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【グラブル】童貞【SS】
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1 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/08(金) 20:50:12.68 ID:noiNQzlnO
書く、長くなるかも
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1504871412
2 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/08(金) 20:55:44.40 ID:noiNQzlnO
ラカム「朝から悪ぃなグラン!ちょっとコイツ診なきゃなんねぇからよ!しばらく時間潰しててくれ!」
グラン「うん、わかった」
マギサ「あらあら…時間かかりそうね。ねぇ団長さん、待ってる間皆でお茶でもどう?」
グラン「そうだね、頂こうかな」
マギサ「そう、良かった。他の人にも声掛けてみるから少し待っててくれるかしら」
グラン「わかった、待ってるよ」
グラン達は船から一旦降りて、簡易的な椅子やテーブルとティーセットを草原に並べ数人で卓を囲む。
3 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/08(金) 21:01:14.17 ID:noiNQzlnO
メーテラ「ねぇ、グランってまだ童貞なの?」
グラン「ブーーッ!!」
ビィ「汚ったねぇなぁ!おい!」
グラン「げほっごほっ!」
ビィ「なぁハレンチ姉ちゃん、ドーテーってなんだ?」
メーテラ「知らないのー?童貞ってのはね「ちょっと!」
クラリス「そんな事教えなくて良いから!急に何言ってんの!」
ビィ「えー!いいじゃねぇかよ!教えてくれよ!」
4 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/08(金) 21:11:07.02 ID:noiNQzlnO
メーテラ「で、どうなの?」
グラン「メ、メメ、メーテラさん!?何でそんな…!」
メーテラ「うわー如何にもって感じの童貞ね。てゆーかマジ?ヤバくない?」
グラン「ヤ、ヤバイって何…別にヤバくは無いんじゃ…」
メーテラ「いやさー、グランって真面目だし?顔も悪くないじゃん?それにこの団女の子は沢山いるわけだし」
ビィ「なぁなぁ!教えてくれよー!オイラにも─「ビィちゃん、これ飲めるかしら」
マギサ「はい♪」
ビィ「な、何だこれぇ…?……あ!これ、林檎の匂いがするぜ!」
マギサ「ふふ…そうよ。アップルティーっていうの、良かったら飲んて頂戴」
ビィ「ゴクゴク……おー!これ美味いぜ!ありがとなねえさん!」
マギサ「ふふふ…良いのよ」
5 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/08(金) 21:17:28.82 ID:noiNQzlnO
グラン「沢山いるからって…別に関係ないんじゃ…」
メーテラ「何言ってんの!選り取りみどりじゃない!それで童貞とかヤバいって言ってんのよアタシは」
グラン「え、えぇ…」
メーテラ「何?もしかしてホモ?」
クラリス「えっ…」
グラン「違う!僕はノーマルだよ!普通に異性が好きな男!変な事言わないで!」
ジークフリート「…美味いな、おかわりを貰えるだろうか」
マギサ「はい♪」
6 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/08(金) 21:27:06.55 ID:noiNQzlnO
メーテラ「だったら彼女の四人や五人くらい作りなさいよ!男でしょ!」
グラン「男だけど!それは何というか…機会がないというか…」
クラリス「環境は関係ないと思う!」
メーテラ「大ありよ、好きな子とか居ないの?居るでしょ!居ないにしても好みの子ぐらい絶対居るでしょ!どうなの!」
グラン「う、うーん……」
メーテラ「うっそぉ…居ないの?」
グラン「う、ん〜…特に…」
メーテラ「マジ?」
グラン「ははは…」
クラリス(…ふーん…居ないんだ…)
7 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/08(金) 21:38:54.85 ID:noiNQzlnO
メーテラ「はぁ〜これだから童貞は…そんなんじゃ一生童「姉様」
メーテラ「ん?スーテラじゃない、どうしたの?」
スーテラ「はい、ラカム殿が姉様を呼んでほしいと」
メーテラ「ラカムがぁ〜?今イイトコなのに……わかった、行くわよ」
スーテラ「はい、では参りましょう。皆様失礼します」
メーテラ「ということで、アタシは行くわね。つぎはもうちょっと男磨いときなさいよ童貞君!」
グラン「そんな童貞童貞連呼しなくて良いから!」
スーテラ「姉様、どうてい…?とは何でしょうか?」
メーテラ「あっはは、アンタはまだ知らなくていーわよ!そのうち覚えるから待ってなさい」
スーテラ「そうですか!姉様がそう言うなら待ちます!」
メーテラ「ブレないわねーアンタはホントにー」
そんなやりとりをしながら姉妹は船の中へと消えていく。
8 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/08(金) 21:47:43.20 ID:noiNQzlnO
グラン(はぁ…助かった…のか?)
