このスレッドは950レスを超えています。そろそろ次スレを建てないと書き込みができなくなりますよ。

【鯖鱒wiki】ふたたび坂松市で聖杯戦争が行われるようです【AA不使用】

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

5 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/13(日) 16:54:17.10 ID:lz+BJf1q0
縦乙
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/13(日) 17:02:41.68 ID:ii2AtOUQo
建て乙
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/13(日) 18:22:34.25 ID:rNs1XW1tO
立て乙
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/13(日) 22:06:52.96 ID:2Murst75o
おつ
9 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/15(火) 21:12:34.45 ID:5y305UeHO

【新たに投稿されたデータのAA一覧です。漏れはないはず……】

【もし漏れがあれば、ご一報ください】


【鯖総数】
 剣:5 槍:3 弓:2 騎:3 魔:7 暗:4 狂:3 特:2

『AA一覧ver5』
 蟇郡苛(キルラキル)
 Dr.ゲボック(狂乱家族日記)
 街雄 鳴造(ダンベル何キロ持てる?)
 赤井はあと(バーチャルyoutuber/ホロライブ)
 ベルナデッタ・フォン・ヴァーリ(ファイアーエムブレムその他)
 エルシャドール・ミドラーシュ(遊戯王モンスターその他/あ行)


【貴女のサーヴァントは20日の昼に決定。その後プロローグを進めていく予定】

【投票方法は雑談所にて。締め切りは19日の夜21時となってます】


10 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/16(水) 10:51:47.49 ID:Kirg10Y1o
データの修正版や追記って締め切りまでなら送っても大丈夫ですか?
11 : ◆6QF2c0WenUEY [sage]:2020/09/16(水) 12:38:45.88 ID:PxXjiRUG0

>>10
【大丈夫ですよー】

12 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/18(金) 19:31:07.34 ID:KJG5CEdh0

【募集の期限は明日の夜9時】

【貴女のサーヴァントは避難所で決めるので、お見逃しなく】



13 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/18(金) 20:22:14.19 ID:+NZbjzdqo
9時了解です
ギリギリになりそうだ…明日休みだし徹夜しよう
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/19(土) 08:59:41.39 ID:yJQOzYYu0
昨日の9時頃にライダーとバーサーカーを送りましたが、ちゃんと届いてますでしょうか?
15 : ◆6QF2c0WenUEY [sage]:2020/09/19(土) 10:15:42.33 ID:uFFxpHbaO

>>14
【届いてますよー。夜にAA一覧を貼るので、無ければその時にまた仰ってくだされば】



16 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/19(土) 11:22:55.18 ID:MzVI9YKZo
いま鯖と鱒を送ったメールにも書きましたけど、13日に送った禍門のマスターのAAがAA一覧になかったので確認願います
(もしメールの不通だったら今送ったのも届いてないかと思い)
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/19(土) 12:22:02.54 ID:/jNZaOLr0
イメージAAのないキャラを送った場合も確認はできますか?(どうしても見つからなかったら)
今までの応募マスターはみんなAA付けてたんですかね…
18 : ◆6QF2c0WenUEY [sage]:2020/09/19(土) 13:12:13.79 ID:uFFxpHbaO

>>16
【両方とも確認いたしました。ごめんなさい……】

>>17
【どんなキャラか仰ってくだされば確認出来ます】

【AAはつけてくれる人が多いですね。無いのも来ていますよ】


19 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/19(土) 13:24:02.18 ID:56BCtBNp0
ニ騎目に送った鯖の修正版は届いていますか?
水曜日の21時頃に送ったんですが…
20 : ◆6QF2c0WenUEY [sage]:2020/09/19(土) 13:27:12.86 ID:uFFxpHbaO

>>19
【スキルが追加された方ですよね。届いてます】


21 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/19(土) 21:18:18.14 ID:v8+xpmjRO

【二週間に渡って、沢山のデータを拝見しました】

【動かしてみたいサーヴァント、出したいマスターも数多く。どうにか選んでいきたいと思います】

【これにて、第二回の募集の終了を宣言します。送ってくださった皆様、本当にありがとうございました!】

【……漏れがあったら確認を取るので、教えてくださいね】


【鯖総数】
 剣:5 槍:7 弓:2 騎:6 魔:7 暗:4 狂:5 特:2


『AA一覧ver.FINAL』
 トニー・スターク(アイアンマン)
 テッカマンブレード(宇宙の騎士テッカマンブレード)
 グレムト・ゲール(宇宙戦艦ヤマト2199)
 竈門禰豆子(鬼滅の刃)
 アリー・アル・サーシェス(機動戦士ガンダム)
 楽進(凪)(恋姫†無双)
 皐月夜見(刀使ノ巫女)
 ハンニバル・バルカ(ドリフターズ)
 ネージュ・ハウゼン(スーパーロボット大戦/無限のフロンティア)
 エドワード・エルリック(鋼の錬金術師)
 鮫(汎用AA)
 大神士郎(BNA)
 日渡なずな(BNA)
 花村陽介(ペルソナ4)
 弱音ハク(VOCALOID/その他)
 鬼灯(鬼灯の冷徹)
 フォルテ(ロックマンエグゼ)
 レパード(夜ノヤッターマン)
 ユーリ(遊戯王ARC-V)
 ジェムナイトマスター・ダイヤ(遊戯王ARC-V/モンスターその他)


22 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/19(土) 21:22:07.62 ID:v8+xpmjRO

【明日のお昼頃、貴女のサーヴァントを決定し】

【その後、本格的にメンバーを決めていきます】

【以下の避難所で行うので、是非ともご参加ください】  
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/12368/1594910303/l30

23 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/20(日) 14:51:31.12 ID:2xPaHBEj0

【三時半に、サーヴァントの決定を行います】

【参加される方は、上記の雑談所ですのでお間違えなく……】
24 : ◆6QF2c0WenUEY [sage]:2020/09/20(日) 16:42:50.86 ID:2xPaHBEj0

【貴女のサーヴァントが決定いたしました】

【ご参加いただけた方、本当にありがとうございます!】

【プロローグは九時を目安に。それまで間に合わなければ連絡します】
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/20(日) 21:21:28.11 ID:LpgGcWcuo
待機
26 : ◆6QF2c0WenUEY [sage]:2020/09/20(日) 21:44:56.77 ID:2xPaHBEj0

【ごめんなさい。ちょっと遅れます……】
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/20(日) 22:27:38.59 ID:Xg72GV0Ao
今日開始ですよね?
28 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/20(日) 22:28:23.28 ID:2xPaHBEj0

