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ピカチュウ「昔はよかった・・・」inパー速6 - パー速VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/13(木) 21:39:53.98 ID:iPtL0PUo
ピカチュウ「昔はよかった・・・」inパー速5
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1244450943/
ピカチュウ「昔はよかった・・・」避難所4
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1240465152/
ピカチュウ「昔はよかった・・・」避難所3
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1232964116/
ピカチュウ「昔はよかった・・・」避難所2
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1225681079/
ピカチュウ「昔はよかった・・・」避難所
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1223300056/

◆本スレまとめ
まとめwiki
http://www19.atwiki.jp/wktkwktk/
まとめてくださっているサイト
http://yeisu.hp.infoseek.co.jp/matome/pikachu/pikachu.html
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諸君、狂いたまえ。 @ 2024/04/26(金) 22:00:04.52 ID:pApquyFx0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714136403/

少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/

渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

2 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/13(木) 21:47:55.35 ID:bJ2TXGUo
こっちでいいの?
3 : ◆ihjpPTk9ic :2009/08/13(木) 21:49:13.10 ID:iPtL0PUo
つづきはこっちに投下していきます
4 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/13(木) 21:49:31.10 ID:u70tRh6o
いつのまにやらこっちに来てからもう6スレ目か・・・
5 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/13(木) 21:52:58.04 ID:hHciQJUo
Wikiのトップで幸せそうな御三家の姿を見てしまったお
6 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/13(木) 22:25:47.75 ID:mYPor76o
重複した方html化依頼出した?まだなら出してくるよ
7 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/13(木) 22:34:06.04 ID:m/ziDDAo
>>6
お願いします
8 :sage :2009/08/13(木) 22:37:05.83 ID:UgISrs.0
もう少しで終わってしまうなんて…
これだけが俺の生きがいなのに
9 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/13(木) 22:38:08.55 ID:mYPor76o
依頼してきた。テンプレで重複は対象になってないけどいいよね
10 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/13(木) 23:11:06.10 ID:Q8G8JZI0
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
11 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/13(木) 23:12:45.36 ID:mYPor76o
しかしこれが最終スレかと思うと感慨深いな……
12 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/13(木) 23:35:58.05 ID:hyQiRcAO
終わるなんてやだやだ!










涙でてきた
13 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/13(木) 23:59:09.71 ID:l1gxBIDO
寂しくなるな……。
14 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/14(金) 00:04:29.40 ID:Kjn3rl.o
思えば去年の秋からずっと読み続けてるんだよな
もうすぐ1年か…作者が外伝書くかもと言っていたし、泣くのはまだ早いぜ
受験終わって好きなことやってそれでも時間が空いたら書いて欲しいな
15 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/14(金) 00:08:11.44 ID:IIHBj4w0
俺はキリがいいから終わっていいと思うが
そりゃ寂しいけど、gdgd続けたってしょうがないだろ
ジャンプとかそういうのみたいになるぞ
16 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/08/14(金) 01:19:15.40 ID:k3SAuEQo
ピカチュウたちの冒険はこれからだ!
17 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/14(金) 02:23:42.41 ID:iR0IRgIo
まずはひとつの物語として完結させて
伏線回収も含めて外伝か?
18 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/14(金) 02:48:47.40 ID:KyvK7QSO
お前ら…1スレ目覚えてるか…?
このスレが出来たのも…偶然だったんだぜ…?
誰かが立てたスレに誰かが小さなSS書いて…そっから出来たんだぜ…?
19 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/14(金) 02:49:41.74 ID:lo6Llcoo
そうだったな……昔はよかった
20 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/14(金) 02:53:45.54 ID:AsFC7m6o
ピカチュウとニャースの語り合いな
21 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/14(金) 03:01:02.47 ID:qQb/vMAO
そういや乗っ取りから始まったんだよな

あの時はこんな大作になるなんて想像もつかなかった
22 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/14(金) 04:41:26.15 ID:6YEk7MDO
せっかく4スレ目からおいついたのに!
もうすぐ終わるなんて!
ずっと読んでいたい!あぁでも最後をよみたい!
ああぁぁぁあぁああぁぁぁぁぁああぁあぁぁぁぃああ!!
23 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/14(金) 05:07:54.44 ID:lNL0SvMo
タイチの師匠が出たのっていつだったけ?
24 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/14(金) 05:31:13.87 ID:41L3VwEo
第十八章 上
サファリでヒナタと合流するとこかな
25 : ◆ihjpPTk9ic :2009/08/14(金) 10:45:58.62 ID:2u/zXcAo
「ピカチュウ?」

心配そうに僕を見つめる主の目には、
居並ぶサトシのポケモンに対して、あまりに矮小な電気ねずみが映り込んでいた。

「ピィ、カァ、チュッ」

安心して、ヒナタ。
僕は君のお父さんを取り囲む殻を壊しに行くだけだ。
それは僕にしかできないことなんだ。
確かにヒナタは強くなった。マサラタウンを出た頃とは比べものにならないほどにね。
けど、今のヒナタがサトシに挑むのは、月に手を伸ばすのと同じくらいに無謀なことなんだよ。
ポケモンの練度も、トレーナーとしての経験も、感覚共有の扱い方も、君とサトシには天と地ほどの懸隔がある。
サトシは感情を削り取った声で言った。

「せめて、安らかに眠ってくれ」

弔いの言葉はまだ早い。
リザードン、フシギバナ、カメックスの三体が滑らかな挙止で陣を完成させる。
それを傍目に目を瞑った。
禁忌を破ることに畏れはなかった。
26 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/14(金) 10:46:57.15 ID:2u/zXcAo
一次解放。
自制心を忘却し、思考回路を切り替える。
光速を越える速度は存在しない。
僕を中心に放射された紫電が、そのまま僕の"感覚器"となる。
その空間を侵した物体は遍く僕の意識下におかれる。
感覚強化に付随して電光石火のリミッターも解除される。
超高速戦闘において第一に恐れなければならないのは自滅。
障害物との衝突。直線的な軌道を読まれてのカウンター。
認識が追いついていなければ、いくら身が軽かろうと意味がない。
解放による感覚強化はその問題を解決してくれる。
僕は本当の意味での疾さを手に入れる。

「ピィッ」

目に映る景色が止まって見える。
耳は一刹那古い遅い音を聞いている。
誰も僕に追いつけない。圧倒的な疾走感に酔い、優越感に耽溺する。
二次解放。
無意識的に蓄電し意識的に放電する。
その思考を反転させて――。
意識的に蓄電し無意識的に放電する。
念頭におくのは慢性的な不足感。
そうするだけで無尽蔵にも思える電気が頬袋に蓄積されていく。
後はそれを心ゆくまで浪費すればいい。
そう、たとえ電撃を放つ相手が、かつて志を共にした旧知のポケモンだとしても。
27 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/14(金) 10:48:28.26 ID:VawFDfQo
来てた乙
28 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/14(金) 10:48:40.04 ID:2u/zXcAo
"葉っぱカッター"の雨が降り注ぐ。まるで槍衾だ。
それらを最小限の動作で躱し切り、サイドステップ、ウォータージェットに匹敵する威力で迫る"ハイドロポンプ"の掃射を跳躍する。
目前に迫るは翼竜の爪。"アイアンテール"を発動する。
一撃、二撃、三撃。空中での攻防。
その合間に見えた"火炎放射"の予備動作を僕は見逃さない。
身を仰け反らせたところに"電磁波"を照射、硬直した彼の頭を踏み台に、カメックスへと肉薄する。
彼我の距離は十メートルといったところ。
"ハイドロポンプ"の乱射を躱しながら、背後から無数に迫る"葉っぱカッター"を必要な分だけ電撃で相[ピーーー]る。
充填――完了。

「ピィ〜〜カァ〜〜チュウ〜〜〜ッ!!!」

激しい目眩に襲われる。
蹌踉めく体を奮い立たせ、飛来する"寄生木の種"を弾き飛ばす。
"十万ボルト"の手応えはあった。これで一匹。
小さな庭を造る勢いで成長する"寄生木の種"を見遣り、
"電光石火"を発動、音も無く僕の周りを囲みはじめていた粉塵を突破する。
"眠り粉"か"痺れ粉"かどうかはどうでもいい。
激しい爆音が鼓膜を叩いた。
フシギバナとリザードンのタッグが得意とする粉塵爆発。忘れようもない。
翼竜の羽音が頭上に迫る。僕はフシギバナのほうへ駆けた。
背中の大輪が開く。"電光石火"。僕のすぐ右脇を量子砲が通り抜けていく。
最早僕たちには、特定の技におけるチャージの概念がない。
幾本もの"蔓の鞭"を躱した先に、フシギバナの巨体がある。
29 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/14(金) 10:50:03.47 ID:2u/zXcAo
最大出力で"フラッシュ"。
一時の目眩ましが最大の好機となる。
僕は行き場を失った"蔓の鞭"を手繰り寄せ、渾身の力で引っ張った。
横倒しになるフシギバナ。これで二匹。
距離を取る。今まで草タイプのフシギバナを意識して炎を控えていたらしいリザードンが、吹っ切れたように火球を連射する。
一つ一つが即死級。その間隙を縫って"電光石火"を二重掛けし、跳躍。
炎の嵐を突破してリザードンの首にしがみつく。

「ピ……」

もうお終いにしよう、リザードン。
弱点となる部位に電撃を流し込む。
リザードンの目が焦点を失う。失速。反転。
墜落する直前に彼の体を離れ、着地する。三匹目。

「ピカピ……」

僕は元主に向き直った。そして同時に、解放していた能力を閉じた。
それが全てを台無しにするとも知らずに。

「今だ」

飛び退く。間に合わないことは分かっていた。
高圧水流が右肩に当たり、血が視界を赤く濡らした。
逃げようとした先には炎の壁。
後退もままならずに、太い蔓によって雁字搦めにされる。彼らは倒されたふりをしていたわけだ。
30 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/14(金) 10:51:27.62 ID:2u/zXcAo
僕が倒したと錯覚するほどに絶妙の演技で戦線から離脱し、僕が警戒を解いた瞬間、戦線に復帰する。
ああ――なぜきちんとそれぞれにとどめを刺しておかなかったんだろう。
後悔して、自嘲する。
いや――たとえ今は袂を分かった者同士でも、かつては共にポケモンリーグを目指した仲間を[ピーーー]ことなんてできない。
そんな覚悟は持つことができない。傷の痛みはなかった。ただ、熱かった。
きっと蔓が僕の全身を砕く時も、痛みは感じないだろう。

「ピカチュウッ! お願い、逃げてっ!」

誰かの叫びが聞こえる。
ごめんね。薄れ行く意識の中で、僕はその誰かに詫びた。
不意に蔓の縄が解かれて、僕は仰向けに地面に降ろされた。
殺風景な天井が目に映る。三つの重たい足音が聞こえた。
リザードン、フシギバナ、カメックス。
それぞれが幼少期の面影を取り戻した表情で、僕を見下ろしている。

「ピ……カ……?」

何を躊躇っているんだい?
ぽたり。
瞼の上に、一粒の雫が落ちた。
ぽたり、ぽたり。
二粒。三粒。……君たちは、泣いているのか。
31 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/14(金) 10:52:36.22 ID:2u/zXcAo
「何をやっている?」

サトシの震えた声が響く。

「殺せ。俺の命令が分からないのか」

ほら、君たちの主が怒っているよ。
しかし三匹は頭を垂れて、まるで僕を守るかのように、そこを動こうとしなかった。
三匹の輪が崩れる。リザードンとカメックスを押しのけるようにして、サトシがそこに立っていた。
がちり。
無機質な音と共に、撃鉄が起こされる。
銃身の先には僕がいた。

「ピカピ……」

引き金にかけられた指が戦慄く。

「ピカチュウ……」

衝撃が僕を襲った。
懐かしい声がした。
懐かしい匂いがした。
懐かしい横顔が見えた。
懐かしい息苦しさがあった。
僕は、サトシに抱擁されていた。

「俺は……っ……俺はなんてことを………ごめん、ピカチュウ……ごめん……」

サトシの頬を涙が伝う。気付けば、僕の目頭にも熱いものが滲んでいた。
32 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/14(金) 10:54:22.87 ID:s4r2TWUo
                  , -─── 、
              /##二二__ヽ、       置     こ     よ
                /##/    、 ヽ ヽ
             ,'## / /_/」_ハ `、 `、    い     こ     く
               |ヘ、#_lノ ;≠、'ノ 刈 l  l!
               { (( ッ'ト-リ ゙   ,、リソハ |'     と     に    分
               ヽヽ o゚ ´   /ソ}'ノ ノノ
               Y ° - ' `゚イイ´      き     テ     か
               /⌒ ( Y)` ;‐‐ ' ゚( i )
            |:::::::::::〉i/^^ゝ-、 (y )       ま     ィ     り
             l++::::(/\ ,ミ}::ハ:ヽ〉i(
            l+┘ /::::::::::ソ:::::}:( y)       す    ッ     ま
                l::::::/:::::::::::/::::::/::::)i〈
             l:::::;++、::/:::::::::!::::{l|ll}       ね    シ    せ
             ハ(___ ノ:::::;++:|l::::::::ハ
            / ̄キ:::::::::メ メ::|ヽ、:::::::::ゝ、           ュ    ん
           ,'+++':::::::::::++'::::::\ヽ、::::::キ ヽ
            l::::::::::::::::::::::::_rァ⌒`ヽ、:::└++ヽ_____          が
           l:::::::::::::::_/ヽノ     ヽ::::::::/_っー’   _,,..i'"':,
           ノ_へ∧/    `、__    \        |\`、: i'、
            (_    \        `、  `丶、   `;       .\\`_',..-i
           `‐‐--\      `、      ノ        .\|_,..-┘
     , '⌒ヽ._____\     `、─---‐'
    /             ̄`ヽ    ;
33 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/14(金) 10:54:54.78 ID:2u/zXcAo
「俺は……、お前を失うのが怖くて……それで……」
「……ピカチュ」

いいんだ。僕は全て知っている。
なぜ君がバッジを全て集めた頃から圧倒的な戦いを好むようになったのか。
なぜ君が僕をマサラタウンに残して消えたのか。
ヒナタと一緒に冒険するうちに、僕はある一つの仮説を立てたんだ。
たぶん君は僕の体が、電撃の負荷に耐えきれず、自己治癒能力を失いつつあることを、あの時既に知っていた。
だから君は相手への過剰攻撃を承知で、短期決戦を軸に据えた命令を出すようになった。
次第に、僕をポケモンバトルに出さなくなった。
君の淡泊な態度を見て、僕は君が変わってしまったと嘆いていたけれど、それは間違いだった。
君は僕に、ポケモンバトルをする度に僕が寿命をすり減らしていることを、隠そうとしてくれていたんだろう。
君がマサラタウンを去った日、僕は君に捨てられたとばかり思っていた。
しかし実際それは、僕に少しでも長く生きて欲しいという君の思い遣りだった。
電撃を使いさえしなければ、僕は普通のピカチュウと同じように、平穏に生き、安らかに死の眠りにつくことができる。
事実、それから僕はポケモンバトルから離れ、カスミやヒナタと一緒に静かな十六年を過ごすことができた。

「ピカチュウ……俺を……許してくれ……っ……俺は、お前が苦しむのが見たくなかったんだ……」

僕がカントー発電所で捕らえられたのは、きっと、君の指示だったんだろう。
あのままヒナタと冒険を続けていれば、あのまま何も知らずに電撃を使い続けていれば、
遅かれ早かれ、僕には惨い死が待っていた。
強化骨格開発施設でのミュウスリーとの一戦は、せめて僕が苦しまず、戦いの中で一瞬のうちに死ぬことを望んだ、君の采配だった。
気付いた切欠はアヤだった。
彼女は僕の正体を知り、自分のものにしようと画策した。
僕の主であるヒナタに嫉妬し、ある種の執着を抱いていた。
しかしシルフカンパニーで彼女に再会したとき、その執着は消えていた。
おそらく君がアヤに、僕が先の無いポケモンであることを教えたからだ。
つい先刻だって、アヤはヒナタにその真実を告げようとし、結局、口を噤んでいた。
34 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/14(金) 11:23:41.63 ID:C9G.sUSO
あれ…おかしいな画面がぼやけて見える
35 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/14(金) 11:24:34.13 ID:VawFDfQo
なんだうそか
36 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/14(金) 11:25:34.83 ID:KyvK7QSO
サトシ…
37 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/14(金) 11:29:53.18 ID:Wkb8T1.0
トリつけ忘れでないかい?
38 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/14(金) 11:34:03.09 ID:s4r2TWUo
>>37
>>25
39 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/14(金) 11:38:43.30 ID:lHiIMIDO
今更鳥とかどーでもよか
40 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/14(金) 12:24:14.04 ID:Wkb8T1.0
そうだな、話の内容でわかるしな。
41 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/14(金) 12:41:39.56 ID:AbmyRrM0
何でこういうの読んだら太く短く生きたい衝動が強くなるんだろう…
ピカには細く永らえてでも生を全うして欲しいのに…
42 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/14(金) 12:47:46.50 ID:wp.Dmq6o
目からみずでっぽうとはこのことか
43 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/14(金) 14:10:18.42 ID:mI4R4sDO
色んなところからしおふき

ピカチュ……
44 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/14(金) 14:41:08.42 ID:MrxNd6AO
目と鼻からしおふきが止まらんぞ
サトシサトシぃぃぃ
45 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/14(金) 15:34:10.54 ID:flDjmUAO
っていうヒナタの夢だったら
46 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/14(金) 15:51:28.94 ID:oZS43EDO
ピカ視点でそれはない
47 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/14(金) 15:57:27.74 ID:lZ3P9Es0
白髪混じりのサトシが何故こうもナチュラルに思い出せるんだ…
48 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/14(金) 16:50:34.80 ID:axz/ugDO
やっと追い付いた
49 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/14(金) 17:49:42.28 ID:CZxN4MAO
前スレの最後の方にミスと思うのがいくつか
>>987の一文に「僕は」2回使用。あと>>989のヒナタの台詞も変。

そろそろ終わるのか…
50 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/14(金) 22:03:32.82 ID:gKFRMYDO
51 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/14(金) 22:04:37.23 ID:lNL0SvMo
粉塵爆発とかチャージ無しのソーラービームとかかっこよすぎwwwwww
とか思ってたのに、目から汁が止まらない
52 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/14(金) 22:17:45.76 ID:ickm.sDO
何回読んでも御三家とのバトルからの一連の流れで泣ける(´;ω;`)
どうしてこんな話が書けるんだ…
53 :sage :2009/08/14(金) 23:24:25.64 ID:yM0.gcI0
あれ、なんだろう 目からハイドロカノンが…
54 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/14(金) 23:30:06.50 ID:TGNj1ygo
おちつけw
55 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/14(金) 23:34:22.39 ID:flDjmUAO
あれなんだか目からティアーが…
56 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 01:06:29.05 ID:WPY3I.Eo
目からサトシが・・・
57 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 01:36:40.27 ID:d1LG.cSO
あれ、目から髭ソリが…
58 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 02:11:55.09 ID:Njkv0wSO
>>55
ルー大紫乙ww


チャージ無しのソーラービームに即死級の火炎てそりゃサトシ最強なわけだ
59 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 04:14:06.27 ID:uSL7uO.0
確かにソーラービームがチャージ無しだったらゲームで草タイプ強くなるな…
まぁリーフストームと相互互換ってとこか?
60 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 05:13:16.33 ID:q568XIDO
にほんばれ!
61 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 11:17:19.58 ID:1t0nPbco
「お父さん、ピカチュウは? ピカチュウは大丈夫なのっ!?」

聞き慣れた足音が近づいてくる。

「ああ。生きてる」

僕はサトシの抱擁から離れて、ヒナタに自分の足で立てるところを見せようとした。
が、肩からの失血が酷いせいか、能力を解放した代償のせいか、足許が覚束ない。
倒れかけたところを、フシギバナの蔓に救われた。
ヒナタの腕が僕を包み込む。

「よかったっ……もうっ……どうしてピカチュウはいっつも………ひくっ……勝手に、行っちゃうのよ……!」
「ピィ……カ……」
泣かないで、ヒナタ。僕のことはいい。
君には僕の介抱よりも大切なことがあるだろう。
ヒナタが、ふと顔を上げる。
サトシはシステムの仮面を剥がし、少年の頃の面影を取り戻していた。
優しい愛情に満ちた瞳が、娘を、ヒナタを見つめていた。

「おとう、さん」
「ヒナタ」
「お父さんっ!」

ヒナタが駆け寄り、サトシが抱き留める。
僕はそれに挟まれる形で、止めどなく涙を流す父娘を見上げた。
幸せだった。僕はきっと、この時、この瞬間の幸福のために生きてきたのだ。
62 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 11:19:00.65 ID:6i6GSADO
目からハイドロカノン…
63 : ◆ihjpPTk9ic :2009/08/15(土) 11:19:46.91 ID:1t0nPbco
「すまなかった。本当にすまなかった。
 俺は一時もお前のことを忘れたことなんかなかった。
 傍にはいてやれなかったが、ずっとお前と、お前の母さんのことを見守っていた。
 今さらこんなことを言っても、信じてもらえないかもしれないが……」
「ううん。信じる。あたし、お父さんのこと信じる。
 でも、教えて。どうしてお父さんは、あたしたちをマサラタウンに置いて出ていったの。
 システムのせいなの?
 あたしは、お父さんがシステムで働いていても、そんなこと、どうだってよかったのに……ひくっ……うぅ……」
「俺は、お前とお前のお母さんを巻き込みたくなかったんだ。
 お前たちを平凡な幸せから遠ざけたくなかった。
 特にヒナタ、お前には、お前の好きなように人生を歩んで欲しかった」

適格者の遺伝子。
サトシの子供がシステムからどんな扱いを受けるか、また、どのように人生を限定されるか。
それはアヤを見れば明らかだ。
サトシは過去の因縁を断ち切ることで、それを防ごうとした。

「俺は、父親失格だな。お前を突き放そうとするあまり、今までお前に、あんなに酷いことを……」
「いいの。もういいの。お父さんが今こうしてあたしを抱きしめてくれているだけで、全部、忘れられるから」
「許して、くれるのか?」
「うんっ、うんっ……」

ぎゅ、と抱擁に力がこもる。
64 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 11:21:26.79 ID:1t0nPbco
「ピィッ」

苦しいよ、二人とも。
僕は二人の間から顔を出した。
そして車椅子に乗った老人の素顔を見た。
背筋に悪寒が走り抜けた。幸福の温もりが反転する。
……これは、何の冗談だ?

「情に絆されたようじゃのう、サトシ」
「えっ?」

ヒナタは驚愕の表情で顔を上げた。
無理もない。そこには病床に伏せているはずの"オーキド博士"がいた。
管理者の三文字が脳裡に揺曳する。

「嘘……だってオーキド博士は病気で……こんなところにいるはず……」
「『初めまして』、ヒナタちゃん。驚かせてすまんのう」
「初めまして?……何、言ってるんですか。
 あたし、マサラタウンで、オーキド博士の研究所の近くに住んでいて、小さい頃からたくさん遊んでもらった、ヒナタです」
「ヒナタちゃんは根底から勘違いしているようじゃのう。
 ワシと君は正真正銘の初対面じゃよ」
65 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 11:22:29.59 ID:BRnmvKoo
wktk
66 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 11:23:19.32 ID:1t0nPbco
「……あなたは、誰?」

震えた声でヒナタが尋ねた。
サトシは目を伏せ、無言で二人の遣り取りを聞いていた。
あの老人はオーキド博士であって、オーキド博士ではない。
二律背反――非現実のような現実を直視する。
外観が同じでも中身が違う。
顔は同じでも性格が違う。
ハードウェアが同じでもソフトウェアが違う。
頭の中に閃くものがあった。
信じたくないが、有り得なくはない。
オーキド博士の外見をした老人は静かに言った。

「ワシは奴のクローンじゃ。同時に、君らがシステムと呼ぶ組織の管理者でもある」

クローン技術。
その非道徳性から中止に追い込まれ、秘密裏に行った者は法的拘束力を受けることになった禁忌の業。
だが、僕は既に、常識や既成概念に囚われずに技術発展に取り組み、クローン生成技術を確立した組織を知っている。
そしてその被験体はポケモンに留まらず、人にまで及んでいた。
67 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 11:27:31.53 ID:BRnmvKoo
もしかして今までの管理者もクローンだったの?
ずっとコピーに支配され続けてきたとか怖すぎる
68 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 11:53:51.34 ID:nmcwIxAo
なんという超展開
69 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 11:55:12.57 ID:1t0nPbco
「オリジナルはマサラタウンにいるオーキド博士のほうじゃ。
奴は研究者としてもトレーナーとしても一流じゃった。
旧世代のシステムに見込まれ、若くしてヒエラルヒーの頂点にのし上がったほどにのう。
しかし、奴も老いには勝てんかった。
表と裏の顔を両立するのが体力的に難しくなってきたんじゃ。
セキエイとマサラタウンを往復するのは結構な労力がいるからのう……ごほっ、ごほっ……」

もう一人のオーキド博士が激しく咳込む。
腕から伸びた点滴のチューブが揺れた。

「奴は後継者を選ぶにあたり、奴の目に適う者がいないことに絶望した。
 そこで創り出されたのがワシじゃ。
 奴はワシにシステムの全てを託した。
 そして己の記憶からシステムに関わる部分を抹消し、平穏な余生を送ることにしたのじゃよ。
 約十六年も前の話じゃ」

十六年前。
同時期、サトシがシステムに消え、ヒナタがマサラタウンで産声を上げた。

「そんな……じゃあ、あなたはここでずっと……」
「ワシは納得しておる」

ヒナタの思いを察したように、もう一人オーキド博士は咳払いして言った。

「思想、信条、知識、技術――ワシは奴が持っていた全てを受け継ぎ、"自分の物"にした。
 奴の傀儡などではない。ワシは自分の意思でシステムを動かしているんじゃよ」
70 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 11:56:26.97 ID:t2w2Ykg0
なんという・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!!
71 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 12:12:00.32 ID:mccMnmwo
そういや来週のアニメではオーキドの偽物出てくるんだよな
72 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 12:48:45.29 ID:1t0nPbco
「システムの目的は、何なんですか?」

ヒナタの質問に答えたのは、サトシだった。

「ポケモンと人が、本当の意味で仲良く暮らせる社会を作ることだ。
現状、人はポケモンを道具として扱い、傷つけ合わせている。
博士は、その常識を変えようとしているんだ。
どうして人の娯楽のために、ポケモンが傷つき、死ななくちゃならない?
俺はポケモンリーグが終わってから、ずっとそんなことを考えていた。
博士がシステムに勧誘してきてくれたのは、その頃だ」
「お父さんは……、どうやってその常識を変えようとしているの?」
「人とポケモンの繋がりを、一度切り離すんだ。
まだ人とポケモンの生活圏が深く交わっていなかった時代を再現する。
ミュウスリーのことは、多分、もう知っているだろう。
BWボールのことも知っているはずだ。
人とポケモンの癒着は簡単に切り離せない。
強い反発を抑えるには、それを正面から圧倒できるほど強い力の群体が要る。そうでしょう、オーキド博士」

信頼に満ちたサトシの声に被せられたのは、

「サトシよ、お前はいつまでそんな夢物語を信じておるんじゃ?」

彼の十六年を無に帰す冷酷な声だった。
73 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 12:50:58.49 ID:45Ds32Qo
サトシ・・・
74 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 12:52:19.85 ID:uSL7uO.0
サトシ…
75 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 13:21:07.65 ID:1t0nPbco
「博士……?」
「気付くのが遅すぎたのう。
ワシの目的は、散在する旧世代の遺産を統一することじゃ。
ここカントーのセキエイのように、ジョウト、ホウエン、シンオウ……それぞれに聖蹟があり、
それを守るための組織が存在しておる。
ミュウスリーとBWボールはそれらの制圧を可能にするじゃろう」
「……俺は、あんたに利用されてたっていうのか?」
「お前は優秀な手駒じゃった。しかしもう用済みじゃ。
稀代の適格者とそのポケモンも、統制された最強ポケモンの群体には敵わん。
 特に親子の情に絆され、骨抜きになった今となってはのう」
「ふざけるな」

サトシの静かな怒りに応えるように、リザードン、フシギバナ、カメックスの三体が咆吼を上げる。
もう一人のオーキド博士は、震える指先でコンソールを叩いた。

「抵抗は無意味じゃ」

音も無く壁が開き、ミュウスリーが出現する。
漆黒の体表に白銀の鎧。
足は地面に触れずに、僅かに浮いている。
背後には長くて太い尻尾が、何かの感覚器のようにゆったりと揺らいでいる。
施設で対峙した時と寸分変わらない状況。
ただひとつ、制御されているミュウスリーの数が、五体であるという事実を抜きにすれば。
76 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 13:23:45.68 ID:WPY3I.Eo
なん・・・・だと・・・
77 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 13:24:30.82 ID:nmcwIxAo
ワーオ
78 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 13:41:19.47 ID:1t0nPbco
無謀だと知りつつも、ヒナタとサトシの前に躍り出る。

「よくぞここまで長生きしたものじゃのう、ピカチュウ」

もう一人のオーキド博士は僕を見据えて言った。

「お前には礼をせねばならん。
いい機会じゃ、お前の出生の秘密を教えてやろう」
「チュウッ!」

ダメだ、言うな!