クラリス「あはは…あの人ホント良く喋るよね、嵐みたい」
ビィ「姉さん!これもっとくれよ!」
マギサ「はーい♪」
グラン「そうだね……僕が…その〜…童貞!…なんてどうでもいいのにね…?」
マギサ「大丈夫?声が震えてるわ」
グラン「えっ?いやぁ〜…そんな事はないよ…?」
クラリス「めっちゃ動揺してんじゃん!」
グラン「き、気にしてないし!全然そんなんじゃないし!」
ジークフリート「グラン」
グラン「は、はい?何ですか…ジークフリートさん?」
9 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/08(金) 21:59:44.16 ID:noiNQzlnO
ジークフリート「童貞かどうかでお前の価値は変わらんさ。お前は良い男だ、皆も解っている」
グラン「ジークフリートさん…!」キュン
クラリス「……」ジーッ
マギサ「ふふふ…」
グラン「はっ…!違うよ!そんなんじゃないから!そんな目で見ないで!ねぇ!」
ビィ「うるせぇなぁ…」
暫くして。
ラカムからグランサイファーの調子が悪いそうで、しばらくこの島、グランの故郷でもある『ザンクティンゼル』に滞在する事になった。
昼の騒ぎから時間も経ち、夕餉を終えて自室へ戻る頃──。
10 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/09(土) 01:51:02.47 ID:6IiwJ1IyO
グラン(さて…依頼の報告書まとめなきゃ)
クラリス「あ、いたいた!待ってー!団長ー!」
グラン「ん?…クラリス?」
クラリス「どこいくの?お部屋?」
グラン「うん、ちょっと雑務をね」
クラリス「あ、ウチもそれ手伝おうか?二人でやる方が早いっしょ!」
グラン「ほんと?助かるよ、お願いしようかな」
クラリス「うん!ウチに任せてー!…あれ?ビィが見当たらないけど、居ないの?」
グラン「うん、ルリアと一緒にヤイア達と遊んでるよ」
クラリス「ふーん…そっかそっかぁ」
グラン「じゃ、行こうか」
クラリス「うん!」
11 :
◆y.v0PhdyWc
[sage]:2017/09/09(土) 02:32:31.31 ID:6IiwJ1IyO
一応知らない人の為に画像置いとく
まぁ知らない人は読まないだろうが
1.右から(グラン、ビィ、ルリア)
2.マギサ
3.ジークフリート
4.メーテラ
5,スーテラ
6.クラリス
https://imgur.com/gallery/N0NL1
12 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/09(土) 03:12:14.17 ID:6IiwJ1IyO
自室へ戻ったグランはクラリスと共に作業を終え、クラリスは椅子、グランはベットに腰掛けている。
グラン「お疲れ様、助かったよ」
クラリス「ううん、良いの良いの。てゆーか団員の数が多いから報告書まとめるのも大変だねー」
グラン「そうだね、でもこのくらい依頼をこなさないと今の現状を維持出来ないからさ。慣れたもんだよ僕も」
クラリス「凄いね、大変なのに流石団長!って感じ」
グラン「あはは、褒めても何も出ないよー」
クラリス「…じゃあねぇ…」
クラリスは椅子から立ち上がるとグランの真横に腰掛けて身を寄せる。
グラン「!?…ク、クラリス?」
クラリス「ウチがね…そんな頑張ってる団長を労ってあげるよ…」
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/09(土) 05:50:44.66 ID:n+sKnY1Co
はよ
14 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/09(土) 06:13:08.26 ID:6IiwJ1IyO
グラン「ね、労うって…何を…」
クラリス「団長って…そのぉ…嫌いじゃないよね?ウチの事」
グラン「えっ…そりゃあそうだけど…」
クラリス「よ、良かったぁ…。…じゃ、じゃあその…!…えっと…」
クラリス「ウ、ウチとさ……え、え……」
グラン「え…?」
クラリス「え……えっちな事とかしてみたいですか!!」
グラン「!?」
クラリス「……いや?ウチ…」
グラン「いやいや!!ちょ、ちょっと待って!?」
クラリス「団長となら……良いよ…」
そう言うとクラリスは、グランの手を絡むように握る。
15 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/09(土) 07:12:00.89 ID:6IiwJ1IyO
クラリス「団長ってさ…好きな子居ないんでしょ…?だから…」
グラン「だからってこんな事…!」
クラリス「や、やっぱりウチとじゃ…ダメかな?今は別にウチの事何とも思ってなくても…後から、ゆっくり好きになってもらえば良いし…」
グラン「ダメって事はないよ!でも、そういう問題じゃない!その…順序ってものが──」
クラリスは言葉を遮るように絡ませた手を自分の胸へ押し当てる。
グラン「ぉわっ!?」
クラリス「……///」
グラン「ちょ、何を…!」
16 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/09(土) 08:43:54.65 ID:6IiwJ1IyO
クラリス「ウチのそんなに小さくないでしょ…?団長は小さい方が好き…?」
グラン「え、いや、嫌いじゃないというか…その!」
クラリス「あは……ねぇ」
グラン「な、何…?」
クラリス「良い……かな?」
グラン「えっ…」
クラリスは目を閉じると、自分の唇をグランの唇へとゆっくり近づけていく。
グラン(う、うわっ!うわわっ!)