【それでは、プロローグを開始します】

【今日はサーヴァントの召喚まで。今日使用する安価は無いのでごゆっくりどうぞ】
29 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/20(日) 22:30:05.44 ID:2xPaHBEj0




某国。某都市内に聳え立つ摩天楼
光の絶えない、眩い柱が無秩序に伸び、下では人間が蟻の様に蠢いている
その中でも周りより一際大きなビルの頂点で、若い男女が向かい合っていた


「……どうも、次期当主さん」
「少し崩しすぎたかしら?それとも丁寧に名前で呼んだ方がいい?」

「噂に違わず、口の減らない奴だ。どうりで親父が俺に代行を頼む訳だよ」
「それはどうも!で、あたしは何の為にここに呼ばれたのかしらね?」
「別に、頼まれたから来ただけだし……用が無いならあたしの好きにさせて貰うわよ」

二人は微妙な距離を保ちながら、互いに真意を見せずに牽制し合う
暫しのにらみ合い。先に口を開いたのは……即ち折れたのは、男の方だった

「好きにしろ。……俺も、好きにやらせて貰う」
「了解。……それで、私に何の用かしら?ドミトリイ・ガイスロギヴァテスさん?」
「単刀直入に言おう。ルゥナ、お前には日本の坂松という地区に行き、聖杯を確保して貰う」


「……へぇ?あたしに、聖杯を。ね」


ルゥナ。と呼ばれた少女は、ドミトリイの言葉に不敵に笑う
二つに束ねられている朱色をした長い髪を勝ち気に揺らしながら、その言葉を噛み砕いていた


30 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/20(日) 22:31:40.93 ID:2xPaHBEj0





「どういう風の吹き回し?坂松はあんた達本家の管轄じゃない」
「それに聖杯?あたしは天使の聖杯は二年前に消失したって聞いたわよ?」

ルゥナからぶつけられた疑問に、ドミトリイはサングラスを外して嘆息を吐く
心底嫌そうに眉間に指を当てて目を閉じる。口から出た言葉は、苦々しい色を纏っていた


「……それは表向きの体裁だ。本来、前回の聖杯戦争で俺が確保する予定だったが」
「ああ、途中で敗退したってワケ。で、天使の聖杯も消失したんじゃなくて」
「前回の監督役……ロベルトの手にあるはずだ。奴の消息は、我々の手でも掴めなかった」

「なら坂松にはいないんじゃない?もぬけの殻だったんでしょ。どこも」
「ああ。俺達もそう思っていた。……あの地で、またもや聖杯が起動したと言われなければな」

聖杯。その言葉にルゥナは息を呑む
かつて、ある魔術師達が根源に至る為に始めた儀式が歪んで伝わったとされる殺し合い

坂松に聖杯持ち込んだのは、天使に恋する一族と呼ばれたエーデルワイス
その土地を管理していたのは、坂松の地に根を下ろす禍門の魔術師
そして、その街の治安を維持していたのが彼女の属するガイスロギヴァテス……



「あの地に起きた大災害。それによって、我がガイスロギヴァテスは時計塔からの信頼に罅が入っている」

「俺達が向かう事も検討した。だが、無理だったんだ……」
「今でも、俺の耳にはあの羽音がこびりついているんだからな……」



31 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/20(日) 22:32:23.79 ID:2xPaHBEj0





かつて、監督役の違法召喚により涌き出た蝗の群隊
街や人々に甚大な被害を与え、無数の命が貪り喰われたと聞いている

その名は“アバドン”。奈落の王にして、堕ちた天使。蝗を率いて空を喰らう人類悪にすら比肩する脅威
さしものルゥナも生唾を飲む。背筋に嫌な電流が走り、体温が下がるのを自覚する……

しかしそれでも彼女は不適に笑う。自らは選ばれたのだから、恐れる事等何もないと



「……成る程ね。わかったわ、あたしが取ってくればいいんでしょ?」
「あたしは別に聖杯なんて興味無いし……まあ、取ってから願いは決めておくわ」
「それに、次期当主様の情けない顔を見たら、なんか可哀想に思えてきたしね!」

「それじゃ、あたしはもう「待て」

二房の髪を翻し、退出しようとしたルゥナに声をかけて制止させる
その顔にはルゥナが引き受けた安堵と、不安が入り交じっているのを見逃さなかった


「既に、千遣隊として幾つかのメンバーを坂松に潜り込ませている」
「奴等とコンタクトを取り、召喚の準備を行え。誰か一人は令呪を持つだろう」

「……わかったわ。ありがと」




32 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/20(日) 22:33:19.62 ID:2xPaHBEj0






「そ、そうだったんですかぁ……大変ですね」
「全くよ。我ながらとんでもない事に巻き込まれたモンだわ」
「行くんですね……ベルには出来ませんぅ……」


地味で簡素な部屋の中で、ため息を吐きながらルゥナは一人の少女の談笑する
卑屈そうな下目使いで顔色を伺い、もじもじと指を絡ませて間を計っているのがバレバレだ

彼女の名はベラドンナ。ルゥナが色々と構ってあげたのが理由か常にべったりと懐いている
臆病で気の弱い少女だが、だからこそルゥナの後ろにいる事に心地よさを感じているのだろう

「どど、どれくらいの期間何ですか?」
「んー……一ヶ月か二ヶ月か。もしかしたら終結しても坂松に残留するかもしれないから年単位で帰ってこれないわね」
「年!?!?そんなに!?!?!?」


目を丸くして卒倒するベル。死刑宣告を下されたかの様なオーバーリアクションは、彼女の癖でもあるのだろう
その証拠に、何事もなかったかの様にむくりと起き上がってくる。その目には涙を湛えていたが、同時に決意も秘めていた



「わ、わかりました……ベル、悲しいけど、我慢します……!」
「例え何ヵ月でも……何年でも、待ちます!ベルはずっと、ルゥナさんを待ってます!」
「だから……わわ、笑って、お別れして……!」



「え? 何言ってんの、あんたも来るのよ?「は?」

33 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/20(日) 22:35:49.44 ID:2xPaHBEj0





「え、あれ?きき、聞き違い、ですよね?」
「さっきから何言ってるのよ?ドミトリイさんから聞いたでしょ?」

先程の顔はどこへやら。血の気は完全に引いていき、精一杯に浮かべた笑顔は凍りついている
震える口の端で言葉を紡ぐ。その様は話すというよりも呟く様だった

「確かに……でででも!ベルは嫌だって断って」
「でももう坂松にいる連中にはベルも来るって言ってあるから」
「なら今すぐ取り消してくださいよぉ!ベルは行きたくないんですからぁ!?」
「あたしの面子にかけて、絶っ対に、イ ヤ」


