【ガルパン】西「四号対空戦車?」

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752 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/21(日) 21:37:28.14 ID:R2ZqUCdJ0


西「っ!!?」

アールグレイ「慌てないで反応した場所をよく確認しなさいな」

西「?」

ゴソゴソ

西「あ…」

アールグレイ「今反応したのは盗聴器じゃなく、あなたの携帯電話ね」フフッ

西「…驚かせてくれますね」

アールグレイ「驚かないための探知機よ」

西「…」

アールグレイ「これで探知機の使い方はご理解いただけたわね?」

西「ええ。…しかしですね」

アールグレイ「ん?」

西「盗聴器に限らず、電波を飛ばす機械も結構身の回りにあるかと思います。テレビとかラジオとか…」

西「なのでいくら探知機があったとしても、そういった盗聴器以外のものに反応したら肝心の盗聴器が見つからないのでは?」

アールグレイ「なかなかいい質問ね」

西「ありがとうございます」

753 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/21(日) 21:40:02.21 ID:R2ZqUCdJ0

アールグレイ「実を言うと、盗聴が目的の盗聴器には電波…つまり特定の周波数が無いのよ」

西「え…それじゃ特定のしようが無いじゃないですか」

アールグレイ「慌てないで頂戴。特定の周波数は無いけれど、盗聴器としてよく使われるのは300MHzから300GHzまでの極超短波よ」

西「極超短波…?」

アールグレイ「UHF帯とも呼ばれるアマチュア無線とかに使われる周波数だけど、他にも地上波放送や携帯電話、更には軍事用の航空無線などにも利用されるわ」

西「…なんか逆に範囲広くなってませんか?」

アールグレイ「ええ。その極超短波の中でも盗聴に利用されやすいのが、398.605MHz、399.455MHz、399.030MHzの3つの周波数」

西「398…何でしたっけ?」

アールグレイ「周波数までは覚えなくて良いわよ。こちらで調整しておくから」ポチピチ


アールグレイ「それで、要は今言った3つの極超短波が盗聴器に使われやすいから、それ以外の周波数は切り捨てでこの3つの周波数の探知に特化する」

西「なぜ盗聴器にはこの3つがよく使われるのです?」

アールグレイ「盗聴器とて工業製品だから周波数帯域が同じになってしまうのと、専用の受信機とセットで使うから、周波数を変えると受信機の設定も変えないといけないからよ」

西「なるほどなるほど」

アールグレイ「故にこの3つの周波数に特化すれば、テレビとか携帯電話といった余計なものに反応せず、盗聴器のみにピンポイントでヒットする」

西「…なるほど。周波数や電波はサッパリですが、この探知機が盗聴器探しの専門家だということはわかりました」

アールグレイ「ええ。それだけ理解してくれれば問題ないわ」

754 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/21(日) 21:43:10.74 ID:R2ZqUCdJ0

アールグレイ「…そしてもう一つは、ボイスレコーダー」

西「ふむふむ。ミカン社の音楽プレーヤーみたいな形ですな。確かワイポッドでしたっけ?」

アールグレイ「全然違うわよ。…まあ、これは情報を得るというより、証拠を残すのが目的というのはわかるよね?」

西「ええ。裁判とかで音声記録とかがあると有利になるということくらいなら知ってます」

アールグレイ「そう。場合によっては相手が重要な"証言"をするかもしれないから、そういう時のために持っておいて」

西「はい」

アールグレイ「使い方は録音ボタンを押せば録音が開始され、もう一度押すと録音がストップされる」

アールグレイ「録音したら矢印で録音開始時刻を選んで再生ボタンを押すと、その時間に録音した内容が再生されるわ」

西「どれくらい録音できるんです?」

アールグレイ「最大200時間分は録音できるわ。…ただし、バッテリーの関係で連続使用は20時間だから注意して頂戴」

西「思ったよりも長いですね」

アールグレイ「ええ。…でも録音ボタンを入れたまま放置して、いざ使おうって時にバッテリー切れで使えないなんてポカはしないでね?」

西「…そうですね」

アールグレイ「一応、充電器もついているから、常にバッテリー残量は満タンにしておくのよ?」

西「かしこまりでございます」

755 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/21(日) 21:45:38.14 ID:R2ZqUCdJ0


アールグレイ「そして、最後がこれよ」

コトッ

西「…これって部屋のコンセントに差し込んで、穴を3つに増やすやつですよね?」

アールグレイ「ええ。パソコンや携帯電話の充電器とかで何かとコンセントって使うのよねぇ」フフッ

西「…そんなものを貰ってどうしろと?」

アールグレイ「普通はそう思うでしょうね。でもこれはコンセントのタップじゃないのよ?」

西「違うんですか?」

アールグレイ「ええ」





アールグレイ「盗聴器よ」





西「!!」

アールグレイ「今思えばもっと早くに渡すべきだったかもしれないわね」

西「………私にGI6よろしく盗聴をしろと…?」

アールグレイ「あなたが嫌悪するのは無理もないでしょうけど、情報を得るためには時として非常識な手段を講じなければならない時もある」

西「…」

アールグレイ「こんな言葉があるわ。"イギリス人は恋愛と戦争では手段を選ばない"」

756 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/21(日) 21:47:01.12 ID:R2ZqUCdJ0


西「私は生まれも育ちも日本ですけどね」

アールグレイ「愛するダージリンと、その仇敵と戦うために、あなたも覚悟を決めなければならない時が来たのよ」

西「………」

アールグレイ「この盗聴器はGI6のようなそんじょそこらの素人が使うようなものとは全然違う」

西「どう違うんです?」





アールグレイ「警察庁警備局公安課のシギント技術を使用している」





西「…警察庁っていわゆるお巡りさんの"頂点"ですよね?」

アールグレイ「ええ。順を追って説明するわね」

アールグレイ「まず警察庁の下には内部部局という府省庁内の本体部分を構成する組織がある」

アールグレイ「その局の一つが『警備局』で、東京都を管轄する"警視庁警備部"、東京都を除く"道府県警察警備部"、そして"警視庁公安部"の3つを管轄する組織よ」

西「ほうほう…?」
757 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/21(日) 21:55:09.23 ID:R2ZqUCdJ0

西「…ふむ?」

アールグレイ「殺人や強盗といった民間人の犯罪を取り締まる"刑事警察"と違って、公安警察は日本の治安維持を目的とした組織」

アールグレイ「…公安警察というのは、警察庁や都道府県警察の公安部門の俗称だけれども、この組織は言ってみれば…」

西「?」






アールグレイ「日本国最大の"諜報機関"よ」






西「なっ!?」

アールグレイ「主に日本の治安維持を目的とした組織で、国家体制を脅かす事案…つまり政治犯やテロリストといった政府組織を対象とする犯罪や反社会的活動を取り締まっている」

アールグレイ「国外では旧共産圏や国際的なテロリズム、国内においては、共産党や極左暴力集団、セクト(新宗教団体)、右翼団体、大手メディア、自衛隊などを対象に捜査・情報収集を行っている」

