男「女奴隷...か」

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1 : ◆.nAjRKN.cg [saga]:2018/03/21(水) 00:18:10.89 ID:xcrUJVwD0
男「やあ、初めまして。奴隷を一人買いたいんだが」

奴隷商「ああ、いらっしゃい。奴隷?どんなのが良いんだい?」

男「誰でも構わないよ」

男「そんじゃ、これはどうだい?大して何もできないでくの坊だが上等な身体をしている」

奴隷「ひっ...」ガタガタ

男「わかった。彼女を買おう。いくらだい?」

奴隷商「金貨5枚でどうだ?」

男「わかった。これでいいかい?」

奴隷商「毎度あり。しかしあんたは少し変わってるな」

男「変わっている?」

奴隷商「奴隷を買っていくやつは大抵皆、目的が決まってる。労働力とか、性奴隷とかな」

奴隷商「あと、奴隷に『彼女』とか『1人』とかいう呼び方をするやつも珍しい」

男「そうなのか...まあいいや、ありがとう。またよろしく頼むよ」

奴隷商「はいよ。じゃあな」

男「よし。じゃあ行こうか」

奴隷「ひっ...」ビクビク

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1521559090
2 : ◆.nAjRKN.cg [saga]:2018/03/21(水) 00:21:40.63 ID:xcrUJVwD0




男「ここが僕の家だよ。大して広くないけどね」

奴隷「し...失礼します...」(私、ここで飼われるのか...また虐められるのかな...)

奴隷「あ、あの...私は何をすれば...?」

男「うん。君には僕のお手伝いをしてもらうよ」

奴隷「お手伝い...?」(何だろう...やっぱり強く当てられて虐められるのかな...?)

男「その前に、お風呂に入っておいで。お湯張ってあるから。かなり汚れている」

奴隷「え...?あ...そんな!私は奴隷です!ご主人様の家のお風呂に入らせていただくことなど...!」

奴隷「外で水を浴びてきます!」

男「うーん...困ったな...」

男「じゃあ、これは主人からの命令だよ。うちのお風呂に入りなさい」

奴隷「わ、分かりました。それでは...」
3 : ◆.nAjRKN.cg [saga]:2018/03/21(水) 00:30:25.25 ID:xcrUJVwD0




奴隷「ふぅ...」カポーン

奴隷(あの人...どういうつもりなんだろう)

奴隷(私は奴隷なのに...お風呂だなんて)

男『服、脱衣室に置いておくから。これを着るといい』

奴隷「えっ、あっ、はい...」

奴隷(どういうつもりなんだろう...)
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/21(水) 00:53:06.30 ID:GYH5dXYY0
テンプレで王道だけどすき
5 : ◆.nAjRKN.cg [saga]:2018/03/21(水) 01:09:38.94 ID:xcrUJVwD0




