みほ「フリースタイルバトル?」

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102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 02:35:31.05 ID:CoaWBJ6Zo

麻子「ピザピザピザピザピザピザピザピザピザピザ」ワァァァァ!

麻子「久々にやりましたニヤニヤしちゃいました今」ワァァァァァァ!!

麻子「1つサービス 人裏切る ことせず見せるテクを全部」ワァァァ

麻子「10回クリア 神業 まるで十戒受けるモーゼ風」ワァァ!

麻子「強烈に嫉妬されつつも しれっとした顔にし劣等感も無し」

麻子「とにかくライム その数はハンパない ゴミ出す回数以上」ワァァァ!

麻子「言葉尻は踏みつつ相手の注文に応える そこが粋だ」ワァ!

麻子「言い忘れていたがちなみに ここは肘な」ワァァアァァ!



ケイ「すごーい!クリアー!私もできるかな?」

ケイ「北南東…………無理だー!」ハハハハ..

ケイ「でも問題は『ここは肘ですが』って引っかけだったんだよねー!」ハハハ..

ケイ「やっちゃったー!1回お休み次のバースは終始無言だね!」ワァァ!

ケイ「ってわけいかないか じゃあどうしよう?私も韻踏もうか?」

ケイ「いや、それは不毛だよね 相手のリング上だもん」ワァァ!

ケイ「……あれ?でもあんな早口でライミングできるってちょっと変かも」

ケイ「わかった!用意してるでしょ?ネタ帳かカンニングペーパー」ワァァ



麻子「カンニングペーパー そんなこというお前は」

麻子「ランキング圏外 『私は韻踏めんわー』な敗北宣言」ワァァァ!

麻子「愛想尽きんぜ アイツを抜きん出る 意識で言葉を料理」

麻子「つまりこの場の調理 アドリブだ 気付けないなら そこらの病人」ワァァァ

麻子「10枚のピザ 2人じゃ無理だ 今日は集会の日か?」ワァァ!

麻子「とりあえず出題をクリアしたんだ 崇拝をしな」ワァァァァァ!!

麻子「このバースで速攻で わかっただろ 私の即興性」

麻子「本領発揮した私のヤバさまるで 裸足のCoccoです」ワァァァァ!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァァ!

103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 02:36:31.45 ID:CoaWBJ6Zo

麻子「………………」

ケイ「んぬぅーーーー……」

役人「それではこれより判定に入ります!先攻ケイ、後攻REZE……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「……さあ!みなさん決まったようです。それでは…………判定をどうぞ!」

ババン!

亜美:REZE

千代:REZE

理事長:REZE

香音:REZE

新三郎:REZE


役人「クリティカルヒット!!勝者、後攻REZEーーーーー!!!」

ワァァァァァ!

麻子「よし」グッ

役人「ラウンド1での決着となりましたが……篠川さん、いかがでしたか?」

香音「はい。ケイさんは終始ケイさんらしさを見せていて、顕著だったのが、途中でREZEさんに『これで踏めますか?』とピザ10回の出題を出すというラインです」

香音「あれはさっきの試合でもあったケイさんのチェンジアップのような作戦で、REZEさんの対応次第ではアンサーでズバッと速球を投げ込んで一気に自分のペースに持ち込む狙いがあったんだと思います」

香音「ただREZEさんがあまりにも完璧に返してきたので、戦いようがかなり難しくなった。あそこが勝負の分け目だったと思います」

役人「ありがとうございました。蝶野さんはいかがでしたか?」
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 02:40:23.23 ID:CoaWBJ6Zo

亜美「始まる前の空気は完全にケイさんだったけれど、REZEさんのライムがズバズバッと決まって勢いをつけていったこと。そしてケイさんのフロウやユーモアをものともしない、軸のブレない戦い方が出来たことが勝因だと思うわ」

亜美「それとこれは判定とは別の話なんだけど、このビートは乗るのがかなり難しいわ。だから2人とも大変だったと思うけれど、よく頑張ったと拍手を贈りたいわ!クラッピング!」パチパチパチ!

ケイ「そうなのー!この曲難しくってさー!さっきのよりもさあ…」

役人「あ、あの、今はコメントの時間ですので。蝶野さん、ありがとうございました。そしてステージ上の2人に大きな拍手をお願いします!」

パチパチパチパチ!

役人「そして……REZEの勝利によって、準決勝進出は………………大洗女子学園に決まりました!!」

ワァァァァァ!

ケイ「んー……負けちゃった!REZE、あなた強いわねー!」

麻子「…いや、そっちも強かった」

ケイ「そう?ありがと!」ダキッ!

麻子「っ!?い、いや、別に……///」

麻子(というかスキンシップが激しい……//)

ケイ「ねぇ、REZE」ヒソ

麻子(っ……耳元で囁くな//)ムズッ..

ケイ「次があるかはわからないけど……もしまた戦う時があったら、今度は私が勝つからね」

麻子「!」

麻子「……いや、次も私が勝つ」

ケイ「ワオ!言うじゃない!」ニコニコ

麻子「ああ……というか、そろそろ離れてくれないか」

ケイ「ソーリー!離すの忘れてたね!」バッ!

麻子「いや、謝る必要はないが」

ケイ「じゃ、またねREZE!シーユー!」ダッ!

麻子「ああ」

ケイ「みんなありがとー!!楽しかったよー!!」ワァァァァ!!

麻子(最後まで会場を盛り上げるのを忘れない……根っからのスター気質というか……私にはできんな)

麻子(それはともかく……あと2つで優勝か……)

105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 02:43:56.46 ID:CoaWBJ6Zo

【舞台袖】

杏「ふぉはへひー」モグモグ

麻子「ただいま……干し芋食べてるのか」

杏「んぐんぐ……まぁね。準決勝までの腹ごしらえだよぅ」

みほ「麻子さんお疲れ様!すごかったよ!」

麻子「…ありがとう」

杏「さーて、次は準決勝だけど……とりあえず他の試合を見ようか」

アンチョビ「あ」

杏「お?チョビ子」

アンチョビ「チョビ子って言うな!アンチョビ!アンチョビ!」

杏「これから試合か」

アンチョビ「ああ、そうだ。ここで勝ったら次はお前たち大洗女子と当たるぞ!」

杏「そだねー。ま、頑張ってよ」

アンチョビ「な、なんだ?応援してくれてるのか?嬉しいなあ」ニコニコ

杏「チョビ子たちが勝ってくれた方がありがたいからね」

アンチョビ「な、なにぃー!?お前ら、アンツィオをバカにしてるのかあ!」

みほ「し、してません!」

杏「ジョークだよジョーク。試合前にリラックスさせたげよーとしたんだよぅ」

アンチョビ「そ、そうか……怒鳴ってすまなかった……っと、そろそろ時間だ。いくぞ!」

ペパロニ「うっす!」

カルパッチョ「はい!」

ザッザッザッ..

杏「さて、アンツィオはどうなるか……」



ワァァァァ!

ペパロニ「すんません姐さん……また負けちまったっす……」

アンチョビ「き、気を落とすな!だんだん良くなってきてる!今だってラウンド3まで行ったじゃないか!」



杏「………………」

杏(ペパロニは韻をほとんど踏まない……というより踏めない、が近いかな?迫力と勢いはあるけどスキル不足。この準々決勝まで全敗)

杏(それでもアンツィオがここまで勝ち上がってこれたのは……)
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 02:51:59.78 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=4tfcxE6hS5U

♪START IT AGAIN/ AK−69

カルパッチョ「キミがラップの教科書?それただ基本に一途なだけ」

カルパッチョ「私は自分の理論信じる そして自問し生きる」ワァァア

カルパッチョ「偉人載ってるページに陣どってる私」ワァァ

カルパッチョ「キミは目次辺りで滲んじゃってるっていうか死んじゃってる」ワァァァァ!

カルパッチョ「だから無い肖像画 退屈で内容飽和」ワァァ!

カルパッチョ「愛情Noだ キミの存在価値 I don’t knowだ」ワァァァ!

カルパッチョ「どれもたわごと おままごと そのままゴトッと落とすよ騒ごうと」ワァァ!

カルパッチョ「沢ボートに乗ったままボーッとしても勝利 あたぼうよ」ワァァァ! ※あたぼうよ……江戸弁で「当たり前」



杏(カルパッチョが全部3人抜きしてるからなんだよなぁ……)

杏(チョビ子がどれだけできるかわかんないけど、カルパッチョ以上に強いとなると厄介……いや、でもそれはないかなー)




役人「――――勝者カルパッチョ!準決勝進出はアンツィオ高校〜〜〜!!!」

ワァァァァ!



麻子「……あの人、強いな」

みほ「うん。とにかくライムっていうところが麻子さんと似てる」

麻子「ああ、戦ってみたい相手だ」

アスパラガス「ちょっと通るざますよ」

みほ「あ、すみません」サッ

麻子(!こいつらは……BC自由学園)

杏(アスパラガス。BC自由学園戦車道部の隊長。半ズボンと帽子がトレードマーク。1回戦の先鋒で3人抜き)

ムール「」

杏(ムール。額の広いセンター分けっぽい髪型のクール系。2回戦先鋒、3人抜き)

ボルドー「」

杏(ボルドー。黒髪で左側だけ長いアシンメトリー、割と陽気なタイプ。3回戦先鋒、3人抜き)

杏(うちと同じように毎回オーダーを変えてる。当日の試合勘を確かめるためだろうね……しかし、相手がそれほど強くなかったとはいえ全員3人抜きかぁ)

エリカ「あ」ザッ

みほ「あ」

エリカ「………………」

みほ「…………………」
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 02:53:17.02 ID:CoaWBJ6Zo

杏「久しぶりだね、黒森峰の新隊長さん」

エリカ「……ええ」

杏「それと……」チラ

まほ「…………」

杏「前隊長さんも」

まほ「ああ」

みほ「!お姉ちゃん……」

杏「相手はBC自由学園……優勝候補っぽいねー」

まほ「そうらしいな」

杏「ありゃ、ずいぶん余裕だねぃ」

まほ「余裕とは違うさ。ただ相手が誰であろうと勝つつもりで戦うだけの話だ」

杏「……ごもっとも」

まほ「では行くぞ。エリカ、赤星」

エリカ「はい!」

小梅「は、はい。失礼します……」コソコソ

みほ(お姉ちゃん……)

杏「……さて、どっちが勝つか……」



役人「――――それでは第2試合を開始します!先攻後攻じゃんけんをお願いします」



みほ「あぁ……」

杏「レッドスターは負けちゃったね」

麻子「仕方がない」

杏「問題はこれから。逸見エリカがどこまでやれるか、そして……」

みほ「お姉ちゃん……」



【ステージ】

エリカ「……後攻で」

役人「OK!それでは第2試合ラウンド1、先攻ムール、後攻エリカ!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュル!
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 02:56:06.40 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=9wqxd8wFGq0

♪1Shot1,Kill / Mr.MUSICIAN

<先攻ムール VS 後攻エリカ ラウンド1>

ムール「ツリ目でヤンキー風のくせに後攻で」

ムール「先鋒ザコ 黒森峰 どこが常勝?え?」ワァァ!

ムール「あなたが隊長になったせいと想像してる」ワァァ!

ムール「Go for it 結果度外視 ある意味神々しい」ワァァァ

ムール「真面目にずっとやってなよ 戦車道」

ムール「まぁメンバーの やる気削ぐ隊長じゃ 毎日ケンカも」ワァァ

ムール「起こるし チームメイトは怒るし 肩も凝るし」ワァァ

ムール「そういう時どうするんですか隊長?最後は握りこぶし?」ワァァァ!



エリカ「てめぇみてぇな クソとうちの仲間は別物」

エリカ「ボコボコにしてやりたいな そのデコのとこ」ワァァ!

エリカ「フリースタイルでは 別に常勝なんて言ってねぇ」

エリカ「ただここまで上昇してきた さらに目指す頂上!」ワアァァ!

エリカ「そのためには てめぇらがくたばる必要あり!」

エリカ「負ける要素のない こっちが勝つ確率超あり!」

エリカ「ひらひらな制服が 目障りなんだよクソが!」

エリカ「中身大したもの詰まってねぇんだろ つまり嘘だ!」



ムール「結局こぶしを使うことは否定しないのね」

ムール「この人ってなんか異常なまでに単細胞」ワァァァ!

ムール「ここまで上昇 それはお見事 でもそのプライドは」

ムール「ゴミのように ダストシュートに放り込もう」ワァァァ!

ムール「そっちこそ黒い制服が夏場とか爆破したくなる」

ムール「暑苦しい!引き裂くか 切り裂くか それも悪くない」ワァァァ!

ムール「確率とかわかるの?あんた頭悪いのに」

ムール「適当すぎる なんかバカな軽いノリ」ワァァァァア!
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:01:28.37 ID:CoaWBJ6Zo

エリカ「こっちから見たら てめぇだってバカに見える!」

エリカ「頭ハゲかけてんのか!?額がまぶしいんだよ!」

エリカ「てめぇごときに 折れないんだよこのプライド!」

エリカ「単細胞とか決め付けやがって マジでほんとうざいよ」

エリカ「ていうかそもそも てめぇらなんか知らねぇんだよ!」

エリカ「今年の戦車道大会で1回戦負けだろ しょうもねぇアホ!」

エリカ「ああだこうだできもしねぇこと ほざくなカス女!」

エリカ「もしこの手に拳銃あったら 眉間のとこにズドンだ!」



ムール「はい嘘つき 1回戦負けって私たちのこと知ってる」ワァァ!

ムール「この矛盾点 これを総じて頭悪いと言う」ワァァァ!!

ムール「私は好む沸点 低いやつ 倒しやすいから」ワァァ!

ムール「格好のカモ こいつ煽りやすいバカ」ワァァァ!

ムール「人のヘアースタイル気にするより 磨きなよフリースタイル」ワァァァ!

ムール「髪下ろしたら満足ですか? 帰っていただけますか?」ワァァァ!

ムール「こいつのラップ大声で ただ怒鳴る娯楽」

ムール「ガーガー言うだけ まるでドナルドダック」ワァァァァ!



エリカ「帰るわけねぇだろうが行くのよ決勝!」

エリカ「舐めたこと言ってると 最後は殺生!」

エリカ「貴族みてぇな制服着てるんだから守れよ節度!」ワァァ!

エリカ「ドナルドダックとか 全く意味わからないから!」

エリカ「ていうか聞こえてるから アンサー返してるんだろうが!」

エリカ「嘘ついて この場を切り抜けようとしてるんじゃねぇ!」

エリカ「バカって言った方が バカだって教わらなかったか?」

エリカ「ようはてめぇの方が バカでここで負けなんだな!」



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァ!!

エリカ「っ!」ギリッ!


役人「それでは判定に入ります!勝ったと思う方の札を上げてください!」
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:04:20.43 ID:CoaWBJ6Zo

【舞台袖】

みほ「これは……」

杏「……決まっちゃったかな」

麻子「………………」


役人「クリティカルヒット!!勝者、先攻ムールーーーーーー!!」

ワァァァァァ!


杏「これで黒森峰は後がなくなった」

麻子「3人抜きするしかないな」

みほ「お姉ちゃん……」



まほ「エリカ」

エリカ「た、隊長……申し訳ありません……私……」グス

まほ「何を落ち込んでいる。勘違いするなよエリカ」

エリカ「ぇ……?」

まほ「まだ決勝があるのに意気消沈してどうする」

エリカ「あ……」

まほ「ここで終わりのような顔をするんじゃない」

エリカ「は、はい!」

まほ「私が帰ってくるまでには、今まで通り、自信たっぷりの顔に戻っておけよ?」クス

エリカ「は、はいぃ……///」



麻子「なんだあのやりとり」

みほ「お姉ちゃんかっこいい……//」

杏「……あれですぐ負けたらカッコ悪いよねぇ……」

杏(後に退けない言葉を口にすることで自分にプレッシャーをかけたのか、それとも本心か……さて……)



【ステージ】

役人「それでは先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポイ!

まほ「先攻で」

ワァァ!

ムール「!」

ムール(登場時もそうだったけれど、先攻を宣言しただけで客が沸く?この存在感は……)

役人「OK!第3試合、先攻西住まほ、後攻ムール!ラウンド1、DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュルッ!
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:05:49.68 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=n4CVk8uH2MU

♪波風 / 仏師

<先攻西住まほ VS 後攻ムール ラウンド1>

まほ「後輩が世話になったなムール」

まほ「借りは私が ここですぐ返す」ワァァ!

まほ「命狩りに来た このステージ上」

まほ「エリカじゃなくて お前がカモだってわからせてやるよ」ワァァァァ!

まほ「ずっと学内で揉めてる 旧BCと自由側」

まほ「そんなんでよく他校を語れるなぁ 評論家様」ワァァァ!

まほ「私はお前たちをよく知ってるよ だが私の」

まほ「記憶にないんだ お前たちが強いという印象 だから教えてくれよ」ワァァァ!



ムール「強いところ?前の試合観てませんでした?」

ムール「観ればわかるはず 活躍してた 勝利楽々」ワァ!

ムール「手にした 2人抜き レッドスターにエリカ」

ムール「それがムールが辿ってきた軌跡だ」ワァ!

ムール「奇跡という意見は否定 当然の結果」

ムール「てか最初から実力差が開いてた」

ムール「だから大将 あなたも教えてくださいよ」

ムール「黒森峰の強いところをさ」ワァ!



まほ「強さの証明がさっきの2試合か」

まほ「大したことない 台車転がした程度の小さな軌跡」ワァァァ!

まほ「浅すぎる足跡 もう消えそうになってるよ」ワァァァ

まほ「それに韻のクオリティ 急に落ちたがどうした?」ワァァァ!

まほ「アピールポイントでぐだぐだ 面接なら絶対タブー」ワァァァ!

まほ「誰も奇跡なんて言ってないのに 韻踏むために使ったり」ワアァァ!

まほ「こういう言葉の無駄遣いは 気になるから指摘する」

まほ「結局お前の主張わからない いや最初からないのか」ワァァァ!
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:11:07.76 ID:CoaWBJ6Zo

ムール「黒森峰の強いところ聞いてるのに無視」

ムール「こいつ都合悪い部分は 省くMC」

ムール「私が言った 前の試合ってのはここまでの過程」

ムール「さっきの2試合だけじゃないってわかってんのかね?」ワァ!

ムール「言葉の無駄遣いとか面接とか上から目線」

ムール「一体何様なわけ?邪魔だから離れて」ワァ!

ムール「それに全く落ちてない 韻のクオリティ」

ムール「ホント勝手に変えてるこの人 自分勝手すぎ」



まほ「ほらやっぱり最後韻が決まってないし 主張もない」ワァァ!

まほ「離れたってスピーカーはそこだ 声届くぞ?」ワァァァ!

まほ「『韻のクオリティ』 私の妹が頑張ってる」

まほ「だからここらで見せる 『親族の意地』」ワァァァァァ!

まほ「お前の代わりに踏んでやったよ 貸し1つだ」ワァァァ!

まほ「何様?わかるだろ 西住まほだ!」ワァァァァ!

まほ「ムールだったら貝みたいに もう口閉じておけ」ワァァァ!

まほ「それか炎に焼かれて 屍を晒せ」ワァァァァァァ!



ムール「結局エリカと同じ 暴力主義」

ムール「殴るとか炎とか 絶対無理」

ムール「親族の意地とか この勝負で関係ない」

ムール「むしろお前が 妹に慰められるのに賛成だ」

ムール「西住まほ 名前知ってるに決まってる」

ムール「MCネーム本名そのまま ダサいです」

ムール「アイテム 使ったって何も変わらない現状」

ムール「ムールが ここで変えてみせる戦場」



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァァ!!

まほ「…………」

ムール「くっ…………」
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:13:07.15 ID:CoaWBJ6Zo

役人「ではこれより判定に入ります!先攻西住まほ、後攻ムール……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「……決まったようです。それでは…………判定をどうぞ!」

ババン!

亜美:西住まほ

千代:西住まほ

理事長:西住まほ

香音:西住まほ

新三郎:西住まほ

役人「クリティカルヒット!!勝者、先攻西住まほーーーー!!!」

ムール「」ガクッ

役人「えー、今の試合、どうでしたか?理事長」

理事長「西住まほさんが先攻で常に頭を抑えて最後までそのままだった、といったイメージですな。3バース目の『お前の代わりに踏んでやったよ』のラインは強烈でしたね。とはいえ、クリティカルヒットになったものの、大差の決着ではないと思います。審査員がそれぞれ僅差で西住まほさんの勝ちだと思った、という形でしょう」

役人「ありがとうございました。熱い勝負を見せてくれた2人に大きな拍手を!」

パチパチパチパチ!

役人「そして第4試合に入ります!BC自由学園、次鋒入場してください」

ボルドー「………………」ザッ

まほ「………………」

役人「では先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポイ!

ボルドー「……先攻で」ワァァ!

役人「OK!第4試合、先攻ボルドー、後攻西住まほ、ラウンド1、DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」ギュリン
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:14:11.18 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=HL5QZDd5AYw

♪Hungry Strut / KOHEI JAPAN

<先攻ボルドー VS 後攻西住まほ ラウンド1>

ボルドー「ヘイ 調子はどうだ?西住まほ」

ボルドー「いきなり圧倒し 首狩りましょ」ワァ!

ボルドー「クールな顔してるけど さっき最後熱かったな」

ボルドー「自分偽ってるのかなー?嘘つきだったかな?」

ボルドー「ムールのカタキ ここでお前を捌き」

ボルドー「マグロのたたき にして量り売り」ワァァ!

ボルドー「校名通り自由にかますぜー?」

ボルドー「お前のフロウの足りないラップと違ってアガるぜー?」ワァァ!



まほ「じゃんけんに勝って先攻とった」

まほ「よほどすごいのかと固唾を呑んだ」

まほ「結果がこれだ 予告ホームラン後のバント」ワァァァ!

まほ「しょぼすぎる どこがアガれるんだ もう引き下がれ」ワァァァ!

まほ「私を捌いてマグロのたたきにして量り売り」

まほ「それ食品偽装って言うんだよ 本当に自由だな!」ワァァァァァァ!

