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【艦これ】吹雪「大変です、司令官!」 キット「パート2突入です」

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865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:52:12.85 ID:Ab67ZMaq0

提督「開封するか」

吹雪「司令官」

提督「いや、刀で開封なんてしないぞ。うん。ここにちゃんと鋏があるからな(汗)」

チョキチョキ

卯月「手紙は何て書いてあるぴょん?」

提督「今読む」

提督「!?」

島風「おうっ!?子供を返して欲しくば、一人でここへ来いって書いてある!」

提督「おまっ!?」

卯月「子供ってどういうことだぴょん!」

提督「子供は子供だ。大人の反対の言葉だろ?」

卯月「絶対嘘だぴょん!昨日から様子がおかしかったぴょん!それにキットが二台ってどういうことだぴょん!」

吹雪「こうなった以上仕方ありません、本当のことを話しましょう」

提督「・・・。そうだな。だが、このことは他言無用だ。間違っても口外するなよ。いいな?」

島風「はい」

提督「フリじゃないぞ」

卯月「分かってるぴょん!」

提督「サクラは俺の姪と言ったが、アレは嘘だ。本当は未来から来た俺と吹雪の子だ」

島風「おうっ!?」

卯月「つまり、うーちゃんの妹!?」

荒潮「それなら、荒潮の妹でもあるわねぇ〜」

山風「妹が一人増えた」

提督「!? 何処から現れた!俺の知らない秘密の通路でもあるのか?」

荒潮「細かいことを気にしちゃダメよ」

提督「それに君らを娘と認めた覚えは無いが」

島風「島風を本物の武士の娘にしてくれると約束したじゃないですか!武士に二言は無いと言うのは嘘だったんですか?」

卯月「パパに捨てられたらうーちゃん生きていけないぴょん。もう死ぬしかないぴょん」

山風「あたしも死ぬ・・・」

荒潮「荒潮がパパの刀で介錯してあげるわ。その後で直ぐに追いかけるから」

提督「残念だったな。俺の刀は俺と吹雪しか抜けない様にしてある。それより今はふざけている場合じゃない!」

卯月「分かったぴょん。死ぬのは後にするぴょん」

山風「あたしも」

提督「だから死ぬ前提で話をするのは止めなさい!」
866 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:53:18.55 ID:Ab67ZMaq0

キット(コムリンク)「若きアドミラル、これは罠でしょう」

提督「ああ、間違いない。だが、サクラを見捨てることは出来ない」

吹雪「そうだよ!」

卯月「うーちゃんはお姉さんだから妹を助ける義務があるぴょん」

提督「卯月一人で突撃して勝てる相手じゃない。まずはは作戦を立てないと」

山風「あたしも行く」

荒潮「荒潮も行くわ〜」

提督「だから駆逐艦だけで動こうとするな」

???「お困りの様だね」

提督「この声は・・・」

吹雪「ええ、間違いありません」

シュタッ

川内「川内参上!」

提督「もうやだの鎮守府。マジで俺の知らない秘密の通路があるだろ」

キット「いえ、その様なものは見つかりません」フォンフォン

川内「まぁまぁ、落ち着いて」

提督「吹雪」

吹雪「はい。失礼します」

ムニュ

モミモミ

川内「ひょっほ、はにふんのよ!(ちょっと、何すんのよ!)」

吹雪「変装ではなくご本人の様です」

提督「キット」

キット「間違いなくご本人です」フォンフォン

提督「二人がそう言うなら間違いないか。何処から聞いてたんだ?」

川内「えっとね、提督宛の手紙が届いた辺りから」

提督「ほぼ全部じゃねーか!」

川内「私も協力するから作戦を立てないと」

提督「聞いていたなら説明する手間を省けたと考えるべきか・・・」
867 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:55:10.91 ID:Ab67ZMaq0

-大ホール-

提督「急に集まってもらってすまない。緊急事態が発生した」

ザワザワ

提督「昨日から泊まりに来ていた姪のサクラが深海棲艦に誘拐された」

新提「一大事じゃないか!」

長門「深海棲艦め、許さんぞ!今すぐ沈めてやる!」

提督「まずは話を聞いてくれ」

長門「すまない。私としたことが熱くなり過ぎた」

提督「これより人質救出作戦を開始する。詳細は不明だが、敵は母なる深海棲艦と呼ばれている。それと他人に化ける能力を持っていることが確認されている」

金剛「厄介な敵デスネ」

提督「今回は部隊を三つに分けて行動する。まずは人質救出隊、川内を旗艦として卯月、山風に頼む」

提督「次に足の速さを生かした水雷戦隊で仕掛ける。神通を旗艦として吹雪、黒吹雪、綾波、島風、荒潮で頼む」

提督「最後に火力を生かして戦艦、空母で畳み掛ける。大和と旗艦として金剛、ビスマルク、長門、赤城、加賀で頼む」

鈴谷「提督、鈴谷も連れてってよ!提督の姪が一大事なのにじっとしてられないよ!」

熊野「私もですわ!」

提督「鈴谷たちは鎮守府を守ってくれ。俺たちを鎮守府から引き離し、その隙に襲撃してくることも考えられる。帰って来る場所を守って欲しい」

鈴谷「・・・。分かったよ。でも、ちゃんとサクラちゃんを助けて提督も帰って来てね」

提督「ああ、約束する」
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:56:45.72 ID:Ab67ZMaq0

-某島 廃墟-

ギィィィィ

提督「約束どおり一人で来たぞ。サクラを返してもらおうか」

サクラ「パパ、来ちゃダメだよ!」

提督(アレが母なる深海棲艦?見た所、タ級にしか見えないが)

母なる深海棲艦「まずは車を見えなくなるまで下がらせろ」

提督「キット、言われたとおりにしてくれ」

キット「はい」フォンフォン

【P】 ガチャ ⇒【R】

ブーン

母なる深海棲艦「クックック。本当に一人で来るとはバカな奴だ」

提督「人質をとられた以上、従わざるを得ない」

母なる深海棲艦「確かにその通りだな。私は慈悲深い深海棲艦だ。最後に二人で話をする時間をやろう。最後の時を楽しむんだな」
869 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:58:09.70 ID:Ab67ZMaq0

-島内-

川内「とりあえず忍び込んだまではいいけど、水偵を飛ばすわけにもいかないし」

卯月「うーちゃんセンサーがあっちだと言っているぴょん」

山風「あたしも・・・あっちだと思う」

川内「勘だけも言われてもねぇ」

卯月「勘じゃないぴょん!うーちゃんには妹の声が聞こえるぴょん!」

川内「分かった、分かった。そこまで言うなら行ってみよう」

卯月「ビンビン感じるぴょん」

山風「あたしも感じる」

川内「そんなので見つかったら苦労しないって」

卯月「ドンドン強くなってるぴょん」

ピタッ

川内「急に止まったりしてどうしたの?」

卯月「見つけたぴょん!」 

川内「そんな訳・・・って居た!それにデロリアンも。いや、これは罠かも知れない。慎重に行動しないと」

山風「あたしには分かる・・・これは罠なんかじゃない」

サクラ「んー、んー!」

卯月「今解くぴょん」

サクラ「お姉ちゃんたちが居るってことはおじさんも来てるんでしょ?早くおじさんを止めないと!」

卯月「司令官から全部聞いたぴょん。もう姪のフリをしなくていいぴょん」

サクラ「全部ばれちゃったんだ・・・。パパを止めないと」

山風「大丈夫。パパはこんなことで死んだりしない」

キット「川内さん」フォンフォン

川内「いいところに来たね。人質と一緒にデロリアンも見つけたんだけど、罠とか仕掛けられてないかな?」

キット「何も仕掛けられておらず安全です。それとサクラさんも本物で間違いありません」

川内「なら良かった。提督に報告しないと」

サクラ「キット、パパに直ぐに逃げる様に伝えて!」

キット「サクラさん、貴女のお父上はこの程度で死ぬような人ではありません。それは貴女が一番よく理解しているはずです」

川内「そうだよ。アンタの両親は深海棲艦に負けたりしないって」

サクラ「川内お姉ちゃん・・・。うん、そうだよね。パパたちなら勝てるって信じる!」

川内「それでこそ二人の子だよ!」
870 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:03:46.97 ID:Ab67ZMaq0

-島内 ナイト2000車内-

キット「川内さんから入電です」

提督「繋いでくれ」

川内「提督、人質は無事に助けたよ」

提督「よくやってくれた!」

川内「それとデロリアンを見つけたんだけど」

提督(こんな所にあったのか)

提督「未来のキット、デロリアンの調査に向かってくれ」

キット(コムリンク)「既に川内さんと合流し、爆弾等が仕掛けられていないことを確認済みです」

提督「よし、ならば川内はサクラたちを連れてデロリアンで脱出してくれ」

川内「えー、私も暴れたいー!」

提督「今度、好きなだけ夜戦させてやる」

川内「ホントに?」

提督「武士に二言は無い」

川内「提督大好き!じゃあ、鎮守府で待ってるね!」

キット「良かったのですか?」

提督「サクラを戦いに巻き込む訳にはいかない。ああでも言わないと引き下がらないだろ?」


-島内-

川内「提督への連絡も済んだし、敵さんに見つかる前に帰りますかね」

キット「川内さん、敵が接近中です!」フォンフォン

リ級「!?」←見回り中

川内「ヤバッ」

卯月「仲間に連絡される前に倒すぴょん!」

山風「でも、主砲を使ったりしたら・・・音でばれる」

川内「任せといて!」ポイッ

ドカーン!

リ級「リ・・・」撃沈

サクラ「今のってもしかして」

川内「提督にもらった真珠の耳飾りだよ」

卯月「真珠の耳飾りは爆弾って本当だったぴょん!?」

山風「じゃあ、火水木金土は図書館勤務なの?」

川内「何の話?」

卯月「真珠の耳飾りをしたくノ一は図書館の事務員と二足の草鞋だぴょん」

川内「よく分からないけど、私は艦娘一筋だよ。脱出するから三人はキットに乗って」

サクラ「川内お姉ちゃんは?」

川内「私はデロリアンを回収しないとね」
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:05:35.64 ID:Ab67ZMaq0

-廃墟内-

サクラ「パパー」ダッ

母なる深海棲艦(これで終わりだ。偽物の娘に刺されて逝くがいい)

サクラ(サヨナラだ、提督)ニヤッ

ザクッ

提督「サク・・・ラ?」

サクラ「こうも簡単だとは傑作だな!」

母なる深海棲艦「我等の悲願が達成されたぞ!」

提督「やはり予想通りでしたか」

サクラ「!? 何故、死なない?いや、血も出ていないだと・・・」

提督「当然です。貴方が刺したのはアドミラルでは無いのですから」

サクラ「まさか・・・」

提督「ええ、そのまさかです」

ガシッ

サクラ「離せ!」

提督「離せと言われて離すと思いますか?自爆装置を起動します」

母なる深海棲艦「!?」

サクラ「止めろぉぉぉぉ!」

ドカーーーーーン!

母なる深海棲艦「ぐわぁぁぁぁ!」撃沈

サクラ「うわぁぁぁぁ!」

キット(コムリンク)「若きアドミラル、作戦通り人形を自爆させました」

提督「奴はどうなった?」

キット(コムリンク)「戦艦タ級(偽・母なる深海棲艦)は撃破を確認。サクラさんに化けていた母なる深海棲艦はまだ生きています」

提督「よし、作戦を第二段階に移行する。荒潮、やってくれ」
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:07:16.23 ID:Ab67ZMaq0

-廃墟前-

荒潮「はーい。士魂部隊の皆、お願いね〜」

士魂部隊妖精ズ「野郎共行くぞー!おー!」

ドドドドド

母なる深海棲艦「うぅ・・・、今度は何だ・・・。壁の向こうで何かが」

ドーン!

士魂部隊妖精ズ「目標発見!突撃だー!」

母なる深海棲艦「!?」

士魂部隊妖精ズ「うぉぉぉぉ!」

ドーン!

母なる深海棲艦「うぎゃー!」

荒潮「士魂部隊の皆、ありがとう〜」フリフリ

母なる深海棲艦「今のは・・・今のは痛かったぉぉぉぉ!(怒)」

荒潮「私はここよ〜、早く捕まえてぇ〜(笑)」

母なる深海棲艦「許さん、ぶっ殺してやる!」ダッ

荒潮「鬼さんこちら、お尻ペンペン(笑)」ダッ

母なる深海棲艦「うおぉぉぉぉ!」

荒潮「きゃー、こわぁーい(笑)」

キット「荒潮さんから入電です」

提督「繋いでくれ」

荒潮「敵さんを挑発してあげたら面白い位に引っかかったわ。もう少で合流ポイントに到着よ」

提督「分かった。直ぐに乗れるよう、助手席側のドアを開けておく。ところでどんな感じで挑発したんだ?」

荒潮「お尻ペンペンってして挑発してあげたのよ」

提督「・・・。本当にいい性格してるな」

荒潮「パパに褒められて嬉しいわ〜」

提督(褒めてない)

キット「アドミラル、荒潮さんが見えてきました」

提督「よし、ここまでは順調だな」

荒潮「ただいま」

バタン
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:09:28.72 ID:Ab67ZMaq0

母なる深海棲艦「うおぉぉぉぉ!」

提督「飛ばすぞ」

荒潮「はーい」

ブーン

提督「士魂部隊の効果はどうだった?」

荒潮「バッチリだったわ〜」

提督「やはりそうか。あらゆる深海棲艦の特徴を併せ持つということは、水上艦であり陸上型でもある。その考えは間違って無かったか」

母なる深海棲艦「逃がさんぞぉぉぉぉ!」

荒潮「怖い顔してるわねぇ〜」

提督「お前さんが変に挑発したからだろ(汗)」

荒潮「荒潮はパパに指示された通りにやっただけよ?」

提督(挑発しろとは言ったが、ここまでやれとは言ってないぞ)

キット「海が見えてきました」

提督「そろそろだな。ターボブーストを使うぞ。しっかり摑まれ」

荒潮「はーい♡」

提督「ターボブーストだ!」

『TURBO BOOST』ピッ

ブーン!

ザッパーン!

提督「無事着水したな」

母なる深海棲艦「海に逃げたところで無駄だぁぁぁぁ!海こそ我が領域だ!」

提督「バカめ、と言ってさしあげよう」

荒潮「それは高雄さんの台詞よ」

ドカーン!

ドカーン!

ドカーン!

ドカーン!

ドカーン!

母なる深海棲艦「うぎゃー!」

キット「海岸線に並べておいた機雷に引っかかりました」

提督「頭に血が上ったお陰で判断能力を失う。ここまで見事に引っかかるとは(しかし、ここまでブチギレさせろとは言ってない。正直、引くくらいヤバイ表情をしていたぞ)」

荒潮「荒潮はこの辺で降りて吹雪さんたちと合流するわ」

提督「引き続きたのむぞ」

荒潮「任せておいて」
874 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:12:33.83 ID:Ab67ZMaq0

大和「機雷の爆発を確認。作戦は順調に推移している様です」

金剛「私たちもやるネー!」

ビスマルク「腕が鳴るわね」

長門「やるぞ!」

大和「敵艦捕捉、全主砲薙ぎ払え!」ドーン!

金剛「撃ちます!ファイヤー!」ドーン!

ビスマルク「さあ、かかってらっしゃい!」ドーン!

長門「全主砲、斉射!てーーッ!!」ドーン!

赤城「第一次攻撃隊、発艦してください!」

加賀「ここは譲れません」

ヒューン

母なる深海棲艦「はぁはぁ・・・、今度は何だ?」

村田隊妖精ズ「爆弾投下」

母なる深海棲艦「砲撃と艦載機による攻撃!?」

ドカーン!

母なる深海棲艦「ぐわぁぁぁぁーっ!」

提督「あれだけの攻撃を受けてまだ中破手前といったところか?驚異的な強度だな」

キット「今までの深海棲艦の比ではありません」

母なる深海棲艦「おのれ・・・許さん、許さんぞ!」

提督「何だ?様子がおかしい」

母なる深海棲艦「うごごごごご」

ペッ

提督「口から卵の様な物を吐き出した?」

ピシッ

ピシッ

ヲ級「ヲー!」

提督「卵の様な物体からヲ級が現れた!?ピッコ○大魔王かよ!」

キット「深海棲艦を産み出す能力、まさに母なる深海棲艦です」

提督「至急、赤城に繋いでくれ」

キット「はい」
875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:13:47.28 ID:Ab67ZMaq0

提督「赤城、聞こえるか?」

赤城「はい、聞こえています」

提督「敵がヲ級を産み出した。詳しい説明は後だ、まずはヲ級を始末してくれ」

赤城「分かりました。加賀さん、やりましょう!」

加賀「ええ」

赤城「第二次攻撃隊、発艦してください!」

加賀「みんな優秀な子たちですから」

大和「産み出したとはどういうことでしょうか?」

金剛「文字通り、産んだって意味じゃないデスカ?」

長門「そんなことが出来るのか?」

ビスマルク「母なる深海棲艦って言う位だからおかしくは無いわ」

ヒューン

一同「!?」

提督「今度はタ級を産んだぞ。皆、避けろ!」

長門「次から次へと!どれだけ産み出せるか知らんが、長引くとこちらが不利になるな」

ザッパーン

神通「皆さん、まずはタ級を仕留めますよ」

一同「はい!」

神通「各艦、突撃用意・・・行きましょう!」

ドーン!

タ級「ぐおぉぉぉぉ!」撃沈

母なる深海棲艦「新手か!何処に隠れていた!」

綾波「よく狙って・・・てぇえええ〜い!」

ドーン!

母なる深海棲艦「ぐっ・・・」

島風「にひひっ。あなたって、遅いのね!」

ドーン!

母なる深海棲艦「ちょこまかと!」

荒潮「かわいそうかしら?」

ドーン!

母なる深海棲艦「ぐはっ!アレはさっきのガキ!まずはお前を沈めてやる!」

ペッ

ペッ

ペッ

リ級「リー!」

ツ級「ツー!」

イ級「イー!」

黒吹雪「卵?を吐き出したかと思えば、深海棲艦が出てきました!」
876 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:15:07.38 ID:Ab67ZMaq0

母なる深海棲艦「あのガキを集中攻撃しろ!跡形も無く消してやれ!」

ドーン!

ドーン!

ドーン!

荒潮「あらあら。素敵なことするのね。でも当たらないわ」

綾波「随分怒っている様ですが、何をしたんですか?」

荒潮「提督に指示されたとおり、軽ーく挑発してあげただけよ〜」

吹雪(あの怒り方からして絶対軽くじゃないよね・・・)

ビスマルク「何処を見ているのかしら?足元お留守よ」

母なる深海棲艦「魚雷!?」

ドカーン!

母なる深海棲艦「ぐはっ」

大和「私たちもお忘れなく」

ドカーン!

母なる深海棲艦「ぐぼっ」

村田隊妖精ズ「爆弾投下」

ドカーン!

ツ級「ツー!」撃沈

イ級「イー!」撃沈

提督「段々、可哀想になってきたな」

母なる深海棲艦(クソッ!こうなったら潜ってあのガキを海中に引きずり込んでやる)

荒潮「あら〜、あの深海棲艦の姿が見えないわねぇ〜」

島風「ソナーに反応があるよ!」

神通「やはり提督の読み通りでしたか。そこです」ポイッ

ドカーン!

母なる深海棲艦「ごばっ!クソッ!潜って仕留めることも出来んとは・・・こうなったら」

ペッ

ドカーン!

母なる深海棲艦「!?」

吹雪「卵?を産む瞬間は動きが止まるから隙だらけですよ」

母なる深海棲艦「クソッ!プランFだ!」

リ級「リー!」
877 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:16:40.98 ID:Ab67ZMaq0

ピカーッ!