西「…」

アールグレイ「時にはそれらの団体にスパイを送り込んで、情報収集だけでなく組織の崩壊までやってのけるわ」

西「…」

アールグレイ「そんな公安警察のシギント(通信、電磁波、信号などの傍受。そのうち盗聴はコミント)技術を応用したのがこれよ」

西「………」



日本にも諜報機関が存在するのがわかった。

そして、この盗聴器がそのノウハウを凝縮したスゴイものだというのもわかった。

………ただ一つ、わからないことがある。









アールグレイさん、あなたは一体何者なんだ。


758 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/21(日) 21:57:54.26 ID:R2ZqUCdJ0

アールグレイ「…言葉も出なくなったわね」フフッ

西「ええ。日本の警察が凄いとか、この盗聴器が凄いものだとか色々ありますが」

西「それを私に差し出すあなたが一体何者なのか………」

アールグレイ「ふふっ。それは秘密」

西「無茶苦茶気になりますが、触らぬ貧乏神に祟りなしと言いますし、そういう事にしておきます」

アールグレイ「貧乏神ってどういうことよ触らぬ神に祟りなしでしょう…」

西「関わると消されそうなので貧乏神で合ってますよ」

アールグレイ「失礼ね。…そうそう、この盗聴器だけれど」

西「はい?」


アールグレイ「知りたいことを入手したら速やかに回収すること」


西「知りたいこと…アッサムさんの白黒についてですよね」

アールグレイ「そう。何しろ日本国の最重要機密の塊ですもの」フフッ

西「そ、そんなものを私に押し付けないで下さい!」

アールグレイ「ふふっ」

西「ふふっ じゃない!!」

アールグレイ「過信はしないけど、少なくともGI6程度じゃ見つけられないわ」

西「いや、そういう問題じゃなくて…!」

アールグレイ「あと、これが受信端末。盗聴器の音声はここで記録される」

アールグレイ「そしてこっちがレシーバー。柔らかいシリコン素材を使っているから耳栓のように耳の中に入れておけばOKよ」

西「話を聞けェェェェェ!!!」



…というわけで電波探知器、ボイスレコーダー、そして盗聴セットを"一方的に"押し付けられた。

探知器やボイスレコーダーはともかく、日本の"諜報機関"が使うような盗聴器を渡すアールグレイさんの意図や正体はわからないが、それとは別にわかったことがある。


アールグレイさん、本気だ。

759 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/21(日) 22:00:31.06 ID:R2ZqUCdJ0

アールグレイ「さて、いい時間ね。そろそろお開きにしましょうか」

西「色々衝撃的で思考停止状態なんですが…。今回は詳しく説明して下さらないんですか…?」

アールグレイ「それくらいで良いのよ。何もかも知ったところで良い事なんて無いもの」

西「…」

アールグレイ「そんなことより。あなたの事だからこの後ダージリンの家に行くんでしょう?」

西「ええ、そのつもりですけど?」

アールグレイ「あれこれ考えてたらあの子も不審がるわよ?」フフッ

西「…そうですね。きったないアールグレイさんより、綺麗なダージリンの事をもっと知ろうと思います」シレッ

アールグレイ「なっ、こいつときたら! 面と向かっても失礼なこと言う!」

西「あはは。色々吹っ切れて感覚が麻痺しているだけですよ」

アールグレイ「その油断してる時が一番危ないのよ?」

西「ぐ…」

アールグレイ「…まあ良いわ。私もここまで協力しているのだから、しっかり"成果"を出して下さいな」

西「ええ…!」

アールグレイ「それではまたね絹代さん。じゃあの」



怪しいお茶会は終わった。

私は渡された道具を鞄にしまい、ダージリンの家へ向かった。

距離はそこそこあったが、ウラヌス…愛車に跨がればあっという間だった。

760 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/21(日) 22:02:15.87 ID:R2ZqUCdJ0


【ダージリンの部屋】


西「ただいま。ダージリン」

ダージリン「おかえりなさい。絹代さん」

西「やっぱり、ここは落ち着きますね」

ダージリン「そう?」

西「ええ。何度も足を運びたくなります。…というよりここに住みたいです」

ダージリン「そこまで言ってくれると嬉しいわね」

西「あはは。ダージリンがいる場所が私のいる場所ですので」

ダージリン「ふふっ」



きったないアールグレイさんを見たあとだからダージリンがいつもよりも可愛らしく見える。

…もちろん普段のダージリンも物凄〜く可愛いけれどね。

もう余計な事を考えずにダージリンのことだけ考えて生きたいくらい可愛い。

761 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/21(日) 22:03:58.95 ID:R2ZqUCdJ0

西「大好きです。ダージリン」

ダージリン「ど、どうしたの急に?!」

西「何もありませんよ? ただ胸中の想いを言葉にしただけです。ダージリンが死ぬほど好きだって」

ダージリン「そうなの…?」

西「ええ」

ダージリン「えへへ。ありがと。私も絹代さんが大好きよ」ポッ

西「あはは。両想いですね」

ダージリン「ええ」

西「キスしても良いですか?」

ダージリン「もう。いつも聞かずにするくせに…」

西「何となく許可が欲しくなりまして」

ダージリン「…良いわよ」

西「ありがとうございます」

ダージリン「…んっ………」



西「!」

ダージリン「…」レロ...

西「っぐ…!」


口の中にダージリンの舌が押し込まれる…

暖かくて柔らかくてぬるぬるしたダージリンのものが。

私の口内をまさぐるように這いずり回り、奥の方へとねじ込まれる。

762 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/21(日) 22:04:29.22 ID:R2ZqUCdJ0

ダージリン「…」

西「オゴッ...グボ...ゴボッ.....」



普通の生活を送っていればまず出ないようなえづき声が漏れる。

身体が異物を吐き出そうとしても、出ていくどころかどんどん奥へ入ろうとする。

息が出来なくなって苦しい。

そのままベッドに押し倒され、仰向けになった私を押さえ込むようにダージリンが重なる。

ダージリンの手は私の弱い部分を執拗に触る。どこを触れば気持ち良いのか知ってる。

息ができない苦しさより今まで経験したことがない快感が勝り、意識が朦朧とする。





そして………

763 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/21(日) 22:06:25.91 ID:R2ZqUCdJ0

【バスルーム】


西「…」

ダージリン「…」

西「………」

ダージリン「………その…」

西「…ん」

ダージリン「………ごめんなさい」

西「…べ、別に良いですよ。…それよりもダージリンの部屋汚しちゃって申し訳ないです…」

ダージリン「部屋は使用人が掃除してくれるから問題ないわ…それよりも」

西「…」

ダージリン「もう大丈夫? …気持ち悪くない?」

西「ええ…。お腹の中にあったもの全部出しきったからスッキリですよ…あはは………」

ダージリン「…やりすぎちゃったわね………まさかあなたが吐いちゃうなんて思わなかったもの………」



こうやって二人仲良く風呂で体を洗ってるのは"終わった"からじゃない。

…あんまり人に言いたくはないけど………"最中"に派手に嘔吐した。

不幸にも仰向けになった状態で嘔吐したので、服やベッド、顔から上半身まで吐瀉物まみれになってしまい、意識が途切れそうになりつつもダージリンに介抱されながらバスルームまで運ばれて現在に至る。

