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【FEif】リリス(……これは、だめそう……ですね……)
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398 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/01/13(土) 22:42:53.91 ID:HYTtN2Z50
リリス「とりあえず、お薬です。ずっと保管しておいたので、問題はないと思います」
アクア「ありがとう。それじゃ、行きましょう?」
リリス「え、行きましょうって?」
アクア「何を言っているの。あなたも来るのよ」
リリス「え、行きたくないです」
アクア「どうして? ただで南国へ行けるのよ?」
リリス「いや、タダより高い物はないって言いますし。それに、ぶっちゃけもうアクアさんの問題に巻き込まれたくないと言いますか」
アクア「そう……。確かにピエリにおちんちんを扱かれたことも、気持ちよかったことも暴露してしまって、私に従う通りは無くなったようなもの……。そういうわけね」
リリス「それもありますけど、これ以上関わってもいい事なんてない気がしまして。それに、私がこれ以上関わってもアクアさんには利益なんてありませんよ」
アクア「はぁ、別に私は利益を求めてなんていないわ。あなたには色々と迷惑をかけてしまったから、英気を養うとまではいわないけれど、少しはゆっくりするのも悪くないと思っただけなのだけど」
リリス「え……」
アクア「ここまで私が貴女にしてきたことを考えれば、信用できないのも分かる。でも、今回は嘘偽りのない気持ちで、貴方に感謝を返したいと思っているのよ」
リリス「アクアさん……」
アクア「それに、リリスには特等席で見てもらいたいの。私がカムイの尻を叩きながら、幸福な笑みを浮かべているところを。カムイの性の悦びに目覚めた輝く笑顔を」
リリス「そんな特等席、消えてなくなってしまえ」
399 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/01/13(土) 22:46:13.16 ID:HYTtN2Z50
リリス(はぁ、でも南国ですか……。他の皆さんも行くと言いますし、正直カムイ様とアクアさんのことは気になります)
リリス(あと、カミラ様が色々とカムイ様とアクアさんの関係修復に手を貸してくれてはいますけど、一人では難しいと思うところもあるでしょうし、二人のことが終わらないとカミラ様も安心できませんからね)
リリス「はぁ……わかりました。行きましょう」
アクア「ありがとう、その返事が聞けてうれしいわ。安心して、命の危険が無いような場所だから」
リリス「そんな危険な場所になんて行きたくありませんよ。ピエリさんも行くんですから、安全に越したことはありません」
アクア「ふふっ、確かに外敵の心配は無いわ。でも、敵は己の中にいる物よ、南国というのは人を開放的にするそうだから」
リリス「開放的ですか……。ピエリさんが開放するものって、殺戮本能とかそういう本面だけですよね?」
アクア「はぁ、そんなわけないでしょう? 思春期の子供の方が、もっとマシな回答をするわね」
リリス「なんで私は怒られてるの……」
400 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/01/13(土) 22:48:20.79 ID:HYTtN2Z50
アクア「それじゃ行きましょう」
リリス「わかりました。あ、出かける前に執事の方から表を回収してもいいですか?」
アクア「表?」
リリス「はい、さすがに図鑑を使って何が行われたかはわかりませんけど、一応確認はしておこうと思いまして。図鑑に登録されている方々のデータを見ておきたいんです」
アクア「豆なのね、あなた」
リリス「今回、過去稀に見る金額が使われたみたいなので、一応辻褄を合わせておかないといけません。報告とかいろいろあるので」
アクア「それって、ここ周辺に散らばっているお金のこと?」
リリス「はい。ニュクスさん、こんなにお金を持っていたんですね。まぁ、少し疑問点もあるんですけど……」
アクア「御託はいいから、手早く済ませて」
リリス「はい、執事さん図鑑のデータをいただけますか?」
巫女「わかった。ちょっと待ってろ……」テトテトテト
ガサゴソガサゴソッ パシッ
巫女「……これ」
リリス「はい、ありがとうございます。少しの間、星界のことお願いしますね」
巫女「わかった。リリスも気を付けて」
リリス「はい。あ、執事さん。お金は纏めておいてもらえると助かります。戻ってきたら仕訳はしますので、それじゃ行ってきますね」
アクア「……」ジーッ
リリス「ん? どうしたんですか、アクアさん」
アクア「何でもないわ。それじゃ行きましょう」テトテトテト
リリス(アクアさん、今落ちているお金を見ていた気がしましたけど……)
リリス「お金に興味がある人には思えませんけど……。まぁ、どうでもいいですね」タタタタッ
リリス(南国の異界ですか。いったいどんな場所なんでしょうか。こうやって、どこかの異界に誰かと一緒に行くなんて、初めての事ですけど……)
リリス「はぁ、駄目ですね。いけないことだというのに、少しだけ頬をゆるんでしまいます」
リリス(どうやら、私はこの南国への旅に対して――)
(ドキドキとワクワクを感じているみたいです……)
401 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/01/13(土) 22:49:53.87 ID:HYTtN2Z50
今日はここまで
常備薬とよく効く薬のコンボがカムイを襲う(予定)
402 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/01/13(土) 23:37:44.10 ID:us5gwshko
魔女の毒薬と写し身は使わないのか…
403 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/01/23(火) 21:31:49.75 ID:YFRheGs/0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◆◇◆◇◆◇
―暗夜王国北東部・竜の門前―
ピエリ「あ、アクア様なの! みんな先に行ってるの」
アクア「ごめんなさい、主催なのに遅れてしまって。だけど、待っていなくてもよかったのに」
ピエリ「ピエリがしたいから、しただけなの。あれ、リリスはどうしたの? もしかしてピエリとアクア様のお見送りに来たの?」
リリス「見送りではなくて、合流と言った方がいいですね。どういうわけだか、私も一緒に行くことになったんです」
ピエリ「そうなの? わーい、とっても嬉しいの! リリス、向こうに行ったらピエリを背中に乗せてほしいの。竜になったリリスと海でプカプカするのよ」
リリス「ピエリさん、私は浮き輪じゃないんですから?」
アクア「え?」
リリス「なんでそこで、え?ってなるんですか?」
アクア「それは……。まぁ、直に確かめればいい事だから。そうね、なんでもないわ」ニコニコ
リリス「え、なに、この先に何が待っているっていうんですか?」
アクア「ともかく、早くいきましょう。他のみんなをこれ以上待たせるわけにはいかないから」タタタタタッ
ピエリ「あ、アクア様、ピエリを置いてかないでなの!」タタタタタッ
リリス「あ、ピエリさん。走ったら危ないですよ!」タタタタタッ
シュオオオオオオンッ!
404 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/01/23(火) 21:48:32.55 ID:YFRheGs/0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
―???・南国の星界『小さな船着き場』―
ピカーンッ
ジワジワッ ジワジワッ
リリス「……」
ピエリ「………」
アクア「……」
リリス「……」
アクア「……」
ピエリ「ううっ、暑いのぉ……」
リリス「………はい、とても暑いです。リョウマ様を探しに行った場所によりはマシですけど……」
ピエリ「暑い暑い暑い、暑いの! ピエリ、トロトロの生クリームみたいになっちゃいそうなのぉ……」ヘロヘロ
アクア「二人ともだらしないわね。まだ入ったばかりだっていうのに」
リリス「さっきまで寒かったんですから仕方ないじゃないですか。ううっ、体温調節に結構な時間を掛けることになりそうです……。で、ここがそのリゾートなんですか?」
アクア「いいえ、ここはこの星界のゲートみたいなもの。向こうの船着き場から船に乗って、決戦の舞台へ向かう形になるわ」
リリス「私が行きたいのは南国リゾートなんですけど」
アクア「そうね。でも、島から帰るころにはカムイが従順な性奴隷になってる。そんな姿を貴方に見せるなんてむごいことはしたくないけど、これは仕方ないことなのよ。わかって、リリス……」
リリス「ピエリさん、島に着いたら何しましょうか。あ、私を浮き輪にするのは駄目ですよ?」
ピエリ「ぷーっ。リリスはケチなの」
リリス「プリプリ怒っても駄目な物は駄目ですからね。それでなんですか、アクアさん?」
アクア「あなた、最近私への態度が冷たい気がするのだけど。そういうフリをしても、あなたの思いには答えられないから……」
リリス「冷めたフリするほど親睦なんて深めていませんし。そもそも、アクアさんのことはそういう趣旨ではノーマークです」
アクア「なら、どうしてそんな素っ気ない態度を取るのかしら? そんなに悪いことをした記憶はないのだけど……」
リリス「今までの事を思い返して、悪い点が無かったと?」
アクア「……ごめんなさい、何も思い浮かばないわ」
リリス「これはひどい」
405 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/01/23(火) 22:02:56.93 ID:YFRheGs/0
カミラ「やっと来たのね」
アクア「カミラ、ごめんなさい。少し遅れてしまって、荷物はもう準備できているの?」
カミラ「ええ、荷物はもう入っているから大丈夫。あら、ピエリ、そんなに熱い格好してどこに行くのかしら?」
ピエリ「好きでしてるんじゃないの。うえーん、すごく熱いのぉ」
カミラ「仕方ないわね。着くまでだけど、これに着替えてきなさい」
スッ『貝殻の水着』
リリス「いやいやいやいや、なんでいきなりハードなもの渡しているんですか!?」
カミラ「仕方ないじゃない。今の手持ちはこれだけなんだもの」
リリス「いくら熱いからって……」
ピエリ「カミラ様、ありがとうなの! 向こうで着替えてくるの!」タタタタタッ
リリス「ピエリさんってある意味純粋ですよね」
カミラ「ええ、そこがとっても可愛いところだと思うわ」
アクア「そうね。どこかのご飯を食べるだけで態度の素っ気ない性竜とは大違いね」
リリス「アクアさんって思った以上に悪魔ですよね」
カミラ「アクアだもの。仕方ないわ」
アクア「カミラ、それフォローになってないわよ?」
406 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/01/23(火) 22:12:57.10 ID:YFRheGs/0
カミラ「ところで、リリス。あなたも来ることにしたの?」
リリス「はい。カミラ様のお手伝いをしようと思いまして。その、アクアさんとカムイ様のことで色々と……」
カミラ「ふふっ、そうなの。ありがとう、でも今のところは問題もなさそうだから、気遣いだけで大丈夫よ」
リリス「そうですか?」
カミラ「ええ、アクアも色々と準備していたから、まぁ、うまくいくはずよ」
リリス「少し投げやりな返答ですね」
カミラ「それに、せっかく南国に来たんだから、少し羽を伸ばしなさい。リリスはずっと星界の維持ばかりだったんだから、ここで休むのは当然の権利みたいなものよ」
リリス「カミラ様」
アクア「まぁ、伸ばすのは羽じゃなくて背鰭だけどね?」
リリス「アクアさん、水を差すのが好きですねぇ」
アクア「そうでもないわ。ええ、ただあなたがこう、安らいでいる顔を見ると……わかるでしょう?」
リリス「わかりません」
カミラ「少しだけ分かるわ」
リリス「カミラ様!?」
カミラ「ふふっ、だって、あなたとっても可愛いもの。今度カムイに私、そうねピエリも誘ってお風呂に入りましょう? 体中キレイキレイしてあげるわ」
リリス(カミラ様に、カムイ様、それにピエリさんと一緒にお風呂ですか……)
カムイ(プルルンッ)
ピエリ(ポインポインッ)
カミラ(タユユンッタユユンッ)
リリス「……」
ペタペタ
カミラ「あら、どうしたの?」
アクア「多分、エロイことを考えているのよ。ほら、あれでも性竜だから――」
リリス「惨めになってるだけだよ!」
407 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/01/23(火) 22:25:28.17 ID:YFRheGs/0
リリス「それにしても、ピエリさん遅いですね」
カミラ「そうね。いくら貝殻の水着でも、こんなに時間は掛からないと思うのだけど。もしかして何かあったのかしら?」
リリス「仕方ないです。私が少し様子を見てきますから、少しの間待っていてください」
アクア「リリス、襲っちゃだめよ」
リリス「あの、それって私が男だった場合の台詞じゃないですか?」
アクア「あんなに立派な夜刀神を隠して置いて、白々しいわね」
リリス「世界を救った剣に対して何たる発言してるんですか、貴女は」
アクア「あ、ごめんなさい。カムイを無茶苦茶にするとき、私の夜刀神があるべき場所に収まってる、そう攻める予定だから。つい、うっかり漏れてしまったわ」
カミラ「ふふっ、お茶目さんね」
アクア「ええ、気を付けるわ。カムイに聞こえる場所で言ったら、どうなるかわかったものではないもの」
リリス「だったら常に気を付けてないと……?」
カムイ「……」ニッコリッ
リリス「」
408 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/01/23(火) 22:25:56.55 ID:YFRheGs/0
アクア「リリス、どうしたの?」
リリス「え、えっと……」
アクア「?」クルッ
カムイ「」サッ
アクア「……?」スッ
カムイ「」ヌゥ
アクア「後ろを凝視しているから、カムイがいたんじゃないかと思ったじゃない。びっくりさせないで」
リリス「ソ、ソウデスネ。ワタシ、ピエリサンノヨウスヲミテキマス」
アクア「ええ、お願い……。どうしたのかしら」
カミラ「なにか悪いものでも見たのかもしれないわね。リリス、少し疲れているようだから」
アクア「そう、色々大変なのね」
カミラ「あなたもね」チラッ
カムイ「」ニコニコ
アクア「?」チラッ
カムイ「」サッ
アクア(……何も視線は感じない、感じないけど、何か、何か致命的な深手を負っている気がしてきたわ……)
409 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/01/23(火) 22:27:39.48 ID:YFRheGs/0
今日はここまで
カムイの影がアクアを捕らえた!
