【ガヴドロ】ヴィーネ「また仕送りが減ってる……こうなったら……」

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102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/04(水) 00:50:49.38 ID:ZFM2z4iS0


ガヴリール「注文は何にする? それと、ハニエルの分は私が出すわ」

ヴィーネ「へえ……ちゃんとお姉ちゃんらしくしてるのね」クスッ

ガヴリール「うるせえ。さっさと注文しないと勝手に決めるぞ」

ヴィーネ「そうね……お昼ご飯まだだし、ここで食べようか。私はサンドイッチとブレンドコーヒーで」

ハニエル「うーん……オレンジジュースとこのナポリタンで!」

ガヴリール「はいよ。すぐに作るから待ってろ」スタスタ

ヴィーネ「いや、あんたが作るわけではないでしょ!」


103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/04(水) 00:51:41.45 ID:ZFM2z4iS0


10分後


ガヴリール「へい、お待ち。ご注文の料理だ」コトッ

ヴィーネ「ありがとう……あんたの接客態度は相変わらずね」

ガヴリール「褒めても何も出ないぞ」

ヴィーネ「褒めてないわよ」


ハニエル「いただきます!」パクッ

ハニエル「〜〜っ! 美味しい!!」モグモグ

ガヴリール「良かったなハニエル」

ヴィーネ「私も頂くわ」

ガヴリール「うん、ゆっくりしていけよ」



104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/04(水) 00:52:58.58 ID:ZFM2z4iS0


ヴィーネ「それじゃあ、ガヴまた後でね」カランカラーン

ハニエル「また後でね! ガヴお姉ちゃん!」ノシ

ガヴリール「おう、気を付けてな」


ヴィーネ「さてと……お腹もいっぱいになったし、色々なところを見て回りましょうか」

ハニエル「お願いします!」ペコッ

ヴィーネ「ええ! 任せてね!」


ヴィーネ(その後、二人でゲームセンターに行ったり、洋服を見に行ったりして楽しい時間を送りました)

ヴィーネ(そして、あっという間に時が過ぎて……ハニエルちゃんが天界に帰る時間へとなりました)


105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/04(水) 00:54:38.22 ID:ZFM2z4iS0


―ヴィーネの家―


ハニエル「今日は楽しかった! ありがとうヴィーネお姉ちゃん!」

ヴィーネ「喜んでもらってなによりだわ」

ハニエル「それとね……! 悪魔の人には会ったのは初めてだけど……ヴィーネお姉ちゃんが優しい悪魔で良かった!」


ヴィーネ「……」

ハニエル「? ヴィーネお姉ちゃん?」

ヴィーネ「……ねえ、ハニエルちゃん。私って悪魔に向いてないと思う?」

ハニエル「えっ……私には分からないよ……」


ヴィーネ「……」ハッ

ヴィーネ「ご、ごめんなさい! 変なこと聞いちゃって!」

ハニエル「……お姉ちゃんお悩み事?」


106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/04(水) 00:55:57.04 ID:ZFM2z4iS0


ヴィーネ「………………うん」コクッ


ハニエル「そんな時は誰かに話すといいんだよ!」

ハニエル「よかったら私に話してよ……ヴィーネお姉ちゃんの力になりたい……!」

ヴィーネ「……」

ハニエル「……」ジー

ヴィーネ「……」

ヴィーネ「くすっ……ガヴと同じで優しいわね。良かったら……悩みを聞いてくれる?」

ハニエル「……うん!」

107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/04(水) 00:57:36.72 ID:ZFM2z4iS0


ヴィーネ「……私は悪魔として中途半端なのよ」

ハニエル「そうなの?」

ヴィーネ「ええ……この一週間で、悪いことしようとしたけどダメだった」

ヴィーネ「結構、頑張っているつもりだったけどね。どうしても、本気になれなくて」アハハ


ハニエル「……」

ハニエル「ヴィーネお姉ちゃん無理してない?」

ヴィーネ「えっ……無理を……?」

ハニエル「うん、別に悪いことしなくてもいいと思うよ」

ヴィーネ「それだと仕送りが……」

ハニエル「お金がないなら、ガヴお姉ちゃんみたいに働けばいいんだよ!」

ハニエル「大事なのは無理してやりたくないことを、やらないことじゃないかな?」
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/04(水) 00:58:18.99 ID:ZFM2z4iS0


ヴィーネ「…………」

ヴィーネ「……」

ヴィーネ「そうね……ハニエルちゃんの言うとおりだわ」

ヴィーネ「どこかで……無理してたわ。視野が狭くなってたと思う」

ヴィーネ「仕送りが減って生活が厳しくても……やりたくないことはやらない。それでいいじゃない」

ハニエル「ヴィーネお姉ちゃん!」

ヴィーネ「ありがとうハニエルちゃん。私はこれから……自分の意思で決めていくわ!」

ハニエル「うん!」


109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/04(水) 00:59:59.71 ID:ZFM2z4iS0