喉の奥をグイッとやれば誰だってオエッとなるけど、まさかそれで汚物をぶちまけるとは思わなかった。

ダージリンは予想外というけど、私だってこんな事になるなんて思わなかったよ…。
764 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/21(日) 22:12:12.56 ID:R2ZqUCdJ0

ダージリン「…あなたのえづき声聞いてたら止まらなくなったの………」

西「私も。ダージリンに押さえつけられて触られてる時に、最後までお願い…って思ってました」

ダージリン「………まだ"途中"でしょう?」

西「…ええ」

ダージリン「…ここで…する…?」

西「あはは。ここなら吐いてもすぐ流せますもんね」

ダージリン「………ばか」

西「………実を言うと、あの時、妊娠するんじゃないかって思っちゃいました……」

ダージリン「なっ…!」カァァ

西「……それくらい…まぁ……良かったです………」

ダージリン「…出てきたのがお腹の食べ物じゃなく、赤ちゃんだったら良いのにね」

西「あはは。ヌッコロ大魔王みたいですねそれ」



中途半端で終わったので、そのまま湯船に浸かりながらまたお互い愛し合った。

ここならば先程のような事をしてもベッドや服を汚す心配もない。自由に出来る。


そう思っていたら今度は逆上せて鼻血を垂れ流したままヨロヨロフラフラと再びダージリンに介抱されて脱衣所へ。

つくづく学習しないなぁ私も…。
765 :訂正  ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/22(月) 03:15:19.93 ID:YI9XW2ZI0
>>757 の文頭に以下の文章を入れ忘れました。脳内補完or修正お願いします m(_ _)m



アールグレイ「この警察庁警備局の下に『公安警察』という警備警察の一部門がある」
766 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 01:31:11.88 ID:4S1mKFVw0


西「」

ダージリン「……大丈夫…?」パタパタ

西「あ…あはは…は…」クラクラ

ダージリン「心配になってきたわ。向こうでも無茶してないか…」

西「だ、大丈夫です…あははは…だ、だーじりんのおっぱいが4つに見えます…あははははは…」

ダージリン「おバカなこと言わないの」

西「きゅぅ…」

ダージリン「そんな声出してもだめ。ほら、お水飲んで」

西「………飲ませて」

ダージリン「自分で飲みなさい」

西「…手に力入らないです…飲ませて下さい」

ダージリン「もう。しょうがない子ね…」

西「あはは…口移しがいいです」

ダージリン「ばか」



…手に力が入らないわけじゃない。

ただ、ダージリンに甘えたかっただけ。

会う前は平然としていられる(もちろん寂しい)けど、こうやって一緒にいるとやっぱりダージリンが恋しくて恋しくて…あはは…。

一緒にいられる時間は限られてるから、甘えられる時に思いっきり甘えたいんだ…。




〜〜〜〜〜



767 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 01:33:43.38 ID:4S1mKFVw0


ピピピッ ピピピッ


西「………んぅ……」

ダージリン「おはよう絹代さん。ほら、起きて」

西「ん〜…あと5分…と7時間………」モゾモゾ スピー

ダージリン「………」


ダージリン「起きなさい、ヴェニフーキ」


西「!!!!」バサッ

西/ヴェニフーキ「…申し訳ありませんダージリン…さ…ま……?」

ダージリン「」クスクス

西「」





西「だぁぁぁぁぁぁぁぁじりぃぃぃぃぃぃぃぃん!!!!!」







ダージリン「きゃぁ、襲われちゃう」ウフフッ

西「び、びっくりしたじゃないですかぁ!」

ダージリン「なかなか起きない絹代さんが悪いのよ?」

西「だからってこんな心臓に悪い起こし方はあんまりですぞっ!」

ダージリン「…懐かしいわねぇ」

西「何がですっ!」

768 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 01:37:19.02 ID:4S1mKFVw0


ダージリン「あなたが入院してた頃、私がこんな風に叩き起こされたことを思い出して…ね?」

西「あぁ…確かにありましたね。…って、あの時の仕返しですか?」

ダージリン「あの時は本当に焦ったのよ?」


西(ダージリン真似)「ふぇぇっ?! きっ絹代さん!? 絹代さん来てるのっ?!」

西(ダージリン真似)「ちょっとペコ!! 何で起こしてくれ…な……???」


ダージリン「」ムカッ

西「あはは。あの時のダージリンの慌てようと来たら傑作でしたよ」

ダージリン「」ツネッ

西「痛い! 痛いって!!」

ダージリン「こういうおバカなところは昔と全然変わらないんだからっ!」

西「あはは………あれ? 今日って日曜日では?」

ダージリン「そうよ?」

西「ならば何も早起きしなくたって良いじゃないですか…」

ダージリン「だめよ。休日だからってダラダラ過ごすのは良くないわ」

西「ちぇー。日曜日はゆっくりゴロゴロしてたいです」

ダージリン「あら、それじゃあ朝ごはんいらないのね? 残念ねぇ、せっかく作ったのに」

西「食べますっ!!」ガタッ

ダージリン「なら早く着替えなさい」




〜〜〜



769 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 01:39:46.62 ID:4S1mKFVw0

西「うまうま」モグモグ

ダージリン「ふふ。気に入ってもらえて良かったわ」

西「気に入るも何も、お店出せるレベルですよ」モグモグ

ダージリン「それはちょっと大袈裟よ」

西「そんなことないです。すごく美味しいです。おかわり」

ダージリン「はいはい。…って本当によく食べるわね…」

西「だって美味しいですもん。ダージリンの手料理」

ダージリン「それは嬉しいけど、だからって3杯は食べ過ぎよ…」

西「普段満足に食べれないから、今のうちに溜めておくんですよ」

ダージリン「まるで冬眠中の熊みたいね…」




〜〜〜




西「っぷはー! 食べた食べた!」マンプク

ダージリン「あなたと過ごしたら食費がかかりそうだわ…」

西「あはは。食べた分だけ還元しますよ」

ダージリン「そうであって欲しいわね」



まるで新婚さんのようなやりとりだ。

もし大人になってダージリンと二人で暮らすようになったら、毎日ダージリンの手料理が食べたいなぁ。

もちろん私が作ったりもするけどね。たまには。

770 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 01:48:05.10 ID:4S1mKFVw0



ピリリリリ ピリリリリ



ダージリン「ほら電話、鳴ってるわよ」

西「誰だろう…って、一人しかいないけど」

ダージリン「アールグレイ様?」

西「ええ。あの助平先輩ですね」

ダージリン「こら! 失礼なこと言わないの」

西「事実ですよ」ピッ


アールグレイ『おはよう。ヴェニフーキ』

西「おはようございます。R18グレーゾーン様」

ダージリン「ちょっと!」

アールグレイ『…朝っぱらからケンカ売ってるのかしら?』

西「あはは。何となくそんな気がしたので」

アールグレイ『意味がわからないわよ』

西「Rが無いのでR18がグレーゾーンなんです。おかげでダージリンと激しくイチャイチャしたくても出来ない」グヌヌ...

