【艦これ】こちら耳かきで安眠の、艦娘です。

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151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/26(月) 16:04:14.94 ID:KXt9QeCh0

羽黒「それじゃあ、その、司令官さん。腕を、お借りします、ね。........」

羽黒「さっき司令官さんが指差したのは、この星です。そこから、左上に移動し、そして左下のこの星で二等辺三角形を作ります。.....これは大三角じゃないですよ、ふふ....」

羽黒「そこから、三角形の下辺の中間あたり、ですね、その下にある星を、三角形の左下とで直線を引きます」

羽黒「ここから、分岐します。まず、下に行きましょうか。下に長く線を伸ばすと、大きな星で止まります。そこを中心に、半円を描き。そう、そんな風にです」

羽黒「半円の右側から少し下に、ちょっと大きめの星がありますね。そこから直線を伸ばして、最後に止まったこの星で、分岐の1ルートが終わります」

羽黒「それじゃあ、さっきの分岐点にまで戻りましょうか。それじゃあ、司令官さん?どこでしたっけ?」

羽黒「......覚えてくれていたんですね。....ええ意外でした。てっきり、忘れていたと......」

羽黒「さっきの分岐点から、少し右下寄りで線を引きます。そこから、そのまままっすぐ行くと、大きな星で止まります。.....それです。そうしたら、一つ前に戻って、左下の、この星まで下がります」

羽黒「その後、あっ、気がつきました?さっき通った星にくっつきます。大きな星ですよね。その後、右に直線を結び、この星まで進みます」

羽黒「これでおおいぬ座が完成です。.......わかりました?よくわからない.....。もう一回、一緒になぞりましょうか?」

152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/26(月) 16:04:54.45 ID:KXt9QeCh0

羽黒「......そう、そこからです。.....そっちじゃないですよ、ふふ、もう少し下です。......そう、そこから、下に行って.....。そこです」

羽黒「.......」

羽黒「はい、完成、です.....」

羽黒「.....教えるのって、むずかしいですね。結構疲れちゃいました」

羽黒「おおいぬ座のルーツですか?......そうですね......」

羽黒「......寒いですから、窓を閉めてお話ししましょう」

羽黒「........」

羽黒「ふぅー、すごく寒かったですね、司令官さん。毛布がなかったら死んじゃうところでしたよね?ふふ.....」

羽黒「あっ、司令官さん、耳真っ赤ですよ。......私もですか?あはは.....」

羽黒「.......」

羽黒「司令官さん、羽黒の隣に来てもらえますか?.......司令官さんのベット、ふかふかですね」

羽黒「.....司令官さん.......」
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/26(月) 16:05:28.84 ID:KXt9QeCh0

羽黒「......はい、羽黒の手で耳を包んであげます。......どうしたんですか?耳みたいに、お顔真っ赤にして.....?」

羽黒「あったかいですか?ふふ、よかったです.....」

羽黒「わ.....!し、司令官さん、羽黒の耳、包まなくてもいいんですよ?......真っ赤で痛そうだったから。......はい、とってもあったかいです......」

羽黒「......私の顔が真っ赤?......はい」

羽黒「.......」

羽黒「......少しこのままでいましょうか.....」

羽黒「.......」

羽黒「......」

羽黒「.......司令官さん、次は耳の中に、失礼します.....」

羽黒「......どうですか?くすぐったいですか.....」

羽黒「......私にもするんですか?いえ、イヤじゃないですけど、その......」

羽黒「はい、お、お願いします.....」
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/26(月) 16:05:59.88 ID:KXt9QeCh0

羽黒「.......んっ!」

羽黒「......確かにくすぐったい、です」

羽黒「あの、あんまり中で動かされると、その.....。いえ、イヤじゃないですよ、でも、そのですね.....。いいえ、やっぱりなんでもないです.....。ごめんなさい」

羽黒「.......」

羽黒「.......司令官さん?あったまりました?わかりました、じゃあ、離しましょうか」

羽黒「.......」

羽黒「ふふふ、まだ、耳真っ赤ですよ。でもあったまりましたよね?」

羽黒「......ハックション!」

羽黒「.....ん〜、少し体を冷やしちゃったみたいです。暖房、入れてもいいですか?」

羽黒「必要ない?それは......。え?布団に、一緒に入ろう......。え!?それは!その.....!」

羽黒「いえ嬉しい......わけじゃないですけどとっても嬉しかったりそうだったり!.......はい。お邪魔します......」

羽黒「........」

羽黒「.....あったかい、です。.....もっと近くにって、その!......いいんですか?その方があったかい......なら、仕方ないですね」

羽黒「......」

羽黒「その、司令官さん、私、臭くはない、ですか?......汗かいちゃってて、汗臭いかなぁ、と思ってですね.....」

155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/26(月) 16:07:08.07 ID:KXt9QeCh0

羽黒「臭くないですか.....。なら、よかったです......」

羽黒「.......」

羽黒「司令官さんの耳、また冷えてませんか?羽黒は、もう色々な理由であったまったから大丈夫ですけど」

羽黒「.......」

羽黒「......司令官さんは、もうお風呂には入りましたか?はいった......。あ、あの、もしよかったら、その.....。も、もう一度あっためましょうか!?」

羽黒「その、今度は、.....口で」

羽黒「........」

羽黒「や、やっぱりやめときます!......お願いって言われてもやっぱりいやです!」

羽黒「あぁ墓穴掘った気分です.....。だって、恥ずかしいじゃないですか.....」

羽黒「なんでそんなこと知ってるって、その.....。動画サイトで、ASMRっていうジャンルかあるんですけど、それで知って.....」

羽黒「される側より、してみる側にちょっと興味があって、その.....。ひき、ましたよね。ニッチなジャンルですから.....」

156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/26(月) 16:07:48.71 ID:KXt9QeCh0