ニコッと微笑みながら、ベルにそう宣告する
その言葉は先程のぬか喜びとはうって変わり、正真正銘の死の宣言そのものだった


「……………………こ」「こ?」




「この裏切り者おおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!ベルの事ずっと守ってくれるって確かに言ったじゃないですかあああああああああああああああああああ!!!」

「いや言ってないけど」「……言ってません?」

「まあとにかくそういう訳だから。準備しておきなさいよ」
「い、いつですかぁ……」「今日」「今日!?」


「あんたに間を与えると逃げるじゃない。ほらさっさと荷物を纏める!」
「うぇえええぇい……」

とうとう観念したのか、もそもそとバッグに荷物を詰め込んでいく
そしてギリギリ間に合った最終便。二人は日本へと飛び立ったのであった

34 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/20(日) 22:36:15.25 ID:Xg72GV0Ao
ドミトリイ元気そうで嬉しいね
強力な分家との力関係を感じた
あと今思うとガイスロギヴァデスは炎使い多いな
35 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/20(日) 22:37:13.72 ID:2xPaHBEj0





「……ふぅ。ここが坂松ね」

「なーんだ、大した事ないじゃない!アバドンに襲われたって聞いたから、ゴーストタウンを想定していたのに」
「怖い事言わないでくださぁい……」


空港とタクシーを乗り継ぎ、ようやく目的地へと到着した二人
目に広がるのは何処にでもある地方都市。話に聞き及んでいたおぞましい災害の痕跡は無い

平穏に、ただ時間を無為にする人々だけがそこに存在していた


「……ん、あの建物は?」
「え、えっと……スタジアム。みたいです。完成はもっと先みたいですけどぉ……」
「ふーん」
「なななんでも、市長が街興しの一つとして去年着工したらしくて……」

飛行機に揺られながら坂松の情報を頭に叩き込んできたベルからの説明を軽く受け流す
とにもかくにも無事なら何より。記憶の片隅に留めておくとして、最優先事項は先遣隊と合流する事だろう

「それじゃ行くわよ。場所は?」
「無視した……酷い……」「うるさいわね!今はそれどころじゃないの!」


ベルの頭を小突いて指定された場所へ向かう。そこでサーヴァントの召喚をするのだ

胸を踊らせながら街を歩く。……今にも逃げそうなベルの首根っこをひっ掴みながら




36 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/20(日) 22:38:51.82 ID:2xPaHBEj0




「……ヒュウ!や〜っと来たか、ルゥナ!」
「歓迎するぜ、ウェルカム!坂松市に!」
「あ、そういうのいいから。アダムスさん」

「連れねえな。そーらベル!お前も歓迎するぜ俺はよォ!」
「ぎぃやああああはああああああ!?!?」

指定された民家の一つの扉を開く。すると突然表れた髭面の男に、肩を強く叩かれた
ニヤニヤ笑うその顔は陽気な雰囲気を醸し出すが、タンクトップから浮き上がるの身体には傷でまみれている

アダムス、と呼ばれた男はあしらわれても余裕の笑みを崩さず。ベルの頭をわしわしと掴む


「そんな事を言うなよルゥナ。そら、歓迎のハグでもしてみろよ」
「はぁ!?嫌よ。汗臭い!加齢臭キツい!」

「止めてあげるんだルゥナ。その一言は三十手前の男には効きすぎる」


ルゥナの暴言に肩を竦めるアダムスとは対照的に、入れ替わる様に表れたいい声の男性が彼女を窘める
しかし、その姿は可憐な女性のもの。チグハグな姿と声は、ベルを怯えさせるには充分過ぎた


「コリー。まだそんなアバター作って遊んでんの?」
「そんな事とは失礼だね。私は私のしたい様にしているだけさ」


37 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/20(日) 22:40:42.85 ID:2xPaHBEj0




「……で、これで全員?」
「いいや?一人は業務でお休みだ」
「明日は君も入学があるからね。彼もその準備で忙しいのさ」

「あぁ、そうだったわね……忘れてたわ」
「え、ええ?ルゥナさん、今年で高校生になるんですか?」
「そうだけど。あたし16歳だし」
「ベルは17歳ですぅ……」「えぇ……」


知らなかった顔見知りの年齢に驚きつつも、頭の中で予定を組み立てる
明日は入学式、そうなると余裕のある今夜の内にサーヴァントを召喚したいが……

「おう、二人のどっちか令呪は宿ったか?」
「因みに我々には宿らなかった。資質と願いに対する構えが足りていなかったのだろう」


「それなら抜かり無いわ。……見なさい!」
「こ、ここに来る途中で宿ったんです。これ、令呪ですよね……?」

彼女の手に顕れた痣を全員に掲げる。それは、聖杯戦争の参加権にして英霊を縛る令呪に相違無い
ルゥナは聖杯に選ばれた。それを如実に示していた


「……ハッハハ!間違いねえ!よし、喚ぶぞ喚ぶぞ!」
「召喚陣は既に組み込み済みだ。二人とも、私に着いてきなさい」


38 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/20(日) 22:41:48.87 ID:2xPaHBEj0




「……ここがそうね」

一つの部屋全体に描かれた召喚陣。英霊を呼び込む大術式
それを自ら起動するという高揚感を抑えつつ、頬を叩いて気合いを入れる


「詠唱は完璧に覚えてるかぁ?」
「問題ないわ。バッチリよ」

「どの様な英霊が来ても取り乱さないね?」
「当たり前よ。覚悟はとっくに決めてるわ」

「やるわよ、あんた達。……さ、触媒を渡して」
「「「え?」」」

順調に進んでいたはずの準備に、突然すっとんきょうな声をあげる一同

「何だ?その触媒ってのは」
「ドミトリイさんは言ってたわよ?あたし達が有利になるよう、とびきりの触媒を幾つか用意してあるって」
「それを出してって言ってるの。あたしは他の奴に渡したって聞いてるわよ?」

「知らねえな。コリー、あんたの担当だろ?」
「私は本家で選ぶべきだと進言したが」
「た、確かベルが受け取って、机の上に置いて……置きっぱなしに……」

みるみる内に目が白くなっていくベル。その顔はどんどんルゥナから背けられていく
その顔を思いっきり掴むと、強引に此方に顔を向けさせた

「ベーーールーーー!!?!!」
「だだだだってもっとゆっくり準備させてくれたら持ってきたのにぃい!」

「オイオイどうすんだ?今から取りに行くのは現実的じゃねえ」
「輸送便でも間に合わないな。新たに触媒を探すのも難しいだろう」





「……ハァ、もうしょうがないわ」
「触媒は使わない!相性だけで召喚するわよ!」


39 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/20(日) 22:42:39.13 ID:2xPaHBEj0




