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【安価でゆゆゆ】久遠天乃は勇者である2nd【十五輪目】
- 739 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/23(土) 23:21:51.58 ID:LdDhgZ1Zo
-
では少しだけ
- 740 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/23(土) 23:29:19.02 ID:EpQt+p5QO
- よっしゃ
- 741 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/23(土) 23:48:44.86 ID:LdDhgZ1Zo
-
天乃「なら、それこそ話してくれても良いと思うのよ。憶測だけじゃなくてね」
沙織「聞かれれば、きっとみんなは答えてくれるんじゃないかな」
もちろん、嘘をつかずにだよ。と沙織は優し気に答える
勇者部との関わりはまだ長いとは言えないが、短いとも言えない
そして、勇者部の考えを知り、思いを知っているから沙織は確信する
沙織「皆は久遠さんから言われることで、本当の意味で罪を背負えるんじゃないかな」
天乃「……それは、甘い話だわ」
沙織「…………」
天乃「私に言われなければどうするの? 私が気づかなければどうするの? なんの罪悪感も抱くことはないの?」
沙織「そんなわけないって解ってるくせに」
例え天乃からなにも言われなくとも、
勇者部が罪悪感を抱かないなんて言うことはない
自分の行いの一つ一つの責任から目を逸らすはずがない
沙織「言わないことが、一番苦しいことだと思うよ」
天乃が何も言わない、何も聞かない
そのままに行動を起こした結果、救うことができたとしても
天乃の姿を見るたびに、犠牲にしたものと隠し事をしてしまったことに戒められる
あれだけ、自分たちがいるのだと散々言いながら
大事なことを打ち明けなかったのだから
天乃「そう……でしょうね。やっぱり」
- 742 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/24(日) 00:00:02.80 ID:rXj+7r0ko
-
天乃「出来る限り巻き込みたくはない。でも、全く伝えないでいるなんて言うことも出来ない」
沙織「……だとしたら?」
天乃「考えが、甘いわね」
天乃は不服に感じる悲し気な表情を浮かべながら、呟く
完全に隠しきる事は出来ない
だけど、すべてを話すことが出来るわけでもない
本当に甘い、本当に浅い
まだ、覚悟が浮ついているという証拠だと天乃は思う
沙織はその考えが分かっていたのだろう
驚いた様子もなく、ただ笑みのままに「厳しいね」と零す
天乃「中途半端でいることが一番駄目なのよ」
沙織「どうして?」
天乃「あの時こうしておけばよかったって後悔が強くなるから」
確実に一つの道を選択したとしても
その先に失敗があった場合、人は過去を振り返り悔いることもあるだろう
けれど、しっかりとした芯のある答えの先にある失敗であるのならば
それを受け止めるくらいの強さがその人にはあるはずなのだ
あやふやだから、確かなものがそこにないから後悔によって挫折する
心が折れて歩みを止めてしまうことになる
自分は間違っていたのかもしれない、だけど、今はこうすべきだと次のことに目を向けることが出来なくなる
天乃「それは他人に委ねるべきことではないわ。自分たちで決めるべきことなのよ」
沙織「そうだね。そして、久遠さんにもそれはあるわけだね」
- 743 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/24(日) 00:19:23.19 ID:rXj+7r0ko
-
沙織「東郷さんたちに託される形で」
天乃「ええ、そのとおりよ」
気付いてしまったことを、友奈達に問うか否か
迷っていても答えは決まらない
もちろん、今目の前にいる沙織にどうするのが良いのかを聞き
そのうえで自分の行動を決めるというのは間違いではないが
考えたままあやふやになって聞くべきタイミングを見逃してしまっては、
今さっき自分で批判したことをそのまま行ってしまうことになる
沙織「今回はかなり難しい問題だもんね、口を挟むのも中々に出来る事じゃないよね」
天乃「そうなのよね。そんな問題と言うか、我儘を投げ渡した私が言うのも憚られるけれど」
今回の達成するべきことは、非常に難しい問題であり
沙織が何度か言ったように、犠牲を出さないことはまず不可能だと言っても良い
そして、天乃の深刻な問題を解決するのにはそこらの安っぽいものではまず不可能だ
天乃「……沙織」
沙織「うん? 内容は教えないよ?」
1、タイムリミットは?
2、貴女なら、どうする?
3、みんなを集めて貰えない?
4、貴女は私の為なら世界を捨てることはできる?
5、……そうね。こればかりは私は口を挟むのをやめるわ
↓2
- 744 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/24(日) 00:21:04.80 ID:QrKNKMmB0
- 1
- 745 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/24(日) 00:21:21.02 ID:XIxvjhwHO
- 3
- 746 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/24(日) 00:21:37.82 ID:lug84IYBO
- 2
- 747 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/24(日) 00:26:42.57 ID:rXj+7r0ko
-
ではここまでとさせていただきます
明日は出来ればお昼ごろから
皆を集めますが、みんなのリハビリの関係上夕方交流を消化します
- 748 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/24(日) 00:30:37.21 ID:XIxvjhwHO
- 乙
久遠さんも交えての相談、腹を割って話したいところだが…
- 749 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/24(日) 07:47:28.92 ID:d+6ZUHpDO
- 乙
ここまで来て犠牲なんか出したら本末転倒だよなぁ…
- 750 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/24(日) 19:33:38.35 ID:rXj+7r0ko
-
では少しずつ
- 751 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/24(日) 19:53:39.03 ID:rXj+7r0ko
-
天乃「ええ、内容は教えて貰わなくて良いわ……ただ、みんなを集めて貰えるかしら」
沙織「……なるほど、分かった」
至って穏やかな表情のまま頼み事をする天乃を一瞥した沙織は、
心の内を理解したように頷く
沙織「夕方で良いよね? ここに集まるように話しておくよ」
天乃「自分で動けたらその必要もないのだけど……悪いわね」
沙織「みんなのところに連れて行ってっていわない辺り、久遠さんは少し変わったなぁって、感じるよ」
沙織は嬉しそうに言うと、席を立つ
沙織「動けないのもあるかもしれないけど、みんながちゃんと集まってくれるって信じてるからかな?」
天乃「今も昔も信頼してるわよ。ただ、視野が広がっただけ」
沙織「それは……うん、良かったね」
天乃の表情は変わらない
沙織の表情も変わらない
視線を交わすことなく答え、満足したように沙織は踵を返す
目先の答えに飛びつき、ただただ自分がこうすべきという答えに駆け抜けていた天乃
その目に見えていた道が増えて悩むことも増え、重くもなった
けれど、だからこそ立ち止まることもできるようになったのだと、沙織は思う