吹雪「きゃっ」

神通「クッ」

黒吹雪「照明弾!?」

島風「おうっ!?」

荒潮「眩しいじゃない!」

綾波「何も見えません・・・」

母なる深海棲艦「ふははははは!例え真昼と言えども、目の前で照明弾が炸裂すればしばらく何も見えまい!じわじわなぶり殺しにしてやる!」

ドーン!

リ級「リー・・・」撃沈

母なる深海棲艦「馬鹿な!」

吹雪「無駄ですよ」

〜回想中〜

提督「机の上に解体した連装砲があるな?」

吹雪「はい」

提督「では、目隠しをした状態で一分以内に組み立てるんだ」

吹雪「分かりました」

提督「準備はいいな。スタート!」

吹雪「出来ました!」

提督「58秒03か。正確に組めたか確認のため、あの的を撃つんだ」

吹雪「はい!」

ドーン!

提督「中央に命中。よくやった!」

吹雪「司令官のお陰です!」

〜回想終了〜

吹雪「と言う訓練を私たちはしてきたんです。視界を遮られた程度で止まったりしません!」

神通「その通りです」

提督「いや、ちょっと待て!確かに視界を遮られた状態で戦う訓練はしたが、そんなM:○:Vのワンシーンの様なことをさせた覚えは無いぞ!」

島風「何でベ○ジー直ぐ死んでしまうん?」

提督「島風、お前もか。ベ○ジーは死んでないから死んだ死んだって言うのは止めてやれ。公開が決定した次回作もその次も大丈夫だ(多分)」

島風「はーい」
878 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:18:54.98 ID:Ab67ZMaq0

吹雪「アレをやるよ!」

黒吹雪「了解!」

提督(奴を挟んで吹雪と黒吹雪が対角線上に並んだ!)

母なる深海棲艦「!?」

吹雪ズ「お願い! 当たってください!」

母なる深海棲艦「クッ、間に合わない・・・」

ドーーーーン!

母なる深海棲艦「ぐわぁぁぁぁーっ!」

キット「直撃を確認」

提督「あのコンビネーション、流石だな。大北コンビ以上かも知れないな」

母なる深海棲艦「私を倒した程度でいい気になるな・・・。貴様らは・・・あの方には・・・勝てないのだからな」撃沈

シュゥゥゥゥゥ

キット「!? 煙の様に消えました!」

提督「奴を回収すれば何か分かると思ったが、消えてなくなるとは・・・」

ゴトランド(こっそり付いてきましたが、ゴトの出番は無いまま終わってしまいましたね。気付かれる前に帰らないと)

???「もう少しやるかと思ったが、最後は呆気なかったな。とは言え、奴が提督を葬ったら俺がここへ来た意味がなるなるから、こうなった方が良かったとも言えるが。さて、目的を果たすとしますか」


-北太平洋深海鎮守府-

???「はじめまして、北太平洋深海提督」

北太平洋深提「!? き、貴様、どうやってここへ!」

???「いや、親父殿と呼ぶべきだったかな?ここは俺の家だ。入ってこらこれるのは当たり前だ」

北太平洋深提「何を言っている!」

???「まぁまぁ、落ち着いて。俺は敵じゃない。今から証明して見せるから安心してくれ」
879 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:20:41.26 ID:Ab67ZMaq0

-鎮守府 執務室-

サクラ「パパー(涙)」

提督「よしよし。一時はどうなるかと思ったが、一件落着だな」

吹雪「知らない人に付いて行ったりしたらダメじゃない」

サクラ「知らない人じゃないもん。島風お姉ちゃんだったもん」

島風「私に化けて連れ出すなんて許せません!」

キット「今回の件は私が二台存在した影響によるものです。今後は二度と起きないでしょう」フォンフォン

キット(コムリンク)「ええ。私が未来に帰れば発生しない事案です。ですが、念のため、セキュリティの見直しをしておいてください」

卯月「何はともあれうーちゃんの妹が無事で安心したぴょん」

荒潮「荒潮も安心したわ〜」

山風「あたしも」

川内「無事、帰ってきたことを皆に知らせたほうがいいんじゃない?」

提督「そうだな。皆に心配をかけた分、ちゃんと知らせておかないとな」

島風「ところで提督、約束は忘れてませんよね?」

提督「約束?」

島風「サクラちゃんを救出したら私を本物の武士の娘にしてくれるって約束です」

提督「いや、あの・・・初耳ですが?」

卯月「酷いぴょん!」

荒潮「信じられないわ〜」

山風「ブーブー」

川内「約束を守らないのは人としてどうかと思うよ」

提督「いや、マジでそんな約束してないから。吹雪とキットも聞いてないだろ?」

キット「その様な約束は記録にありません」フォンフォン

吹雪「確かにそんな約束はしていませんが、二号さんになりたいと言っている訳ではありませんし、私は構いません」

提督「吹雪!?」

サクラ「ママは良いって言ってるよ」

提督「いや、しかしだな・・・。拾ってきた犬を飼っていいかって話じゃないんだ、そんな簡単に決められる訳無いだろ」
880 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:22:40.22 ID:Ab67ZMaq0

島風「提督にとって島風は用済みだから、ゴミ箱へポイなんですね?」ハイライトオフ

卯月「うーちゃん、今から首吊るぴょん」

荒潮「姉さんたちに介錯してもらうわ」

山風「今から一人で海に出て沈められてくる・・・」

川内「提督サイテー」

提督「あー、もう!分かったよ!戦争が終わった時、希望者は養子にする。これでいいな?」

島風「やったー!」

卯月「パパ大好きだぴょん!」

荒潮「愛してる♡」

山風「ありがとう」

島風「では、一筆認めてください」

提督「分かった」カキカキ

提督「これでいいな?」

島風「最後に血判を押してください」

提督「分かった。って何でそこまでしないといけないんだよ!何時の時代だ!」

島風「えー」

提督「えー。じゃねぇよ!サインで充分だろ」

川内「うん、流石にそこまで必要ないよね」

島風「分かりました。じゃあ、サインでいいです」

提督「この件については時が来たら俺から皆に話すから、今は黙っていてくれ。いいな?」

一同「はーい」
881 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:24:45.53 ID:Ab67ZMaq0
そろそろモロゾフとコラボしてガングートのプリンとか、
ユーハイムとコラボしてビスマルクのバウムクーヘンとかやらないかなと思う今日この頃。

本日はここまで。
882 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:21:37.51 ID:A/xoKp/n0
春イベ真っ最中ですが、夏イベは今年も欧州遠征に花京院の魂を賭ける!

E1のスーパーツカスは硬いのか、柔らかいのか良く分からん奴だった。
夜戦でも全員揃って一桁のカスダメ連発してたかと思えば、ケッコンしてない吹雪(吹雪3号)が一撃で200、二発目は100のダメージ叩き出してワンパンキルするし。訳ワカメ。

E2は軽量編成で行くと秋月砲、ボフォース、ポンポン砲が全く役に立たず事故りまくって1ミリも削れず、重量編成にしたらあっさクリア。最初から重量編成の方が安上がりだったって皮肉だよな。
しかもラスダンは自分史上最大のやらかし編成だったのに普通に一発で勝てたし・・・。またしても訳分からん。

E3までは聞いていたほどきつく無かったな。何かヤバイヤバイって言うからどれだけ恐ろしいのかと思ったら、楽勝とは言わんけど、そこまででも無いって感想だった。
感覚が麻痺してるんだろうか?

本日分、始まります。
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:24:25.31 ID:A/xoKp/n0

-執務室-

提督「今回の件でタイムマシンは諸刃の剣だと分かっただろ?もしも俺たちが母なる深海棲艦に敗れたら、サクラの存在も消えていたからな」

サクラ「うん・・・。未来のパパにも同じことを言われた」

卯月「うーちゃんだってタイムマシンでやらかしたぴょん!サクラちゃんだけを責めないで欲しいぴょん!」

提督「サクラを責めている訳じゃない。自分のしたことの結果を正しく受け止めて欲しいだけだ」

サクラ「ごめんなさい」

提督「もうタイムマシンを使って過去の世界へ来ない方がいい」

卯月「!!! そんなことをしたらうーちゃんたちは妹に会えなくなるぴょん!」

山風「それは・・・仕方ないよ」

荒潮「そうね。仕方ないわ」

島風「うん・・・」

サクラ「大丈夫だよ、卯月お姉ちゃん。まだしばらく先だけど、お姉ちゃんたちは未来で私に会えるから」

卯・山・荒・島「未来で会える・・・」

卯月「それって・・・」

山風「ボブが閉じようとしている隔壁を必死に押さえながら・・・」

荒潮「ジョンを逃がして、お腹から自分のバッテリーパックを取り出し」

島風「エッキスの口にねじ込んで自爆するんですね?」

川内「確かそのシーンで『未来で会おう』とか言ってたと思うけど」

提督「未来で会えるって一言でそのシーンを連想する君らに驚くわ」

吹雪「ええ、ビックリです」

提督「それに一つ言わせてもらうと、2の個体と3の個体は別物だからな。3のはボブじゃない」

荒潮「細かいことはいいじゃない」

サクラ「そろそろ帰るね」

提督「そう慌てるな。まだ回収したデロリアンの点検も済んでない。もう一晩泊まって行くといい」

サクラ「いいの?」

提督「ああ。この時代に来るのはこれが最後だから、今の卯月たちと思い出を作るといい。そうだ、昼は何も食べてないだろ?間宮さんの所に行って来るといい」つ間宮券

サクラ「ありがとう!帰ってきたらサクラも点検のお手伝いするね。お姉ちゃんたちいこ!」

卯月「働いた後の間宮さんは格別だぴょん!」

山風「パパ、ありがとう」

荒潮「愛してる♡」

島風「行ってきまーす!」

川内「私は後から行くから、先に行っておいて」

サクラ「うん。お店で待ってるね」

ガチャ

ゾロゾロ

バタン
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:28:44.43 ID:A/xoKp/n0

川内「提督、さっきの発言は本気?」

提督「ああ、武士(の子孫)に二言は無い。希望者は養子として迎える。とは言え、戦艦や空母の子たちは流石に困るが」

吹雪「ええ。赤城さんや、金剛さんは流石に困りますよね」

キット「戦艦や空母の方々ではカップルにしか見えません」フォンフォン

川内「ふーん、そっか。それじゃ、ちゃんと約束は守ってね、お父さん」

提督「へ?」

川内「それじゃ、私も行って来るね」

ガチャ

バタン

提督「今のって・・・」

キット「川内さんも希望者の一人の様ですね」フォンフォン

コンコン

鈴谷「鈴谷だよー」

熊野「熊野ですわ」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

鈴谷「サクラちゃん、無事帰ってきたんでしょ?会いに来たよ〜」

熊野「あら?居ませんわ」

提督「さっき間宮さんの所へ行ったところだ。入れ違いになってしまったな」

鈴谷「え〜。せっかく会いに来たのに〜」

熊野「仕方ありませんわ」

提督「二人にも迷惑をかけたし、コレをあげよう。まだ追いつけるだろう」つ間宮券

熊野「有り難く頂いておきますわ」

鈴谷「提督ってば太っ腹だね!それじゃ行ってくるよ」

ガチャ

バタン

吹雪「司令官、お二人はさっきの件の対象ですか?」

提督「んー、微妙。重巡の子たちは戦艦、空母寄りだよな」
885 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:30:45.34 ID:A/xoKp/n0

-翌日 正門前-

提督「では、サクラを送ってくるから留守中は頼むぞ」

新提「任せておけ」

卯月「バイバイぴょん」

金剛「また遊びに来てくだサーイ!」

鈴谷「待ってるよ」

ワイワイ

ガヤガヤ

吹雪(残念ながらこれが最後です。これ以上、歴史に干渉して未来を変えてしまうと大変です)

提督「そろそろ行こうか」

ガチャ

サクラ「うん。お姉ちゃんたちありがとう」

バタン

ブーン

新提「やはり子供はいいな」

長門「ああ。最高だ」

新提「私たちもあんな子が欲しいな」ボソッ

長門「な、何を言うんだ!///」


-路上-

サクラ「鎮守府を出たのはいいけど、これからどうするの?デロリアンも未来のキットも地下だよね」

提督「秘密の通路から鎮守府に戻る」

サクラ「え?でも、海とは反対側に来てるよ?」

提督「秘密の通路は一つだけじゃないからな。万が一に備えて複数用意してあるんだ」

サクラ「え?そうなの?未来のパパからは海に繋がるルートしか教えてらってないよ」

提督「何かしらの理由で閉鎖してしまったのかもな」
886 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:35:06.71 ID:A/xoKp/n0

-鎮守府 執務室(地下)-

キット「若きアドミラル、タイムサーキットの設定をお願いします」フォンフォン

提督「分かった。設定する日時を教えてくれ」

ガチャ

キット「203X年○月△△日の□□時××分に設定してください」フォンフォン

ピッ

ピッ

ピッ

提督「設定出来たぞ」

キット「ありがとうございます。では、降りてドアを閉めてください」

バタン

サクラ「パパ、色々ごめんね」

提督「気にするな。子供のやったことは親の責任だ。家に帰ったら未来の俺たちによろしくな」

サクラ「うん!」

提督「あと、ちゃんと勉強もしろよ」

サクラ「分かってるよ」

提督「達者でな」

サクラ「バイバイ(ママでも元気でね)」

キット「若きアドミラルもお達者で」フォンフォン

ガチャ

バタン

ブーン

ピカッ
887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:35:47.06 ID:A/xoKp/n0

提督「帰ったか。なぁ、キット」

キット「何でしょうか?」フォンフォン

提督「振り返ると、そこにはサクラがってことは無いよな?」

キット「二度あることは三度ある。とは言いますが、そうそう何度も起こりません」フォンフォン

提督「そうだよな。それならいいんだ」

キット「何故、振り返ろうとしないのですか?」フォンフォン

提督「今言ったことが現実にならないか心配でな」

キット(後ろにお一人隠れているのは黙っておきましょう)

???「パパ」

提督「サクラ!?」クルッ

吹雪「ふふっ、私ですよ。司令官」

提督「何だ、吹雪か。脅かさないでくれ」

吹雪「どうでしたか?似てました?」

提督「ああ、さすが親子だ。本当にサクラかと思ったぞ」


-未来 鎮守府-

提督「頼んだぞサクラ。俺や吹雪が直接乗り込めば確実だろうが、同じ人間が同時に存在する訳にはいかない。今はサクラや過去の俺たちを信じるしか・・・」

ピカッ

提督「!?」

サクラ「ただいま!」

キット「ただいま戻りました」フォンフォン

提督「帰ってきたと言うことは」

サクラ「うん!母なる深海棲艦は過去のパパたちがやっつけたよ!過去のパパたちもすっごくかっこよかったよ!」

提督「詳しい話は後で聞こう。とりあえず無事帰ってこれてよかった。おかえり」
888 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:39:38.29 ID:A/xoKp/n0

-土曜 朝 食堂-

夕立「・・・」

提督「どうした?何か悩みでもあるのか?」

夕立「食パンって何で『食』って言うのかしら?」

時雨「!? 夕立、ダメじゃないか!」

吹雪「心配しなくても今回は大丈夫だよ」

提督「何だそんなことか。文字通り『食用』のパンだからな」

夕立「食用?食べられないパンなんてあるの?もしかしてフライパン?」

提督「確かにフライパンは食べられないパンだよな。なぞなぞでパンはパンでも・・・なんて言うからな」

夕立「違うっぽい?」

提督「ああ、残念ながらな。食パンの対義語(?)として消しパンがある。ただ、これは一説であって他にも由来があるらしいが」

夕立「消しパン?」

提督「デッサンってあるだろ?」

夕立「絵を描くこと?」

提督「ああ、そうだ。そのデッサンを描く時にパンを消しゴムの代わりに使うんだよ」

夕立「へぇ〜、夕立、また賢くなったっぽい!」

時雨「また夕立が提督に恥をかかせるかと心配したけど、安心したよ」

提督「確かに俺は絵を観るだけで、描かないからな。それにしても時雨よ、もしかしてお前さんは俺をパーだと思ってないか?」

時雨「ち、違うよ!そんなこと無いから!」

提督「まぁいいさ」

時雨「そ、それより、今日は何か予定はあるかな?」

提督「今日は特に無いぞ」

時雨「じゃあ、提督の部屋に遊びに行ってもいいかな?前にお願いしてたプラモデルなんだけど」

提督「俺は構わないが・・・」チラッ

吹雪「いいですよ。後でお菓子買って来ますね」

時雨「二人ともありがとう!」
889 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:44:48.49 ID:A/xoKp/n0

-提督私室-

パチン

パチン

提督「よし、綺麗に切り取れたな」

時雨「うん。秋津洲印のニッパーはよく切れるね」

提督「もっと綺麗に仕上げたければヤスリがけをするが最初はそこまで必要無いだろう。パーツをはめる前にポリキャップを忘れないようにな。俺は未だにやってしまうんだよな」

時雨「ポリキャップもちゃんと入れたよ」

提督「じゃあ、しっかり奥まではめ込むんだ」

パチン

時雨「はまったよ」

提督「うむ。これでパーツが一つ出来上がったな」

時雨「ねぇ、提督」

提督「どうした?」

時雨「この機体が完成したら、提督と艦プラバトルをしてみたいな」

提督「いいぞ。約束しよう」

時雨「やったー!あの棚に飾ってある青と白の機体、何ていうか・・・エレガントだね」

提督「そうか、時雨にもあの機体の良さが分かるか!」

時雨「うん。あの青は何を使ったんだい?」

提督「ウルトラマリンブルーだ」

時雨「ウルトラマリンブルー?フェルメールの?」

提督「よく知っているな。まぁ、ラピスラズリから作った高級品では無いけどな」

時雨「知っていて当然だよ。だって観ているからね」

提督「へ?」


-提督私室前-

早霜「ふふっ、見ています。ふふ・・・うふふふ」
890 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:48:00.64 ID:A/xoKp/n0

-提督私室-

提督「!?」ゾクッ

吹雪「どうしたんですか?」

提督「いや、何か寒気がした」

〜回想中〜

T督「えぇ、あの時初めて自分はとんでもない場所に居るんじゃないかって思いましたよ」

T督「艦娘の子たちは基本的にいい子たちなんですけどね・・・」

T督「時々暴走するって言うか・・・、身の危険を感じるんですよね」

T督「もう、ピーを連れてどこか遠い所へ逃げようかと思いましたね」

※プライバシー保護のため、音声は加工しています

〜回想終了〜

提督「あの、時雨さん?何を観てらっしゃるんですか?」

時雨「美の巨○たちだよ」

提督「あ、あぁ、そういうことね」

時雨「何だと思ったんだい?」

提督「いや、別に」

早霜(私は美の巨○たちを鑑賞している提督を見ています。でも、最近は観て居ない様ですが、どうしたのでしょうか?)