410 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/02/01(木) 21:40:49.09 ID:cbuWkJ7H0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
リリス「はぁはぁ……。あのカムイ様の顔、とても怖かったです。アクアさんは気づいていないようでしたけど、どうなんでしょうか」
リリス(まぁ、カミラ様も色々と準備してくれたわけですから、きっと大丈夫ですよね)
リリス「それよりもピエリさんです。えっと、確かこちらに向かったと思うんですけど」
フエエエエエンッ フエエエエエンッ
リリス「え、この鳴き声……。ピエリさん大丈夫ですか?」
ピエリ「ふえっ、リリス?」グスンッ
リリス「はい、そうですよ。どうしたんですか、その泣いているみたいですけど」
ピエリ「リリス、ふえええっ、うえええんっ」
リリス「な、何があったんですか?」
ピエリ「ひぐっ、ピエリ水着に着替えるから服を脱いだの」
リリス「はい」
ピエリ「それで着替えたの。でも、でもぉ、うえええんっ」
リリス「どうしたんですか、ちゃんと話してください。私に出来る事なら力になりますから」
ピエリ「リリス、ありがとうなの」
リリス「気にしないでください、それで何があったんですか」
ピエリ「下は大丈夫だったの。でも、……ひぐっ、上の水着が壊れちゃったの……」
リリス「え、水着が壊れちゃったんですか? いったいどうして……」
ピエリ「えっとね、ピエリのお胸が大きいから、水着が入らなくて、無理やりやったら破裂しちゃったの。きっと、リリスくらいなら入るくらいのだったのよ」
リリス「それ、遠回しに私の胸が小さいって言ってますよね?」
ピエリ「ん? ピエリのお胸がリリスより大きいのは誰が見ても分かる事だと思うの」
リリス「なんであまり胸が無いことを、こんなにズバッと言われなくちゃいけないのかなぁ」
411 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/02/01(木) 21:57:48.77 ID:cbuWkJ7H0
ピエリ「ううっ……」ポヨンポヨンッ
リリス「でも、これじゃ仕方ないですよ。リゾートに着くまではおとなしく元の服に着替えてですね……」
ピエリ「ううっ、リリスぅ」
リリス「?」
ピエリ「今、それが無いの……」
リリス「え、さっきまで着ていた服はどうしたんですか!?」
ピエリ「置いておいたら無くなっちゃってたの」
リリス「なんで、探さなかったんですか?」
ピエリ「このまま水着になるからって、気にしないでいたの。水着が壊れて、ピエリどうしていいかわからなくて……うえええええんっ」
リリス(いきなり下着ドロボウが現れるとか、ここは大丈夫なんですか? しかし、ピエリさんの服を盗む人って今回のメンバーにいるんでしょうか? というか、誰が参加しているのかもわかりません。犯人探し出来る状況じゃありませんね)
リリス「とりあえず待っててください。今、新しい服をカミラ様から頂いて来ま――」
ピエリ「………」ジーッ
リリス「えっと、ピエリさん?」
ピエリ「そうなの。リリス!」
リリス「はい、なんですか?」
ピエリ「リリスの服をピエリに貸すの。ピエリはリリスの服を着るの、リリスは竜に変身するの。これで問題なしなのよ!」
リリス「え、何を言って」
ピエリ「えへへ、そういうわけだから、覚悟するの!」ガシッ
リリス「え、ちょ、ま――」
ガサガサガサッ
ピエリ「えいえいっ、リリスの服、脱ぎ脱ぎさせちゃうの!」
リリス「や、ちょ、ピエリさん。ひやあああっ、脱がさないで、脱がさないでください。ひゃっ、だめぇ! こんなの駄目です!」
ピエリ「安心してなの、下着まで取ったりしないの。上だけ貸してくれればいいの!」ハギハギ
リリス「だめ、やっ、やめてぇえええええ!!!!! やめてぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
412 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/02/01(木) 22:02:53.15 ID:cbuWkJ7H0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◆◇◆◇◆◇
―???『連絡船内部』―
ピエリ「わー。すごく青いの!ピエリの髪の色より、もっともっと青いの!」
エリーゼ「ほんとだー、あ、今何かいたよタクミさん! タクミさん?」
タクミ「………」
カムイ「顔色が悪いですね。何かあったんでしょうか?」
アクア「本当ね、もしかしてまたハイドラに憑りつかれたのかしら?」
レオン「いや、これはいわゆる船酔いっていう奴だと思う。島に着くまではそっとしておいてあげよう」
ニュクス「ええ、そうね。それにしても、潮の香りが心地いいわ、すこしだけ胸が高鳴るわね」
サクラ「え、も、もしかして匂いますか?」
マークス「サクラ王女、海のことを言っているんだ。お前の事じゃない、まぁ、私にはわかってしまうがな」
サクラ「島に着く前は駄目だって言ったのに、あんなに求めてきたから……私。もう、マークスさんのエッチ」
マークス「はっはっはっ、すまないな。島に着いたら、続きをしよう」
サクラ「は、はい/////」
リョウマ「……」チャキッ
ヒノカ「リョウマ兄様、抑えるんだ! 気持ちは、そのわからなくもないけど、今は駄目だ!」
ベルカ「リョウマ様も大変ね」
カミラ「ええ、ふふっ、楽しいバカンスになりそう。みんなのんびりできそうで何よりね」
リリス『私だって、人の姿でのんびりとしたかったのに、なんで……身包みを剥されなくちゃいけないんですかぁ……』シクシク
413 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/02/01(木) 22:13:00.11 ID:cbuWkJ7H0
リョウマ「ふむ、しかしこうしてリリスの竜としての姿を見るのは久しぶりだな。あの戦いの後、星界に訪れることなどなかったこともある。すまなかったな、お前も共に戦ってくれた仲間だというのに」
リリス『いいえ、リョウマ様。星界は戦いの終わりと同時に要らなくなった場所で、本来なら使われることなどない方がいい場所なんです。ある意味、皆さんが星界の事を忘れた時こそが、戦いの終わりともいえますからね』
リョウマ「そう。しかし、なぜリリスの服をピエリが着ているんだ?」
リリス『まぁ、それは話すと少し長くなるので。どちらにしても、もうこうなってしまっている以上、何をしても無駄ですから……』
リョウマ「そうか……。てっきり、リリスがピエリの服を着てやってくると思っていたが」
リリス『……きっとブカブカです』
リョウマ「なるほどな、それがイイ!と思わなくもないがな」
リリス『は?』
リョウマ「いや、何でもない。気にするな、それよりベルカ、カミラ王女の付き添いだというのに、俺たちと一緒で大丈夫なのか?」
ベルカ「平気、今は自由にしていろと言われているから」
リョウマ「そうか。しかし、カミラ王女の誘いとはいえ、お前だけというのに驚いている。もう一人の臣下の方が、こういった話題に食いつくと思っていたが…」
ベルカ「ルーナも来たがっていたけど、今は大事な時期だからって」
リリス『大事な時期?』
ベルカ「……ルーナ、妊娠しているから」
リリス『あ、そうだったんですね』
ベルカ「ええ」
リョウマ「そうだったか。それによく考えればサクラの臣下であるツバキとの子供だ。万が一ということがあってはならないからな。カミラ王女の判断は間違っていないだろう」
リリス『へぇー、お相手はツバキさんなんですね…。うーん……』
414 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/02/01(木) 22:22:22.43 ID:cbuWkJ7H0
リョウマ「む、どうした?」
リリス『いえ、なんでもありませんよ。これで三人組の未婚者は一人だけになってしまったわけですか』
ベルカ「もしかして、オーディンの事を言っているの?」
リリス『はい。一人だけ残っているところが何とも言えないんですが、まぁ大丈夫ですよね……』
リョウマ「ところで、リリスは結婚を考えたりはしないのか?」
リリス『ないです』
ベルカ「即答ね」
リリス『ええ、結婚なんて考えていませんし、そもそもこんな生物のお婿さんなんて、誰もなりたがりませんよ。それに、誰かに好意を寄せたこともありませんから』
リョウマ「……そうか。リリスにもいずれそのような相手が出来るといいな」
リリス『どちらかというと、リョウマ様に出来た方がいいと思いますよ』
リョウマ「お、俺か!?」
ベルカ「たしかに、リョウマ様も王族である以上、身を固めた方がいいと思うけど」
リョウマ「うーむ、そう言われてもな……」
リリス『相手がいないんですか?』
リョウマ「いや、こうして架空の妹に囲まれた生活を捨ててまで手に入れるべきものなのかどうか……」
リリス『その中に私を入れないでくださいね』
ベルカ「私も抜いてくれると助かるのだけど」
415 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/02/01(木) 22:31:25.62 ID:cbuWkJ7H0
カミラ「あらあら、盛り上がっているみたいね?」
リョウマ「おお、カミラ王女。俺を誘ってくれたこと、感謝している。ありがとう」
カミラ「いいのよ。こっそり旅っていうわけじゃないから、こういうのは大勢で楽しむのがいいものだもの」
リョウマ「確かにその通りだな。こう大勢で賑わうのも悪くない」
カミラ「ふふっ。リリス、ごめんなさい。私がピエリに渡した水着を間違えたばっかりに、竜の姿になってしまうなんて……」
リリス『仕方ないですよ。誰にだって間違えはあります。それよりも、出発する前にピエリさんの服が紛失したらしくて、ここ本当は危ない場所だったりしませんか?』
カミラ「服が紛失、どういうこと?」
リリス『はい、ピエリさんが水着に着替えようとしていた時、置いておいた服が無くなってしまったそうなんです』
カミラ「そういうことね。実はこの星界、少し特殊な作用があるの」
リリス『特殊ですか?』
カミラ「ええ、他のみんなには話してあるけど、貴女には話していなかったから。ふふっ、だけどピエリは忘れてしまっていたのね。この星界の仕組み、いわゆるサービスの一つを」
リリス『サービス?』
カミラ「ここでは、誰も触れていない物体は一定の時間が過ぎると、中央の竜脈に送られる形になっているの」
リリス『え……竜脈の流れを調べてみます。あ、なるほど竜脈の流れが四方へと飛んでいますが、また戻ってきていますね』
カミラ「ええ、この流れを駆使して、不審物とかを回収しているみたい。ピエリの服も中央の竜脈所に移動しているだけだと思うわ」
リリス『すごいです。このシステムがあれば、マイキャッスルに落ちてる食材の鮮度は一定に保たれますし、衛生面的にも安全な物が多くなります。でも、これではあらゆるものが中央竜脈に集められてしまう気がするんですけど……』
カミラ「そうならないために手放したくないものを、あらかじめ登録できるようにしてあるの。登録したものは手元から離れてもその場にあり続けるようになるわ。その代り、失くしてしまったら自力で探すしかなくなるけど」
416 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/02/01(木) 22:37:13.27 ID:cbuWkJ7H0
リリス『そうなんですか。結局、私が竜になった意味はなかったってことですよね……。はぁ……』
カミラ「いいじゃない、竜の姿で海をプカプカするのも気持ちがいいはずよ」
リリス『そうかもしれませんが、プカプカしてたらピエリさんに乗られてしまう気がします……』
カミラ「ふふっ、やっぱり竜だから乗られるのが好きなのね?」
リリス『すべての竜が乗られることを望んでいるわけではないと思いますよ』
カミラ「ふふっ、どうか知らね。残りの仕組みは島に着いたらわかるから、今は割愛ね」
リリス『え、まだなにかあるんですか?』
カミラ「ええ、と言ってもすぐに分かるものだから。説明する必要もないかもしれないけど」
リリス『わかりました。それは向こうで自分で調べます。えっと纏めると、私も何か荷物があったなら登録を行えばいいということですね』
カミラ「ええ、そういうことになるわ。安心して、中身は他人には確認出来ないようになっているから。口で言えないものでも大丈夫」
リリス『それはアクアさんの私物だけだと思いますよ』
カミラ「たしかにそうね。アクアもこの旅で色々と決めるつもりみたいだから、うまくいってほしいけど」
リリス『ええ、でもすぐに始めるわけではないんですよね?』
カミラ「それはね。ここでの滞在は一週間ほどを予定しているから、リリスも楽しい時間を過ごしてちょうだい」
リリス『はい、そうさせてもらいます』
417 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/02/01(木) 22:40:43.03 ID:cbuWkJ7H0
カミラ「ふふっ。リョウマ王子、ちょっといいかしら?」
リョウマ「ん、なんだ?」
カミラ「少し話をと思って。この前、カムイの新しい一面を見つけたから、自慢したくなってしまってね?」
リョウマ「ほう、カミラ王女の眼鏡に適う一面か。いいだろう、この船旅の終わりまで話し合うとしよう」
カミラ「ふふっ、私のワンサイドゲームになってしまうかもしれないけど、いいのかしら?」
リョウマ「ふっ、勝負は出来る限り受けることにしているからな。その強力な一太刀が相手ならば、俺は昔の記憶にあるカムイの一面で勝負させてもらうまでの事だ」
カミラ「あら、もう多くを聞いたと思ってたけど、まだまだ引き出しがあるのね。ふふっ、楽しみね」
ベルカ「……」
カミラ「そうだ、ベルカも一緒に来る?」
ベルカ「……え?」
リョウマ「ベルカも一緒にどうだ?」
ベルカ「……」
リョウマ&カミラ「……」
ベルカ「……考えておくわ」
リョウマ「そうか、気が向いたなら来てくれて構わない。船が着くまではもう少し時間が掛かるようだからな」
カミラ「ふふっ、リョウマ王子はこう言ってくれてるから、気が向いたら来てちょうだい」
ベルカ「……わかったわ。カミラ様、リョウマ様」
タタッ タタッ
418 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/02/01(木) 22:43:47.66 ID:cbuWkJ7H0
リリス『リョウマ様とカミラ様、カムイ様のお話をよくあんなに続けられますよね』
ベルカ「そうね。昼に来て話を始めて、夜遅くまで話していることもあったから」
リリス『ふふっ、でもカムイ様がお二人の心を繋げていると思うと、なんだか不思議な気持ちになります。覆らないと思われていた運命を、あの人は覆したんですから』
ベルカ「……覆らない、か」タッ
リリス『あ、ベルカさん?』
ベルカ「奥でゆっくりしてるわ。それじゃ」タッタッタッ
リリス『……私もゆっくりしましょうか。ずっと動き続けていたから、なんだか疲れてしまいました』
リリス『……リゾートですか。あと数時間後に着くんですよね……』
リリス『カムイ様、アクアさん、リョウマ様、ヒノカ様、サクラ様にタクミ様……』
リリス『マークス様、カミラ様、レオン様にエリーゼ様、ニュクスさん……』
リリス『それに私とピエリさんと13人ですか……』
リリス『何があるかは知りませんけど……少しワクワク出来るくらいのことだけで、大きな何かが起きないと……いいなぁ……』ウトウト
リリス『………Zzzzz……Zzzzz……』
ザブンッ ザブンッ
ザブンッ ザブンッ……
リリス『竜脈が結束していく気配がする。小さないくつもの流れが束なって、大きなうねりになって、一つの方角に伸びている気配…』
リリス『とても力強い、この星界の中心を感じる……』
リリス『……ん』パチッ パチパチッ
プカプカ
リリス『どうやら、目的地の近くになったみたいですね……』
『一体、どんな場所なんでしょうか。この強力な竜脈で作られたリゾートというのは……』
419 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/02/01(木) 22:47:05.23 ID:cbuWkJ7H0
>>418
貼り直し
リリス『リョウマ様とカミラ様、カムイ様のお話をよくあんなに続けられますよね』
ベルカ「そうね。昼に来て話を始めて、夜遅くまで話していることもあったから」
リリス『ふふっ、でもカムイ様がお二人の心を繋げていると思うと、なんだか不思議な気持ちになります。覆らないと思われていた運命を、あの人は覆したんですから』
ベルカ「……覆らない、か」タッ
リリス『あ、ベルカさん?』
ベルカ「奥でゆっくりしてるわ。それじゃ」タッタッタッ
リリス『……私もゆっくりしましょうか。ずっと動き続けていたから、なんだか疲れてしまいました』
リリス『……リゾートですか。あと数時間後に着くんですよね……』
リリス『カムイ様、アクアさん、リョウマ様、ヒノカ様、サクラ様にタクミ様……』
リリス『マークス様、カミラ様、レオン様にエリーゼ様、ニュクスさんにベルカさん……』
リリス『それに私とピエリさんを入れて14人ですか……』
リリス『何があるかは知りませんけど……少しワクワク出来るくらいのことだけで、大きな何かが起きないと……いいなぁ……』ウトウト
リリス『………Zzzzz……Zzzzz……』
ザブンッ ザブンッ
ザブンッ ザブンッ……
リリス『竜脈が結束していく気配がする。小さないくつもの流れが束なって、大きなうねりになって、一つの方角に伸びている気配…』
リリス『とても力強い、この星界の中心を感じる……』
リリス『……ん』パチッ パチパチッ
プカプカ
リリス『どうやら、目的地の近くになったみたいですね……』
『一体、どんな場所なんでしょうか。この強力な竜脈で作られたリゾートというのは……』
420 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/02/01(木) 22:48:59.29 ID:cbuWkJ7H0
今日はここまで
争奪戦DLC、カムイと一緒に出掛けるって内容じゃなかったのに、当時驚いた。
421 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/02/01(木) 23:53:18.66 ID:hIYGBFJQo
おつ
422 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/02/15(木) 20:55:17.77 ID:7AlRpXU30