ダージリン「ちょ、ちょっと何言ってるのよっ!////」

アールグレイ『…何の話かは知らないけど、今度会ったら覚えておきなさい』

西「ところで用件は何でしょうか?」

アールグレイ『またこいつと来たら…さらっと流すじゃないの…』

西「あはは」

771 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 01:50:10.88 ID:4S1mKFVw0


アールグレイ『それで本題だけど、この間渡した"アレ"、仕掛けるなら今がチャンスよ』

西「どうしてです?」

アールグレイ『休日だから生徒が少ないのと、3年生が課外活動に出て艦外にいるからよ』

西「なるほど」

アールグレイ『ちなみにあなた達2年生徒は来週よ』

西「え」

アールグレイ『知らなかったの?』

西「課外活動の"か"の字も知りませんけど…」

アールグレイ『あらそう』

西「…一体何をするんです? 課外活動って」

アールグレイ『いわゆる職業体験ね。希望した業種の企業を訪問して実際にそこで仕事をするの』

西「お給料出るんですか?」

アールグレイ『出ないわよ?』

西「…要はタダ働きですね………」ゲッソリ

772 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 01:53:46.51 ID:4S1mKFVw0

アールグレイ『良いことじゃない。こういう経験って滅多に無いのよ』

西「確かにそうですけど、労働の対価がないのは何とも…」

アールグレイ『いい? 職業体験を通じて仕事にやり甲斐や情熱を見出すことは、社会人として大事なの』

アールグレイ『百聞は一見に如かずとも言うわね。説明会で話を聞くよりも実際に現地で汗水流した方がより多くのことを学べるもの』

アールグレイ『そうすればいざ社会人となったときに慌てなくても済むわ』

アールグレイ『だいたい今の若い子は将来の夢がどうのこうの言うけど、実際に働くと理想と現実のギャップに………』


西「ちなみにダージリンはどこに訪問したんです?」

ダージリン「えっ、私?」

西「ええ」

ダージリン「私は…お菓子を作る会社へ行ったわね」

西「…」

ダージリン「な、何よ…!」

西「いや、一流企業でバリバリ働く"きゃりあうーまん"的な印象だったので、ちょっと予想外でして」

ダージリン「そうなの?」

西「ええ」

ダージリン「子供に喜ばれるようなお仕事がしたいと思っていたのよ」

西「ダージリン…かわいいなぁ…」ナデナデ ホクホク

ダージリン「…ふふっ」テレテレ




アールグレイ『こら話を聞けっ!!』

773 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 01:58:32.86 ID:4S1mKFVw0

西「わっ! アールグレイさんまだいたのですか?!」

アールグレイ『失礼ね! ずっといるわよ!』

西「なんかその…色々ごめんなさい。アールグレイさんの話よりもダージリンの将来の夢の方が聞いてて楽しかったので」

アールグレイ『…言ってくれるわね………。とにかく、3年生がいない今日はチャンスだから、ゴロゴロしてないでささっと用事を済ませちゃいなさい』

西「はい。わかりましたであります」

アールグレイ『そうそう。今ダージリンと一緒にいるよね?』

西「…そうですけど?」

アールグレイ『だったら、学生手帳を借りておいて』

西「学生手帳? どうしてですか?」

アールグレイ『万が一の為よ』

西「?」

アールグレイ『それじゃぁ、向こうに着いたらまた連絡してくださいな。…あと、あまりダージリンに迷惑かけちゃ駄目よ?』

西「…了解しました」ポリポリ

774 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 02:00:34.14 ID:4S1mKFVw0


ダージリン「アールグレイ様、何と仰ってたの?」

西「今から聖グロ行って一仕事してこいとのことです」

ダージリン「そう…」

西「それで、ダージリンの学生手帳を貸して頂きたいのですが」ポリポリ

ダージリン「えっ? 学生手帳?」

西「ええ。アールグレイさんが持って来いと言うので」

ダージリン「…わかったわ。無くさないでね?」

西「ありがとうございます。すぐ戻ってきますよ」ポリポリ

ダージリン「…」

西「…っと、流石にこの格好じゃまずいな。制服に着替えないと」

ダージリン「…」

西「ん? どうしたんですか?」ポリポリ


ダージリン「痒いの?」


西「えっ?」

ダージリン「首、痒いの? さっきから何度も掻いているけれど…?」

西「?」

ダージリン「…ちょっと待ってて。お薬持ってくるから」



確かに。なんか首筋が痒い。

蚊にでも刺されたのかな?

775 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 02:04:47.43 ID:4S1mKFVw0

ダージリン「…」ヌリヌリ

西「…」

ダージリン「これで良いわ。もう掻き毟ったら駄目よ。余計に酷くなっちゃうから」ヌリヌリ

西「ありがとうございます。…そうですね、極力掻き毟らないよう気をつけます」

ダージリン「それで、学校まではバイクで行くの?」

西「ええ。ウラヌスがあればあっという間に到着しますので」

ダージリン「寒くない?」

西「そういえばもうすぐ秋も終わりますね…」

ダージリン「ええ。走ってるともっと寒くなるでしょうから、私のコート使う?」

西「本当はダージリンに包まれたいのですが、コートだと身動きが取りにくいのですよ」

ダージリン「でも制服だけだと寒いわよ?」

西「一応、こういうのを持ってるので大丈夫です」



そう言って私は愛用のライダースーツをお披露目した。

防寒着というわけではないが、そこそこ厚みがあるので多少は暖かくなるだろう。ツナギになっているので制服の上からでも気軽に着脱できる。

手は革のグローブを装着するし、顔はフルフェイスのヘルメットを被るので問題ない。

776 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 02:19:57.81 ID:4S1mKFVw0


ダージリン「…」

西「どうしました?」

ダージリン「真っ黒のライダースーツ(※)にフルフェイスヘルメットだと何だか怪しい人みたいね…」

西「…そう言われてみれば」



こんな格好でコンビニや銀行なんかに入ったら通報されかねない。

しかし厚手のライダースーツは万が一の時に身体を守ってくれるし、フルフェイスヘルメットは言うまでもない。

防寒着というよりは安全着としての意味合いのほうが強い。


…ただ、ダージリンの言う通り、全身真っ黒はちょっと良くないかもしれない。また気が向いたら新しいのを探してみるか。


※ ライダースーツ参考:https://rakkami.com/illust/detail/3542




ダージリン「…あっ、待って。まだヘルメット被らないで」

西「ん? どうしてでs」


チュッ


ダージリン「…忘れ物よ」

西「あはは。危うく忘れるところでした」

ダージリン「もう。…気をつけてね?」

西「ええ。終わったら連絡しますよ」



そうして私はダージリンの家を後にした。

ダージリンから離れれば離れるほど風が冷たくなっていく気がした。





〜〜〜

777 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 02:23:14.23 ID:4S1mKFVw0