――ピンポーン


ヴィーネ「! ガヴが帰ってきたわ」ガチャ

ガヴリール「はあ……やっとバイト終わった……」

ヴィーネ「お疲れ様、ガヴ」ニコニコ

ガヴリール「ヴィーネもハニエルと遊んでくれてありがとな……ってなんか嬉しそうだな」

ヴィーネ「えへへ……そう見える?」


ハニエル「ガヴお姉ちゃんお帰りなさい」

ガヴリール「どうだ? 下界は楽しかったか?」

ハニエル「楽しかった!」

ガヴリール「そうか……ちなみにネトゲはもっと面白いぞ」

ヴィーネ「堕落の道を勧めるのはやめなさいよ」

ガヴリール「冗談だって……じゃあ、ハニエル。天界に帰るか」

110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/04(水) 01:01:18.69 ID:ZFM2z4iS0

ハニエル「!」

ハニエル「そうだね……もう帰らないといけないよね……」ショボン

ヴィーネ「……」

ヴィーネ「また、来れるわよ。その時はいつでも来ていいからね」

ハニエル「……うん!」


ガヴリール「よし、ゲートを開いて……っと」ゲートオープン


ガヴリール「それじゃ、ヴィーネ。また明日学校で」

ヴィーネ「ええ、また明日ね」

ハニエル「ヴィーネお姉ちゃん! 今日はありがとう!」

ヴィーネ「こっちこそありがとね!」

ハニエル「バイバーイ!」シュン


111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/04(水) 01:01:52.32 ID:ZFM2z4iS0


ヴィーネ「……行っちゃった」

ヴィーネ「小さな子に大事なこと教えられたわね……」

ヴィーネ「これからは無理して、悪いことをするのは控えておきましょう」

ヴィーネ「ただ、生活が厳しくなりそうだから、アルバイトでもしようかしら……」


112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/04(水) 01:04:28.12 ID:ZFM2z4iS0


ヴィーネ(ハニエルちゃんが天界に帰った後、無理して悪いことをしないと決めました)

ヴィーネ(仕送りは減りましたが、それでも最低限の生活はできるので、ほっとしています)

ヴィーネ(バイトをする必要はなかったので、学業に専念することができ、またいつも通りの日常に戻れました)

ヴィーネ(しかし……それから一週間経ったとき、私宛に魔界から一通の手紙が届きました)

ヴィーネ(それは……)


113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/04(水) 01:05:21.97 ID:ZFM2z4iS0


―日曜日―


ヴィーネ「ガヴー、ご飯できたわよー」

ガヴリール「おう、すまない。いつも悪いな」

ヴィーネ「悪いと思っているなら、自分でしなさい!」

ガヴリール「そのうちな」

ヴィーネ「もう、ガヴったら……私がいなくなったらどうするのよ?」

ガヴリール「……それは嫌だな」ボソッ

ヴィーネ「? なんか言った?」

ガヴリール「何も言ってない!」

114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/04(水) 01:06:09.91 ID:ZFM2z4iS0


ヴィーネ「そう……まあ、ご飯食べ終わったら帰るわね」

ガヴリール「今日は泊まっていかないのか?」

ヴィーネ「明日、学校があるからね。荷物は家にあるし」

ガヴリール「そうか……分かったよ」

ヴィーネ「ええ、では食べましょうか」

ガヴリール「そうだな」

115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/04(水) 01:09:40.29 ID:ZFM2z4iS0

―――――――――――― 
―――――――― 
―――― 

ヴィーネ「じゃあ、私は帰るわね」

ガヴリール「おう……なあ、ヴィーネ」

ヴィーネ「どうしたの?」

ガヴリール「明後日は予定空いているか?」

ヴィーネ「予定? 空いているわよ?」

ガヴリール「そうか……その日は予定空けといてくれ」

ヴィーネ「? 別にいいけど……なにかするの?」

ガヴリール「それは当日のお楽しみだ」

ヴィーネ「分かった。予定空けとくわ。それじゃあ、また明日」ガチャ

ガヴリール「ああ、また明日な」


―――バタン


116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/04(水) 01:10:42.22 ID:ZFM2z4iS0


ヴィーネ「うーん、明後日は何かあったかな? 今日が10月8日で明後日は10日……」スタスタ

ヴィーネ「あっ……そうだ。私の誕生日だ」スタスタ

ヴィーネ「もしかして……誕生日覚えてくれてたのかな?」スタスタ

ヴィーネ「それだったら嬉しいな……皆は祝ってくれるのかしら?」スタスタ

ヴィーネ「ふふ……当日が楽しみね!」


117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/04(水) 01:11:24.60 ID:ZFM2z4iS0


―ヴィーネの家―


ヴィーネ「さてと、明日の準備をして早く寝ますか」パチッ

ヴィーネ「…………ん? テーブルの上に黒い手紙が置いてあるわね」ヒョイッ

ヴィーネ「これって魔界からの手紙ね。なんて書いてあるのかしら」ペラッ

ヴィーネ「……………………え?」



118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/04(水) 01:12:41.36 ID:ZFM2z4iS0



『悪魔学校より緊急通達』


『下界での活動において、悪魔的行為の不振により、月乃瀬=ヴィネット=エイプリルに命じる』

『今後、一切天使への接触を禁じる』

『これを破った場合は直ちに身柄を拘束し、魔界へ強制送還する』

『また、この通達を誰かに漏らした場合も、同様に処する』

『以上』



ヴィーネ(そこには短い文で、金輪際ガヴ達に関わるなとの通達でした)


