このスレッドはパー速VIPの過去ログ倉庫に格納されています。もう書き込みできません。。
もし、このスレッドをネット上以外の媒体で転載や引用をされる場合は管理人までご一報ください。
またネット上での引用掲載、またはまとめサイトなどでの紹介をされる際はこのページへのリンクを必ず掲載してください。

らき☆すた SS 〜夏休みって結構暇だよね〜 - パー速VIP 過去ログ倉庫

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

1 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/19(火) 23:39:14.49 ID:ajaPHvw0
・どんなジャンルでもどんどん投下したまへ〜 by こなた
・でも、他所からの作品の無断転載は絶対ダメよ! by かがみ
・あとね、あんまりえっちなのはちょっと恥ずかしいから遠慮してほしいな by つかさ
・メール欄に「saga」と入力するとこの板特有のフィルターを回避できます。「sage」ではありませんよ。
 代表的な例が「高翌翌翌良」です……よろしくお願いしますね by みゆき
・長編作品はタイトルをつけてもらえるとまとめるときとかに助かります! by ゆたか
・それと、できればジャンルを明記するようにしてほしいの。
 特定のジャンルが苦手な人もいると思うから…… by あやの
・パロディとかクロスオーバーとかもおっけーだけど、
 あんまり度が過ぎると他の人に引かれっから気をつけろよなー by みさお
・シラない人へのハイリョがアればgoodネー byパティ
・初めてでもよっしゃーいっちょ書いたろかって人大歓迎するでー by ななこ
・まとめてくれる人募集中です……そして、現在のまとめ人には感謝してます…… by みなみ
・お題を出せば書いてくれる職人さんもいるっス。ネタのため……
 いや、いろんなお話を読んでみたいんで、いいお題があったら書いてみてください! by ひより
・そしてそして、SSだけじゃなくて自作の絵もOK!
 投下された絵は美術室に展示されるからジャンジャン描くべしっ! by こう
・注意! 荒らしへの反応は絶対ダメ。反応する悪い子は逮捕だ! by ゆい


(避難所)
 PCから->http://jbbs.livedoor.jp/auto/5330/
 携帯から->http://jbbs.livedoor.jp/bbs/i.cgi/auto/5330/

(まとめサイト)
 http://www34.atwiki.jp/luckystar-ss/

(SSスレ用画像掲示板)
 http://www.sweetnote.com/site/luckystar/
【 このスレッドはHTML化(過去ログ化)されています 】

ごめんなさい、このパー速VIP板のスレッドは1000に到達したか、若しくは著しい過疎のため、お役を果たし過去ログ倉庫へご隠居されました。
このスレッドを閲覧することはできますが書き込むことはできませんです。
もし、探しているスレッドがパートスレッドの場合は次スレが建ってるかもしれないですよ。

諸君、狂いたまえ。 @ 2024/04/26(金) 22:00:04.52 ID:pApquyFx0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714136403/

少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/

渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

2 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/19(火) 23:44:35.41 ID:ajaPHvw0
 代表的な例が「高翌翌翌良」です……よろしくお願いしますね by みゆき

ひどくなっていく……。ごめん、みゆきさん
3 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/20(水) 01:19:37.96 ID:55Ykbyc0
さてと…いきなりだけど…一時二十分前後に行くぜ!!
4 :始末部隊第五話…こなた、おしゃれをする :2008/08/20(水) 01:22:31.83 ID:55Ykbyc0
昔、一人の少女がいた。
それは幸せそうな顔をして何事も望まず、ただただこの生活が維持できれば
それで幸せと思っていた。それが永遠に続けばそれでいい。
少女は欲が無かった。
そのある日のことである、彼女は、幼稚園で送り迎えして貰っていた。
突然ある日のことである。
誰も迎えにこない、
(何でだろう?)
少女はそう思った。流石に幼稚園の先生たちもその少女を
そこにずっと置いておくことは出来ず、特別に幼稚園バスに
乗せて彼女の家の前まで送ってもらった。
少女はバスを見送って、そしてやっと手が届くようになった。
玄関の扉のノブに触れて家に入った。
誰かいる事は間違いないのに何で誰も迎えに来ないんだろう…
少女の最初の疑問だった。
「ただいま、お父さん!!お母さん!!」
しかし、返事はない。
少女の父親と母親がいつもいるリビングの扉を開いた。
「ただいま」
少女は大声でそう叫んだ。
しかし、そのリビングへの扉は日常と非日常の境目だったのだ。
5 :始末部隊第五話…こなた、おしゃれをする :2008/08/20(水) 01:22:54.10 ID:55Ykbyc0
「うっうわあああああああああ!!」
一人のホームレスが必死に逃げている。
「そこまでだ…」
「待て!!仮にも国家の犬の名を語るものが人を殺していいのか?」
「ふんっ…今日は無償にイライラしているんだ。」
そう言ってホームレスに向けて銃を放った。

「お〜ちゃんと冬服を着てきたわね」
「いや〜天然じゃあるまいし」
そう言って、こなた達は学園へと向かった。
「そう言えばさあ、銃刀法のあるこの日本でさ、銃殺の事件が起きたそうよ」
「まあ、そういう犯罪者ってだいたい人を、[ピーーー]人って人を[ピーーー]事を
三つの快楽を得るもんなんだよ」
「三つの快楽?」
「一つ目は、まず人を[ピーーー]ときに誰にも見られないかというドキドキ感」
「わかったわかったもう皆まで言うな」
かがみは、一つ目を聞いた時点で、聞く気がなくなった。
そう言って学園の中に入った。

「珍しいね、大泉が学園に来ているなんて」
「みさおさんは?」
「陸上部は、風邪で休んでいるよ、馬鹿は風邪をひかないというけど
あれは、嘘だったのかな?」
「あなた、酷いですね」
「それで、今日は、誰を?」
「詳しくはいつもの場所で説明します」
「まあ…仕事の話はここでするものじゃないけどね。」
6 :始末部隊第五話…こなた、おしゃれをする :2008/08/20(水) 01:23:13.36 ID:55Ykbyc0
「…」
始末部隊のメンバーが全員集まった。
ひよりと大泉である。
どうやらゆたかも体の調子が悪いようだ。
「大泉、今回の依頼の内容は?」
大泉は、包みを開けた。
そこには、5万円である。
しかも、かき集められた感じで、小銭やしわくちゃな1千円札がほとんど、

「依頼主はホームレスあたりだろうな…どんな依頼だよ」
「え〜と…始末部隊のみなさん、我々はホームレスです。」
こなたはやっぱりかと思った。
「私たちの友人の一人が何者かに殺されてしまいました。
一緒に付いている新聞の最初の記事に書かれている事件です。」
「ふう…何でホームレスを殺して何になるというんだよ
何も得にならないじゃん」
「ただの殺人趣味の人間見たいッスね」
「だよね、大泉…標的のことを調べたか?」
「まだです、まだ調べているというところです。」
こなたは5万円の金を見る。
「この金はまだ受け取ることはできないね。」
こなたは、正直いやな予感がした。
だからすぐに受け取ることができなかった。
7 :始末部隊第五話…こなた、おしゃれをする :2008/08/20(水) 01:23:36.34 ID:55Ykbyc0
次の日
「やふーかがみ!!」
「お〜す、こなたいらっしゃい!!」

こなたはかがみとつかさ以外の柊家の人たちに見られないように家の中に入った
実際に顔を見られたのはみきだけだったがまだ何となく信用が出来ないからである。
つかさは、クッキーを持ってくる。
「♪つかさのお菓子〜♪」
「…私も手伝っているわよ?」
言うなよ。なんかまずいものが混じっていそうな感じになったじゃん。
「何を考えているかは知らないけどなんか失礼なことを考えているわね」
「いやいやいや…それはないよそれは」
私は、読まれた事実を必死に否定をする。
「そういえば、こなた、これから買い物に行くことなんだけど」
「…」
えっ…それってなんだったけ、
しばらく間が開くあっ…そういえば今日は服とかを買いに行くんだっけ…
まったく人間何着かさえ服があれば生きていけるというのにどうして女という生き物は
そういうものに必死にとらわれるかねえ…

「あっ…うん、覚えているよ…」
「その反応の遅さからして絶対に忘れていたでしょう?」
そうして、クッキーを食べた後に中心街に向かい色々と買い物をしていた。
その途中なんか会話が聞こえた。

「おいっ!!教えてくれ!!」
8 :始末部隊第五話…こなた、おしゃれをする :2008/08/20(水) 01:24:01.52 ID:55Ykbyc0
あの顔どこかで見たことがある。…どこだっただろう?
…よくよく考える。絶対どこかで見たことがある。
「始末部隊を何としてでも私は捕まえたいんだ。教えてくれ!!」
その台詞で思い出した。
間違いない警視庁長官だ…しばらくは、依頼主の顔を見て気をつけないとならないな。
「そんでホームレスを脅して俺を[ピーーー]ように仕組んでもらう、そうすれば
全てがうまくいくはずだ…」

「こなた…何をしているのよ…次はあっちに行くわよ!!」
「あっ!!ごめんすっかりボーっとしていた」
「この買物はね…半分あんたのためにあるんだからしっかりと気に入った服があったら
いいなさいよ、まあ…決められなかったら私達が強制的に買わせるけどね」
おい…どうしても私に新しい服を着させる気かよ!!

その時、常に持っている。無線が鳴る。
「あっ…ちょっとごめん、お花つみに行くよ」
「あっ…どうぞその間にあんたに似合いそうな服探しているわよ。」

そしてある程度距離をとったところで
「どうした?大泉?」
「標的が確定しました」
無線の向こうから紙の音が聞こえる。


「ちょっと私もお花を摘みたくなったから…ちょっとトイレに行ってくるね」
「抜け駆けをしたら許さないからね、お姉ちゃん」
「そっそんなつもりはないわよ!!」
本当にそんなつもりじゃなかったけどそんな事を言われたら抜け掛けをしようかな?
9 :始末部隊第五話…こなた、おしゃれをする :2008/08/20(水) 01:24:20.89 ID:55Ykbyc0
「うっ…相手が悪すぎだろう…何だよ警視庁長官って」
「仕方ありませんよ、どんな理不尽でも戦わなきゃありません、一応来てくださいね
仮にも隊長なんですから」
「わかっているよ…じゃあ…そろそろこちらは切るよ」
私は、無線の電源を切り、無線をいつも隠しているところに入れている。
「…こなたあ!!」
その時、後ろから両肩の上にかがみの両手が乗りそのまま倒れた。
「びっびっくりした…何だよ急に!!」
「ごっ…ごめん」
かがみは謝る。
「ところでさっき携帯で何か話をしていたみたいなんだけど、いったい誰?
大泉って?一体誰?」
「んっ?私の恋人」
「あんた、それは本気で言っている?」
何かヤンデレ系の顔になったような気がするんだけど。
気のせいということにしようかな?
「じょ冗談だよ」
私は無理矢理笑顔を作っていった。
「そっ…そうよね…こなたに彼氏が出来たら私たちに教えてくれるよね?」
「そうだよ私達友人じゃん教えるに決まっているよ。」
かがみはツンデレじゃなくてヤンデレだったか初めて知ったよ。
あんまり怒らせないようにしておこう。
そして、私たちはつかさの元に戻った。

…何かこの日かがみの視線が痛かったような気がする。
10 :始末部隊第五話…こなた、おしゃれをする :2008/08/20(水) 01:24:42.14 ID:55Ykbyc0
「ねえ…つかさ…その服は一体?」
「んっ?こなちゃんがこれから着る服だよ?」
…いや待ってくれ、そこにある服の山全部を私に着させるというわけ?
それはやめてよ、その中にどう考えても普段着ないような服も混じっているし…
これメイド服じゃん!!何を考えてこの服を選んでいるのさ。
「こなちゃあああああん…この服着てえええ、はぁはぁ」
何故に荒い息を出しているんだ!!誰か助けてくれえええ!!

さてと…時と場所は変わって夜。
「…悪いけど…これは引き受けないよ、いくら何でも警視庁長官は相手が悪すぎる」
失敗時のデメリットが大きすぎるのだ。
誰かに見られる、暗殺を失敗する。
いつも、こういうへまをする可能性はゼロじゃない。

いつもの犯罪者などではないのだ、犯罪者なら訴える事は出来ない。
自分が指名手配だからである。ただ…警察、そこから警察の牢獄に入れば私たちから
逃げられるそれだけある。
しかし…警視庁長官となれば話は別である。
失敗したのならそこで即逮捕されてしまう…
リスクがでかいのである。
大泉や陸上部もそれには頷くだろう。そしてその仕事には降りる。
これは臆病ではない、むしろ普通であろう。
たった一人の人間を[ピーーー]のにそこまでのリスクを背負いたくないという事である。
後々の人生を大きく変えてしまうというリスクを。

「というわけでこの仕事は…破棄という事でいいですね?」
「構わないよ、大泉」
「ちょっ…ちょっと待ってくださいッス!!」
何という悪いタイミングだ…このタイミングで同人作家が来るとは
11 :始末部隊第五話…こなた、おしゃれをする :2008/08/20(水) 01:24:58.50 ID:55Ykbyc0
同人作家は、間違いなくこの中では一番熱い人間である。
それゆえにこの依頼の危険さを理解仕切っていない。

「…やめておいた方がいいよ…始末部隊が解散しざる負えない状況に陥ったらどうするの?」
「ならば、今の状況を指でくわえて待てと言うんッスか?
間違いなくどんどん無差別殺人が起きますよ?これを見てください!!」
それは本日の朝刊である。それも連続無差別殺人事件の記事である。
殺し方として同一人物である。警視庁長官である。
全く…日本終わったな、私はそう思い溜息をつく。
「…じゃあ、隊長達が行く気が無いのならば私だけでも行くっス!!」
同人作家は、Gペンを取り出した。
そのまま、テーブルに置かれていたお金を全て回収してその場を去ろうとしている。
「待て!!」
しかし、同人作家は私の止めの言葉を聞かない。


ひよりは、走りだした。
(しまったッス…警視庁長官の住んでいる場所聞いていなかったス
…これ今度の同人ネタはこれで決まりッスね)
とりあえず携帯を取り出し。
小早川ゆい姉さんに電話をかけた。

「警視庁長官の自宅?ちょっと待って?」
電話からページをめくる音が聞こえるどうやら資料室かそう言う場所にいたんだろう。
「わかったよ〜××の○○という場所だよ〜ただこれ5年前の奴だから信頼出来るものとは
言い難いけどね。とはいえ今の情報を調べるとスパイ活動が発覚する可能性があるから
これ以上調べる事は無理だと思うよだからここが限界だから後は頑張ってねぇ」
12 :始末部隊第五話…こなた、おしゃれをする :2008/08/20(水) 01:25:32.06 ID:55Ykbyc0
「全く…勝手に行動をして…」
「どうするんだ?ちびっ子?何とかしないとならないぜ?」

こういう熱い人間がいるから始末部隊は不安定なのである。
ふう…解散したらごめんなさい…日本政府のみなさん、
さっき日本政府終わったなと思った人間の考える事ではないね。
「仕方ない…ひよりを止めるか…標的をやるかのどっちかだね…」
「…少なくとも同人作家とゆーちゃんは止めにくい人間と言う事はみんな知っているから…」
ちなみにゆーちゃんは病欠である。
その点では助かったなと思っているけどね。
「さてと…最初に電話をかけるだろうね…どうせ住んでいる場所を知らないから」
大泉には電話をかけないだろうというかここにかけるに決まっている。
「…ゆい姉さんだよね…間違いなく、先に電話が出来ればいんだけど」
先に電話をすることさえできれば、ひよりを適当な場所へ誘導する事が出来る。
そう考えてこなたは、ゆいに電話をかけた。
「そんな事だろうと思って正確な場所は書いていないよ」
ゆい姉さんの言い方からしてもうひよりからそういう電話が着ていたようだ。
まあ…私やゆーちゃんや大泉以外から電話がかかる事って滅多にないんだけどね。

「とりあえず…私の責任と言う事で私からお金を出すよ…
任務内容は始末じゃなくなるかもしれないけど」
私は、財布の中身全ての5万円を取り出して、テーブルの上に置く。
陸上部と大泉は、25000円ずつ受け取る。
「全員捕まる覚悟で行くんだってヴぁ」
「25000円は少ないですけど…隊長命令なら仕方ありませんね」
そういうわけでゆい姉さんがひよりに行った場所に向かった。
13 :始末部隊第五話…こなた、おしゃれをする :2008/08/20(水) 01:25:57.96 ID:55Ykbyc0
そうして、こなた達は、ひよりの元に辿り着いた。
「やっぱり隊長達の仕業でしたか」
ひよりはこなたをにらむ。
「だいじょぶ、だいじょぶ、もう邪魔するわけじゃないから」
「…信用して良さそうっスね。」
ひよりは私の顔をしっかりと見て、答えた。
それなりに人の心の底が見える。なのでこなたに裏はないと判断したので
信用する事にしたのだ。
「それで、警視庁長官はどこにいると言うんッスか?」
「あそこだよ…」


「長官あろうものがこんな事をして」
「いいんだよ、始末部隊を呼び寄せるためにはこういう事なんて当たり前だ」
六人位の部下を連れて部下を連れている。
「…さてと…そろそろ、こちらに来ないと日本政府からも抹殺の指示が降りるぞ」
「…というかそうじゃないとやってこないと思いますけどね。
結構慎重派が多いと聞きますから」
「それもそうだな…日本のイメージがある程度落ちないと
日本政府はこの状況をただ黙ってみているのみ…しかし日本の評判が落ち始めると」
「流石に日本には色々と困ったことが待っているだろう…そこを私達が狩るというわけだ
そこを大量の警官でつく、流石の始末部隊も大量の警官の前ではなす術があるまい
さてと…今回はそろそろ解散しようとするか」

その言葉とともに部下の警官達は解散モードになった。
「今日、給料日だから俺奢るよ」
「やりぃ!!」
長官以外の人はとある帰りに居酒屋に寄ることにした。
14 :始末部隊第五話…こなた、おしゃれをする :2008/08/20(水) 01:26:18.43 ID:55Ykbyc0
「…予約とかしていないけど6人分空いてる?」
「おkです。6名様入ります」
入口のすぐ近くにいた女店員は、奥の方に大声で叫んだ。
「了解です!!」
結構穴場のようだ、客はその警官以外にいないようだ。多分、最近出来た店なのか
それともかなり不味くて、客が寄り付かない店なんだろう。
まあ…今頃店から出るのはかなり失礼極まりないだろう。
そこそこ何かを食べてあんまりひどい味だったら、次の店に変わろうと考えた。

適当な席に座り、6人のうち二人がトイレへと向かった。
残りの四人は適当に何かを注文をする。
まあ…注文すると言えば、当たり外れのない枝豆や酒が妥当な線だろう。

「まあ…あの長官についていけば…俺達は出世コースまっしぐらだな」
「まあ、その為に選ばれた6人だからね」
「始末部隊も時間の問題だな」

警察官たちは、ビールを取り出し乾杯する。
「…しかし…トイレに向かった奴ら二人とも」
「大の方だろう」
「言うなよ、店でするような会話じゃねえな…」
「はっはっは…」
警官は苦笑いをした。
15 :始末部隊第五話…こなた、おしゃれをする :2008/08/20(水) 01:26:36.97 ID:55Ykbyc0
「しかし…この店の存在をよく知っていたな」
「いや…俺もこの店は初めて知ったよ」
「おいっ…なんていい加減な人間なんだよ」
二人の警官は手を洗っていた。
「仕方ないでしょう、何故か目に止まったのですから」
「…こんにちは」
最初に出会った女店員がそこに立っていた。
「あっ…あの男性トイレなんですけど」
「わかっているよ、残念だけどあなた達の計画はここでおじゃんだよ」
この時、ここにいた警官は理解した。それと同時に拳銃を抜く
「貴様!!始末部隊だな!!」
「気付くのが少し遅かったかな?もう遅いよ!!」
こなたははっきりと光の無き瞳をはっきりと見せる。
一人の方の人間に持っている。注射器を刺した。
「あがっ…」
そのまま一人の方は倒れた。
「きっ…貴様…いったい何を」
「即効性の毒薬だよ、私達を捕まえに来たのならそれなりの覚悟を
しておくべきだよね?」
「くっ!!」
警官は一歩後ろに下がり、トイレから抜け出そうとする。
「無駄だよ。オートロックタイプだから」
「なっ!!」
警官はその扉を見た、カードキーを挿入するタイプである。
「…敵が前にいるというのに…後ろを見ない…」
こなたは、その警官の骨をゴキリと折った。
警官が地上に落ちたことを確認して、カードキーを取り出し
トイレから出て行った。
16 :始末部隊第五話…こなた、おしゃれをする :2008/08/20(水) 01:27:05.68 ID:55Ykbyc0

「何だよ…酒に弱いのか?」
まだ一杯も飲んでいない部下の二人に残りの二人は声をかける。
「…実は車で来ていたので」
「あぁなるほど…そう言えば生活に苦労しているとかなんとか言っていたな」
その時、ビールを飲んだ、二人の刑事が倒れた。
「!?なっ…確かこの二人は酒に強かったはず…」
そこに茶髪の少女が現れる。
「お客さん…すいません」
「どういう事だ!?説明してくれ」
「どうやら、その二方が飲んでいたビールのグラスには毒が塗っていたようですぜ」
その言葉と共に無気味な笑いをみさおはする。
二人の警官はビビりその場を逃げ出した。
「行ってらっしゃい…地獄へ」
みさおは、その二人にそう言って見送った。そこにトイレからこなたが姿を現す。

店と出ると同時に一人、首に糸がかかる。
「!?」
引っ掛かった警官は、驚くがその次の瞬間。
みさおの兄は、糸を引っ張る。
警官は吊るしあげられた。
「がっはっ!!」
「ひっひぃぃぃぃぃぃぃ!!」
残りの一人は、みさおの兄がいない方向へ走りだした。
がそちらにも。
「50%で助かる見込みはあったんだけどな…運無しですね、あなた」
実際は人間の心理上、50%もないが大泉はその一言と同時に一撃で残りの一人の警官を斬った。
17 :始末部隊第五話…こなた、おしゃれをする :2008/08/20(水) 01:27:39.73 ID:55Ykbyc0
長官は、帰り道を歩いていた。
その時、マンホールが軽く動いたような気がした。
「…気のせいか?」

そう言ったと同時に黒髪眼鏡がマンホールから姿を現す。
「なっ!?」
彼女は高く飛び上がりGペンを長官の首筋目掛けて下ろす。
しかし…それは首筋には当たらなかった。
「!?」
拳銃によりそれが止められてしまったのである。
「くっくっく…奇襲か…来るなら隊長が妥当と思ったんだけどな」
「私がお願いしたんッス!!」
「…なるほど、お前もそれなりに強そうだな」
「始末部隊を舐めるんじゃないっスよ!!」
長官はいきなり、そのまま銃を撃つ。
しかし…それはGペンの金属部分で止められる。
「それなりにやるようだな」
その時、マンホールの蓋が長官の頭の裏に当たる。
「ぐはっ!?」
マンホールからは火薬の臭いがした。
「なっ…」
「そうっス、予めマンホールに先輩が用意してくれた
即席ジェットをつけたんッス」
ひよりは、長官の後ろに回り込んで、思いっきり彼の背中を蹴った。
バランスを崩してしまい、そのままマンホールの穴に落ちてしまった。
ひよりもその穴に飛び降りた。そして先に落ちた長官の上に降りた。
「ぐっ…はっ!!」
「…これで止めっス!!」

ひよりは思いっきり、Gペンを長官の首筋を刺した。
18 :始末部隊第五話…こなた、おしゃれをする :2008/08/20(水) 01:28:03.63 ID:55Ykbyc0
「始末部隊が正義じゃないとは理解しているっス…」
ひよりはマンホールの梯子の前で長官の方を向き捨て台詞を吐く。
「あなた達が始末部隊を逮捕する気持ちもわからないことはないッス
しかしっスよ…あなた達はその目的の為に関係ない命を奪って行ったんっすよ…
私が何が言いたいかと言うと…あなた達の正義は間違っていたと言う事っス」
そう言って、そのまま梯子を登り始めた。

「おっそーい!!何をしているの!?こなた!!」
「ごめんごめん遅れた。」
「普段ナイター延長とか文句している癖して何をしていたの!?」
「…実は、今日来ている服を考えていたんだけどかがみの選んだ服がいいか、つかさが
選んだ服がいいか考えていたんだよね」
「おーっ…私が選んだ服を主に使っているじゃない。一応考えてきてくれたのね
それじゃあ、早速どこいくの?」
「とりあえず、ゲマズに行ってその次にとらのみぞ、スイカブックス、そん次にほんだらけ」
「多すぎだけどいいか…」
かがみは、そう言ってゲマズの方角へと向かった。
間違っても言えないよね…本当は、出かけるギリギリの時間帯までネトゲーをしようと思ったら
中途半端な状況が続き過ぎて、結果こうなったなんて言えないよね…
とりあえず…なんとか言い訳になるようにかがみの選んだ服に着替えたけど。

「お〜い、こなた何をしているの?」
「あ〜待って、ちょっと靴の紐が緩んだからしめなおすよ」
実は、昨日から眠っていないからこうなったのだ…
全く何を考えているんだか…私。
こりゃあ本当にいつか見た夢みたいなことが待っているよ。

続く
19 :始末部隊第五話…こなた、おしゃれをする :2008/08/20(水) 01:29:30.89 ID:55Ykbyc0
次回予告

「用意はいい?○○○ちゃん」
「いつでもいいよ、お姉ちゃん」

次回
大泉、コミケに行く
20 :始末部隊第五話…こなた、おしゃれをする :2008/08/20(水) 01:33:52.20 ID:55Ykbyc0
さてと…以上です。
コミケ行ってみたいですね…(距離とお金の問題上行けない人)

せめて名古屋で生まれたかったな。(福岡県民)
それでこな×かがパワーを補充する感じでww

ついでにSP2予告です。
「…ここはどこ!?」

SP2
「こなた、誘拐される」
21 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/20(水) 07:08:46.27 ID:nPxSUASO
>>1
乙!みゆきwww
22 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/20(水) 10:51:28.62 ID:55Ykbyc0
>>1
今頃ですが、乙です
みゆきさんが大変な事にwwwwww
23 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/20(水) 21:15:04.54 ID:FeU7hIDO
>>20
ひよりの気持ちがよくわかるわ。こっちも一応似たようなの書いてるし、そういう性格だから。
次回はあの二人が出ますか……。どんな感じで絡むのか気になります。

そして>>1乙!
 
 
 
あんまり人いないみたいだけどらき☆すた殺人事件の続きを。今回で推理編はラスト。
24 :らき☆すた殺人事件〜紅く染まる白銀の世界〜FILE.4 [saga]:2008/08/20(水) 21:17:09.41 ID:FeU7hIDO
とりあえず前回の途中までを投下して、それから続きを。この次から今回の投下です。


------------------------

朝、一度は起きたものの身体が動かず、ベッドに倒れ込んだ。
それから数十分してやっと起き上がれるようになり、着替えを済ませる。
時計を見てすでに8時を回っていたことを知り、早く食堂の鍵を開けなきゃ、と扉を……

「!!?」

……今、とても不吉なものを見た気がする。
脳内の映像を少し巻き戻し、再生。
着替えを済ませ、食堂の鍵を開けるためにドアノブに手を掛けた。そして扉は、『鍵を開けてもいないのに』すんなりと開いた。

「……嘘、だよ……!」

呟いた瞬間、身体から力が抜けて床に膝をついた。

「私……間違いなく鍵をかけたよ!? なのに……なんで鍵が開いてるの!?」

この記憶に偽りはない。あり得ない『矛盾』に、恐怖を感じた。
25 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/20(水) 21:18:21.12 ID:FeU7hIDO
>>24

(……落ち着け……落ち着くんだ、私……)

床に膝をついたまま、深呼吸をする。
今回何度もお世話になっている心を落ち着かせる方法。
しばらくして恐怖が和らぎ、正常な思考ができるようになった。

(鍵をかけたのに、開いていた……ということは、『誰でも鍵を持っていけるようにした』ってことなのかな……)

鍵をかけ忘れたと自分に思い込ませるために、故意に鍵を開けたのだろう。誰が犯人でもおかしくないように。
だとすると犯人は、あやのに疑われていた……

「みなみちゃんとお姉ちゃん……」

まだ断言できたわけではない。
犯人を特定するのは後回しにして、どうやって鍵を手に入れたのかを考えよう。
扉は鍵がかかっていたのだから、正面突破は無理。
他に出入口といえば、窓のみ……

「ああぁあ〜〜〜!!?」

重大な事実に気付き、飛び起きて窓へと駆け寄る。
豪雪地特有である二重窓を、まずは内側、そして外側を開ける。
この間、『鍵を開ける』という行為は一切していない。

「そんな……これじゃあ、誰だって鍵が盗めちゃう……!!」

部屋の鍵には気を付けていたが、窓の鍵はまったく確認していなかった。これは完全に誤算だ。
26 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/20(水) 21:19:42.43 ID:FeU7hIDO
>>25

「私のバカバカバカ!! 窓の鍵さえちゃんとしてれば峰岸先輩は殺されなかったのに!!!」

壁に手をつき、おでこを何度も何度も壁に叩きつける。
あまりの痛さに涙が溢れてきた。けれどゆたかはそれをやめない。
あやのが受けた痛みはこんなものではない。もっと痛くて、もっと怖くて……!!

「ゆーちゃん! ゆーちゃんってば!!」
「はぁ……はぁ……こ、こなたお姉ちゃん……?」

こなたの叫びで我に帰る。
今までおでこを叩きつけていた壁は紅く染まっていた。額を拭ってみると、血が流れていた。

「ゆーちゃん、どうしちゃったの!? 大丈夫!?」
「う、うん! 大丈夫だよ!」

正直言うとあまり大丈夫ではなさそうな血の量だ。
だが手当てはしない。あやのが受けた苦痛とは程遠いが、これは自分が受け入れなければならない罰だから。

「それより、こなたお姉ちゃんの方は大丈夫?」
「うん、だいぶ落ち着いたよ、喉が潰れかけてるけどネ……」

最初は気付かなかったが、確かに声が擦れている。
このままでは声を失ってしまうかもしれない。なんらかの処置をしなければいけないのだが……

「……こなたお姉ちゃん、そこから出たい?」

こなたの部屋の前には家具やらなにやらが積んであり、中からは絶対に開かないようにしてあるのだ。

「出たいんだったら、もう『殺して』なんて言わないで。約束してくれる?」
「……」

壁の向こうから、返事はない。
何を悩んでいるのか気になって声を掛けようとしたところで――

「近くに、いてくれないかな」
「え?」
「私、まだ自分をうまくコントロールできないんだ。だから、その……ぼ、暴走しないように、近くで見ててくれないかな」

受験に落ちたことで心が不安定になり、更にみゆきとあやのの二人の死が追い討ちをかけたのだろう。
今やこなたはガラスのハート。もとより断るつもりはなかったが、断ったらどうなってしまうのか……想像したくもない。

「いいよ。ちょっと待っててね」
「ありがと……」

ちょっと語弊のある言い方だが、こなたはこれくらいのことでお礼を言うような人間ではない。
度重なる不幸が人格にまで影響を及ぼしてしまったのだろうか。一抹の不安を胸に抱きながら部屋を出て、こなたの扉の前にある家具をよろけながらどかしていく。
視界がなぜかぼやけている。頭もはっきりとしていないが、黙々と作業を続ける。
全てをどかし、こなたの部屋のドアノブに手を掛けた。
27 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/20(水) 21:21:28.13 ID:FeU7hIDO
>>26

――生きているだろうか――

ふと、そんな不安を抱いてしまった。
先ほど、自分の行為に驚いて声を掛けてくれたではないか。
大丈夫。こなたお姉ちゃんは、生きてる。
そう自分に言い聞かせ、ドアノブに掛けた手を捻り、扉を開く。

部屋の中は、昨日よりも更にひどい有様だった。
カバンの中身――ゲームや服が部屋中にぶちまけられている。
ベッドのシーツはしわくちゃ、そのベッドに腰掛けているこなたの服も然り。

「ゆ、ゆーちゃん!? その頭……!!」

こなたが動揺しながら、自分の額に指をさしてくる。
言われるまで気が付かなかった。どうやら、まだ額から血が流れているようだ。

「大丈夫だよ、こなたお姉ちゃん」
「だっ、大丈夫なワケ……! は、早く止血しないと!!」
「いいんだよ」

あわてるこなたとは対照的に至極冷静に言い放ち、背中を向ける。

「これは、私に科せられた罰だから。だから、このままでいさせて」
「……ゆーちゃん……」
「さ、行こっ。食堂にみんないるから」
「……」

無言のまま、ゆたかの手を握る。
その力は、いつもの姉からは想像もできないほどに、弱々しかった。


・・・


結局あの後みなみ達に無理やり消毒された。
こなたの監視はみなみ達に任せ、ゆたかはまた自分の部屋へと帰ってきて、再び推理を開始。
鍵は窓から取っていったに違いない。では自分は窓に鍵をかけなかったのか?
答えはなんともいえない。窓を開けた覚えも閉めた覚えもあるが、鍵をかけたかどうかは曖昧なのだ。
このような場合は、最悪のパターンから想像していかなければならないとあやのに教えられた。
あやのからは、たくさんのことを聞いたのに、何も恩返しができなかった。せめてもの罪滅ぼしとして、この事件は自分自身の手で解決しなければ。

「仮に自分は鍵をかけたとして、誰かその鍵をあけられるような人は……」

自分以外に部屋の中に入った人物。それは昨夜、『自分が鍵を持っていく』と言っていた――

「田村、さん……」

その結論に至った時、ゆたかはうずくまって頭を抱えた。
考えれば考えるほど犯人が増え、ますます行き詰まってしまう。
28 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/20(水) 21:22:57.06 ID:FeU7hIDO
>>27

「そうだ、足跡……」

窓から入ってきたのなら、足跡が残っていてもおかしくはない。だが、最初の事件を考えると……
窓を開けて降り積もった雪を見ると、案の定そこに足跡はなかった。

「う〜〜〜〜〜〜ん……」

未だ出てこない証拠、増える容疑者。どうすればいいのか、あれこれ思案するものの……

「やっぱり……行くしかないのかな……」

あやのの部屋。二度と行きたくなかった部屋だが……行かなければならないのだろう。
覚悟を決め、ゆたかはあやのの部屋を目指して歩きだした。


・・・


「うっ……!!」

その部屋に近づいただけでも死臭が漂ってきて嘔吐感を覚えてしまう。
鼻をつまみながら、ゆたかは扉を開けた。
なるべくあやのの死体は見ないようにしたかったが……部屋の中心にいるためそうもいかない。
涙をポロポロと流しながら、ゆたかは辺りを見渡した。

「……あれ……」

血溜まりの部屋の一部分に、白い何かが見えた。
手を伸ばして触れてみると、布のような手触り。血で染まってはいるが、どうやらもとは白いハンカチだったようだ。

「これ……確か峰岸さんの……」

記憶を掘り起こすと、昨日あやのが帰ってきた時にこなたに差し出したハンカチだった。
あやの自身の物では証拠になり得ない。他の証拠を探すために部屋を調べ回る。
が、証拠となりそうなものは何一つ見つからなかった。
諦めて部屋の外へ出た時――

「う……!」

軽い目眩を感じ、床にくずおれる。
やはり一人での長時間労働は無理があったか、身体が言うことをきかない。
それに気分が悪い。一瞬でも気を抜いたら、もどしてしまいそうだった。
誰か手伝ってくれる人が、こうなってしまった時に助けてくれる人が欲しいのだが……
29 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/20(水) 21:24:10.12 ID:FeU7hIDO
>>28

約5分の間、押し寄せてくる嘔吐感に必死に耐えた。
その結果か、だんだんと気分がすっきりとしてくる。身体も動くようになり、立ち上がって食堂を目指した。
情けない話だが、自分だけで捜査を続けることは無理かもしれなかった。
誰かに自分の捜査に協力してもらおう。そうすれば、意外に早く犯人が見つかるかも……
 
食堂にいるみんなにその旨を伝えると、

「私、手伝うよ。ゆたかのためなら、なんでもする」
「私も。ちょっと前まで無能だったから、今度は協力したい」
「私も手伝うよ! 小早川さん一人に押し付けた罪滅ぼしとして!」
「ワタシもデース! 手伝わないホウがおかしいデース!」

案の定、みんなが手伝いを希望した。
これでは意味がない。あれこれ思案した後、

「……パトリシアさん、お願いできる?」
「Of course! ユタカのタメにバリバリ働くデスよー!!」

正直言ってテンションが高いのは苦手だが、なんだか元気を分けてもらえそうな気がした。
何より……パティがこの中で唯一容疑者として上がっていないからだ。

「パティ。ゆーちゃんのこと頼んだよ」
「あんまりゆたかを振り回さないでね……」
「ううん……手伝ってあげたかったのに……」
「皆サンの分マデ頑張るデース!」

パティを連れ、ゆたかは自分の部屋へと向かった。


・・・


「Hmm……それでワタシですカ……」

今まであったこと全てをゆたかから聞き、パティは小さく唸った。

「パトリシアさんは、怖くないの? その……知り合いが、殺人犯だなんて……」
「Yes。ゲンジツトウヒしても仕方ナイですカラ」

パトリシアさんは大人だな、とゆたかは思った。
自分たち以外の誰かが犯人だなんて、ゆたかは今でさえ信じたくないのだから。

「By the way(ところで)、動機のアル人とかいませんカ?」

動機……そういえば考えてもみなかった。
思考をめぐらせ、動機に当たりそうな事柄をリストアップしていく。
30 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/20(水) 21:26:38.78 ID:FeU7hIDO
>>29

「まず、ミナミからネ」
「みなみちゃんは……チェリーちゃんを殺されちゃったこと、かな。高翌良先輩、頑張ればチェリーちゃんも助けられたって言ってたし、それを聞かれたと思えば……」

思いたくなどないが……想定はしておくべきだ。
しかし、あやのに対しての恨みはないように思える。

「フムフム……次はコナタデス」
「こなたお姉ちゃんは……やっぱり、スタイル、かな。私もちょっと、思うところがあるし……」

だがそうだとしたら、体型的に言えばあやのより先にパティも狙われてもおかしくないはず。本人には言わないが。

「ヒヨリは?」
「田村さんは……同人誌のネタ、なのかな。殺人事件を書きたいって言ってたし。……でも、そんなののために人殺しなんて」
「ケッテイテキな動機がナイですネ……」

これも、犯人を特定するまでにはいかなかった。
無意識のうちに、ゆたかはため息をついていた。

「こんなに頑張ってるのに、犯人が見つからないなんて……」

あまりにも理不尽過ぎる。
この犯人捜しであやのが犠牲になっているというのに。犯人の糸口が見つかってくれてもいいじゃないか。
悔しくて悔しくて、涙が溢れそうになった。

「……ユタカ、キブンテンカンに外の空気を吸いに行きマショウ」
「……うん……」

あまり乗り気ではなかったが、パティに促されて立ち上がり、玄関まで歩いていく。
靴を履き、外に出ると、吐いた息が白くなって現れる。

「やっぱり寒いね……」
「これがギャクに頭の中をスッキリさせテくれマス」

確かに、自分は密閉された空間の中で推理をしていた。
こうやって開かれた場所にいると、心までも開放的な気分になれる。
今日は青空、太陽の光がゲレンデの雪に反射してまぶしいくらいだ。
と、その時――

「What!!?」
「パトリシアさん!?」

ゆたかの隣にいたはずのパティが、ゆたかと同じくらいの身長になってしまった。
見ると、膝の辺りまで足が埋まってしまっている。
31 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/20(水) 21:28:39.38 ID:FeU7hIDO
>>30

「No……フカミにはまったデース……」
「だっ、大丈夫?」
「ヘーキデース。……OK、抜けまシタ」

足を引き抜き、別の場所に体重を預ける。
が、どうやら固い場所だったようであまり深くまでは沈まなかった。

「よかったー」
「Stateでもタマにありまシタから。Butユタカははまりまセンでしたネ?」
「あはは、だって私――」
 
 
 
ゆたかの中で、何かが弾けた。

「――!!」
「ン?」

途中まで言い掛けてからゆたかは振り返り、自分たちが歩いてきた道を見る。


「パトリシアさん。昨日の夜、どんな天気だった?」
「ン〜……確か、チョットsnowyデシタが……どうカしましタ?」
「わかった……」

パティの問には答えず、代わりに出てきたのはその言葉だった。

「わかった! 足跡が残ってなかった理由が……!」
「ホントデスか!?」
「うん……。まだ確信はないけど……明日になればわかると思う」

これにより、容疑者は一人に絞られた。
それが引き金となったのか、犯人が使ったと思われるトリックが次々と浮かんでくる。
……だが、まだだ。全ては臆測なだけ。決定的な証拠はない。
たった一つでいい。犯人は、何か重大なことをしでかしたりしていないか……
32 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/20(水) 21:29:34.86 ID:FeU7hIDO
>>31

「!!」

あった。あるではないか。
これは間違いなく、決定的な証拠になる!
明日になり、ゆたかの推理が当たっているか。それにより、全てが決まる。


・・・


翌朝。

「やっぱり……犯人は『あの人』……」

玄関から戻ってきたゆたかは歩きながら呟く。
これで……これで全てがつながったのだ。
ゆたかにとって、それは残酷な宣告でもあったが……殺人を許すわけにはいかない!
歩みを止め、力強い眼差しで眼前の――食堂の扉を見つめた。

「今日が四日目。迎えが来るまでに……決着をつける!!」
33 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/20(水) 21:31:46.21 ID:FeU7hIDO
>>32
以上。次回は投下の30分くらい前に宣言してみんなで推理していただこうかと。最終的な答えをまとめてもらいます。

途中でゆーちゃんが暴走してますが……その節は謝ります。
34 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/20(水) 22:13:04.65 ID:v7zhwso0
>>1
>>20ひよりんかっこええwwww次回はカオス回な予感
俺はコミケ行ったぜ。こういうときだけは関東圏で良かったなと思。
>>33乙 犯人わかんねえええ\(^o^)/ こういう推理物書ける人まじ尊敬するわww
35 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/20(水) 22:18:23.71 ID:odZsdzEo
http://chubei.myminicity.com/env
36 :一発ネタ :2008/08/20(水) 22:18:45.08 ID:9ru.azw0
ゆたか「学校で作文の宿題が出ちゃった〜・・・
    何書けばいいかわからないから、お姉ちゃんに聞いてこよっ♪」
ゆたか「お姉ちゃーん、作文の宿題が出たんだけど、何て書けばいい?」
こなた「あとで、あとで」
ゆたか「『あとで、あとで』っと・・・次はおじさんに」
ゆたか「おじさん、作文の宿題が出たんですけど・・・」
そうじろう「ゴミ箱、ゴミ箱」
ゆたか「『ゴミ箱、ゴミ箱』っと・・・次はえっと・・・」
プルルルル・・・
ゆたか「もしもしゆいお姉ちゃん、作文の宿題が出たんだけど・・・」
ゆい「おう!バイクで行くぜ!」
ゆたか「『おう!バイクで行くぜ!』っと・・・」
ゆたか「あと一文!もう一回おじさんに聞いてみよっ♪」
ゆたか「おじさん、作文に何て書けば・・・」
そうじろう「ゴミ箱、ゴミ箱」
ゆたか「『ゴミ箱、ゴミ箱』っと・・・やった!作文できた!」


次の日、学校
先生「では小早川さん、宿題の作文を読んでください」
ゆたか「あとで、あとで」
先生「何ですかその態度は。学校を何だと思ってるんですか」
ゆたか「ゴミ箱、ゴミ箱」
先生「校長室に行きなさい」
ゆたか「おう!バイクで行くぜ!」
先生「本当に学校を何だと思ってるんですか」
ゆたか「ゴミ箱、ゴミ箱」
37 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/20(水) 22:23:52.50 ID:XrBEjfk0
らき殺乙

こなたを閉じ込めてたのはてっきり「内側からも鍵がないと開けられないドア」だと思ってた
ああいうドアは大抵内開きだろうから外側からバリケード張っても大して意味はry
揚げ足取りでスマソ
38 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/20(水) 23:05:23.20 ID:nPxSUASO
>>33
乙。とりあえず自分の推理は次回の「30分前」とやらでに公表しますか。

>>36
そのネタ知ってるぞwww
39 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/20(水) 23:11:56.83 ID:yl4bACM0
>>1
そうじろう「夏休みが暇…だと?こちとら締め切りでてんてこまいなんだ!暇なら手伝えこんちきしょー!
      こら、こなた、どこ行く?バイト!?そんなもの休んでお父さんのアシスタントやりなさい!
      うぉ!?雷!?停電!?あっー!?電源落ちたー!!ふざけんなー!!!」
こなた「ご愁傷様…」
そうじろう「…あぁ…、こなた…、明日、ディズニーランド行くか?目一杯遊んでこよう…」
こなた「お父さん…現実から目、逸らしちゃ駄目だよ?」
そうじろう「データが…3日間徹夜して頑張った話が…そうだ、俺、ケータイ小説家になろう。
      電池が切れなきゃいいだけだからな、ははは、楽なもんじゃないか、なぁ?かなた」
こなた「いや、私はこなた…」
そうじろう「よーし、打倒恋空だ!俺の力見せてやるぞー、ははは〜」
こなた「お父さん…終了?」
40 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/20(水) 23:11:57.28 ID:zjK3Pqwo
>>33
ゆたかが犯人と推測してる人物は大体分かった。けど、それが合ってるのかが……。
一件目、みゆきが殺されたトリックがどうしても解けない('A`)
30分前に推理を……ってことは読み手が解けるだけの鍵が揃ってるってことだしなぁ
またしばらく悩むことになるww

乙!

>>36
ゆたかまてやww
41 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/21(木) 14:35:22.25 ID:R0N7wmU0
>>36
消防んときそういう系統のネタが流行った希ガスwwwwww
>>39
そうじろう\(^o^)/
42 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/21(木) 18:48:32.43 ID:ABDd0jI0
前スレ埋まった。最後は呪いだったなぁ・・・つかさじゃなかったけどww
43 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/21(木) 19:06:11.66 ID:RmPHBrEo
>>33
ふ、うみねこを難なく推理できた今の俺にとってはこんな密室ですらない殺人など…!

わからん
44 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/21(木) 19:40:54.81 ID:.6biefI0
今殺人事件読み返してるけど

「ひゃぁあぁがぁあぁぁぁあぁぁっ!! 開けてッ!!! 開けてえぇェッ!!!
 誰かっ!! 誰かここを開けてっ!! 開けて私を殺してぇええぇぇええェェッッ!!!」

こなた「というかトイレ行かせてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

「うぅぅうううぅう……! 誰でもいいから……私を殺してよぉ……!!」

こなた「もらした……もう生きていけない……」

…に見えてしまった
人生コナタ\ (=ω=.)/


ちなみに犯人とかは全然わからん
45 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/21(木) 20:32:34.87 ID:hbpOf8E0
こなたのなら飲める
46 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/21(木) 20:52:25.19 ID:Wp5t.wSO
しゃぶりつく
47 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/21(木) 20:56:20.58 ID:SA23O2AO
へんたいだー
48 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/21(木) 21:22:41.24 ID:3ebxObE0
かがみ「偶然ペットボトル持ってるんだけど…。ほら?聖水専用って書いてある」
49 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/21(木) 23:11:37.62 ID:hbpOf8E0
むしろ出所を押さえるところから始めるな
50 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/21(木) 23:19:53.56 ID:Wp5t.wSO
>>48
つかさ「あれ? お姉ちゃんそれ、いつも持ってるよね? この前、嫌がってるこなちゃんを無理矢理トイレに連れていこうとして失敗してたけど……まさか」
みゆき「最近、泉さんにお飲み物をたくさん差し上げていますが……何か訳があるのですか?」


つかさ「何か言ってよ、お姉ちゃん」
51 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/21(木) 23:30:27.97 ID:.6biefI0
>>48
こなた「あれ?かがみどうしているの?この話の舞台にかがみはいないんじゃ…」
かがみ「こなたのためなら埼玉-北海道間なんて一瞬よ♪」
つかさ「どんだけー」
52 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/21(木) 23:30:40.22 ID:ClJ.QUI0
プチ祭りに便乗させてもらいます。
53 :らき☆ちゃん初回収録前の二人 :2008/08/21(木) 23:31:18.41 ID:ClJ.QUI0
渡された台本を前に、頭を抱え悶々としている男が一人。
いくら悩んでも解決できぬ問題だとはわかっているのに、
何故かひたすら悩んでしまう。
自分のそんな性が気に食わなくて、つい舌打ちをしてしまう。

携帯電話に着信。メールだ。登録されていないアドレスからだった。
その内容を読んだ男は、先週買った少し厚手のコートを手に楽屋を後にした。
自分には不似合いだとは思ったが、店員がやたら勧めてくるので買った品だ。
自分の意思の弱さに情けなさを感じたが、何故か笑みがこぼれた。

ラジオ局裏の公園、広場のど真ん中に立つケヤキの木。
メールで指定された場所。
男はマフラーに顔を埋めて、メールの送り主を待った。

10分ほど待ったが、送り主は現れない。
騙されたか、と歩き出そうと思った瞬間だった。

ケヤキに積もった雪が、急に降ってくる爆撃のように彼を襲った。
頭に純白の雪を積もらせ、目を丸くする男。
何が起きたか一瞬理解できなかったが、直後にその疑問は一気に溶けてなくなった。

目の前に立っていた、小さな少女。
ふふふ、と年齢に不相応な笑い方をして、男の手を取った。

「初めまして。小神あきらです」
54 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/21(木) 23:32:51.95 ID:ClJ.QUI0
夏に冬の話を書くのもどうなのかと思ったけどまぁ気にしないでいただければ(^^;)
要するにあれです、初回収録の前は二人とも仲良くやれそうな感じだったんですよww
55 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/21(木) 23:36:55.08 ID:bHJjaSc0
>>53
…黒いな…あきら
ここから全てが始まるのか
56 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/21(木) 23:37:34.05 ID:bHJjaSc0
日本政府

「…これは…あちらの方に任せよう…」
そう言って一人の議員は、電話を取り出す。
「はい…泉ですけど」
「泉隊長ですね…今から任務を出します…」

らき☆すたキャラの○○○と×××と△△を三回以上登場させよ。

期限:2008/08/22(金)23:59:59:99

「了解しました!!」
こなたは、そう言って電話を切った。
57 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/21(木) 23:48:53.92 ID:cWzesPAo
こなた ゆたか ゆい
ひより やまと こう

…はて?
何にしても今夜はその任務には協力できそうにないぜ
58 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/21(木) 23:49:36.77 ID:Dufm86SO
日本政府何頼んでんだwww
59 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/21(木) 23:49:41.70 ID:cWzesPAo
 そういえば。

 何?

 北海道じゃ一月遅れで七夕をやるらしいぞ。旧暦だとかで。

 ふうん……突然どうしたの?

 ん、いやあ。旧暦ですら二週間遅れだけど、俺たちってまさに織姫と彦星だと思わないか。

 ……それは。

 ああいや、変な意味はないさ。ただぼうっと思っただけでな。


 今でこそこうして当たり前のような気持ちで享受しちゃってるけど。
 こうして一年に一度だけ逢えるなんていうのは、本当はまかり通ってはいけないことなのよね。

 そうだな。実際、最初は卒倒しちまったしなあ。

 一日どころか、こっち側に連れ込んでしまったんじゃないかって。

 おいおい、こなたが自立するまでは勘弁してくれ。

 そんな、人を呪い殺してるような言い方しないで……。

 はは、悪い悪い。

60 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/21(木) 23:50:12.57 ID:cWzesPAo


 ……そろそろ。

 あぁ……時間か。

 また来年、ね。

 白髪が増えないように努力してみるか。かなただけ若いままってのは、複雑だな。

 ふふ、増えないよう無理すればするほど逆に増えるものじゃない?
 それに、そう君は変に若作りするよりありのままでいた方が味があって魅力的よ?

 なんだそりゃ。昔の俺には魅力がないみたいな言い方だぞ。

 そんなことないわ。現に、今も昔も変わらずに大好きだもの。

 ……まあ、なんだ。改めて面と向かって言われると照れるな。

 私もちょっと、自分で言ってて結構恥ずかしいわ……。


 俺も愛してるよ。
 かなたを、ずっと、永遠に愛してる。

 ……うん。ありがとう、そう君。すごく嬉しい。



 じゃあ、また来年な。

 ええ、また来年。
61 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/21(木) 23:50:45.27 ID:cWzesPAo
そう君、誕生日おめでとう
62 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/22(金) 00:02:57.36 ID:GgGjrhwo
>>53
今となっては…

>>56
かなた、ゆかり、みき ですね

>>60
いいなぁ。八月の織姫と彦星か


一日遅れたけどそうじろう誕生おめでと!
朝は覚えてたのにな…
63 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/22(金) 00:24:09.19 ID:sJRoMIE0
「よし、わかった」かがみはそう叫ぶと周りの視線を集めた。
「犯人は○○だ。これで事件はかいけつだわ」おそらく今、彼女の脳内ではファンファーレでも鳴っているのであろう。しかし次の瞬間、彼女は落胆することになる。
「待ってください刑事さん・・・こ、こ、この事件にはお、お、おかしなとろがあります」
一人の少女が言い放った。
「おかしなところなどない。なんなんだね君は?」かがみは怪訝そうに自分を否定した少女を見た。
あとでわかった話なのだがこの少女、歳は十七、八歳。背丈は142cm長めの青髪は束ねられておらず、ぼさぼさ頭にアホ毛。その年頃の若者にしては目面しいくらいに面倒くさがりで、自分の興味に合わぬ事には一切無関心である。


なんとなくできごころで書いてしまった・・・
64 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/22(金) 00:25:05.74 ID:sJRoMIE0
× とろ

○ ところ
65 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/22(金) 00:31:37.13 ID:D1WKnM20
>>56
入力ミスがあったので修正します。
合計三回以上です
66 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/22(金) 02:33:17.53 ID:D1WKnM20
「…残り21時間27分であと二回か…
どこにいるんだろう…」

とりあえず一度登場させたのを確認したこなたは再び走り始めた

残り二回!!
67 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/22(金) 06:48:57.39 ID:lRpyJ2DO
>>63
レイトン教授wwwwww




うーん……案外ムズいのかな。前作よりは簡単だと思うけど……
今の時点で犯人と全てのトリックわかった人いる?らき☆すた殺人事件
68 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/22(金) 07:48:14.35 ID:MpGNHsAO
何なのだこれは、何をすればいいのだ?
69 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/22(金) 12:15:42.89 ID:9vIG/6SO
もしもかなたさんが生きてたら

つかさ「おじゃましまーす」
こなた「どぞー」

かなた「いらっしゃい。つかさちゃんね? こなたからよく聞いてるわ」
つかさ「あ、こんにちわ」


つかさ「こなちゃんにもお姉ちゃんが居たんだね」
こなた「いや、あれお母さんだから……」

つかさ「え?」


ってなるに違いない!!
70 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/22(金) 12:42:18.92 ID:s0wN/IDO
>>69
三者面談にて

ななこ「えーとまずは妹さんの成績ですが…」
かなた「あ、いや先生」
ななこ「はい、わかってます、できの悪い妹の成績なんて見たないですよね〜泉ぃもっとしっかり勉強せないかんで?お姉さんに迷惑かけんようにせんと」
こなた「先生、お姉ちゃんじゃなくてお母さんですけど…」
ななこ「え?うそ!ホンマかいな?」
かなた「えぇ、こなたの母親です」
ななこ「すっすいません、私勘違いして…」
かなた「いえ、よくあることですから」

こーゆー場面もあるわけですね?
71 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/22(金) 14:52:09.56 ID:9vIG/6SO
そうです^^
72 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/22(金) 19:30:11.56 ID:lRpyJ2DO
ひかげとかってこなた達を呼び捨て? それともさん付け?
73 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/22(金) 20:14:14.30 ID:ZTralQ.o
つかさ「……」
かがみ「……あんたそのうち舌噛み切って死ぬわよ」


>>72
何のために資料室が…ってのは置いといて
あっちに書いてある分だとこなたを呼び捨てにしてる以外はわからん
74 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/22(金) 20:30:28.05 ID:lRpyJ2DO
>>73
資料室は見たんだよ。だけどほとんどないからさ。
一応敬称付きでいいかな。



てかつかさまた地震で舌噛んだのかwwwwww
75 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/22(金) 20:36:36.06 ID:ZTralQ.o
いいんじゃないかな
こなたは敵視してるから呼び捨てなわけだし
76 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/22(金) 21:01:34.14 ID:BcmS1.co
>>72じゃないけど自分も聞きたい事が
つかさとかがみってDSとかPSP等の携帯ゲーム持ってたっけ?
かがみは持ってそうな雰囲気だけどつかさはどうかな・・
片方が持ってるなら使いあうと思うけど
77 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/22(金) 21:12:53.72 ID:t8m/ZgAO
ここに投下するのは初だがいってみる。
普段は違うスレに投下してる人。

以下注意点
登場人物→あきら様と白石
殺人・死亡系
78 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/22(金) 21:16:32.59 ID:t8m/ZgAO
「Game Over」

「…あは、あはは、あははははははは!!」

馬乗りの状態から包丁を振り下ろす。
ざくり、また腹が切り裂かれる。
痛い、ということもできずに、
腹に刺さった包丁の柄を見る。
包丁を握った手の手首を、力なく、やんわりと掴む。
ささやかな、抵抗。

「本当に、可愛い…」

刺す前に無理矢理着替えさせた
ピンクのロリっぽいワンピース姿をみて、
刺した本人は呟く。

「どうしてそんなに似合うんだろ…?」

フリルのたくさんついたワンピースが、
血に、赤く染まっていく。

「な、なんで…?」
「全部、自分のものにしたいから」

ざくり。

「う…ぁ…」
「だから[ピーーー]。」

切ったところに手を差し入れる。
生暖かく、ぬるぬると滑る。

「い、や…たすけ、て」
「これで全部、自分のもの…」

弱々しくこちらに手を伸ばしてくる。
それに指を絡ませ、唇をつける。
79 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/22(金) 21:19:25.14 ID:t8m/ZgAO
>>78

「たすけ、て…」
「もう、手遅れ。」

ぼろぼろと涙を流す。
苦しくて痛くて、
こんな形で死ぬなんて。

「あきら、様……」
「ん?」
「さむい…よ…」
「大丈夫、あたしも一緒、だから。」

ざくり。

白石の目から涙が溢れ落ちたと同時に、
血飛沫が頬にかかる。

「ねぇ、白石?」
「………」
「もうすぐ、一緒に、なれる…よ…」

一人になんて、させないから。
いつまでも、一緒、だよ。
80 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/22(金) 21:20:43.31 ID:t8m/ZgAO
そうだ、ピーを忘れていたww
サーセンww
81 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/22(金) 21:24:18.16 ID:ZTralQ.o
グロいよーう
腹がムズムズする…

>>76
PSPは知らないけどかがみはDSとぶつ森持ってる
つかさはわからん、多分持ってないだろうな
82 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/22(金) 21:27:37.65 ID:t.nWQf20
>>80
程良い短さ、程良いグロさ
良いね。
83 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/23(土) 00:05:03.68 ID:VJLExho0
らき☆すたキャラのひなたとひかげとこうを合計三回以上登場させよ。

登場回数→二回

「期限切れで失敗しました。申し訳ありません」
こなたは依頼主の日本政府の人にかけた。
「うむむ…隊長である。あなたにも無理な内容でしたか…
ならば仕方ありません…とりあえず…この結果で満足しましょう。」
84 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/23(土) 00:07:04.57 ID:VJLExho0
>>80
何て…狂愛…
85 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/23(土) 00:09:39.24 ID:yNg0b6AO
>>81
ごめんよーう
あきら様(の中の人)のヤンデレCD聞いて
あきら様の狂ったような笑い声が浮かんだから書いてみたのだよーう
86 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/23(土) 12:48:56.79 ID:wb8uIsDO
―模造品?―

こなた「さて、購買購買♪」
かがみ「今日もチョココロネ? 本当に好きねぇ」
こなた「むー。いいじゃん別にー」
かがみ「はいはい(ふくれてるこなた……可愛い♪)」
 
 
 
こなた「かがみも購買?」
かがみ「ちょっとね」
こなた「ふうん。さてと、私はチョココロネを……ああああぁあぁぁあああ!?」
かがみ「ど、どうしたのよ?」
こなた「見てよこれ!!」
 
〜チョココルネ 120円〜
 
こなた「模造品!? 私は偽物なんかには興味なーい! チョココロネを出せー!!」
かがみ(……単なる表記ミスだと思うけど……)



うちの学校の購買にありました。らき☆すたファンとしてこれはいただけないな
87 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/23(土) 13:30:24.19 ID:VJLExho0
>>86
チョココルネがチョココロネの正式名称です。
だからチョココロネ=チョココルネと見ておkです。
語源は楽器のコルネットから着ているようです
(参考文献wikipedia)
88 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/23(土) 14:18:56.72 ID:BIGq.F.0
かがみ宛にメールが届きました

かがみ「何かしら…?」

題名 lucky☆mail

本文 8月24日午前1時までに>>150に到達すればあなたの願いが叶います。
ただし、ンbhjgブjhjghvhンkィhjvgfxdfgrフュhjンキgsデrcvghvcrtsレsrセskmkjンhbgvfcdxsザ
警告 このメールは削除しないでください。削除したd場g合hguカフjhgtfdhtyjフィ
hンjkgh77ジュhfhキjggggjjjのjjjフygyccccfsが死にます。

本文終了

かがみ「化け字で肝心な所が読めないわね…さて、どうしたものか…
到達してもしなくても…嫌な予感がする…」
89 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/23(土) 14:20:54.03 ID:BIGq.F.0
おおっ、何かすごいIDが出た
これから仕事なのに…
90 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/23(土) 14:24:24.17 ID:yUN.Vvco
 [分不相応]

「じゃあ、明日行くから」
『天気予報大雨って言ってたけど?』

「大丈夫大丈夫。どーせ当てにならないし。あんなの適当に言ってるだけだって」
『いや、あれは気圧とか色々計算してだな……』

「でも外れるよね?」
『それは……まぁ』

「人間の分際で、自然を予測しようなんておこがましいのさ〜」
『言わんとしている事は分かるが、何か違うぞ』


 [お世話になります]

「やふー、かがみん」
「ホントに来やがった。てか自転車かよ」
「いやぁ、最近出費が多くてね〜」

「雨で帰れなくなっても知らないわよ」
「そのときはここで雨宿りさせてもらうよ」
「放り出すわよ」

「急に降ってきたね〜」
「急に降って来たわね」
「急に降って……キマシタネ。すごく」

「……」
「いや、そんな顔しなくても別に放り出したりしないわよ」
「お世話になります」
91 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/23(土) 18:24:49.17 ID:VJLExho0
>>90
やはり、かがみは優しいね
92 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/23(土) 18:54:36.97 ID:wb8uIsDO
こなた「これがツンデレと言われる所以(ゆえん)か……」
かがみ「だれがよ!!」
93 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/23(土) 23:22:58.35 ID:nUA4FASO
>>87
こなた「そーだったんだ、好きな食べ物の事なのに知らなかったよ〜」
94 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/23(土) 23:49:15.36 ID:3opKlHM0
そういえば、過去の日程からいくと明日の24時にはお題を決めなければいけない。
今のところ出ているお題候補は以下の通りです。
(叙述トリックはお題にしてしまっては意味がないという事で省きました)

秋・祭りのあと・結婚・SF
みゆき・月・夜長・涼風・秋分の日・坂道
お月見・体育祭・失敗・夕景・日記
95 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/24(日) 00:13:17.32 ID:e7lZ/qY0
第十回コンクールのお題を決めるための投票所を設置しました。
http://vote2.ziyu.net/html/gemstone.html
96 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/24(日) 01:02:45.06 ID:Oi0Dl260
ハーイ!こなたん 私のこなたん♪

出来損なーいのちびっ子と 日下部言ーうーけれど
でーもっ でーもいいじゃな・い・の♪
私は好きなのよー♪

約束しまーしょう♪ 今度の日曜日♪
チキンカレー! スパゲッティ! チョ・コ・コ・ロ・ネ!!
なーんでーもー好きーなもーの 作ってあげーるわ♪
きっと来てね♪ 私のうちへ♪ ララララララララ 待ーってるーわー♪
きっと来てね♪ 私のうちへ♪ ララララララララ 待ーってるーわー♪

かがみ「どう?こなたに捧げる愛のテーマソングよ☆」
こなた「…遠慮しとくよ……」
みさお「フラれたな、柊ー」
かがみ「こなたぁ……クスン」

元ネタは『ろぼっ子ビートン』で酢…知ってる人いるかな?
97 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/24(日) 07:48:09.74 ID:w1DLN.SO
>>96
チキンカレーの後にポークカレーとか出てくる歌だったら知ってる
98 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/24(日) 09:42:18.05 ID:6YhjEEDO
つかさ「お姉ちゃん、辞書貸して」
かがみ「辞書?珍しい勉強?」
つかさ「う、うん、まぁね」
かがみ「ほれ、しっかりやりなさいよ?」
つかさ「ありがとうお姉ちゃん」

つかさ「お姉ちゃん、辞書貸して」
かがみ「辞書?珍しい勉強?って、さっき貸したでしょ?」
つかさ「お姉ちゃん、辞書貸して」
かがみ「え?つっつかさが2人?」
つかさ「お姉ちゃん、辞書貸して」
かがみ「っ!?さっ3に」
つかさ「お姉ちゃん、辞書貸して」
つかさ「お姉ちゃん、辞書貸して」
つかさ「お姉ちゃん…」
つかさ「お姉ちゃん…」
つかさ「お姉ちゃん…」
つかさ「お姉ちゃん…」
かがみ「いっ!なっなんなのよこれぇ!」



かがみ「はっ!?……いけない、寝ちゃった、にしてもさっきの夢は変だったわ」

♪…ラコ〜タ〜ラコ〜たっぷりタ〜ラコ〜タ〜ラコ〜タラコ〜たっぷりタ〜ラコ〜がやってくる

かがみ「……、こんな曲聞いてたからねきっと。」

コンコン

かがみ「はい」

ガチャ

つかさ「お姉ちゃん、辞書貸して〜><」
かがみ「っ!?」
99 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/24(日) 13:42:49.13 ID:lG7bkUSO
>>98
こなた「つ〜かさ〜つ〜かさ〜たっぷりつ〜かさ〜♪」
かがみ「やめて〜((゚Д゚ll))」
100 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/24(日) 14:29:45.34 ID:xm3IpzM0
>>98-99
たらこスパナツカシスww
101 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/24(日) 16:39:05.64 ID:Oi0Dl260
>>99

こなた「でさ、ヤッターマンのビデオ撮ってるんだけど見ない?」
かがみ「……いいけど?」

ヤッターマン2号『ヤッターワン、メカの素よー!』
ヤッターワン『今週のビックリドッキリメカ、発進!』
こなた「お、いよいよメカの登場だよ!今週のはすごかったね、いろんな意味で」
かがみ「あぁ、あのぞろぞろ出てくる小っちゃ…」

ツカサメカ『ツカサ、ツカサ、ツカサ、ツカサ、ツカサ、ツカサ…』

かがみ「いやぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
こなた「かがみ!?かがみぃー!!」



かがみ「うーん…うーん……つかさが……」
みゆき「だいぶ、うなされているみたいですね…」
こなた「まさに、増殖する恐怖…」
102 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/24(日) 22:59:31.09 ID:rmH0paY0
ぷち祭りの投下するよ。
103 :今日だけは :2008/08/24(日) 23:02:25.03 ID:rmH0paY0
今日は降らない。
N○Kも、日テ○も、それに近所の人も、
まるで申し合わせたかの様に、皆、降らない。
そう言っていた。それなのに
「結構降ってる」
窓の外を見て、ひかげは言う。
「急に降るんだもの、ね。でも久しぶりね」
ひかげの後ろでひなたも見ていた。
「明日には止むかな」
空は薄暗く、日は欠片も見えてはいなかった。
「う〜ん、どうかしら。でも」
「ん?」
「今日で良かったわ。こうしてひかげちゃんと一緒にいられるんですもの」
職場はセール期間中、でも、今日だけはひかげと過ごしていたい。
その為にひなたは、シフトを換えてもらっていた。

数時間後、宮河家の食卓には、彩り鮮やかなご馳走が並べられていた。
「お姉ちゃん、これ」
「今日だけは、ね。ひかげちゃん、沢山食べてね。あとケーキもあるわよ?」
ひかげは何故姉が最近同人誌を買ってこないかを理解した。
(お姉ちゃん、この為に)
「さあ、ひかげちゃん、頂きましょ」
「うん!」
今日はホワイトクリスマス。
ひかげは夢にまで見た光景に、心底胸を踊らせた。

雪が雨に変わった次の日の朝、
ひかげは朧気な目で枕元の包みを見る。
「これ」
途端、ひかげの目が眩しく輝いた。

ーひかげちゃんへ、メリークリスマスー



104 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/24(日) 23:05:16.49 ID:rmH0paY0
以上、多分500ぴった。
105 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/24(日) 23:42:16.30 ID:TDYS56AO
宮河家はいい家庭だ
106 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/25(月) 07:05:03.08 ID:XKR4WQSO
お題は何になったの?
107 :コンクールお題の投票結果 [saga]:2008/08/25(月) 07:35:58.26 ID:o2t1OHU0
http://vote2.ziyu.net/html/gemstone.html
第十回のお題は『失敗』となりました。

お詫び。
体調不良で少し横になっていたのですが、いつの間にか眠ってしまいました……。
開票が八時間近くも遅れてしまい、本当に申し訳ありません。
108 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/25(月) 08:03:25.46 ID:XKR4WQSO
>>107
乙。ゆっくり休んでください

失敗か〜、これは久し振りに参加してみるかな!
109 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/25(月) 13:07:16.21 ID:e8N5CFg0
みゆきと僅差か。

正直みゆきに決まってたらネタなかったwwwwww
110 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/25(月) 17:26:15.91 ID:qOQB6xAo
 [みんなのいいんちょう]

「いいんちょー」
「はーい」

「委員長〜これなんだけど」
「これはですね……」

「いいんちょありがとー」
「いえいえ」

「みゆきさん大変だねぇ」
「委員長ですから」
「で、ここの年号わかんないんだけど……」


 [お友達です]

「いいんちょおはよう〜」
「おはようございます」

「じゃ、よろしくね委員長」
「お任せください」

「みゆきさ〜んお昼食べよー」
「はい♪」

「? 何かいいことあった?」
「いえ……なんでもありませんよ。なんでも――」
111 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/25(月) 17:29:34.24 ID:qOQB6xAo
>>107
おつっす。お大事に〜

>>109
俺真逆ww
112 :プチ祭りについてのお詫び&避難所からお知らせ :2008/08/25(月) 17:43:51.60 ID:4UcUsIDO
本当なら昨日で終了したはずのプチ祭りでしたが、閉会宣言をするのをすっかり忘れてしまいました。まことに申し訳ありませんでした。
次回からはこのようなことがないよう善処いたします。
 
それでは、遅ればせながら閉会宣言をします。
今回のプチ祭りにご参加いただき、まことにありがとうございます!
初めての試みでしたので至らないことも多かったと思いますが、たくさんの方の参加があり、ホッとしています。
今回の反省を活かし、更に参加者が増えるように改良して行きます。
参加者、まとめ人さん、避難所での話し合いに参加してくださった皆さん、そしてこのアイディアを提供して頂いた方、本当にありがとうございました!!
 
 
 
 
 
そして、またも避難所で話し合われていた内容について発表します。
避難所に新しく『オススメ推薦スレ』ができたのをご存知でしょうか。
これは『せっかくのオススメリストが機能していない』という意見を受け、立てたスレです。
このオススメ推薦スレに、自分が推薦する作品のタイトルを記入し、感想を書いていただきます。
そしてその作品に対する感想が3つ以上あるとオススメリストに入れられる、というスレです。
ただし! 以下の点には注意してください。
 
・未完結の作品には投票不可
・まとめサイトの感想も推薦としてカウントする
・『一つの作品につき』、推薦できるのは一人一回
 
三つとも大事なので忘れないようにしてくださいね。
特に下の方は間違えやすいので注意してください。『一作品につき一人一回』であって、『すべての中からの一人一回』ではないので。大丈夫だとは思いますが、一応。
『ぜひオススメリストに』という作品があればここに書いてみましょう。あなたと同じ意見を持った人が書き込んでくれるかもしれませんよ。
なお、本スレに付けられた感想は含めないという話ですので、『本スレで感想書いたからいーや』というふうにはなりませんのでご注意を。
 
なにか抜けている部分や訂正がある場合、レスをお願いします。
113 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/25(月) 20:10:27.93 ID:Ve.JVJA0
投下いきます。
114 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/25(月) 20:11:05.22 ID:Ve.JVJA0
高良家の人々

 放課後。
「日誌をお届けに参りました」
 担任の黒井先生に日誌を手渡す。
「おつかれさん。いつもすまんな、高良」
「いえいえ。学級委員長の仕事ですから」

 教室に戻り、かばんをとって、帰路に着く。
 何もなければ友人と一緒に帰ることも少なくないのだが、今日は委員会があったので一人だ。
 電車の中で本を読む。
 つい本に夢中になってうっかり乗り過ごしたことも一度や二度ではないが、今日は大丈夫だった。
 駅から徒歩で自宅にたどり着く。

「ただいま、戻りました」
 リビングから声がする。
「まぁ、そうなんですか。すごいですね」
 ゆかりが電話で話をしていた。
 雰囲気からしてかなりの長電話のようだ。
「そうなんですのよ。ええ、では、この辺で」
 ゆかりが電話の受話器を置き、
「あら、お帰りなさい」
「どちら様だったんですか? 会話が弾んでいたようですけど」
「勧誘のお電話よ」
「あのう……そういう電話はすぐに分かるようになっていたはずですが」
 最近の電話は進歩しており、データベースに登録されている電話番号からの電話は、ナンバーディスプレイに企業名などが表示されるようになっている。
「うん、でもほら、ヒマだったからお話ししたくて。三時間以上も話しちゃった」
「はぁ……。では、ご夕飯の準備もまだなんですね?」
「あっ、ごめんなさい。全然してないの〜」
「残っている材料で炒飯でも作りますね」
115 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/25(月) 20:11:45.88 ID:Ve.JVJA0
「ごめんなさいね」

 冷蔵庫を開ける。
「あら? 同じヨーグルトがたくさんありますね」
「みなみちゃんの海外旅行のお土産なの。体にいいっていうからたくさんもらっちゃった」
「では、ご夕飯のあとのデザートにいたしましょう」
 台所にたち、夕飯の準備にかかる。
 スライサーでニンジンの皮をむいていたところ、
「痛っ」
 指を切ってしまった。
 とりあえず、水道の水で傷口を洗い流して、ティシュペーパーでふき、絆創膏を貼る。
 このようなドジも、一回や二回ではない。
「しっかりしないといけませんね」
 自分にそう言い聞かせる。

 三人分の炒飯を作り、テーブルに並べる。
 ちょうどそのとき、母が帰ってきた。
「ただいま戻りました」
「お帰りなさい。今日は遅かったわね、みゆき」
「少々残業がありまして、遅れてしまいました」
 みゆきは精神科医である。残業は多い方ではないが、今日は少しばかり帰宅が遅かった。
 娘のエプロン姿を見て、
「あら、ご夕飯を作ってくれたんですか?」
「はい。余った材料で作った炒飯ですが」

 三人で食卓を囲む。
 食事はこの三人の場合が多い。婿養子の父は単身赴任で、祖父は幼いころに亡くなってたから。
「ねえ、みゆき。男の子ほしいって思わない」
「どうしたんですか、急に」
「ご近所さんにも男の子っていないでしょ。いた方が楽しいかなぁって」
116 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/25(月) 20:12:21.25 ID:Ve.JVJA0
「そうですね。今度、夫と相談してみますね」
 ゆかりが唐突にふってきた話題を、みゆきは受け流す。
 ゆかりはこんな話をしたことすら明日には忘れているに違いない。みゆきもそれが分かっているから。
 近い将来に、高良家の家族が増えることはないだろう。
 こんな調子でおっとりとした会話が続く。
 家族なのに三人のうち敬語が二人というのも傍から見ればどうかと思われるかもしれないが、この家では普通のことだ。
 高良家の一人娘にとって、祖母の天然ボケは日常の光景だったし、母の話は知識欲を満たす有意義なものだった。
 自然と母の話に聞き入ってしまう。
 その姿は、外見も内面もみゆきにそっくりであった。違うのは眼鏡の有無ぐらいである。
 ありとあらゆるところが抜けまくっている祖母ゆかりを反面教師とし、なんでもそつなくこなし知識も豊富な母みゆきを見習ってきた娘が、みゆきそっくりに育ったのは至極当然のことであろう。
 しかし、天然とドジな習性は、まぎれもなくゆかり由来の遺伝的性質である。
 みゆきですらそれを矯正することができず、ものの見事に娘にまで受け継がれてしまった。


 それゆえ、高良家の人々が冷蔵庫に貯蔵されているヨーグルトの存在を忘れていることに気づいたのは、その数日後のことだった。


終わり
117 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/25(月) 20:13:42.21 ID:Ve.JVJA0
みゆきさん、お題からは落選しちゃったか。
おしいところだったのだが。
118 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/25(月) 22:18:28.23 ID:XKR4WQSO
>>112


お勧め作品のURLも一緒に張ると良い。みたいな事を追加しても良いと思うんだ。

>>117
GJ
また……騙されてしまった!!
やっぱ何とかトリックって唐突に来るのが面白いよなww
119 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/25(月) 23:26:27.87 ID:D13vX.g0
>>117
ああ、そういうことか
みゆきさんの旦那が気になるww
120 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/26(火) 01:09:56.89 ID:XZHfGzU0
全然SSともなんとも関係無いんだけど、バルサミコ酢とカラシニコフは語感が似てる気がしてきた。俺、疲れてるのかな…。
121 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/26(火) 03:29:47.93 ID:5qf8sk.o
>>120
つかさ「ほーんとコミケは地獄だぜー! あっははははははは!」バババババ
こなた「ちょっ、痛、酢が目に入った!」
つかさ「べいべー! コミケでこき使われて怒らないのはよく訓練された友達だー!!」バババババ
こなた「怒ってる、つかさめっちゃ怒ってるって! やだやめてごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
122 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/26(火) 19:56:45.72 ID:WalbGW.0
人が居ないのは夏休みだから?
8月に入ってからスレ進行速度が減速してるよね
123 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/26(火) 19:58:10.20 ID:wvx.3ADO
>>122
逆に増えそうな気もするんだがなあ。



ところでゆーちゃんって携帯電話持ってたよね?
124 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/26(火) 20:07:04.49 ID:XZHfGzU0
オリンピックの記事見てて、浮かんだ小ネタ。

みさお「レーザーレーサーってすげぇな。アレ着たら、アタシのタイムも縮まったりするのかな?」
かがみ「………峰岸、日下部って水泳なんかやってたか?」
あやの「………やって無いはずだけど…多分」

別に、みさきちのレーザーレーサー姿を妄想したかった訳では無い……多分。
125 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/26(火) 20:20:19.79 ID:WalbGW.0
ゆーちゃんが携帯持ってなかったら俺も困る

>>124
よく分からんが妄想乙www
126 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/26(火) 20:25:39.83 ID:wvx.3ADO
>>124
みゆき「レーザーレーサーを着てマラソンのタイムが縮まった方がいるので、日下部さんのタイムも縮まるかもしれませんね」
 
>>125
確か持ってた気がしたんだよな。けど自信がなかったから聞いてみたんだ。
とりあえずは持ってるってことでいっか。
127 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/26(火) 20:41:55.64 ID:XZHfGzU0
試した人いたんだ…さすがみゆきさん、勉強になった。

ゆーちゃんは携帯もってそうな気はする。
持ってなかったら、そうじろうが持たせるだろうな。色々心配だし。
128 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/26(火) 21:41:44.15 ID:u6UmzcAO
桜藤祭じゃ例外なく全員が携帯持ってるんだぜ
129 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/26(火) 21:44:02.86 ID:bzHNH2AO
>>128
がばてね
130 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/26(火) 22:10:00.02 ID:PIH2mZko
らき☆すた 痛ダンプ 
Scale:1/32 7140円(本体価格6800円)
ttp://www.aoshima-bk.co.jp/kokuchi/rakisutadanpu/
涼宮ハルヒの憂鬱 FD3S RX-7
Scale:1/24 3360円(本体価格3200円)
ttp://www.aoshima-bk.co.jp/scripts/shouhin/shohin-shosai.aspx?&code_a=04140
らき☆すた ロードスター 1800RS
Scale:1/24 3570円(本体価格3400円)
ttp://www.aoshima-bk.co.jp/scripts/shouhin/shohin-shosai.aspx?&code_a=04343
http://www.aoshima-bk.co.jp/kokuchi/070412/rakisuta.jpg
131 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/26(火) 22:22:10.10 ID:D.aXZ.SO
>>130
プラモなら良いかもだけど
実物を見たら(;^ω^)うわ……だな
132 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/26(火) 22:54:45.72 ID:EvP9Sxw0
ダンプはまだ見てないな…
てかうちの町で痛チャリみかけた。
なのは車と色々複合…前のかごにはかなたさん(とかハルヒ)、後ろのかごにはかがみん…。
見る人見る人写真撮ってたw
133 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/26(火) 23:11:37.72 ID:D.aXZ.SO
かなたさんとは珍しいww
134 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/27(水) 09:44:05.45 ID:fsyIxEDO
改行ってどうするべきだろうか。
俺はそれなりの長さになれば一文ずつ変えてるんだ。
みんなはどうしてる? やっぱり一定の文字数になったら?
135 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/27(水) 09:58:01.78 ID:F1jb0qQo
前は1行40字で文の途中でもぶつ切りしてたけど今は適当に改行してる
長くても80文字程度を目処に句点打ってるよ
136 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/27(水) 11:46:01.27 ID:fsyIxEDO
>>135
じゃあいつも通りでいくかな。ありがとう。



こなた「ぬるぽ」
137 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/27(水) 11:55:09.05 ID:hGdYOX60
かなた「モスラ」
138 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/27(水) 12:21:26.57 ID:hupIVwSO
……それが泉家のいつも通りなのか。

昔、同人で小説書いてた時は、台詞がやたら多くて、改行なんか気にしたこと無かったなぁ。
台詞を擬音に変えると、あか○りさとるっぽくなるかもしれない…。
139 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/27(水) 12:23:22.61 ID:aJDqM6SO
ゆたか「ラモス」
140 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/27(水) 12:27:46.22 ID:hupIVwSO
スマン、俺は何かをぶった切ってしまったようだ。
反省して昼寝してくる。
141 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/27(水) 13:42:48.95 ID:F1jb0qQo
気にすんな
142 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/27(水) 15:07:11.78 ID:hupIVwSO
ありがとう。安心して寝過ごす事ができたよ。



って、やっべぇぇぇぇっ!!!!
143 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/27(水) 17:51:54.71 ID:J9jk9fI0
ー夏風邪ー

だるい…寒い…
今頃はみんなでお昼…
私は、今日だけはお休み。
少しだけ…お腹…すいた…
お母さんはお仕事で、今はいない。
自分で用意するとは言ったけど、多分…無理…
お腹…すいた…

良い臭いがする…
お米の臭い?
お母さん、帰ってきてくれたの、かな…

トントン
ノック…お母さん…?
「…はぁい…」
お母さ…!?
お母さんじゃ…ない…
お盆を持って私に近づいてくるのは…
『ばうばう』
チェリー?
人みたいに二本足で立って、身体にはエプロンを付けてる…
『ばうばう』
台の上にそれを置いて、そのお鍋は、おかゆ?
器用に茶碗によそって
『ふー、ふー…ばう』
食べ…ろ?
『ばうばう』
「い、いただき…ます」
チェリーから受け取って、…一口。
…美味…しい…
チェリーを見ると、チンチンしながら尻尾を振っている…
144 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/27(水) 17:54:12.94 ID:aJDqM6SO
>>143
なにこのカオスwwwチェリー何を期待しているんだwww
145 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/27(水) 17:54:23.49 ID:J9jk9fI0
>>143

気が付いたら夕方になっていた。
お昼を食べ終えたら、チェリーはお盆を持って出て行ってしまった。
あれは本当に、チェリー…だったのかな?…
ーピロリロリ♪ー
メール…ゆたかだ…
…お見舞い、来てくれるんだ…

ゆたかが来てくれた。
白い身体に制服、頭にはリボンまで付けて…
何故ゆたかの携帯を持ってるの?チェリー…
チェリーは鞄を口に咥えて…チンチンをしている…
私…熱でもあるのかな?
だんだんチェリーがゆたかに見えてきた…
…もしかしたら…
「いらっしゃい…ゆたか」
『ばう!』
何で怒ってるの?チェリー…

夜半、ゆたかからメールがきた。
『夕方、具合悪いのに伺っちゃって、ごめんね』
…わけがわからない…
外でチェリーが鳴いている…
…煩いよ、ゆたか…

おわり
146 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/27(水) 18:05:58.08 ID:aJDqM6SO
>>145
スマン、途中で割り込んでしまった
みなみの妄想が具現化した?
147 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/27(水) 18:35:57.99 ID:J9jk9fI0
>>146
いえいえ。みなみが何を見たのか、それは私にもわかりません。
読んだ人の答えが答えって事で。
148 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/27(水) 18:48:30.81 ID:SAhtZ/E0
謎だなww
みなみ相当具合悪いなww
149 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/27(水) 19:20:49.86 ID:1HguO2DO
‐ウトウト@つかさ‐
ななこ「せやからこの時代は…」
つかさ「(あぅ〜眠いよ〜昨日、ちょっとだけと読み出した漫画がいけなかったなぁ〜)」

つかさ「……。(ウトウト」

つかさ「(いけないっ!寝ちゃう!そうだ、シャーペンでちょっとだけ手をつつけば痛くて目が覚めるかも…)」

つかさ「……。(そぉ〜っと」

こなた「へっくちっ!!」
つかさ「Σっ!(ビクゥ!」
ぐさっ!!
つかさ「痛〜い!」

ななこ「なんや柊、どうかしたんかいな?」
つかさ「いっいえ、なんでもないです…」


その後の授業はおかげさまでバッチリ目が覚めてました つかさ
150 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/27(水) 19:28:41.75 ID:SAhtZ/E0
らきすたOVAのCM見た?
チェリー満載だったぞw

>>149
神楽思い出したwwつかさwww
151 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/27(水) 20:06:42.00 ID:GJntoMAO
ひかる「我が忠勇なる3-C組生徒達よ。 今や一、二年生の半数が、我が騎馬軍団によって宇宙に消えた。 この轟きこそ、我等三年の正義の証である
決定的打撃を受けた一、二年生に、いかほどの戦力が残っていようと、それは既に形骸である!

あえて言おう、カスであると!

