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らき☆すた SS 絵に描いたバルサミコ酢 - パー速VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/25(月) 21:56:06.02 ID:4upH/jw0
ここは「らき☆すた」のSSスレです。

・どんなジャンルでもどんどん投下したまへ〜 by こなた
・でも、他所からの作品の無断転載は絶対ダメよ! by かがみ
・あとね、あんまりえっちなのはちょっと恥ずかしいから遠慮してほしいな by つかさ
・長編作品はタイトルをつけてもらえるとまとめるときとかに助かります by みゆき
・荒らしへの反応は絶対ダメ。反応する悪い子は逮捕だ! by ゆい
・初めてでもよっしゃーいっちょ書いたろかって人大歓迎するでー by ななこ
・最近保守してくれる人が減ったから下がってたら保守してくれよなー。
 私はめんどくさいからやらねーけどな by みさお
・まとめてくれる人募集中です…そして、現状のまとめ人には感謝してます…by みなみ
・お題を出せば書いてくれる職人さんもいるっス。ネタのため……
 いや、いろんなSSをみてみたいので、いいお題があったら書いてみてください! by ひより

(避難所)
 PCから->http://jbbs.livedoor.jp/auto/5330/
 携帯から->http://jbbs.livedoor.jp/bbs/i.cgi/auto/5330/

(まとめサイト)
 http://www34.atwiki.jp/luckystar-ss/

(SSスレ用画像掲示板)
 http://www.sweetnote.com/site/luckystar/
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【進撃の巨人】俺「安価で巨人を駆逐する」 @ 2024/04/27(土) 14:14:26.69 ID:Wh98iXQp0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714194866/

諸君、狂いたまえ。 @ 2024/04/26(金) 22:00:04.52 ID:pApquyFx0
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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
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渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
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二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
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全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
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2 :イズミ・コナタの日記 :2008/02/25(月) 22:00:55.02 ID:4upH/jw0



8月9日
正直この日記を書いてる今も震えがとまらない。
今日の夕方、ゆーちゃんと二人で料理をしていた。
冷凍食品を切ったり、フライパンに乗せて火をかけるだけの簡単な物だけど、
一緒に何かが出来る人が居ると言う事で私も安心しきっていた。
それが間違いだった。

突然、換気扇からカギ爪を持った、まるで節足動物のような手が現れたかと思うと、
それが私の顔目掛けて飛んできた。
もしゆーちゃんが咄嗟に私を突き飛ばしていなかったら、
きっと私の顔に穴が開くか、首が飛んでいただろう……。
庇うっように私に覆いかぶさるゆーちゃんと、尻餅をつく私が見た物…………、
きっとアレは一生忘れられない。
体格こそ人間だが、勿論違う。外にうろついているアイツ等とも……!
蜘蛛のような顔付き、硬そうな剛毛に包まれた体、そして私を襲ったカギ爪からは新しい血がポタリと垂れている。

換気扇から上半身だけを除かせたソイツは、左手だけを私達に伸ばし、右手は体を引っこ抜こうと壁をつかんでいた。
その時、私は持っていた包丁でソイツの腕を切りつけた……だが信じられない事に、
効かないどころか包丁の方が刃こぼれをしてしまった!
一瞬だが、アイツの体に幾つか穴が開いているのが見えたのだ……。
今思えば、あれは銃創だったのだろう。アイツの体は銃弾をも物ともしなかったのだ……。

この時のゆーちゃんはきっと誰よりも強かったしカッコ良かった。
私をすばやく押しのけたかと思うと、サラダ油をアイツの体に撒き散らす。
勿論油に引火し、ヤツは火達磨。ようやく動かなくなった所で消火器を巻く。
この一連の作業をゆーちゃんがたったの一人で……お姉ちゃん失格だよね。

ようやく火が止まって、アイツの匂いが台所に充満した時……ゆーちゃんは跪いて震えていた。
私はゆーちゃんを抱きしめた。私は泣いた。
ゆーちゃんもようやく糸が切れたらしく、私の胸にうずくまって大声で泣いた。
本当……私はお姉ちゃんとしてどこまでもダメだ……。

ゆーちゃんの肩には切り傷があった。
ゆーちゃんをあの化け物に傷つけさせてしまったのだから。
3 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/25(月) 22:02:25.05 ID:4upH/jw0
1000行ったんで立てておきますた
4 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/25(月) 22:17:55.50 ID:T9DAd.SO
乙です!!
5 :コナタ・イズミの日記 :2008/02/25(月) 22:52:16.41 ID:4upH/jw0


8月10日
突然、バリケートを張り直してたゆーちゃんが倒れてしまった。
顔は青いのに、体温が凄く高い……!
私は本物のバカだ! 元気に振舞っていてもゆーちゃんは体が弱いんだ!
それなのにこんな重労働させてしまって…………、ごめんねゆーちゃん……。



8月12日
今日も何も無い……。
ただゆーちゃんの氷を取り替えて、効くかも分からないバファ○ンや風邪薬を飲ますだけ……。

こんなにちっちゃい体なのに、彼女は懸命に戦っている。
夜は寝ているのに苦痛にうなされ、起きている昼も辛いだろうに私の手を握って『私は大丈夫だから、お姉ちゃんも休んで』と言ってくれた。
神様……、私の大事なフィギアもゲームも全部あげる、私の命だっていい!
ゆーちゃんを助けてくれたら何だってするから……お願い助けて!

6 :コナタ・イズミの日記 :2008/02/25(月) 22:52:50.01 ID:4upH/jw0
8月15日
ゆーちゃんの熱が下がらない……。
殆ど水しか飲めないのに吐いてばっかりだ。

誰か、助けて。



8月17日
ようやくかがみ達と連絡がとれた!
つかさとは代わってくれなかったけど向こうはみんな無事みたい、良かった!
すぐにこっちに来てくれるって言ってたけど待ちきれない。
ゆーちゃんにもかがみが来てくれる事を伝えたけど、一昨日からずっと寝てるままで何にも言ってくれない。

玄関ではたくさんのアイツらがドアを外から叩いている。
窓の外にもカラス以外にも沢山の鳥が居て、時々ガラスに体当たりをしてくる。
きっと、少しでもあけたらすぐになだれ込んでくる!
怖い。
早く来てかがみ!

7 :コナタ・イズミの日記 :2008/02/25(月) 22:53:19.76 ID:4upH/jw0
8月18日
外で声が聞こえた……
叫び声、私の名前、悲鳴。

外を見るとアイツ等が何かに群がっている……、私は怖くて一歩も動けない。
目を逸らす事も……、早く来てかがみ! かがみ!



8月19日
ゆーちゃん大好きだよ



8月20日
ゆーちゃんも同じようになってた
今は押し入れに閉じ込めてるけどきっと戻らない
何で神様って意地悪ばっかするのかな
高校に入って、ようやく人生が楽しくなったのに
かがみも来ない

もういいや



さよなら

▼EXIT
8 :コナタ・イズミの日記 :2008/02/25(月) 22:54:22.31 ID:4upH/jw0
もうちょいだけ続く
9 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/25(月) 22:57:53.58 ID:T9DAd.SO
>>8
これはwktk!!!
はやく読みたいです><
10 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/25(月) 23:23:04.28 ID:5JzzCoU0
>>8
KOEEEEEEEEwwww
でもこういうのも好きな俺がいる
続きwktkしてるぜい
11 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/25(月) 23:37:51.07 ID:Kp.1sE20
>>8
これはおもしろいね。バイオかなんかの関係かな?
とにかく続きに期待!!
12 :コナタ・イズミの日記 :2008/02/25(月) 23:56:40.69 ID:4upH/jw0

「…………ひでぇもんだな、こりゃ」

アニメのポスターや色とりどりのフィギアが飾られた部屋の中で、一人の男が呟く。
タンクトップから飛び出す筋肉に彩られた右腕には、その風貌にはそぐわない『MOTHER LOVE』のタトゥー、
そして『あの時』から伸ばし続けたために、今や背中にまで達する長髪……。
かつては海兵隊に所属していたものの、無実の罪を着せられ今は故郷を捨てた、ビリー・コーエンだった。

ビリーは手に持っていた日記帳を閉じる。
日本語は未だに流暢には話せないが、それでも数年で読み書きはできるようになっていた。

昔から、あの事件でも、そして今も嗅ぎ慣れてしまった死臭、血の匂い……。
それは目の前に居る、青い髪の少女から発せられるものだ。
カッターナイフで首を切り裂いている……死後二日ほどだろうか?
血液は天井まで届き、可愛らしい絵が描かれたポスターをドス黒く染めている。

(日本アニメも、これじゃ終わりかもしれねえな)

何故か、入隊する時に別れた恋人の事が頭を過ぎった。
アイツは日本アニメが好きだったな……と。
13 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/25(月) 23:57:04.20 ID:MNE3pQA0
みなみー! ゆーちゃんを助けてあげて!
14 :コナタ・イズミの日記 :2008/02/25(月) 23:57:09.84 ID:4upH/jw0
「クソッ!」

毒づきながら、彼は踵を返して部屋を出る。
途中の廊下で転がっているのは、おそらく先ほどの日記に書かれていた『ユタカ』と言う少女。
彼女はビリーが泉家に侵入した時…………、本能によるものだろう、玄関から外に出ようとしていたのだ。
その剥がれていた爪を何度も何度もバリケートに擦り付けて……。

やがて自分の匂いに気付いたのだろう。
両手を掲げこちらに向かってきた。
ビリーは脇に抱えていた気を失っている『彼女』を降ろす。
そして右手の恋人……、大口径のブローニングの銃口を幼い少女の額に向け────
引き金をひく瞬間に過ぎった記憶、それは────

「救出対象の一人は自殺、一人は射殺しました……か。軍隊に居た頃なら大目玉だろうな……」
こんな事、下で待っている彼女にどう伝えるか…………。

そこまで考えてビリーは思い直す。
どうしたもこうしたも無い、ありのままを伝えるだけだ。
何だってんだ、俺らしくも無い……、と考えるビリーは気づかない。
その感情は、できるなら下で待つ『アイツ』を傷つけたく無いという思いである事には。

(考えてみりゃ似てるんだよなアイツは。誰かさんに……)

拳銃を手に持ち直しながら、ビリーは微笑した。

「目を覚ましていたのか」

階段を下りた所に、彼女…………高翌良みゆきは蹲りながら震えていた。
15 :コナタ・イズミの日記 :2008/02/25(月) 23:59:17.89 ID:4upH/jw0
×高翌翌翌良みゆき
○高翌良みゆき
だ……orz

とりあえず、次でラストまで投下する
16 :コナタ・イズミの日記 :2008/02/26(火) 00:00:33.18 ID:Dhgxq4I0
あ、れ?

マジゴメン……最後の行は『タカラミユキ』にしといて……orz
17 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 00:16:07.18 ID:A.oIZJc0
タカラといれると高翌良になるんだよな、ココ・・・
次回もwktk
18 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 00:32:14.67 ID:9RIJRbw0
まとめサイトの感想で「暑い一日」への質問がありました。
作者が出てきて作品の解釈について語るのは、鬱陶しいと感じられるかもしれません。
しかし、他のどこに書けば目につくかわからなかったので、この場で答えさせてください。
少なくとも私にとっては、二つ目のコメントの「ということは〜」の解釈どおりです。
(こう言うのは、他の人の話を読むときに、解釈の仕方が一つだけと考えて欲しくはないからです)

こんな解説をするべきではないのかも知れませんが……最近の流れを読んで気になって、つい書き込んでしまいました。
「みんな去った」などと言う人もいますが、一度書くのを辞めたからといって戻ってくる可能性もあると思います……。
伝えたい事がまとまらないまま長くなってしまいましたが、感想を書いてくれた方々、ありがとうございました。
ブランクもあり、以前のような話を書けるかはわかりませんが、「戻ってきたぜ」と言って投稿できるように頑張りたいと思います。
19 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 00:32:48.72 ID:Plcyd8A0
だから俺は高.良と(ry
20 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 00:56:17.63 ID:jXhyrtE0
>>18
作品の解説については読み手の想像の自由を侵害しない程度ならあってもいいと思うよ。

またいつでも戻ってきてください。待ってます!
21 :コナタ・イズミの日記 :2008/02/26(火) 01:26:01.00 ID:Dhgxq4I0
予想外に長くなった……、すまん、ラストと言いつつもうちょっと続く……。

☆   ☆   ☆

ビリー・コーエン。
彼はあの忌まわしい洋館事件の後、国無き民として生きる事を決めた。
偽情報に踊らされた鬱憤晴らしのために何十人もの原住民を殺した上官、
自身の私服を肥やす事で頭が一杯の大企業……。
何故そんな物のために戦わねばならぬのか、ビリーにはかつては誇りに思っていた事が今や汚らわしくて仕方が無かったのだ。

お尋ね者の自分が国を出る事は決して簡単では無いが、方法を知っていれば難しくも無い。
船の船長に銀行強盗で稼いだ現ナマを積む、それだけで済む。
無論リスクもあるが、こっそり乗るよりはずっと成功率が高い。

彼は、アフリカかカンボジアのような発展途上国にでも行って、一生を終えようと考えていた。
どんな国でもあの腐ったブタが仕切る国よりはマシだろう……、その思いを抱いて。
だがどういう因果か、運命の皮肉か、彼がたどり着いた国は欲望が蔓延る先進国日本だったわけだが……。

今更贅沢は言えないだろうと、ビリーは流れに流れた。
北へ南へ、西へ東へ。
金は適当なチンピラから巻き上げて、寝る時は公園のトイレで。
そうやって、終わらない休暇を彼はこの国で過ごそうと決めていた……。

だがある日、次は東京に向かってみようと何の気無しに思った。
自分は軍隊挙がりだ、日本語も分かってきた今なら……この国のマフィアにでも雇ってもらおうか、そんな程度の理由だ。
そして半月前、その通過点であるはずの埼玉…………、そこで彼は宿を取った。
目覚めたら、振り切ったはずの地獄が、彼に追い付いていた。

そして、時間は現在の二日前……つまり泉こなたが自ら命を絶ったのと前後する時系列へと進む。
ビリーとみゆきが出会った頃の話へと……。

☆   ☆   ☆
22 :コナタ・イズミの日記 :2008/02/26(火) 01:26:39.37 ID:Dhgxq4I0
「畜生!!」

これを言ったのは今日何回目であろうか?
通りを塞ぐ何十……、いや何百と言う死者達の群れ。
それに向けて弾丸を数発放つ。

先頭に立つ、オーバーオールで頭髪の無い肥満男が怯んだがそれも一瞬。
すぐに体勢を立て直しこちらへと向かってきた。
残弾は……数えたって仕方がない。数えたくも無い!
どの道突破口を開くのは不可能だ……。
国を出る時には、こっちのような悪夢は無いだろうと思っていたらコレだ。
見つかるのを覚悟でマシンガンでも持ち込むべきだった……っ!

彼はUターン、来た道を戻るがそこにもヤツ等が数を揃えて迫って来る……。

挟まれたっ……!

「日本じゃアメリカ人は無条件にモテるって聞いたが……その通りだなクソッ」

オラウータンみたいな顔をしたかつての同僚に吐き捨てるが、ここに聞く者は誰もいない。
再び踵を返し、今度は裏路地へ入る。
もはや神がいるならよほどビリーが嫌いなのだろう。
目の前にあるのは彼の身長の倍はあるコンクリートの壁だった。

「二度とイエス・キリストには祈らねえ……!」

新鮮な肉を求める、欲望の声がすぐ後ろにまで迫っている。
それもビリーの耳元まで……。
23 :コナタ・イズミの日記 :2008/02/26(火) 01:27:29.63 ID:Dhgxq4I0
「フン……」

自身を捕らえようとするゾンビの手を掴み────。

「らァ!!」

そのまま背負い投げの要領で壁へ向かって放り投げた。
ゾンビもさすがに脊髄をうてば痙攣はするのだろう。
だが案の定すぐに起き上がり、こちらを睨む。

────だが、

ビリーはゾンビに向かってまっすぐ駆ける。

────彼はすでに、

ヤツはさっきのハゲ[ピザ]だ、どうりで重かったわけだ。

────行動を

彼はそのまま[ピザ]ゾンビの肩を踏んで

────開始していた。

壁に向けて思い切り飛び上がった。

……掴んだ! 彼の8本の指はしっかりとコンクリートの淵を掴んでいる……。
くどいようだが、軍人あがりの彼ならばここから這い上がるのにそう力はいらない。
しかし……、
24 :コナタ・イズミの日記 :2008/02/26(火) 01:28:00.53 ID:Dhgxq4I0
「ぐぅう!」

群がってくる死霊の一匹が、彼の足を掴み思い切り引っ張る。

「またテメエか……」

撃たれて投げられた事を余程根に持っているのか、それともやはり食い意地が張っているのか……。
そんなに引っ張るのならば放してやる……だが、

「コイツでも食ってろ」

手を放し、[ピザ]に両足を着地させると同時。
思いっきり蹴り放つ。
今度は先ほどより高く跳躍できた。
頭蓋骨が綺麗につぶれる音が足から響くがそんな事はどうでもいい。

ともあれ、今度こそビリーは神様のクソッたれ試練を乗り越えてコンクリートへと飛び立った。


淵に存在しているガードレールを乗り越えると、すばやくブローニングを構え周りを見渡す。
そこは駐車場……煙を上げた車が何台も止まっている。
少し離れた所には、ドライブスルーだろう。ファーストフード店があった。
かつてクソ溜りですごした経験が役に立っているのは本人にとっては何とも皮肉だが、付近にゾンビが一匹もいないのは間違い無い。
もし居たのなら今頃『モテモテ外人のおいしいお肉』があるのだからしゃしゃり出て来るだろう。

「無茶するぜ……」

もしかしたら使える車があるかもしれない。
そう思って数歩進んだその時、車の影から何か黒い物が飛び出し────
25 :コナタ・イズミの日記 :2008/02/26(火) 01:29:17.93 ID:Dhgxq4I0
グサリ
とした鈍い痛みが腹を焼き付ける。

「な……」

バカな、あの死体共がいない事は気配でも分かった……ならば、こいつは!
いや、刃物を使ってる時点で分かる。
俺と同じ生存者……人間だ!
ぶつかってきた勢いのまま、ビリーは先ほど上ってきたガードレールへと背中を叩きつけられる。
このまま突き落とす気だろうか……?

「××××××!!」

日本語が聞き取れないが、目の前の男が何を目的としているかは分かった。
ヤツの手はビリーの持つ拳銃へと伸びている……。

「グぇっ────」
男がドブガエルのような潰れた悲鳴を上げる。
ビリーの丸太のように太い足が、男の股間を捕らえたからだ。
力が抜けた隙に、ヤツの肩を掴んで、裏路地へと引っ張る。

男は飢えに支配された怪物どもに満たされた裏路地へと落ちていく。
ビリーは振り向きもしなかった。
男の悲鳴に何か、まるでゴムを毟り取るような音がテイストされる。
ビリーは耳を傾けたりはしなかった。
26 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 01:29:44.37 ID:Dhgxq4I0
先ほどと同じように、あても無く進んでいるが自分の腹部からは並々と血が溢れていく。
何故だろう?
自分はクソッたれ神様がつくった試練は文字通り足蹴にしてやった。
それにゾンビ達も乗り越えてやった。

────気がついたら、ビリーは灼熱のコンクリートの上で仰向けに倒れていた。

熱を帯びたコンクリートが全身を焦がすが、もはや動く気力もおきない。
そこまで来て、ようやく結論が出る。

(ああそうだな……、忘れていた)

なんでこんな事を覚えていなかったのだ。
簡単な事だ。
あの時すでに分かっていた事じゃないか。
ビリーは薄れ行く意識の中で思う。

(本当にクソったれなのは……神様でも、ゾンビでもねえ)

傑作だ、本当に笑える話だ。

(人……げ……)
「────キャッ!」
27 :コナタ・イズミの日記 :2008/02/26(火) 01:31:02.95 ID:Dhgxq4I0
こんな状況には、合いすぎるが相応しくないノンキな悲鳴。
それと同時に自分の瞼を絶えず焼いていた太陽の光が、突如遮られる。
わずかに開いた目に、誰かがそばに立っている事が分かる。

「────い丈夫ですか! しっ……りしてください!」

女だ……。
ビリーの居た国では珍しい、パーマのかかったピンク色の髪をしている。
そしてその女は、多分自分の倍近い体重があるビリーを一生懸命運ぼうとしている。
何を言っているのか聞き取れないが、自分の傷を一生懸命抑えている……こんな事をするハイエナはいないだろう。
こんな状況で、ゾンビやさっきみたいなのがうろついている状況で……、とんだお人好しである。
バカとしか言いようが無い、とビリーは思った。

(さっき言った事は訂正だ)

彼は日本に来て、初めて心から笑いたくなった。

(明日生き延びたら祈ってやるよ、キリスト)
28 :コナタ・イズミの日記 :2008/02/26(火) 01:33:49.64 ID:Dhgxq4I0
俺書いてるのらき☆すたSSなんだよなぁ?
いわゆるメアリー・スーかもシンネ……て思ったんで、この辺りでいったん区切る……

次で今度こそ最後……になると思う
29 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 10:01:40.49 ID:AZEKb2SO
>>28
GJ!これってバイオかな?

続きwktk
30 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 14:31:24.90 ID:5k9xrcAO
バイオ0か
31 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 16:02:22.53 ID:jXhyrtE0
>>28
GJ!!
ついにクライマックスか……。実に楽しみだ。
32 :Nightmare lucky City [sage]:2008/02/26(火) 17:24:12.42 ID:.CVKcfk0
「裏切り者は死にました!ついに・・・我が願い成就せり!」
高らかにみゆきが叫ぶと空の色がまるで血のように赤く染まった。
「あとは残りの人間どもを血祭りに・・・!」
そう言ったときだった。
突然激しい光があたりを照らした。

(あたしが力になるから・・・。あいつらを止めて!)

光の中心はかがみがさっき倒れていたあたりだった。
そして、光の中から現れたのは現実世界とほぼ同じ姿のかがみだった。耳と尻尾がある以外は・・・
右手には、青く光る剣「ノーザンライツ」を握っていた。

「な、何ですって?現実世界とのリンク!?」
ありえない、いやあってはならないことだった。
現実世界とのリンクは厳重にプロテクトされているはずだ。

〜現実世界〜
「か、がみさんのリンクを確認しましたっ!」
「な、何だと!?」
なぜプロテクトされているはずのリンクができた!?

「こ、これは・・・?」
「どうした!?」
博士は画面を覗き込んだ。

ハカセ、スミマセン。カレラヲトメマス。プロテクトヲカッテニハズシテスミマセン コナタ
33 :Nightmare lucky City [sage]:2008/02/26(火) 17:24:37.93 ID:.CVKcfk0
「・・・なるほど」
まさかこなたがはずせるとは思わなかった。
でも・・?
なぜ外せたんだ?

そんな疑問が博士に浮かんだ。

「容量のリミットには十分にありますが、負担は大きいですね。」

〜NLC〜
「許さない・・・」
かがみは駆け出した。

かがみの放つ一撃を予想してみゆきは反射的に身を退いた。
その直後だった。かがみの青く光る剣が振り下ろされたのは。

かがみの一撃はみゆきが予想した通りの軌道を描いた。
しかし予想外、いや、想像だにしていなかったことが起こった。
振り下ろした剣が猛烈な衝撃波を発生させ、ビルの一部を倒壊させたうえに、みゆきも大きく飛ばされた。

みゆきはかがみのスピードとパワーが桁外れに上がっていることに驚愕した。
崖付近に着地したみゆきは慌てて剣を出した。
そのときにはもうかがみはみゆきに接近しつつ既に攻撃の構えに入っていた。

「調子に乗るなっ!」
みゆきは剣を大きく振った。
かがみはそれを回転しながらみゆきの背後に飛び、かわした。
34 :Nightmare lucky City [sage]:2008/02/26(火) 17:25:25.02 ID:.CVKcfk0
「はぁぁぁぁっ!」
かがみは背を向けたままバックハンドで剣を振った。
みゆきも応戦して同じように剣と剣を交える。
だが、みゆきは大きく吹っ飛ばされた。

「なに!?」
明らかにみゆきは押されていた。かがみの気迫に。

かがみは間髪いれず畳み掛ける。
雨霰のごとく攻撃を繰り出し、みゆきに攻撃させる暇を与えない。
みゆきは次第にじりじりと後退していく。
そして、ある一撃を放ったときだった。

2人は剣を交えながら、崖から落ちた。
落ちていく方向の先に高いビルの屋上があった。

(ま、まずい・・・・!)
みゆきはあせりながらもどうすることもできなかった。
2人はみゆきが下の状態で落ちていたのだ。
それはみゆきが直接受けるダメージの大きさが大きくなることを意味する。

そして、そのときはやってきた。

2人はビルの屋上の大きな天窓を突き破った。
そのときにみゆきはダメージを受けたのだろう。
「バ、バガな・・・。ごのわ”だしがぁ・・・」
音声が異常をきたしていた。

かがみは最後の一撃を撃つため剣を構えた。
「これで・・・・。終わりだぁぁぁぁぁぁっ!」
かがみは剣を振り下ろした。

大きな青い光の柱が立ち上るのをNLCにいた人々は見た。

〜現実世界〜
「制約が解除されましたっ!」
「ただいまより、強制ログアウト作業に入ります!」
35 :Nightmare lucky City [sage]:2008/02/26(火) 17:25:42.47 ID:.CVKcfk0
〜NLC〜
(終わった・・・)
かがみは落下しているように思えた。そう、こなたと別れたあのときと同じように。
ふとかがみの体から光が出てきた。
その光は形を変え、こなたの姿になり、そして人の形になった。

「ありがとう・・・。かがみのおかげで彼女らを止めることができた。」
「こなた・・・」
かがみは手を伸ばした。
それに呼応するようにこなたも手を伸ばす。
あともう少しで手が届くというところだった。

こなたの体が消えていくのだ。

「ごめんねかがみ・・・。本当ににありがとう・・・。あたしの大切で大好きなかがみ・・・。」
こなたは微笑みながら消えていった。

「こなたぁぁぁぁっ!」
そして、かがみの視界は暗くなった。


「・・・ん。お姉ちゃん・・・」
誰かの声が聞こえた。
「起きてお姉ちゃん・・・」
目を開けるとつかさの姿があった。
「おかえり・・・」
それは現実世界に戻って来たことを意味していた。
「た・・だ・・・いまっ・・・」
かがみの目から涙があふれた。
守れなかった約束・・・。

「お姉ちゃん・・・」
つかさは自分にしがみついて泣くかがみにかける言葉を見つけることができなかった。


「かがみ君・・・」
桜庭博士が不意に近づいてきた。
「君に話したいことがある。ついて来てくれ。」
真実を話すときが来た。
36 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/02/26(火) 17:26:45.76 ID:.CVKcfk0
>>35次回 こなた・・・
37 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 17:49:38.68 ID:jXhyrtE0
>>36
やっぱこなたのために戦うかがみっていいね。
次回の投下に期待!
38 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 18:36:17.80 ID:AZEKb2SO
>>36
GJ!
現実世界の展開にwktk
39 :らき☆すた バトルロワイヤル :2008/02/26(火) 19:08:27.76 ID:A.oIZJc0
職員室。

そう書かれた扉の前に2人は立っていた。
2人は1回お互いの顔を見合わして、頷いた。
ごくっとつばを飲み込んで、こなたが一歩前に出る。
扉をスライドさせた。

その時・・・

みさお「来るなっ!ちびっ子!柊!罠だってヴぁ!!!」

かがみ「・・・・!?」
こなた「・・・・ぇ」

みさおの叫びも虚しく、こなたは既に一歩職員室内に踏み込んでいた。

「よう、待ってたで。泉」

そう声が聞こえたのと同時に、こなたの額にひんやりとした何かに触れた。
ピストルの銃口が当てられている。
聞き覚えのある声。そう、いつも放送で流れていた声。
バトルロワイヤル開始を告げた声。

こなた「黒井・・先生?」

ドアの側面に隠れていたのか、目の前にいる。

かがみ「こなっ」

黒井「動くな。動くと撃つで」

かがみがピタと止まった。
40 :らき☆すた バトルロワイヤル :2008/02/26(火) 19:08:49.22 ID:A.oIZJc0
黒井「よう来たやないか。」

あざ笑うように先生がこなたを見下ろした。

みさお「くそっ・・・やめろっ・・このーっ」

黒井「うるさいな。おまえも黙れ。撃つで?」
その一声でみさおもおし黙る。

こなた「先生」

ピストルを当てられているのにもかかわらず、冷静かつ真面目な声。

黒井「何や?」

こなた「今すぐ、ゲームを止めてください。」

黒井「ははっ。泉やったら絶対そう言うと思うとったでえ。」

ケラケラ笑いながらこなたを見る。
こなたも真剣な眼差しで先生を見返す。

こなた「こんなゲーム、はやく止めてください。先生ならできるでしょう?今生きてる人たちを解放してください」

黒井「ほお〜う、そんなに言うんやったらええで?」

こなた「───ぇ?」

予想外の先生の答えに声が漏れる。

こんなにあっさりと・・・?
41 :らき☆すた バトルロワイヤル :2008/02/26(火) 19:09:50.28 ID:A.oIZJc0
黒井「こっち来いや」

先生がこなたの額にピストルを当てたまま移動させた。

一台のパソコンの前で止まり、かがみも移動した。

こなた「先生・・・これは?」

黒井「この白い点はな今生きとるヤツらを示しとる」

・・・ここで監視してたんだ。

黒井「つまり、今6人いるわけや。ほら白い点が6つ見えるやろ」

6人・・・だいぶ減ってしまったけど、これだけでも尊い命を救える。
もしかしたらゆーちゃんたちと誰か合流してるかもしれない。

黒井「泉、おまえさっき言ったよなあ?ゲームを止めろと」

こなた「は、はい」

黒井「ホンマに止めてほしいか?」

こなた「そりゃ、もちろ───」

違和感を感じた。

黒井先生の表情の奥にある違和感。

・・・嫌な感じ。

言いかけたところで、

こなた「あ、やめ───っ」

黒井「くたばれや」

一瞬だった。
42 :らき☆すた バトルロワイヤル :2008/02/26(火) 19:10:23.94 ID:A.oIZJc0
言葉を全部言い終わらない間に。

ホンの一瞬。

黒井先生がパソコンのキーをワンタッチした。

その瞬間───



───画面上の白い点が全部消えた。



───ッ・・・



黒井「どうや?止めてやったでえ。アイツらの鼓動をなwwwwwwアハハハハハハハハハwwwwwwwwwwww」

こなた「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

黒井「首輪を爆発させたんやwwこれでゲームは止まったでえ?満足かあ?」

こなた「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

黒井「どうしたぁ、泉?怖くて声も出んか?はあっはあはっはwwwwwwwwww」

こなたが再び口を開く前に後ろで声が上がった。

かがみ「あ、アンタねええっ!!!!」

かがみの怒号が響いた。

黒井「おっと、立場が分かってへんようやな」

ニヤニヤ笑いながらこなたの額の上でピストルをくるくる回す。

みさお「てんめぇっ!!!調子にのりやがってぇえっ」

みさおも我慢できずに叫んだ。
43 :らき☆すた バトルロワイヤル :2008/02/26(火) 19:10:47.26 ID:A.oIZJc0
こなた「撃てば?」


フイにこなたが先生に向けていい放った。



こなた「撃てるモンなら撃ってみろ」

こなたが振り返って黒井先生を睨んだ。
その目は・・・とても冷たい目だった。

黒井「・・・・ッ!」
その突き刺さるような視線に黒井先生の動きが止まった。

ビリビリビリ・・・・

体中がビリビリする・・・こなたの威圧感にかがみまでもが戦慄した。



もしかして───

こなた・・・怒ってる?



今までこなたが本気で怒ったところなんか見たことがない。



けどこなたは依然として冷たい突き刺さるような目で黒井先生を見据えているだけで、
右手に握っている拳銃は先生に向けようともしなかった。


そんな中、いきなりガラッと扉が開いて、こなた以外のみんなが扉の方を注目した。


みゆき「あらあ♪やっと発見しましたー♪♪」
44 :らき☆すた バトルロワイヤル :2008/02/26(火) 19:11:18.93 ID:A.oIZJc0
みさお「高翌良!?」

みゆき「兵さんたちは全員死んじゃいましたよ♪残っているのは私たちくらいですね」

かがみ「兵を・・・全員・・・?」

みゆき「ええ、とても弱くて・・・もの足りませんでした♪・・・あら?」

みゆきがかがみを見て不思議そうな顔をした。

みゆき「何故かがみさんがココにいるんですか?あなた死んだでしょ?」

かがみ「うるさいっ!勝手に[ピーーー]な」

みゆき「また殺したか確認するのを忘れたんですね・・私ったらwwでもゆたかさんたちは本当に殺して来ましたよ♪」

かがみ「ぇ・・・?」

みさお「!?」


そのとき、初めてこなたがみゆきの方に顔を向けた。


こなた「今───・・・なんて?」


みゆき「先ほど、ゆたかさんとあやのさんを殺しましたよ♪ホントに無様でしたねww」

かがみ「あ・・アンタ・・・・」

信じられないというような顔で3人はみゆきを見た。

みゆき「あれはオモシロかったですねwwふっふ・・失礼、思い出し笑いですwwwwうふふww」
45 :らき☆すた バトルロワイヤル :2008/02/26(火) 19:11:47.09 ID:A.oIZJc0
目の前が真っ白になった。
あのときと同じ感覚。

[ピーーー]。絶対[ピーーー]。こいつだけは許せない。絶対に・・・。
感情に全てが支配されそうになったその時、

こなた「かがみ、待って!」

かがみ「───ッ」

私の怒りを感じたのか、こなたの声が私を制止した。


こなた「ダメ・・ぅあっ!?」

こなたが何かいいかけた・・・が、

次の瞬間、黒井先生がこなたの腕を掴んで、そのまま職員室の後ろにあったドアの方へダッシュした。

みさお「あっ!!こらぁっ!!ちびっ子をどこに連れてく気だ!?」

みさおが叫ぶが、手の自由がきかず、転倒した。

私も後を追おうとしたが、足が動かなかった。

みゆきに対する怒りがまだ残っていて、心の中では猛烈に自制しようと頑張っているが、なかなか自制できないでいた。


───ハヤク コロセ

───ヤツ ハ ミンナ ヲ コロシタ

───ツカサ ヲ コロシタ


目が見開いた。

かがみ「ぅるさいわよ・・・」

ポツリと呟いた。

かがみ「私は・・・こなたを守りたい。アイツを殺させちゃいけない。」

いろんな思いが心の中で交錯した。

そうだ───。

私は・・・こなたを・・・守りたいんだ。
46 :らき☆すた バトルロワイヤル :2008/02/26(火) 19:12:08.95 ID:A.oIZJc0
まだいかれたように笑っているみゆきに目もくれず、みさおの元にダッシュした。

みさお「柊!?ばかっ、私じゃなくてちびっ子を追え!」
かがみ「うん、追う。あんたはこっから本州と連絡とって」

みさおの手首を縛っていた縄をほどくと、すぐ立ち上がり、

かがみ「頼んだわよ。こなたは私が絶対助けるから。」

そう言い残しものすごい速さでかがみはこなたの後を追った。

みゆき「あっ?ちょっとみなさん・・・私を置いて行かないでくださいよっ」
みゆきもこなた、そしてかがみの後を追って出て行った。

みさお「柊・・・絶対・・ちびっこと生きて戻って来いよ・・・」
47 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 19:14:04.49 ID:A.oIZJc0
前の続きです。
投下続いてるみたいだから流れに便乗
そしてまだ続く…
48 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 19:16:15.26 ID:AZEKb2SO
>>47
GJ!!!!
待ってたぜ!!しかしこの展開……みゆき許せん!!

次回も期待大だぜwww
49 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 20:53:48.00 ID:cpz8SIDO
んじゃあ、自分も流れに便乗させて頂きますか。新作を出来てる部分まで。
どれだけ長いかはわからないけど、結構長くなるかな?かな?
 
※ 作者は『asLS』の大ファンだったりします。今回の長編の中身もソレ方面です
50 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 20:56:42.94 ID:A.oIZJc0
>>49
wktkww
asLSってww俺も大好きだぜ><ナカーマww
51 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 21:00:32.67 ID:cpz8SIDO
その前に一つ忠告を。今から投下しようとしてる第一話は第一話のくせに結構ヤバめですのであしからず。
52 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/02/26(火) 21:03:22.03 ID:/bScn6DO
どっちも乙
楽しませてもらってますわー
53 :The Legend of the Lucky Star(仮) :2008/02/26(火) 21:03:26.51 ID:cpz8SIDO
第一話


“……あれ?”

気が付いた時、彼女は病室の入り口に立っていた。なんでこんなところにいるのかが、彼女には不思議だった。
もっと不思議なのは、その病室にいる面々だ。
自分の父親、自分の従姉妹、自分の友人達……それぞれがベッドにすがるように泣いている。
しかもそのベッドにいる、沢山の計器が付けられた人物は……他ならぬ自分自身であった。

“……そうだ、私……轢かれちゃったんだよね……車に……”

彼女にとっては、ほんの数分前の出来事。しかし現実世界では、その事件からすでに二日が経過していた。

彼女の名前は、泉こなた。

彼女は二日前、高校入学時にパソコンを買い替えるために秋葉原を下見に訪れ、その帰りに……飲酒運転のトラックに轢かれたのだ。
では、病室の前に立っている自分は一体なんなのか?
幽体離脱、もしくは幽霊。後者の場合……死んでいることになる。

“……イヤ……だよ……”

死んでいるかもしれない。そう思った時、こなたの瞳から涙が溢れた。

“猛勉強して……やっと……やっとお母さんとお父さんと同じ陵桜学園に入れたのに……! なんで……なんで死ななきゃいけないのさ……!?”

自分が望んだ、陵桜学園の入学。せっかくの努力も、試験に合格したことも、死んでしまえば、すべてが水の泡だ。
悲しみで立っていることもできず、彼女は座り込んだ。
54 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 21:05:58.44 ID:cpz8SIDO
>>53

『助けてやる』
“え……?”

直後、そんな声がして、振り返る。そこにいたのは、着ている服がスカートでなければ男子と見間違えていただろう活発そうな女性。八重歯が(なぜか)キラリと光る。
年は同程度だろうが、こなたにとって、まったく見覚えのない女性だった。

『あんたには、生きててもらわなくちゃ困るからな。だからアタシが生き返らせてやる』

こなたは口を開けたまま、そう言う女性を見ることしかできなかった。
なぜ、霊体であるはずの自分が見えるのか? なぜ、初対面の人物を助けるのか? そして何より……そんな力は、実在するのか?

『困惑しているみたいだな。てゆーか、初対面の奴にこんな事言われれば当り前か』

そう呟きながら、女性が自分の方へ歩きだした。と思ったら、今度はいきなり頭を掴まれた。

“わ、わ!!”
『大丈夫だ、あんたの魂を戻してやるだけだから。ここでの記憶は消させて貰うからな』

何が何だか、こなたにはわからなくなっていた。女性の声など全然頭に入っていない。
とりあえず、女性から離れることだけを考え、必死に抵抗していた。

『だー! 暴れるなっての! その時が来たらちゃんと教えてやっから、とっとと寝ろー!!』

そう言われた瞬間、視界がいきなり真っ暗になった。





「はぁ……はぁ……」

こなたはベッドに身体を起こして頭を抱える。
時計を見ると、午前一時。先ほどまで見ていたものは、夢だったのか?

(違う……アレは、夢なんかじゃない……)

あの時の傷痕が疼く。事故が起きたのも、霊体として病室の入り口にいたのも、紛れもない『現実』。
しかも、自分の目の前に現れた、あの女性は……
55 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 21:08:16.51 ID:cpz8SIDO
>>54

“うおーい。聞こえるか? チビッ子”
「わっ!?」

突然、誰かの声が聞こえてきた。
いや、聞こえてきたというよりも頭に直接語り掛けてきたと言った方が適当だろう。頭の中で声が反響している。

“あー、ちゃんと通じてるみたいだな。あと、チビッ子のは声に出さなくても聞こえるからな”
(みさきち……だよね。この声……)

みさきち――日下部みさお。こなたの友人であり……
かつて、こなたを生き返らせてくれた、あの女性だった。

“さっき、あの時のこと思い出したろ? それのことで話があるから、近くの公園で待っててくれ”
(う、うん……)
“んじゃ、また後でなー”

何故か受話器を置くような音がした。通信……と言うのだろうか、それが終わった合図なんだろう。
こなたは服を着替えると家からこっそり抜け出して、言われた通り自分の家から一番近い公園へと向かった。





「……暗い……」

公園に着いて、こなたは呟いた。
昼間は子供達がいて賑やかなのだが、今は深夜。人はおろか鳥すらいない。
空は晴れているだろうが、今日は新月なので灯りは街灯のみ。
しかもほとんどの街灯は死んでいて、目障りな明滅を繰り返している。
不気味なほどの静寂が、こなたの恐怖をより一層駆り立てた。

「!!」

何かの存在を感じ取ったこなたは近くの茂みの中に隠れる。
少し経って、先ほどまで自分がいた場所に『人でも動物でもない何か』が現れた。
56 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 21:12:29.85 ID:cpz8SIDO
>>55

「あれは……餓鬼(がき)……人の精気を喰らい、人間に転生しようとする妖魔……。低級の妖怪だけれど、力のない人間は無力……」

数は二匹。身の丈は大型犬ほど。その姿を見て、こなたは口走った。
生で見るのは初めてなのに、そういう『妖怪』についての知識などないはずなのに。

――なぜ自分は餓鬼なんてものを知ってるんだろう?

第一、目の前に妖怪の類が、異形の者がいるのだ。
それなのに、自分は至って冷静。一体どういうことなんだろうか?

『人間ノ匂イガスルナ』
『近クニイルノダロウカ?』

自分の存在は既に気付かれているようだ。辺りをうろうろしている。
このままでは、見つかるのは時間の問題だ。

「とりゃああ!!」
『グガ!?』

見つかるくらいなら先制攻撃、こなたが茂みから飛び出し餓鬼の一匹を蹴飛ばした!
その身は空中に投げ出されるも地上スレスレで一回転し、着地する。

『大丈夫カ?』
『不意討チハ食ラッタガ、問題ナイ。ソレヨリモ……』
『アア。コノ娘、普通ノ人間ヨリモ上等ノ精気ヲ持ッテイル。喰ラエバスグニ人間ニナレルゾ』
「く……」

こなたは格闘技経験者。少しはダメージを与えられたかと思ったが、まったく効いていなかったようだ。
……そうだった。こういう妖怪に『普通の攻撃』は、当てることはできても通用はしないのだ。気付くのが、思い出すのが、遅すぎた。

『早速喰ウカ?』
『ソノ前ニ、ヤラレタ礼ヲシナケレバナ』

猛スピードで餓鬼が迫ってきたと思いきや、何かが地面に落ちたような音が辺りに響いた。

「……え……?」

こなたは顔を恐怖で引きつらせ、ギギギと音がしそうなくらいぎこちない動きで右を見た。



そこに、今まであったはずの右腕は――なかった。



「――!! うわあああああああああ!!!」
57 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 21:14:05.89 ID:eczVZSQ0
こりゃいろんな意味でやべえ俺の好きそうなのきたww
58 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 21:15:48.19 ID:cpz8SIDO
>>56今のところ終了です。一話のくせに武装煉金なみのトンデモナイ内容ですよね。
ちなみにみさおが最初に出てるのは『作者はみさお(のキャラ)が好きだから』だったりします。
59 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 21:19:22.38 ID:A.oIZJc0
>>58
乙!
実は俺もみさおスキーなんだぜ、2番目にだけどなww
続きwktk GJでしたっ
60 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 21:20:26.15 ID:AZEKb2SO
>>58
やべえwwwwはやく続きが読みてえwww
GJです!!
61 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 21:23:04.96 ID:cpz8SIDO
言い忘れてました。タイトルが(仮)なのは暫定的なものだからです。正式に決定したら新しくします。
あ、明日なら大丈夫ですので明日自分でまとめておきます
62 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 21:45:03.53 ID:eczVZSQ0
>>61
これは1話からファンになるかもしれね
遊白と思った俺はおじさんかww
武装煉金も持ってるけどね
63 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 21:58:27.12 ID:bJKdBdI0
長編が続々投下される中で、ちょっと短編なんていかが?
というわけで短編投下します。
64 :カチューシャと八重歯 :2008/02/26(火) 21:59:09.60 ID:bJKdBdI0
「はぁ…」

さっきから同じ溜め息を何度ついただろう。
私はお茶を点てながら、窓の外へ目をやった。
様々な部活が、活発に活動をしている。

陸上部の視線を移すと、みさちゃんが入念にストレッチをしているのが見えた。
みさちゃんの顔を見ていると、また溜め息が出そうになる。


昼休みのことだった。
私は、朝のホームルームで配布された進路希望調査の紙を机に広げ、悩んでいた。
自分が何をしたいのか、どういう大人になりたいのか。
高校を卒業してからの人生など、自分自身のことを全て知っている自分ですら分からない。
私がシャープペンシルを片手に唸っていると、みさちゃんが軽い足取りで近付いてきた。

「おーい、あやのー」

私は返事をしなかった。集中していたから。

「おーい、あやのってばー、無視すんなよー」

みさちゃんが私の髪の毛をいじって遊ぶ。
私はそれでやっとみさちゃんに気付き、返事をした。

「ちょっと待っててね、今進路のことで頭いっぱいだから」
「進路? そんなの適当でいーじゃん。ところでさぁ、昨日な…」

一瞬、頭に電気が走った。「適当でいい」というみさちゃんの言葉に、無性に腹が立ったのだ。

「進路が適当でいいわけないでしょ! みさちゃん、いっつも適当なんだから!
 みさちゃんのそういうところ、私、嫌い!」

言ってから後悔した。何もそこまで言うことなかったのに。
みさちゃんは私の言葉にショックを受けたのか、悲しそうに俯いて何も言わずに教室を出て行ってしまった。
呼び止めようとしたけど、そのとき丁度柊ちゃんが私を訪ねてきたので動くことができなかった。
65 :カチューシャと八重歯 :2008/02/26(火) 22:01:22.76 ID:bJKdBdI0
みさちゃんがストレッチを終えたようだった。
軽いジョギングを始めている。私は自分の部活の事も忘れて、外をずっと気にしていた。

「峰岸さん、手が止まっていますよ」

天原先生の声がして、私は我に帰る。

「あ、すいません…。ちょっと考え事をしていました」

天原先生が柔らかな笑みを浮かべた。

「そうですか。悩み事があったら、いつでも相談してくださいね」
「…はい。ありがとうございます」

茶筅をゆっくりと回す。茶の匂いが、私の心を落ち着かせていく。そしてそのまま目を閉じると、不思議と和やかな気分になれた。

天原先生にこのことを相談したら、どういう答えが返ってくるんだろう。

茶筅の動きを止める。
やはりみさちゃんのことが気になって仕方がなかった。

「…あ、お茶碗が足りないわ」

天原先生が言った。顔はいかにも失敗したという顔をしていた。

「先生、私が取って来ます」

なんとなく茶道部の雰囲気が嫌になってきたので、私は少しでもこの部屋を離れたくなった。

「そうですか。お願いしますね」

天原先生はさっきと変わらない笑顔を浮かべて承諾してくれた。
私はゆっくりと立ち上がり、茶碗のある棚へと向かった。

お盆に茶碗を並べる最中、窓から外を眺めた。
みさちゃんが、短いダッシュを繰り返していた。
私の手から、茶碗が零れ落ちた。茶碗が音を立てて割れる。

「あ…」

みさちゃんのことが気になって、手元が狂ったのだろう。私は茶碗の欠片を手で集めた。

「峰岸さん、大丈夫ですか?」
「痛っ…」

天原先生が駆けつけると同時に、私は茶碗の小さな欠片で指を切ってしまった。
少し深めの傷口から、血がじわりと流れてくる。

「あらあら、これは保健室で手当てする必要がありますね」

天原先生が私の手を取って言った。私は天原先生について、保健室へと向かった。
66 :カチューシャと八重歯 :2008/02/26(火) 22:02:48.05 ID:bJKdBdI0
「…よし、これで大丈夫ですよ」
「ありがとうございます、天原先生」

幸い、傷は大したことないようだった。
私は、絆創膏を巻かれた人差し指を見つめた。絆創膏には、赤い染みが少しついていた。

天原先生がささやいた。

「峰岸さん、何かあったんでしょう? 先生に話してくれませんか?」

天原先生の顔を見上げると、顔にはいつもの笑みはなかった。
真剣に私と向き合っている。

そのまま、沈黙が流れた。
私は、何度も言い出そうとしたがなかなか切り出せなかった。


突然、どたどたと廊下から音がした。
保健室のドアが乱暴に開く。

「すいません、天原先生! 怪我人です!」

入ってきたのは、隣のクラスの陸上部の子だった。
背中に、誰かを背負っている。

「…みさちゃん!」

紛れもない、みさちゃん本人だった。膝からは大量の血が流れている。

「血が酷いですねぇ。でも、これぐらいならガーゼを貼っておけば大丈夫ですよ」

膝の具合を見ながら、天原先生は言った。
私はそんな風には思えなくて、おろおろしていた。

「みさお、大丈夫?」
「うぅ〜、痛ぇよぉ〜」

みさちゃんが本当に痛そうにしていた。
私はみさちゃんの方に行ってあげたかったけど、昼のことが気になって行動に移せなかった。

「日下部さんは私が看ますから、大丈夫ですよ。部活に戻ってください」
「そうですか? …じゃあ、お願いします。みさお、無理して出てくるなよ〜」
「おーう、サンキュ。ありがとな」

陸上部の子が保健室から出て行く。

「あ、ガーゼがないわ」

天原先生が棚を漁りながら言った。
67 :カチューシャと八重歯 :2008/02/26(火) 22:03:32.45 ID:bJKdBdI0
「日下部さん、今ガーゼを取ってきますからちょっと待っていてくださいね」
「あ、はい」

天原先生も保健室から出て行った。
保健室には、私とみさちゃんの二人きりになった。
気まずい雰囲気が漂う。

「あのさ」
「あのね」

二人同時に声を発した。気まずさが更に増す。

「あやのから言ってよ」
「…うん」

私は一呼吸置いた後で言った。

「その…今日はごめんね。私、あんなに強く言うつもりはなかったの。
 すごく真剣に悩んでたから、神経質になっちゃって…」

そこから先が続かない。もっと謝らなければいけないことはある筈なのに。
私が口ごもっていると、今度はみさちゃんが口を開いた。

「私が悪かったよ。あやの真剣に悩んでるのに、私、適当なこと言っちゃって…。
 私も進路のことは考えてるんだけどさ、どうしても、なんつーか…。痛っ!」

みさちゃんが膝を抱える。私は慌ててみさちゃんに自分のハンカチを差し出す。

「これで膝押さえて。強く押してれば血は止まるから」
「おう、悪ぃ、サンキュー」

みさちゃんは私のハンカチで膝を押さえた。ハンカチが朱に染まっていくのが見える。

「酷い怪我ねぇ。どうしたの?」
「いやぁさ、今日あんなことがあったろ。結構気になっちゃってさぁ。あやの怒らせんの、久しぶりだったし」

みさちゃんが照れたように笑う。それにつられて、私も笑った。

「そういえばさっき、何言おうとしてたの?」
「あー、それね。えーと、私さ、陸上でオリンピックとか出たいなぁ、とか思ってさ」
「みさちゃんが?」
「うん。結構言うのも恥ずかしいんだけどさ」
「…みさちゃんなら大丈夫。私、応援するよ」
「ありがとな、あやの」

あぁ、よかった。いつもの2人に戻れた。こうやって、いつも2人で仲良く話して。
こうやって時間が過ぎていくのが、とっても心地がよかった。
68 :カチューシャと八重歯 :2008/02/26(火) 22:04:06.95 ID:bJKdBdI0
保健室を少し見回すと、ガーゼの入っている棚が目に付いた。
そこを開けてみると、ガーゼはしっかりと入っていた。
その時、私は悟った。

「天原先生ったら、気を遣ってくれたのね…」

少し照れくさくなって、みさちゃんのほうを見た。
みさちゃんは何かよく分からないという顔をしていたが、すぐ笑顔に変わった。

それから天原先生が戻ってきて、みさちゃんの手当てをしてくれた。



みさちゃんがグラウンドに戻るのに付き添って歩いた。

「なぁ、あやの」
「なぁに?」

みさちゃんが少し顔を赤くした。

「その…。いつもありがとな」

頬を指で掻きながら、みさちゃんが言った。
私はその言葉を聞いて、ふぅ、と溜め息をついてみた。

「な、なんだよぉ」

みさちゃんが戸惑っている。
私は、みさちゃんの顔をまっすぐに見て言った。

「当たり前でしょ? 小さい頃からずっと仲良くしてるんだから。それで…」

丁度その時、学校のチャイムが鳴った。
私の声は、それにかき消された。

「『それで』、なんだよ?」
「え、いや、何でもないの」
「何だよー、気になるなぁ。教えろよぉ」
「ダメー。秘密よ」



今思うと、言うのがすごく恥ずかしいことだった。



「これからも、大学へ行っても大人になっても、ずっとずっと仲良くしようね。みさちゃん」



Fin
69 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 22:05:25.21 ID:bJKdBdI0
以上で終わりです。
茶道とか全然わかんないからwikipediaの力借りましたww
感想もらえると嬉しいです。
70 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 22:35:24.55 ID:AZEKb2SO
>>69
GJ!!
タイトルも上手いし、読みやすかったぜwww
この二人のSSはあんまりないから新鮮でした^^


ウィキの力は偉大なり!!
俺はめんどくさいからそこまでしないけど……だからダメなんだよな、俺のSSwwww
71 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 22:41:22.27 ID:A.oIZJc0
>>69
GJ!
やっぱ背景コンビいいなwwww
キャラがしっかりとしててスラリと読めたよ
乙!><
72 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 23:04:11.99 ID:AZEKb2SO
オレも勢いに乗って変なSS投下しよっと


The 他人の想像力に任せたSS!!
73 :もしも こなた が男だったら :2008/02/26(火) 23:06:17.08 ID:AZEKb2SO
〜其一、親父編

こなた「親父、メシ」
そうじ「あぁ、今行くよ」


こなた「……」モグモグ
そうじ「……」モグモグ

そうじ「最近、学校どうだ?」
こなた「別に、普通かな」
そうじ「そうか……」



そうじろうのテンションが上がらない

〜〜〜

〜其二、ゆたか編

こなた「ゆたか、一緒に風呂入るか?」
ゆたか「へ? ふええぇぇぇ!?」

こなた「真に受けるなよ、冗談だって。ゆたかは可愛いな〜」
ゆたか「うぅ〜……///」


ゆーちゃんの可愛さが異常になる


〜〜〜
74 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/02/26(火) 23:07:32.03 ID:KewyPeUo
親父はどうでも良いからゆたかがかわいくなるのは良いな

そしてみなみとの三角関係w
75 :もしも こなた が男だったら :2008/02/26(火) 23:07:49.62 ID:AZEKb2SO
其三、かがみ編

かがみ「あんたっていつもチョココロネね」
こなた「弁当作ってる暇がなくてな」

かがみ「はい、これ」
こなた「これは?」

かがみ「お弁当よ、お弁当! それだけじゃお腹すくでしょ……///」
こなた「おぉ! サンキューかがみ」



確実にかがみルートになる。


〜〜〜

もしも こなた が男だったら〜其四、ゆたか編2

ゆたか「お兄ちゃん、ちょっとここ教えてほしいんだけど……」
こなた「あいよ、どれどれ…………」

こなた「ここは、こうであぁなってこうやって……」
ゆたか「も〜、ちゃんと教えてよ〜」

こなた「はは、そんなことよりさ、ゆたかって好きな奴とかいないの?」
ゆたか「ふぇ?」

こなた「ゆたかももう高校生なんだし、好きな奴の一人や二人……」
ゆたか「お兄ちゃん……///」

こなた「え?」
ゆたか「な、なんでもない!」スタコラサッサ



ゆーちゃんの可愛さが(ry


〜〜〜
76 :もしも こなた が男だったら :2008/02/26(火) 23:10:06.18 ID:AZEKb2SO
〜其五、驚愕編

こなた「ただいま〜」
かがみ「お邪魔しま〜す」
そうじ「お、こなた、この子は?」

こなた「彼女だよ、実は先週から付き合ってたんだ」
かがみ「は、初めまして! 柊かがみです」ペコリ
そうじ「こちらこそ初めまして。こなたの父、そうじろうです」

こなた「じゃ、いこか」
かがみ「うん」

ゆたか「お帰り、お兄……」
こなた「ただいま」
かがみ「こんにちは、あなたがゆたかちゃんね」

ゆたか「あの……あなたは……」
かがみ「私は柊かがみ、こなたの彼氏なの」
ゆたか「お兄ちゃん……の?」

こなた「まぁ、そういうわけだ。これからよろしくやってくれ」
ゆたか「う、うん……」



何かのフラグが立ってしまった……?

〜〜〜

〜其六、いちゃいちゃ編

こなた「さ、どぞどぞ〜♪」
かがみ「ここがこなたの部屋……聞いた通りの部屋ね」

こなた「まぁまぁ」
かがみ「こーゆーフィギュアとかで毎日やってるの?」

こなた「今はお前だよ」ガバッ
かがみ「ちょ、いきな……ん」



壁|_・)ゆたか「…………」


なんかやばそうな雰囲気だ


〜〜〜
77 :もしも こなた が男だったら :2008/02/26(火) 23:11:33.21 ID:AZEKb2SO
〜其七、惨劇編

こなた「ただいま」
かがみ「お邪魔します」
そうじ「おぉ〜、かがみちゃんいらっしゃい。ゆっくりしていってよ」

こなた「先に部屋いっててよ」
かがみ「うん♪」


かがみ「あら、ゆたかちゃんこんにちは☆」
ゆたか「…………」

かがみ「ゆたかちゃん?」
ゆたか「お兄ちゃんは渡さない」ダッ

グサッ

かがみ「え……? な……に……」
ゆたか「……はぁ……はぁ」カランカラン

かがみ「こな……た」ドサッ
ゆたか「ふふ……ふふふ……」


こなた「!? かがみ!?」
かがみ「……」

こなた「かがみ、かがみぃー!!」
ゆたか「あ……」

こなた「この包丁……ゆたかがやったのか?」
ゆたか「あ……あ……」

こなた「何やってんだよ馬鹿やろう!!」
ゆたか「ご……ごめんなさい…………ごめんなざい……」



やばくね?


〜〜〜〜
78 :もしも こなた が男だったら :2008/02/26(火) 23:13:11.26 ID:AZEKb2SO
〜其八、病院編

こなた「かがみ、具合はどうだ?」
かがみ「大分良くなったわ……」

こなた「ごめんな、妹が……」
かがみ「……ゆたかちゃん、今どうしてるの?」

こなた「家にいるよ。前みたいな元気はないけど」
かがみ「……あんまりゆたかちゃんを責めないでね」

こなた「…………」
かがみ「あんただって分かってるでしょ? ゆたかちゃん、あんたの事が好きなのよ」

こなた「…………」
かがみ「私と付き合い始めてから、あんたゆたかちゃんの事構ってなかったでしょ?」
こなた「ん……」

かがみ「私だって、こなたみたいなお兄ちゃんが急に彼女連れて来て、構ってくれなくなったら、同じ事しちゃうかもね」

かがみ「だからこなた、今は私よりも、ゆたかちゃんの傍にいて」
こなた「かがみ……」

かがみ「私はもう大丈夫だから、傷も治りかけてるし。血は繋がってなくても妹なんでしょ? 大事にしなきゃ」
こなた「わかった、行ってくる。明日はゆたかも連れてくるよ」

かがみ「楽しみにしてるわね」



その後、ちゃんと話し合いましたとさ。めでたしめでたし!!
結論からして、こなたは女である方が1番良い!!
79 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 23:14:25.66 ID:AZEKb2SO
終了〜。
書いといて何だが、男のこなたなんて認めないwww
80 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 23:15:02.90 ID:A.oIZJc0
カオスwwwwwwwwゆたか自重wwww
しかしこなたは男でも女でもモテモテなんだな・・・
81 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 23:17:50.44 ID:C3izvwSO
>>79
その場合だとこなたがみさおと遊んでたらかがみ嫉妬しそうだなww
ゆーちゃん怖すぐるww
82 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 23:27:02.54 ID:AZEKb2SO
>>76
訂正
×かがみ「私は柊かがみ、こなたの彼氏なの」

○かがみ「私は柊かがみ、こなたの彼女なの」


なんちゅー間違いしちまったんだ\(^o^)/
83 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 23:29:23.15 ID:C3izvwSO
ちょwwwwwwwwwwww
かがみ男かよww
いっそかがみ男バージョンキボン
84 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 23:38:29.88 ID:AZEKb2SO
そんなことしたら俺の中のかがみが崩壊するから無理wwwww
85 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 23:39:45.81 ID:XZUmewAO
ゆーちゃんのヤンデレ化はやっぱ怖えぇ
86 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 23:46:39.96 ID:DdLoVSY0
ホモの話をするとただおが来るぞwwww
87 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 23:49:14.13 ID:C3izvwSO
ただお「ホモがいると聞いて飛んできました、さぁ一緒に新世界へ旅立とう!」
88 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/26(火) 23:57:55.11 ID:A.oIZJc0
今日はなんか盛り上がってんなwwww
89 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/27(水) 00:01:30.04 ID:5lkprAAO
ただおさんがいると聞いて飛んry

火曜日なのになんだか盛り上がり楽しいね
みんな弾切れ無しで明日も投下しろよww
90 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/27(水) 00:06:47.25 ID:OlRgENM0
毎日これだと楽しいのになwwww
明日・・・投下できっかなあ…
91 :コナタ・イズミの日記 :2008/02/27(水) 01:23:08.14 ID:woRHqhw0
ゴメン……結局今回もラストまで投下できない……。
もう一々『次が最後』って言うの止める……。

☆  ☆  ☆

体が熱い……熱いッ……!
焼けそうだ……。

「み…、み……ず……」

漆黒の空間を、ビリーは漂う。

そこに地面は無い。
重力も無い。
ただ周りの全てが自分を焼き尽くすために存在している、それだけが分かった。

息をするたびに入る空気は喉を……。
もがくたびに触れる風は皮膚を……。
目に映る闇は目蓋と瞳を……。

骨も魂も焦されて行く。

ここで何時間過ごした事だろか?
もうビリーはもがくはおろか、呼吸も目を開ける事も止めていた。
そうすればもう苦痛は感じない。

なぜ自分はこんな所にいるのか、自分はどうやってココに来ていたのか。
もう彼にとってはどうでも良くなりはじめていたのだが……。
92 :コナタ・イズミの日記 :2008/02/27(水) 01:24:00.11 ID:woRHqhw0
「水……」

最後にそれだけを呟いた。

水が欲しい……ここに1滴の水でもあれば……、どう使うだろう?
いまや体で水分を欲していない箇所は存在しない。
もう何もいらない……、水を……水を────

「───────ッ!」

彼の望みが通じたのだろうか?

「────!」

喉から水が溢れ出て、久しぶりに窒息と言う感覚が蘇る。
おかしな話だ、先ほどまで息なんて止めていたはずなのに……。

「────! ────!!」

一瞬、水なんて望まなかった方がマシなのではと思った。
水分が喉から沸いてくると同時に、全ての感覚……主に苦痛、が蘇ってくる。
だがその瞬間が過ぎれば、後に沸いてくるのは歓喜だった。

苦痛を感じていると言う喜び……、勿論ビリーがマゾと言うわけでは無い。
彼はようやく気づいたのだ。
さっきまで自分は落ちていたと言う事を……そして────
今彼は物凄い速度で浮かんでいるのだと!

☆   ☆   ☆
93 :コナタ・イズミの日記 :2008/02/27(水) 01:24:21.84 ID:woRHqhw0
「ゴボッ!」
「きゃあ!?」

目の前に、居た少女が悲鳴を上げる。
最後に記憶に残っている、あのピンク髪の少女だ。
ひどく驚いたらしい彼女は、そのまま持っているコップを落としてしまった。
当然だろう、ただでさえ目の前で男に咽られれば悲鳴くらいは上げる。
ましてや咽ているのは、丸一日以上意識が戻らなかった人間ともなればなおさら。
少女の持っている水が入ったコップが床に落ち、そのまま破片を撒き散らした。

「ご、ごめんなさ……痛いっ!」

少女は落ちた破片を拾おうとして、指を切ってしまう。

(ハン……。おっちょこちょいな救世主もいたもんだ)

☆   ☆   ☆
94 :コナタ・イズミの日記 :2008/02/27(水) 01:24:59.09 ID:woRHqhw0
周りを見渡すと、どうやらここは倉庫のようだ。
この少女が自分を遠くまで運べるとも思えない、あのドライブスルーのものだろう。
辺りにはサンドイッチの入ったケースが積まれ、ビリーの横たわっているのもダンボールを重ねてつくった簡易ベッドだ。

「あの、その……本当にごめんなさい…………。水を欲されていたみたいなので持ってきたんですが……」
「別にいいさ。それよりお嬢さんの怪我をどうにかした方がいいぜ」
「え、いえ。かすり傷ですから。具合はどうです? 気分は悪くありませんか」
「ゾンビになっちまったかもな。一度死んできたんでね」

自分の言った事を冗談とでも思ったのだろう。
クスクスと笑い声を漏らすその仕草、そしてその流暢な英語にビリーはどこか育ちのいい令嬢なのだろうかと勘ぐった。
なるほど、道理で拳銃を持った男を連れ込んだりしたワケだ。

「ちょっといいかなお嬢さん」
「はい?」
「俺の『荷物』は今どこかな」
「にもつ……あ、それでしたらすぐそこに置いてありますよ。お返ししますね」
「…………」

助けてもらって何だが、この女は神聖のバカか?
それとも疑うと言う事を知らないのだろうか。
そんな失礼な事が危うく口から出そうになるのをビリーは堪える。
95 :コナタ・イズミの日記 :2008/02/27(水) 01:25:41.03 ID:woRHqhw0
「お前……、俺が危ねえ人間だとは考えなかったのか?」
「え? …………とっ」
「俺があんたをこのまま撃ち[ピーーー]可能性は考えなかったのか、って聞いてるんだぜ」
「あ、ああそんな事でしたか」

ようやく自分の言う事を理解してくれたようだ。
だがビリーは次の言葉に、絶句する事となった。

────あなた、悪い人には見えませんでしたから

「………………」
「ちょっと我慢してくださいね。包帯を変えますから」

言われなくても動く事ができない。
そういえば今、自分は上半身裸だったんだなと、まるで脳内ではタンポポが浮いている幻覚に囚われていた。

「あ、そういえばお腹すいてますよね。ちょっと待っててください、何か食べられる物を持ってきますから」

みゆきの背中を見送りながら、

「………………チッ」

ビリーは思わず舌打ちをしてしまった。

☆   ☆   ☆
96 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/27(水) 01:27:26.93 ID:woRHqhw0
いまさらだが、タイトルはもっと考えるべきだった……。
我ながら毎回グダグダと長くなる……。
97 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/27(水) 01:59:51.04 ID:idy0.gAO
>>96
いつもながらGJ!

それにしてもみゆき(だよね?)は外を彷徨いているわりに何故無事なのかが気になる……。
98 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/27(水) 06:41:55.30 ID:7wJaBgSO
>>96
GJ!
みゆきが良い感じに書けてて良いよー

続きwktk
99 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/02/27(水) 10:15:46.08 ID:IKYnpFo0
今更ながらまとめwikiで another story of lucky star を読ませて貰いました。
これって第2話が投下され終わってから結構時間が経ってるのでしょうか?

2話中盤までほかの3人と違って一人だけ使いこなせる特殊な能力も知識もなく
戦いは出来なくてみんなを見送るしかなく苦悩してたかがみにちょっと泣けた。
2話終盤に覚醒できたけど是非3話以降を作ってもらって、
本格的に挽回して4人でバトルに赴く様をみてみたいですww
100 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/27(水) 11:26:59.16 ID:p5JPCmI0
ん?イズミ・コナタの日記?それともコナタ・イズミの日記?
101 :99 [sage]:2008/02/27(水) 13:11:04.06 ID:IKYnpFo0
このSSです。
ttp://www34.atwiki.jp/luckystar-ss/pages/492.html
題名は99で書いてるのでいいのか迷いましたがww
102 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/27(水) 14:44:57.55 ID:hmnZ7ck0
>>101
asLSはいい作品ですね。私も好きです。
特にかがみが雪女って設定が自分的にハマリました。
第二章のかがみの心情描写には私も泣かされました。
また、みゆきにも何か特殊な能力があるのかと気になったり……。

第三章の予定はあるんでしょうか?その辺を作者さんに聞いてみたいですね。
もし予定があるならいつでもいいので是非お願いします!