119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/04(水) 01:15:20.52 ID:ZFM2z4iS0
今日はここまでです
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/04(水) 01:28:19.91 ID:nyD29heQ0
ひでえことしやがる
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/04(水) 01:53:12.06 ID:KOcBferuo
昇天しろ
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/04(水) 02:29:58.97 ID:xeRWyN6po
奴らは鬼か
あ、悪魔か
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/07(土) 00:18:29.72 ID:W88kJbIg0


―翌日 学校―


ヴィーネ「はあ……」

サターニャ「ため息ついてどうしたのよ。元気ないわね」

ヴィーネ「ああ……サターニャか。おはよう」

サターニャ「おはよう。何かあったの?」

ヴィーネ「……何でもないわ(昨日の通知のことは言えない)」



ガヴリール「おーす、ヴィーネ。サターニャ」

ヴィーネ「!!」ビクッ

サターニャ「あんた、今日も来るのが遅いわね」

ガヴリール「は? こっちはネトゲで忙しかったんだよ 文句あるか?」

サターニャ「そんなことは知らないわよ!」

124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/07(土) 00:19:21.42 ID:W88kJbIg0


ガヴリール「おい、ヴィーネ。馬鹿はほっといて宿題見せてくれ! 昨日、結局できなかったんだよ!」

サターニャ「馬鹿って言うな!」

ヴィーネ「……」プイッ

ガヴリール「? ヴィーネ?」  キーンコーンカーンコーン


サターニャ「もうすぐ授業が始まるわね。さっさと席に着きなさいガヴリール!」

ガヴリール「あ、ああ……」チラッ

ヴィーネ「……」


125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/07(土) 00:20:11.28 ID:W88kJbIg0


ガヴリール「ふぁぁ……ようやく休み時間か……」

ガヴリール「早く宿題をしないと怒られるな。ヴィーネに見せてもらおう」キョロキョロ

ガヴリール「あれ? ヴィーネはどこ行った?」


ラフィエル「ガヴちゃん、どうしました?」ヒョコッ

ガヴリール「……いや、なんでもない」

ラフィエル「そうですか。あっ、明日のことで打ち合わせしたいのですが、よろしいですか?」

ガヴリール「宿題終わってからな」


126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/07(土) 00:21:12.38 ID:W88kJbIg0


ガヴリール(あれから、休み時間になるとヴィーネはどこかへ行った)

ガヴリール(途中からヴィーネの後をつけたが、私を見るや否や全速力で逃げられた……)

ガヴリール(考えたくなかったが……もしかして、ヴィーネに避けられてる?)


―――――――――― 
―――――――― 
――――― 


ガヴリール「……というわけなんだ」

サターニャ「ははーん、遂にヴィネットから愛想尽かされたのね!」

ガヴリール「は? そんなわけあるか!」

ラフィエル「ふーむ、あのヴィーネさんがガヴちゃんを避けるとは……」

127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/07(土) 00:21:53.09 ID:W88kJbIg0


ガヴリール「だから、次の授業終わったら昼休みだろ? その時にヴィーネに聞いてみようと思う」

ラフィエル「なるほど。皆でヴィーネさんを捕まえて尋問する、ということですね!」

ガヴリール「まあ、それで合っているけど……穏便にな」

ガヴリール「とにかく! 力を貸してくれ!」

サターニャ「しょうがないわね! 後で学食を奢りね!」

ガヴリール「サターニャは来なくていいぞ」

サターニャ「なんでよ!」

ラフィエル「まあまあ、サターニャさん。私も気になるので、一緒にヴィーネさんを捕まえましょう!」

128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/07(土) 00:23:06.20 ID:W88kJbIg0


―昼休みー


ヴィーネ(もう昼休みになっちゃった……)

ヴィーネ(今日はガヴ達とは……ううん、今後はガヴ達と一緒に食べられないわね)

ヴィーネ(……誰も居ないところで食べよう。屋上がいいわね)ガタッ

ヴィーネ(はぁ……)スタスタ




ガヴリール「よし、ヴィーネは行ったぞ」

サターニャ「こっちを見向きもせず、弁当箱を持ってどこに行くのかしら?」

ラフィエル「私たちを避けているなら、人目もない場所に行くでしょうね」

サターニャ「つまりトイレね!」

ガヴリール「なんだ、その寂しい奴は……屋上とかだろ」

ラフィエル「それでは、屋上に行ってみましょう!」スタスタ


129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/07(土) 00:25:09.23 ID:W88kJbIg0


―屋上―


ヴィーネ(今度からどうしよっかな……一人で食べるのは寂しいし……)

ヴィーネ(それよりもガヴ達と話せないのが、こんなにも辛いなんて……)



ガヴリール「ヴィーネ!!」バン

ヴィーネ「!?」ビクッ

サターニャ「やっぱりここに居たのね! ヴィネット!」

ラフィエル「ヴィーネさん……なにかあったのですか?」


ヴィーネ(ガヴ、ラフィ、サターニャ……)