「お前は、奴の被造物じゃ」

瞬間、空気が凍り付いたような気がした。
なぜ、僕だけが普遍的なピカチュウとは一線を画した身体能力を持っていたのか。
なぜ、僕だけが相性の規範法則を無視できるほどの、強力な電撃を放つことができたのか。
それらの疑問が氷解する。
すべては設計図通りだった。
オリジナルのオーキド博士は、寿命を犠牲に高性能なポケモンを創り出す術を知っていた。
僕は彼の作品として、何も知らずにサトシの最初のポケモンになった。
そもそも、どうしてサトシは僕の寿命のロジックを、十六年前の時点で知ることができたんだ?
今なら簡単にその謎が解ける。
オリジナルのオーキド博士が、管理者の職務を目の前のオーキド博士に委譲する直前、サトシに真実を告げたからだ。
設計者が創造物の欠陥を知らないはずがない。
79 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 13:49:56.67 ID:BuD9E8Qo
ふーん
80 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 13:50:41.36 ID:v3axUkAO
なんてこった…
81 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 13:51:50.62 ID:Njkv0wSO
>まんまと騙されてたわけだ、オーキドのじいさんに。

昔スレにあったこのレス…頭から抜けないと思っていたらまさかな…
82 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 13:56:57.01 ID:4UraDKg0
うーうー
83 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 14:05:57.96 ID:1t0nPbco
サトシが乾いた声で言った。

「嘘だ……!」
「現実逃避は人間のもっとも愚かしい行動のひとつじゃ。
 ポケモンの創造は不可能ではない。
 むしろ、この世界に広く棲息するポケモンの原型は、全て旧世代の人類の産物じゃ……ごほっ……ごほっ……」

オーキド博士は饒舌に語った。

「ポケモンが存在せず、人類がこの星の支配者された時代。
 人類は退廃の末、この星の環境を自然修復不可能になるまで破壊したんじゃ。
 生き残ったわずかな人類は地下に潜り、再生の希望を託して、過酷な地表の環境に耐えうる生物を創造した。
 それがポケモンじゃ。動物が環境適応能力によって進化した姿ではない。
 今日ではよく知られているポケモンに、かつては空想上の生物として扱われていたものが多いのはそのためじゃ」

その最たる例はドラゴンタイプのポケモンだろう。

「ピカチュウ?」

不意に、僕を呼ぶ声があった。ヒナタだった。
瞳に浮かぶ光は不安定に揺れていて、現実を拒絶したがっていることが読み取れた。

「ピカチュウが造られたって、どういうことなの……?」

それは――。
僕が反応するよりも早く、あまりに容赦ない一言がヒナタに浴びせられた。

「そのピカチュウの余命が、もう残り少ないということじゃ」
84 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 14:08:18.04 ID:nmcwIxAo
人類がこの星の支配者された時代。
↑これが気になる
85 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 14:08:34.70 ID:1t0nPbco
ポケモンが存在せず、人類がこの星の支配者された時代。 ×

ポケモンが存在せず、人類がこの星の支配者であった時代。 ○
86 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 14:38:56.11 ID:1t0nPbco
慟哭。
逃避。
錯乱。
その瞬間、恐らく、この場にいる誰もがヒナタの反応を予測していた。
しかしヒナタは、静かな涙を一粒零しただけで、手の甲で目を擦り、僕に微笑んで見せた。

「やっぱり、そうだったんだ」

彼女は強かった。

「エリカさんのお屋敷にいたときから、ずっと、夢を見てたの。
ピカチュウが死んじゃう夢……ピカチュウがあたしのところから、永遠にいなくなっちゃう夢……」
「ヒナタ、もういい」

サトシがヒナタを抱き寄せる。
ヒナタはサトシの胸の内で嗚咽を堪えながら、

「あたしは……ピカチュウがいなくなっても……うっ……えぐっ……、
 大丈夫、だから……だから、あたしのことは、もう、心配しないで……ひうっ……」

彼女は、自立できると言っている。
たとえそれが、その場限りの勇気や虚構によって支えられている台詞だとしても。
僕はヒナタに背を向けた。
87 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 14:40:13.26 ID:VRpO4NIo
いかん・・だめだ・・・
88 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 14:40:29.46 ID:GwrP7xko
ピカチュウ……
89 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 14:52:18.69 ID:WPY3I.Eo
俺は中盤から何かを期待していた
何を期待していたのか今までわからなかったが

これだったのか
90 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 14:55:55.81 ID:mccMnmwo
wikiのトップのピカチュウの哀愁漂う後姿が思い浮かんだ
91 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 14:58:59.62 ID:Md25wgDO
ピカチュウ…
92 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 15:01:37.57 ID:Cc85yxc0
直視できる自信がない…
93 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 15:01:49.42 ID:8u.57gE0
目からハイドロポンプが・・・
94 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 15:04:48.21 ID:4UraDKg0
か…漢だ…
95 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 15:08:37.52 ID:1t0nPbco
「博士、あんたは他の聖蹟を奪って、何をするつもりなんだ?」
「古代文明の再興じゃよ。
 旧世代の遺産は現代科学に、計り知れない英知をもたらすじゃろう」

サトシはヒナタの頭を撫でながら言った。

「そして、同じ轍を踏むんだ。
 他の聖蹟を守る連中は、それが分かっているからこそ、聖蹟を守るだけで、遺産には手を出さなかった」
「扱う術を知らぬ無能だっただけじゃ」
「あんたが考えてるほど、聖蹟は簡単に奪えない」
「ワシには切り札がある」

整然と浮翌遊した五体のミュウスリーを一瞥し、

「刃向かう者は排除するまでじゃ」

排除――それは殺害と同義の言葉だった。

「博士、あんたはもう博士じゃない。ただの耄碌した爺だ」
「ほう。それで、お前にいったい何が出来るというんじゃ?」
「あんたを止める」
「やれやれ、お前はいつまで経っても子供のままじゃのう、サトシよ。
 お前ほどのトレーナーなら、戦力差は一目瞭然のはずじゃ。
 お前はたった一体のミュウスリーさえ倒すことはできんよ」
96 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 15:23:55.16 ID:aJhPsoAO
サトシ頑張って(´;ω;`)
97 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 15:41:28.30 ID:1t0nPbco
「ミュウスリーは不完全だ。
俺はミュウツーと戦ったことがあるから、それが分かる。
それに、俺は別にあんたの手駒を倒さなくてもいいんだ」

もう一人のオーキド博士が訝しげに眉間に皺を寄せる。
恐らく彼は盲信しているのだ。
いくらサトシが自分に敵意を抱こうと、旧世代の遺産を破壊するような暴挙に出るわけがない、と。

「何を言っているのか分からんが、まあ良い。……露払いじゃ、行け」

コンソールが叩かれる。
五体のミュウスリーのアイシールドに、十の紅の光が灯る。
サトシは三匹に指示を出そうとし、驚愕の表情を浮かべて僕を見た。
どうやら僕の意思は伝わったようだ。
感覚共有に、言葉は要らない。

「ピカチュウ……お前……」
「ピカピ」

何も言わずに、僕の考え通りに動いて欲しい。
これが最善手なんだ。あなたなら分かってくれるだろう。
サトシはゆっくりと頷いた。システムにいた十六年で、彼は感情を[ピーーー]術を体得していた。
そう、この作戦は完遂されるその時まで、ヒナタに気取られてはならない。
体を奮い立たせる。
一次解放。二次解放。
世界が静止したような感覚が僕を包む。
体が熱い。喉が熱い。目の奥が熱い。
もし僕を動かすエンジンがあるとするなら、それは今、まさに燃え尽きかけているんだろう。
98 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 15:44:54.01 ID:hBKXr5Yo
ピカチュウ。゜。゜(ノД`)゜。゜。
99 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 15:48:15.17 ID:grjWSoAO
全く予測出来ない展開にwwktkが止まりません
100 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 15:55:45.52 ID:1t0nPbco
「自殺行為じゃな。自ら薄命を散らすとは」

もう一人の博士の声が聞こえた。

――だから、どうした。

僕は駆ける。
五体のミュウスリーが繰り出してくる多角的な攻撃を躱し、
一部を体に受け、転倒し、その度に受け身をとりながら、セキエイのコンピュータを目指す。
僕が彼らに勝っているもの、それは速度だ。
完全なミュウツーなら、"サイコキネシス"でその優位を無にすることができた。
だが、不完全なミュウスリーは身体能力や単純なPK能力でしか戦うことができない。

「ピカチュウ、走れ!」

時折僕のすぐ傍を、三匹の援護射撃が走り抜けていく。
そこでもう一人のオーキド博士は、僕たちの目的がミュウスリーの破壊でないことに気付いたようだった。

「この愚か者めが! 止めろ、早くあのピカチュウを止めるんじゃ!」

だが、遅い。
ミュウスリーが博士の命令に反応したとき、僕は既に巨大なコンピュータを駆け上り終えていた。
遠雷の音が聞こえた。
破壊する以上は、徹底的に。
修復の余地を残してはならない。
101 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 16:28:14.50 ID:1t0nPbco
この技を使うのはいつ以来だろう。
電気系最強の技――"雷"。
気象の力を借りるが故に、命中率の悪さは折り紙付きだが、その問題は僕自身が避雷針となることで解決できる。
五体のミュースリーはコンピュータを傷つけるのを恐れているのか、僕の周囲を旋回して好機を窺っていた。

『君の体の絶縁体は、もうボロボロや』

マサキの忠告が脳裡を過ぎった。
きっと、僕の体は"雷"の負荷に耐えきれない。
でも、僕は意義の無い死より、意義の有る死を選びたかった。
さあ、サトシ。あの厚い天井に、"雷"の通り道を開けてくれ――。
眼下に、背中の大輪を開いたフシギバナと、
二門のキャノンの照準を定めたカメックスと、
最大限に火炎袋を膨らませたリザードンが見えた。
僕は彼らが持つ最強の技が放たれる時を待った。
しかし、運命はあまりに無情だった。

「お前たちの思い通りにはいかん!」

気配を察知したミュウスリーが、三匹に光弾を連射する。
相殺しなければ、サトシとヒナタが死んでしまう。彼らの判断は正しかった。
そしてそれは同時に、僕の"雷"が無駄に終わってしまうことを意味していた。

「ピカチュウ!」

ヒナタ?
サトシの影から現れたヒナタの足許には、この壮絶なフィールドに似合わない、妖精ポケモンが寄り添っていた。
彼女は僕が知る唯一の、"奇跡"を起こすことができるポケモンだった。
そしてヒナタの行動は、これから僕が何をしようとしているのか、きちんと理解していることを示していた。
ヒナタはサトシの能力を受け継いでいる。僕は、そんな単純なことさえ忘れていた。

「あたしがなんとかするから……、ピカチュウは、そのまま雷を呼び寄せてっ!」

頷く。ヒナタはピッピに何かを囁いた。
僕は唇の動きで、彼女の言葉の意味を知った。
――"指を振る"攻撃。
102 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 16:35:09.54 ID:Cc85yxc0
ピカチュウ…(´;ω;`)ウッ…
103 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 16:44:31.96 ID:VRpO4NIo
ぴっピィィィッィィィィィィlピィィウィィィィィ9ィ
104 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 17:03:04.79 ID:cJZhmCs0
士は己を知るものの為に死す…
105 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 17:10:58.05 ID:grjWSoAO
スマブラの三位一体が
106 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 17:22:31.51 ID:Av7AgUSO
読んでるだけなのにテンション上がりまくる
107 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 17:41:19.62 ID:1t0nPbco
ピッピの小さな指が、左右に揺れはじめる。
ミュウスリーの熾烈な攻撃が、じりじりと三匹の防御を押していくのが見える。
これが最初で最後のチャンスだ。
誰かは僕を笑うかもしれない。
ピッピの"指を振る"に全てを賭けて、死が前提の"雷"を発動することなど馬鹿げていると。
けれど、僕は彼女を信じていた。彼女は偶然を必然にする。奇跡を運命に変えられる。

「ぴぃっ」

指が止まった。瞬間、ピッピの正面に光の粒子が集まり、一条の光線が空を走った。
それは一匹のミュウスリーの胸を貫き、その先にある天井に穿孔を開けた。
ありがとう、ピッピ。
僅かに覗いた空には、予想通り、蒼鉛色の暗雲が立ちこめていた。体を濡らす雨が心地よい。

「ピカチュウっ……あたし、ピカチュウと一緒に冒険できて、幸せだった!」

どこか遠くで、ヒナタの声が聞こえる。

「あたし、ピカチュウのこと、絶対に忘れないっ……!
 だから……だから、お願い、ピカチュウっ! "雷"を落としてっ!!」

雲の合間に紫電が蠢く。
僕は目を瞑った。眼窩を走馬燈が流れていく。
サトシに出会ったこと。――そう、全てはあの時から始まったんだ。
タケシやカスミが仲間になったこと。――彼らがいたから、僕たちは冒険を続けることができた。
ロケット団をあしらううちに、腐れ縁になったこと。――いつのまにか、襲撃がないと寂しく思うようになっていた。
ジムリーダーや四天王のポケモンと戦ったこと。――僕は今でも全ての戦いを、鮮明に思い出すことができる。
ポケモンリーグを制覇したときのこと。――あの時のサトシの喜びようは凄かったっけ。
カスミと共にマサラタウンに置いて行かれたこと。――あの日の僕は彼女を慰めるので精一杯だった。
ヒナタが生まれたときのこと。――赤ちゃんの彼女は玉のように可愛らしかった。
カスミとともにヒナタの成長を見守ったこと。――本当に幸せで、穏やかな十六年間だった。
成長したヒナタと一緒に、再びマサラタウンを旅立ったこと。――久々の外界は、年相応の変化を遂げていた。
カエデやタイチという仲間がヒナタに出来たこと。――ヒナタを大切に思うあまり、保護者精神を発揮してしまった場面もあった。
発電所でシステムに拐かされたこと。――まさかその後でマサキと再開するとは思わなかった。
ロケット団の三人組に救われたこと。――腐れ縁の大切さを思い知った。
サカキの命に従いシルフカンパニーに赴いたこと。――ヒナタとの再会は悲しいものだった。
マサキに余命の限界を宣告されたこと。――あの時安楽死を選んでいたら、今の僕はいない。
エリカ邸にて、ヒナタと本当の意味で再会を果たしたこと。――彼女の心はサトシの虚言で不安定になっていた。
周囲の支えによってヒナタが立ち直れたこと。――お父さんに会いたい、その気持ちがもう一度彼女を動かす力になった。
ポケモンバトルの末、ヒナタとアヤが和解できたこと。――彼女たちなら、この先、親密になることは難しくないはずだ。
ヒナタとサトシが十六年の月日を経て、父娘の関係を取り戻したこと。――もう誰にも、二人の繋がりを断つことはできないだろう。
そして今、僕は、ヒナタとサトシが生き別れることになった元凶と対峙している。
さあ、そろそろ終わりにしよう。降り注ぐ閃光が瞼を透かして、走馬燈を白で塗り潰していく。
"雷"は僕の体を貫き、同時にセキエイのコンピュータを完全に破壊するだろう。
ミュウスリーの制御も失われるはずだ。それを確認できないのが心残りだが……、あとはサトシに任せるとしよう。
白い光が眼窩を埋め尽くす。消えゆく意識の中、僕は思った。
いつか、輝かしい過去を切り取って、昔はよかった、と懐古したのは、とても寂しいことだった。
僕の生涯は、生を受けたその時から、死の間際にいるこの時まで、みんなあわせてひとつの宝物だったんだから。

最終章 了     エピローグへつづきます
108 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 17:42:48.38 ID:nmcwIxAo
うおおぅ……(´;ω;`)
109 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 17:43:33.59 ID:VRpO4NIo
ああああ・・・
110 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 17:43:42.78 ID:GwrP7xko
ああああああ……
111 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 17:48:12.03 ID:Cc85yxc0
(。u。 .:;)うわああああああ
112 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 17:53:42.26 ID:DXufycSO
ピカチュウ…お疲れ様。よくがんばったね




うああああああ
113 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 17:53:46.21 ID:cJZhmCs0
あぁ…
114 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 17:54:32.34 ID:bXMYw/60
こういう生き様に憧れるけどこのご時世じゃ無理だろうなぁ...
それでもせめて生きた証くらいは残したいな…
115 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 17:58:53.60 ID:0U93oaco
エピローグまで泣くんじゃあない
116 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 18:03:14.31 ID:v3axUkAO
まだ…だ…っ!
まだ…泣かんぞ…!
117 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 18:18:04.00 ID:VRpO4NIo
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!のか?
118 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 18:20:31.56 ID:Njkv0wSO
ダメだ…先走り涙が…イかない…まだ泣かないぞ…。
119 : ◆ihjpPTk9ic :2009/08/15(土) 18:24:57.36 ID:1t0nPbco
エピローグは明日になる
ともあれPC禁止になる前に完結できそうで本当に安心してる今の俺
120 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 18:25:39.04 ID:VRpO4NIo
ついに終わるのか・・・
121 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 18:25:58.63 ID:nmcwIxAo
122 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 18:25:59.42 ID:GwrP7xko
追って来てよかったよ
123 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 18:30:43.95 ID:Njkv0wSO
先に言っておく
心から乙
124 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 18:36:50.79 ID:0U93oaco
とりあえず過去ログ最初から見て待ってる

とうとう終わりか・・・寂しくなるな
125 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 19:03:05.29 ID:nr.Ekv60
思えば地味に長かったな。
最初にスレを立てた>>1はこうなるとは欠片も考えてなかっただろ
126 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 19:19:41.23 ID:BRnmvKoo
やべぇ、マジで泣いてるwwwwwwピカチュウ
127 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 19:28:17.84 ID:3rHvrMAO
救いようのある欝でよかった





う…

うっわあああああああああああああん
128 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 19:43:29.46 ID:j.GxFvQo
高校生に泣かせられたwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww











明日楽しみにしてる
129 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 20:03:12.08 ID:b0rR3gAO
ヽ(`Д´)ノウワァァァン!!
130 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 21:18:26.32 ID:vLYcltMo
終わってしまったか・・・
間違いなくポケモンSS史上最高傑作
131 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 21:48:27.30 ID:.hwLz42o
>>1の纏めは持ってるが
ひとつひとつの纏めが欲しいと我儘を言って見る試験
132 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 21:49:15.52 ID:nmcwIxAo
レスも含めてってこと?
133 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 21:50:02.81 ID:.hwLz42o
>>132
そう
てかレス早すぎてわろたwwwwwwww
134 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 21:50:19.93 ID:nmcwIxAo
ID真っ赤で恥ずかしい///
135 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 21:53:25.31 ID:t2w2Ykg0
なんて書き込めばいいのかわからん
136 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 21:54:18.64 ID:.hwLz42o
ヒント ググレカス
137 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 22:03:06.18 ID:3rHvrMAO
1スレ目から見てることにこれだけ優越感を感じるスレも珍しい
138 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 22:08:24.35 ID:.hwLz42o
いやさ、勿論ぐぐったんだよでも
http://yomi.mobi/read.cgi/yutori/yutori_news4vip_1223201236
http://unkar.jp/read/takeshima.2ch.net/news4vip/1233396139
http://unkar.jp/read/yutori.2ch.net/news4vip/1223710086
中途半端しかないし、まだ1話も読んでないから1から纏めて読もうかと思ったんだけど
>>1しかないなら諦めます!が常事受け付けてますのであったらお願い!

>>137
(´・ω・`)
139 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 22:10:16.25 ID:VRpO4NIo
>>137

あの時親戚とポケモンやってて心底よかったと思っているww
140 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 22:21:16.77 ID:LBW/IcDO
これは忘れられない・・・
>>1
感動をありがとう!
141 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 22:59:14.46 ID:SghQb4Qo
1 http://dat.vip2ch.com/read.php?dat=01543
2 http://dat.vip2ch.com/read.php?dat=01555
3 http://dat.vip2ch.com/read.php?dat=01556
4 http://dat.vip2ch.com/read.php?dat=01557
5 http://dat.vip2ch.com/read.php?dat=01561
6 http://dat.vip2ch.com/read.php?dat=01566
7 http://dat.vip2ch.com/read.php?dat=01586
こっから先は↓見て自力で探せ
http://ex14.vip2ch.com/part4vip/kako/1223/12233/1223300056.html
142 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 23:04:52.61 ID:nvDNmDgo
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/02(木) 22:39:16.98 ID:mtv6r11S0
ピカチュウ「今ではサトシのやつ、なつやすみもふゆやすみもとらせてくれない
      ヤツの手持は新参ばかり」
ニャース「昔リザードンの首がドカンから抜けなくなったことあったよなwwwwww」
ピカチュウ「あったあったwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ニャース「死にたいな」
ピカチュウ「ああ・・・」


最初はこんなだったっけな…
143 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 23:05:53.28 ID:v3axUkAO
>>137
すごく同意

作者、エピローグも楽しみにしてるよ。
144 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 23:11:28.69 ID:Njkv0wSO
>>142
懐かしすぐるwwww
勝又とかツンデレな荒らしとかもいい思い出だよなぁ…
145 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 23:12:47.18 ID:nmcwIxAo
そういや勝俣って結局使い捨てキャラだったなw
146 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 23:13:52.98 ID:VRpO4NIo
勝俣なつかしいなwwww
147 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/15(土) 23:22:37.66 ID:mhgNHoDO
文庫本にして読みたい
148 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/15(土) 23:35:13.50 ID:p5t2/wgo
思えば乗っ取りから始まったんだよなぁ
149 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 00:08:31.12 ID:SUa3cQAO
去年の10月からだったのか…時が経つのは早いな

明日楽しみにしてる!
150 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 00:17:18.39 ID:kjqvJ6w0
最後はVIPにスレを立てたい気分だ…
作者の意向は尊重するが
151 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 00:50:51.58 ID:HIxc5l.o
感覚共有って視界ジャックだけでもチートだよな、相手にも使えるみたいだし
冷静になって読み返してみると、騙され方がすごいアホっぽいな
素直すぎるよ、サトシ。まあこういう馬鹿正直さがいいんだけど
152 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 01:08:44.20 ID:G2FKDnMo
最初のスレが懐かしいなぁ
153 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 01:15:55.04 ID:U8JM9oSO
>>150
俺も是非そうして欲しいが今VIPは不安定
途中で鯖ごと落ちたら俺は[ピーーー]る
154 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 01:22:57.20 ID:F.8E7oDO
>>151
ピカチュウが死ぬことを知って動揺してたのも一因かと
155 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 03:04:07.53 ID:HrAejAko
ついに、ついにか
作者本当に長いことお疲れ!
明日再読一気読みしてからエピローグに臨もう
156 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 04:57:43.48 ID:U8JM9oSO
ぼくのベストフレンドへ

赤いほっぺ 黄色のシャツ
ギザギザ模様の ぼくのベストフレンド

白いページ 落書きして
出来たての歌 歌ったよね
忘れないよ 君とのエピソード
両手一杯の"ありがとう"

夕闇に染まる 大空をごらん
ピカピカ暖かい 星が笑うよ
新しい風が 呼んでいるから
君と歩いて行きたい

草の海を 裸足のまま
はしゃいで踊って ころんだこと

光るバッジ 並べながら
心つないで 眠ったこと

忘れないよ 君とのエピソード
数え切れない"たからもの"

どこまでも高く 羽ばたいて行こう
キラキラ憧れの 星を追い越し
真っ新な朝が 目を覚ましたら
出かけよう あの場所へ

夕闇に染まる 大空をごらん
ピカピカ暖かい 星が笑うよ
新しい風が 呼んでいるから
君と歩いて行きたい

どこまでも続く道を…


ピッタリすぐる…
もう一度読み返してこれはヤバい…涙が…
157 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 05:51:07.60 ID:SUa3cQAO
寝ながら思い出し泣きしててワロタ
ほんとにあるんだな
158 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 06:57:18.19 ID:HIxc5l.o
今ではほら笑いながら話が出来るよって歌が好き、ライバルのやつ
ポケモンってゲームもアニメも漫画もタイトルの通りポケモンがメインだけど、人間がいいキャラばっかなんだよなぁ
159 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 07:32:57.10 ID:9cTMztg0
>いつか、輝かしい過去を切り取って、昔はよかった、と懐古したのは、とても寂しいことだった。

台詞がスレタイにもかけてあるんだよな…
160 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 12:25:02.36 ID:HlbsKkc0
個人的にはONEが好き
161 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 12:37:41.14 ID:3QZLasDO
泣いた
1スレ目からここまで来られたのは作者のおかげです
162 : ◆ihjpPTk9ic :2009/08/16(日) 15:03:11.78 ID:RII2KAwo
エピローグがちょっと長くなったせいで二部構成
一部は今から投下 二部はできたら夜に、最悪明日投下



163 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 15:04:21.82 ID:P4wBETwo
wwwwktk
164 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 15:04:22.47 ID:CCVSiVIo
きちゃったな
165 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 15:05:17.27 ID:U2g2RwDO
やだやだおわっちゃやーだー
166 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 15:05:19.90 ID:RII2KAwo
四年後。

あたしとカエデは、ひとまわり成長したタイチのエアームドに乗せてもらって、シオンタウンを目指していた。

「それで、あたしは言ってやったわけ。
 あんたみたいなポケモン考古学の端っこをちょこっと囓っただけの浅学馬鹿と、
 この知識の蒐集家にしてミスタマムシのあたしがどうして付き合わなくちゃいけないの――って、ヒナタ、ちゃんと聞いてるの?」
「ん……ごめん、何の話してたっけ?」
「だーかーらー、最近あたしに構ってくる冴えない男の話」
「その人のこと、気になってるんでしょ」
「なっ、どこをどう聞き間違えたらそうなるわけ?」
「だって、カエデは興味ない人のことはいちいち喋らないもの」

赤面して黙り込むカエデ。
本当、分かりやすいんだから。
タイチが場を取りなすように言った。

「そういやカエデは、タマムシ大学を卒業したらどうするつもりなんだ?」
「ポケモン協会で働くわ」

即答だった。

「ハナダのジムリーダーを継ぐ気はないのか?」
「ないない。昔はその選択肢もアリかなーって思ってたんだけど、今はどうでもいいって感じ。
 ママもあたしの好きなようにしなさいって言ってくれてるし。
 やっぱり絶滅に瀕しているポケモンを救えるのは、このあたししかいないのよねー。
 ところで、タイチくんはこれからどうするつもりなの? 本州に戻ってくる気はないの?」
167 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 15:06:37.71 ID:RII2KAwo
「俺か? 俺は……」

ちら、とこちらを振り向くタイチ。反射的に目を逸らす。嫌がらせをしているとしか思えない。
タマムシシティにカエデを迎えに行く前、逃げ場のない空で、あたしはタイチにプロポーズされた。
四年前のあの日から、あたしたちは遠距離恋愛のようなことを続けてきた。
あたしは各地を転々としながら、タイチはグレン島でカレンさんのお手伝いをしながら、一ヶ月に一度くらいの頻度で逢瀬を重ねてきた。
最初はその距離が我慢できなくて、次第に寂しさに慣れていって、
また、ずっと一緒にいたいという思いに駆られるようになって――そんな折にプロポーズされて、断れるわけがなかった。

「……俺は、親父の跡を継ごうかと思ってる」
「パーフェクトホルダーは仕事に困らないからいいわよねー。じゃあ、グレンジムは辞めちゃうんだ?」
「そうなるな」

何も知らないカエデが、満面の笑顔であたしに囁いてくる。

「良かったわね、ヒナタ。
 これでいちいち会う度に海を越えなくてすむじゃない?」
「…………」

トキワシティで一緒に住むことを明かしたら、カエデはどんな反応をするのかしら。

「どうしたの? あんた嬉しくないの?」
「う、嬉しいわよ。もちろん」
「変なヒナタ。あっ、見えてきたわよ!」

高度が下がっていくにつれて、懐かしさが込み上げてくる。
168 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 15:08:25.22 ID:CCVSiVIo
タイチしね
169 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 15:08:26.56 ID:RII2KAwo
「到着だ」

エアームドから降りると、すぐ足許に、淡紫色の綺麗な花が咲いていた。
紫苑。この街の名の由来にもなった、鎮魂の花。

「ここ、少し変わっちゃったわね」

カエデがぽつりと呟いた。
確かにシオンタウンは変わった。
初めてここに来た時は、憚りなしに笑うことさえ咎められているような気がしたものだけれど……、
今では、雰囲気が少し明るくなったような気がする。

「ポケモンタワーがラジオ塔になってからだな。ここの雰囲気が変わったのは」

尖塔を見上げる。
ここからカントー地方のすみずみまで届く電波が発信されることを、三年前の誰が予想できたかしら。
タイチは煙草に火をつけながら言った。

「んじゃ、俺たちはポケモンセンターで待ってるぜ」

あたしの荷物を持って歩き始める。カエデもバッグを肩にかけ直して、

「別に、急がなくてもいいから……って、毎年同じこと言ってるわね、あたし。それじゃあ、後でね」

タイチの背中に続く。
一人取り残されたあたしは、ラジオ塔から少し離れたところにあるポケモン霊園――"魂の家"――を目指して歩き出した。
冬の空は高く澄んで、ちぎれ雲ひとつ浮かんでいなかった。
今年も、晴れてよかった……仰ぎながらそんなことを考えていると、どん、という衝撃が正面から伝わってきた。

「いたっ……何すんだよぅ」
170 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 15:09:27.87 ID:RII2KAwo
見ると、小さな男の子が尻餅をついていた。手を差し伸べると、

「自分で立てるもん」
「ご、ごめんなさい。怪我はない?」

腕や足に触れてみる。
うまくお尻から地面に落ちたようで、擦りむいた痕は無かった。

「だ、だいじょうぶだってば!」

照れた様子が可愛い。

「そう。男の子、だもんね。
 でも本当にごめんなさい。あたしが余所見してたせいでぶつかっちゃって」
「もういいよ。僕も走ってたし……あ、それ」

男の子の目が、あたしの腰に止まる。

「モンスターボールだ。お姉さんもポケモントレーナーなの?」

頷くと、男の子は顔を輝かせて、

「じゃあ、ポケモンバトルしようっ。ねえ、いいでしょ?」

あたしは困った。

「ダメ……なの……?」

つぶらな瞳が、無意識のうちにあたしの首を縦に振らせていた。

「やったぁ!」
「い、一回だけだからね」
171 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 15:10:09.31 ID:CCVSiVIo
いったいこの餓鬼はなにもの・・・?
172 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 15:11:12.56 ID:o19q8E.o
俺だよ
173 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 15:11:36.64 ID:RII2KAwo
「いいよ。その代わり、タッグバトルね。行けっ、プラスル、マイナンッ!」

二閃。現れた二匹のポケモンを見て、あたしはしばらく呼吸を忘れた。

「どうしたの、お姉さん?」
「ううん……可愛いポケモンだなあと思って」

黄色い体。長い耳。大きな頬。
その二匹のポケモンは、特徴色を除けば、あたしの大切なポケモンにとてもよく似ていて――。

「遠くに住んでるおじさんからもらったんだ。
 可愛いだけじゃなくて、強いんだよ。ほら、お姉さんも」
「そ、そうね」

感傷に浸るのをやめて、ボールをふたつ展開する。

「うわぁ……凄い……」

感嘆の声が上がった。あたしが選んだのは、ピクシーとハピナスだった。
こうして二匹を眺めていると、ピッピが月の石でピクシーに進化した時のことや、
サファリパークで助けたラッキーが、あたしに懐いてハピナスに進化した時のことを思い出す。

「もしかしてお姉さん、ものすっごく強いトレーナーだったりするの?」

恐る恐る尋ねてくる男の子に、あたしは微笑んで言った。

「まさか。さあ、始めましょ」
「うんっ。プラスル、マイナン、"電光石火"だ!」

二匹が双子のように同じ動作で走り出す。

「ハピナスは"丸くなる"、ピクシーは"小さくなる"のよ」
「プラスルはその勢いのまま"スパーク"! マイナンは"手助け"してやるんだ」
174 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 15:14:07.08 ID:RII2KAwo
マイナンと呼ばれたポケモンが一歩前に出て、
プラスルと呼ばれたポケモンがその背中を踏み台にして跳躍する。
まるで予め打ち合わせしていたみたいに息がぴったりだった。
電気を纏ったプラスルが小さくなったピクシーを越えて、ハピナスに飛びかかる。

「受け止めるのよ、ハピナス。"指を振って"、ピクシー」
「お姉さん、知らないの? "スパーク"には相手を麻痺させる効果があるんだよ」

両手でプラスルを受け止めたハピナスが、ぷるぷると耳を震わせる。
ほんの少し我慢してね。あたしは心の中でハピナスに謝りながら、

「そうだったんだ。じゃあ……"リフレッシュ"よ」

"リフレッシュ"は状態異常を解除できる技。ハピナスの麻痺が消える。

「そんなのずるい!」
「ふふっ。ずるくなんかないわ。それより、マイナンを放っておいてもいいの?」
「あっ……」

男の子が視線を戻したとき、ちょうどピクシーの指が止まった。
ぱちんっ。ピクシーが両の手をマイナンの目の前で鋭く叩く。
"猫騙し"で混乱したマイナンを、ピクシーが抱き留める。

「プラスル、早くマイナンを助けるんだ!」

プラスルがハピナスの腕の中でもがく。あたしは言った。

「ハピナス、ピクシー、"歌って"」

繊細な旋律と、広量な旋律。
優しい二重奏が終わったとき、プラスルとマイナンは、それぞれピクシーとハピナスの腕の中で、ぐっすりと寝息を立てていた。
あたしは小さく拍手を送った。
たまに寝付きが悪いとき、この二匹の歌声に助けられていることはここだけの秘密。
175 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 15:14:14.43 ID:8ft1jESO
終わっちゃうのさみしいいい
176 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 15:15:44.93 ID:.I30h7so
ラッキーの存在を忘れてたwwwwwwwwwwww
177 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 15:15:50.02 ID:RII2KAwo
「……負けちゃった」

男の子は眠ったプラスルとマイナンの頬をつつきながら、しょんぼりと呟いた。

「いい勝負だったわ」

男の子は俯いたまま、一言も喋らない。
まさか、悔し泣きしてるの?
……もう、このままじゃ、立ち去るに立ち去れないじゃない。
あたしが覗き込もうとしたその時、男の子は急に顔を上げた。
純真無垢な笑顔が咲いていた。

「ねえ、もう一回勝負して?」
「だ、ダメよ」
「お願い。もう一回だけ!」

困った子ね……。
諦めさせようと頑張っていると、男の子はふと黙り込んで、

「あのね……僕、お姉さんのこと、どこかで見たことがあるような気がするんだ」

あたしが一番怖れていたことを言い出した。
思い出しちゃだめ。思い出しちゃだめ。念を送ってみる。

「あともう少しで思い出せそうなんだけど……うーん……」

ああ、誰か助けて。そんなあたしの心の悲鳴が通じたのか、

「こんなところにいたの?」
178 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 15:16:27.33 ID:CCVSiVIo
これもしかしてもしかするのか
179 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 15:16:37.78 ID:P4wBETwo
もしかしそうだな
180 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 15:19:22.15 ID:RII2KAwo
男の子のお母さんらしき人がやってくる。
その人は逃げようとする男の子の手をむんずと掴み、あたしに微笑みかけて言った。

「この子、ポケモンバトルをしようなんて馬鹿なこと言ってませんでした?」
目が笑っていない。男の子は震えてあたしを見上げている。仕方がないわね。あたしは男の子の味方についてあげることにした。
「いえ、そんなことは一言も」
「そう。この子ったらトレーナー免許も取ってないのにポケモンバトルに興味津々で困ってるのよ。
 迷惑をかけて本当にごめんなさいね。ほら、行くわよ」

男の子が引きずられていく。
あたしがなんとなく見送っていると……、
抵抗を諦めた男の子は、掴まれているほうとは逆の手をいっぱいに振りながら叫んだ。

「ばいばーい。また遊んでね、胸の大きなお姉さーん」

あ、殴られた。せっかく庇ってあげたのに……。
溜息をついて、歩き出す。
霊園に近づくにつれて、紫苑の数が増えていく。
淡紫色の道の先に、あたしは赤髪の少女を認めた。
向こうもあたしに気付いたようで、子犬みたいに駆け寄ってくる。

「ヒナタお姉様っ!」






一部終わり
二部に続きます
181 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 15:21:00.16 ID:CCVSiVIo
和解どころか超慕ってるじゃないかww
182 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 15:21:08.45 ID:o19q8E.o
183 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 15:21:37.60 ID:.I30h7so
184 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 15:21:43.18 ID:c399fugo
お姉様・・・か
いい響きだ
もうすぐ終わってしまうのか・・・寂しくなるな
185 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 15:22:38.75 ID:CCVSiVIo

186 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 15:24:12.55 ID:8ft1jESO

お姉様…はあはあ
187 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 15:24:30.40 ID:U8JM9oSO
とりあえず乙
188 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 15:41:31.96 ID:RDEVeIDO
あんなに小さかったピッピが大人な戦いをするようになったなぁと思うと、自然と涙が…
どれだけ物語に入り込んじゃってんだ俺は
中盤、終盤あたりは早く完結が見たいと思ってたけど、いざ終わるとなるとやっぱり悲しいなぁ
189 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 15:45:30.72 ID:HZK48Tso
乙!
190 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 15:58:52.32 ID:3T9zEtIo
ふとwiki開いたらピカチュウがお出迎えしてくれた
うるっときた
191 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 16:03:28.66 ID:xcwxusAO
乙!
アヤと和解できてよかったね((;ω;))



192 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 16:03:41.83 ID:kAo8nC.0
和む戦いだったな
ポケモンタワーだからゲンガー出して降るボっ子するかと思ったぜ
193 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 16:05:09.61 ID:N8vNq5Mo


餓鬼がわからない…
194 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 16:46:59.90 ID:GM0qHEDO
超乙

誰だったっけ…餓鬼
195 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 17:09:05.39 ID:uUv/I2DO
餓鬼が誰かは重要ではないな、きっと
196 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 17:09:47.84 ID:CCVSiVIo
ただにおわせるだけの要素っぽいな
197 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 17:10:07.47 ID:U8JM9oSO
ヒナタが有名になったってことじゃないか?
198 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 17:12:42.19 ID:WfjabxQ0
ガキだれだ・・・・
199 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 17:22:56.50 ID:3T9zEtIo
シオンタウンってことと関連が深そうだな
200 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 17:27:37.53 ID:KJG9sgg0
昨日からまとめみて今日追いついたwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
wwktkwwktk
201 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 17:54:41.12 ID:FBLIlQDO
おつ
二部も期待してるぞ
202 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 18:04:45.51 ID:3T9zEtIo
ここらが潮時だと思う。無理に続けなくていい。
寂しくなるのは確かだが品質の維持が最優先だ
203 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:07:53.38 ID:3a3bcp.o
もうすぐ終わっちゃうのか・・・
204 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:09:53.76 ID:kAo8nC.0
これだけ文才があるんだからよっぽど下手こかない限り品質落ちんだろww
205 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 18:15:48.05 ID:RII2KAwo
「アヤ」

抱きしめる。アヤの髪からはかすかに線香の匂いがした。

「その呼び方は恥ずかしいって言ってるじゃない」
「これが一番しっくりくるんです。わたし、絶対にやめませんから。お姉様に拒否権はないのです」
「いつからこんなに我儘な子になったのかしら」

本当にアヤは変わったと思う。
システムの監視から逃れて自由になったアヤは、瞬く間に八つのバッジを制覇して、上位のリーグランカーに名を連ねた。
あたしとの関係も、お父さんを取り合っていたあの頃が嘘のように親密になって、いつの間にか本当の姉妹のようにお互いを意識するようになった。

