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【艦これ】吹雪「大変です、司令官!」 キット「パート2突入です」

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802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 22:22:15.76 ID:g7BhKZQv0

-翌朝 提督私室-

ピピピピピ

提督「んー、朝か。おはよう」

提督(ん?俺、こんな声高かったか?それに何だか胸が締め付けられて苦しい)

卯月「誰ぴょん?」

吹雪「司令官!?どうしたんですか、その姿!?」

卯月「へ?司令官?」

提督「?」

吹雪「ご自分の姿を見てください」つ手鏡

提督「な、な、何」

吹雪「ダメです!」

提督(ダメだ!ここで叫んだらまた金剛たちが来てしまう!)

プチン

卯月(ボタンが弾け飛んだぴょん。戦艦クラスだぴょん・・・。うーちゃんより遥かに大きいぴょん。羨ましいぴょん)ジー

吹雪「どうしてこうなったか心当たりはありませんか?また深海棲艦ですか?」

提督「いや、明石だ。間違いなくあの野郎だ。ちょっと行って来る」

卯月「ちょっと待つぴょん」

提督「止めてくれるな」

卯月「違うぴょん。サラシを巻いて行った方がいいぴょん」

提督「そうか?」

卯月「そうだぴょん。その方が動きやすいぴょん。うーちゃんが巻いてあげるから、上脱いで」

提督「分かった」ヌギヌギ

提督「何か恥ずかしいな///」

卯月「じゃあ巻くぴょん」モミモミ

提督「ひゃぁ!?コラ、止めなさい!」

吹雪「・・・(戦艦クラス・・・羨ましい・・・)」

卯月「よいではないか、よいではないか。うへへ」

提督「吹雪、見てないで止め『私も混ぜて』」

提督「へ?」

卯月「もちろんだぴょん。二人で可愛がるぴょん」

提督「ちょ、待て。早まるな!」

吹雪「では失礼します」

提督「あーーーーーーーーーーーーーっ!」
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 22:25:13.13 ID:g7BhKZQv0

-工廠-

提督「酷い目に合った・・・。それもこれも全部明石が悪い」

提督「おい、明石!」

明石「えっと・・・どなた?新しく着任した艦娘?」

提督「どなた?だと」ピキピキ

明石「ごめんなさい。何処かで会ったことありましたっけ?」

提督「上司の顔を忘れたか?」

明石「上司?えっと・・・。!?まさか提督!いや、でも」

提督「その通りだ!」

明石「やったー!成功したんですね!」

提督「・・・」イラッ

ブンッ

スパッ

提督「あー、勢いよく手が滑って棚を斬ってしまったー(棒読み)」

明石「女の子になったのに胴太貫を軽々振るなんて凄いですね!提督の刀は結構重いですし、艦娘でも儀装が無い状態だと長門さんや武蔵さんくらいしか使えませんよ」

提督「当然よ。この刀は妖精さんたちが私のために打ってくれたものなんだから。貴女たちにとっての儀装みたいな物よ」

明石(口調が変わった!?精神面にも影響が出始めたんだわ。このまま時間を稼いで心身ともに女性になってしまえば・・・)

ブンッ

スパッ

提督「次に手が滑ったら明石を斬ってしまうかも知れないわー(棒読み)」

明石「!?」

提督「斬られたく無ければ元に戻る薬を出しなさい」

明石「ありません」

提督「は?」

明石「実はあの薬、偶然の産物なので解毒剤的な物はありません」

提督「そう」ブチッ

明石「はい、そうなんです。なので諦めてこの状況を楽し」

ブンッ

明石「ひっ!?何するんですか!」

提督「手が滑ったわ」

明石「あの・・・もしかしてオコですか?」

提督「当然でしょ?」頭の上で指立てポーズ

明石「ですよねー」
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 22:27:21.71 ID:g7BhKZQv0

提督「貴女は艦娘よ。少しくらい斬っても死なないし、入渠すれば傷も残らないわ」

明石「確かにそうですけど、痛みは感じますから!」

提督「この事態を引き起こしたのは誰かしら?」

明石「んー、誰でしょう?」

ブンッ

明石「ひぃー!ごめんなさーい!」ダッ

提督「待ちなさい!」ダッ

明石「殿中でござる〜!殿、いや姫?兎に角、ご乱心でござる〜!」

春風「司令官様、助太刀いたします」

明石「春風ちゃん!?一体何処から?」

春風「司令官様が女性になってしまった以上、もう妾になることが出来ません。許しません」

旗風「春姉さん、助太刀致します」

金剛「覚悟するネー!」

榛名「榛名は大丈夫ではありません」ハイライトオフ

酒匂「ぴゃー!」

大和「許しません」

武蔵「相棒にこんなことをしてタダで済むと思うなよ」

川内「ドーモ、明石=サン。川内デス」

明石「あわわわわ・・・」

神通「覚悟はいいですね?もっともノーとは言わせませんが」

那珂「きゃはっ♡殺っちゃうよ♪」

北上「流石に見過ごせないよね〜」

大井「○ね」

木曽「俺たちを怒らせた以上、楽に死ねるとは思わないことだな」

鬼怒「マジパナイ!」

青葉「遺言をどうぞ!」

明石「嫌ぁぁぁぁ!」

浦風「うちの提督さんに何してくれとんじゃワレ」

明石「うちの提督さんって、それを言えるのは吹雪ちゃんだけなんじゃ」

浦風「あ゛?」

明石「ひっ!?」

卯月「おのれ明石、ゆ゛る゛さ゛ん゛!!司令官を改造するなど、断じてゆ゛る゛さ゛ん゛!!」

明石「ちょっ、卯月ちゃん落ち着いて!何処かの最凶ライダーみたいになってるって!それライダー違いだから!仮面じゃないから、ナイトライダーだから!」

卯月「卯月ケインでおしおきだぴょん!」

ブンブン

明石「それって前に提督に買ってもらったって言う杖じゃない!しかも光ってるし!って言うか私は悪の組織の怪人じゃないから!危ないから止めて!振り回さないで!」
805 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 22:29:31.28 ID:g7BhKZQv0

???「ちょっと待ったー!」

明石「!?」

卯月「誰だぴょん!」

嵐「ライダーと言えばこの俺だ!」

卯月「ライダー?何言ってるぴょん?」

嵐「だから、仮面卯月ブラックRXだけでなく、俺もライダーとして交ぜろよ」

卯月「意味が分からないぴょん」

明石(今のうちに)

卯月「何処へ行くぴょん?」

明石「!!!」

嵐「俺たちから逃げられると思ってるのか?」

萩風「萩風特製の毒入りケーキはいかがですか?とーっても美味しいですよ」

明石「い、いえ、遠慮しておきます」

萩風「とーーーっても美味しいですよ」ニコッ

明石「いえ、ですから」

萩風「あ!なるほど」

明石「?」

萩風「使用した毒の種類を知りたいのですね」

明石「いえ、そういう訳では」

萩風「トリカブト、彼岸花、水仙、鈴蘭に福寿草、あとヤドクガエルから抽出した成分で全て天然素材です」

明石(それ本当に死ぬ奴じゃないですか。殺る気満々過ぎるじゃないですか!しかも人間なら即死しそうだけど、私は艦娘。死ねずに苦しみだけが続く最悪のパターンも考えられる)

嵐「おい!萩が食えって言ってるのが聞こえないのか?」

明石「あの、私・・・その、お腹空いてないなーなんて」

嵐「仮面卯月ブラックRXは左を頼む」

卯月「了解ぴょん」

嵐「俺は右腕を押さえる」

浦風「じゃあ、うちは口を閉じんように押さえたるけぇ」

明石(何とかして逃げないと毒ケーキを食べさせられる!何か・・・何か無いの?)ゴソゴソ

明石(コレは!)

明石「えいっ!」ダッ

ピカーッ

嵐「うわっ!?」

卯月「ぴょん!?」

萩風「きゃぁ!」

明石「何故かポケットに照明弾が入っていて助かったわ。早く安全な場所へ逃げないと!」
806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 22:31:54.35 ID:g7BhKZQv0

ポーラ「明石さぁ〜ん、一緒に飲みましょう〜」

明石「い、いえ、私お酒はあまり、その(今ここで飲まされて酔いつぶれたりしたら・・・)」

ポーラ「そんなこと言わずにぃ〜」

明石「ちょっと待って!その瓶、ドクロのマークが!」

ポーラ「え〜?あ、本当だ〜。でも〜、ドクロのマークならデスソ○スにだってプリントされてますよぉ〜」

明石「それとは明らかに違いますって!」

ポーラ「・・・」

明石「ポーラさん?」

ポーラ「あがっ!?(吐血)」

バタッ

明石「ポーラさん!」

ポーラ「」ピクピク

ザラ「ポーラ!?どうしたの!」

ポーラ「」

ザラ「ポーラ?」

ポーラ「」

ザラ「息・・・してない」

明石「え?」

ザラ「脈も無い」

明石「そんな!」

ザラ「どうして?」

ザラ「どうして殺したの?ねぇ、どうしてよ!ポーラが何をしたって言うの!」

明石「私じゃありません!」

ザラ「許さない」

明石「だから私は」

ザラ「今、敵を取ってあげるからね・・・」

明石「違います!私じゃありません!」

ザラ「黙れ、黙れ、黙れ!」

明石(ダメだ!言葉が通じない!兎に角、逃げないと!)

明石「夕張、お願い匿って!」

夕張「無いわー。提督を女の子にするとか無いわー」

明石「ちょっ、何故それを?」

夕張「鎮守府中で噂になってるわ」

明石「そう言う夕張もノリノリで協力してくれたじゃない!」

夕張「本当にやるとか無いわー。私はただ開発して遊ぶだけだと思ってたし」

明石「裏切り者ー!(怒)」ダッ
807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 22:34:53.52 ID:g7BhKZQv0

由良「明石さん」

明石「はひっ!」

由良「皆さんの前で謝りましょうね。ね?」

明石「でも、そんなことをしても」

由良「大丈夫。誠心誠意謝れば皆さん許してくれますよ」

明石「そう・・・ですよね。うん、そうに違いない」

由良「でも、由良は許しません」

明石「えっ?」

由良「由良は許しません」

明石「あの、由良さんは改装後に水戦、水爆を装備できる様になりましたよね?」

由良「はい」

明石「ここに強風と二式水戦(熟練)が有ります」

由良「はい」

明石「この二つを差し上げるので許してください!」

由良「・・・。つまり、由良を買収しようと言うのですね?」

明石「買収と言うか、何と言うか」

由良「許しません。買収しようという魂胆がますます許せません!」

明石「ち、違うんです!私はただ」

由良「だた?」

明石「ごめんなさーい!」ダッ

由良「逃がしません。行ってください!」ダッ

明石「ひぃぃぃ!由良さんと瑞雲が追って来る!」

山城「提督が女性になるなんて・・・不幸だわ」

扶桑「そうね。不幸だわ」

山城「その不幸を払うには原因を取り除くしか無いわ」

扶桑「そうね。それしか無いわ」

明石「嫌ぁぁぁぁぁ!(泣)」

扶桑「待ちなさい!」

山城「逃げるなぁぁぁぁぁぁーっ!(怒)」

ドーン!

明石「嫌ぁぁぁー、本当に撃ってきたー!(泣)」
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 22:37:00.66 ID:g7BhKZQv0

明石「あれは吹雪ちゃん!」

明石「吹雪ちゃん、お願い助けて!」

吹雪「明石さん、人の旦那様にあんなことをしておいてタダで済むと思ってるんですか?」ハイライトオフ

明石「ひっ・・・」

吹雪「さあ、罪を償ってください」

明石「ち、違うの!私は吹雪ちゃんのためを思って」

吹雪「言い残すのはそれだけですか?」

明石「いや、だから」

吹雪「もういいです。氷の棺の中で未来永劫、朽ち果てることなく美しい姿のまま眠らせてあげます」

マテー

コラー

明石「ごめんなさぁぁぁぁーい」

吹雪「逃がしません」

明石「あれはキット!キット、お願い!車内に匿って!」

キット「アドミラルにあの様なことをしておいて助けて欲しいとは・・・」フォンフォン

明石「キット?」

キット「皆さん、明石さんはこちらです」フォンフォン

明石「裏切り者ー!」

キット「自業自得です」フォンフォン


新提「長門、大変だ!朝起きたら女になっていた!」

長門「!? ど、同志よ、何が起きたんだ!」

新提「分からない。深海棲艦による新手の攻撃か?」

長門「何がどうなっている・・・。いや、それよりどうしたらいいんだ・・・」

新提「まずは夕雲ママに慰めてもらおう。同性なら受け入れてくれるはず」

長門「天才か!」

新提「膳は急げだ!」

長門「うむ!」
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 22:42:22.26 ID:g7BhKZQv0

グラーフ「サメの餌にしてやる」

足柄「いいえ、狼の餌よ」

ウォースパイト「Tower of London!」

陸奥「あらあら」

荒潮「あらあら」

浦波「よくも司令官を!」

明石「ちょっと待って!何で殺したみたいになってるの!」

ガングート「シベリアがお前を待っているぞ」

ヲ級「アカシコロス、アカシコロス、アカシコロス」

黒吹雪「ユルサナイ、ユルサナイ、ユルサナイ」

明石「吹雪ちゃん落ち着いて!って貴女、額に角が!?」

黒吹雪「ユルサナイ、ユルサナイ、ユルサナイ」

明石「それにその左手もどうしたの!?」

黒吹雪「ユルサナイ、ユルサナイ、ユルサナイ」

明石(そう言えば、この子は元々深海棲艦だって提督が・・・)

深海吹雪「コロス」

明石「ひっ!?」

深海吹雪「シズメ、シズメ、シズメェェ!」

伊400「うろたえるな、小娘共ー!」

キャー

ウワー

明石「た、助かった?」

深海吹雪「邪魔ヲシナイデ」

伊400「うろたえるなと言った筈です。この裏切り者は私が討ちます」

明石「へ?助けてくれたんじゃ?」

伊400「晴嵐レボリューション!」

明石「星屑の代わりに無数の晴嵐が私めがけて飛んでくる!?これはまるで大空を翔る晴嵐!」

明石(もうダメ。私はここで終わるのね・・・)
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 22:44:25.02 ID:g7BhKZQv0

瑞雲仮面「瑞雲波!」

ドカン!

ドカン!

ドカ-ン!

伊400「晴嵐さんが!?」

明石「・・・」チラッ

明石「生きてる?」

瑞雲仮面「瑞雲こそ究極にして至高なり!」

明石「日向さん!」

瑞雲仮面「日向?誰かと勘違いしている様だな。私は瑞雲仮面だ」

明石「ふざけてないで助」

瑞雲仮面「君は少々おいたが過ぎた様だな。瑞雲の裁きを受けよ」

明石「ち、違うんです!私はただ」

瑞雲仮面「ただ?だたどうした?」

明石「ちょっとした出来心で」

瑞雲仮面「そうか出来心か」

明石「そうなんです」

瑞雲仮面「ならば私は許そう」

明石「よかった・・・」

瑞雲仮面「だが、瑞雲とお天道様はお前を許さないそうだ」

明石「!?」
811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 22:48:53.56 ID:g7BhKZQv0

曙「クソ提督にあんなことしてタダで済むとは思ってないわよね?」

岸波「曙先輩の敵は私の敵です」

暁「一人前のレディとして下手人を始末してあげるわ」

呂500「裏切り者は許さないんですって」

磯風「我がエクスカリバーの錆となれ」

明石「本当に錆になったら困るよね?だから止めて!」

足柄「お墓にトンカツを供えてあげるわ」

瑞鳳「瑞鳳も卵焼きを供えてあげるね」

リシュリュー「Je te coule!」

夕雲「・・・」

明石「お願いだから無言で主砲を向けないで!」

ザラ「ポーラの仇」

明石「だから違いますって!」

???「とぉぉ↑おう↓!!」

明石「この叫び声は!」

熊野「私が成敗して差し上げますわ」

鈴谷「明石っちってば調子に乗りすぎじゃん」

三隈「くまりんこ!」

最上「師匠の瑞雲がボクをこの場へ導いてくれた。瑞雲の裁きを受けてもらうよ」

提督「見つけたわ」

明石「て、提督!?」

提督「観念しなさい。もう逃げられないわよ」ジリジリ

明石(ジリジリ詰め寄られてる!兎に角、今は逃げないと!)

ドン

明石「え?か、壁が!しかも私を中心に180°囲われてる!?」

ヤッチマエー

アカシヲユルスナー

ヤーレ!

ヤーレ!

提督「覚悟はいいわね?」

明石「あわわわわわ」ガタガタ
812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 22:51:34.18 ID:g7BhKZQv0

???「・・・し」

明石「殿中でござる〜!」

???「・・・かし」

明石「殿中でござる〜!」

???「明石」

明石「はっ!」

大淀「随分うなされてたわよ」

明石「提督は?」

大淀「提督?一人で机の上に突っ伏して寝てたじゃない」

明石「じゃあ、あれは夢?」

大淀「一体、どんな夢を見てたの?」

明石「ちょっと提督の所に行って来る!」

大淀「あ、ちょっと!行っちゃった」


-執務室-

ドンドンドンドン

明石「提督!」

ガチャ

提督「何だ?騒々しい」

明石「良かった・・・、何も起きてない」

提督「何もって、おまっ、まさか」

明石「いえ、違います!誓って何もしてません!本当です!」

提督「・・・。嘘をついている様には見えないから一応信じよう」

明石「もう二度とバカなことをしないから許してー(泣)」

〜しばらく後〜

提督「落ち着いたか?」ナデナデ

明石「はい」

提督「何があったか知らないが」

明石「今回の件は全て私が悪いんです。悪ノリしてバカなことをしようとしたせいです」

提督「それも俺が負担をかけ過ぎていたせいだろう。悪かった」

明石「もう少しこのままでいいですか?」

提督「ああ(でも、あまり密着されると困ります)」
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 22:54:22.73 ID:g7BhKZQv0

-工廠-

大淀「帰ってきたわね」

夕張「おかえりー」

明石「ただいま」

大淀「メンバーもそろったし、今から大事な話を始めます」

明石「大事な話?」

大淀「先ほど、大本営から電報が届きました」

明石「電報?何でわざわざ電報で?」

大淀「電話やメール、無線だと情報が漏れる恐れがあり、郵便だと時間がかかると考えたのでしょう」

夕張「それで内容は?」

大淀「まだ全ては解読できていませんが、分かっている部分だけ読み上げます」

明石(暗号で送ってきたってことはかなり重要な内容なの?)

