奴隷「ご主人、様」

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155 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/11/13(日) 18:32:09.83 ID:9laVRGQGO
楽しみで仕方なくなった
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/11/24(木) 23:02:54.54 ID:GAaj0NsvO
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/11/24(木) 23:10:36.34 ID:qH55qAFto
な?もしもしだろ?
158 : ◆9W6PAVDo7. [saga]:2016/12/08(木) 19:35:03.75 ID:HON5+BMx0
胸が高鳴っている。この先に、主人がいる。今日の夜伽に関しては、その、本格的なものを望まれていると本日言われた。つまり、普段の口淫よりも、先に進んだものを。

そのことを想像すると、体が震える。決して、嫌悪感などではない。湧き上がっているのは光の様な喜びを含む幸福と、混じるのは身分による立場の違い。

主人が私を奴隷と認識していないことは、嬉しくもあり気がかりでもある。ましてや、その者と性交することはよろしいとは言い難い。立場が穢れてしまう。

高鳴りのまま、ノックすべきか逡巡をし続けていた。それでも湧き出てくる欲(こうふく)に抗うことは難しく、ついにはそれを許してしまう。

『遅かったな、入って』

その言葉さえ、今の私にはもう十分すぎるほどの愛撫だった。
159 : ◆9W6PAVDo7. [saga]:2016/12/08(木) 19:50:23.85 ID:HON5+BMx0
許可をもらい、入室した後の礼を行ってから主人に近づく。最近、自分に向けて出される笑みで、ベッドに腰かけられている。

人から見たらその笑みはけして良いものではないだろう。そういった事を行う時に、人が獣に戻っていくかのような、あえて言うなら下卑た表情。にも拘らず、私は嬉しくて仕方がない。

知っているから。主人は私を手荒く扱うことはないを。知っているから。主人はとてもお優しいことを。知っているから。下卑などではなく、私を素直に求めていることを。

身体に熱がともる。胸の動悸はとても激しく、下腹部が痺れたように感覚を纏い、すべてがうるんでいく。
160 : ◆9W6PAVDo7. [saga]:2016/12/08(木) 20:36:22.48 ID:HON5+BMx0
この状態を主人ははしたないと、おっしゃられるだろうか。それは、事実であって、仕方のないこと。私は、とても幸せな者だから。

仕える主に求められること、従者としてこれ以上に望むことはあるのだろうか。私は知らない、主人に求められること以上のことはない。

主人の手招きで、隣に座らせていただく。もう、これだけでも十分だというのに、これ以上の続きがあることを思うと。何も、考えられない。

そうなる前に、私は、本当はそうするのを心が拒否しても、聞かなければいけない。

「私は、奴隷の身です。本当に…、その…、よろしい、の、です、か?」

口がうまく回らない。
161 : ◆9W6PAVDo7. [saga]:2016/12/08(木) 20:50:53.19 ID:HON5+BMx0
気付けば、主人の腕の中にいた。

「くだらないことを言うのは、この口か?」

食べられる。あぁ、食べて欲しい。口の中を狼のように、私のすべてを蹂躙していく。意識も、何もかも。

「あぁ、は、あ…」

名残惜しい、この方から離れて感じていたもの、全てが。求めすぎている、離れたくない。口を、奪ってしまう。

主人の中は暖かく、神秘の味が麻痺させていく。入れた舌は吸われ、そのまま吸収されてしまう気がした。構わないそれで、1つになれるならなんだっていい。

それが叶わなくとも、ただ、貴方の所有物(もの)でいい。
162 : ◆9W6PAVDo7. [saga sage]:2016/12/08(木) 20:53:32.91 ID:HON5+BMx0
>>155
まぁ、突っ込みどころだーねー。

>>156
保守かな。ありがとう。


ようやっと次でエロシーン行けるねぇ…。興奮できるものにできるか、不安だけども。
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/08(木) 23:29:42.65 ID:G0a+DhVGo

取り敢えずパンツ脱いだ
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/10(土) 03:58:17.95 ID:YVkmWsHd0
待ってた
165 :155 [sage]:2016/12/10(土) 08:27:32.83 ID:6CYbm/2gO
続きが楽しみだという意味だったんだ。からかうつもりではなかったんだが、言葉が足りなかったようだ
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/10(土) 08:33:44.66 ID:EiavOMIAO
もう勃った
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/10(土) 16:40:43.11 ID:NelwmyjAo
な?もしもしだろ?
168 :155 [sage]:2017/01/07(土) 00:22:47.20 ID:uchoi2BGO
保守
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/01/07(土) 01:11:00.34 ID:mJw7QOqzo
>>168
いつまでレス番で自己主張すれば気が済むの?
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/01/07(土) 06:16:12.64 ID:GfYJ0FRQ0
レス番だったのか
アルファロメオでも乗ってるのかと思ってた
171 : ◆9W6PAVDo7. [saga sage]:2017/01/10(火) 04:44:32.50 ID:ZX78MKPb0
>>163
こっちは遅筆故、履いておくれやす