まほ「まぁ、ある意味ではアガるのかもな」

まほ「警察が動いて逮捕 ホシを上げる」ワァァァァァァ!!



ボルドー「韻も大して踏まず 揚げ足取りだけ」

ボルドー「なけなしの金で やけっぱちになるみたいな感じ」

ボルドー「予告ホームランは 義務じゃなくて意志だ」

ボルドー「その行為そのものが 超ドープなんだ」ワァ!

ボルドー「お前は元隊長だろ?でしゃばんな引退しろよ!」

ボルドー「そんなすげーことじゃないぜ さっきの韻返しもよぉ!」ワァァ!

ボルドー「わかってるか?お前が負けたら敗退だ」

ボルドー「つまり瀬戸際 下手こきゃバイバイだ〜!」ワッァア
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:18:45.53 ID:CoaWBJ6Zo

まほ「マグロにしてもそうだが お前好きだな売買」ワァァ!

まほ「揚げ足も何も 隙だらけなんだよタコが!」ワァァァ!

まほ「瀬戸際?確かに背水の陣だな」

まほ「でも焦りどころか背中が涼しくてむしろ心地いいな」ワアァァァ!

まほ「予告ホームランは確かに意志だ だがファンに期待させてる」

まほ「だから叶わずとも いい音聞かせる義務がある」ワァァァァ!

まほ「それを裏切る行為は片手落ち」

まほ「バットをスタンドに向けただけ ただの出オチ」ワァァァァ!



ボルドー「最後にちょっとだけ踏んでドヤ顔」

ボルドー「一度見てみたいもんだ親の顔!」ワァァ

ボルドー「背水の陣なのに涼しいんならそれは」

ボルドー「お前が使命感持ってないってことだ」

ボルドー「負けてもいいとか思ってるんじゃねぇの?」

ボルドー「そんなヤツに負けるわけねぇだろうが!」ワァァ

ボルドー「私はボルドー 髪型アシンメトリー」

ボルドー「西住まほ お前は死んでもいい」ワァァ!



まほ「こうまでわかりやすいネタがあるかね」ワァァ!

まほ「後ろの大将 こんな家臣でもいい?」ワァァァァ!

まほ「お前の髪型 左だけ長い」

まほ「親の顔見せる時は 右からじゃないとダメなのか」ワァァァ!

まほ「アシンメトリー 左右非対称 お前そのもの」

まほ「重心偏りすぎ 倒れるかどうかの瀬戸際」ワァァァ!

まほ「とりあえず今回は一旦倒れとけ」

まほ「起き上がる時に手は貸してやるからさ」ワァァァァ!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァ!!

ボルドー「くそっ!」

まほ「………………」
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:21:38.35 ID:CoaWBJ6Zo

役人「これより判定に入ります!先攻ボルドー、後攻西住まほ……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「………決まったようです。それでは…………どうぞ!」

ババン!

亜美:西住まほ

千代:西住まほ

理事長:西住まほ

香音:西住まほ

新三郎:西住まほ

役人「クリティカルヒット!!勝者、後攻西住まほーーー!!!」

ワァァァァァァ!

役人「2人抜きという結果になりましたが……新三郎さん、いかがでしたか?」

新三郎「そうですね……ボルドーさんは安定したフロウでしたし、アンサー力もあるんですが、今回はそれ以上に西住まほさんのパンチラインが強力だった印象ですね。ボルド―さんの『揚げ足取り』に対しで『隙だらけなんだよタコが』って返してるんですが、タコは足が8本あるから揚げ足取り放題で隙だらけという意味を込めたアンサーが面白かったですね。先攻後攻が逆だったらまた違った戦い方になったとは思うんですけど……はい」

役人「ありがとうございました。2人に大きな拍手を!!」パチパチパチパチ!

パチパチパチパチ!

役人「そして……BC自由学園、7大将の登場です!」

アスパラガス「…………」ザッ

まほ「………………」

役人「では第5試合……先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポイ!

まほ「…………後攻で」

役人「OK!それでは先攻アスパラガス、後攻西住まほ、ラウンド1!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュルッ!
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:25:27.21 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=Ch2kxLXxQuo

♪Devil's tongue / チプルソ,PONY,D.D.S,晋平太 Pro DJ YUTAKA

<先攻アスパラガス VS 後攻西住まほ ラウンド1>

アスパラガス「ビビッて後攻 こいつも人の子」

アスパラガス「降りかかる火の粉 払うことも仕事」ワァァ!

アスパラガス「私の先攻は予告ホームランじゃない」

アスパラガス「堅実なペースで 狙うツーベース」ワァァ!

アスパラガス「そして代走を出して ゆっくり休憩中」ワァァ

アスパラガス「ショーケースでも 眺めるかのような態度」

アスパラガス「優雅に振る舞うのが 大人の余裕」

アスパラガス「私ラスボス あなたそこらのボス」ワァァァ!



まほ「お前の顔を立てるため 後攻選んだ」

まほ「先攻なら勝てたと 言い訳できるようにな」ワァァァ!

まほ「ツーベースはともかく代走を出す 足が速い」

まほ「つまり腐りやすいチームメイトだと揶揄か?」ワァァァァ!!

まほ「言葉も操れてねぇ 余裕じゃないただのサボりだ」ワァァァ!

まほ「まぁしょうがないな こいつはただのガキだ」

まほ「その証拠 履いてる半ズボン」

まほ「子供は風の子 なら風と共に去れよ」ウォォォォォ!!



アスパラガス「引っ張り出してきた古い映画」

アスパラガス「それより私は最新式のレーダー」

アスパラガス「弱点 目がけて一点突破」

アスパラガス「作戦 手がけて実戦強化」ワァァァ!

アスパラガス「BC自由学園 勝利至上主義」

アスパラガス「手に持つのも 理想に沿う武器」ワァァァァ!

アスパラガス「勝利の女神は お前から逃げた」

アスパラガス「ここで散るのは 黒森峰だ」ワァァ!
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:26:21.03 ID:CoaWBJ6Zo

まほ「こいつの普段の口調 一人称『我が輩』」

まほ「語尾は『ざます』 コロ助かスネ夫のママ?」

まほ「アニメ放送から 何十年経ってると思ってる」ワァァァ!

まほ「最新式が 聞いて呆れるな」ワァァァ!

まほ「理想の武器を 手に取るのは自由だ」

まほ「ただ代わりに マイクを置きな」ワァァァ!

まほ「勝利の女神が 逃げたからなんだ?」

まほ「私自身が 勝利の女神になるだけだ」ワァァアァァ!!



アスパラガス「うぬぼれすぎてる ナルシスト」

アスパラガス「そのうち狂い出すエクソシスト」

アスパラガス「口調まで調べてる あんたストーカーか?」

アスパラガス「必要だ 西住まほブロッカーが」ワァァ

アスパラガス「お前なんかノックアウトだ 即ダウンだ」

アスパラガス「黒森峰 お前らものぐさ軍団」ワァァ

アスパラガス「うろちょろせず帰りな学園艦」

アスパラガス「そこは敵もいない 平和な楽園だ」



まほ「考え方の違い 私は敵倒し」

まほ「優勝して この場を楽園に変える」ワァァァ!

まほ「ちなみにエクソシストは 悪魔祓う方」

まほ「お前が狂った時は 任せておけ」ワァァ!

まほ「ものぐさ軍団も 的外れすぎ」

まほ「苦し紛れの韻 情けなくないか?」ワァァァ!

まほ「限界だな でもお前は助けを呼ぶことはできない」

まほ「スネ夫のママを ドラえもんも助けない」ワァァァァァ!!!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァ!

まほ「…………」

アスパラガス「………………」
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:27:31.50 ID:CoaWBJ6Zo

役人「ではこれより判定に入ります!先攻アスパラガス、後攻西住まほ……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです。それでは…………どうぞ!」

ババン!

亜美:西住まほ

千代:アスパラガス

理事長:西住まほ

香音:西住まほ

新三郎:西住まほ

役人「先攻1、後攻4!ラウンド1の勝者は後攻、西住まほーーーー!」

ワアァァァ!

役人「審査員にコメントを聞いてみましょう。理事長、いかがでしたか?」

理事長「アスパラガスさんのフロウとライムテクニックはかなりの素晴らしかったのですが、西住まほさんのアンサーがそれを上回るぐらい秀逸でしたね」

理事長「1バース目の『子供は風の子 だったら風と共に去れよ』は『風と共に去りぬ』という映画にかけているのですけども、この映画はアメリカの南北戦争、貴族文化がテーマでなんですね。BC自由学園の豪華な貴族風の制服に対してのラインだと思うんですけれど、この辺りもしびれましたな」

役人「ありがとうございました。ではラウンド2に入りたいと思います。先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポイ!

まほ「先攻で」

役人「OK!先攻西住まほ、後攻アスパラガス、ラウンド2!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュキュ!
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:28:53.03 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=kr0poWle42E

♪Ante Up / M.O.P

<先攻西住まほ VS 後攻アスパラガス ラウンド2>

まほ「命からがら 繋がったな首一つ」

まほ「でも変わったのは 帰宅が数分遅れるってだけだ」ワァァァ!

まほ「舞台袖で『ざますざます』喋っておきながら」

まほ「ストーカー呼ばわり 自意識過剰すぎるだろ」ワァァァ!

まほ「BC自由学園のBCは 『バカなクレーム』の略か?」ワァァァァ!

まほ「英語的には コンプレイント(complaint)の方が正しいらしいが」

まほ「まぁ どちらにせよ 自由にとらえとけワックMC」ワァァァ!

まほ「この英単語を報酬にもう帰れ楽園に」ワァァァ!



アスパラガス「ここで ひっくり返す形勢」

アスパラガス「クリティカルできなかったことに脅えて」

アスパラガス「先攻とったのに 切れ味皆無」

アスパラガス「ここで負けて 一気にかかえる債務」ワァ!

アスパラガス「あいつもこいつも お前の負けを望んでる」

アスパラガス「その願い叶えるために 私はここで抜きんでる」

アスパラガス「力んでる お前を撃破して準決勝」

アスパラガス「このままの勢いで進んでくぞ!」ワァ!



まほ「おいおい失速感が ハンパないな」ワァァァ!

まほ「もう燃え尽きたのかよ 何の味もしないぞ」ワァァァ!

まほ「韻も平凡 昔からあるようなのばかり」

まほ「さっきも言ったけど 最新型とは程遠いよお前」ワァァ!

まほ「BCはバカなクレームじゃなくて 紀元前(BC)って意味だったか?」ワァァァァ!

まほ「この大会中に みるみる劣化してる」ワァァァ!!

まほ「明日の今頃は スキルが抜け落ちてなくなる」ワァァァ!

まほ「このバトルで すでに自信失ったようだしな」ワァァァ!
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:30:41.90 ID:CoaWBJ6Zo

アスパラガス「自信なんてなくしてない 常にある」

アスパラガス「こうやって戦いながら どんどん腕磨く」ワァァ!

アスパラガス「そして作り上げていく リアルと美学」

アスパラガス「己の中に生まれてくる 気迫を自覚」ワアァ

アスパラガス「ビートに乗せて見せてやる 全身全霊」

アスパラガス「ムール ボルドー アスパラガス 全員選定」ワァァ

アスパラガス「BC自由学園の意地 背負って来てる!」

アスパラガス「ここで負けるわけには いかないってところ見せる!」ワァァ!



まほ「勝負の最中に 腕磨いても手遅れ」ワァァ!

まほ「大会前にやっとけ サボってんじゃねぇって言っただろ」ワァァァァ!

まほ「あと今さら意気込みなんて ステージで語るなよ」

まほ「アンサーを返せ 試合前のインタビューじゃねぇんだ」ワァァァァ!

まほ「自覚したのか気迫と美学を だったら」

まほ「それを私に潰されてしまうことが リアルだと思い知れ」ワァァァァァァ!

まほ「学校の意地? 今さらだし全員そうだよ」

まほ「そんなことも気付けないから お前はお子様なんだ」ワァァァ!



アスパラガス「……改めての宣言することが心意気」

アスパラガス「わからない 見た目だけで決め付けることの意味」ワァァ

アスパラガス「ファッションでは伝わらないだろパッション」

アスパラガス「ワンクッション置かずに詰め込むラップを」

アスパラガス「黒森峰 西住まほ 粋がり過ぎだ」

アスパラガス「いきなり ごちゃごちゃ言ってるお前のは愚痴だ」

アスパラガス「私は潰されない 絶対に勝つ」

アスパラガス「そのために このステージ上に立つ!」



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァァ!!

まほ「………………」

アスパラガス「っ……!」
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:35:17.01 ID:CoaWBJ6Zo

役人「それではこれより判定に入ります!先攻西住まほ、後攻アスパラガス!勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「……決まったようです。それでは…………判定をどうぞ!」

ババン!

亜美:西住まほ

千代:西住まほ

理事長:西住まほ

香音:西住まほ

新三郎:西住まほ

役人「クリティカルヒット!勝者、先攻西住まほ!そして準決勝進出は黒森峰女学園ーーーーー!!!!」

ワアァァァァァァァァァ!!

まほ「…………」フゥ

役人「いやー、大将同士の対決までもつれこんだ試合でしたが……蝶野さん、いかがでしたか?」

亜美「アスパラガスさんは確実に実力者で、フロウも工夫してるわ。それは間違いないことなんだけど、西住まほさんの圧力と言葉によってどんどんと追い込まれてしまって、アンサーを返しきれないのがちょっと目立ってしまったというところね」

役人「ありがとうございました。新三郎さんはいかがでしょうか?」

新三郎「西住まほさんのパンチラインがすごくて、韻とかフロウで対処してもまた違う角度からパンチラインが来る。アスパラガスさんにとっては分厚い壁のようで……シンプルに強い、戦いにくい相手だろうなという思いました。でも今回はこういう結果になりましたけど、アスパラガスさんのスキルはハンパないです。それは間違いありません!」

役人「ありがとうございました。2人に大きな拍手をーーー!!!」

パチパチパチパチ!

アスパラガス「あなた強すぎざますよ」ガシッ(握手)

まほ「相性の問題じゃないか?」ガシッ

アスパラガス「……我が輩に勝ったんだ。必ず優勝するざますよ」

アスパラガス(負けを認めたくなる自分を抑えながら戦ったのなんて初めてざますよ……西住まほ……政治的に考えても強い……)
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:38:24.57 ID:CoaWBJ6Zo

【2階席】

オレンジペコ「ダージリン様の予想が外れちゃいましたね。ダージリン様の予想が」

ダージリン「聞き逃した人のためにわざわざ2度も口に出さないで。意地悪なペコ」

オレンジペコ「ごめんなさい」

アッサム「西住まほ1人に負けた形になりましたね。彼女の強さは一体なんなのでしょう?」

オレンジペコ「フロウは普通ですし、韻はところどころと言った感じです。パンチラインは強烈ですけれど……」

ダージリン「……簡単な話よ」

オレンジペコ「え?」

ダージリン「同じ言葉でも、違う人が言えば響きや意味合いが、そして受け手の感じ方が変わるのはわかるわよね?」

オレンジペコ「はい。こう言ったら失礼かもしれませんが、アッサム様が仰るより、ダージリン様が仰る方が威厳があって胸に響きます」

アッサム「本当に失礼なことを本人の目の前で言ったわね……」

オレンジペコ「はい」

アッサム「はいじゃなくて。そのあとに『すみません』とかつけなさいな、もう」フゥ

ダージリン「つまり、西住まほのあのルックス、存在感、声質……それらを含む圧倒的なカリスマ性が、言葉の威力を増しているというわけね」

アッサム「あと威圧感もありますね。クールビューティーに睨まれたら怖いですよ」

ダージリン「そうね。同じ睨み付ける行為でも、まほさんとカチューシャでは全く違うもの。カチューシャの場合、ほっこりしちゃうわ」ウフフ

オレンジペコ「準々決勝はあと1試合残ってますね」

アッサム「その2校には悪いけれど、そこそこのレベルよね。どちらが勝ち上がっても準決勝で黒森峰に負ける」

ダージリン「となると興味深いのは……」

オレンジペコ「準決勝で当たる大洗女子とアンツィオ」

アッサム「果たしてどちらが勝ち上がるのか……」ゴクリ
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:44:39.65 ID:CoaWBJ6Zo

【舞台袖】

みほ「お姉ちゃん……」

麻子「……強いな」

杏「最初のムールとの試合でもそうだけど、そこまでの大差ではないと思うんだよねぃ。ただ、ムールの表情とか態度が『負けてる感』を出しちゃってる。それが審査にも伝わってクリティカルになった」

みほ「それ、わかります。私とノンナさんの時とか、言い返してるけど周りから見たら対等には程遠く映ってたと思いますし」

杏「あの人と当たる時はそこんとこブレないようにしないといけないなー」

杏「………………」

麻子「……どうした?干し芋か?ならそこに置いてあるぞ」

杏「次のアンツィオ戦さ、先鋒は冷泉ちゃんの予定だったよね」

麻子「ああ」

杏「悪いんだけどさ、私先鋒で行っていいかな?」

麻子「え?」

みほ「会長?」

杏「……BC自由学園は優勝候補で、それを破った黒森峰は勢いがついてる。だから大洗も準決勝で勢いをつけておきたいんだよね。もちろん、冷泉ちゃんじゃ3人抜きできないと思ってるわけじゃないよ?ただ西住まほと全然違うキャラクターの私が3人抜きすれば雰囲気を変えられると思うからさ」

麻子「…………一理あるな。わかった。譲ろう」

杏「ありがと。ごめんねぃ。カルパッチョと戦いたかったよね」

麻子「まぁな。だが、優勝の可能性を高める作戦なら文句はない」

杏「そっか。じゃあ先鋒私、次鋒冷泉ちゃん、大将西住ちゃんね」

みほ「わ、私が大将ですか……」

杏「そ。よろしくぅ」

みほ「ふぇ?そんな軽い感じで……うぅ……わ、わかりました」

みほ(大将でもやることは同じだもんね。うん、勝つために戦うだけ!聖グロリアーナ、サンダースのみなさんに勝ったんだもん。下手な真似でき
ないよ)グッ
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:45:30.02 ID:CoaWBJ6Zo

【ステージ】

役人「――――さあ!いよいよ準決勝です!」

ワァァァァ!

役人「ここで勝てば決勝進出!ここまで勝ち残った精鋭たちのバトルは見逃せないぞ!うぇいよー!」

ワァァァァァ!

役人「それじゃあ準決勝最初のカードはこちら!大洗女子学園対アンツィオ高校!」

ワッァアァァ!

役人「早速選手に登場してもらいましょう!先鋒、ステージへ!」


杏「」ザッ!

ペパロニ「」ザッ!


役人「それでは先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポイ!

杏「先攻で」

ペパロニ「!」


役人「OK!それでは準決勝第1試合、先攻アンジー、後攻ペパロニ!ラウンド1!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュリッ!
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:51:04.88 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=6jL68v-mM5s

♪かみさま / PSG

<先攻アンジー VS 後攻ペパロニ ラウンド1>

杏「やあやあ アンツィオの黒星マニア」

杏「五つ星には足りない 四つ星で終わりだ」ワァァ!

杏「キミに向いてるのは ラップよりシェフ」

杏「食材としてしか ライムは使えないっぽいです」ワァァァ!

杏「私ら大洗女子の 眼中にない」

杏「ライムの数も 算数理解してればわかる差」ワァァ!

杏「1人 気を吐いてる カルパッチョ頼り」

杏「キミ以外に 適任がいなかったことに戸惑い」ワァァァ!



ペパロニ「私相手だから 余裕の先攻かよ」

ペパロニ「こんだけ舐められたら さすがに頭にくるぜ」

ペパロニ「確かに私はここまで全敗 這いつくばってる!」

ペパロニ「そんな時に ニヤケ面で足元見やがって!」

ペパロニ「戦車道じゃ 底辺から這い上がった大洗女子」

ペパロニ「ラップでは強者気取りかよ!つけあがるんじゃねぇ!」ワァァ!

ペパロニ「弱者の気持ち忘れたのかよ てめぇは!!」ワァァァ!

ペパロニ「だったら私が 大洗ばりの逆転劇見せてやるよ!!」ワァァァァァ!



杏「いやいやいや どう考えてもキミよりは強者」

杏「どうか その辺理解してよとオーダー」ワァァ

杏「0勝4敗の口から出るのは ため息だけ」

杏「それが普通 なのに 何故粋がれる?」ワァァ!

杏「ニヤケちゃうし 足元見ちゃうのは しょうがない」

杏「落ちてるんだもん 勝ち星が あちこちにさ」ワァァ

杏「やたら熱くなってるけど うざいよ〜?」

杏「徹底的に 冷やかして すぐにカチコチだ」ワァ!
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 03:55:33.21 ID:CoaWBJ6Zo

ペパロニ「なんだその返しは 敵とすら見てねぇのか?」

ペパロニ「こっちがどんだけマジか この距離ならわかるだろうが!!」ワァァ!

ペパロニ「韻でもフロウでも お前には負けてるかもしれねぇ」

ペパロニ「だけど魂の熱さだけは 譲れねぇんだよ!」ワアァァ!!

ペパロニ「勝ち星?うるせぇ!拾う前に胸倉掴んでやる!」ワァァ!

ペパロニ「顔と顔付き合わせて ガチなぶつかり合いしようぜ!」ワァァァ!

ペパロニ「お前は飄々とした雰囲気で 自分誤魔化してるだけだろ!?」ワァァァ!

ペパロニ「もっとてめぇ自身を ぶつけてこいよアンジー!」ワァァァァ!



杏「悪いねー 売られたケンカは転売する主義」

杏「意外と繊細なもんでね 望む展開にならないよ」ワァ!

杏「ただただ叫ぶだけ のど自慢」

杏「すっげー無駄に感じるんだけど この時間」ワァァ!

杏「要求には応答しないよ 金持ち喧嘩せず」

杏「無理に殴り合わず 点稼ぐ 判定勝ち」

杏「背は小さいけど見下す 高みから」

杏「パスタ美味しいけど キミうざい もう屋台畳みな」ワァァ!