時雨「艦プラバトルなんだけど、初めてのバトルは棚のあの機体じゃダメかな?」

提督「悪いことは言わない。あの機体とのバトルは止めておきなさい」

時雨「どうして?ボクが初心者だからかい?」

提督「まぁ、それも無い訳では無いが・・・、時雨のその機体では勝負にならない。その機体の機動性では逃げることも、追いかけることも出来ず、一方的に撃墜されることになる」

時雨「・・・」

提督「そんな極端過ぎる機体とバトルするより、ちゃんと勝負になる機体で相手をする方がいいだろ?」

時雨「そうだね」

吹雪(二人とも楽しそう。私もプラモデル買ってみようかな。この鎮守府はモデラーの人多いし)
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:49:53.24 ID:A/xoKp/n0

秋津洲「おや?吹雪ちゃんもプラモに興味が出てきたかも?そんな貴女に提督のこれくしょんから、このレ○ェンドBB 飛駆鳥○将軍を!」

吹雪「何時の間に!?」

提督「止めろ。マジで止めろ。再販される保障の無い物を勝手にあげようとするな」

秋津洲「それが人にものを頼む態度かも?」

提督「お願いします。止めてください」

秋津洲「それじゃ舐めるかも」足差出し

提督「!?」

秋津洲「ホラ、早くするかも」

提督「・・・。分かりました」

秋津洲「あ、そうだ!秋津洲様のおみ足を舐めさせて頂きます。と言うかも」

提督「あ、秋津洲様のおみ足を舐めさせて頂きます」

吹雪「秋津洲さん」

秋津洲「何か・・・ひっ!?」

吹雪「司令官に何させてるんですか?司令官も司令官です!」

秋津洲「ごめんなさい!調子に乗り過ぎました!」

提督「すまん。だが、従わないと何をされるか」

吹雪「司令官はこの鎮守府の責任者なんですから、もっとビシっと言ってやってください」

提督「面目ない」

吹雪「それにそういうことをするなら、私にしてください!」

提督「お、おう・・・(俺、別にそういう趣味は無いんだけどな)」

時雨(吹雪って意外とSっ気が強いのかも・・・)


-大ホール-

バトルシステム「Battle Ended」

鹿島「うぅ・・・また負けてしまいました・・・」

瑞鳳「そう落ち込まないで。確かに今回も私が勝ったけど、鹿島さんも着実に強くなってるよ」

鹿島「そんな慰めなんて要りません・・・」

瑞鳳「これは本当だよ!今までは一発も当たらなかった攻撃が今のバトルでは三発も被弾したし」

鹿島「瑞鳳さーん(涙)」

瑞鳳「よしよし。卵焼き食べたら、もう一戦しよ?」

鹿島「はい!」

瑞鳳(鹿島さんは確実に強くなってる。私を超えるのは時間の問題だし、このまま行けば例えアッシマーさんと言えども・・・)
892 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:52:14.97 ID:A/xoKp/n0

-提督私室-

秋津洲「あれ?もしかして、そこの作りかけのプラモってエッキスですか?」

提督「ああ、そうだ。エッキスだ。10年程前にこのシリーズが出た時は当然、エッキスも発売されると信じていた!」

秋津洲「でも出なかった」

提督「それが幾星霜を経て発売されたんだ。買わない訳が無いだろう!」

秋津洲「その通りかも!」

提督「だが、最初に値段を見た時は驚いたぞ。最近流行の某ガール(一部除く)より高かったからな!」

秋津洲「あたしも何処にそれだけ値段の上がる要素があるのか悩んだかも!」

提督「しかし、ずっと待っていたんだ!値段なんて関係無い!」

秋津洲「そーだ、そーだ!」

提督「でもな、一つだけ不可解なことがある」

秋津洲「何ですか?」

提督「4以降のデザイン準拠と言っておきながら、第二段が3のアーマーであることだ!そのチョイスに悪意しか感じない!」

秋津洲「確かにそうかも!」

提督「3はクソだったからな。だが、5、6、7と最低のクソを更新し続けると言う悪い奇跡を起こした結果、相対的に3はマシだったのかも?と思うようになったが」

秋津洲「そこは否定の余地が見当たりません!」

時雨「二人は随分盛り上がってるけど、何の話題なんだい?」

吹雪「何なんだろうね?」
893 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:53:46.97 ID:A/xoKp/n0
三年ぶりの中枢=サン、硬過ぎる。ギミック発動前はHPを半分削れたらいい方だったし。だからゲージも全然減らないし・・・。
某エロサイトの「削りはどちゃくそしんどい」って表現が本当にピッタリ過ぎる。そしてギミック発動後は変な笑いが出る位弱かった。
ただ、戦艦水鬼のお陰でS勝利できないから、フレッチャー掘りのために後段に友軍プリーズ!

ギミック発動前に一度でも中枢を沈めた提督は居るんだろうか?

本日はここまで。
894 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 21:56:31.28 ID:JV+j7YnR0
春イベ全海域甲クリアしたった。
今回のイベントはE4 中枢=サンのゲージ削りがピークで、その後は静かーに下山した感じだった。
最後は友軍の谷風さんが太平洋を魚雷CIスナイプで終わり。何だかな〜。ラスト(と言う名の5回目まで)は友軍が全く役に立たなかったのに、最後は何やねん。最初からその位やる気出してよ。
最終的に油、弾を約9万、バケツ200個程度しか消費しなかったし、今回はエコ(?)イベントだったな。
ただし中枢、テメーはダメだ!お前だけは許さん。マジ許さん。

そうだ、明日の晩御飯はハリハリ鍋にしよう。

本日分、始まります。
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 21:58:12.82 ID:JV+j7YnR0

『温泉旅館殺人事件 ファイル1』

-2月下旬 執務室-

新提「先日、雪風から温泉旅館宿泊券をもらったんだろ?」

提督「ああ」

新提「有効期限はあるのか?」

提督「いや、特に記載は無いから無いと思われる」

新提「そろそろ使わなくていいのか?暑くなったら温泉なんて行きたくないだろ?それに来シーズンはどうなるか分からないし、行ける時に行っておくべきだと思うが」

提督「確かにその通りなんだけどな」

新提「どうした?」

提督「俺たちだけ温泉でゆっくり休むなんて皆に悪い気がしてな」

新提「何を言っているんだ。お前が居たからこそ、日本周辺は平和になっているんだ。これまで働いた分、少しくらい休んでも罰は当たらんさ。それに留守中は私に任せておけ」

提督「そこまで言うなら言葉に甘えてそうさせてもらおうか」


-重巡寮 青葉型私室-

青葉「フムフム、なるほど。司令官は来週末あたりに温泉旅行の予定ですか」

青葉「明日の朝、電話を盗聴して予約を取れたか確認する必要がありますねぇ」ニヤニヤ

衣笠「青葉ぁー、何してるの?」

青葉「ガ、ガサー!?ただラジオを聴いてるだけですよ!」←携帯ラジオ型受信機で盗聴中

衣笠「随分ニヤニヤしてるけど、そんなに面白い番組やってるの?衣笠さんも聴いてみたいな」

青葉「残念ながらニュースの時間になってしまいましたよ」

衣笠「そうなんだ、残念」

青葉(ふぅ〜、何とか誤魔化せましたね)
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:01:32.26 ID:JV+j7YnR0

-翌日 夕方 会議室-

大淀「お話は何でしょうか?」

青葉「実はですね、大淀さんに耳寄りなお話がありまして」

大淀「耳寄りな?それは興味深いですね」

青葉「本題に入る前に一つお願いがありまして」

大淀「何でしょうか?」

青葉「お恥ずかしい話ですが、その・・・金銭的な。ね?」

大淀「情報の内容次第では言い値で買い取りますよ」

青葉「え?いいんですか?」

大淀「内容によりますが」

青葉「ふむ。司令官が吹雪さんとお二人で温泉旅館に遊びに行こうとしていると言ったらどうしますか?」

大淀「!? それは何時、何処へと言った具体的なことも分かっているんでしょうか?」

青葉「モチのロンですよ」

大淀「いいでしょう。その情報、買い取ります」

青葉「毎度あり!これで新しいレンズが買えます」

大淀「早速、本題をお願いします」

青葉「はい!」
897 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:03:50.15 ID:JV+j7YnR0

-旅行前日 執務室-

暁「暁が一人前のレディとして淹れた紅茶を召し上がれ」

提督「うん、いい香りだ」

吹雪「しっかり抽出されていますね」

提督「それに渋みも出ていない。腕を上げたな」

暁「当然よ!金剛さん、ウォースパイトさん、アークロイヤルさんにみっちり指導してもらったんだから!」

提督「だが、レディとしてまだ足りないものがある」

暁「そんな!何が・・・何が足りないの?」ガーン

提督「まぁ、落ち着け。そんな暁のために先生を紹介しようと思うのだが、どうだ?」

暁「紹介して!」

提督「辛く厳しい茨の道になるぞ。覚悟はあるのか?」

暁「レディとして認められるためなら、どんなに辛く、厳しく、苦しくてもやり遂げて見せるわ!」

吹雪(暁ちゃんがここまで拘るレディって何なんでしょうか?)

提督「分かった。その覚悟、本物の様だな。今から先生を呼ぼう」

ピッ

プルルルル

提督「あ、もしもし、俺だけど。うん、前に頼んでた暁の件なんだが、うん、うん。分かった。それじゃ執務室で待っているから」

ピッ

提督「今から迎えに来てくれるそうだ」

暁(誰だろう?リシュリューさんかな?それともネルソンさん?ビスマルクさんは・・・無いわね)
898 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:05:33.31 ID:JV+j7YnR0

〜数分後〜

コンコン

夕張「夕張です。暁ちゃんを迎えに来ました」

暁「え?夕張さん?」

提督「どうぞ。どうした?夕張じゃ不満か?」

暁「そういう訳じゃないけど・・・」

ガチャ

バタン

夕張「暁ちゃん、迎えに来たわよ!」

暁「えっと・・・その・・・」

提督「心配するな。夕張なら確実に結果を出してくれる」

暁「司令官がそこまで言うなら・・・。先生、宜しくお願いします!」

夕張「早速行きましょう!」

暁「はい!」

提督「頑張れよ」

暁「行ってきます!」

ガチャ

バタン

吹雪「あの、司令官?本当に夕張さんでいいんですか?リシュリューさんとかもっと適任者が居たんじゃ」

提督「いや、これは夕張にしか出来ないことだ。今は彼女を信じて待つだけだ」

吹雪「そうですか。私は司令官にレディにしてもらえる日を待ってます///」

提督「ぶはっ!?ゲホ、ゲホ」

吹雪「だ、大丈夫ですか!?」

提督「ああ、大丈夫だ」


-重巡寮 青葉型私室-

青葉「チクショー、イチャイチャしやがってー!(血涙)」

青葉「吹雪さんならユニコーンを手懐けられるでしょうが、青葉だって心はともかく、体は清純ですよ!」
899 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:09:54.13 ID:JV+j7YnR0

-旅行当日 鎮守府 正門前-

隼鷹「土産に地酒を頼むよ〜」

ポーラ「いいですねぇ〜」

提督「○鹿、○鶴、日○盛、沢○鶴、菊○宗他、好きな物を選んでくれ」

隼鷹「えー、全部スーパーや酒屋で買えるじゃん」

提督「全部、地元の酒だろ?」

隼鷹「いや、確かにそうだけどさぁ〜。って、地酒ってそういう意味じゃないって!」

???「提督、お酒なんて買ってこなくていいですよ」

???「その通りです!毎日毎日、ワインばっかり飲んでるのに、さらに日本酒の味まで覚えたら収拾がつきません!」

隼鷹「何でだよ!お土産に美味しい酒を頼むのは・・・って飛鷹!」

ポーラ「げっ・・・ザラ姉さま」

飛・ザ「少しはお酒を控えなさい!」

隼・ポ「ハイッ!」

提督「うん、まぁ、何て言うか酒以外のお土産買ってくるから、それで妥協してくれ。キット」

キット「トランスフォーム」フォンフォン

吹雪「キットがコルベットに変形しました!?(トランザムがコルベットになってもあまり変わらな気がするのは黙っておきます)」

提督「前に黒ブキにやられた時にキットを改修しただろ?その時に実装した機能だ。キットは目立つからな」

吹雪「そうだったんですか。でも、スキャナーは変わらないんですね(外見的にあまり変わってない気がしますし、充分目立ってますよ。司令官が満足そうにしているのであえて言いませんが)」

提督「レディプレ○ヤー1のデロリアンも何故かキットのスキャナー的なのが付いてただろ?コレはキットの象徴だから無くす訳にはいかないんだよ」

吹雪「こだわりってことですね。そういえば、どうしてトランザムのまま大改造したんですか?」

提督「シェルビーGT500KR?知らない子ですね」

吹雪「そこもこだわりってことですか」

ガチャ

提督「さぁ、乗ってくれ」

吹雪「はーい」

バタン

提督「じゃあ、後は頼むぞ」

新提「任せておけ」

長門「ゆっくり羽を伸ばしてくるといい」

提督「大和も頼んだぞ」

新・長「!?」

大和「はい、お任せください。お二人は私が見張っておきます」

新・長(私たちは信用されてないのか?)ガーン

大和(お二人は前科がありますからね)

ガチャ

バタン

ブーン

大淀「行きましたね。あと30分程でチャーターしたバスが来るので、皆さん準備をお願いします」
900 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:11:20.75 ID:JV+j7YnR0

-旅館 エントランスホール-

若女将「ようこそお越しくださいました、○○様」

提・吹「お世話になります」

若女将「妹さんとご旅行ですか?」

提督「ええ、そうなんです」

若女将「仲がよろしいのですね」

吹雪(妹じゃなくて妻なのに)ムスッ

提督(今日はプライベートで遊びに来ているんだ、妹ってことにしておいてくれ。提督と艦娘って知られて余計なことに巻き込まれたくないだろ?)ヒソヒソ

吹雪(それはそうですけど)ヒソヒソ

若女将「そういえば○○様は海軍の有名な提督さんに似てらっしゃいますね」

提督「え?ええ、よく言われます(汗)」

若女将「着きました。こちらがご宿泊して頂く松の間でございます。ごゆっくりどうぞ」

提督「ありがとうございます。荷物を置いたら、散歩にでも行こうか」

吹雪「はい!」

〜街ぶら中〜

吹雪「サイダーを置いてるお店が多いですね」

提督「炭酸はこの辺りの名物で、天然の炭酸水も沸いているからな」

吹雪「天然の炭酸水?」

提督「ああ。通常、サイダー(ラムネ)は水に炭酸ガスを注入して人工的に製造するが、自然に炭酸ガスが含まれた水が湧き出す場所もある。当然、糖類は含まれてないからタダのシュワっとする水だけどな」

吹雪「へぇ〜、そんなのがあるんですね」

提督「炭酸水と言えばウィル○ンソンはイギリス人のウィル○ンソンさんが現在の宝塚で発見した源泉の水をの工場で詰めて販売していたそうだ」

吹雪「あ〜、その話はテレビで観た気がします。炭酸水と言えば、夏になると司令官が作ってくれる紅茶のシロップを炭酸水で割ってティーソーダが美味しいです」

提督「夏はやっぱりアイスの方がいいからな」


-鎮守府 駆逐寮 神風型私室-

松風「くしゅん」

神風「あら、風邪?」

松風「何言ってるんだい姉貴、ボクたちは風邪なんて引かないじゃないか。誰かが僕の噂話をしているみたいだ。人気者は辛いね」

神風(自分で人気者って・・・)
901 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:14:33.83 ID:JV+j7YnR0

-旅館 松の間-

提督「流石旅館の料理だ。鳳翔さんにも勝るとも劣らない腕前」

吹雪「美味しかったですね♪」

提督「食事も済んだし、温泉に行こうか」

吹雪「はい!」

提督「それじゃ、上がったら廊下で待ってるから」

吹雪「はーい」


-女湯-

キャッキャ

吹雪(先客の人が結構来ているみたいです)

呂500「舞鶴の温泉もいいけど、有馬温泉も気に入ったんですって」

伊58「こうやってゆっくり温泉に浸かるのは初めてでち」

伊8「温泉での読書も良いものです」

伊504「これが日本の温泉か〜」

伊400・401「ドボンします!」

大鯨「他のお客さんの迷惑になるからダメですよ」

伊401「ごめんなさい」

伊400「静かにドボンしますね」

伊14「う〜ん、温泉に浸かりながらのお酒もサイコー!」

伊13「イヨちゃん、お風呂でお酒は危ないから・・・止めようね」

伊14「姉貴は心配し過ぎだよ〜、溺れたりしないって」

伊13「たまにはお姉ちゃんの言うことを・・・聞いてね」ウルウル

伊14「う゛・・・分かったよ。これで最後にするから。このお猪口に注いだ分位呑んでもいいだろ?捨てるのは勿体無いし」

伊13「それが・・・最後だよ」

伊14「約束する(姉貴に泣かれると逆らえないんだよな)」

伊26「極楽、極楽ぅ〜」

伊168「ん〜、いい気持ち〜」

まるゆ「まるゆはこんなに贅沢していいんでしょうか?」

吹雪「え?え?」

伊58「あ、吹雪でち」

吹雪「皆さん、何してるんですか?(汗)」

伊58「見てのとおり、温泉を満喫中でち!」

吹雪「いえ、そうでは無くて」

大鯨「大淀さんが格安の温泉旅館を見つけてくださって、皆で遊びに来たんです。まさか吹雪さんたちもこの宿だったなんて」

吹雪「あはは・・・(汗)」

大鯨「それにしても格安とは思えない立派なお宿ですね」

吹雪(どういうことでしょうか?格安じゃないはずなんですけど)
902 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:15:40.56 ID:JV+j7YnR0

-男湯-

キャッキャ

提督「向こうは多いみたいだけど、こっちは貸切だな。露天風呂を一人で満喫とは何と贅沢な」

伊19「さっぱーん!」

提督「!?!?!?」

伊19「提督、ビックリし過ぎなの。はい、深呼吸。吸ってー」

提督「スー」

伊19「吐いてー」

提督「ハー」

伊19「吸ってー」

提督「スー」

伊19「吐いてー」

提督「ハー」

伊19「落ち着いた?」

提督「」コクコク

伊19「それは良かったのね」

提督「おまっ、何でここに居るんだよ!ここは男『静かにするのね!』」

伊19「イクの言うとおりにしないと大声を出すのね。そうなればどうなるか分かるでしょ?」

提督「クッ」

伊19「提督が嫌がるイクを無理やり連れ込んだと証言してやるのね」

提督「何が目的だ?」

伊19「イクだって提督に甘えたい時くらいあるの」

提督「だからと言って男湯に」

伊19「わお!提督の主砲が臨戦態勢なのね!」

提督「お、おい!何処を見てるんだ!///」

伊19「イクの裸を見て興奮したの?責任を取ってイクが鎮めてあげるのね!///」

提督「止めなさい!」

伊19「イクに逆らえる状況だと思ってるの?いい度胸なのね。提督は自分の立場をちゃんと理解すべきなのね」

提督「お願いします。止めてください」

伊19「ダーメ。こんなに苦しそうにしてるのに放っておけないのね!」

提督「頼む、本当に止めてくれ」

伊19「ここに吹雪は居ないの。提督はイクのことだけ見ていればいいのね!」
903 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:22:10.55 ID:JV+j7YnR0

-女湯-

大鯨「あら?イクちゃんが居ませんね」

伊8「もう上がったんでしょうか?」

伊58「脱衣所を確認してくるでち」ダッ

伊58「脱衣所には人数分の浴衣があるでち」

伊168「まさか・・・」

呂500「のぼせて沈んでいたら大変ですって!」

吹雪「私、内風呂を確認してきます!」

伊26「イクー、イクー!」


-男湯-

イクー

ドコデチー

提督「!!! 向こうの皆がイクが居ないことに気付いたみたいだぞ。ほら、いい子だから手を放してくれ」

伊19「提督を楽にしてあげるまでは帰れないのね!後少し・・・後少しで・・・」

イクー

イクチャーン

タイヘンデス、ウチブロニモイマセン!

提督「これ以上騒ぎが大きくなる前に帰るんだ!」

イクー!

