このスレッドはパー速VIPの過去ログ倉庫に格納されています。もう書き込みできません。。
もし、このスレッドをネット上以外の媒体で転載や引用をされる場合は管理人までご一報ください。
またネット上での引用掲載、またはまとめサイトなどでの紹介をされる際はこのページへのリンクを必ず掲載してください。

【キミが紡ぐ】ここだけ多世界の漂流者が集うスレ【物語】 - パー速VIP 過去ログ倉庫

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

1 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/09/27(月) 21:54:48.86 ID:l8D5Wmgo
ようこそ、流入者の諸君
この世界は異世界からやって来た者、そして原住民たちの暮らす世界。

現代風の世界から訪れた者、SFやファンタジーなど非現実的な世界から訪れた者、はたまた戦国の世から訪れた者まで
ありとあらゆる世界からの流入者がこの世界に今もやって来ている。

もし、わからない事があれば以下に示す避難所の「雑談スレ」で、場合によってはこのスレで質問をしてみてくれ
きっと、この世界の住人が参加への手解きをしてくれる事だろう。

PC【http://yy703.60.kg/kokodaketasekai/】携帯【http://same.ula.cc/test/p.so/yy703.60.kg/kokodaketasekai/

【注意事項】
・基本的に漫画やゲーム等の版権キャラの使用は禁止とします。
・パワーバランスはロールプレイに於いて大切な要素の一つです。
 他人のキャラを一撃で死に至らしめるような攻撃や時間操作、或いは他人の断りなしに神などを名乗るなど
 相手にとって絶対に勝てないようなキャラクターの運用は控えましょう。
・基本的な心構えとして「自分が楽んだ分だけ相手を楽しませる事」が大切です
・能力や設定上、有効な回避や防御の手段が思いついても時には空気を読んで攻撃を受けるのも大事
・描写は出来るだけ丁寧に、しっかりとお互いの状況の共有を心がけましょう

その他の細かいルールは以下のWikiの以下のURLのページに明記する。
http://www35.atwiki.jp/kokodaketasekai/pages/28.html?guid=on

次のスレは>>950が立てましょう。無理な場合は他の参加者の方に代行をしてもらってください
【 このスレッドはHTML化(過去ログ化)されています 】

ごめんなさい、このパー速VIP板のスレッドは1000に到達したか、若しくは著しい過疎のため、お役を果たし過去ログ倉庫へご隠居されました。
このスレッドを閲覧することはできますが書き込むことはできませんです。
もし、探しているスレッドがパートスレッドの場合は次スレが建ってるかもしれないですよ。

【安価】タイトルからあらすじを想像して架空の1クールアニメを作る 2024春 @ 2024/04/28(日) 16:37:54.07 ID:PHuiugtM0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714289873/

【進撃の巨人】俺「安価で巨人を駆逐する」 @ 2024/04/27(土) 14:14:26.69 ID:Wh98iXQp0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714194866/

諸君、狂いたまえ。 @ 2024/04/26(金) 22:00:04.52 ID:pApquyFx0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714136403/

少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/

渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

2 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/09/27(月) 21:56:11.44 ID:YnO4VL2o
>>1乙!
3 :木星カウボーイ [sage]:2010/09/27(月) 22:38:19.73 ID:06tjU7Eo
>>1
4 :ニット帽の男 [sage]:2010/09/27(月) 23:09:46.90 ID:1y4/tsAO
/>>1乙!

>>999

…ただの余計なお節介だけどね

【ニット帽を被り直しながら、少々自嘲気味に呟くと】
【チラリとその笑顔を横目で見て、自らの「お節介」が受け入れて貰えた事に安堵のため息をつく】

…そうそう、人の好意は受け取るもんだよ

【その上着を羽織った姿を見て、満足げに頷いた】

……んじゃ、俺はちょっと遠めの所を探して来るから、また後でね

【木の棒を拾い上げる女にそう告げると、少し速く空を切りながら遠くの場所へと向かって行った】
5 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/09/27(月) 23:14:53.20 ID:PfwI02DO
>>1乙!

>>1000
………逝って。

【今の所、両者とも無傷―――そして恐らく、彼が狙っているのは迎撃=z
【ハンマーによる攻撃はまさに一撃必殺=\――だが、隙がある】
【迎撃は彼女にとって、最も苦手とする戦法の一つだ】

【だが、それが却って自信≠ノ繋がった―――】

…………。

【トン―――軽くステップを踏み、彼へと一歩踏み込む―――】
【ハンマーの届く間合い―――彼女にとって、都合のいい間合いだ】
6 :死神のような青年 [sage]:2010/09/27(月) 23:18:59.29 ID:rmLyQmUo
【ロストピア・コースト】

華やかな大通りに隠れた、薄暗い路地裏。
配管や室外機で埋め尽くされ、ゴミバケツが乱雑に設置された空間。

死体が一つ。
脳天を撃ち抜かれ、弾丸が抜けた後頭部が吹き飛んでいる。
この街には、ありがちなオブジェの一つだ。

その死体を、興味深げに観察する人影がある。
黒い服に血に染まった前掛けを着用した、若い青年だ。
彼はまるで……道端に捨てられた子猫を見つめるように、その死体を見続けていた。
7 :名無しでガンマンな漂流者女 [sage saga]:2010/09/27(月) 23:19:13.08 ID:YnO4VL2o
>>4
「余計なお節介だとしても、あたしはこうして助かっているし……とにかく、有難う」

【男の自嘲を感じつつも、ふたたび感謝の言葉を述べて――男の色々と分かりやすい#ス応に、クスクス、と楽しそうに笑い頬を綻ばせる】

「暖かくて助かるわ……やっぱり、服買おうかしら……色々と不便だし……」

【上着の肩布を掴み、グイッ、と引いて深く羽織り直し、コタツでくつろぐ猫のような顔になって――誰に言うわけでもなく、独り呟く】

「いってらっしゃい、気をつけてね」

「……あたしも頑張らないと」

【空を裂く様子に、今更ながら感嘆を抱きつつも、一先ずは男に手を振って見送る事を最優先にして その姿が見えなくなるまで、手を振り続けると】

【――――――女も木を拾うために、歩き始める】
8 :ニット帽の男 [sage]:2010/09/27(月) 23:27:05.52 ID:1y4/tsAO
>>7

【そして木の枝を探す為に別れてから数十分後】


………集め過ぎたか?

【自らが乗るスノーボードに木の枝の束をぶら下げ、先ほどの場所に男が戻って来た】
【なかなかの量にもかかわらず、バランスが崩れていないのは未来の科学力の素晴らしさといったところだろうか】
9 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ [sage]:2010/09/27(月) 23:31:05.60 ID:RLaxpE.o
>>6
青年の背後で、足音がした。
もし非常に発達した聴覚があれば、機械の駆動音も聞こえる事だろう。

青年が足音に……あるいは気配に気づいて後ろを振り返ったなら、一人の男を見つける筈だ。
その中年男は驚愕の混じった表情で、青年と死体を見比べている。
どうやら、こんな所に迷い込んでしまったらしい。
10 :木星カウボーイ [sage]:2010/09/27(月) 23:31:23.24 ID:06tjU7Eo
>>5
少女が事も無げに此方へと一歩踏み込んでくる。
故に間合いは近づき、――この間合い相手のハンマーのみがあたる位置。
無手、正確を記せば武器は所持しているが使うつもりはないので無手。

そんな己にとってはいささか遠い間合い。
しかもハンマーの発光の件もあり、退くか、進むか迷う位置。

だが男は飛び出した、強化スーツによって向上した体躯は達人の域を超え、己を超人の域まで押し上げている。
つまりは何の不都合もありはしない。―――何よりも敵を目の前に躱わすのではなく、退くのはオレの“やり方”じゃない。

男は後ろ足(左足)の腿力に力を込め、地を蹴り踏み込むのではなく、飛び出す。
同時体重を後ろへと預け、身をかがめながらも右脚を抱え上げ溜める。

そしてキックレンジに進入すると同時、溜めた力を解放し、その力を右脚へと乗せて―――


「―――フン!」


―――怒号一喝、射抜くような右サイドキックを少女の体躯へと奔らせる!
強化スーツも相まって、一連の動作のスピード。まさに獣じみた速度を帯びていた。
11 :名無しでガンマンな漂流者女 [sage saga]:2010/09/27(月) 23:35:50.31 ID:YnO4VL2o
>>8
【数十分して――――】

「うん、集め過ぎだと思うわ……」

【女が両手で抱えられる一杯の量より、僅かに少ない程度の木の枝な事に比べて、男が持ってきたのは、かなりの量の枝、枝、枝……】

【内心、自分の苦労は何だったのだろうか――そんな事を言いかけるが、これ程までに苦労を掛けた男の前で、言う訳にもいかず】
【ぐっ、と言葉を飲み込み、臓腑に落とし】

(そういえば訊いていなかったわね……)

【まじまじと男の顔を見つめて、己の中で思考を重ねる――――男は、漂流者かそれとも原住民か】
【答は殆ど出ていた気もしないでもないが、確認する意味合いも込めて、ゆっくり口を開き】

「――――そういえば、貴方は漂流者……?それとも、現地の方?」
12 :死神のような青年 [sage]:2010/09/27(月) 23:38:42.71 ID:rmLyQmUo
>>9
「……誰だい?」
死体から目を離さず、背後の男に振り向きもせず問う。
誰かが来た、というのは足音で分かったが、正体までは分からない。

背後からなら、青年の背中に携えられた、真紅のチェーンソーの細部までも見て取れるだろう。
よく磨かれ、整備された――凶暴な道具が。
13 :ニット帽の男 [sage]:2010/09/27(月) 23:41:07.51 ID:1y4/tsAO
>>11

いや、つい熱中してしまいましてね…

【若干おどけた様子で答え、ニット帽をまた被り直す】
【その行動の端々から自慢気な様子が窺えるだろう】

ん?
漂流者だけども何か?

【少し気分が良いのか、あっさりと自らが漂流者である事を明かす男】
【迂闊にも程がある】
14 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/09/27(月) 23:42:50.36 ID:PfwI02DO
>>10
………来る。

【超速の反応でも、鍛え抜かれた感覚でも、幾度となく戦ってきた経験則でもない―――】
【彼女にそれを察知させたのは―――天性の直感=z

【回避は間に合わない―――そして、ハンマーの質量を生かして潰す事も、その速度の前には叶わなかった】
【出来るのは、能力を解除し、ハンマーの質量を錘にして吹っ飛ばされぬよう受けるだけ―――】

っ、平気……!

(重い………!)

【ズン―――自らの身にその蹴りが入る激痛を堪える】
【予想以上――見た目以上に重い蹴りに、彼女は痛み以上の気持ち悪さ≠感じていた】
【それは自らが死≠ノ一歩近づいた事を知らせる予感≠フようなものだった―――】

【一瞬―――彼女の動きが止まった】


【そして―――彼女のハンマーに纏った光が強まった】
【空を歪めるほどに、その力≠ェ高まってゆくのが見て取れるだろう】
15 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ [sage]:2010/09/27(月) 23:46:45.00 ID:RLaxpE.o
>>12
中年男は、首から下をコートや手袋などで覆い隠しており、肌の露出している部分は首から上しかない。

「ええっと………その…………こ、こんにちは」

場違いな挨拶。常識を知らないというよりは、咄嗟に出た言葉が挨拶だった、という雰囲気だ。

「私は、あのですね、たまたまここを通りがかった、しがない一般市民でして……別に何か、貴方に用が有る、とかいうわけじゃないんですよ」

男の眼はチェーンソーに釘付けだ。
ちょっと哀れな程に冷や汗をかいており、表情は硬い。

「それ……あなたが殺したんですか?」

死体の死因が銃器であってチェーンソーではない事や、こんな質問をせずにさっさと逃げるのが一番賢い方法だという事には気づかないらしい。
この現場に冷静な思考を維持できていないだろう。あるいは馬鹿なのかも知れない。
16 :名無しでガンマンな漂流者女 [sage saga]:2010/09/27(月) 23:49:15.52 ID:YnO4VL2o
>>13
「でも、これだけあれば当分 木の枝拾いなんてせずに済みそうだし……本当に助かったわ、有難う」

【何度目か判らない感謝の言葉を述べ、一度ペコリと頭を下げる 女のお辞儀は、どこぞのメイドさんかと見紛う程綺麗なもの】
【――――男の自慢げな様子を確かに察したのだろう、男に同調するように、女は幾度か独りでに頷いて】

「あら、やっぱり……お仲間よ」

【己の予想通りの答えだったためか、さして反応を示すこともなく】

「あたしは、ジェーン・ドゥ ――――宜しくね」

【木の枝を持っているため、握手が出来ず、少し考えあぐねた後――挨拶のために、もう一度、今度は軽く頭を下げた】
17 :死神のような青年 [sage]:2010/09/27(月) 23:52:06.02 ID:rmLyQmUo
>>15
青年は未だ振り向かず、表情を知る術は無い。
背後の男がやや動揺してる事に気付いてはいる。

「……安心していいよ、殺ったのは僕じゃない」

言いながら、青年が腰を上げ、真っ直ぐに立ち上がる。
そして、やっと振り返り、男を視界に捉える。

振り向いた青年は、意外なほどに年若く――少年に見えなくもない。
ミスマッチなのは、彼が身に付けている白い前掛けが、赤い染みで彩られている点だ。
18 :木星カウボーイ [sage]:2010/09/27(月) 23:53:56.06 ID:06tjU7Eo
>>14
その一撃は少女を捉えはしたものの、僅かに後方へとずらすのが関の山、吹き飛ばすには至らなかった。
なぜか? 男には理由は分からぬものの突き出した右足を素早く引き戻し、残心。

彼我の距離はキックレンジ、つまりはハンマーの一撃にも十分力が篭もる位置。
だが、素早く相手へと、踏み込み距離を潰せば……巨大なハンマーの一撃に力を乗せ振るうには近すぎる。

だが男はそうはしなかった。―――なぜか?
男の口の端が愉悦に釣り上がる。――――そう、男の興味は既に発光を強めたそのハンマーに映っていた。

(さて、どんな芸当を見せてくれるんだ? 見物料を払うんだ……半端なモンだと突き返すぜ?)

油断なく構えながらも、いつ、どのように振るわれるであろうハンマーの一撃に思いを馳せていた。

―――男はスリルを好む性質であった。
19 :ニット帽の男 [sage]:2010/09/27(月) 23:59:15.67 ID:1y4/tsAO
>>16

いやいや、そんなに頭下げなくていいからさ
ただのお節介って言ったでしょ?

【予想外に綺麗なお辞儀を見ると、思わず慌て気味にそう告げた】
【しかし目の前の女性の意外な面を見れて少しにやけている辺り、この男にも下心はあるのだろう】

やっぱり、か……
そんなに分かりやすいかね…

【やはり浮いているのかと呟くが、相手が名を名乗ったのを聞いて誤魔化すように咳をする】


俺は源 義就 (みなもと よしなり)
こちらこそ宜しくだね

【相手に合わせるように軽く頭を下げた】
20 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ [sage]:2010/09/28(火) 00:01:00.10 ID:ocVqqJAo
>>17
「そ、そうですか」

青年の言葉と時間の経過に、僅かばかり冷静さを取り戻したようだ。
だが即座に『安心』とまではいかない。目の前の相手はチェーンソーを持っているのだ。

ドウメキの記憶によれば、チェーンソーというのは材木を伐採するために使われていた道具である。
こんな街中で……しかも、真っ赤なチェーンソーなんて聞いた事が無い。

そして、前掛けにこびりついた、チェーンソーと同色の染み。
これで警戒感を持たない人間が居たら、そいつの方が異常者だ。

「そ、その、何でそのような恰好を?」

勿論、『そのような恰好』とはチェーンソーと前掛けの事だ。
21 :名無しでガンマンな漂流者女 [sage saga]:2010/09/28(火) 00:07:16.36 ID:sn1fCKgo
>>19
「それでも、助かったことは確かなことだから……」

【何度も繰り返す感謝の言葉の正当性を、自分なりに、ゆっくりと柔らかな声音で告げて】
【――――先程の自慢げな様子には気づいたのに、下心に気づかない辺り、鈍感なのか にやけている男に小首をかしげる】

「……源、義就、ね それじゃ、“ヨシナリ”」

「何度も悪いのだけど……
 ……この大量の木の枝、一緒に運んでくれない?あたし一人だと、何往復かかるか分からないし……ごめんなさいね」

【男の下の名前を、こともなげに――国が国ゆえ、仕方がないのだが――呼んで、己の持った木の枝を強調するように僅かに持ち上げ】
【瞳の動きと、顔の動きでスノーボードにぶら下げられた木の枝をさしてみて】
22 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/09/28(火) 00:10:22.92 ID:qkhnqIDO
>>18
次は……私の番………

(すごく、痛い………)

【表情は崩さずとも、その雰囲気が語る――彼女が受けたそのダメージを……】
【必ず、絶対に倍返しにしてやる―――】

【そして、彼の注意がハンマーに移る事を―――この一撃に興味を持っている事に気が付く】

【そして、呟いた―――】


………受けてみるの?
いいよ………オススメはしないけど………

【彼のその態度は、あきらかに挑発≠ナある―――彼女は、それに乗った】
【理由は、彼がそれを望んだ―――ただそれだけだ……】

【この一撃のために溜めた力=\――それを一気に解き放つ】


【ヒュン―――余りにも単調な動きだった】
【ハンマーを持ち上げ、彼へと―――否、彼の彼我の間、その大地へと振り下ろす―――!!】
【その力≠ヘ――直後形となって現れた―――】

【周囲へと轟音が鳴り響く―――大地を、大気を震わせて……】
【大槌が大地を穿つ衝撃≠ェ――周囲へと空気の波=\――衝撃波≠ニなって一気に爆発を起こす―――!!!】
【圧倒的な衝撃ですべてを砕く一撃必殺の名に相応しい一撃だ―――】
23 :死神のような青年 [sage]:2010/09/28(火) 00:13:20.89 ID:SzPriZgo
>>20
「ああ、これかい?」
風貌に反して、にこやかに笑いかける。
チェーンソーと血染めの前掛けさえなければ、屈託ない、と表現できなくもない笑顔だ。

「こんな街なんだから、珍しくもないだろう?『解体』だよ」
「殺し屋とかじゃないから、そんなに緊張しないで?」

物騒な答えだが――嘘。
青年の本質は、更に深い狂気にある。
それに比べれば、安心できる答えだ。
24 :ニット帽の男 [sage]:2010/09/28(火) 00:19:21.03 ID:FZ6hZAAO
>>21

うーん…そうだけどさ

……まぁ、いいけど

【何か納得がいかなかったようだが、美人に感謝されたから良しと無理矢理自分に言い聞かせる】
【そして首を傾げた相手を見て、にやけていた顔を慌てて引き締めたが】

−−−お、おぅ

【いきなり名前で呼ばれ、ワンツーを貰ったように男は動揺する】

べ、別に構わないよ?
こういう事は任せなさいって

【どうやら異性から名前で呼ばれるのは慣れていないようで、仄かに赤らんでいる頬を隠すようにニット帽を更に深く被ると】
【相手に近寄り、木の枝を受け取ろうとした】
25 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ [sage]:2010/09/28(火) 00:23:58.74 ID:ocVqqJAo
>>23
血に染まった前掛けを着、死体をバックににこやかな笑顔を返されても、全く心が穏やかにならない。
むしろゾッとするだけだ。背筋が凍る。

「珍しくないんですか……この街では」

オウム返しに青年の言葉を返す。
……こんな奴が珍しくない? 治安が悪い事は知っているつもりだったが、とんでもない街だ。

「すみません、こういうの、慣れてないんですよ。
この街に来たのは、つい最近なもので………ほんの少し前まで、全然平和な場所に居ましたから」
26 :名無しでガンマンな漂流者女 [sage saga]:2010/09/28(火) 00:29:31.38 ID:sn1fCKgo
>>24
「そうそう、あまり気にしても仕方が無いわ……」

【慌てて顔を引き締めた男に、一瞬 呆気にとられるが――その慌てた様子が、愉快で仕方がなかったのか】
【クスクス、と先程より大きく――それでも小さいことに変わりはない、が――笑みを洩らす】
【手が空いていれば、口元を蔽って、鈴を転がしたような声で笑い続けたのだろうが――生憎、手は塞がっていて】
【――――無理矢理気味に笑みをかき消す】

「……? それじゃ、お願いするわね」

【名前を呼ばれた瞬間動揺を見せた男に、更に疑問を募らせつつも、近づいてきたヨシナリに、木の枝を確りと手渡し】

「っと……行きましょうか すぐそこだから、五分も経たずに着くと思うわ」

【行き先――川が流れる方向へと指を差し男に大体の方角を指し示すと、女は男を待って 歩き出そうとする】
27 :死神のような青年 [sage]:2010/09/28(火) 00:31:38.94 ID:SzPriZgo
>>25
「クククっ……ごめんごめん、つい、『仕事着』でウロウロしちゃって驚かせちゃったかな?」

笑いかけつつ、すぐ近くのゴミバケツに浅く腰掛ける。
蓋に当たったチェーンソーが、ごとり、と音を立てた。

「平和か。この街も十分平和だよ?……厄介事に首を突っ込まなければ、ね」

言って、死体を横目で見る。
風貌は仕立ての高そうなスーツ姿。
恐らくカジノでイカサマか、まずい女に手を出したか……あるいは、仕事をミスったか。
28 :木星カウボーイ [sage]:2010/09/28(火) 00:36:01.18 ID:m4cM6DYo
>>22
目に映るのは馬鹿らしいほどの力の奔流―――地を食い破る暴食の王。
総身を貫いたのは圧倒的な死の気配――――それはまさにバロールの魔眼。

「―――コイツは!!」

轟音轟き迫りくる衝撃に対抗すべく、己が声を張り上げて―――
―――刹那、双手を己が貌の前でクロスさせ、乾坤一擲の大博打を打つ!

「ぐおおおおおおお!」

耐える――退く。 耐える――退く。 耐える―――退く。
この馬鹿げた暴虐の王の一撃をただ、己が体躯に鞭をうち――――耐える!
圧倒的な衝撃に、着込む衣服は千切れ飛び、四散。残るは、強化スーツのみ。

全身の骨が軋みをあげ、耐える腕が、もう無理だと悲鳴を上げる。
総身を駆ける衝撃は高圧電流に灼かれるかのような感覚で、焼け付くような衝撃のあまり、平衡感覚が麻痺しだす。
膝が哂う。全身の神経が痛みだけを紡いでゆく。だが男は咆哮とともに耐えるのみ……



―――… 一陣の風が駆け抜ける。
男は終ぞ耐え抜いて見せた……だがその一撃、円状に広がる闘技場の端へと男を追いやった。
圧倒的な暴力の軌跡は、地を抉り、穿つ、巨大な線を地面へと刻み付けていた。

役目を終えた両腕が、だらしなくさがる。
もはやだたくっついているだけ、そう表現してもオーバーではないが……
表面上は男は無傷、圧倒的な力を耐え抜いた強化スーツにも傷すらついてはいない……

だが

内臓はその範疇ではなかったらしく……
ごぼり、と湿った音を立てて血の泡が口から吹き出した。吐き出された鮮血が、地の上で毒々しい飛沫の花弁をまき散らす。
しかし男はなおも屈せず、その両脚を地へと突きたて立ち続けている。

そしてその双眸は……なおも戦闘続行可能の意志を遠方の少女へと、突きつけるかのように鋭く、滾っていた。
29 :ニット帽の男 [sage]:2010/09/28(火) 00:36:12.80 ID:FZ6hZAAO
>>26

ぐっ…
…はぁ…

【更に追撃のように笑われた事によって、疲れたようなため息を漏らす】
【こんなはずじゃなかったのに…と心の中で愚痴を零す】

あいあい、行きましょ行きましょ

【顔の赤みに気付かれなかった事に安堵しながら枝を受け取り、脇に抱え込むと】
【早歩きほどのスピードで、目的の場所へと向かった】
30 :名無しでガンマンな漂流者女 [sage saga]:2010/09/28(火) 00:41:35.46 ID:sn1fCKgo
>>29
【きっかり、五分後――川の近くに設置された、安っぽいテントにて】


「――――着いたわね……やっと、少しは寛げる……」

「木の枝は、ここら辺に置いてくれると、助かるわ……――――今日は、本当に有難うね」

【テントの真横 ちょうど若干の窪みになった辺りを指差して、ちゃっかりと、そこに木の枝を置くのもお願い】

【男に今宵最後と思われる、感謝の言葉を述べて――にっこりと、微笑んだ】
31 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ [sage]:2010/09/28(火) 00:43:23.01 ID:ocVqqJAo
>>27
「そう、ですか……私の方こそ、仕事の邪魔をしてしまったようで、申し訳ありません」

人間の死体を解体する仕事。
確かにおぞましくはあるが、こんな街では一定の需要がありそうだ。
こちらに危害を加えるつもりが無いのなら、他人の生業に口を出す権利も無いし、恐れる必要もない。

しかし――慄然とし、この心の蠢きが止まらないのは何故だろう?

「わかりました。肝に銘じておきますよ。私も、自分の命は大事ですしね」

青年につられて、男も死体に視線を向けた。
暫くの間そうして死体を見詰めていたが、

「その、変な事お願いですけど……見せて頂いても構いませんか? 貴方の『仕事』を」

何を思ったのか、急にとんでも無い事を切り出した。
32 :ニット帽の男 [sage]:2010/09/28(火) 00:47:16.39 ID:FZ6hZAAO
>>30

……ん
あいよー

【若干憐れみのこもった視線を安っぽいテントに向けていたが】
【女の声にハッとすると、指示に従い木の枝をドサッと窪みの辺りに纏めて置く】

うん、まぁ、どういたしまして?

【相手に礼はいらないと告げても無駄だと思ったのか、何故か若干気恥ずかしくなりながらも】
【目線をさまよわせたまま、軽薄な口調でそう返す】
33 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/09/28(火) 00:50:29.82 ID:qkhnqIDO
>>28
まだまだこんなものじゃない………。
もっと、もっと強く………。

この一撃で終わらせる………

【強気な瞳は、ただ真っ直ぐに彼を射抜く―――】

【パタタ―――彼女の両腕からは夥しい量の出血が確認出来る】
【それは地面に、確かに血だまりを作った】
【強力な一撃―――強靭でないその腕は、より強くその影響を、それも――悪い形で受けていた】

こんなんじゃ……終わらない……
まだ全力じゃない……!

(決着が着くまで、悔いが残らない戦いが出来てこその………全力=c…)

【最後の力を振り絞り―――再び彼女は地を蹴り、疾駆する】
【疾風の如し勢いで真っ直ぐ彼へと目掛け――駆け抜ける!!】

【ガリッ――大地を削る音=\――その足で大地を確りと踏みしめる】
【そして、そのエネルギーをフルに生かし、勢いを付け――】
【全身を大きく捻るようにハンマーを彼の右半身へと横薙ぎに振るう――!!】
【まさに全身全霊を込めた一撃=\――その一連の流れから生み出される打撃は、大樹ですらも容易くへし折ると言う―――】
34 :名無しでガンマンな漂流者女 [sage saga]:2010/09/28(火) 00:51:43.77 ID:sn1fCKgo
>>32
「……これ、助かったわ」

【肩に掛かった金髪を、梳こうとして――自分が羽織っていた、上着の存在を再認識する】
【今返さないと、目の前の男は寒さに震えて世を過ごすことが容易に想像できた――――女は、上着を脱ぐと、綺麗に畳み男へ差し出して】

「あたしは、もう寝るわね……」

「…………そういえば、貴方はどうするの?」

【ボロボロのマントの入り口を、片手で開きながら、ふと男に聞いてみる】
35 :死神のような青年 [sage]:2010/09/28(火) 00:51:59.23 ID:SzPriZgo
>>31
「……何だって?」
突拍子も無い申し出に、つい調子外れな声を上げてしまう。
見かけにふさわしくない、と表現すべきか――それとも、あどけない驚き方と言うべきか。

「やめておいた方がいいよ。素人さんがこんなのを見るべきじゃないからさ」
「それに……君、慣れてないだろ?匂いとかキツいよ?」

気遣うかのように、苦笑しつつ警告する。
36 :名無しでガンマンな漂流者女 [sage saga]:2010/09/28(火) 00:52:50.63 ID:sn1fCKgo
>>34
/マント→テント  やばい、ボケてる!
37 :ニット帽の男 [sage]:2010/09/28(火) 00:56:51.57 ID:FZ6hZAAO
>>34

ん?
…ああ、別にいいよ
美人なお姉さんに俺からのプレゼントだ

【いつもの調子を取り戻してきたのか、軽口を叩きながらその差し出された上着を一瞥】
【女の顔を見て、少しだけ微笑んだ】


そうだなー…
そろそろ家に帰るとするかね

【首をポリポリと掻きながら相手の問いに答えると、仕事しないしな…と小さく付け足した】
38 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ [sage]:2010/09/28(火) 00:59:47.02 ID:ocVqqJAo
>>35
沈黙し、青年の言葉を全て聞き終わると、ゆっくり唇を開いた。

「仰るとおりです。私はこういう事に慣れていない。
でも、だからこそ、なんですよ……後学のために、とでも言いましょうかね。
この歳まで、安寧な生活を送って来たものですから、こういう街で起こりそうな事態のほとんどに耐性が無いんです。
生きていくためには、慣れる必要がありそうだと思いましてね。

それにもし、緊急事態で『そういうモノ』に遭遇してパニックでも起こしたら、致命的です。
今ならば、例え気が動転しても、命取りにはならない。
それに、肉が潰れ骨が砕ける場面には一度だけ遭遇していまして……吐いたりする事は無いと思いますよ」

ゆっくりと、思考を整理しながら喋っている。
そのまま続く言葉を選んでいたようだが、何かを諦めたかのように溜息をついた。

「……実の所、自分でも良く分からないんですよ。何でこんな事を思いついたのかも、ね。
なんとなく死体がバラされる所を見たくなった……とでも、言いましょうか。
無論、仕事の邪魔になるようでしたら諦めます」

男は、先程よりも冷静さを取り戻している。
異常な光景を目にして頭がやられてしまった末の狂人的発言ではなさそうだ。
39 :死神のような青年 [sage]:2010/09/28(火) 01:07:55.01 ID:SzPriZgo
>>38
彼には珍しく、真顔で男の話す内容を聞く。
ところどころ頷いており、感じ入るところもあるらしい。

「……前向きだね、キミは」
ふーっと息を吐き、男の目を見つめる。
呆れているようでも、興味なさげな訳でもない。

「キミの正直な気持ちも聞けたし……そろそろ、いいかなぁ?」
唐突に、口を開く。

「……N.O.R、ウィルフレッド・マカーブル」
ぽつりと、しかし彼に聞こえるようにしっかりとした声で何かを呟く。
40 :名無しでガンマンな漂流者女 [sage saga]:2010/09/28(火) 01:08:58.61 ID:sn1fCKgo
>>37
「……美人だなんて言っても、なにもないわよ」

【差し出した手――と上着が、目標を見失って、少しの間宙で止まる 思考のためか、少しの間黙り込む 
 ――――だが、結局この上着を、“どうするか”という結論は出なかった ただ、一先ずはテントの中に放置することにしたようで】

【女はテントの入り口を、しゃがみ込んで何とかくい潜り――テントの中に入ると、一息ついて】

「家、あるの……? 仕事ないのに……? ん……まぁ、いいわ」

【男の言葉に、頭上に疑問符をいっぱいに浮かべながら聞き返すが――睡魔に耐え切れなくなったか】

「おやすみなさい……」

【返答を聞く前に、テントの奥に入り込み、簡易的な安っぽいベッドに横になると――すぅすぅ と寝息を立てて、眠りに着いた】

/なんだか良く分からないことになってしまって、ごめんなさい!
/眠気が限界なので、落ちます 絡み乙&有難うございましたーーー!!
41 :木星カウボーイ [sage]:2010/09/28(火) 01:14:00.42 ID:m4cM6DYo
内臓のダメージ。呼法によって内気を錬り軽減させる……
断ち切れそうな意識。気合だけで繋ぎとめる……
バラバラになりそうな肢体。強化スーツによって強引に縫い合わせる……

荒い息は段々と治まり、男の体躯に力が戻りゆき、一撃の力を男に与える。
口に残る鮮血を地へと吐き出し一歩、また一歩と――

―――前へと歩を進める。

「……いいだろう、お前を打倒すべ“き敵”と認識した」

掠れた声で紡がれた言葉、だがその語調ははっきりと、宣誓するように発せられ
―――その双眸は血のように紅く……その色を変化させた――…



            『ブラッティアイ』



男の動体視力、反応反射速度はありえぬほどの高まり、
超超音速の一撃すら容易く回避するまでになってゆく……

能力によって、化物が如き動体視力、反応反射速度を
強化スーツによって超人が如き身体能力を……二つの力を得た男……
今や人外、化生の域にまで己が体躯を昇華させた。


刹那、男の瞳に映るのは……“ゆっくり”と全力で迫り来る矮躯。
その挙措はあまりにも緩慢で……

「……おせえよ」

応じる暇さえない……と思われた一撃であった。

だが……一歩。

事も無げに右足を退いてその一撃を避けてみせる。
前方を轟音を唸らせ通過するハンマー……だが男の紅き瞳に映るのは“少女”


退いた右脚の腿力を再び奔らせ飛び込むような”一歩”――少女の内へと侵入させる。
おもむろに右手を腰の位置まで引き込むと、少女の左脇腹をめがけ一直線に横掌打を奔らせた。

踏み込みも間合いも絶妙。地面から足腰を経て手首まで加速された“勁力”によって
その一撃は信じがたいスピードで打ち放たれた。
42 :ニット帽の男 [sage]:2010/09/28(火) 01:14:29.66 ID:FZ6hZAAO
>>40

無くても結構
単なる感想だしさ

【相手がテントに入って行ったのを見ると、此方も小さく欠伸をし】

色々あったのさ…色々…

【眠気からおざなりな返事を返すとまたふわりと宙に浮く】

おぅ、おやすみー


【そして軽く声を返すと、空を駆け抜けて行った】

/こちらこそごめんなさい…
/絡み乙!
43 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ [sage]:2010/09/28(火) 01:15:39.72 ID:ocVqqJAo
>>39
「誉め言葉と受け取っておきますよ」

正直、阿呆扱い邪魔扱いされるのも覚悟していたが、意外にも反応は悪くない。
これはひょっとして……と期待感が湧いてくるが、青年が次に発した言葉が、それを堰きとめた。

謎のアルファベット三文字と、人名らしき単語。

「……?」

意味が分からず、青年の次の言葉を待つ。
それにしてもマカーブルとは、不吉な言葉だ……再び、この現場に遭遇した時の、背筋の冷たさを思い出す。
44 :死神のような青年 [sage]:2010/09/28(火) 01:19:54.17 ID:SzPriZgo
>>43
「僕だよ、僕。……いきなりすぎて、ビックリしたかい?」
気さくな声で、男へと再び向き直る。
その表情は、もはや先ほどのようではない。
明らかに――狂気を孕んでいた。
路地裏の薄暗さが、殊更にそれを強調する。

「あの時計台での宣戦布告。……あの後、彼女が作った組織、と言えば分かるかな?」
そのまま、狂気を内包した微笑を向けながら、続ける。
45 :木星カウボーイ [sage]:2010/09/28(火) 01:20:18.30 ID:m4cM6DYo
>>41
//ああ、安価忘れてた……>>33
46 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/09/28(火) 01:26:23.61 ID:qkhnqIDO
>>41
負け、ね…………。

【全身全霊の一撃が回避された――その時点で、覚悟は出来ていた】
【意識が途切れる直前、彼女が思い浮かべた事は――勝者への祝福の言葉】


(全力が出せて……楽しかった………)
(こういうのも………悪く、ない………)

【彼の一撃を受けると同時―――彼女の意識は途切れた】
【ハンマーを放し、ドサ―――と、静かに地に落ち、倒れる】
47 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ [sage]:2010/09/28(火) 01:28:38.29 ID:ocVqqJAo
>>44
「貴方の名前、ですか。私は……」

名乗られたら、名乗り返すのが礼儀。
自分の名を告げようとして――青年の変貌に気づく。

初めて、死体と青年を見た時よりも。
青年が尋常でない道具と衣装を纏っている事に気づいた時よりも。
尚一層、目の前にある顔に、只ならぬ恐怖を感じた。

そして青年より明かされる、一つの真実。
2つの混乱要素に脳が振り回されながらも、何とか言葉を紡ぎ出す。

「そ……な、なんという………貴方が、その組織の一員なのですか?」
48 :死神のような青年 [sage]:2010/09/28(火) 01:35:11.57 ID:SzPriZgo
>>47
「フフフ……そうだよ。ごめんね、詳しく話してなかった。僕の本当の仕事は――」
笑いを漏らしつつ、バケツから降りる。
立ち上がった拍子に傍らの死体の肉片を踏みつけてしまうが、気にも留めない。

「『漂流者』専門の……『解体』さ」

言って、口元を大きく歪めて、男を見つめる。
裂けたような口元、狂気を孕み、赤黒く底の知れない眼差し。
ようやく、彼の表情と雰囲気が――衣装に見合ったものとなった。
49 :木星カウボーイ [sage]:2010/09/28(火) 01:43:13.48 ID:m4cM6DYo
>>46
崩れ落ちる矮躯。決着は得てして呆気ないものであり……
打ち出した右手を引き戻し、残心。―――と共に吐き出される鮮血。

「ゴホッ…ゴホッ…まずい…内気を……練らねば」

血飛沫を撒き散らしながらもゆっくりと呼法を整え、丹田へと気を廻らせていく。
数秒の間、荒い息が静寂に響いていたが、それもゆっくりと収まっていき……


男は後ろへと後ずさり、闘技場の壁へとその身を預ける。深く、沈殿した濁りを吐き出すように溜息をついた。
瞳の色を夜空の色と同じく戻した後、あたりに視線を巡らせる。

「……信じられねえなこれは……」

激闘の爪痕が辺り彼処にその傷跡を刻み付け、コロッセオの名に恥じぬ姿へと変貌を遂げさせている。
それを行った眼下に仰臥する少女。その矮躯からは想像もつかないあまりにもの規格外に有様に、苦い呻きを漏らして、押し黙る。

(一歩も動きたくねえ……)

もう一度深く嘆息し、夜空を仰ぎ見る。
爛々と光る、星々が、高ぶった神経を冷やしゆき……男は満足げな表情でそれを眺め続けるのであった。

/おわりですかね?
50 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/09/28(火) 01:47:52.68 ID:qkhnqIDO
>>49
…………。

【彼女は静かに寝息を立て、眠りに衝く―――】
【この姿だけ見れば、普通の女の子でしかない―――華奢で小柄な女の子】

【目が覚めた時――彼女は何を感じるのか、今はまだ、定かではない】

/この辺りが一番区切りがいいかも!
/それでは、お疲れ様……かな?
51 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ [sage]:2010/09/28(火) 01:48:51.56 ID:ocVqqJAo
>>48
「そ、そうですか。驚きましたよ……御苦労な事ですね」

衝撃的な事実を告げられ、狂気を隠そうともしない青年の表情に驚愕の面持ち。
だが、それだけだ。

間違いなく驚いてはいるが、武器を取り出す事も拳を構える事もしない。
ただ、その場に佇んでいる。まるで、自分には関係ない事だと言わんばかりに。

「それで?……まさか、私が『漂流者』だとでも?」

アキラ・ドウメキは間違いなく『漂流者』である。
だが、青年との会話の中でそれを漏らしはしていない。
あわよくば騙されてくれないか……そう、考えている。

何故、彼はとぼけるのか?
答えは簡単だ。弱いからである。戦いたくないのだ。
52 :木星カウボーイ [sage]:2010/09/28(火) 01:53:33.77 ID:m4cM6DYo
>>50
/そうですね、それではこれにて……
/お疲れ様でした!そして誤字と遅筆申し訳ありませんでした!
53 :死神のような青年 [sage]:2010/09/28(火) 01:57:47.31 ID:SzPriZgo
>>51
「なるほど。確かにキミはパッと見じゃ『漂流者』には見えない」
顎に手を添え、首を傾げつつ男の身なりを観察する。
コートを着ている者は、珍しくも無い。漂流者とは断定できない。

「……キミ、誰かと一緒に街を歩いてたよね?……あれもそうかな?」

ニヤリと笑い、カマをかけようとする。
ブラフか、あるいは実際に見ていたのか。
反応を見逃すまいと、彼の表情や身のこなしを、注意深く観察する。
54 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ [sage]:2010/09/28(火) 02:14:02.72 ID:ocVqqJAo
>>53
「パッと見で判断されたら困りますよ。ちょっと遠くの街の出身なら……『漂流者』に見えてもおかしくは無い」

コート以外の外見的特徴と云えば、手袋くらいだろうか。
緊張しているのは顔を見れば分かるが、それを問われても“漂流者に間違われて殺されるのが嫌だから”とでも答えるだろう。

「ああ……あの人ですか。『我々と同じ』だと聴いていましたが、確かめた事は無いので、ひょっとすると『漂流者』かも知れませんね」

カマをかけられた事には、気づかない。

実際に、藍花という漂流者と一緒に行動しており、彼女が漂流者だという事も知っている。
嘘を見破られないためには、嘘をつかないのが一番良い……彼女は『我々』=『漂流者』と『同じ』であるし、ひょっとしなくても『漂流者』だ。
つまり、ドウメキは嘘をつかずに騙そうとしたのだ。嘘発見器の眼をくらます事は出来るかもしれない。

身のこなしを注意深く観察する青年は、ある不思議な点に気づくだろう。
この中年男、身じろぎをしない――表情を変える事はある。だが、人間が普通、無意識に行う動作がほとんどない。
重心の位置も、ややズレているように感じる。
記憶を探ってみれば、この奇妙な特徴は今に始まった事ではなく、初めてこの男を目にした時からそうであった。
55 :死神のような青年 [sage]:2010/09/28(火) 02:26:37.45 ID:SzPriZgo
>>54
「……ふむ、面白いね、キミ」
首を更に深く傾げ、下から覗き込むように彼を見る。
彼の答えよりも――彼の態度や動き方に興味を抱いたようだ。
質問の答えも勿論、飲み込む。
彼なりに、だが。

「―――じゃ、その『彼女』にも……挨拶してみるよ。キミがいない時に、ね?僕、忍び込むのは得意なんだ」

再び、ブラフをかける。
男が誰かと行動してるのは間違いないと判断した。
それが男か女かは分からない。分からないから――賭けた。
性別を外してしまえば、男はそのまましらを切るだろう。
だが、二分の一の確率で――何らかの反応が、現れるはずだ。
56 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ [sage]:2010/09/28(火) 02:32:49.61 ID:ocVqqJAo
>>55
「そうですか? 確かに、死体の解体を見せてくれ、なんて言う人間は、傍から見ると奇妙で面白いかも知れませんね」

青年の視線に気づいていないのか、またしてもとぼけた返答。

「レディの部屋に侵入するなんて完全に犯罪ですよ」

コロッと騙された。またしてもブラフだとは気づかない。
57 :死神のような青年 [sage]:2010/09/28(火) 02:38:53.78 ID:SzPriZgo
>>56
「へぇ、女の子なんだ?それも、若い?」
かかった、とばかりに笑う。
いつの間にか――彼の右手には、大鎌が握られており、刃先からは鮮血が滴り、ポタポタと音を立てていた。

「……しかし、そんなに警戒されると傷付くなぁ。悲しいよ」
左手で大袈裟に身振りを交え、あからさまに落ち込むようなフリをする。
58 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ [sage]:2010/09/28(火) 02:50:08.05 ID:ocVqqJAo
>>57
「あ。………完全にしてやられましたね」

しかし、それについてはあまり動揺した様子は無い。連れが女性だと知られても特に困る事は無いからだ。
そして、彼の返答で自分と彼女が一緒に居る姿を目撃されたわけでないことがはっきりした。

当然ながら大鎌に目が行く。物理的に言えば、鎌は武器として優れているとは言い難い。
とはいえ、相手は得体の知れない人間だ。常識が通用するとは思えない。
突然鎌が現れたことからも、鎌と青年のどちらかが特殊な力を持っており、通常とは異なる運用が出来る事は容易に想像がつく。

「普通、そうじゃないですか? 自分が殺されるかもしれないんですよ?
それも、自分とは全く関係ない事で。誰だって、警戒したくもなります」
59 :死神のような青年 [sage]:2010/09/28(火) 03:01:18.21 ID:SzPriZgo
>>58
「……ふぅん。そこまで否定するなら……保留にしておこうかな?」
溜め息をつき、若干後ろに下がり――転がっていた、男の死体を軽く足で小突く。
何のことは無く、軽く蹴躓いただけに見える。

「だから、これは独り言。………ここは、『漂流者』がうろついていい街じゃあない」

あらぬ方向を見据え、聞こえるように大きく言う。
その瞬間――足元の死体が、動いた……ように見える。
60 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ [sage]:2010/09/28(火) 03:09:55.95 ID:ocVqqJAo
>>59
「保留は嬉しいですが、これ以上私を疑っても無駄だと思いますよ?」

既に見慣れた男の死体だ。今更蹴ったくらいで妙な反応を返す事は無い。

「………」

独り言にどう反応を返すべきか迷っていたが、死体がひとりでに動き出したのを見てその思考は中断される。
先程出した、死神のような鎌と、青年の不吉な名字が再び思い出される。
――『そういう能力』なのだろうか?
61 :死神のような青年 [sage]:2010/09/28(火) 03:19:15.73 ID:SzPriZgo
>>60
「どう受け取ってもいい。……でもどうせなら、『他の人達』じゃなく僕に殺されて欲しい。それだけ付け加えようかな」
青年が告げ、背を向けて路地の奥へと消え去る。

――直後、死体が起き上がる。
ゆっくりと上半身を起こし、次いで、立ち上がる。
完全に頭部を破壊されており、誰がどう見ても死んでいたはずなのに。
吹き飛んだ後頭部から肉片を撒き散らしつつ――ゆっくり、男へと向き直った。
その顔は……ゾンビ、と表現するに相応しい。
62 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ [sage]:2010/09/28(火) 03:25:47.00 ID:ocVqqJAo
>>61
「お断りします。私は誰にも殺されるつもりはありません」

青年の背中に向かってそう呟いた。
『他の人達』……N.O.Rと言ったか? 一体何人居るのだろうか。全く、気が滅入る。

起き上がった死体に驚き、一歩後ずさる。
さっきから心臓に悪い事ばかり起こる。人工物だから精神ショックで発作を起こしたりはしないが。
ゾンビなんて映画でしか見た事のない存在だ。ホログラムだったからリアリティ満点で、
本物を見ても腰を抜かすほど驚いたりはしないが。

「参りましたね……。何でこっち見てるんですか」
63 :死神のような青年 [sage]:2010/09/28(火) 03:32:07.86 ID:SzPriZgo
>>62
死体が、何ともいえない呻き声を上げつつ男に近寄っていく。
のろのろと歩き、だらしなく手を前に突き出して。
どうやら、ありがちなように……目の前の男に、食らいつこうとしているらしい。

正体は、察しの通り――青年の能力によるものだ。
映画のように噛まれた所から感染などしない。
時間が経てば、元の死体に戻る。
64 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ [sage]:2010/09/28(火) 03:35:40.06 ID:ocVqqJAo
>>63
ドウメキが弱いのは、あくまで戦闘を専門とする能力者や戦士などと比べて、の話である。

人間の限界を超えた速度で、迫り来るゾンビの側面へ飛び退く。
華麗に身をかわしたというよりは、凄まじい勢いで慌てて避けた、という雰囲気だ。

「シイヤッ!!」

ゾンビに対しローキック。斧や鉈を振り下ろすような、敵の足を打ち砕くような蹴り。
これもまた、稚拙なモーションではあるが、その脚力と攻撃速度は化け物じみている。
ゾンビに知性が無く、緩慢な動きしか出来ないなら、この一撃だけでかなり機動力を削げる筈だ。
そうなってしまえば、後はもうこちらのものである。
65 :死神のような青年 [sage]:2010/09/28(火) 03:42:37.81 ID:SzPriZgo
>>64
何かが砕けるような音を立て、ゾンビが倒れる。
一撃で足が、文字通り砕けた。

にも関わらず、痛みすら感じないゾンビは、今度は匍匐前進するように、男の足元へとにじり寄る。
相変わらず……緩慢にも程がある動きで。
66 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ [sage]:2010/09/28(火) 03:46:51.61 ID:ocVqqJAo
>>65
「ふむ………困りましたね」

ちょっとどうすればいいのかわからない。
とりあえず頭部を思いきり蹴り飛ばしてみる。
67 :死神のような青年 [sage]:2010/09/28(火) 03:49:37.36 ID:SzPriZgo
>>66
蹴りを受けた頭部がもがれ、路地の奥へと飛んでいく。
しばらくの間、死体は動いていたが……直後、首の断面から黒い煙が吐き出され、空中へと溶けていった。
消える直前、黒煙は……人の顔に見えたはずだ。


//絡みどうもでした!乙ですー
68 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ [sage]:2010/09/28(火) 03:54:17.47 ID:ocVqqJAo
>>67
「やれやれ……妙な置き土産をしてくれたものだ」

黒煙を睨みつけるように見つめていたが、それが消えると路地を出て表通りを歩きだした…。

//乙です!ありがとうございました!
69 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/09/28(火) 21:54:23.42 ID:qkhnqIDO
【公園】

……………、……。

…………美味しい。

【栗色の髪を持った小柄で華奢な少女が、巨大なハンマーに腰掛けてクレープを食べている】
【その右手の人差し指に―――空色の魔石の指輪が填められて居る事が確認出来るだろう】


……ジュース………。




/23:30頃までの絡みとなります……申し訳ない…
70 :白髪の……少女? :2010/09/28(火) 22:00:40.66 ID:zX7j4hIo
>>69
かつんこつんかつんこつん、規則的に響く硬質な音。
それはヒールがアスファルトの地面を叩く音だった。

「のど、乾いたなぁ……」

彼女(多分。着ている服は女物)はポケットから小銭を取り出し、公園の自動販売機に向かっていた。
71 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/09/28(火) 22:06:23.65 ID:qkhnqIDO
>>70
……………、………。
…………この感じ…………!