沙織「今の久遠さんなら、もう無茶はしないって信じる気になれる気がするよ」
- 752 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/24(日) 19:58:37.64 ID:G/Xm89lOO
- 来てたか
- 753 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/24(日) 20:02:12.71 ID:rXj+7r0ko
-
天乃「今までは信じられなかったのね」
沙織「信じられるわけがないよ。どこまでも、久遠さんは久遠さんだからね」
茶化すように呟き、笑う
沙織はそのまま歩き出して、病室の外へと向かう
本当に、信じられなかった
心から信じ、愛し、思いを寄せていたのだとしても
その一点だけは絶対に信じることは出来なかった
信じてるよ。と、嘘をついて
目の届かないどこかに消えてしまった後に、何度こぶしを握ったのか
沙織「…………」
今は精霊としての力も持ったことで、
そんな思いもあまりしなくなってきていたが、
この力を手放せばきっとまた、有事の際にその心は不安に満たされるだろう
沙織「……だとしても」
どれだけ不安になるのだとしても、
どれだけ恐怖に身を焦がしてしまうのだとしても
それが、可能性の一つになるのならば。
沙織「……ごめんね。はっきりとは言わなかったけど、あたしは賛成してるんだよね」
扉を背に、沙織は何げなく呟くと
数秒間身じろぎも瞬きもせずにとどまって……唐突に、また歩みを進めた
- 754 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/24(日) 20:32:12.79 ID:rXj+7r0ko
-
√ 11月06日目 夕(病院) ※土曜日
そして夕方、本来なら鍛錬だったりリハビリだったりを継続して行ったりもする時間だが
天乃からの呼び出しということもあり、みんなが病室に残っていた
朝、天乃から悪戯された友奈も
この時ばかりは恥じらいを感じさせる様子はなく、真剣だった
風「天乃、全員集まったわよ」
天乃「うん、ありがとう」
東郷「…………」
見渡せば見える勇者部の顔
周囲に集まった風達の表情には何処か不安を感じるものの
しっかりとした意志のようなものも感じられて
天乃は小さく、息をつく
天乃「集まってもらった理由は……解ってるのかしら?」
夏凜「……まぁ、友奈と東郷が会いに行ったって時点で察しはついてるわよ」
友奈「ごめんね」
夏凜「良いわよ別に。話されて困る事でもないし」
友奈の申し訳なさそうな言葉も気にせず、
夏凜は腕を組んだままちらりと天乃を見る
夏凜「私達が……というより、私が何を提案したのか。知りたいんでしょ?」
- 755 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/24(日) 21:34:37.46 ID:rXj+7r0ko
-
樹「話すんですか?」
夏凜「話す必要がありそうな感じでしょ、これは」
樹「でも……」
不安そうな表情を見せる樹に、風が首を横に振る
勇者部の中でも、
必ずしも話すべきである。。という意見ではないらしい
最も、天乃が来るか来ないか、声をかけるか否かに委ねられたのだと感づいた時点で
天乃としてはそのあたりも織り込み済みではあったが。
園子「いっつんの気持ちも分かるけど、こうなった以上は話す。そういう話だから」
天乃「せめて、私に委ねないでもらいたかったけれど」
東郷「……すみません。どうしても決められなかったので」
風、友奈、夏凜、東郷、樹、園子
沙織や精霊たちが内容を話すことについて賛否を拒否したのであれば、
以前、精霊達を返すか否かで話し合った時と同様に意見が分かれ決着がつかなくなってしまうのも想像に易い
東郷と友奈ですら、それぞれ分かれることもあり得なくない
天乃「…………」
少なくとも、その程度には悩むべき手段ということだ
1、さて、教えてもらうわよ。夏凜
2、勘違いしているようだから言うけれど、私は何も聞かない。そう伝えたかっただけよ
3、難しいお願いをしたのは自覚しているわ。だから、私は全部任せるわ
↓2
- 756 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/24(日) 21:39:07.83 ID:QrKNKMmB0
- 1
- 757 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/24(日) 21:40:08.15 ID:G/Xm89lOO
- 1
- 758 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/24(日) 21:58:15.87 ID:rXj+7r0ko
-
天乃「さて、夏凜……話してもらうわよ?」
夏凜「…………」
周囲にいる大切な者達
その中でただ一人、夏凜へと目を向けた天乃は口を開く
天乃「何をしようとしてるのか」
夏凜「……ま、あんたは知らぬが仏とはいかないわよね」
むしろ、それこそ罪だとでも言うでしょうし。と
夏凜は呆れた物言いながら、
まったく雰囲気を変えずに閉じていた瞳を開くと
天乃を見つめ、静かに答える
夏凜「芽吹達から神樹様の種を奪うのよ」
天乃「……それがどういうことか分かってて言ってるの?」
夏凜「最悪、世界が滅ぶ可能性もある。分かってるわよそんなことは」
天乃の雰囲気が少しだけ揺れ動き
友奈達が畏怖を感じるようなものになったとしても、夏凜は動じない
真っ直ぐに天乃と向かい合う
夏凜「でもね。それは可能性があるだけでしかない。あんたは違う。死ぬ可能性があるんじゃない、死ぬのよ」
天乃「……つまり私を救う代償に、貴女達はこの世界を選んだって言うことなのね」
園子「それは少し違うよ天さん。世界を救う可能性の一つを借りるだけ。犠牲になるって決まったわけじゃない」
- 759 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/24(日) 22:02:45.87 ID:G/Xm89lOO
- ソレハアカン…
- 760 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/24(日) 22:11:18.21 ID:rXj+7r0ko
-
風「神樹様にも寿命があって、もうすぐ尽きるかもしれないってことも分かってる。だけど……」
夏凜「神樹の種なら、天乃の体を十分に癒すことができる可能性があるのよ」
天乃「私の体は穢れに冒されているのよ? 拒絶反応を起こすかもしれないわ」
夏凜「今の弱った状態ならそれを塗り潰すことだってできるかもしれない。本当の意味で、久遠家の呪縛からあんたを解放できるかもしれない」
代々呪われてきた久遠家の血
それが極限まで弱ってきている今こそ、
神樹様の力を蓄えた種を用いることでそれを完全に拭い去ることができるかもしれない
それは可能性だ
実験が出来なければ立証されているわけはなく、確証もない
成功の可能性があるように失敗の可能性もある
しかし、神樹様の寿命が尽きかけているからこそ
行わなければ次のチャンスというものは訪れない
夏凜「あんたはこの世界を守ってきた。そのために命を削ってきた……なら、少しくらいこの世界にも命を懸ける義務があるはずだわ」
天乃「関係ない一般の人たちの命まで懸けさせるの?」
夏凜「必要なら」
天乃「私がそんなことは望まないって解っていても?」
夏凜「……それでも」
夏凜の視線はぶれてはくれない
それは、確かな芯のある答えであるという証明
何があろうと譲る気はないという夏凜の意志
夏凜「私達はあんたのいる世界を守るために、あんたのいなくなる可能性がある世界を犠牲にするわ」
例え、その果てに滅びがあるのだとしても
大切な人たちさえいてくれるのであれば、その滅びにでさえも、抗うことは出来るから
覆すことのできる可能性が、生まれるから
夏凜「あんたが拒否しようと私はやるわ。それであんたに嫌われるのだとしてもね」
