恭介「どうすりゃいいんだ……」

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107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/20(月) 20:04:25.20 ID:A3vp4NPa0






食堂

恭介(俺と真人と謙吾、そして来ヶ谷の4人でテーブルを囲むように座った。来ヶ谷がわざわざこのメンバーを指定してきたのだ)

来ヶ谷「さて・・・今から話すのはあくまで私の推理に過ぎないのだが、もしそれが当たっていたらここから先は慎重に動かなくてはならなくなるだろう」

真人「もったいぶってないで話せよっ。理樹はいったいどうなっちまってるんだ?」

来ヶ谷「そうだな。結論から話すと、おそらく理樹君は断片的にだが『例の世界』でのことがらを思い出しつつある」

恭介・真人・謙吾「「「!!」」」

恭介(それは驚きの言葉だった)

謙吾「そ、その例の世界っていうのは・・・!」

来ヶ谷「ああ、君たちが作った世界のことだ。そして今、少年は小毬君との世界を追体験しているんだろう」

恭介「何故、そう思ったんだ?」

来ヶ谷「それに至っては実にシンプルだ。・・・泣きついてきたんだよ昨日、私のところにな」

真人「ど、どういうことだ?」

来ヶ谷「君らの中にも結末を知っている者はいるかもしれないが、私のあそこでの”願い”というやつは少々複雑な末路を迎えたものでね。理樹君の言動はどうもその延長上にあるとしか思えないものだったのだよ」

謙吾「覚えていた・・・ということか?」

来ヶ谷「ああ」

恭介「ありえない!・・・なんて断言は出来ないな。あの時起こったことは果てしなく幻想に近いことだが、確かに”あったこと”だ。俺達は理樹や他のメンバーに忘れてはもらっていたが、ふとしたことで思い出すことは十分にあり得る」

恭介(だとしたら・・・・非常にまずいことになる)

来ヶ谷「非常にまずいことになりそうだ・・・とでもいいたげな顔だな。悲しいことにもうなっているんだよ」

真人「・・・・あっ!そうか、神北に言ってたお兄ちゃんって!!」

謙吾「えっ?あっ・・・・」

恭介「・・・・やっべぇ」

恭介(今頃はもう理樹も小毬が『普通』だということに気付いているだろうか・・・哀れな・・・)
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/20(月) 20:16:34.23 ID:A3vp4NPa0
理樹「こっ、ここここ小毬っつぁん・・・?」

小毬「ど、どうしたの理樹君・・・?なんかおかしいよさっきから・・・」

理樹「も、元に戻ったのか・・・?い、いつの間に・・・!」

小毬「やっぱりおかしい・・・さっきからぶつぶつ言ってるし・・・」

理樹「は、恥ずかしいーーーー!!!」

理樹(僕はまったくもって正常な小毬さんにお兄ちゃんごっこをしていたのか!?い、いったいいつから・・・!)

理樹「ご、ごめん小毬さん!べ、別に変な意味はなくて・・・ほ、ほら!僕も恭介と鈴の兄弟愛を見ていたら羨ましくなっちゃって・・・!」

小毬「えへへ・・・なんだ、そっかぁ。でもちょっと嬉しかったな。なんだか急に理樹君がお兄ちゃんになったみたいで。昔のこと思い出したよ」

理樹「小毬さん・・・」

小毬「最初はそういうのが好きなのかなって思ったけど」

理樹「ぐおおおおおおおおおおお」
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/20(月) 20:32:55.15 ID:A3vp4NPa0
来ヶ谷「おそらくその頭痛とやらが記憶を塗り替え、あらゆる”以前あった世界”を思い出させているんだろう。運がいいのか悪いのか複数の世界の思い出は同時に思い出してはいないようだが」

恭介「そ、そんな・・・」

謙吾「来ヶ谷・・・お前の口ぶりではこういった事はこうなったのは小毬やお前のことだけではないと言っているようだが・・・」

来ヶ谷「ああ、ここまで考えてからよくよく考えてみたんだが、鈴君の積極的な理樹君への行動、葉留佳君が理樹君に急にしおらしくなった事。他の生徒も日を追うごとに理樹君への反応が今まではとは少し違う・・・もうこれは結構取り返しのつかないことになっているに違いない」