羽黒「ひいてない.....?むしろ知ってた......。司令官さんのばか!さいてーです!!すぐそうやっておちょくって!もうばか!知りません!」

羽黒「利き耳は左だからって!だからぜっったい羽黒はやりませんからね!」

羽黒「あっ!上向かないでください!......ちょっと聞いてますか?.......あの、司令官さん?」

羽黒「.........」

羽黒「なんで無視するんですか......。だから、羽黒はやらないって......」

羽黒「........」

羽黒「........あの、司令官さん?.......」

羽黒「.......わ、わかりました。やればいいんですよね、やれば!......でも、誰にも言わないでくださいよ?履歴だっていつも消しているんですから......」

羽黒「......そ、それじゃあ、その。失礼、します」
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/26(月) 16:08:14.91 ID:KXt9QeCh0

羽黒「.......」

羽黒「......ふーー」

羽黒「......からかった仕返しです。あーーん..... 」

羽黒「.....ん、何にも、味がしないですね.....」

羽黒「......ん」

羽黒「.......司令官さんは、ASMRを聞いていた時、どこから舐められていると思ってました?羽黒は、耳たぶからです」

羽黒「じゃあ、耳たぶから?......わかりました」

羽黒「.........」

羽黒「......甘噛みと、強く吸われるのは、どっちが好きですか?......両方ですか」

羽黒「....ちゅ....」

羽黒「......息が荒い?.....なんででしょうかね」

羽黒「.....んぁ....。そ、それじゃ、次は、耳の上の方に、移動しますね」

羽黒「.....舌を這わせるように、ですか?......わかりました」

羽黒「.......」

羽黒「あむ。.......司令官さん、今びくってしましたよ。ふふ.....。あむ.....ふーー.......」
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/26(月) 16:08:40.75 ID:KXt9QeCh0

羽黒「.......そうだ、おおいぬ座の話でしたね。このまま、話しますね.....。.....あむ、んぅ......」

羽黒「......おおいぬ座は、ルーツがよくわかってない星座なんです......。わかることは、ギリシャ神話から、とられた星座ということです」

羽黒「......ん.....」

羽黒「そうだ司令官さん、おおいぬ座って、複雑でしたよね。ほら、こうやって.....あむ....。上からぁ、下に、移動してぇ....ん.....。横に行ったり、戻ったり.....ぷはぁ.....」

羽黒「星座のルーツも分からなければ、星座もわかりにくいですよね。ふふふ......。ふーー......」

羽黒「.....ちゅ....。それで、おおいぬ座のルーツですけど、一つは、アクタイオンっていう、狩の達人の、猟犬からとったというのが......ちゅ.....。一つと、オリオンの猟犬という説もあります.....」

羽黒「おもしろいのは、さっき一緒に星座をなぞった時に、説明しなかったんですけど.....。オリオン座の下にぃ....んぁ.....。このおおいぬ座は、あるんです.....」

羽黒「.......ちゅ.....ちゅ......」

羽黒「そして、そのおおいぬ座の南西.....隣には、鳩座、そしてぇ.....。耳たぶ....もう一度、吸いますね.....?......」

羽黒「.......司令官さん?羽黒の話、聞いていますかぁ?.......なんだか、息、荒いですよ?......ふふふ」

羽黒「......ん、んぅ......」

羽黒「......そしてぇ、鳩座の隣、ですね。そこには、うさぎ座があるんです.....」
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/26(月) 16:09:18.75 ID:KXt9QeCh0

羽黒「オリオンと、猟犬が、狩をしている......。そう、思えてきませんか?私は.....あむ、あむ......。オリオンの犬の説の方が、好きです」

羽黒「.......ふーー......」

羽黒「........」

羽黒「.......司令官さん。最後って、どうされると思います?......ふふ、そうですね。羽黒も、司令官と一緒のことを考えてました」

羽黒「......耳の奥、ですよね?されたい、ですか?.......ふーー......」

羽黒「羽黒に、お願い、できますか?.....誠意が足りないです。......ちゅー.....」

羽黒「......さっき羽黒をからかったこと、謝ってください。......あむ、ぢゅっ.......」

羽黒「そうしたら、司令官さんのお願い、聞いてあげます......。ふふ、そんなに謝らなくても、いいんですよ」

羽黒「......どうしても、されたいですか?......ふふ、わかりました。羽黒は、司令官さんの素直なところ、好きですよ.....」
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/26(月) 16:09:52.40 ID:KXt9QeCh0

羽黒「.......5」

羽黒「.......4」

羽黒「.......3」

羽黒「.......2」

羽黒「.......1」

羽黒「.......ぜろ」

羽黒「あむ.......ん、んぅ.......はぁ.....」

羽黒「ふふ、声、出ちゃっていますよ司令官さん?んっ.......」

羽黒「.....もっと、おくですか?.......お願い、できますよね?.......はい、わかりました」

羽黒「......ちゅーー.....。強く、吸われるのは、どうですか?......好きですか、なら、もっとしてあげますね.....」

羽黒「.......あむ.....」

羽黒「.........はい、おしまいです。.....もう終わりなのか、ですか?はい、おしまいです」

羽黒「あんまりすると、耳が慣れてしまいますから。今日は、これくらいにしましょうね」
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/26(月) 16:11:11.43 ID:KXt9QeCh0