大淀「ゴトランドさんが着任したいくつかの鎮守府で提督が『自分の初期艦はゴトランドだ』などと意味の分からない言動をしているそうです」

明石「全ての鎮守府ではないってこと?」

大淀「はい。その現象が起きている鎮守府と、起きていない鎮守府の違いはまだ分かりません」

夕張「・・・」

大淀「どうしましたか?」

夕張「これは先日の食事中の出来事なんだけど、ゴトランドさんが自分は提督とお付き合いしているって」

大淀「!?」

夕張「でも、提督はあっさり否定してたけど。まるで、ブリ○チの月○さんね」

大淀「このままでは提督が藍○隊長に勝てたのもゴト島さんのおかげになってしまいます!」

夕張「落ち着いて!それ本当に月○さん事案だから!って言うか提督は藍○隊長と戦ってないし!」

大淀「それよりも提督の斬○刀を守らないと!」

夕張「提督のは斬○刀じゃないから!提督なら○解よりもトランザムしそうだし」

明石「そうそう。トランザム乗りがトランザムって・・・何でやねん!」

夕張「いやー、まるでRJさんの様な見事なノリツッコミ」

大淀「ふざけてる場合ですか!このままでは尸○界は大変なことになってしまいます!」

夕張「尸○界って」

明石「大淀が手遅れになってる・・・」

大淀「誰が手遅れですか!私は月○さんに記憶を改変なんてされてません!」

明石「だから月○さんじゃなくて、ゴトランドさんだって!」

大淀「!? 私としたことが・・・。ゴホン。話を本題に戻します」
814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 23:02:03.28 ID:g7BhKZQv0

大淀「ゴトランドさんの目的は分かりませんが、提督の記憶が改変されるのを阻止する装置を造ってください!」

夕張「えぇ・・・」

明石「無茶振り過ぎる」

大淀「二人は提督がおかしくなってもいいんですか?」

夕張「よくは無いけど、ねぇ」

明石「原因が分からないものを防げって言われても」

大淀「もういいです!私がデロリアンで過去に戻り、ゴトランドさんを着任前に始末します!」

明石「いや、落ち着いて!スカイ○ットみたいな発想になってるから!」

夕張「ターミ○ーターはマズイって!」

大淀「ゴリアテ襲撃時にも歴史を変えたじゃないですか!」

夕張「提督の死を回避するのと、これは違うから!」

明石「キットにも協力してもらって当面監視を続けるってことで納得して!」

夕張「尻尾を出したら直ぐに捕らえるから!」

大淀「仕方ありません。今はそれで妥協します。でも」

夕張「取り返しの付かない状況になった場合は仕方ないわ。その時はデロリアンで・・・」
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 23:03:28.40 ID:g7BhKZQv0
>>796
ええ。フェブキも良いですが、今回の新グラはログインした瞬間に成仏する勢いでしたよ。


薬の処分に困った明石が海に不法投棄した結果、鎮守府近海の生物が雌になるという現象が発生したとか、しなかったとか。

本日はここまで。
816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/27(水) 21:53:10.68 ID:WqudPsiL0
幼獣マメシバのスピンオフ?なドラマの存在を最終回でたまたま知った。一生の不覚。
で、ナイトライダーの新作は全然進展が無いみたいだけど、どうなったんだ?
ネクストの時も話が出てから10年近く待った気がするなー。きっとまた黒歴史が増えるんだろうなー(涙)

本日分、始まります。
817 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/27(水) 21:54:54.24 ID:WqudPsiL0

-12/31 夜 大ホール-

提督「皆のお陰で今年も乗り切ることが出来ました。これより忘年会兼カウントダウンパーティーを始めます。乾杯!」

一同「乾杯!」

提督「ここからは無礼講なので各々楽しんでくれ」

一同「イエーイ!」

提督「ただし、ポーラ、那智、千歳、イヨはハメを外して飲みすぎないように」

ポーラ「ブーブー」

提督「姉妹から直訴されているんだ。常識の範囲内で楽しんでくれ」

ザラ「ポーラ、今夜は禁酒にしましょうか?」

ポーラ「じょ、常識の範囲内で楽しみます、はい!」

ザラ「よろしい」

睦月「卯月ちゃんがステージに上がったにゃ!」

卯月「うーちゃん、一発芸をしまーす!」

ワー

パチパチ

卯月「秋刀魚を焼く時に使った串を指の間に挟んで・・・」

卯月「ア゛ーーーーッ!ウズヴァリンだぴょん!」

ウォースパイト「まるでヒュージ・アックマンね」

提督「落ち着いてください、ランスロット卿。区切りがおかしいです」

ウォースパイト「誰がランスロットですか!私はtorchの熱で溶けたりしません!」

提督(何だネタを理解してるのか。と、言うことはヒュージ・アックマンもただの冗談か)

提督「悪い悪い。今のはほんの冗談だ」

ウォースパイト「私はランスロットではなく、ガラハッドです!」

提督「えぇ・・・」

ウォースパイト「何処かにコ○ン・ファースの様な渋い男性は居ないかしら?」

提督「何か酒臭い」

ウォースパイト「お酒が足りないわ。ラム酒はまだかしら?」

ネルソン「待たせたな。ラム酒を大量にもらってきたぞ!Admiral、貴様も飲むか?」

提督「犯人はネルソンか・・・。以外な伏兵が居たものだな」

ネルソン「フクヘイ?」

提督「気にしないでくれ。俺は遠慮しとくよ」

ネルソン「貴様、私とは盃を交わせないと言うのか?」

提督「何処でそういうのを覚えるんだ?」

ネルソン「那智から聞いたぞ。Admiralと艦娘は盃を交わして絆を深めると」

提督「ナニソレ?893ですか?とりあえず那智から聞いたという話は間違っているぞ」

ネルソン「!?」

提督「まー、そういうことだからウォースパイトと楽しんでくれ」
818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/27(水) 21:56:40.87 ID:WqudPsiL0

伊58「ゴーヤです。魚雷のモノマネをするでち!」

ギョライノモノマネ?

ナニソレ?

伊58「ギョラ!?あんたたちふざけ過ぎー!」

シーン

提督「プッ(笑)」

夕張「アハハハハハ!」

リシュリュー「Cool Japan!」

呂500「何だか分からないけど、魚雷のモノマネ、凄いんですって!」キラキラ

一同「えぇ・・・(困惑)」

伊8「今のは伝説の鼻毛マンガ ボ○ボーボ・ボーボボに登場した魚雷○生というキャラクター?のモノマネです。魚雷をキャラと言っていいのか疑問ですが、生きているのでキャラとします」メガネクイッ

吹雪「だから魚雷のモノマネですか(汗)」

伊8「ええ」

吹雪(魚雷なのに先生って訳が分かりません)

伊8「ゴーヤはよく『ゴーヤの魚雷さんは』とか『魚雷さんお願いします』とか言ってますからね。他の誰よりも魚雷に対する想いが強いのです」

アイオワ「アイオワよ」

サラトガ「サラトガです」

イントレピッド「イントレピッドです」

三人「これから三人で歌います。ミュージックスタート!」

スピーカー「♪〜」

提督「この曲は・・・」

三人「カーモンベイビー♪」

提督「エグ○イルか」

吹雪「違いますよ。三代目Jソ○ルブラザーズですよ」

提督「どちらもあまり変わらないと思うんだが。兄弟グループだし」

川内「二人とも何言ってんの?ポ○ノグラフティだよ」

比叡「ボーイズ・タ○ン・ギャングですね!」

提督「それは『君の瞳に恋してる』だろ?I love you babyでは無く、カモンベイビーアメリカだ。ベイビーしか合ってないぞ」

比叡「!?」

神通「皆さんしっかりしてください。ス○ッツですよ」

足柄「いいえ、ミス○ルよ」

那珂「ちょっと皆大丈夫?ボーカルは誰か分かってる?(汗)」

一同「IS○A」

那珂(何でそこまで分かってるのに間違うの・・・。わざと?わざとやってるの?)

提督(それにしても凄く揺れてるな)

吹雪(私もあの位になったら司令官は喜んでくれるんでしょうか?)
819 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/27(水) 21:58:22.43 ID:WqudPsiL0

-1/1 昼 提督私室-

提督「ふぅ〜、全員挨拶が終わったな」

吹雪「年々、人数が増えるから大変ですね。でも、こうして無事に新年を迎えられて良かったです」

ガチャ

摩耶「よ!遅かったな」

足柄「待ちくたびれたわよ」

大鳳「97、98、99・・・あ!提督、お帰りなさい」

瑞鶴(こんな時でもトレーニングって真面目と言うか、何と言うか)

榛名「榛名は少しくらい待っても大丈夫です」

衣笠「衣笠さんは待たされて寂しかったなー」

提督「えっと・・・、皆そろって俺の部屋で何をしているのかな?」

荒潮「あらあら、女の子を待たせておいてそんなこと言うの〜?」

伊8「提督にとってはっちゃんは要らない子なんですね・・・」

伊19「イクも必要とされないなら海に沈んだ方がいいのね」

伊勢「まぁまぁ、コレ(瑞雲)で落ち着いて」

鬼怒「ここで瑞雲が出てくる辺り、マジパナイ!」

加賀「何を言っているの?そんな物で喜ぶのは貴女の妹だけよ」

熊野「その通りですわ」

大井「そうよ!二人とも潜水艦なんだから魚雷の方がいいわ!」

瑞穂(瑞穂は少し嬉しいなんて言えません)
820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/27(水) 22:00:20.63 ID:WqudPsiL0

初風「提督も私をツチノコ呼ばわりするのね」

提督「一言も言ってないぞ」

秋津洲「それより皆で新春恒例 艦プラバトル大会をするかも!」

加古「ぐー」zzz

神通「加古さん、起きてください。提督が帰ってきました」

伊14「もう呑めないってば〜」zzz

伊13「イヨちゃんも起きて・・・。提督が帰ってきたよ」

飛鷹「提督と一緒に初詣に行こうと思って待ってたんですよ」

提督(だからって俺の部屋で待つ必要は無かったんじゃないですかね?)

朝雲「私も初詣に付き合ってあげるために待ってたのよ」

提督「今日は山雲は一緒じゃないんだな」

朝雲「山雲だって常に一緒に居るわけじゃないわ」

提督「瑞鶴は俺より翔鶴との方がいいんじゃないのか?」

瑞鶴「せっかく来てあげたのに文句あるの?爆撃するわよ!」

提督「滅相もございません!」

加賀「少しは素直になりなさい。提督が帰って来るまでソワソワして待ってたでしょ」

瑞鶴「ちょっ、何を言うのよ!///」

提督「初詣なんだが、ジャーヴィスが初詣に行ってみたいと言い出したから、英国勢と行くことになってな」

摩耶「じゃあ、ジャーヴィスにあたしたちも付いて行っていいか聞いてくれよ」

提督「ああ、だがダメだと言われたら諦めてくれよ。まぁ、帰ってきてからもう一回行ってもいいが」

吹雪「今回は人数が多いから電車での移動ですね」

提督「そうだな。交通規制をしているだろうし、移動本部は使えないな」
821 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/27(水) 22:01:50.71 ID:WqudPsiL0

-神社-

ネルソン「これが初詣というものか。アークは前にも来たことがあるのか?慣れているようだったが」

アークロイヤル「うむ。私は去年も赤城たちと来たからな」

ジャーヴィス「ねぇ、ダーリン。次はヒメハジメを体験してみたい!」

提督「は?」

吹雪「?」

荒潮「あらあら〜、随分おませさんね〜」

衣笠(この子、自分のことは棚に上げてるよ)

アークロイヤル「ヒメハジメ?」

ネルソン「何だそれは?」

ウォースパイト「」ポカーン

ジャーヴィス「だからヒメハ『ストーーーーップ!』」

提督「大きな声で何度も言うんじゃない!」

ジャーヴィス「?」

ウォースパイト「ジャーヴィス、貴女、意味は分かっているの?」

ジャーヴィス「意味は知らないけど、オークラがくれたJapanのmannerについてのマンガに、初詣とヒメハジメはお正月に欠かせない伝統行事って書いてあったよ?」

提督「秋雲ぉ!あのおバカ、帰ったら説教だ!」

ウォースパイト「Admiral」

提督「その前にこの難局をどう乗り切るか・・・」

ウォースパイト「Admiral.私から説明します」

提督「すまない」

ウォースパイト「これも年長者の務めです。ジャーヴィス、こちらへ」

ジャーヴィス「はーい」

ウォースパイト「姫初めと言うのはですね・・・と言う意味です」

ジャーヴィス「///」プシューッ

足柄「顔から火が出るって言うけど、マンガみたいに蒸気が出るなんて初めて見たわ(笑)」
822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/27(水) 22:04:36.79 ID:WqudPsiL0

???「きゃっ」

提督「おっと、大丈夫ですか?」

???「すみません。慣れない服装なもので躓いてしまいました」

提督「普段、振袖なんて着ませんからねって・・・タ級!?」

タ級「え?」

吹雪「まさか司令官を狙って」

摩耶「テメー、転んだフリをしてあたし達の提督を刺そうとはいい度胸してるじゃねーか!」

タ級「ち、違うんです!私は・・・」

加賀「・・・」スッ

瑞鶴「・・・」スッ

大鳳「・・・」スッ

タ級「ひっ!?」

ザワザワ

提督「三人とも無言で構えるのは止めなさい。周りの人が驚いているぞ。それより何処から出したんだ?」

加賀「妖精さんに作ってもらった四次元転送装置を使いました」

瑞鶴「このポケットがあれば地球の裏側、いえ、月に居たとしても瞬時に艤装を取り出せるわ」

提督(何そのドラ=サンの道具を出すポケットの様な物体は・・・)

大鳳「そういうことです」

提督「とりあえず三人とも下ろしなさい。あと、飛鷹もだ。式神を引っ込めなさい」

飛鷹「仕方ないわね」

提督「すみません、映画の撮影をしてまして」

参拝客「なんだ、映画の撮影か」

参拝客「本物の艦娘の人かと思ったよ」

提督「お騒がせしてすみません」

提督「ここだと周りに迷惑がかかる。とりあえず場所を変えるぞ」
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/27(水) 22:06:31.80 ID:WqudPsiL0

-喫茶店-

加賀「場所を変えたのはいいけど、ここは大丈夫なのかしら?」

提督「ここは知り合いの店だ。貸切にしてもらったから暴れたりしない限り問題ない」

足柄「まずは神社で何をしていたのか話してもらいましょうか」

神通「事と次第によってはタダでは済みません」

タ級「初詣です」

摩耶「提督の暗殺を狙っていた、だろ?」

タ級「ち、違います!本当に初詣です!この人が提督だなんて知りませんでした!」

摩耶「嘘ついてんじゃねぇぞ!」

タ級「ひっ・・・」

瑞鶴「爆撃した方が良さそうね」

大井「ええ。雷撃しましょう」

提督「店内で爆撃とか雷撃しようとするんじゃない。兎に角落ち着け」

榛名「提督が襲われたのに落ち着いてなんていられません!」

神通「私は冷静です」

提督「主砲を向けながら言ことじゃない!」

タ級「ひぃぃぃ(泣)」

提督「ソレを下ろしなさい」

神通「提督のご命令なら仕方ありません」

提督「ゴホン。では、話を再開しよう。所属は何処だ?」

タ級「瀬戸内海です」

提督「瀬戸内海?」

タ級「はい」

ピッ

プルルルル

提督「あ、俺だ。今出てこられるか?そうか。場所はキットに伝えておくから。うん、乗ったらキットが連れて来てくれるから大丈夫だ」

荒潮「ここのパフェ、間宮さんに負けないほど美味しいわ〜」

伊勢「本当に美味しいよね〜」

アーク「マスター、この店の紅茶を何処の物を使っているんだ?」

マスター「ウエッジウッドです」

アーク「やはりそうか」

ジャーヴィス「いつもと同じ感じがしたもんね」

ウォースパイト「ええ、そうね」

ネルソン「やはりteaはWEDGWOODに限る」

飛鷹(あっちは本当にマイペースよね)
824 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/27(水) 22:08:48.93 ID:WqudPsiL0

〜しばらく後〜

ガチャ

カランカラン

マスター「いらっしゃい」

ヲ級「提督、用事って・・・タ級?」

タ級「ヲ級!?」

ヲ級「久しぶりね。元気してた?」

タ級「ヲ級、助けてぇ〜!この人たち、私がこの人を殺そうとしたってカンカンで話を聞いてくれないの(泣)」

ヲ級「何があったの?」

タ級「神社に初詣に行ったら躓いて転びそうになって、この人に助けてもらったんだけど、転んだフリをして刺そうとしたんだろって」

ヲ級「あ〜、慣れない服装だから躓いたのね。安心して。この子、ウミウシも殺せない小心者だから命令されたところで提督を殺すなんて無理よ」

提督「やはりそうか。さっきから様子を見ていたが、そんな気がしてたんだ」

摩耶「おい、ヲ級!お前、仲間だからってかばってるんじゃないだろうな?」

ヲ級「そんなことしないわよ。本当に提督を刺そうとしたんなら、私が沈めてやるわ」

タ級「ひっ!?」

吹雪「信じていいんでしょうか?」

提督「元同僚が言うんだからそうなんだろう。迷惑をかけてすまなかった。お詫びと言ってはなんだが、奢るから好きな物を頼んでくれ」

タ級「えっと・・・それじゃパフェを」

提督「マスター、パフェ三つ追加!」

マスター「へい!」

吹雪「三つ?」

提督「吹雪とヲ級も食べるだろ?」

吹雪「はい!」

ヲ級「頂くわ」
825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/27(水) 22:11:26.58 ID:WqudPsiL0

-夕方 提督私室-

提督「こんなに疲れる初詣は初めてだ」

吹雪「大変なことを忘れていました!」

提督「大変なこと!?」

吹雪「はい!司令官のご両親への挨拶を忘れていました!」

提督「なんだそんなことか」

吹雪「そんなことか、じゃないですよ!新年の挨拶は大事です!」

提督「じゃあ、明日でも行けばいい」

コンコン

時雨「時雨だよ。今いいかな?」

提督「時雨か。どうしたんだろう?」

ガチャ

提督「どうした?」

時雨「休みの日にごめんね。提督にお願いがあるんだけど」

提督「とりあえず入ってくれ」

時雨「お邪魔します」

バタン

吹雪「お茶入れますね」

提督「頼む。それで頼みってのは?」

時雨「うん、実は・・・プラモデルを教えて欲しいんだ」

提督「構わないが急にどうしたんだ?」

時雨「先日、ショッピングモールで瑞鳳と会ったよね?その時に一緒にプラモデル屋を覗いていて興味だ出たんだ」

提督「なるほどな。じゃあ、今度一緒に買いに行くか」

時雨「物はもう用意してるよ。ニッパーも秋津洲から秋津洲印の特製ニッパーを譲ってもらったし」

提督「それなら準備万端だな」

時雨(フフフ・・・。ゴー○ト/ニューヨークの幻の陶芸シーンの様な感じでボクが前、提督が後ろに座ってニッパーの使い方を手取り足取り指導してもらうんだ。当然、BGMは『アンチェインド・メロディ』で)ニヤニヤ