って本来これは感想ページに書くべきですね。
103 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/27(水) 15:50:05.30 ID:woRHqhw0
>>100
正しくはコナタ・イズミの日記ッす

ホントに俺はもう……orz
104 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/27(水) 16:02:04.00 ID:iYhUW6DO
>>103
おk、帰ったらまとめとく
105 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/27(水) 16:44:33.90 ID:ja3XEDs0
>>79
こなたいじめスレの連中を敵に回す発言だなww
106 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/27(水) 16:46:05.90 ID:ja3XEDs0
>>97
こういうので、ゾンビより本当に怖いのは××だしな

なんという黒みwikiフラグ…!
107 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/27(水) 18:00:15.29 ID:yfyif/20
ところでらき☆すたバトルロワイアルを読んでバトロワの原作を読んだって人はどれくらいいる?
108 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/27(水) 18:27:30.56 ID:OlRgENM0
>>107
作者だけど原作読んだことなす(=ω=.;)
いつか読みたいとは思うけどね
109 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/02/27(水) 18:28:02.91 ID:vbvtRNko
らきすたでのバトロワは興味ないから読んでないけど
SSに影響されたリアルの出来事って言うなら
ゆたかの雪上サッカーSS読んで、サッカーボール取り出したよ
近所の小学校のグランドに進入して雪上サッカーやってきた
スライディングとか足で雪跳ね上げて目くらましとか、童心に還ったわ

ただ積雪の上をザックザック足を運ぶだけでも疲れるし
雪上でロングボール蹴るなんて素人には無理ww
ゆーちゃんが雪上サッカーやったら絶対死ぬww
110 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/27(水) 18:36:36.63 ID:7wJaBgSO
原作読んだ事ないけど
AAで再現したフラッシュなら見た事ある
111 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/02/27(水) 18:58:42.15 ID:STsO/l.o
原作読んだけど覚えてないや
何年前って話だな
112 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/27(水) 20:16:12.18 ID:iJBHs2SO
バトロワは少し漫画で見たことあるくらいですね
最後とか覚えてない(^-^;
113 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/27(水) 20:17:48.79 ID:woRHqhw0
漫画、映画、小説版、映画版U!
某所のクロスオーバーリレー企画!
何でもござれ!
114 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/27(水) 21:08:47.52 ID:lQYV2Mg0
超長くなりそうな話を書いてるんだけど、
出来てからUPすると結構厄介だろうからちまちまUPしておk?
115 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/27(水) 21:18:32.91 ID:idy0.gAO
>>114
別にいいけど、ある程度まとまってからの方がいいんじゃない?
116 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/27(水) 21:45:51.45 ID:OlRgENM0
>>114
おk。かむかむww
117 :時をかける青い髪の少女 :2008/02/27(水) 21:59:36.80 ID:lQYV2Mg0
>>115
いや、変に溜め込むとむしろ書きにくくなりそうだから投下しちゃうね。


人生で最も青春したなぁって思った瞬間がいつかと聞かれれば、
私は真っ先にあの文化祭のことを言うだろう。
中学のとき、引っ込み思案で人との関わりが苦手だった私は、
自分に青春なんて言葉はないんだろう、と思っていた。
友達と呼べる存在も、あまり多くなかった。

しかし、陵桜に来て、私は初めて心から解り合える「友達」と出会えた。
彼女たちとずっと過ごして、そして解ったこと。
それは、青春というものは誰にでもある、ということだった。

文化祭が終わって、私たちの友情は更に深まっていた。
みさきちや峰岸さんたちとよく話すようになったし、
ゆーちゃんたちも時々私たちの教室を訪ねてくるようになった。
そして何よりも、私たち4人はこれまで以上に仲良くしていた。



「ほい、じゃー席につけー」

黒井先生が教室に入ってきた。今日の最初の授業は、世界史だった。
右手には、大量の紙が握られている。

「え、先生、まさかそれって…」

クラスの男子が焦りながら尋ねた。
黒井先生はニヤリと笑って、

「せや。今から抜き打ち小テストするでー」

と言った。その瞬間、クラスから大ブーイングが飛んだ。もちろん、私も飛ばした。
つかさは顔を青くして震えている。
みゆきさんは余裕そうだった。チッ、憎いね。


テストはもちろん散々だった。もともと予習、復習などしない上に
今授業で扱っているところは実に複雑で、みゆきさんですら頭を抱えているらしい。
一夜漬けなんてもんじゃない、三日三晩漬けこんでもできるかどうかわからない。

だから、ふて寝してやった。もちろん黒井先生から天誅が下ったけど。
118 :時をかける青い髪の少女 :2008/02/27(水) 22:00:15.12 ID:lQYV2Mg0
3時限目、体育。今日はこの時を楽しみに学校に来ていたものだ。
体育館でバスケットボール。私は球技の中でバスケが一番得意だった。
まだ少しズキズキと疼く頭を気にしながら、私はコートへ入った。

ゲームの最中、私にパスが回ってきた。
ドリブルで前へとボールを進めていると、声がした。

「危なーい!!」

声のするほうへ顔を向けると、目の前には巨大なボール。
と思ったのもつかの間、私とボールは見事な接触事故を起こした。
私はコートに倒れた。と同時に、さっき天誅が下された部分を硬い床にぶつけてしまった。
目の前に星が飛んだ。

「こ、こなちゃん大丈夫!?」

つかさが自分のゲームをそっちのけで私に駆け寄ってきた。
みゆきさんも駆けつけてくれる。クラスの皆も心配そうに私を見ていた。

私は痛さを我慢して起き上がった。

「へ、平気平気。でもちょっとクラ〜っとするから、抜けるね」

そう言って、私は頭を押さえながらコートを出た。
バスケットボールが、「ざまぁみろ」と言っている気がした。
なんとなく腹が立ってきたので、バスケットボールを蹴飛ばしてみた。

それは壁に跳ね返って、再び私の顔面に激突した。

「ふぎゃ」と我ながら情けない声を上げながら、私はまた倒れた。


その時、右肘に何かが触れた。


と同時に、私の目の前の景色が歪んだ。

歪みは瞬く間に酷くなり、やがて別の景色を映し出した。
雲ひとつない青空、真下には地平線の彼方まで続く大海原。
その景色の中を、私は超スピードで飛行していた。
声が出ないほど美しい景色だった。瞬きも忘れるほどだった。

とはいえ、目が乾く。瞬きを一度。

その瞬間、目の前の景色は体育館の天井に戻っていた。

そして、また頭に鈍痛が走る。
今度は心配する声と同時に、私を笑う声も混じっていた。
私は恥ずかしくなって、俯いた。
119 :時をかける青い髪の少女 :2008/02/27(水) 22:00:49.63 ID:lQYV2Mg0
昼休みになった。私たちはいつも通り机を付けて4人でお弁当を食べる。
これだけ不運が続いてると、そろそろいいことがあってもいいんじゃないかと思う。

「こなちゃん、今日何かツイてないよねぇ〜」
「うーん、そうだね。テスト散々だし、バスケで怪我するし…」
「テストはあんたのせいだけど、怪我は大丈夫なの?」
「頭を強く打たれたんですよね? やはり保健室で寝ていたほうが…」

みゆきさんが少し心配そうな顔をした。
でも、どちらかというと黒井先生の鉄拳の方が頭に響いていたので大丈夫だった。

「だいじょーぶだいじょーぶ。それに、こんだけツイてないと今度はいいこと有りそうじゃん?」

私は笑った。それにつられて3人も笑う。

「でも、二度あることは三度あるとも言うわよ〜、また何かあるかも…」

かがみがニヤニヤして私を見てくる。

「もぉ、かがみん、今いい雰囲気だったのにぃ…KY」
「そのセリフ、そっくりそのままあんたに返すわ」


私の毎日は、こうやって過ぎていく。
つかさやみゆきさんと話して、かがみと絡んで、家ではゆーちゃんやゆい姉さん、お父さんと楽しく過ごして。
時間がもし可逆なものだとしても、私は絶対に戻さない。
まぁ、時間はもともと戻せないんだけどね。


帰り道。
私はかがみたちと別れ、一人帰路についた。
最近太陽が沈むのが少し早くなってきた。冬が近いことを教えてくれているようだった。

「あ、忘れ物した」

かがみに返してもらった漫画を、そのまま机の中に入れっぱなしだったのを思い出した。
無駄に軽やかなステップを踏んで、私は180度体を回転させた。
携帯を取り出し、時間を見る。3時40分。
見たいアニメが始まってしまう。私は、ジョギングで学校へと向かった。
120 :時をかける青い髪の少女 :2008/02/27(水) 22:01:23.27 ID:lQYV2Mg0
学校から少し離れた道路。
次の曲がり角を右に曲がれば、学校の通りに出る。

「おー、泉。どうした。忘れ物か?」

曲がり角のところに、黒井先生がいた。

「はい、そうです。かがみに貸した漫画、忘れちゃって…」
「勉強道具じゃないんかい…。ホンマにお前は…」

黒井先生が私を見て呆れたような顔をした。
私はそれを尻目に、電信柱に手を掛けて体を遠心力に任せて回転させた。


そのときだった。


目の前に、この狭い通りに不似合いなトラックが現れた。

もちろん私は反応する余裕などなかった。


私の体は、飛んだ。


「おい、泉! 泉!」

黒井先生が私をすごい形相で見ていた。
薄れていく視界の中で、ぼやけていたが辛うじて確認することが出来た。


目の前が真っ暗になる。
体を動かそうとしても力が入らない。
…これが、死ぬって事なんだろうか。

あぁ、こんなことなら今日学校に行かないでネトゲに浸かってればよかった。
マンガを読み漁ってればよかった。
お父さんやゆーちゃんともっと話すればよかった。

かがみやつかさ、みゆきさんたちともっといっぱい遊べばよかった…。

お父さん、ゆーちゃん、ごめんなさい。
かがみ、つかさ、みゆきさん、今までありがとう。
お母さん、今からそっちに行きます…。
121 :時をかける青い髪の少女 :2008/02/27(水) 22:02:27.15 ID:lQYV2Mg0
目の前が突然明るくなった。
と同時に鈍い痛みが私の額に走る。

「いったぁ…」

額を押さえて、私はうずくまった。電信柱にぶつかったようだった。
と、同時に一つの疑問が浮かぶ。

「…何で生きてんの、私?」

そう言うと同時に、私を撥ねたのに似たトラックが通っていった。

「あれ? あれ?」

私は混乱した。
確かに、私はさっきトラックに轢かれた。痛みもあったような気がする。
でも、体を見ても怪我の跡はない。
胸に手をあててみる。心臓は相変わらず鼓動をしている。生きているのは間違いないみたいだ。

「おー、泉やないか」

黒井先生が私を見つけて声を掛けてきた。

「なんや、電信柱にぶつかったんか? ボケっとするのも大概にしときや」
「あ、あのっ! 黒井先生っ!」
「な、何やねん」

黒井先生のスーツを掴んで、私は必死に今起こったことを話そうとした。
上手く舌が回ってくれない。

「えっと、その、わ、私生きてますよねっ?」
「何言うとるんや。死んでたら、お前が今ウチの前に立っとるわけないやろ?」
「そ、そうですよね…」

何が起こったか全く理解できない。私は頬を思い切りつねった。痛い。

「やっぱ夢じゃない…」
「早く家帰るんやで。期末テストが今日みたいに悲惨やったらマジでぶん殴るからなー」
「あ、はい。さようなら」

黒井先生が立ち去った。
とりあえず生きているのは間違いないようなので、学校から漫画を持って帰った。


家に帰ってからも、なかなか落ち着けなかった。
私は死んだはずだ。それも、相当酷い事故で。
あれは幻なんかではない。確かに私はトラックに撥ねられたのだ。
あれこれと考えて、一つの結論にたどり着いた。


…もしかして、私、過去にワープした?
122 :時をかける青い髪の少女 :2008/02/27(水) 22:02:59.58 ID:lQYV2Mg0
今のところここまでです。
なんとか頑張って投下していきますので、よろしくです…
123 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/27(水) 22:13:38.55 ID:iJBHs2SO
>>122
GJ!
なんか不思議な所がある話ですね?
展開が気になります
124 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/27(水) 22:19:44.37 ID:OlRgENM0
>>122
GJ!
ときかけ読んだことないからwktk
次回も期待ww><
125 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/27(水) 22:20:38.73 ID:7wJaBgSO
>>122
GJ!
時かけかwwwオチが気になるぜwww
次回も期待!!
126 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/27(水) 22:27:08.32 ID:idy0.gAO
>>122
ゆたか「わぁ。お姉ちゃんどぉなっちゃうんだろ?」
みなみ「私も……少し興味がある……」

ひより「とにかく次の展開にwtktッスね〜」

パティ「作者さんfightデス!」
127 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/27(水) 23:12:00.74 ID:lQYV2Mg0
>>123
不思議な雰囲気がこれからも出せるよう頑張ります(^^)

>>124
自分も最近のアニメ映画しか見たことないですww

>>125
ありがとうございます。頑張ります。

>>126
ちょwwwwwwww今めっちゃやる気出たwwwwwwwwww
128 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 00:07:54.63 ID:JhxH.QAO
かがみ「あはは☆パン工場ー」
129 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 00:53:39.37 ID:YdxHM.o0
白石「ハンペン様! 何やってるんですか!」
中の人ネタです本当にry
130 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/02/28(木) 02:54:33.18 ID:xEgoNCY0
バトルロワイヤル読んでいてふと思ったんだが、こうとやまとが参加していたらどうなっていたんだろう・・。
ゲームに乗っていた?
131 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 08:06:02.46 ID:MfDgH.SO
全校生徒強制参加だから居たかもしれないが、黒井先生によって爆殺
132 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/02/28(木) 09:45:55.09 ID:FQUD8oco
全校生徒じゃありません><
133 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 10:04:11.96 ID:MfDgH.SO
ホントだスマソ
134 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/02/28(木) 10:14:02.86 ID:aJ11WsDO
〜柊かがみへの誘惑〜

『1000円でスイーツ食べ放題来月20日開催!!』

かがみ「こっこれは行くしかないっ!そのためには少しは痩せなきゃ…」
かがみんは決意した

つかさ「お姉ちゃんお姉ちゃんさっきね、コンビニでポッキーの新製品があったから買ったんだぁ半分こしようよ」
かがみ「つかさ、悪いけど今私ダイエット中なのよ」
つかさ「え?そっかぁじゃあしかたないね」
かがみVSポッキー新製品、かがみん、堅い意志により勝利

まつり「あ、かがみぃ、今日の晩ご飯高級フレンチらしいわよ?お母さんが今日はなんかめでたい日なんだってさぁ」
かがみ「高級フレンチ?」
まつり「そっ、ちゃんとお腹空かせときなさいよ?」
かがみ「ん〜‥ん〜‥悪いんだけど姉さん、私今日お腹の調子が‥」
まつり「え?そうなの?ついてないわね、じゃあアンタの分まで食べてきてあげるわよ」
かがみVS高級フレンチ、仮病でかがみんの作戦勝ち

ギュルルル〜
かがみ「はぁ…さすがに5日目にもなるとお腹空いたわ…」
こなた「かっがみぃ〜ん!」
かがみ「こなた‥なに?」
こなた「今日はさお父さんが珍しく仕事でお弁当が必要だったからさ自分のとか多く作ったんだよね」
かがみ「お弁当?」
こなた「そう、かがみんのもあるんだよ?よかったら食べてよ=ω=.ほい」
かがみ「…ゴクリ…(おっおいしそう…、でも食べちゃダメ!食べたら今までの苦労がダメに…)」
こなた「ん?どったのかがみん?…ははぁ、さてはダイエット中?」
かがみ「え?あ、そっそうなのよ、ごめんねこなた」
こなた「そうと聞いたら余計に食べさせたいのが私だと言うのを忘れないでくれたまえかがみん」
かがみ「え!」
こなた「さぁご主人さま、ア〜ンしてくださいませ(萌え萌え」
かがみ「っ!?メイドinこなた!」
かがみVSこなた手作り弁当(ア〜ン付き)、かがみん危うし!どうなる!
135 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/02/28(木) 10:28:41.97 ID:aJ11WsDO
>>134
かがみ「うっ‥ぐっ…」
こなた「どうされましたご主人さまぁ?」
かがみんの口に迫るおかず
かがみ「くぅ〜…(ダメだ!こんなに迫られたら)」
ぱくっ
こなた「あ‥」
かがみ「え?」
みさお「うめぇ〜」
こなた「ちょっとみさきち邪魔しないでよぉ」
かがみ「くっ日下部…」
みさお「いいじゃんかよ〜さっきから見てたけど柊がなかなか食べないから私がかわりに食べてやったんだろ」
かがみ「日下部、アンタってやつは‥アンタってやつは‥(抱きっ」
みさお「ひっ柊?なんだよ?急に抱きついて」
かがみ「いいやつねアンタは(る〜」
こなた「かがみが泣いてる‥なんで!?」
みさお「知らねぇけど助けてくれちびっ子〜」
かがみVSこなた手作り弁当(ア〜ン付き)、日下部みさおの乱入によりノーコンテスト


スイーツ食べ放題前日の夜
かがみ「ついに明日よ‥ここまでよくがんばった私!さぁ体重計に乗るわよ(そ〜」
『??kg』
かがみ「そんなっ!?ふっ増えてる!」

かがみん、堅い決意と今までの我慢虚しく敗北


プルルル
こなた「はい、もしもっ…かっかがみん?何?どうしたのさ?え?明日ケーキバイキング行くからついてこい?ってもしもし?もしもーし」

かがみんヤケ喰い…
136 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/02/28(木) 10:45:26.14 ID:aJ11WsDO
‐留守録‐
『はい、高.良です、申し訳ございませんがただいま留守にしております
ご用のかたは改めて電話をしていただくか、ピーと言う発信音のあとに伝言をお残しください、ピー』
ななこ「っと留守か…」

『はい、柊です、ただいま留守にしておりますご用のかたは‥』
ななこ「って柊もかいな…」

『はい、もしもし泉です』
ななこ「お、泉か?」
『はい、なにか用ですか?』
ななこ「そやねん、いやなぁ色々と電話したんやけどお前んとこが一番最初で」
『はぁ‥なるほどぉ』
ななこ「でな」
『あ、長くなります?』
ななこ「あ、いやそんなに長い話じゃないんや、実はな」
『だったら今出かけてるからメッセージいれてよピーって音のあとに、ピー』
ななこ「なんや、留守かい!ややこしぃことすなっ!(ガチャ」
137 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/02/28(木) 10:52:56.36 ID:aJ11WsDO
‐マニキュア‐
こなた「見てみてぇ〜」
つかさ「あっマニキュアだ、こなちゃんどうしたのそれ」
こなた「いやぁ昨日バイト仲間と一緒にノリでネイルケアしてさぁ」
つかさ「すっごく綺麗だねぇ」
こなた「でしょ?つかさも今度してみなよぉちょっと大人な気分だよ?」
つかさ「え、でも私に似合うかなぁ?」
こなた「だぁいじょうぶだよ、かがみがしたら悪魔の爪になるけどつかさならきっとかわいいって」
かがみ「ほぉ?じゃあその悪魔の爪でアンタの喉切り裂いたろうか?」
こなた「うっいつのまに…」
138 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/02/28(木) 11:03:06.06 ID:aJ11WsDO
>>137
かがみ「にしてもマニキュアかぁ‥」
つかさ「私たちにはとても縁がなさそうだよねぇ」
かがみ「確かに‥あるとしたら峰岸くらいか?」
みゆき「皆さん、どうかされたのですか?」
こなた「あ、みゆきさん見てみて〜」
みやき「まぁ、マニキュアですね?なかなか手間がかかっていて綺麗ですね」
つかさ「ゆきちゃんはマニキュアしたことある?」
みゆき「えぇ、お恥ずかしながら一時期ハマってしまいました、マニキュアだけでなく夏にはペディキュアを施して脚を見せたりもしましたね」
こなた「おぉ、みゆきさんの意外な過去…もしやみゆきさんって」
みゆき「えぇこう見えて結構遊女だったんですよ?」
かがみ「ちょっ」
つかさ「遊女?」
みゆき「嘘です」
こなた「なんか今のは嘘に聞こえなかったよ…」

らき☆すた
139 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 12:17:28.89 ID:OPsOgwDO
ゆたか「最近、お姉ちゃん達の間でなぞなぞが流行ってるんだって」
みなみ「私達もやる?」
ひより「いいッスね。岩崎さんは何かあるッスか?」
みなみ「一つならあるけど」
ゆたか「出してみてよ!」
みなみ「おでんと双子には共通点があります。なんでしょう?」
ゆたか「おでんと双子に?」
ひより「う〜ん……レベル高いッス……」
みなみ「かがみ先輩・つかさ先輩とおでんには共通点はないかな……」
ゆたか「え!双子なのに!?」
ひより「先輩達は確か二卵性の双子ッスよね……それが何か関係あるのかな……」
みなみ「さあ?どうでしょう」
ゆたか「……みなみちゃん、何か怖い……」
ひより「わかったッス!両方とも『にている』んスね?」
ゆたか「え?にている?」
ひより「おでんはお湯で『煮て』いて、双子は見た目や性格が『似て』いるッス!」
ゆたか「あ!」
みなみ「正解です。自信、あったんだけどな……」
ゆたか「じゃあじゃあ、次は私が出してもいい?」
みなみ「うん、いいよ」
ひより「出してみるッス!」
ゆたか「水着で……あ!!」
みなみ「どうしたの?」
ゆたか「……答え言っちゃった……///」
ひより(うおお!!まさかこんなところでネタと出会えるとは!!てゆーか小早川さんその顔は反則ッス!!!)
140 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 12:26:02.99 ID:MfDgH.SO
面白いネタの連続だなwww
かがみカワイソスwwwそしてゆーちゃんは相変わらず可愛いッス!



携帯サイトフィルタリングについて、auとDoCoMoの人へ

なにやら当初は、auやドコモでは公式サイト以外は原則ブロックするという極端な方針になっていたらしいのですが、昨日総務省の意向が変わった模様φ(..)

新方針としては各キャリアが定めた「ブラックリスト」に登録されたサイトに限り、ケータイから見れなくなってしまうとのこと。


以上、某メルマガよりコピペしてきた
141 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 12:58:17.22 ID:OPsOgwDO
>>139

ゆたか「……ってことがあってね。顔から火が出そうだったよ……」
こなた「ゆーちゃんは可愛いなぁ」
そうじろう「『夏はみんななんで泳ぐの?』っていう問題だったよな。なかなか捻ってるじゃないか」
こなた「国語的な発想が必要ダネ」
そうじろう「おおう、国語的といえば思い出したぞ」
こなた「どんなの?」
そうじろう「口の中に木を入れるとどうなる?」
ゆたか「うーんと……顎が外れる?」
こなた「ゆーちゃん、これはなぞなぞだからさ」
ゆたか「あ、そっか……」
こなた「口の中に木を入れると『困る』」
そうじろう「正解!」
ゆたか「漢字かぁ……」
こなた「国語的って言ってたからね」
ゆたか「そういえばこなたお姉ちゃんって国語が得意だよね」
こなた「お父さんが作家だからかな?」
そうじろう「つまり、俺のおかげか?いや〜、照れるねぇ」
こなた「確かに、お父さんのおかげで私はオタクになったわけで」
そうじろう「う!!」
142 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 13:11:43.39 ID:qcdb1.AO
そうじろうスゲーwむしろ作者に萌えてきたww
143 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 13:36:04.29 ID:OPsOgwDO
みゆき「私もなぞなぞを出してみたいのですが、よろしいですか?」
こなた「いいよー、どんなの?」
みゆき「食事が始まりました。テーブルにはご飯、お吸い物、エビフライ、ハンバーグ、野菜サラダ、お漬物があります。まず何から手をつけるでしょうか?」
こなた「えぇー!?そんなの人それぞれ違うじゃん!!」
みゆき「そうとは限りませんよ?少し考えればわかるはずです」
こなた「むむむ……水?」
みゆき「水はテーブルにありませんよ」
こなた「そっか……むむむむ……」
かがみ「こなた、わからないの?」
こなた「かがみ、どっからわいてきたのさ……今考えてるんだから話しかけないでよ」
かがみ「みゆき、答えは……(ボソッ)」
みゆき「ええ、正解です」
こなた「うそ!?」
つかさ「ゆきちゃん、……(ボソッ)かな?」
みゆき「つかささんも正解です」
つかさ「やった!」
かがみ「ほら、わかんないのはこなただけよ?」
こなた「むむむむむ〜!わかんない!!答えは!?」
三人「お箸」
こなた「……あ〜……」
144 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 14:54:48.53 ID:MfDgH.SO
これは会社のネタに使えるなwww
なぞなぞイイヨー(・∀・)
145 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 16:38:27.23 ID:LQ4whsAO
>>144同じ問題をしってる同僚がいたらもしかして…
146 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 17:28:15.46 ID:MfDgH.SO
>>145
運命の出会い……ってねぇよwww
147 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 17:31:22.38 ID:YdxHM.o0
>>145
IQサプリの問題集の本に載ってるぞ。
しかもそれ持ってるし。

かがみ「ここに21匹のこなたがいます。このこなたを4つの囲いで囲む時、全ての囲いに
    こなたが奇数になるように囲むにはどうすればいいでしょうか?」

回答は複数あるから考えてみて
148 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 17:48:02.20 ID:29DoYOg0
いきなりで申し訳ないんだがちょっと質問。

まとめwikiの公式設定資料の中でみなみは左利きになってるんだが、
公式HPでは右利きってことになってる点について。
ちなみに原作4巻の「田村ひより人物ファイル」では左利きって書いてある。

たぶん左利きが正しいんだろうけど、この差異は一体何?
149 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 18:02:39.92 ID:QLPmuT.0
>>147
モヤっと…

>>148
入学案内書を見たら左利きであったぞ。
多分左利きが正しい。
150 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 18:07:43.00 ID:LQ4whsAO
>>147こなたを分裂させて42匹にさせるとかじゃないよね?う〜む…モヤッと。
151 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 18:41:01.00 ID:YdxHM.o0
かがみ「答えの一つは21匹のこなたをこうやって四重にして囲む」
┏━━━━━━━━━━┓
┃┏━━━━━━━━┓┃
┃┃┏━━━━━━┓┃┃
┃┃┃┏━━━━┓┃┃┃
┃┃┃┃21こなた┃┃┃┃
┃┃┃┗━━━━┛┃┃┃
┃┃┗━━━━━━┛┃┃
┃┗━━━━━━━━┛┃
┗━━━━━━━━━━┛
かがみ「もう一つは3つの囲いにそれぞれ奇数匹のこなたを入れて、その3つの囲いをのこりの一つの囲いで囲むのよ」
┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃┏━━━┓┏━━━┓┏━━━┓┃
┃┃7 こな ┃┃7 こな ┃┃7 こな ┃┃
┃┗━━━┛┗━━━┛┗━━━┛┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━┛
かがみ「あと、こんなのもあるわね」
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃    ..┏━━━━━━━━━━━━━━┓┃
┃    ..┃..    ┏━━━━━━━━━┓┃┃
┃    ..┃..    ┃..    ┏━━━━┓┃┃┃
┃2こなた┃6こなた┃6こなた┃7こなた... ┃┃┃┃
┃    ..┃..    ┃..    ┗━━━━┛┃┃┃
┃    ..┃..    ┗━━━━━━━━━┛┃┃
┃    ..┗━━━━━━━━━━━━━━┛┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
かがみ「こんなところね。誰も正解できなかったみたいだから、囲いの中のこなたは私がもらうわね」
152 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 18:42:24.60 ID:p88uezw0
こなた「なにこの人達私が21人とか分裂とかあたまおかしいんじゃないの・・・」

つまりモヤっとってわけだが
本があるのかww別に良いけど作者さんが自分でなぞなぞを作ってたと思わせておいてほしかったなww
153 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 18:45:21.58 ID:p88uezw0
うお!上に手作りと思わせるわかりやすい解説がww
154 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 18:47:27.26 ID:OPsOgwDO
>>151あってたじゃんか…
馬鹿馬鹿しい答えだよなと思って書かなかったのに…
155 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 18:49:18.21 ID:OPsOgwDO
>>152なぞなぞの作者は自分ですよ?自作のやつもありますし。
156 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 18:49:58.76 ID:QLPmuT.0
>>151
こなた「モヤっとーっ!!モヤっとーっ!!!かがみんのいじわるうっ」

ポーン ポーン ポーン ポ(ry

かがみ「ちょっ、待っ・・こなた、痛いって!」(TT)る〜
157 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 18:58:11.71 ID:OPsOgwDO
とりあえず、自分が書いてるなぞなぞは1990年初版発行の『なぞなぞどんなもんだい!?』ってやつと自作なんだけどな。まさかIQサプリにもあったとは
 
 

みさお「いっぱい打てて〜♪いっぱい食べれる〜♪SOVAなら!」
こなた「みさきち、上機嫌だねぇ」
みさお「まあな。あ、柊ならうちのクラスにいるぞ?」
こなた「おけ。かがみ様〜」
かがみ「様つけんなよ」
みさお「なんだ、柊。目薬差してんのか?」
かがみ「ちょっと目が疲れちゃっててね……ん?」
目薬『目に入った場合には流水で洗い流してください』
かがみ「危ねぇーー!!!」
ガシャーン!!
みさお「おわ!いきなり目薬投げんなよ!」
こなた「な、何が危ないの!?」
かがみ「い、いえ……ちょっと、ね……」
あやの「あら?泉ちゃんもいるのね」
こなた「あ、峰岸さん」
あやの「三人とも、聞いた?来週から、全校で二時間だけ水泳の授業を取り入れるそうよ」
みさお「マジで!?いや〜、嬉しい限りだな」
こなた「そだね〜。楽しみだよ」
かがみ「みゆきの水着姿が見られるからか?」
みさお「そういや、チビッ子はオタクなんだよな。高翌良の水着見て『萌え〜』とかか?」
こなた「さすがに私も女だからみゆきさんとかの水着姿で興奮したりはしないよ〜」
かがみ「まあ、よく考えてみればそうよね」
こなた「着目すべきはうなじだよね!うなじ!!」
三人「もっとコア!!!」
 
 
パロディなんだけど、この中で知ってるネタはある?
聞きたいだけなのでまとめないで結構です。ちなみに全部で3つあります
158 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 19:02:22.20 ID:YdxHM.o0
NOVAだけわかった
CMなつすぎる
159 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 19:12:30.73 ID:OPsOgwDO
う〜ん……全部マイナーなんかな……
NOVAじゃなくてSOVAで知ってる人はいないのかな?
160 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 19:20:14.01 ID:QLPmuT.0
わからん…(=ω=.;)
同じくNOVAはワカタが・・・SOVAはシランなあ
161 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 19:26:34.69 ID:OPsOgwDO
そうですか……ちなみにパロディはSOVAと目薬とうなじです
162 :Nightmare lucky City [sage]:2008/02/28(木) 19:28:34.41 ID:WSGfZiQ0

当然ながら行き先は・・・
こなたのコンピューターの前だ。

博士は、例の扉を開いた。
それは、かがみにこなたの真実を知ってほしいからだった。

「こなたっ!」
かがみはカプセルにすがりつくように泣きだした。

それは、周りから見るとその姿を知っているかのように見える。

「お姉ちゃん知ってるの?」
つかさがたずねた。
「ログアウト直前に・・・」
かがみがぼそりと聞こえるかどうかの声でつぶやいた。

「こなたは・・・」
博士が口を開いた。

「こなたは、もう2年半眠り続けている。
 いわゆる植物状態でな。
 偶然それを知った私が身寄りの無かったこの子を拾ったんだ。
 今、実年齢は18になる。」

「18・・・」
誰かがそうつぶやいた。
それは、かがみと同年齢だ。

「原因は交通事故らしい。両親は2人とも亡くなったそうだ・・。
 親戚もあまり引き取りたがらなかったらしい。理由は分からんがね」

「それで・・・」
かがみがいきなり割って入った。
「それで、なぜNLCにこなたがいるんですか・・・?」

それは誰もが気になっていることだった。
163 :Nightmare lucky City [sage]:2008/02/28(木) 19:29:28.58 ID:WSGfZiQ0
>>162修正orz

かがみやつかさ、みさお達は、博士に連れられてAI管理室に来た。

当然ながら行き先は・・・
こなたのコンピューターの前だ。

博士は、例の扉を開いた。
それは、かがみにこなたの真実を知ってほしいからだった。

「こなたっ!」
かがみはカプセルにすがりつくように泣きだした。

それは、周りから見るとその姿を知っているかのように見える。

「お姉ちゃん知ってるの?」
つかさがたずねた。
「ログアウト直前に・・・」
かがみがぼそりと聞こえるかどうかの声でつぶやいた。

「こなたは・・・」
博士が口を開いた。

「こなたは、もう2年半眠り続けている。
 いわゆる植物状態でな。
 偶然それを知った私が身寄りの無かったこの子を拾ったんだ。
 今、実年齢は18になる。」

「18・・・」
誰かがそうつぶやいた。
それは、かがみと同年齢だ。

「原因は交通事故らしい。両親は2人とも亡くなったそうだ・・。
 親戚もあまり引き取りたがらなかったらしい。理由は分からんがね」

「それで・・・」
かがみがいきなり割って入った。
「それで、なぜNLCにこなたがいるんですか・・・?」

それは誰もが気になっていることだった。
164 :Nightmare lucky City [sage]:2008/02/28(木) 19:30:12.24 ID:WSGfZiQ0
「・・・。参加させたのは実験が成功してから。
 もしかしたら、この子が目を覚ますきっかけになるんじゃないかと思ってな・・・。」
「だから・・・?」
かがみがいきなり声を荒げた。
「だからってこなたをこんなことに巻き込んで、こなたを傷つけて、挙句にはっ・・・!」
かがみはその先を言いたくなかった。
しかし、激情のまま口に出してしまった。
「挙句にはこなたを失ったのよ!?」
「お姉ちゃん!」
つかさが静止に入った。

「かも、しれんな・・・。」
博士がぽつりと言った。
「参加させなければこんなことにはならなかったかもしれん・・・」


そのときだった。
コンピューターの電子音が部屋に響き渡った。

「AI“こなた”ヨリ、人格“こなた”ガ転送サレマシタ。
 本体、体温正常。問題ナシ。ログアウト開始・・・」
その部屋にいた全員が耳を疑った。


「ログアウト・・・?」
誰かがそうつぶやいた。
「それに、人格って・・・?」

カプセルが開いていく・・・。
それに近づいていくかがみ。
博士は、独り言のように言った。
「たとえ、ログアウトに成功したとしても、意識が戻るとは限らない・・・。
だが・・・。
だが、許されるのであれば・・・、奇跡よ、起きてくれ・・・!」
カプセルが開ききった。

「こなた・・・?」
カプセルに横たわる青色の髪をした女(ひと)。
かがみはこなたの傍らにかがみこみ、彼女の手を握る。
「こなた・・・」
もう一度、彼女の名前を呼んだ。
彼女の手は、NLCで手を取って共に走ったときと同じように暖かい。

そのときだった・・・。
165 :Nightmare lucky City [sage]:2008/02/28(木) 19:30:40.51 ID:WSGfZiQ0
「こなた・・・?アンタ・・・?」
かがみは確かに感じた。
かがみが握っていた手が動いた。

そして・・・。

「ううん・・・?」
目が・・・、ゆっくりと開いた・・・。
「あれ・・・?ここ、どこ?」
こなたは、場の雰囲気に似合わないことを言った。

大歓声があがった。
まさに奇跡。
悪夢が奇跡を生んだ。

「こなたぁぁっ!」
かがみは、握った手を顔に寄せ、大粒の涙を流した。
「君は・・・?」
「かがみ・・よっ」
涙声でそう言った。
「・・・ほんと、あの時とほとんどかわんないや。
あの時はあたしも必死でわかんなかったけど・・・。
かっこいいね。かがみって。」
「誉めすぎだって・・・」
「・・・からだが動かないんだけど・・・。何で?
ここどこ?今何時?」
こなたは少し混乱していた。
無理も無い。
2年半の空白があるから・・・。
かがみは状態を持ち上げて座らせた。

「私が説明するよ。」
博士がそばに寄ってきた。
「これを聞くのは少々、こなたには酷かもしれない。
でも、あえて事実を告げよう。
・・・事故にあったのは覚えてるね?」

こなたの体がびくっと動いた。
「・・・はい。そこまでは・・・。」
「今はその事故があってから2年半後。
君はずっと眠ってたわけだ。」
「あ、あの・・・。父と母は・・?」

博士はしばらく黙り込んだ。
背後では、博士・かがみ・こなたの間に流れる空気とは裏腹に、ドンチャン騒ぎになっていた。

沈黙ののち・・・。
166 :Nightmare lucky City [sage]:2008/02/28(木) 19:31:03.74 ID:WSGfZiQ0
「・・・亡くなったよ。」
口を開いたのはかがみだった。
「私は詳しくは知らない。
博士が知ってる。」
「博士・・・?」
そうだ、こなたは博士を知らないんだ。
「私だよ。
すまない、私も詳しくは分からないんだ。
君の両親、即死状態だったらしい。」
「・・・。」

「そう・・ですか・・・。」
こなたの顔には、どこかそれを分かっていたかのような顔があった。
「遺骨は、どうなりました?」
「家のお墓にあるらしい。場所は君が知ってると思う。」

強い子だ。

かがみはそう思った。
涙を見せない。
でも、表情は暗かった。

「体が思うように動かないのは、筋力が落ちてしまってるからだろう。
そのうち、元に戻る・・・。」
「・・・はい」

「お姉ちゃん。」
つかさが声をかけてきた。
「先に、帰ってるね。」
「あ、うん。」

つかさが帰ると言い出して、気がついたことがあった。
「・・・こなたはこれからどうするんですか?」
こなたのこれからのことだ。
「・・・私のところには、おそらく置いておけない。
このことの処理に追われるからな・・・。
かまってやれなくなる。」
「・・・?」

「こなたはこれからどうしたい?」
かがみはこなたに問うた。
「これから・・・?
・・・。
わかんない。」
博士がつぶやいた。
「・・・病院か、施設か・・・。
もしくは・・・。」
「もしくは・・・?」
167 :Nightmare lucky City [sage]:2008/02/28(木) 19:31:25.62 ID:WSGfZiQ0
次の一言に、かがみはすっとんきょうな声を上げた。
「かがみ君のうちにいくか、だ。」

「はぇ!!!?」


「いいアイディアだと思うんだが・・・?」
「ちょっと、待ったぁぁぁ!」
かがみはいきなりの事態についていけていない。
「それ、こなたが嫌がるでしょ!?」
「ふむ・・・。いいアイディアだったと思ったんだが・・・。」

そのとき、しばらく口を挟まなかったこなたが口を開いた。
「あたし・・・。かがみのところにいたい。
というより、居させて?」

かがみはしどろもどろに言った。
「ぇ・・・。そんなんで、アンタほんとにいいの?」
「うん・・・。だいたい病院とか一人でいたくないし。」
こなたはすこし苦笑いしながら言った。


「決まりでいいな?」
博士が確認を取る。
「はい。」
「・・・わかった。」


こなたがうちに来る・・・・。
168 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/02/28(木) 19:33:55.10 ID:WSGfZiQ0
>>167次回 最終回

今更だがあきら出してもよかったかも。
169 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 20:54:34.02 ID:aJ11WsDO
‐あーさぶっ‐
みさお「(どよ〜ん」
かがみ「どした日下部、今日はえらく元気ないじゃない」
みさお「聞いてくれよ柊ぃ〜出たんだよ〜」
かがみ「近い近い!近いってば、なに?なにが出たのよ?」
みさお「あのな、昨日の夜寒かっただろ?だからエアコンで暖房をタイマーにして寝たんだ」
かがみ「うん、で?」
みさお「タイマーが切れて少し部屋が冷えてきたくらいに目が覚めたんだ、そしたらさぁ」
『ハックシュン!』
みさお「っておっさんのくしゃみが聞こえたんだよぉ」
かがみ「くだらない、どうせ近所のくしゃみがでかいおっさんでしょ?」
みさお「ちげぇよぉ、んでそのあと何回かくしゃみが聞こえたんだ、怖くて布団中包まったらさ」
『ハックシュ!あーさぶっ』
みさお「って声とともに布団が下に引っ張られたんだよぉ」
かがみ「へぇ、で?」
みさお「引っ張られて布団とられたからベッド下を見たんだよぉ、そしたら私の布団がなくなってたんだよぉ」
かがみ「ふ〜ん、反対側見てたんじゃない?」
みさお「なっ、ほんとだってヴぁ」
かがみ「はいはい、わかったわかった」
みさお「あやの〜柊が話を信じてくれないよ〜(る〜」
あやの「はいはい…(よしよ〜し」
170 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 22:02:37.03 ID:OPsOgwDO
留守電


かがみ「……出ないわねぇ。家の電話なら出るかと思ったのに」
こなた『はい、泉です』
かがみ「あ、もしもしこなた?」
こなた『ただいま留守にしております。メッセージがある方は……』
かがみ「何よ、留守電か……ていうかこなたが声を入れたにしてはまともな」
こなた『〈ガラスを引っ掻くような音〉の後にメッセージをどうぞ』
かがみ「……は?」
電話『ギャキキキ〜〜!!』

・・・

電話『メッセージは、一件です』
かがみ『ちょっとこなた!!なんて音を留守電にしてんのよ!!!』
こなた「もー、最近の留守録こればっか」
ゆたか「いや、音変えようよ……」
171 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 22:47:20.98 ID:qcdb1.AO
なんだか防御力がガクっと下がりそうな電話だなww
172 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 23:56:22.85 ID:JhxH.QAO
みなみ「(ゆたかから返してもらったハンカチ良い匂い)」クンクン

みなみ「(ゆたか可愛いよゆたか)」ハァハァ

みなみ「ゆたかは私の嫁……」

みなみ「みなみちゃんだぁ〜い好き」

みなみ「私もゆたかのこと大好き」



ゆかり「妄想乙 あと途中から声が出てるわよ」

みなみ「\(^o^)/オワタ」
173 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/28(木) 23:57:03.14 ID:JhxH.QAO
みなみ「(ゆたかから返してもらったハンカチ良い匂い)」クンクン

みなみ「(ゆたか可愛いよゆたか)」ハァハァ

みなみ「ゆたかは私の嫁……」

みなみ「みなみちゃんだぁ〜い好き」

みなみ「私もゆたかのこと大好き」



ゆかり「妄想乙 あと途中から声が出てるわよ(そんなみなみちゃんが可愛いわ♪)」

みなみ「\(^o^)/オワタ」

174 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/29(金) 00:06:10.95 ID:X40xjn20
>>173
ちょwwwwみなみ崩壊wwwwww
175 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/29(金) 00:14:21.97 ID:8OZeHO60
みなみんwwwwwwwwww
176 :時をかける青い髪の少女 :2008/02/29(金) 00:57:52.27 ID:.1UTj4s0
よっしゃ、こんな時間に投下して申し訳ないが続きできたぜ!
話の流れが映画に似てるけど、気にしないでください…。


私は、可能性をとことん追求してみることにした。
まず、時間を確認。ベッドに乗る。
深呼吸を二度、三度。両手を広げる。
目を閉じる。
そして…大きくジャンプ!


私は膝を床に強打した。


「あ、いったぁ…」

鈍痛が膝を駆け巡る。
今日だけで体を何回打っただろう。そんなことを考えていると、ゆーちゃんが部屋に入ってきた。

「お、お姉ちゃん、今の音どうしたの?」

私は恥ずかしくなった。

「い、いや、なんでもないよ。気にしないで」

ゆーちゃんは心配そうな顔をしながら部屋を出て行った。
私は不時着した状態のまま、少しの間考えた。

やっぱ、トラックに撥ねられたときみたいに死ぬかもしれない状況じゃないと無理なのかな。
窓を開ける。外は少し冷えていた。後ろを振り返って、時間を確認する。
5分前ぐらいに戻ってみようかな。窓から身を乗り出す。

「お姉ちゃん、ダメぇっ!」

後ろから声がした。私は心臓が飛び出そうになるほど驚き、窓から本当に落ちそうになった。
声の主は、言うまでもなくゆーちゃんだ。私を両手でがっしりと掴んで、窓から私を引き摺り下ろした。
ひと段落して、ゆーちゃんはしばらく肩で息をしていた。

「お姉ちゃん、死んじゃやだよぉ。何か嫌なことあったの? 私、力になるよ?」

すごく真剣な眼差しで、ゆーちゃんは私を見つめていた。目にはうっすら、涙を浮かべている。

「別に死のうとなんてしてないよ。泣かないでよ、ゆーちゃん。別に何もないから」
「本当に? 本当に何もないの?」

ゆーちゃんが今度はひっく、ひっくとしゃくりあげ始めた。
だめだ、このままじゃラチがあかない。

「大丈夫だって。私、ちょっと出かけてくるから」

心配そうに私にくっついてくるゆーちゃんを尻目に、私は家を出た。
177 :時をかける青い髪の少女 :2008/02/29(金) 00:58:50.52 ID:.1UTj4s0
家の近所にある公園。私はそこのベンチに腰掛けて、考えを巡らせた。

時間を遡ることなんてできるわけないじゃん。
私、何考えてるんだろう。
いや、でも実際にワープしたわけだし…。

ぐちゃぐちゃと色々なことが頭を回って落ち着かない。


…うん、もう一度試してみよう。


公園の時計をチェックする。5時36分だ。
そこそこ長い階段の前に立った。
近くでは、遊具に戯れる子供たちの声が聞こえる。
心臓が高鳴ってくる。
助走距離をとった。

「唸れ、私の足!」

意味もなく掛け声を出して、猛ダッシュする。

階段の1メートル手前で、私は踏み込んだ左足に力を入れて、跳んだ。

「うおぉぉぉぉ…」

怖くなって、目を閉じた。



「うわあぁぁぁっ!」

私は、何か硬いものに激突した。

「いったぁ…」

何度目かと数えるのも面倒くさくなってきた。
頭を押さえながら立ち上がると、そこは見慣れた部屋。

「…私の部屋だ」

時計を見る。4時27分。
反射的に、この時間帯にいつも自分がしていた行動を思い出した。

「あ、見たいアニメあったんだ」

TVをつけると、聞きなれたオープニングテーマに乗せてキャラクター達が愉快に動いていた。
そして、私は確信した。

「私、飛べんじゃん。…飛べんじゃん!」
178 :時をかける青い髪の少女 :2008/02/29(金) 01:01:17.72 ID:.1UTj4s0
時間を飛び越える能力。マンガの中の話だと思ってた。
でも、実際今、私は時間を飛び越えられる。
これなら、何でもできる。なんなら、今までの失敗を取り返す事だって…。

「あ、そうだ」

私はあることを思いついた。
そして、今朝まで時間を飛び越えた。



「ほい、じゃー席につけー」

黒井先生が教室に入ってくる。右手には、大量の紙。

「え、先生、まさかそれって…」
「小テストですよね? 先生」

私は得意げな表情をしてみせた。
黒井先生がこっちを見て疑問の顔を見せる。

「せや。泉、よく解ったな。予知能力でも見につけたか?」
「まさか。私生まれ変わったんですよ。テストばっちりできるように、復習カンペキにしてきました」

ウィンクとガッツポーズを同時に黒井先生にお披露目する。
黒井先生は少し戸惑っていたようだが、

「…ま、まぁ、ええわ。机並べろー。カンニングしたもんは罰として歴史上人物に関するレポート提出や」

ブーイングが飛ぶ。前よりも大きいブーイングだ。
もちろん私はブーイングなど飛ばさない。だって…


「満点!? こなちゃん、すごいね!」
「まーねー」

問題わかってたし、という言葉を飲み込んで私は言った。

「私でも満点は無理でしたのに…。泉さん、素晴らしいですね」

みゆきさんが笑顔で私を称えてくれた。いやー、ありがたいね。
満点取るのがこんなに嬉しいことなんて、初めて知った。

「うー…こなちゃんまで勉強できるようになっちゃったら、私困っちゃうよぉ…」

つかさが俯いて悲しそうな声を出した。私はつかさの肩を叩いた。

「大丈夫、次のテストは出る問題教えてあげるって」
「え?」

つかさが顔を上げて、いかにも不思議そうな顔で私を見た。
179 :時をかける青い髪の少女 :2008/02/29(金) 01:05:53.22 ID:.1UTj4s0
3時間目、体育。バスケットボールだ。
ドリブルでボールを進めていると、横から声。

「危なーい!!」

私は左手を顔の横へと出した。
左手に感触が伝わる。ボールを受け止めたのだ。

「ほいっ」

そのまま左手をまっすぐ押し出して、ボールを投げ返す

「いよっと!」

そして右手でゴール下へドライブイン、ランニングシュートを決める。
周りから歓声と拍手が沸き起こった。

「すげぇ、泉」
「泉さん、すごーい」

思わず踊りだしてしまいそうな快感。いやぁ、何とすがすがしいことか。
私はクラスメイトの歓声に酔いしれながら、試合を続行した。

試合の流れを全て把握していた私は、結局一人で20ゴールを決める大活躍をした。



「なんかこなちゃん、今日すごいよねー」
「うーん、そうだね。テストできたし、バスケすごく調子よかったし」
「あんたが世界史のテストで満点取るなんて…明日は槍、いや矛かしら?」
「かがみさん、それは言いすぎでは…」

いつも通り、4人で机を付けて昼食。
しかし、今度はどこも痛まないし、悔しい気持ちも感じない。
すごく幸せな気分だった。



帰りはちゃんと漫画を鞄にしまい、鼻歌を歌いながら家へと帰った。



何もかもが上手くいった。私の思い通りに。
こんなに楽しい一日は、人生の中で初めてかもしれない。そう思った。
180 :時をかける青い髪の少女 :2008/02/29(金) 01:06:21.76 ID:.1UTj4s0
というわけでここまでです。
さぁ、頑張って続き書くぞーwwww
181 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/02/29(金) 01:15:15.22 ID:ub6LQv6o
>>180
乙GJ。

こなた調子乗りすぎで、これからの展開が怖いww
何でも頼りすぎると、しっぺ返しをくらうと[たぬき]で学んだ。
182 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/29(金) 02:40:50.41 ID:UFx0JkQ0
[たぬき]てwwwwwwwwwwwwww
ド○えもん涙目wwwwwwwwww
183 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/29(金) 06:38:39.68 ID:JJ1K/QSO
>>180
乙!!
むしろ映画と同じ流れだからこそ面白いんだぜwww
次もwktk
184 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/29(金) 12:45:02.01 ID:bhvmsQDO
留守電その2

つかさ「……出ないなぁ、こなちゃん……もう寝てるのかな」
こなた『もしもし、泉です』
つかさ「あ、こなちゃん?聞きたいことが」
こなた『ただいま留守にしております。メッセージがある方は……』
つかさ「あれ?留守だったんだ」
こなた『謎の断末魔の後にメッセージをどうぞ』
つかさ「……え……?」
電話『ギャアアァァ!!!』

・・・

電話『メッセージは一件です』
つかさ『こ、こなちゃ〜ん……そんなの……留守電にしちゃ……だめ……』
こなた「うーむ……まさかつかさが最初の犠牲者とは……」
ゆたか「だ、だからさ……もうちょっとまともなのにしようよぉ……」
185 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/29(金) 14:57:49.80 ID:JJ1K/QSO
一発芸

ゆたか「え…と、じゃあ数字を数えて、3の倍数の時だけ可愛くなります」
みなみ「wktk」


ゆたか「1、2、ちゃん」
みなみ「――っ!?」ブバー!!




ゆたか「鼻血で空飛んでる……やっぱ凄いなみなみちゃん」
186 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/29(金) 17:10:17.36 ID:WnmeMcAO
ここにいると最近ゆたかがかわいくてしかたがないw
187 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/29(金) 17:32:45.30 ID:J7yGYESO
鼻血で空飛ぶってwwwwww
ゆーちゃん早く助けてやれよww出血多量で死ぬぞww
188 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/29(金) 19:24:36.31 ID:bhvmsQDO
みなみ「また、なぞなぞ出すね」
ゆたか「うん」
ひより「どんなのスか?」
みなみ「@33+67=100、A24+17=42、B12×5=60、C96÷4=24、D15×15=235、この中に間違いが3つあります。どれでしょう?」
ゆたか「ええ〜!?」
ひより「ち、ちょっと時間を……」

・・・

ひより「うーん……」
ゆたか「何度計算しても、違うのは@とDだけだよぉ……」
ひより「岩崎さん、答えは何スか?」
みなみ「@とDと『間違いが3つ』の3つ」
ひより「え……?引っかけ問題!?」
ゆたか「もう!!みなみちゃんの意地悪〜!!(プク〜)」
みなみ「あはは……」
ひより(くっはあぁぁ!!小早川さん、やっぱり反則ッス!!!)
189 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/29(金) 19:35:35.58 ID:bhvmsQDO
>>188修正

みなみ「また、なぞなぞ出すね」
ゆたか「うん」
ひより「どんなのスか?」
みなみ「@33+67=100、A24+17=42、B12×5=60、C96÷4=24、D15×15=235、この中に間違いが3つあります。どれでしょう?」
ゆたか「ええ〜!?」
ひより「ち、ちょっと時間を……」

・・・

ひより「うーん……」
ゆたか「何度計算しても、違うのはAとDだけだよぉ……」
ひより「岩崎さん、答えは何スか?」
みなみ「AとDと『間違いが3つ』の3つ」
ひより「え……?引っかけ問題!?」
ゆたか「もう!!みなみちゃんの意地悪〜!!(プク〜)」
みなみ「あはは……」
ひより(くっはあぁぁ!!小早川さん、やっぱり反則ッス!!!)
190 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/29(金) 19:59:15.85 ID:WnmeMcAO
やはり俺の計算は間違ってなかったか2だよなぁww
191 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/29(金) 20:49:55.44 ID:2U9U/oAO
こなた「/=ω=,\コッナサーン」
192 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/02/29(金) 23:33:59.59 ID:8OZeHO60
>>180
乙!
こなた調子乗りすぎww
これは嫌な予感が・・・
次回もwktkwwww
193 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 00:28:59.98 ID:WNgbB.AO
かがみ「愛してるわこなたぁぁぁ」タタタ
ゆたか「愛してるよみなみちゃーーーん」タタタ
こなた「ひぃぃぃ怖いよかがみん」タタタ
みなみ「ゆたか怖い……」タタタ
こなた「みなみちゃん!」タタタ
みなみ「分かってます……今捕まったら……」タタタ
こなた&みなみ「確実に危ないことされる!」タタタ
みなみ「昼休み終わるまでトイレに……」タタタ
こなた「籠城作戦か 分かったよみなみちゃん」タタタ
かがみ「あの角を曲がったってことはトイレね」タタタ
ゆたか「みなみちゃーーーん」ハァハァ
かがみ「こなたぁぁぁ」ハァハァ


ガチャン
こなた「昼休み終わるまで15分か……」
みなみ「個室にいても二人でいても胸が当たらないorz」ペタペタ
こなた「みなみちゃん 貧乳はステータスだk」

ガチャガチャ
こなた&みなみ「!」
かがみ&ゆたか「ついに見つけた さぁドアを開けて私の胸に飛び込んできて!!」
こなた「それは……ちょっと…」
かがみ「じゃあ壊すわ……オラオラオラオラ」ボカボカボカボカ
こなた「(無駄無駄で返したいけどそれどころじゃないよ…)」
かがみ「硬いわねー ゆたかちゃんお願い」ゆたか「はい」コォー
こなた「(あの音はまさか……)」
ゆたか「ふるえるぞハート!燃えつきるほどヒート!刻むぞ血液のビート!!」
こなた「(やっぱり…)」
ゆたか「山吹色の波紋疾走!」ポカポカポカポカ
バキン
みなみ「(ついに壊れた……)」

ゆたか&かがみ「フヒヒ……さぁ…私の胸に飛び込んできて」




みなみ&こなた「…\(^o^)/\(=ω=、)/オワタ」

194 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 00:31:35.19 ID:eaYxko60
こなたの家に泥棒が入った。やがて、3人の女子生徒が容疑者として浮かび上がった
3人の言い訳はこうだ。
かがみ「私は犯人じゃない」
みゆき「つかささんは犯人じゃありません」
つかさ「私が犯人です……」
この後、3人のうち2人が嘘を言っていると判明した。
さて、犯人は誰か?
195 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 01:43:35.16 ID:AFlPe6M0
>>194
単純に考えればかがみだよなー。でももしかしたらこれはミスリード???
196 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 02:18:16.13 ID:92a6BwM0
誰か一人が本当の事を言ってるとして、それで他二人との矛盾を検証……
かがみとつかさが共犯だな
197 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 02:21:26.46 ID:92a6BwM0
むぁちがえた……
198 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 03:10:02.30 ID:eaYxko60
ああ説明が足りなかった
犯人は1人です
199 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 05:04:55.52 ID:Rc.Yb2DO
ウソをついた場合、みんなの言い分はこうなるな

かがみ「私は犯人じゃない」→「私が犯人」
みゆき「つかさは犯人じゃない」→「つかさが犯人」
つかさ「私が犯人」→「私は犯人じゃない」

ということで、ウソをついてるのはかがみとつかさで、犯人はかがみだね
200 :嘘解答 :2008/03/01(土) 11:01:47.03 ID:ht5hLNY0
>>194

「わかった。犯人はかがみだよ」
 こなたの言葉には淀みがなく、友人の罪を問い詰めているとは思えないほど冷静だった。
 真面目な表情のこなたからは冗談ばかりを言う普段の姿が想像できず、二人が驚いた。
 二人だけが。
「……確かにね。みゆきの言葉だけが正しくて、犯人は私だと思えるのかもしれない」
 一片の動揺すら見せなかったかがみはそう言うと、部屋の中央から隅へと移動した。
 その足取りはあまりにも堂々としていて、こなたは自信を失いかける。
 みゆきとすれ違う瞬間にさえかがみの視線がこなたに向けられていた事も、その不安を後押しした。
 移動を終えたかがみは、部屋の入り口からは最も遠い、逃げ場の無い場所に立つことになる。
 かがみは壁に背を預けると、小さな探偵少女に視線を向けて、再び口を開いた。
「私は、こなたを悲しませるような事は、絶対にしない」
 それを聞いて、こなたの胸がずきりと痛んだ。
 たとえ、三人の内から一人を選ぶ必要があったとしても、他の二人を疑うべきだったのではないか。
 後悔がこなたの理性を麻痺させて、謝罪の言葉を口にしかけた。
 それが声にならなかったのは、直前で残り二人の顔を見たためだ。
 犯人はこの中にいる。
 そして、謝るということは真犯人が他にいると認めることで、今度は二人を疑わなければいけない。
「――ですが、理論上はあなたが犯人のはずです」
 こなたに代わって追求を続けたのは、みゆきだった。
 彼女ならば感情に惑わされず、理詰めで事件を解決してくれるだろうと、つかさは期待をしていた。
 その期待は裏切られない。
 ただし、彼女と対峙しているのが別の誰かであったなら、という限定付きで。

「二人が嘘を言っている。そして私も嘘つきの一人。でもね。嘘をつかなくても真実を偽ることは出来る」
 かがみの言おうとしている事に気がついたのは、みゆきだけだった。
 しかし三人はかがみを見つめていて、みゆきの異変に気づいたのもまた、一人だけだった。
「そんなに慌てないでよ。もうちょっと、みゆきらしく振舞ったら?」
「何を言っているのか、わかりませんね。そもそも私が焦る必要はないでしょう」
 事態を把握できていないつかさは、睨み合う二人を交互に見る。
 かがみが次の言葉を放ったのは、こなたが同じようにして、かがみに目を向けた瞬間だった。
「だって、犯人はみゆきでしょう?」
 今度こそ、部屋の空気が凍りついた。
201 :嘘解答 :2008/03/01(土) 11:05:49.86 ID:ht5hLNY0
「簡単にまとめてあげる。
私は犯人じゃない、というのは嘘で、「私が犯人」という意味になる。
つかさの言った「私が犯人」というのは、「私は犯人じゃない」という意味になる。
そこまでは、こなたがたどり着いた真相と同じ。
でもね、『嘘ではない』みゆきの言葉だけは私達の言葉とは違うのよ。
私とつかさは自分の事についてのみ語っているけど、みゆきは他人についての話をしている」

「それが何か問題なのでしょうか? つかささんが犯人ではないと言っただけなのですが」
「そうね。みゆきは『つかさが犯人じゃない』とだけ言った。つまり、残り二人については何も語っていない」
 結論を告げることに抵抗があるのか、かがみはそこで黙ってしまった。
 長い沈黙の時間があり、続きを聞く覚悟を決めた部屋の主は、呟くようにして言った。
「つまり、共犯の可能性があるってこと?」
 かがみはゆっくりと頷いた。
「私は犯行の手助けをしてしまった――いえ、させられた」
「アリバイ作り?」
 つかさが尋ねる。
「ううん。頼まれて、部屋の合鍵を貸したの。こなたの誕生日パーティーの準備を、こっそりやるために」
「えっ? ちょ、ちょっと。いつの間に合鍵なんて作ったのさ!?」
 突然とんでもない事を言い出した友人にこなたは詰め寄るが、かがみは話を聞いていなかった。
「私だけが持っていい物だったのに、考えなしに他人に使わせて、こんな事件になってしまった」
「……かがみが持つのも許してないんですけど」
 かがみが涙目になったかと思うと、彼女は腕を大きく広げ、こなたとの距離を零にした。
「こなた。私を殴って。そうしなければ、私はこなたと抱擁する資格さえ無い!」
「いや、もう抱きしめられてるから。力入れすぎだから。かがみ、聞いてる? かーがーみー」

「あ、あのー。こなちゃん。ゆきちゃんに逃げちゃったんだけど……」

/

「――怪盗やみゆきともあろう者が、盗みに失敗した上に、犯人であることまで露呈するなんて」
「ごめんなさい、お母さん。後付の条件を出したのに、『実行犯は一人』と変換されてしまいました……」
「怪盗やみゆきの腕も落ちたものね。そろそろ引退の時期なのかしら?」
「そ、そんな。もう一度だけチャンスを!」
「そうね。あなたは私の可愛い娘ですものね。一度くらいのミスは許してあげます。でも、今度失敗したら」
「はい。次こそは、必ずや」
(柊かがみ……その子とは、またどこかで対決する時が来る様な気がするわ)

〜終〜
202 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 12:54:23.98 ID:Rc.Yb2DO
こなた「かがみんに問題です」
かがみ「かがみん言うなっての」
こなた「6、41、8、26、9。この5つの中で一番小さな数字は?」
かがみ「んなの6に決まって……いや、待てよ?そんな簡単なはずが……」
こなた「むっふっふ〜、わかるかな?問題文を良く見てね〜」
つかさ「ん?なぞなぞ?」
かがみ「つかさ、わかる?」
こなた「6、41、8、26、9。この5つの中で一番小さな数字は?」
つかさ「えっと……5、かな……?」
かがみ「あ、なるほど!!」
こなた「悪いけど不正解」
つかさ「え、嘘?」
かがみ「じゃあ、答えは?」
こなた「0」
つかさ&かがみ「はい?」
こなた「ちゃんとあるじゃない。6、41、8、26、9『。』って」

ドカ!バキ!グシャ!メキメキ!ベキョ!!

かがみ「こなた?それは0って言わないのよ?0にしたいなら楕円形にしなきゃね」
つかさ「意地悪も大概にしようね〜、こなちゃん?」
こなた「は……はい……」
203 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/01(土) 14:14:44.15 ID:8PLWO060
こういう問題がIQサプリででると
マジでイラッと来るんだよなwww

>>201
この手の問題もゲームとかで結構見るよね。
GJでした。勝手に合鍵作るなwww
204 :留守電 :2008/03/01(土) 14:33:05.15 ID:Rc.Yb2DO
ゆたか「もう、お姉ちゃん!イタズラばっかりしちゃダメだよ!」
こなた「あはは、ごめんごめん」
ゆたか「次は私が留守電を入れるね」

・・・

みなみ「……出ない……」
ゆたか『はい、泉です』
みなみ「あ、ゆたか?明日」
ゆたか『ただいま留守にしております。ご用件がある方は……』
みなみ「あ……留守電だったんだ……」
ゆたか『小鳥のさえずりの後にメッセージをどうぞ』
みなみ「小鳥の……さえずり?」
電話『チュン……チュンチュン……』
みなみ「すっごくゆたからしい留守電……和む……(ポワ〜ン)」

カシャ

みなみ「!!」
ゆかり「ぷふふ……お邪魔してるわね、みなみちゃん……」

・・・

電話『メッセージは一件です』
みなみ『あ、ゆたか?私、みなみ。明日の話なんだけど、、、、、だから。あ、あと、留守電、変えてくれると嬉しいな……』
ゆたか「みなみちゃん、どうしたんだろ?せっかくかわいい留守電にしたのに」
こなた「なんとなくわかるかも……」
205 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 14:34:57.50 ID:0ve73QSO
和むぜ……
206 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 14:39:08.40 ID:89L9SxYo
柊一家、鷲宮町に住民登録されるんだな。
主人公のこなたは置いてきぼり…w
207 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 15:31:56.18 ID:0ve73QSO
やりすぎワロタwww
208 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 15:40:12.13 ID:0ve73QSO
今のうちに投下しちゃうぜ!

完成させるとか言っておいてまだ完成してない俺\(^o^)/オワタ

白熱のらきすたデュエル〜デュエルパート1〜

自分の文章力&説明力のなさに全俺が泣いたww

前回までのあらすじ……
こなたとかがみはとあるきっかけでデュエルすることになりました
209 :白熱のらき☆すたデュエル!! :2008/03/01(土) 15:41:08.34 ID:0ve73QSO
 と、その前に……。

 らっきー☆ちゃんねる!!

「おはらっきー☆ まさかまさかの『らっきー☆ちゃんねる』にビックリしています。ナビゲーターの小神あきらです☆」
「どうもこんにちは、アシスタントの白石みのるです! いやぁ、始まりましたね〜、二人のデュエル!」
「白石さん、私デュエルとか遊戯王とかよく分かんないですけど」
「大丈夫ですよ〜! 今回はそのためのLuckyChannelなんですから。今回このコーナーでは、『デュエルのルールがよく分からない』という方の為のコーナーです。デュエルについて詳しい人は読み飛ばしてもらって結構ですよ〜」
「じゃあ、あきらも今後の展開に着いていけるんですね☆」
「えぇ、まぁ。それでは早速説明にいきましょう!!」

 まず、フィールドの説明。

△□□□□□●
☆■■■■■@
   ○
@=デッキ
●=墓地
□=モンスターゾーン
■=魔法・罠ゾーン
△=フィールド魔法置場
☆=融合デッキ
○=プレイヤー

 因みに今回の戦いはデュエルディスクで行われるのだが、上記の図でも内容はほとんど同じなので省略させていただく。

 簡単な用語説明

俺のターン=自分の番。
ドロー=デッキからカードを引く。
セット・伏せ=カードを裏側でフィールドに置く。
リバース=裏から表になる。
攻撃表示=モンスターカードを縦に置く。
 □←(カード)
 □
守備表示=モンスターカードを横にして置く。
 □□←(カード)

生贄=モンスターを墓地に送り、レベルの高いモンスターを召喚したりする行為。

 デュエルの流れ
1ドローフェイズ
2スタンバイフェイズ
3メインフェイズ
4バトルフェイズ
5メインフェイズ2
6エンドフェイズ
7相手のターン

210 :白熱のらき☆すたデュエル!! :2008/03/01(土) 15:42:11.13 ID:0ve73QSO
>>209
「では、実際にデュエルして説明していきましょう」
「えーと、まず5枚デッキからドローするんですね☆」
「はい。先攻、後攻の決め方はジャンケン等いろいろありますが、今回は説明デュエルですので、あきら様からどうぞ」

「じゃあ行きますよー、私のターンドロー!」
「ターンの始めはドローから。デッキから1枚カードをドローします」

 これをドローフェイズという。

「次にスタンバイフェイズというのがありますが、ここですることは特にありません。カードの効果によっては使うときもあります」
「じゃあ今は何すりゃ良いのよ」

 スタンバイフェイズが終わると、次はメインフェイズ。ここからがデュエルの本番といっても過言ではないだろう。

「メインフェイズでは、モンスターを召喚したり、魔法や罠を使ったり伏せたりすることができます」
「そいじゃこのモンスターを攻撃表示で召喚!!」

 あきらが出したのはレベル8の上級モンスター……おいおい。

「あきら様、そのモンスターは召喚出来ません」
「はぁ!? 何でよ!?」
「カードにある星の数を見てください。星が八つありますよね?」
「ひーふーみー……」

 モンスターは書いてある星の数によって、召喚方法が異なります。星が1〜4つは無条件で召喚可能ですが、5から上はフィールドのモンスターを生贄にしないと召喚出来ません。
 星が5〜6は、モンスター1体。星7〜9はモンスター2体の生贄が必要です。

211 :白熱のらき☆すたデュエル!! :2008/03/01(土) 15:43:09.92 ID:0ve73QSO
>>210
「てめぇ、白石! そういうことは先に言えっつーの!!」
「こ、今回はそーゆーコーナーですので……あきら様落ち着いて」
「ふん! ならこいつとこいつを……」
「残念でした、通常召喚できるモンスターは1ターンに1体のみなんですね」

 モンスターの召喚には、通常召喚・特殊召喚・反転召喚というものがある。通常召喚は1ターンに1体、レベル1〜4あるいはモンスターを生贄に捧げ、高レベルのモンスターを召喚する場合のことを言う。
 そして特殊召喚とは、カードの効果によって召喚される方法で、1ターンに何体でも召喚可能である。
 最後に反転召喚だが、これは裏側守備表示のモンスターが表側攻撃表示になるときに使う言葉であり、こちらも何体でもする事が可能である。

「因みに一度反転召喚したモンスターは、カードの効果を使わないかぎり裏側には出来ませんので覚えておいてくださいねー、あきら様」
「……私はモンスターを攻撃表示で召喚して、魔法・罠ゾーンにカードを2枚伏せ、」
「罠カードは伏せたターン使用できませんよ」
「そんなの分かってるわよ! あんた少し詳しいからって調子にのってんじゃないわよ!」

 罠カードは通常、伏せたターンには使用できません。相手のターンで、カードに書いてあるタイミングで使いましょう。
 魔法カードの場合、自分のターンに使用できますが、バトルフェイズ、相手のターンでは使用できません。
 ただし速攻魔法に限り、バトルフェイズ、相手のターンでも使えます。しかし、一度伏せてしまうとそのターンは使えません。

「私はこれでターンエンドよ」
「はい。因みに何故あきら様がこのターン、僕に攻撃をしなかったというと、」
「先攻は攻撃出来ないからでしょ、それぐらい分かってるっつーの……」
「その通り! さっすが、あきら様」

 先攻は1ターン目、攻撃することは出来ない。相手の場に何もないのに攻撃できたらズルイですよねー☆
 つまり、先攻の1ターン目は実質メインフェイズが終わったらターン終了というわけだ。

212 :白熱のらき☆すたデュエル!! :2008/03/01(土) 15:44:16.65 ID:0ve73QSO
>>211
「それでは行きますよ。僕のターン、ドロー! えーと、このモンスターを攻撃表示で召喚!」
「罠カード発動! 落とし穴! そのモンスターは破壊されんのよ!」
「やりますねあきら様。これでこのターン、僕は通常召喚出来なくなってしまいました」

 モンスターが召喚してすぐに破壊されても召喚したことになるので、このターンは通常召喚出来ないんですね。

「でも、そういうときの為の魔法カードです」
「へ?」
「魔法カード発動、死者蘇生! この効果により、先程あきら様に破壊されたモンスターを特殊召喚できます」
「何ぃ!?」
「ではこのモンスターで、あきら様のモンスターと戦闘を行います」

 因みにメインフェイズにモンスターの召喚、魔法・罠の発動等をしなくても、次のフェイズに移行することが出来る。

「バトル! 僕のモンスターで、あきら様のモンスターに攻撃!!」
「攻撃翌力が私より上!?」

白石モンスター攻撃翌力1800

あきらモンスター攻撃翌力1500

「あきら様のモンスターは僕より攻撃翌力が低いですよね? よってこの戦闘では僕のモンスターの勝ちです」
「くぅっ!」

 戦闘に負けたモンスターは墓地に送られます。戦闘以外でも、モンスターを生贄にしたり、カードの効果で破壊等でも墓地に送られます。
213 :白熱のらき☆すたデュエル!! :2008/03/01(土) 15:45:02.72 ID:0ve73QSO
>>212

「そして今の戦闘で、あきら様は300ポイントのダメージを受けます」

白石モンスターが1800
あきらモンスターが1500

ここから引き算すると300ですね。
あきらのライフは8000から7700になるわけです。

「モンスターの戦闘、カードの効果……こんな感じで、先に相手のライフポイントを0にしたプレイヤーが勝利となります」
「なんかさっきから私ばっか嫌な役になってないか?」
「やだなぁ、気のせいですよ〜。さて、ルールは大体これぐらいで大丈夫ですね。いよいよ『こなた』さんと『かがみ』さんの戦いが始まります!」
「…………」
「それではまた会いましょう! ばいにー!!」
「ばいにー……」

 らっきー☆ちゃんねる終了。

「白石さ〜ん、さっきのデュエルの続きしませんか〜?」
「え? 別に良いですけど。あきら様もしかして興味もちました?」
「まぁねー☆じゃいきますよー。私のターン、ドロー!」



「ちょ、あきら様! そのカードは――!」

☆☆☆
214 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 15:47:11.19 ID:0ve73QSO
次から本編です。
数字が漢字だったり記号だっりしますが、記号の数字はデュエル関連の数字ということです。

見づらいかも知れませんが……
215 :白熱のらき☆すたデュエル!! :2008/03/01(土) 15:49:48.60 ID:0ve73QSO
 二人はデッキからカードを5枚ドローし、手札を確認する。

「なっ……!」
「はぁ!?」
「あらあら」

 今の台詞は上から、こなた、かがみ、かなたの台詞である。一体、何が彼女達を驚かせているのか。

「このカードって……どーゆーこと?」
「自分に合ったデッキが出来るって聞いたけど……これにはお母さんもビックリだわ」

 なんと彼女達のカードには、こなたの友人、姉妹、親子、親戚といった知人のイラストが描かれていたのである。

「こんなカードで……ちゃんと戦えるんでしょうね?」
「うーん……、まぁなんとかなるでしょ。早く始めようよ」
「……そうね。とにかく勝てば良いのよ! そしたらこなたと……」
「私だって負けないよ」

 二人は戦闘体制をとる。果たして、勝利はどちらの手に渡るのだろうか。

「先攻は私よ! ドロー!」

 かがみがデッキからカードを1枚、手札に加える。飴を舐めた効果なのか、ドローする仕種が様になっていた。

「私は『日下部みさお』を召喚するわ!」

 カードをディスクの上に設置すると、かがみの目の前に『日下部みさお』が「ヴぁ」という奇怪な声と共に現れた。本物と大差ない程、凄くリアルな立体映像である。
 攻撃翌力1700、守備力200。☆×4。

「ちょっと凄いじゃない! これってテレビのやつと同じ使用なの!?」

 かがみがデュエルディスクを指差して、少し興奮気味でこなたに問い掛ける。しかし、こなたも同様に驚いているようで……。

「いや、私も知らなかったよ……。も、もう少し離れたほうが良さそうだね」
「そうね」

 そう言って二人は、更に間合いを取る。その後ろで、かなたは「あれ? 言ってなかったかしら……?」と、頭に『?』マークを浮かべていた。

「じゃ、気を取り直して……」

 かがみはキリッと真剣な表情に戻し、勝負を再開する。

「私は更に場の日下部を選択して、手札から『峰岸あやの』を特殊召喚するわ!」
「い、いきなり二体のモンスター!?」

 かがみのフィールドに『峰岸あやの』が光り輝きながら召喚される。なんと眩しいおでこだろうか。
 攻撃翌力700、守備力2100。☆×3。

216 :白熱のらき☆すたデュエル!! :2008/03/01(土) 15:50:52.93 ID:0ve73QSO
>>215
「峰岸は場に日下部がいるとき、特殊召喚出来るのよ」
「むむ……」

 こなたの少し焦った顔をみたかがみは、ニヤリと微笑む。

「まだ終わりじゃないわ。峰岸の特殊効果により、峰岸を日下部に装備!」
「ユニオンモンスター!?」

 ユニオンモンスターとは、モンスターカードでありながら、魔法カードの様にモンスターに装備する事が出来るモンスターである。
 これにより、『日下部みさお』の攻撃翌力は500ポイントアップした。
 みさお攻撃翌力2200。

「私はこれでターン終了よ」

 かがみはもう勝った気でいるのか、余裕の表情を浮かべている。

「私のターン、ドロー!」

 ようやくこなたの番。カードを1枚手札に加え、確認する。

「魔法カード『Dドライブ』を発動! その効果により、私はデッキから3枚カードをドローし、その中にモンスターカードがあった場合、手札に加える。そしてそれ以外はデッキの一番下に戻す」

 こなたはデッキから3枚ドローする。そしてその内1枚を手札に加え、残りをデッキに戻す。

「1枚しか増えなかったわね……」
「うん、でも良いカードだよ。とりあえず今はこれで防ぐよ」

 こなたは手札から2枚カードを取り出し、フィールドにセットする。

「私はモンスターを守備表示でセットし、リバースカードを1枚伏せてターンエンド」
「早いわね。私のターン、ドロー!」

 ドローしたカードを確認もせず手札に加える。なぜか視線はこなたを見ている。

217 :白熱のらき☆すたデュエル!! :2008/03/01(土) 15:52:04.90 ID:0ve73QSO
>>216
「今のこの状況、私が攻めでこなたが受けって事よね?」
「そ、そうだけど……」

 かがみの目の色が変わる。なんつーか、色が変わるっていうより目がハートになったって感じだが。

「かがみちゃんの目が怖いわ、こなた」
「やばい、暴走モードだよ……」

 暴走モード。それは、かがみがこなたを襲うときの事を言う。命名こなた。

「一気にいくわ! 日下部でその守備モンスターを攻撃! ヴぁーストボイス!!」

 かがみの『日下部みさお』が「だってヴぁ!」と大声で叫び、こなたのモンスターに攻撃する。
 大きな爆発音が、辺りに響き渡る。

「これでこなたの壁は失くなったわ!」
「甘いねかがみん!」
「ふぇ?」

 壁が失くなって、こなたの焦り顔が見れると思ったかがみは、こなたの余裕の声を聴きマヌケな返事をしてしまう。

「私を守るモンスターの正体は……」

 爆発の煙が引いて、姿を表したのは、ミニマムテンポで有名なかがみと同じツインテールの……。

「ゆーちゃんだよ!!」
「はぁ!?」

 『小早川ゆたか』である。
 攻撃翌力500、守備力300。☆×3。

「たったそれだけの数値で何で防げるのよ!!」
「ゆーちゃんの特殊効果、このカードは戦闘で破壊されないんだよ☆」

 フィールドでは『小早川ゆたか』がイヤホンをして、小刻みにリズムを取っている。これでは『日下部みさお』のボイス攻撃も効かない筈だな。

「やっぱ、ゆーちゃんは頼りになるなぁ〜」

 その言葉を聞いたかがみに黒い感情が生まれた。フィールドにいる『小早川ゆたか』を、物凄い形相で睨み付けている。そしてその視線に気付いたのか、フィールドの『小早川ゆたか』は涙目になってしまう。

218 :白熱のらき☆すたデュエル!! :2008/03/01(土) 15:53:45.98 ID:0ve73QSO
>>217
「人の恋路を邪魔する奴は、馬に蹴られてなんとやらよ!」

 ただの嫉妬である。こなたはそんなことお構いなしに続ける。

「更に、ゆーちゃんのもう一つの効果。このカードが攻撃され表になったとき、デッキから『泉こなたLv4』を攻撃表示で特殊召喚出来る!!」
「泉……こなた!?」

 その名を聞いて、一気にテンションが上がるかがみ。そしてこなたのフィールドに『泉こなたLv4』が「むぁー」と、やる気のない声を出しながら現れる。

「私自身を召喚……ってあれぇ?」

 こなたが驚くのも無理はない。フィールドに現れたのは、間違いなく『泉こなた』なのだが、見た目が……。

「私より背が小さい……これは私が小学生の頃かな」

 現れたのは、見た目は子供(今もだが)、頭脳も子供なこなただった。カード名が『泉こなた”Lv4”』という事だからだろう。
 攻撃翌力1700、守備力400。☆×4。

「か……かわいい!!」

 かがみは携帯を取り出し、『泉こなたLv4』の前に移動し写メを撮りまくる。

「ちょ、今デュエル中だよ! それに恥ずかしいからやめてよ、かがみん!」

 しかしかがみは止めない。いろんな角度から撮り、終いには「柊フラッシュ」等と叫ぶ始末である。

「こなた、あの写真って焼き増し出来ないかしら?」
「ちょ、お母さんまで……」
「だって、あんなこなた見た事ないもの。かがみちゃんじゃなくても、あの反応は普通よ」
「うぇー……」

 そんな会話をしている内に、満足したのか、かがみは自分の居た位置まで戻っていた。

219 :白熱のらき☆すたデュエル!! :2008/03/01(土) 15:56:00.86 ID:0ve73QSO
>>218
「待たせてごめんね。さぁ、再開よ!」
「……」

 かがみのバトルフェイズは終了し、今はメインフェイズ2だ。

「私はモンスターを守備表示でセットし、伏せカードを2枚セットしてターン終了よ」

 今の状況を解説しよう。かがみのフィールドには『峰岸あやの』を装備し攻撃翌力が高い『日下部みさお』と、裏守備表示のモンスターが1体。それに魔法・罠ゾーンに2枚だ。手札も2枚。
 そしてこなたは、守備表示で戦闘では破壊されない『小早川ゆたか』と、その効果で現れた『泉こなたLv4』。魔法・罠ゾーンに1枚のカード。手札は5枚。
 若干、かがみが優勢に見える。ライフはまだ二人とも減っていない、8000だ。

「私のターン、ドロー!」

 勢いよくカードを引く。カードを確認すると、その内容が顔に出てしまった。

「なにか良いカードでも引いたみたいね」
「まぁね、今見せてあげるよ。いけー、パティ!」

 こなたが召喚したのは、海外からの留学生『パトリシア・マーティン』だった。
 攻撃翌力1900、守備力1200。☆×4。

「パトリシアさん? 折角だけど残念ね」
「え、どゆこと?」
「罠カード発動! 『岩崎みなみの憂鬱』!」
「なっ……!」

 かがみのフィールドの伏せカードが表になり、光だす。
 カードの絵には、みなみが自分の胸を触っている絵だった。

「その効果により、召喚されたパトリシアさんを除外するわ!」
「なんと!?」

 フィールドにみなみが現れ、こなたの『パトリシア・マーティン』の胸を見る。そして一言「恨めしい」と告げると、そのままパティは消えてしまった。……羨ましいの間違いだよな?