それら軟弱の集団が、この絶対防壁を抜くことは出来ないと私は断言する。三年は、我等選ばれた優良種たる3-C生徒達に管理運営されて、初めて永久に生き延びることが出来る
これ以上戦いつづけては、全校生徒そのものの危機である。 一、二年生の無能なる者共に思い知らせてやらねばならん
今こそ、三年は明日の未来に向かって立たねばならぬ時であると!」



ふゆき「あらあら、ギレン総帥ねぇ。保守」
152 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/27(水) 20:17:14.84 ID:zv6oVvU0
−主人公くんと名前入力−

主人公「……はぁ」
こなた「どうしたのかね、ゲーム版桜籐祭の主人公くん?不健康そうなため息ついて」
主人公「なんだ、その誰かに説明してるような呼びかけは…いや、些細な事なんだけど、俺にデフォルトで名前があったら、SSやら同人やらで出番増えたかな、と」
こなた「あー」
主人公「まぁ、嘆いてもどうしようもないけど」
こなた「名前と言えば、あのゲームの名前入力は解せないよね」
主人公「なんで?」
こなた「だって、3文字までしか入らないんだよ?男で4文字以上って結構いるのに、理不尽だよ」
主人公「あー……いやでも、漢字で入れれば…」
こなた「みんな平仮名なのに、自分だけ漢字じゃ変に浮くじゃん」
主人公「あー、なるほど一理あるなぁ」
こなた「お父さんも自分の名前が入れられないって、凹んでたよ」
主人公(おっさん、自分の名前で誰のシナリオやるつもりだったんだ……っつーか、なんでこなたさんはそこが気に食わないんだろう?)
こなた「わたしも、お父さんに攻略されたかったのに……」
主人公(ェェェエエエエ!!!???)
153 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/27(水) 20:42:48.31 ID:F1jb0qQo
そんなことまったく考えずにひらがな3文字の名前を漢字2文字で入力してプレイしてたなぁ

デフォ名があっても君はこのスレでは輝けなさそうだけどね、ギャルゲ板に専用SSスレがあったりするしww
154 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/27(水) 23:53:10.49 ID:./mb7xo0
俺も普通に漢字使ってたわww
155 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/28(木) 00:02:21.67 ID:TPYnFtEo
悩んだ結果、漢字にしたな 三文字で入るのにww

今からひらがなに変えて2周目いくか……
156 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/28(木) 16:09:13.53 ID:Hlguisco
こなた「平和だねぇ……」
つかさ「そだねー……」

こなた「夏休みももうすぐ終わるねぇ……」
つかさ「そだねー……」

こなた「今年の夏は涼しくて過ごしやすかったねぇ……」
つかさ「そだねー……」


みゆき「……あのう」
こなた「つかさ、ポッキー食べる?」
つかさ「あ、食べるーv」
みゆき「宿題の休憩が始まってからもう1時間になりますが……」
157 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/28(木) 17:19:15.54 ID:Hlguisco
ゆたか「田村さん、この問題わかる?」
ひより「あー、それ私もわかんなくて。あとで岩崎さんに聞こうかなって」
ゆたか「そっかぁ……って、みなみちゃんは? パトリシアさんもいないし」
ひより「2人ならあっちで国語の宿題を――」


パティ「オッシャルとモウシアゲルのチガイがわからないデス」
みなみ「ええと……仰るは尊敬語で申し上げるは謙譲語で」
パティ「そもそもソンケーゴとケンジョーゴのチガイもわかりまセン! Englishはゼンブsayでツーヨーしマスよ!」
みなみ「だから、その、尊敬語は相手を褒めると言うか……謙譲語は逆に自分の立場を低くして相対的に相手を」
パティ「あーモウ! ムズカシイニホンゴわかりまセーン!!」
みなみ「……」ゴゴゴゴゴ
パティ「……ワタシがワルかったデス」


ゆたか「田村さん、2人でこの問題解こう……」
ひより「だね……」
158 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/28(木) 21:13:06.95 ID:d8IZlQDO
>>156
こなた「おぉ、もうそんなに経った?じゃあみゆきさんはもう解いちゃったよね?」
みゆき「え?あ、はい、30分ほど前には終わりました」
こなた「さっすがみゆきさん、じゃさっそく」

って写す気満々のこなたが目に浮かびました

>>157
きっとみなみはどうしよう?どうやったら理解できるかな?って悩んだ顔をしたんだ
けれどパティたちには怒ったように見えてしまったんだ、きっとそうだ
159 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/28(木) 22:34:34.99 ID:1O.KFPU0
−みさちゃんと柊ちゃんと時々ワタシ−

みさお「んでさ〜ひぃらぎぃ〜そいつがさ〜」
かがみ「んー」パラッ
みさお「って言うんだよ。傑作だろ?」
かがみ「んー」パラッ
みさお「…ちくしょ〜本に集中してて聞いてねぇな……柊、太った?」
かがみ「んー」ゴンッ
みさお「いってぇぇぇっ!!いきなり殴るなよ!ってか聞いてるな!?聞き分けてるよな!?ちゃんと話しろよぉぉぉぉっ!!」
かがみ「んー」パラッ
みさお「くぉぉぉ……あやの〜これって喧嘩売られてんだよな?こいつ殴っていいよな?いいんだよな?」
あやの「んー」パラッ
みさお「あやのもかよぉぉぉぉぉぉっ!!」
160 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/28(木) 22:45:46.02 ID:t/BCCUSO
>>159
なんか可愛いなみさおww

みさおってかがみとあやのに軽く意地悪されちゃうっていうイメージがある
161 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/28(木) 22:48:18.56 ID:Hlguisco
>>158
みなみに関してはナイス解釈と言わざるを得ない


つーか今日は俺の独壇場か? それでいいのか!?
162 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/28(木) 22:50:46.11 ID:Hlguisco
あ、更新してみたらそうでもなかった
よかったぜ

>>159
あやの鬼畜wwww
163 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/28(木) 22:54:06.35 ID:Hlguisco
ひかる「たまには3人で飲むのも乙なものですな」
ななこ「せやろ。あ、もうすぐウチの飲み友達の成実さんっちゅー人が来ますで」
ふゆき「あら、それはもう大歓迎ですね」
ひかる「うむ。酒は静かに飲んでも騒ぎながら飲んでもうまいからな」

店員「あのー、そちらのお客様は……えっと、未成年の方……ではありませんよね?」
ひかる「……(- -#)」
店員「し、失礼しました……」

ひかる「黒井先生、背を分けてくれませんかね。20cmほど」
ななこ「ウチの方が小さくなるやないか」
ふゆき「ひかるさん、まだ宵の口ですよ?」


ゆい「すいません黒井さん、遅くなっちゃいましたぁ」
ななこ「お、来た来た。ほな早速やけど4人で合コンにでも行こか!」
ゆい「へ」

ふゆき(合コンとは急なお話ですねぇ……)
ひかる(全く興味がないのだが、やはり付き合いは必要なのか……?)
ゆい(だから私既婚者ですってば……)

ななこ「……な、冗談やて! んな3人して黙らんでくださいって! はっははは……はぁ」
164 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/29(金) 01:03:31.10 ID:qYdOuS2o
あくまでも背で胸ではないんだな
165 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/29(金) 02:06:43.47 ID:xBImv660
ひかるは胸のことに興味がないイメージ
背に関しては大人に見られず不便な点があるから気にしてる感じ
166 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/29(金) 02:09:03.92 ID:qYdOuS2o
ひかるってヘビースモーカーだよな
コンビニで売ってくれないとかタスポが反応しないとかあるんだろうかやっぱw
167 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/29(金) 02:24:21.20 ID:hTyzHns0
原作だと、ゆいが鬼女だって事、ななこは知ってるん?
168 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/29(金) 09:47:01.08 ID:N3xCm1Yo
コンプ追ってないからわからんけど多分まだ知らない
169 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/29(金) 10:19:14.12 ID:N3xCm1Yo
つかさ「こなちゃんの家大丈夫かな……」
かがみ「田んぼ近かったわよね。1階部分が水没しちゃってたりして。                 ……うちみたいに」
つかさ「><」

まつり「ちょっと2人とも、ボーッとしてないで水出すの手伝ってよ」
かがみ「いや……もう自然に引くの待つしかないでしょこれ」
つかさ「あ、うちわ流れてきた」
170 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/29(金) 10:31:19.68 ID:/8d3FcDO
こなたとそうじろう、2人してゲームやら漫画やらを必死に二階に移してそう

ゆたか「お姉ちゃん」
こなた「お父さん、あれはだいじょぶ?」
そうじろう「おっとそうだな、よしこなたこれも運ぶぞ」
ゆたか「おじさん…」
そうじろう「こなたー、ここの漫画は?」
こなた「そこのはもう移したよー」
ゆたか「……。」
171 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/29(金) 12:18:44.37 ID:cMPKDcSO
高翌良みゆき

なんだか無性に呪いとやらを試したくなった。
172 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/29(金) 13:41:26.43 ID:N3xCm1Yo
みゆき「そんな、ひどい……」
173 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/29(金) 14:11:49.68 ID:A3dH..M0
ニコニコで「検索してはいけない」を見て思いついたSSを投下します。
ホラー系、鬱?キャラ死亡系
174 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/29(金) 14:12:30.47 ID:A3dH..M0
「ねえ…*****(注:伏字です)って知ってる?」
「知らない?何それ?」
「検索するとヤバイらしいよ……友達の友達のさらに友達のそのまた友達が*****でググると何故か1件しか出てこなくて…その1件だけ出てきたページを見ると……」
……………
こなた「……みたいな話が今ネット上で流れててねー」
かがみ「中途半端な上に単なる都市伝説かよ!!じゃああんた検索してみたの?その*****っていうので」
こなた「いや、してないよ。アニメやネトゲでそんな暇はないのだよ〜」
かがみ「本当は怖いだけじゃないの?」
つかさ「私怖いのは嫌だよぅ〜><」
こなた「……というわけでわからないことはみゆきさんに聞いてみよう」
かがみ「オイ」
みゆき「*****ですか?聞いたことありませんね。帰ったら調べておきますね」
こなた「うん、よろしくー」
かがみ「……………。」
こなた「あんなものただの噂だよ。」
つかさ「だったらこなちゃんが調べればいいんじゃ…どんだけー」

その夜
あっぷぷぷっぷぇ♪←着信音
こなた「あ、みゆきさんからだ…どうしたんだろう…」
ピッ
みゆき「泉さん…今朝のことですが…」
こなた「あーすっかり忘れてたよ。で、どう…」
みゆき「それならいいです……そのことは忘れてください…決して調べたりしないでください…」
こなた「み、みゆきさん……?どうしたの…?」
みゆき「あんなもの見なければよかった……知らなければよかった…アンナ…アンナモノ…ク…クケケケケケアハハハハハハハハハハハハドガガガガプツッ…ツーツー…」
こなた「えっ…ちょ…みゆきさん!!」
こなたは慌ててかけ直すが、何度やっても繋がらない
175 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/29(金) 14:13:22.26 ID:A3dH..M0
次の日
学校の教室
こなた「つかさおふぁよ〜今日なんか嫌な夢見ちゃってね〜あれ?みゆきさんは?」
つかさ「そういえば今日は遅いよね〜。」
キーンコーンカーンコーン
ななこ「あー。みんな席につけー。まずはじめに非常に悲しいお知らせがある。高翌良が…学級委員の高翌良みゆきが…自殺した」
こなた「え……っ?」
ななこ「高翌良の自殺に心当たりのある者はないかー?高翌良が何か悩んでいたとか」

その休み時間
こなた「わ…私のせいだ…私があんなこと頼んだから…ごめんなさいごめんなさいごめんなさい…」
つかさ「き、きっとたまたまだよ…こなちゃんのせいなんかじゃない…」
こなた「つかさに何がわかるの!!みゆきさんからそういう電話がかかってきたんだよ!!それ以外に考えられないよ…」
つかさ「こなちゃん…」
かがみ「だったら調べてみればいいんじゃない。その*****っていうキーワードを。普通に考えて見ただけで命を奪われるようなサイトなんかあるわけないでしょ。
せいぜい気持ち悪い画像くらいじゃないの?」
こなた「そ、そうだね…」
176 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/29(金) 14:14:01.30 ID:A3dH..M0
そして放課後。
こなた「ただいまー」
かがみ「お邪魔しますー…ってどうして私達が付き合わなければならないんだ!!」
こなた「いや、言い出したのかがみだし。どうせすぐ終わるんだからいいじゃん。それに…一人でこういうのするのは…怖いんだ…」
つかさ「本音が出ちゃったね。どんだけー><」
こなた「つかさのくせに…」
googleの検索窓に「その言葉」を一文字一文字打ち込むこなた。その禁じられたワードを……


*****の検索結果 1件中-1-1件

*****
***********************************************************************
*********************************************************************
************************************************************************


かがみ「ねえ…こなた…」
こなた「何……?」
かがみ「これって…『ネット上で』噂になってる…って言ったわよね…」
こなた「うん…」
かがみ「だったら1件っておかしくないか…?しかもgoogleで…もっと出てもいいはずよね…」
つかさ「やめておこうよー><」
こなた「そうだね…やめておこうか…あ…あれ…?カーソルが…勝手に…」
カチカチッ

そして、3人はそのページを見てしまった…

こなた「え…?」
かがみ「嘘…こんなことって…」
つかさ「な…何これ……は…はは…あははははははははははははははははははははははは」

………

コンコン。
ゆたか「お姉ちゃーん、帰ってたんだー。入るよー?柊先輩達も来てるんだねー」
ガラッ
ゆたか「きゃあああああああああああああ!!!」

ゆたかの見たものは、めちゃくちゃに荒れた部屋。壊されたパソコン。そして首を吊って死んでいるこなた、かがみ、つかさの姿だった……
遺書には一言「見てはいけないものを見てしまった」とだけ書かれていた…

177 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/29(金) 14:17:44.49 ID:A3dH..M0
タイトルを考えてたのに名前欄につけるの忘れてた
「禁じられたワード」で。
いや、長門のキャラソンからじゃないですよ?

ねるねるねるね長門キャラソンMADで腹筋が崩壊したwwwwwwww
178 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/29(金) 14:19:14.99 ID:Mws/gcDO
>>177
き、気になる……! けど検索したら……!!
179 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/29(金) 15:10:35.96 ID:cMPKDcSO
>>177

スネーク「誰か俺を呼んだか?」
180 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/29(金) 15:31:35.89 ID:L5/QQww0
>>179
薮塚に帰れ
181 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/29(金) 19:13:45.37 ID:7TRq.fI0
−続みさちゃんと柊ちゃんと時々ワタシ−

みさお「ぶー」
かがみ「悪かったってば。丁度良いところだったのよ」
みさお「ぶー」
かがみ「子供みたいな拗ね方するなよ…今度はちゃんと聞くから」
みさお「ホントか〜?善処とか言わないだろうな〜?」
かがみ「言わないわよ。ほら、話してみなさい」
みさお「よし。えっと、昨日な…」
キ〜ン♪キ〜ン♪キングゲ〜イナ〜♪メ〜タ〜ル〜オ〜バ〜マ〜ン♪
かがみ「あ、電話だ。ゴメン、ちょっと待ってね」
みさお「…なんか、すっげぇ嫌な予感」
かがみ「もしもし…あ、こなた?どうしたの?…え、今からそっちに?」
みさお「予感的中した!」
かがみ「え、それホント!?分かった、すぐ行くから待ってて」
みさお「あっさり持ってかれた!」
かがみ「ん?こっち?うん、大した事してないから大丈夫よ。じゃ、また後で」
みさお「しかも大した事ない扱いだ!」
かがみ「じゃあ、私こなたの所行ってくるから、また今度ね」
テッテッテッ…
みさお「あ……あぁぁ……う…うぐっ…なんで、そっち優先なんだよ〜…ぢぐじょ〜あやの〜ひぃらぎが、ひぃらぎが〜」
あやの「んー」パラッ
みさお「ぶんなぐるぞこのデコォォォォォッ!」
182 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/29(金) 19:19:18.17 ID:7TRq.fI0
ギリギリ入りきったな……
ところで、小ネタ気味な俺はコンクール期間中は、投下を自制したほうがいいのかな?
183 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/29(金) 19:34:13.01 ID:A/IMM5Io
>>177
こいつぁ怖いぜ…
しかしこれもまた牛の首ってやつだな
ネットで話題になってるのに検索かけても1件しか出ないってのはどういうことだ…
そしてはっきり「見てはいけないものを見た」って書いてあるからサブリミナル的なものでもないしな

推理ものじゃない? ですよねー


>>182
何を言っている
合間に小ネタを挟んだ方が読む側もリラックスできるだろ?
184 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/29(金) 19:56:29.97 ID:7TRq.fI0
なるへそ、一理ある。

コンクール作品を書きたい欲求もあるんだけど、いかんせんPSPだと限界が…。
185 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/29(金) 21:54:19.77 ID:A/IMM5Io
しかし浸水の被害がひどいな…
鷲宮神社はなんとか大丈夫ってのは>>169書いてから知ったことだが正直シャレになってないじゃん…
186 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/29(金) 21:56:28.32 ID:Uui.RESO
>>181
これ好きだわww何故キンゲww

偶然だけど、これ系のシリアス物を以前から書いてるぜ!


とゆーか……PSPかよww
187 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/29(金) 22:04:39.98 ID:H/Z5gis0
>>159
最後のあやので爆笑したwwww
>>177
こええええええ
188 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/29(金) 23:45:58.66 ID:7TRq.fI0
−そんな下校風景−

こなた(なんでこのメンツで下校になったのやら…みさきち、こっち見てるなぁ…コイツ邪魔だとか思ってるんだろうなぁ)
みさお(なんでこのメンツで下校なんだよ…ちびっ子こっち見てるな…コイツ邪魔だとか思ってるんだろうな〜)
かがみ(今日の晩ご飯なんだろ…?)
こなた(それにしてもみさきち、かがみに話振ることすらしないけど、もしかしてホントは仲悪い?)
みさお(にしてもちびっ子、柊に話振ったりとかしないけど、ホントは仲悪かったりするのか?)
かがみ(そろそろ焼き芋の季節よね…オマケしてくれるおじさん、今年も来るのかな?)
こなた(んなわけないよねぇ…うぅ、なんかこの妙な空気やだよぉ…かがみ何とかして〜)
みさお(んなわけないよな〜…うぅ、この妙な空気が嫌だぁ…ひぃらぎ〜なんとかしてくれ〜)
かがみ(あ、そう言えば昨日のクッキー残ってたっけ…まつり姉さんに取られる前に、食べちゃわないとね)

結局、最後まで一言も会話が無かったとさ。

つかさ(…お願いだから、誰か何か喋ってよ〜…)
189 :その日、泉家にて :2008/08/30(土) 00:59:11.63 ID:4ppNjSUo
「犯人は……この中にいる!」
「そりゃそうでしょうね。ここにいるの私たちだけなんだから」
「ふん、冷静だねかがみ。だが、貴様も容疑者の一人なのだ!」
 目の前に突き出された人差し指を右手で払いながら。かがみは言う。
「そういうあんたこそ、犯人なんじゃないの」
「や、やめようよ〜。友達を疑うなんてよくないよぉ」
「ですが、今回の事件で犯人である可能性を持っているのは私たち四人だけ。疑わないわけには……」
「じゃ、じゃあこのこと知ってるのは私たちだけなんだし、なかったことに……」
 そう、『今』ここにいるのはこなた、かがみ、つかさ、そしてみゆきの四人だけ。
 全員が今日のことを忘れれば、事件は闇に葬られる。しかし――
「ダメだよ! そんなことをしたら、私たちはその十字架を一生背負っていくことになるんだよ!?
 例え、親友であっても……ううん、それが親友だからこそっ! 罪を見逃す訳には行かないんだ!」
「こなちゃん……」
「泉さん……」
「……だったら、あんたには出来るの? 犯人を見つけることが」
「やって見せるよ……お母さんの名にかけて!」


To be continued
190 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/30(土) 08:37:18.67 ID:m7Uo8QAO
みさお「やべっ、生物の宿題やってねぇ!」
かがみ「言っとくけど見せないわよ。頼りの峰岸も今日は休みだし」
みさお「うぐ……なら奥の手を使うしかねーなっ!」
かがみ「奥の手?」


みさお「助けて! シスター・ルミナス!」

かがみ(ついにそこまで逝ったか日下部……)


ひかる「(ガラッ)うーす。席つけー」
みさお「あ来た。ルミナス! お願いがあります!」
ひかる「……言ってみろ」
みさお「宿題やってないんで今日は見逃してください!」
ひかる「言いたいことはそれだけか」


みさお「怒られた……」
かがみ「当たり前だ。つーか意味わからん」
191 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/30(土) 14:05:32.87 ID:CYo8TuM0
>>190
一方そのころ……
あきら「あーむかつく!!なんで私がネットゲームでアカウントBANされなきゃならないのよ!!今日の収録で白石にやつあたりしてやるわ!!」

さらに別の場所では…
ななこ「くぉら泉ー!!」
こなた「うわー魔王が出たー」

さらに別の場所
つかさ「お姉ちゃんはもうおへそ出さないのー?」
かがみ「戦力外は黙ってなさい」
つかさ「><」

さらに別のry
みなみ「ゆたか…」
ゆたか「みなみちゃん…」
ひより「でも鷹にとって栗鼠は護るべきもの…というよりむしろ獲物…ッスよね」
パティ「言イタイ放題デスネ♪アノシナリオデ出番ガ無カッタカラ嫉妬デスカヒヨリン♪」
ひより「あんたもな」

さry
みゆき「出番がないですね…」

192 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/30(土) 14:24:25.97 ID:GDjWdcA0
>>191
ワロタwwwwwwみゆきさん涙目wwww
193 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/30(土) 14:59:00.06 ID:JQmnTcSO
今、OVAの店頭デモ見てきたんだが。

こなたが回転レシーブしてた。かがみが初音ミクのコスプレしてた。ひよりがチェリーにボコられてた。メイン四人が体操着で山道を歩いてた。こなた、かがみ、つかさ、黒井先生がポリゴンでRPGの戦闘してた。みさおとつかさが巨人の星っぽく燃えていた。音楽が北斗の拳の初代OPっぽかった。

……カオス?
194 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/30(土) 15:17:00.97 ID:taiEn.U0
ゆたか「OAVって、オリジナルアダルトビデオの略なんだよね?…その、よくないんじゃないかな…そういうの///」
195 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/30(土) 15:29:58.50 ID:uAkwfoDO
>>194
みなみ「つまり、個人撮影アダルトビデオ…個人撮影…個人…自分で…ゆたかを…」
ゆたか「み、みなみちゃん?」
196 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/30(土) 15:40:06.78 ID:JQmnTcSO
>>194
ゆーちゃん…俺が打ち間違えたんだと、本気で思っちゃったよ…orz
197 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/30(土) 16:37:56.57 ID:8LBG3sDO
アニメ版桜籐際の時、かがみのクラスって何してたっけ?
あと、ゲーム版でのこなたのクラス&かがみのクラスも教えていただけると……
198 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/30(土) 16:39:48.37 ID:td6hwvEo
アニメ:お化け屋敷
ゲーム:3年合同で演劇 題目はFate/stay night
199 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/30(土) 16:40:27.89 ID:yL5V3gQ0
創作発表板できたよー
http://namidame.2ch.net/mitemite/
創作した小説やイラストなどを発表し感想を貰う板です。
200 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/30(土) 16:51:45.99 ID:8LBG3sDO
>>198
わかった、ありがとう
201 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/30(土) 18:27:29.60 ID:wQLEYISO
>>199
こんな板が!
VIPで宣伝は嫌われてるからあれだけど、ここなら板違いでも無いし宣伝出来そうじゃね?
202 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/31(日) 01:31:14.10 ID:9kJFuF20
>>199
二次創作はまず間違いなく受け入れられる場所みたいだね。
宣伝も出来るだろうけど、移住を検討する価値もあるかもしれない。
(まだ、その板がどうなっていくのかわからないけど)
他のSSスレ住人は、様子見のところが多いのかな?

※その板のスペックとして挙げられていたもの
・ID表示あり
・1レス60行
・連投規制45秒
203 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 01:32:04.91 ID:PB/trgAO
あやの「あ……どうしよう」
かがみ「何?」
あやの「茶道部のことで天原先生に用事があったのを忘れてたの……急ぎだけどもうチャイムが鳴っちゃう」
みさお「大丈夫じゃねー? 一っ走り行ってくれヴぁ?」
あやの「無理よ、みさちゃんみたいに足が速いわけじゃないもの……」


ひかる「(ガラッ)うーす。席つけよー」
みさお「あ来た」


あやの「……助けて! シスター・ルミナス!」

かがみ「アンタまでぇ!?」


ひかる「……まさかとは思うがそのシスターなんちゃらは私のことなのか、峰岸」
あやの「はい、シスター・ルミナス。お願いがあるんです」
ひかる「……言ってみろ」
あやの「至急天原先生とお話がしたいんです、シスター・ルミナス」
ひかる「あのな、私を馬鹿にしているのか?」
あやの「え? あの、よくわかりませんシスt」パチーン



あやの「おでこが痛い……」
かがみ「……」
みさお「だいじょぶかあやn」
ひかる「日下部。廊下に立ってろ」
みさお「なんでぇー!?」
ひかる「発端はお前だろうが!」

かがみ「だめだこいつら、早くなんとかしないと……」
204 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 01:36:33.71 ID:Eq9nPoDO
>>199
いつかはまたVIPに復帰計画はもう皆無なんですね

>>201
まったく意味が分からん
はい暇があればググってきます
205 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/31(日) 01:44:48.23 ID:Eq9nPoDO
間違えた
×>>201
>>203
206 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 06:02:45.58 ID:jbgXhJIo
>>202
連投規制はきっついな

>>203
あやのwwお前まで何してんだwwww
207 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/31(日) 06:33:27.09 ID:LcRsBUSO
しかし、支援と保守があるから常に人が居る状態に……あの頃が復活するぞw

これは暫く様子を見た後、避難所で本格的に話し合った方が良いな
208 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 06:51:28.35 ID:CfN40b20
つかさ「受け入れてくれないなら、荒らすしかないよね?」
みゆき「グロ画像スレの乱立、[ネ申]砲、ハッキング、好きなのをお選び下さい」
つかさ「最後のは捕まるかも知れないから、最初のかな?」
みゆき「了解しました。遂にテラHDDが火を噴くわけですね?蓮、モタ男、ぞくぞくしますね♪
     と、その前に新作を拵えたいので、今から伺いますね?つかささん」
つかさ「え、うちに来るの?うちにはあまりないよ?そういうの」
みゆき「ですから伺うんです。でわ」
つかさ「あれ?」
209 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 07:00:21.27 ID:LcRsBUSO
>>208
やべーwwwみゆき何保存する気だwww
210 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 07:25:22.32 ID:PB/trgAO
>>204
元ネタはないよ、パッと頭に浮かんだのを書いてるだけだから
ルミナスって名前は桜藤祭から取ってるけどね
目に余るのであればこのネタは書くのやめるよ
211 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/31(日) 09:09:14.64 ID:TvX3Ohc0
>>207
 個人的には、プロバイダ規制のせいで、2ちゃんねるは永久書き込み規制を食らってるんで、できれば今のままがいいんだが。
*moperaなんてマイナーなプロバイダのせいでね。
212 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 09:49:59.85 ID:deHI6gAO
>>211
それはあるね
永久ではないがうちのプロバイダー規制多い
213 :こなたの彼氏 [sage]:2008/08/31(日) 12:02:09.54 ID:pbT9iQDO
(キャラ崩壊?注意)

――――――――――――――――――――――――

かがみ「こなたって、男に恋したらどうなるかしらね」
こなた「どういう意味だね、かがみんや」
かがみ「もちろんそのまんまよ。恋するこなたって想像できないし」
つかさ「あー、それわかるかも。こなちゃんって、いつまでもこなちゃんな気がする」
みゆき「つまり、今とあまり変わらないと?」
つかさ「うんうん。彼氏もこなちゃんと同じ感じで……」

・・・

こなた「あ〜、もうすぐお昼だね」
男「そだね〜。でもお腹空いてないし」
こなた「だよね〜。後でいいよね」
男「いいよ。今はとりあえずバトル……」
こなた「ちょっ、ボールキャノン自重wwwwwwww」

・・・

つかさ「――…こんな感じ」
こなた「……つかさのくせに……」
みゆき「ううん……確かにその可能性はありますが、意外と恋に臆病なのではないでしょうか」
かがみ「ギャルゲとかやってるのに?」
みゆき「はい。ヴァーチャルのことだからこそ、現実の恋には奥手なのかもしれませんよ」
214 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/31(日) 12:03:16.00 ID:pbT9iQDO
・・・

こなた「……」
男「でさー、そいつが言ったことがさ……」
男の友達「えー、マジで? ありえねー」

こなた「あ、あの、男く……」
男の彼女「男くーん♪」
男「お、おい! 学校の中で抱きつくなよ!!」
男の彼女「いーじゃん、恋人同士なんだし♪」
男「まあ、そうだけどさ……。……を? 泉、どうした?」
こなた「……ううん、なんでもない。邪魔しちゃってごめんねっ」
 
 
 
こなた「えぐ……ひっぐ……私の……意気地なし……!!」

・・・

みゆき「――…このような感じではないでしょうか」
こなた「……バッドエンドかよしかも……」
かがみ「いやいや、こなたはそこまで奥手じゃないわよ。私が思うに、積極的になると思うのよ。みゆきの話に出てた男の彼女みたいに」
つかさ「う〜ん、そうかなぁ?」
かがみ「もしくは……ちょっと乙女らしくなるとか」

・・・

こなた「はい、オムライスできたよー」
男「サンキュー。いい匂いだな」
こなた「私特製のオムライスだよ。食べて食べて♪」
男「ああ。……ん、うまい!!」
こなた「ホント?」
男「ああ。やっぱりこなたが彼女で良かったぜ。こんなおいしい料理が毎日食えるんだから」
こなた「……料理が目当てなのかよ……」
男「っはは。ほら、あ〜ん」
こなた「へ?」
男「お前も食えよ。あ〜ん」
こなた「あ、あ〜ん……/////」
215 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/31(日) 12:04:38.50 ID:pbT9iQDO
・・・

こなた「かがみのが一番まともだネ」
かがみ「さすがのあんたでも恋したらこうなるでしょ」
こなた「……そういうことか……」
つかさ「ねえねえこなちゃん。こなちゃんは自分でどうなると思うの?」
こなた「へ?」
みゆき「そうですね。泉さん自身の予想も聞きたいですね」
こなた「そうだネ……私はみゆきさんと途中まで同じだと思う」
かがみ「へぇ。どこが違うの?」
こなた「んっとね、男君に彼女がいるのを知るでは一緒で……」

・・・

こなた「……男君の彼女……憎い……憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い……!!」
 
 
 
男の彼女「どうしたの? 屋上なんかに呼び出して……」
こなた「ちょっと……お願いがあってネ」
男の彼女「お願い? なんの?」
こなた「……死んで」
男の彼女「……え……?」

ドスッ!!

男の彼女「かはっ……!?」
こなた「あはは……! [ピーーー]!! 死んでしまえぇぇぇぇぇぇ!!!」
 
 
 
男の彼女「……」
男「おい、泉。話ってな――!!?」
こなた「来てくれたんだネ、男君」
男「おい、泉! オレの彼女に何をした!?」
こなた「死んでもらったんだよ。貴方を……私だけのものにするためにネ」
男「そ、そんな身勝手な理由で――」
こなた「やっぱり、この女が一番なんだ。でもそれも今日で終わりだよ。私だけしか考えられないようにしてあげる」

ドスッ!!

男「な……!?」
こなた「げほっ……ほ、ほら……私を、見て……? 血塗れになった……私……を……」
男「お、おい! 泉!!」
こなた「あ、はは……やった……こ、これで貴方は……私のモノ……あはは………あははははは……」
216 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/31(日) 12:06:45.15 ID:pbT9iQDO
・・・

こなた「――…こんな感じで」
かがみ「ヤンデレも良いとこだろ……」
つかさ「…………(ガクブル」
かがみ「あぁもうつかさ! これこなたの冗談だから!!」
つかさ「だ、だってぇ……」
みゆき「泉さん。冗談にもほどがありますよ」
こなた「う……み、みゆきさんが珍しく怒ってる……」
かがみ「当然よ。つかさに謝りなさい」
こなた「うん……つかさ、ごめんね……」
つかさ「ううん……私が、真に受けすぎちゃったから……」
男「おーい、こなた先輩ー」
こなた「あ、男君」
三人『!!?』
こなた「どうしたの? こんなところに来て」
男「ちょ、屋上で一緒にお昼ご飯食べようって言ったの先輩じゃないですか」
こなた「あ、あー!? ご、ごめん!! すっかり忘れてた!!」
男「はぁ……いいですよ。明日は必ず来てくださいね」
こなた「ご、ごめんね。明日は男君の大好きなオムライス作って行くから……」
男「ホントですか? じゃあ朝ごはん抜いてきますよー」
こなた「そ、そんなには持ってけないよ……」
 
 
 
かがみ「……予想、みんな外れちゃったわね……」
つかさ「……うん……」
かがみ「……先、越されちゃったわね……」
みゆき「……ですね……」
かがみ「……まさか後輩が彼氏とは……しかもこなたの方が振り回されてるとか、予想の斜め上を行ったわ……」
みゆき「……落ち込んでいても仕方ありませんね。私達も頑張りましょう」
かがみ「……そうね! 私達も彼氏を作るわよっ!」
つかさ「うんっ!!」
 
 
 
こなた「はっくしょーん!!」
男「うわっ! せめて手を当ててくださいよ!」
こなた「う〜ん、誰か噂してるのかナ?」
男「まあいいですけど。……でも、僕達付き合ってるんだからキスくらい……」
こなた(キス、か……。ファーストキスだけど、コミケの人員補給のためなら良いかな……)
217 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/31(日) 12:09:05.26 ID:pbT9iQDO
>>213-216
もっと短くするつもりが……
218 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 12:29:36.38 ID:.VmGfwgo
泉こなた…恐ろしい子!
219 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 14:28:35.23 ID:GNPzcTQ0
亀だけど>>98

    オネエチャ〜ン        オネエチャ〜ン            オネエチャ〜ン
オネエチャ〜ン      オネエチャ〜ン    オネエチャ〜ン
        オネエチャ〜ン オネエチャ〜ン          オネエチャ〜ン

     _「Yフ      _「Yフ     _「Yフ     _「Yフ     _「Yフ
   :'´ /⌒ ヽ   :'´ /⌒ ヽ  .:'´ /⌒ ヽ  .:'´ /⌒ ヽ  .:'´ /⌒ ヽ
   !  / ハヽ !__!  / ハヽ !__!  / ハヽ !__!  / ハヽ !_!  / ハヽ !_
  /iヘ| ゚ ヮ゚ノリ ./iヘ| ゚ ヮ゚ノリ /iヘ| ゚ ヮ゚ノリ /iヘ| ゚ ヮ゚ノリ /iヘ| ゚ ヮ゚ノリ /\
/| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\/
  |   木冬   |   木冬   |   木冬   |   木冬   |   木冬   |/
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


220 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 14:42:46.64 ID:PB/trgAO
うわああああああああああ
221 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 15:13:18.44 ID:.fCZB8w0
−柱の陰からハンカチを噛みながら見てるような感じで−

こなた「んでさ、わたし思うんだけど」
かがみ「んー」パラッ
こなた「わたし達って、左利きの人多いよね」
かがみ「んー、まぁねぇ」パラッ
こなた「こういうのも、一種のルイトモなのかなぁって」
かがみ「んー、その場合、両利きのあんたがハブってことね」パラッ
こなた「うっ…」

みさお(…くそ〜なんで会話になってんだよ〜…)




一方その頃

あやの(…え〜っと、なんでわたしは一人でお弁当食べてるのかしら…)
222 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/31(日) 15:14:03.41 ID:y6.nzLA0
>>219
これがみゆきさんの呪いか…!
223 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 17:14:58.59 ID:/bXmPM60
ーあだ名ー

みさお「なーなー柊ぃー、柊に新しいあだ名考えたぜぃ。聞いちくりよぉ」
かがみ「あだ名?どんなのよ?」
みさお「柊って左利きじゃん?だから、『ひいらぎっちょ』」
かがみ「…ほう…」

みさお「みゅ〜、柊にひっぱたかれた〜」
あやの「もぉ、そんなあだ名つけられたら誰だって怒る…あ、みさちゃん!?」

みさお「なーなー柊妹ー!お前にあだ名つけてやるよ」
つかさ「あだ…名?」
みさお「そうそう。柊の妹だから『ぎっちょMarkU』」
つかさ「…♯!」

みさお「うぅぅ…酢、ぶったけられた…。目が痛ぇ…、何だってあいつ学校に酢なんか…んあ?おーいちびっこー!」
あやの「……」

みさお「でな?お前に新しいあだ名、考えたってわけよ」
こなた「ほほう、新しいあだ名とな。よろしい、聞いてしんぜよう」
みさお「うむ。ちびっこって、ちびっこな上にオタクだろ?だから『がいきちびっこ』」
こなた「…滅(〓ω〓.)殺…」

みさお「ててて…なんだよ、あいつ、あいつにぴったりじゃんか、なぁ?」
あやの「もう、いい加減にしなよ、みさちゃん」
みさお「へへ、実はな?あやのにも考えあるんだ。あやの、兄貴の彼女だろ?だから、『デコビtt…』んあ!?」
あやの「ふふふふふ、みさちゃん?」
みさお「ぐぶぶ…あやの…首は…マジ…息、できな…ああ…ミートボールが…」

みさお「へぇ…へぇ…、あやののヤツ、ありゃマジだったな、マジで死ぬかと…あ」
みゆき「…(wktk)」
みさお「…」
みゆき「…(wktk wktk)」
みさお「やべ、チャイム鳴ってる!じゃあな!」
みゆき「…(ー○ω○ー)…」
224 :その日、泉家にて 2 :2008/08/31(日) 18:33:14.57 ID:jbgXhJIo
>>189

 かがみたちが遊びに来るこの日、こなたは料理を振舞う手はずになっていた。
 彼女らを迎え、その準備をしていたところ、調味料を切らしていたことに気づいたこなたは、スーパーへ買い物に行くことにした。三人を残して。 
 約15分後、買い物から帰ったこなたが目にしたのは、無惨にもリビングに横たわる――。
 こなたの叫びを聞き、かがみたちはリビングへ集った。 
 そして、事件は皆の知るところとなる。無念を晴らすため、友に罪を背負わせないため、こなたは犯人を突き止めると固く誓ったのだった。

「で、みんなのアリバイを聞きたいんだけど」
「一人になった時間があるか、という意味でなら、全員その機会があるんじゃないでしょうか?」
「そうね。私もつかさもみゆきも」
「そのあたり詳しく話してくれる?」
 頷くとかがみは、説明を始める。
「詳しくって言ってもそんな大したものじゃないけどね。最初に一人になったのはつかさね」
「う、うん。ジュースが切れたから、入れに行ったよ」
 もちろん、事前にこなたから『なくなったら取りに行って』と言われていたための行動である。
「そういえば……あの時、大きな物音がしましたよね。転んだとおっしゃっていましたが……」
「あっ、あれは椅子に足を引っ掛けて転んじゃっただけで! ホントだよこなちゃん私じゃないよ!」
「いや、とりあえず聞いてるだけだから落ち着いて」
「うん……」
「で、次に私と、その次にみゆきがトイレにいっただけね」
「もちろん、それを証明することは出来ませんが……」
 説明を聞き終えると、こなたは考えるように俯く。ふと、顔を上げると、何かに気づいたようにかがみに問いかけた。
「……? かがみ、何かついてるよ?」
「!」
 かがみはとっさにある箇所を押さえる。その行動があらわす意味を、誰もが理解した。
「かがみ……」
「……」
「犯人は、お前だ!」


To be continued
225 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/31(日) 18:34:38.37 ID:jbgXhJIo
>>223
デコwwwwww

みゆきの扱いが相変わらずで泣いた
226 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 18:40:41.51 ID:LcRsBUSO
みゆき(決して嫌われているわけではありません……知的なイメージの私はネタにするのが難しいんですよね、きっと。プラス思考、プラス思考……)
227 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 19:04:22.16 ID:Rnv89wSO
>>226
こなた「でも、原作とか見てると、みゆきさん知的なイメージ全然しないよね」
かがみ(分かるような気はするけど、同意したら駄目なんだろうな…)
228 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 20:33:18.36 ID:LcRsBUSO
みゆき「>>227が見えませんが……何もありませんよね。プラス思考です♪」
かがみ「…………」

かがみ「みゆき、ほら……私の胸を貸してあげるから」
みゆき「え? かがみさん……?」

かがみ「おいで」
みゆき「あ……あ……、う……………………うぅ」


みゆき「うわぁぁぁあぁぁん!」
かがみ「よしよし、辛かったね」
みゆき「私ばっかり……何で私ばっかり……!」
かがみ「大丈夫よ。例え世界がみゆきを否定しても、私が居るから……私が傍に居るから」

みゆき「かがみさん……うぅ……かがみさんんん」


こなた「お母さんかがみん萌え」
かがみ「あんたは……」
229 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 20:47:53.04 ID:pbT9iQDO
>>228
みゆきさんが不憫だ……



もうコンクール作品が完成してる人いる?
230 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 20:57:20.13 ID:Rnv89wSO
>>229
止まってる…スマブラX買うんじゃなかった
231 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 21:06:46.30 ID:LcRsBUSO
>>229
ほぼ完成してる
オチをあっちにするかこっちにするか迷い中
232 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 21:15:12.12 ID:pbT9iQDO
うむむ……あんま返事がないな……参加人数が減ってなきゃいいけど……

ちなみに俺は半分くらいできた。しかも俺もオチで迷い中。
233 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 21:31:15.06 ID:X3pbep20
コンクール作品最初3行だけの俺は亀・・・
234 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 21:41:18.54 ID:Rnv89wSO
−ホントにしっかりしろ−

こなた「お、あのリボンは…」
かがみ「"永遠の二番手"ね」
こなた「ちょ、つかさでしょ?」
かがみ「いわゆる日陰者よ」
こなた「そんなに悪く言う事ないじゃない!!」
かがみ「甘いわこなた!姉に勝る妹などいない!!」
こなた「ど、どうしたの!?かがみ?」
かがみ「らりるれろ!らりるれろ!らりるれろ!」
こなた「かがみ!しっかりして!かがみ!!かがみーーーーっ!」




作品完成するまで、Wiiは封印しよう。
235 :代理人募集 [saga]:2008/08/31(日) 21:43:29.86 ID:9kJFuF20
主催者が決まっていないという事実を誰も知らないような雰囲気なのが不安です。
他の仕事は請け負うと言ったけれど、まだ誰も開催宣言を代わりにやってくれるという人がいません。
時間になったら開催宣言をできるという方はいますか?
このまま決まらない場合、十時半ごろに「日付変更と同時に開催」と言っておく事しかできないです……。
236 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 21:59:44.00 ID:LcRsBUSO
0時に宣言って言うのがな……明日仕事だし

一回主催やったことあるけど、その辺が辛かったな
237 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 22:04:17.95 ID:krryHpQ0
えっと、0時に宣言するだけでいいのかな?
それだったら俺が引き受けてもいいけど……。
238 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/08/31(日) 22:07:21.55 ID:9kJFuF20
>>237
それだけで結構です。ありがとうございます。
急な頼みごとをしてしまって申し訳ありませんでした。
よろしくお願いします。
239 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 22:12:24.14 ID:krryHpQ0
わっかりました。
じゃあと2時間マターリしとくか
240 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/08/31(日) 23:39:43.41 ID:1xfD0l20
>>233
大丈夫だ。俺なんてまだ真っ白だから。
てゆかネタさえまだ思いつかない始末・・・
241 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/08/31(日) 23:40:17.73 ID:CWYFTcAO
みのる「マターリ」
ぴろりろ、ぴろりろ、ピッ
あきら「あ、白石あのさ、明日学校?」
みのる「え?えぇ、そうですが…」
あきら「宿題やって?」
みのる「えぇぇ?!明日から学校ですよね?!宿題終わってないんですか?!」
あきら「うん。」
みのる「えぇっと、なにが終わってないんですか?」
あきら「数学、理科、社会、英語…」
みのる「……………」
あきら「国語、あと〜…」
みのる「まだあるんですか?!」
あきら「忙しかったの!しょうがないじゃない!」
みのる「それほど忙しいわけないでしょ?コンクールのは書いたんですか?」
あきら「うっさい、途中よ!」
みのる「あーあ、そんなことしてたら投下できなくなっちゃいますよ?」
あきら「なんでもいいから今から家に来なさい!以上!」
ピッツーッツーッ
みのる「……はぁ、仕方ないなぁ…」

よいしょ、と立ち上がる。
まだ学校は始まらない。
まだまだ時間はあるのだから。

完結させるのが彼女の願いならば。
そうしてみせようじゃないか。

ふと笑みが溢れる。

みのる「さて、差し入れはなにを持って行こうかな…」

全てのコンクール参加者へ、
エールを送る。
242 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/01(月) 00:01:50.73 ID:J3PdfQQ0
「えー、本日は私の為にこんなパーティを開いていただいて誠に有難うございます。光栄です」

パシャ、パシャ
パシャ、パシャ

「まさか第十回コンクールのお題に、私、高翌良みゆきが選ばれるとは思っていませんd」

ガラガラガッシャーン!!!!

「やっほー! 住人の諸君、元気にしてたかな?」
「ねぇ、こう……。何か踏んづけたような気がしたけど」
「んんぅ? 踏んでない踏んでない! そんな細かいこと気にしてらんないよっ!」
「……普段出番少ないからって何張り切ってんのよ」
「うぐぁっ!」
「まぁ、いいわ。コンクールになるとプレゼンター的な役が与えられるからね」
「そ、そうだよやまと! 私たちが目立てんのこの時ぐらいなんだからさ! 張り切っていこうよ!」
「ええ、そうね。それじゃ」


☆☆☆第十回 らき☆すたSSコンクール 開催!!!!☆☆☆


「じゃんじゃん投下してねっ!」
「今回の作品も楽しみにしてるわ」





ガサガサ、ガサガサ


「第十一回のお題は……この……みゆき様さ……ガクッ」
243 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/01(月) 00:03:31.28 ID:J3PdfQQ0
ごめん、調子に乗りすぎました。
244 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/01(月) 00:09:04.33 ID:dT4.n2U0
>>243
 ワロタ。
 開催宣言、ご苦労様です。

 では、さっそく、コンクール作品投下、いきます。
245 :喧嘩と友情と愛情と [saga]:2008/09/01(月) 00:12:04.03 ID:dT4.n2U0
 ジリリリン。
 古風な黒電話が鳴り響く。
 受話器をとった。
「はい、柊ですけど」
「柊さん、あの……」
 声を聞いただけで相手が誰かはすぐに分かった。
「あんたなんてもう知らないわよ! もうかけてこないで!」
 ろくに話も聞かずに受話器を乱暴においた。



 それから数日がすぎた。
 彼からは電話もこなくなっていた。絶交状態が続いている。
 仕事にもすっかり身が入らなくなったため会社を休み、家に閉じこもっていた。
「はぁ……」
 溜息をつきながら、机につっぷす。
 釣り目もいつもに比べて下がり気味。降ろした長い髪も心なしか元気がない。
 両親はそんな娘の様子を気にかけながらも、特に干渉してくるようなことはなかった。子供のころから、わりかし自由放任の教育方針だったから。
 神社の家としては珍しいのかもしれない。
 現時点で干渉なんかされても、反発するしか反応はありえないだろうけど。
 黙ってても憂鬱になっていくだけだ。
 立ち上がり、家を出た。
 神社の境内をぶらぶらと歩き回る。
 何もない平日の昼間。自然の音以外の音が一切なく、木々の緑が映える。
 心を落ち着けるには最高の環境であったが、根本原因が解消されない限り、心安らげるわけもない。ましてや、気分が晴れるようなことはありえなかった。

 きっかけは些細なこと。
 それで始まった喧嘩は、こじれにこじれて収拾がつかなくなっていた。
 失敗の原因は分かってる。自分の素直じゃない性格。
 それが失敗を招き、次々と積み重なって、取り返しのつかないところまで……。
246 :喧嘩と友情と愛情と [saga]:2008/09/01(月) 00:13:21.85 ID:dT4.n2U0


「おーす、柊」
 背後からの突然降ってきた声に、思わず振り向く。
 そこには、二人の友人がいた。
「は……」
 友人の名を間違えそうになって、言いよどむ。急いで頭の中を整理した。
 自分の名を呼んだのが日下部、その隣が峰岸だ。
 昼間からこんなところにいるのも、二人が専業主婦だからにほかならない。
 峰岸はともかく、何かといい加減な日下部がまともに主婦業をこなせてるのかはなはだ疑問ではあったが。
「彼氏と喧嘩中なんだって?」
 日下部がいつもと変わらぬ能天気さでそう言い放った。
「何よ。あんたには関係ないでしょ」
 きつく言い返す。
「そうなんだけどさぁ」
「柊ちゃん。このままじゃ……」
「もう終わったことよ! 放っておいて!」
「まあ、終わっちまったってんなら仕方ないよな。ようし、今日は失恋した柊を慰める会でもやっかぁ? 太っ腹な私がおごっちゃるからさ」
 日下部のあまりに能天気なセリフに、頭に血が上った。
 思わず振り上げた拳。
 しかし、それが振り下ろされることはなかった。
 その腕をがっしりつかんでいるのは、意外なことに峰岸だった。
「私たちは、柊ちゃんのことを心配して言ってるのよ」
「あんたたちには関係ないっていっ……」
 パシン!
 峰岸の右手が頬を叩いた。
 痛みよりも、峰岸の行動自体に驚いて、思わず目を見開く。
「柊ちゃん。もう終わったなんて本当にそう思ってるの!? 違うでしょ!?」
「本当に終わったと思ってんなら、頭に血なんかのぼらねぇって。いい加減、素直になれよなぁ」
「……」
247 :喧嘩と友情と愛情と [saga]:2008/09/01(月) 00:14:40.24 ID:dT4.n2U0
 二人の言葉があまりにも図星だったため、沈黙するしかない。
 確かに自分にはまだ未練が残っていた。でも、もう取り返しがつかないんじゃ……。
「まだ、取り返しはつくわよ、柊ちゃんが素直になれば」
「そうそう。取り返しのつかねぇもんなんて、そんなにねぇって」
 そんな二人の言葉が、自分にはめていたかせを外してくれた。
 まだ、失敗の取り返しがつくのであれば……。
「ありがとう」
「礼なんかいいから、さっさと行けって」
「ほら」
 峰岸に背中を押され、走り出す。
「がんばれよ〜」
 日下部の能天気な声が背中をさらに後押しした。



 彼の家は実は結構近くにある。
 走っていくにはかなり疲れる距離ではあったが、今はそんなことは関係なかった。
 息を切らせて家の前にたどり着き、インターホンを鳴らした。
 そして、出てきた彼になりふり構わず突進する。

「ただおさん! ごめんなさい!」

 ただおは、突然抱きつかれてよろめきそうになったが、しっかりと彼女を抱きとめた。


 ただおと柊家の一人娘みきが結婚したのは、それから三ヵ月後のことであった。


終わり
248 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/01(月) 00:16:28.84 ID:dT4.n2U0
 以上。
 みきさんとかがみは外見が似てるから、みきさんも昔はツンデレだったに違いないという妄想でした。
249 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/01(月) 00:46:42.54 ID:VieWmzAo


感想は今回も全て投票最終日のレビューにて書かせてもらおう
とりあえず乙とだけ
250 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/01(月) 01:53:11.05 ID:MUl43kDO
みゆきさんネタかぁ…
小ネタでこんなの一つ

バスに乗ってから本に夢中なみゆきさん
みゆき「…はっ!また降り損ねてしまいました…というかここはどこでしょう…」
運転手「次は〜終点〜地獄の一丁目、地獄の一丁目〜」
みゆき「ひぃぃぃ!」
長髪の司令官「よく来た。君がここから出るには三百万ドル稼ぐか三年間生き残るかだ。脱走したら処刑する。」
陽気なアメリカ人「ま、そういう事だ。仲良くやろうぜ、お姫さん。」
髭面のおっさん「だーいじょうぶだって!おじちゃんにまかせろ!」
欝な日本人「…君もだまされてココに来たんだね?共に生き残ろう!」
みゆき「はわわ…わたしこれからどうなってしまうんでしょう…」
…中東の紛争地域で『ピンクの死神』と呼ばれるエースパイロットの誕生である…
251 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/01(月) 02:08:04.47 ID:MUl43kDO
250です
ごめん、sage忘れた
ちなみにエリア88ネタです
長髪の司令官=サキ
陽気なアメリカ人=ミッキー
髭面のおっさん=グレッグ
鬱な日本人=シン・カザマ
252 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/01(月) 06:57:09.00 ID:i/bakkAO
>>248
だまされなかったぞ!
コンクール一本目の作品は叙述トリックだというジンクスは確かにあるんだなww
253 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/01(月) 07:05:09.44 ID:c7iGlwDO
>>248
>>252と違って普通にだまされたwwwwww
くっそ、かがみだから名字かと思ってたらそういうことかよ……
254 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/01(月) 07:19:08.98 ID:BbK5nESO
>>248
彼が、という事でみきさんだとすぐに分かったww
しかし今回のは少し無理がある気がするぞww
255 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/01(月) 09:46:26.56 ID:j6dUBoAO
コンクール便乗小ネタ『失敗』



つかさ「寝る前に小ネタ書こうと思って携帯いじってたらいつの間にか寝ちゃってたよ><」
256 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/01(月) 12:15:24.15 ID:TqtOowSO
>>255
DSで似たようなことやって、バッテリー空にして、二時間のレベル上げをパーにした俺はつかさ未満。
257 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/01(月) 12:37:18.28 ID:BbK5nESO
ひよりんのペンネームって作中で判明してるっけ?
258 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/01(月) 12:52:51.27 ID:TqtOowSO
>>257
してなかったと思う。
少なくとも、俺の記憶には無い。
259 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/01(月) 14:23:21.65 ID:onv875w0
>>257
作中には出てないけど、ゆたかにはばれていたはず^^(原作では)

ところで、コンクールとは関係ないSSも投稿OK?
260 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/01(月) 14:52:38.12 ID:BbK5nESO
>>258-259
ありがとう。じゃあ伏せておくか

>>259
おーけーです
261 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/01(月) 15:05:38.27 ID:onv875w0
失敗と聞いてふと思いついたネタ。すごく失礼かもしれないが後悔していない
(先に言っておきますが嘘ですよ)

----------------------------------------------------------------------------------------------------

ぴーぴーぷ……
みなみ「みなさん、こんにちは。

    運営代理の岩崎みなみです。
   
   本日は、らき☆すた SS 〜夏休みって結構暇だよね〜にお越しいただき、誠にありがとうございます。

   大変申し訳ありませんが、第十回 らき☆すたSSコンクール テーマ「失敗」は

   失 敗 に 終 わ り ま し た 。

   つきましては、第十回コンクールのテーマを「みゆき」に変更し、続行いたします。

  それでは、みなさん、続きをお楽しみください。」

ぴーぴーぷー…(笛の人:柊つかさ)



みなみ「ふう…言われた通りにしましたよ。みゆきさん。これでゆたかを返してもらえるんですね」
みゆき「ええ…いいですよ。みなみさん。ご苦労様でした。」
ゆたか「むーむー><(縛られている)」
みなみ「ゆたか…今解くから…」
ゆたか「ぷはぁ…みなみちゃんごめんね。私のために……」
みなみ「いいんだ…ゆたかが無事なら……」
ひより「(物陰から)ニヤニヤ」
パティ「邪悪ナ視線ニナッテルヨヒヨリン>ヮ<」

みゆき「それでは、第十回コンクール「みゆき」にどしどしご応募ください」
つかさ「嘘だっ!!!!!!」
262 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/01(月) 16:02:23.28 ID:fnCkYO.o
ついに形振り構わなくなってきやがった…!
263 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/01(月) 18:35:34.53 ID:NMEMId20
 248です。
 ご感想ありがとうございます。


>>252
 どのあたりで気づきました?
 書き手としては、2レス目の頭あたりにヒントを出したつもりではあったのですが。
 最初から疑ってかかっていれば、冒頭から既に怪しいですけど。

>>253
 騙されてくれてありがとうございます。
 前回に引き続きなので、一人でも騙されてくれた人がいれば、大成功かなとも思います。

>>254
 妄想優先だったので、無理があったのは事実です。
 「彼」だけで、みきさんだと分かったとは鋭いですね。
264 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/01(月) 18:58:09.57 ID:G1bjnXoo
>>261
つかさのあの笛の音が耳に残ってリフレインww
265 :その日、泉家にて 3 :2008/09/01(月) 19:02:06.76 ID:G1bjnXoo
>>224

「……気づいていたのね」
「信じたくは、なかったよ……」
「そう……犯人は私よ」
「そんな……お姉ちゃんが……」
「かがみさん、どうして……」
「ありきたりだけど、魔が差したとでも言うのかしらね」
「……て……返し……」
 こなたは涙をこらえながら、かがみの胸をたたく。
「返して……私の……私の……大切な」

「一個1000円の美水堂のプリン返せぇぇうぅぅ」
「わ、悪かったわよ。あんまりおいしそうだったからつい……」
「並んで買った限定のなんだぞぉぅう! 最後の一個だから楽しみにしてたのに!」
「最後ってことはもう食べたんでしょ? なら……」
「よくないよ! こっちだってつもりってものがあるんだよ!」
「ああんもう、じゃあ今度何か買ってあげるわよ!」
「ほんとに?」
「ホントに」
「じゃ、オッケ♪」
「引っ張ってこれか……」

「いやー帰ってきたらプリンのビン転がってるしびっくりしたよ」
「もういいわよ……あ、でも、よく私だって分かったわね? カマかけて私じゃなかったらどうするつもりだったのよ」
「んー? だって私最初からかがみに当たりつけてたし」
「そうなんですか?」
 こなたの作った昼食を食べながら4人は件の話で盛り上がって? いた。
「んう、みうぃきさんのバファイ」
「飲み込んでからしゃべれ!」
「んぐ。みゆきさんの場合、食べたりしないし食べちゃっても正直に言うだろうし」
「確かに、そうかもしれませんが」
「となると、つかさとかがみな訳だけどつかさは嘘ついてもすぐばれるし」
「うぅ。こなちゃんひど〜い」
「で、消去法でいくとかがみだな。と」
「なんかいい加減ね」
「っていうかそもそもそんな食い意地はってるの、かぎゃっ」
 いつの間に移動したのか、正面に座っていたはずのかがみはこなたの隣に立っていた。
 そしてこなたの頭には、赤いたんこぶが。
「殴ったわよ」
「はい。わかってマス」

 こうしてプリン事件は終わった。
「こなちゃん。これすごくおいしいよ!」
「ええ、とてもおいしいです」
「どもども」
「あ、あのこなたさん私も……」
 デザートに出されたこなた特製のプリンを、かがみが手にすることが出来たかは不明である。

End
266 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/01(月) 19:22:11.42 ID:c7iGlwDO
>>265
やっぱそういうオチかwwww
でも新鮮だったわ。



誰からき☆すた殺人事件書いてくれないかなぁ……たまには推理する側にまわりたい……
267 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/01(月) 19:35:42.83 ID:mMGMvQg0
−コンクールが呪われても困るので−

こなた「お、あれはみゆきさんだね」
かがみ「よく見つけたわねぇ」
こなた「みゆきさんと言えば、あれだよね!」
かがみ「あぁ!あれね!よし、やってみようか!」
こなた「お恥ずかしながら!」
かがみ「このみゆき様さ!」

スマブラネタでスマンが、みゆきさん、満足していただけましたか?

それにしても、殺人じゃない推理物って需要あるのかな?
268 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/01(月) 19:37:00.65 ID:i/bakkAO
>>263
残念ながら最初から疑っていました。
一番手はきっと叙述トリックだろうと……。
かがみではなく柊でやりとりされていたんで、叙述トリックだと確信したんだけど、途中からあやのとみさおっぽい友達が出現したせいで、本当は叙述トリックじゃないんじゃないかと心が揺らいだりもした。
なんにせよ楽しかったよ、GJ!
269 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/01(月) 19:40:57.25 ID:i/bakkAO
>>266
かつてコンクールでらき☆すた殺人事件を書いたことがあったけど、残念ながらやっぱり殺人事件はあんたにしか書けないよ。
270 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/01(月) 19:49:38.56 ID:BbK5nESO
コンクールのやつって別人だったの!?

俺式殺人事件でよければ遠い未来に書きたいな
271 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/01(月) 21:44:28.29 ID:i/bakkAO
やた〜
まとめサイトのメニューのキリ番踏んだー
私は200000人目のラッキースターです。




……気づいたけど200000人って意外と入場者数少ないんだな
272 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/01(月) 21:53:48.73 ID:fnCkYO.o
カウンターがザルだからwikiの別ページに移動するだけで増えるぜ!



そうじろう「ゆーちゃん、総理大臣目指してみないか?」
ゆたか「へ? どうしたんですかいきなり……」
そうじろう「いやぁ、最近どうもな……」


こなた「真っ先にゆーちゃんに振るあたり、私って期待されてないんだなぁって思うよ(=ω=.)」
273 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/01(月) 22:18:34.26 ID:RqC/6QY0
こなた「あ・そ・う!あ・そ・う!」
かがみ「まあ、気持ちは分からないでもないが…」
みゆき「お・ざ・わ!お・ざ・わ!」
かがみ「だがお前はダメだ」
つかさ「お・お・た!お・お・た!」
かがみ「お笑いは帰れ、て、どっちのおおただ…」
つかさ「クラスメイトの太田さん」
かがみ「しらねーよ」
274 :235 [saga]:2008/09/01(月) 23:16:18.33 ID:pNHOjeU0
>>242
ありがとうございました。
275 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/01(月) 23:19:50.89 ID:fnCkYO.o
これから先、お題決めには常にみゆきさんが付いて回りそうな気がするね?
276 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/02(火) 00:40:51.97 ID:7w8M62AO
コンクール便乗小ネタ『失敗』


こなた「んん……よく寝たぁ。今なんz……え?」

8:43

こなた「やややややややばい寝坊したよ遅刻だよおおぉ!」

コンコン

そうじろう「こなたー、起きたか?」
こなた「お父さん!? 起きたかじゃないよ起こしてよぉ!!」
そうじろう「? 何か用事あったのか?」
こなた「何って学校に決まってるじゃん! ボケ入るのはまだ早いって!」
そうじろう「学校? 開校記念日で休みなんじゃないのか?」
こなた「へ……」


ペーチュンチュン


こなた「……なんだ。ならもっと寝てればよかった……損したよ」
277 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/02(火) 02:23:20.52 ID:0X8lEYE0
泉こなた首相の辞任


1.泉こなた首相の辞任会見要旨

【冒頭発言】
 就任以来、オタク目線での改革に着手した。道路特定財源のオタク財源化、オタク庁の設置法の取りまとめ、オタク会議を通じたニート支援制度の抜本見直しなど、最終決着はしていないが、方向性は打ち出せた。
 同人誌やグッズなどの物価高騰に強力な対策をつくるため、8月に内閣改造を断行し、先週、オタク産業総合対策をとりまとめた。臨時国会では、著作権法改正やオタク庁設置法などオタクにとって一刻の猶予もない重要案件を審議する。この際、新しい体制の下、政策実現を図らなければならないと判断し、辞任を決意した。

【辞任理由】
 コミケの開催までは時間があり、オタクにも大きな迷惑をかけないと考え、この時期を選んだ。国民総オタク化政策、著作権法改正案、前国会の積み残しなどを順調に仕上げねばならない。いま辞任して新しい人に託た方がより良いと判断した。先週末に決断した。

【幸星党総裁選】
 きょう幸星党の成美ゆい幹事長、柊かがみ官房長官に自分の考えを説明した。総裁選の日取りなど手続きを進めてほしいと幹事長にお願いした。

【パンピー党批判】
 「ねじれ国会」で大変苦労させられた。話し合いたいと思っても、受け付けてもらえないことが何回かあった。パンピー党の一般太郎代表とは、オタクのためにどうしたらいいか虚心坦懐に、胸襟を開いて話し合いをする機会がもっとあったら良かったと申し上げたい。


2.離党

 幸星党本部。
 高良みゆき財務大臣と柊かがみ官房長官、次期総裁候補の筆頭と目されている二人が、名残惜しそうに話をしていた。
(みゆき)「泉さんは、本当に離党されてしまうのですか?」
(かがみ)「こなたの決意は固いわ。止めるのは無理ね」
(みゆき)「そうですか。幸星党は、泉さんのカリスマと指導力で躍進してきただけに、今後のことが心配です」
(かがみ)「まだ人材はいるでしょ。ゆたかちゃんを神輿にかつげば、来るべき解散総選挙も勝てるわよ」
 二人は、小早川ゆたかを次期総裁にすべく密かに幹部の根回しを完了していた。そして、それは泉こなたの最後の意向でもあった。
 みゆきは、次期総裁候補と目されていながら、立候補を固辞していた。小早川ゆたか首相のもとで官房長官あたりを務めるのが妥当だろうと、自分ではそう思っている。
 そして、かがみは……。
278 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/02(火) 02:25:04.69 ID:0X8lEYE0
(みゆき)「かがみさんもいかれるのですね?」
(かがみ)「うん。私はこなたについてくわ。戻ってこれるのはいつになるか分からないけど、そのときまで幸星党をつぶさないでね」
(みゆき)「はい」

 かがみは、成美ゆい幹事長に離党届を出して、幸星党本部を後にする。
 先にこなたが待っていた。
(かがみ)「あんた、これからどうすんのよ?」
(こなた)「まずは、秋葉原かな。そのあとは、鉄道で全国全路線制覇ってのもいいねぇ」
(かがみ)「おまえ、ついにテツの世界にまで……」
(こなた)「オタクの道に終わりはないのだよ、かがみん」
(かがみ)「まあいいわ。どうせ、止めても無駄なんだから、最後まで付き合ってあげるわよ」
(こなた)「なんだかんだいっても、かがみんは付き合いがいいねぇ」
(かがみ)「いまさらあんたを見捨てる気にはなれないもの」

 二人は、相も変わらない会話を交わしながら、いつ果てるともしれない旅路へと一歩を踏み出した。

終わり
279 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/02(火) 06:52:02.60 ID:MdE0QcYo
>>276
こなたww

あるなぁ……たまに……

>>278
時事ネタワロタwwww

あなたとは違うんですよ。ですね
280 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/02(火) 07:14:07.99 ID:ib8fSoDO
>>270
よし、次回は任せたよ。俺は今回を終えたらしばらく殺人事件は休むから。

>>276
俺はまだないなぁ……

>>278
時事すぎるwwww
にしてもどうなるんかね日本は。とりあえずアニメ規制とかはやめてほしい。
前にアニメを規制するとか国会で話し合ってたらしいけど、どうしたんかね。
281 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/02(火) 07:39:04.97 ID:t31Pw..o
さてね…内閣困ったもんだね

コンクールの筆が進まないことにもっと困ってるけどね
282 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/02(火) 07:56:30.26 ID:iLAyPQSO
>>276
つかさ「そういう時は、二度寝でリセットだよ」
283 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/02(火) 08:53:45.02 ID:cjO5wgAO
コンクールは一週間切らないとやる気が出ないなあ
本当は一週間くらい作品を寝かせる時間があった方が良いんだろうけど
284 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/02(火) 10:35:53.69 ID:bfTbS.AO
そろそろ書き始めないとなあ
285 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/02(火) 12:20:37.84 ID:iLAyPQSO
>>283
ジリリリン…ジリリリン…
つかさ「はい、柊ですけど」
こなた「あ…つかさ?」
つかさ「こなちゃん?どうしたの?」
こなた「SSが…」
つかさ「SS?」
こなた「うん…わたしの作ったSSが……一週間寝かせたら、腐っちゃった!」
つかさ「うそぉ…SSって、一週間じゃ腐らないよ?」
こなた「だよねぇ…」
つかさ「何か変な物入れた?」
こなた「入れない…でも……今朝見たら草生えてたwwwwwwwwww」
つかさ「ちょwwwwwおまwwwww」
286 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/02(火) 14:20:34.89 ID:Q5UKMUQ0
>>277の延長で小早川ゆたか内閣を妄想してみた。


小早川ゆたか内閣

1.組閣名簿

国務大臣(敬称略)
 内閣総理大臣 小早川ゆたか
 内閣官房長官 高良みゆき
 総務大臣 成美ゆい
 法務大臣 桜庭ひかる
 外務大臣 魔天ぱとりしあ(旧名パトリシア・マーティン、帰化済み)
 財務大臣 岩崎みなみ
 文部科学大臣 田村ひより
 厚生労働大臣 天原ふゆき
 農林水産大臣 柊つかさ
 経済産業大臣 八坂こう
 国土交通大臣 黒井ななこ
 環境大臣 日下部あやの(旧姓峰岸)
 防衛大臣 日下部みさお
 国家公安委員会委員長 兄沢命斗
 金融担当大臣 岩崎みなみ(財務大臣兼務)
 沖縄及び北方対策担当大臣 魔天ぱとりしあ(外務大臣兼務)

国務大臣以外の主な役職(敬称略)
 内閣総理大臣補佐官 にゃもー
 内閣官房副長官(政務) 成美きよたか
 内閣広報官 小神あきら
 内閣広報室企画官 白石みのる
 内閣総理大臣秘書官(政務担当) 小早川ゆき


2.ゆたか総理の施政方針演説

「一生懸命がんばります!」



*こなたやかがみ抜きでも、ゆたかとみゆきの萌えコンビで日本を明るくしてくれそうだ。
287 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/02(火) 16:50:38.57 ID:NylANTM0
>>285
不覚にもwwwwwwww
288 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/02(火) 17:32:54.54 ID:cjO5wgAO
>>285
なんというwwwwww
289 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/02(火) 18:22:07.87 ID:o8TmPgSO
>>280
おぅ! ただしコンクール作品投下と〇〇☆〇〇が完結してからだけどな!

>>285
やべwww早く投下しないとwwwwww
290 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/02(火) 18:27:40.39 ID:ib8fSoDO
>>285
大丈夫だ、俺はさっき完成したばっかだから!!

>>290
貴方はあの人かな?
楽しみにしてますよ。次の殺人事件と○○☆○○の完結。
291 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/02(火) 18:28:26.81 ID:ib8fSoDO
>>290
間違えた、>>298
292 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/02(火) 22:10:25.97 ID:rAj9HeI0
フィルターをテストさせていただきます 高翌良みゆき

他にフィルターかかってる単語って何かあるの?
293 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/02(火) 22:25:31.72 ID:t31Pw..o
さて、フィルターをまとめたスレがあったがスレタイを失念したな…
パー速はスレ数がアホみたいに多いから探すのもままならん
294 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/02(火) 22:31:27.85 ID:MdE0QcYo
>>291
TUKASA.H>どんまい

こなた「つかさ。どんまい」
つかさ「え? 私、何か変なことした?」

>>292
テストはここ↓で
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1216818593/
295 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/02(火) 22:31:48.59 ID:vB4oQ.M0
>>291
( ゚д゚)ポカーン
296 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/02(火) 23:18:17.46 ID:Y7luP6AO
先生!SSが半分も完成してません!

ななこ「あぁん?ちゃっちゃとやりーな、草だけじゃなくキノコも生えたりな、かーっはっはっは」
みゆき「おもしろくねーよ」
ななこ「んだこのピンクワカメ。ピンクの陰毛に改名しろや、かーっはっはっ」
みゆき「この腐りマンk(以下略)が」

ゆい「きよたかさぁん…こわいよう><」
297 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/03(水) 00:14:41.16 ID:tgZ0ZG.o
>>294
このこなたのどんまいはTSUになっていないことに対して?
298 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/03(水) 00:15:35.75 ID:VTutn.AO
俺は15%くらいしか書けてない



コンクール便乗小ネタ『失敗』


かがみ「どうしたのよ、珍しく食欲ないみたいだけど」
みさお「ちょっと口内炎がなー……食べるけどさぁ」
かがみ「アンタよく口内炎できるわよね……歯磨いてんの?」
みさお「たりめーだろ! ちゃんと毎日み"ッ!?」
あやの「みさちゃん!?」
みさお「口内炎かんだ……」


あやの「ほら、とにかく食べた方がいいよ。栄養摂らないと治るものも治らないんだから」
みさお「みゅー……」
かがみ「日下部がこんな不幸そうにミートボールを食べるなんてね……」

みさお「んぐ……んぐ……ぐッ!?」
あやの「ま、また噛んじゃったの?」
みさお「……」コクコク
かがみ「踏んだり蹴ったりね……同情するわ」
299 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/03(水) 00:35:31.35 ID:JI4jsuQo
>>297
正解っすww 

>>298
うわああ……噛んで口内炎になったところをまた噛んで、気をつけようと思った矢先にまた噛んで
で、また(ry
よくやってるってヴぁorz
300 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/03(水) 00:56:32.87 ID:tWFgj.A0
>>294 thx
301 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/03(水) 07:32:13.25 ID:F9W1FsDO
>>291
ちげーよ、>>289だよ……何回間違ってんだ……orz
302 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/03(水) 10:01:17.28 ID:z3NGT2SO
>>301
お題に合わせたんですね、わかります
303 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/03(水) 12:55:43.82 ID:3DmFlDc0
こなた「ノ二人、貝ノー×、かがみコレ読んで」
みゆき「失敗ですね、秀才だからわかります」
かがみ「…」
こなた「…みゆきさんウザ」
304 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/03(水) 14:55:03.61 ID:z3NGT2SO
>>303
クスッときた
305 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/03(水) 15:54:17.10 ID:DZ/2buIo
ネタが思いつかない…
以前までは天啓のようにパッと頭に浮かんでたんだがなぁ
306 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/03(水) 18:10:05.29 ID:z3NGT2SO
こなた「さてこのみゆきさんが残したナゲットを誰が食べるか決めるわけですがここは公平にジャンケンというのも面白くないので睨めっこで勝った人が食べるということで手を打とうびゃないかっ!」

かがみ「……」
つかさ「……」

こなた「はぁ、はぁ……最後の方、少し……噛んじゃった……」
かがみ「何もいっぺんに言わなくても……」
つかさ「こなちゃん凄ーい」

こなた「では、気を取り直して……」
かがみ「……」キッ
つかさ(私は別にどっちでも良いんだけど……)

こなた「睨めっこしましょ、あっぷっぷぇ!」
かがみ「ぷっ」
つかさ「ふぁっ」

かがつか「あっははははははははははははははは!!!!」

こなた「おおげしゃじゃよー」

かがみ「だってその顔!」
つかさ「あははあはははははは!!」

かがつか「あはあはあはあはははははっ!!! ぐぼはーっ!!!」


ガタ、バタン!


こなた「ちょ、二人とも大丈夫!?」

ユッサユッサ

こなた「息してない……嘘でしょ……?」

こなた「あ……いや……いやぁぁぁぁぁぁっ!!」


 今日未明、マクドナルドにて、女子高生の柊かがみさん、柊つかささん両名が笑いながら謎の死を遂げました。
 近くにいた証言者によると、睨めっこで負けた二人がいきなり死亡したと訳のわからない事を言っていますが、大まかな死因は不明。


 笑い☆死に
307 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/03(水) 21:54:51.92 ID:fIGqUWA0
>>306
こなた恐るべしwwwwww
308 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/03(水) 22:20:34.98 ID:ny0B1T.0
−みさちゃんと柊ちゃんとなんかの大魔王とちょっぴりワタシ−

みさお「アラビンドビンハゲチャラビンドビ〜ンってあったじゃん」
かがみ「…………で?」
みさお「あれもじってさ、かがみんドビンハゲチャラビンドビぶべらっ!?い、いきなりグーで殴るな…いたっ!ちょ、柊まって!痛い!痛いって!お前本気で殴っふんぎゃっ!」
かがみ「……………」
みさお「ご、ごめ!アタシが悪いたっ!そ、それシャレにならないって!た、たすけてあやのぉぉぉぉぉ!」
あやの(柊ちゃん…地雷だったんだ)
みさお「あやの!あやのってばぁぁぁぁぁ……ふぎゃっ!」
309 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/03(水) 22:42:34.78 ID:0xkGSoQ0
>>308
もはやそれぞれのポジションが確立されてるような気がwwww
310 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/03(水) 23:44:15.94 ID:Ek5LHEDO
>>308
なんか無表情で瞳孔開いた状態でみさおをボコるかがみを想像した
311 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/04(木) 02:01:16.68 ID:njRGSWA0
こなた「見て見てーかがみん」
かがみ「何y・・・えええ!?」
こなた「今いいともやってるね」
かがみ「い、いやいや!状況が理解できん!どうなってんの!?」
こなた「実は私のアホ毛、アンテナになってて、テレビ局の電波も受信できるんだー」
かがみ「うぬぅ・・・あほらしいこともいざ実現すると驚愕モノね・・・」
こなた「他にも無線の傍受とか、誰かが送った携帯のメール見れたりとか、色々できるよ」
かがみ「もうなんだ、どこに突っ込めばいいかわからん」
こなた「かがみんもそのツインテールで受信とかできないの?」
かがみ「できるわけねえだろ!あんただけだよ!」

つかさ「ビビビ・・・ただいまの時刻は12時26分です」
かがみ「リボンが!?」
312 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/04(木) 07:51:01.23 ID:OU6WpQAO
ミョンミョンミョンミョン……
  X
  |
(=ω=.)
313 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/04(木) 07:59:04.41 ID:6UpqboAO
コンクール便乗小ネタ『失敗』


ひかげ「……よし、できたっ! 家計簿ソフト『たすくん』!」
ひなた「すごいわぁ。豊富な機能、かゆいところに手が届く親切設計。お店に並んでても見劣りしない出来ねぇ」
ひかげ「ふふんだ! それじゃ、完成したことだし早速――」
ひなた「でもね、ひかげちゃん」
ひかげ「え? 何?」

ひなた「電気代のこと考えると、やっぱり家計簿はノートに付けた方が節約できると思うのよぅ」
ひかげ「あ……ぅ」
314 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/04(木) 12:40:15.00 ID:M1iwhwDO
http://c.2ch.net/test/-/comicnews/1220493502/
315 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/04(木) 19:03:19.77 ID:aiwMAoSO
>>313
誰かに売って儲けるんだ(←
316 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/04(木) 19:10:02.88 ID:njRGSWA0
◎論理学

ある日の夜
つかさ「お姉ちゃん、ちょっといい?」
かがみ「ん、どうしたの?」
つかさ「数学で、よくわからないことがあるんだけど・・・」
かがみ「ああね、うん、どれどれ?」
つかさ「必要条件と十分条件ってどういうの?」
かがみ「んー・・・教科書どおりの説明だと、命題『p⇒q』が真のとき、
     qが必要条件、pが必要条件ってことなんだけど」
つかさ「うーん、そっかあ。・・・それで、そのpとかqって何だっけ?えへ・・・」
かがみ「それが『条件』なんだけどな・・・うーんとね」

かがみ「そうね、例えば、あんたに好きな人ができたとするわね」
つかさ「え?う、うん」
かがみ「あんたはその人とお付き合いしたい。そのためには、どうする?」
つかさ「んー・・・・・・・・・・・・・」
かがみ「おいおい、あくまで仮定の話だから。まあいいわ、告白するでしょ」
つかさ「うん」
かがみ「つまり、『付き合うためには告白しなきゃいけない』。そういうことよね」
つかさ「そうだねー」
かがみ「これを式で表すと、『付き合う⇒告白する』なわけ」
つかさ「へえー」
かがみ「そしたら、こう、付き合うためには、『告白する』ことが『必要』なんでしょ?
     だから、こっちは『必要条件』」
つかさ「あっ」
かがみ「そして、告白した結果、『付き合う』ことができたら『十分』よね。
     だから、こっちは『十分条件』ってこと」
つかさ「そっかぁ・・・」
かがみ「それで結局、『十分条件』⇒『必要条件』って形してるわけよ」
つかさ「なるほどー・・・うん、すごくよくわかったよ、ありがとう!」
かがみ「いやいや、まあわかんないことがあったらいつでも聞きに来なよ」


次の日の夜
つかさ「お姉ちゃん、ちょっといい?」
かがみ「お、また質問かあ?」
つかさ「んー、質問っていうか、ちょっと見てほしい物があるんだけど・・・」
かがみ「どれどれ?」

(証明)
私がお姉ちゃんに告白をしなかったとする。・・・(1)
すると、お姉ちゃんは私の気持ちに気付かない。
よって、私はお姉ちゃんと付き合うことが出来ない。・・・(2)

(1)⇒(2)が真なので、その対偶¬(2)⇒¬(1)も真である。
したがって、私がお姉ちゃんと付き合うならば、私はお姉ちゃんに告白しなければならない。

(終)
317 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/04(木) 19:23:41.39 ID:CY6nWQo0
かがみ「うーん、ごめん私にもよく分からないわw」
つかさ「そっかー……」
318 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/04(木) 19:33:00.05 ID:0vyC/i2o
つかさ頭いいな
俺これ理解するのに1週間かかったのに
319 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/04(木) 20:12:05.60 ID:rkGkyAAO
こなた「矢印の先が必要条件って覚えとけばいいじゃん。どーせこんなの将来何の役にも立たないんだし、適当でいいんだよ」
320 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/04(木) 20:16:15.12 ID:oXkhysDO
全っ然わからん……pが必要条件でqも必要条件って矛盾してね??
『qをするためにはpが必要』的なことなんだろうけど、上のでわかんなくなった……ってかこんな単純じゃないか
321 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/04(木) 20:21:02.57 ID:ofZyK2Y0
〜ある4コマの続き〜

か「あんた何か特技とかないの?」
こ「…(あっ)アミノ式の体操なら全部できるよ」
か「それは凄い…が、誉める気にならん」
(鉄塔を昇るあれか…まさかあれができる奴がこいつとは…)

みwiki(人の頭の上で人間プロペラって本当にできるんでしょうか…つまり泉さんのお父様も(ry)

つ(組体操しながら縄跳びとか無理だろ…人望的に考えて)

な(教会の前でトランポリ…結婚式かぁどいつもこいつも結婚しました葉書送りおってから)


あ「みさちゃん、ジュース飲んだだけじゃ真似できないと思うんだけど」
みさ「わかってるけどなんか負けた気が、みゅ〜」
あ(できたとしても柊ちゃんの態度は変わらないんじゃないかな)
みな「燃焼系♪燃焼系♪」

スレ汚しでごめん
322 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/04(木) 20:46:24.92 ID:MKrVYk.o
 [魔法]

「かがみんや〜い」
「ん? 何?」
「もし魔法が使えたら、どんな魔法使いたい?」
「また唐突だな」

「そうねぇ。うーん」
「あ、痩せるまほ」
「殴るわよ」
「殴ってから言うのやめませんか……」

「そういうあんたは、……」
「何さ?」
「いや……働かなくていい魔法とか言い出しそうだと思って」
「ひどいなぁ。失礼だなぁ。もっと普通だよ〜」

「ワープできたり、寝ころんだまま離れたところにあるものを動かす魔法とか!」
「わかるけどなんか、うん。あんたらしいわ」


 [スケールの違い]

「何のお話ですか?」
「おお、みゆきさん」
「魔法が使えたらどんなのがいいかって話よ」

「魔法……ですか?」
「みゆきさんならなにがいい?」
「そうですね……あらゆる病気を治せる魔法でしょうか」

「誰か治したい人でも……いるの?」
「あ、いえ。世界には病気で苦しんでいる人がたくさんいますから、そういう方たちを救えたらと」

(デカい……胸から何からデカいよ!)
(本当に同じ人間か……?)
323 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/04(木) 21:19:02.16 ID:Sg8yLb.0
−みさちゃんと柊ちゃんと服とワタシ−

あやの「ねぇ、みさちゃん。そろそろ衣替えだし、新しい服買わない?」
かがみ「あーそういやそんな季節ね」
みさお「服なぁ。今ある分でいいんだけど……どんなのがいいかなぁ」
あやの「みさちゃんはゴスロリ」
かがみ「日下部はゴスロリ」
みさお「なんか通じあってる!?…ってか無理!にあわねぇって!アタシから三億光年くらい離れたところの服だって!」
かがみ「日下部…あんた…」
みさお「な、なんだよ?」
かがみ「光年が距離の単位だってちゃんと知ってたのね…」
みさお「そこまでバカじゃねぇよっ!」
あやの「みさちゃん…ワタシ…嬉しくて…うぅ…」
みさお「泣くほどのことなんかぁぁぁぁぁっ!?」
324 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/04(木) 21:32:53.35 ID:h1T2Qmo0
>>323
ワロタwwwwww
みさおがゴスロリに興味を持ったって同人誌あったなww
325 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/04(木) 21:38:45.62 ID:OU6WpQAO
なんだこの小ネタの嵐はww

>>321
つかさのコメントに、なつかしきつかさらしい黒さを見つけた。

>>322
俺なら稜桜学園 桜藤祭の主人公になりたいとか……。←現実逃避

>>323
日下部のゴスロリ見てみたい!
326 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/04(木) 21:48:00.17 ID:2aiZX6AO
>>323
ワタシがタワシに見えたのは俺だけでいい。
つかさ「やっちまったな〜♪」
327 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/04(木) 22:15:05.87 ID:AB5h5YSO
>>325
こなた「『なつかしきつかさ』さあ、早口で十回!」
328 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/04(木) 23:38:18.04 ID:XZb1rpk0
>>327

かがみ「なつかしきつかさ、なつかしきつかさ、なつかしきつかさ、なつかきしつか……、あ……」

つかさ「お姉ちゃん残念〜。じゃあ、罰ゲームで黒井先生に『黒井先生みたいな人に男が寄り付くわけがないですよね』って言ってきて〜」

かがみ「なっ」

こなた「いや、さすがにそれは……」

つかさ「じゃあこなちゃんが言って来る?そう言えば私、こなちゃんのその変な遊びですごく傷付いたんだけどな……?」

こなた「え、私?そんなぁ、だって――」

かがみ「こなただって、ちょっとふざけてただけよ。だから」

つかさ「お姉ちゃんは黙ってて!こなちゃん早く言ってきてよっ」

こなた「うっ……、うん……」



こんな感じですか?わかりません><
329 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/05(金) 00:19:53.55 ID:F6hfFMI0
またこなたを苛めか…なんつうか最低だな。
でも、何、この抑えきれない胸の疼き。
330 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/05(金) 02:10:12.21 ID:nOKPF.60
やっぱりこなたは受けに限ると思うんだ
331 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/05(金) 02:40:41.55 ID:fl05AJo0
>>320 ごめん。ミスってた
かがみ「んー・・・教科書どおりの説明だと、命題『p⇒q』が真のとき、
     qが必要条件、pが必要条件ってことなんだけど」
→訂正
かがみ「んー・・・教科書どおりの説明だと、命題『p⇒q』が真のとき、
     qが必要条件、pが十分条件ってことなんだけど」

ちなみにこの話一応続きあるんだけど、出したほうがいいかなあ。
後半は数学がめっちゃ難しくなるんだけど。
332 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/05(金) 07:30:43.80 ID:bxJz7cDO
修学旅行の前にコンクール作品とか投下した方がいいかな。東京で刺されたりしたら投下できなくなるし。

で、コンクール中だけど長編の最終回とか投下して大丈夫か?
333 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/05(金) 08:07:19.23 ID:xOCUMcSO
>>332
コンクール期間だからとか関係ないってヴぁ
334 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/05(金) 11:42:03.56 ID:bxJz7cDO
オッケー。土日のうちに投下する。
 
 
……現在コンクール投下がまだ1作品なことに危機感を抱いているのは俺だけじゃないだろう……
335 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/05(金) 12:19:38.53 ID:xOCUMcSO
後一週間しかないのか

俺はもうちょっとで投下出来るけど
336 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/05(金) 12:37:54.39 ID:kCTPvkDO
>>334
>まだ1作品
こなた「大物やヒーローはいつだって遅れてやってくるものなんだよっ!」

かがみ「そうか、じゃあ私はこれから宿題の提出日が過ぎたらアンタに見せようかしら」
こなた「あ、いや、それはやめてくださいかがみさん」
337 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/05(金) 16:35:44.26 ID:wNquL.2o
コンクール便乗小ネタ『失敗』


ひより「アキバ来るのも結構久々だね」
パティ「でスネ。なかなかコッチにクるchanceがありまセン」
ひより「いよっしゃ! 今日は買って買って買いまくるぞーっ!!」
パティ「ワタシタチのおサイフにダイレクトアタックですヨ!」
ひより「……うん。控えめにしよーか」


 *十数分後


ひより「サイフ忘れた……orz」
パティ「フタリブンもハラえるホドおカネもってまセン……」
338 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/05(金) 18:00:16.14 ID:fl05AJo0
>>337
ひよりドンマイww

そして全然関係ない小ネタ

◎あいつこそがカガミの王子様

こなた「行け、かがみーん♪」
かがみ「ん?」
こなた「かがみのー行く手にはー♪」
かがみ「え?何?」
こなた「オレーたちーのー世界がーあるー♪」
かがみ「何の歌?」

つかさ「飛べ、お姉ちゃーん♪」
かがみ「つかさ?」
つかさ「何もー恐れぬー♪」
かがみ「・・・」
つかさ「お姉ーちゃんのクールなガッツをー見せてくれー♪」

みゆき「そこだ、かがみさーん♪」
かがみ「みゆきまで・・・」
みゆき「稲妻と見紛うー♪」
かがみ「意味分からん」
みゆき「スピードをー持つスマッシュをー見せてくれー♪」
かがみ「・・・」


こなた「ほら、次かがみんの番だって」
かがみ「知らんわ!」
339 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/05(金) 18:08:23.63 ID:xOCUMcSO
>>336
上手いなww

>>337
あれれー? じゃあどうやって秋葉原に行ったのー?

>>338
ゆーあざーwwwワロタwww
340 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/05(金) 18:13:31.29 ID:wNquL.2o
>>339
…!
あれだ。コンクール便乗ネタだけに失敗失敗なんてな!


正直すまんかった
341 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/05(金) 18:52:05.19 ID:DX0jfwgo
>>334
ネタがまったく思いつかんから今回書かないつもりだったが……

>>337
小銭用しかもってなかったんですね!