提督「時雨?」

時雨(指導中に突然、提督の手がボクの胸に来てイチャイチャが始まるんだ。村雨や夕立には劣るけど提督はきっと喜んでくれるはず)ポタポタ

吹雪「大変!鼻血が出てるよ!」

時雨「へ?」

提督「とりあえず横になった方がいい」

時雨「だ、大丈夫!それじゃ、今日は帰るね」ダッ

提督「ちょっと待て」

ガチャ

バタン

提督「行ってしまった」

吹雪「大丈夫でしょうか?」

提督「走って出て行く位だから大丈夫だとは思うが、後で様子を見に行くほうが良さそうだな」

時雨「危なかった・・・。提督とイチャイチャする妄想をしてたら鼻血が出ましたなんて言えないよ」
826 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/27(水) 22:12:22.32 ID:WqudPsiL0
DMMで何故か今更アルペジオのゲームが始まるみたいだけど、また艦これコラボやらないかな。
イオナ神がヤバかったって話は聞くけど、まだ着任してなかったから知らないんだよな。

本日はここまで。
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 21:55:50.67 ID:sI44WNHI0
最寄のローソン(徒歩3分)が施設の老朽化を理由に閉店したー(涙)
艦これコラボ中は特に世話になりまくったのに。

そして今年もトアロードに出撃か。
去年は近いし、焦らんでええやろって思って30分前に行ったら大行列だったな・・・(白目)
コンビニに並ぶって人生で始めての経験だった。
熊野コースターは入手したし、グッズは後日ロッピーで購入できたからいいけど。

本日分、始まります。
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 21:59:24.62 ID:sI44WNHI0

-甘味処 間宮-

イラッシャイマセー

吹雪「今日は何を頼もうかな〜」

時雨「数量限定の戦艦パフェなんかいいんじゃないかな?」

夕立「あ、はっちゃんさんだ。こんにちは」

伊8「こんにちは」

夕立「何読んでるの?」

伊8「フリードリヒ・ニーチェの『ツァラトゥストラはかく語りき』です」

夕立「それって面白い?」

伊8「ええ。はっちゃんは好きです」

夕立「夕立も読書の秋を楽しんでみたいっぽい!」

吹雪(秋って言うか真冬だよ)

伊8「それなら図書室に行けばいい本が沢山ありますよ。オススメを教えましょうか?」

夕立「お願いするっぽい!」
829 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:01:24.99 ID:sI44WNHI0

-図書室-

吹雪「曙ちゃん、何読んでるの?」

曙「な、何でも無いわ!///」

漣「ボノボノが読んでるのはシンデレラだお!」

曙「ちょ、漣!」

吹雪「そっか、曙ちゃんもそういうのに興味があるんだね」

曙「う、うん///」

漣「ボノボノはいつか白馬の王子様が現れると信じてるんだお。ピュアだよね〜」

曙「漣!」

吹雪「曙ちゃんにも素敵な人が現れるといいね」

曙「うん///」

漣「姐さんには白馬の王子様が居て羨ましいな〜」

吹雪「?」

漣「ご主人様だお!」

吹雪「司令官は黒馬の騎士だよ?」

曙・漣「・・・」

漣「チクショー、のろけやがってー(泣)」ダッ

曙「クソ姉ー(泣)」ダッ

吹雪「え?え?」

時雨「二人はどうしたんだい?」

吹雪「えっと・・・曙ちゃんが白馬の王子様に憧れているって話をしてて」

時雨「うん」

吹雪「私には白馬の王子様がいて羨ましいって言われたから、司令官は黒馬の騎士だって答えたら二人とも泣きながら走って行っちゃった」

時雨「・・・。それは吹雪が悪いと思うよ(呆)」ヤレヤレ

吹雪「えぇ・・・(困惑)」

夕立(はっちゃんさんに勧められた本は難しくて分からないっぽい・・・。提督さんはこういうの読んでそうだから、後で提督さんに聞いてみよっと)
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:03:29.12 ID:sI44WNHI0

-執務室-

夕立「提督さんに聞きたいことがあるの」

提督「おう」

夕立「フリードリヒ・ニーチェってどんな人?」

時雨「夕立、ダメじゃないか!」

吹雪「そうだよ、夕立ちゃん!司令官が知ってる訳無いじゃない!」

キット「お二人とも、アドミラルを嘲る様な発言をするのはいかがなものかと」フォンフォン

吹雪「そんなんじゃないよ!でも、明らかに司令官の興味があるジャンルの話ではないでしょ?」

キット「それは否定しません。ですが、吹雪さんはご存知なのですか?」フォンフォン

吹雪「この間、はっちゃんが本を読んでたから、ドイツの哲学者ってことくらいは知ってるよ。それ以上のことは知らないけど」

提督(フリードリヒ・ニーチェ・・・。誰だ?何処かで聞いた様な気はするが)←集中し過ぎて聞こえてない

提督(古代ギリシャ辺りの哲学者か?いや、名前の響が明らかにギリシャじゃないよな)

提督(画家?いや、そんな画家は聞いたことが無い。じゃあ、建築家?彫刻家?うーん、数学者か?いや、科学者?)

提督(いやいや、政治屋かも知れない。あるいは何処かの国の王様?もしやローマ法王か?さっぱり分からん!ええい、こうなったら)

提督「夕立よ。フリードリヒ・ニーチェというのはな」

夕立「はい」ゴクッ

提督「アンドロメダ星雲のM42と言う銀河を発見した天文学者だ」

夕立(あっ・・・(察し))

時雨(やってしまった・・・)

夕立「あの・・・提督さん、変なこと聞いてごめんなさい」

提督「何故、謝る?」

キット「フリードリヒ・ニーチェとはドイツの哲学者です。天文学者ではありません。それにM42はオリオン大星雲です」フォンフォン

提督「」

夕立「提督さんに恥をかかせてしまったわ」

提督「し、知っていたに決まってるだろ。ちょっとしたジャブだよ(汗)」

キット「苦しい言い訳をするより、素直に知らないことを認めるほうが潔いですよ」フォンフォン

提督「今日はこの辺にしといたるわ!」

時雨「新喜劇みたいになってるよ」
831 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:05:06.98 ID:sI44WNHI0

-翌日 鎮守府近辺の公園前-

電「今年最初の〜♪」←買い物帰り

雷「電ったらその歌好きね」

電「はわわ。この季節になると吹雪お姉さんたちがよく歌ってるから、ついうつってしまったのです」

雷「うつったって病気じゃないんだから」

クゥーン

クゥーン

雷「犬の鳴き声?何処かしら?」

電「あそこなのです!」

『拾ってあげてください』

電「トイプーさんなのです!」

雷「可哀想に、捨てられたのね」

電「この子、連れて帰ります」

雷「ちょっと待って!司令官に許可をもらってからじゃないと」

電「司令官さんは優しいから認めれくれるのです」

雷「勝手に決めるのは良くないわ」

電「もう決めたのです」

雷「どうなっても知らないわよ」
832 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:06:59.20 ID:sI44WNHI0

-鎮守府 執務室-

コンコン

電「電なのです」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

電「司令官さんにお願いがあるのです」

提督「俺に叶えられる願いならいいが」

電「この子を飼ってもいいですか?道端に捨てられてたのです!」つトイプー

トイプー「クゥーン」

吹雪(可哀想だけど、ダメなやつです)

提督「電」ニコッ

電「はい!」

提督「元の場所に返してきなさい」

電「はい!ありが・・・え?今、何て?」

提督「返してきなさいと言ったんだ」

電「どうして・・・どうしてなのです?夕立ちゃんの豆之助はいいのに、何でこの子はダメなんですか!」

提督「犬を飼いたいなら日本の犬にしなさい。とは言え、土佐は手に負えないし、秋田はアホ面だからダメだ。アホ面だからダメだぞ。大事なことだから二回言いました」

電「どうして・・・(泣)」

提督「狆は日本の犬っぽく無いが、れっきとした日本犬だ。それに、あまり見ないが神戸テリアもいいぞ」

提督「どうしても外国の犬を飼いたいならパグか、パピヨンか、フレンチブルにしなさい」

???「自由、平等、博愛の国で生まれた犬を選ぶとは、提督、貴方目が高いわね」

提督「誰だ?」

吹雪(分かってるのにノリで聞いてます)

リシュリュー「リシュリューよ。入ってもいいかしら?」

提督「どうそ」

ガチャ

バタン

リシュリュー「提督、今度の作戦について相談なんだけど」

提督「ああ。ん?電、まだ居たのか。吹雪、悪いが電を連れて行ってくれ」

吹雪「はい。電ちゃん、行こう」

電「はい、なのです・・・」

ガチャ

バタン
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:09:02.50 ID:sI44WNHI0

-廊下-

電「電は不良になるのです!まずは酒保でタバコを買うのです!」

吹雪「え?鎮守府内にタバコを吸う人なんて居ないから、そんな物置いてないはずだけど。それに司令官はタバコの臭いが嫌いだから余計に機嫌が悪くなるよ」

電「電には関係ないのです!司令官さんなんて嫌いです!」

吹雪「電ちゃん、司令官がトイプーを嫌っているのは理由があるの」

電「理由ですか?」

吹雪「うん。これは以前聞いた話なんだけどね。昔、知り合いに頼まれて二週間ほどトイプーを預かったことがあるそうなの」

電「はい」

吹雪「それでね、その預かったトイプーが超胸糞悪かったとかで、それ以来トイプーが大嫌いなんだって」

電「そんなの、この子には関係無いのです!」

吹雪「確かにその子に罪は無いわ。でも、司令官がトイプーを嫌っているのは仕方ないから、そこは分かってあげて」

電「理不尽なのです!」

吹雪「明石さんに一時的に工廠の片隅でその子を飼えないか相談してみるのはどうかな?工廠に置いてもらえるなら、その間に私が司令官を説得するから」

電「でも・・・、ばれたら吹雪お姉さんが酷いことをされないか心配なのです」

吹雪「電ちゃん」

電「はい」

吹雪「いくら電ちゃんと言えども、司令官をろくでなしのゴミクズDVヒモ野郎みたいに言うのは許さないよ。取り消して」ハイライトオフ

電「ひっ!?そ、そこまで言ってないのです!」

吹雪「取り消して」

電「ごめんなさい!全て電が悪いのです!」

吹雪「よろしい」

電(電は時々、吹雪お姉さんのことが分からないのです)
834 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:11:20.02 ID:sI44WNHI0

-工廠 酒保コーナー-

チーン!

明石「はーい」

チン!

チン!

チン!

チン!

チン!

明石「はい、はい、はい!そんなに何度も鳴らさなくていいから!」

電「電は不良になったのです!タバコをくださいなのです!」

明石「ココア、イチゴ、オレンジ、ブルーベリーどれにする?」

電「ココアにするのです」

吹雪(タバコって駄菓子の)

明石「30円です」

電「はい」つ30円

明石「まいどあり」

パクッ

電「美味しいのです」

明・吹(かわいい)

吹雪「明石さん、お願いがあるんですが」

明石「新しい武器の開発?」

吹雪「いえ、電ちゃん」

電「はい。この子なんですが」

トイプー「ワン!」

明石「トイプードル?」

吹雪「少しの間、工廠で預かってもらえませんか?」

明石「預かるってどういうこと?」

〜事情説明中〜

明石「なるほど。でも、工廠には色々機械を置いてて危ないし・・・」

電「中じゃなくてもいいのです!工廠裏に小屋だけでも置いてもらえれば」ウルウル

明石「(うぅ・・・これじゃ断れないじゃない)分かったわ」

電「ありがとうございます!」
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:14:12.36 ID:sI44WNHI0

-執務室-

提督「有意義な時間を過ごせたな。休憩にしようか」

リシュリュー「ええ、そうね」

提督「紅茶でいいか?」

リシュリュー「Oui」

キット「!!!」フォンフォン

リシュリュー「!?」

提督「ん?どうした?」

リシュリュー「」パクパク

提督「何をそんなに驚いているんだ?」

リシュリュー「」ユビサシ

提督「窓の外に何か居るのか?」クルッ

提督「」白目

提督「フフッ。どうやら俺たちは疲れているようだな」

キット「アドミラル、現実逃避は止めてください。今見えている鰐は現実です」

リシュリュー「どうしてそんなものが鎮守府に!?」

提督「知るか!何か対処法は・・・そうだ!鰐にはヘチマだ!」

リシュリュー「Luffa?」

提督「ヘチマ○ル!ワイヤー・ヘチマ○ルはおらぬか!」

キット「アドミラル、鎮守府にその様なロボットは居ません」フォンフォン

提督「何だと!?一体どうすれば・・・」

キット「私が追い払います」フォンフォン

提督「キットが?」

キット「はい。私が外に出たら即、シャッターを閉じてください」フォンフォン

提督「分かった。では、開けるぞ」

ガラガラ

【P】 ガチャ ⇒【R】

ブーン

リシュリュー「早く閉じて!」

提督「おう!」

ガラガラ
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:17:28.59 ID:sI44WNHI0

キット「何処から来たか知りませんが、ここはお前の居るべき場所ではりません」フォンフォン

ボンネットオープン!

鰐「!?」

提督「鰐がキットに驚いて逃げていくな」

リシュリュー「助かったわね」

提督「今思ったんだが、鰐って顎を閉じる力は物凄く強いが、開く力はかなり弱いから踏みつければ余裕で勝てたよな。その間にビニールテープでも持ってきてもらえばいい訳だし」

コンコン

マエストラーレ「マエストラーレです」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

マエストラーレ「提督、サメさんを知りませんか?」

提督「サメさん?」

マエストラーレ「あ、サメさんと言うのはワニのことです」

提督「ワニ?ワニってアレか?クロコダイルとかアリゲーターとか」

マエストラーレ「そう、ソレです!」

提督「お・ま・え・か!鰐がサメって何だよ!確か山陰の方では鮫をワニって呼ぶはずだが、逆は初めて聞いたぞ」

マエストラーレ「サンイン?」

リシュリュー「鳥取か島根かよく分からないけど何かその辺りよ」

提督「フランス人にまでネタにされる鳥取、島根って。いや、それよりどうして鰐が鎮守府に居るのかな?」

マエストラーレ「怒ってます?」

提督「返答次第では怒るぞ」

マエストラーレ「実は・・・近所の公園に居たのでペットにしようと思って連れてきました。首輪とリードを付けて逃げないようにしてたんですけど、逃げちゃって」

提督「それって犬用じゃないだろうな?」

マエストラーレ「もちろん犬用です」

提督「おい!そもそも許可すると思ったのか?(怒)」

マエストラーレ「え?ダメですか?」

提督「当然だ!」

リシュリュー「公園に居たってことは何処かの動物園から逃げたのかしら?」

提督「恐らくそうだろう。キット、鰐が脱走した動物園等が無いか調べてくれ」

キット「はい」フォンフォン

提督「俺は捕獲に向かう。二人は執務室に居てくれ。危ないから外に出るなよ」

リシュリュー「ええ」

マエストラーレ「はーい」

提督「鰐は何処へ行ったか分かるか?」

キット「一度海の方へ向かいましたが、今はグラウンド方面に向かって移動している様です」フォンフォン

提督「そうか。皆、艦娘だから怪我をすることは無いだろうが、早く捕獲しないと」
837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:20:33.81 ID:sI44WNHI0

-グラウンド-

由良「きゃー!」

豆之助「ウーッ!ワン、ワン!」

夕立「わぁー!鰐さんだ!動物園以外で見たのは初めてっぽい!」

由良「夕立ちゃん、今すぐソレから離れようね。ね!」

夕立「もしかして由良、びびってる?」

由良「びびってなんていません!でも、噛まれたら大変です!」

豆之助「ワン、ワン!」

霰「うっほほーい!鰐さんってつおい?」

酒匂「ぴゃー!矢矧ちゃん、見て見て!鰐さんだよー!」

矢矧「何で鰐が鎮守府に居るのよ!」

龍驤「えらいこっちゃ!大変なことになったで!」

武蔵「ふむ、鰐か。何故こんな場所に居るのか知らんが、相手にとって不足なし!」

提督「今のは由良の悲鳴か!今行くぞぉぉぉぉ!」

由良「提督さん!」

提督「鰐は俺が抑える。皆は逃げろ!」

武蔵「私も手伝おう」

提督「(武蔵なら大丈夫そうだな)頼む!」

酒匂「司令、頑張ってね〜」フリフリ

矢矧「提督、死なないで」

夕立「夕立も手伝うっぽい!」

由良「提督さんの邪魔になるから行きますよ」ズルズル

夕立「は〜な〜し〜て〜」

龍驤「ほな、うちも邪魔にならん場所に移動するわ」

霰「バイちゃ」
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:22:30.26 ID:sI44WNHI0

提督「よし、皆行ったな。俺は口を押さえる。武蔵は尻尾を!」

武蔵「了解!」

提督(取り押さえることには成功した。後は持ってきたテープで口を縛れば)ゴソゴソ

提督(無い?まさか何処かで落とした?いや、あるはずだ)ゴソゴソ

武蔵「どうした?」

提督「いや、何でもない(マジか!何処かで落ちしちまったよ!)」

吹雪「何だかグラウンドの方が騒がしいけど、何かあったのかな?」

電「!?」

吹雪「電ちゃん、どうしたの?」

電「あわわわわ」

吹雪「し、司令官!?」

提督「丁度いい!吹雪、ビニールテープを持ってきてくれ!」

吹雪「はい!電ちゃん、行くよ!」ダッ

電「はい、なのです!」ダッ

武蔵「相棒よ、もし吹雪が来なければどうするつもりだったんだ?」

提督「二人で鰐を抱えて移動だな」

武蔵「・・・」

提督「いや、ビニールテープは持っていたんだが、捜索中に何処かで落としてしまったんだ」

武蔵「様子がおかしかったのはそう言うことか」

吹雪「そうだ!電ちゃん、ちょっとこっちへ」

電「はい」

吹雪「ごにょごにょ」

電「でも、上手く行くでしょうか?」

吹雪「上手く行けば司令官を説得できるし、やってみる価値はあるよ」
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:24:27.73 ID:sI44WNHI0

〜数分後〜

提督「吹雪はまだか!」

武蔵「相棒よ、大丈夫か?キツイなら交代するが」

提督「いや、大丈夫だ」

吹雪「お待たせしました!」

提督「帰ってきたか!キャッチするから投げてくれ!」

電「司令官さん、その子から受け取ってください!」

提督「その子?」

トイプー「ワン!」

武蔵「犬が袋をくわえているな」

提督「チッ!(吹雪の入れ知恵か)」

武蔵「どうした?」

提督「いや、何でもない」チラッ

電「!? やっぱり、司令官さん怒ってるのです!」

吹雪「うん。今の私は阿修羅すら凌駕する!って感じの表情だね」

電「何を言っているのかよく分からないのです」

〜捕縛後〜

武蔵「相棒よ、随分疲れた様だな。日常生活において鰐と格闘することなど無いから当然と言えば当然だが」

提督「俺はク○コダイル・ダンディじゃないからな。こう見えても疲れまんねん」

龍驤「懐かしいわー。リゲ○ンかアリ○ミンか忘れたけど、栄養ドリンクのCMやったな」

提督「何で知ってるんだよ・・・。20年位前のCMだろ」

龍驤「次はハムの人やな!わんぱくでもいい、たくましく育って欲しい」

提督「スタ○ーンがハムのCMやってたのはもっと前、確か俺が幼稚園の頃だぞ。マジで何で知ってるんだ?」

龍驤「細かいことを気にしたらあきまへん」

電「あの、司令官さん。この子はお役に立ちましたか?」

提督「ああ、そうだな」ムスッ

電「それで、あの」

提督「吹雪に免じて許してやる。ただし、ちゃんと世話しろよ。俺は一切面倒を見ないからな」

吹雪(やっぱりばれてましたか)