羽黒「耳、拭きますね......。あっ、拭くものがないですから.......。司令官さんの着ている服、少し借りますね......。いいですよね?」

羽黒「では.......」

羽黒「.......」

羽黒「.....はい、拭き取れました」

羽黒「......あったまりましたね、司令官さん。羽黒もです」

羽黒「このまま一緒に寝よう、ですか?.......ふふ、遠慮しておきます。このままだと、何をされるかわかりませんので.....」

羽黒「.....よいしょ」

羽黒「それでは、また明日、一緒に天体観測しましょうか.....。約束、できますよね?」

羽黒「そうしたら、また、続きを教えてあげます。......もちろん、星座の話ですけど.....」

羽黒「それでは、また明日。おやすみなさいです、司令官さん.....」


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162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/26(月) 16:12:49.05 ID:KXt9QeCh0
誘い受けs系の羽黒さんでした。耳かきはしてないですけど、色々と我慢してください。また頑張ります。
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/26(月) 16:42:44.09 ID:zO5TBzKx0
素晴らしい
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/26(月) 17:16:19.04 ID:Xn65LFDw0
いいよいいよ
色んな子で続けて欲しい
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/26(月) 17:50:59.93 ID:KXt9QeCh0
今更ですけど、耳かきされている雰囲気が出てますか?直接的に書かないよう、あえてしているのであれですけど、わかりにくいわっ!って人がいるなら書き改めますので。
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/27(火) 12:59:00.44 ID:3sl7ODBU0
【山城】
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/27(火) 12:59:26.39 ID:3sl7ODBU0

山城「提督おかえりなさい......って、玄関で倒れないでくださいよ。.......限界?動けない......」

山城「ぁあもう。わかったから、ほら足こっちにむけて。それくらいはできるでしょ?......うわくさっ!......はぁ、洗濯しないと、これ」

山城「それじゃ引っ張るから、踏ん張ってくださいね。.......よいしょ、よーいっしょ!」

山城「重いし臭い。......ちょっとそこで寝そべってて、足拭きますから.......はい靴下脱ぎますよ!」

山城「......」

山城「......もう、完全にやる気無しじゃない。毎日毎日、お疲れさまね。ほんと。.......よし拭けた」

山城「はいじゃあリビングに撤退しますよ.....」

山城「.......そうだ、お風呂とご飯、できてるから。......私がいいなんて言っても、明日も早いんでしょ?馬鹿なこと言わないでもう.....」
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/27(火) 13:00:28.96 ID:3sl7ODBU0

山城「.....はい、到着!ほら立った!......無理?はぁ......。よいしょっ!!っと。イス.....イス.....」

山城「どっっこいしょっと。......おばさんくさいですって?どの口が言うんですかまったく.....」

山城「はいご飯味噌汁。あと、今日は麻婆豆腐ですよ。食べてください。......食べるのがめんどくさい....?ぁあもう、ほら口開けて」

山城「はい、あーん。......おいしい?....まだ噛んでない?はやく噛んで食べてください。......噛むのもめんどくさい?.....それは自分でやってくださいよ」

山城「......おいしい?ならよかったです」

山城「......はいお茶。......次はご飯。はいよく噛んで.....」

山城「........」

山城「......最近、帰ってくるの、遅いですよね。.....仕事が大変?.....そう」

山城「......あんまり無茶しちょダメよ。......そう、わかってるならいいです」

山城「はい、よく噛む。.......もうお腹いっぱいなの?......わかったわ」

山城「......少し横になりたいの?.....そう、動ける?......動けるのね。わかったわ」

山城「私は、洗い物をするから、好きな時にお風呂に入ってちょうだい......」
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/27(火) 13:00:55.46 ID:3sl7ODBU0

山城「........」

山城「.........」

山城「........お風呂、入らないの?......めんどくさい?......入らないと臭いままよ。それでもめんどくさいって、はぁ......」

山城「じゃあちょっと待ってて。すぐ洗い物終えるから」

山城「.......」

山城「........はい終了。........ほらこっちきなさい。抱きしめてあげるから。.....臭いからいい?......いいわよ後でお風呂入ればいいのだから。ほらはやく」

山城「......よしよし、提督、今日はよく頑張りました。偉いですよ。毎日、毎日残業して」

山城「ほら、山城のこと、抱きしめ返してください。.......そういいこ、いいこ」

山城「........」

山城「眠かったら、このまま寝てもいいわよ?寝たら、私がお風呂に一緒に入ってあげて、頭も、体も全部洗っておいてあげる。......あと歯も」

山城「......自分でやる?.....そう。よしよし、偉いですよ、提督」

170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/27(火) 13:02:01.63 ID:3sl7ODBU0

山城「........」

山城「ねぇ、いつお仕事落ち着きそう?......わからない、なら仕方ないですね」

山城「.......よーし、よーし......」

山城「.......」

山城「.......もう大丈夫そう?もうちょっと?......ええいいわよ。提督の気の済むまで、してあげます」

山城「......」

山城「.......提督、膝枕、しましょうか?......はい、なら横になってください」

山城「.......」

山城「.......はい、よくできました。提督」

山城「.......よーしよーし」

山城「.......」

山城「.....お風呂、一緒に入りたいんですか?いいえ、遠慮しておきます。......別に嫌ってわけじゃないですよ。......本当は、一緒に入りたいけど、やっぱり、そういうのって疲れるじゃない?」

山城「......提督、毎日お疲れで帰ってくるし、余計な心労はかけたくないのよ。......まだ明日もお仕事あるんでしょ?」

山城「......でしょ。.......不幸かって?......まぁ不幸って言ったら不幸だけど」

山城「.....提督は、いつも帰ってくる時間は遅いし?休みは中々合わないし、帰ってきたと思ったらすぐ寝るし。はぁ、やっぱり不幸よ」

山城「.......ごめんって、仕方ないわよ。提督のお仕事が大変なのはわかってるし、それを承知で一緒にいるのだから。覚悟の上よ」

山城「......でもまぁ、ささやかな、短い時間だけど、提督とこうやっていられるのは、不幸じゃないわよ」

山城「幸せの中にずっといると、幸せがわからなくなるって、言うじゃない?......だから不幸の中でも、たまに起こる幸せの方が、私的には合ってるから」

山城「.......麻痺したくないのよ」
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/27(火) 13:02:32.37 ID:3sl7ODBU0

