決めさせなければ――。

悪魔憎し、という思いが強いセフィだが、天使らしい、人を導こうという思いも同時に内包している。

その手段が真っ当だとは限らないが。

「…グラウスさんが、私たちを置いて行くということは、それだけ大変なことが起きていると思うんです」

「私じゃ力にならないかも…。だけど、少しでも役に立ちたいんです…!」

その言葉を聞いたセフィは微笑む。

「行きますよ。これからは私たち従者の仕事です」

「ん。あたしたちも大きな恩があるからな。返すためなら何だって」

そして、二人は姿を消す。

「…グラウスさん。どうしたんだろう…」

一抹の不安が、貴女の胸の中で燻っていた。

その不安は的中するのか。

それとも、杞憂で終わってくれるのか――。
554 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/11/25(土) 02:36:50.41 ID:tR+Xhzjb0
直下コンマが5以上で、奴隷大国の首都の情報及び、近況の情報が開示されます。

田舎町:-1
555 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/25(土) 03:24:03.24 ID:ZwAN9YjN0
556 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/11/25(土) 03:38:05.25 ID:0nMQXK/2O
本日の更新はこれで終了となります。次回予定は木曜日です。お疲れ様でした。
557 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/25(土) 03:46:04.75 ID:ZwAN9YjN0

軍と戦えるレベルの力をもちがなら奴隷になった二人がする情報収集
主人公なら出来るとは言わないけど
558 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/25(土) 09:14:10.83 ID:cgDptq/0o
559 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/12/01(金) 01:21:29.18 ID:VYHYdb070
遅れましたが、今から再開します。更新できる量は少ないと思います…。
560 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/12/01(金) 01:22:24.78 ID:VYHYdb070
「そこの人ー、奴隷大国のことって知ってるー?」

「なんだそれは…。俺はそんな国知らないけどな」

「うぇ。知らないのか…」

まずはデコ光りの青年に声を掛けるが手掛かりなし。

気を取り直して、屋敷のメイドや医師にも聞いてみるが、結果は芳しくなかった。

「…ダメだこれ!」

ベンチにもたれ掛かるリーシュ。

その顔は疲れ切っている。

「…ダメみたいですね」

リーシュの上に、セフィが飛んでくる。

リーシュの額に青筋が立つ。

「…セフィは良かったのかよ」

「…残念ながら」

「「はぁ〜…」」

そして、二人して大きなため息を吐き、ベンチに横たわる。

「流石に、こんな田舎町で情報収集は無理がありました」

「あの国は、別の大陸にありますからね。空路は未だ、人類が確立できていないので、船が必要ですし」

「…おい、情報知ってそうじゃん」

「…知ってますが、ホイホイ教えても貴女のためにはなりません。彼女自身の意志で決めることですから」

答えになってねえ、とリーシュはセフィにチョップを入れる。

「つまり、便利な物に頼り続けるのではなく、その場にある物を活用して乗り越える。そういうことです」

「回りくどいなぁ。それが天使のやり方かい」

頷くセフィを見て、リーシュは頭を抱える。

「…まぁ、セフィの言うことも間違ってねえし…。ここでの収穫だってゼロだし…。そう伝えるか…」

ゆっくりと起き上がったリーシュは大きく跳躍。

後を追い、セフィも飛翔した。
561 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/12/01(金) 01:22:59.05 ID:VYHYdb070
大きな岩の上で、体育座りをして待つ貴女。

