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【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【2頁目】
- 13 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/20(日) 00:07:45.33 ID:OgeQcfG/o
-
神社で、友奈の姿を模して出てきた九尾
あんなことがあったら、
陽乃が独り言言ってるだなんて、思わない。
けれどそれは理由を知っている人だけであって、
理由を知らない人達にとっては……それこそ。
杏「忌憚のないことを言えば、九尾さんには姿を見せていて貰った方が良いかと」
陽乃「でも……」
『断る』
陽乃「………」
陽乃が独りで逃げているときは姿を見せることは多かったけれど
あれは、必要だったからそうしていただけだ
今はもう必要がない
だから、九尾はそれを拒む
- 14 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/20(日) 00:23:34.26 ID:OgeQcfG/o
-
陽乃「……ねぇ、二人にはこの影どう見えてる?」
杏「影……ですか?」
陽乃の指さした影を、二人が見つめる
陽乃には狐の頭の形をしているように見えるが、
二人は揃って顔を見合わせたかと思えば、首をかしげる
杏「普通の影です……けど」
球子「普通に人の影だぞ? 何かあるのか?」
陽乃「ここに九尾がいるのよ」
陽乃はそう答えると、
自分には影が人の形ではなく、
九尾の狐の頭の形をしていると話す。
二人はもう一度影を見るが……首を振る
陽乃「もう……」
1、九尾、姿を見せて頂戴
2、九尾は見せたくないって
3、この調子じゃ、どうにもならないわね
↓1
- 15 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/20(日) 00:25:28.57 ID:HQ+Vu4QAO
- 2
- 16 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/20(日) 00:27:05.63 ID:OgeQcfG/o
- では短いですがここまでとさせていただきます
明日は可能であれば早い時間から
- 17 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/20(日) 00:27:34.04 ID:dGXrl9GxO
- 1
- 18 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/20(日) 00:30:03.39 ID:HQ+Vu4QAO
- 乙
なんとか杏たち連れて長野行きたいけどなあ
- 19 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/20(日) 00:35:29.11 ID:NqZcnVb6O
- 乙
九尾も頑なに姿を現さないな…
杏たちもひなたみたいに信頼できるような関係にならないと厳しいか
- 20 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/20(日) 23:54:13.64 ID:OgeQcfG/o
-
遅くなりましたが少しだけ
時間も時間なので、安価はない予定です
- 21 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/20(日) 23:55:11.21 ID:YFJbRNZCO
- りょーかい
- 22 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/21(月) 01:21:05.25 ID:KjmzBbipo
-
陽乃「九尾は姿を見せたくないって」
球子「そっか……まぁ、見せられても困るけど」
杏「も〜またそんなこと言って……」
球子「いや、だってさぁ……素直だと逆に怖くないか?」
陽乃「……その気持ちは、分かる」
陽乃に同意されて驚いたように目を見開いた球子だが
小さく笑うと「そりゃよかった」と目を背ける
陽乃自身、九尾が素直に承諾してくれたらくれたで、
何か裏があるのではと、ちょっぴり怖い
陽乃「見せてくれなくても声を聴かせて貰えればいいんだけどね」
杏「そうですね……それだけで……」
球子「タマ達は良いけどさ、声だけ聞こえたら怖くないか?」
杏「確かに……」
- 23 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/21(月) 02:09:48.86 ID:KjmzBbipo
-
やっぱり、九尾に姿を見せて貰うのが一番だ
しかし、九尾はそれを拒んでいる
陽乃が孤独なら出てきてくれるのに
陽乃が誰かと一緒にいるのなら、出てきてくれない
優しいのか優しくないのか
杏「九尾さんは久遠さん以外には心を許していないんですね」
陽乃「私にも許しているかどうか……」
ただ、陽乃と同様にひなたのことも気に入っているようなので
ひなたの前になら姿を見せてくれるかもしれない
結局
九尾が気に入っているかいないかだろうか。
杏はともかく
球子に関しては殺してしまえとまで言われているし
しばらくは難しい
- 24 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/21(月) 02:16:15.43 ID:KjmzBbipo
-
杏「大社からの心象を良くするのは、九尾さんの力を解析させても難しいですし、姿を見せても……」
きっと、恐れられるだけだと杏は思う。
民衆に蔓延している噂があろうがなかろうが
九尾の力は万能で、凶悪だからだ
だったら
むしろ謎のままにしておいた方が良いのかもしれない
その方が……擁護のしようがあると。
けれど、杏たちは知らないだけで
