【艦これ】こちら耳かきで安眠の、艦娘です。

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179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/27(火) 20:10:39.72 ID:zcml/Uq1O
>>178
最高かよ!!!最高かよ!!!いやほんとにありがとうございました頑張ります。
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/28(水) 20:50:07.18 ID:06XBEKwMO
マジで最高だわ
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/30(金) 04:10:33.93 ID:y00fAMg/0
乙です
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/31(土) 01:05:47.53 ID:kLq3cN2v0
【春風、】
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:06:22.23 ID:kLq3cN2v0

春風「あ、司令官様、やっと起きましたね」

春風「.......どうかなさいました?......ぁあ、司令官様、先ほど寝落ちしてしまいまして......記憶にございませんか?」

春風「うふふ.....やはり覚えておいではない....。はい?......そんなことよりどうして膝枕されている、ですか?」

春風「特には、理由はございませんね。......みなさん、ですか?.......わたくし達の二人以外、みなさんどこかへ行ってしまわれましたよ」

春風「たぶん、みなさんお酒が入ってしまわれたので、浜辺で何かしていらっしゃるのかもしれませんね。......ほら、春風に乗って、賑やかな声が微かに聞こえてきませんか?」

春風「......うふふ。司令官様は行ってしまわれてはダメですよ。あれよあれよとお酒を飲まされて、ふらふらになられておいででしたから」

春風「それに、女の園だけで行われる、羽目をはずす行為というのは、男性には刺激が強いでしょうから」

春風「ですから、ここで春風とお花見をしつつ、お留守番です」

春風「........」

春風「......それにしても、いい風ですね。.....染井吉野の香りが、よりいっそう春の訪れを感じさせます......」
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:07:14.37 ID:kLq3cN2v0

春風「さ、司令官様。お酒を浴びるように飲まれたのですから、温かいお茶をお飲みください」

春風「大丈夫ですよ?火傷しない程度に冷ましてありますから。......はい、どうぞ」

春風「.......おいしい?それはよかったです」

春風「さ、お次は三色団子、いただきますか?......はいでは、ぁあ起き上がらなくてもいいですよ。......はい、あーん」

春風「一度に全て食べられてはいけませんよ?......よく噛んでください。おいしい?うふふ.....特製春風三色団子ですから、当然です」

春風「.......お茶ですか?......はいどうぞ」

春風「........」

春風「......司令官様?おでこに桜の花びらがあること、ご存知でした?......知らなかったですか」

春風「なんで教えてくれなかったと言われても、.......かわいいからですよ?」

春風「うふふ。じゃあ、お取りしますね」

春風「.......桜の花びらって、塩漬けにして食べられると、司令官様は知っていましたか?」
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:09:01.66 ID:kLq3cN2v0

春風「桜の葉っぱは知っていた?.....そうですね。一般的には、柏餅に使われますからね」

春風「桜の花びらの塩漬けの作り方は、まず、花びらをよく水洗いします。その後、余分な水分を取るために、キッチンペーパーに包み一日かけます」

春風「......ほとんど梅干しの作り方と変わりませんよ?そして容器に移した桜の花に、梅酒や梅酢を注ぎ、一緒に塩を入れます。そして1ヶ月ほどで完成です」

春風「......春が終わった後じゃないかと言われても......。でも、春を思い出して料理を頂くことができますし、ある意味では風情がある、そう思えませんか?」

春風「.......あの司令官様?お団子、一つ頂いても.....。はい、ありがとうございます」

春風「......わたくしはまだ食べてないんですよ。食べようとすると、みんな貰っていきますからね。まったく......」

春風「......ん、おいしいです。.....でももう少しお砂糖足してもよかったかもしれませんね」

春風「.......あと一つ、司令官様、お食べに、なりますか?......いえ!司令官様を差し置いてわたくしが頂くのは......」
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/31(土) 01:10:31.03 ID:kLq3cN2v0

春風「うーん.......。そうだ、半分こ、しませんか?.......はい!では、司令官様から?.......わたくしからでよろしいのですか?......はい、ではいただきます」