- 761 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/24(日) 22:22:56.38 ID:rXj+7r0ko
-
天乃「……楠さんたちは譲ってくれるの?」
夏凜「そんなわけがない」
天乃「…………」
友奈の話はつまり、そう言うことだったのだ
話して譲ってもらうのかどうか
本当に答えて欲しかったのは譲ってもらえなかった場合の話
奪うか否か、そのレベルの話なのだ
天乃「夏凜……」
夏凜「このまま野放しにして種を外で使わせたらあんたがまた引っ張り出される可能性だってあるんでしょ?」
天乃「なるほど……それもあって、あなたたちはそれに賛成してるってわけなのね……」
夏凜以外の勇者部部員
風達をめぐるように天乃が見渡すと、それぞれが思い思いの感情を滲ませた目を向ける
だが、誰も弱くはない
皆強い瞳をしている
それが世界にとっての悪であり、すべきことではない行いであると理解してなお
そんな瞳を見せている
東郷「世界の可能性を借りて久遠先輩の可能性とし、それをもって新たに世界の可能性を生み出すんです」
天乃「上手くいくと?」
樹「確証はないです……でも、踏み出さなければ運命を変えることは出来ないと思います」
- 762 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/24(日) 22:39:02.66 ID:rXj+7r0ko
-
天乃「それは確かにそうだけれど……」
死に至る運命に絡まれた久遠の人生
それを解消できる可能性があるのならば、
確かに、手を伸ばしたいという気持ちはある
しかし、夏凜達が行おうとしていることは極めてリスクが高い
神樹様や大赦等の関係者のみならず、
この世界に住まう一般の人たちを見危険に晒す行為
なおかつ、この世界を敵に回してしまうことに他ならない
夏凜達だけでなく、その両親、その関係者
どこまで敵であると判断されるのか分かったものではない
はっきり言ってしまえば
それはあまりにも【幼稚の考え】だと、天乃は思う
もちろん、みんな子供だ
自分たちで手一杯、自分が守りたいものを守るので限界
それが当然であり、むしろそれを子供の考えであると否定する天乃が異常なのだ
可能性を信じ、僅かな光を求めて奔走する少女たちは
ある意味では間違っているとは言い切ることはできない
1、それは駄目よ。許されないわ
2、考えが幼稚すぎるわ。貴方達だけの問題ではなくなるのよ?
3、そんなことをさせるくらいなら、私は精霊のみんなに頭を下げて力を返してもらうわ
4、楠さん達を説得して、なおかつ世界を確実に救うことができる? 誰一人欠けることなく、犠牲にせずに
↓2
- 763 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/24(日) 22:42:07.70 ID:G/Xm89lOO
- 4
- 764 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/24(日) 22:46:50.34 ID:QrKNKMmB0
- 2
- 765 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/24(日) 22:59:04.83 ID:rXj+7r0ko
-
ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
若葉「ここで幼稚だと批判されたら球子ならどうする?」
球子「だったらタマ達の命を代わりに賭けるっていうかもなぁ」
千景「私なら、幼稚で何が悪いって怒るかもしれないわ。全てを救いたい。その目標こそが最も子供らしい願いだから」
水都「三好さんは、なんていうんだろうね」
- 766 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/24(日) 23:11:46.57 ID:G/Xm89lOO
- 乙
今の久遠さんだったら大人び過ぎて夏凜ちゃん達みたいな発想は出来なかっただろうなぁ…
それにしてもくめゆの設定を物語に有効活用していくとは流石だ
- 767 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/25(月) 00:17:57.06 ID:alhgrjmUO
- 乙
思ったより悪くない案だな
賭けてみる価値はありそう
- 768 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/25(月) 07:14:54.53 ID:IekVxIByO
- 確かに幼稚な考えだけどだからこそ希望に満ちてる
それを幼稚と言えてしまう久遠さんはもう子供とはいえないのかもしれない
- 769 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/25(月) 09:28:50.47 ID:7fmEyu7ZO
- 世界を救うための手段が最終的に久遠さんに集約されることを考えると、幼稚なそれを久遠さんが本当に信じられるかが鍵な気がする
- 770 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/25(月) 23:37:45.33 ID:0kWC8XNLO
- 多忙なのか最近遅いね
- 771 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/25(月) 23:40:53.10 ID:yykbYolOO
- そもそも毎日やってること自体がヤバイから
- 772 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/26(火) 23:01:04.73 ID:8grp38Emo
-
では、少しだけ
- 773 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/26(火) 23:24:29.05 ID:8grp38Emo
-
天乃「……はぁ」
緊張感をさらに増してしまうと分かっていながら深くため息をついて
天乃は夏凜へと目を向ける
見極めようとしている厳しい視線にも
夏凜は動じることはなかった――が
天乃「考えが幼稚すぎるわ」
夏凜「!」
その一言には、強く反応を見せた
天乃「貴方達だけの問題ではなくなるのよ? それを分かってるの?」
園子「幼稚って……天さ――」
夏凜「良いわよ。別に」
否定しようとした園子を制した夏凜は
ついさっき揺らいだ雰囲気をすでに持ち直していて
夏凜「確かに幼稚かもね。希望的観測に縋って、自分たち以外の誰かのことなんか後回し」
樹「夏凜さんっ」
夏凜は薄く笑う
その空気に何かを感じたのか樹は声を上げたが
夏凜は我関せずと、表情は変わらない
夏凜「親とか、クラスメイトとか、部活で関わった人とか全員を危険に晒すことも厭わない。自分勝手で我儘な作戦」
天乃「なら――」
夏凜「それのどこがいけないのよ。私達は大人じゃない、万能でも天才でも神様でも何でもない、ただ勇者になれるだけの子供」
友奈「…………」
夏凜「それでも、全部を救いたいってお願い一つの為に危険で残酷で、余裕のない綱渡りでも渡ってやろうって覚悟決めてんのよ」
それは。
その願いは、周囲の損害を考えずに望みへと直進する危険な考えよりもずっと
はるかな高望みをしてしまった子供の我儘
天乃「っ」
風「子供だからこそ自分たちで手一杯、それが終わってからじゃなきゃ周りのことなんか考えてられないのよ。天乃……悪いけど、アタシ達は天乃のように大人じゃない」
- 774 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/26(火) 23:56:32.24 ID:8grp38Emo
-
東郷「久遠先輩が言いたいことが間違っているなんて思いません」
むしろ、大小問わず言うのであれば正しいことなのかもしれません。と
東郷は切なげに答えて、首を振る
正しいと理解できるのと、この話は別なのだ