その視線は、空に佇む月に向かって。

「…月切…。月を切る剣…」

一回、軽く振ってみるが、当然月が二つに割れるはずもなく。

「無理だよね。どんなに遠いのかも分からないんだもん」

鞘に納め、人差し指を空に向ける。

小さな蝶が、指に留まる。

「綺麗…」

紫と青のコントラスト。

それが月光を浴びて、様々な光を放つ。

興味をなくしたのか、すぐに飛び立っていく蝶。

顔を少し落とした貴女。

その直後に、セフィとリーシュが戻ってくる。

「ただいま戻りました。収穫は無し、です」

「別の街に行った方がいいのかねぇ…。場所なんかどこも知らないわけだけど」

「地図なら買いました。普通の地図ならどの町でも売ってますし」

「少しだけ見直したわ」

「はいアルテマ」

小さな光弾をリーシュに放つ。

右手で掴んだリーシュだが勢いは殺せず、森の方へと吹き飛ばされる。

「…何かヤバいな。捨てとこ」

上に投擲して1秒後、大きな爆発が発生する。

「むぅ。この程度じゃ流石に傷一つ付きませんか」

「…いつもの行動が悪いから見直したけど、勘違いだったか」

セフィの後ろに回り込み、チョークスリーパーを掛けるリーシュ。

「酷いです。泣きますよ?」

ムスッとした表情をするセフィ。

「…いい歳した大人が」

「天使に年齢なんて些細なものなんです!数千年生きるのはザラなんですよ!」

また何かやらかしそうな二人を諫めて、貴女はどうするかを考える。
562 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/12/01(金) 01:23:50.14 ID:VYHYdb070
直下に、これからどうするかをお願いします。何かイベントが起きるのでも構いません。
563 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/01(金) 01:32:22.88 ID:irwrfGx50
顔は知られていると思うので特急貴族の屋敷まで行き奴隷大国とそこへいく手段について聞いてみる
564 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/01(金) 01:34:07.43 ID:irwrfGx50
って今聞いた相手が屋敷の人たちかごめんなさい

流通の多い街へ行く
565 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/12/01(金) 01:44:27.86 ID:VYHYdb070
そんなわけで、>>339の都市ルート中の街のうち一つへと移動することとなります。海とは面しておりません。

↓1、2、3に街の特徴と名前をお願いします。特徴は全て採用、名前はこのレスのコンマで採用するレスを決定します。

1〜3:↓1のレス
4〜6:↓2のレス
7〜9:↓3のレス
0:こちらで適当にそれっぽい名前を
566 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/01(金) 02:08:32.19 ID:irwrfGx50
亜人奴隷の臓器を使った薬品研究所がある

町の名前はミルト
567 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/12/01(金) 02:35:11.35 ID:VYHYdb070
時間が遅くなりましたので、本日の更新はこれで終了です。名前は直下のレスのものになります。他の安価も一つずつずらします。

次回予定は金曜日です。お疲れ様でした。あまり更新できなくてすみません…。
568 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/01(金) 03:03:14.31 ID:HUaUYqJo0
ナバリーヒルズ
新興住宅地だったが最近は落ち目
569 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/01(金) 08:00:38.87 ID:YYr/E7gDO
治安が良い所と治安が悪い所の差が激しい

ザルブルク
570 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/12/02(土) 01:34:08.08 ID:yoPJIoi00
地名は『ナバリーヒルズ』となります。また遅くなりましたが、今から再開です。
571 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/12/02(土) 01:35:20.52 ID:yoPJIoi00
貴女は、グラウスが過去に提案したルート、即ち、都市のことをセフィに伝える。

「…ふむ。レステル〜ギュンデームの道中で通過する都市ですか」

地図を開いて貴女に見せる。

「現在地はこちらですので、一番近い街はナバリーヒルズですね」

「なんだそこ」

「新興住宅地として開発された街だったのですが、付近にも大都市ができまして」

「最近は落ち目になっている哀れな街ですよ。一応、研究所がありますが」

首を上下に振りながら、うんうんと頷くリーシュと貴女。

地図をじっと見ながら、どれぐらい時間が掛かるかを計算する。

だが、スラムの住民だった貴女は分からない。

自分たちがどれほどの速度で動いているかと、地図が示している地形が何なのか、が。

「私たちが本気で動けば、数時間で着くでしょう。のんびり歩くなら、数日は掛かります」

「…なら急ぎましょう。手遅れになる前に」

「んじゃ、貴女はあたしが背負うよ」

ヒョイと貴女を背負い、腕を伸ばすリーシュ。

ついてきてくださいよ、と一言だけ言い、空を駆けるセフィ。

対するリーシュは一本の樹を折り、空に向かってぶん投げた。

「ほいっ」

「きゃあぁぁぁぁぁ!」

そして、その樹に軽々と飛び乗るリーシュ。

どこかの殺し屋みたいなことを平然とやってのける。

「そこに痺れもしないし、憧れもしないですが」

「黙らないと、全身の関節を逆に曲げる」

あははと笑うセフィだが、その表情は引き攣っている。

どうやら経験済みのようだ。

仲が良いのか悪いのか、よく分からない二人である。
572 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/12/02(土) 01:35:51.55 ID:yoPJIoi00
地面にめり込んだ樹の上に立つリーシュは、目の前の街門を通って中に入る。