BGM:誰も寝てはならぬ

伊19「チッ!あと少しだったのに。仕方ないから今日のところは引き上げるのね」

チャプン

提督「おい!潜って・・・って行ってしまった。いや、待てよ。現れた時も水中からだった・・・。つまり、男湯と女湯は水中で繋がっていて行き来が出来るのか?それしか考えられないよな」

提督「それにしても色んな意味でどうしてくれるんだよ・・・。あと、某古代ローマの浴場設計技師がタイムスリップする時に流れるオペラが聞こえるのは気のせいか?」
904 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:23:46.59 ID:JV+j7YnR0

-女湯-

伊19「皆、どうしたの?」

大鯨「イクちゃん!」

伊58「イクの姿が見えなくて心配してたでち!何処に居たでち!」

伊19「ごめんごめん。少しのぼせたから、あそこの木陰のベンチで涼んでたのね!」

伊8「ここからだと死角になって見えませんね」


-廊下-

提督「はぁ〜、イクさえ現れなければいい湯だったんだけどな・・・」

???「ため息ついてたら幸せが逃げるで」

提督「ん?」クルッ

提督「龍驤!?」

龍驤「せや、君の龍驤や」

提督「何故ここに?」

龍驤「こうしてると昔を思い出すな」

提督「話を聞けよ!」

龍驤「君はもう忘れてしもたんか?」

提督「何を?」

龍驤「赤い手ぬぐいをマフラーにして横丁の風呂屋に通ったやろ?」

提督「神田川かよ!俺は分かるが、俺と同世代の奴にはほとんど通じないぞ」

龍驤「せやろか?」

提督「爺さん(師匠)ならともかく、俺より若い新提なら神田川って聞いても東京を流れる川しか浮かばないはずだ」

龍驤「ほな、うちは湯に浸かってくるわ」

提督「だから、話を聞けよ・・・」

ガラガラ

吹雪「え?龍驤さん!?」

龍驤「せや、龍驤や。ここは美肌の湯やと聞いて来たんや」

吹雪「あの、司令官・・・何だかこの宿、宿と言うか泊まってる人が変じゃないですか?(汗)」

提督「ああ、何故かうちに所属している子たちが居るんだが・・・(汗)」
905 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:39:05.46 ID:JV+j7YnR0

???「あれは提督さん!提督さーん」ダッ

???「ダメだよ!って行ってしまった・・・」

夕立「提督さん、会いたかったっぽい!」スリスリ

提督「夕立!?」

時雨「ダメじゃないか!」

提督「時雨まで!?」

吹雪「もう訳が分かりません・・・」

時雨「ごめんね、二人とも。提督を見かけても邪魔はしないって約束だったんだけど」

夕立「だって・・・提督さんに会いたかったんだもん!」

提督「今朝、会ったと思うんですが・・・」

夕立「お昼から会えなかったから寂しかったっぽい!」スリスリ

提督(何この、家で留守番してて飼い主の帰りを待っていたワンコみたいな反応は)

時雨「そろそろ離れるんだ。吹雪がやきもちを妬くよ」

夕立「ごめんなさい」

吹雪(夕立ちゃんは胸は大きいけど、マスコット的な存在と言うか、司令官も変な目で見てないから大丈夫だよ)

提督「ところで二人は何故、ここに居るんだ?」

夕立「大淀さんが格安の温泉旅館を紹介してくれたっぽい!」

時雨「そうだよ。所謂、慰安旅行ってやつかな?流石に全員で来ると色々と大変なことになるから、抽選で選ばれたメンバーが来たんだよ」

提督(やけに外出届が多いとは思っていたが・・・、大淀ぉ・・・)

吹雪「さっき、お風呂で大鯨さんも格安って言ってましたが、いくらだったの?」

時雨「一泊二日で税込み1万円だよ」

吹雪「え?そんな金額で泊まれる旅館じゃないんじゃ?」

時雨「ボクもそう思ったけど、オフシーズンで稼働率が低いから安くしてでも利用してもらおうってことなんじゃないかな?もう少ししたら卒業旅行とかで賑わいそうだけど、今は利用者も少なそうだし」

吹雪「確かに格安海外旅行とかはそんな話を聞くけど」

提督(これはつまりアレだな。大淀が裏帳簿(艦娘基金)から補助したな。あの金の運用に関しては俺は完全ノータッチだから構わないが、こんなところで使って大丈夫なのか?)


-鎮守府 軽巡寮 大淀私室-

大淀「今頃、提督は皆さんと遭遇して驚いている頃でしょうか?」

大淀「今回の旅費は艦娘基金から出しましたが、ちゃんと資産運用して増やしているので心配ご無用ですよ」メガネキラーン

大淀「私も行きたかったのですが、抽選ですし主催者だからと言ってズルをする訳にはいきません。でも、今度、明石でも誘って行ってみようかしら」
906 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:40:52.92 ID:JV+j7YnR0

-厨房-

若女将「話って何ですか?お金なら振り込んだはずです」

板長「分かってるんだろ?」

若女将「何のことか分かりません」

板長「おいおい、つれねぇなぁ」

若女将「近寄らないで下さい」

板長「寄りを戻そうぜ、若女将。昔みたいに仲良くしようじゃないか」ニヤニヤ

若女将「止めて!」

ドン!

板長「うわっ!」

ヨロヨロ

ドン

板長「痛ってえ。何しやがる、このクソアマ!人が下手に出てりゃあ調子に乗りやがって!」

グラッ

ヒューン

若女将「棚の上から包丁が!?」

プスッ!

板長「ぐはっ!」

ピタゴラ○イッチ!

若女将「い、板長?」

板長「」

若女将「し、死んでる!?私が・・・殺した?」

若女将「ち、違う!私は殺してないわ!何とかして誤魔化さないと・・・」

若女将「そうだわ!第一発見者を装って、発見した時には板長は死んでいたことにすればいいのよ!」

若女将「きゃーーーーーーーーーーーーーーっ!」
907 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:45:41.94 ID:JV+j7YnR0

-廊下-

キャ--------------ッ!

吹雪「悲鳴!?」

時雨「何かあったのかも知れない!」

提督「行ってみよう!」

夕立「ぽい!」


-厨房周辺-

提督「こっちの方から悲鳴が聞こえたと思うんだが」

若女将「板長!しっかりして、板長!」

夕立「若女将さんの声がするわ」

時雨「血の臭い?」

吹雪「え?血の臭い?そんなのする?」

夕立「確かにするっぽい!」

提督「!!!」

若女将「○○様!?」

提督「何があったんですか?」

若女将「厨房の前を通りかかったら、板長が・・・板長が!」

提督「まだ温かい。それに硬直も始まってない。それほど時間は経過していない様だ。吹雪、警察に連絡を」

吹雪「はい!」

提督「キット」

キット(コムリンク)「はい、何でしょうか?」

提督「旅館内で殺人事件が起きた。この一時間で出入りした人物は居るか?」

キット(コムリンク)「いえ、どなたも出入りしていません」

提督「ならば、裏口からこっそり逃げていない限り、まだ館内に居ることになるな。若女将、裏口に防犯カメラは付いていますか?」

若女将「いえ、カメラは付いていませんが、鍵は従業員しか持っていませんし、鍵が無いと出入りは出来ません。それに無理に開けたら警報装置が作動します」

提督「ならば、後ほど従業員の方を集めて確認すれば分かりますね」

若女将「○○様、貴方一体・・・」

提督「通りすがりの探偵です」

時雨(探偵って)

夕立「提督さん、マ○コさんみたいで格好いい!」

若女将(て、提督!?やっぱり他人の空似なんかじゃなかったのね・・・)

提督「俺がマ○コさんなら、土○さんは誰だ?いや、それより土○さんを演じる内藤○志はいつの間にか十○川警部やタクシードライバーになっていたが、問題は十○川警部だ!」

時雨「確かにそうだね」

夕立「?」

提督「今の十○川警部はやたらバイオレンスと言うか直ぐにドンパチを始める。初めて観た時はナニコレ・・・ってなったぞ」

時雨「ボクも全く馴染めないよ。先代の渡瀬○彦が亡くなって世代交代をしたからイメチェンを図ったのかも知れないけど、西○警察でも観ているのかなって思ったよ」

提督「内藤○志を観ていると捜査○課長も全部、科○研に見えてくるんだよな」

時雨「分かる。分かるよその気持ち」
908 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:48:26.79 ID:JV+j7YnR0

???「姉さま、何だかあちらが騒がしいです」

???「そうね、様子を見に行ってみようかしら」

提督(被害者がぶつかったのか、棚が少し動いた形跡があるな。だが他に争った様な痕跡は無い。何かに滑ってぶつかったのか?だが、床は濡れてないな)

扶桑「提督?何かあったのですか?」

提督「ああ、ちょっと事件がな。って扶桑に山城?」

時雨「うん、殺人事件だよ」

山城「はぁ・・・何で提督が居るんですか?(時雨に頼んで旅行を申し込んでもらって正解だったわ!こうして姉さまと旅行が出来たうえに、提督にも会えたんだもの)」

提督「それはこちらの台詞だ!」

扶桑「山城、そう言う言い方は良くないわ。私たちは提督が泊まっている宿に来ているのよ。提督が居るのは当然じゃない。提督、お二人の邪魔をするつもりは無かったのですが、ごめんなさい」

提督「気にするな。イクから比べれば可愛いものだ」

扶桑「イクちゃんがどうかしたのですか?」

提督「うん、まぁ、色々・・・(遠い目)」

吹雪「警察に連絡してきました!え?扶桑さんに山城さん?」

扶桑「こんばんは」

山城「邪魔してるわよ」

板長「うぅ・・・」

提督「まだ生きている!?」

板長「お、おっ、お・・・かみ」ガクッ

提督「しっかりするんだ!直ぐに救急車を呼ぶからな!キット、救急車を手配してくれ」

キット(コムリンク)「分かりました。至急手配します」

夕立「夕立、犯人が分かったっぽい!」

時雨「え?」

夕立「今、板長さんは狼って言ったわ。つまり、犯人は足柄さんよ!」

時雨「いや、確かにあの人、飢えた狼って言われているけど・・・(汗)」

提督「足柄も来ているのか?(アイツは外出届けを出してなかったはずだが)」

時雨「来てないよ」

提督「だったら容疑者でも何でもないじゃないか」ヤレヤレ

若女将(まだ生きていたなんて・・・、何とかして口封じをしないと。そうだわ!)

若女将「あの、板長の背中の包丁を抜いた方がいいんじゃないですか?」

提督「いや、下手に抜くと血が噴出す恐れがあります。ここは医者に任せないと」

若女将「そうですか(失敗してしまいました。でも、何とかして板長の口を封じないと・・・。このままでは宿の名に傷が付いてしまいます)」
909 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:52:36.75 ID:JV+j7YnR0

夕立「分かったわ!」

時雨「今度は何だい?」

夕立「板長さんは自分の背中に包丁を刺して自殺を図ったのよ!」

若女将(この調子で何とか誤魔化せれば・・・)

山城「自分の背中に包丁をってどうやってそんな器用なことをするのよ」

夕立「何かトリックがあるっぽい!」

提督「見たところ何かを仕掛けていた様な痕跡は見当たらないが」

夕立「本人が証拠を隠滅したっぽい!」

吹雪「隠滅って・・・。この状況だと無理じゃないかな?」

夕立「例えば糸を使って天井から包丁をぶら下げて、刺さった後で急いで糸を解いて飲み込んだ。アリだと思います!」

扶桑「なるほど。その方法なら・・・」

山城「いくらなんでも無理がありますよ、姉さま」

扶桑「そうね、やっぱり無理があるわね」

提督「そもそも天井にフックとか見当たらないが」

若女将(何とかして板長が自殺を図った方向に持っていかないと)

提督(さっきから若女将の様子がおかしいな)


-エントランスホール-

刑事「従業員の方々と宿泊されている方は全員集まってもらえましたね?」

女将「はい。従業員一同とお客様全員で間違いありません」

刑事「それにしても提督さんと艦娘の皆さんにこんな所で会うなんて」

提督「提督?私は通りすがりの探偵です」

夕立「この人は提督さんではなく、科捜研の人っぽい!」

時雨「探偵って名乗ってるのに、科捜研だと無茶苦茶だよ」

吹雪「色々すみません」

刑事「これから一人ずつ話を聞かせてもらいます。えっと、探偵役の提督さん、協力をお願いできますか?」

提督「分かりました」

時雨(役って言われてるよ)

提督「真犯人はこの中に居ます」

一同「!?」

提督「名探偵と言われた、ばっちゃんの名にかけて!」

吹雪「前にもこんなことがありましたが、司令官のお婆様って探偵では無いですよね?」

提督「・・・」

刑事「まずは第一発見者である若女将からお願いします」

若女将「はい」
910 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:55:53.27 ID:JV+j7YnR0

刑事「被害者を発見したときのことを詳しく教えてもらえますか?」

若女将「はい。ミーティングの時間になっても板長が現れなかったので、全員で手分けして探していました」

刑事「そして厨房で被害者を発見した、と」

若女将「はい」

提督「どうして厨房に向かったのですか?」

若女将「もしかしたら包丁の手入れでもしていて時間を忘れているのでは?と思いまして」

提督(確かに板前が厨房に居ると考えるのは筋が通っているな)

刑事「不審な人物を見たり、物音を聞いたりはしませんでしたか?」

若女将「いえ、私が発見した時には既に刺されて倒れた板長だけでした」


刑事「事件が起きたときはどうしていましたか?」

仲居A「ミーティングの時間になっても板長が来なかったので全員で手分けして探していました」

刑事(若女将の証言と一致しているな)

刑事「不審な人物を見たり、物音を聞いたりはしませんでしたか?」

仲居A「いえ、何も。私は大広間に居ましたので」

刑事「そうですか」


刑事「事件が起きたときはどうしていましたか?」

仲居B「ミーティングの時間になっても板長が来なかったので全員で手分けして探していました」

刑事(やはりミーティングと言うのは間違いないのか)

刑事「不審な人物を見たり、物音を聞いたりはしませんでしたか?」

仲居B「いえ、何も見聞きしていません」

刑事「事件が起きた時間帯は何処に居ましたか?」

仲居B「タバコを吸っているのかもと思い、喫煙所の様子を見に行っていました」

提督「最後に一つ宜しいですか?」

仲居B「何ですか?」


刑事「事件が起きたときはどうしていましたか?」

板前A「ミーティングなのに板長が来なかったので、板前Bと一緒にトイレを探しに行ってたんすよ」

刑事「トイレ?」

板前A「はい。前にもトイレに篭ってて遅れてきたことがあったんすよ」

刑事「被害者は胃腸が弱かったんですか?」

板前B「あん時はたまたまだったみたいっす」


刑事「事件が起きたときはどうしていましたか?」

板前B「板前Aと一緒にトイレを探しに行っていました」

刑事(証言は一致しているが・・・)

提督「お二人は一緒に行動していたのですか?」

板前B「いえ、途中まで一緒でしたが、途中で分かれてそれぞれ別のトイレを見に行っていました」

刑事「なるほど」
911 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:57:30.11 ID:JV+j7YnR0

夕立「はっちゃんさん」

伊8「はい」

夕立「この事件の犯人は誰だと思う?」

伊8「分かりません」

夕立「はっちゃんさんでも分からないっぽい?本を沢山読んでるはっちゃんさんなら分かると思ったのに」

伊8「私、推理小説は読まないので」

夕立「それは残念」

時雨「その考え方でいくと、金○一やコ○ンを読んでいた夕立も探偵として犯人を見つけないといけないことになるじゃないか」

夕立「夕立の推理は外れたっぽい」

吹雪(確かにさっきトンデモ推理を披露してたよね・・・)


刑事「関係者の話は一通り聞けましたね。時間も遅いので今日は一旦解散して、明日の朝、改めてお話を聞かせてもらうことにしましょうか」

提督「そうですね」

刑事「そういえば、仲居さんには何を聞いていたんですか?」

提督「ちょっと気になったことがありましてね。でも、大したことではありませんよ」

刑事「そうですか。では、皆さんが待っているエントランスホールに戻りましょうか」

提督「先に戻ってもらっていいですか?」

刑事「どうかしたんですか?」

提督「ちょっとトイレに」

刑事「分かりました」

提督「直ぐに戻ります」ダッ
912 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:59:38.35 ID:JV+j7YnR0

刑事「皆さん一通り話は聞かせてもらいました。時間も遅いので今日は一旦解散し」

提督「お待たせしました」

チャクシンヤデー

チャクシンヤデー

提督(何この着メロ(笑))

刑事「ん?」

ピッ

刑事「もしもし」

刑事「何!?ガシシャが亡くなっただと!」

若女将「!!!」

刑事「ああ、分かった」

ピッ

刑事「皆さん、聞こえたかと思いますが、被害者が病院で亡くなったそうです」

一同「!!!」

刑事「これより本件は殺人事件として扱います」

ザワザワ

刑事「今夜は念のため、我々警察も見張りを兼ねて泊まります。何かあれば直ぐに対処しますのでご安心ください」


-鎮守府 会議室-

夕雲「皆さんそろいましたね。これより第250回夕雲型会議を始めます」

秋雲「今まで249回もこんな会議してたんだ・・・」

長波「こんな会議初めてだけどなー」

秋雲「へ?」

長波「だから初めてだって」

巻雲「突っ込んだら負けですよ」

秋雲「もう何でもいいや。夕雲に一つ聞きたいことがあるんだけど」

夕雲「何ですか?」

秋雲「秋雲さんは陽r『夕雲型、ですよね?』」

秋雲「いや、だから陽『夕雲型です』」

秋雲「か『ゆ・う・ぐ・も・が・た』」

秋雲「・・・。はい、秋雲さんは夕雲型です」

夕雲「ふふっ、おかしな秋雲さんね。それでは本題に入ります」
913 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 23:02:25.45 ID:JV+j7YnR0

夕雲「本日の議題はどうすれば提督のママになれるか、です」

ザワザワ

早霜「これは難しい議題ね・・・」

清霜「はいっ!」

夕雲「清霜さん」

清霜「戦艦になればいいと思います!」

夕雲「戦艦になって喜ぶのは清霜さんだけです」

清霜「リベッチオさんも喜ぶのに・・・。それに、清霜はガン○ムなのに」

浜波「あ、あの・・・」

夕雲「何ですか、浜波さん」

浜波「司令のママって・・・」

夕雲「文字通りです。提督のママになって私に依存させることにより、行く行くは正妻になるのよ」

岸波「提督の正妻?提督の正妻は吹雪姉さまでは?」

夕雲「吹雪さんはカッコカリです。まだ正妻ではありません」

岸波「曙先輩を呼ばないと」

ドアバーン!

一同「!?」

朝霜「陽炎型のカチコミだ!」

沖波「今のでメガネが・・・って無事でした」

浦風「提督さんのママになるんはうちじゃ!」

卯月「違うぴょん!司令官はうーちゃんのパパだぴょん!」

夕雲「卯月さん、私は提督のママになりたいと言っているのであって、提督の子になりたいなんて言ってませんよ」

卯月「おうっ!?うーちゃんお呼びで無いぴょん?」

夕雲「ええ。卯月さんが提督のママになりたいなら容赦しませんが、違うなら用はありません」

卯月「あー、なるほど。うーちゃん早とちりしてたぴょん。じゃあ、帰るぴょん」ピューン

浦風「ん?秋雲?こんな所で何しとるんじゃ?お姉さん怒らんから素直に言うてみ」

秋雲「アキグモサンハ、ユウグモガタデス。アキグモサンハ、ユウグモガタデス。アキグモサンハ・・・」ハイライトオフ

浦風「!? 陽炎ー!秋雲が、秋雲が!」

曙「アンタたち、夜遅くに何騒いでるのよ」

一同「!?」

曙「岸波からメールが着たから様子を見に来たら、クソ義兄貴のママになるですって?」

漣「ご主人様のママ?ギザワロス!マンモス片腹痛いっピ!ご主人様のママはこの漣なんだから!」

長波(いつもにも増して訳わかんねーな。マンモスとかピ!って何だ?)

巻雲(ノ○ピー語を使いこなすなんて・・・出来るッ!)

曙「は?」

漣「え?」

金剛「おふざけは許しマセン!」

曙「念のため、金剛さんを連れてきて正解だったわ。岸波は帰っていいわよ」

岸波「姉さんたち、お先です」ペコリ

夕雲「曙さん、これだけは言わせてもらうわ。この程度で勝ったと思わないことね」
914 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 23:03:27.47 ID:JV+j7YnR0

-深夜 松の間-

提・吹「ぐー」zzz

ガチャ

キョロキョロ

???「・・・」ニヤッ

吹雪「う〜ん」パチッ

吹雪「あれ?夕立ちゃん?」

???「!!!」

吹雪「違う!司令官、起きてください!」ユサユサ

提督「ん〜、何だ?」ムクッ

???「!」ダッ

吹雪「誰かが部屋に忍び込んで来たんです!」

提督「・・・。事件の真相に近づいた俺を口封じしに来たのか?」

吹雪「確実に私たちの仲間ではありませんでした」

提督「吹雪のお陰で助かったな。ありがとう」

吹雪「礼には及びません。私は貴方の秘書ですから」

提督「私は貴方の秘書ですからって、西○寺?西○寺なのか?って言うか西○寺は秘書ではなく、執事なんだが」

吹雪「細かいことを気にしてはいけません。おや?足元に何か」

提督「これは・・・間違いない」

吹雪「犯人の遺留品でございますか」

提督(何時まで西○寺を続けるんだろう?)