ガヴリール「ヴィーネは……私のこと嫌いになったのか?」

ヴィーネ「!」

130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/07(土) 00:26:22.60 ID:W88kJbIg0


サターニャ「なにかあったなら、私達に話しなさいよ! 友達でしょ!」

ラフィエル「私も気になります。話してみてくれませんか?」

ヴィーネ「……」ギリッ

ヴィーネ「……あんた達には関係ないわよ」

ガヴリール「関係ある!」


ヴィーネ「関係ないわよ!!!!!」




ガヴ・サタ・ラフィ「「「」」」ビクッ




131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/07(土) 00:27:21.89 ID:W88kJbIg0


ヴィーネ「お願いだから……天使のあんた達は私ともう関わらないで……」スタスタ

ガヴリール「ど、どういうことだよそれ……」

サターニャ「ちょっと!? どういうことよ!」

ラフィエル「天使というのは……私達のことですか?」



ヴィーネ「そうよ……私はね! 前々から……!」



132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/07(土) 00:27:51.75 ID:W88kJbIg0



ヴィーネ「天使が大嫌いなのよ!!」



133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/07(土) 00:28:49.02 ID:W88kJbIg0


ガヴリール「…………え?」

サターニャ「ヴィネット……いい加減にしないと怒るわよ」

ラフィエル「……」

ヴィーネ「そういうことだから……さようなら」




ヴィーネ「天真さん、白羽さん」スタスタ




ガヴリール「……!」

ラフィエル「……」

サターニャ「……」


134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/07(土) 00:29:33.80 ID:W88kJbIg0


ヴィーネ(……もう後戻りはできない)

ヴィーネ(これでいいのよ……これで)

ヴィーネ(魔界からの命令は絶対……命令違反はどんな目にあうか分からない。それだと私以外にも、迷惑がかかるかもしれない)

ヴィーネ(私の選択は間違っていない)

ヴィーネ(……)


135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/07(土) 00:30:16.20 ID:W88kJbIg0
投稿遅れて申し訳ない
日曜日までには終わらせたい
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/07(土) 01:30:31.46 ID:81+KApVio
急展開
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/07(土) 02:21:45.27 ID:4EAbKKwno
あく
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/07(土) 07:03:47.57 ID:1Z9VevNz0
これまだ続いてたのね
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/08(日) 05:21:39.42 ID:A6bI/yYq0
魔界滅ぼすか
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:43:17.08 ID:J+srs7MK0


ヴィーネ(その後、誰とも目を合わせず、そそくさと家に帰りました)

ヴィーネ(家に着くと、すぐにベッドに横たわり、色々な感情が頭を駆け巡りました)

ヴィーネ(私の携帯電話には、サターニャからの電話が鳴りやまず、ラインにはガヴやラフィからたくさんのメッセージが届きました)

ヴィーネ(……あんな態度を取ったのに、私を心配してくれる友人達に感謝の気持ちと同時に、心が痛みました)

ヴィーネ(……)

ヴィーネ(私は何をやっているんだろう)


141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:44:26.04 ID:J+srs7MK0


―火曜日 学校―


ヴィーネ「……」

サターニャ「……」スタスタ

ヴィーネ「……」

サターニャ「……おはよう。ヴィネット」

ヴィーネ「!!……うん、おはよう」

サターニャ「……」スタスタ ガタッ

ヴィーネ(サターニャ……ごめんね)


142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:45:07.79 ID:J+srs7MK0


ガヴリール「ヴィーネ」

ヴィーネ「……!」プイッ

ガヴリール「……返答はしなくていい。そのまま聞いてくれ」

ヴィーネ「……」

ガヴリール「今日の放課後、屋上に来てくれ。ヴィーネに伝えたいことがあるんだ」

ヴィーネ「……?」

ガヴリール「それだけだから……待ってる」スタスタ

ヴィーネ「……」

ヴィーネ(伝えたいこと? 何だろう?……行った方がいいかしら)


143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:46:13.81 ID:J+srs7MK0


―放課後 屋上―


ヴィーネ(ガヴの伝えたいことが気になって、結局来ちゃった……)

ヴィーネ(……大丈夫。聞いているだけなら問題ないはず)

ヴィーネ(……)




ガヴリール「よう……ヴィーネ」スタスタ

ヴィーネ「!」

ガヴリール「そのまま、後ろを向いたままでいい……聞いてくれ」

ヴィーネ「……」

ガヴリール「まず、最初に……誕生日おめでとう」

ヴィーネ「……!」

144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:47:30.72 ID:J+srs7MK0


ガヴリール「今日はヴィーネの誕生日だろ? それでな……ヴィーネにプレゼントがあるんだ」

ガヴリール「バイトで稼いで、ネトゲの課金をしないで貯めたお金で買ったんだ……」

ガヴリール「ヴィーネに受け取ってほしい」スッ


ヴィーネ(ガヴからのプレゼント……とっても嬉しいな)

ヴィーネ(でもごめんね……それは受け取れないのよ)


ガヴリール「…………」

ガヴリール「私はさ。ヴィーネが私達天使を無視するのに、何か訳があることは知っている」

ガヴリール「優しいヴィーネのことだ。深い事情があるはずだ」

145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:48:36.47 ID:J+srs7MK0


ヴィーネ「……」

ガヴリール「……それとな、私の気持ちを聞いてほしい。この日に言おうと決めていたんだ」

ヴィーネ「……?」


ガヴリール「……」スーハー グッ

ガヴリール「私はな……ヴィーネのことが」



「ずっと前から好きなんだ」



ヴィーネ「!!」

146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:49:43.64 ID:J+srs7MK0


ヴィーネ(うそ……ガヴは私のことを好きなの……?)