夜にホルムから逃げ出し、ナバリーヒルズに到着した今は、既に昼を越えている。

研究所へと続く大通りは綺麗で、しっかりと整備されている。

「外見は良く見えますが、裏に入ると非常に汚らわしいですよ」

「スラムとかが可愛く見えますから。治安が悪いのなんの」

貴女の地元はスラムだったが、そこまで治安が悪いわけではなかった。

グラウス等が抑止力として働いていたのだろうか。

「研究所って何ですか?」

そう問う貴女を見て、セフィは難しい顔をする。

「…奴隷の臓器を実験材料とした、薬品の研究所ですよ」

「命を救うには、命を犠牲にしなければなりません」

「貴女だって、食事をするでしょう?それは、命を奪っているからできることなんです」

「…まぁ、この方法が褒められたもの、だとは人間は思いにくいでしょうね」

「私は天使です。根本的な考え方が違うので、この方法が悪いとは到底思えません」

何を言っているかは、貴女の頭には難解でよく分からない。

だが、酷い目に遭っている人がいることだけは理解できた。

「…皆が、楽しく生きていける未来って…。あるんですかね…?」

「…人間がいる限り、そんな未来は絶対に来ませんよ」

「人間は、争うことで繁栄してきた生き物ですからね。それを奪ったら、もう人間ではないんですよ」

そう言うセフィの表情は、達観していた。
573 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/12/02(土) 01:36:28.65 ID:yoPJIoi00
直下に、これからの行動orイベントをお願いします。
574 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/12/02(土) 02:03:33.00 ID:yoPJIoi00
すみません…。頭痛がするので、誠に勝手ながら終了させていただきます…。

次回はいつになるのか分かりませんので、分かり次第連絡します。本当にすみません…。
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/02(土) 07:49:55.10 ID:2/65H4Kgo
乙です
イベントは研究所が火事になっているで
576 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/14(木) 19:13:39.51 ID:PD78By3e0
頭痛してから音沙汰ないが大丈夫か?
まさか脳か!?
577 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/12/18(月) 09:36:21.17 ID:Fsyq8F8NO
過労でぶっ倒れてました…。気が付いたら、見知らぬ天井が見えてビックリしましたよ。

再開は本日の夜の予定です。日を跨ぐ可能性大です。
578 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/18(月) 11:33:45.43 ID:A8AGBogDO
待ってました
579 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/18(月) 22:26:30.50 ID:KThgpCJH0
生きてて良かった
580 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2017/12/19(火) 03:03:18.28 ID:+anPTjjcO
すみません…。残業で時間を取られてしまいました…。火曜日なら流石に再開できるはず…。期待させておいて本当に申し訳ありません…。
581 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/19(火) 03:56:36.97 ID:Il0PeUhGO
582 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/19(火) 07:41:52.36 ID:vVmgX8a3o
仕事お疲れ様です
無理なさらずに
583 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/30(土) 18:31:57.38 ID:xkOhPWDFo
年末だからしょうがないけど心配だ
584 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 01:15:54.38 ID:XysiuMTM0
インフルエンザのA型に感染して地獄を見てました…。すみません…。今日の昼なら更新出来ると思います…。
585 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/28(日) 01:33:36.02 ID:KHuIkGx20
本当にお大事に
586 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/28(日) 07:16:54.29 ID:o04Ojw+DO
更新待っていましたが、大変なことになっていたのですね…
無理なさらずに
587 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 17:16:10.98 ID:LgIWHDO30
夕方になってしまいましたが、今から再開します。今回で二周目が終わってしまう可能性があります。
588 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 17:18:28.68 ID:LgIWHDO30
「…あれー?気のせいかな?あのデカい建物からめっちゃ煙出てんだけど」