ペパロニ「金持ち喧嘩せず?だったらなんでバトル出てんだ!!」ワァァァ!

ペパロニ「アンツィオは未だハングリー!屋台で金稼いでパーツ買って!」ワァァ!

ペパロニ「でもみんな楽しさだけは 忘れずに頑張ってんだ!」ワァァ!

ペパロニ「高みから見下ろすようなヤツを ぶっ倒すためにな!」ワァァァァ!

ペパロニ「金持ちが道楽気分で 出てきていいステージじゃねぇぞ!」ワァァァ!

ペパロニ「気合いをすかすだけじゃ 諦めてるのと同じだぜ!」ワァァ!

ペパロニ「これ以上 後輩に情けねぇ姿は見せられねぇ!」ワァァァァ!

ペパロニ「自分自身と仲間のために 絶対に勝つぜ!!」ワァァァァ!!!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァ!!

杏「…………」

ペパロニ「はぁ……はぁ……はぁ……」
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:04:44.02 ID:CoaWBJ6Zo

役人「ではこれより判定に入ります!先攻アンジー、後攻ペパロニ……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです。それでは…………判定をどうぞ!」

ババン!

亜美:ペパロニ

千代:ペパロニ

理事長:ペパロニ

香音:ペパロニ

新三郎:ペパロニ

役人「クリティカルヒット!勝者、後攻ペパロニーーーーー!!!!」

ワァァァァァァァ!

杏「!!」

杏(マジで……?)

ペパロニ「か、勝った……?私が勝ったんすか……?」

役人「審査員……島田さんいかがでしたか?」

千代「そうですね。アンジーさんは終始のらりくらりという感じなのに対し、ペパロニさんはひたすら熱いバイブスをぶつけていくスタイルで両極端なバトルでした。ペパロニさんはご自分で言うようにここまで負け続きなのですが、試合を重ねる中で着実に成長していて、その集大成がこの試合だった、と思えるほどキレがありましたね」

千代「韻やフロウで言えばアンジーさんは所々で決めてきているんですが、ペパロニさんの『飄々として誤魔化してる。自分自身をぶつけてこい』という言葉に対するアンサーが出来てなかったかなと。肯定してしまっているような形になっていました」

千代「対するペパロニさんは着実にアンサーを返しつつバイブスの高かったので、文句なしにペパロニさんに挙げました」

役人「ありがとうございました。篠川さんはいかがでしたか?」

香音「ペパロニさんが今の自分がずっと負けていて崖っぷちな状態であるのを、戦車道の大会で優勝しなければ廃校という危機を味わった大洗を引き合いに出したのがインパクトがあってしびれました」

香音「それと『気合いをすかすだけじゃ諦めてるのと同じだ』っていう言葉も結構的を射ている感じがして、アンツィオはノリと勢いだけじゃないんだと改めて感じさせられました」

役人「ありがとうございました。熱い戦いを繰り広げた2人に拍手を!」

パチパチパチパチ!

ペパロニ「あ、どもっす」ガシッ(握手)

杏「…………え?あ、うん」ガシッ

杏(……マジか……)
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:13:23.39 ID:CoaWBJ6Zo

【舞台袖】

みほ「会長が負けちゃった!?そんな……」

麻子「…………驚いたのは私もだが、ただ…」

杏「……やー、ごめんごめん、負けちったよ」

みほ「会長……」

杏「自分から先鋒で3人抜きするとか言っといてこのザマはかっちょわるいよねー」

麻子「……普段の会長なら勝っていた」

杏「え?」

麻子「だが今の試合は明らかに前までと違う戦い方になっていた。そのせいで負けた」

みほ「……そうなんですか?」

杏「……いや、私はそんなつもりないんだけど」

麻子「会長のスタイルは相手を自分のペースに巻き込みつつアンサーを返す……これを高い水準でやっていた」

麻子「でも今のは……自分を持ち上げて相手との力の差を誇示する方にベクトルが向いていた」

杏「…………なるほど」

麻子「……それでも普段の会長ならそのスタイルで戦っても上手い具合にバランスを保って勝っていたはずだ」

杏「え?」

麻子「ただ……さっきの準々決勝。西住まほの試合を見たことがきっかけだろう。試合前に言っていた通り、勢いをつけるため、雰囲気を変えるために先鋒を申し出た」

杏「…………うん」

麻子「先攻をとったのも同じ理由だ。やはり会長らしくない」

みほ「で、でも勢いをつけるために先攻っていうのはよくある方法じゃ…」

麻子「確かにそれはある。だが今回の場合、会長は必要以上に攻撃的になりすぎていた。勢いをつけなければならない、という使命感に縛られているようにな」

みほ「…………」チラ

杏「…………そだねぃ。それに正直、ペパロニなら勝てると舐めてかかってたんだろね。今思い返せばさ、少しずつ上手く、強くなってってるんだよねあの子」

みほ「は、はい……」

杏「気負いすぎてたかな……」ハハ..

麻子「かもしれないな。ただ悪いことばかりじゃない。個人的にはむしろ礼を言いたいくらいだ」

杏「え?」

麻子「これで……カルパッチョと戦える」

杏「冷泉ちゃん……」
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:17:33.99 ID:CoaWBJ6Zo

麻子「……では行ってくる」スッ

杏「あ、うん」

麻子「………………ええと」

杏「?」

麻子「少し言い過ぎたかもしれん。すまない///」

杏「っ!?」

杏「あ、あ、い、いや、いーっていーって///」

麻子「う、うん……//」

杏「じゃ、じゃあ……いってらっしゃい」

麻子「いってきます」テクテク

杏「……あービックリした。あんな素直に謝られるなんて……照れちったよ」

みほ「珍しいですね」

みほ(あんな風に素直に謝る麻子さんも。それに照れる会長も)



【ステージ】

役人「うぇいよー!うぇいよー!」

役人「…………おいおい早くしてくれよ……なんで出てこないんだよ……」ボソボソ

麻子「」スッ

役人「お、おお!次鋒の登場だ!第2試合を開始します!」

ペパロニ「どんとこいっす!」

役人「先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポイ

麻子「後攻で」

役人「OK!先攻ペパロニ、後攻REZE、ラウンド1!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュキュ
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:20:27.23 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=NcxI7acwBJ0

♪基準 / KREVA

<先攻ペパロニ VS 後攻REZE ラウンド1>

ペパロニ「まずは1勝!残りは2人!」

ペパロニ「このまま突っ走ってやるよ 全力で!」ワァァ!

ペパロニ「さっきの試合、絶対私が負けるとみんな思ってた」

ペパロニ「でも覆した!今度もまた見せてやるぜ!」ワァァァ!

ペパロニ「相手はREZE、やる気感じねぇ!」

ペパロニ「クールで私なんか眼中にねぇってか!?」

ペパロニ「だったら思い知らせてやる この試合で!」

ペパロニ「文句あんなら なんか言ってみろオイ!」ワァァ!



麻子「文句の前に まずは勝利おめでとう」

麻子「非常にいい試合だった 心込めてそう思う」ワァァ

麻子「4D映画 より強い体感で」

麻子「アンジーメンバーだが しびれた大歓声」ワァァ!

麻子「マジでさっきの戦いは まぐれじゃない」

麻子「だから本気で 吐くぜヤバいライム」ワァァ!

麻子「バトルはディスだけじゃないぜ リスペクト」

麻子「ペパロニ 思わずなってしまうよ 笑顔に」ワァァ!



ペパロニ「リスペクト?それなら私だってしてるに決まってる」

ペパロニ「どうやったらそんな風に上手くライミングできるんだ」

ペパロニ「母音がどうとか 全然意味わかんねぇ」

ペパロニ「でもリスペクトしてくれたのは 超嬉しいぜ」

ペパロニ「そんなREZEには パスタ作ってやりてぇ」

ペパロニ「値段と量が 釣り合わないくらい 豪華なやつをよ!」

ペパロニ「だからもっぺん来いよ アンツィオにさあ」

ペパロニ「金もいらねぇよ 手ぶらで来な歓迎してやる」
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:23:32.26 ID:CoaWBJ6Zo

麻子「手ぶらで歓迎 それには大賛成」

麻子「その場には存在しない 第三勢力」ワァァァ!

麻子「味わいたいな アンツィオのパスタ」

麻子「そしてきっと欲しくなるな 三時のおやつが」ワァッァ!

麻子「色んな品々 イライラもしないな」ワァァ!

麻子「気持ちまで満たしちゃう 期待感 味わいたいな」ワァァ!

麻子「そんな未来が 目の前にあるようだ」

麻子「アブノーマルと正反対 誠実なる両者」ワァァァ!



ペパロニ「だろう?アンツィオに来て損はないっす」

ペパロニ「食って飲んで歌って踊って もう最高っす!」

ペパロニ「なんなら転校だって 受け入れるっすよ?」

ペパロニ「REZEさんが 好きなの作ってあげるっす」

ペパロニ「ドゥーチェも きっと喜ぶと思うなぁ」

ペパロニ「戦車の操縦 めっちゃめちゃ上手いっすよね!」

ペパロニ「どうやったら あんな風にできるんすか?ねぇ?」

ペパロニ「聞きたいことが ありすぎて終わらねぇっすよー マジ」



麻子「ありがたいリスペクトと歓迎ムード」

麻子「でもこのターンで バトルは完全終了」ワァァァ!

麻子「ならそろそろ あんたの両手をさ地面と」

麻子「ひっつけさせて 全員REZE挙げるジャッジメント」ワァァァ!

麻子「仕方ないバトルは勝ちか負けか 二者択一」

麻子「ライムには確実 な自信ある 未だ不実無しだ」ワァァァ!

麻子「その結果 ご褒美の勝利をゲット」

麻子「REZEのバトル 脅威の押韻とセット」ワァァァァ!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァ!
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:25:40.67 ID:CoaWBJ6Zo

役人「ではこれより判定に入ります!先攻ペパロニ、後攻REZE……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです。それでは………判定をどうぞ!」

ババン!

亜美:REZE

千代:REZE

理事長:REZE

香音:REZE

新三郎:REZE

役人「クリティカルヒット!勝者、後攻、REZEーーーーー!!!」

ワァァァァァ!

麻子「ん」

ペパロニ「ああぁぁ……」ガックリ

役人「このような結果になりましたが……新三郎さん、いかがでしたか?」

新三郎「まずペパロニさんは勝った勢いそのままに先攻でガーッとかましにいった。でもREZEさんは真正面からディスで迎え撃つのではなく、リスペクトして返しました」

新三郎「これ、ペパロニさんはちょっと虚を突かれた感じになったと思うんですよ。振り上げた拳のやり場に困った形ですね」

新三郎「そのあとはリスペクト合戦になって、3バース目のペパロニさんはもう口調が完全に普段の感じと言いますか、バトルモードじゃなくなってました」

新三郎「そこをREZEさんが最後にライミングで固めて締めた。REZEさんの作戦勝ちですね」

役人「ありがとうございました。熱い戦いをしてくれた2人に大きな拍手を!」

パチパチパチパチ!

ペパロニ「うぅ〜……しまった……つい油断しちゃったっす……」

麻子「……なあ」

ペパロニ「んぁ?」

麻子「いい試合だったとか、さっきのはまぐれじゃないとか、嘘ではないからな」

ペパロニ「REZEさん……」

麻子「…………」

ペパロニ「……へっ!それはこっちもっすよ!いつでも歓迎っすから!アンツィオに来てくださいっす!」

麻子「…………ああ」
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:28:13.69 ID:CoaWBJ6Zo

【2階席】

オレンジペコ「驚くほどあっさり掌の上で踊らされましたね」

アッサム「私でもああするわ。勢いのついた相手を乗せる必要はないもの。しかもスキルでは圧倒的に勝っているのだから」

ダージリン「そうね。褒める方が難しい上にテクニック勝負となってはペパロニさんに勝ち目無しね」

オレンジペコ「はい」

ダージリン「アンジーさんの敗北は予想外だったけれど、これはこれで楽しめそうね」

アッサム「次のカルパッチョさんはREZEさん同様ライミング巧者ですからね」

オレンジペコ「そして全試合3人抜き。これって西住まほさんとカルパッチョさんだけなんですよね……」



【ステージ】

役人「さあ続きまして第2試合です!」

麻子「………………」

カルパッチョ「………………」

役人「先攻後攻じゃんけんをお願いします!」

ジャンケンポイ!

麻子「……先攻で」

役人「OK!先攻REZE、後攻カルパッチョ、ラウンド1!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュッ!
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:29:18.26 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=5iKIIbogApM

♪Do the GARIYA thing / ラッパ我リヤ

<先攻REZE VS 後攻カルパッチョ ラウンド1>

麻子「ついに来たな カルパッチョ」

麻子「白濁と した意識でもラップやっぞ」ワァァ

麻子「残心を 感じろ アンツィオの三振王」ワァァ

麻子「斬新さ 見せつけて審査も三人を」ワァァ

麻子「越える指示得る 軽くトべる見切れる」ワァァァ!

麻子「四肢が千切れるまで 獅子ガチギレる」ワァァァァ!

麻子「そんなライムのキャッチボールがしたいんだ」

麻子「返してくれよ…………『メディシンボール』」



カルパッチョ「メディシンボール 高目に神速 で来ても」ワァァァ!

カルパッチョ「敵韻上手 でも浮かべる 目にシンボルマーク」ワァァァ!

カルパッチョ「サイズ的に重い球 ここまで届いたか?」ワァァ!

カルパッチョ「そこどいたら?というかあそこに そど子いたな」ワァァァ!

カルパッチョ「他校のデータまで把握しちゃう」

カルパッチョ「キミが歯食いしばる ほど韻を吐く」ワァァ!

カルパッチョ「ドミノ並べる くらい押韻を重ねる」ワァァ!

カルパッチョ「次はREZEの番 投げるラグビーボール」



麻子「ラグビーボール 2回の表 放つビーンボール」ワァァ

麻子「余裕のポーズ 涼宮ハルヒコス 逆にドープ」ワァァァ!

麻子「軽く打つ右中間 苦痛なんかなく宇宙感じる」ワァァ!

麻子「あるいはイレギュラーバウンド お前 非レギュラーにカウント」ワァァ

麻子「韻判断 無理な踏み方でビビらせる審判団」ワァァァ!

麻子「ギンナンか?ってクセある臭ぇ歩くと声援がうるせぇレベル」ワァァァァ!

麻子「REZEスタイル ライムで包む 清潔な犬」ワァァァ!

麻子「咥えているボール 投げる テニスボール」
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:30:12.57 ID:CoaWBJ6Zo

カルパッチョ「テニスボールでいつ勝負 着くのか 助っ人用意」ワァ!

カルパッチョ「盗塁狙いで陸上部 とバット片手にルゴール」ワァァァ!

カルパッチョ「喉のケア 喉仏はないの どのケガでも治る治癒力」ワァァァ!

カルパッチョ「と注意力 に中威力の中尉特殊に動く」ワァァァ!

カルパッチョ「って間違えた陸上部じゃなくてこの人 陸上自衛隊」

カルパッチョ「ライム勝負だからって 執拗に警戒しすぎた」ワァァ!

カルパッチョ「何はともあれ この場で 出来ることはね 1つのことだけ」ワァァ

カルパッチョ「遠い方に放り投げるこれはゴルフボール」



麻子「ゴルフボール 小さいが問題ない特殊ゴーグル」ワァァ

麻子「で捉えジャストミート 貰う今日と明日のヒーロー」ワァァァ!

麻子「バンカーの砂を甲子園みたいにカバンか なんかに入れ思い出」ワァァ!

麻子「池ポチャでもくじけずイケボちゃんと聞かす 底知れん」ワァァ!

麻子「なんか野球とゴルフが ごっちゃ混ぜになってきた」

麻子「敵を追いつめるつもりが こちらまで縛ってきた」ワァァァ!

麻子「野球知識も心もとない というかそんなつもりも元々ない」ワァァァ!

麻子「でも一応投げるぜ バスケットボール」



カルパッチョ「バスケットボール!?それこそさっき言った助っ人の分」ワァァ!!

カルパッチョ「こっちに回したい こんなズレ野放図 なやつ」ワァァァ!

カルパッチョ「重さ的に送りバント 特にちゃんと 指示せず成功」ワァァァ!

カルパッチョ「失敗しても即リバウンド ぐらいの気迫で抵抗」ワァァァ!

カルパッチョ「出塁したらじっと狙う ヒットエンドラン」

カルパッチョ「実際 相手ピッチャー感じてる きっと嫌悪感」ワァァァ!

カルパッチョ「こっちも野球は専門外だ 門外漢じゃ問題じゃん」ワァァァ!

カルパッチョ「だから最後はスタンドに白球を送球でSo cool!」ワァァ!



役人「終了ーーーーー!!!」

ワァァァァ!!
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:33:39.62 ID:CoaWBJ6Zo

麻子「はぁ……はぁ……」

カルパッチョ「はぁ……はぁ……」

役人「それでは判定に入ります!先攻REZE、後攻カルパッチョ……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです。それでは………判定をどうぞ!」

ババン!

亜美:カルパッチョ

千代:REZE

理事長:カルパッチョ

香音:REZE

新三郎:カルパッチョ

役人「先攻2、後攻3!ラウンド1の勝者は、カルパッチョーーーーー!!」

ワァァッァァァ!

役人「では審査員にコメントを聞いてみましょう。蝶野さん、どうでしたか?」

亜美「うーん、これはもう後半は特になんだけど、細かく韻を踏みすぎてて審査員の方でも全部把握できたか怪しいくらいだったわね」

亜美「それにお互いが韻の上手さを知っているので、REZEさんが遊びを入れてきた。『韻でキャッチボールをしよう』と。『テーマは野球』という具合にね」

亜美「仕掛ける方も仕掛ける方だけど、受ける方もいい度胸してるし、結果そのキャッチボールを成立させたのはホントグッジョブベリーナイスだわ!」

亜美「で判定だけど、REZEさんの仕掛けた縛りを見事受けきったという点でカルパッチョさんね。相手の思惑に乗りつつも返していたから」

役人「ありがとうございました。ではラウンド2に入りたいと思います」

麻子「………………」

麻子(やはりこの人強い…………だからこそ、楽しい)クス

役人「先攻後攻じゃんけんをお願いします!」

ジャンケンポイ!

カルパッチョ「………………先攻で」

麻子(……また私にルールで縛られるのを嫌ったか)

役人「OK!先攻カルパッチョ、後攻REZE、ラウンド2!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」ギユン!
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:35:06.48 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=yxH4WFQ60V0

♪EYES ON DA R / ROWSHI

<先攻REZE VS 後攻カルパッチョ ラウンド2>

カルパッチョ「ライム遊戯 大分有意義な時間だった 私頑張った」ワァァ

カルパッチョ「あいつ空気 読めてないと言われてもハンバーガー」ワァァァ!

カルパッチョ「頬張る肝っ玉 しこたま詰めてる 昨日から?」ワァァァ!

カルパッチョ「いや違う 前からライム志向型 思考が単に機能過多」ワァァァ!

カルパッチョ「まるで機銃のように あるべき自由を得るため敵中 撃つ的中」ワァァァァ!

カルパッチョ「本部にも 1000から伝わる戦果 ミッションコンプリート」ワァァァ!

カルパッチョ「運動部よりも遥かに活躍して 勲章授与」

カルパッチョ「お偉いさんも世界観と戦果を褒める カルパッチョくん上手と」ワァァ!



麻子「ネタ丸暗記 さるかに合戦 の猿より遥かにだっせぇ」ワァァァ!

麻子「私は絶対しない わずかに脱線 しても勝つ大作戦」ワァァァ!

麻子「ライム志向型?そんなの関係ないむしろウザさ 異常だな」ワァァァ

麻子「私はアンチョビ あいつに用がある お前はどうでもいい」ワァァァァ!

麻子「機銃を持ってる時点で生まれるなぁ 狩るべき理由」ワァァ!

麻子「ペパロニは楽しそうだったけど自由が無いのか まるで皮肉」ワァァァ!

麻子「当然だが勲章はく奪だ 辛くても脱落は確約」ワアァァァ!

麻子「活躍は不覚にも無くなる 1人寂しく泣く泣くラップやる」ワァァァァ!



カルパッチョ「ドゥーチェの前に立とうなんて10年早い」

カルパッチョ「もし私に勝てたとしても その時点で充電が無い」ワァァァ!

カルパッチョ「それにネタの丸暗記なんて論外 口に出すのもダサイ」

カルパッチョ「出し惜しみ無しのラウンド1のやりとりで わかるはずじゃない?」ワァァ!

カルパッチョ「愚の骨頂ね プロ根性で 魅せるあくまでも即興性」ワァァァ!

カルパッチョ「そんな度胸ねぇ それがREZE シロガネーゼより伸びしろがねぇぜ」ワァァァ!

カルパッチョ「さっきのビート ラッパ我リヤ ばりに温まりながら かっさらいます」ワァァ

カルパッチョ「その結果 大洗で1人涙流すラッパーがいた」ワァァァ
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:36:28.47 ID:CoaWBJ6Zo

麻子「そうなったら残念です だから乗り切ろう」ワァァァ!

麻子「決め付けは勘弁です こっちの方がある伸びしろ」ワァァァァ!!

麻子「プロ根性?嘘、本当?あなたアマチュアでしょ だったら語るなっての」ワァァァ!

麻子「アンチョビ たかが1コ上 10年早いとか 頭から腐ってろ」ワァァァァ!

麻子「充電が無い ありえない 準決勝は終点じゃない 充電はフル」ワァァァァァ!

麻子「急展開すぐ全開でYou&I 逆転 そうゆう辺がヤバイ」ワァァァ!

麻子「脅迫事件が起きても 目指す到達地点 それが決勝」ワァァァ!

麻子「いや、優勝 だから今日明日THE END なんて迎えないと総括してんだ」ワァァァァ!!



カルパッチョ「到達地点前に落とし穴 今年は何度も落っこちたな」ワァァ!

カルパッチョ「でも優勝の誘惑と重圧から解放されてホッとしたか?」ワァァ!

カルパッチョ「準決勝を通過点扱い なんて言う加減が不快」ワアァァ!