「あ、ああ、相性で!?」
「それは止めた方がいい。君と相性で喚ばれる存在はろくなものではないだろう」
「お?俺は賛成だけどなあ!楽しもうぜ、一世一代の大舞台を!」

否定的な意見が一つ。顔からして否定しているのが一つ。何も考えてなさそうなのが一つ
しかし、もうこの手しか残っていないのもまた事実なのも間違いない。それにルゥナには確信がある

「あたしが喚ぶサーヴァントなら、絶対に一流の英霊が来てくれる!」
「そこで見てなさい。あたしが最強の英霊を従える姿をね!」




「───“素に銀と鉄。礎に契約と石の大公”」

「“祖には我が師??????????”」

「“降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で王国に至る三叉路は循環せよ……”」



ルゥナが詠唱を紡いでいく。その度に召喚陣は光を発し、脈動するかの様に輝きを増す

まるで門を開くかの様に、まるで過去の英雄を現世へと迎え入れるかの様に……


40 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/20(日) 22:44:24.41 ID:2xPaHBEj0




「“……誓いを、ここに!”」

「“我は常世総ての善と成る者。我は常世総ての悪を敷くもの”」

詠唱は進む。魔術回路はフル稼働中、ここまで来たら一息に終わらせたい
全神経を集中させる。英霊はもうすぐそこまで来ているのだから

「“汝、三大の言霊を纏う七天……!”」

「“抑止の輪より来たれ!天秤の守り手よ───!”」

叫ぶ様に、最後の呪文を唱える。途端に、一際大きな光が部屋の隅々まで照らし出す
一瞬だけ全員の目が奪われる。光が晴れた先にいたのは……





「……オレを喚んだのは、君かな?」

「召喚に応じて推参したよ。オレはランサー!槍の英霊!」

「最高最善の未来(あした)を創る為に、最低最悪の過去(きのう)にさせない為に!」

「オレは君に力を貸そう!今日じゃ間に合わない、すぐにじゃ遅い!」

「未来(あした)を変えるのは……“今だ!”」




力強く宣言するのは、全身が機械仕掛けの存在で
一際目を惹いたのは……顔面に設置され、今も針を動かし続けている巨大な時計だった


41 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/20(日) 22:49:18.60 ID:Qy7+bWtR0
時計男だと…(恐怖)
42 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/20(日) 22:52:20.43 ID:2xPaHBEj0
undefined
43 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/20(日) 22:53:35.35 ID:2xPaHBEj0

【本日はここまで。今後ともよろしくお願いします】

【最後に、今回のルゥナのサーヴァント。ランサーのステータスを開示します】

【次は質問タイム。聞きたい事があれば、書いていただければ次回入る……かも】

┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
  ≪クラス≫:ランサー
┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┓
  【真名】:???             【属性】:中立・善
┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━┳━━━━━━━┓
  【筋力】:C     【耐久】:D      【敏捷】:EX(A〜)  【魔力】:C     【幸運】:C      【宝具】:B
┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫

                           
       (ヘ                 //
       ヘ \  , -ー;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ー-、  ///
        ヘヘ.\;;;;;;;ィ´ ̄|;;| ̄`ノィ;;;;//./
         ヘへ \ヽ> `´ ,ィ`´///
         ,;;'/へヘヘ カ刈 ノ | //ィイク}
         ,;;;'{  廴_\ /~// ィ-ムムイ;ト、
         {;;《、``ー 、入ヽイ // ィコ.┌!┐}
         .{;;{;;; ̄ヽ `\`0´/ ‖ └i┘}
         {;;{;;;;;;;;;ノ  } | ||/_フ  /,';;/
         ヘ;;ヘノ  /  ̄ ぐ~ /ノ;;ノ
          ヘ;;ヘン~     ヽ/ /;;;/
       _  _lヘ;;ヘィク  ∩ くヽ//l
      /へ干ノメ\_\_|_|_ノ;;/ィーヽ_ィーヽ、
     /   〕〕/ |込~======彳ノ  ノ     ィヽ
 ィ-ーく~ ヽ   ヽ  ヽー--===-ーノ  ノ    ノ  ィヽー-、


 AA:仮面ライダージオウ(仮面ライダージオウ)
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/20(日) 22:53:47.87 ID:o5PVQE/RO
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/20(日) 22:57:30.48 ID:PqS4jrnM0
鯖決め&プロローグ乙
チクタク鳴ってないなら大丈夫でしょ……(警戒

【質問】敏捷EXってどのくらい速いの? 他サーヴァントや宝具から令呪使わずに逃げきれたりする?
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/20(日) 22:59:39.18 ID:Qy7+bWtR0
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/20(日) 23:02:03.64 ID:ZlSajDmB0
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/20(日) 23:02:14.67 ID:75EOxQO4o

前回よりも大所帯だなガイスロギヴァテス
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/20(日) 23:13:58.46 ID:KAHYhKh/0

上限突破タイプのEXか
これをどう運用するかなんだろうなあ
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/20(日) 23:49:33.28 ID:Xg72GV0Ao
今回のガイスロギヴァデス勢の中に前回の参加者と同じ家の出身とかいたら嬉しいな
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 00:22:24.53 ID:PkvSgWqFO
おっつー
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 01:24:33.12 ID:E1jarll10

【質問】趣味と特技
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 11:04:11.56 ID:yi+gQ+cg0
【質問】予備知識として知ってる範囲での味方陣営の情報
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 15:51:10.68 ID:AuWZPUX9o
せっかく御三家でアドバンテージあるから、他陣営の情報とかも持ってないものか
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 15:59:35.19 ID:0nK8E6v4O
【質問】現在の町の状況
56 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/21(月) 19:22:16.13 ID:lHbAWs8r0

【お休みの間、そして開始したてはなるべく毎日続けていきたいところ】

【という訳で再開します。コンマや安価がありますが人はいますか?】
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 19:24:34.39 ID:k3aOtV0HO
58 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/21(月) 19:31:04.61 ID:lHbAWs8r0