もうすでに
九尾の力の一端は千景によって伝わってしまっている
球子「……長野、行けた方が久遠さんは幸せだったかもしれないな」
陽乃「一人でなら、ね」
杏「それは駄目ですよ」
球子「久遠さんが一人が良いって言ってるんだから放っておきゃいいのに」
- 25 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/21(月) 02:25:12.38 ID:KjmzBbipo
-
そう言った球子は、
しかし……ふと、顔をしかめて首を振る
陽乃「土居さん?」
球子「……いや、久遠さんは一人になりたいのか?」
陽乃「その方が楽だもの」
球子「そりゃ、守らなくていいからな」
陽乃「ええ。裏切られることもないし」
苦笑いを浮かべながら、
自虐気味に零す陽乃を、球子はバツが悪そうに見つめる
ここに友奈がいたなら、もっと違う言葉をかけていたはずだ。
陽乃の友人だという少女に、頼まれたから。
彼女は孤独だと言われたから
球子「……久遠さんにとってはタマ達なんて雑魚だろ?」
陽乃「そんなこと思ってないわよ。まだ、正確な力量さえはかれてもいないのに」
杏「バーテックスとの戦闘経験ならタマっち先輩にもあるよね?」
球子「でも、誇れるほどじゃない」
陽乃「私だって同じよ」
球子「別に誇ってもいいだろ……救われたって言ってる人が、少なくとも3人はいるんだから」
杏「それはタマっち先輩もでしょ」
そう言われた球子は、
杏を一瞥するだけに留めて、顔を背けた
- 26 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/21(月) 02:25:41.39 ID:KjmzBbipo
-
では短いですがここまでとさせていただきます
明日も出来れば通常時間から
- 27 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/21(月) 06:09:05.35 ID:UBGodPdpO
- 乙
こうなってくるとやはり偽神託を出してもらった方が良さげかな?
- 28 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/21(月) 12:20:32.33 ID:tXTa4NWKO
- 乙
陽乃さんもどうにか自信を取り戻して欲しいなぁ
- 29 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/21(月) 23:08:18.56 ID:KjmzBbipo
-
遅くなりましたが少しだけ
- 30 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/21(月) 23:10:57.55 ID:KjmzBbipo
-
√ 2018年 8月4日目 昼:伊予島家
03〜12 杏
37〜46 球子
51〜60 友奈
72〜81 若葉
89〜97 大社
↓1のコンマ
※それ以外は通常
※若葉、友奈の場合、一桁奇数で訪問
※ぞろ目で付近の住民 奇数悪
- 31 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/21(月) 23:33:57.01 ID:4017Ob9f0
- あ
- 32 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/22(火) 00:36:10.58 ID:Biq8j/Puo
-
√ 2018年 8月4日目 昼:伊予島家
昼になって、杏の母親が作ってくれた昼食を4人で食べる。
杏は元からそうだったが、
球子も、初日ほどの警戒心はなさそうに感じる
もしかしたら、
ここに来てからは勇者として丸亀城のところに連れ出されてからの数年以上に
関わりを持ったかもしれないから、当然かもしれないけれど。
陽乃「……ずっと家にいるというのも窮屈ね」
球子「仕方がないだろー……自由なわけじゃないんだから」
陽乃「土居さんは平気なの?」
球子「平気じゃないけど、仕方がないじゃんか」
球子は杏と違って非常にアクティブだ
自由に外に出られない鬱憤も溜まっていることだろう
それでも、
杏を護るか否かの件を除いて八つ当たりもしてこないのだから
相当我慢しているに違いない
- 33 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/22(火) 01:27:16.62 ID:Biq8j/Puo
-
球子「無理矢理付き合わされてるならともかく、自分で選んだからな」
それなら我慢するよ。と、球子は眉を顰める
杏のためではあったけれど、それを選んだのは球子だ
陽乃…・・ましてや
杏がついてきて欲しいと頼んだわけではない
杏「タマっち先輩……なんだか、先輩っぽくなった?」
球子「前から先輩っぽかっただろっ?」
杏「え〜?」
球子「あ〜ん〜ず〜っ!」
からかうように笑う杏と
それにちょっぴり怒った様子の球子
相も変わらず仲の良い二人を、陽乃は外側の人間として見つめる
- 34 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/22(火) 01:40:21.28 ID:Biq8j/Puo
-
こうしている間にも
長野の勇者……白鳥歌野は戦っているかもしれない
陽乃は可能であれば救援に行きたいと今も思っている
けれど、それは大社から却下されてしまった
なのに
寄宿舎に戻ることも許されていない
そのためにはひなたを大社預かりにしておかなければならない
陽乃「はぁ……」
杏「久遠さん?」
陽乃「あぁ、気にしないで」
ここ数日、同じことばかり考えている陽乃は
いい加減どうにかしなければと……思ってはいるが。
ひなたを取るか
自分を取るか
普通なら迷う必要もないのだけれど、迷う
球子「疲れてるんなら寝ててもいいんじゃないか? どうせ、出来ることなんてないんだし」
杏「それもそうだよね……」