「また背、伸びた?」
「伸びてません。わたしの成長はもう止まりました。
 いえ、でも、もしかしたらまだ成長するところはあるかもしれないですけど、とにかく……ああもうっ、
 お姉様はすぐにそうやってわたしのことを子供扱いするから困りますっ」
「アヤは今年で何歳になるの?」
「十七、です」
「やっぱり子供じゃない」
「ち、違います。体はまだ子供でも、心はとっくに大人ですっ!」

アヤがあたしの胸から離れて、憤然とした表情をつくる。
あたしはそれが本気のものでないことを知りながら、

「冗談。あたしはアヤのことを子供扱いしてないわ」
「本当にですか?」

頷く。

「ふふっ、許してあげます」
206 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 18:16:45.55 ID:RII2KAwo
すぐに屈託のない笑顔が浮かぶ。
コロコロと変わる表情は見ていて面白い。
あたしはアヤの背後に視線を遣って言った。

「アヤはもう、済ませたの?」

表情にほんの少し影が差して、すぐに微笑がそれを追い払った。

「はい。あんまりお姉様が遅いから、迎えに来てあげたんですよ」
「そうだったの。ありがとう、アヤ」
「わたしはここで待ってます。ゆっくりしてきてくださいね、ヒナタお姉様」

あたしはアヤに見送られるように、霊園に足を踏み入れた。
立ち並ぶ墓石の間を抜けていく。
どんなにシオンタウンが変わっても、霊園の厳かで静謐な空気は変わらない。
ここはポケモンの死を悼み、慰め、弔う場所。
しばらく歩いて、あたしは墓石の前に佇んだ一人の男を認めた。

「……お父さん」
「ヒナタか。遅かったな。アヤとは会ったか」
「入り口の前で会ったわ。そこで待ってるって」
「そうか」

あたしはまだ真新しい色の墓石を眺めながら言った。

「白髪、増えたね。お父さん、まだまだ若いのに」
「苦労が絶えないんだ。使えない連中が多くてな」
207 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 18:18:21.93 ID:RII2KAwo
四年前のあの日、セキエイの最奥地で、もう一人のオーキド博士の野望は未然に食い止められた。
旧世代の遺産……セキエイのコンピュータは完全に壊れて、制御を失ったミュウスリーは、糸の切れた人形みたいに動かなくなった。
もう一人のオーキド博士は、"雷"が落ちた瞬間にコンピュータの間近にいたせいで亡くなった。
お父さんはその後、セキエイに保管されていた百体近くのミュウスリーを全て処分した。
遺産が失われてしまった以上、セキエイという聖蹟を守る必要はなくなる。
でも、だからといってシステムという巨大組織が解体できるはずもなく、
結局お父さんが管理者の座に就き、システムの体制を再編することで収拾がついた。

「ねえ、お父さん」
「どうした?」
「お母さんに会う気、ない?」
「……もう少し、時間をくれないか」
「去年も、一昨年も、その前の年も同じこと言ってる」
「……………」

お父さんが弱ったように頭を掻く気配がする。

「お母さん、とっくにお父さんのこと許してるのに」

それは本当だった。
お父さんは、システムにいる間も、ずっとマサラタウンにいるあたしとお母さんのことを見守ってくれていた。
お母さんやあたしとお父さんの関係がマスコミが取り沙汰されなかったのは、
お父さんがシステムを通じて圧力をかけていたからだった。
お父さんの遺伝子を引き継ぐあたしがシステムの人間に狙われなかったのは、
お父さんが自分を犠牲にして、それを固く禁じていたからだった。
208 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:18:42.64 ID:c399fugo
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
209 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:18:55.17 ID:5t.wBIs0
きたー けど何か心臓が…
210 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:21:28.53 ID:c399fugo
4年後でヒナタは20か21歳ってことはサトシは36歳くらいか
211 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 18:23:00.43 ID:RII2KAwo
「ヒナタ、それでもだな、」
「実はもう呼んであるの。多分、夕方には来ると思うわ」
「……………」

無言でリザードンが入ったボールに手をかけたお父さんに、

「逃げちゃダメだからね」

と釘を刺す。

「……やれやれ。大変な娘を持ったもんだ」
「だってこうでもしないと、いつまで経っても、お父さんとお母さん、仲直りできないでしょ」

否定せずに、苦笑するお父さん。
あたしは改めて墓石に向き直った。
元々静かな霊園の空気が、一段と静かになったような気がした。

「久しぶり、ピカチュウ」

今日はピカチュウの命日だった。

「実は、ピカチュウに報告があるの」

ポーチを開けて、意匠が凝らされたガラスケースを香炉に乗せる。
中には紫と白で塗り分けられ、上半分に大きく"M"の文字が刻まれた、マスターボ―ルが入っている。

「あのね、あたし――この前の春のポケモンリーグで、優勝したの」

ピクシー、ゲンガー、スターミー、ゲンガーの四匹で臨んだ、三度目のポケモンリーグ。
最後はみんなボロボロで、途中、挫けそうになったことも一度や二度じゃなかったけど……。
心の中にいるピカチュウがあたしを支えてくれた。あたしを勇気付けてくれた。
212 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:23:54.26 ID:CCVSiVIo
やはりか
213 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 18:24:06.36 ID:RII2KAwo
「あたしがここまでやってこれたのは、ピカチュウが見守ってくれていたおかげよ」

あれから四年経った今でも、あたしはポケモンの死に臆病でいる。
ポケモンバトルで無慈悲な自分に成りきれないでいる。
でも、あたしは『それでいい』ということを証明できた。
ただ一度もポケモンに死を与えたり、与えられたりせずに、ポケモンリーグを制覇することができた。
四年前のあの日。
ピカチュウはあたしに身をもって、命の尊さ、強さ、儚さを教えてくれた。
それは、言葉で表わすことのできない宝物。
だから――。

「ありがとう、ピカチュウ」

吐いた息が白く凍って、風に運ばれていく。
ふと、幽かな空気の震えを感じて空を見上げた。
それは、まるであたしの言葉に応えるかのような、優しい晴天の霹靂だった。



214 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:24:46.99 ID:CCVSiVIo
乙盛大に乙
215 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:24:50.91 ID:OZRr2Loo
4匹だけでとか・・・すごすぐる
216 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:25:16.68 ID:P4wBETwo
イイハナシダナァ・・・


感動をありがとう
217 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:25:41.76 ID:OZRr2Loo
乙!

終わってしまったか・・・
218 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:25:44.25 ID:CCVSiVIo
ん?でもゲンガー2匹?
219 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 18:26:23.46 ID:n/ZE2Q20
ゲンガーが2体だと!?
220 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:26:27.20 ID:P4wBETwo
ゲンガーが分身してる・・・?
221 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:27:17.78 ID:.I30h7so
            ┌────────────┐
            |こ、これは>>1乙じゃなくって |
            |ピカチュウの尻尾なんだから |
            |変な勘違いしないでよね!!  |
            └─────┰──────┘
            <l ̄`丶、   ┃
          ___`>' ´ ̄`t、 ┃
        <ヽ   '     fj  ・ Y(,)
  | ̄ ̄ ̄ ̄> ` ̄7  ,.-、  マ ノ/
  L -‐フ /    ,ム  `ー′ イ/
   / /    /    、 \   /
  /  {___,ム    `ー'゙  /
  〈       ミ ∧      _, イ
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヽ Y´ ̄ヽ,,ノ
            `''′
222 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:27:29.79 ID:c399fugo
長期間の勉強の間で連載するのは大変だったかもしれんが
wwktkをありがとう
本当に乙
223 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:30:31.69 ID:o19q8E.o
乙(´;ω;`)
224 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:31:46.68 ID:kAo8nC.0

ハピナス・・・
225 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:32:07.71 ID:CCVSiVIo
タイプワイルド

マサラタウンに さよならしてから
どれだけの時間が 経っただろう
すり傷 切り傷 仲間の数
それはちょっと自慢かな

あの頃すっごく 流行っていたから
買いに走った このスニーカーも
今では世界中 探しても見つからない
最高の ボロボロ靴さ

いつの間にか タイプ:ワイルド
少しずつだけど タイプ:ワイルド
もっともっと タイプ:ワイルド
強くなるよ タイプ:ワイルド

スーツケースも 記念写真も
ガイドもいらない 旅だけど
出会ったみんなの暖かさ
それはちゃんと もって帰るよ

なんだかとっても つらい感じの
思い出だって あったはずだけど
気づかないうちに リュックのほころびから
こぼれ落ちて しまったようさ

いつの間にか タイプ:ワイルド
少しずつだけど タイプ:ワイルド
もっともっと タイプ:ワイルド
強くなるよ タイプワイルド

いつの間にか タイプ:ワイルド
少しずつだけど タイプ:ワイルド
もっともっと タイプ:ワイルド
強くなるよ タイプワイルド

そして いつかこう言うよ
ハロー マイドリーム

良い曲だなー
226 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 18:33:29.86 ID:RII2KAwo
ピクシー、ゲンガー、スターミー、ゲンガーの四匹で臨んだ、三度目のポケモンリーグ。 ×
ピクシー、ゲンガー、スターミー、ハピナスの四匹で臨んだ、三度目のポケモンリーグ。 ○

最後の最後で痛恨のミスww


残りはあとがきチックなものを

まず、ここまで読んでくれた人、本当にありがとうございました
正直、書いてる途中は何度も心が折れそうになりました
でも、色んなレスの支えがあって、完結させることができました
これは俺が生きてきた中で、初めて完結させることができた長編作品です
完成までこぎつけたこと、この事実は俺がこれから何かを書いていく中で、大きなものになると思います
スピンオフを書きたい気持ちはあるけど、それは受験生という制約があるので難しそうです
サトシのシステム時代とか、タイチとカレンの小話とか、ヒナタのポケモンリーグ優勝までとか……etc
構想は尽きません
またいつか、ほんのわずかに余暇ができた時にでも、なんとか投下を試みたいと思います
それでは最後に改めて

一番最初のVIPスレから付き合って下さった方も、
途中から参加してくださった方も、つい昨日この作品を知ってくださった方も、
俺の拙文を読んでいただき、本当にありがとうございました!
227 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:33:35.07 ID:xcwxusAO
>>1乙です!!


本当にいままでお疲れ様でした
そして、感動をありがとう(´;ω;`)!!
228 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:35:37.50 ID:3a3bcp.o
最初のスレからずっと読んでたけど
本当にこの作品に出会えてよかった
面白かったよ感動をありがとう
229 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:35:57.05 ID:jdjek8Eo
おわったのか
ここに合えたのはホントものすごく偶然だがよかった
良いものを読ませてくれて有難う。
受験ものすごくがんばれ!!!
応援してるぞ!!!
230 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:38:25.23 ID:CCVSiVIo
ありがとうありがとう
231 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 18:40:25.10 ID:U8JM9oSO
果てしなく乙!

受験終わったら結果報告も兼ねてスピンオフを
何なら保守し続けてもいい
232 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:41:27.53 ID:c399fugo
>>226
本当に乙!
今まで楽しかった。
スピンオフが投下されたら光の速さで読みにくるよ

連載が終わってちょっと疑問な点が
ヒナタの言っていた、ピカチュウのボールとフユツグの持ってたボールの
傷の共通点って何を指していたんだ?
233 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:42:32.02 ID:SUa3cQAO
うぉぉぉぉ乙これはピカチュウの尻尾じゃなくて乙だからなぁぁぁぁぁ
本当に乙
最初のスレを見つけてよかった
234 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 18:47:18.68 ID:ThIN.YSO
素晴らしかったです
今までありがとう、お疲れ様でした
235 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 18:47:50.43 ID:H7iDIEDO
最高だった!乙
236 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 18:48:19.35 ID:3T9zEtIo

なんだかよくわからないが、いい・・・気分だ
237 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:49:44.50 ID:o19q8E.o
初代スレ
http://dat.vip2ch.com/read.php?dat=01543
238 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:52:40.67 ID:Csw2lsco
お疲れ様ー
初代から見ててよかったよ
受験頑張っテ!
239 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 18:58:30.76 ID:w3uHxG.o
何でこいつまだ高校生とかやってんだよ嘘だろ
240 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 19:02:40.14 ID:r61Q1pYo
>>226
心からありがとう、お疲れさまでした。
241 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 19:12:44.95 ID:ul7570Mo
      _         . -――- 、
        \ `ト、    〈   ●   \   
        \|  \    ', _         ヽ 
         / ̄ `ヽ  V |`>、  > '´
       _/     ぃi\〉、_ >'´     
       /   rぃ  ’_,´ (卜 |      
    /  ィ ゝ' ーくr‐|  | \/\     >>1 お疲れ様でした♪
   /ーァ'´ ヽ r=、   ー'  /、 /   ',
  {./-―┐ \こ ___ //ハ      !
   |    レヘ ノ ̄  /⌒)―| ●  |
   |  /l>'´ |    じフ\ /    i
   l/  |     \___/エエ\   /
      /l   /   /   | | \/
      し' \/   /-‐'  | |
         丶-'´|      / |
            丶--r ┬'´
               し'
242 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 19:20:47.72 ID:GM0qHEDO
もし何年か後に作家デビューする時は知らせてくれ
243 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 19:23:05.26 ID:N8vNq5Mo
>>226
乙、長い間本当にありがとう
とにかく受験頑張ってくれよ

ちょっとだけタケシ達の安否が気になるけどまぁ大丈夫か
244 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 19:27:23.53 ID:oPkxuMAO
お疲れ様!
最初からずっと追ってきて本当によかった。
すっかり>>1のファンになったよ。
すごくいい作品を読ませてくれてありがとう。

受験、頑張ってな!
245 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 19:31:25.47 ID:BEonH2DO
>>226
超乙
きれいな話をありがとう
246 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 19:40:24.73 ID:RDEVeIDO
ああ…
終わってしまったか…

最後、ちょっと性急かなと思ったけどこれはこれでいい終わり方だった

乙でした!
247 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 19:41:43.81 ID:9awfRwSO
あああ終わってしまった

乙!感動をありがとう
勉強に疲れたら愚痴でも相談でもしにきてね!まぁ作者ならなんなくこなしそうだけどなww
248 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 19:42:04.95 ID:/V4M6Ogo
乙!
エロゲをやり終わった後のような気持ちだぜ…
249 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 20:01:52.82 ID:VZ0XTZE0

正直ここまで長編になるとは思ってなかった

受験がんばれ!
250 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 20:08:54.74 ID:GLiQ41g0
乙!
今までにネットで読んだ中で一番いい作品だった
本当にありがとう
それから、受験の方も応援してます!
251 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 20:17:46.46 ID:x68rtgDO

おもしろかったよ
252 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 20:24:03.32 ID:WfjabxQ0
ソニック乙!!
めちゃくちゃおもしろかった
253 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 20:24:09.34 ID:8.82v6AO
超乙
本当にいい話だった、ありがとう!受験も応援してる

これから寂しくなるな……
254 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 20:29:43.88 ID:QvDg4XA0
乙を!
万雷の乙を!
255 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 20:38:40.02 ID:vdVuXcAO
六年間ROMってきた僕だけど、どうしても。

乙!!!
256 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 20:39:37.37 ID:rZNha2DO
257 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 20:44:30.58 ID:qZ8zXGgo
乙でした!
マジで受験がんばれよ!!
258 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 20:52:25.55 ID:Yn6HPcAO
1スレ目から見続けてよかった!乙!
外伝でも続きでも次回作でも受験終わったら書いてくれよ!待ってるぜ!
259 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 20:57:57.34 ID:74V0v320
乙ぅぅ。
モンスターボールの傷のくだりはお父さんから受け継いだピカチュウとナツメから受け継いだユンゲラーとが同じ境遇って事じゃ?
260 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 20:58:46.14 ID:2do2zMk0
乙、来年、大学生なった作者のスピンオフに期待
261 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 21:04:20.84 ID:dEZQYX.o
結局餓鬼は何だったの?
262 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 21:11:10.90 ID:/V4M6Ogo
ガキはお前らが深読みしすぎただけだろ
ヒナタはリーグ優勝者だから有名人
だからガキも見覚えあった
263 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 21:13:27.42 ID:JXqkgIAO
乙!

あああ本当に寂しいなあ
スピンオフ楽しみにしてる!
受験勉強がんばってくれ
264 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 21:13:56.48 ID:dEZQYX.o
>>262
そういうことか
ありがとう
265 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 21:14:54.25 ID:E4Tsa4Io
お疲れ!
いっぱい楽しませてもらった
ありがとう^^
266 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 21:18:53.39 ID:G5u2yTgo
盛大に乙!!
スレ乗っ取った時から欠かさず見てたが本当に面白かった
スピンオフも期待してます
267 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 21:26:28.80 ID:kjqvJ6w0
乙! 二次創作SSにハマったのは、これがはじめてでした。
これからも執筆活動頑張ってください!
今は受験勉強も忘れずにww


とりあえずED曲を置いときますね
http://www.youtube.com/watch?v=M9QQitRw7FY
268 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 21:33:32.90 ID:3T9zEtIo
>>262
トレーナー免許もない頃からポケモンバトル云々の下りから
今後発展させることもできる
269 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/16(日) 21:54:43.40 ID:XCONcO20
270 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 22:09:24.32 ID:uUvtPQDO
作者乙!
本当に面白かったよ
これで読書感想文書きたくなる位に
271 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 22:16:06.47 ID:KoHg09M0
超乙!
このスレに出会えて良かった。
あとは受験勉強に専念しろよww応援してる
272 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 22:17:35.76 ID:EepZ6IDO
俺は途中から見始めたクチだが本当に面白かった
超乙
自分も何かもらえた気がするよ
273 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 22:25:11.25 ID:NgYoDIg0
今まで読んだSNSの中で最高傑作
作者は神 今更ですまんが、コテつけてくれないか?
記憶に刻みたいし、スピンオフを書く時にも役立つと思うんだ
いいものを読ませてくれて本当に有難う
274 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 22:38:21.11 ID:hTkzH6Yo


毎回辞書使いながら読ませてもらいました

少しは語彙が増えたかなwwww
275 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 22:38:47.24 ID:Csw2lsco
SNSワロタ
ニコニコにでも帰れよ
276 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 22:42:04.63 ID:SUa3cQAO
最後にSNSでワロタ
鳥あるからコテなんぞ必要ないんだぜ
四年間のなんやかんやを妄想する作業に入ります
277 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 22:45:56.41 ID:Bvx2Ws.o
16章ぐらいでもう更新止まったんだと思ってたから
VIPが落ちなかったら続いてることに気付けなかった

乙でした
278 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 23:00:51.04 ID:WdCRgDko
一番最初の乗っ取りから見続けていたけど本当にお疲れ様!
おもしろかった!

作家デビューは確実だと思うけど頑張れよ!
279 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 23:11:24.06 ID:8P8UF.Qo
乙乙

デビューなんてしなくていいから
たまにVIPでSS書いてくれ
280 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 23:22:30.40 ID:LwHQGgSO
>正面から
>照れた様子が
>胸の大きな
この餓鬼…後のラッキースケベか
281 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 23:23:47.55 ID:iEoma4o0
  =  乙
 三 乙
        = 乙
    乙 三

これはほねブーメランでうんたらかんたら

文章下手だから感想が言葉にならないけどとにかく良かったんだぜ
受験が上手く行くこと願ってる!
282 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 23:24:13.98 ID:EUm02Pko
最初のスレから見続けられて本当によかった!
この何ヶ月か、すごく楽しませてもらいました。
乙!!!
283 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 23:29:03.15 ID:Afejjck0
素晴らしい作品でした
特に、最終章の最後の二文にははっとさせられました
受験がうまくいくよう祈ってます
長い間お疲れさまでした
284 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 23:37:54.07 ID:LDxg/wDO
>>1お疲れ様
最初のスレからずっと張りついてたけど、こんなに良いものが読めるとは思わなかった
受験で忙しいはずなのに、頑張って書いてくれてありがとう

お前なら絶対合格できる
勉強頑張れ!
285 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 23:44:34.11 ID:HIxc5l.o
乙、受験合格して、大学に慣れて暇が出来たらぜひスピンオフ書いてくれ

それにしてもハピナス、ピクシー、スターミー、ゲンガーでチャンピオンなれるとか強すぎwwwwww
286 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/16(日) 23:52:34.41 ID:FBLIlQDO

そして、ありがとう。これ以上言える言葉なんてないよ。
287 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/17(月) 00:02:06.75 ID:8qeJkwDO
超乙

Wikiのアクセス数を見るに、結構読者がいるんだな
288 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/17(月) 00:06:11.19 ID:ab8BzQSO
>>285
ヒント:サトシの娘


これだけVIPPERに支持される高校生も珍しいな
289 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/17(月) 00:42:49.86 ID:EnqSBwAO
>いつか、輝かしい過去を切り取って、昔はよかった、と懐古したのは、とても寂しいことだった。


何度読んでもこの一文が素晴らしすぎて感動する
290 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/17(月) 00:48:24.41 ID:Wz1p/ggo

最初のスレからずっとついてこれたのを誇りに思えるわ

受験はきっと、いや、
絶対に大丈夫だから頑張れ!
291 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/17(月) 01:15:58.63 ID:q8mVC6SO
乙でした!!
さっきからじわじわ涙が出てくる
作品に感動したとか終わるのが改めて寂しくなってとか理由は色々あれども、こんなに心を惹かれるSSに出会えて良かった
ありがとう
受験も応援してます、がんばれ
292 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/17(月) 01:52:37.00 ID:WgbODUAO
ずっとROM専だったけど
ほんとにありがとう!!
どきどきとか怒りとか悲しさとか嬉しさとか
心が揺さぶられる感じで
読み始めたら止まらなくなったよ

まじ乙!
体に気をつけてね
293 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/17(月) 02:30:24.65 ID:2VIiIzEo
乙!
この作品見てまたポケモン始めちまったwwwwwwww
受験頑張って落ち着いてまだ書く気があったら頼むぜwwwwwwwwwwww
294 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/17(月) 02:37:03.96 ID:wGz.ZQDO
本当に乙でした。

素晴らしい作品に出会えて幸せだったよ。

受験頑張れ!応援してます。
295 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/17(月) 02:55:20.02 ID:1uBRM520
ふと覗いたら完結してたww
面白かったよ、本当にお疲れ様!!

最後のサトシとオーキド(クローン)は
ダースベーダーとシスを思い出したww
296 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/17(月) 05:35:14.26 ID:vI5C5.DO
作者乙です!!!
目からしおふきでました


ピカチュウさんはずっと心の中にいるんだ…
スピンオフではヒナタのおっぱいに期待
297 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/17(月) 07:29:32.50 ID:ldvrV6AO
乙です

今まで読んだSSでも最高だったぜ!
受験に合格することを祈ってるよ!!
298 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/17(月) 07:40:03.99 ID:ldvrV6AO
連レスでスイマセン。
今までホントにありがとう!

受験後に是非ポケモンリーグのスピンオフをお願いします!

299 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/17(月) 07:48:44.55 ID:/tNVSADO
するかしないかは別にして
これは同人にしたら売れる
間違いなく
300 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/17(月) 08:38:13.06 ID:Iyv4ArEo
乙、すごい面白かった!
ちょっとピカチュウ育ててくる

受験がんばれよww

今からスピンオフが楽しみだ
301 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/17(月) 08:38:53.24 ID:FScusM60
ハピナス スターミー ゲンガーはガチポケモン
ピクシーもアンコールを使いこなすと強い。
バランスも良い…んじゃないかな?物理がいないけど。
302 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/17(月) 08:42:58.16 ID:CeuXzWk0
ふと思ったんだが、近くにいたオーキドクローンが亡くなるくらいの超雷ということは
絶縁不能に陥ったピカチュウは炭化、よくても黒焦げだよな…
まぁこれ読んで生きていく意欲増したし細かいことは気にしないほうが良いか…
303 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/17(月) 08:56:27.76 ID:CqM1G7Q0
レスが進んでるから作者投下きたかと思ったら全部乙レスwwwwww
作者愛されてるな
304 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/17(月) 09:22:21.66 ID:N1t8obko
305 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/17(月) 09:56:58.39 ID:8PnWx6Q0
一章から最終章まで読者を一瞬たりとも飽きさせない構成、筆力、完成度。
こんなに完成度の高いSSは初めて。
受験勉強の傍らの作成は本当に大変だったと思う。

お疲れ様でした。

余裕が出来たらスピンオフ、気長に待っているよ。

是非ポケ関係者にも読んでもらいたいと思ふ。
306 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/17(月) 10:20:29.38 ID:CqM1G7Q0
そういえば終わったらエロでも何でも描いてやんよって言ってたよな?
307 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/17(月) 11:10:30.61 ID:rKVdabI0
初代スレからいてよかった!作者お疲れ。また読ませて貰うよ。受験頑張れ
308 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/17(月) 12:30:05.27 ID:R6xPPQ2o
>>306
ヒナタとモンジャラ・・・!
309 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/17(月) 12:40:50.97 ID:CA8.MDwo
ヒナタとカエデとアヤの3ピーーだな
あ、タイチはいいです
310 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/17(月) 12:57:49.83 ID:vI5C5.DO
>>309
四天王であるあたしをのけ者扱いなんて…。ヒナタちゃんは渡さないわよ
>>309許さないんだから!
311 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/17(月) 12:58:08.39 ID:ibl6MGoo
タイチが♀のカイリキーに童貞を奪われる話をお願いしたい
312 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/17(月) 12:59:51.98 ID:Q4DjA5wo
メタモン
313 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/17(月) 13:27:53.91 ID:4NFyoADO
今最終章から一気に読みました。
これで終わりと思うと淋しいです。楽しみが一つ減りました。
こんなに涙を流したのは久々です。この作品に出会えて本当によかった。
作者さん、長い間おつかれさまでした。


受験がんばれよww
314 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/17(月) 14:02:32.86 ID:IUeNu2SO
>>312
タイチがヒナタに変身させて[ピーーー]するんですね
315 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/17(月) 18:44:45.50 ID:yJ9bKgEo
タイチの親父の後を継ぐってシゲルって何やってたんだっけ
316 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/17(月) 18:46:03.51 ID:E25QnAoo
ジムリーダー
317 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/17(月) 18:47:33.42 ID:ab8BzQSO
>>315
質問初歩的杉ワロタwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
318 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/17(月) 20:00:31.57 ID:.PBxGNY0
お疲れさまでした!本当に毎日とても楽しみにしていました。
受験、頑張ってくださいね。
319 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/18(火) 00:09:18.25 ID:weCKjYSO
結局サトシとシゲルの再会は無しか
「サァートシく〜ん」を期待していたのだが
何はともあれ1年もの間楽しませてくれてありがとう>>1
320 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/18(火) 00:14:38.26 ID:6Lv5Bkg0
お疲れ様。
シンオウ地方に旅立つポケモンマスターを目指す少年…的な設定で文章書くつもりだったんだけど
あまりにも秀逸なのでちょっとシステムあたりの設定貰うかもしれない
まあ飽き性なので公表できるほどは書かないと思うけど
321 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/18(火) 06:10:11.09 ID:pmX1gN60
初めてカキコするぜ

ついに完結したか
作者乙
定期的にここ除くのが楽しみだったんだが寂しくなるな
受験応援してるから合格しろよ
322 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/18(火) 10:47:13.70 ID:cv1IN2DO
四天王?との戦いのシーン書いてほしいな。カエデがオカン助けに戻ってどんな会話したのかとか気になる
323 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/18(火) 10:48:58.16 ID:vKh43Fko
ロケット団3人組のその後も気になる
324 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/18(火) 12:00:24.88 ID:1k1.r3Io
俺のヒナタのその後も気になる
きっとラブラブな生活に違いない
325 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/18(火) 12:07:30.47 ID:QDRg7OY0
面白かった、第8章くらいから読み始めて
こんなに長く読んだ小説は初めてだったから
完結してくれた事が凄く嬉しい。

お疲れ様でした。
受験応援しています。
326 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/18(火) 20:42:14.88 ID:UomCycg0
お疲れ様でした。
楽しい時間をありがとう。
受験頑張れ。

何より、こんな素敵な作品を作ってくれてありがとう。
327 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/18(火) 22:17:49.33 ID:em4lFk.o
お盆の帰省中に完結していたとは・・・
作者、乙でした。
スピンオフとか物凄く読みたいけど
実生活優先で。受験が終わった後にでも書いたくれたらうれしいです。
328 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/18(火) 22:45:34.20 ID:K3SSl1E0
もう本当に作者にはありがとうとしかいえない。
スピンオフ楽しみにしておきます。
329 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/19(水) 10:27:00.12 ID:rjHU0YAO
うおーー!!  
やばい感動だ、こんな感動初めてすぎて興奮してる    

俺は3日前ぐらいからまとめを一気に読んだクチだから、最初っからついてる人たちみたいに偉そうに言えない  
でも一読者として言わせてくれ  
乙    

あんたスゲェよ、まじ  
こんだけみんなが応援してんだから、絶対第一志望合格できる  
俺も応援してる    

もっかい 乙  
そして ありがとう    
330 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/19(水) 15:49:20.83 ID:A8NurYQ0
面白かった

宣伝age
331 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/19(水) 16:46:12.36 ID:cbpRx2AO
ちょっとその4匹でポケモンリーグ制覇してくるわ
332 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/19(水) 16:49:05.66 ID:fgIvaoAO
初代スレをたまたま見つけずっと読んで来た俺が初カキコ

正直最初は何だこの黒サトシwww鬱設定乙www
って感じだったがトキワあたりで完璧にはまりました。
勝又にニヤニヤしました。
紅茶をたしなむピカチュウに惚れました。
ヒナタとピカチュウの別れに涙しました。
回想後のピカチュウの台詞で鳥肌立ちました。
さらにそれが最期の伏線になるとかもうね

言いたい事はやまほどあるけどキリが無いwww
取り敢えず作者ありがとう!
これを読むのが生活の一部になってたから寂しいけど、お疲れ様!
333 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/19(水) 16:49:47.87 ID:p0AwODko
数分後、フルボッコされて涙目な>>331の姿が!
334 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/19(水) 18:29:15.20 ID:XFj.HMYo
ここ読み始めてパーティにゲンガー入れたよ
うーうーかわいいようーうー
335 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/19(水) 20:20:10.07 ID:K4fN2gSO
俺のうーうーはいつまで経ってもゲンガーにならないんだが
バグだよな
336 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/19(水) 20:37:16.58 ID:vZLA1cEo
>>335
奇遇だな、俺もだ
337 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/19(水) 20:39:27.09 ID:p0AwODko
やっぱりバグだったのか。安心した
338 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/20(木) 00:42:10.62 ID:KolLTUAO
いや、それはバグじゃないよ
しかしハードとソフトを二つずつ買わないと進化できないらしい…
ゲンガー持ってる奴は相当な金持ちかゲーヲタだけ
339 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/20(木) 01:00:07.71 ID:TAnUNI60
「ゲンガーに進化させたいから交換してくれよww」
「おっけwwじゃあついでに俺のも進化させよっとww」
「お、きたきたwwお前とダチでよかったぜww交換サイコww」

      リ ア 中 の 現 実
340 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/20(木) 01:01:12.82 ID:CWTxxcco
なんだ俺の小学生時代か
341 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/20(木) 01:08:48.04 ID:d39qixQo
通信ケーブル持ってるけど実際に使ったことがない
342 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/20(木) 01:10:13.54 ID:iEpSW.AO
fifth法を使えば万事解決
343 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/20(木) 06:36:45.02 ID:yLRPhBko
マジおつかれ。
受験頑張れよ!
344 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/20(木) 07:29:59.81 ID:6OXhS4M0
>>1
本当にお疲れ様でした
とても楽しませてもらいました
ここまで辞めずにやりきったんだから受験もきっとうまくいくよ

ここにいるみんなも応援してる
345 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/20(木) 15:05:00.93 ID:pGJe1.k0
改めてwikiで通して読んだら、誤字やコピペミスみたいなのも僅かにあったが
そんなものを軽く吹き飛ばす、総字数約62万と3000字、という事実に愕然とした…
作者の才には感嘆するな、よくここまでの長編を書けたもんだ…
346 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/20(木) 15:07:13.63 ID:ZOImNVoo
凄すぎ
347 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/20(木) 16:15:51.25 ID:d39qixQo
あれだけの速さでこれだけの質を保てるのは才能としか言えない
348 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/20(木) 16:16:32.29 ID:76KwWoDO
そして伝説は始まった
349 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/20(木) 17:36:25.02 ID:TAnUNI6o
623000字がどれほどのものか実感が沸かない
一般的なラノベに換算すると何冊分くらいになるんだろう
350 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/20(木) 18:01:18.46 ID:4z6Tr.Yo
ページに段落以外の空欄や改行をしなくても
ラノベサイズの本なら1000ページ近くあるな
351 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/08/20(木) 19:16:33.42 ID:ULtkK42o
1000・・・だと・・・
352 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/20(木) 19:39:19.67 ID:TAnUNI6o
マジで同人として出版できそうな文章量だな
353 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/20(木) 20:00:27.54 ID:EH.KTsDO
上・中・下くらいで文庫化できないかな…
354 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/20(木) 20:31:54.10 ID:iEpSW.AO
だが他人の金儲けに利用されるのは見過ごせんな
布教したいならまとめのURLでも知り合いに教えようぜ
355 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/21(金) 09:19:51.82 ID:RqIBUEIo
お金で買えない価値がある
356 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/21(金) 09:57:56.95 ID:X5YXCA20
作者これで飯食っていけるんじゃね?
そしたら受験で苦しむことも無いのに
357 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/21(金) 11:47:24.81 ID:GM1vS9Q0
62万と3000字の字数はあくまでも正味の文字数であって全てではないからな
間を表す空白字や空白行の分も含めると、行数にして約4万と7300、1行は最大でも60文字くらいだから1行平均30字とすれば、約142万字分
これは400字詰原稿用紙換算で3550枚、大学卒論(2万字前後、おそらくは一般人の最大字数)に換算するなら約70本分という…
これを書き上げた作者は、この先文章を書く事で苦労することはまずないだろうな
358 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/21(金) 16:17:24.05 ID:gHAar.DO
絵には恵まれなかったな
最初のほうはいくつかあったが
359 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/21(金) 17:03:38.62 ID:AOyj0UAo
最初のほうで荒れたみたいだね
個人的には下手でも上手でもいいから色々見てみたかったけど
まぁ仕方ないか
360 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/21(金) 17:06:12.91 ID:oOeCiTYo
決まって「絵師様(笑)」だもんな……
361 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/21(金) 18:29:50.88 ID:LM77ZAYo
まぁ元々VIPでやってたんだしその流れは仕方ないだろ
362 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/21(金) 18:32:55.07 ID:MroF4ESO
どうせこの無駄話もいつか終わるんだろ
全く書き込み無かったらパー速のスレってどんぐらいで落ちんの?
半年くらい?
363 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/21(金) 18:37:41.49 ID:/1cVO460
落ちない
364 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/21(金) 19:26:08.88 ID:b7QD7Wso
でもまぁ絵はWikiのトップのアレぐらいでいいんじゃないかと思う
てかWikiのトップ絵クオリティ高いなww
365 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/21(金) 22:16:18.22 ID:r7rRiQDO
ここの住人はリメイク金銀買うの?