カルパッチョ「超ひどい 調子乗りはもうしんどい お前が食べるのは精進料理」ワァァ!

カルパッチョ「それかずっと就寝中 その間私は四星球(スーシンチュウ)」ワァァ

カルパッチョ「見つけ出して呼び出す神龍(シェンロン) 願い叶えようと通信中」ワァァ!

カルパッチョ「REZE あっさりと出し抜かれて怒るベジータ」

カルパッチョ「それでいいか?賢いエリートさん ここでデリートだ」ワァ!



麻子「急に登場 ドラゴンボール 通信中?」

麻子「それは無理 私持ってる 五星球(ウーシンチュウ)投げるツーシーム」ワァァ

麻子「勝手に寝かされた? なんなのマジなめてんっすか?」

麻子「こいつ卑怯な鶴仙流 私は亀仙流だ」ワァァァ!

麻子「後々ボチボチつく力の差 使えるのは気功砲だけ」

麻子「それもノーダメ だからもうダメ 結局使えないよ総替え」ワァァァ!

麻子「全ては目標と日々の修行の結果だ」

麻子「もはやインフレ 韻踏めばお前なんかへっちゃら」ワァァァァ!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァァ!
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:37:55.87 ID:CoaWBJ6Zo

麻子「………………」

カルパッチョ「………………」

役人「それでは判定に入ります!先攻カルパッチョ、後攻REZE……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです。それでは………判定をどうぞ!」

ババン!

亜美:カルパッチョ

千代:REZE

理事長:REZE

香音:カルパッチョ

新三郎:REZE

役人「先攻2、後攻3!勝者、REZEーーーーー!!!!」

ワァァァッァ!!

麻子「……よし」グッ

カルパッチョ「…………」ハァ..

役人「理事長、今の試合いかがでしたか?」

理事長「ラウンド1はREZEさんが先攻で引っ張っていき、それをカルパッチョさんが上手く返しましたが、今回は先攻のカルパッチョさんに対してREZEさんが的確にアンサーを決めてきたという結果になりましたね。ドラゴンボールネタへの対処も見事で、ドラゴンボールにまつわる言葉でライミングをして、最後は昔のOP曲の歌詞にある『へっちゃら』で締めたところが特に素晴らしかったです」

理事長「どちらも韻に関しては突出していますが、ここまでの試合数の分だけカルパッチョさんに少し疲れが見えたかな、という風に感じました。ただ次のラウンドは再び帯を締め直してかかるでしょうから、最後まで勝負の行方はわかりませんな」

役人「ありがとうございました。ではラウンド3、先攻後攻じゃんけんをお願いします」

麻子(このじゃんけんで勝つか負けるかで大きく変わる……)

ジャンケンポイ!

麻子「!…………後攻で」

役人「OK!では先攻カルパッチョ、後攻REZE、ラウンド3!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュキュ!
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:40:45.05 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=CclWap3j14I

♪NoLove / Papoose

<先攻REZE VS 後攻カルパッチョ ラウンド3>

カルパッチョ「後手が有利 だからコテコテなまでに 堂々と後攻選択」ワァァ!

カルパッチョ「要領いいけど 少々の小細工で 勝てると思うのは 相当浅薄」ワァァァ!

カルパッチョ「私はコック 差し出すコクのある濃くしたコーク」ワァァ!

カルパッチョ「コクコクと飲み干しながら 刻々と過ごしたあと ただ眺める虚空 それもまた酷」ワアッァァ

カルパッチョ「こんな遊び心のあと見事と言える パンチラインも決める」ワァァ!

カルパッチョ「星出るくらいのダメージを欲してる REZEをこの業界から干してく」ワアァ

カルパッチョ「この大会から始まるアンツィオの快進撃」

カルパッチョ「最大最高 何回も愛情を叫びたくなる会心の出来」ワァァア!



麻子「カルパッチョ アンツィオの大黒柱」

麻子「すでに敗北間近 だけどもまぁ最後くらいは」ワァァァア!

麻子「印象残るような韻仕様にしようと思うよ」ワァ!

麻子「さっぱりと散ってあっさり より斬ってバッサリ とちって真っ赤に」ワァァ!

麻子「ガッカリしてばっかりだパーティー ふさわしくない寝とけ原っぱに」ワァァ

麻子「敵の出したコークは しつこく5億積まれても 飲まずそこ置く」ワァァ!

麻子「干す力無いだろ?それとも業界の顔役か?」

麻子「お前なんかお役御免だ いや、コックなら作ってくれメインかおやつか」ワァァァ!



カルパッチョ「おやつはランチ後の三時 ワンピのサンジより豪華な料理を用意」ワァァ!

カルパッチョ「ご褒美 業火に焼かれて 高架下落ちて後悔した人生にする」ワァァア!

カルパッチョ「コックと見せかけた暗殺者 かつ観察者 簒奪だ」ワァァ!

カルパッチョ「管轄は栃木県警?まぁ わからないけどその辺の感覚は」ワァ

カルパッチョ「REZEに訪れるのは終末 もし音ズレるとしても楽に戻すね」ワァ!

カルパッチョ「音の上 乗りこなすサーファー 感じるでしょ?私との差、不安」ワァ!

カルパッチョ「このファイナルラウンド ライムはREZEより倍出すカウント」ワァァァ!

カルパッチョ「才覚は順調 最後にリズム合わす愛あるサウンド」ワァァァ!
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:42:39.68 ID:CoaWBJ6Zo

麻子「コック装った暗殺者 現れる 刑事コロンボ」

麻子「でもその前に決めてやるさ 1000ヒットコンボ」ワァァァ!!

麻子「そろそろ在庫切れだな 背後見ても 倉庫はカラ」ワァァァ!

麻子「もはや『そうこなくちゃ』なラインも とうとう枯渇だ」ワァッァア!

麻子「サーフボードよりも 目立つのは ライムの渇望度」ワァァァ!

麻子「パドリング 腕をかくこと できずただ祈る『明日(あす)こそ』」ワァァァ!

麻子「そんなカルパッチョを唾棄すべく 終焉が待ち受ける」ワァァァ!

麻子「あとはREZEが ライムに価値付けつつ勝ち続ける」ワァァッァァ!



カルパッチョ「終焉も執念で留年のように余裕に救援無しで回避」ワァァ

カルパッチョ「それは球宴 つまりオールスターみたいな明るさ 絶対しない成仏は」ワァァ!

カルパッチョ「ライムには常に飢えてる 1つ上出るために夢得るように詰めてく」ワァァ!

カルパッチョ「言葉にそれが透けてる スケートリンクみたいに だから無限の韻踏む」ワァァァ!

カルパッチョ「それがスタイル うざいくらいスパイス効いたワードセンスライム」ワァァ!

カルパッチョ「スライム のような柔軟性で乗り込む遊覧船 向かう中南米」ワァァ!

カルパッチョ「勇敢で 乱戦も中盤戦のように燦然と切り抜けるスキル数段上」ワァァ

カルパッチョ「まだまだなあなたじゃ私のレベルまで来るのにあと十何年?」



麻子「レベル差以前に えげつない変に モヤモヤな状態を解消したい」

麻子「ライマー、サーファー、コック、暗殺者 お前の正体はなんなんだ?」ワァァァ!

麻子「遊覧船で逃避行 どうでもいい ラウンド3終盤戦」ワァァァ!

麻子「何しに行くんだ中南米 あまりに急なんで救難出来ない」ワァァァ!

麻子「成立してないぞ 意思の疎通 一度呼吸して意味をよく」ワアァァ!

麻子「考えてから日々思う こと言わなきゃ 私だけ生き残る」ワァァァ!

麻子「気持ちはわからないでもないさ 色々あってそう行く風(ふう)な」

麻子「スタイルにたどり着いた もう卑屈になるな 認めるよ創意工夫は」ワァァァ!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァッァアァァ!!
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:44:06.63 ID:CoaWBJ6Zo

麻子「………………」

カルパッチョ「………………」

役人「ではこれより判定に入ります!先攻カルパッチョ、後攻REZE……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです。それでは…………どうぞ!」

ババン!

亜美:REZE

千代:カルパッチョ

理事長:REZE

香音:REZE

新三郎:カルパッチョ

役人「先攻2、後攻3、勝者、REZEーーーーー!!!」

ワァァァァァアァァ!

麻子「…………」ホッ

カルパッチョ「……っ……」

役人「ラウンド3までもつれ込んだ勝負でしたが……篠川さん、いかがでしたか?」

香音「はい。両者ともライミングが最大の武器で、レベルの高い激しいライムの応酬がとても楽しめました。ただ、このラウンドに関しては、カルパッチョさんがとにかく数多くダダダダッと早口で畳みかけるのが多かったんですが、対するREZEさんは2バース目でテンポを落としました…」

香音「そして3バース目で再びテンポアップ。この緩急の使い方が見事だったのと、『コックなのかライマーなのか暗殺者なのか』というアンサーが良かったです」

役人「ありがとうございました。ではラウンド3まで熱戦を繰り広げた両者に大きな拍手を!」

パチパチパチパチ!

カルパッチョ「……負けちゃいました」ガシッ(握手)

麻子「ん……勝った方が言うのもなんだが、戦ってて楽しかった」ガシッ

カルパッチョ「ふふっ、私もです。それに……」フフッ

麻子「?」

カルパッチョ「きっとたかちゃん、私の頑張ってるところ見てくれてたと思うから……//」

麻子「…………言いにくいんだが」

カルパッチョ「?」

麻子「予算やらなんやらの都合上、会場に来られる人数は限られている。だからカエサルは来てないぞ」

カルパッチョ「え……?」

麻子「………………」

カルパッチョ「………………」

麻子「………………」

カルパッチョ「………………」

麻子「……なんかすまん」

カルパッチョ「い、いえ……冷泉さんが謝ることじゃない……から……」ハハ...
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:47:44.63 ID:CoaWBJ6Zo

役人「さあ!それではアンツィオ、大将入場してください!」

アンチョビ「ハーッ!」ババーン!

麻子「………………」

アンチョビ「REZE!ペパロニとカルパッチョのカタキはこのドゥーチェがとるからな!」フフン!

麻子「………………」

アンチョビ「おい!なんとか言ったらどうなんだ!お前は大洗を背負っ…」

麻子「…………じゃーんけん…」

アンチョビ「わわっ!?ま、待っ……ぽ、ぽい!」パッ!

麻子「勝った。後攻で」

アンチョビ「あっ!?おい、ずるいぞ!右手で鞭持ってたからそのままグー出しちゃったじゃないかぁ!」

麻子「………………」シーン

役人「お、OK!では先攻ドゥーチェ☆アンチョビ、後攻REZE!ラウンド1!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュルッ!
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:48:54.28 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=1w6uY3-OkUc

♪残念です / NORIKIYO

<先攻ドゥーチェ☆アンチョビ VS 後攻REZE ラウンド1>

アンチョビ「私はドゥーチェ 絶対にとる仲間のカタキ討ち」

アンチョビ「REZEはライミング中毒で 盛(さか)りすぎ」ワァァ!

アンチョビ「だから重病患者 じゃなかった 夢遊病患者」

アンチョビ「じゃなかった 救護班が必要だな でもそれは有料なんだ」ワァァ!

アンチョビ「つまり数百万円 じゃなかった数億円」

アンチョビ「そういう曲芸 じゃなかった でもある意味究極芸」ワァァ!

アンチョビ「アンツィオの信念は 勢いとノリ」

アンチョビ「そのおかげで予想してた 位置よりも伸びる」ワァァ!



麻子「『じゃなかった』が邪魔だったと思ったのは私だけか?」ワァァァァァ!

麻子「歓声がその証明 下がりなヘタMC 語りかけんな」ワッァァァ!

麻子「最後まで戦うけどこれってある意味 おもてなし行為」ワァァァ!

麻子「けど結末は変わりはしないお前は ここで泣き逃避」ワァァァ!

麻子「カルパッチョとのバトルの余熱で 遊ぶのも別に いいかって感じ」ワァァァ!

麻子「MCネームの星が痛々しい 忌々しい」ワァァ

麻子「どう考えてもカルパッチョの方が大将格」

麻子「思わず口角上がる きっとアンサーも凡退降格」ワァッァァ!



アンチョビ「凡退しそうになっても 切り抜ける芸達者がテーマだ」ワァ!

アンチョビ「困難も勢いで乗り越えて大躍進 血液型はA型」ワァァ!

アンチョビ「じゃなかったB型 でもそれでもいいから必勝」

アンチョビ「一生一緒にいられる仲間と勝ち取る力を実証」ワァ!

アンチョビ「つまりは烏合の衆 じゃなかったまるで不動の竜」

アンチョビ「数匹集まったくらいの脅威 アンツィオなりに過ごす用意周到」

アンチョビ「そんなように崇高 料理数秒 じゃなかった じっくりコトコト」

アンチョビ「煮込んで仕込んで意気込んで指示飛んで Here we goです!」ワァァ!
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:50:30.32 ID:CoaWBJ6Zo

麻子「じゃなかったが多すぎて 翻訳が面倒だね」ワァァ!

麻子「私の好物は こんにゃくかエンドウ豆」ワァァ!

麻子「じゃなかった甘いもの…これでいいのかフリースタイルバトル」

麻子「禁じ手に近いだろう? 『じゃなかった』ら最初から言うなって話だ」ワァァァ!

麻子「インチキな化かし合いより バカ試合でもいいからしよう果し合い」ワァッァ!

麻子「それがバトル 罵り合い お前はすでにほぼ死に体」ワァァ!

麻子「あと一押しで MCネームの真ん中にある星と散る」

麻子「お前が座るのは 総統の玉座じゃなくてゴミの椅子」ワァァァ!!



アンチョビ「ゴミの椅子なんかより蚤(のみ)の市で買った椅子がいい」

アンチョビ「MCネーム 自分だってREZEってカッコつけ」

アンチョビ「後付けじゃなかったとしてもセンス無い 全部ハイ」

アンチョビ「そんなイエスマンみたいになって消える番」ワァ!

アンチョビ「お前見栄っ張りで出っ歯じゃないけど切羽詰まってる」

アンチョビ「ドゥーチェの勝利確定 王冠をすでに手が掴んでる」ワァ!

アンチョビ「バトル勝って優勝目指すために切磋琢磨」

アンチョビ「決め手は体格差じゃなかった覚悟 それが私の中にある核さ」ワァァ



麻子「『ドゥーチェ☆アンチョビ』のMCネームを前にしたら無理イエスマン」ワァァ!

麻子「断じて不満 ちゃんと感じてるか?1人だけ浮いてる感」ワァァァ!

麻子「こっちだって切磋琢磨 デンジャラスな 変化たくさん」ワァァ!

麻子「生んで踏んで経験積んで 私の方が結果タフだ」ワァァ!

麻子「王冠よりも目立つのはそのツインドリル でも韻も」

麻子「ラップの内容も軽すぎ 飛ばしてやろうウインドミル」ワァァ ※ウインドミル・・・風車

麻子「覚悟は決まったか?なあ ドゥーチェアンチョビ」

麻子「REZEがお前をここで 食うって段取り」ワァァァァ!!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァァ!!
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:52:50.11 ID:CoaWBJ6Zo

麻子「………………」

アンチョビ「ぬぬぬ……」

役人「ではこれより判定に入ります!先攻ドゥーチェ☆アンチョビ、後攻REZE……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「……決まったようです。それでは…………判定をどうぞ!」

ババン!

亜美:REZE

千代:REZE

理事長:REZE

香音:REZE

新三郎:REZE

役人「クリティカルヒット!勝者、後攻REZEーーーー!!!!」

ワァァァァァ!
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 04:54:24.64 ID:CoaWBJ6Zo

アンチョビ「くそぅ……」ガックリ

役人「REZEさんが3人抜きという形になりましたが……島田さん、いかがでしたか?」

千代「先攻のアンチョビさんもライミングを挟みつつ上手にフロウを決めてはいるのですが、REZEさんの手数とパンチラインが良くて…」

千代「1ターン目の返しで『カルパッチョとのバトルの余熱で遊ぶのも別にいいか』というラインがありますが、これはこの試合が前の試合ほど熱くなる相手じゃないというディスに加えて『バトルの余熱』と『遊ぶのも別』で韻も踏んでいたり。他にも見た目と中身に対する両方でディスりつつも韻は固くて、REZEさんに挙げましたね」

役人「ありがとうございました。新三郎さんはいかがでしたか?」

新三郎「そうですね……フリースタイルでは口癖が結構出てしまったりするんですね。『感じ』とか『よりも』とか。でもそれはその人の個性ですので問題は無いのですが、その部分を突きつつも自分で上手く引用して会場を盛り上げるやり方はすごかったです。1回戦の時と打って変わってクールな振る舞いなんですけど、会場の空気を掴むテクニックが優れていたので、バイブスはかなりヤバかったです」

役人「ありがとうございました。熱いバトルを繰り広げてくれた2人に大きな拍手を!」

パチパチパチパチ!

役人「そして決勝進出は大洗女子学園ーーーーーーー!!!!」ワァァァァァァァ!!

アンチョビ「やれやれ。なんとかいけると思ったんだけどなぁ」

麻子「悪いな」

アンチョビ「謝るな。完全にお前が強かったんだ。むしろアンツィオに勝ったことを誇ってくれ」

麻子「……わかった」

アンチョビ「…さて!終わったことは仕方ない!これから私たちは大洗女子を応援する側に回るぞ!」

麻子「え」

アンチョビ「今度こそは絶対寝坊しないで観戦する!だから私たちの分も頑張ってくれよな!」ガシッ!

麻子「ぅお?」

麻子(握手ではなく肩を抱かれた?相変わらずこの人は距離感が近いな)

アンチョビ「おいおい!黙ってないでなんとか言ってくれ!シャキッとしろぉ」

麻子「あ、ああ。当然、優勝するつもりだ。応援もありがたいと思う」

アンチョビ「おおお!そこまで褒めたたえられたらこっちも嬉しいなぁ!」

麻子(別に褒めたたえてはいないんだが……)

アンチョビ「よし!私はもう行くからな、じゃあな!」

麻子「あ、ああ……」

麻子(……うるさいくらいによく喋る人だが…………慕われるのがよくわかる)
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 05:38:11.77 ID:CoaWBJ6Zo

【舞台袖】

みほ「麻子さんお疲れ様!」

杏「やー、助かったよありがと」

麻子「ああ」

みほ「カルパッチョさんとの勝負はちょっとヒヤヒヤしたけど観てて楽しかったし、麻子さんが勝つと信じてたから」ニコリ

麻子「戦ってる私も楽しかった」

杏「……あとは決勝のみ、だね。私も少し頭冷やしたから、次はちゃんとやるよ」

みほ「会長……」

麻子「……どうする?会場のみんなのところに顔を出すか?」

杏「んー……」

ゾロゾロゾロ..

小梅「すみません、通ります」

エリカ「……ふん」

まほ「………………」


杏「………………いや、みんなに会いに行くと気持ちが緩みそうだからやめとこっか」

みほ「あ、はい……そうですね」

杏「来てる子たちには悪いけどここにいよう。それとも冷泉ちゃんは園ちゃんに会いに行きたい?」

麻子「い、いや、そういうわけじゃない。大丈夫だ」

杏「そ。じゃあここで黒森峰のバトルを観てよう」

みほ「はい!」
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 05:40:04.28 ID:CoaWBJ6Zo

【2階席】

沙織「みぽりんたち全然戻って来ないね」

華「集中しているか、緊張感を保とうとしているのでしょうね。華道とフリースタイルは別物ですが、なんとなくわかります」

優花里「私も五十鈴殿の言う通りだと思います!戦車道もですけど、勝負事では気の緩みが命取りになりますから!」

桃「会長は大丈夫だろうか……負けて舞台袖に下がる時の顔は今まで見た中で一番落ち込んでいる表情だったが……」

柚子「落ち着いて桃ちゃん。会長なら大丈夫。それにさっき桃ちゃんが盛り上がり過ぎて連続ジャンプした時に落としたメガネ自分で踏んじゃってたけど、それも含めて大丈夫だよ」

桃「ぅおい!早く言え!レンズが割れてる!!メガネは全然大丈夫じゃない!」

柚子「大丈夫だよ。普通にしてて急にレンズが割れたなら縁起が悪いけど、物理的に桃ちゃんが踏んでるわけだし、割れた原因はハッキリしてるよ」

桃「縁起の問題じゃないよゆずちゃぁん」グス..

沙織「……確かにこっち戻ってきたら緊張感薄れちゃうね」

華「ええ。会えば頑張ってくださいと言ってしまうでしょうから……プレッシャーになると思います」

優花里「我々にできることは心の中で応援しつつ、勝利を見守るだけなのですね……」

沙織「その前に桃ちゃん先輩を慰めることかな?」ハハ..
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 05:46:44.85 ID:CoaWBJ6Zo

【ステージ】

役人「――――決勝進出は、黒森峰女学園ーーーーーー!!!!」

ワァァァァァ!!

まほ「………………」

役人「いやー、いよいよ決勝の組み合わせが決まったぞー!!決勝は大洗女子学園対黒森峰女学園だー!!!」

ワァァッァァァ!!