- 35 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/22(火) 01:41:16.29 ID:Biq8j/Puo
-
では途中ですがここまでとさせていただきます
明日も可能であれば通常時間から
- 36 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/22(火) 03:05:08.17 ID:0TyH7It40
- 乙
はるのんのヤキモキしてる気持ちが痛いほどわかる
- 37 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/22(火) 06:35:50.71 ID:ue7XFP9nO
- 乙
陽乃さんじわじわと精神的に疲弊してきてるな…なんとかしなければ
あと今日でくあゆシリーズ6周年おめ
- 38 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/22(火) 22:28:05.23 ID:Biq8j/Puo
-
遅くなりましたが、少しだけ
- 39 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/22(火) 22:30:26.27 ID:5x+HDVr8O
- よしきた
- 40 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/22(火) 23:21:42.37 ID:Biq8j/Puo
-
陽乃「大丈夫……別に疲れているわけじゃないの……」
球子「ほんとか?」
陽乃「ええ、ほんとう……」
伊予島家に来る前
あの野宿の苦しさも取り払われたし、疲れも無くなった。
朝昼晩の、美味しい食事
お風呂だって毎日入ることが出来ていて
ちゃんとした布団で眠ることが出来て……虫が入ってくるような心配もしなくていい
十分だ
疲れなんて、感じていない
『ふむ……主様、少し小娘共とでも鍛練をしたらどうじゃ』
陽乃「鍛練?」
『勇者としての実力を見ておいた方が良かろう?』
そう言った九尾は、
少しなら力を使っても、二人が死ぬことはないだろうと囁く
- 41 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/22(火) 23:42:53.61 ID:Biq8j/Puo
-
九尾の力を使っても本当に死なないかどうかは
陽乃の手加減にかかっているだろう
そのくらいのことは陽乃にもできる
けれど……二人がそれを受けてくれるかどうか。
陽乃との鍛練なんて
特に球子からしてみれば、
お前をぶん殴ってやる。なんて果たし状を叩きつけられるようなもののような気がする
杏「九尾さんが何か?」
陽乃「えっと……特には」
球子も、もしかしたら体を動かすという点には賛成してくれるかもしれない
けれど、今は
そんなことよりも、気にしておくべきことがある
しかし
若葉からの連絡は……まだ来ていない
1、電話を借りる
2、ねぇ、鍛練しない?
3、九尾と話す
4、杏と話す
5、球子と話す
6、二人と話す
7、イベント判定
↓1
- 42 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/22(火) 23:44:26.55 ID:SjvJk2Pr0
- 6
- 43 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/22(火) 23:45:23.76 ID:5x+HDVr8O
- 2
- 44 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/23(水) 00:22:47.13 ID:qwU1qTr6o
-
陽乃「ねぇ、正直に答えて欲しいのだけど」
陽乃はわざわざそう前置きをする
しなくても単刀直入に答えてくれた気はしなくもないけれど
陽乃「私と上里さん、どっちと暮らしたい?」
球子「ひなただな」
杏「えっと……そう、ですね」
球子は忖度なしにはっきりと即答してくれたものの
杏は悩ましそうにして……考えて。
杏「家事スキルはお二人ともあるので……戦力面で考えて久遠さんかもしれません」
陽乃「あら、優しいのね」
杏「今の世界を前提として、情報を基に客観的に考えただけですよ」
陽乃「私の力が危険だっていう情報はどこ行ったの?」
- 45 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/23(水) 00:30:12.78 ID:qwU1qTr6o
-
杏「力は解析できていないので、不安要素はあります」
けれどそれを加味してなお
戦力になるという点を捨てることはできなかったと杏は言う
バーテックスは凶悪だ
杏は、ほんの少しそれを見ただけに過ぎないけれど
あれが及ぼした影響の大きさは知っている
それに対抗できる貴重な戦力と共にいられるのは……これ以上ないほど安全だとも言える
だから、陽乃を選んだ
球子「そこまで深く考えてなかったけど……護れるって自信がないなら答えは変わらないな」
陽乃「そうでしょうね」
球子「……実際に戦えば、そっちの方が強いくせに」
球子は顔をしかめて
ため息をつくように、陽乃から目を背けた
球子「守ってやるから付いてこい……くらい、言えるだろ」
陽乃「………」
- 46 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/23(水) 00:30:39.54 ID:qwU1qTr6o
- では途中ですがここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
- 47 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/23(水) 00:40:50.00 ID:PYAu55f3O
- 乙
修行開始!