山城「........」

山城「......なんだか辛気臭くなったわね。.....そうだ。耳、上に向けてください」

山城「ほーらはやく。.......はい、よくできました、偉いですよ」

山城「ちょっと上を失礼......。あっごめんなさい、重かった?......柔らかかったって、ばか」

山城「......ほんとにもう。そういうのは、無し!疲れが残ったら、明日大変でしょ?」

山城「......はい深呼吸。落ち着いてください。はい、吸って......。吐いてー......。もう一回、吸って......。吐いてー......」

山城「.......落ち着いた?.....ならいいのよ」

山城「......耳かき、してあげる。.....たまには、少し強めのスキンシップしてもいいでしょ?いつも我慢してるんだから。これくらいに許してください」

山城「......はい。なら、左側から」

山城「........」

山城「.......こら、私のお腹に顔を埋めない。.....いい匂いがする?......もぅ」

山城「.......ほーら、ダメ。頭撫でてあげるから落ち着きなさい」

山城「......よーしよーし。深呼吸、深呼吸......」

山城「........」

山城「.......気持ちいい?.......もっとしてほしいの?はいはい。わかりました」

山城「........」

山城「.......はい、深呼吸、深呼吸......」

山城「.......」

山城「.......なに?我慢できない?......だめ、我慢、我慢」

山城「どうしてもって言われてもよ。......こら、叩くわよ」

山城「まったく、すぐにそうやってなる。だめなものはだめ。.......はぁ」

山城「.......」
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/27(火) 13:03:14.32 ID:3sl7ODBU0

山城「.......今日はなんと言われても、何もしません。......ほらすぐに食いつく。そうです、今日は、ですよ」

山城「.......はやく帰ってきて、なおかつ、明日が休みの日なら、いいですよ。.......それまで頑張れそう?......ん。よしよし、いいこ、いいこ」

山城「あっ、でも、その日はそうですね〜。山城はケーキが食べたいです.....。春ですから、イチゴのショートケーキがいいですね〜」

山城「......イチゴのショートケーキって、なんでイチゴは酸っぱいんですかね。甘ければいいのにっていつも思います。......口直し的な意味合いですか?......それでも甘いものを食べているわけだから、甘いのがいいと思わない?」

山城「......まぁいいわ。提督、期待してますよ?」

山城「......」

山城「それじゃ、次はもっと奥に、いれますね.....」

山城「耳垢は見つからないから、優しく刺激してあげます」

山城「......」

山城「.......わざと言葉を選んでる、ですか?.......ごめんなさい、よくわからないわ」

山城「.......」

山城「.......提督、いつのまにか春ですよ?知ってました?.......ニュースで見た?」

山城「......お花見、したいですね。......桜の下に銀マットを敷いて、お弁当持って、お酒、飲みたいですね。......お弁当の中身は、やっぱり唐翌揚げとか、玉子焼きとか入れたりして......お酒はやっぱり、缶ビールで」

山城「.......ぐいっと、ねぇ......」
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/27(火) 13:03:49.42 ID:3sl7ODBU0

山城「.....次の休み日に、ですか?.....いいんですか?両方はできないですよ?......できる?ふふ、元気ですね。本当に毎日お疲れなんですか?」

山城「......私、ニュースでインドア花見っていうのを見ました」

山城「.......」

山城「.....部屋の中に桜を置いて、たぶん造花だと思うんですけど、それを愛でて、ご飯を食べるんです」

山城「趣がないなーって思ったけど、忙しい人向けですね。......明日、準備できたら、やっておきましょうか?」

山城「......本物がいい?.....なら、次のお休みの日を楽しみに待ってるわ。......お花見は、別に葉桜でもいいから、ね」

山城「その時は、頑張って両方お願いしますよ、提督?」

山城「はい、じゃあ耳に息、吹きかけます」

山城「........」

山城「......ふーー.......」

山城「......私だって、好きで我慢してるわけじゃないから......」

山城「もう一回......」

山城「......ふーー......」

山城「.......」

山城「ふふ、お利口さんです、提督......」

山城「......はい、次は反対にしましょうか。頭、反対にできる?」

山城「はい、じゃあお願い」

山城「......よーくできました。えらいですよー、えらい、えらい」

山城「それじゃあ、反対、やっていきますね」

山城「.......」

山城「.......ほんとに眠たそうね。さっきも言ったけど、本当に寝てもいいのよ?全部やっておいてあげるから」

山城「......私と一緒の時間を過ごしたいから?.......」

山城「.......」
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/27(火) 13:04:50.06 ID:3sl7ODBU0

山城「........ねぇ、提督。お仕事は、辛くない?」

山城「.......大丈夫なの?まだ頑張れる......」

山城「そう、なら私は応援するわ.....。がんばってね、提督」

山城「.......」

山城「........辞めてほしいって言わないのかって?......言わないわ、そんな無責任なこと」

山城「なんでって.....それは、提督は、まだ頑張れるって言ったじゃない。なら、それを信じて、支えてあげるのが、私の役目だからよ」

山城「......それに辞めてって言っても、提督は辞めないじゃない。わかるわよ?......なんでわかるって、それは、私だって戦うのをやめろって言われても、絶対に辞めないからよ」

山城「そう簡単に辞めるほど、プライドは低くないのよね」

山城「......わかった?そう......」

山城「.......辛くても、泣きたくても、戦わないといけない。現実に生きているなら、それは免れられない」

山城「でもね、提督。戦っていても、一人じゃないわよ?よく覚えておいて。.......私はね、いつも考えるのよ」

山城「例えば、私が戦っている時。......辛くて、痛くて逃げ出しそうになったりした時、ふと頭の片隅に、思い出すのよ。.......あなたを」

山城「.........」

山城「.......私が戦っている時、あなたもまた戦っているんだろうって.....。そう考えると、いつも頑張れる」

山城「......お昼ご飯を食べてる時だってよ。......あなたは、ちゃんと食べてるのかしらって」

山城「......私が暇で、ぼーっとしてる時も。あなたは戦っているから、私も何かしないと、と.......」
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/27(火) 13:06:21.30 ID:3sl7ODBU0