-翌朝 若女将私室-

若女将「無い!?何処にも無い!まさか・・・」
915 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 23:07:08.53 ID:JV+j7YnR0

-大広間-

龍驤「何やて!?寝込みを襲われた!?」

提督「声が大きい。あと、米粒と唾を飛ばすな」

時・夕「!?」

山城「不幸だわ」

扶桑「山城、しっかりして。提督は襲われたけれども、無事よ。ギリギリ不幸では無いわ」

夕立「提督さんを襲うなんて・・・許せない」ギリッ

時雨「刻んで魚の餌にしてやる」バキッ

伊19「ドラム缶に詰めて海に沈めてやるのね」

伊58「でち」

呂500「ビスマルク姉さんやオイゲンさんも呼んで血祭りですって」

提督「物騒な発言は止めなさい」

吹雪「龍驤様、声が大きいです」

龍驤「ごめんごめんって龍驤様?どないしたんや?」

吹雪「どうかなさいましたか?」

龍驤「いや、普段、様付けで呼ばれたことなんて無いし」

提督「昨晩、襲われた時からパーフェクト執事っぽくなった。刑事さんが佐藤○郎っぽい感じなら完璧だったんだが」

龍驤(キットの方がパーフェクト執事っぽいのは黙っとこか)

龍驤「それで君を襲った犯人の目星は付いてるんか?」

提督「ああ、板長の事件と同一人物だ。朝食が終わったら謎解きの時間だ」

吹雪「謎解きはモーニングのあとで、です」

龍驤(そう言えばソレも執事やったな。って言うかそれも言うならブレックファーストとちゃうんか?)

〜朝食後〜

刑事「犯人が分かったって本当ですか!?」

一同「!?」

提督「ええ。犯人は・・・、若女将、貴女です」

刑事「若女将!?しかし彼女は第一発見者ですよ」

提督「そう、彼女は第一発見者。それこそが盲点だったんですよ」

若女将「私が犯人とはどういうことですか?板長は刺されていたんですよ。それなら犯人は返り血を浴びているはず」

提督「確かに普通はそうですね。しかし、板長は後ろから刺されていた。例えば、包丁を固定していた場所に被害者を突き飛ばせば返り血は浴びません」

若女将「そこまで言うなら私が犯人である決定的証拠を出して下さい!」

提督「コレです。昨晩、俺たちが宿泊していた部屋に忍び込んだ何者かが落としておきました」つ かんざし

若女将「!?」

提督「コレは貴女の物ですね?」

若女将「確かに私の物です。ですが、今朝、気が付いたら無くなっていました。きっと真犯人が私を犯人に仕立て上げるために」

提督「ええ、確かにコレだけでは貴女が犯人とは言えませんし、何者かが貴女を犯人し仕立て上げようとしたとも考えられます。そこで、失礼ながら貴女の銀行口座を調べさせてもらいました」

刑事「何時の間に!?それにどうやって・・・」
916 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 23:08:52.57 ID:JV+j7YnR0

提督「それは昨日の」

〜回想中〜

刑事「関係者の話は一通り聞けましたね。時間も遅いので今日は一旦解散して、明日の朝、改めてお話を聞かせてもらうことにしましょうか」

提督「そうですね」

刑事「では、皆さんが待っているエントランスホールに戻りましょうか」

提督「先に戻ってもらっていいですか?」

刑事「どうかしたんですか?」

提督「ちょっとトイレに」

刑事「分かりました」

提督「直ぐに戻ります」ダッ

提督「キット」

キット(コムリンク)「はい」

提督「今回の事件、恐らく犯人はあの人だ。だが、まだ決定的な証拠が無い。犯人をあぶりだすため、刑事さんに電話をかけて被害者が亡くなったという設定で芝居させて欲しい」

キット(コムリンク)「分かりました」

提督「それと・・・についても調べて欲しい」

キット(コムリンク)「はい、そちらも調査しておきます」

刑事「皆さん一通り話は聞かせてもらいました。時間も遅いので今日は一旦解散し」

提督「お待たせしました」

チャクシンヤデー

チャクシンヤデー

提督(何この着メロ(笑))

刑事「ん?」

ピッ

刑事「もしもし」

キット「こんばんは、刑事さん。キットです。アドミラルが犯人の目星が付いたそうなので、証拠を掴むため、被害者が亡くなったという演技をしてください」

刑事「何!?ガシシャが亡くなっただと!」

キット「ありがとうございます。こでれアドミラルが犯人を見つけられるはずです」

若女将「!!!(板長の口封じは出来たわ)」

刑事「ああ、分かった」

ピッ

刑事「皆さん、聞こえたかと思いますが、被害者が病院で亡くなったそうです」

一同「!!!」

刑事「これより本件は殺人事件として扱います(提督さん、これでいいですね?)」チラッ

提督(バッチリです!)

〜回想終了〜

提督「あの時にキットに依頼しておきました」
917 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 23:10:15.13 ID:JV+j7YnR0

提督「勝手に口座を調べたことについては謝ります。ですが、貴女の口座から板長の口座への送金が確認されました」

若女将「!!!」

提督「貴女は過去に板長と交際していたのではありませんか?そのことで板長から脅されていたのではありませんか?」

女将「板長を刺したのは私です!」

刑事「女将さん、貴女のアリバイは確認済みです」

若女将「確かにあの時、私は厨房にいました。でも、刺したりはしていません」

提督「ええ、そうでしょうね」

龍驤「どういうことや?」

提督「板長と口論になり突き飛ばしたのではありませんか?そして偶然が重なり板長の背中に包丁が突き刺さった。そう、まさにピタゴ○スイッチの様に」

龍驤「んなアホな」

提督「そして、歴史のある旅館の若女将が事件に関わったとなると、評判はガタ落ち。だから何とかしてもみ消そうとした」

龍驤「ここまで君の推理が正しいとして、襲われたんは何でや?」

若女将(ここまでばれているならもう誤魔化せないわね・・・)

若女将「脅かせばこの件から手を引くと思ったからです」

刑事「認めるのですね?」

若女将「はい。○○様、申し訳ありませんでした」

女将「若女将と板長のことは薄々気付いていました。見てみぬふりをせず、対処していればこんなことには・・・」

刑事「署までご同行願います」

女将「貴女が罪を償って帰ってくるまで、子供のことは私に任せなさい」

若女将「お儀母様(涙)」

刑事「行きますよ」

若女将「はい」
918 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 23:12:29.17 ID:JV+j7YnR0

提督「少しだけ待ってください。若女将、これをお返ししておきます」

若女将「ありがとうございます」

提督「刑事さん」

刑事「はい」

提督「俺が寝込みを襲われた事件なって無かった。いいですね?」

刑事「へ?」

提督「いいですね?」

吹雪「司令官様がこう仰っているのです。言うことを聞けないのですか?」

夕立(何だか吹雪ちゃん、様子がおかしいっぽい)ヒソヒソ

時雨(きっとアレが流暢なフランス語で話し、料理も出来て、時代劇の殺陣から探偵までこなす謎のパーフェクト執事なんだよ)ヒソヒソ

刑事「滅相もございません!」

提督「あ、あと一つ大事なことを忘れるところでした。板長ですが亡くなっていません」

若女将「え?」

提督「被害者が亡くなったことにすれば、犯人を炙り出せる。そう考えて刑事さんに演技をしてもらいました」

刑事「はい。これは本当です」

提督「なので貴女が重い罪に問われることは無いでしょう」

刑事「今回の件は事故だった様ですし、そうなるでしょうね」

提督「これにて一件落着か」

吹雪「事件が解決してホッとしました」

時雨「不幸な事故だったね」

山城「そうよ、私は不幸を振りまく女よ・・・」

時雨「いや、山城のことを言ったんじゃないよ(汗)」

提督「・・・」キョロキョロ

扶桑「どうしたんですか?」

提督「いや、鳳翔さんが現れてララバイしないかと思って」

夕立「ララバイ?」

提督「いや、何でもない。気にしないでくれ」


-鎮守府 居酒屋 鳳翔(準備中)-

鳳翔「!?」

赤城「どうしたんですか?」

鳳翔「いえ、何だか提督に呼ばれた気がして」

隼鷹「提督ってああ見えて結構甘えん坊だからね。鳳翔ママが恋しいのかもね」

鳳翔「ママだなんて・・・///」

赤城「そうなんですか?知りませんでした」

隼鷹「まー、今のは適当に言っただけなんだけどね〜」ゲラゲラ

加賀「そうやって適当なことを言うのは良くないわ。青葉にでも聞かれたら大変なことになるわよ」

隼鷹「さーせん(笑)」
919 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 23:14:49.29 ID:JV+j7YnR0

龍驤「よし、ここはうちが鳳翔の代わりに一肌脱いでエンディングテーマを歌ったろ!」

提督「いや、別に求めてない」

龍驤「それではお聞きください。龍驤で『おかんの呼ぶ声』」

提督「何でそのチョイス?」

龍驤「ララバイ言うたら、聖母(マドンナ)や。つまり聖母=おかんや!そしてうちは空母やで!」

提督「訳が分からん。そして謎のヒロシ推し」

龍驤「♪」←龍驤熱唱中

提督「まったく、行く先々で事件に巻き込まれて俺はジョン・マク○ーンなみについてないな」

吹雪「どちらかと言うと、イー○ン・ハントだと思います。その刑事さんは3作目で上司から『人間辞めますの一歩手前』とまで言われてたじゃないですか」

提督「イー○ンはイー○ンで自ら巻き込まれに行っている気がするが。それに5作目では存在しないテロ組織をでっち上げ、命令に背いて勝手な行動を続ける反逆者って扱いだったしな」

吹雪「そうですけど、私はブ○ース・ウィリスより、トム・ク○ーズの方が好きです」

伊58「ブ○ース・ウィリスは中途半端にハゲてた頃より、完全に丸坊主になってからの方がカッコイイでち!」

伊8「はっちゃんもそう思います」

提督「皆はどうやって帰るんだ?二人までなら乗せられるが」

扶桑「行きも帰りも大淀さんのチャーターしてくれたバスで送迎してもらえるので、心配後無用です」

夕立「夕立は提督さんと一緒に帰りたい!」

時雨「夕立!昨日も言ったけど、二人の邪魔をしたらダメじゃないか!」

夕立「でも・・・」

山城「時雨の言うとおりよ。ここは二人っきりにしてあげるべきよ」

夕立「はい・・・」

提督(今更そんな気を使ってもらわなくていいんだけど・・・。ショボンとしている夕立が可哀想だ)

吹雪(時雨ちゃん、山城さんありがとうございます!)

扶桑「お迎えが来るまでまだ時間があるので、観光に行きましょうか」

提督「鎮守府に帰るまでが旅行だからな。気を付けて行ってこいよ」

一同「はーい」

提督「じゃあ、俺たちも行こうか」

吹雪「はい」

龍驤「ご静聴ありがとうございました」ペコリ

龍驤「って誰もおらへん!?まさかうちだけ置いてかれた?」
920 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 23:15:46.28 ID:JV+j7YnR0
金田一風のタイトルを付けてみましたが、一話で完結したのでファイル2とかは無いです。はい。

探偵ものにはトンチンカンな推理をして「お前が犯人だ!」と言いまくるキャラが居ますが、
東野圭吾によると、主役の探偵より先に真犯人を見つけ出して、真犯人を避けつつ「お前が犯人だ!」と言わないといけないそうです。
万が一、真犯人を当てて白状されてしまうと探偵の立場が無くなってしまうとか。
今回の夕立はそんなポジション・・・では無かったりしますが。

本日はここまで。
921 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/28(日) 22:30:00.57 ID:Bp0rrMeE0
SHELLYが髪型と色のせいで酒匂に見えた。
暑さで疲れてるんだろうな。
酒匂嫁提督の皆さん、申し訳ない。

本日分、始まります。
922 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/28(日) 22:30:38.08 ID:Bp0rrMeE0

-日曜 朝 睦月型私室-

卯月「パパたちは旅行中でつまらないぴょん。うーちゃんは空気の読める艦娘だから遠慮したけど、空気の読めない奴が多過ぎるぴょん」

卯月「弥生がテレビの前で正座してるぴょん。暇だから弥生でもからかうぴょん」

卯月「うーーーーちゃん参上だぴょん!」

弥生「・・・」

卯月「反応してくれないと寂しいぴょん」

弥生「テレビ観るから静かにして」

卯月「弥生、怒ってるぴょん?」

弥生「怒ってません」

卯月「ホントに?」

弥生「静かにしないと怒ります」

卯月「ごめんなさい。静かにします(弥生がマジギレしたら手が付けられないぴょん。ここは大人しくするのが得策だぴょん)」

弥生「何か失礼なことを考えてない?」

卯月「そ、そんなこと無いぴょん(汗)」

弥生「・・・。そういうことにしておきます」

卯月(ふぅ〜、セーフ)

卯月「ところで何観るぴょん?鬼○郎?」

弥生「プ○キュア。まだ鬼○郎の時間じゃないです。局も違います」

卯月「プ○キュア?そんな小学生が観てそうなもの観るぴょん?弥生はお子様だぴょん!ぷっぷくぷー(笑)」

弥生「あ゛?」ギロッ

卯月「ひっ!?」

弥生「そこに座りなさい」

卯月「ごめんなさい!謝るから折檻はやめて下さい!(泣)」

弥生「いいから座りなさい」

卯月「はい(パパ、ごめんなさい。うーちゃんはこれから沈められます)」

テレビ「♪〜」

弥生「始まりました。今から一緒に鑑賞してプ○キュアの良さを教えてあげます」

卯月「へ?」

弥生「黙って観なさい」

卯月「はい(とりあえず助かったぴょん・・・)」

〜30分後〜

卯月「不覚だぴょん」orz

卯月「あの杉下○京ですら守備範囲だったのに・・・。うーちゃんは今までこんなにも素晴らしい物を知らなかったなんて・・・」

弥生「そんな卯月に今から録画したプ○キュアを見せてあげます」

卯月「え・・・、本当にいいぴょん?でもプ○キュアをバカにしてたうーちゃんにそんな資格は」

弥生「これからは卯月もプ○キュアを愛する仲間です。資格云々なんてありません」

卯月「弥生ー(涙)」ギューッ

弥生「抱き付かれると再生できません」
923 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/28(日) 22:31:13.24 ID:Bp0rrMeE0

-正午 執務室-

新提「さっきあと30分程で着くと連絡があったし、そろそろ提督たちが帰って来る頃だな」

長門「うむ、そうだな。きっとゆっくり休んでリフレッシュしたことだろう(青葉と大淀の件で一抹の不安はあるが、多分大丈夫だろう)」

ガチャ

新提「噂をすれば何とやら。おかえり」

提督「ただいま」

バタン

長門「どうしたんだ?随分疲れたような顔をしているが」

吹雪「司令官様は事件に巻き込まれて疲れておられます」

新・長「さ、西○寺=サン!?」

提督「何でこれだけで分かるんだよ・・・」

新提「私たちも観ていたからな」

長門「この鎮守府にもあの様な執事が欲しいと思いながら観ていたんだ」

提督「執事が欲しいって何処のお嬢様、若しくは奥様だ?」

コンコン

暁「暁です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

暁「司令官様、夕張女史の下での修行を終え、帰還致しました!」E:メガネ

提督「それはご苦労。夕張の下での修行はどうだった?」

暁「ハッ、とても有意義でした!」

吹雪「あ、暁ちゃん?どうしたの?」

提督(驚きのあまり、西○寺モードが終了してるな。次はラト○スクモードとかにならなければいいが。いや、ラト○スク化するのは夕立だよなー。ラト○スクモード時のエ○リュは瞳が赤いもんな)

暁「吹雪姉さま、どうかなさいましたか?」

吹雪「え?うん、その・・・何時もと雰囲気が違うと言うか」

長門「提督よ、暁たんに何をした?正直に答えろ!」

提督(暁たん?)

暁「貴様ッ!司令官様に対して何という口の利き方だ!」

長門「暁たん、一体どうしてしまったんだ?」オロオロ

暁「私は暁たんなどでは無い!私のことはレディ・アカツキと呼べ!」

提督「暁、こちらへ」

暁「はい」

スッ(メガネOFF)

提督「よく頑張ったな」ナデナデ

暁「もう!子ども扱いしないでよ!」

吹雪「いつもの暁ちゃんに戻ってる!?」
924 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/28(日) 22:31:58.62 ID:Bp0rrMeE0

提督「そしてメガネを戻す」

スッ(メガネON)

暁「司令官様」

新提「何が起きているだ?」

夕張「それは私から説明します」

長門「夕張!何時の間に!?」

新提「全く気配を感じなかったぞ!」

夕張「細かいことを気にしてはいけません」

新・長「アッ、ハイ」

夕張「提督と暁ちゃんを一人前のレディにするにはどうすればいいか・・・散々会議を重ねましたよ。そして私たちはある結論にたどり着きました」

吹雪「ある結論?」ゴクッ

夕張「そう。手本を示せばいい!それが私たちの出した結論よ!」

提督「うむ。我ながらこれ以上無いと断言出来るパーフェクトな結論だ」

夕張「そして私は新機動戦記ガンダム○全49話を視聴させて、レディとは何たるかを教えたわ」

提督「そして暁は真のレディ、レディ・アカツキへと進化したのだ!」

新提「僕たちの暁たんはもう居ない・・・」

長門「嘘だ・・・、嘘だぁぁぁぁ!嘘だと言ってよバー○ィ!」

夕張(バー○ィって)

暁「司令官様の仰っていることは真実だ」

吹雪「本人が納得してるなら、それでいいと思います」
925 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/28(日) 22:32:31.12 ID:Bp0rrMeE0

長門「そうだ、メガネだ。メガネさえ破壊してしまえば!」

暁「貴様ッ、司令官様から頂いたメガネを素手で触り、指紋を付けるなど万死に値する!」

提督「待て。長門は悪気があった訳じゃない。許してやれ」つメガネ拭き

暁「司令官様に免じて今回だけは許してやる」

新提「そうだ、夕雲ママに慰めてもらおう・・・」フラフラ

提督「あ!おい、待て!早まるな!」

ガチャ

バタン

提督「行ってしまった・・・」

ウワァァァァァァァァァァーッ!