みんなで鍛えてるうちに仲良くなりたいな
- 48 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/23(水) 00:43:59.63 ID:a49zjCYJO
- 乙
杏は最初から優しいけどタマもきちんと物申す辺り良い子だな
あと交渉が長引いてるのか若葉の動向も気になる
- 49 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/24(木) 23:55:59.16 ID:yaJBgBWQO
- 連休かな
- 50 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/25(金) 22:43:37.44 ID:LocRaVTPo
-
連日できませんでしたが、本日は進めていきます
- 51 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/25(金) 22:47:03.82 ID:llcaeggQO
- やったぜ
- 52 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/25(金) 23:10:23.20 ID:LocRaVTPo
-
陽乃「その守ってあげられる自信がないって言ってるのよ……」
球子「……」
球子はムッとして
その間に割って入るかのように杏が口を開く
杏「まぁまぁ……慢心するよりはいいんじゃないかな」
球子「タマが慢心してるっていうのか〜?」
杏「そ、そんなこと言ってないよっ」
球子「分からなくもないけどさぁ……」
慢心してしまうよりは
多少なりと警戒心を残しておくべきだという考えは球子も理解がある。
しかし、まったく自信を持たないというのは問題だ
球子だって、絶対に守ると豪語しているけれど
絶対に守り切れるだなんて慢心をしているわけではない
常に、そう言う心持で挑んでいるという話だ。
球子「でもやっぱり、久遠さんは自信を持たなすぎるって思うだろ?」
- 53 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/25(金) 23:28:01.85 ID:LocRaVTPo
-
杏「それは……」
杏は考え込むようにしながら、表情を曇らせていく
球子が杏のことを言っているとは思っていないものの
杏も、自分自身に力があるだなんて自信を持ててはいないのだ。
だから、自信を持たないことを責めるその言葉が、
勇者でありながら、それを信じ切れていないような自分のことを責められているようで……
杏「私も、自信ないから」
球子「あんず……」
顔を背ける杏を一瞥した球子は、
困り果てて……もどかしさを誤魔化すように頭を掻く
球子「あぁぁぁぁぁぁぁぁ……っも〜っ!」
唸って、いきり立って
球子「久遠さん……いいやっ、陽乃っ!」
陽乃「なに?」
球子「タマと勝負だ!」
杏「タマっち先輩!?」
1、嫌よ
2、……良いけれど、勇者の力使えるの?
3、そういうの、あんまり好きじゃないのだけど
↓1
- 54 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/25(金) 23:32:05.94 ID:qt+f6vRx0
- 2
- 55 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/25(金) 23:33:31.75 ID:llcaeggQO
- 3
- 56 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/25(金) 23:57:46.89 ID:LocRaVTPo
-
陽乃「……良いけれど、勇者の力は使えるの?」
球子「無論だ!」
そうでなければ、陽乃の捜索なんて任されないし
こうして陽乃を見張る役割なんて担えるわけがない
しかし……。
杏は不安そうに首を振る
杏「ただ、私達は試作の物を貸し与えられているだけなんです」
陽乃「戦装束が万全じゃないって言ってたわよね? どの程度なの?」
杏「勇者同士で試験運用した結果的には……持続時間が短いみたいです」
球子「攻撃に対しての耐性もほとんどないな……生身で攻撃を受けるのと大差ないって」
陽乃「それで良くも私なんかと……」
陽乃は、自分がみんなを護れるなんて自負はしていないものの
それが危険な力であることくらいは認識している。
もちろん、
勇者であれ、生身で受けて良い力ではないと断言できる。
- 57 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/26(土) 00:09:03.12 ID:ofFBWIgko
-
けれど、陽乃が断りそうだとみてか
球子は顔をしかめて「でもさ」と切り込んでいく
球子「自信持てるような力じゃないんだろ?」
杏「なんで挑発してるの!?」
球子「陽乃が自分で自信ないって言ってるんじゃないか」
杏「そうだとしても……」
それはバーテックス相手の話で、
勇者相手で考えれば
千景と友奈を戦闘不能に叩き込んだ挙句、若葉の全力でどうにかというレベルなのだ
球子がいくら頑丈な楯の持ち主だとは言っても、
押し込まれる可能性が高い
球子「それとも、力に自信があるのか〜?」
陽乃「……そんなに、認めさせたいの?」
球子「さぁ?」
ニヤリと笑う球子だけれど、その魂胆は透けて見えている
どうしても、球子は認めさせたいらしい
球子の力ではなく、陽乃自身の力をだ
- 58 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/26(土) 00:09:38.66 ID:ofFBWIgko
-
では途中ですがここまでとさせていただきます
明日も可能であれば少し早い時間から
- 59 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/26(土) 00:13:10.33 ID:E0ITuxuuO
- 乙
陽乃さんのために体を張るタマっち先輩イケメンや…
- 60 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/26(土) 00:28:34.39 ID:QQDloN4e0
- 乙
タマっちいいやつだな
- 61 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/27(日) 22:52:36.38 ID:y6Oms8HSO
- ここ最近連休が増えたなぁ…大丈夫だろうか