ヴェニフーキ/西「…さて」



さすがにウラヌスは西絹代のものなので、乗ったまま聖グロの学園艦に入るわけにはいかない。

そのため少し離れた場所にあった有料駐車場に置いて、ついでにそこで聖グロ生の格好になる。

ライダースーツやヘルメットは駐車場にあるロッカーに押し込んでおいた。

ここから先は学園艦まで徒歩で移動する。若干距離はあるけど仕方あるまい。

…っと、その前にちゃんとヴェニフーキになってるかトイレで確認しておかないと。

778 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 02:27:45.30 ID:4S1mKFVw0


【聖グロ学生寮 ヴェニフーキの部屋】


それじゃさっそく盗聴器を仕掛けるぞ! …と行きたいところだけど、その前にまずは自分の部屋に向かった。

やっぱり気になるのだ。盗聴器が仕掛けられていないかどうかが。

部屋に入り、アールグレイさんから貰った探知機の電源を入れ、部屋の中を歩き回る。

一応、半径5m以内に"不審物"があれば反応するとのことだけど、念のためにね。


ベッドや洗面所、トイレなどを一通り探してみたが、何の反応もなかった。

…本当に大丈夫だよな? 探知機の故障とかだったら嫌だよ?


盗聴器が無いことを確認したら、言われた通りアールグレイさんに連絡する。



ヴェニフーキ「お疲れ様です。ヴェニフーキです」

アールグレイ『お疲れ様。お部屋は綺麗にしてあるかしら?』

ヴェニフーキ「ええ。問題ありません」

アールグレイ『結構。それで、もう用事は済ませたのかしら?』

ヴェニフーキ「いいえ。これからやろうと思います。ただ、」

アールグレイ『ただ?』

ヴェニフーキ「何処に置けば良いかと考えあぐねていたところでして」

アールグレイ『…』

ヴェニフーキ「アッサム様のお部屋、あるいは隊長室のどちらかにしよう。とは思っていたのですが」

ヴェニフーキ「彼女がGI6と連絡を取るとしたらどちらでしょう?」

779 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 02:30:02.32 ID:4S1mKFVw0

アールグレイ『そう…。隊長室の方が良いかもしれないわね』

ヴェニフーキ「何故?」

アールグレイ『GI6が戦車道関係者とやり取りする場合は、ほぼ必ずと言って良いほど隊長室で行われているからよ』

ヴェニフーキ「そうですか」

アールグレイ『実際に私が隊長だった頃、他校の情報収集などでGI6に協力してもらう時はそのやり取りを隊長室で行ってたし、』

アールグレイ『ダージリンに隊長を引き継がせた時もそうするよう伝えたわ』

ヴェニフーキ「なるほど。わかりました」

アールグレイ『…そうそう。隊長室は"鍵"が無いと入れないわよ?』

ヴェニフーキ「その鍵は何処に?」




アールグレイ『アッサムの鞄の中』

780 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 02:35:36.70 ID:4S1mKFVw0


ヴェニフーキ「…」


アールグレイ『学生手帳に内蔵されたICチップで認証する電子ロック式だけど、隊長室は歴代隊長のみが持つ他の生徒のとは異なるICチップが必要なの』

ヴェニフーキ「だからダージリンの生徒手帳を持って来いってことですね?」

アールグレイ『ええ。まずはそれで試してみて頂戴』

ヴェニフーキ「了解です」



私は(主にアッサムさんの説教を受ける時に入る)隊長室へと向かった。

そして、アールグレイさんの指示通り、ダージリンの学生手帳を扉の前にある認証装置にかざした。


ピッ


ピーピーピー


ガチャガチャ



…。

開かないぞ?

781 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 02:42:55.47 ID:4S1mKFVw0



ヴェニフーキ「…駄目でした。認証出来ません」

アールグレイ『…そう。ダージリンが抜けた後に認証パターンを変更したのね。…用心深いあの子らしいわ』

ヴェニフーキ「では、この生徒手帳では扉は開かないと?」

アールグレイ『ええ。それどころか履歴が残って不審な痕跡を残してしまった』

ヴェニフーキ「…笑えませんね」

アールグレイ『こうなっては仕方ないわ。情報処理学部の校舎へ向かって頂戴』

ヴェニフーキ「何故です? 情報処理学部はGI6の巣窟では?」

アールグレイ『そこにあるコンピューターを使って一時的に隊長室の電子ロックを解除するのと、認証の履歴を消去する』

ヴェニフーキ「…なるほど。難しそうですね」

アールグレイ『でも現時点ではこれしか方法は無いわ』

ヴェニフーキ「わかりました。まず情報処理学部の校舎へ向かいます」

アールグレイ『ええ。着いたらまた連絡して頂戴』

782 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 02:46:25.74 ID:4S1mKFVw0


【聖グロ 情報処理学部 校舎】



ヴェニフーキ「到着しました」

アールグレイ『了解。入り口付近にある装置に学生手帳の最初のページをかざせばドアが開くわよ』

ヴェニフーキ「了解」



私は指示されるままに生徒手帳を開いた。

ここで油断したらすべてがパーになるのだから緊張感を持たねば。

なんだか首がまた痒くなってきた。



ピッ

ウィーン


ヴェニフーキ「開きましたね」

アールグレイ『オッケーね。そのまま中へ入りなさい』

ヴェニフーキ「退学者のICチップでも使えるんですね」

アールグレイ『当たり前じゃない。ダージリンの退学は本来ならあり得ないイレギュラーな退学ですもの』

ヴェニフーキ「…」

アールグレイ『正式な退学なら今あなたが手に持ってる手帳はとっくに返却されてるわ』

ヴェニフーキ「なるほど。…それで何処へ向かえばいいのでしょう?」

アールグレイ『まず2階にあるコンピュータールームへ向かって』

アールグレイ『恐らく中に生徒や用務員がいるでしょうけど、見つかって良い事は何もないわ。極力見つからないように』

ヴェニフーキ「わかりました」

783 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 02:49:22.46 ID:4S1mKFVw0


【情報処理学部 コンピュータールーム】



中に生徒はいたが、なんとか勘付かれることなくコンピュータールームまでたどり着いた。



ヴェニフーキ「…広いですね」

アールグレイ『ここではIT関連の試験を行うこともあるから、大勢の生徒が収容出来るようになっているのよ』

ヴェニフーキ「なるほど。会社のオフィスにいるような気分です」

アールグレイ『…話を戻すわ。まず入ってすぐの場所にある教員用コンピューターの電源を入れて』

ヴェニフーキ「わかりました」


ポチッ


ヴェニフーキ「起動しました」

アールグレイ『そうしたらデスクトップに管理課というアイコンが有るはず。それを開いて』

ヴェニフーキ「了解です。…ん、暗証番号…」

アールグレイ『少し待って頂戴』



電話の向こうからカタカタとキーボードを叩く音が聞こえる…。


784 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 02:54:12.22 ID:4S1mKFVw0


ヴェニフーキ「勝手に矢印が動いた…?」

アールグレイ『落ち着きなさい。私がパソコンに侵入したのよ』

ヴェニフーキ「侵入、ですか…」

アールグレイ『いわゆる"クラッキング"よ。ネットワークを通じてそっちのパソコンにアクセスしたわ』

ヴェニフーキ「それで暗証番号が判るのですか?」

アールグレイ『わからないから"侵入"してるのよ』

ヴェニフーキ「…」



よくわからないけど、時たまニュースで見かけるサイバー攻撃とか、個人情報漏えいの類の犯人みたいなことをやっているのだろうか?