>>338
つかさにみゆき、お前らなんで知ってるww
342 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/05(金) 18:58:18.22 ID:xOCUMcSO
>>340
すまん気にするなwww
343 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/05(金) 18:59:15.12 ID:l6YND6.0
>>341
さぁ、書こうぜ
344 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/05(金) 18:59:59.13 ID:pCVo9.k0
−冷たいけど熱い人−

男子「あー、こういう日は小早川みたいに、保険室で休んどきたいよな」
ゆたか「あ…ぅ…」
みなみ「…………」ズイッ
男子「な、なんだよ岩崎…」
みなみ「オレのゆたかになんてこと言いやがるファッキン叩き[ピーーー]ぞメーン」
ゆたか「………」
男子「………」
ひより「………」
ゆたか「みなみちゃん、女の子だから『オレ』はダメだよ」
ひより&男子「「つっこむ所ソコなんだ!?」」
345 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/05(金) 19:02:21.70 ID:bxJz7cDO
>>338
『行く手には』だったのか!!チェリーパイにしか聞こえなかったよ。


こなた「ドンダバ☆デンデン☆ヌケヌケドン!!」
つかさ「どたばたジャンゴ!!」
みゆき「猫駆除です」
かがみ「だから私にもわかるネタを――!!」
こなた「ロンドン行くよっ」





……すみません。
346 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/05(金) 19:05:05.75 ID:pCVo9.k0
なんか、フィルターかかってるな…ま、いっか
347 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/05(金) 19:06:29.58 ID:kCTPvkDO
みさお「柊ぃ〜聞いてくれよさっきなぁ」
かがみ「んー今、先生からの頼まれ事で今忙しい」
みさお「そっそか(みゅ〜 あ、あやの〜聞いてくれよぉさっき」
あやの「うん、いいよ?じゃね(パタン あ、ごめんみさちゃん、今電話で呼び出されたからまた後でもいいかな?」
みさお「なんだあやのもかよ〜(みゅ〜」

今日も相変わらず素っ気ない対応の柊、忙しくても少しは笑顔を見せてほしかった
柊がかまってくれないと必ずあやのがかまってくれたのに今日は間が悪かった

みさお「なんだってヴぁ2人とも…」

かまってくれなかったことに苛立った、でも次の日、私はそんなこと忘れることになる…



かがみ「……。」
みさお「おはー柊ぃ」

相変わらず朝から読書、どうせ返事は『んー』って素っ気ない返事、そう思った

かがみ「あ、おはよう日下部(にこっ」

あれ?

みさお「ひっ柊、大丈夫か?熱でもあるんじゃないか?挨拶返すなんてなにかあるんじゃ」
かがみ「はぁ?なに言ってんのよ、あるわけないでしょ?ったくただいつもどおり挨拶返しただけでしょ?」

いつもどおり…

あやの「おはよーみさちゃん」
みさお「あ、あやのー聞いてくれよー今柊が、柊が〜」
あやの「柊さんがどうかした?あ、みさちゃん一時間目の宿題やってきた?」
みさお「え?あ、わっ忘れたってヴぁ〜あやの〜助けてくれ〜」
あやの「もぅそうじゃないかと思った、はいノート」
みさお「さんきゅ〜あやの〜」

ん?柊…さん?あやのも今日はおかしいのか?

みさお「なぁあやの、今柊のこと、さんって」
あやの「…ほら、早く写さなきゃ先生来ちゃうぞ?」
みさお「柊ぃ〜さっきあやのに、さんって呼ばれ」
ガタン!
かがみ「トイレ(すたすた」

みさお「……。」

どうしちゃったんだってヴぁ2人とも…
348 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/05(金) 19:27:51.86 ID:xOCUMcSO
こなた「おはふわぁ〜ぁ……」
かがみ「おはよ、またネトゲーか? 程ほどに――」
こなた「違うよ〜、今やってるのはドラクエ5ゥ〜」
かがみ「あぁ、DSでリメイクされたやつね。私も買った――」
こなた「いんや、スーファミ」
かがみ「えっ、何故今更スーファミですか……?」

こなた「うん、ちょっと整理してたらカセット入ったままのスーファミがでてきたからさ」
かがみ「へぇ〜、あんたでも部屋の掃除はするんだ」
こなた「失礼だなぁ」プクー
かがみ「ごめんごめん、で、それが寝不足の理由って訳? まるで小学生ね、見た目も」

こなた「いい加減泣いちゃうよ?」
かがみ「やぁね、嘘に決まってるじゃないの♪(しゅんとしてるこなたも可愛いわね)」

こなた「でさ、今主人公が大人になる所まで進んだんだけど」
かがみ「あそこかぁ……少し泣けるわよね」

こなた「そうそう! あそこら辺から面白くなって来るんだよね〜☆」
かがみ「だよね〜☆」

つかさ(話についていけないよぅ……)


 こなたがドラクエ5をやり始めた事は、瞬く間に柊姉妹に広まった!
 そして夜が明けた。

チャーラーラーラッ、チャッチャッチャッー♪


かがみ「おーっす、こなた」
こなた「…………」
かがみ「こなたぁ?」

こなた「デンドンデンドンデンドンデンドン、デン、デロン……」
かがみ「……お亡くなりになりましたか」

こなた「せっかく、キラーパンサーと感動の再開直前まで進めたのにぃっ!」
かがみ(進めるの早っ)

かがみ「あ〜、もし良かったらDS版貸そうか?」
こなた「いいよ……もうやる気が起きない……」

かがみ「(重症ね……)
ほら、あそこにいるパトリシアさんを見て」
こなた「うぇ……?」

パトリシア「ヒヒーン!」

こなた「ありがとう、少し元気でた」
かがみ(立直り早っ)
349 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/05(金) 20:26:11.87 ID:r3cjCEAO
>>347

え?なに?
すげー続きが気になるんですけどww
まさかこれで終わり!?

>>348
あー、なんて言うか……、最近ゲームをやってても昔みたいに熱くなれない(´。`)
これって大人の階段を登っちまったからなのかね……
350 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/05(金) 20:35:25.90 ID:bxJz7cDO
さってと。コンクール作品投下してもいいかな?
351 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/05(金) 20:56:31.26 ID:bxJz7cDO
反応なし。まいいや、投下しよっと。
タイトルは『それでもきっと思いは伝わる』です。上手いタイトルが思い浮かばないなぁ……
352 :それでもきっと思いは伝わる [saga]:2008/09/05(金) 20:57:48.31 ID:bxJz7cDO
「ん〜……」

その少女は、おもちゃ屋の中のある一角を、指をくわえて見つめていた。

「ん、どうした?」

そんな娘の様子に気付き、父がガ○プラから娘に視線を移した。
すると娘は顔を上げ、右手で父の袖をくいくいと引きながら左手で今まで見ていたものに指を差す。

「あれほしい……」

彼女が指差す先にあったのは、一体のフランス人形だった。
それを見て、最近娘の間で『お人形遊び』が流行っていることを思い出す。
だが……彼は悩んだ。あんまりお金を使いたくないのだ。
小説家として働いている彼。いくつか賞は取っていて少しはお金があるのだが、連載作家等ではないためいつ売れなくなってもおかしくないのだ。
そのため収入の半分近くを貯蓄に回し、趣味であるゲームやプラモデルを我慢してるうえで生活を切り詰めている。
そんな状態なので、1ヶ月の生活もギリギリ。無駄な出費は極力抑えたい。
だが、最愛の娘が瞳を潤ませているのを見ると……

「……よし、わかった。買ってあげる」
「ほんと!? おとーさん、ありがとー!!」

フランス人形を手に取る父に、目を輝かせて抱きついてくる。つくづく甘いなぁと自嘲しながらも、足はそのままレジに向かっていた。
 
 
 
 
 
 
 
「う〜……片付けめんどくさい……」

自室の押し入れを見つめながら、泉こなたは呟いた。
夏休みももうすぐ終わり。新しい気持ちで新学期を迎えようという従妹の提案で、夏の大掃除が執り行われていたのである。
353 :それでもきっと思いは伝わる [saga]:2008/09/05(金) 20:59:01.15 ID:bxJz7cDO
「まあまあ。俺達も手伝うからさ」
「はやく終わらせちゃおうよ」
「はぁ……仕方ないか……」

父の泉そうじろうと、この話を持ちかけた従妹の小早川ゆたかに急かされ、しぶしぶ了承。
押し入れの扉に手をかけて、ゆっくりと開ける。

「うわ〜……すっご〜い……」

中はカオスな状況になっていた。
うず高く積み上げられた物の数々が押し入れの高さいっぱいにまで積まれている。
押し入れの扉ギリギリからそのような状態。奥はもっとカオスになっていることが容易に想像できる。

「そういえば場所が足りないって前に言ってきたよな」
「これでも整理したんだからっ。……だいぶ前だったはずだけどネ……」

最初こそ威張るような口調だったが、いつ片付けたのか思い出して最後はかなり小さな声になってしまった。
と、そんな時、ゆたかが押し入れの一番前を陣取っていたものに手を伸ばした。

「これって、ガンダ○のプラモデルだよね」
「うん。ちょっと前にハマって……ってゆーちゃん危ない!!」

こなたの忠告も虚しく、ゆたかはガ○プラの一つを手に取ってしまった。

「うひゃあああ!!?」

うず高く積み上げられていたガン○ラが雪崩を起こし、巻き込まれたゆたかは○ンプラの山に埋もれてしまった。
それを横から見ていたそうじろうは、横にいるこなたに白い目を向けていた。
354 :それでもきっと思いは伝わる [saga]:2008/09/05(金) 21:00:10.39 ID:bxJz7cDO
「……いくらギリギリだったからって、こんな某野原家の押し入れみたいにしなくても……」
「いや、本当にパンパンだったからネ。ちょっと動かしただけでも崩れちゃうんだよ……」
「なんでもいいから早く助けてよ〜!!」


・・・


ゆたかをガンプ○の山から救出し、その山を整理してから再び押し入れに取り掛かる。
かなりの量が入っている。これだけのものを片付けるのは相当苦労しそうだ。


「わっ、箱いっぱいにカードが……」
「あ、トレカだ。そういえばコンプしたんだっけ」
「すごい、ほとんどダブりがないよ!!」
「まあプロになれば、どこに何が入ってるかすぐにわかるようになるからネ」
「……トレーディングカードにプロとかアマってあるの……?」


・・・


「今度は手作り感たっぷりのロボットのフィギュアが出てきた」
「それは……こなたが小学生の時、図工の時間に作ったマジ○ガーZだな」
「こなたお姉ちゃんが作ったんだ……すごいね」
「苦労したヨ〜。放課後も使ったくらいだからね」


・・・


押し入れの中身もだいぶ少なくなってきた。あともう少し。
そんな時、ゆたかが何かを発見した。

「わ、お人形だ……」
「あれ、ホントだ。こんなの持ってたんだ」

古ぼけたフランス人形だった。
本体は色褪せているだけだが、服はなぜかちぐはぐ。『一生懸命作ったけど失敗した』という感じだ。
355 :それでもきっと思いは伝わる [saga]:2008/09/05(金) 21:01:12.55 ID:bxJz7cDO
「ああ。それはこなたが本当に小さい時に俺にねだった人形だよ」
「これを?」

そうじろうに言われ、また人形に視線を落とす。
本当は別として、服はいくらなんでもボロすぎる。こんなものをねだるとは……

「いや、もともとその人形が着てた服は押し入れの中にあると思うぞ。その服は俺が仕立て直したやつだからな」
「おじさんが……この服をですか?」
「ああ。初めて裁縫したから傷だらけになったけどな」

笑い事のように言う父だが、父が裁縫をしたところなど見たことがない。悪戦苦闘したんだろうなと思いながら、ふと疑問が湧き出てきた。

「なんで裁縫? 人形用の服とかって売ってない?」
「いやぁ……俺がまだ売れてすらない時だったからな。買う金もないから、かなたの服を新しく仕立て直したんだ」
「えっ……」
「おばさんの服を……?」

そうじろうはどこか遠くを見るように目を細め、語り始めた。

「これを買ってから1ヶ月くらいしてからだったかな……」
 
 
 
 
 
 
 
「う〜ん……」

そうじろうは、次のコンクールに出す小説を考えていた。
次のコンクールで賞を取ればプロとしてデビューできるかもしれない。そうすれば連載の仕事が来て、安定した収入を望める。
今の生活から脱出するためには……なんとしても賞を取らなければ。
と、その時、

「おとーさん……」

幼稚園に入りたてのこなたは、フランス人形を大事そうに抱えながら父の部屋へと入ってきた。
356 :それでもきっと思いは伝わる [saga]:2008/09/05(金) 21:02:11.71 ID:bxJz7cDO
「おう、どうした?」
「あのね? えっと……このおにんぎょうさん……」

そう言って、抱えていたフランス人形を見せるように身体の角度を変えた。

「それが……どうした?」
「……いっつもおなじおよーふくでかわいそう……あたらしいおよーふくをきせてあげたい……」

なんとも純粋で心優しいお願い。叶えてあげたいのはやまやまだが……『あたらしいおよーふく』は店に行って買わないといけないのだ。
あまりお金のない今だからこそ、余計な出費をしたくないのだ。
次のコンクールまで待ってもらっても、賞が取れなければ買ってあげることはできない。
かといって、今まで大事に貯蓄してきたお金を切り崩すわけにも……

「……よし、お父さんがなんとかしてあげよう」
「ほんと!? ありがとう!」

フランス人形をそうじろうに託し、ルンルン気分で飛び跳ねながら部屋を後にした。
それに手を振り……こなたが部屋から出てすぐに頭を掻き毟る。

(あ〜もう……! なんで俺はこなたに甘いんだ……!!)

実を言うと、そうじろうは後先考えずに返事をしていた。
娘のお願いとなると……どうしても叶えてあげたくなる。それが親バカだ。

(くそ……どうすればいい……?)

こなたから託されたフランス人形とにらめっこする。
『手に入らなかった』と言えばこなたは確実に機嫌を損ねる。下手すりゃ将来不良になるかもしれない。
買ってあげたら買ってあげたで、今度は家計が苦しくなる。そこまでの額ではないだろうが、最悪の事態も想定しておく。
娘を不良にさせたくないが、今以上にひもじい思いもさせたくない。
実家にお願いして……というわけにもいかない。駆け落ち同然でここまで出てきたのだ。いまさら頭をさげるわけには……
357 :それでもきっと思いは伝わる [saga]:2008/09/05(金) 21:03:15.93 ID:bxJz7cDO
「……」

駆け落ちという単語で、ふと思い出した。今は亡き妻――泉かなたのことを。
小さい頃からの幼なじみだった。学校でも、私生活でも、常に一緒にいた。それがいつのまにか恋愛に発展して……
だが、お互いの両親が、二人の結婚を認めてくれなかった。こうなることを予測していたのかもしれない。

(そういえば、『駆け落ちしよう』って言ったのはかなたからだったよな……あの時はびっくりしたよ……)

ついこの間のように思えるその出来事も、もう何年も前。愛する妻は、娘を産んですぐに旅立ってしまった。
もしかなたがここにいたなら、どうしてやるのだろうか。自分が想像できないようなことをして切り抜けるだろう。
かなたがやりそうなこと……

(あいつなら、自分の服を仕立て直して着せてやるんだろうなぁ……)

この娘のように、心優しい妻のこと。きっと自分を犠牲にしてでも、こなたに喜んでもらいたかっただろう。

(……そうか!!)

フランス人形を机に置いて立ち上がると、勢いよく部屋を出ていった。


・・・


「こなた!!」

翌日、そうじろうは片腕を背中に隠したままこなたの部屋に勢いよく突入した。
こなたはクレヨンでなにやらお絵描きしていた。色使いや形から○ンダムであることが伺える。

「なぁに? おとーさん」
「ほらっ、あたらしい服だぞ!」

背中に回していた腕を前に出す。
フランス人形だった。昨日お願いした、あのフランス人形。
確かに、着ている服は今までのと違っていた。
358 :それでもきっと思いは伝わる [saga]:2008/09/05(金) 21:06:53.25 ID:bxJz7cDO
「おとーさん、これ……」
「ごめんなー。お金が無くて買えなかったんだ。お父さんの手作りで勘弁してくれ」

父親の顔と人形を何度も何度も視線を往復させる。
シンデレラ(初期状態)を彷彿とさせる、ある意味斬新なデザインだった。
実際はデザインなどではなく、かなたの服を裁断して縫い合わせただけのもの。フランス人形だから余計に似合わない。
逆に『おにんぎょうさん』が可哀想で泣きそうになってしまったが……

「……!」

その時、こなたは見た。そうじろうの手が絆創膏だらけになっているのを。
家にある古い服を仕立て直し、慣れない裁縫で傷だらけになりながらも、一生懸命作ってくれたことを、こなたは小さいながらに理解した。

「ありがとう、おとーさん」
「え……」
「これ、わたしのたからものにするっ!!」

満面の笑みを浮かべ、こなたは父親に飛び付いた。
 
 
 
 
 
 
 
「――…あれが俺が今までに見たこなたの最高の笑顔だったな」
「そうなんだ……」

いつしかこなたの目は人形の服に釘付けになっていた。
父親が苦労して作ってくれた、今は亡き母の服。なぜ今までこんなところに放置していたのだろうか。

「あの時は可愛かったこなたが、いつのまにか中身が俺と同じオヤジに……」
「それはお父さんの教育方針が悪い」
「うぐっ!!」

トゲのある言葉を吐きながらも、内心は父親に感謝しているのだ。
面と向かってそれを言えないこなたの照れ隠しなのである。
359 :それでもきっと思いは伝わる [saga]:2008/09/05(金) 21:08:08.32 ID:bxJz7cDO
「これ、おじさんとおばさんの温もりがこもってるんだね」
「うん……そうだね」

古ぼけたフランス人形としばらく目を合わせ、そして固く抱き締めた。
 
 
 
 
 
 
 
「おいーっす」
「こなちゃーん」
「おー、いらっしゃー」
「うっわ、またあんたの部屋は……」
「いやー、夏休みが終わる前に片付けはしたんだけどねぇ」
「あれ? これ、お人形さん?」
「あれ、ホントだ。あんたもこんなの持ってたのね」
「まぁね」
「でも、服がなんかボロボロだね……」
「ええ……初期状態シンデレラを彷彿とさせるわ……」
「ああ、これはねぇ。お父さんが――」
360 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/05(金) 21:09:17.32 ID:bxJz7cDO
>>359
以上。ちなみにこの話は失敗→失敗作という発想で生まれました。
361 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/05(金) 22:38:33.98 ID:fl05AJo0
>>360
乙です!
幼こなたがめっちゃかわいくてほのぼのした。
そうじろうも頑張るなあ。
362 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/05(金) 23:46:16.19 ID:r3cjCEAO
>>360

いやー、いい親子愛ですな。
そうじろうの頑張りがこなたに通じなかったらどうしようかと、ひやひやしながら読んでたよ。
GJ
363 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 03:04:18.39 ID:ZzDJIEAO
コンクール便乗小ネタ『失敗』


かなた「ふう……やっとお盆が来たのね。そう君たちは元気にしてるかしら……って、あら?」


9/6


かなた「二人ともごめんなさい……月、ひとつ間違えちゃったみたい……」
364 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/06(土) 08:12:26.87 ID:O2R6rADO
9/6……
365 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 08:35:05.54 ID:ueq/BsSO
かなたさんかわいいなww
366 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 08:56:56.97 ID:V5C0s6SO
>>360

幼児こなたに萌えたw

ところで、かなたとそうじろうが駆け落ちっていう設定をよく見かけるけど
これって公式だっけ?
367 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 11:07:41.60 ID:CrQCPY.0
いや公式じゃないよ
オタクでロリコンなそうじろうをかなたさんの両親がどんな目で見てるかはともかく
368 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 11:55:15.01 ID:8ehukh60
結構
・駆け落ち
・かなたさんは病弱
ての、一人歩きしてる気がするよな
あれ、ゲームの特典小説で駆け落ち云々てあったんじゃなかったっけ
369 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 12:10:27.06 ID:CrQCPY.0
ひかげ「お姉ちゃん、今日がなんの日か覚えてないのかな……」
370 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 12:19:03.01 ID:O2R6rADO
>>369
今俺が投下しようとしてた小ネタと被ったwww





クラスメイト「でさー……」
クラスメイト「えー? それホントなの?」
ひかげ「……」



ひかげ「……ふんだ。悲しくなんてないんだから……」



ひかげ「ただいまー」
ひなた「お帰り、ひかげちゃん」
ひかげ「くんくん……何かいい匂いがする」
ひなた「今日はお肉を買ってきたの。一緒に食べましょう」
ひかげ「え……」
ひなた「もう、ひなたちゃんのお誕生日を忘れるわけないでしょう? 今日のために最近は自重してたのよぅ」
ひかげ「お姉ちゃん……ありがとう」
ひなた「うふふ、どういたしまして♪ もうすぐ焼けるから、一緒に食べましょぅ?」
ひかげ「うん!!」
371 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 12:28:45.57 ID:V5C0s6SO
>>367
ですよね

>>368
マジで?
でもどっちみち漫画とアニメだけじゃ分からないってことか
372 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 12:33:38.84 ID:JQniuIg0
確かにかなたさんは病弱のイメージが強いな
でもそうじろうと色んな所で遊んでるみたいだし俺はそうは思わないな

>>369
今日ひかげ誕生日なのか

>>ひなた「もう、 ひなた ちゃんのお誕生日を忘れるわけないでしょう?

え?
373 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 12:39:01.90 ID:O2R6rADO
>>372
スマン……俺にはコンクールの呪いが掛かってるみたいだ……
374 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 12:47:58.89 ID:ZzDJIEAO
かなたさんは「幼児体型ゆえ出産に耐えられなかった」派だなぁ
もし病弱だったらそもそもそうじろうが石川から連れ出さないだろうし
375 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 13:04:43.14 ID:JQniuIg0
>>373
流石コンクールのお題が「失敗」なだけはあるなww
376 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 13:08:38.86 ID:O2R6rADO
>>374
しかしかなたさんはこなたを抱いているぞ?
俺は出産後に病気か何かでお亡くなりに、に一票。

>>375
今回のコンクールが始まってからもう六回目……わざとじゃないから!!
377 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 14:22:14.50 ID:vItC25I0
書きたいネタがいっぱいあるのにどれもシナリオがまとまらない・・・オワタ
378 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 15:20:07.36 ID:Ja/NW1c0
コンクール作品が結構長くなりそう・・・制限とかあったっけ?
379 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 16:42:54.97 ID:IZNQEpA0
もともと体が丈夫ではなく(≠病弱)、産後の肥立ちが悪かった。に一票

>>378
特にないよ
380 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 17:12:05.00 ID:V5C0s6SO
なんかかなたさん描きたくなってきた

>>377
あるあるw
381 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 19:58:01.06 ID:ZzDJIEAO
>>376
>>379だ、予後不良って書きたかったんだ
382 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 20:03:03.75 ID:O2R6rADO
>>381
あ、そういうことか……



9時かららき☆すた殺人事件の最終話を投下するので犯人&トリックの討論をしててくださいな
383 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 20:24:43.12 ID:lxulFUAO
>>382

犯人はこなたです。間違いありません。
384 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 20:30:29.25 ID:V5C0s6SO
ゆたかの部屋は最初から閉めてない
ひよりは鍵を置いて、ちゃんと閉めてと言った直後にゆたかは寝たから


犯人はこなた
雪の上に足跡が付かなかったのは、こなたが軽すぎたため

385 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 21:03:40.92 ID:O2R6rADO
んじゃあ9時を過ぎたので投下します。
完璧にキャラ崩壊してる描写があるので注意。矛盾があった場合はごめんなさい。
386 :らき☆すた殺人事件〜紅く染まる白銀の世界〜 [saga]:2008/09/06(土) 21:05:09.56 ID:O2R6rADO
FILE.5


食堂の扉が開き、みんなは一斉に振り向いた。
その扉から出てきたのは、小早川ゆたかその人だった。

「ゆーちゃ――」

ゆたかの帰りに、こなたが立ち上がって声を掛けようとしたその時、

「わかったよ、犯人」
『!!!』

全員が息を呑み、周りの人間を見渡す。
この中の、誰が犯人なのか……それがついにわかったのだ。

「それで、ゆたか。犯人は誰なの!?」
「落ち着いて、みなみちゃん」

思わず声を荒げたみなみを諭しながら、四人に歩み寄る。
心を落ち着かせるために、小さく深呼吸をした。

「最初は、本当に犯人がわからなかった。証拠がなさすぎたから」

目を瞑り、まるで昔を思い返すように胸に手を当てる。
『たったの四日間』だけで、本当に……本当に様々なことがあった。

「それで、いろいろと捜査して、犯人がわかった――犯人がわかった後も、ちょっと躊躇したんだ。だってその人は、私の大切な人だから」

唇を噛み締めて、うっすらと目を開ける。その瞳は濡れていた。

「……だけど、もう躊躇わない。『人を殺した』。それは許されることじゃないんだ」

ゆたかの意思に反して、瞳から涙が流れてくる。
だが、ゆたかはそれを気にせずに高く左手を掲げ――

「高良先輩、そして峰岸先輩を殺した犯人は……貴女だよ」

その手を、犯人に向けて振り下ろした。
387 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/06(土) 21:06:53.93 ID:O2R6rADO
>>386
 
 
 
 
 
「こなたお姉ちゃん」
『!!?』

正直、誰も予想していなかった人物の名があげられ、他の三人はこなたを見た。
まばたきの数が尋常ではない。それほど動揺しているのだろうか。

「最初は、こなたお姉ちゃんを容疑者から外してた。最後の最後まで、信じてはいたけど……」

とても悲しそうな瞳でこなたを見つめる。
信じていた姉の無実。それを自分の手でひっくり返すことになろうとは……

「……どう、して」

従妹から犯人として疑われ、こなたが初めて言葉を口にした。

「どうして……私が犯人だと思うの……?」

震えた声で、かすれた声で、本当に小さく呟いた。

「最初は、誰でも犯行ができると思ってた。足跡もなかったし、丸太小屋の監視カメラにも誰も映ってなかったから。
 ……でもこのトリックを思いついてからは、少なくとも高良先輩はこなたお姉ちゃんじゃなきゃ殺せないって気付いたの」
「……あれ? ゆたか、ちょっと待って」

涙を拭きながら説明をするゆたかに、みなみが訊ねてきた。

「足跡が残ってなかったなら、犯人が誰かわかるはずないんじゃ……」
「そういえば……。証拠もないのに犯人って言えないよね」

そう、ひよりの言う通りだ。証拠がないのに犯人を特定などできやしない。
しかし、ゆたかは揺るがなかった。

「普通はそうだけどね。だけどこの場合は『証拠が残ってない』っていうことが証拠なんだ」
「??? リカイに苦しみマース……」
「確かにちょっと複雑かもしれないけど、意外に単純なトリックなんだ。運にもよるけどね」

そう言いながら、ゆたかはポケットの中に手を入れて携帯電話を取り出す。
画面を見て二、三操作し、三人に手渡した。
真っ白の雪が写っている。そこにあったものは……
388 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/06(土) 21:08:23.10 ID:O2R6rADO
>>387

「足跡が二つ……?」
「昨日の日付だね。でも、これがどうかしたの?」
「右を押して次の写真を見て」

言われた通り、右を押して次の写真へと切り替える。
そこには、先ほどと同じように足跡が写っていた。
ただし、こちらは一つだけ。加えて日付は今日。先ほど撮ってきたばかりのようだ。

「昨日、パトリシアさん『だけが』深みにはまった時、気付いたの。足跡を消したんじゃなくて、ただ単に『残らなかったんじゃないか』って。そしてそれは同じ場所で撮った写真なの」
「――体重デスネ!?」
「「あっ!!」」

パティの言葉に、ゆたかは無言で頷いて肯定を表す。
その瞬間、こなたのまぶたが微かに動いた気がした。

「ここにいる人を軽い順番に並べると、私、こなたお姉ちゃん、田村さん、パトリシアさん、みなみちゃんの順番になるんだ。
 私とこなたお姉ちゃんとの体重はあまり差がなくて、私達二人と田村さんとの体重はかなりの差があるの」

三人に向かって手を伸ばし、携帯を催促する。
ひよりから携帯を返してもらい、最初の写真に戻してまた三人に見せた。

「そして、この写真は私とパトリシアさんが昨日残した足跡なんだ」
「ツマリ……今朝はユタカの足跡は消えテ、私のだけガ残ったというコトですカ?」
「そう。昨日は軽く雪が降ってただけだから、私の足跡だけが消えたの」

この中で極端に体重が軽いこなただからこそできた荒技だった。
天候によっては足跡は残ってしまうから、二日連続で雪が降ってくれたのはかなり幸運だったのだろう。

「私とパトリシアさんの体重にもあんまり差はないから、犯人は小早川さんと泉先輩のどちらか……」
「私は犯人じゃない。つまり、犯人はこなたお姉ちゃんに自動的に決まっちゃうんだ」

この推理の間、こなたはずっと立ち尽くしたままだった。
そのままの状態で、ただ地面だけを見つめている。
反論する気がないのか、自分が犯人と疑われて動揺しているのか……
389 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/06(土) 21:09:48.18 ID:O2R6rADO
>>388

「でも、スキーの順番はどうしたの? あれは高良先輩が決めたんじゃ……」
「前日のうちに、こなたお姉ちゃんが何か言ったんだと思う。『出来ない人からやった方がいいんじゃないかな』って」
「Butミナミは? ミユキの前に滑っタのですカラ、ミナミが死んでモ」
「あの……そのこと、なんだけど……」

不意にみなみが左手を小さく挙げて呟いた。
顔は赤く、何かを恥ずかしがっているようにも見える。

「じ、実は……泉先輩から、『上手なところを見せるんじゃなくて、ちょっと下手な方が可愛いよ』って言われて……それで……///」
「「!!」」
「……決まりだね。こなたお姉ちゃんが陰で操ってたんだ。ありがとう、みなみちゃん」

顔を更に真っ赤にして縮こまる。
口車に乗ってしまったから、というより、そんな選択をしてしまった自分が恥ずかしいからのようだ。

「……峰岸さんは?」
「え……」

さっきからずっと黙っていたこなたが、突然口を開いた。今にも泣き出してしまいそうな、そんな表情で。

「峰岸さんも……私が、殺したっていうの……?」

その姿を見て、心が痛んだ。これでは自分がこなたをいじめているように思えて……
しかし、可哀想という理由だけでやめるのは、みゆきにもあやのにも、そしてこなた自身にも示しがつかない。
心を鬼にして……自分は、自分のした推理を言うだけだ。

「この部屋割を見てよ」

自分の部屋で書いたであろう部屋割を机の上に置く。
この屋敷の地図に、部屋ごとに自分たちの名前が書かれている。みゆきとあやのの名前は赤い丸で囲まれている。
そしてゆたかは、こなたの部屋とあやのの部屋との間にある暖炉を指差した。
390 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/06(土) 21:11:23.35 ID:O2R6rADO
「廊下は区切られてるけど、暖炉を挟んで反対側がすぐ峰岸先輩の部屋。こなたお姉ちゃんは、この暖炉を通って峰岸先輩の部屋に行ったんだ」
『!!?』

予想もしてなかった発想に、推理を聞いていた三人の顔に驚愕の色が浮かぶ。

「この暖炉を使って峰岸先輩の部屋に侵入して、殺した。捜査を混乱させるために、わざわざ鍵を開けて」
「ジブンがcriminalであルことをゴマカスためデスネ?」

パティの問に首を縦に振る。
容疑者の幅を増やすために、部屋の鍵を開けた。こういうことなのだろう。

「だけどそれだけじゃ足りないって思ってたのかな。今度は私の部屋に侵入を試みた」
「誰でもマスターキーをゲットできるように……ゆたかの部屋の鍵を開けるため……」
「『多分』だけど、こなたお姉ちゃんは私に睡眠薬を飲ませた。これが本当ならほぼ確実だよ」

この睡眠薬の話でも、ひよりとみなみが驚愕の色を現わにする。
そういえば、この話はパティにしかしていない。事前に話すべきだったかと少し後悔した。

「鍵が閉まってればそれはそれでよかったんだろうけど、窓の鍵が開いてることに気付いて私の部屋の鍵を開けた。
 暖炉を使ったか、先に鍵を盗んだか、実際はわからない。だとしても、こなたお姉ちゃんが犯人であることに変わりないよ。
 犯人を特定させないために鍵を盗んだんだろうけど、『窓の下に足跡が残ってなかった』ことが証拠になってるからね。逆効果だったみた――」
「違うッ!!」

言い切る前に、こなたの叫びがゆたかの言葉を遮った。
目に涙を湛えながら、声の限りに叫び続ける。

「私は犯人じゃない!! どうして私がみゆきさんと峰岸を殺さなくちゃならないのさ!!?」
「お姉ちゃん……」
「それに! ゆーちゃんの推理には決定的な証拠はないよ!? 私じゃなくてもゆーちゃんの部屋には入れるじゃん!! それで私を犯人扱いしようっていうの!!?」

一気にまくし立てて息が続かなくなったのか、ハァハァと肩で息をするこなた。
できれば自分から認めてほしかったのだが……仕方がない。

「あるよ。証拠」
「!!」
「これがその証拠だよ」

携帯が入っているのとは反対方向のポケットから、血に染まったハンカチを取り出した。

「それは?」
「峰岸先輩の部屋で見つけたハンカチだよ。多分、二日前に峰岸先輩がこなたお姉ちゃんに貸したやつ」
「そっ、それがどうしたっていうのさ!! 峰岸さんのハンカチなんだから峰岸さんの部屋にあって当ぜ――」
「じゃあ、こなたお姉ちゃん」

目を瞑り、小さく息を吸って、覚悟を決める。
391 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/06(土) 21:13:00.74 ID:O2R6rADO
>>390

 
 
――これで……これで、終わりにしよう。こなたお姉ちゃん――
 
 
「このハンカチ、『いつ』返したの?」
「!!!」

こなたの瞳が、驚愕に大きく見開かれる。
そして、表情が絶望へと変わっていき、だんだんと顔が下がっていった。

「こなたお姉ちゃんはあの日、峰岸先輩からハンカチを受け取った後、そのまま発狂しちゃったはずだよね。
 それから気絶したお姉ちゃんを部屋に運んで、私は峰岸先輩と一緒に捜査した。そして夕飯の時間から、ずっと私達と一緒にいた。
 だから、私達の見てないところで峰岸先輩にハンカチを返すなんてできるはずがないんだ!」

これが最後だと言わんばかりに、力強く言い放つ。
それとほぼ同時に、こなたの身体がくずおれる。観念したのだろう。

「……負けたよ、ゆーちゃん。私なんかよりも一枚も二枚も上手だったネ」
「お姉ちゃん……」
「そのハンカチ、血塗れになっちゃって、持ってたら間違いなく証拠になっちゃうから置いてきたんだけど……逆効果だったみたいだね……ははは……」

沈黙した食堂にこなたの嘲笑が響く。その笑いは自嘲なのか、それとも別の何かなのか……

「あと、もう一つ。ゆーちゃんの部屋の鍵は開いてたよ。上手い具合に睡眠薬が効いてくれたんだネ……」

やはり、こなたは自分に睡眠薬を盛っていた。
その事実もそうだが、『鍵をしめていなかった』自分にも愕然とする。
だが……今は過去を嘆いている場合ではない。

「……お姉ちゃん……どうして? あんなに、仲が良かったじゃない。なのに、なんでそこまでして殺さなくちゃいけないの……?」
「……」

仲のいい六人組。少なくとも、ゆたかの目にはそう見えていた。
仲が悪かったようには、到底見えなかった。二人を殺す動機が見えないのだ。
ただ一つ……最悪の可能性を除けば。
もしこの予想が本当ならば、余りにも悲しすぎる。それだけは、あってほしくない……
392 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/06(土) 21:14:51.85 ID:O2R6rADO
>>391

「……本当に、わからない?」
「え」
「ゆーちゃん、薄々感付いてるんじゃない? 私が二人を殺した理由」
「――!!!」

予想していた最悪の、更に上を行く最悪の形だった。
そのこなたのセリフが、ゆたかを絶望の底に叩き落とす。

「……なら、なおさらわかんないよ!! わかってたのに、どうして二人を殺したの!!?」
「心の奥ではわかってたよ。だけど、どうしても認められなかった。信じられなかった。二人を……そして私自身をネ」

まさか、そこまで病んでいたなんて……
どうして、姉をわかってやれなかったのだろうか。今更になって、後悔だけがつのる。

「アノ……話がミエナイデス……」

パティの言葉に、今やっと気付いたかのように二人が反応した。みなみとひよりも横で頷いている。
その様子を見て、こなたは立ち上がって近くの椅子に腰掛けた。横顔には哀愁が漂っている。

「最初っから話すけど……私さ、小中の頃、いじめられてたんだよ」
「え……?」
「泉先輩……がですか……?」
「ユタカから聞きまシタ……。ナンデモ、イジメの域をコえていた、ト……」
「そうだよ。靴を隠すとか、そんな生易しいものじゃなかった。『手が滑った』とか言って硫酸を掛けてきたりとか」
「りゅっ、硫酸っスか!?」
「理科の実験でさ。その時はなんとか避けたけど、いつか本気で殺されるんじゃないかって、怯えて過ごしてた」

そう語るこなたは、とても辛そうな顔をしていた。
すべてを知っているゆたかとしては、聞いててとても耳が痛い。こんな話を、本人がしなきゃいけないなんて……

「先生は見て見ぬふり。お父さんには言えるわけもない。唯一の友達だった……心の底から信じてた子からも、『私も被害にあったから』って理由で突き放された。
 その時からだったネ、私が人間を信じられなくなったのは。人間なんて、自分さえよければそれでいいんだよ」

もう誰も、こなたの顔を直視することができなかった。
こなたが余りにも不憫で……可哀想で……
393 :※ここはキャラ崩壊の描写あり。 [saga]:2008/09/06(土) 21:16:15.05 ID:O2R6rADO
>>392

「強い奴は自分より弱い奴を利用する。それでそいつがどうなろうが知ったこっちゃない。
 だから私は、下剋上を図った。学校一の秀才が受けるって言う陵桜学園を目指して頑張った。
 そして私は見事に受かり、秀才のそいつは落ちた。ざまぁみろって思ったよ」

今までの、記憶の中にいるこなたを捜してみても、こんなに汚い言葉を使うこなたはいない。
今目の前にいるのは、こなたであってこなたでない。ゆたかを除く誰もがそう思っていた。

「それで、私は合格発表の日にそいつを呼び寄せた。今までずっと蔑んできた奴に負けた気分はどうだ? ってね。
 最初は、初めて誰かの上に立てた優越感に舞い上がってたよ。だけど、次にそいつが放った言葉が、私をメチャメチャにした……!!」

いつの間にか、こなたの言葉に力がこもっていた。
顔も強ばっていて、まるでその時の光景を思い出しているかのようだ。
そして、次の瞬間――

「うあぁぁぁあぁぁああああああぁぁあああああぁあああ!!」
「きゃあ!!?」

突然、目の前のテーブルを力一杯に蹴りあげた。
その衝撃でテーブルは倒れ、上に乗っていたグラスや食器が床に落ち、音を立てて割れていく。
しかし、こなたの暴走は止まらない。勢いよく立ち上がり、叫びながら後ろの壁を何度も何度も叩きつけた。
その顔は、『鬼』と言っても過言ではないだろう。

「ぁあぁあああぁああ! 今思い出しただけでも虫酸が走る! アンタが!! アタシに!! そんなことを言える権利なんかどこにもねぇんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

この中でゆたかだけが知っている、暗黒時代のこなたが、そこにいた。
もうムチャクチャだ。こなたらしさなんかどこにもない。キャラ崩壊もいいところだ。
だが、そんなことを言える人間など誰もいない。ただただ、黙ってその光景を見ていることしかできなかった。
394 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/06(土) 21:17:23.80 ID:O2R6rADO
>>393

「はぁ……はぁ……」

こなたが落ち着いたのはそれからほどなくしてだった。

「ご、ごめんね……私……アイツのことになると……ちょっと……」

壁にもたれかかり、苦しそうに肩で呼吸をしている。あれだけ暴れたのだから、当然といえば当然だろう。
そのタイミングを見計らったかのように、みなみが口を開いた。

「……でも、その話のどこに今回の事件との関連性が……」

今までこなたの過去話しか聞いていないため、肝心の『動機』が見えないのだ。
そんな時、こなたのすぐそばまで歩み寄って、ゆたかが一言。

「信じきれなかったんだよね。二人を……ううん、私達全員を」

ゆたかの言葉に、こなたは首を縦に振ることで肯定を示す。
そして、呼吸を整えてから、再び語り始めた。

「……高校に入学してからも、疑心暗鬼は続いたんだよね。つかさとかがみとみゆきさん、三人と仲良くなったけれど……本気で信じることができなかった」
「裏切られたくないから。例え裏切られても、自分が受ける被害を最小限に食い止めるために」

こなたのセリフに横からゆたかが補足をいれる。
すべてをこなたの口から言わせるのは……あまりに可哀想すぎる。
悲しみを少しでも減らしてあげたいという思いが、自然とゆたかの口を動かしていた。

「私はかなり黒いからネ。全部の事柄を疑ってかかったよ。
 『勉強を見てやるという口実で私を笑うんじゃないか』とか、『楽しそうに笑ってるけれど、本当は早くこの空間から抜け出したいんじゃないか』とか」
「三人だけじゃない。先生とか、峰岸先輩達とか、私達に対しても同じだった。そうでしょ?」
「そ。三年間ずっとだよ。でも、陵桜は私をいじめてくる人はいなかった。だから、信じても大丈夫かなって思い始めた矢先の出来事だった」
「受験に失敗した……。これが、こなたお姉ちゃんをまた黒く染めた」

こなたは答えなかった。だけども、それが肯定を表していることは明らかだった。
数秒の沈黙のあと、こなたが小さくため息をついた。

「多分、今までで最高に黒かったよ。あの時は」
「受験に失敗したことをネタにいじめられるんじゃないか……」
「励ましの言葉も、私を蔑んでるとしか思えなかった。口では『残念だったね』って言ってるけど、心の中じゃ『ざまぁみろ』……そうとしか思えなかった」

やはり、ゆたかの想像が当たってしまった。
疑心暗鬼からくる『思い込み』。これが、こなたの動機だったのだ。
395 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/06(土) 21:18:17.21 ID:O2R6rADO
>>394

「特に、みゆきさんと峰岸さんがね。あの二人、私達の中でもずば抜けて頭がいいんだよ。
 だから……怖かった。頭が良いからこそ、私を見下すんじゃないか……」
「だから……殺したんんスか……?」
「『やられる前に殺れ』……ってね。これ宇宙の真理だよ」

そんなわけない。それがすべてではないのだ。
だが、こなたの場合……それしか選択肢がなかったのだ。

「正直、みんな殺してやろうって思ってた。みんな殺して、自分も死ぬつもりだった。
 だけど……峰岸さんを殺した後に気付いたんだ。『間違ってたのは私だったんだ』って……」

壁にもたれかかっていたこなたの身体がだんだんと沈んでいく。
もう立っている気力もなくなったのだろう、床に座り込んだ時には、足と手をだらしなく投げ出していた。

「でも、後悔はしてないよ。……というより、出来そうもないや。だって、自分自身を信じれてないんだからさ……」

すべてを語り終え、こなたは悲しそうに天井を見上げた。
人を信じたくても、信じることができない……悲しき少女の、哀しき結末だった。
 
 
 
「……わからない」

そんなこなたを見下ろしながら、みなみは首を横にふる。

「私には、わかりません。なぜ……なぜ、あなたは……」

みなみの問に、こなたは反応しなかった。そのままの態勢で、ただ天井を見つめている。
そして、ゆっくりと目を閉じ……その目の端から、涙が溢れていた。

「……わからなくてもいいよ。どうせ私は……永遠に独りぼっちなんだからさ……」

束の間の静寂が食堂を包み込む。
こなたの嗚咽がそれを破ったのは、数秒後のことだった。
 
 
彼女が流した涙の真意を、理解した者は誰もいない。

ただ一つ、理解できたこと。それは――
396 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/06(土) 21:19:23.05 ID:O2R6rADO
>>395

 
 
 
 
 
 
 
「ゆーちゃん、みなみちゃん」

迎えのリムジンの中で、こなたが二人に呟いた。
このリムジンは今、みゆきの別荘からふもとに下りてきて、街中へと向かっている。
こなたの要望により、ここから一番近い警察署へと直行しているのだ。

「なんですか……?」
「なぁに? こなたお姉ちゃん」

二人の問いかけに、こなたは窓の外を見つめながら言った。

「二人はさ、信頼しあってるよね」

そこまで聞いて、こなたの言いたいことがわかった。

「あんまり他人を心の底から信じないほうがいいよ。いつかは裏切られるんだからさ」

こちら側からは、その顔を伺うことはできない。
だが……彼女はおそらく、無表情なのだろう。一切の感情もなく、窓の外を見つめ続けているのだろう。

窓の外は真っ白な世界から抜け、豪雪地帯特有の二重玄関の家がぽつりぽつり見え始めている。
その景色を、こなたは何を思いながら見つめているのだろうか……
397 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/06(土) 21:21:10.29 ID:O2R6rADO
>>396

「……私は、信じ続けますよ。ゆたかを」
「え……」
「みなみちゃん……?」

返事が帰ってくるとは思っていなかったのか、こなたまでも驚きの顔をみなみに向けた。

「例え、ゆたかに騙されたとしても……何か事情があったのだと、私は考えるはずです」

真剣な顔で語るみなみの顔を、こなたは黙って見つめている。
ゆたかはその瞳から感情を読み取ろうとしたが……こなたの瞳の揺れがその邪魔をする。

「泉先輩だって、心の底から信じることができる友達ができたなら……いいえ、もういるはずなんです。それに気付けなかっただけなんです。
 だから、泉先輩もいつか、人を信じれる時が来ます。ここに、そして埼玉に、あなたを信じている人がいるんですから……」

そう言って、優しい笑顔をゆたかに向けた。

「みなみちゃん……」

『こなたが犯人だ』ということをみんなが知って、てっきりこなたを避けるかと思っていた。
しかし、少なくともみなみはそうではなかった。こなたを信じているのは自分だけではないと、この時、ゆたかは初めて理解した。

「……っはは。私、これじゃ完全に悪役だネ」

そう自嘲しながらも、表情はなごやかだった。暗黒時代の面影はもうない。
『今まで自分達が見ていた範囲で』のだが、それはいつものこなたの表情だった。

「負けたよ、二人とも。二人の友情は本物みたいだ」
「こなたお姉ちゃん……?」
「どこまでできるかわからないけど……もう一度、人を信じてみるよ。もう、遅すぎるけどね」

こなたの言葉に、胸が熱くなった。
今まで何度もこなたを慰めてきたけれども、それでも、こなたの凍り付いた心を溶かすことはできなかった。
時間はかかってしまったが……これだけでもう、十分だ。

「そこでさ……お願いがあるんだ」
「お願い?」

目に溜まり始めていた涙を拭い、聞き返す。
するとこなたは、ちょっとだけ悲しそうに眉を細めて二人に言った。

「お父さんとかがみ達が事件のことを聞いたら、間違いなく面会に来ると思うんだ。だから……みんなに、面会に来ないように伝えてくれないかな」
「「え……?」」

予想外の言葉に、ゆたかもみなみも目を丸くした。
398 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/06(土) 21:22:30.20 ID:O2R6rADO
>>398

「だってさ、みなみちゃんの言い方だと、みんな私のことを信じてくれてるんでしょ? だったら、みんなに会わせる顔がないよ」

こなたの言葉が終わらないまでも、自然と笑みが零れてしまった。
信じる心を、確実に取り戻しつつある。それが嬉しくて、嬉しくて……

「ゆーちゃんとみなみちゃんは許すけど……他の人には、面会に来てほしくないんだ。……ダメ、かな」

こちらを向いた瞳が潤んでいる。まだ、怯えているのだろう。
だが、怯える必要はなにもない。もとより返事はただ一つなのだから。

「それが、泉先輩の望みなら」
「みんなに伝えておくよ」
「……ありがとう、二人とも……」

二人の返事に安心したのか、微笑みを返してくれる。
事件を起こしていた元凶は消え……今度こそ、すべてが終わったのだ。
 
 
 
「着きましたよ」

それから数十分後、リムジンは遂に警察署へと到着した。
リムジンから降りたこなたは、中にいる四人へと振り向く。

「しばらく……お別れっスね」
「サッキ話ハ聞いてまシタ……。ワタシタチは……面会アウトなんデスネ……」
「うん……ごめんね。あんまりたくさん会ってると、こっちも辛いから……」
「いいっスよ。泉先輩の望んだ道なんスから」

しばらく二人を見つめた後、今度はゆたかとみなみに顔を向ける。
ゆたかの瞳から涙が溢れているのを見て、その涙を拭ってやる。
399 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/06(土) 21:23:39.21 ID:O2R6rADO
>>398 ミス、>>397だった

「泣いちゃダメだよ、ゆーちゃん。私は犯罪者なんだからさ」
「……っ……でも……でも……」
「大丈夫だって。死刑とかにならない限りはまた帰ってくるんだし。私はまだ未成年だから、刑が確定したら埼玉に戻るしね」
「……先輩」

完全に『お姉さん』の顔になったこなたを、みなみが優しい笑顔で見つめる。

「もう……大丈夫みたいですね」
「ううん……本当は、怖いよ」

リムジンのドアにもたれ掛かり、晴れ渡った空を見ながらこなたは言う。その肩は微かに震えていた。
だが……それとは対照的に、表情は、いつものこなただった。

「でも……二人に、教えられたからね。少しずつでも、変わっていかなくちゃ」
「……ひっぐ……お姉……ちゃん……」
「じゃあ、私行くね。こんなところにいつまでもリムジンが止まってたら、みんな怪しまれちゃうし」

扉を閉めると、こなたは背を向けて歩き始めた。
小さくなっていく背中を見つめながら、ゆたかは思い出した。
まだ、まだこなたに伝えていないことがある。

「おねぇちゃん!!」

窓を開けて、ゆたかは声の限りに叫んだ。
その声にこなたは立ち止まり……しかし、振り返らない。
それでもいい。例え面と向かわなくてもいい。この声が、届くなら!!

「っ……私、ずっと待ってる! えぐ……時間のある時は……ひっく……必ず会いに行く! だから……だから……!!」

その叫びに、こなたは……
 
 
 
――ありがとう。ゆーちゃん――
 
 
 
左手をあげることで応え、また、歩き始める。

こなたが振り返ることは、遂になかった。
400 :らき☆すた殺人事件〜紅く染まる白銀の世界〜 [saga]:2008/09/06(土) 21:24:58.10 ID:O2R6rADO
エピローグ


「日下部ー、ミートボールできたー?」
「おー、もうすぐだってヴぁ。妹はどうだ?」
「うん。もうすぐ焼けるよ」

五月二十八日。柊かがみ、柊つかさ、日下部みさおの三人は、台所で料理をしていた。
かがみは鍋を煮込みながら味見、みさおは挽肉を捏ねて手作りミートボールを制作中、つかさはオーブンでケーキの焼き具合を見ている。

「悪いねぇ、何もしないで見てるだけなんて」

そんな三人の後ろから、男の声が聞こえてきた。
泉そうじろう。三人がいるこの家の家主だ。
そんなそうじろうに、かがみが笑顔で振り返る。

「いえいえ。これは好きでやってることですから」
「でも、七回とも俺は見てるだけじゃないか。なんか手伝えることがあれば……」
「いいんだってヴぁ。おじさんはゆっくりしてて」

かがみとみさおの言葉を素直に聞き、そうじろうは机の上の新聞を手に取った。
それぞれがそれぞれの料理に目を落とし、今ここにはいない主賓に思いを馳せる。

(……そっか……あれからもう七年経ったんだ……)
(早いなぁ……元気でやってるかな……)
(……ミートボール、早く食べてぇなぁ……♪)

……失礼。一人だけまったく違うことを考えているようだ。
401 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/06(土) 21:26:33.21 ID:O2R6rADO
>>400

 
 
 
あの事件の三ヶ月後、四月を越えてから、こなたの刑が確定した。
懲役八年。すなわち八年後の四月になって、ようやく出所できるのだ。
そして、それから七年が過ぎている。あと一年でこなたが出所するのである。

「あと一年、か……」

と、かがみがぽつりと呟く。
長いようで短かったこの七年。三人は、それぞれの道を歩いていた。

かがみは希望通り、弁護士になることができた。まだまだ新人ということで知名度は低いが、これからぐんぐん上がっていくだろう。
つかさも、趣味のお菓子作りを活かしたいと考え、有名パティシエに弟子入り。つい先日、お菓子のコンテストでグランプリに輝いた。
みさおは今まで誰にも進路を説明していなかったのだが、なんと彼女は教育大を選んでいた。現在ではさいたま市で体育教師をしている。
三者三様、さまざまな出来事を経験してきたが、彼女達は他の三人を忘れたことはない。涙で枕を濡らしたことも、少なくなかった。

「来年は、ちびっこも帰ってきての誕生日なんだな」
「主賓がいないと、やっぱり絞まらないよね」

それぞれが職業に就いてからでも、三人はたびたび集まっていた。
中でも、五月二十八日は泉家に、十月二十五日は高良家に、十一月四日は峰岸家に毎年集合している。
その理由は……ズバリ、『誕生日パーティー』である。
今は亡き親友二人と、刑に服しているもう一人の親友。主賓こそいないものの、彼女達の誕生日を祝うため。それが理由だ。

「これ、死ぬまで続けよーね」
「体力とか仕事の都合にもよるけど……まあ、できるだけね」
「……よし、できたゼ。あとは焼くだけだってヴぁ」

出来たばかりのミートボールをフライパンの横に置く。夕飯はまだ先、今焼いてしまっては冷めてしまう。
と同時に、オーブンが『チン♪』という景気のいい音を立てた。
402 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/06(土) 21:28:00.93 ID:O2R6rADO
>>401

「あ、こっちも終わったよ」

オーブンを開けると、スポンジケーキのいい匂いが部屋中に漂った。
これに生クリームを塗り、イチゴなどでデコレーションして冷やせば完成である。

「……さて、こっちはもうちょっとかしら」

こなたから習った特製の水炊き。こなたの誕生日を祝う時は、かがみが毎回作っているのだ。
鍋の火を弱火にして、かがみがテーブルへとつこうと椅子に手を掛けた時、インターホンが鳴った。

「お、ゆたかちゃんとみなみちゃんね」

毎年集まっている人の中で、現在泉家にいないのは小早川ゆたかと岩崎みなみのみ。
時間帯的にその二人が来たのだと思い、かがみが玄関へ迎えに行く。
ドアを開けると、案の定そこにはゆたかとみなみの二人がいた。

「こんにちは〜」
「お久しぶりです、かがみ先輩」
「久しぶり。上がってよ」

二人が来たことを確認し、中に上げる。
ゆたかはもともとこの泉家に居候していたのだが、現在では一人暮らしをしている。
七年前の事件解決を評価され、また周りの人間からも勧められたために警察官に就職したゆたか。体力のないため少し重労働だが、姉のゆいのフォローに助けられている。
みなみは現在とある会社を経営しており、自社ブランドの『Hinyu(ヒニュー)』が世界的に有名となっている。名前の由来は貧乳だとか。

「みんなー、ゆたかちゃんとみなみちゃんが来たわよー」

リビングへと上がり、二人をみんなに紹介する。
中にいるみんなが顔をあげるが、次の瞬間、なぜかみんなが硬直した。

「……? どうかした?」
「ひ、柊……う、後ろ……」
「後ろ?」

みさおに言われ、振り返ってみる。すると……
403 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/06(土) 21:29:59.90 ID:O2R6rADO
>>402

「やふー、かがみんや」
「……………」

そこにいた人物を見て、かがみはきっかり三秒半、硬直。そして……
 
 
 
「ええええぇぇぇぇ!!?」
「いや、驚きすぎ。遅いし」

『そこにいるはずのない人物』がいて、かがみは思わず数歩後退る。
隣にいるゆたかとみなみも苦笑いしている。全て知っていた、という感じである。
かがみ達が見た人物。それは先ほどまで話していた『泉こなた』その人だった。

「ななな、何でここにいるのよ!!」
「いや〜、奇跡的に仮釈放されたんだよネ」
「私の住んでる家で引き取ることになったんです。保護観察も兼ねて」
「泉先輩がドッキリにしたいっていうから、今まで隠していたんです。さっきは隠れてもらってました」

三人の説明を聞いても、あまりに突然な出来事のために開いた口が塞がらないまま。
しばらくその状態だったが、つかさが頭を横に振って意識を現実に戻す。

「仮釈放ってことは、普通に生活できるんだよね!?」
「うん。ゆーちゃんの監視がつくけど、もう犯罪を犯すつもりはないよ」
「そ、そうか……いや、よかった……もう一年待つ必要がなくて……」

こなたの言葉を聞いて、そうじろうがホッと胸を撫で下ろす。

「ゆーちゃん達から、いろいろと聞いてたよ。今日も、私の誕生日パーティを開いててくれたんだよね」
「あっ、そうそう! もうすぐできるからちょっと待ってて!!」
「その前に――」

台所の鍋へと身を翻すかがみを制止し、こなたは床に正座する。
そして……床に頭をつけて、一言。
404 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/06(土) 21:33:54.82 ID:O2R6rADO
>>403

 
 
 
「ごめんなさい」
 
 
 
あまりにこなたらしくない言動と行動に、みんなの目が点になる。

「私がしたことは、許されることじゃない。それでも、私には謝ることしかできない。本当に……本当にごめんなさい……」

その言葉にこなたの行動の真意を理解し、顔を見合わせる。

「……上げなさいよ。頭」
「え……」

かがみの言葉に、言われた通りに顔をあげる。
そこには、自分に微笑みを向けてくれるみんながいた。

「らしくないわよ。そんなの」
「私達は、親友同士でしょ?」
「確かにちびっこは取り返しのつかないことをした。だけどな、そんなんで親友やめるような人間じゃねぇんだよ」
「あの事件に関しては、俺にだって責任がある。だから、こなた。一人で背負いこもうとするな。その重荷は、俺たちが一緒に持ってやる」
「あ……」

呆然と、四人の顔を見つめ続ける。
その横から、ゆたかとみなみが『ほらね』といった具合に声を掛けた。

「四人は、ずっと待っててくれたんだよ。こなたお姉ちゃんを」
「泉先輩はあの日、『私は永遠に独りぼっちだ』と言いましたね。確かに私達には、先輩の気持ちや辛さはわかりませんが……」
「その思いをわかってあげたい。その辛さを共有したい。そう思うのが、家族なんじゃないかな」
「中学まで、泉先輩の周りには家族と呼べる人達がいなかった。だから、人を信じることを諦めた」

床に座ったままのこなたに歩み寄り、その頭を撫でてやる。
こなたが顔をあげると同時に、ゆたかは満面の笑みで言った。

「でも、今なら大丈夫でしょ? だってこなたお姉ちゃんの周りには、こんなにたくさんの家族がいるんだから」
「あ……あ……」

この言葉に、こなたの心は完全に氷解した。
顔を下げて口元をおさえるこなたの瞳からは、大粒の涙が零れでていた。
405 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/06(土) 21:34:55.78 ID:O2R6rADO
>>404

「ちょっ、なんで泣いてるのよ!!」

予期せぬ事態に、四人は一斉にこなたに迫る。

「えぐ……だって……だって……」

拭っても拭っても次から次へと溢れてくる涙。
嗚咽と涙と鼻水に邪魔をされながらも、こなたは必死で想いの内を打ち明けた。

「ひっく……初めて……っく……人を信じて……ううっ……良かったって……思ったら……えぐ……嬉しくて……」

人を信じたかったのに、信じることのできない辛さ。
その辛さが終わったことで、こなたの凍り付いた心は一気に溶けたのだ。
その事実に気付いたそうじろうは、最愛の娘を力強く抱き締めた。

「ゴメンな。お前の気持ちに気付いてやれなくて。今更で悪いが……おとーさんの胸、貸すよ。だから今は、思い切り泣け」
「ひっぐ……おとー……さん……」

小さな子供が親にすがりつくように、こなたは父親の服を強く掴んだ。

「えぐ……っ……うあぁぁぁあああぁあぁあああぁあああああぁぁあ!!!」

その父娘を見て、つかさとゆたかの瞳に涙が浮かぶ。
こなたが帰ってきてくれて……本当に、嬉しいのだ。

「……つかさ。ケーキのデコレーション、気合い入れなよ」
「ぐす……うんっ」
 
 
 
その日は、こなたにとって最高の誕生日となった。
406 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 21:46:23.52 ID:O2R6rADO
>>405
以上です。長い期間でしたが、ここまで読んでいただきありがとうございます。
つきましては、まとめサイトに載せていただきたい文面があるので、それをもって終了とさせていただきます。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――
☆作者後書き☆


ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

今回の話を書いた理由は、『このこなたのような苦しみをみんなに理解して欲しかった』からです。

今までも何度か言ってきましたが、作者もこのこなたと同じ境遇でした。さすがに硫酸を掛けられる、といったことはありませんでしたが。

今でこそいじめはなくなりましたが、人を信じたくても気軽に信じることができない体質になってしまいました。

このような人は、皆さんの近くにもいるかもしれません。

ひねくれ者のネガティブ屋。正直言ってかなりウザイですよね。自分でも思います。

でも、そうしたくてそうしているんじゃありません。『そうしなくちゃならなくなった』場合が大半だと思います。

本当は信じたいのに、傷つくことが怖くて信じることができない辛さ。そのために、ネガティブになってしまったのだと思います。

そういう人を、見放さないで欲しいんです。見捨てないで欲しいんです。

見放せば逆にその人は傷つき、このように重大な事件を起こしてしまうかもしれません。

どうか、彼らを理解してあげて欲しい。それが、作者の願いです。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――

上の文をまとめサイトに後書きとして載せてください。


作者はしばらくらき☆すた殺人事件から身を退きたいと思います。
変わりにらき☆すた殺人事件を書いてくださるという方がいたので、次回はその人にお任せし、読者側に回りたいと思います。
407 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 21:57:00.31 ID:l9EB7DA0
予想の斜め上を行く何かが絶対にあると思ったがそんなことはなかったぜ!

最後までこなたを疑おうともしなかった俺が言えたセリフじゃないけども
408 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 22:40:59.68 ID:V5C0s6SO
>>406
俺の事かぁぁぁっ!
ぶっちゃけストーリーは頭の中で出来上がってる。後はトリック。
だがその前に俺はあれを完結しなければならないと、まぁそれは置いといて。


GJ!!やはりこなたが犯人でしたか。
俺の推理も少しながらかすってたよね?
こなたの暴走……昔、何て言われたのか気になる……
まぐれだろ? みたいな感じかな?

というか友人達が誰ひとりとしてこなたを見下さない事に感動した。

乙でした。次回は任せてくれ!
409 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 23:06:59.16 ID:9HQtexI0
>>406
僕も人を信じれなくなるほどひどくなかったけどいじめにあってたことがあります。
その影響なのか思考が少し暗いです。
なぜこんな名作が作れるか分かった気がします
410 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 23:23:50.25 ID:lxulFUAO
>>406

表現力あるし、文章力も昔よりも上がってきてるみたいだし、もう俺にはあんたが神に見えるよ_(._.)_
事件そのものよりも、こなたの動機とエピローグが素晴らしかった!
ま、俺はつかさタイプだからこなたとは違って、裏切られても裏切られた事に気が付かないかもww
よく今まで続けてくれた。GJ!


関係ないけどらき☆すた6巻買った!

やまとが微妙な所で自己アピールしてて萌えた!
こうが背景コンビ以上に出番が多かった気がする!
そしてとうとう三年生達は卒業していく……
411 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 23:27:20.92 ID:V5C0s6SO
>>410
待て、発売日は10日の筈だ
なぜ買えた!?
412 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/06(土) 23:37:49.71 ID:lxulFUAO
>>411

さあ?名古屋駅で売ってた。
6巻がおいてあって、発売日を間違えて覚えてたのかと思った。
やべー、もう売ってたのか!――と。
けど、やっぱり9月10日が発売日であってたのかww
413 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/07(日) 00:14:34.89 ID:0raoSISO
近くの本屋で予約してるのにorz
どうするかな〜
414 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/07(日) 00:24:40.65 ID:pfa6Zuc0
雑誌の早売り記事とかよく見るし、その類だろ、コミックも。
415 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/07(日) 07:42:01.85 ID:WkholASO
1日前ならわかるけど、4日も前に早売りなんて……
羨ましいぞコノヤロー
416 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/07(日) 08:20:34.40 ID:NI5wkIAO
でもネタバレは勘弁な!



コンクール便乗小ネタ『失敗』


みなみ(今日はゆかりさんは来てない……)
チェリー「わう」
みなみ「チェリー、いい?」
チェリー「ばぅ」
みなみ「……」ぎゅう
チェリー「……」クゥン
みなみ「あったかいし毛はさらさらで気持ちいい……幸せ……」


パシャ ピロリロリーン
ピロリーン


みなみ「!?」ガバッ
みゆき「あ……みなみさん、お邪魔します」
みなみ「っ……みゆきさん、その携帯はいったい――」
みゆき「なんだか撮らないといけないような気がして……」
みなみ(こういう部分だけは遺伝するのか……)


みなみ「……それより、シャッターの音が二重に聞こえたような――」

ゆかり「バレちゃった。お邪魔してるわねみなみちゃん……ぷぷ」

みなみ「ああぁ……orz」
417 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/07(日) 08:56:14.03 ID:szj.ork0
>>416
これだとみなみがナニをしてるときも撮られそうだな
行け!みゆきさん!
418 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/07(日) 09:14:49.19 ID:A.uzt160
ネタちょーだい
419 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/07(日) 09:30:11.38 ID:WkholASO
>>418
王様ゲーム、萌え多めで
420 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/07(日) 09:33:59.70 ID:A.uzt160
かがみが思い切って「3番が王様にキス!」とか顔真っ赤にして言ってドキドキするんだけど3番がつかさとかいうオチが待ってるわけですね
421 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/07(日) 09:42:50.18 ID:WkholASO
その辺は任せるよ(´¬`)
422 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/07(日) 10:59:00.11 ID:B.IbkRs0
>>406
こなたが塀の中でいじめられ、再び暗黒面に堕ちてないことを祈るばかりかな
いや、もう大丈夫か
423 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/07(日) 11:42:03.30 ID:WkholASO
萌え☆死にストーリー挿絵その1。あのシーン

http://imepita.jp/20080906/409600

本命はまだ仕上がってないッス
424 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/07(日) 12:20:52.88 ID:6.3u6Bg0
投下いきます。
425 :柊かがみ法律事務所──痴漢事件 [saga]:2008/09/07(日) 12:22:10.32 ID:6.3u6Bg0
1.突然の電話
 秋葉原に居を構える柊かがみ法律事務所。
 かがみがパソコン画面とにらめっこしていたところに、電話がかかってきた。
「はい。柊かがみ法律事務所です」
「かがみ!」
 いきなり、受話器からこなたの大声。
「あら、こなた。どうしたの?」
「お父さんが警察につかまっちゃったんだよ!」
 いきなり告げられた驚愕の事実であったが、かがみは冷静だった。
「動転しちゃう気持ちは分かるけど、落ち着いて」
 弁護士をやっていれば、刑事事件など日常のものだ。それが知り合いに関係するものであったとしても、それぐらいで動揺していては弁護士は務まらない。
 動転しているこなたを落ち着かせて、情報を聞き出す。容疑の内容。逮捕日時。捕まっている警察署の場所など……。
 容疑は痴漢だった。改まった言い方をすれば、埼玉県迷惑行為防止条例違反。
「じゃあ、いまから接見にいくわ。どうするかは状況を把握してからの話よ」
「ありがとう、かがみ」
「あくまでも仕事だからね。ちゃんと報酬はもらうわよ」
 そう釘を刺しておく。
 ある意味では冷たい言い方かもしれない。でも、仕事に私情をはさまないのがかがみのポリシーだから。

 そうじろうが捕まっている警察署に電話をして、容疑者と接見する旨を伝えた。
 雇っている事務員に行き先を告げてから事務所を出る。
 電車に乗って埼玉県に向かった。


2.泉そうじろう容疑者
 警察署。
 仕切られたアクリル板越しの接見。
 そうじろうはかがみの姿を見るなり、
「かがみちゃん!」
「こんにちは。娘さんの依頼により、弁護士として接見に参りました」
426 :柊かがみ法律事務所──痴漢事件 [saga]:2008/09/07(日) 12:22:55.12 ID:6.3u6Bg0
「俺はやってない! やってないんだ!」
「落ち着いてください。まずは、経緯を最初から詳しくお聞かせください」

 そうじろうを落ち着かせ、経緯を聞きだすうちに、かがみはしぶい顔になった。
 話を聞く限りでは、残念ながら、嫌疑は濃厚だった。
 痴漢に決定的な物証があることはほとんどない(防犯カメラ付の電車は多くないし、あっても死角だからけだから)。よって、証拠となるのは、被害者及び現場にいた者の証言、状況証拠、そして容疑者の自白だ。
 話を聞く限りでは、証言と状況証拠だけで嫌疑はかなり濃厚。あとは、自白さえとれば完璧だ。
 そのうえ、言い方は悪いが、日頃の行ないがよろしくないことが不利に働くことだろう。こなたの話では、既に家宅捜索が入って、マンガやDVD、エロゲーのソフトなどが押収されていた。ご近所さんにも聞き込みが入っていることは間違いない。
 かがみがそうじろうのことを何も知らない裁判官だったとしたら、間違いなく有罪判決を下すだろう。

「泉さんは、本当にやってないんですね?」
「やってない」
 かがみは、そうじろうの目をじっと見た。

 沈黙がしばらく続く。

「分かりました。無罪を立証するために、できる限りのことはしてみます」
「ありがとう! かがみちゃん!」
 そうじろうは、涙を流しながら、かがみの手を握った。
「念のためお聞きしますが、自白はしてませんよね?」
「してない」
「絶対に容疑を認めてはいけませんよ。認めちゃったら最後です。警察から、書類に署名と拇印を求められたときは、内容をよく読んでください。内容に納得がいかない場合は、絶対に拇印を押しては駄目です。自白した証拠として使われますからね」
 そうじろうは、真剣な表情でうなずいた。
 その他注意事項をいくつか告げて、接見を終える。

 帰り道。
 携帯電話でこなたと連絡をとる。
「かがみ! どうだった!?」
「おじさんは、容疑を否定してるわ」
「そう……本当にやっちゃったのかと思ってたよ」
427 :柊かがみ法律事務所──痴漢事件 [saga]:2008/09/07(日) 12:23:40.26 ID:6.3u6Bg0
 娘からここまで信用されてない父親というのも、少しかわいそうに思えてくる。
「弁護士としては、無罪を立証する方向で弁護する方針よ」
「ありがとう、かがみ」
「お礼は、無罪を勝ち取ってから聞くわ。あと、できれば、おじさんには毎日接見に行ってあげて。精神的に追い詰められて、やってないのに容疑を認めちゃうってのが結構多いから。支えてあげて」
「分かった。毎日行くよ」
「じゃあ。こなたもがんばってね」
 電話を切る。

 正直、現在の状況では無罪を勝ち取るのはかなりきつい。
 有罪判決が下ってしまったら、こなたとの友情も終わりだろうか……?
 そう思うととっさに投げ出したくなったが、仕事に私情をはさまないという信念がかろうじてそれを思いとどまらせた。


3.あっけない終幕
 書類送検。検察による公訴提起。公判期日の決定。公判前整理手続に付す旨の決定。
 所定の手続が淡々と進んでいく。
 公判前整理手続に向けて準備を進めているかがみのもとに、ある日、裁判所から連絡が入った。
 内容は、「公判前整理手続の期日を延期する。理由は、検察側から諸般の事情により延期したい旨申し入れがあったため。状況によっては、先に決定した公判期日を延期することもありうる」というものだった。
 詳しい事情を聞き出そうとしたが、裁判所はそれ以上のことは教えてくれなかった。もしかしたら、裁判所も検察側から詳しいことを教えられてないのかもしれない。

 何が起きているのかと思いつつ、待つこと数日。
 裁判所から、公訴取消しの通知が届いた。検察側が示した理由は、「当該公訴事実につき、警察の捜査によって新たな容疑者が判明し、嫌疑充分と認められたため」。
 あまりにもあっけない終幕だった。

 その翌日。
「「本当にありがとう、かがみ(ちゃん)!」」
 事務所を訪れた泉親娘が、土下座せんばかりに頭を下げた。
「警察が真犯人捕まえたってだけで、私は何もしてないわよ。だから、そんなにしてくれなくても」
「いやいや、何もかもかがみんのおかげだよ」
「そうそう」
428 :柊かがみ法律事務所──痴漢事件 [saga]:2008/09/07(日) 12:24:18.52 ID:6.3u6Bg0
「だから、私は何もしてないってば」
「もう、こうなったら、今度入る印税は全部かがみんにあげることに決まりだね、お父さん」
「うんうん」
「だからぁ」
 かがみは、勝手に盛り上がる親娘を何とか説き伏せて、仕事の見合う報酬だけを受け取ることで話をまとめた。
 相談料、公判準備費用、あとは刑事補償請求関係書類を整えたことに対する報酬といったところ。
「この書類を提出すれば、刑事補償がもらえますから。正直いって微々たる額ですけど」
 冤罪による損害を補償する刑事補償制度であるが、補償額が損害の実態に見合わないことは昔から問題視されていた。
「何から何まですまないね、かがみちゃん」
「仕事ですから」

 泉親娘が帰っていったあと、かがみは考え込んでいた。
 嫌疑充分として書類送検した事件について、警察が捜査しなおすなんてことはめったにない。今回のような取るに足りない(といっては失礼だが)痴漢事件なら、なおさらだ。
 なのに、捜査しなおして真犯人の逮捕までこぎつけたということは、真犯人の存在について警察にタレこんだ者が誰かいるということである。
 それは、いったい誰なのか?
「ちょっと、調べてみようかしらね……」


4.舞台裏の真相
 埼玉県警。
 交通安全課長成美ゆいがどうでもいい書類の決裁をしていたところに、珍しいお客さんが現れた。
「おや? かがみちゃん。久しぶりだね」
「お久しぶりです」
「こんなところに何の用事だい? かがみちゃんが関わるような交通事故案件はなかったと思ったけど」
「泉さんの冤罪事件はご存知ですよね?」
「ああ、あれね。いやぁ、おじさんもついにやらかしちゃったかと思ったよ。無実で、よかった、よかった」
 ゆいはちゃかすようにそういったが、
「再捜査するように所轄の警察署に圧力をかけたのは、成美さんですね?」
 かがみの単刀直入な言葉に、ゆいが驚きの表情を浮かべる。
「おや? 誰から聞いたんだい? 関係者には口外無用っていっておいたんだけどね」
429 :柊かがみ法律事務所──痴漢事件 [saga]:2008/09/07(日) 12:24:51.13 ID:6.3u6Bg0
「警察には知り合いが多いものですから」
「かがみちゃんの情報網には、お姉さんびっくりだ。まあ、確かにかがみちゃんのいうとおりだよ」
 ゆいは、あっさり口を割った。
「おじさんはあんなだけど、悪いことしたら素直に認めるような人だよ。そのおじさんが否認してるって聞いたからさ。ちょっと捜査課の知り合いに頼み込んで調べてもらったんだよ。そしたら、怪しい人物が見つかったんだよね。再捜査しないなら関係資料をかがみちゃんに渡しちゃうぞって脅したら、所轄の警察署はあっさり折れたよ」
 誤認逮捕は、警察にとっては汚点である。ゆいからの圧力に対して、最初は抵抗しただろうことは容易に想像がつく。
 しかし、若手女性弁護士に糾弾されて恥をかくぐらいなら、自身で汚名をそそいだほうがマシなことも確かだ。
「こなたやおじさんには言わないんですか?」
「はっきりいえば越権行為のうえに職権濫用だから、あんまり言いふらされたくないんだよね。だから、かがみちゃんも黙っててくれないかな?」
「分かりました。でも、おじさんぐらいには、教えてあげてもいいような気もしますが」
「私はいい加減な親戚の警察官ってことでいいんだよ。おじさんたちには、警察のどろどろとした裏側のこととは無縁でいてほしいね」
「そうですか。では、私も胸のうちに仕舞っておきます。警察に対して貸しひとつということでよろしいですね?」
「参ったなぁ。警察としては、かがみちゃんに貸しばっかりってのもまずいんだけどねぇ」

 それから、少し雑談して、かがみは埼玉県警を出た。
 すべての謎が解けてすっきりとした気分だった。

終わり
430 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/07(日) 12:25:54.61 ID:6.3u6Bg0
以上です。

 自分で書いといてなんだけど、そうじろうだと実際ありそうで嫌だ。
431 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/07(日) 13:39:28.49 ID:pi66Dd.0
>>423
このポーズいいなww

>>430
gj! ゆい姉さんかっけぇなぁww そうじろうの場合、やったら認めるってのはすごい納得した
……ありそうってのと一緒に

「お父さん自宅作業だしなっ」
432 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/07(日) 17:12:09.66 ID:oLIFfx.0
さて、コンクール作品投下といこうか・・・
タイトル『かがみがダイエットを始めるそうです。』

10分以内に返事が無かったら勝手に始めちゃおうかな。
433 :かがみがダイエットを始めるそうです。 :2008/09/07(日) 17:23:32.71 ID:oLIFfx.0
トン、カタカタ・・・
かがみ「!!」

うっそ!この前より2kg増えてる・・・

かがみ「はぁあ〜・・・」

2kgって・・・さすがにショックだわ・・・
今までこんな急に増えたことなかったのに・・・

(部屋に戻る)

何が悪かったんだろ。別に、いつも通りにしてただけなんだけど・・・
・・・だって、食事は普通だったし、
睡眠もいつも通りにとってたし、
運動は・・・

かがみ「・・・」

そっか・・・いつも通りにしてるからか・・・
何かしないとダメよね・・・


・・・よし。決めた!ダイエット始めよ!
いっつもリバウンドばっかだから、今回は本気で行くわよ!
今は夜だから、明日の朝から勝負ね。

食事は制限して、特に間食は厳禁。
運動も毎日やる。
他には・・・まあこんなところかしら。
何か良さそうなのが見つかったらそれも試してみよ。

んー・・・そうだ、ノート・・・あったあった。
まだ何も書いてないノートね。
これに体重の記録つけとこ。

「○月○日 59.8kg」

まず今日は59.8kgっと・・・
とりあえずはこんなもんね。
さて、今日はお休みなさい。
434 :かがみがダイエットを始めるそうです。 :2008/09/07(日) 17:24:48.11 ID:oLIFfx.0
1日目・朝

トントントン・・・

まな板を叩く音・・・
今日はつかさがお弁当当番ね・・・よし。

かがみ「おはよ」
つかさ「お姉ちゃんおはよう〜」
かがみ「あ、つかさ、ちょっとお願いなんだけど、
     今日私の弁当ちょっと少なめにしてくれる?」
つかさ「えっいいよー何で?」
かがみ「いやー大したことじゃないんだけどさ、ちょっとダイエットでも始めようかなって」
つかさ「なるほどねー。お姉ちゃん体重気にしてるもんね」
かがみ「まあね・・・」
つかさ「目標どのくらい?」
かがみ「うーん、5kgぐらいかな」
つかさ「ええっすごーい。長くかかりそうだねー」
かがみ「そうなのよねー」
つかさ「それじゃ少なめにするから、頑張ってね」
かがみ「うん、ありがと」

よし、減量への第一歩ね。つかさも協力、というか応援してくれそうだし。
頑張らなきゃ。
435 :かがみがダイエットを始めるそうです。 :2008/09/07(日) 17:25:27.73 ID:oLIFfx.0
学校にて、お昼休み

かがみ「おーっす来たわよー」
こなた「お、来た来た。ダイエット中のかがみーん」
かがみ「む!つかさから聞いたのか?それは」
つかさ「あ、えっと・・・」
こなた「そーそー。さて、早速どんな弁当か見せていただきますか」
かがみ「そんな気になるかー?はいどうぞ、これね」
パカッ
こなた「おおーかがみん少食ー」
かがみ「うるさい!」
つかさ「こんな感じでちょっと少なめなんだー」
みゆき「足りるんですか?」
かがみ「まあちょっと満足できないかもしんないけど、
     このくらいにしないとダイエットにならないし」
こなた「その分あとでお菓子でも食べるんじゃないの?」
かがみ「食べないわよ!本気でダイエット中なんだから!」
みゆき「あと、ダイエットでしたら、ゆっくり食べるのも重要ですよ」
つかさ「あ、聞いたことあるかもー」
かがみ「へえーそうなんだ?」
みゆき「はい、普通人間が食べ物を吸収してから脳の満腹中枢が刺激されるまで
     20分はかかるそうです。つまり食事を始めてから20分はいくら食べても
     満腹感を感じられないので、早食いをすると余計に沢山食べてしまい、
     太ることにつながるんです。」
こなた「へえーへえーへえー」
かがみ「ネタ古いわね!ありがとみゆき、参考にしとくわ」
みゆき「いえいえ、どうも」
436 :かがみがダイエットを始めるそうです。 :2008/09/07(日) 17:26:03.35 ID:oLIFfx.0
放課後・自宅

かがみ「ちょっと外出てくるわー」
つかさ「うん、いtt・・・あれ、ジャージ?」
かがみ「うん、ちょっと運動でもってね」
つかさ「そっかー、何するの?」
かがみ「公園行ってジョギングかな」
つかさ「なるほどねー。うん、行ってらっしゃーい」
かがみ「はーい行ってきまーす」

公園

着いた。よし、始めるか!
・・・っとその前に簡単に準備運動しとこ。

かがみ「1、2、3、4、・・・」

よし、完了。さて、よーいスタート!

タッタッタッタッ・・・
かがみ「〜♪」

10分後

かがみ「ふぅ、はぁ、ふぅ、はぁ、・・・」

んー・・・息が上がってきたわね・・・
あと10分くらいにしとこっかな・・・

5分後

かがみ「はぁ、はぁ、はぁ、・・・ふはぁ、・・・」

きっつ!私こんなもんだっけ?いいや、もう切り上げよ・・・

かがみ「ふぅ、ふぅ、・・・」

座りたい・・・ここでいいや。よいしょ・・・
息が落ち着くのを待とう。
・・・
うーん、思ったよりきつかったわ・・・
まあ毎日続ければ、ちょっとは走れるようになるわよね・・・
明日も頑張ろう。
437 :かがみがダイエットを始めるそうです。 :2008/09/07(日) 17:27:58.05 ID:oLIFfx.0
夕飯

みき「晩御飯できたわよー」
かがみ「はーい」

運動したおかげでもんのすごくお腹すいてるわ。
グーグー言ってる。
でも食べ過ぎないように・・・みゆきの言うとおりゆっくり食べればいいのよね。

一家「いただきまーす」
つかさ「わあ、このハンバーグおいしい!」
みき「そーお、ありがとう」
いのり「あ、かがみ、つかさから聞いたんだけど、ダイエット始めたの?」
かがみ「あーうん、今日からね」
まつり「もう何回目かしら、どうせまた失敗するんじゃないの?」
かがみ「もうまた・・・今度こそ本気なのよ、私は」
まつり「ふーん・・・おおっ、人参が甘くておいしー!」
みき「ふふ、テレビで紹介してた方法をやってみたのよ」
つかさ「なるほどぉーグラスだっけ?」
みき「グラッセね」
かがみ「ほんと、おいしいわねー」

ガツガツ。ゴクン。

・・・はっ!いかんいかん。おいしくてついゆっくり食べるのを忘れてたわ・・・

あむ。もぐもぐ。もぐもぐ。もぐもぐ。

・・・うーん、何だかずっと口の中に食べ物入れとくのも不快感があるわね・・・
慣れないからかな・・・

もぐもぐ。・・・

ただお「ん?かがみ、どうかしたか?」
つかさ「ほえ?」
かがみ「え!?いや、別に?」
ただお「そうか?ちょっと曇った表情をした気がしたんだがな。すまんな」
かがみ「はあ、まあ別にいいわよ」
まつり「はーん、さては何か喧嘩でもしてきたんじゃないのー?」
かがみ「してないっつーの!」

むう・・・油断すると顔に出るわね・・・気をつけなきゃ。
こういうの、ちょっと辛いわね。
438 :かがみがダイエットを始めるそうです。 :2008/09/07(日) 17:28:31.10 ID:oLIFfx.0
風呂上がり

カタカタ・・・

うーん、さすがに一日じゃ変わらないわね。
さて、部屋に戻って・・・

「○月○日 59.8kg」

っと。

宿題もやったし・・・よし、今日はお休みなさい。
439 :かがみがダイエットを始めるそうです。 :2008/09/07(日) 17:29:24.15 ID:oLIFfx.0
2日目・朝

今日は土曜日。学校も休みな分ダイエットをする時間があるわね。
今日も昨日ぐらい・・・いや、効果上げようと思ったらそれ以上にやんないと!
うん、いい感じ。朝からやる気じゃん私。

・・・ま、午前中はとりあえず宿題をやっとかないと。
勉強って結構カロリー消費するのよね、確か。


夕方

さあてと。今日も行きますか。
準備運動も終わったし・・・よーい、スタート!

・・・

10分後

かがみ「はっ、ふっ、はっ、・・・」

む・・・ちょっときつくなってきたかな・・・

5分後

かがみ「ふ、はぁ、ふぅ、・・・」

きつー・・・でももうちょっと・・・

3分後

かがみ「ふぅ、はぁ、ふぅ、はふぅ、・・・ふぁ!」

あーだめ!もう無理・・・
今日はこの辺で・・・
これじゃ昨日とあんま変わってないじゃない・・・
もっと頑張らないとダメだなー・・・
440 :かがみがダイエットを始めるそうです。 :2008/09/07(日) 17:31:57.23 ID:oLIFfx.0
夕飯

一家「いただきまーす」
もぐもぐ・・・
まつり「かがみ、今度はホント頑張ってるみたいね」
かがみ「まあね、今回は本気だし」
つかさ「すごいなあかがみお姉ちゃんは・・・」
いのり「つかさも何か頑張ってみれば?」
つかさ「え!?私はえっと・・・料理?」
かがみ「それが悪いとは言わんが、どっちかと言うと早起きとか勉強にしてほしいわね」
つかさ「う・・・そうだね、このままじゃダメだよね〜・・・」
みき「まあ確かに、もうちょっとしっかりしてほしいとは思うけどね」
つかさ「うぅ・・・そうだよね・・・」
ただお「うーん、この辺にしとかないと、つかさが可哀想だな」
みき「あなたはつかさに甘いわね」
ただお「まあこの中で一番素直で繊細というか・・・叱り辛いというか」
みき「それじゃ躾ができないわよ」
ただお「うーむ・・・」
かがみ「何か、とりあえず色んな人が何かを頑張った方がいいみたいね」
つかさ「あははー確かにー」
441 :かがみがダイエットを始めるそうです。 :2008/09/07(日) 17:33:19.96 ID:oLIFfx.0
夜、風呂上がり

かがみ「さて・・・」

カタカタ・・・

かがみ「おっ」

微妙に減ってる?って言っても0.1kgくらいけど・・・
やっぱ効果が表れてるのかな。
ちょっとだけ体重計が好きになったかも。なんて。


グウゥ・・・

むっ。こんな時にお腹が鳴りますか。
そういえば、夕食かなり少なめに押さえてたもんなあ・・・

でも、間食は厳禁。夜食は論外よね。
我慢して寝よう・・・

「○月○日 59.7kg」
442 :かがみがダイエットを始めるそうです。 :2008/09/07(日) 17:33:53.88 ID:oLIFfx.0
こんな感じで、私はずっとダイエットを頑張っていた。
日に日に、ちょっとずつだけど体重が減ってくのが嬉しくて、もうはまり込んじゃって。
10日目にはなんと58.6kgにまでなってたのよね。
気がついたら、わくわくしながら体重計に乗るようになってたっけ。

この期間、私は常にダイエットのことばかり考えてた。
どんな時もお菓子は絶対ダメ、運動もしなきゃダメ、
生活習慣をちょっとでも乱しちゃダメ、って。
他の娯楽など全く見向きもせずにね。
努力は苦しいものって思ってたし、楽しいことなんかしたらだらけると思ったし。

今思えば、それが悪かったんだろうなあ・・・
443 :かがみがダイエットを始めるそうです。 :2008/09/07(日) 17:34:21.91 ID:oLIFfx.0
12日目・朝

8時。つかさはまだ起きてないの?
今日がお弁当当番じゃないからって・・・
怠けすぎだっつーの。

かがみ「つかさ、起きなさい!」
つかさ「ふぁ・・・今何時・・・あ」
かがみ「遅すぎよ!早く支度しなさい!」
つかさ「あわ、ごめんお姉ちゃん、急ぐよぉ〜」
かがみ「ほら、だらけてないで!」
つかさ「うぅ・・・ごめ〜ん」
かがみ「いいから早く!!」

ったく、ちょっとはしっかりしなさいよ。
444 :かがみがダイエットを始めるそうです。 :2008/09/07(日) 17:34:54.01 ID:oLIFfx.0
お昼休み

んー・・・何かだる・・・
何だろ、なんかやる気しないわ・・・

かがみ「おっす」
こなた「こんちゃーかがみん」
みゆき「ダイエットは順調ですか?」
かがみ「んー、まあね」
つかさ「この前もすごく疲れて帰ってきたよねー」
かがみ「・・・」
こなた「ふふ、気のせいかもしんないけど、かがみん細くなったねえ」
かがみ「あー、そうかもね」
みゆき「・・・?かがみさん、どうかされましたか?」
かがみ「え?」
みゆき「・・・いえ、何だかいつもより素っ気無いような気がしたので・・・」
こなた「んー、そうかなあ」
かがみ「私は普通よ?運動してるお陰で健康的な気がするし」
みゆき「そうですね・・・おかしな事を言ってすみません」
こなた「いやいやいいって」
かがみ「まあね」
こなた(ん?「あんたが許可してどうすんのよ!」みたいなツッコミは無し?)
つかさ「そういえば・・・何か今朝のお姉ちゃん、恐かったような・・・」
かがみ「何よつかさまで・・・普通だってば」
つかさ「何か・・・さっきから笑ってないよ?」
こなた「んー、そういや」
かがみ「・・・」

・・・そうなのか?
・・・言われてみれば、確かに。
さっきから、妙にイライラしてる気がする。
そういえば今朝も・・・

かがみ「そうね・・・そうかもね」
こなた「お腹すいてるからじゃない?お弁当食べよーよ。私コロネだけど」
みゆき「そうですね、いただきましょう」
つかさ「今日お弁当の当番がお姉ちゃんで良かったー・・・」
こなた「何で?」
つかさ「今日私すごく寝坊しちゃって・・・
     まあそれも私がお弁当の当番じゃなかったからかもしれないけど」
こなた「なるほどー」
みゆき「良かったですねー」
かがみ「・・・」
つかさ「それで、8時頃になってお姉ちゃんに起こされたんだけど・・・
     いつもより大声で怒鳴られちゃって、ちょっと恐くて・・・」
こなた「やっぱかがみんって凶暴だねー」
かがみ「・・・うるさい」
こなた「んー?ツッコミに元気がないよぉ?」
かがみ「黙れば」
こなた「う・・・」
みゆき(やはり・・・かがみさんの様子が変ですね)
445 :かがみがダイエットを始めるそうです。 :2008/09/07(日) 17:35:28.03 ID:oLIFfx.0
放課後

はあ・・・昼のこなた達との会話は疲れたわ。
これからジョギングか・・・何か気ノリしないわ。
まあでも行かないと・・・

・・・
足が動かない。というか動きたくない。
なんか昼間からだるかったけど・・・
もういいや、ジョギング今日は休もう・・・


夜・風呂上がり

カタカタ・・・

かがみ「え・・・」

うわ・・・ちょっと増えてんじゃないの・・・
食事制限はしたのに・・・
やっぱ運動しなきゃダメなわけ?