リーシュが指差す方向には、大きくて、この地にはそぐわない外見の建物が。

「ああ。あれが研究所ですよ。絶賛バーニング中ですが」

「は?何で燃えてんの?奴隷の反逆?」

「アホですか。反逆しようがないのは、身をもって知っているでしょう」

「うぐ…」

二人は元奴隷、契約によって縛られた経験を持っている。

当然、契約の強固さも理解している。

「じゃあ、誰がやったのさ」

問い掛けるリーシュの傍ら、貴女は不思議な感覚を覚えていた。

――何だろう、この感じ――。

――懐かしい感じがする――。

大変なことが起きている中で、貴女の精神は落ち着いていく。

――神…いや、亡霊の類ですか――。

そして、異端なる者は分析をしていた。

――炎の神に捧げられた供物、人間の魂の集合体であるが故に、弱者に手を差し伸べるのでしょうね――。

――では、その魂は私が解放しましょう――。

手に集う光は、救済となりて。

現世に縛られた魂を救う、一振りの剣へと形を変えた。
589 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 17:20:25.76 ID:LgIWHDO30
研究所の入り口に一行が到着すると同時に、研究所を包む炎の激しさが増し、柱が立つように燃え上がる。

「ああっ…」

「こりゃもうダメだね。皆死んだでしょ」

「ですね。…皆さん、警戒を」

火の粉が舞う中、空に燃ゆる一つの火の玉。

それは形を変え、人となった。

「え…!?」

貴女の記憶の中から、一人の恩人の姿が引き出される。

――間違いない。

あの眼は、炎は。

紛れもなく、あの人のものだから。

「あ…あの…!」

精一杯、声を振り絞って叫ぶ。

言いたいこと、伝えたいことがあるから。

ありがとうの一言すら、言えなかったから。

しかし――。

「誰だ貴様は。俺ぁガキなんかとの面識は無えんだがな」

「あ…え…」

それは、はっきりとした拒絶。

想い続けていた心を否定され、貴女は膝をつく。
590 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 17:21:17.44 ID:LgIWHDO30
「ひ…えぐ…。うあぁぁあん…」

涙が溢れる。

辛くて、悲しくて。

これまでの旅の原動力だったそれは、消えてしまった。

「…おい、あたしたちのリーダーさんを泣かすとか、いい度胸してんな」

ゴキゴキと腕をリーシュは鳴らし、空を見る。

「そこは同感です。元々浄化する気でしたが、これには私もおこです。激おこぷんぷん丸です」

「…は?だから俺は知らねえって」

「ってなわけで、今から脳天かち割るわ」

「懺悔しても遅いですよ。魂が集積して、過去の行為を忘れてるからって許しませんので。傲慢?結構。それが天使ですし」

一人は鬱憤を――。

一人は使命を――。

一人は困惑を――。

各々が異なった感情を胸に抱きながら、激突した。
591 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 17:28:54.55 ID:LgIWHDO30
勝利条件:???の撃退または浄化

敗北条件:リーシュ、セフィの行動不能

今回の判定は特殊です。成功するごとに特殊コンマ判定を行います。

1:ファンブル
2〜5:失敗
6〜8:成功
9:クリティカル
0:特殊判定
592 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/28(日) 17:30:33.68 ID:4qZRC4/Ho
593 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 17:30:59.68 ID:LgIWHDO30
あ、指定を忘れてました。直下です。
594 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/28(日) 17:34:24.05 ID:4qZRC4/Ho
595 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 17:35:37.10 ID:LgIWHDO30
遅かった…。上のコンマを採用します。もう一度直下コンマ判定です。

1〜3:撤退していった
4〜6:ダメージを与えた
7〜9:隙を作った。貴女のアタックチャンス
0:勢い余ってゴートゥヘヴン
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/28(日) 17:38:58.73 ID:o04Ojw+DO
はい
597 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 17:59:24.42 ID:LgIWHDO30
「セフィ!あたしが前に出る」