電「はい、ありがとうございます!」

キット(コムリンク)「アドミラル、鰐が脱走した動物園と連絡が取れました。今から引き取りに来るそうです」

提督「分かった」
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:27:29.62 ID:sI44WNHI0

-正門前-

提督「ライオンや虎じゃないだけマシですが、猛獣が逃げるなんて洒落になりませんよ」

動物園職員「申し訳ありません。ただ、今回は何者かが檻を破壊した痕跡がありまして・・・、警察に相談しています」

提督(深海棲艦が騒ぎを起こそうとした?いや、考え過ぎか)

提督「縛ってはいますが、危ないので早いとこ連れて帰ってください」

マエストラーレ「うぅ・・・サメさん・・・(涙)」

動物園職員「はい。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。では、失礼します」

マエストラーレ「グスッ、サメさーん、元気でねー(涙)」

提督「さて、鰐も無事引き取ってもらえたし、マエストラーレは執務室で少しばかりお話だ」

マエストラーレ「はい」


-執務室-

提督「ガミガミ」

マエストラーレ「はい。すみません」

〜5分後〜

提督「分かったな?」

マエストラーレ「はい」

提督「じゃあ、説教は終わりだ」

マエストラーレ「え?」

提督「一時間コースが良かったのか?」

マエストラーレ「いえ、そんなことありません!」
841 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:31:34.12 ID:sI44WNHI0

-暁型私室-

電「この子を飼っていいことになったのです!」

トイプー「ワン!」

雷「良かったじゃない!」

暁「私が一人前のレディとしてお世話してあげるわ」

響「暁は散歩に連れて行かれる側じゃないのかい?」

暁「ひどーい!私だってワンちゃんの散歩くらい出来るわよ!」

響「フフッ、冗談さ。暁は何度か豆之助を散歩に連れて行っているし、信頼しているさ」

雷「名前は決まってるの?」

電「まだ決まって無いのです」

暁「それなら名無しの権兵衛ね」

電「そんな名前は嫌なのです!」

暁「名前じゃないわよ(汗)」

響「名無しは恐ろしい妖怪(?)だ」

雷「そうよ、名無しは危険よ!でも、可哀想な子でもあったわ」

暁「安心して。司令官や朧お姉さんなら問答無用で成仏(物理)させてくれるわよ」

電「さっきから何を言っているのか分からないのです」


-中庭-

妖精?「クックック。鰐の腹に貼り付いて上手く潜入できたぜ。騒ぎも落ち着いた様だし、そろそろ破壊工作を始めますかね」

豆之助「クゥーン?」

妖精?「あぁ?何だテメー」

豆之助「ワン!」

ガブッ

妖精?「ギャー!」

夕立「豆之助ったらこんな所に居たのね。勝手に居なくなったらダメじゃない」

豆之助「クゥーン」

夕立「あら?何をくわえてるの?変な物を食べるとお腹を壊すからペッしなさい」

ペッ

夕立「うわぁ・・・何かばっちい。焼却炉にポイするっぽい」

豆之助「ワン!」
842 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:32:23.36 ID:sI44WNHI0
こうして豆之助によって気付かぬ内に工作員は処理されたのであった。めでたしめでたし。


ズイパラがスイパラに見えてスイーツパラダイスとコラボするのかと一瞬勘違いした。
何かムカついたから今度ケーキやけ食いしに行ってくる。
胸焼け?いえ、知らない子ですね。

本日はここまで。
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/22(月) 22:42:42.97 ID:PI40cMhp0
好きの反対は無関心とはよく言ったものですね。
艦これとヒロタのコラボを知った時、ヒロタとかかれこれ10年は見てなかったけど、生きとったんかワレ!ってなりましたよ。もう無い会社だと思ってました(ガチ)。
で、コラボ対象の店舗見てたら見覚えのある地名が。調べてみたら、しょっちゅう目の前を素通りしてた・・・。
いや、確かにシュークリーム売ってる店があるな〜って程度には思ってましたが、全然気付かなんだ。

本日分、始まります。
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/22(月) 22:44:53.14 ID:PI40cMhp0

-執務室-

コンコン

島風「島風です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

島風「出撃の報告書を持ってきました」

提督「ありがとう、そこに入れておいてくれ」

島風「はい」

提督「もうこんな時間か、休憩にしようか」

吹雪「そうですね」

提督「冷蔵庫にモ○ゾフのプリン入ってるから島風も食べていいぞ」

島風「島風は武士の娘です。プリンなんて子供っぽいものは食べません」

吹雪(暁ちゃんはレディを強調しつつも、喜んで食べてるよね)

提督「武士の娘?それを言い出したら俺は武士の子孫だが」

島風「へ?」

吹雪「またまたー」

キット「いえ、今回は事実です」フォンフォン

島風「本当に提督のご先祖様は武士なの?」

キット「はい。戸籍を確認したので間違いありません」フォンフォン

吹雪「萬○さんのご先祖様が武士だったなんて知りませんでした」

提督「誰が立花萬○だ。俺はインスタントラーメンなんて作ってないぞ。それに武士なのは嫁さんの方の家だろ?」

吹雪「!?(じゃあ、私は武士の娘?)」

島風「お父様!」キラキラ

提督「誰がお父様だ!まだ子供は居ないぞ。それにお父様って『やらせはせんぞぉ!』の人が浮かぶんだが」

島風「?」

提督「詳しいことは知らんが、付録目当てに買った雑誌でそんなマンガがあってな。娘がお父様ーって叫ぶと、やらせはせんぞぉー!ってお父様のスタンド?が現れるんだ」

島風「ふ〜ん。そのよく分からないマンガはいいので、島風を娘にしてください!」

提督「いきなり娘にしてくれと言われてもな」

吹雪「そうだよ。司令官も困るよ」

島風「お母様!」

吹雪「お、お母様!?」

島風「はい!」キラキラ

吹雪「司令官、島風ちゃんを娘にしてあげてください!」

提督「落ち着け(汗)」
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/22(月) 22:45:50.61 ID:PI40cMhp0

-甘味処 間宮-

卯月「!?」キュピーン

睦月「どうしたのかにゃ?」

卯月「誰かがうーちゃんのパパを狙ってるぴょん」

如月「パパ?」

卯月「こうしてはいられないぴょん!」ダッ

睦月「行っちゃったにゃ。パパって誰かにゃ?」

如月「鎮守府で男の人と言うと司令官か新提さんよね」

睦月「ま、まさか・・・」

如月「司令官のことをパパと?そんなこと無いわよね」

睦月「アハハハ!それは無いにゃ!」

如月「アハハハ、そうよね。・・・。そうよね?(汗)」

睦月「・・・(汗)」

如月「睦月ちゃん、お願いだから違うと言って」

睦月「き、きっと・・・違うにゃ」

如月「そうよね。そうだわ!うん、間違い無いわ!」

睦月「睦月たちの妹が提督をパパと呼んで如何わしいことをするなんて有り得ないにゃ!」
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/22(月) 22:47:01.40 ID:PI40cMhp0

-執務室-

コンコン

山風「山風です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

山風「提督、あのね・・・」

提督「うん、どうした?」

山風「そのね・・・」

提督「焦らなくていいから落ち着いてごらん」

山風「提督のこと・・・パパって呼んでもいい?」

提督「は?」

吹雪「」ポカーン

島風「」ポカーン

ドアバーン

サクラ「ちょっと待ってよ!パパはサクラのパパだよ!」

島風「おうっ!?」

提督(何故、このタイミングで現れる!!!)

吹雪(何てタイミングなの!)

山風「誰・・・?」

卯月「司令官はうーちゃんのパパになってくれるかも知れない人だぴょん!」

提督「何その、某ロリコンでマザコンでシスコンの赤い変質者みたいな発言。それより何時の間に現れた?」

吹雪「そうだね」

提督「へ?」
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/22(月) 22:48:51.19 ID:PI40cMhp0

荒潮「パパァ〜♡荒潮、新しいお洋服が欲しいんだけど〜」

提督「おまっ、そろいもそろって何処から現れた!?」

荒潮「お・ね・が・い♡」

吹雪「・・・」ジトー

提督「分かった!買ってやるから抱きつくな!吹雪、そんな目で見ないでくれ!」

吹雪「何ニヤニヤしているんですか?」

提督「1ミリたりともにニヤニヤしてないだろ!」

サクラ「うん、全くニヤニヤして無いね。ママったらやきもち焼き過ぎだよ。他の人にパパを盗られたりしないって」

卯月(今、ママ、パパって言ったぴょん?)

鈴谷「ちょっと待ったーーーー!提督は鈴谷のパパ(意味深)だし!鈴谷はパパとあんなこと(出撃)やそんなこと(装備の開発)したしー」

青葉「大スクープです!そこんところ詳しくお願いします!」

提督(そろいもそろって、何故このタイミングなんだよ!)

吹雪「司令官、後でお話があります(低い声)」

サクラ「パパ、どういうことなの?鈴谷お姉ちゃんと何をしたの?」

提督「違う!誤解だ!俺は潔白だ!キットも何か言ってくれ!」

キット「私の知る限り潔白です。ただし、私の知る限りですが」フォンフォン

提督「疑われる様な発言をするな!」

鈴谷「ところでお譲ちゃん、誰?」

卯月「誰ぴょん?」

荒潮「そう言えば、知らない子が居るわねぇ〜」

青葉「もしや司令官の隠し子!?」

島風「えっと、はじめまして。島風です」

サクラ「私はサクラ。パ」

提督(待て、待て、待て!それを知っているのは俺と吹雪とキットだけだろ!)

吹雪(正体がばれると不味いよ!)

サクラ(あ!何とか誤魔化さないと!)

サクラ「おじさんの姪なの」

鈴谷「ん?でも今、パパって言おうとしなかった?」

サクラ「パパは提督おじさんの双子の弟なの!」

提・吹(セーフ!)
848 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/22(月) 22:51:44.97 ID:PI40cMhp0

鈴谷「あー、なるほど!双子ならうっかり間違っても仕方ないよねー。って提督って双子だったの!?」

青葉「スクープです!」

提督「ああ、そうだ(嘘です)」

吹雪「そ、そうなんですよ!私も数回しかお会いしたこと無いんですけどね!(当然嘘です)」

サクラ「おじさんとパパって一卵性だからホントそっくり〜」

青葉「なるほどなるほど。いい記事が書けそうです」

荒潮「あらあら、パパったら荒潮に隠し事するなんてイケナイ子ね〜」

提督「そのパパって呼び方は止めなさい」

卯月「そうだぴょん!パパは卯月のパパだぴょん!」

鈴谷「だからー、提督は鈴谷のパパだって!」

山風「違う・・・。あたしのパパ」

島風「島風は武士の娘です」

吹雪「・・・」イラッ

提督(何この修羅場。訳が分からん。兎に角、吹雪がキレる前に収拾しなければ・・・。そうだ!)

提督「島風」

島風「はい」

提督「人数分の間宮券をあげるから、皆で間宮さんの店に行っておいで」

島風「いいんですか?」

提督「俺は武士の息子だ。武士に二言は無い」つ間宮券×6

島風「ありがとうございます!みんな〜、提督から間宮券もらったよー」

鈴谷「パパってば太っ腹〜」

提督「パパ言うな」

山風「ありがとう・・・パパ」

荒潮「パパ愛してる」

卯月「流石パパだぴょん!」

提督「だからパパって言うな」

青葉「ふむふむ。司令官はパパと呼ばせるプレイにはまっている、と。青葉もパパと呼んだほうがいいですか?」

提督「いい加減にしないと怒るぞ」

青葉「じょ、冗談です!今のメモはこの場で廃棄します!」

ビリッ

ポイッ
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/22(月) 22:53:50.81 ID:PI40cMhp0

島風「提督、一枚足りませんよ」

提督「サクラは後で連れて行くから大丈夫だ」

サクラ「サクラはおじさんとお話したいから、島風お姉ちゃんたちだけで行ってきてね」

島風「おうっ!?お、お姉ちゃん!?何て新鮮な響なの・・・。もう一回、お姉ちゃんって呼んで!」

サクラ「島風お姉ちゃん」

島風「おうっ!?もう一回!」

提督「いいからはよ行け。島風は一人っ子だから新鮮なのは分かるが、これじゃあ話が進まないだろ?」

島風「そうでした。島風、出撃しまーす!」

ガチャ

ゾロゾロ

バタン

提督「ふぅ、やっと行ったか」

吹雪「司令官」

提督「吹雪、俺が愛しているのは吹雪だけだ(イケボ)」

吹雪「もぅ〜司令官ったら〜子供の前でそんなこと言わないでください///」

サクラ「ヒューヒュー」

提督(何とか誤魔化せたな。このまま鈴谷の発言を忘れてくれればいいが)

キット「アドミラル、扉の向こうに人の気配がありますが、人物を特定できません」フォンフォン

提督「深海棲艦が忍び込んだのか!」

サクラ「あー、違うから大丈夫だよ。今日はお友達も連れてきたんだ。皆行ったから、入っても大丈夫だよ」

ガチャ

バタン

???「あのっ、ごめんなさい!」

提督(羽黒の子か)

吹雪(羽黒さんのお子さんですね)

サクラ「ながとちゃんったら怖がり過ぎだよ。向こうの世界ではいつもパパに会ってるでしょ?」

ながと「でも、この時代のおじ様に会うのは始めてだし・・・」

提督「ん?ながと?」

サクラ「うん!この子、長門さんの娘なの!」

吹雪「え?羽黒さんじゃなくて?」

ながと「ごめんなさい。よく言われます」

提督「マジか・・・。ところで父親は俺たちが知っている人物なのか?」

サクラ「うん、よく知ってる人だよ」

提督「そうか、アイツ等結婚したのか。良かった・・・のか?」

吹雪「そこは普通にお祝いしてあげるべきだと思いますよ」

提督「そうだな。いや、一抹の不安がよぎったが、その日が来れば盛大に祝ってやらないとな」
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/22(月) 22:57:12.05 ID:PI40cMhp0

提督「そう言えば、島風たちが出て行った時に会わなかったんだよな?何処に隠れていたのかな?」

ながと「あの・・・川内さんから気配を消して隠れる術を教えてもらいました」

提督「あぁ・・・なるほど(あのクノイチ何を教えてるんだ)」

吹雪「流石と言うか何と言うか」

キット「川内さんらしいですね」フォンフォン

提督「冷蔵庫にプリンが入ってるから食べていいぞ。ジュースは無いから少し待っててくれ」

サクラ「ミルクティーでいいよ」

ながと「私もミルクティーをお願いします」

提督「そうか。じゃあ淹れよう」

吹雪「二人は艦娘なの?」

ながと「はい」

サクラ「艦娘から産まれた女の子は艦娘になるみたいだよ」

提督「やはりそうか。リベッチオがそうだからもしかしたらとは思っていたが」

ながと「でも、まだ数が少ないから分からないことも多いそうです」

提督「ミルクと砂糖は好みの量を入れてくれ」

サクラ「ありがとう」

ながと「ありがとうございます」

提督「二人は出撃したことはあるのか?」

サクラ「ううん、艤装の使い方を覚えておいて損は無いってことで訓練はしてるけど、実戦の経験は無いよ」

ながと「昔と比べてかなり平和になったから、出撃することも少なくなってきているそうです」

提督「そうか、それは良かった(実の子を実戦に参加させるのは如何なものかと思うしな。ただ、嫁ならいいのかって話になるが)」

吹雪「私たちのやってることは無駄じゃないってことですね」

サクラ「ながとちゃんは普段はこんな感じで大人しいけど、艤装を装着すると長門さんみたいでカッコイイんだよ」

ながと「そ、そんなこと無いよ///」

サクラ「主砲を撃つ時なんて凄いし」

ながと「でも、私はサクラちゃんみたいに素早くは動けないし」

提督「サクラは駆逐艦だよな?」

サクラ「うん、そうだよ」

提督(吹雪が産んだ子なのに空母だとか言われたらどうしようかとドキドキしたが、間違ってなくて良かった)

提督「駆逐艦には戦艦の様な火力は無い代わりに素早いし、戦艦は速さは無い代わりに火力や丈夫な装甲がある、それぞれ良さがあるんだよ」

サクラ「はい。未来のおじ様にもそう言われました。お父さんやお母さんもそう言ってますが・・・、二人とも駆逐艦の子供が欲しいとも言ってます」

提督「やっぱアイツ等を結婚させちゃダメだ!」

キット「落ち着いてください。子供を欲しがることは何ら問題ではありません」フォンフォン

提督「アイツ等が駆逐艦の子が欲しいとか言うと犯罪にしか聞こえん!」

吹雪「お二人の子供の前でそういう発言は」

提督「そうだな。すまなかった」

ながと「いえ、お父さんとお母さんはろりこんって人種だと知ってるから大丈夫です」

提・吹(子供が両親はロリコンって認識してるって・・・)
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/22(月) 22:58:08.10 ID:PI40cMhp0

-長門型私室-

長門「くしゅん」

陸奥「あら、風邪?」

長門「私たち艦娘は風邪などひかん」

陸奥「冗談よ」

長門「きっと駆逐艦の子たちが私の噂話をしているに違いない。行かねば!」ダッ

陸奥「はぁ・・・」


-執務室-

黒吹雪「吹雪です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

黒吹雪「来客中でしたか」

サクラ「叔母さん、はじめまして。サクラです」

黒吹雪「誰がオバサンですか!」

提督「落ち着いて聞いてくれ。この子は俺と吹雪の子だ。オバサンではなく、叔母と言ったんだ」

吹雪(本当のこと言って良かったんですか?)ヒソヒソ

提督(サクラが叔母さんって言ってしまったし、この子も吹雪だから家族だ。話しても問題は無いだろう)

黒吹雪「なるほど。って、え?司令官と吹雪の子?え?」

吹雪「急にこんなこと言われると混乱するよね」

黒吹雪「何時の間に産んだの!?」

〜事情説明中〜

黒吹雪「にわかには信じられないけど・・・」

キット「お気持ちは分かりますが、事実です」フォンフォン

提督「そう言えばデロリアンは何処に停めたんだ?」

サクラ「地下室だよ」

吹雪「地下室?」

提督「いい機会だから教えておこう。キット、執務室周辺には誰も居ないか?」

キット「周囲にはどなたもいらっしゃいません」フォンフォン

提督「吹雪、本棚の上から三段目、左から五冊目を引っ張ってくれ」

吹雪「こうですか?」グイッ

ピーッ!

ピーッ!