- 62 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/28(月) 15:41:38.08 ID:BweajsbYO
- 師走だし
- 63 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/28(月) 22:16:53.81 ID:EC3BPActo
-
遅くなりましたが、本日は少しだけ
- 64 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/28(月) 22:19:18.92 ID:dmGaYCHEO
- 待ってたぞー
- 65 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/28(月) 22:27:38.07 ID:EC3BPActo
-
陽乃「貴女に、得があるの?」
球子「タマが……いいや、私が納得したい。それじゃダメか?」
陽乃が弱いなら、弱いで良い
もちろん、強いなら強いでも構わない
けれど、それがあやふやなままなのが許せなかった。
杏達から聞いた話では、陽乃はとても強い勇者だと思われるけれど
球子は、それを自分の目で確かめたわけではない
それでも杏が言うなら信じたいのに……
陽乃自身がそれを否定するから、もどかしい
陽乃「なるほどね」
杏「危ないよ……タマっち先輩」
球子「陽乃が本当に弱いなら平気だ」
杏「久遠さんも止めてくださいっ」
陽乃「そう言われてもねぇ……」
1、戦う
2、戦わない
↓1
- 66 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/28(月) 22:28:54.06 ID:bkMTBs+y0
- 2
- 67 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/28(月) 22:52:22.58 ID:EC3BPActo
-
陽乃「悪いけれど、戦えないわ」
球子「殺すのが怖いのか?」
陽乃「万全な状態で戦う方が実力が図れるでしょう?」
球子「屁理屈だな〜」
そう、これは屁理屈でしかない
けれど球子はそれでも別に良いと考えているようで
呆れたというような表情を浮かべながらも、
猛反発するようなことはなくて。
球子「杏も若葉達も久遠さんの実力を認めてる」
陽乃「だから、なに?」
球子「今は久遠さんが強いって思っておいてやる……反対したいならタマを倒すんだな」
杏「もーっ、タマっち先輩?」
球子「あっはっはっはっはーっ!」
陽乃「……」
球子「認めろ。強いって」
- 68 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/28(月) 23:18:32.33 ID:EC3BPActo
-
陽乃「まったく……」
球子ではなく
陽乃と杏が呆れて、ため息をつく
暴論……ではないかもしれないが
戦って勝っても、戦わずに終わっても球子は陽乃を強いと決めつけるらしい
陽乃「認めさせたいなら、私に負けることね」
球子「なんだとーっ!」
やるかこんにゃろ〜! なんて
わざとらしく言う球子は笑みを浮かべている
杏「も〜……」
冗談だと分かっているから、杏も怒ったりはしない
むしろ、
犬猿の仲にも見えた二人が仲良くしているように見えるのは、嬉しくて。
杏も笑っていた
陽乃「茶番だわ」
- 69 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/28(月) 23:31:12.75 ID:EC3BPActo
-
仲の良い二人
そして、それと関係はあるが仲がいいわけではない自分
だったはずなのに。
ここでの生活は、かつてのようで
だから……緩んでしまいそうになる
陽乃「……強いと思いたいなら思ってもいいけれど」
けれど、陽乃は守るなんて約束はできない
守りたくても守れなかったものがたくさんあって
守った結果、裏切られるような形になって
だから……もう、約束なんてしたくない
陽乃「私は認めないから」
杏「久遠さん……」
球子「装束が出来たら、真っ先に決闘して白黒つけてやるからなっ」
突き放すような陽乃の言葉に、しかし、球子はそう返した
強引に行けばどうにかなると、言っていた少女を思い出して。
- 70 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/28(月) 23:31:47.70 ID:EC3BPActo
-
では短いですがここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
- 71 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/28(月) 23:51:32.93 ID:dmGaYCHEO
- 乙
戦わなかったけどタマとは少しでも打ち解けてるといいな
あと実力試すならいっそいずれ行くだろう長野の道中でもいいかも
- 72 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/29(火) 01:36:04.27 ID:MOVjBFjCO
- 乙
長野遠征楽しみだな
- 73 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2020/12/29(火) 23:30:45.50 ID:z4d2LnGUo
-
すみませんが本日は休みとさせていただきます
明日は可能であれば通常時間から
- 74 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/29(火) 23:32:14.30 ID:SBw2L4hYO
- 了解、乙ですー
- 75 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/12/31(木) 23:52:13.90 ID:+NhM4vmvO
- 今日も休載っぽそうだけど、良いお年を
- 76 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/01(金) 00:26:22.85 ID:iLXx6dfso
- 明けましておめでとう
あんまり無理すんなよ
- 77 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/01(金) 23:04:37.88 ID:wsqDnskzO
- 体調でも崩したのかな…?