【ピクリ――彼女はいち早く自販機へと向かうその人物に気が付く】
【間違いはない、その人物は自分が望むソレ≠買うつもりだ―――】

私、麦茶………。
なければ………、コーラで構わない………。

【ハンマーを右手に持つと、その人物へと歩み、そう呟いた】
72 :白髪の……少女? :2010/09/28(火) 22:10:15.66 ID:zX7j4hIo
>>71
「えっ」

近づく少女に気付いたのは、小銭を投入し終えてからだった。

「……え、ぼくが買うの……?」

ちなみに、整えられた爪の乗った白い指はトマトジュースに伸びている。
73 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/09/28(火) 22:16:19.14 ID:qkhnqIDO
>>72
……えっ?

あなた以外に……誰が………居るの?
さっさと買う……。

こんな時は、お金がある人が買えばいい。

【ヒュ――小柄な少女の指は驚くべき速度で自販機の「果汁100% りんごジュース」の購入ボタンへと突き出される――】
74 :白髪の……少女? [sage saga]:2010/09/28(火) 22:21:29.79 ID:zX7j4hIo
>>73
「なにそれこわ……あ」

ぴっ、がこん。
少女の指は確かにりんごジュースのボタンを押した、しかし。

「…………」

出てきたのは何故か、おしるこ(ぬる〜い)。
どうやら業者が間違えて入れていたようです。
75 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/09/28(火) 22:26:14.08 ID:qkhnqIDO
>>74
………自販機、恐ろしい子……
でも、お汁粉キライ――飲んでいいよ?

【彼女は取り出し口を冷たい視線で見つめた―――】
【クレープを食べている最中だ――甘い甘いおしるこは、正直キツい】


………で、あなたのお名前は……?
私は「Nameless」―――本名は、ヒミツ………。
76 :白髪の……少女? [sage saga]:2010/09/28(火) 22:29:59.61 ID:zX7j4hIo
>>75
「……ぼくも要らないんだけど……」

缶を取り出して、どうしようかな、と呟く。

「ん、名前? 僕は小恋。曽根崎、ココ。
 一応原住民なんだよ」

ねーむれす、と一回だけ少女の名前を反芻して、何やら考え始めた。
77 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/09/28(火) 22:35:43.29 ID:qkhnqIDO
>>76
なら取り出し口に戻しといて………。
次に買う人が………多分、持ち帰るから……。

【右手で再びハンマーの柄に手をかける―――ズルズルと引きずり】
【そして、彼女はその上に腰掛けた―――】

ふぅん……小恋………?
私も………原住民、インヴェルノの方―――。
78 :白髪の……少女? [sage saga]:2010/09/28(火) 22:40:51.21 ID:zX7j4hIo
>>77
「いいのかなあ……」

多少の罪悪感を感じながらも、取り出し口に缶を戻す。だめじゃん。

「インヴェルノって、とっても寒いんでしょ?
 よくニュースで見るよ、『遭難者が相次ぐ』って……あれ、それは山脈だったかな?」

小首を傾げて、ふとハンマーを見る。

「……おっきい。それ、君のエモノ?」
79 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/09/28(火) 22:51:20.06 ID:qkhnqIDO
>>78
いいの……次に買う人は喜ぶ、私たちも処分出来て嬉しい。
でも、今消えた[日本円にして120円]は………二度と、戻って来る事はない………。

【彼女は其処で、残りのクレープを一気に口へと運んだ―――】
【表情を変えずに、「極寒の地」の話しをする】

うん、寒い………でも夏がないから過ごしやすい。
…………遭難者が絶えないのは事実……雪は全てを白く塗り潰して距離感を奪う。
………雪は音を遮る………雪は体温を奪う………。

山脈は、多分もっと酷い。

【あまりにも残酷な話を――彼女は氷のように凍てついた、表情のない顔のまましてみせた】
【そして、ハンマーに視線が移る―――同時、静かに頷いた】
80 :白髪の……少女? [sage saga]:2010/09/28(火) 22:56:17.60 ID:zX7j4hIo
>>79
「消えたのは、ぼくのお財布からだよね……」

君関係ないよね、と突っ込みを入れながらベンチに座る。

「……ふーん……怖い、な」

思ったことを、率直に。
想像してみただけでも背筋が凍る。
ふるふると小さく頭を振って、話を変えようと試みた。

「すごいね、多分ぼくより小さいのにそんな大きいの……」

このセリフだけ抜き出してみると多分危ない。
81 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/09/28(火) 23:06:46.93 ID:qkhnqIDO
>>80
え……あぁ〜、うん。

【まるで「私には関係ない」とでも言わんばかりの態度だ――】
【実際、彼女には一切損害はない―――。】

怖い………そう、思えるうちは大丈夫………。
あの土地は怖い……知った上で受け入れないと……ダメ。

あの土地に往くなら、しっかり準備してから………それか、私を連れて行くか……。

【本来、危険の伴う土地に踏み入るには――十分以上の準備が必要だ】
【でなければ、十全な旅はまず出来ない―――それを怠れば……かつての遭難者と同じ道を歩むことになる】

あなたのエモノって………もしかすると小さいの……?
私の「カエルム」は………私より大きいし重い。
82 :白髪の……少女? [sage saga]:2010/09/28(火) 23:12:12.33 ID:zX7j4hIo
>>81
「ジュース一本の値段を甘く見ちゃあいけないんだよ……」

遠い目。

「ううん……寒いのはあんまり好きじゃないから、行こうとは思わないなあ……
 雪は好きだけど、ね」

想像だけでとどめておくべき世界なんだろうな、と思う。

「んーと……小さいと言うか、細長い、よ?」

右手をすっと上げる。
いつの間にかその小指に赤い糸が巻かれていて、するすると天に向かって伸びていった。
83 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/09/28(火) 23:22:23.87 ID:qkhnqIDO
>>82
ん……覚えとく。
………ジュースに命を救われる事も、ある。


寒いの………嫌い?

…………来たくなったらいつでも言って、私の家に招待する。
その時は、温かいスープとか用意して待ってる………。

【そして――するすると天へと伸びる糸を見つめる】
【細くて長い―――確かに、彼の云う通りだ】

赤い糸……ロマンチック………?
それがアナタの能力――。

【ストン――と、ハンマーから軽く跳ね綺麗に着地した】
【そして、右手一本で軽々ハンマーを持ち上げると彼女は踵を返した】


……これが……私の、能力。
質量や威力の操作―――重力やエネルギーを増減させる力って言えば、いい?


………あと、そろそろ時間だから、私は往く。
次に会うときは、あなたと………戦いたい。
84 :白髪の……少女? [sage saga]:2010/09/28(火) 23:27:17.46 ID:zX7j4hIo
>>83
「うん……ありがとう」

にっこり。笑う顔のかたちは、女の子のそれ、なのだが。

「そう。赤い糸。素敵でしょう?
 なるほど、重さを操作してるんだ……だからそんなの持てるんだね」

感心したように何度か頷いて、ベンチから立ち上がる。

「うん。ぼくも、そろそろ行くよ。
 戦う……のは、はは、まあね」

苦笑い一つ、それじゃあね。と声をかけて、ひらりと手を振って歩き去っていった。

//そろそろお時間かしら ありがとうございましたー!
85 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/09/28(火) 23:32:05.02 ID:qkhnqIDO
>>84
赤い糸ってロマンチックだけど………ね。
その糸が……どんな力を持つのか、私はまだ知らない……。

【ズルズルとハンマーを引きずり――歩き出した】
【ただ、真っ直ぐに―――】

戦いと呼べるのは……強い相手とのそれだけ………
だから、強い相手を探してる………。

能力者なら……それだけで、期待できる。


―――それじゃね、小恋。



/お疲れ様でしたー!!
86 :夜空色の召喚師 [sage]:2010/09/29(水) 21:22:37.75 ID:mmjevqA0
【ある日の暮れ方のことである】
【1人の夜色のローブを纏った女性が、町の門の下で雨止みを待っていた】
【中性的な顔立ちだが、姿と腰まで届く黒髪を見れば明らかに女だとわかるだろう】
【門の下には、女のほかに人の姿は見当たらない】

「はぁ……傘持って来ておけばよかったかな」
87 :女性サイボーグ [sage]:2010/09/29(水) 21:28:30.19 ID:w/UHWQso
>>86
雨に打たれながら、門へと何者かが近づいてくる。
ガスマスクに似たヘルメットを被り、全身をぴったりと包む防護スーツを着ているため、容姿は窺い知れない。
唯一、防護スーツから浮き出る体のラインで、女性だという事は見て取れる。

どうやら街に入ろうとしているらしく、迷うことなく、門に向かって歩いていく。
88 :夜空色の召喚師 [sage]:2010/09/29(水) 21:34:32.67 ID:mmjevqA0
>>87
「……なんだか凄く物々しい格好だなぁ」

【面白そうにその姿を見つけると、雨にぬれるのも構わずに後をこっそりと付いて行く】
【首元には防寒具代わりに蛇が纏わり付いている】
89 :女性サイボーグ [sage]:2010/09/29(水) 21:44:37.95 ID:w/UHWQso
>>88
尾行に気付いてか気付かずか、不意に角を曲がる。
そこは建物の突き出た屋根によって、ちょっとした陰になっており、雨は吹き込まない。
差し掛かった瞬間に――スーツに備え付けられた光学迷彩を起動。同時にナイフを引き抜き、右手に携える。

曲がった後の壁ぎりぎりに張り付き、尾行者をやり過ごし、後ろを取ろうとしているようだ。
雨粒が僅かに付着しているため、もしかすると通じないかもしれないが。
90 :夜空色の召喚師 [sage]:2010/09/29(水) 21:48:24.19 ID:mmjevqA0
>>89
(角で急に曲がった……気付かれてるなぁ)
【相手の不意の行動からそう判断。数秒対処法を考える】
【そして一度角から離れ、大きく回って、来た向きとは逆から角へと入っていこうとする】
91 :女性サイボーグ [sage]:2010/09/29(水) 21:56:52.22 ID:w/UHWQso
>>90
視線は動かず、尾行者の正体を一瞬だけ確認した。
結果、現状を維持、光学迷彩でやり過ごして背後を取るプランに変更は無い。
彼女の回り道の間に雨粒がほぼ払われ、人間の目にはほぼ姿が確認できなくなる。
――そう、人間の目に、なら。
92 :夜空色の召喚師 [sage]:2010/09/29(水) 22:00:32.64 ID:mmjevqA0
>>91
「……あれ?確かこっちに……」

【角に入り、さっきの女らしき姿を探すが、見当たらない】
【疑問に思うが、とりあえずは探してみようとあたりを見渡そうとしたとき】
【首元の蛇が、あらぬ方向へ向けて威嚇を始めた】

「……えっと、透明人間さん?」

【とりあえず威嚇を行っている方向に向けて話しかけてみた】
93 :女性サイボーグ [sage]:2010/09/29(水) 22:05:48.40 ID:w/UHWQso
>>92
「カモフラージュ、解除」
女性の、やや無機質な声が虚空から響く。
足元から光学迷彩が解除され、姿が現れる。

――完全に姿が現れた時、彼女の眼前に、逆手に持ったナイフが突きつけられているだろう。
94 :長い金髪とメッシュキャップの男 [saga]:2010/09/29(水) 22:09:32.07 ID:RArA5P2o
「此処が、新世界の中心・・・」
私が居るこの街、新世界の中心に位置すると言う。
この街にある時計台を見上げる。

「フッ・・・」

確か、新世界の全てを見渡せるらしいな・・・
此処で漂流者に敵意を持つ原住民の一人が漂流者に宣戦布告を行ったらしい。
その宣戦布告から三日後、その者のもとに原住民が集まった。
群れた原住民どもは組織となったらしいな。
名前は確か、Nation Of Rejectersと言ったか。
95 :夜空色の召喚師 [sage]:2010/09/29(水) 22:09:34.62 ID:mmjevqA0
>>93
「おー、って……」

【姿を表す様子を驚きの表情で見守っていると、視界に入ってきた突きつけられたナイフ】
【一瞬硬直後、冷や汗をかきながら両手を上に上げる】

「て、敵意はありませんよ」
96 :女性サイボーグ [sage]:2010/09/29(水) 22:14:49.63 ID:w/UHWQso
>>95
「敵意、無しと判断」
言って、ナイフを左肩に収める。
動きに無駄は無いが、どこか堅い。

「――私を尾行していた。理由を述べてください」
声からすると若い女性だが、無機質。
加えて、ヘルメットを脱がないため、表情が読み取れない。
もはや、不気味と言っても過言ではない。
97 :夜空色の召喚師 [sage]:2010/09/29(水) 22:17:17.30 ID:mmjevqA0
>>96
【ほっと安堵の息をつきながら両手を下ろす】

「えっと……そんな凄い格好をしてたから何をするのか気になってね」

【相手の言動に不思議な感覚を受けながら弁論】
【女と思われる相手の服装を見ながらそう答えた】
98 :女性サイボーグ [sage]:2010/09/29(水) 22:23:02.69 ID:w/UHWQso
>>97
「……私の暫定目的は市街地での情報収集。『凄い格好』とは?」
目的を告げ、聞き返す。
自らの服装に自覚は無いらしい。

99 :夜空色の召喚師 [sage]:2010/09/29(水) 22:27:40.02 ID:mmjevqA0
>>98
「うーん、なるほど。キミの服装はね、客観的に見て目立つんだよ」

【苦笑しながら諭すように言う】
【自分の格好も結構目立つが、それは棚においておくようだ】

「一般人が着てる服とは大分違うでしょ?それ」
100 :女性サイボーグ [sage]:2010/09/29(水) 22:36:25.46 ID:w/UHWQso
>>99
「――貴方の言う通り。これは一般市民、及び通常部隊には着用が許可されていない」
相手の突っ込みどころをスルーし、一息に言ってのける。

「――目立つのは避けたい。対処法はあるだろうか」
依然として、大仰なヘルメットを被ったまま。
体部分は武装を除けば、普通のライダースーツに見えなくも無い。
101 :夜空色の召喚師 [sage]:2010/09/29(水) 22:43:34.44 ID:mmjevqA0
>>100
「そんなのを着ようっていう一般人も中々居ないと思うけど……」
【困ったような笑顔でそう返す】

「とりあえず、量販店に売ってるような服に着替えるのと……まぁ、一番はそのメットを取ることじゃないかな?」
102 :女性サイボーグ [sage]:2010/09/29(水) 22:50:56.35 ID:w/UHWQso
>>101
「通常の衣服を着用するのは、好ましくない。戦闘能力が59〜86%低下する恐れがある」
どうやら、普通の服に着替えるのは嫌らしい。

「――了解。大気組成も問題ない。ヘルメットを外す」
ヘルメットのロックが外れる。
彼女の両手がメットを持ち上げ、両手で抱えたまま、下腹部あたりに下ろす。

いかついメットの下から出てきたのは、意外にも、儚げな表情を浮かべた、黒髪の日本女性だった。
103 :夜空色の召喚師 [sage]:2010/09/29(水) 22:57:59.34 ID:mmjevqA0
>>102
「戦闘力って……やっぱり何か大仰だね」

【相手の口ぶりにやはり苦笑で答えながら相手がヘルメットをはずすのを見守る】
【そして現れた女性の顔を見て感嘆の溜息】

「……驚いたよ、綺麗な人だね」
104 :女性サイボーグ [sage]:2010/09/29(水) 23:05:29.78 ID:w/UHWQso
>>103
「……何か?」
黒髪を揺らしながら、聞き返す。
長く伸びた髪は不自然なほどにまとまり、艶がある。

外したヘルメットは、そのまま左の小脇に抱えた。
105 :夜空色の召喚師 [sage]:2010/09/29(水) 23:07:28.54 ID:mmjevqA0
>>104
「その容姿だと、結局人の目を集めちゃいそうな気がしなくもないなぁ」
【相手に聞こえない程度に小さく呟き】

「いや、さっきよりは随分マシになったよ」
【こっちは相手にはっきりと聞こえるように】
106 :女性サイボーグ [sage]:2010/09/29(水) 23:12:00.32 ID:w/UHWQso
>>105
「――しかし、ヘルメットを外すと、対衝撃性能が42%低下する」
前半の言葉も聞こえてはいたが、特に反応は無い。

「――遅れましたが、貴方の詳細情報を求めます」
表情は露になったが、相変わらず声は無機質。
107 :夜空色の召喚師 [sage]:2010/09/29(水) 23:14:44.43 ID:mmjevqA0
>>106
「……ま、人の目を集めるのがいいか、安全を取るかは好きにするといいよ」
【結局のところ、キミの自由だからね。と付け加える】

「あ、そうだね。僕はソフィア、ソリティエ・ウィンケィル・ソフィアだよ。
 今流行の漂流者をやってるしがない召喚師だよ」
108 :女性サイボーグ [sage]:2010/09/29(水) 23:25:33.35 ID:w/UHWQso
>>107
「――私は、『深雪(みゆき)』。偵察型特殊強化兵」
以前会った漂流者に対するものより、若干簡単に自己紹介する。

「――『今流行の漂流者』とは?」
瞳孔……に偽装したレンズが動き、その言葉に反応した。
109 :夜空色の召喚師 [sage]:2010/09/29(水) 23:30:07.90 ID:mmjevqA0
>>108
「深雪さんか……特殊兵ってことはどこかの軍隊所属なんだね」
【女兵士かぁ、凄いなぁと思っている】

「ちょっとした揶揄だよ。……ひょっとして、漂流者のこと知らない?」
110 :女性サイボーグ [sage]:2010/09/29(水) 23:34:12.86 ID:w/UHWQso
>>109
「そう。私は日本軍の強化兵士」
身じろぎ一つせず、言い放つ。

「漂流者、という言葉を聞いたのは今が初めて」
考えてみれば、飛ばされてきて間もない人々としか話していない。
自分がその漂流者だ、とは考えもしてないようだ。
111 :夜空色の召喚師 [sage]:2010/09/29(水) 23:37:26.18 ID:mmjevqA0
>>110
「日本軍……聞いたこと無いなぁ、ごめんね」

「そっか、僕は自分の意思に関わらず、この地に来てしまった原住民以外を漂流者って呼んでるよ」
【自分なりの漂流者という単語への見解を述べる】

「深雪さんは、その日本って場所から漂流してきたのかい?」
【何気なしに、疑問を問いかけた】
112 :女性サイボーグ [sage]:2010/09/29(水) 23:41:19.94 ID:w/UHWQso
>>111
「――貴方の説明、及び現状況を統合する」
眼前の人間が日本軍を知らないという事実、漂流者という言葉の説明、そして質問をまとめて考える。
いちいちややこしい。

「――結論。私は、その『漂流者』に該当します。回答、肯定です」
答えは、イエス。
113 :夜空色の召喚師 [sage]:2010/09/29(水) 23:44:11.39 ID:mmjevqA0
>>112
「そっか、それじゃ同じ女の漂流者同士、よろしくね深雪さん」
【にっこりと笑うと握手を求めるように片手を差し出す】
114 :女性サイボーグ [sage]:2010/09/29(水) 23:49:07.27 ID:w/UHWQso
>>113
「……?」
差し出された手の意味が分からず、一瞬固まる。
だが、コンマ数秒後にやっと理解し、握手に応じる。

―――しかし、握手という行為は、彼女にとっては危険を孕んでいる。
サイボーグであるがゆえ、力の加減が難しい。特に、人間、しかも敵ではないのなら。

彼女にしてみれば非常に手加減してはいるが、万力で締め付ける程度には――痛むかもしれない。
115 :夜空色の召喚師 [sage]:2010/09/29(水) 23:53:58.48 ID:mmjevqA0
>>114
「……!?」
【あまりの力強さに一瞬動揺】
【しかし顔を引きつらせながらもしっかりと握手し、手を離した】

「あははは……流石軍人さん、凄い力だね」
【涙目になりそうになるのを堪えながら握手したほうの手を握ったり開いたりしている】
116 :女性サイボーグ [sage]:2010/09/29(水) 23:58:27.47 ID:w/UHWQso
>>115
「――申し訳ない。痛みますか?」
無表情で、一応の謝罪をする。

「――言い忘れました。私はサイボーグです。力の加減ができませんでした」
と、指の関節を等速度で曲げ伸ばししつつ、手を見つめる。
117 :夜空色の召喚師 [sage]:2010/09/30(木) 00:02:34.71 ID:2kzlDhg0
>>116
「いや、大丈夫だよ。平気平気」
【ほら、と手を結んで開いて】

「サイボーグ?……つまり人造人間なんだ、始めてみたよ」
【興味深そうな眼で相手を観察】
118 :女性サイボーグ [sage]:2010/09/30(木) 00:10:03.96 ID:Xbbe6kUo
>>117
「……私を含め、日本軍強化兵士は全員サイボーグ」
観察されながら、特に反応は示さず。

「私は偵察型のため、パワーは抑えてある」
119 :夜空色の召喚師 [sage]:2010/09/30(木) 00:12:05.03 ID:2kzlDhg0
>>118
「へー……日本って凄いところなんだ」
【ある程度観察し終えると満足げに頷きながら】

「パワーを抑えてそれって……凄いなぁ」
【8割の羨望と2割の苦笑の混じった表情で】

「深雪さんは、どうしてこの町に?」
120 :女性サイボーグ [sage]:2010/09/30(木) 00:18:49.36 ID:Xbbe6kUo
>>119
「もし私が破壊工作型だったなら、貴方の手は引きちぎられていた」
脅している訳では、どうやらないらしい。

「――先述の目的。情報収集の為」
「情報があまりに不足している。判断材料を増やすべき」
ソフィアを見つめたまま、一息に言う。
121 :夜空色の召喚師 [sage]:2010/09/30(木) 00:20:49.95 ID:2kzlDhg0
>>120
「それは怖いなぁ」
【表面上は笑顔で、内心冷や汗をかきながら】

「情報収集かぁ、それなら酒場とかに行ってみたらどうかな?僕の知ってるお店でよければ紹介するよ」
122 :女性サイボーグ [sage]:2010/09/30(木) 00:25:32.86 ID:Xbbe6kUo
>>121
「――酒場」
鸚鵡返しに呟く。

「私はアルコールは摂取できない」
下戸とかじゃなく、メカ的な意味で。
123 :夜空色の召喚師 [sage]:2010/09/30(木) 00:27:32.15 ID:2kzlDhg0
>>122
「うーん、そっか、機械だもんね……。それじゃあ僕と一緒に行くかい?」
【誰かと一緒に行けば別に飲む必用はなくなるんじゃないかな、と】
124 :女性サイボーグ [sage]:2010/09/30(木) 00:33:14.08 ID:Xbbe6kUo
>>123
「――了解」
提案を、受け取ったらしい。
ちなみに別に酒を飲めない訳ではなく、飲む意味が無いだけである。
125 :夜空色の召喚師 [sage]:2010/09/30(木) 00:35:56.72 ID:2kzlDhg0
>>124
「それじゃあ、今から行くかい?」
【善は急げとばかりに聞いてくる】

//次くらいで落ちてもよろしいでしょうか
126 :女性サイボーグ [sage]:2010/09/30(木) 00:38:34.08 ID:Xbbe6kUo
>>125
「――了解。問題ありません」
と、味気なく返す。
飲みに行く人間の態度とは思えない。


//OKですー
127 :夜空色の召喚師 [sage]:2010/09/30(木) 00:41:15.10 ID:2kzlDhg0
>>126
「よし、じゃあ行こうか」
【その反応を初めて酒場に行く緊張だと思い笑顔で誘っていく】
【そしてゆっくりと雨の中酒場へ向かって歩きだした……】
【酒場で彼女達は今の状況を大体把握できるだろう】
//ではここで落ちますね
//お疲れ様でした、絡みどうもー!
128 :女性サイボーグ [sage]:2010/09/30(木) 00:48:55.33 ID:Xbbe6kUo
>>127
彼女の後について、歩いていく。
ヘルメットは――どうやら、街にいる間は外す事にしたらしい。

//お疲れ様でしたーー
129 :露出多めの女悪魔/翼と尻尾は隠蔽中 [sage]:2010/10/01(金) 21:51:02.78 ID:6/c/AR6o
【眠らない大都市ロストピア・コースト】

あたしはこの街が好きだ。
いい具合に欲望に満ち満ちていて、楽しいものが一杯転がっている。
ねぐらのにしている宗教都市のお硬さに比べるのがそもそも間違っているのだけど。

今回のお仕事の内容は、「NoRをかぎまわってるヤツがいる」とわざと宣伝すること。
さっきの若いので6人目だったか。
NoRを名乗って相手を怯えさせていただけでハズれだった。

目的は二つ。
原住民にNoRに協力することが割に合わないと思わせること。
あわよくば、ホンモノのNoRを引きずり出すこと。


「ついでにからまれてる漂流者も助けれて一石三鳥〜〜♪」

今夜も女悪魔は裏路地を徘徊する。

「よくない感情も食べれて一石四鳥〜〜〜♪」
130 :SAMURAI [sage]:2010/10/01(金) 21:54:36.10 ID:oujczn6o
>>129
裏路地に一人の和服の男。
男は一人の漂流者を追いかけている。

ざしゅっ

銀の光が煌き、逃げる漂流者が地に倒れ伏す。

「……やれやれ、コレで13人目か……だりぃ」

ため息を付き刀を納める。
漂流者を殺して吐いたが、この男も漂流者だ。
131 :露出多めの女悪魔/翼と尻尾は隠蔽中 :2010/10/01(金) 21:57:52.25 ID:6/c/AR6o
>>130
「おーっと、いきなり悪いやつっぽいの発見!
 今回は当たりかーー!!」

角一つ曲がったらそこは修羅場でしt。
あの傷じゃ助からないだろなー。
というか、強そうだ!!

思わず、布で包まれた長剣を持ち直してしまった。
これはヤバい予感
132 :SAMURAI [sage]:2010/10/01(金) 22:01:39.34 ID:oujczn6o
>>131
声を聞き、振り返る。
そこにいたのは女悪魔。
しばらくの沈黙。

「……、あ!この前勝手にピザ頼んだ奴!」

指を指し叫ぶ。
足元の漂流者を蹴り、近づく。

「ようよう、元気?」
133 :露出多めの女悪魔/翼と尻尾は隠蔽中 :2010/10/01(金) 22:04:26.15 ID:6/c/AR6o
>>132
「……あ!あぁぁぁぁ!!!」

うん、確認した。
ピザをしゅんころしてたやつだ!!

「たった今、元気じゃなくなりそうだ!!」

近づかれた分だけ後退。
コイツが何してるのか理解するまで、間合いに入れたくない!
134 :SAMURAI [sage]:2010/10/01(金) 22:05:54.10 ID:oujczn6o
>>133
「ようよう、夜道は物騒だから気をつけろよ?」

サングラスを直し、意味ありげに笑う。

「んだよ、人の顔見て元気なくなるとかひどいぜ」

足元の漂流者を気にする様子もなく。
135 :露出多めの女悪魔/翼と尻尾は隠蔽中 :2010/10/01(金) 22:09:10.53 ID:6/c/AR6o
>>134
「殺したあとにそれを蹴るようなヤツは嫌いだ!!」

じりじり。
ぴたっ。
うげっ、壁だ!

「お前の方がよっぽど物騒じゃないか!!」

感情ストレートなのがいいことなのか悪いことなのか
136 :SAMURAI [sage]:2010/10/01(金) 22:11:49.29 ID:oujczn6o
>>135
「ん?ああ、『コレ』か」

足元の死体を見て。

「いや、依頼でな。どうにもコッチに来てから複数の殺人を犯してたらしい。
んでもって敵討ちに殺してくれ、てな」

死体を路地裏のゴミ箱に放りこむ。
後で回収される手はずだ。

「物騒、ねぇ。金か命が絡まねえと殺さねえぞ、俺」
137 :露出多めの女悪魔/翼と尻尾は隠蔽中 :2010/10/01(金) 22:16:30.30 ID:6/c/AR6o
>>136
「そういうのって、警察に突き出すもんじゃないの?」

う〜〜〜。よくわかんなくなってきたぞ。
敵?セーフ?どっちどっち?

「いや、それ普通に物騒だから!!」
138 :SAMURAI [sage]:2010/10/01(金) 22:19:36.01 ID:oujczn6o
>>137
「ほら、警察だと普通に捕まえちゃうだろ?漂流者の扱いって難しくてさ判決決まるまでかなり掛かるんだとさ」

ゴミ箱の蓋を閉め。

「んで、そんなの納得できねえって奴が依頼するのよ、殺してくれってさ」

特に感情もなく。

「んー、地元じゃ割とあまちゃんって評価だったんだが」
139 :露出多めの女悪魔/翼と尻尾は隠蔽中 :2010/10/01(金) 22:27:04.94 ID:6/c/AR6o
>>138
「いいのかなぁ……、そういうのって」

なんか納得いかない。
人殺しそのものには抵抗を感じないタチだけど、納得いかない。

「クリューの言ってた、『そもそも常識が違うってとこから理解しなきゃならん』って
 つまりこういうことなのかなぁ」
140 :SAMURAI [sage]:2010/10/01(金) 22:29:42.79 ID:oujczn6o
>>139
「いいんじゃね?殺しでもしなきゃどうにもならないもんもあるだろうよ」

刀を抜き、手入れを始める。

「うーん、俺のいた所って俺の世界の中でも割と最悪っつーか世の果てっつーかまぁ、そういう場所でな。
俺以上に物騒な奴はほんとたくさんいたんだぜ?」
141 :露出多めの女悪魔/翼と尻尾は隠蔽中 :2010/10/01(金) 22:36:22.85 ID:6/c/AR6o
>>140
「やっぱりよくわかんない。
 食べるためでもないのに殺せるって、実は凄いのかも」

同属には精神ENを食うヤツ以外にもいろいろいるようでs
……ちゃんとふき取ってから鞘に収めようよ。

「あたしのとこは、ある程度協調しないと共倒れだったから」

バケツの蓋をあけてみる

「なんでこの人は殺しちゃったんだろう……?」
142 :SAMURAI [sage]:2010/10/01(金) 22:39:41.56 ID:oujczn6o
>>141
「んー……金もらってるからなぁ。ある意味食べるためとも言える」

刀を吹き終わる。
うっかりしていたのだ。

「そうかい」

バケツの蓋を開けると、そこには絶望の表情を浮かべて死んだ男が居る。
胴体を深く切り裂かれており、恐らく即死だったろう。

「さぁ、ね。俺には殺人鬼の思考は理解できねぇよ、俺はあくまでも仕事で殺してるだけだしな。
そこに感情は挟まねえから。」
143 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/10/01(金) 22:41:25.57 ID:QgDC3oDO
【公開処刑場=z

せっかく私が直々に外来種を死なせたのに、誰も見に来ないのね―――。
時間が悪かったのか、それとも……殺し方が、ちょっとアレ過ぎたかしら?

【原住民の少女――アルバは赤く染まった地の上に佇む】
【地面に突き刺さる、数本の十字架=\―其処には磔にされた人の跡だけが残されていた】
【何処にも―――遺体そのものの姿は確認出来ない】

あ〜ぁ、跡形も残ってない―――こうしてみると、人って、脆いわね
早い内に次の獲物を探さないと……私が、この世界を変えないと往けないのよ……


/24:00頃までの絡みとなります……
144 :露出多めの女悪魔/翼と尻尾は隠蔽中 :2010/10/01(金) 22:44:33.98 ID:6/c/AR6o
>>142
「うーん。“こっち側”の殺人鬼と“他”の殺人鬼ってどう違うのかな」

蓋閉めた。

「こんなのばっかり10人以上かー。
 こういうのがいるからあたし達まで暮らしにくくなるんだろうなぁ」

悠々自適生活したいのに!
145 :SAMURAI [sage]:2010/10/01(金) 22:46:39.02 ID:oujczn6o
>>144
「さあ、な。能力の有る無し、とか?解らねえが」

携帯を出し、回収の連絡をしておく。

「あ、そういやお前も漂流者だったっけか。原住民組織にゃ気をつけとけよ、マジで」
146 :露出多めの女悪魔/翼と尻尾は隠蔽中 :2010/10/01(金) 22:49:53.33 ID:6/c/AR6o
>>145
「その原住民組織を引っ張り出すエサがあたしですよ、と」

だから武装しつつも無防備っぽい感じにうろつきつつ
不良ちゃんとかをドツきまわしているのである。
服装はこっちの世界で買い揃えているため、“どっち側”なのかをわからなくしてるのがミソ。

「今夜はもうちょっと歩いてからホテル帰るつもりですよん」
147 :SAMURAI [sage]:2010/10/01(金) 22:51:25.88 ID:oujczn6o
>>146
「へぇ、成程。それ武器?」

手に持つ包みを見て。

「そうかい、何なら送るかい。格安で受けるぜ、なんと缶コーヒー一本分」

砕けた調子で言う。
148 :紺の着流しの男 :2010/10/01(金) 22:51:54.53 ID:2WL.OAY0
>>145>>146
【その様子を影で聞いている男が1人】
【どうやら肩の怪我も大分よくなったらしい、ギプスが外れている】
【普段の飄々とした雰囲気は也を潜め、気配をかなり殺して隠れている】

(……なるほど、俺は見事につられたのか)
149 :死神のような青年 [sage]:2010/10/01(金) 22:53:38.61 ID:f5qOcCko
>>143
パチ、パチ、パチ――と、拍手が聞こえる。
発生元は、彼女の後ろ。

鎌を体に立てかけるように、両手で大袈裟な拍手を送っていたのは――N.O.Rのメンバー、ウィルフレッド。
彼は、心底楽しそうに――微笑んでいた。
150 :露出多めの女悪魔/翼と尻尾は隠蔽中 :2010/10/01(金) 22:56:49.94 ID:6/c/AR6o
>>147
「う〜ん……たからもの?」

なんだこの反応。
まぁ武器なんだけど……

「んにゃー。夜道は危ない方がいいので大丈夫!
 そいじゃね!!」

手ぇパタパターっと
151 :SAMURAI [sage]:2010/10/01(金) 22:59:05.12 ID:oujczn6o
>>148
気配には未だ気づかず。
しかし、男の見た目に覚えがあるだろう。
日本かぶれの外国人の様なふざけたその格好が。

>>150
「ほぉ、ずいぶんと物騒だな」

ニヤリと意味ありげに笑うが、中身がなんなのかは分かっていない。

「ん、りょーかい」

そう言うと手を振り見送る。


暫しの沈黙。

「あ、人いるのか」

覇上の居る方へ振り向く。
152 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/10/01(金) 23:00:23.33 ID:QgDC3oDO
>>149
――――。

【チラ――と、僅かに振り返るとその姿を確認する】
【確かに、彼はあの時≠フ一人だ――】

アナタは確か――ウィル……そう、ウィルね?
残念だけれど、今日集めた外来種≠ヘみんなころしちゃった―――

私だけ楽しんでしまってゴメンね?

けど―――、それだけが目的じゃなさそうね……?
153 :紺の着流しの男 :2010/10/01(金) 23:04:31.60 ID:2WL.OAY0
>>151
(……女は行ったか。男には……気づかれたようだな)
【ふぅ、と溜息をつくと姿を現す】
【どこかで見た格好の男が見えるだろう】

「……ん?お前は確か……」
154 :死神のような青年 [sage]:2010/10/01(金) 23:04:50.67 ID:f5qOcCko
>>152
「ククク……、いいんだよ、気にしなくて」
拍手を止め、鎌を右手で支える。
視線は十字架と彼女を、行ったりきたり。

「いや、考えてみればキミとあまり話してないと思ってね」
「……親睦を深めるのは、大事だろう?」
ニヤニヤとした微笑とともに、彼女へ近づいていく。
155 :SAMURAI [sage]:2010/10/01(金) 23:06:22.44 ID:oujczn6o
>>153
表れた男を見て。

「……ッ、テメェは」

腰を落し、構える。
156 :紺の着流しの男 [saga sage]:2010/10/01(金) 23:11:05.90 ID:2WL.OAY0
>>155
【男を見てこちらも身構える】

「こんなところで逢うとは……奇遇じゃないか。デートだったのか?」

【軽口を叩きながらも、片手は刀を握っている】
157 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/10/01(金) 23:11:11.75 ID:QgDC3oDO
>>154
えぇ、思えば確かに――ほかのメンバーのコトを多くは知らないのよね
共に戦う仲、お互いを知っておいた方がいいのは事実

【凛とした声でアルバは言葉にする】
【その視線は、ウィルへと真っ直ぐに向けられた――】

親睦を深めたいと思うのは、多分大事――
私も、知人や友人には優しくしないとね――…
158 :SAMURAI [sage]:2010/10/01(金) 23:12:21.52 ID:oujczn6o
>>156
「いんや、お仕事中にばったり会っただけだ」

警戒は解かず、刀に手を伸ばし、何時でも能力を発動できるようにしてある。
159 :紺の着流しの男 [saga sage]:2010/10/01(金) 23:13:48.54 ID:2WL.OAY0
>>158
「仕事か……何の仕事なのか聞いてもいいか?」

【刀からは手を離さずに、相手の足や手の動き、緊張をじっと観察】
【何か怪しい動きでもあればすぐさま抜刀するつもりのようだ】
160 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/10/01(金) 23:15:28.37 ID:f5qOcCko
>>157
「……とは言うけど、特にネタも無いんだよねぇ。こういうの苦手なんだよ」
大きな溜め息とともに。

「あの時は簡単な自己紹介だったからねぇ。どう?キミは、僕に聞きたい事とかあるかい?」
意外な発言が飛び出す。
もしかすると、これも何かの計算のうち――かもしれない。
161 :SAMURAI [sage]:2010/10/01(金) 23:16:07.32 ID:oujczn6o
>>159
「ん、殺しの依頼だな。格安で受け付けるぞ。誰の依頼でもな」

ニヤリと笑う。
相手の構えに反応し、体は動かさない。
162 :紺の着流しの男 [saga sage]:2010/10/01(金) 23:20:23.57 ID:2WL.OAY0
>>161
「殺し屋か、これで治安を守ると言う大義名分が出来たわけだ……。
 あの時の続きと行こうか?漂流者」

【ニヤリと笑うと鞘から一瞬で抜刀】
【正眼に構えるとどこから来てもいいように集中力を引き上げる】
163 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/10/01(金) 23:22:58.63 ID:QgDC3oDO
>>160
ふぅん――?

ま、いいわ――気楽に気楽に……ただお話をするだけなんだから、深く考えなくていいのよ?
アナタに聞きたいコト――と云うと

―――「漂流者をどうするべきか?」―――

【彼女のその態度は、漂流者に対して向けるものとはまるで違う――】
【正確に言えば、同じ組織の仲間であるから――なのだが】

【それだけ、彼女が真面目で律儀である事が窺える――それは勿論、悪い方向に】

私は、単純に皆殺しにすべきだと思う―――
164 :SAMURAI [sage]:2010/10/01(金) 23:23:03.75 ID:oujczn6o
>>162
「やーれやれ、俺は平和主義……」

そう言いつつも獣の笑みを浮かべ刀を抜き放つ。
構えは大上段だ。

「そういやお互い名乗っても居なかったな。俺はムサシ……いやジャック・ロドウェル。テメェは?」

気を抜かず、言葉を紡ぐ。
165 :紺の着流しの男 [saga sage]:2010/10/01(金) 23:26:08.94 ID:2WL.OAY0
>>164
「平和主義が殺し屋か。聞いて呆れるな」
【フッ、と鼻で笑いながら足を一歩踏み出す】

「ジャックか……外人の名前だな。俺は覇條一誠だ」
166 :死神のような青年 [sage]:2010/10/01(金) 23:32:28.01 ID:f5qOcCko
>>163
「皆殺し?」
顔を歪ませ、笑いかける。
同意、とは違うようだ。

「僕は……そうだねぇ。同じだけど、愉しみたいんだ」
「正直に言わせて貰うと――キミがさっき殺した漂流者達。あれでも、ぬるくてつまらないやり方だと僕は思うね」
青年の背中には、チェーンソー。
恐らく――これこそが、彼の愉しむ手段なのだろう。
167 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/10/01(金) 23:45:33.59 ID:QgDC3oDO
>>166
楽しみたい―――ね。
外来種なんて、結果的に殺せれば方法なんてどうでもいいじゃない――。
この世界に害を与える以上に、目障りだから、一刻も早く消えて貰いたいのよね―――

けど、解るわ――その気持ち

【先に殺した、その方法は単に粉微塵に消し飛ばした=\――】
【それ故に――苦痛を与えるには向いた方法とは、とても言えない】

【ジャラ―――彼女が振り返ると同時、彼女の袖口から先端が槍になった鎖が覗く】

刺して貫いて――そうすると、血が溢れる。
鎖が傷口を抉るから、痛いみたいね――磁力で傷口の周囲を爆ぜると、身を焼く痛みに悶えるの
みんな――同じ風に……同じような声を上げて最期は動かなくなるの

それが――死ぬ≠チて事なんだって理解するのに時間は要らなかったわ……
168 :死神のような青年 [sage]:2010/10/01(金) 23:56:02.06 ID:f5qOcCko
>>167
「……イイね、キミは。やっぱり、キミは素敵だ」
更に一歩、また一歩と、彼女に近づきながら、うっとりとしながら言う。
もはや、至近距離と言って差し支えない。

「キミの悲壮も、決意も、憎しみも――最高だよ」
褒めている――のだろうか?
169 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/10/02(土) 00:07:48.84 ID:TDz.N2DO
>>168
そう、ステキ―――ね……

私はそうは思わないわ――私は、何処にでも居る普通の女の子
人間だから感情もある――漂流者に対する憎しみが、少し強いだけ

【くるり――背を向けるとゆっくりとアルバは歩き始めた】
【一歩、また一歩と―――確実に】

そう、私は普通=\――私が基準なの……全部、私が決める。

アナタとはなかなか気が合いそうで、実際そうでもないわね―――
似てるけど、決定的に私とアナタとでは違う――。


―――ん、っと……話しすぎたわね。

そろそろ時間だから、私は往かせて貰うわ
それじゃ、またね……ウィル――
170 :死神のような青年 [sage]:2010/10/02(土) 00:14:41.58 ID:TanaegQo
>>169
「……クク、それでも……キミは、僕のお気に入りさ」
十字架のほうへと歩いていきながら、呟く。
肩を震わせ、笑い続けて。

「また会える日を、待っているよ」
聞こえるか聞こえないか程度の声で、告げる。

「…………さて、と。次は……折角だし、キミ達とも話そうかな?」
十字架に、フリーの左手を向ける。
左手に黒い靄がかかると、半透明の人影が……次々と、現れた。


//ありがとうございましたー
171 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/10/02(土) 00:17:32.33 ID:TDz.N2DO
>>170
/絡みお疲れ様でしたーっ!!
172 :荒地色の召喚師 [sage saga]:2010/10/02(土) 15:28:36.57 ID:FnKrsrc0
「Isa Ze ema shanei bel ……何か違うなぁ」

【風の吹き抜ける小高い丘に古ぼけた黄色のローブを纏った男が1人】
【杖を片手に何か呪文を唱えては首をかしげている】
【ここにも魔力磁場が発生しているようで、それを目当てに来た人間が辺りにそこそこ見える】
173 :白鉢巻の学ラン少年 [sage saga]:2010/10/02(土) 15:33:22.59 ID:KwUSi4Mo
>>172
「……おぉ、あれが本物の魔法使い……」

 と、そんな声が聞こえる。
 物珍しそうにローブの男を見るその声の主。
 彼は白いハチマキを頭に巻いて、学ランをボタンを留めずに着ていた。

(すげー、ラノベか漫画かでもないと見れないよこんなの。
 僕凄い体験してないかな今?)