私はぶっちゃけカリンとか完全に記憶から抜け落ちててわざわざググったぐらいだから、ここにきてのリメイクは正に渡りに船って感じですわw

それで、また第一章から読み直すんだ〜
366 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/21(金) 22:17:52.39 ID:oOeCiTYo
今日予約してきた
367 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/21(金) 22:31:13.61 ID:H48QwsAO
すまん、誰か質問

wikiのトップ絵って誰が書いたん? それともどっかから持ってきた絵?
「inパー速4」ぐらいからしか見てないから、絵っつーのもwikiにまとめて載ってるのぐらいしかシラネ
トップ絵がクオリティ高い、っていうのは同意だ
368 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/22(土) 00:25:59.14 ID:Cg42pSY0
自分は作家になりたいなんて漠然と思いながらこの十年弱を過ごしてた大学生だが
ここまでの長編を書いた事はないし、クオリティだって及ばないだろうと思う
でも全然悔しくないんだな。凄く面白かったし。
つかこのSS読んでファイアレッド買ってきたわ
アニメもまた見たくなった

ポケモンのアニメが当初の予定通り1年でリーグ優勝して完結してたら
そのままこういう話になってもおかしくは無かったんだろうけど
予定通りに行ってたら作者がこの話を書くことも無かったのかもしれない
そう考えると不思議だ
369 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/22(土) 03:58:13.90 ID:9AGYvwAO
>>365
よう俺
>>368
アニメは止めておけ
ポッチャマが邪魔すぎる
370 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/22(土) 04:07:46.69 ID:AJ/bUIDO
リメイクを予約しに行ったら何処も売り切れだったお
371 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/23(日) 16:50:50.45 ID:RPItN/A0
最初から見続けていたが初めて書き込むよ。
毎日、暇があればスレを更新し続けていたが、
都合により最後、リアルタイムで立ち会えなくて残念だった。

完結おめでとう、そしてありがとう。
あなたが物書きを目指すことになろうがならまいが、
この経験は、他の誰にもないものとしてあなたを際立たせていくだろう。

そしてひたすらに、乙!!!!!!
あと最後の方でアヤに目覚(ry
372 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/23(日) 19:39:14.76 ID:i3y6O9Uo
>>367
wikiトップ絵の何枚かはトップ絵になる前にpixivで見たよ
pixivで頑張ってる人たちが献上したんだろうか
373 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/23(日) 22:33:04.65 ID:Dhcr9CMo
無断転載の可能性もあるけどね
374 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/25(火) 08:54:47.96 ID:fL94iUAo
IDてす
375 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/26(水) 03:39:48.68 ID:Lv3EngSO
wikiのハガネールカッコよすぎ濡れたww
376 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/26(水) 13:04:34.38 ID:ay1tZEko
さすがの勝俣クオリティ
377 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/26(水) 22:58:21.18 ID:QgFWQoIo
あれ八月終わり頃と思ってきたら終了してた
乙が間に合わなかった不覚・・・orz
378 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/26(水) 22:59:48.77 ID:ay1tZEko
崇めろ
379 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/27(木) 09:10:05.57 ID:Sa4.bEDO
8月終わり頃から書くっていうんでそろそろかなと見に来たらオワットルwwwwwwww
いまさらだが作者乙
380 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/27(木) 16:52:00.45 ID:JKdG3ADO
なんで毎日来なかったのかと
381 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/28(金) 04:07:03.23 ID:99Sd6wAO
俺みたいに職業ポケモントレーナーじゃないんだろ
ジュンサーさんお疲れ様ッス
382 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/28(金) 20:16:30.48 ID:e6sIpCo0
ところで、お前ら金銀リメイク買う?
383 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/28(金) 20:19:01.72 ID:9irG3Aco
もう予約した
384 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/28(金) 20:31:09.01 ID:EKzPWtMo
おれも予約済み
385 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/28(金) 23:52:36.90 ID:99Sd6wAO
銀予約余裕でした
クリア後のカントーはLv50〜ばかりで難易度上がってるといいな
386 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/29(土) 01:58:05.45 ID:582.J.oo
金予約
アカネのミルタンクが恐いけどヒノアラシちゃんと冒険するお
387 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/29(土) 03:09:21.15 ID:1bKe1cDO
初めてのカキ。
作者の事だからきょう辺りフライングしてるに違いないwwwwと思ってきょう来たら終わってやがったwwwwwwwwww
今更だけど本当にありがとうございました!
こんなにのめり込んだ小説はほんとに初めてなんだぜwwwwww
最後のピカさんの台詞は俺の胸にドキューンときましたwwww
作者マジ乙!
受験頑張ってくれ!お前ならできるさ!!
将来、何気なく関わる後輩の中に作者がいたら…と夢見ながらおれは寝ます!
いい夢見させてもらったぜ!
最後にもう一度、本当にありがとう!そして乙!!
388 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/30(日) 00:33:18.71 ID:7lSO.nQo
カイリキーは出なかったな
389 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/30(日) 00:35:13.82 ID:7lSO.nQo
誤爆
390 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/30(日) 18:36:07.51 ID:cY/uoWc0
http://blog.goo.ne.jp/tidorinagasi/e/da15a84c4cc2fb373b1515b4888ff8fc

サトシとカスミの子供、大人になったカスミの画像あり
この設定は何処へいったのやら
391 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/30(日) 22:50:43.49 ID:9xUf3uU0
そのリンク先見たけど

・サトシとカスミの子供と戯れているピカチュウはサトシのピカチュウと同一っぽい
・ヒナタをカスミと挟むようにして手を繋いでる女は外見がアヤメっぽい
・大人サトシは登場していない

結構合致してる
392 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/08/30(日) 23:52:55.68 ID:.gDeGKQ0
うおおおおおおおおお

>>1スレ立ててくれてありがとう!
作者乙!感動した!
393 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/08/31(月) 00:22:46.87 ID:l/sYlvUo
IDてす
394 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/01(火) 00:04:02.63 ID:2EbzyY.o
作者が書き込みするのは本当に来年になるのだろうか
395 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/01(火) 00:30:07.63 ID:aMy2zP.o
IDてす
396 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/01(火) 10:24:43.45 ID:XgfzVWc0
俺HGSSは落ち着いてから買うわ

それまでに新しく買ったPtとFRとはじめからにしたサファイアクリアして
ついでにLGとエメも買ってクリアしておく
そして初代と金銀にも手をつけようと思ったら電池切れでセーブできなかった

なんてーか、このSS読むと「ポケモンは金銀まで」ってのも分からん事は無いと思えてしまう・・・
アニメもAGになってから見なくなったしなぁ
397 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/01(火) 13:05:03.55 ID:Zk6CEE6o
俺は金銀辺の最終回で終わったと思ってた
398 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/01(火) 18:17:22.76 ID:8Q9cjUDO
そういう話をし出したら色々とダメだろ
399 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/01(火) 21:08:30.25 ID:2cKUmgDO
初めからみてました。ゲームとアニメの設定をここまで膨らまして、しかも辻褄合わせて完結させるなんて凄すぎる。
作者に心からお疲れ様といいたいです。それと受験で第一志望に受かりますように。
400 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/01(火) 23:13:15.48 ID:lw/Grs.o
信者多すぎワロタ
401 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/01(火) 23:17:50.33 ID:Zk6CEE6o
わろすわろす
402 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/04(金) 22:52:39.86 ID:4vG7s3wo
今、青空文庫形式でこれまとめてるんだけど需要ある?
403 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/04(金) 22:56:25.08 ID:2sIAffQo
ない
404 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/04(金) 23:03:34.42 ID:25P4Gjwo
ない
405 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/04(金) 23:04:26.75 ID:wQCmHVwo
ない
406 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/04(金) 23:05:42.30 ID:wf/elnYo
なる
407 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/04(金) 23:09:56.03 ID:4vG7s3wo
ないなら忘れて
408 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/05(土) 00:05:16.79 ID:b9XFEls0
俺個人としては大いにあるんだが
文庫形式で読み直したい
ROMにも需要はあるはず
409 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/05(土) 00:10:13.59 ID:hnK3p4.o
普段ROMってるけどいらない
410 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/05(土) 00:26:42.49 ID:1aOL4UDO
テキストファイルとしてのまとめは保存の意味合いでも必要だと思う
411 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/05(土) 15:37:13.40 ID:359i2ADO
欲しいな、縦書き版

しかしなぜ青空文庫
412 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/05(土) 22:13:07.04 ID:3FAnfwSO
どっちでもいい
作ってくれるなら読む
無いなら無いでいい
413 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/06(日) 11:38:47.23 ID:Xu7XAQI0
保存用txt以上のことを勝手にやるのは流石に痛いと思う
414 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/07(月) 18:42:45.59 ID:4epXs620
久しぶりに来たら終わってた
415 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/08(火) 01:57:13.09 ID:hnXfeaoo
一昨日、このスレを知ってwiki見てやっと読破した。
文章がしっかりしてるから大人かと思ったんだが、俺と同学年なんだな。
感服した。漢字の間違いも目立ったけど、それを補って余りある内容だった。
本当に乙!

どこを、どのように受験するかは知らないけど、お互い頑張っていきましょう。
416 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/08(火) 15:09:44.79 ID:4eZzyFIo
なんで自分も同学年とか言っちゃうんだろうね
417 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/08(火) 15:26:18.65 ID:zexsPIoo
坊やだからさ
418 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/08(火) 19:21:50.80 ID:/E2b0l.0
読み終わりましたけどこれMGS4じゃないですか
419 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/08(火) 20:55:02.75 ID:.thh2QAO
>>418がナルトを読んだ事はよくわかった
420 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/08(火) 20:56:32.28 ID:jW/tOpYo
全く伝わらない
421 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/10(木) 01:31:28.50 ID:Dc9nAXk0
wikiのアクセス衰えないなあ
俺は三回くらい読み返して流石に飽きたが
422 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/12(土) 10:24:13.22 ID:qYHTYkAO
クリアした
GCのソフトにヒナタってのが居るのな
423 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/12(土) 20:50:05.69 ID:qYHTYkAO
金銀発売ktkr
424 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/12(土) 20:51:02.77 ID:3c1vWp.o
ktkr
425 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/13(日) 01:37:41.63 ID:u5f5OMM0
今現在アニメにカスミとか全然出てこないのに、結婚の設定があったとか…ww
426 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/13(日) 21:59:32.18 ID:eiQxnAM0
リメイク遊んでる家族見てたら書きたくなってくるから困る
ああんどうしよう
427 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/14(月) 00:24:08.29 ID:NGEndJso
作者かね
428 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/14(月) 00:46:32.23 ID:KnA4gyso
作者なら専ブラ
429 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/14(月) 01:01:39.30 ID:WVMs17A0
作者ならタケシ達がどうなったのか書いてくれ
430 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/14(月) 14:11:48.14 ID:gfw/DJ2o
タケシの中、ものすごくあったけーし……(////)
431 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/14(月) 15:37:56.67 ID:JdTyN4go
山田くん、座布団ぜんぶ持ってっちゃって
432 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/14(月) 15:39:29.51 ID:Wna8wsso
スレタイぱくってるスレが立ってるなwwww
まあここも乗っ取りだがwwww
433 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/20(日) 20:53:41.59 ID:P9MAYoSO
やっと止まったか
434 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/20(日) 20:55:14.15 ID:CEzjNk6o
止まってない
435 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/20(日) 21:08:56.80 ID:kRLKVkY0
>433
そんなに止めたくないのかw
436 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/21(月) 01:49:09.09 ID:cwRjG.SO
まだ見てるやつがいるのかww
437 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/21(月) 07:34:18.75 ID:yep5uIDO
俺も見てるが何か
438 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/21(月) 10:32:16.51 ID:EzAoBaQ0
毎日のようにチェックしてる俺が通りますよ
439 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/21(月) 13:20:35.06 ID:xo5mI0co
おれもおれも
440 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/21(月) 13:29:02.58 ID:ES5F8UQo
毎日チェックが基本
441 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/21(月) 15:05:48.73 ID:AUuu8/co
人それを惰性と言う
442 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/21(月) 15:06:47.00 ID:EALvj7Ao
問題ない
443 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/21(月) 15:40:33.16 ID:aD5LqL2o
このスレはワシが見てる
444 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/21(月) 23:34:54.14 ID:hRA1Awk0
週末は見に来てる
445 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/22(火) 01:06:06.66 ID:qF3fY.AO
ぬるぽ
446 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/22(火) 01:32:08.41 ID:0E1Jh5.o
ガッ
447 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/22(火) 01:58:45.86 ID:m.lTIkY0
ぬるぽ
448 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/22(火) 04:17:29.67 ID:BW61s3so
ガッ
449 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/22(火) 10:02:12.79 ID:ZJGVnsDO
伸びてるからなんだと思ったらオマイラwwww
450 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/22(火) 20:48:50.72 ID:jMv9sogo
ツクシきゅんのおちんぽジュッポジュッポ!ジュッポジュッポ!
451 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/22(火) 20:49:15.25 ID:0E1Jh5.o
変態乙
452 : [る]:2009/09/22(火) 21:33:24.51 ID:rw82FwDO
453 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/22(火) 21:44:56.85 ID:BW61s3so
>>452
もうくだらないことは良いから消えてくれ。
454 : :2009/09/23(水) 03:09:51.66 ID:KDyct6Q0
455 : ◆ihjpPTk9ic :2009/09/23(水) 20:47:30.27 ID:f9BGmOg0
てすと
456 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/23(水) 20:47:56.81 ID:ujx1LMAo
ktkr!!!!
457 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/23(水) 20:49:12.77 ID:2OgIGos0
えっ!?
458 : ◆ihjpPTk9ic :2009/09/23(水) 20:49:47.32 ID:f9BGmOg0
あともう少しして一段落したら
サトシの小さな短編を投下したいと思ってる
本編は終盤駆け足だったから区切り的な意味で
459 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/23(水) 20:50:53.04 ID:ujx1LMAo
期待
460 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/23(水) 20:59:19.17 ID:wQkpfpMo
楽しみだ
461 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/23(水) 22:52:18.92 ID:H17t2QSO
!!!!!!
462 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/23(水) 23:09:26.24 ID:Fi5tgjUo
あいしてる
463 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/23(水) 23:20:44.12 ID:VS/xdr.o
楽しみにしてるよ
464 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/24(木) 00:26:40.52 ID:jyETl8M0
また読めるのか・・・
465 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/24(木) 00:37:39.62 ID:qHoGsEAO
ひゃっほう
466 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/24(木) 02:45:53.71 ID:slAbsIDO
カリンの名台詞聞いて何となくここ思い出して来てみたら、作者キテタ━(゚∀゚)━!!!
楽しみにしてます!
467 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/24(木) 02:49:39.18 ID:aFCmYhAo
つよいポケモン
よわいポケモン
そんなのひとのかって
ほんとうにつよいトレーナーなら
すきなポケモンでかてるように
がんばるべき

※ただしイケメンに限る
468 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/24(木) 09:17:31.57 ID:RtAnPEco
wwktk
469 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/24(木) 14:01:01.39 ID:qPoDTwAO
楽しみにしてるよ!
470 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/24(木) 16:23:47.46 ID:AzfsfbI0
期待
471 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/24(木) 17:18:45.75 ID:jijCx7so
書いてくれるのはうれしいけど。受験もがんばってくれ。
親に怒られない程度に頼む。
472 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/25(金) 14:44:26.94 ID:AXutfYDO
むりすんなよwktk
473 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/26(土) 15:31:50.64 ID:JjfL6doo
今やってるソウルシルバーの手持ち
バクフーン ピカチュウ ヒトデマン ゲンガー エアームド ミニリュウ
どうみても影響受けまくりです本当にありがとうございました


474 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/26(土) 15:33:34.83 ID:7tvA1uAo
ワロタ
475 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/26(土) 18:04:46.56 ID:c2ZkWkSO
>>473
せめてスターミーとハクリューにしようぜ
476 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/27(日) 11:05:51.33 ID:NQC1h2AO
バクフーンのLvだけやたら高いのはお約束
477 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/27(日) 11:07:53.23 ID:0e8o3O2o
均等に育てる俺に隙はなかった
478 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/27(日) 12:45:52.52 ID:EnU51/go
お前ら最初に貰ったやつ育ててんの?
貴重なポケだから普通そのままボックスに入れっぱなしにしとくだろjk…
赤ギャラも伝説も勿論PTに入れないで、それでいて育ててないよな…?
479 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/27(日) 13:10:13.51 ID:eLNvOTko
御三家は普通に育てるだろ。タマゴで生ませることもできるし
伝説とか特別な存在のは同意する
480 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/27(日) 13:18:42.75 ID:w3G0DvAo
赤ギャラだけ二日かけて個体値厳選して努力値振った
後から逃げても殿堂入り後に再戦できるのを知って泣いた
481 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/27(日) 13:20:50.06 ID:EnU51/go
>>479
分かってない分かってない…!
初代貰った時の黄長さを分からないだと…!
たまごとかじゃなくて最初に貰った黄長さを大事にしろよ…
482 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/28(月) 00:02:20.12 ID:2q/Pez.o
IDてす
483 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/28(月) 02:13:02.49 ID:KM6o6Vgo
気に入ったポケモン以外使わない性質でね
たとえ御三家だろうが気に入らなければボックス警備員だ
伝説も捕まえるの大変な割に使わないから倒してる

アブソルかわいいよアブソル
484 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/28(月) 21:55:24.03 ID:13AsMiM0
最初に貰ったような性格も個体値も適当な御三家を
使わずに残しとくとか頭おかしいだろjk…
485 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/28(月) 21:56:32.24 ID:2q/Pez.o
そんなの人の勝手
486 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/28(月) 22:01:15.94 ID:y0Qymcso
お前らあの名言を忘れるんじゃない
487 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/28(月) 22:08:26.49 ID:DRq6SU2o
いや普通いいの出るまでリセットするだろ!

つよいポケモン
よわいポケモン
そんなのひとのかって
ほんとうにつよいトレーナーなら
すきなポケモンでかてるように
がんばるべき

※ただし
488 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/28(月) 22:11:15.42 ID:y0Qymcso
>>487
そういうあそび方が主流になりつつあるのがなんか悲しい
489 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/29(火) 19:11:03.54 ID:uZWwq2.o
>>487
昔はまるで本物のペットのように感情移入してた俺としては認めたくないものだな・・・。
これも一種の選民思想だよな。
490 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/29(火) 19:15:43.88 ID:iaoEBXUo
>>488
昔からだけどね
491 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/29(火) 19:30:40.21 ID:GLeE.0oo
言いたいことわからんかなぁ
492 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/29(火) 19:42:35.55 ID:PGaS/Bwo
俺は分かってるぞ……
493 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/09/30(水) 22:32:43.76 ID:nVAcPkSO
分からんこともない
494 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/30(水) 22:36:55.22 ID:uwkPwX6o
分かる筈だ
495 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/30(水) 23:07:57.34 ID:86r60VUo
ファイヤー使いの俺に死角は無い
にらみつける最高!
496 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/30(水) 23:11:48.04 ID:XSJbWhI0
どくどく
かげぶんしん
すなかけ


友達がいなくなるコンボです
活用して下さい
497 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/30(水) 23:36:28.87 ID:c16x4yEo
>>496
鬼畜すぎるわwwwwwwww
498 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/09/30(水) 23:37:56.07 ID:Fo.AA8ko
>>496
ピジョットでよくやりました
499 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/01(木) 04:24:42.09 ID:SFAdM.SO
>>496
あるあるwwwwwwww
500 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/01(木) 15:50:41.02 ID:kKrc9FMo
くろいまなざし
ほろびのうた
あやしいひかり
さいみんじゅつ
501 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/01(木) 16:26:13.56 ID:CqAN1Z60
>>500
お前は何もわかっていない
じわじわ削るのがいいのに
ほろびのうたは邪道
502 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/01(木) 18:28:49.96 ID:o17gx0Io
>>501
相手が必死で積んだのを軽やかに崩す楽しみが分からないのか

すぐに交換するか、カウントギリギリまで粘るか悩ませた挙句、
カウント2になったら何気なく眼差しを放って相手を絶望させる楽しみを
503 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/01(木) 18:34:46.33 ID:6v8mgMg0
>>502
あぁいいかも
504 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/02(金) 00:00:06.13 ID:G/Gm02SO
>>500-503
お前ら人として最低だなww
505 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 00:32:03.63 ID:28JHWLoo
>>504
なんたって友達がいなくなるコンボだからな。
そんな奴らの集まりだよここは。
506 : ◆ihjpPTk9ic :2009/10/02(金) 00:43:28.19 ID:734f1Pgo
外伝的なサトシの話を少しずつ(本当に少しずつ)投下していきたいと思う
アヤのお母さんであるサヤがメイン

需要のあるなしに関わらず、区切りとして俺が書きたいから書く
完結するかは未定
507 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 00:44:51.85 ID:0kfTcbUo
ktktr
508 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/02(金) 00:46:31.52 ID:734f1Pgo
白銀山を下りると、世界が変わって見えた。
価値観の変化は逆行しない。
この二ヶ月で俺が『得る』ために『失った』ものは、もう二度と俺のもとに戻ってこない。
お前はまだまだ甘い、と博士は言った。
大義名分が無ければポケモンを殺めることができないのか、と俺に尋ねた。
あのとき、俺は首肯に一拍の間を置いた。
だが今なら即答できる。今の俺にとって、『逡巡』は無価値だった。

「なあ、リザードン」

傍らに佇む翼竜の首筋を撫でてやる。
リザードンは黒い血に塗れた牙を覗かせて、淡雪の舞う天に向かって吠えた。
こちらの様子を窺っていたギャロップが、気配を[ピーーー]のも忘れて逃げていった。

「…………」

胸ポケットから、一枚の写真を取り出して眺めた。
保存状態が悪いせいでセピア調に変色したそれは、しかしその中に誰が映っているか確認するには十分だった。
俺の大切だった仲間たち。タケシ、カスミ、そして――。

「――ピカチュウ」

みんな笑ってる。無邪気に、幸福そうに笑っている。
俺は写真に両手の人差し指と親指を添えて、ゆっくりと力を込めた。
今度こそできるかと思ったができなかった。
何度もそんなことを繰り返したせいで、写真の上辺の中央は僅かに裂けていた。
いつか過去と決別しなければならない。
この写真を破いて、あるいは焼いてしまわなければならない。

それは分かっていた。
痛いほどによく分かっていた。
509 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/02(金) 00:49:24.58 ID:734f1Pgo
『ワシは今グレン島におる。一度顔を見せに来るのじゃ』

下山したことを伝えると、博士は俺にあまり興味が無さそうな声音でそう告げた。
何か他のことに気をとらわれているような、そんな印象を受けた。
一路グレン島に向かい、カツラの研究所を訪問した。
十重二十重のセキュリティを通過した先、最奥の個室に博士とカツラがいた。
二人が腰掛けたソファーセットのさらに奥では、赤髪の女が黒い犬型ポケモンを愛でていた。
顔は見えないが、恐らく初見だ。
俺の知り合いにあそこまで見事な赤髪を湛えた女はいない。

「酷い身なりじゃのう、レッドよ」

博士は公的な場では俺を組織の通名で呼ぶ。
本当の名で呼ぶのは二人きりのときだけだ。

「よくウチの人間が入所を許可したものだな。
 ポケモンリーグの英雄もこれでは形無しだ。はっはっは」

豪快に笑ったあとで、カツラは口髭を撫でつけながらこう付け加えた。

「いい経験になったろう?」
「ええ、それはもう」

石英高原のポケモンが赤子に思えるくらい、白銀山のポケモンは強力だった。
白銀山も聖蹟のひとつなのだろうか、という想像は幾度となく脳裡を過ぎったが、博士たちに尋ねたところで答えてくれるわけもない。
俺は無難に相槌を打ち、博士直属の部下として、静かに新しい命令が下されるときを待った。

「そう堅くなるな」

カツラは軽い口調で言った。が、サングラスの奥の瞳がどんな感情を宿しているのが分からない以上、迂闊に相好を崩すことはできない。
510 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/02(金) 00:52:22.88 ID:734f1Pgo
「今日はお前に、ワシの娘を紹介してやろうと思ってな。サヤ、こちらに来なさい」

部屋に入ったとき目に止まった女が反応する。
新雪を均したような白い肌、燃えるような赤髪、奥まった瞳、幼さの残る桜色の唇。
サヤと呼ばれたその女は、見惚れるほどの美人で、しかし童顔だった。

「誰?」

と清涼感のある声でサヤは父親に尋ねた。

「オーキド博士の部下の……レッドくんだ。前に話していただろう」

サヤはそこで初めて俺を直視し、その円らな双眸を嫌悪感に歪ませ、

「わたし、こんな人はいや。穢らわしい。二度とわたしの前に姿を見せないで」

そう吐き捨てるや否や俺の脇を抜けて、部屋から出て行ってしまった。
お世辞にも今の俺の容貌が清潔と言い難いのは理解できるが、穢らわしいとは辛辣な一言だ。
初対面の相手にそうそう使える言葉ではない。

「すまないな、レッドくん。サヤにはあとで叱っておくよ。今日は機嫌が悪いようだ。はっはっは」

成人した娘の礼儀知らずを言い訳するのに、機嫌の善し悪しに頼るのは無理がある。
それでだ、とカツラは強引に話題転換して言った。

「サヤにどんな印象を持ったかね」
「綺麗な人ですね。母親似のようですが」
「それはワシも大いに認めるところだ」

親馬鹿はどこにでもいる。
511 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 00:53:47.50 ID:0kfTcbUo
そういやカツラは本編に居なかったな
512 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/02(金) 00:54:32.14 ID:734f1Pgo
捕捉忘れてた

時間軸はサトシがシステムに入ってから少し経った頃
本編と比べると十四年前、マサラタウンにいるヒナタはこのときまだ二歳
513 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/02(金) 00:58:19.05 ID:734f1Pgo
「サヤの容姿には、レッドくんも多々惹かれるところがあっただろう。
 あれは性格まで母親に似て少々妥協を許さない性格をしているが、慣れれば可愛いものだ」
「話の展開が見えないのですが」
「単刀直入に言おう。サヤにポケモンバトルの醍醐味を教えてやって欲しいのだ。
 時間が空いているときで構わんし、相応の報酬は用意する」

俺は数拍の間を置いて、用意した辞退の台詞を口にした。

「他のトレーナーに依頼してください。
 俺には俺の任務があります。それに何より、サヤさんの僕の心象は最悪のようですし」

実際、カツラの人脈があれば、ポケモンバトルの醍醐味を教えるのに相応しい人間はいくらでも発掘できるだろう。

「君以外ではダメなのさ。
 あの子はレッドくんと同じ適格者だ。ポケモンの扱いはランカートレーナーのそれに匹敵する。
 これは贔屓目に見てではなく、本当の話だよ」

適格者、か。親近感は生まれずとも、興味は沸く。

「彼女はどんな、」
「それはサヤの口から聞くがいい。では、お願いできるね?」
「博士……」

意見を仰ぐ。独断で決められることではない。
俺の目的は最速で組織のヒエラルヒーをのし上がること。
それが博士との約束でもあり、夢の実現に不可欠な通過点でもある。

「レッドよ、迷う必要はない。首を縦に振るのじゃ。
 この話は前々から温められてきたもので、ワシも重々承知しておる」

予定調和、か。俺は気乗りしない本心を微笑みで誤魔化しながら言った。

「了解しました」
514 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 01:04:54.99 ID:25TrDJUo
あわわktkr
515 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 01:05:54.30 ID:xsV7JhY0
きたきた
516 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 01:07:19.96 ID:Ck72FwAO
外伝ktkr
517 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 01:11:46.78 ID:8nmRxjMo
ヒエラルヒーになってるぞ
518 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 01:14:24.73 ID:zC7I97go
今から描くのか
519 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/02(金) 01:26:03.49 ID:734f1Pgo
カツラの依頼を受けてから半月が過ぎた。
その間に俺は三つの任務を達成し、その過程において十二匹のポケモンを正当防衛で殺処分した。


人は他人を評価するとき、第一印象に重きを置くと聞く。
その話が真実なら、俺が身嗜みを整えたところでサヤの好感を買うことは難しそうだが、
何もしないよりはいいだろうと思い、ヤマブキに寄り道し、適当な高級服飾店で服を見繕ってもらった。
結構な値だったが、この二年で無駄に貯まった大金の使い道としては、至極有意義なそれだと言える。
グレン島に到着すると、カツラの手配した案内人がいた。
無言で「着いてこい」とのジェスチャーを見せ、足早に歩き始める。
行き先は簡単に予想できた。そしてそれは的中した。
カツラの私邸はそれはそれは豪奢なものだった。
ジムリーダーとして、研究者として、多忙なカツラがここに滅多に帰らないことを考えると、
この家の主は実質的にカツラの娘であるサヤだということになる。ちなみにカツラの妻は既に他界している。
門扉を押し開く。既に案内人は消えていた。
気配が薄れる感じはあったが、呼び止めることもないと思い、放っておいた。

「………」

涼やかな鈴音がエントランスに響く。
現れた使用人は深々と一礼した後で、上目遣いに尋ねてきた。

「レッド様ですね?」

頷く。

「お待ちしておりました。サヤお嬢様はこちらです」

お嬢様、か。
その響きに、俺は一瞬、タマムシのエリカを思い出し、すぐに消し去った。
同じお嬢様でも、エリカとサヤは別種の人間だ。直感がそう訴えている。
館の裏手に出ると、そこはポケモンリーグの四分の三程度の広さのバトルフィールドになっていた。
そしてその中心に、腕組みをしている赤い女が佇んでいた。
初めの案内人と同じく、使用人は静かに姿を消していた。
520 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/02(金) 01:45:37.28 ID:734f1Pgo
「………………」

しばし無言で見つめ合う。
サヤは分かりやすく憤っていた。今現在の状況に。
それはまるで天敵を前にした小動物の威嚇のようで、

「この前はご挨拶でしたね」

俺は仕方なくこちらから口火を切った。

「帰って」

一蹴された。

「それはできません。依頼を受けた以上は仕事をしなければ」
「そんなの知らないわ。帰って」
「しかし、」
「帰ってって言ってるじゃない」

会話が成立しない。
人からここまで真っ直ぐに拒絶されたのは初めてで、
腹が立つよりも先に、何故サヤが面識の極浅い俺をここまで嫌っているのか、その理由が知りたくなった。

「サヤお嬢様は、私のどこがお気に召さないんでしょうか?
 教えていただければ、少しでもお嬢様の希望に添えるよう善処します」
「…………………」

途端に口をつぐむサヤ。
取り立てて嫌いなところは無いが嫌い、ということだろうか。
生理的嫌悪間を抱かれていては、俺に挽回の機会は永遠に訪れないだろう。
521 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 01:51:38.95 ID:zC7I97go
サトシカワイソス
522 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/02(金) 02:10:16.36 ID:zplfTEDO
ツンデレの予感
523 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 02:57:05.99 ID:25TrDJUo
少し冷めたサトシが格好良すぎる
524 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 03:02:42.63 ID:kXkNF4Qo
紳士的なサトシとかなんかキモいな、設定年齢的にまだ若いしww
525 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 03:45:53.84 ID:ay3iitwo
ギャラドスのこと殺めたりシロガネ行ったりで色々悟ったんじゃね
526 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 15:21:03.57 ID:IJ3NJoDO
>>517
ヒエラルヒーでいいんだよ
どっちも同じ意味だ
527 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 16:36:00.85 ID:8nmRxjMo
>>526
そうなのか
無知ですまなかった
528 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/02(金) 18:51:05.61 ID:734f1Pgo
俺は停滞した会話を逸するべく言った。

「では、こうしましょう。
 サヤお嬢様が律儀にこのバトルフィールドで私を待っていたのも、一重にお父様の言い付けがあったから、とお察しします。
 このまま私がサヤ様の言う通りに帰ってしまえば、それはそれで困ったことになる。違いますか?」

無言の肯定。

「私もあなたのお父様から言い付かった以上は、何もせずに帰ることはできません。
 そこで、今から一度だけ、ポケモンバトルをしませんか。
 サヤ様が勝てば、私は役不足として潔くお暇します。
 私が勝てば、サヤ様には、私の教え子としての立場に立ってもらいます」

サヤは呆気にとられたように瞬きを繰り返し、
次の瞬間には、それまでの仏頂面が嘘のように、くすくすと笑い出した。

「同じことだわ」
「何が、でしょうか」
「あなたが私に勝つことなんて有り得ない。
 だから今あなたが帰るのも、ポケモンバトルに負けて帰るのも、同じ」
「私が勝つことは有り得ないことの根拠をお聞かせ願ってもよろしいでしょうか」

サヤの作り物のような唇が、見る者を小馬鹿にするような笑みを含む。

「私、今までにたくさんの上級トレーナーの相手をしてきたわ」

上級トレーナー……サヤの家庭教師を務めることを許された、栄えある俺の前任者たち、か。

「でもね、誰一人としてあたしに勝てなかった。だからあなたも例外じゃない」
529 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 18:59:43.59 ID:JgWhtbgo
支援じゃ!
530 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 19:23:23.11 ID:25TrDJUo
ktkr
531 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/10/02(金) 19:24:56.57 ID:734f1Pgo
ただの凡夫よ、と蔑むように吐き捨てる。
適格者は皆、自分の逸才に驕る傾向にある。
大抵はその慢心が才能を潰すことになるが、稀に慢心を抱いたまま、挫折を経験することなく成長する適格者が存在する。
一般のポケモントレーナーはおろか、元来稀少な適格者の中でも、群を抜いて優秀な能力を保持する適格者。
それがサヤだった。