こんな断続的な連休って今までなかったと思うから凄い心配なんだけど…
- 78 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/01(金) 23:37:03.13 ID:423CoCaIO
- 実家でも帰ってんでしょ
正月だし
- 79 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/02(土) 00:29:45.07 ID:paeCWFVeO
- 年数的に結婚しててもおかしく無いからな…
- 80 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/01/02(土) 21:47:34.94 ID:DtQ4+tPPo
- 連日お休みになってしまいましたが、本日は少しだけ
- 81 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/02(土) 21:51:15.38 ID:yRROLT99O
- 新年一発目待ってたぞー
- 82 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/01/02(土) 22:07:38.02 ID:DtQ4+tPPo
-
√ 2018年 8月4日目 夕:伊予島家
03〜12 若葉
37〜46 友奈
51〜60 杏
89〜97 九尾
↓1のコンマ
※それ以外は通常
※若葉、友奈の場合、一桁奇数で訪問
※ぞろ目で付近の住民 奇数悪
- 83 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/02(土) 22:10:02.92 ID:yRROLT99O
- あ
- 84 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/01/02(土) 22:44:26.85 ID:DtQ4+tPPo
-
√ 2018年 8月4日目 夕:伊予島家
『面倒じゃのう……先延ばさずに殺めてしまえばよかろう』
陽乃「殺す前提なのやめて」
『じゃが、煩わしかろう』
陽乃「そんなこと……」
あの勢いは、かつて陽乃を包んでいたもので
そして奪われ、失ったもの。
正直、今の陽乃には心の負担になるばかりで
あんなもの無くなってしまえと思わないこともないけれど
でも、
失われていいものだとは思っていない
陽乃「それは置いておいてね。乃木さんから連絡がないのが気になるんだけど……」
『そうやって、内に秘めるだけで――』
陽乃「良いでしょ、別に」
『良いことでは無かろうに』
不満げな九尾は、
けれど、それ以上何も言わない
陽乃「貴女だって、上里さんの安否が気になるでしょう?」
- 85 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/01/02(土) 23:08:32.03 ID:DtQ4+tPPo
-
『ふむ……あの娘に何かがあれば妾ならば分かる』
陽乃「分かるってどんなふうに?」
『あの娘の精神状態を察知することも可能じゃぞ』
九尾はそう言うと、陽乃の影に混ぜ込んでいる自分の姿を映し出すと
尻尾を立たせて、揺らめかせる
『妾の尾が一つ欠けて見えるじゃろう? それがあの娘に憑いた加護じゃ』
陽乃「それで?」
『あの娘の死を悟ることもできる。無論、妾のそれを媒体としてあの娘のもとに往くことも可能じゃが』
陽乃「……怖い力ね。貴女」
『くふふっ、妖狐としては当然じゃ。もっとも、それを主様が扱うことはできぬぞ』
陽乃「出来ちゃったら大変な事になるでしょ?」
出来たら便利だとは思うけれど
より凶悪さが増すばかりか
危険度が跳ね上がる為、使えない方が良いと思ってしまう
とはいえ……使えたら戦闘面では非常に心強いのだが
- 86 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/01/02(土) 23:25:20.84 ID:DtQ4+tPPo
-
『あの娘には現状、問題は起こっておらぬ』
陽乃「……覚悟してたってことね」
陽乃を寄宿舎に戻すなら
自分がその場に残らなければいけないこと
二度ととは言わずとも、
しばらくは若葉に会えなくなること
様々なデメリットがあることを承知の上で……問題が無いと考えているのだ
『うむ、あの娘は良い』
陽乃「私より?」
『うむ』
陽乃「なら、上里さんを勇者にしたらいいじゃない」
『いいや、あの娘にはその適正……じゃったか。それがない。特に妾らは不可能じゃ』
陽乃「力を与えることはできるんでしょう?」
『即死するぞ』
陽乃「あぁ……」
九尾や、まだその力を秘めている伊邪那美様
その力の影響を、ほかの人は耐えられない
陽乃は吐血することもあるが、それでもまだ軽い方なのだ
- 87 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/01/02(土) 23:35:37.45 ID:DtQ4+tPPo
-
『して、どうする主様』
陽乃「………」
『このままなら、主様は寄宿舎に戻ることになるぞ』
しかしそれは陽乃の望んだ形ではない
ひなたを犠牲……というのは過言かもしれないが、
ひなたを寄宿舎に戻さないという条件があって成立する
その場合でも、若葉達は理解してくれるだろうが
きっと、千景はそれを許さない
千景は特別ひなたを思ってはいないだろうけれど
あいつのせいだと、睨んでくるだろう
陽乃「はぁ……」
『やるかや?』
陽乃「やらない」
『傷害は排除してこそであろう?』
陽乃「殺すのは短絡的過ぎるってば」
血の気が多いというか
来るものを蹴飛ばす九尾のやり口は恐ろしい
1、遠征、行っちゃおうかな……
2、私の力、誤魔化してくれない?