真人「ま、待て・・・た、確か理樹ってあいつらと最後はだいたい良い感じになってなかったか?」

謙吾「その先の記憶を持っていて、なおかつ今のところ理樹が誰かにもの凄く嫌われたという話は聞かない。むしろなんか妙な空気になっている時が多々ある・・・」

恭介「つ、つまり理樹はそいつら全員と本人も知らぬ間に・・・」

「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

恭介「な、なんだ!?」

真人「理樹だ!なんかすげえ叫びながら男子寮に向かっていったぜ!」

来ヶ谷「・・・とりあえず追ったほうがいいんじゃないか?」
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/20(月) 21:09:59.93 ID:A3vp4NPa0
理樹部屋前

理樹「ウウ・・・ハァ・・ハァ・・・!」

真人「おおーい理樹やい!どうしたんだよぉ!」

恭介(俺達が追いついたころにはちょうど理樹が部屋に入るところだった)

理樹「ごめん真人!!今日だけは一人で寝かせて!!」

恭介(理樹は顔真っ赤でそういうと勢いよく扉を閉めた。あとの行動は見なくても分かる)

真人「理樹!」

がちゃがちゃ

真人「あっ、鍵閉めた!」

恭介「真人、もう今日のところはいいだろう。どうせ呼びかけたって開けることはない」

真人「だけど・・・」

恭介「お前は女友達に向かって公然の前でいきなり呼び捨てにした挙句『お兄ちゃん』と自称してやっと我に返ったとして、平気な顔して帰れるのか?」

真人「・・・いや・・・」
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/20(月) 22:03:07.46 ID:A3vp4NPa0
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・・・・



恭介部屋

恭介(結局真人と謙吾は作戦会議も兼ねて俺の部屋で寝ることとなった)

謙吾「見事に交流試合どころじゃなくなったな恭介・・・」

恭介「ああ・・・このままだとリトルバスターズの存在自体が危うい」

真人「今はまだぎりぎり奇跡的に上手くいってるからいいが、もし誰かがちらっとでも理樹と付き合ってるとでも言ってみろ・・・」

恭介「ああ・・・」



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112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/20(月) 22:03:58.82 ID:A3vp4NPa0
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恭介部屋

恭介(結局真人と謙吾は作戦会議も兼ねて俺の部屋で寝ることとなった)

謙吾「見事に交流試合どころじゃなくなったな恭介・・・」

恭介「ああ・・・このままだとリトルバスターズの存在自体が危うい」

真人「今はまだぎりぎり奇跡的に上手くいってるからいいが、もし誰かがちらっとでも理樹と付き合ってるとでも言ってみろ・・・」

恭介「ああ・・・」



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113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/20(月) 22:24:32.42 ID:A3vp4NPa0
暗く冷たい部屋の中で、直枝理樹はリトルバスターズの女子メンバーに囲まれていた
その多くが憎しみを顔に浮かべている
その後ろにいる恭介、真人、謙吾の三人はもはや見守ることしか出来なかった

葉留佳「理樹君!他の人とも付き合ってるってどーゆーことなんですカ!?私とはお遊びだったってこと!?」

佳奈多「私だけでなく葉留佳まで騙していたなんて・・・最低ね・・・最低!」

クド「わふー!もうリキなんか信じられません!」

美魚「見損ないました・・・二度と顔を見せないでください」

鈴「[ピーーー]ボケ。行こ小毬ちゃん」

小毬「う、うん・・・ごめん、理樹君・・・・」

来ヶ谷「・・・・・」

理樹「待ってよ皆!僕がなにをしたっていうんだよ・・・!」

理樹の悲痛な叫びはもはや誰にも聞こえなかった。涙を浮かべながら膝をつく理樹にもはやかつての覇気は感じられない

恭介「り、理樹・・・」

恭介達は理樹に駆け寄るもかける言葉が見つからなかった。もう少ししたら交流試合。それまでに再び野球が出来るメンバーを集めるのは不可能と言ってもよかった。
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/20(月) 22:27:25.84 ID:A3vp4NPa0
数日後