ゴゴゴゴゴ

ガコン

黒吹雪「執務室の下にこんな地下室があったなんて」

吹雪「ここってもしかして」

提督「ああ、そうだ。ゴリアテの襲撃をやり過ごした場所だ」
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/22(月) 22:59:24.62 ID:PI40cMhp0

〜数時間後〜

サクラ「そろそろ帰るね」

ながと「お世話になりました」ペコッ

提督「達者でな」

吹雪「未来の私たちによろしくね」


-未来 鎮守府-

提督「クックック。こうも簡単だとはな。いや、当然か。俺は『提督』なのだからな」

大淀「提督?どうかされましたか?」

提督「!? いや、何でもないぞ。気分転換に散歩をしていただけだ」

大淀「そうですか。そう言えば、先ほど金剛さんが探していましたよ。ティータイムのお誘いだと思いますが、金剛さんのところに行ってあげてくださいね」

提督「分かった」

大淀「では、私はこれで」スタスタ

提督「余計なことに巻き込まれる前に目的を果たすとするか」

サクラ「元の時代に到着!過去の世界も楽しかったね」

ながと「うん」

提督「アレが例のタイムマシーンか」

サクラ(パパだ!ばれたら怒られる!)

サクラ「あ、あの、パパ?」

提督「どうした?」

サクラ「な、何でもないよ!ながとちゃんいこ」ダッ

ながと「うん」ダッ

サクラ(何だか今日のパパは雰囲気が違う。何でだろう?)

ながと「サクラちゃん、何だかおじ様の様子が変じゃなかった?」

サクラ「やっぱりそうだよね」

提督「二人ともこんな所にいたのか」

サクラ「え?」
853 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/22(月) 23:00:17.04 ID:PI40cMhp0

-現在 鎮守府 執務室-

提督「二人が帰って一気に静かになったな」

吹雪「そうですね〜」

提督「とは言え、他にも騒がしいのは沢山居るが。川内とか那珂とか卯月とか・・・」

吹雪「そうですね(汗)」

ドアバーン

提・吹「!?」

サクラ「パパ大変!」

提督「さっき帰ったはずのサクラがまた現れた。何を言っているか(ry」

サクラ「ふざけてる場合じゃないよ!一大事なんだから!」
854 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/22(月) 23:01:40.78 ID:PI40cMhp0
シューアイスのシール、姫様のアップと無良提督の全身だった。
野郎はいいから艦娘をよこせと言いたい。
紅茶味に期待してたけど、何か・・・うんって感じだったな。
一個食べたらもういいわ。

本日はここまで。
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:20:56.77 ID:Ab67ZMaq0
時雨の改三か、金剛の様な改二○が予定されてるらしいけど、使えるようになるといいね・・・。
本当にレイテが最初で最後だった。
figmaは最初から艤装が破損してるし(使えそうなパーツ集めてアーム作ったった)、ゲームでは運初期値は高いけど戦闘力は吹雪に劣るし、改二になった姉妹全員に抜かれるし、幸運艦どころか不幸艦だろ・・・。

本日分、始まります。
856 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:26:03.33 ID:Ab67ZMaq0

-鎮守府 執務室-

キット「ふざけているのではなく、訳が分からず混乱していると思うのですが」フォンフォン

吹雪「キットの言うとおりだよ。さっき帰ったのに、直後にまた現れたら困惑するよ」

提督「ゴホン。それで一大事と言うのは?」

サクラ「落ち着いて聞いてね」

提督「ああ」

サクラ「夕張お姉ちゃんのデロリアンを盗まれちゃった」

提督「デロリアンを盗まれた?じゃあ、サクラはどうやって過去に来たんだ?」

キット(コムリンク)「私が連れてきました。若きアドミラル」

提督「何を言っているんだ?キットはずっと執務室に居たじゃないか」

キット「私は何も言っていません」フォンフォン

提督「じゃあ、今のは誰だ?」

サクラ「キットを突貫工事でタイムマシンに改造したの。今は地下に居るよ」

提督「なるほど。現在のキットと未来のキットがってマズイんじゃないのか!?タイムパラドックスの発生により最悪の場合、宇宙が崩壊するとかしないとか」

吹雪「!!! そう言えば、バック・トゥ・○・フューチャーでそんな話がありましたね!」

キット(コムリンク)「安心してください。同じ人間が二人同時に存在することは有り得ませんが、私はコンピュータです。自分の複製を造ることは可能なのでその事案には該当しません」

キット「ええ、その通りです」フォンフォン

提督「・・・。うん、何か納得できた様な、出来ない様な」

吹雪「キット本人が大丈夫だと言っているので、大丈夫ってことにしておきましょう」

提督(そう言えば、前に夕張が来た時も大丈夫だったな。あの時は二人の夕張同士がばったり遭遇しない様に細心の注意を払ったが)

サクラ「話を本題に戻していい?」

提督「そうだな。盗まれたって話が本題だったな。犯人は分かっているのか?」

サクラ「うん。私たちが未来に帰った直後、ある深海棲艦が鎮守府の防衛ラインを突破して侵入する姿が記録されてたの」

提督「ある深海棲艦と言うのは?」

サクラ「それがね・・・、母なる深海棲艦って呼ばれてる存在なの」

吹雪「母なる深海棲艦?」

サクラ「うん。あらゆる艦種の特徴を併せ持っていて、深海棲艦を生み出した存在じゃないかって言われているの」

提督「あらゆる艦種の特徴?まるでレ級だな。奴も戦艦でありながら航空砲雷撃をしてくる無茶苦茶な奴だからな」

サクラ「レ級お姉ちゃんじゃないよ」

提督「お姉ちゃん?」

サクラ「レ級お姉ちゃんは、週一ペースで決闘だ!って遊びに来てるから」

提督「週一って」

吹雪「遊びに来てる?」

サクラ「毎回、ちゃんと正門から入ってくるよ。パパとは仲良しで顔パスで入れる仲だから」

提督「何か俺、とんでもない奴に気に入られてないか?」

吹雪「まるゆちゃん事件の時に、海から司令官を攻撃しようとしていたタ級をレ級と一緒に撃破したって長門さんが言ってましたね」

提督「確かにそんなことを言っていたな。俺を倒すのは自分だとも言ってたとか」
857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:28:39.90 ID:Ab67ZMaq0

サクラ「それでね、その深海棲艦は他人に化ける能力も持っているの(あの時のパパがそうだったのかも知れない)」

提督「他人に化ける?キット」

キット「安心してください。バイオリズムを計測しましたが、正真正銘のサクラさんです」フォンフォン

提督「そうか、それならいい。ところで何故この時代に来たんだ?何か根拠があるのか?」

サクラ「最後に来たのがこの時代だから、履歴で残ってるこの時代に向かったじゃないかって未来のパパが」

提督「なるほど、そういうことか」

キット「相手は設定方法知らないはず、ならば設定されている時代へ向かう」フォンフォン

吹雪「確かにそれが確立として一番高いよね」

提督「後は俺たちが何とかする。危ないからサクラは帰りなさい」

サクラ「えっと、それがね・・・」

提督「どうした?歯切れが悪いな。まさか」

サクラ「違うよ!ちゃんと帰れるよ。ただ、24時間かかるだけで」

吹雪「どういうこと?」

サクラ「さっき、キットを突貫工事で改造したって言ったよね?」

吹雪「うん」

サクラ「キットは本来タイムマシンじゃないから、再度タイムトラベルをするのにチャージ時間が必要なの」

提督「その時間が24時間、丸一日ってことか」

サクラ「そうなの」

提督「仕方ない。チャージが完了するまで鎮守府に居なさい」

サクラ「はーい」

提督「それで、その母なる深海棲艦って奴を未来の俺はどうやって倒したんだ?この時代に来たってことは過去に倒したんだろ?」

サクラ「それがね・・・未来のパパは過去にそんなのと戦ったことは無いって」

吹雪「えっと、それじゃあ」

サクラ「ごめんなさい!歴史を変えちゃったみたい」

提督「あー、まぁ、歴史が変わるのはよくあることだ、うん。未来なんて不確定要素の塊だからな」

サクラ「怒らないの?」

吹雪「怒らないと言うより、怒れないって言うほうが正しいかも。パパも過去に歴史を変えたからこそ、今こうして生きてるから」

サクラ「そうなの?」

提督「ああ、そうだ。何度かそんなことがあったな」

吹雪「何度か?ゴリアテの一回だけなんじゃ」

提督(ヤベッ)

キット「大変なことが起きたせいでアドミラルは混乱しているのです」フォンフォン

提督「そ、そう!キットの言うとおりだ。軽くパニックを起こしていただけだ!」

吹雪「怪しい。何か隠していませんか?」

提督「吹雪に隠し事なんてする訳無いだろ?」

吹雪「地下室の件、隠していたじゃないですか」

提督「あれは隠していたのではなく、話す機会が無かっただけだ」
858 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:29:59.20 ID:Ab67ZMaq0

コンコン

金剛「金剛デース」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

金剛「ワーオ!この子が噂のニース、デスネ!」

吹雪「噂の?」

金剛「青葉から聞きましたヨ」

提督「いつものことながら、青葉が関わると一瞬で鎮守府中に広まるな」

吹雪「本当に恐ろしい人です・・・」

サクラ「はじめまして、おじさんの姪のサクラです」

金剛「金剛デース!私のことをお姉さんと呼んでもいいデスヨ」

サクラ「金剛お姉ちゃん」

ズキューン!

金剛「シスターたちから毎日、お姉さまと呼ばれていますが、小さい子から呼ばれるのは格別デース!」

提督(未来でも毎日こんな感じなんだろうか?)

金剛「提督、この子をティータイムに連れて行っていいデスカ?」

提督「いいぞ」

金剛「ブッキーも行きまショウ!」

吹雪「お気持ちは嬉しいのですが、私はまだお仕事が」

提督「吹雪も行ってくるといい。今日の仕事は粗方終わったから大丈夫だ」

吹雪「では、お言葉に甘えて」

金剛「行ってきマース!」フリフリ

ガチャ

バタン

提督「行ったな。さて、未来のキット、敵について分かっていることを教えてくれ」

キット(コムリンク)「PCに情報を転送しました。ただ、母なる深海棲艦につていはまだ分かっていないことが多く、不確定な情報も含まれています」

提督「だとしても何も分からないよりはいい。ヲ級たちにも話を聞いてみるか」
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:32:35.02 ID:Ab67ZMaq0

提督「急に呼び出して悪かった」

ヲ級「提督のためなら真夜中でも駆けつけるわ!」

黒吹雪「私もです!」

提督「それは頼もしいな。さて、本題なんだが、とある筋から母なる深海棲艦と呼ばれる存在の情報を得た」

イ級「母なる深海棲艦?」

提督「ああ。ソイツはあらゆる艦種の特徴を併せ持ち、深海棲艦を生み出した存在ではないかと目されている。何か知らないだろうか?」

ヲ級「残念ながら聞いたことが無いわ」

イ級「私も知らないな」

提督(二人とも知らない?どういうことだ?それにこの時代では噂すら耳にしたことが無いのが気になるな)

黒吹雪「深海棲艦を生み出した存在なんて居るんでしょうか?」

提督「どういうことだ?」

黒吹雪「司令官も知ってのとおり、私はかつて沈んだ船から産まれました。深海棲艦は皆、そうやって自然発生的に産まれたのだと思っていたのですが」

ヲ級「・・・。私はどうやって産まれたのかしら?」

イ級「言われてみれば分からないな。艦娘の様に誰かに建造されたんだろうか?」

提督「深海棲艦についてはまだ分からないことが多いということか」
860 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:37:10.87 ID:Ab67ZMaq0

-夜 食堂-

熊野「貴女が鈴谷の言っていたサクラさんね。私は熊野ですわ。私のこともお姉さんと呼んでよろしくってよ」

サクラ「熊野お姉ちゃん」

新提「へぇ〜、あそこに居るのがお前の姪か。何か吹雪に似てないか?」

提・吹「!?」

長門「サクラちゃん可愛い(言われてみればそうだな)」

提督「き、気のせいだろ?」

新提「そうか?」

鈴谷「あの子は提督の姪なんだから、提督はともかく、吹雪ちゃんに似てるのはおかしいじゃん?」

新提「確かにその通りだよな」

島風「提督、この時間にまだサクラちゃんが居るってことは今日は鎮守府に泊まるんですか?」

提督「ああ、明日の夕方頃に帰る予定だ」

島風「じゃあ、明日、鎮守府を案内してあげてもいいですか?」

提督「んー、工廠等の機密に関わる場所以外ならいいぞ(一応、部外者ってことになってるから、そう言っておかないとな)」

島風「やったー!」

長門「島風かわいい(すっかりお姉さんだな)」

提督「さっきから本音と建前が逆になってるぞ(汗)」

吹雪(サクラが長門さんに何かされないか心配です)


-提督私室-

提督「吹雪が帰って来る前に一つ聞いておきたい、と言うより確認しておきたいことがある」

サクラ「なぁに?」

提督「お前の母親は吹雪で間違い無いんだよな?」

サクラ「そうだよ。前にキットにも確認してもらったじゃない。今更どうしたの?」

提督「いや、ちょっと気になっただけだ」

サクラ「あ、もしかして」

提督「?」

サクラ「前に見せた未来の写真と比べて今のママはお胸が小さいから、叔母さんの子じゃないかって思ったんでしょ?」

提督「!? ち、違うぞ。断じて違うからな」

サクラ(バレバレだよ)

ガチャ

吹雪「いいお湯でした」

卯月「ぴょん♪」

提督「吹雪たちも帰ってきたし、寝よう!ほら、湯冷めしないうちに布団に入りなさい」

吹雪「そうですね」
861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:39:45.70 ID:Ab67ZMaq0

こんごう「ダディ!」

提督「ダディ?」

こんごう「こんごうはダディのドウター、デース」

提督「ちょっと待て。何を言っているんだ?」

サクラ「あー、その子はパラレルワールドのパパの子だね」

提督「それってつまり」

サクラ「ママ以外の人と結婚したありえたかも知れない世界ってことだね。無いとは言い切れないでしょ?」

提督「確かに絶対に無いとは言えないが・・・」

ふそう「お父様」

まや「とーちゃん」

やまと「父上」

提督「増えた!?」

あしがら「パパ」

ずいほー「おとーさん」

パパー

オトウサン

提督「うわぁぁぁぁぁ!」

ジリリリリリ

提督「ん?何だ夢か」

サクラ「パパ、ママ、卯月お姉ちゃんおはよう」

提・吹「おはよう」

卯月「今、ママって言ったぴょん?」

サクラ(やっちゃった!?)

卯月「提督を間違ってパパって呼ぶのはともかく、吹雪ちゃんをママはおかしいぴょん」

提督「ほら、アレだよ。寝ぼけてついって奴だよ」

サクラ「そうなの!おじさんの鎮守府に泊まりに来てたの忘れれたの」

卯月「怪しい」

提督「腹減っただろ?早く食堂に行こう!」

吹雪「そうですね!」

卯月「二人とも何か隠してないぴょん?」

提督「何も隠してないぞ」

吹雪「そうだよ、考え過ぎだよ」
862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:43:48.35 ID:Ab67ZMaq0

-正門-

ピッ

ニンショウシマシタ

???「・・・」ニヤッ

ガチャ

バタン


-執務室-

提督「昨日、未来のキットにもらった情報を元に捜索を続けているがまだ見つからないな」

吹雪「空母の皆さんに彩雲と二式艦上偵察機を飛ばしてもらってますが、捜索対象が分からない以上難しいでしょうね」

提督「ああ、とは言え敵さんの狙いは間違いなく俺だ」

キット「はい、間違いありません」フォンフォン

吹雪「誰かに化けてもう鎮守府内に侵入しているかも知れません」

サクラ「・・・」ソワソワ

提督「どうした?」

サクラ「おトイレ行きたい」

提督「吹雪、連れて行ってやってくれ」

吹雪「はい」

サクラ「場所は分かってるから大丈夫!行ってくるね」

ガチャ

バタン

提督「未来でも間取りは変わってないだろうから、場所は分かるだろうが・・・、非常事態だから吹雪に着いていってもらおうと思ったんだけどな」

吹雪「一緒に行くのが恥ずかしかったんでしょうか?」

提督「子ども扱いするなって思ったのかもな」

吹雪「そういう風に思う年頃なんでしょうか?」

提督「反抗期が始まりそうな年頃だしな」
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:46:10.12 ID:Ab67ZMaq0

-廊下-

サクラ(そろそろ島風お姉ちゃんとの約束の時間だから早く帰らないと)

???(ムッ、あそこに居るのは提督の娘?タイムマシンは私が奪ったのに、どうやってこの時代に来たんだ?)

???(いや、そんなことはどうでもいいか。奴を提督をおびき出す餌として使うか)

島風「サクラさん」

サクラ「あ!島風お姉ちゃん」

島風「今から二人で遊びに行かない?」

サクラ「遊びに?今日は鎮守府を案内してくれるって聞いてたけど」

島風「鎮守府よりも外に遊びに行く方が面白いよ」

サクラ「でも」

島風「提督にもちゃんと話をしたから大丈夫だよ」

サクラ「うん、それなら」

島風(クックック・・・。島風と約束をしていたとは好都合だ)


-執務室-

コンコン

島風「島風です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

島風「サクラちゃんを迎えに来ました!」

提督「サクラなら花を摘みにいっている。もう帰って来る頃だと思うから少し待っててくれ」

島風「はーい」

キット「!!! アドミラル、たった今、サクラさんと島風さんが鎮守府から出て行きました!」フォンフォン

提督「は?」

吹雪「え?」

島風「?」

提督「吹雪!」ブーン

吹雪「はい!」

島風「え?提督、どうしてセイバーを構えるんですか?それに吹雪ちゃんも怖い顔して」

ドアバーン!