「○月○日 58.8kg」

何で増えたの?
運動はしなかったけど・・・だからといってそれだけで増えるか?
普通プラマイ0ぐらいじゃない?
くそー腹立つなあ・・・

・・・もしかしてストレス太りとか・・・ないか・・・
446 :かがみがダイエットを始めるそうです。 :2008/09/07(日) 17:36:13.19 ID:oLIFfx.0
13日目・朝

チュンチュン・・・

朝か・・・時計・・・え?
5時36分?
・・・
えっと、短針が5と6の間、で長針が・・・7より少し先・・・
どう見ても5時36分だわ。
なんでこんな早く目が覚めたんだろ?

まあいいや・・・テキトーにラノベでも読むか・・・


お昼休み

こなた「・・・今日かがみ休み?」
つかさ「いや、ちゃんと来てるよー。・・・遅いね」
みゆき「どうされたんでしょうか」
こなた「まーいいや。たまにこういうことあったし。3人で食べようよ」
つかさ「うーん・・・そうだね。ちょっと残念だけど・・・。じゃ、いただきまーす」
みゆき(昨日からおかしいですね・・・本当に、どうしたんでしょうか)
447 :かがみがダイエットを始めるそうです。 :2008/09/07(日) 17:36:40.39 ID:oLIFfx.0
みさお「珍しいなー柊、向こうのクラス行かないなんてさー」
かがみ「勝手でしょ、そんなの」
あやの「じゃあ、3人で食べよっかー」
かがみ「・・・そうね、そうさせてもらうわ」
みさお「ヒュウー!柊と一緒だぜぇ!」
あやの「嬉しそうねー」
みさお「まあだってそりゃー、久々だし」
かがみ「そうね」
パカッ
みさお「みぅ?柊、おかず少ねぇなー。そんな少食だっけ?」
かがみ「ダイエット中だから」
みさお「おぇ!?初めて聞いたぞ、そんなん!何で話してくんなかったんだよー」
かがみ「別に」
みさお「んー?何だよ柊、いいじゃんよー話してくれてもさー」
かがみ「どうでもいいでしょ」
みさお「そんなぁ〜」
あやの「・・・もしかして柊ちゃん、今日、あの日・・・とか?」
かがみ「へ?違うわよ」
みさお「あの日ってアレのことか?」
あやの「うん、多分そのこと」
みさお「何で?」
あやの「何か、その・・・柊ちゃん、不機嫌みたいだから」
かがみ「・・・」

・・・やっぱり、そうなんだ。
やっと自覚した。
周りがこうも私に違和感を覚えることからはっきりした。

今、交友関係が煩わしくなってる。
昨日のこなた達との会話も、鬱陶しくて冷たく返すばかりだった。
今も、日下部が鬱陶しい・・・絡んでくるたびにキレそうになる。

かがみ「うん・・・まあ」
みさお「そしたら何だ、ま・さ・か男関係かぁ?」
かがみ「んなワケないでしょ」
みさお「じゃーアレ?チビっこ?」
かがみ「は?うるさい。黙って」
みさお「うお怖え・・・あやのぉ、柊なんか怖えよぉ」
あやの「うーん・・・」
かがみ「・・・」

私、どうなってんだろ。どう見えてんだろ。
今日下部も峰岸も私が何かおかしいって思ってるんだろうか。
思ってるんだろうけど。
448 :かがみがダイエットを始めるそうです。 :2008/09/07(日) 17:37:12.48 ID:oLIFfx.0
放課後・自分の部屋

嫌だな・・・
ここ最近、何か変。友達との会話が面白くないなんて・・・
ジョギングにも行きたくないし・・・
でも昨日、体重が増えてた・・・
行かなきゃなあ・・・でもなあ・・・

バタンッ

ベッドに倒れこむ。

うー・・・そして全くやる気が出ない・・・勉強もやりたくない。
宿題あるのに・・・英語も国語も数学も結構多いのに・・・

・・・
何で、何もやる気でないんだろ?
そういえば今日の授業も、なんか楽しくなかったような・・・
ただ何も考えずに板書を写すだけで、意味もわかんなくて・・・
普段は、ほんのちょっとだけど知的好奇心みたいなのを感じてるんだけどな。
やっぱりおかしい・・・

そもそも「楽しい」って何だっけ・・・
・・・
あ、今私すごく病んだこと言った気がする・・・
うつ病を患った人間が言うセリフだわ、それ・・・

もう駄目だわ・・・どうしよう・・・
449 :かがみがダイエットを始めるそうです。 :2008/09/07(日) 17:38:08.05 ID:oLIFfx.0
クンクン

ん、この匂いは・・・

つかさ「まつりお姉ちゃん、クッキー食べるー?」
まつり「おおサンキュ!もちろん食べるわよー」

つかさがクッキー焼いたのね・・・ふーん・・・

・・・

グゥー

・・・

まずい。お腹が鳴ってる。
クッキーか・・・でも食べたらいけないのよね。
最初に決めたし。間食は厳禁って。
だから私は食べない。食べたら台無しになる・・・

まつり「そんじゃいただきまーす」
「サクッ ポリ・・・ポリ・・・」

く・・・あーもう!美味しそうな音立てて頬張りやがって・・・
でも誘惑に負けちゃだめ!
間食は厳禁、間食は厳禁、間食は・・・

まつり「んー!やっぱ超ウマいわ!」
つかさ「えへへ、今回ホワイトチョコとバニラエッセンスも入れてみたんだー」
まつり「へー、やるわねー」

ぐぐ・・・!またしても食欲を増すような・・・でも間食は・・・
・・・

(脳内再生音)
『サクッ ザクッ・・・ザクッ・・・
 サクッ サクッ・・・フワッ・・・』

もぐもぐ・・・(口だけ動かしてる)
450 :かがみがダイエットを始めるそうです。 :2008/09/07(日) 17:38:49.16 ID:oLIFfx.0
・・・えい!もうダメ!限界!
本能が理性を下したわ!

ダン!ガラガラ、ダッダッダッ・・・

かがみ「つかさ、・・・私もいい?」
つかさ「え?ダイエット中じゃあ・・・」
かがみ「いやもう色々と限界だわ。ちょっと頂戴?」
つかさ「あうん、いいよー」

サクッ!ボリ・・・ボリ・・・

かがみ「おお・・・ほんと美味しい」
つかさ「えへ、ありがとー」
まつり「ふふーん、やっぱかがみにダイエットは無理だったね」
かがみ「もーどうでもいいでしょ、クッキーが美味しいんだから」
つかさ「えへへー・・・」
まつり「でも本当にいいのー?そんな食べたらいまに太るわよー?」
かがみ「もーうるさいな!今まで我慢してたんだから仕方ないじゃん!」ボリボリ
つかさ「よく食べるねー」
まつり「あ!ちょっと!今取ったの!それ食べたかったやつ!」
かがみ「はあ?知らないわよ」パクッ
まつり「ああああああああああ!!」
つかさ「どんだけー」

あーほんっと美味しい。何で今までこんなのを我慢してたんでしょうねー。
もう、ちょっとぐらい太ったっていいわ。
今まで少しずつ痩せてたし、問題ないわよね?
451 :かがみがダイエットを始めるそうです。 :2008/09/07(日) 17:39:44.95 ID:oLIFfx.0
次の日・お昼休み

かがみ「おーっす」
こなた「お、かがみ!昨日は寂しかったぞぉー!」
かがみ「あー悪い悪い、ちょっと不機嫌でさ」
みゆき「今日はお元気そうですね」
かがみ「うーん、というか昨日一昨日がちょっとおかしかったわ」
つかさ「あははー」
こなた「ところで一昨日から痩せた?」
かがみ「んーそれが・・・」
つかさ「んっとね、昨日でダイエットやめちゃったんだ」
こなた「ほぇ!?何で?」
かがみ「つかさがクッキー焼いてたんだけど、それがおいしそうでついに食べちゃった」
こなた「ふふーん、誘惑に弱いなー」
かがみ「うるさい!っていうかあんたに言われたくない」
みゆき「・・・何か本当に、精神的な苦痛から解放された感じですね」
かがみ「ほんと、昨日の私が嘘みたいよね!」
つかさ「ダイエットってそんなきついんだ・・・」
かがみ「あー、少なくとも私にはね。世間には本当に成功させる人もいるんだろうけど」
こなた「ま、とにかくも元通りのかがみが帰ってきたわけさ。
     今日の成功を祝って、乾杯!」
かがみ「何だそりゃ、っていうかダイエット的には失敗だし!」
つかさ「でもお姉ちゃんが元に戻って良かったー」
みゆき「本当、良かったです」
かがみ「いやまあまあ・・・さて、お弁当でも食べましょーよ」
パカッ
こなた「あ!量も普通になってる」
かがみ「まあそりゃ、もうやめたんだし」
こなた「そしたらさー、いっそのこと太っちゃいなよ。[ピザ]にも一応需要はあるし」
かがみ「あるか!大体痩せるのをやめたからといって必ず太るわけじゃないでしょうが!」
こなた「うーん、やっぱかがみんはこうじゃないと。凶暴かがみん♪」
かがみ「うるさいわ!」


この日はもう、家に帰り着くとともにお菓子を思う存分食べましたよ。
今まで心を覆っていた抑制という堤防が崩れ落ち、欲望が洪水のごとくあふれ出し・・・
ってちょっとかっこつけて表現したらそんな感じ?
なんかこなたっぽいこと言ってるような気がするけど。

努力って、続けるの難しいのね。
私の場合、楽しみを一切殺してきついことだけやろうとしてたから、
ストレスがたまってたのよね。
だから、何かを頑張るのって、「楽しいこと」も一緒にやって、
ストレスを軽減しながらの方がいいんじゃないかなって思った。
今回の一件で、私が学習したこと。

さあ、これからはお菓子もたまには食べながら頑張るわよー!
452 :かがみがダイエットを始めるそうです。 :2008/09/07(日) 17:40:08.65 ID:oLIFfx.0
夜・風呂上がり

かがみ「さて・・・」

カタカタ・・・

かがみ「!!」

59.8!一気に元に戻りやがった!
昨日・今日でお菓子を食べすぎたせい・・・?
キー!私の2週間は何だったのよ!
元の木阿弥じゃない!

やっぱり、体重計なんて大っ嫌い!!


fin
453 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/07(日) 17:42:32.57 ID:oLIFfx.0
以上。
先に投稿された2作品読んで自分の作品に相当コンプレックスあるんだけど、
まあそれでも楽しんでくれたらと思う。
454 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/07(日) 18:43:20.20 ID:2dH75Us0
>>453
乙です。
やったこと無いから分からないけど、ダイエットって人によっちゃホント大変そうだもんなぁ・・・。

それにしても、かがみが59.8ってのは少し重過ぎる気がした。
男でかがみより少し背が高くて、筋肉と脂肪がそれなりについてる俺でも、60前後なんだが・・・・・・胸と尻の差?
455 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/07(日) 18:57:35.81 ID:pi66Dd.0
>>453
乙! 何事も無理してると碌なことならないよな
米減らすだけでも結構変わるんだぞ?>かがみ

>>454
俺もオモタ。肥満かそうでないかで言えば問題ないはずではあるが……

年齢的な問題もあるだろうけど、うちの親が150ちょっとで体重が50ちょっと、で見ため太ってるからなぁ
胸と尻って言ってもみゆきじゃあるまいし、かがみ程度のなら、
456 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/07(日) 19:03:16.16 ID:DRXkjdo0
女性の160-60は見た目に出るってレベルじゃねーな

>>455
メリケンサックで殴り倒されたようだが一体誰が…
457 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/07(日) 19:35:20.60 ID:6.3u6Bg0
田村ひより人物ファイルに、身長・体重データもほしいところだよね。
458 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/07(日) 19:37:43.53 ID:w4Mz.cDO
>>457
柊かがみ
体重……

『体重の2文字の後には血が付いている、なにかあったのだろうか…』
459 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/07(日) 19:46:47.39 ID:6.3u6Bg0
>>458

 その後、ひよりんの姿を見た者は誰もいなかった……。
460 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/07(日) 20:01:30.95 ID:WkholASO
>>453
乙。
不機嫌かがみが怖かったぜ!
ダイエット解放した時のかがみには吹いたがなww

さて、俺も投下するか。
念のため10分待ってみる
461 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/07(日) 20:11:03.59 ID:WkholASO
では投下します。緊張しまくり
462 :コンクール作品「ティアドロップ」 [saga]:2008/09/07(日) 20:12:46.22 ID:WkholASO
「ミートボールは何の肉なんだ?」

 昼休み、昼食を食している際、美味しそうにミートボールを食べていたみさおが、唐突に誰に対してでもなく話を振った。

「……え?」
「……は?」

 その幼稚な質問に、一緒に昼食を取っていた二人はポカーンとするばかりだった。

「何? 二人も知らないのか?」
「知ってるけど……みさちゃん知らなかったの?」
「ありえん」

 二人のみさおを馬鹿にする言い方にカチンと来たのか、頬を膨らませ口を3の字にするみさお。

「何だよ〜、知らないんだからしょうがねーだろー」
「小学生でも分かるけどな」
「あやの〜、柊が酷いよ〜」

 かがみの容赦無いツッコミに、みさおはあやのに助けを求めてしまう。あやのはそれを抱き寄せると、優しく頭を撫でる。

「よしよし、でもみさちゃん? ミートボールが何の肉か、なんて常識なのよ」
「じゃあ、いい加減教えてくれよ〜、このままバカにされっぱなしってのは嫌だぜ〜」

 するとあやのは、頭を撫でるのを止め、みさおの両頬を抑え、自分の顔と向き合わせる形を取った。あやのの顔はいつになく真剣だった。

「じゃあ教えるけど……みさちゃん、現実から目を背けちゃダメだからね?」
「お、ぉう……」
「何を話す気だよ……」

 あやのは小さく深呼吸をした後……目を見開いて……語った。

「ミートボールに使われてる肉はね……柊ちゃんなの」
463 :ティアドロップ [saga]:2008/09/07(日) 20:14:10.44 ID:WkholASO
「……え?」
「待てコ――むぐっ」

 かがみがツッコミを入れる前に、あやのが口を手で塞ぐ。そして軽くウインク。かがみは「あー、なるほど」と口には出さない――塞がれて言えない為――が、首を縦に振り、肯定の意思を示した。

「柊の肉って……嘘だよな? 柊……?」
「……」

 話を振られたかがみは、何も言いたくないかのように、俯き笑う。その頬には涙が伝っていた……。

「おいおい、マジなのか? そんな訳無いよな? なぁっ! だいたいどこの肉……あ」

 みさおは気付いた、気付いてしまった。かがみのとある部分が昨日見たときとは明らかに違っていたことに。

「柊……お前、そんなに胸小さかったっけ……?」
「…………」

 かがみは何も言わない。ずっと下を向いて黙りこくっている。

「みさちゃん……もう分かったでしょ? ミートボールの肉は柊ちゃんの胸の肉なのよ……」
「――ッ!?」

 絶句。衝撃の事実を知ったみさおは持っていた箸を落としてしまう。箸が落ちた音が教室中に響き渡る。いつの間にかクラスは静まり返っていた。

「あ……ありえねえ……ありえねえってヴぁ!」
「あ……」

 混乱したみさおは、本当の事実を知るべく、自ら行動に移す。そう、かがみのセーラー服をめくったのだ。ここが教室ということも忘れて……。

「嘘だろ……」

464 :ティアドロップ [saga]:2008/09/07(日) 20:14:51.46 ID:WkholASO
 普通、年頃の女の子であれば、女性特有の部分を隠すもの……所謂、ブラジャーと呼ばれる下着が身についているはずだった……。しかし、そこにブラジャーは無く、替わりに身についてたのは、擦り減った胸を隠す様に包帯が巻かれてあるだけだった。

「ちょっと……恥ずかしいから……」
「あ、ごめん……」

 いつもの彼女からは想像も付かないくらい萎れている様子だった。
 擦り減った胸を見られたショックなのだろうか……? そう思ったみさおも、かがみと同じく萎れてしまった。

「ちょっと、私なら大丈夫だから。そんなにしょぼくれないでよ」

 かがみは、これでもかっていうくらいの笑顔を見せる。だがみさおには、それが強がっている笑顔にしか見えなかった。その笑顔の向こうには溜息が隠れている……そんな風にしか思えなかった。

「なんでだよぉ……なんで柊のおっぱいがミートボールの材料なんだよぉ……うわぁぁぁぁーん!」

 みさおは泣いた。産まれて初めて本気で泣いた。そして大人という階段をまた一歩登り始めた。

「泣かないで。良いのよ、日下部に食べて貰えるなら私は嬉しいもの」
「嫌だ、私はもう食べないぞ」

 事実を知ってしまった以上、食べることなんか出来ない。それは決して気持ち悪いからという意味では無い。

「日下部……」
「みさちゃん……みさちゃんが食べても食べなくても、ミートボールは作られるのよ」
465 :ティアドロップ [saga]:2008/09/07(日) 20:15:31.51 ID:WkholASO
「え……?」

 暫く黙っていたあやのが口を開いた。

「ミートボールは今や世界三代珍味を上回る美味しさとして知れ渡ってしまったの。だから例えみさちゃんが食べなくても、柊ちゃんの胸は削られてしまうの」
「……」
「そ、そんな……」

 みさおは自分の弁当箱のミートボールを見つめる。

「もし、みさちゃんがミートボールを食べなかったらどうなると思う?」
「……あ」

 みさおは気付いた。ミートボールをみさおが食べなければ、かがみの削った胸が無駄になってしまうことに……。
 なんという残酷な話だろうか。砕けて散ったガラスの様に突き刺さる痛みが、みさおの胸に走る。

「私は……」
「日下部、笑って? 私はいつでもあんたの笑顔に救われて来たの。だから日下部のそんな顔は見たくないわ……」
「そうよ、みさちゃん。笑って?」
「柊ぃ……あやのぉ……」

 みさおは涙を拭いて席を立つ。その顔には微かに笑顔が取り戻されていた。

「ちょっと顔洗ってくるな!」

 そう言って、教室を出ていくみさお。残された二人は何かを堪えるようにみさおを笑顔で見送る。そしてみさおが教室から出ていって暫く経った後、クラスの空気が変わった。やがて「ぷっ」「くく」と小さく漏らすように声が聞こえてきた。どうやらそれがスイッチだったらしい。

466 :ティアドロップ [saga]:2008/09/07(日) 20:16:08.87 ID:WkholASO
「あっはっはっはっはっはっ!」
「ふふ、ふふふふ」
「クスクス」
「ハァ〜ッハッハッハッハッハッ!」

 クラス中が笑いに包まれた。

「まさか、峰岸が日下部に仕掛けるなんてね〜……ふふ」
「柊ちゃんこそ凄い演技だったわよ。女優でも目指しているのかしら? クスクス」

 話の内容からして、どうやらみさおに対してのドッキリだということが分かる。

「でも、胸なんて言われたときは焦ったわよ。よく私がさらし巻いてるなんて分かったわね」
「だって柊ちゃん朝に胸触って焦ってたじゃない? それで“保健室行ってくる”なんて言うんだもん、すぐに付けてないって分かったの♪」

 驚異的洞察力である。

「へへん! 俺、柊のさらし姿を写メ撮っちゃったぜ!」
「マジで!? 送ってくれよ!」
「あ! 止めなさいよコラ!」

 かがみが男子生徒の携帯を取り上げるべく立ち上がる。
 一方その頃、顔を洗いに行ったみさおはというと……。


467 :ティアドロップ [saga]:2008/09/07(日) 20:16:59.71 ID:WkholASO
「ダメだ、やっぱり納得いかねぇ! 柊があんな思いをする必要なんかないんだっ」

 みさおはトイレの鏡に怒鳴る。まるで、さっきは納得してしまった自分に言い付けるように。

「これ以上、柊にあんな思いをさせない方法は……一つだな」

 みさおは携帯を取り出すと、記憶を頼りに、とある番号を押していく。
 プルルル、と電子音が三回程鳴ったあと相手は出た。

「はい。こちら、肉はオイシク・タノシク・ゲンキヨク及び他――」
「略して肉連だろ? 分かってるってヴぁ」
「……どんな御用でしょうか?」

 会社名を途中で切られ少しムッとしてる様子。悪い電話対応者の見本だ。

「あたし、みさお!」
「はい?」
「あたしの名前、覚えて……」
「はい、みさおさんですね? 今日はどのような御用件でしょうか?」
「単刀直入に言うぜ」

 みさおは一呼吸したあと……言ってしまった。恐らくみさおの人生で一番恥ずかしい思い出になっただろう。
 以下がその会話の内容だ。

468 :ティアドロップ [saga]:2008/09/07(日) 20:17:48.41 ID:WkholASO
「ミートボールを作るのを止めてほしい」
「は? あ、いや……何ですって?」
「えーと、正確には使う材料を普通のお肉にして欲しいって事なんだ」
「……えーと、みさおちゃーん? あなたは何を――」
「惚けんなよ、ミートボールに使ってる肉が柊の……私の友達の胸の肉って事はもう分かってるんだよっ」
「ちょ、え?」
「柊のおっぱいをこれ以上小さく――」
「ははっ、何がw」
「おい、こっちは真剣に――」
「m9(^Д^)プギャー」
「……へ?」
「みさおちゃーん! あなたは何を言ってるのかなー? いたずら電話? 意味が分からないですw 何ですか“おっぱい”ってwww うちは牛肉100%ですよーw 分かりましたかー? じゃあこちらは仕事が忙しいので電話切りますね? テラアホスw」
「え? ちょっ、待てってヴぁ!」

 以上。みさおの人生最大の勘違い電話でした。それにしてもこの電話の対応者、いろんな意味でダメだろう。

「……え? 何? どーゆーこと?」

 みさおは、「ツー、ツー」と鳴る携帯を片手に、何がなんだか分からないといった様子で立ち尽くしていた。

「もしかして私……柊達に……騙された?」

 ようやくその事に気付く。そして先程の電話を思いだし、顔が真っ赤になってしまう。それと同時に怒りも込み上げてきた。

469 :ティアドロップ [saga]:2008/09/07(日) 20:18:49.69 ID:WkholASO
「そっかぁー、やってくれるじゃねぇか……柊」

 何故か対象はかがみだけになっていた。主犯はあやのなのだが……。

「そっちがそーゆーことするなら……覚悟しろよ、柊……」

 今ここに居ない人物にそんな事を言っても無意味なのだが……はてさて、どうなることやら。

 ここで場面はかがみ達の教室に移る。何も知らない彼女等は、呑気に笑いの混じった会話を繰り広げていた。



「でも、ちょっとやりすぎたわよね。いつ真実を話すの?」
「う〜ん、明日の朝までかな?」
「朝までって……もしかして日下部、また何かやったの?」
「うん、ちょっとね……だからこれは小さな復讐なの」
「そ、そう……」

 かがみは峰岸の後ろで黒い炎が燃えているのが見えた。そして心の中で“峰岸だけは怒らせてはいけない”と悟った。
 そんな会話をしている内に教室のドアがガララと開く。みさおが帰って来たようだ。

「お帰り、もう大丈夫?」

 嘘と伝えるのは明日ということになってるので、かがみは再び演技に入る。

「あぁ、もう大丈夫だぜ!」

 その向日葵の様な明るい笑顔を見て、かがみとあやのは安堵する。しかし、その笑顔の裏に怪しい笑みがあることに二人が知るよしもなかった。

「さ、昼休みが終わる前にお弁当片付けちゃいましょ」
「おぅ。ただその前に、柊にお願いがあるんだけど」

 みさおは自分の席を通り越して座っているかがみの後ろに立ち、彼女の両肩に手を置く。

470 :ティアドロップ [saga]:2008/09/07(日) 20:19:48.96 ID:WkholASO
「な、なにかしら?」

 首を30度程回して、後ろの人物に返事をする。嘘を付いているということもあって、みさおの意味深な行動に警戒しているようだ。

「いやね? ちょっと両手を椅子の後ろに回してくれるだけで良いんだよ」
「手を? こうかしら?」

 手を後ろに回すだけ。そんな簡単な事なら何も問題は無いだろうと警戒心を解いて、指示通りにする。この時、かがみがもう少し冷静だったらこの場に似合わない“ジャラ”という金属音が聞こえ、この後の惨事を回避できただろう……。

「うん、良いぜ♪ これで完了」
「え? ちよっと!」

 かがみは両腕をそれぞれ椅子の両端に手錠を掛けられてしまった。手錠をどこから持ってきたのかは謎だ。

「何するのよ!」
「あんまり暴れない方が良いぜ。痕が付くからな」
「くっ」

 ガチャガチャと暴れるかがみにそう言うと、諦めて動かしていた腕を止めた。
 みさおは無言で机から椅子毎かがみを引き出すと、彼女の膝に騎乗する様に座った。補足して説明すると、向かい合って座っているのだ。
 これでかがみは完全に自由を奪われた。

「これは何の真似かしら?」
「みさちゃん?」
「ミートボール」
「へ?」

 困惑する二人を更に困惑させるような台詞を吐く。だがかがみは自分の今の状況を察し、少し危機感を持ち始めた。

471 :ティアドロップ [saga]:2008/09/07(日) 20:20:59.59 ID:WkholASO
「み、ミートボールが何――」
「ミートボールって柊のここで出来てるんだよな?」

 そういって、みさおはセーラー服越にかがみの胸を優しく撫でるように触る。

「ちょっ……やめなさいよ!」

 かがみが嫌がったので、みさおは触るのを止める。かがみの頬が赤らんでいるのを見ると満足そうに笑う。

「なぁー、あやのー。ミートボールは柊のおっぱいなんだよなー?」
「え、えぇ、そうよ。さっき説明したじゃない」
「待って、峰岸。もう良いじゃない、終わりにしましょ」

 かがみはこれからみさおに何をされるか想像してしまい、早くこの話を終わらせて解放されたいようだ。
 しかし、みさおはかがみの台詞を聞こえなかったことにしてしまう。

「じゃあちょっと確認するな?」
「確認って……ちょっ、やめっ」

 何も抵抗できないかがみは、あっさりとセーラー服を捲くり上げられてしまう。

「柊達が言ったことが……嘘か、本当かっ」
「やだ、やだっ! やめて!」

 みさおはかがみの胸に巻いてあった包帯をスルスルと解いていく。するとプリンッと形の良い胸がみさおの目に映った。

「へぇ、柊の胸って自己再生するんだ」
「そんな訳無いでしょ! ミートボール云々は嘘なの! 分かったらどきなさいよ馬鹿!」

 かがみは既に半泣きだ。周囲からの視線もあって、恥ずかしさは何倍にも膨れ上がる。

「みさちゃん! いい加減に――」
「峰岸!」

 あやのが動いた。これで解放される。そう思ったかがみは期待に満ちた顔をあやのに向ける。しかし……

472 :ティアドロップ [saga]:2008/09/07(日) 20:21:52.34 ID:WkholASO
「何? あやの」

 振り向いたみさおの目が異常な程にどす黒くて、そんな目で睨み付けられたあやのは言葉を詰まらせてしまった。

(恐い……みさちゃんが恐いわ……)
「いい加減に……何?」
「うっ……」

 私がみさちゃんに気圧されるなんて……。と、動揺してしまい次の言葉が中々出てこない。

「い……」
「い?」
「いい加減にしなさいっ! 飛んでったあいつの火照る身体って――」
「なんだOPかよ」
「峰岸ぃ……」
(ごめん、柊ちゃん……私にはどうすることも出来ないわ)

 あやのは踊りながら心の中でかがみに誤り続けた。みさおはあやのの歌をBGMに再びかがみのセーラー服を捲くる。

「日下部っ、あんたホントにいい加減にしなさいよ!」
「……私ね、肉連に電話したんだ」
「え?」
「柊のおっぱいをこれ以上使うなぁー! って……そしたら何て言われたと思う?」
「あ……」

 みさおはあやの達の嘘を本気で信じてた。それ故に友の大事な部分をミートボールの材料としてるのが許せなかった。だが肉連はそんな事情は知らない。ただのいたずら電話として見るのは当たり前だ。

「笑われた。すごいバカにされた。めちゃくちゃ恥ずかしかった」
「日下部……」
「私は……これ以上、柊に嫌な思いをさせたくなくて……真剣に考えて電話したのにっ」
「……」
(みさちゃん……)

 信じていた友が実は嘘をついていた。皆で夜明けを追いかけていたが、それを見失い、戸惑って振り向けば、居るはずの友がそこには居ず、高見で自分を笑っているのだ。「一人で何をやっているの?」と。
 今までずっと傍に居てくれた存在が、急に居なくなる絶望感……。
 それが悲しくて、切なくて、みさおはどうしていいのか分からなかった。そして生まれた復讐心……。

473 :ティアドロップ [saga]:2008/09/07(日) 20:22:48.78 ID:WkholASO
「何で嘘なんかついたんだよぉっ! ぐすっ……うぅ、うわあぁぁぁん」

 みさおの当初の予定は、かがみを羞恥の渦に巻き込み、自分と同じ思いをさせるつもりだったが、もうそんなことはどうでも良かった。
 ただ悲しくて悲しくて仕方がなかった。その泣き声は廊下に漏れる程、教室に響き渡る。

「最低ね……私たち」

 そんなみさおを見て、かがみは呟く。

「こんな純粋な子を騙すなんて……どうかしてた」

 かがみの瞳にも、うっすらと涙が出てくる。

「柊……?」
「日下部、この手錠……外してくれないかしら?」
「え? うん……」

 何故か今のかがみには悪意を感じず、みさおは言われるままに手錠を外した。

「ごめんな、痛かったか――」
「……」

 かがみは言葉を遮るようにみさおを抱きしめる。

「柊……」
「ごめん、ごめんね……あんたがここまで苦しんでいるなんて知らなかった……明日になれば笑って済ませると思ってた……それがこんなにもあんたを傷つけちゃうなんて……私、私……!」

 言葉じゃうまく伝えられずに、時間だけが無情に過ぎていく。

「もうあんたを一人にさせない。ずっとここにいるから、私が傍に居るから!」
「柊ぃ……柊ぃぃ〜」

 みさおもかがみの背中に手を回し、お互いに抱きしめ合う。その様子を見つめる一人の少女。

474 :ティアドロップ [saga]:2008/09/07(日) 20:23:36.79 ID:WkholASO
(……私ったらなんてバカなの? こんなにもみさちゃんが弱いなんて……みさちゃんの性格を知っているようで、まだまだ知らなかったみたいね……お義姉さん失格ね)
「……?」
「峰岸?」

 後ろから聞こえていた歌が途中で止み、そちらへ振り返る二人。あやのは無言でみさおの背中に回ると、そのまま後ろから抱き着いた。

「ごめんね、みさちゃん。昨日みさちゃんにあんなことされたからお返しに、と思ってやっちゃったの……。それがみさちゃんをここまで追い込んじゃうなんて思わなくて……本当にごめん。愚かな私たちをどうか許して……」

 あやのは涙を流さない。そんなので同情を買い、許してもらわれても解決したことにはならないと感じたからだ。

「あやのぉ……。もう良いよ……私も、私も悪かったよぉ……二人ともごめんな……」
「ごめん」
「ごめんね」

 三人が固まって謝り合う。それが周囲の人にも感動を与えたようで、教室中から啜り泣く声が広がり始めた。

「日下部、罪滅ぼしとは言わないけど……」
「え?」
「さっきあんたがやろうとしていた続き、やっても良いわよ」
「え? いや、いいよもう。柊だって嫌だろ?」
「それじゃあ私の気が治まらないのよ」

 そっぽを向いているが、頬は赤い。それを目視したみさおも赤くなってしまう。

「良い……のか……?」
「場所は変えてよね……///」
「お、おぅ……じゃあさ……」
475 :ティアドロップ [saga]:2008/09/07(日) 20:24:25.90 ID:WkholASO





 時は放課後。そしてここは図書室。夕日の光が窓から差し込み、電気を点けなくても明るいその机に、少し興奮気味な少女がとある本を読んでいた。

(私と……日下部がぁ……ダメ、これ以上は私には刺激が強すぎる!)

 と、途中で読むのを止め本を閉じる。本の表紙にはポップな感じで“おいしいミートボール”と書いてある。この本のタイトルらしい。果たしてミートボールとは、何を比喩しているのか……。
 そしてそのタイトルの下にはツインテールの少女と、ショートカットで八重歯がよく似合う少女が抱き合って、今にもキスしようかというくらい顔を近づけている。

(どう考えても私と日下部よね、これ……。何でこんな所に)

 こんな自分がモデルの恥ずかしい漫画が学校の図書室に、しかも机に置いてあるなんて……、堪ったもんじゃないわ。
 そう思った彼女、柊かがみはその漫画を自分の鞄の中に入れようとするが……

「あっ!」
476 :ティアドロップ [saga]:2008/09/07(日) 20:25:27.35 ID:WkholASO
「え!?」

 本棚の影から現れた黒髪で眼鏡をかけた少女に叫ばれて、ビクッとして本を落としてしまう。

「あちゃー……」

 黒髪の少女の後ろから蒼髪で小さな少女が残念そうな顔で出てきた。

「こ、こなた? 教室で待っててって……」
「いやぁ、本を返すだけにしては遅いし……それにこの子にちょっと頼まれちゃってさ」

 こなたと呼ばれた小さき少女は、ぽんぽんと黒髪の少女の肩を叩く。一方、その少女は酷く慌てている。

「自分が描いた漫画を図書室に忘れちゃって、一人で取りに行くのも心細くて、たまたまゆーちゃんに渡すものがあって一年生の廊下を歩いていた私に一緒に来てほしいって言われて、私はその漫画を見せてもらうことで承諾して来たんだ」
「……説明的な説明ありがとう」
「先輩っ、マズイッスよ!」

 黒髪の少女は滝の様な冷や汗をかきながらあわあわと挙動不振な動きを見せる。今すぐこの場所から逃げ出したい……そんな気持ちでいっぱいだった。

「何がヤバイのかな? ひよりん」
「だってあの“同人誌”のモデル……」
「む」

 黒髪の少女、田村ひよりはこなたにしか聞こえない程度に話したが、同人誌という普段使われない単語を、かがみは聞き逃さなかった。

477 :ティアドロップ [saga]:2008/09/07(日) 20:26:21.07 ID:WkholASO
「もしかして田村さん……」
「はいぃっ!」

 ひよりの脳裏に「人生\(^o^)/オワタ」という言葉が何度も駆け巡る。

「これ、あなたが描いた物かしら?」

 そう言って、かがみは落ちていた同人誌を拾う。

「いや、そのぅ……。はぃッス……」

 あっさりと認めてしまった。変に言い訳するよりも、すぐに認めた方が相手をいらつかせないで済むかも知れないと思ったらしい。最も、かがみの額には既に十字の怒りマークが見えている為、あまり効果は無いかも知れないが……。

「あなたね、人に何の断りもなく――」
「え? これってかがみがモデルなの!? 見せて見せて!」
「な、ダメよ! 見せられるわけないじゃない!」
「えー、だってそれひよりんのじゃん」
「そうだけど……」

 かがみは取られまいと、同人誌を抱くように隠す。

「それとも何か恥ずかしい内容でもあったかな?」
「あぅ……///」

 先程の内容を思いだし、顔が真っ赤になってしまうかがみ。そしてキッ、とひよりを睨み付ける。

「だいたい、見てもないのに何であんなに細かいのよ!」
「ひぃっ! すみません!」

 何を見たか、何が細かいか、なんてことは恥ずかしくて言えるわけもない。だが、こういうことに勘の良いこなたは直ぐに分かってしまった。

「やっぱりそーゆーシーンがあるんだ〜」
「んなっ!? 無いわよ! 無い無い!」
「ねぇー、見せてヨー、それひよりんのだよー」
「ダメったらダメェーッ!」

 二人は机の周りをぐるぐると、一方は逃げ、一方は追いかけ走る。そんな二人を見ながら、ひよりは頭を抱え俯いている。

(なんという失態だ……僕は……俺は……私は……!)


478 :ティアドロップ [saga]:2008/09/07(日) 20:26:58.83 ID:WkholASO
 その後、ひよりの誠意のある謝罪と熱烈な懇願もあり「キャラクターと名前を少し弄れば――かがみが納得するキャラクターでなければダメ――転売しても良い」とのありがたい言葉を受け、その場は収まった。
 しかし、一度描いたキャラクターを描き直すというのは中々どうして難しく、結局最初から描き直すことになってしまったひより。
 どうしてあんなミスをしたのか、と後悔する時間もなく……ただひたすらペンを走らせるのだった。
 因みに、修正前の同人誌をこなたはちゃっかりと読んでいた。抜け目の無い少女である。

「うぅ、こーちゃん先輩から借りたCDで思い付いたギャグとエロスとお涙頂戴の最高傑作がぁ……」
「……あの歌からここまで描けたのは凄いけど……まぁ、どんまい」


 以来、彼女は同人誌で友人をモデルに描く際には、細心の注意を払って描くようにしているという……。


    木冬

479 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/07(日) 20:32:02.44 ID:WkholASO
以上です。途中、エラーになったときは焦ったw
今回の話は「らき☆すたSS ミートボールって何の肉?」というのが最近まとめに上がっていたのが作るきっかけになりました。

途中、このスレに相応しくない表現があったかも知れませんが、同人誌の内容ということで許していただきたいです。
不快感を与えてしまったらごめんなさい。

分かった人も居るかも知れませんが、ひよりが言ってるように、同人誌の中にとある歌の歌詞がちらほら入ってます。
知ってる人はそれを見つけて楽しんで頂けれたらな、と思います。ただ、歌が使われたアニメはSSに関係ないので、ここでは騒がないで欲しいです。

↑何か言葉が間違ってるかも知れません><
長文失礼。
480 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/07(日) 20:47:02.64 ID:DRXkjdo0
タイトル見てなみっだっひっとっつっぶぅー余裕でした



さて、俺もいよいよネタが浮かんできたぞ…!
6巻のネタバレチックだからどんなに早く書けても投下できるのは10日以降だが
481 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/07(日) 21:52:55.33 ID:ehCdtTs0
コンクール用の投下よろしいですか?
かなり長いです
482 :コンクール用『いぬがみつかさっ!』0/14 [saga]:2008/09/07(日) 21:55:20.77 ID:ehCdtTs0
ややホラー系。微グロあり
苦手な方は注意
483 :コンクール用『いぬがみつかさっ!』1/14 [saga]:2008/09/07(日) 21:55:57.70 ID:ehCdtTs0
洗面所に入ると、バスタオル1枚の妹が鏡の前でヘンなポーズをしていた。

「あ、お姉ちゃん。お風呂先にいただいたよ」
「つかさぁ〜……何よ、その奇怪なポーズは……新手の首の運動か/?」
もしこの場に、彼女……こと、柊かがみの友達がいたら、
『首に星型のアザでもついてるのかと思ったよ』と
言ってそうなくらい、腰に負担がかかる姿勢だった。
「あのね、ココ、首のところにキズみたいなのがあるの。
 今まで全然気がつかなかったけど」

そう言って襟足の髪の毛をかき上げると、たしかに後頭部から
うなじの部分にかけて縦に一筋の傷痕が見える。
数センチはあるだろうか……傷自体はかなり大きいが
盛り上がっているようには見えない。
ほとんど治りかけているあたり古いもののようだ。
「へぇ……コレは明るいところでよく見ないと、気がつかないんじゃない?
 普段は髪の毛がかかって完全に隠れちゃってるし」
「うん。触っても、全然分からないし」
「それにしても、よく気がついたわね。こんなところにあるキズ」
「今日美容室に行ったら、美容師さんが『痛くなかったですか?』って聞いてきて
 私もね、最初、何のこと言ってるのか全然分からなくって」
「うん……私も今までちっとも……」
先ほどから少し陰のある表情を見せていたかがみは、突然何かを
思い出したように口をつぐんだ。
やがて、しばらくの沈黙のあと、申し訳なさそうに小さく一言呟いた。
「あの時の痕、残ってたんだ……」
484 :コンクール用『いぬがみつかさっ!』2/14 [saga]:2008/09/07(日) 21:59:07.20 ID:ehCdtTs0
「ねえ、お姉ちゃん。ホントは知ってるんでしょ?」
「何のこと?」
ベッドで寝転がりながら、ラノベの新刊を読むかがみ。
つかさの問いにそっけなく答える。
「ココのキズのことだよ。何か知ってるよね?」
そう言って風呂上りの濡れた髪を撫でて、かがみを促す。
「さっさとドライヤー使いなさいよ」
かがみは読書中に話しかけられるのを極端に嫌がる。
普段のかがみなら、つかさのことを軽く一蹴しているだろう。
しかし、この時は読書に身が入らず、上の空といった感じで
ベッドのそばに腰掛けたつかさの質問を、気にかけているようだった。
「ねえ……気になるよ……」
つかさを横目で見ながら、やがてかがみは諦めるように呟いた。

「しょうがないわね……あんた、そういうとこって昔から頑固よね……
 話せばいいんでしょ? まあ、もう『時効』だろうし……」
「『時効』って?」
「だってもう10年くらい前の話よ。私たちが小学校に行ってた時だと思うから、
 8、9歳の頃。もっと前かもしれないわ」
「へぇ、そんなに前なんだ。どうりで私、全然覚えてないはずだよ」
「私はよく覚えてるわよ。すごく怖かったから……
 それに、元はと言えば私が原因だしね」
「えっと……私がココ怪我したのって、お姉ちゃんのせい?」
「そうだとも言えるし、仕方が無かったとも言えるわね」
「なにそれ? 全然答えになってないよー?」
485 :コンクール用『いぬがみつかさっ!』3/14 [saga]:2008/09/07(日) 21:59:55.41 ID:ehCdtTs0
「話は最後まで聞きなさいよ……その頃のあんたってね、
 今以上にすごーく甘えんぼでね。お父さんもお母さんも、お姉ちゃんも、
 親戚の人もみんな、つかさのことばかり可愛がってたの」
「わ、わたし、そんなに甘えんぼじゃないよぅ……」
つかさが顔を赤らめて言う。
「でもね。あの頃は本当に、みんながつかさの方ばかりかまってたのよ。
 少なくとも、その時の私にはそう思えた。
『かがみはしっかりしてて偉い』とは言ってくれたけど、
 同じ双子なのに……って、子供心にとても寂しかった……」
トゲをふくんだ言葉尻には、少しばかりの嫉妬と羨ましさが見え隠れしていた。
以前、友達に言われた「かがみは寂しがりやのウサちゃん」という言葉は
実は、思った以上に当たっているのかもしれない、とかがみは思った。
「あ、あの……なんていうか。ごめんなさい、お姉ちゃん」
かがみは大げさにため息をついてみせる。

「だからぁ〜……そ〜ゆ〜風にすぐ謝っちゃったりするところとか、
 その性格だからなのよねぇ……みんなに可愛がられるのはさ
 ま、今は全然気にしてないからね……とにかく、話を戻すわよ」
「そうそう、私のキズのことと全然関係ないよー」
「あんたがいちいち話を腰を折るから悪いのよ。最後まで黙って聞いてなさい」
「むー……」

「あれは、夏のすごい暑い日の昼下がり。たぶん気温は35度を超えてたかしら
 本当に気が滅入るほど暑かったのを覚えてる。
 確か、お父さんは仕事で関西の方に行ってて、お母さんは町内会の何かの集まりに行ってた。
 だからお姉ちゃん達に『私たち2人の面倒を見るように』って言ってたはず。
 でもお姉ちゃん達は『かがみ、つかさのことよろしくね』とかなんとか、友達と一緒に
 遊びに行ったりとかしてたの。まったく。いいかげんよね、ウチの姉妹って。
『なんでこのクソ暑いのに、手のかかるコイツの面倒を見なきゃ……』って、
 私は内心毒づいてた……って。ちょっ、何その今の小動物が怯えるような目は!?
 凶暴なのか? 今の私そんなに凶暴だった?

 ……とにかくね、その日の午後は、家に私たち2人だけだった。
 それで境内でかくれんぼとか鬼ごっことかして、遊んでた。全く、子供ってホントにバカよね。
 そんな日は、おとなしく家の中で遊んでればいいのに。
486 :コンクール用『いぬがみつかさっ!』4/14 [saga]:2008/09/07(日) 22:00:40.81 ID:ehCdtTs0
 で、そんなことをしてるうちに、裏のお堂のところへ言ってみようって
 私が言い出したの……ほら、裏庭を竹林のほうに抜けてたとこ、
 そこに小っちゃいお堂があったの、覚えてる? 昔あそこで遊んだじゃない。
 今はもう壊されちゃってて無いけど。
 あそこの軒下のとこにミツバチの巣があるから、見に行こうって誘ったのよ。

 まったく、救いようが無いくらいバカよね、子供の考えることって。
 あんたはすごく嫌がってたのを、私が無理やりに連れてった。あんたのこと、
 少し怖がらせてやりたかったんだと思う。
 真夏の炎天下の下、草がぼうぼうの小道をしばらく歩いって、開けたところに古い祠があった。
 なんの神様を祭ってたんだっけなぁ……昔お父さんに聞いたんだけど。
 犬神だったっけ?

 何か、あそこは今まで歩いてきた来た道と空気が違った。私はそう思った。
 なんとなくひんやりしてるというか、じとっと湿った感じがするというか……
 セミがうるさいのに、ひっそりとしてて静かで……全然そんなことは無いはずなのに。
 お目当ての蜂の巣はちゃんとあったわよ。それもすごく大きな立派なの。

 近くに行かなくても、あの蜂の羽音がぶんぶん聞こえて。周りを飛んでる蜂は数匹なんだけど。
 すごい威圧感ってヤツよ。しばらく遠くから見てたんだけど、私はさ、よせばいいのに
 石とか投げ始めた。
487 :コンクール用『いぬがみつかさっ!』5/14 [saga]:2008/09/07(日) 22:03:42.85 ID:ehCdtTs0
 もうね、出てくるのよ、蜂が。ものすごい数の。
 私のやってるシューティングの弾幕よりたくさんの。
 黒い雲が音を立てて襲いかかってくるみたいだった。
 私は逃げたわ、あんたを放っといて。ひどい話よね。

 とても怖かったからよく覚えてないんだけど、転びそうになりながらも、必死で
 家の中まで逃げ込んだ。気がついたら、足とか擦り傷や切り傷だらけだった。
 落ち着いたら、つかさのことが気になりだした。
 どうしよう、つかさに何かあったらすごく怒られるに違いない。
 お母さんやお姉ちゃんたちが帰ってくる前に、つかさを連れてこないと、って……

 しばらくして、暑さのピークを過ぎて陽が陰りはじめた、
 夕暮れも近くなった頃、あのお堂へ恐る恐る行ってみた。
 蜂はもう大人しくなってたけど、私は近寄らないようにした。
 つかさの姿は何処にも無かった。

 何処いったんだろう……あの子はドンくさいから、逃げ遅れたのかな……
 家の方に戻ったはずは無い、一本道だから出会ってるはずだし、
 そもそもこんな時間だ。とっくに家にたどり着いているはずだ……。
 子供の頭で、私は必死に考えた。そして1つの恐ろしい結論にたどり着いた。

 あのお堂からは、もう一本の道が開けているの。
 その道をしばらく進むと、急な崖に出るわ。
 崖といっても、3、4メートルだから、たいした斜面じゃないのよ。
 子供の足でも、気をつければ降りられるくらいだもの。
 とはいえ、蜂の大群をかわしながら駆け足で降りられるかどうか、さすがに
 その保障はなかった。

 それが運動神経ニブくてドンくさい子供だったら……
 あまり想像したくなかった……
488 :コンクール用『いぬがみつかさっ!』6/14 [saga]:2008/09/07(日) 22:05:19.80 ID:ehCdtTs0
 私は最初、つかさが逃げるときにその崖から落ちて、足でもひねって
 動けないんじゃないかと考えた。もし蜂に刺されてたりでもしたら大変だし。
 なんにしろ、たいしたことは無いだろうって、
 何のコンキョの無い希望的観測をしてたわ。
 さっさと助けに行って、家に連れ帰って、私の分のお菓子でもあげて、
 家族には黙っててもらおう。それで万事OK! そんなことを考えてた。

『背筋が凍る』って言うでしょ。そういう光景を見るとね、
 背中に凍ったミミズを入れられたみたいに、体温がスゥーって下がるのよ、ホントにね。
 つかさはそういう経験ある?

 崖の下で、つかさは冷たくなってた。
 
 すぐ思い直した。きっと足を滑らせて崖を転げ落ちて気絶してるだけだ、って。
 でもね、死人ってのは、寝てるだけの生きた人間とは全然違うのよね。
 呼吸とか、肌の色とかだけじゃなく、周りの空気がそこだけ違うのよ。
 でも私は、そんなのはただの錯覚に違いないって、しつこく思い続けた。

 つかさの顔のまわりをまとわりついて蠢いているハエは、黒い塊みたいになったし、
 片足は、膝あたりから変な方向に曲がってたけど。
 また、希望的観測というヤツ。
 でも、そんな私のささやかな希望も
 すぐに音を立てて崩れたわ。
489 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/07(日) 22:06:10.92 ID:otp19cQ0
>>406
こなたが人と信じあえる心を取り戻してくれて良かった。作者さんとしてはしばらく筆休めってところですか?
本当に良かったです。また書きたくなったらの新作待っております。
>>408
急がず焦らずで自分が投下できるときに執筆されれば良いかと思います。作品期待して待ってます。

自分ももう少し上手い文章を書けるように成れれば一本書いてみたいですね〜ではでは
490 :コンクール用『いぬがみつかさっ!』7/14 [saga]:2008/09/07(日) 22:06:43.02 ID:ehCdtTs0
 つかさの頭を起こそうとした瞬間、耳からドロッて赤い液体が流れて落ちた。
 血って言うより、すごく赤黒かったから、ブルーベリーのジャムみたいだなって思ったけど、
『あ、これ血なんだ』って気づいてらびっくりして、つかさの頭を離してた。
 ゴンッて地面に落ちて頭を打ったけど、あんたは全然反応が無かった。

 かわりに何処からってくらい、ものすごい量の血ががドバーッて出たわ。
 アレの日なんて目じゃないくらい。砂場にジュースを落としたみたいに、
 あたりの乾いた土にすぐ吸い取られて、まわり一面赤黒くなった。

 ……ヒトの血の量はね、体重の13分の1。その3分の1の出血が致死量なの。
 それで小学校低学年の子の体重って30キロぐらいでしょ……
 致死量は……770ml……250ml缶3本ちょっと、ってとこでしょ?
 2lペットボトルぐらい真っ赤な血がドロドロって噴き出してた。
 
 どうしたの? つかさ? 顔色が悪いわよ?
 冗談でしょ、だって? まあ待ってよ。

 ここまで話したんだから、最後まで聞きなさいよ。
 じゃあ続きを話すわよ。

 それでね、もうだめなんだ、つかさは死んでるんだ、
 血が止まらなくて、全く動かないつかさを見て、私はそう判断した。
 でね、次に何を考えたと思う?

『つかさがいなくなったから、みんな私のことをかまってくれるようになる』
 一瞬そう思った。それくらいあんたは大切にされてたから。
 でもそんな大切なつかさを殺した私はどうなるのかしら? そう考えた。
 みんなすごく怒るだろう。神社の神具を悪戯したときより怒るだろう。
 きっと謝っても許してもらえない。私も殺されちゃうんだ。

 私はつかさの死体を隠すことにした。
491 :コンクール用『いぬがみつかさっ!』8/14 [saga]:2008/09/07(日) 22:07:46.84 ID:ehCdtTs0
 ところで、あの崖から離れたところに『墓地』があるのって知ってる?
『ヒト』のお墓じゃないわ、ペット専用の墓地よ。
 鳥とか猫とか、でも犬が一番多かったみたい。

 誰が始めたのか知らないけど、すごい数のお墓があって、
 墓標があるのだけでも100以上かしら。ネットでもすごく有名なのよ。
 私はそこにつかさを埋めることにした。

 同じくらいの体格の人間を運ぶのは、すごく大変だったわ。
 意識の無い人間はね、おんぶするときみたいに、バランスを取ってくれないから。

 何度も転びそうになって、汗だくだくになりながら、
 血生臭さで吐きそうになりながら、つかさを背負った私は墓地にたどり着いた。
 最近切られたような切り株があったから、座って一息ついた。

 ところでその墓場には、ちょっとした怪談ってか都市伝説みたいなものがあってね。
 埋めたペットが生き返る、のよ。ふふ、笑っちゃう話でしょ。
 でも私のクラスメイトの子が、ペットの犬が生き返ってったって言ってたのを思い出したの。
 まあ私は、似たような犬を親が買ってきたんだ、って言い返してやったけど。
 昔っからそーゆーオカルトなのは信じないのよ、私は。

 あーでもぎょぴちゃんやタマが死んだら、私だって『ペットの墓地』で生き返らせたいかも。
 大人だってそんな迷信に頼りたくなるくらい、哀しいのよね。ペットロスってのは。
492 :コンクール用『いぬがみつかさっ!』9/14 [saga]:2008/09/07(日) 22:08:37.94 ID:ehCdtTs0
 ……都合がいいことに、墓にはちょうど、掘り返したような大きな穴が開いてた。
 あ、もしかしたら、あの穴はすでに何かが『出てきた跡』だったのかもね…… 
 つかさを穴に下ろして、その辺の板切れか何かで土をかぶせた。
 何だか息苦しそうで可哀想だな、って思いながら。

 それから……あまり覚えて無いけど、家に帰った頃にはもう夕方だったはず。
 服は汗びっしょりで、つかさの血がすこし付いてたけど、
 着替えもせずに、すぐにベッドの中にもぐって、ずっと震えてた。
 つかさは一人で遊びに行った、だから何も知らない。そう答えれば大丈夫だ。
 たとえ死体が見つかっても、自分が殺したなんてバレるはずは無い……

 そんなことを考えながら……あとは、今日の出来事の夢を見ていたと思う。
 夢の中で、崖から落ちるつかさを、私が映画みたいに助けたりして、
 ああ、こっちが現実なんだって思ったらそこで目が覚めて、またすぐ眠って……
 それを何度も繰り返してた、時間の感覚が無くなるくらい。

『ご飯だよー』ってお姉ちゃんの呼ぶ声がした。目が覚めたら夜だった。
 私はいつもどおりにキッチンへ行ったけど、内心ブルブル震えていた。
 心臓も鼓動が聞こえるんじゃないかってくらいドクドクしてた。
 お母さんはまだ帰ってきてなかった。

 そこには、いのり姉さんとまつり姉さん、そして……つかさがいた。
 マジでビックリしたわ。だって、あんたヘーゼンとご飯を食べてるんだもの。
 もしかして、昼間の出来事は本当に私の夢だったんじゃないかって疑うくらい。

 寒いの? つかさ?
 さっきからずっと震えてるわよ?
 お風呂入ってそんな格好してるからよ。
493 :コンクール用『いぬがみつかさっ!』10/14 [saga]:2008/09/07(日) 22:09:22.18 ID:ehCdtTs0
 でも夢なんかじゃなかったわ。私の服には血が付いてたままだし、洗濯機の中には
 血だらけで赤黒くなったつかさの服が放り込んであった(これは私が始末した)
 次の日見に行ったら、昨日死体を埋めた場所はぽっかり穴が空いてた。

 昨日、つかさは確かに死んで、ソレが生き返った証拠ってわけよ。
 それだけなら、土の中で、仮死状態とか何かで意識を失った状態から回復して
 ただ戻ってきただけかもしれないわね。

 といっても、あれだけ大量の血を失っても平然としてるなんて絶対おかしいでしょ?
 それに何と言ってもね、その日からあんたの様子がちょっと変になったの。
 犬っぽくなった。

 べつにシッポふったり、舌出したりとかじゃなくて
 ちょっとしたしぐさで、子犬を連想するみたいな感じ。
 たとえば人との接しかたとか、お母さんと一緒にいるところなんか
 飼い主とペットみたいでね。

 でも、もともとつかさってさ、そういうところがあったし
 私も最初は気にしてなかったのよ、あんたがあんなことをするまではね。

 ところで、昔、私たち文鳥を飼ってたの知ってる?
 覚えてないの? あんたって忘れっぽいわね。
 物置に鳥かごがあるじゃない。あれで飼ってたの。
 真っ白で可愛くてね。よく懐いてたわ。
 こうやって手を出すと、腕に乗ったりしてね。
494 :コンクール用『いぬがみつかさっ!』11/14 [saga]:2008/09/07(日) 22:10:09.39 ID:ehCdtTs0
 あ、言うの忘れてた。さっき言った、私の友達の生き返った犬、
 柴犬かなんかの雑種の子犬だったかな、見せてもらったんだけど、
 普通の犬にしか見えなかった。

 友達が言うには、ペットを生き返らせてもね、半分しか戻らないんだって。
『魂』が半分しかないのよ。

 魂が半分だと、目つきがどこ見てるのか分からなくなったり、鳴き声が変になったり
 歩き方がすごく変だったり、食べる量が異常に減ったりとか、
 とにかく半分なの。元通りには戻らないの。
 犬でさえそうなんだから、人間が元通りになるかなんて分からない。

『何が』半分入ってるのかだって知らないし。
 
 文鳥の話はどうなったかって?
 突然いなくなったのよ。私が学校から帰ると、かごが倒れて扉が開いてて
 あの子はいなくなってた。
 縁側に置いておいたから、たぶん猫かなにかに襲われて扉が開いたんだろう、
 お父さんはそう言ってた。

 でも本当は違うの。

 あの日、私はあきらめきれずにあの子を探しに出かけた。
 逃げた鳥を追うなんて、見つかるはずも無いのにね。
 でもね、あの文鳥はすぐ見つかったの。裏庭の草の茂みで、つかさがあの子を握り締めてた。
 ちょっと正確じゃないわね。あんたが『文鳥だった』物体を持ってたのよ。
 赤い何か、ひもだか布みたいなものが垂れ下っていた。

 口の周りとブラウスが真っ赤で、周りの草もケチャップかけたみたいだった。
 あたりにはぷんと鉄のにおいがした。そばに噛み千切られた鳥の頭が落ちてた。
 濁ったガラス玉みたいな、焦点の合ってない目で、私を見てた。
 あんたが持っていたのは、首の無い鳥の死体。真っ白だった体が血で赤くまだらになってた。
495 :コンクール用『いぬがみつかさっ!』12/14 [saga]:2008/09/07(日) 22:10:59.59 ID:ehCdtTs0
 私はつかさを平手で殴った。手が痛かった。
 それでも、あんたは悪びれもせずに『なんで?』って顔をしてた。
 叱られた犬みたいだった。

 この子には、半分しか魂が無いんだ。きっと心は獣同然なんだ。私はそう思ったわ。
 器のせいで、今は人間みたいだけど、きっとそのうち本性を現すに違いない。
 だから、私はその前になんとかすることにした。

 ねえつかさ? 私の話、聞いてる?
 さっきから苦しそうだけど?
 息ができないほど怖がらなくてもいいんじゃない?

 私のクラスメイトの子の犬は、どう見ても普通の犬だった。
『半分なのに、どうして普通なの』って聞いたら、『もう一回埋めたから』って言ってた。
 1/2+1/2。その時、まだ分数はやってなかったけど。
 その子の犬はまだ子犬だったからね。生き埋めにするのも、それほど難しくなかったみたい。

 中型犬とかでも、大人の男だって無理なんじゃないかしら、生きて埋めるなんて。
 同じくらいの体格の妹なら、もっと難しいに違いない。

 だから私は武器を持ってったの、あんたを例の墓地まで連れ出す時に。

 一振りの鉈。古いけどつくりはしっかりしてるし、
 重心が扱いやすいようになってて、子供でも振り回せるのよ。
496 :コンクール用『いぬがみつかさっ!』13/14 [saga]:2008/09/07(日) 22:12:28.73 ID:ehCdtTs0
 ついでに冷蔵庫から豚肉のパックを持ってった。
 真夏の昼さがり、やっぱり暑い日、墓場についたら、
 せがむつかさに生肉を放り投げてやった。
 がつがつとむさぼり食う姿は、私の妹ではなく、ただの一匹の獣に見えた。

 それを見たから、罪悪感は沸かなかった。
 峰で殴って気絶させるだけのつもりだったのよ。
 肉にむしゃぶりつくつかさの後ろに回って、私は鉈を振り上げた。

 つかさはすばやく振り向いた。太陽に背を向けてたのが失敗だったわ。
 殺気立った影で気付かれた。つかさは私に飛び掛ってきた。
 それからしばらくは取っ組み合いが続いた。服は土で汚れるし、
 身体のあちこちを打って、上下左右もわからないくらい、
 お互いに掴みかかりながら転がり続けた。

 つかさは細い身体に、どこにこんな力があるんだってくらい、
 私の首を締め上げてきた。
 本当に殺されると思って私も必死だった。

 殺し合いは突然、耳をつんざくようなつかさの悲鳴で、終わりを告げた。
 気がつくと、私はつかさの頭をなにかに叩きつけたらしかった。
 私の服に血がべったりとついてる。つかさの吐いた血だった。
 つかさの動きは、生きている人間のそれと違う。
 手を離しても、つかさは起き上がってこなかった。
 切り株の、切られた鋭い枝が首を突き破って、つかさののどから生えていた。
 不規則な痙攣、目を見開いて、血を吐いて、やがて動かなくなった……

 私はつかさを引きずって、元の穴に埋める作業を始めた。
 心臓は動いてるから、どうやらまだ死んではいないようだったわ。
 刺さった枝は抜かなかった。また出血するかもしれなかったし……

 あんたの頭の傷は、その時の傷ってわけ」
497 :コンクール用『いぬがみつかさっ!』14/14 [saga]:2008/09/07(日) 22:13:32.82 ID:ehCdtTs0
「どう?」
かがみはつかさに問いかけたが、反応が無い。
涙とヨダレを流して目を空ろにしている。
「あんたって結構、抜けてるでしょ? きっとアタマが3/4しかないのよ
 だって私が『半殺し』にしたから! あははっ! なんちゃってねっ!」
反応無し。

「あの……つかさ……?」
「……んおねぇええちゃあああんんんんんあqwせdrf!!!!!1
 やだああああ!!!わだじいぬやだああああ!!!!」
「ちょwwおまwwwフィクションですから! この物語は」

恐怖で幼児化していたつかさは泣き止まなかったし、納得もしてくれなかった。
例の傷は、小さいころに境内の石段でぶつけたと言っても信じてくれなかった。
(私は覚えていたが、つかさはサッパリ忘れていたようだ。
 怪我の時も、頭から血を流しているつかさ本人はヘーゼンとしていて、
 私のほうが怖くて泣いていたという始末だった)
両親にも説得してもらって、ようやく落ち着いた。

「しかし、作り話であれだけ怖がるとは……
 私もなかなか物語を作る才能があるんじゃないかな?
 (某映画と小説のパクリだけど)
 それにこれじゃあ、ラノベというか、角川ホラー文庫だ。
 私はもっとファンタジーなのが書きたいんだが……

 でも、ちょっと怖がらせてやろうと思っただけなのに、失敗だったな……。
 作り話って言ったけど、「つかさのことが羨ましかった」のは本当だよ。
 ずっと大切にしてもらって、幸せだね。
 羨ましかったから、ちょっと悪戯したかったんだ」


「こわがらせて、ごめんね。おやすみなさい、つかさ」
498 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/07(日) 22:16:43.33 ID:ehCdtTs0
以上、乱文失礼しました

いぬつかさが可愛かったので、ついカッとなってやった
今は、反省している

2日で速攻で仕上げたので誤字や矛盾が多いかもしれません
どうもすみません
499 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/07(日) 22:44:15.07 ID:VPATT6AO
>>498

いやー読みいっちゃったよ。ホラー好きだし余計に……
なんか元ネタあるの?角川ホラーで言うと、有名所の玩具修理者に似てる気もするけどねぇ。

……ストーリー全然違うけど……
うはぁ〜、久々にワクワクドキドキしたわ〜。
マジでマジでGJ!
500 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/07(日) 23:28:43.63 ID:16dd.EQ0
ちょっと質問!
みなみはみゆきに対してタメ口?それとも敬語?
みなみゆきの二人だけのシーンって意外と少ないんで、コミックちょっと読み返したぐらいじゃ分からなかったヨ……
501 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/07(日) 23:35:17.12 ID:E9W2FgA0
敬語なハズ・・確かww

関係ないけどみさおのみゆきにたいする呼び方「眼鏡ちゃん」なんだなwwww
502 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/07(日) 23:42:54.14 ID:16dd.EQ0
>>501
うおー眼鏡ちゃんすげーっ  ってか?

う〜ん、やっぱり敬語だったかな?
いや〜、なんかみなみがみゆきに対してタメ口だったようなシーンがあったような気がして……。
自信がもてなかったんだけど……。
503 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/07(日) 23:54:31.10 ID:E9W2FgA0
違ったっけかなぁ・・みなみの場合語尾・・・が多いからもしかしたら違うのかな

まぁ、一番ショックだったのは柊みき(かがみたちの母)さんが50過ぎてるっぽいのが
いくらなんでも若すぎだろうと
504 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/07(日) 23:59:00.80 ID:16dd.EQ0
>>503

いいや、みきさんは17歳だ。
これは宇宙がしぼんでもくつがえらない、いわば真理みたいなもんだ。
と言うか、やめようぜ、そんなネタバレは……。
まだ買えない人がほとんどなんだから。

もしかしたらタメ口に見えたのは「……」の仕業かな?
言葉を途中で切って喋ること多いからな、みなみは。
505 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/08(月) 00:00:09.09 ID:8/cSerw0
確認したが2〜6巻に対話シーンがひとつもなかった…みゆきさんが一方的に話しかけてるシーンはいくつかあったのに
アニメorゲームでは敬語で話してた記憶があるんだけど確証ないな…

と、ここまで書いて萌えドリルの特典ドラマCD聴いてみたら敬語だったよ
506 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/08(月) 00:10:56.90 ID:Sxhz/Os0
>>505

おお〜〜っ、さんきゅっ!
敬語だったのかーー!
一体俺は何を見てみなみがタメ口だと思ったんだろうなぁ……。

みなみとみゆきって本当に仲がいいのやら?
507 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/08(月) 00:19:41.76 ID:/q/cn5w0
>>406
乙!らき殺は最初のやつから見てたぜ
毎回犯人誰だろうってワクワクしてたよww
GJでした

>>479
すまんみさお、笑ってしまったww
ひよりんやりおるなwwwwGJ

>>498
気づいたら熟読してた件。
ここまで引き込まれたのは久々だよ
脳内で再生される映像が怖かったけどww
GJ!
508 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/08(月) 00:34:04.13 ID:XEUc/oAO
>>506
みなみは小さい頃からみゆきさんを慕ってたんだってば



コンクール便乗小ネタ『失敗』


俺『言い訳させてください』
みなみ母「……」

俺『みなみ編で出すはずだったんです、ホントに』
みなみ母「……」

俺『ゆかりさんと同じでセリフは一言だけの予定だったけど、ちゃんと出すはずで』
みなみ母「……」

俺『その……気付いたらセリフを入れ忘れてまして』
みなみ母「……」

俺『かと言ってピンで書けるほどキャラが確立してるわけでもなくて……こうして謝罪を……』
みなみ母「……」

俺『あの……ごめんなさい』

みなみ母「……グスッ」

俺(泣いてる……マダムをマジ泣きさせたのか俺は……)
509 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/08(月) 01:39:51.63 ID:8FxcbISO
ちと前の話題だけど、身長だけなら、DVDとかに載ってた。
かがみは159だそうだ。つーか、背が高い背が高いと思ってたみなみが163だったのには驚いたな。ゆーちゃんと一緒にいるから、余計に高く感じるんだろうか…?
510 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/08(月) 01:49:30.14 ID:cXWiilE0
パティがたしか170越えだったよな

6巻って正式10日なのか?ネタバレいつできるんだろう
511 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/08(月) 03:51:57.13 ID:/YZjzlg0
163は十分でかいだろ
少なくとも俺よりは…
512 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/08(月) 05:53:36.58 ID:kPOZ/0Y0
チビ
513 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/08(月) 06:18:48.39 ID:pM7dD.AO
黒井先生も170以上だったな。
しかし、ゆーちゃんってどんだけ小さいんだろww
514 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/08(月) 07:56:03.54 ID:Vg3davk0
>>479
GJ! 和解? の件に笑ってしまった訳だがww てかひよりマジで自重しろwwww
この程度のエロスなら全然おkだぜ

>>498
乙! そしてthx。ホラー系苦手で好きな俺にはかなりごちそうさまでした。

>>513
ゆたかは138だね。身長だけなら、入学案内にほとんどは載ってる
515 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/08(月) 08:30:06.43 ID:kPOZ/0Y0
ゆーちゃん育ててあげたい
516 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/08(月) 09:18:53.02 ID:1Fno2ks0
プロフィールなら資料室にあるのよ?
517 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/08(月) 19:15:54.54 ID:pM7dD.AO
>>515

みなみにメントスの一気食いさせたい
518 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/08(月) 19:17:45.03 ID:8FxcbISO
つかさ「さあ、コンクールも後半戦。みんなの調子はどうかな?」
かがみ「これから書き始めるって人も、今まさに追い込み真っ最中って人も、気持ち切らさずに頑張りなさい」
こなた「お題通りに、失敗したぁぁぁっ!なんて事無いように、保存はこまめにね!石投げてるかい!?」
みゆき「でも、あまり恨を詰めすぎると、お体に障りますので、適度に休憩を挟んで、頑張ってくださいね」

四人『それでは…May The Force, Be With You!』
519 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/08(月) 19:43:24.58 ID:pM7dD.AO
>>517

失敗した……っ
メントスではない……、フリスクだ。

あぁぁ、ギャグを言い直すってめっちゃ恥ずかしい〜><
520 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/08(月) 20:33:54.72 ID:T1GwOKc0
>>519 ドンマイ、っつうかこの期間に投稿された小ネタ失敗多すぎww
     やっぱ呪いかかってんじゃねーのか、ここww

関係ない小ネタ

◎カガミンガル

こなた「かがみん、何かしゃべって」
かがみ「え?何、なんで?」
こなた「いやいや、とにかく何でもいいからさー」
かがみ「はあ・・・それじゃ、最近涼しくなったわねー」
こなた「んー何々・・・『暖め合いたいな!』うわーかがみん、変態だー」
かがみ「はあ!?何だそれ、っていうか何、その機械!?」
こなた「本日新発売の『カガミンガル』だよー。これでかがみんの本音がわかるんだよね」
かがみ「いや、有り得んだろ!つうかインチキか何かじゃないの、っていうか・・・」
こなた「『突っ込みどころが多すぎて困るわ』」
かがみ「ぐ・・・つうか、どこで売ってたのそんなの」
こなた「あーこれは流石にネットでね・・・あ、『こなたバージョンのが欲しい』うわーお」
かがみ「うわーおじゃねえよ!嘘っぱちだから!」
こなた「ふふーん、でも本当に欲しいんじゃないの?こういうのさ」
かがみ「要らないから!つうか、あんたよくこんなの探そうと思ったな!」
こなた「『私も後で調べとこ』」
かがみ「調べんわ!」
521 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/08(月) 21:25:47.40 ID:HDMi0UDO
9月なのに五月病……気分転換にお題くれ
522 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/08(月) 21:37:55.79 ID:COlkhkAO
>>521
夏バテ
523 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/08(月) 22:15:11.07 ID:SScftMSO
>>521
鬼ごっこ
524 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/08(月) 22:18:16.45 ID:pM7dD.AO
>>522

何という皮肉ww
525 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/08(月) 22:24:29.28 ID:nRhLBgDO
>>521
おでん
526 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/08(月) 22:25:27.34 ID:cXWiilEo
9月病ってあるみたいよ
527 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/08(月) 22:27:47.78 ID:SScftMSO
>>526
IDがWii
528 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/08(月) 22:29:26.89 ID:Uo8YSqE0
>>521
闇鍋
529 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/08(月) 22:35:08.26 ID:HDMi0UDO
アレに決定。ありがとう
530 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/08(月) 22:37:09.51 ID:T1GwOKc0
>>521-528
ひより「五月病でネタ切れ・・・誰かお題くださいッス」

こなた「夏バテ」
かがみ「鬼ごっこ」
つかさ「何という皮肉」
みゆき「おでん」
ゆたか「九月病」
みなみ「IDがWii」
パティ「闇鍋」

こう「じゃあ、これ全部入れて」
ひより「・・・・・・」
531 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/08(月) 22:41:39.68 ID:SScftMSO
>>530
ワロタ
532 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/08(月) 23:06:28.90 ID:COlkhkAO
>>527
そんなあなたはSS

>>530
吹いたwwww
533 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/08(月) 23:28:23.51 ID:zbVAsps0
今イメージしているネタ(どれもうまくまとまらずozr)
誰か書いて

・みwikiが世界征服

・こなたとゆたかが入れ替わる

・殺人事件ネタ(犯人はあやの・動機は主要キャラを皆殺しにして主役になるため)

・桜藤祭ゆたかルートその後(ヤンデレみなみがゆたかを監禁ww)

・つかさが犬になる

・マッドサイエンティストみwiki(かがみとつかさを実験台に)
534 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/08(月) 23:39:23.80 ID:XL1ZHaA0
>>533
全てを絡めて、なのか、それとも一つのネタで一作、なのか…
535 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/08(月) 23:49:38.74 ID:bn5lCxA0
>>520
おいwwwwww
536 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/08(月) 23:50:31.66 ID:kPOZ/0Yo
>>517
テラワロスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwうはwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
537 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/08(月) 23:59:04.05 ID:MXEcCgo0
>>530

 夏バテの体で鬼ごっこをさせられているかのようだった。
 ひとことで言えば、苦痛。
『九月病だ』と塞ぐ私を元気づけようと、つかさが企画したおでんパーティー。
 しかし、私の目の前にある鍋はおでんというより『闇鍋』の様相を呈している。
 もちろん、私の嫁であるかがみが全力を尽くしたがゆえだ。
 つかさとみゆきさんは危険を察知したのか、買出しと称してコンビニへ逃げた。
 汗がでてくる。
 もちろん、暑くてではない。体が危険を察知して、警報を発しているのだ。

「はい、こなた。あ〜ん♪」
「ま、まだ2人が戻ってきてないよ、かがみん!」
「味見よ、味見。それに、私はこなたに最初に食べてほしいの。」
 ゴクリ。地獄がすぐそこに迫っている。
 具体的には、私の口元から5cm程度の位置に、
 おそらくチクワだと思われる物体が、
 かがみの満面の笑顔と一緒に迫ってきている。

 私が躊躇していると、かがみの顔が一転して悲しみに染まる。
「・・・やっぱり、嫌よね。あんまり、美味しそうじゃないもんね。」
「そそそ、そんなことはないヨ!」
 うわ。かがみが泣きそうになってるよ。
 ―よし、決めた。
 かがみを悲しませるくらいなら、地獄のひとつやふたつ、味わってやろうじゃん!
「かがみん、私・・・そそそそのチクワ(?)を、たたたたたたた食べたいなぁ〜。」
「もうっ、こなたったら。大根よりチクワが良かったんなら、最初からそういえば言いのに。」
 そう言って、鍋から何かよくわからないものをかがみがすくいだす。
 これが、大根・・・世界は広いネ・・・私の理解を超えるモノがこんなにあるなんて。
 さようなら、私の健康。 
「はい、あ〜ん。」
「あ、あ〜ん。」
 パクッ。

「お姉ちゃん、ただいま〜。」
「申し訳ありません。遅くなりました、かがみさん。」
「あ、2人とも。こなたが、大変なことになっちゃってるのよ。どうしよう・・・。」
「あはは、アーハハハハッハ、あ、IDがWiiだって、アハハッ、あはははは・・・!!」
「ねえ、ゆきちゃん、こなちゃんが壊れてるよ・・・。」
「どうやら、アレは予想を遥かに上回る味のようですね。」
「ねえ、こなた〜!しっかりしてよ、こなた〜!」
「アハハッ、あ、IDがWiiなんて、あはは、どんなSSにすりゃいいのさぁーー・・・!」


そんな初投下。
538 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 00:16:23.86 ID:xJxyQoSO
>>537
よく出来たなwwwwww
539 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 02:09:12.31 ID:CbVY.AAO
コンクール便乗小ネタ『失敗』


ゆい「ゆたか!」
ゆたか「あ……お姉ちゃん。来てくれたんだ」
ゆい「だいじょーぶ? 風邪引くのも久々だねぇ……しかもこなたも伯父さんもいない時に限ってさ」
ゆたか「うん……季節の変わり目なのに油断しちゃったみたい」


ゆい「……熱はそんなにないか。今のゆたかならすぐ治せるよ」
ゆたか「だといいな。……ね、お姉ちゃん」
ゆい「んー?」
ゆたか「お仕事忙しいのに来てくれて、ありがとう」

ゆい「……や、あはははは。ま、まあかわいい妹のためなら法定速度なんかいくらでもブッちぎったるさぁ!」
ゆたか「えぇ!? それはダメだよぅ……><」
ゆい「さっ、さってと。お腹空いてるでしょ。お粥作ってくるからね」ガチャ
ゆたか「ありが……って足下気をつけてお姉ちゃん!」
ゆい「んぉ?」ゴッ


ゆい「――っ……」
ゆたか(ドアの角に足の小指……すごく痛そう……)
540 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 02:11:12.81 ID:CbVY.AAO
喉が痛い

みんな風邪には気をつけろよー

>>537
これはもっと評価されていい
541 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/09(火) 02:51:05.76 ID:YNFos6Uo
こなた「九月病だよー」
かがみ「はぁ?なにいってんのよアンタ」
こなた「熱いしだるぅい」
つかさ「こなちゃん、それって夏バテって言わない?」
かがみ「ていうか○月病でいうなら九月病じゃなくて八月病でしょ?」
こなた「そんな言葉の鬼ごっこはどうでもいいくらいだるい」
みゆき「夏バテにはうなぎが良いともいいますね。土用の丑の日なんていうのもあるくらいですし」
かがみ「でもうなぎってカロリー高いわよね」
こなた「かがみはやっぱりかがみだよねぇ」
かがみ「う、うるさいわね」
つかさ「そういえばコンビニでおでんが安くなってたねー」
こなた「はっ!おでんにうなぎいれれば私の夏バテもふっとぶんじゃね?あれ?わたし天才じゃね?」
かがみ「アンタそれじゃ闇鍋でしょ・・・」
かがみ「ていうかあたしも最近ちょっと食欲ないのよね」
かがみ「おかげで少し痩せれたんだけど・・・」
みゆき死「なんという皮肉」

これで俺のIDがWiiだったらパーペキ
542 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 07:47:28.02 ID:icAdpYAO
>>541

543 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 08:53:25.01 ID:r/I6VQSO
>>542
あぶりだし?
544 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 12:17:42.92 ID:r/I6VQSO
暇だったので、意味も無く回文


こなたが店子

濡れかがみん磨かれね


つかさとみゆきは思いつかなかった、スマン。
545 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 12:21:08.03 ID:y/I3l.SO
>>543
546 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 12:40:50.54 ID:icAdpYAO
>>542

うお、何にも書かれてない事に今気が付いた。
みゆきさんの悪口を書いて投稿したつもりだったのに、どうやら失敗したらしい。



……なにこれ、マジで呪い?
547 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 14:54:30.15 ID:y/I3l.SO
>>545
あれ?レスしようとしたけどキャンセルしたのに何故……
548 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 15:09:52.76 ID:r/I6VQSO
>>544
×磨かれね
○磨かれぬ
…お題のせいなのか呪いのせいなのか…。
549 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 15:23:01.63 ID:P.GN/mE0
みwiki「フフフ・・・第11回こそ、ワタクシを主役にしてくださいね・・・」
550 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 16:35:11.71 ID:R84Ji/U0
>>537>>541
まじでやるとはwwwwムチャしやがってwwGJ

つかどんだけ呪われてんだよww
551 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/09(火) 18:42:14.75 ID:g8KhXyA0
「「「いただきまーす」」」


つかさ「でね? 今日こなちゃん家に行ったら、ゆたかちゃんっていう小さくて可愛い女の子が居たから誘拐してきたの」
ただお「そうかそうか」
みき 「もう、またなの? 今度は最後まで面倒見なさいよ? この間なんか・・・」
つかさ「大丈夫だよ、ゆたかちゃん良い子だし」

かがみ「ちょぉっと、つかさの分の肉とって置いてよ」
まつり「あぁ、ごめんごめん」
かがみ「ほら、つかさ」
つかさ「あ、ありがとうお姉ちゃん♪」


そんな日常
552 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 19:14:06.97 ID:P.GN/mE0
>>544
歯磨かないな、かがみは
553 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 19:37:23.24 ID:icAdpYAO
>>551

それからゆーちゃんがどーなったかkwsk
554 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 19:57:55.27 ID:2tV.UAM0
−みさちゃんと柊ちゃんと山とワタシ−

みさお「ほら、ポッキーポッキー」
かがみ「あー、やったなぁ…ってか子供かあんたは」
みさお「ぶー」
かがみ「あ、でも子供の時にやったと言えば、裏山に火をつけて『大文字焼き〜』とかもやったわよねぇ」
みさお「……だい?……」
あやの「……もんじ?……」
かがみ「あれ?…やらない?」
みさお「やらね…っつーか…やっちゃいけないんじゃねぇかな…その、なんつーか…人として…」
あやの「よ、よい子も悪い子も真似しちゃダメ……」
かがみ「や、やーね冗談よ…そんなドン引きしないでよ…」
555 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 20:44:06.78 ID:P.GN/mE0
>>554
大文字wwww大規模すぎてワロタwwww
556 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 20:44:14.59 ID:y/I3l.SO
>>551
柊家こぇぇよ・・・

>>554
やっぱり柊家こぇぇよ・・・
557 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 20:49:16.27 ID:E9LhX5k0
>>551
おそらくつかさの部屋に監禁されているであろうゆーちゃんと一言もセリフがなかったいのりさん涙目wwww
558 :saga :2008/09/09(火) 21:13:31.70 ID:g8KhXyA0
>>553
これからゆーちゃんの脱出劇が


始まらない

>>557
いのりの扱い方がよく解らなかったんだ
559 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/09(火) 21:19:12.68 ID:g8KhXyA0
名前欄と目欄を間違えたー
呪われすぎだろjk
560 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 21:36:14.27 ID:SN3CJUIo
あきら様のキャラがつかめない
原作では黒控えめのようだけどいざ書くとなると難しいもんだな
561 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/09(火) 21:58:46.09 ID:CNREUsDO
♪時計の皮剥きにただ必死に…
つかさ「(ピッ こなちゃんからメールだ(ふむふむ」

つかさ「そっかぁ、えーと返信返信…(カチカチカチ」


数分後
つかさ「だいぶ長い文になっちゃった、でもあと少し…Σはぅ!」

『そ』を打つために、さ行にあたるボタンを連打したつもりが一つ上のボタンを押してしまったつかさ

つかさ「がんばって打ったのに、編集を強制終了してパァになっちゃったよ〜(る〜」
562 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 22:02:32.34 ID:icAdpYAO
>>301

昨日の俺かΣ(≧ω≦.)