220 :白熱のらき☆すたデュエル!! :2008/03/01(土) 15:57:13.15 ID:0ve73QSO
>>219
「そのかわり、あんたは私の手札から好きなカードを墓地に捨てることが出来るわ」

 こなたはかがみの元まで歩き、カードを選択する。

「う〜ん……、じゃあこの厄介そうなカードで」
「妥当な判断ね」

 こなたが選んだのは、魔法カード『巫女巫女ハリケーン』。一定の条件が揃えば、相手の手札とフィールド上のカードを全て墓地に送るという恐ろしい効果内容だった。

「さぁ、どうするの? 期待のカードは居なくなっちゃったけど」
「まだ次の手があるもん!」

 こなたは自分の位置に戻る。

「魔法カード『レバ剣』を場の私に装備!」

 フィールドの『泉こなたLv4』の前に『レバ剣』が落ちてくる。そしてそれを拾い、装備する。

「『レバ剣』の効果により、攻撃翌力が500ポイントアップするよ!」

 『泉こなたLv4』の攻撃翌力が1700から2200に、かがみの『日下部みさお』と攻撃翌力が並んだ。おそらく、この『レバ剣』を先程除外されてしまったパティに装備させ、『日下部みさお』を破壊する予定だったのだろう。

「まさか相打ちを狙ってるの?」
「違うよ。バトル! 私で裏守備表示のモンスターを攻撃! レバ剣スラッシャー!!」
「そっちか!」

 『泉こなたLv4』が、かがみの裏守備モンスターを切り付ける。その際に「うにょ〜ん」と言う声が聞こえてきた。

「この瞬間、私の特殊効果発動! このカードが裏守備モンスターを攻撃したとき、攻撃翌力が相手の守備力を超えていれば、その数値分ダメージを与える!」
「そんな効果が!? 装備カードを使ったのはその為か!」
「ふふふ、そのモンスターの守備力はいくつかな?」

 攻撃を受けた裏守備のモンスターが表になり、その姿を現す。黄色いリボンがぴこぴこ跳ねている。

221 :白熱のらき☆すたデュエル!! :2008/03/01(土) 15:58:38.68 ID:0ve73QSO
>>220
「って、つかさ!?」

 出てきたのは『柊つかさ』。といっても『泉こなたLv4』に破壊されてしまったので、すぐに消えたが……。
 攻撃翌力1200、守備力2000。☆×3。『レバ剣』を装備した『泉こなたLv4』の攻撃翌力は2200。よって、かがみは200ポイントのダメージ。
 かがみの残りライフは7800。

「くっ、だけどタダではやられないわ! つかさの効果発動! このカードがリバースしたとき、相手モンスターを一体破壊する! バル酢!」

 かがみが選択したのは勿論『小早川ゆたか』。戦闘で破壊されないなら効果で破壊するしかないからだ。

「ゆーちゃん!」
「これで邪魔な壁は消えたわね」
「むむ、私はカードを1枚伏せてターンエンド」

 一見、こなたが不利な状況に見えるが、かがみには全然そんな風には見えなかった。

「何よ、その顔は……」
「かがみ〜、さっきのつかさの効果で私を破壊しなかった事を後悔させてあげるよ」
「どういう意味?」

 こなたは不適に笑みを見せる。本来のかがみなら、こなたのこんな顔も愛おしく感じるだろうが、この状況でそんなこと考えてる暇は無かった。

「私、『泉こなたLv4』のもう一つの効果。このカードが先の効果によってダメージを与える事に成功したターンのエンドフェイズ、このカードを墓地に送ることでデッキから『泉こなたLv6』を特殊召喚できる!」
「Lv6!?」

 フィールドの『泉こなたLv4』が消え、その位置に「あは☆」と言う声と共に『泉こなたLv6』が現れた。
 攻撃翌力2500、守備力1500。☆×6。

「おぉ〜、これは今の私だ。ということは、これ以上のレベルは大人かな?」
「少し楽しみね。こなたの成長した姿かぁ……」

 かなたは目を閉じ、何か想像しているようだ。妄想に夢中になっているかなたはほっといて、こなたはデュエルを進める。

「更に、『レバ剣』が墓地に行ったことにより、かがみは500ポイントのダメージを受ける! ふふん、流石はレアアイテムだね♪」
「な、なんだとぅ!?」

 かがみの頭上に、剣が降り刺さる。これはあくまでも立体映像なので、グロい描写は想像しないでいただきたい。
 かがみのライフは残り7200。因みに何故『レバ剣』が墓地に行ったかと言うと、装備カードは装備モンスターがフィールドから居なくなったとき破壊される為である。

222 :白熱のらき☆すたデュエル!! :2008/03/01(土) 16:00:04.18 ID:0ve73QSO
>>221
「や、やるわね……。それでこそ私の嫁に相応しいわ!」
「まだ嫁じゃないよ……」

 こなたのフィールドには攻撃翌力2500のモンスター、そしてライフポイントの差と、明らかにこなたが優勢である。

「こなた、その調子よ☆」
「任せてよ、お母さん☆」

 親指を立てガッツポーズ。次で一気に決めてしまいたい、という闘志が見えてしまいそうな、そんな表情だった。

「さっきからなに独り言喋ってるのよ?」
「あー……はは、なんでもないよ」
「まぁ、良いわ。私のターン!」

 かがみの手札は2枚、この2枚でどう立ち向かうというのか。

「ここで峰岸の効果発動、1ターンに1度、日下部に装備されている峰岸を解除し、フィールドに特殊召喚できる。 私は峰岸を攻撃表示で召喚!」

 フィールドの『日下部みさお』から『峰岸あやの』が離れ、モンスターゾーンに召喚される。装備が外れたことにより、『日下部みさお』の攻撃翌力は元に戻り、1700だ。

「そして、峰岸を生贄に捧げ……モンスターを守備表示でセット」
「防戦一方だね〜、かがみん」
「う、うるさいわね! カードを1枚伏せ、ターン終了!」

 この時点でかがみの手札は無くなった。フィールドには攻撃表示の『日下部みさお』、裏守備表示のモンスターに、魔法か罠か1枚のカードのみである。
 それに引き換えこなたは、攻撃翌力の高い『泉こなたLv6』と伏せカードが1枚に、手札は4枚。先程とは逆で、圧倒的にこなたがリードしていた。

「ふふん、ドロー! 念のためにモンスターをセットして……」

 かがみの伏せカードを警戒し、守備表示でセットする。こうすることによって、かがみの伏せカードがモンスターを破壊する効果だった場合でも、壁が出来るからだ。

「バトルだよ! 私で守備モンスターを攻撃! これで更なる進化を……」
「そうはさせないわ!」
「え」
223 :白熱のらき☆すたデュエル!! :2008/03/01(土) 16:01:53.81 ID:0ve73QSO
>>222
「速攻魔法発動、『愛食のポッキー』!!」

 フィールドに巨大なポッキーが現れ、『泉こなたLv6』を貫き破壊する。

「なんじゃそりゃあ!?」
「デッキの上からカードを1枚墓地に送る事で、相手の攻撃を無効にし破壊する、そして私はライフを500ポイント回復する!」

 これにより、かがみの残りライフは7700。

「こなたを破壊するのは嫌だったけど、そうも言ってられないのよ。ごめんね、後で愛してあげ……」
「私はカードを1枚伏せターンエンド!」

 変な事言われる前にターンを終了するこなたであった。それを見たかなたは、顔は笑顔だが眉毛は八の字になっていた。
 強力モンスターを破壊され、ライフも回復されてしまい、またまたかがみが有利な状況になってしまった。頼りになるのは2枚の伏せカード。

「まったく照れ屋さんね、ドロー!」

 手札は1枚だけ。良いカードが来ないことを祈るこなた。しかし、かがみの表情は決して悪いものではなかった。

「魔法カード発動!『双子の絆』! 墓地のつかさをゲームから除外することで、デッキからカードを2枚ドロー出来る!」
「手札増強カード……」

 こなたにとって、それはタイミングが悪いカード。手札が増えることによって戦略は変わるからだ。こなたの顔から余裕が消えた。

「いくわよ、私はいのり姉さんを召喚!」

 新たなモンスター、『柊いのり』の登場である。

「この瞬間、トラップ発動!」
「なにぃ!?」
「『朝までネトゲ』! モンスターの召喚を無効にして、デッキの一番上に戻す」

 召喚したと思ったら、デッキに戻ってしまった。これで次のかがみのドローは『柊いのり』ということが確定した。

「ふん、まぁいいわ。私は裏守備モンスターを表側攻撃表示に変更!」

 先程、生贄召喚されたモンスターが、ようやく姿を表す。『柊みき』の登場である。
 攻撃翌力2000、守備力2500。☆×6。

「速攻魔法『地獄の暴走ゆい姉さん』発動! モンスターが召喚したとき、そのモンスターの攻撃翌力を永続的に500ポイント下げる!」

 『柊みき』の攻撃翌力は2000から1500に。中級モンスターでこの数値は低いだろう。

224 :白熱のらき☆すたデュエル!! :2008/03/01(土) 16:03:24.41 ID:0ve73QSO
>>223
「あぁん、もう! 素直に攻撃されなさいよ〜!」
「こっちだって必死なんだよ……」
「でも、これで伏せカードは失くなったわね」
「う……」

 その通り。こなたのフィールドには裏守備モンスターが一体居るだけである。万事休すか……?

「行け! 日下部で守備モンスターを攻撃、ミートボールヴぁレンダ!!」

 『日下部みさお』がミートボールを惜しみそうに投げ付ける。『峰岸あやの』を装備していないと技が変わる仕組みのようだ。攻撃を受け、こなたのモンスターが表になり、姿を現す。

「危ない危ない」
「なっ、攻撃が通らない!?」

 果たして現れたのは『田村ひより』だった。
 攻撃翌力 300、守備力1900。☆×2。『日下部みさお』の攻撃翌力は1700なので、200ポイントの反射ダメージをかがみが受ける。
 かがみ残りライフ7700から7500に。

「更に、ひよりんを攻撃したモンスターは、かがみのターンで数えて2ターンの間、攻撃出来なくなるんだよ」
「攻撃を自重しろっての? さっきの魔法がなかったら、お母さんで倒せたのに……」

 フィールドでは『田村ひより』が「自重しろ〜、自重しろ〜」と呟いていた。とにかく、このターンのバトルを凌(しの)げた事は大きい。

225 :白熱のらき☆すたデュエル!! :2008/03/01(土) 16:04:42.60 ID:0ve73QSO
>>224
「魔法カード『たっだ〜お↑スペクタクル』発動!」
「!」
「お母さんにタダオカウンターを1つ載せる。これにより、お母さんが戦闘で破壊される場合、替わりにこのカウンターが破壊されるわ!」

 『柊みき』の前にタダオカウンターが立ち塞がる。これぞ夫婦愛……か?

「つまり、最低でも二回攻撃しなきゃ倒せない訳だね……」
「そういうこと、私はこれでターン終了よ」
「私のターン……ってお母さん?」

 こなたはかなたがボーッとしているのに気付き、声をかける。そして、かなたが見ているものに気付いた。

「……」

 かなたが見ていたものは、かがみのフィールドに存在する夫婦。立体映像であっても仲良さそうな二人に、かなたはどこか懐かしく思ってるのかもしれない……。

「お母さん……」
「あ、いけない、私ったら……ボーッとしてたわね☆ さ、こなたの番よ。頑張ってね」
「うん……」

 こなたは思う、どうにかしてお母さんをお父さんに会わせたい……でもどうすれば、と。

「でも確かこのデュエルに勝てば……」
「ん? どうしたの? こなた」
「いや、何でもないよ。ドロー!」

 とにかく今はデュエルに勝つことだけ考えよう、話はそれからだ。……こなたは再びデュエルに集中する。

「このカードは……!」
「!!」

 こなたのドローしたカードは『泉そうじろう』。このタイミングで出てくるとは……。

「お母さん、お父さんの勇姿を見ててよ」
「そう君……」
「私はこのモンスターを召喚! いっけー! お父さん!!」

 フィールドに『泉そうじろう』が「とーぅ!」と、勢いよく現れる。
 攻撃翌力2200、守備力 200。☆×4。

226 :白熱のらき☆すたデュエル!! :2008/03/01(土) 16:06:30.42 ID:0ve73QSO
>>225
「星4つで攻撃翌力2200!?」
「そのかわり、かがみの場にモンスターが居ないと攻撃できないけどね」

 だが、かがみのフィールドにはモンスターが居る。『泉そうじろう』が攻撃することは可能だ!

「更に、魔法発動! 『ごみ箱から元に戻す』!」
「なんだそのふざけたカード名は……」
「パソコン持ってればわかるよ。んで、効果なんだけど……相手はカードを2枚ドローする」
「はぁ!? ドローして良いの?」
「うん」

 何がなんだか分からないといった顔で、カードをドローするかがみ。相手にカードをドローさせて何の得があるのだろうか……。それはすぐに分かることだが。

「そして私は墓地にある『こなた』と名の付くカードを、フィールドに特殊召喚出来る! 復活するよ、私のLv6!!」

 フィールドに「ヤフー!」と元気な声で『泉こなたLv6』が再び姿を表す。

「そ、そんなのありか!?」
「親子でダブルアタック! ……と行きたいところだけど、このカードの効果で召喚したモンスターは、このターン攻撃できないんだよね」
「そうなんだ……良かった」

 「良かった」と言っても、かがみの不利な状況に変わり無い。というか、ぶっちゃけこなたのデッキって強くないか? そう感じずにはいられないかがみだった。

「行くよ、お父さんでみさきちを攻撃! 活字レボリューション!!」

 『泉そうじろう』が『日下部みさお』に、自作の小説を見せる。読み方が分からくて、頭が混乱した『日下部みさお』はそのままバタンキューと倒れてしまった。しかしこの攻撃、小説好きな奴になら無意味なんじゃないか?
 今の戦闘で、かがみのライフは7000に。

「くぅっ……!」
「なんか迫力の無い攻撃だなぁ……」
「ふふ、そう君にピッタリの攻撃だと思うけど」
「でも、お父さんにピッタリの攻撃といえばカメラで……」
「こなた、早くして」

 ターン終了宣言をしないまま、独り言をしている(かがみにはそう見える)こなたに、かがみは少し苛立っていた。いや、その苛立ちは寧ろ自分のデッキにあるのかもしれない……。中々良いカードが回ってこない……と。

227 :白熱のらき☆すたデュエル!! :2008/03/01(土) 16:07:20.23 ID:0ve73QSO
>>226
「ご、ごめん。私はこれでターンエンドだよ……」
「私のターン!!」

 このターンで何かしら手を打たないと、次のこなたのターンで一斉攻撃を受けてしまう。
 かがみの手札は2枚。内1枚は、こなたによってデッキに戻された『柊いのり』だ。攻撃翌力は1850……、とてもじゃないが相手にならないだろう。
 「このドローに賭ける!」かがみは強くそう思った。

「ドロー!!」

 ドローしたカードを恐る恐る自分の目の前に合わせ見る。

「こ、これは……!」

 そのカードの内容を確認する。それがどんな内容なのかは知らないが、かがみの表情を見る限り、良いカードをドローしたに違いない。しかし何故顔が赤くなるのだろうか……。

「……なにニヤついてるの、かがみ」
「こなたぁ、私もう勝っちゃったかも……」
「え……?」

 ドローしたカードを、ゆっくりと手札に加える。

「ここからが本番よ。見せてあげるわ、私のデッキの恐ろしさを!!」

228 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 16:11:31.11 ID:0ve73QSO
今回は以上です。「翌」うぜぇwww

次回投下はいつになるか分からないけど、あらすじを付けるので内容を忘れても大丈夫だと思うんだ。早めに投下しようとは思ってる。

次回「ずっとかがみのターン!」



ちなみにまとめは自分でしますので、まとめなくて良いですよ
229 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 16:16:28.13 ID:jFUmU3M0
>>228
GJ!
全部らきすた仕様でおもしろいww
どっちが勝つかwktk
まとめも乙っす
230 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 18:13:32.08 ID:0ve73QSO
>>229
感想どうも、励みになります^^
231 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 18:36:28.43 ID:Rc.Yb2DO
>>228更新してたんスね!GJです!
日下部の技名とか、かがみの壊れ方がグ〜でした!
232 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 19:34:33.54 ID:89L9SxYo
>>228
GJ!っす。
これはカードバトルを知らなくても面白いw
これから出てくるキャラの効果が楽しみでっす。
しかし、みさおはかなりやっかいなキャラなのねw
233 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 20:55:09.86 ID:0ve73QSO
>>231
技名考えるのは大好きなんですわ^^


>>232
楽しんでもらえてなによりです。
みさおはまだ活躍する予定だってヴぁ
234 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 21:00:58.86 ID:92a6BwM0
つかさ「4、7、×、1、21、5、×、×、16、7の数字がある法則に従い並んでいます。さて、『×』に入る数字はなんてしょう〜?」
こなた「え……、と。 増えたり減ったりしてるし」
かがみ「素数だとかでも無いわね……。偶数と奇数もあるし」
みゆき「隣会う数字に何か関係があるんでしょうか……? あるいは基数を変えて」

「「「う〜ん……」」」

つかさ「時間切れー。答えは、2、13、8でした〜♪」
かがみ「2と13と8?」
こなた「それってどんな規則性なのさ」
みゆき「是非お聞かせください」
つかさ「私の頭の中に浮かんだ数字だよー」

「「「いい加減にしなさい!」」」

ドカッ バキ ズガン ドクチャア メメタァ ティウンティウンティウン……
235 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 21:01:21.02 ID:89L9SxYo
「らき☆すたオンライン」読み終わったけど、前の殺人事件よりは面白いな。
値段のわりに20分で読み終えてしまえるのが物足りないが…。
236 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 21:06:17.99 ID:jFUmU3M0
俺は殺人事件のが好きだねえ
オンラインは背景コンビが登場してたのがよかたww
237 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 21:27:11.17 ID:0ve73QSO
普通な本屋では売ってないんだよな……ネットで買うのもメンドーだし

>>234
死んでるwww
238 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 21:35:53.88 ID:89L9SxYo
>>237
スニーカー文庫売ってるところなら、入荷数の幅はあっても普通の書店でも売っていると思うよ。
それにスニーカー文庫は角川の稼ぎ頭だから、置いていないところの方が少ないと思う。
近所の小さな本屋ですら置いてあったし…。
239 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 21:47:39.07 ID:0ve73QSO
>>238
そうなのか
俺んところのTSUTAYAは特殊なんかな……殺人事件すら置いてない(発売日に)
らきすた単行本は置いてあるくせに、なに考えてんだあの本屋www
240 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 23:00:41.33 ID:0ve73QSO
パティの声ってミニドラに似てるよな
241 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 23:23:14.78 ID:jFUmU3M0
みさお「♪〜今日の弁当は〜♪ミートボー・・・ふぁ・・ファアックションッ!!」
ひゅーん
みさお「みゅ〜(><)大好物のミートボールがぁ・・・っ」
かがみ「どうした?風邪か?」
みさお「違ぇよぉ・・ホラ、最近飛んでるジャン」
あやの「あー、花粉かぁ。最近飛んでるみたいね」
みさお「本当、この時期は辛いZE・・・ファアックションッ!!」
ひゅーん
みさお「(´;ω;`)・・・」
かがみ「本当大変そうだな・・・私が食べさせてやろうか?」
みさお「( ゚ω゚)!!」
かがみ「ほら、口開けて」
みさお「柊ぃ・・優しいなぁ!あ〜ん・・・」
かがみ「何てするわけないでしょ」
みさお「( ゚д゚)…」
かがみ「あんた、本当バカねww」
みさお「うううっ・・あやのぉ、柊がひどい・・・」
あやの「よしよし・・・」
みさお「期待させやがってぇ、くそおっ!!食らえ!花粉攻撃!!・・ファアックションッ!!」
かがみ「ってウワッ!!こっちに飛ばすなよっ!!」

(=ω=.)※ちゃんとマスクを着用しようね
242 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 23:48:09.51 ID:0ve73QSO
>>241
みさお「( ゚ω゚)!!」
吹いたwwwww
243 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/01(土) 23:56:23.59 ID:WOnLteg0
オンラインらきすたらしさが出ててよかったと思う
殺人事件のほうは二次創作見てた感覚だったから
244 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 00:26:37.19 ID:AnpjNwAO
ゆたか「明日はひな祭りだよ〜みなみちゃん」

みなみ「うん……一緒にこんぺいとう食べよう」

ゆたか「もちろんだよみなみちゃんが食べる時はあーんしてあげるね」

みなみ「恥ずかしいよ……ゆたか……///」

ゆたか「嫌なの?(´・ω・`)」(シャイなみなみちゃん可愛いwwww)

みなみ「そんなことない//私もゆたかにあーんしてあげる///」

ゆたか「ありがとうみなみちゃん」(萌えるwwww)
245 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 02:52:44.39 ID:fUl4Urg0
壊れ百合キャラではかがみとゆーちゃんが2強だなwwww

俺のイメージではかがみは壊れてる感全開でぶっ飛ばしてるけど、ゆーちゃんは平然を装った内に狂気を秘めてそうって感じかな。
246 :らき☆すた・ファンタジー『アナザー』 :2008/03/02(日) 08:56:00.78 ID:PNw6NcDO
2―1

「暑い……あ〜づ〜い〜……!!」

そう言いながら、フードを被ったこなたがぼやく。エメラルドグリーンの綺麗な瞳は疲労により台無しになっていた
周囲は、見渡す限りの砂漠である。汗が噴き出す傍から蒸発するほど、気温は高い

オーフェンを出てから、既に十日は経っている。街道を四日間かけて南に下り、砂漠を見つけ、『あと少し』と意気込んだまではよかたが……

三人は、完全に迷子になった

砂漠の町〈パフライン〉は大きなオアシスに作られた町で、砂漠に入ってから二日ほどで着く距離にある
それは『直線距離で』の話だが

「仕方……ないでしょ……? サーバは……ヴァルカンの影響を……直に受けてるんだから……」
「それは……わかってるけど……」

かがみが言う通り、サーバ地方にはヴァルカン――火を司る神がいる神殿があると言われている
その力が強すぎるためにサーバ地方は灼熱の大地になってしまったのだ

「暑い……熱い暑いあつい熱い暑いあつい暑いあつい厚い〜〜〜〜!!!!」

そうごねたのはこなたでもかがみでもなく……普段は温和なつかさだった
もともと体力があまりないつかさだ。熱に当てられて理性という名のリミッターが外れたのだろう

「つ、つかさ!?」
「落ち着いて、つかさ!! 騒いだら余計に体力が……」
「暑い………あ……つ……」

全てを言い切ることなく、彼女は倒れ……そうになるところをかがみが受けとめた

「うっわ!! 凄い熱!!」
「ヤバい! 早くパフラインを探さなきゃ!!」





それから数時間後に、三人はパフラインを見つけた
広大な砂漠をあてもなく歩き回ったというのに……見つかったのは奇跡に近いだろう

「熱射病ですね。後少し遅かったら命に関わってました」
「良かった……」

そのパフラインにある病院。ベッドで眠るつかさを見て、天原ふゆき先生は言った
247 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 08:58:06.15 ID:PNw6NcDO
>>246

「ありがとうございます、先生」
「いえ、それが私の仕事ですから。それよりも……」

ふゆきは、先ほど担ぎ込まれてきた少女がいる隣のベッドを見た
少女は町を出た際に魔物にやられたらしく、その傷は現在の医術ではどうすることもできないほどひどかった
しかし今、こなたが治癒術をかけてくれている
傷口はみるみるうちにふさがっていく。完治するまで、そう時間はかからないだろう

「あの子、三賢者の一人なんですよね? 治癒術でこの子を治せなかったんですか?」
「それは……治癒術が効かないからだと、こなたは言っていました」
「効かない……?」

その言葉をうまく理解できなかったようで、ふゆきは首を傾げた

「治癒術は人体の代謝を高める魔術なんです。だからケガをしてもすぐに治りますし、病気も治ります」
「……なるほど……」

ふゆきはしきりに頷き、納得する

「原因が身体そのものにある熱射病は、回復対象に入らないんですね?」
「おそらく……」
「ふい〜……ちかれた〜……」

こなたが奇妙な溜め息をついてこちらに歩いてきた
少女は気を失っているためにベッドに横たわったまま。だがその傷口は、さっきまで大量出血していたとは思えないほど綺麗に塞がっていた

「魔翌力を半分くらい使っちゃったよ……」
「貴女がいなくちゃ、あの子は助けられませんでした。ありがとう」

頬を少し紅く染めるこなたを見て、かがみは『やっぱり照れ屋なのね』と思っていた
248 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 09:00:00.99 ID:PNw6NcDO
>>247

「ところで、なんでここには大人の男性がいないの?」
「そうよね。私も疑問だったわ」

村に着いた時、出迎えたのは30代ほどの女性。ここまで案内してくれたのは少年。そして病院の先生までも女性だった
尋ねるとふゆきは視線を下げ、ボソッと呟いた

「……南の砦に、連れていかれたんです……」
「「え……?」」
「一ヶ月くらい前、ラミア軍の人間が無理矢理連れていったのよ。砦の更に南にある〈炎の神殿〉への橋を造るためだとか」

町民が働かされているのは、オーフェンだけではなかったのだ
その事実を知ったかがみは拳を握りしめ、身体を怒りで震わせた

「許せない……ラミア軍め……!!」
「つかさが起きたら、すぐにでも砦に向かおう!」
「ち、ちょっと待って? 砦に行って、何をする気ですか?」

そこで二人は、事の経緯を全て話した
オーフェンが軍に滅ぼされたこと、村人が砦・城で働かされていること、彼らを助けるために旅をしていたということ、そして――らき☆すたーのことも

「……そうだったんですか」
「だから私達は、行かなきゃならないんです」
「村の人達を助けるために、らき☆すたーを手に入れて、かがみの姉さんを生き返らせるために」

ふゆきは引き止めるつもりだったが、その二人の瞳を見て、引き止めるのは不可能だと判断した
249 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 09:01:27.42 ID:PNw6NcDO
>>248

「でも、アナタたち三人だけだと少し心細いですね。でしたら……」

その時、町の東側から悲鳴が聞こえてきた。三人は一斉に立ち上がり、病院を出て東を見る
出入口から遥か先、巨大な芋虫のような魔物が砂の中から顔(頭部?)を出していた
先端は口が大半を占めており、牙が無数に蠢いている

「あれは世界最大の昆虫……サンドワーム!?」
「町に男性が少ない理由は、サンドワームにもあるんです。作物を荒らすので退治しに行くんですが、帰ってきたものはだれも……」

視線をさげたふゆきを見て、二人は決意した

「こなた!」
「うん! 行こう!」

二人は走りだし、サンドワームのもとへと向かった!





「……なんなのよ、このサイズは!? 昆虫ってレベルじゃないわよ!!」

砂から頭部のみを出したサンドワームの直径は、3mは軽く越えている。それと比例するとしたら、体長はとてつもなく長い!!
250 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 09:03:38.39 ID:PNw6NcDO
>>249

「とりあえず……やるしかないよ!!」
「わかってる!」

かがみは剣を鞘から抜き、サンドワームの真上に飛び上がった

「――空翔斬!」

そこからサンドワームに向けて一気に振り下ろす!

しかし、前述した通り、サンドワームの直径は3mは越えている。口の直径も2mは越えているだろう
対して、かがみの身長は約1、6m。すなわち、彼女の身体はサンドワームの口に『すっぽりと収まってしまう』のである

「あ」

かがみの身体は、奈落(サンドワームの口)へと落ちていった

「……は……!?」







「くっそ……やばいわね……」

ここはサンドワームの中。ただ飲み込まれただけなので無傷、しかも腸内が柔らかかったために落下の衝撃もほとんどない
だが、このままいると消化液によって溶かされてしまうだろう。早く脱出しなくては

「……ん? 騒がしいわ……ね……?」

その光景を見て、かがみは唖然とした

「レフト、あがったぞ!」
「任せた! ……よし、キャッチ!!」
「ファーストに戻れー!!」

かがみの目の前では、サンドワームに飲み込まれたであろう人間達が楽しそうに『野球』をしていた
251 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 09:04:52.98 ID:PNw6NcDO
>>250

「やあ。はじめまして。貴方もサンドワームに飲み込まれたのですか?」

不意に、一人の中年男性がかがみに近づいてきた

「あの……何やってるんですか?」
「何って、野球だよ。見てわからんかね?」
「いや、そうじゃなくて……」

当り前のように言うオッサンを見て、さっきまでサンドワーム退治に燃えていたかがみは少し恥ずかしくなった

「なんでこんなところで野球やってるんですか?」
「いやー、出るに出られないし、どうせ消化されちゃうなら最期くらい楽しい思い出を、ってね。結構、食べ物も入ってくるし」

隣にあるサイドワインダー(ヘビの魔物)の皮を指さしてオッサンは言った
辺りを見回すと、確かに広いスペース。しかも何故かグローブやら野球ボールやらが多数転がっている

「……と、とにかく! ここから出る方法を探さなくちゃ!」
「そうは言ってもね、今までここから出た人間なんて」
「危ない!」

オッサンが言い切る前にそんな声が響いた
打者が打ったボールがかがみに向かって一直線に飛んできたのだ!

「おじさん、ちょっとどいて!」
「おわ!」

かがみはオッサンを押し退け剣を抜き、飛んできたボールに向けて一閃!
ボールは真っ二つに割れ、かがみの両サイドを飛んでいった

『おお〜〜〜〜!』

その妙技に、一部始終を見ていた人達は歓声をあげる

「……待てよ?」







「か、かがみが……食べられ、ちゃった……」

こなたはサンドワームを見上げ呆然としていた
252 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 09:06:12.09 ID:PNw6NcDO
>>251

(い、いや……落ち着け、落ち着けよシロ……じゃなくてこなた……かがみは丸呑みされただけで……って)

地響きが起きたと思った時、前方からサンドワームが突進してきた!

「こんな状況で落ち着けるわけないじゃんかぁ〜!!」

全速力で走るが、到底逃げ切れそうもない。彼女とサンドワームの距離は縮まっていくばかりだ

「ダメだ……潰される!」

こなたが諦めかけた瞬間、地響きが止み、悲鳴にも似た音に思わず耳を塞いだ
後ろを向くと、頭(?)を天に向け吠えているサンドワームの姿があった
その腹部はいつのまにか縦に裂けていて、中から大勢の人間が溢れて出てきた

「な、なに……? あ、かがみ!!」

その人達の雪崩が止み、全員が出てきたと思った時、かがみが飛び出してきた
次の瞬間、サンドワームは地面に潜り込んだ。出てくる気配は見られない

「かがみ! 良かった、ちゃんと出てこれたんだ!」
「まあね、サンドワームの中が柔らかくて助かったわ。さ、戻りましょ」
「うん!」





「……まさか中で生きていたとは、驚きです」

ふゆきは窓の外を見ながら呟いた
妻と対面し喜ぶ者や食べ物を貪る者……反応は皆それぞれだ

「にしても、お腹を切り裂いて出てくるとはエグイねぇ。サンドワームに同情するよ」
「仕方ないでしょ!? そうでもしなきゃ助からなかったんだから!!」

さっきまで死ぬかもしれない状況にいたとはまったく思えない二人のやり取り
それを見ていたふゆきは小さく笑った
253 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 09:07:20.44 ID:PNw6NcDO
>>252

「そうだ。アナタたち、この子が起きたら南の砦に向かうんですよね。でしたら……」

椅子から立ち上がり、自分の机に歩きだす
引き出しを開け、取り出したのは方位磁石だった

「これを持っていってください。砂漠は広いから、迷ったら大変ですから」
「あ、ありがとうございます!!」

かがみは方位磁石を受け取った
方位磁石は、一個人が持つには高価すぎる代物で、かがみは学校でしか使ったことがなかった
使い方を思い出すかのように方角を確かめた。指針を北に合わせて、現在向いている方向は南南西であることを確認。しっかりと覚えていたようだ
ただ、隣から覗き込んでいたこなたにはちんぷんかんぷんだった

「それから……いくら賢者がいるとはいえ三人だけだとちょっと不安ですから」

そう言うと、ふゆきは窓の向こうを見る

「西の方角に、もう一つオアシスがあります。そこに住んでる『高翌良』という人物を訪ねるといいですよ」
「高翌良!?」

その人物の名を聞いたこなたは、目の色を変えた

「知ってるの? こなた」
「知ってるも何も、高翌良家は――」
254 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 09:08:43.96 ID:PNw6NcDO
>>253





“契約者、高翌良みゆきよ。我に何を望む?”

デ・ザート砂漠のとある地点で、その『者』は尋ねた。灼熱の巨人と呼ぶにふさわしい、炎の精霊イフリート

「召喚という力を試してみたかったというのが本音ですね。私が召喚師としての力を受け継いだのはつい最近のことでしたから」

その問に、隣にいた高翌良みゆきが答えた。イフリートの契約者であり、『現』三賢者の一人である
手には、かつて戦女神が使用していた伝説の剣――光剣ワルキューレ。そして彼女の視線の先にいるのははこなた達が退治したものよりも一回りは大きいサンドワーム

「小さい頃から貴方たちと遊んだりはしましたが、使役するとなると話は別ですからね。実際に召喚できるか、試してみたかったんです」
“確かにな。だが、力を試すためだけに我を召喚したのではなかろう?”
「もちろんです。あの実験を今日、行います」

みゆきは持っていた光剣ワルキューレを、サンドワームに向けた

「契約者『高翌良みゆき』の名において、炎の精霊イフリートに命じます。私に御身の、炎のご加護を」
“承知した”

イフリートの身体から赤い光が出現、みゆきの身体の中へと入って行く

「……『精霊の魔翌力をもらうことで、印を持たない人間が魔術を行使できるようになる』という、私の仮説は正しかったようですね。私の中に、イフリートの魔翌力を感じます」

小さく呟いたみゆきのすぐそばにまでサンドワームが来ていた
しかしその事態に慌てず、みゆきは魔術の詠唱を開始する
255 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 09:09:44.28 ID:PNw6NcDO
>>254

「――フレイムランス」

呟いた瞬間、天空から炎で出来た槍が飛来!
それがサンドワームの身体をやすやすと貫き、身体中が炎に包まれた!!

「ご苦労様です、イフリート。もう戻ってくださって結構ですよ」
“承知した”

サンドワームが燃え尽き、炭と化す姿を見届けてから、イフリートは陽炎のように消えていった

「……この……力さえあれば……」

砂へと還るサンドワームを見ながら、不適な笑みを浮かべるその姿を目撃した者は誰もいなかった
256 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 09:12:00.73 ID:PNw6NcDO
>>2552―1終了です。今回はさわりだけでしたが、次回から本格的にみゆきが始動します
257 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 10:01:03.20 ID:brYdW.SO
乙です!
みゆきはファンタジアのクラースですか?
ちょっと違う気もしますが
258 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 10:09:00.35 ID:PNw6NcDO
>>257そうですね。召喚術を使いますし、位置的にはそうなります。

ちなみに町の名前とか、ちゃんと意味があるんですよ。ないものもありますが。
例えば、かがみ達の村の名前はちょっと変えるとオーファン(意味:孤児)ですし、パフラインはちょっといじるとキッチンで使うものに……
259 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 10:13:34.05 ID:aG1OSHE0
オーフェンいったら某ライトノベルしか思い浮かばんのだが
260 :高良 :2008/03/02(日) 10:47:24.92 ID:PFlzPASO
>>256
GJ!
野球ワロタwwみゆきはサモナーかw
次回もwktk
261 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 10:48:30.99 ID:PFlzPASO
名前欄の高翌良はOKなのかwww
262 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 10:52:58.41 ID:PFlzPASO
みゆき「高翌良、高翌良……はぁ」
こなた「どうしたのみゆきさん?」

みゆき「どうして私だけ名前がおかしくなるのでしょう……」
こなた「呪われてるんだよ」

みゆき「え?」
こなた「呪われてるって言ったの」

みゆき「い、泉さん……?」
こなた「という冗談はさておき、みゆきさんを苗字で呼ぶメインキャラなんて居ないんだから良いじゃん別に」


みゆき「……」
ななこ「…………」
263 :The Legend of the Lucky Star(仮) :2008/03/02(日) 11:06:19.96 ID:PNw6NcDO
これも投下しよ。短いけど、次で一話は終了です
264 :The Legend of the Lucky Star(仮) :2008/03/02(日) 11:10:15.74 ID:PNw6NcDO
こなたの右腕は二の腕から先が切り落とされ、切断面からは尋常ではない量の血液が噴出していた。
主を失った右腕は、ただ虚しく、地面に転がっている。その光景を目の当たりにした時、想像を絶する痛みが彼女を襲った。
それと同時に、目の前の存在に対して言い知れない恐怖を感じた。こんな恐ろしい奴らに、何の力も持たない自分が叶うはずがなかったのだ。
殺される――それは悲観的観測ではなく、事実だった。

『フフフ……恐ガレ恐ガレ。若イ娘ノ恐怖心……ナント美味タルコトダロウ……』

下卑た笑いを浮かべながら、残った左腕で右肩を押さえ、痛みを必死に耐えているこなたを見る。
その爪には血がベットリと付いており、そいつがこなたの右腕を切り落としたのは明白だった。
265 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 11:11:17.33 ID:PNw6NcDO
「はぁ……はぁ……うぐ! うああああ!!」

こなたの額からはものすごい量の汗が滲み出ている。我慢しようとしても、痛みは一向に収まらない。
意識が飛びそうになる度に思考を落ち着かせようとするが、激痛のためにまた意識が飛びそうになる。これではいたちごっこだ。

「うあ……あ……」

そのいたちごっこは、こなたの敗北という形でついに終結することになる。
身体に力が入らない。そう感じた時、目の前の半分がコンクリートで覆われていた。地面に倒れたのだと、この時気が付いた。
視界が霞んでいく。餓鬼の輪郭がうっすらとしか見えないほどに衰弱していた。

『グフフ……デハ、イタダクカ……』

二匹がこなたの周りを取り囲む。
なんとか逃げようと試みるものの、指先が少し動かせる程度。逃げるなんて不可能だった。

(私、の……人生……ここで、終わりか……せめ、て……卒業、したかった……な……)

瞳から涙が溢れた。大切な家族、大切な友達との思い出が走馬灯のように流れてくる。
そして気が遠くなる瞬間に思い出したのは、『俺より先に死ぬな』という父との約束だった。

(お父さん……ごめんね……約束、守れそうもないや……お母さん……今から……そっち、へ……)
266 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 11:12:46.27 ID:PNw6NcDO
>>265>>264の続きでした。

「降り注げ、『癒雨(ゆさめ)』!!」

突如、誰かが大声で叫ぶのが聞こえた。背中に温かい何かを感じたと思ったら、だんだんと意識が戻っていく。視界が回復していく。

(あ、あれ……? 身体が、軽い……?)

痛みも引いていき、身体も動くようになった。顔を右側に向けると、腕の傷口が完全に塞がっていた。
塞がっているだけで……右腕は、戻ってきてはいなかったが。

『ダレダ!』
『人ガ弱ラセタ獲物ヲ!』
「いやいや、あんたらもう人じゃねえだろ」

立ち上がろうと方膝をついたこなたの隣に、一人の女性が現れた。

「……みさきち」

知っていなければ男子と見間違えていただろう活発そうな女性。街灯の明滅に合わせ、八重歯がキラリと光っていた。
みさきち――日下部みさおに、間違いなかった。

「悪ぃな、チビッ子。アタシがもう少し早く来てれば……」

みさおは、こなたを見ると直ぐ様視線を落とした。
いつものみさおからは、想像もできないほどに暗い表情だ。

「……ううん、大丈夫。死んだわけじゃないから」

そうは言っても、本当は泣き叫びたいくらいだった。声はひどく震えていて、瞳には涙が溜まっている。
生き返ることはできた。それは喜ばしいことなのだが、右腕は失ったまま。
これからの生活に対する、不安と恐怖。死んでしまった方がマシだったかも、とすら思えてきた。
267 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 11:14:11.64 ID:PNw6NcDO
>>266

「ちょっと待ってろよ、チビッ子。こいつら片付けたら、すぐに戻してやっから。自信は、ないけどな」
「……はい……?」

こなたは一瞬、自分の耳を疑った。
今、みさおは確かに『戻してやっから』と言った。そんな高度の医療技術が、一般ピープルのみさおに使えるわけ……

(いや、違う……みさきちは、少なくとも『普通の人間』にはない力を使ったわけだし……)

もしかしたら、彼女の言うことは本当かもしれない。
少しだけ、希望の光が見えた気がした。

『クソ! 退魔師ダッタカ!!』
『ダガ、コノ数ヲ相手ニ一人デドコマデモツカナ?』
「……え……!?」

辺りを見回して、こなたは戦慄した。
先ほどとは比べものにならないほど大量の餓鬼に取り囲まれていたのだ。
その数ざっと五十匹……一人で、しかもこなたを守りながら戦うなんてほぼ不可能だ!

「み、みさきち……」
「ちなみにお前ら、アタシは退魔師なんつー奴らと一緒にしないでほしいな」
『ナンダト……?』

先の出来事がトラウマになったのだろう、こなたが身を震わせながらみさおの脚に擦り寄ってくる。
だがみさおはそれに応じず、餓鬼の群れを見たままジーンズのポケットに手をやった。
そこから取り出したのは、何の変哲もない一本の筆。次の瞬間、筆の先端が光りだした。
みさおが筆を動かすのに合わせて、光の軌跡が不可思議な文字の羅列となって空中に浮かぶ。

『マ、マサカ……!?』

その光景を見た群れのリーダーらしき餓鬼が恐れおののいた。
268 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 11:15:32.22 ID:PNw6NcDO
>>267

「その通り。アタシは退魔師の上を行く存在――『魔を狩る一族』の一人なんだってヴぁ!!」

光の文字がみさおの掌に吸い込まれていく。その影響なのだろう、みさおの腕赤く神秘的な光を放っている。
そしてみさおはその掌を大きく振りかぶり、勢いよく地面に叩きつけた!

「燃え尽きろ! 『業爆(ごうばく)』!!」

刹那、みさおの目の前で爆発が発生、餓鬼達の断末魔とともに巨大な爆音が轟いた!!

「うわ!!」

強烈な光が発せられ、暗闇で瞳孔が開き切っていたこなたは瞼を固く閉じ、左腕で目を覆った。





そして、辺りがようやく静寂を取り戻した頃、こなたはゆっくりと瞼を開いた。
大量にいたはずの餓鬼達は、綺麗さっぱり消え去っていた。あれだけの爆発があったはずなのに、公園に傷痕は見られない。

「よっし、終わり」

そして、こなたの視界に入ってきたのは、いつもとまったく変わらない友人の笑顔だった。
269 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 11:17:34.12 ID:PNw6NcDO
>>268終了です。
長編が多いので遅くなるかもしれませんが、ちゃんと更新しますので
270 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 11:30:50.28 ID:PNw6NcDO
あと勝手ですみません、やはり二話としてまとめさせて頂きました。
271 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 12:21:14.41 ID:PFlzPASO
>>270
連続投下乙です
こなたの悲痛な心境がナイスでした!

一度に複数の長編を書くなんて俺には出来ません><
272 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 13:09:37.21 ID:3plyM8U0
>>256 >>270
GJ!&乙!
どちらも毎回楽しみにしてるんだぜww
273 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/02(日) 13:15:17.11 ID:9ahfCMDO
>>262
wwwwwwwwwwwwwwwwww
先生ふびんwwwwwwwwwwwwww
274 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/02(日) 15:48:02.83 ID:3sq5aK20
初投下ですが、よろしくお願いします。

「ぬくもりを抱きしめて」
・こなた&ゆたか
・非エロ、一話完結物
・3レスお借りします
275 :ぬくもりを抱きしめて 1/3 [sage]:2008/03/02(日) 15:50:24.58 ID:3sq5aK20
 トン、トン――
 深夜1時頃、ドアを控えめに叩く音が聞こえた。
 私は椅子から立ち上がって、扉を開けた。
「こなたお姉ちゃん」
「あっ、ゆーちゃん」
 ゆーちゃんは、パジャマ姿にナイトキャップをかぶって、瞼をしきりに擦っている。
「どうしたの? 」
「あの、眠れないの」
 ゆーちゃんは、しっぽだけがついている猫としか言いようがない、
不思議なぬいぐるみを胸に抱えながら訴えかけた。
「それじゃあ、いっしょに寝ようか」
「ありがとう、こなたお姉ちゃん! 」
 ゆーちゃんの表情からかげりが消え、春に野原に咲くタンポポのような笑顔に変わった。

 大きく伸びをしてから、私はパーティに別れの挨拶をして、ログアウトする。
 黒井先生が「なんや泉、もう落ちるんか」と頬を膨らませていたけれど、こればかりは仕方が無い。
 先生には悪いけれど、私の生活はゆーちゃん優先になっている。

「あ、あの、もしかしてゲーム中だったの? 」
「ん、そうだけど。気にしなくていいよ」
 ぱたぱたと手を振ってから、乱れたベッドを整えにかかる。
「ご、ごめんなさい。お姉ちゃん」
 顔を赤くして謝るゆーちゃんはとっても可愛いのだけど、気を遣いすぎるところが少し寂しい。
 もう少し、横着になってくれてもいいのだけど。
 もっとも、横着なゆーちゃんは、ゆーちゃんでなくなってしまうから、難しいところかもしれない。

「どうしたの? 」
「ううん。なんでもないよ。ちょっとした考え事だから」
 シーツをきちんと揃えてから、私は手招きした。
「こっちにおいで、ゆーちゃん」
「うん」
276 :ぬくもりを抱きしめて 2/3 [sage]:2008/03/02(日) 15:51:56.97 ID:3sq5aK20
 ゆーちゃんと一緒にベッドに入る。毛布の中は最初は冷たかったけれど、二人分の体温で直ぐに温まる。
 私は、ゆーちゃんの身体に手を伸ばして、後ろからぎゅっと抱きしめた。
「お姉ちゃん? 」
「へへー ゆーちゃん、ゆたんぽみたい」
「恥ずかしいよお」
 ゆーちゃんは首筋を真っ赤にして身体を捩って逃げようとするけど、駄目だよ。
 こんなにあったかくて、柔らかくて萌えるゆたんぽは逃さないよ。

 ゆーちゃんの背中に胸をくっつけていると、何故か自分の鼓動が聞こえてきて、ドキドキとしてしまう。
「こなたお姉ちゃん」
 小さくなっていたゆーちゃんの小鳥がさえずる様な声が聞こえる。
「私も…… あたためて」
 後ろから拘束していた手を緩めると、ゆーちゃんは半身を翻して、正面から私に抱きついた。
今日のゆーちゃんはとっても積極的だ。
「ゆ、ゆーちゃん。この態勢は…… 」
 ゆーちゃんの手が背中にまわされて、大きな瞳が間近に迫っている。
 艶かしい太腿が私の足に絡んで、私の中がじゅんとしてしまう。
「ちょっとやばいんじゃないかなあ」
 ゆーちゃんをやんわりとたしなめるけど、一向に離してくれない。
まるで、幼児のようにぴったりとしてくっついたまま、私のふくらみかけの胸に顔を埋めた。
「ゆーちゃん? 」
 少女の異変に気づいて、あどけない顔を覗き込むと、ゆーちゃんは泣いていた。
277 :ぬくもりを抱きしめて 3/3 [sage]:2008/03/02(日) 15:53:26.05 ID:3sq5aK20
「ど、どうしたの? 」
「お姉ちゃん。ごめんなさい。私、寂しくって」
 ゆーちゃんはぐずりながら、言葉を紡ぎ続ける。
「急にお父さんとお母さんに会いたくなって、寂しくて…… 私、少し離れているだけなのに
ワガママな事ばかり思って…… こなたお姉ちゃん。本当にごめんなさい」
 
 思わず苦笑してしまった。ゆーちゃんは本当にいい子だ。
 確かに、私のお母さんは天国に行っているけど、ゆーちゃんが気にすることはないんだ。
「ゆーちゃん。泣きたい時は泣けばいいんだよ」
 私は、ゆーちゃんの震える背中をゆっくりとさすり続ける。
 嗚咽を漏らしていたゆーちゃんは、ゆっくりと落ち着きを取り戻していった。

「もう、大丈夫かな? 」
「う…… うん。ごめんなさい。こなたお姉ちゃん」
 泣き止んだゆーちゃんが瞼をはらしながら、それでも小さく微笑んだ。
「ゆーちゃん。私じゃ不足だと思うけど、寂しくなったら何時でも言ってね」
「うん。ありがとう」
 ゆーちゃんの笑顔がもう少し大きくなった。
 私も、ゆい姉さんも、もちろんゆーちゃんの両親も、ゆーちゃんは笑顔でいて欲しいと願っている。
 だけど、ずっと笑顔でいることは無理だから、たまには泣いて、奥に溜まったものを吐き出して
すっきりすることも必要だと思う。

「そろそろ寝よっか」
「うん。でもその前に…… 」
「なあに? 」
 ゆーちゃんは一つ深呼吸をしてから囁いた。
「眠れる、おまじないをして…… 」
 ゆーちゃんは顔を赤らめて、少しだけ震えながら返事を待っている。

 私は、ゆーちゃんの瞼に掌をあてて閉じさせると、ゆっくりと近づいて唇を軽く塞いだ。
278 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/02(日) 15:54:50.58 ID:3sq5aK20
以上です。
読んでくれた人ありがとでした。では〜
279 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 16:04:57.03 ID:3plyM8U0
>>278
GJ!
やっぱ百合はいいな(・∀・)ニヤニヤ
乙でしたww次回作も期待してるんだぜ><
280 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 16:44:49.69 ID:PFlzPASO
>>278
うひょー!!!こなゆたktkr!!!
GJすぎる!!これからも投下期待するぜーwwwwww
281 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 17:18:14.09 ID:PNw6NcDO
百合ものに便乗させていただいて、こなかがモノの続きをば。本日三作目。
タイトルは一応暫定的なものですが、続きです。視点はかがみで
282 :悠久に続く想いを胸に :2008/03/02(日) 17:20:13.09 ID:PNw6NcDO
人間は、動物と比べると、かなり鈍感なんだと思う。
まあそれは、動物は常に危険と隣り合わせに生きているからだろうけど、それでも、人間は本当に鈍感だ。
例えば地震が起きる直前。鳥達はみんな一斉に飛び立つらしいし、犬や猫などの動物も落ち着きがなくなるらしい。

じゃあ、人間はどうなの?

直前まで、気が付かないのがほとんどだと思う。揺れ始めてから、やっと『地震が起きた』と気付くくらい。
地震観測機なるものも開発されてるけど、機械に頼ってるようでは『人は敏感になった』とは言えない。
鈍感なのは、なにも災害だけじゃない。日々の変化にも鈍感だと思う。
特に、人の気持ちに対しては鈍感じゃないかな。人それぞれなんだろうけど。

じゃあ、私はどうだろう?

私は人の気持ちに対して敏感なのか、鈍感なのか……
そう問われたら、今この場で断言できる。私は、間違いなく鈍感だろう。
だって……

「……私は……かがみが好きなの……」

こいつの心の変化に、まったく気が付かなかったんだから――



ホントの気持ち、偽りの心(前編)



「かがみ『が』作ったお弁当、今日『も』質素だねぇ」
「こなちゃん、それ、私が作ったんだよ」
「ナンデスト!?」
「昨日はまつり姉さんが買い物をするはずだったんだけどね? すっかり忘れてたらしくて、冷蔵庫は空っぽよ」
「ふむふむ……今日の当番がつかさだったからこそ、そんな状態でもお弁当が作れたのか……」
「ちょっと待て、こなた。それはつまり、『私が当番だったら弁当にすらなってなかった』ってことか?」
「わーん、かがみ怖いー」

いつの間にか、こなたが元に戻ってた。
まだよそよそしいところはあるけれど、少し前に比べたらだいぶ良くなったみたい。
『自分で解決しなくちゃいけない悩み』っての、解決したのかしら。

「ねぇ、かがみ……」
「何よ?」

ただ、二人になった時だけは急に口数が減る。しかも、顔がちょっとだけ赤いし。
……私ってそんなに暑苦しかったっけ……
283 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 17:21:36.93 ID:PNw6NcDO
>>282

「あ、あのさ……ほ、ほ……」
「ほ?」
「ほ……北海道で人気の動物園ってなんて言ったっけ?」
「旭山動物園」
「あ、あ! そうだった。ありがとう、かがみ。……ハァ」

こんな調子が、何日も続いてる。私にいろいろと尋ねてきて、答えると最後に溜め息……
何かしら? おもしろい答えでも求めてるっての?

「私、ちょっとトイレに行ってくるね」
「オッケー」

席を立ったと思ったら、そそくさと出ていってしまった。
私……やっぱりこなたに嫌われるようなことしたのかしら……



それから十分経っても、こなたは帰ってこなかった。

「もう、早くしないとお昼休み終わっちゃうじゃない」

お腹でも壊してるのかしら?
しょうがないわね……ちょっと見に行くか。

トイレに着くと、こなたは洗面台に手をついて、鏡に向かって小さく溜め息を吐いていた。
なんだかボソボソ呟いてるみたいだけど……

「こなた、どうしたのよ?」
「やっぱり、今日中には……ってうわぁ!? か、かがみ!?」

私の存在に気付いたこなたは数メートルほど後退りして後ろの壁に激突した。
そんなアニメみたいなことをリアルでやってくれるとは、さすがこなた。
……って、今気にするべきことはこれじゃない。

「どうしたのよ、こなた。もう十分くらい経ってるわよ?」
「う、うん……」

背中を擦りながら、こなたが小さく返事をしてきた。
間違いない、こいつ……

「まだ、悩みは解決してないのね?」
「!」

身体をビクッと震わせた後、顔を下げて固まってしまった。
私はこなたに近づいて、肩に手をポンと置いた。
284 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 17:22:53.24 ID:PNw6NcDO
>>283

「どんな悩みなのよ? 私に教えなさいよ。誰かに話したら、案外楽になるものよ?」

迷っているのか、こなたは視線を泳がせている。
そして小さく頷いたかと思うと顔をあげ、今度は私の目を見つめてきた。

「かがみ」
「なに?」
「ほ……本当はシシャモはキャペリンって名前の魚だって知ってた?」
「ええ、みゆきに前聞いたことがあるわ」

……えっと……また、こういう展開なの……?
こなたは私の手を離れて、壁に手をついて……頭を何度もぶつけ……

「違う!! そうじゃなくてそうじゃなくてそうじゃなくて〜〜〜〜!!!」
「ちょ、こなた!?」

な、なにやってんのよあいつ!?
私は急いで駆け寄ってこなたの身体を羽交い締めにした。

「こなた、落ち着けってば!」
「かがみ!」
「はいぃ!?」

ちょ、いきなり振り向かれると驚くじゃない!!
って……うっわ……こなたの額、真っ赤……!!

「かがみ。放課後、屋上に来て。全部話すからさ」

それだけ言うと、こなたはさっさとトイレから出ていった。
私はそれを見送った後、いろいろなショックで腰を抜かし、地面に崩れ落ちた。

「な、なんなのよ、一体……?」

しばらく惚(ほう)けていた後、こなたが額をぶつけてた壁に何気なく目をやった。
……!? 陥没してる!? どんな石頭だよ、こなた!






「……中学の頃から、屋上は好きなんだ。一人でのんびりできるし、こういう景色だって見えるし」

屋上のフェンスに寄りかかり、沈みかけている夕日を見ながらこなたが呟いてきた。
その横顔は、夕日に照らされてるせいか『大人の女性』っぽいオーラを醸し出しているように見える。
体型は……そのままだけど。
285 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 17:24:28.07 ID:PNw6NcDO
>>284

「今日はいろいろな意味で、忘れられない日になりそうだよ。かがみ」

振り返り、フェンスに腰掛けるその顔は、愁いを含んでいるような、そんな感じがした。
いつものこなたからは想像も出来ないようなこなたが……今、目の前にいる。

「……わざわざこんなところに呼び出した理由を聞かせてほしいわね」

本当は、大方理解していた。今ここには、私とこなたの二人きり。
誰にも聞かれたくない、重大な悩みなんだろうと。

「あれ? まだわからないんだ。かがみって意外とギャルゲ主人公の属性あるよ」

だけどこなたは、いつものようにおちゃらけていた。
いつもなら罵声を浴びせるところだが、敢えて反論しなかった。その言葉にも、なんらかの意図があるように思えたから。

「ま、いいや。ここに呼んだ理由だけど……」

こなたはフェンスから離れて私の方にまで歩いてくる。
そしてその距離が1mほどになった時、こなたはポケットから小さな箱を取出し、私に向かって出してきた。

「かがみ、受け取って。そして、中を見て……」

なんだかよくわからないけれど、これが何か関係していることは確か。
受け取った私は、何か爆弾でも扱うかのように慎重に箱を開いた。

そこにあったのは、一つの指輪だった。どうみても、安物に見えない宝石を付けたそれを持ち上げて眺める。

「それね、15万したんだ。お小遣いが全部なくなっちゃったよ」
「じゅ……!?」

15万……!? こなた、なんてモン買って……
って驚愕してると、こなたがまた小さく溜め息をついた。
286 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 17:26:27.58 ID:PNw6NcDO
>>285

「やっぱりここまで来ても気が付かないんだねぇ、かがみは。もうちょっとよく見てよ」

その言い方がカチンときたけど、今の私に反論する権利はない。言われた通りに指輪を穴が空くほど見つめた。

「……ん……?」

側面をよく見てみると、なにか文字のようなものが刻まれているのが見えた。

「えと……KONATA&KAGA……」

そこまで呟いて、私はある一つの仮説に辿り着いた。否、辿り着いてしまった。
前にこなたが言っていた、ある言葉だけが、頭の中をぐるぐる回っている。


――ギャルゲの主人公ってさ、愛に対しては鈍感なんだよね――


「かがみ」

その呼び掛けに我に帰り、はっとしてこなたを見る。
そして、気が付いた。こなたの指にも、同じ指輪がはめられていることに。しかも……左手の薬指に。

「やっと気が付いたみたいだね。鈍感さん」
「こ……こなた……じ、冗談、よね……?」
「冗談なんかじゃ、こんなこと言わないよ」

引きつっているであろう笑顔をこなたに向けるも、その顔に、冗談の類は一切見られなかった。
こなたはゆっくりと歩きだし、私との距離を詰める。
そして、こなたは私の背中に手を回して優しく、そして力強く抱き締めてきた。

「……私は……かがみが好きなの……」
287 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 17:29:04.07 ID:PNw6NcDO
>>286前編は終了です。こっからギャグ要素は消えますので。
ついでに。ちょっとだけ書き方を変えてみました。
288 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 17:38:35.17 ID:PFlzPASO
>>287
恋に悩むこなたはかわいいお(^ω^)
続きwwktk
289 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 18:01:47.44 ID:PFlzPASO
>>262
ななこ「高翌良〜、高翌良〜……あぁもう! ややこしい!」
みゆき「!!」ビクッ

ななこ「今日からお前の事は……みゆきと呼ぶ!! 異論は認めへんからな///」
みゆき「せ、先生……」ウルウル

ななこ「み、みゆきもウチの事はななこって呼ばんかい! ななこって……///」
みゆき「はい。な、ななこ……///」



こなた(ついに生徒に手を出すのか……)
つかさ「あはは、売れ残りケーキが頑張ってる〜☆」
290 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 18:15:23.05 ID:Bw.wjkAO
スレタイ見て思ったんだけど誰がバルサミコ酢の絵書いてよww
291 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 20:05:16.73 ID:P6j1nVYo
かがみ「こなたー。体操服忘れちゃったから貸してくれない?」
こなた「え?でもあたしのサイズ小さいよ?それにウチのクラスも体育あったから汗でビショビショだし・・・」
かがみ「いいから」
292 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 20:13:33.46 ID:PFlzPASO
>>291
相変わらずのかがみであったwww
293 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 20:32:10.84 ID:PNw6NcDO
腹黒こなたん


男「人間なんて悪人ばっかだ!」
こなた「そんなことないよ。世の中にはちゃんと善人もいるよ」
男「はん、そんなこと……」
こなた「ただし、割合は『善人2%、悪人70%、偽善者28%』くらいだけどね」
男「い、いくらなんでも人間そこまで腐ってねー!!」
こなた「はっはっは。そーいう君は本当はいい人なんだねぇ」

つかさ「こなちゃん……黒いよ……」
294 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 20:34:45.34 ID:P6j1nVYo
こなた「お前が言うなよカス」
つかさ「・・・・・・」
295 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 22:16:14.32 ID:AnpjNwAO
ゆたか「確かにお姉ちゃんの言う通りつかさ先輩黒いよねぇ〜」

こなた「お前もだカス」
296 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 22:16:31.99 ID:PFlzPASO
みゆき「これは一本取られましたね、つかささん」
つかさ「……なにこのワカメ」
297 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 22:35:34.85 ID:PFlzPASO
夜のパー速は調子悪いな
298 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/02(日) 23:57:49.08 ID:Qp/b5sDO
過疎の事なのかそれとも
人大杉のことなのか
299 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/03(月) 00:35:59.53 ID:sW99FADO
過疎みん
300 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/03(月) 06:36:36.57 ID:dsGUIkSO
人大杉の事です
301 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/03(月) 10:03:14.66 ID:dsGUIkSO
今日は3月3日……何かの日です
302 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/03(月) 11:53:54.23 ID:IbxyIkco
>>301
耳の日
303 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/03(月) 12:20:22.22 ID:u3OLHADO
眼鏡を取ったのび太の目の日
304 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/03(月) 12:23:39.76 ID:dsGUIkSO
かがみ「こなたの口の日よ♪」プニプニ
こなた「ちょ……やめれ」

かがみ「柔らかくて気持ち良いわー♪」
305 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/03(月) 14:53:15.25 ID:dsGUIkSO
かがみ「たまには保守しないとね♪」
つかさ「無意味だよ、お姉ちゃん……」
306 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/03(月) 15:17:16.63 ID:k4jWxuk0
つかさ「今日はひな祭りだね〜」

みゆき「そうですね。やはりひな祭りといえばお内裏様とお雛様でしょうか?」

こなた「ん〜。じゃあかがみはお雛様だね。あんまり似合わないケド……」

かがみ「な、なんで私がお雛様になるのよ!ってか似合わないってなんだよ!!」

こなた「まぁまぁ。でもかがみは私の嫁じゃん?だったらお雛様かなぁって」

つかさ「よ、嫁!?お姉ちゃん……いつの間に……」

みゆき「つかささん、これはおそらく泉さんの愛情表現の一種ではないかと……」

かがみ「こ、こら。つかさ。変な勘違いしないの!!
    それにみゆきもこなたの言うことなんて真に受けちゃだめよ?
    だいたいこなたは私の嫁なんだからこなたがお雛様じゃない!」

こなた「(つっこむのが一番最後に回されたうえにつっこむところ違うヨ……)」
307 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/03(月) 15:53:03.63 ID:YliT7co0
3月3日
パティ「(・3・) アルェー」
308 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/03(月) 17:32:35.34 ID:dsGUIkSO
>>306
上手いなwww
309 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/03(月) 20:43:27.67 ID:u3OLHADO
こなた「よっ、はっ」
ガラガラガラガラ
こなた「どわーっ」
そうじろう「おいおい、大丈夫か?」
こなた「もー押し入れの中ちゃんと整理しといてよお父さん!」
そうじろう「いやーすまん、やろうやろうと思いつつもすぐ忘れてしばらく手をつけてなくてな」


こなた「ん、あったーお父さんちょっと手伝って」
そうじろう「おし、いくぞ、せーの」

こなた「ふぅやっと出たよ…フー!」
そうじろう「うわっ、バカッ吹くな、ほこり舞うだろ」
こなた「お父さんが整理しなかったからでしょ〜、さぁてご対面〜」

押し入れの奥から取り出した大きな箱、蓋を開けるとなかからは雛壇と雛人形が顔を覗かした
そう、今日はひな祭りだ…

こなた「おぉ〜、こんなのよくウチにあったね、さっそく飾ってもいい?」
そうじろう「あぁ」
こなた「よっと、これはお内裏様かな?で、こっちがお雛様?」
ポロッ
こなた「あぁぁ!お雛様の首がぁぁぁ」
そうじろう「っ!?……」

――――

かなた「そうく〜ん、これ運ぶの手伝って〜」
そうじろう「おぅ、ってでかいなその箱、中身はなんなんだ?」
かなた「雛人形よ?私が小さい時お母さんが買ってきてくれたの」
そうじろう「雛人形ねぇ、ん?でも雛人形って結婚した女の子には必要ないんじゃ」
かなた「んーそうだけどなんか捨てられなくて…それに、もし私たちの間に女の子ができたとしたらこれを飾ってあげられるじゃない?」
そうじろう「女の子か…いいなそれ、うわっと」
かなた「キャッ」
ガシャン
かなた「もぅ、しっかり持ってよそうくん」
そうじろう「はは、ごめんごめん、それより今変な音が中から」
中身を確かめるそうじろう
そうじろう「あっ…」
かなた「あぁぁ!お雛様の首がぁぁぁ」
そうじろう「ごっごめん!かなた!」
かなた「もぅ!そうくんのバカッ!今日はもう口きいてあげないからね!」
そうじろう「えぇ、ごめん、ごめんってばかなた」
かなた「知らなぁい!(んべ〜」

――――

そうじろう「めん‥ごめんな‥」
こなた「お父さん?なに謝ってるのさ?」
そうじろう「え?あ、いやなっなんでもない…よし、さっそく飾ろう」
こなた「?」
310 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/03(月) 21:04:55.32 ID:HFl5uAAO
かなた可愛いよかなた
311 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/03(月) 21:23:09.11 ID:hle.pMAO
そうじろう「こちら自宅警備員。自宅に異常はありません。」

こなた「花粉症だからって引きこもるのはやめてよ」
312 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/03(月) 21:29:32.86 ID:dsGUIkSO
かなたが生きていたら、かなり幸せな家族になるんだろうな……
313 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/03(月) 21:32:23.19 ID:jppcgmso
かなたが生きてたらこなたはあそこまでヲタクにならないかもなので
らき☆すたの物語も微妙になりそうだな
314 :こなたに霊感があったなら :2008/03/03(月) 21:46:04.74 ID:qEa6qMDO
こなた「ふい〜、さっぱりした。寝る前にネトゲにでもインしよっかな〜」

ガチャ

こなた「あれ?お母さん、また来てたんだ」
かなた「ええ。やっぱり、こっちが気になるからね。それにしても……」
こなた「どしたの?」
かなた「いっつも思ってたんだけど……なんで同じ本が3つもあるの?」
こなた「ああ、それ?鑑賞・閲覧用、永久保存用、布教用の三種類なんだ」
かなた「こんなのにお金を注ぎ込んで……私が生きてたら、少しはまともに育ったのかしら……」
こなた「どうだろ?お父さんだしね」
かなた「う〜ん……そう君と結婚した時点で、それは諦めるべきだったのかしら……」
315 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/03(月) 21:48:50.03 ID:dsGUIkSO
かなたの死があってこその
らき☆すたか

じゃあかなたが生きてる世界のこなたは…………
だめだ想像できんwww
316 :こなたに霊感があったなら :2008/03/03(月) 21:57:06.75 ID:qEa6qMDO
こなた「最近、毎日のようにお母さんが来るんだよね。前はお盆とかだけだったのに」
かがみ「あんたの将来を心配して来てるんじゃないの?」
こなた「う……否定、出来ない……」
かがみ「卒業までもう一年ないんだからね?ちゃんと進路決めなさいよ」
こなた「頑張ってみるよー」
かがみ「まったく……ん……」
こなた「どしたの?」
かがみ「いやね?ここ最近、肩が凝っててさ」
つかさ「こなちゃんってさ、幽霊が見えるんだよね。お姉ちゃんの肩に狐とか憑いてないかな?」
かがみ「バカなこと言ってんじゃないの。最近、勉強しまくってたからだと思うけど……」
こなた「一応、見てみるね。じー……」
かがみ「あんまジロジロ見ないでよ」
こなた「……大丈夫。狐は憑いてないよ」
つかさ「なんだー」
かがみ「ほらね?そんなの憑いてるワケ……」

・・・

かがみ「狐『は』?」
こなた「狐『は』」
317 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/03(月) 22:01:53.07 ID:dsGUIkSO
>>316
そのうち死神が見えてきそうだなww
318 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/03(月) 22:08:17.61 ID:qEa6qMDO
「こなたに霊感があったなら」ほかにも書こうと思ったけど眠くてダウン……寝ます 
朝までにまとめるならばシリーズモノに追加よろしくです。
319 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/03(月) 22:15:47.85 ID:k4jWxuk0
霊感シリーズかぁ。おもしろそうだwwww
320 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/03(月) 22:57:10.28 ID:9sBk6ISO
>>315
確かかなたが生きてたらどうなるだろうという話題からオタクじゃないこなたに派生した気がするww
321 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/03(月) 23:03:27.00 ID:dsGUIkSO
あれ、そうだったっけ?wwww
あのこなたは可愛かったなぁwwwwww
322 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/03(月) 23:20:25.02 ID:9sBk6ISO
>>321
あれは確かそうじろうじゃなくかなたが生きてたらどうなったんだろうって質問で論議してて
オタクじゃないこなたはどんな感じだろうって話に派生して生まれたのがオタクじゃないこなただった気がする
あのこなたの可愛さは異常すぎる^^
323 :今更だけどバレンタイン関連のネタ :2008/03/04(火) 00:55:49.32 ID:iXuX8060
近づいてみると、まつりから聴いていたとおり、妹の様子がおかしかった。
所在無いといった様子で見守っているつかさを見つけたが、私は何も尋ねなかった。
のこさず食べてくれるかな、という独り言を呟きながらかがみはチョコを作っている。
店で買ったもので済ませないのは、おそらく本命相手へのチョコだからだと思う。
はにかみながらチョコを渡して告白をすれば、かがみならきっと上手くいくはずだ。
焼かれて炭になった物体を無視して、私はそんな光景を想像した。
魚心あれば水心と言うように――最初から作り直した上で――きちんと気持ちを伝えれば相手の心に届く。
定められているかのように、その成功は確実だ。
食べ物であるのかさえ疑わしい物を遠めに見ながら私は、妹のバレンタインが成功に終わる事を祈った。
にらを混ぜ込んでいるのは問題ない。
みそを使ってオリジナリティを出そうとしているのも、たぶん問題ない。
それで味が向上するのかは知らないが、食用の素材を選んでいる分だけ、まだ良いと思う。
汁状の物の正体だけは謎のままだったが、真実にたどり着くことを私の無意識が拒否していた。
がしゃがしゃと音を立てながら、かがみは焦げた物にそれらを混ぜていく。
付加価値という言葉のように、妹の脳内では、既製品に新しい美味しさが追加されているに違いない。
かなしい事に、追加されているのが悪夢の欠片だとは考えもせずに。
なにも言葉が出てこないまま、私はつかさを連れてキッチンから出て行くことにした。
いつか、今日のチョコを送られた男の子が家に遊びに来たら、絶対に謝ろうと考えながら。
324 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/04(火) 01:04:05.72 ID:fykEFrc0
松屋にはついてくるらしいな
325 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/04(火) 01:11:14.13 ID:F2A8YwDO
>>324
あぁ>>323のことか、初め何のことかと思ったww
326 :323 :2008/03/04(火) 01:53:39.57 ID:iXuX8060
まだ人がいて、レスを付けてくれるとは予想外だった。
そして、まとめサイトを見てみたら既に掲載されていて更に驚いた。
ところで、実はシリーズ物の中に「ID〜氏:縦読み」というページがあるんだ……。
そこには、過去に自分が書いた物だけが載っていた。
今まで他に書く人がいなかったのか、別のページに保管されてきたのかは分からない。
だけど、自分以外にも書く人がいる(いた)可能性もあると思う。
そうした物を収容できるように、作者のIDの無い「縦読み」というページに修正した方が良いだろうか?
あるいはシリーズ物としてではなく、全て「1レス物ネタ系」などに保管されるべきかな?
……とりあえず、今回の物は移動させておきます。
現状維持という案もありますが、どうするかについての希望があれば教えてください。
327 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/04(火) 02:24:56.79 ID:fykEFrc0
やっぱりシリーズ物にあった人なのな、まとめててそうじゃないかとは思った
縦読み物は過去にいくつかあったような気がする(うろ覚えだから確かじゃないけど)
作者の意向によるんじゃないか?IDをなくして皆にも参加してほしいのなら修正してもいいんじゃないかと・・・

シリーズ物って替え歌・歌詞っぽいものみたくID無くして皆が参加できるようにしたほうがいいんかな?
いっそ作者に他人の参加の有無を示してもらって
シリーズ物(参加不可)
シリーズ物(参加可)
ってなふうに2つにわけるとか・・・
328 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/04(火) 03:21:42.82 ID:PLE5j32o
らきすたSSあったんだ
これ何スレ目くらい?
329 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/04(火) 04:35:00.76 ID:DHpM.Oc0
>>328
まとめwikiの歴代スレタイ集を数えてみてはどうだろうか?
330 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/04(火) 05:51:05.10 ID:4zOlhMDO
>>326シリーズモノについては、やっぱり他の人もできるようにすればいいんじゃないですかね。
今までなぞなぞ、留守電、霊感と作ってきたけど、作者である自分が浮かばない良いアイデアもあると思うし。
まあ最初の作者が拒否したなら仕方ないとは思うけど。少なくとも自分は「シリーズモノは誰でも書けるようにする」に賛成です
331 :ゆーちゃん何聞いてるの? :2008/03/04(火) 06:15:56.36 ID:4zOlhMDO
こなた「今日はゆーちゃん、何聞いてるのかな?」
ゆたか「Do you know、Michael Jackson?」
こなた「ああ。そういえばゆーちゃん、お父さんに『英語の教材買って』って頼んでたっけ。
    ……てゆーか『あなたはマイケル=ジャクソンを知ってますか』って」
ゆたか「No! SIRIMASEN!!」
こなた「お父さーーーーん!!偽物掴まされてるよーーーー!!!」
332 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/04(火) 08:04:19.31 ID:fpSVQ.SO
>>331
聴いてるゆーちゃんもゆーちゃんだけどなwwww



そっか、シリーズ物は誰でも参加おkだったのか

つーか、今日めざましで
らきすたDVD9が5位wwww
333 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/04(火) 15:54:41.66 ID:UPOd4YY0
>>331
ゆたかならパティに教えてもらえるだろ
334 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/04(火) 17:52:42.17 ID:rGm7EQAO
パティ「I like boys love」

ゆたか「I like boys love」

パティ「Goodトテモイイ発音デシタ」

ゆたか「本当!?アメリカでも通じる?」

パティ「モチロンデス(意味ハ通ジナイト思いマスガ)」

ゆたか「I like boys love〜」
335 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/04(火) 20:56:34.27 ID:posNEISO
パティwwwwwwww
336 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/04(火) 20:58:09.94 ID:fpSVQ.SO
外人に使ったら変に勘違いされて襲われそうだ……

ゆーちゃん逃げてー><
337 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/04(火) 21:23:14.78 ID:UPOd4YY0
ゆたか「I like boys love〜」


ひより(小早川さん……あなたまでこの道に入ってしまいましたか……)

パティ「安心してクダサイ、ヒヨリ! ワタシが英語の指導しただけデス」

ひより「いやいやいや指導の仕方何か間違ってるよ」
338 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/04(火) 22:15:00.42 ID:fpSVQ.SO
こなたの部屋

こなた「ちょっとトイレ行ってくるから適当にくつろいでてよ」
かがみ「ほーい」

かがみ(パソコンでもいじってるか)
画面スイッチON

かがみ「げ……」

そこにはエロゲーのエロシーンが

かがみ「しかも……」
こなた「おまた……わぁーっ!!」

こなた(消すの忘れてた……)
かがみ「何で主人公の名前が私でヒロインの名前がアンタなわけ?」

こなた「いや……これは別に深い意味は……」
かがみ「ふーん、別に良いけど」






その夜の柊家

ただお「性転換なんて認めないぞ!」
まつり「そうよ、何考えてんのよ」
つかさ「ダメだよお姉ちゃ〜ん><」

かがみ「離して! こなたが私を求めてるのよ!!」
339 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/04(火) 22:18:20.16 ID:DHpM.Oc0
>>337
ゆたか「I like boys love〜♪」

こなた「ぬおっ!ゆーちゃんがいつの間にか染まってる!?」

そうじろう「あ〜。これじゃあゆきに怒られちまうなぁ」

こなた「お父さん!そんな悠長なこと言ってないで早くなんとかしてよ!!」

そうじろう「でもどうやって説明するんだ?あの様子だとたぶん何も知らないで使ってるぞ?」

こなた「わ、わかってるよぉ……(どうする?どうする私!?)」
340 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/04(火) 22:22:57.41 ID:/T2OkQAO
もっとためになる単語を教え込むんだww
341 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/04(火) 22:30:03.74 ID:fpSVQ.SO
今歴代スレ集を数えてみたんだが

どうやらこのスレで184スレ目だ、よくここまで続いたもんだな〜
342 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/04(火) 22:51:18.69 ID:DHpM.Oc0
まぁ昔はよく落ちてたからなぁ。そのぶん数が多いんだとおもう。
343 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/04(火) 22:53:56.01 ID:posNEISO
そういえばらきすたオンラインでこなたとかがみはななこ先生に夫婦認定されてるんだよねww
しかもつかさまで結婚式に呼んでねとか言われてるしwwwwww
344 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/04(火) 22:59:46.42 ID:fpSVQ.SO
>>342
まぁそうだよな

>>343
なにそれ超読みてえwwwwww
345 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/04(火) 23:03:30.97 ID:/T2OkQAO
>>343
なんだそれwww
しかし相変わらずみゆきさんはペアになる相手がいないなAirWakameだww
346 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/04(火) 23:04:04.68 ID:G3xYMTM0
絶望しか無い
私達は生きているから

☆   ☆   ☆

「…………ふぅ」

今日一日の疲れを表す溜め息を肺から漏らしながら、みゆきは鉄板の上にポークパティを数枚置く。
スイッチを押せば上下から肉を焼いてくれるタイプのオートグリルマシンなので、すぐに焼き上がりを知らせてくれるだろう。
パティの焼きあがる時間に会わせながらトースターにセサミバンズを二つ入れた。
きっかり15秒後にソレが出てきたら、後はソースやレタスにチーズを乗せてパティの焼き上がりを待つだけだ。

本来なら彼女が数十分かけて作るような料理がここでは二分もかからない……、
そして常温放置しても数週間は腐らない食品が保存されている。
ここはそんな施設なのだ。

「こういった物を他人に食べさせると言うのは…………、正直気が退けますね……」
「何故?」
「─────ッ!!」
347 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/04(火) 23:04:27.45 ID:G3xYMTM0

思わず焼きあがったパティを床に落としそうになった。
振り返ると、先ほど倉庫に休ませておいたはずの男が紙コップを口に付けながら立っていたのだ。

「少なくとも人間の肉よりはマシだろうと思うけどな。…………あんたのかい?」
何時の間にか入れてきたのか、コーラが入っている紙コップを差し出しながら問いかけられる。
「いえ、それより具合は──」
「あれだけ大寝坊したんだ。どうって事は無い」
「あんなに血を流してたのに……」

人並み以上に医学の知識はあっても、こんな所では消毒して包帯を巻く程度しかできなかったのだ。
目の前の男性の強さには驚かされる。

「あんたのおかげ……かな」
「でももう少し休んでた方が……。丸一日、意識が戻らなかったんですから」
「どうりで腹が減るわけだ」
「あ、少し待っててくださいね。もうすぐですから」

こちらの警告は一切聞き流すつもりらしく、男は持ってきた椅子に腰をどっかりと落とす。
先ほどまで虫の息だったのがウソのように思えた。
348 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/04(火) 23:05:41.37 ID:G3xYMTM0
☆   ☆   ☆

食事をしながら、二人は自己紹介を終えた。
勿論ビリーは名前の事以外は話さなかったが。
そして今、ビリーは指についたソースを舐めながら問いかける。

「テレビは無いのか? ラジオでもいい」
「え……?」
「この状況について、何かの説明はされていなかったか?」
「いえ、生憎と何も……。テレビもここ数日見ていなかったものでして……すいません」

ビリーの問いかけに対し、少女──確か名前は高 良みゆきだったか──は心底申し訳無さそうに顔を伏せてしまう。
何を謝る必要があると言うのか、そこは理解できなかったが。

「確か最後に見た時……、『地獄が溢れて、死者がこの世に蘇った』としか……」
「………………」
「ご、ごめんなさい! そうですよね、そんなバカな事なんて……」
「────その通りだったらいいのにな」

心底そう思う。
自分だって二回死んだ身だ。
そんな事だってありうるかもしれない。
それに、実を言うと彼もまたみゆきと同じ放送を見たのだ。
349 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/04(火) 23:06:17.46 ID:G3xYMTM0
おそらく日本には似つかわしく無い、くだらない宗教番組……。
だがそこで、その説を唱えた司教の経歴がまた面白い。
元SWAT隊員……、現在はヒンドゥー教の教祖、おまけに黒人ときている。
自分の境遇もあったのだろう。
彼は何となくその司教に親しみを感じていた。

「あの……ビリーさん、ですよね。もしかしてあなたは何か───」

ビリーは思う。
もし本当にコレが、人の悪意など入り込む余地の無い出来事だったなら……、神様とやらのお裁きならば────。
だが彼は知っているのだ。
この事態を引き起こしているのはれっきとした悪意、それも人の命を商品としているクソッたれ企業の……!