本拠地、グラウンドで迎えた交流戦
先発恭介が大量失点、打線も勢いを見せず惨敗だった
土手に響くファンのため息、どこからか聞こえる「流石に男四人以外全員猫は無理があったな」の声
無言で帰り始める選手達の中、恭介は独りベンチで泣いていた
例の世界で手にした喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト・・・
それを今のチームで得ることは殆ど不可能と言ってよかった

恭介「どうすりゃいいんだ・・・」

恭介は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、恭介ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した

恭介「やれやれ、帰って就活の準備をしなくちゃな」

恭介は苦笑しながら呟いた…立ち上がって伸びをした時、恭介はふと気付いた

恭介「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」

ベンチから飛び出した恭介が目にしたのは、校庭まで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのようにリトルバスターズの応援歌が響いていた
どういうことか分からずに呆然とする恭介の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた

「恭介、守備練習だ、早く行くぞ」

声の方に振り返った恭介は目を疑った

恭介「フィッシュ斉藤?」

「なんだ棗、居眠りでもしてたのか?」

恭介「スカイハイ斉藤?一話だけのネタキャラだったはずじゃ・・・」

「なんだ恭介、かってにスカイハイをゲストキャラ扱いしやがって」

恭介「ホップ斉藤・・・」

恭介は半分パニックになりながらスコアボードを見上げた
1番:ホップ斉藤 2番:コスモ斉藤 3番:コスモ斉藤 4番:棗 5番:マスク・ザ・斉藤 6番:フィッシュ斉藤 7番:スカイハイ斉藤 8番:ジェット斉藤 9番:斎藤隆
暫時、唖然としていた恭介だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった

恭介「勝てる・・・勝てるんだ!」

ブッシュ斉藤からグラブを受け取り、グラウンドへ全力疾走する恭介、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・



翌日、ベンチで冷たくなっている恭介が発見され、謙吾と真人は病院内で静かに息を引き取った


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115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/20(月) 22:48:06.05 ID:A3vp4NPa0
恭介「う、うああああーーっっっ!!!」

真人「うおっ!?急にどうした恭介!?」

恭介「はぁ・・はぁ・・あ、あれ・・・」

恭介(あたりに目をやると謙吾と真人が心配そうな顔でこちらを見ていた)

恭介「ゆ、夢か・・・」

恭介(ひとまず安心した。しかし現状これが正夢にならないとも限らない)

謙吾「どうする?おそらく理樹はまた明日の朝すべてを忘れてまた別の人間と付き合っていた頃の記憶を思い出すぞ」

真人「しかも来ヶ谷から教えてもらった話から考えると次はたぶんクド公だ!」

恭介「確か能美の最後って結構ドラマチックだったよな・・・理樹が次にあったとしたら恐らく他の奴以上に愛をさらけ出すに違いない。バレるのは時間の問題だ!」

謙吾「理樹が部屋から籠っている以上、今はどうすることも出来ん。どう止める!?」

恭介「部屋に張り込むのは当然としても能美を求めて暴走した理樹を果たして俺達は止めることが出来るか!?」

真人「分からねえ・・・奴さんはあの時、俺達全員を倒したほどの男だぜ・・・」

恭介「よし!今から夜通しで理樹を止める作戦を考える!いいなお前ら!!」

真人・謙吾「「おお!!」」

恭介(それから俺達は数時間にも及び、ああでもないこうでもないと策を練った。すべてはリトルバスターズを、理樹を救うために)
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/20(月) 22:56:46.64 ID:A3vp4NPa0
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・・・・・・・・・・


・・・


次の日

チュンチュン

恭介「ううん・・・・」

恭介(さわやかな朝だ。さて今日も一日頑張るか・・・)

真人「んごご・・・」

恭介(ん?何故俺の足元に筋肉が転がってるんだ?・・・・ハッ!)