>>164
まだしばらくお待ちくれい

>>165
自分的に表現がん〜と思ってた個所だっただけさね。気にしないでおくれ

>>166
お、おう


相変わらず、生存報告というか書いてます報告。もちっと精進せねば。
172 : ◆9W6PAVDo7. [saga sage]:2017/01/10(火) 04:47:30.09 ID:ZX78MKPb0
更新したはずなのに、なんでこっちのコメ出てなかったんだろう。

>>168
ども

>>169
まぁまぁ

>>170
車ということしかわからんかった。
173 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/01/16(月) 06:15:37.00 ID:giAWJxU10
娘は自分のものだ。その思いは確信をまとって俺を支配している。荒々しく奪った口から離れ、唾液の橋が重力によって途切れる。娘のうるんだ瞳と上気した顔、そして所有者としての証を刻もうとした口が、少しだらしなく開けられている。

その口さえも、艶めかしい性器にしか俺は捉えられなかった。思わず、人差し指を入れる。当惑した様子の娘に、しゃぶるよう命じると、恐る恐るという様子で指先を娘の舌が這う。

耳に息を吹きかけると、驚きから指が軽く歯で挟まれる。噛まないように命令しながら、俺はそのまま娘の耳を舐めた。舌先でなぞる度にピクリと軽く跳ねる身体、指先から感じる、口内の感触、なぞる舌、軽い吸い込み。何より、噛まないように努力する為だろう。目を閉じて集中しながら、震える身体。その様子はまるで幼子を思い起こさせる。

無表情を通す娘が、こんな醜態を晒すと知っているのは俺だけだと思うと、もはや何もどうでもよくなる。騎士の矜持、自身の家系。娘がいれば何もいらない。

もしかしたら、何かの薬や暗示の類を娘に施されているのか。そう思っても、それでいいとしか思えない。
174 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/01/16(月) 06:16:21.26 ID:giAWJxU10
興奮は冷めることは知らず、まるで沸き立つ湯のようだ。指示に従い、自分の人差し指を、おどおどとしゃぶり続ける娘から、ゆっくりと指を放す。

「よろしい…の、ですか?」

良い訳などない。そのまま指に付着した娘の涎を味わってから、服に手をかける。興奮で乱暴に引きはがしかねない衝動を抑えて、丁寧に脱がせる。出てくるのは綺麗な肌、潤み心地よい生地を思わせる触り心地。

ゆるゆるとゆるゆると、手で娘を食べるように滑らせる。首筋、わき腹、二の腕、ふともも、本当に指の先でわずかに触れるように動かしていく。触れるたび、身体を震わせることが楽しくて仕方ない。

眼はすでに涙目と言ってもいい状態で、何かを訴えている。太ももをもじもじさせて、何かを待っている。だが、まだ足りない。自分の五感を使って娘を味わい尽くしたい。

まるで枯れることのない、自分の興味を引かせ続けさせる娘のすべてを食べたい(しりたい)。
175 : ◆e6bTV9S.2E [saga sage]:2017/01/16(月) 06:18:14.25 ID:giAWJxU10
もうちょっと書き溜めて投稿したかったが、あまりにも進まないので、一応ある分だけ。

あ、別で書いてる作品で酉を晒したので変えました。
176 :155 [sage]:2017/01/19(木) 17:49:54.68 ID:tP4hj7MOO
全裸待機
177 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/02/03(金) 21:05:06.71 ID:opus3Pj50
指で味わうことを止め、舌先で娘の柔肌を味わうことにした。まだ食べ足りないのだ、メインディッシュに向かうにはまだ前菜が不足している。

舌から流れてくる味は、勘違いを起こして甘さのようなものを感じる。もしかしたら、美味しいのではないかという勘違いが、少し強めに娘の肉に歯を立てる。痛さを感じているはずなのに、少しだけ身じろぎする娘の姿が、自分のしていることを肯定されている。そう感じてしまう。

「お前は、俺を狂わせて楽しいのか?」

狂わされても構わないと思っている。だからこそ、あえて聞いた。わざとか、それとも。

「そのようなことは…!」

快楽が回り淀んできていたはずの瞳が、光を持って俺の問いを否定した。なるほど、それなら娘は天性の悪女ということだ。でなければ、自分がこの娘にここまで思い込む理由はない。
178 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/02/03(金) 21:06:20.82 ID:opus3Pj50
もう一度口を奪う。もはや食べる勢いで、それでも娘は自分を捧げようとする。先ほどの答えが真実であることを示す為に、だがそれが俺の心を刺激することを知らない。

あった当初の、氷のような無関心の振る舞い。しかし、それでいて足に障害を持つ自分の身の回りを、献身的に世話をしてくれていた。

商人の息子時代、使用人はいた。だが、仕事に対しての義務というように感じられ、家族も疎遠と言っていいものだった。騎士の時代、仲間はいた。だが、いつか会えなくなる。その思いが、親しくさせなかった。部下を持っても、距離を置いた。非情な決断を下せるように。