【舞台袖】

みほ「………………」

麻子「逸見エリカは調子を取り戻してるな。大将に負けたとはいえ2人抜きをしてる」

杏「その大将に西住ちゃんのお姉ちゃんはクリティカルで勝ってる。相変わらず強いね」

みほ「はい……」

麻子「決勝戦、順番はどうする?」

杏「……冷泉ちゃん、私、西住ちゃんのオーダーにしよう」

みほ「!!」

麻子「私が先鋒か」

杏「うん。準決勝の勢いそのままで冷泉ちゃんに行ってもらおうかなって。逸見ちゃんと私、なんか相性合いすぎてさっきの焼き直しみたいなのは避けたいから」

麻子「逸見エリカのバイブスが下手にハマると怖いのは事実だしな」

みほ「あ、あの!それはともかく……私より会長が最後の方がいいんじゃ?」

杏「……いや、大将は西住まほを一番良く知ってる西住ちゃんの方がいいと思うんだ。もちろん私たちで倒せれば言うことないけどさ」

麻子「その通りだ。西住さんが大将なら、私たちが負けたとしてもその情報を生かせる可能性が高い。私たちと戦っている時の姉の表情や言葉から弱点を探ることも出来るかもしれない。そういった点を考慮すると、西住さんが大将が一番いい」

みほ「それは……確かにそうかもしれませんけど……」

杏「もちろんそれ以外に、実力的にも大将は務まるって思ってるけどね。ちなみに年上相手が苦手ってのはもうほとんど克服したっしょ?」

みほ「はい。少なくともステージ上では」

麻子「姉の迫力は相当だろうが、大丈夫か?」

みほ「……うん。ただ、決勝戦で大将っていう大役が務まるか不安で……どういう風に攻めたらいいかもわからないし……」

杏「さっき冷泉ちゃんが言ったみたいに、私たちとのバトルで出てきた言葉から、ってのもいいけど……そうだね……あ!」

みほ「な、なんですか!?」

杏「……西住ちゃんが西住まほの情報を知っているのと同じように、相手も西住ちゃんを知ってる。だったらそれを利用する手があるねぃ♪」

みほ「??」

杏「西住ちゃんが絶対言わないようなことを言って戸惑わせてペースを乱したりするんだよ」

麻子「バトルでは西住さんが普段言わないようなディスを言いまくっているが……」

杏「それ以上の何かだよ。それが何かは私にはわかんないけどね」

みほ「ようするにお姉ちゃんが驚きそうなこと……ですか?うーん……」

杏「まー、あくまでアイデアの1つだから、あまり固執しない程度にねー」

みほ「はい……」

みほ(でも確かに……お姉ちゃんに勝つには何かが必要な気がする。でもそれは……)ウーン
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 05:48:35.57 ID:CoaWBJ6Zo

【ステージ】

役人「――――さあ!いよいよこの大会も大詰め!決勝戦だぞ〜〜〜!!!!」

ワァァァァァァァァ!!!!

役人「激しいバトルを勝ち上がってきたのは、大洗女子学園!そして黒森峰女学園!」

ワァァァァァァァァ!!!!

役人「……OK!みんな準備はできてるようだ!それじゃあ早速始めよう!まずは先鋒、カモン!!」


麻子「………………」ザッ

ワァァァァァ!!

小梅「………………」ザッ

ワァ..


役人「それでは先攻後攻を決めるじゃんけんをお願いします」

ジャンケンポイ

小梅「!後攻で」

役人「OK!では決勝戦第1試合、先攻REZE、後攻レッドスター、ラウンド1!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュラッ!
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 05:49:51.13 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=Odl0bKXKNls

♪Bounce / SHOW GUN

<先攻REZE VS 後攻レッドスター ラウンド1>

麻子「後攻レッドスター 会って早々蹴っとくか」ワァァ!

麻子「遠慮すら しないで贈る 敗北と恥のセットプラン」ワァァァ!

麻子「あんたを倒せば 準決勝から数えて4人抜き」ワァ!

麻子「まるで個人主義 でも1人ずつだけだ このリングに 立てるのは」ワァァ!

麻子「だからチーム背負って懲りずに ただライミングする押韻好き」ワァァァ!

麻子「勝って帰って食べたいな 地元の松茸土瓶蒸し」ワァァァ!

麻子「全敗街道まっしぐらの レッドスター ここで潰す即刻」

麻子「フルスロットルで お前のペース崩す乗っ取る」ワァァァ!



小梅「私はいつでも私のペース つまりマイペースなスペース」

小梅「つまりは宇宙 スペース 無限みたいな広がりがあるかも」

小梅「土瓶蒸し食べたいけど 私にはくれないみたいですね」

小梅「でも今度大洗行った時に 食べたいから記憶に留めておく」

小梅「それと負け続けても健康 これって結構重要ですよ」

小梅「打たれても 何度も立ち上がる人生に役に立つ」

小梅「決してへこたれない精神を私は学んだ」

小梅「だからここでREZEさんが 相手でも目を反らさずに戦う!」ワッァア



麻子「あんたの心に 上手くノックする も開かない ブラックボックス」ワァァ!

麻子「つまりは『人間だもの?』なら見せる真剣なとこ」ワァァァ!

麻子「だからあんたにもおごるよ土瓶蒸し」

麻子「でも気を付けろ食べたらなるかも私のようなライマーホリックに」ワァァァ!

麻子「いや あんたはマイペースだった それなら問題ないです ハイペースで」

麻子「野外フェス行っても野菜ベースの食事で健康 羨ましい」ワァァァ!

麻子「バトルで活きてないのが悔やまれる 負けてひどく病まれる」ワァァ!

麻子「その展開は浮かばれぬ でも勝利を得たらやっぱり憂さ晴れる」ワァァァ!
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 05:52:07.52 ID:CoaWBJ6Zo

小梅「憂さ晴れる それはウサギを見た時みたいな癒し」

小梅「ピョンピョン跳ねる あの感じと耳が可愛い」

小梅「野菜は大事だからきちんと取る 栄養バランス無視しないMC」

小梅「病む時は それはもちろん 止むに止まれぬ事情があったから」ワァァ

小梅「解決策見つけて対処する それが解消法」ワァァ

小梅「人が病んだことで 憂さ晴らしする人の方が病んでます」ワァ!

小梅「ストレスため込んで いきなり爆発する傾向かも」

小梅「だったら何かしら 打ち込めることを見つける方がいい」



麻子「レッドスター アドバイスありがたい情報」

麻子「でも大丈夫 ライミングこそが 最強のストレス解消法」ワァァァ!

麻子「あと勘違いしてる 私が喜ぶのは勝利に対してだ」

麻子「あんたが病んだからじゃない わかったか?誤解消えた?」ワアァァ!

麻子「ならこっちからも アドバイスさせてもらうよ あんたに」

麻子「今必要なのは健康食じゃなく先攻とる くらいのラップの戦闘力」ワァァァ!

麻子「黒森峰選抜なのに そのスキルは疑問だ 途中参加?」

麻子「あんた戦闘力1500しかないけど REZEは53万」ワァァァァ!



小梅「途中参加じゃない 最初からやってる身」

小梅「練習とかしたしノートとか いっぱい鉛筆で書いてきたし」

小梅「先輩方とか天才肌な あなたとはペースが違うだけ」ワァ!

小梅「でも後ろ追いかけるのは 得意分野だからそれをひたすらやる」

小梅「それと戦闘力すごくあるのに あなただって後攻とってた」ワァァ!

小梅「言ってることが矛盾してるから アドバイスになってない」

小梅「だから……ここで一発逆転の手を打つしかない」

小梅「それをするために ここまで続けてきた練習の日々!」ワァァ



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァ!!
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 05:53:40.66 ID:CoaWBJ6Zo

役人「ではこれより判定に入ります!先攻REZE、後攻レッドスター……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです。それでは…………どうぞ!」

ババン!

亜美:REZE

千代:REZE

理事長:REZE

香音:REZE

新三郎:REZE

役人「クリティカルヒット!勝者、先攻REZEーーーー!!!!」

ワァァァァ!

役人「決勝戦第1試合のラウンド1からクリティカルが出ましたが、蝶野さん、いかがでしたでか?」

亜美「REZEさんがすごく安定していたわね。ナイスクールベリーグッドよ!でも結構ツッコめるところはあったから、そこをレッドスターさんが上手くアンサーで返していれば、って感じね」

役人「ありがとうございました。では試合を終えた2人に大きな拍手を!」

パチパチパチパチ!

役人「……続きまして、黒森峰の次鋒、入場してください!」

エリカ「…………」ザッ!

ワァァ!

役人「それでは先攻後攻…」

エリカ「絶対に負けないわよ!」

麻子「…………こっちもそのつもりだ」

役人「…じゃんけんを……あの……」

ジャンケンポイ

エリカ「……後攻で」

役人「OK!決勝戦第2試合、先攻REZE、後攻エリカ!ラウンド1!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュッ!
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 05:56:04.08 ID:CoaWBJ6Zo

http://youtu.be/2H2kboYLd8E?list=RDuHJ5J5lk3-g

♪Wild For The Night / A$AP ROCKY

<先攻REZE VS 後攻エリカ ラウンド1>

麻子「出会い頭 いきなりかましてきた勝利宣言」

麻子「正味全然 恐怖感じない 脳に伝令 もう危険ねぇ」ワァァァ!

麻子「あれただのメンチ切り 全く反応ない強敵検知器に」ワァァァ!!

麻子「私の望みはもちろんオジロばりに元気が出る 電気 VILI VILI」ワァァァァ!

麻子「思えば初対面の時から嫌味な印象 チンピラ風」

麻子「レッドスターには土瓶蒸し 栄養足りないお前はきんぴら食う?」ワァァ!

麻子「目を引ん剥けばビビると勘違いしてる お前はやっぱり」

麻子「♪アッパラパッパッパー バッカなラッパーだったんだー」ワァァァァァァ!



エリカ「韻にしか頼れないワックMCね REZE 平々凡々」

エリカ「あんたが踏むのはクソがお似合いよ せいぜいどんどん踏めば?」ワァァ!

エリカ「クールで賢いのが自慢なら パッパラパーにしてやるわよ私が」

エリカ「状況判断つかなくなった あんたを放り込む盛(さか)り場」ワァァ!

エリカ「そういう容赦ないことが 躊躇なくできるワイルドさがあんたには無い」

エリカ「手始めにマイクで殴ろうか? とりあえず鼻血出しなさい」ワァ!

エリカ「恐怖を感じられるようにしてやるわよ 今日は記念日」

エリカ「許してくれって言うまでやめない 最終的にはなるかも事件に」ワァァァ!



麻子「物騒なワードを ブスそうなアホ がすっごくやばそう にぶっこんだあと」ワァァァァ!

麻子「何も残らない 上っ面だけ クラップ無さげ クラックラだね」ワァァァ!

麻子「ただのバイオレンス 周りの連中 も引いてるはず」

麻子「そのうち加わるかもしれない 脅迫罪の逮捕件数」ワァァァァ!!

麻子「レッドスターの説得が 必要なのは 結局はエリカだ」ワァァァ!

麻子「手に肩 力みすぎ 足りない目力 風格付けるべきだな」ワァァァ!

麻子「クールぶってるつもりは無い これが私、標準につき」

麻子「というか鼻血出すのはあなたの方かも だって 興奮しすぎ」ワァァァ!
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 06:01:30.30 ID:CoaWBJ6Zo

エリカ「興奮とは全然違う これは獲物を前にした高揚感」

エリカ「あんたへの怒りと憎しみと 高揚の相乗効果」ワァ!

エリカ「なんでかわかんないわよ あんたへの高評価」ワァァ!

エリカ「あんたが泣き叫んで 土下座するまで 追い詰めたいそんな状況下」ワァァ!

エリカ「聖グロの時は かなり顔も上気して赤かったくせに」

エリカ「次に出て来たら ツーンって澄ました表情したビチクソに」

エリカ「もっと真剣にやれっつってんのよ!舐めんなクズ女!」

エリカ「楽勝とか思ってるんでしょうが このちくしょうが!!」



麻子「用意しときな代弁者 お前のラップは愛せんな」ワァァァ!

麻子「際限ない 頭の配線が変だ ちゃんとした箇所に繋いでるか?」ワァァァ!

麻子「相手を威圧するだけの攻撃一辺倒」

麻子「基本に忠実なだけの定石に転倒」ワァァァ!

麻子「スローなフロウで踏もうとか無し」ワァァァ!

麻子「そして早口でスピードアップなんて テクも見せず怒鳴るだけなんて悲しい」ワアァァァ!

麻子「なんの影響だ 任侠映画?アウトレイジ?ならアウトレンジから」

麻子「攻撃するREZE 目指すは韻を正確に 吐く著名人」ワァァァァァ!!



エリカ「影響とか いちいちどうでもいいでしょうがうるせぇのよ」

エリカ「勝手に威圧されてるだけ ただの弱肉強食」

エリカ「攻撃一辺倒だから何? 文句言われる筋合い全くねぇ」

エリカ「私のパンチラインに あご打たれたショックによる錯覚ね」ワァ!

エリカ「別にあんたに愛してもらうために ラップしてねぇからバカ野郎」

エリカ「配線が繋がってるから こうやってここに立ってる てめぇのがアホ」

エリカ「無表情で韻ばかり踏んでる てめぇはアホの1つ覚え」

エリカ「ごちゃごちゃうるせぇ REZEはせいぜい地獄へ行け!」



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァ!

エリカ「くっ……!」

麻子「………………」

麻子(この人は赤星さんが負け続けたせいでずっと戦ってきた。だから体力も消耗していたしストックも減っていた)

麻子(言葉遣いはアレだが、決して弱くない。万全の状態で戦ってみたかったな)
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 06:03:43.31 ID:CoaWBJ6Zo

役人「ではこれより判定に入ります!先攻REZE、後攻エリカ……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです。それでは…………どうぞ!」

ババン!

亜美:REZE

千代:REZE

理事長:REZE

香音:REZE

新三郎:REZE

役人「クリティカルヒット!勝者、先攻REZEーーーーーー!!!!!」

ワァァァァァ!

エリカ「…………っ」ガクリ

役人「またもクリティカルヒットが出ました。理事長、いかがでしたか?」

理事長「REZEさんのライミングはもはや言うことなしでしょう。私的な注目点は、2バース目でREZEさんが『これが私、標準につき』と、北野武監督の映画『この男、凶暴につき』を連想させる言い方で、エリカさんの凶暴性を揶揄したのが上手だと思いました」

理事長「でもそれだけではなく、REZEさんの3バース目の最後で、同じく北野武監督の映画アウトレイジというワードが出たのですが、今度は自分の攻撃性を表現するために使うというのがなかなか面白かったですな」

役人「ありがとうございました。蝶野さんはいかがでしたか?」

亜美「このバトルではやっぱりREZEさんに挙げるんだけど、個人的にはエリカさんの超攻撃的な戦い方は好きなのよ。アンサーも返せてるし、語尾でライミングも入れてる。それにバイブスがとにかくすごい。素質は充分に感じられるわ。なので今後大いに期待出来ると思うわ」

役人「ありがとうございました。それではみなさん、2人に大きな拍手を!」

パチパチパチパチ!

エリカ「……負けたわ」ガシッ(握手)

麻子「ああ……」ガシッ

エリカ(1人でも倒して……まほ先輩の負担を減らしたかったけど……)
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 06:04:49.15 ID:CoaWBJ6Zo

役人「さあ!それでは決勝戦第3試合を始めます!黒森峰の大将、入場してください!」


まほ「………………」ザッ

ワァァァァァァァアァ!!


麻子「っ!?」

麻子(登場しただけでこの大歓声……過去のバトル内容の評価に加え……やはり持って生まれたカリスマ性か)

まほ「………………」チラリ

麻子「……っ!」ゾワッ

麻子(私は何を慌てている?ただ目が合っただけだ。脅える必要なんてない。こちらも見つめ返して気迫を示すんだ)ジッ..

まほ「………………」

役人「では先攻後攻のじゃんけんをお願いします!」

ジャンケンポイ!

麻子(!負けた……できれば後攻を取りたかったが)

まほ「………………」

麻子(?何故すぐ宣言しない?逡巡しているのか?もしかして先攻を取るつもりか?)

まほ「……………………後攻で」

麻子「!」

役人「OK!」

麻子(今の間は私を惑わすためにわざと?いや、そんなことするタイプか?では本当に迷った?)

役人「第3試合、先攻REZE、後攻西住まほ…」

麻子(…っていかん。それどころじゃない。集中しないと……)フゥー..

役人「ラウンド1!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュリッ!
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 06:07:03.43 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=DySynW7_0DI

♪100 / JAZEE MINOR feat.AKLO

<先攻REZE VS 後攻西住まほ ラウンド1>

麻子「先攻REZE 願ったり叶ったり 飛ばしてやるか星の彼方に」ワァァ!

麻子「逆立ち したって追いつけないスキル でも罪じゃないから問い詰めない」ワァァ!

麻子「西住まほ 整った顔立ち 出来過ぎ不気味 宝塚歌劇団?」

麻子「ライム過激派 お前なんか撃破 楽勝で弱点刺激だ」ワァァ

麻子「エリカが私に言ったけど 私以上にあんた無表情」

麻子「まるで機械だな ガンダムのよう」ワァァ!

麻子「韻を踏まない 質素な賄い料理」

麻子「お客さんも そんなの沸かない興味」ワァァァ!



まほ「私は無表情じゃない 証拠にお前に勝って笑顔見せてやる」ワァァ!

まほ「宝塚に興味ないが お前には無理だと目星はついてる」

まほ「華が無い 笑顔曇り空 お守り付きでないと人生の終着点行(ゆ)き」

まほ「つまり星 花 月 雪 宙(そら) どの組にも入れない」ワァァァァァ!

まほ「お前こそ『韻踏め』とインプットされた機械」ワァァ!

まほ「踏まないと不安だろ? そうプログラムされたんだ」ワァァァ!

まほ「弱点を刺激するらしいな だったら頼みがある」

まほ「私の弱点を教えてくれよ ずっと探しているのに見つからないんだ」ワァァァァ!!!!



麻子「宝塚の組み分け 理解してもらおうと丁寧に解説」

麻子「意味が通じなかったら レスポンス無く終わっちゃうからな」

麻子「ということは さすがの森組トップスターも歓声がないと不安か?」ワァァァ!

麻子「ナイトプランを怖がって 安定求めるホワイトプラン」ワァァ!

麻子「意外と小心者 押韻もそう 踏めないから難癖つける」ワァァ!

麻子「ライミング好きだから踏むだけ 勝手に勘繰れ」

麻子「弱点はわかってるだろ? 韻踏む相手に牙をむく時点で」

麻子「踏めないコンプレックスだ そんぐれぇすぐ 気付け」ワァァァ!
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 06:07:47.56 ID:CoaWBJ6Zo

まほ「歓声関係ない 宝塚の説明は自分勝手じゃない証明」

まほ「ようはお前より私の方が ちょっと大人なだけだ」ワァァ!

まほ「ホワイトプラン?ソフトバンクよりもauのCM 三太郎シリーズ」

まほ「お前も出れば?寝坊で遅刻魔 枠空いてるぞ?三年寝太郎!」ワァァァァァ!!!

まほ「前の試合でも言ったぞ韻にこだわらないだけだ」

まほ「韻に執着しすぎる 凡人に収まらないわけさ」ワァァァァ!

まほ「最初から最後まで韻ってのは ある意味ワンパターンだ」

まほ「爆破シーンばかりのアクション映画は うるさいだけで退屈だ」ワァァァァ!!



麻子「宝塚も三年寝太郎だの 何だのあんたのアンサーは」

麻子「言ってることがラッパーって言うよりかは落語家?」ワァァ!

麻子「むしろ落伍者 覚悟が足りない 凡人だ」

麻子「渾身のライム吐いてしたり顔 したいんだろ?凡人だ」

麻子「私はライムの製造マシン 踏みすぎてしまう傾向あり」ワァァ!

麻子「誰の影響下に あるわけでもないけどなるのさ成功者に」ワァァァ!

麻子「ライムがワンパターンに聴こえるなら お前きっと感性が鈍い」

麻子「REZEのライムに沸く お客さんの歓声が憎い!」ワァァァ!



まほ「プログラムされた機械を否定しないどころか自分で認定」ワァァァ!

まほ「ミニスカートのライム製造マシン 精密機器だが軽装らしい」ワァァァ!!!

まほ「そんな精密機器の壊し方 誰でも知ってる簡単だ」

まほ「核心付いた言葉で冷や水ぶっかければ すぐに終わるってな」ワァァァァ!!!

まほ「落語家は私に不向き お客さんをサゲないアゲるだけ」ワァァ!

まほ「それよりREZE お前の方が向いてるよ落語家」

まほ「だって大好きなんだろう? 朝起きられないくらいマクラが」

まほ「寝坊しすぎで留年しそうだった お前の方が落伍者」ワァァァァ!!!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァァァ!!
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 06:11:34.50 ID:CoaWBJ6Zo

役人「これより判定に入ります!先攻REZE 、後攻西住まほ……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです。それでは判定をどうぞ!」

ババン!

亜美:西住まほ

千代:西住まほ

理事長:西住まほ

香音:西住まほ

新三郎:西住まほ

役人「クリティカルヒット!勝者、西住まほーーーーー!!!!」ワァァァァァ!!!

麻子「っ……!」

麻子(やはり強い……)

役人「島田さん、今のバトルはいかがでしたか?」

千代「非常にいい戦いでした。西住みほさんが宝塚歌劇団のくだりで、『目星』、『華が無い』、『曇り空』、『お守り付き』、『終着点行(ゆ)き』という風に、宝塚の組み分け……つまり、星組、花組、月組、といったものですね。それらを散りばめるという細かい芸当をしているんですが、聴いてるだけだとかなりわかりづらいですよね」

千代「でもそれを『星 花 月 雪 宙(そら) どの組にも入れない』と説明することで聴いてる方に理解を促すのですが、REZEさんはそこを突いて『あんたでもレスポンスが無いと不安か?』のようなアンサーをしていて、素晴らしかったですね。そこからナイトプラン、ホワイトプランと踏んでいく流れもスムーズでした」

千代「ただ、西住まほさんがその『ホワイトプラン』を拾って、ソフトバンクからauの桃太郎、浦島太郎、金太郎のあのCM、あれになぞらえて『三年寝太郎の枠が空いてる』というパンチラインを決めました。どちらも優れていましたが、私は西住まほさんが一枚上手だったと判断しました」

役人「ありがとうございます。理事長、いかがでしたか?」

理事長「えー、2人のやりとりの中で落語家というワードが出てきました。そして西住まほさんは落語にまつわる秀逸な返しをしているのですが、これは落語を知らない方にはちょっとわかりにくかった部分があるかと思いますので説明します」

理事長「落語では最後のオチのことをサゲとも言います。オチを付ける、話を落としどころで落とす。意味は同じですね。で、REZEさんにアンサーの返し方を『落語家か』と言われた西住まほさんは『落語家に不向き。お客さんをサゲないアゲるだけ』と言う風に落語の言葉を使いつつ返しました。これはいい表現でした。そしてもう1つ」

理事長「『お前の方が落語家に向いてる。マクラが大好き』というのは、落語では演目……つまり本題に入る前の喋りのことをマクラと言います。そのマクラを眠る時の枕にかけている。そして最後に『お前の方が落伍者』と韻を踏んで締める。お見事です。感嘆しましたな」

役人「ありがとうございます。熱い戦いを繰り広げてくれた2人に大きな拍手を!」

パチパチパチパチ!
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 06:13:36.63 ID:CoaWBJ6Zo

【舞台袖】

みほ「麻子さん……」

麻子「……強かった。せめてラウンド2に持ち込みたかったが」

杏「いやいや、2人抜きしてくれただけで大助かりってやつだよ」

麻子「会長、西住さん、あとは任せた」

みほ「う、うん!」

杏「まー、ここで私が勝っちゃえばいいんだけどねー」

杏「…………西住ちゃん」

みほ「?はい」

杏「一応さ、色んなパターンで攻めてみるからさ。もし私が勝てなかったら、参考にしてよ」

みほ「!は、はい!」

杏「……ま、勝っちゃうかもだけどねぃ」ニカッ



【ステージ】

杏「」ザッ

ワァァァ!

