このスレッドはパー速VIPの過去ログ倉庫に格納されています。もう書き込みできません。。
もし、このスレッドをネット上以外の媒体で転載や引用をされる場合は管理人までご一報ください。
またネット上での引用掲載、またはまとめサイトなどでの紹介をされる際はこのページへのリンクを必ず掲載してください。

【なりきり】五大陸世界【いかずち跳ねて、ソォドが走る】 - パー速VIP 過去ログ倉庫

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

1 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/08/24(水) 22:23:30.60 ID:oW9KFt0T0
ここは何処かの惑星そしてその物語

様々な種族、大地、そこで繰り広げられる戦争、絆、意思
キミはその世界の住人となって自由に自分だけの物語を歴史を刻んでいって欲しい

聳える山脈、怒り狂う火山、地は荒れドラゴン、トロール、他にも気性の荒い勇猛な者達が暮らす赤の大陸
沼地、枯れた樹海、瘴気が漂い陰謀が戦慄する、ヴァンパイア、サキュバス、闇夜の貴族が治める黒の大陸
大森林、木々が生い茂り生命の力強い鼓動、それと共に生きるエルフ、ジャイアント様々な獣人が暮らす緑の大陸
広大な大洋、その中の海底都市。凛々しく存在する者達、セイレーン、マーフォーク、力強くも優しき者達が集う青の大陸
天空にその姿を見せる広大な大地、平原、秩序、法を護りし天使達、自由に空をかけるバードマンが暮らす白の大陸

様々な種族による因果を思いを胸に此の世界は回っている
具体的にどう生活すればいいかって?
それはキミの自由だ、己の信念をかざし正義同士のぶつかり合い、平和を望み愛を唱える慈悲
世界の動向を影で見届ける傍観者、他にもキミの行動次第でこの世界の歴史は変わっていく

その世界を変えるのは今此処を見ているキミ達だ
勇気をもって、この世界に降り立って欲しい、貴方に信じる者の加護があらん事を

【現在の利害関係】
赤の大陸の種族と黒の大陸の種族は人口の増加によって生息可能域が限界に達し、領土を広げるために同盟を結んで緑の大陸へ侵攻。
緑の大陸は白の大陸に救援を求め結果、赤&黒vs緑&白の戦争状態となっている。
現状で中立なのは青のみ。青の大陸は全てに対して海上移動手段を提供している。

【スレのルール】
・過度なエロ描写は原則として禁止です。
 どうしても必要な場合は、【禁則事項です】や【そして数時間後──】等々、暈しての描写をお願いします。
 18歳未満も閲覧する場所だというのを考えての行動を!

・権版キャラそのままの仕様や設定は禁止とし、オリキャラで楽しむことを推奨します。
 ただし丸ぱくりではなく、参考程度であれば大丈夫です。

・ロールしている相手キャラにも中の人はちゃんといます。
 自キャラによる無双は控え、自分も楽しみ相手も楽しませれるように気配りをしましょう。

・1人で国や大陸を破壊出来るといった、強すぎるキャラクターの作成は原則として禁止です。
 どうしても使いたい場合は、空気を読んで適切な使用を心掛けましょう。

・【〜に剣を振り下ろす。剣は〜の腹部に突き刺さった】のような確定描写は禁止とします。
 ただし【〜の攻撃を防いだ】といった防御に関する確定描写は、ロールのテンポアップのため推奨とします。

・スレの流れについていくため、書き込む前にはリロードを。
 もしかしたら、あなたと相手との絡みに乱入したがっている人がいるかもしれませんよ?

・最後に。
 次スレは>>950が立ててください。
 どうしても無理な場合は、他の大陸の住人へ代行依頼をお願いします

【雑談所:http://jbbs.livedoor.jp/otaku/14875/
【Wiki:http://www38.atwiki.jp/fiveland
【前スレ:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1313321932/
【 このスレッドはHTML化(過去ログ化)されています 】

ごめんなさい、このパー速VIP板のスレッドは1000に到達したか、若しくは著しい過疎のため、お役を果たし過去ログ倉庫へご隠居されました。
このスレッドを閲覧することはできますが書き込むことはできませんです。
もし、探しているスレッドがパートスレッドの場合は次スレが建ってるかもしれないですよ。

トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713798788/

【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713788018/

ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713736565/

【安価】少女だらけのゾンビパニック @ 2024/04/20(土) 20:42:14.43 ID:wSnpVNpyo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713613334/

ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713522243/

旅にでんちう @ 2024/04/17(水) 20:27:26.83 ID:/EdK+WCRO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713353246/

木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1713351945/

いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713279251/

2 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福井県) [sage]:2011/08/24(水) 22:25:24.81 ID:aUYsefV6o
>>1乙の斧

そらよッ!
3 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/24(水) 22:25:39.16 ID:wqVfZaDCo
>>1乙ぅ!
4 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/24(水) 22:26:35.93 ID:q/g6+gzco
>>1乙ってなあ!
5 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/24(水) 22:38:06.89 ID:gd1GBYNko
>>1 お疲れ様だ!
6 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/24(水) 23:05:28.71 ID:Ilsz7GqIO
いちおつ!
7 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sage]:2011/08/24(水) 23:16:54.12 ID:uiNLqMAAO
>>1
8 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/25(木) 01:32:14.17 ID:o8tZLV+6o
>>1乙っ
9 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/25(木) 01:42:57.58 ID:57AxM9ADO
>>998

【──香を揺らす花の名は、ダーティリィ】
【腐敗した大地にすら生える、汚い水辺を好む花だった】
【棲息地からは想像もつかぬ程に甘い甘い、その香りは──】
【もしかしたら、黒の気配くらいは内包しているのかもはしれなかった】

そう、ですよね……
待っている方のためにも──死ぬわけには、参りませんわ、ね

……ふふっ、私も、同じです
わ、私にもやることがあって、死ぬわけには、いかなくって……。
戦争中なら、誰だって同じなのかもは、しれませんけれど……

【彼の言葉にはこくりと頷き。またしても微笑みを返して、彼女はそう答えた】
【このような見た目の彼女が何をしようとしているのかは──まだ、明らかにされてはおらず】
【緑にはまだ帰らないのか、という問いかけに対しては、またも彼女は頷くのであった】

……そう、ですよねっ
仲間が奴隷にされるのは──わ、私も……み、見過ごせません、し……

──ほんと、戦争ってひどいです、ね……
罪のない人まで、子供まで、巻き込んでしまいますから──
……、早く終わってほしいなって、私は、そ、そう……思うんです

【「あなたは、どう思います、か?」】
【相手に対し、少女は基本的に肯定的な返答ばかりを紡いでいた】
【しかし今回はそうではなく──自分から、自分の意見を紡いだ】
【戦争が早く、終わればいい。そんな願いをそっと紡ぎ】
【ぱちん、と鞄を閉めた。──花の香りは、まだ薫っていた】

/>>1
10 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/25(木) 01:53:40.46 ID:L23BWgv2o
>>997

────ぴくり。
その存在を察知して、動いた耳。
だが、すぐに振り向く事はせずに、自然な素振りで近くの切り株に座る。
簡易なスケッチであっても、対象物が動き回っていれば特徴を捉えるのは難しいだろう、と考えた為でも≠るが────
────途中、悪い事を思い付いた、とばかりにひげを揺らして何も無い場所を見つめる。
気付いていない、という事のアピールと、標的≠フ位置確認の二つを兼ねている。


「──そうだ、誰も居ないだろうし=v

わざとらしく呟いて、切り株からぽふん、という軽い音を立てて降りると共に右手──正確には右前足を忙しく動かして、宙に何かを描いていく。
それが術式である事に、果たして気付けるだろうか。


「────無限収束の数直線を運動する点の全小区間を確定させる座標軸を宣言する」
「前式より引用、変数に代入」

「────サイン・インバース」

先程と同じように、電撃が周りに向かって放出されると同時に、猫の周りに煙幕でも焚いたかのような量の白煙が出現。一気に辺りを包み込む。

その煙の中で、足音を最小限に近付いた影≠ヘ、高く飛び上がると同時に首元に向かって腕を伸ばし、相手を踏み潰すかのような動作で力のままに押し倒そうとする。
ここで、着目すべき部分は、それが猫≠ニ大きくかけ離れた物である影────強いて言うなら獣人≠ノ似た何かである事。

「──ボク≠、強いて言うならボク達≠」

────もう一つ、それは少女と形容すべき姿形である事。

「あまり、なめない方が────いいよ?」

────最後に、獣人≠ニ言っても殆どが毛に覆われておらず、その肌を包み隠す物が何も無い事だ。

裸で何が悪い。
11 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/25(木) 02:12:17.78 ID:o8tZLV+6o
>>10
(あんまり動いてくれるなや・・・)

相手が素早くこちらの動きに察知した、だなんて
知る由もない。半ばスケッチに夢中になってすらいて、そんな事は考えてすらいない
ふと、何も無い場所を見つめ始めた猫。チャンスとばかりに鉛筆の動きを加速させる青年。


「…?」

然し猫は、切り株から降りるとなにやら、右前足を動かし始めた
その意味は判然としないが、興味は在った。
面白気なその光景を眼に焼き付けるべく――出来れば後で絵にもしたい――青年は浅葱色の眸を、猫へと向け
一体何が起きるのか、それをワクワクとした心持ちで見守っていたのだった。……そして

「…ッ!? ぐえっ…」

遂にその時がやって来た。なにやら難しい単語の羅列が始まり、変化が起こる
漸く身に危険を感じ始めていたものの、遅過ぎた。多量の白煙の中忍び寄って来た影――…獣人らしきものに、何の抵抗も出来ず
何とも無様な姿で、取り押さえられてしまったのだった。嘲りか軽蔑か、それとも無関心か。痛みに表情を歪める青年に、少女の声が届いた

「悪かった、降参するから許し――ッ!!?」

蟻の視点を堪能する訳にも行かず、あっさり白旗を揚げながら青年は、顔を上げる
然しそうして見えたのは、少女の一糸纏わぬ姿であった。獣人であるとは言っても、殆ど体毛に依る効果は望めない。言い換えれば殆どアウトだ
結局青年は、顔を構成する水分の温度を20℃くらい上げながら、又しても視線を下へと向けてしまうのだった。

「その前にこりゃあ…ど、どういう事だよ」

居たたまれなくなって問いかける青年の声は、震えていた
12 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/25(木) 02:24:35.71 ID:L23BWgv2o
>>11


「それよりも」

───まず始めに、質問をはねのける。

女性、少女、どちらの形容も正しいであろう何か=B身の丈はかなりあり、立てば恐らく青年の背丈程もあるだろう。
肌は、白い。暗雲の中で閃く銀月の如く際立って白い。

「────勝手に覗き見て、勝手に書き始めた事に対する弁明を聞、き、た、い、な?」

首元を抑えつける腕はかなり華奢な物ではあるが、抗おうとすれば大きな力を発揮する。見た目通りの筋力では無いのだろう。
言葉の最後の五文字を言う時だけは、蜜のような甘い声を出しながら────両手で絞める。首をぐ、ぐ、と通常の亜人≠ネら呼吸困難に陥るように締め付ける。
無論、硬い皮膚に包まれれていれば特に問題は無いのだが────可動性の為に強度があまり高くない事が殆どであろう。
そして、一つ。こうやって物理的拘束を行っている以上、単に幻惑された訳でもないらしい。


量感豊かな二つの膨らみを軽く揺らしつつ────という所で自主規制でも到来したのか、再度白煙を発して消え去る人型。
その近くに現れて、ぱんぱん、と自分の後ろ足に着いた土を払う────猫。先程の猫である事は、恐らく間違いない。
13 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/25(木) 02:46:03.46 ID:o8tZLV+6o
>>12
青年の渾身の質問は、たった五文字のもと一蹴されてしまった
どうすりゃいいんだと思いつつ、顔を伏せたまま少女(?)の言葉に耳を傾ける。くそっ。

「そ、それは――ッッ…か、はっ…!」

首元に感じる感触は、細いものであっても弱々しいものでは、無く
力自慢な訳でもない青年は、無抵抗のままであった、然し
首を絞められれば、そうも行かない訳で。もがく様に脚を動かしながら、両手を腕へと持って行く
其処まで怒っていただなんて、思っていなかった。こんな所をされた所で、人形でもない青年は死なないのだけれど
だからと言って苦しくないかと言われれば、別。今は人間の形態を取っているのだから、当然だ。

「がっ…は、はーっ…」

漸く開放され青年は、心中ほっと、胸を撫で下ろす。二つの意味で。
大きく咳き込んだ後、酸素を取り込むため大きく深呼吸し…漸く周りへ――済ました様子の猫へ――注意を払う余裕が出て来た

「そりゃ、俺も悪かっ、たけどよ…いきな、りこんな仕、打ちは、ねーんじゃ、ねえのか、よ?」

未だ少し、途切れ途切れでは在るが
青年はその場でぐるんと回転し、大の字に横になると、猫に対し
恨めしそうな視線を送った。逆切れもいいとこだが、不満が在るのも事実であった
さり気なく、ちゃっかりと辺りに落ちていたメモ長へと手を伸ばしつつ、不満げな声で問いかけた
14 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/25(木) 03:13:38.40 ID:L23BWgv2o
>>13

「────それは、ヒガイシャ≠ナあるボクが決める事だよ」
五芒星が奥に映る双眸を瞬かせながら、当然とばかりに返す。
「とりあえず、一つだけ質問に答えておこうか。嫌がら……せ、成敗も終わった事だしね」

明らかに嫌がらせ≠ニ言っているが、そこは突っ込むべきポイントでは恐らくないだろう。
と、言うよりもこれ以上何を言っても無駄な気がしない。

倒れる青年を尻目にてててて、と間抜けな擬音が似合うであろう二本足の歩行をして、少し離れて座る。
丁度青年の手が届かない£度の距離は、ある程度の警戒の証拠なのだろうか。

「様々な姿に変身する種族を、キミは見た事が無い?」
少し間を空けて、尻尾を緩やかに揺らす。

「ボクがやってるのは、それ≠ニ同じ事。理解出来た?」

人型≠ノ、変身する。
──簡単に言い表すが、簡単に出来る物では恐らく無いだろう。そして、生まれもっての能力とは考えにくい。
主に変身を行う種族は、元々の形が存在しない事がよくある。確認される姿によくなっている=Aと言うだけで、その姿に拘る必要性は特に無いのだ。

だが、彼────否、彼女は猫という原型から変身を行う事ができ、質量の全く異なる人型≠ノまで変化した。
恐らく、これには何らかの法則性が関係している。
15 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/25(木) 03:36:12.96 ID:o8tZLV+6o
>>14

「――…。」

青年の言い分はぴしゃりと撥ね除けられてしまった。
然しきっと、相手の言う通りなのだろう。行き場の無くなった苛立に顔を顰めたまま視線は空を仰ぐ

「おい、今……けっ」

確信犯、だったのか。
声音を鋭く、追求しようかとも思うが、先程の様に一蹴されてしまうのは眼に見えていた。
拗ねた様に悪態を零し、それに留める

「――…ああ、見た事あるぜ。 例えば」

視線を再び、猫の元へ。ある程度距離を離しているのは、警戒しているつもりなのだろうか。
思い切り首を、絞めて来たくせに。 …男の機嫌はまだ、直らないらしい。

少しの間ののち、問いかけられると
数瞬の逡巡を孕みつつも、言葉を返す。然しその答えは、不自然なタイミングでぶつぎれる
彼なりと仕返しなのだろうか。それにしてはなんとも、子供地味ている

「…ああ、何となくはな。…それでお前は、何が言いたいんだよ。」

言葉通り、何となく。それでも理解する事が出来た。
猫の言うそれ≠ヘ、まさに青年の事なのだから、或は当然というべきだろうか
然し色々と、相違点が在る事も感じ取っていた。其処にどんな意味が在るのかまでは、よくは判らないが
青年はやや苛立った様な口調で、更なる猫の言葉を促す
なんだか主導権を握られっぱなしなのが、妙に腹立たしかった。
そんな事を言ってしまえば最初から、腹立たしい事しか起きていないが。
16 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/25(木) 03:55:56.50 ID:L23BWgv2o
>>15

「例えば…?」
と聞いて、相手の答えが切れる。それに対して──

「ああ、種族名で別にボクが知らなかったって事は多分、無いからね?」
むい、と両手で頬をむに、と伸ばす。バカにしている、つもりなのだろう。

「そういう事は、そういう事」
「──ケットシー≠ナあっても、ボクであれば変身出来る。本当に、それだけ」

仁王立ち。無駄に偉そうである。
冗談だったのか、数秒で止めたが。

ケットシー。高度な知能を持っており、二本足で歩く妖精猫。
だが、ケットシーは別段変身能力を持っている訳では無い。野生としての能力に関しては、目を見張る部分があるのだが。

目の前の猫──ケットシーは、電撃を使い、果ては変身までしてしまう。
明らかに普通=Aでは無いだろう。

「≪希代の天災≫。こんな風に呼ばれる時があるから────まあ、ボクの事は何とでも呼称してくれて良い。ま、気に入らなかったら────」

猫の口からどのようにして言語を話すまでになったのかは定かでは無いが、後に続く言葉は恐らく「絞める」であろう。
17 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/25(木) 04:16:30.71 ID:o8tZLV+6o
>>16
(くっくっく、気になってる気になってる…)

そんな下らない事で、青年はほくそ笑んでいた。実は少年だったのだろうか
どちらかといえば猫に首絞められたり蟻の目線を体験させられたりして、自棄になっているだけの様な気もする
何れにしても大人げない行為に走っている事については、変わらないのだが

「くっ…其処まで言うなら俺の種族でも、当ててみろよっ。間違えたら罰ゲームだぞ、罰ゲーム」

なんでこうも、人を怒らせるのが上手いのか
実は自分が落ち着けていないだけだったりもするのだが、青年は簡単に頭に血を上らせてしまい

なんだか、無茶な事を言い出した。

青年の種族――ディープアーティスト――を当てるのに参考になりそうなのは、”透き通る様”な蒼い髪
それに、全く汗をかいていない事くらいだろうか。それだけで当てるのは、至難の技と言える
尤も相手の正体素性実力が判らない以上、不可能とも言い切れないのだが・・・

「ケットシー…俺の知ってる限りでは、お前みたいな魔法は使えなかったと思うがな」

その名前に付いて、放浪の青年は聞きかじりの知識を有していた
猫の貴族だとか、妖精だとか言われていた気がするが、返信や電撃が使えるだなんて、聞いた事は無い
青年は不信感一杯に、仁王立ちしてみせる猫をじとりと見据えた。

「希代の天災? 自称じゃなくてか?…へぇ、成る程なー…。――…ッ!!?」

然しその疑問は、直ぐ後に解ける事になる。
希代の天災。何とも大袈裟な物言いであると、青年は思った。
からかってもみるものの然し、その言葉を疑っている訳ではなかった。確かにケットシーにしては、おかしな技を使っている気がするし
そんな事を思いうんうん頷いていると、続けて恐ろしい言葉が耳に入った。いや正確には、入らなかったのだが
最後の科白、何が当てはまるかは明白であり――…困った、また首を絞められるのは、避けたい。
青年は知識を総動員、暫くの間、結構真面目に考えた。…それだけ首絞めは、脅威であった。屈辱的な、話だが。

「…たま。たまってのはどうだ? ほらなんか、国民的な感じがするだろ?」

然し青年の総動員は、そんなものであった

自分でもその自覚が在るのか、青年の笑みは、フォローは、何処かぎくしゃくしている。
だが、未だ希望はある。そう、客観的にネーミングセンスが無かろうとも、たま(仮称)が気に入りさえすればいいのだ。
取り繕った笑みに、何処か縋る様な必死さを持ち合わせた眸、寝転がったままそれらを、たま(仮称)へと向けた

/すみません、凍結をお願いしたいのですがよろしいでしょうか・・?
18 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/25(木) 04:19:26.27 ID:L23BWgv2o
>>17
//ああ、どぞどぞ。このまま一旦凍結しましょう。
19 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/25(木) 04:20:55.37 ID:o8tZLV+6o
>>18
/ありがとうございます、明日は割と何時でも返せると思いますので・・
/それではここまでの絡み、お疲れさまでした。また明日
20 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/25(木) 13:09:30.13 ID:L23BWgv2o
>>17

「────成る程、ボクにリスクを強要するという事は、ボクもキミにリスクを強要して良いという事かな…」

────にま。いかにも悪い事を考えている¥ホみを、猫は彼に見せつける。

「じゃ、ボクと夜のお、付、き、合、いでもして貰おうかな……?」

先程の姿を彷彿とさせるような、甘い蜜のような声を出す。どうしたら出るのか、と言う事は敢えて触れないでおく。
この相手を振り回すような言動、そしてそれを実行する為の力は、天災¥活ネなのかもしれない。

────。無言。
渾身の(?)渾名は、今断頭台の前に引き渡された────
「────死刑」
ざしゅ。

猫の手をわきわきと動かす分には可愛げがある────が、凄みのある笑みが辺りに恐怖を振りまいている。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ、という書き文字を背景に加えてもいい位だ。
21 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/25(木) 14:35:09.24 ID:PUysKnt4o
>>20

「い、いや…なんでそうなるんだよ…」

安易な発想から生まれた安直な発言が今、確実に墓穴を掘っている事を、猫の笑みから痛感した
なんだ、それ。その笑み。何を考えてるんだ。脳裏に浮かぶのは少女の裸――じゃなく、首に感じる圧力

「ッッ…い、いや、ちょっと待て、待ってくれ」

時折猫の出す、甘い甘い、蜜の様な声。自分の不幸を、味わっているのだろうか
青年は既にその声音を聞くだけで、厭な悪寒を覚えずにはいられなくなってしまっていた。トラウマという奴だろうか
なんで、こんな猫(ヤツ)に――…頭の片隅では常にそんな事を思っていながらも、
目の前の恐怖を――脅威を取り払うべく、渾身のネーミングを、放って――

「わ、悪かった!待って、ほら、何でもする、何でもするから首絞めは、首絞めだけはっ!!」

終った――たま、という仮称は仮称のまま一刀の元切り伏せられ、希望は無くなった。
見える。可愛くも何ともない恐怖の笑みの奥に、見るも無惨な、自分の姿が。
また首を絞められるのか、其れとももっと酷いのか…涙目になりながら、青年は哀願した
あの苦しいのが、恐ろしいのが無くなればもう何でもいいとばかり、なり振り構わず
がばっと状態を起こし、臀部を地に着けたまま後ずさりながら、半ば自棄に懇願した。哀れ。
22 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/25(木) 15:10:59.48 ID:L23BWgv2o
>>21

「ジョーダン≠セよ、冗談──────怯えちゃって…か、わ、い、い、な?」

青年──少年と呼称すべき状況だが、青年に統一する──の態度が嗜虐心でも煽ったのか、花が開くような笑みを浮かべた。
恐怖を刻み込むかのように、蕩けるような声が続く。
「キミの事、結構気に入ったな──────」

後に小さく、「面白いし」と呟く。
相手は質量も体積も小さな、動物。だが、侮ってはならない事は明白であろう。
外見で精神年齢が判断出来ないのはよくある事だが、一種の主従関係らしき物まで出来上がる始末。やはり哀れ。

ところで、何処までが冗談だったのだろうか。

「────それじゃ、(ボクにとっての)楽しい時間はそろそろお終いにするよ、ディープアーティスト=A君?」

てってってっ、とやはりなんとも間抜けな歩き方をして、闇の中に消える猫。
全部知っていた、とばかりに言い残していく。

動物──特に緑の種族は、高い身体能力を持っている事が多い。そして、第六感が優れている、とも言われている。
普通≠ナは見えない物を見たり、未来を予知したりする、という事が第六感の例であるが、その中にテレパシー≠ニいう物が存在する。
相手の思考を読み取る力────もし彼女がそれを発揮したとするならば、正解を思い浮かべた時点で問題は成立しなくなる。
無論、本当に発揮したかどうか、どの程度の力なのかは完全に憶測の範囲なのだが。

とりあえずこの場は「猫」に化かされた、とでも表現しておく。
23 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/25(木) 15:51:06.32 ID:PUysKnt4o
>>22

「じょ、冗談ッ…? く、うるせえ…っ」

冗談というのはある意味、一番”キツ”かったのかもしれない。
無我夢中だった自分の訴えが、全て道化と化し自分へと却って来たのだから。なんだその、笑い方は
かあっと顔が熱くなるのを感じながら、それでも未だ安心する事は出来なくて。
青年は右腕を顔の前に、猫が自分の表情を察する事が出来ないよう、掩蔽する。

「畜生…」

今何を言っても、自分が惨めになるだけだ。
屈辱感にまみれながら、そんな事を思うけれど、矢張り一言悪態を付かずにはいられずに
左手で目元をごしごしっと擦ると、力無く猫を睨みつけるのだった。

「とっとと、行っちま――は――…!?」

何が楽しい時間、だ。苦々しく猫の後ろ姿を見送って。
――最後の最後、またしても。唖然とさせられてしまうのであった。殆ど冗談のつもりで言ったの、だが。
ケットシーだか何だか知らないが、まったく得体の知れない。そんな感想を、漸くの安堵と共に、抱きつつ
突然襲う虚脱感に再び上半身を、倒れ込ませるのだった。 もういい、寝よう。 そして、忘れよう。

「――――…はぁ…。」

≪希代の天災≫は荒らしていった。主に、精神を。
その後に残るのは、死体の様に動かない、青年がひとつだけだった

/絡みおつかれさまでした…かな。
/長い絡みとなりましたが、ありがとうございました!
24 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/25(木) 16:00:31.51 ID:L23BWgv2o
>>23
/(^ω^)お疲れ様ですた、楽しかったです。
25 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/25(木) 16:39:51.04 ID:VaBcFMOSO
【黒の世界。平地。】
【地平線の端っこに小さく山と森が見えるだけという広い空間。】
【時々、景色の変化と言えば腐りきったような池たが水溜まりだか分からないものがあるくらいである。】

【そんな場所だが生き物の姿はよく目立つ。】
【知能の低い、四足歩行生物がちらほらと群れを組む様子と、それを狙う肉食動物。】
【空には巨大な烏のような鳥が遠くを目指して飛翔する姿。場所によっては悪魔や吸血鬼など、人型の生き物も見られた。】

【このキマイラも、補食なしでは生きられない。】
【ついさっき、逃げる草食生物の一匹を捕らえ、今は自身の右腕にその獲物を与えているところである。】
26 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/25(木) 16:41:47.19 ID:Eo3Yqvvfo
【緑の大陸 ラクシュル】
【賑わいを見せる酒場には今日も様々な客が姿を見せる】
【旅人に軍人、中には赤や黒から来たものまでいる】
【その中でも特に小柄な客がカウンターに座っている】

「マスター、”ブラック”頼むわ」

【そう言って金貨を投げる男】
【白い手拭いを頭に巻いて紺の作務衣を着ているその姿は職人のように見える】
【だが、右腕は袖から見えず左手も包帯に巻かれて指は2本しか残っていない】
【極めつけに顔まで包帯で巻かれ見えるのは右目と口だけである】
【それを見たマスターは金貨を手に取り眉をひそめた後、奥に消えていった】

「あーマジ疲れたー」

【そう言って首を2、3度曲げて鳴らす】
【今のところ誰かを待っているようではなさそうだ】
27 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) :2011/08/25(木) 17:23:18.20 ID:ADfWNfvVo
24 :管理人★:2011/08/25(木) 14:33:37
p020e10.tokynt01.ap.so-net.ne.jp softbank126115074023.bbtec.net
wb64proxy01.ezweb.ne.jp 端末ID:eMtPWsrSeexW3KYoIBXxe.w
proxy10108.docomo.ne.jp 端末ID:iEoOezELoigy9jIvxgBPhLA
KD125054003199.ppp-bb.dion.ne.jp 61.120.52.21
w51.jp-t.ne.jp 端末ID:sTVRg0XdO23TJT46xOUP8PA
115-36-127-164.aichiwest1.commufa.jp
ntfkui014170.fkui.nt.ngn.ppp.infoweb.ne.jp
i220-108-234-194.s02.a023.ap.plala.or.jp 112-71-40-218f1.osk2.eonet.ne.jp
p2147-ipbf601akatuka.ibaraki.ocn.ne.jp om126192071069.1.openmobile.ne.jp
w52.jp-t.ne.jp 端末ID:suHv5Dql/sPNCZAM59KfILg
wb52proxy07.ezweb.ne.jp 端末ID:egav332xNIKXAq6zsYuxkxw
41.124.113.221.ap.yournet.ne.jp  eaoska254121.adsl.ppp.infoweb.ne.jp
proxyag081.docomo.ne.jp 端末ID:iEoOezELoigy9jIvxgBPhLA
110-134-253-141.rev.home.ne.jp i118-18-66-234.s10.a022.ap.plala.or.jp
proxy30057.docomo.ne.jp 端末ID:isr3/.6b4LLt2BHQFhiDSsg
w42.jp-k.ne.jp 端末ID:sXi1ARy/Do4SllKrsUO62Aw
softbank126107004212.bbtec.net 61-24-86-236.rev.home.ne.jp
eaoska254029.adsl.ppp.infoweb.ne.jp sp2-c800-227.spacelan.ne.jp
b2.coreserver.jp pw126162146252.62.tik.panda-world.ne.jp
om126192071069.1.openmobile.ne.jp i60-42-205-4.s02.a023.ap.plala.or.jp
61.245.20.130.eo.eaccess.ne.jp d2fa12e8.tcat.ne.jp
w22.jp-k.ne.jp 端末ID:sXi1ARy/Do4SllKrsUO62Aw
eaoska161037.adsl.ppp.infoweb.ne.j eaoska300116.adsl.ppp.infoweb.ne.jp
180-147-48-182f1.osk2.eonet.ne.jp
s500165.xgsspn.imtp.tachikawa.spmode.ne.jp
d2c66c10.tcat.ne.jp  p3233-ipbfp3602osakakita.osaka.ocn.ne.jp
sp2-c800-227.spacelan.ne.jp 218.231.224.168.eo.eaccess.ne.jp
c110-232-137-168.dhcp.cat-v.ne.jp p3026-ipbfp1203niho.hiroshima.ocn.ne.jp
26.93.240.49.ap.yournet.ne.jp p4158-ipbfp205yosemiya.okinawa.ocn.ne.jp
s597044.xgsspn.imtp.tachikawa.spmode.ne.jp
115-37-42-154.aichiwest1.commufa.jp
ppf03-0315.din.or.jp p9120-ipngn401koufu.yamanashi.ocn.ne.jp
proxy20018.docomo.ne.jp 端末ID:iGaxaIrhkNlpK007IDJnlUw
ZD039010.ppp.dion.ne.jp p202.razil.jp

25 :管理人★:2011/08/25(木) 14:38:24
これは、特に、害であると判断されたIPです。

pw126159100085.97.tss.panda-world.ne.jp 書くことの数は139です。 内容はそうです。自演であること。

61-24-86-236.rev.home.ne.jp 書くことの数は410です。 内容はそうです。能力者スレアリーナ、五大陸潰しであること。

能力者愚痴スレ管理人の公開した愚痴スレ住民のIPと管理人の発言
移民してきた糞某所住民の締め出しにどうぞ、快適ななりきりライフの一助となれば幸いです
28 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/25(木) 17:32:47.35 ID:PUysKnt4o
>>26
/まだいらっしゃいますでしょうか
29 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/25(木) 17:33:51.08 ID:Eo3Yqvvfo
>>28
/います
30 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/25(木) 17:45:45.62 ID:VindANHNo
>>29
/すみません、たったいま急用が入ってしまいました…
/また機会があればよろしくお願いします、申し訳ありませんでした
31 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/25(木) 18:14:43.38 ID:Eo3Yqvvfo
>>30
/そうですか。それは残念です
/こちらこそよろしくお願いしますm(_ _)m
32 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/25(木) 19:18:02.51 ID:yWIjRRtdo
てす
33 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/25(木) 19:21:36.63 ID:VaBcFMOSO
>>25
//まだ待っています
34 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/25(木) 19:25:46.13 ID:IxMy9DrC0
【緑の大陸、森林地帯】

【生命を満たすマナを含む、泉の水―――】
【其処に頭部を埋める、瘴気の如き異物が有った】

【暗殺者を思わせる容姿の、約2メートルの亜人型】
【体表は土色の小さな鱗に覆われ、仮面の様な白い頭部の一部だけが水面に露出している】
【右手には黒塗りの曲刀が握られ、表面には鉄錆色の何かが固着していた】

【ゴクリ、と喉を鳴らしながら水分と生命力を補給する異形。黒の魔力が、全身から放出されている】
【けらけら、ケタケタ、ゲラゲラ、ごきり。月光を受け青白く輝く自然の中、不自然な怪音は鳴り続けるのだった】
35 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/25(木) 19:40:14.38 ID:Eo3Yqvvfo
>>26
/夕食も済ませたので24時ごろまで再募集します
36 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [saga]:2011/08/25(木) 20:05:04.18 ID:By1bBqcz0
【赤の大陸・路地裏】

ゴフッ…!! ちょ…ちょっと待ったッ!! ゆ…許すからもう勘弁してくれぃ…!!

【きっと大通りにも響くであろうか、日当たりの悪く細い路地裏から聞こえてくるその声が】

つ…つまり俺の負けってことだ…!! 早く構えを解けって! なぁ!

【低く掠れた、ごつい声】【内容から解る通り、声の主は恐らく喧嘩に負けたのだろう】
【その懇願の後に聞こえる、先程とは性質の違った――声】

…あー。 別にもう殴らねえって。 なんか俺が悪者みてぇに言うなよ…
『お前が勝手にぶつかってきてケンカ売ってきた』…んだろ? なぁ…そうだろぉ? あ? どう見ても悪いのはテメーだろうが!!

【最初に聞こえた声よりかは若い印象のする声である】
【この男がごつい声の主をボコボコにした、という事であろうか】
【仕掛けてきたのは相手から、と主張するが…脅して強引に納得させようとしているように見える】

…はい。そうです…。あわよくば金ブン取ろうとしてました…反省してます…

【その勢いに押されたか、喧嘩を仕掛けたと思われる声の主は完全に委縮していた】

はいはい、分かったから帰れよオッサン… 同じスチームメタルだ、特別に許してやんよ…って、あ…

【許す、と言って目を離した瞬間、その『オッサン』が『うわぁ』とか叫びながら逃走、大通りには不恰好に走るゴツイ男が目立ったとか】

…。

【苦笑いしてごつい男の後ろ姿を眺める右肘から先と両膝から下が機械の茶髪、短髪の男】
【太めのジーンズに白の半袖ボタンダウンシャツに身を包んだ20代前半から半ばのこの男が、先程のゴツイ男をボコボコにしたようで】
【ゴツイ男の顔面を目撃したならどれほどボコボコにしたのかは明らかであろう】
37 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/25(木) 20:08:25.50 ID:vmgcy6mAO
>>34
/まだいらっしゃいますか?
38 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/25(木) 20:11:37.77 ID:IxMy9DrC0
>>37
/はい、います!
39 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/25(木) 20:18:48.59 ID:t6ocHqWIO
【緑の大陸・首都ラクシュル°゚郊】
【深海の森≠フ一歩手前の比較的浅い森があった。】
【鬱蒼としているがどこか見通しが良く、月の光も大地まで届いている。】

…こっちでいいんだろうな…

【そんな森の中を歩く一人の人物がいた。】
【一人の少女である。くすんだような藍色の瞳を持つ、一人の女の子だ。】
【長い銀髪を風に流しながら、退屈そうに呟いている。】
【背中に帯剣した大きな剣は、『刀』と呼ばれるもので、この世界では珍しい。緩やかに湾曲し、鍔が多角形だ。】
【それは彼女の身の程もあり、複雑な龍の紋様を彫り込んだ黒塗りの鞘に収められられていた。】
【剣の上から羽織った深い緑色のマントは表面が絹のように滑らかで、上品に仕立て上げられていることが分かり、】
【腰のベルトには一本短剣が差し込まれている。右手で抜ける様に、左側に置かれていた。】

【服装は動きやすそうな格好だ。中の人が物凄く服の名前に疎いため、細かい描写はできない…じゃなくてしないが。】
【また、彼女の耳は普通のそれよりも高く尖っており、それで何の種族かは分かる者には容易に分かる。】

…いかんな…すっかり暗くなった……

…怖えな…お化けでもでそうな……

いや、んなもんいるわけねえか。はは。

【自分を律する様に、言ったことを自己否定する少女。】
【彼女の足音と、そして独り言の呟きは、夜の澄んだ空気のせいでいつも以上に響いていた。】



/なんでも対応
40 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/25(木) 20:20:56.44 ID:vmgcy6mAO
>>34>>38
/では…!

【ガサパキリガサ──】
【茂みを通り、小枝を踏み折った様な音が、辺りへ響く】
【音の出所へ目を向ければ、岩の様なモノが其処に鎮座している事だろう】
【しかし、岩にしては何かおかしい】
【先程まで其処に存在していなかったのは当然として、その岩は玉の様に丸く、表面は妙に光沢を持ち、鱗や甲羅の様に黒光りしている】
【そして決定的なのは、側面に取り付けられた、筒の様な──砲≠セ】
【明らかに異質、どう見てもただの岩ではない】
【されどソレ≠ヘピクリとも動かず、相手の出方を窺うっているかの様に、沈黙している】
41 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/25(木) 20:29:41.46 ID:Eo3Yqvvfo
>>26
/未だ待機中だす
42 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/25(木) 20:30:31.97 ID:IxMy9DrC0
>>40

【樹木の悲鳴を捉えた異形は、ゆっくりと面を上げる】
【ぐる、と僅かな唸りを上げて、その怪物は直立しようとするだろう】

【顕になる罅割れた顔面。洞穴の如き光無き左目を通り、斜めに走る傷が一つ】
【その痕は、昨夜の犠牲者の最後の抵抗であったのだろうか。異形が右手を、握る凶刃と共に振り上げた】

【巌を思わせる蟲類の無言の意味を、狂える獣は認識しない。破壊され尽くした精神は、ただ殺戮だけを望んでいた】
【右手を高く掲げたまま、砲を持つ蟲へと足を進めんとする。曲刀の間合いに入れば、甲殻に斜めに振り下ろすだろう】

【苛烈に過ぎる殺気から、攻撃を読むのも容易いか。接近自体は遅く、それまでに砲撃するのも可能だろう】


/よろしくお願いします!
43 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/25(木) 20:44:36.44 ID:vmgcy6mAO
>>42
【巖は、所謂団子虫≠ナあった】
【大型車の如き巨躯は、丸まった時点でも小高い山の様で、見る者を圧倒する】
【体の両側に取り付けられたキャノン砲も、その厳めしさを加速させる】
【しかし、そんなことは気にも留めず、殺意に囚われた暗殺人形は肉薄する】
【そんな様子を見て、砲弾団子は吐き捨てる様に呟いた】

──{下郎め}

【直後、大気を震わせる音と共に、二つの砲門から、空気の圧縮弾が放たれるだろう】
【狙いは当然、凶刃を振りかざす眼前の狂者】
【速度はそれなり、着弾した場所を中心に圧縮されていた空気が解放されて、暴風を巻き起こす仕組みだ】
【躱されるか、はたまた直撃して吹き飛ばす事が出来るか──】
44 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sage]:2011/08/25(木) 20:45:11.10 ID:6Ia0aYWAO
>>39
/まだいますか?
45 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) :2011/08/25(木) 20:46:48.80 ID:vmgcy6mAO
>>43
/ちょっと修正です
/【直後、大気を震わせる音と共に、二つの砲門から、空気の圧縮弾が放たれるだろう】
の前に
/【体を丸めたままの状態で、砲門を動かし、狙いを定める】
/という文を追加しておきます
46 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/25(木) 20:48:45.32 ID:VaBcFMOSO
>>25
//24時あたりまでは待機してます
47 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/25(木) 20:49:12.01 ID:t6ocHqWIO
>>44
/おります
48 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sage]:2011/08/25(木) 20:54:51.08 ID:6Ia0aYWAO
>>39>>47

【響き渡る声に、文字通り体が震える】

……誰だ?

【所謂ゲル状の体が声を拾い、耳のように音を聞く】

【―――シィィンッ―】

【鋭利な刃物の様な何かが空を駆け抜け、近くの枝や蔓のカーテンが桜吹雪の様に散る】
【そこにいたのは一体の……生物?】

【灰と虹を足してごちゃ混ぜにした様な色をした、歪な円形のゲル状の身体】
【血溜まりが浮いてる様に赤い核を内部で上下動させる、外耳も、口も、目すら無い生物】

【スライムと呼ばれる、一部を除く黒の大陸の基本的な下等種族だ】

【そこからはL字に体が、さながら腕の様に伸びていて】
【外見からは解りにくいが、それは硬質化して刃物の様に鋭くなっている】
【響き渡る声に、“剣”以外の身体中を震わせながら、】

【さながらお化けの様に現れた】

【お化け(仮)は、敵意にも好意にも応えるだろう】

/お願いします!
49 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/25(木) 20:59:24.37 ID:N/SZqmFDO
>>36
/まだいますか?
50 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/25(木) 21:02:49.46 ID:IxMy9DrC0
>>43

【突然の砲撃に、怪物の反応が遅れた。叩き落とす為に振るわれた刃は、片方だけを斬り裂いた】
【残る圧縮空気の砲弾は顔面の左側に炸裂、傷口への攻撃を受けた眼球は完全に光を失った。】
【同時に狂気の肉体は、数メートルの距離を吹き飛ばされる。小枝を圧し折り、茂みに突っ込んだ】


【左の眼球へのダメージは、何ら精神に負の影響を与えてはいない。】
【憤怒≠キら、この異形には存在しない。意識の全てを虐殺に特化された生体兵器――】
【それが、それ≠フ持つ唯一の意味だった。人為的に鈍化された痛覚が、殺意をさらに研ぎ澄ます】


―――――オォオオオオオオオオオオオオオンン!!


【異形が咆哮を上げた。吸収していた緑のマナが全身に浸透し、全細胞を強化する】
【傷の再生は行われない。ただ眼前の敵を抹殺するために、異形は高く飛び上がる】

【樹木の幹を蹴り斜めに急降下を開始する。同時に大枝の一つを払い、楯のように左手で構えながら】
【灌木の茂みが突撃してくるように、蟲たる彼には見えるだろうか。怪物は、その中に全身を隠している】

【地上の蟲に、枝ごと圧し掛かろうとしている。頭部付近への着地を試み、成功すれば右の砲の付け根へと曲刀を振り下ろすだろう】
【斬撃の威力と鋭さだけは、凄まじい物が有る。身体のリミッターは、この怪物には存在しない。】
51 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/25(木) 21:10:52.11 ID:t6ocHqWIO
>>48

っ!?

わわっ!!!?

【「何か」が辺りを駆け抜ける音が少女の耳にも届く。】
【無機質なそれは、「切れ味」を有していると悟るには余りにも容易い。】
【自分がいつも耳元で聞いている音に酷似していた。】

【叫びと共に、少女は体を丸める。生物の防衛本能から頭を両手で庇っていた。】

…な、なんだあ!?

【頭をあげて見ると、案の定。バッサリ斬られ、その名残が散った場所を見つめる。】
【彼女の目に入ったのは、(恐らくは)一匹の生物。】
【楕円のような歪んだ円形の、有核の生命体である。】
【驚きに満ちた視線は当然その生き物に向けられ、】

お、おい!!言葉が分かるか!?なんだお前は!!

【と、少女は言葉を紡いだ。】


/こちらこそよろしくお願いしますっ!
52 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/25(木) 21:11:18.84 ID:Y7QdXlYgo
【緑の大陸ーー密林】

【此処は虎の凄む場所、そう言われているある密林ーー】
【木々は生い茂る、そしてその木の多くには無数の爪痕が残されている】
【光は僅かしか届かない、夜目、其れを持っていない者であれば、そこはとても暗く、不気味に感じるかもしれない】
【僅かに挿し込むその光、それだけを便りに歩くには危険過ぎる場所】

【そしてその場所に一つの足音、注意深く聞いていなければ分からないかも知れない、忍び寄るようなその音】
【草と何かが擦れる音、その僅かな光、その中を通る何者か、瞬間に見えるその白い毛並み、そして独特の黒い虎縞、2足歩行で歩く者、ローブを纏った虎】
【この種族を知っているもの者ならば分かるかも知れない、その物が虎であることを、その獣人、虎のウォービーストで有ることを】

【その虎が見る先ににはひとつの影、それは鹿、そう…獲物、食事である、其れを狙って忍び寄る者、それが此の虎である】

【程良く近づくその場所で虎は行動を起こすであろう、その鹿に目掛けて跳びかかる、その生命を得る為に必要な行動を】

ーーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー

【邪魔が入らなければそれは行われる、鹿の命が絶える、弱肉強食その世界、此処では頻繁に行われている事】
【もしも誰かがいれば止めるのだろうか?その生命を断つ行動を、その生きる行為を】

【それは、そこを通る、そこにい合わせてしまったその者の判断、この虎には分からない】
【牙に血を付け、獲物を持ち帰る、その虎に会うのか、腹をすかせて獲物を目の前にした虎に会うのかは、全てはタイミングの問題であろう】

【そしてその後起ることは、誰も分からないのだ】
53 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/25(木) 21:19:41.99 ID:vmgcy6mAO
>>50
【速い──そう感じ、認識し、反応した時、相手は既に遥か上空】
【急いで狙いを修正したのも束の間、急降下を始めた相手に、マトモな狙いを付けることは、叶わなかった】

【灌木を隠れ蓑に此方へ迫る様を見て、狙いの甘いキャノン砲で空気弾を乱発する】
【相手へ直撃までは至らずとも、蓑を引っ剥がすことくらいは、出来ただろうか】
【丸まって防御姿勢を取ったまま、頭部へとのし掛かる重圧を堪え──反撃を試みる】
【相手の凶刃が振り下ろされた瞬間、体を横へスピンさせたのだ】
【しかし、凶刃はそれよりも速く、右の砲へ到達し、それを刈り取っていた】

──{舐めるなよ、森の戦車を。このバルト=パンツァーを!}

【宙を舞い上がる武装を尻目に、そう思念を飛ばすと、蟲は残るキャノン砲から再び空気弾を乱発する】
【それも、狙いを付けない、回転しながら≠フ乱れ撃ちだ──】


/すいません、パパッと入浴を済まして来ますです
54 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sage]:2011/08/25(木) 21:21:40.95 ID:6Ia0aYWAO
>>51

ま、まてまて。“今は”敵ではない

【恐らく誰もがそうするだろう、彼女の行動に、】
【L字に伸びた腕(?)を縮め、代わりに二本の腕(?)を上に、】

【丁度ヒト型生物がとる「戦意無し」のポーズを取る】
【これは彼女が、突然の事に本能で「迎撃」でなく「防御」を選んだ事に所以している】
【勿論、彼の種族、所属に敵意を持つなら、彼も相応に応えるだろう】

無論、言葉は理解出来るぞ
正直に話すと、私はスライムだ
少々訳有りで森をさ迷っていてな

【スライムに関して彼女が何処まで理解があるかは別として、】
【それが黒の大陸の種族だと解れば、敵意を向けたくなっても文句は言えない】
【何故敵国をさ迷っているのか気になるならそれもそれで仕方無いだろう】
55 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/25(木) 21:33:42.14 ID:t6ocHqWIO
>>54

「今は」…?

【その言葉が気になり、無意識の内に繰り返してしまう。】
【ぼやけた藍色の瞳は油断なく相手に向けられており、】
【そこにはたった一つ。「警戒」の意志が色濃く現れていた。】
【もし相手が獣人や、自分と同じ様なエルフならその様な感情は一切抱かないのだが、】
【なんせ種族の構成に差がある。彼女の瞳に映るものは、まだどこの大陸なのか分からない。】
【…おおよその検討はついているのだが。】

…スライム!?…って…「黒」か…

…その「訳」とはなんだ……え?

【そっと背中の大きな刀に左手をかけながら、少女は油断なく質問する。】
【敵国の種族と相対しているため、今少女は所謂「臨戦体制」であった。】
56 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sage]:2011/08/25(木) 21:42:28.00 ID:6Ia0aYWAO
>>55

ああ、あくまでも“今は”だ

【ズルリ、と体を少々縦に細くし、右側から腕(仮)をL字に伸ばす】
【スライム独特にゲルゲルした“剣”は、「スゥゥ……」という静かな音と共に硬質化する】

【それを、まるで剣を構える騎士の如く、水平に構えた】
【剣の奥に位置する「胴体」部では、獲物を見定める様に核が動いていた】

【訳を話そうと、頭を整理する】
【理由は、何と「頭を冷やしていたら漂流した」と言うもの】
【……今思えば信じて貰えない様な理由だった】

……偵察だ

【だから咄嗟に嘘をついた】
【無論、直ぐに取り消したくなる衝動に駆られたのは言うまでもない】
57 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/25(木) 21:44:55.61 ID:BKtg+XPvo
>>52

【その人影は燃える炎の様な真紅の鬣、銀色の体表で轟く稲妻の様な濃紺の虎模様】
【鍛え抜かれた筋肉質の体。輝く真紅の瞳で力強く見据えている。】
【白い道着を羽織って赤と金の帯を力強く締めて―――――。】

あの鹿うまそうだなー…。あれ?

【獅子にも虎にも見える少年の獣人が付近の木の上にいる】
【その少年と同じく獲物を狙っている狩人を見つめて】

うーん、腹減ったけどもう動けないや…

【しばらくすると少年は腹が空かし過ぎたせいか木の上から落ちてくるだろう】
【落ちるタイミングとしては時間が少しある、虎が狩りをして仕留める時間は十分にあるはずで】
【尚、彼は緑の住人の特徴の匂いが極端に少ないのだ。無いわけではないのだが。】
58 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/25(木) 21:50:02.42 ID:t6ocHqWIO
>>56

へん……含んだ様な物言いをしやがって…

【じっと相手を見つめる瞳は一転。蠢く真紅の核に向けられていた。】
【よく分からないのだが、ゲル状の中、そこだけ色が違うというのはなかなか目立つ。】
【どうしてもそこに目が言ってしまい、そして何か重要な部位の様に思えていた。】

【すると、相手の形が変わる。独特の光沢と雰囲気を帯びたその恐らくは剣…】
【構えられたのだろう。少女もまた、刀を持つ手に力を込めた。】

…ほう、偵察か……

……で、何かいい情報は手に入ったか…?

【パチン―――――――】
【少女の背中の刀が小気味好い音を奏でる。】
【彼女が微かに左手を動かし、鯉口を切ったのだ。】

【ほんの僅かに露出した黒い刀身…その乱れ刃の刃紋が、月光に凶悪に輝いた。】
59 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/25(木) 21:51:28.61 ID:IxMy9DrC0
>>53

【切断した砲が宙を舞う姿を視認、破砕され半分程度の大きさとなった灌木を認識】
【回転掃射を開始する蟲類を捕捉、回避行動を開始した】

【必要最小限度の動きで、自分に直撃する砲弾だけを或る物は回避、或る物は迎撃しながら走り寄る】
【そのまま接近を継続し、死の刃を振り上げて―――】


【――戦闘直後に新たに作られた死角から、一発の砲弾を再び受けた。】
【再度、異形は数メートルの距離を飛ぶ。大樹の幹に激突し、偶然完成した追撃を左頭部に受けた】

【半壊した頭部から、再び奇妙な音が鳴り始める。――けらけら、ケタケタ、ゲラゲラ、ごきり。】
【外骨格の内側、外気に触れた左の顔面内部組織は、確かに嗤笑の形に歪んでいた】

――――――HYAHYAHYAHYAHYAHYAHYAHYAAHYAAAAAAHHHHHHHHHHHHHHAAHAHAHAHAAHAHAHAHAHAHAAAAA!!!

【脳の興奮が、自然に狂笑を形成した。無数の呪言の如く幾何学的なその響きは、音楽的でさえ有った。】
【自身の耐久力を超えた強化が全身に施され、爆発的な加速を生む】

【凄まじい推力を与えられた肉体は、砲弾を受ける度に血肉を散らす。それでも尚、その疾走は止まらない――】
【大上段に両手で構えた曲刀が、砲蟲の眼に映るだろうか。左手は、刀身の根元を握っていた】

【全力の一撃を放つため、狂える異形は突進する。狙いは蟲類の甲殻。最硬を誇るであろう其処を、切り裂かんと近寄るだろう】
【これが、恐らく怪物の放つ最後の一撃である。その生命すら、殺戮としての意味しか持たなかった。】
60 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/25(木) 21:57:42.73 ID:Y7QdXlYgo
>>57
【何者かの気配を感じた、虎の感覚、それは敏感であり、狩りには必要なもの】
【緑の者であるかは分からないが、知らない誰かが入る、それだけは理解できた】

【しかし、今はそれどころではない、殺気、そんな禍々しい気なども感じ取れない…】
【で、あればやることは一つ、自身の欲求、その生命活動を維持するための行為を続行すること】

【その上の何者かの存在を気にしながらも虎は鹿に近づくーーーーーーそして…跳びかかる】
【それは一瞬である、その鹿は叫ぶことも許されないまま、その喉に牙が食い込んで、その場に倒れることになる】
【そして…その鹿が完全に生命活動を停止した直後、何者か分からない誰かが頭上から落ちてくる】

【その虎はその何者かを見据え、その地面に衝突した貴方の方向を見る】

……何者だ、この森のものか…?それとも…別のものか…?

【と、その虎は言葉を出す、虎の身長は190程、そして体はローブで隠れているものの、その肩幅から見て体格が良いのは予想できるかも知れない】
【警戒しながらも、その鹿を担いで、貴方に喋りかける】
61 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sage]:2011/08/25(木) 22:03:18.36 ID:6Ia0aYWAO
>>58

本当の事しか言っていないからな……

【内部で蠢いているコレに注目するのは、間違いではない】
【コアである核は、所謂心の臓に同じ。無くては生きられない大切な臓器だ】
【それを守るべく、スライム族のゲル状の体は、変質性を除けば「皮膚」と変わらない状態に進化した】
【固くすれば良いのにとか言わない】

【兎も角、極論を言えば心臓が常に見えている、が動きもする状態だ】
【彼女が知らないのならば、関係の無い話だが】

そうだな……私一人収まる巨大な木の実が有ることと、ここの植物は量こそあれど、力をかければ突き抜けられること
それと……中立等と平和ボケした下らん考えを持つ輩が多い事が解ったかな

【そのスライムの視線(?)は、真っ直ぐに彼女の獲物を捉えていた】
【黒の大陸に住まう彼が良く見る刃物といえば、スケルトンが振るうブロードソードが一般的だ】
【つまり彼女の“刀”を見たことは無かった】

【だが、その歪曲した刀身が驚異的な切れ味を持つ事は、想像に難くなかったようだ】
62 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/25(木) 22:08:04.12 ID:vmgcy6mAO
>>59
【巨大団子虫──バルト=パンツァーの脳内では、走馬灯の様に108年の記憶がフラッシュバックしていた】
【狂笑を浮かべ、叫び、恐るべき速度で迫る敵を、その瞳は捉えているのに、思考は別の場所へ隔離されていて──】

{止めねばなるまい、この身を散らそうとも}

【止まらない、止まらない、止められない】
【眼前の凶刃は、最早止められない】
【砲弾を受けて尚、相手の進軍は終わらない】
【確実に仕留めなければ、安心出来ない】
【そう感じたバルトは、驚くべき行動に出る】

───{グフッ}

【なんと、防御姿勢を解き、相手を受け止める様にその14本の足を広げたのだ】
【甲殻すら切り裂かんとした凶刃が、その弱点たる柔らかい腹部に突き刺さるのは確実】
【恐らくは、深々と突き刺さり抜けない程に】
【しかし、凶刃を身に受けながらも、彼は多くの足を使い、相手をがっちりとホールドするつもりだ】
【これから行う攻撃≠、間近で、確実に当てる為に】

{吹き飛ぶがいい──!}

【残った、左の砲門】
【其処に、多量の魔翌力が集中していく】
【持てる魔翌力を全て一門のキャノンに集中させ、暴発させる】
【そう、この蟲は自爆≠行おうとしていたのだ】
【小規模ではあるが、自らの巨躯すら消し去る、魔翌力の爆発を──】
63 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/25(木) 22:08:36.20 ID:Eo3Yqvvfo
【緑の大陸 ラクシュル】
【賑わいを見せる酒場には今日も様々な客が姿を見せる】
【旅人に軍人、中には赤や黒から来たものまでいる】
【その中でも特に小柄な客がカウンターに座っている】

「マスター、”ブラック”頼むわ」

【そう言って金貨を投げる男】
【白い手拭いを頭に巻いて紺の作務衣を着ているその姿は職人のように見える】
【だが、右腕は袖から見えず左手も包帯に巻かれて指は2本しか残っていない】
【極めつけに顔まで包帯で巻かれ見えるのは右目と口だけである】
【それを見たマスターは金貨を手に取り眉をひそめた後、奥に消えていった】

「あーマジ疲れたー」

【そう言って首を2、3度曲げて鳴らす】
【今のところ誰かを待っているようではなさそうだ】

/23時まで待機しています
64 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/25(木) 22:09:16.81 ID:BKtg+XPvo
>>60

【虎の狩りは凄まじかった。少年が気を失る寸前まで見ていたのだから】
【狩人の欲求を満たすだけの技術の高さが伺えるほどに――――】

いてて……、肉…肉…―――。

【目覚めた直後だからか自分より大きく恐ろしく見える虎の問いにも答えない】
【その時はそれ以上に腹が減っているのだから】

俺はあっちの里で生まれたんだよ。
でもあっちから来たっていうとみんなの態度が豹変するんだよ……

【しばらくして腹が減っているのが落ち着いたのだろう】
【赤の大陸の方を指さして、そこで産湯を浴びたとの事だ】
【そして赤の大陸から来たという旨を話すと態度が急変するのだと。少年は戦争中だということは知らないが】
【どことなくまずい雰囲気は感じていた。】
65 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/25(木) 22:15:39.39 ID:t6ocHqWIO
>>61

なるほどな……そんだけ手に入ったなら結構。

【相手の話を聞くや否や、少女は頷く。】
【まだ確信に満ちた情報――――――すなわち外部に知れ渡ると緑の大陸が壊滅する様な情報はないものの、】
【やはり、やすやすとこちらの手札を見られてしまうのはあまりいいものではない。】

【にやっと複雑な笑み…それは「笑い」というには、】
【余りにも微妙なものだが…を少女は浮かべてから、さらに左手の力を強める。】

私の得物が気になるか?…そんなに見なくてもすぐ分かるぜ―――――――――――

【そして、少女は刀を完全に抜き去る。背中の鞘から外れる金属音が響き、】
【次の瞬間には真っ黒の刀身が露わになっていた。】
【その鋒は地面を向いているが、しかし、彼女の双眸は相手を見つめている。相手の「心臓」を…】

―――――――――――身を持ってな…

【じり、と重心を落とし、ビリビリとした緊張のもと、相手の出方を伺おうとした。】
66 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/25(木) 22:21:24.46 ID:N/SZqmFDO
>>63
【きぃ、と音を立てて、一人の客が酒場に入って来る】
【新たな客は、店を軽く見回すと、迷う事なくカウンター席…男の隣に座る】

…塩水をくれ、ジョッキで

【その客の突拍子もない注文に、マスターは怪訝な顔をするが、直ぐに奥に引っ込んだ。恐らく注文された物の用意だろう】
【塩水を頼んだその男は、体中にぼろ布を巻き付けていて体が見えない、しかし露出している頭は青い甲殻に覆われていて、それが緑でも白でも赤でも黒でもなく、青の大陸の者と解らせる】
【シー・ファイターズと呼ばれる種族の男は、ぼろ布から出したハサミの両手を組んで、注文が来るのを待っていた】
67 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/25(木) 22:22:23.04 ID:IxMy9DrC0
>>62

【確かな手応えを感じ取り、狂気の獣は少しだけ笑った。存在せざる筈の其の感情は、一体何であったのか―――】
【埋まる刃を推し込む事も、引き戻す事も出来はしない。限界を越え駆動した肉体は、最早何の反応も返さない。】

【最後に一つ唸りを上げ、獣は全てを受け入れる。砲蟲の捨て身の拘束は、怪物の全力すらも超越しただろう】
【異形に打てる手は何も無い。高まる緑の蟲の魔力を感じ取り、薄れゆく意識の中怪物は、ただ生命の輝きを見た。】
68 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/25(木) 22:26:05.71 ID:Y7QdXlYgo
>>64
【その少年が腹を空かせている、その事は虎には分かることもなく】
【その鹿を肩に担いで、自身の質問へと解答、それをただ黙って待っていた】

【少年の姿を見て、その匂いを嗅いで、その虎は思考していた】
【緑のものにしては、その独特の匂いが無い、だが緑の者のような種族、その特徴は持っている】
【不可解、何処の者であるか分からぬ者、それを黙って、思考をめぐらせながら見ていた…そして】


【あっちの里、その赤の大陸の方を指さして言った言葉】
【その言葉は今の状況では言ってはいけない言葉、戦争中である、対立している者に対して口走っては為らぬ言葉】
【だが何故この少年はそれを言うのか…ますます不可解】

【虎はその銀色の冷たい双眸を、少年に向け、その姿を見据え、地に伏す者に対して言葉を出す】


……当たり前だろう…その言葉は言ってはいけぬ、否…ここに存在してはいけぬ言葉
お前が赤の大陸の生まれで、赤の大陸に付くのであれば、私は此処でお前を葬る事になる
今は戦争中、危害を加えようとするならば、それは自然なこと……

して……お前はどちらの人間だ?

【虎は純正の緑、それを守りたいと思うもの、もし目の前の少年が赤の思想を持ち、緑を侵略するのであればその牙は少年に向く】
【しかし虎は大陸を恨まず、人を恨む者、その侵略するものを撃退する、縄張りを荒らす者のみを潰す、そんな者、少なくとも今は…であるが】
69 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sage]:2011/08/25(木) 22:27:28.08 ID:6Ia0aYWAO
>>65

【抜き放たれた獲物に視線が釘付けになる。スライムは自分を恥じた】
【膠着状態の中、敵では無くその武装にばかり目を取られるとは、あってはならないことだ】
【だが、それほどに「刀」がスライムに与えた雑念は強かったようだ】

(駄目だ……集中するんだ……)

【一度、思考を全て排他する】
【名人の業と呼ばれる剣は見たことあるじゃないか。何度も打ち砕いてきた、と言い聞かせた】
【そうして「刀」によるショックを消し去った】

では……

【ズズッ、と体が小さくなる】
【いや、正確には、縦に伸ばしていた体を縮めただけだが】

……ご教授願おうか

【そして、スライムは地面をスライドするように疾駆した。いや、スライドした】
【一直線に来るかに見えるソレは、彼女の前方2メートル付近で柔軟な体を最大限に活用、】
【前方でいきなり彼女の左側に大きく弧を描きながら接近、横一閃を彼女の胴体に繰り出すだろう】
【武器への攻撃を兼ねたフェイントだが、どうだろうか】
70 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/25(木) 22:28:54.19 ID:Eo3Yqvvfo
>>66

「ん?塩水?」

【隣の注文に反応して男が振り返る】
【そしてそのまま躊躇無く質問した】

「ジョッキでそんなもん呑んで大丈夫なのか?」

【マイペースなのが彼の本質だ】
【ちょっと軽く気に障るかもしれない】

/よろしくです!
71 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/25(木) 22:35:27.94 ID:vmgcy6mAO
>>67
【ボッ、と、彼らの体を光が包んだ、直後
【ドォォォン!!と言う轟音が周辺に響き、余波は森を揺らし、泉は激しく波を打つ】
【しかし、爆心地以外にさほどの被害が出ていないのは、偶然か、必然か】
【相手の見せた最後の笑みは、何を意味したのか】
【結局は、解らない】
【ただ一つ確かなことは】
【それは、彼らは等しく大地に帰り、そしてまたいつか生まれて来る──ということだ】
【赤も黒も緑も白も青も関係無く、森は死者を平等に土に還し、弔うのだろう】
【緑の大陸、その中の森の一つで起きた爆発は、二つの命を土に還らせた】
【やがて森は静寂と平和を取り戻し、再び来る襲撃の時まで、その身を休ませる──】


/お疲れ様でした!
/ありがとうございましたー!
72 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2011/08/25(木) 22:37:13.30 ID:IxMy9DrC0
>>71
/お疲れ様でした。ありがとうございました!
73 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/25(木) 22:37:56.47 ID:BKtg+XPvo
>>68

戦争中って……なんか気まずい雰囲気はしてたんだ

赤の者かって聞かれても……、生まれて育ったのも赤だよ。

ただご先祖様が緑にいたって言うのは聞いた!
それに俺は戦争なんかしたくない……

【少年は赤の者だと答えた。しかし先祖は緑の者だったという、緑の特徴がある理由だろう】
【そして戦争はしたくないのだと暗い言い方だが答えて】

俺はご先祖様の住んでいた土地を壊したくはない!
俺の一族だって赤の者かもしれないけど戦争なんてするつもりもないって言うはずだよ!

【緑の大陸は少年のご先祖様の生まれ育った土地。そんな場所を汚してはいけないと。】
【少年は力強い双眸で虎に答えた。】

それに、ご先祖様の土地を汚す様な奴らがいたら俺がぶっ飛ばしてやる!
あ・・・

【握り拳を見せながらの少年の決意、それは赤の大陸の者であっても許さないと】
【その決意が引き金か、腹をますます空かしてしまった様子。その場所に座り込んでしまった】
74 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/25(木) 22:38:57.62 ID:N/SZqmFDO
>>70
【なんとなく座った席であるが、隣にいる男が話し掛けてきて、稲妻の要にギザギザの眼をそちらに向ける】
【酒場という場所な以上、こういう交流も予測はしている】

寧ろ、たまに飲まないと調子が悪くなるんだ、海の産まれだからな
そういうあんたは、そんなナリで飲み食い出来るのか?

【海の産まれだから塩水が飲みたくなる…誤解しないで頂きたいが、青の大陸の住民すべてがそうではない。彼がそういう体質なだけだ】
【冗談めかした質問を返し、目の前に置かれた塩水のジョッキを右手のハサミで器用に持って飲み始める】
75 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/25(木) 22:44:43.96 ID:t6ocHqWIO
>>69

…悪いな。大したもんでもない情報でも持っていかれると面倒なんだよ。

【さて、どうなるか。少女は言葉を紡いでから、じっと相手の対応を待った。】
【自分の様に明確な得物を持っておらず、】
【所謂能力的な予測困難で掴めない技を武器に戦ってくるのは、それはかなり厄介だ。】
【こちらの対応ができかねる。だが、この状況。】
【引くわけにはいかなかった。目の前でほいほい情報を盗まれてはかなわないし、】
【それに自分は中立ではない。大多数に存在するように、「緑の大陸」の剣士である。】

…あの赤いのをぶった切ればいいのか……

ちっ…的が狭いな…

【右足を下げ、左半身を向けた半身になる少女。】
【大きな刀を「片手」で自分の正中線に近づけ、静かに構える。】
【見るからに重量のありそうなそれを腕一本で扱っている辺り、】
【その身体能力に関して相手にヒントを与えてしまうことになるのだが、】
【まあ、それは仕方が無いことだ。】

ふん!バカが!単純なんだ―――――――――――あらら??

【そして、距離を縮める相手にそう言葉を紡ぎ、こちらも応戦。】
【ごく自然に剣を前に突き出すが、当然、そこに相手の姿は無かった。】

【第三者から見ても気持ちいいほどに、フェイントに引っかかる。】
【どうにも頭はあまり良くない。策戦負けした、ということか。】

うぐっ!!このっ!!

【とっさに身を翻したものの、間に合わず、鮮血が舞う。】
【脇腹を浅く斬り裂かれた少女は、しかし先ほどの威勢を保ちつつ、】
【相手の「核」を左足で蹴ろうとした。】


/ごめんなさい!風呂落ちです!!すぐに戻ります…
76 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/25(木) 22:48:53.96 ID:Eo3Yqvvfo
>>74

「へ?あ、悪い」

【直ぐに男から疑問の声が挙がる】
【だが、両手に気付いたのか2本の指で頭をかきながら謝った】

「まあ、適度に飲み食いできるから気にしてなかったんだけどな」

【そう話している内に黒い液体の入ったワイングラスが置かれる】
【男は指で挟むと軽く飲む】
【が】

「苦っ!マスター!蜂蜜追加!あとコイツの分俺持ちで」

【渋い顔で男が叫ぶ】
【更に怪訝な顔になったマスターが奥に引っ込む】
【ついでに言うならばちゃっかりおごる形となっていた】
77 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/25(木) 22:57:58.89 ID:N/SZqmFDO
>>76
戦争にでも出向いたか?怪我だか病気だか知らないが、よっぽどの事が無ければそんな格好にはならないだろう?

【ジョッキをカウンターに置き、男を見ながら更に問い掛ける】
【普通に考えれば失礼極まりないが、そんな事はどうでもいいとばかりに言葉を包み隠さない】

おいおい、あんたが頼んだんじゃないのか?
それに、奢って貰った所で何も出ないぞ

【コーヒーの苦さに悶える男に、軽く笑い、奢ろうとする様子に少しだけ疑いをかける】
78 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/25(木) 22:59:35.01 ID:Y7QdXlYgo
>>73
【少年の話を聞いた、その思いを聞いた、赤で生れた、しかし先祖は緑にいたと言う事】
【そしてその戦争はしたくないと言う思い】

……お前がいくら戦争をしたく無いとしても現実は戦争真っ只中、赤の者が緑に攻め
その土地を奪おうとしている、私達がそれを阻む事は当然だ…

いくらお前がそう言っても…戦争は起こっている、戦っている者がいる、其々の為にな、言葉だけでは何とでもいうことが出来る
お前の一族がそう言っていたとしても…いま起こっていることは間違えなく戦争、其れ以外の物ではない

【その言葉を完全に信じたわけではない、だが嘘を付いているようにも見えない…】
【虎のその銀色の冷たさは変わること無く、その少年の瞳を覗く、戦争など、したくないと言った少年に向かって】

【そして、その肩に担いでいた鹿を少年の目の前にほうり投げる】
【表情を変えずに、その目の前に】

…食いたければ食うがいい、だがその鹿にも家族がいた、そして私はそれを奪った
生きるためにな、必要なことだ、殺したくないから食べないでは自分が死んでしまう
そして戦争も、今渡したちが生きるために必要なことなのだ、ただ言葉で戦いたくないと言っていてもなにも始まらない
行動しなければならんのだ、戦うものがいるからこそ今の平安がある、今の平安は犠牲の上で成り立っている

…その意味が分かるか…?
今現に赤の者がせめてきているのだ、お前はそれと戦う事ができるのか?

【その半端な気持で…と最後に付け加え少年に言葉を続ける、赤に恨みがあるわけではない、だが緑を守る気持ちは有るらしい】
【その生まれは複雑だろう、だが現実は甘くはない、そんな事を少年に突きつけるように、淡々と虎は喋る】
【緑を守るということは、そういう事、赤の者を敵としてみなければいけない、とその決意を確かめるために、】
79 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sage]:2011/08/25(木) 23:02:25.11 ID:6Ia0aYWAO
>>75

おいおい、「平和ボケした中立」ってのは良いのか?
思考が纏まらない軍団は子童集団に満たないぞ

【中立派とは、和平を呼びかける平和の使者というイメージが良く見られるが、それは違う】
【実際には「戦わない」事で自分の思想を掲げて「戦う」事と同じ、つまるところの第三勢力】
【戦争を持ちかけられた第二者と、第三者。混じれば水と油も呆れる程に合わないだろう】

(感づかれたか……だが……)

【振るった「剣」に血が付く。それはゲル状の身体には混じっていく事は無かった】

【しかし、スライムが描いた軌道は、必然的に彼女の近くに落着する】
【つまり、彼女の反撃をモロに受けても仕方ないポジション】

――ケハッ!

【その為か、蹴りは気持ち良い程に決まり、強く足がめり込む】
【地面に対して踏ん張っていたか、吹き飛びこそしなくとも爽快に決まる】

【――――綺麗すぎる――――】
【それに気づけるか。もしくは“ゲル”を“蹴った”事に関する意味を直ぐに解るだろうか】

【蹴りは決まった。現に苦しそうに呻き声も上げた】
【だが、もし彼女が直ぐに足を引かなければ、ゲル状の体は足を伝って登ってこようとするだろう】
【……下心は無い】

/行ってらっしゃいです!
80 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/25(木) 23:08:56.91 ID:Eo3Yqvvfo
>>77

「いやーちょい昔に格上と戦ってね。」

【「油断してたわー!」そう言って豪快に笑う】
【そのまま置かれた蜂蜜の小鉢をグラスにぶちまける】
【自身の傷についてはあまり頓着しないようだ】

「”旅は道連れ世は情け”ってな。なに、懐は暖かいから気にすんな」

【そう言って左手で胸を叩く】
【そのまま流れでサンドイッチを頼む男】
【そのまま何か言おうとして口が止まる】

「…アンタ何たのむよ?」

【いたってマイペースである】
81 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/25(木) 23:14:18.10 ID:VlxUwXWEo
>>9

【花の香りに内包される黒の気配は、嫌悪感を催すほどに”甘い”】
【精神を侵す様に甘い香りは危険とすら思える。それが心地よいのが、恐ろしかった】


やる事があるんか……でも、一人で大丈夫なんか?
この大陸は緑が独りで彷徨くには、ちと辛いと思うけど……。


【見た目で判断するのは良くない、と思いつつも。彼女は強くは見えなかった】
【単純に肉体の差で考えれば水準以下―――とは言っても、何かしら異能を持ちあわせていそうだが】

【心配する様に獅子は頬を掻いていた。やはり同大陸の仲間だからだろうか】


戦争は酷いけど、嘆いてても何も変わらんからな。全部返り討ちにするだけや。
早く終わらせる―――……だけやったら、俺らからも攻めこんでぶっ潰したらええんやけどな。


【それができたら苦労しないが、と付け加えて苦笑する―――戦争が終わる時が来るのか否か】
【和解などは有り得ないと、獅子は思い始めていた。どちらかが滅びるまで、争いは続く】

【獅子の太い左腕が、ゆっくりと少女へと近づいて行く】

【”黒い衝動”が心にある限りは――――闘争は終わらない】


あれ―――――――……?


【目の前が真っ暗になった気がした。意識が飛んだ気がした。気づいた時には―――何故か、獅子は少女の首を絞めようとしていた】


/ごめんなさい、遅れました……ッ!
82 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/25(木) 23:19:49.01 ID:h5PYKW1so
【緑の大陸:首都ラクシュル】
【今もっとも様々な種族に狙われている大陸。その首都】
【青年は人々から逃れるように物影で息を潜めていた】
【薄茶色のセミロングの髪。特徴的な色白の肌と尖った耳、赤い瞳】
【上は黒のVネックのシャツ、白のYシャツ、灰色のジャケットを重ね着。下は灰色のスラックス】
【溢れ出ている黒の魔力から彼がヴァンパイアだと分かる】

あれこれ掻い潜ってここまで来たが
さてどうするか

【小さな声で青年は呟く】
【不法侵入で間違いないだろう】
【建物と建物の間にできた路地に隠れているのだが、ただの物影】
【すぐに見つかりそうだ】
83 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/25(木) 23:20:47.68 ID:BKtg+XPvo
>>78

俺は…
――――……。

【虎に本当に赤の者と闘えるかとの問い】
【先ほどまでの勢いが嘘の様に少年は黙り込む、きっと赤の者と闘う後悔があるのかもしれない】

!?
……!

【少年はその肉を勢いよく食べ始めるだろう。】
【邪魔さえ入らなければ奇麗に全部食べきるはずで】

俺は、本当に戦えるかは分からない…
だから俺の進むべき道を見極めてやる!

【少年の決意、それは真に自分がやるべきことを見つける事になった。】
【それは無謀とも思える目標になりえるかもしれないのだが、少年の決意は固い。】

でもさっき言った事、もしご先祖様の森を荒らすような奴がいたら俺は闘う!

【目的はまだ決まってはいないと言ったが、森を荒らす奴は誰であろうと許さないと。】
【それが虎に現時点での答えである様に】
84 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/25(木) 23:21:12.26 ID:N/SZqmFDO
>>80
そりゃあ、生きてるだけで幸運だな
格上相手は、上手くやらんとな

【笑う男に、冷静な様子で返す。行動については…うん】

“ただより怖い物は無い”とも言うぞ?

【男の言葉を逆の意味の言葉で返す、意地悪とかではなく、あくまでも冗談として】
【そして『何を頼むか』と聞かれると、「頼むのが前提か」と言ってから、メニューを流し見て】

…海藻サラダを頼む

【随分と海の生物らしい物を頼んだ】

/すみません、風呂に入って来るのでレス遅れます
85 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/25(木) 23:28:45.03 ID:BKtg+XPvo
>>83

/./(それが虎に) を (それが虎への)に修正します・・・
86 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/25(木) 23:31:52.52 ID:Eo3Yqvvfo
>>84

「体がなまっちまったからなあ。もう一回傭兵稼業も悪くねえか…」

【言いながら遠い目をして微笑む】
【そのままコーヒーを煽った】【こいつ馬鹿舌か?】

「こりゃ一本取られたな!」

【軽く自分の頭を叩き笑う男】
【そのままコーヒーを追加注文する】

「意外だな、肉系食うのかと思ったぜ?」

【そう言って手元のメニューに目を通した】

/いえいえ、ごゆっくりしてきてください(^^ )
87 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/25(木) 23:34:58.57 ID:57AxM9ADO
>>81

【ひゅるり、ひゅるり。花の香りが静かに舞う】
【汚れた岸部に咲く花は──甘い香りで獲物を誘き寄せるものなのかもしれず】
【少女に似合いの、フリルで飾られた淡い色合いの肩掛け鞄】
【そこから、底を知らぬかのように、ふわふわと糖蜜が如き甘味は流されていた】

いえ──大丈夫、です。
むしろひとりの方が、いいんです……そ、そっちの方が、動きやすいです、し──

【ダーティリィの香に影響されることなく。少女はふるふると髪を揺らしてそう答える】
【「やること」が何かか。それは語ることはなかったが──】
【それが隠密任務などであったならば、確かにひとりの方が都合が良さそうであった】
【尤も、彼女にそのような任務が出来るかどうかはまた別の話ではある】

え、えぇ──そう、ですね……
でも、緑、は……

【近付いてくる、太い腕。それに対する危機感をそれ程抱くことはなく】
【もしかしたら──撫でられることでも、期待していたのかもしれない】
【しかし────】

……、……ぅ、あ──?

【向けられた暖かい手は、気付けば自分の細首にあった】
【驚くように目を見開き。だが恐怖のせいで動くことは出来ないのか】
【彼女は抵抗することなく。抵抗出来ることなくぱくぱくと口をぱくつかせ】
【──そこから出る言葉は、悲鳴か、命乞いか……】

……っ、力──、使えば、いいじゃ、ない、です、か……
く、ぅ──、っ……強いん、です、よ、ね……
百獣の王、は──堂々と、している、べき、です、よ……

────隠れなくても、いいじゃない、です、か……
……壊すことを、躊躇う必要はない、です、よ──?

【──ひゅるり。少女から、獅子を後押しするかのように黒の魔翌力が零れ落ちる】
【苦悶の表情を浮かべる彼女。その口から紡がれたのは、助けでも説得の言葉でもなく】
【彼の行為を助長する言葉。彼の攻撃性を擽るような、それだった】

/お帰りなさいませ
/では、今日もよろしくお願いします!
88 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/25(木) 23:35:12.51 ID:t6ocHqWIO
>>79

んなもん知るか!!私は目の前の敵を斬るだけだっ!

【が、実際には今彼女は斬っているのではなく「斬られて」いる。】
【左の脇腹に斬撃を一発。傷は浅いが、確かに命中しているのだ。】
【そこから血が流れていることからも容易に理解することができる。】

わ、わわ!!何すんだ!!

は・な・れ・……ろっ!!!

【しかし南山三。蹴りが命中したが、軟体のそれに自分の足がめり込んだ。】
【それの意味するところは、あまり頭の良くない少女でも分かる。】
【皮膚に伝わる特異な感覚を感じ、彼女は左手の黒刀を「地面に向かって」振り下ろそうとした。】

【もしも振りおろせたなら、瞬間――――――少刀から放たれるのは余りにも強いため、外に飛び出す「剣圧」。】
【軽い風圧の様に、それがスライムを襲おうとするだろう。もっとも、切れ味はない。】
【あくまでも吹き飛ばそうとするだけだ。】

/お待たせしましたー!
89 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/25(木) 23:50:26.70 ID:N/SZqmFDO
>>86
なんだ、あんたも傭兵か?

【男がしみじみと呟いた一言に、異常な反応を見せて、気にかける】
【それは暗に、自分も同業だと教えている事でもあって】

今回は軽食だ、食うときはしっかり食うさ

【その言葉から考えるに、草食でもなく肉食でもなく、どうやら雑食らしい】
【ジョッキを煽り、辺りを見回して一言呟く】

…ここは色んな奴らがいるな、それこそ大陸の境無く
世界中がこんな状態になる事が、きっと平和って奴なんだろうか

【ぼんやりとそんな事を言うと、ジョッキを置いて】

/ただいま帰りました
90 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sage]:2011/08/25(木) 23:51:25.60 ID:6Ia0aYWAO
>>88

良い心構えだ
戦いを放棄した連中とは大違いだ!

【正確に言えばスライム族に顔は無い】
【無い、が、雰囲気から感情を悟る事が出来るならば、楽しそうな笑みを浮かべてるのが解るだろう】

【命中した蹴りのダメージはしかと核に届いたようだ。外見に変化は見られないから手(足)応えで感じて貰うとして、】

【スライムがまわりついたのは足であり、上半身には及ばない】
【ましてや、地面に対する攻撃を止める必要も無かった】
【無かった、が、剣圧による風圧がそれを許さない】

……!

【本来ならスライム等の軟体生物が相手の体にまとわりつくのは非常に優位】
【そこから締めるなり、溶かすなり、辱しめるなりと自由だ】
【だが、彼女に対してはリスクがデカイ。核を近くに寄せる羽目になるからだ】

【一旦スライムは彼女の足から離れ、風圧に身を任せ飛ばされた】
【振り出しに戻る結果になるが、核を刺されるリスクに比べればマシだ】

【少々飛ばされて体勢を立て直す】
【軟体故に流石に持ち直しが早いが、一瞬では無い。十分に攻勢に出れるだろう】

/お帰りなさいです!
91 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/25(木) 23:52:02.10 ID:VlxUwXWEo
>>87

【ウォービーストの大きな腕が細い首を掴んでいた――おかしい】
【そんなつもりは無かったし、無意識に頭でも撫でようとしていたに違いない】

【違いないのだが、現実として自分は少女の首を締め、徐々に力を入れていた】
【止めるべきなのに、止めなければいけないのに―――何故か、身体が言う事を聞かない】


ま、待って……あ、れなんやコレ―――……は、はは?
堂々と、お嬢ちゃん殺せって……壊せって、言うてんの……?
そうか、お嬢ちゃん……黒、やろ……びしびし、感じるわ……追手か、追手なんか。

俺の邪魔するんか――――あぁ、ほな、殺さなあかん……かな?


【ぐっ、と少女の言葉に呼応する様に力を込めはじめた。このまま全力で握れば少女の首の骨は】
【まるで小枝を折るように”ポキリ”と折れてしまう―――内に潜む得たいのしれない感情が暴走する】

【[ピーーー]。敵は[ピーーー]。居場所を奪うものは[ピーーー]。殺し、破壊し、虐殺し、殲滅し、血を血で洗い”戦争終結”とする】
【黒に染められて、黒を思い出して、緑を黒に変えて、緑を黒に戻して―――獅子は、少女の首を思い切り】


待て、待て待て待て待て待てや―――――……ッ!!!!


【右腕を振りかぶった。籠手を装着した拳は、少女に向かう事無く獅子自身の顔面を殴っていた】
【右拳から伝わる衝撃は無理矢理に少女の首を離す要因となった――― 一歩、二歩と後退り】


はぁ、はっ、はぁ……ご、めん……俺、何してん……。


【膝をついて、息を荒らげながら震える左腕を右手で摩る。何がどうなっている―――飲み込まれたか?】
【本能的に破壊を、虐殺を望んでいるのだろうか。そう考えただけで獅子の表情は真っ青になっていく】

【巨躯を縮こまらせて、少女を見上げて―――獅子は少女を不安と恐怖と謝罪の入り混じった双眸で見つめていた】
92 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 00:03:30.29 ID:UYfQDuLvo
>>83
【赤に生まれ、そこで育ち、その敵対する緑を守りたいと言う少年】
【それはとても難しい事であろう、緑とて、攻めこまれているだけでは無いのだ、こちらから攻めることもある】
【敵の大陸自体に恨みを持つものもいる、怒りをもつものもいる、その時になって少年は何を思うのだろうかと…そう考えながら】

…覚えておくがいい、今は戦争だ、それを決して忘れないことだ
甘えなど通用しない事など多くある…緑側につくのならば、それを忘れるな

悲しいことも多く有るだろう、戦争はそういう者だ
今はお前の言葉を信じる事にしよう、

森をまもる守護者が増えるのはいい事ではあるからな…
何があっても心を強くもて今の気持ちを忘れないことだな…言葉ではなく、これからの行動でそれを示してみろ

【生まれが複雑な者に対する虎の忠告?なのかは分からない、だがその迷いが悩みがこれから少年の心をどういかせるのか】
【これからの戦争でなにを思わせるのか、半端な心ではその信念を直ぐ様折れるであろう、何をするべきなのか分からなくなる、そんな事にもなるかもしれない】
【落ち着いた声、冷たい声、それは変わらず少年に向けられる、その肉を貪る、がむしゃらに食べる少年を見つめて】

…お前が戦わなくとも誰かが戦う、戦わなければいけない
戦うことは進むことだ、決して停滞は許されない、その意思が本物であるならば、己の思うがままにやってみろ、

それで出した答えは私は否定はしない、だが…緑の大陸に不利益なことをやらかすのであれば私はそれを阻む、これから先何があるかは分からない、
今はお前の事は信じるが…これからの事はなんとも言えない、

悩める少年よ…私からはそれだけだ

【自身と敵対するなら容赦はしない、だが少年の考えを強制することもしない、説教らしい言葉に聞こえるかも知れない】
【だけど、ころえは虎の思い、押し付けている訳ではない、それをどう捉えるかは貴方しだいなのである】
93 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/26(金) 00:06:58.63 ID:neaTJDedo
>>89

「”元”だよ。ってお前も傭兵かよ」

【苦笑いを浮かべて2杯目のコーヒー(in蜂蜜)を煽る】
【どこかさびしそうな感じを出して】

「ま、そりゃそうだな。仕事柄こだわれねーし」

【理解には難くない答えだ】
【傭兵がまともな飯を配給されることはまず無い】
【言いながら頭の中で一番まずかった食事を思い出し苦い顔をした】

「”俺らが生きながら失業するのが平和が来た時だ”」
「…傭兵の時のリーダーの言葉だよ。」

【男もまた客を見ながら答える】
【元傭兵として平和に考える彼の意見には同意できた】
【少なくとも男が所属していたチームの考えでもあったからだった】

/おかえりなさい!
94 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/26(金) 00:08:17.08 ID:neaTJDedo
>>89

「”元”だよ。ってお前も傭兵かよ」

【苦笑いを浮かべて2杯目のコーヒー(in蜂蜜)を煽る】
【どこかさびしそうな感じを出して】

「ま、そりゃそうだな。仕事柄こだわれねーし」

【理解には難くない答えだ】
【傭兵がまともな飯を配給されることはまず無い】
【言いながら頭の中で一番まずかった食事を思い出し苦い顔をした】

「”俺らが生きながら失業するのが平和が来た時だ”」
「…傭兵の時のリーダーの言葉だよ。」

【男もまた客を見ながら答える】
【元傭兵として平和に考える彼の意見には同意できた】
【少なくとも男が所属していたチームの考えでもあったからだった】

/おかえりなさい!
95 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 00:08:33.09 ID:n1nKe83DO
>>91

あ、が──、……っ、
……わ、私、は──、エリス
み、緑の大陸、のっ……、じ、獣人、なんです、から……っ

【──解答が、食い違う】
【黒かと問われたから、緑だと。己の種族を答えたのかもはしれないが】
【それにしてもこの状況下。命の危機を目前にした者の紡ぐ言葉では、なかった】

【締まっていく首。徐々に呼吸が出来なくなっていく感覚がした】
【確かな恐怖が背筋に奔り──このままでは、死ぬかもしれないと思ったが】
【「このままでもいい」と思う、自分がいた】

     【「────、…………、」】

【何を紡ごうとしていたのだろうか】
【少女の口が、またぱくぱくと小さく動くも──音が漏れることはなく】
【ひゅうっと、苦し気な呼吸音がたった一度風に紛れ】


……っ!げっ、ごほっ──、、ぐ、っ……!

【──唐突に、喉に空気が戻ってくる】
【込み上げてきた異物感をどうにかするため、少女は首を押さえてげほげほと深く咳き込み始める】
【そして少しばかり体力を消耗したかのような表情で、獅子へサファイア色の視線を向け】

っ……、あ、あ、の──、どう、したん、です、か……?

【──それは果たして、本当に心配を表す言葉だったのだろうか】
96 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/26(金) 00:12:32.06 ID:9j6NYV5IO
>>90

ふん…戦えなかったら死んだほうがマシだな!

【三度の飯より戦闘を好む彼女は、その粗暴な物言いや態度からはとてもエルフとは思えない。が、】
【どの種族でも一律に「例外」というものは存在する訳で。当人はあまり細かく考えていない様だった。】

【もちろん、スライムには顔なんてものが存在しないため、】
【少女はその表情の様なものを読み取ることはできないが、】
【しかし、相手もこの「戦い」を楽しんでいる様に思えた。】
【もし顔がついていたら笑っていることだろう。】
【それも穏やかな微笑みではなく、獰猛な戦士のそれである。】

遅い遅い!!こっちの番だ!!いくぜええっ!!







《我流剣術「参ノ輪」―――――――――――金砲華=t







【相手が態勢を立て直したと同時に、大きく刀を横に一閃―――――刹那、放たれるのは「斬撃」そのもの。】
【真っ白の三日月のようなそれが、横向きで低く、相手目掛けて唸りながら接近して行く。】
【とはいえ、その速度は見切れないものではなく、】
【相手の対応によっては回避、迎撃も十分可能である。】
97 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/26(金) 00:14:32.21 ID:neaTJDedo
>>95
/すみません2重に書き込んじゃいました…
98 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/26(金) 00:14:43.76 ID:tRBBn1nko
>>92

それは俺にだって分かっている!
だが分かってくれ!赤の者にも心の優しい奴はきっといる!
森を愛する奴だっているはずだ!俺のように…

【悲しい事もあるのが戦争だと教えられ、少年も強がりも含まれているだろうが分かっているつもりだと】
【そして僅かかもしれないが、赤の者の中にも森を汚し緑に敵対する奴ばかりではないと説明して】

戦わなければならない…それも分かっているんだ……。

【戦争は字の如く戦いである、それは当り前の事なのだろうが少年は無闇に戦闘は避けたいと言う気持ちが強い】
【戦うことは進むことだと、すなわち成長するには戦わなくてはならないと言う事だと少年は思って】

――――。
……俺は自分がどこまでやれるか知りたい…!

【少年はしばらく黙りこんだ後、自分の力がどこまで通じるか試してみたいと】
【まるで手合せでもお願いするかのように虎の方を見て―――――。】
99 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 00:15:46.09 ID:0CBopkLPo
/>>82まだ募集中です
100 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 00:16:58.51 ID:0CBopkLPo
/>>82まだ募集中です
101 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/08/26(金) 00:17:12.03 ID:DTY27cTeo
>>95

【頭が真っ白だった。今、自分は何をしようとしていたのだろう】
【無意識に手が伸びて、直ぐに離せばいいのに離せなくて、力を入れて】
【黒の気配を少女から感じた途端、更に力は強くなって―――自分が自分じゃないような】


……………くそ、俺は……。


【少女の咳き込む様子を見て奥歯を噛み締める。ぐっと押し込めるように、何かを】
【気を抜いてしまったからか、安堵してしまったからか。内側から染められてしまった】

【少女は許してくれるだろうか、怒ってないだろうか―――やらかした、と胸が痛くなる】


どう、したんやろうな……分からん、分からんねん……。
お嬢ちゃん……から、黒の気配がビシバシ来て……そしたら殺さなあかん、と思ってもうて。


【少女の問い掛けに”違和感”を感じつつも、掠れた声で返答した―――今も、震えは止まらず】
【膝をついたまま息を整えつつ気を張り詰めていた。自分が自分である為に、踏みとどまる様に】
102 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sage]:2011/08/26(金) 00:28:03.42 ID:jylk8K8AO
>>96

成る程、故にこうして遠慮なく刃を合わせられるのだなァ!

【彼は戦いを楽しんでいる、というのは半分正解だ】
【というのも、彼が戦うのは単に祖国、黒の大陸の為であり、】
【相手を一方的に虐殺したり、また敗走を余儀なくされた時の追撃をよしとはしない】
【戦士らしくないといえば否定は出来ない、悪く言えば甘ちゃんなのだ】

【だが、戦う事に喜びを感じない訳ではない】
【どちらかと言えば、猛者と刃を交える喜びが強い、武将的な気持ちなのだ】
【その為、彼女の感じた猛々しい雰囲気が、正に当てはまるのだろう】

――――!!

【もしこれをコミカルに表すなら、スライムの頭上にドクロマークが浮かんでいる状態】
【つまり「不味い」と感じた状態だ】
【攻撃は横一閃。しゃがめば避けられる。だが、それでは駄目だ、防戦一方だ、と】
 メタル・ファイバー
(“剛製戦衣”!)

【L字に伸びた“剣”を縦に構え、更に上半身を硬質化、】
【何とわざと剣圧波を受けながら、彼女の方へと駆け出したのだ】
103 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sage]:2011/08/26(金) 00:30:46.41 ID:jylk8K8AO
>>96

成る程、故にこうして遠慮なく刃を合わせられるのだなァ!

【彼は戦いを楽しんでいる、というのは半分正解だ】
【というのも、彼が戦うのは単に祖国、黒の大陸の為であり、】
【相手を一方的に虐殺したり、また敗走を余儀なくされた時の追撃をよしとはしない】
【戦士らしくないといえば否定は出来ない、悪く言えば甘ちゃんなのだ】

【だが、戦う事に喜びを感じない訳ではない】
【どちらかと言えば、猛者と刃を交える喜びが強い、武将的な気持ちなのだ】
【その為、彼女の感じた猛々しい雰囲気が、正に当てはまるのだろう】

――――!!

【もしこれをコミカルに表すなら、スライムの頭上にドクロマークが浮かんでいる状態】
【つまり「不味い」と感じた状態だ】
【攻撃は横一閃。しゃがめば避けられる。だが、それでは駄目だ、防戦一方だ、と】
 メタル・ファイバー
(“剛製戦衣”!)

【L字に伸びた“剣”を縦に構え、更に上半身を硬質化、】
【何とわざと剣圧波を受けながら、彼女の方へと駆け出したのだ】
104 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 00:31:49.21 ID:UYfQDuLvo
>>98
ああ、だから今お前と話しているのだ
お前のような者ばかりであれば戦争も起きることは無かっただろうな…
まずは現実を見つめることだ…客観的に見るのは私も難しい、どうしても緑の大陸を中心に思ってしまう
お前だからこそ…赤、緑に挟まれているお前だからこそ見えることもあるだろう…そういう事だ…

【虎はあくまで緑、それが中心なのだ少年とは生れた環境もその境遇も違う、価値観も違うだろう】
【だからこそ、聞いて欲しかったのかも知れないのだ】


進むこと…自分と戦うこと、葛藤すること、それに勝利すること
負けたとしてもそこから這い上がること、後退、停滞、それは許されない…此れ以上言葉では現せないようだ

お前の意思…俺に見せてみろ…

【その眼差しに虎は羽織っているそのローブを脱ぎ捨てた】
【そこにあるのは全身を覆う毛皮銀色に輝く白、そしていたるところに巡るのはその虎の証、虎縞】

【その毛皮の上からでも確認できる筋肉の造形、それは少年と同じか、鍛え抜かれたその肉体が確認出来る】
【下半身には鉄のレギンス、上半身にはアーミーサスペンダー、大小の曲刀が2本そこに存在する】

そのお前の意思を私にぶつけてみるがいい!
105 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sage]:2011/08/26(金) 00:32:57.91 ID:jylk8K8AO
/連投失礼しましたorz
106 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 00:35:54.41 ID:n1nKe83DO
>>101

【少女は──エリスと名乗った彼女は、しばらく喉元の違和感を確かめるかのように首へ片手を当てていたが】
【やがて呼吸が落ち着けば。そのサファイア色で、彼の瞳を覗き込もうとしていた】
【──深い深い、澄んだ泉のような色】
【深渕が──百獣の王に、ゆるりと近寄ろうとしていた】

……、黒の人、敵だから──仕方、ないです
戦争中だから、尚更だと、思います。
────、あの

【怒りの感情も、許しの言葉も表に出さぬまま、少女は紡ぐ】
【仕方ないんだ、しょうがないんだ。そんな言葉を、紡ぎ】


     ────いいんじゃ、ないですか?


だって……敵じゃない、ですか
守るばかりじゃ、つらいです、よね
大陸に縛られてばかりじゃ、苦しいです、よね

──本当は、戦いたいんじゃない、ですか?
緑は、攻められてばかりです……どうして、守りに徹するんです、か──?


……、敵を、黒を斬り裂けば、きっと、楽になれる、のに──


【──そっと、金色の彼女は語り掛ける】
【守るばかりではつらいと。もっと戦えば──楽になるんじゃないかと】
【絞められた首の感触を思い出しながら、彼女はそっと語る】
107 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/26(金) 00:39:59.77 ID:9j6NYV5IO
>>102

くっ…こいつ以外と…!!

【最初はやはり、見くびっていたのだが、戦ってみてその本質が分かる。なるほど強い。】
【そもそも、最初のフェイントから、その頭の良さ、というか、柔軟性、というか。】
【そういった戦況把握におけるステータスの高さを伺いしることができた。】
【例えるなら機械のような精密さか。しかも、それにとどまらず、】


な――――――――なにいいいい!!?真正面から「受けた」だとお!!?


【そう、「大胆さ」も持ち合わせている。少女は斬撃を飛ばすとき、】
【それを避けるだろうと思っていた。ゆえに刀はおお振り。】
【まさか先陣を切ってそれに正面から突っ込んでくるとは思わない。】

【とっさに黒刀を手元に戻すので精一杯である。】
108 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 00:41:52.53 ID:X3Hc4jUDO
>>93
俺は今現在も傭兵だ、どっち着かずでやってるさ
こんな事していられるのも、中立である青の大陸に産まれたからかね

【ふぅ、と、遠くを見るような様子で考える】
【時には緑と白、時には赤と黒の陣営として、雇われて言われるままに戦ってきた】
【実際の所、領地だのなんだのはどうでもいい。そう考えられるのは、自分がそういう国に産まれてないからかと】

…だとしたら、平和は来なくていいな、俺は食いっぱぐれは御免だ
おまけに、居場所も無くなるからな

【ジョークにしてもブラックな言葉を吐いて、目の前に置かれた海藻サラダに手を付ける】
【傭兵として、金を貰い戦い続けてきた彼にとって、既に戦場が居場所であり、戦いが存在する理由に近くなっていた】

/すみません、パー速が重くて遅れました
109 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 00:43:33.85 ID:X3Hc4jUDO
>>93
俺は今現在も傭兵だ、どっち着かずでやってるさ
こんな事していられるのも、中立である青の大陸に産まれたからかね

【ふぅ、と、遠くを見るような様子で考える】
【時には緑と白、時には赤と黒の陣営として、雇われて言われるままに戦ってきた】
【実際の所、領地だのなんだのはどうでもいい。そう考えられるのは、自分がそういう国に産まれてないからかと】

…だとしたら、平和は来なくていいな、俺は食いっぱぐれは御免だ
おまけに、居場所も無くなるからな

【ジョークにしてもブラックな言葉を吐いて、目の前に置かれた海藻サラダに手を付ける】
【傭兵として、金を貰い戦い続けてきた彼にとって、既に戦場が居場所であり、戦いが存在する理由に近くなっていた】

/すみません、パー速が重くて遅れました
110 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/26(金) 00:48:20.83 ID:tRBBn1nko
>>104

現実……絶対に俺は・・・!

【少年の手合せの懇願…。それは虎にも伝わり、現実を見届けるのだとさらに深く決心】
【虎の鍛え抜かれた肉体を見て少年の闘士が高まっていく――――】


いくぞっ!

【少年の真紅の瞳の中心に金色の光が宿る。その天をも見据える様な輝眼で虎の瞳を捉えて―――。】
【左の掌を前に据え、右の掌を右腰の横辺りに置き独特の構えを取る。】
【少年の体内で陰と陽の気が練り込まれていき、戦いの用意は万全だ。】


ハッ!

【少年は迅速な速度で駆けて後ろを取ろうとするだろう。】
【先祖の獣人譲りの身体能力と彼の一族が編み出した気を利用し、併用する事によって可能にさせている】

『――灼炎拳――!!』

【後ろへと回り込む事に成功したなら振りむく回転を生かして、掌に炎を纏わせた正拳を放とうとするはずである。狙いは背中の中心部】
【自分より巨体と力を持つであろう相手、正面からでは分が悪いのだと直感した。】
111 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/08/26(金) 00:55:06.26 ID:DTY27cTeo
>>106

【目と目が合った。澄んだ泉の如く、サファイアの双眸は】
【どこか飲み込まれそうで、見透かされていそうで――思わず目を背けた】


仕方ない……って、そんな……ッ!


【狼狽した。肯定しないで欲しかった、否定して欲しかった】
【咎めて欲しかったし、止めて欲しかった―――なのに、何故、助長する?】

【敵ばかりという言葉には頷かざるを得なかった。黒のとり残されて数日、敵だらけ】
【説得を試みた。戦闘回避も試みた。しかし何れも意味をなさなかった。見つかれば、殺し合い】

【最初は手加減していた。気絶程度だった。その数が十を超す頃には殺害に至ってしまっていた】
【少女の言葉は耳元に纏まりつくように、その光景をフラッシュバックさせて―――獅子の中の”黒”が疼き出す】


戦い……たくなんか、ないッ!平和が、良い……殺して、殺しあう……なんか……あかんッ!


【目に映るのは籠手。誰の血が付着している。衣服に染み付いた血の匂いは誰のモノだ。矛盾している】
【本当は戦いたいのか、破壊を楽しみたいのか、生命を弄びたいのか―――”そうだろ、ライオネル”】


俺は……違う、黒じゃない、緑や……ッ!ライオネルや、俺はライオネルやから違うねん、違う……ッ!
クソ、俺は、俺は俺は俺は俺は、誰なん……はぁ、はぁ、はぁ……っ!


【錯乱していた。自分が誰なのか分からない。こんな自分は自分じゃない――崩れて行く、自分が】
【知らない記憶が流れて来て。化物が暴虐の限りを尽くしていて、赤の世界で雄叫びを上げていた】

【限界、だった。だから逃げるしかなかった。一分、一秒たりとも”この大陸”にいたくなかった】
【獅子は走りだす。少女を突き飛ばす形で、港町へと全力で走りだしていた―――その姿は、逃げるだけの姿】

【勇猛さなど何処にも無い。いつもの彼は消え失せていた、維持出来なくなっていた】
112 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sage]:2011/08/26(金) 00:56:25.52 ID:jylk8K8AO
>>107

くッ……!

【ゴリゴリ、と硬質化した体が剣圧波に削られていく】
【固さには自信があったが、金属も疲労すれば柔くなるように、いくら固くてもダメな時はダメなのだ】
【しかし、一撃で真っ二つにはならない自信があった為、ここまで大胆な行動に出れたのだ】

【ブ――ワッ……】

【剣圧波を強引に押しきったせいで、多少というか結構体が抉れている】
【ヒトでもスライムでも結構な重傷。だがそれに臆する事は無かった】

これでッ!

【そして近づいた彼が取った行動が、最初と同じ、弧を描いた行動】
【今度は彼女の右側からとは言え、同じ攻撃故、いなすのは容易いだろう】

【しかしそれが同じ内容ならばだ】

終ェだッ!

【そこから振るわれる“剣”は、彼女の刀の鍔を狙っていた】
【つまり武装解除。本体では無く、立て直したばかりの武器を弾こうとした訳だ】

【もしそれが成功したならば】
【慣性に一テンポ遅らされ、鎚状に固め、遠心力によって大回りに加速した尾部が遠慮無く彼女の右脇に飛んでくるだろう】
113 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 00:58:46.09 ID:0CBopkLPo
【緑の大陸:首都ラクシュル】
【今もっとも様々な種族に狙われている大陸。その首都】
【青年は人々から逃れるように物影で息を潜めていた】
【薄茶色のセミロングの髪。特徴的な色白の肌と尖った耳、赤い瞳】
【上は黒のVネックのシャツ、白のYシャツ、灰色のジャケットを重ね着。下は灰色のスラックス】
【溢れ出ている黒の魔力から彼がヴァンパイアだと分かる】

あれこれ掻い潜ってここまで来たが
さてどうするか

【小さな声で青年は呟く】
【不法侵入で間違いないだろう】
【建物と建物の間にできた路地に隠れているのだが、ただの物影】
【すぐに見つかりそうだ】
114 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/26(金) 01:00:56.72 ID:neaTJDedo
>>108

「こっちは緑の大陸生まれだよ 異端視されて傭兵に成らざる得なかった。」
「いい仲間に出会えたが、その分別れはつらかったよ」

【彼もまた過去の感傷に浸る】
【所属していた傭兵グループは他とは違ったものだったが戦ってきたのは同じだ】
【そのため、敵も少なくは無かった】

「それが普通さ、俺らみたいな奇抜な考え方しなくてもいい」
「現状じゃ無理があるからな…」

【現状で平和になれば傭兵や軍人たちは居場所が無くなる】
【それらの統制を整えるような有能な指導者は男の知る限り存在しなかった】
【おそらくサンドイッチの苦さは中のレタスだけが原因ではないだろう】

/なんか2ch全体が落ちてるみたいです…
115 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/26(金) 01:02:57.37 ID:neaTJDedo
>>108

「こっちは緑の大陸生まれだよ 異端視されて傭兵に成らざる得なかった。」
「いい仲間に出会えたが、その分別れはつらかったよ」

【彼もまた過去の感傷に浸る】
【所属していた傭兵グループは他とは違ったものだったが戦ってきたのは同じだ】
【そのため、敵も少なくは無かった】

「それが普通さ、俺らみたいな奇抜な考え方しなくてもいい」
「現状じゃ無理があるからな…」

【現状で平和になれば傭兵や軍人たちは居場所が無くなる】
【それらの統制を整えるような有能な指導者は男の知る限り存在しなかった】
【おそらくサンドイッチの苦さは中のレタスだけが原因ではないだろう】

/なんか2ch全体が落ちてるみたいです…
116 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/26(金) 01:10:16.69 ID:9j6NYV5IO
>>112

ちっ!!剣圧に突っ込むたぁ―――――正気の沙汰じゃねえなあ!

【進んだ剣圧は、相手を超えてその後ろへ。】
【大きな木を文字通り「両断」して散った。】
【重低音と共に、斬られた木の上部が倒れる。】

【結構な大木を斬り裂いた辺り、その威力を推察することができる。】

はっ!どこ狙って―――――――――――!?

【――――――ガキンッ☆】
【「しまった」…その言葉を少女が思い浮かべたときにはもう、】
【刀を持つ左手に鈍い衝撃を食らっており、大きく態勢を崩していた。】

【普通なら痛みと痺れから手を離してしまうところだろうが、】
【それをしないのは剣士としての意地である。気持ちだけで得物を持っていた。】

ちく―――――――――ぐああっ!!!

【とはいえ、かちあげられたような態勢。】
【刀を弾かれたのとほとんど同義であるため、追撃の尾も当然直撃する。】

【顔を歪め、少女はそのまま後方の大木に叩きつけられた。】

うへえ…こりゃだめだ……降参っ!!

【力なく木に寄りかかり、少女は相手に向かって言葉を紡ぐ。】
117 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 01:11:12.72 ID:UYfQDuLvo
>>110
【少年が駆けるのをその瞳は捉える、その動きからして正面から衝突してくる訳では無さそうだ】
【獣人であるその動きはやはり以上な物…だが…この者も獣人、ウォービースト、その純潔な虎の者】
【その身体能力は高い者】

ーーーわざわざ当周りしてどうするのだ

【少年は虎の背後には回れるだろう、だがその行動に虎は追いついたのだ】
【その拳を入れるその間近、その体を反転させるほどの力はある、少年は後ろに回った、だが虎はその上半身を捻りその攻撃を肘で受ける】
【強靭な肉体だからこそなせる技、強靭な肉体の鎧を見に纏っているから受けれる物】

ーーグッ……
【しかしダメージは受けないわけではない、肘による防御、その一点での防御、それは虎を怯ませるまでは行かないがダメージは通るのだ】
【一瞬表情が苦を見せたが、その次の行動攻撃に繋げるだけの余裕は見せた、】

【その右に体を反転し肘でガードしたその姿勢から、その右腕を相手に叩きつけようとする、所謂裏拳、その体重移動による衝撃を叩きこもうとする】
【だがその前のダメージにより威力は少々抑えられているようだ、その一撃が拳が少年に放たれる】

【因みにその炎は肘、面積が狭いところで受けた事もあり、その全身が燃えることは無く、その肘の部分の毛が多少燃えて、そのまま消えたようだ】
【その様子を見れば、その毛皮にほんの少々の防火効果があるのかもしれないと予想される】
118 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 01:12:15.74 ID:n1nKe83DO
>>111

……戦わなきゃ、死んでしまいます
殺されたくなければ、[ピーーー]しか、ないじゃないですか──
生きるため、です。仕方ないじゃ、ないですか

だって──あなただって、生きるために命を食べるでしょう?

【戦いを厭う──そんな感情を萎えさせるかのように】
【平和を願う──そんな願いを否定させるかのように】
【命の存在しない、清すぎる泉の如き視線で、彼女は言葉を紡ぐ】

……戦いからは、逃れられない、です。
そう、でしょう?違います、か──?

【ふわり、ふわり。ダーティリィの甘ったるい香りが、漂っていた】
【彼の心を優しく抱き留めるかのように。拒絶をしないかのように】
【とろりと──ひとつ呼吸するだけで蕩けそうになる香りは】
【ただただ、その場に精霊のように存在していた】

【そして──彼女は、言った】


     ────ねぇ、ライオネル、さん

     あなたは、「黒」なんじゃ、ないです、か……?


【走り去る彼を追う力は、なかった】
【犬の獣人と、獅子の獣人──脚力の差は、あまりにはっきりとしすぎていた】
【だからこそ。身体ではなく言葉で、彼を追い掛ける】
【その言葉が彼に届くよう。歪な願いを、込めて】
119 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/26(金) 01:18:24.95 ID:IyU9XYUpo
>>113

「……こっち、か。」

ざり、ざり。路地裏を歩く、足音が響く。
そこにいるのは、焦げ茶色の体毛に覆われた、獣人。
容貌は未だあどけなく、人間にして中高生程度と予測出来るだろうか
その慎重な足取りとひくひくと頻繁に動く鼻。少年が今何をしているのか、想像に難くない

獣人、その中でも犬種である彼の鼻が”侵入者”の臭いを嗅ぎ付けていたのだ。
ヴァンパイアの青年が何か行動を起こさなければ少年は、彼の隠れる建物の辺りまで歩みを進めるだろう
120 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 01:23:02.09 ID:0CBopkLPo
>>119

【足音が耳に入ると、ヴァンパイアは物影から少しだけ顔を覗かせた】
【視界に入るのは獣人。緑の大陸ならば特に珍しくもない】
【青年にとっては、都合は良くないのだが】

(どうすっかな。また戦うのもな)

【飛び出して逃げるのも選択肢の一つだった】
【しかし相手は路地側から来ている。逃げるとしたら表通りになるわけだがそんなことをすれば獣人一人どころではない】
【戦うのは嫌だったがひとまず様子を見つつ、動かないことにした】
121 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 01:25:10.16 ID:X3Hc4jUDO
>>114
出会いがあれば別れもある、出会いが良ければその分別れも辛いもんだ。大事に心にしまっておきな、その出会い
…ほぼワンマンでやってる俺が言える事ではないがな

【口の近くにある小さなハサミ…食事用のハサミで海藻サラダを掻き込み、ジョッキを一気飲み】
【空いたジョッキを、カウンターに置くと、氷がカランと音を鳴らした】

まあ、なる時になるべき奴がそうなるさ、俺みたいな一端の傭兵は気にせずやってればいい

ごちそうさん、次にいつか会ったら今度は奢ってやるよ

【「会えるかは解らんがな」、そう言って、彼は椅子から立ち上がる】

俺の名前はザリガノス、まあ覚えていてくれ
俺は仕事を探しに行くが、出来れば戦場以外で、また会おうじゃないか

【名前を言って、ぼろ布を体に巻き付けると、挨拶も短く店を出る】
【戦場以外で…それはもしかしたら、一人の傭兵の、小さな友情の証の言葉なのかもしれない】

/レス遅れてしまいますし、時間もいいのでここまでという事で。勝手ながらお疲れ様でした
122 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/08/26(金) 01:26:46.31 ID:DTY27cTeo
>>118

【走りだした。少女の言葉など聞こえるはずもないし、聞きたくもない】
【緑だったが、本質的に彼女は黒な気がする―――だから、拒絶反応が起きた】

【きっとそう、自分が壊れたのでは無く、当然の反応だったのだ。何も可笑しくはない】
【肯定する。目を逸らす。見て見ぬふりをする―――自分は緑で生まれた純粋な、緑】


逃げてない、逃げてない逃げてない……違う、殺したくて殺してんや、ない……ッ!


【聞きたくないし、聞こえたはずもない。けど、聞こえた―――だから、呪詛の様に繰り返していた】
【心に余裕が無くなっている、というのは恐ろしいものだ。いつもなら笑い飛ばせるのに、どうして】

【走り去る。少女の言葉が聞こえない様に―――早く、疾く、速く、この大陸から脱出するんだ】


          『ねぇ、ライオネル、さん』

    『あなたは、「黒」なんじゃ、ないです、か……?』


【その言葉は獅子の心に凶悪な種を植えつけるのに、十分すぎる程の言葉】
【聞こえたはずが無いのに、香りに乗せられて言葉は耳に届いた―――否、拾ってしまった】


【幼い頃から、緑で生まれ育った。身体もウォービーストであり、純正の”緑”なのだ。だから、そんなハズない】
【だが両親が居ないのは何故だろう。誰が自分を産んでくれたのだろう。腕、背中のツギハギはなんだろうか】
【朧げに刷り込まれた記憶は誰のモノ。黒い感情は”どこ”のモノ――――暗転、点滅、記憶の濁流、嘔吐感】



【全力で何も考えずに走った。青への貨物船へ乗り込むのは、容易であった。ニ、三匹の乗組員に見つかったが問題無かった】
【否応無しに殺した。殺そうとしてきたからだ。驚いていたが、きっと殺そうとしていた―――……黒だったか、青だったか】

【血塗れで、倉庫に隠れた。そのまま頭を抱えて、倉庫の隅で小さくなった。やっと帰れる、やっと自分を取り戻せる】
【緑に帰ったら釣りをしよう。酒を飲もう。いつもどおり、いつもどおりに―――そうだ、自宅に久々に戻るとしようじゃないか】

【ぐるぐる、濁った頭で平穏を望んでいた。獅子を乗せ動き出した貨物船。生きて帰れたが、果たして”ライオネル”は”死んで”いないのだろうか】


/わーい、お疲れ様です!
123 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/26(金) 01:30:17.46 ID:tRBBn1nko
>>117

くそッ!