1人だったと思う。俺の心はいつもどこか一人だった。それが辛かったわけでもない。慣れてしまったというのが、正しい。

そんな俺に、親父の差し金とはいえ使用人としてやってきた娘は、スッと俺の心に入ってきた。それが、悪女でなくてなんだというのだろう。

「命令だ。お前は、俺のものだ」

そして、予想通りで、当然というように娘は喜んだ表情で頷いた。
179 : ◆e6bTV9S.2E [saga sage]:2017/02/03(金) 21:07:44.48 ID:opus3Pj50
>>176
服を着ましょうね。まだまだ冷えるよ。


ちょっとでも、わずかでも、進められるときは進めるよ…。
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/06(月) 20:24:52.18 ID:e27Hv5s7o
話の間ってものがあるから進めず書き貯めた方が良い事もあるよ
181 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/02/21(火) 19:32:53.27 ID:zyqmnHAm0
身体が自分のものではないと肯定するように、熱く。意識は淀み、それでも、それでも主人の命令(ことば)がはっきりと自分を支配している。

私は、彼のものなのだ。

喜び、喜びが漏れでる。無表情を努めることなど出来ない。笑みを浮かべているのがわかる、主人は、それを見て、捕食者のような笑みを向けてきた。

もし本当に食べられたとしても、私は喜んでいるだろう。この方と共に在れるなら、それ以外に必要なことは1つもない。

「いい子だ。じゃあ、俺に向けて両足を開くんだ」

もはや、何を言われても命令だと思うと、身体が心から疼いた。
182 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/02/21(火) 19:33:38.54 ID:zyqmnHAm0
身体が指示を忠実に従おうとするのと、意識がぶつかり合う。顔が焼けるのではないかという熱さを感じる。

局部を人に見せることなんてない。羞恥心が心を乱れさせる、それなのになぜか、いや、なぜかではない。身体は喜びに震えているのは、ひとえに主人に見ていただける。だから、恥ずかしい。

主人を見ることをできず、顔を横に向け、けれど命令は従わなければならない。意志の力で、羞恥心で閉じる足の、その両ひざに手を置きゆっくりと左右に開いていく。

恥ずかしい、嬉しい。自分が何を考えているかもわからない。でも、これは主人の望むこと。
183 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/02/21(火) 19:34:33.51 ID:zyqmnHAm0
高ぶる感情で息を乱して、目は開けられず、次の命令を待つ。主人が、自分の開いた足の真ん中に移動したのがシーツのすれる音でわかる。

「やっぱり、お前のその表情を見るのが、たまらないな」

閉じた瞼の上から、舐められる感触。身が震える。けれど、意図がわかって目を開けた。目の前は主人とその吐息。そして、自分でも濡れそぼることを自覚しているそこに、何かが触れた。

目を下す。まるで、自分の身体から生えてきたように、愛おしき剛直した主人の性器が、そこにある。

「…改めて命令だよ。入れてほしいか、答えるんだ」

「お、願い…。しま、す」

自分の局部に、それがあてがわれた。胸の高鳴りが、最高潮に高鳴る。いくぞという合図とともに、内部を引きちぎるように私の中に入ってきた――。
184 : ◆e6bTV9S.2E [saga sage]:2017/02/21(火) 19:39:32.42 ID:zyqmnHAm0
ここまで。次にようやっとそのシーンに行けるねぇ。女の子が恥ずかしながらも行動するってよくね? が浮かんだまでは良かったもののそのシーンから遠ざかったのは秘密。
あとはもうちょっと、遅くても1週間ぐらいに更新できるようにせな

>>180
うんまぁ、細切れにして出すつもりはないよ。ある程度まとまった分量こんな感じではやってく。
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/21(火) 19:46:18.17 ID:wONz2itAo

強要してないあたり最高
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/21(火) 20:59:26.12 ID:H6noIjfNO
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/21(火) 22:40:51.50 ID:G4jm3vQ7O
イイ!
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/23(木) 07:13:55.53 ID:GmAAprUD0
めっちゃおっきした
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/24(金) 20:11:38.42 ID:Prl06E2N0
ええなぁ奴隷というよりメイド感あるけど
190 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/02/26(日) 14:58:31.02 ID:xNyV81DF0
「ん、んんぅぅ……!」

娘の声は苦しさを含んでいた。俺も縛り上げられる感覚で接合部に目をやると、血液が滲み、陰茎などを通してゆっくりとシーツに染み込んでいく。

「ど…、どう、ぞ。お願い、します…」

どこまでも娘は忠実だった。俺が動かなくなったのは、自分が求めを訴えていないからだと、それが言葉に出ている。

どこか、すでに散らしているのだろうと思っていた純潔。雄の本能として、征服欲が満たされていくのを感じる。この雌の全てを支配しているその実感。

だから俺は、娘に優しく口づけをした。快楽ではない、苦悶を帯びた表情、見たくなかった。
191 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/02/26(日) 14:59:32.27 ID:xNyV81DF0
薄い涙を湛え、フルフルとわずかに震わせる身体。なぜ、娘が俺をここまで信頼しているのかわからない。わからないが、俺は少なくても、娘を欲し、そして大切にしたい。

