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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2

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984 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/15(月) 22:38:18.01 ID:biT3SkuF0
 フェアリーシロップティー「」コトン

芸術妖精「はい! わたしのシロップだよ〜」

妖精「はいはい。いただきます」ズズ

芸術妖精「んふふ〜、美味しい〜?」

妖精「んん……思ったより普通に美味しい……。もっとトンチンカンな味付けしてるかと思ってた……」

芸術妖精「そんなことしないよ〜! 味付けを芸術にしちゃう人もいるにはいるけど、わたしは人に出すものはちゃんと相手のことを考えて出すよ〜」

妖精「随分まともなこと言うなあ……」

芸術妖精「わたしはまともだよお〜!」

妖精「はいはい……。……昨日はさ……ありがと」

芸術妖精「んえ? 何だっけ?」

妖精「……わたしが、クロシュの絵を読み違えて狼狽えてた時……あなたが頬を叩いてくれたでしょ。お陰で、ちゃんと見れたの」

芸術妖精「ああ〜! んふふ、まあ仕方ないよ〜。わたしは芸術慣れしてるけど、他の人はそうじゃないからね〜」

妖精「むう……ちょっと悔しい……」

芸術妖精「ふふ……あなたは、クロシュちゃんのことがとっても大切なんだね」

妖精「へ? ま、まあ……あいつはまだ赤ちゃんだし、放っておけないし……?」

芸術妖精「んふふ〜わかるよ〜。クロシュちゃん、わたしを助けてくれたときはすっごくかっこよかったけど、普段の姿はもにょもにょででろでろなんだもん!」

妖精「うん……。時々、あの子が何考えてるのか……わかんなくなる時がある……。フメイ……あの子の大切な友達を探したいって気持ちは、ずっと変わらないと思うけれど……。でも、あの子の目に映る世界は……一体、どんな風なんだろうって、すごく不安になる時があって……」

芸術妖精「……大丈夫だよ。あの絵、見たでしょ……? あれが、クロシュちゃんの心だもの……」

妖精「でも……あの願いを支えている……あなたの言う愛≠チてやつは……。ほんの僅かな掛け違いで哀≠ノ転じる、とても不確かで儚い祈りなんだよ……」

芸術妖精「うん……」

妖精「もしクロシュが……その愛ゆえに、大きな哀しみを抱いて……。世界樹の力に手を伸ばしたりなんかしたら……」

芸術妖精「……大丈夫。あなたが、そばにいるもの」

妖精「え……?」

芸術妖精「芸術の果てにおかしくなる人ってさ……みんな、孤独なんだよ。一人ぼっちでキャンバスに向かい続けてると、いつかおかしくなっちゃうの。孤独は、どれほどの高潔な芸術家をも蝕む、最凶の呪いなんだよ」

妖精「……」

芸術妖精「大体の芸術活動って、孤独なものだからさ……。おかしくなっちゃう芸術家はこの街でも後を絶たないんだ。芸術に人生を捧げるっていうのは、そういうことなのかもね」

妖精「そう、なんだ……」

芸術妖精「でもクロシュちゃんは違うでしょ? あの子は芸術が本業ってわけじゃないし、いつだってあなたや、イリスちゃんたちがそばにいる。クロシュちゃんの見てる世界は、きっといつまでも……希望を失わない」

妖精「……!」

芸術妖精「だから大丈夫。クロシュちゃんは、あなたたちが一緒だもの!」

妖精「……ふふ、ありがと。あなたに励まされちゃうなんてね……」

芸術活動「んふふ〜こう見えてわたしも長生きだからね〜」

妖精「……ねえ、でもあなたは? あなたは大丈夫なの?」

芸術妖精「まあ私はね〜。今はレーティアも面倒見てくれてるし、ここを出たらフォレスティナでまたパトロン探しからかな〜」

妖精「……確かに、あなたは割と大丈夫そうだね。うん」

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