奴隷「あ、あの...お風呂、ありがとうございました...」

男「ああ、どういたしまして。服、サイズぴったりだね。お湯加減はどうだったかな?」

奴隷「はい...ちょうどよかったです」

奴隷「でも...本当に良かったんでしょうか...?」

男「...と、言うと?」

奴隷「私なんかがお風呂なんて、そんな贅沢...」

奴隷「それに...こんなきれいな服まで...」

男「...」

男「んー、そうだね、その前にまずルールを決めようか」

奴隷「ルール、ですか?」

男「そうだ。ルールはただ一つ、僕の娘になりなさい」

奴隷「...娘ですか...?」

男「そう、娘。娘は自分の家のお風呂に入って恐縮したりしないだろう?」

男「そういうことだよ。僕は君を絶対に虐めたりはしない。だから安心していい」

奴隷「...」

男「わかったかい?」

奴隷「...はい、わかりました」

男「んー、まずそこから直そうかな?」

奴隷「えっ?」

男「その敬語。自分の父に敬語を使う娘なんてそうそういないよ?」

奴隷「いや...でも...」

男「まあ突然ってことにもいかないだろうから、ゆっくり直していこう」

奴隷「はい...」

奴隷(娘...)
6 : ◆.nAjRKN.cg [saga]:2018/03/21(水) 01:10:56.75 ID:xcrUJVwD0




男「そうだ、ここまで来てまだ君の名前を聞いていなかったね」

奴隷「...私に名前はありません。今までずっとただの物として扱われてきましたから...」

男「そうか...じゃあ僕が君に名前を付けてあげよう」

奴隷「んー...そうだ。アリアなんてどうかな」
 
奴隷「...アリア...」

奴隷「っ...」ポロポロ

男「えっと、どうして泣いているんだい?泣かないで...」

奴隷「嬉しいんです...名前なんて初めて付けてもらったから...」

男「そうか、喜んでもらえて光栄だよ。それじゃ、これからよろしくね、アリア」

アリア「...はいっ」
7 : ◆.nAjRKN.cg [saga]:2018/03/21(水) 01:11:44.55 ID:xcrUJVwD0
早速書き溜め切れた。
続きは来週中に
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/21(水) 01:38:59.10 ID:R5h8ci4h0

エタらないように頑張ってくれ
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/21(水) 04:26:08.86 ID:F43oMFZKo
やったぜ
10 : ◆.nAjRKN.cg [saga]:2018/03/21(水) 07:45:37.70 ID:xcrUJVwD0
>>6
しまった、訂正

×奴隷「んー...そうだ。アリアなんてどうかな」

〇男「んー...そうだ。アリアなんてどうかな」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2018/03/21(水) 17:38:34.39 ID:LQuTW3PY0
期待
がんばって
12 : ◆.nAjRKN.cg [saga]:2018/03/22(木) 07:25:37.33 ID:R19Hrs6y0




翌日

男「よし、じゃあ今日から僕のお手伝いをしてもらうから」

アリア「はい、よろしくお願いします」

男「うん、じゃあまずは...」

男「料理を覚えてもらおうかな」

アリア「料理...ですか?」

男「そう、料理。僕は料理はからっきしでね。アリアに作ってもらいたい」

アリア「しかし...私も料理を知りません...」

男「まあ、そうだろうね。...僕は教えられないけど、これを使うといいよ」

男(これまでは良くて残飯、悪ければ何もなし、なんて生活を送っていたのだろう...)

男(この子にはもう悲しい顔はしてほしくないな)

アリア「あの...これ、なんですか?」

男「...! 料理本。本、だよ。知らないかな?」

男(まさかここまでとは...)

アリア「知らないです...ごめんなさい...」

男「...謝る必要はないよ。これは本って言ってね――」

アリア「はい――、はい――、」
13 : ◆.nAjRKN.cg [saga]:2018/03/22(木) 07:26:23.29 ID:R19Hrs6y0




男「これで分かったかな?」

アリア「はい...なんとなくですが...」

男「うん、まあ今日のところはそれでいいよ。まずはそこから、ゆっくり覚えていこう」

アリア「...はい」

男(...正直ここまでとは思わなかったな。ただ、)

男(必要最低限の文字の読みはできるようだ、そこについては助かった)

