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【安価&コンマ】亡国の姫と従者の逃亡記録

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429 : ◆0SmoYhO4IU [saga]:2021/09/10(金) 18:17:41.13 ID:gNIcsEDhO


ディアナ「………」フーッ


ディアナは謁見の間の玉座に座って一息ついていた。

玉座に身体を預け、天を見上げながら何やら思案していたディアナの背後から誰かが近づいていった。


帝国間者「お疲れさまでございます、此度は作戦の成功おめでとうございます」

ディアナ「どういたしまして、とは言っても……私の目的は結局半分しか達成できなかったわね」

帝国間者「半分ですか……国一つ手に入れて半分とは中々に強欲ですな」

ディアナ「冗談言わないで、この国は貴方たちラジル帝国のもの……私はその管理を任されるだけに過ぎないわ」

ディアナ「それと……用件があるなら早く伝えて欲しいものね」

帝国間者「失礼しました、第一皇子殿下からのメッセージでございます」

帝国間者「今しばらくはナールの管理を任せる、時が来ればミクトラムに出向いて貰う事になるだろうと」

ディアナ「皇子殿下が……分かりました」


帝国の間者は伝言を言い終えると静かにその場を去っていった。


ディアナ(そう、まだ私は道半ば……女帝の力を自分の物にすることも目的達成の為のタスクの一つに過ぎない)

ディアナ「私は……」



ルル『なんでナールを裏切っちゃったのさ!!』


あの時のルルの言葉が反響する。

ここまで自分を育ててきてくれた親や教師、周りの友人……そして国そのものを裏切ってまでしなければいけなかったディアナの目的、それは……。






ディアナ「私自身の手で……ルル、貴女が私の前に這いつくばる姿が見てみたいの♥」ゾクゾク

ディアナ(私は待っているわ、貴女はきっと……全てを取り戻しにここに戻ってくるでしょう?)
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