「ご期待の添えなくて悪いがお嬢さん。俺も何にも分からねえな……」
「そうです…よね……」
「なぁ、お前知り合いは───」

何か話題を変えようとした瞬間──

「でも実際、この状況は天罰かもしれません」
「何だって?」

──みゆきの眼鏡が蛍光灯の光を反射させ、彼女の瞳を見えなくした。
350 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/04(火) 23:06:36.52 ID:G3xYMTM0

「我々人類は調子の乗りすぎました。森林伐採、化学汚染、生命の乱獲……、数え上げればキリがありません」
「………………」
「地球を一つの生命だと例えるなら私達はさながらウイルス……、いや、それすら劣る寄生虫でしょうね」
「…………ハ、それで地球が怒って俺らを滅ぼそうと?」
「そうです!」

断言するみゆき。

「自然環境を大事にしないから人類は……」

彼女の、まともとは思えない演説は続く。
ビリーは先ほどの慈愛に溢れていた彼女とは違う何かを、存在しなかった何かを確かに感じ取った。


「だから、私達もむやみに抵抗したりせず、殺されるべきなのかもしれませんね……クスクス」

我慢できなくなったのか、静かに笑いを漏らす。
それは先ほどの物腰落ち着いた仕草などでは無い。
ビリーが最も嫌うタイプの笑い方だ。
351 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/04(火) 23:07:27.96 ID:G3xYMTM0

「フフ、クスクスクス……、いえ。きっと食べられた人は神様に見捨てられたから。
でも私達は生きている、これは私達が選ばれたからですよ。あなたも良い人そうですからね?
神様に選ばれたんですよきっと。ええそうです、死んだ人は愚か者だったから、愚物だったから……」
「少し休んでおけ」
「きっと外で歩いている方々は神様のしもべなんですよ……、きっとああやって」
「休んでおけ、みゆき」

相変わらず狂気染みた笑いをあげるみゆきに、ビリーは一言だけ強く言った。
口元は変わらぬまま、ビリーが居た倉庫へと去ってゆくみゆき。
だがその瞳は…………笑ってなどいない。
『ある感情』が彼女を支配している。

「ビリーさん……私はあなたを良い人だと思っているんですよ。人類の中でも生き残るべきだとね……、
それなのに私の言う事は…………何で聞いてくれないんですかっ!!」

叫びながらサンドイッチの入ったケースを、足で思い切り蹴っ飛ばす。
食べ物を粗末に……、こんな事は普段の彼女なら絶対にありえない事だ。
352 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/04(火) 23:08:05.01 ID:G3xYMTM0

「そこら辺にしておけ。お前の事も分かった」
「ホントですか?」
「ああ……」
「クスクスクス」

再びみゆきの背中を見送りながら。

「イカれてるぜ……」

彼女に聞こえないようにそっと呟いた。


扉の向こうで───

「ビリーさん……、どこまでもどこまでも、思ってた通り、以上に……本当に良い人ですね……ウフフ」

みゆきが笑みを浮かべていた事をビリーが知るよしは無い。

☆   ☆   ☆
353 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/04(火) 23:09:01.88 ID:G3xYMTM0
ふんっっっとにタイトルはもっと考えるべきだった……
書いていくうちに書きたい事が増えていくんすよねえ……
354 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/04(火) 23:10:57.16 ID:u4cPOx20
>>353
GJっす!

焼きあがったパティとか一瞬勘違いしたじゃねえかww
355 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/04(火) 23:14:17.87 ID:fpSVQ.SO
>>353
パティが焼かれたと思ったwwwwww
GJ! その気持ちは痛いほど分かるわwwww
356 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/04(火) 23:14:47.50 ID:DHpM.Oc0
>>353
GJ!続きが待ち遠しいぜ!!

>>354
俺もそこは一瞬ヒヤッとしたwwww
357 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/04(火) 23:20:40.84 ID:gJag5N6o
終わりが見えない・・長編なのかw
358 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/04(火) 23:26:42.08 ID:F2A8YwDO
ゆたか「おっお姉ちゃ〜ん!」
こなた「ん?っ!?ゆっゆ〜ちゃん?」
ゆたか「朝起きたらこんな姿になってて…」
こなた「トレビアン!侍!侍!侍!」

らきテル入ってる?
359 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/04(火) 23:28:21.48 ID:UPOd4YY0
>>353
そういう時は副題をつけるんだ
コナタ・イズミの日記 〜(副題)〜 
的な感じで
360 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/05(水) 00:15:35.96 ID:BxJqBAAO
みなみ「らき☆すたオンラインで私の挿絵が無い…………」
361 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/05(水) 00:26:35.40 ID:f7LvBV20
つかさ「メタミドホ酢ぅ〜」
かがみ「駄目だこいつ… 早くなんとかしないと…」
362 :時をかける青い髪の少女 :2008/03/05(水) 00:40:21.79 ID:jQ5/upA0
うーい、やっと続き出来たぜ…。かなり時間詰めて書いてるから
文法的におかしかったりストーリー展開おかしかったりするかもだけど、見逃してください。


それから、私はこの能力を使って自分の思い通りに日常を過ごした。

使用例、その1。


「お姉ちゃん、遅刻しちゃうよー?」

私は重い瞼をむりやり持ち上げ、時計を見た。

「ん…あぁっ! もうこんな時間!?」

もう7時30分を回っていた。普段ならこの時間に家を出ている。

「さっきから何回も起こしたのに…」
「ご、ごめんゆーちゃん、先に行ってて!」

私はゆーちゃんが立ち去るのを見届け、廊下へ出た。
助走距離をしっかりとって、思い切り駆け出してジャンプ!


壁に激突。もう痛いのは慣れてきた。…って、何かマゾに目覚めたみたいな言い方だけど。


もちろん、時間は戻っている。いつも起きる時間に。



使用例、その2。

「あの、これください」
「あ、すいません、それ前のお客様で売り切れちゃったんですよ」
「えぇっ!?」

すぐに助走距離をとって、ダッシュ。

「はぁ、はぁ、これ、ください」
「はい、こちらですね。7000円になります」

私は財布からお札を取り出し、店員に渡す。

「ありがとうございましたー」

私は、限定版フィギュアを大切に鞄にしまった。
これと同じ手口で、私は限定品を買い漁っていった。
363 :時をかける青い髪の少女 :2008/03/05(水) 00:40:55.11 ID:jQ5/upA0
使用例、その3。

「問題です。雷のことを俗に『稲妻』と言いますが、その由来はなんでしょうか?」

クイズ番組。私たちは、3人揃ってしかめ面をした。

「えー、こんなのわかんないよぉ」
「そうだな、これは流石にお父さんもわからんなぁ」
「みゆきさんなら知ってるかな」

3人で悩んでいると、司会者が答えを発表した。
それをしっかりと覚えて、私は廊下に出て、ダッシュした。



「問題です。雷のことを俗に『稲妻』と言いますが、その由来はなんでしょうか?」
「えー、こんなのわかんないよぉ」
「そうだな、これは流石にお父さんもわからんなぁ」

私はテーブルを拳で軽く叩き、得意げな顔をする。

「実はね、古代信仰では稲がなるときに雷が多かったから、雷の光が稲を実らせるって言われてたんだって。
 で、『稲の妻』みたいな存在だから『稲妻』って言うんだよ」

司会者が、答えを発表。間違えているわけがない。

「お姉ちゃん、すごーい!」
「すごいな、こなた。どこで知ったんだ?」

褒められるのが照れくさい。私は頭を掻いた。

「いや、まぁ、知ってて当然?」

当然な訳ないのだけれど、私は胸を張って言い切った。



こんな感じで、私は自分の意のままに時間を飛び越え、そして自分が得をするように日常を過ごした。
364 :時をかける青い髪の少女 :2008/03/05(水) 00:42:56.32 ID:jQ5/upA0
そんなある日のことだった。

私が登校して上履きを取り出すと、下駄箱の中から1通の手紙がはらりと落ちてきた。
それを拾って、中を見る。

「泉へ 今日の放課後、屋上で会ってください」

丁寧な字で書いてあった。私は赤面して、その手紙を鞄にねじ込んだ。
生まれて初めてもらったラブレター。いや、ラブレターと決まったわけではないけど。
でも、体が火照るのがわかる。こんな経験は初めてだからだ。
その日の授業は、上の空だった。黒井先生の授業は今日はなかったので、特に鉄拳を食らわされることもなかった。


かがみたちに相談できるわけもなく、放課後。


屋上で静かに待っていると、ある男子が駆け寄ってきた。
クラスメイトでもなんでもない、赤の他人だった。

「ごめん、泉…。待たせた?」
「…ううん。待ってないよ」

相手の顔を見ることが出来ない。俯いて、私は小声で返事をした。

「…話って、何?」
「うん。…俺さ、泉のことが好きだ」

この展開はギャルゲーとかで何度も経験していたけど、実際自分が体験するとなると何も言えなくなってしまう。
私は、ゆっくりと顔を上げた。返事は考えていなかった。
相手の顔を見る。とても優しそうな顔。
さっきは思い出せなかったけど、彼とは何度か顔を会わせたことがある。
話もした。そのときはただ、いい人だなと思ったのだ。

「泉、付き合ってくれ」

付き合うのか、付き合わないのか。頭の中の葛藤はなく、答えは私が思ったよりもすんなりと出てきた。
365 :時をかける青い髪の少女 :2008/03/05(水) 00:43:17.82 ID:jQ5/upA0
翌日の昼休み。
いつも通り4人でお弁当を食べていると、昨日の彼がやってきた。

「泉、ちょっといいか?」
「あ、うん。今行くね」

私を除く3人がきょとんとする。まぁ、無理もないだろう。
私は、彼と付き合うことにしたのだった。何故かはよくわからない。
でも、男性と付き合うことがどんなことなのか知ってみたかったのだ。

しかし、彼と付き合うことで失うものはあまりにも大きすぎた。

いつもの4人で過ごせる時間が、短くなってしまったのだ。
登下校はいつも彼と一緒。昼休みもそうだ。
話せる時間は短い休み時間の間だけ。その時間を使ってつかさやみゆきさんと話そうとするが、何故かぎこちなくなってしまう。
私たちの関係は、自然と薄くなっていった。

彼とは毎日会っている。別に嫌ではない。付き合っているから。


でも、私にはもっと大切な友達が必要なのだ。


「…駄目だ。あの時に戻って、ちゃんと断ろう」

私は時間を飛び越え、あの日の放課後に戻った。
366 :時をかける青い髪の少女 :2008/03/05(水) 00:44:09.01 ID:jQ5/upA0
今回はここまで…。
あー、力尽きた。寝てきます。
367 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/05(水) 00:49:58.06 ID:3spLIYg0
これは…死亡フラグ!
368 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/05(水) 01:27:32.09 ID:LTXYBTo0
ゆい「こんちー」
こなた「あ、ゆい姉さんいらっしゃーい」
ゆい「ゆたかをぶん殴りに来たよー」
こなた「うん、分かったよ。おーい、ゆーちゃん、ゆい姉さん来てるよー」
ゆたか「はい……」
ゆい「おー来た来た……そおりゃ!」
ゆたか「ううっ!」
こなた「さすがゆい姉さん! 警察官だけあっていいパンチだねー。それじゃ私も」
ゆたか「ひぐっ!」
369 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/05(水) 01:31:17.73 ID:L/RojK60
ゆたか「クッ……このような屈辱! 許さんぞダメ警官&クソオタクめ!」
370 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/05(水) 01:32:44.08 ID:LTXYBTo0
あやの「みさちゃんって、ほんとにミートボールが好きなのね」
みさお「おう!」
あやの「私とミートボールじゃ、どっちが好き?」
みさお「ミートボール!」
あやの「……ふーん、そうなんだー」
みさお「あ、いや、これは……」
あやの「そんなにミートボールが好きなら、私がみさちゃんを美味しいミートボールにしてあげる」
みさお「ご、ごめんなさーいっ」
371 :井戸端会議は続く。〜こな☆かが :2008/03/05(水) 02:29:57.57 ID:q6Gnvx20
「体っていうのはね、とても正直なんだよかがみん」
「何よアンタ。いつにも増してきもちわ類出だしね」
「いやぁ、例えばね‥‥かがみは結構照れ隠しで場を誤魔化したりすることがあると思うんだよね」
「そっ、そんなこと別に・・・!」
「ほぅら、今だって。心当たりが無い人なら、普通に「別に無いと思うけど」ってやんわりと否定するぢゃん。誤魔化すにしたって、「そんなことないよ」くらいは出てくる。
自覚ないかもしれないけど、かがみはほんっとぉ〜に誤魔化したり嘘をつくのが下手な方なんだよ?」
「そんなことどうでもいいわよ!ってゆーか何でいきなりそういう話が出てくるんだっ」
「かがみん、手を握ろっ!」
「手を握る前に話の流れを把握させろと言いたい」
「でもそんなの関係ねぇ!と言いたい」
「その人絶対に今年消えると言いたい」
「体っていうのはね、とても正直なんだよかがみん。大事なことなので二回言いました」
「で?それと私が誤魔化すのが下手だって話とどう結びつくんだ?自分が顔に出やすいタイプだーって言うのはさすがに自覚してるわよ」
「ここにトランプが二枚あります。はい、ジョーカーと遊戯王のカードだね。この中の一つを引き取って下さい」
「突っ込みどころは一つにしろ。はい、抜いたわよ」
「カードを見たね、かがみん?じゃあそれを右手に持って、左手は私と握手っ」
「結局するのかよ‥‥はい」
「では今から質問をするから、かがみんは何があっても『いいえ』って答えてちょーだい」
「わかったわ」
「‥‥‥かがみん」
「何よ?」
「こうやってさ、握手してると・・・やっぱりかがみんってあったかいね」
「はぁ?アンタ一体‥‥」
「何か、握手してる手からね、かがみんの‥‥何て言うんだろ、優しさとか、愛情みたいなものが伝わってくる気がするんだ」
「ばっ!何恥ずかしいこと言ってんのよっ!!人が見てたら‥‥!」
「だいじょーぶだいじょーぶ。何てったってここは秋葉原のど真ん中だからね。しかもアニメイトのまん前。さっきからソッチの趣味があり気な人にはちらほら見られてるし・・・
そりゃそーだよね〜、女子高生が意味あり気にこんなとこで手を握ってたらさ。嫌でもそーいう風に見え」
「それを早く言いなさいよっ!!いいから早くここを‥‥」
「待ーった。離さないよ。これが終わるまではね」
「わっ、わかったわよっ!!さっさと続きを・・・!」
372 :井戸端会議は続く。〜こな☆かが :2008/03/05(水) 02:30:49.05 ID:q6Gnvx20
「んじゃあさっさといくよ。さっきの続きです。先ほど引いたのは遊戯王のカードですか?」
「いいえ」
「ケフィアか‥‥では次です。それはトランプのジョーカーですか?」
「いいえ」
「ではそれは何のカードですか?フルメタの同人誌にオマケで付いてたソースケとクルツの半裸で体を絡めあった‥‥」
「いいえ」
「‥‥かがみん、やっぱり分かりやすいねぇ。声は普通だったけどさ、『ソースケ』って名前が出た途端に握ってた手が少しだけどピクッてなってたよ。勿論見てるぶんには分かんない本当に僅かな動きだけど」
「てゆーか何でソースケのトレカが混ざってんのよ。突っ込むべきトコはそこじゃないか?」
「なんで?これはかがみんがいかに誤魔化すのが下手くそかということを証明するための実験なんだよ?」
「実験って・・・とにかくここから!」
「離さないよ。絶対にはなさないよ」
「何でよ‥‥分かったわよ。私はどーせ18にもなってロクに嘘もつけない不器用な人間よ」
「かがみん・・・」
「うっさい。もう帰るわよ。別に私はここに用事ないし」
「‥‥嘘」
「嘘じゃないわよ」
「手の動きなんてなくったって、私は、かがみんのことなら何だってわかるんだもん」
「何がよ。アンタなんて、私のことを1%だってわかってりゃしないわよ」
「否定されて、悲しかったんだよね。友達にそんな風に言われて、悲しかったんだよね」
「別に。アンタと友達だったつもりなんてないし」
「私は、かがみのことが好きだもん。かがみんのことならかがみん以上に分かるよ。例え握ってた手に皮膚の細胞が分裂するくらいの動きしかなくたって、私にはわかるよ」
「好きって‥‥そんなこと言われてもこま」
「分かってるんだ、かがみんを困らせちゃうことくらい‥‥でも私、たとえかがみんを困らせたって自分の気持ちを正直に伝えるって決めたから。かがみんが困ってるなら、それを私も一緒に悩んであげたいって思ったから」
「そっ、そんなの私は知らなっ・・・!」
「かがみんの手、すごく湿ってる。緊張してるんだよね。恥ずかしくてどうしたらいいかわかんなくて、焦ってるんだよね」
「勝手に決め付けないでよっ!!私は誤魔化すのが下手なの!!どう誤魔化したらいいかわかんないだけ!!」
「誤魔化す・・・ってことは、図星ってことなんだよね。かがみん自身も気付いてない‥‥ううん、気付いてるけど、隠してるのかな?
でも私を好きでいてくれてるのは確かだよね。かがみん‥‥」
「やめなさいよ!離してっ!」
373 :井戸端会議は続く。〜こな☆かが :2008/03/05(水) 02:31:57.76 ID:q6Gnvx20


「‥‥ね?人の体って面白いでしょ」
「・・・・は」



「‥‥ってわけ。質問する前、かがみんに「手があったかい」とか言ったのは、恥ずかしいことを言えば相手も恥ずかしがってくれるから。そうすることによって、相手の感情と体が結びつきやすくなった状態にして、改めて質問したんだよ」
「じ、じゃあ、あの好きとか嫌いとかは何だったのよ・・・?」
「ん?それはただの延長線だよ。ただかがみんの体がどんな反応を示すかな〜と思って。面白いよね、人の体って」
「・・・・・私もたった今、人の体について調べたいことが出来たわ」
「‥‥ぁ」
「例えばここ。うーん、やっぱり骨の上っていうのは基本的に押されたら痛いのよねぇ〜!」
「あぎゃっ!びゃあっ!か、かがみんやめ・・・」
「それからここっ!ここっ!そして・・・・ここっ!!!」
「いだっ!!いたいいたいいたいっ!!!弁慶の泣き所は死ぬってかがみん!!!」
「ん〜?別に死にはしないと思うわよ。ただ『泣き所』っていうくらいだし、泣くまではやめないであげようかな〜とは思ってるけど。泣いても止めるかどうかはわかんないけど・・・」
「そ・・・そこまで悔しい気持ちがあるのは、多分自分が弄ばれた悔しさだけじゃないよね。自分の中の密かな気持ちを踏みにじられたから‥‥ぎあああああああっ!!!」




井戸端会議は続く。
整体大好きフリスキー。でも初めて一ヶ月なのは秘密です。ではおやスミ酢
374 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/05(水) 07:09:18.73 ID:IsibHoSO
>>366
GJ!
これは大いなるしっぺ返しを喰らうな……
次もwktkだぜ
375 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/05(水) 07:15:37.57 ID:IsibHoSO
>>373
こちらもGJ!
久し振りに見たぜww
相変わらずのクオリティだなwwww
376 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/05(水) 10:23:30.67 ID:PIeZ.YDO
―ビデオ店員にふさわしいんじゃないかランキング―
5位:泉そうじろう5,254票
みなまで言うな!、男同士のお約束は誰にも破れない!
オタクなそうじろうには男性からの支持が圧倒的に高く男性キャラとして唯一TOP5にランクイン

4位:柊4姉妹6,619票
まつり姉さんやいのり姉さんに変な目で見られながら借りたい、ツンデレ店員は夢のまた夢、つかさなら変なDVDとか知ってそう
など変態ちっくな意見が多く、姉妹の中ではかがみが1番人気でした

3位:小早川ゆたか6,842票
えちぃなのを借りる時に恥ずかしがるのを見たい
等のまことにけしからん意見が多く見られ第3位に

2位:高 良みゆき8,027票
様々な映画に詳しそうだから、どんな内容なのか優しく教えてくれそう
とインテリなイメージで意外や意外の第2位

1位:泉こなた10,571票
仲良くすれば新作アニメの入荷日を教えてくれたりレンタルされないようにとっておいてくれそう
アダルトビデオを借りる時うまくごまかしてくれそうだから
などオタク色の強い意見が多く堂々の第1位!
377 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/05(水) 10:34:09.06 ID:PIeZ.YDO
―チョココロネ―

こなた「お昼ー!(ガサガサ」
かがみ「またチョココロネ?っとに飽きないわね」
こなた「まぁねぇ(ハムッ」

タラ〜ン

かがみ「ちょ、こなた反対側からチョコ滴れるって」
こなた「Σっ!?ん〜ん〜」
かがみ「は?ちょっバカ、なっ、ん〜!!!」

みゆき「つかささん、あれがよく男女間での遊びで行われるポッキーゲームです、でもこの場合はポッキーでなくチョココロネという興奮度の低いものですね」
つかさ「はゎゎゎぁ////」


かがみ「んはっ、はぁはぁ…(ドキドキドキdkdk…」
こなた「さんきゅ〜かがみん助かったよ」
かがみ「急に人の口にチョココロネ突っ込むなよ!」
こなた「…まんざらでもない目してたくせに¬ω¬.(ニヤニヤ」
かがみ「ばっバカ言ってんじゃないわよ!もぅ!」
378 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/05(水) 10:45:33.01 ID:PIeZ.YDO
こちらそうじろう、今日も異常なし、いたって平和である
http://imepita.jp/20080305/382350

たまたま通りかかったからつい撮ってしまった、あたりを見回して電柱の傍でニヤニヤ写メる姿は
どう見ても変態です、本当にあr(ry
379 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/05(水) 11:45:39.12 ID:91YUhAAO
?こんなに意味がわからないネタも久しぶりだww
380 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/05(水) 12:18:26.57 ID:IsibHoSO
わけわからんwwwおもしれーな^^
ランキングもチョココロネネタもGJ!!
381 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/05(水) 12:21:34.06 ID:M8Byn2SO
オープニングのそうじろうかもとか適当に答えてみるww
382 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/05(水) 13:08:36.19 ID:xeUIPEAO
>>161

目薬は別フレのあれだよね?

KCDXで三冊出てるやつ
383 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/05(水) 13:59:12.90 ID:I0uE5kDO
>>382おそらくソレです。「ばくはつ」と言えば完璧でしょうか?
わかる人がいてくれて嬉しいです。ちなみに病院にあったんですよね、ソレ
384 :なぞなぞシリーズ :2008/03/05(水) 16:32:43.54 ID:I0uE5kDO
こなた「新しいなぞなぞ仕入れたよー」
かがみ「仕入れたって……」
つかさ「どんなの?出して出して」
こなた「古くなれば古くなるほど若くなるものってなんだ?」
かがみ「古くなれば若くなるもの……そんなのあるの?」
こなた「ないとなぞなぞにならないじゃん。ちなみに引っかけは一切なしだよ」
つかさ「古くなれば若くなる……なんだろ?わかんないや」
かがみ「つかさ、簡単に投げ出すクセ直しなさいよ?」
つかさ「あうう……ごめ〜ん……」
かがみ「だとしても、これはわからないわねぇ……正解は?」
こなた「写真だよー」
つかさ「そっか。昔の写真より今の方が年をとってるもんね」
かがみ「あんたは昔も今も変わってないんじゃない?」
こなた「むう……言われるとは思ってたけど……」
385 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/05(水) 17:58:28.35 ID:91YUhAAO
なるほど実にこそばゆいなぞなぞだww
386 :Nightmare lucky City [sage]:2008/03/05(水) 19:36:42.92 ID:ZiTS/PM0
長らくお待たせしましたNightmare lucky City
とうとうクライマックスだー それではドゾー


「でも・・・、ホントにいいの・・・?こなた」
かがみは、信じられなかった。疑うと言う意味ではなく、あまりにも驚いたためだ。

「うん。
一人で居たくないし・・。かがみのそばにいたい。
いや、いさせて?」
「・・・分かった。」

とにかく、こなたは今歩けない。
そこで、みさおの車で送ってもらうことになった。

とはいえ・・・。
まだ室内は、大盛り上がり。
しばらく様子を見るか・・・。


「・・・」
・・・ヒマだ(泣
そんな時、突然こなたから声をかけられた。
「かがみ?お願いがあるんだけど・・・」
「ん?何?」
「外の空気を吸わせて・・・?」

かがみとこなたは博士に了承を得、エレベーターで屋上に上がった。
なぜ屋上かというと、ただ単純に空に近いからだった。
387 :Nightmare lucky City [sage]:2008/03/05(水) 19:37:36.43 ID:ZiTS/PM0
〜屋上〜
「ん〜〜〜〜っ!
外はきもちいなぁ」
こなたは笑顔を見せた。
人ばっかりで緊張していたんだろう。

外はもう夜だった。
空は晴れ渡り、満天の星空が見える。

屋上で、2人ははしゃいだ。
といっても、こなたは動けないので話が盛り上がったわけだが。
まるで、長く離れ離れだった恋人同士のようだった。

2人は並んで寝転んで、星を眺めていた。
「かがみ・・・?」
「ん?」
「ありがとう
あたしと出会ってくれて、助けてくれて」
「いやいやそんな・・・」
かがみは照れくさかった。
なにせ、恋愛経験ゼロだったから。
だが、確実に2人の距離は急激に縮まっていた。
「これからも、ずっと一緒にいようね?」
「え・・?それってどういう・・・」
「ん〜・・・。こういうことかな?
よいしょ・・・と」

こなたはうまく動かない、体を動かしたと思うと次の瞬間だった。


チュ・・・


「へ・・・?」
「・・・」
いきなりのキスだった。
「え、えぇぇぇぇぇぇ!?」
「うるさいなぁ・・
恥ずかしいんだから・・・」

そして、その様子を見ていた女が一人。
「よかったね、お姉ちゃん・・・。」
紫の髪をなびかせて、彼女は階段を下りていった。
388 :Nightmare lucky City [sage]:2008/03/05(水) 19:38:13.74 ID:ZiTS/PM0
2人が下の部屋におりても、あいかわらずだった。

・・・いつまでやってんだこいつら・・・。
嬉しいながらも、心の中で突っ込みをいれるかがみだった。


そのあと、つかさの声かけでようやく騒ぎが収拾した。
博士と挨拶を交わし、ビルを出た。
博士は、寂しそうな目の色をしていた。

別に酒を飲んでいたわけではなかったので、みさおに乗せて行ってもらった。


〜かがみ宅〜
「ありがとう、みさお」
「おう、またな」
「みさちゃん、早く帰らないとアノ人に・・・」
あやのが、不安げに言うと飛んで帰っていった。

「さて、どうするかな・・・」
部屋割りだ。
「とりあえず、風呂だけど・・・。
こなた、どうしよう?」
かがみが聞くと
「ん〜・・・。かがみと」
「チョッ・・。それは・・・エート・・・。」
結局、家にこう達をよび一緒に入ってもらった。
着替えもついでにもらってしまったのだが・・。

部屋は、つかさはいつもどうり。
こなたとかがみが一緒に寝ることになった。
389 :Nightmare lucky City [sage]:2008/03/05(水) 19:38:48.97 ID:ZiTS/PM0
〜かがみの部屋〜
もともと、かがみはベットで寝ていたので・・・
一緒のベットで寝ることになった・・・。

「おやすみ」
「おやすみ・・・」

いつもと違うのでかがみはどきどきしていたが、かなりの疲れがたまっており、すぐに眠りに落ちた。
寝れないのはこなたのほうだ。

「かがみ・・・?」
呼んでも返事はない。
「もう・・・」
こなたはいろいろ考えた。
今までのこと、かがみのこと、これからのこと。

どのくらいの時間が経ったのだろうか。
かがみの近くに少し体を寄せて、眠りに入った。


〜〜翌朝〜〜
珍しく一番早くつかさがリビングへ現れた。
そしてテレビをつけた。
「・・・そういえば、昨日あんなことあったんだなー・・・」
いまでも不思議だった。
「・・・あの子いるんだったっけ
起こしたほうがいいのかどうか・・・」

ああだこうだ考えて結局起こしに行った。

〜かがみの部屋〜
こなたはもう起きていた。
「あ、おはようございます」
「おはよ
敬語じゃなくていいよ。これから一緒に生活するんだし」
「うん」
こなたは苦笑いした。
390 :Nightmare lucky City [sage]:2008/03/05(水) 19:39:20.85 ID:ZiTS/PM0
「さて、お姉ちゃんはどうするか」
「起きないの?」
「うん、叩いても起きないと思う
お姉ちゃん!起きろ!」
「・・・」
相変わらず反応なしだ。
「かがみ、いや、かーがみん。おきて?」
こなたが起こしても反応なし。
あきらめて、部屋からかがみをリビングへ連れて行こうとしたときだった。
「・・・かがみ!起きてよ、このバカっ!」
「・・・!」
かがみが飛び起きた。
「おはよ」
こなたは笑顔で言った。
「お、おはよ・・・」

・・・先が思いやられるな・・・。
この先のことが不安になった、つかさだった。
391 :Nightmare lucky City [sage]:2008/03/05(水) 19:41:22.53 ID:ZiTS/PM0
数年後、かがみとこなたは結婚(?)した。

「かーがみん。起きて?」
「ううん。。。あと5分・・・」
「・・・起きんかいっ!!!」
「☆○%&@#$!?」
かがみは飛び起きた。
こなたは、怖かった・・・。
「・・・おはよ」
でも、そのあとの笑顔にかがみは全部許してしまうのだった・・・。
(情けないわね、私・・・泣

でも、なんだかんだでお互い助け合い幸せな生活を送っている。
こなたも、厳しいこと言ったりするが、かがみに対する感謝の念は捨てたことがない。
喧嘩にはなったことが無いらしい(かがみ談


桜庭博士はと言うと、Nightmare lucky City計画はあの日を境に中止になった。
しかし、ロボットの人工知能に関する研究の第一人者として、いまだに第一線で活躍している。
ちなみに、人工知能を始めて搭載したロボット名前は、「KT」と名づけられた。
Nightmare lucky Cityは、AIのデータだけを残しすべて削除されたそうだ。
AIのデータは、ロボットの人工知能に転用され何事も無く運用されている、らしい。

あやのは、みさお兄と結婚したそうだ。
結構幸せな生活を送っているらしい
みさおは、どこかでスポーツインストラクターをやってるとか、やってないとか。
ゆたかは、絵本作家になったそうだ。

つかさは、調理師になったらすぐ家を出て行った
2人の新婚(?)生活を邪魔したくないとか言って・・・

こうは、ほかの仲間と共にマンガ家になったようだ。
評判も上々とか。



みんな一人ひとり、それぞれの道を歩き出した。


そうそう。


かがみ、最近人の役に立つ仕事をやってるって話。

どんな仕事なのかね?

それは、かがみ達が知ってること。

君が聞いてくるといいよ。

【終わり】
392 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/05(水) 19:43:15.23 ID:I0uE5kDO
今、ヘキサゴンで「ブルジョア」という答えを聞いて「ヨーグルトじゃないですか!」「それブルガリアや!」というくだりがあった
393 :Nightmare lucky City [sage]:2008/03/05(水) 19:46:40.83 ID:ZiTS/PM0
>>391こなた「次回!―――」
   かがみ「ちょっとまて!
       これで終わりだろ!」
   こなた「いや、まだあるよ
       NLC撮影後の話がね。」
   かがみ「まじかよ・・・」

*マジで撮影後の話やります
394 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/05(水) 20:43:40.89 ID:IsibHoSO
>>393
投下終了乙ー、って思ったら
まだ続くんかいwww


>>392
ヘキサゴンは人が見てないときに限っていつもいつも……(苦笑
395 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/05(水) 21:07:50.47 ID:q6Gnvx20
>>392
それ見たw家族と見てたのにつかさの名前が出そうになった件www
396 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/05(水) 22:06:21.55 ID:IsibHoSO
王様ゲーム

王様だーれだ?

こなた「はい、私でーす☆」
かがみ「げ、いきなりお前かよ……」
こなた「まぁまぁ、じゃ定番のポッキーゲーム! 2番と5番の人!」

つかさ「良かった私じゃないや」
ゆたか「私だ……2番」
こなた「お? ゆーちゃん当たり? もう一人は〜?」
みなみ「あの……私です///」

ひより「何ぃぃぃ!? 先輩GJ!!」
パティ「OH! ベストパートナーね」

こなた「はい、じゃあ早くやろー! 王様の命令だぞ♪」
かがみ「はい、ポッキーよ」
みゆき「用意が良いですね」

ゆたか「……みなみちゃん///」
みなみ「ゆたか……///」
ボリボリポッキン

こなた「あぁー、折れちゃったか……残念!」
ゆたか「うぅ……恥ずかしぃよ」
みなみ「……///」

ひより「…………」プシュー
パティ「ひより大丈夫デスか!? 戻ってくるのデース!!」
397 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/05(水) 22:32:41.81 ID:LTXYBTo0
つかさ「ゆきちゃんのお母さんって、頭弱いよねー」
みゆき「つかささんのお姉様方は、駄目人間ばかりですね」

こなた「か、かがみ、何とか言ってよぉ……」
かがみ「わ、私だって怖いのよっ」
398 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/05(水) 22:33:42.84 ID:Mm3qsUc0
>>378
が気になって眠れませんww
元ネタplz
399 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/06(木) 00:37:28.97 ID:B049WoDO
>>398何となくだけどOPのもってけのアレじゃね?
400 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/06(木) 01:35:37.53 ID:19QqvE20
>>359
いや、今更なんだし……もーこのままぶっちぎっちゃおーかなーなんて……
とにかくGO!



何か楽しい夢を見ていた気がする。
だが現実に戻るとそんな物はすぐに忘れてしまった。

あれからどれくらい立ったのだろうか?
暗い倉庫で、みゆきがノソリと体を起こすと──

チチチ……
「きゃ……!」

多分みゆきが生きているとは思わなかったのだろう。
近くに居たネズミが驚いて部屋の隅へと駆けて行った。
眼鏡をかける。

(………………………)

だが彼女は立ち上がろうとはせずに、その場に蹲ってしまった。
何も言わず、ただ床の一点を見つめる。
その瞳は、先ほどの物とは違う、ましてや普段のみゆきを知る者なら別人と疑うのでは無いか……、
こなた辺りだったら某もっこすのフィギアを彷彿させたかもしれない。
それだけ今の彼女はマネキンのように、無機質だったのだ。

「ヤバいぜ、準備しな!」

倉庫の扉が開きビリーが入ってくるまで、彼女はその体勢のままだった。

☆   ☆   ☆
401 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/06(木) 01:36:13.54 ID:19QqvE20
外はすでに日が落ちているようだ。
この時間に睡眠をとる事は本来良くないのだが、今はそれどころでは無い。

「ああっ……」
「シィ!」

ビリーと一緒に入り口を見たみゆきは口を手で押さえながら唖然とする。
目の前の光景には、もう一度意識が夢の中へ飛びそうになった。
最も、現状はすでに悪夢そのものなのだが……。

「さっきまでは三匹だったんだけどな……」

そこには電源の切れた自動ドアのガラスに、20体近いゾンビが隙間無く群がっていたのだ。
窓にも死者が張り付いてこちらに食いつかんとしている。

「な、何でこんなに……」
「俺たちの匂いを嗅ぎ付けたんだろうな。ヤツラは鼻が利くらしい」

どっちにしろ突破は無理だな……、としきりにガラスを叩く連中を見ながらビリーは検討をつける。
こんな所のガラスでは、あと数分程度で破られるだろう。
402 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/06(木) 01:36:55.42 ID:19QqvE20
「こちらへ!!」

何を焦ったのだろう。
振り返るとみゆきが先ほどの倉庫へと走っている。

(まさか……、あのお嬢!)

自分も倉庫へ入ると案の定、彼女は運入口の鍵を開けようとしていた。
「待てみゆ────」
止めようとしたがもう遅い。
「キャアアアアアアアアッ!!」
鍵が外される音、そして隙間から伸びてくる無数の手……。

すんでの所でビリーがみゆきを引っ張り出さなければ良くて八つ裂き、悪ければ動く死体の仲間入りを果たしていただろう。
だがそれも時間の問題かもしれない……。
完全に開かれた扉の向こうにも、やはりヤツラが敷き詰められていた。

「ヒ……来ないでください、来ないで、来ないで!!」
「神様の使いに失礼じゃあないのか」

自分で招き入れたんだろうが、とまでは突っ込まない。
それだけ言ってビリーはみゆきを倉庫の隅へと押しやる。
唖然と自分を見上げるみゆきの目の前で……
403 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/06(木) 01:37:20.57 ID:19QqvE20
「絶対に動くなよ」

備え付けられていたカッターを使い、自分の手首を切った。

☆   ☆   ☆

「思った通り……、だな」

プレップスペースに戻りながら、一応死霊達の動きに注意していたが……
どうにか全員自分の所に引き付けられてくれたようだ。

ゾンビ達の思考回路が、いたって単純である事を見越しての賭け。
それに勝ったのだ。
みゆきをヤツラの視界の外へ追いやり、そして自分は血の匂いを最大限に振りまく……、
つまり自身を囮にしてみゆきを助けた形になる……。

「俺もヤキがまわったかな……」

そう愚痴りながら、目の前の連中に銃口を向けた。
404 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/06(木) 01:37:53.64 ID:19QqvE20
二発、三発、四発と銃声が響く。
そのたびゾンビ達の眉間や鼻先に穴が開き後ろに弾けた。
七発、八発、九発……。
危うく掴みかかられそうになったので、後ろに下がって距離をとった。
十一発、十二発、十三発……。
カウンターまで追い詰められた。
十七、十八……。

ガラスの割れた音が背後から響いた。
一瞬だけ目を向けると、あれから更に数を増やしたらしい。
50近いゾンビが店内へなだれ込んで来ていた。

飛び出した銃身が、弾切れを知らせる。
そして前後から迫ってくる死霊の群れ。
彼はブローニングのマガジンを取り替える。
正真正銘、最後のマガジンを……。

済まし顔で、彼はカウンターに供えておいたプロパンガスボンベ……それに狙いを定め、そして────



轟音。


☆   ☆   ☆
405 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/06(木) 01:38:23.47 ID:19QqvE20
倒れながらも、脇に掴みかかろうとするゾンビの鼻っ柱をへし折る。
だが表情は呆れ以外の何物も浮かばない。

「……お次はなんだぁ?」

悪名高い日本のスーサイドアタックを食らわしてやろうと思った矢先……。
自分に群がるゾンビを蹴散らしてくれたのは、壁を破って現れた軽トラックだった。
こんなアホ臭い状況、アメリカのコメディでも存在しない。
そしてその運転手は……。

「乗ってください! 急いで!!」

この状況を作り出してくれた、素晴らしくお上品な令嬢だった。

「言われなくても」

ビリーはすぐに転がる死体を踏みつけ駆け寄った。
横目に映るのは、衝撃で歪んだボンベ。
耳にはそこからガスが漏れる音が……。

「俺に代われ!」
406 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/06(木) 01:39:01.21 ID:19QqvE20
すばやくトラックを後退させ、その場を後にする。
ドライブスルーからある程度放れた時……。

目に映る閃光、そして先のとは比べ物にならない大音響……、トラックを揺るがす振動。

普段だったら、ハンドルから手を放して奇声の一つでも上げていただろう。
振り返ると数十秒前は自分達が避難していた施設が、巨大な合同棺桶となっていたのだから……。
闇に染まった空を、更に黒く彩る黒煙が遠くになって行くのを見ながら、

「日本じゃあ────」爆弾テロってのはどの位食らうんだい?

そんな軽口を押しとどめた。

みゆきは泣いていた。

声を出さずに、グズりながら。

つい数時間前のように。

『この状況は天罰かもしれません』
『きっと食べられた人は神様に見捨てられたから』

そんな狂言的な事を永遠と語り続けていた時と同じように。

その言葉の意味する所は最初から分かっていたが、彼はそれでも『ああ、やはりな……』と感じてしまった。



軽トラックは、家族を失った少女を助手席に、更に速度を上げた。
まるで逃れようの無い何かから必死に抵抗するかのように……。

☆   ☆   ☆
407 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/06(木) 01:39:29.96 ID:19QqvE20
かつては人で賑わった商店街……。
だが今や屍が所々で徘徊するのみ、乗り捨てられた乗用車や路上に討ち捨てられたゴミの数々が街の惨状を語っていた。
だが黒煙を上げる車が多い中、奇跡と言って良いほど無傷なパトカーが一台ある。

その脇をみゆき達が乗る軽トラックが通り抜けた瞬間。

────パトランプが灯った。
408 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/06(木) 01:41:24.84 ID:19QqvE20
何か、ビリーが元より兄貴キャラに……
409 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/06(木) 07:11:35.75 ID:1LuNaESO
>>408
おれは最初から兄貴キャラと思ってたけどなww
とにかくGJ!
410 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/06(木) 09:51:28.12 ID:NTu7jIDO
アレの続編を始動させましょか。今回は途中で犯人を暴露させますので、ストーリーをお楽しみくださいな。
 


……内容的に楽しめないかな?
411 :らき☆すた殺人事件 〜愛憎の陵桜学園〜 :2008/03/06(木) 09:57:23.60 ID:NTu7jIDO
※ これを読む際は、先に『らき☆すた殺人事件 〜嵐の夜の惨劇〜』を読んでから本編をお読みください。



FILE.1


「くさくってさー!」
「あはは、だよなー!」

あの、嵐の夜の惨劇から一ヶ月が経過した
たった一ヶ月でも、柊かがみと日下部みさお、二人での生活が日常となりつつあった

「柊の弁当って最近豪華になってね?」
「あ、いや、今まではだいたいつかさが作ってくれたけど、全部私が作らないといけなくなったから自然と、ね」
「……なんか、皮肉だな……」
「……そうね……」

それでも、心の傷はまだ癒えない
春の訪れとともに消えていくの雪のように、この悲しみも溶けてなくなってしまえばいいと、何度思ったことか……


・・・


「おう、お前ら」
「黒井先生!」

帰る直前、廊下で黒井ななこと出会った。あの事件後、授業以外では初めての会話である
去年までこなた達の担任で――今年も担任になるはずだった

「アイツらが死んで、もう一ヶ月になるんやな……」
「ですね……」

悲しげなその目を伏せ、黒井先生は続ける

「時間っちゅーもんは残酷やな……何が起こっても、絶対に止まらへんのやから……」
「……でも」

不意に、みさおが口を開いた
412 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/06(木) 09:58:47.24 ID:NTu7jIDO
>>411

「時間が止まらないでくれてるから、私達はアイツらのぶんまで生きていけるんですよ」

その言葉を聞いた黒井先生は一瞬キョトンとし、小さく笑った

「なんや、もう大丈夫そうやな」
「まだ、寂しいことは寂しいですけどね」
「寂しいと思うことが出来るから、人は未来を切り開けるんやで。って、あるゲームの受け売りやがな。ほな、気ぃつけて帰り」
「「はい!」」

元気よく返事をすると、二人は廊下を歩いていった


――なんや、時間に取り残されとんのはウチだけなんか――


・・・


「あ、かがみ先輩」
「ゆたかちゃん、みなみちゃん。久しぶりね」

学校の玄関で、桃色の髪の小さな女の子と、緑色の髪の大人っぽい女の子の二人に出会った
みさおには見覚えがなかったが、二人が陵桜の生徒だということは制服からして明らかだった

「そうだ、日下部は初めてだったわよね? こなたの従妹、小早川ゆたかちゃんと、みゆきのご近所さん、岩崎みなみちゃんよ」
「あいつらの……」

かがみの説明を聞いたみさおの表情が曇る
あの事件で死んだ、こなたとみゆきをよく知る者だったからだ

「大丈夫ですよ。私はもう、吹っ切れましたから」
「私も……大丈夫です」

かがみが紹介したゆたかとみなみが口をそろえてそう言う
みさおはまだ不安だったが、本人が大丈夫だと言っている以上、追及する意味はない

「二人とも。こいつは私の親友の日下部みさおよ」
「よろしくな、二人とも」
『はい』

二人は返事が見事に揃ったのに驚き、顔を見合わせた

「あっはは。仲良いんだな、お前ら」
『……//』

ほのかに紅くなる頬。みさおには、この二人が可愛く見えた
413 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/06(木) 10:00:28.10 ID:NTu7jIDO
>>412

「そういえばゆたかちゃん。こなたの家から陵桜に通うって言ってたけど、やっぱり、おじさんのところから?」

おじさんとは、こなたの実父、泉そうじろうのことである
死別した妻、かなたとそっくりなこなたを溺愛していたのだ
そのため、かがみも参列したこなたの葬儀の時には滝のような涙を流していたのだ

「はい。私達はアパートか何かを借りるつもりでしたけど、おじさんが『こなたの思い出が詰まったこの家に一人でいるのは辛過ぎる』って、お母さんにお願いしたそうです」
「……なんというか、本当にこなたを愛してたのね……」

その場の空気がすっかり重いものになってしまった
と、その時、この重い空気を引き裂く人物が現れた

「Hi! ドウしましタ? そんなDarkな空間を作り出しテ」
「そんなに落ち込んでちゃダメッスよ! 前を見ないといけないッス!」
「パトリシアさん!? それに田村さんまで!」

かがみは二人を見た瞬間、名前を叫んだ
実はかがみは、この二人をこなたから紹介されていたのだ
パトリシア――本名パトリシア=マーティン、通称パティはこなたのバイト仲間として
田村――本名田村ひよりはコミフェに行った時に同人誌サークルの人として
414 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/06(木) 10:01:55.59 ID:NTu7jIDO
>>413

「かがみ先輩、小早川さんと岩崎さんとも知り合いだったんすか?」
「まあ、こなたとみゆきの葬儀の時にチラッと話しただけなんだけどね」

かがみがチラッと隣を見ると、パティに寄られて困っているみさおの姿があった

「お、おい、柊! お、お前たしか英語得意だったよな!?」
「いやいや、パトリシアさんは日本語喋れるぞ」
「ワッタシ、ニポンゴ、ワッカリマセ〜ン!!」
「日本語わかんねぇって言ってるじゃないか! なんとかしてくれ〜!!」

その掛け合いがあまりにも滑稽で、みさおを除く全員が腹を抱えて笑い転げた
415 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/06(木) 10:03:46.58 ID:NTu7jIDO
>>414短いですが、今はここまでです。
前作に比べるとクオリティが下がりそうな予感……
416 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/06(木) 12:00:43.50 ID:kdsgeMAO
うおお!続編きたああ
犯人を言うとな?まぁ帰ってからゆっくり読ませてもらいますw
417 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/06(木) 12:14:11.68 ID:sT1lfwSO
続編来ましたね!
ゆーちゃんはそうじろうの家にいったんですね
ゆーちゃんがどこから通うか疑問だったので
418 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/06(木) 12:19:29.31 ID:1LuNaESO
続編キタ―(゚∀゚)―ッ!!
この中の良い彼女等がどうなってしまうのか……

wktkが止まらないwww
419 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/06(木) 18:57:58.06 ID:jaIU5sco
5回かな
420 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/06(木) 18:58:25.10 ID:jaIU5sco
gbk
421 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/06(木) 19:06:33.80 ID:1Iqv9wAO
みなみ「(たまにははっちゃけたい………人は居ないかな)」キョロキョロ

みなみ「(よし誰も居ない)」


みなみ「魔女っ娘みなみんが困っている人を守ってあ・げ・る」

みなみ「(言っちゃった///)」

ゆたか「魔女っ娘みなみん助けて〜」ニヤニヤ


みなみ「/(^o^)\ナンテコッタイ」
422 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/06(木) 19:21:30.39 ID:PuoNTGY0
>>421
ゆかり「うぷぷぷぷぷぷ……も、もう限界……きゃはははははははは」
423 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/06(木) 19:46:02.83 ID:OfaIAHs0
1:すげえんだって・ヴァ!
作詞:畑 亜貴 作曲:綾原圭二 編曲:村井 大
歌:日下部みさお(水原 薫)
2:だよな3秒たまには5秒
作詞:畑 亜貴 作曲:綾原圭二 編曲:近藤昭雄
歌:日下部みさお(水原 薫)
3:micro Krafty datteValator/AD++
track maker:Yasushi.K
4:すげえんだって・ヴァ!(off vocal)
5:だよな3秒たまには5秒(off vocal)

みさおのキャラソンコピペって来た
424 :らき☆すた ことわざ辞典 :2008/03/06(木) 20:56:54.27 ID:uVOqC1c0
かがみ「っくぅ〜、また負けた…こいつどんだけやり込んでんだ…」
こなた「私に勝とうなんて、50年経っても無理だよ、かがみん」
かがみ「じゃあ…よし、ぷよぷよで勝負よ!」

※PS2起動

こなた「ねぇかがみ、ハンデつけてあげよか?」
かがみ「いらないわよ、そんなの! 油断してると痛い目に遭うわよ…今に見てなさい」

※タイトル画面

こなた「ね〜、ほんとにハンデいらないの?」
かがみ「るっさいわね! 私だってぷよぷよは結構やりこんでんのよ!」

※READY…GO!

こなた「♪〜」
かがみ(くっそー、鼻歌までうたってやがる…)
こなた「ほい、フィーバー」

※こなたFEVER!

こなた「ほいっ、ほいっ、ほいっ、ほいっと♪ よし、これでオッケ♪」
かがみ「ふふ、こっちもフィーバーよ!」

※かがみFEVER!

かがみ「それっ、それっ、それっ!」
こなた「ふふ〜ん、なかなかやるのう、かがみん」

※それからしばらくFEVER合戦

こなた「…ふむ、持久戦になったね」
かがみ「私もなかなかやるでしょ? 舐めないほうがいいわよ、マジで」
こなた「あれっ!?」

※かがみが放ったお邪魔ぷよが絶妙な場所に落下

こなた「うわ、しまった、あれ、あれ〜?」
かがみ「止めよ! それ!」

※かがみ怒涛の7連鎖、こなたあぼーん

こなた「そんなぁ〜!」
かがみ「っしゃあ〜!」
こなた「うぅ、かがみ様、参りました…」
かがみ「ふん、油断するとこうなるって、教訓になったでしょ?」


☆河童の川流れ
いくら自分が得意なことでも、油断すると失敗する…調子乗りすぎたなぁ(byこなた)
425 :らき☆すた ことわざ辞典 :2008/03/06(木) 20:57:47.82 ID:uVOqC1c0
ごめん、時かけ詰まったから息抜きに書いてみた。
正直、シリーズ化したいのが本音ww
426 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/06(木) 21:03:05.10 ID:NTu7jIDO
>>425自分は続きがみたいのでシリーズ化希望です。
というか自分でもことわざネタ書いてみたいから……
427 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/06(木) 22:20:23.77 ID:1LuNaESO
ことわざシリーズいいなぁwww
428 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/06(木) 22:28:07.05 ID:pnyluW20
これが絵に描いたバルサミコ酢ってやつかww
関係ないけど河童の川流れって実際ありえないよねww
429 :らき☆すた ことわざ辞典 :2008/03/06(木) 22:30:16.73 ID:19QqvE20
かがみ「何がオタクよ、こなたの奴め……。ただラノベ読むだけじゃない。
    ギャルゲーとかエロゲーとかにどっぷり浸かってるこなたなんかとは違うんだから!」


つかさ「それでさー、お姉ちゃんの本棚らいとのべるっていうので溢れてて驚いたよー」
みゆき「まぁ……。でも何事にも熱心なのはいい事です、きっと泉さんもかがみさんのそんな所に惹かれたのかもしれませんね」
つかさ「うん、お姉ちゃんとこなちゃんってオタク仲間だから仲良いんだねー」

☆五十歩百歩
自分と大差がないのに人の言動を笑うこと。小さな差はあるが、本質的に違いはないことの喩え……だ、だから私はオタクじゃな────い!!(byかがみ)
430 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/06(木) 22:41:04.96 ID:WgQfHcDO
>>429 GJ!勉強になるぜ
431 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/06(木) 22:58:38.51 ID:1LuNaESO
いいよいいよー^^

>>428
河童自体、存在しないしなwww
432 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/06(木) 23:28:02.96 ID:hVY1qUDO
こなた「貧乳はステータスだ!希少価値だ!」
みなみ「……。」
ゆたか「……。」

かがみ「希少価値ねぇ…すでに私のまわりに3人いますけど?」
こなた「…こっこの中でも特に私が貧乳なのだよ!」
ゆたか「(ぺたぺた」
みなみ&こなた「Σっ!?」
こなた「な、ゆーちゃん、なに?突然胸触ってきて」
みなみ「ゆっゆたか?」
ゆたか「んー私たちあんまり差がないと思うけどなぁ…」
みなみ「……(シュン」
こなた「はは、ゆーちゃんったら何を」
かがみ「こなた、ドングリの背比べよ」
こなた「Σっ、(シュン」

みさお「胸なんかでクヨクヨすんなよーほら、ミートボール1つずつやるよ」
433 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/06(木) 23:34:39.77 ID:PuoNTGY0
ゆたか「ブログ始めてみたんだー」
こなた(何か不安だな……)

数日後
ゆたか「はうー、炎上しちゃったよー……」
こなた「うわあ、これはひどい……」
ゆたか「ネットって怖いんだね、お姉ちゃん……」
こなた「そうだねー、私も気をつけなきゃ」

みなみ「よくもゆたかを……許さない」
434 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/06(木) 23:49:45.06 ID:PuoNTGY0
かがみ「つかさは確か調理師目指してたわよね?」
つかさ「うん。でも最近他にもやってみたい職業があって」
こなた「何なの?」
つかさ「えっとね、ちんちん評論家になりたいなー、とか」
こなた「え……?」
かがみ「わー! わー! わー!」
つかさ「あれ? どしたの二人とも? 分かった、試験が難しいから私には無理とか思ってるんでしょ?」
かがみ「そういう問題じゃないわよ!」
こなた「ここまでネタにされるなんて、19話のインパクトはすごいんだねー」
かがみ「人事のように言うなっ!」
つかさ「そうだお姉ちゃん、この参考書の問題出してみて。答えるから」
かがみ「参考書? 何々、『これ一冊で合格!平成20年度ちんちん能力検定対策問題集』……誰かつかさを止めてくれー!」
435 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/07(金) 00:55:59.49 ID:rMHOs.E0
「こ、んな…時、にも……。挑戦されるなんて、お姉さんビックリだあアハハ……!」

そしてエンジン音が響いた。

☆   ☆   ☆

「本当に何処も怪我していないんだな?」
「はい、間違いなく」

三度目の質問に、同じ答えを返す。
そしてそれは真実。
みゆきはあの襲撃でも運良く、噛み付かれる事はおろか引っ掻かれもしなかった。
つまり、それによる感染は防げたと言う事になる。


夜とは、こんなにも暗いものだっただろうか?
殆どの人間が死に絶えた今、商店や民家の窓から光が漏れる事も無い。
街灯や車のヘッドライトの光が、これほどまでに頼り強く感じたのは生まれて初めての事だった。

だが外の不気味さより、みゆきは迷っている事があった。
そう、先ほど彼に対してとってしまった態度……。
それについていま謝るべきか否か……、ハンドルを握るビリーの顔をチラチラと窺いながら考える。

少し迷ったが、やはりできるだけ早めに謝ろうとして──

「ビリーさん、先ほどは……」
「もういい」
436 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/07(金) 00:56:25.35 ID:rMHOs.E0
言葉を途中で遮られた。
他人の失敗を後々まで引っ張らない、望ましい考えである。
ただビリーは謝罪の矛先を、微妙に勘違いしているらしく……。

「結果として、俺はあんたに助けられたんだ。遅かれ早かれヤツラは進入してきただろうしな……」
「はい、でももう一つ謝りたい事が…………」

運入口を開けて危機を拡大した事、それに関しても勿論謝るつもりだった。
しかし今、それ以上に彼女の心を締め付けているのは……。

「私、その、どうかして……、ビリーさんにも…酷い事……」

そこまで言った所で、ビリーの口元に笑みが浮かぶ。
まるで、『ああホント、世間知らずなお嬢様だ』とでも言いたげな……。

「謝る事ですらねえな」
「え……?」
「『近い人間が死ぬ経験』ってのは俺にもあるんでね。慰めにはならんだろうが、お前の気持ちは理解できる」

────ああ、やっぱりビリーさん、最初から分かっていたんですね
437 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/07(金) 00:56:45.72 ID:rMHOs.E0
高 良ゆかり。
みゆきの母親である彼女は、死者達の群れから逃げ遅れたみゆきを逃がそうと、ヤツラに立ち向かった。
その結果、すんでの所でみゆきは逃れたものの、ゆかり自身はゾンビ達に掴みかかられ、


生きたまま貪られたのだ。


みゆきは、強い人間では無い。
引き裂かれた服の間から、肉を少しずつ少しずつ引きちぎられ、まるでスプーンでプリンをすくうかのごとく内臓をほじくられる母親……、
それを目の当たりにした結果、『これは人類への天罰なんだ』、『母親の死は理不尽などでは無く仕方の無い事』
と思い込もうとしたみゆきを、果たして誰が責められるだろうか?

だが心のどこかでは、狂うまいとする何かがみゆきの崩壊を防いでいた。
だから、せめて友達を助けようと着の身着のままで外へ飛び出した。
その事も……

────全て読まれていた。
そう思った途端、みゆきの体からは自然に力が抜けてしまう。

「神様ってのは基本的クソったれだ。讃えさせるだけ讃えさせて、イザって時には見捨てやがる」
438 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/07(金) 00:57:06.46 ID:rMHOs.E0
みゆきの顔を決して見ようとはせずに、ビリーは続ける。

「だから今回も神の仕業なんかじゃねえ。神様以上の『バカ野郎』が引き起こした事だ。
……だから、アンタの友達にも死んでいい人間なんて誰一人いねえよ」

まるで繋がりの無い陳腐な言葉。
だがそこには何か強い物が確かに感じ取れる、少なくとも今のみゆきにはそうだ……。
決して聖職者ぶった人間が語る、ツギハギだらけの悟りでは無い。
何故だか、自然とまた瞳から雫が溢れて足元へと落ちる……。

「だからだ、……みゆき」

名前すらも数時間前知ったような自分にここまで尽くしてくれる。
自分にとって都合の良い現実に縋り付こうとしてくれた自分を引き戻してくれたビリー。
彼に対してとても暖かい物を感じる。
『恋愛感情』だの、それとはほど遠い、そんな言葉で言い表しては勿体無い気持ちを……。

「とりあえず『イズミコナタさん』とやらの家の場所、それを教えてくれ」

実は今まで適当に走っていたビリーなのであった。
笑う所では無い……でも……。

今だったら、笑っても母親は許してくれるだろう。

そう思った。
439 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/07(金) 00:57:34.69 ID:rMHOs.E0
☆   ☆   ☆

「ん?」

バックミラーを見て、思わずビリーは声を漏らす。

「どうかしまし……あ」

振り向くと、一台のパトカーが猛スピードでこちらに付いて来ている。
パトランプは灯っているものの、何故か警報は鳴らしていない。
だからミラーに映るまで気付かなかったのだ。

救援だろうか……、と淡い期待を抱く間も無く、軽トラックと隣接してしまった。
見てみると乗っているのは一人、眼鏡をかけた婦警だ。

「成美さん……」
「知り合いなのか?」

返事を聞く暇は無かった。
ビリーはギョッと目を見開く。
市民を守るはずの婦警、それも知り合いのはず。それが……

────自分達に銃口を向けている
440 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/07(金) 00:58:12.55 ID:rMHOs.E0
「伏せろおおおお────!!」

みゆきの頭を抑え、一気にアクセルを踏み抜く。
それと同時に銃弾がサイドガラスを割り、ビリーの頬を掠めた。

(大した腕前だクソッ!)

ビリーもハンドルを放し、お返しとばかりにブローニングの弾を数発撃ち込んだ。

「待って!」

後ろに下がっていくパトカーに、更にぶち込もうとするのを止められた。

「はなせ! この状況が分かってねえのか!?」
「お願い! あの人ただハンドルを握ると性格が変わるだけで──」
「じゃあお前の知り合いはハンドルを握ると『つい』併走車に拳銃ぶっぱなすポリ公だってのか!?」
「違う……、きっと、何か訳が……」
「追い付いてきやがった……、おい、舌を噛むなよ!」

再びアクセルを全力でかけるが、軽トラックとパトカー……。
チキンレースの結果など考えるまでも無い。
パトカーは途中で昼寝などはしないだろう、それは良く分かっている。

(…………ましてや、あの婦警の目は──)

みゆきの時とは違い、『狂おうとしている』目では無かったのだから。

☆   ☆   ☆
441 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/07(金) 00:58:43.42 ID:rMHOs.E0
運転席に座った成美ゆいはリボルバーに弾を込めなおす。
その目は充血しきっており、息は荒い……。
その様は、まるで獲物を見つけて興奮するヒョウを彷彿させる事だろう。

「ゼィ……ゼイ……ヒヒ、私に、挑戦をふっかけた…だけじゃなくて……」

歯をむき出しにして、涎を垂らしながら笑うその姿。
かつての明朗闊達な彼女は見る影も無い。

「右側通行、銃刀法違反と発砲……ヒヒ、スピード違反……
イヒヒ、ひひ…い、
良い度胸だねえ、あは、びっくりだよー、そんな事をする子は────死刑だよ!」

☆   ☆   ☆
442 :注)筆者はゆい姉さんは、こなたの次に好きです :2008/03/07(金) 01:02:25.13 ID:rMHOs.E0
バイオとのクロスを書こうと思うきっかけとなった、某SAWssでは名前すら出てこず……
こっちでは登場でいきなりサイコパス……。

3月6日
ゆいさんをサイコパスにしてしまった……
これがゆいファンの人に知られたらただじゃすまないだろう。
私の命が…私の命が…
今日はもう遅い。
早く明日になってほしい。

 月 日





443 :注)筆者はゆい姉さんが、こなたの次に好きです :2008/03/07(金) 01:03:40.02 ID:rMHOs.E0
名前欄ミスったッ……!
444 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/07(金) 01:17:03.57 ID:w01PW.c0
乙!続きがマジで気になる…
445 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/07(金) 06:47:48.69 ID:BQfYL.SO
>>443
GJ!毎回楽しんでるぜww
446 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/07(金) 12:25:21.92 ID:BQfYL.SO
ある日の昼休み

かがみ「じゃあ私あっちで食べるわ、用事もあるし」
みさお「あいよ、あのちびっ子の所ね」


o(">_<)っ)'3')<ヴぁ!?


かがみ「ちびっ子じゃない、こなた“様”よ。言葉に気をつけなさい」

ゴゴゴゴゴ……

みさお「お、おぅ……ごめん柊……」

447 :なぞなぞシリーズ :2008/03/07(金) 16:41:03.39 ID:eW.xTYDO
あやの「きってくださいって言われたのでハサミできったら怒られました。どうしてでしょう?」
かがみ「きってください……お願いしてんのに怒るって筋違いじゃないの?」
みさお「素人なのに髪を切ったからか?」
あやの「ブブー。ちゃんと考えたらわかるわよ」
かがみ「きってください……か……」
みさお「……ん? そういや、あのハガキに切手貼ったっけかな?」
かがみ「あのねー、なんでこういう時にそんなこと思い出すかな」
みさお「いやな? 『きって』って何度も聞いたから……あ、わかった」
かがみ「何!?」
みさお「『切ってください』って言われたんじゃなくて『切手をください』って言われたからじゃないか?」
あやの「正解よ」
みさお「よっしゃ!! アタシって頭良い!?」
かがみ「ただ単に運が良かっただけだろ」
みさお「みゅーん……」
448 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/07(金) 21:17:02.99 ID:Ijvlcw6o
>>447
俺はトランプかと思った。
449 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/07(金) 23:01:54.64 ID:bchwHXA0
>>448
俺もww
450 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/08(土) 00:06:23.61 ID:e7cyGcDO
―あぁそういえばそんなのあったよね―

〜こなたの部屋〜
こなた「でさその黒いスーツの男が」
ピリリリ
かがみ「ごめ、お父さんから電話だ、もしもし」
こなた「相変わらずだよね〜かがみんチは、こう毎回毎回だとちょっとウザったくない?」
つかさ「心配されてるのは愛されてるってことだから私は嬉しいよ?」
こなた「おぉ、父親冥利につきるだね」
かがみ「お待たせ、帰りに買い物頼まれちゃった、お金あったかしら(ガサゴソ あっ!」
こなた「どうかした?」
かがみ「見てみて、2千円札!」
つかさ「あ、ほんとだ珍しい〜」
こなた「あぁ、そういえばそんなお札あったねぇ、確か私も2、3枚持ってたはず、たしか机の引き出しに(ガサゴソ ん?あっー!!」
かがみ「うるさっ!なに?どうしたのよ」
こなた「地域新興券が!」
つかさ「地域新興券?」
かがみ「あ〜、たしか国が発行したやつよね懐かしい〜」
こなた「2万円分もあるよ…もったいない…2万あったらあんな漫画やあんなゲームを…orz」
かがみ「てかなんでとってあるのよ、ウチは親に使われたけど」
こなた「いやウチはお父さんが好きなゲームでも買いなさいってどうせこなたたちが将来払うんだしなって」
かがみ「あぁ納得…ん?それって確か私たちが3、4年生くらいじゃ…まさかアンタその時くらいから」
こなた「まさかぁ、いくら何でもそんな年でギャルゲとかしないよぉ≡ω≡.フフフ」
かがみ「その笑みはなんだ!」
つかさ「ちっ地域新興券ってなに〜?(る〜」
451 :時をかける青い髪の少女 :2008/03/08(土) 00:23:45.05 ID:Lt9BkAU0
「泉、付き合ってくれ」

相手の真剣な顔を見ていると、断るという気持ちが薄れていってしまう。
私は、また俯いてしまった。言葉が出てこない。

でも、駄目だ。ちゃんと断らないといけない。
私は、かがみや、つかさや、みゆきさんたちと毎日を過ごしていたいんだ。

「…ごめん。私、付き合うとかそういうのは考えられない…」

彼は私の言葉を聞くと、少し肩を落として、溜め息をついた。
それから笑顔に戻って、

「そうだよな。柊たちと一緒にいたいんだろ?」

と言った。私は黙って頷いた。

「時間とって悪かったな。それじゃ」

彼は後ろを振り返ると、そのまま校舎へと消えていった。


…これで、本当に良かったのだろうか。


一度は付き合った男性。人生で初めて異性と付き合うということを知った。
でも、私は時間を戻して「彼と付き合う」という出来事を無かったことにした。
もちろん、彼は私と付き合ってはいないし、私も異性と付き合ったことはない。
全てをリセットし、何もない状態に戻ったのだ。

彼の悲しそうな笑顔を思い出す。
生まれて初めて、私のことを好きになってくれた人。
その人の気持ちを、私は弄んだのだ。

自分が嫌になった。
自分の都合のいいままに事を運んだ自分が嫌になった。



それから、私は時間の跳躍を少し控えることにした。
他人が絡むことに対してこの能力を使うのは、人の気持ちを弄んでいるようで嫌だから。



それから、私の日常は能力を得る以前の状態に戻った。
失敗もすれば成功するときもある、この日常が、やっぱり一番いいのかもしれない。
452 :時をかける青い髪の少女 :2008/03/08(土) 00:25:02.69 ID:Lt9BkAU0
「…ねぇ、かがみ。もし時間を思い通りに飛び越えられるとしたら、何する?」

ある暖かい日の昼休みに、まどろみながらかがみに聞いた。
かがみはわざわざ私の正面の椅子に腰掛けて、返事をしてくれた。

「そうねぇ…。今までにした失敗、全部取り返したいな。
 あと、未来に起こるであろうことを、未然に防ぎたい、っていうのもあるかな」

かがみがこちらをチラリと見た気がした。

「何? 私の顔に何かついてる?」
「い、いや、何でもないの。寝ぼけてると次の授業で黒井先生にまた殴られるわよ」

かがみはそう言って教室から立ち去っていった。



「…桜庭先生、『時』って何なんですかね。戻る事ができないし、かといって進む事も止めることもできないし」

生物の時間、桜庭先生になんとなくこう尋ねてみたこともある。
生物というより、科学、化学全てに詳しい桜庭先生なら、何か詳しく教えてくれると思ったからだろうか。

「ふむ。泉にしてはなかなか興味深い質問だ」

先生はそう言うと、黒板に周期が同じな曲線を書いていった。
黒板の半分ぐらい書くと、先生はこちらを振り向いた。

「泉、この曲線が何を示しているか、答えてみろ」
「え…?」

突然の出題に、私は戸惑った。頭を掻いて、私は正直に答えた。

「…わからないです」
「まぁ、そうだろうな。私だっていきなり聞かれてもわからん」

先生が、微笑する。私もつられて微笑した。
しかし、先生は突然真剣な顔になった。

「これはな、人間の一生の『時の流れ』を示している曲線だ」

私は少し疑問がわいた。

「先生、でもおかしくないですか? 時の流れって、普通真っ直ぐじゃありませんか?」
「ふむ、いいところに気付いた」

先生はまた黒板に振り向き、今度はさっきよりも振れ幅の大きい曲線と、直線をそれぞれ書いた。
453 :時をかける青い髪の少女 :2008/03/08(土) 00:26:11.10 ID:Lt9BkAU0
「お前が言っている時の流れとは、こっちのことだな」

先生が、直線を棒で叩く。私は黙って頷いた。

「じゃあ泉、考えてみろ。お前がもし自分が嫌なことをやっているとき、
 例えば、お前の場合なら学校の授業か。それをやっているとき、どう思う?」

私は少し考えた。

「そうですね…面倒くさいなぁ、早く終わんないかなぁ、って思いますね」
「私は別にいいが、他の教員に対して授業が面倒くさいと絶対に言わないこと」

先生が私の額を棒で軽く叩く。私は少し面食らった。

「まぁいい。とにかく、時間が長く感じるのは確かだろう。それがこっちだ」

曲線を叩いて、桜庭先生が続ける。

「では逆に、お前は好きなことをやっているとき、時間の流れはどうだ?」
「そうですね…すごく早く感じます。一時間でも一瞬のように感じるし」
「それがこれだ」

先生が、直線を叩く。

「人間の一生っていうのはな、この2つの時間の流れが合わさって出来ているんだ。
 同じ『時間』でも、人によっては長くも短くも感じる。そして、人の人生におけるこの2つの時間の流れを平均すると」

先生が今度は最初の曲線を指す。

「このようになる。人間の生涯は、こうやって山あり谷ありだから面白くも儚いものになるのだ。
 もし、この山や谷がなくなると、人生というのは実に短くなる。わかるな?」

先生の口調が早くなっている。少し興奮してきている証拠だろうか。
私は、また黙って頷く。

454 :時をかける青い髪の少女 :2008/03/08(土) 00:26:20.57 ID:Lt9BkAU0
「山や谷がなくなる、というのは、要するに『失敗しない』ということだ。
 人間というものは成功と失敗の積み重ねで生きているようなもの。成功しか知らない人生を送っていると
 人生があっという間に過ぎ去る。面白みのない人生だ。そして最も怖いのは、いざ失敗したときにどん底に貶められることだ」

少し頭が混乱してきたが、私はとにかく桜庭先生の話に耳を傾けた。

「どん底に貶められた人生を軌道修正するのは、不可能に近い。だから人間は普段から失敗を繰り返し、
 それを糧に大きな失敗をしないように努力していく。それが『人生』というものの本来あるべき姿だ」
「…すいません、ちょっとよくわかんないです」

流石に頭がパンクしそうだったので、私は言った。
先生は懐から煙草を取り出し、一本くわえた。

「…まぁ、わからなくても無理はない。ま、せいぜい悩むことだ、若者」

先生が教室から立ち去ろうとする。

「あ、先生。最後に聞きたいことが」

先生が振り返る。

「何だ」
「もし、時間が戻せたら何したいですか?」

先生は大きめに息をついて、

「好きなだけ寝る」

とだけ言って教室から立ち去った。
455 :時をかける青い髪の少女 :2008/03/08(土) 00:27:21.24 ID:Lt9BkAU0
っあ〜、桜庭先生とのくだり、自分で書いててわけわかんなくなってきたよ…。
とにかく、ここから急でもないけど展開があります。
456 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/08(土) 00:37:47.48 ID:7rPpLmk0
昔住んでいた家を見ると、扉を開ければ家族が出迎えてくれるような気になる。
感傷に浸ることが目的ではなかったが、かなたは毎週のように、自宅だった建物を眺めに来ていた。
「あれから、もう何年になるのかな」
死んでしまった事を嘆いても仕方が無いとは思ったが、二度と言葉を交わせないのは辛い。
声も姿も一方通行で、家族は誰もかなたを認識しない。
それが悲しくて、だけど愛する人達の笑っている顔は何度でも確認したくて。
葛藤はいつも解消されないまま、今日もかなたは家に入れず外に立つ。

無言のまま立ち尽くしていると背後に人の気配を感じて、かなたは振り向いた。
「お嬢ちゃん、よく来るね」
灰色の作業着を着た老人が、数瞬前のかなたと同じように家を見上げていた。
本当に声をかけられたのは自分なのかと、かなたは辺りを見回す。
そうして、彼の言葉が自分に投げかけられた物であると確かめ、かなたは答えた。
「信じてもらえないかもしれませんが、私はお嬢ちゃんと呼ばれるほど、幼くはないですよ」
「なに。わしから見れば、四十歳だろうが童じゃよ」
老人は視線をかなたに向けて笑顔を作った。
「この時期は客も少なくてな、清掃員にもこうして怠けるだけの余裕があるんじゃよ」
「では――」
かなたは一度躊躇うようにしてから、自分よりも上にある顔を見つめて言った。
「すこしだけ、お話をする時間はあるでしょうか?」

記念館の中には、休憩のためのベンチがいくつも設けられている。
二人は自動販売機で紙コップ入りの飲み物を買うと、そこに座って会話を始めた。
「今では随分と体調も良くなりましたが、私は昔、病院に入院していたんです」
互いに自己紹介はしなかった。
するべきではないと、彼女は思ったのだ。
どうして自分だけが生き残り、家族が死んだのか、静かな館内でかなたは淡々と語った。
遠くの病院にいたおかげで、爆弾の被害から逃れたこと。
写真好きの夫がフォトコンテストに応募をしていて、家の写真がデータとして残っていたこと。
そのため、爆発の中心点付近にあった彼女の家が再現されたこと。
「家族の写真として応募した物が背景の家だけ見てもらえるなんて、あの人は思っていなかったでしょうね」
木製のベンチに腰掛けたまま、かなたは思い出の家を見つめて、俯いた。
「おじいさんは、幽霊って信じますか?」
返事は無い。
「一度目は、デジカメを持って、親子で仲良くしている姿でした。二度目に見た時も、幸せそうに。
それで、怖くなりました。こっちの世界は嘘で、あの人たちの世界が本物なんじゃないか、って」
「………」
「すみません。おかしな話をして」
かなたが笑って誤魔化そうとした瞬間、老人は溜息をついてから呟いた。
「――あいつは、まだあの家にいるのか」
457 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/08(土) 01:32:48.46 ID:Ju235Bw0
「ビリーさん……」
「そのままでいろ、顔は挙げるなよ!」

言い終えた途端に────

「うおおッ!?」

────背後から突き上げる形で、パトカーがぶつかって来た。
一瞬、後輪がバンパーにぶつかりイヤな音を立てる。
このままパンクさせるつもりだ……!

(────させるかっ!)