【少年の攻撃、それは普通の者なら反応する事も難しい者だったが】
【相手も獣人、反射神経も同じく高い訳で。】
【迫りくる裏拳を確認して両腕を十字に組んで受け止めその衝撃を生かして後退】

【炎の効果も多少の毛を燃やすだけに終わり、炎は効果的でないと知って】

やっぱり裏をかくのは通用しなかったか……
でも……俺は負けない!

【少年の瞳の金色の光がさらに濃くなる。】
【そして何を考えたのか虎に背後を見せたのだ】

俺はおめぇの背後を攻撃した。
次はアンタの番だ。

【何を考えているのだろうか。先ほどまでは虎との戦いに背後をつくという戦法を見せたが】
【今度は逆に自分から背後を晒している、これは少年の攻撃がそこまで効果がなかったという諦めからなのか】
【それとも先ほどの決意――――少年には何か策でもあるのだろうか】
124 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sage]:2011/08/26(金) 01:33:23.94 ID:jylk8K8AO
>>116

【若干空を舞う形になっていたスライムは、地面にベチャっと叩きつけられる】
【ズズッ、とおむすび型に戻り、ちらっと両断された木を見やる】

【良く耐えれた物だ。と思うと同時に、スライムは一つの結論を固めていた】
【やはり、これは凄い、とだ】

……剛の剣に頼りすぎだな
力が強いのは大きな強みだが、剣を振るうならばもう少し柔らかくてもいいんじゃないか

【彼には降参した相手を追撃しよう等という思考は無かった】
【だが、少々このスライムには抜けた所があり、良かれと思って言葉をかけた】
【それが十二分な追撃となるのは想像に難くない】

だが、剣圧波は素直に尊敬出来る
それこそ剣“で”戦うのでは無く、剣“と”戦えている証拠だからな

【それは、横一閃の剣圧波の時に思った事だった】
【自分も“剣”を振るうが、剣圧は出せても、それを飛ばすことは出来ない】
【まさしく使い手と剣が信頼し会っている証拠だ、と】
125 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 01:36:16.23 ID:n1nKe83DO
>>122

【街へと消えていった、獅子の獣人。ライオネルと自分で言っていたが、果たしてそれは彼の名で合っていたのだろうか】
【そんな、どこか的外れな不安を抱きながら】
【花の香りがする鞄を、彼女はそっと抱き締めた】


……逃がし、ちゃいまし、た
申し訳ない、です──ご主人、様……。


【ひゅるり。彼女のサファイアの瞳に、鮮やかなルビー色が混ざり込む】
【すると彼女は鞄に込める力を少しばかり緩め──誰かと会話しているかのように、虚空を見つめる】

あ────、ぅ…………
そう言ってくださる、と……ありがたい、です
ごめん、なさい──、ごめん……なさい────

【「ごめんなさい」】
【彼女は何度も、謝罪の言葉を口にしていた】
【それは果たして、誰に向けられたものだったのか】
【──ルビーの明かりは、もう、消えていた】

/わー、お疲れさまでした、ありがとうございました!
126 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/26(金) 01:39:10.73 ID:IyU9XYUpo
>>120

【青年が選択したのは、待ち。】
【従って獣人の少年は漂う匂いを辿り、段々と相手の潜伏する建物に接近して行く】
【此の距離ならば腕に嵌められた古めかしい少年の篭手や、隙無く光る鳶色の眸が視認出来るかもしれない】

【このまま何も無ければ、今度こそ少年は侵入者を発見するに至るだろうが、然し】

『オイテメェ、こりゃどういう――――ッッ!!!』

【突如響く、男の怒号とものの砕ける音、表通りからだ。】
【一瞬それに気を取られ、少年の視線が、意識が、今此の場から表通りの方へと向けられる】
【決定的な隙、である。】【邂逅するのはどんな状況か、それともしないのか。それは完全に、青年に委ねられた】
127 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/26(金) 01:42:44.41 ID:neaTJDedo
>>121

「確かにな。だが一人の方が今の俺にはうらやましいよ」

【5杯目のコーヒーを飲みながら笑う】
【氷が鳴る音を微笑しながら聞いている】

「会えるかわからねえじゃねえよ、会うんだよ。」

【「そうじゃねえと奢ってもらえないからな!」】
【豪快に笑い飛ばす。彼なりの励ましだろう】

「安心しろ、戦場はこりごりだ」
「俺はN、名前なんか昔になくしたよ」

【戦友が出て行く姿を微笑みながら見送っていた】
【彼が出て行った後、直ぐにマスターが紙切れと最初の金貨を渡す】

まさかお前のような奴が来るとは な
「光栄だ暗殺長(マスター)」

【皮肉りながら紙を手に取る】
【此処は酒場であり闇の仕事斡旋状】
【メンバーのみが出す金貨によって仕事を受けられる仕組みだ】
【仕事の種類はメニューに隠される巧妙さ】
【ちなみに彼が選んだのは”黒”での仕事だ】

(蛇の道は蛇だな)

【不敵な笑みを浮かべ紙をひらく】
【『港の倉庫にある資材の破壊 報酬は現物支給』】
【紙には短くそう記されていた】

「おいしかったぜマスター」
どうも…

【短く言い放つと彼もまた店から出て行った】
【闇にまぎれながら】

/いえいえ、こちらこそ楽しめました!
/お疲れ様でした!
128 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 01:42:57.82 ID:UYfQDuLvo
>>123
【炎は効果がない訳ではない、その燃え上がり、伝達する事はないが、その場所は燃える】
【その飛び火を抑える物としての効果、今は肘であったから良かったものの…それが別の部位であれば、火傷もあっただろう】

【そしてその背後を見せた少年、それは少年に何か策があったとしても…虎は思うであろう、甘すぎると】
【相手の力を理解していない状態で、その相手に背を向ける、余りにも危険な行為】
【それ程の余裕、どこからくるのかは分からないが、その出来た隙、こちらは自由に使わせてもらうまで】

……巫山戯ているのか?
何を企んでいるのか知らんが……後悔してもしらん…ぞ

【と、その最後の言葉を出した瞬間事は起る、その虎の激しい咆哮、其れと同時に、虎の周囲から発生するのは一種のオーラ】
【気、と言われるもの、それは黙視できるほど濃く、練りこまれており、ゆらゆらとその虎の体を包む赤い闘気ーーーー】

【が出たと思った瞬間、豪快な爆発音とともにその虎が少年に向かって飛ぶ、元々あるその跳躍力、その筋力にプラスされる爆発での推力】
【そのスピードで少年との間合いを一気に詰めるつもりである、そしてその背中に殴りかかるであろう】

【衝撃が付加されたパンチ、その拳が何かに接触すると、そこに爆発、衝撃が生まれる拳、それで殴りかかるのだ】
129 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 01:47:59.69 ID:0CBopkLPo
>>126

【徐々に接近してくる相手】
【気を抜くことなく焦ることもなく、その音と気配をしっかりと感じてただ待ち続けた】
【緊迫した状態で聞こえてきた粉砕音と怒号】
【それは少年だけでなく、ヴァンパイアの意識も一瞬引きつけた】

【しかしすぐに意識を獣人の方へと戻す】
【これが隙だというのは気付いていた。だがヴァンパイアは先手を取ることも、飛び出して逃げることもしなかった】
【できなかった】

(敵意があるかどうか、まだ分かんねえ)
(こっちから手を出すわけにはいかねえな)

【そう、飛び出して本当に戦いになるかが分からなかった】
【獣人が友好的であることにも期待していた】
【だからヴァンパイアは尚も、その場から動かなかった】
【しかしそれは飛び出すのと大して変わらない判断でもある】
【何故ならヴァンパイアの位置は、獣人なら臭いでも魔力でもすぐに分かるような位置だからだ】
130 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/26(金) 01:48:01.66 ID:9j6NYV5IO
>>124

う、うるせえちくしょう!!
お前に剛柔の剣の指摘なんてされてたまるか!

【くやしいくやしいくやしいくやしいくやしい】
【ただ一つ。少女は今たった一つ、この感情のみであった。】
【不甲斐ない。自分は弱い。様々な自分を呪う言葉が胸中を渦巻いては消えて行く。】
【力や剣速では自分が勝ったかもしれないが、しかし、】
【戦況全体を鳥瞰図的に掌握するという、戦いでもっとも重要、かつ難しい部分で少女は相手に「完敗」した。】
【冷静な分析力と、ときにはそれを真っ向から否定する大胆さの前では、なす術がなかったのだ。】

ふん!…余計なお世話だっ!!

おう!次はこうはいかねえぞ!!覚えとけよスライム!!

【立ち上がり、ふらふらと刀を背中の鞘に戻す。その鍔の部分は、】
【相手の打撃をもろにくらったにも関わらず、傷一つ付いていなかった。】

私がもっと強くなったら―――――――ぜっっったいにお前の核を「真っ二つ」に「斬って」やるからな!!

【脇腹から流れ出る血がポタポタと地面を濡らす。】
【体の節々が痛く、視界がぐらついていたがそれでも、少女は確固たる視線を相手に向けていた。】

…私は…セーラ…「斬空」のセーラだ…

……次覚えてやがれ!

【と、捨てゼリフを吐いて踵を返し、歩き出す。】
【小さくなる背中は、悔しさで小刻みに揺れていた。】


/この辺ですかね。お疲れ様でした!!
/戦闘、とても楽しかったです!!ありがとうございましたー!
131 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/26(金) 01:59:46.34 ID:IyU9XYUpo
>>129
【ほっと小さく息を付くと少年は、再び索敵行動へと戻る】
【最早侵入者の気配は、相当濃厚なものと成っており。曲がり角を――曲がる】

「――…ッ 貴様ッ、侵入者だな!」

【そこにいたのは案の定、”敵”の姿であった】【直ぐさま構えを取り、睥睨】
【しかし直ぐさま襲いかかる程、好戦的な訳でもなかった】
【間違える事のない、犬のそれと分かる低い唸り声を発しながら――それでも相手の反応を、一応は待つ積りであった】

「何をしの此の都市に来た! やはり殺しにかッ!」

【昂る感情に任せ、吼える。】
【何としてでも勝つ、と、少年は闘志に燃えていた。尤も敵意がないのであれば、交戦を回避する事も可能ではある】
132 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/26(金) 02:01:50.36 ID:tRBBn1nko
>>128

【少年の背後に強烈な気の感覚。それは同じく気を扱う少年も感じ取っていた。】
【そして、これは諦めではなく少年の駆けであった。】

(赤い気…こんなに濃いい気なんてすげえ…)

【そして虎が少年に近付く為の爆発音―――虎は一気に間合いを詰めてきた。】
【そして繰り出させるパンチ。普通なら後を向いている上では交わすのは困難。むしろ音や嗅覚等の感覚が優れていても交わす事も難しいだろう。】

【パンチが少年に近付く時、少年は背中を回転させてそらしながら避ける。そのパンチは胸を通るかのように】
【その拳や腕の回りに風圧等の追加効果があるならば少年の胸に其れが掠る可能性は十分ある。】

見切った!

【少年の体中の虎模様が一瞬稲妻のように光る。そして少年は振りむき様の回転の勢いを生かしたカウンターの掌底を打ちこもうと】
【先ほどは炎を纏っていたが今度は違うようだ、掌に青色の雷が纏われていて―――――狙いは鳩尾。】
【その一撃は掌に触れた場所から雷が体内に流し込まれ、体内で炸裂するだろう。丈夫な体毛や皮膚をもった相手の為の技】
【少年の金に輝く真紅の瞳はこちらを向いているであろう虎の双瞼を見据えている。】
133 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sage]:2011/08/26(金) 02:04:04.27 ID:jylk8K8AO
>>130

だが覚えておいても損は無いはずだぞ

【自分を追い詰める彼女の姿に、スライムは少々心を痛めた】
【だがそれは衰退ではない。上昇繁栄の為の確かな糧となる】
【弱さは強みなのだ。いつか必ず強者を打ち破る為に、今は屈辱が必要だ】

【……とご高説垂れてみた所でスライムの一言が彼女を追い込んだのは言うまでもなく、】
【ここから彼女が良い方向に動くのが一番だ】

【やはりその顔は見当たらず、故に表情も無かったが】

“メルト・ソード”のリデル……いつか“その時”を待っているスライムの名だ

【確かに、セーラの背中を見つめる顔は、静かに笑っていた】
【その姿はやがて、森の中へ消えた】


/お疲れさまでした!
/そう言って貰えると嬉しいです。ありがとうございました
134 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 02:09:04.53 ID:0CBopkLPo
>>131

【両者が相対した瞬間、先に唸りをあげたのは獣人】
【それに対してヴァンパイアは「げ」というような顔をして立ち上がり、両手を軽くあげる】
【落ち着け、といわんばかりに】

(またかよ。どこの誰だ、中立派と穏健派が多いとか言いやがったのは)
(大嘘じゃねえか)

【青年の思惑と期待は見事に裏切られた】
【中立かどうかはさておき、穏健そうには見えない】

おい、落ち着けよ
俺が何かしようとしてるように見えるか?

【両手を挙げたまま、静止の言葉をかける】
【確かに武器はないしただ隠れていただけなのだが、全く信用ならない発言だ】
135 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/26(金) 02:19:23.53 ID:IyU9XYUpo
>>134

「――……」

【一理ある、そう思った。】
【確かに青年が、何かをしようと画策していた訳ではない。隠れていただけだ】
【自分の気持ちがはやりすぎていた、という見方も出来るだろうか…とも思っての、無言】
【理性を失う程までに、猛っていた訳ではなかったようだ】

「…もう一度訊く。それならば何故、此の大陸に来た。この時勢に、観光とでも言う積りか。
 俺たちの同胞を殺し、壮大たる緑の大陸を侵す。お前もその為、此の大陸に来たのではないのか。」

【しかし現状敵意は見られないものの、黒の住民がこの大陸を訪れたとなると、”そう言う意味”としか、考えられない】
【それは何年も続く戦争から染め上げられた、ごく自然な考えであり、この事を否定する気にも到底ならない】
【緑に仇なすのならば、全力で止める。――幼い獣人は瞳に覚悟の色を宿し、青年を見据えた】
136 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 02:27:56.50 ID:UYfQDuLvo
>>132
【そのパンチは避けられる、しかしその一撃に全てをかけていた訳ではない、何か他に策が無ければこの虎もその挑発に乗ることはしなかったであろう】
【パンチは避けたれた、そして次に来るのはカウンターその少年が虎の表情を見ていたのならば気付くかも知れない、一瞬ニヤッと笑う表情が】

【気付くだろうか、その虎が身にまとっていたその気が無い事を、目視できなくなっている事を、気に敏感なものであれば気づくかもしれない】
【それが虎の内側に凝縮されていることに、そして次の瞬間、その凝縮されたその気、それが一気に炸裂することに、押さえ込んだものを一気に解放する事による爆発】
【虎の能力の一つ、自身の周りに衝撃による爆発を起こす事、少年のその鳩尾を狙った攻撃はそのパンチした片方の手でガード、その拳にむけ手のひらを向けるのだ】
【それによって鳩尾の被弾は防がれ、その被害は腕のみに抑えられるのだ、致命傷をさけるために一本の腕を犠牲にした】


逃しは…しないっ!

【そしてその片方の動く手で、さきほど空を切ったその手で相手を拘束しようとするだろう、その自身の左腕を葬った相手の腕を右手で掴もうとするのだ】
【つかまれればその衝撃による爆発を間近で受けることになる】

【もしそれを回避するなら、その場から直ぐ様離れることが必要になる、追い打ちを駆けても問題はないが、その爆発は今起ころうとしているのだ】
【少年はその気が一瞬見えなくなった事を見てどう対処するのか…】
137 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 02:28:16.38 ID:0CBopkLPo
>>135

【何のために来たか】
【目的を聞かれて青年は黙り込んだ】
【当然、言い訳を考えていなかったのだ】
【約五秒くらいの、不自然な間があいた】

そりゃお前、あれだ
……観光だよ

【よりにもよって、この青年は酷い嘘をついた】
138 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/26(金) 02:36:23.87 ID:IyU9XYUpo
>>137

「……貴様ッ!」

【余りにも明瞭、余りにもあからさまな嘘。】
【やはり黒は黒。敵でありそれ以外の何者でもないのだ。】【ぎりっと奥歯を噛み締め】
【勢い強く脚を蹴り、男へと急接近する。その速度は獣人の中でも上の方だと言える程、速かった】

【少年は、篭手を纏った右腕で拳を造り、青年の腹へと叩き込もうとする。】
【速度は十全ながら篭手の重量もあり、ヴァンパイアの血族ならば回避する事も可能だろうか】
【勢いを込めた一撃の為、当たれば只では済まないだろうが、回避出来れば少年の隙もまた、大きい】
【突然そんなリスキーな攻撃を仕掛けた事を考えるとやはり、頭に血が上っていたのだろう】
139 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/26(金) 02:41:18.27 ID:tRBBn1nko
>>136

なっ!?

【パンチは避ける事に成功する、しかし相手はそれを読んでいたようで】
【片腕に攻撃は命中したが、その後に体を覆っていた気がなくなっている事に気づく。】

すごい圧縮されている!?これは…避けないとっ!

【少年の輝く眼は獅子の瞳と呼ばれている瞳術である。その効果は洞察力を上昇させる洞察眼。】
【通常の目で見えない体内に凝縮された気も見えていて、その危なさに気づいた。】

【そしてその眼は虎の右腕を捉え、咄嗟に後退して右手の追撃に邪魔されながらも後退する。】
【しかし右手の攻撃に掠ったせいで少年は少ししか後退できていないようだ。爆発をすぐ起こすのならば爆風は十分当たる距離だろう。】
【少年は疲労の表情、動きも鈍っているので爆風は避けられないだろう。】
140 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 02:42:52.14 ID:0CBopkLPo
>>138

【急接近、重量のある腹部への打撃】
【一応は警戒をしていたため、反応ができた】

【身体を半回転させ、必要最小限の動作でそれを回避】
【黒の魔力を溢れださせると、足元の影から黒い触手がいくつも現れ、獣人を捕縛しようと身体のあちこちに巻きつきにかかる】
【魔力が出てから触手が出るまで一瞬の間がある。感知できれば回避は容易だ】
【しかし触手に捕まれば脱出は困難だろう】
141 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 02:50:28.60 ID:UYfQDuLvo
>>139
【その衝撃の爆発は直ぐ様起るのだ、一度溜めたものを解放する、その気が外に出ようと出ようと押し出し、その爆発は直ぐ様引き起こされる】
【その生い茂る木々はなぎ倒される、その爆発により、しかし燃えるわけではない、あくまで衝撃、その爆発】
【それは酷い轟音を轟かせ、一気に放出される】

【虎の雄叫びと共に、虎を中心として、辺に解放されるのだ】

ーーーー遅い…遅すぎるッ!

【と叫びそれが引きをこされる、その爆発後、虎の目の前に写るものは何であるのかは分からない】
【その少年がなにか対処したのかもしれない、それともまともに食らったのかも知れない】
【それはこの虎には確認することはできない、全てを知るのはそれを受けるであろう少年のみである】
142 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/26(金) 02:52:59.51 ID:IyU9XYUpo
>>140

【どこん、と】【音を立て少年の拳は、青年の背後の壁を破壊していた。砕け毀れ、辺りに破片が飛び散る】
【だが今はそんな事を気にしている場合ではない。素早く振り返り、青年に追撃を加えようと――】
【然し大振りな攻撃のラグが致命的な仇となり。咄嗟に感知した禍々しい魔力から逃れるため脚を動かした時には】

「く…ッ、小癪なッ!!」

【足首、丁度脛の辺りを、触手に捉えられてしまっていた。】
【力任せに引きちぎろうとするが、出来ない。魔力に依るものなのだから、当然だろう】【然し其れでも、抵抗は止めない】
【苛立たし気にひと吼えしつつ、脚に絡む触手を振り切ろうと脚を動かし、敵である青年を睨め付ける】
143 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 02:57:52.76 ID:0CBopkLPo
>>142

落ち着けって言ってんだろ

【更に複数の触手を影から出し、もう片方の足首や手首などを縛ろうと向かわせる】
【それらは全て動き辛い程度に締め付けるばかりで、何かしらの怪我を負わせようとはしてこない】

【触手は引っ張るのには強いが、ある程度軟らかいため、切断には弱そうだ】
144 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/26(金) 03:03:37.62 ID:tRBBn1nko
>>141

【爆発が爆音と共に起きる。すさまじい程の衝撃を巻き起こしながら】
【その衝撃は少年がいた場所をも巻き込む―――――。】

【虎の目に写るのは吹き飛ばされて倒れている少年の姿が見えるはずだ。】
【だが吹き飛ばされた先に草などが生えていたらしく衝撃が緩和されて重傷はどうにか避けたようである。】

いたた……。
やっぱ俺全然よえーや…

【ヨロヨロと立ち上がる。体中を傷だらけの様子である】
【その後、いるであろう虎の方へと足を引きづりながら歩いていく。】

やっぱおめぇ強いや、歯が立たない…や―――。
名前聞いていいか?俺は雷牙だ。

【苦しみながらも悔しそうな表情をしながら虎の強さを体感する。】
【今にも倒れそうな体を気合いで支えながら虎の名前を聞いて】

夜も深いしそろそろ寝床に戻るとするよ…くッ!
今日は色々と溜めになったよ、ありがとうな……!

【少年は虎に別れを告げると、ゆっくりながらも闇の中へと消えていった。】
【ただ少年の瞳はより一層光が強くなって――――。】

//おつかれさまでしたっ。夜遅くまでありがとうございました!
145 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/26(金) 03:11:08.66 ID:IyU9XYUpo
>>143

「ッ……離せっ…」

然し影は増えるばかりで、減りはしない。少年は無駄に消耗を重ねるばかりであった。
必死に抵抗するも虚しく、軈て四肢のすべてを、影に依る触手に捉えられてしまう。
こうなれば否が応でも落ち着く方向へと向って行く他ない。
変わらないのは青年を睨みつける眼光ばかりで、段々と少年の頭は冷えていく。

打開策を考えるが併し、現状では思い付くまでには至らず。
早く殺さないのだろうか、それとも何かをするつもりなのか。疑問に思いながら、青年を見据えていた
146 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 03:18:16.99 ID:UYfQDuLvo
>>144
私の腕を片方壊したのだ…中々の腕前だ…

【弱くはない、その実力は十分だった、此れでもまだ戦闘を続けるのであれば、此方が負けてもおかしくない勝負】
【虎の左腕がダランと下がり、その所々は焦げていて、酷く負傷を負っているようであった】
【だがその痛みを表情には出さない、やせ我慢か、それとも慣れているのか、プライドか何かは分からないが痛手を負っていることは間違えない】

その歳でここまでやるとは思わなかった、
もっと経験を積むことだ…負けて立ち上がって、それに向かっていけば良い
決して自信を弱いとは思うな、常に気持は強く持つことだ…

私はシュネー、密林の虎…だ

【とその少年の名を耳にして、自信の名も答え、その言葉を残して虎も闇の中に姿を消すであろう】
【右腕で左手をさすりながら、その痛みを実感しながら、その姿を消す】


……戦い続けることだ、全てとな…自分と、その己の心と…
さすれば道は見えてくるだろう…

【そんな事を空に向かい呟いて、白虎は闇へと消えて行く】

/お疲れ様でした!こちらこそありがとうざいます!
147 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 03:27:32.41 ID:0CBopkLPo
>>145

【少年の動きが止まるとヴァンパイアは安堵の息を吐いた】
【触手が軽く蠢き、少年をほんの少しだけ宙に持ち上げる】
【吸血鬼の青年が少年の目を真っ直ぐに見つめる】
【ルビーの瞳に敵意はなかった】

やっと落ち着いたか
疑いは重要だが時と場合を選ばねえと手痛い返しを喰らうぞ

【まず青年は忠告を口にする】
【それはまるで少年の行動が的外れであるかのような発言だった】

まず一つ目

【そう言って青年は人差し指を立てる】

俺はお前を殺さない
それは約束する

だからお前も俺を殺すな

【黒の襲撃者から発せられたのは互いの譲歩】
【”黒の種族”という括りとして捉えればかなり身勝手なものだ】
【襲撃している側から譲歩を促すなどと】

俺の目的はただ一つ
安全にこの街を出るか、もしくは一時的にでも滞在できる場所を見つけることだ
争うことじゃない

【青年は真剣そのものだった】
【しかし相変わらず、何が目的か──緑の大陸で何をするつもりなのかは語らない】
【殺さないという譲歩、争うことじゃなく街を出ることが目的という説明】
【それらはまるで穏健派であるかのような口ぶりだ】
【疑うか、それとも信じるか】
148 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/26(金) 03:55:37.98 ID:IyU9XYUpo
>>147

「っ ……」

【触手に身体が持ち上げられるのを感じ、少年は声を漏らす。】
【――併し、それだけであった。追撃も追求も何も、抵抗する術を失った少年を責める行動は起こされていない】
【真っ直ぐにこちらを見つめる深紅の色。少年はそれを、若干気圧される形で、併し見極めようと、見つめ返していた】

「なっ――…」

【青年の忠告に、少年は明らかに不満がある様だった。自分の行動の何処が行けなかったというのか】
【分かっていなかったし、納得も出来ていなかった。併しピンと立てられた人差し指と、真剣なまなざしを前に】
【少年の言葉は不意に閉ざされる事となった。複雑な表情を浮かべながら無言で、青年の言葉を聞いている】
【殺さないから、お前も殺すな。】【少年は驚きを顔に浮かべ、目を見開いたが、直ぐに真顔へと戻った】
【少年もその言葉を真剣に、考えているのだろう。圧倒的有利な状況にも拘わらずその提案は、】
【とても少年の想像していた、残虐な黒のイメージとは掛け離れていた。一体どういう事なのか。考えている内、言葉は続く】

「…目的も明かさないお前を、信用しろというのかっ」

【それならば何故、この大陸に脚を踏み入れたのか。】【それが未だ分かっておらず、不満の多くもその事に依るものであった】
【低く唸る様な声でそう言うが併し、自分がこれ以上追求出来る立場ではないであろう事も、弁えていた。】

「…分かった。俺はお前を殺さないし、襲わない。……だからお前は、この大陸を、緑の大陸を傷つけないでくれ。
 …それで満足出来ないのなら、俺を殺せ…ッ」

【併し其れでも、譲れない部分はあった。少しの間を置いて、真剣な眼差しで少年は口を開く】
【こんな約束がどれほどの信用出来るかは分からない。併し少年は、目の前のヴァンパイアを信頼する事を、決めた】
【ただしそれは、こちらの提案を飲んでくれたら、だ。少年の声ははっきりとしていたが一方で、震えていた。】
【やはり死ぬのは、怖いし嫌だ。併しまた自分の所為で同胞が傷つき死んで行くのは、もっと嫌だった】
149 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 04:24:48.95 ID:0CBopkLPo
>>148
/ね、眠気がやヴぁいです……凍結をお願いしたいです
/こちらは恐らく15時とか、そのあたりに来れると思います……ご、ごめんなさい
150 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2011/08/26(金) 04:27:05.07 ID:/5qz2qjfo
>>149
/いえ、時間が時間ですし丁度いいかと思いま、お気になさらずです。…こちらは夕方からになってしまうかもしれませんが
/よろしくお願いします。それでは、おやすみなさいっ
151 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 14:22:42.18 ID:0CBopkLPo
>>148

(これを信頼したか)

【真剣な眼差しを向けながら、ヴァンパイアは胸中で意外だと思っていた】
【それらしい雰囲気は出したものの、この状況。普通なら信じない】
【と、踏んでいた】

【ヴァンパイアはにやりと笑った】
【そして獣人に巻きついている触手を消した】
【この笑みは提案に同意し、譲歩し合った笑みに見えるだろう】
【しかしその真意は侮蔑だ──簡単な相手だった、という】

緑の大陸は傷つけないさ。それは俺の目的じゃない
感謝するぜ、獣人

名前は?
俺はイングラム・グルーム。見ての通りヴァンパイアだ

【笑みを携えてヴァンパイアの青年は提案を確かに飲んだ】
【それに続けて友好的な態度の表れとして、名前を聞き、自らの名前と種族を名乗った】

/返しておきますです
/今日もよろしくお願いします
152 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2011/08/26(金) 14:51:02.17 ID:Zmizz5Iso
>>151

【巻き付いていた、触手が消える。どうやら提案は、承諾された様だった】
【宙に浮いていたものの大した程ではなかった為、難無く着地した】

「…それならば、良い。俺はレイン。犬の、獣人だ」

【ヴァンパイアの顔ににやりと浮かぶ笑み、一体何を意味しているというのか】
【良い気分はしなかったが、仕方がない。少年の表情は厳しいままだが、約束を破る気はないようだった】

「……約束は、守れよ」

【信頼すると、決めたものの。胸中に未だ残る不安や猜疑の心は、簡単には取り払われてくれない】
【提案を飲み込んだのも、自分が圧倒的に劣勢だった状況だった事に依るものが、大きかった】
【――例えば。相手を否応無く高速するくらいの力があれば、こんな危険な提案に乗る必要もなかったのに】
【忸怩たる思いを胸に抱きながら、青年に釘を刺す。その声は低い唸り声のようで、苦し気にも聞こえるかも知れない】

/返せそうだったので返しておきます。
/こちらこそよろしくお願いします!
153 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 15:19:37.81 ID:0CBopkLPo
>>152

ああ、約束は守るさ
俺は緑の大陸に何もしねえよ

【不敵な笑みを浮かべたまま、ヴァンパイアはそう答えた】

(そう、”俺は”な)

【その言葉に嘘はなかった】
【確かに彼は、自分で緑の大陸に何かをするつもりはなかった】

じゃあな、犬の獣人
お前が見逃してくれても、他の連中はそうだと限らねえから、俺はさっさと退散するぜ

【軽快な足取りと軽やかな声で別れの挨拶】
【ヴァンパイアの青年──イングラムは軽く手を振って路地の奥へと歩き始める】

/凍結解除直後になってしまいましたが、このあたりで〆でしょうか
/お疲れ様でした
154 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2011/08/26(金) 15:37:33.05 ID:Zmizz5Iso
>>153

【不敵な笑みを浮かべる、ヴァンパイア。矢張り下心の様な物が、伺える】
【併し、だからと言って、その正体が分かる筈もなかった。今は黙する事しか出来ない】
【彼は緑の大陸に害及ぼさない、と、そう思う他なかった】

「ああ――…出来るだけ早く、黒に帰る事だ」

【表情を顰めたまま、そう呟いた】
【青年は気に入らないし、別れの挨拶なんてするつもりもない。…しかしながら】
【軽く手を振る様子を見ると、どこぞの義務感からなのか、軽く手を挙げ直ぐに降ろした】

「――…」

【少年は軽やかに歩くヴァンパイアの背を見据え、屹立する。表情に苦渋の色を、浮かべながら】

/はい、絡みお疲れさまでした。ありがとうございました!
155 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/26(金) 16:04:08.36 ID:2Qio/Y2SO

【黒の世界。平地。】
【地平線の端っこに小さく山と森が見えるだけという広い空間。】
【時々、景色の変化と言えば腐りきったような池たが水溜まりだか分からないものがあるくらいである。】

【そんな場所だが生き物の姿はよく目立つ。】
【知能の低い、四足歩行生物がちらほらと群れを組む様子と、それを狙う肉食動物。】
【空には巨大な烏のような鳥が遠くを目指して飛翔する姿。場所によっては悪魔や吸血鬼など、人型の生き物も見られた。】

【このキマイラも、補食なしでは生きられない。】
【ついさっき、逃げる草食生物の一匹を捕らえ、今は自身の右腕にその獲物を与えているところである。】

156 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 19:19:16.32 ID:X3Hc4jUDO
【白の大陸…街中にて】
【天空に浮かぶ白の街、天使や鳥人などの種族が空を行き交う】
【そんな綺麗な雰囲気の街中であるが、その風景をぶち壊す不格好な奴らがいる】

《(姉貴…大丈夫なんでアリマスか?)》
(大丈夫大丈夫、変装してりゃばれやしないわよ)

【並んで空を飛ぶ鳥人と天使、しかし様子が明らかにおかしい】
【白い衣を纏う天使の翼と頭の輪は何か不自然で、翼を動かさず別の浮翌力…というか、まんま脚からジェットを噴射させて飛んでいる】
【鳥人にいたっては体から頭まで完全に着ぐるみにしか見えず、頭でプロペラがくるくる回っている】
【これを白の大陸の住民と呼ぶには何かこう…無理がある】
157 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/26(金) 19:45:14.74 ID:IvElgQXPo
>>156

その列に加わるようにして、現れる黒猫。
胸に白い模様を持つ、何の変哲も無い猫だ。
ここに元々住んでいた、とは考えにくい。白の者に飼われていたものが、逃げ出したのだろうか。

「────大丈夫じゃ、ないよ?」

ぽつり。不意に掛けられる声。
だが、声の主を捜した所で不審な猫しか居ないだろう。

「ほら、そこにもの凄く変な顔をしたのが居るでしょ?」
「さっきからずっとこっちの事見てるよ、最悪、通報≠ウれるかもね」

────幻聴、だろうか。
158 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/26(金) 19:50:37.05 ID:X7p7+9i1o
【緑の大陸:大森林】

何も変わらんな、此処は

【ざっざっと重厚な足音を響かせて歩く人影】

【森林を思わす深緑のツナギの様な服とそれと同色の帽子を被った男性だ】
【肩に付けた階級章からは、その男が軍人であることを示していて】
【顎に生えた髭と、尖った耳が男の年齢と種族を表している】
【其の背には1.5mの長さは有ろう規則的な亀裂の入った太い純白の円柱を背負っていて】


【開けた場所に出ると、切り株の上に腰かけてぽへーっと空を仰ぎだす】
159 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/08/26(金) 19:56:19.05 ID:WJFYgVwSO
【白の大陸_辺境の地】

【澄み渡る印象の強い白にしては、酷く荒廃しきったその土地。古代を思わせる建造物は最早廃墟群と化しており】
【主に、白の中でも心良く思われてはいない輩が住まう土地――そう認識される場所だった。その廃墟群の一角に、蹲る影がある】

…慈愛など。矢張り似合わない

【青年、年の頃は20代後半だろうか――腰までの紫の髪に深いエメラルドの双眸、爪先には黒のマニキュアが施され】
【190に届きそうな長躯に、首元を灰色のファーで覆った黒いベルベット地のローブを纏っている】
【背には8つの細身の翼。高位の天使である事を示す其れは本来白色であるはずだが、彼の翼は煤けたように黒く穢れてしまっている――】

【種族は堕天使。同じ白でありながらも疎まれ、持って生まれた清らかさの為に黒にも馴染めない――そんな、哀れな種。】
【天使のままでいたのなら、こんな場所に落ちぶれなどしなかっただろうに。こうして堕ちるに至った理由とは――?】

【その謎にも、呟いた言葉にも糸口は見つからない】
【青年はただ古びた建物の影に三角座りで蹲って、黒く染まった爪先の手入れに細かく気を遣っていた】
160 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 19:56:30.83 ID:X3Hc4jUDO
>>157
【天使?と鳥人?は、黒猫にはどうやら気付いていないようだが、その声は聞こえたようだ】

ちょっとー、変な事言わないでよー
《オレッチじゃないでアリマスよ、姉貴》

【振り返り、顔を見合わせる天使?と鳥人。どうやらお互いがその声の事をよく解っていないようで、不審そうな表情をする】
【暫く顔を見合わせていた二人が、一斉に別々の方向を向いて、辺りを探した】

…どうやら、この完璧な変装を見破った奴がいるみたいね…
《…だから止めようって言ったでアリマス》

【ごくり、と、生唾を飲み込んで神妙な面持ちの天使。対する鳥人は表情が全く変わらない、まるで被り物のように】
161 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 20:11:55.25 ID:cyhswdRH0
【白の大陸、厄災°猿物類第4保管所】


【今宵、魔神は必ず我が手に堕ちる。阻止出来ると思うのなら、全力で臨むが良い―――=z
【数時間前に以上の犯行予告を受信した公安は、追加兵力の派遣を決定した。】


【3体のデーモンが3個の容器に厳重な封印を施され、その外側を堅牢な1枚の厚壁で隔てられた構造体――】
【それが、この保管所の全容だった。普段は4名の上級魔導衛兵に四方を囲まれる灰色の立方体は、】
【彼らを指揮官とする四個小隊により警護され、高度な結界術式による包括的防護を施されている。】


【―――突如、上空に魔力の径が開かれた。其処から一発の弾頭が飛び出し、炸裂。】
【戦車砲に匹敵する炸薬が、上部隔壁に風穴を空けた。修復を急ぐ三個小隊に、魔弾の雨が降り注ぐ】

【索敵を行っていた上級衛兵が、敵対者の存在を観測した。この、特有の反応は―――】
【彼の思考は、其処で打ち止めになる。顕現した魔物の掃射を連続で受け、あっけなく全身に風穴が空く。】

【2m程の高さに浮遊する二つの球形銃座。一方には赤の大陸の火砲が、他方には銀色の銃身が備え付けられている】
【どちらにも、単眼の獣人が座し操縦している。前者は次弾の装填に手間取り、後者は魔力弾の乱射を続ける。】

【横並びのそれらの間に、静止する黒衣の魔物が居た。敵兵への精神干渉を、集中して行っている】
【予定調和の戦術を前に、衛兵達は壊滅しつつある。このままでは、黒の策略は完成してしまう――】

【外部戦力による援護が、必要とされている。火力が衛兵達に集中する今が、反撃の好機となるだろう。】


/突発テロです。三名までの参加をお待ちしています。
/緑など、白以外の勢力のキャラでも参加可能です。交戦中の衛兵から連絡を受けた、等も理由としてどうぞ。
162 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/08/26(金) 20:17:28.79 ID:IvElgQXPo
>>160

「完璧ってのは、流石に言い過ぎなんじゃないかと思うよ?」
「──と、言いますか。誰か、と言うよりもここに居る皆が街頭する訳で────」

──軽く笑いを含ませた、声。
声の発生源は、明らかに近くからなのであるが────現状、近くには黒猫しか居ないのである(周囲警戒中)。

「一体、誰だと言うんだー」
────全く気の無い、わざとらしい声。一体誰が犯人なのだろうか、さっぱり検討もつかないね!
//イベ凸ります?
163 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 20:24:06.81 ID:X3Hc4jUDO
>>162
なによー!顔も見せないで私の作戦を馬鹿にする気ー!?
仕方ないじゃない!白の大陸の一番いい装備を買うにはこうするしかなかったのよ!!

《姉貴!全部口に出ているであります!》

【主も見えぬ声に変装のダメ出しをされて、解りやすいくらいに怒って反論する天使?】
【ついでに目的やら何やらも口から出てしまった、こんな街のど真ん中で】

…はっ!誘導尋問!?卑怯な!!

【気付いた時にはもう遅い、周囲から痛いくらいの視線を浴びていた】

/絡み途中で乱入していい物なんですかね?
164 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 20:26:32.43 ID:cyhswdRH0
>>162、163
/此方としては、凄く歓迎です。
165 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/26(金) 20:32:32.15 ID:IvElgQXPo
>>163

「…やー、潜入って訳だ。こわいこわい」

よっこいせ、とばかりに上体を持ち上げて二足歩行を始める猫。

…。

二足歩行を始める猫=B

「ま、ドンマイって言っておけばいいのかな?どんまいどんまい」

────此方に顔を向けて、猫はくすくすと笑う。
三つ目の異物。周囲の視線は猫に向けられており────そろそろ、気付いてもいいかもしれない。

//細かい事は気にしない。状況によっては絡みを打ち切ってもいいし、絡んだまま向かっても面白いかもしれない。
166 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 20:33:25.16 ID:UYfQDuLvo
>>161

【ある要塞、そこの一部屋…円卓の間、そこに間隔の速い、その足音が近づいている】
【そしてその部屋の一つの椅子に腰掛けるのは一人の天使、そこに緊急報告が入るのだ】
【そこからは迅速だった、その連絡を入れた兵に一言『解った』とそう呟いて、その場から問題のその場所へと飛び立つ天使の姿があった】


ーーーーー級呪物類第4保管所ーーーー

【舞い降りたのは一人のマルアハ所謂天使と言う存在】
【白銀に輝く鎧、ウェーブのかかった純白の髪、瞳の無い純白の双眸】
【同じく純白であったであろう背から伸びる2対の大きな翼】
【白は覗かせる物の、それは他とは対照的で所々に染み付くどす黒い赤色、そんな翼】
【そして鞘の無い汚れた白であったであろう布で巻かれた柄の長い巨大な大剣、其れを尾?骨辺にぶら下げる者である】

【その場は惨劇…そう例えるしか無いソレであった、魔翌力弾を撃つ獣人、何か、分からぬ魔術らしき物を使う魔物…それを見て女は判断する】
【先ずは魔翌力弾の制圧、それが先であるとーーそして、その腰の大剣を抜き、その獣人の元へとその球体へと飛ぶ】

【接近に気づかないのであれば、その大剣を振るうであろう、先ずはその乱射を続けるその者に、そして次にその近くの装填者、】
【一つでも多くのそれを制圧しようとそこに飛ぶのである】
167 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 20:42:26.36 ID:X3Hc4jUDO
>>161>>165
潜入じゃないわよ!ただの買物!
あのキラキラ光るなんか凄いのを私も持っていたら、目立つに決まってるじゃないの!だから買いに来たの!

【本人は買物だと豪語するが、結果的には潜入である。そしてその理由もなんだか、とてつもなくどうでもいいような…】

《…姉貴、姉貴》
《あれでアリマスよ、多分あれが喋ってたんでアリマスよ》

【なぜか踏ん反り返る天使?に対して、冷静に周りを見る鳥人?は、立ち上がった黒猫を見ながら天使?に声をかけた】
【…の、だが】

……この感じ…
事件の匂いよっ!私が目立つチャンスだわ!

【天性のスキルか野生の勘か、天使?はそれを感じ取り目を輝かせる】
>>161での事件を、敏感に感じ取った】

行くわよバズガメラ!買物は後後!!
《え?ちょ、姉貴ぃー!!?》

【鳥人を置いて、一足先にジェットで>>161へ向かう。もう変装も何もあったもんじゃない】
【黒猫は彼女達を追ってもいいし、追わなくてもいいだろう】

/では、お言葉に甘えさせていただきたく…
168 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/26(金) 20:46:17.09 ID:KaoklrY0o
【緑の大陸 / 深海の森】

【ぐーぎゅるるるるる……………。】
【空腹の警告音が派手に辺りの木々へと反響していく】
【その持ち主は人が居ないことを確認しつつも羞恥から顔が真っ赤になっている少女だ】
【遠目からでも瑞々しさ溢れるセミロングの瑠璃色の髪で】
【服装は黒色のまさにぼろ切れという表現が相応しいものを羽織っている】

あー………お腹、空きました

……!
このキノコ………食べられるのかな…?


◆──────────────────

………zzz

【ほぼ一時間後、先ほどと同じ場所にはすやすやと眠る少女の姿があった】
【ついでに少し離れた位置に一口齧った跡のある赤色のキノコが転がっている】
【このキノコの名前は、ネムリタケ。安直な名前ではあるが効果もそのままである】
【命に関わる毒は無いものの飲み込んだ瞬間から、強烈な眠気を誘発する】

【何にせよ、この深海の森に、致命的なまでに無防備な姿を晒している】
169 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/26(金) 20:54:24.21 ID:IvElgQXPo
>>167

「…うーん、理解出来そうで出来ないね」

──去っていった後を眺めて、ぽつりと呟く。
その後に、何かに気付いたかのようにぴくりと耳を立てて、溜め息を一つ、吐き出した。

「…全く、猫℃gいが荒いね────本当に」

ぴ、と前足────腕をせわしなく動かして、幾らかの形を宙に描く。
それを瞳の奥の五芒星で見据えて────

「────パーミテーション」

一言、呟いたその瞬間、猫の姿は街から消えていた。

//イベント自体は面白そうなんですが、ちょっとだけ用事を済ませなければならなくなったので、ここで退却します。お疲れさまでした。
170 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 21:00:26.46 ID:cyhswdRH0
>>166

ヒャヒャヒャ!!凄ェ量ノ怨念ダ!コイツァ凄ク、オ買イ得ダナァ――

【血肉の海を視界に収めて笑った直後、獣人は瞬時に捕食≠ウれ消滅した。】

【球形銃座を構成していた2体の使い魔が、獣人を喰い尽くしながら分離、マルアハの斬撃の回避を行ったのだ】

>>167

【獣人が、接近する敵影を捕捉した――】

(……急ゲ、急ゲ!迎撃デキナキャ俺ガ死ヌ!!アア、全ク酷ナ人ダヨネェ!)

【焦る彼は、必要以上に力を込める。その行為に、特に戦況への意味は無い。】
【リロード完了までの残ターン数:2(このターンを除く)】


(――――貴様は!!)

【以前遭遇した赤の少女を、遠距離から黒衣の魔物は捉えた。最早、攻撃への何の迷いもない。】
【この地へ到達した瞬間に、彼女は自身への攻撃を見るだろう。】


>>ALL


【2体の使い魔は、強大な魔力に術式によって形を与えて創られた存在である。】
【まず白銀が回転する円刃に変形、その形状を漆黒の使い魔が模倣する】

【二体の表面に、多数の刻印が顕れた。高速回転による代行詠唱―――】
【高められた魔力による其れは、その主たる黒衣の魔への補助である。強大な黒の魔力が、飛躍的に加速する】


……死地へようこそ、英雄諸君。だが、この瞬間がお別れだ―――意味無き短慮を悔いて死ね。


【黒衣の魔物が腕を一振りすると、軌道上に十数発の半実体の魔弾が構成された。】
【片腕を突き出し、それら全てを一挙に射出する。一つ一つが、解呪≠内包する対・対魔術障壁弾である。】

【それらは敵対者ひとりひとりに数発ずつ、直線的に迫るだろう。狙いは頭部と心臓付近――】

【物理的干渉も可能だが、弾速自体はそこそこ速い。軌道の見極めが重要となるか。】
【2体の使い魔は、魔物の斜め後方に、横並びに空中で静止飛行をしている。これらは、重要な補助をする存在である】
【其処に攻撃を加えれば、或いは―――】


/それでは皆様、よろしくお願いします!
>>169 では、またの機会に。
171 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 21:13:40.54 ID:0CBopkLPo
>>168

【眠りについた少女の元へ、近付いてくる足音があった】
【それは真っ直ぐではなくて、ふらふらと、そして止まったり早くなったりと不規則なリズムを持っていた】
【やがて少女の元へと辿り着き、音は止んだ】

おーい
何してんだ?

【音源──青年は声をかけた】
【薄茶色のセミロングの髪。特徴的な色白の肌と尖った耳、赤い瞳】
【上は黒のVネックのシャツ、白のYシャツ、灰色のジャケットを重ね着。下は灰色のスラックス】
【溢れ出ている黒の魔力から彼がヴァンパイアだと分かる】
【目を覚ませば不思議そうな表情の青年が映るだろう】
172 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 21:19:13.09 ID:UYfQDuLvo
>>170

【目の前の出来事、それは理解出来ぬ光景であった、何が起こったのか、それを整理するのはとてもじゃないが難しすぎる】
【何もしては居ない、その斬撃もあたっては居ない、では何故、目の前の2匹は消滅したのだ…】


【そして、自信の後ろから聞こえてくるのは忌々しい声、黒の声、その感覚】
【使い魔の魔翌力は相当なものであろう、その身にまで、伝わる、その忌々しい感情が…】

…その言葉はそのまま返してやる、白の大陸に踏み入ったことーー
後悔するがいい

【マルアハはそう呟く、聞こえるか聞こえないかそれは分からない、しかしそれがこの女の思いである】
【そして我が身を襲わんとするのはある魔弾、軌道は単純である、ただ直線的に硬化してくるだけの物】
【大剣とは便利なもので、その平べったい刃、それは盾の役割をも果たすのだ、女はその魔弾を剣の側面、平べったいその部分で受ける】

【ーーーガキィーーッンと鈍い金属音が響き、その攻撃は防ぐことに成功した】
【さて、どうする、黒衣の魔物、その魔弾の現況を取り除くか、後ろの使い魔を狙うかーーー】
【そして女は決断した、その強大な術式を展開する使い魔、まずは其れを叩く、それが補助の役目をしているかは予想はできる】

行くぞッ!我れが望むその力をッ!我に与えん!

【と気合を入れるようなその一声、その後天使の中の何かが増幅する、その力、身体能力、神経系、すべてが向上する】
【そしてその場から使い魔へと急降下、狙うはその大剣でのなぎ払い体の右横、脇腹のあるあたりかそこへいっきに剣を払おうと、その使い魔の一匹へと接近する】
【狙うは右の方、あわよくば、その巻き添えドミノ倒しのように左の使い魔のバランスも崩せれば良いと…そう思い突撃する】
173 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 21:20:58.09 ID:X3Hc4jUDO
>>170
【戦場へ向かう途中、彼女は服を…否、変装衣装を脱ぎ捨てる】
【白い衣と翼と輪を放り投げ、彼女の真の姿が顕わになった】


【流星バックプリントの黒いロングコート!風に靡く黒い髪!紅い鉄の脚とホットパンツの間の絶対領域!】

意外!天使の正体はこのアカリちゃん!!

【なんと!今まで天使だと思われていた彼女は、赤の大陸のスチームメタル!流星機身アカリちゃんだった!】
【ちなみに鳥人はバズガメラ!プロペラで飛びながらアカリの後ろについて来るぞ!】

イェイ!私の活躍に大陸の境目なんてないのよ!

【そう!彼女は目立てばそれでいい!それが例え、同盟大陸の邪魔をして、敵大陸を助ける事になろうと、自分が目立てばそれでいいのだ!なんてはた迷惑な!!】
【そんなアカリが戦場に来た瞬間!魔弾の洗礼がアカリを襲う!】
【慌てず騒がず大胆に!アカリは空中で前回り高速回転!鉄の脚で魔弾を弾く!】

さぁ!いっくわよー!!

【回転を終えて真っ直ぐに魔物に向かうアカリ!弾けなかった弾が脇腹の端っこを貫いていたのは内緒だ!!】

《姉貴ぃー!!敵大陸守っちゃっていいんでアリマスかー!?》

【とは言いつつも、バズガメラはしっかり撮影を開始するぞ!よく出来たカメラマンだ!】

/>>169
/お疲れ様でした、わがままやってすみません…
174 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/08/26(金) 21:31:04.60 ID:WJFYgVwSO
【黒の大陸_常夜森】

【常なる夜の森、その奥に煌々と月明かりを映す湖畔があった】
【その中央、水面の上に波紋がひとつふたつ――やがて、梢を揺らす風が辺りに犇めき】
【そうして湖畔に降り立ったのは、黒の澱みが似合わない幻想的な存在だった】

(…ここならば、暫し羽を休めても咎められないだろうか)
(とは言え黒の地――油断は出来ない、か)

【白皙の青年――腰までの紫の髪に深いエメラルドの双眸、爪先には黒のマニキュアが施され】
【190に届きそうな長躯に、首元を灰色のファーで覆った黒いベルベット地のローブを纏っている】
【背には8つの細身の翼。高位の天使である事を示す其れは本来白色であるはずだが】
【彼の翼は煤けたように黒く穢れてしまっていて――堕天使の証へ成り果てていた】

【堕天使は一応の所属を白としているが、堕ちた存在である故に白にも疎まれ】
【黒に馴染もうにも、かつて天使であった故の清さが黒に忌み嫌われる】
【そんな――行き場のない存在でも、あった】
175 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(四国) :2011/08/26(金) 21:37:35.07 ID:rm5mr84AO
【緑の大陸 深海の森】

ふむ……調べておいて損は無い、と思っていたであるが
予想以上であるな、よく緑の者たちは迷わずに歩けるのである

【深海の森、緑の大陸には似合わない姿があった】
【頭全体を覆うヘルム、指先から肩まで覆うガントレット】
【爪先から股まで覆うグリーブ、それらをつなぎ止める様に存在するメイル】
【腰には、煌びやかな装飾の施された鞘に収まった剣を吊っていた】
【それら全ては銀色で構成されていて、鈍く輝いていた】
【俗に言う、フルプレートアーマーを身に纏った人物だ】

隠れるには良い場所ではある、逃げるには不向きであるが
にしても、広いのである

【それなりに通る声で、独り言を言いながら歩いていた】
176 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/26(金) 21:38:45.65 ID:KaoklrY0o
>>171


……んー…………
せっかく気持ち良く寝てたのに……

起こさないでくださいよ………

【声をかけられ、ゆっくり、むくりと腰を持ち上げた】
【眠そうに深紅色の双眸を擦りながら、足元は僅かにふらついて】
【茸の効力がまだ残っているのか今にも寝そうに何度も瞬きをして】

【意識がはっきりしてきた頃、黒の魔翌力を感じ取った】
【────同時に地面を後ろに蹴り、距離を取って形相を変えた】
【明らかに警戒心と敵意を剥き出しにしている】


黒の大陸の種族が……こんなところに何の用ですか?

【キッと目を吊り上げてそちらを険しく睨みつける】
【黒の大陸の住民なら少女の顔を見たことがあるかもしれない】
【研究所を脱走した被験体との触書で人相書きの額はかなりのものだ】
177 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 21:41:22.84 ID:cyhswdRH0
/レスの順番が前後します。>>173>>172>>173です。
>>173


下らん攻撃だ…通すとでも思うのか?あの従者共々、粉微塵にしてやろう―――

【魔物は余裕を崩さない。増幅された魔力で瞬時に複数の衝撃≠フ術式を構成、空中に展開する】
【攻撃が魔法円に接触すれば衝撃波が、攻撃者への指向性を持つカウンターとして発生するだろう】
【、が――――】


>>172


【注意の反れた魔物の隙を突き、一撃が銀色の回転体に命中した。漆黒との共感増幅が停滞する】
【不協和音が響き渡り、呪的エントロピーが増大。精密かつ強大な魔力の制御が粗雑化し、魔力爆発を引き起こす】

【論理構造の半壊した白銀の使い魔を、漆黒の一体が捕食した。其れはそのまま、怨念と血肉の海に飛び込むだろう】


(―――何だと…?)

>>173

【衝撃≠フ多層型術式は急速に力を失い、一枚だけが残存した。少女の蹴りとの、一瞬の拮抗――】
【魔法円が一方的に破壊された。生じた僅かなタイムラグに、魔物は生き残った獣人への精神干渉を実行。】
【跳躍した獣人が、少女と魔物の間に割り込むだろう。蹴りが、獣人に突き刺さるのだろうか】
【魔物はサイドに移動した。現在は、単身浮遊する。】
【装填は中断され――赤の砲座は、転移術式を起動する。内蔵機構の発動である。】

>>ALL
異な事を言うものだ。私は、囚われの同胞を救うだけ――云わば、唯の救い手だ。

【天使にそう告げ、魔物の次なる行動が決定された。言葉が真実か否かは、確かではない。】

【魔力増幅の残滓を消費し、黒衣の魔物は錯乱≠フ魔力弾を、二人に一発ずつ発射する】
【弾速は先ほどと同様だが、今度の術式は物理的存在を透過する。対象を精神に限定した攻撃である】

【物理的防御は困難だが、回避自体は可能だろう。直撃した場合の影響は、各人の精神力次第か――】

【突破すれば、魔物への直接攻撃の好機が訪れる。現在位置は地上2メートル、黒衣は空中に静止している。】


>>NEW

【闘う彼女らを、静かに視る双眸が有った。】
【上級魔導衛兵、レアウィルム―――この施設に常駐していた4名の、唯一の生き残りである。】
【彼もまた、その短い生涯を閉じようとしていた。霞む視界に、闘うふたりの女性が映った。】


(…何をやってるんだ、俺は。赤のヤツまで秩序≠フ為に闘ってるのに…)

【『自分たちの思想が正しく、スチームメタルの彼女はそれを受け入れた』――彼はそう考えた。】
【実際は全く異なっていた訳だが、聴覚を失った彼が事実を知ることはない。ただ、己が使命を果たすのみ。】


【自分自身を生贄に、召喚≠フ術式を起動。対象は、5大陸の何れか一つ】
【護る@ヘを持つ者を、彼は望み息絶えた。召喚される≠フは、何者であろうか―――】


/飛行手段の無い方は、コレに乗る形での参加をどうぞ。
178 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/26(金) 21:45:34.91 ID:KaoklrY0o
>>171
/っと開始早々申し訳ないですが お風呂行ってくるので次レス遅れるかもです
179 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 21:50:49.66 ID:0CBopkLPo
>>176

おい、またか
こりゃ本格的に帰った方が良さそうだな

【少女に睨み付けられ、ヴァンパイアの青年はうんざりした表情を浮かべる】
【がっくりと肩まで落としている】
【敵意を向けられたからこんなジェスチャーをしたように見える】

いいよいいよもう
お前もあれだろ。俺が黒の種族ってだけで後ろ指差すんだろ?
全くいい加減にしてほしいぜ

【まるで拗ねたようにそっぽを向く】
【当然のことだが何度も同じやり取りをし、それにもうんざりしているようだ】
【しかしこの言動は敵意を持たれて当然と、思っていないかのように思える】
180 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 21:56:48.98 ID:n1nKe83DO
>>174

わ、ぁ……

【──そんな彼の元に、ひとつの小さな声が聞こえるだろうか】
【声の質は少女のもの。囁きを漏らすかのように小さなものだった】

【木漏れ日にも例えられそうな声を辿っていけば、ひとりの少女の姿を見ることだろう】
【透き通るようなプラチナブロンドの長髪に、蒼い蒼いサファイアの瞳をした彼女は】
【胸元の豊かな双丘を必要最小限なだけ金色の毛皮で覆い】
【腰元にも、酷く短い金色の毛皮を巻き付け──ブーツのように、足元にも同色の毛皮が存在していた】

【彼女の頭には、毛皮の色と同じ金色の犬耳があり、腰の毛皮の中からは、矢張り金色の犬尻尾がひょこりと覗いている】
【少女は湖の岸部に座り込み、片手には摘んだばかりの花が数本あった】
【紫色の、百合に似たその花はダーティリィと呼ばれるもの】
【黒の大陸の、汚い水辺を好む甘い香りを放つ花であった】

天使、さん──?

【きっと、甘い香りに誘われて花を摘みに来ていたのだろう】
【何故獣人たる彼女がこの地にいるかは不明であったが】
【少女はサファイア色の視線を堕天使へ向け。驚いたように息を飲んだ】
181 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/26(金) 22:01:30.34 ID:vVyfNgDso
>>174

【肩にかかる程度の黒髪は、常夜森の空が持つ純黒色ととても似ていて】
【細身の体のラインに沿ったワンピースもまた黒色。しかし瞳と髪の黒さには敵わない。】
【黒地の薄布に施された赤糸の刺繍は、鬼灯の花を模っていた。】

【少女の歩みに合わせて、スカート上の鬼灯が揺れる。髪と瞳の黒が、揺れる。】

こんばんはー。

【湖の端から、少女は堕天使に声を届かせる。】
【透き通った声は決して大きくはないが、静かな森の中には良く響いた。】

【挨拶のために開かれた口からは、鋭い牙が覗いている。】
【吸血鬼の証だ。】

白の方が易々と侵入できてしまうのは問題ですねえ。

【その見ためも、発散される黒のマナも、彼女が吸血鬼たることを示している。】

【しかし、彼女が口を開くまで、その濃厚なマナは気配さえ見せなかった。】
【長命な吸血鬼ならマナの隠蔽くらい可能だろうが、吸血鬼には自分の力を誇示することが好きな者が多い。】

もう少し国境の警備を厳重にした方が良いのかしら。

【何てことは無いような顔をしながら、彼女は焦っていた。】
【だって彼女は、吸血鬼などでは無いのだから。本当は、堕天使には遠く及ばない存在なのだから。】
182 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/26(金) 22:02:06.84 ID:2Qio/Y2SO

【黒の世界。平地。】
【地平線の端っこに小さく山と森が見えるだけという広い空間。】
【時々、景色の変化と言えば腐りきったような池たが水溜まりだか分からないものがあるくらいである。】

【そんな場所だが生き物の姿はよく目立つ。】
【知能の低い、四足歩行生物がちらほらと群れを組む様子と、それを狙う肉食動物。】
【空には巨大な烏のような鳥が遠くを目指して飛翔する姿。場所によっては悪魔や吸血鬼など、人型の生き物も見られた。】

【このキマイラも、補食なしでは生きられない。】
【ついさっき、逃げる草食生物の一匹を捕らえ、今は自身の右腕にその獲物を与えているところである。】

【行儀悪く、周囲を散らかしながら肉を喰らう右腕。呼吸をするように肥大化と収縮を繰り返している。】
【そんな様子をその側に座り込みながら、眺める人型の本体。その肩には蛇の頭がのっかっている】
183 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 22:02:06.92 ID:X3Hc4jUDO
>>177
【どっかで会ったような気がする魔物に突撃するアカリ!彼女の前に壁はない!もしあったらぶち壊す!!】
【よって、目の前に飛び出した獣人も、邪魔だから吹っ飛ばす!】

邪魔よ邪魔っ!!

【獣人の前で前方回転!獣人の上から擦り抜けて、ついでに後ろ蹴りで吹っ飛ばす!】
【そのまま真っ直ぐ――!】

《姉貴!前、前!!》

え?

はに゙ゃ゙ん゙っ!!?

【油断していたアカリの額を魔弾が貫く!これが実弾だったら死んでいたぞ!】
【しかし!運よく魔弾は物理的干渉がなかった!セーフだセーフ!!】

あひゃにゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!

【セーフじゃなかった!精神的ダメージの影響なのか、目をぐるぐる回して笑い出した!】
【空の飛び方も酔っ払ったようにスピードそのままにふらふらだ!所謂混乱状態だ!】
184 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/26(金) 22:03:56.38 ID:vVyfNgDso
>>174 >>180 >>181
/ぎゃー! やっちゃった。すいません。
/遅れた自分が退きます。三人絡みが望めるほどの技量は無いのです。
185 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 22:07:26.08 ID:UYfQDuLvo
>>177
【大剣の一振りは成功した、その腕に、その使い魔にめり込むその衝撃が伝わる、しかしまだ油断は出来ない】
【先程から、気になることもある、捕食、いったい何の為にしているのだ…と、その不気味さを感じながらも表情は変えずにその他の2匹を警戒する】


【力の第一段階は開放した、故にその第一段階の限界まではなめらかにその己のスペックが上がる】
【『ーーーなるべく開放はしたくはないがーーー』…その思いは何処から来るのだろうか、その力を使えば何かが負担が来る、そういう事であるのかも知れない】

ーーーやり方という者が有るだろう
それに救ってこいつで何をするつもりだ?黒の民を救うために他を制圧するってやつか!

【しかしまだ行けると…そう呟き、その魔弾を大剣で弾こうとその武器をスイングするがーーー】
【その魔弾は大剣を通過する】

な…にぃッ!?

【先ほどの魔弾と同じスピード、それは遅くはなかった、だがその動体視力、反射神経その神経系が多少上がっている今、それは回避することは容易なはずだった】
【しかしその予想外の出来事、まさか通過するとは思っていなかった、その大剣を通過する、その衝撃が無い事、それを感じて咄嗟に翼を羽ばたかせその力で体をねじり回避しようとするが】

【その咄嗟の出来事、予想外の出来事に反応が少し送れる、そして、魔弾が『かする』のだ、直撃では無かった…】
【だが何だ此の不安、何か心の奥から襲う不安、心が乱れる、先ほどの魔獣の言葉が頭をかすめる『助けに来ただけだ…』その言葉が】
【なにかは分からない、何故そう今さらその言葉が心を縛る、乱す…】
【しかし!、今は違う、白の大陸が襲われているのだ、大勢、死人が出ているのだ、私はその奪うものを潰す、それだけ!】
【かすった事で、その錯乱、しかしかすっただけ、直撃ではない、その心はまだ残っている、故に其れを振り払う】

白の民を犠牲に、して何を言うッ!私は侵入者を潰す、それだけだッ!
【邪念を取り払うかのように、その先にいる魔物に向いその大剣を振る、横の平たい部分での大振りのスイング】
【すぐさまの攻撃ではない、少し遅れたのだ、その心の乱れにより、そしてその乱れを振り払うために、大振りになる、精神攻撃は一時的であるが、その行為をさせた】
【大振りであるため避けることも容易いか、その単純なスイング、それが魔物へと向けられる】
186 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/26(金) 22:14:22.69 ID:KaoklrY0o
>>179

できることなら、黒の大陸に帰ってください…!
私にも、貴方にも、他の人にも危害が加わらないうちに!

【うんざりした表情を浮かべても、がっくりしても、語勢の強さを緩めない】
【じりじりと僅かながらではあるが取れる限りの距離を取って】
【敵意を、警戒を、滲み出るままにそちらにぶつけ続ける】


……やっぱり、黒の種族、ですか!
嘘を付かず、堂々と名乗るのはいいことですが………
いい加減にして欲しいのはこちらの方です!

【単に緑の大陸の敵国だから、単に黒の大陸の住民は危険な輩が多いから】
【そんな安易な考えで、青年を糾弾しているようには全く見えない】
【敵意というよりかはもはや憎悪といってもいいかもしれない】
【とにかく、全く話を聞こうとせず、考えを改めようともしていない】

/ただいまです
187 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/08/26(金) 22:14:38.77 ID:WJFYgVwSO
>>180
【小さな嘆息を聞き付けて、ついと視線を持ち上げる】
【湖畔の岸、紺碧の瞳をこちらに向けた獣人の少女を捉えて――小さく、青年は口の端を吊り上げた】

…天使と、呼ばれていた者だ
今も尚そう呼んでもらえるとは、嬉しいものだな――

【吊り上げた口の端の示すものは、自嘲の他にもうひとつ】
【純粋に、嬉しかった。かつての栄光や信望を取り戻せたかのような――そんな甘い夢を】
【この身を見て息を呑んで、天使だと呟いた少女が。ほんの一時、見せてくれたのだから】

【青年は翼を音も無く羽ばたかせて、湖畔の中央から岸辺へと移動していくと】
【少女の側まで近付いて、空にその身を留まらせ】
【手にしたダーティリィの花と少女を比べるように見遣ると、困ったように小さく眉根を寄せた】

君は緑の獣人か、このような場所で花を摘むなど――いつ襲われても、可笑しくは無い筈だ
何故に、この地に足を踏み入れた?

【率直な疑問を、幼子を諭すように少女に問い掛けて。空に留まるために再び羽ばたけば】
【散った冥い羽が風に乗って――少女の頬を、撫でてゆくだろう】
188 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/26(金) 22:16:06.89 ID:WJFYgVwSO
>>184
/おっと見逃してました
/了解です、絡んで下さってありがとうございました。またの機会にっ
189 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 22:19:02.47 ID:0CBopkLPo
>>186

【糾弾に次ぐ糾弾】
【この憎悪の向け方はイデオロギーに従ったものではない】
【恐らく直接何かをされたのだろう】
【敵意と怒号を聞き流しながら青年はそう判断した】

(うーん、ここまで憎んでるんなら、することはねえなぁ)
(……いや、あるか)

【青年は少女へと向き直った】
【少女と同じぐらいの強い敵意と殺意の篭った視線をぶつける】

喚くばかりか、弱小種族
テメェのお仲間を何人も殺してきた黒の種族が目の前に居るんだぞ
することは糾弾だけか? え?

【唐突な挑発。心変わり】
【先ほどとはまるで別人。まさしく黒の種族と呼べる応対だ】
【明らかに怒らせようとしている】
190 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/26(金) 22:26:32.99 ID:/aGBslQBo
【黒の大陸:沿岸】

【暗く夜の闇の降りた海に、僅かに一隻の船が浮かぶ】
【黒い布を被ったその木造りの小舟は、ゆっくりと岸に近づいてきた】
【乗員は一人、姿は風景にまぎれてより見えず】
【しかし、灯台の僅かな光を受けて、目の利く者なら気付くだろうか】
【少なくとも、隠れるように近付くその影は、黒の者とは思えないが】
191 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 22:29:21.77 ID:cyhswdRH0
>>183

【蹴り飛ばされた獣人は、そのまま空中に放物線を描き飛んで行く】
【――彼は、幸運だったのだろうか?否。僅かに生き残っていた衛兵達を殺し尽くした暗黒がいた―――】

【漆黒の使い魔が牙を剥き、獣人を影すら残さず平らげた。転移した砲座との類感効果が生じ、相互に強化が施される】
【転移先で砲座は、火砲の魔術構成を解析する。同時に、再装填を行いながら――】
【リロードまでの残レス数:1(このターンを除く。現在火砲はこの場に無い。)】

【少女への錯乱≠フ効果の程を認識し、黒衣の魔物は無貌の笑みを浮かべた】


>>185

私は黒≠セ。目的の為ならば、如何なる犠牲も認可しよう。貴様らは、この黒≠フ理を拒み、邪悪と謗るのだろうがな。
そして私はその邪悪≠アそを誇ろう。狂犬、貴様は白の為なら仲間をも手に掛けられるのか―――そら、今がその瞬間だ!!


【錯乱≠フ影響を受けながら突進を続けるスチームメタルの少女を、器用に身を躱しながら衝撃≠フ呪文で天使に向けて弾こうとする】
【この行動に成功しても、少女が躱すか、マルアハの女性が容赦なく剣を振るえば刃は届く。】
【彼女の決断や如何に。少女は、この事態にどう対処するのか―――】
192 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/26(金) 22:30:40.66 ID:KaoklrY0o
>>189

………っ!

【奥歯をぎり、と噛み締めた】
【向けられた殺意と挑発で、思わずに後ろ足が止まる】
【瞬きもせず視線を交差させ、妙な緊張感が走る】
【そのまま敵意に身をまかせる……わけではなく】

………ええ。
だから、早く、帰ってください!
今の私に攻撃する意思は、ありません
お互い、無傷な方が、何かといいでしょう?

【この青年を攻撃したところで何も解決しない】
【それぐらい少女は知っていた。が、動きを止めたのはそれだけではない】
【よく全身を観察すればわずかに肌が震えている】

【今ならはっきりと見えるだろう】
【威嚇と強気と勢いで包み隠した、恐怖、怯えを】
193 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 22:31:04.32 ID:n1nKe83DO
>>187

【黒き森に舞い降りた、ひとりの黒翼】
【彼を見て「天使」という言葉が零れたのは、堕天の言葉を知らぬが故か。或いは思わず紡いでしまったのか】
【恐らくは後者なのだろうけれど──】
【黒翼を見つめるサファイア色。そこには空を駆けることへの羨みと尊敬の感情が浮かんでいた】

でも──今も、天使じゃ、ない、ですか……?
黒に染まっても……天使じゃ、ないんです──ふ、ぁ……

【黒く堕天しても、天使ではないのかと。ダーティリィの花をそっと抱いて少女は問いかけるも】
【頬を撫でた弔いの黒が、くすぐったくも心地よい感触を与え──ふわふわと髪を揺らして幼さの抜けきらぬ声をあげる】

ふぁ……、え、えと──、黒の大陸、で、すること、あって……
でも──、ちょっと、疲れちゃって……そ、その、息抜き、に……

【揺れたウェーブの金髪に擽られ、彼女の腕に抱かれる花がかさかさと音をたて】
【そのたびに、ダーティリィ特有の甘い甘い香りがふわりと周囲に咲いた】
【彼女の傍らには、少女の雰囲気に似合いの淡き色合いを持つ、フリルで飾られた肩掛け鞄】
【恐らくは花を鞄に入れて持ち帰ろうとしていたのだろうか──】
194 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 22:37:23.82 ID:0CBopkLPo
>>192

無傷な方が?
ハッ! 中々笑える冗談だな

【少女が足を止めれば、青年は一歩を踏み込んだ】
【それに続いてまた一歩、どんどん少女へと近付いていく】
【彼はわざとゆっくりと歩いていた。より一層の恐怖をかきたてるためだ】
【自分を侵略者そのものに見せるために】

憎い相手を目の前にして何もしないってか?
それだからテメェらは弱小種族、食われるだけの家畜なんだよ!
どうした、震えてるじゃねえか!!

【挑発と怒号を織り交ぜて歩を進める】
【攻撃はまだしない。しかしいつしてもおかしくない雰囲気はある】
195 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 22:38:41.26 ID:cyhswdRH0
>>183>>185
/っと、ちょっとミスりました。
/お二人とも、>>191に於ける両方(>>183への物と、>>185への物)へのレス内容の確認をお願いします。
196 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 22:44:25.01 ID:X3Hc4jUDO
>>191
あにゃひゃはははひゃはひゃひゃひゃひゃひゃ!!!

【右へ左へ上へ下へ!ふらふら危ない動きをしながらも魔物へ向かう大まかな動きは変わらない!】
【なんとか魔物の元にたどり着いた!そのまま訳も解らず突進だ!】

ひにゃぁ゛ん゛っ!!?

【当然無理だった!魔物の魔法で吹き飛ばされる!】
【しかし、ただ吹き飛ばされるだけじゃない!吹き飛ばされた瞬間膝を開いて、ミサイルを二つ打ち出す!】
【派手さも何もないただの兵器としてのミサイルだ!攻撃としては優秀だがアカリとしては有り得ない行動である!】

《姉貴ぃ!気をしっかり持ってでアリマス!!》

【バズガメラの呼び掛けも届かない!いつもの事だ!!】
197 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 22:48:30.56 ID:UYfQDuLvo
>>191>>183

…白のためなら何だってするさ、何せずにただ終わっていくなんてまっぴらごめんだ!
結局戦争だよ、綺麗事など言ってはいられない!あんたを否定するつもりはない、結局白も黒もやっていることは何ら変わらないんだからな!

ーーーーだから私が今泥をかぶればいいさ…

【大剣は振り切られている、それを今更止めるつもりも無い、と、そしてその行動は行われた】
【大剣を手から話したのだ、その少女に当たらぬように、その魔物目掛けて、だが、それだけでは何が起るか分からない、魔獣がその投げた大剣にむけ】
【少女を向かわせるかも知れない、では何をするか、ーーーーー『第2段階だーーー解放するーーー』と心のなにかが呟いた、そしてその行動に出る】

【魔物は分かるだろうか、その女の体内で急激に更に何かが増幅したことが、そして女は地を蹴ったスチームメタルの少女にその体ごと突っ込むつもりだ】
【そしてその大剣の軌道から外そうとする、少々乱暴ではあるが、その少女めがめ本気のタックル、】

【大剣のスピード速い、だがその投げた直後、その大剣にすら追いつくスピードでその少女に目掛け突っ込む】
【動きが裂くほどよりゆっくりと見える、だから落ち着いて行動できる、】

【そしてーーその少女に突っ込む、もしそのタックルが成功したならば、少女は地に打ち付けられるだろう、そしてその上に乗っかるのはマルアハ、その2人は地にむかい落下する】
【第2の開放、それにより口から吐血、やはり体に負担があるようだ、今もし、スチームメタルの少女が正気に戻らず女を攻撃するのであれば、無防備に攻撃を受ける、その魔物が少女を操れて】
【攻撃するのなら、それは通るのである、そして大剣は飛んでゆく、その魔物目掛けて、先の事は誰も、今の時点では分からない】
198 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/08/26(金) 22:52:36.93 ID:WJFYgVwSO
>>193
【少女の言葉は思いがけないもので――返答までに、青年は少しばかりの時間を要した】
【珍しく瞠目した表情で獣人の少女を見つめて、二三度瞬き】
【――漸く、くつりと笑みを溢す。】
【これは敵わないとばかりに、青年は軽く首を振って】
【眼前の少女へと、低くも優しい声色を紡いでゆく】

…君が、そう思ってくれるのなら。
誰かの小さな信仰心が、俺に天使としての力を与えてくれるから――
君が信じてくれるなら、俺は君にとっての天使たり得る

【そう答えて、花へ揺らいでいた視線を少女に戻し】
【戸惑いがちに答える声を拾いながら、少し考え込んで。再び少女と花を見比べてから】

…する事、か。君が一人で、この黒の大陸で――
俺に手伝える事があるなら言って欲しい。
秘匿したい事柄ならば、深くは追わないが

【天使の加護を与えよう、なんて言える立場では無くなってしまったけれど】
【自分を天使だと言ってくれたこの少女に――加護でも慈愛でも、とにかく何かを与えたかった】

/次からpc移行します
199 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 22:52:49.43 ID:UYfQDuLvo
>>197
/ちょい訂正です勘違いしておりました、操れるの件は無しということでお願いいたします
/錯乱する少女を抑えこもうと、大剣のをこえて地に落下ということで…何か申し訳ないです…
200 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/26(金) 22:54:40.51 ID:KaoklrY0o
>>194

帰って、って言っているでしょ!
それ以上近づかないでください!

【止まった足にぐっと力を入れ、後ろを一瞬だけ振り返る】
【そこに有ったのは小さめだがそのまま渡るのは無理そうな清流だった】
【文字通りの背水の陣。だが、退路が無いからといって焦りは見えない】
【自分を奮い立たせ、更に後ろへと下がっていく】


…分かりました!

そこまで痛い目に会いたいのでしたら、望み通りにしてあげます!
後悔しないでください!

【取った行動は、後ろの清流へと身を投げる事だった】
【一見血迷ったとでも取れてしまうような行動だが】
【自殺でも流れに沿って逃げるわけではない】

我が母なる水よ、我が力に、我に仇なす敵を貫く力を

…………"ブルー・ブルーベル"

【能力の発動を意味する詠唱を冷静に唱え、両手を水面へと触れる】
【すると水がスライムの様に蠢き、やや小さめの剣へと形を変えた】

【溢れる魔翌力は本来、中立国であるはずの────青色の物】
201 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 23:03:17.54 ID:0CBopkLPo
>>200

【流れのある川。そこまで追い詰めて青年は待った】
【次にどうするのかと。少女の行動を観察していた】
【行動は川への身投げ。一瞬何事かと思い、目をこらす】
【結果、訪れたのは戦闘の幕開け】
【感じ取れた魔力に、眉をひそめる。それは予想外のもの】
【青の魔力、この状況での開戦】
【彼はそこから、情報の訂正を行った】
【目の前の相手は緑の種族ではない、と】

【吸血鬼は不敵な笑みを浮かべる】

雑魚が
戦える状況が揃った程度で勇みやがって
さっきまで震えてたのを忘れたみてえだな

【剣を作り上げた少女に対し、吸血鬼は何もしなかった】
【ただ軽く腕を回しているだけだ】
【しかし注意深くいれば、足元に魔力が溜まっているのが分かる】
【腕を回しているのは、上に注意を向けるためのものだ】
202 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 23:09:14.22 ID:cyhswdRH0
>>196

【至近距離で発射されたミサイルは、魔物に完全に炸裂した。肉体が損傷し、視界も同時に奪われる。】
【予想外の反撃は、極めて有効な物であった。惜しむらくは、それを行った彼女が正気ではなかった事か】

【少女に命中した錯乱≠ヘ、まもなくその影響力を失う。つまり、彼女は正気に返るだろう】
【マルアハの女性のタックルは、彼女にどう影響するのか――】

>>197>>199

【投擲された剣は、魔物の胴部に深く突き刺さった。天使同様、魔物も内部に損傷を負う】

気に…入った。その力、正しく将に相応しき物―――なればこそ、貴様を此処で抹殺する…!!

【形成は一転した。傷を受けた肉体から噴出するのは紅い血液ではなく、淡い緑の蛍光を放つ霊液であった。】


>>ALL

【魔物は、霊液を消費しながら多重結界を構成して行く。剣をその身に生やしたままで。】
【反撃すらする事無く、防御に徹している。その狙いが、推測できるだろうか――】

【―――…一方、遠隔地の砲座は総ての準備を終えた。この場で荒れ狂い空中を駆ける、漆黒の使い魔も同様である】
【当初より二回りほど大きくなった漆黒の回転体は、空中に複雑な幾何図形を描き出す。呪力の波濤が、高まって行く】

【火砲のリロードまでの残ターン数:0(リロード完了。ただし、火砲は現在この場には無い)】
203 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/08/26(金) 23:12:50.77 ID:ckZFTlgAO
204 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 23:13:49.01 ID:n1nKe83DO
>>198

【「君が信じてくれるなら──」】
【その言葉を聞き、少女の口元にふんわりと笑みが宿る】
【言葉を否定せず、受け取ってくれた。ただそれだけのことが、少女には嬉しかった】
【獣人種の中でも殊更温和に、そして気弱そうに見える彼女はきっと】
【誰かに拒絶されたり、叱られたりするのは酷く酷く怖いことだろうから】

……お手伝い──

【浮かべた笑みはしかし、彼の紡いだ問いかけによりしばしの間沈むこととなる】
【少女は何かを考え込むかのようにほわんと虚空を見つめ】
【──ちか、と。彼女のサファイア色の瞳に、ルビー色の輝きが混じった】
【彼は感じることが出来るだろうか】
【ひゅるひゅるとした黒き魔翌力が、彼女から薄らと漏れていることに】

え、と……、あの──黒のこと、調べて、て……
どこが守り、薄い、とか……兵士さん、たくさんいる、とか──
で、でも──私だけ、じゃ……全然、うまく出来なく、て……。

せめて、空から見たいなって──港町だけでも、いいん、です

【──潜入行動】
【それが少女に課せられていた「仕事」なのだろうか】
【内緒話を親に隠れてこっそり友達に話すかのような、そんな口調で彼女は堕天使へ言葉を紡ぐ】

【暗に、戦争へ深く関われと言っているかのようにも聞こえる彼女の「頼み」】
【それを彼はどう受け取るだろうか】
【──未だ少女から漏れ出る、黒き魔翌力】
【ルビー色の輝きは、もう消えていた】

/了解しました
205 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 23:14:27.71 ID:cyhswdRH0
>>196>>197
/結界術式の所、『体表に』が抜けてました。接近とかは可能です。そして、未だ完成はしていません。
206 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 23:16:22.13 ID:X3Hc4jUDO
>>197>>202
あびゃふぅっ!!?

【アマルハの突進が防げぬ状態で激突!白目を向いて奇声を上げる!】
【そのままアマルハに押さえ付けられながら落下!地面に後頭部をぶつけて更に奇声が上がったぞ!】


…はっ!!

【アマルハの吐血を顔面に浴びて、ようやく気を取り戻した!誤解はしないで頂きたいが、別に血を浴びたのが理由ではない!】

私は一体何を!?もしかして内なる力が暴走を!?

【顔面を真っ赤(血で)にしながら自分を抑えるアマルハに問い掛ける!なんと都合のいい予想だろうか!】

《姉貴、姉貴!気を取り戻したのはいいでアリマスが、まだ終わってないでアリマス!!》

【バズガメラが必死に魔物を指差して危険を知らせる!こんな調子で大丈夫か!?】
207 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 23:17:39.86 ID:X3Hc4jUDO
>>206
/アマルハってなんだ…マルアハですすいません
208 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/26(金) 23:17:41.81 ID:KaoklrY0o
>>201

【青の種族は基本的には黒の種族に攻撃せず、同時にされない】
【それは海を渡る足を失うと困ることがあるからだ】
【"仲間を殺した奴が目の前にいる"】
【その挑発に乗らなかったのは、そのことに関しては見に覚えが無かったからだろう】

【だが現にこの青の少女は、黒を憎んでいる】
【しかも尋常ではなく、非常に深く】
【ただごとでは、なさそうである】

ふ……ふふ…っ!

あなたこそ………
ヴァンパイアごときが純竜種のシュトラウトに勝てるとでも…?
水さえあれば、負ける気は…しませんね

【作り上げた水の剣を、ヴァンパイアの腹部目掛けて投擲する】
【たかが水で作ったものと侮るなかれ、高密度の魔翌力が張り巡らされている】
【しかし動きは非常に直線的で、避けることも難しくはない】

【少女もそれを理解しているようで、着弾を見ずに二本目の剣を創りだそうとし始める】
209 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 23:23:18.59 ID:0CBopkLPo
>>208

【剣の投擲。放たれた攻撃はヴァンパイアの直前で弾き飛ばされる】
【弾き飛ばしたのは影のように黒い触手だ。それはヴァンパイアの足元から現れている】
【影の触手。それが魔力の正体であり彼の魔術か】

あーはいはい
水がありゃ凄いですねぇ

【少女の方を見ずに馬鹿にした言動をとる】
【しかし十分な警戒をしているのか不用意に近付いたりはしない】
【またこちらも先手を打つことはせず、足元に魔力を集中させている】

/次遅れます。ごめんなさい
210 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/08/26(金) 23:27:32.60 ID:K/4ALz3jo
>>204
【懇意の籠るその依頼――否、願いを】
【叶えてしまう事など、堕天使にとっては容易い事であったのだが】
【易々と首を縦に振れない事案に、彼は気付いてしまった】

(瞳の色が…?)
(…違う、瞳だけではない――!)

【緑の少女にあるべきでないその気配を理解したと同時、瞳の輝きが霧散して】
【それでも尚漏れ出すその黒き魔力≠ノ――返答を足踏みしかけて、青年は思い出す】

(――愚かしい)
(この子が俺を信じていて、依頼をしている)
(それ以上に何を求めようか――いや、何も求めない)

【――する、と】
【返答代わりに堕天使は両の腕を伸ばし、少女を抱き上げようとするだろう】
【抱き上げる事に成功したなら、そのまま4対の羽を羽ばたかせて】
【僅かの間に、森を一望できる高さまで上昇してゆく】
211 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 23:39:08.15 ID:cyhswdRH0
/主催はマルアハの方待ちです。先にレスした方が良いならそうしますが。
212 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 23:39:53.72 ID:UYfQDuLvo
>>202

【外部は傷はついていないモノの内部は損傷している、付加がかかっている、吐血で済まされたは良かったものの…】
【不幸中の幸いか…と、マルアハはその口から垂れる血を手で拭い、その胸の下にいる少女から離れその場へ立つ】
【そしてその禍々しい霊液、それがドロっと垂れているのが分かる、魔物の状況を見るに攻撃する気配は無さそうだ、と…】

結界か……?

【その張り巡らした結界を見、なにか嫌な予感がした、その魔物に囚われていたが…その周りの砲台を忘れていたのだ】
【四面楚歌、非常に不味い、此のままでは鉢の巣…駆けに出るしか無いようだ…】

>>206>>202

………此処まで使うのは初めてだ…
体が持つかは分からぬが…やるしか無いようだな…

赤のお前、あの砲台見えるか…?私の力ではあれを一気に壊すことなどできない
任せていいか‥?あと…私が果てたら…ここをかわりに守ってくれ…白の騎士として、私個人のお願いだ…

【いくらその力を上げようが、それだけの人数を一気にその砲台を一度に全て壊すことなど不可能、まだその場には生きてるものもいる】
【怪我で動けないものもいる、その守護を任せたいと、そしてもし自分が失敗したときは後は任せたと、そう言って】

ーーー
ーーーー
ーーーーーーーーー第3ーーー我に与えられたその力ーー……解放するー

【ーードクン……マルアハの中で何かが脈をうった、そして次に聞こえるのは叫び声、その女の声】
【激痛が体を走る、それをかき消す様に、女は叫ぶ、息を荒げ、その状態は女の体はなにか光に包まれる】

ーーーーーー第4…さらなる高みを目指す、我の前に聳える壁其れを……解放する
【そのカウントは続く、何処までも…既に立っては居られない筈、その皮膚からは赤いしずくが垂れ、しかしそれとは正反対にその翼は輝く、体は輝く】

【そして、その魔物の体に刺さるその剣、其れを呼び戻すのだ、実はその剣、それは意思がある、遠隔操作は無いにしろ呼べば戻ってくるのだ、防壁を突破できるのであれば】
【それは防壁を突き破りマルアハの元へと戻るであろう、その剣が戻る戻らないに関わらず、マルアハはその魔物の防壁に突っ込む、ボロボロの体で、異常な力化け物のような力】
【その結界を破壊できたとして、魔物を殴るか、その剣で切り裂くのかは、その状況次第、そういう事になる】

【それで突っ込むのだ、正直賭け、その行動が正しいかなど分からない、いや考える事はできない、いまはその目の前の敵を殲滅することしか考えることができない】
【だから、その体がどうなってでも、その者に突っ込むのだ、外れればもう立ち上がることはできない、煮るなり焼くなりだ、スチームメタルの少女に後を任せて、今は行くしかない】


此処を壊させるわけにはいかん我、イスラの名において!ここは守り切るッ!
その結界、ぶち破るッ!


/であれば最初にレスさせていただきます!
213 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/26(金) 23:41:43.92 ID:n1nKe83DO
>>210

【少女は果たして何者なのだろうか】
【細き手足に白い肌。到底争いに向かぬかのようなその容姿】
【そんな彼女が何故、今もこうやって黒の大陸に存在出来るのだろうか──】
【幸運だと。そう呼ぶには、彼女から漏れ出る黒き魔翌力があまりに邪魔だった】
【ほんの数秒だけ変色した、サファイアの瞳】
【その澄んだ蒼色が答えを返すことなどなく。彼女は堕天の徒に抱かれて空へと身体を浮かべることとなる】

【──するり】
【彼女の腕から零れ落ちた、数本の紫百合】
【糖蜜の如き蕩ける香を放つそれは、湖の水面にそっと横たわる】

【ひゅうひゅうと風を頬に感じながらも森の上空へ誘われた少女】
【直接距離にして数キロ先に、黒々とした海と街の明かりが見えるだろうか】
【彼女は「あっちに行きたい」とばかりに、花を持たぬ方の手で街の方を指差して】

……あ、あの──
天使さん、は……戦争につい、て……どう、思っているのです、か──?

【自身が戦争に関わろうとしていることが、問いかけの理由だろうか】
【堕天使を頼るかのように少女は彼へそっと身を寄せ】
【片腕から薫る花の気配に乗せ、彼女は疑問を口にする】
214 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/26(金) 23:45:39.88 ID:KaoklrY0o
>>209

ふむ
それがあなたの能力ですか
いかにも黒の大陸って感じですね

【やや皮肉気味にそう言い放ち、両手を水面へ再び浸ける】
【ほぼ同じ動作。詠唱が無いぐらいが違う点だろうか】
【最初より増えた蠢く水が、新たな剣を形作っていく】

…残念ですが、そういう挑発には乗りませんよ?
バカにされてるのは……慣れてるんですよ

【二本目の剣を作るために足元から供給された水は、一本目の倍ほど】
【とは言っても、一本目が小さい故、二本目でようやく通常の剣サイズで】
【小さいので通らなければ更に大きくするだけ】
【勿論サイズが大きくなっただけではない】
【練りこまれた魔翌力も強度も比例して強くなっている】
215 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 23:54:07.28 ID:cyhswdRH0

>>206>>212

【元に戻ったスチームメタルの彼女は、攻撃を未だ放っていない。】
【魔物にとっては僥倖である。自身の結界術式を構成、初期段階が完成する】
【彼女への攻撃は無く、容易に次の行動に移れるだろう】

【この結界術式は、内部からの干渉を考慮して設計されていない。】
【第一段階の時点であった事も有り、それは容易に破砕される。剣は天使の手元に戻る。】
【突進する彼女を見据え―――暗黒は、音も無く笑った。魔物は一歩も動かず、マルアハを待ち構えている】
【使い魔の描く術式が、完成する―――】
【遠隔地の砲座を捉えたのは、彼女の卓越した視力あっての物。スチームメタルの少女は、発見できるのだろうか】


/すみません、衛兵は既に全滅してます(>>191参照)。
/砲座もこの場にはまだ無かったんですが…まぁ、それは大丈夫です。
216 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/08/26(金) 23:56:27.86 ID:K/4ALz3jo
>>213
【少女が言葉を発するまで、堕天使は無言のままだった】
【指差す方へと、堕ちた翼を羽ばたかせるのみで――視線には気だるげな色が見えただろう】
【その実、思考は前述したように。少女の素性について、そしてそれを認めてしまうかどうか】
【そんな事に総動員されていた故に――少しばかりの静寂の間が、生まれたのだった】

【はたり――】

【零れ落ちたダーティリィが、湖畔に波紋を浮かべる他に】
【冥い羽も寄り添うように水面に落ちて――波紋に合わせてただ、揺らいでいた】

…戦争は、正直関心が無い
白側を応援する事も出来ない、黒側に混ざる事も出来ない――完全なアウェーだ
そんな戦争など。起こるなら、起こればいいだろう

――俺は、誰の味方になったって良いのだが

【ぽつりと洩れた言葉は、彼の本音だった】
【白も黒も自分を必要としてくれないなら。どこか手を差し伸べてくれた場所に行きたいと】
【だが――少女に零した所で、どうにもなるまいとでも思ったようで】
【言葉少なに「忘れろ」と言って、飛行速度を上げた】

【堕天使の翼は、夜闇に紛れる事と飛行速度の二点に置いて、魔族と引けを取らない】
【少女の指したその場所が、そろそろ見えてくるだろう――】
217 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/26(金) 23:58:06.71 ID:0CBopkLPo
>>214

(挑発には乗らない、か)
(となれば厄介だな)

【触手を威嚇のように蠢かせながら、吸血鬼の青年はこの状況を打破する手立てを考えていた】
【少女の言う通り、これは挑発だ。ヴァンパイアよりもシュトラウトの方が先天的に勝っているのであれば、更にそのシュトラウトが戦える場ができているのであれば】
【これほどの憎悪を持つ相手。真正面からぶつかれば死は避けられない】
【それ故の策だった】
【しかし通用しないとなれば、かなり危険な状況】
【彼の脳裏に逃亡が浮かび上がる】

【陸地では、不利であることを理由に戦わない。しかし水上であれば戦う】
【その情報が手に入った時点で、こちらが戦う理由はなくなったにも等しい】
【彼をこの場に繋ぎ止めているのは、ひとえに自分から仕掛けたにも関わらず、自分から逃げるのは不恰好だ】
【そういうプライドに過ぎなかった】

(唯一気にかかるのは、憎悪の理由、か)

【青の種族が何故、黒の種族にここまで憎悪を向けるのか】
【疑問ではあった】
【黒の大陸の住民であれば分かることだったが、彼はそうではなかった】

【相手の様子を窺いながらの思考】
【疑問とプライドと危機感に挟まれて、結局答えはでなかった】

【最終的な行動は攻撃】
【足元から追加の触手を二本作り出し、両方ともシュトラウトへと向ける】
【目的は首への締め付け。弱点だと推測される箇所を狙う】
218 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/27(土) 00:01:25.75 ID:0f7vYhyDO
>>212
あいたたた…なんか体が痛い…

【マルアハが体の上からどくとアカリは立ち上がる!混乱中の記憶がないので、何故か体が痛いぞ!】



出来るかどうか?何言ってんのよ、私を誰だと思ってるの?不可能を可能にしちゃうアカリちゃんよ?
何だかよくわからないけど、任された事はやらなきゃならないわね!

《姉貴!マジで白の大陸守るつもりでアリマスか!?オレッチ達、赤の大陸でアリマスよ!?》

細かい事はいいのよ!目立てばいいの目立てば!
それに、頼み事した人の気持ちを踏みにじっちゃ駄目じゃないの!

【体の痛みに耐え、体に力を入れて、空を仰いで仁王立ち】
【眼は爛々と希望に輝き、顔には笑顔を、心は熱く燃える炎を燃やす】
【マルアハが動き出すと同時に、またアカリも動き出した】

>>215
【「それじゃ、そっちは譲ってあげるわ」――マルアハの女にそう叫ぶと、アカリは真っ直ぐに飛び出した。ジェットの力を最大限に、魔物とはまた違う方向へ】

バズガメラ!こっから一番近い砲台は!?
《えー、7時の方向でアリマス!!》

【カメラマンバズガメラの能力、それはどんな状況でも高い撮影能力を持つ事。つまりそれは、索敵にも十分使える視覚能力】
【バズガメラがズームを使い砲台を見付け、通信機でアカリに位置を伝える、その場所までアカリは真っ直ぐに飛んでいく】
219 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/27(土) 00:07:48.22 ID:UHHs6QgPo
>>215

【剣は手元に戻ってきた、それでその結界を打ち砕くのみ、砕けなかったら、マルアハはそこから力を失って】
【飛べる力を失い、その地上へと落下するだろう、砕けたとしても、その力は残っては居ないのだ、結果は何方も同じ】
【ただ、魔物に斬撃をあびせれるか、浴びせれないか、それだけである】

【その剣が戻ってきた、その道を貫いた、そこを目掛けて突進、今はそれだけしか出来ない】
【考えることはそこが塞がれていたとしても一度壊れた所は脆いかもしれないという淡い期待、それだけの安易な、それだけに賭けた事である】

/あれま…申し訳ない、遠くにある砲台が見える位置にあって、届く距離であることと勝手な妄想が進みすぎて
/自分で勝手に進めてしまっていましたね…なにかもうしわけありません

>>218
【頼んだよよ、そう心のなかで呟いて、其れを赤の者に託した、その後の少女の行動は見ることはない、今眼の前に入るのは】
【その魔物、黒衣の魔物であるから、それに突っ込む、それだけであるから】
220 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/27(土) 00:12:46.32 ID:rm3JrLCDO
>>216

【生まれた静寂に、彼女は何を思ったのだろうか】
【花の香りにでも酔ったのか──とろんとたれ目がちになった目を数度瞬かせ】
【ウェーブのかかった金髪をふわふわと風に揺らし、そっと首を傾げるのであった】

【しかし彼が言葉を紡ぎなおせば、首の角度こそ元に戻したもののまたも目を瞬かせ】
【宝石色の視線をゆるりと彼へ向け、更なる問いかけを奏ではじめる】

……、あ、の──
────、……、わ、私、は……、

……、え、と。……っ、──て、天使さんがいれば、こ、心強いな、って……

【長い長い、間があった】
【きっと気弱そうな少女にとっては、この言葉を紡ぐにも勇気の要ったこと】
【緊張でもしているのだろうか。腕に抱かれて甘き花が、そよそよと揺れる】

【もう、街の上空についたことだろうか】
【しかし少女は街へ視線を落とすことなく、彼の返答を待つかのようにふるふると身体を震わせていた】
【きっと街についたことすら、気付いていないのだろう】

【海辺の街はまだまだ、明るかった。黒き大陸の夜は、とても長い】
【だが戦争中だから、だろうか】
【沿岸部には警備隊とも思われる人影がいくつもあり、街中にも見回りらしき者がうろついていた】
221 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/27(土) 00:16:30.32 ID:ELJeDtYwo
>>217

…うわっ!

……なーんて、水が攻撃にしか使えないとでも思いました?
勿論防御にだって使えます、硬さだって……ゴプッ!?

【自分めがけて飛んで来る触手。
 狙い先までは分からないまでも、大体の通るコースは見当がつく】
【剣を形作っていた水を粘土のように捏ねて板状へと形状を変える】
【触手の道を遮るように投げて、まさに触手が触れる直前────】

【板状の水が形を失い、重力に従い、地面に落ちて染みこむ】
【刹那、少女の身長が一頭身縮んだように見える。否、屈みこんだのだ】
【口を押さえた手のひらからはぽたぽたと鮮血がこぼれる】

そん……な……
こんな…………時にまで………っ!!

【魔翌力切れにしては余りにも早すぎる】
【生命力に満ちる竜種にしては余りに様子がおかしい】

【吸血鬼の目論見通り、触手はノーガードの少女の首を的確に捉えた】
222 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/08/27(土) 00:25:01.48 ID:at/435Emo
>>220
【再び、暫しの間があった】
【目的の街の上にありながら、偵察を忘れて――青年は、腕の中の少女を見つめる】
【――彷徨う言葉が、震える身体が】
【彼女がどれだけの勇気を持ってその言葉を紡いだかを、感じさせるのだった】

…そう、か
ならばこの加護を――堕天使アズーの穢れた加護を、君と君の大陸に与えよう
来るべき戦争の日、俺は君の大陸側につく――

【音無き風が、二人を包んだ】
【夜闇に更に気配を紛れさせ、警備隊に気付かれぬようステルス精度を更に上げているのだろう】
【ある程度探れるところまで近付いてしまう事も、これならば――不可能ではない】
223 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/27(土) 00:29:10.31 ID:gYoAzg6yo
>>221

【少女の首を捉えた触手は息苦しい程度に締め付け始める】

……おい、またか
また病気か何かか
竜ってのは病気に弱いのか?

【吸血鬼の青年の口から力無い言葉が漏れる】
【どうやらこの状況も二度目のようだ】

【やや間はあいたが、追撃が入る】
【青年の足元から更に複数の触手が現れ、少女の手首と足首へと向かっていく】
【いずれも捕縛、行動を縛るためのものだ】

【それぞれの触手は硬度はあまりなく、切断ができそうだ】
【また力付くで引き剥がすことも、かなり力があれば可能だ】
224 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/27(土) 00:31:43.83 ID:OJmdM2Ut0
>>218

≪させん、よ…貴様は私を殺しに来い!!≫

【砲座≠構成する従僕との思考波の共鳴により、強力な精神干渉を図る。】
【一瞬だけ、動きを止められれば良い――そう考えて、憤怒≠少女に発動しようとし――】


>>219

【その瞬間、天使の剣が黒衣の魔物を斬り裂いた。精神干渉は不発に終わる。】
【両断された亜生体は、その死滅を確定する。切断面から、大量の霊液が噴出した。】

【黒衣の肉体のダメージは甚大、最早再利用すら困難である。本質たる思考波すら、断続的な物でしかない】
【下半身を失った暗黒は、己の最後の切り札を使う。宙に浮かぶ上半身が、可聴音を響かせた】

>>ALL

…よう、やく――、か。待ち、侘び、た、ぞ…!!


【その思念が、確かな嗤笑を紡いでいる。殲滅意志の完成に、黒衣の魔物は哄笑した】
【この場に満ちた全ての怨念と犠牲者の魂魄を喰らい、凄まじい呪力の増幅を得た漆黒の従僕―――】

【共感呪術による砲座≠ニの連携により、黒の使い魔が転移術式を起動する。】

【赤の火砲の解析を完了した砲座≠ェ、再び戦場に出現】
【二つの暗黒は世界蛇の如く互いを食み、螺旋軌道を描きながら溶け合って行く】

【やがてそれらは、巨大な一体の魔獣を形成する。魔導兵装トライヘッド・インフェルノ=\――】
【三本の砲身が頭部の代替を為す、蛇体の巨大な邪龍である。その三ツ首が、それぞれ炸裂弾頭を射出した!!】


【3つの弾頭が、空中に計算された起動を描く―――】
【やがてそれらは格納施設の近くで互いに衝突し、爆風の融合波による大破壊を齎すだろう。それまでに、彼女たちは防御態勢も取れるだろうか】
【成功しても、黒衣の魔物と邪龍の肉は砕け散る。デーモン保管施設も、爆風には巻き込まれるか――?】

【この場で動けるのは、あと何人なのか。黒き魔物の計算≠乱さねば――防護施設は、跡形もなく消え去るだろう】
【そうなれば、全てのデーモンは解放される。3つの弾頭のうち、幾つを撃ち落とせるか――全ては其れに掛かっていた】
225 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/08/27(土) 00:36:37.46 ID:BhGK84UAO
226 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/27(土) 00:40:47.97 ID:OJmdM2Ut0
>>218>>219
/一応補足。防護施設=デーモン格納施設です。
/三ツ首竜は、使い魔+砲座で構成されて地上に居ます。黒衣の魔物は上半身だけで浮かんでいる状態。
227 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/08/27(土) 00:43:30.25 ID:at/435Emo
>>220
/そろそろ眠気がやばいです、あばばば
/明日に持ち越させてもらっても良いでしょうかっ
/当方は明日一日中開いております
228 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/27(土) 00:43:41.57 ID:rm3JrLCDO
>>222

……、あ、
──あ、ありがとう、ご、ございます……

【その言葉は少女にとってどれ程力強いものだったのだろうか】
【嬉しそうな笑みを浮かべ、花を持たぬ片手をそっと堕天使の胸へあてがおうとする】
【未だに漏れ出る魔翌力は消えなかったも──感情によって揺れる尻尾は、確かなもの】
【きィん、と。またも一瞬だけ彼女の瞳に赤色が浮かんで、消えた】


……、やっぱり、数は、それなり、ですね──
国境にもなる海の近くですから……当然、でしょう、か

【堕天使への礼を紡げば、その後は街へと視線を落とし】
【独り言とも思える言葉を何度も何度も口にして。時折堕天使へと、あちらへ、こちらへ、と指示を出して街の様子を脳裏に記憶していく】
【そうして、どのくらいの時間が経っただろうか──】
【「もう、大丈夫、です」と、彼女は彼へそう言うだろう】
【今知れる情報は、大体入手した、ということだろうか】
229 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/27(土) 00:47:01.67 ID:ELJeDtYwo
>>223

はっ……はっ……

【体重が伝わるのかどうかは分からないが、少女の体は恐ろしいほど軽々と上がる】
【締められただでさえ狭い気道が吐血で更に圧迫され、苦しげに呼吸を続ける】
【触手を振りほどこうとかけている手にも殆ど力が感じられない】
【つーっと、唇の端を伝い足元の川へと一滴、また一滴と血液が滴る】

うる……っさい………!

誰の所為だと……がふっ……!
…………お前らの………っっ…!

【酸素が少なく、気道も狭く、掠れた声で何とか紡ぐ】
【無論、反撃の手段を持つことすら難しそうで、手首も足首も自由を奪われる】

…………がっ…!!

【目を見開き、容態が急変したように小さな呼吸を痙攣気味に続ける】
【数秒もせず、ガクンと首の力が抜けて手もだらりと垂れ下がる】
【…………そして】
【何故か、少女の腹部と背中から青年と同じ色の魔翌力、つまり黒色のそれが滲みはじめる】
230 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/27(土) 00:48:48.80 ID:rm3JrLCDO
>>227
/了解しましたー
/こちらも基本的に明日は一日中暇なので、いつでも返レスできると思います
/では、今日はこのあたりで。ありがとうございました、お疲れさまでした!
231 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/08/27(土) 00:53:32.42 ID:at/435Emo
>>228
/っと失礼、次で終われそうなので〆てしまいますねっ
232 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/27(土) 00:54:21.13 ID:0f7vYhyDO
>>224
ぅくっ!?

【脳内に、何か自分とは違う物が入り込む、精神干渉によって産まれた憤怒を、しかし負ける事無く持ちこたえ】

――うるさいっっっっっ!!!!

【一喝。力の篭った大声で、精神干渉を跳ね退ける】
【しかし、それによる隙は産まれ、違う形ではあるが魔物の思惑はその通りに進んだ】

…何よ…あれ……

…あんなの…あんなの…!

【完成した魔物の思惑、三首の邪龍の禍禍しき姿、目の当たりにしてアカリは震える】
【体を震わせ、声を震わせ、眼を見開き――】



――私の活躍には持って来いじゃない!!

【そして!やっぱり考える事は同じ事!】
【そんな馬鹿やってる間に、打ち出された弾頭!あれを止めなきゃ被害は甚大!活躍所じゃありゃしない!!】

まったく!忙しいわね!!

【邪龍より先に、弾頭の破壊に向かうアカリ!爆風も恐れず、突っ込んでいく!】

コメットォォォォ…イン!パク!トォォォぉぉ!!!!

【弾頭の一つに、真っ直ぐ右足を向けて飛んでいく!】
【コメット☆インパクトとは!ジェットを逆噴射させた勢いを利用した飛び蹴りである!炎に包まれた脚で威力絶大のキックを放つ!ただしこの場合、破壊に成功すれば自分も巻き込まれる可能性大だ!!】
233 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/27(土) 00:54:34.15 ID:rm3JrLCDO
>>231
/はーい、了解しました
234 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/27(土) 00:56:49.55 ID:gYoAzg6yo
>>229

【体重が伝わったのか、微かに持ち上げたところで青年が首を傾げる】
【このような状況は二度目──前回は調子が悪かったといえど確かに龍らしい相手だった】
【今回はどうか。吐血し触手に囚われる竜など聞いたことがない】

俺たち、だと?

【どういった状況かを考えているとき、少女の言葉が耳に入った】
【そして感じる。黒の魔力を】

(黒の魔力──?)

【それに気付いた途端に彼の脳裏に情報が浮かび上がる】
【青の種族──黒への憎悪──緑の大陸──吐血──部分的な魔力】
【浮かび上がったものを繋げたとき、ある推測をした】

実験体、あるいは捕虜か?

【両手足と首を捕縛したまま、ヴァンパイアは動かない】
【ただ次に何が起こるかをじっと待つ】
235 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/08/27(土) 00:58:39.37 ID:at/435Emo
>>228
【胸に宛がわれた小さな手から、獣人の高い体温が伝わって】
【暫し目を細めてから――彼女の指示通り、街の警備を確かめて行く】
【やはり国境、それなりの警備は成されている――そんな結論と共に、少女の調査は終了し】
【元の森の湖畔へと引き返す途中、堕天使は思い出したようにある情報を提供した】

…確か、緑にはキルヴェーラの傭兵部隊がいた筈だ
クジョー=クラワトル。そう名乗っていた気がする
彼らの力を借りるのも、良いかも知れないな――

【――そして、幾らかの時間の後に】
【元の湖畔へ辿り着くと、アズーは少女をそっと岸へ下ろして】
【湖畔に浮かんでいた花を、冥い羽と共に拾いあげて手渡す傍ら、こんな問いを投げ掛けるだろう】

名を、尋ねていなかった。良ければ教えて欲しい――

【少女の名を知れたなら、そのままアズーは湖畔から飛び去って行く】
【残されたのは少女と、波紋と、冥い羽――そして、形無き誓約。】

/急ぎ足になって申し訳ない、では乙でしたー!
236 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/27(土) 01:00:29.71 ID:UHHs6QgPo
>>224
【刃は貫いた、しかし……その放出した霊液、それが翼を染める、此れで終わったーーーと思ったその時】
【その声は響いた、そしてその光景は現れた】

【微かに残る意識、その大剣に身を寄せて、その悲劇をただ見ていた】
【流石に今から、この状態であのデーモンの相手をするのは危険過ぎる、吐血混じりに、その頭を振り、そう思いながら、なんとか立ち上がる】

【どうすればいい、この状態、何かいい手は有るかーーー、マルアハの必死の思考、3つの弾丸…3匹のデーモン…】


…考えては居られない…目の前の…危険を取り払うのみ、それしか…ッ

【マルアハの体、外観傷もついては居なくて、しかしその動く度に走る激痛、だがーー今は】

【あのデーモンを復活させることはできない、それを壊す、その弾道を壊すのみ…きしむ体、激痛が走る体、それに鞭を撃つ】
【そしてその剣を構え地を蹴り上げる、そして飛ぶ、弾道の動き、それは手に取るように分かる、しかしその風を切る体、その風の接触さえ体を苦しめる】
【マルアハは叫ぶ、叫びながら、その激痛を吹き飛ばすかのように叫びながら、その弾頭まで飛ぶ、】
【そしてその一つの其れまで到達し、その大剣をスイング、大振りの、全身の力を入れたスイング、まるでバットを振り切るように、其れを撃つ】

【それで軌道が外れれば良い物だ、力は非常に上がっている、だがその精神面、その苦痛でコントロールもうまくいかない、できることはそれを打ち返すこと】
【そして弾頭に刃があたった瞬間もしその弾頭が爆発するのであればマルアハは其の爆発で吹き飛ばされるであろう、それが今出来る全て、残りの一つはそのスチームメタルの少女に任せる】

【残りの弾頭はどうする、それは今の状態では…】
237 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/27(土) 01:06:54.25 ID:rm3JrLCDO
>>235

……キルヴェーラの、傭兵──緑、に?

【キルヴェーラ。それは本来黒き種族であるはずなのに】
【それなのに、どうして緑についているのだろう──傭兵だから、だろうか】
【そんな疑問を抱きながらも、「クジョー=クラワトル」という名を確りと脳裏に焼き付けて】
【ありがとうございます、という礼は忘れぬように呟くのであった】

【そして湖畔に降り立ち、彼から花と羽を受け取って】
【ふわりとした甘い香りと笑みをそっと浮かべれば。小さな声で、彼女は自分の名を紡ぐ】

……、……エリス

【「今日は、ありがとうございます──天使、さん」】
【最後の最後、少女は確かに彼を「天使」と呼び】
【約束の代わりとも取れる黒き羽へ、そっと口付けを落とすのであった】

/では、お疲れさまでした、ありがとうございました!
238 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/27(土) 01:12:03.90 ID:ELJeDtYwo
>>234

【襲いかかってくるのではないか等、様々な思案を巡らせても少女はそのままぴくりとも動かない】
【相変わらず触手に囚われ、全体重を預けてだらんとなったままで】


【ある瞬間、水風船が破裂したように一気に黒色の魔翌力が溢れ、少女に纏わり付く】
【感じだけでも相当高位のもので、少女の青の魔翌力とは毛色が違った】
【どす黒く、欲望に渦巻き、これ以上無い位の残虐さを孕んでいる】
【────まさに黒の大陸らしいものだ】


【全身を一度だけ包みこむと、逆再生するようにまた腹部と背中へ消失していく】
【そして、それが消えても少女は目を覚まさなかった】
【微かに弱々しい呼気が聞こえることから死んではいないようだ】

239 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/27(土) 01:27:31.24 ID:wsNpWlJMo

「──────」

月明かりが照らす森の中────黒猫は五芒星の瞳を淡く光らせながら、静かに歩いていた。
その猫が少し普通とは違った事は、二本の足で草を踏み締めている事だ。
さくり、さくりと音を立てて歩きながら、不意に頭上の月に視点を移動する。

月が多くの雲に覆い隠されている事に小さく溜め息を吐いて、それはそれで趣があるのかもしれない、なんて事を思い直す。
宛先の無い夜の散歩。今宵は一体、何処に向かうのか────
240 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/27(土) 01:28:00.59 ID:gYoAzg6yo
>>238

【青年は様子を窺い続けた。緊迫の時間が続いた】
【何が起きるのか、起きようとしているのか】
【青年には自分がどういった状況に置かれているのかが分からなかった】

!?

【ふとした瞬間、黒の魔力が少女に纏わりついた】
【その直後に青年は腕を遠くの木へと向け、袖の影からいくつかの触手を放出】
【木に巻きつかせた】
【これは何かが起きたとき、一気に距離を取るための保険だった】

【しかし、結局何も起こらなかった】

(……どういうことだ? 何が起きてる?)