これって以心伝心?これってつかさと以心伝心だよなぁっ!
563 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 22:06:38.09 ID:icAdpYAO
>>562

>>301ではなく>>561だった。




ヤバい、寒気がする……(((>_<)))
あれ?ピンクのモジャモジャがベッドの下にあるんだけどなんだろう?
ちょっと見てくる
564 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 22:11:28.96 ID:SN3CJUIo
必死じゃなくて夢中になってるんだよコノヤロー
アーティストのオタやってるとどうもこういう些細な歌詞間違いが気になるから困る

しかし本当にコンクール始まってから失敗っつーかミスがやたら目立つな
やな感じだ…
565 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/09(火) 22:11:43.66 ID:GiHacYI0
 かがみ、つかさ、こなた。3人での勉強会。
 先週は泉家で勉強会を開催したのだが、こなたのせいで某巨大掲示板を見るのに夢中になって終わった。
 その教訓を生かして今日は柊家に集まっている。
「あ、また間違っちゃった。なんでだろう、よく間違えちゃうなぁ。こないだは携帯で失敗したし・・・。」
「つかさも?」
「え?お姉ちゃんも?」
「そうなのよ。ここんところ、勉強のミスもそうなんだけど、小さな失敗が続いちゃってさー。」
「・・・2人とも、それはたぶん【コンクールの呪い】だよ。
 ・・・黙っていようと思ったんだけどさ、実は先週みんなで見たあのスレ、呪いがかかってたんだ。」
「こなちゃん、怖い冗談はやめてよ〜w。」
「また、なんかのネタかw?」
「・・・」
「・・・マジなの?」
「・・・あるコンクールで脚光を浴びる事ができなかった少女の呪い、って言われてる。」
「・・・呪われると、どうなるのよ?」
「わからない。」
「はぁ?」
「呪われた人達はみんな、何故か失敗が多くなる。そして、約1週間後に【ピンクのワカメ】という言葉だけを残して、
 忽然と姿を消しちゃうらしいんだ。神隠しってやつだね。」
「ね、ねえ、こなちゃん。その呪いって解けないの!?」
「私も一生懸命調べて、やっと今朝わかったんだけど、解く方法はふたつだけ。
 ひとつは、コンクールが次回も開催されるように作品を投下して盛り上げ、少女が脚光を浴びる可能性を残すこと。
 そしてもうひとつ、その少女が主人公の長編を投下して少女の怨念を鎮めること。」
「そんな!そんな難しいこと、わたしには無理だよ!!
「私もやってみようと思ったけど、残された時間が少なすぎてさ・・・。せめてあと3日あったら・・・ごめんね。」
「・・・こなた、つかさ、やるだけやってみましょう。私も一緒に頑張るから。3人で頑張れば何とかなるわよ。
 こなた、早速だけど、その少女について教えて。」
「・・・うん。その少女なんだけどさ、2人も知ってる人なんだ。名前は―」
 ぴんぽーん
「ちょっと待って、誰か来たみたい。」

 そして3人は姿を消した。
 ノートに【ピンクのワカメ】という走り書きを残して。

「みなさん。コンクールがんばってくださいね♪うふふふふ・・・。」
566 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/09(火) 22:13:21.47 ID:o2l4PUAO
>>561
ネオメロとかつかさっぽくなくてワロタww
しかしそのミスはよくあるよね…つかさなら週に3回はやってそうだ
567 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 22:18:58.71 ID:l7GSCADO
>>566
SSで何度もやったな……
568 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/09(火) 22:33:53.18 ID:CNREUsDO
少し歌詞を文字っても気付いたファンに乾杯

かがみ「うーん、こっち…いや、やっぱりこっち…」
つかさ「お姉ちゃん決まった〜?もうレジに行くよ〜?」
かがみ「あ、ねぇこの服とこの服、どっちがいい?」
つかさ「え?う〜んと」
こなた「迷うくらいならどちらも買うのが正解だよかがみん」
かがみ「うぐっ、わかってる、わかってるわよ…」
つかさ「私はこっちかなぁ?」
かがみ「そう?じゃこっちにしよっと」
こなた「あーいるいる、人が選んだのと逆選ぶ人、本当はそっちに決まってたんじゃないのかがみん?(ニヤニヤ」
かがみ「そっそんなわけないでしょっ、ったくもぅ、ほらレジレジ」



帰宅後
かがみ「……なんか改めて見るとやっぱりつかさが選んだほうが欲しかったかも」
569 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 22:58:45.38 ID:y/I3l.SO
>>565
はは、貴女の出番は永久に・・・

ピンクのワカメ
570 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/09(火) 23:58:21.35 ID:S94S2NE0
>>565
みゆきさんを探偵役で出せばいいんですね?なんとなくです
571 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/10(水) 00:32:39.16 ID:W3F7tFYo
>>565
ごめんなさい、ごめんなさい一応の構想はあるからそれで勘弁してください

>>568
うん。いるよなー聞いたのに逆を選ぶ人ww
なんで聞くのさ(´・ω・)…
572 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/10(水) 06:37:17.25 ID:dPm3LcAO
コンクール便乗小ネタ『失敗』


やまと「……」ピッピピピッ
こう「んー、何から歌うかな……」
やまと「マイクいい?」
こう「いーよ……って何ちゃっかり3曲も入れてんのさ!」
やまと「こうがさっさと決めないからよ」
こう「にしたって一度に入れる限度ってもんが――お、まずはこの曲かぁ」
やまと「最初だしね。マイクのスイッチっと」パチ


きいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいん

やまと「!!」パチ


こう「……マイク最大音量でハウリングときたもんだ」
やまと「鼓膜が吹き飛ぶかと思った……」
573 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/10(水) 07:29:38.91 ID:nAl1WgAO
>>572

こうなら確実に宇宙戦艦ヤマトを歌うはずだ
574 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/10(水) 16:10:22.54 ID:A2iJz0A0
>>572
うわあああ あれはびっくりする
575 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/10(水) 16:42:05.82 ID:A2iJz0A0
関係ないけど一応>>520の続編?みたいな小ネタ

◎ツカリンガル

こなた「つかさ、何でもいいからしゃべってくれる?」
つかさ「え、うんと・・・お饅頭っておいしいよねー」
こなた「んーと?・・・『お饅頭っておいしいよねー』うん、そだねー」
つかさ「あれ、それ何?バウリンガル?」
こなた「まあそんな感じのやつ。つかさ専用だから、『ツカリンガル』ね」
つかさ「ツカリンガル・・・」
こなた「『ちょっと面白そう』ふふ、興味あるんだなー」
つかさ「うん、こなちゃん面白い物いっぱい持ってるよねー」
こなた「まあね〜」
つかさ「ちょっと使ってみてもいい?」
こなた「『使いたいなー』はい、どぞ〜って、自分の心の言葉しか出ないよ?」
つかさ「あ、そっか・・・」
こなた「『こなちゃんのをやってみたかった』うーん、ごめんねー。これつかさ専用だからさ」
つかさ「うーん、残念」
こなた「『残念だなー』まあ、そんなわけ。私のはもしかしたらかがみんが持ってるかもー」
つかさ「うん、ありがと、家に帰ったら聞いてみるねー」
こなた(つかさの場合言葉に表裏が無さ過ぎて、あんま意味ないな・・・)
576 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/10(水) 18:56:23.82 ID:dPm3LcAO
ミユリンガルを今のみゆきさんに見せるなよ? 絶対だぞ!?
577 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/10(水) 20:09:03.67 ID:nAl1WgAO
成実家に待望の赤ちゃんが生まれました。


ゆたか「かわいいねぇ」
こなた「本当にかわいいねぇ」
ゆい「そうでしょ、そうでしょ?かーいーよねぇ?」
こなた「こりゃあもう、大層な親バカになりそうだ」
ゆたか「お姉ちゃん、私にも抱かせて」
ゆい「いいよ。首が座ってないから気をつけてね」
ゆたか「うん……、よいしょ。わあ〜、軽いねえ」
ゆい「あぶぶぶ、よかったねえ、ゆたか叔母さんに抱いてもらってー!」
こなた「おばっ」
ゆたか「(´゜ω °`)
578 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/10(水) 20:31:13.12 ID:qWOAnISO
>>577
うわあぁぁぁぁあぁぁぁぁあっ!!!!
579 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/10(水) 21:00:54.80 ID:A2iJz0A0
>>577
その年でおばさん・・・そうなっちまうのか・・・


>>575の続き書いた、微百合注意

◎コナリンガル

かがみ「おーっすこなた」
つかさ「おはようこなちゃん」
こなた「おーかがみんにつかさ、おっはー」
かがみ「そうそう、あんた昨日つかさにもアレ見せたんでしょ?」
こなた「ん?ツカリンガル?」
かがみ「うん、それ。それでつかさがさ、コナリンガルを持ってないかなんて
     聞いてきてさ、ほんと呆れたわよ」
つかさ「えへへー・・・」
こなた「ふふん、本当は持ってたりするんじゃないのー?」
かがみ「持ってないっつーの。私はまともな会話がしたいわ」チラッ
こなた「ふーーん・・・ふぅーーーん・・・」
かがみ「な・・・だから持ってないってば!ニヤニヤしながら近寄るな!」
こなた「そーぉ、そりゃ残念だねー」

かがみ(くそー堂々と見ることが出来ない・・・ポケットに仕込んでるのに・・・)
つかさ(『私を攻略してよー』かあ・・・。
     こなちゃんやっぱりお姉ちゃんのこと好きなのかなあ?)
580 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/10(水) 21:39:25.74 ID:txt0Rog0
>>577
(´;ω;`)ウッ…


>>551に無断で続きを、てゆーか便乗ネタ

それから一週間後…
つかさ「ただいまー」
かがみ「おかえりー」
つかさ「ゆたかちゃんは?」
かがみ「元気なんじゃない?世話がんばってるわねー」
つかさ「えへへへ…」
かがみ「やれやれ…いつまでもつんだか…」

パタン。

つかさ「ゆたかちゃんただいまー」
ゆたか「………。」
つかさ「いい子にしていた?」
ゆたか「帰りたいよう…」
つかさ「ふふっ。ゆたかちゃんかわいいね〜」
ゆたか「………学校に行きたい…お姉ちゃん…みなみちゃん…」
つかさ「………」
ゆたか「………」
つかさ「ねえ、ゆたかちゃん」
ゆたか「…………」
つかさ「帰りたい?」
ゆたか「本当に!?帰りたいです!」
つかさ「ダーメ♪あははははは♪」
ゆたか「あうー><」
581 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/10(水) 21:40:27.87 ID:txt0Rog0
次の日…の朝
つかさ「う…ん…ゆたかちゃん…お…はよ……ゆたかちゃん?
檻が…壊れて…窓が開いてる…」
かがみ「つかさー。もうお昼前だぞー」
つかさ「お姉ちゃん!!大変!!ゆたかちゃんが逃げちゃた!!」
かがみ「本当かー!?世話が面倒だから逃がしたんじゃないのかー?」
つかさ「そんなことしないよ!!……まあいいか…今まで楽しかったよ…ゆたかちゃん…」
コード入力…6*999333……
つかさ「さよなら…ゆたかちゃん…」

同時刻・ゆたかサイド
ゆたか「はぁ…はぁ…やっと逃げ出せた…やっとおうちに…帰ってこれたんだ…でもどうしよう…この首輪…どうやっても外せないよう…><」
こなた「ん……?ゆ…ゆーちゃん…よかった…逃げ出せたんだね…」
ゆたか「お姉ちゃん…会いたかったよぅ…」
こなた「よしよし…ん?ゆーちゃん?その首輪…なんかランプが…」
ピピピピピ…

::::::::::::::::::::::::......   ........::::::::::::::::::::::::::: ;;;;;;;::::::::::::::::::
           γ ⌒ ⌒ `ヘ
          イ ""  ⌒  ヾ ヾ
        / (   ⌒    ヽ  )ヽ
        (      、 ,     ヾ )
 ................... .......ゞ (.    .  ノ. .ノ .ノ........... ........
 :::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ、、ゝ.....|  |..., , ノソ::::::::::::::.......::::::
  _ _i=n_ ._ [l_ .._....,,. .-ー;''!  i;;;〜−ヽ_ii_i=n_ [l h__
  /==H=ロロ-.γ ,〜ー'''l ! |'''ーヾ  ヾ 「!=FH=ロロ
  ¶:::-幵-冂::( (    |l  |    )  )=HロΠ=_Π
  Π=_Π「Uヾ、 ⌒〜"""''''''⌒〜'"´ ノ;;'':::日lTΠl:::....
 Д日lTl,,..:''''"   ""'''ー-┬ーr--〜''""   :::Д日lT::::
 FH=n.:::::'            |   |         :::FL日l」:::::
 ロΠ=:::::.:.        ノ 从 ゝ        .::田:/==Д::
 口=Π田:::.                   .::::Γ| ‡∩:::::
 Γ| ‡∩Π::....                ...:::Eヨ::日lTlロ::::
 Д日lTlロ_Π::::.......            ...::::::::田:凵Π_=H:::
 =Hロ凵Π=_Πロ=HロΠ:::.................:::::::::::口ロロH「l.FFl




次のニュースです。
本日未明、埼玉県○○市の住宅街で大規模な爆発があり、少なくとも100人以上が死亡、重軽傷者は数千人に上るとみて調べています
奇跡的に生還した目撃者の話によると、小学生くらいの女の子が突然爆発したという証言があり、警察では自爆テロの可能性もあると見て、捜査を…

かがみ「怖い世の中よね〜ポリポリ」
つかさ「そうだね〜くぴくぴ」

そんな日常
582 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/10(水) 21:54:36.01 ID:FnENJwDO
週末、私はここへやってくる、そこには私にとってかけがえのない友のために…

「……。」

今日もまた友のためにここへ来た、慣れた足取りで目的の場所に颯爽とたどり着く

「これと、これ…あ、あとおやつも買わなくちゃ」

日によるがだいたいは決まった物しか購入しない
会計を済ませ自転車の前カゴに荷物を乗せる
ペダルを漕ぎ始めるその一歩は友に会いたいと力が入る

「……。」

帰路につく足取りは軽く、グングンとスピードが増した
周りから見れば今の私は『クール』と言われるのかもしれない、でもそんなのは気にしない
早く帰って友に会いたい、そんな期待感に嬉しさを抱いていて笑っていることは私だけが知っていればいいから

ポツっ

「冷たい…雨?」

右腕に感じた雨の気配、けれど見上げれば空は快晴だ

「気のせいかな…」

雨の気配を感じたことなど忘れてしまったのと同じくして家に到着した
いそいそと荷物を手にして玄関へ向かう

「ただいまー」
「おかえりなさい、みなみちゃん…?それは?」
「チェリーのご飯とおやつ」
「…みなみちゃん」
「チェリー、ただいま、ご飯だよー、チェリー?お母さん、チェリーは?」
「……。みなみちゃん、チェリーはもう…いないのよ?」
「え?」

そうだった、友は私をずっと待ち続ける場所へと向かったのだ

「……(ぽろっ うぐっ…ぐすっ」

涙が流れた…

「うわぁぁぁあん、チェリー!」

私の足はスッと力が抜けて床に座り込んだ
その足に落ちた一雫の涙
あぁ、そっかさっきのはこれだったんだと思い出した
私はあの時、笑ってなんかいなかったんだ…。

らき☆すた
583 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/10(水) 22:18:06.68 ID:4g6JW8c0
>>580

ここでサイボーグゆーちゃんが生まれるわけですね。
……最近見ないけど

>>582

チェリーーーーーー!!!!

まさか、ゆたかかと思ったら……
584 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/10(水) 22:26:57.83 ID:KY8XJgA0
>>581はいらないと思った
585 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/10(水) 22:36:22.02 ID:txt0Rog0
>>584
ごめん自重する
586 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/10(水) 22:48:14.84 ID:qWOAnISO
らき☆すたにはまだまだ魅力あるキャラクター、例えばふゆき先生とか天原先生とかいるのに
中々SSには出てこないんだよなぁー
587 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/10(水) 22:58:18.52 ID:3umMr2Qo
キャラがまだよく分からないからじゃない?
6巻では二人の出番かなり多くなってるけど
588 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/10(水) 23:08:19.09 ID:.0TEYjQ0
アニメでてこなかったからな、特に天原先生の方は
なんとなく、こんな感じ?という想像はつくけど
そいやCDにも出てこなかったな…桜庭先生はでてたのに
589 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/10(水) 23:11:33.93 ID:qWOAnISO
そうなんだよね、まだ登場回数少ないだよね
あんなに可愛いのに……

是非、次回コンクールのお題は「ティーチャー」にあれなんかワカメが巻き付いて
590 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/10(水) 23:15:47.33 ID:6XDRYLso
その魅力あるキャラクターをなぜ自分で書こうとしない!
591 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/10(水) 23:20:45.55 ID:JsRIgoDO
こなた「んじゃ……じゃ〜んけ〜ん」
こなた・つかさ・かがみ・みゆき「ぽんっ!」

こなた「あ……あちゃー、パーで一人負けか」
かがみ「こういうのって珍しいわよね」
つかさ「そうだね〜。あと全員同じ、とか」
みゆき「確率で言えば全員が同じものを出す方が高いんですよ」
かがみ「あら? こなた……」
こなた「ん? どしたの?」
かがみ「……みんな、掌を出してくれない?」
みゆき「え、こうですか?」
かがみ「……やっぱり。こなた、あんただけ親指が内側を向いてるわよ」
つかさ「あ、ホントだ……」
こなた「今まで気付かなかった」
みゆき「骨の異常でしょうか? 生活に支障をきたすほどでもないようですが……」
こなた「あ〜……多分、ゲームのやり過ぎで骨ごと内側向いたんだと思う」
かがみ「あんたは……筋金入りもいいとこだろ……」



こういうことない?
592 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/10(水) 23:26:19.45 ID:SHU/8W20
みき「次回コンクールのお題は、『おねがい☆ティーチャー』ね。最優先事項よ(はぁと)」
593 :空蝉 [saga]:2008/09/11(木) 00:45:19.28 ID:kMHlbj20
やっと出来た・・・。
っつーことで、コンクール作品投下します。
タイトルは「空蝉」
序盤に少々鬱っぽい場面があります。
キャラが少々おかしくなってます。
ホントスイマセンとしか言いようのない内容なので、ホントスイマセン。
594 :空蝉 [saga]:2008/09/11(木) 00:49:15.26 ID:kMHlbj20
 今が何月の何日なのかは分からない。ただ、暑いということと、酷くうるさい蝉の声で、夏だという事は分かっている。
 そう言えば、蝉の話をしたのは何時で誰とだったのだろう?よくは覚えてないけど、脱皮がどうとかいう話だった。
 こなたは読んでいた漫画本を置き、天井を見上げた。今日もトイレに行くとき以外は部屋から出ていない。高校を卒業して、進学に失敗してから、この部屋の中だけが彼女の世界になっていた。


 - 空蝉 - 


 自分でも、今の状態が良くない事くらいは分かっている。どうにかしなくちゃいけないとも、思っている。だけど、動く気は全くおきない。身体に何か、重いものがまとわりついているようで、どうにも動けなくなってしまっていた。
 今この家には、こなたと父のそうじろうの二人しかいない。同居していたゆたかは、こなたの現状を知ったゆきに連れ出されてしまっていた。今はどこから稜桜学園に通っているのかは知らない。知る気も起きなかった。
 こなたは再び漫画を手に取り、続きを読み始めた。部屋に篭り始めた当初は、一日中オンラインゲームをやっていたが、ゲーム世界の中でも他人と関わるのが煩わしくなって、止めた。そして、ゲーム自体も徐々にやる気がなくなっていき、今では一日中漫画を読んでばかりだ。
 今日もそうして過ごしていた時、こなたはドアがノックされる音を聞いた。そうじろうがご飯を持って来たのだと思い、こなたはベッドから立ち上がり、ドアの方へと向かった。ご飯を持ってくるとドアの前に置き、ノックだけしてすぐに立ち去る。最近はずっとそうなっていた。父親と会話どころか顔すら合わせなくなって、どれくらいたったのか。こなたには分からなかったし、分かりたくもなかった。
595 :空蝉 [saga]:2008/09/11(木) 00:50:57.44 ID:kMHlbj20
 しかし、その日はいつもとは違っていた。ご飯を取ろうと、こなたがドアを開けると、
「お、なんだ。ちゃんと動いてるじゃない・・・って臭っ!?」
 いきなり、失礼な言葉を浴びせられた。こなたが顔を上げると、そこにいたのは、しかめ面をして自分の鼻を摘んだ、高校時代の友人の一人のかがみだった。
「お姉ちゃん、いくらなんでもいきなりそれは・・・ってホントに臭いっ!」
「かがみさん、言葉は選んだ方が・・・た、確かにこれはちょっと・・・臭いです・・・」
 その後ろにいた二人。同じく高校の友人だった、つかさとみゆきも困りきった顔で鼻を摘んでいた。
 しばらく唖然としていたこなたは、かろうじて、
「・・・な、なんで?」
 とだけ、口にする事が出来た。確かそうじろうには『かがみ達が来ても、絶対家の中に入れないで』と、言い含めておいたはず。それが守られていたからこそ、今の今までこなたの部屋には誰一人こなたの部屋には来なかった筈なのだ。
「なんでって言われてもねぇ・・・ま、とりあえず入らせてもらうわよ」
 かがみは未だに唖然としたままのこなたを押しながら、部屋の中に入っていった。つかさとみゆきもその後に続き、そしてかがみが再びしかめっ面になった。
「・・・・・・なんかもう、絵に描いたような引き篭もりの部屋ね」
「・・・・・・足の踏み場とか全然ありませんね・・・あ、つかささん、そこ危ないですよ?」
「ふぇ?・・・わっ、コップ踏んじゃうところだった・・・」
 三人が口々に色んなことを言いながら部屋を見渡し、ほぼ同時にこなたに視線が集まった。
「とりあえず、コレをなんとかしないとね・・・アンタ、一体何時からお風呂入ってないの?」
 かがみが厳し目の口調でそう聞くと、こなたは黙って指を三つ立てた。
「三日前から?・・・よく気持ち悪くないわねぇ」
 そう呆れ顔で言うかがみに、こなたは申し訳なさそうに、
「・・・さ、三ヶ月くらい前から・・・多分だけど・・・」
 と、ボソボソと聞き取りにくい声で答えた。
「さ、三ヶ月・・・・・・なんか、眩暈してきたわ・・・わたしはコイツ風呂で洗ってくるから、つかさとみゆきは部屋片付けて掃除しといて・・・」
 かがみは一通り指示を出すと、ブツブツと文句を垂れながら、部屋の中から下着や衣類を勝手に漁り始めた。
「まったく・・・なんだってこんな事になってるのよ・・・」
 その呟きを聞いたつかさが、かがみに向かって、こう言った。
「お姉ちゃん、こなちゃんはね、きっとまだ殻を取りたくないんだよ」
「・・・・・・は?」
 かがみはつかさの言いたい事がよく分からず、首を傾げるだけだった。

596 :空蝉 [saga]:2008/09/11(木) 00:55:00.97 ID:kMHlbj20

「わっしゃ、わっしゃ♪わっしゃ、わっしゃ♪」
「・・・・・・ねぇ、かがみ」
「ん、何?かゆい所でもあるの?」
「いや、そうじゃなくて・・・なんでそんな上機嫌なのさ?」
 泉家の風呂場。こなたの言う通り、かがみはやけに嬉しそうにこなたの髪をわっしゃわっしゃと洗っていた。
「いやね、高校の時から思ってたのよ。この無駄にボリュームの有る髪の毛、洗ってみたいって」
「そ、そうだったんだ・・・」
 風呂場まで自分を引きずってきたあげくに、服を無理やり引っぺがし、さらに無理矢理洗い始めたかつての友人に、こなたは泣きたいようなくすぐったいような、妙な気分を感じていた。
「さて、こんなもんかしらね。お湯、かけるわよ?」
「あ、うん・・・」
「さ、次は身体ね」
「か、身体はいいよっ!自分で洗うよっ!」
「遠慮しなくていいのよ?隅々まで洗ってあげるから」
「ちょ!目が怖いっ!手つきが怖いっ!なんか変なオーラ出てる!」
「ふっふっふ。さあ、覚悟しなさい」
「覚悟って・・・・・・いや、せめてスポンジ使って・・・・・・」

「うぅ・・・お嫁にいけない・・・」
「大袈裟よ」
 結局、全身くまなくかがみに洗われたこなたは、かがみに抱かれるような形で湯船に浸かっていた。
「かがみ、大学でなんかあったの?・・・なんか性格変わってる気が・・・」
「そう?わたしから見れば、アンタの方が変わったって言うか・・・知らなかったって感じかな?」
 知らなかった?よく分からず、こなたは無言で首をかしげた。
「受験の失敗で、ここまでへこむとはね。もっと飄々としてるかと思ってたわ」
「うん、そだね・・・」
 それは、こなた自身も思っていた。そして事実、受験失敗のダメージはそれ程でもなかった。『ああ、やっぱりわたしは馬鹿だったんだな』と認識した程度だった。しかし、
「怖かった・・・怖くなった。みんなに会うのが・・・みんなが今何してるのか、分かるのが」
 話しているこなたの表情は、かがみからは見えない。泣いているのかと思ったが、声はしっかりとしている。
「みんなはちゃんと自分のやりたい事選んで、ちゃんと進んでるのに、わたしは適当に進学選んで、適当な大学受けて・・・それで、失敗して・・・そう考えたら、なんだかすごく怖くなって・・・何がどう怖い?って言われたら、分かんないんだけど・・・」
「それで、おじさんにわたし達を家に入れないように、頼んでたのね」
 こなたは何かに気付いたように「あっ」っと声をあげ、かがみの方に顔を向けた。
597 :空蝉 [saga]:2008/09/11(木) 00:57:18.88 ID:kMHlbj20
「そうだ、お父さんだ。お父さん、かがみ達止めてくれなかったの?」
「止められたわよ。それで、わたしやみゆきは大人しく引き下がったわ。『こなたが会いたくないんじゃ、仕方ない』って・・・もう少し時間が経って、落ち着いてからにしようって」
「じゃ、どうして今日は・・・」
「つかさはね、引き下がらなかったの。何度も足運んで、頼み込んで、しまいには、会わせてくれるまで家の前から動かないって言い出して・・・流石におじさんの方が折れたわ」
「なんで、そこまでして・・・」
「こなたは、あの子が初めて自分で作った友達だからよ」
「え・・・」
「引っ込み思案だし、人見知りも結構するから、高校までの友達って、私の紹介とかばかりだったのよね・・・それも、あんまり仲良さそうにしてなかった・・・友達といるより、わたしといる時間の方が多かったわね」
「それ・・・ホント?」
「うん、ホント。だから、あの子にとってあんたは特別なのかもね・・・っと、そろそろあがろっか?のぼせちゃいそうだし」
「あ・・・うん」
 さっさと湯から上がり、脱衣所に向かうかがみの背中に、こなたは思い出したように声をかけた。
「あ、そうだかがみ」
「ん。なに?」
「・・・・・・身体、自分で拭くから。あと、服も自分で着るから」
「・・・・・・・・・ちっ」
「今、舌打ちしたよね・・・なんかもう、色々台無しだなぁ」


「あ、こなちゃん、お姉ちゃん。おかえり〜」
「あ、うん・・・ただいま・・・うわっ」
 風呂から戻ったこなたは、自分の部屋に入るなり驚きの声を上げた。この短時間でどうやったのか、今まで見たことないと思えるくらい、部屋は綺麗になっていた。収納しきれなくて枕元に積まれていた漫画本も、何をどうやったのか綺麗に本棚に入れられている。
「二人ともすごいね・・・わたしの部屋ってこんな綺麗にできたんだ」
 こなたの口から思わず漏れた賛辞の言葉に、みゆきはニコリと笑顔を返し、つかさはバツが悪そうな顔でそっぽを向いた。
「ほ、ほとんどゆきちゃんがやったんだけどね・・・」
 特に言わなくていいことまで付け足す。恐らく漫画本などに気を取られて、ろくに動いてなかった事は、こなたにも容易に想像できた。
「あはは・・・」
 こなたの視線に恥ずかしそうに頬をかくつかさは、高校の時と全然変わってないように見えた。
598 :空蝉 [saga]:2008/09/11(木) 00:59:23.61 ID:kMHlbj20
「こなちゃん、蝉の話をしたの覚えてる?」
 部屋の中央のテーブルを四人で囲み、誰が何を話すでもなく、沈黙が続いた中、唐突にそう聞いてきたのは、つかさだった。
「蝉・・・あっ」
 こなたは思い出した。そうだ、つかさだ。蝉の話をしたのはつかさとだったんだ。
「蝉の脱皮の話だったっけ・・・」
「そうそう、こなちゃんは『あれってめんどくさそうだよねぇ』とか言ってたよね」
 段々と思い出してきた。蝉は脱皮しないと空を飛べない。羽を広げるために、殻は脱ぎ捨てなければならない。でも、それはなんだか悲しいことだ。自分の一部を捨てないと、先に進めないのは悲しいことだと、つかさは言っていた。
「それが、自分にとって邪魔なものでも?いらなくなって捨てるしかないものでも?」
 あの時、聞けなかった疑問。それをこなたは口にしていた。
「蝉だったらね・・・でも、わたし達は蝉じゃないよ」
 そう答えたつかさは、笑顔だった。何の迷いも感じられない、笑顔だった。
「邪魔でもないし、いらなくもないよ。こなちゃんもそれが分かったから、脱げずに困ってるんだよね?」
 図星だった。というより、気付かされたのだろうか。自分にまとわりついて、動けなくしている重い殻。自分にとって大切なもの。時々混じる嫌なもの。それを脱ぎ捨てる事が出来るのか?全部置いて進めるのだろうか?
「でも、ちゃんと脱がないと進めないよ?脱皮できない蝉みたいに、土の中にずっといることになるよ?」
「分かってるけど・・・怖いんだよ・・・」
 自然に顔がうつむく。風呂場でかがみにも言った、怖いという感情。殻を脱ぐ恐怖。それを置いていく恐怖。そして、土の中でみんながどんどん遠くなっていくのを、感じる恐怖。
「大丈夫、怖くなんか無いよ。脱げば軽くなるし、脱いだものは、全部持って行けばいいんだよ」
「それじゃ、何も変わらないんじゃ・・・」
「全然違うよ。脱いでしまえば、それはもう抜け殻だから、全然重くないよ。大切だけど、重くないの。いい事も悪い事も、重くないんだよ」
 つかさは、そこで言葉を切り、うんっと一つうなずくと、一際はっきりとした声で言った。
「わたしは全然重くなかったから、こなちゃんだって、きっと重くないよ」
 それを聞いたこなたは顔を上げた。今の言い方だと、まるでつかさも自分と同じような・・・咄嗟にかがみの方に顔が向く。
「そうよ。つかさもね・・・受験、失敗してたのよ」
 こなたの聞きたいことを察して、かがみがそう答えた。次につかさの方を向く。照れたような顔で、頬をポリポリかいていた。
「つかさも・・・だったんだ」
「うん・・・それでね、色々あって、こなちゃんの事知ったの、結構最近だったの。それで、こなちゃんと話がしたいって思って、こなちゃんはきっと気付いてないだけだと思って・・・・・・わたしは蝉の話を思い出して、ちゃんと・・・少しだけど、ちゃんと進めたから、こなちゃんだって、きっと進めるようになるって、そう思って・・・・・・あはは、ゴメン、なんだか上手く言えないね」
「うん、言いたいことは分かるよ・・・なんとなくだけど・・・でも、わたしもつかさと同じように出来るとは限らないよ・・・・・・」
「大丈夫だよ、こなちゃん」
「なんで、そうはっきり言い切れるのさ・・・」
「だって・・・わたしとこなちゃんは、類友だもの」
 類友。なんだか、この場にはひどく似つかわしくない言葉に思えた。その言葉を何の臆面もなく、笑顔で言い切ったつかさを見て、こなたは、
「ぷっ・・・くくくっ・・・ははっ、あはははははっ」
 笑った。何故だかすごく笑えた。久しぶりに、ホントに久しぶりに、腹の底から笑えた。
「あはははっ・・・そっかぁ、類友かぁ・・・はははっ、それじゃ仕方ないや・・・あはははははっ」
 まるで、些細な事で笑い合えた、あの頃のように。
599 :空蝉 [saga]:2008/09/11(木) 01:02:45.82 ID:kMHlbj20

「みんな、ありがとね・・・なんか、一人で勝手にふさぎ込んじゃったみたいで、かっこ悪いや」
 ひとしきり笑い終えたこなたは、軽くなった自分を感じていた。
「ううん、お礼を言われるほどの事はしてないと思うよ」
「つかささんはともかく、わたしはお掃除をしただけですし・・・」
 殻が脱げる。その感覚をはっきりと感じた気がした。
「じゃ、貸し一つね」
「うわー・・・一言で台無しにしたよこの人。風呂で私利私欲を満たしてたくせに」
「なによ・・・いいじゃない、それくらいの役得があっても」
「役得て・・・・・・かがみ・・・ホントに大学でなんかあったんじゃないの?」
「無いわよ。ま、それよりこなたもなんだかいい調子になったみたいだし」
 かがみが自分の鞄から、大きなビニール袋を取り出した。その中に入ってたのは、大量の缶ビール。
「飲みましょう」
「・・・うーわー・・・・・・なんかホンキで色々台無しだぁ・・・ってか、お酒なんか飲んでいいの?未成年なんじゃ・・・」
「何言ってるのよ、私たちはもう二十歳になってるわよ・・・ほれ」
 かがみはこなたに、自分の携帯のカレンダーを見せた。
「あ、ホントだ・・・もう、こんなに時間過ぎてたんだ・・・・・・そっか、わたしもう二十歳になったんだ」
「そうそう、だから遠慮なく飲みなさい」
「い、いや、やっぱいいよ・・・お酒飲んだことないし」
「そう?つまんないわねぇ。つかさもお酒ダメだし・・・みゆきは飲むでしょ?」
「はい、もちろんです」
「・・・もちろんて・・・みゆきさんが缶ビールって、なんかイメージ違うなぁ・・・ってみゆきさんは誕生日まだじゃん!未成年じゃん!」
「泉さん・・・その程度は誤差範囲です」
「なにその理屈・・・なんかみゆきさんも微妙におかしいよ・・・」
 大きな溜息を吐きながら、こなたは頭を抱えた。そんなみんなの様子を、つかさは嬉しそうに眺めていた。
「さあ、今日は朝までとことん飲むわよ!」
「ええ、お供しますよ、かがみさん」
「って、泊まるつもりだったの!?・・・つーか二人とも、わたしをダシに飲みたかった訳じゃないよね?・・・ねぇってばぁっ!」
 あの頃とは、随分と違う立ち位置。それでも、楽しかった。
600 :空蝉 [saga]:2008/09/11(木) 01:05:23.78 ID:kMHlbj20
 翌朝。泉家の門前。二日酔いでぐったりとしたかがみにつかさが肩を貸し、それをこなたが呆れた顔で見ていた。
「うーあー・・・・・・頭痛いー・・・・・・」
「お、お姉ちゃん・・・だから、もうちょっと控えようって・・・」
「みゆきの方が量飲んでたのに・・・なんで平気なのよー・・・・・・納得いかないわ・・・・・・」
「それは・・・何故でしょうね?」
「なんかもう・・・底なしに台無しだよかがみんや・・・」
 気持ちのいい青空。少し助走をつければ、その中に飛び上がれるような気がした。
「じゃ、わたし達は帰るわね・・・」
「うん・・・なんかもう、いろんな意味で気をつけて帰ってね・・・」
「こなちゃん、またね」
 かがみを引き摺るように、つかさが歩き出す。
「つかさー・・・もうちょっとゆっくりー・・・・」
「これ以上ゆっくりは無理だよぉ・・・っていうかお姉ちゃんもちゃんと歩いてよ・・・」
 その背中が見えなくなるまで、こなたは見送っていた。そして、いまだ横にみゆきが立っている事に気がついた。
「みゆきさんは、帰らないの?」
「かがみさんは・・・嬉しかったんですよ」
「ふぇ?」
「前にお会いした時に、仰られてました。『大学には、こなたみたいな強烈なのがいなくて、味気ない』って・・・だから、泉さんに会えて、話が出来て、嬉しかったんだと思いますよ」
「・・・・・・それで、あんなにはっちゃけてたんだ」
「少しはしゃぎ過ぎではありましたけどね・・・迷惑でしたか?」
「ううん、全然・・・・・・わたしも、楽しかったし」
「ふふ、ですよね・・・では、わたしも帰りますね」
「うん、またね」
 軽く手を振り、歩き始めるみゆき。少し進んだところで、こなたの方に振り返り、ニコッと笑い、
「わたしもですよ、泉さん・・・嬉しくて、楽しかったです」
 そう言ったみゆきに、こなたはうんっと力強く頷いて答えた。
601 :空蝉 [saga]:2008/09/11(木) 01:07:44.80 ID:kMHlbj20


「さて、やる事たくさんあるよね・・・まずはっと」
 みゆきを最後まで見送ったこなたは、家の中に戻った。そして、真っ直ぐに父の書斎へと向かう。ドアをノックしてみるが、返事はなかった。こなたは少し迷った後、ドアを開け中に入った。
 そうじろうは仏壇の前に座っていた。こなたはその後ろに座ったものの、何を話していいかまるで分からなかった。
「お父さん・・・」
 とりあえず声をかけてみたが、その先が続かない。言いたかった事はあるはずなのに、なかなか口にできない。なんともいえない沈黙が、しばらく続いた。
「こなた」
 先に沈黙を破ったのは、そうじろうの方だった。久しぶりに聴く父の声に、こなたは身を堅くした。
「さっき、ゆーちゃんに電話をしたよ」
「ゆーちゃんに・・・?」
「ああ、こなたはもう大丈夫だから、今ならちゃんと会えるからって」
 そうじろうが振り向く。その顔はこなたの記憶の中にある顔より、少し痩せて見えた。
「こなた・・・すまなかったな。何にもしてやれなくて・・・俺は情けない父親だな」
「そんなこと・・・ないよ・・・」
 こなたは言いたかったことを思い出していた。ゆっくりと、噛み締めるように言葉にする。
「ありがとう、お父さん・・・見捨てないでいてくれて。こんな簡単に折れちゃうような娘を、見捨てないでくれて・・・・・・それだけで、わたしは嬉しいよ」
「・・・・・・そうか」
 少しでも、ゆっくりでも、進んでいける。殻を脱ぎ、心に仕舞いこんで。それを教えてくれた類友や、色々な形で自分を大切に思ってくれている親友達の為にも。
「ねえ、お父さん」
「ん・・・なんだ?」
「久しぶりに、格ゲーで対戦でもしよっか?」
 まずは、この一歩から。

- 終 -

602 :空蝉 [saga]:2008/09/11(木) 01:09:57.96 ID:kMHlbj20
以上です。

なんかホント色々スイマセン。
603 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/11(木) 02:05:10.99 ID:WopA2nI0
>>602


前半読んでて無性に悲しくなった。
後半読んですんげーほっとした。
セミのたとえ話が良かった。
604 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/11(木) 06:49:44.33 ID:z.Kq1QDO
>>602
とても心が温まったよ。やっぱり友達はこうでなくちゃね。



別の意味で心が痛いんだけどね……こういう友達が欲しいわ……
605 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/11(木) 06:58:00.63 ID:FORw1MSO
>>602
シリアスとギャグのバランスが素晴らしかった
こなたが卒業後に引きこもる話はよく見てるけど、この話は立直り方やその過程が良かった
606 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/11(木) 08:11:08.05 ID:7YnyC2SO
>>590

ゆたか「あのぅ、体調が悪くなったのでベッドで休ませてください……」
ふゆき「良いですよ」

ゆたか「ふぅ……」

ゆたかはベッドで横になった。

ふゆき「よいしょ」
ゆたか「……! え?」

なんとふゆきがベッドに潜り込んできた!

ゆたか「あの……先生?」
ふゆき「夜、一人の旅人が今夜野宿する場所を探していました。すると近くの竹やぶの奥に、ポウッと温かい光を見つけたのです。旅人は小屋があると思い、その光に近づきます。そしてたどり着いた先には思った通りに小屋がありました。しかし、不思議な事にさっきまでの温かな光はありませんでした。旅人は疑問に思いながらも、ちょうど良い寝床を見つけたと思い中に入りました。小屋の中は月明かりもありそれほど暗くはありませんでした。しかし、その月明かりに照らされて不気味に笑う腕が無い人形が旅人の目に映ってしまったのです。気味が悪いと思った旅人は、その人形を蹴ってしまいました。すると……どこからともなく“腕がない……腕がない”と若い女の嘆き声が――」

ゆたか「わーっ! わーっ!」
ふゆき「小早川さん、どうしました?」

ゆたか「そんなの聞いたら眠れませんよぉ……(;_;)」
ふゆき「ごめんなさい。お話を聞かせればぐっすり眠れるものと思いましたから……」

ゆたか(それは内容によると思います……)


俺が書くとこうなっちゃうんだよ……orz
ふゆき先生ファンのみんなスマン
607 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/11(木) 08:14:14.48 ID:FVcaLgAO
>>602
おつ
あとでゆっくり読ませてもらおう

さて練習がてら…
5巻のおまけ4本+6巻の王国9本でキャラを掴みきれなんて無茶な話だ


コンクール便乗小ネタ『失敗』


音無「やっぱきらっちがいないと結構静かだにゃー」
中谷「学校を休んでドラマの撮影だなんてあきらも出世したものね……」
大原「今どんなシーン撮ってるのかな。それとも休憩中かな」

音無「あ、メールしてみるかー!」
大原「え゙」
音無「送信……ポチッとにゃ」
大原「早っ!? ていうかダメだよ、あきらちゃんに迷惑かかるよ!」
音無「だいじょーぶだって!」
中谷「どうせ撮影中なら電源切ってるでしょうしね」

音無「お、返ってきた」
中谷「……なんて?」
音無「『着信のせいでNGになったんだけど! しかも室内なせいで音は響くし最悪!』……」
大原「だから言ったのに……」
音無「なんかずーっと下まで説教が続いてるよー……」
中谷「マナーモードにすらしてなかったんだから……半分は自業自得よ。……ん、私にもメール?」
音無「きらっちからだー」
中谷「『中谷、あんたが何考えてるか手に取るようにわかるわ』……」
大原「だから言ったのに……あきらちゃん、きっと本気で怒ってるよ……」
608 :602 :2008/09/11(木) 12:32:47.79 ID:WCPnq.SO
>>595で一箇所ミスってたぁ……ちゃんと校正したつもりだったんだけど、おかしいなぁ…。

色々と御感想ありがとうございます。時間の都合がつけば、また長編は書いてみたいなと…ホント色々スイマセン。
609 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/11(木) 17:51:19.51 ID:WopA2nI0
>>608
これまた呪いか?ww
その訂正を教えてくれたら、訂正してからまとめサイトに載せることはできると思うぞ。

長編も楽しみにしとくぞー
610 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/11(木) 17:58:59.51 ID:RyFUrFo0
こなた(くそぅ・・・私としたことが限定版を予約し忘れるなんて・・・)
こなた「あぁ、もう!ん?」


テレビ「にゃぁ〜ん」
ゆたか「にゃぁ〜」
テレビ「にゃあにゃぁ〜」
ゆたか「にゃぁにゃぁ♪」


こなた「ふぉぉ・・・」

こなた(ありがとうゆーちゃん。私がんばれるよ!!)

こなた「あ、ムービー撮っとこ♪」
611 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/11(木) 18:00:50.85 ID:z.Kq1QDO
>>609
よく見直してみてやっと気付いたが、「こなたの部屋に」が連続して続いてたよ。それじゃないかな
612 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/11(木) 18:26:54.37 ID:zkOB2BYo
 [妄想]

「かがみのツンデレぇ〜」
「ツンデレ言うな!」
「……」

―妄想―
「またまたぁほんとは嬉しい癖にぃ」
「ちが! ……こな、た……」

「のあああ! 自重しろ私! 先輩でそんなことぉ」
「ひよりん……」

「泉先輩!? す、すみま」
「もっとやれ」


 [自業自得]

「ほら、力を抜いて、かがみ」
「こなた……そんなの、ダメぇ…」

「――とか、どうっスかね?」
「受けかがみん……悪くない。というかすごくイイネ!」

「他にもですね……」
 ――ゴゴゴゴゴ

「ひぃ!」
「おまえら、ちょっとこい」
613 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/11(木) 18:32:40.61 ID:zkOB2BYo
>>602
GJ! はっちゃけかがみんがいい味出してるなw
まともな、というかこういうつかさ見たの久しぶりな気がする

>>606
怖い話してどうするふゆきww

>>607
次の出番は来年以降に……中谷は俺の嫁

>>610
こなたがゆかりと化しているwww
614 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/11(木) 18:39:34.38 ID:/Q7NuTQ0
さぁて、久しぶりにコンクールに参加してみよっかな。

ホントは最終日に投下する予定だったんだけど、
そんな余裕なさそうだから今投下しちゃいます。
615 :贈る言葉 :2008/09/11(木) 18:40:30.03 ID:/Q7NuTQ0
――思い出してみれば、つかさは小さな頃から色んな事で失敗してたわ。
普段はおっとりしてるから、どこかでボケーッと、気を抜いちゃうんでしょうね。
今思うと、可愛らしいミスが結構多かった気がするわ。例えばね……。






――柊つかさ 4歳の秋



幼稚園に入園して半年が経ち、気の合う友達もでき、
ある程度の“ルール”の中で生活することに慣れてきたかもしれない――といった時期。
ある日、かがみ達の通っていた幼稚園で「お絵かき」の授業が行われた。
クレヨンで画用紙に描いていくのは普通すぎてつまらない、という園長の計らいで、絵の具を用いて絵を描くことになっていた。
幼稚園児が相手だから、先生も当然、それなりの注意を促さなければいけない。
常識を持った人間なら「そんなことわかってるよ」と一蹴されるようなことでも、だ。

「いいですか? 絵の具を溶かしたお水は絶対に飲んじゃいけませんからねー」

こんな具合に。
子供達は各々に返事をし、そしてそれぞれの作業に集中していくのである。
かがみとつかさも、お互い隣に座って筆を滑らせていった。

作業も中盤、徐々描きたいものが形どられてくる頃、つかさの絵を見ていたかがみが口を開いた。

「ここ、オレンジにした方がいいんじゃない?」

かがみが指差したのは、木に生っている果実。恐らく、ミカンだろう。
つかさがそこを黄色に塗っていたものだから、かがみは気になってしまったのだった。

「えー、でも、オレンジなんてないよぉ」
「こうやって、こうするのよ」

幼い頃から頭のよかったかがみは、筆で器用に赤色と黄色を混ぜ合わせた。
瞬く間に、オレンジ色の絵の具が完成する。
つかさは、その光景を目を輝かせながら見ていた。

「すごーい、お姉ちゃん。ありがとう」

つかさはかがみと同じように、オレンジ色を作ろうと、赤色の絵の具チューブを手に取った。
パレットに向かって、力を込めて絵の具を出そうとする。
616 :贈る言葉 :2008/09/11(木) 18:41:17.23 ID:/Q7NuTQ0
次の瞬間、絵の具はチューブから思いっきり飛び出した。
そして、絵の具が飛び出した先は、かがみの絵。しかも、核となる人間の顔部分である。
つかさは大慌てで雑巾で拭き取ろうとするが、そんなことをすればどうなるか予想するには、4歳という年齢は幼すぎたのかもしれない。
雑巾をどけると、画用紙は赤色でぐちゃぐちゃになってしまっていた。
あらかじめ塗ってあった色とも混ざり合い、地獄絵図――とまでは行かないが、酷い色合いを生み出していた。
それでつかさは余計に慌ててしまい、あたふたしてる間に水の入った小さなバケツを蹴飛ばしてしまい、今度は自分の画用紙も、
その周囲にいた友達の画用紙までも駄目にしてしまったのである。






――まぁ思い返してみると、つかさのドジはあの頃から全開だったわね。
でもつかさのドジは周知の事実だったからね。誰も責めなかったわよ。
というか、責めちゃうとつかさったらどんどん責任感感じちゃって、終いにゃ泣いちゃうんだから。
……あぁ、他にも、こんなことがあったかしらね。






――柊つかさ 7歳の夏



夏、小学生は近所のプールへ出かけることが多い。
それは柊家も例外ではなく、セミさえも暑さでうだってしまいそうな日、避暑がてらに市民プールへと出かけようという計画が立った。
長女いのりは当時所属していたバレーボール部の合宿へ、次女まつりは友達と出かけるということで、
母のみき、かがみ、そしてつかさの三人で出かけることとなった。
最初、みきは「たまにはいいわよね」と市外の大きな、
それこそレジャー施設の一角をなすような立派なプールへと連れて行こうとしていたが、かがみが断った。
子供には「出かける」という時点で十分イベントであり、「プールに入ること」はオマケでしかなく、
『プールがそれほど広くない』、『ウォータースライダーがない』、
さらには『遊具の最低ランクである滑り台すらない』という悪条件でもでもつかさたちにとってはどうでもよかったのであった。

プールに来て2時間は経過したであろうか。
パンパンに膨れたビニールのボールにしがみついていたかがみは、突然ハッとしてみきの元へ泳いでいった。

「お母さん、つかさがいない」

みきも大慌てで捜すが、見つからない。迷子の放送もされない。
そんなに広くないのに、なぜ迷子になるんだろう。二人の頭にそんな疑問がよぎった、その時だった。

「お姉ちゃーん、お母さーん」

声のするほうに振り向くと、そこには笑顔のつかさがいた。
両手に、大量の缶ジュースを抱えて。
617 :贈る言葉 :2008/09/11(木) 18:42:00.63 ID:/Q7NuTQ0
「ちょっと、これどうしたの」

みきが目を最大に見開いて言う。つかさはえへへ、と頬をかいた。

「実はねー」

つかさによると、かがみとみきを捜している最中に見知らぬおじさんに声をかけられ、
千円札を渡されたのでそれでジュースを買ってきたのだという。
つかさが満面の笑みで満足そうに言うので大した問題にはならなかったが、みきは心底安心した顔をしていた。

だがしかし、3人はその日の夜のニュースを見て仰天することになる。

『市民プールそばで、幼い女の子にお金を渡して車で誘拐しようとしたとして男が逮捕された』
そういうニュースが流れ、容疑者の顔が映された瞬間につかさが「あ、あのときのおじさん」と呟いたのだった。
かがみとみきは、つかさの呟きを聞いて同じことを思った。

――つかさは、一歩間違えたら誘拐されていた。

当の本人は、テレビ画面をぽかんとして見つめていた。
「逃げる」という選択肢が頭の中に入っていなかった……人を疑うことを知らないつかさらしい失敗だったが、
一歩間違えれば大事件、という事態につかさを除く二人は苦笑いしか浮かべることができなかった。





――天然ボケなんてよく言われてるけどね、そんなレベルじゃないわ。
でもね、つかさって、自分が失敗することで誰かを助けてる、そんなときもあるのよ。
確か……中学3年生の頃、だったかしらね。こんなことがあったの。





――柊つかさ 15歳の冬



受験生にとって一日一日が大切であるこの時期は、遊ぶ暇を惜しんで勉強しなければいけない。
しかし、勉強ばかりでは体も精神も持たない、ということで、あやのとみさおは終業式1週間前からクリスマスパーティをやろうと企画していた。
本来最も勉強に励まなくてはいけない人間(誰とは言わないが)が企画しているのは少々腑に落ちなかったが、かがみは参加することにした。
普段からあやのたちと絡みがないからたまには、ということで、つかさも参加させることにした。
そういうわけで、四人で本当に小規模なパーティを催すことになった。

それぞれプレゼントを一つずつ用意して、三角帽子をかぶって、クリスマスツリーも用意して、部屋も綺麗に飾り付けて。
いつも行かないからという理由で会場に決まったあやのの部屋は、みるみるうちに本格的なパーティ会場へと姿を変えていった。

歌を歌って、お菓子を食べて、プレゼントを交換して、パーティは順調に進んでいった。
各々が満足してきて、パーティももうすぐお開きかと思われた頃に、事件は起きた。
618 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/11(木) 18:42:29.32 ID:WCPnq.SO
>>611
スイマセン。そこです。
『今の今まで誰一人こなたの部屋には来なかった筈なのだ。』
って書いたつもりだったんです。
とりあえずピンク色には気をつけておきます。
619 :贈る言葉 :2008/09/11(木) 18:42:44.11 ID:/Q7NuTQ0
「ふあぁ……現実逃避の時間ももう終わりかぁ……」
「そうよ。今日これだけ遊んだんだから、本腰入れて勉強することね」
「みゅ〜。あやのー、柊が現実的すぎて困るよぉ〜。パーティ楽しんでなかったんじゃねぇのか」
「いつまでも甘えちゃ駄目よ、みさちゃん。私たちは受験生なんだからね」
「あやのまでそんなこと言うのかよ〜」

実際、パーティの終わりを拒んでいるのはみさおだけではない。あやのも、かがみも同様だった。もちろん、つかさも。

「そーいや、柊妹は?」
「あぁ、最後にとっておきの物があるとかなんとかで、下に行ってるわよ」
「そっかぁ。なんだろなー」

みさおがゴロンとその場に寝転ぶ。
寝転んだ先に、ジュースが入ったコップがあることに気付かないまま。

ガタンと言う音と共に、コップは倒れた。ジュースが放射状に広がる。
甘い匂いが3人の鼻をつくと同時に、みさおが慌てて立ち上がった。

「うわぁっ、やっちゃった! あやの、ごめん! 何か拭くもの、拭くもの……」
「そんなに慌てなくていいわよ、みさちゃん。フキンがあるから」

あやのが笑顔でフキンを渡そうとする。
が、フキンはあやのの手から滑り落ち、テーブルの上に再び落ちた。

「……みさちゃん、どういうこと」

みさおの手に握られていたのは、リラッタヌのぬいぐるみ。
それは、あやののお気に入りだった。
慌てふためいていたみさおが手当たり次第に“布製のもの”を探し、手に取ったのが、それだったのだ。
みさおは自分の手に持っているぬいぐるみに視線を移す。そして、驚愕、絶望。
リラッタヌの愛くるしい顔が、ジュースの色に染まってしまっていた。

「ここここここれは、違うんだよ、あやの! わざとじゃ、わざとじゃないって!」

いくら弁解したところで、そこにはあるのは“死”という選択肢のみ。
あやのの髪の毛は広がって、ゆらゆらと動いていた――みさおにはそう見えたようだ――そして、“死”を確信した。

そのとき、部屋のドアがノックされた。

「誰か開けてー」

つかさの声だった。
一触即発ムードが漂う中、かがみがドアを開ける。
つかさは、両手で4人で食べるには大き目のケーキが載ったトレイを持っていた。
620 :贈る言葉 :2008/09/11(木) 18:43:32.42 ID:/Q7NuTQ0
「うわぁ、美味しそう」

かがみが恐怖でひきつった顔で無理に笑顔を作って、後ろの二人に微笑みかけた。
みさおは涙目のまま、あやのは目をギラつかせたまま、つかさのケーキに視線を移した。

「えへへ、今日の為に頑張って作ってきたのー。今そこに持ってくね」

つかさが今にもスキップし出しそうな雰囲気で部屋に入ってくる。
足元への警戒は、皆無だった。

「あ、つかさ、危ないよ!」

かがみの静止が遅れた。つかさは、さっきみさおが倒したコップに足をとられた。
そして、トレイを持ったまま前に倒れこむ。ケーキだけは必死に護ろうとした。

そして、着地。つかさはケーキに顔からダイブした。
クリームが飛び散って、テーブルに白い斑点がついた。

静寂が流れる。つかさはケーキから顔を上げて、目をパチクリとさせた。
顔中、特に鼻の下と顎に、まるでサンタクロースの髭のようにクリームがべっとりとついていた。

「……ぷっ」

あやのが吹き出した。つられて、かがみも、みさおも笑う。

「あっははは……。つかさ、何やってんのよ。あはははは……」
「ほんっと妹はおっちょこちょいだなぁ。あー、苦しい」
「ケーキ、このままでもいいから食べちゃいましょうよ。うふふ」
621 :贈る言葉 :2008/09/11(木) 18:45:18.09 ID:/Q7NuTQ0
つかさも、申し訳なさを交じえながらも、えへへ、と小さく笑った。
ぐちゃぐちゃになったケーキは、今まで食べたどのケーキよりもさぞ美味しかったことだろう。

こうして、受験生達の小さなクリスマス・パーティは、思いもよらない形でハッピーエンドを迎えたのであった。





――本当に助かったわよ。あの時は。
もしかしたら、あれがあったからそれ以降の勉強に集中できたのかもしれない……と思うと、余計に、ね。
お陰で、私たち四人は一緒に陵桜に合格。ずっと仲良くやって来れたもの。

それでも、やっぱり人間、人生最大の失敗ってあるのよね。
それはつかさも一緒。高校卒業して、専門学校に入学して。そんなときに、つかさは人生最大の失敗をしたの。





――柊つかさ 20歳の春



料理の専門学校に入学して、もうすぐ2年が経とうとしていた。
技術も、経験も順調に積み上げ、いわゆる“優等生”と呼ばれるほどのレベルにまでつかさは達していた。
そんな中、つかさは専門学校で出会ったある男性に興味を抱いていた。
優しい眼差しと、授業に対する直向な態度。教室で一緒になり、作業を共にする中で、徐々に彼への恋心が芽生えてきたのであった。
つかさは、彼と帰りを共にしたり、一緒に食事をしたり、彼と話す機会を沢山作った。
その中で見た、彼の、将来を語るときの希望に満ちた顔。
できることなら、彼と付き合いたい――。それが生まれて20年にしてようやくの“初恋”であった。

初めての恋だったから、頼れる姉達に電話で何度も相談をした。
3人はそれぞれ、自分の経験や知識を頼りにアドバイスをくれた。
そのお陰で、つかさと彼の関係はどんどん深まっていった。

しかし、どうしてもあと一歩が踏み出せなかった。
“友達以上恋人未満”とはよく言ったものだが、つかさはまさにそんな状況に陥っていたのだった。
もともと恋愛などしたことがないし、自分から誰かを好きになるという経験も初めてだった。
だから、「彼は本当は自分のこと何とも思っていないんじゃないか」「付き合いたいと思っているのは自分だけなんじゃないか」
という不安が彼女の胸の内で徐々に膨らんでいく。時が経てば彼は誰か別の女性と付き合ってしまうかもしれない。
そんなジレンマが渦を巻き、より一層つかさを焦らせていた。



ある日、つかさはその日の午前の授業を終え、一人で昼食に出かけていた。
当時つかさがお気に入りだったイタリアンの店。彼と初めて食事をした店でもあった。
いつもの椅子に座り、いつものようにカルボナーラを注文する。
コップの中に注がれた水が、店に零れ落ちている日差しに反射し、輝いていた。
つかさは頬杖をつき、ぼやっと店の外を眺めた。この場所からは、外の景色が良く見える。
隣の喫茶店で、勉強する学生の姿が見える。頭を抱え、何やら必死に悩んでいるようだった。
622 :贈る言葉 :2008/09/11(木) 18:45:46.08 ID:/Q7NuTQ0
彼との関係のことで、何回頭を抱えただろう。
それは本当に些細なことから、とても大事なことまで、様々だった。
そして今抱えている悩みは、これまでのそれより遥かに大きい悩みだった。

喫茶店の学生から視線をずらす。カップルも何組か確認できた。
「他人の顔を無闇に見つめるものじゃない」、そう父親に教わっていたが、つかさはカップルたちの顔をつい見ていった。

そして、つかさは見てしまった。

楽しそうに話をする女性。
そしてその隣に座る、彼の姿を。

衝撃が走った。目を塞ぎたかった。そして、自分の記憶を闇の中へ葬り去ってしまいたかった。

あぁ、そうか。
やっぱり彼には、彼女がいたんだな。
そう思うと、涙を堪えることができなくなってしまった。
逃げ出したい。この場から。
何事も無かったかのように、彼の前から姿を消してしまいたい。
つかさは立ち上がり、代金をテーブルに置き、店を後にした。
そのとき、彼と目が会ったような気がした。
だが、駆けた。逃げるように。家に着いた頃には、体中がきりきりと痛んでいた。

部屋の鍵を開け、ベッドに倒れこんだ。顔は涙でぐしゃぐしゃだった。
一時間泣いてもまだ泣きたりず、部屋にはつかさのすすり泣く声が染み付くように響いていた。

泣き疲れて、窓から外をぼんやりと眺める頃には、日はすっかり沈んでいた。
照明を点ける気など起きなかった。月明かりだけが部屋を照らしていた。

ジーンズのポケットに振動があった。
携帯電話に着信。ディスプレイには、彼の名前。一瞬悩んだが、つかさは通話ボタンを押した。

「もしもし」
「あ、つかさ? 俺だけど」

彼の声を聞いていると、普段であれば心が軽くなるような錯覚に陥る。でも、今の心はそれでも深く、沈んでいた。
彼の隣に座って、楽しそうに笑っていたあの女性の顔を思い出してしまう。

「今日隣に座っていた人……誰?」
「あ……やっぱり見てたんだ。でも心配しないで、俺の姉さんだから」

それを聞いて、一気に心の中が台風一過の空のように晴れ渡っていく。
なんだ。そうだったんだ。あの人はお姉さんで、ただ姉弟の他愛もない会話をしていただけだったのか。
623 :贈る言葉 :2008/09/11(木) 18:46:21.77 ID:/Q7NuTQ0
しかし、口を突いて出た言葉は、お互いにとってあまりにも残酷だった。

「嘘」

その一言をきっかけに、彼を信じる心を辛うじて繋ぎとめていたものが外れた。

「嘘。そうやって誤魔化して。本当は彼女でしょ? あんなに笑って。私にあんな笑顔見せてくれたこと、無い」
「何を言ってんだよ。本当に姉さんなんだ」
「嫌。そんなの聞きたくない。もうたくさん。私の気持ちを弄んで、楽しかったでしょ? でももうおしまい。もう、あなたと私は、これでおしまい」

彼が何か喋っているのが聞こえたが、理解しようとする気にはなれなかった。
電話の向こうで何を考えているのか気になったが、その感情を振り払った。

「じゃ、彼女とお幸せに。さよなら」

乱暴に電話を切る。そして、携帯電話をベッドに放り投げた。
そして――激しく後悔した。

今まで彼を疑ってきたことなんて一度も無かったのに。
確信はないけど、あの人は彼の言うとおり、本当にお姉さんなのかもしれなかったのに。
それに、あんなに冷たく突き放すことも無かったのに。

しかし、後悔先に立たず、今度こそ、いくら悩んでも解決できるわけが無かった。
涙すら出ない。むしろ、自分の愚かさが可笑しく感じた。

「ははは……もう駄目だ、私……。誰も信じてあげられなくって……」

月明かりの中で、一人呟く。声は、微かに震えていた。

「何で……何で信じてあげられなかったの?」

徐々に震えが酷くなってくる。感情を抑えることができない。呼吸が苦しくなっていた。

「勝手に一人で思い込んで、最低だ、私……」
624 :贈る言葉 :2008/09/11(木) 18:47:12.85 ID:/Q7NuTQ0
壁に寄りかかるようにして座りこみ、自分の膝に顔を埋めて、また泣いた。一人静かに、すすり泣いた。
目の前が真っ暗だった。月はつかさが今まで見たことの無いような美しさを誇っていたのに、それを見る余裕などもはや持ち合わせていなかった。



だから、突然の来訪者に、気付くわけもなかった。



つかさを抱きしめる両手の感触。つかさは涙で濡れた顔を上げた。
薄暗い月明かりの中でも、はっきりと見て取れた。



愛しい、彼の顔。
つかさは、目を大きく開き、彼の顔をじっと見つめた。



「ごめん……」

彼が、そっと言葉を漏らす。

「どうして、どうして謝るの……?」
「だって、つかさを不安にさせて、怒らせて、何もできなかったんだから……」

その言葉で、つかさの目から一気に涙があふれ出した。

「違う、違うよ。君が悪いんじゃないよ。悪いのは、全部、私。勝手に勘違いして、怒って、君を困らせて……最低だよね、私」
「俺だ。俺のせいだ……。ごめん、ごめんね、つかさ……!」

彼は、つかさを力いっぱい抱きしめた。つかさも、その腕の中に身を預けていた。

二人の視線が、一つに絡み合った。

そして、つかさは、そっと、目を閉じた。





――失敗は成功の元、って言うけどね。つかさからこの話聞いたとき、本当にそれを実感したわよ。
だって、こうやって今、二人が結ばれてるんだもの。一人の姉として、妹の成功を心から喜ぶわ。
625 :贈る言葉 :2008/09/11(木) 18:47:45.14 ID:/Q7NuTQ0





――それじゃ、最後に一言よろしく、かがみん。

――えっと……つかさ、結婚おめでとう。先手を取られて、ちょっと悔しいです。
姉さんたちも仰天してたからね。まぁ、お母さんは私たち姉妹の中でつかさが最初に結婚すると思ってたみたいだけど。
その……私ね、思うの。つかさは、失敗したとき、同時にみんなに幸せを振りまいてくれてるんだって。
失敗しても、笑ってるでしょ? それを見てると、つかさの失敗も、しょうがないなぁ、って思えるのよね。
もちろん、他人に被害があったときは一生懸命謝ってくれる。
つかさのそういうところ、私は見習いたいな、と思ってます。到底無理だとは思うけどね。

――さすが、己を解っていらっしゃる。

――うるさい。
まぁとにかく、ずーっと、ずーっとそのつかさでいてください。
別にね、失敗することが悪いことじゃないの。「失敗したくない」って、無駄な努力することないんだから。
失敗して、そこから何もしない人間が一番ダメ。失敗してもそれを糧にできることが、一番大事なんです。
失敗してもメゲないつかさが、みんな大好きなんです。
だから、旦那さんにも迷惑かけるかもしれないけど、怒ったり、へこんだり、泣いたりしないでね。
本当に、結婚おめでとう。そして、末永くお幸せに。





式場が、拍手で溢れかえる。
ウェディングドレスに身を包んだつかさは、姉の手を取り、そして抱きついて泣いた。
かがみも、その背中を叩きながら、泣いた。

「ありがとう、お姉ちゃん……私、私、絶対にずーっと幸せでいるから」
「うん。絶対よ。途中で悩んだりしたら、絶対私のとこに来なさい」

つかさは、またかがみに抱きついた。拍手がより一層大きくなる。
その傍で、こなたも、みゆきも涙を流していた。会場にいた全員が、目に涙を溜めていた。

式場の拍手は、暫く止むことはなかった。
それはもう、耳を劈くほどの拍手だった。
626 :贈る言葉 :2008/09/11(木) 18:48:15.56 ID:/Q7NuTQ0





「まさかこんな大長編ドキュメンタリー映画になるとはねぇ」
「こなちゃんにはびっくりだよー」
「まぁ、あたしの放送作家としての技術がモノをいったわけよー」

かがみの提案で撮影することになったドラマ。
つかさの歴史を辿って、最後にメッセージを添える。そんなありきたりなものでも、かがみには、つかさに届けたかった思いがあった。
だから、放送作家として活躍するこなたに依頼して、映像を作ってもらいたかった。
この映画でつかさ役を演じる為に、伸ばしていた髪をショートカットにしたが、そのことに躊躇いはなかった。
それほど、つかさを祝ってあげたい、という気持ちが強かったのだ。



「さてと、そんじゃ二次会行こうかねー」
「そうですね。今日はとことん飲みましょう。それはもう、1年間アルコールを摂取しなくてもいいほどに」
「ちょ、みゆき、それ医者の言うセリフじゃない」
「とにかく行こうよ! いざ、二次会へ!」

4人の足取りは、軽やかだった。
もちろん、一番はりきっていたのは、つかさだった。





その後の二次会で、つかさがウィスキーの水割りを作ろうとした際に
水と間違えて焼酎を入れてしまい、飲んだ途端にひっくり返ってしまったのは、また別の話である。





Fin
627 :贈る言葉 :2008/09/11(木) 18:50:17.35 ID:/Q7NuTQ0
以上です。ありがとうございました。
20歳の頃の終盤書いてる辺りで一人ニヤニヤしてた俺きめぇ……wwwwww


しっかし、改めて見ると、長ぇなぁ〜〜……。
628 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/11(木) 19:01:20.50 ID:WCPnq.SO
うぁぁぁぁぁっ!!割り込んでたぁ!!
スイマセンスイマセンホントスイマセン、水飲み鳥の如くマジスイマセン!!!
629 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/11(木) 19:41:03.12 ID:WopA2nI0
>>628


つかさがつかさらしくてかわいかった。
でも何となく鬱になったのはなぜだろう。
630 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/11(木) 19:41:40.15 ID:WopA2nI0
やべ、安価ミスった
>>627です
631 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/11(木) 21:39:12.97 ID:QifWroAO
らき☆すた6巻は買ったか〜?
意外と話題が少ないから調子抜けしたぞバカヤローっ!
632 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/11(木) 22:01:01.65 ID:/DVwW8.0
明日みなみの誕生日とか聞いたんだけど
633 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/11(木) 22:10:51.46 ID:z7ITl0Yo
買ったぞー
ひかるとふゆきの話が意外と多かったな
あと、みなみの母親はなんと言う名前なんだろうか、なんかゆかりママンとため口だったから同年代かな

そしてみきママンが実は50歳近い若しくは超えてるのがびっくりだったw
634 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/11(木) 22:18:57.73 ID:QifWroAO
>>632

ヤバいマジだ。
コンクール作品を明日までに書ければ俺は英雄。


無理だ……、間に合わん……。


>>633

ふゆき先生のツボにはまったかも知れん。
いつかは主人公としてSSを。

みきさんって四十代だよね?
635 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/11(木) 22:24:41.38 ID:7QBnTcY0
供養のためにみwikiさんが主役(探偵)の推理ものを書いてみようと思う
636 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/11(木) 22:27:40.72 ID:z7ITl0Yo
>>634
娘に47でもっと年言ってるとか鯖読みとかでいわれてるし
そこで40代だとたかが2歳ぐらいでそんなに言われないから50超えてるのかなと
637 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/11(木) 22:30:14.78 ID:7YnyC2SO
>>627
つかさ可愛いよつかさ。……彼氏……だと……?

>>631
避難所で原作スレでやれって言われてたから黙ってた。
けどもういいよね

ふゆき先生マジファンになったwwwもっと活躍して!

>>634
は?17歳だし
638 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/11(木) 22:32:04.82 ID:z.Kq1QDO
>>635
らき☆すた殺人事件の後継者ですか?
639 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/11(木) 22:37:44.92 ID:2iVNbNIo
ふゆき先生はなんか微妙にキャラがはっちゃけてるよなぁ…
もう既にホラー特化って。元が控えめな設定をSSスレで際立たせるっていう過程を原作に持ってかれちゃった
640 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/11(木) 22:43:49.13 ID:P0wiNIDO
六巻か…
P87みて卒業が夢オチかどうか一時間悩んだ挙げ句
どっちもおいしいと思った俺は色々ともうダメかもしれん…
641 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/11(木) 22:47:41.84 ID:7QBnTcY0
>>638
いいえ、ちがいます
犯人は決まったけど、トリックどうしようかな
642 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/11(木) 22:48:59.16 ID:kMHlbj20
−踏んでけ!茨の道−

こなた「と、言うわけで、あえて作ってみました『ミユリンガル』!」
かがみ「どういう訳か知らないけど、止めといた方がいいんじゃない?」
こなた「じゃーじょぶ、じゃーじょぶ…さ、みゆきさん、これに向かって一言どうぞ!」
みゆき「人気があるからって、調子に乗らないでくださいね?凡骨共」
こなた「『ハラショー、アミーゴ』………えーっと…かがみんや、これはどこから突っ込めばよろしいので?」
かがみ「…………知らん」
643 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/11(木) 23:10:27.42 ID:P0wiNIDO
>>642
基幹システムに重大なバグがあると思われる
644 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/11(木) 23:25:04.60 ID:7YnyC2SO
みゆき「みうぃーきみうぃーきペディアペディア、みうぃーきみうぃーきペディアペディア……」



つかさ「ゆ、ゆきちゃんが何か唱えてるよ……」
こなた「あれは……レスが付いた分だけ人気が上がるという禁断のマジック……」

つかさ「……それって、レスが付かなかったらもしかして」
こなた「そういうことさ」
かがみ「みゆきも無茶するわね」



みゆき「みうぃーきみうぃーきペディアペディア……」
645 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/12(金) 00:52:08.01 ID:NBIQ0MDO
>>644
みゆきさん!大丈夫っすよ!
メインはみゆきさん含めた四人じゃないっすか!
経済効果なんて後からついてくるっすよ!
だから優等生やめてコスプレして暴れるのは…
ゴブァ…
646 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/12(金) 03:24:40.32 ID:zbDz/DE0
◎ヒヨリンガル

泉家にて
こなた「ゆーちゃん、今日ひよりんと話すときこれ使ってみて」
ゆたか「うん、でもこれ何?」
こなた「ひよりんの本音がわかる器械だよー」
ゆたか「そうなんだー、・・・って嘘ぉ!?そんなことできるの!?」
こなた「まあまあ、物は試しだよ」

学校にて
ゆたか「あ、田村さんおはよう!」
ひより「おいッス・・・あれ小早川さん、それ手に持ってるのは犬の通訳する器械じゃない?」
ゆたか「あ、これ?こなたお姉ちゃんが学校に持っていけって」
ひより「へえー」ジー
ゆたか「(えっと・・・?あ!『岩崎さん早く来ないかなー』?)
     みなみちゃんに用事があるの?」
ひより「ひょえっ!?いや、無いッスけど・・・つか、今それ見て言ったよね!?
     それ何の器械ッスか!?」
ゆたか「あ、これね、田村さんの本音がわかるらしいんだけど・・・」
ひより「うげえ!マジッスかそれ・・・」
ゆたか「ん・・・『普段すごい妄想してるのがバレたらやばい!』?」
ひより「ぐがっ!」
ゆたか「すごい妄想って、将来の夢とか?」
ひより「ん、んー・・・まあー、そんなとこかな・・・(ああやばい、すんごく汗かいてきた)」
ゆたか「『本当は二人の卑猥な妄想だけど』うーん、二人の・・・何て読むのかな・・・」
ひより「(ぬおっ!そ、そっか、何か言い逃れできるかも?)
     えっと、何て書いてあ・・・」
みなみ「『ひわい』と読む。ゆたか、この器械は・・・?」
ひより「げっ!い、岩崎さんどうもッス・・・」
ゆたか「あ、みなみちゃんいつの間に?えっとこれね、田村さんの・・・」
ひより「あああああああ!言わないで!やめてえええええええ!!」
647 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/12(金) 07:22:13.85 ID:.bhn0oSO
>>645

かがみ「レスは一人……ねぇ、これっていつまで続くの?」
こなた「んー? 術者がやめるまで……およ?」

みゆき「すぅー……すぅー……」ZZZ

こなた「疲れて眠っちゃったんだネ」
つかさ「お姫様みたーい」

かがみ「まったく……こんな事をしなくても、あんたは不人気って訳じゃないんだから」
こなた「そうだよ>>645も言ってるように、メインは私たちは四人だもんね」
つかさ「うんうん」

かがみ「ま、寝ているみゆきに言っても意味はないけど」
こなた「そうだ、みゆきさんが起きたら皆でどっか行かない? みゆきさんも人気不人気なんて忘れられるくらいにパーッとさ!」
つかさ「あ、それ良いねー」
かがみ「そうね、じゃあ――」


みゆき(みなさん、ありがとうございます……私はどうやら余計な事をしてしまわれたようですね。本当に、私は良き友を持って幸せです。私も話に参加したいのですが、もう少し眠っていましょう……今起きると、泣いてしまうかもしれませんから……)


HAPPY END
648 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/12(金) 07:33:35.89 ID:GoVzToAO
>>646
ひよひよ死亡のお知らせ

>>647
ハッピーエンドだけはあり得ないと思ってたら
649 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/12(金) 08:55:19.25 ID:Z1ahvMDO
……………(無言の警告)
650 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/12(金) 09:05:22.51 ID:Z1ahvMDO
スマン、自分で>>649書いといてなんだが、これはないよな……
 
 
 
まあ、あれだ。俺が言いたいのは『誕生日くらい祝ってやれよ』ってことだ。
前のひかげもちょっと話題に出ただけで六巻の話とかになるし……

というわけで誕生日おめでとう、みなみ!
そして格差社会に負けるな、ひかげ!
651 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/12(金) 09:17:54.68 ID:/sXWK.AO
コンクール便乗小ネタ『失敗』


ひかる「うーす」
ふゆき「あら、桜庭先生」
ひかる「なんだその箱は。誰かにプレゼントでもするのか」
ふゆき「ええ。今日は岩崎さんのお誕生日なんです」
ひかる「岩崎……あぁ、あいか」
ふゆき「いつもお仕事を手伝ってもらったりしているので、そのお礼も兼ねてプレゼントをと思って」
ひかる「ふむ。いいんじゃないか。だが岩崎は早退したそうだぞ」
ふゆき「……え?」
ひかる「さっき授業をしに行ったら赤いチビにそう報告された」
ふゆき「……つまり。今日の放課後に渡すのは――」
ひかる「無理だな」


ふゆき「……」
ひかる「……ちなみに何を渡すつもりだったんだ」
ふゆき「幸星堂のエクレアを……消費期限が今日までなんです……」
ひかる「……一日くらいなら大丈夫じゃないか」
ふゆき「私、保健の先生ですよ……」
652 :651 :2008/09/12(金) 10:03:41.57 ID:v0yyey2o
あっちゃー

あいか→あいつか で
やっぱ睡眠またいで打つのは危険だな…
653 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/12(金) 12:32:33.29 ID:jmxYNgSO
時間軸がズレてるのは、愛嬌ということで。

−みさちゃんと誕生日とワタシたち−

みさお「おーい、そこのデッカイのー」
みなみ「(デッカイ…)…わたし、ですか?(この人は確か三年の…)」
みさお「ほい、これ。誕生日おめでとう」
みなみ「(本…?)あの…これは…?」
みさお「はれ?誕生日、今日じゃなかったっけ?あたし間違えた?」
みなみ「いえ…合ってますけど…どうしてわたしに…」
みさお「どうしてって、一緒にチアやった仲じゃねーか」
みなみ「あ…」
みさお「じゃーなー」
みなみ「あ、あの!」
みさお「ん?」
みなみ「ありがとう…」
みさお「おぅ!」
みなみ(頑張って、チアやってよかったな…)

かがみ「日下部のああいう所は、素直にすごいって思えるわ…」
あやの「ふふ、そうね」



みなみ「そういえば、一体なんの本を…『君にもできる!バストアップトレーニング』…………ごめんなさい先輩…これ…持ってます……持ってるんです…」
654 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/12(金) 15:35:13.34 ID:zbDz/DE0
>>653
みさおいいヤツだなー
けどみなみ不憫ww
655 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/12(金) 17:39:28.21 ID:LMNvLX.o
>>627
乙! つかさが・゚・(つД`)・゚・
つかさの失敗は幸せを振りまく、か。なんかわかるなぁ……

>>646
ひより、南無

>>651
消費はダメだってww おいしくいただいたんですね、わかります

>>653
すごいけど失礼だよな、それwwww 


みなみ誕生日おめでと!
656 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/12(金) 18:35:14.87 ID:QwIHJboo
みさきち…たった1cmデカいだけじゃないか…
657 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/12(金) 19:17:14.47 ID:GoVzToAO
>>653

まずその本を渡したみさおに突っ込み、さらにその本を持っていたと言うみなみに突っ込み、そしてみさおにこの役をやらせた作者に突っ込みたい。
658 :純粋少女つかさシリーズ [saga]:2008/09/12(金) 19:35:03.66 ID:lBfz.sI0
かがみ「パンパンプキン、パンプキン♪」キラーン
かがみ「なんちゃってー・・・誰も見てないわよね」

つかさ「・・・」


つかさ「っていうことがあってね?」
みゆき「すみません、流石にそれは私でも分かりませんね」
つかさ「そっかー・・・」


かがみ「パンパンプキ――」
つかさ「お姉ちゃんが何をしたいのか分からないよ」
かがみ「うぉわっ!? つかさいつの間に!?」



ネタとは関係ないけどみなみん誕生日おめでとう!
659 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/12(金) 19:38:04.69 ID:.bhn0oSO
>>653
保存用に使うんだ!
660 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/12(金) 20:43:10.19 ID:95FuBYM0
鬱です。


「あーあ。あたしもみんなと同じクラスが良かったな」
「……お姉ちゃん、本当にみんなと同じクラスになりたい?」

「ん、そりゃそうよ。わざわざお昼に隣のクラス行かなくて済むし」
「お姉ちゃんがこなちゃんたちと同じクラスになるっていうのは、私だけ他のクラスになるってことだよね? お姉ちゃんはそれでもいいんだ」
「……あ……ご、ごめん……そんなつもりじゃ」
「ううん、別にいいよ」


って感じの話をクラス替えがあったときの話をみてからずーっと思ってたんだが。
既出だったらスマン
661 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/12(金) 21:18:30.57 ID:QwIHJboo
>>660

つかさ「でももし私とお姉ちゃんのクラスが逆だったら、私たち峰岸さんたちともっと仲良くなれてたと思うなぁ^^;」






かがみ「とか言われたらショックかも……」

こなた「あー、あるあるwwwwwwww」
みゆき「それは確かにその通りかもしれませんね」
みさお「なー。柊は戦犯だよなー」
あやの「まあまあ、柊ちゃんにだって色々あるんだから」ニコニコ

かがみ「……OTL」
662 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/12(金) 21:22:42.80 ID:rMGn9UY0
投下行きます。
663 :卒業前のある日の光景 [saga]:2008/09/12(金) 21:23:44.89 ID:rMGn9UY0
 卒業が間近に迫ったある休日。
 こなたとかがみは、テレビゲームで対戦中だった。
 政治的要素・経済的要素もからむ軍事シミュレーションゲームだ。
 ゲームをしながら、いつもどおりの会話が続く。


「卒業っていってもさぁ、別段どうってことないよね」
「まあね。私は4月になればまた勉強の日々だし、卒業っていっても一区切りでしかないわよ」
「みゆきさんも進学だったよね」
「医者になるんだから、当たり前でしょ」
「かがみんは、弁護士志望だっけ?」
「そうよ。まあ、無事になれたとしても一生勉強だろうけど」
 時代の移ろいとともに、新しい法律ができたり、判例が変わったり、常に変転していくのが法の世界だ。
 弁護士になっても、一生勉強が続くことは間違いない。
「よく続くよね」
「勉強が嫌いってわけでもないしね」


 テレビ画面の中の戦争。
 緒戦。こなたアメリカ連邦軍の奇襲攻撃失敗。戦略原潜部隊と戦略爆撃機を大量に喪失。
 その一方、かがみ日本国統合自衛隊宇宙戦闘集団は、緒戦で衛星軌道上の制宙権を確保し、連邦軍の偵察衛星・攻撃衛星を片っ端から撃墜していた。
 これで、連邦軍の索敵能力は激減。さらにミサイル防衛システムもザルと化した。


「峰岸さんは就職だったけ?」
「そうよ。まあ、2、3年もすれば結婚するだろうけど。専業主婦になるのか共働きするのか、どうするつもりなのかしらね」
「峰岸さんは、専業主婦って雰囲気だよ。なんかそんなオーラが出てる気がする」
「オーラってなぁ……。言いたいことは分からんでもないが、こればかりは雰囲気で決めるわけにもいかんだろ」
「いや、峰岸さんは絶対専業主婦だ」
「勝手に決め付けるな」
664 :卒業前のある日の光景 [saga]:2008/09/12(金) 21:24:54.31 ID:rMGn9UY0


 統合自衛隊海上機動戦闘集団が、連邦軍太平洋艦隊第1任務部隊を叩きのめしていた。
 連邦軍は、索敵能力の激減を補おうと兵力を広域に分散させていたことが裏目に出た。古今東西、兵力の分散は下策のひとつである。


「みさきちも、峰岸さんと同じところに就職したんだよね。仲いいよね、あの二人」
「子供のころからの腐れ縁らしいしね。一生あんな感じなんじゃないの、あの二人は」
「でも、みさきちはよく就職できたよね」
「おまえ。それはいくらなんでも日下部に失礼だぞ」
「でもさぁ」
「陸上部での成績が買われたみたいよ。会社の陸上部に入って、マラソン大会や駅伝に出るんだって張り切ってたわ」
「みさきちってさ、いつも楽しそうだよね」
「確かに、人生楽しんでるって感じよね、日下部は」


 一方で、シーレーン(海上通商路)を守る統合自衛隊海上護衛総隊は、連邦軍潜水艦隊による通商破壊作戦でかなりのダメージを受けていた。
 資源の輸入が途絶えて日本国の工業力指数・経済力指数が下がれば、統合自衛隊の戦力補充・拡充にも支障が出る。
 だからこそ、かがみ日本国は短期決戦を期して、ほぼ全力を攻撃に傾けていた。


「でも、一番意外だったのは、つかさだよね」
「ああ。それは私も同感だわ」
「卒業も待たずに婚約して、6月には結婚式かぁ。なんていうか、リアリティがないよね」
「まったくね。つかさがあそこまで情熱的だったなんて私も知らなかったわ。白石の方はもう少し落ち着くまで、って言ってたのよ。それなのに、つかさが押し切ったんだから」
「結婚式は神道式だっけ?」
「そうよ。神道式なのに、ジューンブライドにこだわるなんて、なんか違うと思うけどね」
「つかさらしいじゃん」
「まあ、確かにつかさらしいっちゃらしいけどさ。それにしても、峰岸より先に結婚しちゃうなんて思いもしなかったわよ。いくらなんでも早すぎない?って言ったんだけど」
「かがみんは反対なのかな?」
665 :卒業前のある日の光景 [saga]:2008/09/12(金) 21:25:47.07 ID:rMGn9UY0
「親も賛成してるから、私に反対する権利なんてないけどさ。でも、若手芸能人なんて貧乏の代名詞じゃない? あの白石に一家を養っていけるだけの稼ぎがあげられるのか、はなはだ不安だわ」
「最近は売れてきてるって噂だけどね」
「確かにそうみたいだけど、芸能人の流行り廃れなんてあっという間だし、将来が不安ってことは変わらないわよ」
「まあ、つかさなら何とかなるんじゃないかな? あれでなかなか神経図太いし」
「神経太いからって、金が湧いて出るわけじゃないぞ」
「相変わらずリアリストだねぇ、かがみんは」
「友人にファンタジー世界の住人がいるせいでね」
「それは遠まわしに私を侮辱してるのかね? かがみん」
「さぁて、どうかしら?」


 連邦軍太平洋艦隊第1任務部隊を撃破した統合自衛隊海上機動戦闘集団は、強襲揚陸部隊を援護しつつ、ハワイに猛攻をかける。
 ほどなくして、ハワイは日本国の占領するところとなった。これで、太平洋の制海権・制空権はほぼ日本国の手に落ちた。
 平行して、統合自衛隊宇宙戦闘集団が、アメリカ本土に対する直接攻撃を継続中。
 数少ない核ミサイルを有効活用し、主要な港と空港、カナダ及びメキシコとの国境をまたぐ主要道路を破壊。アメリカ連邦の輸入能力をほぼ完全に奪いとった。続けて、油脂焼夷(ナパーム)弾頭ミサイルで農業地帯と森林地帯を焼き払う。
 さらに、アメリカ全土の食品加工工場や食料倉庫を通常弾頭ミサイルで片っ端から攻撃。ダメ押しで、飲料水の水源となる主なダムにダーティボム(直訳では「汚い爆弾」。放射性物質をばらまく爆弾である)をぶち込む。
 統合自衛隊統合幕僚本部が立案したアメリカ人民餓死作戦、名付けて「滅1号作戦」。ゲームの中のかがみ首相は、その完璧な実行を命じていた。まさに、悪逆非道。
 ミサイル防衛システムを無効化された連邦軍に、これを防ぐすべはない。
 国際非難の高まりで、非戦争当事国が一斉に日本国への禁輸措置をとる。
 しかし、かがみは気にもかけなかった。食料と石油の備蓄は充分にある。要は、勝利するまでもてばいいのだ。政治が軍事に従属するゲームの世界であればこそ、それが可能だった。


「こなたはラノベ作家かぁ。うまくいってるの?」
「一本連載が決まったしね。何とかやっていけると思うよ」
「でも、ちょっと意外だったなぁ。こなただったら、ゲームクリエイターとかそういう趣味を生かせるような仕事に就くって思ってたんだけど」
「趣味を仕事にしちゃうと楽しめなくなっちゃうからね。かといって、全然興味ないことを仕事にしてもたぶんもたないし。そういう意味で、ラノベ書きはちょうどいい位置にあったんだよ。趣味そのものじゃないけど、それから遠いわけでもないってところ」
「なるほどね」


 こなた大統領は、連邦軍戦略攻撃部隊に、日本本土に対する全面核攻撃を命じた。
666 :卒業前のある日の光景 [saga]:2008/09/12(金) 21:26:37.80 ID:rMGn9UY0
 アメリカ全土の基地から一斉に核弾頭ミサイルが発射される。
 これに対抗して、統合自衛隊は統合ミサイル防衛システムを起動させた。宇宙戦闘集団が中心となって、ミサイルを次々と打ち落としていく。
 しかし、すべてを打ち落とし切ることはできなかった。日本国の五つの都市が核爆発で吹き飛んだ。
 それでも、関東圏は無傷。工業力指数・経済力指数は大幅に落ちたが、まだ継戦可能だった。
 日本国内では過激平和主義団体による暴動が勃発したが、かがみ首相は統合自衛隊陸上戦闘集団に治安出動を命じて、これを徹底的に弾圧した。


「でも、こなたの場合は卒業できたこと自体が不思議よね」
「ひどいなぁ。私だって、やるときはやるんだよ。試験は一夜漬けで何とかなったし」
「ホント変わらないわね、あんたは」
「人間いきなりは変われないものなのだよ」
「もしかして、卒論まで一夜漬けだったんじゃないだろな?」
「……」
 いきなりの沈黙。
 かがみがこなたの方を向くと、こなたはふいに笑った。
「ふっ……」
「おまっ。まさか、ホントに一夜漬けか!?」
「まあ、さすがにそれはないけど、一週間ぐらいだったかな?」
「それでよく担当教授が認めてくれたな」
「教授とは趣味が合ったからね」
「類友かよ! って、日本の高等教育は大丈夫なのか!?」
「二流私大の文学部教授なんて、そんなもんだよ」
「おまえ、全国の文学部教授に謝れ」
「いいじゃん、そんなことは。とにかく、晴れて私は文学学士様なのだよ。博士様になるみゆきさんやかがみんにはかなわないけど」


 アメリカ全土で暴動が頻発。
 州兵及び連邦軍では制圧不可能なほどに拡大し、収拾がつかなくなっていた。
 ついに、連邦議会が大統領弾劾を決議。こなたは連邦軍に対する指揮権を喪失した。
 続いて、連邦議会が日本国に対する無条件降伏を決議。
667 :卒業前のある日の光景 [saga]:2008/09/12(金) 21:27:27.18 ID:rMGn9UY0
 かがみ日本国、勝利。
 ゲーム終了。


「かがみん、これはいくらなんでも悪逆非道でございませんか?」
「所詮はゲームでしょ。RPGでモンスターを虐殺しまくってる英雄様にいわれたくはないわね」
「うぬぬ。このままかがみんに負けるわけにはいかない。次は、格ゲーで勝負だ」
「はいはい。分かったわよ」


 二人は、その後もゲームに興じ続けた。
 二人のそんな関係は、進学しても就職してもきっと変わらないだろう。
668 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/12(金) 21:28:56.53 ID:rMGn9UY0
以上です。
669 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/12(金) 21:47:06.11 ID:zbDz/DE0
>>668


皆大人になったなー
大人になっても相変わらずな雰囲気がいいね。
にしてもかがみ鬼だww
670 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/12(金) 22:13:04.75 ID:GoVzToAO
>>668

こなたとかがみの会話よりも、ゲーム内の戦争の方が力入ってないかww
かがみが極悪過ぎるww

この世界のゆーちゃんはまだ生きているのか?
671 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/12(金) 22:17:46.47 ID:zbDz/DE0
空気読まずに>>646の続き

◎ユタリンガル

こなた「やあそこの人ー」
男子A「ん、何」
こなた「このクラスの岩崎さんって人を呼んでくれないかなー。
     3 年 の 泉が呼んでるって言って」
男子A「は、はい。い、岩崎ー?泉先輩が呼んでるぞー」

みなみ「・・・どうしたんですか、泉先輩」
こなた「ほらみなみちゃん、ハッピーバースデーじゃん?これプレゼントー」
みなみ「知ってくれてたんですか・・・ありがとうございます」
こなた「いやー例には及ばんよ、それより早速それ使ってみよーよ」
みなみ「これは何なんですか?」
こなた「開けてからのお楽しみだよー。ささっ早く、ゆーちゃんが来ないうちに」
みなみ「ゆーちゃん・・・ゆたかのことですね。・・・あ、出てきた」
こなた「この前さあ、ひよひよの本音わかる器械をゆーちゃんが持ってきてたっしょ?
     これはそれのゆーちゃんバージョン」
みなみ「え・・・ということは、ゆたかの本音が見える・・・」
こなた「そういうこと。あ、ちょうどいいところにゆーちゃん」
ゆたか「あ、おはようみなみちゃん。こなたお姉ちゃんも」
こなた「おー、ゆーちゃんいきなりだけど、今日何の日か知ってる?」
ゆたか「うん、みなみちゃんのお誕生日だよね?」
こなた「うむ、そのとーり」
みなみ「ゆたかも覚えててくれたんだ・・・」
ゆたか「それはもう・・・もちろんだよー。それでね、私プレゼント用意したんだ」
こなた「おおーさっすがぁ」
ゆたか「そんなことないよー。はいみなみちゃん、これ。ハッピーバースデー!」
みなみ「・・・ありがとう」
ゆたか「中身は・・・家に帰ってから開けてほしいかな」
みなみ「わかった・・・あ、『ブラジャーが入ってるんだ♪』?」
ゆたか「!?」
みなみ「・・・先輩」
こなた「ん、んー、ごめんよぉみなみちゃん、んじゃお先!」
ゆたか「中身、わかるなんてすごいね・・・
     っていうか怖い顔してどうしたのみなみちゃん、あとこなたお姉ちゃんも?」
672 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/12(金) 22:18:37.73 ID:GoVzToAO
みなみ、誕生日おめでとう!
って事でみなみの誕生日SSを書いたよ。
一レスもののつもりが、いつの間にか力が入りすぎた!
673 :私の特別な日 :2008/09/12(金) 22:24:59.63 ID:GoVzToAO
今日は私の誕生日だ。
かなり子供っぽく思えることだけれど、私はこの日を特別楽しみにしていた。
別に年を一つ増やすことには大して感心を持っていなかったし、最近では年を取りたいとは思えなくなりつつある。
そりゃ、女として生まれたなら少しでも若いままでいたい、と願うものなのだから自然なことだろう。
いやでも、この胸を少しでも成長させるにはそれなりの月日が必要になってくる訳だから、やっぱりある程度年をとっておいた方が理想的な……。
いや、それを考えると少し自分が貧相に思えるので、この話はここで切り上げよう。

とにかく私には誕生日に対して、年をとることよりももっと重要な事があった。
それはつまり私が誰かに祝ってもえる事が、誕生日と言う日で一番重要で特別な事だと考えているわけだ。

その日が来るまでは自分の誕生日について、すすんで誰かに話すことはせず、当日になって誰から祝って貰えるだろうかと、ウズウズしながら待っているのが私の誕生日の楽しみ方だった。


そしてその日。
朝、目が覚めて、朝食を食べながら、最初におめでとうと言ってくれたのがお母さんだった。
それに気が付いたのか、お父さんも続いておめでとうと、ぶっきらぼ
674 :私の特別な日 :2008/09/12(金) 22:28:19.54 ID:GoVzToAO
>>673

続いて家から出てすぐに、みゆきさんから、おめでとございます、と祝いの言葉を頂いた。
両親に比べれば少しはウキウキ感があったものの、やっぱり、これも十分に予測が付いていたおめでとうだった。
もちろん、嬉しくないなんて事は有り得ないのだけれど……。


さて、学校に着いたこの時点から、誕生日の本番が始まる。

廊下ではパトリシアさんがこなた先輩とアニメの内容について熱く語り合っていた。
それはとても熱く熱く語り合っているものだから、誕生日の事どころか、私がパトリシアさんの背後に立っていることにも気が付かない様子だった。
今の二人にとって、私はただの背景に過ぎないのだろう。
私はだまって後ずさる事にした。

田村さんはその近くにいるものの、部活の部長さんと何か真剣に話をしていたが為に、私に構う隙はなさそうだった。

教室ではゆたかが……、なんだろう?
絵本をハサミでチョキチョキと切り込んでいた。
いったい何をしているんだろうか?
ゆたかに、おはようと一言声をかけると、ビクッと肩を震わせて慌てて絵本を机の中に隠し入れた。

ゆたかはおはようと、取り繕うような奇妙な笑顔で返す。
その純粋な心が作る不純な笑顔に、私も不慣れな笑顔で返して見るが、
普段と違ってゆたかの考えていることが全く理解出来ないというのは、少々恐ろしく思えた。

一限目の授業が始まる。
今日は誕生日。
まだ学校では誰にも祝ってもらっていないけれど、本番は始まったばかりだ。
675 :私の特別な日 :2008/09/12(金) 22:31:54.56 ID:GoVzToAO
しかし、私の期待はビルの倒壊みたいに轟音をとどろかせて崩れ去った。
六時限目がの終わりのチャイムが、ボクシングのゴングのように聞こえる。
タイムアップというか、私がTKO負け。
学校に来てから誰にも祝ってもらえぬまま、一日が過ぎてしまった……。

一番期待していたゆたかからも、何の言葉ももらっていない。
朝会った時、誕生日に付いて何も話題が出てこなかったその時点で、もつ決着は付いていたのかもしれない。
そもそも、誕生日の事を話したのは確か入学してすぐの頃で、田村さんともやっと親しくなれたばかりの時期だったはずだ。
もうあれから随分時間がたってしまっているのだから、忘れてしまっていても、しょうがないのかもしれない。

何を子供みたいに浮かれていたんだろう、私。
全くもってバカらしい。
そりゃあそうさ。友人を試すような事をしてバチが当たったのかもしれない。
当然だ。

机から立ち上がろうとしない私を不思議に思ったのかも知れない。
ゆたかは、どうしたのと、私の心配をしてくれている。
どうしたも、こうしたもない。
自分で勝手に舞い上がって、それで裏切られて……。

ゆたかの後ろから、田村さんとパトリシアさんが顔を覗かせた。
どうか私を笑ってください。
こんなこびていて、身勝手な私をけなしてください。

私はどんな顔をしているんだろう?
すごくみにくい顔をしているんだろうか?
それとも何も現れずに、いつも通りの無表情なんだろうか?
676 :私の特別な日 :2008/09/12(金) 22:39:59.62 ID:GoVzToAO
>>675
わからないけれど、みんなの顔を直視する勇気なんて、今の私には持ち合わせていなかった。

俯く私の肩に、スッと、腕が延ばされた。
軽くて、柔らかい。
でも、顔だけは上げられなかった。
私の隣でガサゴソと、ゆたかはなにやらカバンから取り出すと、そっと……。

え……?