すばやくハンドルを左に切り速度を落とすと、再びクレイジーパトカーと並んだ。
ドンパチがお好みかと再びブローニングを構えるが…………、婦警の狙いは違ったようだ。

────そのままパトカーごと、側面から体当たりをされた。

ガードレールに押し付けられ火花を上げる軽トラックの前に、電柱が迫ってきた。
慌ててブレーキ、ハンドルを回して回避行動をとる……間に合わない!
次の瞬間にはサイドミラーを電柱に持っていかれてしまった。
あと一歩回避遅ければ今頃は……。

危機はギリギリで脱したが、未だにパトカーは左にピッタリと張り付いている。
ビリーが運転席……、つまり向かって右に座っている事を考えての事だろう。
この至近距離で、運転席に座ったままパトカーを撃っても当たるのはせいぜいパトランプ。
かと言って助手席から身を乗り出して、運転をおろそかにしたら目も当てられない結果になるのは間違い無い。
つまりこっちからは反撃手段は、相手と同じく体当たりしか無いのだが……。

「マズい……」
458 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/08(土) 01:33:26.88 ID:Ju235Bw0
目の前にはデパートを突き当たりとしたT字路。
このスピードでは曲がりきれない。
かと行ってスピードを落とす訳にもいかない。
おそらく横の婦警はその時を待っているのだから。
そのままビリーはアクセルペダルを踏みしめ、デパートの入り口へ向け加速した。

「みゆき」
「なんでしょ─」
「舌、噛むなよ!」
「え まさか、ウソ」

絶叫。
そのまま入り口の果実置き場に突っ込み、パックに包まれたイチゴやらりんごが綺麗に宙を舞う。
それらが全て地面に落ちるまでの光景がスローに映った。
シートベルトが肩に食い込んで咳き込みたくなったが、今はそれどころでは無い。
むしろ骨にヒビが入らなかったのを感謝すべきだろう。

「急げ!」

背後から続けざまに聞こえてくる銃声。
さすがのみゆきもすぐに我に返ったようだ。
すでにベルトは外してある。
ビリーはみゆきの手を取り、停止したエスカレーターをか駆け上がるが……。
459 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/08(土) 01:34:00.25 ID:Ju235Bw0
「ウっ」
「ビリーさん!」

みゆきの手を握る方とは反対の、右手に被弾した。
持っていたブローニングがエスカレーターから転がり落ちて行った。

「構うな、上れ!」
「でも……」
「いいから走るんだ!!」

状況は……最悪を更新中のようだ。

☆   ☆   ☆

「いやー、少しでも減速したら正面から狙い撃ちしようと思ってたんだけどねー」

銃口をデパートへと向けたまま、ゆいは何度もニューナンブの引き金を引き続ける。
そのたびカチリカチリと言う音がするのを、弾切れだと気づくのにしばらくかかった。

「まさか、そのまま突っ込むなんて……、お姉さんびっくりだー、アハハハハ」

パトカーを降り、地に立つ成美ゆいだが……、その姿は遠目からではゾンビと見分けがつかないだろう。
眼鏡はヒビ割れており、制服の所々は血で染められ……、骨折した足首からは骨が突き出ている。
そして割れた額から流れていた血液は、すでに乾いて顔にこびり付いていた。
ゆいがゾンビとハッキリ違う点と言えば、ブーメラン型に吊りあがって笑みを浮かべるその瞳だけだろう。
460 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/08(土) 01:34:44.17 ID:Ju235Bw0
「アハ……アハハ、そういえば、さっきアレにみゆきちゃんも乗ってたよね……」

笑いながら、フラフラとよろめきながら、ゆいはデパートへ向かう。
その途中で蠢くゾンビに対し、銃口を向ける。

「つまり、無免許運転、だよね? あんな良い子がそんな事するなんて……」

引き金を引いた。

「殺さなきゃダメだよね、うん。ああもう、殺さなきゃいけないのが、多すぎるよー大忙し」

アハハアハハと言う高笑い、そして銃声が辺りに木霊し続けた。
461 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/08(土) 01:43:54.78 ID:Ju235Bw0
ゆーちゃん>>>(キメラ撃破の壁)>>>ゆい姉さん>>>>>(超えられない壁)>>>>ゾンビ

ハイここテストに出るよ
462 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/08(土) 09:15:49.47 ID:OsB1qMSO
>>455
GJ!!桜庭先生よく知らない俺には新鮮でしたww
クロスオーバーだけど、いつも雰囲気がらきすたっぽく書けていて上手いですね^^見習いたいですわw

>>456
これは続くのかな?
続きが気になるんですけどぉぉー!!

>>461
ゆい姉さん……ゾンビじゃないのに恐すぎだろwww
何か投与されたか、それとも……?
そのテストは誰が受けるんですか??www
次回もwktk
463 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/08(土) 11:50:37.43 ID:OsB1qMSO
おもちうにょ〜ん
464 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/08(土) 12:30:43.72 ID:h4Cmwhs0
>>442はコナタ・イズミの日記としてまとめていいんかな?
それともただのレス?

と、>>456は続くのかな?
465 :らき☆すた バトルロワイヤル :2008/03/08(土) 16:17:33.42 ID:u3GNm0A0
こなた「先生っ、一体何を・・・っ」

廊下を引きづられながら必死に抵抗するが、未だに逃げ出せずにいた。

黒井「高翌良がいると面倒やしな」

しばらく来たところで先生が止まった。

黒井「アイツはだれかれかまわず攻撃してくるしなwwwwww」

振り返ってまたこなたの額にピストルを突きつける。

こなた「どうして・・・こんなことするんですか」

黒井「面白いからや。悪いか?殺し合いってワクワクせーへん?それもダチ同士やと格段になwwwwww」

こなた「先生・・・それ本気で・・・」

黒井「おまえらはその殺し合いを・・・ゲームを台無しにした。」

こなた「人の命を軽く見るなっ・・・ゲーム、ゲームって・・・」

黒井「? 何や?泣いとんのか?そんなに怖いかいな?」

こなた「つかさも・・ゆーちゃんも・・・何も悪いことしてないのに・・・ずっと、友達でいられたのに・・・・
もう・・・・逢えないんですよ?二度と・・・」

黒井「せやなあ。死んだらそりゃ逢えないやろなww」


カチャッ


ピストルに力がこもった。

黒井「じゃあ、逢いに行くか?死んだみんなのところへ」
466 :らき☆すた バトルロワイヤル :2008/03/08(土) 16:18:22.61 ID:u3GNm0A0
───逢える?

───また、逢えるんですか・・?

───逢いたい。

───また逢えるなら・・・・



───もう、死んじゃおうかな?



───私はよく頑張ったよ・・・うん

───もう、みんな死んでしまった。

───参加者なんてもう一握りしかいないのに

───今更ゲーム止めても何の意味もないよネ

そんな思考が脳内を巡った。
こなたがフッとため息をついて、微笑んだ。

こなた「はい・・・・」



───「ダメエエエエエエッ!!!!!」


こなた「ぅあっ!?」

後ろから誰かに抱きしめられた感覚。

何だか、とても・・・あったかい。


かがみ「ダメだよ、そんなの」
467 :らき☆すた バトルロワイヤル :2008/03/08(土) 16:19:18.46 ID:u3GNm0A0
後ろ、すぐ至近距離からかがみの声が聞こえた。

こなた「・・・かが」

かがみ「アンタらしくないよ、こんなとこで諦めるの?」

こなた「諦める・・?違うよ。私はみんなに逢いに行くんだ───」

かがみ「私のことはどうでもいいの!?」

こなた「───ぇ?」

かがみ「アンタが死んだら私はどうしたらいいのよ」

こなた「・・・かがみ。何で泣いて・・」

かがみ「バカッ!!!」

ギュッ

かがみ「アンタのことは・・・私が守ってあげるから・・・」

こなた「・・・・・・・・・・・。」

かがみ「だから・・・死なないで。お願い・・・」




やがてこなたがゆっくり頷いた。

こなた「ぁりがと・・・、私、どうかしてたね・・・」

かがみ「・・・こなたっ」

ギュウッ

さらに力が強くなった。

こなた「う、かがみ、強すぎぃ〜」

かがみ「あ、ごめん;」
468 :らき☆すた バトルロワイヤル :2008/03/08(土) 16:19:49.22 ID:u3GNm0A0
バンッ



急に銃声が響いて、2人はフッと離れた。

みゆき「うふふーwwやっとみつけましたよ♪」

そんな声とともに、こなたの後ろにいた黒井先生が倒れた。

こなた「く、黒井先生!?」

急いで先生を見ると、額から煙が上がっている。

どうやらみゆきの弾が額に当たったらしい。

こなた「先生っ!先生ーっ!!」

しかし先生は何も反応しなかった。

かがみ「嘘・・・」

ボーゼンと黒井先生を見つめるかがみ。



本部側の人間全滅。


みゆき「さーて、邪魔者は排除完了♪さあ、これで正規のゲーム参加者だけになりましたね♪」


4人。

最初は31人もいたのに、今はたったの4人しかいない。
469 :らき☆すた バトルロワイヤル :2008/03/08(土) 16:21:11.30 ID:u3GNm0A0
こなたはスッと音もなく立ち上がった。


こなた「みゆきさん・・・・」

みゆき「ふふ♪2:1でもいいですよ?」

かがみ「・・・あんた」


次の瞬間、かがみがみゆきに向かって猛突進した。

銃はみゆきの手に握られていたが、構える時間もなく、かがみがドッシンと押し倒した。

至近距離でならまだかがみにも分があり、なんとか銃を押さえ込む。


こなた「かがみっ・・!」

みゆき「か、かがみさん・・・は、離してくださいっ!」

みゆきがもがくも、かがみも必死に対抗して銃を奪って遠くに投げ捨てた。
軽快な音をたて、銃が廊下を転がる。

しかしその後左腕にまた激痛が走った。

かがみ「ぅっ・・・」
みゆき「・・ッ!よ、よくもっ!!」

ひるんだかがみをみゆきが押しのけて立ち上がった。

かがみ「ふわっ・・・」

こなた「かがみっ!!」

みゆき「このっ!」
みゆきがかがみの頭部を殴りつける。

かがみ「グッ・・・い、いい加減目ェ覚ましなさいよっ!!」

かがみも負けじと殴り返した。
そして2人はフツウの女の子なら絶対しないような激しい殴り合いを始めた。
470 :らき☆すた バトルロワイヤル :2008/03/08(土) 16:22:32.98 ID:u3GNm0A0
こなたはポカンと突っ立ってその状況を見ていた。

ついこの間まで仲良く笑いあっていたのに。


───・・・何で?


───・・・何でなの?


こなた「やめてえええええええ!!!!」

我慢できなくなって2人の間に割って入る。

かがみ「こな・・・た・・」
みゆき「泉さん・・・?」

両者が一瞬静止する。

こなた「やめてよ・・・・」

かがみ「・・・こなた。・・で、でも・・・」

こなた「何で・・・何で友達同士が殴りあわなきゃいけないの・・・?」
目に涙を浮かべてかがみを見つめる。

こなた「やめようよ・・・こんなの・・・・」

かがみ「・・・・こなた」
471 :らき☆すた バトルロワイヤル :2008/03/08(土) 16:23:13.44 ID:u3GNm0A0
ドガッ

次の瞬間、かがみの方を向いて無防備だったこなたのわき腹に鈍い痛みが走る。
小柄だからか、吹っ飛んで壁にドシンと打ち付けられる。

こなた「グゥ・・アッ」

みゆき「うるさいです。邪魔しないでくれますか、泉さん」
かがみ「み、みゆきっ・・あんた何てことをっ・・・!!」

こなた「み、みゆきさ・・・」
こなたはヨロヨロと立ち上がった。

かがみ「やっぱりダメよ・・・こいつ、もう友達なんかじゃない」
かがみがみゆきをにらみつけた。

こなた「嘘・・だっ・・・」
こなたの手がかがみの腕をつかむ。
こなた「みゆきさんは・・・友達だもん・・きっと・・説得すれば・・・絶対・・・」

かがみ「こなた・・・何言ってんのよ・・・」

こなた「友達だもん・・・友達だもん・・・・」
涙目ですがり付いてくる。
体が少し震えているようだ、

こなた「信じてるんだよ・・・みゆきさんのこと・・」

かがみ「───ぇ」
呆気にとられた。
472 :らき☆すた バトルロワイヤル :2008/03/08(土) 16:23:40.55 ID:u3GNm0A0
今・・・こいつ何て───

みゆきを・・・信じてる?

あんた───・・・

その目でつかさが殺されたところを見て───

そしてたった今蹴られたばっかりだっていうのに───

何で・・・あんたは・・・・・・

何であんたはそんなに健気に・・・・・

私なんかとは全然違う・・・

こなた「友達だから・・・きっと・・元の優しいみゆきさんに戻るって───」



あんたは───・・・



こなた「───信じてる」



そう、あんたは───優しいんだ。


こなたの言葉が終わるか終わらないうちにみゆきが叫んだ。

みゆき「ああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
473 :らき☆すた バトルロワイヤル :2008/03/08(土) 16:24:02.31 ID:u3GNm0A0
急いでみゆきを見ると狂ったように走りだし、銃を拾いあげこちらに向けた。
こちらに向いてる銃口がわずかに震えている。
その開いた瞳孔は以前のみゆきからは考えられないような狂った目をしていた。

みゆき「うあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

かがみ「───ッ!!こなた危ないっ!!!」

私は急いでこなたを地面に押し倒し、覆いかぶさった。
もう何が何だかわかんないけどとにかく必死だった───


┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ッ!!!!


連射だった。
474 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/08(土) 16:26:24.93 ID:u3GNm0A0
前回の続きでs
またかなり間あいてしまったww
ちなみにあと2回くらいで終わりませう
まとめは自分でやっときま
475 :タイトル未定。まだまとめないでください。 :2008/03/08(土) 19:58:38.63 ID:7rPpLmk0
>>456

「まさか、おじいさんにも見えているのですか?」
彼はそのとおりだと頷いた。
「馬鹿息子め。自分の愛した女のことも忘れて、楽しく暮らしおって」
幽霊の姿が見えるという老人は、そうじろうの親であるらしかった。
悪態をつく男に対して、かなたは夫のことを庇おうと口を開く。
「忘れているなんて事はないですよ。彼はいい加減な性格だけれど、それだけは絶対です」
「信じられるのかね?」
「ええ、もちろん。私が好きになった人の、唯一の良いところですから」
「良いところが一つか。ははあ、あいつも随分と立派になったもんだ」
老人はひとしきり笑った後、声のトーンを落として言った。
「それで、どうして家の中には入れんのじゃったかな?」
かなたは同じ内容を繰り返すことはせずに、考え込む。
記念館にまで足を運んでいながら、どうしていつも外から眺めるだけなのか。
死んでしまった人達が、自分とは別の次元で生きているのは嬉しいけれど、辛い。
そうだ、まるで自分が必要ないと言われている様で寂しかったのだ、とかなたは気づいた。
かなたがその想いを言葉にしようとした時、黒いスーツに身を包んだ数人の男達が近づいてきた。
「ようやく見つけましたよ、会長。そのような姿でどうされたのですか?」
「何を言う。お前達から逃げなければ、落ち着いて話もできんだろうに」
時間切れじゃ、と老人は呟くと、立ち上がりながらかなたに耳打ちをした。
「あいつを褒めてくれたお礼をしよう。お前さんにその気があるのなら、ここに連絡をするといい」
そう言って、老人は一枚の紙片をかなたに渡した。
「オカルトのような話は嫌いかもしれんがな、年寄りの気まぐれで作らせていた研究所がある」
「……そちらでは、どのような研究を?」
未だに混乱から覚めてはいなかったが、かなたは何とか言葉を紡いだ。
「幽霊に肉体を与える研究じゃよ。あいつとその娘を、こちらの世界に呼び戻せるかもしれん」

かなたが冷静を取り戻したのは、老人と男達が立ち去ってから数十分後のことだった。
自分にしか姿が見えないと思っていた幽霊の住む家を見て、かなたは思う。
失った家族を取り戻せるのなら、それを拒否する理由など、ありはしない。
476 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/08(土) 20:08:59.10 ID:OsB1qMSO
>>474
乙!
ななこ何のために出てきたんだwww
477 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/08(土) 20:39:32.34 ID:Ce.2EIDO
>>475生きているのがこなたとそうじろうでなくてかなたですか……続きが気になります!
478 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/08(土) 20:47:41.53 ID:Ju235Bw0
>>464
単なるレスですよ
分かってるかもしれませんが、バイオ2に出てくる『秘書の日記』のパロディです
余談ですが、個人的には飼育員の日記よりゾッときましたよ……あれは

>>474
投下乙!
もしかするとステルス対主催で、首輪を爆破したように見せ生徒達を解放していた……
そんな風に思っていた時期がオレにもありました……
とことんどーでもいい扱いの先生に合掌wwwwwwwwww

しかし、みゆきは黒くなると最強だなあ
479 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/08(土) 20:48:29.64 ID:THbQH2SO
>>475
かなたとこなたで暮らしてたらというのは考えてましたが、かなただけは考えてませんでした
二人の死因は爆発かな?
480 :The Legend of the Lucky Star(仮) :2008/03/08(土) 21:25:35.17 ID:Ce.2EIDO
第三話


「しっかし……まさか中途半端に覚醒してるとはな……」

地面に仰向けに寝、真っ暗な空を見るこなたに対してみさおは呟いた。
こなたの右腕は切断された部分がぴったりと合わせられ、そこを中心に淡い光が取り巻いていた。
みさおの癒しの術が発動していているのだが、これだけの大ケガを治すのはみさおも初めて。
ちゃんと結合し、機能するかどうかは、結果が出るまでわからない。

「んで、少しは『思い出した』か?」

みさおが言っている思い出したとは、ただの記憶のことではない。
こなたが、そしてみさおが、生まれる前から知っている――血に刻まれた記憶のことである。

「まだほとんど思い出せてないや。妖魔について少しと、退魔師と魔を狩る一族についてとかくらいしか」

こなたは目を閉じ、先ほど蘇った記憶の旅へと出発する。
そして、自らが思い出した記憶の内容を紡ぎだす。

「退魔師も魔を狩る一族も基本的には同じ。どっちも、人に害を為す邪悪な存在『妖魔』を昇華、もしくは封印する力を持った人間のことだよね」
「魔を狩る一族は、ただ単に退魔師が昇級したって感じだな」
「退魔師、魔を狩る一族は宗派とかで使う術とか戦い方が違うんだよね。みさきちは“呪術師”?」
「ああ。アタシは親父の家系がそうなんだ」

ジーンズのポケットからあの筆を取り出した。先端の光は消え失せている。
こうして見ると、先ほど餓鬼の群れを一掃するために使用された道具とは思えないほどに普通の筆だ。
481 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/08(土) 21:28:21.09 ID:Ce.2EIDO
>>480

「普通は言霊とか印を結ぶ必要あるだろ? アタシ達の家系はこれを使ってその時間を短縮してるんだ」

こなたの目の前で筆をひらひらさせた後、ポケットへとしまった。

「チビッ子の家系はどっちなんだ?」
「うーんと……お母さんの家系だと思うな。でも私達がなんなのかはまだわかんないや」
「ま、無理に思い出す必要はないさ。そのうち思い出すだろうし、今日はいろいろあったからな」

確かに、普通に生活しているだけでは絶対に出会えないであろう超常現象に何度も遭遇したのだ。
落ち着きを取り戻しているとはいえ、こなたの頭は疲れているだろう。一度、休ませなければいけない。

「……今度から戦いの日々か……面白そうだけど、痛いのはやだなぁ……」
「たまたまその家系に生まれただけだってのにな。迷惑な話だよ、まったく」

みさおは毒づくと、フーッと長い息を吐いた。

「兄貴は夜あやのと一緒にいるし、親父はもう力を失ってんだ。一人きりで戦うのって、結構辛かったんだぜ? 肉体的にもそうだけど、精神的にもな……」

哀しげな瞳で空を見上げる。その瞳が濡れているように、こなたには見えた。
そして、長い沈黙。耐えきれなくなり、こなたは呟いた。

「……でも、大丈夫だよ。今度からは私もいるんだから。みさきちはもう、一人じゃないから」
「……ありがとな、チビッ子。らしくなかったな、アタシ」

鼻の下を擦りながら、ヘヘっと笑うみさお。いつもの笑顔に戻ったのを見て、こなたも安堵の表情を浮かべる。
482 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/08(土) 21:29:41.25 ID:Ce.2EIDO
>>481

不意に、こなたの右腕が放っていた光が消えた。術の効果が切れたのだろう。はた目からは、きちんと繋がっているのかわからない。
こなたは上半身を起こしてみた。結合していなければ、右腕はそのまま地面に転がっているはずだ。

「よかった……ちゃんと繋がってる……」

上半身を起こす動きに、右腕がしっかりとついてきた。どうやら成功のようだ。
グーとパーを何度も作り、支障がないことを確認。それを見たみさおは安心した。

「ふぅ、治らねぇかと思ってヒヤヒヤしたぜ」
「とりあえず……」

服についた土や砂を払いながら立ち上がり、こなたはみさおに右手を出す。

「腕、治してくれてありがとう。それと……明日からよろしくね」
「ああ、こっちこそ頼むぜ!!」

二人は固い握手を交わした。







「ふぁ〜……眠い〜……」

大きなあくびをして机に突っ伏すこなた。昨夜、絶体絶命のピンチに陥っていたとは思えないほどのだらけっ振りである。
しかしこの時間、だらけている人間はこなただけではなかった。昼食後のこの時間、満腹感から眠りを誘われこなたと同じ状況にいる人間が大勢だ。

「昨日のアレもあったしな、仕方ねぇさ」

目の前の机に寄りかかっているみさおが諭すように言った。
確かにそれもあるだろう。深夜に目が覚めたうえ、昨夜はいろいろなことがありすぎたのだから。
だが対称的に、みさおは眠気など全くないようだ。
そんなみさおをこなたは訝しげな目で見上げる。
483 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/08(土) 21:31:49.12 ID:Ce.2EIDO
>>482

「だけどさ〜、なんでみさきちはマトモなのさ……」
「あ、じゃあちょっと待ってくれ。チビッ子にもアレ使ってやるよ」

みさおはすっと目を閉じ、何かを呟き始めた。普通の人間には到底理解できない不可思議な言葉の羅列だ。
しばらくするとこなたの頭上から光が降り注ぎ、こなたの眠気が段々と和らいでいった。

「眠気覚ましの言霊? そんなのあるんだ」
「ああ。眠りを誘う妖魔もいるからな、その対策のためにある呪術さ」
「あれ? こなちゃん、いつのまにか日下部さんと仲良くなってたんだ」

そう口を挿んできたのはクラスメイトの柊つかさだ。
トレードマークのカチューシャ風リボンがひらひら揺れる。

「二人とも、何の話してるの?」
「いや、妖怪とか呪術とかって本当にあんのかなって話さ」

敢えて本当のことは言わない。
大騒ぎになることを避けたかったのはもちろん、友人を心配させたくなかったから。

「妖怪かぁ。いたらヤだよねぇ」
「つかさは怖いもの苦手だもんね」
「でも実際にいるんじゃないかな、妖精さんとか。私達に見えないだけで、もしかしたら目の前にいるのかも」

そういうつかさの目の前を妖精が飛んでいく(霊感のない人間は妖精を見ることができない)のを見て、二人は思わず笑い転げた。

「もう! 笑わないでよぉ!!」
「あっはは……ごめんごめん。でもつかさの言うように、案外目の前にいるのかもね」

その妖精を目で追いながら、こなたが言う。
妖精は二人に手を振って、教室の天井をすり抜けていった。

「いないモンをいないって言うことってメチャクチャ難しいんだよな。信じてりゃ、いつかは会えるさ。妖精とかに」
「うん! そうだよね!」

二人はつかさの無垢な笑顔を見て、小さく笑った。
過酷な運命を背負った少女たちの心を癒す、やすらぎの一時である。
484 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/08(土) 21:33:03.86 ID:Ce.2EIDO
>>483初めて書く描写だったので表現がおかしいかも……
とにかく、今はここまでです
485 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/08(土) 22:44:22.70 ID:OsB1qMSO
>>484
GJ!
う〜ん、それほどおかしくはなかったと思うよ?(単に俺の読むレベルが低いだけかも知れないがww)
なんかみさお頼りになる存在だなww
486 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/08(土) 23:56:57.67 ID:pv83nWg0
そういや少し思ったんだけどさ、こなたからみればゆたかってある意味血の繋がらない妹だよな
487 :らき☆すた ことわざ辞典 :2008/03/09(日) 00:11:20.94 ID:Y0Grjjo0
うっし、できた。早速うp。


こなた「かがみんは私んだ!」
みさお「いーや、柊はウチんだってヴぁ!」
こなた「まだ言うか、この八重歯!」
みさお「何おぅ、オタクは黙ってろー!」

あやの「またやってるね、あの二人」
かがみ「ホント困ったもんよ。私は誰のでもないっていうのに」
あやの「でも、気に入られてるってことだよね。柊ちゃん」
かがみ「何言い出すのよ。別にあいつらに気に入られようがそうでなかろうが関係ないわよ」

あやの「…………ちゃん……のもの…」

かがみ「…峰岸? どうしたの?」
あやの「あ、ううん、何でもないの」
かがみ「そ。じゃあ私、先に教室戻ってるわね」
あやの「……」

ガバッ!
かがみが廊下に出た瞬間、あやのはかがみに抱きついた!

かがみ「ちょ、峰岸!? いきなり何を…!」
あやの「フフ、この時を待ってたのよ! 柊ちゃんが、私のものになる瞬間を!」
かがみ「な、何言ってんのよ! アンタまで悪ノリしないで!」
あやの「みさちゃんと泉ちゃんが争っている今のうちなら柊ちゃんを私のものに出来る…。もう離さないわ、柊ちゃん」
かがみ「HA☆NA☆SE〜!!!!!」


☆漁夫の利
ある二人が争っている隙に、第三者が利益を横取りすること…って、峰岸、どこ触ってんのよ! ちょ、やめ、だから離せっての〜!(byかがみ)
488 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 00:20:59.58 ID:xAxvSfo0
あやのwwwwwwwwwwキサマ彼氏持ちだろうがwwwwwwww

>>484
GJ!
何か、この二人って良いコンビだなと感じさせるな
489 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 00:21:35.17 ID:PxteW6DO
>>487GJ おまえを待っていた。
490 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/09(日) 00:27:24.29 ID:xAxvSfo0
見ると、デパート入口にもゾンビがたむろしている。
こっちに気づいているのかいないのか……、どっちにしろ彼女にとってはただの的でしか無い。

「ああもう、じゃまだヨォー」

パン……、パン……と言った乾いた破裂音が響くのと同時。
一体は糸の切れたマリオネットのようにあっけなく、
もう一体はまるでブレイクダンスでも踊るかのように回転しながらその場に崩れ落ちた。

「キャハ♪ ゆいさんすごーい!」

ガンシューティングゲームは、こなたに退けを取らない腕前になるほどやり込んで来た。
しかしこれほどまでに爽快感を感じたのは初めてだ。
リアルな反動だけで無く、硝煙の匂い、リロードの重み……全てが彼女を高翌揚させている。
人を撃つのがコレほど楽しいとは思わなかった。

(こなたと会ったら、今度は負けないぞ〜。鬼ごっこダ!)

ゆいが勇んでデパート内へ足を踏み入れると、軽トラが衝突した箇所以外にも随分荒らされているのが分かる。
電気は灯っていないので良く分からないが、奥の精肉コーナーでは人影が群がっているのも見えた。
おそらく、『ヤツラ』は肉ならば何でもいいんだろう。

「み〜ゆきちゃ〜ん……、外人のおにいさ〜〜〜〜ん、どーこーだー」
491 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/09(日) 00:28:20.25 ID:xAxvSfo0
同じようにエスカレーターをのぼっていく。
途中まで続いていた血痕が、突然消えているのは相手が追われるのを懸念してだろう。
一段上がるたびに足から滴る血が新しい血路を作り出すが、当然痛みなど無い。
その事については、今の自分は無敵だからだ! と当の本人はそんな解釈をしているのだが。

「二人ともさっきはお姉さんが悪かったよー、仲直りしよーよー、一緒にゲームやろうよー。楽しい楽しい鬼ゴッコだヨー!
かくれんぼかなー?」

目の前に広がるのは、どうやらコンピューターソフトフロアのようだ。
隠れる場所ならいくつもある。
しかし……、ゆいはすぐに反転するとそのまま三階へと向かう。

「アハハ! ホラ出ておいでってばあ!! もれなくゆい姉さんが撃ち殺してあげるからさあ!!」

やがて三階までたどり着いたゆいは辺りを見渡す。
二人の姿は何処にも無い。
しかし……、彼女の顔に浮かぶのは狂気の笑み。
ニマー、と言う効果音が聞こえてきそうなほどの……。

「ど〜こかな? ど〜こかな? 鬼さんはど〜こかな? こ〜こかな〜?」
492 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/09(日) 00:29:07.43 ID:xAxvSfo0
エスカレーターから三階、降り立った婦人服売り場から紳士服フロアへと向かう……。
それは、本能での察知か。
それとも警察官としての感が冴えたのだろうか?

タッタッタと、足音が近づいてくる。
ゾンビならば走ったりしないし、何より音に特有の湿り気が無い。
そして先ほどの大男のものにしてはやけに音が軽い。
つまり……。

「成実さん!!」
「アハ、みゆきちゃん見ぃ〜っけ」

振り向くと息を切らせた獲物が一人……。
高 良みゆきがそこに立っていた。

☆   ☆   ☆

「アハ、アハハハハハー」
「成実……さん……?」

みゆきは見てしまった……。
割れてしまった眼鏡の奥に光る、ゆいのその瞳を……、その狂気に蝕まれた充血した眼を!
先ほどまで一緒に居たビリーの言葉────
493 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/09(日) 00:29:34.49 ID:xAxvSfo0

『みゆき、アイツはもう狂っている』
『逃げろ』
『始末は俺がつける』

それが一瞬真実なのでは無いか?
ゆいはもう手の施しようが無いのでは?
そんな考えが頭を過ぎる。
しかしそれに対しての自分の言葉────

『いくらなんでも[ピーーー]なんてダメです!』
『成実さんは……成実さんはきっと分かってくれます!』

そう言い放ち、ビリーの静止を振り切ってここまで駆けつけたのだ。
震える足に力を入れて、何とか意識が遠くなりそうなのを堪えた。

(大丈夫……、成実さんは、きっとちょっと動揺してるだけ……)

「待ってください成実さん! 話を聞いて!!」
「アハハ、みゆきちゃんだ〜」
「ダメです、それ降ろして! あ」

ゆいの手に持つものから閃光が放たれたと思ったら……。
コメカミに衝撃。
唖然としていると、フレームを失った眼鏡が床に落ちた。
494 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 00:43:42.16 ID:Y0Grjjo0
>>493
いつも思うんだけど…仕事めっちゃ早いなww
そんだけネタ出てくんのが羨ましいよ。
乙でした。
495 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 00:45:18.00 ID:tgF7FoAO
こなた「つかさってさぁーバルサミコ酢ぅ〜っていつも言ってるけどなんなの?」

みゆき「そう言えばそうですね」

つかさ「ん〜とね私の夢はバルサミコ酢語を作ることなの」

かがみ「ハァ……また言ってる…………ってつかさ!あたしが貸したノートにバルサミコ酢の絵を描かないでよ!」

つかさ「バルサミコ酢ぅ〜♪」

こなた「バルサミコ酢語ねぇ………」

みゆき「でもつかささんの夢は調理師じゃ……」

つかさ「バルサミコ酢ぅ〜」



〜〜20年後〜〜

かがみ「コスバミササーバミコバル(まさかマジでバルサミコ酢語作るとは……しかも世界共通語かよ……)」


つかさ「バコミサルバ酢ミコミコ(お姉ちゃん早くしないとバ酢に乗り遅れるよ)」

かがみ「ルッルサミサバルコ(分かった今行くー)」

つかさ「バミコ酢ーサバコミバコ!(次はバルサミコ酢の絵を国旗にするよ!)」
496 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/09(日) 00:47:45.77 ID:xAxvSfo0
白みwikiが役に立たない(元歌 エアーマンが倒せない)

気がついたら 他ゲームのキャラばかり活躍♪
そしてゆいさんは サイコパス♪
諦めずに みゆきに挑戦させるけど すぐにピンチになるよ♪
黒みwikiであれば 楽にゆいさんくらいは倒せるけど♪
何回やっても 何回やっても 白みwikiじゃ足手まとい♪
あの雑学何の役にも立てない♪
(省略され(ry)
497 :コナタ・イズミの日記 :2008/03/09(日) 00:48:48.53 ID:xAxvSfo0
更新してなかった……
498 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 08:00:06.38 ID:.lrK0.SO
>>496
ちょwwwwwwwwww
いきなりギャグですかww
エアーマンはネタになりやすいなww
499 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 08:03:30.11 ID:.lrK0.SO
>>495
バルサミコ酢語世界共通語かよww
20年で世界共通語にするつかさの手腕に脱帽
500 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 09:55:05.52 ID:FR6fi2SO
>>495
カオスwwwwwwww
オンドゥル語を思い出したwwwwww
501 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 11:06:21.94 ID:cAZBR6AO
>>495
今月のネタで1番カオスだwww
502 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 11:58:15.17 ID:Ri3V9VY0
みさお「よー、あやのってビッチなんだってなー」
あやの「みさちゃん、駄目じゃない、そんな下品な言葉使っちゃ。どこでそんな下品な言葉覚えたのかなぁ?」
みさお「え、えーと、男子が……(お、怒ってるぅ)」
あやの「そうなの……とりあえずみさちゃんにはお仕置きが必要ね」
みさお「ヴぁああああああ」
503 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 12:09:38.88 ID:SaPBdkDO
>>502びっち?
 
さて、避難所を見ればわかりますが、コンクールはどうにかなりそうです。
なので日にちとお題を決めちゃいましょうか?
その前に人を取り戻すことが先決かな?
504 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 12:31:19.11 ID:.ECPrsU0
>>495
吹いたwwww

コンクール、今の時期に合わせるなら
卒業とか入学とからへんがお題か?ww
コンクール開催決まったらそれで宣伝とかすればいいんじゃないかな
505 :留守電シリーズ :2008/03/09(日) 16:19:42.08 ID:SaPBdkDO
かがみ「こなため……私だけじゃなくつかさまで……お返ししちゃるっ」

・・・

こなた「……かがみ、出ないなぁ……」
つかさ『はい、柊です』
こなた「あ、つかさ?こなただけど、かがみは」
つかさ『ただいま、留守にしています。メッセージがある方は……』
こなた「あれ、留守電か……」
つかさ『蚊の羽音の後にメッセージをどうぞ』
こなた「……へ」


・・・


こなた「つかさ〜……昨日はよくも〜……鳥肌が、鳥肌がぁ……」
かがみ「自業自得よっ!」
つかさ「考えたのはお姉ちゃんだけどねっ☆」
506 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 16:23:20.68 ID:FR6fi2SO
コンクールね……やるとしたら卒業、もしくは前回ダメだったホラーを……なんでもないです
507 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 16:25:30.30 ID:FR6fi2SO
>>505
メトロイドフュージョンをイヤホン付けてプレイしたのを思い出したのは俺だけだな
508 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 16:27:26.04 ID:FR6fi2SO
こなた「みんなー、先日の旅行で撮った写真が出来たよー」
かがみ「ホント? 見せて見せて」
つかさ「うわーい」
みゆき「ktkr」

かがみ「へぇー、結構よく撮れてるわね」
つかさ「あはは、このピンク誰ー?」
みゆき「なんでこんな所にお酢の塊が写っているのでしょうか?」

かがみ「ん? これは?」
こなた「ア〜、それね。多分失敗しちゃったのかな。折角の集合写真なのに勿体ないね」
つかさ「スごいね、なんか私達が燃えてるみたい」
みゆき「!! これは……!!」

こなた「え? みゆきさんどうかした?」
みゆき「この写真は危険です。直ぐに供養しないと!!」
かがみ「え、まさか心霊!?」
つかさ「そ、そーいえば真ん中だけ赤くないよね……壷みたいな形しテるし」

こなた「みゆきさん何か知ってるの?」
みゆき「いえ、まったく」
つかさ「へ?」
みゆき「うふ、冗談ですよ。驚きましたカ?」

かがみ「な、なーんだ驚かせないでよー」
みゆき「すみません」
こなた「みゆきさんが言うと冗談に聞こえないってば」

みんな「あはははは」


その後、彼女達が原因不明の高熱にうなされたのは、また別の話である。
509 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 16:34:06.44 ID:SaPBdkDO
>>508アステカ?
510 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 16:42:37.12 ID:FR6fi2SO
>>509
うん
511 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 17:16:37.78 ID:rDmjjys0
避難所に書いたけど、一応こっちにも。コンクールの話だけど゛、
今月中にやるなら、今週いっぱいでお題決め
17〜29(30)日を投下期間、
30〜4月1日〜週末までを投票期間とすんのはどだろか。
とか思ってみた。
512 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 17:30:14.03 ID:SaPBdkDO
>>511お題が今週中じゃ作品の構想・作成期間が短すぎないですかね?
まあ、早めに決めればいいだけでしょうが……
513 :こなたに霊感があったなら :2008/03/09(日) 17:31:26.21 ID:SaPBdkDO
お化け屋敷

『ぎゃああああ!!』
つかさ「ひっ!」
かがみ「こ、ここ、だいぶ雰囲気でてるわね……」
みゆき「い、泉さんは平気なんですか?」
こなた「言ってるでしょ?私霊感あるって」
つかさ「あ、そ、そっか……いいなぁ……」
こなた「そんないいもんじゃないよ。今だって……」
かがみ「へ?」
『……引き返せ……』
みゆき「ひぃっ!」
つかさ「あ、後で話そうよ!」
かがみ「そ、そうね!早く出ましょ!」


・・・


つかさ「はぁ……怖かった……」
みゆき「も、もう二度と来たくありません……」
かがみ「ホントよね……。ところでこなた、あんた中で何を言おうとしてたわけ?」
こなた「ああ、あれね、『見えない方がいいものも見えちゃう』って言おうとしたの」
三人「え?」
こなた「中ね、本物の悪霊が何体かいたんだよ。オマケに最後の『引き返せ』だって人間のじゃないし。……あ、やっぱり鳥肌立ってる」
三人「……」
こなた「おーい、三人ともー。こんなところで気失わないでよー」
514 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 17:43:55.56 ID:rDmjjys0
「みなみちゃん、これ、とっても美味しいよ」
そう言って私にくれた、小さなお菓子。
ホワイトロリータ。…ゆたかは、私だけの、甘くて可愛い
ロリータ。

私はそれを包む銀紙をといて、口にいれる。
白いチョコが口の中に溶けていく。
私の理性も、このチョコのように、溶けていく。

じゅばじゅぼ!べろんべろんべろん!ぶみゅ!ぶみゅ!
甘い…甘すぎるよぉ…ゆたかぁ
べろべろぺろんぺろん!ぬぷぬぷ!ぐにゅん!ぐにゅぉん!
ゆたか…私の唾液で…べとべとだ…
ゆたか…白くて小さくて…ゆたか…ゆたか…
べろべろぺろんぺろん!ぺろべろぺ…

え…あ…あ!
「みなみちゃん…お菓子1個食べるのに、どうしてそんなに艶めかしいのかしら?」
携帯!?ちょ
「ゆかりさん、写真を…」
「動画を、ね♪」

みなみちゃん\(><)/オワタ   
515 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 17:52:36.97 ID:rDmjjys0
>>152
それを考慮して投下を2週にしてるんだけど
急かな
516 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 17:54:38.35 ID:cAZBR6AO
べろんべろんべろん!ぶみゅ!ぶみゅ!って難しくね?
517 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/09(日) 18:55:57.65 ID:yaOtMMDO
らき☆すたSSコンクール

・お題部門
決められたお題に沿った内容のSSを書いて投降、のちに投票により優勝作品の選出
お題は皆で事前に決める

・キャラ部門
数いるらき☆すたキャラの中から選ばれた一人を主役としてSSを書く
キャラはコンクール毎にお題と同じく皆で決める

・文字数、単語制限部門
あらかじめ決められた文字数以内、また決められた単語を使ってSSを書く
文字数、単語も同じく皆で決める


なぁんていつかは大きなコンクールに発展したらなぁという妄想
518 :タイトル未定。まだまとめないでください。 :2008/03/09(日) 19:19:44.74 ID:tpqKI0k0
>>517
下二つのコンクールも面白そうだな。
というか、そっちのほうが興味がある。
しかし、部門分けをして一度にやるというのは難しそうだ……。
希望者が多ければ、いつもと違う制限のコンクールもありだよね。
519 :タイトル未定。まだまとめないでください。 :2008/03/09(日) 19:29:43.92 ID:tpqKI0k0
名前が残っていた……ので、折角だから、短いけれどまた書きかけの物を投下。

>>475

/

それは、ありふれた不幸な事故だった。
仕事が一段落ついたそうじろうが、たまには家族で遊びに行こうと提案をした。
こなたとゆたかが後部座席に乗り、車で遊園地へと向かう。
その途中――ゆたかの車酔いに二人の注意が集まったとき――飲酒運転の車と衝突した。
反応は間に合わなくても、ぶつかるという恐怖だけは三人ともが感じていた。
死んでしまう、こなたがそう思ってすぐに、意識が途切れた。

次にこなたが目を覚ましたのは、白いベッドの上だった。
人の声が騒がしくて、こなたはゆっくりと目を開ける。
白くかすんでいるような視界の中には、写真でしか知らない母親の顔があった。
「こなた?」
物心がついてからは初めて聞く母の呼び声に、こなたは違和感と喜びの入り混じった気分になる。
「ここは……天国なのかな?」
こなたは身体を半分だけ起こして、首を動かす。
病院の個室のような部屋には、娘を見つめるかなたと白衣を着た数人の男女、そしてそうじろうが居た。
父親の姿を見て事故のことを思い出したこなたは、事態を把握するのを中断して、父親に尋ねた。
「お父さん、ゆーちゃんは?」
無事ならば、すぐにでも顔を見て安心したいとこなたは思った。
「ここは病院? ねえ、ゆーちゃんは? 別の病室とかにいるんだよね?」
答えが無いことで最悪の展開を想像して、こなたは泣きそうになりながら叫ぶ。
白衣の男が説明をしようと二人の間に立ったとき、そうじろうが口を開いた。
「全部夢だったんだよ。俺たちが生きていると思っていた世界は、幻だったんだ」
その言葉にこなたは一瞬呆気にとられ、感情が爆発した。
「ふざけないでよ! そんな簡単にわかるような嘘を言っても、騙されるわけないじゃん」
不安を怒りに転換させて、こなたは猛烈な勢いで否定の言葉を口にした。
嘘つき、真実を話して、そう言ってからかなたの顔を見て、こなたは俯いた。
「みんなが、だって、そんな。夢だなんてありえないよ」
母親の存在に気を使い、こなたの口調は次第に弱々しくなっていった。
そうして黙り込んだこなたを、かなたはそっと抱きしめた。
「ごめんね。こなたが混乱するのもわかるよ。だけど、少しだけこのままでいさせて」
「お母さん……」
こなたは父親の話を信じられずにいたが、あたたかい感触に、目の前の人が本物の母親であることを悟った。

こなたが落ち着いて話を聞けるようになると、かなたとはいったん離れることになった。
大まかな話を既に聞いているそうじろうと共に、この世界の説明を受けるために。
520 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 19:49:07.60 ID:SaPBdkDO
>>519理解力がないせいかよくわからん……
それでも、面白いです!

>>518キャラクターがお題はどうか、ということを以前言ったんですよね。「日下部みさお」とか「田村ひより」とかね。そういうのも面白いのでは?
521 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 20:35:14.08 ID:vkPMxIk0
>>519
こなたの世界が全部夢…超鬱展開な話だ
一時期オレも考えてましたwwwwww

>>517
もう少しここが発展すればその妄想も現実になるかもね^^
しかし面白そうだな
522 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 20:41:23.26 ID:vkPMxIk0
かがみ「今日のこなたは何色だっほい♪」バサッ
こなた「ひゃ!?」

かがみ「・・・・・・穿いてない」
こなた「もうかがみに全部盗られちゃったから無いんだよ!!
    パンツ返してよ!!」

かがみ「こなた・・・・・・」
こなた「うっ・・・ひっく・・・・・・」

かがみ「じゃあスカート貰うわね♪」
こなた「いやあぁぁぁぁぁぁっ!!」

523 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 21:07:16.59 ID:DIRMUaA0
>>522
みさお「ち、ちびっこ絡みの柊超変態伝説!?」
524 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 21:35:42.17 ID:cAZBR6AO
最近変態過ぎじゃね?紳士にいこうぜ
525 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/09(日) 21:37:59.01 ID:h/Z/J/2o
言うほど変態チックとはあまり思わんのだがww
526 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 21:49:17.95 ID:.lrK0.SO
暴走かがみに慣れすぎたww
527 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 21:50:16.04 ID:FR6fi2SO
かがみ「こなたぁぁ!!」
こなた「助けて……」

???「待てい!!」
かがみ「あ、あんたは……」

真かがみ「この変態が! 人の身体使って何やってるのよ!!」
スレかがみ「はぁ!? 見てわかんないの? こなたを愛してるのよ!」

真かがみ「変態偽者は消えなさいよ!」
スレかがみ「私は変態でもないし、偽者でもないわ! あんたこそ原作に帰りなさいよ」

ギャーギャー!!

こなた「なんだかよく分からないけど、今のうちに逃げよ」コソコソ

528 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 22:07:07.17 ID:.ECPrsU0
>>517
どれもおもしろそうだなwwww
いっそのこと全部混ぜちゃう?は、ちょっと厳しいかww

>>527
吹いたwwww
その発想はなかったww
529 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 22:09:47.10 ID:dhcs2DI0
>>527
その発想はなかったわwwww
真と聞いてゲッターを思い浮かべた俺はおじさんww
あんたこそ原作に帰りなさいよは俺の一生の名言wwww
530 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 22:11:34.39 ID:dhcs2DI0
偶然下のスレが
【ポン酢】最近の俺達の回りで起こる奇跡の数々【からし酢味噌】………その7
でさらにワロタww酢は流行っているのか
531 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 22:12:27.65 ID:t7zwWdU0
かがみ「言うこっときっかな〜い悪いこ(なた)は、夜中迎え〜にくるんだよ…」
こなた「ちょ、かがみ?何でこんな時間にうちにいるの!?」
かがみ「へへへ…へへへ…へっへっへ〜…」
こなた「かがみ!手、ひっぱらないでよ!」
かがみ「へへへ…へへへ…へっへっへ〜…」
こなた「か、かがみ?ここ、ベッド…って…、何でかがみも横になるの?」
かがみ「こなた、夜更かしはダメだゾ!へへへ…へへへ…へっへっへ〜…」
こなた「あ、窓から飛び降りた…」
かがみ「あっー!?」
こなた「…」
あのEDの恐さは異常
532 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 22:17:24.07 ID:dhcs2DI0
>>531
元ネタplz
533 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 22:19:59.50 ID:FR6fi2SO
>>529
真と聞いてゲッターを思い出す俺はスパ厨wwwwきめぇwwww

>>531
脳内再生されますたwwwwwwへっへっへっ〜wwwwwwあれはトラウマ
534 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/09(日) 22:21:34.40 ID:h/Z/J/2o
鬼太郎だものww
535 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 23:13:16.47 ID:JWNctqs0
>>532
鬼太郎3期のED
536 :時をかける青い髪の少女 :2008/03/09(日) 23:13:43.85 ID:DAUpGbA0
家に帰ると、時間は既に7時を回っていた。
鞄を置いてベッドに寝転ぶ。最近の疲れがどっと出てきたように体が重くなった。
目を閉じて、いつもより深く呼吸をする。

この能力を手に入れてから、私の人生は大きく変わったのだと思った。
好きなように人生を送って、全てを自分の思い通りにして。
そうすれば、私はいつまでも楽しく生きていける。そう思っていた。

でも、実際はそうじゃないのかもしれない。
桜庭先生が言っていた通り、失敗と成功があってこその人生。
全てを自分の思い通りにすることは、愚かなことなのかもしれない。

もっと頭のいい人なら、この力を上手く利用できるんだろうな。


「…ちゃん」
「ん…?」
「…お姉ちゃん、起きてってば」

いつの間にか眠ってしまっていたようだった。重い瞼を持ち上げ目を擦ると、目の前にゆーちゃんが確認できた。

「叔父さんがお風呂沸いたから入りなさいって…」
「あ、わかった。ありがとね」

ゆーちゃんの髪の毛に手をポンと乗せて、私は部屋を出た。
そして、風呂場へと向かった。

浴槽に浸かっている間、私の頭の中では最近の出来事がぐるぐると回っていた。
風呂の湯加減がいい具合だったので、私の頭は勝手にふわふわとしていた。

髪を洗っているとき、鏡の中の自分の右肘に何かあざの様なものが目に付いた。

「…何だろ、これ」

指で擦ってみても消えない。

「今まで気付かなかったってことは、最近できたのかな。どっかにぶつけたっけ…」

あざをよく観察すると、それは何かを形どっているようだった。

「…数字?」

電卓にあるような、デジタルの数字のようなもの。

「50? 05?」

50とも、05とも見受けられる。いずれにせよ、その数字が何を示しているのかはわからない。
しかし、気になって仕方がなかった。

結局その数字を気にしすぎて、長風呂をしてしまった。もちろん逆上せた。
537 :時をかける青い髪の少女 :2008/03/09(日) 23:14:04.57 ID:DAUpGbA0
「あ、今日確か…」

新聞のテレビ欄をチェックする。

「やっぱり。見逃してた」

いつも見ているアニメを、見逃してしまったのだ。録画もしていない。

「…どうしよ」

時間を戻して見るか、それともこのままか。
私は迷った。この能力の使用は控えている。
でも、他人が絡むわけではないし、別にアニメの一つや二つ、人生に影響はしないだろう。

「よし、戻ろう」

久しぶりに時間を戻す決意をした。そして、私は時間を戻してアニメを見た。



「うーん、今回はなかなかシュールな感じだったなぁ」

アニメの感想を、一人呟いてみる。
印象に残ったシーンを頭に浮かべながら、私はベッドに横になった。

ふと、右肘のあざのことが気になった。起き上がって、パジャマの袖を捲る。

「…あれ、減ってる」

50、もしくは05だった数字が、今度は『04』となっていた。

「これ、まさか…残り回数?」

時間を飛び越える能力にも限りがある。
その事実は、私に少しばかりの不安を与えた。
そして、私はそれと共に一つの決意を新たにした。

「肝心なときにだけ。本当に必要なときにだけこの能力を使おう」
538 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 23:14:15.26 ID:.lrK0.SO
>>527
なんという発想力wwww
スレで定着したイメージを逆手に取るとはww
539 :時をかける青い髪の少女 :2008/03/09(日) 23:15:09.28 ID:DAUpGbA0
すいません、今日はこれだけです。
急展開の構想は練れてるんだけど、どうも文章にしにくくて…。
ネタが出るまではことわざ辞典でも書いていくんでよろしくですww
540 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/09(日) 23:23:16.71 ID:FR6fi2SO
>>539
あいよー^^乙です。
物語もそろそろ終盤ですねww
ゆーちゃんの頭にぽんと手を置くこなたに何故か吹いたwwww
541 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/10(月) 01:55:30.72 ID:g.LeI/k0
久々に描いてみた。
酢が流行っているとの事で、バルサミコ酢戦士・つかさです。絵が原作準拠じゃなくて申し訳ない
http://imepita.jp/20080310/065510
542 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/10(月) 06:43:34.72 ID:woMf4ASO
>>541
うめぇwww
バルサミコ酢戦士ってwwwGJ!
543 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/10(月) 11:52:52.50 ID:tpG5bcAO
>>541
久しぶりですなーもう会えないと思ってたぜww
なんだか絵もパワーアップしているような気が
これからもファンであり続けます
544 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/10(月) 14:21:43.01 ID:g0IZ7oDO
コンクールの日程はアレでいいですかな。次はお題を決めなければ。
自分は前回ダメだった『ホラー』を提案・推奨します
545 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/10(月) 19:41:28.62 ID:g0IZ7oDO
>>544は無視でいいです。避難所があるので
546 :らき☆すた殺人事件 〜愛憎の陵桜学園〜 :2008/03/10(月) 19:44:08.32 ID:g0IZ7oDO
FILE.2


「いらっしゃ……あ、かがみ先輩!」
「こんにちは、田村さん」
「来る途中で会ったので、連れてきちゃいました」

とある休日。ゆたかとみなみはひよりの家に招待されていた
ゆたかの言葉にある通り、暇を持て余していたかがみと出会い、連れてきたのだ

「ごめんね、いきなり押し掛けちゃって」
「いえいえ! どうぞ、上がってください!」

いきなりのかがみの来訪にも動じず、ひよりは三人を招き入れる


・・・


「部屋でくつろいでてください。すぐにお菓子か何か持ってくるっスから」

そう言って、部屋の主は出ていった
残された三人は部屋の中をキョロキョロと見回した

「うわ〜、ノートがいっぱい……」
「そういえば田村さん、同人サークルでマンガを書いてるって言ってたわね。練習用のノートかしら」

ゆたかの目に留まったのは、たくさんのノートが入ったラックだった
その中にあるノートの一つを抜き『勝手に』見るかがみ
パラパラとページめくり、途中で手を止めたページには少女の笑顔が書かれていた

「あ、この子可愛いじゃない!」
「すごい……とても上手です……」
「ホント……」

咎める者はおらず、それどころかみんなでノートを覗いていた

(こなたがいたら……やっぱり、『萌え』とか言ったのかしら……)

そこまで考え、かがみは首を横に振った
こなたはもうこの世にはいないのだ。亡き人を想っても、何も変わりはしない
かつて、心に誓ったはずなのだ。過去に――亡き友、亡き妹との思い出には縛られないと
かがみは手に持っていたノートをラックに戻し、別のノートを取り出した
547 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/10(月) 19:44:50.51 ID:3T5frDY0
続きktkr
548 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/10(月) 19:45:38.48 ID:g0IZ7oDO
>>546

「あれ? これって……」
表紙には、仲良く歩いている二人の少女が描かれていた

「この二人、ゆたかちゃんと岩崎さんじゃない? 髪型とか目付きが似てる」
「あ、確かに……」
「田村さん、私達をよく見ていたと思ったらそういうことだったんだ」

その本のちょうど真ん中を開いたかがみの顔が一瞬で真っ赤になった

「な、ななな、何よコレ!」

横からそれを覗いた二人も顔を真っ赤にした。絶叫しなかったのが不思議なくらいだ
その本の内容は、ゆたかとみなみがえっちなことをし合う――いわゆる『百合本』である

「田村さん……友達をこんな風に描いて良いと思ってんの……!?」
「田村さんのところへ行きましょう……今すぐ!!」

二人が激昂し、部屋を飛び出そうとした時、

「待って!!」

ゆたかの大きな声が響き、二人は足を止めてゆたかに振り返った

「せっかく遊びに来てるのに、険悪なムードになるなんてイヤです。だから、今日は楽しみましょうよ。ね?」

この言葉に、かがみは心底驚嘆した
その本に書かれている人物のモデルは自分たちだというのに、ゆたかは怒る素振りすら見せなかった

「本のことはまた明日、私から話しておきます。書いてくれるのは嬉しいけど、あんなのは恥ずかしいですし……
 田村さんも、あんなものを書いてきっと後悔してるでしょうし」
「……そうね」
「優しいんだね、ゆたかは」

二人は微笑み、自分が先ほどまで座っていた場所に腰を落とした
とその時、部屋のドアノブが下りた

「Hi! コンニチワデ〜ス!」
「パトリシアさんも来たっスよ〜」

入ってきたのはお菓子やジュースの乗ったお盆を持ったひよりとパティだった

「呼ばれてナイけど遊びに来ました! 人は多イ方が楽しいデ〜ス!」
「その通りね。みんなで楽しみましょう!」
『イエ〜イ!!』

五人は、帰る時間になるまでひよりの部屋で目一杯楽しんだ
それが、最初で最後の団らんだとも知らずに――
549 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/10(月) 19:47:43.41 ID:g0IZ7oDO
>>548





翌日、お昼休み

「小早川と田村がいない?」

三年生教室に、みなみが訪ねてきていた

「はい。パトリシアさんは、トイレに行ったと言ってましたが……」
「何かあったのかしら……手分けして探しましょう!」

かがみがそう言ったのが十分前、しかしゆたかとひよりは一向に見つからない

「くっそ……もうすぐ授業始まっちまうじゃねぇか……」

みさおは一階廊下を歩きながら呟いた
メルアドは全員分交換した。教室に戻っていたら、誰かからメールが入るはずなのに

「ん、電話か……」

みさおの着メロが鳴り響く
ケータイを開いてみると『柊かがみ』の文字
みさおは直ぐ様電話に出た

「柊、どうした?」
『田村さんは見つかったわ。裏庭で花壇の手入れをしてたの』
「小早川の情報は?」
『トイレから出た後、花壇の手入れを忘れたからって別れてそれきりよ』
「そうか……もうすぐ授業始まっちまうから、早く見つけてやらなくちゃな」
『ええ、どこかで体調を崩してるかもしれないし。今、そっちに岩崎さんが行ったわ』
「ああ、わか……」

言い掛けて、みさおはケータイを落とした
彼女の目の前には『資料室』のプレートが掲げられた扉
その扉に付けられた窓の向こうにある、あまりにも凄惨な光景を目の当たりにしたからだ
550 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/10(月) 19:48:54.55 ID:g0IZ7oDO
>>549

「小早川!!」
『え!? な、何!? どうしたのよ、日下部!』

扉を勢いよく開け、中に踏み込んだ瞬間に血の匂いが鼻をつんざいた
そこで彼女が見たものは、頭から大量の血を流したうつぶせの少女……小早川ゆたか『だったモノ』の姿だった

「嘘、だろ……? こんな……こんな事って……」

あの時の、こなたの死に様がフラッシュバックしてくる
また……あの時のような惨劇が、起きてしまった

「ゆ……たか……?」
「!!」

驚いて振り返ったその視線の先には、顔面蒼白の岩崎みなみの姿だった

「ゆたかが……ゆたか、が……あは……あはははは……!!」
「し、しっかりしろ! 岩崎!!」

肩をつかんで頭をガクガクとシェイクするが、みなみは正気に戻らないまま気を失ってしまった
地面に力なく崩れ落ちるみなみの姿を見てみさおは歯を食い縛り、拳を壁に叩きつけ、怒りで身体を震わせた

「チクショウ……!」







「はあ……はあ……ち、違う……私のせいじゃない……私の、せいじゃ……」
551 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/10(月) 19:50:17.48 ID:g0IZ7oDO
>>550ファイル3に続く…
現時点での犯人はわかりますよね?
まあ、次回で言いますがね
552 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/10(月) 19:59:00.37 ID:3T5frDY0
俺も前のこなたの死に様がフラッシュバックしてきたぜ
悲しみつつみさおのかっこよさに期待
553 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/10(月) 20:04:00.69 ID:x5NtC6SO
>>551
GJ!
どんな展開になるか楽しみですよ
犯人は解りましたが動機が解らずorz
554 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/10(月) 20:21:33.45 ID:nd8z8rs0
今回もみさおの活躍ぶりに期待するんだぜww
GJ!
555 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/10(月) 20:22:23.46 ID:g.LeI/k0
>>542-543
ありがd。覚えてくれてる人がいて嬉しいぜw
最近らき☆すたと全然関係ない絵ばかり描いてます。やっぱネタになりそうなものがないとキツいな…
地味にまたーりと精進させていただきまする><
556 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/10(月) 20:57:36.37 ID:woMf4ASO
>>551
GJ!俺も分かったが動機がわからない……
てっきり今回はゆーちゃんがひよりを撲[ピーーー]るものかと思ってましたwww
まさかゆたかが死ぬなんてっorz
557 :らき☆すた ことわざ辞典 :2008/03/10(月) 21:46:51.76 ID:HXweJwo0
みさお「あやのんちっていつ来ても整理されてて綺麗だよなー。ホント女の子って感じ」
かがみ「あんたも女でしょうが。てか、これが普通なのよ。あんたが無頓着なの」
みさお「お、リラックマじゃん。かーわいー」
かがみ「…あんた、前に峰岸のリラッタヌ汚して怒られたんでしょ? 気をつけなさいよ」
みさお「だーいじょぶ、だーいじょぶ」
かがみ「あ、ほら日下部、ジュースが…」
みさお「ん? うぉわっ!」

ゴトン!
※みさおがジュースひっくり返した。もちろんリラックマに被害が

みさお「…やっちまった…」
かがみ「…ったく、言わんこっちゃないわね。私知らないわよ」
みさお「そんなこと言うなよ、柊ぃ。あやのがマジ切れするとこ、お前見たことないだろぉ?」

ガチャ。

あやの「二人とも、クッキーできた………よ?」

ガシャン!
※あやのがお盆ごとお茶をひっくり返した音

あやの「みさちゃん…これ、どういうこと?」
みさお「あ、あ、あやの! ここここ、これは、その…」
かがみ「コイツ、ジュースひっくり返しやがったのよ」
みさお「ちちちちち違う! 誤解だって!」
かがみ「アンタねぇ…私が目の前で見てたでしょ?」

あやの「…………してやる……」

みさお「…あやの?」
あやの「ぶ っ 殺 し て や る !」
かがみ「み、峰岸!?」
あやの「……一度ならず二度までも! みさちゃん、もう許さないわ! ついでに柊ちゃんもよ!」
かがみ「え!? 何で私まで…!?」
あやの「問答無用! 逃 が さ な い わ よ … 」



☆三十六計逃げるに如かず
色々と策を巡らす前に、さっさと逃げてしまった方がいいってこと。
柊、逃げろ! あやののやつ、拳銃まで持ち出しやがった! どこであんなもんを…ま、マジで殺される…(byみさお)
558 :らき☆すた ことわざ辞典 :2008/03/10(月) 21:47:55.17 ID:HXweJwo0
あーあー、訂正し損ねてた。

※あやのがお盆ごとお茶をひっくり返した音

※あやのがお盆ごとクッキーをひっくり返した音

です。すいませんでした。
559 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/10(月) 22:03:12.26 ID:tpG5bcAO
こりゃためになるし何より話自体が楽しいww
560 :らき☆すた ことわざ辞典 :2008/03/10(月) 22:26:27.70 ID:HXweJwo0
一気に二つ目を投下

こなた「やって来ました、コミケの季節!」
ひより「そっスね! ついに来たっスよ! 今回のコミケはうちのサークルも本出してるんでよろしくっス!」
こなた「おー、本当? OK、絶対行くね」
ひより「ありがとうございます! 待ってるっスよ!」
ゆたか「ねぇ、『こみけ』ってどんなところなの?」
みなみ「…私も…興味あります」
こなた「うーん、そうだねぇ。とりあえず楽しいところ、かな」
ひより「そうっスね。それと、夢があるっスよ。会場に所狭しと並べられた作品の数々…見るだけで夢が膨らむっス!」
ゆたか「ふーん、楽しそうだね」
みなみ「確かに…少し行ってみたいかも」
こなた「じゃあ行ってみる? 丁度今週末だしね」
ゆたか「本当!? ありがとうお姉ちゃん!」

ひより「ヒソヒソ…(いいんスか? 泉先輩)」
こなた「ヒソヒソ…(大丈夫だよ。二人にはこっちの世界がどんなに酷いものなのか教えておかないとね)」
ひより「ヒソヒソ…(そんなことされたら私の面目が…)」
こなた「ヒソヒソ…(大丈夫、大丈夫。ひよりんはまだマトモなほうだからさ)」

…コミケ当日

ゆたか「こ、ここがコミケ…?」
みなみ「何か、すごく熱気というか、そういうものが…」
こなた「まぁ、ある意味戦場だからねー。ここは」
ゆたか「せ、戦場…?」

こなた「じゃ、今から二人に戦略を説明するね…」

※かがみ、つかさと来たときとほぼ同じ説明なので省略

こなた「じゃあ、2時間後にまた落ち合おう。そんじゃ!」
ゆたか「あ、お姉ちゃん!」
みなみ「…どうする? ゆたか」
ゆたか「…とりあえず、お姉ちゃんに言われたとおりに行動しよう」

…2時間後

こなた「お疲れ様ー。どうだった?」
みなみ「聞いてた話と、全然違う…」
ゆたか「ただ変な男の人たちが長い列作ってるだけで、夢なんかどこにもなかったよー…」
こなた「これがオタクってものだよ、二人とも。絶対にこの世界に足踏み入れちゃ駄目だよ」
ゆたか「ふぇ〜…」



☆聞いて極楽見て地獄
人から聞いたことと実際に自分で見たことには大きな違いがあるということっス。
それにしても、泉先輩たち遅いっスね〜。まさか私のことなんかすっかり忘れてるんじゃ!?(byひより)
561 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/10(月) 22:46:28.84 ID:woMf4ASO
ブチ切れあやのが倒せないbyみさお


ことわざ毎回毎回おもしれーなwwwwためになるし最高だ^^
562 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/10(月) 22:57:57.70 ID:tpG5bcAO
このスレ補正でキャラ対戦させたら誰が1番強いのだろうか
ブチ切れあやの
暴走かがみ
酢の戦士つかさ(黒)やみゆき様
幽霊見えちゃうこなた
オワタみなみちゃん
まぁ対男子ならただおさんが最強だが
563 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/10(月) 23:03:43.79 ID:woMf4ASO
涙腺崩壊キャラのかなたで決まり!!
564 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/10(月) 23:05:11.70 ID:woMf4ASO
>>563
あ、でもこれは元々か^^

じゃあつかさだな。バル酢!
565 :関西風らき☆すた :2008/03/10(月) 23:34:24.06 ID:Zmng/EAO
かがみ「なぁこなた」
こなた「どーしたん?」

かがみ「欲しいラノベあんねんけど一緒に来ーへん?」

つかさ「あーうちも行くーケレレ軍曹買いたーい」

こなた「おぉポイントめっちゃ貯まるかも〜みゆきさんは?」

みゆき「私もラノベ読んでみようと思うんですがオススメはありますか?」

こなた「色々あんねんけどまぁかがみが歩きながら教えるからさっさと行こうやー」

かがみ「決まりやな!買いに行くわよ」

黒井先生「お前ら早く帰ってくれよーもんじゃ焼k」

4人「関西ではもんじゃ焼き喰ったらあかん!」

566 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/11(火) 00:08:32.05 ID:Sb7D2.k0
>>562こうですか><
眠れる獅子は、或いは羅刹か、ディコティックガールあやの
こなたの為なら死をも超える、不退転巫女、かがみ
不可思議パワーは誰が為に、ミスティックバルス、つかさ(酢戦士)
黄色いりぼんは鬼の印、ベルセルクバルスつかさ(黒)
内に秘めしは闇の花、咲くは魔性の地獄花、デストロイドwiki、みゆき
望まぬながら、見えるは死魂、見たき魂いずこある、ソウルサーチャーこなた
全ては3秒でケリがつく
…お前もミートボールにしてやろーか!?ブラッディボーラーみさお  
八百万の薔薇ノ神、喰らうはヤツか!ヤツなのか!?シャーマニックゲイ、ただお
みなみは英文にしたかっけど思い浮かばず。無念
シャーマニックゲイはないだろ…と書いといて思う
あとかなたさんはいじるの恐いので辞退した。
 
567 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/11(火) 00:30:32.54 ID:9nqasMY0
>>566
かっちょええww
みんな強すぎだろww
568 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/11(火) 01:10:46.34 ID:KtXFzS.0
業者宣伝スレをらきすたのキャラが建てたようです。


『お酢ロボットをあなたの家庭に』
つかさ「これなら、みんな興味を持つよねー」
カチッ。
ななこ「……なんやこれ。そんな粗大ゴミ、誰が欲しがるっちゅうねん」
――失敗。

/

『素敵な出会いが待っています』
ゆたか「メールアドレスよし。後はURLを貼って、これで完了っと」
カチッ。
こなた「ん、また業者の宣伝か……。って、見覚えのあるメールアドレスが!?」
――家族会議。
569 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/11(火) 01:32:02.81 ID:KtXFzS.0
その2

『えみりの部屋』
かがみ「みたいなタイトルなら、上手くいくかな」
つかさ「お姉ちゃーん、いるー? 入るよー」
かがみ「えっ、ちょっ、つかさ? ま、待って」
慌てたせいで、途中書きだと気づかないまま変換、エンター。
――結果『えみりの屁』

/

『胸を大きくする方法』
みなみ「……これなら、きっと」
送信。
そして数十分後。
みなみ「………」
――自分の考えた物とほぼ同じようなタイトルに引っ掛かり、呆然。
570 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/11(火) 06:46:04.92 ID:.B8nvwSO
>>560
手段はどうであれいいお姉ちゃんしてるなこなたww
571 :こなたに霊感があったなら :2008/03/11(火) 06:59:30.41 ID:igLRrQDO
かなた「こなた、遊びに来たわよ〜」
こなた「……Zzz……」
かなた「あら、寝ちゃってるわね。どうしようかしら…町はいっぱい見てきたし、暇だわ……」
こなた(霊感のある人って、霊に取りつかれやすいみたいなんだよね〜)
かなた「……そういえばこなた、前にそんなことを言ってたわね……そうだ、えい☆」

ボフン(←かなたがこなたに吸い込まれる音)

こなた(中身かなた)「うん、成功ね。久しぶりに、そう君に朝ごはんを作ってあげよ!」

・・・

そうじろう「お、こなた。今日は早いな」
こなた(中身かなた)「残念でした。中身は私よ」
そうじろう「お、かなたか。こなたに乗り移ったのか?」
こなた(中身かなた)「ええ。久しぶりに、そう君に私の手料理を食べさせてあげようと思って」
そうじろう「それにしても、こなたから『かなたがいる』って最初に聞いた時は信じられなかったなぁ」
こなた(中身かなた)「仕方ないわよ、それが普通の反応だもの。私だって、こうやってそう君と話せてるのが夢みたい」
そうじろう「でも、夢じゃないよな。本当にかなたなんだよな」
こなた(中身かなた)「ええ、そうよ。私はちゃんと、ここにいるわ」
そうじろう「……かなた」
こなた(中身かなた)「……そう君」(そうじろうに抱きつく)

ゆたか「ふぁ〜……おはようございま……」
そうじろう「!!」
こなた(中身かなた)「!!」
ゆたか「!?」

・・・

こなた「ねえ、お母さん。ゆーちゃんが最近よそよそしい態度を取るんだけど、何か知らない?」
かなた「さ、さぁ? お母さんは何も知らないわよ」
こなた「そっか……」
かなた(ごめんなさい……ごめんなさい、こなた……!!)
572 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/11(火) 07:40:54.19 ID:8w6isMAO
>>568
おまw避難所を見てくれたのかありがとうwww
573 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/11(火) 07:41:41.11 ID:pEpewoSO
>>568
避難所のネタだなwww
家族会議wwゆたかwww
574 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/11(火) 07:43:00.50 ID:pEpewoSO
>>571
あーあwwwかなたさんやりすぎは良くないっすよ><
575 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/11(火) 12:23:43.44 ID:pEpewoSO
誰も居ないようなので自分がコンクール主催をやらしてもらいますが、いいですか?

日程に関しては>>511で書いてある通り、ただしお題は早めに決めて思案時間を多めに取るために

お題は木曜日、13日で決め、14〜16日を思案時間にする提案があるですが。仕事等、平日あまり書いてる暇が無い人の為にも(自分含め)

その他は同じ。
17〜29(30)日を投下期間、
30〜4月1日〜週末までを投票期間。

どうですか?
576 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/11(火) 13:34:41.30 ID:3WXx.x20
候補あげるのに今日と明日か、十分あがるだろか
まだホラーと卒業しかきてないんだっけ?
577 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/11(火) 18:39:46.56 ID:gampuMDO
ホラー、卒業、お花見、エイプリルフール、昭和の日
春分の日、復活祭(イースター)、春祭
甲子園、昭和の日、ゴールデンウィーク、ホワイトデー
578 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/11(火) 19:06:12.19 ID:9nqasMY0
あげるといっぱいあるもんだなww
このくらい候補上がれば大丈夫だと思う
579 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/11(火) 19:15:05.97 ID:gampuMDO
あ、もう1つ忘れてた
4月16日パティのバースデーだ
580 :第7回コンクール主催 :2008/03/11(火) 19:31:00.84 ID:VFvYm6Q0
避難所にてアンケスレをお願いしましたので。
建ちしだい、13日、木曜の00:00〜23:59の間にお題投票してください。
581 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/11(火) 19:55:54.86 ID:fO.zHts0

花粉症
582 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/11(火) 21:57:15.77 ID:8QjkYmc0
ー改☆悪ー
こなた、すまない。俺、こんな生活、耐えられないよ。
お前は強い子だ。俺なんかいなくてもやっていける。
先立つ不幸を許してくれ、こなた。

おや…あれがあの世か。
…あそこにいるのは…かなたか?出迎えにきてくれているのか?
おーい、かな…?…え…ちょ…あれは

「お、お前…こなた…か?」
「えへへ…お父さん。先立っちゃった不幸をお許し下さい」
「お前…」
「エロゲーもダメ、漫画もダメ、同人誌も…生きてる意味ないよ、こんな世界…」
「…気違イに刃物がまかり通る世の中だからな。しかし…」
「お父さん、これからは3人で仲良くやろ!」
「…そうだな。今更言っても仕方がない。いくか!かなたの許へ!」
「うん!」
「あーあー、昔はアグネス好きだったんだけどな〜」
ーー
『…発見された遺体は、この家に住む作家の泉そうじろうさんと、
 娘の女学生、こなたさんと思われ、外傷や争った痕跡のない事等から、
 自殺とみて警察は…』

自殺じゃないわ。殺されたのよ、法律に。こなた達は何も悪くないのに。
私、弁護士になって、困っている人を守りたかった。
でも、無理ね。一番守りたかった人がいないなんて…無理。だから

お父さん、お母さん、姉さん、つかさ
先立つ不幸をお許し下さい。
待っててね、こなた
ーー
『次のニュースです。鷹宮神社で発見された2つの遺体は…』  

決まれば不幸の連鎖なんてもんじゃねー!
583 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/11(火) 22:08:12.57 ID:.B8nvwSO
>>582
法律が決まってしまえば有り得る話だな
何とかして止めれないもんかね?
いっそスレ住人全体で反対するとかいいかも
この話のそうじろう・こなた・かがみ・つかさみたいな人を出さないために
584 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/11(火) 22:12:07.43 ID:pEpewoSO
あぁ、あの日本人を弱体化する法律ね。
嘘だと言ってくれって話だな……
585 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/11(火) 22:13:03.90 ID:xZw2wgDO
>>582>>583kwsk
586 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/11(火) 22:23:44.15 ID:fO.zHts0
ヒント:児ポ法
587 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/11(火) 22:57:46.09 ID:pEpewoSO
俺は勘違いしていたようだ
588 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/11(火) 23:04:10.62 ID:TblDiKw0
ちょww人権擁護法案でしょww
589 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/11(火) 23:23:08.41 ID:SbZoDrs0
保護の名のもとに

「もしもし!?岩崎さんすか!?」
「…田村さん?…そんなに慌て」
「た、大変ス!ゆーちゃんが、ゆーちゃんが!」
「ゆたかが…ゆたかが何?」
「警察に捕まったっス!」
「え…」
「ネットで何か書き込んだしらくて、そしたら相手が外国人だったらしくて」
「どういう…」
「ゆーちゃん、最近2ちゃん見てるって言ってたっスから、もしかしたらそこで…」
「2ちゃん…」
ゆーちゃんを保護してください><
590 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/11(火) 23:59:13.92 ID:xZw2wgDO
このバカなゆとりにも解るように簡単に言ってください
お願いします><
591 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/12(水) 00:05:46.29 ID:wYjRbww0
アジア人(笑)=神様
日本人=家畜
要するに外国人が差別だ!といえばそれは差別になるという(ry
んでアジア人(笑)とは、主にチョンと支那を指すのも覚えておくといい
592 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/12(水) 00:28:47.59 ID:/8Oj5oDO
簡単に言うと
ほとんどのアニメを児童がどうだのこうだのぬかして
規制するクソ憲法
593 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/12(水) 00:49:46.62 ID:KvX/TkAO
>>592
それは違うほうだww
簡単にいうと発言に気をつけてねー口の悪い人は逮捕してテレビで名前を公にしちゃうよーってやつ
詳しくはみwikiさんに電話して聞け
594 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/12(水) 01:03:01.50 ID:wYjRbww0
>>593
みwikiさんの電話番号おせーてくだし
595 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/12(水) 01:03:19.19 ID:NfKuQeE0
>>590
「差別発言で傷つけられました><」
と、申し出れば、差別発言された方を捕まえる事ができる。
と言うのが、この人権保護法案の主旨たるもので、これが誰の為の法案かと言うと、
日本人ではなく、>>591の言われた通り、その国の方に対してのモノなのです。
尚、彼らの言う「差別だ!」発言は、正論でも言い返してくる、言わば決まり文句。
彼等的には、優遇されない=差別、と考えて頂いて間違いありません。
日本人自ら日本人に圧力をかけようとする法案、とても解せるものではありませんが
これを敢えて推し進める売国政治家や市民団体が多いのもまた事実。
案が通れば日本は暗黒時代に入る、これは言い過ぎ、誇大妄想の類ではありません。
今、日本が直面している、危機、なのです。byみゆき 
596 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/12(水) 07:06:40.86 ID:xmfb5Xw0
「朝〜、朝だよ〜、朝御飯食べて学校行くよ〜♪」
「zzz…名雪!?…なんだ…こなたか…」
「…『なんだ』って…」

「朝〜、朝だよ〜、朝御飯食べて学校行くよ〜♪」
「zzz…はぁ!?つかさ!?何早起きしてんだ!?」
「へへへ…」

「朝〜、朝よ〜、朝御飯食べて学校行きなさ〜い♪」
「おはようございます、お母さん」
「おはよう、みゆきちゃん」

そんな朝

「何で目覚ましならへんねん!遅刻や遅刻!」
597 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/12(水) 08:04:40.78 ID:knu1EUSO
先生 寂しそうですね^^
598 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/12(水) 10:42:09.37 ID:DbFea.DO
一つだけでコンクールのお題を4つは攻略できるSSを試作中。選ばれなけりゃ意味がないけど
599 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/12(水) 12:21:56.50 ID:knu1EUSO
こなた「あ、それって『きのこの山』?」
かがみ「そうよ」ポリポリ

こなた「かがみってキノコ派?」
かがみ「そうね、どっちかっていうと、たけのこよりキノコね」

こなた「ふーん、かがみのエッチィ☆」
かがみ「な、何でよ!? ……そういうこと考えるこなたの方がエッチじゃない」

こなた「すぐに想像出来ちゃうかがみこそエッチだよ☆」
かがみ「いい加減にしろよお前」

つかさ「お姉ちゃん、ちんちん美味しい?」
かがみ「つかさまで……皆ひどいよ……」


それ以来、かがみは『きのこ』から『たけのこ』に心変わりした。


こなた「ふぉっふぉっふぉっ、これでまた一人たけのこ派が増えおったわい」
つかさ「次はこれを読んでるあなたの所に行くかもよ☆」

600 :こなたとつかさの珍回答集 :2008/03/12(水) 13:21:34.27 ID:DbFea.DO
『確かにそうだが』


かがみ「……あんたらは……本当に勉強した方がいいぞ?」
つかさ「あうう……」
こなた「わかってはいるんだけどね……」
つかさ「自信満々で答えたのに間違いなことってあるよねぇ」
こなた「あー、それはあるね」
かがみ「ちゃんと勉強しないからそういうことになるのよ。円周率ってあるでしょ?」
こなた「あー、最近じゃ3に統一されてるアレだね」
かがみ「中学の時にね、『円周率をわかるだけ書きなさい』っていう問題が出たのよ」
つかさ「あ!そ、それは……」
こなた「3.1415926535……もう出ないや……」
かがみ「そこまで出れば十分よ。てゆーかなんで出るのよ」
こなた「ウーン、なんでだろ?」
かがみ「まあいいわ。でね?つかさったら自信満々に『π』って答えてるのよ」
こなた「うわ〜……」
つかさ「だ、だって円周率って言われたから……//」
601 :こなたとつかさの珍回答集 :2008/03/12(水) 13:29:07.32 ID:DbFea.DO
『確かにそうだが2』


こなた「だんご虫っているじゃない?」
かがみ「あー、いるわね。春になると神社にわんさかでてくるのよね」
つかさ「気持ち悪いよね〜」
こなた「でね?わらじ虫ってのもいるじゃん」
かがみ「こっちじゃあんまり見ないわよね。北海道なら結構いるみたいだけど」
つかさ「確か、だんご虫よりも逃げ足が速いんだよね」
こなた「昔の理科のテストでその問題が出たんだよ。『だんご虫とわらじ虫の違いを答えなさい』って」
かがみ「ふむふむ」
こなた「いくら考えてもわかんなくてさー。『名前』って書いたら三角もらった」
かがみ「あげるなよ、その先生も……」
602 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/12(水) 14:58:03.46 ID:qcZ63.SO
>>601
こなたとつかさならやりかねんww
円周率なんざ3.14まででギブアップだ(笑)
603 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/12(水) 15:01:55.43 ID:KvX/TkAO
俺は無駄に3.1459まで言えるぞww
ワラジは丸くならない
604 :こなたとつかさの珍回答集 :2008/03/12(水) 15:18:02.09 ID:DbFea.DO
>>603忘れてた。ありがとうございます。修正版を
ちなみにシリーズ化希望

『確かにそうだが2』


こなた「だんご虫っているじゃない?」
かがみ「あー、いるわね。春になると神社にわんさかでてくるのよね」
つかさ「気持ち悪いよね〜」
こなた「でね?わらじ虫ってのもいるじゃん」
かがみ「こっちじゃあんまり見ないわよね。北海道なら結構いるみたいだけど」
つかさ「確か、丸まれないかわりに、だんご虫よりも逃げ足が速いんだよね」
こなた「昔の理科のテストでその問題が出たんだよ。『だんご虫とわらじ虫の違いを答えなさい』って」
かがみ「ふむふむ」
こなた「いくら考えてもわかんなくてさー。『名前』って書いたら三角もらった」
かがみ「あげるなよ、その先生も……」
605 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/12(水) 15:23:56.94 ID:9wAcjDw0
>>604
ひだまりスケッチ思い出した・・・
606 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/12(水) 15:35:45.82 ID:DbFea.DO
>>605ひだまりにあったんですか?アニメは見てたけど……マンガ版だけとか?
607 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/12(水) 18:00:37.44 ID:jlj4CZM0
こなたが帰ってこない…
毎日毎日、夕飯作って待っているのに…
何やってるの?どこにいってるの?
こなた、こなた、こなた

「お姉ちゃん…爪なんか噛んだりして…どうしたの?」
「どうもこうもないわ!どうしてこなたは帰ってこないの!?」
「ひゃっ?…こなちゃん?…だってここは、私達の家じゃない?…こなちゃんは自分ちにいるんじゃ…」

こなたが帰ってこない
こなたが帰ってこない
こなたが帰ってこない

「ここは私とこなたの家よ、つかさ」
「え…」
「こなたはきっとどこかで迷子になっているのよ!探しに行かなきゃ!」
「お姉!?…行っちゃった…。ここ、私の家だよね?」
608 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/12(水) 19:14:14.58 ID:knu1EUSO
>>607
末期症状を引き起こしてるなwww
609 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/12(水) 21:54:11.00 ID:7S3AbwU0
円周率は〜3.1415926535897932384692‥‥♪
こんな歌がありましてですね・・・
610 :らき☆すた ことわざ辞典 :2008/03/12(水) 22:01:17.80 ID:JwkTCQ.0
ことわざ辞典書いてて心配なのは、ことわざの意味が間違ってないかということ。
とりあえず新作できました。


こなた「うぅ〜…」
みゆき「泉さん、どうかなさったんですか?」
こなた「あ、みゆきさん。…虫歯ってつらいね〜…」
みゆき「まぁ、泉さんも虫歯になってしまったんですか?」
こなた「うん…そうみたい。みゆきさん、治療法か何かない? 歯医者さんに行くの、嫌なんだよね…」
みゆき「そうですね…酷くなる前であれば治療の余地は十分にありますね。歯をしっかり磨くのは勿論のことです。
    ですが、歯ブラシでは歯垢が落ちきっていないことが多いので、歯間ブラシなどを用いて細部まで磨く必要があります。
    また、歯磨き粉にフッ素が含まれている物を用いたり、間食を控えるなどすることでより早く完治すると思いますよ」
こなた「うわ〜、さすがみゆきさん。よく知ってるよね。流石歩くウィキペ…おっと、禁句禁句」
みゆき「早く治るといいですね」
こなた「うん。ありがと。でもさ、みゆきさん」
みゆき「はい、何でしょう?」
こなた「それだけ色々知ってるのに、なんでみゆきさんは虫歯になっちゃうんだろうね?」

みゆき「………」

こなた(ヤバッ、怒らせたかな)
みゆき「泉さん」
こなた「は、ハイッ!」
みゆき「私だって…実行しようとはしてるんですよ…うぅ」
こなた「ちょ、ちょっと泣かないでよみゆきさん! うぅ〜、思いもよらない展開だ…でも、泣いてるみゆきさんも萌え」



☆医者の不養生
他人には立派なことを教えても、教えた本人に実行が伴わないことです。
いえ、私は実行『しようとはしてる』んですよ…歯医者さんに言われたことを全部…でもどこか中途半端になってしまうんです…
泉さんの虫歯も…酷くなってしまえばいいのに…はっ、私は何を言っているんでしょう…(byみゆき)
611 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/12(水) 23:05:31.89 ID:KvX/TkAO
うはww不覚にもみゆきさんの最後にwww
612 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/12(水) 23:18:31.07 ID:/8Oj5oDO
みゆきに萌えたwwwwww
613 :こんくーる主催 :2008/03/12(水) 23:30:32.87 ID:knu1EUSO
0時から お題投票開始ですよー
みなさん協力をお願いします!