グラン(い、良いのか…?このままで…?)
グラン(クラリスって可愛いし…まさか僕の事好き…?だったなんて…)
グラン(ヤバイ…何も考えられなくなってきた…)
グラン(もう、このまま……)
『グラン?』
グラン(──ッ!!)
互いの唇が触れる寸前、グランはクラリスの両肩を掴み突き放す。
クラリス「え…」
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/09(土) 12:30:35.41 ID:zLrE3gk1o
クラリスは腋が命
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/09(土) 13:05:29.86 ID:RClhA73Ro
アンチラ一択
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/09(土) 14:42:57.97 ID:t4WKrAivO
アニラを出して欲しい
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/09(土) 17:40:05.67 ID:Zl5Z81r00
ルリアが正ヒロインなんやな
21 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/09(土) 17:43:03.02 ID:7sN6Eglg0
グラン「ごめん……やっぱり僕には…」
クラリス「…そっか…」
グラン「こういう事はさ…本当に好きな人としかしたくないんだ…」
クラリス「うん、わかった。ご、ごめんね!急にこんな事!ウチ今日変だったみたいだ!」
グラン「クラリス…」
クラリス「あー!やだやだ!恥ずかしー!!」
グラン「ごめん…」
クラリス「ううん!団長は悪くないし!ウチが変だっただけ!ほら、今日のメーテラのせいだよ!」
クラリス「ってかウチもう行くよ!だ、団長…今日の事は忘れてね☆バイバーイ!」
クラリスはそう言って早足で部屋を出て行く。
グラン「……」
グラン「はぁー……」
グラン「…ジータ……」
22 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/09(土) 18:06:47.18 ID:7sN6Eglg0
一方グランの部屋から飛び出したクラリスは、自室へと戻る通路を早足で歩いていた。
クラリス(ああー…)
クラリス(ああああ!!)
クラリス(ウチのばかばか!ばかばかばか!!何やってんのウチーーー!!)
クラリス(絶対変な奴って思われた…明日からどうしよ…合わせる顔がないよーー!!)
クラリス(き、嫌われちゃったかな…?…いきなりあんな事したんだもん…嫌われるよね…)
クラリス(ぅあ…やっば…そう思ったらめっちゃ泣きそうになってきた!)