 その視線には興味とか羨望とか色々な物が入り混じっていて。
174 :荒地色の召喚師 [sage saga]:2010/10/02(土) 15:38:30.14 ID:FnKrsrc0
>>173
「……ん?どちらさま?」

【声に振り向くと、こっちを見ている少年を発見】
【軽く伸びをすると笑顔で近付いてくる】

「僕に、何か用ですか?」
175 :白鉢巻の学ラン少年 [sage saga]:2010/10/02(土) 15:42:40.39 ID:KwUSi4Mo
>>174
「いっ、いえ。魔法使いの人――ですよね?
 僕の生まれた所だと、魔法使う人なんて見たことなかったんで……」

 呪文とか響きだけで憧れますよー、なんて言いながら笑う。

「特に用、って訳じゃあ無いんですけどね。
 ……あ、邪魔したようだったら済みません」
176 :荒地色の召喚師 [sage saga]:2010/10/02(土) 15:47:46.23 ID:FnKrsrc0
>>175
「君も異世界の人なのか。僕と一緒だな。
 僕のは魔法と言うよりも召喚術なんだけどね」
【大きな違いってわけじゃないんだけど、と笑いながら】

「いいよ、僕も丁度休憩しようと思ってたところだし」
【と言いながら地べたに腰を下ろす】
177 :白鉢巻の学ラン少年 [sage saga]:2010/10/02(土) 15:52:39.52 ID:KwUSi4Mo
>>176
「召喚術……うーむ」

 その違いがイマイチ理解出来ていない様子。INTが足りない。
 腰を下ろすのを見て、彼も地面に胡坐を掻く。

「そっちの世界って、やっぱり魔法使いの人とかいっぱい居るんですか?」
178 :荒地色の召喚師 [sage saga]:2010/10/02(土) 15:58:09.48 ID:FnKrsrc0
>>177
「魔法と召喚術の違いはちょっとしたものだから、判らないのも無理はないよ」
【苦笑しながら座ったまま杖を掲げる】
【するとどこからかパタパタと羽の生えた銀色の蜥蜴が飛んできて、杖の先に止まる】

「僕のいた世界は魔法使いばっかりだったよ、それ以外の人は殆どいなかったね。
 君の居た世界はどうなんだい?」
179 :白鉢巻の学ラン少年 [sage saga]:2010/10/02(土) 16:03:51.87 ID:KwUSi4Mo
>>178
「へぇ……そうなんですか――」

 感心したように頷いて、飛んできた蜥蜴に目を丸くする。

「――お、おぉ、この感動をなんて表せば……っ!」

「僕の居た世界は……そうですね。
 灰色の建物がたくさん並んで、人は時間通りに動いて。
 それに少しの能力者が混じっている――って感じだったらしいです」

 まるで他人から聞いたような、自分の体験では無いようなその言い方。
180 :SAMURAI [sage]:2010/10/02(土) 16:07:07.88 ID:BUV7/VMo
>>165
「金と自衛のタメ以外にゃ殺さねーっつーの」

軽口を叩き、刀を握る手に力を込める。

「じゃ、覇條。いく……」

言葉は途中で消え、姿が消える。

「ぜッッッ!」

目の前に現れ、上段からの振り下ろしを放つ。
181 :荒地色の召喚師 [sage saga]:2010/10/02(土) 16:07:28.90 ID:FnKrsrc0
>>179
「はは、残念。これも召喚獣だけど、君がくる前に呼び出しておいた奴なんだ」
【な、ゲーティア。と呼ぶとゲーティアと呼ばれた蜥蜴が少年の頭へと向かって飛んでいく】

「へぇ、時間に厳しいところだったんだね。……ところで、どうして伝聞形式なんだい?」
182 :白鉢巻の学ラン少年 [sage saga]:2010/10/02(土) 16:13:36.04 ID:KwUSi4Mo
>>181
「いやいや、もう召喚術で呼び出した、ってだけでもう相当……おぉお……」

 ぴと、と蜥蜴が黒い髪に乗っかった。
 そーっと手を近づけてみたりして。

「そうじゃない国も在ったみたいですけど、僕が生まれたところはそうだったらしいです」

 と、また人づてのように言って、

「……あー、どうも“こっち”に来た時に記憶を失くしちゃったみたいで。
 生まれた世界のこと、僕の能力のこと、そして名字だけが、僕に残りました」

 記憶喪失の少年はそう言うと、笑って続ける。

「まぁ、その辺りは考えてても仕方ないですし。
 気楽にやってくつもりです」
183 :荒地色の召喚師/紺の着流しの男 [sage saga]:2010/10/02(土) 16:26:04.08 ID:FnKrsrc0
(同時進行お許しください!)
>>180
「ッ!」
【流石に消えてからの反応なので一瞬遅れての防御】
【上段からの斬りに刀をかち合わせる】
【そしてその状態から力を込めて相手を弾き飛ばそうとする】

>>182
「噛まないから安心して触っていいよ」
【蜥蜴は眠たそうに眼を閉じたままなされるがままにされている】

「記憶喪失……なのか、大変だね」
【同情するような声色で】
「そういうのに詳しい友達がいるんだけど……今何処に居るやら」
184 :SAMURAI [sage]:2010/10/02(土) 16:28:20.48 ID:BUV7/VMo
>>183
「流石」

短く声を漏らし、そのまま距離を取る。
刀は中段。
そのまま相手の出方を待つ。
185 :白鉢巻の学ラン少年 [sage saga]:2010/10/02(土) 16:29:24.23 ID:KwUSi4Mo
>>183 //了解致しましたー
「やばい蜥蜴超かわいい」

 ニコニコしながら蜥蜴を撫でる。

「記憶がなくてもギリギリ何とかなるのがこの世界……なんですかね」

「……詳しい友達……“こっち”の人ですか?」
186 :荒地色の召喚師/紺の着流しの男 [sage saga]:2010/10/02(土) 16:35:57.78 ID:FnKrsrc0
>>184
「貴様の能力がどんなものかは大体察しが付いている。前回のような油断は無いぞ」

【スッ、と刀を横向きに構える】
【そして刀を連続で方向を変えて高速で振るう】

「秘刀――閃光 乱れ射ち――!」
【覇條自身の前方をカバーするように五本の衝撃波が放たれた】

>>185
「ゲーティアって言うんだ。蜥蜴なのか龍なのかはよくわかんないけど」
【撫でられながら『ファー』と欠伸をする蜥蜴を見ながら】

「確かに、自分の今までの知識があまり通用しない世界だよね……
 でもやっぱり大変だと思うよ、頑張ってね」

「いや、僕と一緒の世界から来た奴なんだけどね。
 そいつを探しに来たんだけど、てんで何処にいるかつかめないんだ」
【はぁ、と溜息】
187 :SAMURAI [sage]:2010/10/02(土) 16:39:46.80 ID:BUV7/VMo
>>186
「ハッ、俺だってただのうのうと暮らしてたわけじゃねえさ」

ニヤリと笑う。

「我流――」

相手が動くと同時、手首がピクリと動く。
それは、動きの始まり。

「銀光乱舞!」

銀光が煌き、衝撃波と撃ちあう。
瞬間に10度の斬撃。
最小の動作開始からの連続斬撃だ。
188 :白鉢巻の学ラン少年 [sage saga]:2010/10/02(土) 16:43:53.74 ID:KwUSi4Mo
>>186
「へぇー……確かに、羽の生えた蜥蜴は見た事も無いですね」

「何も無いってのは、何でも出来るって事だ――とか何とか。
 ……はい、頑張ります」

 少年は笑って言う。
 その言葉には、確りとした決意が垣間見えた。

「あー。ここは広いですし、人を探すだけでも大変ですよね」

 うーん、と唸って腕を組む。
189 :荒地色の召喚師/紺の着流しの男 [sage saga]:2010/10/02(土) 16:50:41.82 ID:FnKrsrc0
>>187
「……ほう!」
【驚きの声。だがしかしそこには明らかに喜びの色が混じっていた】
【高い技量を持った相手と戦えるのだ。武道の道に立つものにとってこれ以上の喜びはあるまい】
「いいぞ、漂流者。いやジャック!もっとお前の力を見せてくれ!」

【刀を再び構えると、今度は地面に向け叩きつける】
「秘刀――竜昇――!」
【そして高く飛び上がり、上からジャックを見下ろす状態に】

>>188
「不思議な生き物なんだよ……呼び出した僕にもわからなくてね」

「何も無いのは何でもできる事か……あいつが好きそうな言葉だなぁ。
 僕も応援するよ。頑張ってな」
【笑顔で肩を叩く】

「そうなんだよな……君もどこかで見かけたら僕に教えてくれないかな?
 こう……黒色のローブの女なんだけど。僕みたいな杖を持った」
190 :SAMURAI [sage]:2010/10/02(土) 16:53:21.04 ID:BUV7/VMo
>>189
「能力を最大限活用させてもらうぞ!」

上に舞い上がる覇條を見て叫ぶ。

「刀だけとは思うなよ」

懐から10本ほどの細身の投げナイフを取り出す。
次の瞬間右腕が振れ、ナイフが消える。
覇條に向かって凄まじい勢いでナイフが飛んでいく。
191 :荒地色の召喚師/紺の着流しの男 [sage saga]:2010/10/02(土) 16:55:51.19 ID:FnKrsrc0
//す、すいません。急用落ちー!!
//二時間後くらいになら戻ってこれるかもです……お2人とも、申し訳ない!
192 :白鉢巻の学ラン少年 [sage saga]:2010/10/02(土) 16:56:38.67 ID:KwUSi4Mo
>>189
「とことんよく分かんないですね、魔法とか、召喚術ってモノは」

 蜥蜴?を掌に載せて、まじまじと見つめる。

「黒いローブで、杖……
 ……その人って髪長かったりしませんか?」

 人違いかもしれないんですが、と補足して、彼は訊ねる。
193 :白鉢巻の学ラン少年 [sage saga]:2010/10/02(土) 16:58:14.94 ID:KwUSi4Mo
>>191
//了解しましたー。それではまた後ほどノ
194 :SAMURAI [sage]:2010/10/02(土) 16:59:59.40 ID:BUV7/VMo
>>191
//了解です、ではまたあとで
195 :荒地色の召喚師/紺の着流しの男 [saga sage]:2010/10/02(土) 19:39:43.49 ID:RpMaGDw0
>>190
「貴様の能力は身体能力強化、もしくは時間圧縮の類と見ているが、どうだ?――閃光――」
【ナイフに対して放たれるのは、先ほどと同じ衝撃波】
【威力を高めた物を一本だけ放ち、ナイフをまとめて地面へ叩き落す】
【さらにそのまま落ちてくる速度を利用して切り裂こうと刀を構える】

>>192
「まぁ、使っている僕等もまだまだ未知の領域が多いからね。
 魔法や召喚術を全部知り尽くそうなんて土台ムリなんじゃないかな」
【ま、ムリでもそれを目指しているのが僕らなんだけどね、と付け加え】

「ん、そうそう。黒いローブで背中まで黒い髪が届いてたな。
 んでもって自分のことを僕って言ってるんだよ……って、知ってるの?」
196 :SAMURAI [sage]:2010/10/02(土) 19:42:12.71 ID:BUV7/VMo
>>195
「へぇ、勘がいいじゃねェか」

感心した声色で答える。

「だが……秘密だ」

そう言うと、刀を構え、落ちてくる覇條を待ち構える。
197 :白鉢巻の学ラン少年 [sage saga]:2010/10/02(土) 19:48:15.75 ID:KwUSi4Mo
>>195
「……や、なんか格好良いですね。そういうのって」

「あー、はい。この間あっちの街で――」

 と、少し遠くに位置する街を指差す。

「――見かけましたよ。今も居るかは分かんないですけど。
 それでも手がかりぐらいには」


「……あ、明日の準備が……。済みません、ちょっと僕はこの辺で。
 会えるといいですね、お友達」

 頭を下げ、蜥蜴をその辺にそっと置いて、少年は走り去った。
198 :荒地色の召喚師/紺の着流しの男 [saga sage]:2010/10/02(土) 19:50:25.98 ID:RpMaGDw0
>>196
「まぁ、普通は答えんだろうな。……秘刀――閃光 乱れ打ち――派生 獄門――!」
【落下していく途中で、刀が届くか届かないかという距離から放たれるのは、再びの衝撃波の雨霰】
【さらに着地と同時に周囲の砂や埃などが目隠しのように宙を舞う】
199 :荒地色の召喚師/紺の着流しの男 [saga sage]:2010/10/02(土) 19:53:10.54 ID:RpMaGDw0
>>197
「……本当かい!?ありがとう!」
【思いもよらずもたらされた情報に歓喜してお礼を言う】
【まさかこんなところで手がかりがつかめるとは】

「あ、もう行くのか。それじゃあ、またね!ありがとう!」
【手を振って走り去っていくのを見送った】
//お疲れ様でした。途中でどうもすいません!
200 :SAMURAI [sage]:2010/10/02(土) 19:53:48.07 ID:BUV7/VMo
>>198
「だーッ!やっぱし強いなテメェッ!」

総叫ぶと、姿が消える。
10メートルほど後ろに移動していた。
しかし、動き始めが遅かったのか右肩から血がにじんでいる。

「……一応防刃繊維で出来てるんだがなぁ」
201 :紺の着流しの男 [saga sage]:2010/10/02(土) 19:58:06.49 ID:RpMaGDw0
>>200
「一応これでも、病み上がりなんだがな!」

【答えるように声を張り上げ、自分もその場から距離をとり煙幕の中から抜け出す】
【相手の位置が分からない以上うかつには動けず、刀を正眼に構えなおし相手の攻撃に備える】
202 :SAMURAI [sage]:2010/10/02(土) 20:01:00.18 ID:BUV7/VMo
>>201
「病み上がり……だったら今のうちに決めねえと次は逆に危ないか……」

そう呟くと、刀を構え駆け出す。
いまだ姿が消えることはない。
203 :紺の着流しの男 [saga sage]:2010/10/02(土) 20:03:21.77 ID:RpMaGDw0
>>202
【相手の行動を知ってか知らずか、再び刀を強く地面にたたきつける】

「秘刀――竜昇――!」
【上からジャックの姿を探すつもりらしい】
204 :SAMURAI [sage]:2010/10/02(土) 20:04:58.27 ID:BUV7/VMo
>>203
刀を地面に叩きつける音が聞こえる。

(ッ!また上か)

懐を探り、ナイフの本数を調べる。
あと10本。
そのうちの2本を握り、上空へと投げ放つ。
205 :紺の着流しの男 [saga sage]:2010/10/02(土) 20:09:05.16 ID:RpMaGDw0
>>204
「……チッ!そこか!」
【放たれた2本のナイフは、覇條の横から飛んでくる】
【真横からのナイフに反応が遅れ、片方をはじき落とすがもう片方がわき腹を切りつけていく】
【だがそれで相手の方向を把握、ジャックの方向へ向き直った】
206 :SAMURAI [sage]:2010/10/02(土) 20:13:53.55 ID:BUV7/VMo
>>205
「発見……!」

ニヤリと笑い、地面を蹴る。

「行くぜ……」

刀を能力で振り上げる形へと導く。

「我流――」

能力は発動しない。
発動する直前の全てを置き去りにする加速の感覚。
そこで発動を留める。

「――銀光ッ!」

彼我の距離は5メートル。
刀の間合いではない。
しかし、ジャックの能力は一つの応用へとたどり着いた。
細かく能力を発動させることによる擬似加速。
それにより、音速を超えた刀身は衝撃波を発生させる!!
覇條の技ほど洗練されては居ないが、力任せに放たれたその衝撃波の威力は、威力ノミで言えば相手の閃光異常だろう。
207 :紺の着流しの男 [saga sage]:2010/10/02(土) 20:19:30.75 ID:RpMaGDw0
>>206
「……受けて立とう」

【相手の構えを見て、落下しながらスッと刀を構える】
【その体制は、居合い抜きの物ではなく、明らかに閃光の構え】
【同系統の技で真っ向勝負をしようというのだろう】

「秘刀―――閃光 乱れ打ち―――!!」

【そして放たれる複数の衝撃波】
【衝撃波同士がぶつかり合い、お互いの衝撃波がお互いを殺しあっていく】
【その結果―――勝ったのは】
208 :SAMURAI [sage]:2010/10/02(土) 20:25:20.55 ID:BUV7/VMo
>>207
衝撃波同士のぶつかり合い……。
そして、相手の放った閃光と、ジャックの銀光が喰らいあう。
ジャックの銀光が打ち破られ、閃光がジャックを襲う。

「ッ!!」

ぱっ、とコンクリートの地面に赤い花が咲く。
首筋に大きな傷が出来た。

「……ッ……ッおおおおおおおおおおおお!!」

叫び、痛みを堪える。

「負けねえ、負けねえぞ。こんなところで喰われてたまるか」

首筋への衝撃波の余波で、サングラスが吹き飛んでいた。
サングラスの奥の顔は未だ少年と言えるほどの童顔で、優しげな顔の作り。

「おおおおおおおおおおおおおおおお!!」

鮮血をその場に残し、姿が消える。
能力の使用だ。
未だ姿は見えず、何を仕掛けてくるか検討も付かない。
209 :紺の着流しの男 [saga sage]:2010/10/02(土) 20:30:14.48 ID:RpMaGDw0
>>208
「……!」

【相手の顔を見て驚く。……まだ少年!?】
【その驚きが、ほんの一瞬の隙を生んだ】
【通常ならば刀を振るうにも満たない時間。だが、能力を使って仕掛けるのであれば十分過ぎるほど】
【本来ならば生まれない隙……命取りともいえる隙が、覇條の心の迷いから生まれた】
210 :SAMURAI [sage]:2010/10/02(土) 20:34:27.93 ID:BUV7/VMo
>>209
「ッ!」

覇條の正面に現れる。
構えは大上段。
ジャックの最も得意とする構え。

「負けねえええええええエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエえェエェェェェッェェ!」

擬似加速を以てする神速の振り下ろしが放たれる。
技名は、白銀流星。
白銀の軌跡を残しながら、刀身が振り下ろされていく!
211 :紺の着流しの男 [saga sage]:2010/10/02(土) 20:40:05.77 ID:RpMaGDw0
>>210
「しまっ……!」

【唐突に現れたジャックの姿に反応が致命的に遅れる】
【あわてて刀を横向きに構え……間に合う、否、間に合わない】
【不完全な守りの構えを崩され、胴体を激しく斬りつけられて地に叩きつけられる】

「ぐがっ……はぁっ…………!」

【傷は決して浅くなく、切り口からは骨もうっすら見えている】
【激しくもがきながらも、決して刀は離さずに地面をのた打ち回っている】
212 :SAMURAI [sage]:2010/10/02(土) 20:43:33.38 ID:BUV7/VMo
>>211
倒れた覇條を見下ろす。
ジャックも首筋からの出血が激しく、意識を今にも失いそうだ。

「……、今回は、俺の勝ち、だな」

ひゅーひゅー、息をしながら呟く。
213 :紺の着流しの男 [sage saga]:2010/10/02(土) 20:48:47.13 ID:RpMaGDw0
>>212
「おの……れぇ……っ」

【傷口を押さえながらも必死で立ち上がるが、こちらも虫の息】
【半分気合で立っているようなもの。もはや刀を振るう余力は残されていまい】
【だが、それでも気丈に刀を構え少年――ジャックを見据える】

「斬る……必ず!」

【一歩踏み出し、刀を振り上げたところで……片膝を地面に付いた】
【意識は失っていないようだが、もう戦闘はできそうにない】
【憎らしげな目でジャックを見上げてくる】

【ようやくあたりの住民が騒動に気づいたらしい、辺りに悲鳴や怒号が上がり始めた】
214 :SAMURAI [sage]:2010/10/02(土) 20:51:52.19 ID:BUV7/VMo
>>213
「ッ……」

足元がふらつく。
そして、懐の携帯が鳴った。

「……ああ、漂流者の暗殺は終了したよ、本部?いや今日は帰る」

電話に出てそう言うと膝をつく覇條を見下ろし。

「……じゃあな、次は[ピーーー]から」

そう言うと、辺りに血を残して姿を消していった。
215 :紺の着流しの男 [sage saga]:2010/10/02(土) 20:54:16.87 ID:RpMaGDw0
>>214
「待……て……」

【引きとめようと手を伸ばすも、だんだんと視界が狭まってくる】
【そしてふっと電池が切れたようにその場に倒れこんだ】
【辺りの住民があわてて駆け寄ってきて病院へ搬送されていく――】

【集中治療室行きEND】
//お疲れ様でした!絡みどうも!
216 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 [sage]:2010/10/02(土) 22:38:07.18 ID:cQMakxko
ひっそりとした街のうら寂れた酒場。
牛骨に似ていなくもない、大きな謎の頭蓋骨を頭にかぶり、カウンター席で酒を飲んでいる小柄な男が居る。
店にも男にも似合わない、グラスにフルーツが突き刺さったトロピカルなカクテルをストローでちゅーちゅーしていた。

新たな客が入って来ると、入口に視線を走らせ、目が合うと泳がせる。
時たま別の席から「漂流者」「余所者」という声が聞こえると、あからさまに身を縮め、耳をそばだてる。
窓から見える外の景色を眺めてみたり、店に掲げられたコルクボードを何度も確認してみたり。

その様子は、ありていに言って不審者だった。
217 :百年戦争の兵士 [sage]:2010/10/02(土) 23:08:09.51 ID:TanaegQo
>>216
酒場に、ドアを蹴り開けるようにして男が入ってくる。
無精ひげが伸びているが、軽装の鎧とマントのようなボロ布を着込み、隙の無い雰囲気を漂わせている。
その迫力に、他の客は静まり返った。

「……何でもいい、強い酒をよこせ」

と、骨を被った男の右隣に乱暴に腰掛け、マスターに注文する。
218 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 [sage]:2010/10/02(土) 23:16:33.75 ID:cQMakxko
>>217
余りにも粗暴な(ガウンオにはそう見えた)侵入方法に、ガウンオは震え上がった。
更に男自身の只ならぬ気配を感じ取り、店の中のどの客よりも大げさにビビるビビる。
しかも硬直していたら隣に座られてしまった。そのままカクテルに手をつけず、呆然と兵士を見詰める。

兵士からすれば……隣の、異様な風体の男がこちらをジッと見つめている形になるわけだ。
219 :百年戦争の兵士 [sage]:2010/10/02(土) 23:27:36.68 ID:TanaegQo
>>218
店主からウィスキーとグラスを渡され、こぼれるのも気にせずに注いで、一気にあおる。
その勢いのまま、ガン、と乱暴にグラスを置き、ふーっと深く息を吐く。

「……何だ、貴様、漂流者がそんなに珍しいか?」

左手側、骨をかぶった男と兵士の間に長剣を立てかけながら、じろりと一瞥して言う。
220 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 [sage]:2010/10/02(土) 23:41:07.05 ID:cQMakxko
>>219
豪快な飲みっぷりを阿呆のように見つめていた。
テ−ブルに叩きつけられたグラスが大きな音を立て、またしてもビクッ、と肩を振るわせる。
と、突然声をかけられた。

「い、い、いや、べ、別にそういうわけじゃない。………お、俺もそうだし」

大きな頭蓋骨の眼窩の奥に覗くガウンオの瞳は、外からでは見づらく、感情を読みづらい。
しかしその声色や身振りから、彼が狼狽しているのは容易に見てとれた。
確信は持てないが、長剣にも目が行ったようだ。
221 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/10/02(土) 23:48:09.30 ID:TanaegQo
>>220
「だろうな。そんな訳の分からない格好をしてるぐらいだ、漂流者としか思えん」
グラスに酒を注ぎながら、あっさりと言い放つ。
訳の分からない格好は、お互い様……かもしれない。

「だが……貴様は『戦士』じゃないな。殺気を感じない」
グラスの半分ほどを飲み干し、唐突に。
222 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 [sage]:2010/10/03(日) 00:00:09.37 ID:2I6RKj6o
>>221
「そ、そうか?……あ、あ、あんたの恰好は普通だな。割と」

ガウンオの眼からすると、目の前の兵士は纏う雰囲気こそ凄まじいものの、格好は普通の兵士だ。
きっとこの街にも似たようなのが居るんじゃないだろうか、そう考えている。
彼の生まれた世界の価値観からしても、違和感あるものではない。

「そ、そうだな。お、俺は魔術師だ。そ、そ、それもインドアな研究型。た、戦いはほとんどしない」

『戦場に生きる者』という意味でも、『剣と鎧を用いる者』という意味でも、ガウンオは戦士とは程遠い存在だった。

「あ、あ、あんたはどう見てもその筋の人だよな。……き、騎士か? それとも、よ、傭兵か?」
223 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/10/03(日) 00:12:49.43 ID:9aBkElwo
>>222
「どちらでもない。……その辺でくたばる、どこにでもいる普通の兵士だ」
騎士でも傭兵でもなく、一山いくらの兵士。

「……また魔術か、やれやれ」
溜め息をつき、酒を一口飲む。
そろそろ、魔術とか魔法とかいう言葉に抵抗が無くなってきたかもしれない。
224 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 [sage]:2010/10/03(日) 00:17:14.82 ID:2I6RKj6o
>>223
「ふ、普通の兵士? あ、あ、あんたが?
あ、あんたの故郷じゃあんたみたいなのが山ほど居るのか? ど、どんな軍隊だよ」

恐ろしい世の中だ。自分は到底生きていけそうにない。
いや……そんな戦乱の世なら、半端に平和な世の中より上手く生きていけるかもしれない。自分の場合は。

「ま、魔術は嫌いか? ま、まあ、気持ちは分からんでも無いな。
で、で、でも、俺は見知らぬ相手に、い、いきなり魔術を施したりする事は無い……そ、そんなに毛嫌いしないでくれ」
225 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/10/03(日) 00:29:13.00 ID:9aBkElwo
>>224
「……さぁな。俺のようなのが何万人いても、100年間も戦争が続いていたらしい」
グラスに酒を注ぎつつ。
飲みすぎだろう、どう考えても。

「嫌い以前に……俺の世界に、魔術なんて無かったのでな。
自称魔術師の、胡散臭いバアさんなら見た事があったがな」
好き嫌いじゃなく、どうにも信じきれないらしい。
226 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 [sage]:2010/10/03(日) 00:35:58.18 ID:2I6RKj6o
>>225
「そ、そうか……あ、あんたらみたいなのが沢山居たら、た、確かに戦争が長続きしそうな気もするな。
そ、それにしても飲む量多いな。よ、酔わないのか?」

そういえば自分が飲むのを忘れていた。
細いストローでカクテルを飲む。口も頭蓋骨に隠れているので、ストローでないと飲めないのだ。
外せよとか言ってはいけない。

「そうか………」

魔術が信じられない、という男の言葉を聴き、何か思案を始める。
やがて、何を思いついたのか妙な事を口走った。

「あんたが殺した人数、当てて見せようか?」
227 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/10/03(日) 00:40:40.36 ID:9aBkElwo
>>226
「……言われてみれば、少し暑くなってきたな」
もうボトルを半分くらい空けている。
だが話し方はしっかりしており、少し顔が赤くなっているだけだ。

「ほう?……面白い。やってみろ」
殺した人数は、だいたい400人。
そのほとんどが、イングランドの長弓兵。矢の雨を掻い潜り、次々と斬って捨てた。
228 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 [sage]:2010/10/03(日) 00:51:11.06 ID:2I6RKj6o
>>227
「お、お、俺ならアル中で死んでてもおかしくないぜ。ぜ、全部ションベンになって出ちまうんじゃねえのか?」

兵士よりもかなり先に店に居たにもかかわらず、丁度その時やっと一杯目のカクテルグラスを空にした所だった。
新たにマスターに注文するが、同じようにストローを使うトロピカルなカクテルだ。

「……ちょ、ちょっと『視た』だけでも100人以上殺してるのが分かるぜ。よ、400前後か? 500は行ってないように見える。
お、『怨念』が体中に纏わりついているな。だ、だが何かが取り憑いてるわけじゃねえようだ。が、害を及ぼす『カタチ』にはなってねえな」

ガウンオ・イシャタは、霊媒師であり死霊術師でありネクロマンサーでありエクソシストである。正確には、それらの間に在る存在とでも言おうか。
死者を時には導き、時には癒し、時には対話し、時には協力し、時には昇天させ、時には使役し、時には滅[ピーーー]る。
同業者と比べて『支配』『破壊』には劣るものの、『対話』『同調』には優れたものを持っていた。

「も、もしその剣をじっくり鑑定させてくれるなら、ひ、一桁までキッチリ出して見せるが……辞めておいた方がいいかもな」
229 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/10/03(日) 01:01:01.86 ID:9aBkElwo
>>228
「なるほど、確かに気分が悪くはなってきた」
今さら酒が回ってきたらしい。
だが、特に態度に違いは無い。

「……しかし貴様のそれはなんだ、ジュースか?」
男の飲んでいるそれを睨みつけて。

「そんなに殺していたか?……全く、そんなに戦っているのだから爵位ぐらいくれても良かっただろうに……」
「……ああ、そこまで詳しくは知りたくない。――知ったところで、どうせ背負えない」
若干愚痴を交えつつ、はき捨てる。
230 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 [sage]:2010/10/03(日) 01:08:46.03 ID:2I6RKj6o
>>229
「こ、ここで吐いたりするなよ」

ガウンオの方は殆ど酔ってないように見える。
酒量が少ないので当然だが、弱過ぎてこのペースでしか飲めない、というわけでは無さそうだ。

「か、カクテルだ。ほ、ほら、俺はコレ着けてるだろ? す、ストローで飲んで違和感が無いのが良いんだよ」

「た、た、確かに、戦場で自分が殺した数を数えている戦士は居ねえか。食ったパンの枚数を数えるようなもんだ。
しゃ、爵位はどうか分からんが、く、勲章くらいは貰えても良さそうだ……」

「そ、そうだな。それが良い。き、気にしないことだ。
……し、信じてくれたか? 魔術の事」

実際は、魔術と呼べるほどの事はしていないのだが。
死霊術師である彼にとって、この程度は基本技能だ。呼吸のごとく易しい。
戦士で例えれば、剣を振る行為に相当するだろうか。
231 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/10/03(日) 01:21:02.99 ID:9aBkElwo
>>230
「……この前の女といい、どうやら……本当に、魔術は存在するようだな」
未だに釈然としないが、一応納得する。

「俺の名はジルベール。……しかし、それは一体何の骨なのだ?」
名乗りつつ、問う。
骸骨的な物には慣れていたが、彼にも分からないようだ。
232 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 [sage]:2010/10/03(日) 01:32:44.84 ID:2I6RKj6o
>>231
「あ、あんたの世界では無かったのかもしれないな。こ、ここじゃ常識は通用しねえってことだろう」

「め、珍しい名前だな。あ、あんたの世界じゃ普通なのか? お、俺はガウンオ・イシャタ。よろしく。
こ、これか? じ、実は良く分からない。店で見つけたんだ。て、店主も出どころは分からないと言ってた。
ふ、古過ぎて俺じゃあ魔術を使ってもこの持ち主の正体を知る事は出来ない。
………かっこいいだろ?」
233 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/10/03(日) 01:46:19.64 ID:9aBkElwo
>>232
「ふむ、なるほどな」
魔術に限らず、様々な事を考えさせられる。
実に、興味深い世界だ。

「…………普通の動物の骨ではないな。そんなのは見た事が無い」
じろじろと、彼が被った骨を観察しつつ。
その合間に、ボトルに残った酒をラッパ飲みする。

「……さて、俺は行く。記念代わりに、奢ろう。どうせ、使い道は他に思いつかん」
言って懐から袋を取り出し、この街の通貨を、多めにカウンターに置く。
以前手に入れた宝石を、換金したらしい。
234 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 [sage]:2010/10/03(日) 01:52:56.87 ID:2I6RKj6o
>>233
「あ、あんた自身でさえ、ほ、他の世界の常識から外れた存在かもしれないぜ?
た、例えば俺とあんたで、じ、人体の構造自体が異なっていて、な、殴っただけで空の彼方に飛んで行っちまうかも知れねえ」

魔法や異能、超科学だけが世界の違いではない。
もし、基本的な物理法則が異なれば、自然とそこで生きる人間たちも似て非なる存在になる筈。

「あ、ああ。も、もしかすると、ど、動物の骨を適当にくっつけて作った物かも知れねえな。
つ、繋ぎ目とかが無いから、た、多分違うとは思うが、か、可能性はある」

「お、おいおい。いいのかい? わ、悪いな。有難く頂いておくよ。
……しょ、正直、初めてあんたを見た時、ご、ゴロツキか何かだと思ってたよ。と、とんでもない間違いだったな」
235 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/10/03(日) 02:01:03.30 ID:9aBkElwo
>>234
「……確かにな。以前野盗を殺したら、緑色の血が出てきた」
長剣を左手で拾い上げ、立ち上がる。

「フッ……行き場所を失った兵士など、その辺のゴロツキと変わるまい?」
自嘲的に笑みを湛え、言った。
「ではな、ガウンオ・イシャタ。……しかし、呼びにくい名前だな」

と、失礼な事を言いつつ、酒場から出て行った。
他の客から好奇の視線を集めるが、まるで気にせず、堂々と。


//絡みありがとうございましたー!
236 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 [sage]:2010/10/03(日) 02:06:17.45 ID:2I6RKj6o
>>235

「そ、そういう意味で言ったんじゃねえさ……例えあんたがゴロツキだったとしても、あ、あんたは良い人だ。
……そ、そんなに呼びにくいか? 故郷じゃ割とありふれた名前なんだが」

酒場を抜ける彼の後ろ姿を見送った。

//こちらこそありがとうございました!
237 :リオート(EnTrance) [saga]:2010/10/03(日) 14:08:06.98 ID:Nu6.YgDO
【路地裏】

………………。

どうやら、上手く逃げられたらしい。
―――だが、こんな生活が続けばいずれは……

【氷を思わせるような、淡い蒼の髪の彼女はポツリ――呟いた】
【彼女の体中に、浅い傷がいくつも出来て、血を滲ませている】

私たち漂流者が一つにならなければ―――生き残るのは難しい。
生きるには戦い続けるしか、ない

【その左腰に携えた剱を――そして右腿の銃をチラ、と眺めて】
238 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/10/03(日) 14:20:04.02 ID:Nu6.YgDO
>>237
/やべ、用事が入ってしまったので落ちます……
/申し訳ない……
239 :SAMURAI [sage]:2010/10/03(日) 14:20:51.69 ID:OfsEe4Uo
>>237
路地裏を歩く和服の男。
全身にはびっしりと包帯が巻かれている。
歩きもおぼつかず、ふらふらとしている。

「……ちっ、商売上がったりだ」

壁に手を付き息を吐く。
首筋の包帯にじわり、と血がにじむ。
ふと、前を見ると見覚えのある少女が。

「……雨音、か?」

少女を見て声をかける。
240 :SAMURAI [sage]:2010/10/03(日) 14:21:28.23 ID:OfsEe4Uo
>>238
//おおう……なんという時間差……了解でーす
241 :見習い魔法使い :2010/10/03(日) 20:07:08.12 ID:/7X7MkSO
おししょーさまー!!
おししょーさまー!!
【声の限りに叫んでから立ち止まり、ぜえぜえと肩で息をして周囲を見回す子供がひとり】

おーしーしょーさーまー!!!!
【今までの倍ぐらいの声を張り上げ、げほげほと咳き込みうずくまった】

うぅ…ちくしょう…
使い魔でも寄越せばいいのにィ…なんでぼくが…
【ぶつぶつ呟きながら噴水の水をくたびれた杖でばしゃばしゃいじった】
242 :見習い魔法使い :2010/10/03(日) 21:12:46.80 ID:/7X7MkSO
ふ…ふぁ…ふぁっくしょん!!うーさみー…
【ぶるぶると身震いし、フレイムを唱えた】

ここどこー!!
【淋しさを紛らわせるために叫んだ】
243 :目付きの悪い浮浪児 [sage]:2010/10/03(日) 21:15:23.51 ID:OfsEe4Uo
>>242
「……うるせェ……」

ボロボロのジーンズとフード付きパーカーを着てフードを深く被った少年が横目で子供を見て呟く。
その手には毛布が握られており、寝床を探してさまよっているようだ。
歳の頃は10にも見たないほどだろう。
244 :見習い魔法使い [sage]:2010/10/03(日) 21:19:51.05 ID:/7X7MkSO
>>243
!?
【呟きに即座に反応する。エルフ属の彼は耳がいいのだ】

あ!
【浮浪児を見つけると無邪気に笑って近づいていった】
ねえねえ、ここがどこかわかる?
おししょーさまのお家を探してるんだけど。
【毛布をちらっと見た。暖かそうだ。羨ましい…】
245 :目付きの悪い浮浪児 [sage]:2010/10/03(日) 21:22:36.70 ID:OfsEe4Uo
>>244
耳を塞ぎ、フードの奥で舌打ちをする。

「うるせェつってんだろ。黙って喋れ」

毛布を自分の肩に羽織る。

「ここ?街の広場だな。……なるほど、漂流者か」

一瞬フードの奥の瞳が蒼い光を放ったがすぐ消える。
246 :見習い魔法使い :2010/10/03(日) 21:26:04.07 ID:/7X7MkSO
>>245
まあまあ…いいじゃん!
(にっこり笑う。)

街の広場?漂流者…?
あれ、ぼく森の中にいたはずじゃ…もしかして道を間違えちゃったかな?
(腕組みをして考える。)
247 :目付きの悪い浮浪児 [sage]:2010/10/03(日) 21:27:53.00 ID:OfsEe4Uo
>>246
「うるさい奴もガキも嫌いだ。黙ってろ」

ぶわ、と殺気が放たれる。

「……説明でもしてやるか」

はぁ、と溜め息をつき。

「ここはお前の世界とは違う場所だ。
元の世界に帰れるかは分かんねぇな」
248 :見習い魔法使い [sage]:2010/10/03(日) 21:32:32.87 ID:/7X7MkSO
>>247
!!
(殺気に一瞬驚き、目をパチパチさせる)

うぅ、ごめん…おししょーさまにもよく言われるんだ、お前は落ち着きがないって…
(はぁーとため息をついた)

えっ、…
元の世界と、…違うって!?
(大きい声が出てしまい、慌てて口を押さえる)
249 :目付きの悪い浮浪児 [sage]:2010/10/03(日) 21:33:40.82 ID:OfsEe4Uo
>>248
「……まあ、いい」

フードをくぃっと引っ張り顔を隠す。

「……ああ、そうだ。信じられねぇと思うが事実だ。」
250 :見習い魔法使い :2010/10/03(日) 21:37:48.47 ID:/7X7MkSO
>>249
………
(恐る恐る周囲を見回す)

(戻れないと聞いて急に怖くなってきた)

えっと…君はいつからここにいるの?
この世界で産まれたの?
251 :目付きの悪い浮浪児 [sage]:2010/10/03(日) 21:38:41.31 ID:OfsEe4Uo
>>250
「……この世界の人間だよ、俺は」

言葉は少ない。
252 :見習い魔法使い [sage]:2010/10/03(日) 21:43:11.31 ID:/7X7MkSO
>>251
そうなんだ…
(目をこすりながら言った)

ねえねえ、この世界って名前とかあるの?
ぼくがいたとこはねぇ…
(眠そうである)
253 :目付きの悪い浮浪児 [sage]:2010/10/03(日) 21:45:16.70 ID:OfsEe4Uo
>>252
「名前……?さあ、な」

寒いのか毛布をかきだき、全身にすっぽりと被る。

「……寝るなら雨風のしのげるところに行きな。駅前だと危険はすくねえから」
254 :見習い魔法使い [sage]:2010/10/03(日) 21:48:26.17 ID:/7X7MkSO
>>253
ん…そっか…
(目をパチパチ)

野宿には慣れてるよ!
おししょーさまに教えてもらったもん…
(杖を手でいじりながら)

会いたいなぁ…
(静かに呟いた)
255 :目付きの悪い浮浪児 [sage]:2010/10/03(日) 21:49:19.00 ID:OfsEe4Uo
>>254
「お師匠、ねぇ……。親みたいなのか?」

少し声色が優しい。
256 :見習い魔法使い [sage]:2010/10/03(日) 21:54:49.49 ID:/7X7MkSO
>>255
うん!
(笑顔で頷いた)

ぼくはねぇ…みなしごだから、おししょーさまがお父さんだしお母さんなんだぁ…ふぁ〜あ…
(大きなあくびが出た)

一人前の魔法使いになるって約束したんだけどなぁ…
(くたびれた杖を悔しそうに見つめた)
257 :目付きの悪い浮浪児 [sage]:2010/10/03(日) 21:56:25.33 ID:OfsEe4Uo
>>256
「へっ、幸せそうでいいじゃねぇか」

声には羨望の色が混ざる。

「……魔法ねぇ、どんなん使えるんだ?」
258 :見習い魔法使い [sage]:2010/10/03(日) 22:03:44.87 ID:/7X7MkSO
>>257
(えへへと照れ笑い)
魔法はねぇ…フレイム!
(振りかざした杖の先に、とても小さな火の玉が燃えすぐに消えた)

あれ?
(目をぱちくりさせてもう一度呪文を唱える)
フレイム!フレイムー!!
(しかし何度唱えても小さな小さな火の玉しか灯らない…)

さっき水に濡らしたのがまずかったかな…
(おししょーさまに怒られちゃう…噴水をちらっと見た)
259 :目付きの悪い浮浪児 [sage]:2010/10/03(日) 22:06:22.57 ID:OfsEe4Uo
>>258
「しょぼいなオイ」

ため息を付き。

「濡らしたなら乾くまで待てばいいじゃんよ」

溜息をつく。

「あ、因みに俺の力は……」

フードの奥の右目が蒼い光を放ち、右手にはいつの間にか赤い光を纏う漆黒の短剣が握られている。

「コレ、だよ」

次の瞬間、少年は見習い魔法使いの目の前へ移動し、首筋にナイフを突きつける。
かなりの速度だ。
260 :見習い魔法使い [sage]:2010/10/03(日) 22:12:50.45 ID:/7X7MkSO
>>259
う〜ん、乾け乾けー!
(やみくもにぶんぶん振り回してみる。師匠に杖は命より大事と言われたことなどすっかり忘れているようだ)

君の能力っ……て、え?
(フードの奥をのぞきこもうとかがんだ状態で、首筋に漆黒の剣が突きつけられていることに気づいた)

………!!
(殺されるかもしれない)
(彼は瞬間移動の呪文を唱えようとして、しかし禁忌であることを思いだした)
261 :目付きの悪い浮浪児 [sage]:2010/10/03(日) 22:14:34.12 ID:OfsEe4Uo
>>260
「あ、そうだ。最近お前みたいな異世界から着たやつ狙ってる奴が居るみたいだから……気をつけとけ」

ニヤリとフードの奥の口元を歪ませ剣を引く。

「……殺されると思ったか?」
262 :見習い魔法使い [sage]:2010/10/03(日) 22:21:00.96 ID:/7X7MkSO
>>261
………
(剣がなくなったあとも心臓がバクバクと鳴っていた)
ほ、本気だったでしょ!?
(震える声を必死に絞りだし言った)