よくわからないから、ここはアールグレイさんに任せておこう。



アールグレイ『おまたせ。暗証番号がわかったわ。 *************************** よ』

ヴェニフーキ「入力します。…認証に成功しました。色んなアイコンが出てきました」

アールグレイ『ええ。そのままセキュリティ部門というアイコンをクリック』

ヴェニフーキ「はい。…っと、また暗証番号を入れろと出ました」

アールグレイ『…わかった。少し待ってて』



こうして、フォルダをクリック、暗証番号の解析・入力を3回ほど繰り返しているうちに、セキュリティに関するページへたどり着いた。

アールグレイさんの指示に従って、校舎全体のセキュリティをメンテナンスモード、つまり認証機能をオフにした。

随分大げさなことをするなぁと思ったが、隊長室だけをOFFにする方が逆に不自然だとアールグレイさんは言う。

…なるほど。

785 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 02:57:45.43 ID:4S1mKFVw0


ヴェニフーキ「しかし校舎全体のセキュ


アールグレイ『早く隊長室へ向かって!!!』


ヴェニフーキ「了解…!」



やっぱり校舎全体のセキュリティをOFFにするのは色々不味いみたいだ。

私は急いで隊長室へ向かった。

幸い日曜日ということもあり、部活動に参加する生徒や熱心に勉強をする生徒の以外はいないので、誰かに見られることなく隊長室までたどり着けた。


…そして、アールグレイさんの言う通り、"指紋一つ残さず"隊長室のコンセントに盗聴器を差し込んだ。

これで最初の課題は終わった。


しかし、セキュリティをOFFにした状態なので一息つく間もなく再びコンピュータールームへ戻ってセキュリティを復旧させ、私のログイン履歴を消去した。

仕事を終えて痕跡を消した後に私の部屋に戻り、念の為もう一回探知機で部屋を探って異常がないと知り、ようやく一息つくことが出来た。


帰るまでが遠足というけど、本当に早く帰りたい。ダージリンの元へ。

786 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 03:01:01.58 ID:4S1mKFVw0


【ヴェニフーキの部屋】



ヴェニフーキ「…ふぅ………」

アールグレイ『お疲れ様。上手く行ったわね』

ヴェニフーキ「ええ。やってることはかなりグレーですね。アールグレイ様だけに」

アールグレイ『…私は"グレー"じゃなく"グレイ"よ』

ヴェニフーキ「あとは獲物がを待つだけですが…それにしても」

アールグレイ『ん?』


ヴェニフーキ「不気味なくらいアッサリと事が進みましたね…?」


アールグレイ『…いくら敵の腹中とは言え、ここは学校よ? 軍の基地みたいな重要施設ならともかく』

ヴェニフーキ「GI6関係者か、そうでなくても生徒と遭遇するのではと、かなり肝を冷やしていましたが」

アールグレイ『ずっと平然としてたじゃない…』

ヴェニフーキ「?」

アールグレイ『無事に済んだから良いけど、あなたはもっと緊張感を持ったほうが良いわ』

ヴェニフーキ「これでも最大級に緊張していましたけど?」

アールグレイ『どこが緊張してたと言うのかしらね。ほとんど動じなかったじゃない』

ヴェニフーキ「そうですか?」

アールグレイ『あなたのその"無関心"ともいえる冷静さの方が不気味よ』

ヴェニフーキ「………」



普段と変わらないだと…?

馬鹿を言わないでほしい。こっちは本ッ当にヒヤヒヤしていたんだぞ?

なにしろ私のミス一つでダージリンが戻れなくなるんだから………


…まぁ、そんなことより
787 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 03:03:31.92 ID:4S1mKFVw0


ヴェニフーキ「ふふっ」


アールグレイ『なによ…』

ヴェニフーキ「生徒手帳のダージリンの写真、可愛いなぁ…って。この頃はまだあの髪型じゃなかったんですね」

アールグレイ『…ええ。入りたての頃はギブソンタックじゃなかったわよ?』

ヴェニフーキ「今のダージリンも勿論可愛いけれど」

ヴェニフーキ「この入学したばかりの頃にありがちな、どこか不安そうな表情といい、ついこの間まで中学生だった幼さを残した顔といい」

ヴェニフーキ「どうしてダージリンはこんなにも可愛いのでしょうか?」

アールグレイ『…私に聞かれても困るわよ』


ヴェニフーキ「アールグレイさんも入学当初はこんな感じだったんですか?」

アールグレイ『ええ。一応はね』

ヴェニフーキ「…」

アールグレイ『な、何よ…?』

ヴェニフーキ「アールグレイさんにもそんな時期があったなんて…と」

アールグレイ『私だって人間ですもの。緊張の一つや二つくらいするわよ』

ヴェニフーキ「そうなんですか?」

アールグレイ『そうよ』


ヴェニフーキ「…それで、やることが終わったので、私は帰っても良いですか?」

アールグレイ『ええ、良いわよ。お疲れ様』

ヴェニフーキ「はい。お疲れ様でした」



やることを終えた以上もうここに居残る必要はない。

早くダージリンのもとへ帰ろう。

今からならお昼頃には到着するから、またダージリンの手作りのごはんが食べられる。

何を作ってくれるかな。楽しみだ。


ダージリンの事で頭を一杯にしながら、何事もなかったかのように聖グロを後にしようとした

788 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 03:05:39.89 ID:4S1mKFVw0



「あれ。ヴェニフーキさん?」



ヴェニフーキ「…ルクリリさん?」

ルクリリ「やっぱりヴェニフーキさんだ。珍しいね。休みの日に学校に来るなんて」

ヴェニフーキ「ええ。色々調べ物をしておりまして」

ルクリリ「調べ物?」

ヴェニフーキ「戦車に関することを」

ルクリリ「…なるほどね。来年になったら私達が最上級生だもんねぇ」

ヴェニフーキ「次期隊長が誰かはわかりませんが、足を引っ張らないようにはしておこうと」

ルクリリ「ヴェニフーキさんが次期隊長じゃない?」

ヴェニフーキ「私が?」

ルクリリ「ええ。アッサム様も認めるほど活躍しているし、負け続きだった知波単学園相手に勝てたのもヴェニフーキさんのお陰じゃない」

ヴェニフーキ「…」

ルクリリ「…まぁ、そうなったら練習厳しくなりそうだけどね」アハハ

ヴェニフーキ「もしも、私が隊長になるならば」

ルクリリ「うん」




ヴェニフーキ「聖グロに革命を起こしたいですね」




ルクリリ「革命…?」

ヴェニフーキ「ええ。…それでは私はこれで」



そう言い残してルクリリさんと別れた。

私は学園艦を後にする。


789 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 03:10:08.12 ID:4S1mKFVw0