クラリス(やだな…とりあえず早く戻ろう…こんな所誰かに…)ゴシゴシ
パーシヴァル「……」ジー
クラリス「パ、パーさん!!?」
パーシヴァル「おい、その名で呼ぶな」
23 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/09(土) 18:46:43.34 ID:7sN6Eglg0
クラリス(さ、最悪だー!よちによってパーさんに見られるなんて!何言われるか…)
パーシヴァル「何だ貴様、泣いていたのか」
クラリス「べ、別に…泣いてないし…目にゴミが入っただけだよ」
パーシヴァル「ふん、白々しい」スタスタ
クラリス「ちょ、ちょちょちょ…!何でこっち来るの!」
パーシヴァル「同じパーティのよしみだ、勘違いするんじゃないぞ」バッ
クラリス「え……なに…何で両手広げてんの…?」
パーシヴァル「泣いている子供は抱き締めてやるのが一番だろう?さぁ、いつでも来い」
クラリス「……ば、ばかじゃないの…ぷっ…ぷふふ…あはは!」
パーシヴァル「おい、何を笑っている!」
クラリス「あははは!だってパーさんが優しいとか!珍しすぎ!」
パーシヴァル「全く…普段の俺をどう思っているんだ……だがまぁ、もう大丈夫そうだな。俺は行くぞ」
クラリス「あ、待って!」ギュッ
パーシヴァル「おい、まだ何かあるのか」
クラリス「話…聞いてよ」
パーシヴァル「……わかった」
クラリス「ほんと?」
パーシヴァル「ああ……ここからだと俺の部屋の方が近いな。そこで話を聞こう。付いて来い」
クラリス「うん…ありがと」
パーシヴァルとクラリスは通路を後にする。
すると、2人が向かった反対側の通路の角から2つの影が現れた。
ゼタ「ちょっとちょっと!!今の見た!?」
バザラガ「ああ…」
24 :
◆y.v0PhdyWc
[sage]:2017/09/09(土) 19:09:58.78 ID:v8z1zdasO
アニラもアンチラもマキラも居ないけど僕には水ゾが居る
念のために知らない人の為に画像貼り
1.ジータ
2.ヤイア
3.パーシヴァル
4.ゼタ
5.バザラガ
6.ベアトリクス
7.ユーステス
https://imgur.com/gallery/5P40C
25 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/10(日) 02:11:29.27 ID:FCuVKXFCO
ゼタ「何か見ちゃいけないもの見た気がするわ…わはー…やっば!!」
バザラガ「はしゃぎすぎだ。だが…確かに意外ではあったな」
ゼタ「あたしもパーティとか組むけどあんな所見た事ないよ、もっとテキトーにあしらうと思ったのに」
バザラガ「元々悪いヤツでは無いだろう。普段お前達がからかっているのを良く見る」
ゼタ「それはそれよ。ねぇそれよりさ!部屋行ったみたいだし尾行しましょ!」
バザラガ「おい、それはダメだ」
ゼタ「なんでよ!超面白そうじゃん!こんな機会滅多にないわよ!」
バザラガ「ダメだ。ベアトリクスとユーステスが待っている」ガシッ
ゼタ「ちょ、掴まないでよ!は、離せー!」ズルズル
26 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/10(日) 04:46:13.33 ID:FCuVKXFCO
翌日。
グランは皆に仕依頼を振り分け、自分は故郷へと足を運んでいた。
グラン「この道、懐かしいね」
ビィ「ああ!よくここを走ってジータと森に行ってたよな!」
グラン「うん、そうだね。ジータ…まだ居るかな?」
ビィ「流石に居るんじゃねぇのか?村のみんなに聞いてみようぜ!」
グラン「うん。もうそろそろ着く頃だと──」
その時、グラン達に後ろから声が掛かる。
「グラン…?」
グラン「えっ……」
グラン「あ…ジー「グラン!!」
ジータと呼ばれる少女はグランに勢いよく飛び付く。
グラン「うわぁ!?」
ビィ「ジータ!」
ジータ「戻ってきたの!?大丈夫!?怪我とかしてない!?」
グラン「く、苦しいよ…ジータ…」
27 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/10(日) 09:41:53.47 ID:FCuVKXFCO
ジータ「あ、ごめんね!……でも心配だったの…ビィも元気だった?」
ビィ「ああ!この通りだぜ!」
グラン「はは…久しぶり。でも心配はないよ、この通りピンピンしてる」
ジータ「あは、頑丈なのが取り柄だもんね……何か…一皮剥けたっていうか…あの頃とは雰囲気変わったね」
ビィ「そうだぜ!グランはちょっとやそっとじゃ倒れねぇぜ!」
グラン「頑丈が取り柄って……今僕はさ、団長をやってるんだ。だからかな?」
ジータ「え!?グランが団長なの!?あの時一緒にいたカタリナ?って人が指揮を執ってると思ってたんだけど!」
グラン「何というか…成り行き?でね。……ジータには話したい事いっぱいあるんだ」
ジータ「そうなんだ…。うん、話聞かせてよ。グランがどんな冒険してきたのか…教えて?」
グラン「勿論!ここじゃ何だし村に行こうよ!皆に挨拶もしなきゃだしね」
ジータ「うん!皆もきっと喜ぶよ!はやくいこっ!」
グラン「ちょ、急がなくても大丈夫だから!引っ張るなってー!」
ビィ「おい!待てよー!」
28 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/10(日) 10:08:48.06 ID:FCuVKXFCO
村についたグラン達は当時お世話になった人達の家を周り、帰ってきた事を大いに喜ばれた。
挨拶回りも終わり、ジータの家で今までの冒険をジータに嬉々として語る。
だが、楽しそうに冒険譚を話すグランとは違いジータはどこか寂しそうな表情を見せる。
ジータ「凄い…ね。ここから旅に出てからそんな沢山の出来事があったんだ…」
グラン「そうなんだ!でもまださっき話した帝国との決着は着いてない…まだまだ気は緩められないよ」
ジータ「……──も…」
グラン「うん?」
ジータ「私も……一緒に行きたかったな」
グラン「…え?」
ジータ「冒険でグランが感じた事、やってきた事、色んな人達に出会えた事。私も一緒に…グランと一緒に、冒険したいなって…本当にそう思ったの」
グラン「ジータ…」
ジータ「後悔してるんだ、私。あの時は踏み出す勇気が無くて……今では凄く後悔してる。あの時踏み出せてたら今頃は…ってね」
グラン「そうだったよね…ジータも島の外に行きたいって言ってたもんね」
ジータ「うん。でも、その気持ちは今話を聞いてより一層強くなっちゃった」
グラン「…うん?