う、うん気をつけるよ…
(そういえばここに来るまでにも怖そうな人をたくさん見たなぁ…)
(でも一番こわいのは自分と大して年が離れていないだろうこの浮浪児だ…と彼は泣きそうになるのをこらえながら思った)
263 :目付きの悪い浮浪児 [sage]:2010/10/03(日) 22:24:40.36 ID:OfsEe4Uo
>>262
「ッふ。『もう』殺さないことに決めてる。安心しろ」

もう、と言うことはこれまでに殺していると言うことだ。

「……和服の男と銀髪の女には気をつけな。すきあらば殺しにかかるぞ。銀髪は特にな」

声は淡々としている。
264 :見習い魔法使い [sage]:2010/10/03(日) 22:29:03.11 ID:/7X7MkSO
>>263
ぼ、ぼぼぼぼくは食べても美味しくないよ!?
なんか君怖いよさっきから…
(人を殺したり…この人ならやりそうだ…と思った)

和服…銀髪?
(和服がどういうものだかわからないようだ)
この世界ってこわい人多いんだねぇ…
(君がイチバン怖いんだけど…と心の中で呟いた)
ぼくも油断したら殺されちゃうかも…
(急に不安になってきた)
265 :目付きの悪い浮浪児 [sage]:2010/10/03(日) 22:33:58.41 ID:OfsEe4Uo
>>264
「安心しろつってんだろ殺さねえから。黙らねえとぶっ[ピーーー]ぞ」

発言に矛盾が発生している。

「……ま、俺もそいつらの仲間な訳だが」

言葉に自嘲の響きが混じる。

「テメエみたいなガキは、特にな」

言葉は冷酷な響きを孕み。

「――宗教都市トリニテっつー場所がある。多分この世界じゃ一番安全だろう。
そこでおとなしく暮らすこったな」
266 :見習い魔法使い [sage]:2010/10/03(日) 22:38:36.27 ID:/7X7MkSO
>>265
うっ…
(矛盾してるよぉ…喉まででかかった言葉を飲み込んだ)

ガキってぇ…
(同じぐらいの年齢だろ!…とこれも飲み込んだ)

宗教都市…鶏肉?
(思いっきり聞き間違え)
……大丈夫なの?腐ったりしない?
(思いっきり誤解)
267 :目付きの悪い浮浪児 [sage saga]:2010/10/03(日) 22:41:16.61 ID:OfsEe4Uo
>>266
「トリニテだ、トリニテ。お前みたいな漂流者を保護してるからな」

いらつきながらも。
268 :見習い魔法使い [sage]:2010/10/03(日) 22:48:11.34 ID:/7X7MkSO
>>267
トリニ…テ?
(トリニテ、トリニテ…聞いたことのない名前だ。)

トリニテには、ぼくと同じくらいの年の人とか、魔法使いさんとかいたりするの?
(ちょっと期待して言った。漂流者が多いのなら、怖い人も少ないかも…と。)
269 :目付きの悪い浮浪児 [sage saga]:2010/10/03(日) 22:49:59.79 ID:OfsEe4Uo
>>268
「確かこの前赤毛のガキが向かうのを見たな、魔術がどうこう言ってた」

思い出しながら。
270 :見習い魔法使い [sage]:2010/10/03(日) 22:51:48.69 ID:/7X7MkSO
>>269
ほんとにっ!?
(瞳がキラキラしている)
ねえねえどこにあるの?トリニ…なんだっけ?その街!
連れてってよ!
(うきうきして言った)
271 :目付きの悪い浮浪児 [sage saga]:2010/10/03(日) 22:54:16.55 ID:OfsEe4Uo
>>270
「……連れてく義理は……」

言葉が途中で切れる。

(いや、変わるためには……こういう奴を助けるのも必要か)

「いいぜ、つれてってやるよ。だいぶ遠いがな」
272 :見習い魔法使い [sage]:2010/10/03(日) 22:58:41.99 ID:/7X7MkSO
>>271
わぁ!ありがとーう!!
優しいんだねぇ、
えっと……まぁいっか!
(一瞬何かを考え、また無邪気に微笑んで走り出した)

//すみません寝ます…絡みお疲れ様でした!
273 :目付きの悪い浮浪児 [sage saga]:2010/10/03(日) 22:59:50.82 ID:OfsEe4Uo
>>272
「優しかねぇさ……優しく、なんか」

何かを含んだつぶやき。
其れは自分に向けられたもので。

「……」

無言で走る少年についていった。
274 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/10/04(月) 01:42:50.90 ID:2cLcomko
星明かりの夜。街から少しだけ離れた場所にある何も無い草原。
何者かが、スコップで土を掘り返していた。音が響く。
275 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/04(月) 01:47:55.88 ID:TvqNshU0
>>274
「……一体何の音だ?」

【1人の夜色のローブを纏った女性が、草原に響く音を聞いてあたりを警戒しながら歩いてくる】
【中性的な顔立ちだが、姿と腰まで届く黒髪を見れば明らかに女だとわかるだろう】
【その首元には白い蛇が巻きついているのが見えるだろう】
276 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 [sage]:2010/10/04(月) 01:53:22.94 ID:2cLcomko
>>275
穴を掘っているのは、牛骨に少し似た大きく奇妙な動物の頭蓋骨を、すっぽりと頭から被っている男だ。
服装は、魔法使いが着るようなローブだが、土木作業には似合っていない。
手袋と靴、そしてシャベルだけがこの行為に適したものとなっているが、これらは全て新品だ。近くの街で購入したのかもしれない。

穴掘りに熱中していた男は、女性がかなり近くに接近して、ようやく気付いた。

「うおっ!? な、な、なんだあんたは!? ………同業者か?」

最後の単語は、女性の服装を見て言ったらしい。
277 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/04(月) 01:59:01.45 ID:TvqNshU0
>>276
「えっと……ちょっと散歩に来たんだけど……」
【驚いている男にちょっと自分も驚きながら】

「……いや、キミが何をしているのかわからないんだけど……?」

【相手の服装を見て頷きかけるが、行動は理解できない】
【不思議なものを観る目で男に問いかける】
278 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 [sage]:2010/10/04(月) 02:04:04.11 ID:2cLcomko
>>277
「そ、そ、そうか。た、たまたまか……」

女性から目線を外し、再び作業を開始。
ひたすら穴を掘り続ける。

「お、お、俺が何をしているか分からないって事は、せ、専門分野が違うみたいだな……何をしてるかは、み、見てれば分かるさ……」

大きなスコップに力を込め、土を掘っては横に除け、土を掘っては横に除け。
何度かそれを繰り返し、もう一度スコップの刃を土に深く突き刺した時、それまでとは違う音が響いた。

「あ」

スコップを土から引き抜き、脇に置く。
そして懐に手を突っ込むと、出てきたのは園芸で使うような、片手用の小さなスコップだった。
それを使って丁寧に、丁寧に土を掘る。

やがて姿を現したのは、人骨だった。
279 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/04(月) 02:10:20.66 ID:TvqNshU0
>>278
「うん。たまたまだね」
【ちょっと落ち着きを取り戻して、微笑を浮かべつつ】

「ふーん?じゃ、見学させてもらおうかな」

【そして発掘後……】

「…………え?」

【驚愕に眼を見開き、少しずつ後ずさりながら】

「そ、それはなんだい?」
280 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 [sage]:2010/10/04(月) 02:17:15.98 ID:2cLcomko
>>279
今度はハケのようなものを取り出すと、骨の周りの土を払い始めた。
化石を掘り出す考古学者のようにも見えるが……

「『なんだい?』って言葉は良くないな。『誰だい?』が正しい。
な、名前はケイト・フランクリン。ね、年齢は16歳。さ、3年くらい前に死んだようだ。
……こ、殺されたって言ってる。ひょ、ひょ、漂流者に襲われたって」

手慣れた様子で手際よく作業を続け、あっと言う間に頭蓋骨が丸々一個出てきた。
さらに、他の部分の骨も姿を現してくる。

「こ、これ以上の事は分からない……ざ、残留している『思念』が弱過ぎる」
281 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/04(月) 02:20:51.13 ID:TvqNshU0
>>280
「……人骨……なのかい」

【その様子に血の気が引いた顔で聞いてくる】
【流石に人骨を扱う様子には驚きを禁じえないようだ】

「どうしてそんな細かいことが判る?……それがキミの能力なのかい?」
282 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 [sage]:2010/10/04(月) 02:30:41.87 ID:2cLcomko
>>281
「そ、その通りこれは人骨で、そ、それが俺の能力だ。
の、能力というよりは、さ、才能に近いかな。あ、或いは体質というべきかもしれない。
だ、誰だって視る力は備わってる。お、俺は生まれつきそれが強く、く、訓練によってそれを育てた」

骨が全て露わになる。元々小柄だったのだろう、その上長い事土に埋まっていたせいか、それとも風雨に晒されていたのか。
掘り返された骨を全部集めても、大した量にはならなかった。
男は布製の何かを懐から取り出すと、それは大きな袋となって広がる。
その中に、骨の欠片を一つ一つ丁寧に拾い上げていく。

「い、いわゆる『魔術』さ。お、俺の場合は簡単な『会話』くらいはほとんど無意識に出来るけど」
283 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/04(月) 02:35:17.27 ID:TvqNshU0
>>282
「キミの言っていることはつまり、人骨と会話することが出来る能力を持っている。ってことでいいのかな」

【確かめるように言いながら、露になっていく人骨に一瞬吐き気を催す】
【だがグッと堪え、眼を閉じて祈るように両の手を合わせた】

「魔術か……どうやら僕の思っている以上に魔術の幅は広かったみたいだよ。
 それで、何故キミはこんなところを掘っていたんだい?」
284 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 [sage]:2010/10/04(月) 02:45:35.48 ID:2cLcomko
>>283
「ちょ、ちょっとだけ違う。お、俺は『死者の思念』と『接触』したり『干渉』したりするのが上手なんだ。
そ、その相手は死体だったり、漂う霊だったりする。い、一種の死霊術なんだが、た、『対話』は基本中の基本。俺なら魔翌力をほとんど使わずに出来る。
だ、だが『思念』の強い死者を使役したりするには、え、詠唱や祭礼が必要だ」

全ての骨を拾い集め、袋の口を紐でギュッと結ぶ。

「さ、さっき街で、偶然にこの娘の『思念』に遭遇した。
あ、哀れだったから術で場所を探し当て……それでここまでやってきた。あ、後は知っての通りだ。
ほ、本当は遺族に遺体を引き渡したい所だが、し、思念が弱過ぎて遺族を推定する事さえできない。
む、無縁仏としてどこかの教会か墓地に引き取って貰う事になる」
285 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/04(月) 02:51:07.80 ID:TvqNshU0
>>284
「死者と意思を交わす魔法か……初めて聞いたよ。
 方式は召喚術とも似てるみたいだけど」

【袋の中身を思いながらその魂のためにもう一度両手を合わせた】

「……そうなんだ。ごめんね、少しだけ疑ってたよ。
 ちゃんと弔ってあげたほうが、その子も喜ぶだろうね……。
 キミも、漂流者なのかい?」
286 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 [sage]:2010/10/04(月) 02:56:36.19 ID:2cLcomko
>>285
「そ、そうか? お、俺の世界じゃ死霊術はそれほど珍しくはない魔術体系だった……。
も、尤も、う、後ろ暗いイメージの憑き纏う、じゃ、邪悪な暗黒魔術扱いで、か、風当たりがかなり強かった……。
そ、そうだな。召喚術に近い物が有る。じ、実際、同業者の中には霊魂を召喚して仕事に使う奴も結構居たし、あ、相手と契約を交わす事もある」

「べ、別に構わないさ。そ、そういう風に見られるのは慣れてるからな。
お、俺は今言った通り漂流者だ。あ、あんたもか?」
287 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/04(月) 03:00:10.79 ID:TvqNshU0
>>286
「僕の世界でも死者と交わるのは禁呪だったからね……そういったところは、何処の世界でも似たりよったりか」

「うん、僕はソフィア。キミと同じ漂流者だよ。
 今からその子を預けに行くのかな?」
288 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 [sage]:2010/10/04(月) 03:03:55.21 ID:2cLcomko
>>287
「じ、実際に死体を利用してヤバイ目的で使う奴らも居るからな……」

袋を背負う。

「お、俺はガウンオ・イシャタ。
あ、ああ。街に戻って、預かってくれる所を見つけないと」
289 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/04(月) 03:08:08.67 ID:TvqNshU0
>>288
「死人より生きた人間のほうが怖いってよく言うもんね……。
 せめて、死後くらいは安らかに眠らせてあげたいな」

【ちょっと悲しげに言いながら】

「ガウンオか、よろしくね。
 ところで、僕も一緒に行ってもいいかな?興味があるって言ったらちょっと不謹慎かもしれないけど……」
290 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 [sage]:2010/10/04(月) 03:16:19.85 ID:2cLcomko
>>289
「……ああ。お、俺が一番嫌いな奴らだ。お、同じ魔術を修める身だが、ああいう奴らと一緒にされるのはたまったもんじゃない」

「ああ、ぜ、全然構わない。しょ、正直一人じゃ不安だったんだ」

そうして、二人は街へ戻る。

数十分後、最寄りの小さな教会に辿り着いた。しかし、そこの主である神父は、二人を疑わしい目で見ている。
何処の誰とも知れない人骨の埋葬を拒んだというよりは、ガウンオたちが殺人者で、死体の処理をしたがっているのではないか、と疑っているらしい。

「……」

ガウンオは、何か考え込んでいる。神父を説得する手段を思案しているのだろうか。
291 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/04(月) 03:21:03.76 ID:TvqNshU0
>>290
「安心して、僕はキミがそんなことをする人だなんて、もう思ってないから」
【苦笑しながらそう言って、街へ】

「うーん……ここは最近はやりの漂流者狩りの人達にやられたって言ったほうが無難じゃないかい?」
【ぼそぼそと神父に聞こえない程度の声で会話】
292 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 [sage]:2010/10/04(月) 03:33:38.85 ID:2cLcomko
>>291
「ひょ、漂流者狩りか……いや、け、結局は信じてくれないだろう。お、俺たち自身を疑ってるんだから」

やがて彼は再び袋を背負った。

「む、無念だが諦めよう。こ、この子は俺が時間をかけて弔うよ。
……ほ、本職だからな。故郷ではこういうので生計を立てていたんだ。この子には悪いがね」

骨を被っているせいで顔は良く分からないのだが、ソフィアには、彼が自嘲的な笑みを浮かべた事がわかった。

「い、一緒について来てくれて有難う。こ、これからは自分でなんとかするよ」
293 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/04(月) 03:36:55.79 ID:TvqNshU0
>>292
「……そうかい?それじゃあ、お邪魔しました」
【神父の下から去って】

「いや、僕も貴重な体験をさせてもらったよ。ありがとう。
 どうかまた、因果の交差路で出会えることを」

【そう言ってガウンオに一礼をして歩き去っていった……】
//お疲れ様でした!夜中のテンションで絡み下手ですいません
//絡みどうもでしたー!
294 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 [sage]:2010/10/04(月) 03:39:27.72 ID:2cLcomko
>>293
「ほ、本当に、い、色々とありがとうな」

手を振ると、骨を被り骨を背負った男は、夜の街を再び歩き始めた。

295 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 16:47:11.40 ID:mpH5lxko
燃えるような赤毛の長身の女が町の大通りをバイクで走っている。
普段はツナギなのだが珍しく、Gパンにジャケットと言う格好である。
勢い良く駐車場に入り、バイクを止める。

「ッ、ふう。気持ちいいねぇやっぱり」

因みにノーヘルだった。
バイクの後ろの荷物から煙管を取り出すと、それに火を入れのんびりと吸い始めた。

「さて、今日はどこに店を出すか……」
296 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 16:54:14.99 ID:U/IiCqEo
>>295
通りを行き交う人々に混じり、長い黒髪の東洋人らしき女性が歩いて来る。
蒼みがかった黒のライダースーツのような服を着ているが、
腰の後ろには、バイク用には見えない、ガスマスクのようなヘルメットを引っ掛けている。
両太腿にはサブマシンガンを吊るし、腰には拳銃、左肩にはナイフ。
警官にも兵士にも、ましてや一般人にも見えない。

様々な要因から人々の視線を集めるが――まるで気にせず、悠々と歩いている。
297 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 16:57:17.04 ID:mpH5lxko
>>296
バイクから荷物を外し、それを背負って大通りに出る。

「っしょ。と」

大通りの中でいいところを探していると異様な風体の女性がいた。

「うお、なんだありゃ」

眼を丸くして女性を見ている。
大きな荷物を持っているマキナが女性の進行方向に居るため、だいぶ邪魔だろう。
298 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 17:03:55.98 ID:U/IiCqEo
>>297
「………進路上に、障害物を感知」
つれなく言って、迂回しようとする。
が、荷物を抱えた女性の姿を認めると、立ち止まる。
義手類に興味を引かれたかもしれない。
立ち止まって、彼女を見つめ続ける。
299 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 17:05:11.94 ID:mpH5lxko
>>298
「……なんだい?」

両手には革手袋がハメられており、義手は見えないようにしてある。
道の端にゴザを敷き、商品を並べ始めた。
300 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 17:14:26.87 ID:U/IiCqEo
>>299
「――腕部、温度差異を確認」
サーモグラフィーか何かで、差を感じ取ったらしい。

「――貴方もサイボーグですか?」
商品を並べていく彼女を眺め、尋ねた。
301 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 17:15:31.70 ID:mpH5lxko
>>300
「……さいぼぉぐ?何だそりゃ。あたしゃ只の魔機師だよ」

商品を並べ終わり、簡素な椅子の上に座る。

「アンタも変わった格好してんなぁ」
302 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 17:22:11.68 ID:U/IiCqEo
>>301
「――ヘルメットは外すようにしましたが、まだ変でしょうか?」
腰後ろに装着していたヘルメットを手に取り、見つめつつ。
今度は多分銃器類が目立っているようだが、気付かない。
303 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 17:23:32.76 ID:mpH5lxko
>>302
「いや、銃とか、ナイフとかさぁ」

呆れ顔で答える。
傍らにおいた煙管を咥え、煙を燻らせる。
304 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 17:26:39.50 ID:U/IiCqEo
>>303
「しかし、これらを外すと、戦闘能力が64%低下します」
拳銃とナイフはともかく、サブマシンガンなんて隠しようがない。

「――貴方も、漂流者ですか?」
305 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 17:29:06.49 ID:mpH5lxko
>>304
「ま、最近ここら物騒だからね」

紫煙をふっ、と吐き出し。

「ん?ああそうだけど」
306 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 17:34:34.27 ID:U/IiCqEo
>>305
「――やはりそうですか。漂流者である確率は79.32%でした」
言って、屈みながら並べられた商品を覗き込む。

「――これらの物品の用途は?」
と、無機質な声で聞く。
307 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 17:37:19.66 ID:mpH5lxko
>>306
「なーんかその口調あたしの世界の人形に似てんなぁ」

ため息を付き。

「これかい?雑貨だな。ま色々あるぜ便利物がな」

5cm程の金属棒を摘む。

「例えばこれはだな」

金属棒の先から小さな火が出る。

「ま、着火用のものだが燃料不要だ」
308 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 17:42:11.75 ID:U/IiCqEo
>>307
「――興味深い」
火の出る金属棒を念入りに見つめる。
表情は変わらないが、どこか楽しげでもある。

「――どのような機構ですか?燃料ではないとすると」
眼の部分に内蔵したセンサー類で、色々見極めようとする。
瞳孔が閉じたり開いたり微妙に色が変わったりするため、違和感に気付くかもしれない。
309 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 17:45:26.71 ID:mpH5lxko
>>308
「魔機っつてな。魔法を発動する機構を組み込んでんのさ、ほれ」

金属棒の表面には精緻な文様が刻みつけられている。

「このサイズなら空気中からマナを取り込んで発動もできるからこれ単体で十分使えるぜ」

ニヤリと笑う。
そして女性の眼を見て。

「おまえさん生身じゃないんだなぁ」

目が緑色の光を放つ。
義眼のようだった。
310 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 17:50:23.27 ID:U/IiCqEo
>>309
「――魔法?マナ?……理解、不能」
「動力機構、理解不能」
聞いておきながら、説明に戸惑う。


「――はい、私は脳髄を除いた全身を機械部品に換装しています」
「――生身ではないとするなら、貴方も、ではありませんか?」
女性の目を見つめ、聞き返す。
311 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 17:53:25.60 ID:mpH5lxko
>>310
「む、空気中から燃料取り込んでるとでも思ってくれ」

紫煙を吐き。

「ん、まあアタシは義手と義眼だけだがね」

袖をまくり腕を見せる。
右は漆黒の無骨な作り、左は純白の繊細な作りで双方とも金属で作られており、かなりの強度を誇る。
312 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 17:59:40.27 ID:U/IiCqEo
>>311
「――先刻の物品から推測。貴方の義手にも、特殊な機能が?」
先ほどの金属棒を一瞥し、次いで彼女の両腕を見つめて聞く。
何とか、腹の中で理解はできたらしい。
313 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 18:01:07.54 ID:mpH5lxko
>>312
「一応な」

袖を戻しながら。

「ま、ここん処喧嘩売ってくる原住民の連中共は使うまでもねぇがな」

だはは、と男らしく笑う。
314 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 18:07:50.53 ID:U/IiCqEo
>>313
「――喧嘩?」
その言葉にぴくりと反応を示す。

「原住民――なる者が、挑んでくるのですか?」
今のところ、彼女はそういった経験は無いようだ。
315 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 18:09:11.42 ID:mpH5lxko
>>314
「まあ、な。こんなところで店開いてると色々目立つし」

苦笑するが、ここで店を開くのをやめるつもりはないようだ。
316 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 18:14:13.00 ID:U/IiCqEo
>>315
「――リスクに見合ったメリットは、あるのですか?」
どうも、そこまでして店を出すのが理解できないらしい。
317 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 18:15:15.59 ID:mpH5lxko
>>316
「目立つってこたぁ客も来るってことさ。
喧嘩売る連中相手するぐらい大したもんじゃねぇしな」
318 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/10/04(月) 18:20:18.54 ID:5XTggjco
>>316-317
//すみません、絡みに行っても構いませんか?
319 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 18:21:38.72 ID:mpH5lxko
>>318
//ご飯時になったら一旦落ちるけどそれまでならば
320 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 18:25:11.43 ID:U/IiCqEo
>>317
「――成程」
納得したらしい。

「――戦闘に使用できる物はありますか?」
やおら、物騒な質問を投げかける。

>>318
//OKー
321 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/04(月) 18:26:12.91 ID:5XTggjco
人込みの多い雑踏で突然、それは起こった。

「痛ってエエェェェェ!!」

髪を金に染め逆立てた若い男が、道の真ん中で大声を出して喚いた。
擦れ違った女と肩がぶつかり、派手な音を立てつつ倒れたのだ。
街を歩いていた人々の視線が、男と女に集中する。



// 待ち形式にしました。無視しても構いません
322 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 18:28:08.01 ID:mpH5lxko
>>320
「戦闘?この義手だな」

腕をブラブラと振る。

「一応戦闘用だしこれ」

>>321
音が聞こえ、振り向く。

「……やれやれ……面倒事か仕方ねえなぁ!」

言葉とは違いうれしそうな表情と声色で近づいていく。
この女、こういう面倒事や喧嘩や火事に首をつっこむのが大好きなのだ。
323 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 18:35:28.51 ID:U/IiCqEo
>>322
「――では、その義手を売り物に……」
と、何だか更に物騒な事を言おうとした刹那。

>>321の声に、また行商をしてた女性が近づくのにも釣られ、そちらを振り向く。
324 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/04(月) 18:36:52.92 ID:5XTggjco
「おい!テメェ!いきなり何しやがる!」

左肩を押さえて立ちあがり、怒りを露わにして女に詰め寄る男。
男は体格も大きいが、そんな相手に凄まれても、女は眉をひそめただけで全く動じた様子を見せない。

「肩が当たったのは前方を注意していなかったそちらのミスでしょう。
私は道を歩いていただけですし、貴方は余所見をしていました。
それに、そこまで大きな怪我をする程の衝撃では無かった筈ですが」

激昂する男とは対照的に、氷のような冷静さで反論する女。
全く動じた様子は無い。男の逞しい体格を目の当たりにしても、一歩も引こうとしない。

さて、女を助けるべきだろうか? それとも、傍観に回るべきか。
325 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 18:39:16.23 ID:mpH5lxko
>>323
「元々義肢専門だよ、アタシは」

そういいつつ騒ぎの方へとずんずん歩いていく。

>>324
「はいはいはいはい、ストップストップ」

やじうまを押しのけ、二人の間に入るマキナ。
野次馬がざわめいている。
ここらへんで良く店を開き、絡んで来る原住民をボコりまくっていたためそこそこ有名になってしまっていた。

「ま、お互い話し合わねえか?」

とてもいい笑顔で二人に言う。
326 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 18:42:13.82 ID:U/IiCqEo
>>324
行商の女性の後について行き、その光景をじっと見つめる。
どうやら、助けに入るつもりは無いらしい。
助けに入ったら入ったで、男を殺してしまうかもしれない。

>>325
「――止められる、のでしょうか」
止めに入った彼女をやや遠くから見つめ、ぽつりと。
327 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/04(月) 18:49:11.33 ID:5XTggjco
>>325-326

男が身体全体を、女が目線だけを動かして二人の方を向く。
男が心の底から怒り狂っているのが近くで見ると良く分かる。
チンピラ原住民を叩きのめしていたマキナだが、男の顔は見た事が無かった。

「このビッチ女が思いっきりぶつかったせいで俺の肩はこんなになっちまった!絶対骨折してるぜ!
あんたらも見てただろ!どうしてくれるんだよ!タダじゃ済まさねえぞこの糞アマがッ!!」

「先ほど申し上げた通りです――私に非はありません。
第一、貴方は先程かなりの勢いで地面に転がっていましたが、少々大げさなのではありませんか?
それほどの衝撃なら、衝突時にも大きな音がすると思いますが…………聞こえた方は、居ますか?」

女が周囲の野次馬たちを見回した。人々の顔色を見ても、音を聴いた人は居ないようだ。事実二人もそんな音は聞いていない。
注目していた観衆は、一様に同じ思いを心に浮かべた。
なんだ、ただの当たり屋か、くだらない。……そんな空気が辺りに広がる。
328 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 18:52:22.63 ID:mpH5lxko
>>326
マキナはノリノリで止めている。

>>327
「成程」

お互いの話を聞き。
男の方を向き言う。

「お前が話デカくしただけだろうが。
ぶつかってお互いスイマセンでいいじゃねぇの」

ニヤリと笑う。
しかし男を説得できるとは思えない。
329 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 18:55:48.28 ID:U/IiCqEo
>>327>>328
「―――過剰な興奮状態。危険と判断」
言って、拳銃を引き抜く。
このままでは、間違いなく――荒事に発展する。


そのまま、真上へ向けて一発、発砲する。
大口径のため、それなりに大きく、迫力のある銃声が響くだろう。
330 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/04(月) 18:59:12.39 ID:5XTggjco
>>328-329
野次馬たちもおおむねマキナと同じ見解のようだ。
ある者は興味を失って立ち去ろうとし、ある者は被害者である女を助けようかと身構え始める。

男がマキナに向かって何か言おうとした時、大口径拳銃の銃声が響く。
派手な髪形の男も、ざわめき始めていた野次馬も沈黙した。女は最初から無口だ。
331 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 19:00:31.99 ID:mpH5lxko
>>329
(あ……刺激すんなよなぁ……)

心の中でため息を吐く。
下手に刺激すると逆効果だと思ったのだった。

>>330
沈黙をマキナが破る。

「あー、はいはい。ッつーワケでお互いもう良いな?喧嘩はやめとけよ、な」

笑いながら言い、その場をまとめようとする。
332 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 19:07:34.11 ID:U/IiCqEo
>>330>>331
無言のまま、銃を下ろす。
一応は単なる威嚇に留めたらしい。
これ以上、手を出す事は無いだろう。

彼女が仲裁に成功するかどうか、見守ることにする。
333 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/04(月) 19:08:46.53 ID:5XTggjco
>>331-332
男は銃声に驚いていたが、マキナに話しかけられてすぐさま正気に戻る。

「い、良いわけねえだろがっ!!俺は被害者なんだぜぇ!」

既に野次馬たちも男には呆れ気味で、もうこれ以上騒ぐのはやめとけよ煩えな、という声すら聞こえてくる。
しかし、彼らの予想は、あっさりと裏切られた。

「俺の言った事が嘘だっていうのかァ!? じゃあ、これ見てみろよ!」

抑えていた右手を除け、袖を捲ってみせる。そこには悲惨に打ち砕かれた左肩があった。
粉砕骨折…? とにかく、普通の骨折では無い。見た限りでは状態はかなり酷く、
相当荒事に慣れた人間で無ければ、視ただけで気分が悪くなってしまう程だ。
334 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 19:11:16.77 ID:mpH5lxko
>>332
サイボーグの方へ手を伸ばし、制しておく。

>>333
男の言い分に、往生際が悪いな、とため息を付いていたが、男の左肩を見て顔色を変える。

「……」

左目が発光し傷の具合を見る。
完璧に骨が砕けていた。

「どういうこった?」

女の方へ視線を向け言う。
335 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 19:18:43.01 ID:U/IiCqEo
>>333
「――状態、極めて深刻」
男の左肩を見て、分析する。
見れば分かるだろうが――センサーで分析した結果、更に酷い傷のようだ。
すぐに、ぶつかったと思しき女の方に、視線を移した。

>>334
「――心配ない。これ以上発砲は行わない」
と、拳銃を収め、ぶつかった女のほうを見ながら返す。
336 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/04(月) 19:22:37.04 ID:5XTggjco
>>334-335

それまでは無感動な表情を見せていた女も、悲惨な状態になっている腕を見せられて初めて困惑気味な様子を見せた。
二人が厳しい目線で女に向かうのを見た野次馬たちは、小さな混乱状態に陥る。
彼らには傷を詳細に解析する能力が無いため、今なお男を疑っているのだ。

そこへ、傍観していた一人が群衆を押し退けて進み出る。ロマンスグレーの初老の男性だ。
喚き立てる男の傍に寄り、「ちょっと失礼」と言って肩の様子を確かめる。

「――――ふむ。確かに骨折しているな。偽の腕でも特殊メイクでもない。
私の医者生命に賭けて保障しよう。これは本物の骨折だ。
しかし、妙な負傷だ。ぶつかった衝撃で折れたというよりは……『引き延ばされて』いる。
瞬時に強力な力で二方向から引っ張り、肩が耐えきれなくなって引き千切られた。そういう感じだ」

初老の男性の話の途中から、女の顔色が困惑から狼狽へ明らかに変貌した。
ちょうど、負傷の形態が妙であるという部分に話が及んだ所だ。

マキナや初老の男性に向かって、躊躇いがちに口を開き、何か言おうとした。
が、それに覆い被さるようにして、男が獣の咆哮のような叫び声を上げて糾弾した。

「心当たりがあるって顔してんなァァ―――!
やっぱりテメェの仕業だろォォ――――――――ッ!!


……さてはテメェ、最近流行りの『漂流者狩り』の連中だなッ!!俺を『漂流者』だと知って殺っちまう気だったんだろッ!!」
337 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 19:25:32.22 ID:mpH5lxko
>>335
「ならいいんだ。人撃つと面倒になるんでな」

苦笑する。

>>336
「……!」

男の言葉と女の態度に臨戦態勢になる。
辺りの気温が妙に上昇していく。
特にマキナの左腕付近が。
まるで今にも焔を噴出すかのように。

//洗い物するんで返すの遅れるです。
338 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 19:30:32.42 ID:U/IiCqEo
>>336
だいたい、初老の男性の鑑定と同じような結果が、分析によって導き出された。
男性の見立てほど詳しくは無かった、が。

再度興奮した「被害者」の方を中止する。
『漂流者狩り』という言葉に反応したようだ。

>>337
次いで、気温の変化に気付き、熱源を探知。
視線を彷徨わせ、その発生源である彼女の左腕に行き着く。
再び、今度は両太腿に下げたサブマシンガンに、両手が伸びる。
339 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/04(月) 19:39:29.67 ID:5XTggjco
>>337-338
「ち、違います!…………確かに、私の能力は『固定』と『延伸』です。それは否定しません。
ですが、私自身も『漂流者』です。漂流者を……いえ、『原住民』であろうと、見知らぬ相手に危害を加える理由など、在りはしません。
それに、私は人間の腕を一瞬で破壊する程の力はありません。指を折る事さえ難しい。
第一、もし擦れ違い様に貴方の腕を使い物にならない程のダメージを与えられるなら、首の骨を折っている筈です」

冷や汗を浮かべながら、躍起になって否定する女。
それは真に迫ったもので、本気で身に覚えが無いようにも見えるが、単に演技が上手いだけのようにも見える。

埒が明かないと思ったのか、初老の男性の方がおずおずと口を開いた。

「……とにかく、ここは双方矛を収めてくれ。彼女が間違って能力を使ってしまったのかもしれない。
実は私もちょっとした『能力』を持っていてね。君の腕も無料で治してやろう。一時間もあれば元通りになる。
その代わり、喧嘩両成敗という事で、お互いに許してやりなさい」

そう言って、まだ言いたい事が有りそうな男の肩を無理矢理掴む。
そして、強引に回復させ始めた。男の負傷した肩が激しく光り、見る見るうちに形が整って行く。
本当に速い。男性は一時間と云ったが、10秒で治ってしまいそうだ。

「……おかしいな」

男性がポツリと呟く。
340 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 19:41:23.31 ID:mpH5lxko
>>338
左腕は熱を産み、右腕は内部でぎしぎしと稼働を始める。
いつでも女の行動に対応出来るようにしている様だった。
左目もじわり、と緑色の光を漏らし始めている。


(安心しな、仕掛けてこねえ限りやらねえから)

サイボーグ女性にささやく。

>>339
警戒は解かず、その話を聞いている。

(……嘘か真か……分かんねぇな……ああもう!難しいのは苦手なんだよ)

ため息を吐く。
男性が男の腕を治しているのを緊張しながら見ている。
341 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 19:51:43.35 ID:U/IiCqEo
>>339
「……?」
眼前で起こっている現象に、見入る。
何か治療しているふうでもないのに、傷が治っていく。
分析も行っているようだが――それ以外の情報は、増えない。

>>340
「――了解」
と、銃から手を離さずに呟く。
342 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/04(月) 19:55:36.38 ID:5XTggjco
>>340-341
女の次は、初老の男性が困惑する番だった。

「治りが早すぎる。私の力はこれほど強くは……」

そこで、男性の声は中断した。
突然、負傷した男の全身から力が抜けたのだ。慌てて医者は男の体を支える。
男は……白目を剥いて意識を失っていた。口からは泡を吹いており、全身が震えている。
肩の傷は完治しているのだが、初老の男性が生み出した光は消える気配が無い。それどころか益々大きくなりつつある。

「ば、馬鹿なッ!? 肉体が過剰反応を起こしている!!
新陳代謝が活発になり過ぎたのか……? いや、それを起こす程の力は私には無いはず……」


――――――――――全く以て唐突に、それは襲ってきた。
マキナたちが注目する医者達から離れた位置、二人のギリギリ視界内から『緑の雷』とでも形容すべき閃光が、二人に向かって襲来する!
343 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 19:58:25.31 ID:mpH5lxko
>>341
「油断はすんなよ……気をつけとけ」

目線は鋭い。

>>342
「……なんだ?」

疑問に思い、身を乗り出した次の瞬間。

どおぅッ!

緑の閃光が襲いかかる。
閃光に飲み込まれるマキナ。
しかし当たる瞬間に、右手でコンクリートをひっペがし、盾のように自分の目の前にかざしていた。
344 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 20:07:18.93 ID:U/IiCqEo
>>342>>343
「――現状…理解、不能」
男が倒れるまで、何が起こっているか全くわからない。

「――不明エネルギー、発生。回避」
閃光が襲い来る直前、思い切り横に向かって飛んで避ける。
その先にはショーウィンドウがあり、ガラスを突き破って店内へと転がり込むような形となった。
345 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/04(月) 20:13:18.07 ID:5XTggjco
>>343-344
マキナが盾に使ったコンクリートは何とか雷撃に耐えるが、一発でほとんど半壊状態だ。
女性サイボーグも攻撃の回避に成功する。サイボーグの彼女でさえ雷の速度に対応するのは難しいだろう。
コンクリートを『壊した』事や、容易に回避できたことなどから、攻撃が厳密には電撃ではないことがわかるはずだ。

攻撃元の方角には、制服を着た中学生らしき少年が、全身を緑色に発光させながら叫び、踊り狂っていた。これが発生源だ。
どうやら野次馬の一人だったようで、怯えた観衆が必死になって彼から逃れようとする。

「うおああああああああ!畜生おおおおおおおおおおおお!!

当たるとやべええぞおおおお!!俺から離れろおおおおおお!!
まるで中二病患者だぜええええええ!『俺から離れろ』なんてよおおおおお!!」

彼自身もこの雷を制御しようとしているようだが、上手くいっていないようだ。
逃げまどう野次馬たちに向かって、滅茶苦茶に緑の雷が飛んでいく。
それを見ていた初老の男性が、気絶した男を道端に寝かせながら呟く。

「……彼の事は知っている。あの能力も………あれは精神力が源泉だ。気絶させてしまえば止まる」
346 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 20:23:34.35 ID:mpH5lxko
>>344
女性サイボーグの逃げた方へと目線をやり無事を確認しようとする。

>>345
「チッ……」

コンクリートをそこらに放り投げ舌打ちをする。

「……分かった。取り敢えずぶちのめしてくらぁ」

ジャケットを脱ぎタンクトップ姿になると少年に向けて走り始める。

「燃えなぁっっ!」

左腕が焔を発生させ、凄まじい加速をもたらす。
そして、上半身を倒し、地面のコンクリートを削り掴みとると、少年に向けて全力で投擲する。
速度はまるで銃弾のごとく速い。
347 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 20:28:46.07 ID:U/IiCqEo
>>345
「――損傷、軽微。能力低下、無し」
起き上がり、ヘルメットを装着する。
店内の人々は、表の騒乱と、飛び込んできた女性に困惑しているようだ。

襟元がロックされ、ヘルメットを完全に装着。
バイザー部分に一瞬光が灯り、直後、突き破ったショーウィンドウから飛び込むように出て行く。

>>346
姿勢を低くして両手にサブマシンガンを握り、彼女と、発生源の少年へと目を向ける。
彼女の左腕、投げつけられたコンクリートの速度、それらを記録しようとしているように見える。
348 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/04(月) 20:33:59.26 ID:5XTggjco
>>347-348
マキナが疾走を始め、最高速度に達しようとしたその瞬間。
舗装されている筈の道が、泥のようにぬめった。足がズブズブと道の中に埋まっていく。

野次馬の声が聞こえる。

「エヴァリスト!こんな時に能力を使ってどうする!?」
「ち、違う!わざとじゃねえッ!勝手に発動したんだ!」

それでも何とかマキナがコンクリート片を投擲するが、勢いを失ったせいで速度が予定より小さい。
さらに少年から発生した緑の雷がそれを叩き、彼の頭部に到達したときにはパワーは半減していた。

「うげっ!」

少年は倒れるが、緑の光は収まらない。意識を失ってはいないようだ。

一方、女性サイボーグの地面はぬかるんでいない。
だが、『道路の沼地化』は徐々に進行しつつある。
349 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 20:36:30.75 ID:mpH5lxko
>>347
漆黒の右腕はガリガリと地面を削りながらコンクリートを投げ、雷撃と相殺。
純白の左腕は焔を吹き出しながらマキナの動きを補助し、加速させていく。
そして左目の義眼は緑色の光を放っており、放たれる雷撃全てを視認し機動を予測。
義眼に接続された神経を加速させ、通常ではありえない反応を可能とさせる。

「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

獅子奮迅と言ったところであろうか。
雷に立ち向かうかのように焔を纏った黒と白の暴風が突き進んでいく。

>>348
「チッ、厄介な!」

焔の噴射で宙に舞い上がり、ビルに右手を突き刺す事で体を固定する。

「炎弾ッ!」

手のひら大の火球が5発少年に向かって翔んでいく。
350 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 20:43:47.67 ID:U/IiCqEo
>>348
「――路面状態、不良化。――原因、不明。推測開始」
路面がぬかるんでいくのに気付き、原因を推理。
直前に聞こえた会話。
能力、発動、という言葉は分からないが――そちらが鍵を握っていると判断した。

「現時点までの情報。女性、初老男性、少年、そして先ほどの会話。――群衆整理が妥当と判断」
不明ながらも、何とか情報の断片を拾い集める。
群集をこのまま集めておいては、状況が悪化する。

直後、野次馬たちの足元へ向け、右手のサブマシンガンを掃射。
人払いのためだろう。

>>349
彼女が少年を気絶させようとしているのを再度確認。
こちらは、何とかして野次馬を散らそうと試みている。

「――(神経伝達速度、運動能力、どれを取っても、常人……いや、訓練した兵士と比べても凌駕している)」
冷静に――かつ、正確に、彼女の戦いを観察しながら。
351 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/04(月) 20:53:17.69 ID:5XTggjco
>>349
炎球の群は雷に撃ち落とされる事無く少年の身体に命中。彼を燃焼させながら吹き飛ばした。
彼から緑色の光が消える。意識を失ったようだ。

マキナがそれを目視し、一息ついた所で、世界が回った。
違う。回っているのはマキナの視界だ。これは……まさか。
『そんな馬鹿な』とさえ、マキナは思うかもしれない。

この視界、この気分。錯乱しているのが自分でも分かる。
間違いない。そう、彼女は……酔っているのだ。なんとも恐るべき事に、あのマキナが、泥酔状態に陥っているのだ。

遥か下に地面が見える。ボーッとした頭で、マキナは自分がビルに突き刺さっている事を思い出す。
恐らく、これも何者かの能力だろう。

>>350
思考回路を巡らせる、女性サイボーグ。
状況を正確に把握するために周囲の情報を収集する。

………おかしい。
その機械的な思考力のおかげか、それとも戦場から一歩離れていたからか。
女性サイボーグは、一つの奇妙な事実に気づく。

殆どの群衆・野次馬は、緑の雷を放つ少年が暴れ始めてから、そのほとんどが逃げに徹している。
しかし、ひとつだけ、逃走をしようとしない熱源が存在するのだ。
サブマシンガンを撃ってみると、野次馬はさらに混乱状態に陥り、蜘蛛の子を散らすように逃げ始める。
だが、熱源は全く動こうとしない。

その熱源の場所は、地下に在った。
だいたい、半地下か、地下1階程度の深さだろう。
場所は……マキナがぶら下がっているビルの地階だ。
352 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 20:58:16.61 ID:mpH5lxko
>>350
「野次馬は任せた!アタシはあのガキを叩く!」

女性サイボーグに叫ぶ。

>>351
「ッあ!?」

視界がぐらりぐらりと揺れる。
珍しい。そう珍しいのだ少なくともここ数十年は無かった感覚だ。

酔っている。

樽で飲んでも酔わないこのマキナが酔っている。
ありえないことだ。
そう、誰かの伊能でもない限りありえない。

「……ッおおおおおおおおおお!」

左腕から噴射する焔で腹部を焼く。
凄まじい叫び声を上げながらも、その行動を止めることはない。

「ッはぁ……多少、覚めたか」

そうつぶやくとビルから手を引きぬき、地面にちゃくちする。
腹部は無残に焼けている。
353 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 21:03:21.18 ID:U/IiCqEo
>>351
「……不明熱源、感知」
射撃停止、右のサブマシンガンのマガジンをリリース。
左のマシンガンを一旦収め、腰後ろからマガジンを取り出そうとする。

「座標――測定、開始」

>>352
「――無事ですか?――何者かが、地下にいます」
「反応から見て、何らかの形で関与していると思われます」

それだけ告げ、マガジンを装填。ボルトを引く。
心配してない訳ではないが、この件を治める方が先決、と判断しているようだ。
354 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/04(月) 21:07:24.70 ID:5XTggjco
>>352
酔いを火傷の痛みによって抑えつけると、マキナは何とか着地した。
まだ完全に酔いは醒めず、足がフラついている。

少年は地面に倒れ伏している。
意識を取り戻す様子は無い。

何だか、寒くなって来た。アルコールのせいだろうか。

>>353
マシンガンにマガジンを再装填する時、ふと気づく。
結露している。

温度が下がっているのか?
だが、センサーに反応は無い。
355 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 21:10:38.34 ID:mpH5lxko
>>353
「は、慣れてるさこれぐらい」

ヤニが足りねえと呟き紙巻煙草を咥え、左手で火をつける。

「下、ねぇ。ドレぐらいだ?」

紫煙を吐き出し、聞く。
ただ吸っているだけではない、かなり癖の強い煙草により無理やり酔いをさまそうとしているのだ。

>>354
「チッ……なんなんだ一体」

右手で頬を叩き眼を覚ます。

「寒いし……」

ぶるる、と震える。
356 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 21:14:11.13 ID:U/IiCqEo
>>354
「――?」
結露に気付きながら、マシンガンを右の太腿に収める。
同時にセンサー類をフル稼働、事態の把握に努めた。
それでも……まるで、分からない。次から次に、起こりすぎる。

>>355
「――約2mから4m。そのビルの地下と思われる」
と、先ほど彼女が手を突っ込んでいたビルを見据える。
357 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/04(月) 21:22:40.99 ID:5XTggjco
>>355-245
周りの空気が、僅かながら白くなっている。さらに、キラキラと輝く小さな物が宙を舞っている。
周囲に在る、様々な物が凍りついていく……。

アルコールには、血管を拡張する効能がある。
マキナの体温が、急激に低下する。
万全の状態ならまだしも、アルコールによって低温の影響を受けやすくなっているのだ。

そして、またしても異変。
完全に凍りついた、コンクリートやガラスの破片、土ごと引っこ抜かれた街路樹などが宙に浮かび上がり、二人に向かって飛来する!