山城「........」

山城「私の頭の中で、あなたが息づいてるの。どんな時でも、ね」

山城「だから、あなたが頑張っているのを知っているから、私も頑張らないと悪いって、考えられるの」

山城「........」

山城「でも、もう無理だ。プライドも、何もかもへし折れて、心がズタズタになって立ち上がれなくなったら、その時は、潔く諦めましょ?そうしたら、私も諦めるから.....」

山城「......まぁそれがずっと来ないのなら仕方ないけど。ふふ.....。お互い、命がけで頑張りましょう」

山城「だから、どんな時でも......たまにでもいいわ。少し逃げたくなったら、私のことを思い出して」

山城「山城は何してるかなって。そう考えてる時、私も、あなたは何をしてるかなって、考えてるから」

山城「......あなたの中で、私が息づいていれば、いつも一緒だから」

山城「........」

山城「......あーやっぱり恥ずかしいわ。今のなかったことにして......。.....忘れない?......不幸だわ」

176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/27(火) 13:06:55.08 ID:3sl7ODBU0

山城「.......」

山城「.....あはは!!提督、そろそろ山城エネルギー満タンになりました?......なりましたか」

山城「私も、提督エネルギー満タンですから。そろそろ終わりにしましょうか」

山城「この後、お風呂に入って、さっさと寝てしまいましょう。.......やりたいことは、次の休みまで、先延ばししましょうね?」

山城「そして、それを糧に、一緒に明日も頑張りましょう!」

山城「さ.....耳に息吹きかけますね」

山城「........」

山城「.......ふーー......」

山城「.......」

山城「......提督、山城はいつも、お側におりますから.......」

山城「.....もう一度.....」

山城「......ふーー」

山城「.......」

山城「.....さっ、お風呂、はやく入っちゃってください」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/27(火) 13:09:24.23 ID:3sl7ODBU0
山城共同戦線でした。短くてすみません。それと明日なんですけど、さすがに書くの疲れてしまったんで、更新しないかもしれません。でもネタ切れはしてない。自己都合ですみません。またがんばります。
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/27(火) 13:13:13.49 ID:3sl7ODBU0
>>120
本当は、月曜から仕事だろうからサプライズやー!って思っててコメントしなかったんですけど、遅れてすみません。次の休みまでしっかり山城さんと頑張ってください。
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/27(火) 20:10:39.72 ID:zcml/Uq1O
>>178
最高かよ!!!最高かよ!!!いやほんとにありがとうございました頑張ります。
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/28(水) 20:50:07.18 ID:06XBEKwMO
マジで最高だわ
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/30(金) 04:10:33.93 ID:y00fAMg/0
乙です
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/31(土) 01:05:47.53 ID:kLq3cN2v0
【春風、】
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:06:22.23 ID:kLq3cN2v0

春風「あ、司令官様、やっと起きましたね」

春風「.......どうかなさいました?......ぁあ、司令官様、先ほど寝落ちしてしまいまして......記憶にございませんか?」

春風「うふふ.....やはり覚えておいではない....。はい?......そんなことよりどうして膝枕されている、ですか?」

春風「特には、理由はございませんね。......みなさん、ですか?.......わたくし達の二人以外、みなさんどこかへ行ってしまわれましたよ」

春風「たぶん、みなさんお酒が入ってしまわれたので、浜辺で何かしていらっしゃるのかもしれませんね。......ほら、春風に乗って、賑やかな声が微かに聞こえてきませんか?」

春風「......うふふ。司令官様は行ってしまわれてはダメですよ。あれよあれよとお酒を飲まされて、ふらふらになられておいででしたから」

春風「それに、女の園だけで行われる、羽目をはずす行為というのは、男性には刺激が強いでしょうから」

春風「ですから、ここで春風とお花見をしつつ、お留守番です」

春風「........」

春風「......それにしても、いい風ですね。.....染井吉野の香りが、よりいっそう春の訪れを感じさせます......」
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:07:14.37 ID:kLq3cN2v0

春風「さ、司令官様。お酒を浴びるように飲まれたのですから、温かいお茶をお飲みください」

春風「大丈夫ですよ?火傷しない程度に冷ましてありますから。......はい、どうぞ」

春風「.......おいしい?それはよかったです」

春風「さ、お次は三色団子、いただきますか?......はいでは、ぁあ起き上がらなくてもいいですよ。......はい、あーん」

春風「一度に全て食べられてはいけませんよ?......よく噛んでください。おいしい?うふふ.....特製春風三色団子ですから、当然です」

春風「.......お茶ですか?......はいどうぞ」

春風「........」

春風「......司令官様?おでこに桜の花びらがあること、ご存知でした?......知らなかったですか」

春風「なんで教えてくれなかったと言われても、.......かわいいからですよ?」

春風「うふふ。じゃあ、お取りしますね」

春風「.......桜の花びらって、塩漬けにして食べられると、司令官様は知っていましたか?」
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:09:01.66 ID:kLq3cN2v0

春風「桜の葉っぱは知っていた?.....そうですね。一般的には、柏餅に使われますからね」

春風「桜の花びらの塩漬けの作り方は、まず、花びらをよく水洗いします。その後、余分な水分を取るために、キッチンペーパーに包み一日かけます」

春風「......ほとんど梅干しの作り方と変わりませんよ?そして容器に移した桜の花に、梅酒や梅酢を注ぎ、一緒に塩を入れます。そして1ヶ月ほどで完成です」

春風「......春が終わった後じゃないかと言われても......。でも、春を思い出して料理を頂くことができますし、ある意味では風情がある、そう思えませんか?」

春風「.......あの司令官様?お団子、一つ頂いても.....。はい、ありがとうございます」

春風「......わたくしはまだ食べてないんですよ。食べようとすると、みんな貰っていきますからね。まったく......」

春風「......ん、おいしいです。.....でももう少しお砂糖足してもよかったかもしれませんね」

春風「.......あと一つ、司令官様、お食べに、なりますか?......いえ!司令官様を差し置いてわたくしが頂くのは......」
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/31(土) 01:10:31.03 ID:kLq3cN2v0