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◆◇◆◇◆◇
―???『異界の南国』―
ザアアアッ―――
ザザァァァァーーーッ
ペタペタペタ
ピエリ「到着なのー!」
マークス「うむ、思ったよりもしっかりした施設のようだな。む、あれは?」
メイド「……」テトテト
バトラー「……」テトテト
ヒノカ「私たち以外にも人がいるようだが……ここには他に訪れている者がいるのか?」
アクア「あれはこの異界にいる使い魔みたいなものよ。私たちのために色々としてくれる召使いと言ってもいいわ」
リリス『すごいですね。こんなに多くの使い魔を配置できるなんて。すごい竜脈の力です』
アクア「ふふっ、寂しい夜の相手もしてくれるらしいわ。レイプ願望があるなら頼んでみるのも手よ」
リリス『そんなこと聞いてないです。あと、熱い視線を送らないでくれますか』
アクア「そうね、ごめんなさい。やっぱり、無知シチュレイプを体験したら普通のレイプじゃ満足できなくなってもおかしくないわ」
リリス『アクアさんと話をしてると、時々頭がおかしいのは私の方なのかもしれないって、思う事あります。思うだけですけどね』
カムイ「それで、これからどうするんですか?」
カミラ「まずは宿に向かいましょう。このままビーチに行くのもいいけど、まずは拠点の確認はしておいた方がいいから」
リリス『そうですね。それにピエリさんの洋服も回収しないといけませんから。良かったですねピエリさん』
ピエリ「? ピエリ、このままでも別にかまわないのよ? お胸がきついけど大丈夫なの!」
リリス『服が伸びるから返してください』
423 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/02/15(木) 21:08:11.28 ID:7AlRpXU30
サクラ「それにしてもとっても大きな島ですね。歩くだけでも楽しそうです」
エリーゼ「うん、色々と見て回りたいなぁ」
カミラ「ふふっ、結構大きな島よ。その分、素敵な場所が多いから、足を運んでみるのも悪くないと思うわ」
マークス「ほう、そうなのか」
リョウマ「しかし、これほどの大きさだ。行ったり来たりしているだけで日が暮れてしまいそうだ」
ベルカ「宿泊施設に地図があるから、それを見てから行動するのがいいと思う」
リリス『そうなんですね。本当にすごい規模です。この竜脈の力、一体どこから来る物なんでしょうか』
ヒノカ「リリスにもわからないのか?」
リリス『はい、私にわかるのは竜脈の流れくらいです。中央から強力な物を感じますけど、それがどこからやってきているのかはわかりません』
アクア「タクミのロリコン具合がどういった遺伝性をもって開花したのかわからないのと同じね」
リリス『本人を前にそのたとえはどうなんでしょうか』
アクア「事実だから仕方ないわ」
タクミ「」
リョウマ「タクミ、落ち込むことはない」
タクミ「兄さん……」
リョウマ「父上も元は幼い子が好きだったからな。タクミはちゃんと遺伝子として受け継いでいるぞ」
リリス『もう少し、感動的なエピソードにしようよ……』
424 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/02/15(木) 21:19:17.43 ID:7AlRpXU30
アクア「着いたわ。ここが今日から一週間、過ごすことになる宿になるわ」
リリス『へぇー、二階建てなんですね。みんなに一部屋ずつ分けてもあまりそうですね』
レオン「でも、そうすると費用が掛かりそうだね」
アクア「そういうところは気にしないで大丈夫。今回、私たちの貸し切りだから」
エリーゼ「すごーい!」
マークス「ふむ、だがすべての部屋を使うわけにもいかないだろう。清掃の手間も考えれば、使わない部屋があった方が、ここの主も助かるはずだ」
カミラ「ふふっ、お兄様らしい考えね」
リョウマ「さすがに王だけあって、そういう事には気を配れるのだな」
マークス「当然のことだ。多くあるからと言ってそれを使わなければならない理由はないからな。それに……」ガシッ
サクラ「あっ、マークスさん?」
マークス「どこでも使っていいと言われては、すべての部屋を使ってしまいそうだからな」
サクラ「んっ、もう、マークスさんは本当にケダモノです////」
マークス「ふっ、しかたないだろう。私はお前だけのビーストなのだからな」
リョウマ「……」チャキッ
リリス『とりあえず、殺人事件が起きかねないので、お二人は発言を控えてください』
425 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/02/15(木) 21:29:30.87 ID:7AlRpXU30
リリス『……あれ、ここが中心っていうわけではないんですね』
カミラ「ええ、竜脈の中心点はあそこ。あの中央にある大山なの」
リリス『そうなんですか。これだと、紛失物を回収するのが大変ですね』
カミラ「大丈夫、そのために今さっき歩いていた使い魔たちがいるのよ。毎日、決まった時間に紛失物を宿に持ってきてくれるシステムになっているの」
リリス『へぇ、そうなんですね。ん、あ、これが地図ですか?』
ベルカ「そうよ、島の全体像はここで把握できるようになっているわ」
リョウマ「ふむ、こうしてみるとやはり大きいな」
ニュクス「だけど、いろいろと見て見たい場所があるのは本当ね。岬もあるし、ここは鍾乳洞がある場所みたいね」
マークス「洞窟もあるのか、ここに多くの兵を連れてきて訓練を行うのも悪くなさそうだ」
リリス『そうですね……。あの、すごく気になる事があるんですけどいいですか』
アクア「どうしたの?」
リリス『このそれぞれの場所にフックがあるんですけど、これは一体?』
アクア「それは使用中の札を掛けるための物よ」
リリス『使用中?』
アクア「ええ、男と女が使用中と言えば――」
リリス『突っ込みませんよ! 絶対に突っ込みませんよ!』
ピエリ「ねぇねぇ、マークス様。男の人と、女の人で洞窟を使うってどういうことなの?」
マークス「それはな、私のジークフリードがサクラ王女の白夜王国に総攻撃をだな……」
サクラ「もしくは、私の入り口をマークスさんのジークフリードがですね」
リリス『そこ、それ以上しゃべらない!』
426 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/02/15(木) 21:42:15.37 ID:7AlRpXU30
ヒノカ「……ん、アクア、ちょっといいか?」
アクア「なに、ヒノカ?」
ヒノカ「この地図の下に映っている『13』というのは何だ?」
アクア「ああ、これね。これは今この島にいる人間の数を表しているの」
ヒノカ「む、彼らはカウントされていない様だが」
アクア「ええ、カウントされるのは生きている人間だから」
リリス『突然きな臭くなる発言はやめてほしいんですけど』
アクア「仕方ないでしょう。ただ、何処に誰がいるかまではわからないから、迷子を捜すのには向いていないわね」
リリス『なんだかよくわからないシステムです』
カミラ「そうね。でも、何人いるのかを確認するのには使えるはずよ」
レオン「さすがに使えるかどうかはわからないけどね。それじゃ、そろそろ宿に入ろうか?」
ピエリ「えへへ、ピエリが一番乗りなの!」タタタタッ
リョウマ「ふっ、とても無邪気なのだな」
アクア「ふふっ、こうして誘った手前、こうして喜んでくれるとうれしいものね」
リリス『それには同感で――ん?』
タタタタタッ
ピエリ「リリス! ちょっと来るの!」ガシッ
リリス『え、ちょ、ピエリさん!?』
ピエリ「この先にリリスがいっぱいいたの! すごいから見てほしいの!」
リリス『え!? 私がいっぱい!? どういうことですか!?』
タタタタタッ
ピエリ「ここなの! 見るの!」
リリス『……』
リリスの浮き輪「」
リリス『……何でこんなのあるんですか?』
427 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/02/15(木) 21:44:49.11 ID:7AlRpXU30
今日はここまで
異界のリゾートだから売ってるのは仕方ないね。
428 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/02/21(水) 22:13:15.29 ID:H50uadiF0
リリス『アクアさん、門の前で言おうとしていたことって、これのことですか。いや、これの事ですよね? 私の反応見て今笑ってますもんね?』
アクア「星界ではあなたを模した浮き輪が、こんなにも人気なんて思わなかったもの」
リリス『え、いや、そんな人気だなんて……。照れちゃいますよ』
アクア「まぁ、この前来たときと数も種類も変わってないけど」
リリス『』
ピエリ「えへへ、あれどうしたの? リリス、すごい顔してるのよ」
リリス『どうせ私なんて、そこらへんで拾った肉とか野菜とか押し付けられて、挙句に魚を食べたら共食いしてるとか言われるのがお似合いなんです。そうですよ、あんなけったいな形をした浮き輪、好き好んで買う人なんて――』
ピエリ「リリス、見て見て! リリスの浮き輪買っちゃったの。これで一緒に、海の上でプカプカできるのよ」
リリス『ピエリさん、好き!』フワッ!フワッ!
ピエリ「えへへ、ピエリもリリスのこと大好きなの!」
ニュクス「はぁ、浮き輪が無いと泳げないなんて、ピエリは思ったよりも子供なのね」
アクア「その見た目で言われても説得力がないわ」
ニュクス「ふふっ、大人の女は軽く泳げないとね。私、自慢ではないけど、それなりに泳げる方なの。驚いても知らないわよ」
アクア「そうね、あなた抵抗が少ないから、およぎが得意なのも頷けるわ」
ニュクス「……」
ニュクス「……ふふっ、ふふふふっ」フルフルフル
マークス(リリスの浮き輪か……。よし、念のために一つ買っておこう。どんな浅瀬であろうとも、危険があることに変わりはない。これがあるだけでも精神的に助かるやもしれんからな)チャリンッ
サクラ「……」
429 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/02/21(水) 22:30:46.17 ID:H50uadiF0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
―???『海岸』―
タクミ「まったく、エリーゼ王女もカムイ姉さんもそうだけど、ちょっとはしゃぎすぎだと思う。部屋で少し休んでから海でもいいと思うのに」
リョウマ「ふっ、それにしては一番乗りに浜辺に来ているじゃないかタクミ」
タクミ「べ、別に楽しみっていうわけじゃないから。ただ、エリーゼ王女が怪我したら大変だから、先に下見をして置こうって思っただけだよ」
リョウマ「ふっ、そういうことにしといてやるさ」
レオン「すごいね。こんなに広いビーチを貸し切りだなんてさ」ザッザッザッ
リョウマ「おお、レオン王子。む、マークスはどうした?」
レオン「なんでも用があるからって、まぁ、特に問題はないと思うけどね」
タクミ「まさか、着替えを覗きに行ってるとかじゃないよね」
レオン「はぁ、盛りの着いた獣じゃあるまいし。マークス兄さんの事だから、何か必要なものがあるんだと思うよ」
リョウマ「それにしても、不思議なものだ。こうして暗夜の王族たちと浜辺に遊びに来る日が訪れるなんてな」
レオン「そうだね。戦争が起きた当初からは考えられなかったよ。特に、妹であるエリーゼがタクミと結婚するなんて、誰も予想できなかったからね」
リョウマ「たしかにな。タクミはあまり素直じゃないところがある、それを考えるとエリーゼ王女とは反りが合わないかもしれないと思っていたが」
レオン「ははっ、タクミって人と距離を置いているくせに、突き放しすぎると罪悪感にかられるっていう面倒くさい性格だからね」
タクミ「め、面倒くさいって何だよ」
レオン「ごめんごめん。まぁ、そういうタクミにだからこそ、エリーゼの事を任せられるって思ったんだけどね。ああいう風に我侭なところまで、好きになってくれるのって稀だからさ」
タクミ「レオン……」
リョウマ「ああ、タクミは束縛されるのが嫌いと言いながら、実際愉しんでいる節があるからな」
レオン「うーん、もう少し違う落としどころを見つけてほしかったかな」
430 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/02/21(水) 22:37:34.47 ID:H50uadiF0
レオン「よし、ここら辺に傘を立ててと……それにしても姉さんたち遅いね」
リョウマ「なに、のんびり待てばいいさ。海に飛び込みたくてうずうずしているタクミには悪いがな」
タクミ「べ、別にうずうずなんてしてないよ」ウズウズ
レオン「……こういうところ、すこし子供っぽいよね」
リョウマ「ああ、少しだけほっこりしてしまうな」
タクミ「なんだよ、なんでそんな暖かい目線送るんだよ。正直気持ち悪いから!」
レオン「そういう想像されると僕たちの方が困るんだけど……。ん?」
ガヤガヤッ
ワーワーッ
リョウマ「む、ようやく来たようだな。おーいこっちだ」
レオン「ようやく来たの、まったく、どれだけ僕たちを待たせるつも…り…」
カムイ「あ、レオンさん。すみません、お待たせしちゃいましたか」ポヨンポヨンッ
レオン「」
カムイ「傘で拠点づくりも終えてるなんて、さすがはレオンさんです。あの、レオンさん?」
レオン「あ、うん、えっと……」
カムイ「ふふっ、おかしなレオンさん」ポヨヨンッ
レオン「///////」
レオン(そ、そうだよね。浜辺っていったらこういう水着だよね。くそ、どうして水着っていう奴はこうも開放的なんだ。あの姉さんの胸が、こう重力に従って――あ)
カムイ「? どうしたんですか、レオンさん。いきなり屈んで?」ポヨンッ
レオン「な、なんでもないよ。気にしないで姉さん」
アクア「これ、まさにチェリーの反応ね」
レオン「アクアは黙っててくれないかな!」
431 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/02/21(水) 22:41:18.84 ID:H50uadiF0
ピエリ「わー、とってもきれいなの! 一番乗りしちゃうの!」プルルン プルルンッ
カミラ「ふふっ、ピエリったらあんなに慌てちゃって。ダメな子ね」ボインボインッ
ヒノカ「ほぉ、思ったよりも広い場所じゃないか。ここなら思う存分訓練が出来そうだ!」
ニュクス「ヒノカ王女、今日くらいはそういうのから外れて、休暇を楽しみなさい。ただでさえ、仕事疲れであんなミスをしたんだから」
ヒノカ「うっ、しかし。遊ぶと言われてもな……。何をすればいいのか」
カミラ「ふふっ、色々と遊べることがあるはずよ。そうね、まずは海に入ってみるのはどうかしら?」ポヨヨン
ピエリ「もう我慢できないの! ピエリ、海をやっつけに行くのよ!」プルルン プルルン
リリス『あ、走ると危ないですよ!』
ピエリ「あっ」ボフンッ
リリス『もう、言った傍から、大丈夫ですか?』
ピエリ「えへへ、転んじゃったの。でも、砂がとっても気持ちいの〜」
マークス「はぁ、気を抜くのは構わないが、怪我だけはしないようにするんだぞ。休暇が終わったらいつも通りの勤務に戻るのだからな」
ピエリ「はーい、マークス様。わー、マークス様の腹筋、とっても引き締まってるの!」
マークス「ふっ、日々の鍛錬を欠かしていないからな」
サクラ「はい、何処で見ても逞しいです、マークスさん」
マークス「ああ、だが出来れば私の肉体は、お前だけに見てもらいたいのだがな」
サクラ「そんな、マークスさん//////」
リョウマ「よし、マークス、西瓜割りをしよう。そこに今すぐ吸われ、己の頭から赤い果肉が散らばるところを見せてやる」チャキッ
リリス『それは兜割りですよ、リョウマ様』
432 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/02/21(水) 22:47:49.17 ID:H50uadiF0
エリーゼ「あ、見つけた!タクミさーん」
タクミ「あ、エリーゼ王女、どうかし――」
エリーゼ「えへへ、どうかな? 似合ってるかな?」クルクル キラキラ
タクミ「そ、そうだね。とっても似合ってるよ////」プイッ
カミラ「だめよ、タクミ王子、ちゃんと見て言ってあげないと。エリーゼの恋人なんだから」
エリーゼ「そうだよー。これタクミさんに見てもらいたくて選んだんだよ。もっと、ちゃんと見て欲しいよぉ」
タクミ「う、うん。そうだよね。それじゃ……」ススッ
エリーゼ「……んっ、じっと見られるの、なんだか恥ずかしいね。えへへ、その、どうかな?」
タクミ「その、とっても可愛いよ。エリーゼ王女らしくてとってもいい。抱きしめたいくらい」
エリーゼ「えへへ、ありがとうタクミさん」
リョウマ「しかし、こうしてみると皆それぞれ個性的な水着だな。こんなにも種類がある物なんだな」
カムイ「そうですね。エリーゼさんのフリルが付いてるワンピースタイプもありますけど、カミラ姉さんのみたいにビキニタイプもあります」
アクア「そうね。ところで、カムイのビキニだけど色は黒が好きなのね?」
カムイ「はい、黒ってとっても強い色ですから。どんな華やかな色も、これには勝てませんから」
アクア「そう、なら私はその黒を塗りつぶせる白で決めさせてもらったわ」
カムイ「いいですね。穢し甲斐があります」
リリス『え?』
カムイ「あ、間違えました。汚し甲斐がありますね」
リリス『……うん、どっちもアウトです』
433 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/02/21(水) 22:49:14.07 ID:H50uadiF0
今日はここまで
リリスはやっぱりワンピース水着が似合うと思うのね。
434 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/02/23(金) 03:57:28.08 ID:5wo/qkQD0
乙乙
435 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/04(日) 19:46:04.34 ID:X37Dtg6a0
ザザーッ
ヒノカ「はぁー、海とはこんなにも心地よいものなのか……」プカプカ
ピエリ「んー、海の冷たさが気持ちいのぉ……」プカプカ
リリス『はい、太陽がとてもいい具合で眠ってしまいそうですよ』プカプカ
ピエリ「リリスの浮き輪、大きくてとっても使い勝手がいいの。これなら武器にも使えそうなの」
リリス『それは流石に無理じゃないかなー』
ピエリ「そんなことないの、マークス様を見るの!」
リリス『え?』チラッ
マークス「はっ! せやっ!」ブンブンッ
パカパカパカッ!