一同「!?」

卯月「うーちゃん参上だぴょん!」

卯月「あれ?皆どうしたぴょん?もっと反応してくれないとうーちゃん悲しいぴょん」
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:49:42.44 ID:Ab67ZMaq0

キット「アドミラル、その島風さんは本物です!」フォンフォン

キット(コムリンク)「若きアドミラル、今朝、外出していないはずの島風さんが外部から入館した記録があります!」

卯月「何がどうなってるぴょん?」

提督「つまりどういうことだってばよ!」

キット「ここに居る島風さんが本物で」フォンフォン

キット(コムリンク)「サクラさんを連れ出した島風さんが偽物です」

提・吹「!?」

島風「えっと、えっと・・・」

提督「やられた!」

吹雪「二人の足取りは?」

キット「残念ながら鎮守府を出た後は分かりません。街中の防犯カメラにも映っていません」フォンフォン

提督「クソッ!」ガンッ

提督「入り口は認証を受けなければ入館出来ない様にセキリュティを設定したのに簡単に突破されるとは・・・」

キット(コムリンク)「セキュリティを突破された原因が判明しました」

提督「ハッキングか?」

キット(コムリンク)「いえ、二台の私が同時にネットワークに接続していた影響でセキュリティシステムが誤作動を起こし、退館記録が無いにも関わらず入館出来てしまった様です」

吹雪「確かにキットが二台同時に存在することは想定してなかったけど・・・」

提督「こんな時にセキュリティホールが見つかるとは、何と言う皮肉だ」

卯月「島風ちゃんがサクラちゃんを連れ出したって何を言っているぴょん?」

提督「島風に化けた深海棲艦がサクラを連れ去ったと言うことだ」

島風「おうっ!?」

卯月「大変だぴょん!」

コンコン

大淀「大淀です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

大淀「提督、ポストに封書が入っていました」つ提督宛の封書

提督「ありがとう」

大淀「あの、何かあったのですか?」

提督「いや、何も無いぞ」

吹雪「ええ、何も起きていません」

大淀「そうですか?」

提督「うん、何も無いから下がってくれていいぞ」

大淀「(ますます怪しいのですが)分かりました。失礼します」

ガチャ

バタン
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:52:12.85 ID:Ab67ZMaq0

提督「開封するか」

吹雪「司令官」

提督「いや、刀で開封なんてしないぞ。うん。ここにちゃんと鋏があるからな(汗)」

チョキチョキ

卯月「手紙は何て書いてあるぴょん?」

提督「今読む」

提督「!?」

島風「おうっ!?子供を返して欲しくば、一人でここへ来いって書いてある!」

提督「おまっ!?」

卯月「子供ってどういうことだぴょん!」

提督「子供は子供だ。大人の反対の言葉だろ?」

卯月「絶対嘘だぴょん!昨日から様子がおかしかったぴょん!それにキットが二台ってどういうことだぴょん!」

吹雪「こうなった以上仕方ありません、本当のことを話しましょう」

提督「・・・。そうだな。だが、このことは他言無用だ。間違っても口外するなよ。いいな?」

島風「はい」

提督「フリじゃないぞ」

卯月「分かってるぴょん!」

提督「サクラは俺の姪と言ったが、アレは嘘だ。本当は未来から来た俺と吹雪の子だ」

島風「おうっ!?」

卯月「つまり、うーちゃんの妹!?」

荒潮「それなら、荒潮の妹でもあるわねぇ〜」

山風「妹が一人増えた」

提督「!? 何処から現れた!俺の知らない秘密の通路でもあるのか?」

荒潮「細かいことを気にしちゃダメよ」

提督「それに君らを娘と認めた覚えは無いが」

島風「島風を本物の武士の娘にしてくれると約束したじゃないですか!武士に二言は無いと言うのは嘘だったんですか?」

卯月「パパに捨てられたらうーちゃん生きていけないぴょん。もう死ぬしかないぴょん」

山風「あたしも死ぬ・・・」

荒潮「荒潮がパパの刀で介錯してあげるわ。その後で直ぐに追いかけるから」

提督「残念だったな。俺の刀は俺と吹雪しか抜けない様にしてある。それより今はふざけている場合じゃない!」

卯月「分かったぴょん。死ぬのは後にするぴょん」

山風「あたしも」

提督「だから死ぬ前提で話をするのは止めなさい!」
866 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:53:18.55 ID:Ab67ZMaq0

キット(コムリンク)「若きアドミラル、これは罠でしょう」

提督「ああ、間違いない。だが、サクラを見捨てることは出来ない」

吹雪「そうだよ!」

卯月「うーちゃんはお姉さんだから妹を助ける義務があるぴょん」

提督「卯月一人で突撃して勝てる相手じゃない。まずはは作戦を立てないと」

山風「あたしも行く」

荒潮「荒潮も行くわ〜」

提督「だから駆逐艦だけで動こうとするな」

???「お困りの様だね」

提督「この声は・・・」

吹雪「ええ、間違いありません」

シュタッ

川内「川内参上!」

提督「もうやだの鎮守府。マジで俺の知らない秘密の通路があるだろ」

キット「いえ、その様なものは見つかりません」フォンフォン

川内「まぁまぁ、落ち着いて」

提督「吹雪」

吹雪「はい。失礼します」

ムニュ

モミモミ

川内「ひょっほ、はにふんのよ!(ちょっと、何すんのよ!)」

吹雪「変装ではなくご本人の様です」

提督「キット」

キット「間違いなくご本人です」フォンフォン

提督「二人がそう言うなら間違いないか。何処から聞いてたんだ?」

川内「えっとね、提督宛の手紙が届いた辺りから」

提督「ほぼ全部じゃねーか!」

川内「私も協力するから作戦を立てないと」

提督「聞いていたなら説明する手間を省けたと考えるべきか・・・」
867 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:55:10.91 ID:Ab67ZMaq0

-大ホール-

提督「急に集まってもらってすまない。緊急事態が発生した」

ザワザワ

提督「昨日から泊まりに来ていた姪のサクラが深海棲艦に誘拐された」

新提「一大事じゃないか!」

長門「深海棲艦め、許さんぞ!今すぐ沈めてやる!」

提督「まずは話を聞いてくれ」

長門「すまない。私としたことが熱くなり過ぎた」

提督「これより人質救出作戦を開始する。詳細は不明だが、敵は母なる深海棲艦と呼ばれている。それと他人に化ける能力を持っていることが確認されている」

金剛「厄介な敵デスネ」

提督「今回は部隊を三つに分けて行動する。まずは人質救出隊、川内を旗艦として卯月、山風に頼む」

提督「次に足の速さを生かした水雷戦隊で仕掛ける。神通を旗艦として吹雪、黒吹雪、綾波、島風、荒潮で頼む」

提督「最後に火力を生かして戦艦、空母で畳み掛ける。大和と旗艦として金剛、ビスマルク、長門、赤城、加賀で頼む」

鈴谷「提督、鈴谷も連れてってよ!提督の姪が一大事なのにじっとしてられないよ!」

熊野「私もですわ!」

提督「鈴谷たちは鎮守府を守ってくれ。俺たちを鎮守府から引き離し、その隙に襲撃してくることも考えられる。帰って来る場所を守って欲しい」

鈴谷「・・・。分かったよ。でも、ちゃんとサクラちゃんを助けて提督も帰って来てね」

提督「ああ、約束する」
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:56:45.72 ID:Ab67ZMaq0

-某島 廃墟-

ギィィィィ

提督「約束どおり一人で来たぞ。サクラを返してもらおうか」

サクラ「パパ、来ちゃダメだよ!」

提督(アレが母なる深海棲艦?見た所、タ級にしか見えないが)

母なる深海棲艦「まずは車を見えなくなるまで下がらせろ」

提督「キット、言われたとおりにしてくれ」

キット「はい」フォンフォン

【P】 ガチャ ⇒【R】

ブーン

母なる深海棲艦「クックック。本当に一人で来るとはバカな奴だ」

提督「人質をとられた以上、従わざるを得ない」

母なる深海棲艦「確かにその通りだな。私は慈悲深い深海棲艦だ。最後に二人で話をする時間をやろう。最後の時を楽しむんだな」
869 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:58:09.70 ID:Ab67ZMaq0

-島内-

川内「とりあえず忍び込んだまではいいけど、水偵を飛ばすわけにもいかないし」

卯月「うーちゃんセンサーがあっちだと言っているぴょん」

山風「あたしも・・・あっちだと思う」

川内「勘だけも言われてもねぇ」

卯月「勘じゃないぴょん!うーちゃんには妹の声が聞こえるぴょん!」

川内「分かった、分かった。そこまで言うなら行ってみよう」

卯月「ビンビン感じるぴょん」

山風「あたしも感じる」

川内「そんなので見つかったら苦労しないって」

卯月「ドンドン強くなってるぴょん」

ピタッ

川内「急に止まったりしてどうしたの?」

卯月「見つけたぴょん!」 

川内「そんな訳・・・って居た!それにデロリアンも。いや、これは罠かも知れない。慎重に行動しないと」

山風「あたしには分かる・・・これは罠なんかじゃない」

サクラ「んー、んー!」

卯月「今解くぴょん」

サクラ「お姉ちゃんたちが居るってことはおじさんも来てるんでしょ?早くおじさんを止めないと!」

卯月「司令官から全部聞いたぴょん。もう姪のフリをしなくていいぴょん」

サクラ「全部ばれちゃったんだ・・・。パパを止めないと」

山風「大丈夫。パパはこんなことで死んだりしない」

キット「川内さん」フォンフォン

川内「いいところに来たね。人質と一緒にデロリアンも見つけたんだけど、罠とか仕掛けられてないかな?」

キット「何も仕掛けられておらず安全です。それとサクラさんも本物で間違いありません」

川内「なら良かった。提督に報告しないと」

サクラ「キット、パパに直ぐに逃げる様に伝えて!」

キット「サクラさん、貴女のお父上はこの程度で死ぬような人ではありません。それは貴女が一番よく理解しているはずです」

川内「そうだよ。アンタの両親は深海棲艦に負けたりしないって」

サクラ「川内お姉ちゃん・・・。うん、そうだよね。パパたちなら勝てるって信じる!」

川内「それでこそ二人の子だよ!」
870 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:03:46.97 ID:Ab67ZMaq0

-島内 ナイト2000車内-

キット「川内さんから入電です」

提督「繋いでくれ」

川内「提督、人質は無事に助けたよ」

提督「よくやってくれた!」

川内「それとデロリアンを見つけたんだけど」

提督(こんな所にあったのか)

提督「未来のキット、デロリアンの調査に向かってくれ」

キット(コムリンク)「既に川内さんと合流し、爆弾等が仕掛けられていないことを確認済みです」

提督「よし、ならば川内はサクラたちを連れてデロリアンで脱出してくれ」

川内「えー、私も暴れたいー!」

提督「今度、好きなだけ夜戦させてやる」

川内「ホントに?」

提督「武士に二言は無い」

川内「提督大好き!じゃあ、鎮守府で待ってるね!」

キット「良かったのですか?」

提督「サクラを戦いに巻き込む訳にはいかない。ああでも言わないと引き下がらないだろ?」


-島内-

川内「提督への連絡も済んだし、敵さんに見つかる前に帰りますかね」

キット「川内さん、敵が接近中です!」フォンフォン

リ級「!?」←見回り中

川内「ヤバッ」

卯月「仲間に連絡される前に倒すぴょん!」

山風「でも、主砲を使ったりしたら・・・音でばれる」

川内「任せといて!」ポイッ

ドカーン!

リ級「リ・・・」撃沈

サクラ「今のってもしかして」

川内「提督にもらった真珠の耳飾りだよ」

卯月「真珠の耳飾りは爆弾って本当だったぴょん!?」

山風「じゃあ、火水木金土は図書館勤務なの?」

川内「何の話?」

卯月「真珠の耳飾りをしたくノ一は図書館の事務員と二足の草鞋だぴょん」

川内「よく分からないけど、私は艦娘一筋だよ。脱出するから三人はキットに乗って」

サクラ「川内お姉ちゃんは?」

川内「私はデロリアンを回収しないとね」
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:05:35.64 ID:Ab67ZMaq0

-廃墟内-

サクラ「パパー」ダッ

母なる深海棲艦(これで終わりだ。偽物の娘に刺されて逝くがいい)

サクラ(サヨナラだ、提督)ニヤッ

ザクッ

提督「サク・・・ラ?」

サクラ「こうも簡単だとは傑作だな!」

母なる深海棲艦「我等の悲願が達成されたぞ!」

提督「やはり予想通りでしたか」

サクラ「!? 何故、死なない?いや、血も出ていないだと・・・」

提督「当然です。貴方が刺したのはアドミラルでは無いのですから」

サクラ「まさか・・・」

提督「ええ、そのまさかです」

ガシッ

サクラ「離せ!」

提督「離せと言われて離すと思いますか?自爆装置を起動します」

母なる深海棲艦「!?」

サクラ「止めろぉぉぉぉ!」

ドカーーーーーン!

母なる深海棲艦「ぐわぁぁぁぁ!」撃沈

サクラ「うわぁぁぁぁ!」

キット(コムリンク)「若きアドミラル、作戦通り人形を自爆させました」

提督「奴はどうなった?」

キット(コムリンク)「戦艦タ級(偽・母なる深海棲艦)は撃破を確認。サクラさんに化けていた母なる深海棲艦はまだ生きています」

提督「よし、作戦を第二段階に移行する。荒潮、やってくれ」
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:07:16.23 ID:Ab67ZMaq0

-廃墟前-

荒潮「はーい。士魂部隊の皆、お願いね〜」

士魂部隊妖精ズ「野郎共行くぞー!おー!」

ドドドドド

母なる深海棲艦「うぅ・・・、今度は何だ・・・。壁の向こうで何かが」

ドーン!

士魂部隊妖精ズ「目標発見!突撃だー!」

母なる深海棲艦「!?」

士魂部隊妖精ズ「うぉぉぉぉ!」

ドーン!

母なる深海棲艦「うぎゃー!」

荒潮「士魂部隊の皆、ありがとう〜」フリフリ

母なる深海棲艦「今のは・・・今のは痛かったぉぉぉぉ!(怒)」

荒潮「私はここよ〜、早く捕まえてぇ〜(笑)」

母なる深海棲艦「許さん、ぶっ殺してやる!」ダッ

荒潮「鬼さんこちら、お尻ペンペン(笑)」ダッ

母なる深海棲艦「うおぉぉぉぉ!」

荒潮「きゃー、こわぁーい(笑)」

キット「荒潮さんから入電です」

提督「繋いでくれ」

荒潮「敵さんを挑発してあげたら面白い位に引っかかったわ。もう少で合流ポイントに到着よ」

提督「分かった。直ぐに乗れるよう、助手席側のドアを開けておく。ところでどんな感じで挑発したんだ?」

荒潮「お尻ペンペンってして挑発してあげたのよ」

提督「・・・。本当にいい性格してるな」

荒潮「パパに褒められて嬉しいわ〜」

提督(褒めてない)

キット「アドミラル、荒潮さんが見えてきました」

提督「よし、ここまでは順調だな」

荒潮「ただいま」

バタン
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:09:28.72 ID:Ab67ZMaq0

母なる深海棲艦「うおぉぉぉぉ!」

提督「飛ばすぞ」

荒潮「はーい」

ブーン

提督「士魂部隊の効果はどうだった?」

荒潮「バッチリだったわ〜」

提督「やはりそうか。あらゆる深海棲艦の特徴を併せ持つということは、水上艦であり陸上型でもある。その考えは間違って無かったか」

母なる深海棲艦「逃がさんぞぉぉぉぉ!」

荒潮「怖い顔してるわねぇ〜」

提督「お前さんが変に挑発したからだろ(汗)」

荒潮「荒潮はパパに指示された通りにやっただけよ?」

提督(挑発しろとは言ったが、ここまでやれとは言ってないぞ)

キット「海が見えてきました」

提督「そろそろだな。ターボブーストを使うぞ。しっかり摑まれ」

荒潮「はーい♡」

提督「ターボブーストだ!」

『TURBO BOOST』ピッ

ブーン!

ザッパーン!

提督「無事着水したな」

母なる深海棲艦「海に逃げたところで無駄だぁぁぁぁ!海こそ我が領域だ!」

提督「バカめ、と言ってさしあげよう」

荒潮「それは高雄さんの台詞よ」

ドカーン!

ドカーン!

ドカーン!

ドカーン!

ドカーン!

母なる深海棲艦「うぎゃー!」

キット「海岸線に並べておいた機雷に引っかかりました」

提督「頭に血が上ったお陰で判断能力を失う。ここまで見事に引っかかるとは(しかし、ここまでブチギレさせろとは言ってない。正直、引くくらいヤバイ表情をしていたぞ)」

荒潮「荒潮はこの辺で降りて吹雪さんたちと合流するわ」

提督「引き続きたのむぞ」

荒潮「任せておいて」
874 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:12:33.83 ID:Ab67ZMaq0

大和「機雷の爆発を確認。作戦は順調に推移している様です」

金剛「私たちもやるネー!」

ビスマルク「腕が鳴るわね」

長門「やるぞ!」

大和「敵艦捕捉、全主砲薙ぎ払え!」ドーン!

金剛「撃ちます!ファイヤー!」ドーン!

ビスマルク「さあ、かかってらっしゃい!」ドーン!

長門「全主砲、斉射!てーーッ!!」ドーン!

赤城「第一次攻撃隊、発艦してください!」

加賀「ここは譲れません」

ヒューン

母なる深海棲艦「はぁはぁ・・・、今度は何だ?」

村田隊妖精ズ「爆弾投下」

母なる深海棲艦「砲撃と艦載機による攻撃!?」

ドカーン!

母なる深海棲艦「ぐわぁぁぁぁーっ!」

提督「あれだけの攻撃を受けてまだ中破手前といったところか?驚異的な強度だな」

キット「今までの深海棲艦の比ではありません」

母なる深海棲艦「おのれ・・・許さん、許さんぞ!」

提督「何だ?様子がおかしい」

母なる深海棲艦「うごごごごご」

ペッ

提督「口から卵の様な物を吐き出した?」

ピシッ

ピシッ

ヲ級「ヲー!」

提督「卵の様な物体からヲ級が現れた!?ピッコ○大魔王かよ!」

キット「深海棲艦を産み出す能力、まさに母なる深海棲艦です」

提督「至急、赤城に繋いでくれ」

キット「はい」
875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:13:47.28 ID:Ab67ZMaq0

提督「赤城、聞こえるか?」

赤城「はい、聞こえています」

提督「敵がヲ級を産み出した。詳しい説明は後だ、まずはヲ級を始末してくれ」

赤城「分かりました。加賀さん、やりましょう!」

加賀「ええ」

赤城「第二次攻撃隊、発艦してください!」

加賀「みんな優秀な子たちですから」

大和「産み出したとはどういうことでしょうか?」

金剛「文字通り、産んだって意味じゃないデスカ?」

長門「そんなことが出来るのか?」

ビスマルク「母なる深海棲艦って言う位だからおかしくは無いわ」

ヒューン

一同「!?」

提督「今度はタ級を産んだぞ。皆、避けろ!」

長門「次から次へと!どれだけ産み出せるか知らんが、長引くとこちらが不利になるな」

ザッパーン

神通「皆さん、まずはタ級を仕留めますよ」

一同「はい!」

神通「各艦、突撃用意・・・行きましょう!」

ドーン!

タ級「ぐおぉぉぉぉ!」撃沈

母なる深海棲艦「新手か!何処に隠れていた!」

綾波「よく狙って・・・てぇえええ〜い!」

ドーン!

母なる深海棲艦「ぐっ・・・」

島風「にひひっ。あなたって、遅いのね!」

ドーン!

母なる深海棲艦「ちょこまかと!」

荒潮「かわいそうかしら?」

ドーン!

母なる深海棲艦「ぐはっ!アレはさっきのガキ!まずはお前を沈めてやる!」

ペッ

ペッ

ペッ

リ級「リー!」

ツ級「ツー!」

イ級「イー!」

黒吹雪「卵?を吐き出したかと思えば、深海棲艦が出てきました!」
876 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:15:07.38 ID:Ab67ZMaq0

母なる深海棲艦「あのガキを集中攻撃しろ!跡形も無く消してやれ!」

ドーン!