ヴィーネ(ああ……こんな状況じゃなければ嬉しいのに……素直に喜べない)



ガヴリール「もしもさ。無視する原因が私にあるとしたら、言ってくれ。絶対に直すから」

ガヴリール「これ以上……好きな人から嫌われるのは辛いんだ」グスッ

ヴィーネ「……」

ヴィーネ(ごめんねガヴ。あなたに原因はないわ。悪いのは私よ……)

147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:50:44.47 ID:J+srs7MK0


ガヴリール「……」

ヴィーネ「……」

ガヴリール「そうか……分かったよ」

ガヴリール「今まで迷惑かけてごめんな。もう……ヴィーネに心配かけないようにする」グスッ

ガヴリール「これから……自分のことは……自分でするから」ポロポロ


ガヴリール「だから……」




「さようなら、ヴィーネ」





 スタスタスタ    ガチャ  

――――――バタン


148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:51:29.50 ID:J+srs7MK0


ヴィーネ「……」

ヴィーネ(ガヴ泣いてた……私が傷つけたから……)

ヴィーネ(ごめん、ごめんねガヴ……)

ヴィーネ(でも、魔界に送還されたくないのよ)

ヴィーネ(魔界に帰るぐらいなら……皆のそばにいたいよ……)


ヴィーネ「例え……皆から嫌われても」


149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:52:13.46 ID:J+srs7MK0


ヴィーネ(その後、ふらついた足どりのまま家に帰りつきました)

ヴィーネ(何も食べる気が起きず、ただ今日のことについて考えていました)

ヴィーネ(あの時……命令に背いて、ガヴに私の気持ちを伝えていたら……今頃はどうなっていたのだろうと)

ヴィーネ(考えても仕方ないことを考え続けました)

ヴィーネ(やがて、眠りにつき朝がやって来て……)



ヴィーネ(私は初めて学校をずる休みしました)


150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:52:50.66 ID:J+srs7MK0


ヴィーネ「……」

ヴィーネ「はあ……」

ヴィーネ「……」

ヴィーネ「……ガヴ」

ヴィーネ「……」


151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:53:43.37 ID:J+srs7MK0


???「ヴィネット」

ヴィーネ「!」ビクッ

ヴィーネ「だ、誰?」キョロキョロ

???「悪いがこの部屋に、結界をはらせてもらう」シュン


ヴィーネ(!? これは天使の結界。それもかなり強力な結界……)

???「久しぶりだな」

ゼルエル「ヴィネット」

ヴィーネ「ゼ、ゼルエルさん……」

ヴィーネ(そこに居たのはガヴのお姉さんで……神の右腕と呼ばれている天真=ゼルエル=ホワイトさんでした)


152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:55:03.14 ID:J+srs7MK0


ヴィーネ「な、なぜゼルエルさんがここに……?」

ゼルエル「偶然ガヴリールを千里眼で覗いたとき、泣いているガヴリールを見つけてな」

ヴィーネ「!!」

ゼルエル「すぐにガヴリールの家に行き、本人から事情を聞いた」

ヴィーネ「……それでガヴを傷つけた私に、なにかするんですか?」

ゼルエル「何もしないさ。ただ、ヴィネットがなぜガヴリール達を、無視したのか理由を聞きに来た」

ゼルエル「話してくれるか?」


ヴィーネ(そうだった……ゼルエルさんとも関わっちゃいけないよね)プイッ

ゼルエル「……もし、事情を誰かに聞かれたくないなら、心配するな」

ゼルエル「この結界は誰にも感知されない。もちろん、会話を聞き取るなどもってのほかだ」


ゼルエル「だから頼む……訳を話してくれ……!」ペコッ



153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:55:54.45 ID:J+srs7MK0


ヴィーネ「……」

ゼルエル「……」

ヴィーネ「……」

ゼルエル「……」

ヴィーネ「……魔界から」

ゼルエル「……!」

ヴィーネ「今後、天使たちと関わるなとの……命令書が届きました」

ゼルエル「……」

ゼルエル(ん? 昔ならともかく、今の時代にそんなことがあるのか?)