「動くぞ…」

動かそうとすると、ギチリと音を立てるようにしっかりと絡み合っている。腰の重心を落として、ゆっくり、ゆっくりと抽送する。

血液を俺のカリが娘の膣壁から掻きだし、俺に快楽を与えてくる。経験の少ない俺には、乱暴に味わいたいという本能を抗うには、理性を総動員するしかない。

「どうか…」

か細い声で、娘が何か言おうとしている。腰は止められない、けれど可能な限り速度を抑えて、それを待つ。
192 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/02/26(日) 15:00:16.89 ID:xNyV81DF0
血液と粘液が混ざりあい、そして増していく。膣壁を補強し、陰茎にまとわりつく抽送がスムーズになっていく。

「…どうか」

耐える娘のその一言を待つのが、とても長い。頭を支配しつつある快楽のせいか、それとも、愛おしいからか、慣れないことをしているからか。いや、違う。そのどれもだ。

「どうした…?」

響き始める、粘着質なそれをかき混ぜる音。匂いも、どこか甘いものが室内に充満するような、全てを勘違いさせていく。

「お、好きに…、うごい、て、ください…」

あぁだから、それさえも勘違いしなければ、ならないじゃないか。言葉の代わりに、強く、突き入れた。
193 : ◆e6bTV9S.2E [saga sage]:2017/02/26(日) 15:05:05.98 ID:xNyV81DF0
>>185
羞恥はさせるけど、強制させないって難しいねぇ。

>>187
ドモ!

>>188
そうか!

>>189
経歴的に 孤児→世話役(メイド)→奴隷→奴隷兼世話役 だからどちらでも間違いないとは思うんだ。


これぐらいのペースで更新維持しないとなぁ。
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/26(日) 22:04:50.77 ID:rymjRdEY0
パンツ爆発した
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/27(月) 06:13:54.69 ID:zx2WFt2T0
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/13(月) 16:28:02.59 ID:FbuUCLAG0
全裸で待機しても寒くない時期になってしまった
197 : ◆e6bTV9S.2E [saga sage]:2017/03/23(木) 22:43:49.97 ID:YaAMBeID0
>>194
どこぞの国かな

>>196
今日は冬に戻ったように寒いから服を着よう


仕事が繁忙期に入ったのはあるけれど、こちらは相変わらず鈍行でスマヌ。執筆自体はしてますよ報告。
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/23(木) 22:50:15.31 ID:0GwQFamho
>>197
生存報告だけでもありがてぇありがてぇ
199 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/04/22(土) 02:05:11.31 ID:9EqJ1MJV0
侵しているのは痛みのはず、けれど満たされている。主人が私を満たしている。その理解が全てを取り払って、埋めていく。幸福というものに。

「あ…、ん、ふぅ…!」

突き立てられるたびに、身体が揺れて、そのこと自体がどこか夢のよう。幸福が理性を崩そうとしている。

「主人…、主人…!」

怖い。とても怖い。私はここではないところへ、行ってしまう。この幸福も、この快楽も、何よりも、何よりも、この主人の温もりが消えてなくなるような。
200 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/04/22(土) 02:06:03.96 ID:9EqJ1MJV0
怖さが冷たさに変わる。幸福も、快楽も氷漬けにするようで、主人の広い胸に抱き着き、離したくなくて指先にさえも力が入る。

「怖い…、こわ、い…!」

気付かない。ゆっくりと、現実が帰ってきた。ずっと私は奔流の中にいると思っていた。でも今は、優しいせせらぎの中で、頭を撫でられていた。

ぼやけていた視界が、戻り、感覚の次に見えたのは優しい主人の顔。冷たさは薄れていき、暖かな気持ちが溢れて、その頬に気づかず手を添えていた。
201 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/04/22(土) 02:06:59.80 ID:9EqJ1MJV0
「…嫌だったか?」

私達が繋がったまま、主人は動かれずいたのだろう。その言葉も、気の迷いを起こさせた私の罪。与えられている幸福は、二の次のもの。奴隷の私は、主人の欲求を満たすことが何より大事。

「違い、ます。お情けを、ください。次は何を言っても、お止めにならなくて、問題ございません」

それでもやはり、離れてしまうのが嫌で、背中に回した手に力を入れてしまう。

「わかった…。俺も、我慢には限界だ」

意識が飛ぶ、強烈な感覚がまた、私を奔流の中に紛れ込ませていく。
202 : ◆e6bTV9S.2E [saga sage]:2017/04/22(土) 02:16:51.41 ID:9EqJ1MJV0
>>198
遅くなってすまねぇ。

まぁ、繁忙期も抜けた感じだし、多分これよりは早くできると思う。思う。
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/04/22(土) 03:35:55.42 ID:ZlSj5afro

楽しみにしてるやで
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/05/16(火) 20:53:32.02 ID:VmzACKrJo
まだかなー?
205 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/05/25(木) 04:32:14.35 ID:XHhm8Rd80
もう何も考えられなかった。快楽で頭が回らない、訳ではない。ここまで献身的な娘が、ただ欲しい。