春風「.......やっぱり甘さ控えめの、これでよかったかもしれませんね」

春風「では司令官様。わたくしの残り物で申し訳ありません。......歯型がついてしまっている部分があるので、お嫌でしたら取り除きますが.....」

春風「よろしいのですか?では、どうぞ。はい、あーん」

春風「.......おいしいですか?はい、ありがとうございます」

春風「お茶、口元に運びますね......」

春風「........」

春風「.......のどかですねぇ。ほんとうに戦時中なのですかね。......こうも時間がゆっくりでは、嘘のように感じてしまいます......」

春風「.......司令官様、少し目を閉じてもらえませんか?......はいお願いいたします」

春風「.......少し失礼しますね......」

春風「........」

春風「うふふ、やはりお似合いです。あっ、まだ動いてはいけません。もう少しだけ、お待ちください」

春風「えーと、カメラは確か、暗証番号を打ち込まないでも、起動できましたね。.....画面を下したから上ににょいーんと.....」

春風「ぁあじれったいですね本当に。なんで少し右にずれたりするのかしら。.......司令官様、もう少しだけお待ちになってくださいね」

春風「......何をしていると言われても、携帯電話からカメラを起動しようとしているのです。.....ですが、あまりうまく動かせなくて」

春風「......普通に起動した方が早いですね。最近の機械は簡略化されすぎてて、どうも苦手です」
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:11:26.27 ID:kLq3cN2v0

春風「........よし、司令官様。はいちーず」

春風「うふふ。上手に撮れました。いいですよ、司令官様目を開けても」

春風「......何を撮った、ですか?.....秘密です」

春風「あ!こーら、人の携帯を取ろうとしないでください。.....また後で送っておきますから」

春風「可愛かったですよ。司令官様」

春風「......司令官様、少しお昼寝にしますか?まだ眠気がとれてないようにお見受けできます。いいですよ。このまま眠ってしまっても」

春風「ここで膝枕要員として、司令官様のお側におりますので」

春風「......はいわかりました。では、おやすみなさいませ、司令官様」

春風「........」

春風「......よしよし」

春風「........」

春風「......ねーんねーん。ころーりーよ〜......」

春風「......」

春風「.......あっ、神、......うふふ。はいわかりました.....」

春風「よーしよーし。ゆ〜っくり、お眠りくださいね、司令官様......」

春風「.......」

春風「........」

神風「......ふーー」

春風「.....うふふ。司令官様、耳に息吹きかけられて、驚きました?体が仰け反っていましたよ」

神風「なーに二人でいちゃいちゃしてるのよ!」

春風「神風お姉様、あまり耳の近くで大きな声はダメですよ?」

神風「あははは!!それもそうね!鼓膜破れちゃったら大変だから!」

春風「........酔ってます?」
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:13:43.47 ID:kLq3cN2v0

神風「酔ってなーいわよ!」

春風「....はぁ。それで、神風お姉様は一体どのようなご用件でこちらに?」

神風「疲れたからきゅーけー中!春風お茶!」

春風「.....はい、どうぞ」

神風「......あー!生き返るぅ......。死んでないけど、でも生き返る」

春風「......司令官様、明日、この事で神風お姉様を弄ってもよろしいですよ?うふふ、そのつもりでしたか」

神風「春風〜、おだんご食べたーい」

春風「もうありませよ」

神風「えー!なんでぇ〜!たべたいたべたい!」

春風「地団駄踏まれても、無理なものは無理です。お茶で我慢してください」

神風「春風のけち!......お茶おいしい!春風ごめん!!」

春風「......さすがに情緒不安定がすぎる気が致しますけど、まぁ、いいですよね、司令官様?」

春風「うふふ。そうですね。.......そういえば、春風お姉様は何をなさっていたんですか?」

神風「んー?......あのボールを上にあげて渡し合いっこするの、なんだっけ?」

春風「......たしか、バから始まるやつですよね?ば、ば、バトミントン?」

神風「それじゃあないわ!ボールを.....。ぁあそれよ!司令官、バレーボールよ!それと、あと競泳大会とぉ、あと球蹴り、水球もやってたわね。私は、球蹴りやってたけど」

春風「......暖かくなってきても、まだ水中は寒い時期ですよね?......それなのに水着を用意しているなんて、なんて用意周到ですね」

神風「水着ぃ?そんなのないわよ、みんな服脱ぎ捨てて、ぜん」
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:14:53.88 ID:kLq3cN2v0