東郷「ですが、道をそれなければ得られないこともあるんです」
友奈「私は、やっぱり……芽吹ちゃん達と争うのは良くないと思うし、世界が大変ことになるのもできれば避けたいです」
樹「ですが、そこに手を伸ばさなければ二度と救うことは出来なくなってしまうかもしれないんです」
天乃の体を蝕んでいるのは、
形こそ穢れとなっているが、神聖なちからであることには変わりない
それゆえに、癒せるのはやはり同等の神聖な力のみ
神樹様の寿命が近づいており、攻勢に出るための力を削ぐのはご法度だとみんな理解していることだ
しかし、限界であるからこそ、
次のチャンスというものは望めないし、それを失すれば樹が言うように絶望的なのだ
友奈「やらないで後悔するより、やって挽回する方法を考えるべきだと思うんです」
天乃「…………」
風「だからアタシ達は夏凜の提案に賛成したのよ。あの時手に入れておけばよかった。そんなことにはなりたくないから」
- 775 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/27(水) 00:19:48.67 ID:LgJnLqnso
-
夏凜「幼稚だって思われたって良い、嫌われようが、世界を敵に回そうが関係ない……まずは、一番救いたいものを救うために死力を尽くす」
天乃「園子、貴女もそういう考えなのね?」
夏凜から流れるように自分へと視線を向けられたのを感じた園子は、
しかし、いつものような緩い笑みを浮かべることなく、真剣な面持ちで頷く
園子「これ以上、失うのは嫌なんよ」
他にも方法があるのではないか。
そう思わないというわけではないけれど
しかし、悠長に考えていられるほど余裕のある話でもない
やはり、神樹様がネックなのだ
園子「それに、あれだけ尽くした久遠さんのことだよ? 神樹様だってきっと許してくれるんよ」
天乃「そう、上手くいくとは思えないわ」
夏凜「だからって諦めんの?」
天乃「そういうわけじゃないけれど……」
そう零した天乃を一瞥した沙織は、
小さくため息をついて、天乃を見つめる
夏凜はすでに言ったが、聞こえていなかったのか
それ以外の言葉に押し流されてしまったのか
一番受け取るべき大切な言葉を、沙織は紡ぐ
沙織「久遠さんがいてこそ、あたし達の日常、あたし達の世界だって言うことを忘れないで。他所の世界の為に自分たちの世界を犠牲になんてできないよ」
天乃「沙織……」
1、分かったわ……でも、世界を救えませんでしたじゃ許されないわよ
2、……それでも、やっぱり駄目だと思うわ
↓2
- 776 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/27(水) 00:28:36.82 ID:zoJhglKDO
- 1
- 777 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/27(水) 00:31:29.40 ID:VTY0/qZSO
- 1
- 778 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/27(水) 00:36:17.28 ID:LgJnLqnso
-
ではここまでとさせていただきます
あすもできれば通常時間から
所用でお休みはありますが、可能な限りは通常通り行っていく予定です
勇者部の大反逆ルート
- 779 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/27(水) 00:45:22.86 ID:zoJhglKDO
- 乙
よし行け勇者部
- 780 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/27(水) 08:00:14.36 ID:Km0/A/B7O
- 乙
久遠さんを、そして巡りめぐって世界を守るための反逆か…
大赦も黙ってないと思うけど…さてどうなる
- 781 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/27(水) 22:45:26.68 ID:LgJnLqnso
-
では少しだけ
- 782 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/27(水) 22:51:11.80 ID:9FouPGE3O
- よしきた
- 783 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/27(水) 22:59:06.27 ID:LgJnLqnso
-
天乃「…………」
それぞれ、僅かに違う考えを抱いてはいるのかもしれないが、
それを実行しようという意思に変わりはないのだろう
誰に目を向けても、この提案を取りやめようという姿勢を見せる者は一人もいない
そんな視線に囲まれる天乃は目線を手元へと移し替えて、目を瞑る
先ほども言ったように、天乃からしてみればこれは幼稚な作戦だ
自分の目的以外のものを排してしまう子供の考え
だが、その元凶たる天乃の我儘こそ、最も子供っぽい願いであることも事実
天乃「……ふぅ」
ため息をつき、ほんの少し強くこぶしを握り締めて
天乃「分かったわ」
夏凜の提案に頷く
天乃「でも、世界を救えませんでしたじゃ許されないわよ。それは肝に銘じておいて頂戴」
東郷「善処します」
園子「今までほとんど何もできなかったからね〜、頑張るよ〜」
天乃の許可を得ても大きく喜ぶような素振りを見せることはなく、
最低限度の嬉しさを感じさせる笑みをみんなは浮かべる
許可がなくてもやるつもりだった。けれど、貰えるのともらえないのとではわけが違う
それは当然、軽くなるわけではない
天乃に大罪を意識させた分だけ、重みが増すのだ
- 784 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/27(水) 23:16:07.86 ID:LgJnLqnso
-
夏凜「それじゃ、予定通り行動は月曜日。異論は?」
樹「ありません」
風「オッケー……というか、その日に向こうさんが動くんだから異論も何もないわよー」
月曜日、つまり明後日が行動ということだろう
考えている時間などなかった
悠長に構えている暇などなかった
場合によっては、これは考えを誤った早とちりにもなる可能性があったのだが
それだけ期限が迫っていたのならば、ある意味では英断と言えるかもしれない。と
天乃はこっそり安堵の息をつく
友奈や東郷が話を聞いたそのすぐ後に接触を試みてきた時点で想定できたことかもしれないが。
夏凜「友奈、穏便に済ませられるかどうかはあんたにかかってるんだから、しっかりしなさいよ?」
友奈「うん……頑張る」
天乃「説得は友奈がするの?」
樹「一応……私達もいるんですが、夏凜さん的には、その……絶対に無理だからって」
夏凜「天乃と世界。芽吹が天秤にかけて選ぶのは世界の方に決まってるわよ。そこまでして救うほどの感情はないと思うし」
園子「そもそも、防人という役割についたのだってぶっきーなりの理由があってだもんね〜……簡単に歪められることじゃないと思う」
- 785 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/27(水) 23:40:57.80 ID:LgJnLqnso
-
それは例え短くとも付き合いがあったのだとしても
あの時、友人と呼ぶことのできる立場になっていたとしても
やはり、そう簡単に譲渡できる事柄ではない
だからこそ、互いの力をぶつけ合う必要があるのだと夏凜は思うのだ
夏凜「説得が出来なければ予定通り実力行使になるだけよ」
天乃「けど、今貴女達端末はないはずよね? どうするの?」
流石に大赦に問い合わせても渡して貰える可能性は極めて低い
そもそも、メンテナンスが終了しているかどうかでさえ、怪しいのだが
夏凜は余裕綽々といった様子で笑みを浮かべた
夏凜「その点に関してはもう手は打ってあるわ」
天乃「瞳に頼んだの?」
友奈「流石に瞳さんでもそこまでは出来なかったので……別の人に頼みました」