「…ん、はぁ…!」

娘から漏れ出る声。

「あ、あ…あぁ」

滴り落ちる汗、攪拌される愛液。

「……ふ、ん。あっ」

室内を満たしているのは、娘のもの。まるで、娘を欲する俺が、実は逆で俺を包み捕らえるような気分。

「しゅ…じん…!」

あぁ、そんな目で見るな。離せなくなってしまう、お前を。
206 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/05/25(木) 04:43:04.26 ID:XHhm8Rd80
背中に爪が食い込み、舌が絡み合い。腰を叩きつけるかのように娘へ差し込み続ける。もはや、騎士、いや人の矜持すらない。俺はただ、娘を求めるだけの獣。

「ちゅ、は、ん、あ…!」

息継ぎで口を離そうとすると、娘がそれを許さない。息が出来ず、頭が白んだように霞がかる。なのに、俺を見つめる眼だけが鮮明で。

「…………あ…!」

傾国の美女という話を聞いたことはある。きっと娘のことだ。

「しゅ……んぅ…!」

何故ならお前は、俺の心をここまで乱してくれるのだから。
207 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/05/25(木) 04:53:08.05 ID:XHhm8Rd80
娘の身体に力が入り、腰が小刻みに震え、俺の快楽を増していく。

「……! …!」

もはや声もなく、顔をのけぞり、舌がだらしなく飛び出している。

「…! あ………!」

俺も、限界だ。もう、堪えられそうにない。

「…………!」

強く、叩きつける。

「―――――!」

貯めに貯めたようなそれを、これでもかという量が飛び出していく。娘は全身を痙攣させた。

そして、俺が出し終えてから、娘の力が一気に抜けてベッドに倒れこむように手足を落とす。俺も、不慣れで、強い快楽に負けてそのまま娘の胸に顔を薄め。闇に落ちた。
208 : ◆e6bTV9S.2E [saga sage]:2017/05/25(木) 04:55:28.39 ID:XHhm8Rd80
>>203-204
相変わらず待たせてスマヌ。


更新できると思ってまた今頃更新である。あかんなぁ、エロももうちょっと勉強せんと・・・。


>>207の訂正
×俺も、不慣れで、強い快楽に負けてそのまま娘の胸に顔を薄め。
○俺も、不慣れで、強い快楽に負けてそのまま娘の胸に顔を埋め。
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 08:22:36.99 ID:YpdGftObO

面白いな
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/05/26(金) 00:14:38.12 ID:pDDXfG4wo
顔を薄めるって新しい表現だなって思ってた
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/05/26(金) 12:20:40.36 ID:PAITxAFIO
待った甲斐があった
212 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/06/13(火) 00:49:56.03 ID:VeJShKpJ0
身体の重さで意識を取り戻す。ゆっくりと瞼を開き、光を取り込む。左右を見ると整えられたベッドの上で、仰向けになり眠っていた。戻りつつある記憶が、昨日抱きしめた娘の温もりを思い出させて、それが夢であったかのように思わせる。

身体を起こして、布団を横にどかす。するとシーツには、鮮血の痕が残っていた。

「だよ、な」

夢でなかったことに、喜びを覚える。娘を自分のものにした征服感による幸福、しかし、それと同時に娘がいないことが気がかりだった。着替えの準備がきっちりされているところを見ると、先に起きたのは間違いないだろう。
213 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/06/13(火) 01:00:43.77 ID:VeJShKpJ0
着替えに袖を通す為、ベッドから降りる。それに手に取ろうとして、扉が開く音。目線を向けると、娘が俺の状態について小走りで近づいてきていた。

「お手伝いいたします」

「頼む」

それはいつも通りのことのはずなのに、娘の手伝いの動きが、機械的ではなくどこか違った。そう、心地よさというべきだろうか。暖かい感じだ。

着替えを終えて、娘をジッと見る。こちらの目線に気づいたのか、娘は顔をほのかに赤らめて俯いた。ここまであからさまというか、わかりやすいのは覚えている限りではない。

「どうした、まだ痛むのか?」

多分違うとはわかりつつも、シーツにあったあの痕跡を思えば、言わなければいけない気がした。
214 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/06/13(火) 01:48:34.58 ID:VeJShKpJ0

更に顔が赤らんで、震えが大きくなったように思える。これは、触れてはいけないことだったか。

「あー、そのな。とんと経験がなくて、荒々しくしてしまったと思う。痛むなら今日は休んでいいぞ」

「…それは、お気になさらなくて…、大丈夫です」

やはり、あまり触れない方が良さそうだが、娘に何かあっても俺が嫌だ。何より、自分のしたことだからな。

「今日は書き仕事もない。不慣れなことをしたのだしな」

「…主人は、私のことがお嫌いなのですか?」

それはないと反射的に答えてしまうあたり、俺は娘に依存してしまっているな。
215 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/06/13(火) 02:09:01.86 ID:VeJShKpJ0
ただ、今日はいろいろ珍しいものが見える。俺の言葉に、娘に驚き、喜んで、また顔を赤らめて俯いた。ここまで感情豊かだっただろうかと思う。まぁ、その表情も大げさではなく、小さな変化ではある。