3、ひとまず、上里さんは諦めるしかなさそうね
4、残念だけど……大社に戻るわ
↓1
- 88 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/02(土) 23:37:28.39 ID:00onjZlB0
- 1
- 89 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/02(土) 23:38:09.10 ID:yRROLT99O
- 1
- 90 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/01/02(土) 23:41:46.63 ID:DtQ4+tPPo
-
では、本日はここまでとさせていただきます
明日は可能な限りお昼ごろから
遅くなりましたが今年もよろしくお願いします
- 91 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/02(土) 23:58:53.86 ID:yRROLT99O
- 乙
改めて今年も楽しみにしてます
そしていざ長野へ…!
- 92 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/03(日) 00:35:17.42 ID:cH8cI+yaO
- 乙
いろいろ行くまでやること多いけどさあどうなるのか
- 93 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/01/03(日) 18:47:27.34 ID:sO+2PzI9o
-
遅くなりましたが、少しだけ
- 94 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/03(日) 18:57:53.45 ID:QTrQvTvnO
- 来てたか
- 95 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/01/03(日) 19:20:33.56 ID:sO+2PzI9o
-
陽乃「遠征、行っちゃおうかな……」
『ほう?』
陽乃「それしかないような気がするのよ」
杏達のことを思えば
それが円満な解決策とは言えないかもしれないけれど
でも、それが一番だと陽乃は思う
この世界において、陽乃は厄介者だ
未知数な力を持っていて
見せている片鱗でさえ……世界を崩壊させかねないものだから
陽乃がいなければ、ひなたは若葉達のもとに戻ることができる
それが当たり前で
それが普通のことだった
その普通を奪ったのは、間違いなく陽乃の存在
だから、いない方が良いと
そして、だからこそ。
ただ幽閉されるよりも有意義な時間の使い方をするべきだと陽乃は思う
- 96 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/01/03(日) 19:59:19.39 ID:sO+2PzI9o
-
陽乃の影として見えている九尾は
それを人の形へと転化させて……ひなたに変わる
ひなた「良いと思いますよ。ここにいたって何があるわけでもありませんし」
陽乃「なにもないなんてことはないと思うけど」
ひなた「悪いことの方が多いかと」
陽乃「でしょうね」
ひなた「良いですよ? 私は協力を惜しみません」
陽乃「積極的ね……」
九尾が積極的だと少し怖い
でも、陽乃に危害を加えることはないから
ただただ、この世界が気にいらないというだけだろう。
ひなた「それで、どうしますか?」
陽乃「伊予島さん達?」
ひなた「行くと言えば、彼女たちはついてきますよ?」
- 97 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/01/03(日) 20:06:28.34 ID:sO+2PzI9o
-
だったら言わないという手もある
杏達には何も言わずに
こっそりと抜け出して……長野へと遠征に行く
問題はいくつかあるかもしれないけれど
でも、それなら荷物を抱えることはなくなる
陽乃「乃木さんにだけとか」
ひなた「若葉ちゃんだと、止められますよ」
陽乃「……郡さんは?」
ひなた「冗談にもなりませんね」
陽乃「そうよねぇ……」
なら高嶋さん。
なんて……それもまたいうだけ無駄なことで。
ひなた「何も言わずに出ていけばいいじゃないですか。仲良くする気は、無いのでしょう?」
陽乃「………」
1、こっそり、出ていきましょう
2、ねぇ、装束のデータ収集、私達が協力したら早く終わらないかしら
3、……イレギュラーなのは私だけでしょう? 彼女たちは無謀なことしない方が良いわ
↓2
- 98 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/03(日) 20:11:34.68 ID:bAX+cCkf0
- 3
- 99 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/03(日) 20:11:47.38 ID:cH8cI+yaO
- 2
- 100 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/01/03(日) 21:15:17.57 ID:sO+2PzI9o
-
陽乃「ねぇ、装束のデータ収集、私達が協力したら早く終わらないかしら」
ひなた「終わると思いますよ」
陽乃の力は、若葉達とはまるで異質なものではあるが
しかしその身に纏う加護と、
その力そのものは若葉達のデータ収集のは大いに役立つことだろう
九尾が扮しているひなたは、やや不機嫌そうに溜息をつく
ひなた「だから、私は模擬戦でもどうかってすすめたんですよ?」
陽乃「だからって……そんなの、言われなきゃ気付かないわ」
ひなた「そうでしょうか……」
陽乃「当たり前でしょう」
球子達に対して殺意ばかりの九尾の言葉