サクラ「すごいです、マークスさん! 西瓜が全部綺麗に割れてます」
マークス「なに、これくらいできて当然のことだ。このリリスの浮き輪、思ったよりも頑丈に出てきているみたいだ。これは色々と使い方の幅が広がるというもの。いい買い物をした」
リリスの浮き輪「ポタポタッ」真っ赤っ赤
ピエリ「リリスの浮き輪、西瓜の液体一杯浴びて、真っ赤に染まっててカッコイイの!」
リリス『頑丈さよりも自分の死体を見ているようで、内心穏やかじゃありませんよ』
ヒノカ「しかし、マークス王子はなんであんなものを買ったんだろうか。泳げないわけでもないだろうし」
ピエリ「ううん、マークス様って泳げないのよ」
ヒノカ「そ、そうなのか!?」
ピエリ「うん。えっとね、臣下になった時にね、私はおよげん!ってカッコよくピエリに教えてくれたのよ」
リリス『堂々としてるのに、言ってることが締まらないですね……。というか、ラズワルドさんにはなんで伝えなかったんですか』
ピエリ「きっと信用されてなかったのよ」
リリス『ド直球ストレートな意見入りました』
436 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/04(日) 20:04:35.42 ID:X37Dtg6a0
ヒノカ「しかし、泳げないことをサクラは知っているんだろうか?」
リリス『さすがに知らせているんじゃないでしょうか……。それに隠すほどの事でもないと思いますよ、現にピエリさんには教えていますし、ねぇ?』
ピエリ「えっとね、万が一私が川に落ちた時に助けてほしいって言われたの。あと他言無用って言ってたの。あ、ピエリ話しちゃったの……」
リリス『別に気に病むことは無いですよ。でも、命にかかわるレベルで泳げないとすると……』
ヒノカ「……さすがに教えているか。まぁ、そろそろ海に入るだろう。ほら、サクラが入りたくてうずうずしている」
サクラ「うー……」チラチラッ
リリス『本当ですね、海とマークス様を行ったり来たりしてます。リョウマ様との西瓜割りも終わりましたから、そろそろ頃合いのはずです』
マークス「ふぅ、サクラ王女」
サクラ「あ、はい、マークスさん!」キラキラッ
マークス「まずは西瓜を食べないか。割ったばかりの物はとてもおいしいと聞いているし、私の割ったものをお前に食べてもらいたいんだ」
サクラ「はい、ありがとうございます。えっと、マークスさん、西瓜を食べ終わったら、少し海に行きま――」
マークス「……サクラ王女、海は見ているだけでも心に安らぎを与えるものだとは思わないか?」
サクラ「あのマークスさん?」
マークス「……サクラ王女もそう思うだろう。とても青い。海はとてつもないほどに青く大きい。これだけの広大な世界を前にしているだけで、私は海を感じられる。そう、サクラ王女にもきっと――」
サクラ「もしかして……泳げないんですか?」
マークス「」ピタッ
サクラ「………」
マークス「……」
リリス『これ、話してませんよ絶対』
ヒノカ「だな」
ピエリ「なの!」
437 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/04(日) 20:26:33.04 ID:X37Dtg6a0
マークス「は、ははっ、ははははっ」
サクラ「笑ってごまかさないでください! マークスさん、本当は泳げないんですよね。だから、リリスさんの浮き輪を買っていたんですよね!」
マークス「そ、それはだな……。いや、すまなかった。あまり、こういったところに遊びに来ることもないと思っていた故、事実を話せずにいたんだ」
リョウマ「マークス、お前泳げなかったのか」
マークス「……」
リョウマ「泳げなかったのか」
マークス「なぜ二回言う必要がある!? いいだろう、笑いたければ笑うがいい。私は泳げんのだ!」
リリス『開き直りましたよ、マークス様』
サクラ「どうして話してくれなかったんですか。旅行の日程は少し前には決まっていましたし、南国っていう話もありました。なのにどうして……」
マークス「……サクラ王女に嫌われてしまうのではないかと思ってしまったのだ。泳ぐことのできないひ弱な男と知ったら、私以外の泳ぎの得意な男の元へと行ってしまうかもしれない、そう考えてしまったんだ。すまない」
サクラ「……マークスさん」
リリス『……色々と考えてしまったんですね。マークス様はサクラ様を失いたくないばかりに、話さずにいたということですか』
ピエリ「よくわからないの、マークス様は恥ずかしかったから、サクラ様に話してなかったの?」
リリス『もっと、複雑なことがあったんですよ。その葛藤は私たちにはわからないことですから』
ヒノカ「ああ、まさかこんなことになるなんて、これは悲劇だな」
リリス『いや、まだ悲劇は起きていませんから』
438 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/04(日) 21:17:09.76 ID:X37Dtg6a0
サクラ「……マークスさん、顔を上げてください」
マークス「サクラ王女……」
サクラ「そんなことで、マークスさんを嫌いになったりなんてしません。自信を持ってください、私の世界で一番カッコいい王子様はマークスさんしかいないんですから」
マークス「しかし、泳げないのはやはり……」
サクラ「一緒に練習しましょう。私があがり症を克服すために、マークスさんを頼っていたんですから、今度は私が頼られる番だと思うんです」
マークス「い、いいのか。私は本当に泳げないんだぞ。かなりの苦難の道かもしれない」
サクラ「マークスさんとならどんな道でもへっちゃらです。それとも、私では力不足でしょうか?」
マークス「そんなことはない、私もサクラ王女と一緒ならば頑張っていける。これほどに頼りになる相手はいないからな。それとすまない、少しでもお前のことを信じることが出来なかった私を許してほしい」
サクラ「いいんです。それにマークスさん、最後にちゃんと私に話してくれたじゃないですか。それだけで、もう十分です」
マークス「サクラ王女……」
リリス『どうやら、悲劇は回避されたみたいですね』
ヒノカ「ああ、サクラのマークス王子を思う心は素晴らしいものだな」
ピエリ「マークス様、とっても嬉しそうなの!」
サクラ「それじゃ、マークスさん、まずは浅瀬から水に馴れていきましょう」
マークス「うむ、行くとしよう」ガシッ
サクラ「マークスさん……それは?」
マークス「む、やはり海に入るときには必要だと思ってな。万が一ということも……」
サクラ「………」
テトテトテオッ パシッ
マークス「サクラ王女?」
サクラ「……えっと、この石でいいかな」
マークス「まて、サクラ王女、何をしようとしている。まさかだとは思うが……」
リリスの浮き輪「」
サクラ「えいっ」ブンッ
リリスの浮き輪「」パァンッ!!!!
マークス「リリース!!!!」
ピエリ「ほぇー、サクラ様すごいの、一撃で仕留めちゃったの! リリスの浮き輪、お腹からぱぁんって破裂しちゃってるの!」
リリス『やっぱり、私ってこうなる運命なんですかね……』
439 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/04(日) 21:22:15.46 ID:X37Dtg6a0
今日はここまで
リリスの運命はニクダルマに殺されるか、生き残る代わりに出番がなくなるか、課金で出番を増やすか、浮き輪になるかしかないのよ。
440 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/14(水) 22:16:20.11 ID:Pf6tzaNp0
サクラ「マークスさん、こっちですよ」
マークス「ま、待つんだサクラ王女。いきなり海に入るのは、私には難しい…」
サクラ「大丈夫ですよ、ここは足が全然届きますし、徐々に慣れていかないといけません」
マークス「し、しかし……」
サクラ「ふふ、本当に怖いんですね。そ、それじゃ……これでどうですか」ギュウッ
マークス「な、サクラ王女」
サクラ「わ、私がちゃんと近くにいるってわかれば、そのマークスさんが怖がらなくなるって思って……。だ、駄目でしょうか?」ムニムニ
マークス(くっ、落ち着くんだマークス。サクラ王女は私の事を思ってしてくれているのだ。断じて、断じてその柔肌を押し付けているわけではない。これは、そういう卑猥なものでは……。い、いかん……)
サクラ「……あ///」
サクラ(ま、マークスさんの大きくなってる。ど、どうしましょう。その、ここは一度すっきりさせてからの方がいいんでしょうか。いえ、駄目です。ここで甘やかしたらマークスさんのためになりません、ここは心を鬼にしないと!)
サクラ「マ、マークスさん。今は駄目ですよ!」
マークス「わ、わかっているとも」
サクラ「しようとしたら怒っちゃいます。こ、こう、ぷんって!」
マークス「」
サクラ「あれ、マークスさん何を――」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ピエリ「ねぇ、リリス。向こうの岩壁の奥からサクラ様の苦しそうな声が聞こえるの。何かあったかもしれないのよ」
リリス『私には何も聞こえませんし、きっと大丈夫ですから、こっちで遊びましょう』
441 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/14(水) 22:24:50.02 ID:Pf6tzaNp0
ピエリ「リリスが大丈夫っていうならもう気にしないの。えへへ、リリス、一緒に向こうまで泳ぎに行くのよ」
リリス『別にかまいませんけど、あまり遠くに行かないようにしましょう。波に攫われたら一溜りもありませんから』
ピエリ「その時は、リリスがピエリを乗せてここに戻ってくればいいのよ」
リリス『簡単に言ってくれますね』
アクア「だけど、そういう風に頼りにされるのはまんざら悪くないと思っているでしょう?」
リリス『まぁ、悪い気はしません』
アクア「そうね、背中に乗られながら舵を取ってもらいたいわよね」
リリス『同意を求められてもなぁ。それより、アクアさんはカムイ様と一緒にいなくていいんですか? カムイ様、向こうでのんびりしていますけど』
アクア「え、ええ。ほら、恋人同士だからと言って四六時中一緒にいるわけではないでしょ。こういう一人だけの時間も大切なのよ」
リリス『アクアさんとカムイ様を見ていると少し心配になります。思ったよりも疎遠になっているようにも思えますし』
アクア「疎遠って、昨日の夜も――」
リリス『ああ、そういう話はいいんです。というか、ピエリさんの前でそういう話は駄目ですし、私が言っているのは肉体関係以外の関わりですよ』
アクア「肉体関係以外……。常に相手を思って自慰に励んでいるかどうか?」
リリス『ただのオカズじゃないですか』
442 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/14(水) 22:36:08.48 ID:Pf6tzaNp0
ピエリ「なになに、アクア様とリリス、おかずの話をしてるの? ピエリも混ぜてほしいの」
アクア「いいわよ。私もピエリのオカズ事情には興味があるから。一体どんなものを使っているのか見物ね」
リリス『ピエリさん、勘違いしてませんか?』
ピエリ「馬鹿にしないでなの! ピエリ、おかずくらいわかるの! ライスにつけるステーキのことなの!」
リリス『やっぱり駄目じゃないですか』
ピエリ「ちなみにピエリ、昨日の夜のおかずはハンバーグだったのよ」
アクア「ハンバーニーとは、ピエリの趣味はすさまじいわね。でも確かにハンバーグはミンチだから、その光景に欲情するということなら、ギリギリピエリの性癖と思えなくないわ」
リリス『こねくり回したパティを見て興奮するピエリさんなんて見たくないですし、実際きっと健全ですよ……多分』
ピエリ「うー、ピエリは話したのに二人ともずるいの! アクア様もリリスもピエリに昨日のおかずのこと話すの! まずはアクア様からなのよ!」
アクア「あら、指名されてしまったら答えないわけにはいかないわね。リリス、ハードルをあげておくわ」
リリス『潜り抜けますので安心してください』
アクア「そうね、昨日の夜のオカズは……前、カムイに放水ク〇ニをされたことがあって――」
リリス『は?』
443 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/14(水) 22:51:09.93 ID:Pf6tzaNp0
アクア「それはもうすごかったわ。入り込んで来たカムイの放水が私の中でこう渦を巻いてね?」
リリス『いや、もういいから。もう話さなくてもいいし、その身振り手振りも即刻中止してください』
ピエリ「アクア様、ク〇ニって何なの? おいしいものなの?」
アクア「えっと、ク〇ニっていうのは、まず私のここにカムイが顔をくっつけてね?」
リリス『それいじょういけない!』
ピエリ「リリス、邪魔しないでなの。ピエリ、アクア様がク〇ニを作ってるの見てるの!」
アクア「ちなみに正式名称は、クン〇リングスよ」
ピエリ「わかったの。ピエリ、賢くなったのよ」
リリス『それ賢くない、賢くないですよ!」
リリス『どうにかして軌道修正しないと、えっと、そう、そうです。あの、そうやって見ているところを悪いんですけど、実は材料が無いから作ることが出来ないんですよ。だから、アクアさんはこう作業風景だけをですね……』
ピエリ「アクア様、今は作れないの?」
アクア「まぁ、そうね。今できる物じゃないわ」
リリス『ほっ……』
アクア「そこでだけど、今度リリスに作り方を教わりなさい。あの子も作り方は知っているから」
リリス『……は?』
444 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/14(水) 23:05:25.68 ID:Pf6tzaNp0
ピエリ「リリスも作り方知ってるの? ピエリの知らないお料理だから、とっても楽しみなのよ!」
リリス『アクアさん、なんてこというんですか!?』
アクア「いいじゃない。シコシコしてもらった仲でしょう。今さらク〇ニも変わらないわ」
リリス『変わる! すっごい変わるよ!』
ピエリ「リリスの手料理楽しみなの。この旅行中に作ってくれるの?」
リリス『え、えっと。ちゃんとした材料が無いと作れないので。その―』
ピエリ「残念なの。暗夜に戻ったらちゃんと作ってなの。約束なの」ズイッ
リリス『あ……』
ピエリ「指切りげんまん、嘘ついたら八つ裂きにしてやるの!」
リリス『物騒! すっごい物騒!』
ピエリ「指切ったなの! えへへ、ピエリとリリスの新しい約束なのよ」ニコニコ
リリス『……』
ピエリ「ピエリ、ちょっと泳いでくるの!」バシャバシャ バシャバシャ
リリス『…』
ポンッ
アクア「……大丈夫、あなたならできるわ。だって性竜でしょ?」
リリス『出来ません!』
445 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/14(水) 23:07:31.78 ID:Pf6tzaNp0
今日はここまで
ピエリは付き合ってる相手色に染まってく系女の子だと思ってる
446 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2018/03/16(金) 18:23:16.34 ID:vPGBG8KHo
おつ
こんなの知らないのぉ系の台詞がハマる感じある
447 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/16(金) 19:54:55.74 ID:lvf+Nozu0
カムイ「……」ジーッ
アクア「ふふふっ。あ、もうピエリやってくれたわね! えいっ」
ピエリ「ひゃあああっ。顔を狙うなんてひどいの。お返しなのよ」
リリス『ちょ、私を挟んで水のかけっこしないでください――わぷっ、辛い、口に海水が!』
カムイ「……はぁ」
カミラ「どうしたの、カムイ? 大きなため息なんて吐いちゃって…」
カムイ「カミラ姉さん……。いえ、何でもありませんよ」
カミラ「そう、何か困り事や悩んでいることがあるならおねえちゃんに話してちょうだい。話すだけでも気が休まることもあるでしょう?」
カムイ「大丈夫ですよ、悩みも困っていることもありませんから」
カミラ「でも……」
カムイ「気分転換に少し泳いできますね」タタタタタッ
カミラ「……カムイ。アクアたちがいる場所には行ってあげないのね……」
リョウマ「やはり、何か思うことがあるのかもしれないな」
カミラ「あら、女の子同士の会話を聞くなんて趣味が悪いわね」
リョウマ「うっ、すまない」
カミラ「ふふ、素直に謝ったから許してあげるわ」
リョウマ「ありがとう、カミラ王女」
カミラ「ふふ。そんなところに立っているのもあれだから、隣にでも座ってちょうだい」
リョウマ「いいのか?」
カミラ「ええ、立っていられると落ち着かないもの」
リョウマ「そうか、ではその言葉に甘えるとしよう」
448 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/16(金) 20:19:54.95 ID:lvf+Nozu0
カミラ「風が心地いわね。暗夜の風は思ったよりも冷たいことが多いから、新鮮に感じるものね」