【何も起きない。それは青年を更に混乱させた】
【そのことは少女にとって有益なのか、それとも自分にとって有益なのか】
【今自分は危険なのか、安全なのか】
【青年は状況が完全に分からなくなっていた】

(こいつに固執する理由はない)
(だがもしこいつが俺の予想通りなら、また出くわす可能性がある)

(今、リスクを取って次への保険を作るか、それともリスクを避けるか)

【黒の大陸から来た実験体】
【その推測が当たりならば、もしかすれば捕まえに来ることもあり得た】
【ならば今、相手の正体を掴んでおきたい】
【そう考え、少女に絡みつかせている触手を使い、少女を近くの地面まで移動させようとする】
【念のため、未だに片腕から触手を出して木に巻きつけたままだ】
241 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/27(土) 01:32:24.46 ID:OJmdM2Ut0
>>232
【彼女の切り札が、その真なる力を見せる】
【速度、威力、意志と脚部の炎の煌めき―――正しく、流星の如し。】
【冷たき鋼の弾頭は、装甲部を貫徹され爆発する。その中心は、弾頭に埋没するアカリの脚部のやや右だ】

【高熱と衝撃の暴風を、彼女は感じる事になるだろうが――】
【意図されぬ状態での爆発は、本来の威力を発揮しない。死へと至ることは、恐らくは無いだろう】

【そして其の爆風が、残る二つに干渉し―――】

>>236
【マルアハの膂力が弾頭の一つを斬り裂いたのは、アカリのコメット・インパクト≠フ炸裂の直後であった。】
【裂けて複雑な切断面を生じた弾頭は、奇妙な方向の爆風を生む】

【爆風が、天使の全身に襲い来る。強い圧力――吹き飛ばすような其れを、感じる事となるだろう】


>>ALL


【弾頭の残骸が、虚空を駆ける。やがて其れは、空中で爆風の残滓に捕縛され――】
【最後の弾頭と衝突、盛大な火焔の華を咲かせた。格納施設への影響は少。】

≪ふざけるな…一体なんだと言うのだこれは…!貴様らは敵同士の筈だ――何故、連携など…!!≫

【躯から滑り出た闇色の思念体が、思考波だけの言葉を紡ぐ。計画はほぼ完全に崩壊した。】
【邪龍は既に息絶え、全身を転移術式に変え火砲だけを転送した。3体のデーモンは未だ手付かずであった】

【魔物は、思念体の大部分を消費し、捨て身の転移を試行する。デーモンの一体だけを、其れに巻き込もうとしているのだ】
【一人だけ、阻止できるかもしれない者が居る。彼≠ヘ、其の事実に気付くだろうか】

【数秒以内に術式は完成し、魔物は戦場から消え去るだろう。封印されたままの、デーモンの一体だけを連れ】
【襲撃と同時に空いた穴から見える、銀色の格納容器が、魔物の双眸に映っている。】
242 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/27(土) 01:43:30.15 ID:ELJeDtYwo
>>240

【それは誰にとっても有益ではなかった】
【無益。少女に限って言えば不利益だろう】
【青年から見えていなかっただけで、それは確かに働いていたのだから】

【本当にちょっとした偶然。一陣の風が吹いた】
【そして、その小さな偶然で青年は全てを知ることになる】
【ぼろ布はぼろ布。最低限の衣服としての役目しか果たさない】
【風で一瞬ふわりと浮いた、その内、少女の白い腹部に見えたのは】

【────幾重にも刻み込まれた、魔方陣と呪紋だった】
【一瞬見ただけでもすぐに禁忌と分かるものや、生物に使うべきでないもの】
【それらが一つずつではなく大量に刻まれている】
【あの魔翌力の動きから背中にもまた刻み込まれているだろう】

【人によっては見ただけでも気持ち悪くなりそうなそれ、】
【仮に捕虜や実験体として誘拐されていたとしてもあまりにも…】
【……惨い、その一言に尽きる】
243 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/27(土) 01:48:21.86 ID:0f7vYhyDO
>>241
【ゴシュゥウン!!ガゴォン!!ズガアァァァァァァァン!!!】
【…といった爆音が続けざまに鳴り響く!アカリの攻撃が弾頭を破壊した!】
【続けざまに爆発する三つの弾頭!その爆発にアカリの体は吹き飛ばされる!!】

敵とか!味方とか!悪とか正義とか!私にはそんなもの関係ないわ!!
私は私!私のやりたい事をやるのよ!そう!それがスターへの道だから!!

【空中をおもちゃのように吹き飛ばされながらも口がよく回るアカリ!ある意味プロ根性を感じるぞ!】
【しかしアカリは、既に始まってしまったデーモンの転移は止められない!この状況から立て直し攻撃は無理に近い!】
【しかし、それが可能な奴がいた!全くダメージを受けず、全く疲労の無い奴が!!】

《こーなりゃヤケでアリマス!オレッチも活躍でアリマス!!》

【その名はバズガメラ!カメラ頭のウェポノーツ!!遠くから撮影していただけだった彼が!デーモン転移の中断の為、遂に動き出す!!】
【…が、遅い!何分動力はプロペラ一つ!どうしてもスピードも出ず、攻撃手段も無い!!気合い虚しく間に合わず失敗だ!!】
244 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/27(土) 01:51:34.58 ID:UHHs6QgPo
>>241>>243
【全身に高温、衝撃、その爆風が走る、本来の力ではないその威力、しかしその体感は今の彼女には酷く激しい】
【腕が灰になるような感覚、それを生きて受ける苦痛、凄まじい激痛、その爆風で彼女は地上えと落される】

【ドサッと、その羽がクッションになった事もあり、致命傷にはなってはいないようだ、しかしその衝撃すらも、今の彼女には酷くて‥】
【アア"……と唸り声を上げながら、その飛びそうな意識の中、その結果を見る、落とした弾頭、そして協力してくれた赤の少女】

【フフッと笑みが一瞬溢れる、何も無かった、崩れることもなかったその格納庫を見て、笑みが溢れる】

【しかしーーーーその響く声、まだやらねばならぬことが多くある、しかし今の彼女の状態では、いくら意思をみせようが、その場から動くことも出来ない】
【声を大きく上げることも出来ない、ただその“彼”に目線をやるだけ、その方向を覗くだけ】

【おまえしかいない、かすれるような、消え入りそうな声でつぶやいても、其れは聞こえることもないこの場に入る3人目の彼、その者が気付くことを祈る、タダ其れだけ】
【それしかできないのだから…】

【何も、失敗しようが、成功しようが、体に力が入らないのだ、大剣を投げてそれを邪魔することもできないのだ】
245 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/27(土) 01:56:35.33 ID:gYoAzg6yo
>>242

【ふわりと浮かんだ服。隙間から見えたもの】
【それは推測を裏付けるものだった】
【凄惨といえるいくつもの魔方陣を見た青年は──】

こりゃ凄いな
ここまでやってんのは流石にあんまり見ねえな

【淡々と、感想を口にした】
【まるで類似したものをいくつも見てきたかのように】
【触手を操作し、宙に浮かして背中も確認をする】
【それに続けて腕や脚といった、細かい部分も順に見ていった】
【最後にため息をつき、少女を地面に下ろさず──放り投げた】

こいつぁ、俺の管轄じゃねえな
ここまでされてんだったら俺が追加で何かする必要もない
勝手に黒の種族の”残酷さ”を言って回ってくれるだろうな

【聞く者の居ない場で、青年は独り言を呟く】
【その方が都合がいい、と。自分の種族、同胞が危険になる原因の少女を目の前にして、彼の言葉は筋が通らなかった】
【ヴァンパイアは竜に背中を向ける。この場から立ち去るために】
246 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/27(土) 02:06:51.05 ID:OJmdM2Ut0
>>243

≪…ク、ハ…それは、随分、笑える、な…≫

【何が可笑しいのか、魔物自身にも解らない。魔力の九割近くを失った思念体に、力は殆ど残っていない】
【思うがまま、望むがまま――己の望む全てを為す。其処に、黒≠ニ赤≠サして――】

>>244

【――この戦場に居合わせた中で、唯一の白の大陸正規の住民たるマルアハの騎士。】
【彼女との、共通点を見出したのかも知れなかった。】
【共に魔物と戦った彼女たちが、如何なる別れを迎えるのか――黒き魔物は、思考波を響かせた。】


≪忘れるな…白は赤、そして我らが黒≠ニは敵同士。赤の反逆者たる貴様も、白の従僕たる貴様も――≫
≪必ずや我が手で完全に滅ぼしてやろう。その日を、楽しみにしているが良い――≫

【それだけ言うと、魔物は転移し、去るだろう。防衛側生存者三名、狂える殲夜の終わりは近い。】
247 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2011/08/27(土) 02:19:09.82 ID:c0T3v5K6o
緑の大陸。夜の森林に、雨が降り注ぐ
決して強く無いそれは、冷たさの中にも何処か優しさを持って全てのものに降り注いでいた。…勿論
大樹の麓で寝息を立てる青年に対しても、例外ではない。――…筈なの、だが。

「......かー…」

青年は、”濡れていなかった”。正確に言えば当たった雨粒が全て、身体に染み込み吸収され一体と化しているのである。
ディープアーティスト。 それは、彼の種族の特性に依るものであった。
傍から見れば、紺色のTシャツにジーンズ、青色の髪と言う外見自体は、特に違和感がある訳でも無い
然し。雨降る今では、その光景は些か異様であった。 青年はそんな事にも気付かず、只寝ているだけなのであるが
248 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/27(土) 02:20:33.81 ID:0f7vYhyDO
>>246
《…間に合わなかったでアリマス》

【自分のふがいなさにしょぼくれるバズガメラ!しかし間に合う間に合わない以前にどうやって止めるつもりだったんだバズガメラ!】

【バズガメラがそんなことをしている間に、地面にアカリが落ちてきた!】
【かなり高い所から落ちたようだが、体が丈夫なアカリは体の形は残っているぞ!】

…っあー……

…目立ったなぁー…私…

【もう体は動かせないが、寝転がったまま見る空は清々しい】
【敵対大陸の防衛という反逆行為を成し遂げてしまった彼女の表情は、とても満足げだった】
249 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/27(土) 02:21:10.24 ID:UHHs6QgPo
>>246
【黒、赤、此処に入る全ての者、それには大義があるのだろ、それぞれの意思が、それは此の倒れる白の者も同じ】
【やりかたはどうであれ、それぞれの思いを信じての行為、それは否定はしない、だけど危害を加えるなら、それを望むなら応戦する】

【何があろうと、やれることを、思ったことを望むことを、それを実行する、何が正解か、何が違っているか、そんなものは関係ない】
【ただ、自分の思いをつっぱしる、今まで色々な事があった、だが自分にはこれが一番合っている、ここに、理由はどうであれ】
【駆けつけた、協力したものがいるのは事実、それを再確認した、自身の悩みが少しだけ、解消された気がした】


ーーーーーいつでも来い……その度毎回…私がたたき落としてやろう…

…大陸、そして自分…あとは皆の為…私は何処までもゆく…

【その戦力がない戦う力がない者も、行動を起こそうとした、何かを止めるために、自分の思いを、結果は結果】
【しかし行動にも意味がある…それを攻めはしない、その惨劇の場所、天使は何かの思いを得ていたようであったーー】

助かったよ…赤の者よ…

【と、そう呟いて、そので只々、何も無い、その天井を眺めていた】
250 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/27(土) 02:35:41.06 ID:OJmdM2Ut0
>>248

【彼女たちの戦闘を直接に見た衛兵達は、既に全員死亡していた。】
【つまりは反逆を知る者は、ほぼ居ないと見て良いだろう。】
【騎士団長たるマルアハと、黒衣の魔物を除いては――】
【―――或いは、彼女が自ら宣伝するのだろうか?それは、今は解らない。】

>>249

【3体のデーモンの内、2体の防衛に成功した――其の評価の勲功は、秘蔵とはいえ護符一枚。】
【些か少なすぎるが――公安の受けた打撃を思えば、其れが出せる限界だったのだろうか。】
【魔力を消費せず大気中のマナを利用する、使い捨ての盾。説明は以上の様な物であった。】
【捕捉として、形状は想念に左右される事を記しておく――】

>>ALL


【黒の大陸】

【デーモンと共に転移した魔物は、領域内の下僕を手当たり次第に捕食≠オて行く】
【大量の魂魄を吸収し、どうにか存在を固定。魔力の海に身を沈め、静かに再起の時を待つ】

【存在そのものに巨大なダメージを受けた精神生命体の回復には、それなりの時間がかかるだろう。】
【その代価は、強大とはいえデーモン一体――取引としては、如何なる物と言えるのだろうか】

【魔物は思考を加速する。一刻でも早く自己の力を取り戻し、計画の次なる段階へと進む為に――】


/お疲れ様でした
251 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/27(土) 02:46:21.53 ID:UHHs6QgPo
>>250

【その護符を手に取り、ペラペラと、仰ぎながらその自身の居場所、その円卓の間で何かをただボーッと眺める姿が後日あったという】
【赤の大陸、そのスチームメタルの少女の事は彼女の口からは何も言わないものとする】

【デーモンの内1人が奪われた、いや、取り返された、この人数での成果としては上出来だ、だが此処で立ち止まる訳にはいかない】

ーーーまだ…足りないな…まだまだ強く為らねば…まだまだ…

【と虚空に何かを呟きながら、その円卓にうなだれる騎士団長の姿があったと言うのはまた別の話である】

/お疲れさまでしたー!ありがとうございました!
252 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/27(土) 02:53:04.42 ID:0f7vYhyDO
>>250
《ところで姉貴、どうするでアリマス?今回の映像は公開しちまうでアリマスか?》
んー…めんどくさ、適当に考えてやっちゃっていいわよ
《そんないい加減な…》

【今回のアカリの活躍は、しっかりと撮影されていた。しかしその映像が公開されるかは、結局バズガメラの判断に決められる】
【大陸間の同盟が崩れそうな映像を、よく出来たカメラマンのバズガメラはきっと公開しない、アカリより偉い人に怒られるのが怖いから】

ふー、疲れた…
…何も無ければのどかな場所だし、少し休もう…

【痛む体を横たわらせ、アカリは静かに目を閉じる】
【白の大陸で赤の大陸の者が無防備に眠る、危険極まりない行動だが、そんな事はどうでもいいらしい】

/お疲れ様でした
253 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2011/08/27(土) 13:19:10.13 ID:T6fp8R0ho
>>247
/再募集してみます。
254 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/27(土) 17:55:54.46 ID:wsNpWlJMo

――――雨模様の空を眺めた猫が、小さく溜め息を吐く。

緑の大陸、大樹の丘=B
巨大な影を形作り、多数の生命を育む大樹が丘の中心に位置する――――なんとも、名前通りの地。
だが、戦火によって生物の姿は消え、生命の源となっていた大樹も生命力を失いつつある。

その影の中で、雨宿りをする二足歩行の猫が、一匹。
襲撃の事など全く考えていないのか、空だけを眺めて――――残念そうな表情を見せていた。



「―――歩き回ろうにも、この雨じゃずぶ濡れは避けられないかな」
「暫くしたら少しは収まるのか、それとも今行った方が良いのか――――」
255 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/27(土) 19:05:04.88 ID:gv2AbVwSO

【黒の世界。平地。】
【地平線の端っこに小さく山と森が見えるだけという広い空間。】
【時々、景色の変化と言えば腐りきったような池たが水溜まりだか分からないものがあるくらいである。】

【そんな場所だが生き物の姿はよく目立つ。】
【知能の低い、四足歩行生物がちらほらと群れを組む様子と、それを狙う肉食動物。】
【空には巨大な烏のような鳥が遠くを目指して飛翔する姿。場所によっては悪魔や吸血鬼など、人型の生き物も見られた。】

【このキマイラも、補食なしでは生きられない。】
【ついさっき、逃げる草食生物の一匹を捕らえ、今は自身の右腕にその獲物を与えているところである。】

256 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2011/08/27(土) 20:00:11.07 ID:XEvrbYSXo
>>247
/最後にもう一度だけー・・・
257 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/27(土) 21:39:08.77 ID:DqUiuBxGo
>>256
/ま、まだいるー?
258 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2011/08/27(土) 21:42:48.42 ID:XEvrbYSXo
>>257
/いますよー
259 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/08/27(土) 21:50:24.96 ID:eZTU0kuFo
【空を覆う蒸気の雲、冬に咲いたため息のような淡い雪のような靄の色
夜をラッピングする蒸気は、さながら霧に塗れた都市のように夜の境目を曖昧にしていく
滴り落ちる宵月の色も薄く伸ばされて潤いを満ちて霜に溶けていく】

【そうして描かれる、月光色の空
淡色の月光が夜空と交じり合って、幻想的な空間を演出していく
これもまた赤の大陸≠ネらではの景色、流星群にも劣らない優美な色を描き上げる】

【そうして、そんな夜の下、ささやかなスポットライトを当てられる少女が一人
潮の音が断続的なリズムをかき鳴らす、赤の大陸のどこかの砂浜
そこに打ち上げられたかのような少女が、そこには在るだろう】


……くぅー……すー――――……


【砂の上で眠るモミジ色の長髪に耳のある位置に垂れた山羊の耳、その直ぐ上に羊の巻き角がそれぞれ一対
肩を露出した翠色のロングドレスの上に白いフリルの無いエプロンドレス
更に木樹色のショールを纏い同色の大きな帯をつけた翡翠色の瞳の巨乳で小柄な少女
右の手は服の裾に隠れた手首から包帯が巻いており、華奢な指の輪郭しか窺えない】

【眠りは深いようでパッチリと閉じられた瞼から零れる、雅やかな睫は
潮風に弄ばれて、風に舞う櫻の花弁にも似た、桃色の芳香を周囲に零していくだろう
どうやら波に浚われていたのか、ぐっしょりと濡れた服装には、細かい傷が多くついていた】

【――――少なくとも、この大陸の者、には見えない、どちらかといえば緑≠フそれに非常に近い
様子から見れば、難破でもしたのであろうか、いずれにせよ、ただ者ではなさそうだ】
260 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/27(土) 21:52:31.25 ID:DqUiuBxGo
>>257
/まさかまだいるとは思わな……急いで文書きますねっ!
261 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2011/08/27(土) 21:54:31.68 ID:XEvrbYSXo
>>260
/暇人なのでー…はい、よろしくお願いします
262 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/27(土) 22:02:58.70 ID:DqUiuBxGo
>>247

【全身が銀色の滑らかな液体で覆われた生き物。】
【人の子供を模した体からは、その性別は分からない。】
【不規則に体に青いラインが走り、鮮やかな光を漏らす。】

どうみてもメルクリーシェイパーですっ!
リゼットちゃんの変装魔術は完璧だねっ!

【足元の水溜りに映るの自分の姿を見て、それは言った。】
【小さくジャンプして水溜りを越えると、その場でくるりと回って見せる。】

【その後は楽しげに歩幅を変えながら歩いて走って。】
【ディープアーティストの青年のすぐ横へと達した。】

こんばんはー。

【まずは小さく。起きるかどうか確かめるために声をかける。】
263 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/27(土) 22:09:07.65 ID:gv2AbVwSO
>>255
//まだまだ待機しております!!
264 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2011/08/27(土) 22:09:09.95 ID:XEvrbYSXo
>>262
【ぽつりぽつりと大地を濡らす雨音に紛れ、中性的な声が、青年へと向けられる】
【然し声は小さく、青年の眠りは深い。よって――…】

「んー…」

【寝惚けた様な声をあげ、寝返りをうっただけ。彼が目覚める事は無かった】
【だが一応ながら青年の反応があった辺り、起こそうと思えば起こす事も難しくは無いだろう】
【起こすか、それとも他の事をするのか。それはこの、メリクリーシェイバーらしい人物の、思い通りである】
【余り大きな衝撃が伝わると、起きてしまうだろうが】
265 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/27(土) 22:13:51.94 ID:0f7vYhyDO
【白の大陸】

…っあー!回復回復!!

【ここは天空に浮かぶ白の大陸!天使と鳥人飛び交う聖なる地域!】
【赤や黒の者の潜入など以っての外!そんな地域に彼女はいた!赤の大陸のスーパースター(自称)!】

そう!それはこの私!アカリちゃん!!

【白の国の平原で、大々的に大声を出す命知らずな女の子!】
【流星バックプリントの黒いロングコート!風にたなびく黒い髪!紅い機械の脚とホットパンツの間の絶対領域!】
【赤の大陸のスチームメタル!流星機身アカリちゃん!!】

《姉貴、誰に言っているんでアリマスか?》
一晩寝たら回復したし!早速白の大陸のカッコイイ装備探しよ!
わざわざ買わなくてもクルセイドロン辺りをバラして再利用すればいいかしら!!
《姉貴、あまりでかい声でそれを言うのは…》

【場も弁えず大声で計画を語るアカリ!怖い物はないのかただの馬鹿なのか!いや!ただの馬鹿だ!】
【カメラ頭の相棒のバズガメラは、そんなアカリがちょっと怖いぞ!】
266 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/27(土) 22:18:18.08 ID:wsNpWlJMo

──────散々降り注いだ雨雲の間から、十六夜の月が顔を出す。
雨宿りの猫は背を預けていた大樹から体を持ち上げると、ぴち、ぴち、と水溜まりに時折足を突っ込みながら、大きな影の中から月明かりにその姿を晒した。

五芒星の瞳。なにやら魔術的な匂いのする物を空に向けて、黙々と月を眺めた後に、小さな呟きが漏れる。

「──いつまで、ボクは戦わないといけないんだろうな…」

──大樹の丘=Bこの場所では、様々な生物が生命の鼓動を奏でていた。

戦火で生命力の喪われた大樹。この場所が元通りになる事は、もう無いだろう。
267 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/27(土) 22:23:32.88 ID:DqUiuBxGo
>>264

おーい。夜の森林で、火も起こさずに寝るのはあんまり良くないよー?
せめて湖の中とかに隠れて寝たほうがいいんじゃないかなー。

【赤や黒には、原始的な阿呆どもの集まりと貶される緑の大陸。】
【実際、知性の低い獣も森の中には住み着いており、中立の青とはいえ安心しきることはできない。】
【そういった点を警告しているようだ。】

(とりあえず良い人イメージを植え付けて置くのは基本だよね!)

【言いながらツンツンと青年の額をつっつき始めた。】
【冷たい金属の感覚。仄かな青のマナ。伝わる感覚は、彼女がメルクリーシェイパーであることを裏付ける。】
268 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2011/08/27(土) 22:33:58.10 ID:jV8Pz7ZWo
>>267

「んぁ…? あー、分かってるよー」

【更に声を掛けられ、青年は目を覚ます】【ただし、未だ覚醒した訳ではないのだろう】
【返した言葉は生返事、相手の親切な警告も、青年がきちんと聴いていたのかは甚だ疑問である】
【そんなこんなで目を擦りながら、声をかけてきた人物の正体を見定めるべく、視線を彼(或は彼女)へと向ける】

「おー、あんた、同族だな? いやー、ここに来てから始めて会ったわー…」

【緑の大陸で始めて会う、見知った同族の存在に青年は、間の抜けた顔を綻ばせて控え目に喜びを浮かべる】
【特徴的なものだから、一発でその正体が分かった。身体を走る蒼いラインに、頬から伝わる堅い感触……ん?】
【何故自分は、突かれているのだろうか。回らない頭はそんな疑問を遅まきに抱き、青年は顔を少し、顰めた】
【といっても突かれるのが嫌というよりは、困惑の感情と、慣れていないという理由が大きいのだろうが】
【そんな訳で青年は、嬉しそうに笑い顔に微かな戸惑いの視線を乗せて、メリクリーシェイバーを見上げた】
269 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/27(土) 22:37:14.22 ID:h5pwVZHHo
>>266
【ざ、と雨を含んだ草を踏み、ゆっくりと歩く音が聞こえる】
【些か多いその音は、その者の脚部が二つ三つではないということを告げていた】

……む?

【相手に気付いた様子を孕んで響く声は低く、男性のものであると想起させるか】
【晴れつつあるけぶった雨風を割って姿を現したのは、黒塗りの鎧を着た人物】
【否、ヒトほどもの大きさもある、一匹のカマキリだった】

失礼したな、少年。誰かが居るとは思わなかったのだ

【存外に丁寧な口調で、礼節を損なわぬよう、まずは挨拶を投げかけた】
270 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/27(土) 22:45:22.88 ID:DqUiuBxGo
>>268

改めましてこんばんはー。

【相手が目を覚ますと、つっつき攻撃は中断された。真っ直ぐ立って挨拶。】
【銀色の顔と青光の眼からは表情が読み取りづらいが、声から友好性が感じられるだろう。】

えと……アリーチェ・ブルーノルーチェちゃんです。
長かったらアリーチェでもリーちゃんでも好きに呼んでくれて構わないよー。

【ほんの少しの妙な間をはさみ、メルクリーシェイパーは名前を名乗る。】
【青の大陸ではわりとありふれた名前に、わりとありふれた苗字だ。】

お兄さんは何をしに緑の大陸に来たんですか?

【数歩後ろに下がって、木の下に入る。綺麗な円錐型の樹形が、雨を受け流しており、木陰はあまり濡れていない。】
271 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/27(土) 22:48:29.09 ID:wsNpWlJMo
>>269

「────少年=Aね」

ゆったりとそちらに視線を向けて、くす、と小さな笑みを見せる。

「誰も居ないと思って当然だよ、ここまで枯れてれば>氛氛氛氓ヒ」
────戦火による生命力の喪失。それはゆっくりと、しかし着実に緑の者達を蝕んでいく。
環境、食物、そして小さな生物達。
食物連鎖の最下層の者達の個体数が低下すれば、上層の者達に与える影響は甚大な物となる。

「────」
──本来ならこんな場所に猫等が居るとは考えにくい。
幾ら俊敏さを持っていても、この場所の危険度はかなりの物だ────いつ、侵略者≠ェ現れてもおかしくはない。

「キミも、どうしてここに来たの?j
272 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2011/08/27(土) 22:58:32.39 ID:jV8Pz7ZWo
>>270

「…あ、はい、こんばんは」

【未だ半分寝ているのか、それとも態々立ちながらなされた挨拶だったからなのか】
【妙にかしこまった様な口調で、挨拶を返した。何となく突っつかれていた部分を、左手でなぞる】

「覚えずれぇなぁー…、俺はウェイル。宜しくなー、リー」

【メルクリーシェイバーの中で言えば、何人でもいそうな有り触れた氏名】
【青年は小さく苦笑を漏らしながら、自己紹介を返した。いきなりこんな話をして、なんなんだろうかと】
【思わない事も無かったが、この際置いておく事にした。同色との雑談ってのも中々、悪く無い】

「観光と商売のためかな。俺ぁ万屋やってんだ。…そういうアンタは、どういう目的なんだい?」

【「何でも頼めよ、安くしとくぜ」、なんて付け加え。相手の問いに答える形で宣伝しながら、】
【逆に、問い返してみる。】【相手が移動してもこちらは、その場に寝転んだまま。】
【雨を受けながら大地に寝そべるというのは彼にとって、気持ちのいい事らしい。】
273 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/27(土) 23:01:26.84 ID:h5pwVZHHo
>>271
む……?
もしや、少女であったか。それならば、重ねて失礼をした

【薄らと雨の残滓で霧がかっているせいかそれとも種族的な性別への関心の薄さゆえか】
【僅かなニュアンスの違いから推測して、再び詫びの言葉を口にする】

ああ。とても、痛ましい事だ
少しばかりの損失であっても、我らが緑には好ましい事では無い

【相手の鑑みる通り緑の大陸にとって、先の大戦による被害は見た目以上に大きい】
【この場所について憂いを抱くのは、相手の目の前のインセクトにとっても当てはまる事だった】

我は防衛に参加出来なかった故、様子を伺いにきたのだ
……真に、口惜しい

【表情筋のないその顔は感情をほとんど表さないが、震える声はその言葉通りの心境を見せた】
【以前は他の場所のように緑に溢れていたのだろう景色を眺めて、しばし、佇む】
【――ここは緑の大陸、加えて場所柄から相手についてはウォービーストの一種であると推測】
【二つの要素がある種の安心とも言える油断を彼の心に生み、相手に対して疑念を持つ事は無かった】
274 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/27(土) 23:15:03.92 ID:DqUiuBxGo
>>272

【突かれた部分を触った時、魔翌力感覚に優れていれば、青のマナの中に、微かに白のマナを感じるかもしれない。】

むー。覚えづらいのは分かってるんですが。
分かってるからこそ、そういわれるとちょっとムカってします。

でもリーちゃんは優しいので許します。

【手を後ろで組んで、少しだけ背伸び。水銀の体は文字通り少し伸びるから面白い。】

えへへー、聞いてくれますか。

【露骨に嬉しそうな声を出す。青線の光度も瞬間に上がった。】
【出任せの嘘を口にするときは、やっぱりテンションが上がるなあ、なんて内心で思っていたり。】

リーちゃんはねー。大規模な商隊に参加させてもらって、ちょっと珍しい果物を売ろうとしてたのー。
でもでもっ護衛に白の方を入れたのが悪かったみたいで、赤から攻撃を受けちゃってねー。

【楽しそうに語るには、どうにも似合わない内容である。】
【青の住人に、自然に赤への不信を募らせる目的も果たせる。】
【万が一白のマナに感づかれた場合にも、その理由づけに使えそうな一石三鳥の内容ではあるのだが。】

やっぱり護衛は青がいいよねー。次は万屋さんに頼もうかなあ。

【頭を横にぶらぶらと。子供っぽい見た目、無邪気な話し方と相まって、幼い印象を与える。】
275 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/27(土) 23:16:11.19 ID:wsNpWlJMo
>>273

「んー、確かに性別的にはそっちなんだけど、問題は少≠フ方なんだ──キミ達がどれ位生きてるか、なんて事は知らないんだけど」
「ボクの寿命から相対的に観測すると、少女って呼ばれるのはちょっと不適切なんだよね…勿論、まだまだ生きるつもりではあるけど」

「──大きい、小さいで比べれば小さいかもしれないけど、限り≠ェ近いのと遠いのは、結構違うかもしれないんだよ?」

ぺち、ぺち、と再び二足で雨に濡れた地を踏み締める。
──二本足での歩行。言語を操る高度な知能。導き出される解の一つに、ケットシーという物が存在した。

「…そっか」
こちらを見上げる小さな生物は、何を思ったか正面から体の下に潜り込む程に距離を詰めようとした。

むむむむ、と言った表情をこちらに向ける猫は、何らかの悪巧みをしているかのようにも見える。
276 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/27(土) 23:29:43.44 ID:h5pwVZHHo
>>275
ふむ、確かに不適切であったかも知れんな
では何と呼べばいい。もしも構わなければ、名を。

【納得はすれど舌先三寸の技術も関心もさほど無い身、根本の問題へと戻る】
【あくまで呼称の問題であり、親しい間柄ではないので年嵩のほどは気にならなかったようだ】

……?
我の前翅に何かついてでもいるのか?

【その解は知識が無ければ導き出せぬ解、ましてや情報が無ければ相手の色も判断出来まい】
【概念と錯覚というのは怖いもの、愚かにもかまきりは相手を疑い直すには至らなかった】
【が、会話するにはあまりに近過ぎる距離は、問題が別のものになる】
【単純にいぶかしむ様に己の体に視線を落としながら、距離を取るように後退した】
【そして、相手の先ほどの問いをそのまま相手に返す】

して、貴殿はここへ何をしに?
277 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/27(土) 23:37:46.48 ID:jV8Pz7ZWo
>>274
【青年は特に、魔力感覚に優れている訳では無い。優れていても、比較的、というレベルか】
【微かな違和感こそ感じ取れたものの、それは余りに微弱。気の所為だろうかと、そう思ってしまう程に】

「ははっ、悪ぃ悪ィ――…リーちゃんは優しいんだなぁ」

【ぐにぐにと伸びる水銀の身体にも促され、青年は快活な笑い声を上げた】
【続く言葉からはちょっとした、からかいの意志が取れるかも知れない。ぽんぽん、と、頭を叩こうとし】


「んー、聴いて欲しかったのか?」

【露骨に嬉しそうにする少女。子供だなぁ、なんて】
【相手の企みにも気付かず、無邪気な感想を心中に覚えるのだった。…どちらが子供なのか】

「赤から攻撃ねぇー…あいつら野蛮だからなぁ…。」

【ふむふむ、と相槌をうちつつ。然し何を楽し気に語っているのやら、という、疑問を抱かない訳でも無かった】
【ただ今は、胸中から出さないだけで。以前邂逅した赤を思い浮かべながら、呆れた様な呟きを零した】
【大規模な商隊にまで手を出すとは、節操のない。ただただ漠然と人ごとの様に、そう思った】

「おー、安くしとくぜー? 
 それともいっそ、赤でも護衛に使ってみるか?…ま、白の奴も負けず劣らず血気盛んなもんだから、結局変わらないと思うがね」

【ぴくり、と、青年の反応が一段と大きくなる。他でもない、依頼についての期待が持てそうだったからだ】
【嬉しそうに口角を上げながら調子に乗って、彼なりのジョーク等言ってみた。頼むなら赤でも白でもなく、中立に、”俺”に】
【そんな軽い気持ちから出た、言葉であった】
278 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/27(土) 23:54:03.72 ID:ELJeDtYwo
【緑の大陸 / 深海の森】


【もう夜もすっかり更けていて、静かな森はさらに静寂に包まれる】
【灯りの類は全く無いと言っても良い。それほどまでに少ない】
【おまけに仄かな月光さえも生い茂った樹木が遮ってしまう】
【目を凝らしてようやく足元が見える程度で、文字通り、一寸先は闇である】


…………んー…。
何してたんでしたっけ……


【そんな環境下、ムクリと起き上がる人影が一つ】
【光がない故に、辺りに同化していて見難いが小柄のものである】
【先刻まで眠っていたようで、目を何度もくしくし擦る】
【だが何度擦ろうと、眼前に広がる世界は闇一色】
【次第に、不安感と恐怖感が内から滲む】


く……暗いですね
お化けとか…出ませんよね?


【誰かがいるとは限らないが、声を出さないと孤独感に押し潰されそうで】
【一歩ずつ慎重に、手探り同然で進み、自ら発した歩く音にさえも驚いて】

【お化けはともかく、この樹海、どんな魔獣が出てきてもおかしくはない】
【追い打ちを掛けるように、ぐぅと空腹の警告音が鳴る】
【もし悪意のある者なら背後から奇襲を掛けるのも楽勝だろう】
279 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/27(土) 23:58:08.37 ID:DqUiuBxGo
>>277

【頭を叩こうとする動作からは、首を曲げて逃げたあと、ひょいと後ろに跳んで逃げてしまう。】
【「えへへー」と笑い声を忍ばせて、後背の木によりかかった。】

【「聞いてほしかったのか?」との問いにはコクコクとうなずく。】
【踵を上げて下げての動作と連動して、人形か何かのようなコミカルな動きを見せた。】

うん♪ 白の人がお詫びにって予想外な大金をくれたから、次の取引は大きいのをやっちゃおうかなー。

「赤の蛮族にしてやられたー」「白の騎士団の名誉が!」「ぎゃーごめんなさい許してーっ」って。
面白かったよ。天使さんが顔を真っ赤にしてて。顔こそ赤かったけど、あんまり野蛮そうなイメージは無かったかなあ。

【彼女の本色は白。白に悪いイメージをもたれては困る、とその場でらしい話を作る。】
【実際に上級天使が青の商人に平謝りしているところを見たこともあるし、あながち嘘でもなかったりする。】

そんなわけで、今度の護衛は慎重に決めないとね。
お兄さんはどのくらい出来るのかなー?

【心から楽しそうに、彼女は問いかける。】
【もともと、彼女は他種族を騙っての命がけのスパイ作業をとても楽しんでいた。】
【バレても怒られる程度で済みそうな青の住民が相手となれば、楽しさ以外の感情など出る余地が無い。】
280 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/28(日) 00:04:15.59 ID:m0UzwGNf0
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/net/1313817648/

大事だろ?
281 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/28(日) 00:04:20.08 ID:r8zdH5x9o
>>276

「別に、呼び方自体は色々あると思うよ?お前、でも、娘、でも」
────明らかに、提示された二人称には敬意≠ェ存在しない。わざとであるのか、微かに言葉に笑いが含まれている。
「名前────か。それは秘密、かな?」
「…でもまあ、ボクの種族がケットシーって事は明らかにしておくよ」


「ボクの目的?ん────秘密って言いたいけど、ボクが聞いちゃったから、ちょっとだけ教えようかな?」

「ま、その前に────!サイン・インバースッ!」
──っだんっ!右足で足元の水溜まりを吹き飛ばした跡に現れる、既に描かれていた術式円陣。
起動動作を行う事によって魔術が即時発動し、辺りが白煙に包まれる────

──恐らく、咄嗟に回避を選択するだろう。その動作の中、人型は狙いを既に定め終えている。
獣人%I脚力で、飛びかかる人型=B

「つ、か、まえる────ッ!!」
全く先程の猫からかけ離れた華奢な人型≠フ腕を左右に伸ばして、抱きつく形で相手の捕縛を試みる。

ちなみに、今の女の思考は、テラノバグゲットだぜ!的な何かである。
282 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/28(日) 00:05:52.16 ID:sW7aLzj+o
>>278

「…?誰かいるのか?」

【右腰に大太刀を携えた黒いローブの人物が声をかける】
【人物は音もなく現れたため貴方にとっては心臓に悪いだろう】
【だが、彼は貴方が見えないのか別方向に声を発している】

「…何者だ?」

【人物は左手で木の枝を杖代わりにして立っている】
【右手は腹部にあてられており傷を負っているようだ】
【少なくとも人物からは敵意は感じられない】
【むしろ恐怖に近い感情が声から出ている】
283 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/28(日) 00:18:15.15 ID:I/hCg2Qyo
>>279
【少女に伸ばした腕はこう――するっと、かいくぐられてしまい。地味にショック】
【自己嫌悪やら羞恥やら色々込み上げてきそうだったので、早々に何事も無かったかの様に手を引っ込めた】
【ここで食い下がったら只の変態親父である。つまり自分は、変態親父一歩手前であったのだ。危なかった】

「ふーん…ま、同じ種族にも色々、いるからな」

【勝手に独りで納得した。そんなものか、と。白はまあそこまで悪い印象も無いし、侵掠者は赤というイメージのため】
【見方をするとすれば言わずもがな緑陣営、そう思っていた。因に。…特に疑っては、いない様子】

「取引が大きいってことは、報酬も大きいんだろ? …任せとけよー、俺に」

【自信が、あるのだろうか。それとも、報酬が欲しいのだろうか。…恐らく、後者だろう。】
【然し実力についても少しは、自負があった。だからこそ無防備に、眠りに付いていたのだろう。…多分】
【任せておけといいながら青年が、右手でドンと胸を叩くと、胸を構成していた水が少し、ぴしゃりと跳ねた】
【見慣れない人物からすればその光景は少し、面白いかも知れない】
284 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/28(日) 00:21:27.01 ID:xdk6TCZzo
>>281
ケットシー? ……ウォービーストではなかったのか
まあ秘するならばそれも良い。知りたくはないかもしれないが、我はゲリエという

【その言葉の響きから察するは少なくとも緑ではなさそうな何かか】
【僅かに身が硬直しうっすらと警戒の色が漂う、が、それよりも相手の動きは速く】

なっ……!?

【やっと漏れた声は驚愕と動揺を多分に含んだ短いもの】
【白煙に紛れ相手の姿は見える範囲から隠され、とっさに取った行動はしかし僅かに違っていた】
【カマキリは瞬発力に長けるものではなかった、となれば相手の一手への対応は回避では間に合わない】
【後れを取りながらもとった対応は、前肢である鎌を頭部と胸部の前で交差した構え】
【尤も眼前に飛び込んできた相手の姿が変わっている事に気づけば、更に驚き力は少々緩むだろう】

【テラノバグに比べるとインセクトである此方は格段に小さく、ある種似ているが全く違う種族だ】
【それを相手が理解したならば、もしかすると相手を落胆させてしまうのだろうか】
285 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/28(日) 00:22:53.79 ID:RFRVkN/4o
>>282



ひっっ!!!


【心臓が止まるどころか破裂しそうな程驚いてしまう】
【全身の筋肉が硬直して、つま先立ちのような格好だ】
【じわりと深紅の瞳が潤んで、叫び声が出そうになる】


────────っ
(落ち着け…!落ち着け私っ!)

【その様子から、向こうはこちらに気づいていない】
【同時に、こちらも向こうの姿を黙視できていない】
【しかし声色はどう考えても男の物】
【これだけの闇。殺されても、
 少し奥まったところに捨てられてしまえば誰にも見つからない】
【手で口を押さえてなんとか、なんとか声を押し[ピーーー]】

【見えない相手に怯える者同士、微妙な緊張感が辺りに張り詰める】
286 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/28(日) 00:33:20.48 ID:sW7aLzj+o
>>285

「…女?」

【ローブの男がその小さな悲鳴に気付いたように貴方の方を見る】
【暗闇の中でその男の白い肌が浮かび上がる】
【そのまま、一歩踏み出し】

「…驚かせたのならすまない」

【そう言ってあろうことか大太刀を背後に放り投げた】
【更には杖を置いて膝を地に着き、手を頭の上に置く】
【貴方の手元に何か凶器があれば簡単に殺せてしまうほど無防備な構え】
【彼には貴方を襲う気はおろか[ピーーー]気すら無いようだ】
287 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/28(日) 00:38:07.75 ID:JtSiP8nAo
>>283

【他種族に化けるという能力柄、自分が化けられる種族のことはよく勉強している。】
【とはいえ、その情報源は口コミと読書が主。実際にディープアーティストと深くかかわる経験も稀だ。】

【だから、胸の水が跳ねるその光景はとても新鮮だった。そのうちディープアーティストにも化けてみようか、なんて思った。】

ふふっ。お兄さん自信ありげだねー。

【まさか、ここまで乗ってくるとは思わなかった。】
【若干の焦りと大きな興奮。自分は今、諜報の活動資金として結構な額のお金を持つことが許されている。】
【ここは一つ、白の製品を大量輸出して、他大陸と経済的に繋がりを強めるのも面白いかもしれない。】

連絡先とかあるー? 本拠地とか、決まってたら教えて欲しいな。
ちょっとリーちゃんみなぎってきたよ! やる気満々、ミネラル満タン。

【彼女の行動基準は、根本的には面白さにある。悪戯妖精の本質であるそこからは逃れられない。】
【けれどだからこそ、彼女は動揺することは少ないし、面白い流れを作り出せる。】
                  アーティファクト
ねーねー! 実は白から格安で魔導具を仕入れるツテがあるんだけど
流し先は青かな、緑かな。やっぱり緑かなあ。 出所を隠して赤に売るのも面白いっちゃあ面白い?

【両手を横に伸ばして、「凄いでしょー」と。どこまでいっても子供っぽさが付きまとう挙動だ。】

【彼女は思慮深く、楽天的な性格である。相反する要素でありながら、それが彼女の中で溶け合っている。】
【一見何も考えていなさそうな発言は彼女の本音であり、同時に迷彩の役割を果たしていた。】
288 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/28(日) 00:39:15.12 ID:r8zdH5x9o
>>284

「────うん、手応えあり────ボクの存在、感じてる?」

────ぎゅー、という書き文字が背景にあってもいいような状況。
一瞬のうちに猫の獣人と呼称すべき存在に変化した猫は、相手の動きを完全に封じたいかのように、抱きつく事だけに集中する。
起伏の大きい体を惜しげもなく相手に密着させて、微かに頬を紅潮。暴走している、と言い切ってもいいようにも思える。


────。そんな中、静かに唇が動く。


「──多分、キミが居なかった戦いに、ボクは居たんだ」

「だから──────ごめん=Bボクが弱いせいで、守れなかった────」
289 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/28(日) 00:43:18.70 ID:RFRVkN/4o
>>286

ぎゃああああっっっ!!!

おばけええええええっっっっ!!!!

【手に渾身の力を込めていたが、それでも押さえることは出来なかった】
【はしたないと言われそうな大きな大きな叫び声を上げてしまう】
【漆黒からゆらりと現れた白い肌、誤解するのも無理は………無い?】
【ぼろぼろと大粒の涙を零しながら、本能のまま、まっすぐ後ろへ走る】

ごめんなさい!
悪いことは二度としません!
トマトも食べますから!神様助けてください!

【だが何度も言うが足元もはっきりとしないこの暗闇、走るのは自殺行為に等しい】
【樹海だからこそ、注意して歩かねば木の根が張ってある場所もある】
【ちょうど少女が走った先はその場所で、勢い良く引っかかり、ごろごろ転がる】
290 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/28(日) 00:55:41.67 ID:I/hCg2Qyo
>>287

「ま、そんな大金が入るとなっちゃ、なぁー。」

【一瞬だけ青年の顔に、真剣な表情が浮かぶ】
【それは相応の覚悟を持って、この仕事を続けているのだと、そう思わせてくれるかも分からない。】
【然し飽くまで一瞬。気付かれないという可能性も十分にあり。乱暴に髪を掻き混ぜる青年は、星空を仰いでいた】

「連絡先かー、生憎そう言ったモンはねぇが、夜は大体この辺りにいるからな。また会いたければ会えるだろ」

「くくくっ…そんな様子を見てると不安になってくっけどな。」

【日中遠出しても、夜はここで寝ると決めている。この取引が終るまでは、この決まりを守る事を今青年は決めた】
【天真爛漫というべきか、無邪気に笑う少女を見ているとどうしても、取引に必要なしたたかさの様なものがあるとは思えずに】
【思わずぼそりと苦笑混じりに言葉を零すのであった。また怒られなければいいのだが。】

「…へぇ、案外やり手じゃねぇか。…緑と赤、両方でいいんじゃねぇの。戦争も激化すりゃ、また需要は高まる。」
「どっちからにするかっていわれれば…ま、緑からで良いと思うぜ。その方が安全だし、な。」

【然し先程の評価は、そう時間の立たないうちに改めざるを得なくなってしまうのだった。そんな繋がりまで、あるのか】
【凄いでしょー、と誇らし気に語る少女を素直に感心した様な目線で見やりながら、青年の考えを口にする】
【それは中立だからこそ出来る、卑劣とも取れる考え方。其れでも青年は、金が稼げれば何でも良かった。最悪手段を選ぶつもりは無い】
【だから一番効率の良さそうな方法を、少女に提案した。そこに疑いは無い。予想外のぼたもちへの、期待でいっぱいだったのだ】
291 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/28(日) 00:56:45.07 ID:xdk6TCZzo
>>288
貴殿はっ……?

【すわ敵か、と思ったのも束の間、それにしては相手の動作に敵意が無い】
【前肢を開放して振り払うのは、相手が腕力を長所とするのでなければ容易いか】
【なれば相手の動向を見守り、口を噤んで動きを止める】

……それは、否だ

【相手の言葉を終いまで耳に入れ、しばし】
【警戒の緊張を僅かに体に含めながらも、口にしたのは否定の言葉だった】

灰を呑んだ地はいつかそれを栄養として芽吹く。誰かが種を蒔けば、開くかも知れぬ
故に我はプランツ・ビースト達に種を借りてきた……悼みはすれど、絶望したくはないからだ
悲観は、すべきことではない

【おそらくは、慰めようとしているのか】
【そっと、前肢を捻って、相手を傷つけぬように地面に下ろそうと試みる】
292 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/28(日) 00:57:44.86 ID:sW7aLzj+o
>>289

「…!おい!走るな!」

【慌てて男が立ち上がり杖を付いて貴方を追う】
【彼自身、異常な嗅覚の持ち主であるため貴方を追う事など造作も無い】
【残念ながら最初に遭遇したときは持ち前の嗅覚は弱めていた】
【体力消耗を防止するための策が裏目に出たのだった】

「……おい大丈夫か?」

【あっさりと転んだ貴方を起き上がらせる】
【その時、風が吹き彼の顔にかかっていたローブがめくれる】
【黒い髪に紅蓮の目、そして白い肌】
【ヴァンパイア・吸血鬼などと言われる種族である】

「…トマトは持ち合わせが無いから安心しろ」

【貴方が逃げた理由を勘違いしながら泥を払う】
【自身の種族に関して何ら気にしていない様子である】
【更に話す彼の口には種族の特徴である犬歯が無い】

「…食うか?」

【ある程度泥を払うと懐からドライフルーツを差し出した】
【目が見えるときに採取しておいた物を乾燥いておいたものだ】
【ほのかに甘酸っぱい香りが漂う。味もおそらく同じだろう】
【貴方が快く受け取るとは思えないのだが…】
293 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/28(日) 01:13:15.75 ID:JtSiP8nAo
>>290

【他者に化けることが唯一の能力にして武器。だから彼女の人物観察は意外に鋭い。】
【ふざけているように見えて、実際ふざけている。けれど見るべきところは見ている。】

【青年の覚悟は、少しの危機感をリーちゃん(自称)に与えた。】
【こいつはプロだ。もし自分が完全な法螺話を振ったら、バレていたかもしれない、と。】

ちょっとこれから白のところに行って、賠償金を底上げしてくるお仕事があるんだっ。
多分プライドを刺激してあげると、もうちょっと恵んでくれるはずなのー。
しばらく緑を離れるけど、次来るときまで居てねー。

【ほど良い緊張感は、彼女の思考から余分なものを洗い流す。】
【マナの偽装は絶好調。自然と流れ出る青い力は、彼女の次のビジネスへの期待に映るか。】

どっちもか! 面白いね。面白いね。お兄さんさっすがー。
その方向で行ってみようと思うよ。

【赤の方だけ、質を少し下げておく。同系武器で質が違えば緑が有利になるのは当然。】
【白の経済も潤うし、上手く立ち回れば赤と青の間で揉め事を起こせるかもしれない。】
【一石三鳥。いい言葉だなあ、と心のうちで自分と相手とに感心している。】

ウェイルさん。よろしくっ!

【再度、体表の青いラインが輝く。青眼がスターサファイアの如く輝く。】
【感覚上だけの偽りとはいえ、彼女が練習を重ねた自信作である。】
【メルクリーシェイパーってのはこうでなくちゃ、というイメージのもと、小さな胸を張って少女は笑う。】
294 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/28(日) 01:14:10.51 ID:RFRVkN/4o
>>292

いやぁ!来ないで!
それ以上近づいたら……ぁ………除霊しますよ!!

【勿論、相手は幽霊でも無いし、そんな除霊の能力も少女は持っていない】
【除霊すると脅しているのは単なるハッタリに過ぎない】
【その証拠に声も、足もガクガク震えている】

【ついでに言うならばお化けと勘違いしていることのは悪いことばかりではない】
【少女はヴァンパイア、もとい、黒の種族を嫌っている】
【おばけと勘違いしたお陰でその思考すら回っていない】

食う…?
あっ、ああ……食べないで!美味しくないから!

【混乱していて、もう自分でも何を考えているのかわかってはいないようだ】
【だが体は正直。目の前の食物に対してお腹の音が再び鳴った】
【はっとわずかに我に帰り、ドライフルーツを注視して】
295 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/28(日) 01:16:09.56 ID:r8zdH5x9o
>>291

「────ごめんね、ちょっとだけ嘘を吐いた」
ふ、と淡い息を吐き出す。

「ボクだけが悪い=Bとは思ってないんだ────あの戦いはもう、仕方が無かった≠ニ思っている。それでも、非力を感じざるを得なかったんだけど…」
「少しでも、ほんの少しでもキミがボクのせいと思ってくれれば、軽くなる≠ニ思った────」

結局は、要らないお世話だったかな、なんて続けて、ふ、と手を離す。
ててん、と軽く後ろに下がった瞬間、再び彼女は猫の姿へと回帰していた。

「────それと、ぎゅっとしてあげられたらなー、とも思ってたんだ。ま、ボクだからこういうやり方しか無いんだけどね?あ、もっとした方が良かった?」

てへ、とでも言いたげにわざとらしいジェスチャー。

「…ボクがここに来た目的は、ここに作った小さな墓を見に来たんだ────結構、仲の良かった子の、墓」

彼女の表情は、悲しみを見せなかった────戦争という状況で、死を割り切ってしまっているのだろう。
296 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/28(日) 01:27:56.52 ID:sW7aLzj+o
>>294

「…いや俺は生きた生物なんだが…」

【困惑した表情を浮かべる男】
【彼としては話が通じない相手とのやり取りは苦手なのだ】
【困惑した彼が取った行動は】

「…落ち着け」

【貴方の頭に手を置いて優しくなでることだった】
【目がほとんど見えないが目測で手を置いたのだろう】
【貴方が拒否すれば直ぐにでも手を引っ込めるだろう】
【だがそうしなければ彼はそのままなで続ける】

「…美味いぞ?」

【そう言って貴方の手にドライフルーツを握らせる】
【話の途中で鳴った腹の音を聞き微かに微笑する】
297 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/28(日) 01:34:11.42 ID:gUDYDuQJo
>>293

「はっ、お前も悪い奴だなぁ…分かってるよ、この辺りをのんびりしてる。…無事だったらな」

【無邪気で何も考えていない様に見えて、頭は働くらしい。ちょっとズレたそんな所が、青年の評価で】
【何とも思っていない様な、小さな笑い声を上げると、別れの手向けとでも言う様に、手を数度少女に振ってみせた】

「そりゃ、金儲けだからな。頑張って考えるさ。」

【照れ隠しのつもりなのか、そんな事を言って控え目に笑い】
【相手の胸中も知らぬままに、僥倖から得たチャンスにグッと小さく拳を握りしめた】

「おー、こちらこそ。……それじゃ俺は、もう一眠りさせてもらう。…おやすみー」

【煌めくスターサファイアの眸、身体を巡る蒼いライン。それは全て、メリクリーシェイバーを想起させるもの】
【それは全て、猜疑心を起こす事も許さない緻密な変化。どうやらやる気らしいともう一度、笑みを浮かべ】
【その後目を閉じごろんと少女に背を向けた。言葉通り、寝るつもり。…声をかけなければこのまま、月の下で日常の一幕は幕を下ろすこととなる】
298 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/28(日) 01:38:36.60 ID:RFRVkN/4o
>>296

ひぃっ……!

────────……・・・・あれ?

【手が自分に向かって伸びた瞬間、もうだめだと思い目を閉じる】
【短い間ではあるが緑の大陸の数日の走馬灯が駆け巡り、】
【やけに長い走馬灯だと思ったら、頭の上には確かに血の通った温もり】

【ちなみに少女の頭には流線型の角が生えている】
【手の置所によっては痛いぞ!】

……ありがと……?
……………、美味しい…

【手に握り込まされた何か、状況を飲み込めぬまま瞼を上げる】
【視界に映るのは少しカラフルなドライフルーツ】
【匂いを嗅いで、恐る恐る口にすると空腹感も手伝い、芳醇な甘みが口いっぱいにに広がる】
299 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/28(日) 01:42:55.81 ID:xdk6TCZzo
>>295
……貴殿は、中々他人思いのようだ
だが、事前に言ってくれねば驚くだろう。それと我にはそんな心配は要らないぞ?
それが必要な若人達は、この光景からは目を背けるだろうから、な

【途中彼なりのおどけを含ませながらも、慮るのは次代の者たちの事】
【己から離れた相手を横目に、腰嚢から小さな麻の袋に包まれた種を取りだす】

墓、か……供養して、やったのだな
送ってくれる相手があるというのなら、その者もさぞ幸せだっただろう

【淡々とした言葉、しかし僅かばかり、黒と赤の者たちへの憎悪が鎌の隙間を軋ませる】
【ほんの少しの数の種を鎌の先でつまみ上げ、数秒それを見つめて】
【その視線の先を、相手へと変える】

貴殿も、蒔くか?
300 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/28(日) 01:44:49.68 ID:JtSiP8nAo
>>297

うん。無事だったらそれでめでたしめでたし。
無事じゃなかったら、腕の悪い護衛との契約を回避したってことになるね。
どっちでもリーちゃん大勝利っ♪

【可愛い仕草でさらりと腹黒いことを言ってのける。】
【頬に指を当てながら、少女は得意げに微笑む。】

うん。じゃあこっちは夜のうちにもうちょっと移動するのー。
おやすみなさいっ。

【こちらも青年に背を向けて、自分の行くべきところに歩みだす。】
【一人では大陸を渡れない彼女は、まずは緑の中央部で足を確保しなければならない。】

楽しかったなあ〜♪

【十分な距離を取ったのを確認して、メルクリーシェイパーはメルクリーシェイパーであることをやめる。】
【白のひ弱な種族。悪戯妖精ことブランブラウニーの一族。悪戯に特化し続けた彼女は、やがてマナの偽装を覚えた。】

【白の情報工作員は、今日も元気に笑う。月夜の明かりが透き通った羽を通り抜けていく。】

/お疲れ様でしたー。こんな時間までありがとうございます。楽しかったです。
301 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/28(日) 01:47:11.38 ID:gUDYDuQJo
>>300
/お疲れさまでしたー。時折遅くなってすいませんでした、こちらも楽しかったです!
302 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/28(日) 01:56:17.95 ID:sW7aLzj+o
>>296

「…落ち着いたか」

【男はそう言って手を離す】
【微笑しながら貴方を視点の定まらない目で見る】
【実を言うと角は手に刺さっていた】
【しかし腹部の痛みが強すぎて気付いていなかったのだ】

「…もっと食うか?」

【そう言って2枚目を差し出す】
【先ほどの腹の音から考えてこれだけでは足りないだろうとの判断である】

「…名前を教えてくれないか?私の名前はラマサだ」

【そっと手を差し出し握手を求める】
【黒の種族だが彼は種族に関係なく友好的な部類である】
【実際に同大陸の者を敵に回してまで緑の者を守ろうとしたのだから】
303 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/28(日) 01:57:13.37 ID:sW7aLzj+o
/上記のレスは>>298です。間違えてすみません…
304 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/28(日) 02:03:57.71 ID:r8zdH5x9o
>>299

「…そりゃ、驚かせないとボクが面白くないからね?」
「ボクが二足歩行してるだけで驚くんだから、何だか驚いたのを見ただけで、楽しくなっちゃってさ────」

そんな言葉を返しながら、くすくす、と楽しげに笑う。

「────おっと、他人思いって言葉は、もっとボクに関わったら撤回する事になると思うよ?なんせ、ボクは【希代の天災】だから──」

【希代の天災】。二つ名通りの才能は、恐らく先程の変身能力にも現れているのだろう。
悪魔等の原型を持たない者の変化ならともかく、原型を持っている者が、更に他の姿に変化する事は容易な事では無い。

「────っと、種蒔き、か……ボクは、良いや」

と、そんな事を言いながら手を忙しなく動かして、幾重にも宙に線を描く。
恐らく、これが彼女の力の準備────魔術の構成なのであろう。

「どうやら、待ってもくれない≠ンたいだから、さ──────パーミテーション」

──彼女の周りに閃光が迸った刹那、彼女の姿はこの場所から消えていた。
待ってもくれない=Aその言葉が意味する物は────
305 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/28(日) 02:14:24.00 ID:xdk6TCZzo
>>304
希代の天才――いや、天災、か
なんとも厳めしい通り名だが、一体?

【当人の口から聞くと言うのはなんとも奇なるか怪なるか】
【だが目前にした相手の力は確かに多岐にわたり、カマキリも舌を巻かざるを得なかった】
【巻く舌などない、のだが】

やれやれ……せわしい者だったが、明確な敵では無い、といっていいものかな
せめても、あの者が黒や赤で無い事を祈る、か

【別離への感嘆も挨拶へもままならぬまま、相手の姿は虚空へと掻き消え】
【後に残されたはカマキリのインセクト一匹と、夜露に変わりゆく雨の滴】
【数秒、何も無くなった空間へと目をやっていたが、そのままその場所から踵を返し】
【カマキリは、枯れた土地に新しい生命を芽生えさせんと、星空のもと動くのだった】


/お疲れさまでした
306 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/28(日) 02:15:22.51 ID:RFRVkN/4o
>>302

………うん

【何度か目をぱちぱちさせる】
【まだ目の前の生き物はおばけだ、という考えが抜けきらず】
【今受け入れようとしている現実とぶつかり、思考が纏まらない】
【返事もそれを知らないそちらからすればとても素っ気ないものに感じてしまうかもしれない】

【とにかく差し出された二つ目のドライフルーツも受け取った】
【今度は匂いを嗅ぐことはせず、そのまま一気にもぐもぐ食べた】
【警戒心が薄れたのか、或いは、単に空腹に勝てなかったのか】

……ごくん……もぐもぐ……
…はくはく………

……アルト、アルト=ナーサリー

【食べることにひたすら集中しているため、手を差し出したまま数秒待つことになる】
【最後の一口を飲み込んでから、ようやくこちらも手を出して握手に応じた】
307 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/28(日) 02:23:24.70 ID:sW7aLzj+o
>>306

「…アルトか。良い名だ」

【そう言って再び頭を優しくなでる】
【微笑しながら貴方を慈愛の目で見る姿は妹を見るような目だ】

「…どうしてこんな所にいるんだ?」

【とりあえず事情を聞く】
【月の無い闇夜に少女が一人出歩く】
【仲間が同伴しない限りはかなりの異常な状態だ】
308 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/28(日) 02:25:24.40 ID:r8zdH5x9o
>>305
//お疲れ様です
309 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/28(日) 02:43:50.10 ID:RFRVkN/4o
>>307

………ふぅー……

…ありがとう、結構気に入ってるの、この名前

【ようやく完全に飲み込めて、落ち着いた】
【単に時間が解決したのか、空腹感がなくなったからか】
【証拠に長い息を吐いた後に見れば震えは止まっていて】
【特に抵抗なく、撫でられていたがある一瞬、少女の体がわずかにぴくんと動いて】
【落ち着いたからこそ、黒の魔翌力を、肌を通して感じ取ったのだ】

…さぁ、どうしてでしょう?
女の子は少しぐらいミステリアスな方が良いって聞きました
案外、寝坊してただけかもしれませんよ?

【帰ってきた答えは、結局答えになってなかった】
【すっくと立ち上がって、舞うように身を翻し、吸血鬼を背にする】
【普通に食べ物をくれたり、言動から悪い人とは思えない】
【だが心の根底にある黒の種族への憎悪は確固としたもので、揺るがない】
【すぐに目の前の相手に対してもふつふつと沸き上がってしまうだろう】

ドライフルーツ、ごちそうさまでした
…それでは

【せめてできるだけその期間を減らそうと、少女なりの気遣い】
【ゆっくりと安定した歩調でぐんぐん吸血鬼から離れるように樹々の間を入っていく】
【それは同時に闇へ消えていくことでもあり、目印が無い今、
 木の匂いに紛れた少女を追うのは少々難しいかもしれない】

/眠気がすごくなってきたので強引ですがここで
/ありがとうございましたっ
310 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/28(日) 02:55:30.60 ID:sW7aLzj+o
>>309

「…俺は物静かな方が好きだがな」

【個人的な事情があると判断した彼は深追いはしない】
【だが、その突き放すような言い方からして自身への憎しみを感じ取る】

「…ああ。今度会う時は他の者を渡そう」

【憎しみ恨まれても彼は弱者を助ける】
【それが彼の生きる理由であり証なのだから】
【だから、嗅覚で追えるにもかかわらず見過ごした】
【現時点で彼ができるのはアルトの無事を祈ることぐらいなのだから】

「…あ、ラクシュルとは逆方面だが…」

【訂正、首都の場所を伝え忘れていた】

/こちらこそこんな遅くまでありがとうございました!
/明日も良いロールを楽しんでください!
311 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/28(日) 20:25:56.85 ID:wkhatlJDO
【白の大陸】

…っあー!回復回復!!

【ここは天空に浮かぶ白の大陸!天使と鳥人飛び交う聖なる地域!】
【赤や黒の者の潜入など以っての外!そんな地域に彼女はいた!赤の大陸のスーパースター(自称)!】

そう!それはこの私!アカリちゃん!!

【白の国の平原で、大々的に大声を出す命知らずな女の子!】
【流星バックプリントの黒いロングコート!風にたなびく黒い髪!紅い機械の脚とホットパンツの間の絶対領域!】
【赤の大陸のスチームメタル!流星機身アカリちゃん!!】

《姉貴、誰に言っているんでアリマスか?》
一晩寝たら回復したし!早速白の大陸のカッコイイ装備探しよ!
わざわざ買わなくてもクルセイドロン辺りをバラして再利用すればいいかしら!!
《姉貴、あまりでかい声でそれを言うのは…》

【場も弁えず大声で計画を語るアカリ!怖い物はないのかただの馬鹿なのか!いや!ただの馬鹿だ!】
【カメラ頭の相棒のバズガメラは、そんなアカリがちょっと怖いぞ!】
312 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/28(日) 20:45:50.24 ID:r8zdH5x9o
>>311

「もー…これに付き合うって大変そうだね、キミは」
────猫。デジャヴな黒猫が現れる。
お腹に白い模様を持つ猫は、背後に着いて歩いていた。
今回の謎の声(笑)は哀れみをたっぷり含んだ様子で語り掛けて、溜め息を一つ。

そんな明らかな不審者達に向かって、近付く鎧の足音。
今回ばかりはピンチ、なのかもしれない。
313 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/28(日) 20:54:40.33 ID:wkhatlJDO
>>312
《ぬおぉっ!!またでアリマスか!?》
あ、猫だー!

【再び邂逅した黒猫に、バズガメラはびっくりだ!しかしアカリは初めてみたという表情!それもそのはず、アカリは前回黒猫に気付いていなかったのだから!】

おーよしよし、おいでー

【スター(自称)は動物に優しい!屈んで黒猫に人差し指を振って呼び寄せる!】
【ちなみに、黒猫が話していたとは気付いていないぞ!ついでに鎧の音にもだ!】

《姉貴姉貴!そっちもそうですが、もっとやばい物が…!》

【バズガメラはしっかりと危機に気付いている!大丈夫なのかこいつら!?】
314 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/28(日) 21:12:07.15 ID:r8zdH5x9o
>>313

「──貴様ら、一体何処の者だ」
「神聖な大地を踏み荒らそうとする者ならば────覚悟は出来ているのだろうな」

厳格な声を響かせて、こちらに近付く騎士の────隊長格と思しき人物。
堂々と乗り込んできた無法者に対し、このような者が無計画に近付くとは考え難い。
近付いた事を感付かせてしまった時点で、逃げられる可能性が大きいからだ。

──勘が鋭ければ、幾らかの騎士が物陰に潜み、こちらを包囲している事に気付くだろう。


──というシリアスな雰囲気を醸す一方。

「──にゃー」
棒読み。猫なのに猫らしくない鳴き声をする猫。
従順に近付いて、指の下に辿り着く。
もう駄目かもしれんね!
315 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/28(日) 21:16:34.44 ID:nT213IaSO

【黒の世界。平地。】
【地平線の端っこに小さく山と森が見えるだけという広い空間。】
【時々、景色の変化と言えば腐りきったような池たが水溜まりだか分からないものがあるくらいである。】

【そんな場所だが生き物の姿はよく目立つ。】
【知能の低い、四足歩行生物がちらほらと群れを組む様子と、それを狙う肉食動物。】
【空には巨大な烏のような鳥が遠くを目指して飛翔する姿。場所によっては悪魔や吸血鬼など、人型の生き物も見られた。】

【このキマイラも、補食なしでは生きられない。】
【ついさっき、逃げる草食生物の一匹を捕らえ、今は自身の右腕にその獲物を与えているところである。】

316 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/28(日) 21:24:11.55 ID:wkhatlJDO
>>314
【目の前に出て来る一人の騎士、その他にいる沢山の騎士達もバズガメラは気付いていた!】
【どっからどう見ても絶体絶命!バズガメラの体はガタガタ震える!メカなのに!】

《…姉貴、やばいでアリマス…!》
《これはマジでやばいでアリマス、もしかすると死ぬでアリマス…!》

おーよしよし、可愛いなー
《姉貴ぃぃぃぃ!!!!》

【バズガメラはガクブルなのにアカリは呑気に黒猫を撫でている!図太いのか肝が据わっているのか!いや、ただ馬鹿なだけか!?】

…まったく、わざわざそっちから来てくれるなんてね

【気付いていない訳ではなかった!黒猫を撫でるのをやめて立ち上がり、騎士隊長に向かい合う!】

私は赤の大陸のスター!流星機身アカリちゃん!!
この大陸のなんかキラキラした装備を貰いに来たわよ!目立つ為に!!

【人差し指をビシッと指差し!包み隠さず犯行生命!保身という言葉は彼女の辞書にはない!!】
【そしてバズガメラの今後は死んだ!】
317 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/28(日) 21:33:05.84 ID:sW7aLzj+o
>>315

「……どこだ?」

【そんな死の大地を荷物を持った男が進む】
【その姿は小柄で白い手拭いを頭に巻き紺の作務衣を着ている】
【だが顔や唯一残っている左手は包帯で巻かれ種族の判別は難しい】
【背中にはリュックが腰には機械のようなものがぶら下がっている】

「座標はここのハズなんだがなあ……」

【包帯から覗く右目は機械を見据え困惑した表情を浮かべている】
【残念ながらキマイラが付近にいるのにもかかわらず気付いてはいないようだ】

/よろしくです!
318 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/28(日) 21:48:01.39 ID:nT213IaSO
>>317
『シャー!!』
【その影に、まず蛇が気づいた。警戒するような声を上げている。】
【蛇は巻き付いていたキマイラの首から抜けると、キマイラの服の中を通って、足元へ下りる。】
【腰のあたりから、妙な膨らみがあり、そこから蛇が伸びているようである。くっついているのだろう】

「……ん?」
【キマイラの体と頭が蛇つられて、同じ方角を見る。】
【頭には獣の耳のようなものがくっついていて。右腕は真っ赤で、ビクビクと動いており、あきらかに人型の体に不釣り合いだ。まるで無理矢理くっつけたように。】
【腰から伸びる蛇といい、右腕といい、知識のあるものならそれだけでキマイラと分かるのではないか。】

「うーん。君は、何をしているのかな?」
【何か、荷物を沢山持っている。】
【男の方へ歩みを進める。足の少し先に先導するように蛇がいて。肉片を持ったままの右腕はグチャグチャと音をたてている。】
「ちょっと、怪しいと思うな?」
319 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/28(日) 21:53:32.83 ID:r8zdH5x9o
>>316


「成る程、赤の者か────合点が行った」
「──貴様等の罪は、この世界に生まれ落ちた事と知るがいい────!」
騎士は無言で妄言(?)を聞き流し、腰の装備に手を触れる────

────と、そんな所に。
「────お勤めご苦労様、かな?アルスさん」

───静かに騎士に向き直り、足下で立ち上がる猫。
その小さな手を操って、宙に幾重もの線を描き──

「──サイン・インバース」

小さく呟くと同時に、辺りに白煙が撒き散らされる。
騎士が警戒を見せ、腰の装備を引き抜き掛けたのを制する人の腕=B

「き、貴様は────ッ!」

忌々しげな声を出す騎士に、苦笑を。自信満々な赤の民に背を向ける人型=B
────少女と形容すべき容姿を持つ人型≠ヘ、赤の者にその華奢な腕を抱きつくかのように回そうとしながら、はっきりとした声量で。

「──でもこの子は、ボクの獲物≠セ。キミであっても、邪魔はしないで、欲しいな?」

そして、恐怖を刻み込むかのような壮絶な笑み≠見せつけた。
320 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/28(日) 22:04:34.75 ID:sW7aLzj+o
>>318

「どぅわあ!」

【蛇の声に驚いてのけぞる男】
【どうやら気付いてないというか存在すら知らなかったようだ】

「あ、ごめんね。キマイラだったか」

【相手の姿を見て落ち着きを取り戻したのか素直に謝る】
【しかもその姿に恐怖を見せるようなそぶりは全く見せない】
【口調も初めて隣人と顔を合わせたような気軽さである】
【もうマイペースと言うか何と言うか[ピーーー]ばいいよ】

「ん?ちょっとした物の回収でね…」

【そう言って再び目を機械にむける】
【どうやらかなり重要なもののようだ】
【少し考え込んでから左腕を懐に入れる】

「ああ、この成りじゃ ね」

【苦笑しながら自分の姿を見る】
【右腕は袖から見えず左腕は2本の指があるだけ】
【おまけに顔は包帯男状態だ】
【不審がられてもしかたないだろう】
321 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/28(日) 22:07:45.90 ID:wkhatlJDO
>>319
私の罪?違うわ!私に罪があるとしたら…今ですら目立ち過ぎちゃう事!そして今なお更に目立とうとしてる事よ!!

【折角騎士隊長が妄言を聞き流したのに、更に妄言を重ねるアカリ!アカリにとっては妄言じゃなくマジだが!!】
【そんでもって騎士隊長が構えたのを見て、アカリも戦闘体制に入ろうとする!しかしそれがある出来事により止まった!】

…あれ?

【その場に起きる異変に、「まだ何もしていない」と首を傾げるアカリ!】
【脳天気にもそんな事をしている間に、華奢な腕が体に回される!】

…成る程

ライバル登場ね!!?

【花火大会な頭の中をしたアカリは、その状況と少女をライバル登場シーンと解釈した!】
【自信満々だが誰に言っているんだアカリ!?多分まったく違うぞアカリ!!】

《姉貴!絶対違う!それ絶対違うでアリマス!!》

【バズガメラのツッコミも冴え渡る!本人は必死だ!】
322 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/28(日) 22:22:11.63 ID:nT213IaSO
>>320
『シャー!!!』
【蛇が機械を狙って跳ねている。特に止めないのであればそのうち、機械にとどくくだろう。】
【とはいえ、普通の牙なので生き物に傷は与えられても、金属に傷を与えるほどの威力はない。】
【というか、単にじゃれているようにも見える。故意に壊すような事はしないと思える……】

「ふーん、物の回収かい。」
【右腕は、あるだけの肉を口に入れるとすぐに静かになった。食ったらすぐに寝る。そういうタイプだ】
「わざわざこんな所まで回収だなんて、大変だね。」
【男の近くで足を止める。何をするのかそのまま見ていくつもりらしい。】

「君の見た目より……もちろん見た目も怪しいけど、
僕はその機械に馴染みが無いからさ。それは他の色の文化ってイメージがあるからね。」
【確かに、赤のメタルや白の動器に比べると黒の機械は名が上がらないものばかりだ。しかし黒に発達した機械があってもおかしくはない。】
「それとも、やっぱり外の道具だとかかな?」
323 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/28(日) 22:23:12.62 ID:r8zdH5x9o
>>321

「────分かりました」
反抗を見せると思いきや、少女──否、女性の前であっさりと引き下がる騎士。明らかに不服そうな様子を見せているにも、関わらず。

「それでは、終わりましたら≠アちらの署まで────」

敬礼をし、背中を見せて立ち去る。この謎の少女と、何らかの繋がりがあると考えた方が自然である。


────むぎゅ。自重がゼロに近い質量感のある肢体をアカリ達に寄せて、溜め息を一つ。
彼女にとっては嫌な事に、かなり目を引くであろう容姿をしている女性は、ふ、と笑みを見せて。

「あの子は容赦しないから、ね───ボクに見つかって良かったって思った方が良いと思うよ?」

────先程とは全く異なる様子でアカリに話し掛ける。
成り行きを眺めていた視線は、今は女性だけに向けられていて────早いところ、目立ちまくっている。

「────で、何のライバル?」
324 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/08/28(日) 22:24:09.99 ID:QLR5dPqAO
【緑の大陸:森林】

【首都ラクシュル近辺に存在する其処は、鬱蒼とした葉に覆われて暗澹に空を彩る】
【じとりと湿る風は黒と赤に染められるような、不穏な気配が纏わり付いて】
【がしゃりがしゃりと鳴る金属の音は、鎖と檻と手錠の暴力の香を彷彿とさせた】

『緑のお気楽具合には恐れいったぜ』

【流されてくる会話は、粗暴なもの】

『魔術師を一人送り込んで、一週間掛けて此処に黒の土を混ぜる
 そうすりゃあ簡易転移陣が精製されるってんだから、楽な話だ』

“必要経費が土に魔術師ってのも楽な話だな。あの公爵、良いこと思いつきやがる
 ――おら、さっさと歩け!なんのためにその脚が着いてると思ってんだ!”

『おいおい、商品を傷付けんなよ。
 貴族だろうとなんだろうと、基本的にはお綺麗な者が好きなのさ。価値下げるなんて損でしかねぇ』

“っつっても苛立つのは事実だろ。
 発展途上な緑が俺ら黒の決定に逆らうなんてよ――”


【――声が聞こえるだけの、森。なにか、隠蔽魔術でも使用しているのだろう】
【音源近くの木に身を潜める影は、身の丈以上の刀を抱きしめて息を殺した】

【それは、サイドが若干長く鎖骨を撫でる程度に伸びた赤毛の女性だった】
【右目だけ瞳孔が開いているせいでオッドアイと勘違いされやすい双眸は青く、光の差し方で濃淡を変える】
【臙脂のリボンタイが首許で揺れる白いカッターシャツは、縦縞模様を違う濃さで描いた黒のジャケットの下から裾がはみ出るほどの長さ】
【タイと同色の紐をベルト代わりにジャケットの上から結び、合わせるのは昏い夜色の袴とブーツといった和洋折衷な装いをしている】

【隙を窺うにも存在しない相手の姿を、おそらくは背後において】
【護衛か、襲撃か、はたまた興味か暇潰しか――黒の気配を滲ませる黒の女性は、】
【己が武器を抜くことなく、そっと息を潜めて、相手の会話を聞いている】
325 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/28(日) 22:33:52.10 ID:xdk6TCZzo
>>324
/質問なのですが、隠蔽魔術を使っているのは誘拐犯(?)と女性両方との解釈でよろしいのですか?
326 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) :2011/08/28(日) 22:35:06.30 ID:QLR5dPqAO
>>325
/隠蔽魔術を使ってるのは誘拐犯のみで、女性はそのまんま立ってます
/描写不足で申し訳ない……
327 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/28(日) 22:36:40.86 ID:wkhatlJDO
>>323
ふっふーん!礼は言わないわよ!私ならなんとか出来た事なんだから!
大体、女の子一人にビビるなんてたいしたことないわね、あいつら!
《いや、もっと別の何かがあると思うでアリマスよ》

【ピンチを救ってもらったのに態度がでかいアカリ!自信家は得てしてこんなものだが、実際イラッとくるぞ!】
【更に何が起きたかを全く理解していない!目の前で起きたのに!!】

ライバルはライバルよ!『こいつは俺の獲物だ!』とか言われたらライバルにせざるを得ないじゃない!

【無理矢理だ!無理矢理な理由で勝手にライバルをした!ちなみに拒否権はない!】
【でもまあ勝手になので、わざわざ乗ってやる必要もない!】
328 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/28(日) 22:44:32.19 ID:sW7aLzj+o
>>322

「うわあ!」

【驚きはするが避けはしない】
【殺気は無いと判断しての行動である】
【壊れはしなかったものの多少傷付いたようだ】

「ああ、昔の戦友(なかま)が色々隠しt(pi-!pi-!)お!ここか?」

【会話の途中で機械からアラームが鳴る】
【男は機械を切ると荷物から何かを取り出した】
【それは柄の部分が腕に装着できるように改造されたシャベルだった】
【男はシャベルを左腕につけると足元を掘り出した】

「こいつか?まあ他色っちゃあ他色だな」

【掘り返しながら話すが説明はあいまいだ】
【実は説明に困っていたりするのだが受け取る側としては誤解を招きそうな言い方だった】
【まあ多少友好的な相手であれば説得も可能なのだが…】

329 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/28(日) 22:46:49.41 ID:xdk6TCZzo
>>326
/了解です

>>324

――そこ往く声よ。この緑の地で、何をしている?

【女性の目前を行く見えない黒の軍団にぶつけられたのは、怒気を含んだ低い男の声】
【隠れもせずにその前方、女性と対する位置に立ち塞がり、その明らかに不穏な音の群れを足止めせんとした】

せめても、下生えの悲鳴くらいとその苛立たしい気配くらいは隠すべきだったな
姿を現せ……と言っても、聞きはせぬだろうな

【それは、黒塗りの鎧に身を包んだ人間大ほどの大きなカマキリのインセクト】
【察するに大体の位置は把握していても、どういう者が、どれほどの数、どのような配置でいるのか】
【それについては、カマキリは察知する事が出来ていないようだった】
【加えて、拉致せんとする者の隊列の濃い気配に誤魔化され、女性の方には気づいていないと見られる】
330 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/28(日) 22:49:14.32 ID:r8zdH5x9o
>>327

そんなアカリの言葉を聞きながら────にこ。花の開くような笑みを見せて。
触れる掌を微かに動かして──距離ゼロで電撃を放射。

浴びた場合には、と言うより既に浴びているような気もするが───通常、体に大量の電流が流れる。
電圧は高くない為即死はしないだろうが、暫く電流に悶える羽目になるだろう。



「────帰った方が、い、い、よ?」

小さく、蜜のような甘い声で囁く。
その腕から逃げられなかった場合は、更に強く拘束の痛みを感じることだろう。
331 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/28(日) 22:58:39.43 ID:wkhatlJDO
>>330
あばばばばばばばばばばばばばば!!!!?!?
《姉貴いいいいいぃぃぃぃ!!?》

【油断していた!完全に油断しきっていた!油断と慢心はいつもの事だが!】
【電流をくらって骨が見える!訳でもないが、ギャグ的な反応ながらダメージは甚大だ!特に機械の脚!!】
【これを見たバズガメラは、密かに『自分じゃなくてよかった』と考えたのは内緒だ!】

【アフロにはならないが髪を逆立たせ、黒焦げ寸前で地面に倒れるアカリ!これはいよいよもってやばい!】
【…しかし!大人しく言うことを聞くか?と言われれば、聞く訳が無い!】

…いやよ!帰らないわ!
私は…私が今帰ったら…!!



白の大陸の力を手に入れたスチームメタルとして目立ちまくるという私の計画が台なしじゃないのよおおぉーーー!!!!

【自分勝手だ!すごく自分勝手な理由だ!】
【しかしそんな理由でも己を奮い立たせるには十分だ!赤の大陸の持ち味、熱き魂で立ち上がる!!】

332 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/28(日) 23:01:11.93 ID:nT213IaSO
>>328
「蛇は苦手かい?」
【今、蛇が近づいた時も、一度目に蛇が声を上げた時も男は非常に驚いていた。】
【そんな様子から、当然のように出てくる疑問。】

【ちなみに蛇は、何かに満足したようで、キマイラの肩へと戻った。】

「へぇ、古い仲間がねぇ……」
【少し長めな前髪、さらにその下につけた仮面の下で、微かに目付きを変えた。極わずかな変かな上、髪と仮面に遮られているため、表情の変化に気づくのは難しいだろう】
【ただ、表情に気づかずとも、右腕が目を覚まし荒く呼吸をしていたりと。様子からその変化に気づくのにあまり時間はかからないはずだ。】

【キマイラは戦いを好む傾向にある。場合によっては色も関係は無くなる。】
333 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/08/28(日) 23:05:00.08 ID:QLR5dPqAO
>>329

【厳格たる朗々とした声音は姿こそ確かに隠蔽されたものの、音を隠さない魔術を纏う者達に動揺を泳がせた】
【何故ばれたのか――どうやら彼等は声が筒抜けとなる性質を知らされていなかったらしい。がしゃん、と鳴る金属の音】
【それに隠れるくらいに小さな呼吸の音、怖がるように啜り泣く声は、まだまだ幼い子供達のものであると知れて】

【緑の大陸でときたま起こる人攫いと黒の大陸で利用される獣人の奴隷】
【その関係性を繋げられぬほど――眼前の威圧あるインセクトは愚かでないだろう】

『い、インセクトが出るなんて聞いてねぇぞ!?』

“おい、この魔術は完璧なんじゃなかったのか!?
 あの腐れ魔術師は何処に消えたんだ、俺らが拾ってやらなきゃ野垂れ死にしてたくせに――!”

【狼狽する声と、苛立ち任せに檻でも蹴飛ばしたのだろう】
【一際派手に打ち鳴らされた金属の悲鳴は、子供達の心に傷を付けるはずで】
【しかし正確な立ち位置が捕まれていない以上、いまだ奴隷商の有利であった】

『――おら、出てこい!』

“蟷螂レベルのゴミめ、テメェの鎌が大事なお仲間を傷付けたくなかったら、其処を土下座して通すんだな!”

【可愛らしい子供の悲鳴と共に騒がしい下賎な罵倒は、要するに脅しだ】
【自分達の位置を理解されてないという優位をそのままに、誘拐された子供を盾にしているのだろう】
【脅し、と取るのも彼の自由だが――この者達が果して自分達の身を守る為に子供に手を出さないかと問われれば、】
【彼等はどう考えても子供を犠牲にして、自分達が生き残る道を選ぶだろう】


…………、……。

【女性はインセクトの出現を確認すると、手近な木に登りはじめた】
【金属音と怒号は丁度いい隠れ蓑となり、何も無ければ騒ぎの中心、その上部当たりへと移動する】

【もしインセクトが未だに冷静さを保っていれば、その姿は見えるかもしれない】
【そっと口許に指先を当てて、静かにのポーズを取る、黒の女性が】
334 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/28(日) 23:10:44.01 ID:r8zdH5x9o
>>331

にこにこにこにこ。にこにこにこにこにこにこにこぬこぬこぬこぬこにこぬこぬこぬこぬこ。
笑顔がインフレして最早笑顔か猫か分からなくなっている。

「────へえ?そうなんだ…」

────再度、電撃を放射。受ければ気絶は免れない。

ちなみに、今気絶した場合は浮翌遊大陸から魔導砲に詰められて飛ばされると言う超絶インパクトな帰還方法を遂げる事となる。
超落下して死なないのはギャグ補正なのか、それとも身体能力の恩恵なのかは定かではないが。


残されたコマンドは、「戦う」と「逃げる」のみ。「アイテム」の使用は更に傷を広げる事となるだろう。
335 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/28(日) 23:23:54.00 ID:wkhatlJDO
>>334
【女性がアカリに構えを向ける!また電撃が来るとアカリは錯覚した!】
【脚の膝部分をバカッと開き!中から溢れる危険臭!】

甘いわっ!種が分かればっ!!

【膝から打ち出される一つの鉄の塊!それはミサイル!】
【ミサイルを発射し、電撃を当てる!自分に電撃が来る前に電撃のターゲットを無理矢理変えたのだ!】
【しかし当然、ミサイルは爆発する!爆風と爆熱が広がる中、アカリは脚のジェットを起動した!】

【ここに望む物は無い!おまけに捕まれば強制送還!それだけは避けなければならない!】
【損得勘定くらいは出来るアカリは逃げる…いや、戦略的撤退を選択した!】

あ、あれぇ!?あやややわわわわ!!

【…が、それもそう上手くはいかない!電撃の影響で上手くジェットが機動せず、フラフラで上手く飛べない!ピンチだアカリ!!】
336 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/08/28(日) 23:28:03.39 ID:os+Vu9/Xo
【緑の大陸・草原】

「―――ったくよ、椅子に座りっきりのクソ爺どもは、勝手に堕天使扱いしてくれるしよ……良い事ねぇなぁ」

【もし姿を見ずに、聞き耳のみ立てているのだったら、少し高い声の男にしか感じられないほど、口の悪い少女が其処に居た】
【言葉の羅列とは裏腹に、着ている物意外はとても美しく。かつて居たとされる人間であれば、思わず見とれるほどだった】
【海の色より遥かに綺麗な、青の髪の毛を持ち、非常に美しく整った顔の上には、右目の上に月の紋章をつけた黒の眼帯を付けていた】

「――まぁ良いか……ぶっ[ピーーー]の大好きだし……!」

【怪しい言葉を呟きながら、血で染まった二本の刀を地面に突き刺す。月から放たれた光は、刀の血に反射して、彼女の顔面と、白マントを良く照らした】
【顔面には返り血が、白マントには自分の血と返り血が、最初から赤マントだったかの如く映えていた】
【そしてその背中には、天使であることを証明する4枚の羽が生えていた。 ―――しかし、その色は、堕ちた事を示す闇の色に染まり】

「―――んだけど、緑や白の味方しちまうのはなんでだろうねぇ…堕ちてるのに、さ」

【彼女が立っている草原の上には、おそらく赤か黒の住民であった者が、原型を留めぬ形で散らばっていた。】
【唯の肉片と化してから殆ど時間は経過していないらしく、触ればまだ生暖かい。風に揺られる草原には彼らの物とされる血の海広がっており、辺りには血の匂いが漂っていた】
【月光の元で怪しく光るそれらを作り出したのは、今此処に居る一人の"元"天使】
337 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2011/08/28(日) 23:28:31.14 ID:xdk6TCZzo
>>333
今助ける、案ずるな

【奴隷商への言葉よりも、先に口から出たのは子らを慮る言葉】
【右前肢の鎌を顔の前へとゆっくり上げ、声の方向を睨みつける】
【慌てふためく下卑た者の会話内容から隠蔽が不完全だと知らないことを察したか、】
【己が相手を細くした理由が何かを黙して一歩近づく、が】

く……卑劣なッ!
罪なき子らを盾にするとは……だが……

【鈍い檻の哄笑と子供達の鋭い悲鳴は蟷螂の聴覚を突き、その動きを鈍らせる】
【愚かしいほどに真っ当で青臭い正義感を胸に抱いた彼は、どうしてもそれを無視できず】
【振り上げかかった鎌をだらりと下ろし、悔しげに後翅の関節を下へ押し曲げんとする】

【――と】
【蟷螂の頭部には、光を感じ取るための単眼が三つある】
【それは彼女が上部の木々が月明かりを透過する量を僅かに弱め、蟷螂に位置を気付かせた】
【加えて蟷螂の瞳孔は光の角度による偽瞳孔、視線を余所へ向けても、蟷螂の複眼を見る者の角度が変わらなければ偽瞳孔も動かない】
【故、高確率で、蟷螂は奴隷商に気付かれずに女性のサインを察知する事が出来るだろう】

【そのままゆっくりと後翅を地に近付け、土下座するように胸部より上を傾けながらも】
【女性の行動によって、その目的は降伏ではなく、瞬発力を高める為の助走へと意味を変えた】
338 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/28(日) 23:32:24.93 ID:sW7aLzj+o
>>332

「…………ちょっと」

【小声でつぶやくが顔の包帯は汗で湿っている】
【嫌な思い出でもあるのか蛇に関しては無言を貫き通す】
【あんまり思い出したくないのだろう】

【様子が変わってもマイペースのような行動を取り続ける男】

(まずいな…相手好戦的だぞ…)

【だが、それに気付き考えを巡らしていた】
【現状で相手と戦うことはなんとしても避けたい】

「ああ、緑への工作活動に必要でね」

【掘る手を休めずにそう話す】
【自身の能力が下であることをアピールする狙いだ】
【失敗しても話題を逸らせれば良い】
【先手を打つ構えさえできればいいのだから】
339 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/28(日) 23:36:50.07 ID:r8zdH5x9o
>>335

「────『甘いわ』、だなんて…か、わ、い、い、な…?」


神経に焼き付けるかのような妖艶な声。言い換えれば、一瞬で危機を感じる声を出して相手を見つめる。
相手には全く、抜かりが無い。このままでは衝撃的ライバル(?)の前に捕まってしまう────!


残念ながら、「ここで死ぬ定めではない」と言う声が聞こえたりしてやり直し、は利かない。
寧ろ、犠牲になる。
340 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/28(日) 23:44:04.81 ID:wkhatlJDO
>>339
く、そ、おおおぉぉぉーーー!!!

【どうあっても上手く飛べない!ジェットの力は足りているが、推進力を上手く纏められない!】
【日頃の使い方のガタも来ているのか、奇跡的な回復もしない!絶体絶命!アカリはこのまま強制送還をくらってしまうのか!?】

《ぬおおおぉ!姉貴いぃーーー!!》

【しかし!しかし!しかぁし!!まだこいつがいた!黙ってたせいで目立たなかったこいつがいた!!】
【頭のプロペラで飛んだバズガメラがアカリの体をがっしり掴む!】

《姉貴!舵とバランスはオレッチがやるでアリマス!姉貴は目一杯スピードを!》
バズガメラ…!分かったわ!!

【友情合体!とでもいうのか、とにかくこれでバランスが取れるようになったアカリは、バズガメラと共に空を駆ける!!】
【一目散に逃げろや逃げろ!脇目も振らずに逃げ出した!!】
341 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/28(日) 23:47:50.16 ID:nT213IaSO
>>338
「へぇ、それは良いことを聞いたよ。」
【口元が三日月のような、下を向いた放物線に歪む。それに呼応するように、蛇は男を威嚇しはじめた。】
「大丈夫さ、この子、毒はないからね。」

「工作活動? ……なんだ、そういった類かい。」
【その一言に、戦意は急速に萎えてしまったようだ。】
【古い連中が隠したというのだから、なんか面白かったり高価なものなら奪ってやろう。なんて、考えがあったのだが、工作に使うような武器やら機械の類ならなんの興味も無い。】

【目の前の採掘への興味が薄くなると、一人、蛇を指で突き始めた。……どこかコミュニケーションをとってるようにも見える。ちなみに、蛇の部分には、言葉は通じない。】
【敵対色工作に使う物。結局どんなものが出るか。その好奇心だけでこの場に残っている。】
342 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/08/28(日) 23:48:44.83 ID:QLR5dPqAO
>>337

『はっ、「今助ける」だってよぉ!
 それが土下座して俺らを通すんだから、こんなに愉快なこたぁねぇぜ』

“ほら、さっさと来い!ぐずぐずすんな、糞餓鬼が!”

【明確な罵倒はインセクトを愚弄する為というよりは、己の優位を理解し奮い立たせる為のものだ】
【ぎらつく鎌の輝きなど、どう見ても自分達より凶悪な暴力性に尻尾を振りたくなる程度に、本来ならば情けない連中】
【それが子供を――悲鳴の数から、盾にされているのは一人のようだ――道具のようがさつに扱う様子となれば、】
【気高い戦士にとっては、或いは自らの矜持の剣を折られるよりも屈辱的なものかもしれなかった】

『ただの虫風情が、脅かしやがって――』

【そして、彼等は存外素直に頭を垂れようとするインセクトに対し、】
【仮初めの強者という自分の姿に、どうやら酔っていたのだろう】
【インセクトの“ばね”が刹那後に最もパワーを発揮する時まで溜められた瞬間、】
【ばさりと木の葉を翻して、舞い落ちる女性の姿が――見えたはずだ】

【彼女は、金属音を鳴らして“空中”に着地した】
【どうやら其処に檻があったらしく、ざわめく子供達の雰囲気を足元に、】
【鞘から引き抜かれぬ侭の長刀を、突きの形で――インセクトの方に跳ね飛ばした】

『っぎゃあぁぁー!?』

【彼女は、彼よりもだいぶ前からこの奴隷商の一行を観察していたらしい】
【突き飛ばした奴隷商の片割れは、子供を盾としていない方――つまり、その鎌をどう振り上げようが彼の尊厳は痛まない】
【今までの会話で底の知れている奴隷商は、この咄嗟の事態に反応が返せるような戦士ではないはずで】

【正気に戻るまでのスピード勝負ならば、軍配は必ずや森の戦士に上がる。】
【まずは、自分の方へと押し出されてくる黒の愚かな餌を始末すると良いだろう】
343 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/28(日) 23:55:54.30 ID:r8zdH5x9o
>>340

「全く、ね────」

何だかんだで暫くは追い回して≠「たのだが、疲れたのか途中で立ち止まり、溜め息を吐くと元の姿に回帰した。

(よく分からないな、本当に────)

(一回だけなら助けてやろうと思ったけど、あの分じゃどうなるかは分からないな……)
(ま、捕まったら難癖付けて大砲コースに出来るようにしておこうかな?)

色々あった結果、「星になったのだ」コースはまだ存在している。アカリは一体どうなってしまうのか────!次回へ続く!
344 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/29(月) 00:02:51.95 ID:dYpbLxYDO
>>343
【白の大陸…空の上】

ふー、助かったわー
まさかジェットが効かなくなるなんて、後で整備しないとねー
《姉貴、それよりももう帰った方がいいと思うでアリマス》

何言ってんのよ!何か一つでもゲットするまで帰らないわよ!
《…勘弁でアリマス》
あ!あそこがいいわ!あそこに降りるわよ!!

【脳天気なアカリと苦労人のバズガメラの探索はまだまだ続く!】
【また来週!次回もまた見てね!】

/お疲れ様でした
345 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/29(月) 00:03:10.05 ID:SjgQ6IX2o
>>341

「毒関係無いから!お前Sだろ!」

【非難するがそれはSにとっては最高のスパイスだろう】
【昔、彼が所属していた傭兵グループにもSはいたが彼ほどではなかった】
【威嚇されて男の顔は濡れタオルを巻いているような感じになっていた】

(あぶねええええええ!!!!)

【心の中で絶叫する男】
【剣の師匠です!なんて言っていたら確実に死んでいた】

【そんな駆け引きを行っているとスコップが何かに当たる】
【男は腕から外すと2本の指で穴から何かを引き出した】
【引き出したのは金属製の箱、大きさは小さいアタッシュケースと言ったところか】
【錆びたその箱を開けると中には緑色の液体が入った小瓶が3本】
【そして小型のT字型をした銃のようなものが入っていた】

「よし、こんなもんか」

【男は笑みを浮かべる】
【とりあえず目的の物は回収できたようだ】
346 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/08/29(月) 00:09:10.32 ID:zcbAA+yjo
>>342
【項垂れ相手から隠された大きな顎は、その通り屈辱にぎちりと軋む】
【複眼はじっとりと奴隷商の、正確にはそこに降りかかる奇襲の様子を伺い】
【ふたつの鎌は、僅かに次の動きに関節が動く】

――ぜェェい!!

【悲鳴を上げながらこちらへ飛んでくる物体へと、一気に翅に溜めた力を解放する】
【まずその大きな体躯が跳ね、斜め一閃にその鎌が振り上げられた】
【磨かれた鎌は鋭く、当たり所と運が悪ければ、胴ごと空中に持って行かれるやもしれず】
【退けるような一手は体躯の進行を止める事無く突破させ、檻と奴隷商の方へと向かう】
【だがよく見れば、もう一方の鎌は愚か、今しがた愚物を始末した鎌すら構えていない】
【目的は、こちらへ注意を向けさせる為、闖入者への注意を薄く、もしくは気を散漫とさせる為】
【『盾』をその手にした奴隷商を討つのは、女性の方が容易いか】
347 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/08/29(月) 00:13:00.67 ID:VZKDEYSio
>>336
/まだ募集しています
348 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/08/29(月) 00:25:15.01 ID:08ee+h1AO
>>346

【ずぱんと、赤い断面が空を舞った】
【インセクトの勢いがあったのが幸運だったか、切り裂かれた二つの肉片は彼の後方へと落ちていく】
【例えそれが憎い黒の民であったとしても、死体を見せることで生まれる幼子の傷は彼の望むものではないだろう】

【――甘い甘い香を伴って、ふ、と、蜃気楼のようにそれらは姿を現した】
【奴隷商二人を装置≠ニ見立てた隠蔽魔術だったのか、一人を始末すれば効力が失われたらしい】
【残る奴隷商は、形状的にはアサシン・リザードに近い姿をしていた――ただし、むせ返るような腐敗臭が種族はコンビクターであることを知らせる】

“く、っそ――!”

【狼狽した奴隷商は、背後よりも前方のインセクトに意識を取られた】
【その腐った腕に乱暴に抱いた、子猫の獣人を無理矢理にインセクトの方へと突き飛ばす――これには構えが見せ掛けであることが幸いするだろう】
【同時に檻を蹴飛ばし、けたたましくなる金属音と子供の狼狽を誘うことで女性の意識を一瞬だけ反らした】

――――……っ。

【そんな咄嗟の判断は、利益や相方の死よりも自らの命を伸ばすことに執着する奴隷商には似合いのものだった】
【彼が、彼女か、それぞれ不意を付かれた隙に奴隷商は脇道へと飛び込み、それだけに特化したらしきスピードで逃げていく】

【勿論、インセクトがアレを追っても構わないだろう】
【ただし、上手くその身を受け止められていたならば、彼の腕の中で怯える小さな子供の体温が、縋り付くように残る筈で】
349 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/29(月) 00:28:34.35 ID:RyYwwE/SO
>>345
「お前って僕? それともこの子の事かい?」『シャー?』
【蛇を指差して、この子と。もちろん、とぼけているだけだ。】
【包帯の男にさらに歩み寄ると、蛇を身を乗り出し、舌を波のように動かす。】

【さらにこの蛇、すでにキマイラの一部なので、属性の息を吐く事もできる】
【大きく口を開くと、喉の奥から黒い息が煙りのように漏れてきた。何時でも発射できるわけだ】

「まあ、男の子をからかっても面白くないか。」
【蛇に口を閉めさせ、下がらせた。蛇の鼻からは黒い息が漏れたままだ。】
【人型の部分は、終始笑っていた。】

「ふーん。そんなものが欲しかったのかい」
【良く考えると、こんな場所に隠すぐらいだからある程度は貴重なのだろうが……一度萎えた気分はなかなか戻らない。】
「でもこんな所に隠すだなんて、随分と変わった人だね。」

「まあそういうことはどうでもいいや、僕はもういくよ。さよなら」
【荷物の内容も見た。興味、この場所に居る理由が無くなればすぐにさよならである。】
【自由気ままというか、典型的な黒の生き物と言えるだろうか。】


//少し、悩みましたが時間が厳しいのと、キリが良いのでここまでにさせてもらいます
//お疲れ様でした。ありがとうございました
350 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/29(月) 00:39:49.88 ID:SjgQ6IX2o
>>349

「どどどどどっちもだ!頼むかりゃやめてくれえええ!!!!」

【台詞噛んでることすら気付いていない】
【軽く意識が飛びそうになっているが気力で耐えている】

「…………」

【キマイラが止めてから数分は放心状態のまま固まる】
【よほどこたえたのか言葉に反応するそぶりすら見せなかった】

「………おう」

【最後の挨拶すら一言答えるのがやっと】
【目は視点が定まっていないようだった】

【彼が掘り出したものは戦友が自作した特殊な液体火薬】
【それと試作した小型の特殊銃であった】
【銃はともかく火薬に触らなかったのは好運であろう】
【何しろ扱いを一つ間違えれば自爆しかねないものであったからだ】

【まあそんな危険物の近くで放心状態になった男の方がよっぽど危険だが】

/こちらこそレスが遅くて申し訳ありません。
/どうもありがとうございましたm(_ _)m
351 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/08/29(月) 00:46:01.37 ID:zcbAA+yjo
>>348
【僅かに揺らめいて現れた姿に、昆虫の顔はその姿を焼きつけるように表情の気配が強張る】
【が、インセクトの腕は敵を屠るよりも女性を手助けするよりも、】
【突きだされた子猫の獣人の体を、血の付いていない腕で柔らかに受け止めることを優先した】
【退化した翅が俊敏にはためき、前進する動きに歯止めを掛けて僅かに後ろに傾く】
【出来る事なら、蹴飛ばされた檻を片手で安定させようともしながら】

……無事か、体は痛くないか

【腐臭の元が遠ざかり、ゆっくりと静寂が取り戻される周囲に】
【ようやく響いたのは、最初の声とは比べ物にならないほど柔和な、低い声だろうか】
【解放された子らに声を掛けながら、ようやくまともに女性へと顔を向ける】

この子達を助く事が出来たのは、貴殿のお陰だ
この礼は返し尽くせん……有難う、すまない

【心からの礼を向けながらも、どこか対応は常以上に堅い】
【それは、女性から発せられる黒の気配の為か、それとも未だ怯え震える子らへの心配か】
352 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/08/29(月) 00:57:56.64 ID:08ee+h1AO
>>351

【或いは、あの奴隷商。最初の段階でこのインセクトが血より義を重んじる男だと、理解していたのだろうか】
【絶対に、自分を追って来ないように――そういったことを計算尽くしてやっていたなら、随分と悪知恵の働く悪党であった】

「だ、いじょ……っひ、く」

【柔らかな声に、安心したのだろう】
【先程とは別の理由で止まらない涙、それでも自分達を助けてくれた戦士に、精一杯の笑みを浮かべてみせ】
【やがて子供は檻の中に友達がいるらしく、彼に礼を何度も告げてから少しばかり離れていくだろう】

【檻の鍵が無いために力技で開けるしかなかったせいか、女性は刀を抜いていた】
【勿論、子供に傷はない。大半が泣き出し、けれど解放された安堵で幼くも抱き合っている光景が広がった】
【元気で、将来の戦士となるだろう心強い男子などは、自分達のその脚で帰路に着こうとする姿も見える】

【そして、その中で届いた声に――ほつり、不揃いな瞳が瞬いてから、抜き身の刀は静かに鞘へと納められた】

……信頼が、必要なんだ

【――呟いたのは、そんな一言】

此処に置いてもらう、信頼が。
……私は、今の居場所が、此処にしかないから

【黒の気配は、隠しきれない。彼女はおそらく黒の種族の純血であろう】
【ただし、その瞳に揺らぐ感情には僅かな怯えが存在していた】
【それは人見知りの子供と全く同じもので――ぎゅう、と、抱き寄せた刀が、人見知りであるが故の警戒を現している】
353 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/08/29(月) 01:15:40.88 ID:zcbAA+yjo
>>352
【抜き身の刀に、怪訝に思う気配を向けながらもそれが戻れば安堵を見せる】
【そっと離れていく子猫を降ろし、勇敢そうな少年の一人に歩み寄った】

我は、彼女と話したい事がある
幸い此処は街へも近い。皆を連れて行けるか?

【先ほど逃げたコンビクターがうろついているとも分からないが、どうせ今は仕事も出来ないだろう】
【ぽんぽんと肩を叩いて勇気づけながら、半身返して女性の方を向き】
【小さく紡がれたその言葉に、幾許か逡巡しながらもゆっくりゆっくりと近づいていく】

……やはり、あれに恨みがあるのではなく、純粋に助けてくれたのだな
我は貴殿を疑った。その非礼、明確にする事にて詫びさせていただく

【鎧の背についた飾り布で片肢の血を拭いながら、一切の強張りを体から解く】
【そして、汚れていない方の腕を相手へと差し伸べた。分かりにくいが、握手だろうか】

貴殿も、怪我はしていないか?

【単純だろう。蟷螂は愚直で、馬鹿を見るような正直者だろう】
【その声音は、先ほど子供たちに向けたのと同じ柔らかなものだった】
354 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/08/29(月) 01:27:27.35 ID:08ee+h1AO
>>353

【「――勿論さ!」】
【頼られている。そういった小さな信頼が、子供の背中を押す活力になる】
【利発そうな豹の獣人である少年は、頬を真っ赤に染め上げて力強く頷くと、】
【首都までの道を、皆を引き連れて歩いていくだろう――幸い、獣道を少し過ぎれば人通りの多い道へ出る】
【この短時間に再び襲われる、などという事は、確率が零とまではいわないものの限りなく近い数字になるだろう】

……その、鎌。
向けないでくれるなら……それだけで、構わない

【詫びに対し、呟かれたのは攻撃しないでくれといった懇願混じりの言葉だった】
【黒というだけで襲われた事が、あったのだろうか。それでも青い双眸は平坦で揺らがず、】
【差し伸ばされた手に、たっぷり二桁の秒数になるまで悩んでから、人見知り気味の雰囲気で怖々と薄い掌を乗せた】

け、がは……――あー……多分、ない。大丈夫。……ありがとう

【言われ、始めて思い立ったというように自分の身体を見渡す女性】
【上半身には纏ったジャケットで傷が無いようだが、首筋や袴に隠れた脚になど、】
【落下の際に鋭利な葉や枝で傷付いた箇所は、それなりに幾つか存在している】
【それでも、彼女は無いと言った。彼の親切心と愚直さに、安心したように綻ぶ唇は少しばかり警戒を解いたらしかった】
355 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/08/29(月) 01:45:11.93 ID:zcbAA+yjo
>>354

ああ……我の前肢は、抜き身の武器のようなものだからな
もう少しばかり、気の利いた形であればよかったのだが

【ふ、と少しの笑みの混じった吐息は、続く言葉を冗談じみたものにさせる】
【相手から触れられるのを待った前肢は、相手が触れて少ししてから、またゆっくりと元に戻された】
【少しゆっくりと辺りを見回すのは、騒ぎを聞き付けた番兵が『来ないことを』確認する為だ】

そうか。ならば安心だ
……子らにとって安全であっても、街に近いのは貴殿に取っては良くないかも知れん
帰る場所はあるか。もしくは、帰る手段は

【こちらからは信用出来ていても、相手からはそうではないかもしれない】
【相手が警戒しない線を探りながら当たり障りの無いように、相手の安全を確保せんとする】
【ふと、周囲の様子を確認しながら、何か思い当たったように改めて相手に顔を向けて】

我はゲリエ。大陸を巡回している為、多少は商人にも顔が利く
良ければ……名を、聞かせてくれるか?
356 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/08/29(月) 01:58:21.28 ID:08ee+h1AO
>>355

それが、子を守る武器であるから、此処にあっても不快感はない
……怖いのは、事実だけど

【冗句を返す言葉に、ほんの少しだけ頬に咲いた笑みの花】
【番兵はおそらく子供の保護を優先するだろうが、やや騒がしくなる森の向こう】
【それを察したのか、女性は刀を抱きしめると静かに撤退の準備を始めた】

うん……分かってる
今は、えと……ライオネル、って、ウォービーストの家に、お邪魔してる
記憶が無くて、何も分からないから……とりあえず、此処に居させて、もらうため、に。……何かしようかと、思って

【彼女が相手を警戒するのは、人見知りからくるためだが】
【彼女が相手を信用しないのは――果して、時間が経過すれば無くなるのだろうか】
【もしかしたら彼も名前くらいは知っているかもしれない、緑の戦士の名を出しながら、続く言葉には】
【どうして彼女が同じ大陸の輩を――といった疑問を氷解させる内容が、含まれていただろう】

……ゲリエ。覚え、た
私は、グルナ。種族は、ドッペルゲンガー

……最近、奴隷商が、多い、気がする
見付けたら、攻撃はしてる、けど、……多分、追い付いてないと、思う
何処かに、穴が有るか。……もしかしたら、手引きしてるのが、いるの、かも

【「――だから、ゲリエも気をつけて」】
【付け加えられた言葉は、彼の身を案じるものか、周囲に注意しろという意か】
【どちらにせよ、彼を想うような言葉は、黒らしからぬものであって】
【それを最後にグルナは小さく手を振ると、去っていこうとするだろう――あと少しの言葉ならば、届くはずだ】
357 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/29(月) 02:15:54.64 ID:zcbAA+yjo
>>356
何、知己にも物騒な腕だと言われるのだ。間違いではない
ふむ、ライオネルか。覚えておこう

【ようやくの相手の表情の緩みにほっとするよりも早く、こちらも喧騒の気配に近付く】
【その方向から相手を隠すように一歩前に出ながら、一つ、気にかかった単語を呟いて】

……記憶が、無い……?

あ、ああ。グルナというのか。
我はここより少し北の集落を拠点としている。そこに、買い物等し易いように話を通しておこう
我の名前を出せば、分かってくれるようにな

【だがそれも、今は多少急ぎの身になるだろう相手を考えれば、二の次の話と成る】
【端的に話を伝えて、去り行かんとする彼女を送りだす】
【――蟷螂の思考は、そう融通の利くものでは無い。黒を赤を、強く憎悪している】
【彼女に対して友好的なのは、ただ感謝ばかりなのではなく、己の仲間であっても良いと、迎えたくあったのかもしれない】

……いずれ。また会おう。

【それだけを、背に告げて】
【捨て置かれた檻を片手に、番兵達の方へと歩みを進めて行った】


/お疲れさまでした、ありがとうございました
358 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/08/29(月) 02:26:55.99 ID:08ee+h1AO
>>357

【――黒の大陸は、雨に濡れていた】
【沼地の濁った水は溢れ、濃い紫の花を揺らしながらも風が吹き荒れる】

“っは、っは、はぁ――っ”

【どうやってか、命からがら逃げ帰ってきたコンビクターは、】
【その腐った身体を泥まみれにしながら、転がるように走りつづけていた】

“くそっ、あの蟷螂野郎が、
 みてろよ、次見付けたらあの餓鬼共皆殺しにしてやる――!”

【怨嗟に塗れた声は、しかし。前方に影を見初めて脚を止めざるを得なかった】
【そもそも彼等は、緊急で獣人の奴隷が必要だと“依頼”された立場である】
【今回はその任務が果たせないという事になり、それを黒の不文律に当て嵌めるならば――】

【真っ白な、羊に似て柔らかそうな髪は、けれど雨に濡れて肌に張り付いた】
【豪雨の中でも爛々と輝く金色の虹彩、それを滲ませる翠の瞳が剣呑に細められる】
【頬に刻まれた蝶の痣が、羽ばたくのを阻害するように伏せられて】

…………Yes,master

【(――仰せの侭に)】

【跳ね飛ばされた頸の行方は、誰も知らない】


/長時間お疲れ様でした、ありがとうございましたーっ
359 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/08/29(月) 19:48:48.77 ID:VZKDEYSio
【緑の大陸・草原】

「―――ったくよ、椅子に座りっきりのクソ爺どもは、勝手に堕天使扱いしてくれるしよ……良い事ねぇなぁ」

【もし姿を見ずに、聞き耳のみ立てているのだったら、少し高い声の男にしか感じられないほど、口の悪い少女が其処に居た】
【言葉の羅列とは裏腹に、着ている物意外はとても美しく。かつて居たとされる人間であれば、思わず見とれるほどだった】
【海の色より遥かに綺麗な、青の髪の毛を持ち、非常に美しく整った顔の上には、右目の上に月の紋章をつけた黒の眼帯を付けていた】

「――まぁ良いか……ぶっ[ピーーー]の大好きだし……!」

【怪しい言葉を呟きながら、血で染まった1本の刀を地面に突き刺す。月から放たれた光は、刀の血に反射して、彼女の顔面と、白マントを良く照らした】
【顔面には返り血が、白マントには自分の血と返り血が、最初から赤マントだったかの如く映えていた】
【そしてその背中には、天使であることを証明する4枚の羽が生えていた。 ―――しかし、その色は、堕ちた事を示す闇の色に染まり】

「―――んだけど、緑や白の味方しちまうのはなんでだろうねぇ…堕ちてるのに、さ」

【彼女が立っている草原の上には、おそらく赤か黒の住民であった者が、原型を留めぬ形で散らばっていた。その周りに散らばる鏑矢は、少女の背中に弓がある処、おそらく彼女が放ったのだろう】
【唯の肉片と化してから殆ど時間は経過していないらしく、触ればまだ生暖かい。風に揺られる草原には彼らの物とされる血の海広がっており、辺りには血の匂いが漂っていた】
【月光の元で怪しく光るそれらを作り出したのは、今此処に居る一人の"元"天使】
360 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [saga]:2011/08/29(月) 20:02:05.42 ID:6ngoy3k50
【緑の大陸・森林】

――いくら隊長が自由にしても良いって言っていてもだなぁ…
やっぱり『偵察』だから退屈だぜ…景色はずっと苔の生えたきったねぇ樹ってのもなぁ

【ザッ ザッ ザッ】
【森林を掻き分け、足元に絡みつく邪魔なツタは容赦なく自らの武器である赤のハルバードで断ち切る】
【彼の発言もさながら、この行為からも彼が緑の大陸そのものが気に食わないことが解るであろうか】

…誰かいれば即『狩る』のによぉ…暇潰しにも仕事にもなるからまさしく…『一石…』
…一石? なんだっけなぁ、1つで2度おいしい的な言葉…。

【――『狩る』】
【赤の大陸の住民に有りがちな攻撃的な考えであり――その通り彼は赤の大陸に暮らしている種族、ドラゴニートである】
【真っ赤で堅そうな鱗に包まれた、一般的なスチームメタルの成人男性とさほど変わらない背丈の竜人】
【直径80p位の背中の羽根を草木に当たらないように折りたたみ、2m程のハルバードを握りしめながら】
【深緑の風景に全く調和しない、真紅の両足で雑草を乱暴に踏みしめていく】

あ〜〜〜!! 思い出せん!! くっそ、もやもやしてきたぜっ…このやろっ!!!

【ザシュッ】【不意に募る苛立ちをハルバードに乗せ、樹を切りつける竜人】
【恐らく緑の大陸や白の大陸の出身の輩が見たとしたら、どのような感情が湧き上がってくるのであろうか】
361 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/08/29(月) 20:15:14.84 ID:UKqHK6HAO
>>360

【ザッ ザッ ザッ】

【暫く直進すると、足音とは違う音が飛んでくる】

〜♪

【それは、大きなスコップを使い、土を掘る音】
【掘った土を器用に土嚢に入れ、また地面から土を掘るナニカがいる】

【髪の毛は、まぁ普通の黒髪だ。顔も幼さが残っているが特筆は無い。体格は少々逞しい程度】
【服も薄汚れた以外取り分け特殊な所は無く、強いて言えば右手の甲に大きい焼き印、】
【彼がアンダー・ランナーの種族である印がある程度】

【その他、と言えば】
【意識を向けたく無くなるような気持ち悪いオーラが放たれている位か】

ん?

やぁ!毎度ご無沙汰してごめんね!

【草木を凪ぎ払う音を聞き付けたか、男は顔を上げてドラゴニートを見、話しかける】
【その目には、光も闇も“無”も無い、ヨクワカラナイナニカが渦巻いている】
362 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [saga]:2011/08/29(月) 20:31:09.58 ID:6ngoy3k50
>>361

【ザッ ザッ ザッ 】

…ん? なんかいるぞ…? 獲物か? 獲物なのか? 