樹「それに瞳さん、仕事が首になっちゃいますのであんまり協力して貰うわけにもいきませんでしたし」
風「まぁ、そのあたりも問題なく整ってるから大丈夫よ」
樹と友奈を一瞥した風は遮るように入れ替わって答え、苦笑いを浮かべる
なにか良からぬ手を使ったのか
協力者が名前を出されることを嫌がったのか
すでに相当な案件を語り合っているために隠す必要はないと言ってもいいので、前者はない
では、後者ならばだれが協力者なのか……だが。
天乃「……まぁいいわ深くは聞かない。とにかく、くれぐれも忘れないでね」
夏凜「解ってるわよ。助けた後、結局世界が滅びました――なんて、そんなくだらない結末があっていいわけないっての」
夏凜の皮肉めいた物言いに、風達は苦笑いを浮かべて「それはそうだ」と、頷いた
- 786 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/27(水) 23:43:07.89 ID:LgJnLqnso
-
√ 11月06日目 夜(病院) ※土曜日
01〜10 九尾
11〜20 若葉
21〜30
31〜40 夏凜
41〜50
51〜60 樹
61〜70
71〜80 風
81〜90
91〜00 千景
↓1のコンマ
- 787 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/27(水) 23:43:19.52 ID:zoJhglKDO
- あ
- 788 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/27(水) 23:59:01.29 ID:LgJnLqnso
-
ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
瞳「私、名前だけですか?」
安芸「名前すら暫く出ていない人もいますし……仕方がないのでは?」
瞳「これが、モブの宿命……!」
安芸「実は、奉火祭によって消えてしまった。という流れでここはひとつ」
瞳「死んでるじゃないですか!」
- 789 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/28(木) 00:00:26.79 ID:0WAZ86mDO
- 乙
月曜か楽しみだな
- 790 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/28(木) 00:05:40.81 ID:wSzzD1C+O
- 乙
今回の戦いは意外と早めに決着をつけるつもりなんだな
端末の手配は果たして誰なんだろうか
- 791 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/28(木) 23:29:56.42 ID:ubf4JdiDo
-
では少しだけ
- 792 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/28(木) 23:31:35.48 ID:7MLeAMTmO
- あいよー
- 793 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/28(木) 23:46:55.04 ID:ubf4JdiDo
-
√ 11月06日目 夜(病院) ※土曜日
樹「あの、少し良いですか?」
天乃「あら……貴女も来たのね」
昨夜の友奈と似たような時間に尋ねてきた樹に目を向けた天乃は、
ベッドの右脇が少しだけ空くように体をずらして、手招きする
一緒に寝るかどうかはともかく、
椅子を出すよりはベッドに座らせてしまった方が色々な意味で楽なのだ
天乃「協力者のことでも話す気になったの?」
樹「それは……その、教えないことが条件というか、似たようなことがあるので駄目なんです」
天乃「私に知られたら困る人なのね……九尾かしら」
勝手に潜入して強奪。という話にせよ、なんにせよ
多方面に力を扱える九尾が一番有力だった
自分のことを離さないという条件に関しても
あんな話をしてしまった手前、協力しているということが知られるのは気まずいという可能性も無きにしも非ず。
樹「それより、身体の方は大丈夫そうですか? なにか変化とか、良いとか悪いとか」
天乃「以前に比べたらだいぶ調子良いわよ。時々、なんだか動いているような感じもするくらい」
樹「普通の妊娠に比べて、成長が早いんですよね……」
天乃の腹部をちらりと見た樹は以前の樹とは変わった少し大人びた笑みを浮かべて、
そうっと手を伸ばす
樹「触って良いですか?」
天乃「優しくね」
樹「はい」
- 794 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/29(金) 00:02:57.60 ID:veIRwww0o
-
樹「…………」
破裂寸前の水風船に触れるような感覚で、
樹は慎重に手を触れさせる
ほんのわずかにでも圧迫しないように天乃の呼吸による動きを見極めて、
まずは重ねて、横に流すように触れる
人によっては禁止されることもあるのだが、
天乃の場合は禁止こそされなかったものの、
双子がいるということもあり、
押し出すような上下の撫で方や、左右から狭めるような撫で方はしないように言われているのだ
樹「……静かだと、少しだけいるように感じますね」
見えないけれど、重ねた手には天乃とは別の命を感じるのだと、
樹は幸せそうに笑みを浮かべる
そんな樹を見つめる天乃は過去の姿を思い浮かべて
天乃「変わったわね、樹」
樹「色々、大変だったからかもしれないですね」
そんなことないですよ〜。と、
以前の樹なら恥ずかしそうにしながら否定していたかもしれない
けれど、少し前に自分の非力さを嘆いていた時に告げたように
樹はもう充分なほどに力を蓄えているのだ
勇者としても、そうではない部分であっても
だからこそ、自分自身のことも少しは認められるようになったのだろう
- 795 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/29(金) 00:26:02.20 ID:veIRwww0o
-
樹「それに、久遠先輩の子供ということは私達の子供、つまり私の子供みたいなところもあるので、しっかりしなきゃなって」
天乃「なるほどね……子供が産まれたら樹も最年少じゃなくなるものね」
樹「そうなんですよ。なので勉強も次のテストではせめてクラスの中では上の方の成績になれたらなぁって思ってます」
それは難しいかもしれないですけど。と
ようやく普段の照れ笑いを見せた樹は、静かに笑い声を抑え込んで息を吐く
樹「……あの、久遠先輩」
天乃「うん? どうかしたの?」
樹「久遠先輩は子供が産まれた後も勇者になれるのなら、勇者になりますか?」
天乃「あまり、聞かれたくない質問だわ」
そう零した天乃は「答えにくいわけじゃなくてね」と、
自責してしまいそうな樹にフォローを入れて、唇を固く結ぶ
単なる質問でしかないのかもしれないが
その時になってもまだ、すべてが終わっていない可能性を彷彿とさせるので、
天乃としては、あまり関わりたくない話題だった
もっとも、神樹様の寿命が尽きかけている状況下で
そこからの逆転劇に出ようとしているその道の路上の石ころになろうとしてるのだ
終わっていると考える方が難しいだろう
1、必要ならね。当然よ
2、リハビリもあるし控えると思うわ。出来る限りはね
3、そもそも使えるようになるのか微妙なところだもの。心配しても仕方がないわ
↓2
- 796 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 00:27:14.71 ID:dfkyt4WnO
- 3
- 797 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 00:28:00.48 ID:7L1c7BqWO
- 1
- 798 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/29(金) 00:40:10.10 ID:veIRwww0o