リョウマ「ああ、陽の光は強いがあまり湿気を感じさせない分、ここは過ごしやすくていい。それにカミラ王女のような美しい女性もいるのだから、文句のつけようもない」
カミラ「あらあら、お世辞でもうれしいわ」
リョウマ「世辞ではない。誰が見てもカミラ王女のことを美しいと思うはずだ」
カミラ「ふふ、ありがとう。リョウマ王子のような逞しい男性に言われるのは悪くないわ。これでカムイがもっとのびのびとしていたら文句なんてなかったのだけど……」
リョウマ「……やはり、カムイは何か悩み事があるのか」
カミラ「ええ。それはリョウマ王子も気づいていたことでしょう?」
リョウマ「まぁな。カミラ王女ほどではないにしろ、俺もカムイの事はよく見てきたつもりだ。ああやって物思いに耽っている姿も悪くないが、出来れば笑顔で過ごしてもらいたい」
カミラ「少し不安になるわね。あの子たちを見ていると……」
リョウマ「カミラ王女が心配しているのは、二人の関係の事か?」
カミラ「ええ、二人には幸せになってほしいもの。どちらにも、幼い頃に手に入らなかった分の幸福を手にしてもらいたいと思うのはおかしなことかしら?」
リョウマ「おかしなことではない、むしろ立派なことだと俺は思うぞ」
カミラ「リョウマ王子は優しいのね」
リョウマ「ありがとう」
449 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/16(金) 20:33:48.43 ID:lvf+Nozu0
リョウマ「出来れば力になってやりたいとは思うが、アクアもアクアで何を考えているのかわからない。それも分からないままに相談には乗れないだろう、カミラ王女はなにか知っていることはあるのか?」
カミラ「ふふ、それなりに知ってはいるけど、これは話しちゃいけないことよ。ごめんなさいね」
リョウマ「なに、そういう返事になるだろうことは予想していたさ。しかし、正直に言えば羨ましいものだ」
カミラ「……だけど、カムイから好きな人がいるからどうすればいいか、なんて相談されたら、リョウマ王子ショックで気を失うかもしれないわよ」
リョウマ「ふっ、そんなことあるわけないだろう。カムイに信頼されているとわかっただけでも俺は十分だ……」
カミラ「じゃあ、イメージしてみましょう」
リョウマ「イメージ?」
カミラ「ええ、まずは目を瞑って」
リョウマ「あ、ああ」スッ
カミラ「ん、んんっ、こほんっ」
カムイ?「リョウマ兄さん!」
リョウマ「カムイ!?」ガタッ
カミラ「フフッ、驚いたかしら? 私の声真似も中々の物でしょう?」
リョウマ「まさか、カミラ王女にこのような特技があったとはな。しかし、発音や抑揚もまさにカムイそのものだった」
カミラ「長い間一緒にいるからね」
リョウマ「カミラ王女。その、リョウマおにいちゃんと言ってみてくれないか」
カミラ「ふふ、いいわよ。中々にマニアックなのね」
リョウマ「……」
カムイ?「……リョウマおにいちゃん!」
リョウマ「…………ふぅ」
450 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/16(金) 20:42:47.98 ID:lvf+Nozu0
リョウマ「では、再開してくれ」
カミラ「ええ、仕切り直しね」
カムイ?「リョウマ兄さん、少しお時間良いでしょうか?」
リョウマ「どうしたカムイ?」
カムイ?「いえ、その実は……。ああ、でもこんな相談をされても、困りますよね?」
リョウマ「何を言っているんだカムイ。困ったことがあるなら気兼ねなく言ってくれ、それが家族という物だろう?」
カムイ?「ですが……」
リョウマ「それとも、俺ではやはり力不足だろうか?」
カムイ?「そんなことありません。すみません、こちらから切り出して置いて……」
リョウマ「いいんだ。それで相談というのは……」
カムイ?「はい、実はその……私好きな人がいるんです」
リョウマ「……ほ、ほぉ」
カムイ?「どうやって伝えればいいのかわからなくて、そこでリョウマ兄さんに相談に来たんですけど……」
リョウマ「そうか、好きな人が出来たのか……。好きな人、好きな人……誰か好きな人が出来たのか……」
カムイ?「はい」
リョウマ「……」
リョウマ「ごふっ!」ドサッ
カミラ「え、リョウマ王子!?」
リョウマ「……こんな気持ちになるなら、海を泳ぐ海老に生まれたかった。好きな相手から相談を受ける。異性として見られていないと失恋の二太刀が、これほどまでに辛いものだとは……」
カミラ「リョウマ王子……」
ベルカ「二人とも、一体何をしているの?」
リョウマ「……失恋だ」
カミラ「失恋よ」
ベルカ「???」
451 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/16(金) 20:44:43.83 ID:lvf+Nozu0
今日はここまで
好きな人から恋愛相談をされた時の一瞬空気が凍り付くあれ、結構好き
452 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/20(火) 22:17:14.60 ID:63S8JZzQ0
レオン「ふぅん、海水だからとても冷たいと思ってたけど、丁度いいくらいの水温なんだね」
ニュクス「ふふ、いくらレオン王子でもやっぱり海に入るのは初めてなの?」
レオン「まぁね。幸い、遠洋航行で水難に見舞われたことは無かったからさ。ニュクスは海で泳いだ経験はあるのかい?」
ニュクス「まぁ、あるわね。追ってから逃げるために色々と苦労したから、私を見て高く売れるとかなんとか、あの頃はまだ悪魔の魔女としての触れ込みもあったし、報奨金目当てに私の命を狙っていた矢からもいたと思う」
レオン「高く売れるっていうあたりで、違う報奨金目当ての輩だと思うけどね。よし、ここまで来て海に入らないのもなんだから、ちょっと入ってみよ」
ニュクス「ええ、いってらっしゃい」
レオン「あれ、ニュクスは来ないのかい?」
ニュクス「大人の女には準備がある物なの。すぐに行くから心配しないで」
レオン「そうかい? それじゃ先に行ってるよ」バシャバシャ
ニュクス「……ええ。じっくり観察してからいくわ」
レオン「ブクブク、プハァ!」バシャンッ
ニュクス「水に濡れたレオン王子、今夜はおいしい夜食になりそうね」
453 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/20(火) 22:28:48.54 ID:63S8JZzQ0
レオン「ふぅ、ようやく水に馴れてきたかな」ポチャンッ
レオン(……それにしても、まだ全然胸のドキドキが収まらない。あの、重力に従って揺れてたカムイ姉さんの……。白夜の文学にああいうのをたわわに実ったっていうけど、白夜の表現はどうしてこうも悩ましいものばっかりなんだろう)
レオン「ああ、だめだ。もう、カムイ姉さんはアクアと恋人同士になってるんだ。そんな目で見ちゃだめだ」
レオン(っていうのに、全然頭から離れない。はぁ、白夜で修行しても意味なんてなかった。結局僕は姉さんの特別に、まだなりたいって思ってるわけだし)
レオン「はぁ、カムイ姉さん……」
カムイ「なんですか、レオンさん?」
レオン「……え? カカカ、カムイ姉さん!?」
カムイ「わ、どうしたんですか。そんなに慌てて」
レオン「う、ううん、何でもないよ」
カムイ「ふふ、嘘を言わないでください。あんなに難しい顔をしながら名前を呟かれて何もない、そんな言葉信じられませんよ。何かあったんですよね、私で力になれる事なら言ってください」タプタプッ
レオン「ち、力になるって」チラッ
タユンタユン
レオン(だ、だめだ。今さっき考えていたことがことなだけに、変な事しか思い浮かばない!)
454 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/20(火) 22:40:28.85 ID:63S8JZzQ0
レオン「ほ、本当に何でもないから!」
カムイ「ふふ、そうやって強がるところは変わりませんね。だけど、家族であるレオンさんが悩んでいるのを見過ごすほど、私も幼くはありません!」
レオン「その、思いっきり動かないでくれないかな」
カムイ「あ、水が掛かってしまいましたか?」
レオン「いや、そうじゃなくて……」
カムイ「じゃあ、教えてくれますか?」ズイズイッ タユユンタユン
レオン(ま、まずい。非常にまずい。こんな至近距離まで近づかれたら、もっと意識が向いて……。僕のブリュンヒルドが……あっ)
バッ
カムイ「どうしたんですか?」
レオン「な、何でもないよ!」
レオン(もう、反応し始めてる。ううっ、体と欲望が正直すぎる、僕自身恥ずかしいくらいこらえ性が無い。ど、どうにかしないと……)キョロキョロ
カムイ「?」
レオン(早くカムイ姉さんがもっと近づいてくる前に、何か気を紛らわせるもの、紛らわせるもの……ん?)
バシャバシャ
ニュクス「カムイ王女、それくらいにして置きなさい。レオン王子が困っているわ」
カムイ「ニュクスさん」
レオン「ニュクス……」ジーッ
ニュクス(え、なに、なんでこんな熱い視線でレオン王子が私を見ているの。もしかして、私の格好にも魅力を感じるようになってくれたということ!?)
レオン(……よし、落ち着いた)
455 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/20(火) 22:55:34.28 ID:63S8JZzQ0
カムイ「でも、私の名前を言っていましたし」
ニュクス「だとしても、時には詮索しないのも姉としての務めだと思うわ。それに、あなたはあなたで悩みを抱えているようにも見えるわ。そんなあなたにレオン王子の悩みが解決できるとは思えない」
カムイ「……」
ニュクス「……」
カムイ「さすがはニュクスさんですね。こんなにたやすく見破ってくるなんて」
ニュクス「伊達にあなた達より大人をやっていないわ。もしも困っていることがあるなら、私が相談に乗るけど?」
カムイ「いえ、大丈夫です。ふふっ、ニュクスさんはレオンさんのこと、よく見ていてくれるんですね」
ニュクス「た、偶々よ。それに問題を抱えているもの通しを一緒にして、何か起きたらあれでしょう?」
カムイ「問題って、どんな問題ですか?」
ニュクス「ともかく、一度わき目は降らずに問題と向き合いなさい。それがあなたのためになるはず、大人からの助言よ」
カムイ「……わかりました。ごめんなさい、レオンさん。ちょっかいを出してしまって」
レオン「いやいいんだ。僕の方こそごめん、心配してもらったのに」
カムイ「いいんですよ。私も少し自分で考えるべき問題だと思っていますから。失礼しますね」
バシャバシャバシャ
レオン「ニュクス、ありがとう。おかげで助かったよ」
ニュクス「別にいいわ。ところでレオン王子……」
レオン「どうしたの、ニュクス」
ニュクス「ずっと見つめられるのは、さすがに恥ずかしいわ。いくら何でも見つめすぎよ」
レオン「あ、ああ、ごめん」
ニュクス(……あれ、思ったより素っ気ない。さっきまでの熱い視線から、なにか余韻みたいなのがあると思ったのだけど……。どういうこと?)
456 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/20(火) 23:10:30.07 ID:63S8JZzQ0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
エリーゼ「ん、タクミさん、どうしたの?」
タクミ「……もしかしたら、僕とあいつって似た者同士なのかなって思ってさ」
エリーゼ「もしかしてレオンおにいちゃんのこと?」
タクミ「う、うん」
エリーゼ「うーん。言われてみればそうかも」
タクミ「正直、あんまり気に入らないけど」
エリーゼ「ダメだよー。レオンおにいちゃんはタクミさんにとっても家族なんだから」
タクミ「じゃあさ、エリーゼ王女から見て僕とレオン王子ってどこが似てると思う?」
エリーゼ「えーとね……趣味(チェスとか将棋)が似てると思うなー」
タクミ「趣味(性癖)?」
エリーゼ「うん、タクミさんといい勝負ができると思う。すごく熱心にけんきゅうしてるから」
タクミ「そ、そうか。だから、あんなに熱い視線をニュクスに向けてたのか……」
タクミ(……今度、ちょっと話してみようかな。その、どんな幼さが好きなのかとか、どういうのが心に来るのかとか。うん、これも一種の異文化交流と考えれば問題ないはず)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
レオン「な、なんか悪寒が……」
ニュクス「少し冷えたのかもしれないわね」
457 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/20(火) 23:16:01.81 ID:63S8JZzQ0
今日はここまで
ニュクスはロリなのか?
なんだかんだ難しい問題の一つだと思う
458 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/26(月) 20:57:27.70 ID:onAyyDlW0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
リリス『ふぅ、海も十分満喫しました。上がりましょうか、ピエリさん』
ピエリ「えー、ピエリ、まだまだ遊び足りないの。だからリリスはまだ出ちゃダメなの!」
リリス『さすがにもう漂っているのは飽きましたから、一度上がってからにしましょう?』
ピエリ「やーなのー! ピエリが出ていいって言うまで、出ちゃダメなの!」
リリス『はぁ、一体どうすれば……』
アクア「大丈夫?」
リリス『アクアさん……。ピエリさんが出でいいって言うまでは出ちゃダメだって。このままだと、ふやけちゃいます』
アクア「そうね、あなた皮被りだから。さらにふやけると大変だものね」
リリス『よーし、ピエリさん。もうすこし海にいましょうね』
ピエリ「わーいなの!」
459 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/26(月) 21:11:12.62 ID:onAyyDlW0
リョウマ「ふう、これだけ泳いだんだ。俺は今日は上がることにする」
タクミ「うん、わかったよ。僕はそうだな……、エリーゼ王女はどうする? まだ海で遊ぶかい?」
エリーゼ「今日はもういいかな。明日も来れるし、残りの時間はタクミさんと島の中を歩いて回りたいな」ギュッ
タクミ「わかったよ。僕も色々と見て回りたい場所もあるし、エリーゼ王女はどこか行きたいところとかあるかな?」
エリーゼ「えっとね、この島の中央にある洞窟とかどうかな。さっき地図で見た所なんだけど」
タクミ「え、洞窟に? てっきり島の南にある花園とかに行くのかと思ったけど」
エリーゼ「その、タクミさん、ちょっと耳を貸して?」
タクミ「なんだい?」
エリーゼ「うん。えっとね……」ゴニョゴニョ
ヒノカ「ふふっ、二人だけで内緒話か。ほほえましいものだな」
カミラ「そうね、エリーゼがあんなになつくなんて思ってもいなかったから、本当にうれしいわ」
ヒノカ「ああ、しかしエリーゼ王女が洞窟に行きたいとは、一体どういう事情があるんだろうか。タクミの様子で内容が分かるわけ――」チラッ
タクミ「……」モッコリッ
ヒノカ(あ……)
460 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/26(月) 21:25:54.48 ID:onAyyDlW0
ワイワイ ガヤガヤ
リリス『あ、皆さん上がったみたいですね』
ピエリ「うー、みんな海から上がって行っちゃったの。ピエリとリリスしか、今海の中にいないの」
リリス『長い時間あそんでましたからね、疲れも出てくるころですし、やっぱり一度上がりませんか?』
ピエリ「そうするの。リリスの浮き輪で、もっともっとぷかぷかポヨポヨしたかったのよ」
リリス『明日にしましょう。そう言えばアクアさんはどちらに向かわれたんでしょうか?』
ピエリ「アクア様ならマークス様とサクラ様の様子を見に行ってくるって言ってたの」
リリス『……ピエリさんは先にあがっていてください。私はちょっと野暮用を思い出したので……』バシャバシャ
ピエリ「ん、わかったの! あとでなの!」
リリス『もう、興味があるのはわかりますけど。そういうのを覗きに行くのはどうかと思うんですよね』バシャバシャ
461 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/26(月) 21:37:28.44 ID:onAyyDlW0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
サクラ「やっ、んんっ、はぁ、マークスさん、ふああっ、深いですぅ。マークスさんの太いのが、ふあああああっ。だめぇ」
マークス「そんなことを言いながら、私のモノをこんなに包み込んでいるじゃないか」パンパン
サクラ「だって、だってぇ。ふああっ、マークスさんの腰が当る度に、奥が、んんっ、奥がぐりゅってなってますぅ」
マークス「そうか、このような感じか?」パンッ! パン!