【土を掘る音に反応して竜人は期待に胸を躍らせながら足を進めると】
【竜人の黄金色の双眸に移りこんだのは何故か淡々と土を掘る――少年?】

…ん? なにやってんだオマエ? 落とし穴でも作ってんの?
――つーか『ご無沙汰』って俺は緑の大陸に来るのは初めてだぞコラ

【いきなり『獲物』に飛びかかるのも考えたが、彼の本職は『偵察』】
【取り敢えずこの不思議な行動の意味を知らなければならない――そういった『仕事への意識』はあるようで】
【彼にはいろいろ質問をしよう――とこの竜人は思ったようであった】
363 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/08/29(月) 20:40:58.95 ID:UKqHK6HAO
>>362

いやいや、人を埋めるために決まってるじゃない

【地面に向けていたスコップを肩に乗せ、背筋を伸ばして堂々と答える】

まあまあそんなにイライラしないで
土食います?この辺の土はカルシウムが豊富ですぜ

【男はドラゴニートの様子を見て、まるで気遣う様な台詞を吐く】
【しかしそれは、まるで人を人と見てない様な、薄っぺらい感情しか無い言葉だ】
【比べるなら、ヒステリックを起こした女性が聖人君子に見えるほどの感情しか無い】

そうですよ
だから初めまして、ご無沙汰してるよ
君も土を堀りに?

【飄々と、狂った嘘を独白する男】
【失礼だが、あまり気は長くないだろうドラゴニートの彼は、どう思うだろうか】
364 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [saga]:2011/08/29(月) 20:57:14.04 ID:6ngoy3k50
>>363

…何か随分と気持ち悪ぃ奴だなぁオイ 
緑の大陸の奴はみんなてめぇみたいな狂った野郎しかいねぇのか?

(そうならウチ(赤の大陸)はさっさと侵攻始めた方がいいんじゃァねェか? 何かしかけてくる前によぉ)

【思考が単純な彼でも解る――この男が『普通』では無いという事が】
【――それ故に 逆に興味が湧く】

土を掘りに来たように見えるならお前は相当な馬鹿だろぉ? 
俺はレッドファルコンの一員として『偵察』を――――――――いや、今の嘘嘘、ホントは…えー…あー…暇だから!! 
暇だからわざわざこの大陸に来てやったんだぞ? …で、マジで埋めるためなのか?

【――――言ってはいけないことを言いそうになるも、立て直した――つもりである。彼の頭の中では】
【もちろん『偵察』なので周りにはばれてはいけないのだがそこら辺が甘いのがこの男の頭の良くない証拠】

365 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/08/29(月) 20:58:53.15 ID:VZKDEYSio
>>359
/まだ居ます…
366 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/08/29(月) 21:08:36.18 ID:UKqHK6HAO
>>364

おいおい、それじゃあ俺が狂ってるみたいじゃないか
    フツウ
回りが狂い過ぎてるんだよ

【そんな思いを知ってか知らずか。あくまでも自分が普通と言い張る男】
【つまり周りは普通。この男だけが狂っている】
【人の狂い方を角度で表すことがあるが、その場合の彼は縦に傾いているのだろう】

あー!バカッて言った方がバカなんだぜー……って言っても説得力無いよね、
 テッポウダマ
「偵・察」さん

まっさかー。本当な訳無いじゃないか。ただ本気なだけだよ?

【……このパターンはバレない事がテンプレだが、どうやら男は空気を読まない様で】
【痛い核心(多分)を簡単に突きやがった】
で、レッドホーク?だっけ。それは何をする団体?
ボケの練習?

【聞かれたのだから、当然】
【と言わんばかりに質問を返す男。本当に興味があるかは疑問だが】
367 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/29(月) 21:10:19.59 ID:dYpbLxYDO
>>359
…ほう

【緑の大陸の長閑な自然には似合わない、血と戦いと死の匂い。まるで蜜に虫が集まるように、惹かれた者が歩いて来る】
【その黒いローブは緑の大陸の住民としては邪悪な色合いで、死体を何事もないかのように踏み歩く様子は良いものには見えない】

…物騒だな、もっと馬鹿みたいに脳天気な者共ばかりだと思っていたが

【死の匂いに釣られてか、黒の大陸の魔術師が歩いてきた】
【緑の大陸にその存在がいるという事は、何をされても文句が言えないという事でもあるが、それなのにわざわざいかにもな場所に来るのは、彼の性か】
368 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/08/29(月) 21:15:47.03 ID:VZKDEYSio
>>367
/遅れます
369 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [saga]:2011/08/29(月) 21:33:34.54 ID:6ngoy3k50
>>366

あー、とりあえずお前はやっぱ頭がおかしいってことはわかったから

【普通と言い張る男に対し呆れたようにそう零した】
【しかし】
【次にその男が口にしたワードが彼の逆鱗に触れる――――】

――――あ? 
テ、ッ、ポ、ウ、ダ、マ…だとゴルァァァァァ!!!!
俺をそう言って良いのは隊長だけだッ!! どこぞのキ○ガイにそう呼ばれる筋合いはねェし―――

―――俺は『  特  攻  隊  長  』 だ!!!!!

…テメェが掘ったその穴に…埋まるのはテメェ自身だゴルァ!!!!

【右足を大きく踏み出し―――自分の怒りを両手に握られたその赤いハルバードに乗せ、彼の腹目掛けて突きを繰り出す】
【ドラゴニート――――素早い身のこなしが特徴な竜人であるが―――彼の体格は188pの身長に鍛え上げられた身体】

これでも一応軍人だぜ…!! 
軍人舐めんなボケがぁぁぁ!!!!!!

【正しく、軍人らしい肉体である】
【多少その変わった男とは距離が離れていたが――――ハルバードのリーチに大きな右足の踏み込みが加われば十分届く距離】
370 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/08/29(月) 21:46:54.25 ID:UKqHK6HAO
>>369

え?じゃあ砲弾?
ごめんごめん、大きさも強さも段違いだったや

【許してね、と言わんばかりに、スコップを持たない手を顔の前に持ってきて、立てる】
【良く見る「ごめんなさい」のポーズだ】
【しかしそこに込められた意味は、鉄砲玉に同じ……】

あれ、でも特攻って帰ってこないんじゃあ……ま、いっか
    ハッシャサレル
どの道使われる側って事だね
じゃあ大人しく、

【すっ、とスコップを右側に構え、】

土嚢に突っ込んどけよ軍人さん

【思いっきり真一文字に振るう】
【たかがスコップと侮るなかれ、実際には剣やナイフに劣らない性能と評価を持つ】
【それは、隊長という立場から、穴堀、痕跡抹消、緊急時等の経験で重々承知だろう】

【男の腹を狙った鋭い突きは、スコップに払われる様な形になる。得てして刺突は横凪ぎに弱いものだ】
【そこから男も動く。特別攻撃する様子も無く、素早くスコップを構え直して、彼の間合いに飛び込む】
371 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/08/29(月) 21:49:33.64 ID:VZKDEYSio
>>367

【黒のローブに包まれた彼も、血まみれのマントを身にまとう彼女も、この大陸には不釣合いに感じる】
【共に月光の元での活躍が似合う、邪悪な風体であり、死臭が漂うこの場所で深呼吸してしまう彼女も彼と同じ香りを漂わせた】
【月光に光る月の眼帯と逆の紅の眼が、ゆっくりと彼を見据えていく――】

「私は"堕ちた"天使なんでねェ…此処の住民とは多少違うが…ま、そんなかでも過激な方?」

【笑いながら刀を地面から抜き取り、刃に付着した血液を美味しそうに舐めていく】
【月夜に照らされた彼女と、刃と血液は、何処か官能的で美しい景観なのだが、それは狂気を伴っていて】
【黒の魔術師の彼と、何処か共鳴できるような性を持っているのだろうか】

「見た感じ、黒の大陸のなんかだと思うケド……ゆっくり話でもしない? 危害は加えないさ」


/大分遅れました…本当に申し訳ないです…
372 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/29(月) 22:00:17.04 ID:dYpbLxYDO
>>371
【気に食わない白の大陸の天使も、堕ちたとなればこんな物か。そう思いながら魔術師は堕天使を見遣る】
【その翼も、血に濡れたマントのように元は白かったのだろうか、興味深そうに翼に視線が向いた】

空から堕ちた者が、何か面白い冗談でも言えるのか?
それとも、己を堕とした所以でも語るか?

【くっくっ、と笑いながら、魔術師は死体の頭を蹴って退かし、堕天使に歩み寄る】
【同盟大陸だろうと同郷だろうと、死体に対する気持ちは冷たい物だ】

なんにせよ興味深い、調度良い椅子もある。坐り心地は最悪だがな

【そういうと、魔術師は死体の一つに腰掛けた】

/いえいえ、お気になさらず
373 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/29(月) 22:06:18.68 ID:zcbAA+yjo
【黒の大陸―――湿った洞穴】

【一見枯れたような木ばかりが取り囲み、溜まった水が形成する沼】
【小山のような坂の付け根に、ぽかんと穴のあいた洞があった】
【紫の禍々しいおぼろげな光を発する菌類が、点々と壁に自生している】

……少し、休むか
瘴気の薄い場所を見つけられたのは僥倖だ

【やや長い体に黒いローブをずるずると被った影は、入口をくぐって呟いた】
【僅かに見える体の部位には黒塗りの鎧と具足を着用しているため、見かけには黒の者にも見えなくはないか】
【しかしまるで瘴気を嫌うような言動、そして、もしもその異なる気配の察知に長けたものならば】
【低い声の男の正体が黒の大陸の種族でないことは、明らかかもしれない】
374 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [saga]:2011/08/29(月) 22:07:19.79 ID:6ngoy3k50
>>370

…安心しとけ、首だけは――――持ち帰ってやるぜぇぇぇぇぇ!!!!!

【ギィィィン!!】
【熱くなり過ぎたのか全体重を右足に乗せての突きであったがその力も横からの一撃にはいなされ、さらに】
【体重が前に行き過ぎて次に入る動作が遅れるのは必至――――】

なっ…!!
(スコップなんかに…!!)

【実際彼は自称『特攻隊長』であり――穴堀、痕跡抹消、緊急時等の経験なんてものは皆無】
【レッドファルコン――――それは赤の大陸にある、有志によって組織された小さな軍『ファイアボルト』―――の中の第2偵察部隊】
【そしてその第2偵察部隊は軍の問題児や自由奔放な隊長が勝手にスカウトした連中によって結成される部隊】
【言わば『軍の掃き溜め』】【という事は彼も何か問題を起こしたのだろう】
【取り敢えず何が言いたいかというと―――スコップの性能を理解せずに舐めてかかった彼はやはり頭の悪かったということだ】

クソッ…!!

【立て直そうと背筋を伸ばし重心を戻そうとするが―――男の飛び込みの方がワンテンポ速いか】
375 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/08/29(月) 22:18:28.93 ID:VZKDEYSio
>>372
【死体の血液を採取したところ、彼女の顔、目元に黒と赤色の模様が浮き出てくる】
【眼帯の奥の右目からは、赤い涙がつぅーと流れ、右頬には焼印の逆十字架といったところか】
【好物のアルコールを摂取するように、美味しそうに刃の血を未だ吸収している】

「そうだなァ…ウチのお偉いさんのクソ爺を殺した後に貪り食って、7つの大罪を見事に犯し
 挙句の果てには殺人に快楽を見出したっていうぐらいかなァ… 」

【彼女はカラスの様な黒い翼を羽ばたかせ、彼に近寄る】
【魔術師が蹴った死体の頭を受け取ると、嬉しそうに中身を啜りだす】

「椅子とはまぁ上出来じゃねぇか、私には石ころ以下にしか見えねぇケドな?
 椅子は買えばずっと使える。 そいつは生きてる間も使えねぇし、死んだところでも使えねェ…

 あんたら黒の魔術師にとっては、堕天使は興味深いのかい?」
 
376 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/08/29(月) 22:23:07.51 ID:UKqHK6HAO
>>374

じゃあその時は君の肉をちょっと剥いで団子を作ってくれよ
ミートボールを六つ。あの世の渡し賃にするから

【男は一つ計算をミスしていた】
【スコップとハルバード。それには大きな差異はあれど、武器としては余り違いは無い】
【切断能力を持つ先端、それ以外の支柱部分には破砕能力。それが互換される事は無い】
【だからこそ、弾いたハルバードを無理矢理戻し、支柱で殴打してくるだろうと思っていたからだ】

【しかし挑発が過ぎたか、自分も相手も空回りする結果となる】

何処も通して貰えなさそうだけどね!

【だが、それはスコップの怖さ(笑)を知らない事を独白していたも同然】
【釣糸でも付いているのでは無いかと思われても仕方ないほどに、口角が吊り上げられている】

それじゃあ!

【間合い中の男は、右手に持ったスコップを槍の様に、ドラゴニートの右脇腹目掛けて突き出す】
【土を抉り砕き掘り進むそれの鋭利さは、決して馬鹿に出来るものじゃない】
【そして、それを扱うのは、土を掘って地底に住まう種族。スコップの扱いは箸より上手いのだ】
377 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/29(月) 22:34:05.72 ID:dYpbLxYDO
>>375
堕ちる所まで堕ちた、と言った所か
天使にもそのような者がいるとは、興味深い

【堕天使の顔の模様が現れるのをじっくりと見ながら、静かな口調と声で話す】
【魔術師の顔はフードで良く見えないが、月明かりに覗く顔は肌が白く、まるで生気が感じられない】

貴様等白の者にはそうかもしれんな、とはいえこいつらは雑用にしか使えんか…

【死んだ所で役に立たない、というのは彼にとっては間違い。死霊術を行使できる彼にとっては、死体でも利用価値があるにはある】

興味深いな、他の者共は知った所ではないが、私にとってはとても興味深い
可能なら今にでも捕らえて調べ尽くしたいくらいにな…

【魔術師は堕天使を…堕天使の模様も翼も全てを値踏みするように見詰めながら言った】
【上げた顔のフードの中が月明かりに照らされ、光の無い目が見える】
378 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/08/29(月) 22:46:27.82 ID:VZKDEYSio
>>377
「おぅよ、いっそ悪魔にでもなれば楽そうだが…堕天使ってのがカッコいいだろ?
 私みたいなヤツも僅かだけどコノ大陸に存在するぜ? 勿論白の大陸のお偉いさんから手配所が出ているけどな」

【彼の生気が感じられない、透き通るような肌を興味深そうに見つめる】
【血の海となった芝生に嬉しそうに着陸し、彼の目の前で横になりながら】

「ほゥ? どうりで弱いと思ったよ…怖いぐらいやられてくれるからさ
 まぁこういう弱いのが居るから、私は面白いぐらいに殺戮ができんだけどさ…ヒヒッ」

【殺戮を愛する彼女にとって、少なからずプラスになっている存在の者っちだったようだ】
【もっとも術師の彼を持ってしても、雑用だけにしか使えないほどの価値だったのだが】

「…調べるってどんなことすんだィ? 骨皮引ん剥くのは遠慮するが、場合によっては協力するかもしれないぜ?
 こんだけ可憐な堕天使に会う事も早々無いだろうさ、質問はドンドンしてくれよ?」
379 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [saga]:2011/08/29(月) 22:54:32.72 ID:6ngoy3k50
>>376

あの世なんてなんてあるか…ッ!!!

【スコップを箸のように使う彼には武器を扱うテクニックは2歩も3歩も劣るが―――彼にはドラグニートならではの身体能力がある】
【体重を後ろに戻す勢いを利用して右足で地面を思い切り蹴る】
【そのまま若干左寄りにバックステップすることになるが彼の身体能力を持っても先程の遅れは取り戻せない】

【ザシュッ!!】

【赤い鱗から違う赤が流れる―――先程の動きのお陰で脇腹をスコップが貫くことは回避できたが】
【小さく無い切り傷が左脇腹にはっきりと浮かび上がった】
【そのまま5歩程下がり間合いは大きく開く】
【鱗もそこそこの強度を持っているが、スコップはそれをも切り裂いた】

…っぐ…!!
(あのスコップ野郎…キレの良い突きを放つじゃねーか…!!)

…カカカカッ。 良い暇つぶしになりそうだぜェ…!!!!

            【間合いは彼の足で5歩程―――7mくらいか そしてこの間合いは―――】

――――――行くぜェェェ!!! 

             【―――彼の最も得意とする間合いである】

【背中の羽根を軽くばたつかせながら、狭い間隔で1歩、2歩】
【そして3歩目から滑るように地を駆け出し―――羽根が空気を切り裂き始める】
【4歩目は狭くして5歩目で一気に加速―――】

【ここからストライドの幅が急激に大きくなり、彼は地上から10pを飛んで―――いや飛ぶように走っている】
【そのハイスピードから繰り出される突きが彼の得意技―――】

        クリムゾン・シェイバー
――――――『 紅 蓮 槍 殺 』ッ!!!!!!

【しかしそのスピード、威力故、止まる、曲がるといった行動は難しいか――――――】
【狙いは、腹】
380 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/29(月) 23:01:46.62 ID:dYpbLxYDO
>>378
…白の大陸は、秩序だの規律だの薄っぺらい物に五月蝿いと思っていたが…
貴様のような者が産まれるというのが、それ自体興味深い。イレギュラーとは何処にでも産まれる物だが、それを改めて調べる事で分かる事もある

【天使であった彼女に、何故博愛の精神が無いのか――あったのかもしれないが――元々持って然るべき物を持たない者が産まれた理由、調べた所で理解出来るとは思わないが、調べたくなるのが性である】

…皮も肉も調べられんか、残念だな
私としては、貴様の翼を始め、全てをじっくりとより分けて調べたい所だが

【調べてもいいが、解剖やそれ紛いの事は出来ない。その条件に魔術師は残念そうに息を吐く】
【とはいえ、実際そこまで残念そうではないが】

堕ちた時、体やその他に変化はあったか?

【口頭で聞くしかなくても、貴重な調査にはなりえる。簡単に割り切った魔術師は、椅子に腰掛けたまま堕天使に質問をする】
381 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/08/29(月) 23:11:37.74 ID:UKqHK6HAO
>>379

あってもらわないと困るよ
だって今まで埋めてきた人に“五つ”の団子を渡した意味が無いじゃないか

【何故団子が六つ要るか。何故この男は五つまで渡したか】
【それの説明は長いので省くとして】

【伸ばしたスコップは、後方に重心を動かし、肩を引いて手繰り寄せる様に戻す】
【一連の動作としては早いが、そこには穴がある】

君はいいひつまぶしに成りそうだ
鱗剥ぎが大変そうだけど

【再び体勢を整えた時には、既にドラゴニートは“得意業”に入っていたのだ】
【そこには、並大抵ではどうにもならない、種族の壁があったのだ】
【スピードに力。技術とは時に無力と化す】

【普段から反撃の為、わざと攻撃を貰うことはあった】
【だが、ドラゴニート並みに頑丈な訳ではない。その体は決して堅牢では無い】
【例えば、このような強い一撃に対する、耐久力に欠けるのだ】

【だから、だろうか】

【スコップを地面に突き刺した】
【いや、それだけではない。そのスコップに足を掛け、力み、】
【槍の上を飛ぶように、スコップを踏み台にして跳躍したのだ】

【槍を向け変えられる等の不安はあるが、その空中で右足を突きだしておく】
【それが突進する相手に、どんな影響を及ぼすだろうか】
382 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/08/29(月) 23:19:10.33 ID:VZKDEYSio
>>380
「私も昔はそれに則って行動してたさ…んだけどな、洗脳まがいに規律を押し付けられるのが唯1人嫌になってな…
 その事を当時の私の部隊のトップの爺に聞いたらよ、非国民みてぇに罵られたから
 ついカッとなって刀で切りかかったら――案外愉しくて…んで堕ちたのさ」

「―私の場合こんなんだが、一口に堕天使といっても堕ちた訳はいろいろあるぜ?」

【そう言いながら、彼の透明な肌に触れようと右手を伸ばす】
【触れれば、柔らかい少女の右指が右頬辺りに触れることだろう】

「ほぅ? 残念? 元天使として友愛の精神で行ってやるか……私の肉と羽の再生能力は堕ちてから高くなったからな…
 前言撤回。 私が死なない程度になら、解剖でも実験でも調べてくれよ…その代わりに、ソイツらみたいな生き物のの血肉をくれたらの話だが」

【舌を出してやんちゃな少女の様におどけてみせる】
【彼の残念という言葉に天使だったころを思い出してか、果たそうと思ったようだ】

「私はこの紋章が出てきて、翼が黒に染まったな…後は身体能力が向上したあたりか
 逆十字架は"無価値"を表すからな…きっと神々は私に価値が無いと言いたいのだろうさ」
383 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/29(月) 23:24:54.51 ID:SjgQ6IX2o
/>>373いらっしゃいますか?
384 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/29(月) 23:32:24.49 ID:dYpbLxYDO
>>382
成る程、一時のつまらん感情に身を任せたか、馬鹿な奴だ
…しかし、個人的には気に入った、よくやったと言っておこう

【堕天使の話を聞いて、けなしたかと思えば褒める。彼女は知るよしもないだろうが、彼が何かを褒める事は物凄く珍しい事だ】
【恐らくは、その境遇に何か思う所があったのだろう。理不尽な上からの力に何か特別な思いが】
【伸ばされた手には、「触るな」と一言だけ告げて振り払う】

成る程、やはり興味深い。こんな屑共の死体でいいならいくらでも作り、くれてやろう
まずはその翼が、元の天使とどう違っているのか…こうなると比較対象も必要か…

【堕天使の申し出に、嬉しそうに返して、早速調査の道筋を立てる魔術師】
【しかしそれにも色々あるらしく、手を顎にやって俯き、ぶつぶつと考える】

/すみません、お風呂に入って来るので遅れます
385 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [saga]:2011/08/29(月) 23:37:28.20 ID:6ngoy3k50
>>381

オラァァァアァ!!!

【雄たけびと共に突きを繰り出す彼に対して男は選んだの逃げ道は右でも左でも無く――上】

…上かっ!! だが…構わねぇ!!!!!

【ハルバードの刃先は方向を変えない―――その剣先に見えるのは】

             
            【地面に深く突き刺さった――――――スコップ】

【スプーン状の幅広の刃から5cmほど手前の柄の部分に『紅蓮槍殺』をぶつけ、獲物を折りにかかる―――!!】
【男が出した右足が彼の頬を強く削り。血が流れるもその刃先はぶれない、ぶれさせるわけにはいかない】

うぉおぉぉぉおぉおお!!!!!!!!

【後を顧みない全速力の突きが無人のスコップに向かい、襲い掛かる】
386 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/08/29(月) 23:47:12.51 ID:VZKDEYSio
>>384
「そうかィ? 私も堕ちてからは随分楽な暮らしになったから気に入ってるが…
 アンタの性格も気に入ったよ、貶しつつ褒めるってか」

【彼の肌に触れなかったことが悔しいのか、歯軋りを軽くすると】
【彼が座っている椅子から染み出る臓器の類を取り出して、嬉しそうに貪り始める】
【かつて天使として秩序を守っていた彼女なのだが、やはり何かが有ったのだろう】

「ついでに忠実な奴隷でもくれたら何でもしてやるけどな…
 天使っても色々あってな、下級の天使はこの"椅子"と同じくらいのレベルだよ」

【怪しい笑みを浮かべながら、口元を真っ赤に染めて貪る】
【その姿はまるで野生の獣――】

/了解です
387 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/29(月) 23:48:18.62 ID:zcbAA+yjo
>>383
/作業していて気付くのが遅れました、申し訳ありません
/ここにおります
388 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/08/29(月) 23:53:09.45 ID:UKqHK6HAO
>>385

!!

【ギッ――――】
【スコップは厳しそうに呻き声を上げる】

マジかよっ……

【が、耐えた。耐えて見せた】

【……何てことはあり得ない】
【ピッ――――シィッ――ィイイン――】

【苦しそうな悲鳴を上げて、スコップは砕けた】

【これは完全な予想外。ドラゴニートは自分に矛先を向ける。そこにカウンターを入れる、筈だった】
【しかし蓋を開けば全くの逆。猪突猛進という言葉は似合わない、武器破壊】
【熱く、後先を見ないと見えたそれは、実は計算づくだったのだ】

【だが、もし彼に落ち度があるとすれば、】
【獲物が一本だけでは無いことを考えられなかった事と】
【――――地底人にとっての、スコップの価値を省みなかった事だろう】

【男は既にドラゴニートを飛び越えて着地していた。位置的にもこれは仕方の無い事だろう】

【だが、もし、そこから男を見ることが出来れば、】
【鋭利なハンドショベルを両手にしかと握り、相も変わらぬ気持ち悪いオーラを湛えたまま、】
【しかし、異常に明確な憤怒を込めて、ドラゴニートの背中に突き立てようとするのが見れるだろう】
389 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/29(月) 23:58:27.50 ID:SjgQ6IX2o
>>373

「ん?客か?」

【大あくびと共に暢気な声が奥から聞こえてくる】
【姿を現したのは、白い手拭いを頭に巻き紺の作務衣を着た小柄な男】
【右手は袖から見えず左手は包帯で巻かれ人差し指と中指以外は無い】
【種族は…残念ながら右目と口以外を全て包帯で覆われているため確認できない】

「安心しろよ。[ピーーー]気はねえよ」

【左腕と右袖を上げて振る】
【黒の種族ではないのを見て取ったのかとりあえず意思を示す】
【そのまま微笑を浮かべながら男へと近づいていった】

/よろしくです!
390 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [saga]:2011/08/30(火) 00:11:55.91 ID:ZkjTIRr20
>>388

【ザザザザザーーーッ!!!】

【足で地面を掴み、2,3m滑ったところでその突進は静止した】

【―――『馬鹿だけどさぁ、アイツは戦闘センスの塊だぜ? 発想とか読めねぇもん』】
【と、彼の尊敬する「隊長」は彼の事をそう語る】
【さすがにこの行動は男も読めていなかったであろう】

…ざまぁねぇぜ。っと…結構脇腹キテんな…

【後ろから迫ってくる淀んだオーラを背中で感じつつ、彼は―――笑った】
【そして振り向かないまま右脇の下からハルバードを潜らせ―――持ち手の位置を刃先近くの柄に変える】

―――気味の悪ぃオーラが…ダダ漏れなんだよォ!!!!!

【そして石突きの方でそのオーラの中心、位置としては胸と腹の間を全力で突きにかかった】
【ハンドショベルとハルバード、リーチではこちらの方が上だが―――?】

391 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/30(火) 00:12:12.21 ID:S7UiuFDDO
>>386
奴隷が欲しいか?欲しいならいくらでも作ってやるぞ?
無駄な事を言わず、考えず、死も恐れずに命令に従う奴隷だ。なんならこの場で作ってやってもいい、材料もあるからな

【そう言って、自分の座る『椅子』を視線で指す】
【ただの物言わぬ屍の奴隷なら、死体があるこの場ならばすぐにでも作れる。もっと他の注文があるなら別だが】

天使に階級があるとは聞いている、まあどうであろうと、私からすれば同じ事だ
興味本位で聞くが、貴様の階級はどうだったのだ?やはり下の下か?

【聞いてる癖に、勝手に堕天使の階級を下だったと推測を述べる魔術師。失礼極まりないが、そんな性格なのだから仕方ない】

/ただいま帰りました
392 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/30(火) 00:12:53.33 ID:E3mPal1ro
>>389
【男の反応は早かった】
【振り向くと共に一歩踏み出し、腕らしき部位を内側に曲げ】
【まるで居合の一閃のように、その腕を振り上げ、る、一歩手前で止まった】

……殺す気は無い、と
そのような言葉、易々と受け入れられると思うか。何者だ

【相手の言いようは生かさず殺さず攫うようにも聞こえる。種族が分からなければ、尚更】
【寄らば斬ると言わんばかりに筋肉を緊張させ、相手の返答を待つ】
【尤も、返答よりも先に行動が来てしまえば、一切の思慮を飛び越えて】
【腕――もとい、刃のついた前肢である、彼の鎌にて、相手を傷つけんとするだろう】
393 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/30(火) 00:23:15.91 ID:ZJjNWGHQo
>>392

「ただの緑の元傭兵だよ」

【相手が振り向いた瞬間に足を止める】
【体勢はそのまま表情も変えない】
【死に急ぐような気配ではないため見切れる自身があるのだろう】
【それなりに修羅場を経験した傭兵のようだ】

「とりあえず此処は隠れ家(セーフハウス)ってとこかな?茶でも飲むか?」

【相変わらず暢気に話しながら洞穴の奥を指差す】
【警戒している男が受け入れるはずも無いのだが…】

394 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/08/30(火) 00:29:05.34 ID:6dWt9/kAO
>>390

【石突きは、そのままオーラの中心を捉える】
【抉り、砕き、捩じ込み、やがて】
                【その体を貫いた】

――


――




【貫いた?】
【否、石突きとは、要するに柄の尻。打撃で刺突を打てる数少ない場所】
【その刺突が、物を貫ける道理が無い】

【方法としては、大まかに二つ】
【あらかじめ石突きに尖った刃を仕込んでおく、か】
【両サイドから強い力で石突きに押さえつける事だろう】

【状況は、後者だ】

【石突きの突きは確かに決まった。多少軌道を曲げたか、それは確かに左肩を貫いていた】

【ニタァ……と口角が吊り上げられる】
【瞳は純水が支配していた。全てを吸収して沈める、深い、深ァい沼……】

【ズズッ、と体を擦れるハルバードの石突きの感触を、感じるだろうか】
【既に考えることは、人では無い】

【そのまま。そう、ハルバードが突き刺さったまま、】
【再び男は、脇腹を狙ってハンドショベルを振るった】
395 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/30(火) 00:33:41.69 ID:E3mPal1ro
>>393
緑……?

【己の所在を示す言葉に、僅かに殺気じみた警戒が緩む】
【が、証拠が無ければそれを信ずるには値しないと見たか、体勢は変えず】
【数秒逡巡してのちに、ゆっくりと、低い声が言葉を紡ぐ】

……それが本当ならば、証拠を見せていただこう
出来ぬならばそれも良い、闖入者は我の方だ
ただし、どちらにしろ嘘は好まぬとだけ伝える

【退くも従うもはたまた去るも、先ずは素性が明らかになってからとの事】
【用心深いのか臆病か、兎角はっきりしない状態を是としないようだ】
396 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/30(火) 00:51:11.62 ID:ZJjNWGHQo
>>395

「証拠か…すまんが無いな」

【素直に頭を下げる】
【ここで依頼を相手に曝け出すのもアリなのだがリスクが高い】
【他に物があれば良いのだが相手が無くても良いと言っているのだ】
【此処は素直に従うべき

「あ!そういえば………これじゃだめか?」

【唐突に何かを思い出したように懐に手を入れて何かを出した】
【彼が出したのは一枚の多少黄ばんだ写真】
【5名の男たちが森林と建物を前に撮ったものだ】

【写真には男と同じ姿をした者がエルフらしき男と肩を組んで映っていた】
【その男の顔立ちは同じくエルフでうっすらと微笑んでいる】
【だが良く見ると他の男たちは赤・白・青と別の種族だ】
【違和感はあるかもしれない】

「ところでアンタは何色?」


【さりげなく聞くが種族関係を気にしない彼にとって珍しい質問である】
【実のところ写真で緑を証明できるとは思っていない】
【最悪、依頼書を提示しなければならない】
【そのためにも彼の立ち位置を知らなければならなかった】
397 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [saga]:2011/08/30(火) 00:57:04.88 ID:ZkjTIRr20
>>394

【――――――確かに感触はあった】
【しかし】

―――マジかよっ!?
(逸らしやがった…!!)

【腹を貫いた感触では―――無い】
【驚愕の声と共に両手を獲物から放し右手を肩と水平の位置にまで上げながら左反転――そのまま彼の姿を確認しようとするも】

グッ…糞がッ…!!!!

【ハンドショベルが左脇腹を更に抉る―――!!】
【痛みが表情にモロに浮かび上がるも、痛みに耐えつつ反転】【その回転の軌道を流れた血が沿って行く】

【彼の金色の眼と男の淀んだ眼がかち合う―――】
【竜人は思う―――『気に食わない眼だ』と】
【『せっかく今だけ丸腰なんだ―――やっぱり怒りをぶつけるなら』】
        

       ―――拳が一番だろぉおぉぉぉぉ!!!!!!!!

【顔面目掛けて反転の勢いを加えたストレート―――】
【右拳には軍人としての――赤の大陸の住人としての尊厳を乗せて】
【男の最初の言葉を借りるなら―――右ストレートという名の『鉄砲玉』――いや『砲弾』と言った所か】
398 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/30(火) 01:10:24.37 ID:E3mPal1ro
>>396
……その包帯を取るだけでよかったのだが?
我は種族が知れればそれで良い

【写真を見て、男が必要とした情報は相手がエルフだと言う事のみ】
【確かにその交友関係は不可思議ではあったが、今は重要では無かった】
【場所柄と相俟って全面的に信用とはいかなかったが、ともかく臨戦態勢を解く】
【例えにはなるが、相手が依頼書とやらを差し出したところで、男の態度はこれ以上変わらないだろう】

ふむ、確かに理解した
貴殿が恐らくは同胞であるというのなら、こちらも礼を尽くさねばならぬな

【先ほどの手で頭部のフードを取る、と同時に、右腕の布も少しばかりその中身をずれ落ち垣間見せた】
【男の右腕、もとい右前肢は蟷螂のような鎌であり、途中までは黒塗りの具足に覆われている】
【万一の時その部位が見え隠れした時のためだろうか、先端には目くらましのように飾り布が垂れている】
【そして、フードの中身は――上記の前肢と同じく、蟷螂のそれだった】
【尤も大きさは長身のヒトほどもあるため、両者もそれ相応の大きさではあるのだが】

見ての通り、我は緑の者だ
少しばかり気になる事が有った故、青の者の船にて密かに上陸した
399 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/08/30(火) 01:13:00.33 ID:6dWt9/kAO
>>397

フゥゥゥハァァァァァ……

【歓喜の声に見えるそれは、実はただの深い息】
【目も、口も、全てがそこに“有るだけ”】
【上下左右に蠢く、漫画のトーンを何枚も重ねた様な姿を、オーラが形どっている様に、】
【その中でも目と口だけが白抜きされた様な絵面に見えるだろう】

【簡潔に言おう】
        【異様であると】

【しかし悪は格闘に弱いものだ。携帯モンスター然り、それは大体の事に当てはまる】

【何も言うことは出来ず、その拳は綺麗に顔面を捉えた】
【捉えていた】


【捉えた筈だ】

【男の体があり得ない程後ろに折れ曲がる。それも無事に、では無く、骨が砕ける音を残して】
【もしこれで力尽きれば、どれだけ良いだろう】

―――水鉄砲も無いんだね

【拳のめり込んだ顔から、痛くてどうしようも無いはずが、】
【確かに、“有るだけ”だが、笑っていた】
【妖怪の様に口角を上げ、しっかりとドラゴニートを見ていた】
【その瞳には、何も無かった。あるべき底も、足掻くための水も、一度入れば抜け出せない“ナニカ”……】
【それは、ドラゴニート本人の意思に関わらず、着々と彼の心を蝕んでいくだろう】
400 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/30(火) 01:23:29.95 ID:ZJjNWGHQo
>>398

「…焼け爛れて判別ができねえよ」

【実際彼の肌は大火傷を負っており少なくとも肌で判断は不可能だった】
【彼が立場を明らかにできるのは写真と依頼書のみ】
【すくなくとも今、依頼書を見せることは回避できた】

「うおっ!アンタも緑か…」

【気付いてはいたものの想像では獣人といったところ】
【まさかインセクトがでてくるとは思いもしなかったため声が出る】
【安心できたことは確かだが相手の目的が少々気にかかる】

「そうか、俺もちょっと派手にするつもりでね。
 手伝えるなら情報屋ぐらいは教えられるぜ?」

【自分も内容をぼやかしながら語る】
【とりあえずは目的を教え合うことを目標に話を進める】
401 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [saga]:2011/08/30(火) 01:29:36.16 ID:ZkjTIRr20
>>399

らぁぁぁぁああぁぁ!!!!

【―――そのまま拳を振り抜く】
【そして相手が後ろに反ると同時にハルバードを引き抜いた】

グッ…!! 

【引き抜くときに走る激痛―――もちろん、痛みは左脇腹から】

っそぉ…いってぇなぁオイ…

【そのままハルバードを回転させ切っ先を彼に向け―――】

俺の勝ちだコノヤロー!!
あ、水てっぽ…う…? ク…

(くッ…視界が…頭が…)
(頭が揺れる―――うまく頭が回らないような)

【るが、何やら様子が可笑しい―――】
【切っ先を彼に向け、睨んだその時に奇妙な感覚はやってきた】
402 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/30(火) 01:37:20.20 ID:E3mPal1ro
>>400
……む
それは失礼した。無粋な質問であったな

【少なくとも相手が同じ大陸の出だと分かれば、礼節が探りの先に出るのは道理である】
【知られたくは無い事だろうと判断、謝罪を最後に話題を切って】

醜い姿だろう。先ほどの写真からして貴殿はエルフか、さすれば尚更だ
生身を見慣れているものからすれば、我々は硬質的すぎるからな

【昨今は輪を掛けてエルフの台頭している緑の大陸、珍しい反応ではないようだ】
【あまり気に留めはしない様子で、冗談で返して笑い飛ばし】

ふむ、大陸に帰れば我も手段はあるのだが、黒に於いてはどうやら貴殿の方が腕が長いようだな
……先日。最近緑の者が奴隷として連れられて行く事が多い、と聞いてな
飛びも泳ぎもせず力のある、特に獣人達は重宝がられるのだろう。忌々しい事だが
それについて、少しばかり調べる……いや。あわよくば、その根源の息の根を止められればと思い、
単身ここまで来たという訳だ

【相手に比べて、こちらの目的はさして黙秘すべきそれでもないと見られる】
【協力を仰げるというならば僥倖、包み隠しもせずにそれを述べる】
403 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/08/30(火) 01:45:20.00 ID:6dWt9/kAO
>>401

【形容出来ない音を立て、血が噴き出す】
【元々刺さっていた部分は血管が密集している。栓が抜ければ必然だ】

【そして、頭を痛め始めるドラゴニートに】

……どうしたんだい?何かトラウマでも思い出したか?

【わざとらしく追い討ちをかける】
 ブレインサイクロン
【“屍構帝”】
【我ながら酷いネーミングだと自嘲する】
【その内容は、】
           【相手に嫌悪感を“叩き込む”】【所謂一種の超能力という奴だ】
【叩き込むが故に、耳を抑えても、頭を冷やしても、男に対する嫌悪感が止まなくなる】
【何時もは出力を抑えオーラ状に、トーンを貼ったような時は少々出力を上げ、】
【そして今、全力で使ったのだ】

【つまり、常に相手は微弱ながら嫌悪感を叩き込まれ続ける羽目になっていて、】
【特に、彼の様に気が早い場合は、それが精神面に出るのが早くなる】
【聞えは良いが、そこまで便利な訳ではない。とりあえず今は説明は省こう】

勝ち?勝ちってなんの事?教えて教えて

【男は、体を戻し、激しく出血する左肩を抑えながら、問う】
404 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [saga]:2011/08/30(火) 01:54:25.81 ID:ZkjTIRr20
>>403

ク…カ…クソ…がっ!!!!

【『嫌悪感』が彼の気力を削り取らんと襲い掛かる―――所謂彼の能力、『精神汚染』の一種】
【間合いは近い、ただハルバードを前に突き出すだけでいいのだ、しかし】

【それが できない 】

ッ〜〜〜〜!!!

【その嫌悪感がめまいとなって 頭痛となって 彼の体を蝕んで行く】

(どうす…れ…ば…!! くそ、回んねぇ…)

【ただ竜人はハルバードを構えたまま震えて立っているだけである】
【彼の言葉を返す気力ももったいないのか】
405 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/30(火) 01:55:36.20 ID:ZJjNWGHQo
>>402

「うんにゃ気にしちゃいねえさ
 ただ、相手が不快になるのが嫌なだけさ」

【数年間この姿で生きてきたのだ。大して気にはとめていない】
【それどころかブラックユーモアで自身を使うのだから性質が悪い】
【頼むから気にしてくれ】

「こっちこそ悪いね。ちょっと驚いただけだよ
 あっちで会ったのは活発な獣人達ばっかだったからな…」

【こちらも苦笑いしながら謝る】
【いくらエルフが多いとはいえ彼らもまた森を愛する者の一人】
【ないがしろにしたのは自身の非である】

「……なるほど。デカイ裏がありそうだな…
 こっちは闇の斡旋業から頼まれて港の倉庫を爆破するつもりで来たんだ。
 依頼料は現物支給だから腕が治せるし な。」

【そう言って左手で右袖を叩く】
【前回アームズ・ドラグーンと戦った際、五体が満足であれば彼を退けることが出来た筈】
【だが、現状から援護に回った。結果、彼は死んだ】
【それが未だに杭になっているのだ】


406 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/30(火) 02:05:16.04 ID:E3mPal1ro
>>405
さて、あまり大きな裏があるとは……実のところ、我は思わん
それにしてはアシの使い方が粗雑過ぎる。国レベルでは無かろうな
……まあ、この犠牲者の数だ。軽視するには大き過ぎるのだろうが

【実行犯と遭遇したのは、実のところ一回のみ。組織の大きさの程は、分からない】
【もしかすると相手も、近いうちに遭遇しかねないかもしれないが……】

ふむ。それはなかなかに大仕事のようだ
余り長居して、邪魔翌立てするのも悪いか……

【黒や赤を攻撃するとなれば、無論緑である己にとっては有益】
【となれば相手の体力をそぐ真似はよろしくないか】
【ちら、と夜闇にとっぷりと覆われた外の景色に目を配る】
407 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/08/30(火) 02:08:53.13 ID:6dWt9/kAO
>>404

【ふと、男はドラゴニートに歩みより始めた】
【そして、頭を悩ませ、頭痛に殺され、嫌悪感に削られていくドラゴニートに】

背中を見せてよ

【男は言い放った】

背中を見せて、無様に逃げて見せなよ
生きる為に貪欲に、
          逃げ帰って、僕を満足させてよ

【その男の言葉は、それでも彼の耳に届くだろう】
【今となっては嫌悪を与えるのみだが】
【しかし、男は負けていた】

なぁに、逃げる事は恥じゃない。木の根をかじり、泥水を啜って食い繋ぐ
それと全く違わない。生きる為に今汚れるんだ
これ以上の英断は無いよ?

それともトラウマがキツすぎて逃げられないかい?

【そもそも、これは相手を撤退に追いやる為の、一種の催眠超能力だからだ】
【それを使わされた時点で、惨敗なのだ】

それなら大丈夫……僕がトラウマを取り除いてあげるから
安心して、引っこ抜いた所にはナにカ適当ニ繕っテ上ゲるかラサぁ……
408 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [saga]:2011/08/30(火) 02:22:00.87 ID:ZkjTIRr20
>>407

(く…足が…クソッ…操るならついでに痛みも消しとけよ…)
(…痛み?)

【自分の意志とは勝手に、後ろを振り向く】
【そのまま】
【一歩】
【二歩】
【三歩】

【どんどん彼から離れていくが―――不意に立ち止まった】
【そして震えがさらに大きくなる そして―――】

【カランカラン】

【武器が、手から離れた】
【と、同時に】

…んだよ…!!!

【小さく、何かをつぶやき始めた】

…軍人が…にげ…る…わけ…には…いか…ね…んだよ…!!
409 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/30(火) 02:25:07.22 ID:ZJjNWGHQo
>>406

「アシはおそらく使い捨てだ
 黒の奴らにとって命は石ころよりも軽いからな
 目的は…良いほうで労働者ってところか?」

【傭兵の時に潰したとある組織はわざわざゴロツキを雇って仕事をさせていた】
【質が悪いが代役は他にもある。それなりの対策を行えば単独犯に見せかけもできる】
【彼がどう調べるかまでは判らないが、おそらくまともな情報はでないだろう】

「全盛期と比べれば大したことないさ」

【戦友たちと要塞を破壊したこともあるのだ】
【倉庫一つなど朝飯前なのだろう】
【それだけに同朋(なかま)の気遣いがありがたい】
【知らずの内に笑みが出ていた】

「そうだ、こいつをこの酒場で見せれば情報はくれるぜ
 万が一疑われたときは”Playerからの紹介”と言えば納得してくれるさ」

【いいながら何かを渡す】
【男が渡したのは特殊な金貨と酒場のマークが書かれた紙切れ】
【ご丁寧に紙の裏には街の中と外に位置する隠れ家の場所まで書かれている】

【仕事はほとんど大陸を選ばず行っていた】
【だからこそ数え切れないほどの隠れ家を持っている】
【その内1,2個失ったところで痛くも痒くもないのだ】
410 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/08/30(火) 02:33:18.07 ID:6dWt9/kAO
>>408

何で?

【それに一言返す男】
【いや、一言に飽きたらず、まだ続ける】

まさか一度敵地に踏み込んだら勝ち戦しでか帰っちゃいけないなんてクソッタレなルールでもあるの?
おいおい、命の尊さを知ってるのが軍人じゃないかよ
差別はいけねぇだろー、差別は

【呆れた、と言わんばかりに髪をかきあげる男】
【その表情には、明らかなやる気は無かった】

逃げて良いんだよ?
泥まみれで腐臭ぶら下げて涙でぐしゃぐしゃにしてボロボロでも
敗走は恥じゃない。最ッ――――高の英断さ
411 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/30(火) 02:35:11.00 ID:E3mPal1ro
>>409
気遣い痛み入る。折角頂いた手立てだ、大事に使わせてもらおう
我はゲリエ、またいずれどこかで会う事もあるだろう
……では、失礼する

【金貨と紙きれを受け取ると、そっとローブの中へと仕舞いこんだ】
【袖を正し再びフードを被ると、外見上からは少なくとも、緑の者らしさは消えうせる】
【敬礼一つと会釈一つ、相手に向けるとそのまま踵を返し】
【瘴気と湿った風の入り混じる、洞の外へと消えて行った】

/お疲れさまでした
412 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/30(火) 02:36:09.65 ID:ZJjNWGHQo
>>411

/お疲れ様でした!
413 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [saga]:2011/08/30(火) 02:46:19.56 ID:ZkjTIRr20
>>410

俺…達…レッドファルコンの隊長…コーディー=ウィリアムスが定めたルールはたった一つ…!!

――――自分の…グッ…意志にはッ…背くなッ!!

――――だから…だからッ!!!

【『だから』と同時に体を左に反転――――】
【口から多く流れる鮮血――――】


         【唇を噛み切り痛みで自我を取り戻した――――!!】

――――俺は、特攻竜兵ガルザーグは
                 ――――逃げねぇぞ
                          ――――この野郎ォォオォォォォォォ!!!!!

【脇腹の痛みもありもうすでに走る気力も無いが】
【3歩分の間合いなら――――大きい一歩と共に伸ばせば届く】

【回転の勢いを右足に乗せ、右腕一本で2発目のストレートを放つ――――】
【正しく気合いの一撃】
414 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/08/30(火) 02:58:29.42 ID:6dWt9/kAO
>>413

うーん……
よくわかんねえなあ……

【ポリポリ、と頬を掻き、】

――――お前

         よく不器用だって言われるだろ――――

【最後に指差し】
               【衝撃】
【そして、一転、二転、三転】
【まるで風車の様に空中を飛びながら狂々と廻り、】

ッ―ガッ―――

【一際大きな木に衝突して、地面に落下。そのまま動かなくなった】
【その顔は、相も変わらずの微笑だが、】
【何となく、笑った形跡が残っていた】

【決して死んだ訳ではないが、確かに気合いは届いた様で】
【まるで何事も無かった様に、嫌悪感等吹き飛んでいる筈だ】
【それどころか、あの気持ち悪いオーラも消えた。“屍構帝”が切れたためだろうか】

【兎も角、男は終始自分のペースで戦い、敗北した】
415 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [saga]:2011/08/30(火) 03:03:37.22 ID:ZkjTIRr20
>>414

へへっ…やりましたぜ…たい…ちょ…

【紅蓮の拳で相手が吹っ飛んでいくのを確認すると】
【竜人は――――】

さすがに…隊長ほど…タフ…じゃ…

【緑の大地に倒れこみ、ひっそりと目を閉じて】
【意識を――――失ったのであった】

【緑のカーペットに赤の物体が突っ伏す様は風情の欠片も無かった】

/これで終わります。お疲れ様でした!
416 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/08/30(火) 03:07:22.58 ID:6dWt9/kAO
>>415

/お疲れさまでした!
417 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/08/30(火) 04:38:11.08 ID:Y7XD/DHRo
>>391

「出来れば会話が出来る女形の奴隷が欲しいんだがな…作れるか?」

【椅子を軽く指ではじき、彼に語りかける】
【此処にある素材だけでカバーできるほど、一筋縄では行かない様だ】
【もっとも、彼女はそういうことを頼めるクチでも無いのだが】

「下の下……ンな事あるかァ!! 
 最終経歴は円卓の騎士……まぁ、国の方向性を決める所の議事長かな?
 ンだから上の上だ、ある意味最高の堕天使じゃねぇの?」

【腕を組み誇らしげな表情を浮かべながら、翼で30cmほど空中を浮翌遊する】
【彼女が嫌になって老中を切り捨てたのは、おそらく其処での生活が原因だろう――】

/寝落ちすみませんでした…続きをして頂けるのなら、今日の午後8時あたりから大丈夫なんで、お願いします…
418 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/08/30(火) 19:41:10.97 ID:Y7XD/DHRo
>>391
/いらっしゃいますか?
419 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/30(火) 19:56:52.67 ID:S7UiuFDDO
>>417
「いや、会話は…」

【屍に感情を持たせる事のできない魔術師に、会話する屍を作るのは難しい。しかし断ろうとした言葉を切り、考える】

「…わかった、やってやろう」

【感情が無くとも会話は可能、そう考えて。その持ち掛けを飲む】

円卓の騎士…ああ、前にも一度そういうのを見た
成る程、それだけ上から堕ちたか、面白い程に愚かだな

【円卓の騎士と聞いて、以前に会った事のある天使の事を思い出す。あれは目の前のとは違い、堕ちてはいない天使だったが】

/解りました、あまり気になさらず
420 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/08/30(火) 20:25:22.58 ID:Y7XD/DHRo
>>419

「ヒヒッ…あんがとよ、飛びっきり特上の美人で頼むっぜ?」

【魔術師が屍に感情を入れられないことを知らない為なのか、彼の策略にはまる】
【会話だけなら可能というだけあり、彼女の要望の"忠実な奴隷"というとこはクリアになっているだろう】
【彼女は嬉しそうに彼の周囲をメリーゴーランドの様に駆け回り、もう1つの"椅子"に腰掛けた】

「流石にソイツは堕ちてないだろう?
 愚かで結構…でも私は堕ちた方が面白いとおもうケドな」

【狂気を纏った笑みを月を背後に彼に見せる】
【"椅子"から奪った血液が、彼女の鋭い犬歯に付着して、ヴァンパイアの様だった】
【下に敷く"椅子"の肉片を、少女が食べるマカロンの様に嬉しそうに食べていく】

「…そうえば研究ってどこでやるんだィ? まさか此処じゃやらんだろ?」

/いきなり発見おくれて申し訳ないです…お願いします!
421 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/30(火) 20:41:45.16 ID:S7UiuFDDO
>>420
…美人、それだけでいいのか?
奴隷なら、腕を増やしたり、目を増やしたりした方が役に立つと思うが…

【堕天使から言われた条件は、会話出来るのと美人な事。他人の顔を一々値踏みしない性格の魔術師は、美人と言われても別にどうでもいいが、ただ人型なのには疑問を持つ】
【奴隷として使用するなら、ただ人型よりも様々なオプションを付けた方が当然効率的である。魔術師の、形より中身を重視する考え方ならば】

そうだな、私の気に入らない天使そのものだった
とはいえ、私が見たあの様子だと、そう言いたくなるのも頷ける

【魔術師が過去に見た天使は、鉄の様に堅い意思と、白く清い心を持った、黒が毛嫌う天使像そのものだった】
【しかしそれに反して、上に立つ物の傲慢さや自己の保身しか考えないのを見ると、堕天使が生まれる理由も分かる気がした】

当然だ、私の屋敷でするに決まっている

【流石にこの場で研究は出来ない、設備も安全も揃っている自分の屋敷の、地下深くの部屋でやる】
422 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/08/30(火) 21:02:29.95 ID:Y7XD/DHRo
>>421

「そうかィ…? そんじゃぁ美人に翼かジェットでも付けてくれよ? 空飛べる様にしてくれ
 後はアンタにお任せするよ……勿論美人で頼むぞ?」

【魔術師からの提案に、そう考えればそうかな、と考えながら空中を浮翌遊する】
【その際身振り手振りを交えて、彼に全身を使って説明して行く】
【翼などの条件を頼む代わりに、微動だにしない、美人に拘る何かしらの訳があると言うのだろうか】

「なんで、判ってくれるじゃねェの…やっぱり黒の大陸に移住しようかねぇ…
 ヒヒッ、大陸の治安維持の為だとか神のお告げだとかの建前の裏にゃ、自分のことしか考えてねェ馬鹿ばっかりだぜ?
 んな事してる野郎どもはな、一回粛清してやらんと判らンだよねェ…」

【まさしく彼が見た天使とは正反対の性格の彼女だが、どこかに自分の正義感を持っていることを感じさせた】
【なるべくシテ生まれたかもしれない彼女は、嬉しそうに彼の目の前まで迫ってくる】

「なるほど…そこまでの距離は飛んだ方が早いのかィ? そうだったらアンタごと飛んでいくケドさ…
 後、屋敷で一泊していいか? まぁ、一泊するほど研究してくれると思うんだけど、さ」

/遅れました、すみません…
423 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/30(火) 21:17:20.39 ID:S7UiuFDDO
>>422
翼か、よかろう、作ってやる
その変わり、たっぷりと調べさせてもらうがな…

【その条件でいい、と、魔術師は頷く。その分対価はあるようだが】
【予断だが、堕天使の身振りを見る魔術師は変な生き物を見るかのような表情だったらしい】

ぬるま湯に使った阿保共にはいくら灸を据えても無駄だ、やるなら徹底的に、だ
黒の大陸も、地位に驕る阿保はいる。私はあまり関わらず生きているがな

【物騒なテロリズム的台詞と、その真逆な保守的台詞とを同時に言って、静かに笑いながら魔術師は堕天使を見る】

…では、もののついでだ、連れていけ

/いえいえ、お気になさらず、自分も遅いので
424 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/08/30(火) 21:30:55.31 ID:Y7XD/DHRo
>>423

「別に良いぜ? 身長と命さえ変わらなければ、アンタに何をされても良いと思えてきたからな…
 その代わり、奴隷と満足な研究データを作ってくれよ?」

【笑いながら刀を鞘に戻し、羽をホバリングの様に上下に浮翌遊させる】
【無邪気とは言えないが、おそらく狂気を纏った可愛らしい笑顔である。常に】

「じゃぁ黒の大陸に行くのも辞めちまうかな…
 おうよ、だから当時の上司は殺した上に美味しく頂きましたぜェ」

【相変わらず笑いながら、彼の背後に回りこみ、その腰に両手を当てようとする】

「それでは、道案内頼みますぜ?」

【もし彼が抵抗しなければ、そのまま浮上し空の旅となるだろう】
【そして我々はその部分をキンクリすることになるのだが】
425 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/30(火) 21:42:53.17 ID:S7UiuFDDO
>>424
交渉は成立か、安心しろ、こう見えて約束は守る
奴隷もすぐに、片手間に作ってやる

【黒の大陸の、しかもこんな怪しい奴が約束を守ると言っても不穏な感じしかしない】
【おまけに、彼なりの冗談かは解らないが、奴隷は片手間らしい】

まあ、貴様がどうあれ、住むとしたら合うかもしれんな。白の大陸以上に
あそこでは下剋上等、やられる方が悪いのだからな

【くくっ、と喉を鳴らす笑いをして、大人しく堕天使にされるままにする】
【触れるとよく分かるが、魔術師の体はとても細く痩せていて、少し力を込めれば簡単に折れてしまいそうな程にか細い。その代わり、魔翌力や闇の強さは高いが】


【そして、時間は飛ぶ】
【堕天使が魔術師の道案内通りに飛んだなら、黒の大陸の小さな屋敷の、ボロボロの鉄門の前にいるだろう】
【よく見れば塀に囲まれた庭では、屍達が不気味な植木や池の生物等の世話をしている】
426 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/08/30(火) 21:54:19.77 ID:Y7XD/DHRo
>>425
「片手間に作る分かィ…? まぁクオリティは良いヤツで頼むよ」

【そんな彼に、どうやら彼女はこの短期間の間で信頼を寄せていた】
【軽い冗談と思われるのにも関わらず、突込みを入れるのは、彼女らしいというかなんというか】

「以前に一回行ったが、心地良い血の香りと闇の力が凄かったな…
 やっぱり黒の大陸に移り住もうかなァ…ヒヒッ」

【彼の闇の力と魔翌力は彼女の能力をより一層強いものとなり】
【彼女の翼の闇が、より一層深くなり、可憐な光沢を持ち始めた】

「はいよ、此処で到着だぜ? お客さんよ
 結構私好みの不気味な屋敷だねぇ……此処に住んでもいいかィ?」
427 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/08/30(火) 21:55:10.20 ID:Y7XD/DHRo
>>426
【そう言いながら、ゆっくりと彼を地面に降ろすと】
【山にハイキングに行ったかのように、心地よさそうに深呼吸を1度行った】

/途中送信…
428 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/30(火) 21:58:20.97 ID:y9U3JEyco
【白の大陸/離れ浮島】

【白の大陸は、特に大きな本島以外にも周りに無数の小島・列島を有している。】
【本島から離れたところほど、手つかずの自然が多く残っている。】

【この島は、大陸の端も端。高度が低めなのもあって、植物が栄えていた。】
【時折雨雲の中に入るため、土は水を良く含んでいた。中央部には小さな湖すらある。】

行き先明るい とんとん拍子♪

【そんな島の終端に、少女が座って足を揺らしている。】
【透き通った四枚羽根と亜麻色の髪が、弱風にリズムを合わせて静かに動く。】
【ブランブラウニー。力の弱い妖精で、白の地においては住み込みメイドの代名詞である。】

簡単かんたんっ 拍子抜け〜♪

【疲れてこそいるが、繊細なフリル地はその服の値段を語る。】
【ほんのり赤みづいた白のブラウスは胸元に大きめのリボンがあしらわれ。】
【黒いボレロを上に重ねて。白いスカートから覗く足もまた、綺麗な白。】
【――身分の低いブラウニーの服としては、分不相応にちゃんとしている。】

とんとんっとんとん 三拍子〜♪

【どうでもいいが、歌詞とは裏腹に四拍子である。】
429 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/30(火) 22:02:37.53 ID:S7UiuFDDO
>>426
【すとん、と軽く地面に脚を付けると、懲りを解すように体を捻り、首を少し捻って堕天使を見る】

…好きにしろ、どうせ部屋は空いているし、研究の手間も省ける
どうせ他は私の作った屍と……キョンシーの娘しかいない

【そう言うと魔術師は前に向き直り、朽ちかけた鉄門を押して開く】
【振り返る事なく、「さっさとついて来い」と言わんばかりに真っ直ぐ進み、屋敷の門に手を翳す】
【魔術師が手を翳すと門が開き、広いロビーが見える】
430 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/30(火) 22:10:46.33 ID:QiD5B5xYo
【緑の大陸ーー戦場跡…】

【削られた大地、なぎ倒された木々…そこは今も戦争の香りが残っている】
【だがその光景もいつかは此処が戦場では無かったかのように、緑を蘇らせるのだろう】
【幾つもの思いが散った場所、留まる場所、ぶつけ合った場所】


【そこに居るのは一人のマルアハ、翼を持つ物】
【白銀に輝く鎧、ウェーブのかかった純白の髪、瞳の無い純白の双眸】
【同じく純白であったであろう背から伸びる2対の大きな翼】
【白は覗かせる物の、それは他とは対照的で所々に染み付くどす黒い赤色、そんな翼】
【そして鞘の無い汚れた白であったであろう布で巻かれた柄の長い巨大な大剣、其れを尾?骨辺にぶら下げる者】

あれからどれ程たったんだろうな、
今の平安、一時の平安、それがあるのはお前たち、皆のお陰だ…

【その戦場にのこるその光景、記憶、その地に突き刺さる剣、様々な者達の存在した証明】
【そのものに対し、他愛も無い一言をかけながら、その者は歩く、その戦場であった地を】

あれから色々なことがあったんだ、そうだな…料理長がな、変わったんだ
歳をとってもう作れないって言ってな、勿論まだ生きているさ、なかなかしぶとい奴でな
お前はあいつの作るあれが大好きだったな…
…お前の子供も元気さ、お前に似て…たくましく育っているよ

……お前には娘がいたな、そりゃもう綺麗になったぞ、立派な男と結ばれたよ……

【いろいろなその剣の墓標、石に刻まれた名前、其の前一つ一つに立ち止まり、なにかを語りかける】
【人が見ると、何を思うだろうか、怪しい、そう感じる人もいるだろうか…それは見た者の感性、どう思うかは分からない】

あと………まだお前達の守ったものは大丈夫だ、皆で、今も守り続けているよ…
色々なこと事……そう色々な事があった…色々な事がな…

【呟きながら、その戦場跡地、マルアハが呟いて、空を眺める…そらの銀色は輝いて、その地を優しく照らす】
【そんな所、戦争が会った場所、そこで一人、女がいる】
431 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/08/30(火) 22:13:58.79 ID:Y7XD/DHRo
>>429

「キョンシーの娘ねェ…ちょっと悪戯でもしてみるかねぇ…
 ほぅ? そんじゃぁお言葉に甘えて使用させていただきまっせ…
 それじゃぁ私の体の中、至る所見せてやるから、私専用のメイド2体ぐらい作ってくれよ?」

【中に居た屍たちに微笑みかけて、ゆっくりと中を見渡しつつ】
【翼で5cmほど体を空に浮かせ、地に足をつかず付いていく】
【故にその速度は徒歩のソレとは比べ物にならないほど速く、彼と真横に並んでいる】

「そうえばアンタ名前なんていうんだぃ? 私はエルフェス=プロセルピナ
 普通の生き物で言う24そこそこ位の年齢かな? 実年齢は1000ケタだけど」

【ヒヒッと笑いながら一回転する。騒がしい】

432 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/30(火) 22:30:26.86 ID:S7UiuFDDO
>>431
屋敷で喧嘩は起こすなよ
…飯の時間くらいは知らせてやる、後は好きにしろ

【魔術師は地下への階段に向かいながら、事務的な冷たい様子で答える】
【掃除等の仕事をしている屍達は、堕天使の笑顔に何も答えず、ただ機械のようし同じ行動を続けている】
…エイダ、歳は忘れた
…不老の術だ、老いる事は無い

【ただ淡々と答えながら、魔術師はずんずんと階段を降りていく。地下2階まで行くと、それ以下に行く階段には結界が張られていた】
【魔術師がその結界に触れると、結界が一時的に解け、より一層不穏な空気が漂う地下への入口が口を開ける】

…先に少しばかり調べさせてもらう、何、すぐに終わる
ついて来い

【そして魔術師は、エルフェスに一言かけると、そのまま階段を降りていく】
433 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/08/30(火) 22:41:49.26 ID:Y7XD/DHRo
>>432
「…ま、本拠地は白だからな…別荘程度で使うぜ」

【地下への階段が進むにつれて、彼女の翼の高度も下がっていく】
【数枚程度ではあるが、彼女の通り道には、カラスの羽の様なものが落ちていた】

「エイダのとっつぁんか…ヒヒッ、覚えたぜ?
 老いる事の無い男と、老いが遅い女か…面白いねぇ」

【不穏な空気が漂うにつれて、彼女の微笑も狂気を増して行き、目は既に黒で澱んでいた】
【おそらく不穏な空気と堕天使の何かが共鳴を起こしたのだろう、元気になっていく様にも見える】
【非常に軽い身のこなしのまま、下へ下へと降りていく】

「おぅ、とりあえず裸にでもなるか?
 手短にしなくても良いんだぜ? 長時間にわたって好きなだけしても構わないぜ?」

【そう言い返すと、楽しそうに下っていく】
434 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/30(火) 22:56:29.02 ID:S7UiuFDDO
>>433
…その呼び方はやめろ

【流石に「とっつぁん」呼びは気に入らないらしく、少しの怒りを込めて否定する】
【階段は長く、地下2階までに降りた距離よりも長く暗い階段をやがて降り切ると、そこには魔物の顔を模造した鉄の扉があった】

…研究室だ、本来ここには私と死体、それとやがて死体になる物しか入れないのだがな

【その恐ろしい、かなりの力でも無いと開きそうに無い扉に手を翳し、やはり簡単に開く魔術師。恐らく魔術的なロックだろう】
【研究室の中は正に邪悪な魔術師のそれを表すのに相応しく、恐ろしい異形の塊やら器具やら、全てが血肉の匂いを漂わせて並んでいる】
【更にその奥にも厳重に閉じられた扉があるが…】

…まずは手始めに、貴様の翼と魔翌力、それらを調べさせて貰おう
堕ちたとは言え白の大陸の天使だ、楽しみで仕方ない…!

【胸の奥から溢れる興奮を抑え切れない子供のように、語尾を強く発音し、嬉しそうにエルフェスを促す】
【研究自体は時間が飛び、すぐに終わって解放されるだろう。エルフェスが抵抗したりしなければ、だが】
435 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/08/30(火) 23:05:26.83 ID:Y7XD/DHRo
>>434

「博士とかどうだ? それかマスター・エイダとか?」

【冗談交じりに提案しながら、魔物の顔を燃した鉄の扉を潜り抜ける】
【おぞましくも美しい器具の数々に見とれながら、彼女はうっとりと深呼吸をする】
【大好きな血肉の香りに、舌をぺろりと唇へと廻しつつ】

「なかなか良い趣味だね…あの塊食ってみたいなァ…ヒヒッ」

【そう言いながらマントへと手を伸ばし、脱衣を始める】
【研究の際に邪魔になると思ったのだろうか。 後、意外と巨乳である。】
【脱いだマントで前を隠すだけ、殆ど全裸になった彼女は、嬉しそうに彼についていき】

「…翼は再生するから?いでもらっても構わないぜ? どっちかというとMだから、抵抗の心配はありませんっと
 堕ちた天使様が、キミの望みを叶えるとするかねぇ…」

【そういうと嬉しそうに彼の研究に付き添っていく。まったく無抵抗で―】
436 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/30(火) 23:18:15.12 ID:S7UiuFDDO
>>435
【鉄の扉が閉まり、尚もフードを被ったままの魔術師が邪悪に笑う】

【まずは容赦なく翼を一対もぎ、後ほど調べる為に取っておく】

【次に腕を切り付け、血を瓶に取っておく】

【次に、見るからに痛々しい器具を突き刺し、魔翌力を吸い取り保存する】

【次は毛髪、次は…と言うふうに、それは恐ろしいまでに手際よく、かつ素早く進んで行く】
【魔術師のあくどい表情とは裏腹に、その手順は繊細に、止血程度だが傷の処置もする。サンプルは貴重と言う事か】

…これだけあれば十分か
…もういいぞ、研究材料はある程度採取した

【血液や翼や魔翌力、様々な物を取るだけ取っておいて、それで終わりとエルフェスに告げる】
【取った物をその場で調べたり、エルフェス自身に何かをして調べる、という事は今回はしないようだ】
437 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/08/30(火) 23:30:54.51 ID:Y7XD/DHRo
>>436
【翼を?がれるものの、悲鳴を上げる訳でも無く、むしろ嬉々とした表情を浮かべる】
【どうやら相手を切りつけることには足らず、自分自身に危害が加えられることも快楽の1つらしい】

【魔翌力は白の大陸特有の因子が含まれていたが、所々汚染されていることだろ】

【毛髪にも似たような因子が含まれているのだが、DNAに似たものの検出は難しいだろう】
【しかしながら全て、彼の腕ならば解読・応用が可能であろう】

「そうかィ…もっちょっと痛くして、全身くまなく調べて欲しかったんだけどなァ…
 どうだい? 私のデータは有効に使えるかィ?」

【傷ついたところを優しく撫でながら、彼に質問する】
【裸で肌をさすっている辺り、絵画などで描かれる天使そのものの様だった】
438 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/30(火) 23:40:53.25 ID:S7UiuFDDO
>>437
…詳しくは後で調べる、研究は一人でゆっくりとやる
しかし、いい物を手に入れた…白の大陸の力ながら、穢れがあると言う事は黒の大陸のそれに馴染む可能性もあると言うこと…
…貴様のお陰で、私の可能性も広がるやもしれん

【採取した物を軽く調べて見た所、それはとても有意義な物だった】
【白と黒の中間と言うべきか、堕天使という存在だからこそ取れたような代物が幾つも集まった。これらを上手く扱えば、もしかすれば両方の力を持つ下僕を作れるかもしれない】

…貴様はもう帰っていい、使いたい部屋を好きに決めるがいい
上から下まで、ここ以外は好きな部屋を使え、どうせ使っていないのだからな

私は、研究の前に約束を果たしてやるとしよう
楽しみにしている事だ

【逸る気持ちを抑え、まずはゆっくりと研究をする為の環境を作ろうとする魔術師】
【とりあえずエルフェスを部屋に帰し、先にやる物をやってから、それから研究だと、彼は考えた】
439 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/08/30(火) 23:55:45.27 ID:Y7XD/DHRo
>>438

「…そうかィ、そりゃぁ良かった…ヒヒッ
 ……だとしたら、黒の力から、白の能力を持ってるものが出来るかも知れねぇな…
 まぁ、エイダの研究を邪魔はシナイよ、ゆっくりやってくれ」

【彼が喜んでくれたところ、とても嬉しそうな顔を見せる】
【先程彼女が言った通り、欠けた翼は見る見る内に再生して行き、かつてと同じ長さになった】

「…んじゃま、見晴らしと闇の力が強いところにしてみますかね… 
 ここに居る間は私も、人体実験でも何でも協力するぜ? 別に許可取らなくてやってもいいけどよ

 …ヒヒッ、美人で翼があるヤツとメイド2人ね、会話可能で、できたら愛想の良いやつを…
 …それじゃ、エイダ約束楽しみにまってるぜ〜ィ」

【マントを背中に背負うと、裸のまま翼で浮いて、部屋定めしにいくのだった】
440 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/31(水) 00:08:20.89 ID:SnvGlrFDO
>>439
…さて

【エルフェスが研究室を後にして、一人残って魔術師は考える】
【白と黒とを混合させた魔翌力を使い、更にそれと魂を同調させ…】
【考える度に、期待に胸が膨らんでくる、何でもできそうにも思えてくる。魔術師は一人、不気味な部屋で笑った】

…まあいい、材料はまた採取出来る、まずはやる事をやっておいて、それからだ…!
…会話をする屍…ふん、安い物だ

…く、ふふ…ふはははははははははははははは!!!

【声も漏れぬ地の底の部屋、重く暗い闇の中で、魔術師は笑う。それはただ一人、自分しか聞いていない】

【やがて、暫くしてから、エルフェスの元に三体の屍が届けられる】
【継ぎ接ぎの女性の動く死体、内二つが責務を全うするだけのメイドで、残りの一つが言葉を交わす女性】
【とはいえ、背中に翼を生やしたその女性の言葉は会話というには程遠く、感情も感じさせず、受け答えだけする機械か幼子のような物であった】

/お疲れ様でした
/屍の細かい見た目等はお任せします
441 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/08/31(水) 00:12:13.15 ID:7Whi77Jqo
>>440
/二日間お疲れ様でした&ありがとうございました!
/了解です。
442 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/31(水) 21:04:57.63 ID:QPOiTWsUo
【白の大陸/首都エルメリア】

【アーチ状の大きな門がそびえ立つ。】
【先日を新月を過ぎたばかりの月はまだ暗く、代わりに魔法光が門下を照らしていた。】

【大広場へと通じる門下の道は、昼間こそ賑わっているものの、夜に訪れるのは静寂ばかり。】
【秩序を重んじる白の住人たちは、あまり夜道を出歩かないのだ。】

【そんな寂しげな場所に、彼女はいた。】
【透き通った四枚羽の後ろを、燃えるような赤髪が流れる。】

【機能性を追求した形状と、質素な白黒のカラーリング。】
【伝統と実績のヴィクトリアンスタイル――ようするにメイド服である。】

ふぁ〜。ちょっと長距離飛行で時間感覚がおかしくなっちゃったかなあ。

【お手伝い妖精の愛称で知られる種族、ブランブラウニーの少女だ。】

まだまだ夜は始まったばかりなのに。 ふぁぁ〜ん。

【あくび。小さな手でアーモンド形の眼をこすり、再度あくび。誰がどう見ても眠たそうな様子だ。】
443 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/08/31(水) 22:00:30.51 ID:YAJn0Waro
>>442
【その門下を、巨躯が歩く】
【ブランブラウニーの少女からすれば機動兵器か何かと見紛おうかと言う程度の重武装】
【海底の様な藍色の、傷だらけの鎧の下には、太い筋繊維の様な外殻。胴体を護るシールドとランチャー】
「・・・・・・?」
キュリィ
【頭部のガンカメラが声のした方を見る。白の大陸には珍しい現象だ】
「・・・・・・・・・。」
欠伸を漏らす小さな影に興味を持ったか、近寄る
444 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/31(水) 22:10:08.64 ID:QPOiTWsUo
>>443

っ!

【足音に反応して、瞬時に門の陰に身を寄せる。】
【音の主を発見・観察し、それから安心して溜息を吐いた。】

【五大陸を飛び回って他種族観察を行ってきた少女には知識がある。】
【勉強嫌いな彼女は、その種族の名前を覚えていない。けれど青の存在であり、知能を有していることを知っている。】
【青の大陸は、現状は中立を保つのが最も得だと、実体験から知っている。】

【ただのお手伝い妖精とは違うのだ。】

こんばんは。

【そんなわけで、彼女は逃げない。面白いことにはなるべく首を突っ込むのが彼女の信条である。】
【くるりと回って相手に向き直った。スカート裾がふわりと浮き上がる。】
445 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/08/31(水) 22:17:29.96 ID:YAJn0Waro
>>444
【青の大陸に関して、相応の見聞を持っているならば噂程度には聞いた事があるだろう】
―藍色のアーマーを着込んだ歩く人型のミミズの塊―を
【少女の声を聞き、下を向いて顔合わせ】

「こんばんは」

【声は深く、重いが少々拙い印象。元々発声器官を持っていないのだ。当たり前である】
「・・・どうした、ですか。こん、な、夜中に」
446 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/31(水) 22:28:10.67 ID:QPOiTWsUo
>>445

何言ってるのー? 夜はまだまだこれからだよー。
星も見ずに寝るなんて、もったいないじゃないの。

【幾ばくかの距離があって、なお首を曲げて体を反らせてようやく目線が合う。】
【それほどの身長差がありながら、少女はまるで恐れを見せない。】

【多くのブラウニーも、きっと同じような反応を示しただろう。無知が故に恐ろしさを想像できないから。】
【しかしこのブラウニーは、知識が故に相手の安全性を信じているのだ。】

お兄さん……でいいのかな。性別を見分けるのは結構自信あったんだけど、お兄さんは分からないや。
で、お兄さんこそ何しに来たの?

【首を傾げて指を立てる。文にすれば少々演技臭い動きも、少女の幼さがあれば違和感を感じさせない。】
【相手の質問は半ばスルーしながら、質問を返した。答えたくない、という本心は全力で隠している。】
447 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/31(水) 23:36:53.54 ID:X7HApVTxo
【黒の大陸 港街】

【海を越えればそこは緑の大陸──そんな、敵国に面した黒の港街】
【夜でありながらも人通りがそれなりにあるのは、此処が黒の大陸である由縁か】

【ヴァンパイアにサキュバス、スケルトン。歩く種族は様々であるが】
【中には夜遊びに向かぬ厳しい格好に身を包んだ者もちらほらと居る】
【──万が一の敵襲に備える警備の者だ】
【海辺や港の方に近付くにつれて、警備隊らしき衣裳の者は多くなっていく】
【黒の大陸らしい夜のざわめきもある中、今が戦争中である事を忘れさせぬ一面もある】
【この街はそんな街であった】


……、えっと、ここが、こう、で
このあたりは、こんな感じ……でしょう、か──

【その街の路地裏に、ひとりの少女がいた】
【透き通るようなプラチナブロンドの長髪に、蒼い蒼いサファイア色の瞳を持った彼女は】
【豊かな胸の双丘を、金色の毛皮で必要最低限なだけ覆い】
【腰の部分にも、短い短い金色の毛皮を必要なだけ巻きつけていた】
【少女の頭には毛皮と同じ色の犬耳があり、お尻の部分からはひょこりとした犬尻尾が覗いていた】
【それだけで彼女の種族を知るには十分過ぎる──獣人だ】

【彼女は路地裏で座りこみ、何らかの図面に様々なメモを書き込んでいた】
【メモの内容は数字や○印、×印といったものが大半であり】
【この街に良く来るものであれば──彼女が書き込んでいる図面が、この街そのものの図であることに気付くだろうか】
【彼女が何をしているか。それは最早問うまでもない】
448 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/01(木) 00:04:53.90 ID:cJADrJNXo

>>447

【パタ、パタ、パタ────】

【漆黒の闇に染まる路地裏の奥深くから、小さな小さな羽ばたく音が響いてくる】

「キィ──……キィ──…………」

【飛んできたのは、何の変哲もない(他の大陸にとってどうかは知らないが)、一つ目のコウモリであった……】
【一つ目のコウモリは獣人の少女を知覚すると。ちょこん。と離れた場所にとまった】
【闇に溶けてしまいそうな真っ黒で小さなコウモリ、少女は気づくことが出来るか】

【パタパタパタ、パタパタパタ────】

【すると、また、一匹、さらに一匹、と少女を遠巻きに囲むように少しずつ、少しずつ数が増えていく事であろう】

【大して知能も持ちあわせてはいない様にも見える小さな一つ目のコウモリ】
【襲いかかってくる様子は見えない。単に他の大陸の者の気配を感じ取ったのだろうか】

【────────あるいは……】
449 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 00:14:09.80 ID:cGlLRVpwo
>>448

【その羽ばたきの音を聞き取ったのだろうか】
【少女の耳が微かに動き、尻尾がぴんと張って緊張の様子を周囲へ伝える】

……、……?

【彼女は音源を探そうとしたのだろうか】
【持っていた図面を大切そうにきゅっと抱き締めて立ち上がると】
【サファイア色の視線をくるくると闇へと向け、困惑したような表情を浮かべる】
【遠巻きに囲まれているからだろうか──】
【何らかの存在は感じ取っているようだが、蝙蝠自体の姿を少女は捉えきれておらず】
【彼女の不安を示すかのように、一歩、二歩。思いだしたかのように、もう一歩】
【路地裏の奥の方へ、少女はそっと後退する】

あ、の……。だ、誰か、いるのです、か……?

【そんな声を彼女は誰にともなくそっと投げかけ】
【彼女の動きに合わせ。肩にかかったフリル付きの淡色の肩掛け鞄がゆるりと揺れる】

【──蝙蝠は、気付くだろうか】
【獣人の少女から、薄らとではあるが黒い魔力が零れている事に】
450 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/01(木) 00:26:41.36 ID:cJADrJNXo
>>449

「キィ──、キィ、キィっ!」

【不意に蝙蝠が騒ぎ立てる、まるで自分たちの正体をわざと少女に知らせているような】

「キィ」

【さらに、一匹の蝙蝠が少女の目の前の足元に降りて、ちょこんと座った】

【────ミスディレクションというものをご存知だろうか】
【1 誤った指導。誤認に導く説明。 2 手品や推理小説などで、観客や読者の注意を、手品の種や本筋からそらすこと。】

【ひゅっ】

【上空、前でも、後ろでも、右でも左でも、下でもなく】

【後退していく少女の真後ろに】

【一人の男が落ちてきた。その男の素性は────】

────こんばんはって、所かぁ……?。

【尖った耳、皮膚の色は病的な薄い紫色で、額が縦に亀裂が入っている白髪に蒼い瞳の魔族の男】
【大きな星型のアザのような模様が右目を覆い、二股のジェスターハットを被るその姿は道化のよう】
【星柄のケープを身に纏っており、そこから覗かせる手足の爪は鋭く、足の先から脛までを体毛が覆っている】

だが、俺にとっては、おはよう。

さようなら、或いはお休みか?それともよろしくお願いします。

おかしな、おかしなお嬢さん。……。どれになるかなぁ、貴様は。

【クヒャッ……ヒヒヒッ。と気味の悪い笑い声を路地裏にこれでもかと響かせ、男は降り立った】

451 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 00:38:48.96 ID:cGlLRVpwo
>>450

……!

【蝙蝠たちの鳴き声を聞き、ぱっと少女が其方に視線を向ける】
【くしゃりと図面に皺が入るのもお構い無しに彼女は「それ」を抱き締めるが】
【その様子はまるで──図面を奪われたくないか。或いは図面を守っているかのようでもあった】

【彼女はそのまま、怯えたかのように足元に座る蝙蝠をずぅっと見つめていたが】
【すとり。背後に覚えたひとつの気配。聞こえた物音。感じた声】
【それを知覚したのだろう。彼女はぴくんと肩を震わせるとばっと後ろを振り返り──】

【きィん──、】
【ほんの刹那。彼女のサファイア色に、ルビー色の灯りが混じり、消えていった】


……っ、魔、族──

【明確に捉えた男の姿を見て、彼女の表情が苦しげに歪む】
【相手は見るからに攻撃的な容姿──】
【少女としては、今この場で見つかるのを最も避けたいタイプの相手であるはずだった】

【黒き魔力を纏う獣人の少女は、男から離れるかのように】
【今度は表通りの方へ向けてそっと後退をし始めようとする】
452 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/01(木) 00:54:12.36 ID:cJADrJNXo
>>451

つれねぇなぁ……?俺たち、同族じゃないのかな、何で逃げるんだよ、んンっッ……?

【片目をつぶってケケっと笑いながら少女に問いかける。少女は黒い魔翌力を帯びている】
【もしかしたら、下手に動かなければ襲われることは無かったのかもしれない────?】

【尤も、そんな訳もなく、男は少女が逃げる事を分かっていてやって来た】
【上記の発言は、少女の動揺や後悔を誘うための──単なる狂言】

ていうかなぁ、おいおい、何やってるのか、分かってんのかぁ……?

【魔族はクック、と喉を鳴らせて笑うと楽しそうな声で少女に語りかける】

そんな、必死ぶっこいてる顔で、逃げようとすりゃ────まぁ……。

【後退する少女を見て、ニヤリト笑い。ペロリと舌なめずりをすると】
【とん、とん──。と、地面を数回叩いた後に……】

追いかけるわなぁ、全力で、全開でッ!“俺たち”は……ッ!

【ドンッ!と踏み込むと、ヒャッハーッ!とでも言わんばかりのテンションを感じさせる物凄い勢いでハイパースライディングッッ!】
【一気にトップスピードを出し、少女に迫る男の歪んだような瞳に映るは少女の“尻尾”ッッ!!】

【まさに魔族!悪魔ッ!相手の嫌がりそうな事を楽しみながら全力で行うのだ】

【そう、ダッシュと動時にグワシッ!と開いた両手は、少女の“尻尾”を目掛け、鷲掴みにしようとしてくる!】
453 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 01:07:48.25 ID:cGlLRVpwo
>>452

……、それだけは、絶対に、ない、です

【獣の身体を宿していると言う意味で、同族だったのか】
【或いは、黒を身体に宿していると言う意味で、同族だったのか】
【少女は男の言葉をどのように受け取ったのかは定かではないが──】
【敵と見れば直ぐに逃げる体勢を取る。そんな気弱そうな性格の少女にしては】
【「同族」という言葉を明確に、そして即座に否定してみせる】

──っ、ふ、ぁ、あっ!
や、やめ、……っ、

【初動が遅かったのが影響したか。男の移動速度が早かったからなのか】
【彼女は駆ける速度がまだ遅く──あっけなく、男に尻尾を鷲掴みにされてしまう】
【悲鳴を上げ、表情をまた歪めて嫌がる素振りを見せた彼女ではあったが】
【きィん、と。また一瞬だけ、少女の瞳の奥にルビー色が明滅し】

……、……、!

【ひゅ、と。少女は思いきり脚に力を入れ──男の身体めがけて蹴りを喰らわせようとする】
【掴まれた尻尾を相手が離すよう、身体を強めに回転させて行う回し蹴り】
【威力の方はといえば、回転の力は加わっているものの獣人の少女相応のもの】
【痛みを感じるであろうが、吹っ飛ぶ、などということは決してないはずの攻撃であった】

【攻撃の成否に関わらず──.一連の動作を終えれば】
【彼女の瞳の奥に灯っていたルビー色はすぐに消え】
【また、静かな湖のようなサファイア色のみの双眸が残るのみ】
454 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/01(木) 01:22:16.84 ID:cJADrJNXo
>>453

ヒャッハぁ────!
獣人の“尻尾”ォ……ゲットぉ────ッッ!!!!

【真夜中なのに超ハイテンションである。真夜中と言っても夜族である男にとっては真昼も当然】
【10点!10点!10点!10点!と言わんばかりにピョンピョン跳ねて一つ目コウモリも喜んでる────!】

【だが、次のタイミング、歓喜の余り緩みきっていた彼の脇腹に目掛けて飛んできた獣人少女の蹴り!】

う ッ ゴ っほォ っッ!!

【怯えて逃げるような少女から繰り出されたとは思えない不意の一撃】
【元々持ちやすいものでも無い。力を入れすぎ、ずるン。と尻尾がすっぽ抜け】
【さらには勢い余って口から景気付けに丸呑みした怪魚の目玉がゴロンっ。と出てきた】

こ、の……ガキがぁ……。ヤりがやったなぁ……。

【自分から襲いかかった少女の反撃を喰らってキレそうになるととう小物臭ハンパない魔族の男は歯ぎしりをしながら】
【ぐッ。と立ち上がると。額の割れ目がグパっと開き、ギョロり、と360°を見回すように回る第三の目が出現する】

【焦点が合わなかった第三の目だったが、視界に少女が入ると、狙いを付けるように睨みつけてきた】

455 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 01:36:34.78 ID:cGlLRVpwo
>>454

……っ、あ──ご、ごめん、な、さ……!

【蹴りを喰らわせた直後の少女は──まるで夢から覚めたかのようにまた表情に怯えを取り戻し】
【己が為した攻撃であるというのにも関わらず、ふるりと身体を震わせて謝罪の言葉を紡ぎだす】
【更には彼の額に顕現した目を視界に入れれば、更にかたかたと震えは大きくなり】
【ごめんなさい、ごめんなさい、と途切れ途切れに赦しを請う】

【そして第三の目に睨まれたから、だろうか】
【蹴りを行い脚を地面に置いて彼に身体を向けた、その体勢のまま少女は硬直してしまう】
【この様子から察するに、戦闘はあまり得意ではないのか】
【或いは──不気味なほどにテンションの上下する相手に、恐怖を感じているのか】

【蛇に睨まれた蛙もとい、魔族に睨まれた獣人】
【そんな彼女は、せめて腕に抱く図面だけはとでも思ったのか】
【肩掛け鞄にぐいと図面を押し込んで、またひとつだけ「ごめんなさい」と口にする】

/こちらから投下しておいて非常に申しわけないのですが、眠気がやばいです
/其方がよろしければ明日以降に絡みを継続させたいのですが、どうでしょうか
/ちなみに明日は基本的に一日中暇なはず、です
/無理でしたら絡みはなかった事にするか適当に打ち切ってくださっても構いません……
456 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/01(木) 01:42:03.38 ID:cJADrJNXo
>>455
/了解しました。
/此方も基本的には暇だと思うので再開できそうな時間帯に雑談で呼びかけて頂ければ居る筈ですので。
/あ、しかし午前中は起きている確立が極めて低いので12頃に呼びかけて頂ければより確実です、はい。
/返レスはこれから書くので、今日の所はお疲れ様でした。おやすみなさい。
457 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/01(木) 01:42:51.10 ID:cJADrJNXo
>>456
/訂正、12頃→12時以降 ですね
458 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 01:46:39.05 ID:cGlLRVpwo
>>456-457
/ありがとうございます
/それでは明日の12時以降に、また。
/今日はありがとうございました、お疲れ様でした!
459 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/01(木) 02:27:14.96 ID:cJADrJNXo
>>455

あ、ァ……〜〜ン?

【少女にとって、男の異様なテンションや奇行は不気味なものだったかもしれない】
【だが、種族の差か、人間性の違いか。彼女の行為も彼にとって不可解、或いは癇に障った】

おい、こら、ブルブル震えてる 糞ッ ── お ガ キ サマ。

【若干腰を低くし、額の夜光を吸って鈍く光っている第三の目を少女の顔に近づけ、思い切りガンを付けると────】

愛くるしい“尻尾”生やしておまけに獣っ“耳”まで伸ばした、
これ以上無いほどの青臭い大陸アピールしてる犬っころサマがぁよぉ……。

【彼女は黒い魔翌力を宿している。とは言え、少女の行動やビジュアルから男は暫定「緑の大陸の獣人」としている】

わざ、わざ、我が瘴気溢れる空気が悪くて気ッ色の悪い大陸まで来て下さって……。
見つかって、襲われて、捕まって、反撃してきやがってなぁ……。

【ぎゅるぅん。と第三の目玉が蠢く】

 いざとなったら 「 ご め ん な さ い 」 で済むと思ってんのかぁ!?
ンな訳ねぇだろうがッッ!むかつくんだよ、手前サマみたいな浅ましいガキはなあ──────!!

てめぇも誇りある夜族(ミディアン)ならッ!震えて謝罪する暇があんならなぁ…………。

駆けるなりっッ……。噛み付くなりしてみやがれ…………!

【ガリガリと歯ぎしりを立て、吠える様に少女に罵声を浴びせる姿は、どちらが犬か分からない】
【怯える相手を殺しても面白みの欠片もない、動く標的を貫いてこそ、娯楽やスポーツとして成立する】
【説教をしているようにも見えるかもしれないが、彼にとっては動かなくなった玩具を叩いて治そうとしているようなものなのかもしれない】
【或いは、自分の種族に誇りというものを軽視していない彼にとって、他大陸の敵対相手に謝ってしまうような低姿勢が癇に障ったのかもしれない】
【ていうか、夜族(ミディアン)ではないよね、多分、高確率で】
460 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 13:22:46.37 ID:cGlLRVpwo
>>459

ぴっ……!

【鈍く光る第三の目──気弱な少女にとってそれは、今この状況では酷く怖いもの】
【それに睨まれれば、小さく悲鳴を上げるのも当然の事だろうか】

【ふるりとまた、身体を震わせる】
【耳がぺたりと力なく項垂れる】
【サファイア色の瞳は、今にも泣きそうなほどうるうると潤っていた】

【何故獣人であるはずの彼女に、黒き魔力が存在しているのだろうか】
【彼女の血族の中に、黒の住人でもいたのかもしれないが──】
【──未だ真相は、明かされることはなかった】

【きィん。またもサファイアに宿る、ルビー色】
【今までと同じようにその灯火は直ぐに消え】

……っ、わ、わ、分かり、まし、たっ──

【男の言葉を受けてだろうか。或いは別の要因でもあるのだろうか】
【少女は蒼い蒼い双眸に、不安の色はあるものの真っ直ぐに男を見つめ】
【蓋の開いている肩掛け鞄。それに視線を向けずに手だけでしっかりと封をかけ】

【くるり後ろを振り返る】
【ひらり尻尾をぱたつかせ】
【じっと見つめる、表通り】

────、…………逃げ、ますっ!

【そして少女が取った行動は逃亡!】
【犬の獣人には相応しい速度を持ってして、彼女はこの場からの逃亡を試みる】
【まず目指すは、路地裏からの脱出。表通りへ出る事】
【しかし速度が上がりきるには若干のタイムラグがあり、そも走りだす前にも前兆があった】
【そのことをどう受け取り、どのような行動にでるかは男次第】
【狩りの始まり、だろうか──】
461 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/01(木) 14:46:13.41 ID:cJADrJNXo
>>460

【逃げ出す少女を、喉を鳴らして笑いながら、ジュベロッ!と舌を舐めずりながらも男は黙って見ていた】
【無論、少女に情が湧いたからでも無く、逃してやる気もさらさら無かったが────】

ククククク──ぁ……。

【ルールだ、ルールを考えて居たのだ。開幕でいきなり掴んでしまった少女をただ捕まえるだけでは面白く無い】
【逃げ出そうとし、背中を見せた少女。その傍らで存在感を見せる“鞄”────その、“中身”】

【少女が何やら書いていた事も、大事そうにしていた事も、それを“鞄”にしまったことも】

【ヤギ獣人の癖に肉食系の残虐な笑みを見せ、…………】
【ゲームスタートは、少女が路地裏から脱出を成功したタイミングで始まる】

おい、ティーン。いや、ティーン共!
いつまでもピョンピョン跳ねてねぇでなぁ、お前も楽しめ…………ククク…・・・。

「キィ────……キィ、シシシシシシシシ……」

【一つ目のコウモリ、総勢10匹は、声を揃えて笑うと────……】
【パタパタと、霧散するようにその場から消えていった】

さて、始めるか…………。

【戦争中だというのにふざけた奴だが、これは彼ら一族がこういう連中だからしょうがい事だ】
【ある意味、黒らしいというか。こうでもしなければ超本気を出せない。逆に言えば────】

【こんな事で、小さな、しかも怯える少女を相手に“本気”を、出せてしまうのだ】

【この、歪んだ趣向────少女にとって、幸と出るか不幸と出るか】
【魔族の男はザクリ、と己の爪で手のひらを切り裂き、紫色の血を流す】

【額で蠢く“朱色い瞳”が禍々しく光った】
462 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 15:02:34.50 ID:cGlLRVpwo
>>461

【ちかり、ちかり。路地裏を駆けている最中にも、時折少女の瞳に紅が宿る】
【たん、たん、たん、たんと規則正しい駆け音を路地に響かせながら】
【鞄の中身だけは守らなくては、と思っていた】
【図面の内容を全て暗記しているわけではない。覚えている箇所の方が少なかった】
【だからこそ──彼女の目的のためにも】
【彼女にとって守るべきものは、鞄の中身と自分自身だった】

(うまく、できるでしょう、かっ……!)

【たん、たん、たん、たん】
【比較的人通りの少ない路地裏から、表通りに走り出る】
【一目見ただけで獣人だと分かる少女の姿に驚きと好奇の声をあげる人々の間を駆け抜けて】
【彼女が目指すは海の方向──より警備員が多くなる、少女にとっては不利になりかねない方面だった】
【何のために港の方を目指したか。予想される答えは、そう多くは無い】

【じわり──彼女の身体から薄らとではなく明らかに、黒き魔力が滲み出てくる】
463 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/01(木) 15:31:30.55 ID:cJADrJNXo
>>462

【ダンっ!と、男もまた、走りだす】

ゲーム、スタート、────だッッ!!

【男は走りながら、すぅっ────と、ジェスターハットを脱いだ】
【その中には、ジェスターハットとほぼ、同じ形をしている“ヤギの角”が隠れていた】

【彼の角は、極めて鋭敏なレーダーであり、アンテナであり、その他諸々でもある】
【気配、魔翌力、空気の流れ、場の空気など、様々なものを読むことが出来る】

【とは言え、これだけの距離が離れれば、少女の気配を読むことは出来ない】

【彼が路地裏を飛び出ると、そこ困惑する住人達だけであり】
【人混みのせいか──どちらに向かったかはすぐには分からない】

【少女を目撃したであろう彼らの視線を読めば、ある程度の方向は読めるが、勘に過ぎない】

【霧散していったティーンと呼ばれた一つ目コウモリの一匹が、空を舞っていた】
【一つ目のコウモリというだけあり、蝙蝠の癖に目が非常に良く、夜目も効く】
【その一つ目に映るのは、表通りを駆け抜ける少女─────】

【それを、コウモリが放つ特殊な信号で仲間に知らせる】
【魔族の男は、頭部にそびえる角で、その信号をキャッチし────】

見つけたぜェ……?

【魔族の男の右手から流れる紫の血液は、彼の両足にスプリングのような螺旋状に巻き付いていく】
【すると男は、ひゅっ、と2mほど飛び上がると、通行人の一人の頭に飛び乗り────】

「ぎゃッ!」

【少女の方向に向けて、飛び駆け出したッ!高速で!】
【人々は少女への困惑に合わせ、頭を踏み台に表通りを跳躍するふざけた男への罵声や文句でさらにざわめき出し────】

【少女は気づくか、波のように徐々に迫ってくる人々のざわめきの音量の上昇が】
464 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 15:43:02.42 ID:cGlLRVpwo
>>463

【ぴくん、と少女の耳が小さく動く】
【獣人は獣の血が混じる。体力にしろ筋力にしろ──或いは五感にしろ】
【他の種族と比べれば獣と近い分、獣の何かを持っている】
【そうでなくとも逃亡先と追跡者に対して気を張っている状況なのだ】
【彼女は気付く。ざわめきが自分の背後に迫りつつあるのを】

【ヴァンパイアとサキュバスの二人組みの横をすり抜ける】
【夜に良く目立つ金色の毛皮が、すぅと残滓を残す】
【たん、たん、たん、たん。少女の速度は緩まぬどころか更に増し】
【小柄な身体を駆使し、人の間をするすると抜けていく】
【しかしそれでも、空を駆る男と比べると若干不利であるはずだった】

【じわり、じわり。少女の通った後に、川のように黒き魔力が残る】
【その魔力は水のようにそっと地面へ沈んでいき──土には何の後も残さない】
【先ほど少女が追い抜いたヴァンパイアとサキュバスは、魔力に気付かずに地面を踏む】

【たん、たん、たん、たん、たん】
【黒い魔力や瘴気がありふれた黒の大陸──。土に紛れた魔力の知覚は少しばかり難しいかもしれず】
【たん、たん、たん、たん、たん】
【少女の駆けた後に、またも魔力が残っていく】
465 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage saga]:2011/09/01(木) 16:00:44.73 ID:cJADrJNXo
>>464

さて、────このままじゃ逃げられるよなぁ……?

【地の利や遠慮のなさで徐々に差は詰まっていくが】
【少女もまた、獣のスピード。微々たるものだ────】

【一つ目コウモリも必死で少女を追いかけているが、そのスピードの差は歴然】
【こちらは距離を少しずつ離されて来ている上に、魔族の男にすら追い抜かれそうだ】

【単純な緑の大陸の住人なら簡単だが、彼女は金髪で黒い魔力を有している、極めて黒に近いため探査は面倒】
【コウモリが探知できなくなれば追いかけるのは極めて困難になる、特に横道に逸れられた日には────】

だった、ら────ぁ……。

【最初に速攻で捕まえた経験によって油断していた事もある。スピードも互角な事もありこのままでは追いつけない】
【状況はかなりの不利だというのに、随分と楽しそうに男は笑う。ただ追いかけて捕まったのでは面白く無い、こうでなくては】

創意工夫、するしかないよ、────なぁ、っとォっ!!

【人々の頭の上を駆け抜けていた男だったが、不意に地面に降り立つと────】

今日はもしかしたら、良い夜なのかもなぁ……よく見えているぜ……座標セット……。

【第三の目に映るのは、一つ目コウモリの信号をキャッチして映しだされる少女の駆ける姿だ────】

出ろ、“血砂” …… のぉ ── “餓鬼”ィっッ!!

【血まみれの右手を地面に押し当てると────】
【そこから離れた少女の前の足元を突き破り、“ヒトの腕”のよなものが急に飛び出てくる────!】

【それは、足を掴むというよりは、少女のスピードに合わせ、引っ掛けて倒すといった感じに右足に掴みかかってくる】
466 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/01(木) 16:02:57.10 ID:cJADrJNXo
>>465
/金髪 → プラチナブロンドの髪 に訂正
467 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 16:22:16.26 ID:cGlLRVpwo
>>465

──っ!
きゃ、あ……っ!?

【突然現れたヒトの腕──それに気付くことが遅れたのは偏に少女の速度の所為】
【更にはそれなりのスピードが出ていたために、回避も静止もする事は出来ず】
【ぐ、とそのまま腕に捕まれて彼女は地面に倒されてしまう】

【ざざ、と。地面に擦れ、露出した彼女の肌が石や砂で削れて擦り傷をいくつも創っていく】
【その後少女は地面に手を突き、置きあがろうとし】
【更には足をばたつかせ、飛び出してきた腕を振り払おうとする】

……っ、い、け──!

【振り払えたかどうか──それに関する成否は問わず】
【恐らくは追跡者の目を少しでも紛らわせるためなのだろう】
【彼女は地面についた手にほんの少し、力を込め──】


     【 ど ン ── ! 】


【──少女の通った後の地面が、爆ぜた】


【威力の程は、怪我はするが死にはしない。その程度】
【土に染みこんだ魔力が爆ぜて地面を巻き込み、石のつぶてや砂煙を巻き起こしたのだ】
【少女の異能か、或いは魔術か。緑の種族らしくはない、ある意味技能を必要とする攻撃だった】

【先ほどのヴァンパイアとサキュバス二人組みは不幸にも爆発に巻き込まれたのか】
【足を押さえて血を流し、悶え苦しんでいる】
【この二人以外にも、通りには少女の爆発に巻き込まれた者は多く居るらしい】
【ある意味突発的なテロとも言える彼女の行動はしかし、ただ男から逃げるために行ったもの】
【巻き上げられた土や砂により、一時的に少女の後ろの通り。その場の視界は著しく悪くなるが】
【少女は知らないのだろう。男がまさか、空から自分を監視しているなどという事を】
【だからこそこんな、平面状の視界を潰すような行動に出たのだ】
468 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage saga]:2011/09/01(木) 16:46:58.72 ID:cJADrJNXo
>>467

【足を引っ掛けた感触を感じた男は、再び誰かの頭に飛び乗り迷惑に飛び跳ねようとする、────が】

【 爆 発 音 】

【地面が爆ぜ、飛び乗ったヒトが吹っ飛び、煽られる。頭を壁にぶつける】

──お、お……おッ。
なるほど、なぁ……。

【だが、そのまま、ストっ。と地面に着地。何とも無い様に振舞っている、が】
【ポタポタと右腕から鮮血が垂れている。先ほど出した“血砂の餓鬼”の損傷によるもので傷は深くはない】

【先ほど、少女の足を掴んだ腕は、ついたままだが、それによって少女が束縛される事は無いだろ】
【なぜなら、付いているのはもはや腕だけだからである。焼け焦げた砂の腕はさらさらと土に還っていった】

「ウ゛ォ……ォ゛……」

【だが、腕が消し飛んだだけ、残りの部分が残っている】
【地面からはい出てきたのは、どす黒い砂で出来た、人型の異形。目も、鼻も無く、口だけが存在し、ついでに右腕はもげている】
【焦げた頭を揺らしながら、さながらゾンビのようにゆらゆらと決して遅くはない速さで倒れた少女に向かって歩いてくる────】

【死屍累々(死んでないけど)とした通り道、倒れている魔族やアンデッド、その他諸々を見て男は】

クヒっ、 は は は 、ぶァ──ッはっはっはははぁああああッッゥ!!

【爆笑していた。ゲームってのは、過激な方が面白いものだ。左手で右腕の傷口を自分でさらに広げると】
【さらには、爆発でバラバラになり、目を回しているスケルトンを発見するや】

ン────丁度いい。おい、お前。手を借りるぜ……?ついでに足もなぁ。ククク。

【などと、スカルジョークを交えて。自分で笑うと勝手にスケルトンの腕と足を拾って煙の中に向かって走りだす。まさに悪魔】

可愛い顔してやるじゃぁねぇか……“犬ッコロ”サマぁ……。黒夜堂々とまぁ。イかしているし、イかれているぜ……っ!
ククク────ここまでやられちゃ、ただじゃあ、終わらないかもなぁ……?

【爆発によって巻き上がった粉塵は、デリケートな一つ目コウモリの瞳を傷つけ、一時的に視界を遮っていた】
【だが、少女の居場所を掴む事は今現在は難しくない。爆発の後を辿り、“血砂の餓鬼”を追えばいいだけの話ッ】
469 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 17:05:47.55 ID:cGlLRVpwo
>>468

【脚の拘束がなくなった事を、返ってくる感触で悟ったか】
【少女はそのまま立ち上がると、一回だけぱたりと足をふってこびりついた焼け砂を振り払う】
【その後ふるふると髪を揺らして、爆発によって多少麻痺した聴覚を取り戻すかのように首を振れば】
【彼女は、這い出してきた砂の異形を目にする事になる】

……っ、召還──?

【驚いたような声をあげる少女。恐らく先ほどの腕は、ただ土の腕を生やした土系統の魔術とでも思っていたのだろう】
【一歩後退する。じゃり、と乱れた土を、足で踏み】
【背後には追っ手が居る事を思いだしたのだろう。故にそれ以上後退する事はなく】
【たん、たん、たん、たん、たん】
【砂の異形の横から大きく迂回する形で、諦める事は無く港の方へ走り出す】
【魔力を消費したからだろうか。怪我をおったからだろうか】
【先ほどと比べると少女の速度はやや緩い──しかしそれでも、砂の異形よりは速いはずだった】

【今しがたの爆発を聞きつけたのだろうか】
【表通りに面する店からは、野次馬と思われる人々が顔を覗かせては悲鳴を上げたり笑ったりしていた】
【警備員らしきものもいることから、少女には時間がなく】
【更には──ハンティングを楽しむ彼自身にも、少女と戯れる時間には限りがある事を示している】

【たん、たん、たん、たん、たん】
【少女は、走る。擦り傷だらけの身体で、痛みを我慢しながら走る】
【──彼女についた、傷の痕。そこには血など一切滲んでおらず】
【血液の代わりに黒い魔力が、そっと漏れだしていた】
470 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage saga]:2011/09/01(木) 17:25:09.09 ID:cJADrJNXo
>>469
【砂で出来た異形の餓鬼は、早く動くと体が崩れてしまうため、一定の速度を超えることは出来ない】
【また、先程吹き飛ばされた右腕と、頭部が焦げてボロボロを崩れ、バランスも極めて悪い】

ぜェ…………。はぁ。

【そのため、グイグイと距離を離されていく────】

────見つけたぜぇ。

【男はほくそ笑んだ。彼が見つけたのは逃げる少女でなく、ボロボロの“血砂の餓鬼”である】
【正直、体力的に徐々に辛くなってきた彼は、少女の捕獲を、コレに委ねる事に決めていた】

"血砂の餓鬼"ッッ!!新しい、腕と足だぁッッ!!

【呻きながら歩く餓鬼に、男は、投げつける!先ほど手に入れたスケルトンの両腕脚をッッ!!】
【彼の体液を吸って紫色に変色していた骨が、"血砂の餓鬼"に接着されていく】
【さらには、空より飛来する一つ目のコウモリが方に鉤爪を食い込ませ、くっついた】

【完成したものは────】

【3本の腕と4本の足を持ち、漆黒の翼を広げる異形の怪物】
【地面に這いつくばって奇声を上げるその性能は────】
【優秀な目を手に入れ、手足が増え、翼も手に入れた。先ほどとは比較にもならない。現状出せる最終兵器である!】

おら、行け!“血骨の邪蜘蛛”ッッ!!ついでにおまけ……だっ!

【右腕から溢れる血液を"血骨の邪蜘蛛"にぶっかける。彼の血液は"血骨の邪蜘蛛"の体をコーティングし、補強する】

「ウ゛ォ……ォ゛……ウ゛ォウ゛ォウ゛ォウ゛ォウ゛ォウ゛ォウ゛ォウ゛ォ──────ッッ!!!」

【固形物の両手足で大地を踏みしめ、翼で風を切り、その瞳は少女を見据える】
【動き出す、" 血 骨 の 邪 蜘 蛛 " その激しく薄気味の悪いビジュアルで、物凄いスピードで少女を追いかけ始める】

「キィ──……きィ!」

【先ほど、少女を見ていた蝙蝠は、目だけではなく脳にもなり。少女が走った後をトレースしないように指示を出す】
【これが、正真正銘、泣いても笑っても、最後の勝負になるのだろうか────!?】
471 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 17:43:10.61 ID:cGlLRVpwo
>>470

はっ……、は、ぁっ……!

【たん、たん、たん、たん、たん】
【鞄を揺らし、ただ駆ける。目指すは港】
【そこにさえ辿り着ければ、後はどうとでもなると彼女は思っていた】
【この流れで行けば恐らくは逃げ切れるだろうと──そんな甘い思考すら脳裏を過ぎる、も】

──……っ!!
や、ぁ──何ですか、あ、れ……!

【雄叫びにつられてだろうか。くるりと少女は後ろを振り返り、驚きで目を見開いた】
【お世辞にも綺麗とも可愛いとも言えぬ不気味な異形】
【それは少女にとっては生理的嫌悪をすらもたらすものでもあった】
【小さな悲鳴を上げ。再度前を向いて走る、走る】

【魔力は未だ漏れていた。それは、爆破の容易は既にできている事を相手に警告するためのものでもあった】
【しかし、流石に先ほどのように通り過ぎた地面全てに染みこませるほどの力は残って居ない】
【出来るとすれば数度程、己の周囲のみをリング状に爆ぜさせるくらいだろうか】


【たん、たん、たん、たん、た──きィん】
【少女の瞳が、ルビー色に染まった】


……きゃ、あ──!?

【ある程度駆けた後。もう少しで港目前というその時】
【少女が突然、転んでしまった。石につまずいたか、焦りのあまり足をもつれさせたのか】
【急いで彼女は体勢を立て直して置きあがろうとするも──】
【速度勝負のこの状況では、この僅かな時間はあまりにも致命的】

【今までと同じように、瞳に宿ったルビー色は直ぐにサファイア色へと変化する】
【だから、相手の位置を捕捉しようと振り返った彼女の瞳は既にもう蒼い】
【ぎゅ、と。置きあがろうとしつつも片方の腕で少女は肩掛け鞄を大切そうに抱き締めて──】
472 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage saga]:2011/09/01(木) 17:56:35.46 ID:cJADrJNXo
>>471

【異形の化け物は奇声を上げ、シャカシャカと不快な音を立て少女に迫る】

「ウ゛ォ……ッ、ウ゛ォ、ウ゛ォウ゛ォウ゛ォウ゛ォウ゛ォ────ッッ!!」

【迫る、迫り来る“血骨の邪蜘蛛”!ついには視界に少女がうつるや】
【走りながら、その顔面に唯一ついた“口”で地面を貪り始まる】

「ヴォッ。ハム、ハフハフ、ヴォッッ!」

【チャンスはいきなり現れた。転んだ、少女が転んだ】
【一つ目コウモリはそのタイミングを逃さず、"血骨の邪蜘蛛"に指示を出す】

『キィ──……キィ!キヒヒシシシシシッッ』

【振り返る少女には見えるはず、この悍ましい光景が!】

【骨で出来た四肢を地面を強く踏みしめ、次の瞬間────】
【唯一残った砂で出来た 左 腕 が 伸 び たのである!】

【狙いは当然この“ゲーム”を始める時に目標に決めた────“鞄”である!】

【グイグイと伸びる血なまぐさい匂いを放つ腕は、鞄を目掛けて襲いかかり、彼女の大切なソレを鷲掴みにしようとしてくる】


ぜェ……はぁ……うぅッ……。

【ちなみに、魔族の男は角でコウモリの信号をキャッチしながら気持ち悪そうな顔で少女に向かって歩いていた】
【瞬発力は極めて高いが、元々個人戦闘するタイプではなく、持続力はそれほど高くないのが彼の特徴だ!】
473 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 18:14:17.56 ID:cGlLRVpwo
>>472

────っ、ご主人、様ぁ!

【伸びた左腕。狙いは己ではなく、大切なものの入った鞄】
【腕の向きによりそのことを理解した彼女はあろう事かぎゅっと目を瞑り、大声でそう叫んだ】
【「ご主人様」──彼女は確かに、そう叫んだのだ】
【緑の種族同士の間では、基本的に主従関係というものは存在しないはず】
【彼女はその例外か。或いは──】


【──きィん。彼女の瞳の奥に紅が宿る】
【そして少女は地面に倒れたままだというのに】
【まるで何かに引き摺られるかのように、ずざざざざ!と邪蜘蛛へ向け身体を進めていく】
【鞄めがけて伸ばされた邪蜘蛛の左腕。それを掻い潜るようにして避けた後は】
【彼女は腕を使うどころか脚に力を入れることなく、操られているかのように立ち上がり──】


……、ご迷惑、おかけしてっ!もうしわけ、ございませんでした──っ!


【誰かに、この場に居ない誰かに話しかけるかのように言葉を紡いだ後】
【邪蜘蛛の横を、残った全力で駆けぬけようとして──】
【それが成功したのであれば】

【たんっ!地面を大きく蹴り。ぎゅっと鞄を抱き締めて】
【顔色の悪い魔族の彼。その腹部に向けて、捨て身の如き頭突きを食らわせに行こうとする──!】
474 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/01(木) 18:30:32.40 ID:cJADrJNXo
>>473

【今、彼の頭に響いている言葉は姉の言葉だった】
【性格が悪いせいで出来の悪い弟に何時も言っていたあの言葉】

【「競うなッッ!持ち味を活かせッッ!!」──その言葉が骨身に染みた】

くッ────……はァ、は……。うう……。ふぅううう────……。

【何で俺、獣人と追いかけっこしてるんだろ、とか考えながら、ぜーぜー、と息を上げ、歩いていた彼だったが】
【走るのを止めたら少しは調子が良くなっていた、まだ逃げ切られてないみたいだし】
【よし、後ちょっとしたら走って追いかけるか────】

【と、息を吐き、顔を上げた瞬間】


 ──────────────── “は” ?


【目を疑う光景だった。先ほどまで追いかけ回していた少女が、何故かこっちに向かって全力疾走】

お、 お  ぉ  … … あ     あ     ─   ─    ─    ─   …   …     ?

【まるで走馬灯の前触れの様にスローモーションでコマ送りでその光景が見えた】
【踏み込む少女、ロケットの様に飛ぶ少女、頭が見える、ふーん?で、何?何が起きるの?】

 う  ッ  ッ  ぷ  す  !

【次の瞬間、彼の体は────────】

【少女の頭突きが腹に突き刺さり く の 字 に 曲 が っ た 】

【追いかけようと振り返った“血骨の邪蜘蛛”は、そのままの形で硬直していた】
475 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 18:46:10.19 ID:cGlLRVpwo
>>474

【己よりも腕も脚も多く、更には翼のある異形】
【それから逃げ切るのも、或いは戦うのも良策ではないと少女は考えたのだ】
【人の多いところで男から逃げるのも、動きが自分よりも遅めの餓鬼から逃れるのもぎりぎりの所でなんとかなる】
【しかし──相手が邪蜘蛛となると話は別。速度も体力も純粋な力も、恐らく敵わない】

【それでも、彼女が異形にたったひとつだけつけいる隙があるとするならば】
【それは、異形が召還されたか、あるいは創られた存在であるということ】
【「召還師や魔術師相手には、召還物や魔術を全うに相手することなく術者本体を狙う」】
【彼女の経験と知識から来る、最後の手段でもあった】


う、ぅわあ、あ、ぁあああああああ──っ!


【一瞬だけ宙に舞う少女。おりゃあ、だとか、えーい、だとか。何かを叫んでいたような気もしたが】
【彼女にとって叫んだかどうかは特に重要でもなかった】
【どん、と頭に確かな手ごたえが返って来た。それと同時に、頭が痛くなった】
【人型の生物の腹に頭突きすれば、それは普通に痛いだろうだなんて全うな感想すら浮かぶ事無く】

【まさか地面に脚のつかぬ頭突きの体勢で立てるはずも無い】
【男を押し倒すような形で、少女は彼と共に地面に倒れこむはずだ】
【尤も、彼がそのまま地面に倒されるならば、の話ではあるのだけれども】
476 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage saga]:2011/09/01(木) 19:10:33.71 ID:cJADrJNXo
>>475


【頭突きを喰らって、体はくの字に曲がり、足は宙に浮いた】

【足は再び地面に降り立つ時、それは彼が黒く淀んだ空を見上げる時のはずだった】

【だが、彼は決して倒れなかった、朦朧とした意識の中で、獣人とは言え、小さな少女】
【不意を付かれたとは言え、一撃、たった一撃で倒されてしまったとなれば、末代までの恥である】

【後方に倒れそうになるその上半身と比べ強靭な足腰だけで持ちこたえる】
【だが、自重に負けそうになりながらも、必死で体を支えていたのだが──】

【なぜ、何が、彼をここまで駆り立てるのだろうか、プライドか、安っぽいプライドなのか】
【倒れれば良いじゃないか、辛いなら、一度倒れて、立ち上がれば良いんだ、意識がもしもあれば、何とかなるかもしれない】

【だが、倒れない、彼は倒れない、なぜなら、それは────】

(こ、こんな姿勢で仰向けになったら…………ッッ!!)