俺は眠いので寝ますね><
614 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/12(水) 23:48:05.02 ID:KvX/TkAO
>>613
おや酢
起きたら投票いっぱいだったらいいんだけどどうなんだろ
615 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/13(木) 00:01:32.16 ID:T6Wdm.DO
お題投票開始
616 :らき☆すた ことわざ辞典 :2008/03/13(木) 00:06:40.64 ID:VbSp.0k0
自重せずにもう一つ投下ww
こんなことわざ、初めて聞いたよ(^^;)


ゆかり「それでねぇ、みゆきが言ってたんだけど…」
みなみ母「そうなの? それは意外だわ〜。今度やってみようかしら」
みなみ「…………」



ゆかり「このお菓子、おいしいわねぇ。どこで売ってるの?」
みなみ母「あぁ、それね。この間出かけたデパートの地下で…」
みなみ「…………………」



ゆかり「もうすぐみゆきも受験だからねぇ。母親として何とかサポートしてあげたいんだけど…」
みなみ母「そうねぇ。私もみなみが受験するときには色々やってあげたわよ。例えば…」
みなみ「…………………………」



ゆかり「じゃ、そろそろ帰るわね。お邪魔しましたー」
みなみ母「いつでもいらっしゃいねー」



みなみ「………ふぅ」

ガサゴソ

みなみ「…これでやっと落ち着いてピアノの練習が出来る」



☆鬼の居ぬ間の洗濯
監督者など、気兼ねしたり恐れたりする人がいない間にくつろいだり、好きなことをすること。
みゆきさんのお母さんが居ると、やりたいことがなかなかできない…(byみなみ)
617 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/13(木) 00:22:57.53 ID:Gk2GIBo0
かがみ「お父さん、近所の○×さんが祈祷をお願いしたいって…」
ただお「き、きとう!?」
かがみ「…どうしたの?顔赤いけど…風邪?」
ただお「い、いや、わかった。すぐ行くよ…」
かがみ「?」
618 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/13(木) 00:29:21.46 ID:T6Wdm.DO
>>816すぐ撮るもんなwww
>>817亀t…ゲフンゲフン
619 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/13(木) 00:31:42.68 ID:3bp6zjg0
30時間ほどかけてらき☆すたのゲームのプレイ動画見てきた。
なんかここのSSとはかなり雰囲気違うなwwww
620 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/13(木) 00:32:51.94 ID:T6Wdm.DO
↑しまった>>617>>618のつもりが
とんだ安価ミスだ(´・ω・)脳内変換で頼む
621 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/13(木) 00:42:37.53 ID:RLyTQM60
>>617
写生してといわれて射s(ryみたいなものか
622 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/13(木) 01:32:05.07 ID:ad15foAO
>>619
プレイ動画を三行で纏めると、

ジャジャーン!!
ペンキはアホの子
誠[ピーーー]

となりました
623 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/13(木) 01:33:19.54 ID:zB17XnQ0
>>589
安心しろ。ゆーちゃんはさっき救出した。
今はオレの横で寝ている。

てかマジでそんなのがあったとは……
624 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/13(木) 07:45:31.70 ID:hYpiZSM0
カスミンは俺の嫁えぇぇぇ〜え!
625 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/13(木) 08:05:56.94 ID:.I5qc.SO
NHK?
626 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/13(木) 08:21:06.55 ID:QYcfLUAO
あらいさんは俺のタワシ
627 :国語辞書〜らきすた版〜 :2008/03/13(木) 12:04:11.13 ID:zVRip7s0
/あ

【愛】あい
アニメキャラなどの二次元の存在、及びそれらの登場する作品に対しての熱意を指す。
対象への愛が低下すると、新刊の発売日を忘れる、録画失敗等の発生確率が上昇する。

【あきら様】あきらさま
小神あきら。通称あきら様。
中学生でありながらも、トップアイドルとしての地位を確立している裏表の無い美少女。
その知名度と人気は抜群で、陵桜学園の文化祭にも招かれた。
年齢の割りに芸能暦は長く、某アニメで猫娘役に抜擢されるなど、演技力は高い。

※この項目は強制的に書かされたものではありません。

【アホ毛】あほげ
こなたの頭にある、触覚のような毛。
妖怪アンテナとしては機能しないが、彼女自身には些細なアニメのネタにも反応する能力が備わっている。
似顔絵を描く際に忘れると、他が似ているかに関わらず、認められないことが多い。

【あやの】あやの
峰岸あやの。
広いおでこ、絶対領域という属性を有するが彼氏持ちであり、攻略対象外のサブキャラである。
かがみと五年連続で同じクラスの少女であり、日下部みさおの親友でもある。
茶道部に所属しており、かがみと一緒に下校をする機会はあまりない。
恋愛という異国の文化の実在を、かがみに教えた。
628 :国語辞書〜らきすた版〜 :2008/03/13(木) 12:10:06.89 ID:zVRip7s0
/い

【家が神社で巫女さん】いえがじんじゃでみこさん
友人について尋ねられたとき、性格よりも最優先で報告するべき事項。
この特性は他のいかなる性質・技能よりも上位として扱われる。

【息抜き】いきぬき
休憩や気分転換と称して、本来するべき事とは別のなにかを行うこと。
人によっては無制限に延長されるものであり、この状態での作業能率は通常の数倍となる。
「ゲームの合間に、息抜きとしてテスト勉強をする」といった、誤った使い方をされる場合が多い。

【泉家】いずみけ
泉の姓を持つ、そうじろう、かなた、こなたの三人家族のこと。
かなたの死後、父子家庭となるが、現在に至るまでそうじろうは再婚をしていない。
父子共に健全なオタクである。
この一家には将来、柊かがみが加わるという説もある。

【一般人】いっぱんじん
オタクではない人間のことであり、平均的な能力を持った人物を指すという解釈は誤りである。
オタクと一般人の境界線は不明瞭であるが、主に前者がこの単語を使用する。
小さなきっかけによって悟りを開き、一般人からオタクへと進化(退化)をする者もいる。
また、そうした人間は自分のことを一般人と呼ぶ。

【いのり】いのり
柊いのり。
柊家の長女であり、母親や妹達よりも身長が高い。
かがみと同じツリ目で、髪は短めの薄紫。
妹の自立を促すことを考え、積極的に家事を手伝うことは無い。
妹達のまとめ役。
姉妹の中で唯一の社会人であり、働きながら実家で巫女の手伝いをもしている孝行娘。
父親からしてみれば、第一子であるという点をのぞいても最愛の娘であろう。

【インパス】
食玩付きのお菓子の箱などで、開封することなく中身を確認するスキル。
その習得難易度は高く、感覚と中身を結びつける訓練のために大人買いをして、後悔する人間が多い。
達人の現れる地域では、何度インパスを唱えても赤色(ダブリ)である事が多い。
629 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/13(木) 12:11:00.73 ID:/fU4nISO
>>627
ツッコミ所ありすぎてつっこめねぇwwwwww
630 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/13(木) 12:18:24.27 ID:.I5qc.SO
>>628
泉家の最後の行wwww
631 :こんくる主催 :2008/03/13(木) 12:22:57.57 ID:.I5qc.SO
お題投票中間発表

桜4
ホラー4
卒業2

ホラー、桜が並んでるぞ!
まだ投票してないひとは避難所へアクセス!!
632 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/13(木) 22:56:45.61 ID:.I5qc.SO
途中経過

桜5
ホラー8
卒業2
エイプリル1


ホラーで決まりかな?
結果が知りたいけど寝ないと……仕事したくねぇ\(^o^)/
633 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/13(木) 23:11:49.87 ID:.U9mBGk0
ホラーか…難しそうだな。
634 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/14(金) 01:44:08.02 ID:2IpHYx.0
コンクールって、いわゆるクロスオーバーみたいなのも認められるわけ?
例えば今回のテーマなら、らき☆すた×13日の金曜日みたいな。
635 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/14(金) 02:07:35.71 ID:.2etVsU0
いいんじゃない?
636 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/14(金) 02:48:34.73 ID:L30UeGk0
いいと思うよ。別に反対する理由もないしね。
637 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/14(金) 07:15:12.19 ID:IPgUAEDO
―3月14日―
あきら「どうも、こんにちは、ホワイトデー撲滅委員会会長の小神あきらです…今日はまことにけしからん奴をとっちめてやろうと思います」

こなた「♪ん〜ん、んんんんん〜んん〜、ラヴィっ!」
あきら「ってことでさっそく発見☆、こんにちはPleaseっ☆」
こなた「あ、こんちわ〜」
あきら「あのぉいきなりですけどこなたさんは今日お返しもらいました?」
こなた「うん、貰ったよ〜」
あきら「(ピクッ」
こなた「いやぁ皆すっごく強い武器とかくれてさぁ」
あきら「ほぇ?武器?」
こなた「そう、武器、ネトゲの皆からいっぱい武器やらなんやらもらっちゃったよ、現実じゃお父さんからお返しもらったくらいかなぁ、で?その手に持ってるのは何?」
あきら「え?、あ、いや、なっなんでも…見なかったことにしてPleaseっ☆じゃああきらはこれで…バイビーっ」
こなた「?」

あきら「ふぅ…危うく殴りかかるところだったわ、ネトゲネトゲってどんだけよあのオタク、だいたいさぁ」
あやの「あら?あなたは確か」
あきら「っ!?あきらびっくりぃ☆って誰?」
あやの「私は峰岸あやの、あなたは確か小神あきらちゃんよね?」

みのる「っと、ここから先は危ういので自主規制っす、ハイ…」
638 :第七回コンクール主催 :2008/03/14(金) 07:23:22.53 ID:e74ff6SO
というわけで、今回のお題は

「ホラー」に決まりました!!

投下は来週月曜日からです。それまでは色々構想を練って、ストーリーを考えて下さい。
貴方なりのホラーをお待ちしております。
639 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/14(金) 07:57:37.41 ID:e74ff6SO
>>637
今日はホワイトデーか
この展開……あきらじゃ勝てない気がするwww
640 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/14(金) 11:38:02.59 ID:v7xHazs0
>>638
乙っす!
ホラーか・・・難しそうだなww
なんかネタがあったら書くぜ><
641 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/14(金) 11:54:37.42 ID:DkkVS.AO
ホラーか、楽しみだなwwww
ホラーの定義は怖かったり不気味だったりすればおk?
642 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/14(金) 12:17:04.15 ID:e74ff6SO
>>641
良いと思うよ、怪談話でもいいし
お化けとかでもwww
643 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/14(金) 16:38:26.85 ID:iCu9NxI0
まさかホラーになるとは思わなんだ
先日ホラー風味の投下しちゃったのがちょいとばかし悔やまれるな
でもコンクール参加してみたいなー
644 :こなたに霊感があったなら :2008/03/14(金) 17:44:02.80 ID:sUPkE2DO
体育祭(三クラス合同、計四チーム)

ななこ「なんや、ウチのチーム負けとるやんか」
かがみ「大丈夫ですって! うちのチームには運動が得意なやつが多いですから!」
ななこ「でもなぁ……次はアイツやろ?」

百m走、スタートラインの手前で待機してるつかさを指差す

かがみ「つかさか……」
ななこ「差はますます広がるやろな……」
こなた「まずいですね……」
ななこ「……そや! 泉、お前確か霊能力あったよな!?」
こなた「能力はないですが……霊と話したりはできますよ」
ななこ「それでええ! お前の力で……」

・・・

かがみ「つかさが百m走を一位!? すごいじゃない!!」
つかさ「えへへ」
かがみ「……ん?」
女子1「さっきの百m走、なんか身体が重くなかった?」
女子2「え、あんたもなの?」
かがみ「まさか……」
ななこ「ドーピングやないからオッケーやろ?」
こなた「多分、大丈夫ですよ。憑いただけですから」
かがみ「……敵じゃなくて本当に良かった……」
645 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/14(金) 17:56:44.23 ID:e74ff6SO
>>643
もしかして鏡のやつ?
646 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/14(金) 19:03:48.81 ID:iCu9NxI0
>>646
Yes I am ! チッ チッ

一応ホラーで別ネタ浮かんだけど期間内に書き上げられる自信ねぇww
647 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/14(金) 19:04:11.58 ID:iCu9NxI0
>>645だった
落ち着け俺
648 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/14(金) 19:25:18.92 ID:e74ff6SO
やっぱりかwwあれはかなり良かったぞww
コンクールだったら結構な票が入っていたと思う^^
649 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/14(金) 19:32:49.32 ID:76cV.2AO
ホラーに票入り過ぎててワロタ
コンクール参加者増やすためにVIP宣伝 第二弾やらないか?
650 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/14(金) 19:57:39.57 ID:ZNPu/1I0
一弾あったんか
651 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/14(金) 21:26:07.68 ID:5OfKtQAO
>>646
アヴドゥルさんじゃないすかwwww
652 :時をかける青い髪の少女 :2008/03/14(金) 21:56:34.14 ID:b5PHkog0
コンクールに参加してみたいとこだけど、こっち終わらせないとな…。まだまだ話は長くなりそうです。


能力を使わない生活がしばらく続いた。
相変わらず失敗ばかりだが、桜庭先生の言ったとおり、なんとなく今の生活が楽しかった。
黒井先生に殴られたり、つかさとみゆきさんとお喋りしたり、かがみをからかってみたり。
時間を戻す必要なんか何もない。だんだんその事実に気付き始めていた。

そんなある日の帰り道だった。

「こなちゃん、今日うちにおいでよ。ちょっと気合入れて、新しいお菓子作ったんだ」

つかさが私の手を取って笑った。

「そうなのよ。この子、昨日一日中悩んで一生懸命だったのよ」

その少し後ろで、かがみが付け加える。

「そうなんだ。じゃあ、お邪魔しちゃおうかな」

私はつかさが一生懸命にお菓子を作る姿をうっすらと想像しながら、返事をした。
つかさはさっき以上の笑顔になって

「ホント? やった!」

とスキップして私たちより先に進んだ。
その光景を、私とかがみは和やかに眺めていた。



そのときだった。



突き当たりに差し掛かったあたりで、道路の中心に飛び出したつかさの左から一台の車が現れた。

「つかさっ!!」



かがみの静止も空しく、つかさは、車に跳ね飛ばされた。



つかさの体が宙に舞う。
私たちの体は、金縛りにあったように動かなかった。声も出せない。

つかさの体が地面にたたきつけられると同時に、私たちの体の金縛りは解けた。
私たちはつかさの方へ駆け寄った。かがみが体を抱きかかえた。
つかさの体には至るところに傷。そして、腕や足がありえない方向へ曲がっていた。
さらに、セーラー服が血で滲んでいた。
653 :時をかける青い髪の少女 :2008/03/14(金) 21:57:31.66 ID:b5PHkog0
「つかさ! ねぇ! つかさ!」

かがみが目を大きく見開いてつかさに叫び続ける。
つかさの目は固く閉ざされたままで、開かない。
かがみは、大粒の涙を流していた。

私は、つかさの変わり果てた姿を見て呆然と立ち尽くしていた。

「お…ねえ、ちゃん…?」

つかさが今にも途切れそうな声で囁いた。

「つかさ、つかさ! 大丈夫、今救急車が来てくれるから…!」

つかさを轢いた車の運転手が、遅れて駆け寄ってきた。
私は、その憎むべき人間の胸倉を掴んで叫んだ。

「アンタ免許持ってるんでしょ!? なんでつかさを轢いたんだっ!」

頭の中では、この人間を思い切りぶん殴ってやりたいという衝動でいっぱいだった。
私が左手を握ると、かがみが私の左手を掴んだ。

「やめて…」

私は我に返った。かがみの方を見ると、かがみは私の顔をじっと見つめ、顔を横に振った。
こんなところで争っても、意味がないでしょ。かがみの表情から、そんな言葉が読み取れた。

かがみの腕の中で、つかさが首をもたげ苦しそうに喋り始めた。

「…お姉ちゃん…こなちゃん…。私…死にたく…ないよ…ゴホッ、ゴホッ」

つかさが咳き込む。打ち所が悪すぎたのだろう。咳と共に血が飛ぶ。

「ヤ…だよぉ…死にたく…ないよぅ…ひぐっ…」

そう言った瞬間、つかさの瞳から、光が消えた。

「つかさ? つかさ?」

かがみがつかさの頬を軽く叩く。何度か叩いたあと、つかさの体を静かに地面に寝かせた。

「うわああぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

私は、空に向かって泣き叫んだ。この行動が意味するものは何もないが。
泣き叫んでいるときに、思い出した。

時を戻す能力の存在を。
654 :時をかける青い髪の少女 :2008/03/14(金) 21:58:28.07 ID:b5PHkog0
なんで今まで気付かなかったんだろう。
肝心なとき。本当に必要なとき。それは、まさに今だ。

私は、かがみ達に背を向けると、まっすぐに駆け出した。

必死に駆けて、駆けて。私の足は、この能力を実感するきっかけとなったあの公園へと向かっていた。
足が棒のようになっても、呼吸が苦しくなっても、ただひたすら走った。

つかさは、本当にいい子なんだ。こんなところで、死なせたりしない。
大丈夫。時間を戻せば、きっとつかさはまた私にあの笑顔を見せてくれるはずだ。


――――泉さん…だよね? この間はありがとう!
――――紹介するね。私の双子の姉、かがみお姉ちゃんだよ。
――――これからは『こなちゃん』って呼んでいいかな?


つかさは、私がかがみと出会うきっかけとなった人物。
料理が上手くて、天然で、それでいて誰よりも優しい心を持った女の子。


私は、あの公園の階段の上に立った。

つかさ、待っててね…! 今、助けてあげるから!


助走距離をとる。呼吸を落ち着ける。
パンパンになった足を、手で叩く。
心臓の音が、耳に響いている。

そして、私は再び駆け出した。


つかさは…

――――私ね、こなちゃんと話しているといつも思うんだ。


つかさは…

――――こなちゃんと会えて本当に良かったな〜、って。




「つかさは、私の、一番大事な友達なんだっ!!!」




足に力を入れて、私は青空へとジャンプした。
655 :時をかける青い髪の少女 :2008/03/14(金) 22:06:56.09 ID:b5PHkog0
目の前の景色が揺れ動く。天と地が引っ繰り返る。
景色がぐるぐると周る。私は、目を閉じた。



暫くして目を開けると、教室に居た。
私の視界に入ってきたのは、かがみ、みゆきさん、そして、つかさ。

「つかさ…つかさっ!」

私は我を忘れてつかさに抱きついた。
つかさは顔を赤くしながら戸惑っていた。

「ちょっと、こなちゃん! いきなりどうしたの?」
「つかさっ…つかさぁ…!」

涙がこぼれてくる。よかった。時間を戻せば、死んだ人も生き返らせることが出来るんだ。
よかった。本当によかった…!

「ちょっとアンタ、マジでどうしたの?」
「何かつかささんに関する悪い夢でも見たのでは…?」
「ううん、違うの。上手く説明できないけど…。本当によかった。つかさ、私、つかさに会えて本当に良かったよ」
「ちょ、ちょっと、恥ずかしいよぉ、こなちゃん」

つかさの顔が、余計に赤らんでいった。



放課後になった。

「こなちゃん、今日うちにおいでよ。ちょっと気合入れて、新しいお菓子作ったんだ」
「そうなのよ。この子、昨日一日中悩んで一生懸命だったのよ」
「そうなんだ。じゃあ、お邪魔しちゃおうかな」

そう言って、私はつかさの手を握る。この後、何が起こるかわかっているから。
つかさを再び戸惑わせているのは解っていたが、私は彼女の手を強く握り締めた。

近くの通りを、つかさを撥ねていったものと同じ車が通り抜けた。
そして、私はつかさの手を離した。これで、もう大丈夫だと確信していた。

つかさが一生懸命作ったお菓子は、程よい甘さと苦味が混じって本当においしかった。


自分の家のドアを開けると、暖房の暖かさが私をすぐに包んだ。
荷物を部屋に置いて、リビングへ入ると、ゆーちゃんがいた。

「お帰り、お姉ちゃん。どこ行ってたの?」
「んー? かがみの家だよ。つかさの作ったお菓子をいただきにね」

つかさの作ったお菓子の甘みがまだ口に残っていた。私は、TVのチャンネルを適当に回した。
その時、あるニュース番組が私にとって衝撃的な映像と音声を流しだした。
656 :時をかける青い髪の少女 :2008/03/14(金) 22:08:03.54 ID:b5PHkog0
こりゃ今回のコンクールは見過ごした方がよさそうだなぁ…。
とにかく、もうちょっと続きます。
657 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/14(金) 22:26:33.62 ID:e74ff6SO
>>656
GJ!
そのニュースの内容はあれだな……次もwktk!



VIPで宣伝……こればかりは俺には出来んwやるなら誰か建ててくれw
前回の反応見て恐くなっちまったYO!
658 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/14(金) 22:47:45.32 ID:v7xHazs0
>>656
GJ!
・・・なんか嫌な予感がするぞ
続きwktk

ヴぃp宣伝は賛成だZE
これでコンクール参加者が増えればいいんだけどなーww
659 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/14(金) 22:54:55.29 ID:iCu9NxI0
過疎化が進んでこっち中心になったわけだし、VIPでの宣伝効果も怪しい気もするけどな・・・
俺は正直気が進まないんだが皆はどうよ?
俺はこのスレでは新参だからよくはわからんが
660 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/14(金) 23:01:14.15 ID:oty1ldk0
>>656
世にも奇妙な物語の話を思い出した。
ボールを拾ったら、事故で死んだ友人が死ぬ前の時間に戻って……ってやつ。
>>659
ヤンこなスレのこともあるからな。
あまり効果は無いと思う。
661 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/14(金) 23:14:12.96 ID:DXwRzV.0
ーホワイトな日ー
朝、出掛け様、こなたはそうじろうに呼び止められた。
「こなた、今日はバイトとかあるのか?」
靴を履きながら、こなたは答える。
「ううん、特にないけど、…どうして?」
頬をぽりぽりかき、そうじろうは嬉しそうに言う。
「ああ、ちょっと用事があってな。出来れば早く帰ってきてほしい」
「…うん。遅くはならないようにするよ。よし、じゃ、行ってきます!」
「おぅ!気を付けてな」
ふふんと満足げに笑みを浮かべ、こなたを見送ると、
そうじろうは軽い足取りで書斎に戻るのだった。
道行くこなたの顔もまた、頬の緩みを隠せないでいた。
(何かいい物でも用意してくれてるのかな♪)
3月14日、今日は特別な日、なのだから。

帰宅後、こなたは「これに着替えてくれ!」と、そうじろうに箱を渡され、
部屋に入って颯爽それに着替えると、居間へとやってきた。
「ちょ、…お父さん、この服は?」
いつもの男の子らしい軽やかなそれとは違い、まるで発表会か、
式典で着るような、いわゆるフォーマルなドレスをこなたは着ていた。
「女の子なんだから、たまには可愛い格好しなくちゃ、な。よし、でかけるぞ」
そう言うそうじろうも、いつもの作務衣とは違い、珍しくスーツ姿であった。
「行く?どこへ?」
「ふふん♪良いとこ良いとこ♪」
待ってましたと言わんばかりにそうじろうは答える。
それから2人は、間もなく来たタクシーに乗って、何処かへと去っていった。

高層ビルの1フロアを陣取る、高級レストラン。
周辺を一望できる展望スペースに、2人同様、
かしこまった服装の人々が、優雅とも思える仕草で、食事を楽しんでいた。
悠々とクラシックがかかり、場の雰囲気を一層麗らかなものにしている。
こなたとそうじろうは、そこの一角に腰を下ろしていた。
662 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/14(金) 23:47:31.54 ID:sjvfmaM0
>>661
目の前の純白のテーブルには、日頃TVでしかお目にかかれないような
豪勢な料理が並んでいる。
そうじろうは酒を一口飲み、オドオドしているこなたに言う。
「今日はさ、ホワイト・デーだろ?たまにはさ、
 こういう所での食事も、いいかなって、な」
非現実的な状況に、押し黙ってしまうこなただったが、
しばし辺りを見渡し、ようやく口を開いた。
「…だからお父さん…スーツなんて着てたんだ…」
「似合うだろ?」
こなたはうつ向き、呟くように言う、
「全然」
「な…」
それから頭を上げ、にんまり微笑み
「なんてね、私、こういう所来るの始めてだよ。…なんか不思議な気分」
薄らと頬を染め、こなたは答えた。
「お嬢様、心いくまでご堪能下さい。ってな、ははは」
「うむ、それじゃぁ姫は、ワインを所望じゃ」
「あ、すいません。この子にオレンジジュースを」
そうじろうは近くにいたウェイターに声をかけると、
2人だけのささやかなパーティーが始まった。

タクシーに揺られ、こなたは窓外の夜景に目をやっていた。
ネオンの煌めきが水面に映る月の光に変わる頃、
こなたはふと横に座るそうじろうに向き直る。
「お父さん…ありがと」
「なぁに、言ったろ?今日は特別な日だって。俺からのお礼だよ」
663 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 00:04:25.43 ID:9w3f8W60
お粗末だがコンクール支援
http://imepita.jp/20080314/863730
664 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 00:15:24.69 ID:/0uRJxk0
>>662
「…私さ…」
それだけ言うと、こなたは顔をうつ向かせてしまう。
「ん?なんだ?こなた」
こなたはそのまま言葉を続ける。
「急におめかしさせられてさ、お父さんもそんな格好するからさ…」
「ん」
「私、新しいお母さんでも紹介されるのかと思った」
上げたこなたの顔は憂いているような、どこか寂しげに、
そうそうじろうは感じていた。
「は…はは。…こなた、そっちの方が良かったか?…本当にそう思うなら…」
言い終わる前に、こなたは首を振る。
「ううん…思わないよ。だからさ、安心…した」
「そっか。…俺もさ、お前と一緒なら…?こなた?」
いつの間にかこなたは、そうじろうにもたれるようにして寝息をたてていた。
(…まったく、相変わらず可愛い寝顔しやがって…)
「可愛い娘さんですね」
バックミラーに写るこなたを見て、ドライバーがふと声をかけてきた。
えらく低い声に一瞬驚いたそうじろうだったが、
「いやぁ…はは…自慢の娘です」
と、そうじろうはこなたの髪を撫でてやり、誇らしげに彼に伝えるのだった。
「zzz…さん…りがと…zzz」
タクシーは間もなく、県内に入ろうしていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(終わり)
14日中に落としたかった。残念。
665 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 00:50:33.06 ID:8d.TioDO
>>664( ;∀;)イイハナシダナー
666 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 02:55:23.47 ID:4MBVjts0
>>664
これをきっかけに、こなたも女の子らしく――とかは、ならないんだろうな……。
667 :国語辞書〜らきすた版〜 :2008/03/15(土) 02:57:03.88 ID:4MBVjts0
/う

【浮き輪】うきわ
泳げない人のための道具。
こなた曰く、みゆきさんならば浮き輪が無くても浮けるかも知れない。
しかし、このセリフは想像力の欠如だと言わざるをえない。
……彼女はオールマイティであるが故に、その深淵にあるものを理解していないのだ。
勉学・運動共に万能である委員長と、浮き輪というギャップから生まれる破壊力を。

【受け】うけ
性的な接触において、受動的である方を指す。
能動的な側は攻めと呼ばれ、「攻め―受け」の順で名前が表記される。
このとき、日本では二つの語の間に『×』が、海外では『/』が入る。
積極的に相手を攻めの立場に置きながらも、自身は受けであるという、誘い受けなども存在する。

【ウサギ】うさぎ
寂しいと死んでしまうと言われている動物。
現実には孤独が原因で死を迎える事はない。
愛玩用のペット。
かがみを動物に例えた場合にイメージされるもの。

【宇宙人】うちゅうじん
自分が普通の人間であることに耐えられない場合に使われる、『隠していたこと』。
詳細設定が不十分であると矛盾が生じるため、念入りな準備が必要とされる。
家族も宇宙人なのかという問いに肯定で答えた場合、最終的に全人類が宇宙人となるパターンもある。
長門によく似た人物のことを指すこともある。

/え

【映画化】えいがか
アニメ作品が映画になること。
通常放送のアニメの展開に影響を与えないように、独立していることが一般的。
特定の時期の前後の話してとして見なければならない場合もある。
その性質から、アニメ本編の伏線が利用されることは少ない。
ほのぼのとした日常を描いた作品は、映画化によって感動要素が盛り込まれることが多い。
→ここにある彼方

【エイプリルフール】えいぷりるふーる
うそをついても許される日。
その日を無駄にしないようにと前日からメモを作成する人もいるが、大変な時間の無駄である。
だが嘘に託けて悪口を言うと、後日仕返しが待っていることもある。
よく、失敗したら嘘だと誤魔化すつもりで告白を考える人がいるが、その成功率は限りなく低い。

【円卓の騎士】えんたくのきし
好きなアニメや漫画などの上位十二の作品、又はキャラクターを、優劣を付けずに並べたもの。
数が十二に満たないことや、超過する場合もある。
特に好む作品に『ガウェイン』『ランスロット』などと名を付け、優劣の生まれてしまうこともある。
また、それらの上位に位置する作品・キャラを、アーサー王のポジションに当てはめる場合もある。
668 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 04:21:45.76 ID:7s4B5kU0
こなた「昨日は変な夢見たなぁ・・・ 深夜にゲームのやりすぎかも」

昨夜

こなた「う〜ん・・・」
かがみ「4時だぞ〜…4時だぞ〜…4時だぞ…4ー時♪
    フライングポセイドーーーーーーン!」
こなた「ふぐぇ! ・・・zzz・・・う〜ん、4時だぞぉ〜」
669 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 08:54:55.26 ID:sjeoPwSO
>>663
通常版DVDみたいな絵で良いなwww

>>664
これは良い話。GJ!
こなた可愛い><
670 :こなたとつかさの珍回答集 :2008/03/15(土) 09:02:55.30 ID:ci6VbEDO
『一般人には……』


こなた「高校に入ってから音楽の授業ってあんまりないよね」
かがみ「まぁ、陵桜は進学校だからね。普通の授業が多いのよ」
こなた「『D.C』って記号あったじゃない」
かがみ「ああ、『ダ・カーポ』ね。最初に戻って繰り返すって意味の」
こなた「あれねー、わかってはいるんだけど、どうしても『アッチ』のD.Cがね……」
かがみ「アニメかよ」
こなた「中学の頃に『D.Cは何と読むか』って問題が出たのさ」
かがみ「なるほど、アニメに助けられたってわけね」
こなた「いやー、アニメ様様だよ。こういう例の方が少ないんだけどね」
かがみ「だから普段から勉強しろって言ってるじゃない」
こなた「う……耳が痛い……」
かがみ「私のとこでもそんな問題出たわね〜」
こなた「つかさはどんな答えだった?」
かがみ「あんた……つかさの珍回答で萌える気か……?」
こなた「いやいや、本物の天然はどんな答えを書いたのかな〜っていう興味からだよ」
かがみ「まあ、なんでもいいけどさ。つかさはたしか……『ディズニー・シー』だったかしら?」
こなた「……想像以上だった……」
671 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 10:02:15.34 ID:sjeoPwSO
>>670
音楽のテストでその解答はないだろつかさwww
672 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 10:39:08.85 ID:sjeoPwSO
コンクールが始まる前に続編を投下しとく
673 :白熱のらき☆すたデュエル!! :2008/03/15(土) 10:41:31.19 ID:sjeoPwSO
 ここまでの状況を説明しよう。
 こなたの手札は3枚、フィールドには『泉そうじろう』攻撃2200、『泉こなたLv6』攻撃2500、『田村ひより』守備1900。ライフは8000で、デッキは28枚。墓地は5枚で除外されたカードは『パトリシア・マーティン』1体だ。
 かがみの手札は3枚(内1枚はいのり)。フィールドには『柊みき(タダオカウンター1)』攻撃1500。ライフは7000で、デッキは26枚。墓地は9枚で除外されたカードは『柊つかさ』1体だ。
 そして今はかがみのターン。余程すごいカードを引いたらしいのだが、果たして……。

「魔法カード『幸せ未来日記』発動! デッキからモンスターを選択し、そのモンスターに必要な生贄をデッキ、または手札から墓地に捨てることで、次の私のスタンバイフェイズに選択したモンスターを特殊召喚できる」

 かがみはデュエルディスクからデッキを取り出し、モンスターを選ぶ。

「私は、私自身『柊かがみ』を選択」
「やっぱりかがみは上級モンスターだったか……」
「私のレベルは7つ、生贄に必要なモンスターは2体だけど……」
「……?」
「ここで手札のいのり姉さんの効果発動、光属性のモンスターを生贄召喚する場合、このモンスター1体で2体分の生贄とすることが出来る!!」
「そんな効果が……!」

 手札から『柊いのり』を墓地に捨てる。

674 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 10:42:38.08 ID:sjeoPwSO
>>673
「でも、このターン召喚出来る訳じゃないんでしょ? 次の私のターンで差を付けさせてもらうよ」
「そうね、でもまだ私のターンは終わりじゃないわ」

 かがみは最後の手札をこなたに見せ付ける。

「それは?」
「これがさっきドローしたカードよ」

 このデッキは、使用するプレイヤーに合ったデッキになる……。

「魔法カード――」

 故にこんなカードがあっても、不思議ではない。

「『同性愛』発動!!」
「同性愛……なんか嫌な予感が……」

 カードには、ツインテールの少女と長髪の少女が唇と唇を合わせている絵が描かれていた。それってつまり……。

「こなたぁ、キスしよっか(///)」
「…………はぁ!?」

 驚くのも無理はない。どこの世界にデュエル中キスする奴がいるというのか!?

「な、何言ってんのさ! 今はデュエル中だよ!」
「キスしてくれないの……?」
「だ、だって……」
「この際だから聞いておくわ、こなたって私の事……どう思ってるの?」

 今度はどこぞのカップルの別れ話か? かがみが何故こんな話をするのか……それはきっと確かめたいのかもしれない、こなたとの愛を……。

「どう思うって……」
「私ね、薄々は気付いてたの。こなたが私の事、迷惑に感じてるんじゃないかって……」
「いや……」

 まさにその通りなので、何も言えないこなた。

「こなたにどうアタックしても、いつも逃げられちゃうしね……」
「…………」
「だからね、もう諦めてこなたと一緒に死ぬつもりだった」
「え……!?」

 一緒に死ぬ、それはつまり、よく漫画とかであったりする「君を殺して僕も死ぬ!」と言うキチガイの台詞を意味するのか……。改めて『コナタニア症候郡』は恐ろしいと思うこなたであった。

675 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 10:43:46.04 ID:sjeoPwSO
>>674
「でも、そんな事を考えてたとき、調度良いタイミングでこのデュエルに会えたの」

 キッと、こなたに真剣な眼差しを見せ付ける。

「だから決めたの、これを最後の賭にしようって」
「かがみ……」

 ということは、こなたがデュエルを持ち掛けなければ、今日の夕方にでもかがみはこなたを殺して、自分も死ぬつもりだったということか。ホント恐ろしい病気である。

「でも、その前に確認したいの! こなたの気持ち……、こなたが私の事迷惑に思うならキスしなくて良い。でもこなたが私の事……、迷惑に思ってないなら……キスして……」

 かがみは泣いていた。こなたはそれを見てどうしようか迷っていると、

「こなた、これはかがみちゃんの為でもあるの。可哀相だけど、心を鬼にしなくちゃダメよ」
「う、うん……」

 こなたもまた、キッと真剣な眼差しでかがみを見る。

「ごめんかがみ」
「!?」
「かがみの気持ちは嬉しいよ。でもこういうことは、お互いの気持ちが重なり合って初めて出来ることだよね? 別にかがみが嫌いなんて言ってないよ? かがみは友達として好きなんだ。だから私はこのデュエルに勝って――」
「あっはははははは」
「かがみ?」

 突然、何かが吹っ切れたように渇いた笑いをするかがみ。

「もういい、もういい! これ以上こなたの口からそんな言葉聞きたくない!!」
「ちょ、かがみ……」

 両耳を塞ぎ、目を閉じ叫ぶ。

「聞かなきゃ良かった……聞かなきゃ良かった!! そうすればこんな思い……!!」

 かがみが目を開け、こなたの方を見たと思ったら、急に静かになった。そしてその顔は次第に険しくなる。

676 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 10:44:59.60 ID:sjeoPwSO
>>675
「何?」
「あんたね……あんたが邪魔してるのね……!!」
「え?」

 突然何を言い出すのかと思い、かがみと目を合わせようとするが、その視線はこなたに向けられたものではなかった。
 そう、かがみの視線の先にいたのは……。

「私が……見えてるの?」

 かなたであった。かなたはこなたにしか見えないはずなのに、何故……?

「どうしてお母さんが……」
「……恐らく、症状が悪化して、見えないものが見えるようになったのかも知れないわ」

 はて、こういう設定……どこかで見たことがあるぞ。という読者の方もいらっしゃるかも知れないが、ここは目をつむっておいてほしい。

「知ってるわよ、あんた……闇こなたね」

 闇こなたって……所謂『もう一人の僕』ってことだろう。かなたが持ってきた飴の効果には、そんな知識まで増えてしまうようだ。

「闇こなたって……かがみはお母さん見た事あるはずなんだけど……」

 以前、かがみが泉家に遊びに行ったとき、アルバムでこなたの母を確認している。どういうことだろうか?

「多分だけど、今のかがみちゃんには私が悪者にしか見えてないのよ。症状が悪化している証拠ね」
「かがみ……」

 かがみを救おうと、遥々天界からやってきたかなたが、かがみには悪者に……闇こなたに見えてしまうなんて……つくづく厄介な病気だ。

「こなたは騙されてるのよ、そんな悪魔の囁きに耳を貸しちゃダメ」
「……」
「あ、悪魔なんかじゃないよ!! かがみこそ、いい加減に自分の言ってることが――」
「もう心も支配されてるみたいね……、可哀相なこなた。今助けてあげるからね」
「かがみのバカ! なんでそうなるんだよ……」

 もはやこなたの言葉は、かがみには通じないようだ。

「こなた……」
「私、絶対負けない。勝ってかがみを取り戻してみせる」

 こなたの瞳には、かがみを救うという決意が見て取れた。

677 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 10:46:25.56 ID:sjeoPwSO
>>676
「魔法カード『同性愛』の効果。相手がキスに応じなかった場合、私は手札が5枚になるようデッキからドローする!」
「な……5枚ドロー!?」

 かがみの手札は現在0枚。よって、5枚ドローすることが出来るのだ。
 相手がキスに応じなかった場合って……なんという禁止カード!!

「因みに相手がキスに応じた場合は、私の手札を全て捨て、デッキの上から10枚カードを墓地に送るっていう効果だったのよ。キスすれば勝てたかも知れないのに、残念だったわね、闇こなたさん?」

 確かに、残りのデッキ枚数を見て10枚も墓地に送れば、キーカードが無くなり勝率は上がるかもしれない。しかし常識的に考えてデュエル中に握手なら未だしも、キスはないだろう。

「私はここでみゆきを攻撃表示で召喚!」
「みゆきさん?」

 フィールドに『高翌良みゆき』が「お恥ずかしながら」と笑いながら姿を表す。
 攻撃翌力1500、守備力1500。☆×4。

「みゆきの効果発動! 1ターンに1度、カードの種類を1つ宣言する。相手の手札を1枚選択し、宣言した種類のカードだった場合、そのカードを墓地に送り、相手ライフに1000ポイントのダメージを与える!」
「1000ポイント!?」
「私は魔法カードを宣言するわ」

 こなたの手札は3枚。その中に魔法カードがあったとしても、当たる確率は3分の1だが、果たして……。

「真ん中のカードよ」
「うっ……」
「どうしたの、見せなさい」
「くっ……」

 こなたは渋々とカードを見せる。そのカードは魔法カード『ごみ箱から元に戻す』、『泉こなた』を復活させることが出来る重要なカードだった。

「当たりね、しかもその厄介なカードだったなんて運が良いわ」
「くそぅ……流石みゆきさん、何でもお見通しか……」

 カードを墓地に捨てる。

678 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 10:48:02.98 ID:sjeoPwSO
>>677
「更に1000ポイントのダメージを受けてもらうわ!」
「うっ」

 ここでこなた初のダメージ、8000から7000へ。かがみのライフと並んだ。

「私はお母さんを守備表示に変更し、カードを2枚伏せてターンエンドよ」

 『柊みき』の守備力は2500、『泉こなたLv6』の攻撃翌力と同じ数値だ。更に攻撃を1回防ぐタダオカウンターが1つ乗っているので、倒すのは困難だ。そして『高翌良みゆき』は攻撃翌力1500の下級モンスターだが、伏せカードが2枚もあるので迂闊に攻撃できないだろう。
 除去カードがあれば別なのだが……。

「私のターン、ドロー」
「この瞬間、罠カード発動!」
「え!?」
「『背景放題やりほーだい』!!」
「ちょ……」

 カードには背景コンビ(主にみさお)がドンチャン騒ぎをしている絵が書かれていた。

「墓地の日下部と峰岸をゲームから除外することで、3つの効果の内1つ選択する」
「“やりほーだい”ってそーゆー事か」

 かがみの墓地から「みゅ〜ん」と情けない声が聞こえた。除外された誰かさんの断末魔だろう。

「私は3つの効果から“相手の手札を1枚墓地に捨てる”を選択。右端のカードを捨てなさい」
「な、ちょ……えぇー……」

 顔を片手で抑え、あちゃーと仕種するこなた。

「あら、よっぽど大事なカードだったようね」

 墓地に捨てられたカードは魔法カード『授業中に何してんねん!!』というカード。効果は、相手の魔法・罠カードを1枚破壊でき、更に手札から1枚カードを捨てる事で、もう1枚破壊できる優れたカードだった。
 もし、このカードが捨てられなかったら、これを使い、罠を警戒せずに攻め込むことが出来たのだが。

「さぁ、どうするのかしら? こなたのモンスターならみゆきを倒すことは可能よ?」
「……」

 明らかに誘っている。この事から、かがみのもう1枚の伏せカードは罠だと確信するこなた。しかし今ここで『高翌良みゆき』を倒さなければ、次のかがみのターンで、またあの効果を使われてしまう。どうするこなた!?

679 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 10:49:26.34 ID:sjeoPwSO
>>678
「こなた、あれは罠と思い込ませる罠かも知れないわよ?」
「はったりって事でしょ? それに賭けてみよっかな……どっちみち、このままターンエンドするわけにはいかないしね」

 こなたは2枚の手札を見つめ、思考する。

「魔法カード『チョココロネ』を私、『泉こなたLv6』に装備。チョココロネを装備した私は、戦闘で破壊したモンスターの守備力分ライフを回復できる」

 フィールドの『泉こなたLV6』がチョココロネを包装袋から取り出し、剣の様に構える。

「ふぅん、ライフをいくら回復したところで私には勝てないけどね」
「そんなのわからないじゃん。バトルだよ!」

 勢いよく『泉こなたLv6』が攻撃! と見せ掛けて……。

「念のために、先ずはお父さんで攻撃! ごめんね」

 親で罠を確かめるなんて……なんて娘だ! といっても実物じゃないのでそれほど酷くはないがな。
 『泉そうじろう』が『高翌良みゆき』に突っ込む!

「その選択は失敗ね! 罠カード発動『ツンデレ』!!」
「ツンデレ……?」
「ターン終了時までモンスター1体の攻撃翌力は、自分フィールド上・手札のカード×200ポイントアップするわ」

 かがみの手札・フィールドのカードはそれぞれ2枚で、合わせて4枚だ。よって『高翌良みゆき』の攻撃翌力は800ポイントアップして、2300。『泉そうじろう』を上回った。

「げ……」
「返り討ちにしてやりなさい! ウィキペディハリケーン!」

 『高翌良みゆき』の背後から、無数の文字列が『泉そうじろう』に向かって襲い掛かる。ポケモンを知らない人には申し訳ないが、これは『みwiki版アンノーン達の突進』と言っても良いだろう。

「あぁ、お父さんが……」
「そう君……」

 今の戦闘でこなたのライフは6900になってしまった。

「この効果を受けたモンスターが相手モンスターを破壊した場合、相手はカードを2枚ドローすることが出来る。早くドローしなさい」
「なるほど、それで『ツンデレ』か……」

 素早くカードをドローし、確認する。

680 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 10:50:34.27 ID:sjeoPwSO
>>679
「あんたが罠を警戒して、おじさんで攻撃してくれて助かったわ」
「くそぅ……」

 かがみの言う通り、最初から『泉こなたLv6』で攻撃していれば、貴重なモンスターを減らさずに済んだのである。

「でもまだ私がいるもんね! 行け、チョコレートブレイバー!!」

 『泉こなたLv6』が持っているチョココロネの中のチョコが溢れ出し、剣の様に形を作る。そして『高翌良みゆき』を切り付けた。
 切り付けられたと言っても、剣がチョコなのでグロ描写は無いが、『高翌良みゆき』の制服は血の代わりにチョコがびっしりと付いてベタベタになってしまった。

「うーん、チョコレートプレイ?」
「知るか!」

 やがて「ひっく……ひっく」と啜り泣く声が聞こえ、「着替えてきます」と共に自ら墓地に向かって行った。

「何だろう、この罪悪感は……」
「あんなにチョコが付いたら洗濯が大変そうね」
「いやいやお母さん、あれは立体映像だから……」

 この戦闘でかがみのライフは6800に。

「『チョココロネ』の効果により、みゆきさんの守備力分のライフを回復するよ!」

 『高翌良みゆき』の守備力は1500、つまりこなたの残りライフは8400だ。先程受けたダメージを、余裕で取り返している。

「せいぜい今のうちに回復しておけばいいわ。直ぐに削ってやるんだから」
「……私はモンスターを守備表示でセットし、カードを1枚伏せてターンエンド」

 このターン、なんとか厄介な能力を持つ『高翌良みゆき』を倒せた(撤退させた?)が、まだまだかがみの驚異は終わらない。

「私のターン、ドロー!」

 ここから、かがみの大進撃が始まる……。

681 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 10:51:50.65 ID:sjeoPwSO
>>680
「このスタンバイフェイズ『幸せ未来日記』の効果により、私自身『柊かがみ』をデッキから特殊召喚する! 出て来て、もう一人の私!」

 フィールドに日記帳が現れ、ページの真ん中ぐらいが開く。するとページが光だし、その中から『柊かがみ』が出てきた。日記帳はそこで消える。
 攻撃翌力2700、守備力2500。☆×7。

「これが……かがみ」

 『柊かがみ』の容姿は今までのモンスターは違い、特別な格好をしていた。見た目は巫女服なのだが……肌の露出が多く、上着はジャケットの様な物一枚で、胸は包帯で巻いて隠してある。へそも丸見えだっ! 袴の隙間から見える股からは「穿いてない」という言葉に相応しい美脚が見て取れる。しかも! 袴を穿いてる位置が超ギリギリというか、後少し下にずらしたら――。

「解説さん? 少し自重してください☆」

 ……とにかく、今までと明らかに違う容姿、もはやコスプレレベルだ。右手には剣……特大ポッキーを装備している。

「このカードは戦闘で破壊されない」
「攻撃翌力2700で戦闘で破壊されないモンスター!?」
「それだけじゃないわよ、このモンスターが攻撃する度、ダメージステップ終了時に攻撃翌力が300ポイントアップする」

 ダメージステップというのは、攻撃終了時と思ってくれれば良い。

「まだあるわよ、このカードが戦闘以外によって破壊され墓地に送られたとき、墓地の『柊』と名のつくカードをゲームから除外することで、このカードをフィールド上に特殊召喚することが出来るのよ! 私の墓地には『柊いのり』がいるわ、つまり私の分身を倒すには最低2回倒さないとならないのよ」
「…………」
「驚いて声も出ないかしら? もっとも、最後の効果はデュエル中、1回しか使えないのだけれど」

 例え1回でも、その驚異的な能力は恐ろしい。このモンスターを、こなたは攻略出来るのだろうか?

682 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 10:53:01.13 ID:sjeoPwSO
>>681
「私はこんな一方的なデュエル、本当はしたくないわ……だけどこれもこなたを救うため……私は心を鬼にする! 覚悟しなさい、闇こなた!!」

 こちらは勘違いして心を鬼にしていらっしゃる。こういう状態の奴には何を言っても通じないというのがお決まりである。

「随分と恨まれてるのね、私……」
「気にしちゃダメだよお母さん。絶対勝って見せるから」
「頑張ってね、こなた」

 果たして、本当に勝てるのだろうか? こなたのフィールドには『泉こなたLv6』と『田村ひより』と裏守備モンスター、それに伏せカードが1枚だ。『柊かがみ』の攻撃目標は『田村ひより』の厄介な能力を警戒して確実に『泉こなたLv6』を狙うだろう。そうすると多少のダメージは喰らうが、『田村ひより』の守備力を超えるモンスターは『柊かがみ』以外いないので、このターンを凌ぐ事が出来る。まだ勝つ希望はあるかもしれない。

「何その顔は? まだ勝機があるとか思ってるんじゃないでしょうね?」
「思ってるよ、私は最後まで諦めない」
「ふん、甘い、甘いわね。ポッキーみたいに!」
「な、何でさ!?」

 呆れたように溜息を吐くかがみ。

「じゃあ教えてあげるわ! 魔法カード『夜逃げでリセット』」
「!?」
「つかさがゲームから除外されてるとき、ライフを2000ポイント払って発動。ゲームから除外されたレベル4以下のモンスターを可能なかぎりフィールドに特殊召喚できる!」
「な、なんだってーっ!!?」

 『柊つかさ』は魔法カード『双子の絆』の効果によってゲームから除外されていたのである。
 かがみのライフは6800から4800へ。

683 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 10:54:22.54 ID:sjeoPwSO
>>682
「私は除外されているモンスター、つかさ・日下部・峰岸をフィールドに特殊召喚する」

 「あはは」「あいよー」「うふふ」とそれぞれの特徴ある声と共に、『柊つかさ』・『日下部みさお』・『峰岸あやの』が、かがみのフィールドに攻撃表示で再び姿を現す。

「更に峰岸の効果により、峰岸を日下部に装備!」

 これにより、『日下部みさお』の攻撃翌力は2200になった。

「あ……」

 攻撃翌力が2000を超えるモンスターが2体……、壁であった『田村ひより』が倒されてしまう。

「まだ終わりじゃないわよ。私はこのターン、通常召喚をしていない……」
「うぐ……」
「私は、まつり姉さんを召喚!」

 『柊まつり』の召喚で、かがみのフィールドには5体のモンスター。物凄い迫力だ。
 攻撃翌力1700、守備力1100。☆×4。

「そんな……」

 絶望……、これを防ぐ手段はないといった、そんな顔をしていた。

「私はカードを1枚伏せ、バトルよ!」
「っ!!」
「その伏せカードが気になるけど……何かしらね?」
「さぁね、教えるわけな――」
「はったりね」
「!!」

 確信を突かれたのか、一瞬顔に出てしまった。まるで最初から分かっていたかのように断言するかがみには驚ざるをえない。

「図星みたいね、行け! 私でこなたに攻撃、一直切断猪口零刀!!」

 なにやら凄い技名である。『柊かがみ』が一直線に『泉こなたLv6』に向かいジャンプする。「イヤァーッ!」と掛け声をし、切り掛かる。『泉こなたLv6』はチョココロネで防ごうとするが、やはりそこは攻撃翌力の差。腹に思い切り叩き込まれ(ポッキーなので切れない)「ぐふっ」と悲鳴を上げ、その場に倒れ消えてしまった。
 こなたのライフは8200に。

「何度やっても、こなたを倒すなんて嫌な気分ね。もう復活しないでよ?」
「……そういうわけにも行かないよ」
「今の攻撃で私の攻撃翌力は上がったわ」

 『柊かがみ』、攻撃翌力が2700から3000に。

684 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 10:55:40.30 ID:sjeoPwSO
>>683
「続いて日下部で田村さんを攻撃、ヴぁーストボイス!」

 強烈な電波ボイスにより、『田村ひより』は跡形も無く消し飛んでしまった。

「くっ……、でもひよりんの効果でみさきちは2ターン攻撃出来ないよ!」
「分かってるわよ、続いてまつり姉さんで裏守備モンスターを攻撃! 祭だわっしょい!」

 フィールドで『柊まつり』が「変な技名付けるな!」と悪態をつきながらも、こなたのモンスターを攻撃する。すると「オーノー!」と叫びが聞こえ、そのまま破壊されてしまった。裏守備モンスターの正体は『パトリシア・マーティン』(2枚目)だったようだ。

「まつり姉さんの効果、まつり姉さんがモンスターを破壊したとき、デッキから魔法カードを1枚選択して手札に加える」

 かがみはデッキからカードを選び、手札に加える。

「私は『狂気のバルサミコ酢』を手札に加えるわ。もっともこの効果で手札に加えた魔法を使用する場合、500ポイントのライフを払わなければならないから使わないかもしれないけどね」
「…………」

 こなたは自分が窮地に立っている事を自覚し、かがみの説明に相槌を打つ余裕すら失くなっているのだろうか……。

「とにかく、これで壁はいなくなったわね」
「やばっ……」
685 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 10:56:34.54 ID:sjeoPwSO
>>684
「つかさでプレイヤーこなたに直接攻撃(ダイレクトアタック)よ! マヨネーズアタック!」

 『柊つかさ』がこなたの目の前に立ち、ニコっと笑う。

「何……?」

 すると、セーラー服の中からマヨネーズを取り出し「こなちゃん、マヨネーズかけるよ?」と言い放ち、こなたの返事も待たずにマヨネーズをぶっかけた。

「うわあぁぁぁぁ!!」
「こ、こなた!?」

 どうやらプレイヤーの直接攻撃は文字通り本人に直接降り懸かるようだ。かなたもそれは知らなかったようで慌ててハンカチを取り出す。現実の人間に被害を齎す立体映像……天界の技術は素晴らしく発達しているようだ。

「お、おいしそう……」

 この呟きは誰の者かは言わなくても分かるだろう……。この戦闘でこなたのライフは7000に。

「ありがと、お母さん。まだベタベタするけど……」
「さぁこなた、この状況をひっくり返せるかしら?」
「…………」

 やはり黙り込んでしまう。手札は1枚、フィールドにははったりとバレた使い道の無い(?)罠が1枚……。さっきも言ったが絶望的だ。

「降参しちゃいなさいよ? これ以上こなたを苦しめたくないわ」
「…………嫌だよ」
「へ?」
「まだライフは残ってるんだ、諦めるもんか!!」

 先程の状態からは考えられない、力強い声でかがみに返す。そう、こなたにはまだ、友を救うという強い意思があるのだ。その意思が砕かれない限り、こなたは沈むことは無い!!

「こなた……」
「ふぅん? なら手加減はしないわ、私もこなたを救い出すために必死なんだから」

 こちらは勘違いなのだが、こなたと同じぐらい強い意思を感じる……。半分は邪(よこし)まな意思も感じるが……。

「私はこれでターンエンドよ」
「私のターン、ドロー!」

 こなたはここから逆転できるのだろうか!?

686 :白熱のらき☆すたデュエル!! :2008/03/15(土) 10:59:51.82 ID:sjeoPwSO
今回は以上です。

次回投下はコンクール作品を書き終えてから書くので当分先になりそうです^^;

でも多分次回でラスト予定
687 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 12:54:41.63 ID:7s4B5kU0
こなたが、「覚悟しろよ!このレズ野郎!」とか言い出さないのを祈るばかりだな
688 :あなたの回線はvs302鯖に接続されてるですよ(新鯖) :2008/03/15(土) 13:50:12.95 ID:sjeoPwSO
その発想はなかった
689 :あなたの回線はvs302鯖に接続されてるですよ(新鯖) :2008/03/15(土) 13:59:44.67 ID:ReDrIi.0
鯖変わったのか。さっき見たら落ちてたみたいだから何かとおもた。
690 :あなたの回線はvs302鯖に接続されてるですよ(新鯖) :2008/03/15(土) 14:00:19.40 ID:ggnNYRQo
tesu
691 :あなたの回線はvs302鯖に接続されてるですよ(新鯖) :2008/03/15(土) 15:31:51.88 ID:nAsJwqA0
>>660
昨日公園?
692 :あなたの回線はvs302鯖に接続されてるですよ(新鯖) :2008/03/15(土) 17:14:17.76 ID:7s4B5kU0
>>691
だったと思う。
693 :あなたの回線はvs302鯖に接続されてるですよ(新鯖) :2008/03/15(土) 19:26:29.24 ID:DN6E6AAO
みなみ「だーるまさんがこーろん……」

みなみ「だっ(゚Д゚)」
「「「「「「「「「こっち見んなwwww」」」」」」」」」

みなみ「皆口が動いた私の勝ち」
694 :あなたの回線はvs302鯖に接続されてるですよ(新鯖) [sage]:2008/03/15(土) 19:45:14.47 ID:32/cyMDO
ひより「だぁれかさんがこぉろん…」
ひより「っだ!」

ゆたか「Σあ痛っ!」
みなみ「ゆたか!大丈夫?」
ゆたか「だっ大丈夫、あはは、コケちゃった」

ひより「ぐはっ!」
ドテッ!
695 :あなたの回線はvs302鯖に接続されてるですよ(新鯖) :2008/03/15(土) 20:35:29.91 ID:6vqSWyo0
>>663
こういうの見るとつい嬉しくなっちゃうんだよねww
また書いてください
696 :あなたの回線はvs302鯖に接続されてるですよ(新鯖) :2008/03/15(土) 20:39:45.55 ID:6vqSWyo0
>>663
ふと思ったがみたいなのってまとめに載せれるのか?
個人的に是非コンクール作品欄に残してほしいのだが
697 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 21:05:04.03 ID:sjeoPwSO
載せられると思うけどやり方知らん


そして見にくいけど誰もが思い付くネタ
http://imepita.jp/20080315/757170
698 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 21:43:12.79 ID:6vqSWyo0
>>697
俺もよくわかんねw
そしてその子はテスト前にみwikiさんをコピーして博識になるんですねww
699 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 21:59:12.08 ID:ci6VbEDO
ハヤごとのゲーム第二弾が欲しいが、田舎者である自分は島からでるまでお預け……
らき☆すたのPS2のが欲しいのにPS2そのものを持っていない……
700 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 22:34:50.99 ID:6vqSWyo0
>>699
うひゃー島てww
昔このスレで本日のお題とか言って適当に「無人島」とか書いて盛り上がってたのを思い出したww
701 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 22:46:26.03 ID:sjeoPwSO
ハルヒを買って、もうキャラゲーは二度と買わないと誓った。

なんだよあの作業ゲーはwwwらきすた買っとけば良かったwww
702 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 22:47:29.56 ID:DN6E6AAO
みなみ「私には二つの島が無い……あるのは平らな海だけ……」
703 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 22:59:40.48 ID:1i2gY6M0
>>702
ゆかり「しかも干上がりそうよね…ぷぷぷ」
704 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 23:05:02.78 ID:sjeoPwSO
>>702
みゆき「ふぅ……、肩が凝りますね」
705 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/15(土) 23:39:32.32 ID:Xh5ywsAO
>>702
ただお「う、うほっ?」
706 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/16(日) 00:07:35.91 ID:4KIUubA0
>>701
ハルヒおもしろくないの?
これから買おうと思ってたんだけど・・・

らきすたはそこそこおもしろかったよ
ファンなら買って損はないと思う
恋愛をすごく期待してるなら止めた方がいいと思うけど
707 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/16(日) 07:00:54.39 ID:C6wMpkSO
>>706
はっきり言って糞ゲー
スレ違いスマソだが、最低でも五回クリアしないと真エンディングが見れないし
例え見てないイベントがあっても2〜3週で飽きる。

完成したゲームは、一回目は感動するが
単発ネタなので、それ以降はやる価値がない(もう少し遊べる要素が欲しかった)

amazonでも限定盤が新品で半額になってるし、発売日に買わなきゃ良かったorz

それでもハルヒが大好きなら、それなりのネタが詰まっていて楽しめるけど……俺から言わせてもらえば☆2つってとこかな

長文スマソ


それとWIKIのトップの第七回コンクールの位置修正してくれた人、またイラストをコンクール詳細ページに載せてくれた人ありがとうございます!!
708 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/16(日) 08:39:14.20 ID:C6wMpkSO
つかさ「あ、そうだ」
みゆき「ソーダというのはナトリウム化合物のことで、炭酸水、あるいは炭酸飲料全般のことなんですよ」

つかさ「え……?」
みゆき「なにか?」
709 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/16(日) 14:40:50.91 ID:34KX87M0
ひより「って、臭いっスよね〜」
ゆたか「あははは」
みなみ「…(何か…臭う…)」
ゆたか「どうしたの?みなみちゃん」
みなみ「…う、ううん。なんでも。(ゆたかからさくらんぼの匂いがする…
    あと田村さん、ニラ食べたら歯、磨いて…)」
710 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/16(日) 18:03:05.05 ID:BBkBmUAO
>>709

みなみ「モウガマンデキナーイイタダキマース」

ゆたか「きゃぁぁ」

ひより「リアル百合ktkr!」

パティ「カタコトハワタシト被ル。アトひよりニラ臭イヨ」
711 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/16(日) 20:08:13.13 ID:mEOCzYU0
>>709->>710
ひよりはニラキャラ化の危機だなwwww
712 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/16(日) 20:40:13.04 ID:lJHBt4Q0
『英雄』


カッコつけてるつもりで得意になって
大事な事は全部置き去りにしちゃって
自分で自分を苦しめてるツンデレ
そんな私にサヨナラさTra.nsforma.tion!

周りが怖くてどうする
ノーマルが怖くてどうする
足踏みしてるだけじゃ
進まない

かがみならこなたのために強くなれ
歯を食いしばって 思いっきり守り抜け
転んでもいいよ また立ち上がればいい
ただそれだけ できれば
英雄さ

かがみならこなたのために強くなれ
こなたもそうさ 見てるだけじゃ始まらない
これが正しいって 言える勇気があればいい
ただそれだけ できれば
英雄さ


みさお「いやー、柊ってスゲーなー」
かがみ「ふっ、こなたの為なら私は何でもするわ!」
こなた「じゃあかがみ、とりあえず舌噛んで。」
713 :時をかける青い髪の少女 :2008/03/16(日) 20:41:11.27 ID:hg5nGN60
「うそ…お姉ちゃん、これって…」

ゆーちゃんが顔を真っ青にしていた。
私は、無意識のうちに家を飛び出していた。

――――先ほど入ったニュースです――――


認めない。そんなの絶対認めない。


――――今日午後6時10分頃――――


嘘だ。絶対嘘だ。


――――埼玉県の鷲宮神社で――――


だって、だって…!


――――柊つかささんが、何者かにナイフで刺され間もなく死亡しました――――


つかさは、私がちゃんと助けたんだから…!