」
29 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/10(日) 16:38:22.26 ID:djCu4V9cO
ジータ「私も、グランの騎空団に入れて!」
グラン「……」
グラン「…ダメだよ、ジータ」
ジータ「!!…何で!」
グラン「あの頃とは違う…わかるよね。確かに色々あるけど、楽しく冒険を出来てるのは間違いないんだ」
グラン「でもね、命を落とすことだってありうる、ましてや僕達は帝国から追われているからね」
ジータ「わかってるよ!そんな事!」
グラン「本当に?あの日……僕が旅立った日。ジータはカタリナとルリアの所に行けなかったよね、足が竦んで」
ジータ「…!あ、あの時は…」
グラン「一つ…話してなかった事があるんだ」
ジータ「え…何?」
グラン「僕はその日に、死んでいる」
ジータ「…え?」
30 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/10(日) 19:03:21.60 ID:djCu4V9cO
ジータ「何…言ってるの?」
グラン「本当だよ。ちょっと見てて」
グランは目を閉じ胸に手を当てる。
グラン「ルリア、起きて」
ジータ「ルリアって…え?」
ルリアと呼ばれた少女が、グランの背中からにゅるりと上半身を出す。
ルリア「ふぁ〜……何ですかー……グラン…」
ジータ「!?」ガタッ
グラン「おはよう。今日はよく寝てたね」
ルリア「はい〜…昨日遅くまで遊んじゃって…えへへ…」
ジータ「な、な、な…何…!」
グラン「僕はあの日死んで、ルリアの力で生き返ったんだよ」
ジータ「は…?え…?」
ルリア「はわ!…貴女はあの時の!確か……えーと」
ルリアはジータに気付くとグランの中から全身を出す。
ジータ「ジータ…」
ルリア「そう!ジータさん!わー!お久しぶりです〜!」ギュッ
ジータ「わわっ!」
ルリア「お元気そうで何よりです!あれから何もありませんでしたか?」
ジータ「う、うん…。特には…」
ルリア「そうですか!それなら良かったです〜♪」
ジータ「ちょっとグラン…ちゃんと説明してよ…」
グラン「わかった」
それからグランはあの日の事を説明する。
帝国が連れてきた星晶獣によって1度死んだ事。
ルリアの力によって蘇り、ルリアと命を共有している事。
それによりグランの中に自由に出入りできる事を。
ジータ「…そんな事があったんだ…あの日に」
31 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/10(日) 19:26:13.77 ID:djCu4V9cO
グラン「中々信じられないよね、こんな話」
ジータ「いや…実際見たし、信じるよ」
グラン「まだ貫かれた所の傷残ってるけど、見る?」
ジータ「いいって!そんなの!」
グラン「ははは。……という訳で、危険だから連れていけないよ」
ジータ「…!それはそれじゃん!そんな危険な旅なら私がグランを守る!」
グラン「え…」
ジータ「私…強くなったんだよ。あの日から毎日欠かさず鍛錬を積んできたんだもん!昔の私じゃない!」
グラン「……はは。悪いけどそんな──」
ほんの一瞬だった。
ジータはテーブルの上に置いてあった林檎の皮?き用のナイフを取ると、グランの首筋スレスレにナイフを当てる。
ルリア「はわわっ!?」
グラン「……」
ジータ「…反応出来た?今の」
グラン「…いや…」
ジータ「言ったでしょ、昔の私じゃないって」
32 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/10(日) 19:32:58.51 ID:6AaCMxQ/0
アニメのジータじゃねーか
33 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/10(日) 19:49:54.46 ID:djCu4V9cO
グラン「…そうみたいだね」