「差し出がましいことを申し上げて…、お詫びいたします。食事の準備は整いましたので、食堂までご案内いたします」

後ろを向いてしまった娘を見たのと、今までのコロコロと変わる表情を見て、ふと悪ガキのような悪戯の気持ちが沸いてくる。待て、と一言かけると娘は振り返る。

「お前の好きにして構わん。その代わり、今日は俺から離れるな。命令だ、いいな?」

驚くと思ったのだが、意外にも娘は真剣な表情でしっかりと頷き。仰せのままにと力強く答えた。
216 : ◆e6bTV9S.2E [saga sage]:2017/06/13(火) 02:11:10.60 ID:VeJShKpJ0
>>209
ありがとう

>>210
誤字はこのSSの血です。

ずいまぜん

>>211
ゆっくりしていっておくれ


思ったより早く更新できたけど。もっと早くせななぁ・・・
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/06/13(火) 13:10:18.33 ID:4LJEaBPx0
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/06/13(火) 15:15:47.80 ID:nOemkY9NO
いいぞ
219 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/07/01(土) 01:52:49.63 ID:NIkjzgSq0
食事を終えて、仕事をする訳でもなく書斎にのんびりと座っている。いつもいる場所ということだけで、落ち着いた気分にはなれるというのはあるだろう。

「…………」

娘があまりにも近くに居なければということが、この場合前提になってくるのは間違いないが。おかげで落ち着いた気分に離れずに、無言で娘を気にする状況が続いている。

もちろんこの状況を解消するのは簡単だ。娘には慣れろと一言いえばそれで済む。しかし、俺から離れるなと言ったのもまた事実。それを忠実に守っているのだろうということわかる。

何より、これが嫌かと言われれば、もちろんそうじゃない。
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/07/01(土) 07:22:06.38 ID:uj9/hfYbo
おつ
221 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/07/03(月) 01:13:06.58 ID:gqVYmctE0
チラリと横目で娘の様子を見る。慎ましく、両手を合わせて座っている。こちらを見ている訳ではないが、時折こちらの様子を伺っているのはわかる。

何をする訳でもない昼下がり、お茶を飲むにはまだ少し早い。そんな、穏やかの中へ身を委ねるには、娘の存在は良い意味で邪魔だ。変わることを知っているその無表情を、変えられないか。その悪戯心が俺を沸き立たせる。

スッと、左手を娘の両手の上に乗せる。可愛らしくピクリと身体を震わせて、おずおずとこちらを見る娘は、何かと尋ねてきた。

「なんでもない」

少し力を入れて手を握ると、娘は身体を硬直させた。
222 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/07/03(月) 01:52:39.47 ID:gqVYmctE0
手から伝わる体温が、娘への愛おしさを助長してくる。まったく、篭絡したところで何の実入りもない主人だろうにと、心の中でこぼす。

「その、何か粗相をいたしましたでしょうか?」

まだやや無表情だが、怯えにも取れる様子。確かにこれでは、理由もわからないまま、ただいきなり手を掴まれた状態だ。そういったものの方が、当たり前だろう。

しかし、俺が見たいのはそれではない。娘の赤面する愛らしいその顔。

すっと相手を背中に回して、娘を近くまで抱き寄せる。互いの吐息がかかるぐらいの近さで、俺は娘の顔が赤く染まるのを眺めながら、声ではなく、呟きでもない愛らしい音を聞く。
223 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/07/03(月) 02:15:57.66 ID:gqVYmctE0
「やっぱりあれだな」

娘の額と自分の額を合わせる。全てが近く、見えているのは娘の目だけのような気がする。

「お前は無表情より、こういう表情の方が愛らしいな」

「な、な…」

これが本当に湯が沸き立つとでもいうのか、これまでで一番、顔を上気させている。身体は羞恥で震えているのもよくわかる。

「…茶を飲みたい。準備できるか?」

「はは、はい。お、お待ちください」

優しく離すと、いつもの静かな動きではなく、慌てた動作のまま書斎から出ていく娘を見て、やはり更に愛おしくなった。
224 : ◆e6bTV9S.2E [saga sage]:2017/07/03(月) 02:19:50.36 ID:gqVYmctE0
>>218
ありがとう


寝落ちた続きである。寝てるんだけどもねぇ。


>>219の訂正

×おかげで落ち着いた気分に離れずに、無言で娘を気にする状況が続いている。
○おかげで落ち着いた気分にはなれずに、無言で娘を気にする状況が続いている。

×もちろんこの状況を解消するのは簡単だ。娘には慣れろと一言いえばそれで済む。
○もちろんこの状況を解消するのは簡単だ。娘に離れろと一言いえばそれで済む。
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 20:13:03.68 ID:x+UtBif4O
お茶はまだかな
226 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/08/29(火) 04:35:54.83 ID:C26bSm6i0
戻ってくる頃には、何とか心を落ち着けたのか。いつもの様子でお茶を持ってきて配膳する。いつもの茶と、焼き菓子。違うのは、指示通り娘が隣に座っているということか。