夕張「今の悲鳴って(汗)」

吹雪「間違いありません(汗)」

暁「フン。自業自得だ」

提督「言わんこっちゃ無い。長門、悪いが行って来てくれるか?」

長門「了解だ」

長門「慰めて欲しいなら夕雲ではなく、私のところへ来ればいいものを」ボソッ

提督「そうだ、お土産を渡しておこう。これが夕張の分だ」つお土産

夕張「ありがとうございます」

提督「それでこっちが暁たちの分だ。響たちにも渡しておいてくれ」

暁「ありがたき幸せ」
926 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/28(日) 22:33:02.43 ID:Bp0rrMeE0

-夕方 提督私室-

秋雲「ねー、提督」

提督「どうした?」

秋雲「うわっ!赤甲羅投げてこないでよ!」

提督「赤甲羅とは前を走るプレイヤーを妨害するために存在する。それに先に投げてきたのはお前さんだろ?」

秋雲「うぅ・・・そうだけどさー。まーいいや。それで本題だけど、提督ってさー、吹雪と二人っきりの時に、吹雪にバブみを感じてオギャるの?」

提督「・・・。秋雲さん、ばぶみを感じておぎゃるって何すか?汚ギャルなら知っているが、違うよな?吹雪はギャルじゃないし、ギャルなら鈴谷だが、汚では無いよな」

秋雲「そっかー、提督は知らないんだ」

提督「うん、知らん。で、どういう意味だ?」

秋雲「ばぶみってのは、年下の女性へ求める母性、もしくは年下の女性から感じる母性だよ」

提督「は?」

秋雲「で、オギャるは、赤ちゃんの泣き声から来ていて、赤ちゃんになって甘えたいって気持ち。もう分かったよね?」

提督「つまり秋雲は俺を赤い変質者の同類だと思っている訳だな」

秋雲「そんなこと思って無いよー。提督はどちらかと言うとロ『ロリコンで悪かったな』」

秋雲「冗談だから!暁や朝潮ならマジでドン引きだったけど、吹雪なら大丈夫だって!提督にとって初期艦って特別な存在でしょ?指輪をもらえなかった人達が妬んで言ってるだけだって!(夕雲とか夕雲とか夕雲なんかが!)」

提督「変な慰めなんて必要無い。本当のことを言ってくれ」

秋雲「嘘じゃないって。あ、ゴールした」

提督「負けた。俺を動揺させてゴールするとは中々の戦術だな」orz

秋雲「いや、今のは本当にただの事故だって!」

提督「そういうことにしておこう」

秋雲「それで話を戻すけど、秋雲さんにオギャってみない?」

提督「いい年して年下の少女に甘えるとか変態だろ?絵面が犯罪でしかない」

秋雲「秋雲さんは1941年生まれの(もう直ぐ)79齢だから余裕で年上だし。提督の祖父母くらいの年齢じゃない?」

提督「そう言うのは現在進行形で存在しているイントレピッドたちだけにしてくれ。人としての年齢はまだ一桁だろ?」

秋雲「年の差なんて関係無いよ!例え年下だろうがバブみを感じればオギャればいい、何の問題も無いじゃない!」

提督「有るわ!大有りだ!」

秋雲「来いよ、提督!プライドなんか捨ててかかって来い!」

提督「捨てちゃダメだろ。あと、人をベ○ットみたいに言うな」

秋雲「提督、お願い!新しいマンガのネタに困ってるんだ!だから赤ちゃんプレイで新境地を開かせて!(本当は夕雲との密約であって、マンガのネタってのはオマケ程度だけど)」

提督「だが断る」

秋雲「ほら、秋雲さんのお、おっ、おっぱい吸わせてあげるから///」

提督「やっぱり俺のことを変態だと思ってるだろ?って脱ごうとするな!」
927 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/28(日) 22:33:35.42 ID:Bp0rrMeE0

〜数分後〜

提督「落ち着いたか?」

秋雲「うん。変なことしてゴメン」

提督「気にするな」

秋雲「ねぇ、提督」

提督「今度は何だ?(急に真顔になったな)」

秋雲「提督って吹雪に、いや、吹雪じゃなくてもいいけど、鎮守府の誰かに甘えたことある?」

提督「・・・」

秋雲「ここで黙るってことは無いってことだね」

提督「・・・」

秋雲「沈黙は肯定とみなすよ」

提督「秋雲が気にする様なことじゃない」

秋雲「そんなこと無いよ!提督はこの鎮守府のトップだけど、だからって肩肘張って一人で抱え込むこと無いじゃない!そうやって追い詰められて提督にもしものことがあったら・・・」

提督「心配するな。俺は何処へも行かないし、深海棲艦にでも殺されでもしない限り居なくなることは無い」

秋雲「秋雲は本気で提督のことを心配してるんだよ!」

提督「心配をかけたことは謝るが、俺は大丈夫だ」

秋雲「その変なプライドを捨てて秋雲に甘えてよ。秋雲じゃ力不足?」

提督「そんなことは無い。秋雲は充分魅力的だ」

秋雲「だったら・・・」

秋雲「だったら今すぐ、この場でオギャってよ!」

提督「真面目に応えて損したわ!大体いい年したおっさんに甘えられても気持ち悪いだけだろ?」

秋雲「提督はおっさんじゃないし、提督ならウエルカムだよ!」

提督「だから脱ごうとするな!」


-提督私室前-

吹雪(司令官・・・、ああは言っていますが本当は一人で全て抱え込んでいますよね?私が支えてあげないと)←姉妹にお土産渡して帰ってきた

吹雪(それはそれとして、秋雲ちゃんにはお話が必要ですね。赤ちゃんプレイって何を考えてるんですか?)
928 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/28(日) 22:34:32.48 ID:Bp0rrMeE0

-翌日 執務室-

夕張「昨日もらったお土産、美味しかったですよ」

提督「それは良かった」

吹雪「お口に合った様で何よりです」

夕張「そう言えば、温泉はどうでした?まだ聞いてませんでしたね」

提督「うん、いい湯だったぞ・・・(遠い目)」

吹雪「ええ、温泉自体はいい湯でしたね・・・」

夕張(何か様子が変だけど、どうしたんだろう?)

コンコン

卯月「うーちゃんだぴょん」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

卯月「今日は司令官に相談があって来たぴょん」

提督「悩み事か?」

卯月「悩みじゃないぴょん。うーちゃん、魔法少女になりたいんだけど、どうしたらなれるぴょん?」

提督「魔法・・・」

夕張「少女?」

卯月「そうだぴょん!」

提督「魔法少女だと!?」

卯月「さっきからそう言ってるぴょん」

提督「魔法少女ってアレだろ?」

夕張「ええ、そうですよ!」

提督「『まじかるー』とか言いながら人を殺しまくる奴だろ!絶対にダメだ!」

吹雪(ナニソレ?話を聞いてるだけで怖いんですけど)

夕張「そうだよ!あんなのになりたいだなんて、卯月ちゃんどうしちゃったの!?」

提督「頼むから昔の卯月に戻ってくれ!(涙)」

夕張「うぅ・・・提督、私たちの知っている卯月ちゃんはもう何処にも居ないんです・・・(涙)」

卯月「二人とも何言ってるぴょん?」

提督「いや、だから、魔法少女・オブ・○・エンドだろ?」

卯月「何ソレ?訳が分からないぴょん」

提督「へ?魔法少女・オブ・○・エンドじゃないのか?」

卯月「そんなの知らないぴょん」
929 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/28(日) 22:35:06.36 ID:Bp0rrMeE0

提督「そう言えば、魔法少女・オブ・○・エンドってまだ連載してるのか?LCが終わってから買ってないから知らないんだよな」

夕張「私も同じくです。途中までしか読んでないからその後が気になるんですよね」

キット「2017年9月号で連載は終了しています」フォンフォン

提督「へぇ〜、終わってたのか。あのマンガ、確か『全てはハッピーエンドのために』って台詞が有ったと思うけど、全くハッピーエンドになる気配が無いと言うか、想像できないよな」

夕張「ええ、第一部は魔法少女のせいで日本滅亡エンドでしたからね」

提督「魔法少女・オブ・○・エンドで思い出したが、イ○娘ってのもあったな。アレって深海棲艦だろうか?」

夕張「何とも言えませんが、それっぽいですよね」

提督「もし、遭遇したら撃っていいぞ。俺が許可する」

卯月「その魔法少女ナントカの話はいいぴょん。うーちゃんは真剣に悩んでるんだから、ちゃんと答えて欲しいぴょん!」

提督「スマンスマン。しかし、魔法少女になりたいと言われてもな・・・」

吹雪「困りますよね」

提督「そもそも艦娘の存在自体が、ある種の魔法少女的な?」

卯月「全然違うぴょん」

吹雪「そうだ!卯月ちゃん、ハリ○タの杖持ってたよね?」

卯月「持ってるぴょん」

提督「なるほど!その手があったか」

夕張「これはいけるかも知れませんね!」


-工廠-

提督「明石ー、居るかー?」

明石「はーい。開発ですか?改修ですか?それとも、わ・た・し?」

提督「卯月のこの杖なんだけどな」

明石「ひっ!?ち、違うんです!」

提督「どうした?何をそんなに怯えているんだ?」

明石「私はゴル○ムでも、クラ○シス帝国の怪人でもありません」バタッ

提督「お、おい、明石!しっかりしろ!」

夕張「明石、しっかりして!」

提督「何がどうなっているんだ?兎に角、医務室に運ぶぞ。夕張も手伝ってくれ」

夕張「はい!」
930 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/28(日) 22:35:36.89 ID:Bp0rrMeE0

-北太平洋深海鎮守府-

北太平洋深提「まさか、完成していたとは・・・」

???「これも親父殿の長年の研究成果だ」

北太平洋深提「だが、先日の戦闘で艦娘たちに撃破されたんだろう?」

???「奴は調整不足だ。先日の戦闘を一部始終を観察しておいたお陰で弱点は分かった。なので今回のは欠点を改良し、更に強くなる」

北太平洋深提「それなら安心だ(だが、艦娘たちとのパワーバランスが変わり、均衡が崩れなければいいのだが・・・)」

???「艦娘共は一度倒した深海棲艦だと思うだろうが、先日の奴とは大違いだ。奴等にとって終わりの始まりとなる」
931 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/28(日) 22:36:10.72 ID:Bp0rrMeE0
暁と言えばレディ。暁のレディと言う台詞を聞いて真っ先に浮かんだのがレディ・アン特佐でした。と言う訳で皆大好き真のレディ(レディ・アン)になってもらいました。

本日はここまで。
932 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/29(月) 07:06:57.52 ID:Px8LTbNoO
レディと言えばコブラの相方なんだよなぁ
933 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:11:24.46 ID:m4EGMrBN0
>>932
いやー、コブラはノーマークでした。コブラで某アニメの砂漠の虎がサイコガンを装備してたのを見て、えぇ・・・ってなったのを思い出しましたよ。
お詫びとして士魂隊、カミ車、ロケランを装備して集積を燃やしてきます。
934 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:12:24.95 ID:m4EGMrBN0
前に「夏イベは欧州遠征に花京院の魂を賭ける!」って言ったけど、やっぱり欧州か・・・。
もう来年も、再来年も、艦これが続く限り夏は欧州遠征やろ。

気付けば5度目の夏を迎えていたけど、未だにレーベ、マックスはレベル一桁で放置してる。
欧州なら出番あるかも知れんけど、育てたところでねぇ・・・ってなるし。
地球の皆、オラにレーベ、マックス(ついでにマエストラーレ、リベッチオ、サム、あとガンビー)を育てようって気持ちをわけてくれ!

本日分、始まります。
935 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:13:29.31 ID:m4EGMrBN0

-執務室-

コンコン

大淀「大淀です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

大淀「提督宛にお手紙が届いています」つ手紙

提督「ありがとう」

吹雪「大本営からですか?」

提督「いや、違う。ん?誰だ?」

大淀「まさか・・・提督への嫌がらせでカミソリの刃が入っているのでは!?」

提督「話には聞くが、本当にそんな嫌がらせをする奴なんて居るのか?」

大淀「危険です!このまま処分しましょう!」

吹雪「そんなことしなくてもキットに調べてもらえばいいじゃないですか(汗)」

大淀「なるほど!その手がありましたね」

提督「と、言う訳で調べてもらえるか?」

キット「では、アナライザーにセットしてください」フォンフォン

〜分析中〜

キット「中身は普通の手紙です。それと差出人は先日の旅館の女将です」

提督「女将から?とりあえず開封するか」チョキチョキ

提督「若女将の一件のお詫びだそうだ。読むといい」つ手紙

吹雪「本当ですね」

大淀「お詫び?何かあったのですか?」

提督「うん、まぁ、ちょっとな・・・」

吹雪「ええ、色々と・・・」

大淀(私が皆さんを送り出した件と関係があるんでしょうか?でも、それなら旅館の女将から手紙が届く理由にはなりませんね)

提督「手紙と一緒にお詫びとして無料宿泊券が入っているが、どうしたものか・・・」

吹雪「せっかくのご好意を無下にする訳にはいきませんが、ちょっと複雑な気持ちになりますね・・・」

提督「流石に次は大丈夫・・・と思いたい」

吹雪「ええ」

キット「同じ場所で二度も事件に巻き込まれる確率は天文学的な数値です。世界一運の悪い人物でも無い限り何も起こらないと考えるのが妥当です」フォンフォン

提督「そうだといいんだけどな」

吹雪(そう言えば、ジョン・マク○ーン氏は世界一ついてない男がキャッチコピーだった様な・・・)
936 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:15:46.23 ID:m4EGMrBN0

提督「少し大淀と二人で話をしたいから、5分程度席を外してもらえるか?」

吹雪「分かりました」

スタスタ

ガチャ

バタン

提督「さて、色々と言いたいことはあるが、一番気になっていることだけを聞くぞ」

大淀「はい」

提督「先日の温泉旅行だが、大淀が代金を負担したんだろ?例の基金から出したんだと思うが、こんなところで使って大丈夫なのか?」

大淀「(旅行を邪魔したと怒られるかと思いましたが、そうきましたか)それなら問題ありません」

提督「そうなのか?」

大淀「ええ。例の基金は株、FX、投資信託、タックスヘイブン等々様々な方法で運用して増やしているので心配ご無用です」

提督「何かヤバイ発言が聞こえた気がしたが・・・。艦娘の給金は非課税だから最後のは要らないんじゃないかな?(汗)」

大淀「気にしたら負けですよ」

提督「そうっすか」

大淀「ええ、そうです」

提督「だが、株やらFXやら元本割れのリスクがあるだろ?」

大淀「その点は心配後無用です。キットがサポートしてくれています」

提督「キットが?」

キット「はい。常に私が監視しています」フォンフォン

提督「初耳なんだが」

キット「大淀さんから黙っていて欲しいと頼まれましたので」フォンフォン

提督「まぁ、いいけど。皆の大事な、元はと言えば俺が出所の金だからちゃんと管理してくれよ」

キット「お任せ下さい」フォンフォン

提督「もういっそのこと、海水を汲んで塩作って、艦娘印の塩として売り出すか?案外、キャラクターグッズ的な感じで人気が出て売れるかもな。そうすれば基金も更に増やせるぞ」

大淀「なるほど!そして栄養補助食品を経て最終的にインスタントラーメンに行き着くのですね!」

提督「だから俺は萬○さんじゃないと言っただろ!」

大淀「?」

提督「いや、何でもない。言いたいことはそれだけだ、下がってくれていいぞ」

大淀「あの、私からも一つよろしいですか?」

提督「いいぞ」

大淀「旅行の件ですが、皆さん提督に対してご迷惑をかけたりしませんでしたか?」

提督「正直、言いたいことは色々あるが、事件のせいで全部吹っ飛んだ。あと、事件のことは詮索しないでくれ」

大淀「申し訳ありません」

提督「済んだことだ、気にするな。それに、皆も息抜きは必要だ。だが、次からはこんなことは止めてくれ。どうせ青葉にそそのかされたんだろうが、何度もされると流石に怒るぞ」

大淀「申し訳ありません」

提督「何度も謝らなくていい。話はそれだけか?」

大淀「はい」

提督「じゃあ、吹雪を呼んできてくれ」

大淀「分かりました。では、失礼します」ペコリ

スタスタ

ガチャ

大淀「吹雪さん、入ってもらって結構です」

吹雪「はい。卯月ちゃん、行こっか」
937 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:17:06.25 ID:m4EGMrBN0
卯月「パパに確認したいことがあるぴょん」

提督「俺たちしか居ない時はパパでも構わんが、皆の前では止めてくれよ。まだ養子の件は公表してないんだからな」

卯月「うーちゃんはちゃんとTPOは弁えてるぴょん。そう言うのは温泉旅行に申し込んだ人たちに言って欲しいぴょん」

提督「卯月は申し込まなかったのか?」

卯月「当然だぴょん」

提督「そうか・・・卯月は卯月で気を使ってくれてたんだな。それで、用件は何だ?」

卯月「魔法少女の件だぴょん」

提督「あー、アレか。明石に話をしに行ったはいいが、杖を見せた瞬間、ゴル○ムとか、クラ○シス帝国とか訳の分からんことを言って倒れてしまってな」

吹雪(ソレってライダー違いなんじゃ?)

卯月「それじゃあ、進展は無しぴょん?」

提督「ああ。悪いがもう少し待ってくれ。様子を見てまた話をするから」

卯月「残念だけど仕方ないぴょん。一応、行動はしてくれたから許すぴょん」

提督「お詫びと言ってはなんだが、今から間宮さんの所に行かないか?」

卯月「パパの奢りぴょん?」

提督「ああ」

卯月「やったー!パパ大好きだぴょん!」

提督(現金な奴だ)

提督「キット、しばらく留守番を頼む」

キット「お任せ下さい」フォンフォン
938 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:19:50.69 ID:m4EGMrBN0

-甘味処 間宮-

『新メニュー ピーチ・メルバ始めました』

卯月「何か、冷やし中華始めました。みたいなノリで新メニューを貼ってるけど、ピーチ・メルバって何だぴょん?ピーチって言うくらいだから桃を使ってるってことしか分からないぴょん」

提督「ピーチ・メルバと言えば、ロンドンのナントカって有名ホテルの料理長がオーストラリア出身の歌姫ネリー・メルバのために作ったデザートではないか!」

吹雪「ですね」

卯月「ネリー・メルバ?」

ウォースパイト「Exactly.よくご存知ですね」

吹雪(この人、何処から現れたんでしょうか?川内さんの様に音も無く現れましたが)

提督「キ○ラ緑子=サンの様な声をした、おくどさんが教えてくれたからな」

ウォースパイト「極道さん?提督のお知り合いにGangsterが居るのですか?」

吹雪「極道さんじゃありません。お・く・ど・さ・ん、です」

ウォースパイト「おくどさんと言う人が居るのですね」

吹雪「おくどさんと言うのは人ではなく、かまどのことです。京都ではかまどのことをおくどさんって呼ぶんですよ」

ウォースパイト「かまど?Cooking stoveのことですか?」

提督「ああ、そうだ」

ウォースパイト「Cooking stoveが教えてくれたとは?」

???「ちょっと待ちなさい!」

提督「この声は・・・。これは面倒なことになりそうだ」

リシュリュー「ペーシュ・メルバを考案したのはフランス人シェフのジョルジュ・オーギュスト・エスコフィエよ!だからこのデザートはイギリスではなく、フランスの物でなくって?」

ウォースパイト「あら、誰かと思ったらリシュリューじゃない。フランス人ならフランス人らしくクレープでも焼いていればいいのよ」

リシュリュー「なんですって!ペーシュ・メルバをイギリスの物の様に言った挙句、クレープを馬鹿にするなんて・・・いいわ。表に出なさい」

ウォースパイト「馬鹿になんてしてないわ。いきなり表に出ろだなんて、フランス人は野蛮ね」

吹雪「司令官、そろそろ止めたほうが」

卯月「このままじゃマズイぴょん」

提督「はぁぁぁぁーっ。何でヨーロッパ勢は鎮守府内で第三次世界大戦を勃発させようとするんだよ」

卯月「鎮守府の中の戦争だぴょん」
939 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:21:13.42 ID:m4EGMrBN0

提督「そこのお二人さん」

ウォースパイト「何ですか?」

リシュリュー「何かしら?」

提督「それぞれの国で色々事情があるのは分かるが、ここは食事をする場所だ。争いごとは止めてくれ」

ウォースパイト「Admiralがこう言ってるわ」

提督「他人事みたいな反応をしないでくれ」

ウォースパイト「?」

リシュリュー「貴女に言ってるのよ」

提督「二人に対して言っているんだけどな」

ウ・リ「私たちに!?」

リシュリュー「貴女のせいで提督に怒られたじゃない!」

ウォースパイト「何処かの蛮族のせいじゃなくって?」

提督「だから止めろと言っているだろ。まず、ウォースパイト」

ウォースパイト「はい」

提督「確かにピーチ・メルバはイギリスのホテルで考案されたデザートだが、作ったのはフランス人シェフだ」

ウォースパイト「その通りです」

提督「そしてリシュリュー」

リシュリュー「ウィ」

提督「確かに考案したのはフランス人シェフだが、作られた場所はイギリスのホテルだ。だから、両方の国のものじゃないか」

ウォースパイト「提督がそうおっしゃるのなら」

リシュリュー「仕方ないわね」

提督「二人とも今は仲間なんだから、変な喧嘩は止してくれ。これでこの話は終わりだ。いいな」

ウ・リ「はい」

提督「じゃあ、仲直りの握手だ」

ウォースパイト「仕方ありません」

リシュリュー「過去のことは水に流して、今は仲良くしてあげるわ」

提督(トゲがあり過ぎだろ。歴史的に色々あるから仕方ないんだろうけど)

ウォースパイト「ええ、お互い仲良くしましょう」

卯月「一件落着だぴょん」
940 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:22:47.09 ID:m4EGMrBN0

プリンツ「アトミラールさん、プレッツェルもありますよ!」

提督「髪長姫?」

プリンツ「それは、ラプ○ツェルです!ツェルしか合ってないし!」

提督「つまり、チャ○チャミと共謀して国を乗っ取るのか?」

プリンツ「だからそれはラプ○ツェルだって!近○春菜に怒られるよ」

提督「シュ○ックのことを近○春菜って呼ぶのは止めなさい。緑の怪物に失礼だ」

プリンツ「失礼なのはアトミラールさんだよ!」

提督「いや、そもそも近○春菜って言ったのはプリンツじゃないか」

プリンツ「そうだっけ?」

提督「そうだ」

プリンツ「てへぺろ」

提督「可愛いから許す」

プリンツ「わーい、アトミラールさんに褒められた〜♪ビスマルク姉さまに報告しないと!」ダッ

卯月(これはマズイんじゃ・・・)チラッ

吹雪「どうしたの?」

卯月「何でもないぴょん」

吹雪「あ、もしかして、司令官がプリンツさんを褒めたからやきもちを妬いたと思った?そんなの気にしてたら勤まらないよ。ほぼ女性だけの職場だし」

卯月(意外に冷静だぴょん。もしかしてこれがセイサイカッコカリの余裕って奴ぴょん?)