「いえ、ここは私が」

「あーたーしー!」

「…何コントやってんだこいつら」

跳躍して、青年の目の前まで移動したリーシュは、鋭い正拳突きを繰り出す。

だが、炎の壁で受け止められる。

「あちち。卑怯だぞー」

「何で今ので腕が燃え尽きないんだ…!とぉ…!」

間髪入れず、上空から奇襲したセフィの光剣を、炎で作り出した槍で止め、セフィへと投げ返す。

「どうも。お返しです」

セフィは直撃前に光剣を消滅させ、今度はアルテマを高速詠唱。

無数の魔弾を生み出し、飽和攻撃を仕掛ける。

「へっ。弾幕勝負なら負けないぜ!」

すぐさま青年も対応し、同等の物量の火炎弾でそれを相殺する。

「原初の炎が人を導き、数多の炎が道を照らした」

「なれば、俺の炎で世界に蠢く悲しみを破却せしめん」

青年の詠唱と共にセフィとリーシュ、青年の周りの空間が炎に飲まれた。

そして、翡翠色の巨大な瞳が、そこかしこから二人を見据える。

「固有結界、ですか。わー凄い」

「…気持ち悪いな。ぶっ壊すか」

「ちょ待っ」

しかし、リーシュの放ったオルテガハンマーで固有結界は砕け散った。
598 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 18:17:01.09 ID:LgIWHDO30
「えぇ…。こんなバカと戦り合ってられるかよ…」

消えゆく炎を尻目に、青年は背を向ける。

「逃がすかぁ!」

「ここで浄化させてもらいます」

そうはさせまいと二人は接近するが、極大の熱線を放射されたので、やむを得ず後退する。

「…こっちだって、死ぬわけにゃあいかねえんだわ。死んだ奴が言うのも何だがな」

「…一つ聞きます。本当に貴女のことを憶えていませんか?」

「あ?」

セフィの問いに怪訝そうな顔つきで反応する青年。

「…知らねえよ。だが、何か引っかかる」

「ほう…!それは興味深い。では、お眠りください」

セフィの翼から放たれた光弾を回避し、青年は舌を出しながら返答する。

「断るね。お前たちに付き合ってる暇は無いんで、じゃあな」

「待てよ!」

殴り掛かるリーシュだが一歩遅く、火の粉となって消えた青年には当たらなかった。

「ちっ、間に合わなかったかぁ。あの炎人間は何なんだよ」

「貴女と訳ありみたいですね。詮索はしないでおきましょう」

「…そうだね。それが良さそうだ」

今もなお泣き続ける貴女の傍に寄り添い、二人は慰め続けた。
599 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 18:19:39.51 ID:LgIWHDO30
直下に次の行動をお願いします。研究所の生存者はいません。
600 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/28(日) 18:25:11.08 ID:KHuIkGx20
研究所周囲からの聞き取りで目的を探る
601 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 18:47:09.00 ID:LgIWHDO30
「大丈夫だよー。あたしたちが付いてるからねーよしよし」

「ひぐ…えう…」

リーシュは、貴女を抱き寄せながらずっと頭を撫でている。

しかし、一行に泣き止む気配がない。

「…任せました!」

「あ、こら!逃げるな!」

リーシュの制止を無視し、そそくさと姿を消すセフィ。

「ったく…。悪い奴じゃないのは分かってるんだけど」

天使のくせに、おふざけが過ぎるような気もするが。

――今は、貴女をどうにかしないとね――。

この行動に意味が無いとしても。

それでも、リーシュは優しく貴女を抱き続けた。

なんだかんだで、セフィが戻って来る頃には泣き止んでいた。
602 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 19:05:24.19 ID:LgIWHDO30
「逃げてきたのはいいですが、どうしましょ」

先ほどの青年、否、亡霊のことを思い出す。

「…目的を洗い出しておいた方が良さそうですね。貴女にとってもいいことでしょうし」

「はは…。何をやってるんですか、私は。誰も信用しないと決めていたのに」

嘗ての親友。

共に武器を取り、戦場を駆け抜けた。

天使と悪魔、交わることのない存在だったが、心を通わせることが出来た。

いや、そう思っていただけだった。

天使と悪魔は、殺し合う宿命にある。

親友に裏切られたセフィは、親友をその手で討った。

それから、全てが醜く見えた。

何気なく見ていた仲間の天使も、笑顔を見せて信仰している人間も。

そして、見下していた。

同種を家族すらも躊躇いなく蹴落とせる、醜悪な人間を。

――ああ、そういうことですか――。

しかし、その少女は眩しかった。

穢れを知らず、いや、知ってもなお、優しく光る少女の笑顔が。

その女性は強かった。

あまつさえ、命を狙った異端な自分を許容し、共に進んで来た女性の瞳が。

いつしか、自分の心の闇すら取り除かれていた。

――私は既に、救われていた――。

「なら、それに応えるしかないですよね。ええ」

背中の翼は、一対から二対へと。

その表情は今までの中で一番、柔らかいものだった。
603 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 19:26:07.90 ID:LgIWHDO30
「そこのお嬢さん、少しいいですか?」