召喚を終えたルゥナは、一息付いて状況を確認する

目の前に現れた時計怪人。それがルゥナのサーヴァントだろう
槍の英雄と名乗ったが、一応確認も兼ねて聞いてみる事にした

「問うわ。あんたがあたしのサーヴァント?」
「えっそうだけど」「軽っ!?」

想定以上に。ある意味で予想通りの軽快な電子音声でそうだと伝えられた
パスも充分に繋がっている以上。この時計男がサーヴァントなのだろう。……不本意ながら


「オイオイオイ……やっぱ、触媒探した方が良かったんじゃねえの?」
「相性では、時に奇妙な英霊と繋がると聞く。ましてやルゥナでは……」

「何?あたしが悪いって言うの!?」
「いやーアレだ!運が悪かったな!ははは!」

「触媒忘れたベルのせいだって言いたいんですかあああああああ!?ごめんなさいって謝ったじゃないですかあああああああ!!!」
「そうとは言っていないだろうに……」

後悔や絶叫。諦めといったネガティブな雰囲気が漂っていく
それも当然か。ガイスロギヴァテスにとって、今回の聖杯戦争は前回とは訳が違う

家の威信をかけた戦い。人員を増やし、優秀な魔術師を集め、最大限の好条件を整えた
それが、ここに来て……サーヴァントの召喚で、訳のわからないモノを喚んでしまったのだから



「あのさ、君達に落ち込んでいる暇なんて無いんじゃないの?」

「大事なのは、どうすれば良かったのかじゃなくて、これからどうするかじゃないかな?」


59 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 19:36:15.29 ID:e4r+50uf0
60 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/21(月) 19:37:11.01 ID:lHbAWs8r0





「……ランサー」

「オレさ、そういうの大っ嫌いなんだよね」
「どうせ向くなら後ろより前。立ち止まってて手に入るのは虚しさだけ」
「時は一刻み一刻み、絶対に進んでいるんだ。無駄になんてしたくないでしょ?」


ランサーの意外な程に前向きな発言は、ルゥナの思考を直ぐに切り換えさせる
あんたが出てこなければ。という怒りは、今は伏せておく。ここで険悪になるよりはマシだ

「……そうね、ランサー。あんたの言う通り」
「あたしは優秀な魔術師なんだもの。この程度でへこたれてらんないわ」

「でしょ?じゃあ街に行ってみようか」
「敵の情報を探ったり立地の確認をしたりとかしたいし」
「そうね。行くわよベル」「ぅふぇえ!?」

「待て待て待て。おたくらほぼ初対面じゃねえか。いきなり連携取れんのか?」
「私としても反対かな。コミュニケーションを取ってみるのはどうだろう」

「「えぇ〜……」」「お、同じ反応……」

いざ出陣。という瞬間に大人二人から待ったをかけられて不貞腐れるルゥナとランサー
しかしここで無理矢理出ていったら、お説教が待っているであろうというのは明白だった

「……仕方無いわね。少し話すわよ」



123:そんな事より外に出ようぜ!(ナシ)
456:しょうがないにゃあ(一回まで)
789:まあそれくらいなら(二回まで)
↓1


61 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 19:38:03.62 ID:e4r+50uf0
ほい
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 19:45:08.80 ID:VAczurdA0
どえらせっかち
63 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/21(月) 19:51:57.37 ID:lHbAWs8r0


2:ナシ(質問は持ち越し)



「いや!外に出るべきだと思う!」
「は?あんた人の話聞いてた?」

「聞いてたよ。だからこそ調べるべきだ」
「お互いの事は動きながら考えればいい。じゃないかな?」
「いや『じゃないかな?』じゃなくて」


返答にわ周りはおろかルゥナも目を丸くする
人の制止を振り切り、ランサーは一目散に外へ走り出していった

「ちょ、待ちなさいよ!ベル、あんたも着いてきなさい!」
「何でですかぁ!?ベルに死ねって言いたいんですか!?」
「あんたが近くにいないと困るのよ!黙ってあたしに着いてくる!」


 ◆燭台の魔女(ベーラ・ドンナ)  
  蝋燭の魔術師。  
  味方の火属性魔術行使効率を何十倍にも高める魔術の適性と刻印を継承する一族。  
  この一族の者は自らを燃やしてしまう為に基本火属性魔術を扱わないが、代々ガイスロギヴァテス家の補佐官として重要なポジションを占めてきた。  
  その性質から危険な戦場にお供として駆り出される事も多く、彼女の両親も戦いの中で亡くなっている。  
  臆病者と蔑まれる彼女だが、その気になれば一人で味方の戦力を数倍化させる可能性を秘めている。


ルゥナの一喝に怯えながら、ビクビクと震えつつ外に駆け出すベル
彼女の魔術師としての腕は信用している。何だかんだでルゥナも彼女を気に入っているのだ


「さて、外で何かあるとは思わないけど!」
「あのランサー、本っっ当に人の話を聞かないわね!」


1234567:何もないよ
89:何かやってた
↓1
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 19:55:20.54 ID:VAczurdA0
えい
65 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/21(月) 20:26:05.96 ID:lHbAWs8r0

4:何もないよ



「ぜぇ、はぁ……」
「うぇぇえええ……」
「あっマスターお帰り。水飲む?」

ランサーを辿ってあっちこっち。結局街をぐるりと回っただけで、普通に家に着いてしまった
当然、サーヴァントはおろか魔術の痕跡すら見つからない。これではただのジョギングだ

「あ、あんた……人の、話を……」
「それよりも、あんたのせいで時間を無駄にしたじゃない!」

「何言ってるんだよ!何も無かった事がわかったじゃないか!」
「少なくとも無駄な事じゃない。安全だって事がわかっただろ?」

けろりとそう言うランサーは余裕気に語る
コリーから借りたのだろうか。片手でパソコンを動かしながらルゥナに動画を見せてきた

「ほらこれ。見てよ、街の監視カメラの位置を割り出してみたんだけど」
「は?何よそれ!そんな遠くに行っていなかったじゃない!」
「オレ得意なんだよね〜。マスターにも教えてあげようか?プログラミング」

 ◆ハッキング:B++
  電子戦能力。
  「ハッキング」とは言うが、このスキルの場合クラッキングやプログラミングなど、あらゆるPC関連スキルの総称でもある。
  量子ハッカー適性も兼ねる。


「……あんた、何の英霊なの?」
「あ!街のセキュリティを突破できそうだから話しかけないで!」

それだけ言うと、ランサーは黙々とキーボードを叩き始める
……明日は始業式だ。自分はもう寝よう

ベルは倒れる様に眠っている。その身体に上着をかけてやると、ルゥナは自室へと戻っていった

66 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/21(月) 20:36:54.13 ID:lHbAWs8r0