遠くを見てみれば、まだ逃げ切っていない野次馬が2人いる事に気づくだろう。
だが、誰がこの現象を引き起こしているのか分からない。
逃げようとして腰が抜けているらしい一人の中年女性と、脚を怪我したらしい男。
二人は離れた場所に居る。

地面は、まだぬかるんでいる。
358 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 21:25:57.52 ID:mpH5lxko
>>356
「成程……面倒だ、ぶち抜くぞ」

右腕を振り上げる。
右腕の表面に緑色の線が走り、そこに魔力が走る。

「おおおおおおおおおおお!」

ズドォン!

拳が地面にめり込み、大穴を開けていた。
下の階層まで穴を開けたようだ。

「ふぃー……流石に出力の限界か」

右腕がぎしぎしと音を立てていた。
限界以上の力を発揮した影響だろう。

>>357
腕を振り、地面を壊したアテナは、寒さに震えている。

「チッ……寒いなおい……」

顎がカタカタと鳴っている。

「ッ!炎弾!」

飛来するコンクリートを相殺するように炎弾を飛ばした。
359 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 21:33:53.59 ID:U/IiCqEo
>>357
サイボーグであるが故、そして防護スーツの性能もあり、寒さの影響は無い。
しかしこの低温化で発砲すれば、急激な温度差で銃身が損傷する恐れがある。
その為、銃は使えない。

「――飛翔体、複数。回避」
回避行動を取ろうとする。
が、ぬかるみに足を取られ、動きが鈍った。

――直後、コンクリート片が腹部に直撃するも、衝撃は大部分が殺される。
ガラスの破片はスーツによって阻まれ、弾かれる。
だが、飛んできた街路樹の重みは――違う。
直撃し、後方へと大きく吹き飛ばされた。

>>358
彼女から見れば、女性サイボーグが視界から大きく後方へ吹き飛ばされた事になるだろう。
それも、街路樹の直撃という、致命傷クラスの一撃で。
360 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/04(月) 21:39:04.47 ID:5XTggjco
>>358
地面に大穴を開ける。
かなり力を込め、地階まで到達するよう計算して拳を放った筈だったが、思ったより浅い穴が出来てしまった。
深さは足りないが、爆発事態の規模は予想通りだ。……どうやら、地面に何か仕込み、防御壁としていたらしい。

マキナに飛んでくるコンクリートの勢いは凄まじい。
炎弾だけで、その勢いを完全には殺しきれなかった。
だが、炎弾の熱がコンクリートを覆う氷を溶かし切ると、突然コンクリートは勢いを失って地面に落ちる。
氷と物体の飛来には、密接な関係があるようだ。

>>359
街路樹の直撃。
猛烈なスピードで飛んでいく、女性サイボーグ。
後方には、コンクリート製の塀が築かれている。
この塀もまた、完全に凍りついており、さらに強度を増していた。

凄まじい勢いで、女性サイボーグは塀に叩きつけられた。

――――衝撃を感じない。
街路樹に直撃したダメージはあるのだが、塀に叩きつけられたダメージが無い。
361 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 21:43:46.73 ID:mpH5lxko
>>359
「ッ!」

吹き飛ぶ女性サイボーグを見て声を挙げる。
未だ名前も知らないが、一応共闘している仲間だ心配するのは当然だろう。

「大丈夫か!?」

近づこうとするも足元がぬかるみ、ふらつく足では立つのがやっとである。

>>360
「……チッ……2度目は放てねえか」

右腕の調子を確認し。
そして落ちるコンクリートを確認すると、思考を開始する。

(氷が付いたものが動かせるのか……!?)
「だったら――!」

左腕の焔が勢いを増す。
地面に左手を置き、焔を走らせ、温度を上昇させ用途する。
362 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 21:50:16.35 ID:U/IiCqEo
>>360
「――損傷率、9%」
叩きつけられたダメージは無くとも、街路樹の衝突は受けた。
しかし、やや安定を失いつつも立ち上がった。

「――理解、不能」
後方の塀を一瞥する。

>>361
「――問題ない。支障無し」
右手を開閉し、身体機能への影響を確認。
パワーはわずかに落ちたかもしれないが、まだ戦える。
363 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/04(月) 21:54:04.60 ID:5XTggjco
>>361
周囲の気温が上昇していく。
マキナの周りの氷が融け、予想通り飛来する『凶器』は次々と落下し、マキナ達に近づけない。

だが、マキナから離れた所で、様々な物品が新たに凍りつき、飛んでくる。
近くに来た氷は融けていくので脅威ではないのだが、これではキリがない。

ガタガタガタ、と遠くで異様な音がした。
その方向を見ると、駐車場が有る。いくつもの自動車がだんだんと凍りついていく……。
車が完全に凍りつけば、こちらへ飛んでくるだろう。

>>362
立ち上がろうとする直前、身体に違和感が走る。
立とうとしても立てないのだ。駆動系に異常は見られないのに。
だが、それは一瞬の事。すぐに体勢は立ち直り、普通に立ち上がれた。

「大丈夫ですか?」

塀の向こうから声が聞こえた。
聞き覚えのある声。訝しむ暇も無く、向こう側から塀に上る影が見えた。
それは、先程漂流者狩りの疑いを掛けられた、女。

「私の能力は『固定』と『延伸』。
……塀に衝突する瞬間、あなたを『固定』しました」

女はサイボーグの隣に降り立つ。

「私が『泥』を『固定』します。その上ならば、容易に走れるでしょう。
ただし、私に触れないでください。先程の彼のようになってしまう」

彼とは、最初に騒ぎを起こした男の事を言っているのだろう。
364 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 21:56:24.36 ID:mpH5lxko
>>362
「気をつけろ……全くわけわからねぇ……」

二本目の紙巻を咥え、火を付ける。
強い匂いがあたりに漂う。

>>363
「チッ!」

大きな炎弾を車に飛ばしつつ、辺りの空間に円形に焔を走らせる。
左腕の駆動中は焔は保たれるだろう。
365 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 22:14:31.69 ID:U/IiCqEo
>>363
「――何を言っているかは理解できません」
「けれど――協力には、感謝します」

言って、固定された泥の上を、最初はゆっくり、徐々に加速を続けて、マキナが開けた穴へと向かう。

>>364
「――どうか、耐えてください」
追い抜きざま、囁く。
そのままの勢いで、何者かがいると思しき場所へ、走っていく。
366 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/04(月) 22:18:10.72 ID:5XTggjco
>>364
炎弾が車に飛んでいった。命中。だが、いくつかの車を覆う氷をはぎ取った。
だが、全ての車の氷を剥ぐには足りない。車は前述の通り遠方に在るからだ。
ガソリンに引火爆発させれば状況は変わるのかもしれないが、低温過ぎてそれすら許されない。
周囲に小さな火の粉が躍る。

低温の影響は広範囲に渡っているらしく、駐車場以外の車や、電信柱、道路標識などが凍りついていく……。



先程の駐車場で再び音がした。
マキナが狙った車が、炎上している。
何故だろう、さっきは引火する程の炎は与えられなかったのに。

――――――――――ドガァンッ!

さらに、車のガソリンに引火したのか、大きな爆発が起こった。
一つの車が爆発したことで、連鎖的に周囲の車に引火。駐車場全体が火の海と化した。

一体、何が起こったのか。

「ヒャーハハハハハハハアアアアアアァァッ!!
『アルコール』を『気化/凝縮/濃縮』アーンド『噴霧』してやったぜェェ!!」

いつの間にか男が現れている。
派手な髪形の男。一番最初に肩を破壊され騒ぎを起こした、あの男だ。
医者の男性に気絶させられてしまったが、復活したらしい。

>>365
「………御武運を」

穴へ向かう。熱源は、今もこの下に在る。
だが、穴が熱源に到達する程深くない。まだ半分ほど残されている。
どうやら、巨大な鉄板でも仕込んで防御壁としていたのだろう。ここまで粉砕しただけでも見事な物である。
367 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 22:22:03.87 ID:mpH5lxko
>>365
「ここは任せろ……悪いが打撃じゃ使い物になりそうもないからな……」

焔でサイボーグ女性を支援しながら言う。

>>366
「ッ……あいつ、案外やるじゃねえか」

紫煙を吐き笑う。

「おい、そこの!今のもう一回やれるか!?ここら辺一体をそれで燃やし尽くす!」
368 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 22:31:07.26 ID:U/IiCqEo
>>366>>367
「――解析。コンクリート、及び鉄」
走りながら、粉砕された穴を見つめ、分析。
そして、穴へと辿り着く。

「――貫通、可能と判断」
言って、拳を振り上げる。
軽自動車を持ち上げるほどの馬力を込め――何度も何度も、穴を掘るように拳を振り下ろす。
狙うは、地下の熱源。
369 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/04(月) 22:38:26.40 ID:5XTggjco
>>367
「オメエこそやるじゃねえかァ? あれよォ、ィ――――イ火力だなァ?
俺の能力でも、あの極寒の中では気化した『アルコール』がすぐに凝結しちまって役に立たねえ……
それを無理矢理爆発させんだから、ちょ〜〜〜っと高温じゃなきゃ無理だぜェ?」

マキナの問いに、左の――先程砕かれた腕を高く掲げ、親指を立てた。

「悪かねえ!悪かねえぜ!俺の能力街中で使うと危ねぇからよォ!こんな機会でもないと使えねえ!」

直接質問には答えてないが、乗り気なようだ。大丈夫という事だろう。

>>368
女性サイボーグの両拳が、地面を砕く、砕く、砕く。
例え防御策を講じていようとも、サイボーグの馬力には叶わなかった。
着実に穴は震度を増していく。

しかし、しばらく時間がかかりそうだ。それなりに入念に作ってある。
さらに一撃加えようとしたところで女性サイボーグは、近づいてくる男に気づく。足を引きずっているようだ。

「俺はエヴァリスト。……手伝うよ」

穴が突然、ぬかるんだ。
これは、先程地面に起こったのと同じ現象だ。だが今回は足場ではなく、拳を振り降ろそうとした場所だけ、泥のようになっている。

「あと数発も殴れば、ぬかるんだ部分を貫通して地面が砕ける。
そうすれば、泥に『飛びこむ』だけで地下に降りれる」
370 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 22:40:55.19 ID:mpH5lxko
>>368
「……ッ!急げよ」

熱のおかげで意識は保てているものの酔いと寒気で体力をかなり奪われている。
長くは持たないだろう。

>>369
「ハッ……!上等!いいぜ、燃やし尽くしてやらァ!手伝いな!」

口元に獣の如き笑みを浮かべる。

「顕現しな……『断罪の十字砲火』!!」

左腕に巨大な装甲が装着される。
装甲には一門の長砲が。

「……圧縮圧縮圧縮圧縮!!」

内部で焔の圧縮を始める。
砲塔から白い光が漏れており、焔の高温を物語るようだ。
371 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 22:47:35.03 ID:U/IiCqEo
>>369
「また……一体、この世界は……?」
男の支援を受けつつ、戸惑う。
先ほどから――理解できない事ばかりだ。
その間も、地面を拳で砕き続ける。
スーツとヘルメットに泥が跳ねるが、全く気にせず、勢いを落とさず、掘り続ける。

>>370
「……ええ、直ちに」
と、聞こえていない事を確信しつつも、返す。
372 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/04(月) 22:50:36.19 ID:5XTggjco
>>370
「ヘイヘイヘイヘイヘイヘイ!!何だそりゃあ!!戦争でもおっ始める気か?
俺のアルコールが効きすぎてんじゃねえのかァァァ!?
だが悪かねえ!悪かねえぜ!!超ゴキゲン!!」

周囲の道路などに、生き物のようにうねる透明な液体が現れた。
酒の匂いがマキナの周りに立ちこめる。酒精が目に見えるかのようだ。

「俺やテメエもとばっちり受けないように、俺が調整しねーとな!
アル中には出来ない作業だぜェ!手が震えるからな!ギャハ!」

>>371

『バゴオッ!』

3度目に地面を砕いた時、今までとは違う音が響いた。

「オッケーだ。飛びこめば中に入り込める。
……俺も手伝いたい所だが、一緒に行くと能力がまた暴走しちまうかも知れん。頼んだ」
373 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 22:55:35.00 ID:mpH5lxko
>>371
マキナは真剣な表情で『断罪の十字砲火』を制御している。

>>372
「しゃぁ!イケるぞ!」

一瞬辺りに焔がちらついた次の瞬間。
遥か高く20メートルもの上空にマキナは居た。

「ぶっぱなすぞ!跡は任せた!」

長砲の砲塔から放たれたのは。
太陽。
そう形容せざるを得ない火球だった。
其れが放たれた瞬間、辺りは蜃気楼で空間が歪む。
それほどの超高温が放たれる。
着弾し、燃え広がれば数時間は熱が下がらないほどの業火が襲うだろう。
374 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 22:58:15.99 ID:U/IiCqEo
>>372>>373
「――未だに、何が起こっているのか理解できませんが……感謝します」
拳を引っ込め、一応の礼を述べる。
彼女は、単なるサイボーグだ。
それ故――暴走するような能力は無い。
故に、対処できるかもしれない。

勢いをつけ、貫通した穴、いや、わずかに残ったぬかるんだ地面に向けて飛び込む。
375 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/04(月) 23:04:54.99 ID:5XTggjco
>>373
「この火力!この熱量!!
爆発を強める必要はねえな!つーことは〜〜〜『拡散』と『誘導』ッ!
熱を無駄に放射させるような勿体ない真似はしねえッ!全部この氷融かすのに使ってやるぜェ!」

街を崩壊させるかのような特大の火球。
男はアルコールを巧みに操り、街への被害を最小限に留める一方、僅かでも氷が纏っている個所には余すところなく熱を送った。
凄まじい炎と熱、その莫大なエネルギーは完璧な効率で、氷に対してのみ猛威を振るう。
氷を吹き飛ばされた物品は、引火どころか焦げ跡を残す事すらなかった。

しばらくすると、静寂の世界が広がる。
まるで、何も無かったかのような、沈黙。

いや、正確には少し違った。
一人の中年女性が腰を抜かしており、その周囲だけほんの少し氷が残っているのだ。

「………あれが元凶か」

>>374
飛びこんだ先には、小さな小部屋があった。
必要最低限の家具とパソコンが置いてある。引きこもりには良い環境かもしれない。
天井の一部が泥のようになっているが、水漏れはしていない。奇妙な光景だ。

「ひぃえええええええええ!!」

中には、若い男が一人いた。
イスから転げ落ち、立つ事も出来ずに床を転げ回る。

「そ、そんな!どんな人間でも、俺の『能力』には耐えられねえ!
『異能』でも!『邪気眼』でも!俺に近づけば『暴走』するっ!
だが、どうしてお前は『能力』が『暴走』しねえッ!?
何故だ!何故だ!お前、何者だ!何者だ!」

言いながら、男は懐から拳銃を取り出した。
自動式の50口径拳銃。……サイボーグである彼女から見れば、骨董品だろうか。
銃が重すぎるのか、銃口は震えている。
376 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 23:08:03.11 ID:mpH5lxko
>>374
マキナは地面にべしゃり、と堕ちた。

>>375
「へぇ、やるなマジで」

感心した表情で地面に寝転がっている。

「……あいつか」

右腕で無理やり体を起こしふらふらと歩いていく。
377 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 23:12:44.87 ID:U/IiCqEo
>>375
「……能力?先ほどから頻繁に聞きますが、それは一体?」
バイザー部分の泥を拭い去りながら、尋ねる。
答えとしては――無いものは、暴走しない。
車を運転できない人間は、交通事故を起こさない。

「――投降を勧めます。銃を捨てなさい」
身構える事も無く、銃を取る事も無く、警告する。
378 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/04(月) 23:16:42.27 ID:5XTggjco
>>376
中年女性は、近づいてくるマキナと男に気付き、慌て始める。

「や、や、や、やめて!わ、私は何もしてない!
使う気は無かったのに……『能力』が意志とは無関係に出てきちゃったの!」

顔を真っ青にして、冷や汗を垂らしながら必死で弁解する。
助け船を出すように男が言う。

「このオバハンの言う事はマジ話だぜ……ビルで酔っ払っちまっただろ? あれ、俺の能力だ。
勿論故意じゃねえんだぜ……思えばあの女もそうだったんだなァ〜〜〜〜〜」

>>377
「し、し、しらばっくれんじゃねえ!例え漂流者だろうと、『能力』も無しにあんな戦いが出来るか!」

どうやら、それほど漂流者に対する知識が豊富ではないらしい。

「だ、誰が登校すっかよー!!」

拳銃を滅茶苦茶に撃ちまくった。はっきり言って素人丸出しだ。
379 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 23:18:28.04 ID:mpH5lxko
>>378
「……成程、地下のか」

>>377
「おい、大丈夫か?」

サイボーグ女性に近づく。

「ヨッ、と」

コンクリートの地面をひっペがし、穴に投げ落とす。
銃を乱射する男の真上からだ。
380 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 23:24:05.52 ID:U/IiCqEo
>>378
「――先ほどのような現象を『能力の暴走』と言うのであれば――私には、『能力』に相当するものはない」
と、拳銃を乱射する男を目前に冷静に言ってのける。
何発かは当たっているが、スーツは防弾、それも近未来の軍隊の特殊部隊のものだ。
加えて、彼女はサイボーグ。大口径といえど、拳銃では傷すらつかない。

>>379
「――ええ、問題ありません」
ヘルメットの頭に銃弾が直撃。
しかし、銃弾を跳ね返しつつ、そちらへ顔を向ける。
381 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/04(月) 23:26:49.32 ID:5XTggjco
>>379
「あ、あ、あ、ど、ど、どうしましょう、また……」

中年女性の周囲が、再び凍り始めた。

「とりゃ」

男が女性の頭に触れる。女性は、数秒で意識を失って倒れた。
凍結もそこで終わり、今度こそ完璧に、元の状態に戻ったのだ。

「急性アルコール中毒にしてやったぜ……さあ、仲間の所に行ってきな」



>>379-380
銃弾が全く効かない事に驚愕した男は、愕然とした表情で銃を取り落とした。
慌てて拾おうとしたところで、男の頭頂部にコンクリート片が激突する。

「ぐえっ」

蛙が潰れるような声を出し、男は気絶した。
382 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 23:28:25.13 ID:mpH5lxko
>>380
マキナにも能力は存在しない。
義手と義眼の機能のみだ。

「よっよっ」

コンクリートを剥がしながら次と男に向けて投げていく。

>>381
「さんきゅ」

そう言い、男が気絶したのを確認する。

「ったく……疲れたぜ……」

短くなった煙草を地面に捨て、3本目を加える。
383 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 23:36:30.89 ID:U/IiCqEo
>>381>>382
「――この男はどうしましょう。本来なら、拘束して当局へ……」
と、気絶した男を見下ろしつつ、考え込む。
どうしたものか。

とりあえず、地上へ戻る手段はある。マキナが開けた穴から、跳んで戻ればいい。
384 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/04(月) 23:40:23.34 ID:5XTggjco
>>381-382
とりあえず、二人はこの地下の小部屋から脱出した。
気絶した男を外に出す際には、能力者達が協力してくれた。

アルコールの男は言う。

「あ? 絶〜〜〜〜対!殺した方が良いだろ!つーか俺が[ピーーー]」

固定・延伸の女が言う。

「この街にも、警察機構が存在する筈です。そこに引き渡しましょう」

医者の男性が言う。

「私も彼女に賛成だ。[ピーーー]のは忍びない」

氷雪の中年女性が言う。

「ど、同意見だわ。でも、少しくらい仕返ししても良いんじゃないかしら?」

紫の雷の少年が言う。

「拷問しようぜ!拷問!」
385 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 23:43:04.63 ID:mpH5lxko
>>383
「どうすっかね……」

手貸すか?と聞き右手を差し出す。

>>384
差し出したものの、他の人が協力をしてくれた。
そして色々言っている奴らを黙らせるために手をパンパン叩く。

「はいはいはい」

仕切り始める義腕義眼の女。

「殺すと跡が面倒だ、普通にサツに付き出して任せるぞ。
コッチの人間だから裁判もスムーズだろうしな、確か近くに大きい警察会ったはずだから」
386 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/04(月) 23:48:31.69 ID:U/IiCqEo
>>384>>385
「……思想は知りませんが、この男の行動はテロ行為と言って過言では無いでしょう」
引き上げられ、倒れている男を見下ろしながら他の者達の意見を聞き流す。

「ならば、やはり……」
と、密かに拳銃を取り出そうとする。


が、義手の女に止められ、再び、密かに拳銃を収める。
387 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/04(月) 23:52:56.81 ID:5XTggjco
>>385-386
アルコールの男と、紫の雷の少年はやや不満げだ。
だが、渋々ながらも従ってくれた。

「……チッ、仕方ねぇな〜〜〜〜!!
あんたらのおかげで助けられたみてぇなモンだし、ここは俺が折れてやる。だが次はねえぞ」

「まぁ、いいか。俺なんか、雷ぶっ放して周りの人痛めつけただけだしね。功労者の言う事は聞くぜ。
医者のオジサンが居なかったら俺、殺人者になってたかも知んないし」

……と、そういうわけで、男は警察に引き渡される事となった。

「それにしても」

医者の男性が切り出した。

「この街に、これほど漂流者が居るとは思わなかった……知っていたのだろうか」

泥の男が返す。

「さあな。これ以上は警察の仕事だ。
…………君達には本当に感謝するよ。君達が居なかったら、我々は全滅していた」

他の者たちも、それぞれの言葉で、マキナと女性サイボーグに感謝の意を表した。

「名前、聞かせて頂けませんか?」

そう尋ねたのは、固定と延伸の女である。

「そういえば、我々はお互いに名前も知らないんだな」

ポツリと医者が呟いた。
388 :不良職人 [sage saga]:2010/10/04(月) 23:55:07.07 ID:mpH5lxko
>>386
「只でさえアタシら漂流者の風当たりは悪いんだ。
どんな悪人だったとしてもアタシらが裁いちゃ悪感情を生んじまうからな」

案外頭は回るようで。

「だから、殺そうとはするなよ?」

左目が緑の光を放っていた。

>>387
「さあ……な。不気味なのは確かだが」

紫煙を吐き出しながら言う。

「自己紹介か」

口元に笑みを浮かべ。

「イクス・マキナ。魔機師で漂流者だ、今は宗教都市トリニテを拠点にしてる」
389 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/05(火) 00:00:01.36 ID:bJVna7.o
>>387
「――『深雪』」
それだけ名乗り、ヘルメットを外す。
瞬間、閉じ込められていた長い黒髪が翻り、どことなく幸薄げな女性の顔が出てくる。

>>388
「成程、了解です」
ちらっと彼女を見て、承諾する。

「『能力』とは、一体何なのでしょう?」
先ほどから、ずっと抱いていた疑問。
390 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/05(火) 00:13:28.54 ID:1euoVggo
>>388-389
「俺はラヴィル・マカレンコ。能力はスゲーーーー簡単に言うと、『アルコールを操る』。
あんま詳しくは聴かねえ方が身の為って奴だぜ〜〜? 戦士の企業秘密ってのは重い。
バトルが専門。でも殺し合いはしねえ。あんまり」

「リサ・コッキングです。既に説明しましたが、触れた物を『固定』・『延伸』させる事が出来ます。
当てもない旅をしていますが、一刻も早く元の世界に帰りたいです」

「エンゲルベアト・ゼーベック。医者だ。
『新陳代謝』を操作する事で治癒能力を高める事が出来るが、今回はそれ裏目に出てしまった。
私も特に定住している場所は無い。旅人という程ではないがね」

「俺はリョウ・スズナリ。学生をしてたら飛ばされちまった。こっち来ても学校に行ってる。
正直、俺はもうこっちで永住しても良いや。特に将来の事なんて考えて無かったし。
能力? あの雷だよ。それだけ」

「私はエヴァリスト・サティという。地面や物体を泥状にするのが能力だ。
こちらの世界に来てからは彫刻家をやっているが、とんと売れないな」

「わ、私はヴィグディス・ストゥルルソン。特にこれと言って、自慢できるような事は無いわ……。
故郷では能力のせいで虐げられてきたの。あの頃に比べれば、この世界は天国よ。
私、自分の能力があまり好きじゃないの。説明はしなくてもいいわよね?」


医者が言う。

「このテロリストは、私が警察に言っておこう。多分この中では、私が最もこの街が長い。
医者としての腕もあるから、邪険には扱えない筈だ。

さて……繰り返すが、本当にお世話になった。二人には感謝してもしきれないよ。
これからどうする? 私達は家に帰るか旅を続ける事になると思うが」
391 :不良職人 [sage saga]:2010/10/05(火) 00:16:48.49 ID:yJ0Ewzco
>>389
「よろしくさん、深雪」

ニヤリと笑う。

「能力ねぇ……アタシらと違って生身で力を使ってることじゃないか?
電気出したり寒くしたりさ」

>>390
「テメエらもよろしくさん」

ニヤリと楽しげに笑う。

「そう……だねぇ……アタシは工房へ帰るよ。義手作れって依頼が会ってね」

バイクは無事のようで、店を畳み、荷物を積む。
392 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/05(火) 00:22:12.88 ID:bJVna7.o
>>390
「――帰る手段、無し。家も無い。私は――旅を続ける以外にありません」
気持ち寂しげに言い放つ。
といっても相変わらず声は無機質だし、無表情ではある。

>>391
「――よろしく、イクス・マキナ」
鸚鵡返しに挨拶する。

「――何らかの超自然現象――と判断していいのでしょうか」
大雑把だが、理解はしたようだ。
393 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/05(火) 00:23:56.53 ID:1euoVggo
>>391-392
「縁が有れば、また会おう」

そうして、各々は各々の居るべき場所に帰って行った。

//お疲れ様でした!
394 :不良職人 [sage saga]:2010/10/05(火) 00:25:07.69 ID:yJ0Ewzco
>>392
「ん、餞別にこれやるよ」

先程見せていた金属棒を差し出す。

「んー……よくわかんねえからそれでいいと思うぞ。あたしもよく知らねえし」

>>393
「ん、じゃあな」

そう言うとマキナもバイクに乗り走り去っていった。
395 :女性サイボーグ [sage]:2010/10/05(火) 00:31:47.98 ID:bJVna7.o
>>393
「――ええ、さようなら」
と、手を振りもせずに彼らと別れる。

>>394
「――これは」
一応受け取り、何度か火をつけてみる。
もしかすると、嬉しいのかもしれない。

「……それでは、また」

走り去る背中へ一言だけ告げ、彼女も別方向へ歩き出す。

//お疲れ様っしたー
396 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/10/05(火) 00:56:58.52 ID:1euoVggo
>>393
医者のエンゲルベアト・ゼーベックの診療所。ベッドには謎のテロリストが寝かせられている。

「さて、と……」

意識を覚醒されても暴れられないよう、既に男の両手両足はロープで拘束されている。
既に警察に通報しており、あとは警官が来るのを待つだけだ。

こんこん。ノックの音。一瞬警官かと思いドアを開けそうになるが、それまで足音が全くしなかった事に気づく。
いくら玄関越しとはいえ、気配が全くしないのはおかしい。
彼はただの医者では無い。漂流者であり、それなりに修羅場もくぐっている。
そんな彼が全く接近を察知出来ないような相手となると……

「開けてくれ、ゼーベック」

ドアの向こうから、暗く低い声が響いた。

「……誰だ? 患者では無さそうだが」

「私だ。ボグダン・チェリビダッケだ」

「まだ生きていたのか…………入れ」

向こうにいた人影が、ゆっくりとドアを開けた。ヒトに在らざる者が部屋へと侵入するが、医師は動じた様子を見せない。

「何の用だ、チェリビダッケ」

「死体を譲って貰おうかと思ってな……この男は誰だ?」

「お前には関係ない。それから、お前にくれてやる死体なんぞ一体も無い。さっさと帰れ」

「これは手厳しいな。だが、今日は土産を持ってきた。きっと気に入る筈だ。
そう。リシィの……君の娘さんの情報だ」

「何………なんだと!? 見つかったのかッ!?」

「いや、情報だけだ。だが、お前にとっては値千金だ。欲しいだろう?」

「………………何が目的だ」

「無論、死体だ。生きていればもっと良いんだが、そこまで贅沢は言わない。
返事はここで貰おうか。要るのか、要らないのか」

夜は更けてゆく。二人の交渉が成立する前に、警察官が到着してしまった。

「仕方ない。明日まで返答を待ってやろう…………では、良い夜を」

医師は床に向かって唾を吐きかける。娘さえ奪還すれば、あんな吸血鬼もどきの相手なぞしてやるものか……今の彼が考えられるのは、そればかりだった。
397 :目付きの悪い浮浪児 [sage saga]:2010/10/05(火) 15:40:05.21 ID:yJ0Ewzco
「……チッ、弱くなってる、か」

路地裏。
そこに一人の少年が佇む。格好はパーカーにGパンでフードを目深にかぶったものだ。
そして少年の右手には黒い短剣が握られていた。

「……変わるにも、力が欲しいのに……」

短剣はぼろぼろ、と崩れていった。

「力が、欲しい」

切実な響きを持って少年は呟いた。
398 :サラリーマン [sage]:2010/10/05(火) 15:46:34.04 ID:.q9P5TwP
>>397
「はぁ……今日も疲れました……」

路地裏に、スーツ姿の男が来た。
手には革袋が握られており、中にはこの世界の通貨が入っている。
最近ストリートファイトで金をかけて戦って稼いでいるのだ。

「おや、プレシャスさん」

少年を見つけて、嬉しそうに近づいていく。
相手のつぶやきは、一応聞こえていた。
399 :目付きの悪い浮浪児 [sage saga]:2010/10/05(火) 15:48:48.93 ID:yJ0Ewzco
>>398
声が聞こえ振り返る。

「……秀威か」

口元には笑みを浮かべ、声色は柔らかい。
400 :サラリーマン [sage]:2010/10/05(火) 15:53:44.12 ID:.q9P5TwP
>>399
「はい、お金を稼いできましたよ。
ご飯も買ってきました」

手に持った革袋を相手に見せる。
そして、食べ物のはいった袋を相手に渡す。

「プレシャスさん……強くなりたいのですか?」

頭の中でとあることを考えながた、尋ねる。

/まずい、もうすぐバイトなの忘れてた
401 :目付きの悪い浮浪児 [sage saga]:2010/10/05(火) 15:57:29.04 ID:yJ0Ewzco
>>400
「……ありがと」

袋を受け取り、中を確認する。

「ああ、俺の能力ってさ、憎悪とか憎しみとかが力のおおもとだから……弱くなっちまったんだ」

悔しそうな表情で。

「弱いままじゃ、生きてくのも難しいしな……特にこれから寒くなるし」

プレシャスは最近その能力で漂流者と原住民の諍いの解決をして報酬を貰っていたのだった。
しかし、弱くなってしまい其れも難しくなってしまっていた。

//どうする?中断するか、ここで切っちゃうか?俺はどっちでもいいけど
402 :サラリーマン [sage]:2010/10/05(火) 16:02:38.08 ID:.q9P5TwP
>>401
「なるほど……」

弱くなった原因は自分にある。
ならば、解決しなければならないのも自分だ。

「……少し用事が出来たので、ちょっと行ってきますね」

金の入った革袋を相手に渡すと、路地裏から出て行った。
目的地は靴屋。サバットにおいての武器、固い靴を購入するためである。
モノを教えるなどやったことないが、やるしかないと考えつつ、路地裏をあとにした。

/師弟フラグも立てつつここで切ります。絡みおつでした!
403 :目付きの悪い浮浪児 [sage saga]:2010/10/05(火) 16:04:26.63 ID:yJ0Ewzco
>>402
「……気をつけろよ」

そう言うとプレシャスは秀威を見送り路地裏へと消えていった。

//乙でした!師弟フラグか……ドキドキするぜ!
404 :りおねる/シャツ着崩し気味 :2010/10/06(水) 20:51:12.96 ID:tofpAUgo
【どこかの田舎道にて】

「あかんなー、こりゃ」

運転していた車がオーバーヒート。
もともと古い車種だし、しょうがないといえばしょうがない。
むしろ走ってたこと自体、奇跡に近いし。

「こりゃ、今日中には帰れんな。
 とりあえず冷めるの待ちますかね」

あー、なんつーのどかな田園風景。
このまま昼寝も悪くねーな
405 :隻腕の青年 [sage saga]:2010/10/08(金) 23:00:29.10 ID:U3it8zUo
路地裏を駆ける一人の青年。
青年の右腕は無く、袖が垂れ下がっている。
その目は何かを見据えているが、その目線の先には何も無い。
右袖がざわり、と動く。
次の瞬間、路地裏に獣の咆哮が響き渡る。
虚空に徐々に化け物の姿が浮かび上がっていく。
その姿は子供の落書きのようでありながらも醜悪な獣だった。
絵の具をぶちまけたような色彩と、輪郭のはっきりしない見た目は生物なのかも判然としない。
そしてその化物は徐々に何かに喰われるかのように、消えていった。
そして青年はため息を付き、路地裏の壁にもたれかかる。

「なんで、コッチの世界にもマボロシが居るんだよ……」

その声には複雑な感情が込められていた。
406 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/08(金) 23:09:33.96 ID:RrS2vbQ0
>>405
「……どうしたんだい?」

【ふっと路地裏を曲がってくる首元に蛇を巻いた夜色のローブを纏った女性が1人】
【中性的な声色だが、姿と腰まで届く黒髪を見れば明らかに女だとわかるだろう】
【壁にもたれかかって溜息をつく男にただならぬ物を感じて声をかけてきた】
407 :隻腕の青年 [sage saga]:2010/10/08(金) 23:11:35.18 ID:U3it8zUo
>>406
「ッ!」

身体をこわばらせ振り返る。

「……なんだ、違うか」

安堵のため息を付く。

「何でもねぇ、気にすんな」

しかし、青年の頬には傷があったり何も無い右袖がばたばたと動いていたりする。
408 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/08(金) 23:17:31.55 ID:RrS2vbQ0
>>407
「何でもないようには見えないけどねぇ」

【青年の様子を見ながら興味深げに呟く】

「何があったか知らないけど、ここら辺は危険だよ?
 ゴロツキも多いし、離れたほうが懸命だと思うよ」
 
409 :隻腕の青年 [sage saga]:2010/10/08(金) 23:20:26.83 ID:U3it8zUo
>>408
「気にするな、気にしない方がいい」

右袖を抑えながら言う。

「危険、ねぇ……」

目を眇め。

「一応腕には自信があるんだ、問題はない」
410 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/08(金) 23:24:55.57 ID:RrS2vbQ0
>>409
「ふーん?ま、気にするなって言われると気になっちゃうけど……善処するよ」
【クスクスと笑って】

「僕は忠告したからね?何があっても知らないよ……」
【そのまま笑いながら近寄ってくる】
411 :隻腕の青年 [sage saga]:2010/10/08(金) 23:26:00.41 ID:U3it8zUo
>>410
「……チッ」

しばらくすると右袖の動きが収まる。

「問題ねぇ、近づくな、ウザイから」

にらみながら言う。
412 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/08(金) 23:31:19.89 ID:RrS2vbQ0
>>411
「ウザイだなんて傷つくなぁ、これでも女の子なのに」

【もう子と呼べる歳かは疑問であろうに笑いながらそう言って立ち止まる】

「ま、本当に忠告はしたからねー。化物に襲われても路地じゃ逃げられないよ?
 ここにはそんなのがゴロゴロいるから気をつけてね」

【そう言いながら路地を歩き去っていこうとする】
413 :隻腕の青年 [sage saga]:2010/10/08(金) 23:33:33.60 ID:U3it8zUo
>>412
「……ふん」

と鼻を鳴らして青年も歩き去ろうとする。
が、次の瞬間。
両目が赤く染まる。

「おい!そこの」

歩き去ろうとする女に話しかける。

「そっちには、行くな」

青年の目には何かが写っているようだ。

「帰るならアッチからいけ」

逆方向を指差す。
414 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/08(金) 23:36:54.39 ID:RrS2vbQ0
>>413
「……赤目?」

【男の声に振り返り、相手の色の変わった目を見て驚く】

「キミとミクヴァには、何が見えているんだい?」

【クスクスと笑いながら近付いてくる。蛇はあらぬ方向を威嚇しているようだ】
415 :隻腕の青年 [sage saga]:2010/10/08(金) 23:39:40.00 ID:U3it8zUo
>>414
「……ッ」

右袖がばたばたと暴れている。
そして右目に徐々に模様が浮かんでくる。
模様が浮かび終えた次の瞬間。
女にも青年と蛇が認識している物が視えるようになる。

「……蜘蛛、か」

そこにいたのは絵の具をぶちまけたような色彩の巨大な蜘蛛。
大きさは2メートルほどか。
蜘蛛はゆっくりとこちらに近づいて生きている。
416 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/08(金) 23:43:12.69 ID:RrS2vbQ0
>>415
「……うわっ」

【突然浮かんだ模様に驚き、一歩後ずさろうとして蛇の激しい威嚇】
【それに行動をとめて後ろを振り向くと、先ほどまでは居なかったはずの巨大な蜘蛛】
【顔を引きつらせながら慌てて下がってくる】

「あ、あれは……?まずいのかい?」
417 :隻腕の青年 [sage saga]:2010/10/08(金) 23:45:25.85 ID:U3it8zUo
>>416
「マズイ。襲われるとそのままあいつの一部になっておしまいだな」

左目にも徐々に模様が浮かんでいき。

「……アンタ戦えるか?」

右袖からズルズルと影で出来た触手のようなものがはい出てくる。
目の前の化物とよく似た存在感を感じさせる。
418 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/08(金) 23:46:45.73 ID:RrS2vbQ0
>>417
「それは遠慮したいなぁ」

【言いながら杖を構える】

「っ……キミの能力はそれなのか。
 戦えることは戦えるけど、そのための時間を稼いでもらえるかな?」

【一瞬目をそらしかけながら、だが興味はあるらしく目線はじーっと触手を見ている】
419 :隻腕の青年 [sage saga]:2010/10/08(金) 23:51:25.78 ID:U3it8zUo
>>418
「ま、生き残ると力ゲットだけど腕とか足とか目玉とかなくなるからオススメしないぞ」

触手がぼこぼこと姿を変えていく。

「了解」

そう短く答え、蜘蛛の方へ駆け出す。

「餌だ、行くぜ『牙』」

触手が変貌する。
無数の尖い牙を持つ異形と化した右腕が、咆哮を上げながら蜘蛛に襲いかかる。

「あえrdふゅういhじょp!」

蜘蛛が鳴き声を上げながら蠢き、飛びかかろうとするが、牙の方が一瞬早く蜘蛛の足を一本ちぎり取る。

「アッハハア!旨いか?今日は喰い放題ってところか!」

哄笑を上げながら異形の右腕を振るい、素早い動きの蜘蛛と渡り合っている。
420 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/08(金) 23:56:18.71 ID:RrS2vbQ0
>>419
「……うーん」

【二人の戦いを見てちょっと唸りながら】

「ぶっ飛ばしちゃいそうだけど……いっか
 xeoi pel pelma――
 xeo shan jes medolia  winclie Loo cela……」

【物騒なことを呟き詠唱を始めると、突然杖の先に黒い穴が生まれ、そこから激しい魔力が流れ出す】
421 :隻腕の青年 [sage saga]:2010/10/08(金) 23:59:28.11 ID:U3it8zUo
>>420
「ヒャハッ、ヒャハハハハハッハァッ!」

顔には狂気の笑いが浮かぶ。
そして、目の端で黒い穴を出した女を見ると。

「さっさとしな、じゃねぇと俺が全部食っちまうぞ」

右腕で蜘蛛に一撃を叩き込む。
が。

「!?」

蜘蛛はその一撃を受け止め、辺りに極彩色の糸を撒き散らし始めた。
右腕に糸が絡みつく。

「チッ、動けねぇ!」
422 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/09(土) 00:02:30.49 ID:WN5J/Rk0
>>421
「hiz lue Lo noi leya xe xeleya
 Loo sophit melodia ele hec lostasia……ってもう、ミクヴァ、ごー」

【男の様子を見て詠唱を途中できると、蛇に指示を出す】
【指令を受けた蛇は、首元から飛び出し、背中に生えた羽を使って男の下へと器用に飛んでいく】
【どうやら糸に向けて炎を吐いて斬るつもりのようだ】
423 :隻腕の青年 [sage saga]:2010/10/09(土) 00:07:00.54 ID:lCSJ68Ao
>>422
「……ありがとよ」

右腕を抑えられて居るため動けない。
履かれた焔で糸が溶けたようだ。
腕を小さくし、離脱。
次の瞬間、蜘蛛が高く跳躍し、女の方へ襲いかかる。
足の先は鋭く、かなり痛いだろう。
424 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/09(土) 00:12:12.87 ID:WN5J/Rk0
>>423
【返事をする余裕も無く、回避の行動すらとらずに詠唱に戻る】
【詠唱が終わるのが早いか、蜘蛛の足が届くのが早いか、勝負と言ったところか】

「Isa da boema foton doremren I Loo memoria……
 ――armariris sraghch――  Lo  Hir  mofie orb O maria」

【そして蜘蛛の足が女の真上に来た瞬間】
【黒い穴から激しい『何か』が放出され蜘蛛を弾き飛ばした】
425 :隻腕の青年 [sage saga]:2010/10/09(土) 00:14:35.01 ID:lCSJ68Ao
>>424
「ひゅぅ!」

口笛を拭き感心。
そして、飛ばされた蜘蛛の行き先には大きく口を開いた異形の右腕が。
頭から蜘蛛が右腕に飲み込まれる。

「……っと」

ばりばり、ぼきぼき。という音と共に蜘蛛が徐々に分解されていく。
かなりグロテスクな光景だ。

「迷惑かけたな」
426 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/09(土) 00:16:53.34 ID:WN5J/Rk0
>>425
「……ヤバイ、コントロールできない」

【ボソッと呟く】
【吹き飛ばした穴からはいまだに膨大な魔力が溢れ出している】

「迷惑かぁ。今から僕もかけるから心配しないで。
 ……召喚術、暴走、するかも」

【激しく脂汗をかきながら】
427 :隻腕の青年 [sage saga]:2010/10/09(土) 00:18:16.69 ID:lCSJ68Ao
>>426
そして『食事』は終わる。
右腕は普通に右腕の形になり、ぶるぶると震えている。

「暴走?大丈夫かよ、おい」

穴を見て。
右腕が何かをみつけたかのようにざわざわと蠢いている。
428 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/09(土) 00:21:45.90 ID:WN5J/Rk0
>>427
「すっごくまずい、逃げよう」

【そう言うと全力で路地裏を脱出しようと走り出した】
【穴からは明らかに『まずい』空気が溢れてきた】
429 :隻腕の青年 [sage saga]:2010/10/09(土) 00:23:41.77 ID:lCSJ68Ao
>>428
「あ、おい。放置していいのかよこれ?!」

穴を放置していいのかためらいつつも走りだす。
が、穴からあふれた気配に右腕が勝手に反応する。
そして、右腕が痛みを与え、歩みが泊まってしまう。

「ッ……ぅ」
430 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/09(土) 00:26:07.15 ID:WN5J/Rk0
>>429
「あぁっ、もう!逃げるよ!」

【慌てて戻ってきて男の左腕を掴み引っ張っていこうとする】
【右腕のことには気付いていないようだ】
431 :隻腕の青年 [sage saga]:2010/10/09(土) 00:28:11.54 ID:lCSJ68Ao
>>430
「ッ!」

懐からナイフを取り出し、右腕に突き刺す。
しばらくすると右腕の動きがおとなしくなった。

「悪い!」

全力で跡についていくように走っていく。
432 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/09(土) 00:31:37.10 ID:WN5J/Rk0
>>431
「うわ、大胆!」

【その行動に驚きながらも走るのは止めず、必死に走っていく】
【そして大分離れたところで、背後から響く爆音】
【さっきの通りに大きな爆発が起こっているのが見える】

「……やっちゃった」

【テヘッ】
【まったく可愛くない】
433 :隻腕の青年 [sage saga]:2010/10/09(土) 00:33:20.14 ID:lCSJ68Ao
>>432
「……いいのかよマジで……」

ため息を突きながら爆音を聞く。

「……あー、黙れ黙れ」

目の前の女も右腕も。
右腕にナイフを数度刺し大人しくさせると右腕はしばらくして消えていった。
434 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/09(土) 00:35:52.77 ID:WN5J/Rk0
>>433
「……きっと大丈夫さー」

【遠い目をしていると唐突な男の行動】

「グロッ。いや、ごめんなんでもない」
435 :隻腕の青年 [sage saga]:2010/10/09(土) 00:37:18.04 ID:lCSJ68Ao
>>434
「いや、まあ割とグロいしな俺の腕」

右袖をひらひらさせながら言う。
いつの間にか眼の色は黒に戻っている。

「だぁ……腕は腹いっぱいだけど俺が腹ペコだな」

腹が鳴り。
436 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/09(土) 00:44:39.04 ID:WN5J/Rk0
>>435
「う……ん。まぁ、ちょっと本当にグロかった」
【と本音を漏らすと】

「それじゃあ、迷惑をかけたお詫びに何かご馳走しようか?」
【と笑顔で】
437 :隻腕の青年 [sage saga]:2010/10/09(土) 00:45:24.46 ID:lCSJ68Ao
>>436
「マジ?奢ってくれるのか!?」