ドーン!

ドーン!

荒潮「あらあら。素敵なことするのね。でも当たらないわ」

綾波「随分怒っている様ですが、何をしたんですか?」

荒潮「提督に指示されたとおり、軽ーく挑発してあげただけよ〜」

吹雪(あの怒り方からして絶対軽くじゃないよね・・・)

ビスマルク「何処を見ているのかしら?足元お留守よ」

母なる深海棲艦「魚雷!?」

ドカーン!

母なる深海棲艦「ぐはっ」

大和「私たちもお忘れなく」

ドカーン!

母なる深海棲艦「ぐぼっ」

村田隊妖精ズ「爆弾投下」

ドカーン!

ツ級「ツー!」撃沈

イ級「イー!」撃沈

提督「段々、可哀想になってきたな」

母なる深海棲艦(クソッ!こうなったら潜ってあのガキを海中に引きずり込んでやる)

荒潮「あら〜、あの深海棲艦の姿が見えないわねぇ〜」

島風「ソナーに反応があるよ!」

神通「やはり提督の読み通りでしたか。そこです」ポイッ

ドカーン!

母なる深海棲艦「ごばっ!クソッ!潜って仕留めることも出来んとは・・・こうなったら」

ペッ

ドカーン!

母なる深海棲艦「!?」

吹雪「卵?を産む瞬間は動きが止まるから隙だらけですよ」

母なる深海棲艦「クソッ!プランFだ!」

リ級「リー!」
877 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:16:40.98 ID:Ab67ZMaq0

ピカーッ!

吹雪「きゃっ」

神通「クッ」

黒吹雪「照明弾!?」

島風「おうっ!?」

荒潮「眩しいじゃない!」

綾波「何も見えません・・・」

母なる深海棲艦「ふははははは!例え真昼と言えども、目の前で照明弾が炸裂すればしばらく何も見えまい!じわじわなぶり殺しにしてやる!」

ドーン!

リ級「リー・・・」撃沈

母なる深海棲艦「馬鹿な!」

吹雪「無駄ですよ」

〜回想中〜

提督「机の上に解体した連装砲があるな?」

吹雪「はい」

提督「では、目隠しをした状態で一分以内に組み立てるんだ」

吹雪「分かりました」

提督「準備はいいな。スタート!」

吹雪「出来ました!」

提督「58秒03か。正確に組めたか確認のため、あの的を撃つんだ」

吹雪「はい!」

ドーン!

提督「中央に命中。よくやった!」

吹雪「司令官のお陰です!」

〜回想終了〜

吹雪「と言う訓練を私たちはしてきたんです。視界を遮られた程度で止まったりしません!」

神通「その通りです」

提督「いや、ちょっと待て!確かに視界を遮られた状態で戦う訓練はしたが、そんなM:○:Vのワンシーンの様なことをさせた覚えは無いぞ!」

島風「何でベ○ジー直ぐ死んでしまうん?」

提督「島風、お前もか。ベ○ジーは死んでないから死んだ死んだって言うのは止めてやれ。公開が決定した次回作もその次も大丈夫だ(多分)」

島風「はーい」
878 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:18:54.98 ID:Ab67ZMaq0

吹雪「アレをやるよ!」

黒吹雪「了解!」

提督(奴を挟んで吹雪と黒吹雪が対角線上に並んだ!)

母なる深海棲艦「!?」

吹雪ズ「お願い! 当たってください!」

母なる深海棲艦「クッ、間に合わない・・・」

ドーーーーン!

母なる深海棲艦「ぐわぁぁぁぁーっ!」

キット「直撃を確認」

提督「あのコンビネーション、流石だな。大北コンビ以上かも知れないな」

母なる深海棲艦「私を倒した程度でいい気になるな・・・。貴様らは・・・あの方には・・・勝てないのだからな」撃沈

シュゥゥゥゥゥ

キット「!? 煙の様に消えました!」

提督「奴を回収すれば何か分かると思ったが、消えてなくなるとは・・・」

ゴトランド(こっそり付いてきましたが、ゴトの出番は無いまま終わってしまいましたね。気付かれる前に帰らないと)

???「もう少しやるかと思ったが、最後は呆気なかったな。とは言え、奴が提督を葬ったら俺がここへ来た意味がなるなるから、こうなった方が良かったとも言えるが。さて、目的を果たすとしますか」


-北太平洋深海鎮守府-

???「はじめまして、北太平洋深海提督」

北太平洋深提「!? き、貴様、どうやってここへ!」

???「いや、親父殿と呼ぶべきだったかな?ここは俺の家だ。入ってこらこれるのは当たり前だ」

北太平洋深提「何を言っている!」

???「まぁまぁ、落ち着いて。俺は敵じゃない。今から証明して見せるから安心してくれ」
879 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:20:41.26 ID:Ab67ZMaq0

-鎮守府 執務室-

サクラ「パパー(涙)」

提督「よしよし。一時はどうなるかと思ったが、一件落着だな」

吹雪「知らない人に付いて行ったりしたらダメじゃない」

サクラ「知らない人じゃないもん。島風お姉ちゃんだったもん」

島風「私に化けて連れ出すなんて許せません!」

キット「今回の件は私が二台存在した影響によるものです。今後は二度と起きないでしょう」フォンフォン

キット(コムリンク)「ええ。私が未来に帰れば発生しない事案です。ですが、念のため、セキュリティの見直しをしておいてください」

卯月「何はともあれうーちゃんの妹が無事で安心したぴょん」

荒潮「荒潮も安心したわ〜」

山風「あたしも」

川内「無事、帰ってきたことを皆に知らせたほうがいいんじゃない?」

提督「そうだな。皆に心配をかけた分、ちゃんと知らせておかないとな」

島風「ところで提督、約束は忘れてませんよね?」

提督「約束?」

島風「サクラちゃんを救出したら私を本物の武士の娘にしてくれるって約束です」

提督「いや、あの・・・初耳ですが?」

卯月「酷いぴょん!」

荒潮「信じられないわ〜」

山風「ブーブー」

川内「約束を守らないのは人としてどうかと思うよ」

提督「いや、マジでそんな約束してないから。吹雪とキットも聞いてないだろ?」

キット「その様な約束は記録にありません」フォンフォン

吹雪「確かにそんな約束はしていませんが、二号さんになりたいと言っている訳ではありませんし、私は構いません」

提督「吹雪!?」

サクラ「ママは良いって言ってるよ」

提督「いや、しかしだな・・・。拾ってきた犬を飼っていいかって話じゃないんだ、そんな簡単に決められる訳無いだろ」
880 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:22:40.22 ID:Ab67ZMaq0

島風「提督にとって島風は用済みだから、ゴミ箱へポイなんですね?」ハイライトオフ

卯月「うーちゃん、今から首吊るぴょん」

荒潮「姉さんたちに介錯してもらうわ」

山風「今から一人で海に出て沈められてくる・・・」

川内「提督サイテー」

提督「あー、もう!分かったよ!戦争が終わった時、希望者は養子にする。これでいいな?」

島風「やったー!」

卯月「パパ大好きだぴょん!」

荒潮「愛してる♡」

山風「ありがとう」

島風「では、一筆認めてください」

提督「分かった」カキカキ

提督「これでいいな?」

島風「最後に血判を押してください」

提督「分かった。って何でそこまでしないといけないんだよ!何時の時代だ!」

島風「えー」

提督「えー。じゃねぇよ!サインで充分だろ」

川内「うん、流石にそこまで必要ないよね」

島風「分かりました。じゃあ、サインでいいです」

提督「この件については時が来たら俺から皆に話すから、今は黙っていてくれ。いいな?」

一同「はーい」
881 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:24:45.53 ID:Ab67ZMaq0
そろそろモロゾフとコラボしてガングートのプリンとか、
ユーハイムとコラボしてビスマルクのバウムクーヘンとかやらないかなと思う今日この頃。

本日はここまで。
882 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:21:37.51 ID:A/xoKp/n0
春イベ真っ最中ですが、夏イベは今年も欧州遠征に花京院の魂を賭ける!

E1のスーパーツカスは硬いのか、柔らかいのか良く分からん奴だった。
夜戦でも全員揃って一桁のカスダメ連発してたかと思えば、ケッコンしてない吹雪(吹雪3号)が一撃で200、二発目は100のダメージ叩き出してワンパンキルするし。訳ワカメ。

E2は軽量編成で行くと秋月砲、ボフォース、ポンポン砲が全く役に立たず事故りまくって1ミリも削れず、重量編成にしたらあっさクリア。最初から重量編成の方が安上がりだったって皮肉だよな。
しかもラスダンは自分史上最大のやらかし編成だったのに普通に一発で勝てたし・・・。またしても訳分からん。

E3までは聞いていたほどきつく無かったな。何かヤバイヤバイって言うからどれだけ恐ろしいのかと思ったら、楽勝とは言わんけど、そこまででも無いって感想だった。
感覚が麻痺してるんだろうか?

本日分、始まります。
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:24:25.31 ID:A/xoKp/n0

-執務室-

提督「今回の件でタイムマシンは諸刃の剣だと分かっただろ?もしも俺たちが母なる深海棲艦に敗れたら、サクラの存在も消えていたからな」

サクラ「うん・・・。未来のパパにも同じことを言われた」

卯月「うーちゃんだってタイムマシンでやらかしたぴょん!サクラちゃんだけを責めないで欲しいぴょん!」

提督「サクラを責めている訳じゃない。自分のしたことの結果を正しく受け止めて欲しいだけだ」

サクラ「ごめんなさい」

提督「もうタイムマシンを使って過去の世界へ来ない方がいい」

卯月「!!! そんなことをしたらうーちゃんたちは妹に会えなくなるぴょん!」

山風「それは・・・仕方ないよ」

荒潮「そうね。仕方ないわ」

島風「うん・・・」

サクラ「大丈夫だよ、卯月お姉ちゃん。まだしばらく先だけど、お姉ちゃんたちは未来で私に会えるから」

卯・山・荒・島「未来で会える・・・」

卯月「それって・・・」

山風「ボブが閉じようとしている隔壁を必死に押さえながら・・・」

荒潮「ジョンを逃がして、お腹から自分のバッテリーパックを取り出し」

島風「エッキスの口にねじ込んで自爆するんですね?」

川内「確かそのシーンで『未来で会おう』とか言ってたと思うけど」

提督「未来で会えるって一言でそのシーンを連想する君らに驚くわ」

吹雪「ええ、ビックリです」

提督「それに一つ言わせてもらうと、2の個体と3の個体は別物だからな。3のはボブじゃない」

荒潮「細かいことはいいじゃない」

サクラ「そろそろ帰るね」

提督「そう慌てるな。まだ回収したデロリアンの点検も済んでない。もう一晩泊まって行くといい」

サクラ「いいの?」

提督「ああ。この時代に来るのはこれが最後だから、今の卯月たちと思い出を作るといい。そうだ、昼は何も食べてないだろ?間宮さんの所に行って来るといい」つ間宮券

サクラ「ありがとう!帰ってきたらサクラも点検のお手伝いするね。お姉ちゃんたちいこ!」

卯月「働いた後の間宮さんは格別だぴょん!」

山風「パパ、ありがとう」

荒潮「愛してる♡」

島風「行ってきまーす!」

川内「私は後から行くから、先に行っておいて」

サクラ「うん。お店で待ってるね」

ガチャ

ゾロゾロ

バタン
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:28:44.43 ID:A/xoKp/n0

川内「提督、さっきの発言は本気?」

提督「ああ、武士(の子孫)に二言は無い。希望者は養子として迎える。とは言え、戦艦や空母の子たちは流石に困るが」

吹雪「ええ。赤城さんや、金剛さんは流石に困りますよね」

キット「戦艦や空母の方々ではカップルにしか見えません」フォンフォン

川内「ふーん、そっか。それじゃ、ちゃんと約束は守ってね、お父さん」

提督「へ?」

川内「それじゃ、私も行って来るね」

ガチャ

バタン

提督「今のって・・・」

キット「川内さんも希望者の一人の様ですね」フォンフォン

コンコン

鈴谷「鈴谷だよー」

熊野「熊野ですわ」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

鈴谷「サクラちゃん、無事帰ってきたんでしょ?会いに来たよ〜」

熊野「あら?居ませんわ」

提督「さっき間宮さんの所へ行ったところだ。入れ違いになってしまったな」

鈴谷「え〜。せっかく会いに来たのに〜」

熊野「仕方ありませんわ」

提督「二人にも迷惑をかけたし、コレをあげよう。まだ追いつけるだろう」つ間宮券

熊野「有り難く頂いておきますわ」

鈴谷「提督ってば太っ腹だね!それじゃ行ってくるよ」

ガチャ

バタン

吹雪「司令官、お二人はさっきの件の対象ですか?」

提督「んー、微妙。重巡の子たちは戦艦、空母寄りだよな」
885 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:30:45.34 ID:A/xoKp/n0

-翌日 正門前-

提督「では、サクラを送ってくるから留守中は頼むぞ」

新提「任せておけ」

卯月「バイバイぴょん」

金剛「また遊びに来てくだサーイ!」

鈴谷「待ってるよ」

ワイワイ

ガヤガヤ

吹雪(残念ながらこれが最後です。これ以上、歴史に干渉して未来を変えてしまうと大変です)

提督「そろそろ行こうか」

ガチャ

サクラ「うん。お姉ちゃんたちありがとう」

バタン

ブーン

新提「やはり子供はいいな」

長門「ああ。最高だ」

新提「私たちもあんな子が欲しいな」ボソッ

長門「な、何を言うんだ!///」


-路上-

サクラ「鎮守府を出たのはいいけど、これからどうするの?デロリアンも未来のキットも地下だよね」

提督「秘密の通路から鎮守府に戻る」

サクラ「え?でも、海とは反対側に来てるよ?」

提督「秘密の通路は一つだけじゃないからな。万が一に備えて複数用意してあるんだ」

サクラ「え?そうなの?未来のパパからは海に繋がるルートしか教えてらってないよ」

提督「何かしらの理由で閉鎖してしまったのかもな」
886 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:35:06.71 ID:A/xoKp/n0

-鎮守府 執務室(地下)-

キット「若きアドミラル、タイムサーキットの設定をお願いします」フォンフォン

提督「分かった。設定する日時を教えてくれ」

ガチャ

キット「203X年○月△△日の□□時××分に設定してください」フォンフォン

ピッ

ピッ

ピッ

提督「設定出来たぞ」

キット「ありがとうございます。では、降りてドアを閉めてください」

バタン

サクラ「パパ、色々ごめんね」

提督「気にするな。子供のやったことは親の責任だ。家に帰ったら未来の俺たちによろしくな」

サクラ「うん!」

提督「あと、ちゃんと勉強もしろよ」

サクラ「分かってるよ」

提督「達者でな」

サクラ「バイバイ(ママでも元気でね)」

キット「若きアドミラルもお達者で」フォンフォン

ガチャ

バタン

ブーン

ピカッ
887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:35:47.06 ID:A/xoKp/n0

提督「帰ったか。なぁ、キット」

キット「何でしょうか?」フォンフォン

提督「振り返ると、そこにはサクラがってことは無いよな?」

キット「二度あることは三度ある。とは言いますが、そうそう何度も起こりません」フォンフォン

提督「そうだよな。それならいいんだ」

キット「何故、振り返ろうとしないのですか?」フォンフォン

提督「今言ったことが現実にならないか心配でな」

キット(後ろにお一人隠れているのは黙っておきましょう)

???「パパ」

提督「サクラ!?」クルッ

吹雪「ふふっ、私ですよ。司令官」

提督「何だ、吹雪か。脅かさないでくれ」

吹雪「どうでしたか?似てました?」

提督「ああ、さすが親子だ。本当にサクラかと思ったぞ」


-未来 鎮守府-

提督「頼んだぞサクラ。俺や吹雪が直接乗り込めば確実だろうが、同じ人間が同時に存在する訳にはいかない。今はサクラや過去の俺たちを信じるしか・・・」

ピカッ

提督「!?」

サクラ「ただいま!」

キット「ただいま戻りました」フォンフォン

提督「帰ってきたと言うことは」

サクラ「うん!母なる深海棲艦は過去のパパたちがやっつけたよ!過去のパパたちもすっごくかっこよかったよ!」

提督「詳しい話は後で聞こう。とりあえず無事帰ってこれてよかった。おかえり」
888 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:39:38.29 ID:A/xoKp/n0

-土曜 朝 食堂-

夕立「・・・」

提督「どうした?何か悩みでもあるのか?」

夕立「食パンって何で『食』って言うのかしら?」

時雨「!? 夕立、ダメじゃないか!」

吹雪「心配しなくても今回は大丈夫だよ」

提督「何だそんなことか。文字通り『食用』のパンだからな」

夕立「食用?食べられないパンなんてあるの?もしかしてフライパン?」

提督「確かにフライパンは食べられないパンだよな。なぞなぞでパンはパンでも・・・なんて言うからな」

夕立「違うっぽい?」

提督「ああ、残念ながらな。食パンの対義語(?)として消しパンがある。ただ、これは一説であって他にも由来があるらしいが」

夕立「消しパン?」

提督「デッサンってあるだろ?」

夕立「絵を描くこと?」

提督「ああ、そうだ。そのデッサンを描く時にパンを消しゴムの代わりに使うんだよ」

夕立「へぇ〜、夕立、また賢くなったっぽい!」

時雨「また夕立が提督に恥をかかせるかと心配したけど、安心したよ」

提督「確かに俺は絵を観るだけで、描かないからな。それにしても時雨よ、もしかしてお前さんは俺をパーだと思ってないか?」

時雨「ち、違うよ!そんなこと無いから!」

提督「まぁいいさ」

時雨「そ、それより、今日は何か予定はあるかな?」

提督「今日は特に無いぞ」

時雨「じゃあ、提督の部屋に遊びに行ってもいいかな?前にお願いしてたプラモデルなんだけど」

提督「俺は構わないが・・・」チラッ

吹雪「いいですよ。後でお菓子買って来ますね」

時雨「二人ともありがとう!」
889 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:44:48.49 ID:A/xoKp/n0

-提督私室-

パチン

パチン

提督「よし、綺麗に切り取れたな」

時雨「うん。秋津洲印のニッパーはよく切れるね」

提督「もっと綺麗に仕上げたければヤスリがけをするが最初はそこまで必要無いだろう。パーツをはめる前にポリキャップを忘れないようにな。俺は未だにやってしまうんだよな」

時雨「ポリキャップもちゃんと入れたよ」

提督「じゃあ、しっかり奥まではめ込むんだ」

パチン

時雨「はまったよ」

提督「うむ。これでパーツが一つ出来上がったな」

時雨「ねぇ、提督」

提督「どうした?」

時雨「この機体が完成したら、提督と艦プラバトルをしてみたいな」

提督「いいぞ。約束しよう」

時雨「やったー!あの棚に飾ってある青と白の機体、何ていうか・・・エレガントだね」

提督「そうか、時雨にもあの機体の良さが分かるか!」

時雨「うん。あの青は何を使ったんだい?」

提督「ウルトラマリンブルーだ」

時雨「ウルトラマリンブルー?フェルメールの?」

提督「よく知っているな。まぁ、ラピスラズリから作った高級品では無いけどな」

時雨「知っていて当然だよ。だって観ているからね」

提督「へ?」


-提督私室前-

早霜「ふふっ、見ています。ふふ・・・うふふふ」
890 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:48:00.64 ID:A/xoKp/n0

-提督私室-

提督「!?」ゾクッ

吹雪「どうしたんですか?」

提督「いや、何か寒気がした」

〜回想中〜

T督「えぇ、あの時初めて自分はとんでもない場所に居るんじゃないかって思いましたよ」

T督「艦娘の子たちは基本的にいい子たちなんですけどね・・・」

T督「時々暴走するって言うか・・・、身の危険を感じるんですよね」

T督「もう、ピーを連れてどこか遠い所へ逃げようかと思いましたね」

※プライバシー保護のため、音声は加工しています

〜回想終了〜

提督「あの、時雨さん?何を観てらっしゃるんですか?」

時雨「美の巨○たちだよ」

提督「あ、あぁ、そういうことね」

時雨「何だと思ったんだい?」

提督「いや、別に」

早霜(私は美の巨○たちを鑑賞している提督を見ています。でも、最近は観て居ない様ですが、どうしたのでしょうか?)