鷲宮神社に着くと、既に野次馬が沸いていた。
私はその中を無理矢理通り抜け、神社の入り口に張られたテープを乗り越えようとした。

「ちょっと君! ここは関係者以外立ち入り禁止だよ!」
「うるさいっ! 私は関係者なんだっ!」

静止に入る警察官を押しのけ、石段を駆け上る。
駆け上った先には、他の警察官たちが現場の調査をしているようだった。
一本の木の下に、人の形をしたテープが貼られていた。
つかさは、ここの落ち葉を掃除しているときに殺されたのだろう…。
木の根元に、血痕が残っていた。

私は、地面に膝をついた。

「…何で? 何でつかさが死ななきゃいけないの…?」

この現実を受け止めたくない。
私は両手で体を起こして、後ろを振り向いた。

絶対につかさを死なせない。
私は駆け出し、再び空へと跳んだ。
714 :時をかける青い髪の少女 :2008/03/16(日) 20:42:02.69 ID:hg5nGN60
時間は、今日の放課後に戻っていた。
つかさは、ちゃんと生きていた。しかし、前のようには喜べない。
彼女を、私から離してはいけない。ずっと一緒に居てあげないと。

「こなちゃん、今日うちにおいでよ。ちょっと気合入れて、新しいお菓子作ったんだ」
「いや、それより二人とも今日はうちに泊まりに来なよ! つかさのお菓子、うちで食べよ!」

二人は顔を見合わせた。

「…うん、いいよ。じゃあ、私たち家で準備してくるから」
「待って! 私もついていくから」
「どうしたのよ、アンタ。今日はやけにくっついてくるわね」

二人は終始戸惑っていたようだった。無理もない。
私はつかさを死から護らなければならないのだ。そんなこと説明しても信じてくれないだろう。
私はつかさから目を離さないようにして二人についていった。



私の家に到着して、ようやく私の緊張の糸は切れた。
部屋に荷物を置いて、ベッドにへたり込む。つかさはそんな私の様子を見て、

「どうしたの、こなちゃん? 調子悪いの?」

と心配そうに言った。心配したのはこっちだよ。

つかさの作ったお菓子は前に食べたものと同じ。この味が出せるのはつかさしかいないと大袈裟なことを考えた。
夜も3人で色々な話をして盛り上がった。


午前1時。流石に眠くなってきたので、床に布団を敷いてからベッドに潜り込んだ。
おやすみと二人に声を掛けて、電気を消す。
715 :時をかける青い髪の少女 :2008/03/16(日) 20:42:33.01 ID:hg5nGN60
まどろみ始めてきた頃に、かがみが声を掛けてきた。

「ねぇ…こなた」
「ん…。何、かがみ」

豆電球の薄暗い明かりの中で、私はかがみの顔を見た。

「アンタさ、もしかして…」
「何?」

かがみは少し俯いて、黙ってしまった。

「…いや、いいわ。なんでもない」

そう言うと、かがみは布団に包まってしまった。
私はかがみのことが暫く気になったが、眠さもピークに達していたのですっかり眠りこけてしまった。


「…ゴホッ! ゴホッ!」

誰かの咳き込みが聞こえて、私は目を覚ました。

「はぁ、はぁ…ゴホッ、ゴホッ、ゴホッ!」
「ちょ、ちょっとつかさ! どうしたの!」

かがみの声。私は急いで電気をつける。
かがみの方を見ると、そこには血まみれになった布団と、苦しそうに咳き込むつかさがいた。

私は、もうどうすることもできなかった。

つかさは、しばらく咳き込んだのちに静かに息を引き取った。



時間を戻しても、人の運命は変えることができないのだろうか?
他人が幾ら干渉しても、絶対に買えることの出来ない運命というものが存在するのだろうか?
答えは解るはずもなく。



私は、再び時間を戻した。
もう、つかさが死ぬと言う運命には逆らえないのかもしれないけれど。
716 :時をかける青い髪の少女 :2008/03/16(日) 20:43:43.71 ID:hg5nGN60
つかさ死にキャラ…つかさファンの人すいません。
さて、そろそろクライマックスといくか…。
コンクール期間中にもかかわらず投下するかもしれないけどおk?
KYでごめん。
717 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/16(日) 20:46:00.42 ID:lJHBt4Q0
>>716コンクール期間明日からだぞ(・3・)
718 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/16(日) 21:17:21.57 ID:Z.zEHgAO
>>716
懐かしい雰囲気だ、昔を思い出すぜ…

コンクール期間中に投下しちゃいけないなんてどこにも書いてないしKYなのは>>717だから安心してくれな
719 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/16(日) 21:57:56.04 ID:hmCixKY0
>>716
なんかクレヨンしんちゃんの戦国あっぱれ大合戦思い出した
将軍中盤で助かるけど結局最後に死ぬしな
720 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/16(日) 22:35:26.11 ID:V.LZGIAO
なかなかの大作だよね
作者さんがんばれー
721 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/16(日) 22:42:33.17 ID:Bt6DUn60
もしもかなたさんが帰ってきたら

こなた「お父さん、お風呂はいろ〜」
そう「ああ。は、入ろう!?」
こなた「お母さん帰ってきてくれたんだからさ、たまには、ね?」
かなた「そうくん…その…ね?///」
そう「俺…俺…」
こなた「…(泣いてる)」

そう「ふぅ…良い湯だ…」
こなた「お父さん、必殺技見せてあげる♪」
そう「必殺?」
こなた「さ、お母さん!」
かなた「ええ!///」
そう「?」

こなた「てぃもててぃもて〜♪」
かなた「ティモテティモテ〜♪」

そう「!?(Wティ…モテ!?)…ブクブクブク」

かなた「あぁっ、そうくん!?大丈夫!?そうくん!?」
こなた「萌え死…」
722 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 00:15:48.03 ID:G2cdPTco
>>721
あ、いっただき
723 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/17(月) 00:40:00.61 ID:44zb9C20
ネタの盗用はご遠慮下さい
724 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/17(月) 00:43:38.74 ID:8u0T3Ko0
>>722-723
吹いたwwwwww
725 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 00:46:55.75 ID:G2cdPTco
カタいこと言うなww
ほんの少しだけだからww
726 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 01:27:38.91 ID:G2cdPTco
某スレで暗い話書いてて気が滅入ってきたので気晴らしに1日で書いた
後悔はしていない
正直書いてて少し泣いた
そしてその某スレに誤爆った
あと、コンクールとは関係ない

一応吉祥にtxtうp
ttp://kissho.xii.jp/1/src/1jyou30136.txt.html
pass:konata

『そこにいた彼方』
727 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 01:27:57.01 ID:G2cdPTco
 目覚まし時計がけたたましく鳴り響く。
 もう、あと五分だけ……左手をやみくもに動かし、半ばひっぱたくようにそれを黙らせ
た。
 ……ああ、静かになった。これで幸せなまどろみを満喫できる――

「こなた、もう起きなさい」

 昨日遅くまで起きてて寝足りないんだよ、お願いだからあと少し……。

「……もう、またゆうべも夜更かししてネットゲームでもやってたのかしら」

 そうそう、珍しく黒井先生の方から狩りに付き合えって言ってきてさ。私は明日も学校
あるからって止めたんだよ? でも先生酔っ払ってたみたいで……。
 シャッとカーテンを引く音。同時に朝の日差しがまぶたを突き刺す。

「んん……」

 たまらず、毛布の中に頭を引っ込ませる。だけどそれすらも剥ぎ取られてしまった。

「起きるよー……」
「ご飯冷めちゃうわよ。早く顔洗ってきなさい」
「うん――」

 その人の気配が消える。開けっ放しのドアからみそ汁の匂いが入り込んでくる。
 ……仕方ない、起きよう。お腹もすいたし。
728 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 01:28:15.99 ID:G2cdPTco
「あ、おはようお姉ちゃん」
「おはようこなた」
「おはよー」

 お父さんとゆーちゃんがテーブルに着いている。
 もう二人とも食べ終わる寸前。私はかなり寝坊したらしかった。

「……あれ? ゆーちゃんがご飯作ったの?」
「え? もしかしてお姉ちゃん寝ぼけてる?」
「へ……だって、」

 かたん、とおかずが乗ったお皿が目の前に置かれる。
 えちょっ、一体誰が――不意に現れた「その人」を確かめるため、はっと振り返る。

「おはよう、こなた。あんまり時間ないんだから急ぎなさいね」
「あ――う、うん……」

 目を疑った。
 まさか。いるはずのない人が、いる……。

「かなた、コーヒー淹れてくれるか?」
「ええ、少し待っててね」

 お父さん、なんで「いるのが当たり前」な反応をしてるの?
 ゆーちゃんも様子が普段とまったく変わらない。

「……おかーさん」
「うん? どうしたの?」

 ……お母さん、も。
 まるで昔からずっと変わらずここにいたような自然さ。

「ううん、なんでもない……」

 白いご飯に玉ねぎのみそ汁、卵焼き、ほうれん草のおひたし、焼き魚。
 とても普通でとても家庭的な朝ご飯が私の前に並んでいる。
 お母さんが作った、朝ご飯。

 何気なしにすすったみそ汁は私が作るものより少し塩気が薄くて、すごくおいしかった。
729 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 01:28:36.59 ID:G2cdPTco
 かがみもつかさもみゆきさんも普段とちっとも変わらなかった。
 いつもと違うのはお母さんがいることだけ。

 お母さんが、いる。

「こなちゃん、なんだか元気ないけどどうしたの?」
「ん……え? そう?」
「あぁわかった。どうせ遅くまでゲームやりすぎて眠いとか言うんでしょ」
「いや、そーいうわけじゃないけど……」

 夢、なのかな。
 漫画でよくやってるように、自分の頬をすこし引っ張ってみる。

「おいおい、何ベタなことやってんのよ」
「……痛い」
「そりゃそうでしょ。何、寝ぼけてんの?」

 寝ぼけてるわけでもない。鞄の中には確かにお母さんが作ったお弁当が入っている。

「なんか、夢と現実の区別がつかなくなっちゃった人の気持ちが少しわかったみたいな?」
「なにげに危ない発言してんなよ……」

 だけどこれは「そういう風に思い込む」とかそんな話じゃない。それなんてL5?
 私がいるのはそんな絵空事とは無縁な現実。ありえないことはありえないと言い切れる
世の中に住んでいる。

 ……お母さんがいることだって「ありえない」。
 ありえないことなんだけど確かに「いる」。

 正直言って、お母さんがいるのはすごく嬉しい。
 物心つく前にいなくなってしまった、ずっと会いたかったけど会えなかった人がいる。
 嬉しくないわけがない。
 でも――お父さんとゆーちゃんと三人であの家に住んでいるのが私の日常のはずなのに、
なぜこんな突然別世界のような場所に来てしまったんだろう。
730 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 01:28:49.58 ID:G2cdPTco
 そんなことをずっと考えていたせいで、普段以上に授業は頭に入らない。
 気がつけば既に帰りのHRになってしまっていた。

「泉さん、大丈夫ですか? なんだか今日はずっと上の空でしたが……」
「え、いやなんでもないよ。大丈夫大丈夫。……あ」

 黒井先生が教室を出て行こうとしている。

「ごめんちょっと待ってて、黒井先生と話あるから!」

 二人を残し、先生を追いかけて私も教室を出る。階段近くで引き止めることができた。

「なんや泉、昨日の狩りの話か?」
「そうじゃなくて……先生、うちのお母さんに会ったことあります?」
「何寝言いっとるんや? 先月三者面談で学校来たやないか」

 ああ、やっぱりそうなのか。
 お母さんは「昔から変わらずにずっといる」ことになっているんだ。
 ……ますますわからなくなってくる。これがパラレルワールドとか言うものなのか?
 そんなこと、現実にあるはずないのに。

「それにしても泉家は母娘そっくりやんなあ。柊姉妹よりよっぽど双子っぽいわ」
「はは、そーですね……」
「こなちゃーん、帰ろー」
「あーごめんつかさ、私今日早く帰りたいから先行くね! それじゃ先生さよーなら!」
「おう、気をつけて帰りやー」
731 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 01:29:34.74 ID:G2cdPTco
 帰り道を走るなんて今まで数えるほどもなかった気がする。
 とにかくお母さんと話がしたい。その一心だった。

「ただいま!」

 お父さんの靴がない。ゆーちゃんもまだ帰っていないらしい。
 そして、居間には朝と変わらずお母さんがいる。

「おかえり、今日は早かったのね」
「うん。お父さんは?」
「お仕事の原稿渡しに行ってるわよ」
「そっか」

 鞄を置き、お母さんの隣に腰を下ろす。

「お茶飲む?」
「うん」

 私がそう答えるとお母さんはポットに手を伸ばし、急須にお湯を入れる。
 棚から湯のみを取り出しお茶を注ぎ、私の前に置く。
 そんな一連の動作すら私には新鮮でいとおしく思える。

「はい」
「ありがと」

 熱いお茶に息を吹きかけて冷ましながら、ちらちらとお母さんの顔を覗き込んでしまう。

「どうしたの?」
「……お母さん、老けたよね」
「え゙っ……」

 あ、今ちょっとひどいことを言っちゃったかもしれない。

「や、なんていうかそういう意味じゃなくてさ。ほら、あの写真と比べて――」

 棚の上に飾られた写真立てを指差す。

「あれ?」

 だけど、そこに飾られていたのは私が生まれた頃に撮られたものではなかった。
 私とお父さんとゆーちゃんとゆい姉さん、そしてお母さん。どこか公園のような場所で
五人が笑っている、そんな写真。

「昔の写真、飾ってなかったっけ」
「すごく昔だからちょっと恥ずかしいってそう君が言うから、最近撮った写真に替えたん
じゃない」
「そう、だっけ」
732 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 01:30:09.55 ID:G2cdPTco
 ようやく飲める温度になってきたお茶を一口含む。

「お母さん」
「うん?」
「お母さん……だよね?」

 顔をきょとんとさせる。……そりゃそうだ、自分でも何を言ってるのかよくわからない。

「どうしたの? 今日はなんだか少し変よ?」

 私が変なのか、それともこのパラレルワールドが変なのか?
 ……いや、もうなんでもいい。これが現実だって言うなら喜んで受け入れたい。

「……夢、見たんだ」
「夢? どんな?」

「お母さんが私を産んですぐに死んじゃって、ずっとお父さんと二人で暮らす夢。ゆーち
ゃんが陵桜に受かってうちに来るのも、誰と友達になってるとかも同じなんだけど……。
お母さんだけがいない、夢」

 お母さんは少し複雑そうな表情だった。……夢の中でとは言え、娘に死んだことにされ
ているんだから当たり前かもしれない。
 だけど、お母さんの言葉は予想とは違っていた。

「それ……夢じゃないのかもしれないわね」
「え?」
「お医者様にね、『子供を産んだらあなたの体が持ちませんよ』って何回も言われてて。
そう君にも聞かれたわ、本当に産むのかいって」

 ああ、いつかお父さんから聞いたかもしれない。

「でもね、私はずっと産むの一点張りだった。こなたを産んで、三人で暮らしたいって本
気で願ってたからきっと今こうしていられるのね」

 本気で願ってたから……か。

「夢の中のお母さんはそれを諦めちゃったのかな」
「こなたを産んで気が抜けちゃったのかもね。こなたとそう君のこと信じてるから、ああ
もう大丈夫だって」
「……ん」

 それでも――いくら信じてもらってても、お母さんがいないのは寂しかった。

「お母さん……」

 だけど、お母さんは今ここにいる。

「お母さんはお母さんだよね? 幽霊なんかじゃないよね?」
「何言ってるの。ほら、足だってついてるでしょ」
「うん……」
733 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 01:30:27.03 ID:G2cdPTco
 気がついたら私はお母さんの首に抱きついていた。
 暖かくて優しくて、だけどずっといなかったお母さんがいる。

「もう……いつまで経っても甘えんぼなんだから。変なところばっかりそう君に似て」

 そう言いながら、お母さんは私をそっと抱きしめてくれた。
 記憶の隅にすら残っていなかったお母さんの暖かさが嬉しくて、目の奥が熱い……。

「こなた……泣いてるの?」
「泣いてない……」
「……そう」


「えっと、ただいま……」

 !?

 突然聞こえたその声に、ばっとお母さんから離れ、振り向く。

「ゆ、ゆーちゃん……いつからいたの?」
「ちょっと前……何回か言ったんだけどね、ただいまって」
「全然気がつかなかったわ……」
「私着替えてくるね……」

 ゆーちゃんが気まずそうに居間を出ようとする。

「ちょちょちょちょっと待った! これはだねゆーちゃんその……」
「う、ううん。お邪魔しちゃったのは私の方だし」
「違うんだってば! 『お姉ちゃん意外に甘えんぼなんだ』とかそういうの考えないで!」
「そんなこと思ってないよ、ただ……」
「ただ?」
「お姉ちゃん、すごく幸せそうだったなって」

 不意に出てきたその言葉に、言い訳しようという気があっという間に薄れてしまった。
 本当のことだから、私は正直にこう答える。

「……うん。私、今幸せだよ」
734 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 01:30:40.63 ID:G2cdPTco
 夜、晩ご飯を食べ終わった後の団らん時。私は思い切って提案した。

「ねえ、土日にみんなで出かけない?」
「ん? そりゃいいけど……こなたがそんなこと言い出すなんて珍しいな」
「どこに行くの?」
「ゆい姉さんの都合が合うならちょっと遠出して動物園とかさ」
「あ、上野動物園行きたい!」
「じゃあ腕によりをかけてお弁当作らないとね」
「私、ゆいお姉ちゃんに電話して聞いてみるよ!」

 行く場所はどこでもよかった。

 ただ、写真を撮りたい。
 お母さんとみんながいる、あんな写真を私も撮りたい。
 あの写真に写っている私がうらやましかった。
 きっとあの私はお母さんがいることの大切さとかをわかってないはずだから。

 この幸せを、思い出に残したい。

「ゆいお姉ちゃん明日大丈夫だって!」
「よし、明日は上野動物園! 二人とも早めに寝とくんだぞ!」
「うん!」
735 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 01:30:54.10 ID:G2cdPTco
 ……とは言われたものの、毎晩二時、三時頃まで平気で起きている私のような人間にと
っては早寝なんてできるようなものでもなく。
 結局いつものようにネトゲに精を出してしまっていた。

 んー……ちょっと小腹が空いたかも。
 クラメンに“食料確保してくる!”と告げ、私は居間へ向かう。

 深夜一時、お父さんも明日に備えて早く寝たようだった。
 もちろん居間は真っ暗だったけど、目が暗闇に慣れていたから何かにけつまづくことも
なく冷蔵庫までたどり着く。

「あ、チョコパイあるじゃん。これにしよ」

 黒井先生ごひいきどころのチョコパイを一個、いや二個手に取る。
 ついでに麦茶も持っていこうか。そう思いコップを求めて台所へと――

「誰? そこで何してるの?」
「ひっ!?」

 心臓が跳ね上がる。
 ……あれ? この声。

「な……なんだ、お母さんじゃん」
「こなた? それはこっちのセリフよ……」

 声の主……お母さんが電気を点ける。

「明日は早いんだからあんまり夜更かししちゃダメよ?」
「いやっ、そう思ってたんだけどなかなか寝付けなくてさぁ」
「……夜食も用意して寝る気ゼロなのに?」
「うっ……」

 くす、とお母さんが笑う。
736 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 01:31:07.61 ID:G2cdPTco
「チョコパイ、私にも一個ちょうだい」
「うん。麦茶飲む?」
「お願い」

 二つのコップに麦茶を注ぎ、テーブルに置く。私はまたお母さんの隣に座った。
 ふと壁掛けのカレンダーに目が留まる。赤い日付が二日間続いている。

「あー、明日秋分の日なんだ」
「そうね」
「なんかさ、祝日が土曜日に来ると損した気分になるよ」
「振替休日がないから?」
「そうそう。同じ休みなんだから土曜の祝日にも振替休日くれたっていいじゃん?」
「ふふ、ちょっとわかるかも。……って言っても私は主婦だし、そう君のお仕事には曜日
ってあんまり関係ないから祝日のありがたみも薄れちゃうけどね」

 程よく冷えたチョコパイを頬張る。お母さんが隣にいると、何でもいつもよりおいしく
感じる。

「お母さん」
「なに?」
「ご飯、おいしかったよ」
「本当? そう言ってもらえると作る甲斐があるわ」
「お父さんがたまに『料理の味もかなたに似てきたなあ』って言うけど全然そんなことな
かった」

「料理、教えることもできなかったわね……」
737 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 01:31:22.13 ID:G2cdPTco
 ……これは、

「今朝のみそ汁、すごくおいしかった。あれって何か隠し味とか入ってる?」
「気づいた? 実はね……」

 やっぱり、夢なんだ。

「なるほど、言われてみれば確かにそれっぽい味……あとみその分量もだ」
「そう君はおみそ汁は薄めが好きだから」
「初めて作った時も『こなたが俺にみそ汁を〜!』ばっかでさ、味はこうした方がいい、
とか全然言ってくれなくて」
「私の時も最初はそればっかりだったわ。そう君、ちっとも変わってないのね」

 料理の話の他にも、お母さんもティモテをやらされたとか色々……一時間くらいは話し
ていたと思う。
 話の種が尽きはじめてきた頃、お母さんは呟いた。

「……ごめんね、こなた。私、明日の動物園は行けないの」
「……うん」

 わかっていた。
 明日は秋分の日で、彼岸の中日。
 多分、これはその特別な日を前にお母さんが見せてくれた一日限りの奇跡。

「行きたかった」
  ..............
 もしもお母さんが生きていたらという、夢。

「私もこなたと一緒に動物園に行きたかった。運動会を見に行きたかった。受験の応援だ
ってしたかった……!」

 お母さんが泣いてる。私も、きっと泣いている。

「ごめんねこなた、何もしてあげられなくて……ダメなお母さんでごめんね……」

 涙がぼろぼろ、止まらない。

「ダメじゃないよ……お母さんは料理うまいし優しいし……私の、誇れるお母さんだよ!」

 私の体を抱きしめる暖かい腕。今まで知らなかった、お母さんの温もり……!

「やだ……ずっと一緒にいたいよ……」
「私だってこなたとずっと一緒にいたい……」
「おかーさ……っ、うああああっ!」
「こなた……ううっ……」
738 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 01:31:32.62 ID:G2cdPTco
 ……お母さんの胸にすがって、本当に子供みたいに泣いた。

 違う、私は子供だから。私とお母さんの間に流れるはずの時間がずっと止まったままだ
ったから。
 お母さんの前で泣けたことも嬉しかった。

「……そろそろ、寝ましょう?」
「寝たら、お母さんいなくなっちゃうの?」
「……ごめんね」
「ううん、ちゃんとわかってるから」

 五人で撮った写真が目に留まる。

「ねえ、あの写真もらっていい?」
「うん。大丈夫よ」

 お母さんがすっと腰を上げ、コップや包装の後片付けを始める。
 その間に私は写真立てを手に取り、そっと胸に抱く。

「さ、こなた」
「……うん」

 お母さんは微笑んでいた。
 泣き腫らした顔だったけど、すごく綺麗だった。

 だから私も笑う。
 きっとお母さん以上に泣き腫れがひどい顔だろうけど、それでも笑おう。


「またね、お母さん」「またね、こなた」
739 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 01:31:46.76 ID:G2cdPTco
 こんこん、とノックの音が聞こえる。

「お姉ちゃん、起きて! もうすぐゆいお姉ちゃん来ちゃうよ!」
「んん……ん?」

 そうか、動物園に行くんだ。

「おっけー、今起きた……ゆーちゃん下で待っててー」
「うん……二度寝しちゃダメだよ!」
「大丈夫大丈夫ー」

 ばさっと毛布をはねのけ、上半身をゆっくり起こす。

「……あれ、何持って寝てたんだろ」

 ずっと抱いて寝ていたらしい。……写真立て?

「あ――」

 私と、お父さんと、ゆーちゃんと、ゆい姉さん。
 そしてもう一人、お母さんが写っている。みんな笑顔でピースをしていた。

 夢じゃなかったんだ。

 机にそれを置き、居間へと向かう。
740 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 01:32:17.75 ID:G2cdPTco
「おはよ、お姉ちゃん」
「こなた、早く寝なさいって言ったのにちゃっかりチョコパイ二個も食べてまったく……」
「おはよー。ねえ、みそ汁作っていい?」
「え、朝ご飯トーストなのに?」
「いいからいいから」

 夢だけど、夢じゃない。
 夢と現実の狭間で見た、幸せなひととき。

「どう?」
「すごい、おいしい!」
「……こなた、どこでこの味覚えた?」
「なんて言うかなー、おふくろの味に目覚めたみたいな!」
「本当にかなたが作る味にそっくりだ……」
「あ、お母さん夢に出てきたんだよ」
「なにッ!? かなたのやつ、俺の夢枕にはちっとも出てきてくれやしないのに……」

 あ――ありがとうって言ってない。

「おっはー! 準備できてるー!?」
「ゆい姉さん、おはよー。みんな準備万端だよ」
「よろしい! 早速いこーっ!」
「お姉ちゃんいつにもましてテンション高いね……」
「あ、動物園の前にお墓参り行こ」
「ほぇ? いいけど?」
「ああ、今日は秋分の日だったな――」

 まだまだそっちには行けないけど、ずっと見守っててね。
 たまには昨日みたいに帰ってきてくれると嬉しいな。

「よし、カメラスタンバイ完了! さあ並んだ並んだ!」
「このへん?」
「うん、そこ! いくよー、五、四、三……」
「はい、チーズ!」


 あ、あの写真はお父さんたちには見せない方がいいよね。きっとびっくりするだろうし。
 私とお母さんだけの秘密だね。


「泊まりにきたよー」
「おーっす」
「こなちゃんいらっしゃーい」
「今日は私がみそ汁作ってあげるから!」
「は? なんでいきなり……しかもみそ汁?」



 ありがとう、お母さん。
741 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 01:35:21.42 ID:G2cdPTco
>>726-740
『そこにいた彼方』でした

点ズレた…プレビューすりゃよかった
742 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/17(月) 06:46:34.64 ID:/W/k1kSO
>>741
すごく新鮮な感覚で見れました!
743 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/17(月) 07:15:12.74 ID:xg2PT6SO
>>741
GJ!!
こういうの久し振りに見た気がするぜ!
イイハナシダナー(;∀; )
744 :第七回コンクール主催者 :2008/03/17(月) 08:09:09.96 ID:xg2PT6SO
さて、ご存知の方もいるでしょうが
今日から二週間、作品投下期間です。

皆様の作品をお待ちしております。




はっきりいって俺の大好きなホラーなのでwktkが止まらないwww
745 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 08:17:44.67 ID:qOIOJEko
>>741


俺も親父に会いてえよ…
746 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/17(月) 09:19:35.68 ID:tEupsgw0
>>741
かなささんが出るシリーズの中で一番好きだwwww
GJ!!
747 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 09:42:28.50 ID:qOIOJEko
なんかホラー書いてるのが申し訳なくなってきた…
748 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/17(月) 10:35:24.23 ID:4ko7x.U0
ホラーに票入れといてなんだが、1番難しいお題じゃないかと実感中…。
どーすんべ。
749 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/17(月) 14:12:03.06 ID:8u0T3Ko0
ホラー難しいよな・・・
俺ちゃんと怖く書けてるかなーとか思うし
750 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 15:06:11.87 ID:OjpEEIAO
>>741
お疲れ様
久しぶりに泣けたよ
もうこういうSSは見ることが出来ないと思っていたから嬉しいぜ…
個人的に翌朝の話もすごくよかった。

これは是非おすすめリスト入りで
751 :らき☆すた 〜十物語〜 :2008/03/17(月) 16:45:21.99 ID:S4C66wDO
流れを読まずにコンクール作品投下しますか。
全レス数は途中で変わるかも……
752 :らき☆すた 〜十物語〜 1/6 :2008/03/17(月) 16:47:17.25 ID:S4C66wDO
やたらと蒸し暑い夜のことである。
ある家の薄暗い一室、部屋の中心にある机の上で、十本のロウソクの火が揺れていた。
オレンジ色の弱々しい光が、不気味にうごめく黒い影を部屋の壁に投げ掛ける。
机を囲んで座るのは、五人の少女だった。

「じゃ、アタシからだな……」

日下部みさおが陰気に言った。
今、ここ柊つかさの部屋で、十物語が行われようとしていた。

十物語――

部屋の灯りを全て消し、中心に十本のロウソクを置き火をつける。
参加者は一話、怪談話をかたり、かたり終えたらロウソクの一本の火を吹き消すのだ。
それを続け、十話を語り終え、ロウソクの火を吹き消して真の闇が訪れた時――なんらかの、本物の怪が訪れると言われている。

「若い男女のカップルが、真夜中にドライブデートをしていたんだ。なぜ真夜中かというと、要するに怖いもの見たさだな。
 『女の霊が出る』って言われている滝を目指して真っ暗な森の中、車を走らせてたんだ」

彼女の顔に、ロウソクの灯りが不気味な陰影を刻んでいた。
机を囲む一人――泉こなたがゴクリと喉を鳴らした。

「でだ。目的の滝まであと一歩ってところで、急に車が動かなくなったんだ」

恐怖から、その泉こなたに抱きつく一人――柊つかさが身体を震わせる。

「仕方ないっていうことで、男が車をそこに置いて様子を見に行ったんだ。女は念のために車に残った」

淡々と怪談を語るみさおの正面に座る一人――峰岸あやのの額から、玉のような汗が流れる。

「それからしばらくして、男が慌てて車に戻ってきたんだ。運転席に乗り込む男に、女が話を聞こうとしても、男はただ『早く帰ろう』と焦るばかりだった」

そんなみさおをただ黙って見つめる一人――高翌良みゆきのメガネが、ロウソクの灯りで不気味に煌めいた。

「不思議なことに、車はすんなりと動いた。車の方向をもと来た道に向けて、アクセルを踏み込もうとした瞬間――声がしたんだ」

みさおは充分にもったいつけてから、口を開いた。

「『……二度と来るな……』って」
「ひっ!!」

つかさは小さく悲鳴をあげ、こなたを抱き締める力がより一層強くなる。
みさおはロウソクの火を一つ吹き消し、いつもの笑顔になってみんなに問い掛けた。
753 :らき☆すた 〜十物語〜  2/6 :2008/03/17(月) 16:48:42.59 ID:S4C66wDO
「どうだ? この話。結構怖くね?」
「う、うん……すっごく……」
「いや、つかさ……さっきから痛いんだけど……」

怖いのはわかるし、抱きついてくるのもわかるのだが、あまり痛いのは勘弁だ。
こなたが指摘してすぐ、つかさはこなたから離れた。

「なかなかの怪談だったわね」
「そうですね。迫力もすごくありましたし」

あやのの評価に、みゆきがのる。その顔はとても楽しそうであった。
まあ実際、怪談を聞いて楽しんだりするための今回の集まりなのだが。

「せめてお姉ちゃんがいてくれればなぁ……」

彼女にとって頼れる存在の姉――柊かがみは、現在は隣の部屋で夏休みの宿題を片付けているはず。
彼女も『加わらないか』と誘ったのだが、彼女はそういう怪奇現象やお化けの類をまったく信じない。
『馬鹿馬鹿しい』の一言で一蹴、自分の部屋に閉じこもってしまったのだ。

「じゃ、次はつかさね」
「ええええぇぇぇ!? わ、私!?」

突然の指名、つかさは大声を出して、あわてて口を閉じた。
声でロウソクの火が消える可能性もあるし、隣ではかがみが勉強をしてるはずなのだ。あまり騒いでは勉強の邪魔になる。

「……あんまり、怖いのじゃないよ?」

さっきとはうってかわって小さい声で呟く。
四人は口々に『いいよ』と言い、観念したつかさは語り始めた。

「私がいた小学校の七不思議の一つで、実際に男子の友達が体験した話。
 理科室の掃除登板だった友達と他の男子五人は、掃除がおわり駆けた頃、教室の隅に置いてあるガイコツの模型を中央まで引っ張り出したの。
 このガイコツは、『夜になると廊下を歩く』とか『プールで足を洗う』っていう噂があって、その話で盛り上がってたんだ。
 盛り上がってる途中で、一人が『みんなでドッジボールをやる』っていう約束を思い出した。それで六人は、ガイコツをそのままにして教室を出たの。
 日も暮れたころ、ボールを片付けて友達がやっとガイコツを片付けてないことに気付いて、二、三人で理科室に戻ったの。
 だけどガイコツの模型は、ちゃんと元の位置に戻っていた。『他の人が片付けた』と思って教室を出ようとしたら……」

つかさはちょっとだけもったいづけて、そして口を開けた。

「『お前達、おれを片付けるのをわすれただろう』って、ガイコツが話し掛けてきたんだって」

言い終わってしばらくしてから、つかさはロウソクの火を吹き消した。
消したのは二本、残りは八本。

「どう? あんまり怖くなかったでしょ」
「まあ、そうだな」
「でも、あんまり怖いのが続くのも心臓に悪いわよ。こういうソフトなのも必要ね」

あやのの言葉につかさが激しくうなずいて同意。
その光景を見て、他の三人は小さく笑った。
754 :らき☆すた 〜十物語〜 3/6 :2008/03/17(月) 16:51:57.61 ID:S4C66wDO
「じゃあ、次は私が話すわね」

ゆっくりした口調で、あやのが言った。
雰囲気が先ほどとはまったく違う。恐怖で喉が渇き、つかさは唾を呑み込んだ。

「これは有名な登山家が、実際に体験した話なんだけど……」

ロウソクが不気味に揺れ、あやのの影がゆらりと動いた。

「その登山家は、友人と二人で雪山に登ったの。朝は晴れてたんだけど……夜になったとたん、凄まじい吹雪に見舞われたの。
 これ以上進むのは危険だと判断し、二人は引き返すことにした。でも……」

しばらくの沈黙が部屋を包み込む。
風の音も何も聞こえない、気味が悪いほどに静かだ。

「吹雪で視界が閉ざされ、途中から道に迷ってしまったの。遭難を覚悟して立ち止まった二人は、思わず、夢ではないかと我が目を疑った。なぜならすぐ目の前に、山小屋があったから。
 二人はさっそく山小屋に転がりこみ、火を起こして食事を取った。一息ついて身体から温まってくると、自分達がどこにいるのか知ろうと、窓の外を覗きこんだの。
 その時、吹雪の中を歩いていく三人の男を見つけた。遭難者ではないかと思った二人は、ありったけの声を出して呼び掛けたの。
 声が届いたみたいで、先頭の男が小屋の方に振り向いて、笑って手を振って歩いていった。
 二人は唖然としていたけれど、近くに人里があるのだろうと思った二人は、安心して眠りについた。
 そして、翌朝は快晴だった。二人は起きてすぐに窓の外を見て、叫んだっきり、棒立ちになった。なんでだと思う?」

あやのの腹黒い笑みに、その場にいた誰もが恐怖を感じた。

「窓の外には……何もなかったの」
「え? それって……」
「そう、窓の外は断崖絶壁。じゃあ二人が見た三人の男達は……なんだったのかしらね……?」

あやのを除いた全員が竦み上がった。
怖い話に、というよりも、あやのの話し方が上手すぎたために。
あやのはいつもの笑顔に戻り、ロウソクの火を吹き消した。これで残りは七本。

「あ、あやのぉ……う、上手すぎるじゃんかぁ……」

半分涙目になって、みさおはあやのを見た。身体はガタガタと震えている。

「あら、そんなに怖かったかしら?」
「み、峰岸さんに怖い話をさせたら、右に出る者はいないネ……」

平静を装ってはいるものの、こなたも鳥肌が立つほどに恐怖を感じていた。
隣でつかさはすすり泣きを始め、みゆきは小さく『怖くありません……怖くなんかありません……!』と呟いている。
755 :らき☆すた 〜十物語〜 4/6 :2008/03/17(月) 16:53:48.89 ID:S4C66wDO
「……さ、さて! 次は私が話すね。少し軽めのもので行くよ」

自らを鼓舞するかのように、こなたが大きな声で言い放った。
そのおかげか、周りも少し落ち着いてきた。
つかさのすすり泣く声が聞こえなくなったところで、こなたが語り始めた。

「これは私の実体験らしいんだ。その時はまだ、小さかったから覚えてなかったんだけど……」

そう前置きをして、コホンと小さく咳払いをした。

「私ね、小さい頃は身体が弱かったんだ。毎週一回は風邪をひいてたんだって」
「週一って……どんだけ身体弱いんだよ……」

途中でみさおが話に入ってきたが、こなたは気にせずに話を続ける。

「これは私が二歳の頃――お母さんが死んじゃって、一年くらいがたった時の話。
 その日も私は熱を出して、ベッドに横になってたんだ。お父さんが替えの氷枕を持ってきた時、それは起こった。
 部屋に入ったお父さんが見たものは、ベッドに横たわる私とその身体から抜け出た半透明の、魂だけの私。そして、死んだはずのお母さんが私の上に手をかざしている姿だった。
 私の魂は、お母さんの方に浮き上がってた。連れていかれる、そう直感したお父さんは、お母さんに向かって大声で怒鳴った。『こなたをどうするつもりだ』って。
 するとお母さんが悲しそうな顔でお父さんを見てこう言った。『一人じゃ淋しすぎるの』って」

こなたの声のトーンが落ちているのに、四人は気が付いた。その理由はわからないが――
四人は何も言わず、ただ黙ってこなたの話に耳を傾けていた。

「お父さんはしばらく黙って、そして言った。『淋しいのはお前も俺も、こなたも同じなんだ。それに、こいつが大きくなる姿を見られなくなってもいいのか』って。
 そしたら私の魂が身体に戻っていった。お母さんは『ごめんなさい……』って小さく呟いて、すうっと消えていった」

しばらく感慨に耽ったあと、こなたはロウソクの火を吹き消した。
ここまで語った怪談は四つ、あと六本だ。

「……なんか……怪談って感じしないね……」
「いや、怖い話としてはいいんじゃねぇの? 死者に連れてかれるっての」
「それがお母さんだったから……感動的な話になったんだね」

こなたが落ち込んでるような感じがして、みさおとつかさは励ましの意味を込めてそう言った。

「最初に聞いた時は信じたくなかったな。お母さんが私を連れていこうなんて……
 でもね、『淋しいのは、お母さんも一緒なんだ』って思うと、頑張らなくちゃいけないなって思ったよ。あの出来事がなかったら、今の私はいなかったろうね」

ふーっと深く息を吐いて、遠くを見つめるような目で天井を見上げた。

「……ごめんね、しんみりさせちゃって。気を取り直して、続きいこっ」
「では、次は私ですね」
756 :らき☆すた 〜十物語〜 5/7 :2008/03/17(月) 17:02:13.23 ID:S4C66wDO
それからみゆき、こなた、みさお、あやのと怪談が続いた。
残るロウソクはあと二本。だが、途中でみゆきがトイレに行くと席を立ったために現在は休憩中。

「峰岸さん、話し方が上手すぎるよ〜……」
「うふふ、雰囲気を出すためにいろいろと頑張ってみたの」
「『のっぺらぼうと口裂け女のディープキス』か。……待てよ? それって物理的に不可能じゃね?」
「まあまあ、細かい話は気にしない気にしない」

あやのの怪談話に花が咲く中、不意に扉が開いた。
入ってきたのはみゆきと、隣で勉強してたはずのかがみだった。

「あれ、お姉ちゃん?」
「私も……入っていいかしら……?」

呟くようなその声に、四人は身を震わせた。

「か、かがみ……雰囲気出してるね〜……」
「じゃあ……話すわね……」

空いていた場所に座り、かがみは語り始める。

「この話は……今……私達がやってる十物語の話……。十物語を終えた人たちどうなるか……しってる?」
「えと……最後のロウソクの火を消して真の闇が訪れたら、本物の怪が訪れるっていうやつ?」

こなたが少しおどおどしながら答えた。

「それだけじゃないわ……『最後の話をした人間に災いが降り掛かる』とも言われてるわ……そして……」

不気味に笑うその表情は、あやののそれを遥かに凌駕していた。

「ある日、男達が十物語をやろうと……十人の友達を集めて、暗い部屋でロウソクを付けながら……一人ずつ話をした……
 それから時間が経っても……その男達は出てこなかったの……。心配した家族の人たちがドアを開けると……
 そこには……十人分のミイラ化した遺体が……」
「お、おい、柊! く、空気読めよ!!」
「そ、そうだよ! 今私達がやってることやめさせる気!?」
757 :らき☆すた 〜十物語〜 6/7 :2008/03/17(月) 17:03:58.50 ID:S4C66wDO
みさおとこなたが声を荒げた。そのためかロウソクの火が消え、ついに灯りは一つのみとなった。
最後のロウソクを見つめたまま、四人は黙り込んでしまった。

「ねぇ……やめようよ……!」

目に涙を溜めたつかさが声をあげた。

「だって、最後までやったら私達もミイラになっちゃうかもしれないんだよ!?」
「……上等じゃねぇか……」

みさおが拳を握り、言った。

「せっかくここまで来たんだ。最後までやったろうじゃねぇか!」
「そうね。それで死んじゃったら、その時はその時よ!!」
「やろう! 最後まで!」
「ちょ、みんな本気なの!?」

やる気を露にした三人を見て、すっかり怯えているつかさは必死に抵抗しようとするが……

「……では……最後は私が、取って置きの話をしましょうか……」
「ゆ、ゆきちゃんまで!?」

それまで黙って座っていたみゆきもやる側に加わってしまった。
つかさは観念したらしく、嗚咽を洩らすだけで何も言わなくなった。

「皆さんは……『死ぬ時の感覚』がどんなものか……知っていますか……?」

みゆきの眼鏡がギラリと光る。
その向こう側の目が光の反射のせいでまったく見えないため、余計に恐怖を与える。

「そうですね……例えば……『包丁が胸に突き刺さる時』としましょうか……
 身体の中に……硬くて、冷たい異物が、するりと入ってくる……するとすぐに、生暖かい血がドクドクと流れてくる……
 痛みも何も感じないまま……真っ暗闇の世界に放り出されて……」

みゆきが不敵な笑みを浮かべた瞬間、ロウソクの火がいきなり消えてしまった!

「ひゃああ!! もうやだぁああぁああああ!!」
「な、なんでロウソクが消えちゃったのさ!!」
「わからない……けど、早く灯りをつけなくちゃ!」
「くそ! なんも見えねぇ!!」

皆それぞれに騒ぎ立てた後、みさおがなんとか電灯のスイッチに行き着いた。
スイッチを押すとすぐに蛍光灯の灯りがついて、四人はホッと一息ついた。
758 :らき☆すた 〜十物語〜 7/7 :2008/03/17(月) 17:06:20.03 ID:S4C66wDO
「……あれ?」

そう、『四人』は。
その場にいたはずのかがみ、そしてみゆきの姿がなく、いつの間にか消え失せてしまっていたのだ。

「柊……?」
「みゆきさん……?」

立ち上がって辺りを見回すものの、やはり現在は四人の姿しかない。
ドアを開ける音は聞こえなかった。とすると……?

「すみません。遅れてしまいました……って、あら? 皆さん、十物語はやめたんですか?」

不意にドアが開いたと思ったら、みゆきが不思議そうな顔をして入ってきた。
四人はみゆきを見たまま硬直、それからしばらくして、やっとつかさが声帯を震わせた。

「ゆ、ゆきちゃん……さ、さっきまで、ここにいなかった……?」
「いいえ? トイレから出てつかささんのお母様と出会って、先ほどまでずっと話を……って、皆さん!?」

みゆきの話を最後まで聞く前に、こなたとつかさは泡を吹きながら倒れ、あやのとみさおは腰を抜かして座り込んでしまった。
みゆきはというと、わけもわからずにただオロオロしていた。



後にかがみに聞いたところ、彼女は部屋から一歩も出ていなかったという。
では、最後の二つの怪談をしたものは、一体なんだったのだろうか。
話を聞いたみゆきはあれを『自分たちの守護霊ではないか』と推論した。
十物語を最後までやって、自分たちに災いが降り掛かるのを防いでくれたのではないか、と。
だが、これはただの推論に過ぎないのだ。
本当のことは……誰にもわからない……





余談だが、この話から数週間後、みゆきは『歯が四本同時に虫歯になる』という災難に見舞われるのだが……それが十物語と関係あるのか、定かではない。
759 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/17(月) 17:07:51.87 ID:S4C66wDO
>>758終了です。つーかミスった……
まさかあそこで73行もいくとは……
760 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/17(月) 17:22:32.99 ID:AS5GKfQ0
>>759
のっぺらのディープキスてwww
かなたさん切ないわはー
761 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/17(月) 18:12:53.60 ID:/W/k1kSO
>>759
まさかホラーにかなたさんのエピソードが入るとはww
762 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/17(月) 18:28:58.54 ID:S4C66wDO
らき☆すた十物語ですが、いくつかの話には元ネタがあります。

・フルメタル・パニック
・学校の怪談
・テイルズオブエターニア

かなたさんネタはほぼ実話です。と言っても友達の話で、迎えに来たのは友達が小さい頃に死んだという姉でした。
ちなみに本当は十物語じゃなくて百物語ですので。
763 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 18:31:55.24 ID:qOIOJEko
ダメだー! 今の俺をかなたネタで攻めないでくれぇー!
涙腺が…
764 :第7回コンクール主催 :2008/03/17(月) 18:43:38.58 ID:lLJBj9g0
>>759
GJ!投下早いですねwww
こなたの話が一番良かったよ。
オチも良いね。全員ミイラ化で「上等」とかみさお覚悟ありすぎwww

さっそくまとめたんですがIDの後に「氏」を付けるの忘れてしまいました
ごめんなさい(--;(__;(--;(__;)pekopeko
765 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/17(月) 20:13:59.64 ID:6GVg5Pk0
>>759
GJっす!
やっぱホラーはいいなーww
怖さとおもしろさが程よくてwwww
俺もコンクール作品仕上げねば><
766 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/17(月) 20:50:24.65 ID:S4C66wDO
コンクール作品に力を入れすぎたせいで長編が……頑張らなくっちゃ……
767 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/17(月) 21:29:01.82 ID:xg2PT6SO
オチがたくさん思い付いてどれにするか迷う……
768 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/17(月) 22:07:17.85 ID:oUH3uPc0
コンクール作品を投下させていただきますね。
おそらく、4回で終わると思います。
769 :桜の樹の下に1/4 :2008/03/17(月) 22:08:50.58 ID:oUH3uPc0
桜の樹の下には死体が埋まっている。
それは誰かに聞いた話だったのか、それとも本で読んだのだっただろうか。

桜のある公園を目指して、私は友人達と談笑しながら歩いていた。
正確に言うのなら、笑っていたのは私とみゆきだけだ。
ホラーが苦手であるつかさは暗い表情をしていたし、発案者であるこなたは真面目な面持ちをしていた。
最後尾を歩くこなたは真剣であるように装っていて、私だけがその嘘を知っている。
「ねえ、やっぱりやめようよ」
これで何度目になるのかわからない制止の言葉を、つかさが言う。
「折角ここまで来たんだから、最後までこなたに付き合ってあげればいいじゃない」
帰ろうと言うつかさを説得することが、私の最も重要な役割だった。
肝試しのようなイベントだと言ってしまえば、みゆきを誘うのは簡単だ。
真面目な委員長として知られている彼女でも、友人の誘いであれば馬鹿げた遊びにも参加する。
もしかすると事前に何かが埋めてある事には気がついていて、黙っているだけという可能性もあった。
そう、この遊びは仕組まれている。
それでも、みゆきはこなたの提案する遊びに笑って賛成してくれた。
しかし、つかさを連れ出すのは容易ではない。
誰かがつかさを庇って否定的な意見を出せば、それでこのゲームは中止になってしまう。
そう考えたこなたは私に協力を依頼した。
「何も無いっていう確認ができれば、つかさも安心できるでしょ?」
「そうだけど、でも」
「ここで疑惑を晴らしておけば、家族で桜を見に行くときにも問題が起きないしね」
「う……」
桜が鮮やかに咲くのは死体の養分のおかげだという話を、昔、姉達から聞かされた。
その怪談はつかさを怯えさせるには十分で、そのせいで花見が取り止めになったことが一度ある。
そんな小さな負い目を利用して、私はつかさを説き伏せた。
こなたに頼まれているからだけではなく、わずかな仕返しの気持ちもあった。
「どうせなら、深夜のほうが雰囲気があって良かったのになー」
「我慢しなさいよ。だいたい、夜中に大きなシャベルを持って歩いていたら不審人物でしょ」
そもそも、これ以上の雰囲気になってしまえば、つかさは何があっても拒否していたはずだ。
「うーん。まあ、それはともかくとして、さ」
こなたは不満げに唸った後、早足で私に追いついてきた。
「そろそろ交代。次はかがみがシャベルを持ってよ」
「はあ? あんたが言い出したことなんだから、それくらいは自分でやりなさいよ」
「そう言いながらも、代わりに運んでくれるんだ。やっぱりツンデレだよね」
「ばか。小さな子にずっと持たせているのが、絵的に悪いと思っただけよ」
「あの、でしたら次は私が」
770 :桜の樹の下に2/4 :2008/03/17(月) 22:10:17.54 ID:oUH3uPc0
みゆきから代わって再び私が運んでいるときに、公園へとたどり着いた。
四分咲きになった桜の林を、こなたは四人の先頭に立って歩く。
桜以外の樹木が増えた、人目の届き難い林の奥まで来たところでこなたは立ち止まった。
「この辺りでいいかな。かがみ。誰かが来ないか見張ってもらえる?」
「いいわよ」
他の二人が立候補をするより早く、私は打ち合わせどおりにそう言った。
「思ったよりも土は柔らかいね。じゃあ、掘るよ?」
こなたの言葉に頷く二人を見てから、私は不完全な桜の花に目を向けた。
満開の桜も綺麗だが、未成熟の物にも趣きがある。
穴を掘る雑音を聞きながら私が感慨にひたっていると、自分達の真上の枝にぶら下がる縄を見つけた。
おそらく仕掛けを埋めた目印なのだろう。
こなたが間を空けずに地面にシャベルを突き立てたのは、注意を上に向けさせたくなかったのだ。

気がつけば、地面を掘る音は止んでいた。
「なんだろう……これ」
異変に気がついたのは、こなたがそう言ったきり、無言になってからだった。
私は振り向いて、それから見てしまった事を後悔した。
こなたの掘り進めた穴の中には、夥しい数の人形が埋まっていた。
一つ一つは手のひらに納まるほどの大きさで、どれもが土で汚れている。
片腕の欠落した人形や、体中が裂けている物もあった。
「なにかの供養などのために、埋められていたのでしょうか?」
みゆきの問いかけに答える者は誰もいなかった。
私は直視することに耐えられず、目を背ける。
そうすることで見てしまった。
掻き出された土には、引きちぎれた人形の腕が混じっていた。
――桜の樹の下には死体が埋まっている。
それは作り話のはずで、嘘で、こなたの冗談なのに、血の気が引いていく感覚があった。
「やりすぎでしょ、これは。さすがに悪質すぎるわよ」
私は他の二人には聞こえないように注意を払いつつ、こなたに耳打ちをした。
しかし、こなたは穴の中に視線を置いたまま首を振った。
「違うよ。私、こんな物は埋めてない。マネキンの手首を埋めただけなんだよ」
みゆきと同じ表情をしているこなたの言葉は、演技だとは思えなかった。
何故なら、彼女の声は震えていた。
「……埋めなおすべきよね」
反対意見は無かった。
動こうとしないこなたからシャベルを受け取ると、私は穴の前に立つ。
先程は気がつかなかったようだが、人形達の上には真新しい人形が三つ置かれていた。
足の千切れた少女の人形。
長すぎるリボンを首に巻かれた人形。
そして、その人形によく似た、中身の取り出されて潰れた人形。
気が滅入るが、早く埋めなおして帰ろうと思った。
「みゆき。危ないから、ちょっと下がって」
盛られた土山の横には、みゆきの靴の先端が見えた。
だから、私はみゆきがそこに立っていると思ったのに。
「いないよ?」
こなたに言われるまでもない、みゆきの姿がなかった。
桜の林に取り残されているのは、私と、こなた、そして――。
「つかさまで……消えてる」
「きっと逃げ出したのよ。二人で。そうに決まっているじゃない」
771 :桜の樹の下に3/4 :2008/03/17(月) 22:11:52.72 ID:oUH3uPc0
私はこなたを励まそうとしてそう言った。
しかし、その気休めは自分さえ騙せていなかった。
ここから急いで逃げ出したい。
それだけを考えて、私は穴を塞ぐ作業に没頭した。
土の山にシャベルを突き立て、持ち上げる。
予想外の重さに体勢を崩した私は、穴の中の人形達にシャベルの刃を突き刺した。
布や綿ではない、ゴムのような材質の感触があった。
その瞬間、雨粒が首筋に当たった。
「雨が降ってきたんだ。急がないと」
どうして雨が温かいのか、それは考えない。
こなたが怯えているのも見ないことにする。
上を見ることだけは、絶対にしない。
全てを無視して、私は乱暴な動作で作業を続けた。
手荒な動作で人形を傷つけるたびに、雨粒が私に降りかかる。
雨は自分の身体からも出ているかのようにぐっしょりと服を濡らして、動きづらくなっていった。
土を固めようとして上から圧力をかけた時には、本降りのような激しさになった。
しかし、それもすぐに止んだ。
「さ、帰ろう」
私はこなたに声をかけ、それは独り言になって林に響いた。
こなたまで消えてしまったとは信じたくなかった。
「こなた。ねえ、隠れているんでしょ?」
私は叫びながら、林の出口を目指す。
舗装されていない道は走ることには向いていなくて、何度も転びそうになった。
「こなた!」
追いついた私を見て、こなたは何故だか怯えたような顔をした。
どうして怖がるのよ。
友達を置いていくなんて、ひどいじゃない。
「私のせいだ……」
こなたは俯くと、なにかを呟いた。
つかさとみゆきの事を言っているのか、それとも――。
「ねえ、シャベルを運ぶの、かがみの番のままだったよね。そろそろ交代しなきゃ」
その時、こなたの足元で、仰向けになって目を閉じている私を見つけた。
そんなはずはない。
だって、私はここにいる。
「私さ、かがみに助けられてばっかりだったよね。だから、交代しよう。私の身体を使って」
やめなさいよ。
別に私が死んだとは限らないじゃない。
必死に叫んだが、もう、私の声は届かないようだった。
「ごめんね。かがみ。今まで勝手なことばかり言って。それでも許してくれるかがみが、大好きだったよ」


/
772 :桜の樹の下に4/4 :2008/03/17(月) 22:13:06.19 ID:oUH3uPc0
「――そんな怖い夢を見たんだ。私は何故か、かがみの視点になっているんだけど」
靴を履き替えているかがみを見つけたとき、私は今朝の夢について話さずにはいられなかった。
「そう。嫌な夢だったわね」
かがみはそれだけ言うと、私を待たずに歩いていこうとした。
「待ってよ」
私は急いで靴を履き替えると、慌ててかがみの後を追った。
「今日はつかさと一緒じゃないの?」
「つかさなら風邪を引いたらしいわよ」
「らしい? 見てないの?」
「お母さんが起こしに行ったんだけど、何故か慌ててたのよね。それで訊いたら、風邪だって」
かがみは私の質問に淡々と答えるだけだった。
「そっか、心配だね」
「別に」
「……そうだ。今日は久しぶりにお弁当を作ったんだ。おかずの交換とかしようよ」
「昼は日下部たちと学食に行くから」
「そうなんだ。珍しいね」
「別に普通でしょ。毎回隣のクラスに移動するのも面倒なのよ」
「う、うん。そうだよね」
どうして彼女が冷たいのか、わからなかった。
まるで中身が別人と入れ代わってしまったかのようで、心が苦しい。
「入らないの?」
かがみの言葉に顔を上げると、すでに私の教室の前に着いていた。
「もう行くよ。じゃあ、またね」
かがみの返事は無かった。
席に着くと、私は口を半開きにしたままぼんやりとしていた。
つかさがいないという符号だけで、かがみの不機嫌と夢の終盤を結びつけている自分はおかしいのだろうか。
考えても答えは出ない。
私に柊かがみとしての記憶はなく、身体も泉こなたの物だ。
だから、今朝顔を合わせたのはお父さんで、ゆたかちゃんは従姉妹に間違いなかった。

チャイムの鳴り響く中で、私は教室の空席を見つめる。
つかさとみゆきの席には誰も座っていなかった。
みゆきの椅子の下には何故か、上履きが揃えておいてある。
黒井先生が教室へと駆け込んできたが、私は眠っているふりをして、泣いた。
夢の終わりで、どうして私はこなたを追いかけてしまったのか。
追いかけさえしなければ、あんな結末にはならなかったのに。

授業が始まってすぐ、私はまどろみの世界に落ちていった。
今日の夢をやり直せることを願いながら。
773 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/17(月) 22:15:42.13 ID:oUH3uPc0
以上です。
しかし……ハッピーエンド好きのはずなのに、どうしてこんな話になってしまったのやら。
774 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/17(月) 22:44:23.96 ID:xg2PT6SO
>>773
こ、こえぇぇぇぇっ!!
まさにホラーって感じが出てますね。
いや、人形をあんな形で……桜の木の下に……
こえぇぇぇぇっ!!
775 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/17(月) 22:48:46.86 ID:6GVg5Pk0
>>773
乙&GJ!
やばいwwこれは怖いww
夜に1人で読むモノじゃない><
776 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/17(月) 23:11:14.08 ID:qFJEPBAo
桜のが難しいです(´・ω・`)
777 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 00:16:32.47 ID:eSlBPUDO
怖くて寝れなくなったじゃねぇか(´・ω・)
778 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 00:17:19.08 ID:rCTUWds0
ばる
さみ
こす
779 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 00:51:40.14 ID:djLiPkAO
みなみ「怖くて寝れない……」

ゆたか「じゃあ子守歌歌ってあげる」

ゆたか「チョコラタンでへんてこピーマンとれちゃった〜(中略)柔らかい肉が好きなの誰だっけ………スプーだぁぁぁぁぁ!!!!」

みなみ「あぁぁぁぁぁ!!!」
780 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 01:35:56.36 ID:AkfTATY0
あのヤバイ方か
781 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 02:39:08.72 ID:GLi23Ak0
自分もコンクール作品参加で
……有名なホラーFLASH、『赤い部屋』とのクロスオーバーになります
782 :アカン部屋11/1 :2008/03/18(火) 02:42:20.79 ID:GLi23Ak0
ある時は大手正統派企業の拡大戦略として。
あるいは詐欺達がカモを呼び寄せる手段として。
シロからクロまで、様々な理由で作られる。

────それがポップアップ広告と言うものだ

そこには人間の欲望、あるいは悪意が入り混じっている。

だが、その中に絶対消してはならないポップアップ広告もある。

そのポップアップを消した者は……



深夜二時、泉家。
草木も眠る時刻なのだが、この家で寝ているのは小早川ゆたかだけである。
そうじろうは原稿が煮詰まっているのか居間に閉じこもっている。
後でお茶でも持って行ってあげるべきだろうか?
783 :赤の部屋11/2 :2008/03/18(火) 02:43:29.90 ID:GLi23Ak0

────カチッ カチッ

いや、今はそれ所では無い。
父親が大事な仕事をしているように、自分もまたなさねばならぬ使命があるのだ。

時計の音とマウスの音。
それ以外の音は一切……

『うるさいわね……だって好きなんだから仕方無いじゃない!』
「ふっふっふ、素直になりましたな」

鳴り響きまくるこなたの部屋なのだった。
パソコンのスピーカーからはヒロインの心情を表すような優しい音色、そして大物声優の迫真の演技が絶えず流れている。
イヤーホンもせずに。

過去にそれで一度、ゆたかに教育上よろしく無い物を見せてしまったのだが、全然反省していないのがこなたの、こなたたる所以だ。

『あなたが好きなの……だから、だから、ずっと一緒に……』
「さーてCG回収と行きますか」
784 :赤の部屋11/3 :2008/03/18(火) 02:44:03.08 ID:GLi23Ak0

口元はニヘニヘとした笑みを浮かべ、再びクリックを行った瞬間。

『あんたはどうなのよ……────アナタハ、スキデスカ』
「はい?」

ヒロインの声が、突如チープな機会音声へと代わった。
と思うと、画面の中央に妙なポップアップが現れる。
赤い背景に、『あなたは、好きですか?』とだけ書かれ、何処にもリンクはされていない。

「あーもういい所なのにな」

知らない所でスパイウェアに入り込まれたのだろうか?
こなたは頬を膨らませながら×にカーソルを合わせ、クリックを行う。
だがそれは再び現れた。
785 :赤の部屋8/4 :2008/03/18(火) 02:44:41.81 ID:GLi23Ak0
『アナタハ、スキデスカ』

溜め息をつく。
どうやら消しても再び現れるようだ。
せっかくヒロインを落とせたと言うのに……、興ざめもいい所だ。

「しつこいなー」

カチッ カチッ と複数クリックしたが結果は同じ。
いい加減イヤになって放置しようと思った所────

『アナタハ赤イ部屋ガ好キデスカ?』

ポップアップに隠れていた文字が現れたのだ。

「あれ……?」
786 :赤の部屋8/5 :2008/03/18(火) 02:45:22.03 ID:GLi23Ak0
いきなり画面が真っ赤に染まり、黒い文字が次々とスクロールされて行く……。
どれもコレも見たこと無い名前ばかりだが、それでも彼女を戦慄させるのには十分。

「何コレ……ヤバイ? いや、絶対ヤバイって!」

赤は危険信号……! 殆ど本能に近いもので、こなたはブラクラだとか業者の宣伝だとか、それ以外の恐怖を全身で感じた。
できるだけ画面を見ないように、パソコンの本体の電源を強く押す。
だが数秒近く待ってもディスプレイから漏れる光は一向に収まらない。
ならばとコンセントを引っこ抜く。
下手をすれば徹夜の努力がパーだが、もはや背に腹は変えられない。

「なんで……なんで……?」

電力がどこからも供給されないパソコン。
それが目の前で起動し、なおもスクロールを続けている。
そして、スクロールが終わった画面に、ある一文が追加された。
787 :赤の部屋8/6 :2008/03/18(火) 02:45:46.49 ID:GLi23Ak0
────そんな事しても手遅れですよ





 ア ナ タ ハ 赤 イ 部 屋 ガ 好 キ デ ス カ ? 





突如後ろに気配を感じた。
近づいてくる。
逃げられない。
身体が動かない。

(助けて……助け────)

こなたの意識が途切れた。
788 :赤の部屋8/7 :2008/03/18(火) 02:46:20.68 ID:GLi23Ak0


「ほ〜、それでお父さんと朝まで一緒に居たいから遅刻したと? 遅刻の理由にしては面白いなー泉ィ#」

「で、でもホントなんです先生! 私のパソコンがのろわれて! 変なのが出てきて」

「変なのが湧いとる場所なら、ウチも心当たりあるなぁー」

「……え?」

「お前のココじゃあ!」

ゴチンッ

789 :赤の部屋8/8 :2008/03/18(火) 02:48:43.18 ID:GLi23Ak0
アニメのポスターやフィギアが彩りに飾られているこなたの部屋。
彼女のデスクの上にその存在感を表しているデスクトップ型のパソコン。

誰もいない部屋で、パソコンの電源が起動した。

画面にはこう記されていた。

────ウイルス警告

────ユーザー名konakonaのPC内に、悪意あるプログラムを発見しました
────このプログラムは自動的に処分されます
────この悪意あるプログラムのデータは××××プログラム本社へ転送されウイルス定義の更新に…
790 :赤の部屋8/8 :2008/03/18(火) 02:49:21.39 ID:GLi23Ak0
投下終了しました


……いいのかな、コレでも
791 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 03:13:45.75 ID:WHTctMDO
>>773理解力の乏しい自分が嫌でイライラする……
最終的に、戻ってきたのはこなた化したかがみの魂だけってこと?

>>790ラストのは会社(?)側の証拠隠滅かww
792 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 08:54:47.68 ID:fCZ5ugwo
3日来なかったら何やらめちゃめちゃクオリティ高そうなのがあるではないか
じっくり読ませてもらうとしよう

>>790
ぶっちゃけヘタな怪談よりPC関係の話のがよっぽど怖いわww
793 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 09:26:02.19 ID:xaVTusQ0
>>791
赤い部屋の呪いが、ウイルスソフトによってウィルス扱いされたって事じゃねww
794 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 09:54:40.47 ID:fCZ5ugwo
俺木曜日に墓参り行くよ…
795 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 11:53:11.97 ID:fqTLXWwo
赤い部屋懐かしいな
昔そのフラッシュやってトラウマになったことがあったわ
796 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 12:19:41.46 ID:1z.T2sSO
初めてコンクール作品を書くので良い作品に仕上げようとしたら
俺の特殊能力が発動してしまった。

必殺! 当初とオチが違う拳!
もうこのまま突き進むぜ!
797 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 12:52:26.98 ID:odrYCAAO
>>796
頑張れ
無事投下できたらおごるから飲みに行こうぜ




お酢をな
798 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 15:21:22.27 ID:I6C2.wc0
コンクルが盛り上がってまいりましたーので俺も便乗させていただきませう
799 :肝試し大会atお墓(1/14) :2008/03/18(火) 15:22:30.52 ID:I6C2.wc0
さて只今の時刻午後10時ちょい前。
そして目の前には不気味なお墓。

何で私は今こんな時間にこんな場所にいるんでしょう。

こなた「ん〜、やっぱお墓は雰囲気でるね〜(=ω=.)」

横で目をキラキラさせてんのは私がここにいる元凶であるこなた。
そう、何故こんなことになったのかというと・・・

その日の放課後のこと

こなた「か〜がみ〜んっ♪」
いつも以上に機嫌良さそうに私を愛称で呼ぶこなた。

かがみ「ん、何?今日はえらい機嫌いいな・・・」
こなた「んふふ♪分かる?」
かがみ「何かあったの?」
こなた「んーんー、これからあるんだよ(=ω=.)」
かがみ「何かの発売日とか、またそんなのかー?」
こなた「違うよ〜」

ニマニマしながら見上げてくる。
なんか嫌な予感がするんですけど・・・。

こなた「かがみ、今日の午後10時にウチんちの近くのお墓に来て☆」

かがみ「は・・・ぃい?」
800 :肝試し大会atお墓(2/14) :2008/03/18(火) 15:23:02.57 ID:I6C2.wc0
最初は誰が行くかよっ!とか思ったけど、結局来てしまった。
何で来てしまったんだろう・・・ちょっと自分に呆れてはいるけど
午後10時なんて真っ暗な中、お墓なんかでぽつんと1人でいるこなたをほっとくというのも
なんかかわいそうだし、聞くとつかさも呼ばれたみたいだったから仕方なく。という感じだ。

でもいらぬ心配だと分かった。

こなたはゆたかちゃんと一緒で、私たちが着くとなんか他にもいっぱい集まってきた。
みゆきに、みなみちゃんに、田村さんに、パトリシアさん。
てかこんなに集めて何をしようと・・・。

こなた「いやー、肝試し大会をしようと思ってさー」

とか何とか言われた。
( ゚ω゚)<どんだけ〜。
ってつかさが言うのも頷ける。
何でそんないきなり肝試し大会なんか・・・?

こなた「そこはホラ、大人の事情というか・・・」
かがみ「あー・・・はいはい、そうですか」

やっぱ来ない方が良かった。

ゆたか「でも、お墓で肝試しはちょっと怖いよね〜。幽霊さんとかでてきたらどうしよう・・・」
みなみ「大丈夫・・・私がいるから・・・」
ゆたか「みなみちゃん、こーいうの強いんだねっ、すご〜い!」

その横でニヤニヤする田村さんとパトリシアさん。
ホントに何しに来たんだか・・・。
801 :肝試し大会atお墓(3/14) :2008/03/18(火) 15:23:37.06 ID:I6C2.wc0
こなた「まー、幽霊なんているわけないしね」
つかさ「ほ、ほんとぉ?・・・私、幽霊苦手だから・・・怖くて・・」

さっきから私の腕を掴んでいたつかさが言った。
苦手なくせに良く来る気になったなこの子は・・・。

みゆき「うふふwwでももしかしたらホントにいるかもしれませんよ♪」
こなた「うっ・・・みゆきさんが言うと冗談に聞こえないから困る・・・」
つかさ「ゆ、ゆきちゃん、怖いこと言わないでよぉ・・・><」
ゆたか「幽霊さんが来たらどうしよぅ〜><」

怖がる人たち。おいおい・・・と思ったらこなたがなんか言い出した。

こなた「ゆーちゃん、大丈夫だよ。私が最終兵器を用意しているから!」
みゆき「最終兵器ですか・・・?」
こなた「うん!それはつまり・・・」

とか言って私に真っ直ぐ人差し指を突き出した。

こなた「ジャジャーン!かがみんです!」

みんなから「オォ〜ッ」という声が上がる。
しかもつかさまで言ってるし・・・

かがみ「は!?ちょっ、おま、待てっ!!何でそーなるっ!?」
こなた「だってかがみ、巫女さんでしょ」
かがみ「そ、そうだけど・・・そんなこと言ったらつかさもでしょっ」
こなた「だってつかさはー役に立たなそうだし・・・」

横でつかさがショックを受けたような顔をして
「こなちゃんにくせに〜」とかなんとか小さく呟いた。

こなた「もし、みんなが幽霊に襲われたらかがみ、ヨロシク頼むよ」

本当に私がいれば大丈夫だと思ってるようにこなたがウィンクしてきた。
そんなことされても困るっつーの・・・ま、幽霊なんているわけないけど。
802 :肝試し大会atお墓(4/14) :2008/03/18(火) 15:24:12.97 ID:I6C2.wc0
とかなんとかあって、2組に分かれてお墓を一周することになった。
1年組と3年組に分かれても良かったんだけど、それじゃおもしろくないってことで
シャッフルすることになりましたとさ。

まず最初につかさ、みゆき、ゆたかちゃん、パトリシアさんの組が行くことになった。
私たちお留守番組はお墓の入り口で待機することになった。

つかさ「はぅう〜・・怖いよぉ・・」
みゆき「つかささん、大丈夫ですか?」
パティ「目ヲツムッテイレバダイジョーブデース!」
ゆたか「それだと危ないよ〜」

とかなんとか雑談しながら夜の闇に消えて行った。
ついでに言っとくと、1組1個の懐中電灯を使える。
まあ、暗いと危ないからね。

こなた「行っちゃった・・・ね」
かがみ「そうね・・・でもあの調子だと大丈夫だと思うけど」
ひより「確かに雑談したまま1周終わっちゃいそうッスよ」
こなた「ふむぅ・・・やはり4人では多すぎたかなぁ」
かがみ「今更かよ、計画性ないな・・・」

そして別に話す話題もなくなり、無言になった。
明かりはお墓の入り口付近にある電灯一本とこなたの持ってる1個の懐中電灯だけ。
803 :肝試し大会atお墓(5/14) :2008/03/18(火) 15:24:52.79 ID:I6C2.wc0
・・・どのくらい経っただろう。
無言で暗闇にバカみたいに突っ立ってる私たち4人。

こなた「遅い・・・ね」

フイにこなたが呟いた。
今までシーンとしていたからか、その声は何故か不気味に夜の闇に反響して聞こえる。

かがみ「・・・うん」

電灯の下で時計をチラと見ると15分が経過していた。
このお墓を一周するには十分すぎる時間が経っているのだ。

ひより「何か・・・あったとか?」
かがみ「何かって何よ・・・」

嫌な予感がした。
でも、まさか・・・ね。

みなみ「幽霊とか・・・ですか」

みなみのその一言で私たちは顔を見合わせる。
そして恐怖を振り払うかのように私と田村さんが顔に笑みを浮かべる。

ひより「ハハッ、そんなことあるわけないじゃないスか」
かがみ「そうよ、な、何言ってんのよ」

けど、こなたの表情は怖がる様子も何もなく先ほどから変化していなかった。

かがみ「こなた・・・?」
こなた「え・・・?あ、何?」
かがみ「あんた、大丈夫か・・・何かオカシイぞ?」

そう言った途端、ちょっとビックリしたような表情を浮かべて、

こなた「そう・・かな・・・」

と言ってまた黙り込んだ。
何だ?やっぱおかしい・・・。
まるで想定外のところをつかれた・・・といったような。
804 :肝試し大会atお墓(6/14) :2008/03/18(火) 15:25:19.35 ID:I6C2.wc0
みなみ「私、ちょっと見て来ます」

そう言うなりみなみちゃんが一歩前に出る。

かがみ「ちょ、待って。わ、私も行く・・・」

私も前に出てみなみちゃんと並ぶ。
そして振り返って、

かがみ「こなた、懐中電灯貸して」
こなた「え、あ、大丈夫。私も行くからっ。ひよりんも来るでしょ?」
ひより「ぁ、ハイ。流石に1人では怖いッスから・・・」

そういうことで私たち4人もお墓に行くこと決定。
しばらく歩いていくと本当に真っ暗だった。
こなたの持ってる懐中電灯だけしかほぼ明かりがなく、自然と私たちは体を寄せ合う。

かがみ「ホントに真っ暗じゃない・・・」
ひより「そッスね・・・流石にコレは・・・」

しばらく行くと先頭を行っていたこなたが立ち止まった。

かがみ「どしたの?」
こなた「・・・いや、ここ・・・さっきも通ったような気がして・・・」
かがみ「はぁ!?・・・それどーゆう意味よ」
ひより「まさか・・・先輩・・・」

こなた「・・・迷ったかも」
805 :肝試し大会atお墓(7/14) :2008/03/18(火) 15:25:52.96 ID:I6C2.wc0
えー・・・ただいまの時刻午後10時半。
真っ暗闇のお墓の真っ只中で私たち4人は突っ立っています。
ここは結構大きいお墓らしくて、どうやら迷ったようです。
ていうか先頭を歩いていたこなたのせいなんだけどね・・・。

かがみ「これからどーすんのよ・・・」
ひより「がむしゃらに歩く?」
こなた「流石にそれは・・・」
かがみ「あんたのせいで迷ったんですけど・・・」
こなた「はぃ、すいません(=ω=.;)」
かがみ「もー・・・じゃあ私が先頭歩くわよ」
こなた「えー・・かがみ、大丈夫なの?」
かがみ「うっさいわねっ・・・あんたよりゃマシだっ」

と言ってこなたから懐中電灯をもぎ取る。

かがみ「とりあえず、前進んでみましょ」
ひより「ハイ・・・?岩崎さん、何してるの?」
みなみ「いえ、携帯が通じるかと思いまして・・・」
こなた「ナルほど!その手が!でも、こーいう系んときは圏外オチでは・・・」

と言ってみんながそれぞれケイタイを取り出す。

かがみ「そんなオチではないわね・・・」

みんな普通に電波が届いている。
まあ、ただのお墓なワケだしね・・・

しかし、呼び出し音はバッチリ鳴るのに、誰も出ない。
806 :肝試し大会atお墓(8/14) :2008/03/18(火) 15:26:44.28 ID:I6C2.wc0
かがみ「何で出ないのかしら?」
こなた「出れない事情があるからでしょ・・・」
かがみ「何よそれ・・・」

仕方ないので私たちは前進することにした。
先頭は私で、懐中電灯で足元を照らす。
数分歩いた後・・・

かがみ「ッ!!ちょっ・・・これっ!!」

私の懐中電灯が照らしたのは見覚えのある・・・そう、つかさの携帯電話。
そして他にも光を当てるとハッキリと4人分の携帯電話が発見された。
これが出られない事情・・・?

こなた「何でここに携帯落ちてんの?」
ひより「わざと・・・じゃないッスよねえ」
みなみ「やはり・・・・幽霊のしわざなんでしょうか」
かがみ「ば、バカ!そ、そんなのいるわけないでしょっ」
こなた「じゃあ何で落ちてんのさ。みんなが自分から落としたってこと?」
ひより「やっぱり幽霊・・・・」
かがみ「だ、だからいないって言ってるでしょっ!!!」
こなた「でもかがみ、ここ・・・お墓だよ?」
かがみ「う、うるさいっ!!」
みなみ「先輩・・・落ち着いて・・・」
かがみ「・・・うっ・・・」

無言。
確かに、何でここに携帯が落ちてるのかは分からない。
けど、つかさ達が自分から落とすわけはない。
誰かによって落とされた・・・?
そう考えていると・・・・

・・・フフフ・・・・

かがみ「ッ!?」

消え入る様な細い声で笑い声が聞こえてきた。
そう、その声はまるで・・・幽霊のような・・・・
807 :肝試し大会atお墓(9/14) :2008/03/18(火) 15:27:45.44 ID:I6C2.wc0
かがみ「だ・・・誰よ・・・・」

私を押しつぶそうとする恐怖を払いのけ、声を絞り出す。

アハハハアハハアハハハハハハ・・・

しかしその問いに答える声はなく、笑い声だけが響く。
恐怖に体が震えて、後ずさりする。懐中電灯が手を滑り、下に落ちる。
他の3人を見る余裕もない。本当に予想外だった。
幽霊?そんなハズない!だって幽霊なんていないもの・・
じゃあこの笑い声はなんなの?ちょっと・・・これ・・・何なのよ・・

その時、私の腕に何かが触れた。
いや、触れたというより、掴んで来た。
急いで振り返る。

けれどもそこにあるのは闇だけで、何も見えない。
唯一の明かりである懐中電灯は地に転がっている。

でも、体温が伝わって来て、ちょっと安堵する。

「かがみ・・・?」

この声は・・・

かがみ「こなた!?」

その時、懐中電灯が上に上がり、ピカァと辺りが照らされる。

みなみ「先輩・・・!」

どうやらみなみちゃんが懐中電灯を拾ってくれたらしい。
808 :肝試し大会atお墓(10/14) :2008/03/18(火) 15:28:33.71 ID:I6C2.wc0
アハアハハアハハハハハアハハハハハハハハハ・・・

まだ聞こえる声。
その声に怯えているのか、こなたの震えが伝わってくる。
でも、体温が伝わってくるだけで、ちょっと心が落ち着く。

懐中電灯の明かりが声の方へ向けられる。

そして・・・見えた。
白いボゥっとした影。

幽霊が。

かがみ「嘘・・・」
みなみ「まさか・・あなたがゆたか達を・・・?」
ひより「そんな・・・じゃあ、みんなが消えたのはアイツのせい!?」

みなみちゃんの持つ懐中電灯が幽霊に向かって照らされる、が
その白い影は明かりから逃げるように猛スピードで移動した。
しかも、その影は私たちに近づいてくる。

かがみ「な、何でこっちに来るのよ!?」
ひより「まさか私たちも幽霊に・・・」
かがみ「ちょっ・・・じょ、ジョーダンじゃないわよ!」

こなた「かがみっ・・・」

私の後ろに隠れるように腕をぎゅっと掴んでくる。
こ、こなた・・・?

”もし、みんなが幽霊に襲われたらかがみ、ヨロシク頼むよ”
809 :肝試し大会atお墓(11/14) :2008/03/18(火) 15:29:14.40 ID:I6C2.wc0
こなたの言った1つのセリフが浮かんだ。
その言葉が浮かんだ瞬間、私は幽霊に対し叫んでいた。

かがみ「く・・来るなら・・き、来なさいよっ!!」

そんな言葉とは裏腹に私はすごく恐怖していた。
でも、でも――――

かがみ「あ、相手になってやるんだから・・・っ」

こなたの腕を掴む力が強まる。

恐怖心なんかに負けちゃダメだっ
私を頼りにしてくれている人が・・・いる――――

ドガッ
とっさに出した拳が幽霊にクリーンヒットしていた。

「ヴぁッ!?」

変な声を上げて幽霊が倒れた。
あれ?なんかこの声どっかで聞いたような・・・
ていうか、幽霊にパンチが当たるってどーゆー・・・

そしたら後ろで必死に笑いをこらえる声が聞こえた。

こなた「ゥヒヒヒヒヒ・・・だめ、ヒゥ、もう、我慢できなーいっ!!」

あ・・・あれ?