「なぁに、お姉ちゃん?わぁ〜、きれーな羽…」

「どうも。触ってもいいですよ」

「もふもふだぁ〜…」

翼に抱き着く少女を、温かい表情でセフィは見守る。

充分に堪能したのか、満足気に少女は手を離す。

「はぅ〜…。気持ちよかった…」

「それはよかった」

「あっ!何が聞きたかったんだっけ?」

「それはですね。そこの大きな建物を壊しちゃった人が、何でそんなことをしたのかな、って」

「人?そんなの誰もいなかったよ?」

「…ふむ」

それから何人かにも尋ねてみたが、同じ返答しか返ってこなかった。

――おかしい。どうして、誰も重大なことだと思っていない――。

街の中心部にある研究所が崩壊したのに、慌てている様子ではなかった。

それどころか、消火隊の姿すら見えなかった。

「…認識させないようにする能力でもあるのでしょうか。だとしたら、貴女と私たちが認識出来たのは…」

貴女は過去に会っていたから。

自分は、先ほどの亡霊たちを捧げた神の存在を理解しているから。

リーシュは。

「野生の勘ですね。正直、それ以外だと何も思いつきません」

これ以上の収穫は無いと判断したセフィは、二人の元へと急いだ。
604 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 20:26:17.61 ID:LgIWHDO30
「…ご迷惑をお掛けしました」

深々と頭を下げる貴女に、慌ててリーシュは首を振る。

「いやいや!あたしたちに謝ることないでしょ!?」

「そうですよ。気にしていたら、胃が先に駄目になりますよ」

「あぅ…」

しょぼくれる貴女をリーシュが宥め、セフィが説明を行う。

「まず、先ほどの方ですが…。生者ではありません」

「えっ」

「ある炎神への供物として捧げられた人たちの、精神の集合体です」

「故に、貴女のことを忘れたりしていても、何ら不思議ではないのです」

「え…。じゃあ、私は死んでる人に…命を救われたことになるんですか…?」

「はい」

訳が分からないとでも言いたそうな貴女。

「…言っておきますが、彼の存在は異常です。なので、浄化しなければなりません」

「死した者の魂は、天界に送られた後に冥界へと導かれます。導かれないといけないんです」

魂が現世を彷徨うことは、決していいことではない。

万物は流転する。

死者の魂も、生まれ変わってまた、生者となる。

それこそが摂理。

この流れが崩れてしまうと、生命が失われていくのだ。

天使として、それだけは避けなければならない。

「貴女が大切に想っているのは理解しています。ですが、だからと言って摂理を乱すことを黙認するわけにはいかないのです」

「…貴女だって、死んでもなお、この世界に留まり続けるあの人を見るのは嫌でしょう?」

「…っ!はい…」

「汚れ仕事は私が請け負います。貴女は穢れることなく、綺麗なままでいてくださいね」

貴女は何も言えなかった。

優しい表情を向けながらそう言ったセフィが辛くて。

そして、何も出来ない自分が惨めで。
605 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 20:26:44.62 ID:LgIWHDO30
直下に次の行動をお願いします。
606 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/28(日) 20:42:26.51 ID:4qZRC4/Ho
炎神について調べる
もしくは炎神に縁のある地に行ってみる
607 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 20:50:19.64 ID:LgIWHDO30
場所の候補を挙げておきます。好きな場所をお願いします。ご自身が考えたものでも大丈夫です。

1:火山地帯の竜人の村(比較的近距離だが超危険)

2:孤島の大穴(遠距離でそれなりに危険)

3:超文明の古代遺跡(中距離だが危険度は不明)
608 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/28(日) 20:52:19.06 ID:n4XP6mHU0
609 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 21:19:04.40 ID:LgIWHDO30
目的地で信仰されている炎神の特徴を↓1、2、名前を↓3にお願いします。
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/28(日) 21:23:08.64 ID:KHuIkGx20
表面温度が高すぎて声を出すことが出来ないので会話はテレパシー
611 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/28(日) 21:29:05.10 ID:n4XP6mHU0
左手に太鼓を持つ
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/28(日) 21:30:57.90 ID:2DlJOdIbo
ラーグ
613 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 21:55:20.75 ID:LgIWHDO30
「炎神と言っても、一人や二人とは限りませんからね」