これは……?

「私と田村さんとパティちゃんで、みなみちゃんの誕生日プレゼントって言うことで、絵本を書いたんだよ」
「いやぁ、ほとんど小早川さんが書いちゅってて、私は製本しただけなんだけどね」
「私も手伝いましタ。Happybirthdayネ、みなみー」
「ごめんね、絵本なのに絵だけは間に合わなくて、他の絵本を切り抜いて貼ったんだけど……。
やっぱりそんなのじゃダメだよね。ごめんねみなみちゃん」

そうか、そうだったんだ。
みんな、今日が私の誕生日だって知ってたんだ。
本当に私は何やってんだろう。
そうだ、忘れる筈がないんだ。

忘れてたのは結局、私だけだったんだね。
もう私たちって親友なんだから。

本当にみんなが親友なのかを疑って、挙げ句の果てに、みんなを試すような事をして……。

最低だ私。
謝るのは私の方だ。

ごめん。

違う。

そんなのじゃない!

今ここで使う言葉はこれじゃない。
自分を責める事なんていつでも出来るじゃないか。
目の前ではゆたかが誕生日プレゼントの絵本を差し出している。
そのとなりでは田村さんとパトリシアさんが、笑いながら私が受け取るのを待ちわびている。
今日は9月12日。
一年で一度の特別な日。
今日は私の誕生日。

みんなが祝ってくれているのなら、私がみんなに恩返しをしなくてはいけない。
私が出来る、究極の恩返しで。
ならば、みんなが期待している、最高の言葉を贈ろう!


あ り が と う !
677 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/12(金) 22:42:22.06 ID:GoVzToAO
>>676

以上です。
携帯で一気に書いたんで、誤字脱字があるかもだけど許してね。
678 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/12(金) 22:47:50.39 ID:QwIHJboo
>>677
志村ー! >>673が途中で切れてる!
679 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/12(金) 22:50:21.08 ID:GoVzToAO
>>673

それに気が付いたのか、お父さんも続いておめでとうと、ぶっきらぼうに言ってくれた。

「ありがとう」

この二人に祝って貰えるのはいつもの事で、対して驚く事でもない。
もちろん祝って貰える事には十分嬉しいのだが、誕生日としての楽しみの本番はここではなかった。
680 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/12(金) 22:51:47.59 ID:GoVzToAO
>>678

ごめん。
掲示板に書き込んでる途中で抜け出すと、あんな現象が起こるんだな
681 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/12(金) 23:14:04.82 ID:zbDz/DE0
>>680
乙ーみなみの気持ちがすげーわかる気がした。
自分からは言えないよな。
祝ってもらえてよかったねー
682 :祝ってやる :2008/09/12(金) 23:56:03.95 ID:ZHlr7Us0
薄い雲から幽かな日差しが漏れていた。
虫の羽の音と小鳥の囀りが涼やかな秋の朝を告げている。
しかし、時折車の走る音がその合唱を台無しにしてしまう。

そんなある日の、ゆたかの部屋
「……ゆたか、朝だよ?起きて?遅れちゃうよ?」
声の主は紛れもなかった。
「……ゆたか、朝だよ?」
布団の中に顔をうずくませ、ゆたかは声にもならない声で彼女に答える。
「んんん…みなみ…ひゃ〜ん……zzz」
ゆたかの意識はこの世とは別の所にあるようだった。
それでも声の主はゆたかへの声かけを止めない。
「……ゆたか、起きて……ゆたか……」

5分が経過しようとしていた。
そしてその健気な声かけも、遂に尽きようとしていた。

「…どうしても起きてくれない……そう……そんなゆたかなんて、もう知らない。
 ゆたかなんて……だいきら」
「ごめんね!みなみちゃん!」
ゆたかはガバッと身を越すと、枕元の携帯を手に取り、縋るように頭を下げた。
「良かった……間に合った……」
最後の一言を聞かずに済み、ゆたかはほっと胸を撫で下ろした。
アラームの切られた携帯のディスプレイに、みなみの画像が映し出されていた。
「おはよう、みなみちゃん。えへへ、お誕生日おめでとう」
壁掛けのカレンダーを見ると、12日だけが一際大きな赤丸で囲まれ、
そこにはーみなみちゃんの誕生日ーと可愛らしい丸文字が綴られていた。

その頃、岩崎家でもまた…
「いいもん、みなみちゃんの事なんか知らないんだから。いーっ」
「ごめんね!ゆたか!」
みなみは死に物狂い、と言わんばかりの勢いで目を覚ました。
汗塗れの手の中で、携帯の画面が元に戻っていく。
「……間に合った……心臓……止まるかと思った……」
待ち受け画面のゆたかはさっきのすねた様とは丸で違う、
はにかんだ笑顔をみなみに向けていた。
「……おはよう、ゆたか……」
今日は誕生日、ゆたか達を招いてパーティーが開かれる予定。
その事を思い、みなみの口元も綻んだ。
683 :祝ってやる :2008/09/12(金) 23:58:43.08 ID:ZHlr7Us0
>682

そして田村家では、
「ゆゆゆゆーちゃん!?いくらみなみちゃんの誕生日だからって、
 『プレゼントはわ・た・し』なんて、大胆すぎるっす!不純すよ!
 不純?いや、むしろ純?純愛故っすか!?で、ですがまだ未成年すよ、
 お2人とも、淫行条例に引っかかるっす!え?私もこい?
 いやいやいや、滅相もございませんっす!どうぞお2人で永久の愛をお結び下さいっす!」
ひよりは相変わらず腐った夢を見続けていた。

パティは夢の中でメイド服を着ていた。
「みなみ、お誕生日オメデトウゴザイマース!」
メイドの癖にメイドの使命を忘れ、コスチームチェンジだのカラオケだのダンスだのと、
1人陽気にみなみを祝うパティだった。

再びゆたかの部屋
ゆたかは机の上の包みを胸に抱いて、目を閉じた。
包みの中身はゆたかがせっせと編んだ手袋だった。
みなみの手が誰よりも冷たい、ゆたかは誰よりもその事を知っていた。
「みなみちゃん、喜んでくれると、嬉しいな」
外からそうじろうが呼ぶ声が聞こえる。どうやら朝ご飯らしい。
「はーい、今行きますー。…ん。早くみなみちゃんに会いたいな♪
 …あ、そう言えばインターネットでお祝いの言葉見たっけ。
 確か書き間違えだったらしいけど、
 へへ、みなみちゃん、祝ってやる!えへへへへ♪」

そんなこんなで1年4人組は、これから始まるイベントに胸をwktkさせるのだった。

みなみ「……おめでとう……私……くすっ……」

ーおわりー
684 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/13(土) 01:42:46.39 ID:bp0eVoAO
コンクール便乗小ネタ『失敗』


ななこ「……ここにきてウチの存在思い出して柊家の小ネタ書けんようになったかて、ウチの責任やあらへん」カチカチ


*


ななこ「そもそもウチを忘れるってどういうことやねん……」グビグビ


*


ななこ「ともかく、二週間で全員を小ネタに登場させるっちゅー目標が見事に『失敗』したわけやな」カタタタ


*


ななこ「お後がよろしいようでってやかましいわ!」


*


ななこ「……ギャラリーなしのノリツッコミてまるで拷問やな」
685 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/13(土) 07:27:29.19 ID:eKEG7Dg0
>>668です

>>669 >>670
 ご感想ありがとうございます。
 ゲーム描写は、会話ののんびりさとのギャップを出したかったんですが、力入れすぎたかな。
 かがみは、ウォーシミュレーションゲームをやらせたら、絶対強いと思うんですよね。合理的なかがみの性格にあいそう。
 個人的には、この手のゲームで、かがみとみゆきの対戦を見てみたい。
686 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/13(土) 07:29:37.13 ID:eKEG7Dg0
おっと書き忘れてた。

>>670
 ゆたかは、順当に行けば、この時点で、大学1年生のはず。
 死ぬにはまだ早すぎるかと。
687 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/13(土) 07:59:10.75 ID:o76b9oSO
何で死ぬんだ?
688 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/13(土) 08:07:55.32 ID:OrEDBYSO
>>687
サイバーゆーちゃんの関連だからじゃない?
あれはゆーちゃん死んでからサイボーグとして復活するわけだし
689 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/13(土) 08:42:51.97 ID:o76b9oSO
>>688
そうだったのか

まぁ、それはさておき

>>680
乙。何この俺www
でも俺の場合はドッキリで祝ってくれる友さえ――^^

>>683
夢の中でも自重しないひよりは流石だww

しかし、とある部分がネタ被りしてしまって危機感を感じてしまった……
なんという偶然
690 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/13(土) 09:15:29.44 ID:pygzK.I0
>>686です。

>>688
 私は、サイバーゆーちゃんの作者ではないですよ。
691 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/13(土) 10:09:54.39 ID:pN8MyQAO
どっから出てきたサイバーww

弁護士かがみだと思うぞ
692 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/13(土) 10:29:44.30 ID:cRsXk6DO
作者詮索だとかどうでもいいです
693 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/13(土) 11:08:10.53 ID:oINJej.o
かがみ「お、何やってんの?」
こなた「ポケットモン  スタープラチナだよ」
かがみ「……? ポケモンとはまた懐かしいわね」
こなた「やっぱポケモンってすごいよ。冒険へのワクワク感っての? ゲームはこうじゃないと! ってね」
かがみ「あー、わからなくもないわ。私も昔そんな気持ちでやってたしね」

こなた「チャンピオン倒してエンディング見てからが本番とか言うけど実際つまんなくなるよね、育成極めると作業だし」
かがみ「まぁ娯楽を楽しめなくなったら本末転倒だけどな……あんたはそういうの擁護する側だと思ってたわ」
694 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/13(土) 13:54:12.53 ID:2eHGHlU0
シリーズ物の作者なら投下前に宣言して欲しいわ
投下後にゆたかが死んでる生きてるなんて意味が分からんし

>>693
区切るなwwwwww
695 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/13(土) 14:42:33.22 ID:VKfXp/Mo
>>693
空白wwwwww
ちまちましたのが好きな俺はポケモンよくやってたが、ダイパでさすがにリタイアしたぜ

>>694
元々生きてる死んでる言い出したのは作者じゃない件
696 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/13(土) 15:25:37.97 ID:dxRlGwDO
あまりヒートアップすると取り返しのつかない事態に陥る可能性も捨てきれないからそろそろ止めた方がいいよ
697 :予告 :2008/09/13(土) 16:17:36.43 ID:zbQv1AQ0
誰も投稿する方がおりませんでしたら、30分後くらいにコンクール参加用作品を投稿させていただきます。
698 :投稿開始! :2008/09/13(土) 16:47:41.62 ID:zbQv1AQ0
反応がありませんが、投稿させていただきます。
699 :第十回コンクール参加用作品@ :2008/09/13(土) 16:49:51.51 ID:zbQv1AQ0
 むかしむかし、あるところに男と女がおりました。むかしむかしといっても、そんなに昔ではなく、泉こなたが生まれる少し前のお話し。
 男の名はそうじろう。幼きころからオタク人生を歩んできた、胸のランクはヒ・ミ・ツの人。
 女の名はかなた。そうじろうの幼なじみで体系だけ見たら小学生にしか見えない、胸のランクは極少の人。
 これはそんな二人の学生時代の話し。

そうじろう「なぁ、かなた。」
かなた「・・・」
そうじろう「かなた…」

 そうじろうはかなたを怒らしていた。なぜそのようになったのか、話しはさらに巻き戻る。





                        高校生・泉そうじろうの失敗





ゆき「ただいま…。」

 ある秋の日の午後9時過ぎ、ゆきが家に帰ってきた。少々お疲れのご様子だ。

そうじろう「おかえり。」
ゆき「あ、お兄ちゃん!かなたさんから聞いたよ。文化祭の準備放っぽって帰っちゃったんだって?どうせ、アニメが見たかったからなんでしょう!」
そうじろう「な、なに!?なぜわかったんだ!なにも言ってないのに!!」
ゆき「お兄ちゃんのこと知ってたら、誰だってわかるよ。」
そうじろう「そうなのか?」
ゆき「そうなの。」
そうじろう「なるほど、つまり、ゆきにもわかったわけだ。これはまさに兄妹愛のなせる技というわけだ。さぁ、ゆきよ、お兄ちゃんの胸に飛び込んで来い。お前の愛を受けとめて」
ゆき「黙らないと星にするわよ。」
そうじろう「はい…。」

 ものすごい剣幕で睨まれたそうじろうは腕を広げた格好のまま後ずさりした。ゆきは相当お疲れのご様子だ。

 着替えを終えたゆきがリビングに来た。

母「おかえり、ご飯はどうする?」
ゆき「食べる、お腹空いてもう動けない。」
母「はいはい。」

 ゆきは椅子に座ると“もう動けませんよ”という感じでテーブルに倒れた。

そうじろう「そういえば、ゆきのクラスってなにするんだっけ?」

 ゆきはそうじろうの質問に答えるために顔を上げた。

700 :第十回コンクール参加用作品A :2008/09/13(土) 16:51:51.96 ID:zbQv1AQ0
ゆき「え?文化祭の出し物?お兄ちゃんのところはお化け屋敷だっけ?」
そうじろう「ああ。」
ゆき「うちのクラスは喫茶店だよ。」
そうじろう「ありきたりだな。」
ゆき「うるさいな、いいじゃん別に。特に案がなかったからそれになったの。」
そうじろう「なにか催しとかするのか?」
ゆき「別に、なにもしないわよ。普通の喫茶店。」
そうじろう「なんだ、つまんねえの。せっかくなんだからなにかすればいいのに。」
ゆき「たとえば?」
そうじろう「そうだな…たとえば、女子はふりふりのかわいらしい服着て、男子はスーツで紳士的に決めてするっていうのはどうだ?」
ゆき「いやよ!そんな恥ずかしいこと!!」
そうじろう「そうなるとあれだな、あいさつは“おかえりなさいませ”にしないとな。」
ゆき「なんでよ!どこから帰ってきたのよ!!」
そうじろう「さらにその後に“ご主人様”とか“お嬢様”とか付けるといいな。ってゆき?」
ゆき「…」

 自分のアイデアを自慢げに話していたそうじろうだったが、ゆきはもはや突っ込む元気もなくグッタリしていた。

ゆき「かなたさんも大変ね。」
そうじろう「ん?なんでここでかなたの名前が出てくるんだ?」
ゆき「…」

 ゆきはいままで疑問に思っていたことを聞こうかどうか迷った。そして、意を決して聞いてみることにした。

ゆき「ねぇ、お兄ちゃん。」
そうじろう「ん?」
ゆき「お兄ちゃんとかなたさんって付き合ってるんじゃないの?」

 一瞬、世界が止まったように感じた。実際に止まったいたわけではないが、そうじろうが固まって動かなかった。

そうじろう「…」
ゆき「…?」
そうじろう「…」
ゆき「おにい」

 その間、きっかり5秒。

そうじろう「う゛がべり゛ばだよ゛ずに゛ぎい゛」
ゆき「お、お兄ちゃん!?」
母「ちょっとそうじろう、うるさいわよ。」

そ うじろうが落ち着くまでさらに5分かかった。

そうじろう「ばびをひってりるんだゆぴ、おぺとかにゃたは」

 あ、まだ落ち着いてないや。




701 :第十回コンクール参加用作品B :2008/09/13(土) 16:52:58.03 ID:zbQv1AQ0
 もうさらに5分後。ちなみにすでにゆきの夕食が出ている。

そうじろう「なにを言っているんだゆき、俺とかなたは単なる幼なじみでそうゆう関係じゃ…。」
ゆき「本当に?」
そうじろう「本当だ。それにだいたい…」
ゆき「だいたい?」
そうじろう「かなたは俺なんて眼中にないだろう…。」

 ゆきはエビフライを食べている手を止めて、心の底から思ったことを口にした。

ゆき「あっっっっっっきれた。」
そうじろう「へ?」
ゆき「もし、本当に眼中にないならいつも一緒にいるなんてことないでしょ。」
そうじろう「そ、そうなのか?」
ゆき「そうよ。少なくとも嫌いな相手と一緒になんかいたくはないでしょ?それに、かなたさんはお兄ちゃんのこと頼りにしてるみたいだし、十分脈ありだとおもうけど。」
そうじろう「そう…なのか?」
ゆき「そうよ。かなたさんだってその気はあるはずよ。してないならちゃっちゃと告白しちゃいなさいって。」
そうじろう「そう…だな…。」

 そう言うとそうじろうは立ち上がって自室へ歩いていった。

ゆき「お兄ちゃんって意外と奥手なのね。…エロゲやってるのに。」

 ゆきは独り言のように言うと再びエビフライを食べ始めた。

母「でも、あの子にかなたちゃんはもったいない気がするわね。」
ゆき「って、お母さん今の話し聞いてたの!?」
母「そりゃ聞こえるわよ。」
ゆき「そりゃそうだ…。」





 そうじろうは自室で悩んでいた。自分はかなたをどう思っているのか?かなたのことが好きか、と聞かれば答えは“イエス”。しかし、それは幼なじみとして、の答え。恋愛対象として好きか、聞かれると答えに悩む。かなたは小さいころから一緒にいた特別な存在だ。恋愛対象として見ていいのか?…特別?特別ってどういう意味だ?自分にとってなくてはならない存在という意味か?そうであるなら・・・
 そうこう考えているうちに夜が明けてしまい、そうじろうは一睡もできない・・・こともなく、ばっちりぐっすり眠っていた。不思議な夢を見ることになるが…。

702 :第十回コンクール参加用作品C :2008/09/13(土) 16:54:39.00 ID:zbQv1AQ0
 次の日。ゆきはそうじろうと共に登校していた。

ゆき「お兄ちゃん、昨日は良く眠れたの?」
そうじろう「おお、おかげさまでばっちり!」
ゆき「そう。」
ゆき(って、かなたさんとのこと悩む気全くなしですか!?)

 ゆきはいつもと変わる様子のないそうじろうを見て、 そんなことを考えるのだった。悩み事など全くないように見える兄を少々羨ましくも思った。しかし、次の瞬間、その考えは一蹴されることになる。

かなた「そう君、ゆきちゃん、おはよう。」
ゆき「あ、おはようございます、かなたさん。」

 ゆきはいつものようにあいさつをした。しかし、

“ピシッ”

 そんな音が聞こえて、音のするほうを振り返ると、そうじろうがしかくくなっていた。と、いうより、線だけで体が構築されていた。

かなた「どうしたの、そう君?」
そうじろう「ナ、ナンデモアリマセンヨ、カニャタサン。」
かなた「?」
ゆき「・・・」

 そうじろうは、なぜかカタコトになっていた。その原因がわかるような気がするゆきは、少々驚きを隠せなかった。

かなた「それならいいけど。じゃ、学校へ行きましょう。」
そうじろう「ハ、ハイ。」

 三人は学校へ向かって歩きだした。ゆきは兄が緊張しているのが丸わかりだった。なぜなら、

ゆき(うわぁ、お兄ちゃん、左手と左足同時に出てるよ。)

 と、いう感じになっているので。

かなた「そう君、やっぱり変よ?」
そうじろう「そ、そうか?」
かなた「熱でもあるんじゃない?」

 そういうと、かなたはそうじろうの熱を計ろうとした。しかし、かなたの身長ではそうじろうに届かず、つま先立ちになり、そうじろうの胸のあたりに右手をあてて体を支え、左手でおでこを触り、熱を計った。ほとんど体が密着する形になってしまい、そうじろうは体が熱くなっているのを感じた。
703 :第十回コンクール参加用作品C :2008/09/13(土) 16:56:16.00 ID:zbQv1AQ0

かなた「少し、熱あるみたい。大丈夫?」
そうじろう「・・・」
かなた「そう」
そうじろう「お、俺、先に学校行ってるわ。」
かなた「え?そ、そう君?」

 そうじろうは顔を真っ赤にしながら全力疾走していった。

かなた「どうしたのかしら、そう君?」
ゆき(あなたのせいですよ。)

 ゆきは心の中でそうつぶやいた。





かなた「そう君、そっち押さえてて。」
そうじろう「は、はい。」
かなた「そう君、釘取って。」
そうじろう「こ、これか?」

男子生徒「どうしたんだ、あの二人。いつもと様子が違うぞ。」 (CV:立木文彦 以下略)
女子生徒「そうね、なんか泉くんがかなたちゃんを妙に意識しているようにもみえるわね。」 (CV:くじら 以下略)

かなた「そう君、本当に大丈夫?つらいようだったら保健室で休んでたら?」
そうじろう「い、いや、大丈夫だ!別に体調悪いわけでも風邪引いてるわけでもないから。」
かなた「そう?それならいいけど。」

 そう言うとかなたは作業に戻った。一方、そうじろうはというと、真剣そうな顔をして決意を固めているような感じであった。そして、

そうじろう「かなた。」
かなた「な、なに?」

 いきなり小声で話しかけられ、かなたは少し驚いた。

そうじろう「あとで体育館裏まで来てくれないか?」

そ の言葉にかなただけでなく周りの者も反応した。そうじろうは周りに聞こえないくらいの声で話したつもりだったが、二人の様子をじっと見ていた周りの者には十分に聞こえていた。

かなた「ええ、いいわよ。」

 かなたはよく意味がわからなかったが断る理由もないのでそう答えた。
 “体育館裏”そう聞いて思い浮かぶのはおおよそ二つだろう。決闘か、もしくは…告白。二人の話しを聞いていた周りの者はもちろん、後者を思い浮かべた。実際、そうじろうもそのつもりであった。





704 :第十回コンクール参加用作品E :2008/09/13(土) 16:57:07.96 ID:zbQv1AQ0
一時間後、ゆきのクラスでは喫茶店の準備をせっせと進めていた。すると、

ゆき(あれ?かなたさん?)

ゆきは校庭を歩いているかなたを見つけた。

ゆき(かなたさん、どうしたんだろう?向こうにあるのは…体育館くらいだし…。)

ゆきは不思議に思ったが作業に戻ることにした。その5分後、

ゆき(あれ?今度はお兄ちゃん?)

そうじろうが校庭を歩いていた。

ゆき(お兄ちゃんも体育館?ん?かなたさんと、お兄ちゃんが、体育館へ。ああ、なるほど、そういうことか。)

ゆきは全てを理解した。

ゆき(お兄ちゃん、ファイト!)

ゆきは心の中でそう呟いた。そしてさらに1分後、

ゆき(って、今度はなに!?)

そこにはかなたとそうじろうのクラスメートのほとんどが体育館へ向かっていた。なにをしようとしているかは、まぁ、言うまでもない。

女子生徒「ゆきちゃん、どうしたの?」

外をぼーっと見ていたゆきは友達の声で我に返った。

ゆき「え?いや、その・・・わ、私、腰の口内炎が痛いから保健室行ってくる。」

ゆきはそういうと、教室から飛び出していった。

女子生徒「ゆきちゃん、腰に口内炎はできないよ…。」

周りにいた者全員が頷いた。

705 :第十回コンクール参加用作品F :2008/09/13(土) 16:58:28.40 ID:zbQv1AQ0
 ゆきは、野次馬たちが兄の告白の邪魔になるのでは、と思い来てみたが特にそういうこともなかった。全員が二人を静かに見守っていた。ゆきを含めて。ゆきと野次馬の半数は茂みから二人を見ていた。体育館の屋根から見ている者もいた。落ちるなよ。残りは木の枝を持って木のフリをしていた。よく見つからないな…。

 最初に口を開いたのはかなただった。

かなた「どうしたのそう君、こんなところに呼び出して。」
そうじろう「かなた。」
かなた「なに?」
そうじろう「その…あの…」
ゆき(頑張れ、お兄ちゃん。)
男子生徒(とっとと告っちまえ、泉。)
女子生徒(はやくかなたちゃんを落とすのよ、泉くん。)
そうじろう「えっと、俺…」
ゆき(…)
男子生徒(…)
女子生徒(…)
そうじろう「俺は…お、お前が振り向いてくれないから俺はこんなギャルゲ好きになったんだ!だから責任取って俺と付き合え!!」

 そのセリフに周りで聞いていた全員がずっこけた。

女子生徒(それ、告白のつもり!?ひど!!)
男子生徒(泉らしいっちゃらしいな。)
ゆき(お兄ちゃんったら…まぁ、かなたさんもお兄ちゃんのことよく知ってるし、照れ隠しだってことくらいわかるわね。っていうか、振り向かなかったのってお兄ちゃんの方なんじゃ…)

 おのおのそんなことを考えながら、かなたが返事をするのを待った。そして、かなたが口を開いた。その間、時間にして3秒くらいだが、かなり長い時間であったように感じた。

かなた「なにそれ。」
そうじろう「へ?」
ゆき(へ?)
男子生徒(へ?)
女子生徒(へ?)
かなた「そう君がそんなになったのは私のせいだって言いたいの!?」
そうじろう「い、いや、別にそういう意味じゃなくて・・・」

 そうじろうは思ってもみなかったかなたの言葉に慌てふためいた。

かなた「自分のことなのに他人のせいにするなんて最低よ!!」
そうじろう「ちょ、ちょっと、かな」
かなた「そう君なんか嫌い!もう話しかけないで!!」

 かなたはぷいっと顔を背け、歩いていってしまった。この時、そうじろうの頭に浮かんだのはただ一言だけ。告・白・失・敗。
 その場に残ったのは石像のように固くなったそうじろう…と、野次馬の面々だけだった。

706 :第十回コンクール参加用作品G :2008/09/13(土) 16:59:38.55 ID:zbQv1AQ0
男子生徒「泉…」
女子生徒「泉くん。」
ゆき「お兄…ちゃん?」

 見るに見かねたゆきたちが隠れているのも忘れて話しかけた。

男子生徒「いず…み。」

 そのうちの一人がそうじろうの肩に触れ途端、

“ガラガラガラ”

 そうじろうは石像のように崩れ落ちた。

女子生徒「きゃぁー、泉くん!!」
男子生徒「救急車、救急車呼べ!117番!!」
ゆき「救急車は119番です。」

 皆がパニクっているかな、ゆきが冷静につっこんだ。
 その後、そうじろうは保健室へ運ばれた。そこでずっとウンウン唸っていたので保健室にいた生徒にも先生にも迷惑をかけたらしい。





 次の日以降、空はどんよりしていた。まるでそうじろうとかなたの様子を表したかのように…。

そうじろう「かなた」
かなた「ごめん、ちょっとそっち押さえてくれる?」
男子生徒「え?あ、ああ・・・」
そうじろう「…」

そうじろう「かな」
かなた「ねぇ、そこの釘取ってくれない?」
女子生徒「は、はい。」
かなた「ありがとう。」
そうじろう「…」

 あの日以来かなたはこんな調子でそうじろうと話そうとしない。周りの者も二人の様子が気になって作業がほとんど進まなかった。一度だけそうじろうがかなたの前に立って話したことがあった。しかし、

そうじろう「かなた」
かなた「なに…」

 かなたは少し怒ったように言った。

そうじろう「お・・・俺、その・・・」
かなた「用がないなら邪魔しないで、忙しいんだから。」

 そう言ってかなたはそうじろうの横を素通りしていった。
707 :第十回コンクール参加用作品H :2008/09/13(土) 17:00:30.54 ID:zbQv1AQ0
 そうじろうは完全に落ち込んでしまったらしく、学校だけでなく家でも覇気がなかった。ゆきもそうじろうを励ましてきたが、全くと言っていいほど効果はなかった。それほどかなたに嫌われたのがショックだったのだ。そして、そうじろうとかなたの仲が良くならないまま、空もずっと曇っていて日差しがでることがなく数日が過ぎた。そんな日が続き、ついに文化祭の2日前になった。その日は朝から雨が降っていた。

ゆき「お兄ちゃん、しっかり前向いて歩いてよ。」
そうじろう「あ?ああ…。」
ゆき「はぁ〜・・・」

 そうじろうとゆきは傘を差しながら一緒に登校していた。ここ数日、そうじろうはずっとこんな調子で元気がなかった。特にこの日は雨が降っているせいかいつも以上に元気がなかった。

ゆき「あ、かなたさん。」
そうじろう「!!」

 ゆきはかなたが少し前を歩いているのに気づいた。そうじろうもバッと顔を上げた。

かなた「…」

 かなたもそうじろうたちに気づいたが、目を合わせることもなく歩いていった。

そうじろう「かなた…」

 そうじろうは再びしょんぼりとした。

ゆき「お兄ちゃん。」
そうじろう「ん?」
ゆき「お兄ちゃん、かなたさんにちゃんと謝った?」
そうじろう「いや、まだだ。かなたは俺の話を聞こうともしないし…。」
ゆき「そう…。」

 そうじろうとゆきは解決策を見いだせないまま学校に歩いていった。

 ゆきはクラスで喫茶店の準備をしていた。しかし、兄のことが気になって集中できていなかった。

女子生徒「ゆきちゃん。」
ゆき「え?あ…」

 ここでゆきは始めて自分が椅子に座ってボーっとしていたことに気が付いた。

708 :第十回コンクール参加用作品I :2008/09/13(土) 17:01:26.79 ID:zbQv1AQ0
女子生徒「どうしたの、ボーっとして?」
ゆき「ちょっと、お兄ちゃんのことでね。」
女子生徒「ああ…」

 そうじろうとかなたのことは学校でも噂は広まっていたので、その友達はゆきの言いたいことがすぐに分かった。

女子生徒「どうなるんだろうね、泉先輩たち。」
ゆき「…」
女子生徒「ゆきちゃ」
“ガタッ”

 その瞬間、ゆきは勢いよく椅子から立ち上がった。

女子生徒「ゆ、ゆきちゃん?」
ゆき「ごめん、私ちょっとお兄ちゃんに喝入れてくる!」

 そう言うとゆきは一目瞭然に教室を出て行った。

女子生徒「が…頑張ってね〜。」

 友達はそんなゆきの後ろ姿を見ながら言った。

女子生徒「っていうか、準備はサボリですか?」

 その言葉に周りの者は反応してよいのかどうか迷ってしまった。





709 :第十回コンクール参加用作品J :2008/09/13(土) 17:02:25.41 ID:zbQv1AQ0
 ところ変わってそうじろうたちのクラス。こちらでもお化け屋敷の準備をしていた。しかし、前にも述べたようにあまり進んでいなかった。クラスの者全員がそうじろうとかなたのことが気になって、作業に集中できていなかった。そうじろうはもう、かなたと話しかけようともしなかった。

男子生徒「泉!」
そうじろう「ん?」
かなた「…」

 そうじろうはクラスメートに呼ばれ振り返った。かなたも横目で見ていた。

男子生徒「泉と話がしたいってさ。」
そうじろう「誰が?」

 そう言いながらそうじろうは出入り口に歩み寄った。そこで自分を呼び出した相手が誰だかわかった。

そうじろう「ゆき」
ゆき「お兄ちゃん、ちょっと話があるんだけど。」

 ゆきはクラスの中を見た。一瞬、かなたと目が合ったが、すぐに兄に目を戻した。

ゆき「来てくれるよね?」

 有無を言わせぬような声でゆきは言った。

そうじろう「でも、俺、まだ準備が」
ゆき「来い!!」
そうじろう「は、はい!」

 今度こそ有無を言わせなかった。そうじろうは前を歩くゆきの後ろに付いていかざるおえなかった。そんな姿をかなたは横目でジッと見ていた。そして、周りの者はこう思った。

(((( 怖!! ))))





710 :第十回コンクール参加用作品K :2008/09/13(土) 17:03:38.12 ID:zbQv1AQ0
 ゆきが兄を連れてきたのは裏庭だった。そこは校舎のすぐ裏なのだが校門と反対側にあるので、文化祭でも使われることがなく、話をするには最適だった。ベランダがあるので、その下にいれば雨で濡れることもない。

そうじろう「で、話ってなんだ?」

 そうじろうは少し疲れたような声で言った。精神的に参っているようだ。

ゆき「なに?お兄ちゃんの第一声がそれ?いつもだったら“こんな所に連れてきてなにをするつもりだ、ゆき。は!まさかお兄ちゃんを襲う気か!?やめるんだゆき、俺たち兄妹じゃないか。”くらい言うかと思ったけど。」
そうじろう「え?いや…その……」
ゆき「はぁ…、冗談よ、冗談。本当に参ってるのね、お兄ちゃん。そんなに気にするならさっさと謝っちゃえばいいのに。」
そうじろう「そ、そんなこと言ったって、かなたは俺の話、全然聞いてくれないし…。」

 ゆきは兄に詰め寄ってきた。そうじろうは思わず後ろに下がり、校舎の壁にぶつかってしまった。

そうじろう「な、なんだよ。」

 ゆきは自分の人差し指を兄の胸のあたりに押し付けるように突き立てた。

ゆき「あのね、お兄ちゃん。本当に謝る気あるの?謝る気があるならどんなことをしてでも謝るべきよ。話を聞いてくれないならひっ捕まえる、逃げようとするなら押し倒してでも話を聞かせる、それくらい必要だよ。」
そうじろう「お、押し倒すって…」
ゆき「もちろん、本当にしちゃだめよ、犯罪行為になりかねないから。私が言ってるのは、それくらいの勢いはいるってこと。」
そうじろう「…」

 ゆきは指先を兄から離した。

ゆき「かなたさんのこと…好きなんでしょ?」
そうじろう「!」
ゆき「だったら、このままにはできないはずよ。かなたさんのことを想っているなら…謝ってちゃんと関係を修復しないと。話はそれからね。」
そうじろう「…」
ゆき「自分の過ちをちゃんと認めて、素直に謝る勇気も必要なんだよ。」

 そうじろうは静かに顔を上げた。さっきまで死んだ魚みたいにしていた目には生気があふれていた。

そうじろう「ありがとう、ゆき。俺、かなたとこのまま終わる気はない!」
ゆき「どういたしまして。まったく、出来の悪い兄を持つと大変だわ。」
そうじろう「よし、そうと決まったら善は急げだ。俺、かなたのところに行ってくる。」

 そうじろうは校舎に向かって歩き出した。

ゆき「頑張ってねぇ〜。」

 ゆきはそんな兄の後ろ姿を見ながら言った。

ゆき「さてと…私もお兄ちゃんとかなたさんの行く末を見に行かないと。」

 ゆきは兄の後を追いかけていった。

ゆき「わ、私が言いだしたんだから、最後まで責任持って見届けないと…ねぇ?」

 ゆきは誰に言うでもなくそうつぶやいた。
711 :第十回コンクール参加用作品L :2008/09/13(土) 17:04:44.74 ID:zbQv1AQ0





 そうじろうは教室に戻ってきた。後ろにゆきもいる。途中で追いついたようだ。そうじろうは教室を見渡してかなたを探した。しかし、

そうじろう「あれ、かなたは?」

 かなたの姿が見当たらず、近くにいたクラスメートに聞いてみた。

男子生徒「え?ああ、さっき倒れて保健室に連れかれたぜ。」
ゆき「た、倒れた!?」
男子生徒「ああ、立ち上がろうとしたら立ち眩み起こしたらしくてそのまま倒れたらしい。」
ゆき「ちょ、大変じゃない!お兄ちゃん、すぐに行かないと。」
そうじろう「…」
ゆき「お兄ちゃん、聞いてるの!?」
男子生徒「泉?」

 ゆきとクラスメートはそうじろうに触れようとした。しかし、触れることができなかった。

ゆき「お兄…ちゃん?」

 返事がない、ただの残像のようだ…。

ゆき「…」
男子生徒「…」
ゆき「あ、えっと、兄がいつもお世話かけてます。」

 ゆきはぺこりと頭を下げた。

男子生徒「あ、いえ、こちらこそ、お世話かけられてます。」

 つられてそうじろうのクラスメートも頭を下げた。

ゆき「お兄ちゃんとかなたさん、大丈夫でしょうか?」

 ゆきはつい、そんなことを聞いてしまった。

712 :第十回コンクール参加用作品M :2008/09/13(土) 17:05:40.08 ID:zbQv1AQ0
男子生徒「ん〜、多分大丈夫なんじゃない?」
ゆき「どうしてですか?」
男子生徒「もし、運命の人同士なら、なにがあっても絶対に結ばれるはずさ。あいつらは運命の人同士なんじゃないかと思うだ。お互い、相手のこと、よく知ってるだろ。良い所も悪い所も。だから、きっとあいつらは赤い糸で結ばれてるんだと思うぜ。」
ゆき「…」
男子生徒「なんて、なんかこっぱずかしいこと言っちゃたかな。」

 少し照れくさそうに頭を掻いた。

ゆき「私もそう思います。」
男子生徒「ん?」
ゆき「私も運命の人は必ずいるんだと思います。だから、運命の人なら、どんなことがあっても絶対に結ばれるっていうの、素敵だと思います。」
男子生徒「そ、そうかな?」
ゆき「はい!」

 男子生徒は少しうれしそうにした。

ゆき「あの」
男子生徒「お〜い、小早川!」
小早川「あ?なんだ?」

 ゆきと話していた男子生徒は名を呼ばれたらしく、振り返った。

男子生徒「わりいけどこっち手伝ってくれよ。」
小早川「ああ、わかった。」

 そう言うとゆきの方に向き直し、

小早川「ごめんね、ちょっとこっちも忙しいから。」
ゆき「いえ、こっちこそ、邪魔しちゃったみたいでごめんなさい。」
小早川「それじゃあ。」

 小早川という男子生徒は作業のほうへ向かった。ゆきも自分のクラスへ戻ろうと歩きだした。

ゆき「小早川先輩…か。」

 その時、ゆきの心には何か温かいものが芽生えていた。





713 :第十回コンクール参加用作品N :2008/09/13(土) 17:06:57.37 ID:zbQv1AQ0
 かなたは保健室で寝ていた。あまり体が強い方ではないので、保健室で寝ていることは度々あった。ある意味、保健室の常連となっていた。ちなみに、現在、かなたのほかに保健の先生が1人いて、3人の生徒が保健室のベッドに横になっている。そこに、

そうじろう「かなた!!」

 そうじろうが勢いよく入ってきて叫んだ。

先生「こら、保健室では静かに!」
そうじろう「かなた!」
先生「聞いてませんね…。」

 そうじろうはかなたの寝ているベッドまで歩み寄った。かなたもチラッと横目でそうじろうを見たが、すぐに視線を外し、体をそうじろうとは反対の方へ向けた。

そうじろう「かなた…。」
かなた「…」

 一瞬、沈黙が流れた。先生も他の生徒も興味が無いふりをしながらしっかりと二人の様子を見ていた。

そうじろう「かなた。」
かなた「…」

 そうじろうはゆきの言葉を思い出していた。“かなたさんのこと…好きなんでしょ?”“自分の過ちをちゃんと認めて、素直に謝る勇気も必要なんだよ。”

そうじろう「かなた、ごめん!!」

 そうじろうは一気に頭を下げた。

そうじろう「俺、おまえを怒らせるつもりはなかった。おまえなら俺のことよく知ってるから、あんなこと言っても大丈夫だろう、と思ったんだ。だけど、信じてほしい、俺のかなたへの気持ちに嘘はない。俺は、俺は…」
かなた「・・・」

 そうじろうは頭を上げた。そして、

714 :第十回コンクール参加用作品O :2008/09/13(土) 17:07:41.11 ID:zbQv1AQ0
そうじろう「…俺は世界中で一番かなたを愛してる。」

((((うお、言い切ったよ!?))))

そうじろう「だから…だから」
かなた「…プッ」
そうじろう「?」

 そうじろうはかなたの体が震えているように見えた。

かなた「プッハハハハハハハハハハハハ」
そうじろう「???」
((((?????))))

 いきなり笑い出したかなたにそうじろうだけでなく、周りの者もキョトンとした。かなたは体をそうじろうに向けた。

かなた「ご、ごめんなさい。まさかそう君から、そんな言葉が出るなんて思わなかったから。ハハハ」
そうじろう「え?その…えっと…」

 いまだにキョトンとしているそうじろうを余所に、かなたは息を整え、上半身をベッドから起こした。

かなた「ごめんね、そう君。あのとき私が嫌いって言ったの嘘なの。」
そうじろう「へ?嘘?」
かなた「だって、あんな告白の仕方してくるんだもん、つい…勢いで…」
そうじろう「い、勢いって、そりゃないだろう、かなた。俺がこの数日どれだけ」
かなた「だからごめんってば。でもね、怒ってたのは本当よ。」
そうじろう「そう…なのか?」
かなた「だって、ちょっとへんな趣味が入ってるってわかっていても、告白があれじゃぁ、ねぇ?」
そうじろう「ううっ…」
かなた「まぁ、それを一発OKしようとした私もどうかと思うけどね。」
そうじろう「え?」
かなた「なんでもないわ。それに、そう君が本気だったのかも分からなかったし。だから、そう君が私のことを本当に思ってくれているのか知りたかったの。」
そうじろう「そうだっかのか。」
かなた「でも、今のではっきりわかったわ。そう君が私のこと、本当に好きなんだったこと。それから、・・・私がそう君のこと好きなんだってこと。」
そうじろう「え?」
かなた「まだ、告白の返事、してなかったよね?」
そうじろう「そ、そうだったけ?」

 かなたはそうじろうの目を見た。そして、

かなた「私も好きよ、そう君。」
そうじろう「かなた…」

715 :第十回コンクール参加用作品P :2008/09/13(土) 17:08:24.24 ID:zbQv1AQ0
 そうじろうは自然と笑みがこぼれた。かなたは自分のことを嫌いになどなっていない、かなたは自分のことが好きなんだ、そう思ったらとても嬉しかった。
 すでに、そうじろうもかなたもお互いのことしか見えていなかった。

((((・・・・・・・・))))

 なので、先生や他の生徒が二人の会話を聞いて顔を赤くしているなど、そうじろうもかなたも気がついていなかった。

そうじろう「ここ、いいか?」
かなた「ええ、いいわよ。」

 そうじろうはかなたが体を起こしたところ、ちょうど枕の横あたりに腰を下ろした。すると、そうじろうは自分に何かが倒れてくるのを感じた。それがかなたであるとわかるのにそう時間はかからなかった。

そうじろう「か」

 そうじろうは名を言いかけたが思い直して、かなたの体を抱くように手を添えた。

かなた「でも、そう君。」
そうじろう「ん?」
かなた「どうして急に告白してきたの?そんなそぶりはずっと見せなかったのに。」
そうじろう「ああ。実はゆきに聞かれてな。俺とかなたは付き合ってるのかって。その時はなんとも答えられなかったけど、一人になって考えてみたんだ。」
かなた「だからなの?」
そうじろう「それもあるけど・・・」
かなた「けど?」
そうじろう「夢を見たんだ。」
かなた「夢?」

 かなたは顔を上げてそうじろうを見た。

そうじろう「そう、夢。夢の中には三人いるんだ。1人はちょっと年取った俺。それからなぜか半透明なかなた。そして、かなたによく似た娘。違いは目の下にほくろがあるのと髪が少し跳ねていることくらい。」
かなた「…」
そうじろう「その娘が俺に聞いてくるんだ、お母さんはどうしてお父さんと結婚したのって。それで、答えてやったんだ。」
かなた「なんて?」
そうじろう「さっきと一緒。」
かなた「?」
そうじろう「俺は世界中で一番かなたを愛してるって自信を持ってるからだって。」
かなた「ふ〜ん。って、それじゃ、さっきのはその夢のうけおいってこと!?」
そうじろう「まぁ、そう言われちまったらそうだけど、俺の気持ちに嘘はないから。むしろ、俺の気持ちを伝えるのにこれ以上の言葉はないって思ったし。どっちみち、俺のセリフだしな。」
かなた「そっか。」

 かなたは上げていた頭を再びそうじろうの体に預けた。しばらくの間、二人はその体勢でいた。





716 :第十回コンクール参加用作品Q :2008/09/13(土) 17:09:09.42 ID:zbQv1AQ0
かなた「さてと。」

 不意にかなたはそうじろうから体を離した。

かなた「そろそろ、準備に戻らないと。文化祭は明後日だしね。」
そうじろう「そうだな、戻るとするか。」

 そうじろうはベッドから立ち上がった。かなたもベッドから出ようとしたが、何かを思いついたらしく、いたずらっぽい顔をした。

かなた「そ〜お君。」
そうじろう「ん?なんだ?」
かなた「私、まだ体の調子良くないの。だから、おんぶして。」
「「「「ぶ!」」」」

 先生を含めた周りの者は吹き出しそうになったのを、慌てて手で口を押さえた。

そうじろう「しょうがないな、かなたは。」
かなた「えへへ。」

 そうじろうはためらうことなくかなたをおんぶした。

そうじろう「それじゃ、先生失礼します。」
かなた「します。」

 そう言うとかなたを背負ったそうじろうは保健室から出て行った。保健室に残っていた4人は半ば呆然としていた。

男子生徒「な、なんかこう、すごかったですね。」

 一人の男子生徒が思わず口を開いた。

男子生徒「そうだな、僕にはとてもまねできない…。」
女子生徒「私はいいなって思ったけど。いつかあんな人現れないかしら。」
先生「どことなく純粋な奴らだったの。っと、おお!?」
男子生徒「どうしたんですか、先生?うお!」
男子生徒「うわぁ。」
女子生徒「ああ、虹。」

 4人は窓の外を見ていた。すでに雨は上がっており、晴れ間も出て、虹が出ていた。

717 :第十回コンクール参加用作品R :2008/09/13(土) 17:10:18.68 ID:zbQv1AQ0
先生「虹か、ふふ。」
男子生徒「先生?どうかしたんですか?」
先生「なに、ちょっと孫の名前にどうかというのが思いついてな。」
女子生徒「え?先生、お孫さん生まれるんですか?」
先生「いや、孫どこらか彼女もおらんがの、私のところの息子は。」
男子生徒「そうなんですか。で、どんな名前を思いついたんですか?」
先生「ん?ああ。虹のように美しく、子どものように純粋な心を持ってほしいという意味を込めて、“ななこ”というのはどうかと思っての。」
女子生徒「ななこちゃん、ですか。いい名前だとおもいますよ、黒井先生。」
先生「ありがと。とこらでお前たち、いつまでここにいるつもりだ?」
男子生徒「えっと、あと、5分くらい?」
先生「ほぉ、あと5分か。そう言う奴程、その5分があてにならんもんなんじゃがな?」

 生徒3人が一斉に目をそらしたのであった。

その後、学校では火災報知機が作動した。噂では、そうじろうとかなたが周りの気温を上げたせいで誤作動した、というらしいが真実かどうかは定かではない。ちなみに、文化祭の2日前だったので、かなり影響がでたらしい。





 それから数年後。

ゆき「おめでとう、お兄ちゃん、かなたさん。」
男「おめでとう、泉。」
女「きれいよ、かなたちゃん。」

 お兄ちゃんとかなたさん、やっと結婚か。長かったな。なぜか私の方が早く結婚しちゃったし。それにしても、二人とも、うれしそう。

かなた「うふふ。」
そうじろう「はは。」
小早川「お〜い、写真撮るぜ。」
そうじろう「おう!」
小早川「セルフタイマーっと。」

 私、最近考えることがあるの。失敗っていけないことなのかなって。私はそうは思わない。だって、始めから失敗しない人なんていないでしょ?失敗を積み重ねて成功していく。失敗は成功の元ってよくできた言葉だと思うわ。
 男と女の仲も同じだと思わない?いくら相手のことが好きだからって始めから全部受け入れられるかっていうとそうじゃないでしょ?時にはけんかをして、相手のことを分かり合って、それでまた絆が深くなる。夫婦ってそういうもんだと思うんだ。ほら、そこにもぶつかり合って絆が深くなっていった新郎新婦が、って、

718 :第十回コンクール参加用作品S :2008/09/13(土) 17:10:53.44 ID:zbQv1AQ0
そうじろう「それ!」
かなた「きゃ!!」
男「うお!?」
女「うわ〜。」

 お兄ちゃん、いきなりお姫様だっこですか。すごい・・・。
 それにしても、この二人も結構、けんかしてきたわよね。その中でも一番すごかったのは、埼玉に行くってことだったかな。お兄ちゃんったら、埼玉の方がアニメがいっぱい見られるから、なんて言うから。一時期、別れる、なんてこと言ってたこともあったわね。お兄ちゃんも本当のこと、言えばよかったのに。体の強くないかなたさんのために都心に近くて設備が整ってる病院の近くに行きたいんだって。変な所で強情なんだから、お兄ちゃんは。いや、照れ屋なのかな?その時は私がかなたさんに本当のこと言って丸く治まったけど。と、そろそろシャッターがおりるわね。いい笑顔しないと。

“チュッ”
“カシャッ”
そうじろう「へ?」
男「な!?」
女「うわ!?」

 か、かかかかかかなたさん!?く、くくくくく口付けですか!?そんな、だ、大胆な!?写真ですよ!?一生残るんですよ!?ねえ、ちょっと、聞いて・・・





 かなたがそうじろうのどこに口付けしたかは各々の想像におまかせするとしましょう。

 そのさらに十数年後、そうじろうの夢が現実のものとなるお話しがあるのだが、それはまた別のお話し。


   〜終わり〜


719 :第十回コンクール参加用作品 あとがき :2008/09/13(土) 17:13:30.33 ID:zbQv1AQ0
以上です。いかがでしたでしょうか?
急いで仕上げたので、誤字脱字があるかもしれませんが、その辺はご了承ください。
でもこれ、お題に合ってるかな?
720 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/13(土) 17:16:07.59 ID:dxRlGwDO
>>719
そうじろうさん、それはないわwwwwww
所々で吹き出したり、今に繋がる話があったりで楽しめたよ! GJ!
 
……ただ、そこで終わったのがちょっと残念だ。もうちょっと読みたかった。
721 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/13(土) 17:43:35.06 ID:l5LCK6DO
>>719
GJ!
こういう雨降って地固まるみたいな話は好きだ
722 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/13(土) 18:48:45.95 ID:zwh6Zz20
>>719
乙。かなたもけっこうツンデレなのな。
ドラマみたいな感じでよかった。

ところで、タイトルは『高校生・泉そうじろうの失敗』ってことでいいのか?
723 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/13(土) 19:35:25.56 ID:zwh6Zz20
◎無題(コンクール便乗ネタ)

こなた「やあーみんな、『さしいものやきいれ』持ってきたよー!」
みゆき「・・・『さしいれのやきいも』のことですか?」
こなた「ほぁ!今私なんて言った!?」
つかさ「『さしいものやきいれ』って・・・」
こなた「うわー恥ずい・・・意味わかんないね」
かがみ「あっはは!何それ!串に刺した芋を焼きましたって感じねー!」
こなた「むぅー・・・そんな揚げ足取んなくても・・・」
つかさ「ごめんこなちゃん、言い間違いなんてよくあるよねー・・・」
こなた「うぅ、そうだよね、つかさ」
かがみ「でもあんたが天然なとこ見せるなんて、珍しい物見れたわ」
こなた「う・・・うるっさーい!わざとだもん!」
724 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/13(土) 19:58:08.51 ID:zbQv1AQ0
タイトルは「高校生・泉そうじろうの失敗」です。わかりにくくてすみません・・・。
725 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/13(土) 21:10:26.43 ID:eDKbGas0
コンクール便乗ネタ投下しまーす。
作中に場面・視点変更があり、その位置は☆で表しています。
726 :お姉ちゃんの失敗 [saga]:2008/09/13(土) 21:11:26.09 ID:eDKbGas0
 警察の取調室。机をはさんで向かい合う男女。事情聴取。
 刑事ドラマの取調シーンなんかでよくある光景だ。
 よくある光景と違う点がひとつ。ここで向かい合っている男女はどちらも警察官だ。

「まさか、同僚の事情聴取をすることになるとは思わなかったぞ、俺は。」
「まさか、こんなことになっちゃうとはねぇ。いや〜、お恥ずかしい。」
「事件性が無いとはいえ、いろんな人に迷惑かけたんだ。お叱りくらいは覚悟しとけよ。」
「そうだよねー。やっぱ、叱られちゃうよねー。はぁー。」
「しかし、成実。オマエ、いったい何やってこんな事になったんだよ。」
「いや、それがね。夕方にさー、従姉妹んトコに遊びにいったんだけどね・・・」

 ☆

「あっそびに来たよ〜!!・・・って、あれ?」
「お、ゆいちゃん。こなたならまだ帰ってきてないぞ。」
「ゆたかはー?」
「んー、確か、友達の家に寄ってくるとか言ってたなぁ。」
「ありゃ。はずしたか。」
「まあ、こなたの方はすぐ帰ってくると思うよ。」
「ふむ。じゃあ、部屋で待ってようかなぁ・・・あ!?」
 ぴこーん!お姉さんひらめいちゃったよ!

 これは、前回失敗したこなたへのドッキリをリベンジするチャンスだね!!
 こういうこともあろうかと、いろいろ用意してあるのだ。
 作戦名は・・・“びっくり!こたつの中で血反吐を吐くお姉さん!”
 『死んじゃうよー』と助けを求めながら、口から血をだらり。
 これは成功しない訳がない!今度は前のようにはいかないよー、こなた!

727 :お姉ちゃんの失敗 [saga]:2008/09/13(土) 21:12:12.02 ID:eDKbGas0
 前回の教訓を生かし、こたつの中に隠れるのは、こなたが帰ったのを確認してからとする。
 さすがの私も、何十分もこたつの中に閉じこもるのはもうこりごりなのだ。
 適当に漫画を読みながら待つこと20分。どうやら標的が帰ってきたようだ。
「お父さん、ただいまー。」
 こなたの声を確認すると、すぐにコタツに潜る。
 ふっふっふ。今日こそびっくりさせてあげるよ、こなた。
 エンターテイナーゆいちゃんをなめてもらっては困るのだ!

 こたつに潜んでから、5分・・・10分・・・なかなか来ないね。ふぅぅ、暑いよ〜。
 今か今かと待ちわびて、さらに5分程たった頃、部屋に人が入ってくる気配を感じた。
 トタトタと近づいてくる足音を聞き、血糊を口に含む。準備万端だ。
 トスンと腰を掛ける音に続いて、いつもこなたが座る側から足が伸びてきて・・・よし、今だ!
「ばぁ〜。お姉さん、死んjy」
「ひゃあっ!」
 バキッ!!
「うぎゅっ!!」
「きゃあっ!!」
 ツインテールの少女はすばやくこたつから出ると、逃げるように部屋から出ていく。
「あ。・・・ま、待って・・・。」
 ううう、作戦失敗だよ。い、今のは確か、こなたのお友達の・・・か・・・あ、世界が白くなって・・・がくっ。
 反撃など予想していなかった私は、顔に一発いいのをもらい、こたつから這い出したところで力尽きた。
728 :お姉ちゃんの失敗 [saga]:2008/09/13(土) 21:12:50.79 ID:eDKbGas0

 ☆

 こなたの家を飛び出してから、無我夢中で走り続けた。
 どれだけ走っただろう、気がつくと見慣れぬ公園まで来ていた。
 体が走ることに疲れ、また、気持ちの方もだんだんと落ち着いてきたこともあって、足を止める。
 とりあえず目に付いたベンチに体をあずけ、まずは息を整える。
 そして、このような状況に陥る原因となった出来事を思い出してみる。

 ・・・おそらく、あの人はドッキリのつもりでコタツに隠れていたのだろう。
 言ってみれば、軽い冗談。私だって、幼い頃つかさに似たようなことをした。
 私はそれを、思いっきり殴ってしまった。
 それも、相手が血を吐くほど思いっきり。

「・・・どうしよう。こなたのお姉さんに、大変なコトしちゃった。」
 そう。私が殴った相手は血を吐いて倒れてしまった。これはとても大変な事だ。 
 あまりに大変すぎて、裸足のまま逃げ出してきてしまったほどだ。
「・・・やっぱり、戻るべきよね。」
 戻って謝るのが道理だ。それは理解している。しかし、戻るのが怖い。

 ―もし、あの人が死にそうになっていたら。或いは、死んでいたら・・・。
 もちろん、それがバカバカしい考えだというのはわかる。
 私が拳で殴ったくらいで、人が死ぬなんてことはありえない。
 さっきも考えたようにあれはたぶんドッキリ。単なる冗談なのだ。

 ―でも、もし、ドッキリなんかじゃなかったら?
 あの人は言おうとしていたはず。『死んじゃう』と。
 よくよく思い出してみると、あの人が血を吐いたタイミングは私が殴るより前だ。
 もしかして、助けを求めようとしていた?
 でも、なんでこたつの中にいたんだろうか?

「・・・どっちにしろ戻らなきゃ、ね。」
 戻ってみなければ何もわからない。何も解決しない。
 意を決して立ち上がり、私は来た道をゆっくりと戻り始めた。
729 :お姉ちゃんの失敗 [saga]:2008/09/13(土) 21:13:23.98 ID:eDKbGas0

 ☆

「さっきの叫び声は、もしかしなくてもかがみだよねぇ・・・。」
 悲鳴のようだったし騒がしかったけど、大丈夫だよね。もしかして“G”との遭遇?
 すぐにでも確認して助けてあげたかったが、今は手も目も放せない。 
 日々の宿題のお礼としてかがみに振舞う、特製プリンの仕上げをしているからだ。
 昨日の晩から準備をし、ついに今、製作工程は最終段階に入っていた。
 こなた特製ソースが焦げてしまわないよう、火加減と真剣勝負の最中なのだ。
 ま、何かあったらお父さんもいるしね。今は集中、集中っと。
 コンロの火とにらめっこをしながら、ソースをぐいぐいとかき混ぜる。

「ただいまー。」
 あ、ゆーちゃんが帰ってきた。
 おっと、そろそろ火を止めなきゃ・・・ 
「きゃああああああああああっ!!」
「なっ!?ゆ、ゆーちゃん!?」
 かがみだけでなく、ゆーちゃんまで悲鳴を!?これは、ただ事じゃない!!
 私はすぐに居間へと飛び込む。お父さんも血相を変えてやってきた。
「・・・いったい、何が・・・!?」
 そこで私が見たものは、血を吐き涙を流しながら、ゆたかを抱えるゆい姉さんの姿だった。
730 :お姉ちゃんの失敗 [saga]:2008/09/13(土) 21:15:38.80 ID:eDKbGas0
 ☆

「なんで・・・?なんで、救急車がいるのよ・・・。」
 重い足取りでこなたの家まで戻ってくると、玄関の辺りには救急車と野次馬。
 救急車が必要な事態といえば・・・いや、そんなまさか。
 遠巻きに様子を窺っていると携帯が鳴った。こなたからだ。
「もしもし!!かがみ!?かがみだよね!?」
「な、何よ。えらい剣幕じゃない。」
「今どこにいるの!?大丈夫!?」
「べ、別に大丈夫よ。あんたの家の近くにいるわ。」
「そう、よかったぁ。何も言わずにいなくなってるから、心配したよぉ。」
「あ、・・・ごめん。」
 こなたが私のことを心配してくれたのは嬉しかったが、今はそれどころではない。

 とりあえず、さっきから気になっている事について尋ねてみる。
「ねえ、こなた。きゅ、救急車が来てるみたいだけど?」
「うん・・・そうなんだよ。実はさ、ちょっと今、大変な事になっててさ・・・。」
 大変なこと?やはり、あの人が・・・。
「まぁ、救急車はもう必要ないんだけど・・・。かがみ、落ち着いて聞いてね?」
 救急車が必要ない?それってまさか、あの人はもう・・・!?
 最悪の考えが頭をよぎる。
「・・・さっき、ゆーちゃんが帰ってきて見つけちゃったんだよね。ゆーちゃん、ショックを受けて倒れちゃって・・・。」
「な、何を!?」
「えっ?かがみも見たんじゃないの?てっきり、それで出て行ったのかと・・・。」
「わ、私のことはいいから!ゆたかちゃんは、何を見つけたの!?」
「あ、うん・・・こたつの中でさ、ゆい姉さんが死んd」

 聞きたくない単語が出てきた瞬間、思わず携帯を切ってしまった。
 詳しい原因はわからないが、状況から察するに、どうやら私が殴ったあの人は死んでしまったようだ。
 ゆーちゃんが倒れてしまうほどショックを受けるのも当然だ。帰ってきたら、姉が死んでいたのだから。
 やはりあの時、あの人は最期の力で私に助けを求めてきたのではないか。
 それなのに私は、救いの手を差し伸べるどころかとどめをさしてしまった。

「・・・ごめん・・・ごめんなさい・・・さよなら、こなた。」
 再びこなたからの電話を着信して鳴りはじめた携帯は、私の手をすりぬけて地面に落ちる。
 そして私は、今の自分にふさわしい場所へと向かって、ふらふらと歩みを進めた。
731 :お姉ちゃんの失敗 [saga]:2008/09/13(土) 21:16:09.11 ID:eDKbGas0

 ☆

「こたつの中でさ、ゆい姉さんが死んだふりをし・・・って、あれ?もしもし?もしもーし?」
 その後、何回電話してもかがみは出てくれなかった。
 あまりの事態に呆れちゃったのかな?
 ゆい姉さんの悪ふざけのせいで、ゆーちゃんは倒れるは、救急車は来るは・・・。
 かがみが出て行ったのもゆい姉さんが原因なんだろうなぁ。
 かがみ、やっぱ怒ってるのかな。
 もしかして、これ以上関わりあいたくないとか思われてないよねぇ?

「ゆいちゃん、やっていい冗談と悪い冗談があってだね・・・。」
「ごめんなさい。」
 居間ではお父さんがゆい姉さんを説教している。
「ほんとにびっくりしたんだからね!もう!」
「反省してます。」
 ゆーちゃんもご立腹だ。びっくりし過ぎて気絶までしてしまったのだから当然だ。

 ちなみに、救急車を呼んだのはゆい姉さんだった。
 ゆーちゃんの悲鳴で目を覚ました姉さんは、目の前でゆーちゃんが泡を吹いて倒れているのを見つけた。
 まさか自分のせいで倒れたのだとは思いもせず、悪い病気か何かで倒れたのではないかと考えたのだそうだ。
「心臓が止まっちゃうかと思ったよ!もう、しばらく口きいてあげないんだから!」
「悪気があったわけじゃないんだよー。許しておくれよー。」
「簡単には許せないヨ。私もゆい姉さんのせいでソース焦がしちゃったんだからね!かがみにも呆れられるし・・・。」
「ごめんってばー。頼むから、もう許しておくれよぅ。」
「ゆいちゃん、謝って済む事と済まない事があってだね・・・。」

 ゆい姉さんへの総攻撃が1時間近く続いたところで電話が鳴り、お父さんが席をはずす。
 説教が中断されたためか、ホッとした顔をするゆい姉さん。本当に反省してるのかなぁ?
「姉さん、後でかがみにもちゃんと謝ってよね。」
「ううぅ。わかってるよぅ。迷惑かけちゃったからね。」 
 ゆい姉さんに釘をさしていると、お父さんがバタバタと戻ってくる。
「ゆいちゃん、すぐに出かけるぞ!こなたもついて来なさい!」
「ふぇ?どったの?」
「かがみちゃんが、大変なことになってるらしい。」
732 :お姉ちゃんの失敗 [saga]:2008/09/13(土) 21:16:43.24 ID:eDKbGas0

 ☆

「まったく、恥ずかしいったらないわ。」
「まあまあ、かがみん。結果オーライってやつだよ。」
「どこが結果オーライだっ!携帯も失くすし、最悪よ・・・。」
「えー。でも、携帯は自分で捨てたんでしょ?」
「ああーもうっ!うるさいわねっ!!そうよ!だったらどうだっていうのよっ!?」
「ちょ。落ち着こうよ、かがみ。イタタ、痛いって。HA☆NA☆SE!」
「あ・・・悪かったわ。あんたにあたってもしょうがないのにね。」
「ふぅ〜、やれやれ。ま、気持ちはわかるけどネ〜。」
 何をどう勘違いしたのか、かがみは警察に自首した。ゆい姉さん殺しの犯人として。
 女子高生が警官を殺したと言ってきたわけだから、警察は一時騒然となったようだ。
 もちろん、すぐにゆい姉さんは死んでいないとわかって、かがみも開放されたのだが。
 今は、かがみの代わりにゆい姉さんが事情聴取をされている。
 警察が関係者からも話を聞きたいと言ったので、お父さんが別室で事情を説明することになった。
 それが終われば、かがみと一緒に帰る予定だ。

 かがみは自動販売機で買ったジュースを飲み干し、大きな溜息を漏らす。
「はぁー。なんでこんな事になったのかしら。」
「うーん。あの時、電話で私の話を最後まで聞かなかったからじゃない?」
「・・・そうね。というか、常識で考えたらありえない話なのよね。どうかしてたわ。」
「そんなに落ち込まなくても、いずれ笑い話になるって。」
「もう2度と思い出したくないわ、こんな大失態。誰にも話す気はないわよ。」
「えー。もったいない。こんなネタはなかなかないよ?」
「人の人生の汚点をネタ呼ばわりすんなっ!」
「まま、帰ったら約束どおり特製プリンをごちそうするからさ。元気だしてよ。」
「・・・その特製プリンに釣られて、あんたの家に行ったのが失敗の始まりなのよね。はぁー。」
「むふふ。ダイエット中なのに甘いものに釣られ、あげく騒動に巻き込まれるかがみん、萌え。」
「・・・もう、何とでも言うがいいわ。」
733 :お姉ちゃんの失敗 [saga]:2008/09/13(土) 21:17:20.73 ID:eDKbGas0

 ☆

 翌日、私は我慢しきれず、この極上のネタをつかさとみゆきさんにしゃべってしまった。
 昨日の夜、かがみから誰にも話さないようにとお願いされ、了解していたにもかかわらずだ。
 この2人になら話してしまっても許してくれるだろう。そんな甘い考えをもっていたのだ。
 そして、そのことは大きな失敗だったと言わざるを得ない。

「ねえ、ゆきちゃん。さっきのお姉ちゃんすっごく怖かったね〜。」
「ええ。近くで見ていただけですが・・・私も・・・気を失うかと・・・怖かったです。」
「・・・ガクガクブルブル・・・カガミサマ、ゴメンナサイ、カガミサマ、ゴメンナサイ・・・」
「どうしよう。こなちゃんが壊れちゃったよ〜><」
「恐怖のあまりですね、わかります。」
 結果として、私はリミッターを解除したかがみ様の真の怖ろしさを身をもって知る事となった。
 後で知った事だが、この後うかつにちょっかいを出したみさきちも、大変な目にあったそうだ。
 この日、陵桜学園には“柊狂暴伝説”が刻まれた。

 ☆

「あれ?こんだけいろんな人を騒動に巻き込んだんだから、私のドッキリって実は大成功じゃね?」
「成実。オマエ、長生きするよ・・・。とりあえず、顛末書はそのノリで書くなよ?」
734 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/13(土) 21:18:10.68 ID:eDKbGas0
以上です。ありがとうございました。
まだまだ未熟ですが、少しでも楽しんでいただければ恐悦至極。

念のため言いますけど、コンクール参加作品ではありません。
735 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/13(土) 21:22:34.97 ID:dxRlGwDO
>>734
マジで頭下げるからコンクールに参加してくれぇぇぇぇぇぇ!
そんな何度も吹き出したネタをコンクール参加しないなんてもったいない!!
お願いします!どうかぜひコンクール参加を!!





……くそう……これじゃ荒らしと間違えられそうだが、マジでお願いしますよぉ……
736 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/13(土) 21:43:31.14 ID:.TdpUCs0
>>734
失敗をこんなレベルの高いギャグにするとか、素晴らしすぎる!
出来ればコンクールに参加してほしいです

>>735
激しく同意
737 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/13(土) 21:49:23.81 ID:eDKbGas0
>>735
>>736
ありがとうございます。何よりの誉め言葉を頂いた気分です。


かがみ「ほら、もったいないって言われてるわよ?」
こなた「むむぅ。」
かがみ「せっかくだから、とにかく参加してみれば良かったんじゃないの?」
こなた「そうなんだけどさ、私はコ○バット越前じゃないしね〜。」
かがみ「はぁ?誰よ、ソレ?」
こなた「“せっかくだから、俺はこの赤の扉を選ぶぜ!”の人。知らない?」
かがみ「知らないわよ。」
こなた「まだまだ修行が足りないねぇ、かがみ。」
かがみ「何の修行だ、何の。」
こなた「まあ、“せっかくだから”という理由は何か違うかな〜・・・と思ってネ。」
かがみ「ふうん。あんたにしては珍しく弱気ね。」
こなた「小ネタを書くつもりが、いつのまにか長くなっちゃってただけだからねー。
    そんな流れでコンクールに参加するのも申し訳なくってさ。」
かがみ「ばかねー。気軽にご参加くださいって書いてあったでしょ?」
こなた「そだね。いずれ本気で参加してみるよ〜。」
かがみ「あんたの本気ってイマイチ信用できないのよね・・・。」



こなた「か〜がみん。今日ウチに遊びに来ない?」
かがみ「いいわよ。」
こなた「それでね、かがみにやってほしいシューティングがあるんだけどさ。」
かがみ「おっ、新しいのでも買ったの?」
こなた「うんにゃ。古いゲームでさ、名をデスクリ○ゾンと言ってだねぇ・・・。」
738 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/13(土) 21:55:13.41 ID:o76b9oSO
>>734
乙です。後でじっくり読ませてもらいますね

>>735-736
本人がコンクール作品じゃないって言ってるんだから
そんなに騒ぐと色々迷惑だろ
少し落ち着け
739 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/13(土) 21:57:36.37 ID:o76b9oSO
はい、リロードしようね俺……/(^o^)\
740 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 00:02:24.84 ID:ULf3NQSO
ポ○ンキー♪ポ○ンキー♪三角形の秘密はね♪
ポ○ンキー♪ポ○ンキー♪美味しさの秘密はね♪
……教えてあげないよ♪っジャン♪

こなた「このCMって絶対喧嘩売ってるよね」
かがみ「いやまあ、それは分かるんだが…なんで今頃こんなCMが流れてるんだ…?」

741 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/14(日) 00:29:19.91 ID:X2VBmQDO
ゆたか「♪さっさくさく三角ポ○ンキー(あむ」
こなた「♪さくさく三角ポ○ンキ〜(ニヤニヤ」
つかさ「♪さくさく三角ポ○ンキー(ごめんね?」

かがみ「なんなのよアンタたち…いけない?私がダイエットしちゃいけないっの?」
742 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/14(日) 02:36:21.13 ID:7RmX74Y0
午前二時半ですが、やっとコンクール作品が書けたので投下します。


いやあ、眠い眠い……


743 :二人の作るストーリー [saga]:2008/09/14(日) 02:37:44.88 ID:7RmX74Y0
注)作品中にはいくつかの医療雑学を入れてありますが、ほとんどがインターネットで調べて書かれたものです。
私本人には医療知識は全くなく、素人が書いたものであるため、内容は全くと言って良いほど信用できません。
ですのでここに書かれたことを実際に当てはめて診断しないでください。
何かあれば、専門の医師に診ていただくことをお勧めします。




将来、自分がどのような人生を歩んでいるのか、到底考えられるものではない。
みゆきも“それ”が起こるまでは、また別の人生を進んでいくはずだった。
“それ”が起きなければ、もしかしたら歩んでいたかもしれないもう一つの生き方。
今では闇の中に消滅してしまっていて、覗き見ることもできないIfの生き方。
どちらが幸せだったのかと考えた所で、答えにたどり着くことは永遠にないけれど、
今ある現状を主観的に評価しようとするなら、少なくとも今の生き方は不幸なんかではないはずだ。
客観的に見ようとするなら、何かと比べなくてはならないのに、その比べる相手が闇の中に沈んでしまったのだから、
もうどうしようもない。
他人が、あなたは不幸だ、と言ったところで、それが本当に客観的な見方とは言い難い。
みゆきにとって出来ることは、現状を受け入れる事。
みゆきに見渡せることは、過去に起こった自らと、そしてみなみのストーリー、ただそれだけ。
744 :二人の作るストーリー [saga]:2008/09/14(日) 02:39:13.22 ID:7RmX74Y0
“それ”が起こったのはみゆきが高校三年生の秋を迎え、いよいよ進路が定まっていくと言う頃だ。
その日は朝からいかにも秋晴れと言った感じに空が澄んだ青色になり、悲しげな羊雲の群れがぽつんと、
申し訳なさそうに高高度を横切っていく。
みゆきの隣では、みなみがそんな空模様をあおいでいた。
いつも朝は早めに家を出ているので、こういうちょっとした心のゆとりが出来るのは、有意義なことかも知れない。
いつもどおりの登校が、今日もいつもどおりに行われている。
物心が付くか付かないかと言う程も昔から、みゆきとみなみはいつもこうやって一緒にいた。
血が繋がっているわけでも、同じ家で暮らしているわけでもないけれど、みゆきとみなみは、
それぞれ姉と妹と変わらない関係になっていた。

「みゆきさん……?どうしましたか?」

だからみゆきは、他の誰かでは絶対に見過ごされるような、本人すらも気づいていないような、
みなみのほんのちょっとした動作の違和感すらも見抜く事も出来た。
違和感自体に気がついていたのは、この日よりももう少し前からだった訳だけれど、たった今、
その違和感の原因が何なのかをやっと分かることができた。
なんと言うのか、物を見るときに首をしきりにねじろうとするのだ。
例えば今、みなみはみゆきを見ている。それは別に当然のことかもしれない。
みゆきが気がついたのは、やっぱり、みなみが首をねじり、がんばって自分を見ていると言う事。
さらに最近の体育の時間では、特に球技がうまくいっていないらしい事を、本人から聞いていた。
それらを総合して考えられることは、みなみの視界が狭くなっているのかもしれない、という、ちょっと心配な症状だった。

「みなみさん、ちょっとお尋ねしたいのですが、みなみさんが私の横に立っていて、視点をまっすぐ前を向けたまま私の顔が少しでも見えますか?」

人間の視野角には個人差があるものの、健康な体なら両目でおよそ200度程度。
だからたとえ正面を向いていても、真横にあるものがかろうじて見ることが出来るはずだった。

「い、いえ……、見えません……。何かあるんですか?」

やっぱり……。みゆきの予想は的中した。視野狭窄。
どうやら、なんらかの原因で視野が狭くなっているらしい。
普段、人間は自分の正面にある物にしか意識しない。
だからこの様な症状はなかなか自覚できず、発見が遅れる事が多いので、ある意味ここで気がつけたのは良かったのかもしれない。

「みなみさん、ちょっと言いにくいのですが……、もしかしたらみなみさんの目が、病気になっているかもしれません」
「私の目が……、ですか?」
「はい……、最近、視界が狭くなったと感じたことはありませんか?」
「……っ」

みなみの表情を察するに、心当たりはあるようだった。

「早めの治療がいいと思います。今日、眼科に行ってみるのはどうでしょうか」
「……。はい……、そうします」

やっぱり、目が悪い、だなんて言われたら、誰だってショックを受けるかもしれない。
そうかと言って後悔などする筈はなかった。みゆきにとってこれは他人事とは言っていられない。
なにせ妹の体に異変が起こっているのだから、黙ってなどいられる筈もなかった。
745 :二人の作るストーリー [saga]:2008/09/14(日) 02:40:29.44 ID:7RmX74Y0
>>744

その日の授業が終わり、みなみは急いで家に帰っていったらしい。
帰り際、こなたと共に帰るゆたかからそう聞いた。
脳内に送り込まれる情報量のおよそ80パーセントは、目から取り入れられた色や、形、距離感などだ。
こうして読んでいる文字も視力なしでは意味をなさないし、自分が何処にいるのかと言う方向感覚、
更に姿勢感覚までが視力で補われている。
生きていく上で必要不可欠な感覚が犯されてしまう恐ろしさは、眼鏡をすでにかけているみゆきにとってもよく理解できることだった。


みなみは家に到着するや否や、今日の朝、みゆきから聞いた内容を、母親にほとんどそのまま話した。
みなみの母親にとって、みゆきは歩く辞書であり、一目置いていたわけだ。
みゆきの言葉は全て正しいと信じていて、疑うような事はまずあり得ない。
そんなみゆきが娘の体調について告げたのだから、それはもう慌てふためきパニック状態になってしまった。
すぐに電話で眼科に連絡をとると、今からでも診察してくれると言う近場の大学病院へと連れて行った。

平日だからと言う事もあってか、病院内は随分とすいている。
とても静かで、母親が看護師に事情を話している声だけが聞こえてくる。
診察室の方からは、時々ステンレスに硬いものが当たったような音がして、表情には出さないがみなみの心は怯え始めていた。
患者が少ないせいか、待ち時間はないと言うくらいのスムーズさで診察室へと案内された。

医師に診断される前に、いくつかの検査を受けることとなった。
その中には視野検査もあり、みゆきのしたように、どのくらいの範囲が見渡せるのかを計る。
やはり、みゆきの言うように視野は正常の人と比べて狭くなっているようなのだった。

それらの試験を終え、みなみは医師の前に座っていた。
この医師は髪をワックスでしっかり固めているのか、テカテカと光る髪をオールバックにしいた。
みなみにはそのテカテカが、むかしチェリーが捕まえてきたゴキブリに見えてしまってしょうがなかった。
出来るだけこの先生には会いたくない、と失礼だとは感じながらも、そう思ってしまわずにはいられない。

「あ〜緑内障が疑われますね。ほら、眼圧が正常値よりも高くなっています」
「眼圧ですか?」
「はい、簡単に言うと、目の中の圧力です。今のみなみちゃんの目の中がパンパンになっていて、中にある視神経が苦しんでるんですね。
このまま気づかずに放置していたら、目が見えなくなってしまう所でしたよ」

椅子に深く腰掛け、カルテを読みながらふんぞり返っている医師を見ながら、みなみは更に不安になっていった。
746 :二人の作るストーリー [saga]:2008/09/14(日) 02:42:46.30 ID:7RmX74Y0
>>745

「治るんでしょうか……?」
「大丈夫ですよ。眼圧を下げると言う治療をすれば、少なくともこれ以上悪化する事はありません。
ただ、視神経が傷ついていて、一度失われた視力を回復させるのは難しいですがね」
「あ……、そうですか……」
「あなたはいい友達を持ちましたねえ。あんまり初期の段階では見つけられないんですよ。
まだ自覚症状すら出ていないほどの症状ですから、なあに、生活には全く問題ありません」


次の日、今日は昨日のような青い空はなく、代わりに灰色のくすんだ空が一面を覆っていた。
みゆきはいつもの通学路を歩いていた。その隣には、みなみの姿はなかった。
ふう、と一つ、深呼吸をする。
いつも待ち合わせをして通学をしている訳でもなく、ちょうどいい時刻のバスに乗ろうとすると自然とみなみと会えるから、一緒に通学をする言う流れが出来ていた。
だからたまたま今日は時間が合わなかった。
普段ならそう思って割り切れるのだけれども、今日だけはそうも言っていられなかった。
結局なにもせずに、みゆき一人で登校する事になってしまったが、内心ではみなみが心配でならなかった。
なぜだか、朝から心臓がドクドクと強く脈打っていて、もう何度目だろうか、深呼吸をして心を落ち着かせないと息が苦しくて仕方がない。
いやな予感と言うものが、こうも分かりやすいものだとは知らなかった。

結局みなみは、とうとう午前中に学校へ来る事はなかった。
みゆきの不安はますます膨れ上がり、昼食を完食することが出来なかった。
もう直ぐ午後の授業が始まる。
かがみは隣のクラスに戻り、今日はみなみが登校する事はないのだろうと、みゆきは諦めかけていた。
そんな時、みなみが登校したという内容のメールが、ゆたかからこなたに届いた。
それを聞いたみゆきは、バネみたいに立ち上がった。

「みゆきさん、今からゆーちゃんの所へ行こう!」
「はい、直ぐに!」

昼休みがもう直ぐ終わろうと言う頃、実際には次の授業に絶対に間に合わないような時間だった。
しかしみゆきにはそんなの、知った事ではない。



医者はみなみの顔を見つめると、一言告げた。

「手術をすると言う手があります」
「え……」

誰であろうと手術と言う言葉に対して、少なからずの抵抗を感じずにはいられないだろう。
みなみもその通りだった。

747 :二人の作るストーリー [saga]:2008/09/14(日) 02:44:24.55 ID:7RmX74Y0
>>746

「いえ、怖がらなくても良いですよ。難しい事ではないですし、とても安全ですから」

怖い、ということよりもそれ以上に、みなみには思いとどまらせるものがあった。
ゆたかやチェリーの顔が浮かぶ……。



こなた、つかさ、そしてみゆきの三人は駆け出した。

みなみはゆたかに手をつながれて、教室へと向かう階段を登っているところだった。
みなみは何か、ぎこちない様な歩き方をしながら、ゆたかに引かれてゆっくりと進んでいる。

「あ、みなみちゃん。高良先輩が来たよ」
「……」

みなみはいつも以上に無表情で、更に顔を強張らせていて、誰が見ても何かに怯えているとしか思えないような表情をしていた。

「みなみさん!どうしたんですか?先日から連絡が取れず、心配していたんですよ」

みゆきの問いかけに対し、誰も返事をしようとしない。
授業が始まってしまったのか、廊下はしんと静まり返って緊迫感は増すばかりだ。

「みなみちゃんは……」

この雰囲気に長く浸ってはいられなかったゆたかは、兎に角何かしらの動作をしたかったらしい。
しかしここまで言って、もう何も言えなくなってしまった。
ゆたかの言葉を受け継ぐように、騒動の中心人物が重い口を開いた。

「昨日の夕方、眼科へ行ってきました」
「はい……、どうだったのですか?」
「医療ミスで……」

また、言葉が途切れてしまった。

「まさか……、みなみさん……っ」
748 :二人の作るストーリー [saga]:2008/09/14(日) 02:46:10.59 ID:7RmX74Y0
>>747

みゆきは先ほどから、ある事が気になっていた。
視線がずっと、つかさにも、こなたにも、みゆきにも、誰の目にも向けられる事はなく、三人を完全に無視したままだったのだ。
だらだらと虚空を横切り、何かを集中して見つめる事はしなかった。
もう一つ、気になる事がある。
正常な視覚系が、何かを観察するときに見られる黒目の小刻みな運動。サッケード運動。
人間は制止した物体を長時間観察する事は出来ない。
だから無意識のうちに眼球を細かく動かして、視界に微妙な変化をもたらして、常に同じ視線に物体が存在しない様な仕組みが作られている。
この運動をサッケード運動と呼ぶのだが、みなみの視線にはそういったものが全く見られない。
みなみの目は、何も観察していない!