【ザク】

【まるで畑を耕す時のような小気味の良い音がした】



(つ、角が、折れるぅうう…………ア゛ァ……ウェァアアアアアア……ッ)



【腹に痛みに耐えながら、唯でさえ顔色の悪い顔を青ざめさせながら、半泣きにすらなりながら────耐えなければいけない理由】


【────そう、角だ、立派過ぎる角がいけなかった】


【くの字の耐性からから、勢い良く頭が地面に落ちれば────折れるんだよッッ!角が!!】

【少女の体を受け止めながら、全身全霊の力を振り絞り、足腰の力を開放し、彼は────】

【  横  向  き  に  倒  れ  た  】

ぜェ──……ひィ……はぁ……はぁ……。

【それ程、彼にとって角は大事なもの、ライフラインなのだ】

【主の体力の現象に伴い、"血骨の邪蜘蛛"の体の一部が崩れる】
【全てが崩壊した訳ではないが、彼の“血の能力”によって補強された部分が崩れ】
【"血骨の邪蜘蛛"は最初に出てきた“血砂の餓鬼”に毛が生えたような感じになってしまう】
477 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/01(木) 19:29:47.47 ID:cJADrJNXo
>>476
/そろそろ終わりそな所で申し訳ない。晩ご飯に行って参ります……。
478 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 19:35:20.46 ID:cGlLRVpwo
>>476

ふぇ、あ…………っ

【横向きに倒れた男に合わせて、ころんと少女は地面に転がる事になる】
【ずきずきと頭は痛み、くらくらと意識があっちこっちに向かいかけるも】
【相手を打倒するかこの場から逃れるには、今が絶好の好機であるはずなのだ】

っう……、い、た、ぁ──、

【ふらりと覚束ないながらも上半身を起こし。痛い、と小さく呟いて視界に移す男の姿】
【一瞬だけ「どうしようか」だなんて思考が脳裏に過ぎるも、自分の目的のためには手段なんか選んでいられない】
【ふるふると、頭のふらつきを何とかするかのように少しばかり少女は頭をふり】
【両腕に抱いた鞄を、更にぎゅうと抱き締めて──】


──、え、えーいっ!!


【 鞄 を 男 の 頭 に 振 り 下 ろ そ う と し た 】

【因みにこの鞄。とある黒の大陸の貴族らしきものから貰ったもの】
【フリルのついたそれは形がしっかりしており──皮製なのだろうか】
【地味な硬さがある鞄であり、一撃喰らってもあまり大打撃にはならぬはず、なのだが】


【何度も、何度も。繰り返し、繰り返し】
【少女は男の頭に鞄の殴打をしようとしていた】
【もしかしたら──角を地面に埋めようとしているのだろうか】
【それとも単純に、男の気絶が目的なのかもしれなかった】
479 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 19:36:45.39 ID:cGlLRVpwo
>>477
/おっと了解しました。いってらっしゃい
/此方もご飯に行ってきます
480 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage saga]:2011/09/01(木) 20:05:18.48 ID:cJADrJNXo
>>478

げふっ、ぐへっ。

「キィー──!!」

【殴打されとる。みたいな表情で一つ目コウモリは絶句した】

「ヴォォオ゛オ゛オオッッ!!ヴォヴォッ!」

【な、────な、何しとんじゃーい、このアマッ!】
【のっそのっそと"血骨の邪蜘蛛"はこちらに向かってくるが】

【いかんせん、急造した異形、血の補強無しでは体のバランスが悪く】
【えらく遅い、このペースだと男が死んでから到着するのではないか】

【少女に思いっきり“鞄”で殴打されながら、男は思っていた────】
【ま、時と場合さえ違えば、こういうのもありっちゃあり……じゃなくて。もしも、これで俺が死んだら────】
【本日未明、緑の大陸の少女にホーン・デビルの男性が殴打されて殺害された事件が──────】

なんて、──────────────。

【ん?よく考えたら、俺の望んでいたものは、そういえば、ここにあった────】
【クワっ。開いた口の犬歯が光る。口の中の血液が“歯”に紫色のキバが創り上げられ────】

事に、なんてたまるかッッ!!ふざけやがって、ナメるなよ、────この、クソ、ガキ、サマがアァアアアアアアアアアッッ!!

【振り下ろされた“鞄”、革製でフリル?そいつは随分と────】
【 噛 み 付 き や す そ う ではないかッッ!!男は、“鞄”のカドに思いっきり噛み付こうとしてきた】
481 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/01(木) 20:32:27.85 ID:rmWDrcIHo
>>446
【ブゥン、と音を立て、三つのガンカメラが連動する】
「・・・そういう、ものです、か」
【抑揚の無い、無性動物特有の声域だ。それを機械的に聞き易く処理したものらしい】

「・・・。・・・この地の、再調査中で。す」
【重武装を施した片腕を使い、少女の仕草を真似る】
「かわい、ら、しい。服」

言う間にも三つのガンカメラは忙しなく動き、色々な場所を覗いていた。無論、給仕服の少女も

「お名前、控えて、よろし、ですか」
482 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/01(木) 20:45:21.89 ID:3lG7LzS1o
>>481

【流石に見上げ続けるのは首がつかれる様子。】
【一度「うみゅー!」と気の抜ける声を出して、首を下方向に曲げる。】

(私自身はあんまり気に入ってないんだけどな。メイド服……。)

【伏せられた顔は、困った笑顔。角度と薄闇との関係で、その表情は見えないか。】

【パタパタと羽根を動かし始めて。再度頭が上がった時には、自然な微笑が出来ていた。】

リゼットちゃんです。身分は大体見ての通りかなー!

【飛翔力の弱い種族柄、自然と足が離れるのではなく、飛翔の始まりは足によるジャンプから。】
【もう一度地面に落ちそうになりながらも、体はやがて重力を押しのけて浮かび上がる。】

ねーねー。調査って何やってるの?

【名乗ったのは名前だけ。多少特別な“姓”は名乗らず、仕事は誤魔化した。】
【ただの住み込みお手伝いが、特に用も無く夜に出歩く。】
【この点は白ではそうそう無いことだったが、この相手なら気づかないのではないかと踏んだ。】
483 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/01(木) 20:58:04.01 ID:rmWDrcIHo
>>482
【含むものを気付く筈も無く、男?は顔をひたすら下に向けている】
【少々羽ばたき、浮翌遊し始めた少女に男は驚く】
「とんでる」

「リゼットちゃん。身分は奉仕階級。ログをセーブ」
【そう発し、肯く。どうやら他の生物とは違う記憶野を持っているらしい】
「避難経路の再設定。その為のマッピングと機能確保」
【読み上げる様に言う。どうも機械感が否めない】

潜水艦のソナーの為のピンの様な音を発しながら、三つのコアが僅かに明滅した
【不明。奉仕種族ということが正しければこの状況に居るのは異常】
【情報の齟齬の可能性有。証明方法を探索・・・・・・不明】
【不明として保留】
【一瞬、何も言わず、何もしない状態になったがすぐに元に戻った】
「お仕事?」
リゼットを見る。ガンカメラには何の感情も読み取れないが
484 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 21:00:56.21 ID:cGlLRVpwo
>>480

早くっ……!気絶っ!してっ!ください、よっ!

【がっ、がっ、がっ、ぬるぽ、がっ】
【蝙蝠の反応も邪蜘蛛の声にも構うことなく】
【少女は必死で、男へ殴打を続けていた】
【言葉から察するに、単純なる気絶が目的なのだろう】
【殺すつもりはないにも関わらず、死にかねない行動をしているところに少女の矛盾を感じるものの】
【がっがっと殴り続ける姿には、どこか執念のようなものを覚えるかもしれなかった】
【──もしかしたら、日頃の生活のストレスでも発散しているのかもしれない】
【しかし──】

きゃ、ぁっ……は、離して、ください、よ──!

【殴り続けた割に、窮地に陥ると離せとはこれ如何に】
【がぶりと鞄のカドに噛み付かれると少女はまたしても小さく悲鳴をあげて抗議の声をあげるも】
【あの鋭い牙なのだ。一度噛みつかれてしまえば、簡単には離れる事はないだろう】
【ヤギではなくて、あれではまるで狼だ。狼の牙みたいだ】
【月光に当てたら、がおーって吠えそうだな、なんてことを現実逃避気味に瞬間的に思考し】

〜〜〜〜〜っ、わ、私だって、や、やるときはやるんです、からっ!

【──そうか。無理に離そうとしなくてもいいんだ】
【あげてもいいや、って気持ちで行動すればいいんだって、何かの本に書いてあった気がする】

【ぐぐぐぐぐ──!と】
【今度は離すのではなく、鞄のカドを男の喉に押し込める勢いで、上から鞄を押し付けようとした】
【なにやらこうなってはもはややけくそという感じも否めない】
485 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 21:01:18.99 ID:cGlLRVpwo
>>484
/追記。ただいまもどりました&おかえりなさい
486 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/01(木) 21:11:16.16 ID:3lG7LzS1o
>>483

【少しずつ高度を増していき、首が疲れないくらいの高さに落ち着く。】
【首が落ち着く代わりに背中の四枚羽は忙しなく動き続ける。】

(特徴的だなー。大まかな部分だけ真似ればそれっぽくなるかも)

【機能的にして無機質。機械と至近距離で話す希少な機会。】
【一言で纏めれば「き」な感じ、と。目の前の相手とは逆に極めて大雑把な記録を頭にまとめた。】

【不自然に止まった機械を興味深そうに眺める。】
【胸のあたりに指を伸ばしていき、触る直前に言葉が返ってきた。】
【わっ! と声を上げて弾かれたように文字通り飛び上がる。相手の頭のあたりまで高度が上がった。】

お仕事? ふぇ? えーと……?

【簡潔過ぎて伝わらなかったか、もしくは伝わらなかったふりをしているのか。】
【相手の頭の回りをぐるりと一回転して、目の前に戻ってくる。】
487 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/01(木) 21:13:42.34 ID:cJADrJNXo
>>484

グルルルルルルルルルルル……。

【唸る、滅茶苦茶、唸ってる、犬だ、イヌ科の獣人だよ、こやつ、絶対】
【ぐぅん、ぐぅん言いながら首を振って“鞄”を奪い取ろうしていくる】
【調子よく、このまま“鞄”を奪い取れると思いきや、いきなり押し込んでくる娘っ子】

おえっ、がはっ、ぐえ、おえっ。

【牙が砕けた。砕けたって言っても血で作ったやつだけど】
【ごはっ、ごはっ、と蒸せながら、固形化した血液を口から吐き出す魔族の男】

【そんな光景の背後から、忍び寄るものが居た────】

「(ヴォォオオ……キィイイ……)」

【 " 血 骨 の 邪 蜘 蛛 " ちゃんです】

【7本の手足で、ひたひたひたひたひたひたひたひた】
【ゆっくり、ゆっくーり、よろよろと、図らずともバレないように近づいてきた邪蜘蛛は……】

【そろ〜り、と骨の左腕を伸ばし、背後から“鞄”を掠め取ろうとする】
【血の力を失った今、腕力は獣人ほど高くはない、一瞬の勝負である────】
488 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/01(木) 21:17:32.38 ID:rmWDrcIHo
>>486
「・・・・・・。」
ぱたぱたと羽音を静かに鳴らしながら周囲を廻る妖精。首をゆっくりと動かしてそれを追う
【リゼットの言葉に首を傾げ、すぐに納得する様に首を動かした】

「お仕事、してるですか。今」
アトランティス式倒置法である
【言い直し、首を伸ばして顔を少し近付ける】
もにゅもにゅと装甲の間の赤黒い外殻が波打った
「便利。飛行」
489 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 21:27:27.56 ID:cGlLRVpwo
>>487

【唸る悪魔を見て、少女は割とびびった。元より気は弱い方なのだ】
【それでも離さなかったのは意地か、或いはそうまでしなければならない理由でもあったのか】
【ぐいと鞄を押し込んで相手が鞄を大人しく離してくれるのを期待したのだが──】


ざま、…………、ああっ!


【 今 一瞬 「ざまぁ」 って 言った 】

【男が咳き込み、砕けた牙を吐き出したので油断してしまったのだろう】
【少女は背後にも伏兵がいたのをすっかり忘れており、鞄に込める力も若干緩めてしまっていた】
【だから、だろうか──】

【すぽっ、と。見事なまでに鞄を掠め取られ、慌てたように悲鳴を上げ】
【ぐるっと背後を振り返って立ち上がり鞄を取り戻そうと、掠め取られた鞄に手を伸ばす】
【この際、思いっきり男の方に背を向けてしまうも──少女にとっては、鞄>男らしかった】
490 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/01(木) 21:34:06.50 ID:3lG7LzS1o
>>488

【相手の顔が近づいてくると、こちらは逆に少し離れた。結果、距離は変わらない。】

えーと。
仕事が私を頑張ります。

【しばらく悩んで、ティルナノーグ式倒置法。】
【「無駄知識でも知識は知識ー!」とか言いながらどうでも良いことばかり調べる癖が活きた……?】

私の場合、お仕事かお遊びか、境界線がはっきりして無い感じかなー。
ほら、楽しむことって大切じゃないですか。仕事を楽しめたら最強ですよ。

【話しながらも羽根は止まらない。】

だってですよ。一番身近な生きる理由って、“楽しいから”だからだと思うんですよ。
あの探偵小説シリーズが終わるまで[ピーーー]ないっ とか。

【話すらも止まらない。】

復讐とか大義とか掲げてる方も、大本はそれに楽しさを感じてるからだと思うんですよ。
なんていうかなー。自分の育成ゲームというか。格好良い自分を思い描いて楽しんでるんだと。

【特に意識してるわけではないのだが、思いっきり話題を変えている。】
        マジックライト
こんな夜中に街灯浴びてるのも楽しいから。空を飛ぶのも楽しいから。
だから、楽しいからお仕事してて、同時に遊んでます。

【そんな風に話す彼女は、確かに楽しそうだ。戦争を知らない子供のような、純粋な顔。】
491 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage saga]:2011/09/01(木) 21:38:49.08 ID:cJADrJNXo
>>489

【“血骨の邪蜘蛛”は掠め取る事に成功すると、ニヤリと口元で微笑み】
【何ということだろう、立ち上がったのだ!そして、思いっきり鞄を持った手を上に伸ばす】
【構図で言えば、やーい、やーい、取れないだろーみたいなアレに近い、っていうかアレ】

…………。

【男はぐったりと力尽きていた、正直、今まで能力を常時発動させていて、軽く死にそうだった】
【いざというときの為に、力を発揮するため、横たわる事にした、"血骨の邪蜘蛛"】

伸びろ……胴。

【呟いた。すると、ニュニュっと"血骨の邪蜘蛛"の胴がダックスフンドみたいに伸びる、これでさらに取りづらくなった】

やれ、……蜘蛛、……乙女の秘密を暴いてやれ、……。
このクソアマが、ここで何やっていたかをなぁああ……。

【邪蜘蛛は手を思いっきり上に伸ばした状態で、鞄の中身を探ろうとする】
【男はぐったりとしながら、ククク、とかヒハハとか、笑いながら、したり顔で勝ち誇っている】


【道が伸びて二足歩行ってすごくバランスが悪そうですよね。ぐらぐら揺れています】

492 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/01(木) 21:48:23.70 ID:rmWDrcIHo
>>491
「・・・・・・。そう」
【背中の細長い棘をワキワキと動かす】
「いいですね。大事。楽しむ」

「・・・?」
【少女の意見に、首を傾げた】
「しゅぞくのため、ちがうですか?」

「・・・・・・」
【頭の上に?を浮かべながら聴いている】
「自分、かっこいい、目指してたのしむ、ですか?」
原始生物のトライ・コアは明確な個体間があるにも関わらず、種族全体が種族の為に動く
それは繁栄の為だったり、技術を持ちながら情報に取り残される恐怖だったり、様々である

「・・・たのしい、ひとですね」
頭部のコアがきらきらと煌いた。どうも感情によって変わるらしい
493 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 21:54:42.92 ID:cGlLRVpwo
>>491

わ、わ、わ……!
とっ……、届かない、で、す──

【ぴょん、ぴょんとジャンプし、精一杯手を伸ばしても全然届かない】
【届くどころか己の背の低さを強調する結果となってしまっている】
【何せ身長は150cmくらいしかないのだ。更に胴を伸ばされてしまえば、鞄の奪還は絶望的】
【それでも諦めが悪いのだろうか。中身を見られたくないのか】
【ぴょんぴょんぴょんとジャンプし続けるも、空しく宙を掻くばかりである】

【──鞄の中身を探れば、出てくるのは数枚の紙。先ほど少女がなにやら書きこんでいたものだ】
【書き込みの内容を見れば、数字や時刻と思われるもの、○や×といったマークがあった】
【更には図面そのものは、良く見ればこの街そのものを描いているものであり】
【書き込みの数字やマークは港の方に行くにつれて増えていく】
【しかし街中にない、というわけでもなく──】
【彼がこの街に詳しいのであれば。或いは少しばかり推理力があるのであれば】
【この図面が、街中の警備員や警備隊の配置を細かく書き記したものだというのが分かるはずだ】
【他大陸──緑の大陸からの、スパイ。其の言葉が、浮かぶだろうか】

返して、くださ、いっ……!

【そして、ついにジャンプすることを諦めたのだろうか】
【むぅっと機嫌悪そうに少女は唇をとんがらせ。擦り傷から血ではなく黒い魔力を漏らしながら】
【がご!と、邪蜘蛛の右脚脛部分を全力で蹴ろうとした】
【──八つ当たり、だろうか】

/すいません、次から携帯になります
494 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/01(木) 22:06:22.92 ID:3lG7LzS1o
>>492

うん。種族のため、白のためってのははっきり言って無いかなあー。
それを格好いいって思う人が多いのは知ってるけど。

【規律と秩序の世界、白の住人にあるまじき発言。】
【上級天使に聞かれたら、強制連行からスティグマータを刻まれる流れになりかねない。】

お兄さんは、楽しんでないの? そんなことないでしょー。

【新月から間もない月は、未だ暗く。薄雲に覆われた空に、星の光は疎ら。】
【魔法光は何処か物足りない明るさであり、暗闇の持つ感触を隠しきるには至らない。】
【それでも、リゼットの顔は明るかった。その眼が光を宿しているのだ。】

だって、今のお兄さんは楽しそうだったもの。

【リゼット・リュミエール。姓の意味は光。白の大陸ではちょっと名の知れた貴族一門の名。】
【先ほどの違和感に気付いた相手に、この姓は話せない。そんな風に判断して。】

お兄さんの生きる楽しみ、聞かせてよ。

【自分の胸に手を当てて、魔宝石のような輝きを宿した声で、聞いてくるのだ。】
495 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage saga]:2011/09/01(木) 22:13:57.04 ID:cJADrJNXo
>>493

【ペラペラと中に入っている紙を蜘蛛はめくっていき、それを肩に止まっているコウモリが見る】
【コウモリが発信する信号を通し、男が角でキャッチし、第三の目に映しだす──────】

(地図……この街の、か……記号──数字……──)

【少女の挙動からして、見られたら困る、奪われたら困る、この大陸のものに】
【勘、推理、消去法などからして、戦力や警備などのものに間違いない事は分かった】

なるほどなぁ……。ま、予想は付いてたが────…………。

【ぐらぁ、と音がする】

 ──ん?

【脛を蹴られた、蛇蜘蛛は────バランスを崩し、倒壊寸前だった】
【それを、一つ目の蝙蝠が必死になって羽ばたく事で何とか持ち直そうとしているが────】
【上半身は浮いているが、下半身は倒れそう、つまりは────】

【 へ し 折 れ そ う になっていた】

ぐ、あ、うぉ……戻れッッ!!

【このまま、折れたらそのダメージの一部が自分にも入ってきて、さっき頭突きされた所が、ぅゎぁ】
【ぐにゃぁ、と第三の目が歪むと、“血骨の邪蜘蛛”は一瞬、淡く光、その光は第三の目に吸収されていく】
【そして、"血骨の邪蜘蛛"は力を失い、ざざぁ、と空中で砂になって分解、“鞄”及び数枚の紙はパラパラと落ちてくる形になる】

青臭い大陸の犬が、────よもやウチに攻め込んでくる気か?
気に入らねぇなぁ…………。舐めやがって。

【ゆらっと、男はやっとの事で立ち上がると────】

遊びは終わりだ、殺す、殺すからな、ンなもんは持って返させる気もねぇ……脳みそ絞ってさっきの蜘蛛みてぇな玩具にしてやるよ……。

【だが、如何せん血を不必要な程に使いすぎた、くらっとしつつも、先ほどまではうっすらとしか見せなかった殺気が、男から放たれ出す】

/了解致しました―。
496 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/01(木) 22:20:26.17 ID:rmWDrcIHo
>>494
「・・・・・・ですか」
【ぎゅるぎゅるという押し殺した様な音。肩を震わせている所を見ると苦笑か?】

「!」
【表面上は、というか顔が無いのでどうしようも無いが、軽く驚愕したらしい】
「あなた、もきかせ、てく、れるなら。ですよ?」
【首を傾げながら訊いた。図体のデカい子猫の様だ】

「・・・ここ、は浮いてる。お日様、は、直接、見れないけど。」
「おそらはすごい、きれい」
【右腕の砲塔が雲の空を指す】

「見たい。いろんな、もの」
【見た目の割にロマンティックらしい。だが、確かに海底からは見れない景色だ】
497 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/01(木) 22:33:31.98 ID:3lG7LzS1o
>>496

うんうん♪ 知るのは楽しいよね。よねっ。

【単発の拍手。音を出したのはどちらか、なんてことを考えて片手ずつ眺める。】
【答えなんて出るわけがない。視線はすぐに目の前の相手に戻った。】

私も、偉い人の言葉に従ってるだけじゃ見れない景色が見たくってね。
そのために嘘を練習してるうちに、嘘をつくこと自体が楽しくなってきちゃった。

今も絶賛嘘つき中です。

【視線は相手を通過して、空へと向かった。】
【空の先に青い世界が広がってわけじゃない。空は、向こう側の真っ黒な空間を隠す嘘なのだそうだ。】

さて、どこまでが嘘でしょう。なんちゃって。

【核心を突かず離れず。彼女は自分のことを、あまり明かさない。】
498 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/01(木) 22:35:56.06 ID:BJQnWs1DO
>>495

【紙を見られ──少女はしまった、といった表情を浮かべておろおろとしていたが】
【自分の一撃が決まったのを見て、ぱっと表情を明るくさせ】
【まずは落ちてきた鞄をすとりとキャッチ。その後遅れて落ちてきた紙をするすると受け止め】
【その後間髪置かずに、紙を鞄の中に突っ込み封をする】

【そして──彼の言葉から、男に紙の内容を把握されたことを知ったのか】
【ぎゅ、と鞄を抱きしめ。少女はサファイア色の瞳で、彼をまっすぐに見つめる】

【──何故、獣人の少女がスパイ活動をしていたのか】
【──何故、警備員の多いこの街に入り込めたのか】
【──何故、男と出会った時に彼女は傷ひとつなかったのか】
【──何故、黒の魔翌力を使う戦いをするのか】

【少女に纏わりつく矛盾や謎は数多い】
【もしくはこの街に、少女の協力者でもいるのだろうか】
【少なくとも分かるのは──ひとりの少女により、この街が危険に晒される可能性があるということだった】


……、まだ、[ピーーー]ません
私には、やることが、あります、から──


【途切れ途切れに紡がれた言葉は、男の思うようにはさせないという意志の表れ】
【だが、戦う気はない。先程のチェイスゲームで、脚力ならば相手に適うかもしれないことが分かっていたから】

【一歩、二歩。少女は後退した後、くるりと男に背を向けて再び走りだす】
【直ぐに追わなければ、このまま少女は逃げてしまうことだろう】

【もし追わないのであれば──この事実を早急に、街の者へ知らせる必要があった】
【警備員の配置換えに装備の変更。あるいは緑の大陸からの攻撃に備えた増員の要請】
【少女の行動の詳細は、現状であれば男しか知らない】

【どちらを取るから──彼の判断に任された】
499 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/01(木) 22:51:24.03 ID:rmWDrcIHo
>>497
【ぎこちない首の上下運動】
「ですか、ですか。」
【言葉を吟味し、それを意味に再構築していく。彼等には通常言語というものが難しい】
「わるい、ひとです」
グッグッグと低い笑い声、唸り声にも聴こえる

【視線を追うように空へと】
「わるい、ひと、の・・・嘘は、わからない、です」
【首を静かに横に振る。ちなみに今も三機のガンカメラは稼働中です】
不意に、男が腕を伸ばした。結合間を広げ、文字通り装甲の隙間を広げて伸ばしている

「・・・以外と、小さい。おそら」
ぎゅっと握りこぶしを作って
500 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage saga]:2011/09/01(木) 22:58:01.60 ID:cJADrJNXo
>>498

【男には愛国心も愛大陸心も存在しない────】
【あるのは、プライド、嫉妬、憤怒、舐められたくない、などといった不に近い感情だけだ】

【────強力な能力を2つ宿し、強靭な肉体と知性を持ち合わせている種族である男だが】

待て、グぉらァッッ!!

【選択肢は、追いかけるしか無い。この状況、他人に頼る気などさらさら見えない】
【致命的に頭が悪い、或いは本能を優先し、より獣に近いのだろうか】

【プライド・他人に頼らない、こんなガキ一人殺すのに誰か呼ぶなんて恥だ】
【憤怒・己の激情に任せ、行動をする。舐めやがって、ガキが、殺す】
【嫉妬・あんな青臭い、恵まれた大陸に済んでるような連中に……】

 負けるかよ…………。 ブ っ 殺 ォ す ! !

【ビキ、────、ビキ、ビキ、ビキビキビキビキビキ、────】
【青筋を立て、右腕から垂れ流れる血液が、爪にまとわりついていき】
【爪を強化していく、肥大化し、鋭く、長くなっていくそれは、まるで竜のごとく巨獣の──────】

【風の流れが変わる、足腰を踏み込み、己の爪を強化し創りだした“巨獣の刃”を振り抜いた】
【刃は風を生み、"巨獣の刃"は反動に耐え切れず、砕け散り、破片となって少女の方向に襲いかかる】
【結果として突風が少女に向かって吹き荒れ、刃の破片が5つ、飛んでくる事になる】

【本人としては戦闘続行する気まんまんで放った技だが、】
【攻撃としてはかろうじて成立したものの、不発に終わり残念ながら“ゲームオーバー”、そのまま貧血で目を回して倒れこんだ】

「キィ────……」

【しょうがねぇ、野郎だな、とため息を付くコウモリ、いや、コウモリ達、最初に霧散したコウモリが次々に集まってきた】
【主の不始末は己の仕事である、少女に付いてと彼女の紙は、一つ目コウモリ達が警備員に知らせる事だろう────】

//こんな所でしょうか、長時間にわたってお疲れ様でしたー!絡みありがとうございました。
501 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/01(木) 23:05:50.38 ID:3lG7LzS1o
>>499

それはまだ空を知らないからだよ。
昔、お屋敷の庭から見た空は小さかったよ。でも、今は分かるの。

【思いっきり強く羽ばたいて、空に向かって飛び上がる。見えない椅子に座るようにして止まり】
【拳を握る相手とは対称的に、両の手を空に向かって大きく伸ばした。】
【門の上から降りかかる魔法光が、地面に小さな彼女の陰を大きく投射する。】

世界は、案外広いよ。ふふっ。

【種族としては、特別知性に優れているわけでもなく。】
【運動に関しては見た通り。あれだけ羽ばたいても、彼女はいまだに大門の頂点に達してすらいない。】
【彼女はちっぽけな存在だからこそ、世界の広さを知っている。】

ねえ、お兄さんは腕に覚えがある人ー?
ついでに言うと来週末から数日あたりは暇?

【ふと思いついたように身体ごと相手を向く。】
【自然、揚力は失われ、しばらくの自由落下を経て空中で体勢を整えなおす。】
【ぽろりとカチューシャが頭から外れ、トライコアの方に落ちていった。】
502 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/01(木) 23:12:20.18 ID:BJQnWs1DO
>>500

【ちらり、と。少女は最後に一度だけ、男を見た】
【視界に、男の爪が移りこみ──】


     【 その時少女は   確かに、笑みを浮かべた 】


【吹き荒れる風に巻き込まれるかのように、少女はふらりと前へつんのめり】
【その無防備な背中に、ぐさりぐさりと刄の破片が次々に刺さっていく】
【──不思議なことに。血は、一滴たりとも零れなかった】


【その後ふらつきながらも少女は港へたどり着き】
【手頃な船を探そうと、周囲に潜伏していたところ】

「おい、あいつじゃないか──?」
『金髪の獣人……確かにそうだ!貴様、待て!』

──……っ!

【運悪く少女はふたりの警備員に見つかり、海に向けて駆け出して】
【ばしゅ、ばしゅ。警備員から放たれた魔術式が、少女を掠め】
【一度だけ、彼女は地面を蹴って海へ身を投げ出した】

【──ぼしゃり。響いた水音は、返事を紡ぐことはない】
【これ以降この街で、少女の姿は目撃されなくなる】
【それは街にとっては不幸なことなのか、或いは幸なのかは、まだ定かではなかった】

/二日間、ありがとうございました!お疲れさまでしたー!
503 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/01(木) 23:17:03.66 ID:rmWDrcIHo
>>501
「わぁ。・・・うらやま、しいです」
【飛ぶ姿を無邪気に、というか無表情に眼で追う】
眼がどこにあるかわからないが。彼はその台詞をいうこの小さな少女に少しだけ憧れを抱いた
「色んな、文明、見てきた。でも、白がお気に入り」
「お空に近いから」

【リゼットの問いに首を傾げる】
「依頼、なら、請負うます」
【少々おかしな言葉が出ているが気にしてはいけない】
「今の、お仕事はフリー、ミッション、だから、大丈夫」
【時間は空いているという事らしい】

カチューシャが旧きトライ・コアの頭上に真近に来たとき、奇妙な事が起きた。落下速度が極端に落ちたのだ
空間に浮かび上がる薄紫色のフィールド。先ほどまでは不可視化していた様だ
【カチューシャをそっと拾い、リゼットの胸の前に差し出した】
504 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/01(木) 23:30:48.58 ID:3lG7LzS1o
>>503

(昔は、空に閉じ込められてる気分だったっけ。)

【表情はほとんど変わらない。ただ、ほんの少しだけ身体を包む魔力が陰るだけ。】
【リゼットの顔は、嘘をつくのに慣れているから。】
【魔力の知覚に特別優れてでもいない限り、気づけないだろう。】

私じゃなくて、あいつ……あー、ご主人様のなんだけどねぇ。
結構大々的に募集してて、広告も張ってあるアレ。

えーと、緑の大陸への商品輸出の護衛役。

【差し出されたカチューシャを受け取りながら、眼は薄紫の力場の方を向いている。】
【楽しいことを第一する彼女は、真新しいものがだいすきなのだ。】
【手にもったカチューシャで再度フィールドに触れてみようとする。】

まあ、暇だったら参加してくれると嬉しいかなー。

【目の前のものだけでなく、話す内容そのものが楽しかった。】
【爛々と光る眼は、嘘をついている証拠――いってしまえば、ほとんど常時嘘をついていることになる。】

/メタなことを言うと、大商隊イベントの参加者募集。
/企画したはいいものの、誰も参加してくれないっ。主催、焦ってたり。
505 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/01(木) 23:43:35.58 ID:rmWDrcIHo
>>504
彼はその陰りに気付かない。というより気付けないのだ。魔法と言う概念が元は無かったのだから
「おしゅじん」
【何か違います】
【GIGへ接続。セカンド・コアをサイバースペースへログイン】
街の幾つかの掲示板あった広告。確かに、この少女の言う事と内容は一致していた
「・・・・・」

指への若干の抵抗と共に、再度トライ・コアの周囲を薄紫のフィールドが蔽う
但し跳ね返される程ではない。すぐに傷だらけのアーマーへと到達する
「?。なにしてる、ですか?」
【頭上に?マークを出しながら訊いた】
「あい、後日、伺います、ね」
【受ける気らしい】

//青文明が少ないからなんじゃよ・・(
506 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/01(木) 23:53:37.30 ID:3lG7LzS1o
>>505
【ゼリーの中に手を突っ込むような。】
【フィールドが生む独特の抵抗感をかみしめて、きっかり一秒目を瞑った。】
【他種族の生体観察は、彼女の趣味の一つ。移り気なリゼットが継続してやっていることである。】

【ぱちりと眼を開けて、カチューシャはいまだ持ったまま。】

うん。ありがとう。
気が向いたら私も参加するから、もしかしたら会えるかもねー。

【開けたばかりの眼のうち、今度は片方を閉じてウィンク。】

っとと、そういえばまだお兄さんの名前を聞いてなかった!
私が名乗ったんだから、答えるのが礼儀だよっ!
ついでに種族の特徴とオススメの小説を教えてくれると喜ぶよ!

【思い出した! とばかりに手を叩く。カチューシャを持ったままなので上手く叩けない。】
【ここに至ってようやくカチューシャを頭に付け直した。】
【フリル地は少なめ。純粋に、髪を押さえて仕事能率を上げるための装備だ。】

【改めて手を叩きなおした。パンっ。】
507 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/02(金) 00:03:35.97 ID:3sI7ibbho
【緑の大陸――海岸】

【黒から緑へ密かに帰してくれた船を見送って、暫し】
【気休めに砂浜を巡回してみるも敵陣営はおろか、緑の船も無く】
【それもそのはず、時間は夜、隠れて潜んでいた船があったとしても、】
【先に己の船が帰還したことで、発覚を避けて引き返すのが道理だろう】

……目的に関してのみ言えば、無駄骨だったな

【真っ黒いローブのフードを返して覗くのは、翡翠色のかまきりの頭】
【そのまま全て翻して現れたのは、黒塗りの具足を身に付けた、ヒトほどもの大きさのあるかまきりのインセクトだった】
508 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/02(金) 10:52:22.47 ID:yJUPHzcbo
>>506
「気が向いた、ら?」
【断続的な、くぐもった低い声が聞こえた】
「かも、ね」

「レギオン。トラ・コアから、は」
両の手をおどける様に動かした
「イミテー、ターと。」

【その後首を傾げる】
「・・・・・・?小説?」
三つのコアがまた明滅する
【定義不明。候補としてサーバ・ライブラリより書籍ログを提示】
【意義無し。推奨候補として個人ライブラリより「空への憧れ」を提示】
【意義無し】
【意義無し。空への憧れの推薦を可決】
「空への憧れ、がおす、すめ。です」

【何故かリゼットの動作を真似る。ギィンッ。】
まぁそうなる
509 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/02(金) 14:31:37.11 ID:CBy1AkT/o
【黒の大陸 近海】

【ざァん、と波の音が常に響き、通る者全てに慈悲と残酷さを平等に分け与えるその場所は】
【丁度、緑の大陸と黒の大陸の間に存在する海でもあった】
【位置としてはまだ黒の大陸よりではあったが──その海はいかなるものが存在していても不思議ではない】

【そんな場所に、一隻の小船がぷかりと浮かんでいた】
【嵐でも吹けばすぐにでも沈んでしまいそうなその船の中には、ひとりの少女がぐったりとした様子で倒れていた】
【船の中にいた透き通るようなプラチナブロンドの長髪を持った少女は、戦闘した後なのだろうか】
【むき出しになっている背中に、いくつもの刃の破片が刺さっており。更には脇腹に焼け焦げた後もついている】
【胸と腰に必要最低限なだけの金色の毛皮を巻きつけ、脚にもブーツのように金色の毛皮をはいている彼女】
【頭には髪の色と同じ犬耳が、お尻からも犬尻尾がひょこりと覗いており──彼女の種族を多く語る必要をなくしてしまっていた】

【波に流されて、少女を乗せた船はふらりふらりとどこかへ向かっていく】
【風向きからすると、緑の大陸の方へ流されているようだ】
510 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/02(金) 19:18:27.51 ID:CBy1AkT/o
>>509
/まだ募集中です。
511 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/02(金) 19:32:29.37 ID:slZWfOKpo
>>509

【此処は緑の大陸の領海の関所、いつ黒の者が赤の者が攻めてくるか分からない】
【防衛の最前線であり攻防の要となる場所、その関所の前、暗い闇の先を黒く光も無いその先を眺める一人の影があった】

【それは白銀に輝く鎧、ウェーブのかかった純白の髪、瞳の無い純白の双眸】
【同じく純白であったであろう背から伸びる2対の大きな翼】
【白は覗かせる物の、それは他とは対照的で所々に染み付くどす黒い赤色、そんな翼】
【そして鞘の無い汚れた白であったであろう布で巻かれた柄の長い巨大な大剣、其れを尾?骨辺にぶら下げる者】

【その姿から想像するに、緑の者では無いとそのような予想ができるかも知れない】
【しかしその緑の大陸の関所でその門を守っていると言うことは、その者がどういった者であるかも想像できるかも知れない】


……ん、あれは…

【その小舟は流されその関所を通るであろう、その関所では緑の中には緑の者も何人かいる】
【しかし、今の時間は、彼女がその門番をしているのであった、中にいる緑のものは次の交代の時間まで眠りにでもついているのであろう】

【そしてその小舟は関所のある小島の海岸沿いにそっと寄せる、そして彼女は不審に思いながらもそこに駆け寄り貴方を見て言葉を出す】

意識はあるのか…?何処のものだ?
此処で何をしている?

【意識はあるのかと、そう呟いて、気絶しているのであればそれは聞こえないかも知れない、不用意に近づくこともせず、少し離れたところから】
【すこし大きい声で、その方角に向かい後の言葉を出すのであった。】
512 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/02(金) 19:45:38.11 ID:S1Y+oh/DO
>>511

【彼女の姿を間近で見れば、いくつかの不審点があることに気付くかもしれなかった】
【刄の破片が刺さった傷口。そこからは、血が出てないどころか血の流れた跡すらないこと】
【獣人であるはずの彼女から、じんわりと黒い魔翌力が零れていること】
【そして──フリルのついた淡い色合いの鞄を、大切そうに両腕でしっかりと抱きしめていることだった】

【かたん、と船が岸に着く。彼女ひとり乗せて、それだけで定員になりそうな、小さな小さな船だった】
【接岸時の揺れで意識が戻ったのか、天使に声をかけられたからか。或いは最初から意識はあったのか】
【少女は小さく呻き声をあげると、すぅと其方へ顔を向けた】

……どなた、です、か──?

【体力が残っていないのだろうか。弱々しい視線をした彼女は、呟くように問い掛ける】
【蒼い、蒼い、サファイア色の瞳をした少女だった】
【少女は今にもまた意識を失いそうな声色で言葉を紡げば】
【それきり、何も話さず。相手の答えを待つのみであった】
513 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/02(金) 19:57:07.35 ID:slZWfOKpo
>>512
【目の前に現れた、流れ着いた少女は姿こそ緑の大陸の獣人ではあるが、その内側から零れる物は__】
【___そう、紛いもなく黒の魔翌力、私達が敵対する者の魔翌力】
【他にも異変は気づいた、その弱々しい鼓動の中しっかりと胸に納める鞄、その傷口の違和感】
【しかし彼女にとっては、その違和感のどんな事よりも黒の魔翌力が感じられることに警戒を抱いていた】

___私は白の大陸、今は緑のこの関所を守る者…

お前は何者だ?緑の者か?……それともまた別の者か?

【相手の体力が残っていない、そんな事よりまず調べなければいけない事があった、それは何処の所属であるか】
【言葉では何とでも言えるかも知れない、しかしその言葉を聞くまでは、彼女も対応するわけには行かない】
【今は関所の番であるから、その責任があるから】

【弱々しく、力が無い声を聞いた上で、もう一度質問するのであった】
【緑の同盟者だと、言葉を言って、その何者かわからない貴方のそばえと一歩一歩近づく、警戒は緩めない、質問をしながら彼女は貴方の側へ歩む】
514 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/02(金) 20:08:23.86 ID:S1Y+oh/DO
>>513

……っ、──、

【背中の傷口が痛むのか。脇腹の火傷が痛むのか】
【船底に片手をついて上半身を起こそうとする彼女ではあったが】
【顔を微かに歪め、そのまままた身体を船に横たえて視線だけで相手を見つめる】

私、は──緑の大陸、の……、獣人……、エリス

【返す言葉は、必要最小限。それだけ、余裕がない証拠だろうか】
【相手の接近に抗議の声をあげることも拒絶することもせず】
【むしろ──その背にある翼を見て安心したかのような素振りさえ、見せていた】
515 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/02(金) 20:24:35.87 ID:slZWfOKpo
>>514
【言葉は聞いた、それが嘘か真かは分からないが、彼女はそれを受け入れた】
【緑の中に入れようと、そう思ったのだ、何故そう思ったのかは分からない】
【もし嘘なら、その時対処すればいい、もし本当に緑の者で、それを拒否したと、見殺しにしたとなるよりも良い】
【頭の中は大陸の利害関係が巡る、これも今が戦争だから、人を容易く信用しては駄目、それがあるから、全部は信じずとも】
【その物を少しだけ信用して見ようと、そう思ったのである】

___緑の大陸の獣人か…

……まぁ良い、一人で立てるか?話を聞こう…

【もし貴方が一人で立てないのであれば、彼女は手を差し伸べるであろう、立てるのであればそのまま振り返り関所に向い歩いてゆく】
【そして何方にせよ連れて行かれるのは、拒否しない限りは関所の一部屋、狭い部屋だ、扉が一つしかない所、ベットがあり、明かりがあり、狭いながらも温かい何かが流れる所】

【そこに付くのであれば、先ずは一つの温かい飲み物が出るであろう、必要であれば救護が出来る者も呼ぶであろう】
【必要であればだが、もし呼ばないのであれば、誰も必要ないのであれば、何もなければ今はこの者としかこの場で会わないと言った感じになるであろうが】

【そして何方にせよ、彼女は貴方に聞く】
【黒の方角から来たが。お前は何者だと、その傷はどうしたと…】
516 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/02(金) 20:52:02.24 ID:S1Y+oh/DO
>>515

【優しい言葉をかけられて。少女のサファイア色に、薄らと涙が浮かんだ】
【傷だらけの身体でここまで必死に来たのだろう】
【よく見れば着用する毛皮やプラチナブロンドの髪には、泥がこびりついていた──海にでも、落ちたのか】

【少女はふらりと立ち上がろうとするも、うまく立つことは出来ず】
【天使の女性の手を借りて、ゆっくりと関所へ歩いていくはずだ】

【狭い部屋に辿り着くと、ほっと彼女は一息つき】
【簡単な傷の手当てを望んだ後ようやく、出された飲み物に口をつける】
【傷口は主に背中に集中しており、脇腹の火傷は何らかの魔術により付けられたもの】
【血は出ていないことから、薬を塗って包帯を巻く程度の処置でも大丈夫なはずだ】

【そしてその場が落ち着き、相手と二人きりになれればようやく、彼女は口を開き】
【ゆっくり、ゆっくりと話を始めた】

……何者かと、言われても……その、犬の獣人、としか、お答え、出来ません

あの──私、その……黒の大陸に、行って、て──
……調べて、たん、です。黒の大陸の、こと。
この傷、は……えと、その時に……見つかっちゃっ、て──

……えっと、──でも、ちゃんと、持ってこれたんです
あの……多分、警備の方、です、よね……?

【途切れ途切れに紡がれていく、少女の言葉──】
【あまりに断絶的すぎて、しっかり聞かなければ意図すら理解できないかもしれない言葉だったが】
【要するに、黒の大陸に潜伏中に発見されてしまい、傷を負ったらしい】
【恐らくは傷を負ってすぐに、海へ逃れたのだろう──彼女の傷口は、出来てまだ新しいものだった】

【その後、抱えていた鞄の中から大切そうに何枚かの紙を取り出すと、相手へそっと差し出した】
【くしゃくしゃに皺の入ってしまっている紙であったが──そこには、ある情報が書き込まれている】
【黒の大陸の港町──ヴァスカトルの警備情報だった】
【警備員の配置に、交代の時間帯。警備員総数に、武装の種類】
【それらが、ヴァスカトルの街の地図に詳細に書き込まれていたのだ】

【この海を黒の大陸側に進めば、そこはヴァスカトル──】
【彼女が潜伏していた街は、その港町で間違いないはずだ】
517 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/02(金) 20:56:32.15 ID:KJ9LjMjTo
【緑の大陸:深海の森】

【此処は深い森、日も沈み月明かりだけが照らし合わせている】
【耳を澄ませば木々のせせらぎと虫の声、他の生き物達の息吹が感じられるだろう】

―バシッ!
   ―-バシッ!バシシシッ!

【その森林の音の中に混じって何やら物を叩くような音が聞こえている。】
【その音源に近づいてみると、他の木々と比べて巨大な大木に拳や掌打の連打を撃って鍛錬している者の姿が見えるだろう】
【一寸の無駄も無く、かなり鍛錬されているのが分かる程の動きで】


【その人影は燃える炎の様な真紅の鬣、銀色の体表で轟く稲妻の様な濃紺の虎模様】
【鍛え抜かれた筋肉質の体。輝く真紅の瞳で力強く見据えている。】
【白い道着を羽織って赤と金の帯を力強く締めて―――――。】
518 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/02(金) 21:24:56.69 ID:slZWfOKpo
>>516
【手当を施したのは一人の獣人、女性の衛生兵である、貴方を見る様「何て大変な事」と驚いたように貴方に駆けつけ】
【母親のように貴方の手を握りしめる、そして慣れた手付きでその処置を素早く終えて____】
【「出血が無いなんて不思議ね」などそう微笑みながらそこから去っていく】

【その後2人になったその部屋で、温かい飲み物を飲む貴方のサファイア色の瞳を見据え、話を聞いていた】

__すまんな、疑う様に何度も聞いて、
だが分かって欲しい、今は戦争、どんな者であろうと簡単に信用する訳にはいかなかったんだ

【言葉は断片的ではあったけれど、何を言いたいか、それははっきりと分かった】
【貴方から手渡されたその一枚の紙、それを丁寧に少しずつ皺を伸ばすようにして広げ、その書かれた内容を見る】
【そしてそれを見た瞬間、彼女の表情が厳しくなった事が分かるだろう、瞳がないその真っ白の双眸、それは何を思って何を見ているのか】
【その視線を感じる事は難しいが、その書かれた内容、細かすぎるその内容、それに目を奪われて、暫くの間が開いた】

______ヴァスカトル……黒の門か…

これを…調べていたのか…?ずっと…?一人で…?

【その情報は事細かく、その街の全貌、その警備それを示す物】
【これだけの情報を調べるのに一日では不可能であろう…きっと目の前の少女は黒の大陸に何日も滞在し】
【これだけの情報を集めたのであろう、苦しい思いをしたか、緑が恋しくなった時があったのかと、そんな他愛のない事を聞きながら】
【その少女の功績を褒め、最後に一言、お疲れ様と、言葉を出す、しかし引っかかる事があった】

【__________見つかった…その言葉である】

………これだけの情報をよく集めたな……
しかし……
見つかったてしまったか………

【彼女は何かとても言いづらそうな表情をして、その少女の方へと顔を向ける】
【その全身についた痛々しい傷を見て、緑の為にとやった気持を考慮するととてもじゃないが言い出せない言葉】
【彼女も一応、白の大陸ではある騎士団の騎士団長を務めるもの、嫌な予感がした、そしてそれが当たっていなければ良いのだがと】
【そんな思い出次の言葉を出す、徐々にだがそれを遠まわしに聞いてゆく】


__そうだ、エリスと言ったな、お前は黒の大陸にずっと潜んでいたのか?一人で
誰にも見つからぬように、そうだったら大変じゃなかったか?
519 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/02(金) 21:32:52.92 ID:4AZkK2JUo
>>508

とら☆こあっ?

【妙なアクセントをつけて発音しなおす。】
【レギオンは聞いたことがある。聞いたことがあるが種族の名前とは認識していない。たしか軍隊のことだったか。】
【イミテーターも聞いたことがある。いってみればリゼットもある意味でイミテーターだ。それはあだ名・二つ名だろう。】

【しかしトラ・コアはまったく聞き覚えの無い単語だった。】

とら☆こあっ♪ さん。

【そんなわけで、消去法的にトラ・コアを名前と認識することになった。】

空への憧れ……。聞いたことはあるけど読んだことはないやっ。
っとと。

【機械の手が叩かれる、というよりはぶつかり合う音。剣戟の叫びに近い。】
【そんな音にいくらかびっくりしたようで、リゼットは跳び上がって飛び上がった。】

確かお屋敷の中にも置いてあったから、それなりに有名な本だよね。
暇ができたら読んでみる。ありがとー。

【笑みと言葉だけの簡潔な謝辞は、白の首都では少々珍しい。】
【形式を重んじる国柄か。ほとんどの者が、頭を下げる際に身分差に応じて角度を調節する技術を持つ。】

【そんな中で、リゼットはただ素直にありがとう、と繰り返すのだ。】
520 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/02(金) 21:48:57.71 ID:S1Y+oh/DO
>>518

【「あの……体質、なんです」──衛生兵の言葉には、困った笑みを浮かべてそう答えた】
【獣人は獣の血が混じる。中には、自然の中で生き抜くために必要な、驚異的な生命力をその身に宿す者すらいた】
【華奢な見た目からは中々想像出来ないが──彼女もまた、そういった力を持つひとりなのかもしれず】

【天使の彼女からの、謝罪の言葉。それには、そっと首を振って】
【それから、自嘲するかのように目を伏せて、寄る辺を求めるかのように、ぎゅうと鞄を抱き締めた】

いえ……仕方、ないと、思います。
……分かって、るん、です。私の、力。黒い、です……
だから、疑われてしまうのも、仕方ない、かなって。

でも……それでも──信じてくれて、あの、ありがとう、ございます

【紡ぐ言葉は、矢張り断片的なもの】
【元より勝ち気な方ではなく、むしろその逆──気弱な性格なのだろう】
【犬の尻尾をちょっと引っ張って囃し立てれば、すぐにでも泣いてしまいそうな】
【天使の前にいる獣人は、そんな少女であった】

【更には、そんな言葉がさらりと出てきたということは、彼女が今までも疑われた経験があるということだろう】
【自分でも、自覚しているのだ。己の中にある、黒の存在に】
【或いは今回彼女がこのような行為に出たのも──自分は緑だということを証明したいから、なのだろうか】
【黒ではないと、そう示したかったから、なのだろうか】


【他愛ない話に対しては、少女は小さな声で短く答えを返す】
【草が懐かしかった。黒のものとはいえ、花に目を奪われたこともあった。明るい場所が、恋しかった】
【時折ふるふると髪を揺らしたり、耳をぱたつかせたりするのは】
【きっと慣れぬ場所での会話に、緊張しているのかもしれず】

……、えと、あの。
基本的には、ずっと、ひとり、だったんです
でも……たまに、味方の人、いたり、して──
堕天使さんとか、他の獣人さん、とか……
滅多に、会えなかった、ですけど……会えた時は、助けて、もらえたん、です

【続いた相手の問いかけには、ふるふると首を振ってそう答えた】
【如何に敵大陸とはいえ、緑や白のものが皆無だったかと言われればそうでもなかったらしい】
【「特に、堕天使さんがいなかったら、今頃どうなっていたか──」】
【彼女はそう言って、一先ず言葉を締めくくる】
【天使にとっては、堕天使の存在は愉快なものではないかもしれないが】
【それでも、彼女は堕天使へ感謝しているようだった】
521 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/02(金) 22:27:21.74 ID:slZWfOKpo
>>518
いや__今が今まで疑っていたさ…もしかすると今も…心の何処かでは
信用しきれていないのかもしれない…

だがお前と会話していると…何か疑っている自分が弄れているんじゃないかと思えるよ

【会話をはさみながら、時折、頭を掻きながら、そんな少女との話を続けていく】
【黒が入るがために疑われるか…どんな気持なんだろうと、生まれながらにしてそんな事を思われ】
【どんな事を思って生きていたのだろうと、そんな事を考えながらも、締めに微かな笑いを浮かべて__】


【そしてその次の質問の答え、一人であったと、なるほどと、そう頷きながら彼女は言葉を繋げる】

堕天使___そうか…
それは良かった、お前が今無事に此処に居るのもその堕天使のおかげってことだな、

酷い話だが、堕ちた者は白の大陸では忌み嫌われる、その体質のせいも有るのかもしれない
異常にその周りと違うものに対して恐れる者がいるんだ…元は私達マルアハ…ただ何かをつきとうそうとしただけの奴もいるのにな
無情なもんさ___

【堕天使に関しては、この者は特に何も思ってはいないようだ、堕天した切掛、それが重要であり、堕天したもの全てを嫌っている訳では無いから】

しかし、黒の大陸にも色々な奴が行っているんだな……
_____
_________


【そして、その言葉を吐いた後、天使は暫く考えた】
【一人で、潜入した、助けてもらったとすれば、黒の大陸で堂々と黒の者だと偽ってはいなかったのかと】
【だから、黒の者に見つかった時に、彼女は傷つけられ、今の状態になったのかと、そう考えていた、しかしまだそれは断言はできなかった】
【だから】

しかし‥いくらお前は黒の魔翌力を持っていても、やはりアイツらは分かるんだな
黒じゃないってことが…

簡単にもいかないって事か…
潜入して、街を調べていて…その時たまたま街に居るのが見つかったからそんな傷を受けったって事でいいか?

質問ばかりですまんが…これも決まりでね、そんな体の所申し訳ないが、もう暫く付き合ってくれ

【その問はやはり遠回し、何が気になるか、それはそのばれた理由である】
【もし、普通に黒の者としてあっちで振舞っていて、あっちの目を欺いて生活できていて】
【今の状態があるなら…その嫌な予感は少し進む】

【ただ、隠れていて、黒の者に会ったから、殺されそうになった、そういう理由であれば、まだ納得ができる】

【何方にせよ最後には聞くことになるだろうか__その言葉を、直ぐには聞きたくないが、また一つ、質問をする】
522 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/02(金) 22:39:33.22 ID:yJUPHzcbo
>>519
幾らか慌てた様子
「間、違えた」
「トライ・コア」

【当てた腕を胸にあてて言葉を発する】
「それと、レギオンは、なまえ」

「?」
【自身は気付かない。水棲種族だからか、地上では幾らか身体能力が劣っている】
「・・・・・・白の、人じゃない、みたい」
「・・・失言。でした」
【呟き、すぐに訂正する。元々話術がある方ではないらしい】
523 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/02(金) 22:49:52.05 ID:4AZkK2JUo
>>522

トライ・コアのレギオンさん?
一応聞いておくけど、イミテーターはミドルネーム? ニックネーム?

【どうも「レギオン」が名前になる、という感覚が無いようで。】
【頭を横に捻りながら質問を続けた。】


(だって人扱いされなかったしなぁ……。)

【「白の人じゃないみたい」との発言に、返答はない。】
【その後の謝罪にも、返答はない。あえて言えば、刹那の冷たい沈黙が返答。】
【やはり表情にも動作にも明確な変化は表さない。彼女は、嘘つきだから。】

せっかくだから言っちゃうと、色に拘らない方が楽しいからねっ。
リゼットちゃんが楽しければ、どこの文化でもいいよー。

【次の言葉がすぐに間を埋める。どこか寂しい空気は、一瞬で消えた。】
524 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/02(金) 22:57:06.42 ID:S1Y+oh/DO
>>521

……、初対面の、それも、黒の魔翌力、入ってる人を信じる方が……えと、難しいと思うん、です。
あの……ですから──疑っちゃうのも、仕方、ないです

……、……んと、その──わ、私は、大丈夫、です、から。

【彼女の笑顔を見て、少女ははにかんだような笑みを見せ──相手を気遣うような言葉を紡ぐ】
【信じられないことが前提とする少女の台詞。それは相手にとってどう聞こえるのだろうか】
【浮かべたその笑みは、もしかすると酷く痛々しいものに、見えるかもしれなかった】

……は、はい。
堕天使さんがいなければ、本当に、どうなっていた、か──

でも……天使さんは、みんな、えと──堕天使さん、嫌いだと、思っていたんです
けど、そんなこと、ないみたい、です……よかった──

【堕天使のおかげ、という言葉には全面的に同意らしく。ふわりと髪を煌めかせて、少女は小さく頷いた】
【そして、きっとその堕天使のことを思い出してでもいるのだろう】
【表情を和らげて、懐かしむように口元を緩ませていた】
【「よかった」との言葉を零したのは、自分を助けてくれた者が堕天使だからだろうか】
【矢張り、助けてくれた人が嫌われる、というのは──少女にとって悲しいことなのだ】


【最後の、女性の言葉に対しては──】
【堕天使の件を話す時に浮かべた柔らかな表情ではなく、またも気弱そうな。自分に自信のなさそうな表情を浮かべ】

……あ、あのっ──
──……それは、その……なるべく、人目に付かないところ、選んでたん、です、けど……
ばれ、ちゃって……えと──帽子、とれ、ちゃって……
それ……見られ、て──

【目立たぬよう、行動して。変装まで、して。それでも、些細なことでばれてしまったのだと少女は語る】
【少女自身も、黒の魔翌力だけでは敵の目は欺けないと思っていたのか】
【だからこそ、極力人との接触を避け、接触の可能性を低くし──それでも、だめだった】
【だめになった理由は、少女自身にあることは何とも口惜しいことだけれども】

【──だけれども、彼女は知っていた。己が、嘘をついていることを】
【人目につかぬように行動は、確かにしていた。少なくとも、潜伏中は】
【けれど彼女は──「変装なんてしていなかった」】
【何故彼女が嘘をついたのか。それは、今は知る術はない】
【読心術でももたぬ限り、きっと彼女が嘘をついていることは、分からないだろうから】
525 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/02(金) 23:04:08.66 ID:yJUPHzcbo
>>523
「イミテー、ターは、にっくねーむ・・・かな?」
【どうもニックネームというものがよくわからないらしい】
おなじく頭を横に捻る

「こだわら、ない?」
更に深く
「その、考えは、素敵」
【こくりと肯く】
この図体でこの動作は中々シュールなものがあった
526 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/02(金) 23:17:10.53 ID:4AZkK2JUo
>>525

何で疑問形なのかに疑問だよ?
うーん。でもまあいいやー。名前なんて適当なものだしねっ。

【頻繁に偽名を使う彼女ならではの感覚。】
【「うにゃー」と妙な声を発して名前の話を断ち切った。】

物事って、みんな繋がってるんだよ。
どれか一つばっかり見てるから、こんな世界になっちゃったんだよ。――楽しいからいいけどねー。

【少しずつ雲は晴れ初めていて、星が姿を見せ始めていた。】
【燦爛たる光が、遥か彼方から降り注ぎ、リゼットの透明な羽根は宝石を散りばめたような輝きを見せた。】

さて、楽しく生きるためにリゼットちゃんそろそろ眠りたいなー、と。
遅寝早起き、二度寝に昼寝が私の理想なの。

【少しずつ高度は落ちていき、やがてはリゼットの細足が地面につく。】
【重力と浮力が釣り合ったままの着地は、音を出さない。】
527 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/02(金) 23:32:22.02 ID:yJUPHzcbo
>>526
「ニックネーム?が、わからないです」
【はてなを浮かべながらふんふんと肯いてみせる】
「戦時需要、で、稼いでる、ので。何も、いえない」
【ふうと溜息。といっても仕草だけだが】
「です」

「あぁ、引き止め、て。ごめん、なさい」
【稼動開始。上体を起こす】
「ありがとう。また、ね」
そういうと、巨大な群体は違う道へと歩き出す
流石にひび割れることはないが、タイルを足が打つごとに足音が震えた

528 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/02(金) 23:39:40.42 ID:4AZkK2JUo
>>527

ニックネームってのはアレだよ。
……あれだよ。ニックネームはニックネームだよ。

【適切な説明が思い当たらなかった様子だ。】

ん、気にしなくていいよー。楽しかったし。

それじゃあ――いい夢を。

【レギオンの後ろ姿に対して数秒間手を振り続けた後、くるりと540度回転。】
【足音を極力消して歩く姿は、見た目通り、身分の低いメイドのそれ。】
【けれどリゼットの瞳の中の光は、今も自重を知らずに燃えている。】

/長時間、お疲れ様でしたー。
529 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/02(金) 23:44:30.01 ID:slZWfOKpo
>>524
【笑みを零しながらも、大丈夫です__と、仕方がない…その否定をしない言葉】
【少女は、仕方がないと言った、慣れているのだろう、自分はどうせ信用されないんだとそんな事を思っているのだろうか】
【だから__こんな危険な行為を一人でさせてしまった経緯になるのだろうか、その笑みを見て、彼女はその表情を直視出来なくなるほど何か分からぬ哀しみが湧き出て】
【表情には出さないにしろ、それは一瞬少女の瞳から視線を外すことになる】


____堕天使、その者達もそうであるように
お前も___

いいや…何でもない

【言葉は最後まで出ることはなかった、何を言おうとしたのかは分からない、しかしそれは彼女の心の隅にそっとしまった】
【予想できる言葉かもしれない、ただ最後まで言うのが、純粋な一色である自分が言うのが恐れ多いような気がして、その言葉を出すことはしなかった】


そうだな…嫌いではないさ…
ただ思うことはたくさんあるよ、堕天したからと言って…白を見捨てたり、何でも良いと言うやつを見ると悲しくなる
まぁ私の都合のいい考えなのかもしれん、蔑まれ、罵られ…そんな事をされ、それでも白を嫌いにならないでくれなど…
__私達は何も言えない、いう権利がないのかも知れない、心の中がわからないからな、中途半端に何かを言ったところで私に堕天使の全ては分かる事もない、話すこともしないだろうから…



【嫌いではない、それは本心、しかし思いは色いろあるようで、言葉では現せれない、そんな事である】
【そして、その堕天使の会話を終えたその表情をも確認したが、それは追求せずに】


__そうか…姿が見られたから…〈姿が見られたから、正体がばれ、追い出された、逃げた〉と言ったことで良いのだな…?

【彼女が嘘を付いている事など分かる事はない、人の心を読めるなどそんな事はできないから】
【ただ、言葉で聞いて、その情報から判断するしか無いから…】

……此処からは少し違った面から話をしていく、もう少しだけ付き合ってくれ

___例えばだ、もし白の大陸に黒の者が潜んでいて、それを見つけたとしよう、
そして逃がしてしまったとする、私であれば、2度と突破されないようにその守備を固める、黒がどう動くかは分からんが…
万が一のため、そういう対策を練るであろう…

確信がとれていない場合だと、兵を休めるためにその警備をいつかは解く事にもなるだろう、上の判断はそうなるのかも知れない
現場としては、一度入られればその警備は緩めたくは無いがな

しかし、確信があれば、其の警備を緩めることはしない、相手が確実にそこを調べていたのだからな
上にもその事を伝えれば、そして警備側にも、此処の警備を調べていた者がいたと、調べられていたと

まぁ…こう言う風にな、お前が紙に書いた情報の様に、それがわかっていればその警備は常に厳重な物へと変わっている可能性がある
時が経過しても…な

これはあくまで私の考えだ、__

して__これが最後の質問だ、この紙を見た物は居るか?この事実を知っているものがあっちの大陸にいるか?

【黒の大陸に敵国の者がいたのだ、それが何をやって居たとしても、通常ではその警備を厳しくするだろう】
【それは確定している事だと思っている、よって、この紙に書かれた兵の配置はあてには出来ない】
【だが、もしかすると上に伝わっていないかも知れない、ただ他国の鼠が一人潜入していた、だけで上には報告がいっていないのかも知れない】
【撃退した__それで終わっているかも知れない、しかしこの紙を誰かが見ているのであれば、それが伝わっているのであれば】
【その嫌な予感は確実にそうなっている、下手するとずっと、その警備隊系まで変わっている可能性がある、兵士の指揮にもその事は関わってくるかも知れない】
【そう言った思いがあった、もし見られていれば…の話ではあるが、考えられる事を考える、可能性を潰していく、それが安全策であると、彼女は思っているようで】

/申し訳ない遅れました、そして他にもありましたが訳のわからぬ誤字がありました、弄れている→ひねくれているです!
530 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/03(土) 00:10:51.38 ID:3rR2JPaDO
>>529

【視線を外されたことが不思議だったのだろうか】
【少女は一度だけ、そっと首を傾げるも──言葉を相手へかけることはなく】

【続いた天使の言葉には、傾げた首の角度をほんの少し深め】
【「何か、告げようとしていたんです、ね……こんな、私に」】
【そんな、自嘲めいた思考がふっと浮かんで来たが──結局。彼女も、何も語ることはなかった】


……えと、そういう考え方は、大切だと、思います
堕天使さんも、故郷はやっぱり、白、ですから──
だから……その。天使さんの考え方、……私は、好き、です

【堕天使に対する会話を、彼女はそう締めくくる】
【その声色は相変わらず、気弱で自信のなさそうなものだったけれど】
【ほんの少しうつむいて、「好き」と告げた彼女はきっと──精一杯、自分の考えを伝えたつもりなのだろう】

【そして最後に紡がれた、問いかけに対しては】


     ────いない、です……そのはず、です


     【 彼女はまたひとつ 「嘘」をついた 】


……紙、見つかったとき、は……鞄に、入れてました、から……。
です、から……私が、調べもの、してたこと、は──黒の人は、知らないはず、です

それ、に……攻撃、されて、海、落ちちゃって──
その、なんとか、人、いない時、に……船に乗ったから、よかったんです、けれど──えっと
海に落ちた、って思われてる、なら……わ、私──もう、し、死んじゃったことにされてる気も、します、し……

【会話の中に真実と虚構を織り交ぜて、少女は返答を紡いでいった】
【攻撃を受けたのも、見つかったのも事実】
【しかし彼女は──攻撃を受けた後、逃げるかのように自分から海に飛び込んだ】
【更には少女が街のことを調べていた、ということは警備隊に知られてしまっていた】
【──彼女の真意は、まだ誰も、しらない】
531 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/03(土) 00:31:02.20 ID:tV+1Ab52o
>>530
【否定はせずに、受け入れる、その全てを、誰の考えも】
【彼女はそれが少し怖かったのかも知れない、本当の意見なのか、自分の意見はどうなのだろうか】
【人を疑うこと、疑う責任、そういう環境で会った場所、そして目の前にいる素直な少女】
【その好きと言う言葉に、何かを振り払うようにフフッと笑みをこぼして、そしてその後だろうか、先の質問】
【そしてその解答】

___そうか、〈居ないはず〉で良いのだな
〈姿が見られたから、正体がばれ、追われ、逃げた、これを調べていた事は黒の者は知らない“はず”、知っているものは居ない“はず”〉

これで…良いのだな?

【彼女は聞いた事を何かのメモ翌用紙に記入していた、そしてそのかかれた内容〈〉の中の文、それに加え〈海に落ちた〉〈死んでいるかもしれないと思われている〉】
【〈堕天使、他の獣人に助けてもらった〉〈小舟で〉等々】
【そんな様々なこと、些細な内容までもが乱雑に書かれていたそのメモを少女に見せ、もう一度言う、それが事実なのだな、と】

【そしてこれが今までの会話で彼女が知った潜入に付いての情報であり、それ以上の事を知る事はない】
【ましてやその真実など___】
532 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/03(土) 00:44:34.42 ID:3rR2JPaDO
>>531

【そんなことを相手が考えているとは想像すら出来ず】
【零された笑みに対しては、そっと愛想笑いを返すのであった】
【その後問われた二度の質問へは、こくりと彼女は頷いて】

……、は、い──それで、大丈夫、です。

【ふたつの質問、その両方へ、頷きを返す】
【顔色の変化も、言動の変化も、なかった】

【誰かの意見を否定もせずに受け入れる、素直すぎる少女】
【それでいて嘘をつく彼女は──どこかが、矛盾していた】
533 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/03(土) 01:28:52.13 ID:tV+1Ab52o
>>532
【それで大丈夫です、その言葉を聞いて、彼女は少女の瞳を無言で見つめ__】
【暫くの沈黙の後、言葉を出す】

___分かった、ではこの情報で伝えておこう

【そしてその席を、ベットの脇にあった、その小さな椅子から立ち上がる】

この紙…少し借りるぞ、複写させ、原本はお前にまた持ってこさせる
暫くゆっくり休め…疲れているであろう、質問はこれで終わりだ、協力に感謝する…

今から此処この責任者に話してくる、多分だが__そいつがまたこの部屋に訪れるであろう
前には番を立たせて有る、なにも気にせずに、休むといい

【そうして、何もなければ…彼女は部屋から出ていくであろうそのドアをノブを握り】
【其の部屋を後にする、そして貴方はその狭い部屋で、一人、何をするのも自由ではあるのだ】

【そして去り際、彼女は最後に一言、お疲れ様だと言って部屋を後にするのであった】

【そして彼女が報告した内容、それは以下である】

____犬の獣人エリスにより黒の大陸、港町ヴァスカトルの情報を入手

その中には警備情報、街の警備員の配置、交代の時間帯、警備員総数、武装の種類
少女から得た情報、その地図の複写が添付されており

その下には文が続く

____少女は変装をしてその街に潜伏していた様である
    しかし変装が発覚、その後街の警備に攻撃を受け海に落ちた様だ
    その後警備の追手は無かった様であり、隙を見て小舟で脱出したとの事
    小舟に関しては関所の前に止めてあるので後ほど確認を

    情報に関してではあるが、姿を確認され、
    緑の者であると攻撃を受けた事から見ると、暫くの間警備が強くなっている可能性が考えられる

    その情報を探っていた事は知られていないはず、紙の存在を知っているものは居ないはずであるとの事ではあるが
    万が一の事を考えると警備の体制自体が変更されている可能性、より厳重になっている可能性が考えられる

    この警備情報は既に変わっている可能性も視野に入れる事を此方としては進める事とする

    後の詳細は本人へ
                                             以上____


と、その文面で此処の責任者へ、そしてその者が緑の責任者へ伝えるであろう、このままの情報では伝えることはしないかも知れないが

【そして後ほど、貴方の部屋に、その紙、地図の現本を持った責任者が現れるかも知れない、そのものにまた同じ質問を繰り返されるかも知れない】
【それはこのマルアハが関与しない話であり、また別の話である】
534 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/03(土) 01:54:31.27 ID:3rR2JPaDO
>>533

わ、分かり、ました……
あの──……、ありがとう、ございまし、た

【こくり、と少女は頷いて。部屋を出ていく相手の背へ、そっとお礼の言葉を紡いだ】
【その礼は、こうやって拾い上げてくれたことへの礼だろうか。それとも──】


【そうして、ひとりきりになった少女。その瞳の色に、ルビー色が混ざる】
【瞳に他の色が混ざった彼女は、どこか安堵するような表情すら見せ──】


……、分かりました、ご主人様──


【──紡がれた言葉は、誰に届いたのだろうか】

/最後の最後に寝落ちかけるとは……
/このあたりでしょうかっ。お疲れさまでした、ありがとうございました!
535 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/03(土) 01:57:25.60 ID:tV+1Ab52o
>>534

【それを渡し、彼女も部屋へと戻る、今日は緑で一泊、といった感じであろう】
【門番を変わり、その部屋で一息つく彼女の姿があった】



/遅レス申し訳ありませんありがとうございましたー!
536 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage saga]:2011/09/03(土) 17:59:24.62 ID:lnXtpYXeo
【緑の大陸・森林】

【風が吹き、草木の芳しくも青臭い香りが舞う森で呟くものが一人いた】

────悲しいな。

【この森に聳え立つ樹の中で、最も高い大樹の枝に糸で逆さにぶら下がっている一匹のインセクトだった】

【顔の中央に大きく紅い丸い瞳があり、それを円の形を描くように14個の小さく同じく紅い丸い瞳が囲っている】
【体を漆黒のローブのようなもので包み込んでいるが、その顔を見れば彼が蜘蛛のインセクトだという事はすぐに分かる】

芳しい香りも。川のせせらぎも。恵の光も。
音楽を奏で、共に夜を明かした仲間たちも。

もはや、遠いものになってしまった。────悲しい。

【彼はまるで文章を読み上げるように、淡々と棒読みで呟いた】
【だが、この状況。センチメンタルな一匹の蜘蛛が居た。というだけでは済まないのだ】

────だが、尤も悲しい事は。

【蜘蛛の体からは緑の大陸の者にとっては腐敗臭にすら感じる、漆黒の瘴気が垂れ流され】
【彼のぶら下がっている立派な大樹は、その瘴気に当てられじわりじわりと紫色に変色してきている】

本当に、悲しいとすら思えなくなっている事が。一番、────悲しい。……のかも知れない。

【もはや見るに明らか。存在するだけでこの森に有害な魔傷をもたらす、この者は────黒の大陸の住人】
537 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/03(土) 21:16:58.53 ID:V4vtipZk0
【緑の大陸】

【大森林の奥深く、闇の中を行く影がひとつ】
【長い黒髪、それと反対に色素の薄い肌、尖った耳が其の種族を主張する】
【夜に溶け込む黒コートだが――纏う力が、この大気とは異なり過ぎた】


【侵入者は歩みを続け、遂に目的地に到達した。】
【草の一本すら生えぬ、広場の様な円形領域。その周囲には、木々が高く聳えている】

【それらの進出を阻んでいるのは、この侵入者を上回るであろう地中の魔力――】
【嘗てこの地に封じられた邪悪が、未だ緑を排撃している。】
【古の魔物を解放せんと、マキナスエルフは術式の編纂を開始した。】

【急激に高められた黒の魔力が拡散し、広域に侵入者の存在を知らせる。】
【上代より生きる、知性を持つ樹木たちが警報を発しているのだった。】
538 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/03(土) 21:27:45.36 ID:JmTCQf07o
>>537
―――貴様、何をしている。

【雷鳴の如く猛々しく強く響き渡る声が真後ろから掛けられるだろう】
【もし、貴方が振り返れば、そこにはこの森の危険を知り現れたであろう者が居た】

【――その姿は、所謂巨人であった。背の丈は、おおよそ8m。問答無用の巨体だ】
【服装は、簡素な腰巻のみで、背には4m程の刃渡りの岩の大剣が背負われている】
【顔の彫りは深く、渓谷地帯の様にはっきりとした目鼻立ち。眉毛の奥の双眸はしかし優しげである】
【髭と長髪で、顔は良く見えないが、全体的にダークブラウンを基調とした体毛である】
【肌の色は浅黒く、右腕にはトライバルパターンの文様がびっしりと刻み込まれている】

【その姿を見れば分かるだろう、一体で数百年の長きを守り続ける巨人の戦士だということが】
【森の稀少種、ジャイアント。そのなかでもこの巨人の覇気は強い部類に入る】
【答え如何によっては、躊躇いなく背の大剣を引きぬき、戦いに移ると思っても構わないだろう】
539 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/03(土) 21:42:06.58 ID:V4vtipZk0
>>538

【轟音。力強きその響きに、マキナスエルフは振り返ることを余儀なくされた】
【群青色の双眸がその巨体を認識。半ば無意識に、術式編纂は中断される】

――さて、一体何だと思う?貴方が当てれば、認めるけれど…私は自ら教えはしない。

【やや冗長な返答の間に、彼女は呪式制動(クロッド・ゲアス)を起動した。】
【言霊の形で折り畳まれた高圧の呪言を全身に展開し、身体能力を強化する】

【この工程によって魔力はさらに高まり、場合によっては彼を刺激する可能性も有る】
【攻撃までの時間稼ぎとも、ただ警戒しているだけとも取れるが――】
【銀色の魔杖が、無言のままで月光を反射した。】
540 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/03(土) 21:48:33.71 ID:PRgsP8bDO
【黒の大陸】

…………

【黒いローブ、それしか特徴が見て取れない、その魔術師は荒野に一人、立っていた】
【魔術師は魔翌力を集中させながら、考える】
【あの堕天使からもぎ取った翼と魔翌力は、白の力と黒の力の混じった力を持っていた。故に、その翼を持つ屍を作り出す事も出来た】
【回復が早いあの堕天使から、いくらでも翼と魔翌力を採取出来る、十分なまでの物資があるなら、それをどう使うかだ】
【白の力を持つ黒の者を…あるいは、その逆を。黒の力に従わせた、白の者を】【白と黒と黒と白と、考える色以上に混濁させた考えをまとめあげながら、まずは一つの目的を作り出す】

…白の大陸の機械兵…あれを我が下僕に仕立て上げられるか…
…試す価値はある

【魔術師の背中に紫に輝く魔法陣が、燃える悪意を表すかのように浮かび上がる】
【次の瞬間、魔法陣からは、闇夜の雲のように黒く、陰り、微かに白の力を感じさせる、堕天使の黒き翼が生える】
【羽を撒き散らしながら羽ばたく翼は浮翌力を作り出し、ただおまけのようにぶら下がる魔術師の体を持ち上げていく】
【その様子はかなり遠くからも見え、微かにとはいえ黒の大陸で白の力を纏う魔術師の姿は異質であった】
541 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/03(土) 21:50:19.59 ID:JmTCQf07o
>>539
―――少なくとも、貴様が害意を以てその行動をしていることは予想ができる。
‥‥術式には残念ながら詳しくはないがな、この地には解き放たれてはならぬ物も眠る。
その眠りを覚ますような真似はやめてもらえればそれが一番良いのだ。

【転じて、無骨で知性の無さそうな彼は、案外に理性的に言葉を返すのだった】
【魔力の類は、この巨人にはある。この地から得た、巨人としての土地の加護が】
【だが、意識して扱うものでもなく、只加護を得て居るだけの身では、術師の術式を看破するのは無理であった】

‥‥此処で逃げるならば、二度とこの地に踏み入らぬと誓うならば、見逃そう。


もし、断るのならば――――

【巨人もまた、臨戦態勢に入っていく。背の大剣、もはやその質量だけで暴力と化すかのようなそれを持ち】
【腰を落として、巨人は構えに入る。その構えは八双というそれに似ている構え、肩あたりに寝かせるように刃を構える】
【巨体のみに頼らぬ、理性の剣。それがこの巨人が、賢人と呼ばれる所以】

【巨人は、美しき黒のエルフに猛々しき殺気を向けつつも、揺らがず静かなブラウンの双眸を向けて、言葉を言い放つ】

―――排除させてもらう。

【此処で逃げるのならば追わず。だが、立ち向かうか、今後この土地に踏み入るつもりがあるのならば】
【この巨人は、躊躇いなくその大剣を貴方に振るうと宣言するのであった】
542 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/03(土) 22:10:35.73 ID:V4vtipZk0
>>541

…お見事。何が眠っているのか正確には解らないけれど…私は、それを解き放とうとしている=B

【存外素直に、マキナスエルフは返答した。退却の提案への、鋭利なまでの拒絶も込めて。】
【解放に必要な工程の内、完了したのは2割程度。撤退するのが上策ではあったのだろうが――】


流石長く生きているだけあって、その知性には感服するわ。緑≠轤オい…優しさ?にも。
――でも私は、この目的を果たさねばならない。戦わずして敗北するなど、決して私≠ノ有ってはならない…!

【正面からの勝算は薄い。それでも尚、闘争を選ばせたのは自己への誇り。】
【緑≠フエルフにも時折見られるこの意志は、血の導きによるのだろうか――】


さあ、闘争を始めましょう。排除≠ウれるのは貴方だけれど。


【後方に跳躍しながら、眉間目掛けて魔弾を放つ。弾速や威力はそこそこ、物理・非物理的存在への可干渉型。】
【魔杖の先端から放たれた其れは、そのどちらにも干渉される存在であった。】
【照準までの一瞬は、彼の対処に十分だっただろうか】
543 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/03(土) 22:20:33.50 ID:JmTCQf07o
>>542
―――長く生きていれば、そのような存在には詳しくも成る。
そして、貴様の考えはよく理解した、誇りの為に戦うというならば、私は相手をしなければなるまい。

‥‥‥‥相手をしよう。

【巨人は相手の意思を尊重した。そして、己も全力を出すと決める】
【森に害を為すと分かった時点で、森の守りである己の行動は自明の理】
【後必要であるのは、相手の誇りに見合う、己の態度である】
【故に、巨人は構えをとりながら口を開く】

名乗るぞ、黒の誇り高き民よ。
私の名は、ザラドゥ。呼ぶ物は巨壊なる賢人と呼ぶ。

―――術師、貴様の名は何だ?

【そして、迫る魔弾を見て、巨人が動いた】
【――存外に素早い、その動きは、暴風にも例えられる様】

【轟ッ!】【空気が鳴動し、巨人が大上段に構えた大剣を振り下ろす、それだけ】
【幹竹割りのように魔弾を打ち据え、おそらくは粉砕するであろう】
【もし、それを為せば、巨人は地面を蹴り跳躍、森の大地を振動させて、相手に接近し、蹴りを放つだろう】
【地面を削るような蹴りは、一種暴力というよりは災害というほうが正しい攻撃で】
【シカシ、小さい的を狙う以上、その攻撃は大雑把。全力で回避すれば回避は不可能ではないだろう】
544 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/03(土) 22:38:49.99 ID:V4vtipZk0
>>543

フォルティア・セイルブラッド、<鮮血の航行者>!

【賢人に応え、名乗った。軽々と粉砕された魔弾は、マナへと還り虚空に消える】
【予想外の身軽さから繰り出される跳躍の衝撃に、僅かに反応が遅れた。】


(――ッ!)

【迫る大破壊の具現を視認し、防御は不可と判断、回避を選択。】
【強化された身体能力による跳躍に、簡易衝撃呪文を合わせて咄嗟に身を躱す】


(普通の接近戦は論外、単発の魔弾は通じない…)

【普段ならば、魔術師と侮る相手を接近戦で葬る事が多かった。】
【しかし巨壊に、その戦法は通じない。圧倒的暴威に、単なる利器は意味を為さない。】

【魔杖による増幅補助を介し、右脚目掛けて3発の魔弾をほぼ同時に射出する。】
【直後に彼から見た左方向へと跳躍、衝撃呪文を編纂する】

【次の攻撃への布石だが、少々防御に隙が有る。彼の跳躍ならば、瞬時に距離は詰まるだろう。】
545 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/03(土) 22:47:38.22 ID:JmTCQf07o
>>544
―――良い名だ!

【そして、巨人は軽々と宙を飛ぶ。森の木々を飛び越える位には、巨人は身軽】
【直後、相手が逃げ、蹴りは外れるが着弾点の地面が大きく震えはじけ飛ぶ】
【足をゆっくりと上げ、相手の方に振り向けば、魔弾が飛んできて】

ぬうんッ!

【その魔弾に蹴りを以てして相対する。だぁんっ!と衝撃音が響き渡り】
【足の皮膚が裂けて、傷を負ったのが分かるだろう。そして、足元を見ればわかるが、地面はクレーターのようにえぐれている】
【その巨体所以に、巨人は回避を得意とせず。故にこそ、ダメージを受けるのを覚悟で迎撃を取る】
【己のタフネスを生かした戦闘スタイル、それが巨人の物だ】

―――ッ、ぅぅおおおッ!

【巨人が腰を捻り、左方向への貴方に向けて足を振っていく、そして気がつくかもしれない】
【目的は、蹴りではない!つま先が、地面に引っかかっているのだ、地面をごりごりと削りながら迫る足】
【プレイヤーの貴方も一度はやっただろう。グラウンドの砂を足に引っ掛けて蹴り上げる行動を】
【巨人はそれと同じ行動を、8mという巨体で成そうとしているのだ】

【地面に足を引きずるため、攻撃の速度は遅い】
【だが、攻撃が成されれば、散弾のような地面の土や石が打ち出され貴方に襲いかかるだろう】
546 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/03(土) 23:16:16.47 ID:V4vtipZk0
>>545

(蹴りには遠い。では、何が…)

【思考しながら、衝撃呪文を完成させる。次なる術式の編纂を開始――】
【飛来する礫が目に入り、ようやく彼女は事態を理解した。だが、土砂の瀑布は密すぎた。】

【呪式制動≠ノさらなる魔力を補填、特に脚部を重点強化。】
【完成までのラグを補うように、土砂の速度は凄まじい。姿勢を低くし、最小限の被弾に抑えるが――】

…く、ッ―――!

【全身への数発の被弾の後、拳大の飛礫を左腕に受け走行姿勢は崩された。】
【千切れ飛ぶような衝撃と共に、着弾した上腕部が歪んだ。恐らく粉砕されている。】

【左腕部分への魔力供給をカット、全身への呪言命令で体勢を整えながら再加速】
【もはや、全身が術式で駆動していると言っていい。土砂の壁を突き抜けて、5発の魔弾を射出した】

【一発目には衝撃呪文が内包され、着弾と同時に炸裂する。】
【残る4発は、巨壊の両目を狙っている。2発づつが左右のそれぞれを潰す為に迫るだろう】

【矢の様な形にも、魔弾の隊形は見えるだろうか。初弾が防がれる事が前提とされている。】
【その隙に両目の光を奪う事を、4つの魔弾は意図された。彼が姿勢を変えたなら、それらはただ頭部へと進むのみ。】
【そうなれば、棒立ちのマキナスエルフはほぼ無防備となる。距離は、僅か3メートル。】
547 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/03(土) 23:28:25.92 ID:B+pmRJlXo
【緑の大陸/大草原】

【海岸線からそう遠くない場所。無辺際に低草が広がる地。】
【緑、薄緑、利休色。リーフグリーンの一言では表しきれない、綺麗な緑のグラデ。】
【月明かりを優しく受け止める静かな草原。――緑の大陸では、ありふれた景色。】

うむ。綺麗だ。これが緑の美学、Wabi−Sabiというやつか。

【静寂に包まれた草原に、厳かな重低音の声が響き渡った。】

しかし、少し整いすぎている感もあるな。血でも散らしておけば良いものを。

【まるで子供のような身長でありながら、剥き出しの身体に残る傷の数々が年齢を語っている。】
【翼は欠損し、根元を残すのみ。もはや飛翔はままならず。右腕には、鱗と皮膚が癒着を起こした部分があった。】
【背には深い裂傷が斜めに刻み込まれている。赤の戦士、ドラゴニート。】

【草原の中に立ち止まり、ドラゴニートは動かない。】
548 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/03(土) 23:31:55.26 ID:JmTCQf07o
>>546
【巨人は、己の強さという物を良く理解していた】
【己は強い。そう生まれついたのだから、そういうものであると理解している】
【そして、巨人はそれゆえに誰よりも己を鍛える必要があった】
【不用意に力を振るえば、護るどころか己が森を破壊する】
【力を振るう場面、戦うと覚悟するときでなければ、己はその暴力を振るわないと決めていて――】

【――――そして、今がその時でもあった。だからこうして全力で戦いに臨むのだ】

【土石流と化した、足での土砂の蹴り上げの攻撃は、相手に確固とした効果を与えたようであり】
【しかしながら、瀑布を突き抜けるようにして、襲いかかってきた魔弾を見て、感嘆の表情を浮かべる】
【先程からの一撃。どれもが強力極まりない物。其れを超えて未だに攻撃を放ってくること、其れに驚きというよりは尊敬を覚える】
【それが、素直に口を次いで飛び出してきて】

―――ッ、見事。

【巨人は、迫る一発目を大剣で吹き飛ばし、しかし衝撃で態勢を崩す】
【ふらついた足で、しかし返す刃を放ち、4つの内2発を相殺成功】【だが】

【ぐ ち ゃ り】

【一発は軌道がズレ右耳を抉るのみであったが、左目に向かった魔弾がまともに着弾】
【びちゃびちゃびちゃ】【びちゃり、ぶちゅ、‥‥ぶしゅ‥‥っ!】
【巨体は、その顔から鮮血を吹き出して、地面に其れでも立ち続けて】


――――ッ、ぐ‥‥ォォオォォォォオォォォオォォォォオォォオォォォオォォォツ!!


【聞こえるだろうか、この雄叫びが。天を仰ぎ、叫びを響かせる、巨人の声が】
【びりびりびり、とこれだけで木々をへし折りそうな音圧が貴方に迫って】
【顔を下げた次の瞬間に、巨人は己の左目の有ったところに右手を伸ばして――――】


【――――ぶちり】【用を為さなくなった左目を、引きちぎった】


‥‥之でフェアという物‥‥よ‥‥ッ。
さぁ、私は、まだ死んでおらぬ‥‥まだ、力≠使っておらぬ。


【手の内にある潰れた目玉を右目で見て。意を決したかのように、其れを飲み下して】
【ぎしり、と大剣を握りしめて、構えを取った。顔の左半分は鮮血に汚れているが】
【その有様は、先ほどよりもはるかに油断や慢心の欠片もないもので。同時に、大剣に異常が生まれているのが分かるかもしれない】
【大剣が、ブルブルと細かく振動しているのだ。当たれば、赤の文明などのチェンソーの様な効果を発揮するだろうか】

【もはや満身創痍の身なれど。しかし、戦士として術師に巨人は相対すると決めたようだった】
549 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/03(土) 23:46:39.98 ID:kR5QbDQ+o
>>547

――貴殿、そこで何をしている?

【その横顔に、やや遠くから低く通る声を投げかける者が居る】
【埃も落ちた夜気は、背の高い樹木が無い事も相俟ってよく音を響かせた】
【最初は怪訝そうに。相手が緑の者では無いのではという疑念が大きくなるにつれ、警戒を伴う目線】
【平常の間合いの7倍8倍はありそうな距離で、こちらもぴたりと立ち止まった】

ここは……海に近い故、その姿があるのは珍しい事では無いだろうな
だが、見逃す訳にもいくまいよ

【青白い月の光を身に受けて、緑の体を浮かびあがらせるのは】
【長身のヒトほどの背丈のある、鎧を着たカマキリのインセクトだった】
【不意を討てば良かろうものを、様子を伺うようにその場にとどまっている】
550 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/03(土) 23:56:32.92 ID:B+pmRJlXo
>>549

ふむ。何をしているかと聞かれれば
――そうだな。白の讃える“手付かずの大自然”というのを鑑賞している。

【身体はどっしりとその場に据えたまま、動かなさい。】
【ゆっくりと。興を削がれた、とでも言うように非難を込めた眼だけを相手に向ける。】

折角だから聞いておこう。お前は“美”という概念を持っているか?

【頬、右眼の下。傷の目立つ顔がインセクトに向けられる。】
【身長では負けているが、距離間を利用して見下ろすような形で視線を送った。】

【焦り、敵意、恐怖、諦め。凡そ侵入者が見つかってしまった時に浮かべそうな表情が何も見えない。】
【身体を覆う鱗同様に紅い両眼が、ただ鑑賞を続けている。】
551 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 00:01:14.08 ID:IsX8DtXO0
>>548

(なんて覚悟…。これが、これこそが―――)

【己の捨て身の攻撃は、確かに彼へと届いていた。】
【それでも尚、全く衰えぬ戦意。少しばかりも揺るがぬ其処に、魔術師は感嘆と畏敬を覚えた。】

(―――意志=B)

【決して折れぬ自我こそを、彼女は求め続けてきた。その具象が今、此処に在る。】
【自己に従えられるのではなく、自己を従え自分の意味を紡ぐ。偉大なる巨人に、その在り方を見たのだった。】


…終わりにしましょうか、巨壊なる賢人。最後の夜でも、悪くはないわ…

【切断≠フ応用、貫通に特化した術式を魔杖を中心に六重に構成する】
【同時に残存魔力の全てを呪式制動≠ノ注ぎ込み、極限までの身体強化を施した。】


こんな形の滅びなら、私は全く惜しく無い―――ッ!!


【―――跳躍。全身を神槍の一撃と化し、額目掛けて撃ち出した!】
【構えるまでにはラグがある。彼が刃を振り抜けば、力と意志は競い合う】
552 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 00:13:14.55 ID:PCMUcjZdo
>>551
―――吾が受けるは母なる地の加護。

【巨人は、大上段に大剣を構えて、謳うように声を響かせていく】
【雷鳴のように猛々しく、山塊の様に不動を謳う、その声は朗々と高らかに踊っていく】

―――母なる者よ、今一度吾に救いを、今一度、目の前の強者に相成る力を
―――届けよ刃よ届けよ心、真の刃とは心の刃、折れぬ心こそが無双の力と成るのである

―――吾が継ぎしは怒れる大地の鳴動を、吾が振るうは血族の誇りの象徴を


   ―――――母なる大地に加護を乞い願う、鳴動せよ<b!


【直後、大上段に構えた刃を全力で神槍と化して襲いかかる相手を迎撃するように振るう】
【巨人の戦いはいつだって防衛だ。己からは戦いを挑むことはない】
【この地を護る守護者が己であり、己は侵略者ではないと自覚するゆえに】

【迫る相手に、敬愛を覚え。それゆえに、全力で己は攻撃を放つ】


終わらせよう、鮮血の航行者。


―――森の守としての誇りのために、私は貴様を打ち滅ぼすッ!


【覚悟に相対するは、折れぬ山塊の意思。数百年を経て完成した刃金の信念】
【神槍とぶつかるように、大剣が振るわれて。もし、ぶつかれば――――】

【その瞬間、世界を揺るがすような衝撃が大剣から解き放たれるだろう】
【之こそが巨人の持つ唯一の特殊能力。大地の怒りである地震の振動の力の一端を振るう物】
【神槍の貫通に相対するは地神の怒り。さぁ、神と神の力の打ち合い、勝つのは果たして――――どちらかッ!?】
553 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/04(日) 00:14:04.48 ID:8RZy1/q1o
>>550

手つかずの……?
およそ、赤の者の口にする言葉とは思えんな

【赤の者といえば良くも悪くも激情家で好戦的、というのがよく知れた認識だろう】
【僅かに戸惑いを含むように間を置きながら、しかし敵愾心から嘲弄めいた響きも混じる】
【未だ距離を詰めずにいるのは、むしろ今の対話から戦闘を除くためか】

美、だと?
……我は武人ゆえ、好んでそれを解し傍に置く事は無い
が。今この草原に例えるならば、心打たれ守護せんと望む……無いと一閃しては、嘘になる

【継がれた問いは思いもよらぬものだった。困惑に揺れる色が、声色の中に強くなる】
【果たしてそれが答えになるものか、思った事を並べるように概念を答える】
【芸術家でも詩人でも無いインセクトの言葉は、堅くつまらないものだろう】

【余りに静謐とした相手の態度にも、またわずかながら困惑を持っていた】
【ペースを崩されたように、言葉尻の更に後ろにうなるような声が混じる】
554 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/04(日) 00:35:07.36 ID:d0ryy1rGo
>>553

ワタシの知り合いたちに同じ質問をしたところ、「しらねーよ」との輪唱が返った。
お前の回答は新鮮だった。変に飾ってない辺り、何時ぞやのディープアーティストより好感が持てる。

【まるで詩でも読み上げるように、朗々と声を張る。小柄な体から、古雅なる音が紡ぎだされる。】
【困惑するインセクトとは正反対に、迷い無い声を届かせる。】

本場の芸術論を聞いてみたかった。
この言葉で、お前はワタシを信用できるか?

【芸術の本場と言えば、通常思い浮かべるのは白と青だろう。】
【貴族が芸術品のコレクションを自慢し合う白。五大陸を巡って自らの作品を売りさばく青。】
【そのうち青の大陸なら、ドラゴニートが居ても誰も文句は言わない。】

【――わざわざ緑に侵入するのは、リスクが高すぎるのだ。】

緑、と一言に表現するには、この草達は個性に富み過ぎている。
みどりの表記に「緑」「翠」「碧」と三つもの字がある理由を、ワタシは今知った。

【声では伝わりづらい感想。その上、ある程度の語彙を持っていなければ伝わらない感想。】
【親和的で技巧派。インセクトが指摘したように、赤らしさの欠片も無い言葉。】

【ゆっくりと。右足が地面を離れ、90度の角度を持って再び草を踏みしめる。】
【続いて左足が回り、ここに至ってドラゴニートは初めてインセクトに体を向ける。】
【隙だらけ――距離を考えても、あまりにも無防備な体勢変化。】
555 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 00:37:57.57 ID:IsX8DtXO0
>>552

―――――アアアァアアアアアアアアッ!!!

【咆哮――刃の意志が、潰えぬように。貫く力が、終わらぬように。】
【不壊なる巨王と凶姫の誇り、それらは激しく競り合って―――】

【――内外から凄まじい力を受けた白銀が、塵も残さず消し飛んだ。】
【巨壊の刃が、黒と白を紅く染める。振動が、鮮血を撒き散らして行く】

【血霧を纏い、肉体が落下する――】

(…私≠ヘ、ここで終わりか。悪くは、ない、な…。)


【薄れ行く視界。敗れし槍は、受け身も取れずに叩き付けられる】
【薄茶色の大地に、錆色の湖が広がった】
556 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 00:47:03.00 ID:PCMUcjZdo
>>555
――――ッ、グゥゥゥォォオォォォォオォォオアアアアアアアアアァァァアァァァァァァァァアアァッァァァッ!!

【普段は賢人と呼ばれ、理性を以てしてこの地を護る、緑の男】
【しかし、今のその様は、緑のもう一つの一面、野生=B其れをあるがままに解き放っている姿】
【そうして、超質量は超腕力を以て、振り抜かれ、撃ちあって――――――】

【受け止めた反動と、技の代償に右腕の骨格に大きな罅が入り筋肉が断裂】
【刃は手をスッポ抜けて数百メートル先に吹き飛んでいき、森の木々を数本なぎ倒して】
【ごしゃり、と巨人は地面に片膝を付けて、しゃがみ込むのであった】

――嘗ての同胞よ、エルフから外れた物よ。
‥‥その力、我が身に刻ませてもらった、素晴らしい戦士よ。

――――其の死、私が責任を以て見届けさせてもらう。

【そう言うと、折れて激痛を発する右腕の手を左手で取る】
【そうして、両手を組み合わせる、神への祈りの様な態勢を取り、貴方を見下ろすだろう】
【数百年を生きる巨人。しかし、殺してきた命も、死んでいった命も、全てを看とり、記憶してきた】
【少なくとも、此処で死のうとも。この巨人は、貴方の事を忘れることはきっとなかっただろう】
557 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/04(日) 00:56:55.97 ID:8RZy1/q1o
>>554

そうだろうな。貴殿ら赤の者どもは、美より実を貴ぶ主義だろう

……赤の言葉としてかけ離れ過ぎた貴殿の物言いは、逆に不可思議だ
信じろと言われても、素直に呑み下すことは出来ん
我は嘘は好まぬ。だが好まぬ故に、貴殿を信じていなくとも問われれば偽りない解を返そう

【こちらの答えは相手の機嫌を損ねはしなかったようだ、が、それに喜ぶほど純粋では無く】
【やはりここに佇む相手の存在は緑にとっておそらく害であり、己にとっても敵である】
【それでも、不要な嘘で誤魔化したりへつらったりはしないと宣言する】

それはそうだ、我々にとってミドリはモノではなく、住まう先人であり共に暮らす知己だ
一括りに景色を作る材料として見る事は、個人差はあれどそうそう無い

【その上で】

しかし赤の者よ。我が重きを置くは言葉ではなく、行為だ
貴殿が海を渡りこの地から去らぬならば、今すぐにでも斬らねばならぬ!

【どれほど相手がこの地の美を解そうとも関心を持とうとも、先立つのはインセクト自身の使命だった】
【相手が戦意を見せぬなら卑怯な行為だろうか、否、相手は大敵である】
【前肢の鎌を居合のように左腰へと引き絞り、地を踏む足に力を加え】
【『飛ぶ』には退化した翅を大きく震わせ、相手の真正面へと向かって『跳ぶ』】
【――その鎌が振るわれるのは、しかし相手が反撃の意を示した時のみだろう】
558 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 01:10:35.14 ID:IsX8DtXO0
>>556

【仰向けに身体を転がすと、力の化身が見据えていた。】
【ぼんやりとしか、その姿も映らない。残る生命は僅かだろう。】

(…祈り、か。考えたことも無かったな…。)

【数え切れぬ敵を穿ち、刻んできた。走馬灯のように、今まで≠ェ駆け巡る】
【それを、凶姫は一笑に付す。光明なるは我が誇りのみ――】
【ただ己だけを頼りに、望む己を為し遂げてきた。祈る先など在る筈も無い。】


【星空が群青に輝き、ラピスラズリの光を示す。その中心には、茶色の巨丘。】
【世界の全てを見ている様で、その錯覚が可笑しくて――彼女はひとつだけ、花の咲くように笑った。】

【――其れが、その最後の音だった。終わりの瞬間は、存外に穏やかなものだった。】
559 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/04(日) 01:15:50.09 ID:d0ryy1rGo
>>557
        ス ヒ ゚ リ ト ー ゾな
実に面白い。精神のこもった言葉だ。
そしてこの言葉に映り込む精神がお前を動かす。

【相手の踏みこみに対してすら、竜人は動揺しない。】
【両腕を胸の高さに上げて、シンプルな構えを取るのみ。その場から動こうとはしない。】
【緩慢な回転でインセクトに向き直った直後なのもあって、そう大きくは動けないのもあるのだろう。】

良い戦士の証だな。筋の通った男は、強い。
そんなお前の信念に、敬意を表して一言忠告。

【早口ながらも明快な語調。オペラに一幕のような、奇妙なリズムを伴った発声。】

ここで戦うと、 燃 え る ぞ?

【口の端から、微かな炎が漏れる。青白い色合いが、その熱量を示している。】
【この草原自体を人質にしようという発想、やはりこの竜人は赤の住人か。】

【右足を一歩後ろに下げて、簡易な構えは完成する。】
560 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 01:17:49.16 ID:PCMUcjZdo
>>558
―――存分に休め。

‥‥次会うときは、願わくば同胞で有ることを。

【すっ、と巨人の左手の人差し指が貴方の顔に伸ばされていき】
【巨大さに見合わぬ繊細な動きで、貴方の瞼を閉じたのだった】

【そして、指先で地面を掘り返し、貴方を埋葬すると、墓標を立てるはずだった】
【その間、声を漏らすことはなく。只、沈黙、沈黙。しかし、その表情は父性の表情で】

‥‥森の輪廻の流れで何時か会える筈だ。
私の命は長い―――もし会えれば、その時は酒でも、酒でも酌み交わそう。


‥‥おやすみ、フォルティア・セイルブラッド―――鮮血の航行者よ。

【そう言い残すと、巨人は左目の眼窩を押え、足を引きずりながら去っていくのであった】
【‥‥今宵、巨人はその身の一部を失った。辛くも勝利。だが、確実にこの地の守りに打撃を与えたのは、間違いないのであった】

【―――見下ろすのは、月が一つ。巨大な巨人すらも届かぬ果てなき優しさが、墓標と巨人を別け隔てなく照らしていたのだろう】

//乙でしたー!
561 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/04(日) 01:31:41.51 ID:8RZy1/q1o
>>559

【インパクトの寸前というには早すぎる段階で鎌は止められる】
【それが最初からそうしようとしていたのか、相手の言葉に躊躇したのか、それは定かではないが】
【相手の言葉が染み込むように、その場でピタリと全身の動きは止められていた、が】

ここで止めねば……もっと多くが焼け消えるやも知れぬ
ここで止めねば、子らが、弱き幼子が倒れるかも知れぬ

【刃の先が震え声が震え、揺れた決意を固く揺り戻す】
【今一度、大きなふたつの複眼が相手に強い敵意を持った視線を叩きつける】

貴殿らがこの地に踏み入る事は、この地の不幸なのだッッッ!

【咆哮一つ、気合一閃】
【中途半端に止まった右前肢に肘関節から先を捻るようにして勢いをつけ、相手の右胸を狙うようにして振りかぶる】
【第二手を補うべく、左前肢を肚の前に構えて、ガードのようにもしながら】
562 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/04(日) 01:47:58.61 ID:d0ryy1rGo
>>561

予想以上に揺れないな。ますます以て、良い戦士だ。

【咆哮で揺れた空気を身に受けながら、“鑑賞”をやめない。】

自分にとって何が一番大切なのかはっきりしているようだな。羨ましい限りだ。

【ただでさえ小柄な体を、さらに低く。足を曲げて体を落とし、代わりに左腕を振り上げる。】
【振りかざされた前肢の間接部分を払い、防御。すぐさま後ろにバックステップ。】

帰ろうにも、迎えの船まではあと一刻以上。
仕方なし、一曲付き合ってもらおうか。

【後背の地面に足が着くや否や、その場でのステップを始める。小さく跳ねる動きの連続。】
【各移動の初動を早めるためのフットワーク。今はまだ、ゆっくりと。】
563 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 01:48:42.89 ID:IsX8DtXO0
>>560

【やさしきその手に誇りは眠り、果てなき輪廻は繰り返される。】
【安らかなる其の永遠に、星と月は慈悲の光を降り注がせる―――】


【薄茶色の禿げた大地に、墓標がひとつ立っている。】
【この地で起こった闘争を示す物は、其れだけだった。巨壊なる賢人が、死者の尊厳を守らんとしたが故に。】


【―――双方から散り果てし血と肉は、何処へと消えて失せたのか。】
【――二割の闇の解放は、何を齎すのか。】

【埋葬の土は誕生の礎。ひとつの滅びは、またひとつの何か≠紡ぐのか】
【その存在を禁じられし暗黒が、地の底で影の腕を伸ばした―――】

/お疲れ様でしたー。
564 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/04(日) 02:04:01.46 ID:8RZy1/q1o
>>562

信念を見失うような若造にあらず、既に我はわが名に誓いを立てた身
ゲリエ(guerrier――戦士)の名は伊達では無い!

【打ち上げられた右前肢は、相手から受けた勢いを殺さずにそのまま右肩の傍へと寄せる】
【引き絞った右前肢に更に反動を乗せるように、膝を柔らかくして大股で相手へと距離を詰める】
【位置は再び相手の前面ながら、体の向きはやや斜めに、尾はこちらから見て左後方に流れる】

【翅の浮翌力をもう一度中途に挟んでタイミングをずらし、右の鎌を寸止め】
【フェイントの下から、左前肢を関節からのばして肘から突きを斜めに滑らせる】
565 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/04(日) 02:22:24.36 ID:d0ryy1rGo
>>564

名乗りがあれば、返すが礼儀。

【相手の接近にタイミングを合わせ、竜人も大きく前に飛ぶ。】
【頭を前に、前傾姿勢。膝は屈めて置き、そこからバネの要領で跳ね上がる。】

イゾッタだ。イゾッタ・フレストフォーコ!

【先ほどと同じ要領で腕を上げ、相手の間接を弾こうとし】
【同時に足を振り上げて、相手の体重を支える足を蹴り払おうとする。】

【止めようとした鎌は寸前で自ら静止する。本命の突きがイゾッタの胸を捉えた。】
【それでも、イゾッタは蹴りを止めない。自分の鱗を信じて、その場に留まる。】

【赤鱗に傷は残れど、イゾッタ当人に届いたダメージは少ないようだ。】

/っと、すいません。だんだん眠くなってきたので、明日に持ち越しにしてもらっても大丈夫でしょうか?
566 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/04(日) 02:24:52.53 ID:8RZy1/q1o
>>565
/持ち越しとの事で、PL会話を優先させていただきます
/こちらは構いません、明日の夕方くらいに呼びかけてもらえればお返事いたします
/遅い時間までお疲れさまでした、明日引き続きよろしくお願いします
567 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/04(日) 02:28:35.10 ID:d0ryy1rGo
>>566
/分かりましたー。こちらから投下しておきながらすいません。ありがとうございます。
/それではまた明日。おやすみなさい。
568 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/04(日) 18:47:51.13 ID:8RZy1/q1o
>>565
/と、再開のその前に
/払った足は右でしょうか、左でしょうか?
/もしくは後ろのほうの足でしょうか、虫なので四本ありまして……ややこしくて申し訳ないです
569 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/04(日) 18:50:39.04 ID:d0ryy1rGo
>>568
/ちょっとカマキリの身体ってどうなってるのか悩んだので、暈かすことにしたのだったり。
/身体を支える四本のうち、カマキリ当人から見て右前の足ということでお願いします。
570 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/04(日) 19:10:33.48 ID:8RZy1/q1o
>>569
/了解しました
/少し考えたのですが、巨体なので有効打になると思います
/お手数お掛けして申し訳ないです

>>565

イゾッタ・フレストフォーコ、その名は我が胸に留めよう
貴殿が死した後にもだ!

【突きは弾かれ上に浮く、が前記の通りフェイントであったためにそのまま流れるように宙を切る】
【当たった肘は、それを期とするように固められた肘を解放し、】
【その先の下腕、鎌状の部分が外側に向けて相手の胸を切り裂かんとする】

【が、それよりも先に相手の蹴りが命中】
【巨体を支える脚を、四つの内一つとはいえ崩されれば負荷が掛かる】
【腕の向く先は変わらないが、当初予定してたよりも浅く入る事になるだろう】
571 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/04(日) 19:29:06.68 ID:d0ryy1rGo
>>570

【蹴りが入る、ということは足を上げるということであり】
【足を上げる、ということはバランスを悪くすることだ。】

【その状態で入る第二撃は、切り裂くことに加えてイゾッタの体勢を崩すことになった。】
【生来の鎧たる竜鱗の前に斬る攻撃は効果が薄いが、衝撃は防げない。】

くっ!? やられたッ。

【肩から後ろに倒れこむことになる。】
【落ちゆきながら、がばりと口を開けて空気を肺に取り込んだ。】
【己の肩が地面に付くのをきっかけにして、その喉から炎が吐き出される。】

【色は赤。先ほど警告で見せた炎よりも温度は低い。地から空へと吐き出される形であり、草原が燃える心配はないだろう。】
【胸を攻撃されれば息を吐き出すのは生物である以上仕方ない。その後で繰り出すブレス故、射程は非常に短い。】
【攻撃というよりは追撃を避けるための防御だ。】
572 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/04(日) 19:44:10.73 ID:8RZy1/q1o
>>571

【払われた肢、裂いた肢、どちらもこれまでのコンビネーションのために外に開き】
【体勢を崩した相手への追撃は、仕掛けに入るまでに大きなラグが生まれる】
【蹴りによって崩された右後肢を安定させるようにその場で一歩大きく踏み鳴らし】
【ぐ、と体を相手に傾け前進せんとするが】

ぐっ……!?

【急くように先に距離を詰めんとしたのが読み誤りか、】
【未だ振りにも入らない腕では炎を止める事すら出来ずに、長い胸部を鎧ごと焼かれる】
【直に火に炙られたわけではないが、高熱になった鎧はそれ以上の効果を及ぼした】
【元より能力らしい能力を持たぬ身、物理攻撃以外には特に弱い様子】
【慌てるように羽根をばたつかせて後方に退き、堪えるように上半身を丸めている】
【相手にとっては体勢を整えるにしても攻めるにしても、絶好のチャンスだろう】
573 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/04(日) 20:01:48.31 ID:d0ryy1rGo
>>572

【ドラゴニートは、魔術には不得手だ。だがそれは性格的に肉弾戦を好むからに過ぎない。】
【一切の努力を放棄したから苦手なのであり、その身を流れる竜族の血は濃厚な魔力を秘めている。】

【トレモロ・クエイク。イゾッタが編み出した固有魔術であり、能力。】
【振動・波動を強める程度の力。】

ピッキング
弾けッ

【自分が落ちたことで、地面が少し揺れる。その少しの揺れを増大する。】
【自分の身体を巡る衝撃に合わせて地面を振動させるのだ。】
【結果、地面はマットのように落下の衝撃を和らげて、その上跳ね上がる手伝いをする。】

【尾を上げて、勢いよく地面に叩きつける。地面自身の揺れもあり、それだけでイゾッタの体は跳ね起きることに成功する。】

熱は嫌いか。残念だ。ワタシは合戦の持つ独特な熱気に美しさを感じるよ。

【落ちて、起きた。そこまでの一連のリズムをそのまま維持し、前回より少し早めのステップを続ける。】
【左腕を前に、右腕を胸元に。とんとん、たたん。一定のリズムでの上下運動と簡易な構え。これがイゾッタの戦闘における基本だ。】

【ふいに、相手に向かって接近する。地面は僅かに揺れ、イゾッタの動きを勢いづかせる。】
【低い跳躍を繰り返し、滑るように走る。隙は少なく同時に早い。】
574 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/04(日) 20:18:06.18 ID:8RZy1/q1o
>>573
【冷えた夜気に晒され熱は弱まっていくが、内部で燻された表皮は黒く色を変える】
【見える範囲まで広がった火傷はダメージの大きさを表すように、染み付いて中々消えず】
【伏せた複眼の上部から、辛うじて伺うように相手の方へと視線を向けた】

生憎、火など炊事か神事以外には使わぬのでな
そしてその力、能力、戦いに身を置くものとしては至極うらやましい

【僅かに伝わった震動が、苦しみ悶える意識を揺り起こす。もしもヒトの身なら、苦痛を表すような量の脂汗をかいていただろう】
【激痛に震える腕を意志で抑え、体の前面でクロスさせる】
【×の字に切るような斬撃は、しかし痛みのために遅く、俊敏な相手を捉えるのは難しいか】
【相手の行動によっては、相手が間合いに入ってから空を切ることにもなり得るか】
575 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/04(日) 20:33:12.47 ID:d0ryy1rGo
>>574

仲間内では、小技に頼った小心者呼ばわりされているよ。
評価してもらえるのは嬉しいねェ。

【腕の動きを早めに察知し、足を前に大きく伸ばす。身体より前の地面を蹴り返して、後ろに飛ぶ。】
【直前で接近を止めて、距離を取ったのだ。】


【胸に出来た少しの傷を気にしているのだ。さっきの斬撃で、鱗が剥がれてサーモンピンクの肉が微かに覗いていた。】
【傷は細い線系であり、パッとみただけでは分からない。だが、再度同じ個所を斬られれば重傷になりかねないと、イゾッタは考えた。】
【小心者と呼ばれるのは、こういった性格のせいもあるのだろう。】

【相手の斬撃が空ぶった後で、イゾッタはまた大きく息を吸い込む。】
【眼に見える形で胸が膨らみ、喉が鋭利な風音を立てた。――胸の膨らんだ瞬間、少し胸の傷が見やすくなる。】

【熱とは振動。振動を強める力が、青白い高温の炎を作る。】
【今度のそれは純粋に攻撃。周囲の空気を揺らしながら、炎の塊がゲリエに向かう。】
【やはり角度は少し上向き。狙う部位は胸から上だ。】
576 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/04(日) 20:57:03.21 ID:8RZy1/q1o
>>575

フ、手数の多いことが何故批判されようか
戦う理由と道程が正しくば、そこに正も負も無かろうて!

【カマキリの腕は長く、故に懐に入られては弱い。そこを突かれると思っていたのか、存外に大きなロスが生まれる】
【振り切った鎌を戻して追撃に至るにも、相手の次の手はそれを防ぐに十分に足るものだった】

【常を超えて膨れた胸とその動作は、強い警戒をインセクトの頭に走らせた】
【表皮の合間から覗くように垣間見えた傷に一瞬焦点があったものの、それを狙うには、今の状況は危険過ぎた】
【咄嗟に上体をぐんと下に沈め、強力であろうその炎を頭上にてやり過ごす】
【が、その回避の仕方は言うまでもなく全力だ。そこから体勢を立て直して反撃するまでに、大きなタイムロスを作った】
【第二関節までを外に伸ばし先の鎌をに曲げ、翅に力を込めて前方へと低空に飛び歩を進める】
【突くような斬撃は、相手の顎を討ちあげるように。防御なり回避するなり十分出来るだろう時間を挟んで、だが】
577 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/04(日) 21:14:11.99 ID:d0ryy1rGo
>>576

【とっとっ。たっ。とっとっ。たっ。】
【イゾッタのステップは一定である。一定の、等加速度運動である。】
【振動の強化は、自分自身にすら作用していた。体を貫く上下のリズムを、少しずつ早めているのだ。】

【相手の接近に合わせて深く膝を折る。】
【蟷螂の斧が振るわれるに合わせ、足の力を解放した。】

とうッ!