春風「うーん.......。そうだ、半分こ、しませんか?.......はい!では、司令官様から?.......わたくしからでよろしいのですか?......はい、ではいただきます」

春風「.......やっぱり甘さ控えめの、これでよかったかもしれませんね」

春風「では司令官様。わたくしの残り物で申し訳ありません。......歯型がついてしまっている部分があるので、お嫌でしたら取り除きますが.....」

春風「よろしいのですか?では、どうぞ。はい、あーん」

春風「.......おいしいですか?はい、ありがとうございます」

春風「お茶、口元に運びますね......」

春風「........」

春風「.......のどかですねぇ。ほんとうに戦時中なのですかね。......こうも時間がゆっくりでは、嘘のように感じてしまいます......」

春風「.......司令官様、少し目を閉じてもらえませんか?......はいお願いいたします」

春風「.......少し失礼しますね......」

春風「........」

春風「うふふ、やはりお似合いです。あっ、まだ動いてはいけません。もう少しだけ、お待ちください」

春風「えーと、カメラは確か、暗証番号を打ち込まないでも、起動できましたね。.....画面を下したから上ににょいーんと.....」

春風「ぁあじれったいですね本当に。なんで少し右にずれたりするのかしら。.......司令官様、もう少しだけお待ちになってくださいね」

春風「......何をしていると言われても、携帯電話からカメラを起動しようとしているのです。.....ですが、あまりうまく動かせなくて」

春風「......普通に起動した方が早いですね。最近の機械は簡略化されすぎてて、どうも苦手です」
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:11:26.27 ID:kLq3cN2v0

春風「........よし、司令官様。はいちーず」

春風「うふふ。上手に撮れました。いいですよ、司令官様目を開けても」

春風「......何を撮った、ですか?.....秘密です」

春風「あ!こーら、人の携帯を取ろうとしないでください。.....また後で送っておきますから」

春風「可愛かったですよ。司令官様」

春風「......司令官様、少しお昼寝にしますか?まだ眠気がとれてないようにお見受けできます。いいですよ。このまま眠ってしまっても」

春風「ここで膝枕要員として、司令官様のお側におりますので」

春風「......はいわかりました。では、おやすみなさいませ、司令官様」

春風「........」

春風「......よしよし」

春風「........」

春風「......ねーんねーん。ころーりーよ〜......」

春風「......」

春風「.......あっ、神、......うふふ。はいわかりました.....」

春風「よーしよーし。ゆ〜っくり、お眠りくださいね、司令官様......」

春風「.......」

春風「........」

神風「......ふーー」

春風「.....うふふ。司令官様、耳に息吹きかけられて、驚きました?体が仰け反っていましたよ」

神風「なーに二人でいちゃいちゃしてるのよ!」

春風「神風お姉様、あまり耳の近くで大きな声はダメですよ?」

神風「あははは!!それもそうね!鼓膜破れちゃったら大変だから!」

春風「........酔ってます?」
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:13:43.47 ID:kLq3cN2v0

神風「酔ってなーいわよ!」

春風「....はぁ。それで、神風お姉様は一体どのようなご用件でこちらに?」

神風「疲れたからきゅーけー中!春風お茶!」

春風「.....はい、どうぞ」

神風「......あー!生き返るぅ......。死んでないけど、でも生き返る」

春風「......司令官様、明日、この事で神風お姉様を弄ってもよろしいですよ?うふふ、そのつもりでしたか」

神風「春風〜、おだんご食べたーい」

春風「もうありませよ」

神風「えー!なんでぇ〜!たべたいたべたい!」

春風「地団駄踏まれても、無理なものは無理です。お茶で我慢してください」

神風「春風のけち!......お茶おいしい!春風ごめん!!」

春風「......さすがに情緒不安定がすぎる気が致しますけど、まぁ、いいですよね、司令官様?」

春風「うふふ。そうですね。.......そういえば、春風お姉様は何をなさっていたんですか?」

神風「んー?......あのボールを上にあげて渡し合いっこするの、なんだっけ?」

春風「......たしか、バから始まるやつですよね?ば、ば、バトミントン?」

神風「それじゃあないわ!ボールを.....。ぁあそれよ!司令官、バレーボールよ!それと、あと競泳大会とぉ、あと球蹴り、水球もやってたわね。私は、球蹴りやってたけど」

春風「......暖かくなってきても、まだ水中は寒い時期ですよね?......それなのに水着を用意しているなんて、なんて用意周到ですね」

神風「水着ぃ?そんなのないわよ、みんな服脱ぎ捨てて、ぜん」
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:14:53.88 ID:kLq3cN2v0