時雨「艦プラバトルなんだけど、初めてのバトルは棚のあの機体じゃダメかな?」

提督「悪いことは言わない。あの機体とのバトルは止めておきなさい」

時雨「どうして?ボクが初心者だからかい?」

提督「まぁ、それも無い訳では無いが・・・、時雨のその機体では勝負にならない。その機体の機動性では逃げることも、追いかけることも出来ず、一方的に撃墜されることになる」

時雨「・・・」

提督「そんな極端過ぎる機体とバトルするより、ちゃんと勝負になる機体で相手をする方がいいだろ?」

時雨「そうだね」

吹雪(二人とも楽しそう。私もプラモデル買ってみようかな。この鎮守府はモデラーの人多いし)
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:49:53.24 ID:A/xoKp/n0

秋津洲「おや?吹雪ちゃんもプラモに興味が出てきたかも?そんな貴女に提督のこれくしょんから、このレ○ェンドBB 飛駆鳥○将軍を!」

吹雪「何時の間に!?」

提督「止めろ。マジで止めろ。再販される保障の無い物を勝手にあげようとするな」

秋津洲「それが人にものを頼む態度かも?」

提督「お願いします。止めてください」

秋津洲「それじゃ舐めるかも」足差出し

提督「!?」

秋津洲「ホラ、早くするかも」

提督「・・・。分かりました」

秋津洲「あ、そうだ!秋津洲様のおみ足を舐めさせて頂きます。と言うかも」

提督「あ、秋津洲様のおみ足を舐めさせて頂きます」

吹雪「秋津洲さん」

秋津洲「何か・・・ひっ!?」

吹雪「司令官に何させてるんですか?司令官も司令官です!」

秋津洲「ごめんなさい!調子に乗り過ぎました!」

提督「すまん。だが、従わないと何をされるか」

吹雪「司令官はこの鎮守府の責任者なんですから、もっとビシっと言ってやってください」

提督「面目ない」

吹雪「それにそういうことをするなら、私にしてください!」

提督「お、おう・・・(俺、別にそういう趣味は無いんだけどな)」

時雨(吹雪って意外とSっ気が強いのかも・・・)


-大ホール-

バトルシステム「Battle Ended」

鹿島「うぅ・・・また負けてしまいました・・・」

瑞鳳「そう落ち込まないで。確かに今回も私が勝ったけど、鹿島さんも着実に強くなってるよ」

鹿島「そんな慰めなんて要りません・・・」

瑞鳳「これは本当だよ!今までは一発も当たらなかった攻撃が今のバトルでは三発も被弾したし」

鹿島「瑞鳳さーん(涙)」

瑞鳳「よしよし。卵焼き食べたら、もう一戦しよ?」

鹿島「はい!」

瑞鳳(鹿島さんは確実に強くなってる。私を超えるのは時間の問題だし、このまま行けば例えアッシマーさんと言えども・・・)
892 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:52:14.97 ID:A/xoKp/n0

-提督私室-

秋津洲「あれ?もしかして、そこの作りかけのプラモってエッキスですか?」

提督「ああ、そうだ。エッキスだ。10年程前にこのシリーズが出た時は当然、エッキスも発売されると信じていた!」

秋津洲「でも出なかった」

提督「それが幾星霜を経て発売されたんだ。買わない訳が無いだろう!」

秋津洲「その通りかも!」

提督「だが、最初に値段を見た時は驚いたぞ。最近流行の某ガール(一部除く)より高かったからな!」

秋津洲「あたしも何処にそれだけ値段の上がる要素があるのか悩んだかも!」

提督「しかし、ずっと待っていたんだ!値段なんて関係無い!」

秋津洲「そーだ、そーだ!」

提督「でもな、一つだけ不可解なことがある」

秋津洲「何ですか?」

提督「4以降のデザイン準拠と言っておきながら、第二段が3のアーマーであることだ!そのチョイスに悪意しか感じない!」

秋津洲「確かにそうかも!」

提督「3はクソだったからな。だが、5、6、7と最低のクソを更新し続けると言う悪い奇跡を起こした結果、相対的に3はマシだったのかも?と思うようになったが」

秋津洲「そこは否定の余地が見当たりません!」

時雨「二人は随分盛り上がってるけど、何の話題なんだい?」

吹雪「何なんだろうね?」
893 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:53:46.97 ID:A/xoKp/n0
三年ぶりの中枢=サン、硬過ぎる。ギミック発動前はHPを半分削れたらいい方だったし。だからゲージも全然減らないし・・・。
某エロサイトの「削りはどちゃくそしんどい」って表現が本当にピッタリ過ぎる。そしてギミック発動後は変な笑いが出る位弱かった。
ただ、戦艦水鬼のお陰でS勝利できないから、フレッチャー掘りのために後段に友軍プリーズ!

ギミック発動前に一度でも中枢を沈めた提督は居るんだろうか?

本日はここまで。
894 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 21:56:31.28 ID:JV+j7YnR0
春イベ全海域甲クリアしたった。
今回のイベントはE4 中枢=サンのゲージ削りがピークで、その後は静かーに下山した感じだった。
最後は友軍の谷風さんが太平洋を魚雷CIスナイプで終わり。何だかな〜。ラスト(と言う名の5回目まで)は友軍が全く役に立たなかったのに、最後は何やねん。最初からその位やる気出してよ。
最終的に油、弾を約9万、バケツ200個程度しか消費しなかったし、今回はエコ(?)イベントだったな。
ただし中枢、テメーはダメだ!お前だけは許さん。マジ許さん。

そうだ、明日の晩御飯はハリハリ鍋にしよう。

本日分、始まります。
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 21:58:12.82 ID:JV+j7YnR0

『温泉旅館殺人事件 ファイル1』

-2月下旬 執務室-

新提「先日、雪風から温泉旅館宿泊券をもらったんだろ?」

提督「ああ」

新提「有効期限はあるのか?」

提督「いや、特に記載は無いから無いと思われる」

新提「そろそろ使わなくていいのか?暑くなったら温泉なんて行きたくないだろ?それに来シーズンはどうなるか分からないし、行ける時に行っておくべきだと思うが」

提督「確かにその通りなんだけどな」

新提「どうした?」

提督「俺たちだけ温泉でゆっくり休むなんて皆に悪い気がしてな」

新提「何を言っているんだ。お前が居たからこそ、日本周辺は平和になっているんだ。これまで働いた分、少しくらい休んでも罰は当たらんさ。それに留守中は私に任せておけ」

提督「そこまで言うなら言葉に甘えてそうさせてもらおうか」


-重巡寮 青葉型私室-

青葉「フムフム、なるほど。司令官は来週末あたりに温泉旅行の予定ですか」

青葉「明日の朝、電話を盗聴して予約を取れたか確認する必要がありますねぇ」ニヤニヤ

衣笠「青葉ぁー、何してるの?」

青葉「ガ、ガサー!?ただラジオを聴いてるだけですよ!」←携帯ラジオ型受信機で盗聴中

衣笠「随分ニヤニヤしてるけど、そんなに面白い番組やってるの?衣笠さんも聴いてみたいな」

青葉「残念ながらニュースの時間になってしまいましたよ」

衣笠「そうなんだ、残念」

青葉(ふぅ〜、何とか誤魔化せましたね)
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:01:32.26 ID:JV+j7YnR0

-翌日 夕方 会議室-

大淀「お話は何でしょうか?」

青葉「実はですね、大淀さんに耳寄りなお話がありまして」

大淀「耳寄りな?それは興味深いですね」

青葉「本題に入る前に一つお願いがありまして」

大淀「何でしょうか?」

青葉「お恥ずかしい話ですが、その・・・金銭的な。ね?」

大淀「情報の内容次第では言い値で買い取りますよ」

青葉「え?いいんですか?」

大淀「内容によりますが」

青葉「ふむ。司令官が吹雪さんとお二人で温泉旅館に遊びに行こうとしていると言ったらどうしますか?」

大淀「!? それは何時、何処へと言った具体的なことも分かっているんでしょうか?」

青葉「モチのロンですよ」

大淀「いいでしょう。その情報、買い取ります」

青葉「毎度あり!これで新しいレンズが買えます」

大淀「早速、本題をお願いします」

青葉「はい!」
897 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:03:50.15 ID:JV+j7YnR0

-旅行前日 執務室-

暁「暁が一人前のレディとして淹れた紅茶を召し上がれ」

提督「うん、いい香りだ」

吹雪「しっかり抽出されていますね」

提督「それに渋みも出ていない。腕を上げたな」

暁「当然よ!金剛さん、ウォースパイトさん、アークロイヤルさんにみっちり指導してもらったんだから!」

提督「だが、レディとしてまだ足りないものがある」

暁「そんな!何が・・・何が足りないの?」ガーン

提督「まぁ、落ち着け。そんな暁のために先生を紹介しようと思うのだが、どうだ?」

暁「紹介して!」

提督「辛く厳しい茨の道になるぞ。覚悟はあるのか?」

暁「レディとして認められるためなら、どんなに辛く、厳しく、苦しくてもやり遂げて見せるわ!」

吹雪(暁ちゃんがここまで拘るレディって何なんでしょうか?)

提督「分かった。その覚悟、本物の様だな。今から先生を呼ぼう」

ピッ

プルルルル

提督「あ、もしもし、俺だけど。うん、前に頼んでた暁の件なんだが、うん、うん。分かった。それじゃ執務室で待っているから」

ピッ

提督「今から迎えに来てくれるそうだ」

暁(誰だろう?リシュリューさんかな?それともネルソンさん?ビスマルクさんは・・・無いわね)
898 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:05:33.31 ID:JV+j7YnR0

〜数分後〜

コンコン

夕張「夕張です。暁ちゃんを迎えに来ました」

暁「え?夕張さん?」

提督「どうぞ。どうした?夕張じゃ不満か?」

暁「そういう訳じゃないけど・・・」

ガチャ

バタン

夕張「暁ちゃん、迎えに来たわよ!」

暁「えっと・・・その・・・」

提督「心配するな。夕張なら確実に結果を出してくれる」

暁「司令官がそこまで言うなら・・・。先生、宜しくお願いします!」

夕張「早速行きましょう!」

暁「はい!」

提督「頑張れよ」

暁「行ってきます!」

ガチャ

バタン

吹雪「あの、司令官?本当に夕張さんでいいんですか?リシュリューさんとかもっと適任者が居たんじゃ」

提督「いや、これは夕張にしか出来ないことだ。今は彼女を信じて待つだけだ」

吹雪「そうですか。私は司令官にレディにしてもらえる日を待ってます///」

提督「ぶはっ!?ゲホ、ゲホ」

吹雪「だ、大丈夫ですか!?」

提督「ああ、大丈夫だ」


-重巡寮 青葉型私室-

青葉「チクショー、イチャイチャしやがってー!(血涙)」

青葉「吹雪さんならユニコーンを手懐けられるでしょうが、青葉だって心はともかく、体は清純ですよ!」
899 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:09:54.13 ID:JV+j7YnR0

-旅行当日 鎮守府 正門前-

隼鷹「土産に地酒を頼むよ〜」

ポーラ「いいですねぇ〜」

提督「○鹿、○鶴、日○盛、沢○鶴、菊○宗他、好きな物を選んでくれ」

隼鷹「えー、全部スーパーや酒屋で買えるじゃん」

提督「全部、地元の酒だろ?」

隼鷹「いや、確かにそうだけどさぁ〜。って、地酒ってそういう意味じゃないって!」

???「提督、お酒なんて買ってこなくていいですよ」

???「その通りです!毎日毎日、ワインばっかり飲んでるのに、さらに日本酒の味まで覚えたら収拾がつきません!」

隼鷹「何でだよ!お土産に美味しい酒を頼むのは・・・って飛鷹!」

ポーラ「げっ・・・ザラ姉さま」

飛・ザ「少しはお酒を控えなさい!」

隼・ポ「ハイッ!」

提督「うん、まぁ、何て言うか酒以外のお土産買ってくるから、それで妥協してくれ。キット」

キット「トランスフォーム」フォンフォン

吹雪「キットがコルベットに変形しました!?(トランザムがコルベットになってもあまり変わらな気がするのは黙っておきます)」

提督「前に黒ブキにやられた時にキットを改修しただろ?その時に実装した機能だ。キットは目立つからな」

吹雪「そうだったんですか。でも、スキャナーは変わらないんですね(外見的にあまり変わってない気がしますし、充分目立ってますよ。司令官が満足そうにしているのであえて言いませんが)」

提督「レディプレ○ヤー1のデロリアンも何故かキットのスキャナー的なのが付いてただろ?コレはキットの象徴だから無くす訳にはいかないんだよ」

吹雪「こだわりってことですね。そういえば、どうしてトランザムのまま大改造したんですか?」

提督「シェルビーGT500KR?知らない子ですね」

吹雪「そこもこだわりってことですか」

ガチャ

提督「さぁ、乗ってくれ」

吹雪「はーい」

バタン

提督「じゃあ、後は頼むぞ」

新提「任せておけ」

長門「ゆっくり羽を伸ばしてくるといい」

提督「大和も頼んだぞ」

新・長「!?」

大和「はい、お任せください。お二人は私が見張っておきます」

新・長(私たちは信用されてないのか?)ガーン

大和(お二人は前科がありますからね)

ガチャ

バタン

ブーン

大淀「行きましたね。あと30分程でチャーターしたバスが来るので、皆さん準備をお願いします」
900 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:11:20.75 ID:JV+j7YnR0

-旅館 エントランスホール-

若女将「ようこそお越しくださいました、○○様」

提・吹「お世話になります」

若女将「妹さんとご旅行ですか?」

提督「ええ、そうなんです」

若女将「仲がよろしいのですね」

吹雪(妹じゃなくて妻なのに)ムスッ

提督(今日はプライベートで遊びに来ているんだ、妹ってことにしておいてくれ。提督と艦娘って知られて余計なことに巻き込まれたくないだろ?)ヒソヒソ

吹雪(それはそうですけど)ヒソヒソ

若女将「そういえば○○様は海軍の有名な提督さんに似てらっしゃいますね」

提督「え?ええ、よく言われます(汗)」

若女将「着きました。こちらがご宿泊して頂く松の間でございます。ごゆっくりどうぞ」

提督「ありがとうございます。荷物を置いたら、散歩にでも行こうか」

吹雪「はい!」

〜街ぶら中〜

吹雪「サイダーを置いてるお店が多いですね」

提督「炭酸はこの辺りの名物で、天然の炭酸水も沸いているからな」

吹雪「天然の炭酸水?」

提督「ああ。通常、サイダー(ラムネ)は水に炭酸ガスを注入して人工的に製造するが、自然に炭酸ガスが含まれた水が湧き出す場所もある。当然、糖類は含まれてないからタダのシュワっとする水だけどな」

吹雪「へぇ〜、そんなのがあるんですね」

提督「炭酸水と言えばウィル○ンソンはイギリス人のウィル○ンソンさんが現在の宝塚で発見した源泉の水をの工場で詰めて販売していたそうだ」

吹雪「あ〜、その話はテレビで観た気がします。炭酸水と言えば、夏になると司令官が作ってくれる紅茶のシロップを炭酸水で割ってティーソーダが美味しいです」

提督「夏はやっぱりアイスの方がいいからな」


-鎮守府 駆逐寮 神風型私室-

松風「くしゅん」

神風「あら、風邪?」

松風「何言ってるんだい姉貴、ボクたちは風邪なんて引かないじゃないか。誰かが僕の噂話をしているみたいだ。人気者は辛いね」

神風(自分で人気者って・・・)
901 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:14:33.83 ID:JV+j7YnR0

-旅館 松の間-

提督「流石旅館の料理だ。鳳翔さんにも勝るとも劣らない腕前」

吹雪「美味しかったですね♪」

提督「食事も済んだし、温泉に行こうか」

吹雪「はい!」

提督「それじゃ、上がったら廊下で待ってるから」

吹雪「はーい」


-女湯-

キャッキャ

吹雪(先客の人が結構来ているみたいです)

呂500「舞鶴の温泉もいいけど、有馬温泉も気に入ったんですって」

伊58「こうやってゆっくり温泉に浸かるのは初めてでち」

伊8「温泉での読書も良いものです」

伊504「これが日本の温泉か〜」

伊400・401「ドボンします!」

大鯨「他のお客さんの迷惑になるからダメですよ」

伊401「ごめんなさい」

伊400「静かにドボンしますね」

伊14「う〜ん、温泉に浸かりながらのお酒もサイコー!」

伊13「イヨちゃん、お風呂でお酒は危ないから・・・止めようね」

伊14「姉貴は心配し過ぎだよ〜、溺れたりしないって」

伊13「たまにはお姉ちゃんの言うことを・・・聞いてね」ウルウル

伊14「う゛・・・分かったよ。これで最後にするから。このお猪口に注いだ分位呑んでもいいだろ?捨てるのは勿体無いし」

伊13「それが・・・最後だよ」

伊14「約束する(姉貴に泣かれると逆らえないんだよな)」

伊26「極楽、極楽ぅ〜」

伊168「ん〜、いい気持ち〜」

まるゆ「まるゆはこんなに贅沢していいんでしょうか?」

吹雪「え?え?」

伊58「あ、吹雪でち」

吹雪「皆さん、何してるんですか?(汗)」

伊58「見てのとおり、温泉を満喫中でち!」

吹雪「いえ、そうでは無くて」

大鯨「大淀さんが格安の温泉旅館を見つけてくださって、皆で遊びに来たんです。まさか吹雪さんたちもこの宿だったなんて」

吹雪「あはは・・・(汗)」

大鯨「それにしても格安とは思えない立派なお宿ですね」

吹雪(どういうことでしょうか?格安じゃないはずなんですけど)
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