【一定間隔のステップが、急な跳躍を可能にした。イゾッタから見て右前へ、相手の腕をすり抜けて跳ぶ。】
【次いで相手の翅が閉じられる前に、その左翅を右手で掴もうとする。】
【掴んだまま飛び抜けることができれば、その運動によって翅が破れるなり千切れるなりするかもしれない。】

【動き自体は早かったが、体の構造が仇となる。頭に代わって、尾先が斬撃を受けることになった。】
【鱗の抵抗は感じるだろうが、今度は手ごたえもある。血が数滴、イゾッタの尾を伝わって落ちる。】
578 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/04(日) 21:30:44.00 ID:8RZy1/q1o
>>577

【またも空を切る斬撃は、しかし今までを学習してか戻るのも速かった】
【だがそれも、相手が前方に居ればこそ好機と成り得たもの。相手の急な行動に追いつけたのは、視線のみだった】
【カマキリの体の形の都合上、方向転換出来ない状態では、後方にはほとんど対処しきれない】

(速い――!)

【長い下肢を前方に伸ばして踏み込み、大きな一歩で相手を振り切らんとする】
【しかし跳躍しての移動には劣る距離と速度では、完全に相手を引き離すことはできなかった】
【薄い翅の一枚の側面を掴まれ、植物の葉を引き裂くように一部がちぎり取られる】
【痛みはさほどではない。それでも、器官の一部が欠損するのは、非常に苦しかった】

【動物の体というのは緻密な計算によって作られている。鳥の羽や魚のヒレ、四足獣の足などは特に】
【十分な揚力を埋めない翼に、何が出来ようか。内心、インセクトは焦燥に駆られていた】
【土を踏んで体を回転させ、相手に向き直るも、鎌を構えはすれど接近しようとしない】
【移動の手立てが奪われたことは、インセクトに後手で行動させる事ばかりの思案を選択させてしまった】
579 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/04(日) 21:47:00.27 ID:d0ryy1rGo
>>578

【頭を下げて、身体を丸める。地面の上を一回転、左手で地を捉えて跳ね起きる。】
【ゲリエに向き直り、右手の中に残った翅の一部を捨てた。】

【翅を千切ることに成功して、イゾッタが最初に思ったことは、「これで機動力では負けない」であり】
【同時に、「ここで退けば逃げられそうだ」だった。】

【なんとも後ろ向きだが、歴戦の戦士などそんなものである。長生きするのは臆病者と知恵者。勇者は早死にする。】
【イゾッタは鑑賞と偵察のために来たのであり、戦闘に来たのではない。本来は無手は得意ではないのだ。だから、できれば戦いたくない。】

なあ、ゲリエ。お前は良い戦士だ。俺程度にやられてしまうなんて、惜しいくらいだ。
だから――

【何か言うために息を吸った、と見せかけて炎を吐くためのフェイントだ。】
【強い炎を出そうとすれば胸の動きで発覚する。だから、赤色の炎を薄く長く吐き出す。】
【接近を選ばなかったことが幸いし、ダメージは大して期待できない。バックステップで距離を取りつつ、弱い炎で接近を阻む。】

見逃してくれよ。

【その上で、例のステップに合わせて体を半回転。相手に背を向けた。】
【見た目、行動ともに後ろ向きなことこの上ない。イゾッタは、逃げるつもりなのだ。】
580 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/04(日) 21:58:17.24 ID:8RZy1/q1o
>>579

【追撃は来ない。と見れば、誘い込まれているとしても己が突っ込むほかない】
【残る肢で地を踏み固め、相手の方へ駆けんとする】

【その足を止めたのは相手の炎で、その意志を止めたのは相手の言葉だった】
【炎を回避せんと踏みとどまった隙でも、元の間合いと相俟って相手は容易と逃げられるだろう】
【己もまた追わない。迎えの船まではあと一刻以上とは先ほどの相手の言葉、】
【もう、時間には達しているだろう】

ぐ……イゾッタ・フレストフォーコ!
次に会うならば、緑の地で無いことを祈ろう――!

【「そして次に会ったのが緑の地であれば、その時は片方の命の尽きるまで」】
【みなまで言う時間は無かろう、そしてみなまで言わずとも分かると思って】
【敵を逃したカマキリは、痛みを鎮めるようにその場に留まった】
581 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/04(日) 22:05:41.77 ID:d0ryy1rGo
>>579

タ チ ェ ッ ト
一時休みだ。これで終わりじゃない。
悪いがそのうちまた来るから、歓迎してくれ。

【炎によって起きる空気の振動を増幅する。】
【熱が去った後にも、熱が残っているように空気が揺れる。】
【人口の蜃気楼、イゾッタの逃げる先を見せないつもりだ。】

【尾から流れる血を辿っていけば、しばらくは追跡もできるだろう。】
【しかし十分な距離を確保した後で、イゾッタは自らの尾先を焼いて止血してしまう。】


【指揮官の損傷は百害あって一利無し。】

(赤の馬鹿どもは、いきり立って勝手に突っ込む。黒の食わせ物は敵の強さを予感して強兵の投入を渋る。)
(ワタシが今戦うのは、正しい選択ではない。)

【白の大量輸出計画に対する赤・黒連合軍指揮官、イゾッタ・フレストフォーコは臆病であり、変人であり】
【そして何より老獪である。】

/再戦フラグ立てつつ終了……かな。お疲れ様でしたー。
582 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/04(日) 22:09:08.08 ID:d0ryy1rGo
/最後に安価ミスとかやっちゃった……。見ての通り、>>581>>580宛てです。
/改めて、二日間にわたりお疲れ様でしたー。
583 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/04(日) 22:10:25.67 ID:Kc780BXQo
【黒の大陸 / 海岸線】

【人(?)目が少なく、近くに集落も無い、そんな殺風景な砂浜】
【逆に言えば、黒の大陸に侵入するにはもってこい、そんな場所に】
【ゆっくりと、闇のような海の底から、人の姿の影が昇る】
【かなり辺りを警戒しているようで、水面から上がる音もごく小さい】

…ふぅ…………

とりあえず、ここまでは………計画通り…。

【この世界を横たわり、大陸を隔てる大海】
【船などの道具を無しに、そこを進めるのはほぼ青の大陸の者だけである】
【そして、青の大陸は中立国。正規の船着場でも港町でも堂々と入ることが可能だ】
【にもかかわらず、わざわざこんな場所を選ぶのは理由無しには有り得ない】


────でも、肝心なのはここから…。
気を引き締めて、呼吸を整えて…………


【ぼろ切れとしか言い様の無い粗末な黒衣に身を包み、】
【瑠璃色のセミロングの髪は海から上がったばかりなのに既に水を弾いており】
【オマケ程度の存在感ではあるが、髪を纏うように流線型の角が生えている】

【そんな少女ではあるが、黒の大陸ではちょっとした有名人かもしれない】
【あちらこちらに貼られた、人相書きに書いてある特徴とすべて当てはまる】
【その額は、少なくとも一人なら遊んで暮らすのに苦労しない額である】
584 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/04(日) 22:13:02.37 ID:8RZy1/q1o
>>581-582
/お疲れさまでした
/戦闘ロールは特に未熟な身ですので、上手く出来たかは分かりませんが……
/楽しんでもらえたならば幸いです、二日間ありがとうございました
585 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/04(日) 22:21:35.59 ID:7EbafzUDO
>>583

呼吸を整えて―――どうする?

【少女の背中に、声が掛かる。それと同じくして、水から何かが上がる音がする】
【それは、明らかに敵意を持った…という声色ではないが、フレンドリーさも感じられない】
【とにかくは、その声の主が少女に偶然出会った訳ではなく、何か意志の元に接触したのは明らかだろう】

悪いが、付けさせて貰ったぞ、大分遠くからだから解らなかったろうがな

【振り返ると、そこには一人のシー・ファイターズ。体にぼろ布を巻いて、稲妻のような形状の目で少女を見詰めている】
【そして更にその遥か背後、海上からは、今まで影も形も無かった岩山のような物が一つ、立っている】
586 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/04(日) 22:37:16.65 ID:Kc780BXQo
>>585


──────っっ!!!


【完全に意識を前方、もとい陸地へと向けていた】
【故に背後の声には虚を突かれた様に声を上げそうになる】

【咄嗟に口を押さえたのは間違いなく正解であろう】
【人気が無いとはいえ、音に敏感な種族が居る可能性もある】
【運良く逃れたとしても、この場所を使いにくくなってしまう】


………わざわざこんな所で何か、用でしょうか?
黒の種族ならともかく、同属に、尾けられる覚えはありませんが……


【手を当てたまま深呼吸をして、ゆっくりと後ろを振り返る】
【その目付きは非常に警戒心を孕んでいて、明らかな敵意を向けている】
【こんな状況だ。自分以外は敵と見るより他はないのだ】
587 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/04(日) 22:50:08.47 ID:7EbafzUDO
>>586
【少女の反応の仕方に、シー・ファイターズは手応えを感じる】
【体中から水を滴らせたまま、二歩程少女に近付いて、語り出す】

いや、見たことがある顔だった物だからな。俺の記憶違いで無ければ…

【問い掛けに答えながら、ぼろ布の下で手を動かし何かを探す、もごもごとぼろ布が動いてから、それを表に出した】
【ぼろ布から片方のハサミ、体と同じ青い甲殻で出来た、睨む目のペイントを施したそれを出し、間に挟んだ紙を少女に見せ付ける】

…お前は金蔓…って事だ

【それは紛れも無く、黒の大陸に出回る人相描き。目の前の少女に酷似した顔を描かれている物だ】
588 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/04(日) 23:04:05.42 ID:Kc780BXQo
>>587

【人相書きを見た少女の反応は、驚きでも恐怖でもなく、呆れだ】
【そこに書かれているのは間違いなく自分である】
【その罪状は、──────研究施設からの脱走】
【殺人を犯したり、強奪等、この少女が悪いことをした訳ではない】
【寧ろ、悪いのは貼り出した側だが、黒の大陸では平然とした行為だ】


…………ああ、よく、間違われるんです
人違いじゃないですか?

こんな高額な懸賞首がわざわざ、ここにくるなんて………
捕まりに行くようなものでしょう?


【取った行動は、白を切ることだった】
【無駄な戦闘をして、体力を消費することも騒ぐこともなるべくしたくない】

【一方で確かに少女の言い分は理に適っている】
【武器も持っているようには見えない、能力があっても単独は自殺行為に他ならない】
【……或いは、よっぽどの理由があるのか】
589 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/04(日) 23:17:03.76 ID:7EbafzUDO
>>588
―――ほう?

【平然とした少女の反応は、ある意味シー・ファイターズの予想通りでもあった】
【経験上、人相描きを出されてすぐに認める奴なんて、数えた方が早いくらいに少ない。その中で本当にただそっくりなだけだった事は、更に少ない】
【こういう奴に対して追求するのは時間の無駄だし、管轄外だ、どうせあれやこれと言い逃れするのは目に見えている。それに―――】

…他人の意志は尊重するべきだが、これがお前本人かどうかは俺には関係無い
同一人物かどうか決めるのは俺でもお前でも無く、これを出した金持ちだ。それで、俺は金が貰えればお前が偽物だろうが本物だろうが知った所でもない

【人相描きを持つハサミを下ろし、ぼろ布からもう片方の、同じようなハサミを出して、開いたそれを少女に向ける】

大人しくついて来るなら手荒な真似はしない、本人じゃないなら慌てる必要もないだろう?
なに、確認の為に多少時間が取られるだけだ、多分な

【少女の言葉がしらばっくれているだけでも、本当にそうでも。シー・ファイターズの心は揺るがない】
【ただ少女を連行し、それが本物かどうかは相手側が調べればいい話だ。気楽な賞金稼ぎに問答やモラルは必要ない】
590 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/04(日) 23:32:41.93 ID:Kc780BXQo
>>589


お断りします───と言いましたらどうします?


【すぅ、と小さく息を吸ってはっきりと拒絶の言葉を投げた】
【ここまでしようとする以上、向こうも当たりを付けているのだろう】
【元々、白を切って逃れることなど不可能に近いのはわかっていた】
【それでも、一応、万が一の幸運があるかもしれなかったからだ】

【小さく足を一歩引くと、砂を踏む音が辺りに僅かに反響する】
【そしてもう一度だけ、深呼吸。それで何かが変わるわけではないが】


生憎、私は貴方さんみたいな人違いを追うような人とは違いまして……
……結構、忙しい身なんですよ

それに、全力の私と戦って、無事に済むとは思いませんよ?
お互いの保身のため、やめときません?
平和が何より、ですから

【少女の言ったことは嘘ではない。………本当に全力が出せたならば、の話であるが】
【そういう意味ではハッタリかもしれない、が不思議と言葉に重みが宿る】
591 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/04(日) 23:46:55.48 ID:7EbafzUDO
>>590
…その言葉は、人相描きと同一人物だと認めた、と取っていいか?

【まあ、予想はしていたが、中々面倒な事になりそうだ―――そう考えながら、シー・ファイターズは人相描きを捨てる】

奇遇だな、俺も同じ事を考えていた、全力の俺と戦って無事な奴はいないんだ
…まあ、産まれてこの方全力を出した事は無いんだがな

【ガパッと開いた両のハサミを、腰溜めに少女に向けて。見ればハサミの中に孔が開いているのが見て取れる】
【口から出るのは、少女の言葉を茶化したような冗談、当然少女と違って言葉には重みも中身も無い】
【ただその意志は、少女のそれよりも軽く、海を漂うくらげのようだが、それ以上に触れ難いようであった】

忙しい所すまないが、ついて来てもらうぞ、金の為だ

【そう言うと、両のハサミに収束する水のマナ。次の瞬間少女に向けて孔から高水圧の水の弾が乱射された】
【前回、スチームメタルの青年の時とは違い、ただの喧嘩とは違う。手加減無しのその水弾は銃弾の用に、当たれば容易く肉体を穿つ物】

/すみません、お風呂に入って来るので次レス遅れます
592 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/05(月) 00:11:38.23 ID:e1X5Ujlno
>>591

さぁて……、私はそんなこと一言も言ってませんが

【少女はあくまでも、否定を続ける】
【相手が疑っているとかそれらはもはや、関係なく】

時は金なりと言いますが………
貴方さんの私腹のために私の時間を割く訳には行きません

………"ブルー・ブルーベル"

【能力の発動を意味する詠唱と同時に溢れる、同じく水のマナ】
【同属故に、大元の系統も同じなのは当然である】

【ぐっと、水弾を受け止める様に両手のひらを前に突き出した】
【ほぼ同時に、それが直撃……と思いきや、肉を抉る音はしなかった】
【少女の掌に当たった瞬間、元の水の雫へ戻り、重力に従う】


私の能力は、触れた水を自在に操ること。
貴方さんでは圧倒的に不利だと思いますよ?

もちろん、今からでも和解を受け入れましょう

【涼しい声で言ってのけるが、他人のマナの宿った物に自分のマナを介入させるのは楽ではない】
【その証拠に、つーっと少女の頬を汗が伝い、光をきらりと反射している】

/了解ー
593 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/09/05(月) 00:17:02.85 ID:sujh8+Cho
【緑の大陸】

「―――ぅぃぅぃ、相変わらずエネルギーが不足してるぜぇ…」

【もし姿を見ずに、聞き耳のみ立てているのだったら、少し高い声の男にしか感じられないほど、口の悪い少女が其処に居た】
【言葉の羅列とは裏腹に、着ている物意外はとても美しく。かつて居たとされる人間であれば、思わず見とれるほどだった】
【海の色より遥かに綺麗な、青の髪の毛を持ち、非常に美しく整った顔の上には、右目の上に月の紋章をつけた黒の眼帯を付けていた】

「――まぁこの一体の妙に旨い果実は、腹の足しにならないし…まぁ我慢か…」

【背中の鴉と同色の2対の翼をはためかせ、木々の間を蝙蝠の如く移動する】
【ヒト型とは思えないほど、素早い身のこなしは、堕天使の中でもトップレベルの身体能力を持っている事を暗示させていた】
【そして彼女と糸が繋がっているかの如く、後ろを付いてくる女が居た】
【紫と黒で構成されたエプロンドレスに、彼女と同じ翼を羽ばたかせ、顔は美人。体形はグラマーという完璧なメイドの様な者】
【冷静沈着そうなその表情を崩さず、飄々木々を移動するのだが、その体にはまるで生きているという感じがしなかった】

「――そうえば、どっかの大陸に商人が居たなァ…どこだっけな?」

【空と地面を良く見渡せる、大木の枝にちょこんと座り、メイドが胸元から生き物の血肉を取り出す】
【ソレを嬉しそうに受け取ると、静かに貪り始めたのだった】
【先程までの彼女達の会話から、誰か寄ってくるかもしれないが――】
594 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/05(月) 00:26:53.43 ID:0afxwrv2o
>>593
地響きを立てて、そこに近付いてくる足音
「誰だ」
三つのガンカメラが左側に沿って配置された、人型の生物。濃い藍色の装甲の間には、畝のある外殻が犇いている
右腕には小型の砲身、左には大きくマウントされた装甲と同質の盾

頭部のガンカメラが静かに明滅、数瞬して、また淡い緑に光り出した
「・・・・・・お前は何をしている」
595 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/05(月) 00:31:57.90 ID:AENh81PDO
>>592
成る程、相性としては不利か
参ったな、俺にはこれしか脳が無いんだ

【少女の力を目の当たりにし、説明されても尚、乱射を続ける】
【それは少女の能力の弱点やデメリットに気付いた訳では無く、寧ろその逆で。疲労が無いか、もしくは別のトリックではないか、それを確かめる為に】
【このシー・ファイターズは狡猾で、ずる賢く、慎重に戦いを進める】

(…とはいえ、何もなければこちらが辛いか)
じゃあさっさと和解して、手を取り合って確認に行きたい所だな
どうせ、嫌だと言うのだろう?

【容赦無く銃弾のような雨を撃ちながら、微妙に位置を右にずらしていく】
【少女がシー・ファイターズの背後に視線を移す暇があれば、遥か向こうの海上に見える岩山が、波を打ち消しながらゆっくりとこちらへ動いてくるのが見えるだろう】

/ただいま帰りました
596 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/09/05(月) 00:35:47.59 ID:sujh8+Cho
>>594

【静寂な闇夜には不釣合いな地響きに気づき、そちらにゆっくりと視線を向ける】
【そこにはヒト型というには余りにもロボットらしい物体。ゆっくりと言葉をつむぎ始める】

「――おぃおぃ、ヒトに名前を聞くときは、まず自分から名乗るモンだろ?
 ――それに私は高貴な天使の身分だぜ? そんなにピリピリしながら尋ねんなよ」

【明らかに高貴な身分が言う台詞では無いのを吐き捨てながら】
【ひょいひょいと翼を使って地面へと降りていく】

「―そうねぇ、食べるモンが無かったからざっと見渡してた、ってかな」
597 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/05(月) 00:47:00.11 ID:e1X5Ujlno
>>595

それなら、早々に諦めたほうがいいですよ?
時には素直に……はぁっ……負けを認めるのも美徳です

【放たれた弾丸は、ただひたすら虚しく少女の足元を濡らす】
【涼しい顔を取り繕ってはいるものの、息が上がっている】
【顔が紅潮して、呼吸のリズムが僅かだがズレ始めている】

【そして、背後を取られまいと、シー・ファイターズに合わせ、こちらも右ヘとじわじわ移動する】
【その先には、先ほどまでお互い入っていた、海水】
【そう、彼女の能力はシー・ファイターズにとっては不利だが、】
【あくまでも水を"操る"。生成することは出来ていないようだ】


それは、和解と言いませんよ?
そんなに私が妥協しなきゃいけないなんて、まっぴらゴメンです

【パシャっ、海水を踏む音が、鳴った】
【そのことに安心したのか、戦いに集中しているのか】
【背後のことには全く注意が行っていないようである】
598 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/05(月) 00:52:40.52 ID:0afxwrv2o
>>596
【警戒、というものは感じないが、依然として一定の距離はとっている】
「レギオン。所属文明は青。貴官の身分は情報不足の為確定出来ない」

「不明。状況証拠の不義。貴官の名称を要求する」
自称天使の舞う姿を首を軽く動かして捕捉
「食糧?」
599 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/05(月) 01:04:14.10 ID:AENh81PDO
>>597
そうだな、お前の懸賞金がそれ程の額だったらそうしてただろうな
しかし、そうするにはお前の首は高すぎる、簡単には諦められないな

【水の銃弾を打ち続ける内、少女の変化に気付いてきた、どうやら多少の体力を消費するようだ、とシー・ファイターズは予想する】
【そして、ある物から見た自分の位置が少女と重ならないようにした移動であるが、少女が同じように動いたならそれは叶わず、しかしそれを悟られてはならないと移動は続ける】
【やがて、少女がたどり着いたのは波打際、ここでシー・ファイターズは、危機感を覚える】

(水を操る、というのなら…これはまずいな)
…交渉決裂か、残念だ

【しかし、考えはある。シー・ファイターズは水を打ち出すのを止めると、一気に走り出す】
【少女から離れる訳でなく、近付く訳でなく、位置を大きくずらし、回り込むようにして水の無い砂浜へと】
【それは、見ようによっては誘い込み、に見えなくもないが。そんな簡単に誘い込める訳がないというのは彼自身がよく分かっている】
600 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/09/05(月) 01:06:57.68 ID:sujh8+Cho
>>598
【外見そのまま、機械的な受け答えに、若干苛立ちながら】

「エルフェス=プロセルピナ、種族は堕天使ってトコ。 文明は拘ってねーが、一応白だ
 んで、私の隣に居るのが…」

『フェルデス=プロセルピナです…以後、お見知りおきを…』

【メイドの様な彼女は、顔を僅かながら赤く染まらせ、恥じらいながら挨拶を交わす】
【声はもっぱら無機質なのだが、何処と無く恥ずかしがっている様子は合った】

「…おぅ、食料…こちとら動きまくるんで、やたらめったら腹が減るのよ
 だからその分食料取らんとやっていけんのだが……この辺りで腹いっぱいになるのが無くてな…」
601 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/05(月) 01:14:43.41 ID:e1X5Ujlno
>>599

お金なんて、いっぱい合っても虚しいだけです
それに、後で時間が欲しくなってもお金じゃ変えませんよ?

【地の利ならぬ水の利を得ると、やや腰を落とし、両手を海水に触れる】
【掴んだ海水がゲル状に、粘土のように掌の上で踊り、】
【そして、それはナイフの見た目を形どった】

【間髪入れず、シー・ファイターズ目掛けて投擲する】
【弾丸ほど圧力も早さもあるわけではない】
【しかし、マナでコーティングされ、並のナイフ以上には、硬さを持っている】

私の方はいつでも降参OKですよ?
しかも見逃すだけでいい、という簡単仕様です

【有利とは言っても同じ水のマナ同士、ジリ貧になるのは目に見えてる】
【疲弊しきって別の賞金稼ぎや黒の大陸住民に捕まっては元も子もない】
【だから最後まで相手の降参という選択肢を残した】
602 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/05(月) 01:19:15.35 ID:0afxwrv2o
>>600
【三つのガンカメラが明滅し、それぞれが淡く光る】
【それも一瞬の出来事で、すぐに収まった】
「エルフェス=プロセルピナ。照合完了。白の文明の方が、ここで腹拵え、ですか?」
ギュルリッとガンカメラのレンズが狭まる

「フェルデス=プロセルピナ。照合完了。よろしくお願いします」
戦闘態勢を解除し、その巨躯を持ち上げる様に挙げる
幾らか装甲間が広がり、明らかに体積が上昇した。どうやらこれが通常体勢らしい
「?」
【フェルデスと名乗るメイドに首を傾げ、猫背を更にまげて頭部を近付ける】
「どうしました」

「ユーザーの意志により、白の文明とID照合者の支援を任務としています、何か必要ですか?」
603 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/05(月) 01:29:13.40 ID:AENh81PDO
>>601
金か、虚しいな、いくら稼いでも虚しいさ
俺が本当に求めるのは金じゃない、戦いだ、こういう風に体と頭と手段を活かして戦う、そういう物を求めているんだ

【シー・ファイターズの予想は大方正解となり、少女の攻撃が始まる】
【ある程度予想していた事もあり、咄嗟とも言わず対応出来た。簡単に、ハサミを盾にしただけだが】
【右のハサミの甲殻にナイフが刺さり、ヒビが入る。すぐにハサミを振り払いナイフを落とした】

それは飲み込めないが、俺も提案をしよう
金を積んでくれるなら見逃してやる、ってのはどうだ?

【頑なに、ただでは見逃す気はないようで、冗談にも聞こえない条件を出す】
【期待しない答えを律儀に待っているのか、何か策があるのか、構えは取るが行動はしない】
604 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/09/05(月) 01:31:37.06 ID:sujh8+Cho
>>602
【目の前のレギオンと名乗る者の、僅か一瞬の出来事に、軽く笑みを浮かべる】
【腕組をした状態で見つめる様は、まさしく何処か偉そうであり、畏怖を感じる】
【そして、通常体形に戻った彼に合わせて、軽く後ろに下がると】

「ん、なーに、コイツは他のヒトと話すと緊張しちまう、極度の上がり症ってだけだよ…
 …って事は、私たちはid登録されてんのか…」

【ちょっと目線を下にずらし、一瞬で物事を整理する】
【どうやら堕天使という種族上、idなどで簡単に身元がバレルのを恐れたらしい】

「…そうさなぁ、携帯食料と肉辺りが欲しいかな…」

/遅れました、すみません…
605 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/05(月) 01:42:15.83 ID:0afxwrv2o
>>604
【自分を見上げ、不遜に微笑む堕天使を覗く】
成程、白の文明に相応しい器なのだろう。確固たる自信があり、それなりに賢しいらしい
「了解しました。以後、留意します」
【一瞬だけメイドの方に顔を向け、姿勢を戻す】
「肯定です。但し、トライ・コアのデータバンクで処理をしている為、情報の流出はきわめて低い物と考えられます」
盾の裏側、というか左腕にはコムリンクのホロ・パッドが装備されており、そこには正体不明の言語の羅列があった
「ディープ・ノード言語です。現状で使用している種族はトライ・コアだけでしょう」
【コムリンクを閉じる】
どうやら独自の言語を用いて情報の隠蔽を諮っているらしい

「携帯食糧なら。」
【大腿の装甲がバシャッと割れ、中からは冷気と共にカロ○ーメ○ト的なものが出てくる】
「チョコ味ですが」
【触手の様な器官が装甲の奥から伸びてエルフェスへと差し出す】
606 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/05(月) 01:47:51.65 ID:e1X5Ujlno
>>603

バトルマニアは趣味ではないです
闘技場とか、そういうところに言ったほうが良いんじゃないですか?
余計なお世話かもしれませんが…

【勿論、ナイフ如きで倒せるなら苦労はしない】
【ナイフが刺さったのを確認する前に二本目を作り始める】
【今度は多めの海水を抱え、大剣を構成し始める】
【体積がでかい分、作成にも時間がかかっているようだ】

………それは、この格好を見て、その上での発言ですよね?
…面白い冗談です

ま、無いことは無いですけど……

【見窄らしい格好から判断して、どう考えても持ってなさそうである】
【持っているとしても精精、子供のお小遣いレベルが関の山だろう】

【……と、思いきや、黒衣の下から出したのは首に巻かれたネックレスとそれを通る指輪】
【指輪は、変わった輝きを放つ青色の鉱石で出来ていて、凝った彫刻が施されている】
【単なる宝石とは少し違う雰囲気を纏っているのを、もしかしたら感じ取れるかもしれない】
607 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/09/05(月) 01:52:27.85 ID:sujh8+Cho
>>605
【メイドは相変わらず顔を真っ赤にして、堕天使の法衣の裾を引っ張っている】
【この行為からして、どうやらメイドはなるべく早く立ち去りたいらしい】

「…なるほどな、まぁ情報だけは流さないでくれよ?
 ……まぁ、情報を売るのが仕事っぽいから、断れないと思うケド…」

【彼が見せてきたコムリンクを凝視して、その計上を探る】
【彼の説明が正しければ、おそらく撃墜されても読解はされないだろう。そう思い安堵する】
【そして彼が差し出してくれた某、黄色い箱を見つめて】

「…ほぅ…旨そうだな…ヒヒッ」

【それはもう、怖くなるぐらい怪しい笑顔で】
【嬉しそうに受け取ると、メイドにひょいっと渡す】
【メイドはソレをエプロンドレスのポケットにしまいこみ、彼に恥ずかしそうに一礼した】
608 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/05(月) 01:59:29.97 ID:AENh81PDO
>>606
本気にするな、冗談だ、金が欲しいのもある
お前には解らない世界だが、これが俺の生き方だ

【少女が新たに武器を生成し始めるのを見て、いよいよシー・ファイターズは神経を集中させる】
【疲労するとは言え、水が効かないとなれば後は肉弾のみ。操る水が豊富にある相手に、近付けるか】

冗談は嫌いではないんでな

…現物支給か、悪くはないが…

【…その考えは、杞憂に終わる】
【少女の差し出したネックレスと指輪を見ると、構えから僅かに力が抜ける】
609 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/05(月) 02:02:33.77 ID:0afxwrv2o
>>607
【頭部のカメラアイはエルフェスの方を向いているが、左大腿のガンカメラはメイドの所作を見ている】
もっとも、ほとんど動かないのでカメラと気付かないかもしれないが
「オーダーと在らば。ですが、ユーザーの指示が変更された場合は予測が困難です」
【しゅるしゅると触手、に見えた管状生物が戻り、装甲が閉じる】

「お口に合えばいいですが。」
【実の所、彼は味というものが理解出来ない】
【というより、それをする為の器官を生成した事が無い。しようと思えば出来るが】
「・・・?」
【一礼―右手を左胸に添え、軽く頭を下げる―を返す】
610 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/05(月) 02:10:09.43 ID:e1X5Ujlno
>>608

それならば余計に闘技場の方が良いんじゃないですか?
お金も稼げますし、一石二鳥って奴です

【なるべく強め、一発でケリを付けようと出来る限りマナを詰め込む】
【次第に剣先の鋭さが増して、水なのに鈍い輝きを放っている】
【比例して、少女の疲弊も顕著に現れてきている】


残念ですが、これは差し上げられません
────母親の形見、ですから

………或いは青の大陸のシュトラウト全員を統べる覚悟と自信が、ありますか?
それなら、考えないこともないですよ?

【見せびらかすように取り出した指輪を再び、黒衣の内に仕舞う】
【こんな身なりになってまで手放していない物だ。少女にとってはお金ではない価値があるのだろう】

【そして、唐突にぶつけた別の質問】
【一聞、シー・ファイターズにとっては何の脈絡も無い質問のように思えるが…】
【質問の答えを待っているのか、大剣は投擲されず、掌の上をふわふわと浮いたままだ】
611 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/09/05(月) 02:12:56.21 ID:sujh8+Cho
>>609
【メイドは相変わらず恥ずかしそうに、彼女の背後に隠れる】
【真っ赤にした顔の、魅惑的な唇がパクパクと動き、言葉にならない声を発する】
【おそらく、凄く恥ずかしそうに、やたら早いスピードで「ありがとう」と呟いていたのだろう】

【一方彼女は、相変わらずもの珍しそうに彼を見つめる】
【そして何かに気づいたように、微笑みながら、こう問いかけた】

「そうえば、レギオンはいつも何処に居るんだ? 青の大陸って事は商人都市だろ? なんか販売とかしてんの?」

/またもや遅れました、すみません
612 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/05(月) 02:21:32.04 ID:AENh81PDO
>>610
そうだな…俺が恥ずかしがり屋じゃなければそうしていたな
生憎、産まれが産まれな物で、人前は苦手なんだ

【くるか―――これなら、この位置なら、可能だ】
【チャンスは一度、種が割れず、相手が向かって来たらそこが…】
【シー・ファイターズは、合図の準備をする】

理由は最もだが、普通形見をそんなつまらない嘘に使うか?
酷いな、いい悪女になるぞ、お前は

【思わせ振りな少女の行動に、いらつく所か笑って、随分と冷静な対応を見せる】

シュトラウトを統べる王か、それもいいかもしれないな
まあ、俺はそんな器じゃない事は自覚してるつもりだ、辞退させてもらうよ

【ザプン、と大きな音を立てて、海上の岩山はかなり近くまでに近付いていた】
【シー・ファイターズは、少女の出方を伺う】
613 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/05(月) 02:24:18.63 ID:0afxwrv2o
>>611
【メイドの動作の一部始終を見て、頭部からざわめきの様な音が聞えて来た】
「・・・失礼」
【どうやら苦笑の様なものらしい】

頭部をエルフェスの方に向きなおす
「大抵は任務です。現状では緑と白の都市間を行き来している事が多いです。」
【首を振って応えた】
「販売商談も行いますが、種族の中でも比較的高翌齢なので戦闘任務の方が多いです」
群体生物である彼達は、その構成上高翌齢になる程群生密度が上がる。無論、それとて限界はあるが
彼達が自身すら商品に加えている以上、戦闘能力の高い者は兵士になるのは理に適っていると言えよう

「主にプラズミック・フュージョンリアクター等を販売しています」
とんでもない高出力の融合炉である。製法は兎も角、プラズマの安定法が確立出来ていないらしいが
614 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/09/05(月) 02:30:54.85 ID:sujh8+Cho
>>613
【メイドは彼に言葉を聴かれたのを悟ると、ちょっと長めに顔を覗かせて】
【「べっ、別にアンタに礼を言ったんじゃないんだからね
615 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/09/05(月) 02:31:15.82 ID:sujh8+Cho
>>614
/ミス。直ぐに書き直すのでお待ちを
616 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/09/05(月) 02:36:54.71 ID:sujh8+Cho
>>613
【メイドは彼に言葉を聴かれたのを悟ると、ちょっと長めに顔を覗かせて】
【「べっ、別にアンタに礼を言ったんじゃないんだからね!」と恥ずかしそうに小声で喋る】
【どうも古風なツンデレ風味の上がり症らしい。おそらく、堕天使抜きではまともなコミュニケーションすら取れないだろう】

「任務…って事は誰かに買われているのかい? 」

【どうやら彼女の策略は、相手に情報が落ちる前に自らのモノにしようとする考えだろう】
【おそらく、これで彼が買われていない。もしくは、自身も売り物との意思を言えば、彼女は間違えなく買うだろう】
【おまけに先頭任務も可能と来ている。彼女ならば、これを利用しない手は無い事だからだ】

「その、プラズミックなんたらって、ヤツはなんなんだい?
 もしアレじゃぁ、買い取ってみるけど…」

【怪しく犬歯を光らせながら、彼の出方を伺った】
617 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/05(月) 02:37:19.01 ID:e1X5Ujlno
>>612

勇気を持ってみてください
案外、慣れればなんだっていけるそうですよ?

【大凡、命を削り合ってる相手に言うような提案をする】
【しかし、平和ボケしたそんな会話の一方で、大剣は極限まで練られている】
【ぴぃん、と少しずつ空気が、緊張の糸が、張り詰める】

……結構です。もう、悪女なんてモノではないレベルで、

────穢されているから。

【冗談を交えているとも取れるシー・ファイターズの言葉に】
【冷酷やら憎悪やら自嘲やら、負を全部織り込んだような声色で返答をした】
【小さい子なら泣き出しかねない、それほどのものだ】

そうですか。ま、そう言うと思いましたよ
だからこそ言ったんですけどね

………あ、考える、っていうのは本当だったんですよ?

【ふぅ、と小さく息を吐いた。同時に、再び刃物がそちら目掛けて飛ぶ】
【それは大剣ではなく、最初とほぼ同じ大きさのナイフであった】
【ブラフ、或いは、デコイ。虚をつければ何だっていい】
【緊張状態の今なら、期待の篭った一投だ】
618 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/05(月) 02:47:43.09 ID:0afxwrv2o
>>616
「・・・クックク、ククク」
【今度はざわめきではなく、単純に笑い声である。無機質ではあるが】
「いや失礼」
【ちなみに微動だにしていません。声だけである】

「否定します。ユーザーはトライ・コアの上位個体の総称です」
【簡潔に否定の意を見せる】
「現在の契約者は存在していません。ですので、次回の契約者をサーチしているのが現状です」

【三つのカメラが明滅する】
【プラズミック・F・リアクターの購入検討?懐疑的意志】
【同意。別の意義があると判断。彼女の状況から推測、戦力?】
【提案。イミテーター個体による契約の交渉】
【同意】
【同意】
「他にも、魅力的な商品はあります」
「既に、ここにも」
雰囲気が機械から一瞬で商人のそれに変わる。やはり青の文明ということか
【右腕で自分を指す】
「雑用にでも如何か?」
619 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/05(月) 02:54:17.36 ID:AENh81PDO
>>617
背中を押してくれるのは嬉しいが、冒険はしない達でな

【少女の言葉を軽く返しながら、シー・ファイターズもしっかりと構えを取る】
【単なる力押しでは無理だが、相手はあくまでも少女、怪力少女もいない事はないが、大概ならば一撃、重い攻撃を加えれば…】

おっと、地雷でも踏んだか?
お前には深い事情がありそうだな、聞く気は無いが

【少女の声色を感じ取っても、慣れた物とばかりに余裕を見せて切り返す】
【こういう時、感情を表す事はそのまま弱さに繋がり、死にも直結する。そう考えるシー・ファイターズは、感情を出来るだけ抑える】

さて、そろそろ終わらせるか

【決着を付ける時は来た、とばかりに、シー・ファイターズは少女に向かって走り出す】
【片方が十全なら十分、ヒビの入っている右のハサミで再びナイフを受け、ハサミのヒビが更に広がる】
【そのまま左のハサミを突き出し、駆け寄りながら少女に水弾を乱射する。両ハサミでやるよりは弾幕は薄い】

/いい所ですみません、このままだと寝落ちしてしまいそうなので、申し訳ありませんが明日に持ち越し出来ないでしょうか…?
/もし可能なら、自分は何時でも空いているので、お好きに時間を指定してくだされば…
620 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/09/05(月) 02:56:25.97 ID:sujh8+Cho
>>618
【メイドは相変わらず、彼女からひょっこり顔を覗かせると】
【「う、うるさい! も、もう知らないんだから!」 と相変わらず早口で喋る】
【もう、どうと表して良いのか判らないが、顔は真っ赤で、堕天使の左腕を強く握り締めていた】

「ほぅ…契約者って言うのは一日契約かぃ? 一年契約が可能だったら、私が契約してやるけど…ヒヒッ
 雑用から戦闘まで、幅広く扱ってくれそうじゃねェか…」

【嬉しそうに彼に歩み寄っていく】
【どうやら先程の意志は揺るがないらしく、彼を買い取るつもりだ】
621 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/05(月) 02:59:45.95 ID:e1X5Ujlno
>>619
/ちょうどよかったです。私も眠気が限界でしてww
/了解です。多分20時以降なら大丈夫ですのでそのあたりでー
622 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/05(月) 03:06:41.94 ID:0afxwrv2o
>>620
「失礼。」
【流石にからかいすぎたらしい。素直に謝る】

「最長でも1サイクル、そちらでの十二ヶ月になります」
どうも一年契約が最長らしい
「音声認証の許可を。それと、ある程度の自由行動を認可して頂く事になります」
契約書は契約者の名前を出すと音声ログを元にGIGが検索してくれます。とても便利
【商談は進む。メイドさんの気苦労は如何程のものか】

「生態上、我々は不死に近い存在ですが万能ではありません。ご了承下さい」
623 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/09/05(月) 03:14:10.59 ID:sujh8+Cho
>>622
【メイドは恥ずかしそうに、頭から蒸気を出して彼女の背中に顔をこすり付ける】
【よほど恥ずかしがりやなのか、それとも唯単に照れているのかは定かでは無い】

「了解した…最低でも一日3時間は私の元で働くように…良いな?
 緑の国、もしくは青の国に私の家を作りたいんだ、レギオンにそれを手伝ってもらう…あ、後Hなことも…いや、何でもない
 
 そりゃぁ勿論だ。レギオンも自分ひとりの時間が欲しいだろうからな…音声認証は了解だ、何て言えば良い?」

【腕組をしながら、嬉しそうに商談を進めていく彼女たち】
【この短時間の間で、今まさに主従関係が気づかれようとしていたのだった】

「判った…料理くらいはできるだろ?」
624 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/05(月) 03:24:06.02 ID:0afxwrv2o
>>623
【口には出さないが、というか出せないが】
(可愛らしい)
【人並みの感性は持ち合わせているらしい】

「了解しました。何れかの文明に自宅を所持を目標。・・・Hな事?」
【?】
「・・・了解しました?」

【アームコムリンクを起動し、音声認識デバイスを設定】
「音声認証のセイブワードは『冥府の滝を下れ』です。ご確認を」
【冥府の滝とは青の文明、アトランティスから少し離れた場所にある海溝である】
【レギオン自身は、この事を寧ろ心地よく感じていた。評価されているという証なのだから】

「一応は。素材があれば大抵の物は作れます」
【主とした形状を持たない為、色々な調理具を使う事が出来るという稀な種族である】
【こいつがキッチンで料理を作っていたらそれはそれはシュールだろうが】
625 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) :2011/09/05(月) 03:26:58.94 ID:sujh8+Cho
>>624
/今更ですが、音声認証について教えてください
626 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/05(月) 03:31:37.38 ID:0afxwrv2o
/トライ・コアは契約者と契約した個体との間に何らかのつながりを持つ必要があるです
/一番手っ取り早いのがGIGへの登録ついでに行える音声認証なんですが、彼らの棲息地を指しています
627 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/09/05(月) 03:33:05.94 ID:sujh8+Cho
>>626
/ということは、このタイミングで言葉を言えば良い訳ですね?
628 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/05(月) 03:34:50.07 ID:0afxwrv2o
>>627
/いぐざくとりー(その通りでございます)
629 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/09/05(月) 03:43:33.76 ID:sujh8+Cho
>>624
【メイドは相変わらずこすり付けている。因みに巨乳である】
【頭をこすり付けるたびに、何かが揺れている。何かが。深夜テンションのせいにしよう】

「うぃーい…とりあえず今晩から作業に取り掛かるということで…ん、そういうことだ…」

【因みに、そういうことであるらしい。家はおそらく今立っている周辺に作ることになるだろう】
【今夜から作業ということからして、どうも彼女は疲れというものが無いらしい】
【大きく彼女は深呼吸しながら…因みに後ろのメイドも深呼吸しながら】

「『 冥府の滝を下れ!』」 

【まったく同じタイミングでメイドと彼女が音声認証のワードを叫ぶ】
【嬉しそうに、すがすがしそうにしているのは、彼を自分のものにしたという事からだろう】
630 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/05(月) 03:53:50.16 ID:0afxwrv2o
>>629
【・・・求愛?】
間違った認識です
「仲がよろしいようで?」

「了解しました」

エルフェスとフェルデスが異口同音にワードを発する
【認証。彼女らを契約者と認める】
【肯定】
【肯定。受諾した】
「母なるディゴンの名の下に、子は彼女達との契約を受諾します」
【そう言い、その巨躯を折り曲げて片膝を突く】

「教育メッセージ―Hな事のワード定義を指定してください―」
さり気無く疑問に思っていたことを訊ねた
631 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/09/05(月) 03:58:04.36 ID:sujh8+Cho
>>630
【仲が良いといわれて、余計恥ずかしくなったのか】
【顔を真っ赤ッかにしながら、堕天使のスカートの中へと体をもぐりこませる】
【どう見ても変態です。本当にありがとうご(ry】

「えぇとな、触手プレ【以下、20個ぐらいの単語をぶっ放す。規制】 とか…
 別に中のヒトの深夜テンションだから気にしなくても良いぞ! うん!」

632 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/05(月) 04:09:38.76 ID:0afxwrv2o
>>631
【きっとこれが白の文明でのスタイルなのだろう】
【未だ世界は驚きで満ちているのだ】
【決して契約者が予想以上に変態だったから現実から眼を逸らしている訳では無いのだ】

「触手プレ【以下20個くらいの単語を自主規制】」を登録。検索コンテンツに追加します」
【とき既に遅し。やってしまった】
正直、地均しは重量のせいで適当に歩けば出来る
「オーダーを。中の人はの深夜テンションは基本エr」
それいじょうはいけない
633 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/09/05(月) 04:13:45.36 ID:sujh8+Cho
>>632
「…判った、それじゃぁキミに最初の命令を出そう…
 まず、私とメイドと、触手プ(ry」

【今日から彼らの奇妙な主従関係が始まった】
【真面目な部下と、変態な主人。妙な上がり症のメイド】
【この凹凹凹トリオが見るのは、果たして、夢か、絶望か――】

/乙でしたー
634 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/05(月) 20:17:01.26 ID:e1X5Ujlno
>>619

そうですか………残念です
ついでに、私を狙うっていう冒険もやめてもらえませんか?

【お互い一歩も引かず、まさに水掛け論と言ったところだろうか】
【………ふと、先ほどまで完璧だった大剣の端に僅かな綻びが生まれ始めている】
【気付くのはきっと難しいだろう。何故なら本人ですら気付いていない】

───お喋りが過ぎてしまいました。
ごめんなさい。

……そうですね。
お互い、後悔の無いように

【ぐっと、足に力を込めて、海水からそちらへ向けて駆け出す】
【それは当然、水から離れるということを意味して、最終攻撃である】
【大剣は文字通り大きい。刃を横にすれば簡易な盾にも成り得る】

【しかし数弾を受け止めて、大剣が歪み、鋭い刃もナマクラ同然になっていく】

(あと………少し、あと少し………だけ……持って…!)

………っっ、やああぁぁぁぁ!!!

【少女の顎を次に伝わるのは、汗ではなく、口から零れた真っ赤な鮮血だった】
【上唇で下唇を覆い、堪えるが、生まれた焦りが致命的なミスを招く】
【まだ距離が届かないにも関わらず、踏み切り、跳躍して大剣を振り下ろし始めてしまう】
635 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/05(月) 20:34:21.01 ID:AENh81PDO
>>634
…後悔が無いように?冗談を
後悔は、死んでもしない達だ

【少女が大きく動き、距離が一気に近付くのと同時に、シー・ファイターズは銃撃を止めて、スピードを上げる】
【彼から見ても少女のミスは明らかであったが、しかし攻撃が当たらないという事でもない】
【なにより、回避という選択肢を彼は自分で頭の中から消してしまう。それは、容赦かもしれないし、自分の未熟さ故かもしれないし、少女との戦いに対する敬意かもしれない】

(たった一度切りの行動に、片腕を賭けるような覚悟)
…馬鹿だな

【それは、――少女は知るよしも無いだろうが――自虐の言葉】
【ひび割れた右のハサミで大剣の一撃を受け、甲殻を砕き体液を撒き散らしながら振り払う。という行動を選んだ自分の賞金稼ぎとしての未熟さを罵った一言】

【もし、その馬鹿な行動が成功したら、間髪入れず左のハサミを少女の首を掴まんと突き出すだろう】
636 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/05(月) 20:51:29.64 ID:e1X5Ujlno
>>635


───────。


【最後の刹那、少女はなぜだか一瞬だけ、笑った】

【少し力を込めれば、楽々真っ二つに出来る程にハサミに挟まる】
【首だけで体重を全て支えることになるが、幸い少女はスレンダーである】
【それでもきついものはきつい。手も足も弛緩してだらりと垂れ下がり、】
【呼吸の苦しさで開けた口から溜まった血液が、堰を切ったように溢れ出る】
【一気に力が緩み、歪ながら形を留めていた大剣は単なる海水に戻り、真下に落ちた】


ぜぇ………ぜぇ……けほっ……

………貴方さんの、勝ちです。
負けた以上、……はっ……言うことはない
突き出すなり………好きに、どうぞ…………


【気道の圧迫と、吐血で呻くような声だが、素直に負けを認めた】
【大剣で止めをさせなかった時点で敗北は決していたのだ】

【全てを諦めたように、覚悟はできている、と柔らかく瞼を下ろした】
637 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/05(月) 21:09:34.92 ID:UPidqE5AO
【緑の大陸:森林】

【そっと吐かれた誰かの呼気も飲み込まれて消えるような、深々とした夜の色】
【僅かに開けた地にて屈み込む人影は、何やら探しているようでもあったが、】
【静粛な色彩を濁すように混ざり合うその気配は、全てを煮詰めた色をしていた】

……――全部、此処で消えた
だからきっと、近くにある筈なんだが……何処、だろう。

【闇は、サイドが若干長く、鎖骨を撫でる程度に伸びた赤毛の女性の姿をしていた】
【右目だけ瞳孔が開いているせいでオッドアイと勘違いされやすい双眸は青く、光の差し方で濃淡を変える】
【臙脂のリボンタイが首許で揺れる白いカッターシャツは、縦縞模様を違う濃さで描いた黒のジャケットの下から裾がはみ出るほどの長さ】
【タイと同色の紐をベルト代わりにジャケットの上から結び、合わせるのは昏い夜色の袴とブーツといった和洋折衷な装いをしている】

【彼女は一枚の羊皮紙を片手に、なにやら探しているようでもあった】
【右腕に抱える長い長い刀はその暴力性を見せる様子こそないものの、】
【森は、悪意の見止められない敵大陸の人物に動揺し、違和感を齎すほど――ひっそりと静まり返っていた】
638 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/05(月) 21:12:17.84 ID:AENh81PDO
>>636
【右腕の感覚が無い…としたら、どれだけ楽だった事か。残念ながら、内側のぷりぷりした肉と体液をこれでもかと露出させる右腕には、まだ神経が悲鳴を上げている】
【既に動かないハサミをぶら下げ、左のハサミで首を挟み、持ち上げた少女の顔をまじまじと見詰める】
【しかし、たった右腕一本、それも治す事が出来る物で、あれだけの金が手に入るのは十分すぎるくらいに儲けだ】

………………

【しかし、全く以って訳が解らないくらいに、それは白の大陸と赤の大陸とが手を取り合うくらいに有り得ないような事態が起きる】
【取り落とした訳でもないが、左のハサミを開いて、少女を労りの欠片も無く地面に落とす】
【落とした少女を、地面に倒れているであろう少女を見下ろして】

よく考えれば、こんな子供に何を必死になっているんだ、俺は
右腕まで駄目にして、ようやく子供一人、意気揚々と連行すればそれこそ俺は笑い者だ
…そいつは敵わんな、やめておくか

639 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/05(月) 21:23:11.08 ID:R/dMdndSO
>>637
「誰か居るね? うん」
【静寂に包まれた夜の森。誰かが声を漏らせば良くひびく】
【そうでなくても、誰か――つまり、相手に向けて放った台詞である。聞こえないということは無いであろう。】

「そうだねぇ……どうしようか?」
【声は少し上の方向から響いている。】
【声の主は、太い幹の木の上にたっていた。】
【肩に乗った蛇の顔を向いて、何かを話しているようである。】

【赤と紫の中間のような色をしたグロテスクな腕を持つ。】
【その腕は、口から闇色の吐息を漏らし。言葉無しで自分の色を紹介した。】

「……女の子が一人で夜道をあるいちゃ危ないよ。」
【暗闇に輝く赤い目は、魔翌力を秘めており、木の上から見下ろすような視線で、仮面と長い前髪の下から、見つめていた。】
640 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/05(月) 21:32:37.12 ID:UPidqE5AO
>>639

【びく、と一瞬だけ肩が跳ねたが、無垢で無防備な餌の反応はここで途切れた】
【即座に身体を、相手から正面へと相対するように脚を滑らせて腰を落とす】
【彼女の身の丈よりも長い刀はどう見たって通常の形では抜刀出来ないはずだが、】
【爛々と猛禽のように輝く双眸は、本気で――同輩であるのだろう相手を、警戒している様子だった】

……私が問うというのも、おかしな話だろうが……何者だ。

【黒の種族が緑の大陸で同色の種族を警戒する】
【どこか滑稽な絵面は彼女自身にも違和を抱かせるが、反応は変わらずに】
【まるで“裏切り者”のよう、刀を居合いに似せて構えながら、一対のルビィに誰何した】
641 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/05(月) 21:34:50.83 ID:e1X5Ujlno
>>638

どうしたのですか?
…………ほら、早く。


───あぐっ!?

【目を閉じたまま、動きが無いことを不思議に思ったのかそんな事を呟いて】
【シー・ファイターズの思案していることなんて知る由も無い】
【ましてや、解放されるなど考えもつかない】
【あれだけ、自分の懸賞金に執着していたのだ。降参の催促も蹴っている】


何を、今更血迷うのですか?
貴方さんには、その権利がある
右腕を対価に得たその権利、みすみす蔑ろにするのですか?


【四肢に力が入らず、落とされたまま起き上がれない】
【意外すぎる行動に、なんとか首を上げて、反論する】
【当然だ。それをするということは、ここまでの戦いの意味を全て無くす】
【痛むだろう右腕も、そして、自分が負った傷の意味も】
642 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/05(月) 21:48:39.50 ID:R/dMdndSO
>>640
【はぁ。と、ため息を吐き、木の上から飛び降りる。】
【片膝を付きながらも、しっかりとした着地。決して低くは無い高さであったが……ウォービースト並の身体能力を持つキマイラ、体のキレは悪くない。】
【立ち上がり、女性と向き合うと、初めに肩の蛇が首を傾げるような仕種を見せた。人間のような形をした本体より、野生の動物である蛇の方が勘が鋭い。警戒に気がついたようである。】
【蛇の様子に気づいた本体は、優しく蛇を撫でると、口を動かしはじめた。】

「何物って、僕かい? それともこの子……いや、僕達。かな?」
【言葉の綾で答えはぐらかす。蛇は女性に顔を向けたまま、本体は夜空に顔をあげる】

「警戒されてるって事は、殴っていいよね?」
643 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/05(月) 21:52:42.96 ID:AENh81PDO
>>641
全くだな、さっきまであれ程興奮していたのが、今ではこんなに落ち着いている
戦場に生きる奴の性か、俺だけか、今となってはな

【考えてみれば、金がとても欲しい訳じゃない、個人的な恨みが有るわけじゃない、何か、特別な思いがある訳じゃない。シー・ファイターズは、餓えていた
【食じゃなく眠じゃなく姓じゃなく、戦に餓えていた。戦いを続け、それだけが自分の居場所となった彼は、戦いそのものを求めていた】
【賞金稼ぎ、傭兵、そんなものは所詮言い訳。戦いだけが自分であり、その向こうにみえる答えをひたすらに探していた】
【これはただの気まぐれだが、別に少女をどうあっても金にしたい訳でもないので、彼にとって理由は十分である】

…負けを認めているつもりなら、俺に文句を言うのは無様という物だ
勝者が敗者をどうしようと、敗者が口を出す権利は無い、だろう?

【納得がいかない少女の気持ちはわかるが、彼は頑なに、自分勝手に、我を通そうとする】
【戦いの意味は、金や傷では無い。ただ戦う事が、彼にとっての戦いの意味であった】
644 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/05(月) 21:56:36.33 ID:UPidqE5AO
>>642

……正直、殴られたくないし、切りたくもない
だから、ひとつだけ、教えてくれたら……私は、何もしない

【はぐらかされた答えを追求しないのは、本当はどうでもいい事だからだ】
【故に彼等に対して飾り程度の問いだった矛はすぐさまに撤退されて、】
【ただ、もし殺戮に来た集団であった場合を考えれば、やはり刀の構えは下ろせず】

とりあえず、まず、嘘でいいから、何しに来たかを、教えてくれ
暴れに来た、だったら……殴られても、切らなければいけなくなる、から

【そう尋ねる青の眼は、怯えも存在しないものの――攻撃のぎらつく刃の輝きすら見えない】
【飾りだけの問いは続く。なんと答えようと、彼等の自由だ】
645 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/05(月) 22:05:00.49 ID:e1X5Ujlno
>>643

根っからの戦闘狂……ですね
2度目ですが、趣味では…無いです

……ごぷっ

【まだそんなほんのり皮肉気味にそんな減らず口を叩く】
【言い終わると同時に、口内に広がる鉄の味を再び吐き出す】
【意味が無くなっても、怪我が、右腕が、体が戻るわけではない】
【尤も、マナの使いすぎによる症状だ。シュトラウトならば直ぐにでも治まるだろう】

………ぐ……っ

そう、ですか…………


【そう言われてしまえば、少女からは何も言い返せない】
【しばし、何を口に紡げばいいのか思案して】
【その間の無言で気まずそうに、視線を落ち着かせず】

【………気づけば、微かな寝息を立て始めていた】
646 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/05(月) 22:09:48.82 ID:R/dMdndSO
>>644
「わざわざ、黒の世界から緑の世界に来る理由なんて一つだと思わないかい?」
【女性へと、一歩足を進める。蛇は服の中へと身を戻し、右腕が生々しくドクドクと鼓動をし始めた。】

「おめでとう、どうやら斬る相手ができたらしいよ。」
【口元を下向きに広がる三日月に広げる。】
「まあ、僕も君は好きになれないだろうし……」
【身を下げ、一気に右腕が膨張する。】

「……好都合だよね!!」
【足で跳ね、飛び掛かるように女性に飛び掛かり右手を突き出す。爪などの鋭いものは持たないが、腕は固く、その体積のほとんどは筋肉である。速度と重み。大きな打撃翌力を持つ】
647 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/05(月) 22:19:40.63 ID:UPidqE5AO
>>646

……そうか

【めんどくさい。そのように細められた瞳はそのままに羊皮紙を仕舞うと、】
【鞘に巻かれた長い長い布を僅かに指先で挟み、すぅと微かに息を吐いた】
【踏み出された一歩に対して反応はなく、硬直する姿――それは、演技か事実か】
【視野に広がる膨張した右腕の脅威に対し、彼女は小さく呼吸を止めると】

―――ッ、

【彼の脚が動いた瞬間、斜め後方へと下がることで彼の突きを躱すだろう】
【自分の真横を過ぎる轟音に、その威力を理解しながらも表情は変わらず】

【僅かに距離を取れば、次に彼女は鞘を木の幹へと突き立てた】
【自分よりも長い刀を引き抜くには、高い場所に鞘を固定してから重力に巻かせて抜くしか方法が無く、】
【けれどそれは確かな隙になるだろう――ぞろりと月光を弾いて光る、鋸のように錆び付いて見えた刀身は鈍色に輝いた】
648 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/05(月) 22:19:52.80 ID:AENh81PDO
>>645
自覚はしているつもりだがな、他人から言われるという事はそうなんだろう

【少女から言われた言葉を、否定はしない。自分も認めているから】
【戦闘狂なら、まだいいのかもしれない、ただの狂人と呼ばれるよりは…いや、どちらも同じ事か】

…起きるまで待ってやる義理はないが、何分あそこまで泳ぐのも億劫だ
…迎えがくるまで、俺も休むか

【寝息を立て始めた少女の近くに座り、黒の大陸の水平線を果てしなく見詰める】
【大きな波を立てながら、海上の岩山が近付いてくるが、あれが陸までくるのは何時になるだろうか。遅くとも少女が目覚める前には、シー・ファイターズも動く岩山も、忽然と姿を消している事だろう】

/二日続けての絡み、お疲れ様でした
649 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/05(月) 22:21:15.77 ID:e1X5Ujlno
>>648
/お疲れ様でしたー!&ありがとうございましたー!
650 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/05(月) 22:41:26.41 ID:R/dMdndSO
>>647
「そうこないと……ねぇ!!」
【一番楽しいのはやはり相手を叩きつける瞬間だが、前座がしっかりしていないと面白みが無い。】

【女性が後ろに下がったことにより、右手は空を切った。】
【その勢いと重みに押されるようにキマイラを徐々に前の方へ押され、体勢が崩れている】

「……まだだよ」
【右足が地面に寝を張ったかのように、ピンとはり、軸となって体を支える。】
【確実に右足一つで体の重さ全てを持っている。どれほど身体能力があってもできたものではない。おそらく、何かしらの能力を使っている。】

【右足を軸に、無理やり身を起こすと、相手が下がった斜め方向へと、右手を引っ張る。肉が伸びる音が聞こえ、筋が二、三本張っているのが見える。だがそれを気にするようすはない。】
【ある程度、方位が合うと、指が大きく開き、手の平とそこにある、黒い息を漏らしている口が見えた。】

「っあ……!!」
【右足の口が闇属性の息を吐き出す。】
【球体に近いそれ――多少誘爆もあるが、固体に近い――が、刀を持つ女性めがけて放たれた】
651 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/05(月) 22:54:27.01 ID:UPidqE5AO
>>650

【――ぞろり。引き抜かれた刀は錆色の、鮫の歯のように欠けた刃を持っていた】
【なまくらの印象を与えるそれは煌々と暴力性に飢え、己の歯を唸らせる】
【刀・禍錆。錆び付き欠けた“形”に作られた刀身は、その姿とは裏腹に】
【何もかもを断ち切る鋭さを持って、そこに存在していた】

……前方壱、固体、闇。

【呟かれる言葉は相手とは違い、会話になるようなものではない】
【彼女はその長刀を居合いの形に――先程の“見せ掛け”とは違う、本気のものとして構えてから、】
【たん、と、身体の体重を右半身に移すことで自分自身との接触は裂けつつ、刀の先端部分で球体を切り裂くだろう】
【あまり派手に動かしてはいないため、形はすぐさま居合いのものに戻り――しゅるしゅると、鞘に巻かれた布が彼女の動きにあわせて伸びていく】


/相手はキマイラということですが、四本脚で歩行する獣タイプと考えて大丈夫なんでしょうか?
/その場合、右足とは後ろ足で大丈夫ですか?ちょっと分からなかったので……
652 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/05(月) 23:09:43.08 ID:R/dMdndSO
>>651
【ブレスを吐き出した右腕。今はその反動からか黄色の消化液を吐き出している。】
【人型の本体は一度身をしっかりと起こした。それから相手の様子を観察する。その構えが、どういう狙いがあるか、知っているようだ。】

【戦いを楽しむような三日月の笑みも消え、いつの間にか冷めた戦いの目にと変わっている】
【相手の実力を理解し、油断を振り払ったのだろうか】

【相手の居合に飛び込む……危険だが、相手が待ちの構えで有る限り、どちらにも流れは生まれない。】
【それならば先手をとるだけだ。と】
「いくよ、アマルベルガ」

【ガリガリっと不気味な生物音が響き、三度右手が膨張する。】
【今度はしっかりと、腰で腕を支え……無理をしてでも踏み込みは多く、距離をなるべく詰め……足を浮かさないよう、居合でまつ女性のほうへ、詰めより、斜め上から振り下ろすように、腕を振るい下ろす。】

//申し訳ありません。一言描写をいれるべきでした
//形は人型です。ちなまに詳しくは判定、設定スレの>>256にあります。

653 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/05(月) 23:29:29.66 ID:UPidqE5AO
>>652

【彼女が下肢纏う衣服――『袴』と呼ばれるそれは、脚を隠す事に特化したものだ】
【戦闘において脚の動きというのは方向や起動力を計るにおいて必須であるが、】
【それを見せぬことにより、極限まで自分の手を隠すことを可能としている】

(キマイラ。力を借りながら、他種族の苗床となる種族。君臨する蛮族の王。
 ……人型は、あまり見掛けないな。獣のスピードが無いだけマシか)

【「前方、複数」。そう呟いた意図は、つまり彼の武器となる者も含めての計算だ】
【茫と輝く瞳の瞳孔が輝き、けれど偽りのオッドアイには未だ戦意が浮かばない】
【当たり前だ。何故自分が此処に居るのかを考えれば、それは――】

……――――ッ!

【互いの間合いは、しかし。長すぎる刀を所持する彼女の方が、僅かなれど広いだろう】
【彼が必要数を踏み込みきる、その“数秒前”に踏み出した彼女は、振り下ろされる右腕を気配で感じ取った】
【風を切り裂いて向かってくる重量の暴力に対し、受ける術は存在せず。しかし此方の掬い上げる刀の暴力も止まらない】

【彼女は刀のリーチを利用して、彼の右腕を刈り取るように――下から上へ、付け根に先端を滑り込ませようとするだろう】
【鋸のように加工された刀の刃は、肉を切り裂くではなく削り取りながら進むだろう。ただそれも両断まではいかないはずで】

――っぐ……!

【此方の攻撃の結果がどうであれ、彼女は彼の拳を――直前に僅かに身体を動かしたのか、直撃でこそ無かったものの】
【威力を殺せず、そのまま後方へと転がるだろう。ただ、刀は離さなかったため――もしその刀身が肉の中に入っていれば、】
【引き抜かれる力も、攻撃に加わることになるだろう】


/了解しましたー
654 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/05(月) 23:47:51.30 ID:R/dMdndSO
>>653
【居合の速さ、刀のリーチ。やはり自分から動くのは危険だったのだ】

『ギャウァァオアアアアア!!!!』
【右腕は刀に肉を削られ、さらに刃が肉から飛び出る際に大きく肉を剥がれた。】
【真っ黒な血が狂ったように吹き出し、腕が青く変色する。血管が浮き上がり、その小さな口からは想像もできない大きな咆哮をあげてる】

「くっ……アマル、ベルガっ!!!」
【アマルベルガと名付けられた右腕は、知能と呼べるものがほぼ無いようだ】
【陸に上がった魚のように、痛みにその身を跳ねさせている。】

【人型の本体は、その腕の勢いに負けており、右手に引っ張られ俯せに地面に倒れている】
「いい子だから……落ち着くんだ!!」


【その間、キマイラが僕達と呼んだ、しっぽのように生える蛇。】
【数m単位で伸びるそれが、刀を持った女性を見逃していない。】

【相手をしっかりと見据えており、後方へと転がったのを見ると、右腕を抑えようと必死な本体をよそに、素早くその身を伸ばして、女性へと迫る。】
【大きく口を開き、牙剥き出しにすると、女性の首元へと、飛び掛かった。】
655 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/05(月) 23:49:53.67 ID:R/dMdndSO
>>654
//【大きく口を開き、牙剥き出しにすると、女性の首元を狙い、飛び掛かった。】
//に修正させてください
656 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/06(火) 00:00:58.37 ID:oPcur4JAO
>>654

く、ふ、……げほっ……

【なかば以上、叩き付けられるようにして地面に転がった女性は、咳込みながらも】
【黒い血に濡れた刀をすぐにまた片腕のみで構えながら、ゆっくりと立ち上がる】
【彼女は女性にしては身体が丈夫な方であるのだが、やはりあの攻撃を受けて軽々としているほど“外れ”てはいないらしく】
【僅かに狂い、霞む視界は――彼等の有様を確認するには、やや不十分なものでもあるのだった】

【――苗床として身体を捧げながらも、寄生する種族を落ち着かせようとする相手に対し、】
【ならば切り落とせばいいのにと思考するのは、黒であるならば当たり前のものだ】
【情よりも利を優先し、必要であれば裏切りも厭わない世界の子供たち――】

【迫る蛇に気付くのが、暫し遅れた】
【けれども咄嗟に身体を捻り、頸でなく肩を喰われるように動かした彼女は、】
【伸びきった蛇の、その身に対して刃を振り下ろそうとするだろう】
【痛みからか、視野の悪さからか。標的を狙うには不安定なその攻撃は、】
【躱すことは――さして難しいものでも、ないだろう。】
657 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/06(火) 00:17:57.43 ID:9ApA/8GSO
>>656
【振り下ろされる剣に気がついた蛇。とっさに向きを変え、片腕へと噛み付いた。】
【相手の根本に潜り込む事で、回避と攻撃を同時に行う。】

【噛み付くのは一瞬であった。地面に長く伸びる体では、長居は危険すぎる。そう理解したのだろうか。蛇はある程度は知能があるらしい】
【噛み付いたのこそほんの短い時であったが、その僅かな時間にキマイラお得意のブレスを打ち込んだ。】
【普段は力の固まりである、右腕とは天と地ほどと言っていいほど小さな蛇の魔翌力だが、今回のように至近距離から直接打ち込んだものなら、相手の対抗力にもよるが、ショック作用などを与えられるだろう。そう、まるで蛇の毒のように。】
【ちなみに、蛇自体に毒はない。】


【地を這う音をたてて蛇が戻るころ、人型の本体はなんとか身を起こそうとするところであった】
【右腕は激しい痙攣を起こしており、血が赤い湯気となって浮いている。】

【本体の息も大分荒い。他人のようで、自分の体なのだから】

【右腕の湯気が出るほど発熱している傷口を、舌で嘗めると、痙攣しながらも指先がひくひく揺れ動いた。】
【腕がしっかりと動くか確認している。まだ、戦うつもりだ。】


//すいません、今日はここまでで。
//続きもよろしくお願いします
658 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/06(火) 00:30:18.15 ID:+d3Tgcimo
【白の大陸/英雄達の安息地】

【疎らな草と、剥き出しの地面。乾いた土を冷たい風が撫でる。】
【大量の剣をもって墓標に代える地。白の聖地である。】

【定期的な見回り、高度な防衛機構こそあれど、立ち入りは禁止されていない。】
【過去は適度に美化して公開する、それが白だ。】

っととと……。

【丘の緩やかな斜面上、重力方向に沿って突き刺さった一本の大剣。】
【その柄の上に、片足でバランスを取っている少女がいた。】

【横に広げた腕と透き通った四枚羽とがときどき動きを見せ、柄上での直立を助けている。】
【鮮やかな黒髪は短めに切りそろえられ、薄紅色のワンピースもまた簡素。】

【ブランブラウニー。白の下級妖精である。】

/わりとすぐ寝ます。注意。
659 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/06(火) 00:36:47.13 ID:oPcur4JAO
>>657

く――ッ!

【歯を食らわされた瞬間、漏れた悲鳴は噛み殺された】
【その身を掴み、切り取ってやる――そういった意図で伸ばされた左手は、】
【しかし打ち込まれたブレスに痙攣し、白魚に似た指先が跳ね上がる】
【舌を打った後では全てが遅かった。逃げていく蛇に対し、叩き切る意志を完璧なものとしながら】
【彼女は即座に刃を患部へと滑らせ――】

【 ぞり、と、音がした】

【毒の有無など彼女からは分からない】
【だからこそ、有るとした際に全身に廻ると『邪魔』でしかないので、】
【――切り落としたのだ。毒に犯されたと仮定した、その部位を】
【緑の清廉な歯を濡らしていく血は、髪と同色ながら錆臭く滲む】
【じりじりと焦がれて燃え上がる戦意は、けれど零度の瞳を染められず、】
【淡々と、立つ相手を見詰め――唇を舐め、初めて笑ってみせた】

【彼よりも怪我の少なく見える彼女だが、内部の傷は想像よりも厄介だ】
【先程の攻撃で骨の幾つかは確実にやられているだろう。】
【これらは切り落とすことも出来ずに、思考を削ぎ取ろうと邪魔をしてくる】

【血を失い、燻りはじめる本能の獣性。】
【たん、たん、たん。爪先で地面を叩きながら、脚を滑らせ――歩むくらいの速度で無造作に距離を詰めはじめる】


/はい、判りました。明日も宜しくお願いしますー
660 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/06(火) 14:13:42.51 ID:anoy2bqDO
【緑の大陸 森林部】

【ざわざわと木々が騒めき。さらさらと風がダンスを舞う】
【緑に溢れたこの森は──そろそろ、紅葉の時期】
【後一月もすれば、赤や黄色に染まった木の葉が訪れるものを楽しませるはずだが】
【その中に、少しばかり気の早い赤色がぽつりとあった】

【赤色が落ちていたのは、地面の上。何かと思えば、それは大きな大きなキノコだった】
【毒々しい程に赤い、直径1m程のキノコ傘にはクリーム色の水玉模様が施されており】
【環境のせいだろうか。キノコ傘は土で汚れてしまっていた】

……ん、ぐぐ

【──声が、聞こえた】
【どこからかと周囲を見れど、声の主らしき者はおらず】
【キノコ傘の下をよーく見てみれば──誰かが、いた】
【緑色のショートヘアに、茶色の瞳を持った少女だった】

【それだけならまだ普通だろうが、この少女。口から下がすっぽり地面に埋まっている】
【更には今しがた起きた、と言わんばかりの寝呆け眼】
【──流石に、寝てたら土に埋もれてました、なんてことはないだろうが……】
661 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/06(火) 18:07:31.79 ID:9ApA/8GSO
>>659
「気に入らない……目付きだ……」
【戦い――いや、ただの殺しあい――それも武器を持った相手が迫る最中で、荒い呼吸しかできず、喋る体力と気力を戦闘に回さねばならないような状況だというのに、ただ一つの思いを吐き出す。】
【もちろん、挑発の一つぐらいかましてやるのは普通だろう。】
【ただそれ以上に、初めに伝えた「君は好きになれない」という気持ち。その理由を目付きによるところが大きい。そこに文句をつけているのだ。】
【ただ、刀を握っている女性が、その言葉の思いと、何が嫌いなのかを知ることはないか。】


【大きく一度咳込むと、荒い呼吸が収まったように振る舞う。】
【余裕を示すためか、口元は落ち着いたように見え、無表情である】

【骨が炸裂するような音が響き、肉を弾き飛ばしながらも右腕が形を整える。が、それは一旦下げたままとする。ダメージが大きく、もし使うのなら一度きりの切り札になる。】

【変わりに、右腕を左膝にあてると、そこから剣を引き抜いた。――実際どんなトリックや能力を使っているかわ分からない。ただ端から見たなら、膝から剣が出てきたように見える――右手に持たれた剣は、一度大きな目を開き、すぐに閉じた。それ自体もキマイラの体の一部なのだろう】

【変わった部分はほとんど持たない。一般てきな長さの黒い鉄剣である】
【足を開き、歩みよる女性へと、剣を構える。】
662 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/06(火) 19:20:30.62 ID:e6+qajOU0
【緑の大陸】

【尖る夜風に吹かれながら、昏き森を進む影がひとつ。】

【長い黒髪、色素の薄い肌、尖った耳。マキナスエルフの特徴である。】
【全身には薄茶色の土砂が付着し、血濡れの衣服と相まりアンデッドの様だった。】

【其の生命は煙のように不確かで、風が吹けば消えそうに思える。】
【息絶えた筈だった。魔力も尽き、致命的な深さの傷を受けた。】

【―――なぜ、己は未だ此処に在るのか。】
【――――なぜ、この鼓動は未だ響くのか。】

【疑問を思考の表層に浮かべつつも、脚が止まることは無い。ただ、前へ。】
【荒い呼吸と、時折苦痛に歪む表情が、その生命の数少ない証となっていた。】

【瀕死の肉体の微弱な魔力と、其れとは異なる悍ましき力――】
【どちらの黒≠焉Aこの大陸に於いては異物に他ならない。風が、争うように唸りを上げた。】
663 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/06(火) 19:43:46.70 ID:DwbmeCMDO
>>662
/まだおりますか?
664 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/06(火) 19:47:45.84 ID:e6+qajOU0
>>663
/此処にー。
665 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/06(火) 20:01:55.17 ID:DwbmeCMDO
>>662
【マキナスエルフの発する音とは別に、もう一つの音がする】
【バサバサと喧しく、だんだんと大きくなるその音は、翼をはためかせ空気を叩く音】
【上空を五月蝿く彩るその音がマキナスエルフの上を通り過ぎた時、マキナスエルフは混じり物がある闇の力を感じ取れる事だろう】

…ほう

【それは…それもマキナスエルフの闇を感じ取ったのか、空中で停止すると、今さっき上を通り過ぎたマキナスエルフに振り向く】
【そして、目の前にゆっくりと、翼を大きく羽ばたかせながら降下してきた】

緑の大陸に黒の者がいるから、どんな阿保面かと思えば…
…死にかけではないか、情けない物だ

【それは、黒、真っ黒な男】
【その翼は天使のようで、白の魔翌力はあるが、黒の魔翌力も持ち合わせ、真っ黒な羽に覆われた堕天使の翼】
【背中に展開された魔法陣から生えた大きな翼にぶら下がるように、漆黒のローブに身を包んだ男が、少し高い所からマキナスエルフを見下ろす】
【その男は、魔術師は、紛れも無く黒の大陸の物で、黒い髪や目、透き通るような白い肌をフードから覗かせていた】

/では、お願いします
666 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/06(火) 20:14:44.90 ID:oPcur4JAO
>>661

……私は、お前の眼は嫌いじゃない

【細められた氷雪の色彩は――彼の感情を隠す仮面の向こう側に何を見たのか】
【異なる濃度の瞳を瞬かせながら、彼女は今まで握り締めていた布を引き寄せ、】
【木に突き立てたままであった鞘を回収し、左手で握りしめる】
【細身とはいえその長さから、決して軽いとはいえないだろう刀を右腕一本で操るのには、何か絡繰りがあるはずだが】
【そのギミックを解き明かすのに時間を裂くよりも、如何に相手を殺害するか思考する方が余程建設的であった】

【示された余裕を、余裕と取る事はない】
【相手が無表情に変わるほど、最初は警戒を露としていた貌に浮かぶペルソナ的な笑みが月の中で頬を濡らす】
【空中を滑らせて刃を寝かし、地面と水平になるようにして作るのは――片腕一本だけの『突き』の構え】
【左手の鞘は無造作にぶら下げられている風にも取れるが、相手の作り出した剣の一撃を弾く為にそこにある】

【やがて、彼女は駆け出して一気に距離を詰めるだろう】
【先程の居合いよりも離れた、自分の刀すらギリギリ含まれない間合いで不意に放たれる突きは――しかし】
【手元で『柄』の握る部分を鍔付近から根本へと変えることで、ほんの僅かながらもそれは“伸びる突撃”となる】

……――――

【狙いは、相手の頸。真っ直ぐに伸びる斬撃、それは軌道が読みやすくともスピードは桁外れであった】
【ざらりと流れる焔に似た紅蓮が視野を焦がし、はたして。】
667 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/06(火) 20:22:14.62 ID:bV79Cj2Vo
>>660
/再度募集してみるテスト
668 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/06(火) 20:23:39.98 ID:e6+qajOU0
>>665

【羽撃きが耳に届き、直後魔翌力を感知し立ち止まる。】
【目を向けると、夜より尚深い黒が其処に居た。魔導学者を、彼女は連想した。】

【その黒≠フ言葉に多少の不快感を抱いたのか、挑発的に言葉を紡ぐ。】


…阿呆面?無様ではあれ、貴方にそう言われる筋合いは無いわ。
白≠フ力を使わないと、此処に来ることも出来ないの?

【弱々しくも、怯みの無い笑みを浮かべた。直後、痛みに顔を顰める。】
【若し戦闘になれば、不利なのは明らかに己である。しかし矜持が、そうさせた。】

…目的は?

【短い言葉で、彼の此の大陸への訪問の理由を問う。】


/宜しくお願いします。
669 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) :2011/09/06(火) 20:25:02.78 ID:oPcur4JAO
>>666
/すいません、ご飯行ってきます
670 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/06(火) 20:39:01.21 ID:DwbmeCMDO
>>668
愚かだな、現在の状況も改めずに大言を叩くか
やはり、“混じり”は…いや、エルフそのものが、か…

【マキナスエルフの大口に、怒るという事はなく、寧ろこの状況があるからこそ、余裕を見せ付ける言葉を吐く】
【翼を羽ばたかせ、土や砂を吹き飛ばしながら地面に降り立つと、翼が引っ込んだ魔法陣が消える】

(…嘆かわしい、私も間違えていればあのようになっていたというのか)

【マキナスエルフのその様子を見て、何か特別な思いを感じた。魔術師は一人、フラッシュバックした過去を見ながら小さく呟く】

何、通り道ついでに、空にも慣れておこうとしていただけだ
貴様には理解も出来ないだろうが、私は今、黒と白とを支配する領域に足を踏み入れている
そのための材料を採取する為にも、空を自由に飛ぶ事は不可欠でな

【同じ大地にいるくせにマキナスエルフを見下すようにしながら、仕方ないといった風に答える】
【言っている事はまるで有り得ないような、ふざけた様な大言壮語に聞こえるが、この魔術師が先程、白の魔翌力を持つ翼を自由に使っていたのは確かである】
671 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/06(火) 20:59:37.04 ID:9ApA/8GSO
>>666
【相手の台詞に答えている暇はない。ただ、無表情につつまれていた顔か少しだけ緩んだ――緩んでいたかもしれない。】
【そもそも、すでに女性は駆け出している。微妙な変化に気づく暇などあるだろうか?】

「…………っ!!?」
【自分と相手ではリーチが違う。そう分かった瞬間、身を引いたはずだった。】

【まず最初に、刃が伸びた。という感触】
【錯覚なのかもしれない。いや、きっとそうなのだろう】
【……そんな事を今更理解しても、意味はない。一番必要なときに、反応ができていなかったのだから。】
【そして、その速度。純粋な筋力だけのものではないのではないだろうか?】
【小降りで、イメージだけの動きで避けられるわざではなかったのだ】
【刀の突きは、調度キマイラの胸の中心あたりに突き刺さった。】

【攻撃の衝撃、身が後ろへと下がる。】
【胸からあがる血を吐き出しながらも、のけ反る首を上げる。それに習わせるように足を張って、体を支える】
【戦いを好む生き物、キマイラ。咄嗟の判断は早い。……それだけではない。獣の意地もある。】
【体を前へと押し返す。手に握っていた剣は、自分を守るために形を変えていた】
【勢いに身を任せ、槍に変わったそれを横に薙ぎ払う。がむしゃらで出した反撃、その後すぐに体勢は大きく崩れる】
672 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 20:59:49.03 ID:VXaRt47Yo
>>667
まだいらっしゃいますか?
673 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/06(火) 21:00:24.56 ID:bV79Cj2Vo
>>672
/ここにー
674 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/06(火) 21:02:31.04 ID:e6+qajOU0
>>670

…反発する二力の分割支配?結局、他の力≠ェ要る訳ね。

【自分の知識の範疇で推論しながら、彼女はやや呆れた様に呟いた。】
【己だけの力と技を誇ってきた彼女には、他者の力を利用する事は誇れる物とは映らなかった。】
【黒の大陸の者でありながら、策や利用を好まぬ姿勢。彼の目には、如何映るのだろうか】

【彼の回想には気付かない。若し気が付いても、其れを想うかは解らない。】

どうせなら反発させてみたらどう?威力は大きいと思うわ、貴方が其れに「耐えられれば」の話だけれど。
あの翼は奪ったの?それとも誰かから騙し取っただけ?

【大言壮語に対応して、破壊的な提案をする。言外に、困難であろうとの挑発の響きを込めて。】
【そして、堕天使の翼について尋ねた。呼吸器系への補助に、残り少ない魔力を追加。】

【体力の限界が近いのか、話し続けるのも少々辛そうだ。】
675 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 21:11:36.57 ID:VXaRt47Yo
>>660>>667>>673

「…誰か居るのか?」

【その付近を通りがかった黒いローブの男が足を止める】
【左手には杖が握られており右腰には赤黒い鞘がある】
【男は警戒しながら周囲を見渡す】

【その時に風がローブを捲った】
【黒い髪に白い肌、そして紅蓮の瞳】
【俗に言うヴァンパイアという種族だ】
【なぜかまだ貴方に気づいては居ないようである】
676 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/06(火) 21:17:30.89 ID:oPcur4JAO
>>671

【――何度でも、この瞬間を繰り返す為に黒の種族は存在する】
【他者の肉を抉り、骨を砕き、時には姦計を絡めて精神を嬲って、最後には捨てる】
【ひらりひらりと彼女が動く度に風を孕んで膨れる装束の、悪意と異なるその柔らかさといったら】

【剣と槍ではリーチが大幅に異なる】
【咄嗟の思考は一歩引いたところで躱せないと答を叩き出し、瞳を細めると】
【そのまま強引に前へと進むことを選択する――彼我の距離は刀など振れぬほど、口付け合う恋人に似て迫るだろう】
【槍は彼女の腹部を引き裂いていくけれど、凄惨に笑む表情はなにひとつかわらない。唇の動きすら分かる刹那の狭間】

【鞘を垂直に反転させ、先端でアッパーのように彼の顎を打ち付けようとしながら】
【血濡れて赤い唇は、たった今、胸に風穴を開けてやった相手に対して綻んで】

嗚呼――先の言葉、撤回しよう
存外お前は好ましい方だった

【彼女は戦場の最中でも、忌憚無くそうやって囁くのだ。好きだと】
677 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/06(火) 21:18:21.29 ID:bV79Cj2Vo
>>675

……、……むぐにゃ

【鳴き声なのだろうか。それとも宇宙言語のひとつなのだろうか】
【夜の森に聞こえた何者かの声に答える音声があった】

【キノコ少女の方はどうか、といえば──眠気を振り払うかのように、ふるふると頭を振っており】
【それにあわせて頭の巨大キノコがゆらゆらと揺れた】
【大きなキノコ傘が揺れれば、周囲にある木の葉や草を掠めるのはある種当然の事であるために】
【がさ、がさ、がさ。草木とキノコが擦れあい、何かが居ることをアピールする音を立てる事となる】

【獣か、敵襲か──男にとっては、敵地でもあるこの森なのだ。警戒を抱く可能性は多いにあり】
【立てられた音を何と取るかは彼次第ではあるが】
【幽霊の正体見たり枯れ尾花。実態は割と、間抜けなものなのかもはしれなかった】
678 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/06(火) 21:22:12.43 ID:DwbmeCMDO
>>674
反発させるだけなら誰にもできる、材料があればどんな無能にも、それこそ屍にさえできる
普段絶対に混ざりはしないものを混ぜるのが、私のやり方という物だ
…もっとも、混ぜた所でいいものが産まれるとは限らんが

【マキナスエルフの破壊的な意見を、自らが行う事を否定し、自分が他とは違う、とアピールする】
【出来ないとは言わないが、自分の思想とは合わない為、やる気はまったく無い】
【最後の言葉は、マキナスエルフそのものに対しての、皮肉の言葉である】

…つくづく、馬鹿は使い物だな
翼も魔翌力も血も肉も、一人の堕天使から分けて貰った、頭は軽そうだが力は使える。やはりいい素材は頭の良い物が使うべきだ

【くく、と嬉しそうな声色で、協力者の堕天使を見下して、あくどい雰囲気が解りやすいくらいに出ている】
【その内、マキナスエルフの魔翌力の流れに感づいたようで、フードの下で笑みを深くする】

…どうやら、だいぶ痛手を負っているようだな
虫にでもやられたか?

【マキナスエルフの体の具合を楽しそうに問い掛けた】
679 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/06(火) 21:26:57.61 ID:+d3Tgcimo
【緑の大陸/首都ラクシュル】

【広場の大掲示板に、二種の広告が張り付けられた。】
【最上部であり、背の高い者にしか使えないスペースだったがために使われなかった場所であり】
【同時に、背の高い者にしか見えないからこそ選ばれなかったスペースだ。】

よっと……。リゼットちゃんの仕事は完璧だねっ!

【その動作主はと言うと、意外に小柄な人物だった。】

【半透明の四枚羽。ショートカット。金髪。碧眼。】
【お手伝い妖精ことブラウニー。中でも飛行に秀でた白の妖精、ブランブラウニーの少女。】

【機能性を追い求めたフォルム。白黒の飾らないカラーリング。】
【伝統と実績のヴィクトリアンスタイル――すなわち正統派メイド服。】


【広告の内容は、商隊の護衛依頼が一つ、白の大陸での使用人募集が一つの計二種である。】
680 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 21:29:17.87 ID:VXaRt47Yo
>>675

「…!」

【音に反応して左手の杖(木の枝)を構える】
【が襲おうとはしない。あくまで受身の態勢である】
【攻める側としては明らかにおかしい】

「………ドリアードか?」

【数回鼻を動かしてから構えを解く】
【そのままおぼつかない足取りで貴方へ近づいてゆく】
【だが話し掛ける前に何かに躓く】
【ただでさえ杖を突くほど弱いのだ、体の体勢など立て直せるはずも無く】
【そのまま目標の巨大キノコの笠にダイブする形となった】
681 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 21:32:37.24 ID:VXaRt47Yo
/上記>>677のミスです
682 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/06(火) 21:34:41.12 ID:9ApA/8GSO
>>676
【口をパクパクさせるが、ヒューと息が抜ける音が響くのみである。】
【喉に近い、胸を刺されている。当然と言えば当然だが。】

【それでも、なんとか言葉を形にして……】
「……悪いねぇ。僕…告白は自分からしたいから………うん、あんまり……嬉しくないな……」
【顎に鞘を打ち付けられ、黒い血で口の周りを染めているが、それでも言葉は回る。単に、頑丈なのか……】

「どうしようか……うん、このまま……駆け落ちでもする……かい?」
【「いきさきはあのよだけど」と、もはや声にならない。しかし唇の動きから読み取れる。】

【そのまま、刀を下ろすなり上げるなりすれば、僕と名乗る人型の本体は死ぬ。】
【しかし、その間があれば別の僕――右手だったり武器に変わる部分――が反撃をするには十分だ。】
【彼等は知能の強弱こそあるが、自分の意志も持つ。】


「うん、やっと……好きになれそうだよ……君……こっちまで、下りてきてる……」
683 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/06(火) 21:39:42.57 ID:bV79Cj2Vo
>>680

ん、ん……?誰か、いるの──?

【ようやく頭へ回転運動以外のまとも仕事が回ってきたのだろう】
【少女はもう一度ふるりと頭を振ってから、木の幹と同じ色の視線を周囲に巡らせ】
【その途中でヴァンパイアの彼の姿を確認したのだろう】
【はっとした表情を浮かべてから、すぐに地面から抜け出そうともぞもぞ身体を動かすも】

わ、わ、わ、きゃ──!

【ぼすん。少女の頭に、人型生物性別雄の体重が一気にかけられ】
【地面から抜け出そうとしたキノコ傘の少女部分はそのまままた、ずぼりと地面へ押し戻される事となる】
【更にはダイブしてキノコ傘が刺激されたのだろうか】
【ぼふり、と周囲に咳き込むほどには量の多いキノコの胞子が放出される】
【別段生物の体内に侵入しても害の無い胞子ではあるが、思いきり吸い込んでしまえばやや息苦しいかもしれない】

【そしてキノコの付属品である少女はと言えば──】
【自分よりも体重が重いであろうヴァンパイアが上に乗ってきたからだろうか】
【一時的にではあるが、くるくると目を回してしまっていた】
684 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/06(火) 21:47:54.30 ID:bV79Cj2Vo
/ドリアードと絡んでくれている方へ
/申し訳ない、ご飯行ってきます。
/帰りが1時間後くらいになるかもしれないので、待てないようであれば絡みをなかったことにしてくれても構いません……
685 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/06(火) 21:52:01.96 ID:oPcur4JAO
>>682

――残念だが、私にはまだすることがある

【黒の種族。その特性上、全ての言葉には偽りがあることを前提で望むべきだ】
【果たしてあの言葉は、恋愛面で囁かれたものなのか。相打ちで死に逝くのを素気なく断る彼女は唇を吊り上げた】

【ただ――殺すには惜しい逸材ではあったのだ】
【実力主義のこの世界、彼のトリッキーな戦闘方法は不意打ちなどで活かされる】
【戦争での兵は多い方がいい。それが強く、頭もあるならば尚更だ】
【一時の感情で命を摘み取るのは、ただの愚かしい戦闘狂でしかなく】
【そして彼女は、どちらかといえば他者の力を利用して戦場を掻き乱したがるタイプでもあった】

……まず名乗れ。全の種族を胎で統べることすら可能とする、獣の王よ。
そのプライドから死を選ぶのを愚かとはしないが、苔蒸して頭に黴の生えたこの地を漆黒に染める争いへ乗る気があるならば、
お前達の暴力、知力、その全てのチカラを擲つには些か早計すぎる。お前達は、まだまだ弱者を狩れるだろう

【白刃は振り下ろされない。暴力は彼等の胸を抉らない。】
【あと少し顔を動かせば口付けあえる恋人の距離感で囁くのは、黒の種族らしい利を混ぜた和解の言葉】
【反撃も、自害も、それ以外の行為も、全て彼の自由だ。そういえば、彼女は決して彼等のチカラを嘲ったりはしなかった】
【謀っていたのか――彼の名乗りを待つ彼女の四肢もまた、血濡れて緑を赤々と穢しながら蹂躙していた】
686 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 21:52:03.75 ID:VXaRt47Yo
>>683

「…ゴホッ ゴホッ すまない! ゴホッ」

【胞子にむせながら謝るヴァンパイア】
【そのまま横に座ると2、3度咳き込む】

「…これか ゴホッ」

【未だ咳き込みながらも手探りでキノコの傘を探り当てる】
【慎重に力を入れると土に埋まった彼女を引っこ抜いた】
【反動で後ろに倒れるがすぐに起き上がる】

「…大丈夫か?」

【キノコの傘の汚れを大まかに払いながら声を掛ける】
【だが、目は焦点が定まっておらず見る方向も若干上向きだ】
【どうやら目が見えないようである】
687 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/06(火) 21:52:26.05 ID:e6+qajOU0
>>678

混ぜるの自体は簡単でも、変換効率はやり方次第で幾らでも変わる…気付いてる?

小さな力であっても、其れそのものの使い方を工夫すれば大きな成果を見出せる。
巨大な壁に囚われて、路傍の石に躓かないようにね。

【他と違う℃魔誇る魔術師に、己の意見をぶつけた。】
【「他」など関係無しに、ただ望む己を往く――それが、彼女の姿勢だった。】


…見下すのが好きみたいね、「作り手」様。
悪い事とは言わない、けれど過ぎれば却って無様に見えるわ。

【皮肉と策略家的雰囲気に、皮肉の様に返礼した。】

…心配は要らない、本国への帰還くらいは出来る筈。<径>を、再構成し易くして置いたのは僥倖ね。

【緑の大陸への転移を、数日前に自力で行った。その術式に再び魔力を注ぎ込む――】
【自身の編纂した術式への信頼が垣間見える。冒頭の挑発は、此れが有っての事だった。】
【尤も、其の座標に辿り着くまでが問題なのだが――。】
【言い終えると、ひとつ息を吐いた。】
688 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 21:53:07.20 ID:VXaRt47Yo
>>684
/暇人なので大丈夫です!
/そんなにあせらずごゆっくりどうぞ!
689 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/06(火) 21:58:13.95 ID:e6+qajOU0
>>678
/すみません、補足。転移は起動はしてません。<径>自体の座標がまだ遠い、という感じです。
690 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/06(火) 22:12:28.38 ID:9ApA/8GSO
>>685
「い…け……ず……」
【息漏れの音が徐々に酷くなっている】
【キマイラが左手を上げる。降伏を表したいらしい】

「負け……を、みと………くつ……じょ……」
【何かを言おうとする、本体。その耳元へと蛇が近寄って何かを伝えている】
「うん……? そう………たが……い……………しん……でな……い……し、ひきわけちだよ……うん」
【蛇が何を伝えたのかは、予想がつくだろう。】
【……蛇の考えをを復唱する時だ、キマイラは微笑んでいるように見えた】
【紫らしくはない感情であるが、こればかりはキマイラにしか分からない。】

「質問に……答える前に………一つ……だけお願いがあのだけど………ね」
「僕は……僕達であり………僕達は、僕………誰が王とか……そんなんじゃないんだ。……もう間違わないでくれる………かな。う……ん。」
【血を吐きながらも、息を漏らしながらも、これだけはハッキリと言う。】
【キマイラには、とても大切なことらしい】

「ご……めん………ふたつ………だね…………ぬいて……くれないかな……そのかたな……」
691 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/06(火) 22:17:48.65 ID:DwbmeCMDO
>>687
生意気に、私よりも物を理解しているつもりか?
私に踏まれるだけの石に、足など取られるものか

【ふん、と鼻を鳴らしてマキナスエルフの言葉を突っぱねる】
【マキナスエルフが己の道を、他の干渉を受けず行くのなら。魔術師もまた、己の道を自分勝手に行く】

好き、ではない、実際にそうなのだ
周りはどこを見ても無能ばかり、頭脳があっても頭は堅い、そんな下等共をどうやって上に見られようか

【魔術師から見た世界は、どこを見ても低脳ばかりで、知能があるない以前にして、ただ根拠は無いが、下等ばかりだった】
【それこそ本当に大言壮語ではあるが、自分より上にいる存在をどうあっても、魔術師は認めたくは無かった】

転移か、成る程随分と余裕なものだ
しかし、わざわざそうしてまで、こんな大陸に何をしにきていた?

692 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/06(火) 22:26:06.21 ID:oPcur4JAO
>>690

――まぁ、一人で奈落にやらない程度の愛は有る。……いや、一人ではないのか

【「なら、寂しくはないのかな」】
【続けられる黒々としたジョークを伴い、薄く吊り上がった唇は妖艶だ】
【キマイラの会話を視界に納めながら、彼女は何度か片手を開閉しており】
【やがて、底までは分からずとも何を思ってかくらいは理解出来る内容に、小さく頷いた】
【家族か友か兄弟か。そこに主従の存在せぬ繋がりだと、要は言いたいのだろう】

【彼女は、即座に刀を引き抜けば彼の身体を支えてゆっくりと地に横たえる】
【これだけの死傷を与えながら持ち掛けた内容だ、殺さないという選択肢が選べるカードを潜めているということで】
【拒否されようとも、彼女はそっと首元に掌を押し当てるだろう――じんわりとした温もりと共に自身の治癒力が高められていくのが分かるはずだ】

嗚呼、こう言い換えるべきだな
――お前達の、それぞれの名はなんだ。

【大切ならば、出来るかぎりはそれを尊重する。難しいことではない】
【故に、ちゃんと複数系を使用して再度尋ねる言葉――今度こそ、彼等だけを呼ぶ、その名を】
693 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/06(火) 22:42:56.83 ID:foW5qYVo0
>>691

別に、貴方よりも賢いつもりは無い。
そもそも抽象的な物への理解の深さなんて測れるの?まぁ、これ以上は泥縄ね…。

【そう言って、この話題を終わらせた。】
【それは「己以外は全て愚物」と語った魔術師への、返す言葉も秘めていた。】

今回の目的は、禁じられし邪悪≠フ封印された土地の捜索と、可能であればその解放。
前者は私の脳髄に、呪的処理で可逆的に刻印した。

【後者については、あえて語らない事が答えとなっただろう。】
【傷は深く、そう余裕が有る訳でもない。全身を術式で駆動させ続けている。】
【消費量は必要最小限に抑えたが、実際の所、残量的にあと数時間しか猶予は無い。】

【それを越えての魔力消費は、<径>の再構成を不可能にするだろう。故に、提案する。】

…歩きながら話さない?嫌なら別に良いけれど。

【マキナスエルフは、魔術師に少々興味を持っていた。】
694 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/06(火) 22:54:17.26 ID:9ApA/8GSO
>>692
「……どちら…かと………言うなら……一人じ……ゃないよ。……一つ…だけどね」
【地面に倒れたキマイラは、まず右腕を気遣うように抑える。死にはしないだろうがかなり弱っている。】

【相手が、拒否を拒むのは分かっているが、それでも治癒の腕を押し返した】
【そして、傷穴に蛇が顔を突っ込む。しばらくの間酷く咳込むが、それが落ち着くと空気が抜けるような音が消えていた。】
「……うん。僕より君の心配をしたまえ。一応、腹を切り裂いてやったつもりなんだが?」


「さあて、まず最初にだけど、襲い掛かって悪かったね。一応謝っておくよ、今更だけど」
【襲い掛かったことを後悔するつもりはない。】
【多分、一日中話し合うよりも、相手の事がよく分かった。】

【……ただ、この掴み所の少ない性格は、キマイラとは関係ない特徴だろう。】

【まだ怪我が酷いのに、平気そうに話すものだから、ここでかなり強く咳込む。】
【そのまま血に混じって色々と吐いたが、収まると平気そうに続けた】

「…………っ。……うん、君の質問に答えよう。」
「まず、この子。右腕にあたる部位はアマルベルガ。」
「蛇の体なのがコスタ。あと、さっき出した武器は、デスヘイズ。そして、僕達はアルムート。……ちなみに僕には名前はないよ。」

695 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/06(火) 22:58:32.96 ID:DwbmeCMDO
>>693
“禁じられし邪悪”

【魔術師は、マキナスエルフの口から出たその言葉を反芻する】
【聞いただけで、それが安全な物ではないと考えるには十分な呼び名、それだけに、魔術師は興味を持つ】

…いいだろう、興味が沸いた、無論貴様ではないが
聞かせてもらおうか、“禁じられし邪悪”とやらが何なのか

【邪悪な笑みを浮かべながら、魔術師はマキナスエルフの提案を飲む】
【魔術師にとって興味の対象となったそれの正体を確かめる為と、ついでに何かの事故でマキナスエルフが[ピーーー]ば調度いい屍の材料が手に入ると考えて、であった】
696 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/06(火) 23:11:01.38 ID:oPcur4JAO
>>694

【ちらりと右腕に視線を向けた】
【もしも自分が彼と同等の立場であるならば、躊躇わず切り離すであろう部位だが】
【今までの会話から分かる通りに相手にそんなことは出来ないだろうし、】
【それを指示するような言葉を吐けば、再び死闘へと逆戻りするはずだ】
【故に「塞いだらそっちだ」と、右腕に住む生物の応急処置も約束すれば】
【彼の、仮に上辺だけだろうとも心配する言葉に、僅かに唇を吊り上げて笑ってみせた】

これは、また別に価値がある

【――切り裂かれてるし、折れている。】
【けれど、これらは利用出来る。気にするなと言わんばかり、無視を決め込んだ】

――ふん。構わないさ
襲ってきたのが能無しの屑だったら埋葬代わりにこの地を汚してやったが、実力を計る為だと思えば惜しくない

【本当に恨む気はないのだろう】
【そもそも黒の種族が負の感情をぶつけられたくらいでうろたえる訳もなく、】
【蛇の覗いた孔を見れば、次に右腕へ――どうすればいいのか分からなかったが、】
【なるべく警戒させないように、傷口へと手を置こうとするだろう】
【労る。慈しむ。そういったものは存在せず、利用するためだとしても、】
【“生かす”。その意志だけは――どうであろうと、変わらないのだ】

ほう。
お前達にはそれぞれに利点がある、個別に呼ぶ名が欠けるのは面倒だ
何か即席で付けろ。名前

【そう言いながら急かすのは、自分で自分の名を考えろという意図だ】
【彼女が考える、とかは――まぁ、聞いてみなければ分からない】
697 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/06(火) 23:13:11.70 ID:bV79Cj2Vo
>>686

わっきゅん!

【──宇宙言語そのに、である】
【どうもこの少女、人語も解す上に宇宙話すびっくりどっきりバイリンガルキノコらしい】
【恐らくこのまま放置していたらいきなりキノコ傘のクリーム色部分が点滅して電波を受信し始めるのだろう】
【尤も、これらのことが全て真実であるとするならば──】
【明日から白と黒の両大陸の住人は公園で一緒に昼下がりのママ友トークでものほほんと繰り広げていることだろうが】

【引っこ抜かれて奇妙な声をあげるキノコ少女ことドリアードの少女】
【もしかすると彼女はドリアードなどではなくマンドラゴラの突然変異種であるという疑惑が持ちあがるかもしれず】
【少女が引き抜かれた後の穴はそのまま、塞がる事はなく深さ1mちょいの穴をぽっかりと開けていた】

【キノコ傘の汚れを払われれば、またもぽふぽふとキノコの胞子が舞いあがるも】
【矢張りその胞子自体に今は害など無く】

ん、ん、んー、だ、大丈夫っ……

……、……、変なの。黒なのに、他人の心配だなんて。

【今度は頭の回転を元へ戻すためにふるふると頭をキノコごと振り】
【大丈夫と答えた直後に、貞淑なサキュバスでも見たような。そんな表情へなって言葉を紡ぐ】
【この少女、戦争中だから当然の事だろうが──敵対国民へよい感情を持っていないらしい】

/ただいま戻りました!
698 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/06(火) 23:22:01.01 ID:foW5qYVo0
>>695

実際の詳細は私にも解らない。伝承によれば、
千年以上前に生まれた怪物で、一族を率いてこの大陸の古代都市に侵攻し、敗れながらも生き延びた。
どんな経緯が有ったのか…其れは封印されて尚、怨念と魔力で大地を蝕み続けた、と。
一説によればそのせいで、その都市では内乱が勃発し滅亡した、とも言われているわ。

実際の所は単なる噂かも知れなかったけれど、地を蝕む何か≠ヘ確かにいた。

【歩きながら、語り続ける。】

私は、旧い知り合いの依頼を受けて此処へ来た。
…その人が先に使うだろうし、今から探し始める意味については疑問が残るわ。

【魔術師の計略に、やや否定的な意見を述べる。】
【屍術の触媒とされる可能性は、多少の警戒を――それは、邂逅から続いていたのだが――生じさせる。】
699 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/06(火) 23:34:37.86 ID:9ApA/8GSO
>>696
【右腕は酷くしぼんでしまった様に見える。】

「これね、寝てるんだよ、うん。怪我はなにか食べたらすぐ直るんだ。」
【視線、少なくとも相手の意識が右腕に向いているのを感じたのだろう。一人で勝手に説明をした】

「変な生物だねぇ。」
【興味があるが、一切聞かない。】
【聞かれたそうでもないし、尋ねるということはあまり面白くない】

「怒ってないの。そうかい。」
【どういった気持ちで謝ったのだろう。上辺だけの謝罪でも無かったはずだが……】

【右腕はその見た目からは判断出来ないが、非常に熱い。80度から90度ほどありとても普通には触れられない。】
【そのうえ、今眠っている。と言った。ここはキマイラという生き物自体が持つ治癒能力に任せた方がいいだろう。】

「そうかい。じゃあ……アルムって呼んで貰おうかな。」
【アルムートの一部から持ち出す。即興ならこんなものだろう】

「それで、君の目的をもう一度聞かせてもらおうかな?」

「僕はちょっと空腹だからね。狩りに行きたいんだ。」

【このままこの場に長居するつもりは無いようだ】
700 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 23:35:52.11 ID:VXaRt47Yo
>>697

「…私は無所属だ。黒ではない」
「…心配するのは当たり前の行為だ」

【そう言って微笑で返すが顔を向ける方向が間違っている】
【このヴァンパイア、あまり自身の種族について気にかけてはいないようだ】
【そのまま懐に手を入れてドライフルーツ(自作)を取り出す】

「…それに犬歯が無いからひもふえん(血も吸えん)」

【ドライフルーツを咥えながらもごもごと言う】
【こう言う場合は敵意を無いことを徹底的に見せ付けろ】
【『師』に教えられた行動の一つである】
【さてこの行動はドリアードの目にはどう映るのか】

/お帰りなさいです!
701 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/06(火) 23:38:35.32 ID:DwbmeCMDO
>>698
…成る程、伝承か
伝承を手放しに信じるのは好かないが、まあいい、見れば分かる事か
封印されて尚、地を蝕む魔物…さぞかし邪悪なのだろうな

【マキナスエルフの後ろについて、それについての話を聞くと、期待が高まり子供のような楽しみの気持ちが沸いて来る】

しかし、その者も、何を考えているか解らぬな
先程話に聞いた程の力を持つ存在を蘇らせてどうするつもりか…
もしそれを制御出来たとて、使い道といえばいくらか決まったような物ではあるか

【人の事は言えないのだが、魔術師は“禁じられし邪悪”を蘇らせる意図に疑問の言葉を出す】
【マキナスエルフの話した通りの力を持っているのであれば、蘇らせた後の使い道はそれ程多くは無い、大方私欲…何処かを攻めるのにでも使うのだろう、と魔術師は仮定した】

/すみません、風呂で次レス遅れます
702 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/06(火) 23:41:21.35 ID:AeQeDPHE0
宇宙言語とか電波とかサムいんだよ
馬鹿の一つ覚えだな、まさに
703 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/06(火) 23:41:43.79 ID:AeQeDPHE0
誤爆
704 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/06(火) 23:47:47.89 ID:oPcur4JAO
>>699

【流石に、高熱を無表情で触れるほど痛覚のおかしな生物ではないらしい】
【純粋に熱さを嫌がるような表情と共に、すぐさま掌を引っ込めると、】
【アマルベルガ、コスタ、デスヘイズ、アルム。確認する為か皆の名前を読んでから、一度頷いた】

悪いが目的は此処では教えられない。だが、私に力を貸してくれる気ならば、
向こう側へ戻った時に『アバトワール』というバーを尋ね、キルヴェーラのバーテンにグルナからの紹介だと言え
衣食住と地位とそれなりの自由を保障する代わり、この大地を我等が物にする為の、労働を強いることになる
そこで、私がなにをしているかも知れる。……まぁ、それでなくともお前達は軍場を求めて彷徨うのだろうから、

――凱歌の響き渡る最前席のチケットが欲しければ、『屠殺場(アバトワール)』へ身を投げ入れるんだな

【彼が嫌いと言った、アイスブルーの瞳】
【硝子の破片に似て鋭利なそれは、白墨の頬に重ねて余りにも冷たく】
【けれど、やはり血を流しすぎたのはあるようだ。そのまま座り込む姿は、華奢な女性そのものの――脆い物に見える】
705 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/06(火) 23:49:14.54 ID:bV79Cj2Vo
>>700

……血も吸えないヴァンパイア。もっと、変なの

【相手が食べ始めたドライフルーツを見て、少女はまた表情を歪めた】
【以前出会った黒の種族に貰った食べ物が非常にまずかったのを思いだしたのだ】
【どれくらいまずかったかと言うと、芋芋しい泥くささ(味)+大量の砂(食感)である】
【少女の中では、黒の食べ物=以前食べた、例の貰い物で固定されているために】
【彼が取り出したドライフルーツも似たようなものなのだろうと思ってしまったのだ】

それに、黒い人に無所属って言われて信じるほど、お人好しじゃないもん
子供みたいな見た目だからって、そんなことあっさり信じるとは思わないでよねっ

……嘘なら嘘って、今のうちに言ってたほうがいいよ
今ならまだ許してあげる。
そうじゃなきゃ、眠らせた後にぎゅーぎゅーに縛って、
たくさんのフルーツを手の届かないけど匂いは届く場所において放置しちゃうんだから

【そして告げられた「無所属」との言葉は、まだ信じていないらしく】
【嫌がらせともとれる「嘘の代償」を、むっとした表情でサラリと口にする】
【「それと、どこ向いてんのよ」──最後にそう付け足して】
【ぷくりと頬を軽く膨らませるのであった】
706 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/07(水) 00:00:11.16 ID:+zNm0wQgo
>>705

「…同属嫌悪と言う奴だ」

【すこし暗い表情をする】
【彼にとってはヴァンパイア=嫌悪の対象となっている】
【一族を皆殺しにされた種族に好意を持つはずが無いのだ】

「…子供なのか?
 言い方からして大人かと思っていたのだが」

【拍子抜けしたような顔をして貴方の方を見る】
【脅しに関してはなんとも思っていないようだ】

「…すまない。目が見えなくてね」

【目測で手を伸ばし優しくキノコの傘をなでる】
【彼としては頭をなでたかったのだが、見えない今ではこれが限界だ】
707 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/07(水) 00:04:44.91 ID:B6mgMbBSO
>>704
「そうかい、選択肢には入れてみるよ。」
「最も、何を選ぶかは保障しないよ。衣食住とか、地位とかは興味ないんだ。他の魅力と言えば……最前線のチケットか。」
【それから場でゆっくりと立ち上がる。】

「まあ、君には借りも出来たしね……。前向きに検討するよ」
【ひょうひょうとしているが、ハッキリ言って今日勝てなかったのはかなり厳しい。】
【もし女性と同じ目的を持てば、悪くても力の距離が広がることは無いか……】

「またね。僕は何か食べに行くよ。黒に戻る前に死なないでくれよ。待ちぼうけは嫌だからさ。」


【闇の中へ姿を消したキマイラだが、獲物を探しながらもしばらくはその辺りを離れなかった。】
【待ちぼうけは嫌だから、君を倒すのは僕だから。そんな感じで警戒をしていたのだが、それはキマイラ以外誰も知ることは無い話か】


//これで落ちます。二日間ありがとうございました!
708 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/07(水) 00:07:42.18 ID:WqDafk7I0
>>701

訳がわからない事も多い。それでも、前に進むしかない事も有ると思わない?

【依頼者についての感想を聞き、そう言葉を紡いだ。】
【不条理に満ちるが常の世界では、不条理こそが理となる――】
【何処かで聞いた気がする言葉が、一瞬だけ浮かんで消えた。】

【数時間後、魔術師とマキナスエルフは<径>の座標に到達するだろう。】
【魔力も身体も限界を迎え、マキナスエルフは地に膝を付く。】
【呪式制動(クロッド・ゲアス)≠半解除、それによって生じた余剰魔力を<径>の再構成に充て始めた。】

【想定以上の魔力消費が、工程を手間取らせていた。茫洋とする意識を無理に奮い立たせる。】
【何も起こらなければ、数分後に黒い魔力の<径>が空中に顕現するだろう。】
【しかし、彼女の魔力を奪うのも手段によっては可能である。魔術師の自由意志の好機が訪れた。】
709 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/07(水) 00:14:10.18 ID:BDz/ZtYAO
>>707

【――ふ、と。キマイラが姿を消してから、力が抜けた】
【途端に痺れはじめる身体の節々に鞭打ちながら、木陰まで移動すると】
【刀を抱きすくめるようにしつつ、掌を患部に押し当てて最低限の治療を開始する】

……常に瞬間を享楽せよ、か。
駒が足りない。役者が足りない。憎悪が、信頼が、足りない。――愛情が足りない

【呟かれていく言葉は、騒がしさを取り戻す森の中で聞こえることはなく。】
【足元を浸す血の海は全てを飲み込もうと、此方に顎を開いて迫ってくる】
【死ぬことはないだろう。自分の身体の案配を見ながら、闇の近付く視野に瞬いて】
【僅かに蒼褪めた頬――記憶喪失を唄う戯曲を演じる彼女の心が、敵地にて休まる時などあるのだろうか】

【ふ、と、途切れた意識の最中、きっと彼等の名前は覚えていられないなと思った】


/二日間ありがとうございました、お疲れ様でしたー
710 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/07(水) 00:16:00.83 ID:4ptev/Gvo
>>706

……ふぅん。非生産的だね、同族嫌悪だなんて
種の保存という思考にとっては、同族嫌悪って感情はすっごく無意味だと思うの
尤もあなたたち黒い人は、種の保存とか自然との共存とかの方を無意味だと考えてそうだけれど

【彼の事情を知らない彼女は──知らないからこそ紡げる言葉を次々に口にしていく】
【どうもこの少女。個人と言うものよりも先に種族や所属の方を先に考えてしまうのだろう】
【或いは敵対種族に対して何らかのネガティブな感情を持っているが故に】
【敵種族を見れば、真っ先に「嫌い」という感情が出てきてしまうのかもしれず】

……、……、目が見えないのに、森に来るなんてよっぽど死にたいの?
毒のある生き物は足元にもいるし、穴が地面に空いてるかもしれない
杖だけじゃ、サソリや蛇が近付いてくるのは分からないよ

【キノコ傘をなでられ、少女は一瞬びくりと震えて僅かに身体を後ろにそらす】
【もっと撫でられていたい。だけど敵対種族に撫でられるわけにも、いかない】
【そんな思考がせめぎあっているのだろう。彼から見えぬ彼女の表情は、どこか迷っているようでもあった】

【そして、目が見えないとの言葉に対しては謝罪の言葉も無く】
【むしろ却って辛辣な言葉を彼へ投げかけることとなってしまった】
【本人としては、森の危険性を彼へ忠告する事で遠回しに盲目の彼への気遣いをしたつもり、なのだろうが】
【彼へ伝わるには少しばかり、遠回しすぎる言葉選びなのかもはしれない】

/申し訳ない、そろそろ就寝しなくてはいけなくなりました
/明日以降に絡みを継続してもよろしいでしょうか?
/無理なようでしたら適当なところで別れたことにしても大丈夫です
711 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/07(水) 00:17:31.97 ID:+zNm0wQgo
>>710
/では明日以降と言うことで
/お疲れ様でしたm(_ _)m
712 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/07(水) 00:19:03.43 ID:4ptev/Gvo
>>711
/明日は15時以降にスレに来れるはずなので、それ以降に一度雑談で呼びかけますね
/では、今日の所はこれで。一先ず、お疲れ様でした、ありがとうございました!
713 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/07(水) 00:26:39.58 ID:5dlzYlXDO
>>708
【ふん、魔術師はマキナスエルフの言葉に鼻を鳴らして答えると、そのまま押し黙った】
【自分から話題を提供する事はなく、不気味な程に黙って、ついていく】

…ここか

【目的地にたどり着いた魔術師は、既にその時点で、微かに何かを感じていた】
【何、とは断定は出来ないが、とにかく、何かを】

【やがて、それを解放する作業を始めるマキナスエルフを眺める】
【見る見る内に疲弊していく彼女を見て、隙だらけなこの状況、あくどい行動パターンならいくらでも思い付いた】
【ドレインの魔術を使えば、このマキナスエルフの魔翌力を奪い、彼女よりも素早く解放出来るかもしれない、“禁じられし邪悪”を我が物に出来るかもしれない】
【しかしそれはどうあってもただの仮定であって、確証もなく、現在はまだそれを欲していない魔術師は、それが終わるまで黙っていた】

714 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/07(水) 00:47:41.34 ID:WqDafk7I0
>>713

【完成した<径>は、とある魔導施設に直接繋がっていた。】

…さて、どうしましょうか。

【少なくとも彼女の場合、精神と魔力は多少ながらも相関している。】
【会話による意識の鮮明化と魔力の回復は、確実に助けと為っていた。】

【機密保持の為、魔術師たる彼を同伴する事は選択出来ない。】
【しかし、それでは気分が収まらない。故に、自分自身を納得させる様に、告げ、尋ねた。】

少し気に入らないけれど…貴方の存在が、此処までの補助になった事もまた事実。
もし次に遭うことが有れば、少し力になろうと思う。何か有る?