-
ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
風「時期部長は悩みどころよねぇ……園子と東郷はあり得ないとして夏凜は悪くない」
東郷「風先輩?」
風「ん〜……」
東郷「あの」
風「仕方がない。この戦いが終わったら、時期部長を決めるわ」
東郷「それは止めてください、死んでしまいます!」
- 799 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 00:44:15.56 ID:dfkyt4WnO
- 乙
妹という手もあるぞ
- 800 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 00:47:26.94 ID:VtOHvtcCO
- 乙
久遠さん前々からまた戦う気マンマンだったからなぁ
もっとも復帰しても今なら無茶せずみんなと足並み揃えてくれると信じたいが
- 801 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/29(金) 22:48:28.98 ID:veIRwww0o
-
では少しだけ
- 802 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 22:53:36.22 ID:v+7Sa5heO
- かもーん
- 803 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/29(金) 23:14:59.25 ID:veIRwww0o
-
天乃「必要ならね。当然、なれるのなら勇者になるつもりよ」
樹「悩まないんですね」
天乃「悩む必要はないと思うの」
樹「それはそうかもしれないですけど……」
そう言われるのは分かっていた樹だったが、
全く悩むことなく言われたのは、少しばかり気になってしまう
今後もまだバーテックスの脅威に晒されることになるため、
必然的に勇者の力が必要となってくるのは分かるが、
天乃はもう、子持ちなのだ
樹「子供の為にもう戦わないという選択はないんですか?」
天乃「それを言われると弱いけれど……でも、必要になった場合は仕方がないわ」
天乃の力がどうしても必要
そんな状況ならば、子供やみんなの為に勇者の力を使う
それなら当たり前のことじゃない? と、天乃は笑みを浮かべる
樹「……それなら、私達で十分な場合は勇者の力を使わないってことですよね?」
天乃「そう……ね。そもそも産んだからってすぐに退院できるわけでもないから頼る方が多いと思うわ」
- 804 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/29(金) 23:42:24.30 ID:veIRwww0o
-
樹「なら、もっと強くならないとだめですね」
樹は一瞬、とても嬉しそうな表情を見せたが、
すぐに取り乱しかけた雰囲気を整えて、小さく収まった考えを述べる
樹「バーテックスを一人で……なんて、出来たらいいんですが」
天乃「千景に手を借りれば何とかなるかもしれないわよ」
樹「千景さんがハードワークになりますよ、それだと」
完成されたバーテックスは各々が自然に治癒する能力を保有しており
そのため、倒すために破壊しなければならない御霊への到達が非常に困難なうえに
満開で強引に打ち破るという手もあるが、それでは体がもたない
かといって、基礎能力を上げたとしても限界がある
樹「せめて、二人一組で迎撃できるようになれるといいかもしれないですね」
天乃「ねぇ樹」
樹「はい?」
天乃「……私を戦わせないために無茶をする。というのだけは止めて頂戴ね?」
何度も話していること。
だから、本当に言いたかったのはそれではない
樹海で何かあったのではないか、実はもう、すでに樹海化したことがあるのではないか
だから、そんなことを言い出したのではないか
そんな不安があって、聞きたいと思った
けれど、ここまできてそのたぐいのことを言わないということは、きっとただ気になっただけ。なのだろう
天乃「皆が傷ついていくのを見るのは、嫌だわ」
- 805 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/29(金) 23:58:38.09 ID:veIRwww0o
-
樹「もちろん、傷つかないためにも強くなるつもりですよ」
強ければ、天乃を戦いに出さなくてよくなる
強ければ、傷つくようなこともなくなる
強ければ、天乃を心配させるようなこともなくなる
樹「それに、強ければ久遠先輩も安心できると思うので」
樹海化していなくなってしまったり、
戦いに出て行くことになったとしても、
必ず帰ってきてくれる。という余裕くらいは心に与えられるだろうと樹は思う
樹「それと、強ければ無茶も減るので一石二鳥です」
天乃「けれど、強いからって慢心したら駄目なのよ? ろくなことにならないわ」
強くなったから
対抗できるようになってきたから
その余裕、油断が致命的な失敗につながることもある
それだけは、避けなければならない
樹「…………」
不安そうな表情
何を考えているのか、悲し気な雰囲気
握り合う天乃の両手
目を向けた樹は口を開くも声はなく、ゆっくりと閉じて首を振る
樹「大丈夫です。私達は勝つことを目的にしてるわけじゃないですから」
- 806 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/30(土) 00:30:26.52 ID:HDqSW13ho
-
樹「久遠先輩のところに戻るために戦うんです。だから、それまでは道路の水たまり一つにも気を抜きません」
樹は本気でそう考えているのだと感じる笑みを浮かべる
些細な怪我の可能性一つにも細心の注意を払う
完全に倒しきるまで、
樹海化が解除されるまで
それまでは例え親玉を討伐したとしても、気を抜くことはない
死角からの一撃
それで昏睡状態にでもなろうものなら、最悪だからだ
樹「……久遠先輩」
小さく息を吐き、樹は口を開く
樹「きっと、私達が種を奪うことで勇者はまた戦うことになると思います」
もしかしたら今まで以上に辛い条件だったり、過酷な状況になるかもしれない
それでも、何かが失われることがないようにしたいと、樹は思う
今日、この時間に態々こんなことを聞きに来たのも、
問題の引き金となる日がもう目前まで差し迫っているからだ
分かり切った天乃の答え
だとしても、自分達の大小関わらないミスが、行いが
自分たちにとってどれだけの被害をもたらすのかを確認するために
樹「久遠先輩の傍からは誰一人として奪わせたりしません。たとえ、何かがあったとしても、私の力で繋ぎとめてみせます」
剣でも拳でも銃でも槍でも鎌でもなければ、歌野のような鞭とも少し違う光
それはきっと、繋ぎとめるためのもの。だから、樹は誓う
樹「だから、久遠先輩は心配せずに待っていてください」
天乃「そこまで仰々しく言われると、逆に不安になっちゃうんだけどね」
苦笑いを浮かべながらそう言った天乃は、それでも「解ってるわ」と、優しく答えた
- 807 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/30(土) 00:31:43.04 ID:HDqSW13ho
-
√ 11月07日目 朝(病院) ※日曜日
01〜10 夏凜
11〜20
21〜30 風
31〜40
41〜50 千景
51〜60
61〜70 若葉
71〜80
81〜90 園子
91〜00 九尾
↓1のコンマ
- 808 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 00:32:47.58 ID:LWJQGJ1QO
- あ
- 809 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/30(土) 00:40:10.86 ID:HDqSW13ho
-
ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