こなた「wwwwwwwwかwwwwwwがwwwwwwwwみwwwwwwwwwwwwんwwwwww」

後ろを振り返ると(>ω<.)こんなかんじで爆笑しているこなたがいた。
なんか知らないけど、ものすごく殴りたくなった。
810 :肝試し大会atお墓(12/14) :2008/03/18(火) 15:29:45.49 ID:I6C2.wc0
こなた「痛ァッ!?な、何すんのさーっ!」
かがみ「どーゆーことよ、これは?」

思い切り睨みつけると、こなたの笑いがすぐに停止した。
そして足元に倒れていた幽霊がむっくり起き出した。

「いってぇ・・・何も殴るこたぁねーだろ・・・」

白い布をバサッと脱いで人が出てきた。

かがみ「日下部・・・あんたそこで何してんのよ」
みさお「ん?あーバイトだよ、バイト」
かがみ「何の?」
みさお「幽霊のバイト。だってちびっ子が柊1日レンタルしてくれるっていうからさー・・」

こなたに向き直る。

こなた「えっとー・・」
かがみ「まさか・・・あんたが全部?・・・」
こなた「えー・・っと・・・まぁ、その・・・うん」

そして後ろの墓石からいなくなった4人と峰岸が姿を現した。

つかさ「こなちゃん、終わったー?」
こなた「お、つかさ〜。おかげさまでーww」
かがみ「あー!あんたら!それに峰岸まで!」
あやの「フフフ、柊ちゃんが怖がってくれたなら良かったわww」

なるほど、あの不気味な笑い声は峰岸か・・・
にしても・・・一体・・・これは・・・・
811 :肝試し大会atお墓(13/14) :2008/03/18(火) 15:30:21.27 ID:I6C2.wc0
こなた「というわけで、かがみ、楽しかった?」
かがみ「・・・ふざけるなああああああ!!!」
こなた「うわっ怖ーっ!」

殴ろうと構える私に対し、頭をおさえるこなた。
でも途中で呆れて殴る気力も失せた。
こんなオチだったのかよ・・・。

こなた「でもかがみー、ちょっとカッコ良かったよー?」
かがみ「なっ・・・!!」
こなた「アハハ♪かがみ、顔真っ赤wwww」
かがみ「バカァーッ!!!」

そんな様子を見て苦笑するみんな。

みさお「んにしても、ほんとに何も出なくて良かったよなー」
あやの「そうよね。お化けってやる側も結構勇気いるのよね」
こなた「まー。2人はお疲れ様wwこっちはかがみに隠し通すのが疲れたよ」
かがみ「ったく・・あんたは一体何のためにこんなことを・・・」
こなた「いやー、ただ友情を深めようとだね・・・」
かがみ「なんじゃそりゃ・・・肝試しがか・・?」

みんなでお墓の入り口まで歩きながらそんな話をする。
まあ、こいつはこいつなりに、私と遊びたかったのかもしれない。
はあ・・・まったく・・・・。
812 :肝試し大会atお墓(14/14) :2008/03/18(火) 15:31:04.66 ID:I6C2.wc0
つかさ「でも、私本当に怖かったよ?夜のお墓だし・・・」
みゆき「そうですね。本当に幽霊などが出なくて良かったです」
ゆたか「やっぱり幽霊さんはいないんですかね?」
パティ「ドウデショウネー」

こなた「うん。でも、本当は・・・いたのかもよ?」

ニヤッと笑ってみせるこなた。

こなた「本当の幽霊」

その時、ひんやりとした冷たい風が一瞬私たちの間を吹きぬけた気がした。
813 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 15:33:05.84 ID:I6C2.wc0
以上です。こんなので良かったのかな・・・
ベタな展開でスンマソン(=ω=.;)
814 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 16:32:13.11 ID:wq3VCV.0
>>813
面白かったよ。
全然怖くないのも気が休まる感じで良かった。
(怖くないというのが褒め言葉になっているのか、よくわからないけど)
815 :第7回コンクール主催 :2008/03/18(火) 18:09:35.49 ID:PbMeMh60
>>813
GJ!全然OKだぜwww
日下部たちが出てこないのかなぁー?とか思ってたら
やっぱり出てきてワロタwww

つーか皆、投下早いなー、オレはまだまだかかりそうだww
816 :やさしさに包まれて 笑ってた日々を心に留めておきたくて……10/1 :2008/03/18(火) 18:49:33.17 ID:ndPZQLs0
コンクール作品、投下いたします
817 :やさしさに包まれて 笑ってた日々を心に留めておきたくて……10/1 :2008/03/18(火) 18:50:05.80 ID:ndPZQLs0
全てが静寂に包まれた夜。
かがみは自室に一人きり。

その目には涙。

亡くした親友を思いやる涙。

もう親友は帰ってこないのは分かっている。

分かっているのに……。

かがみは涙を流し続ける。

☆   ☆   ☆

太陽がその姿を見せ、植物は光合成を、道を歩く人々が徐々に増え始める。
かがみもその中の一人として淡々と目的地へ向かう。
この街にも朝が来たのだ。
植物、人間……この街の多くを構成する生命が、目覚める時間。

「かがみぃ……」

いや、例外が居た。

「おはようこな……た?」

後ろから今にも消え去りそうな声をかける彼女は泉こなた。
その顔は青ざめて、目元には大きなクマが出来ている。
818 :やさしさに包まれて 笑ってた日々を心に留めておきたくて……10/2 :2008/03/18(火) 18:50:44.32 ID:ndPZQLs0
「何か今日はヤケに眠そうね……」
「うん、昨日は徹夜でネトゲーだったからね…………今にも……別の……世界に…………ZZZZ」

いつになっても変わらない親友。
そんな彼女を見て、かがみは呆れるしか無いのだった。

☆   ☆   ☆

────こなたが死んだ

今でも、それは夢の中で聞いた言葉のように思えた。
葬式の時、顔をクシャクシャにするつかさ、顔を俯かせながら震えるみゆき。
そして火葬場に運ばれるこなたの亡骸にしがみ付いて、止めようとするゆたかちゃん。
全てがリアルだった。
そのはず……、なのに──

時間は、決して万能薬では無い。
事実、今ここに一人の少女が過去の囚人となっているのだから。

☆   ☆   ☆

チャイムが鳴り、四時間目の授業が終わりを告げる。
その時間が睡眠時間と同じになっている生徒も示し合わせたかのように次々と目を覚ます。
そして彼女、泉こなたも例外では無い。
昼休みが始まる。
それは落ち零れや優等生までピンキリな陵桜高校ではあるが、皆が授業よりもこの時間を何よりも待ち望み、満喫する。
優等生は親友と話が出来る時間として、落ち零れは空腹を満たせる時間として、逸れ者は孤独を感じる時間として……。
人それぞれ形が違うけど、それ誰でも同じこと。

819 :やさしさに包まれて 笑ってた日々を心に留めておきたくて……10/3 :2008/03/18(火) 18:51:35.05 ID:ndPZQLs0
「でさ、人が死んだら何処に行くかって考えてみたんだけど」
「あんたには、ちゃーんと地獄に逝けるように祈ってあげるわよ」
「ちょっ、か、かがみ! それ、キツイっすから!」

空腹とは別に、空腹以上の何かが満たされる。
心から分かり合える誰かと居るというのは、そういう事だ。
何時までも、何時までもどうでもいい事を語り合う日常。
やがて、チャイムが鳴り響く。

「あ、じゃあ私はもう帰るわねー」
「うん。また放課後にね、かがみん」
「あ、そうだ!」
「ん?」
「明日さぁ、新しくゲームセンターがオープンするでしょ? 私達の青春の記録を残さないかね?」

そう行って、友達ととったプリクラのノートを取り出すこなた。
かがみが二つ返事で承諾したのは書くまでも無いだろう。

昼休みが終わる。
人それぞれの過ごし方はある。満喫の形は違う。

気付いている人間は居ないのだろう。
この時間は、何よりもかけがえの無い時間だと言う事に。
泉こなたの場合も、『また明日同じ時間がある』と思っている。

────たとえそれが明日失われる事になっていても

☆   ☆   ☆
820 :やさしさに包まれて 笑ってた日々を心に留めておきたくて……10/4 :2008/03/18(火) 18:53:06.87 ID:ndPZQLs0

「…………こなた」

布団の中に入りながら、かがみは一冊の手帳に目を通す。
星型のフレームに二人っきりで移っているプリクラ。
こなたが映っている最後の写真。

月明かりが彼女を照らしていた。

☆   ☆   ☆

昼休みが終われば、あとはあっと言う間に終わる。
放課後のチャイムが鳴るとこなたは真っ直ぐとC組に向かった。

「やっほーかがみー」
「おーっす……」
「うほ〜い! かがみんと二人っきり〜、かがみんと二人っきり〜。それでは青春へ向かってー」
「こ、コラ! 引っ付くなこなた!!」

クラスメート中が怪訝な瞳をこちらに向けている。

821 :やさしさに包まれて 笑ってた日々を心に留めておきたくて……8/5 :2008/03/18(火) 18:53:41.47 ID:ndPZQLs0
「なぁ……柊、その……」
「分かってる。 何も言わないで……日下部」
「かがみーん、早く行こうよー」

何時の間にか、教室の出口付近で待機しているこなた。
もちろん自分のせいでかがみがヒンシュクをかいた事など気付いてもいない。

「まったく、アンタってヤツは……」

そう言いながらかがみもこなたの後を追う。

先ほど抱きついてきたこなたの肌の温もり、それはもう二度とかがみには感じられない物だった。

☆   ☆   ☆

49日。
それは報われぬ死者が、救われる時。
こなたにとっても、今日がその日に当たるのだ。
始まりがあるものには、必ず終わりがある。
滅びの美学とは、同時に誕生の美学でもある。
822 :やさしさに包まれて 笑ってた日々を心に留めておきたくて……8/6 :2008/03/18(火) 18:54:16.02 ID:ndPZQLs0
だが、かがみには終わって欲しく無い物がひとつだけ……。
何で、こなたともっと一緒にいてあげられなかったのだろう。
あの日、あの瞬間……。
もしこなたに寄り添っていれば、自分も一緒になれたのに。

こなたと一緒に、トラックで轢かれて、全て混ざって、グシャグシャに……。

☆   ☆   ☆

「あんたねー、いくらなんでも引っ付きすぎでしょ」
「アハ♪」

ゲームセンターから出てくる二人は何時も通りだった。
それは彼女達のいつもの光景。
決して失われる事は無いはずの物。

「でさー、どんな出来だったワケ? 私にも見せてよー」
「え、あ、コレは」
「ねー見せて見せてよー」
「ちょ、こなた危な────あっ」

それは偶然か、神のイタズラか。
一陣の風がかがみの手元からプリクラを奪い取ってしまう。

それを反射的に追いかけるこなた。
だが次の瞬間────、

「こ、こなた!!」
「──────えっ?」

823 :やさしさに包まれて 笑ってた日々を心に留めておきたくて……8/7 :2008/03/18(火) 18:55:28.93 ID:ndPZQLs0
こなたが振り向いた先。
そこあったのは、こなたに向けて真っ直ぐ突進するトラックの姿だった。

「イヤアアアアアアアア────」

────全てがスローに見えた

「こなた……!」
「ふぇー、驚いた」

トラックはあっけなく『こなたを素通りしていた』。

「直前で避けてくれたのかな? いやー私ってツイてる?」
「バカ! 気を付けなさいよね……」
「いやー心配してくれるんなんて……うれしいね〜」
「もう、バカッ! さっさと行くわよ!」
「あ、おいてかないでよー」

そして、少女達は再び帰路に着いたのだった。

☆   ☆   ☆

月を毎晩眺めるのが日課となってから、もう50日となった。
最初に見た時は、失われるだけだった半月。
それが半月程度で折り返しとなり、今や最高に満たされた満月と化していた。

かがみは手帳を開く。
それは今日こなたと一緒に撮ったプリクラ。
あの後、こなたに見られまいと念のため回収したものだ。
824 :やさしさに包まれて 笑ってた日々を心に留めておきたくて……8/8 :2008/03/18(火) 18:55:57.98 ID:ndPZQLs0
────バカこなた

────前々からそうだとは思ってたけど、ここまで酷いバカだなんて思わなかったわよ

────自分が死んだ事にも気付いていないなんて……。

結局、こなたはこなたのままだった。
そう思うと、嬉しいような可笑しいような、そんな気がして口元に笑みを浮かべる。

そしてかがみは目を閉じた。
永遠の別れと思った。
でも本当はこれからも、永遠にこなたと会えるのだ。

────あんた、今日で50日目よ

────不成仏霊になっちゃったのよ?

────ホント、何時までも変わらないんだから……

ベットの淵に置かれた手帳。
一番新しく貼られたプリクラ……。

そこにはかがみ一人しか写って居なかった。

☆   ☆   ☆

翌朝……。
かがみとこなた、二人だけの日常……。
それは永遠のものとなったのだった。
825 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 18:56:41.51 ID:ndPZQLs0
以上です……
オレの文章で、どういう事なのか分かってくれれば……
826 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 19:09:03.81 ID:fCZ5ugwo
これは…ホラーなのか?
827 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 19:43:46.15 ID:1z.T2sSO
テレビのホラー特集でこーゆー系を見た事あるよ。
だから多分ホラーで良いと思う。

それにしても良い作品だな、一瞬あれ?と思ったけど、最後を読んでそうゆーことかと納得した。

GJ!!
828 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 21:23:51.92 ID:WHTctMDO
コンクール作品の投下期限は今月いっぱいだっけ……間に合うかな?
829 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 21:37:25.00 ID:wq3VCV.0
>>697
カービィこなた

「かがみん、かがみん」
「なによ、こな……た? こなたよね?」
「そうだよ。突然だけど、宿題を写させてー」
「いや、コピー能力ってそういうのじゃないでしょ」
「いいじゃん、いいじゃん。物は試しだよ。それじゃ頂きまーす」
「あっ、こら。吸い込むな!」
「……何て言うか、すごくまずいね」
「味についての感想はいいから、早く吐き出しなさいよ」
「それが、そのぅ……」
「ちょっと、まさか」

※一度吸い込んだものは、同じ形では吐き出されない
830 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 21:51:18.58 ID:1z.T2sSO
>>829
ヘルパーにすればおk

俺にもっと絵を描く時間があれば、もっと完璧に描けるんだが……
学生に戻りたいぜwww
831 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 21:55:59.06 ID:WHTctMDO
>>829吐き出したら星形弾となって飛んでかがみんが破裂(?)しちまうww
>>830かがみんはやっぱデデデ大王かな?
832 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 21:59:27.59 ID:fCZ5ugwo
つかさ=ワドルディはガチ
かがみはメタナイトだろ…ツンデレ的に考えて…
833 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 21:59:51.71 ID:fCZ5ugwo
あれ? デデデもツンデレか?
834 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 22:08:40.01 ID:WHTctMDO
>>833デデデはプププランド中の食べ物を奪っていったじゃないですか。だからかがみかな、と
835 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 22:10:46.73 ID:1z.T2sSO
かがみん? ダークマター(第一形態)に決まってるだろwww

みゆきさんはワドルド、あれ?布団がワカメに変わって……モガ




みゆきさんはシミラですね^^
836 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 22:16:07.58 ID:WHTctMDO
ひよりんはアドレーヌかな、やっぱり。
みなみはクーでゆたかはピッチ、みさおはリックであやのは……なんだろ?
837 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 22:22:04.19 ID:WHTctMDO
>>836待てよ?みなみはバイオスパーク、ブレードナイト、サーキブルってのもアリだな……
いや、ゆたかとみなみでラララとロロロも……
838 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 22:44:11.01 ID:IetW8Rc0
コンクール作品いっぱい投下されてるね。
盛り上がって来てる証拠ととってもよさそうだね。嬉しいことだ。
839 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 22:54:00.53 ID:1z.T2sSO
書いてるうちに自分で怖くなってしまった……
昨日なんて夢に出てきたし……焦ったwww
840 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 23:06:20.13 ID:tX6zrCAo
お前うかつにそんなこと言うとめっちゃ期待かけられるぞww
841 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 23:13:52.12 ID:1z.T2sSO
やっぱ>>839は気に市内でください
嘘ですよ嘘^^
842 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 23:28:43.21 ID:xQezXQDO
ゆたか「いいなぁみなみちゃんはムネおっきくて…あたしなんかペッタンコ‥」
こなた「むむ〜っ、まったくだ、けしからん!(モミモミ」
みなみ「やっ、やめてください泉センパイ////」
こなた「ええでわないかええでわないか、ゲッヘヘ」
かがみ「やめんかエロオヤジ!(パシッ」
こなた「あ痛っ」


Oo。}みなみ「……。」
ゆたか「みなみちゃん?」
みなみ「飲まなきゃ!(ゴクゴクゴク…」

牛乳に相談だっ!!
843 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 23:39:17.92 ID:x2w4TWs0
そうじろう「飲むかい?俺の牛乳」
844 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/18(火) 23:39:38.65 ID:tX6zrCAo
ダウトダウト
845 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/18(火) 23:55:37.65 ID:odrYCAAO
盛り上がってるねww前も火曜日に人が多かったような
火曜の盛り上がり法則とでも名付けるかな
846 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/19(水) 07:05:44.56 ID:/D29QYSO
こなたを上手く書ける人が羨ましい
847 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/19(水) 08:21:04.20 ID:39hOIADO
>>825タイトルがメッチャ聞いたことあるんだが……なんかの歌詞だっけ?
848 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 09:22:27.34 ID:.wte1cco
>>846
そんなのいいほうじゃないか
俺なんて輪郭とアホ毛と泣きボクロ書くだけで精一杯だぜ
849 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/19(水) 10:03:10.15 ID:/D29QYSO
>>848
絵じゃなくて文だよwww
こなたの一人称小説が難しいなーってこと
850 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/19(水) 10:29:48.09 ID:Oh.D2.DO
携帯から失礼
俺は寧ろ主観より客観でSS書ける人が羨ましいよ
851 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 10:30:01.74 ID:CfqgKhwo
オタクな俺にはとても書きやすいです^q^

ってのはともかく、漫画アニメの話してる時以外は割とごく普通の女の子だと思うぞ
852 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/19(水) 10:37:34.66 ID:px5pO.SO
>>851
それだけにこれがこなただって表現するのが難しいのでは?
他のキャラは特徴があって表現しやすいし
853 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/19(水) 10:42:08.01 ID:/W0cxfg0
>>847
キンキキッズの月光だな

あれマジでいい歌だよ
854 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/19(水) 10:43:59.28 ID:39hOIADO
>>852自分はキャラ視点はどうしても苦手。
神視点なら結構難しい表現もできるけど、キャラ視点だと「誰がどうした」という説明がうまくできない
855 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/19(水) 10:46:34.52 ID:39hOIADO
>>853月光か!!あれ10位だったんだよな〜、39で。自分が一番すきな曲だったのに
856 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 10:54:33.17 ID:CfqgKhwo
>>852
なるほど…
そこにいた彼方はスルスル書けたけどありゃ路線違ったしなー
こなたの一人称で本編ぽいノリを書けって言われたら俺はリタイアするかも試練

>>854
一人称は主人公の感情とかを地の文ではっきり書けるから俺は好きだぜ
「一方その頃」を使わない限りは主人公の周囲のことだけ書けばいいから楽だしww
三人称だとどうしても淡々と綴るようになってしまう…そこを腕でどうにかするもんなんだけど
857 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/19(水) 12:21:55.74 ID:/D29QYSO
>>852
そうなんだよね、かがみはツンデレだしつかさは天然だし、みゆきさん……はよく解らないけど

こなたの軽めなノリを、思ってる時でもあんな感じで書くというのが難しい。普通な女の子で書いても、こなたらしさをどこか出さなきゃならないし


↑うわ、何だこの文章wwwボキャ貧は辛いわ
858 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/19(水) 13:07:42.41 ID:e5my0Us0
俺は断然1人称
てか気づくと既に1人称になっちゃってるし
こなた、かがみ、つかさの中ではやっぱかがみが書き易いよね
859 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/19(水) 14:16:22.12 ID:39hOIADO
>>853確かに、キャラ視点ではかがみがダントツかな。敬語って点ではみゆきさんもだけど。
860 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/19(水) 14:17:19.90 ID:39hOIADO
>>859間違えた、正しくは>>858です
861 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/19(水) 14:56:14.00 ID:/D29QYSO
らきすた殺人事件やオンラインはどんな感じなの?

やっぱ神視点?
862 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/19(水) 15:50:09.32 ID:LPpQPJo0
神視点てなんぞ?
863 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 15:51:52.44 ID:CfqgKhwo
三人称視点のこと
864 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/19(水) 15:52:49.61 ID:e5my0Us0
>>861
殺人事件はかがみだったね
まあ、あれはかがみ視点じゃなきゃダメって感じな話だし・・・

オンラインは神視点だったかも。
865 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/19(水) 15:58:06.06 ID:oL.cakAO
まさかのPC故障やっちゃたよ/(=ω=.)\
殺人事件といいオンラインといいみなみが不遇すぎる………
866 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 16:08:21.55 ID:.wte1cco
>>865
みなみだけ挿絵が無かったしな
867 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/19(水) 17:51:52.96 ID:px5pO.SO
>>865
殺人事件だとみなみ最初に死ぬしな
868 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/19(水) 18:01:07.05 ID:39hOIADO
>>864かがみ視点というよりも『かがみ中心の神視点』じゃないかな?
869 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/19(水) 19:51:01.72 ID:/D29QYSO
そうなのか、両方欲しくなってきたぞww
870 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 20:36:04.33 ID:CfqgKhwo
なあなあ
ゆたかって携帯持ってたっけ?
871 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/19(水) 21:23:28.71 ID:2t4WgXo0
持っていなかったような気がする。
イメージとしては、何かあったら連絡するようにと言って親が持たせていそうだけど。
872 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 22:01:08.49 ID:lEzQS/Yo
確か南との電話も家電だよね?
二人とも持ってないっぽい?
873 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 22:21:19.63 ID:CfqgKhwo
持ってなかったか…書き直さないと
>>871サンクス
874 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 22:53:52.29 ID:.wte1cco
でもゲームだと主人公にメールしてたよね
875 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/19(水) 23:11:30.57 ID:2t4WgXo0
ここで、そんな細かい矛盾がどうでも良くなる話をひとつ。
876 :こなた姫 :2008/03/19(水) 23:12:27.73 ID:2t4WgXo0
 昔々、同人のひよりというお婆さんがおったそうな。
 彼女はよろずのジャンルに手を伸ばし、同人誌を売って生活しておったと。
 ある晩、ひよりがネタを求めて竹林を歩いていると、その中に光り輝く竹が一本。
 ひよりが竹を切断すると、中から女の子が出てきました。

「これが噂に聞く、赤ちゃんポストという物ッスか……」
 お婆さんは赤子を家に連れて帰り、自分で育てることにしました。
「うーん。名前を付けるのって、悩むなぁ……」
 迷った末に、彼女は一番近くに置かれていた漫画の中から、名前を選ぶ事にしました。
「こなた、っていうのはどう? こなた姫」
 赤子が笑ったように思えたので、ひよりは女の子をそう呼ぶ事に決めました。

 それから十数年後。
 こなた姫は普通では考えられない段階で成長が止まり、一部の人間にとっては最高の姿になりました。
 中学校に入る前の外見で成長の止まった少女の噂は、世のロリコン達にあっと言う間に広まりました。
 会ってみたいと言う者が後を絶ちませんでしたが、本人は常に断り続けていました。

「こんな状態じゃ、落ち着いてアニメも見れないじゃん」
 こなた姫は居留守を装うために、テレビの音量を下げました。
「ひよりお婆さんがいれば、すぐに追い返してもらえるのに」
 しかし、残念ながらひよりはコミケに出かけていました。
 余談ですが、壁サークルです。
 もっともそのイベントの日の来客は少なく、比較的静かなため、こなたにとっても気楽な日でした。
 待っていれば、お婆さんからのお土産として大量の同人誌が読める事も、楽しみでした。

 年月の経過と共に、「さすがに成長してしまっただろう」と諦めるロリコンが増えていきました。
 しかし、それでも諦めない、信者のようになってしまった男が四人いました。
 いずれも名のある家の者でしたが、どうでもいいので名乗るシーンは省略します。
 諦めの悪いこれら四人に対し、こなた姫は諦めさせる方法を考えました。
「じゃあさ、私が今から言う物を持ってきたら、一緒にゲームをやるくらいならいいよ」
 男達の歓喜の声があがりましたが、これはぬか喜びにすぎません。
 こなた姫は、男達が一生かけても手に入れられそうにないものを要求しました。

「まずはセバスチャン。小神あきらが土下座している写真を撮ってきてください」
「あきら様の!? くっ、やってやろうじゃないか!」
 それから数日後、セバスチャンの土下座した写真が郵送されてきた。

「セバスチャンがやられたか……」
「なに、奴は我ら四魔貴族の中でも最弱。あの程度の要求ならば、俺がやってみせるさ」

「次の人は……うーん。エステバリスの開発で」
「無理? じゃあ次の人だね。紅白歌合戦を、今年はすべてアニソンにして」
「うーん。他には何かあったかな。あ、そうだ。絵本入り込み靴が欲しいかも」

 あまりの無理難題に、男達は努力をする前に諦めてしまいました。
 しかし彼らを倒しても、第二、第三のロリコンが現れるのであった。
877 :こなた姫 :2008/03/19(水) 23:13:35.77 ID:2t4WgXo0
「まったく。政府も、こういう人たちを取り締まってくれればいいのに」
 ――この発言が児童ポルノ法成立のきっかけになるとは、彼女は想像もしなかった。
 だが、それはまた別の話。

 四魔貴族がいなくなってからは、こなた姫にしばしの休息の時間が訪れた。
「さーて、密林から届いたゲームでもやろうかな」
 こなた姫がゲーム機を取り出すと、タイミングの悪い事にチャイムが鳴りました。
 ひよりがネタに詰まって死んでいたので、こなた姫が応対に出ます。
 玄関で待っていたのは、なんと帝のそうじろうでした。
「えっ、なに。誰?」
「なるほど……確かにそっくりだ。間違いないようだな」
 困惑するこなた姫に、そうじろうは衝撃の事実を告げました。
「私はお前の父親だ。お前の母のかなたは、身分違いを理由に、身篭った状態で私の前から姿を消したのだ」

 そうじろうが帰った後も、こなた姫はゲームをやろうとはしませんでした。
 都で暮らさないかという話について、どう答えるべきかを考えていたからです。
 帝の熱心な説得で、こなたの心は揺らいでいました。
「いないと思っていた、お父さん。まさか生きていたなんて」

 翌日からこなた姫は、アニメを見る事をたびたび中断して、物思いにふけるようになりました。
 ひよりお婆さんが尋ねても、何でもないの一点張り。
 ご飯だと呼ばれても、アニメを見続けてすぐには行かないほどでした。
 それから数日が経ち、再び帝が尋ねてきました。

「こなた。都に住めば、電車で何駅も移動しなくてもアニメショップがあるんだぞ」
 そうじろうは、リサーチしていたこなたの趣味に合わせて、巧みに誘いをかけました。
 しかし――。
「お父さん。信じてはもらえないかもしれないけど、私は地上の人間じゃないんだ」
「な、なにを言ってるッスか」
「どういうことなんだ?」
 動揺するお婆さんを無視して、そうじろうは極めて冷静にそう言った。
「私はお母さんと同じ、月の住人なんだよ。そして次の満月の日には、そこに行かないといけないんだ」
 それは、こなたが数日かけて出した答えだった。
「こなた、一つ訊かせて欲しい。『帰る』ではなく『行く』ということは、こちらに残る事も出来るのか?」
「……ダメだよ。お父さんに見つかっちゃったから」
「どうして!?」
「お父さんと会った日の夢に、お母さんが出てきた言ったんだ。あの人には帝としての役目がある、って」
 こなた姫がそう言うと、そうじろうは黙ってうなだれた。
「ひよりお婆さん。長い間、本当にありがとうございました」
「こなた姫……」
「お婆さんの同人誌、すっごくえっちで、大好きでした」
「あああああああぁぁぁ。どうして、親の前でそんな話をおおおおおぉぉぉ」
 ひよりは大声で叫ぶと、障子を開けて部屋から飛び出して行った。
 部屋に残ったのは、知り合ったばかりの親子だけになった。
 こなた姫がどうしたものかと迷っていると、帝は顔を上げて言った。
「月といのは、天国の比喩表現なんだろう? そんな所に行かせはしないぞ」
「……お母さんが私を迎えに来るんだよ? それを一般人のお父さんに、何が出来るのさ」
「かなたの時と同じ後悔をするつもりはない。俺が無力でも、陰陽師を呼び集めてかなたを迎え撃つ」
878 :こなた姫 :2008/03/19(水) 23:14:31.71 ID:2t4WgXo0
 十日に満たない日々を、そうじろうは娘と話すこともせずに駆け回った。
 ようやく見つけ出した娘を、二度と手放さないために。
 そしてついに、満月の日がきた。
「来い、かなた。千の兵士に千の陰陽師。お前がどう言おうとも、こなたを渡しはしないぞ」
 そうじろうが叫んだ瞬間、月が一際輝いたと思うと、千の兵士は残らず眠ってしまった。
「こんな事をしちゃダメだって、こなたに言ってもらったのに」
 懐かしい声が帝の耳に届き、ふと周りを見ると陰陽師も兵士と同じようになっていた。
「かなた。やめてくれ」
 そうじろうの言葉に耳を貸さず、浮翌遊しているかなたは、こなた姫の部屋へと近づいていく。
 地面を歩かない以上、落とし穴の類は一切発動しなかった。
 かなたが姫と対面したとき、ひよりお婆さんが間に割り込みました。
「こなたを育てたという意味では、私もお母さんッス。それを血縁だというだけで、好き勝手にはさせない」
「どいて」
 かなたが腕を持ち上げると、ひよりの体が浮き、吹き飛ばされる。
 ひよりは追いかけてきた帝にぶつかり、二人は落とし穴へと落ちた。
「さあ、こなた。行きましょう」
 こなた姫の前に手が差し伸べられる。
 彼女がその手を取らなかったのは、落とし穴の底から声が聞こえてきたからだった。
「こなた。こなたは他人が決め付けた『正しさ』に従うの?」
「おい。こなたまで消えたら、俺は死ぬからな。それでも連れて行くつもりか」
「そうくん……どうして、そんな悲しい事を言うの?」
 かなたは二人の落ちた穴まで移動して、覗き込んで言った。
「私はそうくんに幸せになってもらいたかっただけなのに」
「馬鹿なこと言うなよ。お前達がいなくなったら、俺は不幸に決まっているだろ」
 そうじろうは、這い登りながらかなたへの言葉を紡ぐ。
「そもそもな。こなたのことは国中に知られているから、今更こなたがいなくなっても無意味なんだよ」
「え?」
 そうじろうが必死に準備をしていたのは、兵士達を集めるためだけではなかった。
 こなたが消える理由をなくすために、自分の地位を揺るがすような危険を冒していたのだ。
「……お母さん」
 そうじろうに気を取られているうちに、こなた姫はかなたの背後に立っていた。
 かなたが振り向くと、こなたの目に溜まった涙が月の光で輝いていた。
「私、こっちの世界で、ひよりお婆さんやお父さんと一緒に生きていたい」
「こなた」
 かなたは娘の名前を呟くと、月を見て、穏やかに笑った。
「残念、今日は月食みたい。これじゃあ、こなたを連れていけないわね」
「お母さん……?」
 そんなニュース、テレビではやっていなかったのに。
 こなたが疑問に思っている間にも、月は次第に欠けていき、倒れていた兵士も目を覚まし始めた。

「そうくん。こなた。元気でね」

 それだけを言うと、かなたは光の粒子になって消えた。

879 :こなた姫 :2008/03/19(水) 23:15:12.88 ID:2t4WgXo0
「お父さん。ベタ塗りはもっと丁寧にやってよ。はみ出してるよ」
「そ、そうか。すまん」
「しっかりしてよ。ひよりお婆さんに怒られるのは私なんだからね」
 あれ以来、満月になってもかなたは姿を見せなかった。
 人が幸せになるために何が必要なのか、かなたに伝わったのだろうと三人は理解した。
 結局こなたはひよりお婆さんと暮らしている。
「あー、もうっ。それじゃダメだって。お父さん、邪魔だからもう帰っていいよ」
「いやいや、この話の原作者として、俺には手伝う理由があるはずだ」
「作業の分担だよ。分担。だいたい、本職はいいの?」
「うん。まあ、そっちは適当に……な」
 そうじろうは影武者を使い、時々こうして二人の家に遊びに来ている。
 ちなみに彼がひよりの同人誌の原作を担当するようになってから、売り上げは落ちる一方らしい。
「こなた。今の生活は、幸せか?」
 ホワイト修正も失敗したそうじろうが、こなたに尋ねる。
「どうだろうね」
「おいおい」
「うわー。もう絶対に締め切りに間に合わない……」
 突然乱入してきたひよりを見ながら、こなたは答えた。

「ま、こんな風に笑えるんだから、不幸なはずがないけどね」


880 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 23:20:11.26 ID:CfqgKhwo
かなた「迎え撃たないでー!」

お炊き上げないでーのノリでこれが真っ先に思い浮かんだことは言うまでもない
881 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 23:25:29.26 ID:.wte1cco

>「すごくえっちで、大好きでした」
その……下品なんですが……この言葉に
『勃起』
しちゃいましてね……
882 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/19(水) 23:34:36.25 ID:/D29QYSO
>>879
GJ!
そうじろう……役立たずwww
四魔貴族と聞いてロマサガ3を思い出した。
こなた可愛い
883 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 23:50:14.98 ID:zPqAJ.AO
>>879
お酢
これはもしやらき☆すたおとぎ話?
だとしたら久しぶりだな
今回も面白かったぜ、久々にこのスレ笑ったよ

違ったらスマソ
884 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 23:55:07.70 ID:zPqAJ.AO
すまんやっぱり違うようですね

何れにせよ俺こういうSS好きなんだぜww
885 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/19(水) 23:59:42.50 ID:.wte1cco
何気にヤマトネタ入ってるんだね
さっき気づいた
886 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/20(木) 05:14:57.56 ID:zCYLZ2DO
>>879ひよりんがお婆さんというところにまず笑い、かなたさんを迎え撃つところで爆笑しました。エステバリスはナデシコだったかな?
887 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/20(木) 10:45:07.65 ID:a4J6GUAO
不覚にも我ら四魔貴族の中でも最弱にワロタwwww
888 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/20(木) 12:50:13.12 ID:wNNKUESO
「……」と「――」の違いって何?

あるゲームでは「……」が無く「――」だけなのに
違うゲームでは「……」と「――」の両方使われてる。

また「……」は「…」や「………」よりも「……」の方が良いと言われてるが、

「あ…バルサミコ酢……」

という風に「…」と「……」が混ざっていることがあるんだ。


この問題が解決出来ればスムーズに書けるんだがね……。
誰か教えてくだしあ><
889 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/20(木) 13:17:05.74 ID:POvTruM0
>>888
「…」は、台詞の中では「、」の区切りだけでは足りない、次の言葉までの間、言いたいけど言えない一息間での間に対して使うよな。
地の文もそうだが、「…(…の複数含む)」「ー」は時間の経過とか場の変換の意じゃん?
あんまゲームやらないからわからんが、「…」が多ければ、その状態が持続、ターン時の沈黙とか。
小説なんかじゃ「ー○ー」で○の部分に該当者(物)の心情、設定?なんかを入れてたりするな。
使い方は書き手によってかわるけど。
890 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 13:18:13.44 ID:mNdrQFoo
「……」が「間」だってのはもちろんわかるよな?
2字分がいいってのは小説を書くときのフォーマットというか、使うときは基本的に三点リーダを2字分ですよってこと
ここに投下する物は別に基本に準拠する必要はないから「…」でも「………」でもいいでしょ
混ざってるのは単に間の長さの違いを表してるんだろう
俺は「……」に統一するのが読みやすいと思うけど


「――」は微妙に説明しづらいから例で

 つかさは自慢げに携帯の使い方――と言っても知識の大半はかがみに教わったものだが――をただおに説明する。

って感じに簡単な注釈みたいな意味でくくる時もあるし、「……」と同じように間の意味で使われることもある
でもある人のセリフが他の人のセリフで遮られる時なんかは「……」より「――」の方がいいかもわからんね

「いやぁやっぱりかがみんは――」
「ツンデレだねーとか言うんでしょ。さっぱりわかんないわ」

これを「……」に変えるとこなたが無意味にセリフを途中で止めることになるわけで

「いやぁやっぱりかがみんは……」
「な、何よ! 人の顔見てニヤニヤすんじゃないわよ!」

みたいな展開になっちゃうんじゃないかな


こんな感じで俺は解釈している

とりあえず美水かがみは「――」を多用しすぎではある
891 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 13:18:31.10 ID:mNdrQFoo
リロードしろ俺
892 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/20(木) 13:34:29.27 ID:wNNKUESO
>>889-890

非常に解りやすい説明感謝です!

すっげ勉強になった。
893 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 14:56:42.06 ID:LOgwJfso
もうニコニコにみさおのキャラソンがうpされてた……
894 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/20(木) 18:28:57.85 ID:chv7p8.0
聞いてきたがなかなかいい曲だな
フラゲにしては早すぎる気もするが・・・
895 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/20(木) 19:11:35.65 ID:7XQz9t.0
みさお「なぁ、あやの」
あやの「なぁに?みさちゃん」
みさお「私、ソロデビューしたじゃん?て事は背景コンビは黒歴史になんのかな」
あやの「…」
みさお「そのうち写真集なんか出したりして、
    TVデビューも夢じゃなかったりしてな」
あやの「…」
みさお「で、『あの人は今!?』みてーな番組で、
    あやのが紹介されんの。涙の対面www」
あやの「面白そうね。放送事故も起こりそうで」
みさお「ああ、感動すぎて放送できねーかwww」
あやの「ええ、トラウマ必至ね。次の日の新聞には、
    みさちゃんの死亡記事、載っちゃうかも♪あ、柊ちゃん〜」
みさお「…」  
896 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/20(木) 20:53:00.02 ID:a4J6GUAO
確かにヒドイよね
みさお人気過ぎ
897 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 20:55:36.23 ID:mNdrQFoo
ひとえにあの声のおかげだよな
898 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/20(木) 23:03:41.07 ID:xwNcjgs0
みさおの人気が上がるのはいいが、あやのが不憫すぎるww
899 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 23:05:42.67 ID:wNNKUESO
くっ……
あの動画を見てしまったせいで……mp3にしてiPodに入れて何回もリピートして聴いたせいで……

ぽっきぽっきが頭から消えないこなた可愛い愛してる
900 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/20(木) 23:29:28.63 ID:BKsIVdQ0
今連載してるやつスルーしてコンクール作品投下ー。
書いてて思った。

―――――コレは、ホラーなのか?
901 :アラシノヨルニ 1/8 :2008/03/20(木) 23:30:39.93 ID:BKsIVdQ0
雲がちらほらと浮かぶ空の下で、洗濯物をせっせと干す影が一つ。
小さな体をフルに使って、物干し竿にハンガーを吊るしていく。
泉家に居候してもう半年経ち、それまで母親や姉に任せっきりだった家事の大変さが少しずつ解ってきた。
八月の暑さが、彼女の病弱な体を照らしつけた。
汗をハンカチでふき取り、彼女は作業を続ける。

ようやく洗濯物の始末がつき、彼女は冷房の効いた部屋へと戻った。



彼女の名は小早川ゆたか。本日泉家で起こる奇妙なイベントの、たった一人の参加者。



☆     ☆     ☆



「はぁ…。家に誰もないと、暇だなぁ…」

椅子に腰を掛けて、溜め息をつく。
今日は、彼の従姉であるこなたも、その父であるそうじろうも居なかった。
こなたは、友達であるかがみの家へ泊まりで遊びに行っている。
そうじろうは、小説のアイデア探し兼日々の疲れの回復と称して、一人出かけている。
そのため、現在泉家にはゆたか一人。
もともと広い泉家が、今日はいつも以上にがらんとしている気がした。

「何しようかな…」

真面目な性格であるゆたかは、学校の宿題を昨日の時点で終わらせていた。
休みの日に煩わしさを感じることはしたくないからだ。

無意識のうちに、テレビのリモコンに手が伸びる。
電源ボタンを押すと、見慣れたお笑い芸人が漫才を披露していた。
チャンネルを適当に回すと、ある番組が気になった。

心霊特集。この暑い時期にもってこいのプログラム。
怖いものが苦手な人間ほど、こういう特集には何故か見入ってしまうものだ。
恐怖に恐れおののきながらも、肝試しと同じように自分がどこまで恐怖に耐えられるかを確かめる。
もちろんゆたかも例外ではない。
ゆたかの場合は、あまりの恐怖に体が動かなくなるだけであったが。

不気味なナレーション、リアルな映像。そしてあまりにも現実味を帯びたストーリー。
ゆたかの体の震えは、時が経つにつれて徐々に大きくなっていった。
時折挟まれるCMが、彼女の救いだった。もしノーカット放送であれば、彼女は部屋に閉じこもってしまっていただろう。
902 :アラシノヨルニ 2/8 :2008/03/20(木) 23:31:08.77 ID:BKsIVdQ0
ピンポーン。


玄関のチャイムの音がした。
一瞬ビクッと体を反応させたゆたかだったが、すぐに玄関に行き、戸をあけた。
そこには、彼女の実姉、ゆいが立っていた。

「おぉぅ、どしたのゆたか、そんな格好で」

ゆいの言葉に自分の格好を確かめるゆたか。
毛布に包まりっぱなしであった。

「あ…あはは、ちょっと心霊特集見てたら怖くなっちゃって」
「もー、本当に可愛いんだから、ゆたかは〜」

ゆいが頭を撫でる。ゆたかは頬を少し膨らませた。子ども扱いを嫌うゆたかが時折見せるリアクションだ。

「あれ、今日こなたとおじさんは? 留守?」
「こなたお姉ちゃんはかがみ先輩の家にお泊りで、おじさんは一人で旅行に…」
「こんな可愛いゆたかを一人ぼっちにするなんて」
「また子ども扱いしてぇ〜」

久しぶりに、姉妹水入らずで会話が弾む。
ゆいを家に上がらせて、ゆたかは冷蔵庫に飲み物を取りに行った。

「お姉ちゃん、麦茶でいい?」

いいよ〜、という返事が返ってきた。ゆたかは棚からガラスのコップを二つ取り出し、麦茶を注いだ。
お盆に乗せて、リビングへ戻る。

「はい、お待たせ……あれ?」

そこに居る筈のゆいが、姿を消していた。
テレビは相変わらずつけっ放しである。

「お姉ちゃん…?」

ゆたかはありとあらゆる部屋を探した。しかし、ゆいは居なかった。
携帯電話に電話をするが、ゆいの携帯電話はテーブルの上に置いたままだった。
バイブレーションの音が空しく鳴り響いた。

「どうしたんだろ…忘れ物かな?」

しかし、1時間待ってもゆいは帰ってこなかった。

おかしい。絶対おかしい。
903 :アラシノヨルニ 3/8 :2008/03/20(木) 23:31:37.52 ID:BKsIVdQ0
ゆたかの脳裏に、不安がよぎる。心臓の鼓動が速くなっていた。

「お姉ちゃん、ふざけてないで出てきてよ! いつまでも子ども扱いしないでってば!」

少し声を張り上げて、ゆいを呼んでみる。返事は依然として、ない。

ばしっ、ばしっ。

外から音が聞こえる。
そちらを振り向くと、さっきまで晴れていた空が曇っていた。さっきの音は、雨の音だったようだ。
窓ガラスに水滴が数え切れないほど付着していた。

「大変、洗濯物入れないと」

急いで庭へ飛び出し、慌てて洗濯物を入れる。
雨はみるみるうちに強くなり、やがて豪雨になった。

「天気予報、大外れだな…」

溜め息がまた出てしまう。今日は何だか嫌な日だな。ゆたかはそう思った。



☆     ☆     ☆



「ん……」

真っ暗なリビングで、ゆたかが目を覚ました。
いつの間にか眠ってしまっていたようだった。
まだ完全に開かない瞼をこすりながら、ゆたかは時計を見た。
時計の短針が、6の文字を指していた。

「もう6時…?」

今日は家には誰も帰ってこない。夕食の支度も、全て自分でするのだ。
でも、何故か今日はやる気がしない。ゆたかはテーブルに突っ伏して、目を閉じた。


ズガァァァァァァァン!!


「きゃあっ!?」

突然の轟音に、再びまどろみかけていたゆたかは飛び起きた。
外を見ると、もはや嵐と言っていいほどの雨が降り注いでいた。
さっきの轟音は、雷の鳴り響く音だったようだ。
しかも、かなり近い。
眠気は、すっかり吹き飛んでいた。
904 :アラシノヨルニ 4/8 :2008/03/20(木) 23:32:08.96 ID:BKsIVdQ0
「お姉ちゃんたち、大丈夫かな…」

荒れに荒れる天候を気にしつつ、ゆたかは夕食の準備を始めた。
こなたに教わったスキルを使って、とびきりの料理を作る予定だった。
しかし―――――


ズガァァァァァァァン!!


「きゃっ…」

落ちるのが解っているとはいえ、雷は怖い。ゆたかは夕食の準備などしていられず、少しでも気を紛らわす為にテレビをつけた。
好きなバラエティ番組だ。ゆたかは胸を撫で下ろした。

番組も終盤になり、ゆたかの気持ちが段々落ち着いてきた頃――――



ズッガァァァァァァーーン!!


本日3度目にして最大の雷鳴。ゆたかは恐怖で声も出なかった。
そして、こういう時に最大の恐怖をもたらす出来事が起きた。


停電である。


電気の力で明るくなっていたリビングが、一瞬で真っ暗になる。
ゆたかの心臓は一気に縮こまった。冷や汗が出てくる。

「か、懐中電灯、懐中電灯…」

キッチンの棚にある懐中電灯を、手探りで探す。
そこで、再び雷鳴。

「いやぁっ!」

ゆたかは体を縮め、震え上がった。
怖い。怖い。ただただ怖い。動きたくない。


――――こういうときに、人間は自分を窮地に追い込んでしまうものだ。


今朝見た心霊特集。その内容が頭の中を巡り、恐怖がさらに増していく。
思い出したくないのに、何故か思い出してしまう。
それも、一番恐怖を感じた話を。
905 :アラシノヨルニ 5/8 :2008/03/20(木) 23:32:45.66 ID:BKsIVdQ0
その話は、こんな内容だった。



―――――嵐ノ夜ニナルト―――――



家のドアが乱暴に開く。



―――――雨ノ日ニ交通事故ニ遭ッタ長髪ノ女性ノ霊ガ―――――



ドタドタと、大きな足音がする。



―――――未ダニ生キ続ケル女性ニ―――――



リビングの扉が開く。



―――――恨ミヲ晴ラスベク―――――



足音が更に近付いてくる。



―――――“死”ヲ齎サント現レル―――――



ゆたかは、さらに身を縮こまらせた。



「ゆーちゃん、ゆーちゃん! 大丈夫!?」

懐中電灯の光が、ゆたかを照らす。
ゆたかが涙でぐしゃぐしゃになった目を開けると、その先には彼女の従姉、こなたがいた。
906 :アラシノヨルニ 6/8 :2008/03/20(木) 23:33:23.43 ID:BKsIVdQ0
「こんなところで何やってんの?」
「お、お姉ちゃぁーん…」

ゆたかは姉の胸に飛びついて、泣きじゃくった。
心底安心したのだろう。

「はいはい、大丈夫大丈夫。もう怖くない、怖くない」

こなたがゆたかの背を撫でながら、幼子を慰めるように言った。
子ども扱いが嫌いなゆたかだが、流石にこのときはそんなことを気にしていられなかった。



☆     ☆     ☆



「ホント可愛いねぇ、ゆーちゃんは」
「だって……ひっく、怖かったんだもん……」

いまだにしゃくりあげるゆたかの頭を、こなたはポンポンと軽く叩いた。

「大丈夫だって。お化けはいい子には悪さしないんだよ」
「子ども扱い……しないでってば……」

こなたは苦笑いをした。

「お姉ちゃん、かがみ先輩の家じゃなかったの?」
「それがさぁ、二人突然巫女さんの仕事入っちゃったらしくて。邪魔しちゃ悪いし帰ってきたんだよ」

こなたが頭を掻く。

「そういえば、ずっと一人だったの?」
「えっと……あっ」

そのとき、ゆたかはゆいの事を思い出した。

「ゆいお姉ちゃんが……突然居なくなって……」
「えっ? ゆい姉さん来てたの?」
「うん……上がってもらったんだけど、ちょっと目を離したら居なくなってて……携帯とかおきっぱなしで……」
「そんな、まさかねぇ……」

その時、突然大きな物音がした。

「ひぃっ!」

二人は、同時に声を上げた。

「……何だろね、今の音」
「……見に行ってみようよ」
907 :アラシノヨルニ 7/8 :2008/03/20(木) 23:33:46.63 ID:BKsIVdQ0
音は、階段の方から聞こえた。
ゆたかはこなたの腕にしがみついて、ゆっくりと階段へ近付いていった。


階段を見ると―――――


そこには、ひっくり返って動かなくなっているゆいがいた。



☆     ☆     ☆



「いやー、参った参ったぁ」
「ホント人騒がせだなぁ、姉さんは」
「怖かったんだからね! ホントに!」
「悪かった、悪かったよって」

ゆいを睨むゆたかと、少し呆れたような顔をするこなた。
ゆいは頭を氷嚢で冷やしながら、たはは、と照れ笑いした。
908 :アラシノヨルニ 8/8 :2008/03/20(木) 23:34:07.57 ID:BKsIVdQ0
「今まで何してたの?」
「いや、ゆたかが心霊特集見て怖がってたからさぁ。ゆたかの部屋に隠れて、驚かそうと企んでたらいつの間にか睡魔が」
「私、部屋に探しに行ったけどゆいお姉ちゃんいなかったよ?」
「ベッドの下からこうヌーッと出てきたら怖いかなと思ったからベッドの下に居たのだー。最近夜勤続きでねぇ」

ゆたかが、ゆいをさらに鋭い眼差しで睨む。
ゆいは戸惑いながら、その場を取り繕おうと努めた。

「そ、そうだ。折角だから、今日は二人にゴハン奢っちゃうぞー」
「お、いいねぇ。ご飯まだだったんだ」
「でも、こんな天気じゃ…」

ゆたかは、カーテンを開けた。
外は、既に静かになっていた。嵐の後の静けさとは、まさにこの事を言うのかと思うほどだった。

「ホラ、お天道様も私たちにご飯食べてきなさいって言ってるんだよー」
「……そうだね。じゃあ、ご馳走になるね」



そうして、名字は全員違うものの姉妹同然の3人は、車で出かけたのであった。
車内でゆいが怖い話をして、ゆたかを再び怖がらせていたが。



小さな少女が体験した、ホラーのようでホラーではない物語である。







「そのネタ、いただきッ!」

翌日その話を聞いたひよりが大喜びしたのは、言うまでもなく。



Fin
909 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/20(木) 23:35:32.79 ID:BKsIVdQ0
以上で終わりです。
一応ホラー…自分でもかいててわかんなくなってきたよww
『ほのぼのホラー』という新しいジャンルとして見て下さいww
910 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/20(木) 23:35:50.45 ID:815PVvgo
みさおの場合は中の人の地声もかっこいいからな
911 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 00:40:54.23 ID:9O1RyVE0
>>909
投下乙!
中々良かったよ

ていうか、ゆいさんとひよりの方がwwwwwwwwwwww
912 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 00:52:16.87 ID:c6ko0wU0
>>909
GJ!
俺は十分怖かったよww
しかもゆーちゃんがかわいくてよかたww
乙でした〜
913 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 01:51:51.53 ID:HvSSrYAO
ゆたか「ホラーはやっぱり怖いよぉ……」

みなみ「大丈夫……怖くないよ……」

ゆたか「(やっぱりみなみちゃんはクールでかっこいいなぁ)」

ゆかり「こう言ってるけど昔はホラー映画とか見せると「オバケ怖いよーみなみ一人でトイレ行けなくなっちゃう〜」とか「いい子にするからチェリーに意地悪はしないで」とか言ってたよねぇ?」

みなみ「(そんな昔の話を……ここは冷静に対処しないと)でたらめ言わないでください」

ゆかり「証拠ならビデオテープあるけど見る?」

ゆたか「見ます」

みなみ「(やばい……もしかしたらあれが……)」

ゆかり「あらこれは確かホラー映画見せたあとみなみちゃんを一人にしたときの映像ね」
幼みなみ「みなみを一人にしないで……ヒック……グスン…オバケに食べられちゃう…」

みなみ「(もう駄目だorz)」

ゆたか「(可愛いすぎる…これがおじさんやお姉ちゃんが言ってた萌え……)」

ゆかり「確かこのあと私とみなみちゃんのお母さんとで白い布かぶって……アハハ」

ガチャ
幼みなみ「ししし白いオバケ…もう……ヒック…エッグやだぁ…もうお家帰るーウァーンウァーン」


みなみ「(お母さん、お父さん、先立つ娘をお許しくたざい……)」

ゆたか「(やばいおじさんの言ってた萌え死にを体感してる……テラ……萌えす…)」

ゆかり「まだまだあるみたいね。よかったねみなみちゃん、ゆたかちゃん」

みなみ「(しかたないビデオを壊すしかない)そのビデオ処分します」

ゆかり「みなみちゃん恥ずかしいビデオ集は108本あるから別にいいわよ……ウフフ。それとはいゆたかちゃんビデオ貸してあげる」

ゆたか「あなたが神か……ありがとうございます」

みなみ「諦めよう………」
914 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 07:05:20.86 ID:RsoviISO
書けない??
915 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 09:47:18.09 ID:YPyU8AAO
>>913
このシリーズの中でも完成度が高いww
これが最終形態というやつか
916 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 10:25:05.77 ID:zIqcYoc0
>>913
ゆーちゃんがついに染まったなwwww
917 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 14:13:39.27 ID:9O1RyVE0
コンクール作品でコメディでは無い純粋なホラー、て感じがするのは今の所桜だけか……
みんな面白いけど、やっぱ難易度高いジャンルなのかね
918 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 14:18:50.19 ID:9hQ1FQDO
>>917(一応)純粋なホラーなら作成中なのでお待ちください。ただ、間に合うかな……
919 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 15:32:14.94 ID:1Q0gZcAO
誠(仮名)がみゆきさんを家に誘った
920 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 15:34:42.98 ID:1Q0gZcAO
「そういやさ、みゆきさんはゲームとかするの?」
「はい、マインスイーパが好きでこの前は上級で40秒を切ったんですよ〜」
はー、ゲームってそっちかい。まあいいや。って、40秒!?凄いってレベルじゃねーぞ。才能の無駄遣いとはこのことですね
「す、すごいね。ちょっと見て見たいかも…」
「よ、よろしければお見せしましょうか…?」
…なんか変なスイッチ入ってない?自分から能力を発揮しようとするキャラだったっけ?まあゲーム版でもロイヤルストレートフラッシュかましてたしな。
「…ん?ゲーム?」
「どうかされましたか?誠さん」「い…いや、なんでもないよ」
変な電波を受信したみたいだが忘れといたほうが良さそうだ。
「んじゃ、早速」
パソコンを立ち上げマインスイーパを起動する。
「やってみてよみゆきさん」
「で…ではちょっとだけ…」
数分後。ヤバい。この人ヤバい。俺もこのゲームには自信あるけどこの差はなんだ。ゲームは男性が有利な筈じゃなかったのか。
「ちょ…ちょっと熱くなってしまいました」「いや、いいもん見れたよ」
「そ…そうですか?///」
はにかみながら頬を赤らめる様子が可愛らしい。
その後はネットで錯視とかだまし絵とか知的好奇心を煽るような内容のものを見ていた。みゆきさんらしいといえばらしい。
「ドイツのエッシャーという人がですね…」駄目だ、眠い。教養の無い俺には退屈極まりない。
(でもみゆきさん楽しそうだしなぁ…)
目の前の目をキラキラ輝かせた美少j…もといみゆきさんを止めるのも悪い気がする。…眠気覚ましでもするか。
「みゆきさん、俺コーヒー煎れてくるよ。砂糖は何個?」
「あ、7つでお願いします」
(いつもあんなに頭使ってて疲れないのかな。てか砂糖7つって…)
糖尿病予備群じゃなかろうか。まあLが大丈夫だったんだから大丈夫だろ。
(早くコーヒー落ちないかな。この時間って妙に長いんだよね)
そんなことを考えながら椅子にボーッと座っていると、既に時計が10時を回っていることもありいよいよ眠気がヤバくなってきた。
(今日は画面ばっかり見てたからな…あ…やば…)
コーヒーのことも忘れそばにあったテーブルにつっぷすような形で眠ってしまった。
そうして意識が完全に無くなろうとしていた瞬間。
921 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 15:36:28.61 ID:1Q0gZcAO
「きゃあああああああああああああ!!!!!」
一つの凄まじい悲鳴により俺は飛び起きた。(みゆきさん!!??)
嫌な予感がした俺は猛ダッシュで部屋に走った。
「みゆきさん!!?」
そう叫び部屋に入るや否や今にも泣き出しそうな顔をしたみゆきさんがいた。
「ま…誠さぁん!!!」
いきなりみゆきさんが俺に抱き付いてきた。(こ…これは…///)
俺の中の何かが爆発しそうだったが今はそんな場合ではない。
「みゆきさん、ど、どうしたの?」
異常なまでに何かに怯えているようでぶるぶる震えながら、そして俺にしがみつきながらみゆきさんは答えた。
「さ、錯視とか…ヒック…錯覚の映像をまとめているサイトがあったのですが…グスッ…このリンクを踏んだら…」
俺はそのリンクをクリックする。
「や、やめてください!!」
みゆきさんはそう言うと画面から目を反らした。
何事かと思い出てきたウインドウを見ると「START」の文字が入った人混みの絵が出てきた。
あぁ、そういうことか。ひっかかっちゃったのか。「○ォーリーを探さないで」に。
軽快な音楽が流れ途中で音楽が止まり数十秒後にヤヴァイ顔が出てくるというアレだ。
聞けばみゆきさんはどうしても見つからないので超至近距離で探していたとのこと。
あーあるある。俺も2年くらい前にそれで小便と大便同時に漏らして外まで走って逃げたもん。
俺しか知らない、そして恐らく世界で俺だけであろう黒歴史である。夜中で良かった。
(絶対言えねぇ…)
「あ…あの…誠…さん…?」
「ハ、ハイナンデショウ?」
しがみつかれてる童貞の俺は緊張のあまり変な声になってしまった。
「もう少し…こうしてていいですか…?」
「あ…あの…今なんと?」
「も…もう少し…こうしてて…いいですか…?」
キたよ。遂に俺に春が。時期的な意味も含め。GJ、○ォーリー。ありがとう、北海道に旅行に行ってくれたトーチャン、カーチャン。世界は一つなんだね。
922 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 15:42:26.04 ID:1Q0gZcAO
「うん、いいy…ってあれ?」
寝てる。安心しきったような寝顔で。やっぱりいろいろ疲れたんだろうなぁ。俺はみゆきさんのメガネを外し、涙を拭いてやった。
「やっぱり…かわいいなぁ…」
眼鏡は女の顔を五分下げると言われているが、この人は掛けているのがデフォであり、外すと10割ほど魅力が増すようだ。
幾多の葛藤が俺の中を跋扈したがそれもそのはず、好きな女の子が自分の胸に顔埋めて寝てんだぜ?良からぬ妄想が浮かびに浮かんだ俺を誰が責められよう。
(っと…もう12時か…どうすっかな…)
とりあえず俺のベッドで寝させる事にした。みゆきさんをベッドに横たわらせ布団を掛けようとした瞬間、一瞬手が止まった。
(何この天使…)
どうせ寝てるんだしいっか。俺はみゆきさんを凝視する。1分ほど。黒コートの無免許医がやっていたあれである。
いいね、このキャプチャは俺の脳内画像フォルダに永久保存決定だ。ついでにパス付きだ。
「あれ…ぇ…誠…さん…?」
ヤベェ、超ヤベェじゃん。これ端から見たら布団剥がして今から襲おうとしているみたいではないか。脳内で瀕死間際のポケモンのBGMが流れる。あるよね、そういうの。何のBGMかは人それぞれだろーけど。
ってそんなことはどうでも良くて。今この状況をどげんかせんといかん。
「こっ、これは違うんだ!今から布団を掛けようt」
犯罪者にならぬよう俺が言い訳をしようとした瞬間、みゆきさんは俺をベッドに引き寄せた。sneg。
「みゆき…さん…?」
「すみません…一人にしないでください…」(どんだけトラウマなんだよ…)って糞尿垂れて外に裸足で逃げた奴のセリフではない。
「い…いいけど…みゆきさんはいいの…?」「…?…何がですか?」
「いや、俺ら年頃な男女な訳だし…」
平静を装っているが内心バックバクだ。
そしてみゆきさん。何がですか?ってあんた。天然ってレベルじゃねーぞ。
923 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 15:44:38.50 ID:1Q0gZcAO
っていうかすごい不安そう。涙ぐんだ瞳で俺を上目遣いにする様は感動すら覚える。不謹慎だが萌え死にそう。いつも大人びているみゆきさん、憧れだった、指くわえて見てるしかなかったみゆきさんからこんな頼りにされる日がくるなんて。あと今更だけど俺の苗字は伊藤ではない。(はっっ……!!軽くワープしちまった……!!)「誠さんの胸の中は…安心できます…」
やべぇよこれ。人生のモテ期が今日に集結されているんじゃなかろうか。
「う…そ…それじゃあ…」
脈拍がすごい。緊張ってレベルじゃない。
憧れの女性が同じベッドにいる。デジャヴきたけど気にしない。
(あと4時間生殺しか…グスッ)
時計は既に2時を回っていた。
みゆきさんもすっかり安心しきったようで何だか俺まで安心した。
そうして…いつのまにか俺たちは寝ていた。そして朝6時。
「起きろ。食事の時間だ。起きろ。食事の時間だ。起きろ。食事の時間だ。起k」ピッ
目覚ましが鳴った。
よかった…俺は自分に勝ったんだ!!!
妙な優越感に浸りながらみゆきさんを起こす。
「ふあ…朝ですか…?…あ…誠さん…昨日は…すみませんでした…私あまりにも怖くて…」
…なんて保護欲をそそる人なんだ。萌え萌えだ。食べちゃいたい。……この脳内お見通しだったら県警動き出すかもな…。この年でブタ箱なんてゴメンだ。自重しよ。
「いいよ、全然、むしろ嬉しかったし」
「えっ、それはどういう…」
「こんな俺でも好きな人の役に立てるんだなぁって」
……。……。どうしました?みゆきさん。顔真っ赤ですよ。…ん?……ん!?俺…告白した!?
「私も…誠さんのことが…好きでした…!」俺は…何も言わずにみゆきさんを押し倒した。
924 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 15:48:35.88 ID:1Q0gZcAO



脳内で。
俺は悟った。今日は神が俺に与えてくれた最初で最後のチャンスだ。
「それは…お突k…ゴホッお付きあいさせてもらえるってこと?」
「は…はい…よろしくお願いします…」
顔を林檎のように赤くしながら恥ずかしそうにみゆきさんは言った。
「うん…それじゃあこれからよろs」
ピピロピロピロピロピロ〜♪
「…7時ですね」
「…うん」
これが時報市ねってやつか。
あれ?そういえばみゆきさんって…
「…みゆきさん、親の人に連絡とかしてる?」
「……あ」
「……」
「……」
俺の家に泊まったと知れたら…やましい事は何も無いけど。
「そういう風に…思われるんでしょうね」
「なんか…ごめん…」
「いいじゃないですか。遅かれ早かれ…っ!!…な…何でも無いです…」
「?じゃ学校行く準備しよっか!」
「…はい!」
昨日から保温しっぱなしだったコーヒーを飲みつつ俺たちは支度を始めた。





ムシャクシャして書いた。変態は俺だけでいい。じゃあの
925 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 16:07:50.30 ID:/P52ZYEo
不覚にも萌えた
926 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 17:05:55.04 ID:9hQ1FQDO
すいません、巫女さんとか神主ってお祓いします?
つかさ達の家は神社だけど、お祓いするのかわからなくて……
927 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 17:10:54.31 ID:9YupVQw0
するんじゃん?
レイちゃんは悪霊退散!とかやってるし。
928 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 17:20:14.65 ID:9hQ1FQDO
>>927ありがとうです。
さて、土日を費やして書きまくりますか!
929 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 18:11:55.63 ID:c6ko0wU0
>>926
ギャルゲーの特典の隠し芸大会んときにかがみが「お祓いできる」みたいなこと言ってたからなww
930 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 18:32:54.65 ID:YPyU8AAO
かがみんすげぇww
つかさは祓いって文字を書けなさそうだなww
931 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 18:47:39.60 ID:RsoviISO
くそっ、携帯を家に忘れたんだぜ
今日は何かと盛り上がってるな

つーかいつも使ってる携帯用パー速スレが壊れてて
ここに戻ってくるのに苦労したぜ……
932 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 19:50:14.51 ID:YPyU8AAO
パーに移ってから俺も基本携帯だが
上の宣伝の人妻荘〜ってやつのキャラがみなみに見えてしかたがないwwわかるかな?
933 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 19:57:36.51 ID:RsoviISO
みなみには見えないな……

だっておっぱ――

みなみ「…………」

ぱっぴー……
934 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 20:08:54.66 ID:/P52ZYEo
3年C組の担任って不明だよな
935 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 20:29:43.37 ID:bNDf43go
>>934
確か桜庭ひかるだったはず
936 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 20:32:20.42 ID:/P52ZYEo
あれ、ひかるセンセだったっけ
アニメで判明してるっぽい?
937 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 20:35:53.41 ID:9hQ1FQDO
>>936五巻で桜庭先生がかがみ達にテスト返却……だからって担任じゃないですよね(汗)
確か陵桜学園入学案内(でしたっけ?)にそう書いていたような……
938 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 20:51:06.49 ID:/P52ZYEo
>>937
そーなのか…コミックス持ってるだけのにわかファンはこういう時面倒だぜww
939 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 21:03:55.13 ID:RsoviISO
誰かこなたの方程式の内容をkwsk
940 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 21:33:50.15 ID:9hQ1FQDO
>>939ゆーちゃんに対するのでしたら『病弱+妹属性+純粋+可愛い=歩く萌え要素』だったはずです
941 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 22:00:45.30 ID:RsoviISO
よし、買うか^^
942 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 22:17:23.77 ID:c6ko0wU0
そーそー、入学案内書に書いてあるww
方程式の方も確認したけどそう書いてあった
943 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/21(金) 23:15:18.07 ID:q46kShEo
>>938
「アニメ見ただけ」の間違いじゃないのか?
コミックス持ってるならそれこそわかるでしょうに
944 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/21(金) 23:52:19.47 ID:/P52ZYEo
>>943
言い訳がましくなるけど5巻のは完全に見落としてたww
アニメも見たっちゃ見たんだけどね
945 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 00:38:08.92 ID:kg0YSMAO
そろそろスレタイ考えようぜwwww


946 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 04:24:48.85 ID:XRpQGUDO
>>945ことわざが続いてきたから…『笑う門にはバルサミコ酢』とかはどうですか?
947 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 07:07:56.88 ID:Qrf5JUDO
『桃栗3年、柿8年、こなたはオタク18年』

『泉家の居候大海を知らず、されどオタクと萌えを知る』

『巫女が絵馬に上手に巫女の絵を描いた』

『ドングリの胸比べ』

『触らぬかがみに祟りなし』

『風が吹けばひよりが喜ぶ』

『バルサミコ酢はつかさに飲ますな』

『みさおの角』

『ゆたかでみなみを釣る』

『チェリーに手を噛まれる』

『裏あるあきらは爪を隠す』

『みゆき喧嘩せず』
948 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/22(土) 07:43:17.69 ID:8p8lE6SO
飛んで火にいるかがみんや
949 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/22(土) 08:15:52.78 ID:8p8lE6SO
こなた「行くよ、二人とも!」
ゆたか「うん!」
みなみ「頑張る……」

ゆたか「小早川ゆたか!」
みなみ「岩崎みなみ!」
こなた「泉こなた!」

こゆみ「三身一体!!」

こゆみ「ビックバストップ……」

こなた「ダメだー! 三人合わせても大きくならなーい」
みなみ「悔しい……」
ゆたか「うわーん><」


ひより(三身一体を別の意味で妄想してしまったッス! なるほど、こなゆたみなってのもあり……殺気!?)
かがみ「あんたねぇ、他の二人はともかく……こなたを描いたら……」
ひより「ひいぃ! 柊先輩!!」

かがみ「真っ先に私に見せるのよ(*´Д`)」
ひより「……へ?」

かがみ「つーか、よこせ。わかったわね?」
ひより「りょ、了解ッス……(逆らったら殺される!!)」
950 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 11:20:13.24 ID:WtGnN7Y0
みさお「奥義! 下手の横突き!」
こなた「み、見事だよ……みさきち」
みさお「いい勝負だったぜ」

かがみ「アンタたちは楽しそうでいいわねー」
951 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 12:22:07.67 ID:0dtPAmE0
ひより「それでは、恒例となりました1000合戦、いくっスよ!」
こなた「1000ならかがみは私の嫁!…あれ、987か…惜しい!」
かがみ「1000ならこなた…なんでもない///…993ね」
ーーー
みのる「1000ならあきら様に告白する!…あ…1000だ…」
あきら「!?」
みのる「あ…あの、そ、そう言うことなんで、あきら様、俺…」
あきら「ば、馬鹿じゃないの!?も、も、もうちょっとシチュエーションとか、
    ムードとか、か、考えろっつーの!こんな状況で言われても、私、私…///」
みのる「あ、あきら様?あの、これ、あくまで企画上のネタですから。
    …あれ?もしかして本気に?」
あきら「…企画?ネ…タ?…し、白石!てめぇ!屋上出ろ!前歯へし折ってやる!」 
みのる「い…痛い!泣きながら…殴ら…ないで」
あきら「うぇぐ…白石の…ばかぁ!白石の…ばかぁ!…うぇぐ…うぇぐ…」
みのる「ば、ばいに〜…ぐぉふ!?」  
952 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 12:53:37.93 ID:XRpQGUDO
かがみ「こなた、福笑い知らなかったんだ」
こなた「やったこともないからね……」
つかさ「私は知ってるけど、実際にやったことないや」
みゆき「そうなんですか……てっきり、全員がやっているものかと……」
かがみ「まあ、今のご時世じゃね。仕方ないわよ」
つかさ「こなちゃん、ぼたもちとおはぎの違いはわかる?」
こなた「ぼたもちとおはぎ?」
かがみ「つかさは知ってるの?」
つかさ「ううん……確か時期が関係あったような……」
かがみ「はあ……みゆき、教えてあげて」
みゆき「つかささんがおっしゃったように、違うのは食べる季節だけで同じ食べ物なんですね」
こなた「え、そうなの?」
みゆき「はい。秋のお彼岸にいただくのがおはぎで、春のお彼岸にいただくのがぼたもちなのです。しかし、最近は区別しないで売ったりしている方が多いんです」
つかさ「へー」
こなた「勉強になったよ」
かがみ「最近の日本人はそういうのを面倒がってるからね、いつか日本から鯉のぼりが消えるかもね」
こなた「確かにね〜。でもかがみは季節とか関係なくひなあられとか食べてそう」

ガンッ!

かがみ「殴るぞ!」
こなた「殴ってから言わないでよ〜……」
953 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 12:55:25.23 ID:0dtPAmE0
×1000合戦
○1000取り合戦
ひより「合戦、合戦といったら戦国時代、戦国時代と言えば戦国武将…
    戦国武将と言えば…正宗…×…幸村…、うぉぉやかたさまぁぁぁ!!!」
かがみ「信長×蘭丸って…今的には犯罪よね」
パティ「ハラキリファックですか?」
ゆたか「ファック?」
みなみ「ゆたか…聞いちゃダメ…」
こなた「利休だっけ?切腹して内臓秀吉に投げつけたとかの…」
みゆき「小さな切口からでも腸は飛び出てしまうのですよね。利休の話は(ry」
つかさ「…(お昼食べながらの会話じゃないよ…)」 
954 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 13:36:07.42 ID:iH3ZlwI0
>>951
あきら様の反応に、思わずニヤニヤしてしまった。
955 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 17:09:56.23 ID:t6K1d6AO
俺も>>954に同じ
956 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 17:58:50.15 ID:8p8lE6SO
俺も>>954と同じだwww
あきら可愛い
957 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 19:55:25.50 ID:oKAIxUSO
>>954-956
おお同士よ!
958 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 20:12:52.00 ID:XRpQGUDO
あきら様は白と黒どっちが本当なんですか?
個人的には「あの黒さはテレビだけ」であってほしい……
959 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/22(土) 20:27:14.61 ID:wb4/jT6o
それを言うとつかさもアニメだけだぜ、黒さがあるのは
960 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 20:29:13.34 ID:B4eqF3ko
こなちゃんのくせにぃ
961 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 20:59:49.74 ID:XRpQGUDO
腹黒よりもツンデレがいいです。それ以上にゆーちゃんやみさきちが好きです。
 
さて、コンクール投下期間まであと(ほぼ)一週間ですね。
まだコンクール作品を書いてる人はいますか?
ちなみに私は二つ目書いてます。十物語の作者ですが、口調は変えてみました。
コンクール作品って二つ目も投下可能でしたっけ?
ダメなら普通のSSとして投下しますが……
962 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 21:06:58.63 ID:BzQfe2A0
>>961
okじゃん?てか複数可て事になってたよな。
963 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 21:12:56.72 ID:XRpQGUDO
>>962
複数可ですか……返答ありがとうございます。
出来具合から見て、投下は明日になると思います。ネタ被りしませんように……
964 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 22:10:24.76 ID:8p8lE6SO
ぐえぇ……、詰まった……間に合うのか……

こーゆー時って気分転換が必要だよね
965 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 22:15:26.61 ID:TjTEiwDO
>>964じゃあ




や ら な い か
966 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 22:29:57.77 ID:TZIk6JI0
さて、新しいスレを立てますかね?
967 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 22:32:24.69 ID:8p8lE6SO
>>965
●<ウホォーォオ ウホォーォオ アッアアアッアッアッー!
968 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 22:36:11.53 ID:WilI/As0
去年の今頃アニメが始まったのかww
つまりそろそろ余命スレから一周年かww
969 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 22:38:33.89 ID:WilI/As0
いやミス五月の終わりかww
970 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/22(土) 22:40:26.77 ID:8p8lE6SO
>>932
今理解した
確かに胸以外はみなみんだwww
971 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 23:04:46.46 ID:8p8lE6SO
>>966
立てれるなら立ててください、お願いします><
972 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 23:11:39.31 ID:TjTEiwDO
ふぅ・・・>>967は予想以上に良かったな

うん、ごめん
973 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/22(土) 23:45:03.63 ID:TZIk6JI0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1206197028/
らき☆すた ss 〜早く第二期製作決定の発表をして欲しいと思う今日この頃〜
立てたぞ〜
974 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/23(日) 00:06:03.14 ID:YpmhosDO
>>973
975 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/23(日) 09:37:08.37 ID:RXNbpIM0
>>973
乙!
二期はきっとやるぞww
976 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/23(日) 12:12:24.63 ID:EWCykZU0
かがみ「二期は私とこなたの新婚生活かしら。ね、つかさ」
つかさ「う…うん。…そだね…」
977 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 13:38:06.24 ID:hTmtiQDO
はい、本番5秒前〜、4、3、2、1…

あきら「おは☆らっき〜!さぁついに始まりましたぁ☆アニメらき☆すた第2シーズン☆前作では活躍の少なかったあきらも今回はたっくさんがんばっちゃいまぁす☆てなわけでオープニング始まり始まりぃ〜☆」

♪〜♪♪〜(あきら様独占OP)


〜CM〜
みさお「なぁ柊ぃ、知ってるか?」
かがみ「なに?日下部」
みさお「らき☆すた第2シーズン始まるんだZE」
かがみ「始まるんだZEってもう始まってるわよ」
みさお「え?嘘ぉ!」
かがみ「嘘じゃないわよ、これ初回OP後のCM撮影よ?知らなかったわけ?」
みさお「Σっ!?ほっほんとかあやの〜」
あやの「みさちゃんだけよ?知らなかったの」
みさお「そっそんヴぁ〜」
(らき☆すた第2シーズン、毎週?曜、??時〜放送中)

こなた@黄色いリボン「わたしはここにいる…」


〜CM明け〜
こなた「あ〜今日からまた学校かぁ〜休みなんてあっという間だったよ…はぁ…」

『再会×再会』

つかさ「ゆきちゃんおはよ〜」
みゆき「おはようございます、つかささん、あら?髪伸ばされたんですね?」
つかさ「うん、こなちゃんみたいにね長い髪にしたいなぁって」
みゆき「お似合いですよ」
こなた「おはよ〜、うわっ!つっつかさ?」
つかさ「おはよ〜こなちゃん、そっそんなに驚かないでよ〜」
こなた「いやぁしばらく会わない内に髪伸ばしちゃったかぁ、つかさにみゆきさんに私に…髪長い人ばかりだね〜」
みゆき「そういえばかがみさんは一緒ではなかったのですか?」
つかさ「あ、お姉ちゃんはね」



的な始まりを夢で見た
978 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/23(日) 13:44:06.25 ID:F/qP1oAO
このスレがあるから別に2期がそんなに待ち遠しくなかったり
いや、2期は見たいけどね
979 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/23(日) 15:18:25.97 ID:kOvlXUDO
4月からいろいろアニメが新しくなりますね。何が入るんですか?
ハヤテの後の絶対可憐チルドレンは知ってるんですが、他にマンガとかは読まないんで……
980 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/23(日) 15:45:13.66 ID:3PiQ38c0
>>979
別に知らないなら無理してアニメ見なくていいんでね?
お前さんは男性ですかい?男なら黙ってゴルゴ13だろ

という俺はビックコミック読者ww
981 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/23(日) 15:50:11.41 ID:kOvlXUDO
>>980
いや、面白いのはないかなと思いまして。

ゴルゴ13は見たことないですね。劇画タッチはちょっと……な感じです。
982 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 16:08:04.85 ID:FPjfPZ20
劇画ばかにすんなゴルァ!
983 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/23(日) 16:37:58.74 ID:kOvlXUDO
>>982
すみません……
984 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/23(日) 16:40:57.51 ID:MA5z7.SO
こなたんちにお泊り会

 ―風呂上がり―
かがみ「あんたね、もうちょっとマシな格好出来ないの?」
こなた「いいじゃまいか」
つかさ「でも涼しそうで良いね」

こなた「ねー、ゲームしよー。敗者は勝者の言うことを何でも聞くっていうオマケ付きで」
かがみ「別にいいわよ、今日は絶好調なんだから!」

テレビ「うりゃりゃりゃりゃりゃりゃ」
こなた「はっ、やっ、ほっ!」
かがみ(くっ、このままじゃ負けてしまうわ……)

かがみ「あ…こなた、乳首見えてるわよ」
こなた「え? 嘘?」

かがみ「隙あり!!」
こなた「あぁー!」

GAME SET!

こなた「ずるいよかがみー!」
つかさ「どんなことをしても勝つ女、柊お姉ちゃん!!」
かがみ「なによそれ……」

つかさ「てゆーかこなちゃん…女の子同士なんだし、慌てる必要無かったんじゃない?」
こなた「いや、相手がかがみだからね〜」
かがみ「どーゆー意味だ!」

こなた「まぁ、負けは負けだし、何でも言うこと聞いてあげるよ」
かがみ「よし」





かがみ「全部脱げ」
こなた「帰れ」
985 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/23(日) 16:49:02.74 ID:NLm94k20
そうじろう「録画完了!」
986 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 16:50:54.84 ID:h3NQWdMo
かがみがどんどんダメになっていく…
987 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/23(日) 16:55:59.91 ID:YpmhosDO
>>983ゴルゴは本当におもしろいぞ





高いけど
988 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 17:01:44.10 ID:0ja02RIo
なぜギャグ日が出ない……もうようつべにもうpられてるってのに
989 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 17:24:06.59 ID:MA5z7.SO
今更だが>>681のかがみんはこんなんです

http://imepita.jp/20080323/622121


なぜ横向きorz
990 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/23(日) 17:36:07.14 ID:RXNbpIM0
春からのは特に見るのないけど
夏からのひだまり2期は見る。

そして埋め
991 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [埋め]:2008/03/23(日) 17:41:49.09 ID:YpmhosDO
>>989これはいいかがみですね
992 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/23(日) 17:46:45.59 ID:BSEfxEAO
かがみ「1000踏む前にあたしを踏んで」

こなた「[ピーーー]よ」
993 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/23(日) 18:01:53.22 ID:kOvlXUDO
かがみんが>>992みたいになった理由が知りたいです
994 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/03/23(日) 18:02:27.13 ID:0ja02RIo
>>993
曾良や妹子に罵倒されまくったからでしょう
きっと
995 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/23(日) 18:03:53.03 ID:YpmhosDO
あと5だからな



996 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/23(日) 18:05:00.17 ID:i6Z2Ip6o
997 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/23(日) 18:37:12.22 ID:YpmhosDO
なぜ誰も来ない


998 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/23(日) 18:40:10.53 ID:R3c3GqU0
999 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/23(日) 18:40:16.67 ID:R3c3GqU0
1000 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/03/23(日) 18:40:26.36 ID:R3c3GqU0
のこなたはかがみの嫁
1001 :1001 :Over 1000 Thread

 ,.――――-、
 ヽ / ̄ ̄ ̄`ヽ、   【呪いのパーマン Ver2.0】
  | |  (・)。(・);    このスレッドは1000を超えました。|
  | |@_,.--、_,>    このレスを見たら10秒以内に次スレを建てないと死にます。
  ヽヽ___ノ    次スレを10秒以内に建てても死にます。

パー速@VIPService
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1000超えたのでHTML化の依頼をするでござるの巻
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1002 :最近建ったスレッドのご案内★ :Powered By VIP Service
【ここから始まる】ニヤニヤ兄とツンデレ妹【マイレボリューション】 @ 2008/03/23(日) 18:15:27.21 ID:NluXgCU0
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あいちゅるとまどかを包む、第8の夜明け。 @ 2008/03/23(日) 17:28:25.31 ID:0m8tUMwo
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A雑ムックの会 @ 2008/03/23(日) 16:43:27.00 ID:5HbWQ/Ao
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アナルちゃん超気持ち良い @ 2008/03/23(日) 15:20:54.83
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