（'A`）ドクオはタイムスリップするようです - パー速VIP 過去ログ倉庫

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1 ： ◆48iSyY6S1c ：2009/02/19(木) 23:18:50.07 ID:ZQdUkmA0

時は西暦2009年3月

福岡のとある公園でぼんやりとしている青年がいた。

名をドクオ。齢弱冠はたち
晴れた日には、よくこの公園でぼんやりするのが習慣になっていた。

ドクオはいつものようにぼんやりと空を眺めていた

1.5 ：荒巻＠管理人★(お知らせ) [Twitter]： ID:???

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2 ： ◆48iSyY6S1c ：2009/02/19(木) 23:21:59.90 ID:ZQdUkmA0

すると、制服を着た女の子が話しかけてきた。

ξﾟ�听)ξ｢いつもここで考え事をしてるよね。｣

('A`)｢雲を見ながら考えるといいアイデアが浮かぶんだよね。｣

変な子だなぁとドクオは思いながらも素直に答えた。

ξﾟ�听)ξ｢ふーん。変なの。｣

決して取っ付きやすくはみえないまさしに平然と話しかけてきた女の子に興味を持つわけでもなく、ドクオは雲を見ている。

ξﾟ�听)ξ｢じゃあねっ。｣

女の子は足早に去っていった

3 ： ◆48iSyY6S1c ：2009/02/19(木) 23:23:10.18 ID:ZQdUkmA0

数日後

また、ドクオはその女の子と会った。

ξﾟ�听)ξ｢また、考え事？｣

('A`)｢ん？あぁ。そうだね。｣

ξﾟ�听)ξ｢何考えてるの？彼女のこととか？ていうか、何してる人？名前は？年は？｣

次々と質問してくる女の子に一瞬圧倒されたが、気を取り戻した。

('A`)｢そんなにいっぺんに答えられないよ。｣

4 ： ◆48iSyY6S1c ：2009/02/19(木) 23:31:37.67 ID:ZQdUkmA0

ξﾟ�听)ξ｢それじゃ。名前と年は？｣

('A`)｢ドクオ。はたち。｣

('A`)｢何してる人？｣

('A`)｢学生。｣

ξﾟ�听)ξ ｢ふーん。で、彼女のこととか考えてたんでしょ？｣

('A`)｢いや、ガロア理論の拡大体についていろいろと…。てか、彼女なんていないよ。｣

5 ： ◆48iSyY6S1c ：2009/02/19(木) 23:37:52.11 ID:ZQdUkmA0

ξﾟ�听)ξ｢あはは、あんまり格好良くないもんね。で、そのなんとか理論って？｣

('A`)｢数学の代数って分野で…｣

ξﾟ�听)ξ｢あーもういい。数学わからんし。｣

ドクオは、高校時代から数学の先生も舌を巻くほどの能力をほこり、時折、学会などで論文を発表し、近い将来、数学会の中心となる人物だと評されていた。

6 ： ◆48iSyY6S1c ：2009/02/19(木) 23:39:28.97 ID:ZQdUkmA0

ξﾟ�听)ξ｢私、ツン。よろしくね。ドクオ。｣

('A`)｢うん。よろしく。確かに中学生くらいだと数学つまらないもんなぁ。｣

ξﾟ�听)ξ｢私、17だよ！｣

ツンは、背も小さく、あどけない顔をしていた。

7 ： ◆48iSyY6S1c ：2009/02/19(木) 23:40:45.51 ID:ZQdUkmA0

それから数ヵ月、時々公園で会ったときには、会話をするようになった。

ξﾟ�听)ξ｢もうすぐ試験があるから勉強教えてよぉ。｣

('A`)｢勉強苦手だなぁ。数学くらいしか教えてあげれないよ。｣

ξﾟ�听)ξ｢その数学がわかんないの！！それ以外期待してないしｗｗ｣

8 ： ◆48iSyY6S1c ：2009/02/19(木) 23:42:02.60 ID:ZQdUkmA0

ツンは国公立の文系らしい。英国はずば抜けて良くて、理社は普通なのだが、数学だけは、からっきしらしい。

('A`)｢｢どれどれ、ベクトルか…｣

ドクオの説明は以外と分かりやすく、ツンは二時間ほどで基本的なことをマスターした。

9 ： ◆48iSyY6S1c ：2009/02/19(木) 23:47:25.66 ID:ZQdUkmA0

それから三日ほど、教えていたら、ツンはテストで85点をとり上機嫌だった。

ξﾟ�听)ξ｢ねぇねぇ。独り暮らしなんでしょ？お礼に掃除と洗濯して、ご飯つくったげるね。｣

そう言うと、ツンはドクオをひっぱり、ドクオの住むアパートへ行った。

部屋に上がり込んだ瞬間

ξﾟ�听)ξ｢な、なにこれ。｣

('A`)｢本。｣

床には数百から数千の本が散らばっていた。

ξﾟ�听)ξ ｢一人じゃ無理！！また、今度来るね。｣

そう言うと、ツンは足早に帰って行った。

10 ： ◆48iSyY6S1c ：2009/02/19(木) 23:50:21.80 ID:ZQdUkmA0

数日後、ツンは女の子達を連れてきた。

ξﾟ�听)ξ｢しぃとあやとゆき。私の手料理で掃除と洗濯の手伝いをしてくれるから。｣

ツンの料理は彼女の友人の間でも評判がとても良いらしく、お金を払っても食べたいらしい。

あげく、少し童顔だが色白で髪も綺麗で、クリクリとした目をしていて相当もてるらしい。

('A`)｢さおりだけ中学生みたいやねｗｗ｣

11 ： ◆48iSyY6S1c ：2009/02/19(木) 23:51:35.43 ID:ZQdUkmA0

そんなたわいもない会話をしながら掃除と洗濯を終わらせ、料理を平らげた。

ツンの手料理は思いの外美味しかった。

ξﾟ�听)ξ｢また、勉強教えてくれたら手料理食べさせてあげるね。｣

12 ： ◆48iSyY6S1c ：2009/02/19(木) 23:57:58.54 ID:ZQdUkmA0

夏休み

あれから、ツンとはよく会っているが、しぃ達とはたまに話す程度である。

ある日の夜、ドクオがアパートにいると、しぃから連絡があって、ツンが家に帰らないらしい。

ドクオは例の公園に行くとツンは一人たたずんでいた。

('A`)｢早く帰らないとみんな心配してるぞ。どうしたんだ？｣

ξﾟ�听)ξ｢うん。模試の成績がどんどん落ちてきて…｣

13 ： ◆48iSyY6S1c ：2009/02/20(金) 00:00:56.18 ID:nfPHKLo0

('A`)｢スランプなだけだよ。まだ半年あるんだから。｣

ツンは小さく頷くと、今まで我慢していたのか、涙があふれていた。

それを写し出すかのように空からも一粒二粒と雨が降ってきた。

すぐに雨脚は強まってきた

('A`)｢こりゃ。本降りになるな。とりあえずうちにでもくる？｣

ξﾟ�听)ξ｢うん…｣

二人が立ち上がるや否や雷が近くに落ちた。

ツンは雷が苦手だった。きゃあと叫ぶとドクオにしがみついていた。ブルブルと震えていた。

二回目の雷が落ちたとき、ドクオとツンは意識を失っていた。