喜色を顔面全体に浮かばせて言う。
438 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/09(土) 00:47:16.89 ID:WN5J/Rk0
>>437
「そこまで高いものは奢ってあげられないけどね。どうする?」

【苦笑しながら】
439 :隻腕の青年 [sage saga]:2010/10/09(土) 00:49:27.11 ID:lCSJ68Ao
>>438
「いや、頼むわ」

弾んだ声で。

「どうにも、俺の世界とここ違うみたいでさ、俺の世界の金使えなかったんだよね。
えっと……あれだ、漂流者だか言う奴」
440 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/09(土) 00:51:34.91 ID:WN5J/Rk0
>>439
「あぁ、キミもこっちに来たばかりなのか」

【なるほどなるほど、と頷くと】

「それじゃあ食べながら色々と話でもしようか。行こう?」
441 :隻腕の青年 [sage saga]:2010/10/09(土) 00:53:19.04 ID:lCSJ68Ao
>>440
「おう、まあしぶといから普通に大丈夫だったけどな」

ニヤリと笑う。

「近くに店有ったけかな」
442 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/09(土) 00:55:41.72 ID:WN5J/Rk0
>>441
「僕の知ってる店でよければ」

【味は保障できるよ、と笑いながら歩き出す】
//眠気やばいっす
443 :隻腕の青年 [sage saga]:2010/10/09(土) 00:57:14.51 ID:lCSJ68Ao
>>442
「じゃ、そこで」

そうして青年は女と共に歩き去っていく。

//じゃここで締めということで
444 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/09(土) 01:00:27.82 ID:WN5J/Rk0
>>443
「それじゃ、ごー」
【店へと向かって歩いていった……】
//お疲れ様でした!
445 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2010/10/09(土) 23:14:36.74 ID:x4IonBoo
――『その町』に、住民は居なかった。

『その町』は辺鄙な場所などではない筈だった。
周囲に険しい山々などは無く、他の大きな街と街に挟まれた位置にあり、街道も整備されていた。
隣町からは少し離れているとはいえ、馬や自動車を使わずとも徒歩で楽に往復できる距離だった。

だが、『その町』に住む者はもう居ない。街全体が廃墟だった。
奇妙な事だ。『その町』を脅かすような自然災害は有りそうにないし、街と街の中継点として栄えても良い位置にある。
例え何らかの原因によって過疎化が進んでいたとしても、人っ子一人住んでいないというのはおかしな話だった。


その町は既に名前も忘れ去られ、ただ『ゴーストタウン』とだけ呼ばれていた。
この不思議な町の噂を聞き、好奇心を刺激された旅人が、この町にぶらりと訪れる事もあるだろう……。
446 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/09(土) 23:27:42.33 ID:WN5J/Rk0
>>445
「……で、こんなところがあるわけか」

【その好奇心を刺激され、ぶらりと現れる夜色のローブを纏った旅人が1人】
【中性的な声色だが、姿と腰まで届く黒髪を見れば明らかに女だとわかるだろう】
【白い羽の生えた蛇を首元に巻いて町の入り口に立っている】

「噂には聞いてたけど、本当に人がいないのかな?」

【興味深そうに町へと足を踏み入れていく】
447 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/09(土) 23:36:49.52 ID:x4IonBoo
>>446
貴方が人間として常識的な精神を持っているなら、心に侘しさ寂しさ悲しさが胸に去来するだろう。
それは、廃墟特有の雰囲気だけではないようだ。
まるでこの町そのものが、訪れる者たちの心に訴えているかのような……。

とりあえず入口周辺に、人の気配はない。
かつては栄えていたのだろう、町はそれなりの大きさがあり、内部もそうなのかは、わからない。
無論、何らかの能力や魔法で探知する事は可能だ。
448 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/09(土) 23:45:06.22 ID:WN5J/Rk0
>>447
「…………ミクヴァも反応なし、大丈夫だね。良い町だ」

【蛇の様子を確かめ、安心したようにずんずんと町へと入っていく】
【寂しさ、悲しさ。そういった感情は嫌いじゃない】
【それにあまり経験できないことだ、楽しさのほうが勝っている】
【少しワクワクした様子で町の様子を眺める】
449 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/09(土) 23:50:51.20 ID:x4IonBoo
>>448
町はかなり荒れ果てていた。
街路には雑草が生い茂り、家々の窓は打ち毀れている。

遠くに5つ、大きな建物が見える。
一つは教会、一つは屋敷、塔が二つ。
もう一つは良く分からないが、それほど特殊な用途の建造物では無さそうだ。
450 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/09(土) 23:55:11.86 ID:WN5J/Rk0
>>449
「いい感じに廃墟だなぁ。寝床に丁度よさそうだ」

【野宿することになったらここに来よう。とか想いながら散策】
【すると目に入ってきた大きな建物たち】
【しばし黙考】

「よし、行ってみよう」

【と呟くとずんずんと屋敷に向かって歩き出す】
451 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/10(日) 00:00:54.01 ID:V1tcKLEo
>>450
寂れた風景が続く。
家々や道の配置などからしても、それなりに計画的に構築されていった町だという事が伺える。
お陰で、道に迷う事はほとんど無かった。真っ直ぐ向かって行けば、目的地にたどり着けるのだ。

屋敷は、近くで見るとその豪華さが良く分かる。
今では、塗装は剥がれ落ちているし、石像が立っていたと思しき場所には石塊が転がっているだけなのだが。

屋敷の玄関には、錆ついてほとんど取れかかったドアノッカーが設置されている。
452 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 00:06:45.25 ID:yuxwodA0
>>451
「つくずくいい町だ……。でも何でこんなになったんだろう」

【さくさくと屋敷に向かいながらも疑問を抱いたまま】
【邸の前に到着。一応あたりを警戒しながら進むも、簡単に扉の前へ】

「人……いないよね?」

【一応……といいつつドアノッカーをそっと取って叩く】
453 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/10(日) 00:11:13.70 ID:V1tcKLEo
>>452
貴方が隣町で簡単な聞き込みなどを行っていた場合、
『良く理由は分からないが昔からずっとゴーストタウンで、誰も住みたがらない』という話を聞けただろう。

もし本格的な情報収集を行っていた場合は、更にその旨のレスをして欲しい。

さて、貴方はドアノッカーを叩こうとしたが、ボロッと崩れて落ちてしまった。
ドアノッカーはもう一つ付いているが、こちらも同じような状態だ。
諦めてノブを握った方がいいかもしれない。
454 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 00:18:39.19 ID:yuxwodA0
>>453
【実は廃墟となった町がある、としか聞いていない彼女】
【絶対に人なんていないから!と言う情報を聞いて興味本位でやってきたのだった】

「あ……取れちゃった。
 もういいよね!えいっ」

【取れたノッカーを放り投げるとドアノブに手をかけ、ドアを開こうとする】
455 :乱入歓迎 [sage]:2010/10/10(日) 00:22:24.90 ID:V1tcKLEo
>>452
唐突に、強烈な気配と魔翌力が玄関扉の向こうから感じられた。
一瞬と間を置かず、扉から物理的な衝撃翌力と魔術的な圧迫感が融合した『力』が、暴風のように貴方の身体を叩きつける。
途轍もないエネルギーだ。余りにも猛烈なその力は、対処する暇も無く貴方の身体を後方へブッ飛ばしてしまう。
456 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/10(日) 00:23:27.78 ID:V1tcKLEo
>>455訂正
>>454
唐突に、強烈な気配と魔力が玄関扉の向こうから感じられた。
一瞬と間を置かず、扉から物理的な衝撃力と魔術的な圧迫感が融合した『力』が、暴風のように貴方の身体を叩きつける。
途轍もないエネルギーだ。余りにも猛烈なその力は、対処する暇も無く貴方の身体を後方へブッ飛ばしてしまった。
457 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 00:30:12.02 ID:yuxwodA0
>>456
「ッあぁ!!?」

【ポーンと吹き飛ばされてごろごろと地面に転がる】
【蛇共々地面を転がり、しばらくするとのろのろと起き上がってきた】

「痛たたたた……なんだ今の」

【玄関を睨みつけるように見ている】
458 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/10(日) 00:31:45.50 ID:V1tcKLEo
>>457
あれ程強大な力を見せつけた謎の気配はしかし、既にその痕跡すら残っていなかった。
貴方が不意打ちを受ける直前、あのごく僅かな瞬間だけ姿を現し、何事も無かったかのように消失した。
貴方に襲いかかったあの『力』それ自体も、今はそよ風すら起こしていない。

……屋敷は、今までと同じように佇んでいる。
459 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 00:34:36.39 ID:yuxwodA0
>>458
「よぉし……そっちがその気なら」

【言うやいなや突如杖を取り出し詠唱を始めようとする】
【玄関ごと吹き飛ばすつもりなのかもしれない】
460 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/10(日) 00:36:11.38 ID:V1tcKLEo
>>459
屋敷は、貴方の詠唱に何の反応も示さない。
何かが現れるような気配も無い。
461 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 00:37:56.77 ID:yuxwodA0
「xeoi pel pelma
 xeo shan jes medolia  winclie Loo cela……」

【始めた詠唱はこの間暴走させて路地裏が壊滅してしまった召喚術】
【ここで再び試そうと言うのか……。蛇は危険を察知して少し遠くへと逃げて行く】
462 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/10(日) 00:39:23.12 ID:V1tcKLEo
>>461
屋敷は無視を決め込んでいる。
貴方の事を侮っているのかもしれないし、ひょっとすると睡眠中なのかもしれない。
或いは、マゾなのか。
463 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 00:41:57.50 ID:yuxwodA0
>>462
「hiz lue Lo noi leya xe xeleya
 Loo sophit melodia ele hec lostasia」

【気取っていられるのも今のうちだ、と言わんばかりに笑っている】
【そして杖の先に開いた異界への扉】
【前回とは違い、とてつもなく巨大な黒い空間が広がっている】

「Isa da boema foton doremren I Loo memoria」

【そして詠唱は最終段階へ――】
464 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/10(日) 00:44:14.76 ID:V1tcKLEo
>>463
屋敷は、詠唱も扉も空間も、貴方の笑いも意に介した様子は無い。
465 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 00:47:18.58 ID:yuxwodA0
>>464
【異界への門から魔力が溢れ出す……】

「――armariris sraghch――  Lo  Hir  mofie orb O maria 」

【そして詠唱が終わったとき】
【空間から、赤黒い皮膚を持った巨大な『龍』が姿を現した】

「……あれ、成功した?」

【失敗するつもりだったのだろうか】
【龍は静かに扉を見つめ、何を思ったか扉に体当たりをし始めた】
466 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/10(日) 00:51:13.11 ID:V1tcKLEo
>>465
巨大な龍が扉に体当たりした瞬間、先程と全く同じ現象が起こった。
何者かの気配が現れ、恐るべき力が龍を襲う。
そして龍は先程の貴方と同じように……いや、さらに派手にブッ飛ばされた。

屋敷はビクともしていない。
467 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 00:55:48.28 ID:yuxwodA0
>>466
「情けないぞヘケト!」

【いとも簡単に吹っ飛ばされた龍】
【しかし全くダメージは負っていない様子。ぽりぽりと人間臭い動作で頭をかきながら立ち上がった】
【そして今度は玄関の横の壁を壊そうと体当たり】
【かなりの重量を持った龍が全速力で壁に向かって飛んでいく、かなりの速度のようだ】
468 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/10(日) 01:04:26.40 ID:V1tcKLEo
>>467
こんな事が起こっていいのだろうか。
龍の全速力の二撃目を、当然の如く扉は耐えた。
明らかに一度目の体当たりで扉は粉砕されておかしくない筈なのに、さらに速力を増した龍の体当たりでさえ耐え切った。
それも、ただの屋敷の扉、それも長年放置されていた筈のこの玄関で、である。

そしていつものように、龍は吹き飛ばされた。

いや……どうやら先程とは違うようだ。衝撃を放った気配が消えようとしないのだ。

そして扉はいきなり開かれた。
扉の向こうには、血に染まった漆黒の人間の頭蓋骨が空中に浮かんでいた。

頭蓋骨がずんずんと貴方に接近する。
間違いない、間違えようがない。『これ』が、今までの衝撃波を放った存在。
あの3発を繰り返して尚、凄まじい魔力を周囲に撒き散らしている。
469 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 01:09:22.34 ID:yuxwodA0
>>468
「ヘケトぉ……?って……………………わーーーーーーーーーー!!!!?」

【ジト目で龍を睨んでいると、突然の扉の開く音】
【そして見える頭蓋骨】
【引きつった顔で絶叫すると慌てて龍のいるほうへ逃げ出していく】
【そして龍が立ちはだかるようにフン、フンと鼻息を鳴らしながら頭蓋骨の目の前へ】
【先ほどまでと違いこちらからも魔力の波動を感じて取れるかも知れない】
470 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/10(日) 01:25:58.80 ID:V1tcKLEo
>>469
浮遊する頭蓋骨は、良く見るとそれは影のように揺らいでおり、半透明だ。恐らく、怨霊の類だろう。

龍と対峙しながら怨霊は、ぶつぶつと何か呟いていた。
――怨霊というものはそもそも、生に未練を残していたり、大きな憎しみを胸に抱えたりして死んだ霊である。
『怨』む『霊』なのだから、当然と言えば当然だ。
彼らは生者に対して妬ましく、羨ましく思っている事が多い。
まともな思考力を失い、負の感情だけの存在となった低級の霊が呪詛の言葉を放つのは、当然だろう。

しかし、こいつは違った。

「【我が注ぐは陰の活力 過度に熟すは汝の骨肉 腐って堕ちろ――――“病魔の足枷”】」

呪文を詠唱している!
冷静な知性と残酷な意思でもって、己の魔力を魔術として形にしている。

亡霊から放たれた魔力が龍の全身を包み込んだ。
龍から、活力が、生命力が、削がれていく。落ちていく。
力を失って動きが衰えた所へ、さらに肉体の動きが物理的に制限される。

先程の、3発の衝撃波すら戯れだったのではないかと疑う程の、強烈な呪詛・魔力・呪縛。
それは龍の力すらも圧倒的に凌駕している。
ありえない。こんな馬鹿な事があっていいのだろうか?
如何に強力な亡霊だからといって、こんな事が起こっていいのか?
何か、おかしい。
471 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 01:31:36.65 ID:yuxwodA0
>>470
「ヘケトッ!?」

【呪詛に蝕まれながら、龍が右手をコキッと鳴らす】
【すると先ほどミクヴァと呼ばれていた白い蛇が、龍の口へ向かって飛び込んでいく】
【そして龍がパクリ、と蛇を食べてしまった瞬間、呪詛や魔力を一時的にかき消す波動が龍から発せられる】
【その隙を突いて龍は飛び出し、女を掴んで空高くへと飛び上がっていく】

「うわあわわああわわ!?」
472 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/10(日) 01:36:23.20 ID:V1tcKLEo
>>471
龍から波動が発せられると、亡霊の姿も一瞬だけかき消えた。

龍が空高く飛び上がると、亡霊も追跡を開始した。
すでに浮遊ではなく飛翔と言っていい。たかが亡霊の癖に、龍と同じほど……いや、僅かながら速力を上回っているのだ。
473 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 01:41:13.25 ID:yuxwodA0
>>472
「ヘケトッ、追いつかれる、追いつかれる!」

【慌てて女が龍に叫ぶ】
【実際これ以上のスピードは出せるのだが、小脇に人を抱えている以上動きに制限がでてしまう】
【どうするかしばし龍の思考】
【そして唐突に龍の目の前に龍が現れたのと同じ空間が開き、その中へ飛び込んでいった】
【龍が入った途端に異界への扉は閉まってしまう】
474 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/10(日) 01:43:04.81 ID:V1tcKLEo
>>473
異界の扉が閉まると、亡霊は暫く空中を漂っていたが、やがて霧のように姿を消した。
玄関の扉は、いつの間にか再び閉じていた。
475 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 01:47:06.09 ID:yuxwodA0
>>474
【亡霊が行った後、ぬっと再び扉を開き顔を出す龍】
【いないことを確かめると異界から戻ってくる】
【なにやら女のほうがゲッソリしているのは気のせいだろう】

「空間転移……気持ち悪ッ」

【気のせいである】
【そっと館から離れた場所に降り立つと、女を下ろす】

「助かったよ……あれは一体なんだったんだ?」
476 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/10(日) 01:50:36.89 ID:V1tcKLEo
>>475
降り立った場所は、町の公園だった。
町の至る所で雑草が生い茂っていたが、此処はそれがさらに酷い。

>「あれは一体なんだったんだ?」

「あんたこそ何なんだ」

恐らく返答を期待していなかったであろう独り言に、返す声があった。
どこかで聞いた事のある声。
振り向けば、ローブを着た男がこちらにやって来るのが見える。
牛骨のような、謎の巨大な生物の頭蓋骨を頭にかぶっている。
この男の事を、貴方は憶えているだろうか。
477 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 01:54:46.36 ID:yuxwodA0
>>476
「おや、キミは……確かガウンオだったかな?」

【声に慌てて振り向くと視界に入る以前の骨掘り男】
【声がさっきの亡霊でないことにホッとすると龍にもたれかかりながら話しかけてくる】

「どうしてこんなところに?」
478 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/10(日) 02:00:30.91 ID:V1tcKLEo
>>477
「よ、良く憶えてたな、俺の名前。あ、あんたはソフィアだっけ?」

龍を物珍しそうに見つめながら。

「そ、そりゃこっちのセリフだぜ。こんな……、
ひ、比喩じゃない文字通りの『ゴーストタウン』に用がある奴なんて、お、俺みたいな奴しか居ないぜ。
し、しかも“アレ”と正面から戦ったんだろ? あ、敢えて言わせて貰うけど、ちょっと無謀すぎるぜ」

どうやらこの男、例の霊について何か知っているようだ。
479 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 02:03:14.78 ID:yuxwodA0
>>478
「人の名前くらい覚えてるさ」

【クスクスと笑いながら】
【先ほどの闘いの緊張など微塵も感じさせない。ゲッソリしているのは気のせい】

「やぁ、僕も驚いたよ。まさか本物の『ゴースト』だったなんてねぇ。
 しかも僕にも見えちゃった!あれは何なんだい?」

【若干興奮気味で男に問いかける】
480 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/10(日) 02:16:45.51 ID:V1tcKLEo
>>479
「お、俺は忘れそうになったぜ。じ、地元じゃソフィアなんて名前聴いた事も無いからな」

「そ、そっか……こ、この街の事、知らないだな。そ、それじゃああの戦い方もしょうがねえぜ。
な、なんつーか、さ、災難だったな。きょ、教会とかを差し置いて、い、いきなり屋敷に飛び込んだんだな?
ぐ、偶然とはいえ最悪の選択肢を選んじまったな……さ、最初に最悪にブチ当たるなんて最悪中の最悪だ」

「お、大昔に、この辺りの街が全部戦争に巻き込まれた。そ、双方に漂流者と原住民が入り混じっての凄惨な戦いだったらしい。
と、とくにこの町は悲惨で……な、何度も主戦場になった挙句、と、とうとう住民全員が皆殺しにされた。完全にとばっちりだ。
し、死体の山が積み上げられ、供養もされずに放置され…………そのうち、死霊やらゾンビやらがウロウロするようになった」

「せ、戦争が終わった後も近隣の街に被害を及ぼしたんで、ちょ、町長達はある男に退治を依頼した。
そ、その男は高名な神官で、その依頼も一か月で完全に果たした。じ、実際、アンデッドは全く出なくなった。
だ、だが本当は、そいつは死霊術師だった。そ、それもかなりのゲス野郎で、亡霊たちを自らの魔力の糧にしちまったんだ」

「そ、そいつの悪事が露見して、そいつは葬られたんだが……完璧じゃ無かった。
長い長い歳月の後、そいつは復活した。じ、自分自身が強力な亡霊となってだ」

「あ、あいつは、この町に未だ残っている人々の恨みや想いをエネルギーにして、と、取り込んでいる。
あ、あんたが勝てなかったのも無理はねえ。あ、あんたはこの町の全住民を相手に戦ってたんだよ」
481 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 02:24:51.62 ID:yuxwodA0
>>480
「おいおい、酷いなぁ」

【苦笑】
【そして一連の話を聞いた後】

「つまり……奴はとんでもない数の人間の力を得ているアンデッドで、あの館をねぐらにし ているってことだね。
 道理で馬鹿げた魔力を持ってるはずだよ……これが馬鹿だったのもあるかもしれないけ  ど」

【はぁ……と溜息をつきつつ龍を一殴り】
【命があっただけでも幸いなのかな?と男に問いかける】
482 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/10(日) 02:30:30.82 ID:V1tcKLEo
>>481
「あ、あんたの落ち度じゃねえ。そ、その龍もまあ頑張った方だろう。に、逃げを打ったのは正解だったぜ。
……じ、実は俺もあいつに対抗しようかと思ってんだ」

「さ、さっき俺はその男が街の人たちを糧にしたと言ったが、ぼ、亡霊自体を食っちまったわけじゃねえ。
ぼ、亡霊はこの地に閉じ込めておいて、その恨みのエネルギーを収奪し、常にエネルギーが供給されるようにしたんだ。
そ、そうした方が、亡霊がこの世に恨みを残している限り、え、永遠に力を維持していく事が出来る。
か、飼ってる牛を殺して食うより、乳を搾った方が長期的に見て効率的ってわけだ」

「だ、だから、住民の亡霊は、未だにこの町に漂っていて、あいつに縛られている。
ひ、一人ずつ住民を昇天させてやって、ち、力を奪ってやるのが一番堅実で無難だ。
だ、だから俺はそうやって地道に霊魂と対話してたんだが……あんたと一緒なら、もっと話は速く片付くかもな」
483 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 02:40:09.83 ID:yuxwodA0
>>482
「というより、逃げるしか手がなかったんだけどねー」
【はぁ、と溜息】

「つまり……この町のどこかに亡霊たちは封じられているわけか。
 ……それが教会ってことかな?」
【さっきの話から推察して口に出す】

「僕は幽霊なんて成仏させられないよ?倒すことなら出来るかもしれないけど……」
484 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/10(日) 02:46:51.30 ID:V1tcKLEo
>>483
「あ、あのまま死ぬまで戦い続けようとしないだけ、あんたらは冷静だったよ。す、少なくとも猪武者じゃない」

頭蓋骨に隠れて彼の顔は見えないが、笑っている事が声色からも分かる。

「いや、ざ、残念ながら違う。い、色んな場所に散らばってる。さ、流石に用心深いぜ。
だ、だが教会に目をつけたのは慧眼だな……。
い、いや、別にあんたに幽霊を昇天させてほしいわけじゃない。だが、あんたが居れば別の作戦が使える」

「か、考えられる方法は二つある。ひとつは、奴の触媒をぶっ潰す案だ。
い、いかに強力なあいつでも、ど、独力で広い町の全住民の力を支配し、コントールする事は出来ねえ。
だ、だからあいつは、町の3つの場所に魔法具を設置した。あ、あれを潰せば、奴の力は激減する。
だが、あいつは魔法具を守るガーディアンを作製した。そ、そいつが邪魔で、俺は手出しできなかった」

「もう一つの案は、お、俺の力で奴の術を打ち消す案だ。
お、俺も死霊術師の端くれ。や、奴の施した魔術がどんなのかは完全に解析済みだ。
俺が全力を傾ければ、や、奴への魔力供給を断てる。
だが、これはあくまでも一時的だ。せ、せいぜい1時間くらいだろう」

「ど、どっちの作戦でも良いが、堅実さでは前者が、奇襲性では後者が上だ」
485 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 02:54:48.20 ID:yuxwodA0
>>484
「僕は戦士じゃないからね、闘いを好んではいないよ」

「……ガーディアンか。ある程度の相手ならヘケトで十分対処できるとは思う。
 あの化物相手は流石に無理だったけど、これでも一応龍族だからね」

【フンッ!と胸を張るように鼻息を出す赤い龍】
【それを覚めた目で観る女】

「そっちの方法は一時間弱っていう縛りができるわけか……。
 触媒を破壊したほうが楽に戦えそうだ」

「といっても今日はもうヘケトをコントロールする力が僕に残ってないんだけど……」

【といって急にその場にへたり込むと、龍の姿が光の粒子となり少しずつ掻き消えていく】
486 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/10(日) 02:59:01.98 ID:V1tcKLEo
>>485
「そ、その点に関しては同意見だな」

かき消えて行く龍とへたり込んだソフィアの姿を、残念そうに見守る。

「そ、そうか……あ、諦めるかい? お、俺には使命があるが、あんたはそうじゃない。
この戦い、降りても良いし、次の機会にしても良いぜ。
も、元々一人で戦うつもりだったしな」
487 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 03:02:21.61 ID:yuxwodA0
>>486
「キミが1人で勝てると思ってるのかい?とは言っても僕も今日は戦えないんだが……」

【あはは、と青い顔でへたり込んでいる。魔力を消費しすぎたらしい】

「次の機会ってのがあるなら、それに掛けたいのが本音かなぁ」
488 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/10(日) 03:11:07.97 ID:V1tcKLEo
>>487
「い、言っただろ? お、俺は住民たちを昇天させてやる事が出来る。
ひ、ひ、一人ずつの地道な作業だが、しょ、昇天させちまえば奴も恨みのパワーを奪い取る事は出来ない。
そ、それどころか、霊によってはあいつを怨んでいる者さえ居る。お、俺はそいつらから力を得る事が出来る。
か、完全に立場が逆転するんだ。勝機はある。
も、問題は、この方法だと死ぬほど時間がかかるって事だ。だ、だから避けたいんだよ」

「よ、よし。じゃあ、あんたは隣町まで戻った方が良い。
き、気が向いたら明日でも1カ月後でも、またこの町に来てくれ。お、俺はコツコツと住民を解放しておく」
489 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 03:13:12.01 ID:yuxwodA0
>>489
「わかった。無茶はしないでおくれよ?僕の夢見が悪くなる」

【ニヤッと笑うと杖を支えに立ち上がる】

「数日以内には準備をして戻ってくる。それまで頼んだよ」
490 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/10(日) 03:17:52.40 ID:V1tcKLEo
>>489
「む、無茶なんかしねえよ。お、俺は憶病なんだ」

何故だか物凄い説得力があった。

「あ、ああ。何だったら、べ、別の漂流者とか連れて来ても良いぜ。
……い、一番近い街への出口はあっちの方向だ。じゃあ、また会おう」

門のある方角を指差した。
491 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 03:20:37.16 ID:yuxwodA0
>>490
「臆病結構、臆病者は長生きするよ」

【ババ臭いことを言いながら挿された出口のほうへ向かっていく】

「それじゃあ、また後で」
492 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/10(日) 03:23:04.91 ID:V1tcKLEo
>>491
「し、心臓発作で死ぬんじゃないかと心配だぜ。じゃあな」

去ってゆくソフィアの背中を見送った。

//ありがとうございました!
493 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 03:23:52.80 ID:yuxwodA0
>>492
//ありがとうございました!イベントの続きはまた後ほど!
494 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 23:20:06.19 ID:yuxwodA0
【ゴーストタウンでの出来事から二日後】

「一応街中で有志を募っては見たけど……誰か来てくれるかな」

【簡単な説明はしたし、誰か仲間が来てくれると良いんだけど、と思いながらあのゴーストタウンへ向かっていく】
【張り紙等も張ってきたが果たして誰か来てくれるのだろうか】
495 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/10(日) 23:24:37.03 ID:/BlQ1cIo
>>494
ゴーストタウンの中に入ると、ガウンオが公園で穴を掘っていた。
ソフィアの姿を見つけると作業を中断し、スコップを地面に突き立てる。

「よう。また会ったな。準備はできてるのか?」
496 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 23:30:06.62 ID:yuxwodA0
>>495
「やぁ、お待たせ。大丈夫だったみたいだね。
 一応僕の準備は万端にしてきたつもりだよ」

【片手をあげつつ近寄ってくる女】
【その首元には前に龍に喰われたはずの白い蛇がまた巻き付いている】

「人も一応呼んでは見た。来るかどうかはわからないけどね。
 現状はどうだい?」
497 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/10(日) 23:35:53.08 ID:/BlQ1cIo
>>496
「そうか……こ、こちらはそれほど変わらないな。
幾つか霊を味方につけたが、こ、これは殆ど切り札だ」

ガウンオは、塔を指差した。

「しょ、触媒を潰す作戦で行くなら、まずはあそこに行くのが一番良い。
や、屋敷から一番離れてるから、や、奴に襲われる心配は少ない。
……実を言うと一度、歩いてる所を襲われてな。に、逃げだすので精一杯だった」
498 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 23:39:54.42 ID:yuxwodA0
>>497
「切り札があるのか……少し心強いね」

「襲われたって、大丈夫かい?
 でも襲われたってことは、邸から出てくることもあるのか……それじゃあ先にヘケトを呼んでおいたほうがいいかな?」
499 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/10(日) 23:47:03.15 ID:/BlQ1cIo
>>498
「あ、あんまり期待はしないでくれ……正直な話、つ、使わずに済むならその方が良い」

「い、いや、あの龍はまだ出しておかなくて良いだろう。や、屋敷の敷地内から離れる程弱体化していくようだ。お、俺が襲われたのも屋敷の近くだった。
あ、あの塔は敷地内からはかなり離れてる。あ、あそこに行く途中で俺たちを襲おうとしたら、返り討ちだ」

500 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/10(日) 23:52:02.68 ID:yuxwodA0
>>499
「……まぁ、死んだ人を頼るってのもあまり良くないか」

「それじゃあお言葉に甘えてまだ出さないでおくよ。維持するのも結構きついんだ」
【あぁ見えて上級の召喚術だからね……と続け】

「それじゃあ屋敷に出来るだけ近付かないように、塔に向かうって形でいいんだね?」
501 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/10(日) 23:58:06.90 ID:/BlQ1cIo
>>500
「ぎゃ、虐殺された町の人だからな。ふ、ふつうの人が大半なんだ。
あ、あまり戦いに参加させたくは無い……せ、戦士とかは別だけどな。
そ、そういえば、あんた形見の品とか持ってないか? そ、その人の力が引き出せるかも知れないな」

「あ、ああ。召喚しておくのは最低限でいい。
い、位置的にかなり屋敷から離れてるから、ここから真っ直ぐ塔に向かうルートで問題ない。
さ、そろそろ行こう。ほ、他に質問があるなら歩きながら話すよ」

ガウンオは、公園から出て塔へ歩き始める。
502 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 00:06:58.00 ID:MGI/Idk0
>>501
「それ以上苦しませるのは僕としても不本意だよ。
 そして残念ながら形見も持ってないな。残念と言うのかは疑問だけどね」
【苦笑しながら】

「召喚する時はキミが言っておくれ。できれば戦闘になる少し前がいいな。
 それと……ガーディアンってどんな奴なんだい?」

【塔へ向かって歩き始めながら男へ問う】
503 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 00:13:52.08 ID:EjHv8Uwo
>>502
「そうか。ま、まあ、俺は元々一人で立ち向かう気だったんだ。
あ、あんたが居てくれるだけで大分心強い。こ、これ以上は求めないさ」

公園から出て暫く歩いていると、二人は複数の気配と足音が近づいてくる事に気づく。
その気配は、人間が発するものではないことが容易に感じ取れた。

「ゾンビだ。か、数は…………しゅ、周辺に居るのは全部で76体。近くに5体居る。
あ、あいつ、自分が俺たちを襲えないんで、じゅ、住民に襲わせる事にしたらしい。
ち、知性も感じられないし、と、統率も取れてねえ。大したことはねえな。む、無視してていいぜ」

いつも何かに怯えているような喋り方をしているガウンオだったが、ゾンビの気配に気づいた後も態度は平素と変わりが無い。
本当に大した事が無いと確信しているようだ。平然と歩き続けている。

「な、何の話だったっけ? ……ああ、が、ガーディアンだったな。
か、簡単に言うと死体と石で作ったゴーレムだ。し、死霊術の要素もあるが、そうでない部分もある。
だ、だから、俺では太刀打ちできなかった」
504 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 00:26:19.16 ID:MGI/Idk0
>>503
「意外と無茶なことを考えてるんだね……っと」

【気配に声を止めて様子を伺う】

「ゾンビ……始めてみたよ。本当にいるんだなぁ。
 見つからないように行くとしようか」

【対してこちらはそーっとそーっと歩みを進める】

「ゴーレム……か、複数の魔法の組み合わせって事は相当高度な魔法使いなんだね……。
 まぁ、負けるとは思わないけど用心するよ」
505 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 00:33:10.54 ID:EjHv8Uwo
>>504
「………チッ、肉の匂いを嗅ぎわけるのは流石に上手い」

建物の影から、腐乱死体が続々と姿を現した。
身体の大きさは様々で、腐敗が激しく判別は難しいが、どうも老若男女が混在しているようだ。
悪臭が二人の鼻をつく。全部で5体。

「か、彼らが死んだのは相当な大昔だ。肉は腐りきって完全に落ちている筈。
……スケルトンよりこっちの方がグロいから、た、耐性の無い奴は対峙しただけでパニックを起こしちまう。
あ、あいつはそれを狙って、ふ、腐敗を半端に止めたんだな」

ゾンビどもが、二人にのろのろとした動きで近づいてくる。
ガウンオが一言【還れ】と言った。
硬直するゾンビ。全身が震えだす。崩れ落ちるゾンビ。
5体のゾンビは、ただの腐敗した肉片となった。

「ざ、雑魚いな。ぞ、ゾンビの使役は得意分野じゃないようだ」

塔に段々と近づいてゆく二人。
もう、そろそろ辿り着けるだろう。
506 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 00:42:39.36 ID:MGI/Idk0
>>505
「う……グロイのもあるけど、臭いがきつい……」

【鼻を押さえつつ身構えると、すぐさまゾンビがガウンオにより倒されていく】
【驚きの表情で男を見る】

「驚いたな……ターンアンデッドまで使えるのか。死霊術といっても幅が広いんだね」

【感心した眼でガウンオを見ながら歩いて行く】
【そして付いた塔の前】
507 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 00:47:37.26 ID:EjHv8Uwo

>>506
「いや……じ、実はどちらかというと、コントロールアンデッドに近い。
あ、相手の支配の上から自分の支配をかけて、し、死体に戻したんだ。
あ、相手の術は解除されたが、れ、霊が昇天したわけじゃない。や、奴は再び術を賭ける事も出来る」

塔はどうやら、時計塔だったようだ。
だが歳月によって風化が激しく、既に備え付けてあった筈の時計は、その面影をほとんど残していない。

急に風が吹いてきた。
時計塔を中心として渦を巻くように吹き荒れる暴風が、二人の身体に吹き付けられ、バランスを崩しそうになる。

「い、意外と来るのが早いな……流石にガーディアンには魔力を注いでいるようだ」
508 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 00:52:08.04 ID:MGI/Idk0
>>507
「つまり、元を断ってあげないとさっきの彼らもまたあの状態になっちゃうのかい?
 ……さっさと片付けてあげようか」

【杖を支えにして時計塔を見上げながら】

「……来たのかい?」
509 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 00:54:51.78 ID:EjHv8Uwo
>>508
「そ、その通りだ」

丁度時計塔の上を見上げたその時、何かの影が塔の頭頂部から現れた。
空中を何かが飛んでいる。鳥だ。だが大きい。ロック鳥のような巨鳥だ。

「な、中々速そうだ」

怪鳥は金切声のような叫びを上げると、鋭利な嘴をソフィアへ向け、一気に急降下した!
鳥は確かに速いが、ここからは距離がある。目で追う事は可能だ。
暴風は収まっていない。運動は制限される中、鳥への対処をしなければならない。
510 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 01:00:34.34 ID:MGI/Idk0
>>509
「先に言ってくれって言ったじゃないかー!」

【叫びながら杖を構え短く詠唱】

「――haul――!!」

【杖の先から激しい光が鳥に向けて放たれた】
【熱は持っていないが、目潰しには少し強力かもしれない】
511 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 01:08:57.91 ID:EjHv8Uwo
>>510
既に男の方は呪文を詠唱している。
目線をこちらに向け、済まなそうに頭を下げた。
(す、す、すまん。こ、こちらの動きがバレてるなんて……) と、言っているような気がする。

光が発せられ、怪鳥はうろたえた。鳥が大きく減速し、停止した。
さらにガウンオの魔術が完成。周囲に人魂のようなものが大量に浮かび、怪鳥に襲来した。
512 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 01:12:10.87 ID:MGI/Idk0
>>511
「まったく……僕がヘケトを呼ぶまで、ガードを頼めるかい?」

【怪鳥へと飛んでいく人魂を睨みながら】
【少し緊張した面持ちで杖を構えている】
513 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 01:15:17.04 ID:EjHv8Uwo
>>512
「む、無理かも知んない。もっと軽量級は居ないのか?」

鳥は目を瞑り、霊魂に取り囲まれたまま急降下を強行した。
目を瞑っている為狙いは悪く、霊魂の影響だろうか、動きも鈍くなっている。
だが、荒れ狂う暴風は健在。むしろ段々と強さを増しつつあった。

「うおっ!」

ガウンオが、風圧に耐え切れず吹き飛ばされかけた。
が、地に伏して何とか堪えている。

頭上から、鳥が迫る。
514 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 01:21:03.71 ID:MGI/Idk0
>>513
「あんな鳥みたいなのに対抗できるのは簡単な召喚獣の中にはいないんだ……
 っと、危ない!」

【風に杖を地面い突いて必死で耐えながら叫ぶ】
【迫ってくる鳥に対して白い蛇が向かっていき、小さく炎のブレスを吐き出す】
515 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 01:29:27.73 ID:EjHv8Uwo
>>514
白い蛇と小さな炎をあっけなく吹き飛ばした怪鳥が、ソフィアから1mと離れていない地面に突き刺さった。
直撃は免れたものの石畳が粉砕し、その破片がソフィアの全身を打ちつける。

さらに鳥が空中で体勢を立て直す。
至近距離で見ると、確かに怪鳥は厳密な意味で鳥ではなく、石と肉片を混合して作られたゴーレムだった。

翼を振り上げ、打ちつけようとした所を、横から白い弾丸のような物が鳥に襲いかかる。
鋭利なそれは足に翼に胴体に突き刺さり、鳥を地面へと転がらせた。
516 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 01:34:28.83 ID:MGI/Idk0
>>515
「っく……!駄目だ……ミクヴァじゃ相手にならない」

【地に伏せるようにして急所を撃たないように気をつけながら考える】
【……やるしかない】

「ガウンオ!数秒だけ時間を稼いでくれ!その後すぐに逃げるんだ!」

【鳥に何かが当たったのをチャンスと見てすぐさま立ち上がり杖を構え、詠唱に入ろうとする】
【何をする気だろうか】
517 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 01:41:23.40 ID:EjHv8Uwo
>>516
白い、弾丸のようなもの。それは骨の破片だった。
更に、怪鳥の周囲を覆っていた霊魂が、その骨に集まり出し、中に入り込んだ。
骨が膨張し、骨同士で引きつけ合い、組み上がっていく。
頭蓋骨となり、肋骨となり、骨盤となり……一瞬後には、人体模型のような完全な人骨が4体、怪鳥にしがみついていた。

鳥は人骨たちを振り切ろうとするが、まともに身動きが取れていない。

「これなら暫く稼げるッ!存分にやれ!」

言うと、踵を返して全力で逃げた。
518 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 01:52:07.73 ID:MGI/Idk0
>>517
「よし……覚悟しろ!」

【言いながら杖を鳥に向けて口を開く】

「――armariris sraghch――  Lo  Hir  mofie orb O maria !」

【それはヘケトを呼ぶ際の詠唱の最終章】
【それ以前の部分をすっ飛ばしてそこを詠んでしまえば起こるのは当然……失敗】
【異界への門が開き、凄まじい魔力が門より流れ出す】
【そしてその瞬間、ソフィアも全力でその場から逃げ出す】
【すぐに凄まじい魔力波と共に爆発が起きるだろう】
519 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 01:56:52.71 ID:EjHv8Uwo
>>518
ソフィアの詠唱を察知し、必死にもがく怪鳥。
だが人骨たちは執念深くしがみつき、動きを封じて放さない。
魔力波による爆発が、怪鳥を包み込んだ。

数秒後、そこには怪鳥の残骸とガウンオの放った人骨が残っているだけだった。

「や、やれやれ……何とかなったな」

人骨を拾い集め終わったガウンオが言う。
520 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 01:59:27.51 ID:MGI/Idk0
>>519
「正直あせったけどね……」

【ハァ、と溜息をつきつつガウンオの横に並ぶ】
【先ほどの蛇も回復したのか、首元に戻ってきた】

「で、塔の中に制御装置があるのかい?」
521 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 02:05:53.76 ID:EjHv8Uwo
>>520
「い、今の戦いで無駄に魔力を消耗しちまった。
や、奴と戦う前にスタミナ切れしちまうかも知れねえ」

同じく溜息をつきながら、人骨の入った壷を懐にしまう。
骸骨数体を造ったにしては、コンパクトに収まるサイズだ。魔力と怨念で大きさを増大させているのだろう。

「そ、そうだ。とっとと潰してくるぜ」

10分後、ガウンオは塔から戻って来た。

「ぶっ壊してやろうかと思ってたが、気が変わった。
じゅ、術そのものを弄り回して、こ、こっちが町のアンデッドを支配してやったぜ。い、一部だけどな。
さ、さあ、次は教会だ」
522 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 02:12:04.02 ID:MGI/Idk0
>>521
「やれやれ……先が思いやられるな」

【溜息をつきながらガウンオを待つ】
【そして戻ってきて】

「へぇ、流用もできるのか。それは相当有利に働くじゃないか!
 奴が来る前に教会へ急ごう!」

【言うや否やさくさくと歩き出す】
523 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 02:17:50.13 ID:EjHv8Uwo
>>522
「じゅ、術に利用する事が出来ないのが難点だけどな」

教会目指して町を歩く途中、敵から支配権を奪ったゾンビが一人ずつ合流し、ガウンオの周囲を取り囲んだ。
その数は20体を超え、悪臭が凄まじいレベルになっている。にもかかわらずガウンオは何だか嬉しそうだ。

「や、奴に襲われる事は考えなくて良い。
す、既に触媒を一つ奪った。だ、だから奴の移動範囲は大幅に縮小してる筈だ。
……つ、次の敵の話だが、きょ、教会の前に陣取ってる筈だ。巨人族みたいなどでかい人間型のゴーレムだぜ。
う、動きはのろいが滅茶苦茶パワーがある」

その教会が見えてくる。
524 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 02:22:34.40 ID:MGI/Idk0
>>523
「……っ!す、凄い臭いだ……!!」
【たまらず鼻を押さえてしかめっつらになるソフィア】
【蛇は最早失神寸前である】

「行動範囲が狭まったのはありがたいな……。
 陣取ってるってことは場所はもうわかってるんだね、今回は先に呼んでおこう」

【教会に向かいながら詠唱をはじめ、見え始めた頃に最終段階へ】

「Isa da boema foton doremren I Loo memoria ……」
525 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 02:26:34.09 ID:EjHv8Uwo
>>524
ソフィアに対して、詠唱の邪魔にならないよう注意しながら話し始めた。

「ところで……ひ、一つ提案がある。
そ、その巨人は他のゾンビと同じように、生の肉の匂いを嗅ぎわけるのが上手い。
ほ、他の感覚はそれほど良いわけじゃない。し、視覚も触覚も……でかすぎて、俺たちを見つけるのは難しい。

つ、つまり、俺達が近づいて奴にバレるとしたら、匂いを察知される場合だ。
逆に言えば、匂いを察知されなければかなり近づける。ひょ、ひょっとすると暗殺すら出来るかもしれない。

だ、だから、俺達は、そ、その、に、匂いをさ、ぎ、偽装した方が良いと思うんだ。
い、今からあんたが、な、何を召喚するのか分からないが、そいつも、お、お、同じように匂いを偽装すべきだと思う。
で、そ、その偽装の方法だけど……」

ガウンオの顔が動いた。
視線は、ゾンビたちを彷徨っている。

「こ、こいつらの、匂いをつけるのが良いと思うんだ………………どうだ?」
526 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 02:30:08.14 ID:MGI/Idk0
>>525
「――armariris sraghch――  Lo  Hir  mofie orb O maria 」
【そして再び現れる龍の姿】
【ホッとしたように息を吐き、ボソッと成功してよかった……と呟く。失敗する可能性もあったのか】

「ふんふん……つまりはゾンビの臭いを僕達になすりつけるってことだね却下」
【即答】
【躊躇することなく断った】
527 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 02:34:07.23 ID:EjHv8Uwo
>>526
「そ、そうか……わ、わかったよ」

何故だかガウンオは寂しそうだ。
自分のアイディアが却下されたからではなく、
腐汁まみれの死装束を着たかったのかもしれない。

暫く歩いていると、開けた場所に出た。
確かにガウンオの言うとおり、教会の前を、教会と同じ大きさの巨人が陣取っている。
528 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 02:37:11.49 ID:MGI/Idk0
>>527
【流石にそのあたりは女として譲ってはいけない物があったらしい】

「……大きいな。行けるかい?ヘケト」

【自分の後ろをついてきている龍に向けて問いかけ、龍は力強く頷く】
【そして一歩ずつ着実に巨人へと向けて近寄っていく】
529 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 02:41:14.11 ID:EjHv8Uwo
>>528
巨人ゴーレムは龍に気づいた。
顔に満面の笑みを浮かべると、教会の屋根に備え付けられた十字架を引っこ抜く。
咆哮を上げる。離れた位置にいる二人の肌がビリビリと痛む。叫びを上げ続けたまま龍へ突っ込んで行った。