「きーみーがーあーよーおーはー……」


昨夜の全力疾走から一夜明け、ルゥナは坂松市にある高等学校の中にいた
海外からの留学生。という名目で学園に潜り込む事で、御三家や魔術師を監視するのが役割だ

因みに、学校に毎日通わなくても退学にはならない。そういう事になっているそうだ

「……はぁ、疲っかれた!」

教室に入るなり、自分の机に突っ伏してうだうだと文句を言い始める
周りからの変な目を気にせず伸びをする。今日から……いやもしくは今日だけかもしれないが、一応はクラスメイトになるのだ


(……ま、ちょっと話しかけてやるかな)

適度に仲の良い人を作っておくのも悪く無い。何より、戦争になれば紙屑の様に消し飛ぶのは目に見えている
無駄に死なれるよりは、記憶に留めておいた方が気分がいい。目についた人物に話しかけた



1:「さっそく、グループが出来てるわね」
2:「あいつ、ずっと一人で空を見てるわ」
3:「なんか、外の方が騒がしいわね……」
↓1

67 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 20:38:18.08 ID:e4r+50uf0
1
68 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/21(月) 21:06:09.16 ID:lHbAWs8r0




ルゥナが目を着けたのは、一際多くの女子が集まるグループ
中心にいるのは派手目な青年。顔はまあいいというのがルゥナの感想だ

「お、ルゥナじゃん。どうした?」
「別に?花村君も入学早々随分人気じゃない」
「はは!何だよ俺が気になってんのか?逆ナンかよ?」「んな訳ないでしょ」

青年の名前は花村 施経(はなむら せきょう)。かなり古風な名前だが祖父がつけたらしい
多くの女子を引き連れながら談笑する姿は、クラスのカースト上位だろうと容易に想像がつく


「ちぇ、そうそう、俺達放課後にカラオケ行くんだけど。どうよ」
「遠慮するわ。あたし忙しいの」

そっかー。と頭を掻く。その姿に、周りの女子からきゃーっという黄色い声が
ただ頭を触っただけで何がいいんだか……と思うルゥナであった

「あ、ルゥナってフルネームは何て言うんだ?名前しか言ってなかったろ」
「ガイスロギヴァテスよ。ルゥナ・ガイスロギヴァテス。これがあたしの名前」

「ガイスロギヴァテス?」「ん?何かおかしな事でもある?」

「……いや、何でもないわ!珍しいなって思っただけで!」

一瞬だけ、ほんの一瞬だけ何とも言えない様な表情を見せた花村
しかし、ルゥナが瞬きした後にはすぐに先程の明るい顔を見せていた


「ま、その内デートしようぜ!じゃあな!」
「しないわよ」

軽くあしらい教室を出ていく。後ろからは女子達の甘い声が聞こえていた


69 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/21(月) 21:29:23.21 ID:lHbAWs8r0




「お、お帰りなさぁあい……」
「どうも。ランサー、進歩どう?」

ベルに上着を授けて帰宅する。話しかけたのは机に向かって作業するランサーが
顔に取り付けられた時計のせいで表情は読み取れないが、ピースサインが成果を物語っていた

「バッチリ。この街の地図や監視カメラの位置に住民票までゲットしたよ」
「いやそこまでしなくてもいいけど……」

「よっす。お疲れか?ルゥナ」「コーヒーを淹れてあるが、飲むかね?」
「平気よ、アダムスさん。コリーもありがと」

トレイからコップを受け取り、コーヒーを喉に流し込む
一息大きく呼吸をすると、思考が冴え渡る感覚が全身を支配した


「……よし、夜になったらもう一度街に出るわ」
「今度はランサーの情報を元に動いてみる。それでいいわね?」

ルゥナの号令に頷く三人。ランサーもパソコンを動かしつつ、手を振ってそれに答えていた

「オッケー、作業も一息つけたかったし。軽い運動は能率を上げるって言うからね」
ランサーからの確認も取った。これで昨日の様な失態は起こらないだろう

「それじゃ、あたしは少し仮眠を取るわ。夜になったら起こしてちょうだい」


123:特にナシ
456:何かしらの情報が
789:なんかサーヴァントが挑発してる!
↓1
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 21:31:25.94 ID:9ZqZJ1QL0
とう
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 22:06:52.74 ID:4Ag4mbn00
進捗(しんちょく)かな?
72 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/21(月) 22:15:48.55 ID:lHbAWs8r0


4:何かしらの情報が



日も沈んだ頃、ルゥナはベル、アダムスと共に街をぶらぶらと歩く
夜の街は未だに人で賑わいを残していた。戦争が起きているとは知らずに

ランサーとコリーはお留守番。ハッキング作業に注力したいらしい
いざとなれば念話で伝えると言ってある。あの敏捷ならすぐに来れるだろう

「お〜お〜平和でいいねえ。二年前に大災害があったとは思えねえな」
「全くね。……アダムスさんは知ってるの?アバドンの蝗害の事」
「うんにゃ?ただまあ、俺は法政科にいたからな。風の噂にって奴だ」


 ◆法政科
  時計塔十三番目の学部、第一原則執行局。根源を目指そうとしない、神秘の秘匿を厳守させる部門の所属
  神秘を管理・統制する側に属する者であり、魔術師同士の争いに介入する実行部隊員


「いやあ大騒ぎだったぜえ?何せバケモンが街に溢れたなんて一大事だ」
「俺も目茶苦茶どやされたモンだ。何してるんだお前の家は。ってな!」

当時、ルゥナはまだ母国の学園にいた為に知るよしも無かった事だが蝗の群れは人々を襲い、喰い殺したと聞いている
本来のアバドンは人々に死すらも許さないと言われているが、強引な召喚によって制御を奪われていたのだろう


「……すまない。少し、話を聞いてもいいか?」
「私はこういう者だ。この街で私立探偵をしている」

三人を呼び止めたのは、深く帽子を被った女性
差し出された名刺に書かれていたのは、『神楽探偵事務所』とシンプルな文字で記されていた




73 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/21(月) 22:18:29.99 ID:lHbAWs8r0



「いやいや。俺は保護者ですぜ?」
「そりゃまあ確かに夜遅くですけど?誘拐とか援助交際なんかじゃ断じて……」

どうにか誤魔化そうとするアダムスだが、若い女子に髭面の男はこの上なく怪しい
しかし、彼女からの言葉は三人も予想していないものだった

「……最近、街で不審な怪物を見たとの噂が多いんだ」
「近くに外国人らしき人影を見たと言う噂も聞いている。一応、名前と住所だけ聞かせてくれないだろうか?」


探偵の告げる内容は興味深いが、それは教える訳にはいかない
何より身元が割れたら、今後の行動に支障が出かねない。ここは丁重にお断りしよう

「ごめんなさい。それは任意でしょ?あたしに答える義務はないわ」
「……そうか。だが、お前達は最近この坂松市に来たのだろう?」
「ななな何で知っているんですか!?も、もしかしてベルのストーカー……」