サクラ「ひゃあああ!!! だめ、マークスさんのお〇んぽで来ちゃう、来ちゃいますぅぅぅ!!!」ガクガク
プシャアアアア!
サクラ「ふああああっ。あっ、はひっ、んんんっ。んあっ、あああっ」ピクピク
マークス「またイッてしまったんだなサクラ」
サクラ「だめって、だめって言ったのに。やっ、腰を抱えないでください。やっ、見えちゃう、水面に反射して全部見えちゃいますから!」
マークス「ほぉ、何が見えてしまうんだ?」ユッサユサッ
サクラ「はあああっ、だめ、や、言えま……ひゃんっ、せん…。そんな恥ずかしい事……」パチュパチュ
マークス「ふっ、そうだな。こんなにビクビクと震えさせながら、サクラ王女が私のペ〇スを頬張っている。確かに恥ずかしい光景だな」
サクラ「やっ、言わないでくださ、あっ、んんっ、あ、いあっ……ううっ、やっ、だんだん、はげしくぅ、なってぇ……」
マークス「はぁはぁ、サクラ王女。どんどん締め付けが強くなっているぞ」パンパンパンッ
サクラ「あううっ、だめ、どんどん、敏感になってりゅ……。マークスさぁん」
マークス「サクラ、んっ」
サクラ「はむっ、んんっ、レロレロ、ちゅ。んんっ」パンパンパンッ
462 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/26(月) 21:50:27.89 ID:onAyyDlW0
サクラ「ぷはっ、あん、マークスさん、胸も……いっぱいいじってくらはい」
マークス「ああ、サクラの蕾。こんなにも愛おしく可愛いらしい」モミモミ
サクラ「あっ、んっ、ふああっ、だめ、お〇んこも乳首も、きもちぃいですぅ」
マークス「はぁ、こんなに固くして、そろそろ芽吹いてしまうのではないか?」
サクラ「ああっ、んっ、マークスさんに咲かせてほしいです。愛してるマークスさんに、私の、蕾を咲かせてもらいたいです」
マークス「なら、もう遠慮はいらないな。サクラ王女、激しくなるがいいか?」
サクラ「いいですよぉ。いっぱいいっぱい私を激しく求めてください……」
マークス「ああ、サクラ王女の膣、こんなにも締め付けてくるぞ」
サクラ「んっ、はい、私はマークスさんだけの物だから、もっともっとマークスさんの形を、擦り込んでくださぃ!」
マークス「サクラ、私はお前を愛している。これだけでは足りないくらいに!」
サクラ「私も、私もです。やっ、だめ、一番大きなの来ちゃう、来ちゃいます、マークスさぁん」パンパンッ
マークス「私もだ。もう限界が違い、サクラ受け止めてくれ」
サクラ「きて、来てください。私のお○んこに子宮に、マークスさんの熱いザー〇ンを、ビュルルって、送り込んでほしいです……」
マークス「サクラ! ううっ、出るぅ!」ビュルルルッ ビュルルンッ
サクラ「んあああっ、んっはぁ……。マークスさんのお〇んぽが私の中で、びくびくいっていっぱい熱いのが入り込んできてます。あ、だめ、あふれちゃう……」ドロリッ
マークス「はぁはぁ、サクラ」
サクラ「マークスさん、んっ。んんんっ。まだ欲しいです」
マークス「私もだ、サクラ。もう少しだけ、お前が欲しい」
サクラ「はい、もっとシてください。マークスさん」クパァ……
463 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/26(月) 21:57:24.40 ID:onAyyDlW0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
アクア「………」
アクア(二人とも気持ちよさそうね。まぁ、性行為はそう言うものだもの。当たり前よね)
アクア「でも……」
リリス『あ、見つけましたよ。アクアさん』プカプカ
アクア「リリス?」
リリス『さぁ、戻りましょう。覗き見なんて趣味が悪いですから。まぁ、そう言ったところで意味は無いと思いますけど』
アクア「そうね、確かにそうかもしれないわ」
リリス『え、どうしたんですか。いつもなら、開き直るところだと思うんですけど』
アクア「そういう時もあるだけの事よ」
リリス『えっと、何かあったんですか?』
アクア「大きなことは無いわ。ただ、二人とも気持ちよさそうにシてた」
リリス『まぁ、そういうものですからね』
アクア「あと……」
リリス『? 何かあるんですか』
アクア「いいえ、何でもないわ。戻りましょう? あの二人なら私たちが上がったことくらい気づくはずだから」
リリス『は、はい』
アクア(性行為を気持ちよさそうにしている事は何の問題もない。でも、私にはあの二人が気持ちいい以上に――)
(幸せを感じているように見えたのよね……)
464 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/26(月) 21:59:12.21 ID:onAyyDlW0
今日はここまで
サクラは乱れるとき、すごく乱れる。そんな女の子に違いない。
465 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/29(木) 21:07:52.91 ID:XeNJzd5s0
◆◇◆◇◆◇
―???・南国リゾート『リリスとピエリの部屋』―
ピエリ「わーい、ふかふかなベッドなのぉ。えへへ、ベッドも大きいから暴れても落ちないのよ」ポフンポフン
リリス『なんで特に説明もなく、私はピエリさんと相部屋になってしまうんでしょうか?』
ピエリ「リリスは、ピエリと一緒の部屋は嫌なの?」
リリス『嫌ではありませんよ。ただ、今私はこういう恰好なわけですから。その、ですね』
ピエリ「?」
リリス『……いいえ、何でもありません。ピエリさんは午後はどうされるんですか?』
ピエリ「んー、ピエリの荷物を中央に取りに行く予定なの」
リリス『中央、ああ竜脈で送られたピエリさんの服とかですね』
ピエリ「そうなの。はやく、ピエリもお洋服に着替えたいのよ」
リリス『あれ、さっきまで水着だったじゃないですか、もう荷物は取りに行ったのかと思っていましたけど』
ピエリ「あの水着はリリスの浮き輪が売ってた場所で買ったの。ピエリが準備したのは、明日お披露目なのよ」
リリス『そうですか、ところで私の服はどこに?』
ピエリ「えっと……脱衣所で脱いで気づいたら無くなってた気がするの」
リリス『やっぱりかー』
466 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/29(木) 21:24:01.73 ID:XeNJzd5s0
ピエリ「それじゃ行ってくるのー」ガチャン バタンッ
リリス『はぁ、私も後で取りに行かないといけませんね。荷物なんて服と星界の図鑑の一覧だけですし……』
リリス『あ、そうでした。一応、調べておかないといけませんね。ええと、たしかここに、ありました』ガサゴソッ
バッ
リリス『えっと、執事の報告だと5枚の魔符が出されたそうで、支払われた合計金額は350000Gですか。そんなに高いレオン様の魔符なんてありましたっけ?』
ペラペラペラ
リリス『……変ですね。レオン様の魔符、上から下を調べてもそんな高価な物がありません。もしかして、魔符を提供したことでニュクスさんがお礼を置いて行ってくれたとか……』
リリス『いいえ、そんなことする必要性ありませんよね。というか、ニュクスさんが手に入れてないレオン様の魔符は3つくらいしかないみたいですし。そう考えるとなぜ5枚も排出があったんでしょうか?』
リリス『えーっと、カムイ様にアクア様、ベルカさんにリョウマ様、レオン様、ゼロさんにルーナさん、サイゾウさんにヒノカ様、サクラ様、マークス様……。うーん、金額を無理矢理合わせれば5枚分で350000Gを出すことは出来ますけど……。レオン様以外の魔符を取り出したところで、ニュクスさんに利益があるように思えませんし……』
リリス『……』
リリス『これは、中々に謎ですね』
アクア「本当に謎ね」
リリス『……ノックもせずに入ってこないでくださいよ』
アクア「あ、ごめんなさい。今から激しい運動に取り掛かるところだったのなら謝るわ」
リリス『その謝罪は適切でない』
467 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/29(木) 21:33:50.78 ID:XeNJzd5s0
リリス『それで何が謎なんですか? 私の資料を見たから、口にしたことじゃないでしょう?』
アクア「鋭いわね、さすがに私の頼みを聞いてくれただけはあるわ」
リリス『はぁ、正直察したくはないんですけど。もうこの状態だと筒抜けになりますから』
アクア『そうね、この状態ならあなた、嘘を吐けないものね』
リリス「不本意ですがそうなりますね」
アクア「ピエリにおち〇ちんをシュッシュってされて気持ちよかった?」
リリス『はい』
アクア「清々しいくらいに即答するのね、若干引いてしまうわ」
リリス『アクアさんが答えさせたんじゃないですか!』
アクア「ええ、そうね」
リリス『そっちも清々しいくらいの即答ですよね。悪気は一切ないくらい清々しい顔してますし』
アクア「さぁ、あなたがピエリに気持ちよくしてもらったことはもうどうでもいいの」
リリス『だったらなんで聞いたんですか……』
アクア「まぁ、面白そうだったから?」
リリス『あなたってやっぱり悪魔ですよ』
アクア「悪魔じゃないわ、アクアよ」キリッ
リリス『決まった!みたいな顔しても許しませんからね」
468 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/29(木) 21:45:17.64 ID:XeNJzd5s0
リリス『まぁいいです。それで相談っていうのは、やはりカムイ様とのことですか?』
アクア「うっ、鋭いわね。あなたに見透かされてしまうなんて、もうお嫁に行けないわ」
リリス『で、もしかして思い直したということですか? モローから頂いた薬を使わない方がいいのかもしれないと思うようになったとか』
アクア「何を言っているの。あれを使ってカムイをアヘアヘさせるのは最低限の目的なんだけど」
リリス『最低が最高の難易度になってるんですがそれは』
アクア「カムイには今のところ全戦全敗だけど、これはそれを崩すもの。いうなればスケベ界のドラゴンキラーね」
リリス『あなた、槍使いじゃないですか。ドラゴンキラーは装備できませんよ』
アクア「細かいことを気にしていたら、勝利はつかめなくなるわ」
リリス『そんな勝利いらないので、もう諦めてください』
アクア「ともかくよ。その作戦を起こす前にちょっと聞きたいことがあったの」
リリス『聞きたいことって言われても、アクアさんの方がカムイ様の事は詳しいでしょう?』
アクア「ちがうわ。私が聞きたいのはカムイの事じゃなくて……その」
リリス『なんです?』
アクア「え、えっとね……。やだ、こうやって聞くとなると、案外恥ずかしいものね////」
リリス『そんなに恥ずかしいことなんですか?』
アクア「ええ、この感じは初めて野外露出プレイを強要させられた時に似ているわ。こう、誰かに見られてしまうっていう、わかるでしょう?」
リリス『共感できないし、共感する気もありません』
アクア「でも、あなただってピエリにされたのは屋外――」
リリス『共感しませんから!』
469 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/29(木) 21:57:21.35 ID:XeNJzd5s0
リリス『で、そろそろもったいぶってないで話してください』
アクア「そ、そうね。ごめんなさい。えっと、さっきマークスとサクラの濃厚なセックスを見てたと思うけど」
リリス『待って、そのセックスの下りは必要なんですか?』
アクア「二人とも互いを激しく攻めていた。特にマークスのち〇ぽがサクラのま〇こを出たり入ったりする度に、愛液が隙間から溢れていたの。二人ともとても気持ちよさそうだったわ」
リリス『あの、もしもし?』
アクア「二人が絡まってトロトロのアヘ顔を晒している。それは多分、私とカムイも変わらないことだって思ってた。だけど……私たちとは違うところがあったの」
リリス『違うところ?』
アクア「ええ、それについてあなたに相談に来たというわけ」
リリス『……すみませんが、ち〇ぽがあるとか無いとかっていう話じゃないですよね? そうだったら失礼してもいいですか、私中央にいって荷物を持ってこないといけないんで』
アクア「早とちりしないでちょうだい。私の話はここからが本番だから」
リリス『手短にお願いしますよ』
アクア「……そのね、リリス」
リリス『はい、なんでしょうか?』
アクア「……あなたに教えてもらいたいの」
リリス『おしえてもらいたい?』
アクア「ええ、その……について」ゴニョゴニョ
リリス『?』
アクア「その、教えてほしいの。私に……」
「私に愛というものが、どういう物なのかを……」
470 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/03/29(木) 21:58:04.68 ID:XeNJzd5s0
今日はここまで
リリスの苦難が再び始まる。
471 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/04(水) 22:27:00.55 ID:sG3S4ap40
リリス『あ、あいですか?』
アクア「そうよ」
リリス『……えっと、あいっていうのは『あいうえお』のあい?』
アクア「違うわ、愛よ。愛情の愛、暗夜的に言えばラブね」
リリス『正直、今のアクアさんが口にするのに違和感しかないんですけど、何か悪いものでも食べましたか? そこら辺に落ちているお肉を食べたとか』
アクア「そんなもの食べないわ、あなたじゃあるまいし」
リリス『察してくれてるなら、広場で拾った食材をカムイ様にあげないでくださいよ。時々砂利が付いてたりするんですから』
アクア「あなたの食事事情なんてどうでもいいわ。それで愛ラブについてなんだけど」
リリス『す、すみません。なんで私にそれを聞こうと思ったんですか?』
アクア「あなたなら答えてくれると思っただけよ。ほら、色々と覗き見てるんでしょう?」
リリス『あなたは私をなんだと思っているんですか』
アクア「それはもちろん、性竜フタナリリスだと思っているわ」
リリス『まだそのあだ名を引っ張るんですか!?』
472 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/04(水) 22:35:03.27 ID:sG3S4ap40
アクア「そういうわけだから、まずリリスの思う愛について教えてもらいたいのよ」
リリス『愛ですか。正直、抽象的な課題で何とも言えないところなんですけど。アクアさんって愛を知ったんじゃないんですか?』
アクア「そうね、カムイの思い通りにされてそれに興じていたのだけど、やっぱり周囲の交際してるみんなを見ていると違う気がして、愛っていうのは腰のぶつけ合いじゃないと思い始めたの」
リリス『愛の例えが腰のぶつけ合いって……』
アクア「私にとってはそうだったの。だけど、それだけじゃないでしょう?」
リリス『おそらくはそうでしょうけど……。愛ですか、正直私では助言の一つも出来ません』