恭介「今は・・・ゲッ!もうこんな時間!おい、起きろ二人とも!」

謙吾「ふあぁ・・・まだ眠たいんだ・・・起こさないでくれ・・」

恭介「んなこと言ってる場合か!もう朝食の時間だ!今頃理樹は食堂にいるぞ!!」
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/20(月) 23:54:06.18 ID:A3vp4NPa0
すまん、えらく待たせた
続く(∵)
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/21(火) 03:40:47.93 ID:1nwb+BEuo
ほいな
おつかーレ
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/22(水) 21:22:21.30 ID:bjL7ExdOo

気長に待ってるぞ
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/25(土) 21:53:22.92 ID:e5oPPfIC0


食堂

ガヤガヤ・・・

理樹「おはよう、みんな」

葉留佳「あっ、おはよー理樹君!」

佳奈多「・・・・おはよう」

小毬「お、おはよ〜」

クド「ぐっともーにんぐ!なのです〜!」

来ヶ谷「少年を野放しだと・・・?あれほど忠告したというのに・・・何かしくじったか?」

美魚「どうかしましたか来ヶ谷さん?」

来ヶ谷「いや、なに・・・」

理樹「・・・」

鈴「・・・どーした理樹、座らないのか?」

理樹「・・・うん、そ、そうだね・・・隣座ってもいい?」

鈴「変な理樹だな。いつも勝手に座ってるだろ」

理樹「・・・」



ダダダッ

恭介「理樹ーーっっ!」

真人「早まるなーーっ!」

来ヶ谷「来たかっ」

クド「わふー?」
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/25(土) 22:05:25.45 ID:e5oPPfIC0
恭介(理樹は、既に席に座っていた。一見なんでもない光景に見えるが、食堂に来ていると言うのになにも食べるものを持たずただうつむいて座っている。事情を知っている俺達からするとなにかしでかす前触れにしか見えなかった)

恭介「り、理樹・・・落ち着け、こんなところで告白なんてして何になる?ほら、もっとそういうのはムードのある夜とかにやるべきだろ!」

佳奈多「こ、告白!?」

葉留佳「えっ、もうこんなところで言うの!?」

鈴「やっとちゃんと言ってくれるのか」

美魚「なっ・・・わ、私は認めた訳じゃ・・・」

小毬「ほえ?どしたのみんな・・・」

来ヶ谷「・・・バカめ」

恭介「しまった・・・!」

恭介(大声で言ってしまったせいでリトルバスターズ(+何故か二木)にまで波が広がってしまった。こうなってしまっては何か決着がつかないと話を中断させて無理やり理樹を引き離す作戦が使えん!)

クド「ま、まさか理樹、好きな人がいるんですか・・・!?」

理樹「好きな人・・・?ああ、そうだね・・・」
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/25(土) 22:51:59.52 ID:e5oPPfIC0
理樹「みんなに言ってもしょうがないと思うけど、聞いてほしい。僕には好きな人がいるんだ」

謙吾「恭介!」

恭介(謙吾は理樹を背負って逃げるぞといったアイコンタクトを取ったが俺は首を横に振ることしか出来なかった)

恭介「手遅れだ・・・もう」

恭介(ここから先は理樹の愛の告白を聞くしかない)

理樹「その人とはある出来事から一緒に過ごすことが多くてさ、楽しいこともあれば辛いことも悲しいことも一緒に経験してきた・・・そして、そんな日々を過ごしているうちにその人が好きになったんだ」

真人「・・・っ」

謙吾「終わりだ・・・」

理樹「ずっとずっと好きだった。今だってこうして未練がましく心の中で想ってる!・・・でも、もうそれも終わりにすることにしたんだ」

全員「「「!?」」」

恭介「どういうことだ・・・?」

理樹「今日、朝起きたら頭が痛くてさ、その時ようやく自分の意識がはっきりしたんだ。そして、それと同時に僕はそんなになるまでずっと彼女のことを考えていたんだと」

理樹「僕はその人が好きすぎた。このまま好きでいるといつか壊れる。だからここでケジメを付けるためにも言うよ。もう僕はしばらく恋だの愛だのってやつはやめる。きっと彼女も分かってくれると思う」

葉留佳「り、理樹君・・・」

佳奈多「なるほど。”その人”を壊れる程愛してしまっているから落ち着くまでしばらく時間がほしいっていうことなのね」

鈴「仕方がないな・・・」

美魚「ほっ・・・」

小毬「よく分からないけど、理樹君辛そう・・・」

来ヶ谷「どういうことだ・・・?誰の時の記憶なんだ・・・?」

謙吾「そういうことか・・・」

恭介(謙吾がボソッと横で呟いた)