【<径>の持続時間は極短である。無理を重ねた肉体の治療も急務であり、この場での残り時間は僅かだろう。】
715 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/07(水) 01:02:55.69 ID:5dlzYlXDO
>>714
ほう?

【事がどうなるのかを見ていた魔術師は、事故も起きず平和に終わったのを残念そうに見ていたが、マキナスエルフの問い掛けに、意外そうな声を出す】

なら、死体でも持って来い、貴様も黒の大陸の者だろう?白や緑の大陸の無能を[ピーーー]事くらいいくらでもある筈だ。別に、その他の大陸でも構わん
いくらでもいいが、黒の大陸のはいらんぞ、持て余している

【別に、――彼女もそうは思ってはいないだろうが――助けや手伝いのつもりは微塵も無かったが、言われたなら利用する】
【折角だから、こいつにも材料の提供をさせようと考えて、単純な依頼を一つ】
716 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/07(水) 01:12:16.95 ID:WqDafk7I0
>>715

…死体、ね。持ち運びには不便そうだけど…まぁ、何とかしてみるわ。

【敵対者の抹殺に躊躇は無い。魔術師の言う通り、日常的に戦闘と殺害を重ねている。】
【治療が終われば、再び戦場に出る事となるだろう。その時に生じる骸は、彼女の其れかも知れないが――】

最後にひとつだけ。私は誰の下僕でもないし、そうなる積りも無い。
貴方が私の敵にならざる事を。

【語り終えると、マキナスエルフは<径>へと、仰向けに倒れ込むように消えるだろう。】
717 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/07(水) 01:25:11.14 ID:5dlzYlXDO
>>716
期待はしていない、貴様の力の程が出るだけだ

【自分で頼んでおいて、やはり見下す態度は崩さず、あまり期待はしないといった答えを返す】
【しかし、それでお目当ての物が手に入れば、それはそれで嬉しく思うのだろうが】


【倒れたマキナスエルフを見下ろして、一言、口を開く】

下僕かどうかは、貴様自身が決める事ではない
力に押さえ付けられれば、それで下僕と決まっているのだ、本人がいくら否定しようとな

【その後、黒い翼を羽ばたかせる音と、黒い羽がその場に残された】

/お疲れ様でした
718 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/07(水) 01:28:59.68 ID:WqDafk7I0
>>717

/お疲れ様でしたー。
719 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/07(水) 19:10:40.40 ID:+zNm0wQgo
>>710

「…私の一族は種族の中でも力が弱くてね
 同属としては見なされていなかった」

【遠い目をするヴァンパイア】
【彼にとっては70年以上も前の話】
【暗い思いはするもののそれ以上の感情は持たない】

「…心配しなくとも鼻が利く
 大まかだが危険は判断できる」

【彼女の言葉に微笑しながら答える】
【今まで緑に入って出会い頭に嫌悪されるのにはなれている】
【だから彼は連鎖を断つためにどんなに嫌われようとも笑顔で受け入れるのだ】

「…それとこの状態で森に来た訳ではない
 この森で見えなくなってしまったのだ」

/レス遅くなりました。
/よろしくです!
720 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/07(水) 19:34:54.76 ID:IRuVu8Vko
>>719

ふぅん……変なの
同じ種族なんだから、弱いからって意地悪するなんてすっごく理解不能。
前に合った黒い人も、増えすぎた種族を狩るのが指名って偉そうなこと言ってたし……
黒の人って変な人しかいないのね

【戦争中における黒への嫌悪と、今まで会って来た黒の住人の主張】
【それらを合わせれば、彼女の中で「黒」に対する印象は完全にマイナスのもの】
【故に相手を突き放すような言葉や会話を断念させるような台詞ばかりがぽんぽんと出てくるのだろう】
【一瞬だけ撫でられたあの時の表情など、もう本人すら忘れてしまっていたようだった】

ヴァンパイアって意外と犬に近いんだね。知らなかったよ
精々においのきつい花や木が傍にない事を祈ればいいんじゃない?

【それでも、彼女が緑であるからだろうか。或いはまだまだ子供だからだろうか】
【他人を心配する気持ちが全く無いというわけでもないらしく】
【やや皮肉めいた言葉ではあったが、彼への忠告は忘れない】

……へぇ。森で見えなくなったんだ。蜂にでも刺された?

それにしても、目も見えないし力も弱い。
鼻が利くにしても、森の中じゃあなたにとっては知らないにおいばっかりですっごく大変じゃないの?
──、緑に来るよりも、青に行ったほうがあなたにとってはいいと思うんだけど
無所属なんでしょ?それとも、緑に居なきゃいけない理由でもあるの?

【──しかし、言葉の中にはところどころ子供らしさは見えるものの】
【全体的に言えば、背伸びをして大人ぶっている思春期といった雰囲気を受けるだろうか】
【矢張り棘のある言葉を使用しての台詞だったが──】
【最後の最後。青に行けば安全なのではという意見を彼に向けてぶんなげた】
【緑で黒は嫌悪される。其のことを知っての行動なのだろうか、それとも】
721 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/07(水) 20:11:26.11 ID:+zNm0wQgo
>>720

「…そうだな。私にも未だに理解できない」

【『師』には色々なことを学んだがその事に関しては教えてはもらえなかった】
【曰く「それは学ぶことで他人の意見は参考に過ぎない」】
【この事に関してはおそらく悩みつづけるのだろう】

「…私の一族は飛行や肉体強化は出来ない
 だが、その分特化した才能があるのだ」

【「…他は違うぞ?」と念を押しながら続ける】

「…私はそれが鼻だった。
 きつい匂いのときは嗅覚を弱めてはいるがね」

【緑の者らしい忠告だと心の中で思う】
【最初、森に入った時はその匂いに気絶しかけたこともあった】
【今では無意識に調整するのだから慣れとは恐ろしいものだ】

「…ドリアードを守ろうとして鳥人にやられた
 今丁度、傷を癒すために青に向かうところだ」

【「…力はそこそこあるのだが…」と悲しそうな顔をする】
【目が見えないことで彷徨ってはいるが目的地は青】
【だが治れば再び戻ってくるだろう】

/すみません。大変レスが遅れました
722 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/07(水) 20:27:00.84 ID:IRuVu8Vko
>>721

……、……、あなた本当に黒の大陸の人?
なんだかすっごいいじめられっこオーラ、放ってる気がするの

【自分がいくら相手の事を否定しても、けなしても、嫌な態度を取っても】
【それでも怒ることなく平然とした態度を取られ──ドリアードの少女は怪訝そうな表情を浮かべ】
【ほんの少しだけ、相手へと歩み寄るかのような。そんな台詞をそっと紡いだ】

それにしても……特化した才能、かぁ。
嗅覚の強弱を調節できるだなんて、すごく便利そうな能力。
黒なんかじゃなくて緑でエルフとして生まれてたら、きっと重宝されたんじゃないかな

【一度気を惹いて、少しばかりでもあるが心の警戒を解いてしまえば】
【再度警戒線を引かれる事は滅多にない──それが子供というものだ】
【この少女も、背伸びはしているもののまだまだ子供なのだろう】
【先ほどからの刺々しい言葉はどこへやら。「男が緑であったら」だなんて想像までしてしまっていた】

……、本当に、黒らしくないね。誰かを、それも、緑の人を助けるだなんて
それに同族を助けてくれたみたいだから、お礼は言っておこうかなっ。
あの、……、ありがと、ね。

安全に青へ行くためには、街伝いに街道を歩くのがいいと思うの
だけど、オークの山賊が最近居るみたいだから、注意した方がいいかも

【そして、悲しげな相手を見て困った表情を浮かべ】
【同族を助けてくれた事への礼を、はにかんだ笑みを浮かべて紡いだ】

【その後彼女が告げたのは、目の見えない彼に対する安全な移動方法】
【いくら鼻が利くとはいえ、地面に生えた茨の在り処までは察知できまい──】
【そう考えた、彼女なりの気遣いであった】

【どうも、治療が完了すればまたも緑に戻ってくるだなんて】
【そんな相手の考えまでは読み取れなかったらしい】

/いえいえ、お気になさらずー
723 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/07(水) 20:54:47.02 ID:+zNm0wQgo
>>722

「…言っただろう?私は無所属だ」

【言いながら再び傘を優しくなでる】
【双方が憎しみ続ければ交流など不可能だ】
【結局どちらかが妥協しなければ歩み寄れないのだ】

「…うむ、五感に特化した才能が多いからな
 案外、移住しても受け入れられるかもしれん」

【納得したようにうなずく】
【実際に住むとしたら色々問題がありそうだが考えてはいない】
【とりあえず案としては受け入れるようだ】

「…礼は良い。当たり前のことをしたまでだ」

【微笑しながら答える】
【彼らが助かったことさえ良ければそれでいいのだ】

「…それが街の方向が判らなくなってしまったのだ
 どうも何かの匂いが消してしまってな」

【理由は不明だが何か彼に感知できる濃い匂いが森にあふれていた】
【それがレーダーを妨害するように街の匂いを消してしまったのだ】
【実は秋に咲く特有の花の匂いなのだが彼が知っているハズも無い】
724 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/07(水) 21:11:47.15 ID:IRuVu8Vko
>>723

……、うん。ごめんね

【ふわりとキノコ傘を撫でられて。今度もまたぽふりと胞子が舞う】
【ただし今回の胞子は少しばかり甘い匂いを含んでおり──気分が僅かにだが和らぐかもしれなかった】
【どうもこのドリアード。気分によって放出する胞子の質が変わるらしい】

【今まで疑ってかかった事を謝罪した後は、しばらくぽふぽふと胞子を出していたが】
【先ほどのものと比べれば量自体は少ないためにむせるような事は無いだろう】

でもでも、移住するのはちょっと難しいかも
黒の大陸の種族ってだけで攻撃してくる人もいる。今回は運が良かったんじゃないかな

【頷いた彼を見て、またしても少女は忠告ひとつ】
【定まった住処を持たぬ彼女でも、緑の住人が黒の住人を受け入れる事が難しいのは、なんとなく分かっていた】
【黒だから。赤だから。敵だから。そんな理由で命を奪われるのは、想像に難くなかった】
【──身内に優しい、暖かいとされる緑の種族ではあるが】
【敵対種族に対してもそれが適応されるのかと言われれば、些か疑問ではある】

【当たり前の事をしたまで。そんな彼の言葉に対しては、そっと微笑みを漏らす少女】
【きっと目の見えぬ彼には、彼女の笑みが見えないことだろうけれど】
【ぽふりとまた舞った、甘い匂いのキノコの胞子で彼女の感情を悟るのは容易なはずだ】

何かの、匂い……?
……うぅん、なんだろう。花の匂い、かな。秋に咲く花もこの森にはいっぱいあるから

あのね、街は向こう──って言っても、見えないから分からないよね
街道までだったら、一緒に行ってあげる。道さえ分かれば、街にはいけるよね?

【何かの匂い。それを聞いてすぐに思いつくのは、花の匂い】
【夏とはまた違った花や、或いは果実の匂いがこの時期森には溢れており】
【彼の嗅覚を阻害しているのがその香りではないのかと彼女は推察を巡らせた】

【そしてぴょこんと彼の方へ一歩分跳んで近寄ろうとし】
【彼が拒むこと無ければ、彼の手を掴んで歩きだそうとする】
【少女の両手には大きな鉤爪のついた金属製のグローブが装着されていたが──】
【鉤爪で彼を傷つける事がないよう、やんわりと彼の手を握ろうとしていることは伝わるだろうか】

【本来ならばドリアードは、鉤爪を装着している事はない】
【だとすれば彼女の其れは武器の役割も果たしているのだろうか】
【更には、街まで行かないとも取れる彼女の言葉】
【街に行きたくない理由があるのだろうけれど──彼女がそれを素直に答えるかどうかは、謎であった】
725 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/07(水) 21:38:30.31 ID:+zNm0wQgo
>>724

「…なに考えただけだ」

【胞子により気分が和らぎながらも悩みは増す】
【男は食生活の問題だけだと思い込んでいた】
【だが、真っ先に浮上したのは種族の溝という問題】
【戦争の弊害に彼は悩んでいた】

「…そうか、やはり花の匂いか
 抑えようにも四方から漂っては無駄だったか」

【頭を抱え込む】
【匂いを抑えるといってもある程度、その匂いを認識しなければ抑えられないのだ】
【理由が判らない匂いは抑えようがないのが能力の欠点でもあった】

「…手間をかけさせてすまないな」

【そう言って彼女の柔らかな手を握りながら進み】

「…そういえば名ヴぉ!」

【彼女の抜け出た穴に見事につまずいて倒れた】
726 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/07(水) 21:51:57.52 ID:IRuVu8Vko
>>725

そっか。……、……。
……早く戦争、終わればいいのにね

【ふと、思いだす。数週間ほど前に、体内にキノコの胞子を宿して緑を旅立ったあのテラノバグ】
【彼は、彼と共に緑の地を後にした数匹のインセクトたちは、どうなったのだろうか】
【彼女が生み出したキノコの胞子は、生き物の体内でも芽吹く事が出来る】
【少なくともあの、バシルと名乗ったテラノバグの命は既に無いだろう】
【そして彼に追随したインセクト。彼らが帰ってこないということは、それはつまり──】

【そんなことを、数瞬のうちに思考して。彼女は悲しげに、一言だけそう紡いだのだった】

普通にしていても、この時期は森中から甘い匂いがするからね
だから、花の匂いを拒めばそれこそ歩くことも出来なくなると思うの

【とこ、とこ、とこ。男を導きながら、少女はそう語る】
【普通にしていても分かるほどの、花の香り】
【それを抑えてしまえば、目の前にある木の匂いすら分からなくなってしまうのではないだろうか】
【嗅覚の鋭い彼にとっては、今の時期は辛いだろうな、なんてことを彼女は考えて】

【「ううん、気にしなくていいの。それに、同じ種族の子、助けてもらったお礼」】
【彼の言葉には、にっこりとした微笑みと甘い香りを伴った返答をした】

あ、私は……、……、……。

…………、大丈夫?

【──ひゅん。なんだか随分と彼の身長が低くなった気がする】
【おかしいなぁ。もしかしたら彼は小さくなる能力でも持っていたのかなぁ】
【ふと横を見る。いない。手には確かに、その感触があるのに】
【流石はヴァンパイア。こんなことも出来るのか。いっつまじっく。わぁすごい】

【──改めて、もう一度横を見る。そして、倒れている男を見て、またも小さく笑みを零し】

……私は、エルヴィ。ドリアードの、エルヴィ。
あなたの名前は、なぁに?

【彼をそっと起き上がらせようとしつつ、苗字の無い名前を紡ぎ】
【ちょこんとキノコ傘ごと首を傾げて、ぽふりと甘い香りを落とした】
727 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/07(水) 22:14:53.08 ID:IRuVu8Vko
/ラマサの方へ
/申し訳ない。食事を取ってくるので次遅れます
728 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/07(水) 22:23:25.99 ID:+zNm0wQgo
>>726

……早く戦争、終わればいいのにね

―早く戦争が、終わればいいのですが

――戦争は終わらないさ
―何故、断言できるのですか?『師』よ。
――生物はそういうものだから かな?

「……!慣れるしかないのか」

【『師』との思い出から現実に引き戻され曖昧な答えをする】
【残酷ではあるがどこか的を射た答え】
【彼はそれを言う気にはなれなかった】

「…街についたら傷薬を買おう」

【ユーモアで返しながら立ち上がる】
【最近、倒れてばかりである】

「…私は劣等ヴァンパイアのラマサだ
 よろしく頼むエルヴィ」

【甘い匂いを感じながら彼もまた微笑み返す】
【今、この瞬間に緑と黒の壁など微塵も存在しなかった】
729 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/07(水) 23:02:52.33 ID:IRuVu8Vko
>>728

……、……侵略されて、奪われて、殺されて。
する方は簡単に慣れるだろうけど──される方は、慣れたりなんか、しない。
あなたに言っても仕方ないだろうけれど……

【戦争に慣れるという事は、隣人や親しい者の死に慣れるということ】
【侵略される側。侵略する側。それはどちらにとっても同じ事】
【死に慣れた者は──果たして、正常な精神を持っているといえるのだろうか】
【それを感覚的に理解しているのだろうか。彼女はぽつりと、そう呟いた】

ふふっ、それはグッドアイディアかも

【そして彼女もまた、彼の言葉に冗談めいた口調で返す】
【本来は明るい性格の少女なのだろう──ただ、戦争中だから】
【ただそれだけの理由で、嫌いなものが少しばかり増えてしまっただけなのだ】

……うん、よろしくね、ラマサ

【彼の笑みを、初めて見た気がした。随分と優しげに笑うと、そう思った】
【ラマサがせめてエルフだったらいいのにな、なんてことも考えて】
【随分と前から続くこの戦争の事を、改めて怨めしく思った】

【その後彼女は彼の手を引いて、ラマサが転ばぬようにゆっくりとした足取りで街道へ向かうことだろう】
【道中は彼が退屈しないよう、本当に他愛ない話を甘い香りと共にころころと語るはずだ】
【今の時期に咲く花の事。これから採れる木の実の事。もうじき紅葉の季節である事】
【語る事は主に森の事。弾むような声色で紡がれる話からは、彼女が森の事を大好きだということが分かるだろうか】

【そうして街道についたのならば──そっと、街の方向を示すかのように彼の背を押し】
【──「森の加護が、ラマサにありますように」】
【そんな、緑の住人らしい別れの言葉を告げて、彼の事を見送るはずだ】
【彼の姿がエルヴィの視界から消えるまで。その場には甘い香りが漂っていた、とさ】

/ただいま戻りました
/そしてキリがいいのでこの辺で〆ますねっ
/二日間、お疲れ様でした、ありがとうございましたー!
730 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/07(水) 23:04:39.12 ID:+zNm0wQgo
/こちらこそありがとうございます
/お疲れ様でした。明日も良いロールを
731 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/08(木) 23:03:39.55 ID:hY5ExtMUo
【赤の大陸/海辺の丘】

【潮風だけは感じれど、海そのものは見えず。】
【雲間の光は感じれど、月そのものは見えず。】

【海に近い丘には、背の低い草が疎らに生えていて。】
【そんな草を踏みつけて、一匹のドラゴニートが立っていた。】

【ドラゴニートどころか、知的生命全般の枠で考えても小柄な部類。】
【スチームメタルの子供ほどの身長しかない竜人は、けれどその身に残る傷の量が年齢を示す。】

昏い夜。冷たい風。ワタシが考える美しさとは、違う。

【両翼は欠損し、根元を残すのみ。背には斜めの裂傷の痕が残っている。】
【右腕には皮膚と鱗が癒着を起こした部位があり、尾先には火傷の痕があった。】

消えかかった薪の火が、ふと強い風を受け
それでも熱を守りきったあと、空気を飲み込んで燃え上がる。

そんな情景をこそ、ワタシは見たい。

【傍らには刀身の赤い大剣が刺さっている。】
【ドラゴニートは、肩を組んで遠くを見つめる。薄明かりを受ける硬鱗は、側の剣と同じく赤色だ。】
732 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/09(金) 16:17:32.47 ID:1sUOuyBDo
【黒の大陸:森】

【樹々の隙間から漏れる僅かな陽の光が照らす薄暗い森の中】
【お世辞にも、美しいとは言えないが、どこか惹きつけるモノがある不可解な“魔の音色”が鳴り響いている】

【その発生源、そこには一人の男が出っ張った岩の上に足を組んで座っていた】

…………。

【尖った耳、皮膚の色は病的な薄い紫色で、額が縦に亀裂が入っている白髪に蒼い瞳の魔族の男】
【大きな星型のアザのような模様が右目を覆い、二股のジェスターハットを被るその姿は道化のよう】
【星柄のケープを身に纏っており、そこから覗かせる手足の爪は鋭く、足の先から脛までを体毛が覆っている】

【“魔の音色”の正体は、彼が口に付けているハーモニカのような楽器が奏でる音だった】
【その不快な音によって奏でられる生物や霊などを呼び寄せる力を持った曲に釣られ、
彼を中心とした渦を作るかのように様々なモノがわらわらと呼び寄せられてきている】

【霊魂。小動物。近くの沼から這いでてきて、ピチピチと跳ねる怪魚。など】

【この不快な音波に釣られて来るものは他に居るだろうか。或いは、異様な光景に引き寄せられて来る者か。はたまたまったく別の何かか】
733 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/09(金) 17:35:47.07 ID:8F5SkNCtP
>>732

「随分だねぇ、こんなところでさぁ」

 そこに歩み寄る、一人の女性。
 黒の大地に息づく、人型には碌な者がいないと聞く。
 魔笛を奏でる彼はいざ知らず、彼女はその例にピタリと当てはまる存在だった。

 踏んだ土は黒い泡を上げ、僅かに残った命の伊吹は断末魔へと成り果てる。
 彼女は大陸の根幹である土地を、マナを捻じ曲げる存在だった。

「おやぁ、もしかして同種かい?」

 すすけた神官服を振りまき語り掛ける。
 手には手袋、顔には朽ちた百合のような痣、そして右目には特殊なガラスのモノクル。

 クスクス、と笑いを上げる彼女の周囲には。
 黒よりも不純な色のマナが渦巻いていた。
734 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/09(金) 18:33:27.69 ID:1sUOuyBDo
>>733

【ヤギの様な横に細い黒目が、女性を見据えると。ピタリ。と演奏が止まる】
【演奏が止むや、引き寄せられていた霊魂達はまるで夢から冷めたかのように戸惑っていた】

【バクリ】

【吸い込むように口を開けると近くに漂っていた霊達は、彼の口の中に吸い込まれていく】

【ハーモニカを奏でていた彼は、気品さえも感じさせた──が】

──ア゛ぁん?いきなり何を言いやがる。

【彼の口から発せられたのはチンピラ臭いドスの効いた声だった】
【碌でも無いのは此方も同じ────いや、或いは黒の者としては正しいあり方なのかもしれない】

臭ッせぇ、臭ッせぇ……。
んなモン垂れ流しながら同族もクソもあるかッ。
また、変なヤツが湧いて出てきやがったようだなぁ……。
ったく、ズイブンなのはお互い様だろうが、わざわざ、麗しい 神官サマ がこんな所までやってきてよぉ?

【先ほどの行動を見るや。おそらく、お食事中だったご様子】
【──────臭い。おそらく匂いではなく、彼女の異質さに対するものなのだろう】
【初対面の女性に対して体裁をとり憑くよう様子もなく、女性の放つマナに対し。露骨に「私はソレが不快である」と意思表明】

【とはいえ、暴言を吐いてくるだけで、あとは苦笑いをするだけで、いきなり攻撃の意思を見せたり追い払おうとしたりする気配は見えない】

【口が悪いのは元々こういう男なのだろ】

/ごめんなさい、腹痛で退席してました。まだ、いらっしゃいますでしょうか?
/あと、いきなり飯落ちです。二重に申し訳ない…………。
735 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/09(金) 21:06:39.76 ID:1sUOuyBDo
>>733
/いらっしゃらないようですね、申し訳ありませんでした。
/またの機会があれば、よろしくお願いします。
736 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/09(金) 21:12:51.89 ID:8F5SkNCtP
>>734

「おいおいおい、酷いなぁ! どれも初対面の女性に言うことじゃないね!」

 カラカラと笑う女性。
 しかしその彼女の周囲を取り巻く、瘴気ともいうべきマナの流れは益々濃くなる。

「とはいえ、まぁそうだね。
 私はゴチャゴチャ理屈をこねるのが嫌いだから率直に言うけどさ」

 突如! 彼女の目の前から根の絡まる巨腕が現れた!
 やがてそれは周囲の朽ちた土を引き込みながら引きあがり、
 漆黒の身体を持ち、血管の様に樹木の絡まりあった巨大なゴーレムが現れる。


‐カース・エンチャント‐

 基本的には生命力を操作する黒の魔術。
 彼女は周囲の土地の生命力を糧に、土地そのものを武器と化した!


「死ぬか、服従しろ」

 呟かれたと同時に、黒の根の絡まり合う拳が振り下ろされた!

 
737 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/09(金) 21:13:15.11 ID:8F5SkNCtP
//いえいえ、自分もさっきまで寝ておりましたので・・・
738 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/09(金) 21:50:10.12 ID:8F5SkNCtP
>>735
ありゃりゃ、残念・・・
わかりましたー
739 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/09(金) 23:10:48.82 ID:40tuzrZDO
【白の大陸、英雄達の安息地】

【そこは、鎧が散らばり、武器が刺さり、遠くの地平線まで同じような景色の丘】
【神聖さを重視する白の大陸の中でも、更に神聖視される土地、中心にある大きな石碑が見下ろすその地は、白の大陸の墓地だった】
【当然ながら、軽々しくよそ者が入っていい場所でなく、警備の目もある、しかしやっぱり、忍び込む奴はいるのである!】


そう!それはこの私!アカリちゃんよ!

【そんな場所でも自分をアピール!墓地の真ん中で一人アカリは声を張り上げる!】
【赤い流星バックプリントの黒いロングコート!風になびく黒い髪!ホットパンツと赤い機械脚の間の絶対領域!!】
【流星機身アカリの辞書に!自重の言葉は無いのである!!】

…しっかし、こーんなに沢山あるとどれを持っていこうか迷うわね…ジャンク漁りしてた頃を思い出すわ…

…そういえば、バズガメラとはあの頃出会ったんだっけ…懐かしいな…
…バズガメラ…どうして…どうしてあんな事に…!

【どうやら不届きにもアカリは墓荒らしの真っ最中、鎧や武器やら物色中だ】
【その途中、ふと思い出す相棒の影、今はもう傍にいない、バズガメラの姿を思い出す】

バズガメラ…あなたの事は一生忘れないわ…!

【バズガメラの姿を浮かべ、アカリは空を仰ぐ、その瞳には、彼の勇姿が浮かんでいた―――】


【―――同じ空の下、同じ時間で】

《なんか変な事を言われている気がするでアリマス…!》
《いやそれよりも!この状況でアリマス!》

《姉貴いぃぃぃ!!早くしてくれでアリマスよおおぉーーー!!!》

【警備中のクルセイロドンから必死に逃げ惑うバズガメラ!そう!彼は今!囮の役目を負っていたのだ!】
740 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!美鳥_res saga]:2011/09/10(土) 19:33:24.04 ID:55t77bcVo
【緑の大陸/大草原:防衛サイド】

【地平線の上、空は青色を着飾ることを辞めて星の引き立て役に徹している。】
【地平線の下、その視界に入るものは低草のみ。星明かりの下、揺れる草はシルエット状だ。】

【海岸からしばらく歩いた場所。特に決まった名前は無く、ただ大草原とだけ呼ばれている。】
【緑の地ではありふれた光景だからだ。】


【平時は静謐をのみ客とする場所に、今は白・緑・青の混成部隊が縦に長い隊列を作っていた。】
【戦士たちは、まるで敵国へ攻め入る時のような大荷物を携帯している。】

【大商隊――所属する戦士は何れもが“商品”の護衛者である。国レベルの大輸出に、軍が動いたのだ。】

【新緑の平原を越えて、深緑の林間へ。夜が暮れる前に大平原を越えようと計画されていたが、一中隊ほどの大人数では足が遅くなるのも必然か。】
【戦士たちは荷物の中から薪を取り出す。一部のマジックユーザーが火をつけ、明かりとして地面に刺した。】
【炎と星と月と。原始的な照明を頼りに、テント張りや薪の組み上げが行われ始めていた。】



ここはもう緑の大陸だ。我々の旅は折り返し地点に入っている。
だからこそ、安心してはならない。これだけの大隊、敵国の耳に入らないわけがない。

【声を上げるは白の天使。六枚翼を広げて空に立ち、上空から声を注ぐ。拡声魔法は、上級士官には半ば必須のスキルだ。】

気軽に武器を手放す奴は、命も手放すことになる。
手元に武器を忘れるな! 心に正義を忘れるな! そして何より「商品」の安全を忘れるな!

【豪奢な装飾品は無く、過剰な堅鎧も無く。飛翔の邪魔にならない程度の鎧と、レイピアだけの装備。】
【指揮官にしては、一見みすぼらしいとも言える装備。それが逆に彼自身の本気を示していた。着飾る余裕など無いのだ、と。】

分かったら各部隊ごとに歩哨を立てて、炊事作業に入れ。
警備のタイムテーブルの調整を忘れるな! 飛翔スキル持ちを最低一人は歩哨に入れておけ。

【時は夜。月光は明朗にして柔草は半睡す。】
【大商隊は休息に――】     【入れない。】


【指示を終えた大天使の視界に、動く影が入った。】


「やあやあ、こんばんは。こちらは泥棒カササギこと赤・黒連合軍だ。
夜分に失礼つかまつるが――これからちょっと、大襲撃を行うことになる。

腹が減っては戦は出来ぬというし食事は結構だが、火は消しておくことをお勧めするよ。」

【拡声魔法によって作られる複製音とは違う、肉声のままとしか思えない声。】
【凄まじい大声が、護衛側の全員の耳を揺らしていった。声が終わっても、残響が頭に残っている。】



総員、現在の作業を中断しろ。第一種――警戒体勢だ!!!

消火は、魔法光を展開してから! 急に消せば夜目に慣れるまで時間がかかる。
商人は後方に逃がせ! 商隊に着く護衛は事前指示の通りだ。

【草原は眠る。けれど、彼らに休みは訪れない。】

【戦士達は、身を固める。眠るためではなく、戦いに備えて、身を固くする。】



/続きます。 実は読まなくてもなんとかなります。
741 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!美鳥_res saga]:2011/09/10(土) 19:34:17.05 ID:55t77bcVo
【緑の大陸/大平原:襲撃サイド】


さてお前ら、耳塞いでおけよ! ――いいか!? ……うむ、よろしい。

【襲撃側の指揮官は、自らが軍の最前線に立ち、振り返って兵士達に声をかけた。】
【この時点からして、既に耳を塞ぎたくなるだけの声量がある。】



「やあやあ、こんばんは。こちらは泥棒カササギこと赤・黒連合軍だ。
夜分に失礼つかまつるが――これからちょっと、大襲撃を行うことになる。

腹が減っては戦は出来ぬというし食事は結構だが、火は消しておくことをお勧めするよ。」

【まるで大気が喉の延長になっているかのように、声量は距離に比例して“大きくなる”。】
【空気が揺れていた。大音量は地平を越えて、白・緑・青の連合軍にまで達する。】

【喉に手を当てて凄まじい音声を発していた主は、一人の小柄なドラゴニートに過ぎない。】
【身体に複数の傷跡を残した、竜人。声を張り上げるために大きく息を吸うと、胸についた真新しい傷が目立った。】


「尚、ワタシ達を無視しての逃走を選んだ場合、もれなくこの大草原が焼け野原になるプレゼント付きだ。

ついでにワタシ達が駆け回ることで地均しも完璧。あとはセルフサービスで種を植えて貰えば大規模農園の完成だ。

剣を鍬に持ち替えるだけで農民としてセカンドライフが可能、安心して逃げると良い。」


【相手の商品輸送を阻止するのが目的である以上、相手に逃げられることは敗北である。】
【通常の戦争とは違うのだ。通常の戦略では勝てない。】

【この広い草原では視界を遮るものはほとんどなく、奇襲が難しいことを事前に確認していたのも大きかった。】

【だから――だから、あえて、夜襲の利を捨てた。】
【正面から挑まれれば、お得意の騎士道精神に則って素直に相手をしてくれるのが白。】
【国土を賭けられた瞬間に、俄然にやる気になって特攻してくる勇者どもが緑。】
【そして周りの連中に歩調を合わせている食えないコウモリが青。】

【己の内の大雑把な他文明理解を信じて、事前に襲撃を伝える一見愚策にしか見えぬ行動を取った。】


【指揮官のドラゴニートは、話し終えると再度振り返って自軍の兵士を見回す。】

【襲撃だけを目的とした彼らの荷物は少ない。食料はここまでに殆ど使い果たし、相手の物資を奪えなければ餓死が予測される。】
【二日間の大規模な酒宴は景気付けだけではなく、戦わざるを得ない状況の設定付けだ。】

【荷物の無い進軍は早かった。さながら黒き疾風。赤・黒連合軍は、恐るべき速さで商隊に追いついた。そして、今である。】


さあお前ら、やることは分かってるな?

Ahead!   Ahead!  Go Ahead!
進めっ! 殺せっ! 奪い尽くせ!

緑の大陸だけあって、戦う相手は選り取り見取りだ! 好きなだけ暴れてこい!

燃え上がれ、しかして冷静であれ。 心に刻め! 冷たい炎!

【黒と赤と。癖の強い二色が、“生きるため”という至極単純な理由の下に心を一つにしていた。】
【武器以外に殆ど荷を持たないがため、彼らは早い。そして必死だ。】

【使用済みの片道切符、着いた先は天国か地獄か。】

【戦士達は、火を起こす。休むためではなく、戦いのために、火を起こす。】

/それでは各自、投下をどうぞー。
742 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage saga]:2011/09/10(土) 19:39:02.83 ID:4yhHwcKio
【────緑の大陸:大平原】

【空から異形の物体が落ちてくる────】
【血に染まった真っ赤な巨体からジュウジュウと体から煙を出し、錐揉みしながら落ちてくるのは────竜だ】

【正確に言うならば、“竜の死骸”。頭を潰され、羽を切り落とされ、四肢は既に右後ろ足と左前足しか付いていない】
【襲撃者なのだろうか?空から襲撃を仕掛けた所、空を飛べる者達の防衛線に叩き落されたのだろうか】

【竜は平原で一度軽く弾むと、ズざざざと滑りながら草のカーペットを血の色で汚し、しばらくして止まった】

【追撃の手が来ないことから、交戦した者達は確実に仕留めたのだと確信を持ったのだろう】
【確かに、この竜は完全に絶命している。生きていたとしても、戦闘を行う事はほぼ不可能────】

【というのは 、 “ コ レ ” が赤の大陸の者(竜)だったのなら、の話なのだが…………】

【横たわるようにして草のベッドの上に倒れている竜の腹が、────裂ける】
【まるで“のれん”でもくぐるかのように、鋭く尖った両手の爪で腹を割きながら出てきたのは】

 おジャマしますよっとぉ……。

【尖った耳、皮膚の色は病的な薄い紫色で、額が縦に亀裂が入っている白髪に蒼い瞳の魔族の男】
【大きな星型のアザのような模様が右目を覆い、二股のジェスターハットを被るその姿は道化のよう】
【星柄のケープを身に纏っており、そこから覗かせる手足の爪は鋭く、足の先から脛までを体毛が覆っている】

ア゛ぁ〜、臭っせェ。臭っせぇ……。ククっ、突入成功……ッ!って、感じだなぁ……?

【容姿や行動を見るに既に明らかだが。血まみれの体から溢れる瘴気、────紫の者だ】
【さぁ、て。今宵の獲物サマはどこかな。と、額の第三の眼が開くとギョロギョロと獲物を探しだす】

/タバスです。ウェインの方よろしくお願いします。
743 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/10(土) 19:40:14.56 ID:4yhHwcKio
>>742
/初っ端から盛大にミスりました。ウェインじゃなくてウェイルさんですね。
/さらに 紫の者→黒の者 です
744 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/10(土) 19:40:15.70 ID:55t77bcVo

【大草原/新緑と深緑の境界線】

【海岸とは真逆の方向。草原の終端。若々しい緑が途絶え、代わりに重々しい緑が栄え始める場所。】
【草原と森林との境目だ。この一線からは急に高木が立ち並び、はっきりと森を形作る。】

【ここまで来て、森に入ることができればあとは逃げ切れそうだ、と感じられる深い森。】
【それを背にして、ドラゴニートが大剣を手に、立っていた。】

【先ほどの怒声の音源。指揮官、イゾッタ・フレストフォーコだ。】
【小柄な竜人。真っ赤な鱗がその身を覆い、服や鎧の類は身に着けていない。】
【両翼は欠損し、根元に跡を残すのみ。背には斜めに裂傷が残り、胸には横に一線、鱗が剥がれた部分がある。】

【手には、その背丈に見合わぬ大剣。イゾッタの鱗と同じく、真っ赤な刀身を持った剣。】

【先ほどの宣戦布告から、それほど時間は経っていない。】
【にも関わらず、イゾッタは草原の端から端までを移動してきたことになる。】

はぁはぁはッ……。 っ!

【息は荒く、その身には汗がにじんでいた。全身から蒸気が立ち上り、既にかなりの疲労を感じさせる。】
【大剣を地面に突き刺し、寄りかかった。】

【まるで誰かを待つように、イゾッタは両軍の激突する方をにらみ続ける。】
【戦乱の音は時間と共に大きくなり、後背の森は静まり返っていった。】

【騒音と静寂の境界線上、イゾッタの息は段々と落ち着いていく。】

/イゾッタです。ゲリエさん宜しくお願いします!
/同時絡みのせいで、たまにレスが遅くなったらすいません。
745 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/10(土) 19:52:47.27 ID:JWKw3C9Lo
>>744

【己は逃げ道の確保に務めるつもりであった。商隊を送り、敵を堰き止めるつもりであった】
【故、時折己の背を追うものに鎌を振り上げながらも、こちらもまた、急ぐようにこの場所を目指していた】
【故、その先に在る人物は、予想外といえるものだった】

……貴殿か、いや、声で、薄々と勘付いてはいたのだが
今ある状況は、とどのつまり我の失態か

【森の正面へと一人辿り着いたのは、長身のヒトほどの体高を持つカマキリだった】
【薄い葉のような緑の色と、胸部から後肢の手前までを覆う黒塗りの鎧】
【そして腰嚢から発せられるは強大な魔力、誤魔化す余地も無いだろう、受け取った商品のそれ】
【このインセクトがヒトの顎と歯を持つならば、強く歯噛みしていただろう】

――やはり、あの時屠っておくべきだったか

【低いその声は、やはり緑の大陸で相手との再会など望んでいなかった事を意味するか】
【早くも血を多かれ少なかれ浴びた鎌を、再び胸の前で構えた】

/ゲリエです、よろしくおねがいします
746 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/10(土) 20:02:14.08 ID:55t77bcVo
>>745

こんばんは。忘れてはいないだろうが……一応名乗りなおそう。

【落ち着いてきてはいるものの、その息はいまだに不規則。】
【言葉の途中で深呼吸を挟み、イゾッタは大剣から身を離す。】

ふぅ……。ッ!

赤・黒連合軍 臨時強襲部隊「泥棒かささぎ」 総指揮官――イゾッタ・フレストフォーコだ!

【一息で、早口言葉のように言い切った。】

【両手で大剣の柄を持ち、地面から引き抜く。】
【重苦しい音をたてて剣を抜ききったあとで、イゾッタは再度激しい呼吸をした。未だ、疲れが残っている様子。】

失態などではない。ワタシ一人を倒すだけで、あとは任務成功だ。
想像よりもお前の到着が早かったせいで、まだワタシは本調子ではない。

【やがて、その輝く両眼がゲリエの腰嚢に向けられる。】
【しかしすぐに、ゲリエの顔に目線を戻した。】

……はぁ……はぁ。
お前は本当に、良い戦士だよ。

【大剣をゲリエに向け、その場で構える。】
747 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/10(土) 20:02:31.48 ID:YrXIzAZc0
【緑の大陸、大草原地帯――第3戦、襲撃サイド:竜人】


【文字通りの大草原、である。稀に低木も見られるが、ほとんどは背の低い草だ。】
【飛行種族であれ、地を駆ける者であれ、機動力を損なうことは少ないだろう】


【筋骨隆々のドラゴニートが、その戦場を烈しく進む。】

【2メートル強の体躯の頂上部では、龍の骸骨に似た銀色の装甲顎が頭部全体を覆っている。】
【翼は無く、長さ10cm程度の2本の骨質の突起が、突き破る様に黒革の衣の背から飛び出している】
【両手の金属爪は月光すら切り裂かんばかりに研ぎ澄まされ、新たな血を求めるように輝いていた。】

【兵器大輸出の阻止を任務とする、赤の大陸の兵卒である。】


(―――次の敵は、何処だ!)

【猛る闘争心が渦を巻く。早く、次を斬り砕きたい―――】

【相手が強くともそうでなくとも、切断鎧竜レイザークロウはあらゆる敵を切り裂こうとする。】
【その精神は、常に闘争を欲している。戦場に、荒々しき争いの風が吹く。】

【略奪するべき、白の兵器の守護者を求め――ドラゴニートは辺りを広く見回した。】


/レイザークロウ、投下です。よろしくお願いします
748 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/09/10(土) 20:02:31.89 ID:98qHIDuio
>>742

【緩みかけた空気は瞬く間に一転、辺りに響く罵声と怒声。剣の交わる戛然たる音】
【ディープアーティストの青年は第一線に加わる事無く荷物の間近で、辺りを見回していた】
【夜襲は予想外の事態ではあったが、然し。襲撃があるであろう事は、当然予測していた】

【従って急時の役割も、きちんと割り当てられている。満杯まで膨らんだ袋にぽんと片手を乗せながら、辺りを見回す】
【此処で味方の取りこぼした敵兵から荷物を守るのが、自分の役割。視線は細く鋭く。――と】
【漆黒の壁を突き破り落ちる紅の竜、既に息絶えたと見て間違いないその躯。…然し】

「…やけに派手な、登場じゃねえか」

【その異様な姿と微かな気配。戦闘に参加していない青年にはそれらを、何とか察する事が出来ていた】
【現れた、絵に描いた様な悪魔の姿。ソレから荷物を庇う位置に移動し、対峙する。その手には黒い柄の様な物が、握られていた】

「……こっから先は、通さねえ。諦めてとっとと、尻尾を巻いて帰るんだな」

【蒼い髪をした、ごく普通の青年】
【ソレが”今の”、彼の格好であった。慣れない口調で悪魔に威嚇、睥睨しつつ。その襲来に、備えた】

//遅くなりました…よろしくおねがいします
749 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/10(土) 20:09:11.93 ID:55t77bcVo
>>747

(賢樹獣アスタンサ)

【全身を丈の高い流線型の葉で構築された狼のプランツ・ビースト。】
【その疾駆に合わせて体の上で流れる緑の波は、爽快にして勇壮。】
【通常のものより一回り大きな蒲公英と、その端の勿忘草が冠のように頭を飾る。】

【薄緑色の袋を、蔓で背に括りつけてある。中身は見えないが、軽いものが大量に入っているようだ。】
【走る度に、ビニールの擦れあうような音がする。中から魔力は感じられない。】

【しかしその軽快な疾走は、目の前に立つ竜人によって止まる。】

【数メートルの距離を取って、身構えた。】

【身体を低くして、下からドラゴニートを睨む。すぐにでも飛び上がれる体勢。】
【草笛で出来た喉からは、低い唸りが漏れた。】



(リゼット・リュミエール)

【そして竜人の後ろから、少女がゆっくりと歩いてくる。】

こんばんは。騒がしい夜ですね。

【口の端から牙を覗かせながらほほ笑んだ。】
【深黒の瘴気を纏った、少女。】

【肩にかかる程度の黒髪は、常夜森の空が持つ純黒色ととても似ていて】
【細身の体のラインに沿ったワンピースもまた黒色。しかし瞳と髪の黒さには敵わない。】
【黒地の薄布に施された赤糸の刺繍は、鬼灯の実を模っていた。】

【左手に持っているのは、柄。精巧な銀細工の施された、剣の柄だ。そこに刃は付いていない……?】

私も、混ぜて頂けますか?


 ル ト ラ
【可愛嘘。】
【自分を別のものだと“誤認”させる程度の能力。】
【外見のみならずマナの色合と量をも偽装するため、見ただけで見破るのは不可能に近い。】

【本来は貧弱なお手伝い妖精。】
【彼女は今、黒の住人のふりをしているのだ。】

【あくまで偽装するだけ。その性質や能力を得るわけではない。】
【細かな注意を彼女に向けることができれば、段々と違和感を見つけていけるだろう。】
【だが、この多人数戦の中、彼女一人に注意が向かうことはそう無いだろう。そのことを計算に入れた上で、少女はこの戦いを選んだ。】

【赤・黒陣営の味方を《演じる》ことで隙を伺う。姑息な戦術。プランツ・ビーストとは打ち合わせ済みだ。】

/所属は白。緊急出動リゼット・リュミエールです。
/そして超絶緊急出動。緑陣営、アスタンサ・リターンズです。アカリさん、レイザークロウさん、よろしくお願いします。
/なお、アスタンサの荷物は回帰薬×36となっております。
750 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/10(土) 20:22:19.56 ID:VbPnKyHDO
>>747>>749
【戦火の舞う夜の草原、空の星星に負けない煌めきが大地を彩る。空はキラキラ、静かな星がマイペースに…】
【それよりも先ず、誰もが目につく煌めきキラリ、真っ赤な大きな流星が、キィィンと音を響かせ飛んで来る】
【いや、流星はこんな低くは飛ばないし、そんな音も鳴らない。じゃあアレはなんだ、鳥か?飛行機か!?】


いや!!それはこの私!アカリちゃんよおおぉぉ!!!

【正に流星!正にスター!白の大陸から情報を聞き付けてやってきた!流星機身アカリちゃん!!】
【赤い流星バックプリントの黒いロングコート!風に流れる黒い髪!赤い機械脚とホットパンツの間の絶対領域!】

ジャンク漁りから戦場に舞い戻って来たわ!だって私はスターだもの!!

【やってきた方向はプランツビーストの背後から!どうやら追い掛けてやってきたようだ!】

《姉貴ぃぃ!待ってでアリマスよおおぉ!!》

【頭に生えたプロペラで飛ぶ、カメラ頭のバズガメラも一緒だ!元々遅い癖に膨らんだ風呂敷まであるせいで更に遅いぞ!】

/よろしくお願いしします
751 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/10(土) 20:26:58.80 ID:JWKw3C9Lo
>>746

そうか。貴殿、おそらくこの計画を知った上であの時はこの場に来ていたのだな
……これからは認識を改めよう。
どれだけ瑣末であろうとも、我が大陸の情報は、貴殿らに明け渡してはならんのだと

【相手の言葉に対して浮かぶのは個人的な感情の一切混じらぬ、感嘆と警戒】
【確かに戦士である、だが、一個体としての戦士ではなく、この大陸に仕える歩兵であった】
【おそらくは多少なりともこちらを認めてくれている相手に対し、向ける思いは、唯敵であるというだけに過ぎず】
【以前の私闘などではなく任務であるこの仕事は、彼に任す時に上級天使が言ったように、】
【ただ、商品を守り切る事が最善である】

なれば我は、この身を賭しても貴殿から荷物を守らねばならぬ
いざ――参る!

【以前千切り取られたその羽は、プランツ・ビースト達の助けと蜜蝋にて応急的に措置されている】
【今回の仕事のために使うだけならば、十分使い物になるようにしておいたのだろう】
【筋肉のばねを引き絞るように後肢の関節を曲げ、一気に相手へと接近する】
【位置は僅かに相手の目線を超えるように上空に、両腕での二撃に体重を加えた奇襲じみた攻撃】
【後方に避ければ回避は容易かろうが、受けて返すには重い攻撃か】
752 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage saga]:2011/09/10(土) 20:29:22.74 ID:4yhHwcKio
>>748

【第三の瞳が、青年の姿を映し出す】

ク……ク……フ……クフ……フ……。

【獲物を見つけ、その真紅の瞳をギラリと光らせながら、微笑むと。顔に付着した竜の血液をベロリと舐める】

あぁ、悪い悪い。巻く尻尾が無くってなぁ。

【────ゆらゆらと、歩いてくる。警戒が無い。まるで、久々に出会った友人に語りかけて来るような】
【ケラケラと笑うその表情はフランクな雰囲気だが、そもそもが戦場ではそれが異質で異様】
【黒の大陸の異質さを体現しているかのような邪悪さが彼から醸しだされている】
【或いは、コレが彼にとっての“日常”────なのかもしれない】

まあ、よろしく頼むわ。

【極めてナチュラルに、歩きながら青年に向かってくると】
【右腕から流れだす血液によってナチュラルに己の爪を伸ばし】
【────────青年に向かって右手を振りかぶる振りかぶる】

今晩限りだけな……。

【彼の特殊な能力によって創りだされた“鮮血の爪”は、振るうと動時にさらに長く伸び、細くなり、硬化していき】
【固く細長い、五本の細長い爪が、青年を串刺しにせんと襲いかかる】

【また、既に死んでいるはずの竜がほんの僅かだが、動き始めている……?】
【これだけの傷を負っているのだから、生きていても戦闘力はまるで無いだろうが、まだ他に誰かが隠れているのかもしれない】

【それを警戒するか。誰かに処理を頼むか。放置するか。或いは気づかないか。それは貴方の自由であるが。不吉ではある】

/部屋に予期せぬ来客があって遅くなりました。
753 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/10(土) 20:29:42.50 ID:YrXIzAZc0
>>749>>750

【現われた緑の獣(アスタンサ)と――――】
(…コイツが護衛役か?―――荷物もろとも斬り殺す、シンプルだ!)


【――――2名の友軍(アカリ&バズガメラ)、―――】
(スチームメタルに、カメラ野郎か。派手に楽しもうぜ、兄弟!)


【――偽装した妖精(リゼット)が視界に入り、ドラゴニートは思考を共闘≠ヨと切り替える。】
(…黒。陰気な奴らだが、白をブッ壊す楽しさは同意するぜ!)

【妖精の偽装には気づいていない。故に、特に警戒はしていない。】
【破壊を望み、齎すために―――竜人が、アスタンサへと駆け出した。】

【地鳴りの様な足音が響き、鉄火の雰囲気を漂わせる。速度はそこまで速くもないが、決して鈍い訳ではない。】
【距離が詰まるにはまだ少し有り、接近しきるまでに中距離攻撃を狙う事も可能か。】
【――その手段が有れば、の話ではあるが。】

【両腕の前腕部を覆う合金製クローの、計10本の刃が閃き危険性を主張する。刃渡り30cm程度の、鋭利で強固な危険物である。】
【接近しきれば、顔面を狙い、大きく開かれた右手が横薙ぎに振るわれるだろう。】
【腰を落とした姿勢であり、やや攻撃の隙は大きい。身軽に動けば躱すことも可能である。】
754 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/10(土) 20:33:22.38 ID:QjlY0V8yo
【緑の大陸 森林部にある崖の上】

【今宵。この大陸のどこかでか大きな戦が行われていた】
【ここにいる彼女は、その戦が何故行われているのかは知らない】
【ただ、ぴりぴりと大気を振動させるその気配から──何かが起きているということは、理解出来ていた】

……、はい──存じ上げて、おります。
間近で見なくては……いえ、あ、あの──ご、ごめんなさい。
そう、ですよ、ね……。ご自身で為されなくては……えと、……、あ、ぅ。。

【崖下にあるのはこれまた深き森。森。森】
【まるで飛び込み台のように上の森からせり出した崖の上から、ひとりの少女が下の森に視線を落としていた】

【それは透き通るようなプラチナブロンドの長髪に、「紅い紅いルビーの瞳」を宿した少女だった】
【少女は胸元と腰元に、必要最低限なだけの金色の毛皮を巻きつかせ】
【更には足元にはまるでブーツのように、矢張り金色の毛皮を纏わせていた】
【彼女の傍らには、淡い色合いをしたフリル付きの肩掛け鞄があり】
【年季が入っているのだろうか。いたるところに傷跡がついてしまっていた】

【彼女の頭には金色の犬耳が、そしてお尻からは犬尻尾がひょこりと覗いており】
【このふたつの特徴だけで彼女の種族を知るのは簡単だろう──獣人だ】
【しかしどういうことなのだろうか。緑の住人であるはずの彼女からは、明らかに黒の魔力が零れ落ちていた】

【誰かと話すかのように、少女は真下の森をぼんやりと見ながら言葉を紡ぐ】
【だがこの場には──彼女の話相手となるような者は。少なくとも今は、いなかった】
755 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/10(土) 20:36:11.99 ID:55t77bcVo
>>751

お前の理解は幾らかの誤解をはらんでいるが……。
しかしそんなことは今の主題ではない。今は開幕を喜ぶ時だ。

     ア ダージョ
まずは緩やかにッ。音合わせと行こうか。
【とんっ、とんっ、たたん。一定のリズムを持ったステップ。】
【つま先からカカトに、ゆっくりと体重を移しては跳ね上がる。その場での丁寧なフットワーク。】

【相手の攻撃に合わせて、後ろに飛びのく。】

そして共演者を紹介だ。はっ……。

竜 鉄 剣!

【大剣で左から右へ。後ろに飛びのきながら横薙ぎに刃を振るう。身長差ゆえ、攻撃の向かう先は相手の前肢のあたり。】
【巨大な刃は、切り裂くというよりも、その質量を持って叩き斬る攻撃を得意とする。】

銘は ジェラルド・フレストフォーコ!


【ドラゴニートの鱗は、武器の素材として重宝される。竜鱗は、魔力を宿したレアメタルなのだ。】
【そしてフレストフォーコ家には、死後にその鱗から武器を作り、親族に渡す習慣があった。】
【生きて一人で戦場を駆け、死して親族と共に戦場に戻る。戦と心中する一門、それがフレストフォーコだ。】

【――ジェラルド・フレストフォーコは、イゾッタの父である。】

【背後には木。もう後ろへ逃れることはできない。ステップが続く。】
756 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/10(土) 20:46:19.27 ID:55t77bcVo
>>750(アカリ) >>753(レイザークロウ)

(アスタンサ)

くっ、挟み撃ちの形か。ドラゴニートにヴァンパイア、スチームメタル、ウェポノーツ。
四人ががりとはまた分が悪い。赤や黒の連中は正々堂々という言葉を知らぬようだな。

【自分自身もリゼットの嘘に加担しているがため、その言葉は微妙に歯切れが悪い。】
【身を震わせて罪悪感を振り払う。自分は正当な理由をもって戦っているのだと、自分に言い聞かせる。】

だが私は一人ではない。緑の大地すべてが、私である!

来い。そして――草花の肥料となれェい!

【己が魔力を地面に流す。】
【プランツ・ビーストの固有スキル、生命力の強化。】

【草原を活性化させることで、急速に植物を成長させる。】
【胎動する命。緑の奔流、生の爆発。緑の大地は、アスタンサにとって家族であり武器である。】

【急造の林が、アスタンサとレイザークロウとの間に生まれる。】
【計四本。ドラゴニートの身長ほどの高さの木が、レイザークロウの行く手を阻む。】
【そのまま突進を行えば、ぶつかって衝撃を受け、その上で枝が刺さって皮膚を裂かれることになるだろう。】

再来のアスタンサ、参るッ!

【一歩後ろに飛びのいて、アカリとバズガメラとの距離を確認。】
【まだ放っておいても大丈夫だと認識し、レイザークロウに向き直った。】


(リゼット)

前を見なさい竜人。直線的な動きは読まれやすいわッ。

【手に持った剣の柄に、高密度の黒の魔力が注がれる……ように見える。】
【実際は少量の白い魔力だが、可愛嘘がそう見せかけているのだ。】

【一度、柄――零刃プロトは光を放ち、そして刃を構成する。】
【光の刃。色は黒。そして長さは規格外。】

【レイザークロウの目前の林を切り裂きに、左下から右上へ、斜めに刃が振るわれる。】
【のだが、角度調整がおかしい。このままでは、林ごとレイザークロウの首が飛ぶ。】

【魔力が事前に剣線を通り、その軌道を教えてくれるがため、剣の回避は簡単。】
【だがそのために速度を落とせば、落ちてくる木の下敷きになることになる。】

そしてスチームメタルッ。やる気があるならさっさと来なさいよ。

【振り切ったあとで、上空のアカリに声をかける。声量は普通。騒がしい戦場では、届かないかもしれない。】
757 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/09/10(土) 20:52:45.51 ID:75NomY4to
>>752
【平然と此方へ歩く悪魔は奇怪で、不気味】
【俗な言い回しながら的を射た、そんな印象抱きながら。右手に持つ剣の柄に、魔力を込めた】

「いやいや。大人しく帰った方が、利口だと俺は思うんだがな?…ふん」

【青を出るようになってから幾らかの年が経ち。其れでもこの悪魔の姿は、異様と言って差し支えなかった】
【承諾されるとは露程も思わず唯、何時もの様に冗談めいた言葉を口にして】【そんな青年の手元で、低い唸り声の様な音が数瞬】

「ッ…あぁ、俺だってこんな出会いは、これっきりにしたいね」

【青年の髪と同じ色、二尺六寸程度の刀身が、青年の握る柄から生えていた】
【其れは振りかぶり向う紅き爪――能力に依るモノ、だろうか――の、行く手を遮り。ガキン、と、音がした】
【そのとき悪魔の背後、龍の死骸が僅かに――…気の所為だろうか。然し、看過するのは危険な賭けとも思える】
【だが今の現状では、未確認の危険に対処する程の余裕は無い。仲間を呼ぶ事も出来るが然し、それはそれでリスクが伴う】
【決め倦ね青年は一旦、逡巡の回路を打ち切った。今はこの悪魔を撃退する事が先だと、そう判断した】

「……覚悟、しろよな…ッ」

【然し力では技量では、青年は悪魔に劣っていた】
【つばぜり合いは然し、均衡を保つとは至らずに。…徐々に青年の持つ刀身は、押されていった】
【そして青年は、苦し紛れか】【空いたを悪魔の腹目がけ、思い切り付き伸ばした】
【只のパンチではなく、それは。命中すれば硫酸が如く、触れた部分が解け爛れてしまうだろう】
【それが彼の能力、液体の――…詰まる所自身の身体の、性質の変化。数少ない武器であった】
758 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/10(土) 20:58:09.45 ID:JWKw3C9Lo
>>755

【回避はある程度予期していたのだろう。右、刃の向かう方向へと弧を描くように移動しながら、】
【左の鎌で刃を受け滑るように威力を軽減、負担を最小限にとどめる】
【体の後ろ半分を振るようにして反動をつけ、相手の側面より低位置――とはいえ、相手と比べると頭部が同じ高さになるほどか――から、】
【肩の付け根を打ち上げるように、右の鎌の背を振り上げる】
【幾分幅のある鎌の背は、斬る事は勿論出来ないが、衝撃を伝えるには十分か】

なれば、早々に退散してもらわねば困る
どのような理由があるとも、この地に何度も踏み入れさせる訳にはいかんのだ

【相手が今回長物を持つのならば、それをこちらも利用するが得策】
【十分に振りまわすことの出来る間合いを取られれば不利だろう、が、その内へと入れば攻めやすいか】
【そう考えての、接近の多さだろう】
759 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/10(土) 21:01:22.16 ID:3lD0AEQB0
>>756

正々堂々だ?寝言は寝ていいやがれ。鬱陶しい力だ、全部まとめて斬りたくなるぜ!

【クローを握って樹の幹を殴りつけ、その衝撃で急停止する。】
【揺れる樹が、葉と枝の雨を降らせレイザークロウの視界を妨害する。】

【首切りの光刃の軌道を読み、装甲顎で弾く。落ちてくる幹を連続打撃でずらしながら、激怒した様子で咆哮する。】

――何やってやがる、次やりやがったらブチ裂くぞ!

【どうやら、かなり気の短い性質らしい。次に妨害が有れば、味方と言えど斬りかかるかもしれない。】
【注意がやや妖精に向き、獣の攻撃の好機となる。】
760 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/10(土) 21:06:11.39 ID:VbPnKyHDO
>>753>>756
ちょ、ちょっとちょっと!!私が気にされてないわよ!?

《だって姉貴!遠いんでアリマスよ!!》

【余り脅威に思われていない事に気付いたアカリは焦る!目立つ事が一番のアカリにはその事が最大最強の恐怖!!】
【冷や汗たらりと風に流して、アカリは一気にスピードを上げる!バズガメラとの距離は一気に離れた!】

私が目立たない!?私がインビジブル!!有り得ないわそんなの!!
トゥインクルゥゥ☆スタァァダストォォォ!!

【スピードを上げて真っ直ぐにプランツビーストに向かうアカリ!空を真っ直ぐ飛ぶ為の、ジェットを噴き出す機械脚の膝が開く!】
【次の瞬間!中から出るわ出るわのミサイルの群れ!発射された瞬間一瞬その場に置いてかれるも、すぐにアカリを追い抜かし!黒い煙の尾を引いて!敵味方無視の無差別絨毯爆撃だ!!】
【爆発すれば花火のような色とりどりの爆裂が起こる!単純な兵器としての威力は低いが、眩しい上に目立つ!!】

一番目立つのは私よおぉぉ!!

【それに次いで、流れる様にプランツビーストに突撃!スピードを乗せた空中からの飛び蹴りを真っ直ぐに放つ!】
761 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/10(土) 21:09:36.85 ID:55t77bcVo
>>758

【その大きさ故に威力は高いが、振った直後に隙が大きくなるのもまた道理。】

【側面を取ったゲリエに、大剣の振りを利用してそのまま向き直るのが限界。】
【その後の手早い反撃には対応しきれない。】

【鎌の背はイゾッタの胸を打つ。】
【同時、ステップを大きくして跳ね上がることで衝撃を減らす。】
【ジャンプによって、攻撃は胸の傷を外れて、その少し下を打ち据えた。】

がはッ!

【喉からではなく、肺から息が漏れる音。空中に飛ばされた――もしくは自ら跳びあがった。】

それは残念だ。ワタシはこの地が気に入った。

【後背の木を蹴って、思い切り前方へ飛ぶ。】
【これによって再度距離を取ることをもくろんだ。イゾッタの得意分野は、中距離。】

【着地と同時、時計回りに刃を振り回してゲリエに向き直る。接近を防ぎつつすぐさま構えに移る、一挙両得の行動。】
762 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/10(土) 21:19:14.10 ID:4yhHwcKio
>>757

クククク、────コレっきりなんて冷たい事を言うなよ…………。それだけかよ。
折角戦争してるんだぜ。もっと憎しみ合おうぜッ!ハ、ハ、ハァ──────ッッ!!

【青年のパンチが男の腹部に当たる。だが、すぐには気づかない】
【そのタイミングでは男からすれば、最初、苦し紛れのしょぼいパンチが飛んできたとしか感じず】

温ィんだよォ!しゃらくせェッッ!!!

【剣を受け止めていた青年を一気に振り払おうと、一気に“鮮血の爪”に力を込める】
【さらに、彼の第三の目が怪しく光る。すると竜の鼓動が更に高まっていき────】

しっかし、まあ、念入りに殺してくれたもんだ。"よくぞ"やってくれたなぁ……。
使い捨てる予定だったが。お陰サマで、固定砲台くらいには使えるかもなぁ、こいつも。……ン?

【────ぐぉん。ズシン】

【竜が、動く、まるで一瞬だけ生き返ったかのように、首を天に掲げ。すぐ落とし、再び沈黙をした】

ウ゛ヴぁちゃちゃァ──────ッッ!!

【まるで熱湯でもかけられたかのような、いや、まさにそんな痛みが彼を襲っていた】
【僅かなタイムラグと動時に、青年の力が発揮されたのだ、一歩後方に飛ぶと左手で肉を抉るように腹部を押さえる】

ちッ…………てめェ、あれか…………もしかして、スライム野郎かよ…………。面倒臭ェな、おい…………。

【竜の頭は、先程まで明後日を向いていたのだが】
【この動作で彼の持っていた荷物。膨らんだ袋の方向に狙いを付けた】
【さっき男の言葉に出てきた“固定砲台”。荷物にブレスでも吐かせるつもりなのだろうか】
【利口なんて不要などと言っておきながら。しっかりと頭を使って勝ち筋を用意していやがる】

【────当然だが、男の仕事はあくまで彼の持っている荷物なのだ】

【竜は間違いなく完全に死んでいた。つまり死体が動き出したという事は】
【ネクロマンシー或いはソレに近い何かの術を男が持っていると言うことである】
【つまり、男を倒す事が、その竜の行動を封じることにも繋がるのかもしれない】

【男にダメージが入った瞬間。“竜の死骸”の動きが止まったのもその裏付けになる】
763 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/10(土) 21:20:41.50 ID:4yhHwcKio
>>762
/消し忘れです 【利口なんて不要などと言っておきながら。しっかりと頭を使って勝ち筋を用意していやがる】 は無しでお願いします。
764 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/10(土) 21:23:04.88 ID:55t77bcVo
>>759 (レイザークロウ) >>760(アカリ)

(アスタンサ)

【レイザークロウが立ち止まっている間に、追撃を加えようとしたところで】
【背後の爆音が耳に届いた。】

お前は――。そう、確か、かつての私が最後に仕留めたはずの相手。

【振り返る、などという緩慢な動作は取らない。】
【回転をかけて跳びあがる。】

【ツタの健が伸び切り、長草の足が跳ねる。跳躍は高い。】
【空中で乱回転、後方を視認。】

【その高いジャンプで爆撃は避けきるが】
【空中で飛び蹴りは避けきれない。】

インセクトを共に落ちた私の種、爆風に飛ばされた私の花は、揺られ揺られて故郷に戻った。

【結果は直撃。しかしアスタンサは動じない。】
【柳に風。プランツ・ビーストは純粋物理攻撃に対しては滅法強い。】
【あまり手応えは感じられないだろう。八つ当たりに枕を殴りつけたような感触が帰る。】

海が私に生きろと言ったァ!!! 大自然の加護を受けた私は、もう二度とお前などには負けない!

【プランツ・ビーストとは群であり個。緑の生命体系そのものの縮図のような生き物。】
【魔力と生命の結びつきこそがプランツ・ビースト。落ちた種すべてが奇跡的に集まれば再生も不可能ではないのだろう。】

【蹴り飛ばされたがために、地面に墜ちる。ダメージは少ないが、しかし体勢を崩された。追撃のチャンスだ。】


(リゼット)

【距離は始めからそれなりに取ってある。】
【あとはその場で翼を広げて飛べば、爆撃は避けられる。】

【蝙蝠染みた翼は、しかし見かけだけ。実際は透明な四枚羽を広げ、ふわりと浮き上がる。】
【微妙に、飛び方が吸血鬼らしくない。】


下等種がうるさいですよ! 黙って従わない駒なんていりませんわ!

【乱戦だからこそバレにくいが、乱戦だからこそ気に入らない吸血鬼への攻撃も許されてしまう。】
【元々個人主義の強い黒。その程度で同盟が崩れることは無い。】

【だからリゼットは、すぐさま作戦を変えた。味方を装うことの利が少ないなら、辞めるのは当然。】

【上から下へ、零刃プロトを振り下ろす。目標はレイザークロウ。やはり遅く、起動は予測可能。切れ味も微妙だ。】
【しかしそれは、相手に跳びあがるという選択肢を無くさせるのが目的。アカリの爆撃を回避させないための攻撃だ。】
765 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/10(土) 21:30:38.50 ID:JWKw3C9Lo
>>761

【期待値よりも手ごたえは軽く、だがそれなりの効果はあったと見て、肢をやや開き】
【可能な限り速く相手に方向へと体を向け、反撃にと備える】
【己の背には森があり、後退するのに不足は無いだろう。だが、それには未だ戦う後続が気がかりである】
【僅かばかりの逡巡を経て、左の鎌を垂直に、右の鎌を水平に構えた】

やはり思想はたかだか赤か、やはりそうなのだろうな

【インセクトの思考は極緑傾向にある、黒や赤は、やはり共感できぬ敵だ】
【目の前の敵に集中するように、大顎が細く息を吐く】

【振られた刃には思考の為か僅か間に合わず、しかし相手も対処の余裕がある程度のタイミング】
【地の草を蹴って敢えて相手の間合いちょうどに入り込み、相手の反撃に備えるように姿勢を僅かに低くする】
766 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/10(土) 21:33:56.95 ID:3lD0AEQB0
>>760(アカリ)、>>764(リゼット&アスタンサ)


何だと―――貴様もかァ!?

【アカリの無差別攻撃に、竜人が驚きの声を上げる。】
【リゼットの斬撃は右手のクローで弾き、直後目前へと迫ったミサイルの群れへの対処を開始する。】
【両手のクローを振るうが、多くを撃ち落とすには至らない。大部分を受け衣服と皮膚が焼け、衝撃と痛みが怒りを呼び覚ます。】
【ダメージは決して少なくはなく、むしろ治療が必要である。しかし、攻撃意志が優先された。】


(―――――皆殺しだが、まずは貴様だ…!)

【憤怒に瞳を燃え上がらせ、切断された樹を二本掴み、右手の方を投槍の如く構えた。】
【爆撃を受け燃え上がる其れを、リゼットの胴体目掛けて投げつける。】
【断面はそう鋭くもないが、勢いと速度は有る。熱と衝撃を、彼女へと伝えんとしているのだった。】
【燃え盛る幹の強度は低いため、技量によっては、切り裂いての迎撃も可能だろうか。】
767 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/10(土) 21:40:53.61 ID:55t77bcVo
>>765

そうだな。ワタシは赤だ。戦うことしかできない、愚か者だ。

【振り終えた刃を地面に打ち付けて止まる。】
【ステップはそのまま。ゆっくりと正確に上下運動が続く。】

だからせめて、戦いだけは美しくやりたいものだ。

【息を吸い込み、吐き出す。炎のブレスだ。】
【未だ息が整い切っていないからか、攻撃範囲は短く、温度は比較的低め。】

【始めは手元に竜鉄剣に当てるように吹き、そこから斜めに首を回してゲリエに炎を向ける。】
【位置は低め。ゲリエの腰のあたりを狙ってくる。腰袋を焼き払うのが目的だ。】

【炎は短く弱い。森に燃え移ることは無いだろう。それは状況のせいか、或いは敢えてそうしているのか……?】

【竜鉄剣の刃は、炎を吸収したかのように、赤く胎動を始めた。刃の光がゆらめく。】
【炎を吹き終えれば、剣を正面に構える。】
768 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/10(土) 21:43:19.87 ID:VbPnKyHDO
>>759>>764
【ずむん、と、飛び蹴りが当たったにしては軽いような、手応えを余り感じない感触がする】
【アカリがそれを、あまりダメージになってはいないと判断するには時間は要らなかった】
【アスタンサが離れるのと同時に、アカリも回転しながら離れて地面に降り立つ】

そういえば!あんた前に見た事ある気がするわ!虫に乗って来てた奴ね!!復活の強敵って奴かしら!?

【追撃チャンスにビシッと指差し!ポーズを決めて啖呵を切るアカリ!チャンスの間違った使い方だ!】

海があんたに生きろって言ったんなら!!私はこの星に言われているわ!!
もっと輝けと!星が私に囁くのよ!!

《姉貴いぃ!いきなり先に行かないででアリマスぅぅ!!》

【アカリが口上を上げている内に、バズガメラも到着する!しっかり撮影しながら、空からアカリの勇姿を見守るぞ!】

バズガメラ!あれよあれ!早速使うわ!!
《あれでアリマスか!?ラジャーであります!》

【アカリの発言に答え、バズガメラが背負っていた風呂敷を投げる!空中で解けた風呂敷から、一対の白い機械翼が落ちて来る!】
【それはアカリが白の大陸の墓荒ら…ジャンク漁りで見付けた掘り出し物!クルセイドロンの亡きがらの一部と思われる罰当たりな一品だ!!】

いくわよ!!アカリちゃん!モードちぇぇぇんじっ!!

【落ちてきた機械翼を手に掴み!ジャキーンとポーズを決める!】
【…が、残念!機械翼には既に力は残っていない!そもそもクルセイドロンの一部が赤の民に使える訳がない!全く変化は無かった!】
769 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/10(土) 21:44:32.51 ID:VbPnKyHDO
>>768
/すみません、レス入れ忘れました
/>>766を追加します
770 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/09/10(土) 21:45:28.87 ID:75NomY4to
>>762

「なぁにが、折角、だ…ッ...くっ...」

【パンチは命中、成果は皆無】【口は減らないものの青年は、だんだんと激しさを増す鮮血の爪に】
【次第に、確実に。追い詰められ始めていた。汗が一筋青年の額に浮かび、また消えた】
【この能力が効かないならば、厳しい戦いになりそうだ…そんな思考が脳裏を過る時、大きな変化が起きた】

「気付くのが…遅かったなぁ…!」

【切らした息、大きく空気を吸い込んで】【不敵な笑みを試み挑発的な言葉を浴びせ掛けるが、余裕は無かった】
【それに今までに悪魔に与えた情報だけで種族を見抜く事は、どうやるにせよ難しかっただろう】
【青年の言葉は尻すぼみに小さくなり。身体はぐにゃり、と、溶けるように折れるように、変化を始めた】
【全身は透き通る様な蒼に変わり――…その中で唯一赤い色をした、ソフトボール大の核を、見つける事が出来るかも知れない】
【その赤い球体は、変貌する身体の頭を構成する部位に、写っている様だった。悪魔にはそれが、その意味が。判るだろうか】

「今さら赦してくれなんて言ったって、ダメだかんな」

【勢いづいた発言は、漲り始めた自信からなのか。それとも単なる牽制か】
【変化を終えた青年は灰色の体毛を靡かせる、狼と化していた。ただし大きさ――体積は先程と、全く変わらない】

【爪に追い詰められていた時。殴打の効き目が上がった時】
【要所、要所の竜の変化を断片的ながら、青年は視界の端に捉えていた。従ってある程度の、推測も可能】
【男に余裕を作ってはいけない、休ませては行けないと】【青年はそう、考えていた。強靭かつしなやかな灰狼の足が躍動、悪魔の元へ】
【その様は野生のものと比べれば些かぎこちなく、遅いが。それでも十全な速度、狼然とした速度を保持する事が出来ていた】

【荷物の方に向けられた竜頭に、再びの動きが起こらないよう、起こさせないよう】
【狼は素早く悪魔への接近を試み叶えば、その脛に思い切り、かぶりつく筈だ。歯は流体の身体とは打って変わって、堅い。無論青年の、能力に依るものだ】
771 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/10(土) 21:54:55.76 ID:55t77bcVo
>>766(レイザークロウ) >>768(アカリ)

(アスタンサ)


【背の袋を守るためというのもあり、地面には腹から落ちた。】
【衝撃自体は植物の体にとって大したダメージではない。マナの通る身体は、通常の植物よりしなやかだ。】

【だが、その体勢は致命的だ。四肢を伸ばしきって倒れた状態、回避行動に移れない。】

【思わず身構えたものの、追撃は来ない。】
【アカリの無駄な合体行為を見て首を傾げ、そして立ち上がった。】

【地面に魔力線を接続。大地とのつながりを強めていく。】
【方向はアカリ向き、そして視線は下だ。】

(リゼット)

【零刃プロトには、過剰とも言えるリミッターが付いている。】
【赤・黒の魔力で起動した場合、刃がまったく斬れないものになる、というものだ。】

【機械に対して、可愛嘘を使う――魔力の色を誤認させるのだ。】

せいやぁッ!

【それによって形成された刃は、まるで斬れない棒。】
【棒で襲来する樹の一本を叩き落とす。そしてその反動で身体を上へ動かすことで、二本目の軌道を外れる。】

(くっ、魔力消費は少な目なのに、それでも私の魔力はもう底が見えてきてる……!)

【樹の槍を弾いた衝撃が手を伝わり、痺れとなる。右手を添えて握りなおした。】

黒の上位種に攻撃とは何事よ! 国際問題になるわよ!

【まさかそんな言葉で相手が揺らぐとは思っていない。ものは試し、一応言っておくだけだ。】

【空中を行く姿は、蝙蝠より昆虫の飛行に近い。風を捉えるのではなく、空気を裂いて飛ぶ。】
【レイザークロウの上をゆき、アスタンサとの合流を目指す。】
772 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/10(土) 21:56:19.45 ID:JWKw3C9Lo
>>767

私闘ならばそれもまた良かろう、だが!

【大陸を、己の主義を巻き込んでしまえばもはや同意は出来なかった】
【鎌を一つ水平に揃え、飛来する刃を薙ぐつもりだったのだろう】
【が、予想とは違い、襲いかかって来たのは炎だった】

【飛び退かんと肢を低く曲げるも、それに間に合うギリギリのタイミングで相手の狙いに気付く】
【それは今最も死守せねばならぬものである、故そのまま込めた力は逃がさずに】
【まるで体当たりするかのように相手の真正面と跳んだ】

【無論そうすれば炎は跳ぶ角度にも相俟って、己の喉を焼く。しかしそれで、商品への狙いは外れるだろう】
【相手の次の手へも対処し難いだろう行動で、どうするのか】
【インセクトの頭部が相手の頭部へ衝突する――否、捕食するように開いた大顎が、相手の眼孔に狙いを定めた】
【時にカマキリは己よりも大きな獲物をも食いちぎる】
【ある種捨て身とも言える行動は、それ以上の成果を求めるように相手の眼球を食い破らんと飛来した】
773 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/10(土) 22:08:51.93 ID:55t77bcVo
>>772

【攻撃に対して真正面から突っ込むなど、正気の沙汰ではない。】
【この行動は紛れもなく予想外であり、それ故に剣を構えるのも遅れた。】
【構えようと思った時には、目の前にゲリエが迫っている。】
               ブレス      ブレス
【炎は吐き出した直後。息継ぎ無しには吐息は出せない。】

【竜鉄剣が重石となり、飛びのくのは間に合わない。】


(眼はやらんッ! この眼で! 緑の美しき地平を見て回るのだから!)

【ステップによって引き起こされる振動、そして激しい呼吸によって引き起こされる振動。】
【それを、全身全霊をかけて強化する。トレモロ・クレイクを、全力で自らに使うのだ。】

ダブル ト リ ル
二重に揺らせ!

【爆発反応装甲、というものを知っているだろうか。】
【主に赤の機械生命が使う。装甲板を二重に張り、間に爆薬を詰めた装備のことだ。】
【相手の攻撃に対して、火薬を爆発させることで外側の装甲を弾き飛ばし、相手の攻撃を無効化するというもの。】
【弾かれた装甲は砕け散り、熱と鋭さを備えた散弾として相手を襲う。攻防一体にして一回限りの切り札。】

【今、イゾッタの全身の鱗が限界を超えて震えることで、爆発反応装甲と同じ効果を発揮した。】
【相手の渾身の一撃は、鱗が弾け飛んだことで眼に届くことができず、勢いを殺される。】

【そして、鋭い鱗の破片が相手に向かって降り注ぐ。開いた口に、鱗が飛ぶ。】

うぐぁぁぁぁぁ! ッ――!

【当然ながら使用後は肉が剥き出しとなり、だらだらと血が流れる。筋肉が丸見えとなる。】
【相手以上に、捨て身の攻撃だ。】
774 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/10(土) 22:09:33.94 ID:3lD0AEQB0
>>771

【叩き落とされた炎の幹が、硝子の如く飛び散り爆ぜる。】
【その光景と飛び行くリゼットを見て、レイザークロウはシンプルな追撃を選ぶ。】

国際問題?知・る・か。戦場に種族の意味なぞ存在しねぇ、ただ殺し殺されに来ただけだろうが!

【ダメージで動きの鈍った体に、鉤爪を薄く突き立て、浅く、されど長く皮膚を裂く。】
【強引にアドレナリンを噴出させ、身体の動きを戻そうというのだ。】

【しかし其れは、長期戦では明らかに不利になる。短期決戦としての決着へと、竜人は駆ける。】
【リゼットを追いすがり、アスタンサが目に入る。】

(丁度いい、首をもぎ取ってやる!)

【地を強く蹴り、飛び上がる。衝撃音が響き渡り、首狩りの右鉤爪が肉弾として降ってくる。】
【ダメージからか、若干狙いが甘い。気付けば、回避も可能だろうか。】
【しかし、獣の彼は今動けるのか―――竜人には解らない。】
775 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/10(土) 22:13:05.83 ID:VbPnKyHDO
>>771>>774
【合体…出来てない!完全なる合体事故だ!】

《姉貴、やっぱり無理―――》
成せばなる!!

【それがどうした!だからどうした!形があるなら使えなくは無い!】
【機械翼を持ったまま、脚のジェットを噴射!低空飛行で一気にアスタンサに接近する!】

えーと…ミルキー☆ウィング(仮)!!

【高速で接近しながら技名を考える!その実、ただ交差させた機械翼を前にして突進するだけ!】
【しかし、素材が素材なだけに機械翼は頑丈で、勢いもかなりついている!単なる突進とは訳が違うぞ!少し威力が高い!】

【しかし!!】

(《あ…この構図…》)

【もしかしたら、アカリの新技は危険な物だと考えたのは、現時点ではバズガメラだけだった】
776 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/10(土) 22:13:58.46 ID:4yhHwcKio
>>770

【先ほど、過剰に力を入れた事によって“鮮血の爪”は砕け短くなる】

闘争はお嫌いか?ンンっ。
中立とかホザきながら戦争に助力しているようなヤツらが良く言うぜ。
なんだかんだ、一番争いが好きなのはお前らなんじゃねぇのかなぁ…………?

【冷や汗をかきながら、よろよろと後退しながら、固めを瞑ってヘラヘラと青年に問いかける】
【小指を立てた左手で硫酸パンチを食らった脇腹を抑えながらほざくその言葉は減らず口に近い】

【狼は形状を変え、襲いかかってくる青年──────】

あ゛ァ?ごめんなさい。ごめんなさい。神サマ、液体野郎サマぁ。

【先ほどの不意を打たれた硫酸攻撃は、過剰な警戒を誘うのに十分な威力を発揮した】
【────汚物でも見るかのような目付きで、彼は思った。触りたくない、と】

この通りです。手前サマの望み通りにしてやります。からぁ……。

【なら、攻撃を避け続けるしかないのだろうか。それは難しい】
【こちらは襲撃を仕掛けている身なのだ。後手に回って長期戦になれば増援が来たり】
【下手をすれば、そのまま逃げられる。最悪のパターンとしては戦っている内に他の仲間が全滅しているかもしれない】

……たァ────っプり、味わいなァッッ。

【最終的に────彼の打った手はこうだ】
【襲いかかる狼に対し、何の動作も見せず、そのまま相手の望むまま、脛に“噛み付かせた”】
【激痛に表情を引きつらせながらも、ニヤリと男は笑った】

【ジュウジュウと傷口から溢れ出す闇の瘴気──血液中に己の瘴気を溶けこませたのだ】
【溢れ出す血液は真っ黒に染まり。他の種族に対し、────“有害”な物質と化す】

【酸や毒といった直接的な害ではないが。己の住まう環境とはかけ離れた成分を持つそれを浴びてしまうと、少量の場合“気分”を悪くさせる効果を持つ】

【現在。竜は不動。青年の読みは当たっていたのだろうか。】
777 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/10(土) 22:26:09.53 ID:55t77bcVo
>>774(レイザークロウ) >>775(アカリ)

(アスタンサ)

【緑の魔力を地面に注ぐ。】
【それは純粋にアカリを意識しての行動だったが、結果としてレイザークロウへの防御にもなった。】

【命の誕生、新たな緑が草原に生まれる。】
【木。なんということもない木。それが高く高く、高さという特徴のみを追求して成長していく】

誕生だ! 緑よ歌え! 私を乗せて!

【その枝に跳び乗ってアスタンサは上昇する。】

【が、その行動は遅い。木の生育を待つ必要があるからだ。】

【レイザークロウの爪が跳びあがった瞬間のアスタンサの足を捉える。】
【草で出来た身体は、見た目通り柔らかく、簡単に切れた。】

くっ。ぐゅぅぅぅう!
たかが後ろ脚を失っただけだ。大地こそ我が足。何の問題も無いわ!

【右後足。草がその場に落ちて、草原に紛れ込む。見た目には戦果が分かりづらいが、確かに切れた。】
【魔力の線は木を伝って地面に伸びたままだ。木を斬って落とすもよし、魔力線を斬るもよし、直接アスタンサを攻撃するもよし。】
【攻撃対象は選び放題だ。】

【木の枝に乗ることで、アカリの攻撃から逃れるが、まだ突進の軌道修正は可能か……?】
【軌道がそのままなら、アカリはレイザークロウの攻撃後の隙に突っ込むことになるだろう。】

(リゼット)

【もはや魔力は残り少ない。可愛嘘に使う魔力すらも惜しい。】

【変装が、解除される。】

【白と黒の飾らないカラーリング。機能性を最重視した合理的フォルム。】
【伝統と実績の女性用戦闘服。ヴィクトリアンスタイル、メイド服だ!】

ごめんあそばせ。

【黒髪黒目、白い肌。そして透き通った四枚羽。紛れもない妖精がそこにいた。】

【行うのは移動だけ。妖精の飛行速度は、それほど速くないのだ。】
【アスタンサの真上、伸びていく木の上に陣取る。】

【合流は次の瞬間にも行われるだろう。】
778 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/10(土) 22:34:18.74 ID:JWKw3C9Lo
>>773

【元よりカマキリは肉食昆虫、獲物を捕える得物が鎌ならば、獲物を喰らう得物がその大顎である】
【眼孔を、否、頬の肉まで引き摺り下ろすつもりだった】
【鎌を両脇へと開いて相手の攻撃の体までの到達を阻止し、そのまま食い破るつもりであった】

【故、内側からの爆散はこちらも予想外。ばづん、と顎は欠片に押されて閉じ、その体も衝撃のままに後方へと飛ばされた】
【尾が跳ね、二回ほどバウンドしてからバランスをとってようやく肢で地面に降り立つ】
【跳ね飛ばされた距離のためか立ち並ぶ木に背をしたたかに打ちつけ、ようやく直立を果たした】

……取って置きの手段を持っているのは、貴殿も同じだったか
手強い男だ、だが、我が『国』の為、
やはり今その命断っておかねばならぬ!

【一度ふらつきかけた身を、木の幹が支えて再び闘わせる】
【口の中は、喉に至らない限りはむしろ頑丈だった。破片をかみ砕き、地面へと吐き捨てる】
【だがほぼ直撃に近い鎧はそうは行かず。傷が付き破片が刺さり、部位によってはその奥の緑が見え隠れする】
【青みがかった緑の、鉄の代わりに銅を含んだ血液が肢を伝って地面へと流れて行く】
【同じく満身創痍の胴体を生からせて、右の鎌を胸の前に、左の鎌をやや引くように構え】
【ゆらりと、肢で地を踏み締めながら、ゆっくりと、徐々に速度を強めて距離を詰めていく】
779 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/09/10(土) 22:38:09.42 ID:75NomY4to
>>776

「こちとら、好きでやってる訳じゃあねぇんだよ…けっ」

【負けじと言い返す青年と、宛らやせ我慢大会と言った具合に】
【蔑む様な視線と共に、言葉を紡ぐ】

「――…」

【狼に変化し、走り、駆け。】
【相も変わらず悪魔の発言には余裕が伺い知れ、とても切羽詰まった様子には見えない】
【何の動作も見せない悪魔――此方の速度に反応出来なかったという事、なのだろうか】
【猜疑心は膨らんでいくが、無抵抗のこのチャンス、当然の如く見逃す訳には行かなかった】

「何、企んでやが……ッ!!?」

【悉く成功の様相を見せる算段は、然し。底の知れない違和感を青年に与えていた】
【牙を通して身体中に感じる手応えこそ確かで、悪魔が交錯をしているとは考え難いのだが――】【そんな】
【蟠りを抱えていた青年の喉元に答えが――もとい激しい衝撃が、襲いかかってきた】
【黒の禍々しい力、闇の正気は。青の青年に対し十全に毒となりうる物であった】
【半ば無意識に悪魔の脛から牙を抜くと、半歩よろめくように後退し。自分のものか悪魔のものかも判らない血液を、その場に吐き出した】

「てっめ…ぇ……ッ」

【したをだらりと垂らし荒く肩で息をする】
【恨みがましく殺意を込めて悪魔を睥睨、威嚇する青年の眸は同時に、それ以外の直接的な行動が取れない事を暗に示していた】
【紛れも無い隙、である。狼は無理にでも足を動かし、移動しようとするが。未だ覚束ず、ふらふらとしたものであった】
780 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/10(土) 22:40:31.98 ID:LU66WLk40
>>775>>777

【獲った、レイザークロウは確信した。しかし、其れは早計だった――】
【後脚一本を奪ったが、望む効果には程遠い。そして、降下し続ける肉弾に、機械の翼が迫り来る!】

(な、にィ―――――!?)

【今夜何度目だろうか、竜人は驚愕する。身動きの取れぬ空中で、突撃をまともに受け樹の幹へと叩き付けられた。】

ゴホッ…グ…貴様、味方殺しもいい加減にしやがれ…!

【ダメージ大、咳き込むレイザークロウの脳内に警報が響き渡る。】
【皆殺しを思った彼だが、その前に友軍から自分への追撃が来るとは思わなかった様だ。】
【戦闘開始から暴れ続けた肉体に、その皺寄せが来ていた。胴部の損傷は甚大で、この戦闘に於いては致命的な弱点となる。】

【数mの垂直距離を落下した肉体が、右のクローを幹へと突き立てる。】
【右手だけを頼りに、極めて不安定な耐性で樹の幹へとぶら下がっている。】
【左のクローも突き刺そうとしているが、少々手間取っている様だ。緑・白側には、絶好の好機である。】
【妖精が目に入ったが、そこまで気が回ってはいない様だ。】
781 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/10(土) 22:41:25.30 ID:QjlY0V8yo
>>754
/まだ募集してたりします
782 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/10(土) 22:45:25.69 ID:55t77bcVo
>>778

     ア ニ マ ー ト
もう少し元気良く動こう。もうワタシには余裕も鎧も無いが、だからこそ“楽しい”。
死の淵が見えた瞬間は、“美しい”のだ。ワタシが緑の生命循環を尊ぶのも同じ理由だ。

【とんとん、たたん。とんとん、たたん。少しステップのテンポが上がっている。】
【動きの丁寧さはそのまま、スピードだけが上がっている。まるで活動写真の早送り再生のよう。】
【振動の増幅を自身の体に対して使っているのだ。体の揺れは速く早く。イゾッタの身体は躍る。】

さあ行こう。

【そのステップの度に、血がぼたりぼたりと落ちては地面を赤く染めていく。】
【緊張か、愉悦か、感嘆か。とにかく痛みとは別種のもので、思考も赤く染まっている。】

父、ジェラルドよ! 親父は芸術を解さぬ、寂しい人格の持ち主だった!
すっ――

【剣を構え】

【思い切り息を吸い込み、吐き出される轟音。】

しかし、今の親父は美しい!

【竜鉄剣に、青い炎を吐き付ける。熱はそのまま刃に籠り、刃自体が炎になったかのように輝く。】
【青い炎を受けて、刃は赤く赤く煌めく。熱せられた刃は、今にも溶け出しそうな“死にかけ”であり、同時に“誕生”の姿に近い。】

【熱の余波が、イゾッタの血を気化させていく。】
【血の霧が互いの視野を覆い隠していく。足元は緑、目前は赤。二色に視界が支配される。】

【しかし、こちらは相手の持つ商品の膨大な魔力で、相手の位置が大体分かる。】
783 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/10(土) 22:52:10.49 ID:VbPnKyHDO
>>777>>780
あっ、ちょっ―――!!

【機械翼を前にした突進は、アスタンサを吹き飛ばす!筈だった!】
【しかしそこにいきなり大木が育つ物だからさあ大変!このままでは樹に激突してしまう!】
【しかし!そこで目の前に飛び出して来るレイザークロウ!しかし何の解決にもなっていない!ていうか悪化している!】

きゃふんっ!!

【結果、見事にレイザークロウ激突、相手を吹っ飛ばしながら自分も跳ね返る!】
【地面にぶつかり転がり、体を打ち付け汚しながらも何とか体制を立て直す!】

まだまだ!いくわよ!
《すまないでアリマス友軍殿!姉貴もわざとじゃないんでアリマス!》

【体制を立て直してすぐに、膝を開いて焼夷手榴弾を打ち出す!レイザークロウへのフォローは無しだ!!】

シュゥゥティング☆ビッグバァン!!

【打ち出した焼夷手榴弾を、アスタンサに向けて蹴り飛ばす!】
【爆発までのタイミングバッチリ!アスタンサがその場に留まったままなら、目と鼻の先で爆発する!】
784 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/10(土) 22:54:44.52 ID:4yhHwcKio
>>779

ヒャッヒャハァ────ッッ!!ざまあみ晒せ、液体野郎サマっ!

【深く傷ついた右足をだらりと垂らし、ガクガクと震わせながら青年を指さして笑う男】
【身を挺した攻撃は成功、成功したが、足をやられた事はあまり望ましくは無いことだ】

へ、へへっ…………。

【右足から垂れ流される彼の肌色に似た蒼い鮮血は、ギュルギュルとスプリングの様に左足に巻き付いていく】
【彼の能力を単純に説明するのなら、己の血液による物質強化。左足に巻きつける事でソレを急激に強化していく】
【血が出れば出るほど攻撃翌力は上がる。だが、そのため、自ら血を吸い上げてしまい、体力には自信はあるが、持久力は低い】

イマ、だ!!やれェ……ッッ!

【男の第三の目が光る。すると“竜の死骸”が雄叫びのようなものを上げる】

【────ついに、動くのか!?】

【いや、違う。それはブラフだ。ボロボロの“竜の死骸”には不意を打っていきなり攻撃に出るような瞬発力は無い】
【先ほど、右足から大量に出てくる血液で強化した“左足”を思い切り踏み込むと、男は正面に向かって飛んだ】

【今がチャンスだと言わんばかりに、フラフラになっている“狼”の横を掻い潜るように男は、────荷物に飛びつき、それが成功すれば右手の爪で袋を切り裂こうとする】
【急に勝負を仕掛けてきた。このまま失血をしていけば、荷物をどうのこうのするレベルでは無くなってしまう。何度も言うが男の本分は荷物の破壊、強奪なのであろうから】
785 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/10(土) 23:04:57.49 ID:55t77bcVo
>>780(レイザークロウ) >>783(アカリ)

(リゼット&アスタンサ)

【上昇する木に導かれ、二匹はついに合流を果たす。】

乗って、緑の賢者! ついでに魔力も渡してくれるとうれしいな。

「地を離れるのは気に食わんが仕方なし! 来い、白の詐欺師!」

【リゼットがアスタンサを抱きかかえる。体から蔓が伸びて、二匹の体が固定される。】
【残念ながらリゼットの胸よりアスタンサの草身の方が柔らかかったりするが、今は関係無い。】
【アスタンサの持っていた袋は二人の身体の間に隠れる形になり、商品も守りやすくなる。】

「受けとれ、緑の大いなる力を!」

【本来、ただのブランブラウニーに誰かを持ち上げて飛ぶほどの力は無い。】
【しかし、生命の強化はプランツ・ビーストの唯一最大の特技。その飛翔は、むしろ今までよりも早くなる。】

【お手伝い妖精と、プランツ・ビースト。両方とも、共闘で真価を発揮する。】


【アスタンサの補給で、リゼットの魔力は再び回復を見る。】

【その魔力を全力で零刃に注ぎ込み、長大な刃を構成する。】

      レーヴァテイン
必殺――零刃天印!

【隠す気はまるで無し。軌道は上から下へ、単純な振り下ろし。】
【木枝を斬り裂き、手榴弾を捉え、そのまま一直線上にアカリとレイザークロウを据えて、振り下ろされる。】
【縦にも横にも凄まじく大きい刃。切れ味が悪い分、大きさでカバーする。】

【巨人族の剣よりも大きな刃が、迫るッ!】

【そしてこれはアスタンサの魔力。刃はそのまま魔力線の役割を果たす。】
【すなわち、斬られればそこから植物が生えてくる。ヤドリギの如く宿主の生命を吸う蔦が生えてくることになる。】


【爆発自体は、回避しきれない。爆風と煙の中を駆けあがる。】
【アスタンサの尾――アマリリスの花に、火が付いた!】

/手榴弾って切っても爆発は回避できません……よね? ちょっとそのあたりの知識が足りなくてすいません。
786 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/10(土) 23:05:10.89 ID:JWKw3C9Lo
>>782

我の目的は任務の成功であり、貴殿の討伐では無い
我が後退するとは思わぬのか。愚かだな

【上膊の筋肉に力を込めれば筋が盛り上がり、一瞬だけ流れ出る血の量が増える】
【荒い呼気を丹田に力を込める為の腹式呼吸へとシフトし、一瞬の為に力を溜める】

だが、愚か者は好ましい
故受けよう。この一撃は礼儀だ、貴殿への敬意だ

【相手の前に立つインセクトもまた、愚か者であるのだ】
【少しずつ速めた歩調を突進へと変え、翅での推進力も加えて爆発的に加速する】
【まるで相手が回避しないと信じているかのようでもある、否、だからこそ一撃だと宣告したのだろう】
【元より関節が多くリーチの長い構造の体である事もあるが、それを置いても、心構えとして、だ】

【心の臓への一撃を防ぐためか、右肩からの猛撃】
【立て続けに、広く且つ渾身の力を込めた二撃を、逆袈裟、次に左脇から薙ぐように裂く】
787 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/10(土) 23:07:30.51 ID:k/jKVvsRo
>>754


―――――失礼、どなたと話しちょるんですか?


【不意に、本当に不意にその声はかかってきた】
【声色は男の声、特に害しようと言う意図も取れない、ただ疑問を訪ねる意図のみが声に現れている】
【かつ、かつ、と足音がその声がかかってからやっと近づいてきているのがわかるだろうか】


【その声の瞬間まで気配を悟らせなかった、その点においては疑問を持つだろうが】
【少なくとも殺気はない、後ろで少女が振り向くのを待っている】

>>781
/まだ大丈夫ですか
788 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/09/10(土) 23:14:36.60 ID:75NomY4to
>>784

「くっ…そ……」

【流石にこうもなると、言い返す元気も無く】
【唯、瞥見した限り噛み付いた右足にはきちんと、ダメージが通っているらしい】


「ッッ―――!』

【次いで雄叫び、竜から上がり。】
【ソレは警戒していた竜が、遂に動き出すと。そう解釈するに、不自然な事は無かった】
【狼は何とか体勢を立て直すべく、強く大地を踏みしめ、躍動する。竜と袋の間に割り込まんと】
【――…悪魔の悪戯を、その真意に気付くのは】【自身と交錯するように”跳んだ”その姿を視界の端に捉えた時だった】

「しまっ――…クソッ!」

【急ブレーキは、時既に遅し】
【切り裂かれた袋からはバラバラと、青年が変化した際落としたものと同様の黒い柄が零れ落ちるだろう】
【一つ一つは頑丈なため、全てが壊れた訳ではないだろうが…いずれにせよ、時間の問題で】

「畜生、ちょっと待っとけよ…ッ!」

【段々と戻ってきた感覚に任せ、再び悪魔に追いすがる】
【任務は恐らく失敗だろうが】【それでも出来るだけの事をするのは、当然の事だと】
【駆けるスピードは最初の頃よりも大分落ちており、到着には少しの間が空いてしまうだろう】
【その間に悪魔が何をするかは勿論、自由だ】
789 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/10(土) 23:15:06.43 ID:QjlY0V8yo
>>787

……、……っ、

【突然声をかけられ。ふわりと髪を煌かせて少女は後ろを振り向いた】
【崖の向こう側を見ていた少女の、ルビーの如き瞳】
【それは、彼女が声の主の方を向く頃には「蒼い蒼いサファイア色」へと変化していた】

【少女は、困ったように首を傾けて言葉を詰まらせる】
【それはきっと、見られてはいけない場面を見られたから】
【それはきっと、なんて説明しようか迷っていたから】
【何よりも──彼の気配が、声をかけられるまで全く感じられなかったから】

【くる、くる、くる。少女は視線を彷徨わせ】
【自信無さそうに、怯えているかのように、声の主の方へ最終的に視線を合わせ】


……え、えと、えっと……、  一 人 遊 び で す


【──なんともまぁ、無理のある解答をひとつ】

/大丈夫ですぜ
/では、よろしくお願いします!
790 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/10(土) 23:18:21.74 ID:55t77bcVo
>>786

ワタシを甘く見るな。お前が逃げれば、お前を森ごと焼き払うまでだ。
できればやりたくないが……な。

【竜鉄剣は大上段に構えられる。】
【その刃面が放つ熱気が、イゾッタの言葉をハッタリだと言わせない。】

【ゲリエの攻撃を、あえてイゾッタは避けない。】
【どころか、それまで行っていたステップすら止めて、その場に留まる。】

ワタシは愚かだった。

多芸は無芸。二兎を追うものは一兎を得ず。天は二物を与えず。
同時に二つの物事を極めることはできないってことだ。

ワタシは、戦いの極みにとても近い所にいると自負している。それが故に、ワタシは芸術を極めることはできない。


【霧で相手が見えないのではない。霧で相手が攻撃を外す、なんて甘い考えも無い。】
【相手の攻撃を受け止めることで、こちらの攻撃を確実に当てようとしているのだ。】

何時間でも竜鉄剣を振るい続けていられるだけの握力は、ピアノの鍵盤を前にしては邪魔でしかない。
全軍に纏めて指令を出せるほどの怒声は、オペラの舞台の上では無粋なものでしかない。

【荘厳に低い声。歌劇役者のような張りのある声で言う。自分の声は、無粋だと。】

【剥き出しの肉が引き裂かれる。二撃は確かに深いところまで切り込んだ。】
【血が飛び散り、ただでさえ霧に包まれ見づらいイゾッタの視界を奪い取る。】


        カンツォーネ コン フォーコ!!!


【振り下ろし。霧もあって、明確な狙いはつけない。】

【イゾッタの声に呼応して、竜鉄剣の刀紋が震える。――それはもはや固体となった炎。】

【眼に見えるほどの大きな振動。剣自体が大きく揺れ、その像はブレて大きく見える。即席のフランベルジュ。】
【その攻撃は、斬るというより抉る形になり、さらに引き抜く時に傷を大きく広げる。】

【そして刀身のみならず、周囲の空気も灼熱によって揺れている。】
【結果、ただでさえ大きな剣がさらに巨大に見える。見えるだけではない、実際に攻撃範囲が広がっている。】
【“刃の実像”の威力は言うに及ばず。揺れる空気によって作られた“刃の虚像”もまた熱という見えない刃で敵を焼き切る。】

お前は何も極めていない。さあ、どうする!?

【付け焼刃を侮るなかれ。剣と炎の二重奏。】

【その後で、振り下ろした勢いのままにイゾッタは前方に倒れ伏す。】
【あたりは瞬く間に血の海だ。】
791 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/10(土) 23:22:52.08 ID:HX3RMp2K0
>>783>>785

(クソッ…無茶苦茶なマネしやがる…!)

【爆発が目に入る。飛行能力を持つ彼女のサポートは無し、自力解決しか道は無い――】
【其処へ、魔力刃の追撃が加えられた。防御手段無し、回避手段も思いつかない。】
【右腕を中心に攻撃を受け、レイザークロウは空中へと放り出された。為す術なく落下し、そのまま地面に叩き付けられる。】


【数秒の沈黙。自分で切り裂いた部分からの出血は既に止まったが、内部の損傷はかなりの痛みを伴っている。】
【そして、先ほどの斬撃である。背中を切り裂き、溢れる鮮血が生命力を更に奪う。】
【右腕から生えた蔦も、体力の消耗を促進している。限界に近いダメージを、既に竜人は負っている―――】

【―――だが、まだ終わりには早かった。】
【未だ、生命は続いている。未だ、この憤怒は燃えている―――】
【激怒、激怒、激怒、激怒!右腕ごと蔦に喰らい付き、肉諸共に剥ぎ取った。怒れる魔竜が、立ち上がる!】


―――――――斬・り・刻・め――――――ッ!!!


【視界がマグネシウムでも焚いた様に真っ白だった。大きすぎるダメージに、脳が処理落ちに近い状態となっている。】
【ただ破壊的に両手のクローを連続で振り続け、暴風雨の如き斬撃の連撃を大樹の幹に降り注がせる!】
【両手の感触が命中を伝える。破壊の程など、知った事では無かった。―――ただ、己が破壊を告げるのみ。】
【背中の蔦は放置している。失われ行く生命力と、防御を捨てた攻撃の姿勢――竜人にとっての決着は、近いのかも知れない。】
792 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/10(土) 23:32:03.66 ID:JWKw3C9Lo
>>790
/まだどうするかは明確に決めているわけではないのですが、
/死亡した場合にほかのキャラクターに商品を受け渡すことは可能ですか?
793 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/10(土) 23:33:48.83 ID:k/jKVvsRo
>>789

【振り向いた先、まず少女の視界に移るのはベージュの帽子からはみ出た緑色の髪の毛、その前髪を指でちょい、ちょい、とつまんで弄ぶしぐさ】
【背丈は少女より一回り上だろうか、妙に線の細い体のラインに簡素なグレーのシャツに緑のベスト、そして黒の長ズボン】
【物腰は落ち着いているがどこか鋭く凛としており、そして今にも止まった列車を引っ張り出しそうな力強さを感じさせていた】


……ふーむ?
小生の私見ですんけどお嬢さんは一見育ちのいい常識弁えた行動ができそうに見えるから
一人遊びなんて電波な行動は似合わないと思っちょったんですがねえ…


【次に見せたジェスチャーは、両手を上に向けやれやれ、と言う動き】
【少々小馬鹿にした様子もわずかながら感じられるがとりあえず悪気はなさそうである】


実は小生はてっきりそこに翼人の忍者が目線の下にいたとか…念話とかでもしてたとばかり
秘密の会話中だったとか?まあいいや……お嬢さんは、っと獣人でいいのかな、そのぴょこぴょこした耳は
小生、崖なんて見下ろしたくないタイプだけど君は平気な感じで?


【す、と犬耳に指をさしながら獣人、と少女を特定しているらしい】
【無理があり過ぎるぜ、と暗にいいながらとりあえずその件に関してはぼかしてくれてはいるらしい】
【おいでおいで、と手招きしながら崖の傍で会話したくないと言う意思もある、高所恐怖症か】
794 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/10(土) 23:34:57.38 ID:4yhHwcKio
>>788

【竜は吠えると再び沈黙を決め込んだ。1対1の場でコレほどの戦力を動かすのは元々無理に近かったのだ】
【だが、抑止力としてはこの巨体は恐ろしい力を持つ。男は下手をすれば一撃で勝負を決めてしまうかのような存在感を武器にしたのだ】

【おそらく、武器は一つも壊れてはいないだろう。何故なら男の目的は、状況を好転させるべく、アイテムの取得を行うことだったからだ】
【袋を引き裂く事に成功するや、ニヤリと微笑み、散らばる"霊刃"の内の一つを強引に掴む】

【だが、男は勢い余り、ずざぁッ!と草の上を、────転がった】
【右足の負傷をごまかすために、左足へ強化を施して飛んだのだ。当然、ブレーキなどかけようが無い】

うるせぇ、ばァ────か……。

【右手に持った“棒切れ”……職人の自慢の逸品である"霊刃"を使えないの一蹴】
【性能云々よりも、ぱッと見使い方を知らなければ意味が無いアイテムに対しての判断だが】

待ってる暇なんざ、無ェ、んだよッッ!俺も、お前サマもなぁ……!

【さらに激しい運動は青年に食らった脇腹へのダメージを加速させる】
【衣服の一部が溶け、顕になっている腹部の皮膚からだらだらと血が流れ出し始める】

────ア゛ァ!?ンだよ、この棒切れ……使えねぇ……ッ。クソッ。

【右手に"霊刃"。左手で脇腹を押さえながら立ち上がる男。"霊刃"を片手で構え、見よう見まねで使ってみようとするも】
【黒や赤の者にはリミッターがかけられた、この武器は男に取って、期待を大きく裏切るものだった】

【12個ある中の一つを奪った所で仕事は不成立、何とかして残りも奪う、或いは破壊しなくてはならない……】

【右目を瞑り、どうするかと頭を捻る。うまく頭が回らないのが出血の為だろう。まさしく、待っている暇などはないということだ】
795 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/10(土) 23:36:44.24 ID:55t77bcVo
>>792
/おっけーです。 正直イゾッタは頑張りすぎた感がががが。
796 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/10(土) 23:39:19.80 ID:JWKw3C9Lo
>>795
/了解です
/とはいえ此方想像力が働かず他にキャラクターを持っていないので、決断にもう少し時間がかかりそうです……
/参加させていただいている身なのに、申し訳ないです
797 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/10(土) 23:40:20.36 ID:VbPnKyHDO
>>785>>791
なっ…!?

【アカリは、上空で繰り広げられるその光景を目の当たりにして、釘付けにされた】
【それは、自分が成し遂げられなかった物、形は違うが、それは正しく――】

――合体!?

【キラキラ輝く目の輝きは、恐らく爆発の炎が瞳に写ったせいだけではないだろう】
【そのおかげで、攻撃の対処が遅れたのは言うまでもなく】

《姉貴!回避回避!!》
あ、やばっ!!

【バズガメラの声で我を取り戻し、横っ飛びで回避、直撃は免れる】
【しかし、土埃が晴れた後には、片膝をついて蔦が絡む脚を庇うアカリの姿があった】

【脚に絡む蔦が、生命を吸い取る、早くなんとかしなければ、腕は疎か自分の命まで―――】
【しかし、それ以上に、いや、それだからこそ、彼女は―――】


…じょおぉぉぉとおぉぉぉよおおおおおぉ!!!!

【激昂する!高ぶる!燃え上がる!立ち上がれるぅ!!】
【レイザークロウの憤怒とは違う感情の高ぶりが!アカリを立ち上がらせ!戦う力に変える!】

私にも!私にだって!やろうと思えば―――!!

【両手に持つ機械翼に無理矢理赤のマナを送り込む!しかし、当たり前に効果はない!!】

―――こんなものなくともおおおぉぉぉ!!!

【じゃあ使わなければいい!扱くシンプルな答えを出したアカリは!ただ真っ直ぐ!ロケットの様に飛び上がる!目指すはアスタンサとリゼット!!】

ジャイロ☆メテオぉ!!

【空中を飛行しながら、前回り回転!相手への勢いそのままに赤と黒の回転球となり飛んでいく!】
【その回転は遠心力をつける為!真っ直ぐ飛ぶ剛速球は、捕らえた相手を地面に突き落とす二脚の踵落としを打ち噛ます!】
798 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/10(土) 23:48:34.30 ID:QjlY0V8yo
>>793

【そんな彼の姿を見て真っ先に少女は──相手の種族は、所属は何だろう、と思考する】
【髪の色が緑色だから、緑の大陸の住人でしょうか、だなんてとても安易な考えがふっと浮かび、消え】
【戸惑い気味に向けた視線は、何らかの種族特有のもの─ドリアードならキノコ、獣人なら獣部分─を見出すことはできなかった】
【良くも悪くも特徴の無い、彼の容貌。この時点で、彼女は彼の種族を「エルフ」「ヴァンパイア」「マキナスエルフ」の三種に絞り込ませる】
【その三種であれば、彼のような見た目の者が居ても不自然ではない、という推測であった】

……、寂しさを紛らわせるために、あの、えっと──お人形、遊び、とか。
その……男性の方は、されるかどうかは、分かりません、けれど……
幼少期の、んと……え、えと、行動としては、一人遊び、は、その……、不可思議なものではない、かと。

……た、確かに──こ、こんな歳まで引き摺ってしまうのは、悪癖、では、あります、けれ、ど。

【そして、小馬鹿にしたような彼の言葉にはしっかりと反論する少女】
【先ほど少女の独り言を聞いていたであろう男なら分かるであろうが、彼女。常におどおどとした喋り方である】
【何かに怯えるかのように。何かを恐れるかのように。其処に自信などというものはない】
【だからこそ──「一人遊び」を正当化させる言葉を述べた、彼女の】
【「一人遊びをしていた」という前提自体を「嘘」だと見抜くには、少々難しいかもしれなかった】

え、えっと……わ、私、は──獣人、です。エリス、といいます。
あっ……そ、その、高い所、は……、平気、です。高すぎると、少し、怖いです、けれど……

【きゅ、と傍らにあった肩掛け鞄を大切そうに抱き締めて】
【「あの……、あなたの、お名前、は?」だなんて、矢張り気弱そうな声色と態度で相手に尋ねる少女】
【彼の手招きに答え、ゆっくりと其方へ歩み寄ろうとしているのは、「犬」としての性質なのだろうか】
799 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/09/10(土) 23:49:17.68 ID:75NomY4to
>>794
【悪魔は散らばった"霊刃"のうち一つを掴むと、その場に転がった】【一瞬唖然としたがしかし、当然といえば当然か】
【足の傷は、浅くはないようだ。何とか、間に合うといいのだが。思考を働かせながらだらし無く舌を垂らし。されど着実に進む】

「は、はっ…残念だったなぁ…!」

【悪魔の言う通り。此方にも既に、余裕は無かった。身体を蝕む瘴気は先程のように暴れ狂いはしないものの、未だにその効き目を発揮している】
【其れでも強がり余裕があると装って。狼は嘲笑じみた表情を造った。黒の男にはその武器は、扱えないらしい】
【それならばまだ、チャンスはあるだろうと。片目を瞑り逡巡する悪魔を前に最期、ぐんと速度を増した】

「随分と余裕じゃねぇか――…よッ!!」

【跳躍、大地から一瞬、その身体を解き放ち】
【灰狼は悪魔の肩目がけ飛びかかった。叶うならばそのまま左肩に齧りつき、押し倒そうとするだろう】
【先程のように瘴気を流される可能性も十全にあったが、肩と足を破壊すれば相手も碌に行動する事は出来なくなる筈だ】
【――といってもその動きにはやはり、キレがない】【飛びかかる狼を撃退、回避、することも。悪魔次第で十分に可能だろう】
800 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/10(土) 23:56:53.96 ID:55t77bcVo
>>791(レイザークロウ) >>797(アカリ)

(リゼット&アスタンサ)

【尾の火がアスタンサの体を昇っていく。アマリリスは灰となって落ちていく。】

【空中にあって、火を消す手段など無い。】
【動けば動くだけ酸素を供給することになってしまう。】

「う、ぐぐぐぐぐうぅうぅ! 緑は、この程度では屈せぬッ!」

【それを理解しているから、アスタンサはもがかない。ただ悲痛な声を漏らすだけだ。】
【焼け行く森の如く。逆らわない。ただ強くあり続ける。】

【炎はまだだが、熱がリゼットにも達する。だがリゼットは反応を示さない。】
【可愛嘘で自分自身を騙しているのだ。心頭滅却すれば火もまた涼し。彼女の知覚する世界に、炎は無い。】


【木自体が傷ついても、アスタンサへのダメージのフィードバックは無い。】
【しかし、大樹を伝わって地面にまで伸びる魔力線へのダメージは、直接アスタンサに返ってくる。】

【プランツ・ビーストとは複数の植物が魔力で結び付けられた生物。その命は、魔力そのものである。】

緑の! これは大問題よ。このままじゃ、商品が燃えるッ!