「探偵だからな。情報収集は得意なんだ」
「何かあったら連絡してくれ。私は昼は事務所にいるからな」


それだけを言い残し、探偵は闇に去っていく
……今夜はこれ以上の探索は無意味だろう。彼女達は踵を返し、捜査を切り上げるのだった



74 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/21(月) 22:19:19.96 ID:lHbAWs8r0

【本日はここまで。ありがとうございました】

【次回は学校+探索。もしくは情報集め回】
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 22:21:08.34 ID:4Ag4mbn00
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 22:21:22.42 ID:e4r+50uf0
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 22:21:28.70 ID:KDc3hysA0
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 22:22:21.47 ID:+Mp676RFo

まだまだ人物は顔見せ程度だけど、今後深く関わりそうな伏線があるな
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/21(月) 22:33:42.08 ID:VXKWTC2EO
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/22(火) 12:25:24.30 ID:73JejAgmo
そういえば前作では視点の関係であまり感じなかったけど、街の被害結構あったんだな
士郎みたいな聖杯戦争被害者のマスターもいるんかな
81 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/22(火) 19:23:04.99 ID:NdM4pX650

【再開していきます】

【参加してくださるはいますか?】
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/22(火) 19:25:53.10 ID:DcXWcjeB0
おう
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/22(火) 19:27:35.46 ID:fzSprUXFO
84 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/22(火) 19:30:24.97 ID:NdM4pX650




「ぐぁあああああーーーっ!!!」
「ちょっといきなり何!?何の騒ぎ!?」


入学二日目の昼休み。事件は突然廊下で起きた
見ると、男子生徒が頭を抑えて蹲っている。側には脚立と割れた蛍光灯が散らばっていた

「何でも蛍光灯を換えようとして、脚立から落ちたみたいだな……」
「説明ありがと。花村も野次馬に来たの?」
「ん。それは……まあ、そうだな」

呻く生徒を遠巻きに眺める生徒達。それは好奇の目というよりも、どうすればいいのかという困惑を浮かべている
事実、花村も倒れる男子生徒を見て困った様に頭を掻いている。助けたいが、やり方がわからない。という風に

「……はぁ。ちょっとあんた、立てる?」
「ぐっ……あ、お前は……?」

頭を抑えながらもよろめき、ルゥナの顔を見る生徒
フラフラとした腕を掴み、無理矢理立たせる。そして脇に自らの肩を入れて起き上がらせた

「早く立ちなさいよ!肩貸してやるから、保健室まで連れてってやるって言ってんの!」
「ほら、どいて!あたしはさっさと行きたいんだから!」

ルゥナの気迫に圧されたのか、人垣が割れて道が出来る
その真ん中を堂々と。ずるずると引っ張りながら進んでいった


85 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/22(火) 19:31:15.70 ID:NdM4pX650




「……ほら、手当てしといたから」
「これで安静に寝ていれば治るわよ。午後の授業は休んでおきなさい」 

手慣れた動作で、青年の頭に包帯を巻いていくルゥナ。この手の応急処置は得意なものだ
用は済んだとばかりに立ち去るルゥナ。教室に戻ろうとした寸前、腕を掴まれてつんのめる


「きゃっ!?……何なのよ、もう!」
「おおお俺を助けてくださってありがとうございます!!!」
「俺は縦島 正夫(たてじま まさお)っす!姫、俺と付き合ってください!」

人助けしてやっただけなのに、何故か突然告白された上に姫様呼ばわりされてしまった
この国の男は女性を見たら求婚する習性でもあるのだろうか?ルゥナはいぶかしんだ


「はぁ!?嫌よ!」「貴女に一目惚れしたんです!姫様!」「誰が姫様だ!」
「男なら、惚れた女の子はお姫様だと父の遺言で……いや死んでないけど」

「とにかく!あんたは寝てなさい。あたしは単に、周りがうるさいから助けただけ」
「あんた自身を助けた訳じゃないから。じゃ、とっとと寝ときなさいよ!」

「花村といい縦島といい……この国にはヘンな奴しかいないワケ!?」


後ろで喚く縦島を振り切って保健室から逃げる様に退出する

掴まれた腕をハンカチで拭く。心底嫌そうな顔を浮かべながら、近くの教室のゴミ箱へと放り捨てた


86 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/22(火) 19:33:04.08 ID:NdM4pX650




学校……というよりも、縦島から逃げる様に帰宅したルゥナ
今日の授業は簡単なものだったが、それ以上の疲労を感じていた

部屋にいたのはコリーとランサーだけらしく、何やらパソコンの話題で盛り上がっている

「ま、こんな感じかな?」
「素晴らしい……!ここまで完璧なプログラムを私は見た事がない……!」
「この回線で最速。コリースペックでも、スパコンに匹敵する性能になったはず!」

「……何してんの、あんた達」
「あっマスター。ちょっとさ、コリーのパソコンの改造をしてて」

「彼は素晴らしい英霊だ!我々配信者の心強い味方だ!」
「動画の配信でどうやって聖杯を取るって言うのよ!」


どうやら、コリーはランサーのハッカーとしての腕前に相当惚れ込んだらしい
だが、それでどう聖杯戦争で勝ち抜けと言うのか。プログラミングの力でどう敵を倒せと言うのだろう

「……とにかく今日は外に行くわよ。来る奴は準備しておきなさい!」
「いいね!それじゃ今から「準備しろって言ったの聞こえなかった!?」



【何をしますか?】
1:探索(コンマ判定有り)
2:会話(人物指定)
3:その他(やりたい事等あれば)
↓1

87 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/22(火) 19:34:34.31 ID:fzSprUXFO
1
88 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/22(火) 19:36:30.17 ID:NdM4pX650

1:探索

【追加判定。探し方は……】
123:適当
456:魔力を関知して
789:「実は……」
↓1
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/22(火) 19:36:47.00 ID:fUPy93OPO
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/22(火) 19:37:19.60 ID:fzSprUXFO
2
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/22(火) 19:38:31.43 ID:DcXWcjeB0
二連0は草
92 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/22(火) 19:40:04.12 ID:NdM4pX650