提督「やれやれ、騒がしい奴だ」

ガングート「提督よ、私の特製モ○ゾフのプリンもあるぞ!」

提督「ガングート特製モ○ゾフのプリンって何だよ?確かにモ○ゾフ氏はロシア人だが、それは買ってきただけだろ?」

ガングート「何を言うか!モ○ゾフのプリンの空き容器に私の手作りプリンを詰めたものだ!買ってきた物では無い!」

提督「それは最早ガングートのプリンだろ・・・」

ガングート「モ○ゾフのプリンだ!」
941 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:25:01.71 ID:m4EGMrBN0

ポーラ「提督ぅ〜、ポーラ特製のトルタ・カプレーゼも食べてくださぁ〜い。好評ならメニューとして採用してもらえるそうです〜」

提督「せっかくだから頂こうか」パクッ

吹雪「いただきます」パクッ

卯月「美味しそうだぴょん♪」パクッ

ガングート「どれどれ」パクッ

一同「!?」

提督「辛っ!塩辛っ!何だよコレ!」

吹雪「美味しくないです・・・」

卯月「不味いぴょん」

ガングート「ロシアンルーレットのつもりか?貴様ッ、銃殺刑だ!」

ポーラ「塩辛い?そんな訳無いじゃないですか〜」パクッ

ポーラ「・・・。ごめんなさい、お砂糖とお塩を間違えました」

吹雪(素面のポーラさんなんて大本営で水攻めに遭って司令官が死にかけた時以来です)

卯月(あのポーラさんが素面になってるぴょん)

ガングート「遺言はそれだけか?」

提督「おいおいおいマジかよ。調理する時くらい酒は止めてくれ。あと、ガングートは落ち着け」

吹雪(こんなマンガの様なミスを犯すのは五月雨ちゃんだけだと思ってました・・・。磯風ちゃんでもやらないよ。まぁ、磯風ちゃんは磯風ちゃんで思いっきり分量を間違いそうだけど)

卯月(五月雨以外にこんなのが居るなんて信じられないぴょん・・・)

ポーラ「このトルタ・カプレーゼはポーラが責任を持って全て食べます!」

提督「待て!早まるな!」ガシッ

ポーラ「放してください!これはポーラが犯した罪です!」

提督「そこまで大層な話じゃないだろ!」

ポーラ「サムライにとってのセップークと同じです!」

提督「いやいやいや!大げさ過ぎるから!」

卯月「止めちゃダメだぴょん!司令官も武士の息子なら分かるはずだぴょん。武士にとっての切腹がどれだけの覚悟なのか・・・分かるはずだぴょん!」

リシュリュー「提督はサムライだったの!?」

提督「違う。俺は武士の子孫であって、俺自身は武士じゃないからな」

吹雪「そうですよ、司令官は騎士です。ナイトライダーなんですから」

リシュリュー「そう言えば、フランス政府からシュヴァリエの称号をもらってたわね」

ガングート「ならば私が直々に銃殺刑に処してやる!光栄に思え!」

提督「だから落ち着け!」

間宮「皆さん」ゴゴゴゴゴ

三人「!?」

間宮「ここはお食事をする場所です。喧嘩をするなら出て行ってもらいますよ」

三人「ごめんなさい」

卯月(パパまで怒られて理不尽だぴょん)
942 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:27:41.87 ID:m4EGMrBN0

-執務室-

提督「まったく・・・ヨーロッパ勢は同郷同士の場合はいいが、複数の国のメンバーが集まると疲れるな」

キット「それぞれ領土や資源を巡って争ってきた歴史がありますから」フォンフォン

吹雪「そうだけど、今は深海棲艦と戦う仲間なんだから」

キット「一度ガツンと言ってみては?」フォンフォン

提督「ウォースパイトとリシュリューの二人には言ってやったからしばらくは大人しくしているだろう」

吹雪「お二人が喧嘩を始めた時にアイオワさんたちが居たら、やっぱりウォースパイトさんの側に付いたんでしょうか?」

提督「やっぱり米国は英国側に行くんじゃないか?でも、そこにドイツが居たらアイツ等(英、米、仏)結束しそうだよな」

吹雪「そこにガングートさんが参戦するともう訳の分からないことに・・・」

キット「!!! アドミラル」フォンフォン

提督「どうした?」

キット「地下にサクラさんが現れた様です」フォンフォン

提督「サクラが?もうこの時代には来ない様に言ったのに。まさか・・・」

キット「いえ、本人です。深海棲艦が化けた偽物ではありません」フォンフォン

吹雪「それなら一安心だけど」

ガチャ

サクラ「パパ、大変なの!」

バタン

提督「もうこの時代に来ちゃダメだって言ったじゃないか」

サクラ「ごめんなさい。でも、どうしても伝えないといけないことがあるの!」

提督「分かった。とりあえず座りなさい」

ガチャ

提督「あ、ジュース切らしてるな。買って来るか」

バタン

サクラ「飲み物なんて後でいいよ!」

提督「そうか、では用件を聞かせてもらおうか」

サクラ「うん、それがね」

コンコン

ゴトランド「ゴトランドです」

提督「悪いが話は後にしてくれ」

サクラ「うん」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

ゴトランド「提督、あら?この子は・・・」

提督「姪のサクラだ」

サクラ「はじめまして、サクラです」

ゴトランド「貴女がこの間、深海棲艦にさらわれたサクラさんね。はじめまして、スウェーデン生まれのゴトランドです」
943 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:30:40.62 ID:m4EGMrBN0

〜しばらく後〜

ゴトランド「では、失礼します」

ガチャ

バタン

サクラ「ねぇ、パパ」

提督「何だ?」

サクラ「あの人、誰?」

提督「誰って、ゴトランドじゃないか。本人もそう名乗っただろ?」

サクラ「うん、そうだけど・・・」

提督「どうしたんだ?」

サクラ「あんな人、知らないよ」

提督「知らないってまさか・・・」

サクラ「ううん、それは無いよ!パパは誰も轟沈させてないのが自慢だって言ってたし」

吹雪「だとしたら、サクラが産まれる前に異動でこの鎮守府を離れたんでしょうか?」

キット「スウェーデンに帰ったとも考えられます」フォンフォン

提督「うーん、何とも言えないな。未来はどうなのか分からないが、今までこの鎮守府から異動して行った子は居ないからな」

サクラ(知らない人なのに、ずっと前から知ってる気がするのは何でだろう?)

コンコン

鈴谷「鈴谷だよー」

提督「(またかよ)どうぞ」

ガチャ

バタン

鈴谷「提督、ってサクラちゃん?遊びに来てたんだ」

サクラ「うん」

鈴谷「あれ?でも今日は平日だし、学校はどうしたの?」

提督「インフルエンザで学級閉鎖だそうだ」

吹雪(瞬時に適当な理由をでっち上げる辺り凄いと言うか、何と言うか・・・)

鈴谷「そうなんだ。人間は病気とか大変だよね」

サクラ「うん、そうなの(サクラは艦娘だから病気にはならないけど、今は話を合わせとかないとね)」

鈴谷「そうだ、熊野にも会わせてあげたいし、サクラちゃん借りて行っていい?」

提督「構わん(本当はダメだと言いたいが、理由が思い浮かばない以上仕方ない。何時になったら話を聞けるやら・・・)」

鈴谷「それじゃ、行って来るね」フリフリ

サクラ「行ってきます」

ガチャ

バタン

吹雪「鈴谷さんは何の用だったんでしょうね?」

提督「大した用件じゃなかったんだろうな」

キット「ええ、そうでしょう」フォンフォン
944 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:31:41.96 ID:m4EGMrBN0

-廊下-

鈴谷「あれ?」

サクラ「どうしたの?」

鈴谷「何しに執務室に行ったんだっけ。思い出せないし、まーいいや」

サクラ「時々あるよね(汗)」

鈴谷「そうなんだよねー。思い出したらまた行けばいいや。お、アレは熊野。おーい、熊野ー」

熊野「何ですの?」クルッ

熊野「あら、鈴谷にサクラさん。ごきげんよう」

サクラ「こんにちは」

鈴谷「今からお兄ちゃんたちも誘って間宮さんの所に行かない?」

熊野「いいですわね」


-最上型私室-

最上「誰がお兄ちゃんだ!」

三隈「くまりんこ?」

最上「え?いや、何故かそう呼ばれた気がしたんだ」

三隈「くまりんこ」

最上「うん、そうだね」

ガチャ

鈴谷「サクラちゃんが遊びに来たよー」

サクラ「こんにちは」

最上「よく来たね」

三隈「くまりんこ!」

熊野「これから皆で間宮さんはいかがかしら?」

最上「いいねー」

三隈「くまりんこ」
945 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:33:39.22 ID:m4EGMrBN0

-夜 提督私室-

提督「やっと話を聞けるな」

吹雪「随分ずれ込みましたね」

卯月「サクラが来たってことは一大事だぴょん?」

サクラ「うん。とっても大事な話だよ」

提督「・・・」ゴクッ

サクラ「実はね、この時代に来たのは母なる深海棲艦だけじゃなかったみたいなの」

提督「他にも居る、だと」

吹雪「何が来たの?」

サクラ「分からない。カメラの映像にパパに化けた『何か』と母なる深海棲艦がデロリアンに乗り込む姿が映ってたけど、詳しいことは分からないの」

卯月「また厄介なことになりそうだぴょん」

提督「相手が誰であろうが、敵である以上迎え撃つまでだ」

サクラ「パパ、カッコイイー」

卯月「流石パパだぴょん!」

提督「しかし」

吹雪「ええ、困りましたね」

提督「相手が分からない以上、向こうから仕掛けてくるのを待つしかないのが困ったものだ」
946 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:34:12.97 ID:m4EGMrBN0
本日はここまで。
947 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/30(金) 21:48:35.72 ID:fWrmvDhy0
久しぶりのランカーで高高度局戦 試製秋水ってのをもらったけど、深海の奴等、ついに宇宙から攻めて来るのか?
前にレ級が宇宙棲艦にってネタやったけど、ジ○ン星人によるコロニー落としとか、ガミ○ス星人による遊星爆弾はやめて下さい。
川内=サンが夜戦専用決戦兵器GX-9900に乗ってノリノリで出撃しそうで恐ろしい。

本日分、始まります。
948 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/30(金) 21:50:42.38 ID:fWrmvDhy0

-日曜日 市街地-

青葉「いやー、お目当ての品も手に入りましたし、ランチも美味しかったですね〜」

衣笠「そうだねー。次、どうする?帰るにはまだ早いよね」

青葉「そうですねぇ〜」

衣笠「!?」

青葉「先日、テレビでスイーツの美味しいお店を紹介してたんで、そのお店はどう?ってどうしたの?」

衣笠「アレって・・・」

青葉「し、司令官!それに誰ですか、あの綺麗な女性は!?許せない・・・」プルプル

衣笠「青葉、落ち着いて」

青葉「司令官には青葉と言うものがありながら、艦娘ですらない一般の女性と街を歩くなんて!」

衣笠「一旦、落ち着こうよ。そもそも青葉は提督とそんな関係じゃないし!それに、もしかしたら親戚の人とかかも知れないし」

青葉「従姉妹とあんな風に親密な感じで歩いてるなんておかしいよ!こうなったら、写真に収めて強請るネタに使ってやる!」

パシャ!

パシャ!

パシャ!

衣笠「落ち着いてってば!」


-非合法な物を扱うお店-

???「頼んでいた物は入っているか?」

店主「もちろんだ。ちょっと待っててくれ、裏から出してくる」

店主「よっこらせっと」

ドスン

店主「しっかし、こんな物何に使うんだ?」

???「余計な詮索はしない方が身のためだ」

女「そうよ。深入りし過ぎたら貴方を消さないといけなくなるわ」

店主「!!! ま、まぁ、見ての通り、うちは表沙汰に出来ない品を扱っているんだ、余計な詮索はしないさ」

???「そうしてくれると助かる。アンタにはまた世話になるだろうからな」

店主「それはそれは、末永く頼みますよ」

???「じゃあな」

店主「ありがとうございましたー」

女「あの男は消さなくて良かったのか?」

???「ああ、ゴリアテの一件で会社はマークされている。だからこそ、こういう店を使っているんだ、利用価値がある内は生かしていかないとな。始末は何時でも出来るさ」

女「そうだな」

???「さて、深フォンで親父殿に目当ての品を入手したと連絡しておくか」
949 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/30(金) 21:52:43.69 ID:fWrmvDhy0

-翌日 鎮守府 執務室-

コンコン

青葉「青葉ですぅ」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

青葉「今日は司令官に耳寄りなお話がありまして」

提督「耳寄りな話?それは気になるな」

青葉「ここだとちょーっと話しづらいので、場所を変えて二人で話せませんか?」

提督「分かった。会議室にでも行こう。吹雪、悪いが留守番を頼む」

吹雪「分かりました」


-会議室-

提督「それで話ってのは?」

バンッ!

提督「!?」ビクッ

青葉「コレは何ですか?」

提督「何って・・・写真?」

青葉「そんなことを聞いてるんじゃありません!写ってる内容について聞いているんです!」

提督「?」

青葉「司令官と一緒に写ってる女性は誰ですか?」

提督「いや、知らない人だが。それ以前に写ってるのは俺じゃない」

青葉「まだそうやってシラを切るんですね」

提督「本当に知らないって!何時撮ったんだ?」

青葉「昨日のお昼頃です」

提督「昨日の昼頃?その時間帯なら荒潮と出掛けてたぞ」

青葉「そんな嘘を信じるとでも?」

提督「本当だって。ちゃんと買い物をした時のレシートもある。そのレシートの日時を見れば分かるだろ?」

青葉「では、見せてください」

提督「ちょっと待ってくれ。確か財布のこの辺りに・・・有った!」
950 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/30(金) 21:54:50.48 ID:fWrmvDhy0

-朝潮型私室-

荒潮「♪」←鏡の前で一人ファッションショー中

満潮「ん?新しい服買ったの?」

荒潮「パパに買ってもらったのよ〜」

満潮「ふ〜ん、そうなんだ。え・・・、パパ?」

荒潮「そう、パパ」

満潮「パッ、パッ、パパってアンタまさか・・・」

荒潮「パパってのは提督のことよぉ〜。みっちゃんってば何を想像したの〜?」ニヤニヤ

満潮「わ、私は姉として、アンタが道を逸れたことをしてないか心配しただけよ!///」

荒潮「そんなこと想像してたのねぇ〜。でも、荒潮のことを心配してくれて嬉しいわ」

満潮「姉妹のことを心配するのは当然でしょ!それより、何でアイツのことをパパなんて呼んでるのよ?」

荒潮「うふふ〜、みっちゃんも提督のパパって呼んでみたら?きっと喜ぶわよ〜」

満潮「そんな恥ずかしいこと出来る訳無いじゃない!」

荒潮「あらあら、残念ねぇ〜。パパって呼んで甘えたら、みっちゃんも新しいお洋服買ってもらえたかも知れないのに〜」

満潮(別に何か買って欲しいって訳じゃないけど・・・私も荒潮みたいに甘えてみたい・・・。でも、今更そんなこと出来る訳無いじゃない。アイツは許したとしても、自分が許せない)


-会議室-

青葉「確かにこのレストランのレシートの時刻は青葉が司令官を目撃した時間と一致しますね・・・(それに注文した量からして一人分じゃない。赤城さんなら余裕で全部食べるでしょうけど)」

提督「そうだろ?これで疑いは晴れたか?それでも信じられなければ荒潮を呼ぶが」

青葉「申し訳ありませんでした」

提督「まぁ、そんなこともあるさ。それにしても、この写真の人、本当に俺に似てるな」

青葉「はい、てっきり司令官が愛人と密会中だと思ってしまいました」

提督「そんな訳無いだろ。だいたい、どうやって外に愛人を作るんだよ」

青葉「ネットとかで?」

提督「とかで?って随分、大雑把だな。青葉も新聞記者ならもう少し決定的な証拠を掴んでからにしてくれ」

青葉「うぅ・・・耳が痛いです」
951 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/30(金) 21:56:10.60 ID:fWrmvDhy0

-執務室-

ガチャ

吹雪「お帰りなさい」

提督「ただいま」

バタン

吹雪「青葉さんのお話は何だったんですか?」

提督「いやー、それがな、俺が外に愛人を作ってる証拠写真があるって言われてな」

吹雪「え・・・(低い声)」

提督「いや、誤解だからな。昨日、荒潮と出掛けていた時間帯に撮られた写真だったからちゃんと証明してきたぞ」

吹雪「本当に愛人なんて居ないんですね?」

提督「当然だ」

吹雪「キット」

キット「嘘は検出されませんでした」フォンフォン

吹雪「疑ってごめんなさい」

提督「先日の鈴谷の件といい、短期間に二度も吹雪に疑われるなんてショックだなー(棒読み)」

吹雪「ごめんなさい・・・」

提督「今のは軽いジャブだからな。本気で落ち込まないでくれ。それにしても写真に写っていた人物は本当に俺にそっくりだった」

吹雪「そんなに似てたんですか?」

提督「ああ、疑われるのも仕方ないと思えるくらいにな」

吹雪「まさか・・・サクラの言ってた司令官に化けた『何か』って」

提督「いや、俺も一瞬そう思ったが、女性と一緒に街を歩いてるのはおかしいだろ?」

吹雪「確かにそうですね」
952 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/30(金) 21:57:17.48 ID:fWrmvDhy0