一日のまとめは再開時に
奉火祭「奪わせたりしないって言われると奪いたくなる」
- 810 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 00:48:52.79 ID:7Xo1fnv5O
- 乙
安定のどう足掻いても久遠さんに地獄を見せつけていくスタイル
- 811 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 00:52:40.18 ID:LWJQGJ1QO
- 乙
やめて…やめて
- 812 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 11:08:21.55 ID:zogBkXyeO
- 樹ちゃんの安心感と久遠さんの未亡人感と物語の不穏感
- 813 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/30(土) 23:29:47.36 ID:HDqSW13ho
-
では少しだけ
- 814 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/30(土) 23:32:23.89 ID:HDqSW13ho
-
1日のまとめ
・ 乃木園子:交流有(夏凜の提案、失敗は許されない)
・ 犬吠埼風:交流有(夏凜の提案、失敗は許されない)
・ 犬吠埼樹:交流有(夏凜の提案、失敗は許されない、戦えるのなら)
・ 結城友奈:交流有(悪戯、夏凜の提案、失敗は許されない)
・ 東郷美森:交流有(夏凜の提案、失敗は許されない)
・ 三好夏凜:交流有(夏凜の提案、失敗は許されない)
・ 乃木若葉:交流無()
・ 土居球子:交流無()
・ 白鳥歌野:交流無()
・ 藤森水都:交流無()
・ 郡千景:交流無()
・ 伊集院沙織:交流有(勇者部の考え、夏凜の提案、失敗は許されない)
・ 九尾:交流無()
・ 神樹:交流無()
11月06日目 終了時点
乃木園子との絆 74(高い)
犬吠埼風との絆 100(かなり高い)
犬吠埼樹との絆 91(とても高い)
結城友奈との絆 110(かなり高い)
東郷美森との絆 120(かなり高い)
三好夏凜との絆 144(最高値)
乃木若葉との絆 96(かなり高い)
土居球子との絆 42(中々良い)
白鳥歌野との絆 42(中々良い)
藤森水都との絆 35(中々良い)
郡千景との絆 42(中々良い)
沙織との絆 120(かなり高い)
九尾との絆 63(高い)
神樹との絆 9(低い)
- 815 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 23:36:51.26 ID:7Xo1fnv5O
- きてたー
- 816 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/06/30(土) 23:44:45.18 ID:HDqSW13ho
-
√ 11月07日目 朝(病院) ※日曜日
夏凜達との話し合いから一夜明けた、日曜日
周りから感じる空気は大切な事を話し合ったに関わらず、
何一つ変わったような感じは見受けられない
元から賛否問わず実行予定だったからなのかもしれないが
沙織が言っていたように、
話し合うことも視野に入れていたというのが大きいのだろう
天乃「……みんなは」
自力では開きにくいカーテンの向こう側の世界
皆の動きを天乃は耳で感じ取る
他愛もない話、今日の予定
そんな日常的な会話を繰り広げて、時間を消費していく
明日、世界を敵に回すことが嘘のような緩ささえ感じ、
あれが実はドッキリだったのではないかとさえ、思いそうなほどに。
天乃「あくまで、自分たちにとっての日常って言うことなのかしらね」
- 817 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/07/01(日) 00:22:10.61 ID:3s7bS1Weo
-
天乃の移動や、食事などの日常生活に加えて、
勇者として守り戦うこと
それがもしかしたら、勇者部にとっての日常になっているのかもしれない
だから、いつだって変わらない
もっとも、
あんな話をした後で弱っているような空気を感じさせたら
それこそ天乃を不安にさせてしまうだろうし
そんなところは見せられないというものもあるだろうが。
天乃「……本気だって言うのは、良く分かったわ」
昨日で十分に思ったことではあるものの
改めて、天乃はそう思ったのだ
そこまで想われているのは嬉しい反面、
少しだけ申し訳なくも思う
もちろん、そんな考えに苛まれるつもりはないが
天乃「明日、なのよね……」
心配には、なってしまう
1、勇者組
2、精霊組
3、イベント判定
↓2
- 818 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 00:25:56.70 ID:dRSkMEpd0
- 3
- 819 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 00:26:11.15 ID:fADDCJIyO
- 1
- 820 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/07/01(日) 00:31:12.70 ID:3s7bS1Weo
-
1、風
2、友奈
3、樹
4、夏凜
5、東郷
6、園子
↓2
- 821 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 00:33:15.05 ID:0uDD27yvO
- 6
- 822 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 00:33:47.73 ID:dRSkMEpd0
- 6
- 823 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/07/01(日) 00:40:45.33 ID:3s7bS1Weo
-
では、ここまでとさせていただきます
明日は出来れば昼頃から
園子と交流
園子(天さんから呼び出し……)
園子(きっと決戦前の願掛け的な事されちゃうんよ〜)
園子(そして、最後の最後で天さんから受け取った何かで力を得て私は立ち上がるのさ)
園子(むふふ〜自由になってきたこの体で、堪能させてもらうぜ〜、天さん)
- 824 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 00:44:10.34 ID:0uDD27yvO
- 乙
そのっちもいよいよキス以外の行為も解禁されるのだろうか
- 825 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 07:55:13.71 ID:2+BTcCBbO
- 乙
願掛けされる(意味深)
- 826 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 13:43:21.85 ID:90foaI//O
- 乙
なんか肩透かしくらいそうなフラグで笑う
- 827 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/07/01(日) 23:55:32.57 ID:3s7bS1Weo
-
すみませんが、本日は所用でお休みとなります
可能であれば、明日19時頃から今日の分含めて再開できればと思います
- 828 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 00:01:52.60 ID:lt3VeN1cO
- あら、お休みだったのね
乙です
- 829 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 00:41:19.40 ID:V2Jqg+2RO
- 了解!