杏(……さっき負けたとはいっても、少しは歓声もらえてるみたいだね)

杏(最初から完全アウェイで会場の空気を持っていかれてる状態ではない、と。うん、いいね)

役人「さあ!第4試合を始めたいと思います!先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポイ

杏「………………」

杏(ここで先攻とって空気を作るか……いや、それより後攻渡す方が危険か)

杏「後攻でー」

役人「OK!では行きます!先攻西住まほ、後攻アンジー、ラウンド1!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」ギュリリ
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 06:16:33.58 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=c94IanGYqrQ

♪A Rapper got killed again / DJ HONDA × BLAHRMY

<先攻西住まほ VS 後攻アンジー ラウンド1>

まほ「さっきまでは戦うのを 待ちわびていたアンジー」

まほ「お前が一番強いと思ってたからな」ワァァ!

まほ「なのに いち戦闘員みたいなレベルのやつに負けやがって」ワァァ!

まほ「もう興味はない 中古じゃ下がるどころかゼロだろ懸賞金」ワァァァァ!!!

まほ「REZEより踏めない MIHOよりディスも弱い」

まほ「どっちつかずでヘラヘラ笑ってる いつもチャラい」ワァァァァ!!

まほ「この勝負で徹底的にやって 笑えないようにしてやるか」ワァァァ!

まほ「その笑顔の化けの皮 剥いで焼野原みたいになる末路」ワァァァ!



杏「確かに負けた ペパロニに支払われたかも懸賞金」

杏「でも今 獲物が目の前にいる 一番高い賞金首!」ワァァァァ!

杏「っていうかペパロニのこと 馬鹿にすんなっての」

杏「あの子マジでヤバいくらい 熱い戦いするカッケーよ?」ワァァァ!

杏「ステージ外の相手 ディスっちゃ片手落ち」ワァァ!

杏「BC自由学園に勝ったっていうのも 夢オチかもよ?」ワァァァ!

杏「っていうか最初よりも 韻踏むようになったねキミ」

杏「そうしないと大洗に勝てないって 逆に証明してるよー!?」ワァァァ!!



まほ「一番高い賞金首 その通りケタが1つ上だ」ワァァ!

まほ「しかもお前は円 私はユーロ お前のラップは中身は空洞」ワァァァ!

まほ「ペパロニの実力が そこそこなのは事実」

まほ「心にもないこと言って 好感度アップ狙ってるんじゃねぇ!」ワァァァ!

まほ「お客さんや審査員の印象操作のための演出」

まほ「人の目ばかり気にしてしんどそうだな 渡すか引導をさ」ワァァァ!

まほ「韻が増えたのは 踏みたい気分だっただけだ」ワァァ!

まほ「人の反応に過敏すぎるところが 自意識過剰」ワァァァ!
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 06:19:38.75 ID:CoaWBJ6Zo

杏「印象操作?したつもり 全くないんだけど」

杏「そう勘違いしちゃうくらい 影響力あるって褒めてくれてる」ワァァ!

杏「私の中身が空洞なら 戦いたがってたのはなんでー?」ワァァ!

杏「ユーロ圏で賞金首 でもこの大会日本人ばっかだけど?」ワァァ!

杏「踏みたい気分とか言ってるけど あんた気分屋だったっけ?」

杏「堅物寄りでしょ すぐ見抜けるよ 自分が気分屋だからね」ワァァァ!

杏「会いたかったなら知ってるはずでしょ?パーソナルデータ」

杏「まさかファンのフリしてたんじゃあるめぇなぁ〜!?」ワァァ!



まほ「言ったはずだ お前に興味はないと」

まほ「脳にヤバイの 分泌してないか?妄想が暴走してるぞ」ワァァァ!

まほ「一部だけで性格を決め付けるな 早とちりだ 準決勝は」

まほ「ペパロニが弱いと早合点してナメてたから負けたんだ!そうだろ!?」ワァァァァァ!!!

まほ「心証悪いから客前では善人ぶる シンプルなクズ」ワァァァ!

まほ「気分次第で変わるんだよ 韻踏む画数」ワァァァァ!

まほ「チョウチンアンコウと同じ 明るいのはチョウチンだけ」

まほ「内面は砂の中 アンジーここら辺でもう死んどけ!」ワァァァァ!



杏「『チョウチンだけ』と『もう死んどけ』って微妙に踏み外し」

杏「そんなんじゃ ちっとも沸かないね付き合う気」ワァァ

杏「脳にヤバイのは出てるかもね アドレナリンとかさ」

杏「原因はこの出会い パッと出た韻とか嬉しくなるね」ワァァ!

杏「内面は砂の中 そうつまり秘密めいてるアンジー今日も」

杏「スマホぐらいにしか 教えないんだよね位置情報」ワァ!

杏「そして磨いていくスキル上がってく日々上昇」ワァァ!

杏「私とやるには時期尚早 西住まほに もうじき勝訴」ワァァァ!!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァァァ!!
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 06:22:39.90 ID:CoaWBJ6Zo

杏「…………………」

まほ「………………」

杏(やっぱり相性は悪くない……でも…)


まほ『準決勝はペパロニが弱いと早合点してナメてたから負けたんだ!そうだろ!?』ワァァァァァ!!!


杏(っ……引きずっちゃダメだ、うん……冷静に……)

役人「それではこれより判定に入ります!先攻西住まほ、後攻アンジー……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです。それでは判定をどうぞ!」

ババン!

亜美:アンジー

千代:アンジー

理事長:西住まほ

香音:西住まほ

新三郎:西住まほ

役人「先攻3、後攻2、勝者、先攻西住まほーーーーーー!!!!」

ワァァァァァ!!

杏(2−3か……クリティカルは無いとは思ってたけど)ホッ
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 06:25:43.82 ID:CoaWBJ6Zo

役人「新三郎さん、いかがでしたか?」

新三郎「そうですねー、まず西住まほさんが『戦うのを待ちわびていた』という本音のリスペクトから入って、でも負けたからもう懸賞金はゼロ、な感じのディスになった」

新三郎「で、そのディスが準決勝のペパロニさんの方へも向くんですけど、アンジーさんが『ステージ外の人間をディスるな』って風に返せば西住まほさんは『心にもないくせに好感度アップ狙ってるんじゃねぇ』って返す。この一連のやりとりがよかったと思います」

新三郎「あとは『一番高い賞金首』のところで『ケタが1つ上』というのはよくあるパターンですけど、それだけにとどまらず『私はユーロ』というさらにプラスアルファを乗せてきたところとか、かなりヤバイです」

新三郎「アンジーさんも、西住まほさんの以前の試合の『片手落ち』のラインを引用したりして上手く返してはいますし、最後の怒濤のライミングも決まってるんですけど、最後まで西住まほさんの勢いに押されていたかな、という感じですね」

役人「ありがとうございました」

杏(……このまま普通に戦ったらラウンド2も負けが濃厚っぽいね)

杏(だったら)ギラリ

杏(次に戦う西住ちゃんが有利になるよう、西住ちゃんのおねーちゃんの弱点を探りながら戦う!)

杏(……となるとアニメとかゲームネタで攻めるのがいいのかな?とはいえマニアックではダメ。一定数以上のお客さんが認知してないと意味ないし……)

杏(BC自由学園とのバトルでドラえもんネタ使ってたけど、だからってアニメネタに強いとも思えない。なら…)

役人「それではラウンド2に入ります!先攻後攻じゃんけんをお願いします」

ジャンケンポイ

杏「先攻で」ワァァ!

役人「OK!先攻アンジー、後攻西住まほ、ラウンド2!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュキュ!
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 06:27:13.26 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=0pa34RJhNPQ

♪Shine On / DJ HONDA × B.I.G.JOE

<先攻アンジー VS 後攻西住まほ ラウンド2>

杏「好敵手 起こそうか ジャイアントキリング」

杏「まるでジャイアンとリビング に二人きりくらい気まずい空気」ワァァ!

杏「でもこの使い方は誤用 だって私は弱者じゃない」ワァァ!

杏「バトル上ではね ただ悲しいほどの胸囲の格差社会」ワァァァァ!

杏「スリーサイズどんくらい? まるで峰不二子」

杏「お前なんかリア充と一緒に ひでぶしろ!」ワァァァ!

杏「そっちが峰不二子なら 私はさしずめルパンザサード」

杏「ずさんなアートは無視 盗んじゃうよあなたの荒んだハート!」ワァァァ!!



まほ「この状況で気になるのかよスリーサイズ」

まほ「もっと集中しろよ これフリースタイルバトルだろ」ワァァァァ!

まほ「何がルパンザサードだ 韻踏むために気取った言い方」

まほ「ルパン三世って言ってるんだろ?なぁ 普段はちゃんと」ワァァァァ!

まほ「あとモンキーって言ったら パンチじゃなくてルフィだろ今時は」ワァァ!

まほ「パンチがそんなに好きなら 私のパンチライン食らっときな」ワァァァ!

まほ「ジャイアンとリビングで 2人きりでも問題はない」

まほ「場所がカラオケルームだったら遠慮するけどな」ワァァァァ!



杏「残念 今じゃリビングでもカラオケできるんだなぁ」

杏「プレステ4 WiiU Xbox 3DSとか」

杏「ゲームと言えばFPSとかDPS 色々あるけど」

杏「Wiiスポーツで必要なのはリズム感や手首です」ワァァア!

杏「RPG ラスボス変身お約束 勝負は2度目だ」

杏「その厄介さ まるでFF6の神竜にオメガ」ワァァァ!

杏「このMCバトル 2人で交わす言葉の弾丸シューティング」ワァァ!

杏「焦りの感情 浮かぶ雑念 ガンガン封印中」ワァァァァ!!
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 06:31:34.08 ID:CoaWBJ6Zo

まほ「焦ってるのか 弱点こぼす時点でラスボス失格」ワアァ!

まほ「焦って長所まで封印するなよ?シューティングがブーイングになる」ワァァァァ!!

まほ「変身して2度目が お約束とか ほざくボス」ワァ!

まほ「1度負けること前提 悔しさとかプライドが無いらしい」ワァァァ!

まほ「引き込まれる気は無いよ 負けの美学」

まほ「いくらピックアップしても 所詮負けは負けだからな」ワァァ!

まほ「ゲームネタは本戦と関係ない 抜くぞコンセント」ワァァァ!

まほ「小さく見えるまで遠くに行ってくれBダッシュで」ワァァァァァ!



杏「Bダッシュ つまり加速装置 ゲームで遊ぶ行為」ワァァ!

杏「コンセント抜くとか言いつつ望んでるの?混戦を」ワァァァ!

杏「でもごめん もう次行きたいそういうタイプ そうニュータイプ」

杏「アムロ・レイばりの才能 余裕で食べるシューアイス」ワァァ

杏「気付けばビームサーベルが懐に届き」

杏「避けたとしても そのあとコロニー落とし!」ワァァ!

杏「そんな感じ ネタは豊富 あんたの5倍飛べる」

杏「戦果挙げて帰ろう ホワイトベース!」ワァァァ!



まほ「ガンダムはあまり知らないが 1つ気になることがある」

まほ「戦争中にシューアイス 物資にそんな余裕があるのか?」ワァァァァ!!

まほ「こっちには興味ない知らない話ばかりどころか」

まほ「MCバトルの要素が1つも無くなったぞ!何が言いたい?」ワァァァ!

まほ「5倍飛べても 目的地が わからないやつは ただの迷子」ワアァ!

まほ「大事なのはネタの数より 使いどころだしな」ワァァァ!!

まほ「お前がアムロ・レイなら 私は赤い彗星」

まほ「お客さんは3倍満足 私の勝ち方にアガりすぎて」ワァァァァ!!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァァァァ!!!

杏「…………っ」

杏(ゲームネタは弱そうだけど拾い方が上手い……ガンダムも大まかな知識だけであの返し……)
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 06:35:22.28 ID:CoaWBJ6Zo

役人「ではこれより判定に入ります!先攻アンジー、後攻西住まほ……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです。それでは…………どうぞ!」

ババン!

亜美:西住まほ

千代:西住まほ

理事長:西住まほ

香音:アンジー

新三郎:西住まほ

役人「先攻1、後攻4!勝者、西住まほーーーー!!!!」

ワァァァァァァァ!!!

杏(…………しょうがない)フー..

役人「蝶野さん、いかがでしたか?」

亜美「アンジーさんがラウンド1とは打って変わって最後まで攻めの姿勢を崩さなかったのは良かったわ。先攻と後攻の違いはあっても、さすがの安定感だったと思う。ただその全てを西住まほさんは跳ね返していて、パンチラインをバチッと決めてくる」

亜美「ゲームネタもアニメネタも、多分知識はアンジーさんに全く及ばないと思うけれど、それでもあれだけのアンサーができるというのは……グッジョブベリーナイスとしか言えないわね!」

役人「ありがとうございました。では試合を終えた2人に大きな拍手を!」

パチパチパチパチ!
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 06:37:18.87 ID:CoaWBJ6Zo

【2階席】

オレンジペコ「やっぱり強いですね西住さん……これはこのまま黒森峰の優勝になってしまうのでしょうか?」

ダージリン「ペコ。その判断は早計よ。確かにまほさんは強い。無意識で醸し出している威圧感は相手を呑もうとしてくるでしょう。しかし……」

オレンジペコ「『やっかいなのは、恐怖心そのものだけだ』ということですね」

ダージリン「え、ええ。それに、今のバトルを観ているとふいに…」

オレンジペコ「ちなみにフランシス・ベーコンの格言です」

ダージリン「もちろん知っているわ。そして今のバトルで…」

オレンジペコ「お紅茶のおかわりをどうぞ」コポポ

ダージリン「……ありがとう。でも人が喋っている時は無言で注ぎなさい?」

アッサム「ダージリンはどちらが勝つと思いますか?」

ダージリン「……そうね、私は……」

ケイ「私はマホだと思うわ!」

ナオミ「私はミホさんだね」

アッサム「サンダースのお2人!?いつの間に!」

ケイ「だってだって!ここだけスペースが空いてるんだもん!」アッハハ!

アリサ「ライブハウスで何やってるんだって遠巻きに見て警戒してるんですよ」ハァ

ダージリン・アッサム・オレンジペコ「…………」

ナオミ「ま、いいじゃないか。知り合いの近くで観戦する方が楽しい」

ダージリン「その通りよ。オレンジペコ、2人にも紅茶をお出ししてあげて」

オレンジペコ「はい」

アリサ「2人?あれ?あ、あの……私、悪気があったわけじゃ……」

ダージリン「うふふ。ジョークよ。アリサさんの分も用意するわ」ニッコリ

アリサ「あ、ありがとうございます!」

アリサ(笑顔のわりに目が笑ってなかったような……サンダースすぎる軽いノリは気を付けよう)ドキドキ..
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 06:46:22.13 ID:CoaWBJ6Zo

カチューシャ「ずいぶん見知った連中が集まっているじゃない」ザッ

ダージリン「あら、カチューシャ。それにノンナさんとクラーラさんも」

ノンナ「私たちもご一緒してよろしいでしょうか?」

ダージリン「ええ、もちろん」

カチューシャ「べ、別にみんなと一緒に観たかったわけじゃないんだからね!」

ケイ「そういえばアンツィオの子たちは来ないの?」

オレンジペコ「あの人たちはあっちの方の席にいますよ。さっきから普通にお客さんとして歓声と手を上げてます」

ナオミ「それも正しい観戦の仕方だね」ウンウン

クラーラ「ノンナ様……!カチューシャ様の至高のツンデレがスルーされました!私は悪夢を見ているのでしょうか?(ロシア語)」

ノンナ「現実を見てくださいクラーラ。私たちがすべきことは、自分の強がりを流された悔しさにほっぺたを膨らませながら目を潤ませ、しかもそれを誰にも言えずにプルプル震えるカチューシャの愛らしさを網膜に焼き付けることです(ロシア語)」

クラーラ「ノンナ様!!さすがです……(ロシア語)」

ノンナ「カチューシャには捨てるところなど全くありませんから。いつ何時であれ、愛らしいです(ロシア語)」フッ


役人「いよいよ最後の試合が始まるぞー!!」


ワァァァァ!


ダージリン「……いよいよね」

ケイ「ミホとマホ……」

ナオミ「一体どちらが勝つんだろうね……」

カチューシャ「優勝できるのはどっちかだけ。そう……大洗ーシャと黒森峰ーシャのどっちか」

オレンジペコ「いや、その『シャ』は変でしょう」

ダージリン「うふふふ」

カチューシャ「な、なによ!笑うんじゃないわよっ!」

ケイ「あっははは!」

ナオミ「どうも締まらないね」クス

オレンジペコ「はい。でも……この場と違ってステージ上の緊張感は凄まじいです」

ナオミ「……確かにね」

オレンジペコ「戦車道全国大会、終盤の再来……それを個人間で争う」

ナオミ「しかもそれが西住姉妹だ」

オレンジペコ「はい……どう決着するにせよ…」

ナオミ「刺激的で熱い勝負が観られるだろうね」
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 06:48:55.51 ID:CoaWBJ6Zo

【舞台袖】

杏「……ダメだったよ。ごめんね西住ちゃん」

みほ「そんな……会長が謝ることなんてありません」

杏「一応さ、知識が薄いだろうアニメとゲームネタぶつけてみたけどダメだった。なんとなく知ってる知識でも上手く返してくるねー。強敵だ」

麻子「でも今までの相手の中では一番接戦だった。唯一クリティカルで負けてないんだからな」

杏「負けは負けだよ………………ねぇ、西住ちゃん」

みほ「?はい」

杏「戦車道の時と一緒で、最後は西住ちゃん頼りになっちゃって情けないけどさ、よろしくね」

みほ「……はい!」

杏「西住ちゃんのおねーちゃん、苦手なジャンルはあると思うけど、こっちが付け焼刃だと簡単に跳ね返される。可能性があるとすれば、西住ちゃんだけが知ってるお姉ちゃんの情報から弱点を突く、ぐらいかもね」

みほ「お姉ちゃんの弱点………」

杏「……ま、でも西住ちゃんの好きなように戦っちゃってよ。勝ちは義務じゃないんだからあまり固くならずにね」ポンポン

みほ「はい……」


役人「大洗の大将、うぇいよー!」


麻子「……役人メガネからコールが入ったぞ」

みほ「うん……じゃあ……行ってきます」

杏「よろしくぅ」

みほ(……お姉ちゃん……)
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 06:52:14.01 ID:CoaWBJ6Zo

【ステージ】

みほ「………………」ザッ

ワァァァ!

まほ「………………」

役人「それでは両者が揃ったところで……決勝戦第5試合を始めたいと思います!」

ワァァァァァ!!

役人「この試合で優勝が決まります!」

ワァァァァァァ!!

まほ「………………」ジッ

みほ「っ……………」

みほ(お姉ちゃん、すごい迫力……でも目を反らしちゃダメ!睨み返すくらいの気持ちじゃないと勝てない!)キッ

まほ「!…………」

役人「さあ、それでは先攻後攻を決めるじゃんけんをお願いします」

ジャンケンポイ!

みほ(やった!勝った!ここは…………)

みほ「……………………」

みほ(普通なら後攻をとるべき。でも……ここで退いたら、連勝してるお姉ちゃんの勢いに押されちゃう。だから……)

みほ「先攻でお願いします」

ワァァァ!

役人「OK!ではDJルミ、ビートを聴かせてください」

ルミ「っ」

♪〜

みほ(!この曲は知ってる。『I REP』だ。それなら…)

役人「OK!……では決勝戦第5試合……先攻MIHO、後攻西住まほ、ラウンド1!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュルッ!
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 06:53:09.86 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=uBaAAxn7Bpc

♪I REP / DABO,ANARCHY,KREVA

<先攻MIHO VS 後攻西住まほ ラウンド1>

みほ「気が付けば アイツもアイツもアイツも」ワアァァァ

みほ「アイツもアイツも いなくなって」ワァァァ

みほ「勝ち上がり決勝戦 姉妹対決」

みほ「緊張 プレッシャーで 胃が痛いです」ワァァァ!

みほ「でも一歩も引けない ここ正念場」

みほ「大洗 倒してきた人たちの 心 背負う(しょう)メンバー」ワァァァ!

みほ「ビート上にラップ乗せる I REPのノリで」

みほ「実感する 姉との 歳月と思い出」ワァァァ!



まほ「敗者の魂背負うのは こちらも同じだ」

まほ「でもお前はつまずいた 魂を落としてる」ワァァァ!

まほ「そして アイツとアイツとアイツと」ワァァァ!

まほ「アイツに連なって MIHOもくたばってる」ワァァァ!

まほ「鋼の心持たず ブレる軟弱者」

まほ「サンダースのお情けで弱点補強」ワァァ!

まほ「素で強い私との格の違いを知るんだな」ワァァァア!

まほ「『アイツら』がいなくなったのは REZEとアンジーのおかげだぞ?」ワァァァア!