ヴィーネ「本当は皆と一緒にいたいです……でも、違反したら強制的に魔界に送還されて……」

154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:57:14.09 ID:J+srs7MK0


ゼルエル「それは本当に魔界からの手紙か?」

ヴィーネ「はい……机の上にあります」



ゼルエル「すまないが拝見させてもらう」ペラッ

ゼルエル「……」ジー

ゼルエル(なるほどな、理由は分かった。ただ、これはヴィネットにとって重要な試練だ)

ゼルエル(助言だけしかできないな)



ゼルエル「ヴィネット。お前にとって、ガヴリール達はなんだ?」

ヴィーネ「大事な友達です……」

155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:58:44.74 ID:J+srs7MK0


ゼルエル「そうか……では、ガヴリールから告白されてどう思った?」

ヴィーネ「え!? な、なんで知ってるんですか!」

ゼルエル「ガヴリールに聞いた」

ヴィーネ「そ、そうですか」

ヴィーネ「……」

ヴィーネ「告白は……とても嬉しかったです。私もガヴのことを……」ハッ


ヴィーネ「い、今のは忘れてください!」アセアセ

ゼルエル「ふふ……ヴィネットもガヴリールのことが好きなのか」

ヴィーネ「うぅ……///」カアア


156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:59:48.02 ID:J+srs7MK0


ゼルエル「そうだな。私が言えるのはひとつだけだ、ヴィネット」

ゼルエル「自分の気持ちを偽るな」

ヴィーネ「!」

ゼルエル「偽って偽り続けたところで待っているのは後悔だけだ」


ヴィーネ「……そんなことは分かってますよ! でも、ガヴ達と関わったら……」

ゼルエル「ヴィネットは魔界からの命令のほうが、友達よりも大事なのか?」

ヴィーネ「……!」

ゼルエル「どうなんだ、ヴィネット。本当に大事なものはなんだ?」

ヴィーネ「……」




ヴィーネ「……そんなの決まってるじゃないですか!」

ヴィーネ「ガヴ達のほうが大事です!」

ゼルエル「!」


157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 00:01:05.95 ID:iGBt7wG70


ヴィーネ「でも……命令には背けないです……」

ゼルエル「……」

ゼルエル「私ならもっと周りに頼るな」

ヴィーネ「え……?」

ゼルエル「一人で抱え込もうとするな。ガヴリール達がいるだろ?」

ヴィーネ「……」

ヴィーネ「……はい」

ゼルエル「それとな……ヴィネットが連れて帰られそうになったら、私が全力で助ける」

ゼルエル「必ずな」

ヴィーネ「……ありがとうございます」



ゼルエル「だから、もう迷うな……ああ、それと」


ゼルエル「私の妹を頼んだ」


ヴィーネ「!」

ゼルエル「では、さらばだ」シュン


158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 00:03:13.23 ID:iGBt7wG70


ヴィーネ「……」


ヴィーネ「…………」チラッ


魔界からの手紙



ヴィーネ「……」スタスタ ガシッ

ヴィーネ「……」ジー

ヴィーネ「……何がガヴ達に関わるな、よ」

ヴィーネ「そんなこと……!」

ヴィーネ「そんなこと私の知ったことではないわ!」ビリビリビリビリ



ヴィーネ「強制送還がなによ! 皆と一緒に居られないほうがよっぽど辛いわよ!」

ヴィーネ「もう私は偽らない。ガヴ達に謝る……謝って許してもらう……!」

ヴィーネ「その前に……ガヴに私の思いを伝える!」


ヴィーネ「開け、ゲートよ!」ゲートオープン

ヴィーネ「行先はガヴの家!」シュン


159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 00:03:57.57 ID:iGBt7wG70
次でラストです
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:29:21.47 ID:iGBt7wG70


―ガヴリールの家の玄関―


ヴィーネ(そういえば、今の時間ガヴは家に居るのかしら?)

ヴィーネ(まだ、授業終わってないし家にいないかもしれない)ウーン

ヴィーネ(まあ、その時は気が進まないけど、学校に行きましょう)スタスタ

ヴィーネ(とにかく、謝らなくちゃ……ガヴは居間にいるのかな?)ガチャッ

ヴィーネ(……)


161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:29:55.55 ID:iGBt7wG70


そこで私が見たものは、物が散乱したいつもの部屋ではなく、整理整頓され華やかに飾り付けをされていた部屋だった


壁には大きな文字で『ヴィーネ誕生日あめでとう!』と書かれていた


昨日の誕生日のために……私のために皆がここまでしてくれたことに、感謝と謝罪の気持ちでいっぱいになる


そして、中央にはテーブルの上に突っ伏して寝ているガヴリールの姿


起こさないように細心の注意を払いながら、ガヴの元へ近づく

162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:31:12.80 ID:iGBt7wG70


ヴィーネ(……ガヴ寝てるよね?)

ガヴリール「……」スースー

ヴィーネ「ぐっすり寝てるわね…………ん?」


テーブルの上、ガヴの横に箱が置いてあるのを見つけた


ヴィーネ(気になるわね。何が入っているのかしら……?)パカッ

ヴィーネ(わぁ……! かわいいネックレスね! これってもしかして私へのプレゼント?)


ガヴリール「うーん……」ゴシゴシ

ヴィーネ「!! ガヴ……起こしてしまった?」

ガヴリール(!? ヴィーネがなんでここにいるの!?)