「前任者と同様の凡夫か、初めての例外かどうかは、試してみなければ分かりません」
「いいわ、それじゃあ試してみる?」

閃光。ハイパーボールから解き放たれたポケモンは、
初めて俺がサヤを見たときに、傍に寄り添っていた犬型のポケモンだった。
カツラから与えられていた予備知識がここで生きる。
ダークポケモン、ヘルガー。属性は悪と炎。
特性は貰い火。敏捷性、特殊攻撃力が高く速攻型。反面、防御が薄い。
それら全てを考慮した上で、俺はボールを展開した。

「…………ふざけてるの?」

アヤはフシギバナと俺を数度見比べてから、そう言った。

「相性が悪いことは承知しています。
 しかし勝負が決するその時まで、私は一応、あなたを教える立場ですからね。
 必要なハンディキャップですよ」
「そう」

笑顔が消えた。

「わたし、こんな侮辱を受けたのは久しぶり。
 ………殺して、ヘルガー」
532 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/10/02(金) 19:50:17.93 ID:734f1Pgo
駆けるヘルガー。受けるフシギバナ。
距離を詰められれば勝ち目は無い。

「"葉っぱカッター"」

乱れ飛ぶ無数の刃。
あっさりと躱される。

「"蔓の鞭"」

横薙ぎに迫る鞭。
事も無げに焼き払われる。

「………」

ヘルガーの練度は相当なものと見た。レベルで言えば80は堅い。
そしてサヤはそのヘルガーを、まるで苦労している様子もなく使役している。
道理で並の上級トレーナーが太刀打ちできない訳だ。
フシギバナの目前にヘルガーが肉薄する。

「弱い。弱すぎるわ、あなた」

サヤが勝ち誇るように破顔する。

「チェックメイトよ。"火炎放射"」

この僅かな時間で、ヘルガーの強さの他に分かったことが一つある。
サヤはポケモンを殺すことに躊躇いを持っていない。
"やむを得ず殺す"のではなく、"殺したいから殺す"。
『殺して、ヘルガー』
最初の一言は誇張表現ではなかった。
サヤはポケモンを一生物として認めていない。
その事実に気がついたとき、俺はサヤが持つ能力が何なのか悟った。
533 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/02(金) 20:04:39.26 ID:734f1Pgo
「"地震"」

フシギバナが地面を踏み鳴らす。
"火炎放射"の準備動作に入っていたヘルガーが体勢を崩し、たまらず跳躍する。
予定調和の回避行動。

「"ソーラービーム"」
「躱して!」

ほぼ零距離からの量子砲を、空中で身を捩り躱すヘルガー。
その反応速度には目を瞠るものがあるが――、フシギバナの大輪は二度咲く。

「そんな――」

二発目のソーラービームがヘルガーの脇腹を直撃する。
吹き飛んだ先には、初撃の葉っぱカッターと同時に蒔いていた"寄生木の種"が芽を出していた。
蔦がヘルガーに絡みつく。がむしゃらにもがいて千切れるほど、寄生木の蔦は柔ではない。

「燃やして!」

サヤの声は悲鳴にも似ていた。

「火気厳禁ですよ、サヤ様」

ヘルガーを取り巻く"眠り粉"は、火の粉程度の熱で簡単に粉塵爆発を起こす。
結果、サヤは黙してヘルガーが深い眠りにつく様を見届けるしかない。
534 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 20:09:48.65 ID:0kfTcbUo
えげつねえ
535 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 20:15:07.36 ID:Y87Hx6Mo
サトシは相性無視が戦略だよな
536 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 20:17:22.23 ID:MAuuJVw0
そうだったな
537 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 21:03:22.39 ID:28JHWLoo
きてたのか!
538 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 21:28:28.36 ID:EgAK1poo
葉っぱカッター
蔓の鞭
地震
ソーラービーム
寄生木の種
眠り粉

このフシギバナ持ってる技多すぎじゃね?
539 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 21:35:44.12 ID:28JHWLoo
>>538
アニメ版にはよくあること
540 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 21:36:13.07 ID:MAuuJVw0
こまけぇことは
541 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 21:41:44.88 ID:Y87Hx6Mo
ゲームじゃないんだよ
馬鹿だな
542 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 21:48:39.79 ID:WaOTjnIo
アニメ見てて4つ以上わざ使えて羨ましいとか思ってたもんな
543 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 22:25:37.12 ID:b7H4ZXIo
やったーきてるーもえー
544 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 23:05:38.84 ID:kXkNF4Qo
ポケスペでも越えてるし、ゲーム上の都合だろ
もしくは正式なバトルでは技4つまでのルールとか
545 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/02(金) 23:35:52.77 ID:28JHWLoo
>>544
ルールのために1、2のポカンとポケモンを虐待するのか
546 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/03(土) 04:08:12.13 ID:E69FJL6o
>>545
いやそういう意味じゃなくて、技を4つ以上覚えるとポケモンバトルってスポーツが破綻するから
リーグとかジム戦は初めに申告しといた4つの技しか使えないってルールかも?と言いたかった
547 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/03(土) 08:00:12.18 ID:tr2IAsMo
そんなルールあるわけないじゃん
ゲームシステムの問題
制限しないと技マシンや秘伝で技数が50以上とか作れるから
548 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/03(土) 09:31:26.17 ID:N011LkDO
役不足の使い方間違ってる
549 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/03(土) 09:36:54.06 ID:PU03Roso
いままでレベルで覚えた技は全部使えるって事でいいじゃん
550 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/03(土) 09:47:43.28 ID:bXiHBhw0
何様だお前ら
551 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/03(土) 10:56:17.96 ID:y3Ub8wDO
すごく胸がドキドキだったのに……
お前らのせいで萎えた
552 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/03(土) 15:28:35.19 ID:QGGZCwDO
何でこう…空気読めないやつばっかりなのかね
二次創作なんだからあーだこーだ言ってるんじゃないよ
553 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/03(土) 16:02:39.32 ID:iXihEZwo
空気が読めないんじゃなくて無粋なだけ
554 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/03(土) 16:17:04.95 ID:BcTRlXg0
>>528で「役不足」の使い方が違うような気がします
555 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/03(土) 17:33:10.73 ID:oxnkHzs0
>>554
きっと
『サヤ様が勝てば、私は役不足として潔くお暇します。』
じゃなくて
『サヤ様が勝てば、私では役者が不足しているということで潔くお暇します。』
って書きたかったんだろうな
556 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/03(土) 17:55:32.40 ID:UXa2MCEo
最近は作者の使い方でも間違っていない
という感じになっていると言うのに…
間違ってるのをわかってて使う人もいるくらいだし
557 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/04(日) 00:16:50.18 ID:XXu8jkYo
>>555
いや、多分力不足のだろ
558 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/04(日) 12:41:19.22 ID:iJNTnASO
何週間ぶりかに見たら作者きてたー!
ピカチュウの写真がセピア色みたいな所で何故かうおぉってなった
短編らしいけど一体どの位書くんだろう
ともあれ久々の熱い展開にwwktk
559 : ◆ihjpPTk9ic :2009/10/04(日) 20:15:54.96 ID:7lArrz6o
勝敗が決してからも、サヤは放心状態に陥ったかのように硬直を保っていた。
が、ヘルガーが荒々しい寝息を立て始めるのを聞くや否や、
それを他の誰かに聞かれるのは最上の恥とでもいうかのように猛然と駆け寄り、
揺さぶるというよりは叩くようにしてヘルガーの目を醒まさせた。
その様子を見守りながら俺は言った。

「どうやら私は例外のようですね」
「……認めない」

往生際の悪いお嬢様だ。

「私が負けるなんて、何かの間違いよ。
 そう、きっとそう。私のヘルガーは特別製。
 どんなポケモンにも負けない。負けるはずがないのよ」

終盤はほとんど独り言に近かった。

「もう一度よ」

一方的な戦闘再開は、不意打ちと言い換えても差し支えない。
最早主旨が分からなくなったこのポケモンバトルの収拾は、
サヤに俺との実力差を、自覚させることでしかつけられそうになかった。

もしもその時、俺が柔軟な思考を持ってサヤを観察していたら、「手加減」という選択肢が生まれていただろう。
サヤは想像していた以上に子供だった。俺は世間知らずのお嬢様という存在をナメていた。

五度目の勝負が決した頃、サヤの強がりは崩壊した。
具体的に言えば、両の手で顔を覆って泣き出した。
560 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/04(日) 20:22:55.49 ID:flg2amoo
ktkr
561 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/04(日) 20:54:59.63 ID:7lArrz6o
―――――――――
―――――
――

後日。初日の顛末を聞かせろとのお達しが俺に来て、俺はその通りにカツラの許に馳せ参じた。
遺伝子工学の世界的権威にして組織の最上層に位置するカツラ。
その娘を泣かせるという大失態をやらかした俺には相応の処分が下されると覚悟していたが、

「ぶわっはっはっはっは」

報告し終えた途端にカツラは腹を抱えて笑い出した。
話の内容のどこに娘を泣かされた父親が笑えるつぼがあったのか、話した俺が理解できない。
サヤ号泣後、どこからともなく現れた複数の使用人は、
割れ物を扱うようにサヤを屋内に運び、丁重な物腰で俺に「今日のところはお帰りくださいませ」と言い、消えた。
俺が報告するまでもなく、初日の顛末は使用人なりサヤ本人なりからカツラの耳に伝わっているのかと思っていたのだが。

「初耳だよ。サヤは何も話してくれなかったからな。
 聞いても無視。手紙を書いても無視。
 ワシを睨む時の目がますます母親に似てきて、ワシ、ぞくぞくしちゃったよ。
 家の者にも口止めしたみたいで、誰に聞いても教えてくれんかったし。
 レッドくんに惨敗したのがよっぽど恥ずかしかったんだな」

前から思っていたがカツラは相当の変人だ。

「それにしてもレッドくん。
 やはり君はワシの期待どおりの男だよ。
 サヤを泣かせるとは大したものだ。
 ワシなんかサヤが十歳を超えた頃から泣かされる立場さ」
「しかし、サヤ様はもう二度と私にお会いにならないでしょう」

サヤは父親の命令(お願い)に渋々従う形で、俺と対峙した。
それがあんな結果を生んだのだ。サヤは頑なに俺との再会を拒むだろう。
初日、サヤの屋敷を去るとき既に、御役御免の覚悟は出来ていた。

「まあ、慌てずにあと一、二週間ほど待ってやってくれ。
 ワシはサヤのことを誰よりもよく分かっているつもりだ。
 あの子は良くも悪くも子供なのさ。そしてあの子は元々、飛び切りの負けず嫌いなんだ」
562 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/04(日) 20:58:49.91 ID:09SENfMo
作者キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
563 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/04(日) 21:02:05.91 ID:esNwsBEo
カスミファンとしては複雑な気持ちになりそうな話だけどwwktkが止まらない
564 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/04(日) 21:27:55.95 ID:7lArrz6o
十日後。
驚くべきことにカツラの予言は現実のものになった。
ノモセシティで任務を終えた俺を待っていたのは、配達員の格好をしたカイリューだった。
メッセンジャーを任される飛行ポケモンの中でも、カイリューは特別に確実性と迅速性を重視する場合にのみ用いられる。
俺は若干焦りつつ、グレン島を目指した。差出人の名は無かったが、誰のものかはなんとなく察しがついた。

「来たわね」

果たして門扉の前は、この前の泣き面が嘘のように、敵意を童顔に貼り付けたサヤの姿があった。
俺は業務用の当り障りのない笑顔を浮かべ、

「サヤ様、」
「敬語はやめて」
「しかし」
「やめてって言ってるじゃない。耳、聞こえないの?」

睨みつけられる。
俺の防御力ががくっと下がった。精神的に。

「分かりました。……サヤ」
「う、うぐ」

両手で自分を抱きしめ、歯ぎしりするサヤ。

「家族以外に呼び捨てにされるなんて……屈辱」
「なら元に戻そうか?」
「それもだめ」

矛盾を孕んだお嬢様だな。

「いったい俺はどうすればいい」
「あなたは敬語を使っちゃダメなの」
「どうしてだ?」
「それは、その、」

サヤは顔を右に90度そらして思い切りどもりながら言った。

「私の、せ、先生、だから」
「はあ」

ポケモンバトルを教えに来た時は開口一番に「帰れ」と言われ、
御役御免を言い渡されるのを覚悟して来れば「先生」と呼ばれ。
565 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/04(日) 21:29:01.93 ID:70WdIEDO
カツラwwwwww
566 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/04(日) 22:08:21.51 ID:tZT89pQ0
もうだめだ。爆発する
567 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/04(日) 22:12:27.23 ID:7lArrz6o
「意味が分からない」
「そのままの意味よ。あなたが先生、私があなたの教え子」

物凄い心変わりだな。
俺が表情に出さずに仰天していると、サヤは大真面目な瞳をこちらに向けてこう言い放った。

「あなたが例外だってこと、認めてあげる。
 だから、―――あなたに勝つ方法を教えて」


五分後。屋敷裏のバトルフィールドにて。

「それで、今から何するの?」

知的好奇心と敵愾心をごちゃまぜにしたサヤの視線が、俺の発言を促してくる。
俺は改めてカツラの言った「サヤの負けず嫌い」を思い知った。
人間、歳を重ねるにつれて、下らないプライドが正しい選択を妨げるようになる。
その点、サヤは純粋だった。カツラの娘、稀代の適格者という肩書きを捨てて、
自分を負かした相手に、その相手に勝つ方法を教えてと正面から伝える勇気を持っている。
そしてその勇気は、ポケモンバトルに負けた悔しさだけででできている。
打算なんてどこにもない。
俺は活動中の火山から立ち上る煤煙を見上げながら言った。

「今日は話だけにしよう」
「?」

ハイパーボールのスイッチを押し掛けていたサヤの指が止まる。

「お話だけ? 初めに言っておくけど、退屈なのはイヤよ」
「お前な、」
「今、私に向かってお前って言ったわね。私にはお母様から名付けられたサヤという名前が――」

くそ、話が前に進まない。

「サヤ。これはサヤが俺に勝つために必要な話なんだ」
「ふうん、ならさっさと始めて」

俺はサヤが殊勝な教え子になることはこの先も有り得ないだろうな、と諦観しつつ言った。

「これは俺の想像だが、多分、サヤはポケモンを無条件で手懐けることができるんじゃないか」
「ど、どうしてそれが分かったの?」
「サヤのヘルガーは強力すぎた」

ヘルガーを幼年期、つまりデルビルの頃から厳しい環境で育てていたなら別だが、
サヤのようなお嬢様にそんな忍耐力を要することができるとは思えない。
つまりあのヘルガーは、誰かから――恐らくは組織の研究機関から――譲渡されたもので、
成体の獰猛なポケモンを子犬のように服従させる、それこそがサヤの能力なのではないか、と俺は推測したのだ。
568 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/04(日) 22:23:55.90 ID:l1r4bbAo
きてたのか
けどサトシの苦しい話になるのかなぁ・・・
569 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/10/04(日) 22:45:19.60 ID:IFYFna.o
うは、サヤツンデレktkr
570 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/04(日) 22:48:09.61 ID:7lArrz6o
「そうよ。その通りよ。
 私はどんなに凶暴なポケモンでも、服従させることができるの。
 厳密に言えば、身体を撫でる必要があるけれど」

サヤはハイパーボールを眺めながら言う。

「このヘルガーだって、薬のせいで暴走して、誰にも手がつけられなくて、
 殺処分されそうになっていたところを私が引き取ってあげたのよ」
「危なくないのか」
「ポケモンが危ない? あなた、頭大丈夫?
 私がポケモンに危害を加えられることなんて、天地がひっくり返ってもありえないわ」
「……大した自信だな」
「事実ですもの。ポケモンは絶対にあたしを裏切らないわ」
「だから、ポケモンに愛情も生まれないんだ」

愛情、と言葉の感触を確かめるように呟くサヤに、俺は言った。

「サヤ。そのヘルガーは、サヤの何匹目のポケモンなんだ?」
「忘れたわ。何度も何度も弱いポケモンと取り替えっこして、やっと手に入れたのがこの子だったから。
 でも、あなたに負けちゃったからこの子もダメね。新しいのに交換しなきゃ」

慄然とした。サヤの言葉の内容にではなく、それを語るサヤのあまりにも淡泊とした態度に。

「サヤはポケモンのことを何だと思ってるんだ?」
「道具よ。私の言う通りに動く便利な道具」
「………二度とそんなことを言うな」
「なっ、なによ。あなた、私に命令するつもり?」

語気を強める。

「分かったか」
「わ、分かったわよ」
「いいか、今からヘルガーは、サヤの唯一無二のパートナーだ。
 ヘルガーの身の回りの世話や、コミュニケーションは、サヤ一人だけで精一杯やるんだ。いきなり上手くできなくても、それは別に問題じゃない」
「そんなことで本当にあなたに勝てるようになるの?」
「さあな。でも、サヤがポケモンを都合のいい道具だと思っている限り、
 サヤが今以上ポケモンバトルで強くなれないのは確かだ」
571 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/04(日) 22:50:01.75 ID:flg2amoo
いいはなしだなー
572 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/04(日) 22:53:58.05 ID:N6No8sAO
サトシさんかっけー
でもサヤは……('A`)
573 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/04(日) 23:35:17.18 ID:l1r4bbAo
俺がサトシなら言ってて心が痛くなるな・・・。
574 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/04(日) 23:42:35.93 ID:70WdIEDO
ピカチュウの前例があるしな…
575 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/05(月) 00:02:36.00 ID:ti.ntoAo
つまりオーキド[ピーーー]
576 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/05(月) 00:05:31.45 ID:pvwo422o
本編は最後オーキドのコピーは死んだけど本物はマサラで好々爺してるんだよな・・・。
なんか悔しい。
577 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/05(月) 00:06:39.29 ID:cYwjs6.o
真実を知ったカスミからちくちく攻撃されてますから許してあげて
578 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/05(月) 00:24:16.24 ID:roTNGUAO
ハイパー小姑タイムと聞いて
579 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/05(月) 03:01:16.17 ID:2KJoGcAO
完全に完結よりスピンオフでもこうして細々と続けてくれると嬉しいなあ

あ、勉強はしとけな
580 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/05(月) 04:37:11.09 ID:BH3ARkSO
オーキド博士の髪型がテラ空想化学読本な件
581 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/05(月) 11:58:58.92 ID:lbJr3aoo
支援
582 : ◆ihjpPTk9ic :2009/10/05(月) 19:28:05.73 ID:V.tSFLko
「変なの。私とヘルガーの意思疎通は完璧よ。
 今更普通のペットのように扱ったところで、何も変わらないと思うわ」
「それでも意味はあるんだ」

擬似的な信頼関係でもいい。
今の使役する者と使役される者の関係よりは、ずっといい。

「……………」

サヤはしばらく無言でハイパーボールを見つめ、

「えい」

不意にヘルガーを召喚した。
地獄の底から響くような、という形容が良く似合う唸り声が響く。
その矛先は当然、俺だ。

「待って、ヘルガー」

屈強な男が数人がかりでも抑えつけられないような漆黒の巨体を、アヤは手の平で軽く撫でるだけで平服させる。

「この人は今日から私の先生なんだから、殺しちゃだめよ」
「何をするつもりだ?」

俺の問いかけを無視し、サヤは実に繊細な手つきでヘルガーの頭を撫でた。
それは一見、長い年月を共に過ごした、トレーナーとポケモンの触れ合いだった。

「………あなたにはこれがどう見える?
 普通のコミュニケーションのように見えない?」
「あ、ああ」

俺が初めてサヤを見た時も、サヤはヘルガーを愛でているように見えた。

「でもね、本当はこれ、全然そういうのじゃないの。
 こうして定期的に撫でてあげないと、この子、暴走しちゃうのよ。
 あなたはヘルガーとパートナーになれと言ったけど、あなたの理想どおりの関係になるのは難しそう」

そういうサヤの口元が、ほんの少し、寂しげに見えたのは気のせいだろうか。

「なんてね。あなたに言われたからには、やってやるわよ。
 ヘルガーの身の回りの世話をして、出来るだけ一緒に過ごすようにする。
 それだけであなたに勝てるようになるんでしょ?」
「いや、勝てるとは言ってないが……って、聞いてないな」

サヤは早速「うりうり」とヘルガーの首を撫で回し始めていた。
「くぅん?」と主の変貌ぶりに戸惑いを隠せないヘルガーは、対照的で見ていて面白かった。
583 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/05(月) 19:29:38.46 ID:ti2nf62o
一部アヤになってるな
584 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/05(月) 19:43:11.31 ID:wZW2K5.o
>>531もだね
585 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/05(月) 20:05:37.47 ID:VjJwmlY0
よく気付くなおまえら
586 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/05(月) 20:14:11.23 ID:V.tSFLko
>>583
脳内補整よろ



「慣れないことをすると疲れるわ」
「一番疲れているのはヘルガーだと思うが」
「この子は大丈夫よ。タフだから」

サヤはそう言ったものの、無理矢理なスキンシップに付き合わされたヘルガーは、
ハァハァと舌を出して体温を下げることに汲々としていた。
俺は言った。

「そろそろ行くよ」
「え、もう終わりなの? 本当にお話だけ?」
「元々、グレン島に寄る予定は無かったんだ。
 多分今頃、オーキド博士が俺の報告を首を長くして待ってる」

リザードンを召喚する。背中に跨ってサヤを見下ろすと、サヤは唖然とした顔でこちらを見上げていた。

「ねえ、あなたって本当の本当に……」

続く言葉を呑込み、

「次も、また私から連絡するわ。その時は今日みたいにすぐに来ること。いい?」
「任務中でなければ、な」

俺はリザードンに方角を命令しかけて、ここに来てからずっと言いそびれていたことを口にした。

「この前は悪かった。あそこまで追い詰める必要はなかったのに、」
「何のこと?」
「だから、この前サヤとポケモンバトルをして、つい力が入ってしまって、結果的に、」
「……何のことを言っているの?」

射[ピーーー]ような目で睨まれた。どうやらあの日の涙は「無かったこと」になっているらしい。
だから、こっちも忘れることにした。

「何でもない」

俺は改めてリザードンの首に掴まり、セキエイに飛んだ。
587 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/05(月) 20:40:59.12 ID:roTNGUAO
最近人生楽しいです
588 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/05(月) 21:57:45.73 ID:rwyKeW.o
いいぞもっとやれ
589 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/05(月) 22:39:19.75 ID:7AlJK06o
萌えるぜ……
590 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/06(火) 00:13:10.06 ID:P5jG2J6o
要人の護衛。敵対組織の無力化。危険因子の抹殺。
博士の命令の内容は多岐に渡った。
俺はそれを何の疑問も抱かず、ただ淡々とこなしていった。
上層部の懐刀として、同組織の人物から謂われのない嫉妬や恨みを買う事も少なくなかった。
俺は心のどこかで潤いを求めていたのかもしれない。
最後に別れた日から約一ヶ月後のある日、
カイリュー便が俺の元に手紙を届けにきたとき、俺は肩の荷が下りたような、妙に軽い気持ちになった。
リザードンはそれを察したかのように、速力を上げてグレンを目指した。
屋敷に着くと、メイドは複雑な微笑を浮かべて俺を出迎えてくれた。
その真意を測りかねつつ裏手に出ると、全てに納得がいった。

「……………」

バトルフィールドの脇、申し分け程度に設えられたベンチの上で、
膝にヘルガーを乗せたまま、サヤがこっくり、こっくりと船を漕いでいた。
肩口まで伸びた赤髪の一部を、唇の端で食べているのにも気付いていない。

「サヤ」
「ん……」

サヤは半目で俺を認め、何度か瞬きした後で、
寝顔を見られた羞恥も忘れてこう言い放った。

「遅い!」
「これでも急いだ方なんだ」
「ずっと待ってたのよ。この私が! あなたのために!
 これってひどい裏切りだわ。私が呼んだらすぐに来るって約束したのに」
「だから俺は手紙を受け取ってからすぐに、」
「まあそんなことはどうでもいいの」

例によって会話が成り立たない。

「私、あなたの言う通りに頑張ってみたわ。
 これがその成果よ。ほらほらみてみて」

紙束を差し出してくる。何かと思えば、写真だった。
逆光上等、残像上等の被写体は、なんとかヘルガーだと判別できる。
とすると、この酷い出来の写真を撮ったのは……サヤか。

「それは食事風景。会心の一枚よ。
 私、あなたに言われて、ヘルガーに餌をあげる係をやってみて初めて分かったんだけど、
 この子が生肉を食べる時ってなんかこう、物凄いのよ。必死なの。私、見てて笑っちゃったもの」
「………」
「それは散歩の時の写真ね。
 いつもは付き添いが何人かいるんだけど、この時はヘルガーとだけにしてもらったの。
 グレン島は何もないけど、海沿いの道は綺麗で好き」
591 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/06(火) 00:54:11.11 ID:P5jG2J6o
写真の中には、屋敷の人間に撮ってもらったのだろう、
サヤとヘルガーが一緒に写っているものもあった。サヤの笑顔は無垢そのものだった。
こんな顔もできるのか。そう思って現実のサヤを見ると、まさに写真の中のそれと同じ表情が浮かんでいた。
しかし俺と目が会うと、それはすぐに消えて、元の挑戦的な表情に戻ってしまった。

「サヤはこの一ヶ月の間で、何か新しく発見したことはあったか?」

模範的な反応は期待していなかった。

「発見したことっていうか、再確認できたことがあるわよ」
「再確認?」
「ヘルガーが私に、本当の意味で心を許してくれることは、ずっと有り得ないだろうってこと。
 どんなに私が上辺だけの愛情を注いだところで、ヘルガーは最初からそんなものを必要としていないのよ。
 私が定期的に撫でてあげなければ、ヘルガーを抑えている見えない鎖は簡単に解けてしまう」
「…………」
「でも、ヘルガーが本当の意味で私を主と認めてくれなくても、
 私のヘルガーに対する気持ちは………、少し、変わったかも。
 この子も生きてるんんだなあって、そんな当たり前のことに、最近、気付いたの。
 今まで、あたしにとってポケモンは、ただの消耗品だった」
592 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/06(火) 01:33:12.31 ID:SswCiwDO
サヤ純粋だな
593 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/06(火) 02:00:13.16 ID:LorwN0go
よかった、アヤに冷たすぎるから。サヤは適格者の遺伝子さえあればいい的なのかと思ってた
きっとエピローグの時には少しは親子っぽくなれてるんだな
594 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/06(火) 09:00:40.00 ID:.KwaAQSO
え!?てゆーかサヤまだ子供じゃね!?
ヒナタのときのアヤの歳とかそんなの逆算してもサトシ子供とヤったの!?
595 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/06(火) 09:13:35.92 ID:EkLylpgo
17、8はいってるでしょ。違うのか?
596 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/06(火) 16:42:59.95 ID:RXH/72DO
いちいちそんなこと気にしなくたっていいじゃん…
597 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/06(火) 17:04:45.28 ID:Jwq3Z.so
童貞くさいレスだなまったく
598 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/06(火) 17:50:59.60 ID:qJgtNrs0
ま、まったくだ
599 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/06(火) 18:20:17.70 ID:DF5CJAMo
あれ?本編にサヤって出てたっけ?
600 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/06(火) 18:59:25.84 ID:asU/Tr60
すでに死んでるよ
601 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/06(火) 19:58:38.53 ID:0mo5s3.o
ま、ネタバレはいかんでしょーね
602 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/06(火) 20:10:20.47 ID:EkLylpgo
ネタバレもなにも本編でアヤが殺されたって言ってたじゃない
603 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/07(水) 00:30:19.20 ID:/Uxjo2AO
カツラはもう初老だろうしサヤもそれなりな年齢だろうと予測
604 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/07(水) 00:47:21.38 ID:kViSQoAO
逆コナン
つまりロリババアか
605 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/07(水) 00:48:46.49 ID:xkp0wdco
wwktkしない
606 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/07(水) 02:09:48.01 ID:ojEmvrMo
ロリババア?俺にとっちゃ黒トリュフだ
607 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/07(水) 03:58:03.25 ID:.vg3CxEo
カレンの妹ってことを考えると、この時点で15〜17じゃないかと推測
サトシと同年代だから問題ないんじゃないか
608 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/07(水) 17:19:31.42 ID:aHdflOY0
心は育たなかったという話か
609 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/07(水) 22:21:16.40 ID:MVIRTcQ0
今本編読み終えたんで書かせてくれ
作者はお疲れ様!マジでこんなにハマった小説は初めてだww


あとヒナタとタイチの子供ができたら
お爺ちゃんがサトシとシゲルになるんだよな。スゲーなww
610 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/08(木) 17:31:58.23 ID:nWaiQQDO
何その最強の遺伝子
611 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/08(木) 18:51:49.91 ID:VYlBDe20
俺は親父から童貞の遺伝子を継いだっぽい
612 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/08(木) 19:32:58.09 ID:wJx5cCc0
つまりお前の家はみんな養子ってことか
613 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/08(木) 20:09:43.47 ID:VYlBDe20
親父が非童貞ってのが信じられないんだよな
614 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/08(木) 20:21:16.76 ID:vi1Ps/Ao
試験管ベイビーなのかもしれんぞ
615 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/09(金) 01:20:19.69 ID:xCr.8P60
シゲルは適格者じゃないし大したことなくね?
どんな遺伝子を継いでたって、サトシの能力が受け継がれないと意味はないな…
616 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/09(金) 01:32:23.29 ID:2lcphYSO
>>615
ひいおじいちゃんは元システム総裁
おじいちゃんは現システム総裁
そして最強のジムリーダー
お母さんはチャンピオンのエリート家系

カスミは汚点
617 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/09(金) 02:56:40.52 ID:8riWoS.o
タイチの母ちゃんて出てきたっけ?
つーかカスミは普通にジムリーダーな訳ですが
アニメじゃ押しつけられたとはいえ、サトシと年も変わらんし
618 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/09(金) 08:41:38.24 ID:hF95zdA0
オーキドってサトシの親父なのか
619 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/09(金) 08:52:51.72 ID:pfi/bvoo
>>618
それだとシゲルはサトシの子供になるぞ
620 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/09(金) 09:31:35.36 ID:98IqntQ0
こんらん した
621 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/09(金) 12:59:01.05 ID:cNB.8UAO
>>619
甥かもしれない
622 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/09(金) 14:52:55.87 ID:g7kk43oo
オーキド ― ?
      |
     シゲル―? カスミ ― サトシ ― サヤ 
         |       |     |
        タイチ ―― ヒナタ   アヤ

こんな感じ?
623 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/09(金) 16:05:42.98 ID:H7vHerEo
ちゃんと本編嫁。こうだろうが

オーキド ― ?
      |
     シゲル―? カスミ ― サトシ ― サヤ 
         |       |     |
        タイチ ―― ヒナタ   アヤ ――俺
624 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/09(金) 16:31:45.85 ID:BXQwyx2o
お前誰だよwwwwwwwwww
625 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/09(金) 17:11:50.49 ID:ZXQMTu60
>>618
>>622
オーキドはシゲルの爺ちゃん

オーキド ― ?
      |
      ?―?
     ― ⊥ ―
    │    │
   ナナミ シゲル―? カスミ ― サトシ ― サヤ 
            |       |     |
          タイチ ―― ヒナタ    アヤ
626 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/09(金) 19:02:19.64 ID:JtOsfCY0
   俺 ― ?
      |
      ?―?
     ― ⊥ ―
    │    │
    俺   俺 ―?   俺 ―  俺  ― 俺 
            |       |     |
           俺  ――  俺     俺
627 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/09(金) 19:08:03.61 ID:mMSkCKAo
これはひどいwwwwww
628 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/09(金) 19:09:20.89 ID:Ir4fkYDO
つまんないことをダラダラと…
早く作者来ないかなぁ
629 : ◆ihjpPTk9ic :2009/10/10(土) 13:21:06.13 ID:IbyzShQo
サヤはポケモントレーナーとして、不幸な子供時代を過ごした。
無条件でポケモンを隷従させる。
そんな能力を持って生まれてしまったために、ポケモンと対等に接しようという思考が生まれなかった。
次第にその扱いが、道具に指示を出すように変わり、
愛撫が機械的、義務的なものに変わるのに、そう時間はかからなかっただろう。
ポケモンに対する生殺与奪の意識が希薄になっていったのも、仕方のないことのように思える。
だが――。

「サヤの境遇は、ポケモンを道具扱いしていたことの免罪符にはならない」
「ん……」
「これまでサヤが心なく接してきたポケモンに、償えとは言わない。
 ただ、これからは"一匹"のポケモンとして扱ってやるんだ。
 そうすればヘルガーもいつかは、サヤを能力関係なしに、主と認めてくれるかもしれない。
 保証はできないが、やってみないことには何も始まらない」
「…………」

膝元のヘルガーに視線を落とすサヤ。
きつく言い過ぎたか?