アクア「なぜ? そんなハートマークみたいな模様が体にあるのに?」
リリス『それだけで愛の伝道師にされたらたまったもんじゃありません。正直に言えば、私は恋愛経験もありませんし、誰かに愛されていると思ったこともなかったので』
アクア「そう、ごめんなさい。悪いことを聞いてしまったみたいね」
リリス『いいんです。もう過ぎたことですから』
アクア「で、愛についてなんだけど」
リリス『あれれ、私の話聞いてましたか?』
473 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/04(水) 22:50:59.26 ID:sG3S4ap40
アクア「聞いていたわ」
リリス『ならなんで聞くんですか?』
アクア「気づいたの。私も愛を知らない、そしてあなたも知らない。一見意味のないことに思えるかもしれないけど、こうして知らない私たちだからこそ愛について考えられる……。そう思わない?」
リリス『……?』
アクア「例えば、リリスは星界という言葉を聞いて何を思う?」
リリス『それは星竜モロー様が管理されている星界ですね。私も星竜の一員ですから、それ以外に思いつくことがありません』
アクア「そう、私も同じように地面に食材や武器が散乱しているマイキャッスルを思い浮かべるわ」
リリス『辛辣…』
アクア「だけど、星界というものを知らない人に聞いたら?」
リリス『……あ』
アクア「そう、私たちでは想像できないようなセイカイを思い浮かべるはず、それはある意味もっとも価値のあるものだと思わない?」
リリス『なるほど、だから考えてみようという話だったんですね』
アクア「ええ、そういうわけで、まずは互いに持っている愛に関するイメージを口にしてみましょうか?」
リリス『わ、わかりました。ではせーので行きましょう』
アクア「ええ、行くわよ」
リリス&アクア『せーの』
リリス『家族』アクア「……セッ〇ス!」
アクア「家族でなんて、あなたって意外と……」
リリス『今、間を置きましたよね?ねぇ?』
474 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/04(水) 23:04:31.92 ID:sG3S4ap40
リリス『で、今の話で何か得られたものってありますか?』
アクア「リリスは家族でのセックスに興味があるってことくらいかしら?」
リリス『興味ないですよ』
アクア「ともかく、やっぱり何もわからないもの通しで考えても意味がないということはわかったわね」
リリス『ええ、時間の無駄ですよ。そういうわけで、私はこれで』
アクア「待ちなさい。まだ話は終わっていないわ」
リリス『話は終わってないって、これ以上何の話があるっていうんですか?』
アクア「リリスには愛について色々と探ってもらいたいの。幸いにもここにはカップルとして成立しているのが二組もいるでしょう?」
リリス『なんで私が探らないといけないんですか? 直接アクアさんが聞いてくださいよ』
アクア「だめよ。そんなことを誰かに聞いたら、色々と問題になるでしょう?」
リリス『すでに私に問題が発生しているんですけど。というか、私ここには休養のつもりで来たんですけど? アクアさんもそう言ってましたよね?』
アクア「そうね、もう昔の話よ。あれはまだ、無限渓谷が開いていた頃の事だから」
リリス『今も開いてますよ、あなたが開いたおかげでね?」
475 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/04(水) 23:05:17.20 ID:sG3S4ap40
今日はこれだけ
476 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/10(火) 22:21:43.04 ID:ZUc39d2A0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
―???・中央竜脈地に続く道―
リリス『……』プカプカ
アクア「ともかく、私は愛について知らないといけないの。出来れば早急にね」
リリス『あの、なんで付いて来るんですか?』
アクア「突然背中を向けたから……、話は分かった。付いて来なさい、私が愛について教えてあげるから、っていう意味だと思ったのだけど?」
リリス『それは間違いです。正解は、ついてこないでください、私は愛について教えられませんって意味です』
アクア「愛を知らない者同士、意思疎通もままならないなんて……。こういう事故を防ぐためにも、愛についてよく考えるべきだと思うわ」
リリス『アクアさんと意思疎通するために愛を学びたくはないんですけど……』
アクア「仕方ないじゃない。正直、頼りになるのが貴女しかいないのよ。他のみんなにカムイとの仲がうまくいっていないなんて知られたら……」
リリス『アクアさん……。そうですよね、心配をかけてしまいますよね』
アクア「きっと、カムイを寝取りに来るに決まってるわ」
リリス『……』プカプカ
リリス『なんでそう思うんですか?』
アクア「だってほら、人の物を奪うのって、こう……背徳感がすごいでしょう?」
リリス『そういうのは先に罪悪感が生まれる物なんですよ。罪悪感』
アクア「結果的には同じものでしょう? 罪悪感があってもしてしまったら、それは背徳感になるわ」
リリス『多くの人は踏み留まりますよ……きっと』
477 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/10(火) 22:38:56.93 ID:ZUc39d2A0
アクア「だってわからないものはわからないのよ……。初めて好きとか愛しているとか言われたけど、今のこれが本当にそうなのかわからない。分からないままに、カムイと過ごし続けるのは難しいわ……」
リリス『……』
アクア「……ぐすっ」
リリス『はぁ、わかりましたよ。まだ表面的にあなたとカムイ様の関係に揺らぎが生じていることを知っている人は少ないですから、何も起きないに越したことはありません』
アクア「リリス……」
リリス『それに、こうして多くの方々と交流を持つようになったのはあなたのおかげでもありますからね。少なからず、楽しい日々を送らせてもらっていますし。あなたの力になるのも悪くありません』
アクア「……あ、ありがとう////」
リリス『ふふっ。それで、根本的な話ですけど、今カムイ様の事をどう思っていらっしゃるんですか?』
アクア「この頃はどうやってカムイと接すればいいのかわからないの。部屋に行けばいつも肉体関係ばかりで……。その、これでいいのかって思ってしまって」
リリス『恋人と言うより、セフレのような気が……』
アクア「……そうね、あなたの言う通りセフレなのかもしれないわ。毎日抱かれているだけだもの……」
リリス『いきなり返答に困る空気にシフトしないで……』
478 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/10(火) 22:54:19.82 ID:ZUc39d2A0
アクア「ところで、なぜ中央竜脈に向かっているの?」
リリス『私の服を回収しようと思っていたんです。人に戻れるようになっても、服を脱いでから変身したので、戻ると下着姿になってしまいますから』
アクア「……つまり、今のリリスは外を下着だけで歩いているという事ね」
リリス『はい』
アクア「もしかして、その恥部の場所だけオープン出来るジッパーが付いてるような奴を付けているの?」
リリス『普通のパンティーとブラだよ!』
???「んー、誰かいるの?」タタタタッ
アクア「あら、誰か中央竜脈に来ているみたいね?」
リリス『多分ピエリさんです。ピエリさーん」
ピエリ「あ、リリスなの。もしかして、ピエリのお荷物を持ちに来てくれたの?」
リリス『いえ、服を回収しに来ただけです。それに、ピエリさんの荷物はそんなに多くないじゃないですか』
ピエリ「ぶー、リリスのケチー……。おりょ、アクア様も一緒なの?」
アクア「ピエリ、回収されてしまった荷物を取りに来てたのね」
ピエリ「そうなの。ピエリ荷物が無くなっちゃってびっくりしちゃったの。ところで、アクア様はどうしてここにいるの?」
アクア「えっと、それはね……」
リリス『私が服を取りに行くところで会いまして、散歩のついでに付いて来たというだけですよ』
ピエリ「そうなの? アクア様はカムイ様と一緒にいるのかと思ってたから驚きなの」
アクア「どうしてそう思ったの?」
ピエリ「だって、カムイ様とアクア様は恋人同士で愛し合ってるから、一緒にいるのが当たり前じゃないの?」
アクア「」
リリス『……気まずい。非常に気まずいですよぉ』
479 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/10(火) 23:08:45.67 ID:ZUc39d2A0
リリス『何とか話の流れを……。そ、そうでした。ピエリさん、私の服はありました?』
ピエリ「うん、あそこにあるの。いっぱいメイドと執事がいて、回収品の整理整頓してたのよ。ピエリがリリスのお洋服取ってきてあげるの!」タタタタタッ
リリス『……アクアさん、大丈夫ですか?』
アクア「大丈夫、大丈夫。かなり深く精神に刺さって抉って来たけど、どうにか大丈夫よ」
リリス『うわぁ、唇強く噛んで耐えてるようにしか見えないんですけど』
アクア「無邪気っていうのは時にどんなものより恐ろしい物だというのは本当だったわ……。今の私に、あの純粋な問いかけは……」
リリス『気をしっかり、あの背中摩りましょうか?』
アクア「お、おねがい」
リリス『……』ナデナデ
アクア「はぁ、はぁ、んんっ……」
リリス『どうですか?』
アクア「ええ、いいわ。うん、だいぶ良くなった気がする……」
リリス『これ、愛について調べている間にアクアさん、粉微塵になってしまうんじゃ……』
アクア「大丈夫、平気だから……」
ピエリ「リリス、持ってきたの!」テトテトテトッ
リリス『あ、ありがとうございます、ピエリさん』
ピエリ「こんなの朝飯前なのよ。リリスはこれからどうするの?」
リリス『え、私ですか。えっと……愛について調べに行くなんて言えませんよね』
ピエリ「? 愛について調べに行くの?」
リリス『……そうですね、はい。愛について調べに行こうと思います』
ピエリ「アクア様に聞かないの? アクア様なら――」
アクア「やめて、ピエリ。その言葉は私に効く……」ズギズキ
480 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/10(火) 23:20:02.94 ID:ZUc39d2A0
ピエリ「アクア様、どうしたの? お腹痛いの? ピエリがナデナデするのよ。カムイ様のお手手の方が愛情たっぷりだと思うけど、ピエリでも少しは楽にできるはずなの」ナデナデ
アクア「もう、愛は堪忍して……」
リリス『……ピエリさん、アクアさんをお部屋までお連れしましょう。どうやら疲れているようですから』
ピエリ「やっぱりそうなの? ならピエリ、カムイ様にお伝えしてくるの」
アクア「……や、やめ……」
リリス『いいえ、カムイ様にアクアさんも心配を掛けたいとは思っていないはず…。そうですよね、アクアさん?』
アクア「え、ええ……。少し寝れば大丈夫だから……。だから、カムイに伝えるのだけは……」
ピエリ「……わかったの。ここから泊まる場所まで遠いから、ピエリがアクア様をおんぶして連れてくの! リリスはピエリの荷物を持ってきてほしいの」
リリス『状況が状況ですからね。よいしょ、口で咥えていても話せるのはなんだかんだ便利です』
ピエリ「それじゃ、まずは山を下りるの! えーいえいっ!」ユッサユッサッ
アクア「うぐっ、はぐっ……。ちょ、ピエリ、もう少しやさしく、しっ、て……」グワングワン
リリス『すごい振動……、あれじゃ乗ってる人は疲れてしまいそうです。さてと、私も後を追って――』
シュオンッ!ドサッ
リリス『ん、誰かの落し物が届いたみたいですね。タグ付けを忘れていたんでしょうか?』
リリス『まぁ、何れ取りに来るでしょうし、そもそも落とし物の主が分からない以上、届けられませ――』チラッ
『レオン王子魔符コレクション』
リリス『誰の物かわかるのが悲しい……』
リリス『……このままにしておくと事件が起きそうですし、仕方ありません』
パクッ
リリス『よし……色々とがんばろう。頑張れ私……』プカプカ
481 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/10(火) 23:20:45.37 ID:ZUc39d2A0
今日はここまで
ピエリの無邪気な発言が、アクアを襲う!
482 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/15(日) 19:07:03.78 ID:CkqNC5Ff0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
―南国の異界・
ニュクス「んっ……んんっ、レオン王子……」コスコスッ
アドベンチャラーレオン「」
ニュクス「はあっ、見られてる……。レオン王子に、オナニーしてるところ見られちゃってる。レオン王子、レオン王子……。え、もっと、足を開いて見せて? いや、そんなこと、は、恥ずかしいわ……」
アドベンチャラーレオン「」
ニュクス「んっ、じっと見ないでくれるなら……。んっ、こ、これでいい?」
アドベンチャラーレオン「」
ニュクス「そ、そんな急かさないで……。ち、小さいんだから、やっ、んっ、そんないきなり入れちゃ!」
アドベンチャラーレオン「」
ズビュズビュ
ニュクス「ふああっ、わたし、ふああっ、子供になっちゃう。レオン王子に見られて子供になっちゃうよぉ。おっしこ出る所、ぐちゅぐちゅさせて、子供になっちゃう、なっちゃううううっ」グチュチュチュ
ニュクス「―――っ!!! んんっ――――!!!!」ビクンビクンッ
アドベンチャラーレオン「」
ニュクス「はぁ、んっ、はぁ……はぁ……はぁ……ふぅ」ピチャピチャ
ニュクス「……」
ニュクス(……また、自分の手をレオン王子の物だと思ってしてしまったわ……。目の前にレオン王子の魔符を置いて臨場感もあげてるから、かなりの快感を得られるけど……)
ニュクス「この終わった後の空しい感じは、馴れないものね」
ニュクス(むしろ、なんだか切なくて――)クチュ
ニュクス「あっ/////」
ニュクス(物足りなくなっちゃう……)コスコスコス
483 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/15(日) 19:23:07.99 ID:CkqNC5Ff0
ニュクス(でも、さすがに同じ魔符はヌキ辛いから……。そうだ、さっき見てた魔女っ子レオンちゃんで……)ガサゴソ ガサゴソ
ニュクス「……?」
ガサゴソガサゴソ
ニュクス「無い、無い!? 無いーーーー!?」
ニュクス(おかしいわ。今さっきまでそこに置いて会ったはずなのに、ちょっと目を離した隙にいなくなるなんて。魔符書どこ、どこ? ここ?)ガサゴソガサゴソ
ニュクス(……ど、何処に行った!?)