163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:31:43.72 ID:iGBt7wG70


ヴィーネ「あ、あのね……聞いてほしいことがあるの」

ガヴリール「……な、なに?」



ヴィーネ「あなた達にひどいことしてごめんなさい!!」ペコッ

ガヴリール「……へ?」キョトン

ヴィーネ「その……実はね……」


ヴィーネ(その後、ガヴに全部話した……仕送りのこと、そして魔界からの通達のこと……)

ヴィーネ(全部話し終わった後、ガヴは……)

ガヴリール「なんだよ、それ……! ふざけるな!」

164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:32:13.52 ID:iGBt7wG70


ヴィーネ「そ、そうだよね……ごめん」

ガヴリール「ヴィーネに対して怒っているんじゃない! 魔界に対してだ!」

ヴィーネ「えっ?」

ガヴリール「だってそうだろ! 優しい奴に悪いことを、無理やりさせるのは間違っているだろ!」

ヴィーネ「……」

ヴィーネ「ありがとうガヴ……」


165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:32:50.13 ID:iGBt7wG70


ガヴリール「で、これからどうするんだ?」

ヴィーネ「これから?」

ガヴリール「命令に背いたんだ……すぐに魔界からヴィーネをひっ捕らえに悪魔がやって来るだろ?」

ヴィーネ「う、うん……」

ガヴリール「どこに逃げる?」

ヴィーネ「ど、どこに逃げるって……」

ガヴリール「このままヴィーネと離れ離れになりたくない。天界とかどうだ?」

ヴィーネ「流石に入れないわよ!」

ガヴリール「大丈夫。ヴィーネなら私より天使らしいからいけるって」

ヴィーネ「あんまり嬉しくないんだけど!?」

ガヴリール「まあそれはいいとして、サターニャ達を呼ぶぞ。もう学校終わってるだろうから、みんなで話し合おう」プルルルル

ヴィーネ「そうね……お願い」

ヴィーネ(ラフィ達にも事情を説明して謝らないとね……)


166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:33:45.99 ID:iGBt7wG70


―合流後 ヴィーネ説明中―


サタ―ニャ「……」

ラフィエル「……」

ヴィーネ「かくかくしかじかっていうことなの……本当にごめんなさい!」

ガヴリール「それでさ、ラフィの家にヴィーネを匿えないか? 白羽家なら手を出しづらいだろ?」

ラフィエル「いえ、それはいいのですが……」

サタ―ニャ「ヴィネット。それは魔界の試練みたいなものよ」



ヴィーネ・ガヴ「「…………はい?」」



サターニャ「ヴィネットは悪魔的行為をしにくいでしょ? そんな悪魔のために用意された救済処置みたいなものなの」

ヴィーネ「……」

ガウリール「……」



ヴィーネ・ガヴ「「えええええええ!?!?!?」」



167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:34:19.69 ID:iGBt7wG70


ラフィエル「よく考えてみてください。そんな命令するならなぜ、天使と悪魔は一緒の学校に通うことができるでしょうか?」

ヴィーネ「言われてみれば……そうね」

ガヴリール「なんでサターニャは魔界の試練だって、気付かなかったんだよ! この馬鹿!」

サターニャ「そんなものは噂だけでしか聞いたことなかったのよ! 都市伝説と思っていたの!」

サターニャ「後、馬鹿って言うな!」

ヴィーネ「と、都市伝説……」ズーン

ラフィエル「ヴィーネさんは素晴らしい悪魔なんですね!」

ヴィーネ「それ……褒めてる」

ラフィエル「褒めてますよー」ニコニコ


168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:35:00.58 ID:iGBt7wG70



ヴィーネ「じゃあ、魔界送りとかならないよね? 大丈夫だよね?」

サターニャ「ならないわ。あんたはもうちょっと、悪魔的行為について勉強しなさい。その様子だと仕送りのあげ方とか知らないでしょ?」

ヴィーネ「えっ!? 仕送りのあげ方があるの!?」

サターニャ「相手に嫌な思いや恋愛感情を抱かせると、仕送りアップね。その時、相手が抱いた感情は緩和されるわ」

ラフィエル「恋愛感情は悪魔的行為に入るのですか?」

サターニャ「相手の心を手に入れるようなものだからね」

ヴィーネ(ああ、それで仕送りが上がった時があったのか)