コンコン

天龍「天龍だ」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

天龍「提督、今日は頼みが有って来た」

提督「聞かせてくれ」

天龍「提督と真剣(を用いた)勝負がしたい」

提督「真剣(本気の)勝負?」

天龍「ああ、そうだ。先日のミニッツでも提督が深海棲艦を倒したんだろ?」

提督「倒したと言っても死にかけの奴に止めを刺しただけだ」

天龍「だとしても普通の人間に出来ることじゃない。だからこそ、剣で戦う者として提督と剣で戦ってみたい。頼む、オレと勝負してくれ!」

提督「それは演習と言う認識でいいんだよな?」

天龍「ああ、当然だ」

提督「艤装は使用禁止だからな」

天龍「もちろんだ」

提督「それならいいだろう」

天龍「よっしゃー!じゃあ、早速頼むぜ!」

提督「待ってくれ。まだ今日の仕事がある」

吹雪「そうですよ。いきなり今からと言われても司令官も困りますよ」

天龍「それもそうか」

提督「明日のヒトゴーマルマルでどうだ?」

天龍「いいぜ!その時間にグラウンドで待ってるからな!」

提督「了解した」

天龍「ビビッて逃げんなよ」

提督「逃げないっての」

天龍「それじゃ、待ってるぜ!」
953 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/30(金) 21:59:24.81 ID:fWrmvDhy0

-翌日 執務室-

キット「天龍さんとの約束の時間の10分前です」フォンフォン

提督「もうそんな時間か。それじゃ、行って来る」

吹雪「行ってらっしゃい」


-グラウンド-

霰「つんつくつん」ニコニコ

朝潮「霰?何してるんですか?」

霰「朝潮ちん、んちゃ!」

朝潮「何だか楽し・・・キャアァァァァーッ!何をしてるんですか!」

霰「電ちんのトイプー(仮名)のピー(自主規制)をツンツンしてる」

朝潮「汚いから止めなさい!」

霰「楽しいよ。朝潮ちんも一緒にしようよ」

朝潮「楽しくありません!帰りますよ!」ズルズル

霰「あーれー」

ヒュゥゥゥゥゥゥ

提督「待たせたな」

天龍「この時を待ちわびたぜ」

提督「では、始めるか。ほら、木刀だ」

天龍「何を言ってやがる!真剣勝負だと言っただろ?」

ブンッ

提督「あっぶねぇ!いきなりシュベルト○ベールで斬りかかってくるとは何を考えてるんだ!」

天龍「だから真剣勝負だと言っただろ?」

提督「真剣勝負だからって本物の対艦刀で斬りかかってくることは無いだろ!」

天龍「だから真剣で勝負だって言っただろ?」

提督「いや、真剣勝負って本気の勝負って意味だろ?」

天龍「何を言ってやがる?真剣を用いた勝負に決まってるだろ!」

提督「ジーマー?」

天龍「マジだ。今更ナシだ何て言わせねぇぞ!構えやがれ!」

龍田「提督、天龍ちゃんにケガさせたら承知しませんよぉ〜」

提督「だったら止めろよ!」

龍田「それは出来ない相談ね〜。これは天龍ちゃんが望んだことなんですもの〜」

提督「どないせいちゅうねん!」

龍田「一方的に斬られたらいいんじゃないですか〜?」

提督「拙者に死ねと申されるか!」

龍田「あはは、面白ぉ〜い」

天龍「オレを無視して龍田とおしゃべりとは随分余裕だな!」

ブンッ

提督「あっぶねぇ・・・。俺は人間だぞ!お前たちと違って斬られたら死ぬからな!」

天龍「提督なら入渠ドックに放り込んで、バケツを使えば即元通りだろ?」

提督「だから俺は人間だつってんだろ!」
954 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/30(金) 22:01:06.33 ID:fWrmvDhy0

雪風「あれは、しれーと」

磯風「天龍だな。向かい合って何をしているんだ?」

雪風「天龍さんがしれーに斬りかかりました!」

磯風「何が起きているんだ!?」

雪風「止めないと!」ダッ

キンッ

キンッ

雪風「天龍さん!しれーに何をするんですか!」

天龍「あぁ?何だ雪風か。見りゃあ分かるだろ?」

磯風「うむ。司令を殺そうとしているな」

天龍「何言ってんだよ。見ての通り、オレは提督と演習中だ」

雪風「演習って・・・、どうして本物の剣を使ってるんですか!」

天龍「そりゃあ、真剣勝負だからな」

磯風「なるほど」

雪風「なるほど。じゃないです!」

磯風「はぁぁぁーっ!」

提督「!?」

雪風「磯風!?」

ブーン

バチバチ

磯風「我がエクスカリバーの軌道を見切ってセイバーで受け止めるとは・・・流石、司令だ。只者では無いな」

提督「何のマネだ?」

磯風「天龍が戦っているのを見て、私も司令と戦ってみたくなった」

提督「着任した時に、『私が護ってあげる』って言ってたのは何処のどなたですかねぇ?」

磯風「フッ。そんなこともあったな。だが、司令は私なんかが護らなくても充分過ぎる程強いじゃないか」

提督「それと突然斬りかかってくるのは別の話だと思うのですが」

磯風「問答無用!」

天龍「オラオラ、余所見してんじゃねぇぞ!」

提督「クッ!(流石に二人同時はキツイ)」

雪風(助けを呼ばないと!)ダッ

春風「し、司令官様!?」

提督「春風!いい所に来た。助けてくれ!」

春風「私で良ければ助太刀致します」
955 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/30(金) 22:02:28.94 ID:fWrmvDhy0

-執務室-

吹雪「司令官のことだから怪我をさせたりしないだろうけど、大丈夫かな」

キット「こんなことを言うと天龍さんに失礼ですが、彼女には負けないでしょう」フォンフォン

吹雪「そうだね」

ドアバーン!

吹雪「!?」ビクッ

雪風「吹雪さん、大変です!司令が、しれーが!」

吹雪「どうしたの、雪風ちゃん。落ち着いて」

雪風「しれーが天龍さんと磯風に殺されそうになってます!」

吹雪「へ?」


-グラウンド-

春風「磯風さん、貴女の相手は私が致します」

磯風「神風型の力、とくと見せてもらおうか!」

天龍「邪魔者は春風が引き受けてくれたし、楽しませてくれよ提督!」

キンッ

キンッ

提督「お前、演習と言いながらガチで殺しに来てるだろ?」

天龍「真剣勝負だと言っただろ?殺す気でかからないと提督には勝てねぇ!」

提督「・・・。分かった。そこまで言うなら本気で相手をしてやるよ」

カチャン

天龍「刀を鞘に納めてなんのつもりだ?」

提督「・・・」

天龍「!!! その構え。そうか、やっとその気になったか。いいぜ、かかって来いよ。春風に教わったって言う必殺技、見切ってやるぜ」
956 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/30(金) 22:04:34.16 ID:fWrmvDhy0

キンッ

キンッ

磯風「流石だな。司令に剣術の指南をしただけのことはある」

春風「司令官様は剣術の基礎はお師匠さんから教わっています。私はほんの少し指導をしただけです」

磯風「なるほど。やはりあの老人も只者では無かったか」

ゴゴゴゴゴゴ

天龍「な、何だ、このプレッシャーは!?」

磯風「姫級の深海棲艦ですらここまでのプレッシャーを感じたことなど無い!」

吹雪「天龍さんに磯風ちゃん」

天龍「・・・」汗ドバー

磯風(今の内に逃げよう。天龍の犠牲は無駄にはしない)

雪風「何処へ行く気ですか?」

磯風「何処って、風呂だ。汗をかいたら風呂に入る。何もおかしなことなど」

吹雪「お二人は向こうで私とお話をしましょうね」

雪風「雪風も一緒にお説教します」

天龍「龍t・・・って居ねぇ!」

龍田(ゴメンネ、天龍ちゃん。流石にキレた吹雪ちゃんの相手をする勇気は無いわ)←物陰から観察中

天龍「放せー!いや、放してください。オレが悪かった!謝るから!」

磯風「私は説教をされる様なことなど」

雪風「司令を殺そうと斬りかかったのは誰ですか?」

磯風「司令は剣の軌道を見切って受け止めた。何の問題もあるまい」

吹雪「はいはい、言い訳は向こうで聞きます」ズルズル

春風「司令官様、お怪我はございませんか?」

提督「大丈夫だ。春風のお陰で助かったよ」

春風「当然のことをしたまでです。お礼を言われるようなことなど」

提督「いや、春風が来てくれなければ危なかった。お礼に間宮さんのところで何かご馳走しよう」

春風「宜しいのですか?」

提督「ああ、ほんの気持ちだ」

春風「では、ありがたく頂戴いたします」
957 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/30(金) 22:09:16.60 ID:fWrmvDhy0

-夜 居酒屋鳳翔-

天龍「ったくよぉ、何もあそこまで怒るこたぁ無ぇだろ。ヒクッ」

木曽(吹雪がブチ切れるのは当然だろ・・・)

鳳翔(吹雪ちゃんが怒るのも当然です)

天龍「お前だって刀を使うだろ?一度位、提督と戦ってみたいと思わないのか?」

木曽「オレも戦ってみたいとは思うが、真剣で斬りかかろうとは思わないな」

天龍「何いい子ぶってやがるんだ・・・。ガチの勝負だぜ?真剣を使って当然だろ!ヒクッ」

木曽「真剣勝負だとしても真剣は使わないだろ」

天龍「あー、もう空だ。もう一本追加だー」

鳳翔「天龍さん、飲み過ぎは体に良くないすよ」

木曽「もうこの辺にしておけ」

天龍「もう一本らけだってー」

木曽(コイツ、何でコーラで酔ってるんだ?)


-会議室-

天津風「提督を襲撃って何考えてるのよ!」

浦風「うちの提督さんを殺そうとするとは何事じゃ!」

磯風「襲撃などしていないし、殺そうともしていない。ただの演習だ」

浜風「演習と言いながら、レーザー対艦刀で切りかかるバカが居ますか!」

不知火「これは妹の教育が出来ていなかった不知火の落ち度です」

陽炎「それを言い出したら長女の私が一番悪いってことになるんだけど」

黒潮「せや。妹の不始末は姉の責任やで」

親潮「黒潮さん、私たちの責任でもありますよ」

黒潮「何やて!?」

萩風「お詫びとして健康ケーキを持って謝りに行かないと」

秋雲「アキグモサンハ、ユウグモガタデス」

陽炎「アンタはいい加減、元に戻りなさい」

秋雲「アキグモサンハ、ユウグモガタデス」

時津風「ダメっぽい、ダメっぽい」
958 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/30(金) 22:10:09.32 ID:fWrmvDhy0
何か「カスミール地方のカスミヤ山羊」って謎ワードが頭に浮かんだ。泣き声は「クズー、クズー」だろうな。
その姿はボン・モフ・モフのわがままボデーをした霞の顔の山羊(羊じゃナイヨ)と思われる。
寒くなったらカスミヤ山羊の話を書きたい。

本日はここまで。
959 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/09/10(火) 22:23:47.65 ID:zU+Ogwgf0
三式弾が欲しいのに徹甲弾ばかり出て、零戦32型が欲しいのに烈風とか紫電が出るのは何なんだろうね?物欲センサーって奴?
特に紫電は掃いて捨てるほど有るから零戦32型とトレードして欲しい・・・。


先日の宣言通り、カミ車、士魂隊 or 陸戦隊、ロケランを装備して集積を燃やしてきました。
ミッチーと霞が毎度1000超えの訳の分からんダメージ連発してた。
集積地棲姫、敵ながら不憫な子(笑)


本日分、始まります。
960 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/09/10(火) 22:25:10.56 ID:zU+Ogwgf0

-早朝 グラウンド-

アトジュッシュウ!

エェー!

吹雪「はぁ」

加賀「朝からため息なんてどうしたの?」

吹雪「加賀さん」

赤城「私も居ますよ」

吹雪「加賀さん、赤城さん、おはようございます」

赤城「何か悩みでも?」

吹雪「実は・・・、昨日、青葉さんが司令官に愛人が居るって言い出しまして。まぁ、誤報だったんですけど、その誤報で司令官を疑ってしまったんです」

赤城「そんなことがあったんですね。でも、私も吹雪さんの立場なら疑ってしまうと思います」

吹雪「でも、それって司令官を信じて無いってことなんじゃないかと思って」

赤城「難しい問題ですね。船だった頃と違って今の私たちには今は感情がありますからね」

加賀「吹雪さん」

吹雪「はい」

加賀「スキャンダルなら男の勲章よ」

赤城「加賀さん!?」

加賀「ジュディ・オ○グの曲の歌詞です。その位、大きな器を持たないとダメよ」

赤城「あぁ・・・、そういうことですか」

吹雪「あの、それはテ○サ・テンさんだと思います」

加賀「よく分かったわね」

吹雪「何処でそういうの覚えるんですか?」

加賀「歌の勉強をしようと思って、Me Tubeで色々聞いているうちに覚えました」
961 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/09/10(火) 22:26:55.56 ID:zU+Ogwgf0

-午後 執務室-

提督「吹雪」

吹雪(今朝、加賀さんに言われたことも確かに一理あります)

提督「吹雪」

吹雪(司令官の妻と名乗っておきながら、司令官を疑ってしまった自分が恥ずかしい)

提督「吹雪?」

吹雪「は、はい!」

提督「どうしたんだ?体調が優れないなら」

吹雪「何でもないです、大丈夫です!」

提督「そうか?それならいいが、無理はしないでくれよ」

吹雪「はい。すみません」

コンコン

日向「日向よ」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

日向「今日は提督に相談・・・と言うか頼みがあってきたんだ」

提督「えっと、一つ確認だが、俺と戦いたいとか言わないよな?」

日向「そんな天龍の様なことを言いに来たんじゃないよ」

提督「それならいいんだ。それじゃ、用件を聞かせてもらおうか」

日向「来月くらい、キットを貸してもらえないだろうか?」

提督「俺は構わないが・・・」

キット「アドミラルがいいなら問題ありません」フォンフォン

日向「そうか、ありがとう」

提督「何処に行くんだ?」

日向「京都だ」

提督「京都?まさかな」

吹雪「ええ、流石にねぇ?」

提督「瑞雲院に行きたいとか言わないよな?」

日向「!? 何故分かったんだ!」

提・吹「えぇ・・・」

提督「ところで、どの瑞雲院だ?上京区か、それとも下京区の方か?」

日向「上京区だ」

提督「なるほど。横山崋山のお墓がある方か」

日向「横山崋山?」

吹雪「横山崋山と言うのはですね」

早霜「横山崋山とは江戸時代の活躍した京都の絵師であり、紅花屏風などが有名です」

一同「!?」

キット「一体何処から現れたのですか?」フォンフォン

早霜「フフフ。ずっとクローゼットから司令を見ていました」
962 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/09/10(火) 22:29:57.38 ID:zU+Ogwgf0

提督(この子、ストーカーっぽいところがあるよな・・・(汗))

早霜「江戸時代の京都には大勢の絵師がいましたね」

提督「ああ、そうだな。伊藤若冲、円山応挙、尾形光琳、俵屋宗達、狩野派の絵師たち、安藤緑山にモネやルノワール」

青葉(いやいやいや、安藤緑山は江戸時代でも京都の人でも絵師でもありませんし、モネやルノワールに至ってははフランス人ですから!)←天井裏で観察中

青葉(あ、でも安藤緑山の作品の一部は確か京都の美術館に収蔵されていましたね)

提督「睡蓮は八坂神社の池で、ムーラン・ド・ラ・ギャレットは南座を描いたんだったな」

青葉(ボケてるんですか?ボケてるんですよね?そうだと言って下さい!)

提督「江戸時代の絵師の作品もいいが、松方これくしょんも素晴らしいぞ」

日向「まぁ、そうなるな」←分かってないけど相槌

早霜「なるほど、そう来ましたか」

吹雪「確か、東京の国立西洋美術館って松方これくしょんを収蔵するための美術館でしたよね?」

提督「ああ、その通りだ。松方幸次郎が集めた絵画の一部はロンドンの倉庫火災で焼けてしまったが、その火災の原因はナチスによる放火だったよな」

吹雪「ええ、信じられません。人間のすることではありませんよ!」

提督「何か腹が立ってきたから、後でビスマルクをしばくとするか(冗談だけど)」

吹雪「そうですね。そうすべきです!」←冗談だと分かってる

早霜「ええ、許せません」←当然分かっている

日向「まぁ、そうなるな」←分かってない

青葉(火災の原因がナチスによる放火だなんて聞いたことありませんし、ビスマルクさんはとんだとばっちりですよ!)

コンコン

隼鷹「隼鷹でーすっ」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

隼鷹「今、松方幸次郎の話をしてなかったかい?」

提督「してたぞ」

隼鷹「やっぱりそうか〜。いや、松方幸次郎って言うと飛鷹の父親みたいなモンだし、ちょっと気になってね〜」

日向「まぁ、そうなるな。伊勢も飛鷹も川崎造船所で建造されたんだ、そこの社長だった人物なら父親と言えなくも無い」

早霜(今まで適当に相槌を打っていた感がありましたが、この話はちゃんと分かっている様ですね)
963 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/09/10(火) 22:31:50.42 ID:zU+Ogwgf0

隼鷹「ところでさ〜、ウォースパイトから聞いたんだけど、京都に遊びに行くんだろ?」

吹雪「ウォースパイトさんから?」

日向「元々、京都に興味を示していたのはウォースパイトだからな」

吹雪「なるほど、それで日向さんも瑞雲院に行こうと思ったんですね?」

日向「うむ、瑞雲布教の一環として丁度いいと思ってな」

提督(布教って)

隼鷹「迷惑じゃなければあたしも連れてってよ〜」

日向「もちろん構わないよ」

提督「お前さんは伏見の酒を呑みたいだけだろ?」

隼鷹「もちろんそれもあるけど、それだけじゃ無いよ。本当だよ〜」

提督「どうだか。尤も、日向がいいと言っている以上、俺が口出しすべきでは無いが」

隼鷹「よーし、それじゃパーっと打ち合わせしに行こうぜ〜!」

日向「そういうことだから、日程が決まったらまた知らせに来るよ」

早霜「では、私も失礼します」

スタスタ

ガチャ

バタン

提督「何でクローゼットに入って行くんですかね?(汗)」

吹雪「もしかして、秘密の抜け穴でもあるんでしょうか?(汗)」

キット「いえ、その様なものは見当たりません」フォンフォン

提督「もしかしてアレか?」

吹雪「アレ?」

提督「ハリ○タに『行方をくらますキャビネット』って有ったが、あんな感じで別の場所に繋がっているのか?」

吹雪「流石にそんな魔法のアイテムなんて・・・、いえ、明石さんたちならやりかねませんね・・・」

提督「ちょっと調べてみるか」

ガチャ

提督「うん、居ない。とりあえず入ってみるか。よ、っと。悪いが閉めてくれ」

吹雪「はい」

バタン

吹雪「どうですか?」

提督「うん、何も起きないな」
964 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/09/10(火) 22:34:41.10 ID:zU+Ogwgf0

-数日後 廊下-

山風「♪」

江風「なぁ姉貴、何で山風の姉貴を尾行してンだ?」

海風「最近、山風はよく執務室に入り浸っています」

山風「?」キョロキョロ

海風「!!! 隠れて!」

山風「気のせい・・・?」

コンコン

山風「山風」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

江風「今日も執務室に入ってったな」

海風「以前は寄り付かなかった執務室に今は毎日の様に入り浸って、お姉さん心配です!」

江風「考え過ぎだって。提督が変なことする訳無いだろ」

海風「いい人と思わせておいて実は・・・と言うことはあります」

江風「姉貴は提督を何だと思ってンだよ・・・。もっと提督を信じてやンなよ」

海風「信じています。でも、万が一ってことも」

江風(それで信じてるって言えるのか?)


-執務室-

山風「パパあのね・・・、今日の演習でMVP取ったよ」

提督「おぉ!よく頑張ったな!」

海風「パッ、パッ、パパァーッ!?」

江風「姉貴!」

ガチャ

海風「あ・・・」

吹雪「あの、海風ちゃんに江風ちゃん?何してるんですか?」

海風「ち、違うんです!私たちは何も・・・。そう、たまたま通りかかっただけなんです!」

山風「何・・・してるの?」

江風「姉貴、もう正直に話した方がいいんじゃないのか?」
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