真人「何か分かったのか謙吾!?どうして理樹はあんなこと・・・」

恭介「もしかして理樹は記憶が全部戻って・・・」

謙吾「いや、違う。あくまで今までと同じような状態だ。ただ、理樹が思い出した世界は・・・例の奴のだ」

恭介「!!」

真人「・・・そういう・・・ことだったか・・・」

恭介「・・・道理で落ちこんでる訳だ」

理樹「・・・」

恭介(・・・・・・)
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/25(土) 23:10:53.82 ID:e5oPPfIC0
次の日



理樹部屋

恭介(その日、理樹はどうしてもしょうがない時以外はずっと簀巻きにされていた)

理樹「んむーー!!もごご!!」

恭介「ううーん今度こそ能美の日だったか」

真人「理樹をむりやり縛り上げるってのは心が痛かったが、まあしょうがないだろ・・・」

来ヶ谷「問題は明日だな。いったいどうなるのか分からない。もしまだ容体が回復しないようならもっといい病院に連れていくしか・・・」

謙吾「その辺は本当に明日まで分からないな」

来ヶ谷「そういえば・・・昨日の少年だが、いったいなにがあったんだ?」

恭介(来ヶ谷がそう言った瞬間、謙吾と真人が俺の顔を見た。判断は俺がやれということだろう)

恭介「・・・来ヶ谷、ええと」

恭介(と言ったところで来ヶ谷が言葉を遮った)

来ヶ谷「いや、やっぱり聞くのはやめておこう。上手く収まったのならそれでいい」

恭介「そう言ってもらえると助かる」

恭介(とにかくここまで来たら大抵の問題は片付いたと言っても過言ではないだろう。さっきも言った通り明日の理樹の状態しだいだが・・・)
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/25(土) 23:28:57.22 ID:e5oPPfIC0
次の日



理樹部屋

理樹「う、うわぁーーーーー!」

恭介(その日の朝、俺達はとんでもない叫び声に起こされた)

理樹「あ……あああ!!」

真人「どうした理樹!」

恭介(真人が心配し、慌ててベッドから飛び起きて理樹の側についた)

恭介「くそ、ダメか!謙吾、真人、もう一度簀巻きにするぞ!」

理樹「待って!」

真人「えっ?」

理樹「大丈夫・・・お、思い・・・出した・・・から」

恭介「思い出したってお前・・・」

謙吾「どうやら嘘はついていないようだぞ。見ろ理樹の顔を・・・」

恭介「うお・・・」

恭介(真っ赤だったおそらく本当に今まで自分がやってきたすべてを思い出したんだろう。見ているこっちが恥ずかしいレベルだった。もう言っている間にも涙目だし)

理樹「う、うう・・・いや・・・もう・・・むしろ簀巻きにしてください・・・」






恭介(こうして事件は今度こそ一見落着となった。一応そのあとの事を話すと、理樹はしばらくある特定の女子に対してまともに顔を出すことが出来なかった。もうしばらく俺や真人の背中越しでしか会話が出来ないといった有様で、まるで昔の鈴そのものだったな。まともなコミュニケーションが取れるのはいつになるやら。交流試合には間にあえばいいが・・・)



終わり
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/25(土) 23:39:04.05 ID:e5oPPfIC0
時系列的に来ヶ谷のトゥルーエンド版の記憶とさささルートは無くて申し訳ねえ
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/26(日) 00:06:59.02 ID:aHX/rnino
とりまおつ
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/26(日) 13:12:20.09 ID:hrbm90RGo
おつやで
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 01:08:20.23 ID:CJXwrZpz0
なんか見たい話はないか?
単純にネタが思い浮かばない
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 01:09:06.89 ID:rQygAs7wo
姉御
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 01:25:11.24 ID:BYh9wt+to
クドと筋肉の話
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 02:13:19.09 ID:ZkF4prqJ0
女装でユーチューバーデビューする理樹を心配しつつガチ恋する恭介
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/28(火) 11:21:54.57 ID:dsGV12Oj0
佳奈多さんが女の子同士のえっちな本を隠し持ってた…
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 16:03:39.80 ID:Fo5pV7ZrO
みおちんの趣味に女子メンバーがハマっていく話
はるちんとかなたんのプチ喧嘩
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 19:43:59.81 ID:T2WAotCp0
とりあえずこれらで短編集的なスレを立ててみようと思う
にしても他のリトバスssが大抵完結しないのは何故だ(∵)
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