炎を司る神、というより神自体、地域によって信仰されているものは全く違う。

同じものを司る神も、場所によって姿を変える。

「炎神で、主要な神は三人です。今回は、その中で最も信仰心が高い方へ向かいましょう」

「名はラーグ。何度か会話したのですが、まあ普通の神っぽい感じです」

「表面温度が非常に高いため、発声出来ないので基本テレパシーでしたけど」

「いつも左手に太鼓を持ってたりしますね」

「で、場所は?」

「ここです」

セフィが指差したのは、遥か彼方の海上の孤島。

世界の真反対だ。

「と、遠いですね…」

「レステルに移動してから、船を四回乗り換えなければいけませんからね」

「…その間に、グラウスが帰って来るんじゃない?」

「では、レステルで一度合流しましょうか」

セフィは一匹の子龍を呼び出し、尻尾に紙を括りつける。

「これをグラウスの元に届けてください」

「キュイ?」

「この仕事が終わりましたら、美味しいご飯を作ってあげますから」

「クルル…♪」

子龍は翼を広げ、大空へと飛び立った。

「行きましょう。手掛かりを探しに」

「…セフィ、変わったな」

「ふふ。皆さんのおかげです」

「???」
614 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 21:59:20.09 ID:LgIWHDO30
レステルまでの道のりをキンクリすることが出来ます。キンクリしますか?

また直下コンマでグラウスの現状を判定します。

1:グラウス大ピンチ(死亡判定)
2〜4:絶賛戦闘中
5〜0:既に嫁さんを連れて帰還してた(8、9、0時のみ、オマケで奴隷が一人増える)
615 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/28(日) 21:59:56.56 ID:FloWOATT0
しない
616 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 22:27:40.31 ID:LgIWHDO30
直下に移動中のイベントをお願いします。無くても可です。直下コンマが3以下で魔物や盗賊との戦闘になります。

レステルまでにあと二回判定を行います。
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/28(日) 22:39:55.14 ID:H+L15hWJo
奇妙な行商人に会う
618 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 23:10:23.57 ID:LgIWHDO30
ナバリーヒルズを後にし、一行はレステル向けて歩き出す。

平原を歩いていると、馬車に乗った男性が前からやって来る。

「もし、旅のお方」

「…?どうしました?」

「いえ、私はしがない行商人。よろしければ商品をご覧になってはいかがかな?」

「えーっと…」

後ろをチラリと覗くと、セフィが手をこまねいている。

「ちょっと待ってください…」

一礼をして、二人の元に小走りで向かう。

「ど、どうしましょう…」

「怪しいから無視だ無視」

「…たしかに普通の行商人とは違いますが、悪意は感じられません」

「一度、商品を見てみるのはどうでしょうか?」

貴女は数秒思考した後、一度確認することを決める。

「お、お待たせしました」

「おや、どうしますかな?」

「商品を一度見ておこうと思います」

「ほほう。それはそれは。どうぞ、ごゆるりと」

そう言って、階段を下ろす行商人。

顔はローブで隠されていて窺えないが、声色からして、上機嫌になっていた。
619 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 23:28:39.04 ID:LgIWHDO30
「わぁ…」

中を覗いてみると、そこには色々なものがあった。

小さなケージの中には小動物が、壁にはアクセサリーや武器が。

そして、色とりどりの植物が籠に入っている。

「ほほ。これらは私が自らの足で入手してきたものでしてな」

「こちらの龍は産まれてしまったのでお安いですが、既に親を認知してしまいまして…。手懐けるのは至難の業です」

「しかし、こちらの卵から孵せば、問題はありませぬ。私としては、是非とも卵をご購入いただきたく思いますがね」

「えっと…。この子はどうするんですか?」

「無論、買い手がいない時は私が育てます。独り身故、心細くてね」

「そうですか…」

処分するわけでもないようで、安心した。

「おっと、その結晶にはまだ触れませぬよう」

「え?」

藍色の綺麗な結晶に触れようとしたが制止される。

「それは封精晶。とある精霊が眠りに付いている結晶です」

「持ち主を認めた時姿を見せ、その者に忠誠を誓う、という逸話があるものです」

「精霊…」

神とは違う存在なのだろうか、などの疑問が浮かぶ。

「買う買わないはお客の自由。気のすむまでどうぞ」

そう言って、行商人はケージを開ける。

元気よく飛び出して来た龍は、嬉しそうに頬をすり寄せている。

それを見ていた貴女の口からは思わず。

「可愛い…」

と漏れ出ていた。
620 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 23:34:40.24 ID:LgIWHDO30
↓2までに何を買うかをお願いします。複数購入は可能ですが、全体の合計数が5を超えることは出来ません。無購入でも大丈夫です。