春風「はい神風お姉様それ以上言わなくて結構ですよ?司令官様もおりますから。......わたくしの言った通りでしたね、司令官様?」

神風「司令官、春風からどいて。次は私が膝枕されたいの!」

春風「神風お姉様、だめですよ。司令官様はお酒をたくさん飲まれて、もうふらふらなんですから。動かしたら、吐いてしまわれますよ?」

神風「んぅ......なら仕方ないわね。.......それにしても司令官気持ちよさようね」

神風「.......私も膝枕したい」

春風「はい?」

神風「私も膝枕する!」

春風「......うふふ。今日の神風お姉様は、とても素直ですね。......お酒が入ってるから、ですか?それもそうですね」

神風「ほら春風!司令官ちょうだい!」

春風「......司令官様、神風お姉様に移動していただいても?......はいお願いします」

神風「......袴砂がついてるから、捲っておくわね。はいこっちきなさい」

春風「はい、ごろーんしてください」

神風「司令官、いらっしゃい」

神風「.......」

神風「こら!くすぐったいからあんまり動かないで!......そうだ私、汗臭くない?」

春風「わたくしは、春風お姉様からは特に匂わないですよ?」

神風「近くだと変わるじゃない?......匂わない?ふー......ならよかったわ」

春風「うふふ。司令官様、神風お姉様からは、どんな匂いが致しますか?」

神風「私、気になる!普段聞けないから!.....ほら司令官!もっと私の匂い嗅いでみて!......ほーら上むいてないでお腹の方に」

神風「 ......どんな匂いがする?......わからない?けどいい匂いがするの?.....よくわからないわね」

春風「......神風お姉様、はいこれを使ってください」

神風「綿棒ー?......なんでこんなもの持ち歩いてるのよ」
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:16:03.42 ID:kLq3cN2v0

春風「ほかにも、簡易裁縫道具に、頭痛薬、痛み止め、心配性なんで色々入れてあるんです」

神風「へぇー。春風はほんと色々持ってるわよね」

春風「うふふ。備えあれば憂いなし、ですから。さ、神風お姉様、司令官様のお耳を綺麗にしてあげてください」

神風「ほら、もう少しお腹の方に近づきなさい。.....じれったいわね!よいしょ!.....よしぴったり!」

神風「ほら、始めるわよ」

春風「神風お姉様、あまり奥の方はだめですよ。酔っていますから」

神風「だーから酔ってない酔ってなーい!」

春風「はぁ......。それでは、神風お姉様、お隣失礼しますね。わたくしは、足をお揉みしますね。司令官様、春風の太ももに足を乗せてください」

神風「それじゃあ、行くわ!」

神風「ほーら、どう......?気持ちいい?」

春風「ふくらはぎの方を揉んでいきますね。......ぁ」

神風「春風?どうかしたの?」

春風「い、いえ、なんでもございません」

神風「んー?よくわからないわねー。こら司令官動かないで!」

神風「.......」

神風「......司令官、酔ってるの?体熱いわよ」

春風「......その神風お姉様、あまり強く刺激しない方が.....」

神風「なんでよ?こっちの方が気持ちいいじゃない?ねー司令官?......ほらそう言ってる」

春風「いぇ、そのそれはそうなんですけど.....」

神風「こことか気持ちいいでしょ?優しく、ゆっくり擦ってあげるわ〜」

春風「........」

神風「春風?どうしたの顔真っ赤よ?」

春風「いぇ、なんでもございません......。し、司令官様?足は気持ちいいですか?......い、いえ謝らなくても大丈夫ですよ?」

春風「気持ちいいから、仕方ない、生理現象ですので、春風は気にしませんよ?」

神風「ん?まるでわからないわ」

春風「......そうだ、神風お姉様、これ見てください」
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:16:59.60 ID:kLq3cN2v0

神風「んー?.....ぷっ!あはは!なにこれ!司令官の目が桜じゃない!」

春風「さっき撮影したんです。可愛いですよね」

神風「それ後で送っておいて。.....司令官も見たいの?だーめ!後で送ってあげるからそれまで我慢!」

春風「うふふ、そういうわけですので」

神風「それ後でみんなに拡散しないと。グループ?だっけ、それに送信すればいいんじゃない?」

春風「その手もありましたね」

神風「それじゃ、司令官明日楽しみしてなさいね〜」

春風「......みなさんがお腹を抱える姿が想像できますね」

神風「........」

春風「.......」

春風「......あのそろそろ交代しても?」

神風「えぇーもう少しだけ......」

春風「神風お姉様、わがまま言わないでください」

神風「春風怒ってる?」

春風「いえ怒ってないですけど」

神風「はいはーい。わかりましたよー。じゃあ最後に耳に息を......」

神風「.......」

神風「......ふーー」

神風「......春風、もう一回だけしてもいい?」

春風「......はい」

神風「.......」

神風「.......ふーー」

神風「.......春風って、結構嫉妬深いのよ?」

春風「神風お姉様、何か言いましたか?」

神風「べつにー。なにも言ってないわよー。ね、司令官?」

春風「......なんだか腑に落ちませんね」
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:17:59.40 ID:kLq3cN2v0

神風「ほーら司令官早くしないと怒られるわよ」

春風「別に怒こりませんよ。では、神風お姉様の向かい側に行きますので。......よいしょ」

神風「........」

神風「.......ふー」

神風「......司令官って春風のこと好きでしょ?」

春風「.....はい着きましたよ。司令官様?どうかなさいました?」

神風「さぁーなんにもないわよねー司令官?......私は応援してるわよ、司令官?」

春風「だからさっきからなんですか!?隠し事なんてしないでください」

神風「いーじゃないの〜。だって司令官にだって隠し事してるし、ね?春風?」

春風「隠し事?」

神風「ほらぁ、だって春風司令官のこと大す」

春風「神風お姉様待ってください!言わないで!!」

神風「んふふーほら、司令官春風のところ、行きなさい」

春風「......もぅ、それでは、こちらにどうぞ司令官様」

春風「.......」

春風「いらっしゃいませ司令官様」

神風「んー......それじゃあ私はここで失礼するわね」

春風「え?いいんですよ?ここにいても」

神風「邪魔しちゃ悪いじゃない。それに、休憩しに来ただけだし私は。......そろそろ合戦の時間なのよ」

春風「はぁ.....」

神風「よいしょっと.....。それじゃあお二人さん。仲よろしくお願いね」

神風「んーよし!じゃあ行ってくるわ!」

春風「.........」

春風「.......神風お姉様、行ってしまわれましたね」
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:18:58.47 ID:kLq3cN2v0