530 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 02:45:16.08 ID:MGI/Idk0
>>529
(龍の背丈は4〜6mと考えてくだされ)
【龍はまるで人間のようにニヤリと笑うと、上空へ飛びあがる】
【そしてそのまま巨人へ向けて恐るべき速度で体当たりをぶちかまそうとする】
【質量、速度ともに十分な攻撃、受ければただではすむまい】
531 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 02:52:08.60 ID:EjHv8Uwo
>>530
龍が上空へ跳び上がるや、巨人は十字架を捨てた。
龍が全力を込め、重力の補助を受けた体当たりを防御もせずにその身で喰らう。
凄まじい衝撃に、踏ん張った巨人の足が石畳を破壊しめり込んだ。

しかし――巨人は、耐え抜いた。
龍の急降下体当たりを、のけぞりながらも耐え抜くと、その逞しい両腕を動かし、龍の身体を捕らえた。
掴んだ龍の胴体を圧迫。万力のような、速度は無いが桁外れのパワーに、龍の骨が軋み、痛みが走る。


「あ、あの巨人、ち、知性が低そうだな。き、きっと与えられている命令は簡単なものに違いない」

ガウンオが腕を振ると、ゾンビたちがぞろぞろ走って行った。

「ほ、本当はあまり、町の人たちを使わせたくないんだが……こ、今回くらいは赦してくれるだろう」
532 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 03:02:49.62 ID:MGI/Idk0
>>531
「じゃあ、それまでヘケトには時間を稼いでもらおう」

【そう言って龍を見守る女】
【締め上げられている龍は、驚くことに巨人の左肩に炎のブレスを激しく吹きつけようとする】
【超高温で巨人の肩を溶かし、左腕ごと落としてしまおうと言う魂胆らしい】
533 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 03:05:12.69 ID:EjHv8Uwo
>>532
高温を感じた巨人は、ますます両腕に力を込めた。
どうやら、本気で龍の身体を圧迫しさせるつもりらしい。

そんな中、ゾンビたちは巨人と龍を無視して突き進む。
巨人も龍との戦いに、周囲に全く目を向けようとしない。
ゾンビたちは、教会内へ入って行った。

数秒後。

「しょ、触媒の破壊に成功した。ず、ずらかろう」

あっさり言ってのけた。
534 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 03:08:01.29 ID:MGI/Idk0
>>533
【圧迫死する前に巨人の左腕を落とすことに成功、すぐさま脱出する龍】
【そして戻ってきたガウンオを】

「……え?もう終わり?あの巨人は?」
【とでも言いたげな眼で見て来る】
【と言うより実際ソフィアが聞いてきた】
535 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 03:20:12.85 ID:EjHv8Uwo
>>534
巨人は腕を落とされた事で怒りを露わにしする。
落とした十字架を右腕で掴むと、それをブンブン振り回しながら龍へ向かってゆく。

「あの巨人、きっと教会の守護だけを命令として与えられてる筈だ。
だがもう触媒は破壊した。逃げよう。
教会から離れれば自然と元の位置に戻っていくだろう。あまり持ち場を離れると危険だからな」
536 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 03:22:34.48 ID:MGI/Idk0
>>535
「わかった。ヘケト、行くぞ!」

【龍を引き連れて急いでその場から走って逃げ出す女】

「もうこのままあの屋敷へ行ってもいいんじゃないか!?」

【全力で走りながらガウンオに問いかける】
537 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 03:25:55.68 ID:EjHv8Uwo
>>536
結果は、ガウンオの予想通りだった。
逃げるソフィア達を途中までは追いかけるものの、やがて本来の命令を思い出したのか教会の守備に戻る。
触媒を破壊され、役目を失った事さえも気づかずに。

「ま、まだ触媒が一つ残ってるが、りゅ、龍の召喚時間が迫ってるなら、それでもいいだろう。
お、俺の魔力もまだ残りがあるから、た、短時間なら奴の魔力供給を断てる筈だ」
538 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 03:29:04.72 ID:MGI/Idk0
>>537
「それで頼んだ、行こう!あまり僕も余裕は無いんだ……」

【少しずつ汗をかき始めながら屋敷へと向かって走っていく】
【もうすぐ屋敷が見えてくるはずだ】
539 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 03:35:16.88 ID:EjHv8Uwo
>>538
屋敷は、それまでと同じように佇んでいた。

「お、俺はちょっと、準備をしてくる……奴に魔術をかけなくちゃいけないし、や、屋敷からおびき出さないと……」

突然、屋敷の扉が開き、あの濃密で暴力的な気配と魔力が感じられた。
開け放たれた扉から、あの霊が現れる。
そして、真っ直ぐ二人へ向かって飛行し始めた。

「や、ヤバ!お、俺たちに気づいて打って出やがった!」

ゾンビたちに命令して、死霊への壁を造る。
さらにガウンオは今までにない高速で詠唱を始めた。
540 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 03:38:52.79 ID:MGI/Idk0
>>539
「来たか……行け、ヘケト!」

【再び迎え撃つように龍の突進】
【食い止めるように霊に激しく体当たりをかまそうとする】
【さらにそれを追うように白い蛇も飛んで行く】
541 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 03:46:11.00 ID:EjHv8Uwo
>>540
死霊は龍を無視し、白い蛇に視線を投げかけた。製の暖かみを失った骸の、氷の視線。
恨みや憎しみ、様々な負の念が蛇に向かって放たれる。
これがただの霊なら、視線は敵を寒気が襲い、精神に異常をきたす程度に留まったであろう。
だが、奴は魔術師である。己の魔力を巧みに操り、あるべき法則を捻じ曲げる術師。

魔力によって増強され、式文により魔術の域にまで高められた視線の矢は、
物理的な破壊力と凍気を伴って撃ち放たれた。
542 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 03:49:29.63 ID:MGI/Idk0
>>541
【スッ、と白い蛇を庇うように龍の左腕が差し出され、その手に視線が当たる】
【だが何事も無かったかのように龍は左腕を振るうと死霊に向けてその左腕で殴りかかった】

「ま、そう簡単にはやられはしないよ、一応は龍族だしね。ヘケトも」

【そういいつつソフィアはガウンオを見ている】
【何をするつもりなのか気になっている様子】
543 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 04:00:02.76 ID:EjHv8Uwo
>>542
死霊の攻撃は対象を外れ、龍の左腕へと注がれる事となった。
しかし、目的を失敗したとはいえ、死霊は只、蛇を見ただけ、視線を送って念じただけである。
『次の一手』を打つだけの余裕は、充分過ぎるほどあった。

あの、前回の戦いで見せた速度で、一気に後退した。
さらに死霊は数秒で魔術を完成。大量の魔力の矢を、自分の全方位に向かって拡散投射させた。
一撃一撃が人間の体を貫通する程の威力を持った矢を豪雨の如く放ったのだ。
それらは、複雑極まりない軌道で空中を駆け巡り、龍を完全に無視し、その向こう側にあるガウンオとソフィア向けて降り注いだ。

それを見たゾンビは、ガウンオの命令も無いまま己の判断で身を盾にして二人を庇う。
ゾンビが次々に犠牲となり、最後には全てが砕け散るが、まだ矢は半数を残していた。


横目でガウンオを見ると、攻撃が迫っているにも拘らず詠唱を続けている。
片手で空中に文字のような物を描き、もう一方の手で袋から白い粉を空中に散布している。
544 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 04:04:13.46 ID:MGI/Idk0
>>543
「……ありがとう。
 ヘケト、やれ」

【一瞬だけ眼を閉じ、散っていったゾンビ達に対して祈りを捧げると龍に命令】
【矢に向けてブレスを噴き出した】
【炎や氷などの属性を持たずに純粋な風圧でガウンオ達に降り注ぐ矢を吹き飛ばしていく】
【そして最後の一本まで守りきった後、再び霊へと向き直る】
545 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 04:10:57.06 ID:EjHv8Uwo
>>544
延々と、まるで無限の時間続くと思われたガウンオの詠唱が、そこで終了する。

「【……そして今こそ帳をその手で降ろせ、我が魔力を糧として】」

周囲の世界が蒼く染まった。
屋敷を中心として、半径数kmに及ぶ巨大な三次元結界が組み上がる。
眼前の龍を滅する為に新たな魔術を編み上げようとしていた死霊が、ここで初めて狼狽の色を見せた。

これで死霊は裸一貫。既に町の住民のエネルギー供給が断たれたのだ。

「さあ、やっちまってくれ。お、俺の実力じゃ、そう長くは保たねえ。さっさとケリをつけてくれ」
546 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 04:14:21.44 ID:MGI/Idk0
>>545
「だってさ、ヘケト。
 好きに暴れて良いよ」

【言われるまでもない、とばかりに龍はニヤッと笑い手をバキバキと鳴らす】
【そして高速接近から放たれる必殺の右ストレート】
【弾丸のような速度で打ち出されるそれに当たってしまえば……言うまでもない】
547 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 04:19:59.39 ID:EjHv8Uwo
>>546
右ストレートが直撃し、死霊は砕け散った。
そして、再生。何事も無かったかのように、その場に完全な状態で現れる。

龍の右腕が凍りついている。
ただの低温では無い。生物の熱ではなく、生命力そのものを奪い取る、死霊の呪い。

「さ、流石に生前から高名なだけの事はあるぜ……ま、魔力供給断たれて尚、あの一瞬で龍に反撃を繰り出すとは。
い、いいか……で、出来るなら、魔法攻撃か魔力のこもった攻撃をするんだ。た、ただの物理攻撃は効き辛い。死霊だからな」
548 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 04:22:21.18 ID:MGI/Idk0
>>547
「だってー!」

【言われた言葉をそのまま龍に伝える】
【一つ頷くと凍りついた右腕を一瞬冷めた眼で見つめ、すぐに右腕に炎のブレスを吹き付ける】
【魔力の篭った炎を纏った腕で、もう一度右ストレートを繰り出した】
549 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 04:30:05.90 ID:EjHv8Uwo
>>548
死霊は、二撃目に対しては、危機感を感じたようだった。
炎を纏った右ストレートのインパクトの瞬間、死霊の構築した即席の防御結界が、熱と運動エネルギーを押しとどめる。
やがて結界は砕け散り、死霊の身体が魔力の炎に包まれるが、その熱量は本来の半分程でしか無かった。

さらに死霊は炎を堪えて自ら龍の右腕に触れ、掴む。
まるで右腕に送られる血が滞り、毒液が代わりに循環するような。右腕だけが死亡し、腐敗が進んで行くような感覚に襲われる。
事実、腕からは力が抜けつつあった。さらにその薄気味悪い不快感は、龍の拳から手首、手首から肘へと登っていく。
550 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 04:34:15.30 ID:MGI/Idk0
>>549
「……決まった、かな」

【不快感などこの龍には些細なもの。まったく気にした様子は無い】
【龍はニヤリと笑うと、左腕で掴まれている右腕を掴んでいる手を更に掴み返す】
【そして逃げられないようにした後、至近距離から最大火力で炎を吐きつけた】
551 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 04:45:17.13 ID:EjHv8Uwo
>>550
龍につられたのか、死霊が嗤う。
死霊の眼前に、小さな……ビー玉程度の大きさの、漆黒の魔力塊が形成され始めた。
龍の炎が吐き出された瞬間、魔力塊も飛んでゆく。
しかしそれは、龍の方向では無い。ソフィアの方向でも無い。
狙いは、ガウンオ。

「し、まった!!」

魔術発動中のガウンオの無防備な身体に、魔力塊が突き刺さった。血を吐いて倒れるガウンオ。
同時に、地獄の業火もかくや、という酷熱が死霊を襲い、死霊は崩壊してゆく。
だが、ガウンオが深い傷を負った事で、結界が崩壊する。


魔力の供給が、再開されてしまう。
さらに、龍の右腕の違和感は既に腕まで到達し、右腕はもはや動かす事すら不可能になった。

死霊を滅ぼすには、まだ一歩、足りない。
552 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 04:51:29.47 ID:MGI/Idk0
>>551
「ガウンオ!大丈夫か!?」

【慌てて駆け寄るソフィア】
【ガウンオの傷を確かめるように声を掛ける】

【そして龍は、右腕を動かすことなど考えていない】
【まして結界が壊れたことなど関係ない。このまま燃やし尽くせばいい。炎はいまだ吐き続けている】
【そこに口の中へ飛び込んでくる白い蛇】
【――ありえない火力の白いブレスが死霊を襲う】
【結界や防御魔法、そんな物をかき消しながら純粋な炎が死霊へと浴びせかけられる】
553 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 05:00:25.24 ID:EjHv8Uwo
>>552
死霊は、先程の炎が最大の攻撃だという予測の元、ガウンオを攻撃した。
遠方のガウンオを一撃で仕留める為に、魔力の大部分を消費してしまった。
死霊は、残留した魔力で如何に白炎を堪え凌ぐかを、脳味噌の無い知能で思案した。
その結果導き出された回答は、『そのような方法は無い』ということだった。

死霊は、自らの身体が炎で焼かれていく事を想う。
そういえば生前は火刑になったのだったな、地獄でも焼かれるのだろうか。
などと考えながら、灼熱に滅ぼされていった。


ガウンオの傷はそれほど深くない。
だが、何故か目を覚まさない。
良く見ると、傷口が龍の右腕のような状態になっている……いや、さらに深刻だ。
554 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 05:03:28.85 ID:MGI/Idk0
>>553
「ガウンオ!……くそっ!ヘケトッ!!」

【死霊が滅したのを確かめると、龍がすぐさま飛んでくる】
【そして状況を一瞥すると、何を思ったか自分の左腕に噛み付き、その血をガウンオの傷口へたらした】
【急激な回復魔法と同じ効果を持った龍の血の効果で代償の激痛と共に回復していくだろう】
555 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 05:06:12.37 ID:EjHv8Uwo
>>554
ガウンオの身体が激痛を感じたのか、身体がびくんびくんと跳ね上がる。
傷は回復した。
回復したのだが……目を覚ます気配が無い。

ふと、ソフィアはガウンオの腰から提げている小さな袋が、淡い光を放っている事に気づいた。
魔力を感じる。確かこの中には、人骨が入っていた筈だが……。
556 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 05:09:07.44 ID:MGI/Idk0
>>555
「くそっ……なんで……?」

【袋に気づき手を伸ばしてそっと手に取る】
【とりあえず何が起きているのかと開いてみた】
557 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 05:13:09.04 ID:EjHv8Uwo
>>556
開いてみると、やはり中には骨があった。
色々な部位の骨があるのだが、その約半数が光を放っている。
光には、何らかの意思が感じられる。魔力もやはり、光と同じ骨から漂っているようだ。

だが、魔力は非常に淡い。
『何か』を起こそうとしても、この魔力では小さすぎて、簡単な魔術を使う事すら出来ないのではないだろうか。

ふと、ソフィアは突然、この骨に魔力を貸し与えてみようか、という発想が浮かんだ。
ちょうど、血液を垂らしてガウンオを復活させようとした時のように。
558 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 05:15:30.09 ID:MGI/Idk0
>>557
「……最後だ」

【自分の最後の魔力を光っている骨達に注ぎ込む】
【後ろで龍が静かに眼を閉じて消えていく……】
559 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 05:17:20.45 ID:EjHv8Uwo
>>558
骨に魔力を与えると、光が強く輝く……!
ただ周囲に淡い光を投げかけていただけの骨は、サーチライトのように収束した光をガウンオに照射した。

ガウンオの身体から黒い煙が出てきた。
煙と言うよりは、靄と言うべきだろうか。
とにかくその光に照らされて出てきた黒いガスは、やがてガウンオの身体から抜けきった。


「う………」
560 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 05:18:33.41 ID:MGI/Idk0
>>559
「ガウンオ!大丈夫…・・・か・・・・・・」

【声を掛ける自分も意識が遠くなっていく】
【魔力を過剰消費しすぎたのかもしれない】
561 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 05:22:23.29 ID:EjHv8Uwo
>>560
「こ、この骨、もしかして……って、お、おい!そ、ソフィア!? な、何がどうなってんだ!!」

とりあえずソフィアが倒れこまないように支える。
ガウンオ自身にはまだ魔力が残っていたので、それを分け与えながら声をかける。

「お、おい!大丈夫か? ね、寝るなよ!寝たら死ぬぞ!」

ガウンオは物凄いピンピンしている。
562 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 05:24:38.94 ID:MGI/Idk0
>>561
「うっ……うぅ」

【ガウンオに支えられなんとか立っている状態】

「あぁ、とりあえずヘケトが倒してくれたよ……あの死霊は大丈夫だ」

【朦朧とする意識の中かいつまんで説明】
563 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 05:35:46.89 ID:EjHv8Uwo
>>562
「そ、そうか。倒したのか……。良くやってくれた。
済まねえな。ま、まさかあんなに強いとは……あんたが居なけりゃ、俺の方が殺されてたな、ありゃ。
感謝するよ。本当にな」


翌日。
ソフィアは敵の屋敷で目を覚ました。
一番近くて保存状態の良い建物であるここに、ガウンオが連れてきたらしい。
当のガウンオは、徹夜で野良アンデッドを昇天する作業をしていたとのことだった。

「考えてみたんだが」

作業が一段落ついた後、ガウンオはソフィアに会い、話を始めた。

「俺が死なずに済んだ事は、あんたのおかげだが、ほ、骨も助けてくれたんだったな。
さ、最初は奇跡かと思ったんだが、どうもそうじゃなさそうだ」

「あ、あいつが俺に向かって放った、し、漆黒の魔術。
あ、あれは魔力だけじゃなく、怨霊の強力な呪詛が込められてる、複合魔術だ。
の、呪いが体を蝕んで行くから、傷が小さくても内臓や精神を侵して死んじまったり、後遺症を残したりするんだが……」

ガウンオは、自らの身体の調子を確かめている。
色んな部位を触ったり、動かしてみたり。

「お、驚くほど調子が良い。か、完全に呪詛が浄化されてる。
目には目をと言うか、怨霊に霊魂が対抗したんだろう。
……光ってたのは、町の人の骨だ。こういうのを『情けは人の為ならず』っていうんだな。要は恩返しされたんだ」

ということだった。


「さて……あんたには、い、色々と世話になった。
か、金か何かでお礼したいんだが、なんにも上げる物がねえ。す、すまねえな。
だがこの恩は忘れねえぜ。命の恩人だからな。……またどこかで会おう。その時は飯くらい奢らせてくれ」

そう言って、ガウンオは別れの言葉を告げた。
564 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 05:41:36.35 ID:MGI/Idk0
>>563
【翌日】

「……の……ふぁ?」

【半分覚醒半分睡眠状態で話を聞いていたソフィア】
【話の四分の一も理解できたであろうか】

「なさ……人の……ためならず」

【ふらふらとしながらオウムのように聴いた言葉を返す】
【絶対にわかってない。これは聞いてない】

「うん……うん……」

【別れの言葉を聴いてとりあえず頷いてはいる】
565 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/10/11(月) 05:51:45.08 ID:MGI/Idk0
「ばい……ばい……」

【手を振って別れを告げると再び倒れこむように眠りに突いた】
【安らかに、本当の意味で静かになったこの街に最初の住民が来るのも、そう遠く無いかも知れない……】
//お疲れ様でしたぁ!!!!!
566 :格闘系魔法少女 [sage saga]:2010/10/11(月) 22:33:29.01 ID:Lj.G9S2o
宗教都市トリニテ。
その大通りを一人の少女が歩く。
髪は燃えるような赤毛のショートカット。
服装は動きゃすそうなハーフパンツとTシャツだ。

「はぁ……なんか面白い事無いですかね」

ため息を突き呟く。
平穏を求めて来たはいいものの穏やかすぎる日々に飽きが着ていた。
元々戦場を駆けてきたこの少女、やはり平穏な日々には向かないのだろうか。
567 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 22:40:52.32 ID:2JFd2joo
>>566
ずるっ
ずるっ

何かを、引きずるような音がする。

ずるっ
ずるっ

なんだろう。日常生活では聴く事のない音だ。
一体、どんなものを運んでいるのか。

ずるっ
ずるっ

なんとなくだが、聴いた者を不安にさせるような音だ。
なにか、想像してはいけないモノを連想させる。

ずるっ
ずるっ

音は、路地裏から聞こえてくる。
………血の匂いがした。
568 :格闘系魔法少女 [sage saga]:2010/10/11(月) 22:43:23.66 ID:Lj.G9S2o
>>567
嗅ぎ慣れた匂い。
血の香り。

「……」

目つきが普通には解らないほどわずかに鋭くなる。
目線は裏路地に。

「……いきますか」

両手にはグローブ。
心を落ち着かせ、ゆっくりと路地裏に入っていく。
569 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 22:51:43.32 ID:2JFd2joo
>>568
何かを引きずる音は、貴方の用心深い歩みでも充分追いつける程ゆっくりだ。
この分なら、警戒したままでも音の主を探り当てる事が出来る筈。

しかし暫くの間、音を追跡していると、唐突にそれは止んだ。
静まり返った、路地裏。人々の生活音が聞こえそうなほど、静寂が広がっている。

この路地裏は、それほど入り組んでいるようには見えない。
このまま真っ直ぐ進んで行けば、音の発生源に辿り着けるかもしれない。
貴方が血の匂いを嗅ぎわける鋭い嗅覚を持っているなら、より確実だ。
570 :格闘系魔法少女 [sage saga]:2010/10/11(月) 22:54:22.31 ID:Lj.G9S2o
>>569
足音を殺すのは得意。
幾度となく潜入任務をやったことがある。
速く、しかし静かに路地の奥へ行く、匂いに誘われるかの如く。
そして追いついたようだ。
路地の曲がり角からその先を覗き込む。
571 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 23:00:03.54 ID:2JFd2joo
>>570
覗き込んだ先には、男性がうつ伏せに倒れていた。
年齢は30代後半から40代前半。金髪の白人男性で、背がやや高く、髪が禿げかかっている。
この距離から服装や体つきを見る限りでは、戦闘や肉体労働に関係がある職業の人間では無いように思える。
手には結婚指輪ともう一つ指輪をしていた。結婚指輪は良くある安価なものだが、もう一つの方は大きなルビーがついている。

周囲に人間の気配は……あるような気もするし、無いような気もする。断言できない。
572 :格闘系魔法少女 [sage saga]:2010/10/11(月) 23:01:41.87 ID:Lj.G9S2o
>>571
人がいる。
警戒しつつも、ゆっくりと近づいていく。
小声で倒れる男性に声をかける。

「あの、だいじょうぶ、ですか?」
573 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 23:05:18.57 ID:2JFd2joo
>>572
声をかけてみるが、男性に反応は無い。
反応だけではなく、全体的な動きが全く無い。
生命活動をしているようには見えない……ああ、やはりそうだ。息をしていない。
574 :格闘系魔法少女 [sage saga]:2010/10/11(月) 23:06:25.64 ID:Lj.G9S2o
>>573
「……死んでる?」

男を裏返し、首筋に手を当てる。
……脈がない。
取り敢えず心臓マッサージを試みようとする。
575 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 23:10:58.11 ID:2JFd2joo
>>574
男性の身体は既に冷えていた。
体温が失われて久しい。つい今死んだ、というわけでは無さそうだ。
心臓マッサージが功を奏すか否かは、かなり疑わしい。というより無駄だろう。

……それでも尚、心臓マッサージを実行したとして話を進める(違うならば無視して良い)。
胸部を圧迫し、肋骨が骨折するまで力を込める。
2度、3度、4度……やはり無理だった。心臓が再び動き出す気配すらない。
576 :格闘系魔法少女 [sage saga]:2010/10/11(月) 23:12:32.07 ID:Lj.G9S2o
>>575
体を触る。
冷たい。
無駄だと判断し、男性を横たえる。

「……誰か、居るんでしょうか」

おそらく、あの音の出所はこの男。
なれば、この男を引っ張った存在が近くに居るはずだ。
577 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 23:16:01.47 ID:2JFd2joo
>>576
男性を横たえると、

「動くな」

路地のどこかから声が響いた。

音の先に目を向けるが、他の路地や路地裏に繋がる道が幾つかあって良く分からない。
聴覚や第六感を総動員しても、発生源の特定には至らない。
音のする方向には投棄された様々なゴミが散乱している。異世界の品らしき用途不明の物体もある。
どうやら、これが音を吸収し、音と気配の察知を難しくしているようだ。

「君を狙っている。動けば撃つ。

……運の悪い人間というものは、何処にでもいる。
その男もそうだった。偶然にも死という最悪の運命に遭遇した。それだけだ」
578 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 23:17:04.94 ID:2JFd2joo
>>577
注:音を吸収しているのは、用途不明の物体も含めた散らばるゴミ全体です
579 :格闘系魔法少女 [sage saga]:2010/10/11(月) 23:18:03.48 ID:Lj.G9S2o
>>577
言われたとおり動きを止める。
警戒していたというのに何たる失敗。

「……、それであたしもその一人になる、と?」

動きはせず、口だけを動かす。
さり気無く体内で魔力を練り、動体視力は既に強化されている。
580 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 23:25:40.70 ID:2JFd2joo
>>579
「…………」

沈黙の帳が降りる。
貴方の発言に対しどう返答したものか、迷っているのだろうか。
それとも、構えた武器に毒でも塗り込んでいるのか。

「そういう事はしたくない……君は明らかに強い。
ただの人間なら、近寄るどころか私に気づく事すら出来ない筈。
だが君は私の至近距離まで接近できた。少なくとも素人でない事は明らかだ。
そんな相手と戦うのは御免だ。だが、そうせざるを得ない場合、そうするしかない」


581 :格闘系魔法少女 [sage saga]:2010/10/11(月) 23:27:52.69 ID:Lj.G9S2o
>>580
「あたしも、戦いたくないですよ。
負けるとは思えないけど貴方は多分、殺すのを躊躇わないから」

戦場で一番恐ろしいのは強い武器を持つものではない。
躊躇わない者だ。
582 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 23:33:27.18 ID:2JFd2joo
>>581
「ふむ、君は冷静なようだ。
戦闘を行う事は、双方にとって損なだけで、全く益を齎さない。
お互いの利益は一致した」

貴方に話しかける謎の声からは、緊張の色はほとんど見られない。
口には出さないが、彼もまた『自分が負けるとは思えない』と考えているらしい。

「君は今日ここで見た事を忘れ、無かった事にする。
君は路地裏なんかに入らなかった。死体なんか見なかった。……どうだ?」
583 :格闘系魔法少女 [sage saga]:2010/10/11(月) 23:34:33.22 ID:Lj.G9S2o
>>582
「構いませんよ……出来れば二度と出会わないことを願いたいです」

冷静な声色で問いに答える。
584 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 23:37:44.75 ID:2JFd2joo
>>583
「交渉成立だな。ゆっくりと、死体から離れろ。
元来た道を戻り、大通りに出るんだ」
585 :格闘系魔法少女 [sage saga]:2010/10/11(月) 23:38:30.64 ID:Lj.G9S2o
>>584
「……」

無言で、したいから離れ、ゆっくりと大通りへデル道を歩いていく。
586 :乱入歓迎 [sage saga]:2010/10/11(月) 23:41:23.14 ID:2JFd2joo
>>585
死体から離れる際に奇襲を受けるような事は無かった。

大通りへ出る道を戻る途中。
死体を置いてきた方向から音が聞こえる。

ずるっ
ずるっ

先程と、同じ音。
やはり間違いない。あれは人間を、引き摺る音だ。
587 :格闘系魔法少女 [sage saga]:2010/10/11(月) 23:44:37.08 ID:Lj.G9S2o
>>586
「……」

出る。
音が、聞こえる。

「……ッ……!」

歯をくいしばる。
背中をじっとりと濡らす汗。
先程アテナは確実に恐怖していた。

「弱く、なっちゃった、かな。あたし」

ため息を付き。

「あたしはやっぱり……」

そうつぶやき、何処へ行くとも無く歩き去っていく。
強い自分を取り戻すために、あえて戦場に身を晒すつもりだった。
588 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2010/10/12(火) 00:00:12.23 ID:bl6/k5wo
>>587
数分後。

声の主、ボグダン・チェリビダッケは、『食事』にありついていた。
道端で見つけた、男性の死体――それを生のまま齧り、その味を愉しんでいた。
途中で邪魔が入ったものの、争わずに状況を上手く運び、運良く何ごともなく目的を達成事が出来た。

そう、運良く。
実際の所、彼は敵を『撃つ』手段を持っては居なかった。ハッタリだったのだ。
もし、相手が凶暴な狂戦士であったなら、こうも上手くはいかなかったであろう。
彼は、神に感謝しながら獲物の血を啜った。


//終了。お疲れ様でしたー
589 :りおねる/シャツ着崩し気味 :2010/10/24(日) 21:08:41.38 ID:mw9TiZwo
【ロストビアコースト】
咥えタバコのまま裏路地を歩く。
別にこんな汚い場所が好みなわけではない。
こういった場所を歩くのが、彼自身の仕事なだけである。
  
「ま、行き倒れとかが落ちてなきゃそれでいいんだがね」

いわゆる漂流者。それも生活力のない連中を回収するのが彼のお仕事である。
たまに絡まれてるヤツもいるが、そこはそれ。
助けるかどうかは気分次第というヤツだ
590 :荒地色の召喚師 [sage saga]:2010/10/24(日) 21:33:47.53 ID:r0luoOk0
>>589
「……どうして僕はこんなところで怖いお兄さん達に追われていたんだろう」

【路地裏の壁に寄りかかるようにしてため息をついているローブの男が一人】
【肩に羽の生えたトカゲを乗せたそがれていた】
【別の街にいくつもりが、どう道を間違えたのかこの街へたどり着いてしまった】
【しかもその矢先に怪しいヤクザのような人たちの取引現場を目撃、あわてて逃げ出してきて今に至る】

「せめてここがどこなのかさえ判ればなぁ……」
591 :りおねる/シャツ着崩し気味 :2010/10/24(日) 21:40:05.73 ID:mw9TiZwo
>>590
「あ? いい年して迷子か?」

こういう手合いを拾った場合、やることは基本的には一つである。
とりあえず声をかけ、反応をチェック。
まぁ、今回のは十中八九アタリだろうよ
592 :荒地色の召喚師 [sage saga]:2010/10/24(日) 21:43:46.18 ID:r0luoOk0
>>591
【天の助けとばかりに聞こえてきた声に振り向く】

「あ、ははは……どうやらそのようで」

【恥ずかしげに頭をかきながら近寄ってくる】
【特に敵意は見えてこない】
593 :りおねる/シャツ着崩し気味 :2010/10/24(日) 21:50:44.04 ID:mw9TiZwo
>>592
「どうせあれだろ? どっか知らんところから飛ばされてきたクチだろ?」

両の手のひらを大げさに広げ、いかにも“余裕ありますよ”的口調を用いて。
どうせ、敵対とか知ったことではないのだ。
“コチラに落ちてきて間もない相手”なら、まだ敵も味方も確定していない。

「ようこそ。ここは“神隠しの隠し場所”だ。
 たぶんお前は、二度と帰れないところにきちまったようだよ」
594 :荒地色の召喚師 [sage saga]:2010/10/24(日) 21:55:54.08 ID:r0luoOk0
>>593
「飛ばされてきたと言うより……道を間違えたと言うか……」

【この世界に飛ばされてきたのは数ヶ月前】
【ようやく得た探し人の情報を追って別の街に行くつもりが、どう間違えたのだろうか】

「神隠しの隠し場所……なるほど、そんな言い回しもあるのか……。
 っと、紹介してもらって悪いんですけど、実は僕結構前に漂流してきたんですよね。
 だから大体の事情はわかってるんですけど……この街がどこなのかが」
595 :りおねる/シャツ着崩し気味 :2010/10/24(日) 22:00:15.35 ID:mw9TiZwo
>>594
「なんだ、中級者なのか」

ちぇっ。せっかく演技練習してきたのに。
これは“仕事”にカウントされるのかね。

「ここはロストビア・コーストって街だ。
 見ての通りハイテクと欲望で構成された穢れた場所でね」

ふむ。

「具体的な場所を知りたいなら本屋で地図帳でも買ったほうが早いと思うがね?」
596 :荒地色の召喚師 [sage saga]:2010/10/24(日) 22:08:35.74 ID:r0luoOk0
>>595
「中級者って言い方もどうかと思いますけど……まぁそんな感じです」

【あいまいに頷く】

「ロストビア・コーストですか。どこかで聞いたような……気のせいか。
 確かに怖い街ですね……」

【はぁ、とため息。悪者に追われるのはこりごりだ】

「その本屋の場所もわかんないんですよ……町の出口さえ判ればいいんですけど」
597 :りおねる/シャツ着崩し気味 :2010/10/24(日) 22:13:36.49 ID:mw9TiZwo
>>596
「お前さんはあれか? 絶望的な方向音痴とかそういうのか?」

そもそも、こういった街に“出口”という概念があるのかがまず問題である。
近代の都市において、都市城壁といった類のものは殆ど無用の長物となっているからだ。

「それとも、お前さんの世界じゃ、街の外と内は区切られてたのか?」
598 :荒地色の召喚師 [sage saga]:2010/10/24(日) 22:21:05.98 ID:r0luoOk0
>>597
「いや、そんなこともないんですけどね」

【確かに一本道を歩いていたはずだったのだ】
【ただ途中でちょっと森で休憩していたのがまずかったのか】

「あ、そうか。どっからでも出れるのか」

【前に居た街はある程度区切りがあった】
【ついうっかり間違えたようだ】

「僕の居た世界もまぁ区切られてましたけど、前に居た場所もそうだったんですよ。
 だからつい勘違いしちゃいました……。とりあえず路地裏からでればいいですよね」
599 :りおねる/シャツ着崩し気味 :2010/10/24(日) 22:25:53.62 ID:mw9TiZwo
>>598
「路地裏って場所自体、長居する場所でもねーしな」
  
区画整理された都市なら、まっすぐ歩けば太い道にいつか当たると思うわけだが、
そこはおいとこう。

「むしろ、こっちに落ちてから転移とか、そういう話ならまた違った刺さり方するんだがね。
 まぁ達者で暮らせや」
600 :荒地色の召喚師 [sage saga]:2010/10/24(日) 22:33:31.05 ID:r0luoOk0
>>599
「それもそうですね……
 別に転移してきたとかじゃないんですよ、来る街を間違えただけで。
 それじゃあ、僕はさっさとこの街からおさらばしますよ」

【路地裏からの脱出を目指して歩き始める】
601 :りおねる/シャツ着崩し気味 :2010/10/24(日) 22:46:38.61 ID:mw9TiZwo
>>600
「それなりに面白い街だし、観光していくのもありなんだがね」

ま、結局、“縁が無かった”ということだろう。
それに今の自分にとっては本業よりも、副業の方が問題なのだ。
自立できる相手なら、自立していてくれる方が都合がいい。

適当に見送り、また路地裏の散策をはじめるはずだ。
602 :荒地色の召喚師 [sage saga]:2010/10/24(日) 22:58:02.03 ID:r0luoOk0
>>601
「観光ですか……。
 や、結構急ぎなんでまた今度にします。それじゃあどうも!」

【一度頭を下げると、急ぎ足で路地裏を歩いていった】
//お疲れ様でしたー
603 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 :2010/10/29(金) 21:10:24.91 ID:vrZp1vgo
その町には、非常に広大で風光明媚な湖があった。

いや、湖がまず先にあり、それを囲むようにして町が生まれ、発展していったと言っていい。
その美しさから観光名所となっており、旅人などがよく訪れる。
そしてその船着き場の一つ、今では余り使われなくなり、人気のない桟橋にその男が居た。

頭部に巨大な謎の頭蓋骨を被り、ローブを着た小柄の男。
周囲に人が居ないかどうかキョロキョロと挙動不審に見渡しつつ、
ボロボロボートで湖に漕ぎ出そうとしている。
604 :スーツ姿の男 [sage]:2010/10/29(金) 21:13:34.56 ID:e5cQ5VAo
>>603
「なあ…お前何やってるんだ?」
あまりに怪しすぎる格好に本来なら積極的には接触しないはずの男が気になって話しかける
605 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 :2010/10/29(金) 21:17:43.14 ID:vrZp1vgo
>>604
びくっ!

本当にそんな音が聞こえたような気がした。それほどに男の反応は大きい。
かなりオーバーな、しかし真に迫った驚き方だ。
頭蓋骨を頭に被っているので顔が全然見えないにも拘らず、骨の眼孔の奥にある彼の瞳が見開かれたのが手に取るように分かる。

「な、なにって……か、観光さ。き、綺麗だろ? この湖」

確かに綺麗ではある。
606 :スーツ姿の男 [sage]:2010/10/29(金) 21:21:06.46 ID:e5cQ5VAo
>>605
疑い…と言うより呆れに近い目で見つめて
「観光か…そうか、じゃあせめてそんなボロボートじゃあ無くてもっとちゃんとしたボートを借りたらどうだ?」
607 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 :2010/10/29(金) 21:24:17.66 ID:vrZp1vgo
>>606
「か、金が無いのさ。こ、この船は、た、たまたま見つけたんだ」

もう少し離れた、ここよりもずっと賑わっている船着き場では、もう少ししっかりとした、美しいボートが安値で貸されていた。
スーツの男が突然こんな所に出現またはテレポートしたのでない限り、当然それは知っている。

ボロボロボートは、小さく、みすぼらしく、古ぼけていて、貧相だった。
全体的な印象が、この男と色々似通った所がある。
とはいえしっかりと水の上に浮かんでおり、人を載せて水上を運行する事に問題は無さそうだ。

「な、なんていうか……あ、あんた、面白い恰好してるな?」

貴方の来ているスーツを指さして言った。

「こ、ここらへんじゃあんまり見ない服装だ。ど、何処のひと?」
608 :スーツ姿の男 [sage]:2010/10/29(金) 21:34:08.56 ID:e5cQ5VAo
>>607
「どこの人か?…漂流してきた人だな」
少し考えながら言う
「ところで金が無くて船はたまたま見つけたか…向こうの船着き場だと安いきれいなボートが貸されてるから
そっちで借りたらどうなんだ?」
にぎわってる船着き場を指さしながら言う
609 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 :2010/10/29(金) 21:39:12.09 ID:vrZp1vgo
>>608
ちら、と貴方が指さした方向を相手は一瞥した。
ここからでは遠過ぎて(普通の人間の)肉眼ではよく見えないが、活況の雰囲気は十分伝わって来る。
男は首を横に振り、拒絶の意思を示した。併せて、からからと頭蓋骨が鳴る。

「ひ、人に見られたくないんだ……漂流者だって言ったよな?
ま、魔法とかそういう、『普通じゃないモノ』には、な、慣れてるんじゃないのか?
こ、今回はそれ絡みなんだ。し、しかも、人に誤解されるおそれがある」
610 :スーツ姿の男 [sage]:2010/10/29(金) 21:46:06.90 ID:e5cQ5VAo
>>609
「魔法なんて物はおとぎ話かこの世界で数回見聞きした程度けどなぁ、
誤解されるおそれがある事か…できればどんな事なのか話してくれないか?」
未だに疑いのまなざしを向けながら言う
611 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 :2010/10/29(金) 21:50:54.12 ID:vrZp1vgo
>>610
「うう〜〜〜〜〜〜ん」

手を組んで唸り始め、考え事をし始めた。

「ま、まあいいか。あ。あんた、幽霊って信じるタイプ?
別に信じても信じなくても良い。だ、だが俺には、それが見える。幽霊だけじゃない。
か、形の無い残留思念とか……し、死人全般。

こ、今回は、声が聞こえたんだ。この湖から」
612 :スーツ姿の男 [sage]:2010/10/29(金) 21:54:53.93 ID:e5cQ5VAo
>>611
「確かにヘタに人に見られたらただの怪しい人だな…」
なんだ、と疑いのまなざしを和らげる

「…で、声が聞こえたからどうしようって言うんだ?」
今度は疑問のまなざしを向ける
613 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 :2010/10/29(金) 22:00:38.46 ID:vrZp1vgo
>>612
普通に街中に居るだけでもかなり怪しい人だ。
想像してみて欲しい。周りの物音にビクビクしながら歩く、謎動物のでかい頭蓋骨を被ったローブ男の姿を……。

「魂を捕まえる。
……い、遺骸も魚に食われちまって骨も残ってないようだ。
だ、だから、墓に『移動』させて供養する。ば、場合によってはその場で昇天させてやらないといけないな」
614 :スーツ姿の男 [sage]:2010/10/29(金) 22:07:36.21 ID:e5cQ5VAo
>>613
「随分と凄いような凄くないような能力だな…
まあそんな事なら別にどうでもいいが自分で自分の姿がどんな物かわかってるなら
その服装を辞めたらどうだ?」
軽く呆れながら言う
615 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 :2010/10/29(金) 22:13:05.02 ID:vrZp1vgo
>>614
「た、たまに言われるよ……こ、故郷の世界でも言われてた。
で、でも、元々これは俺に備わった特質だからな。だ、大事にするつもりだよ。

……ふ、服装? どこかおかしいか?」

自分のローブを触ったりめくったりし始める。
彼の世界では魔術師は割と珍しくない職業であり、ローブは一般的だ。ローブは。
616 :スーツ姿の男 [sage]:2010/10/29(金) 22:21:20.37 ID:e5cQ5VAo
>>615
「確かに「服」装は大丈夫だったな…しかしその頭に被ってる骨が怪しいってレベルじゃあないな」
頭の何かの骨を指さして言う
617 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 :2010/10/29(金) 22:22:18.27 ID:vrZp1vgo
>>616
「あ、ああ……こ、この頭蓋骨か。
カッコイイだろ? 欲しくてもやらないぞ」

頭蓋骨の位置を手で少し整えた。

「……と、そ、そろそろ行こうかな」

桟橋から船に飛び乗った。
少しばかり揺れはしたが、しっかりとバランスを保ち、穴が開いているわけでもなく、骨を被った男がよろめく様子は無い。
塗装が剥げかかったりしている為にボロそうに見えるだけで、機能性は十分高いと言っていいだろう。

「あ、あんたも一緒に来るかい? み、見た目と違って全然頑丈だぜ」
618 :スーツ姿の男 [sage]:2010/10/29(金) 22:26:57.36 ID:e5cQ5VAo
>>617
「大体どれくらいかかりそうなんだ?30分か一時間ぐらいで済むなら行くけど」
メタいようなそうでも無いような事を言う
619 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 :2010/10/29(金) 22:28:47.14 ID:vrZp1vgo
>>618
「た、多分一時間以内には終わるよ。ひょ、ひょっとしたら20分で終わるかも」
620 :スーツ姿の男 [sage]:2010/10/29(金) 22:31:24.51 ID:e5cQ5VAo
>>619
「じゃあちょいと乗っけてって貰おうかな」
ストンとボロボートに飛び乗る
621 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 :2010/10/29(金) 22:33:06.42 ID:vrZp1vgo
>>620
「ほら」

櫂を差し出された。

「と、当然あんたにも漕いで貰う」
622 :スーツ姿の男 [sage]:2010/10/29(金) 22:36:24.57 ID:e5cQ5VAo
>>621
「ぐっ俺は肉体労働には向いてないんだがなあ…」
しぶしぶと漕ぎだす
623 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 :2010/10/29(金) 22:38:57.35 ID:vrZp1vgo
>>622
「き、奇遇だな。実は俺もだ」

ローブから覗く彼の腕は細い。

ローブの男はぎこちない手つきで櫂を用い、貴方と共に時間をかけて漕いでゆく。

「そういえば」

水を掻きながら、ふと頭蓋骨の男が尋ねる。

「あ、あんた、名前は? 俺はガウンオ・イシャタ」
624 :スーツ姿の男 [sage]:2010/10/29(金) 22:44:20.81 ID:e5cQ5VAo
>>623
「ん?ああ、そう言えばまだ自己紹介すらしてなかったな、俺の名前は
日暮 静樹(ひがくれ しずき)だ、日暮が性で静樹が名前だな
こっちで言う東方の方の名前だな」
水をこぎながら言う
625 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 :2010/10/29(金) 22:50:14.88 ID:vrZp1vgo
>>624
「と、東方ってのが良く分からないが、そ、そういう名前の付け方をする国々があるのは知ってる」

暫く船を進めていると、突然ガウンオは手の動きを止めた。

「こ、ここだ」

周囲には、特に目につくような物は無い。
ガウンオが湖面を覗く。何も妙な事が起こったりはしない。
頭蓋骨はずり落ちないのだろうか。
626 :スーツ姿の男 [sage]:2010/10/29(金) 22:53:27.10 ID:e5cQ5VAo
>>625
「なんか素顔が見えると怖そうだから落ちないようにしておけよ?」
湖面を除くガウンオに向かって言う
「俺には何も見えないな…」
少し退屈そうに湖を見わたす
627 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 :2010/10/29(金) 23:04:38.89 ID:vrZp1vgo
>>626
「………………………」

ガウンオは、緩やかな動きで水面に手をかざした。
掌から、魔翌力が放射される。始めはゆっくりと、だんだん大きくなって、終いには奔流のように。
湖面には外見上の変化が見られない物の、紛れもない『呼応』があった。
魂の、弱々しい声。喉ではなく精神を震わせて。

異能や特殊能力を持っていたとしても、魔法を感じ取れるどうかは別問題だ。
静樹が出身の世界で魔術に触れているなら、易々と魔翌力の流れを感じ取る事が出来るだろう。
逆に、百戦錬磨の異能者であっても、魔術というものを知らなければ、全く何も分からない。

ガウンオはその体勢のまま微動だにしない。
しかし、30秒程して唐突に動きだし、櫂を手に持った。

「終わったよ。漁師だって。じ、事件性は無さそうだ。……も、戻ろうか」
628 :スーツ姿の男 [sage]:2010/10/29(金) 23:13:50.55 ID:e5cQ5VAo
>>627
「妙なノイズが聞こえたような聞こえなかったような…全く分からんな」
悲しくもサイボーグであって魔法を知らない彼にはほとんど感じることはできなかったようだ
「もう終わったのか?俺にはほとんどわからなかったんだがな」
少しつまらなさそうに言いながら水を掻き始める
629 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 :2010/10/29(金) 23:17:41.67 ID:vrZp1vgo
>>628
「あ、ああ。せ、正確にはまだ終わってないんだけどな。
こ、これから、ウィルに色々聞いて、は、墓を見つけなきゃいけない。
あ、ウィルってのは死んだ漁師の事ね。わ、割と自我が残っているから、見つけ出すのは簡単だと思う」

櫂を漕ぎながら、静樹の方に目を向けた。

「今、あんたの肩に居るよ」
630 :スーツ姿の男 [sage]:2010/10/29(金) 23:23:04.02 ID:e5cQ5VAo
>>629
「ああそうか…えっ!?俺の肩にいる!?」
慌てて肩を払う静樹
「そっそうだ、みっ見えなくて分からないんだから何もないもとっ同然じゃあないか」
少しおびえながら言う

//すいませんがそろそろ終わりにします
631 :ガウンオ・イシャタ/骨を被ったローブの男 :2010/10/29(金) 23:26:49.93 ID:vrZp1vgo
>>630
少し経って、ボロボートは桟橋に辿り着いた。

「さて。も、もう一仕事したら終わりだな。
こ、こっからは一人でやるよ。ありがとう。
それと……さっき肩に乗ってるって言ったけど、あれは嘘だ」

声質からいって全く悪びれていない。
静樹にブン殴られても文句は言えないだろう。

//了解。締めはそちらがどうぞ
632 :スーツ姿の男 [sage]:2010/10/29(金) 23:29:55.35 ID:e5cQ5VAo
>>631
ガクッ
「やっやっぱりそんな人なつっこいとは怪しいと思ったぜ…とりあえず一発ぶん殴らせろ」
パシッ
軽く殴った様だ
「おっと、こんな時間だ、じゃあまたなー」
そう言って彼はにぎやかな市場へ姿を消した

//これで終了です、ありがとうございました
633 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/10/29(金) 23:52:35.45 ID:5VCWFZM0
634 :ハンマーの少女/Nameless [saga]:2010/11/05(金) 08:53:11.66 ID:5cOGkYDO
【公園】

………。

………おいしい……

【栗色の髪を持った小柄な少女は超重量級のハンマーに腰掛け、たい焼きを食べている】
【真っ白なコートと、その指には空色の魔石の指輪を身につけて】

【ふと、少女はキョロキョロと周囲を見渡した】


【それは――何かを捜すように】



/ひとまず9:30頃まで待つ!
635 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/11/05(金) 09:45:18.23 ID:5cOGkYDO
>>634
/居なそうだし、そろそろ落ちようかな
636 :夜空色の召喚師 :2010/11/05(金) 21:24:08.15 ID:7IjLkC.0
「そして、ラスティハイトは――」

『どうなったの!!?』
『つづきは!?つづきはー!?』
『ねえ、どうなるの?』

「ふふふ、もうすぐ暗くなるから、続きはまた今度ね。皆」

『『『えーー』』』

【少しずつ夕暮れが近づいてくる公園で、子供達の人だかりが出来ている】
【その真ん中に夜空色のローブを纏った女の姿】
【果たして何をしているのだろうか】
637 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ :2010/11/05(金) 21:33:12.84 ID:W7dRTzUo
>>636
「……ん?」

街を歩いていたその中年男は、群れを為す子供たちに気づく。
誰かが、物語を聴かせている――? いわゆる、紙芝居とかいうヤツだろうか。
この目で見た事は勿論なかった。時折、ドラマや小説の中だけで出てくるばかりだ。

何となく興味をそそられて、男は子供集団に近づいていく。
怪しまれないように気をつけながら。

//アキラの時間軸を少し動かします
638 :夜空色の召喚師 :2010/11/05(金) 21:36:59.74 ID:7IjLkC.0
>>637
『もうちょっとだけー!』
『おねがーい』

「うーん、どうしようかなー?」

【子供達の様子に肩をすくめながら何か道具を出している】
【男の予想通り、紙芝居のようだ。小さなお菓子も横に置いてある】
【もう少しだけ聞かせてあげようか、と思ったところで近づいてきた男の姿が見えた】
【どうせなら大人も誘ってみるか、と考えて声をかけてみることにした】

「そこのおにーさん、聞いていかない?お菓子一つでお話でも聞かせてあげるよ」
639 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ :2010/11/05(金) 21:48:15.50 ID:W7dRTzUo
>>638
「え……私、ですか?」

遠巻きに眺めているだけで満足しようと思っていたのだが、まさか声を掛けられるとは思わない。
乏しい知識だったが、確か紙芝居とは子供向けではなかったっけ?