【00…どうしようか。取り敢えず確定成功で】

123:この時点で出会っちゃ駄目なやつ
456:なんか挑発している奴がいるぞ
789:???
↓1
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/22(火) 19:40:31.41 ID:DcXWcjeB0
あり、一応
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/22(火) 19:47:33.67 ID:fzSprUXFO
出会っちゃ駄目?どんなやつだろ
95 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/22(火) 20:07:01.40 ID:NdM4pX650


1:駄目なやつとエンカウント




「ところでランサー。あんた当てはあるの?」
「勿論。SNSの噂でここら辺で不審な事が起きているんだってさ」

街をふらつきながらもランサーと進む。今回はベルとアダムスはお休みだ
SNSを漁るサーヴァントというのはこの際置いておいて、大事なのはその情報が確かどうかだ

「ふーん、どんな?」「何でも、いきなり刃物で切りつけられたりとか」
「それ通り魔でしょ。聖杯戦争と何か関係があるの?」
「まぁまぁそう言わずに。ほら、そこの路地裏で襲われたんだって」


人気の少ない横道に入り、光の無い道を進む
あっという間に暗闇に潜る。ランサーがいるとはいえ不安になってきた

「……ランサー、これ何処まで行くの?」
「んー地図によると、そこの角を曲がればすぐに出られるよ」
「案外短かったわね……」

それならそれで構わない、こんな薄暗い所は気持ちが悪いから出るに限る
ルゥナが曲がり角を曲がろうと首を横に向けた時……“ソレ”は現れた


96 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/22(火) 20:10:20.50 ID:NdM4pX650














「あー!あうあー!ああうあーあ!!!」
「ぐぎゅうるあうあうあ!うーううう!!!」

そこにいたのは、二メートルもあろうかという巨大なナニか
手に持つ得物は鋏だろうか?ジャキジャキと刃を鳴らし、威嚇するかの様に振り回す
その姿に理性らしきものは感じられない。ただ存在しているだけで、狂気を撒き散らす……


「な、何。何何何よここここれれ!?」
「うわっ、バーサーカー!?ツイてないなぁ」
「ももう少し驚ろろろろろろろ」

ビビって腰を抜かすルゥナとは打って変わり、軽い様子で驚くランサー
そこに恐怖も怯みも無い。ただ目的を遂行せんとする強い意思だけがそこにある


「ま、倒せるかはわからないけど……!」
「やれるだけやってみる!指示はよろしく!」

手に持つのはシンプルな形状の短槍。鋏を振りかざすバーサーカーに突進していった


97 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/22(火) 20:11:06.12 ID:NdM4pX650


『バーサーカーのステータスを開示します』


┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
  ≪クラス≫:バーサーカー
┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┓
  【真名】:???              【属性】:混沌・悪
┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━┳━━━━━━━┓
 【筋力】:A      【耐久】:B      【敏捷】:A+     【魔力】:D      【幸運】:D      【宝具】:C+
┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫


98 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/22(火) 20:12:21.42 ID:dnv6rt4GO
カニか、サソリか、ヤドカリか
99 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/22(火) 20:32:31.31 ID:NdM4pX650




「ほっ!よっ!」
「あああううううう!?ぐるううるるる!!」

軽快な様子で、ランサーは的確にバーサーカーを突き刺していく
ステータスの差はあるものの、その動きに翻弄され続けている。相手の敏捷は高いものの……
ランサーの敏捷はEX(規格外)。相手は完全に追い付けていない様だった

「ふっふー!まだまだ速くなるぞぉー!」
「これで振り切ってやるぜ!おりゃあーっ!」


おまけに、ぐんぐんランサーの速度が上昇していくのが目に見えてわかる
最早、バーサーカーでは追い付けない。それ程までに速度に差が付けられていた


 ◆神速:A
 「????????????????」により霊基に刻まれた技能。

 ◆高速分割思考:A
  思考を整理・加速するスキル。
  ランサーの場合は地頭のよさ、というよりは単純な思考の超加速によるもの。
  本来並列・分割しての複数ライン思考が可能になるのだが、並列思考上の全てが即座に同じ結論を出すため意味はあまりない。


「ぎゅ!?ぐぎゅぎゃぎゃぎぃぎ!!」
「……ん?けどおかしいな、何か弱ってない?」

一方的に押していたランサーだが、その異常に弱っている姿に疑問を感じる
自分達の前に誰かと戦闘を行っていたのではという仮説を即座に組み立てたランサーは、道路に寝転んでいるルゥナに声をかけた

「マスター!どうする?倒しちゃう?」
「それとも、もう少し泳がしておこうか?」
「さっさと決めといてね!10秒で!」

「無理言わないで……」

とはいえ、ここで決めねばならないだろう。ここは……


1:倒せ(令呪撤退される)
2:待って(コンマ判定有)
3:その他何かあれば
↓1
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/22(火) 20:35:47.18 ID:fzSprUXFO
1
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/22(火) 20:41:59.37 ID:DcXWcjeB0
速度厨思い出すなあ
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/22(火) 20:49:12.93 ID:xjE2SU1+o
この時点で合っちゃ駄目なのは、時間帯強化か時限強化なのかな
103 : ◆6QF2c0WenUEY [saga]:2020/09/22(火) 20:52:53.78 ID:NdM4pX650


1:「倒して!」(逃げられます)




「いいから倒して!そいつキモい!」
「OK!」

ほとんど泣き叫ぶ形でルゥナは命じる。戦略的な意味よりも、生理的な嫌悪が勝ったのだ
ランサーもその指示が出るや否や、手に持った槍を構えてバーサーカーに突き刺そうと……

「……あ、逃げられた!」
「え、嘘でしょ!?」「仕方ないよ。令呪使われたんだもん」

ケロッとした様に槍をしまう。どうやら、相手のマスターが令呪を使って逃がしたのだろう
そうなると流石のランサーでも追い付けない。ここは諦めた方が心理的に楽だ


「そ、そう……もう戻るわよ。腰が……」
「しょうがないなあ。担いでいこうか?」
「いらんわっ!ったく、何よアレ!」

「うーん、何か、オレの前に別の英霊と戦ってたみたいなんだよね」
「だから、見た目のステータス以上に弱っていたって言うか」「え、何よソレ!」


「あんたわかるの?あいつがどんなサーヴァントと戦ったのか!」
「集めた情報と予測次第かな?うーん……」


1〜7:まあわからないよね
89:わかるのかよ
↓1

104 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/09/22(火) 20:54:03.17 ID:xjE2SU1+o
そりゃ
472.21 KB Speed:0.7   VIP Service SS速報R 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)