会話はない、静かなものだ。穏やかな時間がそのままに流れていて、娘が触れられる近くにいるということが、ここまで幸せなのかと思える。

あぁ、これは冗談ではなく、召使に陥れられた主人ということだろう。問題なのは、それが悪意などではなく、好意だという性質の悪さ。もし、自分が婚姻などしていれば、陳腐な悲劇の結末を迎える登場人物そのものだ。

生憎、芽生えさせられてしまった好意は俺にもある。茶を半分ほど飲んでから、またそっと娘に手を触れた。
227 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/08/29(火) 04:36:45.95 ID:C26bSm6i0
触れてから、身体をこわばらせる様子はある。しかし、以前に比べれば軟化したと言っていいだろう。

「今日の朝のことだがな?」

朝のことと言われ、娘はいろいろ思案するような様子を見せる。大体は恐らく、自分がしたことで粗相があったのか、だろう。

「お前のことは嫌いではない」

それからの言葉は続けられなかった。気恥ずかしいのと、それにやはりまだ、娘がなぜ俺に対して献身的なのかが見えない。それが、止めさせた。

「私は…」

そこからの言葉は、大体は想像できた。だが、やはりそれは娘の言葉で聞きたかった。触れた手がゆっくり優しく握られた後。

「私は、その、差し出がましい、事を、申し上げます…、愛して、おります…」

本当に後ろの方がか細い声で聴きとりづらかったが、それは間違いないと確信を持っていた。
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/08/29(火) 04:37:21.60 ID:C26bSm6i0
だからこそ聞かなければいけないこともある。さっき言った、娘が俺に好意を抱いているその理由だ。

「…なぜだ? 戦いで足に障害が残り、遺産もない。それに、お前を無碍にしたつもりもないが、優しくしたつもりもない。これでどこに、愛せる要素がある?」

「……主人は」

もう1つ、時折見せる娘の強い眼差しがわずかに眼に宿っていたように、俺は見えた。赤くなり、あたふたした娘も可愛いが、毅然としたその振る舞いも、実のところは惹かれているのかもしれない。

「あの悪夢から、救い出してくれた…」

「悪夢?」

そう言えば、最近、娘がそんなものを見たと言っていた。内容は確か――。
229 : ◆e6bTV9S.2E [saga sage]:2017/08/29(火) 04:39:53.72 ID:C26bSm6i0
>>255
すいません、それ来月からなんですよ


まさかの1か月半の放置である。言い訳はせぬ。ていうかなんで>>228だけ酉反映されてないんやろ。
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/29(火) 09:59:40.41 ID:QHHVhLAY0
ゾンビ駆除に忙しかったからね仕方ないね
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/29(火) 11:13:37.48 ID:w1utak+SO
>>255へのキラーパス
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/10/07(土) 00:55:49.03 ID:KbliPIfbO
念のため保守age
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/08(日) 22:59:11.23 ID:Yw0isKeHo
まだかな
234 : ◆e6bTV9S.2E [saga sage]:2017/10/23(月) 00:39:04.53 ID:gBC3GUl90
>>230
そっちもなかなかやれてなくてね・・・。

>>231
あれま

>>232
ありがとう

>>233
すまぬ


仕事の内容は変わってないけど、勤務体系変わったりプライベートが予定込みでなかなか更新できないという言い訳タイムです。
次の休みは特に予定ないから更新は可能な限りはする予定。
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/23(月) 00:47:21.92 ID:B3DhG0jgo
おkおk
待ってる
236 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/10/25(水) 02:28:14.81 ID:AMYs5dIR0
主人はいつも通りの様子でお気づきにはなられていない。私も、話す必要はないと思っていた。

でも、お話しろとご命令されたのであれば、言わないという選択肢を選ぶ権利はない。

「フォーブリア様が治められていた土地に居ましたことや、戦によって奴隷になったことは、お話いたしましたが、それはお覚えでございますでしょうか」

「もちろん」

真剣な面持ちで主人は頷かれた。

「その奴隷であった私を救い出したのは、誰でもない。主人、貴方様でございます」

237 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/10/25(水) 02:43:19.19 ID:AMYs5dIR0
間が開いた。主人が考えられる仕草を取って、しばらくしてから聞き返してくる。

「まさか、フォーブリア領を取り返して攻め入った時に救出した捕虜たちの中にいたのか?」

頷く。それは偶然出会ったとはいえ、あの狭い折の中にいた私を救い出してくれたのは、主人であったことを私は覚えている。

「…主人、貴方様は私にとって、救いの主なのです」

「そう、か…」

お答えしたことに晴れ晴れとした表情はなさらない。思案するという、どこか苦悶を感じさせるもの。

お答えすべきではなかったか、その不安が、頭の中をちらつかせる。
238 : ◆e6bTV9S.2E [saga sage]:2017/10/25(水) 03:15:26.03 ID:AMYs5dIR0
>>235
すまんのう