「さっきから黙って聞いてたら偉そうに! 
 なによ。もっと私の心の成長を誉めてくれてもいいんじゃないの?」

見当違いだったか。

「返して!」

箱入り娘の例に漏れず腕力は微々たるものだったが、
反抗しても余計にややこしくなりそうだったので、素直にひったくられた。

「捨てるのか?」
「そんなわけないでしょ。バカ」

そう言いながらサヤは、写真を大切そうに仕舞う。

「……悪かった」
「…………」
「サヤはサヤなりに俺の言ったことをしっかり実行してくれたのに、
 すぐにサヤにそれ以上の負担を強いるのは、確かにバカだった。謝る」
「殊勝で結構。許してあげるわ」

満面の笑みが浮かぶ。サヤの機嫌が戻るなら、これくらいの台詞、安いものだ。
630 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/10(土) 13:21:19.83 ID:k7/JXM6o
ktkr
631 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/10(土) 13:35:38.53 ID:IbyzShQo
「でも……」

サヤはその翠眉をかすかに傾けて、

「これで本当に強くなれるの?
 ヘルガーと本当の主従関係を築く努力をすることが、強さと結びつくようには思えないんだけど」
「なら、バトルしよう。
 前の時からどれほどサヤが変わったか、見定める」
「……いいわよ」

意外にもサヤはあっさり首肯した。
前回のあれがトラウマになっていなければいいと思っていたのだが……。

「あ、今私があなたとのバトルを怖がってるとか思ったんじゃないでしょうね?」
「思ってない」

即答だった。


結果は、前の時とそう変わらなかった。
しかし、得たものは大きかった。


「理不尽よ。あなた、強すぎるわ」

サヤは立腹した様子でベンチに横になっている。
ミディアムドレスの裾からすらりと伸びた足に目が行きそうになり、

「お嬢様がそんなだらしなくていいのか」

と言うと、サヤは反抗的に足をパタパタと動かしはじめた。
俺は紳士的に目を閉じた。

「私、なんだか前よりも弱くなってる気がするわ」
「そんなことはないさ」
「じゃあ、強くなった?」
「そんなこともない」
「ねえ、あなた私のことからかってる? もしそうだったら酷いわよ」
「具体的に、どう酷いんだ?」
「お父様に、あなたに陵辱されたって言う」

社会的抹殺か。確かに酷い。

「サヤは成長してる。それは確かだ」
「なら、何がどう成長したのか言いなさい」
「秘密だ。今教えたら、多分、意味がなくなる。それはサヤの望むところじゃないはずだ」
632 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/10(土) 14:15:00.92 ID:IbyzShQo
「うー……」

聞きたい。でも聞いてしまえば強くなれない。
ジレンマに苦しむサヤは見ていて面白かった。

実際のところ、サヤは確実に成長していた。
その最たるものはヘルガーへの命令に、ヘルガー自身の被ダメージが考慮されていたことで、
例えば前回、俺がフシギバナに"葉っぱカッター"を指示したとき、
サヤは迷わず焼き払いながらの正面突破を指示したが、今回は完全に凌ぎきった後で、反撃に転じさせていた。
その躊躇をサヤは「弱さ」と考えているようだが、それは違う。
本当の強さは、自分のポケモンを大切にする戦い方の先にあるのだと、いつかサヤが気付いてくれればいいのだが。

「………ねえ」

身を起こしたサヤは、不機嫌な眼差しを俺に注ぎながら言った。

「あなたも適格者なのよね?」

どうせサヤが父親に尋ねても分かることだ。俺は正直に頷いた。

「あなたのはどんな能力なの?」
「自分のポケモンの感覚や思考を読み取ることができる能力だ」

限定的な嘘は見抜けない。特にサヤのような、純粋な思考の持ち主には。

「はあ? もっと分かりやすく説明して」
「つまり、離れたところにいるポケモンが見たものや、考えていることを知ることができるんだ」
「あまりぱっとしない能力ね。それ、実戦で役に立つの?」
「ああ、大いに立つ」
「ふうん………」

サヤは興味を無くしたようにわざとらしい溜息をつき、
数秒の間をおいてから、こう尋ねてきた。

「あなたは前のバトルや、さっきのバトルで、その能力を使ってたの?」
「使ってない」
「……………」

サヤのプライドが焼け付く音が聞こえた気がしたので、俺がそろそろ屋敷を去ろうとした時、

「待って。ねえ、あなたって……」

言いよどむサヤ。デジャヴが俺を襲う。
コードネーム・レッド。サヤにはそれしか知らされていないはずだが、しかし、サヤが俺の素性を想像できないとは考え難い。
恐らくサヤは気付いている。そして俺に、言質を取りたがっている。
だが、それはできない相談だった。

「近々長期の任務がある。だからサヤの予定に合わせることはできない。次は、俺の方から来る」

俺はそう言い残して、屋敷を去った。
633 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/10(土) 17:56:25.99 ID:YeoYZkSO
お、来た来た
634 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/10(土) 18:12:14.11 ID:c.1Gr3Y0
ガキってのは読みとか関係なく、ただサイコキネシスやかえんほうしゃ撃ってりゃ強いと思ってんだよな。
あと、だいもんじやオーバーヒートよりブラストバーン優先させたり。
サヤは今そんな感じかな?
635 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/10(土) 22:31:28.17 ID:jnYacxQo
最近のおガキ様を舐めるなよ、種族値、個体値、努力値、技の威力も構成も全部計算づくで来るぞ

所で限定的な嘘って何だ?ヒナタがやったみたいに敵ポケモンの心も読むことかな
636 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/10(土) 23:10:00.30 ID:0H1tVO6o
思考の共有が能力じゃなかった
637 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/11(日) 00:52:33.85 ID:rsoJxUQ0
その両方だろ。

最近のちょっと賢いガキでも、自分のポケモンのことは計算できていても、
相手のポケモンについては読み切れてないことが多いと思う。
あと、努力値や個体値をしっかりさせた上で、
リザードンにブラストバーン覚えさせるようなよくわからんガキもいるぞ。
638 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/11(日) 01:04:10.35 ID:ZCe77rso
もう俺にはお前らが何言ってるのかわかんねえよwwww
639 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/11(日) 01:06:08.32 ID:0vWvBE2o
金銀までしかやってない俺にはなにもわからない
640 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/11(日) 01:07:52.53 ID:0.eB5LIo
個体値努力値等の話はやめようぜ。ここはいちおうSSスレなんだし
分かるやつと分からないやつでもめたりとかごめんだし
641 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/11(日) 01:09:22.46 ID:ZCe77rso
>>640
このSSのなかではポケモンはそこらの動物と同じ扱いだしな
野良犬に強い弱いなんて求めないってこったな
642 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/11(日) 02:51:12.40 ID:Nyz.y/Uo
ポケモンが動物のように存在していて、一緒に生活したりするような世界だったら
せいかくとかそういったものはトレーナーに影響されて変化していくと思うんだ。
だからアニメや二次創作のポケモンに個体値やらそういったものを持ち込むのは無粋だと思うんだ。
643 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/11(日) 21:20:03.60 ID:S5oMvNI0
wikiの徒然タイチと鰐ノ仔奮闘記ってどこいったんだ?
644 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/11(日) 21:25:19.80 ID:ZCcxSsso
消えとる
645 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/11(日) 22:03:29.16 ID:mjWSBGYo
履歴から掘り起こしたら見つけた
この二つだけでいいの?
ttp://www19.atwiki.jp/wktkwktk/pages/50.html
ttp://www19.atwiki.jp/wktkwktk/pages/49.html
646 : ◆ihjpPTk9ic :2009/10/12(月) 00:22:50.04 ID:712qF2Uo
グレン島からさらに南下したところに位置する、名も無き孤島。
誰もその精確な位置を知らない、地図から失われた島。
そこでかつて、地上最強のポケモンを創造する研究が行われていた。研究は成功した。
そのポケモンの名は、ベースとなったポケモンの名をとって、ミュウツーと名付けられた。
しかし研究に携わった研究者のほとんどは、自我に目覚めたミュウツーの餌食となって、吹き飛んだ。
一時、その孤島はミュウツーの支配下に置かれ、ミュウツーが去った今では、研究施設の残骸が散乱しているのみである。

俺を含む実働部隊の数人に、その孤島を再調査する研究者の護衛任務が与えられたのは、サヤを二度目に訪れた日の数日前のことだった。

ブリーフィングで聞かされたのは、極めて第三者的かつ当時の事件の上辺をなぞっただけの情報に過ぎなかった。
そして当然のように、当時の事件に直接関わりを持たない人間は、「地上最強のポケモン」とうい響きに勝手な想像を巡らせていた。

「最強のポケモンってえのは、俺様が飼ってるポケモンのことを言うんだ。
 嘘だと思うならここにつれてこい。一撃でぶちのめしてやる」
「ナンセンスだね、君は。まったくもってナンセンスだ。
 どうしてパワータイプのポケモン使いには無粋な思考の持ち主が多いのかな。
 僕なら最強のポケモンを見つけたら、無傷で捕まえて服従させてみせる」

血気盛んな黒色の短髪と、気取った喋り方をする金色の長髪。
その二人の同業者の語りに、俺は辟易していた。
今回の任務は秘中の秘で、護衛には相当の実力者が宛がわれると博士は言っていたが……。
この聖域に足跡を残すには、二人とも余りに思慮が欠けている。
俺は黙々と機材を使って現地調査に勤しむ研究者たちを眺めた。
皆一様に作業着に身を包んで、顔には幅広のマスクを着用している。
そのせいで誰が誰なのか、よほど目を凝らさない限り見分けが付かなかった。

「それにしてもそのポケモンは恩知らずもいいところだな。
 生みの親を殺してどっかに行っちまうとは」
「確かに。知性の感じられない行動だね。
 僕たち人間がいなければ、ミュウツーは世界でただ一匹の孤独を味わうことになるというのにね。実に愚かだよ。
 いやはや、こんなことで君のような荒くれ者と意見が合うとは」
「…………」

何気なく流し目を送ったつもりが、若干の軽蔑を含んでしまっていたようだ。

「おい、お前」

反応したのは黒髪の短髪だった。

「さっきから黙ったまんまチラチラこっち見やがって。
 レッド、とかいったな。なんか文句あるのか?」
「いや。ただ、浅はかだと思っただけだ」
「聞き捨てならないな。こっちの醜男は構わないが、この僕が浅はかだって?」

長髪がそれに便乗する。俺は波濤が岸壁にぶつかって砕けるのを眺めながら言った。

「ミュウツーの孤独は、同類がいないことじゃなかった。
 ただこの世に生まれてきたことそのものが、ミュウツーの孤独だったんだ」
647 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/12(月) 00:48:34.32 ID:712qF2Uo
「はあ? 意味わかんねえこと言ってんじゃねえよ」
「君は少し黙っていろ。
 この世に生まれてきたことそのものが孤独、だって?
 ミュウツーは最強のポケモンとして生まれた。彼の誕生には多くの人間が喜んだはずだよ」
「あんたは根本的に勘違いしてる。
 ミュウツーは生まれたその時から知性を持っていた。
 ミュウツーは自分が創られた目的を知っていた。
 だが、他人が自分に求める目的と、自分が生きる意味は別物だ。
 そしてミュウツーは、自分が何故生きているのか、まずそれを確かめることから始めなければならなかったんだ」

潮風の吹く音が、静寂を満たした。
やや間を置いて、長髪が言った。

「レッドくん。君は何かミュウツーのことについて知っているような口ぶりだね。
 実際のところ、君には謎が多い。部隊の人間の誰も君について詳しく知らないし、
 組織要人の懐刀という噂もあれば、管理者と直接繋がりがあるという噂もある。
 流石に後者は嘘だろうが、君が僕たちと違う種類の人間であることは確かだ。
 君はいったい、」

何者なんだ?と続く前に、俺は言った。

「忘れたのか。組織では同業者に対して、その台詞はタブーだろう」
「……っと、そうだったね。失敬」

長髪が苛立ちを隠した微笑を顔に貼り付ける。
しかし短髪は収まりがつかないようで、

「いいじゃねえか。どうせ護衛つったって、何もねえ。退屈を持て余すだけだ。
 ……お前、出来るんだろ?」
「出来るって?」
「これに決まってんだろうが」

短髪がベルトからボールを取り外す。

「俺が勝てば素性を明かせ」
「いいね、面白そうだ。僕は観戦しているよ。この醜男が負ければ僕が代わろう」
「待て。もしお前が負けたら、その時はどうするつもりなんだ?」
「そうだね。この任務中、僕たちは君に一切干渉しないと誓おう。どうだい?」
「………………」

いたずらに手の内を明かすような真似はしたくない。
だが、二人の関心が自然に俺から反れるとも考え難い。
研究員の一人が間に入ってきたのは、俺が安直な結論を出しかけたその時だった。

「若者は血の気が多くてあかんなあ。
 何があったか知らんけど、ワイらの護衛の任務サボって仲間割れするんは誉められたことやない。
 さっさと配置に戻った方がええで」
648 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/12(月) 00:48:56.97 ID:5F.fAhUo
作者ktkr
649 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/12(月) 00:55:20.65 ID:gZs2a6Qo
^o^
650 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/12(月) 01:11:51.34 ID:pvCHkoUo
映画じゃ一度戦ってるもんなサトシ
651 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/12(月) 16:24:54.27 ID:712qF2Uo
振り返る。固く抑えつけていた記憶の蓋が、僅かに開く。
幅広のマスクは顔を隠せても、独特の関西弁までは隠せない。
もう何年ぶりの再会になるのだろう。マサキ博士がそこにいた。

「さ、主任来る前に散った散った。
 そんなに暇やねんやったら、ワイらの調査作業手伝ってもらおか?」

長髪は前髪を指で弄りながら、

「ふっ、僕としたことが熱くなってしまっていたようだ。
 それでは配置に戻るとするよ。レッドくん、またいずれ」

あっさりと持ち場に消えていった。

「ふん」

短髪も鼻を鳴らして、その後に続いた。
残された俺とマサキ博士は、しばし視線を平行させた後、同時に話しかけた。

「マサキ博士」
「サトシくん」
「……………」
「……………」

沈黙は肯定と同義だった。

「やはりあなたでしたか」
「やっぱり君やったか」

マサキはマスクを外しながら、複雑な笑顔を浮かべた。
きっと俺の表情にも、同じものが浮かんでいるに違いない。
「どうしてここに?」――そう尋ねることは禁忌だと、お互いに分かっている。
652 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/12(月) 18:34:19.42 ID:4jZ9Zhwo
この不定期爆撃が堪らない
653 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/12(月) 18:40:18.70 ID:Gvpye2.o
作者、沈黙=肯定みたいなの大好きだよね
だからと言ってどうってことないけどさ
654 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/12(月) 22:37:21.51 ID:7HXk6ASO
>>652
ドMワロタww
655 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/12(月) 22:47:56.73 ID:OK/VYSso
>>654
どこがドMなの?Mの意味分かってるの?「M」だけで意味が通じるのに何で「ド」って付けるの?
全然面白くもなんともないのになんで草生やしてるの?
656 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/12(月) 23:51:25.43 ID:32EGqLE0
>>655
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
657 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/13(火) 00:00:17.36 ID:KVlFZKA0
>>655
やたらめったら噛み付くなよ。
嫌なことでもあったのか?
落ち着けよ。
658 :652 [sage]:2009/10/13(火) 00:11:51.79 ID:g.2//VEo
一応言っておくけど俺が噛みついたわけじゃない
659 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/13(火) 00:21:39.08 ID:lZ.R2Kso
それは分かってるから安心しろ
660 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/13(火) 01:30:21.48 ID:.QBjmASO
>>655
えっ?
661 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/13(火) 03:05:06.22 ID:XF9J6HQo
>>655
まあ落ち着いてプリンの歌でも紀伊テロよ
662 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/13(火) 19:15:08.93 ID:.XeNtMDO
お前らのやりとりに笑ってしまった
663 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/13(火) 20:19:31.14 ID:5sWzEjgo
なにやってんのwwww
664 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/14(水) 01:11:47.25 ID:A/Czep.P
>>655
かわいいなぁwwwwww
665 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/15(木) 17:52:08.78 ID:06sjD2DO
重要な時期だな……
666 : ◆ihjpPTk9ic :2009/10/18(日) 13:35:32.29 ID:BXtm7iQo
だからお互いに、何の足しにもならない感想を言いあった。

「君は大人になったなあ」
「博士も老けましたね」
「ワイらは歳を取った。いい意味でも、悪い意味でも……な。
 サトシくん……いや、レッドくんは、この調査についてどれだけ知ってるんや?」
「ミュウツーが創られた島で、当時の研究資材の収集、及び発掘作業をすると説明を受けました」
「その遺物を使って何をするかは知ってるんか?」
「知りません。しかし、大方、ミュウツーをベースに新しいポケモンを創る研究をするのでは?」
「正解や。まあ、ここまでは誰でも想像できる話やな」

マサキ博士はそこで不意に声を潜め、

「けど、作業に直接関わってるやつらの話やと、想定外の遺物が発見されたっちゅう話や。
 ミュウツーの件に偶然とはいえ関わってた君なら、知ってるかもしれん。白い模様が入った真っ黒のボールに、見覚えないか?」
「…………」

目を瞑ると、フラッシュバックに襲われた。
ポケモンを強制的に格納する、自律型ボール。
孤島に呼ばれた他のトレーナーのポケモンが次々に捕まる中、
俺のピカチュウもそれに襲われて、俺は連れて行かれそうになるピカチュウを必死で追いかけて――。

「レッドくん?」

追憶をやめて、首を横に振った。

「そうか。まあ、何か思い出したらその時教えてくれたらええわ」

これ渡しとくから、とマサキは俺に個人用の名刺を握らせた。

「ワイは皆のとこ戻るわ。君も油売ってたらあかんで」

踵を返そうとする博士に、俺は言った。

「ミュウツーをもう一度創ることについて、博士はどう思っているんですか」

博士は振り返らずに、突き放すような口調で言った。

「レッド。そういう君はどう思てるんや?」
「俺は――」

答に詰まる。結局俺は、オーキド博士の言葉通りに動いているだけだ。
ミュウツーの再研究が、博士の目的、延いては俺の夢に繋がるというなら、
胸の内で警笛を鳴らしているちっぽけな倫理観など、無視してかまわない。
そんな文句を、俺は心の中で何度も唱えてきた。

「ワイはな、何も考えてへんねん。ワイは蓄えた知識と才能を買われて、組織に飼われてる。
 研究対象が何であれ、研究しろ、言われたら研究するしかないんや。
 先輩風ふかすようやけど、君がもしまだ迷ってるんやったら、
 自分は組織を動かすひとつの歯車やと思い込むんが、一番賢い道やで」
667 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/18(日) 13:55:21.96 ID:cY0ZI..o
おつかれさまです
668 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/18(日) 13:57:15.95 ID:cb2Y0oDO
期待
669 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/18(日) 14:02:35.32 ID:jd5D092o
イヤッホー
670 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/18(日) 19:17:48.13 ID:7rDIiESO
勉強がんば
671 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/19(月) 00:09:11.91 ID:Hrq6VpIo
ID
672 : ◆ihjpPTk9ic :2009/10/21(水) 16:32:14.69 ID:mpUOckMo
孤島の調査が終わり、本州に戻ると、俺は約束通り自分からサヤに会いにいった。

「急いでくれ」

飛行中、ふとした拍子に口から零れた命令に、リザードンは非難するような唸り声で答えた。
俺はサヤと会うことで、心の奥で鳴り続ける警鐘から意識を逸らそうとしていたのかもしれない。
組織の繋がりで出会ったにも関わらず、サヤと会っている時は組織のことを考えずにすんだ。
遂行した任務の数々を、その中で殺めたポケモンたちを思い出さずにすんだ。
組織のヒエラルヒーをのし上がる達成感とは裏腹に、胸の内を蝕む虚無感から目を逸らすことができた。

屋敷に着くと、例によって例の如く召使いが現れた。
三度目の訪問となると流石に顔を覚えられる。

「レッド様。ようこそおいでくださいました」
「サヤは?」
「裏庭でポケモンバトルを嗜んでおいでです」
「ありがとう」

裏庭に抜けると、確かにサヤは若い女の使用人を相手にポケモンバトルをしていた。
しかしそれはポケモンバトルというよりは、予定調和の演劇に近かった。

「いい? ここでチコリータが、こう、しゅばーっと"葉っぱカッター"を飛ばすの!
 そしたら私のヘルガーがそれをしゅんって躱して、一気に近づくの。
 チコリータは近づかれたら負けちゃうの分かってるから、"地震"と"ソーラービーム"でヘルガーを撃退しようとするの。
 でもヘルガーは地震に怯まないで、ソーラービームを撃たれる前に、チコリータをぼかーんって吹き飛ばすのっ!
 分かった?」
「サヤ様、わたくしめのチコリータはレベルが低く、進化もしていないため、"地震"や"ソーラービーム"を習得しておりません」
「あーもー。使えない子ね。じゃあ最後の二つは無しでいいわよ」

面白そうなので隠れて見ていようかと思ったが、
使用人が助けを求めるような視線を向けてきたせいで、サヤに気付かれてしまった。

「…………」

俺の姿を認めたサヤがフリーズする。

「あー……今のは、最初のポケモンバトルの焼き直しか?」

ただし脚本の結末だけは、ヘルガーの勝利に書き換えられていたような気がするが。
673 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/21(水) 16:51:26.96 ID:o9DM0wMo
ワロタw
674 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/21(水) 17:20:47.64 ID:mpUOckMo
「……見てたの?」
「ああ」
「どこから?」
「シナリオを説明するあたりからだ。
 サヤの向上心は認めるが、そういう練習方法はあまり効果的とは言えないな」
「で、ですよね」

ヘルガーの前に立たされてぶるぶる震えていたチコリータを抱き上げて、使用人は安堵の笑みを浮かべた。
俺も笑った。
サヤは激怒した。

「忘れて! 今すぐ忘れて! あーあーあーあー。
 今のはアレよ。アレ。復習?そう、復習よ。
 どうしてあのとき負けたのかなーって、ほら、あの時の状況を再現して敗因を確かめるみたいな?
 あーもーやだやだやだやだ。どうしてよりによってこんな時にあなたが来るのよ!」

今のサヤには支離滅裂という表現がぴったりだな。

「落ち着け」
「落ち着けるわけないじゃない!
 そもそもわたしがこんな醜態をさらした責任は全部あなたにあるのよ。
 ハッキリ言って、私はあなたに負けたのが悔しいの。夢に見るくらい悔しいの!
 それで屈辱にたえてあなたにポケモンバトルを教えてもらうことにしたのに、
 あなたったらあやふやなことばっかりで、ちっとも具体的なこと教えてくれないじゃない。
 しかも私が呼んだ時には遅刻するし、長期の任務とかでなかなか来てくれないし」

確かに、サヤの言うことにも一理ある。
俺はサヤが成長することを望んでいながら、
サヤに満足感や達成感を与えてやることを忘れていた。

「じゃあ、約束する。俺はこれから二週間おきに、ここに来る」
「だめ。一週間おきがいい」
「間をとって十日でどうだ」
「しかたないわね。妥協してあげる」
「約束成立ね」

はい、と小指を差し出すアヤ。

「……………」
「わたしにいつまでこうさせているつもり?
 まさかあなた、指切り知らないの?」

最後に誰かと指切りしたのはいつだろう。
そんな風に自分を誤魔化しても、あの時の記憶は鮮明に脳裡に刻み込まれている。
チャンピオンロードを目前に控えた、仲間との別れの日。
カスミは目に浮かぶ涙はそのままに、小指を差し出して言った。

――『指切りして、サトシ』――
675 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/21(水) 17:25:05.42 ID:mpUOckMo
訂正


「しかたないわね。妥協してあげる」
「約束成立ね」

はい、と小指を差し出すアヤ。      ×


「しかたないわね。妥協してあげる」

はい、約束成立ってことで、と小指を差し出すアヤ。 ○
676 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/21(水) 17:35:03.54 ID:4sAUVqM0
チコリータカワイソス
677 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/21(水) 18:00:21.68 ID:aTY/wAgo
あああああサトシ、ダースベイダーだな・・・。
678 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/21(水) 18:15:03.42 ID:4uDQSb.o
カスミ…うわあああああ
679 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/21(水) 19:58:23.73 ID:mpUOckMo
記憶の中の優しい声は、それでいて俺を苛むようで……。

『絶対にポケモンマスターになって帰ってくるのよ。
 負けたら承知しないんだからね』
『ああ、分かってる。行ってくるよ、カスミ』
『サトシ……待ってるから』

絡めた小指と、交わした口吻の感触を、俺は今でも忘れることができない。

「じれったいわね、もう」

サヤの手が、俺を追憶から現実に引き戻す。
ふと気付けば、俺の右手の小指は、サヤのそれに絡まっていて、

「やめろ!」
「きゃっ!?」

無意識で突き飛ばしていた。それも、かなり強い力で。

「大丈夫ですか、サヤ様!?」

使用人が駆け寄る。
しかしサヤは、俺に対する怯えよりも怒りが勝ったようだ。

「なんなのよ急に!」
「………悪かった」
「悪かったで済むことじゃないでしょ!
 どうして指切りくらいで突き飛ばされなくちゃならないのよ。説明して!」
「それは……できない」
「だから、どうして?」
「俺自身、うまく説明できないんだ」
「……そんなの、理由にならないわ」
「本当に謝る。許して貰えるなら、サヤのいうことを一つ、何でも聞いていい」

謝意は本物だった。
だが最後の一言は、余計だった。俺はサヤの願いが即物的なものであると思い込んでいた。

「じゃあ、今からする質問に、イエスかノーで答えて」
「いいだろう」

サヤは自分の身体を気遣う使用人を下がらせ、妙に真剣な面持ちでこう言った。

「あなたは、ポケモンリーグ永世チャンピオンのサトシなの?」

680 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/21(水) 20:07:36.92 ID:HllDjkAO
ふと思い出したけどサトシさん教え子に手を出したなんて羨ま死刑!
681 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/21(水) 20:33:59.96 ID:cDDaNb6o
カスミ……
682 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/21(水) 21:09:41.70 ID:bc0hBHE0
>>677
ダースベイダーワロタ
683 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/21(水) 21:15:59.64 ID:093MpDco
オーキドはパルパティーンか
684 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/21(水) 23:04:56.73 ID:8sm4OaY0
読めば読むほど素晴らしい小説だ
だがこの話にハマったせいで新金銀が純粋にプレイできん…

オーキドは飄々とラジオ講座で来たとか言いながら、実は冷酷に両地方で君臨してるんだよな
ロケット団はシステムに利用されてるんだよな
キョウ以外の四天王は挑戦者を弄んで楽しんでるんだよな
ジムリーダーは敵味方関係なく再戦名目でヤマブキに集って暗闘してるんだよな
グレンはカツラの実験で吹っ飛んだんだよな
カスミはサトシ想って25番にいくんだよな
キョウは毎夕、飯とシステムの情報を交換してるんだよな
レッドがシロガネやまに引き籠ってるのもシステムの任務なんだよな

等等、想像が止まらん…
685 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/21(水) 23:27:43.13 ID:aTY/wAgo
>>684
お前の気持ちは十分わかった。
だが一瞬投下だと思った俺のwwktkを返せ
686 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/21(水) 23:30:54.47 ID:xGk0e/ko
うおおおおおおおおおおおおおwwktkする
けどカスミを考えると感じるこの胸の痛みは
687 : ◆ihjpPTk9ic :2009/10/22(木) 00:45:03.62 ID:FReaUAko
何でも聞くと大見得を切ったんだ。
黙り込んだり、ふざけたりで誤魔化せる状況じゃない。

「……ああ」

頷くと、使用人とサヤ、二人分の息を呑む音がした。

「お父様が言ってたこと、やっぱり本当だったんだ……。
 あなたはお父様が知る中で、一番強いポケモントレーナーだって……ポケモンリーグの英雄だって……」

直接名前は明かさずとも、十分なヒントは与えられていたということか。
時間差はあるにせよ、正体がばれるのは時間の問題だったということだ。

「薄々あなたの正体には気付いてたつもりだったけど、でも、まさか本当の本当にあなたがあのサトシだったなんて……」

そこでサヤは思いっきり深く息を吸い込み、

「そんなの、最初からあたしが勝てるわけないじゃないのよーっ!!」

突然、ヘルガーもびっくりの声量で吠えた。
怯む俺に詰め寄って、「よくも騙してくれたわね」と訳の分からない言いがかりをつけてくる。
助け船は予想外の方向から現れた。

「わあ、わあわあわあっ……」

チコリータが宙を舞う。
愛する自分のポケモンを放り投げ、代わりにサイン色紙を胸に抱いた使用人が、サヤを押しのけて言った。

「僭越ながら、サインをお願いします。私、あなたの大ファンなんです。ほんとうです」
「出過ぎた真似はよしなさい!」憤るサヤ。
「ここは譲れません。ほら、サヤ様も遠慮をなさらずに」一歩も引かない使用人。
「私は何も遠慮してないわよ! いい加減にしなさい」

実力行使に出たサヤに、使用人は渋々といった様子で俺から離れ、屋敷に歩いていった。
俺はその後ろ姿に向かって言った。

「できれば屋敷の人間にも、俺の正体は秘密にしておいて欲しい」

振り返った使用人の表情は、清々しい晴れやかな笑顔だった。それを見て確信した。
今日中には屋敷の人間は誰一人余すことなく俺の正体を知ることになるだろう。
外部の人間に組織の情報を漏らせば、自ら死を望むほどの制裁が待っている。
流石に噂話も身内止まりだろうが……。

「ねえ、あなたった今何歳なの?」
「19だ」
「やっぱり……あのサトシがあなたなら、それくらいよね」
「女性に年齢を尋ねるのは失礼なのを承知で聞くが、サヤは?」
「21よ」
「嘘だろう」
「それはこっちの台詞よ」
688 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/22(木) 01:12:11.22 ID:/2Urya.o
嘘だろう
689 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/22(木) 01:37:58.37 ID:hiboOwSO
嘘だ…嘘だと言ってくれぇ!
690 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/22(木) 02:25:10.01 ID:eHBIooAO
むしろ……いいです…
691 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/22(木) 02:46:41.68 ID:k1hnFng0
なん…だと…
692 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/22(木) 05:49:24.21 ID:3Rr4C.DO
オーノー
693 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/22(木) 07:08:58.04 ID:WXhYa1co
カスミも一つ上だったよな
694 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/22(木) 08:13:23.74 ID:a69uYUDO
チンコリータ……忘れないで
695 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/22(木) 08:40:11.77 ID:oKI6ZNMo
嘘だ
14歳に決まってる
ウソダ
696 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/22(木) 08:42:39.50 ID:l2bLk32o
まあ子供産むんだし妥当な年齢じゃね
697 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/22(木) 11:29:42.31 ID:QYXI8cDO
嘘だろう
698 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/22(木) 12:51:39.13 ID:cRkAAsAO
ロリババア始まったな
サトシ19の方が信じらんない
699 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/22(木) 16:28:32.77 ID:1iedVXco
サトシ19歳の貫禄じゃねーぞwwwwwwww
700 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/22(木) 16:53:53.93 ID:l2bLk32o
多分サトシはDTB2期の黒みたいな風貌だよ
701 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/22(木) 20:05:22.59 ID:3iXigcSO
サトシ19の時既にヒナタが2歳って事は16ぐらいで仕込んだのか…
702 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/22(木) 23:13:05.43 ID:B3gKfaw0
サトシママだって未成年で子供産んでるんだし
ポケモンの世界は婚期が早いと思ってるよ

そもそもあんだけ街と街の間に森林とかあるってことは閉ざされたコミュニティが形成されてたんだろうし、そう考えれば早婚も当たり前なんじゃね?
703 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/22(木) 23:20:36.27 ID:O4FNIdM0
レス大杉だろww21歳powerかwwww
延びの割に投下少なくて悲しくなったわwwwwww
704 : ◆ihjpPTk9ic :2009/10/22(木) 23:43:32.69 ID:FReaUAko
サヤの見た目や行動は、21という年齢にしては幼すぎた。
そして、

「あなた、私より2つも年下のくせに、大人びすぎてるのよ。
 初めて会った時は、絶対に年上だと思っていたもの」

俺は年相応の風貌を失ってしまっていた。
そのせいで街を歩いても、俺の過去の姿に気付く人間は誰一人としtいなかった。
名声を得た人間は否応なしに記号化される。
キャップを被り、黒の肌着の上に半袖のシャツを着て、擦り切れたジーンズとよれよれのスニーカーを履いた少年。
それが大衆が想像する『サトシ』であり、喪服のような正装をした無表情の男には見向きもしない。
博士はことあるごとに言う。『お前は表情を無くしたのう』と。
感情を抑え込む訓練をしているうちに、
いつしか俺は腹の底から笑ったり、涙するほどに悲しむということができなくなっていた。

「あ……えと……」

サヤは不自然にもごもごと口を動かしては、視線を上げたり降ろしたりを繰り返した。

「どうしたんだ?」
「ね、どうしてあなたみたいな人が、組織にいるのか聞いてもいい?」
「………」

俺の正体が分かれば、次に組織に入った経緯を知りたがるのは必然だった。

「詳しいことは言えない」
「うん」

問い詰めたい気持ちもあるだろうに、サヤは素直に頷いた。

「俺には、夢がある」
「夢?」
「ああ。そしてその夢を叶えるには、組織に所属するのが、一番の近道なんだ。
 それに、俺は組織の任務で、表に出てこないトレーナーと戦って、
 ポケモンリーグの頂でさえ、井の中の蛙と変わらないことを思い知った。
 俺は夢を叶えるために、誰よりも強くなるために、ここにいる」
「ふうん……その夢が何なのか、いつか、私に教えてくれる?」

俺は何も言わなかった。
サヤは期待を込めた上目遣いを脇に逸らし、不平をぶつけてくるかと思いきや、

「お話終わり。そろそろ私にポケモンバトルを教えなさい、サトシ」

まるで初めて会った時から使っていたかのような自然さで、俺の名――コードネームではない本名――を呼んだ。

705 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/22(木) 23:52:23.82 ID:AfZ2PxYo
いいはなしだなー
706 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/23(金) 00:28:03.25 ID:6Aa6XMAO
執事ニゲテー
707 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/24(土) 12:19:10.70 ID:JDXY1BU0
一ヶ月ぶりにきたら、作者きてたのか! 
708 : ◆ihjpPTk9ic :2009/10/24(土) 16:14:36.95 ID:UkMYYbUo
「サヤ」
「なに? まさか何も教えてくれないで帰っちゃうとか言いだすんじゃないでしょうね」
「俺のことを呼ぶときは……」
「ああ、そのことについては心配しなくていいわよ。
 どうせ私はここに籠もりっきりだし、仮に他の誰かにあなたのことを聞かれても、ちゃんとレッドという名前で呼ぶわ」

そういう意味じゃない。
『サヤが俺を呼ぶとき』に、本名を使うのをやめて欲しいんだ――俺はそう言いたかったが、
その次に「どうして?」と尋ね返されたとき、サヤを納得させるだけの答えを持ち合わせていなかった。

「なあに。まだ不満なの?
 あ、分かった。サトシは呼び捨てにされるのが嫌なんでしょう?
 そうね、二つ選択肢を上げるわ。ポケモンバトルを教えてくれるってことで、『サトシ先生』がいいか、
 私よりも二つも年下ってことで、『サトシくん』がいいか、どっちか選びなさい」

冗談じゃない。
俺は自棄になって言った。

「……呼び捨てでいいさ」

しかし、どうしてサヤはこうも嬉しそうなんだ。

「だって、あなたを組織の名前で呼んでいたら、
 いつか本当の名前が分かった時に、いちいち覚え直さなくちゃならないじゃない?」

口を噤んだ。
思ったことをそのまま喋っていた、己の気の緩みを恥じた。

「出番だ、フシギバナ。サヤ、ポケモンバトルの準備はできてるか」
「い、いきなり始めるのね……もちろんできてるわ。ヘルガー、行くわよ」

サヤは会話を打ち切られてほんの少し物足りなそうな顔をしたが、すぐに臨戦態勢を取った。
余程この時を待ち望んでいたのだろうか。初日の敬遠具合を思い出すと目を瞠るべき変化だが――。
結局のところ、俺がサヤという女に対して優位に立てるのは、ポケモンバトルを教えている間だけなのだ。
709 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/24(土) 16:19:04.04 ID:UkMYYbUo
「だって、あなたを組織の名前で呼んでいたら、
 いつか本当の名前が分かった時に、いちいち覚え直さなくちゃならないじゃない?」 ×