169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:36:05.01 ID:iGBt7wG70


ガヴリール「そういえば……もしも、ヴィーネが命令を守っていたらどうなるんだ?」

サターニャ「どうにもならないわね。どちらにせよ仕送りがあがるわ」

ヴィーネ「命令違反でも仕送りあがるの!?」

サターニャ「だって、命令違反だなんて……最高の悪魔的行為じゃない!」

ヴィーネ「……」

ガヴリール「ヴィ、ヴィーネ?」



ヴィーネ「ああああああああああああぁぁぁぁぁ!!!!」



ラフィエル「まあまあ、良かったではないですか♪」

ヴィーネ「そうだけど! そうなんだけど!!」

ガヴリール「なんにせよ……ヴィーネは居なくならないんだな」ホッ

170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:36:45.56 ID:iGBt7wG70


サターニャ「さてと……遅くなったけど、昨日の誕生日会を始めるわよ!」スクッ

ヴィーネ「えっ!? 今からするの!?」

ラフィエル「この後予定があるのですか?」

ヴィーネ「いや、何もないけど……その……してもらうのは悪いし」ゴニョゴニョ

サターニャ「何言ってるの。当たり前じゃない!」

ラフィエル「そうですよ。今までのことは忘れて楽しみましょう!」


ヴィーネ「サターニャ……ラフィ……」ウルウル

ラフィエル「とはいっても料理の材料がありませんね。サターニャさん、買いに行きましょう」

サターニャ「そうね。タプリスも呼んで皆で楽しみましょう! 行くわよラフィ!」タッタッタッ

ラフィエル「あっ、待ってくださいサターニャさん! それでは行ってきます」ペコッ スタスタ 



――――ガチャッ   バタン


171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:37:24.82 ID:iGBt7wG70


ヴィーネ「……」

ガヴリール「……」

ヴィーネ「行ったわね……」

ガヴリール「そうだな……」

ヴィーネ「ねえ、ガヴ」

ガヴリール「なんだ?」

ヴィーネ「ありがとう。私のこと見捨てないでくれて」

ガヴリール「優しいヴィーネがあんなことするはずないからな。見捨てないよ」

ヴィーネ「うん……ありがとう」

ガヴリール「ああ……」

172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:38:31.98 ID:iGBt7wG70


ヴィーネ「……」

ヴィーネ「それと、昨日の屋上のことなんだけど……」

ガヴリール「!! お、おう……」



ヴィーネ「私もね。ガヴのこと好き……」



ガヴリール「!!」

ガヴリール「ほ、ほんとに? 嘘じゃないよな?」

ヴィーネ「嘘じゃないわ。だからね……これからも私と一緒に居てくれる」

ガヴリール「うん……もちろんだ。ずっと、一緒だ……」

ヴィーネ「ありがとうガヴ!」ギュッ

ガヴリール「ああ! これからはずっと一緒だ!」





ヴィーネ(あの後、サターニャ達はタプちゃんや黒奈ちゃんと合流したのち、皆でお祝いをしました)

ヴィーネ(一日遅れの誕生日会だけど……最高の忘れられない一日となりました)

ヴィーネ(そして、誕生日会は終わりサターニャ達はそれぞれ帰路につきました)


173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:39:15.14 ID:iGBt7wG70


ガヴリール「皆帰ったな……どうだ? 楽しかったか?」

ヴィーネ「ええ、楽しかったわ。生きている中で一番楽しかったわね」

ガヴリール「そうか、それはよかった」

ヴィーネ「うん……皆には感謝しかないわね」

ガヴリール「そうだな……」



ヴィーネ「じゃあ、私も帰るわね」

ガヴリール「え!? 泊っていかないのかよ!!」

ヴィーネ「明日も学校よ!? 今日はずる休みしたから明日は行かなきゃ!」

ガヴリール「真面目かよ!」

ヴィーネ「真面目で悪かったわね! もう、帰るわね!」

ガヴリール「分かったよ。じゃあな、ヴィーネ! また明日!」

ヴィーネ「ええ……また明日!」


174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:39:54.39 ID:iGBt7wG70


―ヴィーネの家―


ヴィーネ「はあ……今日は楽しかったな……」

ヴィーネ「帰って明日の準備をして……今日は寝ましょう」ガチャッ

ヴィーネ「……」

ヴィーネ「……ん? また黒い手紙が来てる!?」

ヴィーネ「……」

ヴィーネ「中身を見るのは怖いけど……内容を確かめないとね……」ペラッ

ヴィーネ「……」ジー

ヴィーネ「……」

ヴィーネ「……クスッ」


ヴィーネ「さてと、明日も頑張りましょう!」


175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:41:04.06 ID:iGBt7wG70


『悪魔学校より』

『月乃瀬=ヴィネット=エイプリス様へ』


『あなたは魔界の命令よりも友を優先したことにより、下界においての評価が認められました』

『よって、仕送り額の増加を決定しました』

『今後、あなたの下界での活躍を期待しております』


『追伸』

『そして、これからも友を大事に』



      ―完―
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/09(月) 11:42:07.75 ID:qyF705rro
泣いた

177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:42:28.25 ID:iGBt7wG70

終わりです

長い間、お付き合いいただきありがとうございました

178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:53:38.34 ID:iGBt7wG70
それとこちらは過去作です

読んでいただければ幸いです

ガヴリール「嘘の告白?」マルティエル「はい、そうです」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1501172187/

179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/09(月) 12:00:10.20 ID:+yrbl/9dO
>>175
最後の最後にミスったなww
エイプリスじゃなくてエイプリルやで
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 12:15:44.32 ID:iGBt7wG70
ホントですね
ご指摘ありがとうございます

>>175 ミス

『悪魔学校より』

『月乃瀬=ヴィネット=エイプリル様へ』


『あなたは魔界の命令よりも友を優先したことにより、下界においての評価が認められました』

『よって、仕送り額の増加を決定しました』

『今後、あなたの下界での活躍を期待しております』


『追伸』

『そして、これからも友を大事に』



      ―完―
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/09(月) 12:35:35.92 ID:N5aezjKoO
ええやん、素敵やん…
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/09(月) 12:59:16.70 ID:/7pFyxQ3O
こんな魔界があってもいいよね
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/10(火) 01:14:28.54 ID:5ykw0WTD0
魔界最高だわ
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/25(水) 02:13:11.10 ID:Ffbd9jato
魔界への熱い手のひら返し

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