ジータ「ねぇ、私と勝負してよ。私が勝ったら騎空団に入れる、負けたら大人しく村に残る……どう?」
グラン「いや…ジータと勝負なんて……」
ジータ「このままだと私、意地でもグランの騎空艇に乗り込んじゃうけど」
グラン「うわ…やりかねない…」
ジータ「私に勝てば良いだけだよ、簡単でしょ?」
グラン「怪我とか…させちゃうかもしれないし」
ジータ「安心して、グランじゃ私に傷一つ付けられない」
グラン「…へぇ。言うようになったね、ジータ」
ルリア「グ、グラン?」
グラン「わかった、勝負しようか」
ルリア「グラン!?」
グラン「大丈夫だよルリア。昔よくやってた稽古みたいなものだからさ」ポンポン
ルリア「そ、そうなんですか…?」
グラン「うん。ルリアはビィを起こして先に船に戻ってて。あそこの道真っ直ぐ歩けば着くからさ」
ルリア「私…心配です…」
グラン「…大丈夫だから、ね?」
ルリア「グランがそう言うなら……はい、わかりました」
グラン「…ありがとう、ルリア」
ジータ「イチャついてるとこ悪いんだけど…もういいかな?」
グラン「違うよ!そんなんじゃないから!」
ルリア「はわわ…」
ジータ「はいはい。それで場所なんだけど…」
ジータ「あの森でいいかな?昔と同じ場所」
グラン「全く…。あそこね、わかった」
ジータ「それじゃ行こっか」
34 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/10(日) 21:01:12.25 ID:djCu4V9cO
ルリア達を帰したグラン達は、昔ジータと稽古していた森の中へと足を運ぶ。
少し森の中へと入ると開けた場所に出る。
ジータ「…懐かしいね」
グラン「そうだね。ここで稽古して、いつも僕が勝ってたよね」
ジータ「それは昔の事でしょ!もう負けないから!」
グラン「僕だって負けない、ジータを危険な旅に連れていけないからね」
ジータ「ふん!グランが旅をしてどれ位強くなったか…見てあげる!」ポイッ
ジータはそう言うと木刀をグランに向かって投げた。
グラン「おっとと…。あれ、何でだろ…この木刀凄く馴染むや」
ジータ「そりゃそうでしょ、グランが使ってたんだから」
グラン「取っといてくれたんだ?」
ジータ「別に邪魔にならないしね。さぁ!そんな事よりさっさと始めよ!」
グラン「うん。……幼馴染みだからって手加減しないよ」
ジータ「手加減したら私が勝っちゃうよ。まぁしなくても勝つけどね」
グラン「はは。じゃ……行くよ」
さっきまでのグランと違い、ジータを見る眼光が鋭くなる。
眼光の威圧一瞬萎縮するが、ジータも呼吸を整えて構えに入る。
ジータ「…!あは、やっぱ手加減してもらおうかな…!」
グラン「もう遅い……よ!」ダッ
そして2人による稽古ではない、勝負が始まる。
35 :
◆y.v0PhdyWc
[saga]:2017/09/11(月) 00:36:33.50 ID:bWYkyx8xO
場面は変わり、グランに依頼を頼まれたクラリス達。
依頼を終えて船への帰路を歩いていた。。
クラリス「やー!今日も皆お疲れー!」
マギサ「はい、お疲れ様♪」
ゼタ「んーと、これで今日の分終わりだっけ?」
クラリス「そだね、この後は何も無しっ!いぇい☆」
エルモート「そうか。だったら俺は先に帰らせてもらうぜ」
クラリス「ダメダメー!エルっちもこの後ご飯一緒に食べようよ!」
エルモート「あァ…?オイ…エルっちってまさか俺の──「ね!良いでしょー!」
エルモート「ちっ…うるせェ………ったく…少しだけだぞ」
ゼタ「いいね〜♪個人的にクラリスには聞きたい事あるし!」
クラリス「え?なになに?」
ゼタ「ふふーん。後で、ね?」
クラリス「うぁー!めっちゃ気になるー!」
エルモート「…オマエも行くのか?」
マギサ「ええ。楽しそうだわ…ふふふ」
エルモート「はン…そうかい」
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