「だって、あなたを組織の名前で呼んでいたら、
 いつか本当の名前が分かった時に、いちいち覚え直さなくちゃならないじゃない?
 私が今までサトシのことをレッドって呼ばなかったのは、そういう理由だったの。
 でも今日からは、それもお終い」                                ○
710 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/24(土) 16:19:09.19 ID:UqRTDBso
サトシ弱いwww
711 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/24(土) 17:05:53.18 ID:UkMYYbUo
それからも俺はサヤとの約束通り、二週間に一度、グレン島に通い続けた。
もちろん優先度は博士の命令は上で、任務の予定があったり、任務が長引いたりしたときは、その二週間毎の期日が前後することになった。
14日よりも短い間隔でグレン島に到着すれば、サヤは無垢な笑みを見せ、そして童顔に似合わぬ艶やかな声で、「そんなに早く私に会いたかったの?」と言った。
14日よりも長い間隔でグレン島に到着すれば、サヤは片頬を膨らませ、そして年齢にそぐわぬ子供っぽい声で「どうしてもっと早く来てくれなかったの?」と言った。
ポケモンバトルを教えて、すぐに辞去するというパターンも変化していった。
切欠は、サヤの何気ない一言だったように思う。

「サトシは紅茶、好き?」

俺は馬鹿正直に頷き、屋敷の談話室に案内された。
それがサヤの、俺の過去を聞き出す口実だと分かっていたら、俺は最初の質問に、嫌いだと答えていただろう。

「どうしてポケモンリーグを目指そうと思ったの?」
「あなたは何匹のポケモンを持ってるの?」
「今まで一番強かったトレーナーは誰?」
「初めてポケモンを捕まえたのはいつ?」

それらの質問に、俺は慎重に、言葉を選んで答えていった。
俺は紅茶を飲み干すことに汲々とし、サヤは俺のカップが空になる度、赤銅色の液体をたっぷりと満たして質問の続きをした。
やがて諦めの境地に到ると、サヤは今度は自分の過去を話し始めた。
ほとんど覚えていないお母さんのこと、過保護で鬱陶しいお父さんのこと、家を出て何年も経つが、たまに手紙をくれるお姉さんのこと。
相槌を打つばかりの会話というものもつまらないもので、
俺は当り障りのない過去の記憶を、中でもサヤの興味を惹きそうな記憶を語って聞かせた。
それはいつしか習慣となり、ポケモンバトルを教えた後は、サヤの気が済むまで、談話室で紅茶を飲みながらお喋りするのが当たり前になった。

712 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/24(土) 17:08:42.70 ID:I0MKuQAO
リアルタイム初遭遇wktk
713 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/24(土) 17:21:04.26 ID:UqRTDBso
ちょっとチャンピオンリーグ制覇してくる
714 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/24(土) 22:31:02.22 ID:r7mBYO2o
ちょっとチャンピオンになって>>713を阻止してくる
715 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/24(土) 23:13:53.11 ID:SJkD1Nso
>>714
その前に>>713が来る前にチャンピオンロードの入り口を塞ぐ。
716 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/24(土) 23:21:55.42 ID:UqRTDBso
岩 砕 き
717 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/25(日) 00:21:07.41 ID:GsY0kh20
ちょっと忘れ親父になって>>716の技忘れさせてくる
718 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/25(日) 02:29:37.27 ID:UcAxHYAO
じゃあ俺、この前捕まえたファイヤーの空を飛ぶで先にセキエイ行って待ってるわ
719 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/25(日) 04:01:33.09 ID:ynmK39so
じゃあ俺オーキドの代わりに最後の部屋で待ってるわ
720 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/25(日) 12:06:33.45 ID:grDY8SQ0
モンジャラに絡まれて氏ね
721 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/25(日) 12:20:54.11 ID:TnUJW6DO
じゃあ俺はテレポートジジイな
722 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/25(日) 12:47:35.42 ID:zcBuMYDO
貴様らにはバッチ集めさせん。リーグ制覇したあとで俺がニビジムリーダーとして君臨する
723 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/26(月) 00:19:01.88 ID:wuZYJb.o
このスレが始まったころはVIPスレ3日で落ちてたんだよなwww
724 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/26(月) 01:09:14.43 ID:pVNGJQSO
>>723
なんだかんだで3日ルールは無くすべきじゃなかったと思う
725 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/26(月) 13:55:00.84 ID:FcZz5oSO
そういえば俺このスレがパー速に移行してからVIP覗いてないわ
726 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/27(火) 03:05:41.44 ID:kWL2GeIo
この話1話から全部纏めてるサイトとかほしいわ…
ぐだぐだに進んで今どこらへんかさっぱり分からんぞい
727 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/27(火) 03:06:58.69 ID:Jkdadooo
まとめにのってんだろ
728 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/27(火) 03:06:59.37 ID:kWL2GeIo
>>1にある
第十九章 下 New!
ってのが今の所?
729 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/27(火) 03:08:47.23 ID:Jkdadooo
この話ってサトシの番外編のことか?
730 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/27(火) 03:10:01.61 ID:kWL2GeIo
まだ読んでないから分からんが
>>1のサイトに今までの話全て載ってる?
全部終わってから読もうと思ってるんだが…
731 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/27(火) 03:12:59.38 ID:Jkdadooo
まとめウィキに全部のってる
いつ終わるかはわからんが読むがよろし
732 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/27(火) 03:15:38.39 ID:kWL2GeIo
ありがとう
とりあえずこの話の終わりを見届けてからゆっくり読む事にする
一ヶ月はかかるだろうな
733 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/29(木) 17:41:52.58 ID:uhQC2YDO
何か忘れてる気がしてたがここのことだった
734 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/29(木) 18:02:59.93 ID:bgMNbGUo
一週間近く来てないのか
735 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/29(木) 18:06:12.29 ID:jvSMRcSO
>>734
投下があればラッキー程度
受験終わるまではそれが続くはず
736 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/29(木) 18:09:44.54 ID:bgMNbGUo
>>735
だよな。1レスでも投下してくれるだけでありがたいもんな
常にスレ開いてるから気長に待つぜ
737 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/29(木) 18:24:22.10 ID:XquxRwDO
ほいー
http://www.majam.org/p/
738 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/31(土) 13:13:51.96 ID:FezcCvQ0
>それからも俺はサヤとの約束通り、二週間に一度、グレン島に通い続けた。
10日ごとじゃなかったっけ?
739 : ◆ihjpPTk9ic :2009/10/31(土) 13:21:55.00 ID:I.rJvJoo
サヤとの関係に変化の兆しが見えたのは、屋敷の裏手にある広葉樹林が色めき始めた、中秋のある日のことだ。
ポケモンバトルを終えた俺とサヤは、例によって談話室で、カップを片手に他愛もない話をしていた。

「ねえ、サトシ。今の私の強さって、どれくらい? 四天王の一人くらいなら倒せるかしら?」
「それは無理だ」
「そこは嘘でも「倒せるかもしれない」とか言いなさいよ、馬鹿」

しかし実際、サヤの実力は、初めて会ったあの日に比べれば、格段に強くなっていた。
サヤは生意気な返事をしながらも、俺の教えたことはよく聞き、飲み込む努力を怠らず、実践できるようになるまで何度も練習を重ねた。
そしてヘルガーも、それに応える形で経験値を積んでいった。
最近では、相性の悪いフシギバナと戦わせるのが躊躇われるほどに。
さっき俺は「四天王は倒せない」と言ったが、
それは四天王が複数のポケモンを状況に合わせて使い分けてくるからであって、
もし限定されたポケモンで一対一という条件なら、サヤは下位の四天王を打倒しうるだろう。

「それで、今日はどんなお話をしてくれるの?」

ヘルガーの顎をくすぐりながら、サヤは言った。
年上だと分かっていても、サヤの童顔と甘い声は、父親に絵本の朗読をせがむ少女を連想させた。

「そうだな、今日は……」

――――――
――――
――

タマムシシティでエリカと戦った時のことを話し、いよいよ佳境を迎えると言ったところで、
俺の携帯情報端末が着信を告げた。オーキド博士からだった。

「サヤ、少し待っていてくれ」
「え、今が一番盛り上がってるところじゃない!
 そんなの無視しなさいよ。これは命令よ。め、い、れ、い」
「だめだ」

博士からの連絡は、サヤの命令の優先順位を僅差で上回る。
俺は談話室を出て、端末を耳に当てた。

「カツラの娘とお楽しみだったようじゃのう、サトシよ」
「笑えない冗談は仰らないでください、博士。
 俺はただ、」
「そうムキになって否定せんでもいい。
 ワシがお前に連絡したのは、次の任務を伝えるためじゃ」
「はい」

自然と、背筋が伸びる。博士は言った。
740 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/31(土) 13:33:50.04 ID:I.rJvJoo
>>738
指摘サンクス&脳内補整よろ



「明日、タマムシに飛べ。孤島の再調査で偶然発掘されたボールの復元作業が完了したという情報が入ってのう。
 ミュウツーが造ったと思われるそれは、ワシら人類の科学力を上回る、所謂オーバーテクノロジーによるものじゃ。
 アプローチの仕方を間違えれば、その解析には長い歳月の空費を強いるじゃろう。
 サトシよ、お前はミュウツーに孤島への招待を受けた、トレーナーの一人じゃ。
 何かあの漆黒に白の紋様を施されたボールに覚えはないのか?」
「…………ありません」
「そうか、じゃが現物を見れば、何か思い出すものもあるかもしれん。
 先端科学技術研究助副所長、マサキに会うのじゃ」

通信は唐突に切れた。
俺は薄暗い廊下で、しばらくぼうっとしていた。
マサキの名刺はまだ持っている。だが、俺は一度としてそこに連絡したことはなかった。
あの黒いボールについて、話したことは一度もなかった。
オーキド博士は、俺が何か知っていることに感付いているのだろうか。
俺が嘘をついていることを見越して、現物を見にタマムシに飛べと言ったのだろうか。

分からない。

あのボールが解析された暁には、システムに利用されていることは目に見えている。
俺がそれに貢献することは、果たして正しいことなのだろうか。
あれはミュウツーのいた証として、孤島の瓦礫の下に、ひっそりと眠り続けるべき代物だったのではないか。

俺は薄ら寒さを覚えて、談話室に戻った。

「あっ」

悪戯しているところを見つかった――まさにそんな風な顔をして、
さっと手に持っていたものを後ろに隠したサヤと目があった。
741 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/31(土) 13:46:57.86 ID:mVjZHcDO
キテタ━(゚∀゚)━!
こんな時間に珍しいな
742 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/31(土) 13:49:21.67 ID:xFkNLWYo
結果が分かってるだけに
743 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/31(土) 14:05:30.45 ID:I.rJvJoo
椅子のひとつにかけておいた俺のジャケットには、僅かな乱れが見て取れる。これは俺の落ち度だ。
サヤの好奇心の旺盛さを知りながら、財布等の私物を納めたジャケットを、サヤ一人の部屋に放置してしまった。

「何を隠したんだ?」

嫌な予感がした。サヤはおずおずと手に持っていたものを差し出した。
往々にして、嫌な予感というものは的中する。それは俺の過去を象徴する、一枚の写真だった。

「ごめんなさい」

サヤは素直に謝った。しかしそれは、次の台詞を口にするための、前準備に過ぎなかった。

「ねえ、聞いてもいいかしら。
 ここに映っている人たちは、誰?
 サトシが胸に抱いてるピカチュウは、どうして今は一緒にいないの?」

そうだ。俺はこの質問を何よりも怖れていた。
サヤに昔の旅を語って聞かせる際、俺は巧妙にタケシやカスミ、そしてピカチュウの存在を省略してきたつもりだった。
辛うじて整合性を保った俺の話に、サヤは満足しているように見えた。
しかしサヤは、本当は前々から、俺の過去の核に触れたがっていて、それを我慢していたのかもしれない。

「返すんだ」

サヤの手がこちらに伸びかけて、引っ込められる。

「返せといっているだろう」

凄みを利かせた声も、効果は無かった。
サヤの瞳は瞬きすることを忘れて、静かに俺を見据えていた。強い意志の現れだった。

「……………」

俺は実力行使にでた。もちろん、ポケモンは使わない。
狭い部屋だ。サヤを部屋の角、豪華な天蓋付のベッドの前に追い詰めるのに、造作はなかった。

「いい加減に返すんだ」
「嫌。サトシが話してくれるまで、絶対に返さないんだから」

大人げないことは分かっていた。だが、それを言うなら俺はぎりぎりのところで未成年で、サヤは大人だ。
サヤの手を掴む。

「いやっ」

振り払われる。微弱な抵抗だった。

「返せ」

掴みなおす。今度は離れない。サヤの自由な片手が俺の胸を突く。
体重の差は歴然だ。作用反作用の法則は正常に働き、サヤの重心が後ろに傾く。
俺は咄嗟に背中に手を回した。倒れ込んだ先が、怪我の心配のない、柔らかいベッドであることを忘れて。
744 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/10/31(土) 14:17:48.92 ID:Vj/Yqboo
ニヤニヤが止まらない
745 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/31(土) 14:36:44.72 ID:I.rJvJoo
「………………」

静寂の中に、壁時計が刻む時の音だけがやけに大きく響いていた。
すぐ近くに、サヤの顔があった。
きめ細やかな白い肌は、うっすらと上気している。
薄く開いた紅唇からは、新鮮な空気を求める息遣いが聞こえる。
シーツの上に広がった長い赤髪は、名画の額縁のように、サヤの綺麗な顔を際立たせていた。
何をしている。
いつものサヤなら。
傲岸不遜で、生意気で、虐げられることを誰よりも嫌いを嫌うサヤなら。
俺はこの数秒間に、頬が赤く晴れ上がるほどの平手打ちを食らっていて然るべきなのだ。
ふと、サヤの手から写真が落ちた。

「どうして」

サヤの声は震えていた。
頬を伝った涙を隠すように、サヤは顔を背けて言った。

「どうして……サトシは何も教えてくれないのよ。
 サトシは昔のことを話しても、肝心なところは暈かしたままで、何も教えてくれないじゃない。
 私、あなたのことを何も知らない。本当に何も知らないのよ。
 知っているのは、あなたの名前と、肩書きと、調べればすぐに分かるような、あなたの遍歴だけ。
 あなたと、あなたの昔の仲間しか知らないようなことは、何も知らないのよ」
「どうして、そんなに俺の過去を知りたがる?」

俺が永世チャンピオンだからか?
管理者と直接繋がりのある有数の人間だからか?

「それは…………」

サヤが何か言いかけたその時、談話室の外に気配がした。
俺は咄嗟に写真を手にとり、身を起こした。

「あ……」

素早くジャケットに袖を通し、写真を元あった場所に納める。
ノックの音が響く。使用人がサヤに入室の許可を取る前に、俺は扉を開けた。

「レッド様?」

会釈して、脇を通り過ぎた。
屋敷を出て、本州に戻り、高級ホテルの一室でシャワーを浴びても、動悸は収まらなかった。
俺の頭の中は、サヤへの憤激と、後悔と、形容できない感情で満ちていた。
746 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/31(土) 15:11:54.75 ID:I.rJvJoo
「入ってええで」

副所長室の扉をノックすると、権威や驕慢とは縁遠い、親しみやすい関西弁が答えた。

「ご無沙汰しています、マサキ博士」

マサキ博士は奔放な前髪の隙間からこちらを認めて、

「ほんまにご無沙汰やなあ、レッドくん。
 あの時以来か。まあ、どこでもええから座って座って」

と言った。
応接用のソファに腰を下ろす。
しばらくして、マサキが俺の前に腰を下ろした。

「ちょうど今書類整理に追われててなあ。
 いくらコンピュータが発達して多方面での電子化が進んでも、人間は紙媒体を使い続ける。
 ワイに言わしたら資源の無駄、低作業効率の選択、紙なんかはよ無くなってまえと思うけど、
 そんな時代が来んのはまだまだ先やろなあ……」

コーヒーを啜り、

「閑話はこれくらいにして、本題に入ろか。
 あのボールの復元作業が完了したことは、もう聞いてるはずや。そうやろ?」
「はい」
「君が自主的にここに来たんやなくて、組織に命令されて来たことは分かってる。
 ワイも実際、上から君が来たら現物見せるよう言われてたからな」

これがそれや、とマサキ博士は玩具でも扱うように、ぞんざいな所作でボールをガラステーブルの上に置いた。

「これは実物を3Dプリンタでダイレクトモデリングしたもんや。着色や光沢感は本物そっくりやで。
 恥ずかしい話やけど、完全に復元できたんは外郭部分だけで、中身の方はまだまだ不完全やねん。
 研究室に君を案内することもできんことはないけど、
 煩雑な手続き踏まんなあかんし、実際、君にはこの模造品で十分やと思ってな」

マサキ博士は煙草に火を灯しながら、

「レッド君は、これが何なのか知ってるはずや。
 このボールと同型の遺物は、あの孤島で大量に発見された。
 保存状態が良好やったんは今研究所にあるやつだけで、他のは修繕不可能なレベルに損壊してたけどな。
 ともかく、あの孤島にミュウツーがいた当時、あそこには完全な状態のボールが大量にあったっていうことや。
 君がそれを見てない道理はない。あくまで記憶を失ったって言い張るんやったら、言及はせえへんけどな」
747 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/31(土) 15:13:34.59 ID:ccCQNISO
確信犯だな
748 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/10/31(土) 22:10:56.39 ID:I.rJvJoo
否定を続けることは、道化を演じ続けることに等しい。
組織の人間が、組織の利益、延いては俺自身の利益になることに協力しなくてどうする?
俺は自己暗示をかけるように、自分に言い聞かせた。
その決意が昨日の出来事と、全くの無関係と言えば嘘になる。

「そのボールは――」

俺はあの日、あの孤島で見た、ボールに関する全ての情報を喋っていた。
博士はメモもとらずに、時折相槌を打ちながら俺の話を聞いていた。
一言一句記憶しているのだろう。

「完全自律型の捕獲ボールか。
 しかも捕獲率は100%近いと来てる。
 感覚装置、捕獲機構、動力源、集積度、何もかもがオーバーテクノロジーやな」

話が終わった後、マサキ博士は嘆息しながらそう言った。
あの孤島のささやかな遺物だけで、先端科学技術副所長をここまで唸らせることができるのだ。
俺が孤島の深部で見た、DNAスキャンからクローン生成までをシームレスに行う装置を見たら、現代の科学者は軒並み卒倒するかもしれない。
マサキ博士は言った。

「でもまあ、これで解析の方向性には目処がついたわけや。
 何年かかるかわからんし、その時にワイがプロジェクトに残留してる可能性も低いけど、ボールは完全な形で蘇るやろ。
 話してくれたことには、ほんまに感謝してる」
「そうですか。では………これにて失礼します」
「ちょっと待ってや」
「何ですか?」
「組織に属するもんは、同じ組織に属するもんとの個人的な接触を禁じられてる。
 それはよう分かってるつもりや。けど、折角こんな風にやけど、再会できたんや。
 君さえ嫌やなかったら、連絡とりあわへんか。
 ワイやったら、主にポケモンのことで、君に色々と協力できることも多いと思うしな」
「マサキ博士………」

俺は快く、マサキ博士に答えた。
組織お抱えの研究者という肩書きを外せば、マサキ博士は陽気でポケモンが好きな一人の科学者だ。

マサキ博士に秘密を打ち明けてから、一ヶ月と半月が過ぎた。
その間、俺は一度もグレン島に足を運ばなかった。サヤからの手紙も来なかった。
俺は実に六回もの訪問をサボったことになる。
その代わりにと言ってはなんだが、俺は精力的に博士の任務をこなしていった。
博士は俺とサヤの関係が微妙に拗れたことに気付いていたのかもしれなかったが、特に何も言わなかった。
このまま、忘れてしまえばいい。
ベッドに押し倒したサヤの泣き顔が脳裡に浮かぶ度、その言葉を唱えた。
過去を思い起こさせる女なんて、面倒なだけだ。
懐かせたのが間違いだった。俺は要領よく相手をしていただけなのに、サヤに心を許させてしまった。
俺にも心を開いて欲しいと、サヤに願わせてしまった。これ以上の接触は危険だ、と本能が警鐘を鳴らしていた。
もしこのまま何も音沙汰が無ければ、それでいい。
もし直接サヤから、或いは間接的にサヤから連絡があったとしても、放っておこう。
カツラに会うことを強要されたら「教えることはもう何もない」と言えばいい。あるいは「適当な代役を捜せ」と言ってもいい。
いや、いくらなんでも自分を過大評価しすぎか。
半年――所詮半年だ。その程度の人間関係が壊れるのに、大した理由はいらない。
749 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/01(日) 13:02:24.56 ID:Mi/32sDO
サヤちゃん…
750 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/02(月) 00:21:59.56 ID:9uudkfY0
サトシ未成年なのにスレすぎててワロタ
751 : ◆ihjpPTk9ic :2009/11/06(金) 17:18:27.79 ID:9tp/Ahoo
「考え事かい?」

金髪――孤島の再調査の護衛をしていた時に知り合った同業者――が言った。

「別に」
「そうか。ならいいんだ。
 いや、君はいつも物憂げな顔をしているが、どうも前よりも酷くなっているように見えてね」

気遣うような笑顔を向けてくる。俺は元から逸らし気味だった目をさらに逸らした。
初めてこの男と会って以来、ツーマンセルを組むことが多くなった。
俺一人で十二分にこなせる任務でも、何故かこの男が着いて来た。
実際に足手まといになることはなかったし、精密さや隠密さが重視される任務では、この男に任せる部分もあった。
だが――。

「ロケット団の再興を信じてやまない狂信者どもには困ったものだ。
 僕たちが定期的に気勢を削いでやらなくちゃ、あっという間に第二、第三のロケット団ができあがりそうだよ。
 小物なら潰すのも楽だが、百人近い大所帯が相手だと苦労する。今回みたいにね」

半時間前の光景がフラッシュバックする。
鮮血に塗れた鎌を振りかざすストライク。骸と化した数多のポケモン。
戦意を喪失した抵抗勢力。そのトップが、慈悲を請う言葉を口にし――次の瞬間には胸を刺し貫かれていた。

「[ピーーー]必要があったのか」
「見せしめだよ。彼らは悲劇的に頭が悪い。
 ルールを犯した者の末路を眼窩に刻みつけて、初めて自分の愚かしさを思い知るのさ」

今回の任務は旧ロケット団と類似した新興勢力の制圧で、
秘密裏に行われる集会に潜入、可能であればその場にいる全員を、最低でも最高指導者を拘束することだった。
確かに――金髪の言葉は理に適っている。
あの場で人間の無残な死体をこしらえることで、逃走のタイミングを計っていた者や、戦意を失っていなかった者の動きを完全に止めることができた。
だが、他にも方法はあったはずだ。その方法を選択することで、任務達成にリスクが生じる可能性があったとしても。

「気に病むことなんてないよ、レッド君。どうせ奴は人間のクズだ」
「………………」

人間のクズはお前だ、と思った。
この男は残忍すぎる。任務を建前に、ポケモンや人を殺めることを楽しんでいる。
ここ何回かの任務を一緒にこなすうちに、俺はこの男の本質を理解していた。

752 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/06(金) 17:25:54.40 ID:Wrnnlxoo
この金髪ってマサキが脱走するときに襲ってきた奴か
おもしれー
753 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/06(金) 23:15:21.67 ID:g2dSEISO
IDがアホなのかアホーなのか
754 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/06(金) 23:18:26.26 ID:u9XMT9co
おまえのくだらない予想とかいらねえ
もしそうだと思っても勝手に心の中にしまっとけ
755 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/06(金) 23:18:46.85 ID:lj5tp6I0
アフーだな
756 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/07(土) 10:34:30.81 ID:FCMR1FYo
>>754
全然予想になってないだろ
茶でも飲んで落ち着けつや
757 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/07(土) 11:22:12.51 ID:lB9BC6DO
>>753
そういうあなたのはSEISO
清掃?正装?
………精巣
758 : ◆ihjpPTk9ic :2009/11/07(土) 12:17:49.83 ID:zgd.j4Mo
同業者とはいえ、警戒を解くのは危険だ。
次の任務からは、この男とのツーマンセルを外してもらえるよう、博士に進言してみよう。
受け入れられるかどうかはあの人次第だが――と、そんなことを考えていたとき、タイミングよく情報端末が振るえ始めた。
博士からだった。

「ん? でないのかい?」

金髪がこの状況に最も相応しい、当たり前の台詞を投げかけてくる。
だが、金髪の涼やかな流し目には、好奇の色が含み隠れていた。
俺は若干の距離をとって端末を耳に当てた。

「任務は上々だったようじゃのう」
「はい。ただ……」
「ただ、なんじゃ?」
「方法次第では、もっと綺麗に始末をつけられたのではないかと」
「レッドよ。何度も言っているじゃろうが、後処理のことは考えずともよい。
 お前に自由裁量の権を与えているのは、お前の類い希な能力を殺さぬためじゃ」
「……………」

博士の言葉で、自尊心が満たされることはなかった。
俺は黙っていた。

「今のところ、お前に適当な任務はない。
 何ならカントー地方に戻らず、しばらくジョウトで静養するといいじゃろう」

通信が途絶える。
すかさず金髪が言った。

「君の上司からかい?」

金髪の言っている上司とは、クライアントからの依頼を管理する仲介人のことを指す。
組織は一枚岩のようで、その内部は複雑に入り組んでおり、
組織に帰属するとある財界人が、私用で組織の実働部隊の一人に任務を与えることも珍しくない。
難度の高い任務をこなせば、より難度と報酬の高い依頼を扱う仲介人がそいつの上司になるという仕組みだ。
もちろん組織全体の任務では、そういった枠組みは取り外され、同じ組織の人間として共に作戦行動に当たる。
これまでこの金髪と俺が、ツーマンセルを組んできたように。

金髪の質問に、俺は「そうだ」と頷いておいた。

博士が俺の上司であることに間違いはない。
たとえ博士がこの組織を束ねる最高権力者であったとしてもだ。
759 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/07(土) 13:04:39.58 ID:zgd.j4Mo
金髪と別れた後、俺は結局博士の言葉に甘え、休養を取ることにした。
喧噪の街、コガネシティを離れ、すぐ傍にあるエンジュシティに宿を取った。
この街は初めて訪れた時から気にいっていた。
歴史を帯びた建物はどれも赤く色褪せていて、
東西南北に碁盤の目状に伸びた道には、一般人の中に舞妓さんが自然に混じって歩いている。
街全体に静謐な空気が流れていて、それでいてシオンタウンのような息苦しさ、重苦しさがない。
朝日と夕日を浴びるとき、エンジュシティは本当に美しい朱色の都になる。

そしてこの街には古くから、ある伝承があった。

街の北部に位置する、焼けた塔と錫の塔。
古来より、前者にはルギアという伝説のポケモンが、後者にはホウオウという伝説のポケモンが飛来していた。
だが前者の塔が半焼し、ルギアはエンジュシティを離れた。
塔が焼けたとき、そこには運悪く三匹のポケモンがいた。
息絶えたポケモンを哀れんだホウオウは、その三匹のポケモンを三聖獣として蘇らせた――。

ジョウト地方の人間なら、誰でもこの話を知っている。
だが、実際に伝説のポケモンを目にしたことある人間はほとんどいない。
そして俺は幸運にも、その伝説ポケモンの大半と邂逅できた人間だった。
特にホウオウは――それが俺の見間違えでなければだが――俺がマサラタウンを旅立って間もない時に、空を舞っているところを目にすることができた。

もう一度会えないだろうか。

エンジュシティを訪れる度、俺はそんな淡い期待を胸に、錫の塔を訪れる。
守衛の僧侶に会釈し、錫の塔に通じる道を歩いていく。
両脇に連なる広葉樹の、紅葉の旬は過ぎていた。木枯らしが時折吹き抜け、枝に残った葉をむしり、落ち葉を攫っていく。
だが、錫の塔まで道半ばといったところで、平穏な空気は壊されてしまった。

「ラプラス、守れ」

背後から迫ってきた疾風のような一撃を、ラプラスの甲羅が受け止める。
振り向かずとも、状況は手に取るように分かる。
相手のポケモンはギャロップで、疾走の早さと躊躇いのなさ、一撃の威力から、良く訓練されていることが伺える。
凌いでいなければ、確実に俺は死んでいた。目的は考えるまでもなく俺の殺害だ。
動機。そんなものは母数が大きすぎて絞れない。ギャロップの使い手は姿を現さない。
となれば、第二、第三の攻撃が用意されていると考えるのが妥当だ。

760 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/07(土) 13:26:22.40 ID:ZOOxH1oo
作者キテタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
761 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/07(土) 14:12:49.62 ID:56eCV2SO
気になるところで切るSっぷりは健在だな
762 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/08(日) 01:04:17.06 ID:ifexQoco
ラプラスか、>>1もやっぱりHGSS買ったんだな
763 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/08(日) 01:10:52.94 ID:9hfemp2o
まぁサトシもアニメで一時期ラプラスもってたしね。
764 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/08(日) 01:55:27.82 ID:GlMW1QAO
常に霰状態の場所で吹雪使うポケモンを3体も使ってくるレッドは鬼畜
765 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/08(日) 10:19:27.07 ID:6.PTs/Y0
アニメやクリスタル版の図鑑では、
ホウオウは「心正しきトレーナーの前に」姿を現すと書かれてたな
こういう細かいところを心理描写に持ってくるのは流石ですな
766 : ◆ihjpPTk9ic :2009/11/08(日) 12:30:25.05 ID:uzwaWv2o
仕手にどこまでも有利なのが奇襲。
序盤が防戦一方なのは致し方ない。

「カメックス」

防御力に秀でた相棒を召喚する。
同時に、あたりに散っていた落ち葉が、木枯らしとは違う揚力に持ち上げられていく。
ぼうっ、とその一枚が燃え上がったのを皮切りに、局地的な"炎の渦"が発生する。
ラプラスと拮抗していたギャロップが、炎の壁の向こう側に退避する。
攻撃と退避の連動――相手は一筋縄ではいかないトレーナーのようだ。

「"ハイドロポンプ"だ。吹き飛ばせ」

"炎の渦"の半径が零になるよりも先に、炎自体を消滅させる。
水蒸気の靄が視界を覆い、次の瞬間にはブーバーが靄を突き抜けてきた。
両の拳には炎。だが恐るるに足らない攻撃だ。
カメックスの分厚い手がそれを阻む。ブーバーがさっきの炎の渦を仕掛けてきたのなら、これで奇襲は失敗だと言えるだろう。
だが俺の直感は第三のポケモンの存在を知らせていた。

「ケーシィ、力を貸してくれ」

相手のトレーナーを確実に捕らえるために、予防線を張っておく。
俺の目の高さに浮かんだケーシィは、元々細い眼をさらに細めて、首を傾げた。

「ラプラス、上にリフレクターを展開しろ」

そう指示して間もなく、俺の直感が正しかったことが証明された。
恐らくは両脇の木に潜んでいたのだろう。
上空から迫ってきたリザードの爪は、リフレクターを僅かに傷つけただけで弾かれた。
ポケモンの姿は出揃った。
姿を現さないのは、相手のトレーナーだけだ。

「退け!」

女? 中世的な声だったが、辛うじて性別だけは判断できた。そして声の出所から、おおよその場所も特定できた。
カメックスと組み合っていたブーバーが離脱し、リザードも順次離脱する。ギャロップは既に消えている。
相手トレーナーは、安全圏から一方的に攻撃し、少しでも不利な形勢になれば撤退できる境界線を見極めている。
でも――逃がさない。

「行け、ケーシィ。お前の出番だ」

捕物は瞬く間に終わった。
ケーシィの姿が消え、錫の塔に通じる道の塀の向こう側で女の声が上がった。
相手が人間で、なおかつ一人で、おおよその位置が特定できている場合、俺のケーシィから逃げ果せる可能性はゼロに等しい。
"テレポート"の正確性、連続使用間隔の短さが、俺のケーシィを特別たらしめている。

767 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/08(日) 12:31:34.50 ID:AtNipPQo
ktkr
768 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/08(日) 12:32:17.58 ID:ZzyVxsQo
ケーシィか。意外性あるな
769 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/08(日) 12:33:10.71 ID:ifexQoco
炎ポケモン使いか
姉ちゃんかな
770 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/08(日) 12:35:20.21 ID:c0.tmHMo
キテルー
771 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/08(日) 12:46:17.20 ID:iaigHQDO
ギャロップで思い出したけど、遊牧民の女の子のポニータにサトシが代理で乗って優勝する話ってアニメでやったっけ?
772 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/08(日) 13:06:19.74 ID:uzwaWv2o
ケーシィの鳴き声を頼りに歩いていくと、やがて俺を狙ったトレーナーの姿が見えた。
俯せに倒れたそいつの背中にケーシィが座っていて、俺を認めるとケーシィはコロコロと笑った。
能力は秀でていても、このケーシィはまだ幼子だ。この捕物もゲームの一環として考えているのかもしれない。

「よくやったな。戻れ、ケーシィ」

ケーシィの頭を撫でてから、ボールに格納する。
さて、いよいよお待ちかねの御対面だ。

「立て、妙な真似はするな。後悔することになる」
「…………」

そいつはのろのろと立ち上がり、俺を真正面から見据えた。
そこで俺は、有り得ない、想像するだけでも恐ろしい予感を覚えた。
そいつは若い女で、客観的に見ても美しい容貌をしていて――ああ、こんな髪の色はありふれていると信じたい――燃えるような赤髪を湛えていた。
俺に向けられた視線には、強烈な憎悪が込められていた。

「お前は誰だ?」
「………………」
「何故俺を狙った?」
「……………………」
「誰かに依頼されたのか?」
「…………………………」

黙秘か。
俺が女に後ろを向かせ、手を伸ばすと、そこで初めて微動だにしなかった女の肩が震えた。

「じっとしていろ、乱暴したりはしない」

体の線が浮き出た黒のボディースーツをまさぐるのは抵抗があったが、
ここで女の羞恥心を尊重するほど俺はフェミニストではない。
結局、女の素性を探れるような代物は見つからなかった。空のボールが三つ、見つかっただけだ。
俺は事務的に言った。