春風「はい神風お姉様それ以上言わなくて結構ですよ?司令官様もおりますから。......わたくしの言った通りでしたね、司令官様?」

神風「司令官、春風からどいて。次は私が膝枕されたいの!」

春風「神風お姉様、だめですよ。司令官様はお酒をたくさん飲まれて、もうふらふらなんですから。動かしたら、吐いてしまわれますよ?」

神風「んぅ......なら仕方ないわね。.......それにしても司令官気持ちよさようね」

神風「.......私も膝枕したい」

春風「はい?」

神風「私も膝枕する!」

春風「......うふふ。今日の神風お姉様は、とても素直ですね。......お酒が入ってるから、ですか?それもそうですね」

神風「ほら春風!司令官ちょうだい!」

春風「......司令官様、神風お姉様に移動していただいても?......はいお願いします」

神風「......袴砂がついてるから、捲っておくわね。はいこっちきなさい」

春風「はい、ごろーんしてください」

神風「司令官、いらっしゃい」

神風「.......」

神風「こら!くすぐったいからあんまり動かないで!......そうだ私、汗臭くない?」

春風「わたくしは、春風お姉様からは特に匂わないですよ?」

神風「近くだと変わるじゃない?......匂わない?ふー......ならよかったわ」

春風「うふふ。司令官様、神風お姉様からは、どんな匂いが致しますか?」

神風「私、気になる!普段聞けないから!.....ほら司令官!もっと私の匂い嗅いでみて!......ほーら上むいてないでお腹の方に」

神風「 ......どんな匂いがする?......わからない?けどいい匂いがするの?.....よくわからないわね」

春風「......神風お姉様、はいこれを使ってください」

神風「綿棒ー?......なんでこんなもの持ち歩いてるのよ」
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:16:03.42 ID:kLq3cN2v0

春風「ほかにも、簡易裁縫道具に、頭痛薬、痛み止め、心配性なんで色々入れてあるんです」

神風「へぇー。春風はほんと色々持ってるわよね」

春風「うふふ。備えあれば憂いなし、ですから。さ、神風お姉様、司令官様のお耳を綺麗にしてあげてください」

神風「ほら、もう少しお腹の方に近づきなさい。.....じれったいわね!よいしょ!.....よしぴったり!」

神風「ほら、始めるわよ」

春風「神風お姉様、あまり奥の方はだめですよ。酔っていますから」

神風「だーから酔ってない酔ってなーい!」

春風「はぁ......。それでは、神風お姉様、お隣失礼しますね。わたくしは、足をお揉みしますね。司令官様、春風の太ももに足を乗せてください」

神風「それじゃあ、行くわ!」

神風「ほーら、どう......?気持ちいい?」

春風「ふくらはぎの方を揉んでいきますね。......ぁ」

神風「春風?どうかしたの?」

春風「い、いえ、なんでもございません」

神風「んー?よくわからないわねー。こら司令官動かないで!」

神風「.......」

神風「......司令官、酔ってるの?体熱いわよ」

春風「......その神風お姉様、あまり強く刺激しない方が.....」

神風「なんでよ?こっちの方が気持ちいいじゃない?ねー司令官?......ほらそう言ってる」

春風「いぇ、そのそれはそうなんですけど.....」

神風「こことか気持ちいいでしょ?優しく、ゆっくり擦ってあげるわ〜」

春風「........」

神風「春風?どうしたの顔真っ赤よ?」

春風「いぇ、なんでもございません......。し、司令官様?足は気持ちいいですか?......い、いえ謝らなくても大丈夫ですよ?」

春風「気持ちいいから、仕方ない、生理現象ですので、春風は気にしませんよ?」

神風「ん?まるでわからないわ」

春風「......そうだ、神風お姉様、これ見てください」
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:16:59.60 ID:kLq3cN2v0