みほ「その通り 2人のおかげである今」

みほ「結果決勝で 飛ばせてます韻が」ワァァァ!

みほ「軟弱なりに続ける TRYと詞込めてく」

みほ「っていうか仲間の2人が素で 弱いと認めてる!」ワァァァ!

みほ「一人相撲 ひどい不毛 結局ワンマンチーム」

みほ「チーム内に問題抱えちゃってる まるで湾岸地区」ワァァァァ!!

みほ「ラップが正論ばっかで イヤミーな言い方」

みほ「こんな搭乗者じゃ可哀想 ティーガーI」ワァァァァ!!
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 06:54:16.24 ID:CoaWBJ6Zo

まほ「私が強いイコール2人が弱いという謎の理論」

まほ「視野狭い あんこう同様で視覚が発達してないらしい」ワァァァ!

まほ「今日はティーガーI 一度すらも乗ったり してない」

まほ「ノるのはビート 手に持つマイクは もちろんシュアの58(ゴッパチ)」ワァァァァ!!! ※Shure社のマイク。SM58。ゴッパなどとも呼ばれる

まほ「正論というより ただ 真実を指摘してる」ワアァ!

まほ「どいつもこいつも 韻に苦労してきてる」ワァァァ!

まほ「努力は買うしリスペクトはするが構成やら」

まほ「内容に齟齬ばかりじゃ メッセージ性も無くなるぞ」ワァァ!



みほ「狭苦しい理屈 まるで完璧主義」

みほ「勘でディスりも ありなんて気付きもしない」ワァァァ!

みほ「なんかやりにくそう 理由は妹が相手?」

みほ「遠慮無用 猛練習したから全くの 素人じゃないんで」ワァァァ!

みほ「大体姉の割りに言葉がありきたり語彙普通」

みほ「あえて年齢訊ねたくなる 年はおいくつ?」ワアァ!

みほ「小理屈なんて消し飛ばす ライムセンスで」

みほ「MCに必要なのは最低限 マイク、ペン、筆」ワァァァ!



まほ「服を着ろ、靴を履け ペンと筆はどちらかにしろ」ワァァァ!

まほ「典型的な韻の犠牲 取っ散らかした言葉」ワァァ!

まほ「プロ気取りか? 素人に毛が生えた程度で」ワァァ!

まほ「両腕に鳥肌 お前のうぶ毛が触れてくすぐったいよ」ワァァァ!!

まほ「知ってるだろ年齢 一緒に生きてきたんだから」

まほ「わかるはずだろ?忘れたなら調べなウィキペディア」ワァァッァ!

まほ「お前が韻踏むのが 上手いのはわかってたけど最後の」

まほ「ライムセンスで決め損ねて 失ったな だいぶ点数」ワァァァァァア!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァァァァア!

みほ「はぁ……はぁ……」

まほ「……ふー…………」

みほ(なんか……体が熱い……それに興奮が止まらない)

みほ(でも頭は冷静で……なんだろう、この不思議な状態は……)ドクン..ドクン..
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 06:55:27.86 ID:CoaWBJ6Zo

役人「ではこれより判定に入ります!先攻MIHO、後攻西住まほ……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです。それでは…………どうぞ!」

ババン!

亜美:西住まほ

千代:MIHO

理事長:西住まほ

香音:MIHO

新三郎:西住まほ


役人「先攻2、後攻3!ラウンド1の勝者は西住まほーーーーー!!!!」

ワァァァァァ!!

みほ「っ!」

みほ(1ポイント差……!)

役人「篠川さん、今のバトルいかがでしたか?」

香音「MIHOさんが出だしで、KREVAさんのバースである『アイツもアイツも〜』から入って、そしてそこからも固いライミングで畳みかけました。『姉妹対決』というこの2人でしか出てこないワードでも踏んでて素晴らしかったんですけれど、西住まほさんのアンサーがMIHOさんの独走を許さなかったですね」

香音「特に最後のバースで強烈なパンチライン。『ペンと筆はどちらかにしろ』、『素人に毛の生えた程度で』から『うぶ毛でくすぐったい』という辺が決まったかな、と思います」

役人「ありがとうございました。ではラウンド2に入りたいと思います」

みほ(……ラウンド2はどうしよう?さっきまでの戦い方でいくか、それともお姉ちゃんの弱点を狙うか……)

みほ(お姉ちゃんの弱点…………確信は無いけど、思い当たるモノがないでもない……)

役人「先攻後攻じゃんけんをお願いします」

みほ「あっ、はい」

ジャンケンポイ!

みほ(…………勝っちゃった)

みほ(どうしよう……このままやるか、それとも……)

役人「それでは先攻後攻どちらを選びますか?」

みほ(………………ここで普通にやって負けたら、きっと後悔する)

みほ(だったら、イチかバチか……)

みほ「……先攻でお願いします」

まほ「!……」

ワァァァァ!!

役人「OK!それでは決勝戦第5試合!先攻MIHO、後攻西住まほ、ラウンド2!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」キュッ!
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 06:56:16.29 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=Gj3JsKB1ZOQ

♪日本語ラップ is DEAD? / D.O ,JBM ,VIKN, SIMON feat.DEN&DJ MISSIE

<先攻MIHO VS 後攻西住まほ ラウンド2>

みほ「先手必勝 さっきは鋼の心に打ち砕かれた」

みほ「納得しちゃうくらい 上手くやられた」ワァ!

みほ「この際 確かめようか 強引に両手伸ばし」

みほ「敗北とボディが 正真正銘のヴァージンだと」ワァァァァ!

みほ「浮いた話ない鋼鉄の処女 アイアンメイデン」

みほ「してるとしたら 自室でひっそり快感経験」ワァァァ!

みほ「私手伝うよ 中指立てて上げずに突き入れる」

みほ「そして叫ばせるあえぎ声 これが姉貴越え!」ワァァァァ!



まほ「…………姉貴呼びなんて過去一度もない」

まほ「内容も下品でくだらないとしか言えない」

まほ「小さい頃は あんなに可愛かった妹」

まほ「今じゃ体重は重く 貞操は軽くなったようだ」ワアァァ!!

まほ「危険なワードを入れれば カッコいいと勘違いしてる」

まほ「それが『パンチラインです』な態度がダサいと気付け」ワアァァ!

まほ「何触ったかわからない指で私に触るな」ワァァ!

まほ「調子乗るからお客さんも こいつにあんまり騒ぐな」ワァァ!



みほ「否定しないのは 肯定ととっていいですか?」

みほ「中指の件も OKと思っていいですか?」ワァァァ!

みほ「お姉ちゃんみたいなタイプに限って 案外エロい」

みほ「だから何回でもしちゃう 参加してもいい?」ワァッァア!

みほ「次の日何度寝過ごそうと 構わない休日前は」

みほ「夜な夜な激しくしすぎて 酸素欠乏症」ワァァァ!

みほ「狭量で堅物な姉への ディスリスペクト」

みほ「きっとアソコは キツキツですよー!?」ワァァァァ!!
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 06:57:57.58 ID:CoaWBJ6Zo

まほ「ヒッチコックよりも ホラーなビッチ女」

まほ「バトルじゃなかったら 縁切って逃げたいな 一目散」ワァァァ!

まほ「実力差を恐れた奇策にしても笑えない」

まほ「感度熱暴走した お前の方が酸素欠乏症」ワァァァァ!

まほ「ビッチの楽園でかじってろ 禁断の果実」ワァァ!

まほ「今までの全てが台無しだぞ 淫乱のライム」ワァァァァ!!

まほ「最終的に なんかの体液で 服汚したまま」

まほ「たどり着くのは 袋小路だからな」ワァァァ!



みほ「韻が乱舞するなんて珍しい 取り乱し方」

みほ「まるでヒッチコック映画の『鳥』みたいだなぁ」ワァァァァァ!!!

みほ「握るマイク 58(ゴッパチ) それよりも69(シックスナイン)」ワァァ!

みほ「ヒンヤリさせてあげようか ヴィックス並にさ!」ワァァァ! 

みほ「袋小路で 姉を追いつめてゆく夜通し」ワァァァ!!

みほ「復路工事中にして 一方通行 破棄するよ童心」ワァァァ!!

みほ「なんてね 下ネタで慌てる 姉が超可愛い」

みほ「姉妹で越えちゃおうか? 派手なボーダーライン」ワァァァァ!!!



まほ「笑えない冗談言う 身内に撃つ散弾銃 ボーダーラインの」

まほ「遥か手前で 服装上下ストライプ柄にしてやろうか?」ワァァ!

まほ「下ネタばかりの妹は 可愛く思えないな」ワァァ!

まほ「苦情殺到で大洗PTAのボーダーライン越えるぞ」ワァァ!

まほ「廃校阻止のために廃校の危機を呼び込んでるのか?」ワァァ!

まほ「目的が逆転 ただのマッチポンプじゃないか」ワァァ!

まほ「下品な真似はやめろ 姉と母の 面汚しのこのブス」

まほ「ここで敗退 地元 熊本に泥を塗る」ワァァァァ!!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァァ!!
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 06:59:21.45 ID:CoaWBJ6Zo

役人「……ではこれより判定に入ります!先攻MIHO、後攻西住まほ……勝ったと思う方の札を上げてください」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………全員決まったようです。それでは判定を…………どうぞ!」

ババン!

亜美:MIHO

千代:西住まほ

理事長:MIHO

香音:西住まほ

新三郎:MIHO

役人「先攻3、後攻2!勝者、MIHOーーーーー!!!!!」

ワァァァァァァ!!!

みほ「!」

まほ「………………」

みほ(……思った通りお姉ちゃんは下ネタが苦手だった)

みほ(って、私も全然得意じゃないし苦手だけど///)

みほ(だからこそ私が言いそうにない下ネタで攻めれば有効だと思った。そしてそれは効果てきめんではあったけど……)

みほ(……さすがお姉ちゃん、最初のバースこそ驚きと戸惑いでちょっとだけ乱れたけど、すぐ立て直して崩すまでには至らなかった)

みほ(上手くいけばクリティカルも狙えるかもとか考えてたけど、甘かった。やっぱりお姉ちゃんはすごい)

役人「新三郎さん、今のラウンドはいかがでしたか?」

新三郎「先攻のMIHOさんが……そうっすね、豹変と言えるような変わり方で、絶対言わなそうな言葉を使って攻めてきて、こっちの審査員席もビックリしてざわつきました」

新三郎「うちらでもそれだけ驚くんですから、対戦相手の西住まほさんも同等かそれ以上の衝撃だったと思うんですよね。実際最初のバースで若干硬直してましたから」

新三郎「それでも見事なアンサーをしているのはさすがと言ったところなんですが、MIHOさんのアンサーも決まっていて、掴みから最後までリードを保ったっていう感じですね」

役人「ありがとうございました」
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 07:01:51.64 ID:CoaWBJ6Zo

【2階席】

オレンジペコ「……ラウンド2はすごかったですね。中指をどうとかシックスナインとか、意味のわからない言葉も多かったですが。ダージリン様は今の戦いをどう見ますか?」

ダージリン「……///」

オレンジペコ「ダージリン様?」

ダージリン「え?な、なにかしらペコ//」

オレンジペコ「…………顔、赤いですけど……どうしてですか?」

ダージリン「べ、別に赤くないわ///」

オレンジペコ「いや、赤いですから。もしかしてダージリン様は意味をご存じなのですか?」

ダージリン「……そ、そんなわけないじゃない。わたくしがそんな……///」

オレンジペコ「そうですか……ダージリン様の博識な部分も尊敬していたんですが……残念です」ハァ

ダージリン「!?う、嘘よ嘘!知ってるわ!だから尊敬を続けなさいペコ!」

オレンジペコ「では教えてください」

ダージリン「うっ……///」

オレンジペコ「耳打ちでいいですから」

ダージリン「………///」ヒソヒソヒソ

オレンジペコ「あらあらなるほどー。そうだったのですか。ダージリン様はやはり物知りで尊敬しますね。うふふ……」ニコニコ

ダージリン「///」

ケイ「あっははは!微笑ましいやり取りね〜」

ナオミ「そうだね。シックスナインなんて、サンダースでは毎日誰かが言っているよ」フフフ

アッサム「そ、それは……また……なんというか……すごい学校ですね色々と……」

アリサ「無い無い!今のはジョークだから本気にしないで!サンダースが誤解されるわ!」

カチューシャ「ねえノンナ。しっくすないんって何?」

ノンナ「カチューシャが大人になるために必須であり、そのサポートは私にしか務まらない儀式です」

カチューシャ「ノンナ以外としたらどうなるの?」

ノンナ「行為をする以前に、私以外の人間と行為に及ぶ想像をするだけでカチューシャの身長が1ミリずつ縮みます」

カチューシャ「ひっ!じゃ、じゃあしっくすないんはノンナとしかしないわ!」

ノンナ「ええ、それが正義です」ポタポタ

カチューシャ「の、ノンナ!鼻血が出てるわ!」

ノンナ「それも正義です」

カチューシャ「意味わかんないわ!拭きなさい!」

ノンナ「はい」フキフキ

クラーラ「ノンナ様、独り占めはずるいです!カチューシャの幼い頃の写真を提供したりと、カチューシャ様への愛は2人で共有しているじゃありませんか!(ロシア語)」

カチューシャ「?ノンナ、クラーラはなんて言ったの?」

ノンナ「言ったといいますか、テレサ・テンの『愛人』という曲の一部をロシア語で歌ったのです」

カチューシャ「そんなメロディラインには全く聴こえなかったけど……脈絡も無いし」

ノンナ「……申し訳ありません同志クラーラ。欲望が先立ち過ぎました。もし行為に及ぶ時があったのなら、3人でするようにしましょう(ロシア語)」

クラーラ「おお……感謝します、ノンナ様(ロシア語)」
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 07:08:28.94 ID:CoaWBJ6Zo

カチューシャ「…………今はなんて言ったの?」

ノンナ「私たち3人の絆は永遠、と」

カチューシャ「ふーん……結局歌はなんだったのよ。ま、いいけど」

ケイ「で、真面目な話、みんなは今のラウンドをどう思った?」

ナオミ「ふふっ、まさか隊長が本筋に戻す方に回るとはね」

アリサ「いつもかき乱す側だものね……」ハァ

ダージリン「こほん。今のラウンドは明らかにみほさんの作戦勝ちね」

オレンジペコ「と言いますと?」

ダージリン「ラウンド1は普通に戦い、負けた。接戦だったけれど、ラウンド2も同じ戦い方では勝てないと思ったのでしょうね。まほさんも言っていたけれど、奇策に出たのよ」

ナオミ「突然下ネタを放り込んできた、と」

ケイ「マホもビックリしたでしょうね」

ダージリン「でもみほさんも決してそっち方面の話は得意ではないはずよ。現に、ラウンド2ではまほさんの目を見たまま、客席に一切目をくれなかった。自ら視野を狭めて、恥ずかしい気持ちを押し殺していたのね」

オレンジペコ「なるほど……その作戦が功を奏し、西住まほさんから初めて勝利を得たわけですが、ラウンド3も同じように攻めるつもりでしょうか?」

カチューシャ「それは無いわね。何を言ってるか意味のわからないところはあったけれど、マホーシャは後半かなり冷静になっていたわ。この審査と解説の時間で対処法を考えているはず。ミホーシャが次も同じ手を使うなら返り討ちに遭うでしょうね」

アッサム「同じ手は通用しないと」

ケイ「それにしてもミホは私たちとやった時よりも強くなった感じがするわね」

ナオミ「そうだな……あの時以上にバイブスが高まっているようだ。勝てば優勝という状況と相手が姉であること、そしてステージ上の熱に浮かされているからだろうが、それらがマイナスどころか…」

アリサ「プラスになってるってわけ?」

ナオミ「ああ」

ケイ「それはマホにも言えるけれどね。あんなにライミングが上手だったなんてね。今までそんなに踏んでなかったのに」

ナオミ「……踏もうと思えばあれぐらい踏める力はあるというわけか……大した人だよまったく」

ダージリン「……とにかく全ては次のラウンドで決まるわ。どちらが勝つか」

オレンジペコ「はい…………で、あの……ダージリン様」

ダージリン「何かしらペコ」ウフフ

オレンジペコ「中指を突き入れるってどういう意味でしょうか?」

ダージリン「な……っ、し、知らないわ……///」カァァァ!

オレンジペコ「へぇー……そうなんですかー」

ノンナ(何か同じ匂いを感じる気がしますね)

カチューシャ「あ!それはカチューシャも聞きたかったわ!ノンナ!一体どういう…」

ノンナ「今度必ず教えます!!」

クラーラ「お供します!!」

カチューシャ「え?う、うん……」

アッサム「………………」ハァ..

ケイ「………………」

ケイ(ミホとマホ……さて、どうなることやら。楽しみだわ)ワクワク
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 07:10:16.89 ID:CoaWBJ6Zo

【ステージ上】

役人「それでは……正真正銘最後のバトルとなります!決勝戦第5試合、ラウンド3です!」

ワァァァァァァ!!!!

役人「先攻後攻のじゃんけんをお願いします!」

まほ「…………」

みほ「!」

みほ(お姉ちゃん……今まで見たことないくらい真剣な目してる)

みほ(……でもそれは多分私もそうだ)

みほ(会場の熱気、そして西住流に関係ない1対1の勝負、優勝のかかった一戦……その決着が付くんだから)ゴクリ

ジャンケンポイ!

まほ「!先攻で」

みほ「…………」

みほ(意地?いや、違う。勝つための先攻だ。私が作った勢いと流れを変えるため……)

役人「OK!それでは……最後です!先攻西住まほ、後攻MIHO、ラウンド3!DJルミ、かまーせー!!」
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 07:13:15.90 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=XVVRBSEz7js

♪蜂と蝶 / SOUL SCREAM

<先攻西住まほ VS 後攻MIHO ラウンド3>

まほ「ラウンド2 お前はひたすら下ネタオンリー」

まほ「2度目はもういい 最後はまともにかかってこいよ」ワァァ!

まほ「下ネタ続けるなら増加する 大洗のマイナスイメージ」

まほ「あんこう踊りも 伏字付きで紹介されるぞ?」ワァァァァ!

まほ「ガラにもなく無理して そういうフリしてるならやめとけ」

まほ「もし夜の蝶になるつもりなら 蜂のように刺す」ワァァァ!

まほ「それと私が快感を得るのは 勝利とお客さんの歓声だ」ワァァァァ!

まほ「沸かすと騒がすを勘違いするなよ?MIHO」ワァァァ!



みほ「お客さんがどうとかって 狙ってるじゃん好感度アップ」ワァァッァ!

みほ「歓声得るなら股間ドアップ なんてネタはもう終わり」ワァァァ!

みほ「あれはどうしても勝ちたかったから 使った荒業」

みほ「最後は私自身をぶつけて 勝敗を決する覚悟しかない!」ワァァ

みほ「あんこうもカメもウサギもレオポンもいない」

みほ「カモもアリクイもカバもアヒルも 仲間はそばにいない!」ワッァア

みほ「大洗背負ってる 特殊カーボンで守られてないステージ上」

みほ「純粋な1対1の勝負で勝ちたいと思ってるよ!」ワァァァ!!



まほ「全て受け止めた上で潰してやる妹よ」

まほ「昨日今日の付き合いじゃない 生まれた瞬間から一緒だ」ワァァ!

まほ「妹が強いほど 姉も嬉しく誇らしくなる」

まほ「そしてさらに 上の境地があると見せてやるのが 姉の矜持だ」ワァァァ!

まほ「戦車道での 敗北噛みしめ 悔しさを」

まほ「たぎらせここにいる あの戦いを無駄にしねぇ」ワァァァ!!

まほ「流れはMIHOかもしれないが 最後覆す」

まほ「前のめりのお前の目に映らない 背後突くライム」ワァアァァ!!
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 07:15:33.25 ID:CoaWBJ6Zo

みほ「私がずっと追ってるのは 姉の背中」

みほ「その差はなかなか埋まらない まるでカメとメダカ」ワァァ!!

みほ「それぐらいリスペクトしてるのに 突くのは私の背後?」

みほ「同じ場所ぐるぐる回る バカな姉妹じゃ意味ないよ!」ワァァァアァァ!!

みほ「右脳と左脳 苦悩と葛藤」ワァァ!

みほ「フロウと発想でデスロード闊歩(かっぽ)」ワァァァァ!!

みほ「それも全て ここで大洗を優勝に導くため!」

みほ「切り傷や大ケガしても このまま行ききるだけ!」ワァァァァ!



まほ「お前らだけが優勝 したいと思うなよ」

まほ「みんな勝ち取りたい ヤラセなど 一切拒むだろう」ワァァア!

まほ「姉妹だろうとやられたらやり返す 報復が順当」

まほ「デスロードは黒森峰のホームグラウンド!」ワァァァ!!

まほ「ライムとディスだろ お前の最大の武器」

まほ「そこに気付けないなら 流れるのは敗退の空気」ワァァァ!

まほ「私の武器こそが フロウと発想だ 間違いない」ワァァァ!!

まほ「MIHOがどれだけ手と首 振ろうと圧勝!」ワァァッァ!!



みほ「あのお姉ちゃんが 本気で潰しに来てくれてるこの現状」

みほ「恐怖よりなによりも 嬉しさが勝ってるよ本当!」ワァァァ!

みほ「大学選抜の時も どれだけ勇気づけられたことか!」ワァァァ!

みほ「心から思うよ お姉ちゃんの妹でよかった!」ワァァァア!!

みほ「でもいつまでも追うだけじゃ ダメだってわかってる!」ワァァァ!

みほ「『なにか』で超える必要がある その1つがこのMCバトル!」ワァァァ!

みほ「今まで見て聞いて過ごして 生きてきた人生の全て!」ワァァ!

みほ「ぶつけて 吐き出して 叶えてみせる そして新たな夢へ!」ワァァァァ!!!



役人「終了ーーーーーー!!!!」

ワァァァァァァ!!!