男「よし、それじゃあ今日は外食にしようか」

アリア「外食...?」

男「そのままだよ。『外』でご飯を『食べる』んだ」

アリア「お外で食べるのですか...?」

男「んー、厳密にはお店の中だけどね。まあ詳しいことはついてくれば分かるさ」

アリア「は、はいっ」
14 : ◆.nAjRKN.cg [saga]:2018/03/22(木) 07:26:58.19 ID:R19Hrs6y0




市街地

アリア「わぁ...わぁ...!」キョロキョロ

男「アリア、あんまりはしゃぐと転んでしまうよ」

アリア「えっ、あっ、きゃっ...!」ヨロリ

男「おっと、大丈夫?」

アリア「は...はい...申し訳ありませんっ!」

男「謝らなくていいって。はしゃいでしまうのは仕方ないさ」

アリア「しかし...ご主人様にこんな...」

男「はい、そこ」

アリア「えっ...?」

男「僕は君のご主人様じゃないよ?」

男「僕は君の父親なんだから、そんな呼び方はしないで、『男』とか『お父さん』とか『パパ』とかって呼んでくれると嬉しいな」

アリア「いや...でも...」

男「ルール、忘れたのかい?それに『ご主人様』だなんて呼ばれたら僕の方がむず痒いんだ」

男「だから...ね」

アリア「はい...お父さん」

男「うん、それでいいよ、アリア」

アリア「...///」
15 : ◆.nAjRKN.cg [saga]:2018/03/22(木) 07:32:24.10 ID:R19Hrs6y0
とりあえずここまで
また夜に更新するかも
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/22(木) 08:45:13.95 ID:FdNXMzvMO
ワクワクしかしないな
こっからどう当人達にはハッピーエンドに持ってくのか
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/22(木) 18:24:18.36 ID:vIhHFWy1O
ワクワク
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/23(金) 02:12:01.79 ID:+ibOyDQV0

字が読めるなんてかなり優秀だな
19 : ◆.nAjRKN.cg [saga]:2018/03/23(金) 11:16:36.32 ID:x1n0+xwaO




友「あれ?男じゃん」

男「やあ、友。買い物かい?」

友「まあな。おやっさんが大食らいなもんで、すーぐ食材がなくなっちまう」

男「そっちは大変なんだな」

友「まあその分報酬はいいからn...男、お前」

男「ん?どうした?」

友「それ、街はずれの店で売ってた奴隷だよな!そうだよな!」

アリア「っ...」

友「へぇ、いい身体してんじゃん!今度俺にもヤラせてくれよ!」

アリア「ひっ...」ブルブル

男「友!なんてこと言うんだ!」

友「へ?」

男「この子は僕の娘だ。」

友「...は?」

男「聞こえなかったか?この子は僕の娘だ。娘にそんな言葉をかけるなんて、いくら僕でも許せないよ」

友「いや...だってお前の娘は...」

男「それ以上言うな」

友「あ...悪い」

男「気にしなくていい、それじゃ、また。行こう、アリア」

アリア「は、はい...」

友「何だってんだよ...」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/23(金) 12:13:18.87 ID:N8t2fY1H0
こういうssに友が出てくるのは
何だか珍しい気がするな
21 : ◆.nAjRKN.cg [saga]:2018/03/30(金) 00:53:52.43 ID:Nu7SPM+Y0
申し訳ない、PCぶっ飛んだせいで書き溜めも全部飛んだ
来週中には更新する
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/05(木) 17:14:04.14 ID:WgiZNN0ho
期待して待ってるぞ
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/04/08(日) 00:57:37.39 ID:EZOK6x2K0
面白い感じ。続き待ってます
24 : ◆.nAjRKN.cg [saga]:2018/04/20(金) 00:13:20.42 ID:OV78QV8Z0




アリア「あの...ごsh、お父さん」

男「ん?」

アリア「さっきの方は...?」

男「ああ、僕の古い友人だよ。...本当に悪いことをしてしまったね」

アリア「い、いえ、私は気にしてませんので...」

男「そうかい?ならいいんだが...まぁ彼には強く言っておくことにするよ。」

アリア「はい...」

男「...まだ気になってることがあるのかい?」

アリア「あっ...いえ、何でもありません...」

男「僕の娘のことかな?」

アリア「っ...はい...」

男「...大したことじゃないよ。帰ったらアリアにも教えてあげるよ。」

アリア「いえ...ご無理はなさらなくても」

男「いいんだ。打ち明けたら気持ちも晴れるって言うだろう?だから聞いてほしいんだ」

アリア「そういうことでしたら...」

男「それじゃ、買い物を済ませてしまおう」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/20(金) 00:31:19.89 ID:6ZjONak40
奴隷って言っても時代や国で結構待遇違うんだけどな
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