ちなみに聖グロの学園艦はしばらくの間、艦全体のメンテナンスのために港へ停泊したままになっている。

…と言っても街一ほどはある巨大な船なので、港からある程度離れた場所でプカプカ浮いているだけだが。

なので、港へ向かうには学園艦と港を行き来する定期便のフェリーに乗らなければならない。

これが学園艦の面倒なところだ。素直に陸に学校を作っておけば良いものを…。


そんな裕福な学校だけに学園艦のサイズも他と比較して巨大なので点検や修理にも時間がかかるらしい。

私としては気軽にダージリンに会いに行けるので、このまま当分停泊してほしいと思っている。


そんなことを考えながらウラヌスを駐車したパーキングエリアにたどり着き、ライダースーツやヘルメットを身に着けてエンジンをふかす。

…ガソリンが減ってきたな。どこかで給油しなくちゃ。

790 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 03:13:27.30 ID:4S1mKFVw0



【ガソリンスタンド】



ヴェニフーキ「満タンでお願いします」

スタッフ「かしこまりました。満タン入りまーす!」



メンテナンスといえば、このウラヌスも結構走ってるので近いうちにメンテナンスをしてやらねばならん。

自分の愛車なので自分でメンテナンスしたいけれど、メンテナンスツールは知波単だし、聖グロでガチャガチャするわけにもいかない。

今回はバイク屋さんでお願いするしかないか…。


そんなことを考えながら給油を待っていると、車がもう一輌スタンドに入ってきた。

あのマークは…黒森峰女学園?




「満タンで」

「かしこまりました」



あの銀髪の人は確か黒森峰の副隊長。その隣りにいるのは西住さんのお姉さん…。何でまたこんなところに?

…幸いこちらはフルフェイスヘルメットにライダースーツなので正体がバレることはない。


どれ、少し様子を見てみるか。

791 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 03:21:46.63 ID:4S1mKFVw0


エリカ「あの…隊長…」

まほ「なんだ?」

エリカ「やっぱりあの話は…」

まほ「何度も言わせないでくれ。…それにもう私は隊長ではない」

エリカ「でっ、ですが…!」

まほ「ここから先はお前が隊長として黒森峰を引っ張るんだ。そんな弱気な顔してどうする」

エリカ「で、ですが、私には隊長のようには…!」

まほ「それでもだ」

エリカ「っ…!」

まほ「…手洗いに行ってくる」


エリカ「………」



どうやら世代交代で一悶着してるようだ。

もうそろそろ三年生は引退して自分の跡継ぎを決める時期だしね。


以前、サンダースとご一緒した時も、後継者であるアリサさんがナオミさんのファイアフライを乗るかどうかといったやり取りがあった。

あれは一悶着というほどではなかったけれど、やはり次世代への引き継ぎには何かしらの課題が待ち受けている。

そう考えると、早い時期から隊長に選ばれた私は恵まれている方なのだ。


それで、黒森峰は副隊長だった彼女がが隊長になるのだろう。

次の大会では彼女と手合わせするかもしれない。


…しかし、副隊長の様子が何だかおかしいな?

792 :訂正 ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 03:23:45.96 ID:4S1mKFVw0
誤: それで、黒森峰は副隊長だった彼女がが隊長になるのだろう。

正: それで、黒森峰は副隊長だった彼女が隊長になるのだろう。
793 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 03:27:21.03 ID:4S1mKFVw0




エリカ「………これもそれも…」


エリカ「全部、あの女のせいだ…!」


エリカ「あいつが……あの女が…余計な真似しなければ私達が勝ったのに………!」


エリカ「許さない………」



彼女たちがここにいるのは"偶然"ではなさそうだ。

黒森峰の車が来た方角を考えると、給油を終えた車はこのまま聖グロの学園艦が停泊している港へと向かうだろう。

…なるほど。次の親善試合の相手は、あなた達か。


そして、




どうやらこの副隊長さんは"誰かさん"を相当恨んでいるようだ。

ふーん。
794 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 03:30:50.53 ID:4S1mKFVw0



エリカ「………そこのあんた、なに盗み聞きしてるのよ」

ヴェニフーキ「…」



おいおい…こっちにまで八つ当たりしてきたぞ…。

確かに中身はあなたが憎む女だが、外からじゃ誰か全くわからんはず。

なのに親の仇と言わんばかりにギロッと私を睨んできた…。



エリカ「あなたよ。全身真っ黒の」

ヴェニフーキ「…」

エリカ「聞こえなかったかしら。随分耳が遠いのねぇ?」

ヴェニフーキ「…」

エリカ「それとも、喋れない人なのかしら、あなた?」



…さすがに腹が立ってきたぞ。

どう育てば初対面の姿もわからぬ人間にここまで攻撃的になれるのか。

795 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 03:34:23.82 ID:4S1mKFVw0

ヴェニフーキ「…随分"ガラ"が悪いんですね?」

エリカ「はぁ?」

ヴェニフーキ「それが"隊長"だなんて。人に恵まれないのですね。あなたの学校」

エリカ「なッ!!」



売り言葉に対して買い言葉をぶつけてやった。

がるるるる。今にも噛み付いてきそうな勢いだ。

人のことを言えた玉じゃないけど、さすがに私はこの人ほど誰かれ構わず牙を向いたりはしない。


ところで黒森峰女学園といえば、以前の全国大会では一矢も報いえぬまま"全車玉砕"でこてんぱんに打ちのめされたっけ。

辻さん曰く、"優れた技量と敢闘精神でもって、西住まほを包囲して追い詰めながらも、最後の最後で無念の燃料切れで殲滅された"とのことだけど、それは怪しい………。


そして、黒森峰の隊長であり、西住さんのお姉さんでもある西住まほさんは、私達との対戦時だけでなく、大洗戦、後の大学選抜チーム戦でも恐るべき手腕を発揮した実力の持ち主だ。

そこには西住様のご子女だけあって、戦車乗りとしての偽り無き実力や威圧感など、西住流を色濃く受け継いでおられる。

本当の意味で"達人"と呼ぶにふさわしい、我々戦車乗りの憧れだ。


…しかし今私の目の前にいるこの女は、西住まほさんが持つようなものはまるで感じられない。

それどころか、本当に戦車道をやっている人なのかと疑いたくなるほどだ。

796 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 03:48:50.39 ID:4S1mKFVw0