「まさか……、何も見えていないのでは……」

沈黙は長く続いた。
それは、肯定のしるしとなった。
みなみの、もう光を感じる事のなくなった目からは、一粒の光が落ちた。



更に医者は続けた。

「昔なら、一度失われた視神経を再生させる事は出来ませんでした。
ところが医療技術の進歩は続いていて、今なら視神経を再生させる事も可能です」
「治るんですか……?」
「そうです。みなみさん、私はこの手術を受けてもらう事を薦めます。」
「……」

外ではチェリーが待っているはずだった。
流石に医療施設の中に犬を連れてくることは出来なかったので、看護師の方に面倒を見てもらっているのだろう。

「もちろん、手術をするのか、しないのかは……、みなみさんに最終的には決断してもらう事になります」
「……」

みなみは直ぐには返事が出来なかった。



数日開けて、みなみがもう少しだけ落ち着いて来た時に、みゆきが改めて詳しい事情を尋ねた。
それによると、麻酔として本来投与される筈の薬品の、約千倍もの濃度で投与されてしまったのだと言う。
医師のちょっとした失敗で視神経が焼けただれ、全盲と言う、最悪の事態を導いてしまった。
テレビのニュースなどでよく見かける医療ミス。目の前の、身近な人間が被害にあってしまったのだ。
みなみの親は医者を相手取り、裁判を起こした。
ミスを犯した医者は、損害賠償として一億円以上を支払ったと言う。
749 :二人の作るストーリー [saga]:2008/09/14(日) 02:48:42.74 ID:7RmX74Y0
>>749

将来、医者になろうと励むみゆきにとって、この事件はあまりにも衝撃が大きかった。
今まで見えかけていた未来が、突然霧の中に隠されてしったのだ。
何をするにも気力が湧いてこない。
今まで気にしていた雑学も、もう興味がなくなってしまったし、友達との会話にも、いまいち弾む事が出来なかった。
ただそれでも、みなみを支えていこうと言う熱意だけは、激しく燃え盛っていた。

他の友人たちから見れば、この熱意こそが今のみゆきを留めていられる、唯一の灯火と思えたに違いない。
みゆきは通学時、ずっとみなみの手を放さなかった。
冷たいみなみの手のひらが、少しずつ温まっていくのが実感できて、なんだかとても嬉しかった。

みなみには力強い味方がいてくれた。
今まではみなみから助けてもらう事の方が多かったゆたかにとって、借りを返す時が来たわけだ。
とても熱心に世話をしていった。
そうした仲間から離れたがらないみなみは、母親や先生に盲学校への転校を薦められていたにも関わらず、かたくなに拒んだ。
初めはみなみの甘えだったのかも知れない。
しかし、みなみは皆の期待に応える様に成長した。
白杖を使った歩行や、点字の読み方など、リハビリテーションで直ぐに習得していった。
とてもたくましいみなみの生き様に共感したのか、クラス全体が、そしていつしか全校が生徒が、みなみの味方となった。

そんななか、みゆきはある一つの決意を心に刻もうとしていた。

「みなみさん、私は……」
「はい……、どうしましたか?」
「私は、眼科医になろうと思います。患者さんの人生を狂わせたりしないような、信頼される医者に」



みなみは目をつむり、考えていた。
手術を受ければ、きっと失われた視力が回復する。
でも……。

「やっぱり私は……、手術を受けません」
「みなみさん……」
「すみません、せっかくこんなチャンスをくれたのに……」

目の前の医者は、それを聞いて立ち上がった。
長い桃色の髪を棚引かせながら、みなみに近づくと、大きな胸でギュッと強く抱きしめた。

「きっとみなみさんならそう言うと思っていました」
「本当にすみません、みゆきさん。でも、私はこのままが良いんです」
「分かっていますよ。昔、みなみさんがレーザー治療の失敗で失明した時から、もう長い時間がたちましたから。
私は、眼科医になってから、沢山の患者を治療してきました。難しい手術も成功させて、本当に沢山の患者さんを救ってきました。
でも、みなみさんだけは、最後まで救えなかったんですね」
750 :二人の作るストーリー [saga]:2008/09/14(日) 02:49:36.00 ID:7RmX74Y0
>>749

みなみには今のみゆきがどのような表情をしているのか、直接見る事は出来かったけれど、
みゆきの鼓動や声の震え方から目の見える人なんかよりもずっと、みゆきの心の中が見えていた。

「みゆきさん、私はみゆきさんから勇気をもらいましたよ。だから……、みゆきさんには治療を受けなくても、もう、私は救われたんです。
とても……、感謝しています。目が見えなくたって、あまり不便ではないですし」
「ふふ……、そうかもしれないですね」

みなみはみゆきに感謝をすると、白杖を振りながら診療室から一人で歩いて出て行った。
今までみなみが向いていた方向の正反対に向かって、五歩と半歩だけ歩けば廊下に出られるのだ。
その後姿は、とてもたくましいものだった。

チェリーはみなみの帰りを、尻尾を振って歓迎した。

「お待たせ、チェリー」

チェリーニハーネスをつけてやると、振っていた尻尾を止めてとても凛々しくなる。
彼女はみなみの新しいパートナー、盲導犬チェリー。
なんと、彼女のパピーウォーカーはひよりだったのだ。
将来盲導犬となるために生まれてきた子犬(パピー)はまず、人間の世界になれることや社会のルールを学ぶことから始まる。
その基本的な学習を一般のボランティアであるパピーウォーカーにしてもらう事で、人間に愛される喜びを覚え
人間社会の習慣や規則を身につけることができるのだ。
パピーウォーカーには、自分が育てる盲導犬候補生に命名できる特権があった。
ひよりはみなみのペットだったチェリーが、もし盲導犬だったら、と思いをはせて、彼女をチェリーと名づけたのだそうだ。

盲導犬ユーザーは盲導犬を選ぶ事が出来ない。たまたまみなみの所へやって来た盲導犬が、このチェリーだった。
偶然というか運命と言うか、とにかくチェリーとみなみはお互いに、とても大切なパートナーだった。

「さあ、帰ろうかチェリー」

ゆたかが点字の絵本を書いているので、早く手伝ってあげなくてはいけない。
と言っても、ゆたかは覚えるのが早かったために、今ではみなみに出来る事はほとんど無いのだけれど。
みなみのストーリーはまだまだ続く。
町の喧騒の中に、一人と一匹が消えていった。
751 :二人の作るストーリー [saga]:2008/09/14(日) 02:50:55.15 ID:7RmX74Y0
>>750

みゆきは窓から見える秋の青い空を見つめていた。
さわら雲が東の方から空をまたぐ様に横切っている。明日は雨かもしれない。

たった今、みゆきのストーリーが、終わりを告げたらしい。
みなみの治療をしたい、そう思って眼科医になったはずだった。今ここにいる事の目的が、果たされたのだ。

さて、どうしようか。

看護師から渡された今日の診察者のリストを見ていくと、次の名前が泉、と書かれていた。
これはもしかすると……。

「どうも〜、みゆきさん……」
「泉さん。お久しぶりです」

こなたの目を見ると、黒目の周りがドーナツ状に茶色に見える。
虹彩炎の特徴だ。
大抵が原因不明だが、細菌の侵入やアレルギーなどが考えられる。
白目がピンク色に充血している事から、急性のものである可能性が高い。
おそらく目に痛みがあるはずだ。
早めの治療をしなければ、更に他の病気へと発展してしまう可能性がある。

みゆきはすばやく、こなたの診断を始めた。
みゆきの新しいストーリーが今から始まる。
752 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/14(日) 02:55:56.88 ID:7RmX74Y0
>>751

以上です。
お題の失敗に加えて、話題になったお題候補のみゆきと叙述トリックも入れてみた、そんなカオスな作品。
なんだか、叙述トリックに気が付かない人がいそうなほど、びみょ〜ですね。
修行不足です。時間が足りなかったし……

ところで冒頭にあるように、この作品はフィクションなので、あしからず。
753 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 03:14:04.58 ID:/wdmnYAO
>>742-752

二人の作るストーリーの作者です。
パソコンがフリーズしたので、携帯から失礼します。
タイトルなんですが、ちょっと変更をしたいのですが大丈夫でしょうか?
投稿直前になってタイトルを急いでつけたので……。

二人の作るストーリー→Futures eye

でどうかお願いします。

本当にすみません……。
754 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 06:09:31.51 ID:WKCMF6DO
>>753
……神と崇めていいですか?
上手く言えないのだけど……私が今まで見た作品の中で最高の作品だと思います。
この気持ちを言葉にできないのが正直辛いですが……私の心に深く刻まれた一作となりました。
私もこんな感動できる作品を書きたいと思っているんですがね……
 
叙述トリックの件ですが、わかったようなわからないような……
わからないままにしておくのもありですよね。

名前の変更ですね。早速まとめてきたいと思いますので少々お待ちください。
それで、その……>>750の『チェリーニハーネス』となっている部分は誤字でしょうか?修正しておきますが……
755 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 06:33:12.98 ID:/wdmnYAO
>>754

チェリーにハーネスを
ですね。何度もすみません……。まだ誤字脱字がありそう……。

そんなに感動していただけましたか?
コンクール作品で初めて人が死んだりしない作品を買いてみたら、これは意外に……!?
756 :落し物 :2008/09/14(日) 06:35:42.42 ID:6oTkne.0
コンクール作品が書きあがったので投下します。
757 :落し物 :2008/09/14(日) 06:39:53.54 ID:6oTkne.0
「やふ〜」
「いらっしゃ〜い」

つかさの家に着くといつもどおりつかさが出迎えてくれた。でもいつも一緒にいるはずの双子の姉が今日は見当たらなかった。

「あ、新作のシューティングゲームじゃん?買ったんだ?」
「うん、お姉ちゃんが。こなちゃんと一緒にやりたいって言ってたよ」
「今日かがみんは?」
「同じクラスの友達と勉強会だって」

つかさはあんまりゲームとかやらないからどうしても私がゲームをしてつかさがそれを見ているという形になる。
しばらくすると、せっかく遊びに来たのに一人でゲームをしてることでつかさにも申し訳なくなってきてゲーム機の電源を落とした。

「あれ?こなちゃん。もういいの?」
「うん、つかさも見てるだけじゃつまんないでしょ?」
「こなちゃん上手だから見てるだけでも面白いよ」
「そう?でもいいんだ。つかさの部屋行こう」
758 :落し物 :2008/09/14(日) 06:42:57.66 ID:6oTkne.0
「あれ?こないだ来た時よりだいぶ片づいてない?」
「うん、最近掃除したんだよ〜」

整理された部屋を見回すと机の上に置いてある一冊の分厚い本に目がとまった。

「あ、これもしかしてアルバム?」
「うん、部屋の掃除してる時に出てきたんだー」
「見ていい?」

アルバムの中にはまだ幼いかがみとつかさの写真が並んでいた。小学生くらいかな。
驚いたのは並んでいる写真のほとんどにかがみとつかさが一緒に写っていることだった。

「つかさたちってこのころからずっと一緒にいるんだね」
「そういえばものごころついた時からずっと一緒だからそれが自然になっちゃってるのかも」

それにしてもこのころから2人の役割分担は決まっているようだった。
失敗をして泣いてしまう妹をフォローする姉

「そういうところもちっちゃいころから一緒なんだね」
「う、うん…。だってお姉ちゃん頼りになるし」

その時ふと私の手が止まった。
そのページのある写真に目が引かれたからだ。
つかさがかがみの手を引っ張って走っている写真。


「あ、この写真はね…」


私の視線に気づくとつかさはその写真の思い出を語り始めた。
759 :落し物 :2008/09/14(日) 06:46:37.59 ID:6oTkne.0


――――



かがみとつかさが小学校6年生の時のことである。
二人は学校行事の遠足でとある公園に来ていた。

「じゃあこれから自由行動にするけどくれぐれも注意したことを守って集合時間までにここにもどってくるように」

「じゃあつかさ、行こうか」
「うん、お姉ちゃん」

クラスが違うかがみとつかさにとって自由行動の時間は二人一緒に行動できる唯一の時間だった。
自由時間はほかに仲のよかったもう1人の同級生と一緒に3人で回ることにしていた。

「つかさ〜、早くしないと置いてくよ〜」
「お姉ちゃん〜、ちょっと待ってよ〜」
「あはは、つかさちゃんは相変わらずだね」
「ほんとに。家でもあんな感じだから毎日大変よ」
「でも姉妹で仲良くてうらやましいな〜」

柊姉妹と言えば学校でも仲の良い双子姉妹として有名だった。

「そのお守りもつかさちゃんが作ってくれたんでしょ?」

かがみのバッグにぶら下がっているお守りを指さして友達が言った。

「あ〜、うん。あの子料理とか裁縫とかそういう家庭的なことは得意なのよね」

そのお守りは家庭科の授業で初めてミシンの使い方をならったつかさが一時期裁縫にはまったときに作ったものだった。
「初めて作ったやつはお姉ちゃんにあげようと思って」
と言ってつかさが差し出した初心者を思わせる少し不格好なそのお守りはかがみにとってはとても大切なものだった。

「お姉ちゃん、お待たせ〜」
「ほら、時間もったいないし早く遊ぼう!」

楽しい時間はあっという間に過ぎていった。
760 :落し物 :2008/09/14(日) 06:52:06.69 ID:6oTkne.0

「あ、もうこんな時間ね。そろそろ戻らないと」
「そうだね。帰ろう」
「あれ?かがみちゃん、お守りは?」
「え?」

ふとバッグを見ると確かにぶら下がっているはずのお守りがない。

「あれ?おかしいわね。さっき見た時はあったのに…」
「そうだよね。私も見たもん」
「どこかに落としたのかな?この辺探してみようか」

しかし3人であたりを探してみてもお守りは見つからなかった。

「この辺に見つからないってことは結構前に落としたのかな?」
「でももうすぐ集合時間だよね」

ここまで歩いてきた時間を考えるとそろそろ戻らないと集合時間に遅れそうだった。
つかさと友達がもう戻ろうという提案をしてもかがみは聞かなかった。

「もう少し前に落としたのかも…」
「でももう時間もないよ、かがみちゃん」
「そうだよ。それにまたお守りだったらまた作ってあげるよ!今度はもっとうまく作れるだろうし。だからもどろ?」

「嫌よ!つかさたちが帰るんなら私一人残ってでも探すわ!」

予想外に大声ではっきりとした拒絶を示したかがみに二人は驚いていた。
普段のかがみだったら「早く帰るわよ」と率先して2人を連れていくところだった。
責任感があって規則やルールに人一倍うるさいかがみがそれよりも自分のわがままを優先するところを双子の妹であるつかさも初めてみた。
それほどまでにかがみにとってあのお守りは大切なものだった。

「わかった。じゃあ帰りながら探そう?ごめんね、私はお姉ちゃんと一緒にあとから行くから、私は先に帰って、先生に私たちのこと伝えておいて」
「ううん、私も手伝うよ。3人で探せばきっとすぐ見つかるよ」

帰り道をたどりながら、3人で遊んだ遊具をひとつひとつ探していく。
しかしなかなかお守りは見つからない。その間にもどんどん時間は過ぎていく。
かがみはいつしかお守りが見つからない焦りと2人に迷惑をかけているという自責の念から涙を流していた。

「大丈夫だよお姉ちゃん。きっと見つかるよ」

泣きじゃくる姉を慰めながらつかさは必至でお守りを探した。

761 :落し物 :2008/09/14(日) 06:53:16.89 ID:6oTkne.0
そして集合時間がもう間近に迫ったころ…

「お姉ちゃん!あったよ〜」

見つけたのはつかさだった。
バッグにつける紐が切れてしまっていたが少し修理すればまた元通りになりそうだった。

「よかったね、かがみちゃん」
「う、えぐっ、うわ〜ん」

ホッとしたのか緊張の糸が切れたようにかがみは大声で泣き出した。

「2人とも…ごめんっ…ね…だって…つかさが…初めて作ってくれて…すごく…大事だったから…ありがとっ…本当に…よかった…」

泣きじゃくるかがみをつかさはやさしく抱きしめて言った。

「大丈夫だよ、お姉ちゃん」

つかさに抱きしめられたかがみは今までになかったような安心感を感じていた。気がつくと涙も止まっていた。

「落ち着いた?お姉ちゃん」
「うん、ありがとう…つかさ」
「今からなら走れば間に合うよ!行こう」

そう言ってつかさはかがみの手を取って走りだした。



――――
762 :落し物 :2008/09/14(日) 06:56:49.38 ID:6oTkne.0

「この写真はそのときにカメラマンさんに撮られたんだよ」
「ほぉ〜、かがみにもそんな過去が…」

「あんたたち、アルバムなんか見て何の話してるの?」

振り返るといつの間にバッグを肩にぶら下げたかがみが立っていた。

「いや〜、かがみんにも可愛い過去があったんだなってことを話してたんだよ」

私のからかうような口調とアルバムの中の写真を見てかがみの顔が赤く染まる。

「え?その写真って…つかさぁ〜、喋ったな!!よりによってコイツに!」
「えへへ、めんご」
「いいじゃん。昔の話なんだし」

それでもかがみは顔を真っ赤にして照れていた。
あー、耳まで真っ赤だ。こりゃそうとう恥ずかしいんだね。
やっぱりかがみはかわいいのぅ。

「もーあんたらには宿題見せてやらないわ」
「えっ、おね〜ちゃ〜ん、許して〜」
「かがみ〜、それだけは勘弁してー」
「ったく、こいつらは」

かがみは呆れた顔をしてつかさの部屋を出て行った。
どっちかっていうと私たちに呆れたというより恥ずかしくていたたまれなくなったんだろうけど。

かがみのバッグには年季の入った、少し不格好なお守りがぶら下がっていた。


763 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 06:59:52.65 ID:6oTkne.0
以上です。
よろしくお願いします。
764 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 07:06:21.45 ID:WKCMF6DO
>>755
他にも誤字などがあったら修正しておきます。

私はすごく感動しましたよ。死とは違う意味での、取り返しのつかないことだからでしょうか。
それに、私も片目を失明していますからね……。感情移入、というやつでしょうか。

>>763
こういうかがみも可愛いですね。GJです。
765 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 07:19:45.54 ID:HksIbQSO
>>763
ほのぼのサイコーです。GJ

>>
「わかった。じゃあ帰りながら探そう?ごめんね、私はお姉ちゃんと一緒にあとから行くから、私は先に帰って、先生に私たちのこと伝えておいて」


“私”は先に帰って、先生に私たちのこと伝えておいて


↑誤字?違ったらめんご
766 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/14(日) 07:40:13.30 ID:A8DqO960
>>734
 らきすたでここまでギャグができるのは羨ましすぎる。

>>752
 叙述トリック。
 時系列を直線的なように見せかけておいて、実は過去と未来を交互に織り交ぜてるって手法かな?

>>763
 おお、これこそかがみだ。
 かがみって、こんなイメージだよね。
767 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/14(日) 08:03:42.21 ID:A8DqO960
 投下します。
 原作6巻を前提とするネタなので、未読の方はスルーをお願いします。
768 :少年Aの同窓会 [saga]:2008/09/14(日) 08:04:52.86 ID:A8DqO960
 俺の名は、少年A。
 えっ、誰かって?
 そういう君は、原作6巻86ページを参照してくれ。
 まともに名乗れる名前も与えてくれないとは、この世界は男の扱いぞんざいだよな、ホント……。

 まあそんなメタな話はともかくとして、俺ももう「少年」という歳じゃないけどな。
 社会人ン年目。まあ、一応、一流企業の社員ってことになってる。
 このご時勢だから、一流企業でも油断はできない。いざというときに振り落とされないように、毎日が必死さ。
 そんな毎日にちょっと疲れ気味だったときに、それは届いた。
 高校の同窓会の案内状だった。
 全クラス合同の同窓会。
 こういう場合、幹事長は元生徒会長というのが相場で、今回もそうだった。そして、幹事に名を連ねているのは、元クラス委員長。
 その中に、ある名前を見つけて、俺の胸は高鳴った。

 高良みゆき。

 忘れもしない。俺のクラスの委員長だった女性。
 俺も副委員長だったから、委員会の仕事を一緒にやることも多かった。
 ただそれだけだったけど……。まあ、誰にでもありがちな青春の思い出ってやつだな。
 彼女に会えるのなら、考えるまでもない。
 俺は、返信用ハガキの「出席」の文字に電光石火で丸印をつけ、社宅を飛び出して近くのポストまで走り投函した。

 そして、翌日会社に出勤すると、さっそく有給休暇をとる手続をした。
 同窓会当日と前後2日を休暇にした。前後の1日は移動日。そのさらに前後の1日には特に意味はない。
 休暇明けに仕事が溜まってて酷いことになりそうだが、かまいやしないさ。



 同窓会当日。
 場所は、東京の某ホテルの宴会場。
769 :少年Aの同窓会 [saga]:2008/09/14(日) 08:05:57.80 ID:A8DqO960
 陵桜の卒業生は全国に散らばってるから、集まるなら埼玉よりは東京の方が何かと都合がいい。幹事会はそう判断したんだろう。

 (やや老けたが)相変わらずの黒井先生の音頭で乾杯し、同窓会が始まった。
 俺の席は、なんと高良さんの隣だった。
 俺は、緊張しちまって、口にした会席料理の味も分からないぐらいだった。
 横目でちらちらと高良さんを見る。
 あのころも美人でナイスバディなお方だったが、それにさらに磨きがかかっていた。言葉では表せられない美しさだ。
 その高良さんは、友人たちと楽しそうに談笑している。
 ええと、あいつが泉こなた、あっちが柊かがみと柊つかさ、あとは峰岸あやのと日下部みさおだったな。
 柊つかさと峰岸あやのは結婚して苗字が変わっていた。峰岸は日下部の兄と結婚して日下部あやのに、柊つかさは白石と結婚して白石つかさに。
 白石のやつ、ちゃっかりいい嫁さんもらってるじゃねぇか。羨ましいぞ。
 その白石は、さっそく男どもに囲まれて冷やかしの集中砲火をあびている。
 高良さんと友人たちの談笑は続いていた。

「つかささんのお子さんは双子の女の子なんですか?」
「うん。お姉ちゃんと私にそっくりなんだよ」
「ホント、私とつかさにそっくりで、初めて見たときは笑っちゃったわよ」
「そうなんですか。それは楽しそうですね。あやのさんのところも女の子でしたよね?」
「うん。みさちゃんに似てるみたいで、ちょっと心配……」
「あやの〜。その言い方ひどくね?」
「あっ、ごめんごめん、そういう意味じゃなくてね」
「どういう意味だよぉ?」
「まあまあ、みさきち。あやのさんが教育すれば、その辺は心配ないって」
「ちびっ子もひでぇな、おい」
「で、あやのさん。次のお子さんのご予定などはないのかね?」
「言い方がいやらしいぞ、おまえ」
「かがみん。そんなこと言って、実は羨ましいんでしょ? この前、彼氏と別れたばっかだもんね」
「大衆の面前で、大声でいうな!」
「おお、こわっ」
「少なくても、ゲームでしか恋愛経験のないあんたに言われる筋合いはないわよ」
770 :少年Aの同窓会 [saga]:2008/09/14(日) 08:07:06.53 ID:A8DqO960
「恋愛経験といえば、みさきちはその辺はどうなのかね?」
「みさちゃんは、もう婚約者いるんだよ」
「うぉー、意外だ!」
「会社の陸上部の後輩なんだぜ。なんか気が合ってな」
「みさきちがショタ趣味だったとは知らなかった」
「なんでもそっちに結びつけるな。二、三歳年下な程度でしょ」
「ショタってなんだ?」
「ショタというのはだね……」
「あんたには一生縁のない世界よ」
「かがみん。せっかく説明しようとしてるのに」
「黙れ。そういえば、みゆきはその辺はどうなのよ?」

 柊かがみが高良さんに話をふったとき、俺は耳が当社比100倍になったような錯覚に陥った。

「私はないですね、お恥ずかしながら」
 俺はなぜかほっと胸をなでおろした。
「告白されたこともないの?」
「ありませんね」
「意外ねぇ。みゆきなら、わんさか男が寄ってきそうだけど」
「みゆきさんは、なんていうのかなぁ。高嶺の花すぎて、告白する前に諦めちゃうって感じなんじゃないかな?」
 泉の言葉は、俺には妙なまでに納得のいくものだった。
 かつての俺がそうだったから……。
「いえいえ、そんな。私は至らない点も多いですし、まだまだ精進しなければならないかと」
「みゆきさんがそれ以上精進しちゃったら、もう聖人君子を通り越して、女神様じゃん」

 うんうん、その通りだ。
 思わずうなずいたとき、泉と目が合った。

「おや、君。さっきから、みゆきさんを見てるみたいだけど、何か用かな?」
 泉が立ち上がって、俺に近づいてくる。
771 :少年Aの同窓会 [saga]:2008/09/14(日) 08:08:19.29 ID:A8DqO960
「いや、その……たまたまそちらの方を向いていただけで……」
「ほう。そのわりには、随分と熱心に見てたようだけどねぇ?」
 泉がからかうような声で、言い寄ってきた。
 そして、
「ところで、君、誰だっけ?」
 ズコッ。
 俺は、危うく会席料理に頭を突っ込むところだった。
「副委員長さんでしたよね。委員会のお仕事でよくご一緒させていただきました」
 おお、高良さん! 俺を覚えていてくださったとは。
「ふふん、なるほど。だいたい読めてきた。委員会で一緒に仕事をするうちに、少年の心にはみゆきさんへの……」
「ちょっと待ったぁ!」
 俺は、慌てて泉の口をふさいだ。
「こなた。そういうのは、本人の口から言わせないと駄目よ。みゆき、元副委員長さんが二人きりで話したいことがあるみたいだから、ここから出てどこか人のいないところで聞いてあげて」
「えっ、私にですか?」
 高良さんは、全く状況を理解できてない様子で首をかしげた。
 そして、俺は、思わぬ提案にしどろもどろになる。
「あっ、いや、その……」
「ほら、あんたも男なら、ビシッと決めてきなさい!」
 柊かがみに背中を思いっきり叩かれた。
 痛い……。



 ホテルの宴会場フロアの端っこ。
 周囲には人はいない。二人きり。
 もうそれだけで俺はガチガチに緊張していた。
「お話というのは、何でしょうか?」
「ええと……そのう……」

 ええい、何をためらう!?
772 :少年Aの同窓会 [saga]:2008/09/14(日) 08:09:11.90 ID:A8DqO960
 もうこんな機会は二度とないだろう。
 ならば、言うしかないんだ。

「好きです! 付き合ってください!」
 言った!、言ったぞぉ!

 しかし、それからしばらくの間、沈黙がその場を支配した。

 俺は、その静寂に耐え切れなくなり、
「あのう……高良さん?」
「あっ、いえ、すみません。このようなことは初めてなものですから、どのようにお答えしたらよいかと……」
「嫌いなら、はっきりそういっていただいて結構ですよ」
 もう言っちゃったのだ。あとは、フラれようとなんだろうと結果を受け入れるしかない。
 俺はもうすっかり開き直っていた。
「いえ、嫌いというわけではないのですが、ご交際の可否についてはその判断材料を持ち合わせていないので……」
 なんというか、高良さんらしい答えだなとは思った。
 高良さんは、何事も充分に考慮してから決める人だ。俺なんかのために高良さんの思慮深い頭脳を使わせるのは、なんだか申し訳ない。
「では、お答えは保留ということですか?」
「ええっと、とりあえずはお友達ということでいかがでしょうか。ご交際の可否については、時間をおいてから判断するということで」
「ありがとうございます」
 なんか生殺しだけど、高良さんがそうおっしゃるのなら、仕方ない。
 これから男を磨いて、高良さんに気に入られるような男になればいいさ。

 俺の一大告白劇は、こうして終わりを告げた。

 このあと、俺は、高良さんとその友人たち、さらに白石や黒井先生も加えて、一緒に二次会に繰り出した。
 高良さんとのお友達付き合いの第一歩というわけだ。
 隠れたライバルは腐るほどいるかもしれないが、俺がこうして一歩先んじたのは事実だしな。
 あとは進むしかない。
773 :少年Aの同窓会 [saga]:2008/09/14(日) 08:09:56.50 ID:A8DqO960


 そうそう。あとで、柊かがみには礼を言っておいた。
「お礼にうちの会社の社員を紹介してやってもいいぜ」
 って言ったら、
「他人の世話にはなんないわよ」
 って返された。
 なんつうか、意地張ってるようにしか見えなかったけどな。

 まあとりあえず、この話はこんなところで終わりということで。
774 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/14(日) 08:11:17.78 ID:A8DqO960
以上です。

 らきすた世界では不遇な男たちに、もっと活躍の場を。
775 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 09:30:20.04 ID:YupIa76o
SSは面白かった

が、男どもに原作での活躍の場など今までもこれからも用意してもらえることなどあるまいww



コンクール便乗小ネタ『失敗』


あきら「最後の難題!」
白石「よし来いっ!」


あきら「『寿司5貫を1分で完食しろ』!」テッテッテッテッテッテ テッテッテッテッテッテン


白石「……それはどうなんだ。難題ですらないんじゃ」
あきら「ちなみにネタは全部玉子だ。どうだ、できるのか! できないのか!」
白石「いや……できるかできないかって言われたらそりゃできるさ。そんなのでいいのか」
あきら「できるんだな」
白石「……あぁもちろんできるとも」
あきら「用意! スタート!!」


白石(いやホント難題じゃないだろこれ……2貫ずついくか)パクリンチョ

あきら「……」

白石「――!? ふすっ、ほあああああぁ!!!」

あきら「こう、アレだな。目線を低くして見ると玉子寿司なのにご飯と玉子の境界線がすごい黄緑に見えるな」

白石「ひあッ、ふぇっ、へっ、へんひんひゃあぁー!!」
あきら「今日はもう3回変身してしまってるぞ」キュピン ドォォォン
白石「!! !!! げほッ、んごッ」

あきら「まあ今日はこのくらいにしておいてやろうかのぅ。また来週、お前を困らせt」
白石「んっ、ブフッ……ぐ」バタッ

あきら「え……白石? ちょっ、みのる!?」
776 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 10:23:56.08 ID:ULf3NQSO
>>774
先やられた……orz
少年Aはなんとなく気になるキャラなんですよね
……いや、変な意味でなく。
777 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 10:27:55.78 ID:R8DdJISO
>>774
ようやく少年Aにも救いの手がww
みさきちに婚約者が以外だった

今回のコンクール良作が多くてどの作品に投票しようか困る(^-^;
778 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 12:33:08.27 ID:6oTkne.0
>>765
『落し物』作者です。
あぁ、恥ずかしい。完全に誤字ですね。
「ごめんね〜」以下は友達に対して語りかけているので正しくは

「わかった。じゃあ帰りながら探そう?ごめんね、私はお姉ちゃんと一緒にあとから行くから、先に帰って先生に私たちのこと伝えておいて」
になります。

指摘ありがとうございます。
779 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 13:59:54.83 ID:ULf3NQSO
−断じて否−

こなた「コンクールも最終日だねぇ、かがみんや」
かがみ「そーね」ポリポリ
こなた「…一口に失敗って言っても、色々あるもんだねぇ」
かがみ「そーね」ポリポリ
こなた「……いや、あのさあかがみ…もういうまでもないと思うけど…」
かがみ「わたしは今、ダイエットをしていない」
こなた「…は?」
かがみ「この瞬間はダイエットをしていない。だからこれは、失敗じゃない。次の体重計が怖くても、それは失敗じゃないの。断じて違うのよ」
こなた「うん…まあ、わたしはいいんだけど…」

780 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 14:52:20.22 ID:qrenTrk0
それにしても今回のコンクールは皆なにかしら失敗してるよなww



誰のせいなんだ?
781 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 15:02:52.96 ID:AnrzEgs0
こなた「昔の歌でありました。『出〜し切れない実力は〜、だ〜れの〜せい〜?♪』」
かがみ「誰のって、自分のせいじゃないの?何でも人のせいにしてたら、ホントろくな大人にならないわよ?」
つかさ「…(元も子もないよ…お姉ちゃん…)」
782 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/14(日) 15:53:36.25 ID:C6j1oq60
どもいっす。
最近忙しくてなかなかこれなかったけど、「ハーフドラゴンこなた」投下させてもらいますよ。
783 :ハーフドラゴンこなた〜第5話:恐怖!ドラゴン狩り〜 [saga]:2008/09/14(日) 15:55:03.94 ID:C6j1oq60
私は泉こなた。
もと冒険家で今は小説家の父・泉そうじろうと、伝説の氷竜(アイスドラゴン)・泉かなたとの間に生まれた半竜人(ハーフドラゴン)。

そんな私は18歳、といってもドラゴン族にとってはまだまだちっぽけなレベル。
ゆえに、人間としての生活には慣れてない。ちょっと気を抜くと、ほら、ツノとか出ちゃうし。
それでも私はめげずに学校生活やってます。
でも…中には私の生活を脅かす人たちも、当然いるわけで。

「ふんぎゃぁあぁぁあああ!?」
私が部屋でマンガを読んでいたそのとき、突然窓ガラスが割れて一本の矢が飛んできた…。
後頭部に直撃を食らった私は思わず、アイスドラゴンの姿に戻って叫んでしまった。
なんとか矢を抜いたけど…うぅ、まだ痛い…。

「……もぅ、誰さ。人の部屋にこんな危ないのを撃ちこむなんて…」
と、ぶつくさ文句を言っているとさっき開いた穴からもう一発、矢が飛んできて…。
流石に2発連続で喰らう訳にもいかないので、マトリックスもビックリの動きで究極回避。
784 :ハーフドラゴンこなた〜第5話:恐怖!ドラゴン狩り〜 [saga]:2008/09/14(日) 15:55:28.14 ID:C6j1oq60
「…ドラゴン感覚に感知あり!!」
…説明しよー。私、泉こなたには普通の人間には絶対感知できないような、怪しい気配を感じ取る能力があるのだ。
さっそく、その能力で辺りを探ってみると…そこにいたのはなにやら怪しげな男。
私が気配を探ったのに感づいたのか、そそくさと逃げ出してしまった。
なんなんだろう、あの人は…。と思っていたら急に呼び鈴が鳴って、みゆきさんが駆け込んできた。

「泉さん!泉さんはいらっしゃいますか!?」
「…そんな大声出さなくても聞こえてるよ…」
みゆきさんはなにやらあたふたした様子で部屋に入ってきた。
何をそんなに慌てているのか、私が訊いてみると…。
「先ほど、泉さんの部屋に矢が飛んできませんでしたか!?」
「…あぁ、2発ほど飛んできたけど…なんでみゆきさんが知ってるの?」
と、みゆきさんはいきなり頭を下げた。
「すみません!じつはあの矢を撃った犯人は…私の……兄なんです……!!」

…な、なんだって―――――――――!!!

「そ、それは本当かキバヤシ!?」
「…みゆきです…それよりも、私の兄がこんなことをしてしまって本当に申し訳ありません…泉さんにお怪我をさせてしまって…」
「いいんだよ、みゆきさんは悪くないし、私ドラゴン族だからこの程度じゃ…」
「ですが……」
と、泣いているみゆきさんを慰めていたそのときだった。
785 :ハーフドラゴンこなた〜第5話:恐怖!ドラゴン狩り〜 [saga]:2008/09/14(日) 15:56:39.16 ID:C6j1oq60
「…見つけたぞ!お前があの娘の母親か!?」
なにやら男の声が聞こえた。なんか気迫と余裕に満ち溢れてる気がするけど…。
「な、なんですかあなた!?」
続いて女の声。あの声は…まさか私のお母さん!?
私は急に冷や汗がダラダラ出てきた。お母さんが何者かに狙われている…!
「ど、どうしようみゆきさん!…あれ?みゆきさん?」
みゆきさんは走って部屋から出て行ってしまった。
私は空を飛んでみゆきさんの後をついていく。
そして私は、その光景を見て目を疑ってしまった。

「兄さん!やめてください!この人は私のお友達の母親なんです!」
「この人?人じゃない、こいつはアイスドラゴンだ!私が求めていた伝説のアイスドラゴンだ!こいつの生き血を使えば、全人類が…」
「そのためにこの方を犠牲にするんですか!?」
見ていられなくなった私は、勢いよく急降下して言い争いの間に割って入った。

「あぃや待たれぃ!!」
「泉さん!?」
「こ、こなた!?」
「!?…半竜人か…」
私の怒りは、すでに爆発していた。

「ちょっと、みゆきさんのお兄さん!さっきはよくも人の部屋に矢を撃ちこんでくれちゃって!すごく痛かったんだよ!?それに…私のお母さんをどうするつもりなのさ!」
「…ふふっ、ちょっと血をいただくだけだよ、実験材料としてね…」
「実験材料…?」
「君も知っての通り、ドラゴンには優れた再生能力がある。その再生能力を医学の分野に応用したくてね。それで血をいただこうと…」
「だったら血じゃなくてもいいじゃないですか!」
「そうだそうだ!せめて髪の毛をもらうとかならまだしも血はダメだよ!」
私とみゆきさんは勢いよく食って掛かる。が、高良兄は続ける。
「わかってないな、みゆき、それにおチビさん。生きている獲物をスパッと一瞬でしとめる。このスリルなくして何がドラゴン狩りk…」
と、自信満々に熱く語る高良兄の後ろに、揺らめく影が…。

「スリル…?……つまり私はスリルの対象ってわけ……?」
ついにお母さんの怒りも爆発。地雷踏んだね、高良兄さん。
「や、あの、まぁ、なんだ……。うん、そういうことだな、ハハハハハ」
「笑って誤魔化したってダメだよ…?私だって怒ってるんだから…」
「人に剣を向けて血をくれだなんて…少しお仕置きをする必要がありそうね…」
「兄さん……辞世の句を詠む時間をさしあげましょうか…?」
高良兄さんの顔が引きつる。詰め寄る私たち。焦る兄さん。

「……アデュー!」
「「「あっ!…こら!待たんかーい!!!!!」」」

その後、私たちは逃げる高良兄さんをふん捕まえて、フルボッコにしましたとさ。
それでは今回はコレにて。ちょうど時間となりました。
786 :ハーフドラゴンこなた〜第5話:恐怖!ドラゴン狩り〜 [saga]:2008/09/14(日) 16:02:01.39 ID:C6j1oq60
以上です。
兄さんがぶっ飛びすぎたが後悔はしていない。
「ドラゴン感覚」には元ネタがあります。わかるかな?
787 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 16:26:52.82 ID:qrenTrk0
ドラゴンレーダー
788 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 17:52:16.54 ID:YupIa76o
友達が泊まりにくるせいでコンクール用SSの仕上げをする時間がなくなったorz
遺憾だけど今回は諦めよう…
789 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 19:39:25.49 ID:HksIbQSO
あぁ、今日で終わりなのか
短い期間だったけどすっごい長く感じたな……

いつものようにギリギリ投下ラッシュとかあるんかな?
790 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 19:53:43.68 ID:bohv2EU0
コンクールに参加されたみなさん、また滑り込みで投稿される方おつかれさまです。
791 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/14(日) 20:24:13.22 ID:WjVl2oAO
投下まだ間に合うか…
仕上がるかな…
792 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 20:53:02.17 ID:0T59/ts0
滑り込み投下の人マジガンバレ

全然関係ない小ネタ


◎えいっ

下校中
かがみ「そうねー、でも私は・・・」
つかさ「あ、信号・・・」
こなた「えいっ!」(人差し指を信号に向ける)
パッ
かがみ「またそんなネタを・・・」
つかさ「あははー懐かしいー」
こなた「あったよね?あったでしょ!?」
かがみ「まああったけど・・・クマの親子だっけ?」
こなた「うんそれ。あれ初めて習った時信号の話とか本気で信じててさー」
つかさ「うん、わかるー」
かがみ「へえー・・・」
こなた「信号もだけど、エレベーターのボタンとか、カメラのシャッターとかね、色々やったんだー」
かがみ「ふーん、あんたは今もやってそうだけどね」
こなた「ぬぅぅ、そこまで子供じゃないってば!でさ、かがみとかつかさは何かやった?」
かがみ「何にも?私は信じなかったし」
つかさ「あれ?お姉ちゃん亀に『えいっ!』ってやって兎になるーとかしたことなかったっけ?」
かがみ「ええ!?私そんなことしたっけ!?」
こなた「おぉ、何々?詳しく?」
つかさ「で、いくらやっても中々兎にならなくて、何回もやって、それで顔真っ赤になって・・・」
こなた「ふふ・・・かがみー」ニヤニヤ
かがみ「笑うな!・・・っていうか嘘でしょそれ!?本当に!?」
793 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 21:03:06.85 ID:O0ByG8U0
みなみ「コンクール……コンクール……」
ひより「どうしたんすか?みなみちゃん」
ゆたか「コンクール……コンクリート……田村さんコンクリート詰め事件……」
ひより「ゆ、ゆーちゃん?」
パティ「……荒川ノ河川敷デ、ひよりんの詰まったドラム缶が発見サレマス……」
ひより「い、色々ヤバいっすよ……」
794 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 21:23:30.92 ID:HksIbQSO
>>792
これはまた古いネタだなww
795 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/14(日) 21:37:22.46 ID:WjVl2oAO
よしできた。
5分後投下開始します。
796 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/14(日) 21:45:07.23 ID:WjVl2oAO
「たとえば、そんな愛し方。」
あきら様と白石の話。

以下すみません事項
*コンクール参加します
*すべりこみでごめんなさい
*事情により自分で保管出来ません
*途中からグロいです
*携帯なので遅いです、気長に待ってください
797 :「たとえば、そんな愛し方。」 [saga]:2008/09/14(日) 21:45:54.10 ID:WjVl2oAO
「…あたしさぁ、追っかけられてんだよね。」
「……はぁ。」
らっきー☆ちゃんねるの収録前の楽屋で、あきら様はそう言った。
追っかけられてる。
おいかけっこの類いですか、と聞こうとしたが、あきら様の顔が深刻そうなので、止めた。かわいい。
「歩いてたら後ろからついてくるし、止まると足音も止まるんだよね、あれなんだろうね。」
「……ストーカー、ってやつ、ですか?」
「たぶんね。」
飲み終わったジュースの缶を、ぺっこん、ぺっこん、手持ちぶさたにやっている。
あぁかわいい。
「…人の話きいてんの?」
「も、もちろんです!」
798 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/14(日) 21:48:52.11 ID:WjVl2oAO
>>797
でね、と付け加えた。
話が飛んだり長かったりするので、要約すると、こうなる。

・仕事の後、必ずついてくる
・マネージャーがいるときは、いない
・足音がこつこついう

「…不気味、ですね…」
「でしょ?昨日もそうでさぁ…ふぁ…」
「昨日?お仕事でしたよね、確か…クイズ番組の。」
「あ?あぁ、そうね。」
あきら様は首を傾げる。かわいい。
「あんたに言ったっけ、クイズ番組って。」
「…はりきってたじゃないですか、クイズ番組出るって。賞金とるって。」
「あー、言ったわ、ハワイ行きたいって言ったわ。」
「取れたんですか?」
「OAまで待ってね(きらっ☆)」
……この格好…!!
「んで、帰ったわけよ。」
あ、話戻った。
「そしたら、こつ、こつこつ、ってついてきて。」
「たまたま同じ方向だったとかじゃないんですか?」
「違うわよ、あんたね、人が話してるのに腰折らないの。」
「はぁ、すいません。」
「で、郵便受けに、これが。」
799 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/14(日) 21:53:14.68 ID:WjVl2oAO
>>798
ひらり、と舞い落ちる花びら。
真赤な薔薇の、花びら。
「これが、ぎっしり。」
「花びらだけ、ですか?」
「そ。」
大変そうだな、花びらだけ入れるって。
まずばらさなきゃならないしね、薔薇だけに。
「で防犯カメラをみたのよ。しっかり写ってたんだけどね、」
「証拠あるんですね、捕まえられるじゃないですか!」
「うん、でもね…」
何か問題でもあるのだろうか。
写っているなら問題はないはずだ。
「その人、メイド服なの。」
「……は?」
メイド服?コスプレによく使われる、あの?
「ピンクのメイド服に化粧して、茶髪のロングのカツラつけててさ、全然顔がわかんないの。」
「それじゃ監視カメラの意味、ないじゃないですか…」
「そうよ、もうまいっちゃってね…」
はぁ、とあきら様はため息をつく。
「あの、じゃぁ、今日、僕と帰りませんか?」
「は?あんたと?なんで。」
「マネージャーさんと一緒の時はいないのであれば、僕はどうなのかな、って。」
「う〜ん……」
腕組みをして1分ほどだろうか、ゆっくり考えてから、僕に指を向けて宣言する。
「いいわ、そうしましょ!ただし!」
「ただし?」
ぷい、とあきら様はそっぽをむく。
なにか少し、困ったように、泣きそうな顔で。
「……き、今日は白石の家が良いの。」
「なっ…なんでですか?」
「…帰れない、事情があるのよ。色々ね。」
「は、はぁ…」
多分、これ以上触れてはならないんだろう、僕は勝手にそう考えて、
それ以上の質問は止めた。
それは、僕に対する、罠のひとつに過ぎなかった。
800 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/14(日) 21:55:03.07 ID:WjVl2oAO
>>799
「ここ?」
「えぇ、ちょっと、ぼろっちいですけど…」
「へぇ〜、確かにぼろっちいわね」
「うぐ…」

築30年と言われたアパートにたどり着いた。
ここが、僕の住んでいるところ。
2DKだが所々ガタがきているので、そんなに心地良い、とは言えない空間だ。
まぁまだ外見だけだが。
「中もぼろっちいの?」
「まぁ…」
こつこつ、2つのローファーが音をたてて階段を昇る。
僕はその後ろを着いていくだけだ。
そう、着いていくだけ。
「ここ?」
「えぇ。」
僕はあきら様に、鍵を渡す。
「開けてもらえますか?」
「うんっ!」
ドアノブに手をかけて、鍵を回す。
鍵が空いた瞬間。
「……!!」
目の前で、彼女の膝が折れる。
ぐったりした彼女を抱き抱えて、僕はドアを開ける。
彼女が目を覚ますのは、まだ先だろう。
僕はスタンガンを靴箱にしまい、彼女をベッドへと下ろす。
声が漏れる。
笑いが止まらなくなった。
彼女の頬をそっと撫でてはまた、首の白さにみとれていた。

やっと、手に入れたんだ。
僕だけの、貴女を。
801 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/14(日) 21:59:03.43 ID:WjVl2oAO
>>800
「お目覚めですか?あきら様。」
彼女は目をゆっくり開ける。
僕を見上げている。
「じゃ、電気、つけますね、まぶしいかもしれませんけど、我慢、ですよ?」
ぱちり、電気をつける。
「おはようございます、あきら様…」
彼女は自分の置かれた状態に、目を白黒させていた。
それから、抵抗するように、全てを剥がすように、手足をばたつかせる。
縄で机の脚に大の字に繋がれた、その可愛らしい手足を。
「あぁ…可愛いですよ…その、怯えた目も、僕を軽蔑するような目も、全部…」
声にならない声をあげる。
猿轡のせいで喋れないから、仕方ないのだけれど。
目に涙がたまっていく。
僕はそれをじっと眺める。
最初の涙が落ちたのと同時に、僕はそれを舐めとろうと、唇を近づけた。
顔を、背けられた。
「そんな、避けないでくださいよ、寂しいなぁ…」
彼女が部屋を見渡して、悲鳴をあげる。
「あ、これですか?あきら様の写真、ですよ?」
壁に、机に、ベッドに、至るところに貼り付けた、「あきら様」の写真。
どれも「あきら様」らしい表情を浮かべている。
「あきら様は相当驚いているみたいですね。まぁ1mmの隙間もなく貼られているから、驚くのも無理はないのか
802 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 21:59:06.86 ID:dIQ.psAO
どうしよう……今滑り込んだら割り込みになってしまう非情事態(誤字)
803 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/14(日) 22:00:47.09 ID:WjVl2oAO
>>802
安価さえ間違わなければ構わないっすお
お互い滑り込みがんばりませう
804 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/14(日) 22:09:59.80 ID:WjVl2oAO
>>801
<通話中>

秒数はどんどん進んで行く。
また1秒、また1秒。
その通話終了のボタンを押すと、時間が表示された。

<1時間46分34秒>

そんな前から録られていたなんて気付きもしなかった。
通話履歴を開ける。
目に飛び込んできた名前に、心臓が、止まりそうになる。
まさか、あなたに筒抜けとはね。
「始めから、解っていたんじゃないですか。」
彼女の猿轡を外す。
それが、唾液でべちゃべちゃになって光っている。
「なにが、よ、」
「僕が、あきら様のこと愛してるって。だから、どれもこれも、僕がやった、と。」
「違う、そんなの、ちゃんとした愛なんかじゃない!」
それを舐める。
彼女の味がして、また舐めたくなる。
「嘘。僕はあきら様のことをこんなに愛してる。」
「違う、違うよ、白石…」
「僕はあきら様だけを見てる。あきら様のことだけ考えてる、だから」
「だからってあたしは」
「だからあきら様にも僕のことを考えて欲しい見て欲しい、僕だけのことしか考えて欲しくない。」
「白石、どうしちゃった、の…?」
「どうして、伝わらない…何故、わからないのですか!!」
涙が、止まらない。
悔しくて、情けなくて。
そして、愛さ
805 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/14(日) 22:13:36.40 ID:WjVl2oAO
>>804

階段をかけあがる音。
女性のヒールの音。
こんな下品な音をたてて走る人なんて、他にいない。

僕は、その音が鳴り止む前に。

カッターで彼女を切りつける。
僕の痛みを全部わからないなんて。
わかって貰わなきゃ困る。
これが、憎しみ?
僕にはわからない。
彼女を愛してるのか、
愛しすぎて憎いのか。

「しら、いしっ、痛い…!」
「まだ、まだ軽いじゃないですか。」
「いっ、やだ…痛いよ…」
「大丈夫ですよ、僕はこれ以上痛い思いをあなたにされたんだから。」

カッターを振り上げて

血飛沫。

悲鳴。

「白石…なんで…」
「かはっ…ひ…あき…げほっ」

目の前が真っ赤に染まる。
言葉が、喋れない。

ドアが乱暴に、開く音。

「あきら!白石!」

一足遅い。
遅いよ、ゴットゥーザ様。

僕はニヤリ、彼女に笑いかける。

あきら様、
僕は貴女を、
愛してるから。
誰にも、渡さない。

僕だけを、見ていて…
806 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/14(日) 22:15:06.41 ID:WjVl2oAO
以上です。
愛し方を失敗した、というコンセプトです。
一応コンクールお題を頭に入れたのですがorz

誤字脱字ありましたら、後に直します。
ちなみにゴットゥーザ様は、あきら様の家を調べていたから白石の家にあきら様は白石を入れなかった、と入れたかったのですが、何処に入れていいか分からずorz

お粗末様ざーっした
807 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 22:58:20.13 ID:R8DdJISO
>>806
これも新鮮ですね!
狂ったのが白石なのと、何故伝わらないんだという悲しくて純粋な想いが良かったです


こなた「コンクールも後少しだね〜」
かがみ「そうね、滑り込みする作者も頑張りなさいよ!」
つかさ「時間はないかもしれないけど焦らないで書いて欲しいな><」
みゆき「焦って書きますと、ミスでさらに時間が無くなるので気をつけてくださいね」

4人「みんな頑張れ!(頑張ってください!)」

残り少ないですが皆さん頑張ってください!
808 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 22:59:44.79 ID:U4vbG5U0
コンクール投下します
何スレになるか検討つかんwwww
809 :成功者の失敗 :2008/09/14(日) 23:01:38.49 ID:U4vbG5U0
「私も本当は全部分かってたのかもね……ひょっとしたら自分で自分に夢を見続けさせたのかもしれない。それとも、昔のままの私が、みんなにうらやましがられて、ほめられることを望み続けた結果かしら」

 長らく連絡のなかったかがみさんが、久しぶりに私の携帯に電話をかけてきたのは、今日の昼休みのことでした。

   成功者の失敗

「もしもし?」
「みゆき?私。かがみだけど」
「ええ、お久しぶりですかがみさん。わざわざおっしゃらずとも分かりますよ」
「そうだったわね……元気にしてる?」
「はい、おかげさまで。今日はどうされました?」
「いきなり本題ね……」
「すみません、昼休みがあと15分しかないもので」
「あ、ごめん。じゃあ単刀直入に言うけど、今日の夜空いてる?」
「夜、ですか?」
「うん。午後の診療終わってから」
「そうですね……今日はカンファレンスもありますので、9時頃になると思いますが」
「充分ね。久々に飲みに行きたいのよ」
「私とですか?」
「うん、みゆきと。今日金曜だから手術[オペ]日じゃないでしょ?」
「ええ。月曜日の回診のカルテをまとめるくらいですね」
「回診ねぇ……。ごめん、突然呼び出して」
「いえいえ、せっかくですから」
「じゃあ病院に、9時半くらいに迎えに行こうか?」
「ええ、お願いします」
「分かった。じゃあまた」
「はい、失礼します」

 かがみさんは私より先に電話を切りました。どうしましょうか。私は私で、帰ってからやりたいことがなかったわけではないのですが……。
 別段重要なことでもありません。やはり今夜は、久々にかがみさんと一緒にいるのが最善でしょう。

810 :成功者の失敗 :2008/09/14(日) 23:02:38.81 ID:U4vbG5U0
 カンファレンスも、それなりに円滑に進んではいます。取り立てて規模が大きい病院ではないですが、それゆえに意思疎通がしやすく、細かいところまで話し合える余裕があります。
 大学病院への就職を避けたのは正解でした。お金に興味がないと言えば嘘になりますが、ある程度の水準で生活していくため以上のお金には興味がありません。
 ではこの埼玉県立の病院が気に入っているかと言われれば、それはそれで疑問符を打つことになります。慣れに近い意味で愛着のような感情はありますが、かと言ってこの病院が最高かというと、現実的に見てそうではないのです。
 ただ、下手に人事異動に捕まって、次に行く病院が変わる可能性がある以上、常に今より労働環境が悪くなる(賃金的、設備的なことに限らず)可能性もまた、常に背負っていることになります。
 現状のままならまず問題はない、というのが正直なところです。それゆえに現状に甘んじてしまっている私は、幼い頃に夢見た私の理想像とは、ほんのわずかに違っていました。
 私は、かつての自分の記憶に思いを馳せつつカンファレンスを終えました。今ひとつ手元のメモを取りきれていませんでしたが。

「ごめん、お待たせ。ちょっと道が混んでて」
「いえ、それは構わないのですが……遠かったのではありませんか?」
「お世辞にも近くはないわよ……神奈川なんかに移り住むんじゃなかったわ」
「お疲れ様です」
「みゆきにはともかく田舎の神社の娘には、騒がしい横濱はツラいわよ」
「私もそれほど都会生活に慣れているわけではないです」
「そんなもんかしらね。出発するからベルト締めてよ」
 かがみさんは私にそう告げ、BMWのアクセルを踏み込んでいきます。今やここでしか造られていない直列6気筒が、私たちを夜の町へと連れ出してゆきました。
811 :成功者の失敗 :2008/09/14(日) 23:04:23.84 ID:U4vbG5U0
「おっちゃん、ビール2つお願い!」
「あいよっ!って、かがみちゃんじゃねぇか!」
「ずいぶんご無沙汰ね。たまには顔出させてもらうわよ」
「そりゃどうも。そちらさんは?」
「ええ、かがみさんの友人で高翌良と申します」
「聞いてよおっちゃん、この娘、このトシで名医なのよ?」
「いえいえ、私はまだまだ駆け出しで……」
「はぁ、敏腕弁護士の次はお医者さんかい?みんなよくやるよ」

 私はてっきり近場のバーに連れて行ってもらえるものだと勘違いをしていました。まさか鷹宮の居酒屋まで来ることになるとは夢にも思っていなかったのです。かがみさんらしくないような気もするのですが、どうやら昔から馴染みの店のようでした。

「昔はよくお父さんに連れられてこの居酒屋に来てたのよ、もちろんつかさも一緒にね。中学入ってからは滅多に来なくなったけど」
 私たちが生まれるよりもずっと前の歌謡曲を文字通りのBGMにしながら、ジョッキを片手にかがみさんは話します。
「小さいころからずいぶんアルコール飲んでたわよ?1回呑み比べをやらされたわね」
「呑み比べ?」
「小学生にして酒豪呼ばわりされてね、珍しくお母さんがカンカンだったのよ」
 おそらくお酒の違いを見るほうではなく、どれだけ飲めるかを競うほうでしょう。さすがに私はやらされたことはありません。医学部に入った時に、飲まされかかった経験はありますが。
「では今でもお酒は飲まれるんですか?」
「今は滅多に飲まないわね。子供の頃の方が飲んでたわ」
「それは……いろいろな意味でどうかと」
「そうね。もっといっぱい飲むようにするわ」
 かがみさんはそう言って、またジョッキに口をつけました。それでは本末転倒です。かの有名な医者のジョークが現実のものになってしまいます。
「冗談よ。酒は百薬の長だけど、過ぎたるは尚及ばざるが如し、ってことね」
「ええ、お願いしますね」
「分かってる、酒に飲まれちゃたまらないもの。おっちゃん、何か食べるものちょうだい!」
「何にするよ?」
「お任せするわ!二人前お願い!」
「あいよっ!ちょっと待っとけ!」


「……かがみさん、どうかされたんですか?いつもと少し様子が違うように思うんですが」
 この数時間、かがみさんの言動は明らかにおかしなものでしたから、私はこらえきれなくなった質問をかがみさんにぶつけてみることにしました。
812 :成功者の失敗 :2008/09/14(日) 23:05:59.70 ID:U4vbG5U0
「けっこう疲れてるのよ。面倒な裁判抱え込んでてね」
「面倒な裁判、ですか?」
「そう。だからちょっとイライラしてるのかもね」
「……大丈夫ですか?」
「正直大丈夫じゃないわね。裁判自体は大した話じゃなくて、ちょっとした個人の金銭トラブルの延長みたいなもんだから大したことじゃないけど」
「はぁ……ではどうして?」
「いや、普通に考えたら調停にした方が早く終わるのよ。私の持ってる原告側の人もそれでいいって言ってくれてるし」
「……なら、普通は解決しそうですが」
「いや、私にもよく理由は分からないんだけど、被告側の人がムキになったらしくて……何が何でも裁判で決着つけるんだー!って」
「被告側が??原告側ではなくて?」
「そう。何かのスイッチが外れたみたいに突然。たぶん意地でも自分は悪くないって証明したいんでしょうね。原告側をやりこめて」
 素人の私にも分かるほど、ずいぶんと的外れな話です。立場が逆ならまだ分かりますが。
「それとね……相手の被告側の代理人が、大学の時の先輩なのよ」
「お知り合いなんですね?」
「そう。金持ち専門の事務所なんかに入って……まぁ悪い先輩じゃないけど、だからこそ余計にね」
「争いたくないと?」
「八百長なんてできないけど勝ってもやりづらいし……向こうも私とは争いたくないみたいよ」
「……後輩に負けたくない、ですか」
「それは裁判になってしまった場合の話ね。それ以前に調停にしようと向こうも原告を説得してるわ。正直言って裁判になるとお互いに大変だから」
「完全に被告側の意地ですね」
「そう。だから迷惑かけてる自覚がない、っていうのが一番問題なのよ」
「お気持ちは分かりますが、実際続けるかどうかはまた別の話ではないでしょうか?裁判を受ける権利といいますか」
「そうなのよ。建て前はやっぱりそう。でもだから余計に腹立たしいというか何というか……」
「すみません、お力になれなくて」
「いいのよ。みゆきの専門分野じゃないもの」
 かがみさんは3分前に渡された煮物をつつきながら私を制するように言いました。私もそれを受けて茶碗蒸しに手をつけます。銀杏が2つ入っていましたが、私はそれをかがみさんには言いませんでした。話の腰を折らずに、今はかがみさんの愚痴の聞き手にまわったほうが円滑に会話が進むと思ったからです。
「でも、最近思うのよ。私が弁護士になったのは間違いだったのかなとか、他の学部に上がれば良かったかなとか」
「しかしかがみさん、それは」
「分かってるわ。こんな言い方じゃ語弊があるけど……弁護士になったことを後悔してるわけじゃないわよ」
813 :成功者の失敗 :2008/09/14(日) 23:12:55.19 ID:U4vbG5U0
「それなら、いったいどうされたんです?」
 私はつい、普段の診察のような口調で聞いてしまいました。私も立派に職業病にかかってしまったのかもしれません。
「弁護士になったのは良かったんだけど……イメージと違うっていうのかしら。もっと勧善懲悪の仕事ができると思ってたのよ。今で言えば弁護士のゲームみたいな」
「ええ、私も昔はそんな職業だと思っていました」
「でしょ?だけど実際事務所に入ってみたらこの有様よ。相手方の揚げ足取りがしたくてこの世界に入ったわけじゃないわ。もちろん社会的地位だけを追ったわけでもない」
「……そんなことをおっしゃらないでください。かがみさんはそこまで浅はかな考えで弁護士を志されたわけではないでしょう?」
 かがみさんが話し出してからというもの、その返答をちくいち相槌を打つに留めていた私は、とうとうかがみさんに言い返してしまいました。
「かがみさんは最初からある程度お分かりだったはずです。そこまで覚悟されて法学部に入られたのではないのですか?」
「……」
 かがみさんは黙り込んでしまいました。私が言い返したことに驚いているのでしょう。
「私にも、医師を志願したのは失敗だったのかと疑いを持つことはあります。大学病院を避けたのも、ある程度それを回避するためなんですが」
「みゆきが、後悔なんてするような選択を?」
「ええ。人の命を救ったり、或いは健康を保つお手伝いをするのが、私たち医師の仕事です。しかし、どうしてもそれだけではやっていけないんです」
「本業以外のことに手がかかるわけ?」
「ええ。職業柄、詳しくはお話しできませんが……非常にやっかいな問題なのは間違いありません」
「そう……あんたも大変なのねぇ」
 かがみさんは、はぁ、と小さく溜め息を吐くと、先ほどからちびちびと口をつけているジョッキに4割ほど残っていたビールを、一気に飲み干してしまいました。張りのある肌がかなり赤く染まっているのが分かります。
「私も本当は全部分かってたのかもね……ひょっとしたら自分で自分に夢を見続けさせたのかもしれない。それとも、昔のままの私が、みんなにうらやましがられて、ほめられることを望み続けた結果かしら」
 恐らく、わざと弁護士のカッコいいところだけに憧れ続けていたと、かがみさんはおっしゃりたいのでしょう。私は彼女の意図を問わずに、予想だけに留めておくことにしました
「でも、そうでもしなきゃ七面倒くさい法学部なんか目指してらんないわよ……24で司法試験受かったのもそうだしね。もう5年も前かぁ……何せ時間はかけてられなかったから」
「時間、ですか」
「そう。司法試験に時間取られるほど無駄な人生も知らないわね。気がつけば三十路でまだ受からないとか普通にあるわよ」
「それまでひたすら勉強ですか?」
「そうね。恋人もなく遊ぶことも出来ず、ひたすら勉強。大昔の科挙じゃあるまいし、もうちょっと何とかならないかと思うけどね。でも弁護士のレベルが下がったら世も末よ」
「まあ、かがみさんはちゃんと受かったんですから……」
「そうね。きっとそれは幸運だったって思わなきゃなんないのかもしれないわね。」
「得たが故の苦悩、ですか」
「まさにそうね。それに、本音では、こなたやつかさがうらやましいと思ってるのかも」
「こなたさんたちが?」
「うん。あまりこんな言い方したくないけど……正直言って私たちの方が社会的には成功してるじゃない?」
 否定はできません。実際の年収にせよその他の要素にせよ、おおよそ一般的な考え方で言えば、医師や弁護士は所謂『勝ち組』と言われても間違いではないでしょう。
814 :成功者の失敗 :2008/09/14(日) 23:15:17.69 ID:U4vbG5U0
「だから、というか……とにかくこなた達がうらやましいのよ」
「確かに、泉さんやつかささんもかなり今の職業に愛着を持っていらっしゃるようですしね……」
「そう。確かにつかさは客足が悪いってヒイヒイ言ってる時もあるし、こなただって仕事がなくて困ってる時期もあった。でもそんな時だって、こなた達はいつも楽しそうだったからね。うらやましくないわけがないじゃない」
「それは……私も時々思うことはあります。自分が持っていない他人のものというのは、無性に欲しくなるものですし……或いは私も、つかささん達をうらやんでいるのかもしれません」
 私がその言葉を言い終わるか言い終わらないかという時に、突然、誰かが引き戸を開く音がしました。
「おっちゃん!2人分、何か作ってくれよ」
「あいよっ!おお、今日は珍しい客ばっかり来るな!」
「珍しい客?先客がいるのかよ?」
「ああ、そっちの席だ!」
 店主はそう言って、私たちの方を軽く指差します。それに気付いた私は、すぐに目を疑いました。
「おお、高翌良じゃねぇか!それと、そこにいるのはひょっとして柊か?」
「日下部さん?」
「何、みゆき……日下部!?」振り向いて出入り口の方に視線を向けたかがみさんは、驚きを隠さずに言いました。
「お久しぶりです……」
そして、背丈がほぼ同じなので私は気付かなかったのですが、日下部さんに連れられていたもう1人の客人は、私の親友、みなみさんだったのです。
「また妙な取り合わせね。一体何があったわけ?」
「いや、今週たまたま街中で会ったんだよ。だから金曜日に飲みに行こうってさ」
「……私も、特に用事はないので」
「だから拉致してきたわけか」
「違うってば!ちゃんと約束して来てるんだって」
 自己主張をあまり美徳としないみなみさんにとって、私がいるということはある意味幸運だったかもしれません。日下部さんと2人、或いはかがみさんと3人で、となると、総じてみなみさんは遠慮してしまうでしょう。私たちのほうが年上ですからなおさら。
 とりあえず私は、皆が久闊を叙することができたことに対して、出来るだけ素直に喜ぼうと思いました。お酒の席はなるべく楽しい方がいいのかもしれません。或いは、本音をさらけ出せるのもまた、お酒が入った時なのかもしれませんが。
815 :成功者の失敗 :2008/09/14(日) 23:17:10.52 ID:U4vbG5U0
「だからさ、あやのがあまりに楽しそうだから、私もつい嫉妬しちまうんだよなー。頑張って今の仕事就いたはいいけど、あやののほうが幸せだったらそれはそれでつらいものがあるぜ?」
「応援したい反面、黒い感情も捨てられない、と」
「……お気持ちは、分かります」
「こんなこと考えちゃ駄目、って分かってはいるんだけどね。私も聖人君子じゃないから、つい、ね」
 みなみさんはまた自分の蕎麦をすすり、左手で日本酒をおちょこで一気に飲みほしました。みなみさんがお酒に強いことは知っていますが、どうやら今日はかなり紅潮気味です。
「私もゆたかがうらやましくなる時はたまに……家に帰れない日なんかは特に……ふぅ……でも……不謹慎だと思いながらも……私は自分の弱さを捨てられ……はぁ」
 みなみさんの息遣いが荒くなってきました。一方、私やかがみさんはむしろ冷静さを取り戻していました。酔いがさめてきたのでしょう。日下部さんはケロッとしています。いつもより若干穏やかにも見えます。
「だから、たまに私は何のためにこの仕事をやってるんだと……ゆたかの楽しそうな顔を見ると……恨めしいとは思いませんが……でも、」
「ああ分かるぜ、収入は自分の方が多いのに、ってか?あやのなんか直接の収入はゼロだぜ?一応、兄貴は私より貰ってるみたいだけどさ」
「ああ、つかさはまさにそうね。経営が火の車でもいっつも笑ってるから……単純に楽天的なのかもしれないけど」
「分かります……泉さんもたまに電話すると、仕事がないないと仰りますが、実のところ意外と危機感がなさそうですし」
「私たちが神経質なだけなのか……」
「そうだなー……たいていのことは何とでもなるしな……」
「命に関わることは、そうそうないかと思います」
「私たち、何か失敗したのかしら?」
「私たちが求めていたものはそれなりに手に入れられていると思いますが……でも、泉さんたちと比べると何か、私たちには欠けているのかもしれません」
「何なのかしらね」
「何だろうなー……」
「何でしょう……」
 4人はお互いを見合わせて、誰にともなく問い合います。きっと答えは出ないでしょうし、すでに明白だと言うこともできるでしょう。
 私たちは失敗のない人生を送ってきたかと言われれば、その質問にはYESと答える資格が、私たちにはあるのかもしれません。しかし私は時折思うのです。

 私たちはたったひとつだけ、心のパズルの小さなピースを、どこかに落っことしてきてしまったのではないか、と。
816 :成功者の失敗 おしまいです :2008/09/14(日) 23:20:26.56 ID:U4vbG5U0
以上です。
法律は素人だから間違ってるかも。
かがみはBMWが似合うという方程式がなぜかできています。弁護士だから?
あと、スーパーGTの初音ミクBMWとのつながりもなくはないのかな。

関係ないけどクルマとらき☆すたSSって縁が薄いですよね。
Geovane Dueを書いたときは使ってみたりしたんですが。

F1見ながら必死こいて投下……なんとか間に合った。
817 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/14(日) 23:30:16.56 ID:3319C4Ao
みなさんお疲れ様っす! 後ほどゆっくり読ませていただきたいと思います。
ってところで同じくコンクール作品投下行きます
818 :失敗の味 :2008/09/14(日) 23:34:48.37 ID:3319C4Ao

「また、失敗かぁ……」
「失敗って言っても十分おいしいんだけどね」
「うん……」
 つかさは六度目の失敗を迎えていた。
 それは、彼女の最も得意とする、お菓子作りでのこと。
 失敗と言っても、砂糖と塩を間違えたり、焦がしてしまったり、という訳ではない。
 これまで作ったものは十分おいしく、人に食べさせるにも申し分ない出来だった。
「でも、やっぱりあの店のと違うよね」
「確かに、もっと甘かったけど」
 つかさとかがみが話しているのは、陵桜学園近くにある洋菓子店、『らきティーク』のことである。
 その店で食べたケーキの味に惚れ、どうしてもそれに近い味を出したいと、挑戦を始めたのだ。

 しかしながら、人気商品でもあるその味を簡単に出せるはずもなく、失敗を繰り返している。
 作ったケーキの処理は家族で行われるが、いくら美味しいといっても、ホールサイズのケーキを何日も食べていれば限界が来るものだ。
 上の姉二人は早々にリタイアし、母、みきも思うところがあったのかリタイアしている。残っているのは、かがみと父のただおのみ。
 もともと、ただおは参加していなかったが、どこからかの圧力により今は強制的に食べさせられている。
 甘いものが大好物のかがみにとって、食べることは苦にならない。しかし、みきと同様に思うところはある。
「ごめんね、お姉ちゃん」
「まぁ、早くできるに越したことはないけど、最後まで付き合うわよ」
「うん。ありがとう!」


 ――翌日。
「と、まぁ昨日もだめだったのよね」
「つかさも結構頑固なところあるからね〜」
「そこで、よ。あんた、何かアイデアない?」
「つかさにやめさせる方法?」
「違うわよ! あの味を出す方法」
「うぅ〜ん。体重を気にしつつも妹のがんばりに付き合うかがみ萌え♪」
 何かが軋む音が聞こえたが、特に何かが起きるわけではなかった。
「ええ。そうなの。だから何かないかしら? こなたさん」
「か、顔怖いって」
 満面の笑みを見せるかがみに、危険だと悟ったこなたは即座に考えをめぐらせる。

「えーと……砂糖変えるとか、それぐらいしか思いつかないね」
「そう……」
「その反応、てことはやっぱり、もうそれはやったんだ?」
「らしいわよ。黒砂糖とか三温糖とか、わ、わー……」
「和三盆」
「そうそれ! とか色々試したらしいんだけどね」
「……ていうかネットで調べればいいんじゃない?」
「そう思ったんだけどね。味の表現なんて曖昧だし、何よりつかさが自分でやりたいって」
 そっか。と、いうとこなたは再び考え始める。
 そこでふと違和感を覚え、かがみに問いかけた。
「それって私に聞くのもだめって事なんじゃないの?」
「まぁ、たぶんね。でも、ちょっとぐらい助けになりたいしさ……それぐらいならアリかなってね」
「うふぉ、妹思いのかがみ〜ん」
「う、うるさい」
819 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 23:36:16.30 ID:3319C4Ao

「何のお話ですか?」
 そう言って、話に入ってきたのはみゆきだった。
「おお、みゆきさん。丁度よかった! ね、かがみ」
「そうね。実は――」
 事のあらましを話し終えると、みゆきは少し考え、何かに気付いたように言う。
「確か、あのケーキはヘルシーというのも、うたい文句でしたよね?」
「そういえばそうね」
「……はちみつ……ではないでしょうか」
「はちみつ、ってあの蜂蜜?」
「あ、そうか! そうだよ!」
 机に手をつき、こなたはおもむろに立ち上がった。
「そ、そんなに変わるもんなの?」
「変わるよぉ、そりゃー変わるよぉ。けっ、これだからお菓子作りしたことない人ぁ、やだやだ」
「あ、あんたにチョコ作ってあげたでしょ!」
「まぁまぁ、お二人とも」
 こなたの話によれば、おそらく蜂蜜で間違いないということだった。
 問題は、それをどうやってつかさに伝えるか。
 そのまま伝えたところで、素直に聞くとは限らない。下手をすればやる気をなくす可能性もある。
「せめて蜂蜜、って単語を伝えられれば……」
「ふふふ……ここは……カレーだね!」
「……は?」
「カレー、ですか?」
 後にこなたは語る。『あのときの私には孔明が憑いてたね!』と。『むしろ、呂布だろ』、とかがみに言われるのは別のお話。

「いや、でもさ」
「えー、私は入れないほうが好きだね」
「私はその時々によりますね」
「? みんなどしたの〜?」
「つかさ。今カレーに蜂蜜入れるかって話してたのよ」
「はちみつ?」
「蜂蜜なんか入れたら甘くなっちゃうじゃん! カレーは辛いからカレーなんだよ!」
「そうかぁ?」
「こなちゃん、隠し味程度にならそんな甘くならないし、おいしいから今度入れてみたら……」
「ん? どしたー?」
「え? ううん! なんでもないよお姉ちゃん……」
 三人は顔を見合わせ、つかさに見えないように、ウインクをした。
820 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 23:36:35.63 ID:3319C4Ao


 私も? と、まつりは言う。
 いいじゃない、ここ何日かは食べてなかったんだし。と、いのりが言った。
「大丈夫よ。今日で終わるはずだし。今までで一番おいしいから」
「なんで、かがみにそんなことわかんの?」
「さあね♪」
 変なの。と呟いたまつりの元に、一つの報せが届いた。
 鼻腔をくすぐる甘いにおい。それは一つの作品が出来上がったと言う合図。

「おまたせ〜」
 少しの後、つかさはケーキを運んできた。
「もう! 遅いよ〜」
 そう言ったまつりを見て、乗り気じゃなかったくせに、現金よね。とかがみは思った。
「ごめんね〜。はいどうぞ」
 出されたケーキを、各々が口へ運んでいく。
 一口、二口、出てくる言葉はない。
「えっと、どう……かな?」
「……しい。おいしいよこれ!」
「ホントね! すごく甘いのにくどくないし」
 パッ、とつかさの顔が明るくなる。目を合わせたかがみは頷き、
「うん……すごくおいしいわ」
 と、言った。
「あの、かがみお姉ちゃん。食べたくなったらいつでも言ってね!」
「え? 私?」
「うん。このケーキカロリーとか少ないらしいから、ダイエット中でも食べれるかな〜って……」
「つかさ……それじゃこれ私のために……?」
「えへへ……」
「ありがとう。つかさ……」
 ほのかに目を潤ませ、感動しているかがみ。しかし、このまま終わらないのが柊家である。
「でも、これ作るまでにいっぱい食べたから意味ないんじゃない?」
 こんなおいしいものを作ってもらえる腹いせか、それとも素か、どちらにしても、
「まつり姉さん……もうちょっと空気読もうよ……」


End
821 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 23:37:59.81 ID:3319C4Ao
以上です。
みゆきさん! 重すぎです!^q^
822 :「たとえば、そんな愛し方。」訂正 [saga]:2008/09/14(日) 23:49:02.01 ID:WjVl2oAO
>>801>>804の間に抜けていたので訂正いたします(´・ω・`)

「あきら様は相当驚いているみたいですね。まぁ1mmの隙間もなく貼られているから、驚くのも無理はないのかもしれないですけど。」
壁の写真を指さして説明する。
「これは1回目前の顔合わせ、これは数学の授業中、これは9回目、これは…4時間目が終わった直後、ですね。」
ぶるぶると、首を横にふる。
僕に対する恐怖?
それとも、何?
僕が、おかしい?
「そんなに首ふったら、首が取れちゃいますよ?」
僕は彼女に覆い被さるように、彼女の上に四つん這いになる。
と、右足に感じる違和感。
彼女のポケットの中のものが、当たったらしかった。
それを抜き出す。


この後に
<通話中>
が来ます。本当にすみません…
823 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/14(日) 23:50:04.17 ID:U4vbG5U0
締め切りが近い!みんながんばれ!
824 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/15(月) 00:03:54.02 ID:SI45YF20
コンクールの投稿期間も終了か。
まだ投票が残っているけど、みなさんお疲れ様でした。
825 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/15(月) 00:04:50.91 ID:IQEFqBQ0
お疲れ様です。
今回何作品?12か13くらい?
826 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/15(月) 00:26:25.07 ID:BUgtnASO
−祭の後−

こなた「はーいみなさん、コンクールお疲れ様でした」
かがみ「お疲れ様でした、という事でこなた」
こなた「ん?なに?」
かがみ「飲むわよ」
こなた「いきなりトップギア!?」
つかさ「お姉ちゃん…また、二日酔いになるよ…」
かがみ「今日こそみゆきに勝つわよ!」
みゆき「ふふ、お手柔らかにお願いしますね♪」
こなた「こりゃ、とまんないな…ところでつかさ」
つかさ「ん、なに?」
こなた「今、どうしてるの?」
つかさ「お弁当屋さんで働いてて、空いた時間で神社のお手伝いしてるよ…こなちゃんは?」
こなた「近くの工場で雇ってもらえる事になったよ…お父さんの知り合いの紹介なんだけどね」
つかさ「ふーん、そっかー」
かがみ「へー、こなた就職決まったんだ」
こなた「のわっ!?かがみ、いつの間に…」
かがみ「これはもうあれね。飲まないとね。お祝いに」
こなた「い、いやわたしはいいから…た、助けてつかさ…あれ?つかさ?」
つかさ(こなちゃん…ごめんなさい)
こなた「つ、つかさどこ行ったのぉー!?たーすーけーてー」

みゆき「と、いう訳で、皆様本当にお疲れ様でした」
827 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/15(月) 03:34:02.43 ID:fHpV6IAO
※よい子は喉の調子が悪い時は声をなるべく出さず、喉を休めましょう


こう「よーっす」
やまと「お待たせ……ケホッ」
こう「ん? もしかして喉の風邪?」
やまと「大丈夫、ちょっと調子悪いだけ」
こう「……カラオケやめて別のとこ行く?」
やまと「げほ……平気だってば。治りかけだし」
こう「全っ然大丈夫に見えないけど」
やまと「……いいから行こう」
こう「はあ……そこまで行きたいなら何も言わないけどさ」



* 数時間後



こう「……」
やまと「っ……げほっ、うぅ……」
こう「あえて言うけど。やまとってバカでしょ」
やまと「ぜぇ……カラオケで喉を潰すなら本望、げほッ!」
こう「この人明日は声出ないだろうねこりゃ」
828 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/15(月) 06:37:14.95 ID:Vh.H3ASO
>>827
やまと可愛いww
829 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/15(月) 08:34:06.54 ID:CFAWRVE0
天原ふゆきの休日

 天原ふゆきの土曜日は、桜庭ひかるの部屋を訪れることから始まる。

 ピンポーン。

 インターホンを鳴らすが反応なし。
 いつものことだ。
 合鍵で錠を開けて、部屋に入る。
 ひかるはベッドにだらしない格好で寝ていた。
「ひかるさん。朝ですよ。起きてください」
 ひかるの体をゆする。
「う〜ん……休みなんだから、朝ぐらい寝かせてくれ」
「駄目です。不規則な生活は健康に悪いですよ」

 トースターでパンを焼き、丁寧にバターやジャムを塗っているうちに、ひかるが着替えと歯磨きを終えて食卓についた。
 二人で朝食。
 それが終わると、ひかるはごろごろと寝転がってBL本を読み、ふゆきは掃除機で部屋を掃除する。
 ひかるが寝転がっている部分以外は綺麗になり、ふゆきもソファに腰をかけホラー本を読む。
 ひかるがトイレに行った隙に、ひかるが寝転がっていた部分にも掃除機をかけておいた。

 お昼。
 昼食は、ミートソーススパゲティ。
 よくありがちなことだが、食べてる途中でミートソースが飛んで、ひかるの服についた。
「洗いますまから、脱いでください」
「これぐらいは大丈夫だろ?」
「駄目です。その手のシミは時間がたつと落ちにくくなります」
 ふゆきは、ひかるの服を脱がせて、洗濯機に入れた。
 乾燥まで全自動でやってくれる洗濯機には、一週間分の洗濯物が放り込まれたままになっていた。いくら全自動洗濯機とはいえ、スイッチを入れることまで全自動でやってくれるわけではない。
 ふゆきは、洗剤をきちんと計量して入れ、ふたを閉め、スイッチをオンにした。
830 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/15(月) 08:35:05.50 ID:CFAWRVE0

 午後。
 ふゆきがもってきたDVDを、二人で鑑賞する。
 内容は、「本物」のグリム童話のアニメだ。
 かなりグロい内容のため、描写は省略させていただく。 
 DVDが終わったあたりで、洗濯物の乾燥が終わっていた。
 ふゆきは、洗濯機から洗濯物を取り出し、丁寧にアイロンをかける。
 その間、ひかるはまたBL本を読んでいた。

 夕食。
「今週も鍋ですか?」
「うむ。これが一番楽だからな。今日はゴマだれだ」
 ふゆきは、ゴマだれの容器を手に取り、消費期限を確認した。
 案の定、一年前だった。
「消費期限が一年前ですよ」
「まだ開けてないんだし、大丈夫だろ?」
「駄目です。買ってきますね」
 ふゆきは、近くのコンビニまで行き、ゴマだれを買ってきた。
 二人で夕食をとる。
「ひかるさん。お肉ばかりでは、栄養が偏ります」
 ふゆきが鍋から野菜を取り出し、ひかるの小皿に積み上げていく。
831 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/15(月) 08:35:52.00 ID:CFAWRVE0
 夕食が終わると、ふゆきは食器洗いに取り掛かる。
 洗い終えた食器を食器乾燥機に入れれば、一日の終わりももう近い。
「夜更かししないで早く寝てくださいね」
「うむ」
「では、また明日」
 そういってふゆきが帰っていったあと、ひかるはBL本を読みながら夜更かししていた。



 なお、念のため申し添えるが、天原ふゆきは桜庭ひかるの親友である。
 断じて、通い妻などではない。

終わり
832 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/15(月) 09:02:03.75 ID:e4L9bkI0
ひかふゆのSSは少なめなんで、たまに投下されると嬉しいです。
最後の「通い妻などではない。」には、
「嘘だっ!!」と全力でツッコませて頂きますww
833 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/15(月) 11:04:26.43 ID:7qfiV6SO
ふゆき結婚しちまえよwww
そしてひかるはBL読みすぎだろJKwww

しかしあれだ、BLって男と男が所謂アッー!な内容なんだろ?
普通に読んでる描写だったが、その……何も興奮しないのかな?

ちょっとゆーちゃんに質問してくるわ
834 :修正依頼 :2008/09/15(月) 11:08:54.87 ID:0Pbby7k0
「高校生・泉そうじろうの失敗」の作者です。修正依頼をさせていただきます。

☆セリフ以外の文章で段落始めに一文字分の空白がないところに空白を。
☆「そ うじろうが落ち着くまでさらに5分かかった。」→「そうじろうが落ち着くまでさらに5分かかった。」
☆「そ の言葉にかなただけでなく周りの者も反応した。」→「その言葉にかなただけでなく周りの者も反応した。」
☆「実際、そうじろうもそのつもりであった。」の6行後、「ゆき(あれ?かなたさん?)」の2行前に「一時間後、ゆきのクラスでは喫茶店の準備をせっせと進めていた。すると、」を追加。
☆できれば、タイトルを中央揃えに。

以上の修正をお願いします。
835 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/15(月) 13:59:29.98 ID:CFAWRVE0
>>831です。

>>832
 6巻読んだらふゆきちゃん株が急上昇した私ですが。
 ただSS書きとしては彼女は使いこなすのが難しいキャラだなぁと思ったのは事実。ネタの量産は難しい感じ。

>>833
 詳しくはないですが、BLにもソフトからハードまでいろいろあるのでは?
 ひかるの場合は、どんなハードなものでも淡々と読んでそうですけど。
836 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/15(月) 14:16:18.57 ID:BUgtnASO
>>835

あやの「やっぱりここは、ネタのデパートみさちゃんと柊ちゃんの出番ね」
かがみさ「「それ、なんか喜べねー」」


とか書きつつも、ネタ枯れ中。
837 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/15(月) 17:52:12.01 ID:sV.6VIDO
お題提供をば。俺では書けそうにないから。
『1日だけ柊家の家族になってみるこなた』というネタが降臨したんだが……オチとかが書けないのでお願いします
838 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/15(月) 18:29:34.88 ID:BUgtnASO
>>837

とりあえず、かがみが鼻血出してる姿が、咄嗟に浮かんだ俺には、書けません。

かがみ「こなたが妹こなたが妹、一日妹こなたが…」
こなた「え、あ…いや、誕生日早いから、わたしの方が姉になるんじゃ…」
839 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/15(月) 18:32:21.04 ID:jbOML5M0
今日中に書けたら書くよ、柊さんちのこなたの話
840 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/15(月) 18:38:26.74 ID:x5VDaaQ0
◎不公平?

こなた「囲碁とか将棋ってあるじゃん」
かがみ「あるけど、何?」
こなた「そのプロってさ、毎日遊んでるだけでお金もらってるんだよね」
かがみ「いやいや、一応勉強はしてるでしょ、囲碁とか将棋の」
こなた「まあもちろんそうだけどさ、囲碁とかやるだけでお金もらってるわけでしょ?」
かがみ「んー・・・まあそうかもしんないけど・・・」
こなた「でも同じゲームなのにさ、ネトゲはやっててもお金もらえないじゃん」
かがみ「そりゃそうだろ」
こなた「でもさ、ゲームだよ?囲碁もさ。ネトゲはもらえないのおかしくない?不公平じゃん?」
かがみ「いやいやいや、当たり前だから」
こなた「ネトゲだってさー、戦略とか武器とかマップとかさ、勉強することあるのに」
かがみ「それは勉強っていわんだろ・・・」
こなた「そーかなー」
かがみ「それにさ、囲碁や将棋は伝統的な文化なんだから、
     プロ作ってでも守らなきゃ廃れたら困るんじゃないの?」
こなた「むー・・・ネトゲも文化なのに」
かがみ「日本が誇るような文化じゃないだろ・・・」
841 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/15(月) 18:52:44.68 ID:gGqZ.YAo
ななこ「韓国にはネトゲやって金もろてるプロ集団もいるらしいで」
842 :※コンクール関連 [saga]:2008/09/16(火) 00:04:56.85 ID:yLk/29Y0
第十回コンクールの投票所を用意しました。
http://vote2.ziyu.net/html/xthraki.html
843 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/16(火) 00:19:18.21 ID:e0rA9ESO
−俺も最初はそう思ってた−

みゆき「あ、泉さん。黒井先生が呼ばれてましたが…」
こなた「うえっ!?マジすか…」
みゆき「凄い剣幕でしたが…何かあったんですか?」
こなた「う、うん、ちょっとねぇ」
かがみ「どうせ、自業自得の類いでしょ」
こなた「反論出来ないのが痛い…あー、鴻門の会に向かう劉邦の気分だー…」
みゆき「ふふ、それなら、誠心誠意謝罪すれば、許していただけるかもしれませんね」
こなた「そだねー…頑張ってみるよー」


つかさ「ねえ、ゆきちゃん」
みゆき「はい、何でしょうか?」
つかさ「肛門の会って…何?」
みゆき「へ?…は、あ、いや…それは…その…」
かがみ「いやいやいやいや、違うから。字、違うから」

844 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/16(火) 00:43:24.62 ID:HUrDrIAO
Trrrr...