神風「んー?.....ぷっ!あはは!なにこれ!司令官の目が桜じゃない!」

春風「さっき撮影したんです。可愛いですよね」

神風「それ後で送っておいて。.....司令官も見たいの?だーめ!後で送ってあげるからそれまで我慢!」

春風「うふふ、そういうわけですので」

神風「それ後でみんなに拡散しないと。グループ?だっけ、それに送信すればいいんじゃない?」

春風「その手もありましたね」

神風「それじゃ、司令官明日楽しみしてなさいね〜」

春風「......みなさんがお腹を抱える姿が想像できますね」

神風「........」

春風「.......」

春風「......あのそろそろ交代しても?」

神風「えぇーもう少しだけ......」

春風「神風お姉様、わがまま言わないでください」

神風「春風怒ってる?」

春風「いえ怒ってないですけど」

神風「はいはーい。わかりましたよー。じゃあ最後に耳に息を......」

神風「.......」

神風「......ふーー」

神風「......春風、もう一回だけしてもいい?」

春風「......はい」

神風「.......」

神風「.......ふーー」

神風「.......春風って、結構嫉妬深いのよ?」

春風「神風お姉様、何か言いましたか?」

神風「べつにー。なにも言ってないわよー。ね、司令官?」

春風「......なんだか腑に落ちませんね」
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:17:59.40 ID:kLq3cN2v0

神風「ほーら司令官早くしないと怒られるわよ」

春風「別に怒こりませんよ。では、神風お姉様の向かい側に行きますので。......よいしょ」

神風「........」

神風「.......ふー」

神風「......司令官って春風のこと好きでしょ?」

春風「.....はい着きましたよ。司令官様?どうかなさいました?」

神風「さぁーなんにもないわよねー司令官?......私は応援してるわよ、司令官?」

春風「だからさっきからなんですか!?隠し事なんてしないでください」

神風「いーじゃないの〜。だって司令官にだって隠し事してるし、ね?春風?」

春風「隠し事?」

神風「ほらぁ、だって春風司令官のこと大す」

春風「神風お姉様待ってください!言わないで!!」

神風「んふふーほら、司令官春風のところ、行きなさい」

春風「......もぅ、それでは、こちらにどうぞ司令官様」

春風「.......」

春風「いらっしゃいませ司令官様」

神風「んー......それじゃあ私はここで失礼するわね」

春風「え?いいんですよ?ここにいても」

神風「邪魔しちゃ悪いじゃない。それに、休憩しに来ただけだし私は。......そろそろ合戦の時間なのよ」

春風「はぁ.....」

神風「よいしょっと.....。それじゃあお二人さん。仲よろしくお願いね」

神風「んーよし!じゃあ行ってくるわ!」

春風「.........」

春風「.......神風お姉様、行ってしまわれましたね」
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:18:58.47 ID:kLq3cN2v0

春風「.......二人っきり、ですか?ぇえ、そうですね......」

春風「......耳かき始めますので、司令官様、頭をわたくしのお腹の方へ、向けてください....」

春風「......はい、ありがとうございます。でも、もう少しこちらに近づいてもらってもよろしいですか?.......はい遠慮なさらずに」

春風「.......うふふ、どうですか?春風お姉様と同じ匂いがしますか?......違う匂いだけどいい匂い?......柔軟剤の香りが違いますからね〜」

春風「......司令官様、わたくしが足をお揉みしていた際、だめですよあんな風になされては?」

春風「.......あの時はわたくしだからいいですけど、他の方々だったら怒ってしまわれます。今後、気をつけてください」

春風「.....はい、約束、ですよ?うふふ、いーこですね」

春風「では、お耳失礼いたします」

春風「.........」

春風「.......司令官様、ここで一句、よろしいですか?......急にどうしたと言われても、わたくし、季節の風情や心情を、言葉によって頭に繋ぎ止めるようにしてまして、その癖で.....」

春風「.....よろしいですか?はい、ありがとうございます」

春風「んっんぅ!.......では、一句」

春風「.......」
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:19:27.66 ID:kLq3cN2v0