楽しみに待ってます
- 830 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/07/02(月) 20:42:21.96 ID:2zwps5aWo
-
では、少し遅くなりましたが少しだけ
- 831 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 21:03:25.01 ID:94kA1fGvO
- 来てたか
- 832 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/07/02(月) 21:05:01.74 ID:2zwps5aWo
-
天乃「園子」
園子「ん〜? おぉっ」
目の前のベッドにいる園子に向けて手招きをすると
最初こそぼんやりとした反応を見せていた園子は嬉しそうに呼んでいた本を閉じて
素早くベッドから降りる
リハビリを頑張ったのか、神樹様の力ゆえか
少し前まで全身が動かせなかったなんて言うことが嘘のような滑らかな動きで
足取りも非常に軽やかだった
躓くことも、躊躇うこともなく、真っ直ぐ天乃の方へと近づいて、
園子「えっへへ〜、ちゃんと歩けるんよ〜」
天乃「立場が入れ替わっちゃったわね」
園子「私が自由で天さんが不自由……でも、前も天さんはそこまで自由じゃなかったから、一緒にはならないんよ」
自分の自由を喜ばしく思う反面、
不自由さの苦しさを痛いほどわかっている園子は悲し気に言うと、
でも。と呟いて
園子「子供の為だから、悪いことじゃないのは救いだよね」
天乃「……そうね」
園子「どっちも女の子だったっけ〜?」
天乃「双子だからね。確か、二卵性とかなら話は別らしいけれど……まぁ、私に限っては女の子よ」
- 833 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/07/02(月) 21:14:16.74 ID:2zwps5aWo
-
園子「天さんの力を引き継いだ男の子とか、どこの小説だよ! って感じだからねぇ」
天乃「安倍晴明?」
園子「いやいや、ヤングだよ。ヤングカルチャー」
それじゃオールドだよ。化石だよ。と
困ったように言う園子は「カルチャーショックだ」と独り言ちる
天乃がそう言った本にあまり興味を示さないこと
そんな流行りなどに心から触れる時間などなかったこと
園子はそれを余計に感じて、おもむろに手を叩く
園子「そうなると、天さんの息子はハーレムを築くのさ。前作主人公のゆーゆ達ともくんずほぐれつの――」
天乃「親の妻を横取りする主人公が今の流行りなの……?」
園子「あくまで一例というか、ラッキーな展開があるっていうだけで、実際は同年代の女の子とするんよ」
天乃「そこはかとなく、嫌な感じのする物語ね。それ」
男の子が女の子。というだけであって、
それとあんまり変わらないところに到達しようとしている天乃の言えたことではないのだが、
園子は軽く笑うだけで話を流す
言えたことじゃないよね。とか言っても丁寧な説明をしないと気づいては貰えないからだ
- 834 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/07/02(月) 22:08:03.82 ID:2zwps5aWo
-
余計な話で気を紛らわせて、一息
ふんわりとした空気を取り払った園子は夏凜達の方を一瞥する
園子「……楠さんたちが気になる?」
短いとはいえ、関係のある芽吹達との取り合い
互いにとって譲れないものの取り合いである以上、
戦いの火蓋が切って落とされる可能性は極めて高い
その心配があって天乃は呼んだのかと園子は言いたいのだ
天乃「友奈が説得してくれるんでしょう?」
園子「うん」
天乃「……園子はどう思う? 上手くいかないと思う?」
園子「向こうも譲れないものだとおもんよ」
天乃「そうよね……」
夏凜と同様、園子も説得は失敗に終わること
その結果戦うことになるという方向になるとみているのだろう
少し、申し訳なさそうに眉をひそめた
1、出来る限り、優しくしてあげてね
2、でも、上手くやってくれるって信じてるからそれはいいの。それよりも、来週の銀の誕生日なんだけど……
3、ねぇ、園子はどう思うの? 種を奪ったあとの大赦の動きとか
4、端末の手配が出来るなら、種も持ってきてもらえばいいのに
5、この際だから無茶するなとは言わないけれど、無理はしないでね?
↓2
- 835 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 22:11:44.87 ID:V2Jqg+2RO
- 5
- 836 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 22:12:50.18 ID:94kA1fGvO
- 3
- 837 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/07/02(月) 22:31:27.05 ID:2zwps5aWo
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天乃「でも、楠さんたちに対しては、みんなも上手くやってくれるだろうから……」
戦うことになったとしても。
完全な手抜きこそ出来ないかもしれないが、
命を奪ってしまうようなことや、
体が不自由になってしまうようなことにまではしないだろうと天乃は思う
いくら何でも、そこまで出来る子達ではないはずなのだ
天乃「それよりも、園子は大赦や神樹様がどう動くと思う?」
園子「樹海に入ってからの作戦になるから、防人の報告次第になると思うんよ」
天乃「なんかしらの方法で見られている可能性は?」
園子「それもあるね〜」
二年前も、銀が撮影した写真は撮れていなかったにもかかわらず
大赦は戦闘時の映像などを記録することが出来ていたのだ
何かしらのそういった監視するような設備が整えられている可能性はなくはない
だとすれば。
園子「間違いなく、天さんに接触してくると思う」
天乃「検査っていう名目で連れ出されて尋問。とかね」
園子「あながち間違いじゃないと思う。天さんの場合、検査だったりなんだりで連れ出せるし、ここで話すのは難しいから」
天乃「そのあたりも考えておかないと、後々面倒なことになりそうなのよね」
- 838 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/07/02(月) 22:40:02.02 ID:2zwps5aWo
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一番簡単なのは、自分には関係のないことだと言い
むしろ、その報告に驚いて見せて、作戦とは関わっていない素振りを見せたうえで、
自分の寿命が近いことを話したせいかもしれない。と嘯くことだ
以前、天乃が学校に長く通うことが出来なくなった際に、
勇者どころかクラスメイトが反旗を翻したのだ
その説得力はけして小さなものではないだろう
園子「最悪、逆に天さんを奪われる可能性もあり得るかな……」
天乃「みんなに対する人質……有効かしら」
園子「良し悪し問わなければ」
天乃「間違いなく、暴動を起こすわよねぇ」
自分が引き金になっていることではあるのだが、
天乃はたまらずため息をついて苦笑いを浮かべると、
頭を抱えるようなしぐさを見せる
実際問題、大赦にとっても重要なものを奪うのだから、変換要求は来るだろう
それが替えの効かないものであるならば、
形振りかまっていられず天乃を人質にする可能性は大いにあるのだ
そして、そんなことをしたが最後、勇者部は荒れるだろう
天乃「そうなった場合、種を返してあげてって言ったら返してくれる?」
園子「唯一の希望だから、難しいと思う」
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