ガチャ


こう『よっ! 喉の調子どう?』
やまと「……」
こう『やー、なんだか心配になっちゃってさ。で、大丈夫?』
やまと「……」
こう『おーい? 聞こえてる?』
やまと『……!』

こう『……もしかしてホントに全く声出ないくらいまずかったり?』
やまと「……」コクコク
こう『はぁ……』


こう『あ』
やまと「?」
こう『ムフ。ってことはアレだ、今のやまとが変なオトコに襲われたとしても悲鳴さえ上げられないワケだ』
やまと「――」
こう『夜道には気をつけなよ――とは言ってもそもそも外に出ないか。腐っても風邪だしね』
やまと「……」
こう『まっ、冗談だって。んじゃお大事にー』ブツッ



やまと(この……こっちが言い返せないからって好き放題言ってくれるわね……)
845 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/16(火) 00:48:33.34 ID:HUrDrIAO
鍵カッコ途中でミスってるけどまあいいや


当方、生まれて初めてハスキーボイスってものを体感しております
いつ治るんだろこの喉風邪…
846 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/16(火) 06:20:46.31 ID:tmjJloAO
>>844

やまとww一方的過ぎww


また誰かコンクールのレヴューしてくれないかな
847 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/16(火) 07:12:41.73 ID:7COG.ISO
レビューを投下してくれる人は
投下前にネタバレ注意、あるいは投票終了後に投下してくれるとありがたいな

という似たような意見が前回のコンクールの時、避難所で言われてました
848 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/16(火) 08:59:40.45 ID:QraqYxso
大丈夫、学習してる
849 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/16(火) 12:27:46.56 ID:sMor3.DO
>学習してる
>学習してる
>学習してる
>学習してる
>学習してる
850 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/16(火) 17:35:49.57 ID:AyV.R220
◎学習してる

かがみ「京都旅行だけど、飛行機の予約は早めに済ませないと乗れないわよ?」
こなた「大丈夫、学習してる」
かがみ「ホテルも早めに予約しないとダメよ?」
こなた「大丈夫、学習してる」
かがみ「京都は夜、店が閉じるの早いから夕飯は早めに済ませなよ?」
こなた「大丈夫、学習してる」
かがみ「銭湯もあまり遅くまでは開いてないからね?」
こなた「大丈夫、学習してる」
かがみ「あとは、当たり前だけど深夜に出回るなよ」
こなた「大丈夫、学習してる」
かがみ「じゃあね」ピッ

かがみ(ん?最後のはどういう意味だ?)
851 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/16(火) 17:41:07.00 ID:sZshbG.o
お…俺なにか失言したのか…
852 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/16(火) 17:58:09.66 ID:MJIkhAEo
>>851>>848か?
だとしたら色々な誤解によるものだから気にするなww

俺の考えてることが当たってればの話だが
853 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/16(火) 18:00:32.93 ID:7COG.ISO
現在進行系ってやつ?だとしても別におかしくないし気にしてはいかんぜよ
854 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/16(火) 18:58:35.08 ID:e0rA9ESO
−条件クリアー−

ひかる「ふゆきー結婚してくれー」
ふゆき「そういう台詞は異性の方に言ってください」
ひかる「そうだな…それなりに金を持ってて、家事全般が出来て、わたしの見た目を気にしないような男がいたら、考えよう」
ふゆき「じゃあ、探しておきますね」
ひかる「うむ」


〜数日後〜


ひかる「泉、ちょっといいか?」
こなた「あ、桜庭先生。なんですか?」
ひかる「お前、新しい母親が欲しくないか?」
こなた「…………は?」
855 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/16(火) 18:58:42.36 ID:.RKEPkDO
ふと思ったんだが、コンプティークの連載はどうなってるんだ? やっぱり学校はゆーちゃん達が主役?
それに、コンプエースとかの方も気になるし……
856 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/16(火) 19:25:21.72 ID:HUrDrIAO
>>854
スペック的にはそうじろう大満足wwwwww
身近にいるもんだな…

>>855
俺の嫁が大活躍してたよ
時間軸はたぶん卒業直後、少なくともまだ3月
今月号には制服のせの字も見当たらなかったからなんとも言えない

エースはわからん
857 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/16(火) 19:32:37.86 ID:7COG.ISO
セーラー服姿はコスプレで保管っていうチラシもあったし、もう次からは私服だな
てか今月からハジマタ小説は参考になるな


>>854
ちょwwwおまwww
858 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/16(火) 20:06:59.62 ID:.RKEPkDO
>>856>>857
ありがとうっス。これからはそういうSSも増えていくんかねー。



ああああ……闇鍋は無理だったぁぁぁ……
くっそ、何か書きたいのに書けない&浮かばない……!!
859 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/16(火) 23:12:25.79 ID:AyV.R220
投票のことはまとめサイトのトップページに書かなくていいのか?
860 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/17(水) 05:02:23.96 ID:44qWtSU0
投下いきます。
861 :柊かがみ法律事務所──いじめ自殺事件 [saga]:2008/09/17(水) 05:04:01.84 ID:44qWtSU0

住所 東京都台東区○○×丁目○○番地
氏名 ○○ ××
性別 男
年齢 17歳
所属 陵桜学園高等部
死因 首吊り自殺
自殺動機 学校におけるいじめとみられる


1.依頼
 秋葉原に居を構える柊かがみ法律事務所。
 かがみは夫婦から話を聞き終えたところだった。
 加害少年の親とは和解で決着がついており、加害少年自身は傷害罪で少年審判の手続に入っていた。
 残る問題は、いじめに対する対策を充分にとらなかったと思われる学校側に対するアクションである。

「私が陵桜学園卒業生だということはご存知ですか?」
 かがみが最初にした質問はそれだった。
「はい」
「それでも私にご依頼なされると?」
「柊先生のことは息子からよく聞き及んでおりました。信頼できる方だと思っております」
 自殺生徒は、いわゆるオタクだった。
 アキバ系なら、柊かがみ法律事務所の存在は誰でも知っているといってよい。
「分かりました。お引き受けいたしましょう。ただし、私のほかにもう一人弁護士を加えてもよろしいでしょうか? 私が不適任だと判断なされれば、直ちに私を解任して、その弁護士に引継ぎしてください。それが唯一にして絶対の条件です」
 夫婦はただうなづくしかなかった。
「それでは、訴状の準備ができましたらまたご説明いたしますので、今日のところはこれで」
 夫婦は頭を下げて、事務所をあとにした。

 かがみは、電話をかけた。
 相手の男は、仮に弁護士Aと呼ぶことにしよう(*男の扱いがぞんざいなのは、この世界のデフォということでご了承願いたい)。
862 :柊かがみ法律事務所──いじめ自殺事件 [saga]:2008/09/17(水) 05:05:20.15 ID:44qWtSU0
 かがみと交際して三日で破局したという最短記録をもつ男、エリート意識丸出しの鼻持ちならない弁護士。
 本来なら忘却の彼方に追いやりたい相手であったが、互いに仕事を融通しあうことも少なくなかった。互いの得意分野はよく知っていたから。
 しかし、協力して一緒に仕事をするのは、今回が初めてになるはずだ。
 なお、蛇足ながら付け加えるならば、まもなく40歳にもなろうというのに、二人ともまだ独身である。

 かがみは電話で事情を話した。
「なるほどね。僕としては全面的に引き受けてもいいぐらいだけど、なぜ共同で?」
 いじめ自殺の損害賠償請求訴訟なら、弁護士Aの得意分野だった。
 いつもなら、弁護士Aに仕事を丸投げして、かがみは手を引いていただろう。
「私情で仕事を放り投げたくないからよ」
「君は妙なところで強情だな。まあ、いいだろう。ただし、報酬はきっちりもらうがね」
「おいくらかしら?」
「そうだね。君と一日デートなんてどうかな?」
 弁護士Aとしては、冗談のつもりだったのだが、
「いいわよ。一日ぐらいなら」
 意外な答えが返ってきた。
「おいおい。どうしたんだい? 熱でもあるのかい?」
「あんたこそ、この40近いおばさんつかまえてデートだなんて、熱でもあるんじゃないの?」
 彼は、ついさっきまで冗談だった言葉が、わずかで数秒で本気のものに変わっていくのを感じた。
「僕はいたって正気だがね。いっとくが、口約束でも契約は成立だ。あとで忘れたなんていわせないよ」
「呆れた。あんた、本気なの?」
「当然だ」
 そのあと、打ち合わせの日時を決めてから、電話を切った。


2.辞職
 弁護士Aに関係資料を集めさせ、二人で話し合って訴訟方針を固め、原告夫婦に説明をしてから、訴訟を起こした。
 訴えは、不法行為に基づく使用者責任を問う民法715条による損害賠償請求と安全配慮義務違反による債務不履行責任を問う民法415条による損害賠償請求との選択的併合で、この手の訴訟では定石パターンのひとつだ。
 そして、被告は、学校法人陵桜学園。
 かつての母校の名は、今は対峙すべき被告の名であった。
863 :柊かがみ法律事務所──いじめ自殺事件 [saga]:2008/09/17(水) 05:06:29.85 ID:44qWtSU0
 個人を被告にしなかったのは、かがみの私情が全く絡んでなかったとは言い切れない部分もある。
 しかし、個人相手に損害賠償請求権を得ても相手に資力がないことが多いのも通例で、ならば無駄なことはせずに法人だけに相手を絞りこむのも、近年では珍しいことではない。

 裁判所から公判期日の決定通知が来た日に、かがみのもとに電話がかかってきた。
「おお、柊。久しぶりやな」
「黒井先生……」
「元気にやっとるか?」
「なんともお答えしにくいです」
「そうやな。まあ、そう気つかわんでもいいで。柊も仕事なんやしな」
「いいんですか? 私に電話なんかしても」
「うえの方からは余計なことしゃべるな、いわれとるけどな。うちは気にしとらん」
 黒井先生は今回の事件には直接関係ないとはいえ、あっけらかんとしたものだ。
 それが黒井先生らしいといえばそれまでだが。
「ご用件は?」
「ああ。まあ、なんや。知らせとかないのもなんやと思うてな」
 ここで、黒井先生は少し間を置いた。
「天原先生、やめてもうたわ」
「そうですか……」
 これはかがみにも予測できていたことではあった。
 関係資料を分析する限り、いじめの兆候を最初につかんでいたのは天原先生だった。かがみとしては、最初に尋問しなければならない被告側の人間だ。
 あの優しい性格であるから、事件が起きてからずっと罪の意識にさいなまれていたに違いない。
「あと、桜庭先生もな……」
「えっ?」
 かつての担任の名が出てきたことに、かがみは絶句した。
 桜庭先生も黒井先生と同じく、自殺した生徒とは違う学年のクラスの担任で、今回の事件とは無関係なはずなのに。
「うちも天原先生も止めたんやけどな。ふゆきに付き合ういうてきかんくてな」
「そんな……」
「仲ようしてたからな、あの二人は」
「……」
「まあ、うちからの用はこれだけや。柊もがんばりぃや」
864 :柊かがみ法律事務所──いじめ自殺事件 [saga]:2008/09/17(水) 05:07:18.03 ID:44qWtSU0
 電話は切れたあとも、かがみはしばし呆然としていた。


3.尋問
 被告側は、自殺の事実、自殺動機がいじめであること、いじめの事実については全く争わなかった。
 主要な争点は、当時の学校側の過失あるいは安全配慮義務違反の有無に絞られている。
 ゆえに、教諭たちへの尋問こそがこの裁判の山場であった。

「天原さんは、平成○○年○月○日から平成××年×月×日まで、陵桜学園高等部において、養護教諭の職にあった。これは間違いないですね?」
 かがみの問いに、天原ふゆきは素直に答えた。
「はい」
「天原さんは、自殺した生徒について、何かいじめの兆候のようなものをつかんでいましたか?」
「はい。生徒さんがケガをしたといって保健室に来たことが何度かあるのですが、どう見ても暴行を受けていたとしか思えませんでした」
「生徒本人はなんといってましたか?」
「転んでケガをしたといってましたけど、それにしては不自然すぎました」
「あなたは、そのことを誰かに伝えましたか?」
「はい。生徒さんの担任教諭に伝えました」
「その担任教諭は何か対策を講じてくれましたか?」
「転んでケガをしたんだろうといって、まともにとりあってくれませんでした」
「そうですか。しかし、あなたは暴行を受けていたと判断したんですよね?」
「はい」
「ならば、その担任教諭にはもっと強く訴えるべきではなかったのですか? あるいは、学年主任や教頭、校長などに訴えるべきだったのでは?」
「確かにそうだったのかもしれません」
 ふゆきの目から涙がにじんできた。
 しかし、かがみは、ただ淡々とこう告げた。
「裁判官。天原元教諭は、結果回避義務違反による過失を認めました」
「裁判官。発言許可を求めます」
 被告弁護人が発言許可を求める。
「許可します」
「天原元教諭は、生徒の自殺防止に関しては補助的な役割しか負っておりません。一次的な責任は担任教諭が負うべきものであり、天原元教諭の責任は、担任教諭にいじめの兆候を伝達した時点で充分に果たされたというべきです」
865 :柊かがみ法律事務所──いじめ自殺事件 [saga]:2008/09/17(水) 05:08:13.24 ID:44qWtSU0
「原告弁護人。反論はありますか?」
「ありません」
 かがみは、あっさりそう答えた。
 被告弁護人の主張は予想されていたものだ。
 そして、かがみとしても、これ以上、ふゆきを責める気はなかった。
「担任教諭の過失あるいは安全配慮義務違反については、このあとの担任教諭の尋問において立証したいと思います」
「では、天原ふゆきに対する尋問を終了とします。異議ありませんか?」
「異議ありません」
「異議なし」

 引き続いて、担任教諭の尋問に移る。
 ここからが本番だ。
 被告弁護人は、担任教諭の第一次的責任を認めたのだ。ならば、担任教諭の過失あるいは安全配慮義務違反を立証すれば、この裁判は勝ちである。
 担任教諭の過失を立証すれば民法715条の使用者責任にもっていくのは容易である。
 また、学校法人陵桜学園が有する生徒に対する安全配慮義務を具体的に履行するのは校長や教頭、教諭たちであるから、担任教諭に安全配慮義務違反があれば、それがすなわち学校法人陵桜学園の安全配慮義務違反にほかならない。

 傍聴席。
「柊のやつ。ふゆきを泣かせたな」
 桜庭ひかるがつぶやく。
「仕事やなかったら、うちもいますぐしばいてやりたいぐらいやけどな」
 黒井ななこは、正直なところ、淡々と容赦なくふゆきを追い詰めていったかがみに対して薄ら寒い思いすらしたが、それは口には出さない。
「柊の仕事は、これからが本番や。しっかり目に焼き付けたるで」
「うむ」
 担任教諭への尋問開始。
 二人の同僚でもある男に対して、かがみは淡々と容赦なく質問をあびせかけていく。その鋭さはさきほどのふゆきに対する尋問の比ではなかった。
 ときどき被告弁護人から反論が入るが、かがみはそれに対してもあくまで論理的に返してみせた。
 そんなかつての教え子の姿を見て、傍聴席の二人の教諭は、思わず背筋を震わせた。

866 :柊かがみ法律事務所──いじめ自殺事件 [saga]:2008/09/17(水) 05:09:25.22 ID:44qWtSU0
4.沈鬱なるデート
 それからも何回か公判があり、結審したのは、最初の公判から3ヶ月後だった。
 そして、判決の日。
 判決は、原告勝訴。
 原告夫婦は歓喜をわきかえるということはなかったが、息子の無念を少しでも晴らしたことに涙ぐんでいた。
 かがみは、夫婦に何度も何度も頭を下げられて、恐縮することしきり。

 被告は控訴しなかった。
 被告弁護人が弁護を降り、後任が見つからなかったからだ。
 専門家から見れば負け戦が確実な案件。そんなものを進んで引き受ける弁護士はいなかった。

 判決の翌日。
 自殺生徒の担任教諭が辞職したという事実が、新聞の地方版の小さな記事となった。

 その週の日曜日。
 かがみは、約束どおり、弁護士Aとデートをしていた。
 今回の裁判での弁護士Aの裏方での働きぶりには申し分なく、彼には約束どおりの報酬を受け取る権利があったから。
 とはいえ、かがみは終始沈鬱な表情で、弁護士Aとしてもどうしてよいものやら困り果てていた。少しでも元気づけようといろいろとやってみたが、まるで効果がなかった。
 夕方、誰もいない公園のベンチに二人きり。
 本来ならロマンチックな光景であるのかもしれないが、二人は今にも別れそうな末期の夫婦のようにしか見えなかった。
 そして、事実はそれにほとんど近い。

「やっぱりつらかったか?」
 弁護士Aが唐突にぽつりとつぶやく。
「そうね……この仕事にはそういうところがあるってことは分かっていた。そのつもりだった……」
 思い出のたくさん詰まった母校を敵に回すのは身を引きちぎられるぐらいにつらいことだったし、かつての恩師二人を辞職を追いやってしまったことも心に重くのしかかっていた。
 あの今にも泣きそうになっていた天原先生の顔は生涯忘れられそうにもない。
「君はどうしようもなく意地っ張りだな。泣きたいときは我慢するもんじゃない」
 かがみは、ついに泣き出した。
 今まで溜め込んでいたものをすべて吐き出すように、彼の胸の中で泣き続けた。
867 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/17(水) 05:11:44.15 ID:44qWtSU0

 しばらくしてから泣き止み、かがみは顔をあげた。
「今のは忘れなさいよね……」
「泣き顔でいわれても説得力がないな。まあ、他言はしないと約束しよう」
「……」
 かがみは、涙をふき無言で弁護士Aをにらみつけた。
 彼は話をそらすように、別の話題を持ち出した。
「ああ、そうだ。君に黙っていたことがあったんだった」
「何よ?」
「被告弁護人だがね。彼も陵桜学園出身だそうだ。君より3年先輩だってさ」
「えっ? なんで言わなかったのよ?」
「裁判に決着がつくまで言われないでくれ、って念を押されててね。僕にはその理由は分からなかったけど」
「……」
 弁護士Aには分からなくても、かがみにはその理由はなんとなく分かるような気がした。
 互いに母校には思い入れがある身だ。阿吽の呼吸で、あの裁判を出来レースで展開することも、やろうと思えばできたのかもしれない。でも、彼はそれをしたくなかったのだろう。
「あの担任教諭は、彼の恩師でもあるそうだ。彼にしてみれば、これで母校と恩師に対する義理は果たしたといったところなのだろうな。本来なら、まだまだ賠償金はとれたんだけどね。彼の巧妙な弁護のせいで、うまく賠償額を下げられてしまったよ」

 思い当たる点はあった。
 被告弁護人は、「今回の自殺は、担任教諭のみならず、学年主任や教頭、校長などの過失が複合したいわば組織的な過失が原因である」という方向に誘導しようと必死だった。
 今回の損害賠償請求は、個々人に対するものではなく、学校法人陵桜学園だけに対するものであったから、誰か一人に決定的な過失があろうと組織的な過失であろうと、どちらにしたって結果は同じだったはずだ。
 それなのに、組織的な過失という構成にこだわったのは、かつての恩師に責任を集中させたくなかったからだろう。
 また、自殺生徒の過失──いじめの事実を訴えるどころか自ら隠そうとまでしたこと──を主張して、ついに過失相殺による損害賠償額の減額(今回の判決では、自殺生徒の過失:学校側の過失=5:95、とされた)を認めさせたことは、負け戦の中での被告弁護人の具体的な成果でもあった。
 それが母校への義理ということだったのだろう。
 もちろん、かがみも反論したのだが、被告弁護人の主張を崩しきれなかった。実際、自殺生徒には、救いの手が差し伸べられる可能性を「能動的」に避けているとしか思えない行動が多々あったのも事実だったからだ。

868 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/17(水) 05:12:33.36 ID:44qWtSU0
5.その後
 その後の弁護士Aとかがみの関係について詮索する者がいるかもしれないが、事実だけを記述しておく。
 以前と同様、仕事上だけのドライな関係。それだけだ。
 ただ、仕事を融通しあうだけでなく、一緒に協力して仕事をすることが多くなったことは事実だった。
 かがみの親友の言を借りれば、「かがみんは、いくつになってもツンデレだよ」ということに尽きるのかもしれない。

 あれから数ヵ月後、柊かがみ法律事務所にたずねてきた人物が二人。
「おーす、柊。久しぶりだな」
「お邪魔します」
「先生……」
 そこには、桜庭先生と天原先生が立っていた。
「再就職先が決まったからな。報告に来てやったぞ」
「どちらにですか?」
「北海道の私立高校だ。ふゆきの実家のコネでなんとかなった。北海道なら余計なしがらみもないし、再出発するにはちょうどいい」
「柊さん」
 天原先生が前に出る。
「私、がんばりますね。あんなことは二度と起こさせないように」
869 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/17(水) 05:13:57.48 ID:44qWtSU0
以上です。

 途中からタイトル抜けちゃったな。すみません。
870 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/17(水) 07:02:36.33 ID:kXw9/AAO
>>869

コンクールではあなたに対抗した作品を書いたんだけど、やっぱり勝てないのかな……
なんだかいつも以上に内容が難しかったけどGJ

余談だけどかがみが40近いなら、天原先生たちは50前後か……。
871 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/17(水) 09:54:09.21 ID:T4eNxiso
 ガラッ


ひかる「ふゆきー、帰るぞー」
ふゆき「少し待ってください、今パソコンを落として……はい、お待たせしました」
ひかる「うむ。……ん?」
ふゆき「はい?」

ひかる「なんだ、このセーター」
ふゆき「岩崎さんと小早川さんからのプレゼントなんですよ。私の誕生日を知っていたのには驚きました」
ひかる「ほう」
ふゆき「あの子たちのお誕生日にお返しを用意しないと。どういうモノなら喜んでもらえるんでしょう?」
ひかる「さあな。いまどきの学生の好みなんて知らんぞ」

ふゆき「稲川[ピー]二……は有名ですけどありきたりな気がしますね?」
ひかる「いや、あのな……もらう側の身になって考えろ」
ふゆき「えぇ……ダメですか、こういうの」
ひかる「お前はそれを本気で言っているから始末が悪い」
ふゆき「そんな……あ、世にも奇[ピー]な物語はどうです? あれならホラーに慣れてない人でも楽しめますし――」

ひかる(誕生日、教えない方がよかったかもしれないな……すまん、二人とも)
872 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/17(水) 19:06:24.05 ID:.3wIYoDO
六巻見てて思ったんだが……本編自体ではかなたさんあんまり出てないんだな。まあ仕方のないことだろうけど……
873 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/17(水) 19:24:21.40 ID:C2/yrYSO
−身体測定−

かがみ(よし!理想体重キープ!よくやった!よくやったわたし!)
つかさ(今の自分に不満があるわけじゃないけど、何処も何も変わってないってのは、ちょっと寂しいかな…)
みゆき(…胸が…そろそろ止まって欲しいです…)
こなた「…………」
かがみ「こなた、どうしたの?やけに暗いけど」
みゆき「顔色が悪いようですが、大丈夫ですか?」
こなた「………せ」
つかさ「せ?」
こなた「……背…縮んだ…」
つかさ「うそぉっ!?」
かがみ「い、いや!それは…なんていうか…」
みゆき「い、泉さん!きっと計り間違いです!もう一度計り直してもらいましょう!」

874 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/17(水) 19:32:56.13 ID:2hrKwG60
>>869です。

>>870
 ご感想ありがとうございます。
 難しくてすみません。どんな専門分野でもいえるかと思いますが、生半可に知ってると分かりやすく説明するのがかえって難しいという面もありまして。

 「成功者の失敗」の作者さんとお見受けしましたが、民事調停のくだりは実際あるんじゃないかなとは思いました。
 専門家から見れば裁判しても結果は見え見えって事例も少なくないでしょうから、そういう場合は「話し合いでケリつけた方が労力も金もかからんのに」と思うことは実際あるでしょうね。
 でも、個人同士の紛争の場合は、弁護士のところに持ち込まれるころには、既にこじれにこじれちゃって両者とも感情的になっていて、話し合いどころじゃなくなってたり。

 天原先生たちは50歳前後になっても、みきさんと同様に若々しいような気がします。
875 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/17(水) 19:48:45.07 ID:kXw9/AAO
>>874

んっ!?違うんです!私は「成功者の失敗」の作者さんではないんです!
書いてから間違われるかもと思ってて……、やあ、紛らわしい事してすみません。

私が何の作者なのかは秘密と言うことでww


それはさておき、わかりますよ。それ!
私の専門分野はらき☆すたとかけ離れ過ぎてて、ここでそう言う系のSSは書いたことがありませんが。
オリジナルでそう言ったSSを、専門知識がなくても読めるようにして書いて、一般向けの掲示板に投稿したら……。

ポカーンとされました。

私は、何でそんな事知らないの!?って感じでした。
こういう物って1から丁寧に説明しないといけないんですよ。
それだけの物を書くには、解説に手を抜いてはいけないみたいです。

うんうん(--)(__)
876 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/17(水) 20:30:52.15 ID:zWjuBYko
>>869
法律はよく分からないけど、いつもGJっす!
かがみんとAは何のかんの言っても、って感じですね

>>871
ふゆきそっちのキャラで固定かww

>>873
日によってとかで変わるだけだから気にするな。大丈夫、なはずだ
877 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/17(水) 20:43:27.48 ID:cFMbCtMo
ふゆき先生、原作からして既にアレだからな
878 :第○会○○大会(シリーズもの希望) :2008/09/17(水) 20:58:31.76 ID:.3wIYoDO
こなた「というわけで、第一回は“言われたら傷つく言葉大会”〜!」
かがみ「……どういうわけだよ」
こなた「はいそこっ、気にしたら負けだよ」
かがみ「……まあいいけど」
こなた「『この人はこんなことを言われたら傷つくだろうな』ってことを考える。ではかがみ、つかさについて考えてみよー」
かがみ「私がつかさかよ」
つかさ(はぅ、何を言われるか怖いよ〜……)
かがみ「えーと……『つかさってば、何をやらせてもトロいんだからっ』」
つかさ「がーん……!!」
みゆき「あ、傷つきましたね」
かがみ「つ、つかさ、本当はそんなこと思ってないからね!?」
つかさ「うう……わかってても辛いよぅ……」
こなた「じゃ次。私がみゆきさんのを考えるね」
みゆき「……怖いですね……」
こなた「うむむ……『みゆきさんって家で勉強以外に何やってるの?』」
みゆき「……勉強しか……していないような……」
こなた「あ……ごめん……土下座で許してくれるかな」
みゆき「い、いえ……冗談、なんですよね……?」
つかさ「これ、言われるほうが辛いよー」
かがみ「このお題はやめたほうがいいんじゃ……」
こなた「んー、じゃ最後。みゆきさんが私の悪口考えてよ」
みゆき「え、と……では、『泉さん、ゲームをやめれば少しは頭が良くなるのではないですか?』」
こなた「ふぐぉあ!!」
かがみ「こなた!?」
つかさ「こなちゃん!?」
こなた「……み、みゆきさんの『少しは』は……効いた……」
みゆき「ご、ごめんなさい……!」
879 :第○回○○大会 :2008/09/17(水) 21:25:15.65 ID:.3wIYoDO
>>787タイトル間違えてた……


こなた「第二回は“言われたら思わず反応しちゃうこと”っ!」
かがみ「言われたら思わず反応しちゃうこと……」
こなた「あれ? かがみ、痩せた?」
かがみ「えっ嘘!? 痩せて見える!?」
こなた「とまあこんな感じの」
つかさ「なるほどー」
みゆき「わかりやすい例ですね」
かがみ(……お前ら後で覚えとけよ……)
こなた「じゃーみゆきさん。誰でもいいから反応しそうなこと」
みゆき「えーっと……『バルサミコ酢というのはバルサという巫女さんが作られたお酢なんですよ』」
つかさ「えっ、そうなの!?」
かがみ「あ、引っ掛かった」
こなた「みゆきさんも嘘つくんだねー」
つかさ「……も、もー! ひどいよゆきちゃん!」
みゆき「うふふ……すみません」
こなた「次、かがみ」
かがみ「そうね……。……あっ、『みゆき、パンツ見えてるわよ』」
みゆき「ひゃええ!!?」
かがみ「冗談よ」
みゆき「…………」
こなた「かがみ、上手いね〜」
つかさ「私も騙されちゃったよ〜」
かがみ「ま、やるからには徹底的にね」
こなた「じゃ最後、つかさ」
つかさ「う〜ん……」
こなた「……」
つかさ「『あっ、こなちゃんのお母さん』」
こなた「嘘!? どこどこ!? どこにいるの!?」
つかさ「……」
こなた「あ」
かがみ「……」
みゆき「……」
こなた「…………////」
かがみ(こなた……あんた、なんだかんだで寂しいのね……)
880 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/17(水) 21:26:48.57 ID:.3wIYoDO
>>879
>>878だよ……。俺はまだ呪いが解けてないみたいだ……orz
881 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/17(水) 22:13:34.85 ID:7xau0gSO
このネタって……
とりあえずまだ暫く封印しといたら?
まだ読んでない人もいるかもだし……流石に一週間起ってるし大丈夫と思うけど、一応念のために言っておく
882 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/17(水) 22:13:53.60 ID:p/qg7Ds0
>>880
これはいいシリーズ物の予感。GJです。
そして、呪い乙w

早速>>878に触発されて小ネタを書いてみる。


かがみ「・・・っていう遊びをこなた達とやったのよ。」
あやの「そうなんだー。」
みさお「ふーん。なぁ、ひいらぎー。私だったらどんな言葉だと思う?」
かがみ「は?そもそも、あんたって傷つくの?」
みさお「!!・・・あっ、あやの〜。ひいらぎがっ、ひいらぎがぁ〜。」
あやの「大丈夫よ、みさちゃん。柊ちゃんはわざと傷つくような言葉を言っただけなんだから。
    でも柊ちゃん、いくら遊びだからといっても、今の台詞はちょっと・・・。」
かがみ「あ、あはは、そうよね。ごめん、ごめん。」
みさお「ふー、びっくしたぜ。そうだよなー、いくらなんでもマジで言わねえよなー。」
かがみ(本当はマジで言ったんだけどな・・・。)


何気にみさおは“言われたら傷つく言葉大会”の常連出場者だよね。
本人は望んでないだろうけど。
かがみは容赦ないからなぁ・・・。
883 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/17(水) 22:24:33.09 ID:p/qg7Ds0

>>881
リロードが足りなんだ。何も考えずGJして誠に申し訳ない。
っていうか6巻に近似したネタがあるってこと?
むむぅ。台風来る前に買ってきて読むとしよう。

まあ、個人的には1週間起ってればかまわないと思ふ。
884 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/17(水) 22:43:18.30 ID:5SJod2s0
みゆきさんが主役で推理モノを書こうと思ったけど

やっぱり挫折

みゆきさんは探偵より悪の科学者とか黒幕とかの役の方が個人的にはあれ何かピンクの亜ww背drftgyふじこlp;@:「」
885 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/17(水) 22:50:14.38 ID:7xau0gSO
>>883
うん。6巻からそのシリーズが始まった……っても少ないが。
あるお方がネタにされて凄いインパクトが強いネタとして俺の心に刻まれた。
6巻のネタは面白いネタが作りやすいから俺も色々封印してるんだよね。
まだあんまり騒げないし

>>884
お恥ずかしながら探偵です
ってSSオススメ
886 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/17(水) 22:55:26.10 ID:RAyIYDM0
>>885
探偵です、お恥ずかしながら
でなかった?
887 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/17(水) 23:06:39.82 ID:WlHp7os0
こちとら木村葉月たんのDVD見て色々しつつ必死に我慢してんのに、
何で実際手出すん?よけい立場悪くなるじゃん。
888 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/17(水) 23:07:24.66 ID:7xau0gSO
>>886
あれ、そうだっけ……orzくそぅ、呪いm――

どこからか声が聞こえてくる……
「それは呪いではなくて、記憶力がないだけではありませんか?」

確かにそうでした。
とにかく、みゆきさんで探偵もの書くなら参考程度に読むことをオススメします。
内容も面白いし
889 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/17(水) 23:10:10.31 ID:WlHp7os0
すまん
>>887は誤爆orz
890 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/17(水) 23:16:12.01 ID:kXw9/AAO
>>889

どんな間違いだww
891 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/17(水) 23:24:21.46 ID:kXw9/AAO
>>888

違った「名探偵です。お恥ずかしながら……。」だった……


みゆき「あの〜」
はい、なんでしょう
みゆき「どうして失敗されたんですか?」
きっと、呪いのせいです
みゆき「やっぱり……。しく……、自分でかけた呪いが解けません(´; ω ;`)」
892 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/18(木) 00:06:19.62 ID:ArjZNYIo
一週間経ってるし、さすがにもういいと思われる。ネタに使っても、これは6巻のネタですよ〜って言わなきゃ
6巻読んだときにあのネタこれ絡みだったのか、って程度だしね

ところで、呪いが解けないとか何を言ってるんだ
コンクールは、開票までがコンクールです。
つまり、ピンクの呪いはまだ終わってな
893 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/18(木) 00:20:21.52 ID:aevuFI20
>>878
みんな揃って何しとんwwwwww

>>879
こなたwwwwww

>>890
つかさ「呪いだよ!きっとバルサミコ酢の呪いだよ!」

さて久しぶりに「サイバー☆ゆーちゃん」の新作でも投下するかね。
今回は雷の日のお話。ゆーちゃんに雷が落ちてしまい…?
894 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/18(木) 00:21:44.58 ID:3r/wCL60
ドサッ

みゆき「ふう、危ない危ない・・・
     それにしても、こんなヤ○ザのようなことを私がするなんて・・・
     レス番のせいでしょうか・・・」
895 :894 :2008/09/18(木) 00:23:08.05 ID:3r/wCL60
うがっ893に書き込んだつもりが・・・
これもピンクののr
896 :サイバー☆ゆーちゃん〜アメ雨フカシギ〜 [saga]:2008/09/18(木) 00:23:18.02 ID:aevuFI20
その日は、どこか天気が荒れていました。
大粒の雨が横殴りに降っており、街行く人々も傘をさすのがやっとのようです。
私が、いつものようにアルバイトを終えて、帰ろうとした時のことでした。

―ピシャーン!!
「あアァaぁアAあぁあ……!!」
…いきなり雷が私の頭上に落ちてきたんです。幸い、電磁遮断シールドをつけていたので記憶は無事だったんですが……。
雷に打たれたショックで地面に倒れた私が、頭を擦りながら起き上がったときのことです。

(いたたた…そういえば今日は雷だった…)
と、呟いたつもりでしたが…その直後、私は自分の身体に起きている異変に気がつきました。
(あ、あれ?…あー、あー…)
と、声を出そうとしてみますが、声が出ません…。口は動いているのに、声は全然出せなくなってて…。
まさか、雷のショックで…声を出す部分が壊れちゃった…!?



「ゆたか!?一体どうしたの!?」
…緊急アラームでゆいお姉ちゃんを呼んだ私は、どうにかしてこの異変を伝えようとしました。
身振り手振りを上手く使って、ありったけの手段で…。
お姉ちゃん、気付いてくれるかなぁ…。

「あっ、そうか!」
あっ…気付いてくれた…? よかっ…
「ゆたか、朝から何も食べてないんだね!?ダメだよ、いくらサイボーグだからって、朝ごはんはしっかり食べなきゃ!」
―ズコッ
ち、違うのに……。全然、気付いてもらえませんでした…。
あぁ…声さえ出せればなぁ…。
…声……?そういえば、声は言葉を伝える手段…。声…言葉……そうか!
897 :894 :2008/09/18(木) 00:23:23.99 ID:3r/wCL60
うがっ893に書き込んだつもりが・・・
これもピンクののr
898 :サイバー☆ゆーちゃん〜アメ雨フカシギ〜 [saga]:2008/09/18(木) 00:25:04.99 ID:aevuFI20
「…え?違うの?」
私はゆいお姉ちゃんのスカートの裾を軽く引っ張って、再びジェスチャーをはじめました。
「えーっと?」
―サッ サッ
「…紙と……ペンが欲しい…?」
(こくこく)
「ははぁ…わかった。それで一発ネタでも…」
(ぶんぶんぶんっ)
「え?お笑いをやる訳じゃない…って?」
(かきかき)
「何書いてんだろ…」

(お姉ちゃん!声が出なくなっちゃった…)
「……ええぇぇぇぇぇっ!?そりゃ大変だ!どうしてそんな大事なことを最初に言わないの!」
……お姉ちゃんのせいなんだけど……。
とにかく、私は必至で説明するため、お姉ちゃんが渡してくれたメモ帳に次々と言葉を書いていきました。
(さっき雷に打たれて、そのショックで声が出なくなっちゃったみたい)
「ほうほう…あれ?雷って高いところに落ちるんじゃなかったっけ?」
(……お姉ちゃん、それ大嘘です…!)

…ところ変わって泉家。
「ふぅん、なるほど…それでゆーちゃんは声が出なくなっちゃったと」
「そういうわけなんだよ〜。こなた、どうしよう?」
「まぁ、そうなるだろうね…私もあんまりメカの類の直し方は知らないし、こういうときは天原先生に頼むしかなさそうだね」
(こくこく)
「…でもさ……言葉を喋れなくって、メモ帳で会話するゆーちゃんもそれはそれで可愛いよね」
「…うーん、わからないでもないけど……でもそれとこれとは話が別じゃ……」
「萌えるから少しそのまま…」
(…うるうる)
私は目を潤ませてこなたお姉ちゃんに訴えかけます。
効果はバツグン、流石のこなたお姉ちゃんもタジタジです。涙の効果ってすごいね☆
「…わ、悪かったよ、わかったから泣かないでよ…」
(…にぱー☆)
899 :サイバー☆ゆーちゃん〜アメ雨フカシギ〜 [saga]:2008/09/18(木) 00:31:24.71 ID:aevuFI20
…数分後。
「…ダメだ、天原先生に電話してみたけど、今医療会議に出席してるらしくってさ…暫く帰ってこれないみたい」
ええっ!?そ、そんな…。
それじゃあ…それじゃあ私、このままずうっと喋れないままなの!?
うう…イヤだよう、そんなのイヤだよう〜…。
(ゆいお姉ちゃん…私どうすればいいの?)
「あ、あー…だから、いや、そのぉ…」
…私が泣きそうになったそのときでした。

「…あっ、そだ」
「…こなた?」
「……みゆきさんだ!みゆきさんならわかるかも知れない!!」
「そうか!さっすがこなた!」
…そ、そういえばそうでした。
こなたお姉ちゃんのお友達のみゆきさんなら…機械にも詳しいから、きっと頼りになるかも…。

…さらに数十分後、みゆきさんがやってきました。
「どうしました!?泉さん!?」
「いいから早く!ゆーちゃんが困ってるんだよぉ!」
「ふぇ!?い、泉さん!?」
……こなたお姉ちゃんが慌ててみゆきさんを部屋に引っ張り込んできました。
みゆきさんはなにやら工具箱を持っているみたいです。
「…いったい、小早川さんに何があったのですか?」
「実はね…かくかくしかじか…というわけなんだ」
「…なるほど、それで小早川さんは声が出なくなってしまったのですね?」
「という訳なんだけど…直せるかな?」
「その点なら心配ありません。なにしろ小早川さんの身体を構成する電子部品は高良電工製の規格品がほとんどですから」

…えええぇぇっ!?そ、そうだったの!?
…なんでみゆきさんが私のオプションを作れるのか、不思議に思っていたんだけど…。
そういうことだったんですね…自分でもビックリです。

…とか驚いているうちに、修理が始まりました。
今回壊れていたのは、ノドの奥にある「発声デバイス」という装置なんだそうです。
雷の電流で、ここに繋がる配線が焼ききれたのが原因みたい。
こなたお姉ちゃんもゆいお姉ちゃんも、心配そうに修理が終わるのを見つめていました…。
900 :サイバー☆ゆーちゃん〜アメ雨フカシギ〜 [saga]:2008/09/18(木) 00:35:49.36 ID:aevuFI20
「…ふぅ、終わりました。小早川さん、早速ですが声を出してみてください」
…私は言われるがままそっと息を吸い込み、声を出してみました。

「…あ、あー、あー……あ…れ?」
「ゆーちゃん…声が…」
「も、戻った……」
「え…?」
…ほ、ほんとだ…声が…元通りに戻ってる…。
「…みゆきさん…声が…声が戻りました!ありがとうございます!」
「お礼には及びませんよ、小早川さんに喜んでもらえて何よりです」
「いやぁ、やっぱりみゆきさんは天才だネ」
「いよっ!技術士官ー!」
「…そ、それほどでも…」
その日、部屋にはこなたお姉ちゃん、ゆいお姉ちゃん、みゆきさん…そして、私の笑い声が響きあっていました。
窓の外を見ると、すっかり雨は上がってて…そこには大きな虹がかかっていました。

そんな出来事があってからというもの、私は雷の日は十分注意するようにしていたんですが…。
―ピシャーン!!
「…いたた…なんか前にも同じような経験をしたような気が…って、あれ?」
…辺りを見回すと、周りは真っ暗。誰もいないし、建物もありません…。
それどころか…何も見えなくなってて………。
「うわ〜ん!目が見えなくなっちゃったよぅ!ゆいお姉ちゃん、こなたお姉ちゃ〜ん!!」

<おしまい?>
901 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/18(木) 00:37:26.54 ID:aevuFI20
以上です。

>>894
間違いなく呪いだと思われwww
割り込まれた俺涙目w
902 :894 :2008/09/18(木) 00:44:04.35 ID:3r/wCL60
>>901
894です、本当申し訳ない

なぜか急にブラウザの動作が重くなってなかなか書き込めねーなーって
「書き込む」ボタン何回か押してたら割り込んでたorz


声が出ずに困ってるゆーちゃんか・・・こなたに同意だな
903 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/18(木) 00:59:45.43 ID:aNiX2.SO
呪いが蔓延してるスレだなwwwwww
>>901
乙です!
サイボーグだからそうなる事もあるんですね〜
てかゆーちゃん少し黒いww
904 :880 [sage]:2008/09/18(木) 06:54:52.41 ID:I.vh7IDO
すまん……何も考えずに投下していた。一応もう少し自重しておく。

>>903
ゆーちゃん可哀想……
905 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/18(木) 06:57:02.78 ID:I.vh7IDO
………………………………呪いはいつまで続くのか………………………………
906 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/18(木) 07:07:21.99 ID:hTeoMQSO
つかさやこなたってふゆきセンセと面識ないよね
だからSSの書き始めは保健室の先生って呼ぶで良いよね?
SSの中で進展があったら、ふゆき先生とか天原先生って呼ぶってことで
907 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/18(木) 07:50:11.68 ID:cVmPRQAO
>>906

こなたって保健室の場所すらわからないんだよね。
桜庭先生絡みでなんかあるかね
908 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/18(木) 09:51:49.24 ID:FQJy3.AO
結局1人からしか誕生日レスもらえなかったふゆき先生ソス
909 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/18(木) 10:42:10.45 ID:I.vh7IDO
>>908
しかも誰も反応しないのな。
くっそ、レス普通に忘れてたぜ……天原先生、すみません……
910 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/18(木) 12:28:10.79 ID:rFV8DQSO
−みさちゃんと柊ちゃんと泉ちゃんと…アレ?ワタシは?−


みさお「…ふう…今日はこんくらいにしとこうかな…ん?おー柊にちびっ子じゃん、何してんだ?」
かがみ「なんか、こなたが陸上部の練習が見たいって」
みさお「あー、そういや走るの速いとかいってたなー…陸上に興味ができたとか?」
こなた「んー、いや走り自体には興味無いんだけど…」
みさお「…?」
こなた「みさきちって思ったよりアルんだねー。走ると結構揺れる揺れる…いやー、良いモノ見させてもらいましたわ」
みさお「おおおおおお前はいいいいいいいいったいどこ見てんだよ!?」
かがみ「乳と尻」
みさお「ひぃらぎまでぇっ!?」
911 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage;sage]:2008/09/18(木) 17:11:25.31 ID:cVmPRQAO
>>910
女どうしなんだから、そんなに慌てる事ないぞ、みさお
912 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/18(木) 17:23:25.79 ID:KOxAH..o
>>910
淡々と答えるかがみがwwww


完全に忘れてた……すまんふゆき……一日遅れだけどおめでとう!
913 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/18(木) 19:18:18.04 ID:3r/wCL60
投下いきます、7レス消費予定
914 :この世で最も嫌いなもの [saga]:2008/09/18(木) 19:20:05.24 ID:3r/wCL60
突然だが、私はあのGという虫が好きではない。

その黒い体は嫌悪感をたっぷりと漂わせ、見る者全てを不快にさせる。
そしてうねうね動き回る姿は、死の恐怖をも忘れさせるほどにおぞましい。

私がこの世で最も嫌いなものである、それ。
しかしそんな奴も、時には役に立つことがあるらしい。


2日前の夜。
久々に宿題がたくさん出たその日、私はそれらを片付けるために
自分の机に向かい、問題たちと格闘していた。
普段なら既に済ませて寝ている時間だったが、その日はまだ終わりそうになく、
少し気が立っていた。
全く、後どのくらいで終わるのよ・・・と。
そんな時、隣の部屋から何やら話し声が聞こえてきた。
つかさが誰かと電話しているらしい。
「・・・・・・うん、それで、・・・・・・そうだね、いいね〜・・・」
こんな遅い時間に、誰と話してるんだか。
勉強している時に、これはいらいらすることである。
私は暫く我慢していたが、段々大きくなる話し声に耐えられなくなり、
ついにつかさの部屋に続くドアを開けた。

「つかさ!・・・今、夜でしょ。もっと小さな声で話しなさい」
「あっ・・・ごめ〜ん、気をつけるね・・・」
わかってくれた様子だったので、私は安心してドアを閉め、再び机に向かった。
話し声はまだ聞こえてきたが、とても小さくなっていたので良しとし、宿題に精を出していた。
915 :この世で最も嫌いなもの [saga]:2008/09/18(木) 19:20:33.49 ID:3r/wCL60
ところがそれも束の間のこと、暫くすると
「そうだよね〜、ところでそのお肉のことなんだけど、焼く時・・・」
またつかさの声が大きくなっていた。
私はまた我慢しよう、と自分に言い聞かせた。
しかし、部屋を厚い扉で隔たれているにもかかわらず、
話の内容を一語一句聞き取れるほどに声は大きくなっている。
「そうそう、美味しいよねー!昨日ね、それで作ってみたら、すごく柔らかくてねー、・・・」
私ははついに我慢できず、床を叩きつけるように歩いてドアに向かい、
乱暴にそれを開くとつかさの部屋の床に踏み入った。

「つかさ!!静かにしなさいって言ったでしょ!」
「うっ・・・ごめん、でも一応声落としてたんだけど・・・」
「落ちてないわよ!もう切りなさい!電話!」
「うぅ・・・」
私に思い切り怒鳴られ、少し涙目になったつかさは、
「・・・ごめん、切るね」
と話し相手に告げ、携帯の電源ボタンを押し、電話を切った。
まだ怒りを鎮めきれていなかった私は、多少落ち着きながらも、ため息とともに
「ほんと、いい加減にしてよね」
と言い残し、自分の部屋に戻ろうとした。


その時。
「お姉ちゃんの、バカ」
つかさの呟く声がした。
怒りでピンピンに張っていた私の耳アンテナには、
どんな小さな愚痴も届かないはずはなかった。
「は!?」
私は勢いよく振り返り、怒号した。
聞こえないように言ったつもりが聞こえていたからか、
つかさは驚きに目を見開き、口に平手を当てるとともに、
「あ・・・」
と漏らし、少し下を向いた。
俯瞰したその顔からは、気まずさに加えて、内面に孕んだ恨みという感情が伝わってきた。
私はつかさに背を向けつつ、横目でそいつを睨みながら自分の部屋に二歩足を踏み入れた所で、
ドアを荒々しく閉じた。
そして宿題の続きに取り掛かり、それを済ませると灯りも消してさっさと床に就いた。
つかさの部屋からは何も聞こえてこなかった。
916 :この世で最も嫌いなもの [saga]:2008/09/18(木) 19:21:02.44 ID:3r/wCL60
次の日。
前の晩のこともあり、私はつかさと口を利かなかった。
つかさも、私と話したくなさそうにしていた。
お弁当は各自自分の物を用意し、学校へも姉妹ばらばらで行った。
昼休み、お弁当の時間になったときも、私はつかさのクラスには行かなかった。
その代わり、クラスメートの友人である日下部・峰岸と一緒に昼食をとった。
私が前日のことを話すと、峰岸と、意外にも日下部も真剣に耳を傾けてくれた。
そして私と一緒に解決策を考え、いくつか案も出してくれた。
何かプレゼントを買ってあげるとか、携帯でメールするとか。
しかし、結局有効そうな手段は見つからず、私は二人に中途半端な礼を言うだけだった。


学校が終わり家に帰っても、私達は各々の部屋に閉じ篭ったまま、
顔すら見せ合おうとしなかった。
二人の部屋を仕切っている一枚の扉が、まるで結界のように、とても分厚く感じられた。
こういう時私が、昨日は言いすぎた、とでも言って素直に謝れば、
つかさは元通りに接してくれるのかもしれない。
しかし、私はそんなに素直でもなければ、つかさも私の申し出を
そんなにすんなり受け入れてくれるとも思えない。
ああでもない、こうでもないと思案にふけっていたが、名案はまるで浮かばない。
どうしよう、と宿題にも手を出さず、私は椅子に座って一人思い悩んでいた。


その時である。

「きゃああああああああああ!!」

隣の部屋から耳を劈くような金切り声が聞こえてきた。
つかさだ。
本能的につかさの身の危険を悟った私は、結界を突き破るように、急いでそのドアを開けた。
917 :この世で最も嫌いなもの [saga]:2008/09/18(木) 19:21:32.91 ID:3r/wCL60
それが視界に映った途端、私も思わず叫び声を上げそうになった。
例の忌まわしい虫、Gの姿があったのだ。
それは触覚をひょろひょろさせながら、床をうねうね這い回っている。
つかさは、机の上にのぼってしゃがみ、体を縮みこませてそれを見ている。
その子の全身から、怯えという感情が伝わってきた。
私が部屋に入ってくると、つかさはちらりとこちらを見た後、その虫に視線を戻し、
もう一度私の方を見つめてきた。
その目には小さな涙が浮かんでいる。
つかさは口をこわばらせたまま、何も言わない。
しかし言わなくても分かる。私に助けを求めているのだ。

とはいえ、私もGが怖くないわけではない。
本当のところ、私はその時つかさに構わず、逃げ出したかった。
しかし、怯える妹を放っておけるほど私も薄情ではないし、
第一妹の前でそんな格好の悪いところを見せたくなどない。
やはり、私が目の前をうろちょろするそいつを懲らしめなければならないのだ。
さて、そうしようと思えば、そいつに何か攻撃を加えるのは必然だ。
そうだ、と私は思い立ち、
「ちょっと待ってて」
とつかさの部屋を後にし、そいつを始末するための武器を取りに急いだ。
918 :この世で最も嫌いなもの [saga]:2008/09/18(木) 19:22:00.38 ID:3r/wCL60
暫くして私は、左手に殺虫スプレーと、右手に丸めた新聞紙を持って再び部屋に入った。
つかさは依然として、机の上で縮み上がっている。
敵はというと、それは気ままそうに、相変わらず床をうろちょろしている。
私はゆっくり腰を下ろし、右手を床に着いて戦闘態勢に入った。
左手の人差し指をスプレーのボタンに添え、いつでも発射できるように備えておく。
そして気持ち悪く動き回るそいつにスプレーの銃口を静かに向け、
なるべく気付かれないようにそっと近づけていった。
標的まであと50cm、40cm、30cm。いよいよだ。

(行けっ!)
私は心の中で号令をかけ、人差し指でスプレーのボタンを力いっぱい押した。
と同時に、すさまじい量の白い霧状の粉と鼻をつんと突く臭いが、あたりに充満した。
思わず咳き込みそうになった。
それでもボタンを押す指は放さず、およそ10秒間そいつにスプレー攻撃を食らわせ続けた。
私は攻撃を終えると、すぐさまそいつの挙動に注意を向けた。
そいつはしばし動きを止めていた。が、すぐにまた動き出した。
しかし、先ほどとは様子が違い、何やら慌てふためくように動き回っていた。
自らの生命に異状を感じているようだ。
必死なのは分かるが、やはりその様子が気持ち悪いことには変わりなく、同情の気は全く湧かない。
暫くすると、そいつは完全に沈黙した。

「・・・」
無言で新聞紙を一枚はがし、黒い死体を新聞紙越しにひょいとつまむ。
念のため少々指で潰してとどめを刺しておいた後、
そいつを包み込むようにして新聞紙をぐしゃぐしゃに丸め、
そこにあったゴミ箱へと捨て去った。
戦闘は無事終了した。
919 :この世で最も嫌いなもの [saga]:2008/09/18(木) 19:22:28.27 ID:3r/wCL60
ふぅ、よかった。
私が一息つこうとしたとき、つかさが机から降りてきた。
「ありがとおぉ〜・・・」
そう言いながら私の胸に顔をうずめた。
その表情はよく見えなかったが、頻繁に鼻を啜る音は聞こえた。
私は黄色いリボンをつけたその頭を撫でながら、
「よしよし・・・」
と、幼児の様に泣きつくその子をなだめていた。
そして、思い切って言い出した。
「ごめんね、昨日は」
「いいんだよぉ・・・グスッ悪いのは私だよぉ・・・ヒック」
つかさは泣きながらも、懸命に受け答えようとしていた。
「こっちも・・・ちょっと言い過ぎたわ」
「グスッ・・・ごめん、本当にヒグッ」
その子を抱きかかえながら、泣き止むまで静かに見守っていた。
私はいつの間にか微笑んでいた。
920 :この世で最も嫌いなもの [saga]:2008/09/18(木) 19:23:24.31 ID:3r/wCL60
それ以来、私達のわだかまりはすっかり解け、いつも通りの日常を送っている。
お弁当も、いつも通りつかさのクラスで、皆と一緒にとるようになった。
つかさが私のG退治を初めて話題にしたとき、例のガキがニヤニヤしながら、
「かがみんはやっぱ凶暴だねー」
と私をからかってきたのも、相変わらずだった。
峰岸や日下部も、良かったね、おめでとうのようなことを言ってくれた。
日下部は少々ぶっきらぼうだったが、それも自然に許すことが出来た。


それにしても、あのGが。
Gはこの世で一番嫌い。これは事実。
しかし今回のことで、Gに救われたことも事実である。
ありがとう、の一言でも言うべきなのだろうか。


いや。
やはり、Gは嫌いだ。


fin
921 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/18(木) 19:24:16.36 ID:3r/wCL60
以上です、ちなみに俺は一ヶ月くらい前にこいつと戦いました。
922 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/18(木) 20:14:37.22 ID:cVmPRQAO
>>912

なぜGに対してここまで熱くなるのか!
GGJ

ところでGってただの虫でしょ?放っておけばよくない?
なんて思ってる
923 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/18(木) 20:16:43.55 ID:cVmPRQAO
>>922

912ではなく>>921だったスマソ
924 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/18(木) 21:11:00.43 ID:G4LmzW2o
Gは嫌だね…日本人が最も嫌っている虫No.1の座は揺らぐまい

>>922
日本におけるGが及ぼす害は物理的にも結構なものだぞ
世界的に見るとそうでもないようだが食用とかさすがに頭がイカレてるとしか思えんわ

つーか気になってウィキペディア見てみたらなんだこのユーモアの塊
925 :贈る言葉 :2008/09/18(木) 21:23:44.68 ID:qbyARjM0
なんか投票期間中なのにトップページが全く更新されてなくて不安になったから
更新しちゃったけど……あれで大丈夫かな?
926 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/18(木) 21:59:39.32 ID:cVmPRQAO
>>925

GJ
俺もやりたいとは思ったけど、リンクの貼り方がわからず挫折した
927 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/18(木) 22:16:20.82 ID:qbyARjM0
っておい、投下したときの名前のままだしッ! 恥ずかし……
928 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/18(木) 22:25:34.87 ID:hTeoMQSO
>>921
うわー、新聞紙越しとはいえ、よく指で……グチャって気持ち悪!
乙でした
929 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/18(木) 23:59:19.67 ID:kFWlIQs0
>>921
この2人は仲良すぎてケンカなんてなかなかしないから新鮮だったぜ。GJ
Gは夏になるとホント出るよな。もう慣れたけど・・・
930 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/19(金) 00:03:27.95 ID:fjazR8oo
Gって俺が住んでる北の大地では都市伝説。
931 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/19(金) 00:18:50.05 ID:5CwFlsAO
>>930

Gは想像を絶するくらい速いぞ
932 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/19(金) 00:28:45.53 ID:7q9NpTIo
>>921
GJ! 
Gは天敵だ。見たら速攻で逃げるぜ

>>925
あれでいいと思う、乙!

>>931
うちのばあちゃんとかそうだが、それの速度に追いつくお年寄りがいるよな
しかも素手で……
933 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/19(金) 00:30:15.91 ID:5igeiYSO
>>930
Gは放射能火炎で周囲を焼き払うんだよ。
934 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/19(金) 00:53:23.17 ID:5LXiih60
>>933
いやいや、3分もたたないうちに12機の黒いものをですね(ry
935 :921 :2008/09/19(金) 00:53:53.53 ID:nPA00i.0
たくさんの感想をありがとう、やる気が出るぜ
マンガ家のやる気の原動力がファンレターってのもわかる気がする

こなた「そういえば、お父さんもファンレターがあるから辛い執筆活動もできるって言ってたなあ」
かがみ「やっぱり、そういうものなんだ?」
こなた「まあねえ、書いてるのもいたって真面目な文章らしいし」
かがみ「へ〜・・・って、『らしい』ってのは読んでないってこと?」
こなた「うーんまあね・・・だってやっぱ文字ばっかだし・・・」
かがみ「ったく・・・自分の父親の作品ぐらい読んでやれっての」
こなた「あ、じゃあかがみ読んでみたら?そんで私に感想ちょうだいよ」
かがみ「ええっそれは・・・うーん悪くはないけど・・・」
こなた「なんだあ、かがみも読む気ないんじゃん」
かがみ「い、いや!読む気なくはないんだけど・・・」

gdgdエンド
936 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/19(金) 05:48:04.85 ID:gb1nAUDO
>>935

こなた「でもさ」
かがみ「ん?」
こなた「自分が感想を書くってなると……ちょっとね」
かがみ「うわ、典型的な現代人だな」
こなた「面白いし、感動したりもするんだけど……具体的に『どう思った』って言われるとネ……」
かがみ「読書感想文とかと違うんだから、ありのままを書けばいいのよ。せっかく大作を投下したのにスルーじゃ、あんたたちの言葉を借りると『萎え』でしょ?」
こなた「まあね〜。三回連続で無視されて更新する気の失せた長編があるくらいだし」
かがみ「おまっ」
こなた「仕方ないじゃん。需要がなかったんだからさ」
かがみ「い、いや、楽しんでくれてる人は……」
こなた「そりゃいるだろうさ。でも今の時代、流行とかニーズに乗れなきゃクリエイターはやっていけないんだよ……」
かがみ(うわっ、久しぶりの黒こなた……)
937 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/19(金) 15:38:21.81 ID:5CwFlsAO
三回連続で無視された長編作品とは?
938 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/19(金) 15:50:15.54 ID:gb1nAUDO
ファンタジー。需要がないようなので永久凍結してるよ。
939 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/19(金) 16:40:52.02 ID:gb1nAUDO
悪い、変な空気にしちゃったな。
先の内容が内容なだけに信じてくれないかもだけど、『最近、感想が減っている』っていうことについて警鐘を鳴らすつもりだったんだ。
この話は止めておくべきだな。しばらく書き込み自重しておく。
940 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/19(金) 17:47:52.40 ID:5CwFlsAO
>>939

あんたの作品は何故かタイミングが悪い気がする。
早くひかげを登場させてくれよ!

ストーリーが長い分、ストーリーの先が見えなさすぎて、gdgd感が出てきたんだろうな。
伏線を活用すると、そう言った事が解消出来るかも?
更に、各話毎の最後に、わかりやすい締めとかオチをつけると、メリハリが付いて良いかもしれない。

俺は大したSS作家でもないから、こんな事を偉そうに言える立場じゃないけど、ちょっとした独り言。


俺だって徹夜でコンクール作品を書いて投稿したのに、感想が一言しかなかったって言うことは何度かあったぜ。
票もゼロだったし……。
その辺り、作者の実力もともなうから、読者だけを攻めるのもダメだけどな。
941 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/19(金) 18:46:50.32 ID:5igeiYSO
−みさちゃんとワタシ−


ほんのちょっとの優しさ

ほんのちょっとの温もり

ほんのちょっとの元気

ほんのちょっとの勇気

小さな頃から少しずつのほんのちょっとを貰い続けて
今のワタシがいるのだと思う

ありがとうみさちゃん
ワタシと一緒にいてくれて

ワタシと友達でいてくれて





あやの「っていう詩をね、卒業文集に載せようと思うの」
みさお「やめてぇぇぇぇぇぇぇ!!はずかしすぎるから絶対やめてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
かがみ(ある意味イジメだな…)
942 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/19(金) 20:11:38.48 ID:iAZlnbc0
>>941
 あやのだと、素でやりそうですね。

 では、投下いきます。
 前回は難しい内容でしたので、今回は易しめで。
943 :柊かがみ法律事務所──人権啓発活動 [saga]:2008/09/19(金) 20:12:52.45 ID:iAZlnbc0
「はい。こちら、柊かがみ法律事務所です」
「こちら、東京弁護士会事務局の○○です。柊弁護士でしょうか?」
「はい」
「東京法務局人権擁護部から人権啓発活動での講演依頼が入っておりまして。弁護士会としては、柊弁護士が適任と判断しましてご連絡した次第なのですが」
「私なんかでいいんですか?」
 独立してこの秋葉原に事務所を構えてまだ3年だ。二十代のうちに独立したということもあって、弁護士としてはまだまだ若手である。
「法務局からの話では、秋葉原で『カメコ健全化キャンペーン』というのをやりたいということでして。私には正直どういうものか理解できてないのですが……」
「内容はなんとなく想像はつきますが」
「さすがですね。やはりこれは柊弁護士が適任ですよ」
「そういうことなら、お引き受けいたしますが」
「のちほど法務局から連絡が入ると思いますので、よろしくお願いします」
「はい。分かりました」

 その数時間後、電話があった。
「はい。こちら、柊かがみ法律事務所です」
「こちら東京法務局人権擁護部○○課長の○○と申します。お世話になっております。柊先生でいらっしゃいますか?」
 女性の声だった。お役所の中で女性で課長ということは、優秀な人なんだろうとは推測がつく。
「はい。弁護士会からはお話は聞いております」
「このたびはご講演を引き受けてくださるということで、ありがとうございます。ついては、日程等の詳細をつめるためにそちらに参りまして打合せをしたいと思うのですが、ご都合のよろしい日時などをお聞かせ願えればと」
 かがみは、スケジュールを確認して、希望する日時を伝えた。
「それでは、明日のその時間に参りますので、よろしくお願いします」
「お待ちしております」


 翌日。
 法務局から二名の職員が尋ねてきた。
 一人は先日電話してきた課長、もう一人はその部下だ。
 型どおりの挨拶と名刺交換をすませて、打ち合わせに入る。

 カメコ健全化キャンペーンの背景としては、秋葉原で最近問題になっているカメコのマナー悪化があった。
944 :柊かがみ法律事務所──人権啓発活動 [saga]:2008/09/19(金) 20:13:40.64 ID:iAZlnbc0
 早い話が、無断撮影の横行である。それだけならまだしも、さらに悪質な事例まで発生していた。撮影写真を卑猥なコラージュにして、ネットで公開したりといった事例である。
 かがみも、ごく最近、被害者から相談を受けて、一仕事していた。
 卑猥なコラージュを公開しているウェブサイトやアップローダーのホスティング会社に対して削除要請を出して問題のコラージュを削除させたり、UP主の身元を特定して損害賠償を請求したり、さらには各種検索エンジンのインデックスから削除させる手続もとった。
 しかし、問題のコラージュをP2Pネットワークに放出した馬鹿者がいて、ネット上から完全に削除しきるにはいたらなかった。口惜しい限りだ。

「……これは、肖像権、場合によっては名誉権も侵害する人権侵害です。そこで、今回は、この秋葉原で啓発活動を行なおうということになりまして」
 課長がキャンペーンの趣旨を一通り説明し終わった。
「ご趣旨は分かりました。私もカメコのマナー悪化は問題だと思っていたところですので、全面的に協力いたします」
「さすが、柊先生は話が早くて助かるッス。弁護士会に説明してもなかなか趣旨を理解してもらえなくて、苦労したッスよ」
「なんて口の利き方ですか。失礼ですよ」
 課長が部下をたしなめた。
「かまいませんよ。このキャンペーンの発案者は彼なんでしょう?」
「ええ、まあ……やはり分かりますか?」
 秋葉原でやろうという発想自体がオタクっぽいし、部下氏がオタクだということはかがみには雰囲気ですぐに分かった。
 一般人で構成される組織の中で生きるオタクには、大別して二つのパターンがある。隠れオタと逃げも隠れもしないオープンなオタクである。彼は、間違いなく後者だろう。
「しかし、秋葉原で啓発イベントなんて、法務局内の決裁がよく通りましたね」
「これはオフレコでお願いしたいのですが、法務局も国民にアピールする活動が必要ということでして。地道な人権啓発活動はもちろん必要ですし今後も継続していくつもりですが、それだけではマスコミもなかなか取り上げてくれませんからね」
「そこで、秋葉原というわけですか」
 地方分権改革の荒波を生き残った法務局組織であるが、それゆえに存在意義をアピールし続ける必要がある。登記部門が中心の法務局組織の中では人権擁護部門はマイナーなイメージがあるだけになおさらだ。
「はい。何かいいアイデアはないかと局内で募集したところ、彼が出してきた案がぴったりだということになりまして」
 お役所もいろいろと大変ね、とかがみは思った。

 そのあと、詳細なスケジュールなどを打ち合わせた。

「それでは、よろしくお願いします」
「こちらこそ」
 帰り際に、部下氏が、
「ナマ柊先生を拝めて感激ッスよ。サインいただいていいッスか?」
「そういうのはやってませんので」
 かがみは即答した。
945 :柊かがみ法律事務所──人権啓発活動 [saga]:2008/09/19(金) 20:14:29.13 ID:iAZlnbc0
 そのやりとりを見て、課長が感心したようにつぶやいた。
「なんというか。さすがですね……。私なんか正直、彼のノリにはついていけないのですが」
「まあ、この秋葉原で仕事してる身ですからね」


 イベント当日。
 秋葉原の主なショップには、一週間前から啓発ポスターが張られていた。
 「カメコ健全化キャンペーン」の題字の下にアニメキャラを配して、そのフキダシに「無断撮影はダメ。肖像権の侵害です」とある。下部には小さく、「共催 東京法務局 東京都人権擁護委員連合会 東京弁護士会」と記載されていた。
 まあ、啓発ポスターなんてこんなもんだろう。お役所の仕事としては、アニメキャラを使用したという点だけでも、褒めてもいいぐらいだと思う。
 あの部下氏の話によると、著作権者と粘り強く交渉して、破格の安値の著作権使用料で、使用許可をもぎとったそうだ。
 彼は、オタクの本領発揮とばかりに精力的に働いているようだった。

 講演会場は、黒山の人だかりとなっている。
 普段写真撮影を許可しない柊弁護士の写真が撮れるとあって、カメコたちが集まっていたのだ。
 また、普段は取材を受け付けない柊弁護士の画が撮れるということで、マスコミ関係者も多数集まっていた。
 カメコたちへの啓発と人権啓発活動自体のアピールという法務局の目的からすれば、まずは成功しているといってよかった。
 最初に、法務局作成の人権啓発のDVDが上映される。
 さすがに、ここにまでアニメを採用することはかなわず、よくありがちな内容のものだった。お役所が作成するこの手の映像作品の常で、はっきりいってつまらない。

 その上映が終わったあと、かがみが演台に上った。
 カメコたちがいっせいにカメラを構えて写真を撮る。
 それが収まったころを見計らって、かがみは口を開いた。
「はい、写真撮影の時間は終わりよ。みなさん、カメラはしまってね」
 カメコたちはいっせいにカメラをしまいこんだ。
「さっきまで法務局作成のDVDの上映があったけど、はっきりいってつまらなかったでしょ? 秋葉原でやるなら、京アニにでも作らせればよかったのにね」
「そうだ、そうだ」という声が、会場からあがった。
「役所の人に聞いたんだけど、そこまでやる予算がつかなかったんだって。そういうわけだから、あんなつまらないものは忘れちゃっていいから」
 会場が笑いに包まれる。
 つかみはOKと判断したかがみは、本題に入った。
946 :柊かがみ法律事務所──人権啓発活動 [saga]:2008/09/19(金) 20:15:23.28 ID:iAZlnbc0
 原理原則論から話しても素人には難しいだけだ。だから、かがみは、具体的な話から始めた。
 上述の悪質コラージュの例なんかを出しながら、被害者のどんな権利を侵害しているのか、それに対して弁護士や公権力がどのような対応をするのか、そして、加害者がどのような落とし前をつけさせられるハメになるのかを、分かりやすく説明する。
 聴衆は吸い込まれるように、かがみの話を聞いていた。

「……というわけなので、無断で写真を撮るのは駄目よ。きちんと相手の許可をとること。許可をとるときも、あまりしつこくしちゃ駄目よ。あと、さっき撮った私の写真で卑猥なコラージュなんか作ったら、がっつり賠償金をいただくので、そのつもりで」
 カメコたちはしきりに首を縦にふった。
「以上で、私のお話は終わり。ご静聴ありがとうございました」
 拍手に送られながら、演台を降りる。

 会場裏。
「ありがとうございました」
 部下氏と課長に頭を下げられる。
「いえ、こちらこそ、そちらに失礼なことを言ってしまってすみません」
 かがみも頭を下げる。
「郷に入れば郷に従えともいいます。ここでは、あれでよかったんだろうと思います」
「そうッスよ。さすがは柊先生、アキバのノリを心得てるッス」
 かがみは部下氏の顔を見ながら、高校時代のとある後輩女子のことを思い出していた。
 かがみは、改めて講演料の支払手続について説明を受けたあと、事務所へと戻っていった。
 歩きながら、部下氏からもらった名刺を改めて眺める。
 彼の姓は「田村」であった。


 事務所に戻ると、雇っている事務員が、
「お客様が来てます」
 事務所の奥に目をやる。
「やふー、かがみん」
 そんなふざけた挨拶をするのは、こなたのほかにはありえない。
「こなた。あんた、まさか……」
「はっはっはっ。もちろん、かがみんの今日の勇姿はナマで見させてもらったよ」
 考えてみれば、秋葉原でやるオタク関係イベントにこいつが来ないはずもない。
947 :柊かがみ法律事務所──人権啓発活動 [saga]:2008/09/19(金) 20:16:05.14 ID:iAZlnbc0
「ばっちり写真もとらせてもらったしね。卑猥なコラージュなんか作らないから、安心してくれたまえ」
「当たり前だ」
「講演もよかったよ。かがみん、言葉の魔術師? カメコたちも聞き入ってたもんね」
「あんたのおかげで、高校時代にきたえられたしね」
「感謝したまえ〜」
「そういう言い方されると、感謝する気がうせるぞ」

 その後は、久々にあった親友と雑談をしたすごした。
948 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/19(金) 20:17:06.35 ID:iAZlnbc0
以上です。

 実際にかがみが講演なんかしたら、オタが殺到して大騒ぎになりそうだ。
949 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/19(金) 21:00:14.17 ID:nPA00i.0
>>948
乙でしたー
かがみ流石だな。
写真撮ったやつの中の一人くらいは密かにコラ作ってそうだ。
950 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/19(金) 21:13:41.71 ID:7q9NpTIo
>>941
コレは恥ずかしいwwwwあやの……狙ってるな?

>>948
最後のは、雑談をしてすごした。かな?

かがみらしいと言うか、よかったっす。GJ! 
こなたなら、普通の写真だけで十分なんだろうな。いろんな意味で

>>949
自分用ですね
951 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/19(金) 23:46:48.24 ID:nPA00i.0
◎教師の意地

こなた「みゆきさーん、ここ分からないんだけど・・・」
みゆき「ああ、そこはですね・・・」
つかさ「ゆきちゃん、ここ教えてくれるー?」
みゆき「はい、そこは・・・」

ななこ(くー、世界史の質問やったらウチにせえっちゅうのに・・・
     なんで高翌良ばっかかいな・・・せや!)

翌日

ななこ「はいーみんな席着けえー!」
こなた「んあれ、先生!眼鏡!?それどうしたんですか!?」
ななこ「いやーちょっとイメチェンと思ぉてな、かけることにしたねん」

ななこ(これで質問しに来るやろ・・・)

・・・

こなた「あーみゆきさん?ちょっと分かんないとこがあってさー」
みゆき「ええ、どこですか?」
つかさ「ゆきちゃん、質問いい?」
みゆき「はい、ここはですね・・・」

ななこ(何でやねん!なんでウチに聞きに来んねん!!)
952 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/19(金) 23:58:19.16 ID:aiGmaNQo
こなた「むしろ先生が眼鏡かけるとAVによくいるテンプレ的な――」
ななこ「黙らっしゃあ」
953 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 00:16:38.79 ID:zZXHRLs0
かがみ「桜庭先生から犯罪の臭いがするわね……」
ひかる「私の豊満なボディに何か?」
かがみ「……い、いや……」
みのる「ほ、豊満wwwテラワロスwww久しぶりに聞きましたよ、そのギャグwww(笑)」
ひかる「……白石、遺書を書く時間を与えてやる。321、終了……」
みのる「うぎゃあぁぁぁーーーーー!!」
かがみ「(根性焼き、初めてみたわ……)」
954 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 00:17:44.69 ID:jyRJVCk0
>>953
みのるwwww口は災いの元だwwww
955 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 00:26:04.00 ID:tV95z.AO
またずいぶんと珍しい組み合わせだなオイww
956 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 02:20:54.55 ID:jyRJVCk0
◎よくあること

こなた「んあっ!」
かがみ「どうしたの?」
こなた「またPCが重くなった・・・」
かがみ「ふーん」
こなた「・・・あー、やっぱりかあ」
かがみ「何が?」
こなた「svchost.exeってやつ。またこれがCPU使ってるよ・・・」
かがみ「え?何それ?」
こなた「あたしもよく分かんないんだけどさー、これで見てるとよーく出てくるんだよねー」
かがみ「何で見てるって?」
こなた「タスクマネージャだよ。Ctrl+Alt+Deleteで出てくる」
かがみ「はあ・・・それどんなの?」
こなた「まあその、どんなプログラムがどのくらいCPUを使ってますよ、的な」
かがみ「ふーん」
こなた「んでこのsvchost.exeってのがしょっちゅうCPUを独占しちゃうんだよねー
     今100%だよ・・・」
かがみ「へえー。何をするプログラムなんでしょうね」
こなた「さあねー。まあ何かの役に立ってることは間違いないと思うけど・・・」
かがみ「まあねえ。それにしても、69個?随分沢山プログラムがあるのねー」
こなた「そうだねー、って言ってもどれがどんなのか全然わかんないけど・・・
     あ、ようやく元に戻った」
957 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2008/09/20(土) 03:54:46.29 ID:CuSQiYc0
>>948です

>>949
 誰かやってそうですけどね。バレたら、かがみの逆鱗に触れて修羅場になりそう。

>>950
 最後の最後で誤字。すみません。
 ちゃんと校正したつもりだったんですけど。
958 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 08:02:22.79 ID:NWU12ASO
>>956
あるあるwwそれ何なんだろうねホントに
959 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/20(土) 09:03:31.19 ID:sFQS9kAo
>>956
意外とそういうところ無頓着そうな気がするからありそうだね。


本来はスレ違いなんだけど、わからない方のために。
======================================================================

svchost.exe は、コンピュータ上のプロセスの 1 つであり、Windows でさまざまな機能を実行するために使用する他の個別のサービスをホストするか、または含んでいます。たとえば、Windows Defender は svchost.exe プロセスがホストするサービスを使用します。
コンピュータ上で、svchost.exe の複数のインスタンスが実行され、各インスタンスが別のサービスを含む場合があります。svchost.exe の 1 つのインスタンスがプログラムの単一のサービスをホストし、別のインスタンスが Windows に関連する複数のサービスをホストする場合があります。タスク マネージャでは、svchost.exe の各インスタンスでどのサービスが実行されているかを確認できます。
ttp://windowshelp.microsoft.com/Windows/ja-JP/help/057580a1-7002-4f43-9240-a74f42cb05c91041.mspx 」より

======================================================================

あとは、ここも参考になるかも。

MSN相談箱 svchost.exeはどんなものですか?
ttp://questionbox.jp.msn.com/qa660408.html?StatusCheck=ON
960 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 12:54:11.39 ID:AcC/eYAO
次のスレタイを何にしようか……?

案1「つかさです……。リボンは呪われとらんとてす」

案2「つかさです……。夏休みは本当に暇でした」

案3「つかさです……。正直スレタイなんてどうでもいいとです」

どれにしよう?
961 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 13:04:44.68 ID:tV95z.AO
つかさは確定なのか
962 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 13:12:42.76 ID:AcC/eYAO
つかさです……
963 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 13:23:15.03 ID:NWU12ASO
>>959
はは、何がなんだかわからんぜww

>>960
その中からか……じゃあ呪いでww
964 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 14:25:56.50 ID:hdv6FcAO
ピンクワカメとデコの呪い
はどうだろう
965 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 15:06:06.38 ID:RrxRF1E0
>>964
吹いたwwwwww
966 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 15:21:57.96 ID:nY9/Hck0
>>964
この前の推理ものでこなたに殺された2人かwwww
死にでもしないと出番がないなんてwwwwww
967 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 15:53:57.79 ID:IartFu.0
立てた

らき☆すた SS 〜つかさです……。凸と桃色ワカメなんて怖くないとです〜
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1221893403/l50
968 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 16:00:31.32 ID:NWU12ASO
>>967

つかさ喧嘩売ってるのかwwww
969 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 16:04:08.67 ID:AcC/eYAO
>>967

今回は高翌翌翌良にならないように気をつけた。
970 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 16:56:34.44 ID:tV95z.AO
みさお「おーっす」
あやの「お邪魔します」

みさお「ん? これ何?」
あやの「とうもろこし、お母さんが茹でてたの。みさちゃんの家に行くなら持っていきなさいって」
みさお「まじ!? 早速食べようぜぇ!」


みさお「んじゃ、いっただっきまーす!」パクリンチョ
あやの「いただきます」パク


みさお「……なんかしょっぺぇー」
あやの「しょっぱいね……塩がききすぎてる」
みさお「あ、水で洗ったら塩落ちっかなぁ」
あやの「甘みが少ないから味がなくなるよ、たぶん……」
971 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 17:30:12.68 ID:AcC/eYAO
トウモロコシって塩かけるもんなのか?
972 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/20(土) 18:50:17.23 ID:hdv6FcAO
待てwwwwいつのまに採用されたwwwwww
973 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 19:05:12.95 ID:DSKagkSO
−みさちゃんと柊ちゃんと凸とワタシ−

あやの「……凸…スレタイに出れたと思ったら……凸………」
かがみ「あ、あのさ、つ、つかさに悪気は無かったと思うのよ…多分…」
みさお「そ、そうだぜ。勢いが余ったっつーか、なんつーか…その…」
あやの「……みさちゃん…ちょっと来て…」
みさお「へ?……い、いたっ!?か、髪引っ張るなって!な、なに!?ってーかなんであたし!?」
あやの「…妹ちゃんだとね……シンジャウと思うから…みさちゃんは…丈夫だから………平気…」
みさお「ひぃぃぃぃぃっ!?な、なに…なにされんだあたし!?ひ、ひ、柊…た、たたた助け…ってもういねぇっ!」


かがみ(みゆきの方をフォローしとかないと、こなたが被害にあいそうなのよね…ゴメン…日下部…)


あやの「……大丈夫…みさちゃんなら…大丈夫よ…」
みさお「無理無理無理無理だって!それこわい!つーか痛いって絶対!!……だ、誰か…タスケ」

974 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 20:01:27.11 ID:jyRJVCk0
>>973
あやのこええww
975 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 20:24:30.41 ID:1dq6cAM0
―こなた+かなた=究極―

コンコン

そうじろう「ん、こなたかー? 開いてるぞー」

ガチャ

そうじろう「どうし――!?」
こなた「お父さん……たまには一緒に寝ようか?」

http://imepita.jp/20080920/572070

そうじろう「が……ま……、…………」
こなた「あれ? お父さん? おーい」
そうじろう「…………」

こなた「あちゃー、萌え死んじゃったか……」


ちなみに色塗ってみたんだが、どうよこれ
http://imepita.jp/20080920/572260
どっちの方が良いかな?
976 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 21:18:00.06 ID:ACcXLN2o
クルッ…
   ___      グキ
  / || ̄ ̄|| <⌒ヽ ))
  |  ||__|| <  丿   < 色鉛筆いいなぁ
  | ̄ ̄\三⊂/ ̄ ̄ ̄/
  |    | ( ./     /


これはやべぇ
破壊力が半端ないぞ…


 *


こなた「お父さーん」

 ムクッ

そうじろう「……」
こなた「あ、起きた。大丈夫?」
そうじろう「かなた……かなたぁッ!!」
こなた「えちょやめっ」

 [自主規制]


 *


なんてことになっちまうじゃないか
977 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 22:01:49.50 ID:1dq6cAM0
>>976
AAワロタwww&横絵でスマン
自主規制って、そうじろうパネェwww
978 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 22:21:51.65 ID:Wkp02mEo
>>975
gj!

>>976
自主規制の部分はそうじろうがこなたに肉塊にされたからですね
979 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 22:56:12.13 ID:ACcXLN2o
悔しいがこのスレの対象年齢的に>>978が正解だ…



PINKダッタラ チガウコタエダッタノニネ
980 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 23:05:04.95 ID:NWU12ASO
みさお「ミートボール、ミートボールゥ♪」ヒョイ

こなた「味わって食べてね……」
みさお「んあ?」

こなた「それ私のお父さんだから……」
みさお「……」
981 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 23:10:52.31 ID:jyRJVCk0
>>980
そうじろう・・・チーン
ミートボールの原材料について嘘言うコンクール作品を思い出した。

小ネタ

◎こなたの絵

泉家にて
こなた「ずーっと前さ、絵描いたじゃん?あたしの下手な」
かがみ「あー、あったわね。それがどうしたの?」
こなた「実はね、今パソコンで特訓中なんだ♪」
かがみ「へえ、頑張ってるのね」
こなた「うんほら、これペンタブ」
かがみ「へえー面白いわねー」
こなた「でしょー。それでさ、絵はこれね、pixiaってので描いたんだけど、どぉ?」

http://www.picamatic.com/view/1046182_hetakagami/

かがみ「・・・・・・・・・」
こなた「どぉかなー、ちょっとは上手くなったと思うんだけど・・・」
かがみ「その・・・なんで相変わらず火を噴いてんだ?私は」
こなた「だってかがみは・・・ほら、そんなキャラじゃん♪」
かがみ「あんたなー、人をからかうのも大概にしろよ!」
こなた「おぉー恐い、それよりどう?どう?上手くなったでしょ?」
かがみ「ええっと・・・」

かがみ(素直に下手と言うべきなのか、それともお世辞で褒めるべきなのか・・・)
982 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 23:27:43.62 ID:DSKagkSO
>>981
携帯で見たら、調度目線が入ってるみたいに切れてて吹いた。


……後でちゃんとPCで見てくるか
983 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/20(土) 23:34:26.53 ID:NWU12ASO
>>981
ワロタwww

ペンタブ良いなー
984 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/21(日) 08:45:30.15 ID:64jROcAO
みさお「……」

こなた「お、みさきちだ。おーい」

みさお「よぉチビっ子……」
こなた「元気ないけどどうかしたの?」
みさお「……今の私の苦しみを歌にしてみた」
こなた「は? ……はぁ」


みさお「つっくりっましょー、つっくりっましょー」
こなた「えty」
みさお「さてさて何ができるかなぁー……はい、口内炎ができましたー」

こなた(みさきちが……みさきちがおかしくなってる……)

みさお「歯磨いてるのになんでだよぅ……」
985 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/21(日) 09:29:02.90 ID:07ceCwAO
>>984
お前には栄養が足りない

ミートボールばっかり食べてるからだww
986 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/21(日) 09:29:10.23 ID:QGtsLkSO
>>984
またお前かwww
てかちよちゃんw
987 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/21(日) 12:29:07.15 ID:kkYX7BMo
あっれ…投票期間って今日までだっけ
988 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/21(日) 12:58:15.28 ID:Ndhvq560
>>975
こなたかわえええええGJ!
989 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/21(日) 19:26:56.82 ID:64jROcAO
中谷「昨日、家族で外食したんだけど」
大原「うん?」
中谷「三十路岬が店内BGMで流れて驚いたわ……」
あきら「なぬっ!?」

中谷「これだけ客が入ってるのにこの曲を知ってるのは自分だけなんだって考えると複雑な気分になるわね……」
あきら「おい待て勝手に決め付けんなコラ」
大原「ま、まあまあ……」
990 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/21(日) 19:38:56.19 ID:Ia1ikJs0
>>989
取り合わせ珍しいなー 確かに複雑な気分だww
991 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/21(日) 19:43:54.85 ID:QGtsLkSO
名前だけだと未だに誰が誰なのか分かんねww
992 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/21(日) 19:46:52.00 ID:AFsPvnAo
大原→メガネ
音無→ちっこいの
中谷→黒髪

覚えられてないのって下の名前が完全に判明してないのもあると思うんだよね
993 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/21(日) 19:51:44.07 ID:7PdIhAAO
ハルヒだと本名すらわからない主人公が活躍してるくらいだし、この三人はまだまだ影が薄い存在だから覚えられないんだろうな。
994 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/21(日) 19:56:53.61 ID:6/oPmASO
音無だけ、りんこって名前が出てた気がする。

これがあだ名な可能性も無きにしもあらずだが。
995 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/21(日) 20:01:39.72 ID:7PdIhAAO
>>994

あだ名だな。

音→りん

なんだろうけど、ところで、「音無」って「おとなし」という読み方でOK?
996 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/21(日) 20:05:14.09 ID:AFsPvnAo
音無りんこ、中谷あくるは多分確定だと思うんだけどなー

>>995
おk
997 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/09/21(日) 20:06:23.55 ID:wRAUvdE0
漫画読んでないから今一わからんな。

大原→さやか→おっとりしたお姉さん
音無→かなたさんであり管理人さん
中谷→サッカー

こんなイメージが付きまとう
998 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/21(日) 20:09:33.14 ID:6/oPmASO
こなた「意味も無く桃色ワカメー!」
つかさ「意味なんかないけど桃色ワカメー!」
みゆき「意味はありませんが桃色ワカメー!」
かがみ「いや、本気で意味が掴めん…」
こなた「ダメだねかがみは」
つかさ「ダメだなぁお姉ちゃんは」
みゆき「ダメですねかがみさんは」
かがみ「な、なによぅ…」


かがみ「はぁ…まったく、なんなのかしらあいつら…」
みさお「意味も無く凸ー!」
あやの「意味なんかないけど凸ー!」
かがみ「お前らもかっ!!」

意味?そんなものありません。
999 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/21(日) 20:16:45.82 ID:e94gGkU0

こなた「ウッウッウメウメー♪ウッウッウメウメー♪」
かがみ「なにやってんのよ、あんた。」
こなた「ん?スレ埋めの踊りだよ?ほら、かがみも。」
かがみ「あ、あたしはやらないわよ!」
こなた「>>998の遺志をくもうよ。」
かがみ「人様を勝手に故人にするな!失礼でしょ!!」




かがみ「ウッウッウメウメー♪・・・こうだったかしら?」
つかさ「お姉ちゃん、何やってるの?」
かがみ「ひぁ!?」

いろいろとスマナンダ。
1000 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2008/09/21(日) 20:21:17.00 ID:6/oPmASO
意志を汲まれた俺がきっと1000
618.48 KB   

スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)