春風「さくら星。水面に落ちては。春の川」

春風「........字余り」

春風「......」

春風「司令官様、どんな絵面を想像されました?.......字余りはいいんです。語感がいいので、気にしないでください」

春風「.......桜が水面に落ちて春の川だ、ですか。まんまそのままではないですか......」

春風「......こう、もっと想像巡らせてみてください。.......はぁわかりました。意図を説明いたします」

春風「.......」

春風「.......宇宙に輝く銀河は、様々な星々が寄り集まった集合体です。そしてそれは、まるで、桜の枝に満開に咲く、一輪の花と同じだと、わたくしは思ったのです」

春風「花弁が寄り集まり、ふんわりと、やわらかに広がった花々は、銀河そのものに似ている。そして、その集まった銀河が、桜の木、つまりは宇宙に点々としている」

春風「.......ですが、それらはふとした、何かの拍子で弾けたり、風に撫でられて、落ちてしまいます」

春風「.........」

春風「その銀河から落ちてしまった花弁達は、風に乗り、春風にそよがれた水面に浮かびます」

春風「.......司令官様も後で一度確認してみてください。.......水面に集まる桜の花弁は、線を描き、ピンクの川を作っているのです」

春風「それが、春の川。.......そして、川を彩る光景は、夜空に流れる天の川のようだ、と、わたくしは思ったのです......」
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:20:12.82 ID:kLq3cN2v0

春風「........」

春風「口で説明するのは、やっぱり難しいですね。......わかりましたか?うふふ、やっぱりわからないですか」

春風「ですが、わたくしが詠った一句をなんとなく、覚えておいてください。ふと川辺を流れる桜の花弁を見た時、あぁそういうことだったのかと、理解できるはずですから」

春風「.........」

春風「......言葉とは、本当に綺麗です。物の名前や人の名前も、しっかりとした意味を持ち、願いがある」

春風「......わたくしは、その言葉によって願われた、思いが、大好きなのです」

春風「司令官様は、何かお好きな言葉はありますか?......急には出てこないですか?うふふ、よろしいのですよ」

春風「......春風は、そうですね」

春風「........」

春風「......愛してる、という言葉が好きです」

春風「........」

春風「......好意の、感情や思いを、最大限に表すこの言葉」

春風「.......司令官様は美しいと思いませんか?」

春風「うふふ.....。からかってはいませんよ?本気です......」

春風「言葉によって繋ぎ止めなければ、できたことも、何一つ成就しないこともあります」

春風「誠意は行動によって示される。たしかに、そうです。優しさは言葉では伝わりません。ですが、最後は言葉で表す、勇気が必要なのです」

春風「.......もう一度お尋ねします。.....司令官様は、どんな言葉がお好きですか?」

春風「......では、お耳に息を.....」

春風「.......」

春風「.......ふーー.......」

春風「.......司令官様、わたくしに、愛を囁いてはもらえないでしょうか。春を運ぶ、小鳥のさえずりのように」

春風「........」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:22:25.05 ID:kLq3cN2v0
更新できなくてすみません。かなりリアル事情が絡んでしまいました。そしてまだまだ落ち着かないと思いますので、半端ですみませんがこれでおしまいにします。
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:24:50.02 ID:kLq3cN2v0
そしてあえて直接的な耳かきの描写はしなかったのは、好きな耳かきの音などを聞きながら、これを読んで想像してもらえれば、ボイスドラマになると思ったからです。そういう風に読んでもらえると非常に嬉しいです。
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:27:51.81 ID:kLq3cN2v0
余韻をぶち壊さないために最後にしましたが、過去作です。よければどうぞ。

地の文あり。

鳳翔「大断捨離」
https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1483417144/

那珂ちゃんは申したい!
https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1483949214/

五航戦瑞鶴の暗躍
https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1485521533/

【艦これ】深海の濃淡は僕と同じ
https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1488290777/

【艦これ】大井さんの女子力事情
https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1491918298/

【艦これ】吹雪「吹雪と吹雪」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1508918701/

地の文なし。

【艦これ】薬が飲めない長門さん
https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1510848602/

【艦これ】長門さんはカレーは飲み物派
https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1511209805/

【艦これ】敷波「吹雪、それやめて」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1518191745/

【艦これ】玉子焼き大臣認定司法書士、瑞鳳
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1520142073/
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/31(土) 13:18:06.58 ID:Qr85RNNFO
おつ
とても良かった(語彙力)
過去作も読むぞ
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/27(金) 08:34:07.14 ID:RKJQ70Hno
最高やった
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