【艦これ】鎮守府地方協力本部

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/03(水) 18:23:10.61 ID:8pxtbtn10
 霞は提督に嫌われてるのはわかっていた。

この性格のせいだ、素直になれず厳しいことをつい口に出してしまう。

それでも提督ならわかってくれる、私のことを信頼してくれている、そう信じてこれまでついて来た。

危険な任務にも率先して志願し、戦力の強化になると思えば他の艦娘に提督が手をだしても気がつかぬふりをしてきた。

結婚ではなくケッコンカッコカリでも提督から指輪をもらったときは嬉しさのあまり眠れなかった。

戦争が終われば提督と結婚しよう、田舎に小さな家を買い幸せな暮らしをしよう、それが霞の夢だった。 

戦争が何年続いていても耐えてこられたのは夢があったからだ、いつか必ず戦争は終わるはずだ。

 霞が提督執務室に呼び出されたのは、そんな日常が続いていた時だった。

「霞、最近の艦隊戦力の低下は気がついているか、秘書艦としての責任をどうとらえている?」

いきなりの質問に霞は首をひねった、むしろ以前より戦力は増強されている。

兵器の開発生産は順調だし、海域での新規艦娘の艤装発見にも成功している。

間違った指令をだし艦娘を轟沈させたこともない、艤装があまって工廠に山積みになっているほどだ。

分析結果をそのまま伝えると提督は手にした書類を机に放り投げた。

「艤装はあまっているのに、なぜ艦娘の数が増えない?艦娘候補生の教育はどうなっている?人員採用の見通しがあまいのではないか」

 提督には説明せずともわかっているはずだった、人員の募集は外部組織の鎮守府地方協力本部で行っており、艦娘志願者でまかなわれる。

形式上は鎮守府内の一部局だが、全国に散らばっているため運営は各協力本部に任されていた。

志願率が低下しているのは事実だが、それは長年続く戦争のせいで厭戦気分が蔓延しているからだ、どうすることもできない。

こんな時代にわざわざ艦娘になろうとするのは、よほどの貧乏人か、社会に身の置き場のない問題児だった。

提督には言葉をつくして説明したが、なおも秘書艦としての責任を追及されると霞は黙り込むしかなかった。


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