「お前のしたことは立派な殺人未遂だ。ポケモンを利用したぶん、更に罪は重くなるだろう。
 俺はこのままお前を官憲に突き出すこともできる。
 だが、俺を狙った理由を話して、以後俺に二度と関わらないと言うのなら、見逃してやってもいい」

暗殺をしかけてきた相手にとっては、破格の提案のはずだ。
俺はこいつに牢獄の中で黙秘権を行使され続けるよりも、
今ここで暗殺に到る経緯を話してもらったほうが、俺にとって有益だと考えていた。
773 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/08(日) 13:13:38.88 ID:jmlJXO2o
なんと
774 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/08(日) 13:27:28.69 ID:gc7MqwSO
レイプしとけよ
775 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/08(日) 13:32:26.39 ID:AtNipPQo
おいやめろ
776 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/08(日) 15:43:49.87 ID:gRp7b4s0
ケーシィを使いこなすとは流石過ぎる…
777 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/08(日) 23:38:06.01 ID:DuIzZUE0
ということはヒナタとアヤの間にもう一人いたかも知れないのか…
778 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/08(日) 23:58:06.95 ID:ifexQoco
さすがに嫁捨ててきて、その間に姉妹丼で孕ますとか鬼畜すぎるだろww
779 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/09(月) 00:49:03.75 ID:6vly6MSO
つーかほのおタイプばっかってことはあの人かもだよな
780 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/09(月) 00:56:20.06 ID:CW6fQg.o
それはおれもおもってた
781 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/09(月) 01:54:53.11 ID:o898a2DO
俺もポケモンマスターになって赤髪のお姉さんをまさぐりたい
782 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/09(月) 07:51:34.98 ID:rTGFrWo0
ラプラスリフレクターツカエナイヨ
783 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/09(月) 17:14:31.92 ID:CQf/Tg.o
ショダイノワザマシン33デオボエルヨ
784 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/09(月) 21:22:42.23 ID:pPOGS2AO
色ケーシィにテレポートされると死にたくなる
785 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/09(月) 21:47:16.70 ID:62OL2gUo
女は俺を睨め付けたまま、重々しく口を開いた。

「………サヤに、近づくな」

ああ。俺は頭を抱えたくなった。
ここまで予想通りにことが進むと溜息をつきたくもなる。

「お前の名はカレン。そうだな」
「なぜその名を知っている?」
「数年前に家を出た、実の姉が一人いるとサヤが話していた。お前のことなんじゃないのか」
「…………」

外見的特徴は、サヤとこの女に同じ血が流れていることを如実に表わしている。

「それで、真偽のほどはどうなんだ」

カレンは観念したように目を逸らし、乱れていた髪を後ろに流した。

「そのとおりだ。私がカレン。サヤは私の妹だ」

繊細さから距離をおいた言葉遣いや仕草から、男勝りでプライドの高い性格が伺える。
だがサヤの名前を口にする度、そのきつい眼差しが僅かに緩んだ。

「お前が誰かはっきりしたところで、話を元に戻そう。
 なぜ俺を殺そうとしたんだ?
 サヤに近づいて欲しくないなら、もっと穏便にその意図を伝えられたはずだろう」
「獣は人の言葉を解さん」

俺が獣? 辛辣な物言いは姉妹共通のようだ。
今は無きカツラの妻――カレンとサヤの母親――とはいったいどんな人物だったのだろう。

「話をするつもりが初めからなかったことは分かった。
 でも根本的なことが分からないままだ。
 ……なぜお前は、俺がサヤに近づくことが我慢ならないんだ?」

得体の知れない男が妹に近づいたからといって、そいつを殺そうとするのは過保護を通り越して異常だ。
カレンは吐き捨てるように言った。

「お前が、よりによってあの組織の人間だからだ。
 私があの忌まわしい家を去った理由は、サヤから聞かなかったようだな。
 私の父親、カツラは最低の研究者だ。あいつはポケモンの命を弄ぶのに飽きたらず、自分の娘、サヤまで組織に売ろうとしていた。
 サヤの能力については、お前も知っているだろう。
 その事実を知ったとき、私はあいつを殺してやろうかと思った。
 だが出来なかった。どんなクズでも、あいつが私を育ててくれたのは事実だからな。
 私は家を出て、少し離れたところからサヤを見守ることにした。
 あれは繊細で、優しい子だ。自分の能力を利用しようとしていると知りながら、父親の傍にいることを選んだ。
 子供がいなければ一人になってしまうあいつに同情したんだろう」

俺は相槌も打たずに、黙ってカレンの話を聞いていた。
786 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/09(月) 21:50:28.44 ID:CW6fQg.o
かれんさんきたねえ
787 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/09(月) 21:57:37.37 ID:g2SKNeIo
汚いって?
788 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/09(月) 21:58:08.13 ID:CW6fQg.o
来たねえ
789 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/09(月) 22:00:37.01 ID:WU.kv9so
ここでカレンか
790 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/09(月) 22:46:51.38 ID:pPOGS2AO
カレンの存在を忘れていた俺の頭の中は火吹き男で埋め尽くされていた
791 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/09(月) 23:04:42.67 ID:rkRQo1Mo
カレンって誰だっけ
792 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/09(月) 23:12:53.10 ID:bX93ChIo
タイチをしごいた人
793 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/09(月) 23:49:18.41 ID:l9u3HM60
カレンがここでくるのかー
794 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/10(火) 00:11:03.17 ID:VUiGioDO
>>792
あれは夢精じゃなかったのか…!
795 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/10(火) 00:35:51.05 ID:ujDXG1.o
その発想はなかった
796 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/10(火) 02:38:37.74 ID:aLJKMoSO
このへんたいめ
なぜそこにつながる
797 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/10(火) 08:36:16.13 ID:pQGTQADO
まぁカレンさんは可憐だから何でも許す

……
798 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/10(火) 20:15:49.42 ID:VkgEMIDO
聞かなかったことにしといてやる
799 : ◆ihjpPTk9ic :2009/11/11(水) 00:13:47.35 ID:Xm09SNgo
「だが、サヤが父親のしていることを認めているからと言って、私の考えは変わらない。
 サヤには、お前や私の父親が属している組織と関わらせない。そんなことは私が許さない。
 私はこの目で、お前たちがしていることを見てきた。
 建前は立派だが、していることは野蛮人、獣のそれと同じだ。
 ここ数日、お前の後をつけたが、その間にお前とお前と一緒にいた仲間は、何匹のポケモンを殺した?
 どうせ殺した数も覚えていないんだろう。
 ポケモンと人間の共生社会の安寧と秩序を守る――そんなふざけた思想のために、今までどれだけの犠牲が払われてきたんだ。
 百歩譲って、組織のことを知って知らぬふりをするとしよう。だが、それでもサヤに近づくことは、絶対に許さない」

サヤは、お前なんかに汚されていい存在ではない。
そう言ったカレンの表情に、冷酷な暗殺者の面影は無かった。
俺は言葉を選んで言った。

「お前がサヤのことを大切に思っていることは分かった」
「そんなことは、当たり前だ」
「確かに俺は汚れた人間だ。お前の言う通り、数え切れないほどのポケモンを殺してきた。
 だがそれは必要なことであって、好き好んでやっているわけじゃない」
「犯罪者の言い訳にしか聞こえないな」
「言い訳をするつもりはない。俺は自分のしてきたことに責任を持っている。
 俺のことを犯罪者と呼びたいなら、呼ぶといい。ただ、謂われのない責任まで負うつもりはない。
 ――カレン、例え話をしよう。
 お前はポケモンを乱獲し、違法に売買し、娯楽目的に殺害する組織が存在すると知りながら、それを放置できるか?」
「…………」
「できるわけがない。誰だってそう思う。
 無力な人間は、そこで国家権力、つまり警察に頼る。
 だが知恵のある犯罪者は、法律を盾に警察の介入を許さない。
 摘発から逮捕に到るまで、長い時間を必要とする。時間を浪費した挙げ句、逃げられることもある。
 犯罪の――とりわけポケモン犯罪の温床は時代とともに広がりつつある。
 道徳観念は立派なくせに無力な警察ではとても対処しきれない。
 俺はそういった事案を速やかに解決するために、組織に所属している」

たとえそれが、強硬的かつ暴力的な方法でも。

「近い未来の甚大な被害か、目先の最小限の被害か。俺は後者を選んだ。
 お前の父親、カツラを弁護するつもりはないが、あの人の研究だってそれと同じだろう。
 遺伝子工学の発達は先端医療を著しく発達させたと聞いている。とりわけカツラ博士はその分野の権威だ。
 研究過程で犠牲になったポケモンは数知れない。
 だが、その研究が難病の治療や先天的な遺伝子欠陥の予防に役立つなら、それらの死は報われるはずだ」
「説教をして、うまく言いくるめたつもりか。
 それと同じことを、私の父親も言っていた。
 お前たちの言い分は、身勝手甚だしい。聞いていて虫酸が走る。
 未来の多くの命のために、今生きる命を犠牲にする?
 そんな理論が通用するのは、お前たちの中だけだ」
「なら、お前は代替案を用意できるのか? 人もポケモンも痛みを伴わずに成長できる方法があるのか?
 お前は父親と、組織を忌み嫌って家を出たといったが、それで何が変わったんだ。
 お前のしているそれこそ、ただの現実逃避じゃないか」
「貴様!」

カレンが俺の胸ぐらを掴みあげる。
初めて会ったばかりだというのに、この女とは昔から啀み合っていたような、不思議な感覚があった。
800 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/11(水) 00:25:36.52 ID:Y5RJEloo
まさかの時間の更新
801 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/11(水) 00:26:10.61 ID:.f5j3Pco
おうふ
802 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/11(水) 19:13:22.37 ID:yptnrlg0
更新は有り難いが勉強もがんばってくれよー
803 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/11(水) 21:36:46.37 ID:Xm09SNgo
カレンはしばらく俺を睨み付けていたが、ある時、不意に手を離して言った。

「お前に……私の何が分かる……」
「お前のことなんか、何も分からない。俺がさっき言ったことは一般論だ。
 不平を垂れているだけじゃ何も変わらない。
 カレン、俺はお前の言ったことを一から十まで訂正する気はない。
 組織は肥大しすぎた。本来の機能に余分なものがつきすぎてしまった。
 私利私欲のために組織のトレーナーを私兵化するスポンサーが現れたり、
 従来型の純粋な保守派と、機能拡張を目指す改革派に分裂したりと、様々な問題を抱えている。
 だが、それを補って余るほど、組織が果たす社会的貢献は大きい。
 ポケモンと人間が深く交わりすぎたこの世の中にとって、組織はなくてはならない存在だ」
「………っ」
「俺は、そうした組織の肥大化が招いた弊害を無くそうと思っている。
 そしていつか、ポケモンや人が適度な距離をたもち、安全な生活ができる世の中を作りたいと思っている」

それは俺の夢であり、同時にオーキド博士の大望でもあった。

「夢語りだと笑ってもいい。口から出任せだと疑ってもいい。でも、これが俺の本心だ。
 あとはカレン、お前が判断することだ」
「判断するも何も、私は最初からお前を認める気など――」
「お前が頑なに組織と、組織に属する人間を一つの概念でくくるというなら、それでいい。
 行け。お前が俺を狙ったことは、誰にも話さない。だからお前も忘れるんだ」

カレンに背を向ける。
柄にもなく、感情的に喋ってしまったことを後悔した。
カレンの言葉に刺激されたのは、悪を裁く側の自分が、悪と同列に見なされたからじゃない。
俺はまだ組織の任務を遂行することに、疑問を感じているのだろうか?

「ま、待て!」

ああ、大事なことを言い忘れていた。

「サヤには近づかない。これで満足だろう」

今度こそ宿に戻ろうとしたとき、カレンは威勢を失った声で言った。

「……サヤは最近の手紙の中で、お前がもうずっと会いにこないと書いていた。
 私はお前が組織の人間だということを、その手紙で初めて知った。
 お前はなぜ、急にサヤから離れたんだ?」
「煩わしくなったからだ。特別な理由はない」
「なら、もう二度とサヤの前には姿を見せないと誓えるか?」
「…………」

誓える。その一言が、口に出来なかった。
804 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/11(水) 23:42:34.49 ID:/iGmbYDO
去年のスレ乗っ取りwwから四月まで追いかけて読んで、さっき改めて一気に読ませてもらったよー
まだ外伝は読んでないんだけど、終始wwktkしっぱなしだったよ
ピカチュウが死んだのは未だにショックだけど

自分も受験生なんだけどほんと久しぶりの娯楽になった!サンキューね!
お互いラストスパートがんばろー
805 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/12(木) 21:28:55.03 ID:f/g1mHko
うわぁ・・・
806 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/12(木) 21:35:54.41 ID:gbsfb4oo
これはない
807 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/13(金) 02:58:11.31 ID:4EmTrQSO
本編終わったあたり読んでみろ
こんなのばっかだから
808 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/13(金) 13:53:09.17 ID:xUkPb4Io
そんなに過剰反応することかね
809 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/13(金) 14:23:25.63 ID:x2g1s4o0
※鳥肌注意※
810 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/13(金) 18:18:34.42 ID:3VLCn4E0
ニコ厨か・・・
811 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/14(土) 11:56:49.26 ID:8y8mMhg0
カブトプス
812 : ◆ihjpPTk9ic :2009/11/14(土) 13:18:23.71 ID:F7KVshso
「私は、お前が分からない。
 サヤは私や、父親や、一部の使用人以外には、誰にも心を開かなかった。
 長く屋敷という小さな世界に引きこもり続けたせいで、広い世界を知るのが怖くなっていたんだろう」

排他的な姿勢は対象への恐怖の裏返し、か。

「昔のサヤは自閉的な傾向があった。対外的な接触を避けていた。
 あの父親は何かと苦心して、外部の人間と接触する機会を設けていたようだが、サヤは頑なにそれをはね除け続けた。
 だが、唯一心を開いたのがお前だ。
 サヤはお前を通して、少しずつ変わっていった。そしてその変化を、サヤは喜んでいるようだった」
「……………」
「サヤの変化を、私もきっと喜ぶべきなんだろう。
 お前がサヤにしたことは、サヤに近すぎる私にはどうしてもできないことだった。
 私は今でも、組織の人間であるお前を認めることができない。
 だが同時に、サヤからお前を取り上げることが、あれを深く傷つける結果になることを怖れている。
 お前も自覚しているだろうが、あれはお前を慕っている。
 ……いずれ、お前はサヤから連絡を受けることになるだろう。
 そのとき、お前がまだ生半可な気持ちでいるのなら、サヤとの関わりを今後一切絶て。
 しかし、もし再び関わると決めたなら――もう二度とあれの前から逃げるな。サヤを傷つけるな」

カレンの命令口調には、どこか懇願にも似た響きがあった。

「分かった」

と俺は言い、宿への道を歩き出した。
しばらくするとカレンの気配が消え、静寂が戻ってきた。
サヤにもう一度関わること。それは、俺がサヤに対して心を開くこと。
上辺だけの関係でない、密接な関係を持つこと。自分にだけ都合がいい欺瞞は許されない。
813 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/14(土) 13:22:46.36 ID:F8CL/eoo
加害者と被害者の立場じゃない
814 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/17(火) 00:33:42.39 ID:fe9pKB60
wikiの絵かっけぇな
815 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/17(火) 07:03:42.90 ID:aR93HDc0
ぬるぽ
816 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/18(水) 14:21:04.90 ID:jeG6CMDO
がっ
817 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/20(金) 18:49:53.22 ID:N4RPmF.o
ミラーがないじゃねえか
818 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/20(金) 18:50:51.76 ID:N4RPmF.o
誤爆ですorz
すいません
819 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/23(月) 11:59:37.98 ID:ETJ9mgDO
楽しみにしてるんだが…中々来ないな
やっぱ受験で忙しいのか
820 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/23(月) 12:06:39.11 ID:vqb/lCMo
まったり待とう
821 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/23(月) 14:08:14.28 ID:NK7U66DO
>>819
当たり前。俺らとは違う
822 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/23(月) 22:28:23.88 ID:XMVtVgSO
毎日確認する俺らと1レスの投下すらできない作者wwwwwwwwっうぇwwwwwwwwww
823 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/23(月) 22:34:22.74 ID:1UlA8Igo
わろた
824 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/23(月) 22:36:59.98 ID:FWB8aVgo
ごめんね><;
825 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/24(火) 00:58:24.23 ID:sfwuPESO
俺このスレまったり見たいからFランに決めたよ…
826 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/24(火) 01:25:17.12 ID:PQX5HVMo
スレのせいにするんじゃない
827 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/24(火) 06:29:37.57 ID:26uSlgko
Fランがどれだけ価値がないのか知って言ってるのか
828 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/24(火) 07:37:31.87 ID:keD4M0g0
Fランであっても国家資格とか押さえて4年で出れば、難関有名校の満期中退より遥かにマシだと思うけどな…
829 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/24(火) 11:28:22.88 ID:M7W2SUAO
中卒ニートの万倍マシだから3ターン蓄えてろ
830 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/24(火) 21:04:50.70 ID:1oswazg0
旧帝医学部入ったらVIPわかるやついなすぎわろえない
831 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/25(水) 01:35:32.01 ID:x536RsDO
>>830
休廷六年の俺が北から安心しろ
832 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/26(木) 08:38:22.08 ID:5wMrOc60
ぬるぽ
833 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/26(木) 08:40:47.31 ID:/0mg9p.o
ガッ
834 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/27(金) 00:31:13.68 ID:Az/LDhwo
( ^ ω ^ )
835 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/27(金) 02:20:34.74 ID:yI3cQsSO
(´・ω・`)
836 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/27(金) 20:00:21.54 ID:tQFEIyI0
いま、ぬるいお湯に
つかってる。
美人としっぽりやりたいなぁ。
837 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/27(金) 20:02:20.75 ID:paF0UW2o
ガッ
838 : [る]:2009/11/28(土) 22:16:43.87 ID:BonC8IAO
839 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/29(日) 01:00:27.47 ID:iVsogAMo
ガッ
840 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/29(日) 16:36:48.12 ID:hL2nFcDO
841 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/29(日) 21:33:23.28 ID:1SOWtMDO
842 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/29(日) 22:55:32.35 ID:riblpQgo
843 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/29(日) 23:00:00.49 ID:9V.njSgo
844 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/29(日) 23:01:22.98 ID:auu5/Cko
845 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/29(日) 23:07:39.79 ID:/eQEwZ2o
846 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/29(日) 23:43:26.10 ID:9jN9/gSO
847 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/29(日) 23:54:59.16 ID:riblpQgo
848 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/30(月) 02:17:39.89 ID:jCRJ1v.0
849 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/11/30(月) 08:17:28.42 ID:aPuJ/sko
程々にしなよ
850 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/11/30(月) 22:55:55.09 ID:f3MPIASO
851 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/12/02(水) 04:32:34.48 ID:vUkuh.g0
久々に北が更新されてないな
852 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/02(水) 04:45:13.15 ID:LlolPEIo
センターに向けて追い込んでんだろう
853 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/03(木) 01:16:06.60 ID:FGMfeADO
あー自分の受験期を思い出すなぁ…
もし主がここ見てるなら、努力すれば必ず報われるから安心して努力しろと伝えたい
854 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/03(木) 01:28:43.28 ID:Mgg1cnY0
受験生の俺に伝わったから安心しろ
明星、合格してみせるっ!
855 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/03(木) 01:32:14.80 ID:JhMun8Ao
うわぁ…
856 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/03(木) 01:35:19.46 ID:VZ4f38.o
( ^ω^;)
857 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/03(木) 01:36:22.77 ID:Mgg1cnY0
な、なんだよぅ
858 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/03(木) 09:41:13.70 ID:rE/P0MMo
※鳥肌注意※
859 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/03(木) 09:53:49.30 ID:rE/P0MMo
※鳥肌注意※……鳥肌立ったぜww
860 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/12/03(木) 11:54:18.33 ID:/jIZC.DO
受験終わるまではそっちに集中して頑張ってほしいですです
861 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/03(木) 11:57:13.55 ID:/jIZC.DO
うっかりあげてしまってごめんなさい………
862 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/07(月) 08:28:39.58 ID:diOPR1U0
今なら狙える
ぬるぽ
863 :ガッ [sage]:2009/12/07(月) 08:32:38.81 ID:be/5Znk0
>>857に萌えた
864 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/11(金) 04:21:34.50 ID:WE/wbAAO
(`・ω・')
865 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/11(金) 11:58:25.42 ID:qtq/h82o
ぴぴかじゅう
866 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/13(日) 01:22:09.63 ID:oeLkqQg0
近づくセンター試験
867 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/13(日) 12:07:26.98 ID:yYGDty60
google、「ピカチュウ「」でピカチュウ「昔はよかった」が出るようになったな
ちょっと感動した
ところでwikiの夢精消えた?
868 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/13(日) 12:18:43.25 ID:pUinBWUo
なんで定期的に消えるかね
勝手に消えてるのかわざと消してるのかどっちか知らんけどさ
869 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/13(日) 20:04:51.36 ID:6l/ycaEo
>>867
凄い前から出てたよ
870 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [#hiroki2101]:2009/12/16(水) 23:22:26.06 ID:vJ4c9Aw0
長いあいだ更新滞ってごめん
そのうち書けるようになるので
871 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/16(水) 23:23:35.70 ID:OZ0FMrYo
大変申し上げにくいのですが
メ欄ではなく名前欄に・・・
872 : ◆ihjpPTk9ic [sage]:2009/12/16(水) 23:25:43.09 ID:2Ip4QP2o
テス
873 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/16(水) 23:26:59.02 ID:OZ0FMrYo
そしてトリ変更もお勧めいたしますハイ
874 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/16(水) 23:29:28.13 ID:rBJBkVgo
どんまいヒロキ
875 : ◆Ec95DXH7wk :2009/12/16(水) 23:37:19.00 ID:vJ4c9Awo
うわああああああ
久々でミスった
まだ同一IDのうちにトリかえとく
876 : ◆Ec95DXH7wk :2009/12/16(水) 23:38:50.23 ID:vJ4c9Aw0
janeから書き込むのとOperaから書き込むのとではIDが違うのか
これで大丈夫なはず
877 : ◆Ec95DXH7wk :2009/12/16(水) 23:42:04.08 ID:vJ4c9Awo
大丈夫じゃなかった
ID変わって俺が俺だと証明できない\(^o^)/

これって俗に言うトリばれ?
まあいいか
878 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/16(水) 23:42:14.70 ID:rsHmmBEo
ヒロキどんまい
879 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/16(水) 23:43:57.42 ID:ViXBjEMo
わらたwwwどんまい
とりあえず受験がんばれよ
880 : ◆Ec95DXH7wk :2009/12/16(水) 23:44:51.78 ID:vJ4c9Awo
なんか混乱してたみたい
よくみたらID変わってないじゃん
何やってんだ俺
881 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/16(水) 23:51:02.98 ID:2sV8wIEo
この作者って頭よさそうなのに、たまにお馬鹿だよね
882 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/16(水) 23:53:04.96 ID:OZ0FMrYo
人間らしくていいじゃないかwwww
883 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/16(水) 23:58:06.63 ID:MAKMLEgo
なんだこの作者かわいすぎる
応援するぜwwwwwwwwww
884 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/17(木) 00:01:58.82 ID:7QcWdTso
vJ4c9Aw0←PC
vJ4c9Awo←携帯

同じ人でコレってすごくね?ヒロキすごくね?
885 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/17(木) 00:07:38.12 ID:mly4tKso
>>884
お前が携帯の見分けが付けられないのが分かった
886 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/17(木) 00:07:48.83 ID:5sGomVIo
>>884
IEで書き込んでみろ
887 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/17(木) 00:11:59.45 ID:hWif2HcP
ヒロキ可愛いよヒロキ
888 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/17(木) 00:42:21.14 ID:6ss/2oco
ヒロキだいすき
889 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/17(木) 00:53:07.43 ID:cn8b1oAO
みだりに神の名を口にしてはならない
890 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/17(木) 01:21:41.91 ID:f992w2SO
作者女の子説が…
891 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/17(木) 01:22:29.40 ID:FPi1Se.o
>>890
ヒロキは作者の彼氏説とかいろいろ考えられるだろ
まあ男でも女でもどっちでもいいが
892 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/17(木) 10:18:15.73 ID:QCVQZ1A0
ヒロキ頑張れ
893 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/17(木) 12:18:50.36 ID:hWif2HcP
男の娘か
894 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/17(木) 12:50:21.66 ID:5tarucAO
久しぶりに来たと思ったら何やってんだよww
楽しみに待ってるからな
895 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/17(木) 16:42:23.32 ID:6AOI7gco
なんで鳥バレってするの?
896 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/17(木) 17:17:27.27 ID:jArrr2co
君はここまでの流れを見てないのかね?
897 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/17(木) 21:56:09.74 ID:.S7ZG6SO
ヒロキwwwwかわいいなおいwwww
898 : ◆ihjpPTk9ic [sage]:2009/12/17(木) 22:20:25.49 ID:f992w2SO
気軽に神
899 : ◆ihjpPTk9ic [sage]:2009/12/17(木) 22:22:19.88 ID:bDG7S0Io
ガッシボカピカチュウは死んだ。サートシ(笑)
900 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/18(金) 01:45:20.24 ID:aRuW4MDO
お前らって奴は…wwwwww
901 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/18(金) 12:16:02.13 ID:LNBpWEo0
ヒロキ誕生日1月21日か
902 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/18(金) 23:16:21.58 ID:PtXMa.DO
べっべつに祝いたくなんかないんだからねっ
903 : ◆ihjpPTk9ic [sage]:2009/12/19(土) 11:49:57.89 ID:l17xM/Y0
あんたのために編んでるんじゃないんだからねっ!
904 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/24(木) 11:29:08.50 ID:Y4DAegDO
お前ら、メリークリスマス!
905 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/24(木) 17:57:00.61 ID:OuUNNpU0
うるせぇよ!
906 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/24(木) 19:53:34.04 ID:ud7Kgvs0
ピカチュウ「クリスマス殺してきた」
907 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/24(木) 19:55:44.34 ID:1T0gymQo
908 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/24(木) 20:18:14.01 ID:8463fZY0
909 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/24(木) 22:06:06.04 ID:OS92oi6o
よくやった
910 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/24(木) 22:58:15.40 ID:BKeFThQo
つまり、やっと夫婦生活を送れるレッドとカスミにも、ヒナタとタイチにも
クリスマスは来ないんだな。ピカチュウがやったらあとかたも残らんだろうし
911 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/25(金) 13:38:37.34 ID:Y/5REEA0
>>910
ちょっと何言ってるかわからないです
912 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/25(金) 22:45:44.58 ID:RRATiPwo
>>911

 リ

このくらいも読めないのか
913 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/25(金) 22:47:01.86 ID:uGY5I/Qo
つられクマ
914 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/27(日) 08:08:37.86 ID:8t03tRM0
くまーっ!くまっくまっくま!
915 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/27(日) 21:55:29.43 ID:Obsg0ESO
うはwwwwww規制wwwwwwwwくwwwwらwwwwっwwwwwwたwwwwwwwwもうwwwwww俺にはwwwwここしかねwwwwwwwwww
916 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/27(日) 22:01:26.28 ID:lPe1.r6o
    _, ._
  ( ・ω・)
  ○={=}〇,
   |:::::::::\, ', ´
、、、、し 、、、(((.@)wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
917 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/28(月) 19:57:06.23 ID:OCBclwAO
全鯖携帯規制でピカチュウ10万ボルトwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
918 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/12/30(水) 05:22:20.63 ID:/e2OAoSO
今VIPの画像スレに張られまくってる
http://members.jcom.home.ne.jp/naoko7140/novel/death2.htm
ブラクラだかんな
919 :A HAPPY NEW YEAR 2 0 1 0 ! [sage]:2010/01/01(金) 01:20:45.42 ID:yf.YNcSO
お前らakeomeeeeee!!!!

>>918
キメェww
920 :A HAPPY NEW YEAR 2 0 1 0 ! [sage]:2010/01/01(金) 01:45:00.93 ID:JUhOSMM0
おめでとうございます
センターも間近ですが頑張ってください
921 :A HAPPY NEW YEAR 2 0 1 0 ! :2010/01/01(金) 16:08:39.19 ID:M9z9rT60
A HAPPY NEW YEAR 2 0 1 0 !
922 :A HAPPY NEW YEAR 2 0 1 0 ! [sage]:2010/01/01(金) 22:27:12.31 ID:q8JQYIMo
お前らおめ
923 :A HAPPY NEW YEAR 2 0 1 0 ! [sage]:2010/01/07(木) 00:56:00.93 ID:LoW9AQAO
応援してるよ
924 :A HAPPY NEW YEAR 2 0 1 0 ! [sage]:2010/01/09(土) 07:53:13.58 ID:M.iw8HQ0
センター近すぎだろ…
もうやだ
サトシになりたい…
925 :A HAPPY NEW YEAR 2 0 1 0 ! [sage]:2010/01/14(木) 17:48:48.31 ID:r2l4mEDO
そろそろセンターか…
>>1がラッキーでありますように…
926 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/16(土) 07:36:07.27 ID:.uptHsAO
センター当日
>>1ガンガレ
927 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/17(日) 00:46:20.45 ID:8/qFHSk0
古典[ピーーー]よぉぉぉぉ…
928 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/17(日) 01:17:31.33 ID:/giCqI20
古文が理解出来なかった
明らかに国立二次レベルかと
ヒロキは出来たのだろうか
929 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/17(日) 01:20:27.84 ID:qqHDDNoo
ここはお前らのセンター報告場所ではないんだよ
930 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/17(日) 01:46:56.01 ID:KwE1Gnco
古典には自信があったあの頃
931 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/17(日) 23:09:23.71 ID:iY7PruU0
ここ数日でこのSS見つけて先ほど全部見終わりました。

本当に乙。SSでこんな感動したの始めてだった。
932 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/01/20(水) 12:33:39.15 ID:OhtP57c0
久々にきて見たら外伝が始まってたのか…
933 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/20(水) 15:24:03.59 ID:nz800MSO
遅ばせながら、センター試験お疲れ様です。
まだ入試試験はあると思いますが、体調には気をつけて、お体慈愛して最後まで頑張って下さい。
934 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/20(水) 20:06:27.58 ID:kqX7ZTk0
明日はヒロキの誕生日だぜ
935 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/21(木) 00:28:32.15 ID:kommq.DO
しつこいぞ
936 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/21(木) 19:08:33.15 ID:3ygicMw0
ヒロキ誕生日おめ
937 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/21(木) 19:10:08.21 ID:dcjF.Y6o
あれマジで誕生日なのかwwww
938 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/21(木) 19:41:06.21 ID:LqE2EwDO
ヒロキはぴば!
939 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/21(木) 20:00:18.50 ID:OWkvhG2o
誕生日なのか
おめでとう!
940 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/21(木) 20:31:00.44 ID:YdwtgTQo
うわぁ…
941 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/22(金) 00:05:42.88 ID:AQKY3IAo
このスレイタイ子が常駐してるよね
942 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/01/22(金) 11:10:47.71 ID:dtmPLHY0
パー速だもの
943 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/26(火) 13:24:23.09 ID:RTQLHcAO
スレタイ子に見えた
944 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/26(火) 23:43:23.76 ID:NKBC3W20
初代ポケモン世代っつったら今16〜22ぐらいだろうしなぁ
945 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/27(水) 00:29:51.20 ID:Znjwb6Ao
もうちょい上じゃないか?
946 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/27(水) 00:39:09.22 ID:1DCRXZIo
個人的には下は20前後、上は25ぐらいと思うが
947 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/27(水) 03:38:42.18 ID:BdQKY7co
それが妥当だな
948 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/27(水) 19:55:20.05 ID:Q6VJ1MQo
いやいや、今の高校生でも大抵の人は初代やってるぞ
949 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/27(水) 21:30:20.18 ID:7AIjVhgo
リアルタイムでの話じゃないの
950 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/28(木) 09:50:47.77 ID:tjn1TYo0
リアルタイム下限は今大学生だと初代当時4歳だからその辺か
しかしもう14年になるのか…
951 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/01/28(木) 17:28:00.81 ID:MVzbcYSO
そんなに!
952 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/01/29(金) 19:19:14.56 ID:FENesYDO
新作くるぞぉぉぉぉお!!
953 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/01/30(土) 20:52:20.66 ID:XPke.QY0
今18だが、俺4歳のときにはすでにバグ技に手を出してたわ。
954 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/01/31(日) 02:34:59.40 ID:mecnXsDO
あっそ
955 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/05(金) 02:59:07.25 ID:2EdnHhco
これってもう完結したのか?
956 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/05(金) 11:08:45.71 ID:uw07dkAO
作者が受験終わるまでスピンオフ中段中
957 :パー速のローカルルールが変わりました :2010/02/05(金) 21:27:36.16 ID:8PVsDRY0
こうしんまだだったか
958 :パー速のローカルルールが変わりました [saga]:2010/02/11(木) 11:17:10.78 ID:Jb5ms.SO
たった今読み終えた乙
いまさらハナダ4姉妹の名前が公式に存在したとかキョウの妹がアヤだったとか
ちょっとこのスレに刺激されて調べたら色んな無駄な知識がついた
しかもヒナタとカエデも公式にいたけどウンコだった
ねる間も惜しむほど読みごたえある大作、巡り会えたことに感謝します
959 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/11(木) 11:39:07.43 ID:UFw0LsDO
作者いつ来るんだろ
960 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/11(木) 11:54:07.19 ID:Z0rHkCoo
そりゃ大学受かったらでしょう
961 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/13(土) 16:50:15.40 ID:AewW/2AO
なんだ来年か
962 :パー速のローカルルールが変わりました [sage]:2010/02/13(土) 16:51:45.06 ID:77c1Eyso
おいやめろ
963 : ◆Ec95DXH7wk :2010/02/15(月) 21:46:30.99 ID:89cPO46o
近々再開します
964 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/02/15(月) 21:48:47.62 ID:qxKIUoko
お?受験大丈夫なの?
965 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/02/15(月) 21:50:36.62 ID:uhMuObAo
期待させて貰う
966 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/02/15(月) 21:50:47.89 ID:2jzGD3Mo
おk
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