みほ「はぁ、はぁ、はぁ……」

まほ「……………………」フゥゥ...
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 07:16:00.46 ID:CoaWBJ6Zo

役人「……最後のバトルが今、終了しました。そして、最後の判定に入ります」

みほ「………………」

まほ「………………」

役人「この判定の勝者が所属する学校が優勝となります…………それでは、判定をお願いします!」

亜美「………………」

千代「………………」

理事長「………………」

香音「………………」

新三郎「………………」

役人「…………決まったようです」

役人「先攻西住まほ、後攻MIHO。勝利したのはどっちでしょうか」
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 07:18:51.84 ID:CoaWBJ6Zo

役人「………………判定をどうぞ!」

ババン!

亜美:西住まほ

千代:MIHO

理事長:西住まほ

香音:MIHO

新三郎:MIHO

みほ「!!」

役人「先攻2、後攻3…………勝者……MIHOーーーー!!!」

ワァッァアアァァァァ!!!!

役人「そして優勝は大洗女子〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」

ワァァァァアァァァァァァァ!!!!

みほ(やった…………やった!!!)グググッ

役人「……理事長、いかがでしたか?」

理事長「私は西住まほさんに票を入れたのですが、やはり彼女らしいワードが光っていて『妹が強いほど姉も誇らしい』と言ったあとに『さらに上の境地があると見せてやるのが姉の矜持』などであったり。アンサーでも『デスロードは黒森峰のホームグラウンド』、これは痺れましたね」

役人「ありがとうございました。では……島田さん、いかがでしたか?」

千代「今までの両者のスタイルで言いますと、簡単に言えばMIHOさんがライミング、西住まほさんが的確なディスとアンサー、という感じだったのですが、それがこの決勝戦では入れ替わったかのようでしたね。特にラウンド3では顕著でした」

千代「MIHOさんの1バース目はライミングはほとんど無しでメッセージ強烈に叩き込み、西住まほさんはアンサーをしつつも固いライミングを見せていきました」

千代「そして両者のバイブスがぐんぐんと高まっていくなか、ラストバースでのMIHOさんらしからぬ……と言ったら失礼かもしれませんが、頭1つ抜きん出るほど熱い魂の叫びのようなラップが、見てるこっちまで巻き込む熱量で……もう圧倒されました。なので私はMIHOさんに入れました」

役人「ありがとうございました。最終戦、ラウンド3までもつれ込む激闘を繰り広げてくれた両者に大きな拍手を!!」

パチパチパチパチ!

まほ「……みほ、おめでとう」

みほ「お姉ちゃん……あ、ありがとう」

まほ「とても……充実した時間だった。こんな風に言い争うことなどなかったからな」フッ

みほ「あ、うん。私も!楽しくて……嬉しくて……」

まほ「私も同じ気持ちだよ」フフ
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 07:19:34.09 ID:CoaWBJ6Zo

役人「うぇいよー!それじゃあ優勝校の大洗女子学園!REZEとアンジーもステージ上に来てくれぃ!」

麻子「」ザッ
杏「」ザッ

ワァァァァァッァァ!!

杏「西住ちゃんありがとー!」ダキッ!

みほ「わわっ…///」

麻子「見事な勝利だった。さすが西住さん」

みほ「そ、そんなこと……」テレテレ

役人「そして優勝のトロフィーを……理事長うぇいよー!」

理事長「うむ。代表者は……?」

みほ「あ、かいちょ…」
杏「西住ちゃんでーす!」

みほ「ふぇ!?」

理事長「ではMIHOさん。優勝おめでとう。素晴らしい戦いだったよ」

みほ「あ、ありがとうございます……//」

ワァァァァッァア!

役人「トロフィーうぇいよー!授与うぇいよー!」

ワァァァァ!

麻子「やかましいメガネだなまったく…」

役人「最高のバトルだったぜー、うぇいよー!」

ワァァァァ!
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 07:23:26.55 ID:CoaWBJ6Zo

役人「……こうなったら最後にサイファーいっとくかぁ〜!?」

ワァァァァァアァァッァアァ!!

みほ「サイファー?」

杏「輪になってラップするアレか……というか、優勝後のフリースタイルを大洗のメンバーでやるってことかな」

役人「お客さんのレスポンス最高だぜ〜!よし!もう負けたヤツらもやりたいヤツはステージに上がれーーーーー!!!」

ワァァァァァ!!!!

麻子「……おいおい。いくら本家のラッパーのバトルイベントと違うとはいえ、負けた人間を呼ぶなんて失礼な…」

ケイ「よぉーし!それじゃあ私からいっちゃおうかなー!?」

麻子「っていつの間にかステージ上にいるぞ」

杏「おケイらしいねえ。タイミング的に、うちらの優勝が決まってすぐに舞台袖まで来てたんだね」

みほ「でもそこから躊躇なくステージに上がるのがケイさんらしくて面白い」ウフフ



まほ「………………」

エリカ「た、隊長」タタタ

まほ「ん?どうした?」

エリカ「戻りましょう。負けた上でサイファーに参加することないです。参加は義務ではないでしょうから」

まほ「確かにな。だが私は精一杯戦った。負けて悔いがないわけではないが、それ以上にこの空気、雰囲気を楽しみたい」

エリカ「隊長……」

まほ「エリカと過ごせる数少ない時間の1つだしな」フッ

エリカ「た、た、たいちょぉぉぉ〜……///」



アンチョビ「楽しいことならアンツィオはどこにでも顔を出すぞぉ!」ザッ!

ペパロニ「さすが姐さんっす!」

カルパッチョ「ドゥーチェたるゆえんですね」



カチューシャ「ほら!2人とも!最後にプラウダの凄さを見せつけてやるのよ!」

ノンナ・クラーラ「はい」



ダージリン「見てるだけも寂しいものね」ザッ

オレンジペコ「ダージリン様のような方はプライドが無駄に高いので傍観者に回ると思っていましたが……さすがダージリン様、器が大きいですね」

アッサム「オレンジペコ?最近自然と毒舌を吐いてるようだけれど……優雅にね?」



役人「OK!それじゃあ最後に盛り上がっていくぜ〜!DJルミ、かまーせー!!」

ルミ「っ!」
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 07:24:54.23 ID:CoaWBJ6Zo

http://www.youtube.com/watch?v=5TgPNb-gFPI
※ちょい長いので途中で切れます。動画を右クリックしてループ再生推奨

♪ONCE AGAIN / RHYMESTER

<ラストサイファー>

ケイ「ハッピーなバトルだったわ 何回もワンスアゲイン」ワァァ!

ケイ「大満足 もっと聴きたいアゲアゲライン!」ワァァァ!

ケイ「いち、にい、サンダース!風はまた吹く」ワァ!

ケイ「だからすぐゴー!ゴー! 日常のタスク!」ワァァァ!

ナオミ「甘いマスクで 口説きを助(たす)く」ワァァ!

ナオミ「サンダースのモテ女 スナイパーでライマー」ワァァ!

ナオミ「大洗おめでとう華やかな優勝」ワァァ!

ナオミ「バラの花束忘れてゴメンよ?」ワァァ!


アリサ「今日のイベント体験はある意味 記念品」

アリサ「だけどこの借り いつかはリベンジ」ワァァァ!

アリサ「私の想い人 タカシかヒロシ?」ワァァァ!

アリサ「…違うタカシ!だからいつかはきっと!」ワァァ!

ダージリン「まるで秘めた想い込めて綴った歌詞」ワァァ!

ダージリン「わたくしもアリサさんと同様 作られた貸し」ワァァァ!

ダージリン「みなさんのバトルを観ていて技術とか韻の」

ダージリン「レパートリーの差 感じたわ それが敗因」ワァァ!


オレンジペコ「はいぃ〜? 今さらですかそれ」ワアァ

オレンジペコ「いい意味でスロースターターな お方だからまぁ」ワァァ!

オレンジペコ「それはそれとして やむをえず納得」

オレンジペコ「切れかけてた 茶葉を早めに買っとく」ワァァ!

アッサム「そうそう 茶葉の調達には四苦八苦」

アッサム「でも協力して揃える優れたチームワーク」ワァァァ!!

アッサム「証明したい対象は 全国のみなさん」

アッサム「優雅に振る舞う 聖グロリアーナ」ワァァァ!


アスパラガス「ここで突然現れてはこんなフロウでかますざます」ワァァァ!

アスパラガス「アスパラガス活躍する鳴かず飛ばずじゃなく飛ばす」ワァァァ!

アスパラガス「からのスロー 不動のエース」ワァァア!

アスパラガス「そして最後にまた速度上げる次があるなら勝つ」ワァァァァ!

ムール「上手い具合使いこなしてる 緩急自在」

ムール「一度負けたくらいじゃ バタンキューしない」ワァァ

ムール「自由に振る舞うまるで黒猫」

ムール「ブラックキャット うちのエースやばいフロウでしょ?」ワァァ
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 07:26:55.17 ID:CoaWBJ6Zo

ボルドー「MCバトル参戦 他校との対戦」

ボルドー「まさか負けると思わなかった ピンと来ないね」ワァァ!

ボルドー「でも悔しさと同時に胸を占める充実感」

ボルドー「この場の一体感が宙にフワンと浮いた」ワアァァ!

ノンナ「敗北の味 つらさ マイナスは凍りつかす」

ノンナ「そして明日への糧にするために効率化する」ワァァァ!

ノンナ「結果はともかく見せたプラウダ魂」

ノンナ「褒美はチューか ハグでしょう? 同志カチューシャ」ワァァァ!


クラーラ「傷をいやすのは愛情に限る」

クラーラ「会場にたぎる情熱と そしてもちろんカチューシャ様」ワァァ

クラーラ「氷解かすマイク1本 火事の元」

クラーラ「カチューシャ様の全てが味の素」ワァァァ!

カチューシャ「負けを素直に認めるのが 大人の証拠」

カチューシャ「私のスキルは確実よ 言葉の宝庫」ワァァァ!

カチューシャ「プラウダは負けたけど 相手は優勝校」

カチューシャ「つまりは2位タイよね?この場でそれを言いたい!」ワァァァ!


まほ「その意見は横暴だね 全然王道じゃねぇ」ワァァァ!

まほ「脳筋思考 まるでゴーゴーカレーのゴリラ」ワァァァ!

まほ「ここ一番で優勝校とその他の差が出る お互い」

まほ「P&Gで洗顔 出直して食べに行こうC&C」ワァァァ!

エリカ「私もお供しますカレー行脚(あんぎゃ)に」

エリカ「REZE!負けたけど次は勝つあんたに!」ワァァ!

エリカ「負けたままじゃ終われない!ぶちかませる!」ワアッァ!

エリカ「次回があるなら見せてやる エリカのフェイズ!」ワァァァ!


小梅「ふがいない状態で終わってしまったレッドスター」

小梅「足りなかった努力は積み上げていくしかないから」ワァァ!

小梅「ワンスアゲイン ワンスアゲイン 何度も言う」

小梅「心に刻みつけるように ステップアップ狙う!」

アンチョビ「気が付いたら我々飛ばしてる黒森峰!」

アンチョビ「いや、順番関係ないのか?ならここからアンツィオだ!」ワァァ!

アンチョビ「好物はあん肝 じゃなかった人じゃない方のカルパッチョ」

アンチョビ「おめでとう大洗女子 そのうちしようパーティー!」ワァァァ!
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 07:28:03.29 ID:CoaWBJ6Zo

ペパロニ「その時の料理は任せてほしいっすよ!」

ペパロニ「めっちゃめちゃ美味いのを用意するっすから!」

ペパロニ「出来ててホヤホヤの超がつく大盛りで」

ペパロニ「タダでおごるっすよ 名物鉄板パスタ!」ワァァ!

カルパッチョ「そんな絶品な鉄板パスタで感覚が」

カルパッチョ「磨かれて乱されてパンパースが いるほど」

カルパッチョ「感じてるアモーレ 熱が超出る」ワァァァ!

カルパッチョ「今度はナポリタン以外も馳走しようペスカトーレ」ワァァァ!


麻子「ペスカトーレよりか別な方で 例えばカルボナーラ」ワァァ!

麻子「張るお腹 つまり満腹になる 感服しちゃう」ワァァァ!

麻子「だがデザートは別腹 キッシュとデニッシュでフィニッシュ」ワァァ!

麻子「胃のギミックにビックリしシックに決めるリリック」ワァァァア!!

杏「そんな踏まれたら立つ瀬〜無い」

杏「でも優勝 目的は達成だーい!」ワァァァ!

杏「ここまで来たらこの人も参加してもらおうか!」

杏「出番だよぅ?企画立案張本人のメガネ!」ワァァァ!


役人「そう言われたら握るぜマイクロフォン」ワァァ!

役人「見た目以上に頭固いぜ 参るほど」ワァァ!

役人「俺が最強のメガネ レペゼン文科省」

役人「マジでヤバすぎるだろう?こんなショー」ワァァ!

役人「バトルは最高だ!またやりたいぜ」ワァァァ!

役人「センキュー!審査員とお客さん!あとDJルミ!」ワァァァ!!

役人「残りの8小節はファイナリストのMIHO!」

役人「ラスト決めてくれバッチリと!」


みほ「このはじけっぷり 溜ま っていた スト レスが」

みほ「引き金かバトルに ハマっ て今 ずっと ヘブンだ」ワアァァ!

みほ「普段はきっとイライラして 愚痴吐く即」

みほ「でもしないよ?同情と 口約束!」ワァァァ!

みほ「それはともかく こんな風に周りに戦車無い」

みほ「MCバトルなんてあまりにも縁が無い状態だった」ワァァ!

みほ「でも最高だった 今日はきっと眠れない」ワァァァァ!

みほ「あのバトル この景色 私は一生忘れない!!」ワァァァァ!!



役人「うぇいよーーーーーーー!!!!!」

ワァァァァアァァァ!!!

役人「さわげーーーーーーーー!!!!!」

ワァァァァァ!!!!
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 07:30:44.47 ID:CoaWBJ6Zo



アキ「ねぇミカ。私たちはサイファーに参加しなくてよかったの?」

ミカ「………………」

ミッコ「みんなが出てるわけじゃないけどさぁ……せっかくだしやってもよかったんじゃないか?」

ミカ「………………」

アキ「はぁ……またいつものだんまりだよ…………ん?」チラ

エミ「…………」

アキ(あの人はベルウォール学園の……エミさんだっけ?)

アキ「……あのー」

エミ「はい?」

アキ「失礼ですけど、あなたは何故サイファーに参加しなかったんですか?」

エミ「え?わ、私はチームメイトが負けて落ち込んでるのを放って1人でステージに上がる気は無いから……」

アキ「そうなんですか……うん、確かにそうですよね……」

アキ(ミカも同じ気持ちなのかな?いや、でも私もミッコも落ち込んでないし……ミカはどうして……)チラ

ミカ「ふっ、目は口程に物を言うってやつだね…………アキ、私がサイファーに参加しなかったことに特に意味は無いよ」

アキ「それって、MCバトルとかサイファーをすることが無意味ってこと?」

ミカ「違う」

ミッコ「へ?」

ミカ「MCバトルも戦車道と同様、人生に必要なものが全て詰まっていると感じたよ」

アキ「え……だったらどうして……?」

ミカ「……この場に来るまで、私はそのことに気付けなかったのさ。だから大会に出場するにあたって特別努力もしていないし、MCバトルがなんなのかを理解していなかった。そんな私にあのステージに立つ資格はないのさ」

ミッコ「いや、普通に大会には出てたじゃんか」

アキ「ね?見事な惨敗だったよね。それに大会までの期間だってミカにあちこち振り回されたおかげで私たちまで全然練習も出来なくて…」

ミカ「…………風で何言ってるか聞こえないな」

アキ「屋内だよここ……」

ミカ「…………まあ、次があるのかはわからないけど…」

アキ「?」

ミカ「もしまたこういったイベントがあったとしたら、今度こそ真剣に向き合わないといけないね」キラリ

アキ「ミカ……」
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 07:35:28.67 ID:CoaWBJ6Zo



新三郎「いい大会でしたね。観ててウズウズするくらい」

理事長「そうですな。血が騒ぎますよ」

千代「…………」

香音「?島田さん?どうされました?」

千代「……いえ、なんでもないわ」フフ

香音「はあ……」

新三郎「もしかして、CHIYO CARLITO(チヨカリート)時代のことを思い出していたんですか?」

千代「……そういうわけではないわ。あとその呼び方はやめてちょうだい」

千代「………………」

千代(……さすがしぽりんの娘ね。戦車道以外でもこれほどの才能を発揮するなんて)

千代(…………でも、だとしたら愛里寿がもしフリースタイルを……)

千代(……いえ、やめましょう。考えても仕方のないことだわ)フフ


こうして、フリースタイルバトル大会は大洗女子学園の優勝で幕を閉じた――――
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 07:37:25.99 ID:CoaWBJ6Zo

数日後

【大洗女子学園 体育館】

桃「みんなも知っての通り、我々大洗女子はフリースタイルバトル大会で優勝を成し遂げた!マスコミの取材も入り、これからしばらくの間忙しくなるだろう!だが、これはチャンスだ!大洗女子の良さをアピールして、来年以降の入学者を増やせば二度と廃校の危機を迎えずにすむかもしれんしな!」

典子「つまりは……バレー部復活か!やった!」

妙子・忍「はい!」

あけび「あのー……入学者が増えても新入生がバレー部に入ってくれたなきゃダメですし……」

典子「根性ーーー!!」

あけび「あ、これは聞いてないですね」

ツチヤ「直接会場に行けなかったのは残念だけど、動画で活躍は観られたし、ほんとすごかったよ!」

ナカジマ「西住さんの試合の時はちょっと寄りすぎてて観づらかったけどね」

優花里「すみません!つい力が入ってしまって……しかし!それだけ西住殿やみなさんが大活躍されて興奮したということです!」

桃「秋山の言う通りだな。では、大洗優勝の立役者である3人に登場してもらおうか!みんな、拍手!」

パチパチパチパチ!

杏「ほいほーい。早く真ん中にレッツゴー!」

みほ「か、会長!押さないでください」アワワ

麻子「眠い……」トテトテ

桃「では一言挨拶を……柚子、マイクを」

柚子「うん…………ええと……会長」

杏「違う違う。挨拶は西住ちゃんがするから」

みほ「ふぇっ!?さ、さっき舞台袖では会長がやるから立ってるだけでいいって……」

杏「そんなこと言ったっけ?冷泉ちゃん聞いた?」

麻子「眠くて何も覚えてない」ユーラユラ

みほ「そ、そんな……」

杏「みんなー!大洗を優勝に導いた大将が挨拶するから、ちゃんと聞くんだよー!?」

シィィィィィイン...
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 07:39:13.08 ID:CoaWBJ6Zo

杏「……よし。じゃあよろしくぅ」

みほ「うぅ……」

杏「事実っしょ?西住ちゃんのおかげで優勝できた。感謝してるんだよ?」ヒソヒソ

みほ「会長……」

杏「ありがとね」ニコリ

みほ「い、いえ……///」

柚子「西住さん。じゃあこれ、マイク」

みほ「あ、は、はい……」

シィィィィィイン...

みほ「う」

みほ(みんなが真剣な目で、じっと私を見つめてる……私の言葉を待ってる……)ゴクリ

みほ(挨拶は会長がするって言ってたから何も考えてないよ、どうしよう?)

みほ(ラップでやった方がいいのかな?ううん、この空気でそれはよくない)

みほ(でも何を言ったらいいか……)グラグラ

全員「…………………………」ジィーーーーッ..

みほ(う……うぅぅぅぅぅ〜……)

みほ「ぱ…」

みほ「パンツァー・フォー!!」

ワァァァァアァァァァァァァ!!!!

沙織「結局それなのねみぽりん」クスッ

華「みほさんらしいです」ニコリ

優花里「にしずみどのぉ!痺れましたあ!」ワハァイ!

麻子「ふふ……」クス
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 07:40:16.25 ID:CoaWBJ6Zo


杏「あっはは。やっぱこうなったかぁ。西住ちゃんらしいなあ」

柚子「会長、あんまりからかうのは可哀想ですよ?」

杏「そっかな?あたふたしてる西住ちゃん、かぁいーじゃん」

柚子「男子小学生みたいなこと言わないでくださいよ……」ハァ

桃「……会長、例の件はどうされますか?」ヒソ

杏「んー?」

桃「すでにフリースタイルバトルの第2回大会の開催が決まりそうだという件、そしてそれとは別のフリースタイルバトルの企画も動き出しているという話らしいですが……」ヒソヒソ

杏「ここで言わなくてもいいっしょ。本決まりの時に突然伝えればいーよ」

桃「はあ……」

杏「西住ちゃん慌てるだろうなぁ」ニッヒヒ

桃(一体どうなることやら……)



みほ「パンツァー・フォー!!!」

全員「フォー!」



【おわり】
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/30(火) 07:41:24.58 ID:CoaWBJ6Zo

以上です。読んでくれた人、どうもありがとう


そしてバトルビート動画を投稿されている

man lazyさん、MC Battle Beatsさん、Puni23PPKさん、shima nagaさん、so was Redさん

リンクを貼らせていただきました。ありがとうございました
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/30(火) 08:26:51.66 ID:8f0RDK3xO
何だこの怒涛の投稿は。すげえ。


ラップ全く興味なくて殆ど読み飛ばしてたんだけど、チラッとマホvsミホ読んでみたところ結構面白いなこれと気づかせてもらった。
最初からちゃんと読んでみるわ。
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/30(火) 08:41:22.51 ID:3ugvUN/SO
>>181
ペコおねえさん
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/30(火) 08:45:07.21 ID:3ugvUN/SO
気付いたら200やん
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/31(水) 09:26:53.30 ID:RuAS+QbA0

このボリュームを半日で終わらせるとは驚いた

西住姉妹と麻子カルパッチョの熱の熱さが良かった
ナオミのもよかった
補欠の活躍も見たかったな
気になるのは審査員だな。なぜあの面子なんどうか?
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/15(木) 04:23:18.62 ID:Tjn8Q6Yuo
<iframe width="640" height="360" src="https://www.youtube.com/embed/B7rSSzyXcto" frameborder="0" allowfullscreen></iframe>
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/15(木) 04:37:45.36 ID:Tjn8Q6Yuo
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