エリカ「アンタに何がわかる!」

ヴェニフーキ「何もわかりませんが、"何も無い"というのだけはわかりますね」

エリカ「………フン! アンタがどこの馬の骨かは知らないけれど、黒森峰を敵に回さないほうが良いわよ?」

ヴェニフーキ「…」

エリカ「さもなくば…」

ヴェニフーキ「…」

エリカ「あなた、きっと後悔するわ…!」

ヴェニフーキ「確かに後悔しています。これが黒森峰の次期隊長だと知って」

エリカ「ッ!! き、貴様ァ!!!」



まほ「やめろエリカ!!」



エリカ「隊長っ!?」

まほ「何をしてるんだお前は!!」

エリカ「…っ!!」

まほ「…申し訳ありません。うちの者が迷惑をおかけしました………」



そう言って深々と頭を下げる。

あの戦車乗りとして"最強"を誇る西住まほさんが小さく見えてしまうほどに…。

彼女の実力や実績は幼少期からの並々ならぬ積み重ねの上に存在するものだ。

私やダージリンはおろか、それよりもずっとずっとたくさんの努力を重ねて…。


それが、私の目の前でガラガラと崩れていく音が聞こえたような気がした。


頭を下げたのはまほさんの方だが、彼女以上に私はそれを屈辱に思った。

同じく死に物狂いで積み重ねてきた人間として、積み重ねてきたものを崩されたのを目の当たりにした人間として………。

797 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 03:50:29.13 ID:4S1mKFVw0


ヴェニフーキ「お気になさらず」

ヴェニフーキ「…それより、聖グロリアーナ女学院へ向かっていたのでしょうか?」

まほ「…ええ。近いうちに親善試合を行うのでその下見にと」

ヴェニフーキ「そうだったのですね」


ヴェニフーキ「親善試合、楽しみです」


まほ「えっ…?」



ここまで言っておいて姿を見せないのは失礼に当たる。

私はヘルメットを脱いで、改めて挨拶することにした。

798 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 03:58:30.02 ID:4S1mKFVw0


エリカ「ッ!!!!」

まほ「あなたは…」


ヴェニフーキ「こんにちは。西住まほさん、黒森峰の副隊長さん」

ヴェニフーキ「聖グロのヴェニフーキと申します」

まほ「そうか…あなたがみほの言ってたヴェニフーキか」

エリカ「…あんた………!!」



副隊長さんは露骨に怒りの表情を見せた。

そうだ。

あなたが憎んでる女だ。



ヴェニフーキ「こうやって対面するのは初めてですね」

まほ「そうだな。…あの時の助言は敵ながら見事だった」

ヴェニフーキ「恐縮です」

まほ「…一つ、教えてくれないか」

ヴェニフーキ「何でしょう」

まほ「何故、"あそこ"だと思った?」

ヴェニフーキ「戦車乗りしての私の本能が、あの一点だけをずっと叫び続けてました」

まほ「そうか…」

エリカ「あんなのインチキよ! 適当な事を言って…!」

まほ「インチキであの一点を見出だせるわけがない!」

エリカ「っ…!」

ヴェニフーキ「…」

まほ「全体の地形、砲撃地点と着弾地点の高低差、戦車の性能、砲手の技量、我々の進行ルート…」

まほ「戦車道における知識やセンス、ありとあらゆるノウハウが無ければあのようなことは決して出来ない!」

ヴェニフーキ「お褒め頂き感謝致します」



聖グロに完勝したこと

大洗女子を相手にギリギリまで粘れたこと

それらも知波単のために命をかけて積み重ねた努力の賜物であることは確かだ。

だけど、本当に本当に、その積み重ねの成果を出したのは、大洗女子と黒森峰が戦った決勝戦のあの一発だったのかもしれない…。


あの一発を放つ為のあの場所には、私の戦車道の全てが詰まっていた。

そして西住みほさんは私の戦車道を受け取ってくれた。

みほさんのおかげで、私の戦車道が報われた………!

799 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 04:02:10.22 ID:4S1mKFVw0

ヴェニフーキ「あなた達や大洗の皆さんには申し訳ないことをしたと思っています」

ヴェニフーキ「…ですが、私はどうしても無人機という"邪道"を潰したかった」

まほ「!」

ヴェニフーキ「そのため、"持たざる"大洗に勝って頂く必要があった」

ヴェニフーキ「…それがあの助言をした理由です」

まほ「なるほど…。あの時、一度の砲撃で試合が終わるとは夢にも思わなかった」

ヴェニフーキ「…」

まほ「そして、それがみほのものではなく、第三者の助言によるものと知って」


まほ「今までにない屈辱を味わった」


ヴェニフーキ「…」

エリカ「………」

まほ「………だが、同時に、」


まほ「私は高校生最後の戦いを、無人機戦闘というイレギュラーではなく、戦車乗りとして終えることが出来た…」


まほ「私は、邪道に染まることなく卒業できる………」

ヴェニフーキ「無人機が出ようと戦艦が出ようと、あなたが邪道に染まることは無いと存じます」

まほ「そうだろうか…」

ヴェニフーキ「踏んだ場数、積み重ねてきた物の重みが違う」

ヴェニフーキ「それが簡単にへし折れるようなものではない」

ヴェニフーキ「そして、その重みの違いが…」


ヴェニフーキ「隣りにいらっしゃる方に"重荷"となって降り掛かっている」


エリカ「なっ…!」

まほ「………」

800 : ◆MY38Kbh4q6 [saga]:2017/05/28(日) 04:15:30.08 ID:4S1mKFVw0


エリカ「黙って聞いていれば好き勝手言いやがって!!!」

まほ「落ち着けエリカ!!」

エリカ「このまま言われっ放しで落ち着いていられるものですかっ!!」

まほ「戦車乗りなら戦車で方を付けろ!」

エリカ「っ…!」


ヴェニフーキ「ときに、西住さんは試合には参加されるのですか?」

まほ「…いや。私は見学だけだ。此処から先は隣にいるエリカに全てを託す」

エリカ「…」

ヴェニフーキ「そうですか。…楽しみですね。エリカさん」

エリカ「………いい気にならないで頂戴。涼しい顔をしていられるのも今のうちよ」

ヴェニフーキ「…」

エリカ「あなたは口は達者のようだけど、試合でもそうなるとは思わないことね…」

エリカ「あなたみたいな邪道、叩き潰してあげるわ」


ヴェニフーキ「無様な戦い方をして、黒森峰や西住流を汚さないことです」


エリカ「何ですって!!」

ヴェニフーキ「聖グロはあなたにとって"甘っちょろい"かもしれません」

ヴェニフーキ「…ですが、私はそこまで甘くはない」

エリカ「…」


ヴェニフーキ「試合、楽しみにしています」



それだけ言って給油が終わったウラヌスに跨り、その場を去った。

僭越ながら全力で挑ませていただきます。

あの時は"大洗を通して"だったけど、今度は私が直々に………。



私はこの女を許さない。



血の滲むような思いで敵と自分と戦い続けたまほさんの影に隠れ、その威厳を借りて"王者"を語るこの女を。

そして、仲間を助けたが故に黒森峰を去ることになったみほさんを口撃したこの女を。


………覚悟しろ。

あなたのような"邪道"は叩き潰してやる…………………。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜


801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 07:23:09.09 ID:3UtMwOzjO
エリカさんかなり西さんに恨まれているな(  ̄▽ ̄)
此処まで恨まれるエリカは初かもしれない。
だが、それがいい。
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