そんなものから、
言われてもないことを察してくれと言うのは
無茶も過ぎていると陽乃は顔をしかめる
陽乃「なら、模擬戦するべきよね」
ひなた「力の証明、することになりますよ?」
陽乃「貴女が勧めてきたことでしょ?」
- 101 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/01/03(日) 21:42:00.67 ID:sO+2PzI9o
-
ひなた「ただ、今の彼女たちの装束では久遠さんの全力は防ぎきれませんよ」
陽乃「全力出したら、どうなっちゃうの?」
ひなた「最悪死にますね」
そもそも、以前から言っているように
陽乃が扱う力には少なからず蝕む穢れが含まれている
陽乃と戦うだけでそれによる影響はあるし
それが長時間なら、より影響は大きくなっていく
陽乃「……化け物じゃない。私」
ひなた「そう言われてますよね。ずっと」
陽乃「まぁ……そうよね」
力を扱う適性のある陽乃自身でさえ蝕み
いずれは死に至らしめることのある力
それを、適性のない相手が耐えられるわけもなくて。
ひなた「模擬戦するなら、適度に力を抜いたうえで……短期決着ですよ」
陽乃「なにそれ……でも失敗したら殺しちゃうんでしょ?」
ひなた「最悪ですよ最悪。場合によっては重症程度ですから」
陽乃「笑い事じゃないってば」
- 102 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/01/03(日) 21:58:06.94 ID:sO+2PzI9o
-
ひなた「連れていくんですか?」
陽乃「戦えるようになっていれば、いても問題ないでしょう?」
ひなた「なるほど、それで郡さんを置き去りにするんですね」
陽乃「しないわよ」
九尾に細工して貰わない限り
全員を連れていくなんていうのは不可能だ
その場合
まず間違いなく千景を連れていくわけにはいかない
当然、そうなれば友奈もつれていけないので
最大でも
若葉、杏、球子の三人になってくる。
陽乃「郡さんは悪くないわ。だれだって……あんな風に思うもの」
ひなた「そうは思いませんけど」
陽乃「でも、私はそう思ってる」
それでいいでしょう? と、陽乃は笑った
- 103 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/01/03(日) 21:59:57.09 ID:sO+2PzI9o
-
√ 2018年 8月4日目 夜:伊予島家
03〜12 杏
37〜46 若葉
51〜60 友奈
89〜97 大社
↓1のコンマ
※それ以外は通常
※大社の場合、一桁奇数で訪問
※ぞろ目で付近の住民 奇数悪
- 104 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/03(日) 22:00:30.32 ID:cH8cI+yaO
- あ
- 105 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/01/03(日) 22:07:55.50 ID:sO+2PzI9o
- では、少し早いですが本日はここまでとさせていただきます
明日も可能であれば通常時間から
- 106 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/03(日) 22:19:06.45 ID:cH8cI+yaO
- 乙
道筋はできてきたのかな?
- 107 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/03(日) 22:31:28.81 ID:T5tZJ8ODO
- 乙
偽神託ってまだ使わないのだろうか
なんやかんや九尾が細かく手配してくれそうだけど
- 108 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/05(火) 23:12:27.86 ID:yleqLdHMO
- 早く長野に行きたいなぁ…
- 109 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/07(木) 08:15:10.46 ID:tu1TUWOsO
- 昨日もお休みだったか…
数日とはいえ休載が長く感じるな
- 110 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/01/07(木) 20:25:33.98 ID:OIILG4JVo
-
連日お休みを頂いてしまいましたが
少しだけ
- 111 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/01/07(木) 20:28:20.30 ID:ZVscdyYTO
- よっしゃー!
- 112 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/01/07(木) 20:36:23.95 ID:OIILG4JVo
- √ 2018年 8月4日目 夜:伊予島家
陽乃はこの四国から出て
長野の勇者達のもとへと遠征することを決めた
しかし、単独での走破は不可能ではないが可能とも言い難い
そのうえ、杏達は付いて来ると言っているし、大社からの許可は無い
この際、大社からの許可は無くても問題はないが
確実に長野にたどり着き、極力死人を出さないようにしなければならない。
特に、勇者のうちの誰かが死ぬというのは致命的だろう
一番は、戦力になる勇者を連れていくことだけれど
今の勇者達は生身に近く
とてもではないが遠征に耐えられるとは思えない
出ていくか
装束が完成するように協力して……連れていくか。
陽乃の力ならば、
それを促進させられるという話ではあるけれど
最悪殺すというのが、怖い
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