ちょっと眠気でここまで、思いのほか進まなかったのう。
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/26(木) 18:55:31.96 ID:dMPWvGb7o
投下数少なくても間隔短い方がエタったか心配しなくていいからありがたい
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/28(土) 01:32:30.40 ID:XhtZDSAPo
おつ
少しでも書いてくれると嬉しいから問題ない
241 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/01(金) 20:26:52.93 ID:SGynhNM8o
保守
242 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/12(火) 19:33:32.88 ID:F3v+G4Ij0
愛を大量に感じられるSS
こういうの待ってた!
243 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/16(土) 20:28:43.62 ID:Fe0oZJet0
…エタってないよね?
244 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/12/17(日) 02:11:20.89 ID:Vle6lmXZ0
「…救いの主などではないよ」

沈痛な面持ちで主人は言う。そんなことはないと申し上げたくても、その表情が押しとどめさせる。

あの時、私を救って頂いたのは主人で間違いはない。その事は主人のお父上にも確認いただいていることなのだから。

「あの頃の俺は、隣国に対する恨みでいっぱいだった。それこそ、容赦の一文字もない」

椅子の背に深く寄りかかり、主人はまた中空を見られて何かを考えられてから。

「その憎しみが、こういう生き方になるキッカケだった」

触れられていた手が、そっと離れていった。
245 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/12/17(日) 02:23:35.99 ID:Vle6lmXZ0
なんてことはない。フォーブリア領を守る兵士の中に、俺の同期がいた。孤独だった俺にとって、最初の友人と言っていい存在が、隣国の奇襲によって殺された。

フォーブリア殿が領民を逃がす為に、最期まで戦った時、そいつも同じく共に最期まで戦ったと聞く。誇りであると同時に生き延びることを選ばなかったことを、どこか責める自分がいた。

その憎しみが、無茶な戦いを俺に強いた。もちろんそれは自分の意思には違いない、だが、衝動的と言っていい。

捕虜は取らなかった。一切を斬り殺したからだ。

もちろんそんな戦いを続けていれば、隣国の兵士達にも目をつけられる。
246 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/12/17(日) 02:32:19.47 ID:Vle6lmXZ0
フォーブリア領を取り戻し、隣国へ攻め入る頃には俺は格好の的だった。それもそうだろう、多くの指揮官の首を取り、そして情けなく命乞いをしようが、一刀に斬り捨てる。目をつけられれば、無慈悲に命を奪っていく死神。

討ち取れば間違いなく武功を上げられ、そのまま生かせばいつ自分が殺されるかわからない恐怖の存在。そんな存在を殺せれば、隣国の士気は間違いなく上がる。

敗戦が濃厚になった隣国の首都近くにきた戦いで、その挽回を図るべく相手の軍師は俺を討つことのみの作戦を立てた。いや、もしかしたら挽回などではなく、それは必然のことだったのかもしれない。

互いに殺し合いをしてなお、そういう風に見られるまで、俺は敵兵士を殺しすぎた。ということだ。
247 : ◆e6bTV9S.2E [saga]:2017/12/17(日) 02:44:02.19 ID:Vle6lmXZ0
結果、相手の罠にかかった俺は包囲された敵を相手取り、孤軍奮闘した。その結果が、残った足の後遺症だ。

うまく動かないこの足は、憎しみに駆られて、その衝動に任せた結果生まれた憎しみが宿ったようなもの。

戦争の理由が相手の勝手だとしても、命のやり取りの虚しさ、いや、自己満足(ぞうお)で無駄に命を奪ったという事実に気づいた俺は、騎士の座を辞した。教官の道も、俺の持つ武功からあったが、その道にいること自体を恥じるしかなかった。

友人を思った時に、少なくともあいつは、俺があの戦でしたことを、認めはしないだろう。

憎しみの塊が、ただたまたま捕虜や捕らえられた娘を救っただけ。俺に救いの主と称される資格は、ない。
248 : ◆e6bTV9S.2E [saga sage]:2017/12/17(日) 02:47:31.29 ID:Vle6lmXZ0
>>239-240
すまぬすまぬ。余裕があったら更新と思ってていつも通り遅いという始末。

>>241
ありり

>>242
愛はいいものです

>>243
エタる時は、ちゃんと言うでや。
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/17(日) 07:06:23.62 ID:sZeCZsxAO
更新キター!
250 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/19(火) 02:23:43.04 ID:Sz8TypxLo
おつ
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/29(金) 07:13:16.26 ID:AZWZEsJ50
こういうスレいいね。
乙。
252 : ◆e6bTV9S.2E [saga sage]:2017/12/31(日) 23:46:44.95 ID:SDHTFlLv0
>>249
遅くてすまんのう

>>251
まぁ、こんなスレです



相変わらずの鈍行ぶりです。来年は週一ぐらいでやれればいいんだけど。

では、良いお年を。
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/02(火) 17:12:25.77 ID:IiPZb1Ev0
あけおめ!
254 : ◆e6bTV9S.2E [saga sage]:2018/01/04(木) 03:04:11.03 ID:Nz34a9H00
>>253
うん、明けたねぇ


実家より戻ってまいりました。といっても、元々鈍行すぎるこっちには関係ないやもですが。
最悪でも今年中に完結は目指さないとなぁ。
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