そして声をかけられた事と同じくらい驚いたのは、『お兄さん』と呼び掛けられた事だ。
あからさまにお世辞に気づかぬわけではないのだが、何だか妙に照れ臭い。
しかも子供たちの眼がある真っ只中だ。

「あ、ええと…………紙芝居は見ますがお菓子は遠慮しておきます。勿論、お金は払いますよ」

小銭を渡す。多分箱か何かがあるのだろう。
640 :夜空色の召喚師 :2010/11/05(金) 21:55:13.74 ID:7IjLkC.0
>>639
「そうだよ、聞いてってよ」

【子供達に囲まれながら笑顔で話しかけてくる】

『おじちゃんもきくのー?』
『おかしおいしいよー』

【子供たちも楽しそうに話しかけてくる。人見知りをしない子達のようだ】

「御代はね…………」

【そういって続けられるのは、子供のお小遣いでも余裕を持って手の届く値段】
641 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ :2010/11/05(金) 22:03:37.85 ID:W7dRTzUo
>>640
「え、ええ……では失礼して」

中年男は女性に近づき、やや躊躇いがちに小銭を渡しながら、曖昧に返事をした。
女性や、特に近くにいた子供たちの何人かは、機械が動く音を聞いたかも知れない。

子供たちの中に混じって一緒に紙芝居を見るというのは、中々気恥しい物がある。
しかし、紙芝居は自分の世界では滅多に起こり得ないイベントだ。少々の恥ずかしさくらい、安いものだろう。

適当にお菓子を受け取って……その場に呆然と佇んだ。
これからどうすればいいのかわからないのだ。何せ、アキラ・ドウメキは近未来機械世界の住民である。
紙芝居の事は、本当にほとんど知らないのだった。

とりあえず、子供たちに倣う事にしよう。此処では彼らが先輩だ。
642 :夜空色の召喚師 :2010/11/05(金) 22:11:55.16 ID:7IjLkC.0
>>641
「はい、どうも」

【にこやかに小銭を受け取り、紙芝居の準備をする】
【少し機械音が聞こえたようだが、彼女は気にしていないようだった】
【むしろそれに反応したのは子供達】

『おじちゃんなんかおとがしたー』
『へんなのー』
『こっちすわってー』

【すぐに子供達が近寄ってきて、男を近くに座らせようとする】
643 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ :2010/11/05(金) 22:18:40.14 ID:W7dRTzUo
>>642
「ああ。実はオジサンはサイボーグなんだ。このコートの下は全部機械なんだよ。
でも、それを見せる事は出来ない。それとこれはオジサンと君達の秘密だ。誰にも言わないでくれよ」

思いっきり軽い口調で言う。
まさか、冗談としか思えないこんな口調で、冗談としか思えないこの内容が、全部真実だなどと、誰が思うだろうか。
そして、それを予測した上での発言だった。

子供たちには特に逆らおうとせず、大人しく近くに座る。
傍から見たらすっごい恥ずかしい光景なのだが、ドウメキの羞恥心はそろそろ麻痺してきた。
644 :夜空色の召喚師 :2010/11/05(金) 22:22:44.92 ID:7IjLkC.0
>>643
【ドウメキの話を聞いて男の子達が眼を輝かせる】

『すっげー!』
『きかいなのか?かっこいー!!』

「ほらほら、皆静かに。最後のお話を始めるよ」

【女の声と同時に静かになっていく子供達】
【そして一枚、紙芝居のページが捲られ、語りが始まった】

「むかしむかしのことです。
 あるところに一人の科学者がいました……」
645 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ :2010/11/05(金) 22:30:17.48 ID:W7dRTzUo
>>644
「おっと、折角の紙芝居を無駄にするわけにはいかない」

人差し指を唇にあて、子供たちに静粛を促す。
だが、その必要もなく女性の声で静かになった。
中々、行儀のいい子たちじゃないか。

感心していたが、やがて紙芝居の方に注意を向ける。
科学者、か。何だか、久々に耳にした単語だ。
646 :夜空色の召喚師 :2010/11/05(金) 22:39:22.37 ID:7IjLkC.0
>>645
【子供達は何度か同じ内容を聞いたことがあるようだ】
【科学者、という子供には難しいかもしれない単語も、すんなりと聞いている】

「その科学者は、とても大切な人と、幸せな毎日を送っていました。
 だけどある日、その幸せな毎日は、大切な人と研究所と同時に火事で無くしてしまいました」

【どこか遠い眼で、紙芝居だというのに昔を思い出すかのように語る女】
【その様子に、子供たちも真剣に聞き入っている】
647 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ :2010/11/05(金) 22:46:17.25 ID:W7dRTzUo
>>646
「………」

想像していたのとは随分と違う。
これは、良い意味で、予想を裏切られたかもしれないな……。

この紙芝居は、あの女性の実体験から生み出された物語なのだろうか?
その服装は科学者という題材からは少々離れているように見えるが、彼女の世界では、それが普通なのだろうか。
648 :夜空色の召喚師 :2010/11/05(金) 22:54:51.00 ID:7IjLkC.0
>>647
「科学者は心にとても大きな傷を負いました。
 その傷を埋めるために、科学者は大切な人たちの代わりを探します。
 だけどいつか、大切な人を探していたのに、二度と失わないための力を科学者は求めるようになりました。 
 そしてその思いは、ある一つの怪物を呼び覚ましてしまったのです」

【少しずつ、子供達が聞き取りやすいように話していく女】
【途中で『どうだい?』とでも言いたげに目線を向けてきた】
649 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ :2010/11/05(金) 23:01:11.48 ID:W7dRTzUo
>>648
童話や寓話などに比べると、かなり直接的というか現実に近いように思える。
しかし、なんとか仮面などの、いわゆるヒーロー物とも違う。
比較的新しい時代にアレンジされたものなのだろうか。
もしそうだとしたら、自分が聞いてさえほとんど古臭さは感じないあたり、良く考えられていると言える。

途中目線を向けられたが、少し反応に困ってしまった。
この紙芝居には、何か意味があるのだろうか?
現段階では、何も思いつく事は無い――他の子供たちと同様に、続きを待つ事にしよう。
650 :夜空色の召喚師 :2010/11/05(金) 23:16:22.73 ID:7IjLkC.0
>>649
【その様子を少し残念そうな眼で見た後、話の続きを始める】

「その怪物は、科学者に従いましたが、彼の心を埋めてはくれませんでした。
 失わない力はあるのに、失えるものが無い。
 だんだん、その事実が科学者の心を歪ませていきました。
 大切な人を持つ人を見ると、自分と同じように失わせてやろうと思うようになってしまったのです」

【少しずつ捲っていく絵が、悲しげになっていく】
【子供たちも何度も見ている絵だというのに、見入ってしまうほどである】

「ある日、科学者は少年と少女を見つけました。
 お互いを大切に思いあう、確かな絆を持った二人でした。
 その二人を、科学者は化け物を使って襲い掛かります」

【ここまで読み進めると、一息ついて女が回りに向けて問いかけた】

「皆、どうしてこの科学者は二人に襲い掛かったと思う?」

651 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ :2010/11/05(金) 23:22:25.49 ID:W7dRTzUo
>>650
薄々感づいてはいたが、やはりこの紙芝居、普通のものでない事は明らかだった。
単純にこの女性の体験談かなにかを紙芝居にしたものだろうか?
ストーリーにしたって絵にしたって、全くの素人とは思えない。

「大切な人を持っている人を、襲いたかったからじゃないですか?」
652 :夜空色の召喚師 :2010/11/05(金) 23:30:16.35 ID:7IjLkC.0
>>651
『おじちゃんぼくとおんなじこたえいったー』
『だってみんなそうおもうよー』

「そうだね……彼は見たかったんだよ。
 大切な人を守る、その姿をね。
 
 科学者は、その少女に化物で襲い掛かります。
 最初、少年と少女はなすすべも無く化物にやられてしまい、少女は怪物の呪いで倒れてしまいます。
 だけど少年は諦めませんでした。自分達を助けてくれる周りの人たちの力を借りて、怪物を見事に倒しました」

【ここまで続けると、子供達の親が現れる】
【そろそろ子供達は帰らなければならない時間だ】

「…………ここから先は、大人だけで話そうか」
653 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ :2010/11/05(金) 23:39:04.61 ID:W7dRTzUo
>>652
「普通はそうだね、やっぱり」

後でどんでん返しが待っているのか?
そう思いながら聞いた結果は、やはり予想を裏切った。

大切な人を守る姿を見たいがために……か。
本末転倒している気もするが、人間とはそんなものだろう。
この紙芝居がどこまで真実であろうと――おっと、親達が現れた。

「……? それは別に、構いませんが」

女性の発言は、単純に子供たちを返す時が来たからだろうか?
とりあえず、子供たちに別れを告げた。
654 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/11/05(金) 23:48:14.13 ID:7IjLkC.0
>>653
『おじちゃん、ばいばーい』
『またねー』

【親に連れられて子供達は帰っていった】

「さて、今の話だけどね。
 子供達に話す内容は科学者も改心してハッピーエンド、なんだけど……
 実際に伝わっている内容はね、怪物の上に科学者は乗っているんだ。
 そして怪物がやられて消えていって、科学者はそのまま地面に落ちて死んでしまう」

【子供に聞かせると過保護な大人が怒るんだ、と笑いながら】

「この物語に聞き覚えは無いかな?」

【と唐突にたずねてくる】
655 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ :2010/11/05(金) 23:54:57.45 ID:W7dRTzUo
>>654
子供たちに手を振って応えると、女性の方へ向き直った。
ストーリーを教えられ、そしていきなり内容を問われた為にやや慌てて記憶の海を探り出す。

しかし、少なくともそんな話は聞いた事が無い。
何らかのメタファーか? だが、やはり聞き覚えが無い。
或いは自分が結びつける能力が足りないだけで、実際には類似の寓話を聴いた事があるのかもしれないが、今は思い当たらなかった。

「いえ、聞いた事がありませんね……何故そんな事を?」
656 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ :2010/11/05(金) 23:55:38.94 ID:W7dRTzUo
//すみません、30分程落ちます。申し訳ありません
657 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/11/06(土) 00:06:21.85 ID:iw0g75M0
>>655
「なに、ちょっとした鎌掛けみたいなものさ。
 今の物語を知っていれば、僕がいた世界から来た漂流者だって判るんだ。
 深い意図はないよ」

【肩をすくめながら】

「さて、キミは一体どうして紙芝居を?
 単に物珍しかったからかな?」

//了解です
658 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ :2010/11/06(土) 00:25:57.67 ID:2f81dmUo
>>657
「なるほど、そういう仕組みでしたか」

もう一度深く考え込んでみる……しかし、やはり聞き覚えが無い。

「どうやら、別の世界の住人のようです。
はは、仰る通り、我々の世界では紙芝居は既に骨董品と化していましてね。一度お目にかかりたかったんです」
659 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/11/06(土) 00:40:02.84 ID:iw0g75M0
>>658
「そうか……それじゃあこれだけ覚えておくと良いよ。
 この物語の化物は、変更された話の中では倒されたってことになってる。
 だけどね、本当は倒されたわけじゃなくて、『別の世界』に封じ込められたんだ」

【別の世界、というところを嫌に強く】

「この世界に、その化物がいるかも知れないんだ。
 人の心の弱さから目覚める化物が、ね」
660 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ :2010/11/06(土) 00:52:20.29 ID:2f81dmUo
>>659
「一気に話が現実的なものになって来ましたね。
……そうですか、異世界放逐ですか。
それなら此処に現れる可能性もありますが、現れない可能性の方が高くはありませんか?
下手にビクビクして怪獣の力を伝えるより、情報を流して於いた方が倒しやすいでしょうし」
661 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/11/06(土) 01:00:51.99 ID:iw0g75M0
>>660
【その言葉を聴いてニヤリと笑う】

「怯えている?違うよ。僕はね、その化物を見てみたいのさ。
 こうやって話を広げていけば、情報がどこからか出てくるかもしれないだろう?」

【怖いもの見たさっていうのかな?、と付け加える】

「キミも、何かそれらしい噂を聞いたら僕に教えてくれないかな?
 基本的に僕はこの街で情報収集や紙芝居のバイトなんかをしてるからさ」
662 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/11/06(土) 01:02:10.05 ID:iw0g75M0
>>661
//訂正です

「怯えている?違うよ。僕はね、その化物を見てみたいのさ。
 もしそいつがこの世界に飛ばされているとするならば、必ずその情報はどこかに漏れる。
 そしてそれらしい噂を広めれば、その情報もどこからか出てくるかもしれないだろう?」
663 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ :2010/11/06(土) 01:08:41.72 ID:2f81dmUo
>>661-662
「なるほど、大体の話は分かりました。
しかし、なんというか……拘りますね。
たかが怪獣一匹の為に、普通それほど聖職を保とうとするでしょうか?」

「他に…何か分かりませんか?
正直な話、目の前で死んでもわからないかもしれません」
664 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/11/06(土) 01:18:10.90 ID:iw0g75M0
>>663
「ちょっと職業柄興味があるのさ。
 まぁ、僕が変わり者っていうのもあるだろうけどね」

【クスクスと笑いながら】

「他に、か。
 姿かたちはまるで石像のようだ。って文献には書いてあったね。
 まるで聖人の姿を模ったようだって」
665 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ :2010/11/06(土) 01:26:28.18 ID:2f81dmUo
>>664
「今更感がありますが、回避率や命中率を扱っているようには見えませんね。
職業柄って言うのは、まさか紙芝居の方ではありませんよね……?」

細部の方も聞いてみたが、同様にわからなかった。

「とりあえず、既にこの世界の誰かによって倒されている、と言う事は無さそうですが」
666 :夜空色の召喚師 [sage saga]:2010/11/06(土) 01:33:48.70 ID:iw0g75M0
>>665
「僕は召喚師さ。
 人の心の弱さによって召喚される化物……面白そうだろう?」

【まるでマッドサイエンティストのようなことを言う】

「もしも誰かに倒されていたら……それは諦めるしかないかなぁ。
 さて、そろそろ僕はバイトの集計に戻らなきゃ。
 もしそれっぽい噂を聞いたら僕に教えておくれ。それじゃあね」

【自分の用件だけ伝えるとさっさとその場から立ち去ろうとする】
//申し訳ない、眠気が……!!
//イベントの種を撒こうとしてこんな妙な絡みに……すいません。
667 :コートの中年男性/アキラ・ドウメキ :2010/11/06(土) 01:42:12.12 ID:2f81dmUo
>>666
「召喚師……ですか。怪物を操るイメージはありましたが、そういう妖怪みたいな化け物も守備範囲内なんですね」

確か、そんな妖怪が居たような気がする。
良く憶えていないが、あれは罪悪感の顕在化だったか?

「ええ、もしそのような事があれば、お伝えしますよ。
今日は有難うございました……色々と」

思えば、奇妙な体験をしたものだ。
こちらもまた、公園から立ち去る。

//こちらも眠気がヤバくてクオリティだだ下がりで済みません
//絡みは楽しかったです ありがとうございました
668 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2010/11/13(土) 23:38:23.55 ID:A4svdO2o
とある大きな街から少し離れた所に、だだっ広い平原がある。
そこに一人の男が倒れ伏していた。

「ハァ・・・・・・ハァ・・・・・・」

全身から汗を噴き出し、息も絶え絶えであるが、その眼光は鋭い。
腹這いになり、右手に持った工具のような物で、目の前の地面を掘り返していた。
その動きから見るに、空腹や疲労の為に動けなくなっているわけではないという事がわかる。

男はひたすら掘り続けている。
669 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/11/14(日) 04:43:37.01 ID:Pcn9GlQo
「く・・・」

手に持った道具で、今度は地面を埋め始めた。
すっかり土が元通りになると、やおら立ち上がり、町の方角へと姿を消した。
670 :露出多めの女悪魔/翼と尻尾は隠蔽中 :2010/11/14(日) 04:51:17.89 ID:qdxcRewo
>>669
「ん〜〜??」

なんか飛んできて掘り返しはじめた。
何?何か埋めたの?何か埋まってるの??

wwktkwwktk
671 :露出多めの女悪魔/翼と尻尾は隠蔽中 :2010/11/16(火) 22:13:42.00 ID:4g6Ykxso
【街のすみっこ。小さな屋台】

「そっかぁ。おっちゃんも漂流してきたんだねぇ」

寒空の下、思わずよってしまいそうな暖かい匂い。
そう、焼き鳥の屋台である。

「あーでも、商売道具ごと漂流なら、少しは楽だったかも?
 お風呂中とかに流れた人もいたらしいから」

暖簾の内側では、明らかに季節を間違えた服装の女が
おっちゃん扱いされている露店の主にほぼ一方的に話しかけていた。

「んと、じゃあ次はその、すなぎもってヤツ!!」

すっかりはまっているらしいです
672 :紺の着流しの男 ver刀無し [sage]:2010/11/16(火) 22:26:42.09 ID:kbsHQFI0
>>671
「焼き鳥か……」

せっかくの休日なので家でゆっくり休んでいようとしたら妻に
『ゴキ●リの殺虫剤を家中に撒くから今日は全員外出してくださいね』
といわれてしまい、一人寂しく、彼にしては珍しく目的も無く散歩していた。
とそこで漂ってきたいいにおい、思わずつられて暖簾をくぐる。

「やってるか?つくねを3本……」

と、見覚えのある女。
一瞬フリーズ後、慌てて腰の辺りを探るが、今日は刀を整備に出した……!
思考開始…………思考終了

「つくねを三本もらえないか?」

とりあえずそ知らぬ様子で横に立ってみた。
673 :露出多めの女悪魔/翼と尻尾は隠蔽中 :2010/11/16(火) 22:29:51.62 ID:4g6Ykxso
>>672
えーと誰だっけ。
どっかで見覚えがあったような……
まぁいっか!!

「ツクネ?」

なんか微妙にイントネーションが違う。
たぶんコイツ、焼き鳥自体が初体験。

おやっさんがだしたツクネに目からキラキラを飛ばしまくりながら観察。

「ねぇ、それおいしい? おいしいの??」

おやっさん、ずっとコレに付き合ってた
674 :紺の着流しの男 ver刀無し [sage]:2010/11/16(火) 22:34:19.74 ID:kbsHQFI0
>>673
「あぁ、どうも……っ」

やはりバレてるのか……?大丈夫なのか……?
冷や汗をかきながらつくねを受け取り女のほうをできるだけ見ないように答える。

「あ、あぁ。美味いぞ。ほら、一本やろう」

興味がこれで逸れてくれれば……!
わらにもすがるような思いでつくねを一本差しだす。
冷や汗だらだら。
675 :露出多めの女悪魔/翼と尻尾は隠蔽中 :2010/11/16(火) 22:38:37.72 ID:4g6Ykxso
>>674
「え?いいの!?」

がしっ!
奪取っ!!
返答を待つ?ナニソレ
ぱくっ

「おおー、なんだこれ! 鶏肉でひき肉なのか!
 考えるなぁ。」

お皿の上にはすでに串が10本以上。
現在も片手につくね、片手に砂肝。

完全に興味は串物の方にいってるわ
676 :紺の着流しの男 ver刀無し [sage]:2010/11/16(火) 22:45:49.05 ID:kbsHQFI0
>>675
「は、ははは……そうかそうか。
 ……適当なものを彼女に頼む……」

凄く嬉しそうな顔で頷きながら主人に注文をして、ふっと顔を背ける。
女と主人からは見えない位置で、凄くほっとした表情でふかーいため息をついた。
(よかった……!この女が鳥頭でよかった……!)
激しく失礼なことを思いながら自分も注文したつくねを口に運び出す。
677 :露出多めの女悪魔/翼と尻尾は隠蔽中 :2010/11/16(火) 22:55:30.08 ID:4g6Ykxso
>>676
実際鳥頭だからしょうがない。
食べるのに夢中で、例の剣が入った包みも椅子の下に放置中。

「おにーさん、太っ腹だ!」

えりんぎ串、アスパラベーコン、塩ブタ串が焼き台の上に登場。
こっちは比較的見覚えのある食材だったのか
女の喉がごくりとなった。

「ん〜、おにーさんもお酒は飲めない人?」
678 :紺の着流しの男 ver刀無し [sage]:2010/11/16(火) 23:01:56.14 ID:kbsHQFI0
>>677
「ん?いや酒は飲めるが……そうだな、飲むか」

あれだ、いつばれるかどうかという瀬戸際の状況に耐えられない。
酒で少し落ち着くとしよう、そうしよう。

「焼酎一杯頼む。お前も飲むのか?」
679 :露出多めの女悪魔/翼と尻尾は隠蔽中 :2010/11/16(火) 23:08:50.16 ID:4g6Ykxso
>>678
「んにゃ、くりゅーから、あークリューってのはあたしの契約相手なんだけど
 飲んじゃダメ、絶対飲むなって言われてるからダメ」

飲ませたらなんかヤバイらしいデス。
でもちょっと異界のお酒には興味があるかも。

「それは何のお酒?」

オヤジさんが差し出した焼酎を不思議そうにちぇっくちぇっく。
680 :紺の着流しの男 ver刀無し [sage]:2010/11/16(火) 23:15:38.43 ID:kbsHQFI0
>>679
「絶対飲むなといわれてる……なるほど。
 ならば飲ませるわけにはいかんか……」

正直相手にも飲ませてこの状況をうやむやにしてしまおうと考えていたのだが……まぁ仕方ない。
下手な酒乱で屋台を壊されたりしたらたまらない。

「これは焼酎だ。所謂蒸留酒だな。
 好みが分かれる酒だ、匂いで駄目という奴もいる」

ホラ、とコップを女に近づけてみる。
681 :露出多めの女悪魔/翼と尻尾は隠蔽中 :2010/11/16(火) 23:20:21.32 ID:4g6Ykxso
>>680
「うにゃー?」

くんかくんか。
なにこれつおい。

「うわっ! アルコールきつそうだ!!」

ぐぬぬぬぬ。
これはこっそり飲むのも難しい。

「う〜〜〜。おいしそう……」

じゅるり。
とりあえずアスパラベーコンに逃げた。
うん、これはこれでおいちい
682 :紺の着流しの男 ver刀無し [sage]:2010/11/16(火) 23:27:25.01 ID:kbsHQFI0
>>681
「アルコールは……まぁ、外国の酒ほど高くはないと思うがな。
 ん……ぐ」

といいながらつくねを一口食べた後、酒をぐっと飲む。
……久々に飲むが、やはり美味い。
追加で豚バラとお湯割を注文。
お湯割が来るが、まだ最初の一杯が残っているので少し横においておく。

すなわち、女の手近に。

「はぁ……極楽だ」
683 :露出多めの女悪魔/翼と尻尾は隠蔽中 :2010/11/16(火) 23:31:45.28 ID:4g6Ykxso
>>682
「なんか飲みものーっと」

恐らく中の人の期待にそぐわず、その場の勢いで飲んだ。
ぐいっと。
かなり思いっきり。

「ありゃ? さっきのお酒? でも湯気……」

う〜ん。まぁいいや。
美味しいし。

もう一口いっちゃえー
なんかきのこの串も美味しいし〜。

そして元の位置へ戻される酒器
684 :紺の着流しの男 ver刀無し [sage]:2010/11/16(火) 23:39:35.63 ID:kbsHQFI0
>>683
「……っと、もう空か」

そして次の一杯……とお湯割りに手を伸ばしてぐっと傾ける。
…………出てこない。いや、すこーしだけ出てきた。

「?」

疑問に思ってコップを覗く。カラッポ!

「まさか……」

そーっと、そーっと女のほうを向いてみる。
685 :露出多めの女悪魔/翼と尻尾は隠蔽中 :2010/11/16(火) 23:43:00.55 ID:4g6Ykxso
>>684
うにゃあ?
なんかあついなー
よし、ぬぐか。
おいまて、ただでさえ薄着なのに、それ脱いだら

「なんか、ふわふわーってしてきた。あつい」

上から脱ぎ脱ぎしますお



脱ぎじょうごでした
686 :紺の着流しの男 ver刀無し [sage]:2010/11/16(火) 23:49:46.46 ID:kbsHQFI0
「」

1.2.3 状況把握。
てやっ、対策を思考中…………

というより考えるよりも先に焼き鳥の串が投げつけられた。(尖っていないほう)

「お前、飲んだな……?」
687 :露出多めの女悪魔/翼と尻尾は隠蔽中 :2010/11/16(火) 23:54:05.02 ID:4g6Ykxso
>>686
ぺしっ
額にクリーンヒット。
とりあえず、脱ぐのは中断

「うん。のんだ。おいしかった!
 あったかいお酒ってはじめてのんだよぉ
 というか、ゆげ出てたからおしゃけと思ってなかった!」


そのままにゅーんとすりよってきた。
たーげっとはほっぺた!
688 :紺の着流しの男 ver刀無し [sage]:2010/11/16(火) 23:57:22.14 ID:kbsHQFI0
>>687
「やっぱり飲んだのか!
 あれはお湯割りで立派な酒の一種だ……ってこら、寄るな!」

ぐっ!と間に手を入れて必死のガード!!
こんなところを家族に見られたらたまったもんじゃない。
今後の人生を掛けて全力でしりぞけようとする。
689 :露出多めの女悪魔/翼と尻尾は隠蔽中 :2010/11/17(水) 00:03:21.81 ID:A.Nrg.oo
>>688
おま、その位置から全力で押しのけたりなんかしたらパイタッチ確実じゃねーか!!!
いや触ったかどうかは知りませんし描写しませんよ、エェ

とりあえず、酔っ払いは殆ど力が入ってなかったらしく押されるままにおされて
そのまま椅子の向こうにぽてころんと落っこちた。

「おー、つきが4つもあるじゃないかー」

あははははは あはははははは あ〜っはっはっはっはっはっは♪

モウダメダコリャ

あ、オヤジさんがいくつかの串を包んだ折を差し出した。
首を振ってる。 そろそろ看板の予感?
690 :紺の着流しの男 ver刀無し [sage]:2010/11/17(水) 00:11:25.27 ID:XtTObeQ0
>>689
知らない、いわない、描写しない。
むしろ必死で覚えていない。

「か、完全に酔っ払ったか……今がチャンスだな」

とりあえず全部の代金を払って折も受け取る。

「おい、女…………いや、放置するか?」

とりあえず店の邪魔にならないように女を起こそうとする。
691 :露出多めの女悪魔/翼と尻尾は隠蔽中 :2010/11/17(水) 00:14:31.15 ID:A.Nrg.oo
>>690
オヤジさんが制止するようです。
“後始末はしてやるから帰りな、わけーの”、と目が語っておられる。

まぁ、おやっさんの制止が間に合わなかった場合、
首筋に奇襲が入ります。
奇襲が成功した場合、首にキスマークを残して帰るハメになるのでご注意くだしあ
692 :紺の着流しの男 ver刀無し [sage]:2010/11/17(水) 00:17:46.18 ID:XtTObeQ0
>>691
「…………」

起こそうとしたところでおやっさんと目が合う……    コンタクトチュウ  ジュシンカンリョウ
"すまない、助かる"とこちらもアイコンタクト。
一つ礼をすると、逃げ出すように暖簾をくぐって出て行った。

「土産もできたし……何とか逃げれたから良しとしよう……」

ふぅ、とため息をつくと、ゆっくりと帰路へついていった……。
693 :露出多めの女悪魔/翼と尻尾は隠蔽中 :2010/11/17(水) 00:23:39.66 ID:A.Nrg.oo
>>692
まぁ、お湯割り一気飲みしてぶっ倒れなかったらすげーと思う、と中の人は言いました。
おやっさんが後処理して本日終幕

//
ぐっどないと、よいゆめをー
694 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/11/24(水) 00:40:26.90 ID:x4gBVIQo
ある小さな町の住宅地。

治安がそう悪くはない、しかし最高とも呼び難いその町で、一つの死体が発見された。
地元の警察機構が現場検証が今始まった所で、周囲は野次馬が取り囲んでいる。
695 :銀髪の吸血鬼 [sage]:2010/11/29(月) 14:26:33.24 ID:CGVuJUEP
「ふぅ……昼間はやっぱりつらいわ」

人ごみに紛れる、黒い日傘をさした一人の少女。
凛とした美しい姿は、人波の中でなお輝きを失うことはない。
……しかし、よくみると顔色がどこか悪かった。

「忌々しい太陽ね……」

太陽を睨むどころか、光に当たることすらできない。
なぜなら彼女は吸血鬼で、太陽の光は彼女の天敵だからだ。
だったら昼間に出てくるなよ、という話だがそんなおとなしい吸血鬼ではないためそう簡単にはいかないのである。
696 :荒地色の召喚師 :2010/11/29(月) 14:33:35.16 ID:Op9Wx/E0
>>695
「……寒い」

自分の両肩を抱くように歩いてくるローブの男。
そろそろ上着がローブだけでは辛い季節になってきたのか。
首を縮めて杖を他の人に当たらないように持って歩いてくるのでえらく妙な歩き方……
あ、ほら日傘にぶつかりそう。
697 :銀髪の吸血鬼 [sage]:2010/11/29(月) 14:37:55.46 ID:CGVuJUEP
>>696
「せめて曇ってくれれば……」

なんてぶつぶつと文句を言いながら、太陽に光に注意して歩いて行く。
普段なら一つ一つの動きが洗練されているのだが、今日は調子がわるいみたいだ。

「……いたっ」

通りかかった男にぶつかり、日傘がブレる。
太陽の日差しが、肌に触れるか触れないかのところで傘を元の位置に戻した。
露出度の高い服を着ていたら終わっていただろう。
698 :荒地色の召喚師 [sage]:2010/11/29(月) 14:43:28.97 ID:Op9Wx/E0
>>697
「うぇっ?あ、すいません!」

自分の杖が当たったことに今気づく。
顔とかに当たってないだろうな……。

「あの、大丈夫ですか?」
699 :銀髪の吸血鬼 [sage]:2010/11/29(月) 14:50:16.08 ID:CGVuJUEP
>>698
「今回ばかりは謝って済む問題じゃないわ」

吸血鬼に陽の光は死活問題である。
さすがに少し怒っているようで。

「ほら、あなたのせいで右手、ダメになっちゃったわよ?」

傘を持っていた右手を、相手に見せるように差し出す。
くろぐろと、右腕が炭化し一部は灰になっていた。
吸血鬼の再生力を以てすれば回復することもできるが、ソレは夜の話である。
700 :荒地色の召喚師 [sage]:2010/11/29(月) 14:58:23.77 ID:Op9Wx/E0
>>699
「すいませ……へ?」

確か僕が当てたのはただの杖だよな?
もしかするとこれはあれだろうか、新手の『おい兄ちゃん、どこ見て歩いてんだ』とかいうあの手の詐欺か?
というよりなんだその傷、偉く酷くないか?

「あ、あの……それ僕がやった傷……ですか?」

もし本当だったら凄く失礼な質問をしてみる!相手が吸血鬼などとは露知らず。
701 :銀髪の吸血鬼 [sage]:2010/11/29(月) 19:46:42.34 ID:CGVuJUEP
>>700
「言っておくけど、詐欺じゃないわよ……?」

なんとなく、そんなことを考えているだろうなと思って念の為に行っておく。
それに、そんな事しなくてもお金はたくさん持っているし、面白そうじゃないからやりたくない。

「ええ、あなたが傘にぶつかってくれたおかげでこのとおり」

炭化して動かなくなってしまった右手。
どうせ動かないし、夜になったらもどるのだから邪魔だと考えたのか、太陽の光に当てる。
右手は、灰となって消えてしまった。
702 :荒地色の召喚師 [sage]:2010/11/29(月) 20:11:18.61 ID:Op9Wx/E0
>>701
「え、えええええええええ!!?」

手が!手が消えましたよ!ボロボロって!
え?何?今日に当てただけ?日に当たると無くなるの!?

…………そんな話どっかで聞いたことあるなぁ。
あ、そうかそうか。

「吸血鬼の方でしたか。本当にすいませ
 ……ってマジで!!?」
703 :銀髪の吸血鬼 [sage]:2010/11/29(月) 20:15:01.54 ID:CGVuJUEP
>>702
「マジも何も、実際にこうなってるのよ?」

早く夜にならないかなと考えながら、日傘をくるくると回す。
前にも何度か太陽の光で死にかけたことはあるので、慣れているようだ。

「ほら、歯だってこのとおり」

いーっ、と口を開け、発達した白い犬歯を見せる。
その牙は、まさに吸血鬼のそれである。
704 :荒地色の召喚師 [sage]:2010/11/29(月) 20:19:39.99 ID:Op9Wx/E0
>>703
「吸血鬼……実在したのか……!」

驚愕に眼を見開きつつも高速で思考を回転させる。
本当に吸血鬼だとすれば俺はとんでもない人を怒らせたんじゃないか?!
真面目に吸血鬼か……?いやほらだって歯もヤバイ!
あぁぁぁぁえっとこんなときは、そう!

「このたびはまことに申し訳ございませんでした」

人目も憚らずに立派な土下座をくりだした!
705 :銀髪の吸血鬼 [sage]:2010/11/29(月) 20:22:54.46 ID:CGVuJUEP
>>704
「まあ、どうせ治るのだしいいんだけど……」

そういって懐から黒柄のナイフを取り出そうとするが……
突然、相手が土下座をし始めたためそれを中断する。

「……ねぇ、人に見られるからやめて頂戴。
それに、別に怒ってないわ」

人ごみのど真ん中で土下座しはじめればそりゃ注目の的にもなる。
まゆをひそめながら、やめるように促した。
706 :荒地色の召喚師 [sage]:2010/11/29(月) 20:30:33.84 ID:Op9Wx/E0
>>705
「ありがとうございます」

ゆっくりと立ち上がってもう一度相手をよく見てみる。
……うん、どことなく吸血鬼の雰囲気が出てる気がする!どんな雰囲気かわかんないけど。
それにしても……

「ほ、本当に不死だったり吸血した相手を吸血鬼にしたりするんですか?」

吸血鬼なんてめったに見れないからチャンスじゃないか!
707 :銀髪の吸血鬼 [sage]:2010/11/29(月) 20:33:46.59 ID:CGVuJUEP
>>706
「まあ、頑丈って言えば頑丈だけど不死じゃないわね。
弱点が多すぎるもの」

現に、太陽の光にあたっただけでこれである。
太陽の光だけで灰になるなんてどんな笑い話だ。

「吸血鬼にすることはできるけど……最近してないわ」

吸血鬼の力は強大である。
そのため、ほいほい吸血鬼を増やすわけにはいかないのだ。
708 :荒地色の召喚師 [sage]:2010/11/29(月) 20:43:07.71 ID:Op9Wx/E0
>>707
「凄い、殆ど伝説どおりだ……」

つまり……超レア存在。
サイン貰えないかな、いややめておこう。機嫌をそこねたら僕なんて一発だ。
とりあえず今やるべきことは……穏便にこの場を去ること!

「本当にすいません、前方不注意でした。
 そ、それじゃあ僕はこれで……」

ソローリソローリ、と歩いていく。
709 :銀髪の吸血鬼 [sage]:2010/11/29(月) 20:46:19.95 ID:CGVuJUEP
>>708
「……待ちなさい」

右手が駄目になったのだ、そのまま帰すわけにはいかない。
にこり、と恐ろしいまでに美しい微笑を浮かべて

「血、寄越してくれない?」

こちとら三日三晩血を吸っていないのだ。
空腹はかなりのものだった。
710 :荒地色の召喚師 [sage]:2010/11/29(月) 20:55:51.26 ID:Op9Wx/E0
>>709
「あ、あはははははははは……
 
 ですよねー」

涙目になりながらストップ。
仕方ない、運の尽きだ……覚悟を決めよう。
どうせ逆らったって僕一人じゃ勝てはしない、というより間違いなく負けるんだ。

「出来れば……死なない程度にして貰えませんか?」
711 :銀髪の吸血鬼 [sage]:2010/11/29(月) 21:00:33.37 ID:CGVuJUEP
>>710
「ああ、安心しなさい。私は小食なの。
だから体の血液を全部抜き取るとかしないから大丈夫よ」

そう言ってすたすたと男に近づいていく。
顔は依然笑顔である。

「それじゃあ……いただきます」

抵抗しなければ、首もとに牙を小さく突き立て、血を吸うだろう。
といっても、あまり痛みは感じないはずだ。
712 :荒地色の召喚師 [sage]:2010/11/29(月) 21:08:27.32 ID:Op9Wx/E0
>>711
「ちょ、ちょっと待った!
 人通りがここ多いです!土下座した僕が言うのもなんだけど!」

手を前にかざして待った!のサイン
流石に血を吸うのはどうだろう、土下座もどっこいどっこいな気はするが。

「吸うならその辺の路地裏とかで……」
713 :銀髪の吸血鬼 [sage]:2010/11/29(月) 21:11:11.10 ID:CGVuJUEP
>>712
「別に、わたしはいいんだけど……」

そんなことより早口が吸いたかった。
空腹で今にもブッ倒れそうである。

「まあ、しょうがないわね……」

一旦喰らいつこうとするのをやめる。
そして、路地裏に向かってすたすたと歩き出した。
714 :荒地色の召喚師 [sage]:2010/11/29(月) 21:14:55.34 ID:Op9Wx/E0
>>713
「…………」

今なら逃げられるんじゃないか?と一瞬頭を掠める。
が、仮に逃げられたとしても後が怖い……。
死なないとは言っているんだ。一応身を任せるとしよう……。

「……どうぞ」

路地裏に入り自分のローブの首本をはずす。
首筋に噛み付きやすくなったはずだ。
715 :銀髪の吸血鬼 [sage]:2010/11/29(月) 21:17:13.05 ID:CGVuJUEP
>>714
「……あら、逃げなかったのね」

まあ逃げても追いかけるが。

「それじゃあ改めて……」

ようやく血が飲めると歓喜しながら
相手の首筋に牙を近づけていく。

「――――いただきます♪」

首筋に、牙を突き立てる。
痛みはないだろうが、血を座れる感覚はあるだろう。
716 :荒地色の召喚師 [sage]:2010/11/29(月) 21:21:18.64 ID:Op9Wx/E0
>>715
「…………!」

なんだこの変な感じ、採血されてるみたい!
いや実際採血と同じなんだろうけど。
でもじーっと我慢。我慢の子。
717 :銀髪の吸血鬼 [sage]:2010/11/29(月) 21:28:53.46 ID:CGVuJUEP
>>716
「……」

コクコクと、小さく喉を鳴らして血を飲む。
そして、ホンの少しだけ飲むと口を放した。

「ふー、久々にお腹いっぱいになったわ」

飲んだ量はかなり少ない。
しかし、少女にとってはこれくらいで十分なようだった。
718 :荒地色の召喚師 [sage]:2010/11/29(月) 21:32:55.57 ID:Op9Wx/E0
>>717
「あ、もう終わりですか?」

口が離れたのを確かめると傷口を触る。
余り吸われた気がしないが、これでいいのだろうか?
というよりも問題は

「……えと、吸血鬼には……最近はしないんですよね?」
719 :銀髪の吸血鬼 [sage]:2010/11/29(月) 21:35:54.48 ID:CGVuJUEP
>>718
「だからいったじゃない、小食だって」

満足そうな笑顔を相手に向ける。
血を吸えたし、夜には右手も回復するだろう。

「ええ。吸血鬼は高貴な一族だからそう簡単に増やすわけにはいかないわ」

というより、人間が減ると食料が減る。
それこそ死活問題だ。
720 :荒地色の召喚師 [sage]:2010/11/29(月) 21:42:21.42 ID:Op9Wx/E0
>>719
「あぁ、良かった!」

ほっとため息。流石に日光に当たって死んだりするのは勘弁願いたい。
それにこの様子なら問題なく動けそうだ。貧血を起こすほどでもない。

「これで満足いただけましたか……?」

ローブをもう一度着なおしながら尋ねる。
721 :銀髪の吸血鬼 [sage]:2010/11/29(月) 21:47:09.37 ID:CGVuJUEP
>>720
「まあ、それなりに満足したわ」

そこで正直に頷かないのは、やはりお嬢様だからだろうか。

「それじゃ、元気も出てきたしわたしはそろそろ行かせてもらうわね」

男に背を向けて、歩き始める。
少女の身体は、いつの間にか霧となり霧散し、その場から消えていた。

/絡み乙です!
722 :荒地色の召喚師 [sage]:2010/11/29(月) 21:53:15.92 ID:Op9Wx/E0
>>721
「それは良かった。割と真面目に」

機嫌を損ねて殺されることはなくなった!万歳!

「えぇ、それじゃあどうもすいませんでした。
 吸血鬼に言うことなのかわかんないですけど、お元気で」

少女が歩いていくのを見送り……途中で消えたのにまたびっくり。

「吸血鬼ってスゴイ、改めてそう思いました」

一人そう呟くと路地裏から出て街の喧騒へと紛れていった。
//お疲れ様でしたー!
723 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/13(月) 23:06:18.30 ID:ePKUOuw0
724 : :2010/12/13(月) 23:09:26.58 ID:2y6qThQo
宗教都市の一角にて。


“クリスマスクッキー始めました”

こんな看板が出てたり
302.49 KB   

スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)