春風「.......二人っきり、ですか?ぇえ、そうですね......」

春風「......耳かき始めますので、司令官様、頭をわたくしのお腹の方へ、向けてください....」

春風「......はい、ありがとうございます。でも、もう少しこちらに近づいてもらってもよろしいですか?.......はい遠慮なさらずに」

春風「.......うふふ、どうですか?春風お姉様と同じ匂いがしますか?......違う匂いだけどいい匂い?......柔軟剤の香りが違いますからね〜」

春風「......司令官様、わたくしが足をお揉みしていた際、だめですよあんな風になされては?」

春風「.......あの時はわたくしだからいいですけど、他の方々だったら怒ってしまわれます。今後、気をつけてください」

春風「.....はい、約束、ですよ?うふふ、いーこですね」

春風「では、お耳失礼いたします」

春風「.........」

春風「.......司令官様、ここで一句、よろしいですか?......急にどうしたと言われても、わたくし、季節の風情や心情を、言葉によって頭に繋ぎ止めるようにしてまして、その癖で.....」

春風「.....よろしいですか?はい、ありがとうございます」

春風「んっんぅ!.......では、一句」

春風「.......」
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:19:27.66 ID:kLq3cN2v0

春風「さくら星。水面に落ちては。春の川」

春風「........字余り」

春風「......」

春風「司令官様、どんな絵面を想像されました?.......字余りはいいんです。語感がいいので、気にしないでください」

春風「.......桜が水面に落ちて春の川だ、ですか。まんまそのままではないですか......」

春風「......こう、もっと想像巡らせてみてください。.......はぁわかりました。意図を説明いたします」

春風「.......」

春風「.......宇宙に輝く銀河は、様々な星々が寄り集まった集合体です。そしてそれは、まるで、桜の枝に満開に咲く、一輪の花と同じだと、わたくしは思ったのです」

春風「花弁が寄り集まり、ふんわりと、やわらかに広がった花々は、銀河そのものに似ている。そして、その集まった銀河が、桜の木、つまりは宇宙に点々としている」

春風「.......ですが、それらはふとした、何かの拍子で弾けたり、風に撫でられて、落ちてしまいます」

春風「.........」

春風「その銀河から落ちてしまった花弁達は、風に乗り、春風にそよがれた水面に浮かびます」

春風「.......司令官様も後で一度確認してみてください。.......水面に集まる桜の花弁は、線を描き、ピンクの川を作っているのです」

春風「それが、春の川。.......そして、川を彩る光景は、夜空に流れる天の川のようだ、と、わたくしは思ったのです......」
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:20:12.82 ID:kLq3cN2v0

春風「........」

春風「口で説明するのは、やっぱり難しいですね。......わかりましたか?うふふ、やっぱりわからないですか」

春風「ですが、わたくしが詠った一句をなんとなく、覚えておいてください。ふと川辺を流れる桜の花弁を見た時、あぁそういうことだったのかと、理解できるはずですから」

春風「.........」

春風「......言葉とは、本当に綺麗です。物の名前や人の名前も、しっかりとした意味を持ち、願いがある」

春風「......わたくしは、その言葉によって願われた、思いが、大好きなのです」

春風「司令官様は、何かお好きな言葉はありますか?......急には出てこないですか?うふふ、よろしいのですよ」

春風「......春風は、そうですね」

春風「........」

春風「......愛してる、という言葉が好きです」

春風「........」

春風「......好意の、感情や思いを、最大限に表すこの言葉」

春風「.......司令官様は美しいと思いませんか?」

春風「うふふ.....。からかってはいませんよ?本気です......」

春風「言葉によって繋ぎ止めなければ、できたことも、何一つ成就しないこともあります」

春風「誠意は行動によって示される。たしかに、そうです。優しさは言葉では伝わりません。ですが、最後は言葉で表す、勇気が必要なのです」

春風「.......もう一度お尋ねします。.....司令官様は、どんな言葉がお好きですか?」

春風「......では、お耳に息を.....」

春風「.......」

春風「.......ふーー.......」

春風「.......司令官様、わたくしに、愛を囁いてはもらえないでしょうか。春を運ぶ、小鳥のさえずりのように」

春風「........」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:22:25.05 ID:kLq3cN2v0
更新できなくてすみません。かなりリアル事情が絡んでしまいました。そしてまだまだ落ち着かないと思いますので、半端ですみませんがこれでおしまいにします。
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:24:50.02 ID:kLq3cN2v0
そしてあえて直接的な耳かきの描写はしなかったのは、好きな耳かきの音などを聞きながら、これを読んで想像してもらえれば、ボイスドラマになると思ったからです。そういう風に読んでもらえると非常に嬉しいです。
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 01:27:51.81 ID:kLq3cN2v0
余韻をぶち壊さないために最後にしましたが、過去作です。よければどうぞ。

地の文あり。

鳳翔「大断捨離」
https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1483417144/

那珂ちゃんは申したい!
https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1483949214/

五航戦瑞鶴の暗躍
https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1485521533/

【艦これ】深海の濃淡は僕と同じ
https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1488290777/

【艦これ】大井さんの女子力事情
https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1491918298/

【艦これ】吹雪「吹雪と吹雪」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1508918701/

地の文なし。

【艦これ】薬が飲めない長門さん
https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1510848602/

【艦これ】長門さんはカレーは飲み物派
https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1511209805/

【艦これ】敷波「吹雪、それやめて」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1518191745/

【艦これ】玉子焼き大臣認定司法書士、瑞鳳
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1520142073/
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/31(土) 13:18:06.58 ID:Qr85RNNFO
おつ
とても良かった(語彙力)
過去作も読むぞ
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/27(金) 08:34:07.14 ID:RKJQ70Hno
最高やった
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名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
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