ニュクス「ん? これって……」ヒラヒラ
ニュクス(この異界で回収されないようにするための紋章が掛かれた紙……。私がこれを張り付けたのは魔符書と衣類だけ。衣類はまだ鞄の中に入ってる。魔符書は消えて、これだけが残っているということは……)
ニュクス「……落とし物として回収されてしまったってこと?」
ニュクス(と、取りに行かないと。でも――)チラッ
アドベンチャラーレオン「」
パラディンレオン「」
ダークマージレオン「」
ニュクス(こんなところ誰かに見られでもしたら…。いや、落ち着きなさい、私。そんなものは記憶を飛ばす呪術でどうにかできる、重要なのは取りに行かないとこの子たちを収納できないという事よ)
ニュクス「そうと決まれば行動よ。まずは鍵を……、あれ?」
ガサゴソガサゴソ
ニュクス(……鍵、受け取ってなかったみたい……私としたことが、うっかりね)
ニュクス「……どうしたものね」
484 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/15(日) 19:34:52.40 ID:CkqNC5Ff0
ニュクス(鍵を取ってくるしかない。でも、このわずかな間に万が一にもレオン王子が訪ねて来て、これを見られてしまったら……)
レオン『ニュクス、これは一体どういう事かな?』
ニュクス『れ、レオン王子、こ、これには深くてその思い出深い理由があって』
レオン『……最低だよ、ニュクス。君がこんな人間だったなんて……』
ニュクス『え? れ、レオン王子……』
レオン『近づかないでくれないかな。汚らわしい! 見た目は子供でも中身は大人だって言ってたけど、こういうはことに関してだったなんてね……』
ニュクス『レ、レオン王子、違うのこれは――』
レオン『近寄らないでくれるかな、この変態!』
ニュクス『い……』
ニュクス「いやああああっ!!!! そんな汚物を見るようなめで、私を見ないでェ!!!」ジタバタジタバタ
ニュクス「……」ピタッ
ニュクス「……いや、むしろ見てぇぇぇぇ!?」ジタバタジタバタ
コンコン
ニュクス「だ、だれ!? い、今は立て込んでるところだから、あとにしてくれる?」
リリス『あの、ニュクスさん。私です、リリスです』
ニュクス「り、リリス? 何の用かしら、今はとっても大事な用があるの。悪いけど、後にして――」
リリス『レオン様の魔符コレクションが中央竜脈に届いてたのでお持ちしたんですが……』
ガチャッ
ニュクス「ほ、ほんとぉ? ニュクスのコレクション、もってきてくれたのぉ……」フルフル
リリス『あの、まずは服を来てくれませんか。その、色々とシてたことの跡が見るに堪えないので……』
485 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/15(日) 20:23:12.54 ID:CkqNC5Ff0
シュオオオッ
シュオオッ
シュオオオオッ
パタンッ
ニュクス「これでみんな収納できた。ふぅ、一時はどうなるかと思ったわ。やっぱり、何事も落ち着いて対処するのが基本ということよ」
リリス『幼児後退するくらい慌てていたように思えますが……』
ニュクス「……だ、だって、レオン王子に汚物を見るような眼で見られながら変態って罵られることを想像していた所だったから……」
リリス『ああ、扉越しに聞こえていた叫びの正体はそれでしたか。何考えてるんですか?』
ニュクス「だって、レオン王子の視線って元から冷たいでしょ?」
リリス『いや、そうでもないと思いますけど……』
ニュクス「そんな冷徹な視線に軽蔑が加わったら……。これはとても危険な組み合わせね」
リリス『今後、魔符に「汚物を見るような眼で」という意味不明な命令を下すあなたの姿が手に取るようにわかります』
ニュクス「とりあえず、ありがとう。まさか、魔符を呼び出してその目の前でオ〇ニーしている拍子に紋章を入れた紙が取れるなんて思わなかったわ」
リリス『紙が取れるとは思わなかった、それだけで纏めてください』
ニュクス「でも、こうして届けてくれたあなたには真実を伝えるべきだと……」
リリス『それを知っても私に利益なんてないんですけど。ともかく、今後は気を付けた方がいいですよ。今回は運よく私がいましたけど、いなかったらこの南国での休暇が休暇ではなくなってしまいますから』
ニュクス「安心しなさい。今度からは本を主体に行うから、体の一部に触れていれば回収はされないでしょう?」
リリス『その閃き、いらない』
486 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/15(日) 20:34:39.42 ID:CkqNC5Ff0
ニュクス「それで、何の用かしら? 魔符書を届けてくれたのはうれしいけど、それだけだったら部屋に入ることもないでしょう?」
リリス『察しがいいですね』
ニュクス「それとも、私がいっぱい体内ファイアした部屋の香りが……、その好きだったりするとか?//// ほら、あなたってそうやって竜の姿になるでしょう、その極度の臭いフェチだったりするのかと思って……」
リリス『外で話しましょうか。ココの空気は酷く淀んでいますので』
ニュクス「ストレートに言われると傷つくわ」
リリス『在らぬ疑いを駆けて置いて良く言います。その少し魔符書をお渡しする際にお聞きしたいことがありまして』
ニュクス「いいわよ。あなたは命の恩人だから、そのエッチをしたいっていうこと以外なら……」
リリス『私、お聞きしたいことがあるとだけ言ったはずですけど?』
ニュクス「聞くセッ〇スっていうのもあるから……」
リリス『ないそれ、怖い』
487 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/15(日) 20:47:14.21 ID:CkqNC5Ff0
リリス『そういったことに興味はありませんから、安心してください。私はノーマルですから』
ニュクス「そう、ピエリに色々と気持ちいいことをさせたってアクアから聞いているけど」
リリス『なんで私が無理矢理奉仕させたみたいな話になっているんですか?』
ニュクス「でも、ピエリよね。あの子、体は大人なのに中身は子供でしょう? 私は中身が大人で見た目が子供、少し不公平だと思うわ」
リリス『正直、この頃のニュクスさんを見ていると身も心も成熟していないとしか言えません』
ニュクス「ふん、大人の女性の魅力がわからないからそう言えるのよ。あなたも、まだまだ子供という事ね。それで、そんな私に何を聞こうというの?」
リリス『自分からハードルを上げてるのわかってます?』
ニュクス「ふん、何でもいいから聞いてみなさい。この私が答えてあげるわ」
リリス『はぁ、それじゃお聞きしますね』
ニュクス「ええ、来なさい」
リリス『あの、ニュクスさんは愛についてどう考えていますか?』
488 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/15(日) 20:50:01.79 ID:CkqNC5Ff0
ニュクス「愛? なんだか抽象的な質問ね、私のが答えになるとは思えないけど……」
リリス『それはわかっていますよ。この答えは十人十色で、決まり切った答えがあるとは思っていませんから』
ニュクス「まあいいわ。愛ね、私からすると……。もう、私が手に入れられない物、そう答えるしかないわ。私がしてきたことを考えれば、愛なんて物を受け取れるわけもないことくらい、わかるでしょう?」
リリス『でも、ニュクスさんはレオン様が好きなんですよね?』
ニュクス「私が好きな事とレオン王子が私を愛してくれるかは別問題よ……。私は自分が幸せになるべきじゃない、その幸せには誰かに愛してもらうというのも含まれるわ」
リリス『ニュクスさん……』
ニュクス「だから、独りよがりな妄想に逃げ込むのかもしれない。だって、それが賢いことだって、少なくとも私は思っているんだもの……。傷つかない方法はこれくらいしかないって、わかってしまうんだから」
リリス『……あの、ニュクスさん』
ニュクス「……なに、リリス」
リリス『そこまで考えているなら……自室に置いてある盗んだレオン様の衣装を返してもいいのでは?』
ニュクス「あれは、そう、うん、私の愛を増幅させるための物だから、ギリギリセーフよ」
リリス『どうみてもアウトです』
489 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/15(日) 20:50:57.75 ID:CkqNC5Ff0
今日はここまで
ニュクスの一人エッチは、幼さと精神年齢のギャップがあって凄そう
490 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/18(水) 20:07:05.09 ID:4XVlyKWe0
ガチャ バタン
リリス『はぁ、あまりアクアさんのためになるようには思えませんけど、一応の答えは得られましたね。しかし、得ることのできないものですか……』プカプカ
リリス『アクアさんに言ったら色々と再び拗らせそうな回答ですよね。もう少しわかりやすい答えを出してくれる人を探さないと』
ピエリ「あ、リリス。ここにいたの!」テテテテッ
リリス『ん、ピエリさん? どうかしましたか?』
ピエリ「どうかしてるの! ピエリを置いてどこかにいっちゃ、駄目なの! リリス、アクア様に頼まれごとがあるんでしょ? ピエリには御見通しなの。ここからはピエリも一緒に調べてあげるのよ」
リリス『ピエリさん。そのうれしいお言葉なんですけど、その情操教育にですね、とてつもない悪影響を与えるかもしれない内容を探らないといけないので……』
ピエリ「ひぐっ、リリスはピエリのことをひとりぼっちにするの? ピエリとリリス、同じお部屋だから仲良しさんじゃなかったの? うええええんっ」
リリス『ああ、泣かないでくださいピエリさん。私は、ピエリさんと仲良しさんですよ』
ピエリ「ほ、本当?」
リリス『そうですよ、私とピエリさんの仲じゃないですか。ここまで色々と交流してきたでしょう? ほら、思い当たることの一つくらいはあるでしょう?』
ピエリ「うーん、そうなの! リリスのお〇んちんをなでなでしてあげたことなの!」
リリス『ああ、はい、そうですね。もう、それでいいです』
491 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/18(水) 20:17:11.49 ID:4XVlyKWe0
ピエリ「愛について、なの?」
リリス『アクアさんにも色々とあるみたいですから、愛についてみんなの意見を聞いてきてほしいと頼まれているんです』
ピエリ「ふーん、リリスは愛ってどんなものだと思ってるの?」
リリス『家族でしょうか』
ピエリ「家族、ピエリのお父さんとお母さんみたいなものなの?」
リリス『多分そういうものだと思っています』
ピエリ「リリスおかしいの。お父さんとお母さんがいるからリリスがいるのに。リリスにはお父さんもお母さんもいないみたいないい方に聞こえるのよ」
リリス『それに近い存在ですから……』
ピエリ「え?」
リリス『いいえ、何でもありません。とりあえず、誰に最初尋ねるべきでしょうか?』
ピエリ「はいはーい! まずはピエリに聞くべきだと思うの」
リリス『……ピエリさん、愛と好きの違いが分かってますか?』
ピエリ「言い方が違うの」
リリス『そんなお決まりの返答されても……』
ピエリ「えっと、愛は重くて好きは軽い気がするの」
リリス『そこはかとなく正解に思えますね』
492 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/18(水) 20:28:42.49 ID:4XVlyKWe0
リリス『わかりました。それじゃ、手始めにピエリさんの考えている愛というものを教えてください』
ピエリ「わかったの。愛っていうのはキスすることなの!」
リリス『キスですか?』
ピエリ「そうなの。あ、リリス、キスはキスでもほっぺとか、御凸とかじゃないのよ。唇と唇を重ねる奴なのよ。ピエリ、お父さんとお母さんがキスして愛してるって言ってるの聞いたことがあるの!」
リリス『ふむふむ、思ったよりも健全な意見ですね』
ピエリ「でも、お父さんとお母さん裸で絡み合ってたの。あれ殺し合いしてるようにしか見えなかったの。だけど、二人とも愛してるっていっぱい言ってたの。意味が分からないのよ」
リリス『そうですね、意味が分かりませんねー』
ピエリ「だけど二人とも笑顔だったの。だからピエリは愛ってそういうものだと思うの。抱きしめあってキスをすると愛してるって言えるようになるの!」
リリス『……もう、これをアクアさんに提出すればいい気がしてきました』
ピエリ「ピエリ、リリスの役に立てたの?」
リリス『はい、とっても。ここで調査を切り上げてもいいくらいに、素晴らしい答えでした』
ピエリ「わーい。ご褒美にナデナデしてほしいの!」
リリス『仕方ないですね。ほーら、よしよし』ペトペトッ
ピエリ「んふー、くすぐったいのぉ////」
リリス『うん、かわいい』
493 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/18(水) 20:37:59.55 ID:4XVlyKWe0
リリス『まぁ、さすがに二人ではアクアさんは納得しませんよね。それに、まだカップルになっている方々には意見を頂いていませんし』
ピエリ「なの?」
リリス『ですが、皆さんがどこにいるのかわからないことには、どうにかして場所を探れるといいんですけど』
ピエリ「あ、リリス。外にある地図の場所に行けばわかるかもしれないの」
リリス『え? どうして地図で場所が?』
ピエリ「リリスは忘れん坊さんなの。早くいくの!」テテテテッ
リリス『え、ちょっと、ピエリさん!?』スィー
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ヒノカ「ふむ、やはり思ったよりも広いな。天馬を持って来れれば向こうにいったりと色々と捗るのだが……ん?」チラッ
ピエリ「あ、ヒノカ様なの! ヒノカ様―」ブンブンブンッ
ヒノカ「ああ、ピエ……」
ピエリ「えへへ、えへへへ〜」ブルン ブルンッ!
ヒノカ「……」ピョンピョン
ピエリ「? ヒノカ様、どうしてジャンプしてるの」
ヒノカ「ちょっと、ちょっとは揺れるかと思ったんだ」
ピエリ「揺れる? なにも揺れてないのよ」
ヒノカ「そうだな、何も揺れるわけない、よな……」
ピエリ「リリス? ヒノカ様は何を揺らしたかったの」
リリス『何でもできる証拠、ですかね……』
494 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/18(水) 20:52:02.38 ID:4XVlyKWe0
ヒノカ「ああ、リリス。お前はまだ人の姿に戻れないのか?」
リリス『はい、さすがにまだ力が溜まっていませんから。しばらくはこのままですよ。それより、ヒノカ様は何をしていらっしゃるんですか?』
ヒノカ「少し休んで泳ぎの疲れも取れたのでな、島の中を歩いて回ろうと思っていたんだ。しかし、思ったよりも広くてどこから手を付ければいいかと悩んでいたところだ」
リリス『確かに改めて見ると結構大きな島ですね。ここも竜脈の一つで作られたと考えると、いやはや万能な力だなって私も思います。だけど、これを見ても誰がどこにいるのかはわからない気がするんですけど』
ヒノカ「これで誰がどこにいるのかわかるのか?」
リリス『ピエリさんがそう言っていたんです。でも、地図の前にいる私たちの事さえ表す記号とか名前もありませんよ』
ピエリ「少し待つの。誰かがいる場所がそろそろわかるはずなの!」
リリス『ええ、このまま待っていてもわかるようになるとは思えな――』
島のバトラー「お客様、失礼いたします」スッ
ヒノカ「おわっ、この島の使用人か。む、何をしているんだ?」
ガチャガチャ カタンッ カタンッ カタンッ
リリス『何かを掛けているようですけど。これは……』
島中央の洞窟『使用中』
北にある小さな小屋『使用中』
南にある小さな浜辺『使用中』
ピエリ「えへへ、これでここには誰かがいるってわかるの。ピエリは嘘なんて吐いてないの」
リリス『そう言えば、こんな説明してましたね。マークス様の発言で忘れていましたけど』
495 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/18(水) 21:37:41.64 ID:4XVlyKWe0
ヒノカ「しかし、誰が利用しているのかはわからないのか。誰かを見つけるために仕えるというわけではないのだな。しかし、その使用中というのは……その、あれのことだったりするのだろうか……////」
リリス『いやいや、それだけっていうことは無いと思います。でも、これで誰かがいることは分かりますね』
ピエリ「ピエリの言った通りだったの」
リリス『ええ、ありがとうございます、ピエリさん』
ピエリ「うー、お礼はなでなでにしてほしいの」
リリス『はいはい、ピエリさんはいいこー、いいこー』ピトピトッ
ピエリ「わーいなの」
ヒノカ「ところで、リリスとピエリは何をしているんだ? 見た所、人を探しているみたいだが…」
リリス『ああ、その愛について色々と人の意見を聞いているところなんです』
ヒノカ「あ、愛だと!? なんでそんなことを聞いているんだ?」
リリス『まぁ、これにはそれなりの訳がありまして。唐突ですけど、ヒノカ様は愛って何だと思いますか?』
ヒノカ「あ、愛か……。うう、私には恋愛経験もない、そんなことを突然聞かれても答えられる自信が無い」
リリス『それでは質問の形を変えましょう。愛し合っているって思う場面というのはありますか?』
ヒノカ「あ、愛し合っているだと……。ま、まぁそうだな。それくらいなら……答えられるかもしれない。その、笑わないでくれると助かるのだが……」
リリス『笑いませんよ。ねぇ、ピエリさん』
ピエリ「ん、おかしいことだったらピエリ笑っちゃうの!」
リリス『容赦ないなぁ…』
496 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/18(水) 21:54:30.78 ID:4XVlyKWe0
ヒノカ「そ、その…手をこう繋いで……」
リリス『ふむふむ…、続けてください』
ヒノカ「そして互いに見つめ合いながら、今日の事を話したりしてな。庭先で取りが休んでいたとか、今日の空模様はとても美しいとか、そんな他愛ない話をして、その時折笑顔を向け合って……」
リリス『ほうほう……』
ヒノカ「そんなまったりとした空気の中で、自然と接吻を交わし合うのが、その愛し合っているという事なんじゃないだろうか……。そ、そのすまない、どう伝えればいいのかわからなくて、このような長い語りを……。リリス、どうしたんだ。目が痛いのか?」
リリス『いいえ、あなたが眩しすぎて。こんな胸を打つ愛の調べを聞けるとは思っていませんでした』
ヒノカ「や、止めてくれ。私には似合わないことくらいわかっているんだ。いつも長刀を振り回しているような女が、そんな愛について語るなど……ああ、顔の火照りが止まらない///」
リリス『なに、この破壊力?』
ピエリ「うーん、よくわかんないの。リリス、ヒノカ様の言ってたこと、ピエリに教えてほしいの」
リリス『キスをすることが愛、そんな感じです』
ピエリ「ヒノカ様、ピエリと同じ考えだったの。やっぱり、ピエリとヒノカ様はお友達なの!」
リリス『正直、これだけ意見を貰えればもう十分だと思うんですけど。やっぱり、カップルからの意見も取り入れるべきですよね。マークス様とサクラ様、そしてエリーゼ様にタクミ様、二組からはちゃんとお話を聞かないと……』チラッ
島中央の洞窟『使用中』
北にある小さな小屋『使用中』
南にある小さな浜辺『使用中』
リリス『いるとすればこの三カ所のどこか……。さて、何処に行くべきでしょうか……』
リリス『あまり、良い予感はしませんけど……』
497 :
◆P2J2qxwRPm2A
[saga]:2018/04/18(水) 21:56:40.13 ID:4XVlyKWe0
今日はここまで
赤面したヒノカ、とてもいいぞ。
リリスが向かう場所を決めたいと思います。参加していただけると幸いです。
◆◇◆◇◆◇
・島中央の洞窟
・北にある小さな小屋
・南にある小さな浜辺
>>498
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