☆ラインナップ

武器:精巧な作りの長剣 禍々しい刀 両刃の槍

小動物:龍の卵 魔獣いっぱい 龍の幼体一匹

アクセサリー:封精晶 龍牙のブレスレット 竜胆色の竜玉

植物:薬草・毒草色々
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/28(日) 23:41:05.90 ID:H+L15hWJo
龍の卵 封精晶 
622 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/28(日) 23:47:38.80 ID:KHuIkGx20
魔獣買おうか
623 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/28(日) 23:55:02.70 ID:LgIWHDO30
魔獣は一匹だけですかね?特に指定が無ければ、一匹で進めていきます。

魔獣の設定を↓2までで募集します。種族名も書いていただけたらありがたいです。戦闘力は直下コンマです。

設定はこちらにおまかせでも構いません。また、↓3で付ける名前を募集します。

龍、精霊は誕生時に設定を行います。
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/29(月) 00:02:02.88 ID:p1L1X57Q0
何でも食べられるネズミ
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/29(月) 00:05:10.87 ID:58QQjSxwo
味方にはとても人懐っこいが敵にはどこまでも凶暴
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/29(月) 00:17:46.04 ID:D2vLWYPDO
イート
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/29(月) 00:17:58.75 ID:p1L1X57Q0
キャット
628 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/29(月) 01:03:51.67 ID:Z8NNuvEN0
「あ」

ケージを覗いていたら、一匹の鼠と目が合った。

鼠は後ろ足で立ち、首を傾げる。

その姿が可愛らしくて、ついつい撫でてしまった。

「いけません!」

「ひうっ!?」

急に声を荒らげた行商人に、貴女は驚く。

「その鼠はグラトニア。何でも捕食してしまう鼠なんです。不用意に触れてもし齧られでもしたら…」

「え…?あの、嫌がったりしないいい子だったんですけど…」

「…むぅ…。お客を仲間と認めた、というわけですか」

「あ、えっと。私、この子を買いますね」

「え、はあ。それはありがたいですが」

「あと、その、この卵と封精晶も一つ」

「…ふむ、代金はこちらとなります」

「…あ、足りてる。良かった…。これでお願いします」

「毎度。では、お気を付けて」

商品とグラトニアを貰って、馬車を降りる。

既に日は沈みかけており、二人はテントを準備していた。
629 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/29(月) 01:16:17.57 ID:Z8NNuvEN0
「お、買い物してきたのかい」

「はい。この子と龍の卵、あと封精晶というものを買ってきました」

「チチッ」

「あっはは!くすぐったいよ!人懐っこい可愛い鼠じゃないかい」

「あ、リーシュさんもそう思います?」

リーシュは頷きながら、愛おしそうにグラトニアを撫でる。

「それで、名前は決めたんですか?」

「あ、えーと。イートって呼ぼうと思ってます」

「そうですか。ではイート、よろしくお願いします」

「チチチッ」

イートはセフィの差し出した手の指先を一舐めし、貴女の上着のポケットに潜り込む。

「あ…。イート、この卵と、結晶を食べたらめっ、だよ?」

イートはその言葉を理解したのか、コクコクと頷く。

「…それ、タオルか何かで温めておかないと、孵化しませんよ」

「じゃあ、あたしがやっとくよ。割ったりはしないから安心して」

「お願いします」

卵を手渡し、貴女は封精晶をチェーンに通して、首に掛ける。

「不思議…。暖かいようで冷たい」

眠り続けているという精霊。

それが目醒める日は来るのだろうか。

疑問を胸に、その日は終わりを迎えた。
630 : ◆rOVqyGu.Qw [saga]:2018/01/29(月) 01:18:13.19 ID:Z8NNuvEN0
本日の更新はこれで終了です。明日も更新出来ると思います。これからボチボチ回数を増やしていきたいですね…。

お疲れ様でした。
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