「分かっている。この状況で取るべきは、まず私を離すことだ! 案ずるな、大地は私の味方なのだから!」

【アスタンサの体から伸びる蔦が、体内に戻っていく。】
【最後にできうる限りの魔力をリゼットに渡し、アスタンサが落ちる。そして商品が落ちる。】

【リゼットは右手で商品の入った袋を掴み、その場に滞空。】

「さあ、やれぇ! 緑は一つ! 死ぬのは慣れている!」

【アスタンサの落ちていく先には、アカリの突撃が待ち構えている。】
【だがその叫びは、アカリに対してのものではない。リゼットに対して「やれ」と言ったのだ。】


            レーヴァテイン
     超必殺――零刄転胤!!!


【左手の中の柄へ込められる魔力は、その余波だけでヤバさを感じさせる。】
【森を一つ作り上げられそうなほどの、蠢く緑の魔力。】

【石を持ち上げてみて、その裏に張り付く大量の蟲を見たことがあるだろうか?】
【この魔力の持つ感じは、その時感じるあの恐怖の色に近い。緑色の、畏怖。】

【相変わらず、軌道は丸見え。今回は細く長く、一点特化の攻撃。当たれば一撃KOもありうる。】
【アカリ、レイザークロウ、そしてアスタンサを直線状に捉えて、刃が、今にも、振るわれ――】


【と、ここまでは可愛嘘による嘘。幻だ。】
【いくら待っても、その超必殺技は発動されない。】

【目的は、アカリとレイザークロウをその場から退かせ、アスタンサを無事に地上に送り届けること。】
【これまで何度も、魔力の流れた後を刃が通る、ということを相手に印象付けてきた。だからこそ、避けられるならば、避けるはず。】
【詐欺というより、ある種の賭けだ!】
801 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/11(日) 00:05:17.18 ID:Dl3C3ksQo
>>799

【細長い其れは。おそらく、槍か鎌の"霊刃"なのだろう。柄だけでも一応、ステッキの様に、扱えるだけましか】
【襲いかかってくる"狼"に対し、反射的に"棒切れ"を構え、受け止める】

────うッ……おォォ……。が、はッ!

【だが、足の負傷と腹部の損傷が祟り、踏ん張ることができず結果的に結局、押し倒される形になってしまう】
【男は再び地面に叩きつけられる事になり。一度、体が跳ねると苦痛の声が聞こえた】

く、クソ…………。ア゛……ァァァアアア゛…………。

【出血により刻々と己の体力は削られていってしまっている】
【思考が鈍る、時間も無い。余裕も無い、手札もない、グルグルと目が回し始め────】

 クソ、軟体……ス、ラ、イ…………。

【 クワッ 】

ム、野郎がァ────アアアアアアアッッ!!

【男は、思いっきり口を開けると────】

舐めンじゃねぇえええェぇえええええええッッ!!!

【狼の首元を目掛けて噛み付きに来たッッ!!】
【手札の多くは使用ができず、押し倒され、満足に動けない状況】

【その中で、本能は、尤も有効かつ、強力な武器を選択した。角付きの魔族で獣の血が混じった男の牙は──】

【──狼ほど長くはないにしろ、極めて鋭利であり、武器に成るのだ】
802 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/11(日) 00:15:15.46 ID:6bh3Ii4t0
>>797>>800

【真ッ白の後は真っ黒、その直ぐ後には真っ白が来た。点滅する視界に、レイザークロウは辟易する。】
【リゼットの叫びが耳に届くが、ノイズだらけで理解できなかった。魔力線は感知できたが―――】

【暴力機械と化す肉体は、最早止まることを許されない。ただ、荒れ狂いながら突き進む。】
【回避を選べば、此処での生命は助かるだろう。だが、その時点で恐らくレイザークロウは行動不能に陥る。】

(―――――捕虜、か。くだらねぇ!)

【つまらぬ死刑よりは、暴走しながら両断される道をレイザークロウは選ぶ。大樹を、斬り倒そうとしているのだ!】
【アスタンサへの攻撃も、リゼットへの攻撃も直接的には存在しない。だが、もしも樹が倒れれば――大破壊が、齎されるかもしれない。】

【レイザークロウやアカリが巻き込まれる危険も有ったが、傲慢とすら言える破壊衝動が生存本能すら超越した。】
【大樹を斬り倒せるのか、仮に斬り倒したとして敵対者には命中するのか―――不確定要素だらけの行動であった。】
803 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/11(日) 00:17:29.93 ID:vCj3TPiuo
>>793

【お人形遊び、と言う話を聞いて彼はしばらく首を傾げる】
【やはり男性、お人形遊びには縁がなかったのかどうもイマイチ分からなかったのかもしれない】
【前髪をつまんでいた左手を下ろして、その言葉を告げる】


小生、子供時代は近所の友達と英雄譚の主人公と悪役に分かれてごっこ遊びに興じてたから
一人遊びはとんと縁がないですんよ…男の子ってのはいつの時代も周りの友達巻き込むくらいやんちゃなもんで
十五を過ぎたころから落ち着いて本読もうと一人に籠りきりになったりするのはあるかもしれませんが

…ちなみにお人形のブランドはバーニーちゃんよりリサちゃん人形派だったり?

【何の話をしてるんだこの男は】
【ずいぶんと話がずれた気がする、焦っていると分かり辛いかもしれないが彼は相当の変わり者の匂いがする】
【ともあれ彼女の名乗りと自分への問いかけに気が付き、す、とポケットに突っこんでいた右手を取り出す】


【…右手は手首から先が手袋で包まれていたがその中で不自然なほど手の筋肉が盛り上がり、人差し指と中指の先が破け赤い爪が飛び出している】
【何か別の種族の手をそこだけ繋ぎ合わせたかのような違和感がその下に隠されているような、そんな予感を感じさせる妙に胸を締め付けるオーラを発する】
【その右手でベージュの帽子の鍔をつまんで、礼儀正しい振る舞いと共に名のった】


小生はアンノーンと言う者ですんで、覚えちょってください
エリスちゃんかあ、可愛いお嬢さんだなあ、その眼の色も綺麗だし顔は子供そのものだけど
なかなかセクシーな美人だと小生思うちょりますんよ、以後よろしく


【そう言いながら帽子の鍔をつまんだまま上に上げると…緑髪に包まれた頭から犬か猫か、何らかの獣のような角耳が飛び出していた】
【……獣人と言う事なのか?まさか彼はエリスと同じ種族だったとは】
【ただ、その場合なぜか右手の形が彼女に違和感を与えてくるかもしれない…片手だけ獰猛な、それも何か別の禍々しいオーラに包まれた獣人などいるのか】

【しかし彼はこの出会いに感謝を!などとのん気にステップなど踏んでいる、変わり者の上お調子者かもしれない】
804 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/11(日) 00:19:32.87 ID:/dmfYwCDO
>>800>>802
【得も言われぬ恐怖が、緑の力の畏怖がアカリを包み込む。既に回避も防御も出来ず、突撃しか出来ない状態となったアカリを―――おや?】

そう!そうよ!そうなのよ!!
私なら出来る!私ならやれる!私は死なない!私は勝つ!!

【かわせない、防げない、なら、足掻く必要なんかない】
【つまり、これはそう、仕方無しの諦めに近い、割り切った突撃!!】
【もうかわせないからと足掻いてどうする!?少しでも心に隙を作って勝利が舞い込むか!?いや違う!どうしようも出来ないなら、どうしようもないなりにどうかする!!自分を信じて成せばなる!!】

そうよ!なぜなら私は!流星機身アカリちゃんは―――!

【過去は忘れて前向きに!遥か未来はその場に任せ!真っ直ぐ前見て今を見る!!】
【石ころ恐れず下を見ないで、無い胸張って道を行く!私はそんな―――!】


スーパースターだからよおおおおぉぉぉ!!!

【リゼットの一撃も恐れず、アスタンサに踵落としを食らわして地面に向けて吹き飛ばす!】
【ただ馬鹿らしい行動ではあったがそれが好を制した!幻影に惑わされず、リゼットにすぐにも向かえる位置に!】

はぁ…はぁ…あれ?攻撃が……そうか!きっと私の凄いパワーで吹き飛ばしたのね!!
取り敢えず、次はあんたよ!!

【高速回転した影響でくらくらする頭を叩き、なんとか持ち直す。しかし相変わらず頭の中は花火大会真っ最中な思考である!!】
【とにかく、やらなくてもいいものを、次はお前だとリゼットに指差し宣言!】
805 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/11(日) 00:21:00.35 ID:Qn8gG0N8o
>>790

……貴殿は何のために闘う

【今まで相手が積んだ鍛錬はどれほどのものか、苦行の痛みはどれほどのものか】
【その位は違えど戦いに身を置くものとして、その高きは相手の強さとして知れた】
【己は確かに相手よりもずっと弱かろう、到底及ばぬだろう、それは自負している】
【だからこそ相手から受けた侮蔑には激昂もせず、ただ受け止めた上で】

左様、我とて武道を極めたなどとは思わぬ、だが若人よ
――限界はあろうとも、元より『極』など無いと知れ

【大きく身体ごとで振った刃は、高位置である右の鎌は浅く抜け】
【左の鎌は、深度は確認できず分からねど、体勢の為にそれ以上突き抜ける勢いも抑えられて留まる】
【こちらの動きは、回避せんとするならば不可のピンで留められた標本も同じだろう】

【回避せんとするならば、だ】

【姿勢は右寄り、己が振るった鎌の勢いに流されるように斜めに上体を倒している】
【まず相手の刃を受けたのは、腹部から後肢に至る、ヒトで言う腰の部分の鎧】
【特に緑の大陸に於いては存在すら稀有なほどの温度はバターのように鎧を溶かし、その先の身も焼く】
【それ以上の進行を留めるように、左の身を低く右へと流しながら】
【腰ごと、肩へ、左の腕へと。思い切り、相手の身の中と推測される鎌を捻り上げ打ちあげんとした】
【腰からの力による反動しか持たない一撃は、相手の刃ほど抉る力も無い】
【だが背の高い、つまり攻撃の基点の高い鎌の打ち上げは、虫の体を斬りおとすのを防ぐのが目的だ】
【成功か失敗かに寄らず、相手の体は、正面に居るインセクトの肩で受け止められるだろう】

……暫く、いや、下手すればもっとか

【前線には行けないな、とこぼして】
806 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/11(日) 00:22:26.82 ID:vCj3TPiuo
>>803

×>>793>>798
807 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/11(日) 00:31:19.81 ID:XwoytELAo
>>802(レイザークロウ) >>804(アカリ)

(リゼット)

【あくまでも自分の道を貫いたレイザークロウの攻撃は、日の目を見る】
【大樹が、倒れる。その大量の枝と共に、倒れる。】

【自然の作った七支刀――大樹が、リゼットの方へと落ちていく。】

【アスタンサから託された魔力も駆使しての高機動での飛翔。】
【何とかリゼット自身はかわしきった、と安心した瞬間に――】

「ビリっ」

【袋が、破けた。中から小包が36個、空中に解放される。重力に従って自由落下を始めていく。】

あ……。

【この瞬間、リゼット&アスタンサの勝利条件が変わった。】
【相手の飛行スキル持ち、アカリを飛行不能にすれば、リゼットが飛んで逃げることで任務完了だった。】

【だが、飛び散った薬を集めるには、相手全員を早急に倒す必要がある。】

望むところよ! 最大の一撃、次で勝負よ!

【リゼットはアカリの宣言に乗る。零刃プロトをアカリに向けて、堂々と言い返す。】



(アスタンサ)

【カカト落としの直撃を喰らい、アスタンサは地面に倒れていた。その上、心身ともに燃えていた。】
【死んではいない。】

まだ、だ……。

【ゆっくりと、魔力の糸をレイザークロウに伸ばしていく。】
【弱々しい魔力線は、だからこそ存在感も薄い。】

【ナメクジの如く遅い。しかし着実に、魔力の糸は近づいていく。】

【もし接続に成功すれば、背のツタから相手の生命力を吸収することができる。】
【ツタの侵攻は止まるが、アスタンサが回復を行える。】
808 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/11(日) 00:33:25.15 ID:/qy5hBwlo
>>803

あの……、……、お、お母さん、が、作ってくれた、ものを……。

【人形の問いに対しては、なんとも少女の容姿らしい答えが返ってくる】
【親が作ってくれた、少しばかりつぎはぎの目立つお人形で遊ぶ、幼い頃の少女】
【その姿はきっと、想像するのは容易いはず】
【ごっこ遊びをしていたとの言葉へは、「それはそれで、すごく、楽しそう、です」と】
【矢張りおどおどとした、控えめそうな感情を宿した声で返事を紡ぐのであった】

アンノーン、さん……あ、あの。よ、よろし、く──、
……、……!あ、えと、……、と、あ、ありがとう、ご、ござい、ま、……、

【彼女が先に知覚したのは、彼の言葉】
【美人だ、という台詞に恥じらいを覚えたのか、照れたのだろうか】
【「よろしくお願いします」と言いかけるもすぐにおろおろと視線を彷徨わせ】
【やがてその蒼色の視線は──彼の右手と、持ち上げられた帽子の中へ、そっと止まる事となる】

【──サファイア色の瞳に宿るのは、驚きか。それとも恐れか】
【少女エリスは目を見開いて、異常さを宿した右手を注視する】

【彼女もまた、獣人という容姿に関わらず黒き魔力を宿していた】
【だが彼女は──決して、親近感など覚えない】
【「彼は何者だろうか」という不信感が、ゆるりと芽吹こうとしていた】

……、あ、あの──アンノーン、さん、は……、えと
え、えっと……そ、の……獣人、さん、なんです、か──?

【暢気な彼の事などさて置き。エリスはまず、己の疑問を解消するために彼へ問いを投げかける】
【気弱ではあるが──案外、肝が座っているところもあるのかもしれなかった】
809 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage saga]:2011/09/11(日) 00:35:19.34 ID:rr/RMST1o
>>801
【狼の刃は、霊刃の柄に依って阻まれるが、その目的の一部は成功】
【文字通り優位に立つ事のできた灰狼は、グルルと低い唸り声を上げた】

「ケッ…ふぁきらめるんだな…ッ!」

【柄に齧りついたまま、勝ち誇ったように声をあげる】
【その間も狼の右前足は男の胸板を引っ掻くように、激しく上下に掻き乱されていた】
【このまま行けば、勝てる、と。そう確信めいた思考が生まれた時。――激痛が首元に奔った】

「ぐ、がああああああああっ!!!」

【まさかこの悪魔がそんな行動に出るとは予想外であった。それだけ相手も、必死だったという事か。】
【悪魔の牙がミシミシと狼の首元に食い込み、鮮血が迸った】
【ディープアーティストの青年は、核が破壊されない限り死なない。然し首に致命傷等負えば、当然意識を失ってしまう訳で】
【そうなればそれは、死ともほぼ等しい。緩みかける意識の綱を必死につなぎ止め、右前足の爪を、より一層強く、深く。男の胸部に食い込ませようと試みた】

「いい加減、くたばりやがれぇええええええッ!!」

【痛みで柄を手放した口から、】

【咆哮とも付かない叫び声が上がった】
810 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/11(日) 00:40:13.38 ID:DGbvXFbz0
>>804>>807

ハハ、く、クク、ハハハハハハハハハハ――――――!

【体力を使い果たして尚、傲慢と言える程に激しく笑う。赤黒陣営の勝利を、破壊的大勝利を想いながら。】
【倒れた大樹に殴り倒され、意識が遠のいた。夜闇に巨体が沈んでゆく。レイザークロウは仰向けに、大の字に地に倒れ伏す。】

【背中の棘が大地に突き刺さり、クッション代わりに役立つ蔦は、それでも生命力を奪って行く。】


(――――ハ!)

【其処に、魔力の糸が接した一瞬後。圧し折れる蔦がバキリと鳴った。意識を失う寸前に、竜人が力押しで粉砕したのだった。】
【そのまま、レイザークロウは動かない。気絶、であった。この戦闘の行方は、残る三者に委ねられた―――】
【―――カメラマンは、戦力には数えないのだろう。レイザークロウは、無防備に沈黙した。】
811 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/11(日) 00:48:01.66 ID:UlE9lG4Lo

【緑の大陸:深海の森】

【眠い―――そう獅子のウォービーストは無意識に呟いた】
【何気ない一言は酷く疲れていた様に聞こえた。事実、最近は眠れない】

【2m近い巨躯を大木に預けて呆けていた。あまり良い顔色とも言えず】


……殺す、殺す、殺す……って、うっさいねんハゲ。


【誰に文句を言っているのか。黄金の鬣を右手で掻きながら嘲笑していた】
【赤い肌と黄金の鬣が木々の隙間から注ぐ月光にあてられ煌いていたが、彼の精神は燻っていた】
812 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/11(日) 00:48:21.53 ID:/dmfYwCDO
>>807>>810
【五月蝿いテンションと、激しい衝動に任せて動いた彼女には、一つ重荷があるのを忘れていた】
【脚に絡まる蔦、攻撃が掠った傷から生えた蔦が脚に絡まり、生命を吸っている】

…はぁ…はぁ…

【当然、激しい動きも相俟って、体力は酷く消耗されて、らしくもなく息が上がる】
【宣戦布告を受けたリゼットに笑みを返すが、体力の消耗が見て取れる】

【もしかしたら―――の話ではあるが、このまま放っておいてもリゼットの任務は完遂できるかもしれない。それ程までに、疲弊していた】
【アカリの生命エンジンを動力として動く機械脚も、直に生命を吸われて動作が怪しい。アカリ、何度目かの絶体絶命である】

…ふ、ふふ……敵ながら天晴れな心意気ね…!気に入ったわ…!
あ、あんたは…!私の…超凄い必殺技…で…!

【啖呵を切り返すのもだんだんと怪しく、最早技も出せないか】
【ただ一つ、ここからアカリがまた逆転する手立てと言えば―――】


(《流石にオレッチも撮影ばかりの能無しじゃないでアリマスよぉぉー!!》)

【心の中で叫びながら、こっそりと移動するバズガメラが、薬の小包をキャッチしてアカリに投げ渡す事が出来れば、或は―――】
813 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/11(日) 00:51:35.83 ID:vCj3TPiuo
>>808

…ほほう、御母上お人形作れるのですか…お母様はお元気?
小生の方は最近は実家に戻らないと母親の事すっかり忘れちまうもんで……冒険好き
なのもいいけどたまには実家に帰ってあげないとね

【そう呟くと、彼は懐から何か何重にも折りたたまれた布を取り出す】
【一歩離れて右手の広い平地に向くと彼は布をパタパタと開き始める】
【一度、二度と面積が広くなり地面を広く陣取り始めた所でようやく彼が取りだしたのがランチョンマットであることが分かるだろう】

【――ただし、妙な事にたった今敷いたランチョンマットの上には…今まさに温め終わったかのようなティーポットと白いカップ】
【そして重箱くらいの大きさのバスケットがちょこんと置いてあり…それを開くとその中には卵とハムのサンドイッチがあった――今突然現れたかのように】
【ふー、とため息をつくと彼は靴を脱ぎマットの上に正座しながらエリスに告げ始めた】


獣人っちゃあ獣人ですんよ
エリスちゃんはそんなに種族が気になりますんかね、人型だと赤とか黒とかの種族かもって?
小生はそういう種族間の敵対とかにはとんと興味がないモンで…

エリスちゃんはそういう種族の敵対とかには興味がないと思っちょりましたよ

【すん、と鼻を動かしながらアンノーンはきょとんとした顔でそう告げる】
【しかししばらくすると妙に誇らしげな顔になって胸を張り彼はその言葉の続きを告げた】


ただまあ、小生の事を覚えておくならばどうぞ『魔法使い』アンノーンの通り名で覚えていただきたいもんだなあ
このもてなしも小生お得意の魔法の一つでね、小生可愛い女の子に見せびらかすのが趣味なんですんよ
エリスちゃんと会えたのもまた縁だ、どうぞおあがり


【とくとくとく、と彼はポットの中のダージリンティーをティーカップに注ぎ始める】
【白い湯気と共に仄かに漂う甘く上品な香り、どうやら彼流の交流のようだ】
814 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/11(日) 00:54:42.13 ID:XwoytELAo
>>805

ワタシは、ワタシのために戦う。
美しい、最期のために!

【右手の鎌は、肉を裂き血を纏い、そして空中へ振り抜けられた。】
【左手の鎌は、イゾッタの筋肉の中に埋没する。位置は丁度、腹。】

【捩じ上げにも筋肉が抵抗を示す。が、足りない。鱗を失った竜は脆い。】

【イゾッタが前に倒れこむ力が加わり、鎌は肉の壁を通過してしまう!】
【何らかの内臓を切り取った感触が、鎌に伝わってくるだろう。】

【力が抜ける。何時間でも振るっていられる、と豪語された手が竜鉄剣から外れる。】
【相手に向かって、倒れこんだ。】

【手の大剣は、振り切られることなく地に落ちる。】



カタカタカタカタ……

【が、竜鉄剣がまだ震えている。熱を持っている。】
【本当にジェラルド・フレストフォーコの意志が宿っているのかと思うほど激しく、刃が自己主張をする。】

【二度目の、熱の解放。】
【ゲリエの足元を焼く攻撃。そこに、イゾッタが持っていた遠慮や敬意は無い。】

【かわされようが、容赦なく草原を焼き払う攻撃だ。どう避けようが、足元は燃え始める。下手をすれば森にまで達するかもしれない。】

/ちょっとゲリエさんの動きの理解は難しい……。こっちの対応も間違ってないか不安です。
815 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/11(日) 00:57:37.18 ID:Dl3C3ksQo
>>809

【先に根気負けしたのは男の方だった】
【首元に食い込ませていた、牙を引き抜くと、思い切り息を吸う】

グ、ガ、……………。はっぁああ。

【────そろそろ、ヤバく成って来た】

ヒュ──……ちィィぃぃイイイ……。

【出血量が凄いし、今から発動するとなれば能力の負荷もバカにならない】
【無理、無理、無理、死ぬから、死にますから〜、まだ若いし、死にたくねぇし、俺】
【つーか、ばっかじゃねぇの、ンな末端同士の戦いによぉ、マジになってどうすんだよ】
【そもそも、向いてないんだよ。俺の能力とこの仕事、戦い終わったら出血で疲労困憊だし、武器奪取とかしてる暇ねぇし?】
【なるべくして、こうなったって感じじゃねぇの?うん、頑張った頑張った、よくやったよ、俺は。えらいっ!帰ってよし!】

【そういう訳だから、うん、まあ──────】

【親父殿は笑ってくれるが、おふくろサマにゃ、殺されるかもなぁ…………】

ア゛ァ……ァ゛ッッ!!秋田秋田、めんどくさ、もうやってらんねぇ。

【頭の中でグルグルと思考が回る。物凄い勢いで言い訳が浮かんでくる】
【このまま行けば死ぬまで闘争コース。プライドの高い彼が逃走するには必要なのだ自分が逃げるための口実が】

ちッ、いつまで乗っかってやがるッッ……!
液体野郎サマは、雌雄同体だったりすんのかてめぇは……ッッ!

【爪を立て、おぶさってきやがっている“獣”を、口調とは対照的に心底忌々しそな目で睨みつけると】

【右手に持った棒切れ、“霊刃の柄”に溢れ出す血液をまとわりつかせ、強化】
【そして自分の体と青年のウェイルの体の隙間に、"霊刃の柄"を差しこみ、テコを利用してウェイルを引き剥がそうとする】
816 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/11(日) 01:02:17.73 ID:Qn8gG0N8o
>>814
/分からない点がありましたらばこちらの落ち度ですので、その部分を言っていただければ書きかえます
/それと剣についてですが、落ちた場所はこちらの背面でよろしいですか?
/また、剣から出ている火の範囲がどういう形なのかもよろしければ教えていただきたいです
817 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/11(日) 01:04:24.70 ID:XwoytELAo
>>810(レイザークロウ) >>812(アカリ)

(リゼット)

【レイザークロウの印象が強かったのもあるだろう。】
【その最期を見届けて、視線をアカリに戻したとき、バズガメラの存在はリゼットの頭の中から消えていた。】

【だから落ちた包みを回収しようとはしなかった。】
【盲点、ピンチである。】

今度こそ――

            レーヴァテイン
     超必殺――零刄転胤!!!

【起きる現象は前回に同じ。緑の瀑布。線上の攻撃。おぞましい緑の力。】

【と思わせて可愛嘘、という展開もまた同じ。】


【――しかし今回は、攻撃を行わないのではない。】
【斬れない棒状の刃を、巨大に展開させてアカリを叩く。そのサイズは剣と呼べるものではない。魔力の板だ。】
【ともすれば、視界外のバズガメラごと叩けるかもしれない。】

【毎回行われる事前予告も、可愛嘘による嘘。実際より非常に細い攻撃が示される。】
【そちらを信じてしまえば、回避は難しい。】

頑張れッ! リゼットちゃん!

【目的は、アカリをアスタンサの下に叩き落とすことだ。】
【ツタをアスタンサに接触させれば、アスタンサの回復が図れる。】
818 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/11(日) 01:10:29.13 ID:/qy5hBwlo
>>813

……はい。そうは言っても……、あまり、外へは、行かれない方、です、けれど。
あの、それでも……、えと、元気そう、です。

【彼女にとっては、何気ない世間話のようにも聞こえたのだろう】
【こくり、と控えめに頷き。「母親」のことが余程好きなのだろうか】
【エリスが「母」のことを語るときの表情は、安堵の色が浮かんでいた】

【だがその表情も──まるで魔法でも使ったかのように現れたティータイムの一式を見て驚きへと変わる】
【胸に抱く肩掛け鞄を、先ほどよりも強く抱き締め。「ふわぁ」だなんて歓声を上げ】
【ぱちくりと目を瞬かせるその姿は、サプライズ・パーティに招待された子供のようでもあった】

あ、え、えと……だ、だって──、こ、怖い、じゃ、ない、です、か。
赤の大陸の人、とか……黒の大陸の人、とか……。
それに……住む所、奪おうとする人達の事、怖く、ないんです、か──?

【しかし、問われた言葉にはしっかりと返す律儀さは持ちあわせているのだろう】
【視線はしっかりと、彼の敷いたランチョンマットに釘付けになっていたけれど】
【彼女が種族に興味を持つのは──とても彼女らしい、「怖いから」という理由】
【きっと臆病な性格でもあるのだろう。敷物へ寄せる視線は、少しばかり震えていた】


【だが──今しがた紡いだ言葉よりも何よりも、興味があるのは矢張りランチョンマット】
【彼の言葉に甘えていいものなのだろうか、と暫し戸惑うものの、やがて敷物の隅っこにちょこんと腰掛け】
【マットの外に脚をだして、体育座りにも似た格好となる】

ま、魔法使い、さん……。……、す、すごい、です、ね
……あ、あの、えと──あ、ありがと、う……ご、ざいます……。。

【ふわり。甘い甘い香りは、つい先日貰った紅茶とはまた別のもの】
【頭を痺れさせるようなものではなく、どこか暖かい香りをすぅと吸い込んで】
【エリスは心地よさげに、暫し宙に溢れるマスカット・フレイバーを堪能していたが】
【アンノーンに勧められれば、また「ありがとうございます」と言って紅茶を一口飲むことだろう】
819 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/11(日) 01:10:49.24 ID:XwoytELAo
>>816
/いえ、特にこちらの動きに矛盾が無ければそのまま続行でいきたいです。

/剣は相手の背後で大丈夫です。そして前方からイゾッタが倒れこんできてます。
/剣から出る熱気と炎は球状に広がった感じです。爆発です。以降、辺りの可燃物を焼いて炎が広がっていきます。
/初撃の範囲はゲリエさんの腰のあたりまで、主に後ろ足二本。そして火事。
820 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/11(日) 01:21:51.67 ID:DGbvXFbz0
>>812>>817
/一応、連絡しておきます。
/レイザークロウ中身ですが、此方のターンを飛ばしてアカリさんにレスをお願いします。
/KO状態なので、次の此方のレスは、有るとしても決着後になるかと。無ければ無しになりますが。
821 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/11(日) 01:22:32.37 ID:/dmfYwCDO
>>817
い、くわよ…!

【最早、力の畏怖に臆する元気も無く、ただ、戦う意思だけは持って、ただ、ただ】
【限界近くの体力を振り絞り、攻撃の助走の為にリゼットへと飛んでいく、スピードは殆どと言っていい程に無い】
【全く切り替えしも出来ず、体制を返る事も出来ず、凄くマヌケなまでに簡単に、ゴチンと頭を叩かれ、終了、落下】
【落ちていくアカリの耳に届くのは、声。通信機か叫び声か、バズガメラの声が聞こえる】

《姉貴いいいぃぃ!受け取ってぇ…くれでアリマスうううぅぅ!!》
《…あいたー!!》

【落ちるアカリに向かって、キャッチした小包をぶん投げるバズガメラ、遅れて攻撃が当たり、バランスを崩して落ちていく】
【アカリ程エネルギーは切れていないので、もたつくが持ち直しは出来る、しかしカメラマンごときが持ち直した所でどうしようもならない】
【カメラマンはただ、撮影するだけだ】

【ただ、それを】
【ただ、落ちながら小包を掴む手元を】
【ただ、一気に粉末を飲み込んで、味に絶句する表情を】
【ただ、その命がまた燃え上がるのを、ただ、ただ】


ふ…ふっふっふっふっふ…!!

【ピンチはチャンス、目立つ為のチャンス、ピンチが辛ければ辛い程、夜が暗ければ暗い程、闇の中に星は煌めく!!】
【まずい薬も、エネルギー切れも、疲労も痛みもダメージも!!すべてが今を引き立てる!!】

私!大!!復!!かぁぁぁぁつ!!!!

【燃える命を轟々と、煌めく瞳をキラキラと!ムカつく相手はドカンと一撃!!】
【復活した体力をフルに使い!回復したジェット噴射で猛スピードでリゼットに突っ込む!!】

コメェェェッットォ!!イン!パク!トォォォォ!!!!

【トップスピードで右脚を伸ばし!リゼットに脚を向けてジェットを逆噴射!燃え上がる脚が流星の様に帯を引く!!】
【復活のアカリの大技が!夜空に巨大な流星を作り出した!!】

/>>820
/了解しました
822 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2011/09/11(日) 01:25:47.11 ID:rr/RMST1o
>>815

【軈て少しの間を置いて漸く首元からは牙が抜かれ、激痛も徐々に引いていく】
【直ぐさま流体の身体を操作し傷口を元通りに塞ぎながら――開放された事に依るものか】
【暫しの間、肢体を立たせたまま保つ力が失われ、脱力】【その場にへたり込みそうになるのを、必死に抑えた】

「は、一体誰が――…うおっ」

【力が抜けたその時間帯、狼の身体が宙に浮いた】
【身体は既に、ガタがきており。抗い様も無かった。どさり、と、音を立てて、大地に崩れ落ちるように着地した】

「が…っ……は、この野郎…ッ」

【ぐぐぐと前脚を持ち上げようとするが、中々上手く行かない】
【狼はその浅葱色の眸に静かな怒りを宿らせ見上げ、悪魔を睥睨した。――…尤も】
【見て判る通り彼の限界はもうすぐ近く、今は意識すらも極度の緊張で保っている様な状態の為】
【悪魔が逃走を図るのであれば、これ以上の追跡は不可能だろう。”依頼品”を再度狙うのであれば、その限りでは無いが】
【少なくとも今の状況で、深追いする気にはとても無かった。返り討ちに合う可能性も、十分にある。】
【寧ろその可能性の方が、高いようにすら思えてしまい】

【それらを遮蔽隠蔽する為にも、喉を低く鳴らして男に威嚇しているのだが――果たして、この場はどう動くのか】
823 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/11(日) 01:27:13.71 ID:vCj3TPiuo
>>818

ほほう…ハッハッハ!どうやら御母上が大好きのようですんな
お若い様には見えていたけど甘えん坊じゃああーりませんか
ようしお兄ちゃんがナデナデしてあげようか?


【などと、小憎たらしい顔を向けながらエリスを手招きし始める】
【狙い通りのリアクションを見せてくれたエリスをとても気に入ったらしくアンノーンはご機嫌のようだ】
【しかし種族うんぬんの話を聞くと、うーん、と首を傾げる】


……ま、領土問題がどうのってのはずいぶんと勝手だと思うちょりますよ小生も
人口増加がどうのとかずいぶんと勝手なもんだし、出会いがしらにケンカ腰で奪いに来たのも気に入らねえし
とりあえず小生に戦い仕掛けてくる奴は全部キライ、敵対する態度取る奴は原則的に全部ムカつきますんかね


【チッ、と舌打ちを打ちながら……しかし少女の前で礼儀を崩すのもアレだな、と思ったように居直り】
【紅茶を勧め、エリスが一口飲み終えたならバスケットからサンドイッチを一つ取り出すとエリスへ向け】


―――では次は小生特製のサンドイッチだ……エリスちゃんあーんしてー



【と、手渡しではなく直接エリスの口へとサンドイッチを伸ばした……なんだこのノリ】
824 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/11(日) 01:31:01.84 ID:Qn8gG0N8o
>>819
/了解です、動きは問題ないかと思います
/それでは引き続き返信させていただきます

>>814
【なお、先ほどから何かと左半身――つまり、商品の入った腰嚢を相手に晒してしまっている】
【つまり、当初とは違い相手との戦闘に夢中になっているという事】
【もし可能ならば、奪い取ることも難しくは無いだろう】

【相手の力が抜けるのを期に、僅かずつ力を込めて左の鎌も引き抜く。利き手ではない為、動きは鈍い】
【倒れ込んだ相手の体を解放しようとしたのは、背に熱を感じたのとほぼ同じだった】

【駆動域の広い頭を回して確認し、再び体に緊張を巡らせる】
【確認するまでも無く、緑の大陸に対しても、このインセクトに対しても、炎は脅威である】
【否、生木であるぶん、いっそインセクトよりも森の方が耐性があるくらいか】

【優しくするいとまも余裕も無い、半ば強引に相手の体から左の鎌を引き抜くと、】
【その鎌で、地面に落ちた剣を握って放り投げようとするだろう】
【剣がもしくは倒れた相手が、それを阻止するのはどのタイミングでも出来るだろう。それほど、今のゲリエは弱っている】
【投げる方向は戦火の内、仲間なり敵なりにその力を喰いとめさせんとするため】
【また、彼の部下ならば或いは治められるかとの目論見】

【改めて、この試みは強制ではなく、いつでも止められるものである】
【もしも相手が阻止に成功したならば、相手の望むとおりインセクトごと森は焼き尽くされるだろう】
【商品の耐火能力の是非は定かではないが、もしも残ったならば、イゾッタの遺体を回収しに来た彼の部下が拾うだろうか】
【とにかく、これまでの作戦の成果はこの動きと、前記の腰嚢の行方にかかっているといえる】
825 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/11(日) 01:37:00.20 ID:XwoytELAo
>>821(アカリ)

(リゼット)

な、ここに来て、完全回復――!?

【超大なる鈍らの刃を振り終えた後に、隙が出来ないはずがない。】
【だから、アカリの回復を、絶句を、見ていることしかできなかった。】

【はっきりと心にのしかかる絶望。】

【ありえない。どうして効果も分からない薬を飲み干すのか。】
【一瞬、現実から目を離した瞬間に、アカリのキックが目の前にくる。】

【それはもう、清々しいくらいに、直撃した。】
【鈍い音がリゼットの腹から響き、それはもう骨の二、三本は折れたんじゃないという嫌な感覚がした。】

【地面はどうしようもなく硬くて、腹は壮絶な痛みを訴えて頭を染める。】
【リゼットは、墜ちた。】

【しかし。可愛嘘が自分自身をすら騙せるのはご存じのとおり。】
【痛覚を遮断して、リゼットは立ち上がる。】

【死んだふり、というのも一つの選択だと思った。】
【しかし視界に入ったアスタンサが、燃えながらも、もがいている。それを見て「立ち上がらなくちゃ」と思った。】

【この死合にあって、リゼットの行動基準は「面白さ」。立ち上がらないと、面白くない。】

【まだ、アスタンサから受け取った魔力は残っている。二歩歩いて、奇跡的に手元に残ったままの零刃プロトを掲げた。】

三度目の正直、よ……。

            レーヴァテイン
     超必殺――零刄転胤!!!

【アカリに向かって、最後に残った魔力をすべて振り絞った刃を振り下ろす。】
【上から、下へ。単純な軌道。】

【圧縮された緑の魔力が、直線状のすべてを断ち切り、そして緑に変えていく。】
【死と生を同時にもたらす、輪廻の刃。切り裂かれた部分からは、植物が瞬く間に生えていくだろう。】

【早くは無い。広くも無い。ただ、想いを込めた“必殺技”だ。】
826 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/11(日) 01:39:57.18 ID:/qy5hBwlo
>>823

……、あ、甘えん坊、など、で、は……、……!

【確かに彼女は、甘えたがりではあるのだろう】
【しかしそれを改めて言葉にされれば不思議と恥ずかしくなるもの】
【エリスはふるふると首を振って、照れ隠しとも見える動作をひとつ】
【慌てふためいて彼の言葉を否定するその様は、逆に自分が甘えん坊だと肯定するようなものでもあった】


……、……、火の粉は、振り払う、です、か──
でも……、あの、も、もし──アンノーンさんの、お、お母さん、とか、が……、
えっと、もしも、もしも、です、よ?……あの、赤や黒の方、に、何かされてしまったら、どう、します、か?
──、それ、に……例えば、同じ、緑の方が、アンノーンさんに、攻撃してきたら……
それでも、同じ、緑の方でも……アンノーンさん、は──嫌いに、なっちゃいます、か……?


……、……、…………嫌いになったら、アンノーンさん、どう、されるん、です、か?


【恐る恐る。相手の気分を害さないように、エリスはゆっくりと言葉を紡ぐ】
【興味本位での問いかけなのか。或いは「中立寄り」な彼の言葉に疑問を感じたのか】
【ふるりと、声に震えを交えつつ、エリスは「キライ」な相手への対処はどうするのかと、問いかける】


──、ふぇ?あ、あー……、


【そして、条件反射なのだろうか。お手と言われてお手をしてしまう犬のように】
【エリスは小さな口を、中くらいなだけかぱりと開け】
【そうして、その直後に少しばかり恥ずかしげな表情を浮かべるのであった】

/ごめんなさい、次遅れます
827 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage saga]:2011/09/11(日) 01:47:09.58 ID:Dl3C3ksQo
>>822

【──状況は、五分と五分に近いのかも知れない、だが、それでは駄目なのだ】

【その一番の理由を幼稚な言葉で表すと、────戦闘は家に帰るまでが戦闘なのだ】
【コレ以上、交戦すれば、結果は残せても帰還できない、間違いなく失血して死ぬ。ここは黒の大陸ではない、血の補給も難しい】

はァッ……そんな、マジになんなよ……バカを見るぜ……。

【作った冷めた目付きでバカにしたような声をウェイルに投げかけるが。その際、ギゥ……と、己の手のひらに爪を立てる】
【本気(マジ)なのはどっちだよと、言いたい所だが、この状況、そんな余裕は何処にも無いだろう──】

(バカやって死ねねえんだよ……こんな所じゃあなぁ…………)

【息を荒げたいがソレを安っぽいプライドで必死で隠しボタボタと右手のひらから血を流しながら、】

……まあ、今日の、所は………。見逃してやるよ……。……。……。

…………………………………ク、……………………、かッ………………………。

次、は、……………。はァ………………。

【据わった瞳でウェイルを睨みつけ】

殺 す からな…………。

【ギリィッ!と歯ぎしりする音がする。左手の指で輪を作り。それを口に加えて口笛を吹いた】

【すると、男の周囲に蝙蝠が集まってきて、その姿を覆い隠す】

【蝙蝠達が霧散していくと、男の姿はそこには既に居なかった……】
【こうして、男の襲撃の戦果は"霊刃"一つと、燃えたぎる憎悪の感情だけとなったのだった……】

/タイミング的にちょっと締まりが無いかもしれませんが、眠気が限界までやってきてしまいました申し訳ない。
/お疲れ様でした!
828 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/11(日) 01:47:35.68 ID:XwoytELAo
>>824

【イゾッタは動かない。ただ血の海の中心となって倒れ続けている。】
【動けなくはない。動かない。――動けば死ぬ、と理解している。】

【「美しい最期を」と答えたイゾッタにしては、醜い選択だった。】

【しかし倒れ伏して、緑の地を改めて見て、もっとこれを見ていたいと思った。】

【あと一撃。それでイゾッタの人生は終幕となるだろう。】


【竜鉄剣は重い。きっと想像を遥かに凌ぐほどに、重い。】
【想いの分だけそれは重い。一匹のドラゴニートの、全身の鱗が使われた剣なのだから。】

【掴めば熱を感じる。あれだけ放出してなお熱い。】
【それはインセクトにとって拷問である。剣自体が掴まれることを拒むかのように、震え、そして熱を伝える。】

【投げられるか――?】


【ともかく、腰袋を奪う体力は、もうイゾッタには無い。勝利条件から言えば、ゲリエの勝ちだろう。】
829 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/11(日) 01:59:59.12 ID:/dmfYwCDO
>>825
【ズガァァン!と蹴りが減り込み!フワッと相手から離れ!ぎゅるぎゅるっ!と回転しながら空中に静止!完璧な流れ!】

うぇ…まだ口の中に味が残ってる…取り敢えず飲むもんじゃないわね…

【先程のんだ薬の味を思い出し、アカリは再び表情を歪ませる!相棒が必死に渡してくれたからと言っても、まずい物はまずいのだ!】

【しかし、未だとどめになっていない!立ち上がるリゼットを見下ろし、アカリは気を張る!】
【あの気合いと根性は正しく戦士!しかしその二つなら自分も負けていない!すべては自分が目立つ為!】
【この戦いの後に、自分の求める物は多分無いが、気付こうが気付かないが関係無い!唯只管己の道を行く!】

ふふん!今の私は絶好調よ!そんな攻撃!真正面から叩き潰してあげるわ!!

《…え?》

必殺!!えーと……メテオ☆フェニックス(仮)!!

《姉貴いぃぃ!!その攻撃はあああぁぁ!!!》

【アカリの叫び声とバズガメラの叫び声が同時に響く!手に持つ機械翼を前に突き出し、角の様に使ったタックルを放つ!】
【空中から真っ直ぐ打ち出されたアカリは、勢いのままリゼットの剣に機械翼をたたき付ける!大きさの分は勢いでカバー!!勢いがあればどうにかなる!!】

【…が、この時、アカリは気付いていなかった。リゼットの攻撃の真に恐れるべき物に】
【例えリゼットの攻撃に打ち勝てようと、それが攻撃をくらったなら、勝とうが負けようが、傷ついた所に蔦が絡み、生命を吸われる事を】
【つまり、タックルの成否に関わらず、機械翼から両腕に蔦が絡み付き、更に勢いを増して生命が吸われる訳である】
830 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/11(日) 02:02:25.19 ID:vCj3TPiuo
>>826

いいのいいの小生だって甘えたい気持ちはわかっちょりますさあ
こんなスッキリ晴れた夜空の下、堂々とエリスちゃんのお膝に甘えられたら最高の気分だろうに
笑わないから言ってごらん?

【ケタケタ笑いながらエリスをからかい続けていたアンノーンだが】
【もう一度問いかけてくるエリスに若干眉をひそめる、何らかの疑惑でも抱いたのか?すん、とまた鼻を動かすが】
【やがて目を細めふう、とため息を付きながら彼は続けた】


小生は人を種族で見ない主義なんですんよ、その場で仲良くなれれば自分と同じ緑だとか
違う赤だとか黒だとか種族にはこだわっちょらんの……流浪の一人旅がそんな価値観を生んだのか
どうかはよう分からんのですんが…だから黒の大陸にも酒飲み友達がいるし、そいつに赤絡みで旅の途中で頼まれてる事もあるし


【ぽり、と彼は右の違和感ある右の爪で自身の右頬をかきながら少し目を逸らしてつぶやいた】


まあ、友好は友好で、攻撃は攻撃で返す主義だから
赤や黒の連中が攻撃するような事があれば…当然叩き潰すことになりましょう、穏健な緑の種族が
卑劣な行動を起こすのも考え辛いがそんなマネをしでかしたら当然タダじゃあ置かないかな……女の子に聞かせるような話じゃないけど


【基本は暴力が嫌いなタイプのようでいて迎撃時には容赦なく攻撃を仕掛けると言う事か】
【大切な物を壊す奴は大嫌い、そんなことをするような奴は徹底的にやりかえす、そんな暴力を振るう力を秘めているのだろうか】
【こういう事聞かせたくないけどね、と少しため息を付きながら彼はサンドイッチを差し出した口を開いたのを見ると】


ほらほらもっとあーん、そうそうその感じで
さあさあ召し上がりなされよエリスちゃん、実は結構量あるからさあ


【差し出した先で開いたエリスの口の中に向けサンドイッチの鋭角をす、と半ば力任せに押し込むアンノーン】
【小さな口に大してそこそこ大きめに切ったサンドイッチ、なんかこじ開けるように勧めて来た】
【自分が普段一口でほぼ半分食べるからそうしたのだろうが、まだイマイチ女性の扱いは下手だ】
831 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/11(日) 02:09:15.73 ID:XwoytELAo
>>829

【魔力の刃は、半分物質であり、同時に半分は物質ではない。】
【無理に機械翼とは競り合わず、ツタが発生したところで、その先へと剣を進める。】

届けぇッ! あいつのっ――全力全快!

【わざわざ攻撃前に二歩動いた理由は、その攻撃の先にアスタンサを置くためだ!】

【アスタンサの魔力で作った攻撃が、アスタンサに向かう。】
【燃えた部分を切り裂き、残った部分を救い出す。そして、ツタの構成はアスタンサにとって“回復”に他ならない。】

【下半身を切り裂いて、代わりにツタを主とした足と尾が構成されていくのだ。】

【リゼットの魔力が無くなるのと引き換えに、戦線復帰、バトンタッチだ。】

【可愛嘘の起動すら難しくなり、痛みが戻ってきた。リゼットは倒れ伏す。】

【その後でタックルが飛んでくることになるのだろうが、もはや追撃の必要はあるかどうか……】


(アスタンサ)

しかと、受け取った。

【立ち上がる。アスタンサ・リターンズだ。】
【生命の輪廻こそ緑の本質。】

緑は一つ。そして、お前と私もまた、一つだった。

【新しい下半身を試すように、初めはゆっくり。そしてだんだんと早く。】
【アカリに向かって走り出す。】
832 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/11(日) 02:14:25.86 ID:Qn8gG0N8o
>>828

【今は相手を気にかける事が出来ず、剣に手を掛ける】
【もしくは、相手に刺し殺されてでも、森を守りきることを選択したのか】

ぐ、あ……おおおおおおおおおお!!!

【業火の熱も承知の上、巨竜の牙の重さも承知の上、だが、想像よりも実は上を往く】
【熱さは堅く薄く脆い表皮は熱を受けてひび割れ、筋肉は焦げ付き、熱は腕を嘗める】
【重みは体の傷を割り裂いて広げ血液を溢れさせ、黒い煤になった草に青い血を浴びせる】

我が全霊を捧げて、御願い奉る
今より忌まし身を投げ打ちて母なる地を根の国の火から衛るに依り
我が拳に大神の息吹を与え給えなにとぞ勝利を与え給え――……!

【それは祈りであり、誓いであり、相手のように自然をも操る大きな力では無い縋りの言葉】
【この身が焦げ付かんとも、森を、己を、願わくば未だ綺麗な彼の倒れた彼の体を】
【その左腕の面が黒く染まるか否か、ようやくそこで】
【一瞬、負荷に震える腕がぴたりと動きを止め――遠く、否、距離にしては近く、未だ闘うものたちの中へと投げ入れた】

【その音や熱により放出された光は、その存在を彼らへと容易く気付かせられるだろう】
【己はふらふらと、辛うじてその体を運んで木の一つに体重を預ける】
【複眼が見据えるのは、倒れ伏している相手の体だ】
833 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2011/09/11(日) 02:15:30.46 ID:rr/RMST1o
>>827

「うるせぇ……戦場ではしゃぐお前みたいな奴とは違って、こっちは仕事なんだよ…っ」

【疲労困憊満身創痍の状態にして頑と言い返してしまうのは、やはり意地、なのだろうか】
【負けじと悪魔を睨み返し、その場から動かない。否、動けないといっても、差し支えないか】
【悪魔の男を揶揄するので精一杯という何とも、情けない様な幼稚じみた様な、そんな状態となっていた】

「誰が…お前なんかに……殺されるかッ」

【一瞬ぞくり、と、する程に】
【今までのやりとりとは一線を画す様な凄みが、その男の眸からは感じ取る事が出来た】
【その身体だけに収まらず、傷を負わせてやったらしい。ざまあ無い話だ】
【込み上げた嗤いは喉元過ぎて赤々とした血液と変わり、激しく咳き込みながらその場に血を吐き】

「――……けっ」

【口笛の音、蝙蝠】【気付けば男の姿はもう既に、この場から居なくなっていた】
【吐き出した一言には達成感そして認めたくは余り無いのだが、多分の安堵が含まれていた】
【緊張により保たれていた意識が、ふっと遠くなり。】【――そして狼はその場に、崩れ落ちた】
【損害は、霊刃がひとつ。意識を取り戻したらな青年は、一体何を想うのだろうか。】

//いえいえ、丁度良かったかと。絡みありがとうございました!お疲れさまでした!
834 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/11(日) 02:21:56.16 ID:/dmfYwCDO
>>831
【少しの間鍔ぜり合った感覚がして、それは摺り抜け通り抜ける】
【目の前で剣を振るっていたリゼットが倒れる、一度攻撃が拮抗した衝撃もあって、無駄な追い撃ちをしてしまう前に静止出来た】
【しかし、同時に体を襲う疲労感、四肢全てに絡み付く蔦が、急速に生命を吸い取っているのだ】
【新たな危機を察知して、アスタンサに振り向くアカリ、また少し、息が上がる】

あっちやこっち…大変ね…!

【体力が切れてくる今、空を飛んでいるとそれは更に顕著になる。相手のフィールドに下りる事になるが、地面に降り立つ】

(…ちょっと、やばいかも…!)
(何か方法は…)

(《姉貴がやばいでアリマス、また薬を渡して…上手く行く気がしないでアリマス》)

【アカリのピンチを凌ぐため、二人は思考を巡らせる。アカリは策を練り、バズガメラは小包を探す】
835 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/11(日) 02:22:40.53 ID:XwoytELAo
>>832

【血も出尽くしたか。イゾッタは静止している。】
【眼を瞑り、熱い血の中に鎮座するのみ。】

【ただ、まだその心臓が、鼓動を続けている。戦闘種族の意地だろうか。】


【あとはゲリエが立ち去れば勝ちだ。】
【ついでに、一回イゾッタを踏みつけてでもやれば、後憂も立ち消えよう。】

【フレストフォーコの“親子”は、敗北した――。】

【既についた炎は消えないが、やがては森からドラグリフォンでも出てきて掻き消すだろう。】
【早めに剣が投げられたのが大きく、火勢はまだそれほど強くは無い。】

/お疲れ様でしたー、でいいでしょうか。こんな時間までありがとうございます。
836 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/11(日) 02:27:31.84 ID:XwoytELAo
>>834

緑は永遠だッ! 思い知れ! 

【疾駆は華麗。緑の大地を走る限りにおいて、アスタンサもまた流星の如き機動を見せる。】

ウォオオオン!

【走る勢いそのままに、アスタンサは飛びあがってアカリの上を乗り越えていこうとする。】
【ツタを中心とした下半身も、大して時間をおかずに馴染んだようで、跳躍は綺麗な弧を描く。】

【すれ違い様に、魔力線を伸ばしてアカリを取り巻くツタにつなげようとする。】
837 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/11(日) 02:35:11.10 ID:/qy5hBwlo
>>830

……、……、あ、あう、ぅ──や、やっぱ、り、……、いい、で、す、……!

【一瞬だけ、正直な気持ちを言おうかどうか迷ったのだろうか】
【ほんの僅かだけ、言葉を紡ぐまでに間があったが──それでも恥ずかしさが先行したのだろう】
【結局ふるふると首を振って、なんとしてでも自分の感情を認めようとしないご様子】
【このまま更にからかい続けるのも一興かもはしれないが、そうなってくるとこの内気な少女のことだ】
【もしかするとからかいが過ぎて泣かれる、という可能性もあるかもしれず】
【このあたりでやめておいたほうが、いいかもしれなかった】

【そして、ため息の後に続けられた彼の、質問への解答を聞いて】
【アンノーンの言葉を咀嚼するかのように、ゆっくり、ゆっくりと彼女は頷いていた】
【その後、彼の言葉が終わればまた一度だけ、エリスは首肯する】


……、旅人さん、でした、か──だからこそ、なのでしょう、ね

あの……、ご、ごめんな、さい、アンノーン、さん。あの、変な事、聞いて、しまって。
ただちょっと、不安になっちゃったん、です。もしアンノーンさん、が……
その、キライになった人、キライのままで済ませるのは、怖いなって、……そう、思ったんです。

──、……「みんなのこと」が好きな人って、結局のところ、「特別」な人はいないんじゃないかなって。
私、そう、思うんです。誰にも、平等にって事は……誰にも、特別じゃないって
それって……なんだか、すっごく、淡白じゃない、ですか。えと……私、それが、少し、怖く、て

だから──あの、ほっと、しまし、た。アンノーンさん、すごく、優しい人、みたい、です、し。


【全ての者に対して友好的であろうとする者は怖いのだと、彼女は語る】
【それはきっと、そのような感情をもつ者が全うではないと感じているからなのだろう】
【生きている以上、「好き」があれば「嫌い」もある】
【それが無いものは──彼女にとっては、死者も同然なのかもしれない】
【だからこそ。「好き」も「嫌い」も「大切」もある彼をみて、ほっとしたのだろう】

【彼女の思考を、独特だと──そう、呼ぶのだろうか】
【それでもきっと、エリスにとってはこれが普通の事なのかもはしれず】


んっ……、む、ぎゅ、……んー、ん〜〜、、


【むぎゅ、と口にサンドイッチを押し込まれ。もそもそなパンの食感と、卵とハムの香りが口中に広がり】
【それでも明らかに口から溢れている、サンドイッチ。流石に、彼女には大きかったのか】
【もきゅ、むぎゅとなんとか口に収めようとはしているものの、身体には限界というものがあり】
【恐らく半分も入らないうちに、ギブアップ。ふるふると頭を振って、ぎゅぅと目を瞑ってしまうのであった】

/ただいま戻りましたー
838 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/11(日) 02:37:08.41 ID:Qn8gG0N8o
>>835

【嘗める炎は草を焼き、だが燃えるものの少なくなった火は、】
【広がりながらも、不思議と中心である相手の周りばかりは鎮まっていた】
【もっとも、そもそも火を操る彼にとっては耐性がある温いものなのだろうが】

……天は二物を与えず、と言ったな
だが貴殿は、その意味を履き違えている

どうあがいても最初に天が与えるのは一つ 唯に一つだ それは間違いない
だが、故に、二ツ目から先は、努力によって勝ち取らるるものなのだ
奪い去らんとするものがあるならば、薙ぎ倒して?ぎ取ってやればよい

【それはあくまでもインセクトの考えであり、今まで努力してきた彼にとっては失笑ものかもしれない】
【ただ、独り言のようにそれを呟くと、僅かばかり回復した体力を消費しながら、商隊の去った方向へと己も向かう】

【防衛側・ゲリエ――重傷を負いながらも、商品を死守】


/こちらこそお疲れさまでした、お相手ありがとうございました
/次回機会がありましたらばまた
839 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/11(日) 02:37:57.77 ID:/dmfYwCDO
>>836
…あ

【自分の上を飛び越えるアスタンサを見ながら、アカリは思い付いた】
【絡まる蔦に魔翌力線が繋がるか、アカリは気付かない、それよりももっと、更に危険な臭いが、開いた機械膝から漂う】

…かっこいい負け様…そう、スターは負け方まで、散り方までかっこよく…!
そう!それは正しく!自爆!!

《あ、姉貴いいいいぃぃぃぃ!!!?》

【堂々ととんでもない事を言ったかと思うと、開いた膝から出るわ出るわの火気バーゲンセール、手榴弾やらミサイルやらがやたらめったらに打ち出され、自分すら巻き込み爆発する!】
【花火大会フィナーレのような爆発の嵐が止んだころ、そこには黒焦げのアカリがぶっ倒れている事だろう】
840 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/11(日) 02:44:30.26 ID:XwoytELAo
>>839

【魔力線を通じて、アカリの生命力を奪い取る。】
【これまでツタから緩やかに奪われていたときの比ではない。】

無限の循環、生命の輪こそ緑の原点!

【生命、すなわち存在の根源の奪取。】

【アカリの生命力を持って、アカリの自爆攻撃を耐えるのだ。】

喜べ! お前の命は、緑の下で永遠の一部を成す!

【そんな状態で、アカリが生き延びられるかは分からないし、アスタンサには興味の無いことだ。】
【緑の住人にとって、死は新たな生命の始まりであり、大地の糧となることは栄誉なのだから。】

【爆発の終わったあと、そこにはボロボロながら、狼の形状を保ったままのアスタンサが残る。】
841 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/11(日) 02:52:22.29 ID:/qy5hBwlo
/アンノーンの方へ
/申し訳ない、眠気がひどいです
/其方がよろしければ、絡みを明日以降に継続するか、或いはこの後適当な話をして別れた事にしていただきたいです
/どちらにするかは其方にお任せいたします。本当に申し訳ない
842 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/11(日) 02:54:09.23 ID:/dmfYwCDO
>>840
【黒焦げになっても、死にはしない、それが例え自爆であろうと、しぶとく生き残るのだ】
【しかし、もう戦えないのは目に見えている、ならば、どうするか、留めをさされるのをただ待つか?】

《…姉貴…また自爆でアリマスか》
《でも、今回は海の中じゃなくてよかったでアリマス、なんとか持って帰れるでアリマス》

【それをさせないのがこいつの勤め!勤勉カメラマンバズガメラ!】
【アスタンサが目を合わせようとするとビクッとするくらいに逃げ腰だが!それだけに逃げには定評がある!】

(《帰ったら飛行機能を強化してもらいたいでアリマス》)

【彼なりに精一杯のスピードを出して!アカリとレイザークロウを掴んで空に飛び立ち逃げ立とうとする!】
【命あっての物種だ!とにかく生きて赤の大陸に逃げるぞ!】
843 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/11(日) 02:56:24.70 ID:vCj3TPiuo
>>837

やれやれ、小生に対して遠慮はいらんのに
まあいいや、ちょいと楽しませてもらったしね


【少し首を傾げてエリスの反応を長い事楽しんでいたアンノーンだったが】
【少女の見解をしばらく聞いて表情をあまり顔に出さぬまま、アンノーンは何も答えなかった】
【しかし、途中で笑みをこぼすようにくす、と笑いまた言葉を返してくれる】


……ヘッヘッへ、小生が優しいだって?そんなこと言っちょる君の方も大概じゃないかな
ただまあ痛いとこ突かれて面食らったのも事実だ……昔まだ丸くなかった頃はエリスちゃんの言うそんな感じに近かったしね
そんな中クニの両親だの魂のブラザーだのは護りてぇとかまだ思える心こそが小生の唯一の誇りだったりしてね


ともあれ…おっと、少し無理に押し込み過ぎたな
どれ、お茶を飲むといい


【おっと、と少しばつが悪そうにアンノーンは先ほどエリスが口を付けていた紅茶を再び手渡す】
844 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/11(日) 02:57:44.11 ID:vCj3TPiuo
>>841
/はい了解しました
/明日は昼間しか暇な時間がないのですが、昼が無理そうなら切りもいいし
/ここらで切っても構いませんよ
845 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/11(日) 03:01:11.94 ID:/qy5hBwlo
>>844
/うあー、昼間はちょっと厳しいかもしれません……
/では、申し訳ないのですがここで切ると言う事で
/またいつかちゃんと絡みましょう。ごめんなさい
/それでは、お疲れ様でした。ありがとうございましたー
846 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/11(日) 03:01:39.36 ID:XwoytELAo
>>842

【アスタンサの攻撃は、基本的に対地特化である。】
【一応、大量の魔力を使えば高木で攻撃できなくもないが、コストが重すぎる。】

赤にも仲間意識というのは存在するのだな。

【バズガメラを無理に追おうとはせず、やるのは飛び散った回帰薬を探すことだ。】
【アカリとレイザークロウを掴む余裕があるからには、相手が回収した回帰薬は少ないはず、と当たりをつけて。】


お前と私は、あの瞬間において一つだった……。
認めよう、詐欺師よ。お前は“みどり”だ。

【リゼットの治療を優先し、アスタンサはバズガメラ達を逃す。】

【終わり、だ。】

/お疲れ様でしたー! 最後に回帰薬が何個奪われたのか聞いておきたいです。
847 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/11(日) 03:01:48.21 ID:vCj3TPiuo
>>845
/わかりました
/お付き合いどうもありがとうございました
848 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2011/09/11(日) 03:04:57.72 ID:YSj9u0YM0
>>842>>846
/お疲れ様でしたー!
849 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/11(日) 03:05:21.89 ID:/dmfYwCDO
>>846
/お疲れ様でした
/取った分は、バズガメラがアカリに渡しあぐねていた一つだけです
850 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/12(月) 18:51:38.07 ID:RJUd9uwj0
【緑の大陸、森林地帯】

【静かに黒の魔力を高める者が、深い森に一人佇んでいた】

【長い黒髪、色素の薄い肌、尖った耳。マキナスエルフの特徴である。】
【黒コートを着込み、銀色の魔杖を向け、離れた位置の幻獣へと照準している】

【1発の魔弾が射出され、内包されていた衝撃呪文が目標付近で炸裂した。】
【緑の魔力を備える小型の幻獣は昏倒し、猫に似た其の肢体が投げ出される】

【魔術師は獲物を回収するため歩き出し、黒の魔力が大気との違和感を伴いながら拡散する】
【その中には、マキナスエルフの其れとは些か異なる――悍ましき力も含まれていた】
851 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/13(火) 21:19:58.18 ID:uGsfgcG1o
【緑の大陸――首都ラクシュル】

【明るくなっては昼行性の住人が、暗くなっては夜行性の住人が営みを始める都市】
【朝な夕な活気を損なわず、賑やかさをもって安全性を確保した、首都ラクシュル】
【超自然的な技術の少ないこの大陸が他に負けじと張り合えるのは、その回転率があるのかもしれない】

うむ、先日割られてしまってな。いやはや敵ながら天晴であったわ
決して貴殿の腕が悪かったわけではない、まあおれも扱いが悪かった事は言うべくも無いが

【楽しげに語る声と、きぃきぃと高い声でそれに文句をぶつける声】
【その発生源は、金属製のものばかりを並べた物売りの屋台の中】
【大きなもぐらのようなアンダー・ランナーと、長身のヒトほどの大きさもあるカマキリのインセクトだった】
【ただし後者はいつもの格好ではなく、袖を通した回数の少なそうな、深緑色で右前袷の軍服のようなコート】
【それに、左の肩から腰までには橙色の帯を掛けている――どうやら会話の中の割られたものは、黒塗りの鎧のようだ】

出来る限り破片は拾ったはずなのでな、近日中にとまでは言わん、まあ早い内に仕上がれば嬉しい
どうせケガもなかなか治りはしないだろう……ハッハッハ、復帰の方が早いかも知れんな!

【よく見ると服から見える箇所そこらじゅうに包帯を巻き、特に左半身は白色と滲んだ血の青緑が目立つ】
【だが、友人らしきアンダー・ランナーと会話する姿に負の感情は無く、むしろ晴れ晴れとしているようだった】
852 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/09/13(火) 21:43:17.24 ID:rjBruRu0o
>>851
/まだいらっしゃいますか?
853 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/13(火) 21:47:27.04 ID:uGsfgcG1o
>>852
/ここに
854 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/09/13(火) 21:58:12.72 ID:rjBruRu0o
>>851
【月光の元でしか動けない彼女も、動き始めていた】
【かつては昼間部にもその行動の足を伸ばしていたのだが、彼女の様な身では闇夜を這うしかない】
【そんな彼女は今は此処、懐かしくも心地よい緑生い茂る緑の大陸に降り立っていた】

「――怪我が治らんうちに戦うと、余計に怪我するぜ?
 ―――それでも戦うなんていうのは、勇気じゃねェ、無謀って奴だぜぇ?」

【微笑みながら、カラスに良く似た2枚の翼を羽ばたかせ、彼女は背後を低空飛行していた】
【野球ボールほどの高さだけ空中に浮翌遊し、口にはこの一体で取れる煙草の葉を詰めたキセルを咥えていた】
【所々血液で赤く染まった法衣を身に纏い、海の色より遥かに綺麗な、青の髪の毛を持ち、非常に美しく整った顔の上】
【右目の上に月の紋章をつけた黒の眼帯を付けている,人間で言う26程の女だ】

「――やぁ、こんばんわ、蟷螂の旦那さん
 ―――無償とは言わないケド…軽くアンタの傷、治療してあげるよ」

【嬉しそうに腕を組みながら彼らを見つめる彼女からは】
【もし、蟷螂である彼がオーラを感じ取ることが出来るのならば、白の大陸の雰囲気と、黒の大陸の雰囲気を併せ持っていることに気づくだろう】
【それこそ、彼女達の種族。堕天使に見られる特徴であるのだが――】


855 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/13(火) 22:06:56.29 ID:uGsfgcG1o
>>854
/まだ街も賑やかな状態なので、騒ぎになってしまいますが大丈夫ですか?
/もし住民権を得ているなど理由がありましたらば、教えていただけるとありがたいです
856 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/09/13(火) 22:08:31.75 ID:rjBruRu0o
>>855
/返信おくれました。すみません
/いえいえ、別に騒ぎになっても構いませんが…住民権はかつて天使だったころのモノを使っているという事で
857 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/13(火) 22:18:18.78 ID:uGsfgcG1o
>>856
/了解です
/勝手に騒ぎにするとそちらの設定によっては設定崩しになってしまうかな、と迷ったので

>>854

【まず初めにインセクトが彼女に顔を向け、口を開くよりも先に体に緊張を走らせ身構えた――】
【が、注意を促さんと後ろを振り向き大きく息を吸ったインセクトが目にしたのは、どこか奇妙な光景だった】
【大敵たる黒の者と思しき種族を見ても、人々は一目見ただけで通り過ぎていく】
【普段から夜の時間に生息している今の街民達は、インセクトに比べて、彼女を目にする機会が多いのだろう】

……何だ? 貴殿、これはどういう事だ

【術式に対する耐性も素質も持ち合わせていないインセクトばかりが、色めき立っている状況】
【行き交う獣人やエルフ達には彼女の白の気配を感じ取れても、蟷螂には分からずにいた】
【表情こそ変わらないものの、低く通る声は明らかに不審と困惑を滲ませていた】

【それこそ不躾過ぎる物言いを最初に投げつけながらも、未だ敵か味方が判断しかねるのだろう、】
【何かあれば今にも飛びかからんとするように、肢にばかり力が入っている】
858 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/09/13(火) 22:29:21.03 ID:rjBruRu0o
>>857
【目の前の彼らが身構え始めたのだが、通りを歩く人々はなんとも思わなかったようである】
【流石に住民全員が決起したら危険だが、こういう場合なら大丈夫だろうと思ったのか】
【相変わらず微笑を崩さず、煙を1つ、ふわっと吐いた】

「そうさな?……簡単に言うと、死にそうな奴らを見過ごせねぇ、堕天使って所かな
 一応白の大陸の住民なんだが…安心しィナ、危害は加えんよ」

【そう言いながら、綺麗な犬歯を口から出して、にこっとはにかむ】
【少女の様なあどけなさが残る顔だが、彼の目にはどう映るだろうか】
【そして後ろに居たこの店の店主に軽く頭を下げたのだった】

【相変わらずリラックスしていて、何処か気持ちよさ下に飛んでいる】

/遅れて申し訳ない…
859 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/13(火) 22:43:24.95 ID:uGsfgcG1o
>>858

【白か。呟いた言葉は小さかったが、多少なりとも安堵した様子で構えていた腕をおろす】
【対して店主は「よう」と億劫そうに手を挙げると、当たり前のように鎧の破片を奥へと運んで行った】
【街行く者ばかりではなく友人までもこれである。ばつの悪そうに頭を一掻きすると、細く息を吐いた】

……これは失礼した。何分、貴殿のような複雑な白は見たことが無いのでな。非礼を詫びよう

【まずはと軽く礼をして謝罪をする、どうやら信用しても問題がなさそうだと見たようだ】
【屋台の柱に肩を預けると僅かに軋んだ気がしたが、特に本人も店主も言葉は交わさない】

だが、傷の方は結構だ。一応、継続的に治療を頼んでいる者が居るのでな
途中で契約を断ち切ってしまっては機嫌を損ねかねん……折角の申し出だが、すまんな

【軽く冗談をまじえるように言ったのは最初の反応から考えれば進歩だろうか、己の左腕を軽く叩いて】
【――余談だが、元より彼はヒトとは程遠い外見の持ち主である】
【非常に残念なことに、いわゆる「顔」というものの細かい美醜や老若の差異は気付けなかった】
860 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/09/13(火) 22:53:46.65 ID:rjBruRu0o
>>859

「複雑ねェ……簡単に言えば、そうなんだけどねぇ…ヒヒッ」

【何処かモノ言いたげに呟いた後、背後の月をちらりと見る】
【背中の黒の翼は上手い具合に上下に移動し、彼女は相変わらず気だるそう煙管を吸う】
【紳士的な彼とは対照的に適当でぶっきらぼうだが、何処か温かみのある声である】

「そうかぃ…だとしたら、商談でもしてみないかぃ?
 治療が出来ないのなら、治療薬なら売っても良いだろ?」

【そう言いながら、懐から透明な瓶を取り出して、彼に見せる】
【中には緑色一色の、独特の液体が入っていた】
【どう屋らコレが、回復薬らしいのだが…怪しい】
861 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/13(火) 23:05:41.90 ID:uGsfgcG1o
>>860

何分己にはその類を感じ取れる精緻さも機敏も無いからな
尤も、それで困った事はあまり無いが……まあ、見た目が違わなければなんとかなるものだ

【相手の思うところなど感じられるべくもなく。そういうものだ、と言及を避けるようにして話題を切り】
【戻って来た店主は、客が来たら起こせとばかりに椅子に背を預けて目を閉じてしまった】
【会話の邪魔をするつもりはない、という店主なりの意思表示なのだろう】

ふむ、薬か。それならばこちらも欲しいところだな
自家や集落を離れていることが多い分、どうにも応急の手当てに向く道具は欠かせん
して、如何ほどだ。出来れば効果のほども聞いておきたいところだが

【医術の心得が無い分、素直に騙され――もとい、受け入れた】
【特に疑うような様子も無く、ひょいと手を伸ばす】
【鎌状の手先は一見無骨だが、意外にも器用なのか物を持つのにさほど支障はないようだ】
862 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/09/13(火) 23:16:05.53 ID:rjBruRu0o
>>861

まぁその方が良いかもなァ…互いを良く知りすぎるのは、全てにおいて良くないことだぜ?
その体にはその体の長所があるってもんだ…多分ね

【ヒヒヒッと狂気的な笑みを浮かべたまま、彼女は上空をメリーゴーランドの様に廻る】
【その行動には店主の様な意味など無く、唯単純に楽しそうだからしているだけである】
【手持ちと全てのことを足して考える、慎重な彼とはやはり違うことだろう】

かすり傷なら飲めば直る…体の一部がちょん切れれば、小さく其処が映えてくる…
…結構高いぜ? ヒヒッ

【そう言いながら、彼へと軽く瓶を投げる】
【彼女の言ったとおり、ちゃんとした回復剤なのだが、唯一の弱点がある】
【それこそ、麻薬の様に一度つかったならば依存性が高いということだ】
【そのことは説明せずに、嬉しそうに彼に投げた】
863 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/13(火) 23:25:27.58 ID:uGsfgcG1o
>>862

生え……ッ

【小さく其処が生えてくる。それを聞くとさすがに背筋に寒気が走ったか手元が狂う】
【立て直してしっかりとそれを掴み取る事は出来たものの、相手の言葉におぞましい景色を想像したのだろう】
【じぃ、と改めてその緑色で満たされた瓶をまじまじと見つめて】

……重ね重ねすまんが、やはりこの話は無かった事にしよう
自然な治り方をしないものは、さすがにあまり……

【比較的ナチュラルな気質のものに囲まれた緑の大陸の性質か、それとも彼自身の超自然的なものへの精神的耐性の無さゆえか】
【数秒考え込んだ末に、同じように相手に投げ返した】
【あまり裕福な身では無いだとか鎧の修理もとい新規作成で財布が根詰まっているだとかは、薄ら理由に入っているかもしれない】
864 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/13(火) 23:29:07.04 ID:7OgUGh/AO
【遠く、梟の声が静かに木霊する夜】
【キラキラと水面に反射した月光が硝子片のように散らばり、森は存外明るかった】
【昼間はそうでもないが、太陽が沈めば夜気の寒さは肺を僅かに刺激する。】
【そんな気温だというのに――湖に広がる波紋と共に表面は乱され、弾けた水が背の低い草を濡らした】

―――ッ、は……、……

【零された呼吸と共に、清涼な水へと滴る赤い穢れが存在する】
【彼岸に擲たれたジャケットと紐が巻かれた鞘の錆び付いた様子も、どこか濁ってみえた】

【湖の中に立っていたのは――サイドが若干長く、鎖骨を撫でる程度に伸びた赤毛の女性だ】
【右目だけ瞳孔が開いているせいでオッドアイと勘違いされやすい双眸は青く、光の差し方で濃淡を変える】
【臙脂のリボンタイが首許を彩る、白のカッターシャツの裾は普通のものよりも長めだった】
【昏い夜色の袴は水を吸い込んで濃く染まり、なによりも重く動きにくそうな印象を与えるだろう】

【彼女は自分の背丈よりも長い、抜き身の刀を湖の底に突き刺すことで身体を支えているようだった】
【刃毀れしたような刀身の、けれども残忍に血に飢えた鮫の歯の印象を抱かせる刃は鈍色に濡れて鈍重だ】
【斑模様に赤く染まったワイシャツを気にかける様子は無く、彼女は自分の身から溢れる黒の気配も血もそのままに、】
【ただじっと――湖面に映り込む自分の姿を見ようと、しているらしかった】
865 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/09/13(火) 23:33:34.16 ID:rjBruRu0o
>>863

…流石は大自然の中の蟷螂ってか、はいよ、わーったぜ…

【気だるそうに、彼が投げ返してきた瓶を受け取る】
【買い取って、気高き緑の大陸の住人が堕ちて行くのを見たかったらしいのだが、ソレが果たせなかったようだ】
【2、3回上空へと、まるでリフティングの様に瓶をおでこでバウンドさせて、ソレを再び懐に戻した】

【翼をはためかせ、彼の目の前へと速く移動すると、和紙で出来たようなヒト型の紙を彼に差し出す】
【それには彼女の名前の様なものが刻まれていて、何かを連想させるようだった】

ワタシの名前はエルフェス=プロセルピナっていうんだけどな
それに合いたい人の名前を叫びながら火をつけると、忽ちワープするような代物さ
始めてあった記念に、キミにあげるとするよ…

【そういうと嬉しそうにもう1度煙管に火をともした】
866 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/13(火) 23:47:01.60 ID:uGsfgcG1o
>>865

すまんな。白の者の技術が大きいのは分かるが、我のような古い考えの者には分からんのだ
せめても若い者たちならば、それを受け入れ有効に活用出来るのだろうがな

【眉雪とまではいかないものの、やや老いた身であると肩を竦める】
【次に、ひらひらと何やら薄い紙を受け取り、またも不思議そうにそれを見つめて】
【相手の言葉を頭の中で反芻するように、一周二周書かれた文字を目で読む】

エルフェス、か。我はゲリエだ、呼び捨てで良い
……会いたい人などと。言葉だけを思えば、幾分むずがゆい感のするものだな
だがこちらならば、老骨でも誤り無く使用できそうだ。ありがたくいただこう
こちらからそちらに渡せるものが無いのは、少々申し訳の無いところだが

【軽く礼をすると、爪先で摘まんで曲げないようにそっと腰嚢へと放る】
【そのまま嚢の中を確認するように探っていたが、特筆して面白いものの一つもない事を見ると】
【再び相手に向き直り、ややすまなさそうな響きを声音に交えて自分の顎を掻いた】
867 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/09/13(火) 23:54:18.29 ID:rjBruRu0o
>>866

ゲリエか…ゲリーでも良いかい? なんとなくだけどなぁ…ヒヒッ
別に良いぜ? ワタシだって元は単純なペテン師。 こういう風に、普通に商売ヤンのも殆どないからねぇ…

【自らはなった言葉は、ペテン師】
【果たしてソレは先程の彼女の言動が嘘だったことを物語っているのだろうか】
【ならば蟷螂が腰にいれたそれが、まったくの虚像の者であったかのように】
【ヒヒヒッとニヤ付きながら上昇していく―――】

それじゃぁな、ゲリー…またどっかで

【そういうと、踵を返して何処かへ帰っていく】
【しかしながらこの距離。まだ呼び止めることは可能だが…】
868 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/14(水) 00:01:25.17 ID:Wdc/0D0vo
>>867

ハッハッハ、あだ名をつけられたのは始めてかも知れんな
ペテン師などと自ら名乗る者に会ったのも初めてだ、貴殿はなかなか面白いな

【冗談と受け取ったか本気と受け取ったか、大仰に笑い飛ばして見送る】
【宵闇に浮かぶ堕天使というのは、きちんとした美意識のあるものならば、さぞ幻想的と見るのだろう】

そうだな、また何れ

【白の者だと相手の名乗る以上、問いただしたり疑う余地も今やカマキリの脳裏には無く】
【上昇していく相手に軽く手を挙げ、己も屋台のそばから離れて行った】


/お疲れさまでした
869 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山梨県) [sage]:2011/09/14(水) 00:03:46.71 ID:ntpu0Pu1o
>>868
/お疲れ様でした
870 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/14(水) 01:25:09.87 ID:Wdc/0D0vo
>>864

【首都からの帰り、思いがけぬ僥倖に少々緩んでいた緊張が、不意に張り詰める】
【尋常では無い空気にぴたりと足を止めたのは、全高が2mほどもある大きなカマキリのインセクト】
【ただし今は左半身を中心として傷と包帯だらけ、身に纏うのは深緑の堅い軍服のようなコートと飾り帯だったが】

【以前森の中で不審な出来事に遭遇したこと、草原で強敵に会った事を思えば、首都の近くとて安全ではない】
【濃い血の匂いを嗅ぎ取り、万が一の為に右の前肢を僅かに持ち上げながらも】
【臭気の方向へと辿るように、地を蹴り駆けて元凶を追った】

これは……其処の、何者だッ!

【低い木々と下生えを掻きわけ、僅かに照らされた人影に警戒混じりに吼える】
【未だ相手が何者か認識していなかったのは湖の付近に到達するまで、草の背丈が一気に低くなってからは】
【別の緊張に体をこわばらせ、その異様な風景に目を向ける――ヒトならば、何度も瞬きを繰り返すのだろう】
【一気に声のトーンと抑揚を落とした一言は、茫然というにも近かった】

……グルナ、か?
871 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/14(水) 01:36:51.32 ID:qGXVK0aAO
>>870

【――ぱしゃ、と。彼女の足元で水が跳ねた】
【警戒を露に放たれた怒号はいつもならば当たり前のものと受け取るのに、】
【振り返った瞬間の瞳。それは、反射的にとはいえ相手を確かに『敵』と捉えた、凍てつくアイスブルーをしていた】

……あ

【けれど、それもすぐに煮崩れる。】
【既知であり、自分を――少なくとも表面的に――攻撃してこない存在だと分かれば、双眸の飢えはすぐに姿を消して、】
【困ったような、酷く罰の悪そうな表情と共に自分の上半身を片腕で軽く押さえた】

【腹部を過ぎる、真っ赤な線。それは、紛れもなく彼女自身から流れた生命の色だ】
【他にも腕などを赤く染めあげるシャツの斬新な模様は全て血で生み出されたもの】
【視線を彷徨わせて言い訳でも考えているのか、えっと、とか、その、とか、会話未満の言葉が場を満たし】
【彼に向ける必要性がゼロな分、余計にお荷物に近付いた刀を手持ち無沙汰に抱きながら、ちらりと視線を向けて沈黙した】

【彼はどう思うだろう――現状、この場に同輩の血は飛散していないのが救いか】
【かといって日数が経ったせいか、彼女が戦闘した黒の種族の気配もだいぶ薄れている】
【最初の警戒心が嘘のよう、黙り込む姿だけ見るならば、それは迷子のようで情けなくもあるのだが】
872 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/14(水) 01:53:42.59 ID:Wdc/0D0vo
>>871

……水浴びをして遊ぶような、愉快な性格でも無いだろうに

【向けられた一瞬の敵意には、怪訝そうにはすれどもそれを疑問とは思わなかった】
【己が知る限りの相手は、奴隷商を散らした気概よりも、その後の小さな子供のような印象が強かったが故】
【――水面は濁りてらてらと赤い色を透明の中に混じらせ、己が追った血の匂いはこれか、と、同時に】

その怪我は……失血して倒れても知らんぞ、どうしたんだ!

【気候の寒暖の差が穏やかな緑の大陸とはいえ、夜は冷えるし水は冷たい】
【それに、血を流して水の中に居るなど、尚更尋常な判断では無いだろう】
【近付く足取りは緩めず、引き上げんとするように湖の中へと足を踏み入れようとする】
【それによって、彼女が今まで見ていた、水鏡の中の彼女の姿も波紋で揺れて消えてしまうのだろうが】

【そも見回りとしては不便なほどにこのインセクトは気配の「色」に疎く、現に黒の大陸にて同胞に敵意を飛ばした事もあった】
【感じ取ったのは、自然に付くにしてはあまりに多く鋭い傷という視覚的な情報のみ】
【状況判断としては、お粗末すぎるくらいだろう】
873 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/14(水) 02:05:29.77 ID:qGXVK0aAO
>>872

そ、れは、否定したい……

【別に遊んでいた訳ではないのだと、唇にほんの少しだけ拗ねたような感情を乗せて否定した】
【実際、彼女だって好んで冷水の中に居るような変人ではないと己を評価している。青の種族だったら分からなくなるが】
【武器を隠そうにも鞘は岸。彼の方が近い場所にあるし、何よりこれが無くなると膝が役割を成さない可能性もあるので、】
【何とは無しに自らの刀から意志を逸らそうとしつつ、じっと彼を見ていた。深い意味はない。手持ち無沙汰なだけだ】

や……い、一応、応急処置は……

【けれども相手の言葉に対して再び驚いたような反応を見せれば、もごもごと口の中で何やら言い訳してみせる】
【湖は、やはり冷たい。けれどその冷たさは相手を傷付けるような刃物の如き鋭さを兼ね備えているものではなく、】
【やんわりと相手を包み込みながらも押し返すような――生命を育んできた無形の温かみを内包した、冷たさだった】

【――水鏡が無くなると、彼女は少しばかり狼狽える】
【なぜ。それは分からないが、相手を制止してまで保つ必要があるのかと問われればそうでもないらしく】
【やがて、頭から血を被ったような色合いの髪を風に揺らしながら、瞳を彼へと持ち上げるだろう】

【あえていうならば――申し訳なさそうな、怒られるのを覚悟した幼子の仕種だ】
【間近で見れば出血死の可能性に怯えるような深い傷はない。本人の言葉を信頼するならば応急処置のおかげか】
874 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/14(水) 02:22:42.19 ID:Wdc/0D0vo
>>873

冗談だ、かと言って見捨てて風邪をひかれても始末が悪かろう
……いや、好きこのんでそうしているなら泡をくった己の方が始末が悪いか

【風景の凄惨さばかりに気を取られていたが、確かによくよく見ればそう大怪我というわけでもない】
【少しばかり迷うように動きを止めていたが、やがて、もう一歩ざばりと湖に足を踏み入れ】
【取るなら取れと、無理に引っ張るでもなく、中途半端に右前肢を伸ばした】

ここに居るということは、あの時捕まらずに済んだのだな
……ひとまず、元気そうで良かった。何か我に言いたい事はあるか?

【怪我をしてはいても、自警団に見つかったり困りごとがあるという訳では無さそうな様子】
【こちらに合わせて来た視線に返すのは遠目に見れば平坦な複眼だが、相手を見ている事には変わりなく】
【ただ、筋も柔らかい皮も無く無機質な頭部は、不作法なくらいに不気味だというだけだ】

【――見れば、ろくにしっかりと塞がっていない傷から血を滲ませているのは、むしろ己の方で】
【相手と違って虫けららしく鉄の代わりに銅を含んだそれは、青とも緑ともつかぬ色合い】
【月明かりの中では余計に目立たぬそれは、どうせ悟られまいと高をくくっているのだろう】
875 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/14(水) 02:35:08.16 ID:qGXVK0aAO
>>874

風邪は、多分、引かない……

【よく分からない自信だが根拠はどこにもない。……強がりだろうか】
【それでも相手の好意を無下にすることは出来なかったのか、以前握手した手を伸ばしてしっかりと掴めば、】
【彼の力を借りて、彼女は岸に上がるだろう。それなりに長い時間居たのか、触れた指先は真っ白で冷たかった】

……ちょっと、危なかった、から……柄で、その……、……うん……
えと……そっちは、元気……じゃ、ない?

【何と争ったのか。こうやって彼と話している分では、彼女は緑に敵意を持っていないように見える】
【それでもごにょごにょと語尾を潰したのは、おそらく自警団から逃げる為に傷にならない程度に攻撃したのだろう】
【怒られるだろうかというように瞳を上げ、それから言葉を口に出していく最中で、ふと方向を切り替えた】

【じ、と仮初めのオッドアイは彼の左半身に向けられる】
【応急処置――治癒能力に近いものを所有しているのか、彼女は何回か掌を握ったり開いたりしてから】

……貸し、て。

【「――傷の、ひどいところ。」】
【そうやって、明確に己がしたいことを顕しながら手を差し出す。瞳に浮かぶ炎は、妙に頑固そうだった】
876 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/14(水) 03:00:43.48 ID:Wdc/0D0vo
>>875

【手先に伝わる冷たい皮膚の感覚に物言いたげに数秒黙りこくるも、水から上がるのが先決と判断】
【ゆっくりと手を引いて岸へと上げ、改めて周りを見回してみるも、やはり視覚に頼った身では何も不審な点を見つけられず】
【生き物の気配の有無だけを確認してから、裾に残る水滴を手先で払った】

仕方が無いかも知れんな、特に最近は大隊で乗り込んでくる事も増えた。警戒に越した事は無い
……あれらも根詰めているのだ。悪く思わんでくれ

【傷つけるななどと自分本位な事は言わないが、やはり身内である自警団に肩入れする言い方に偏る】
【怒りはしないし、かといって相手を慰める器量には欠ける両者共に仕方ないと首を横に振るものの】
【せめてこの場くらいは相手をかばえばいいものを、気の利かない男である】

我は元気だ、それに傷など……
……無駄か。先程も白の者に悟られたばかりであるしな。
治療自体は継続的に依頼している者がいる、どうせ暫くは前線にも出れぬし、問題無い
二度対峙して生きておるのが不思議だ。鎧も砕かれてしまっておるし、強い相手だったわ!

【差し出された手にひらひらと片肢を振って、なんともないと先とは違う感情に首を横に振る】
【が、少しして観念したように白状し、それでもなお治療は拒む】
【さも負った傷を勲章であるかのように笑う姿は、戦士として、自分自身は誇らしく思っているのだろうが……】
【体育会系の思考、といったところだろう】
877 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/14(水) 03:03:26.57 ID:qGXVK0aAO
>>876
/申し訳ないです、ちょっと眠気が……
/明日に回して貰っても構わないでしょうか?
878 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/14(水) 03:11:55.30 ID:Wdc/0D0vo
>>877
/了解です、18時〜19時以降ならいるかと思います
/お疲れ様です
879 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) :2011/09/14(水) 03:13:47.15 ID:qGXVK0aAO
>>878
/ありがとうございます
/此方は、最悪21時頃になるかと思われますが、分かり次第雑談所の方に書き込ませて頂きます。
/ではおやすみなさいー。
880 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/14(水) 15:34:57.44 ID:YgMxbWCoo
【緑の大陸 首都ラクシュル】

……緑の大陸への、武器、輸出
これでこの大陸は──少しは、優勢に、なれた、でしょう、か……。

【とこ、とこ、とこ。昼間という事もありそれなりに人通りのある首都の通りを歩く、ひとりの獣人がいた】
【透き通るようなプラチナブロンドの長髪に、蒼い蒼いサファイア色の瞳をもったその少女は】
【胸と腰を金色の毛皮で必要最小限なだけ覆い】
【足元にも、まるでブーツのように金色の毛皮を巻き付けていた】

【そんな彼女の頭には金色の犬耳が、お尻からは犬尻尾がひょこりと覗いており】
【少女がイヌ科の獣人である事は一目瞭然だろう】

【また、肩には淡い色合いのフリル付き肩掛け鞄を提げており】
【彼女が歩みを進める度に、ひょこんひょこんと少女の動きにあわせて小さく揺れていた】

……、……、でも、まだ、きっと。油断はできないはず、です

【ひゅう。秋を思わせる風が、収穫の季節を伝える風が、通りに吹く】
【風に紛れて、何故か流れてくるのは黒き魔力】
【それは間違い無く、この獣人の少女から零れ落ちていた】
881 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/14(水) 17:20:31.84 ID:YgMxbWCoo
>>880
/追記。時折反応が遅れるものの、今日は一日中いる予定です
882 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/14(水) 20:08:30.93 ID:qGXVK0aAO
>>876

【地を踏み付けたのはキャンパスの上に赤い色水を垂らしたかのような爪先だった】
【痛々しく視野に訴えるような色彩のコントラストは、けれどすぐに袴の裾に隠れ】
【そんな彼女が一番最初にしたのは、なんといっても存在だけで物騒窮まりない刀を鞘に納めることであった】

大丈夫、分かってる

【……仕方ない、ね。】
【そうやって呟いた言葉に厭味の意図は混ざらず、けれども少しばかり拗ねたような、そんな感情は滲んでいた】
【悪意の無いぶっきらぼうな言い方になってしまったかもしれないが、掌を差し出したままで佇む彼女にしてみれば、】
【断られたことで更に感情が下降していき、唇を幼く尖らせればもう一度突き出すのだった】

……ん

【――決めた事はやらないと気が済まないタイプの子供も、いる】
【彼の戦士としての感情を侮辱する気はさらさら無いが、さりとて自分の意志を捩曲げるつもりもない】
【じ、と、瞳で彼を見上げながら無言。はやく、というように強く射抜く零度の青は、雄弁だ】
883 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/14(水) 20:33:32.95 ID:XxZQo3lTo
【緑の大陸/辺境の街】


【――、『街』と云うよりは、見た目だけなら『村』と表現すべきかも知れない】
【木々を刳り貫いて作った、緑の大陸特有の家が立ち並ぶ此処】
【…、…一角に、妙に荒々しい身形をした一団が有った】


【どうやら彼等――『雇われ兵』らしく】
【この街から程近い沿岸部に、黒の大陸の勢力が上陸したとの報により、】
【急遽、三日ほどで掻き集められた有象無象である】



 ――…、…今回は、無事に帰りたいな。



【――、其の『有象無象』から少し離れた場所】
【どうやら『傭兵』であるらしい一人が、樽の上に座っていた】

【灰色のマントに緑を基調とした服、腰には二束三文のナイフに二丁の拳銃、短剣】
【黒縁の眼鏡に軽く掛かる辺りまで金髪を伸ばした、中肉中背の青年だ】
【右頬を見遣れば――『キルヴェーラ』である事を示す、逆十字≠フ痣が存在している】


【…、…黒≠フ種族である彼が此処に居るのは、聊か目立つかも知れないし】
【そもそも其の黒≠フ斥候か何かならば、此処までたどり着くことは容易だろう】


/余り遅くまで居れませんが、宜しければー
884 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/14(水) 21:11:00.70 ID:Wdc/0D0vo
>>882

【ひとつ下生えの中から湖側に飛び出た木の幹に、肩を預けると自然と体は僅かに傾く】
【鎌を腹の前で重ねて腕を組むようにする様子はヒトらしいか、あくまで昆虫が体を休めるそれか】
【相手の返事がほんのり素直な承諾で無かった理由も分からないのだろう、少し、頭部をさらに傾ぐ】

……なんだ、何か不足があるか?
水を含んだ格好じゃ寒かろうが、ああ、それか

【――少しばかり間をおいて、なるべく自然に話題をすり替えようとする】
【だがそうもいかない、聞き分けの無い子供というのは大抵収まらないものだし、そんな話術も己には無く】
【いや。このさい、聞き分けなくだんまりを決め込んでいるのは、どっちだろう】

むう……

……やはり、無駄か

【観念した様子で、着ていたコートのボタンをいくつか外して左の前腕をぐい、と引きずりだす】
【首から肩の手前までは黒いインナーを着ているが、その向こう、肩から鎌の先までは】
【ぐるぐると白い包帯が巻かれ、青緑の血液と血漿が滲み、また隙間からは腫れた火傷が覗く】
【実のところ、一番差し出しやすい部位をさらけ出しただけというのは、面倒な彼の矜持と義理が邪魔した故か】
885 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage saga]:2011/09/14(水) 21:18:08.21 ID:HNNtY5kmo
【黒の大陸:常闇の聖域……の近くの広場のような場所】

【黒の民が崇める邪神が眠るとされている遺跡の前で祭りのようなものが開かれていた】
【邪神祭、などと適当な名をほざき邪神を口実に人を集めて適当な日に適当な時に適当に集まった祭りである】
【マキナスエルフからリビングソードまで、様々な種族が集まっている】

【祭っているという割には、肝心の聖域の内部は荒れ果て、腐敗し、コケにまみれている辺り、本当に名ばかりの祭りという事が分かる】
【キャンプファイヤーのように組まれた木には闇の魔力によって灯された漆黒の邪炎が燃え盛り、その煙は星空を暗黒で汚す】

【陽気に任せ、魔楽器やら魔声で歌って踊り、それによって聖域に住まう魔獣が呼び寄せられたり】
【様々な種族が集まっていると言っても慣れ合っている訳でもなく、限りなく殺し合いに近い喧嘩を繰り広げたりで】
【死者が多数出たりしつつも、ゲラゲラ楽しむ彼らの姿は他大陸からすれば信じられないような光景かもしれない】

飲まなきゃぁやってらんねぇぜ…………。

【そんな中、一人の男が隅で木に背中を預けて座っていた】
【メラメラと燃える邪炎を瞳に映し、それをツマミにコップに入った怪しい色をした酒をゆっくりと啜っている】

…………チッ。うるせぇなぁ。ぶぁーか共め……。死ね、死ね、死ねっ。全員、死ね。

【じゃあ、何でお前はわざわざ来たんだよ、と突っ込まざるを得ない男は】

【尖った耳、皮膚の色は病的な薄い紫色で、額が縦に亀裂が入っている白髪に蒼い瞳の魔族の男】
【大きな星型のアザのような模様が右目を覆い、二股のジェスターハットを被るその姿は道化のよう】
【星柄のケープを身に纏っており、そこから覗かせる手足の爪は鋭く、足の先から脛までを体毛が覆っている】
886 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/14(水) 21:27:34.11 ID:qGXVK0aAO
>>884

【以前はほんの少しだけ怖さを見せた鎌も、今はもう恐れる要因ではない】
【義の下で振るわれる斬撃、それに傷付いてゆく同輩を想像しない訳ではないが】
【――生憎と、黒は情の繋がりが希薄な世界だ。そこに何か浮かぶこともなかった】

【承諾に混ざった異物には、だんまりを決め込む】
【何を考えているのか。子供の思考ほど脈絡が無く読めない地図はなかった】
【が、差し出された患部にほんの少しだけ笑みを浮かべれば、そそくさと近付いて】
【どこから治すか、吟味するように傷口を観察すると、そっと両手を彼の左腕を掲げ持つように当てるだろう】
【ふわり――生まれに似合わぬ淡光。真剣な表情で傷口を癒そうとする姿は、本当に緑の大陸を犯そうと迫る黒の者なのか】

……あ。そう、だ
それ、見て、ほしい。……多分、私だけでは、無理だから

【集中力はさほどいらないのか、ふと瞳で差したのは彼女のジャケットや武器と共に置かれた羊皮紙であった】
【少し腕を伸ばせば届くだろうそれには、近辺の地図が手書きで刻まれており。幾つかの×マークがつけられている】
【二人が初めて出会った位置にも赤く印されたそれと、あのとき彼女が告げた言葉。――つまり、奴隷商との遭遇点だ】
【それらは殆どがある一点を目指すようにして集まっている。まるで其処に、何かが存在するかのように】
887 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/14(水) 21:32:30.16 ID:YgMxbWCoo
>>883

【──すぅ】
【この緑の大陸には存在しないはずの黒い魔力が、どこからか流れてくるのが彼には分かるだろうか】
【緑の大陸とは敵対しているはずの、黒の大陸の者が保有するその魔力】
【「侵入者」でもいるのだろうか──或いは、別の要因でもあるのだろうか】

【黒い魔力は次第に其方へ近付いてきているものの】
【街の者がさして騒ぎ立てるという様子は見られない】
【──これを異変と見るかどうするのかは、彼次第】

【もし彼が黒の魔力を感じる方向へ視線を向けたのならば、彼はひとりの「獣人」を見るはずだ】
【透き通るようなプラチナブロンドの長髪に、蒼い蒼いサファイア色の瞳をもったその少女だった】
【胸と腰を金色の毛皮で必要最小限なだけ覆い】
【足元にも、まるでブーツのように金色の毛皮を巻き付けていた】

【そんな彼女の頭には金色の犬耳が、お尻からは犬尻尾がひょこりと覗いており】
【少女がイヌ科の獣人である事は一目瞭然だろう】

【また、肩には淡い色合いのフリル付き肩掛け鞄を提げており】
【彼女が歩みを進める度に、ひょこんひょこんと少女の動きにあわせて小さく揺れていた】

/まだいらっしゃいますか?
888 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/14(水) 21:45:28.33 ID:Wdc/0D0vo
>>886

貴殿、思うたよりも頑固だな。もう少し潔いほうかと思っていたが

【それで良いとばかりにくるりとすり替わった笑みに、思わず感心とも文句ともつかぬ言葉がこぼれる】
【巨体のスケールのままに重さも伴った腕は、負担にならぬよう軽く浮かせながら】
【それでもその術の程には舌を巻いたか、ははあ、とか納得したような息が漏れた】

この紙か?
……これは。貴殿、ずっと調べていたのか

【何気なく右肢で拾い上げて、月明かりを頼りに羊皮紙に目を通す】
【その意味を解せばただでさえ低い声音に感謝と、ほのかな重い憎悪が滲む】
【己の頭の中の地図と照らし合わせるように、じいと手書きの地図と目印を記憶する】

有難い。……すぐにでも、乗り込んでくれようぞ

【彼自身、探して、考え、機会を狙ってた事項の一つだったのだろう】
【鬼気迫る表情(といっても表情筋は全く無い顔だが)で、何処ともなく木々の合間を睨みつけた】
889 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/14(水) 21:48:03.88 ID:XxZQo3lTo
>>887

【――、ふと、『懐かしい』様な、『気味が悪い』様な感じ】
【「キルヴェーラ」の中では身体能力方面に特化した彼では、】
【其れを『魔翌力』と表現するよりも、「感じ」として捉える事しか出来なかった】


 (…、… 何=Aだ?)


【――拳銃を片手で放り投げ、キャッチ】
【其の動作を繰り返しつつ、見遣れば見えたのは、『獣人』の少女】
【…、…だが、まだ『見るだけ』。 声を掛けよう等とは、考えず】



「――、……もし。 其処の少女。」


【……だが、『判る人物』は他に居た様で】

【――、銀の甲冑鎧で首から下を包んだ、黒豹の獣人だ】
【恐らくは『傭兵』では無く、『正規軍人』。 この部隊を任されているのだろう】
【理知的ながらも、冷徹な双眸。 腰に差した長剣は、其の佇まいを堂々たる物にしていた】


【其の獣人は、彼女の進行方向を遮る様に立ち塞がると――】
【一寸の笑みをも見せず、無感情に、口を開いて】


「…、…君の体から、『厭な物』を感じる。
 “理由”を説明して貰おうか――、この町の住民では無いだろう?
 現在、我々は数里先に『敵』を抱えている状況でな。」


【「正直に話せば手荒な真似はしない」――、そう続ける彼】
【言外に示されたのは、『斥候』では無いのか、と云う疑惑】
【…、…この口振りでは、殆ど「決め付けている」のと同じだろう】


【――、一連の光景を、キルヴェーラ≠フ青年は、じぃ、と眺めていた】


/12時過ぎ辺りまでしか居れませんが、此処にー
/もしかしたら持ち越させて頂くかもですが、宜しくお願いします
890 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/14(水) 22:02:43.02 ID:YgMxbWCoo
>>889

……、……、、

【ふ、と。少女は困ったような表情を浮かべ、黒豹の獣人の方へ視線を向けた】
【蒼い蒼い、サファイア色の瞳。其れはまるで創り物であるかのように──きらきらと、澄んでいた】
【そして問いかけを最後まで聞き届ければ、彼女は「あぁ」だとか「またか」だとか】
【少なくとも、同じような問いかけを何度も何度も受けた経験があるかのような表情へと変わり】

……、血族に、黒い大陸の人、が、いるのです。
だから──あの、えと……私の身体、黒が、混じって、いて……。

……あの、……信じられないのは、多分、仕方ない、ですけれ、ど──

【紡がれた声は、ひどく気弱そうなものだった】
【幾度も同じ事を問われ、その度に同じ事を答えてきたのだろう】
【しかし最後に付け加えられた言葉は──】
【信じる者が、信じてくれた者が少ないことからくる「諦め」の感情だった】

【ぎゅ──と。少女は傍らにある肩掛け鞄を、大切そうに抱き締める】
【怖いのだろうか。もし相手が信じてくれなかった場合、次に何が起こるのか】
【きっと、彼女は十分に知っているだろうから】
【だから、何かに頼るように。それにしか頼れないかのように、ぎゅっと、鞄を抱き締める】

【くる、くる、くる。不安でもあるのだろう】
【少女のサファイア色の視線が、落ち着かないかのようにあちらこちらへ彷徨い流れる】
【その最中──ふと、彼女のサファイアが、キルヴェーラの彼を捉え】
【まるで彼に覚えがあるかのように、少女はそっと首を傾げるのであった】
891 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/14(水) 22:03:10.04 ID:YgMxbWCoo
>>890
/追記
/こちらこそ、よろしくお願いします!
892 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/14(水) 22:03:29.10 ID:qGXVK0aAO
>>888

……そんなことは、ない。

【自分が頑固なんじゃなくて、相手が頑固なのだ――そんなふうに言いたげな唇の、捻くれた弧は】
【すぐに綻んでから、その感情のままに術へと変わっていく。】

【彼女が使うのは、相手が本来持っている自己治癒力を倍増させて傷を癒す術だ】
【故に、もしかしたらほんの少しの疲労感を覚えるかもしれないけれど、】
【怪しげな薬やら技術やらと違い、後遺症は一切残らない。そういったものである】

うん。……それが、な
多分其処に、黒と繋がる、なんか、その、スポットがあると、思うんだ
ただ、透明にする術と、一緒に……方向を狂わせる術で、隠してある、みたい
だから、自衛団に、魔術師を派遣して貰わないと、私には……どうにも

【ここまで調べあげておきながら、彼女が最終的な場所を示せないのはそれだ】
【黒の魔術によって狂わされた感覚と隠蔽魔術――片方は彼も知っているだろう】
【アレにより正確な処が把握出来ないので、自衛団に頼りたいのではあるのだが、】
【……それが彼女一人で出来ない事なのは、簡単に分かるはずだ】

あと、ひとつ
……助けきれなかった、緑の人達。向こう側で、まだ、生きてる、かも

【そして、もうひとつ】
【場所が確定したとして、力わざで入り込めば黒と繋がる転移陣はすぐに閉じられてしまうだろう】
【そうなれば黒へ連れ去られた同輩達は、これから先ずっと悲惨な生を続けなければいけなくなる】

【意外と単純には行かないだろう、この問題】
【けれど、陣を上手く利用すれば少なくとも奴隷商の組織を潰すことくらいは、可能かもしれない】

【女性は、治療を続けながら彼を見る】
【どう意見してくるだろうか。――どうであれ、緑を思っての言葉を向けてくるのだけは確実だ】
893 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/14(水) 22:17:53.16 ID:scEUYnXX0
>>885
/まだ居られますか?
894 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/14(水) 22:22:27.67 ID:Wdc/0D0vo
>>892

ふむ、容易に運びこめていた理由はそれか
解除している内に相手方と遭遇しても良くない、か……やりよるな

【思えば海から近くもない首都付近で、身を隠しただけで悠々活動できるのがおかしいのだ】
【成程この位置ならば多少簡易な術でも問題は無い、ぎり、と大顎で歯噛みして】

それは……口惜しいな
どうしてもっと早く気付いてやれなんだか。我々も未熟だな
……よし、一度隊に持ち込んでみよう。こちら側へと転送してくるも考慮せねばならぬ
いっそ相手方が通信機でも持ち込んでいれば、陣から気を逸らせそうなものだが

【まずは手を、それから詰みへと打っていかなければならない】
【せめてももうすこし智略に富めたならばよかったものを。羊皮紙を指でなぞり、向こうに連れられた同胞を思う】
【慎重に、との方向を選ぶ】
895 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/14(水) 22:22:51.61 ID:XxZQo3lTo
>>890

【――、一切、感情の揺らぎを見せない双眸】
【『他人の上に立つ者』としては“優秀”なのであろう、感情を一切見せない態度】
【当然ながら、獣人が導き出す結論は――】


「――、根拠薄弱だな。」


【…、… 信じない=@】


「……、成る程、そう云った『事例』は存在する。
 だが、『リスク』を考えたなら――無罪放免、と云う事は認められない。
 手荒な真似をする気は無い。…、…我々が出立するまでの間、何処かに――」


…、…あー、その。 兵長。


【――、立て板に水とは斯くや、と言わんばかりの舌鋒】
【其れを堰き止めた声は、何時の間にか近寄っていた『キルヴェーラ』の青年だった】


「――、何だ。簡潔に言いたまえ『キルヴェーラ』。」


では、簡潔に言わせて頂きますと…、…その子、多分『白』ですよ。
――、そもそも、こんな“無用心”な斥候なんて居ない。
其の場合は寧ろ、『人間爆弾』、の類の可能性が高いでしょう。
それにしても、“厭な感じ”…、…もとい、魔翌力とか、火薬臭はしない。


「…、…『君』に言われても、信用は出来ないな。」


『俺』じゃない――、『論理』を信用しろ、と言ってるんです。


【――、明らかに、この二人は『折り合いが悪い』】
【此処まで話した所で双方の眼差しが衝突し、険悪なムード】
【…、…数秒経って、キルヴェーラの青年が、彼女を向いて】



…、…なぁ、君。 『違う』――、よな。


【――、確認する様に、真剣な顔で、其れだけを問うた】
896 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/14(水) 22:23:30.54 ID:HNNtY5kmo
>>893
/居られます!
897 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/14(水) 22:29:02.64 ID:scEUYnXX0
>>885>>896

【祭りの進行を静かに見ていたマキナスエルフが、席を離れて魔族に近付くだろう】
【長い黒髪、色素の薄い肌、尖った耳――種族の持つ特徴である。】
【黒いコートを着込み、長い銀色の魔杖を右手に携えている】
【手の届きそうな距離で口を開くと、彼に言葉で接触する。】

酔ってるの?それとも何時でもそういう感じ?

【立ったまま、少々無礼に尋ねた。言葉を紡いだ唇が、観測者的な冷静さを浮かべている】
【それは、尋ね方と相俟って彼の神経に障るのかも知れなかった。】

【酔った様子も、喧騒に加わっていた様子も無い。些か奇妙な事ではある】
【マキナスエルフの肉体からは、種族の本来的な魔翌力と異なる――悍ましき力もまた、感じられるかも知れない】

/では、よろしくお願いします!
898 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/14(水) 22:35:57.41 ID:YgMxbWCoo
>>895

【黒豹の獣人が出した解答──それを聞いて、少女はそっと目を伏せる】
【予想通りの、反応だったということだろうか】
【少女はそもそも、信じてもらえるということを期待していなかった】
【少女はそもそも、信じてもらえるということを前提としていなかった】
【──信じられないことを、少女は「信じていた」】

【だけれども────】


……、…………、!


【ふと会話に割って入ってきたキルヴェーラの青年の言葉に、少女は驚きの色を隠せない】
【ぱっと顔を上げ、思わず青年の方を見て数度、目を瞬かせ──】


……、斥候、というの、は……あの、──「本当」、です


【 ────、──── 】


──、あ、えと、その、ご、ごめんな、さい……こ、これっ
んと、あ、あ、……え、えーっと、ち、違うん、です。私、わた、し……


【ば!と鞄に手を突っ込み、怯えたようにぎゅうと目を閉じて彼らへ差し出すのは数枚の紙】
【そこに目を通せば、紙にはとある街の詳細な地理と警備情報が記されているのが分かるだろう】
【街の名は──ヴァスカトル】
【海を挟み、「緑」と「黒」を最短経路で結んだところにある、「黒の門」とも呼ばれる港街だ】

【「信じてもらえないから」──ただ、それだけの理由で】
【自分は緑の所属だと、そう証明するようなことを少女はやってのけたのだろう】
【ヴァスカトルであれば、「緑」が攻めに転じた場合一番に狙える場所であろうから】
【ヴァスカトルであれば、海に身を投げれば助かる確率は僅かにでもあるだろうから】
【──自分の「緑」を、証明するために。きっと、彼女は。】

【或いは黒豹の獣人の元には】
【数日ほど前に「緑」と「黒」の間にある関所から、この少女と似たような特徴を持つ少女が「緑」に入った情報が届いているだろう】
【他でもない「黒」の方から手傷を追い、息も絶え絶えに関所に流れ着いた少女】
【その少女もまた、ヴァスカトルの詳細の記された書類を提出していた】
【──恐らくは、同一人物か】
899 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/14(水) 22:39:30.15 ID:qGXVK0aAO
>>894

使用してる術は、隠蔽のと、方向を狂わせるのと、あと、気配の遮断。多分、これだけ
あんまり大掛かりだと、魔力の余波とかで、ばれると思う、から。だから、きっと、この三つを破れば、どうにかなる、はず

【この陣を設置するのに何をしたかはしらないが、策を考えた者は相当に老獪だ】
【自分達の労力を減らして、且つ沢山の獣人が狙える場所――まるで他者を馬鹿にするような作戦である】

うん。……それで、ね
……黒である私を、信用してくれるならば。……場所さえ、見付けられれば。潜入するのは、不可能ではないかも、しれない

――私が、奴隷商に化ける。有志を奴隷役に、潜り込めば。きっと、こっちのもの

【前提は信頼。彼女が裏切らないということが、何よりの条件となる】
【しかしそれさえクリア出来れば、あとは奴隷商をひとつ捉えて陣まで辿り着く方法を吐き出させれば、】
【隠密的に向こう側へと乗り込むことは、他の方法に比べればかなり楽なものでもあるはずだ】
【奴隷商役にしても、緑や白が遣るわけにはいかない。そういった意味では最適の人材――では、ある】

……決行まで、日数は、掛けられない
伸びれば、伸びるほど。向こう側の人たちは、危なくなる。から

【慎重に、けれど素早く。】
【この案を承諾するかどうかは彼やその部隊の人々に任せるが、少数精鋭で挑む事になるだろう案件】
【彼の傷口を癒したがったのも、この事を胸に秘めていたからこそ――なのかもしれなかった】
900 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/14(水) 22:49:43.62 ID:XxZQo3lTo
>>898


【――、黒豹の獣人は、退く様子も無く】
【キルヴェーラの青年も、引き下がる様子は無い】

【…、…青年の質問と同時、両者の目線が集中して】


    「…、…… 」     ――、……は?


【―― キィン =z   【――呆けた様な、顔】

【…、…獣人は腰の剣に手を掛けると、双眸を細め】
【青年は口を開けると共に、必死に脳内で意味を整理しようと試み――】

【……、そして、差し出された書類】



「――、成る程。 …、…御苦労だった。非礼を詫びよう。
 護衛が必要なら、次の街までなら其の者を連れて行くといい。
 食料は、あちらのテントに在る。 ……、必要ならば持って行き給え。」

……、は? …、…いや、ちょっと。俺にも説――


【――、獣人は、目を通すまでも無く】
【ほんの数瞬で『情報』のピースを合わせると、侘びと共に軽い会釈。それから、伝達】
【そのまま、背を向けて去って行き…、…残されたのは、状況の判らぬ傭兵一匹】



……、…ぁー、……その。 ――、まぁ、良かった。



【――、何も判らないので、取り敢えず。軽く笑んで、適当な事を言っておいた】
901 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/14(水) 22:55:19.53 ID:HNNtY5kmo
>>897

【男は異質な魔翌力を感じ、声のする方向に目を向ける】

ッ?ア゛ぁんン…………。

【今や黒の種族ではあるが、緑を感じさせるその容姿を見て、ガリっと己の唇を噛むと】
【開幕、喧嘩腰の睨みの効いた瞳でマキナスエルフに殺気を放つ】

…………。緑かぶれのマキナスやろー サマ かよ。
チッ。別に……。

【若干のダウナーが入ったドスのきいた声が返ってくる】
【「何時でもそういう感じ?」というその質問はある意味、的を得ていたが】
【ほろ酔い状態の彼は、普段に輪をかけてイラついているのには理由があった────】

【男は、不機嫌に最初そっぽを向いてシカトをぶっこもとうするが】
【その様子に偶然、耳を傾けていた角の生えた魔族の男とスケルトンのコンビがニヤニヤと口に手を当てて】

「プクククク、そいつな、この間の緑の大陸への襲撃で、めちゃくちゃ意気込んで突撃したくせに……」
「ボロボロで逃げ帰って来たんだぜェ──z__ッッ!!ヒャッヒャッヒャッヒャー!」

『機嫌悪い振りしてるけど家に帰れなくて寂しいからこんなところ来ちゃってるんだよなぁ!!カタカタカタカタカ!!』

「エルフさん見て緑の大陸を思い出しちゃったかぁ〜い!?」

【 ま さ に “ 黒 ” ! ! 】

てめェ゛らぁああああああああああああああああ────z____っッ!!!

【おもいっきり立ち上がり、彼らに報復しようとするも】
【病み上がりの上、酔いが回っていた事もあり、立ちくらみ】
【一瞬目が回り、意識が戻った時にはあの二人組は颯爽と居なくなていた】

くッ……。
902 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/14(水) 23:02:56.15 ID:YgMxbWCoo
>>900

【ぷるぷるぷる──】
【獣人が剣に手を伸ばしたことを少女は気配で感じ取り。青年の表情も、声色からなんとなく分かった】
【ただ、彼女に出来るのは書類を差し出すことだけ──】
【誤解を招くような発言をしてしまったのは、恐らくは彼女が人見知りで、気弱な性格だからこそ】
【ぎゅうと目を瞑ったその表情には、「またやってしまった」というような感情もちらほらと見え隠れしていた】


【書類を差し出して、黒豹の獣人が答えるまでの数秒】
【少女にはその時間が──数分のようにも数十分のようにも思え】
【ようやく紡がれた答えに、気の抜けたような表情を浮かべてしまうのであった】

あ、あのっ……、あ、ありがとう、ご、ござい、ま──、す……

【その礼は、まずは黒豹へと向けられたものだろう】
【思わず書類を鞄ごと抱き締めてしまうことからも、余程緊張していたのが分かるだろうか】
【黒豹に向けてぺこんと少女は一礼し。ふわりと、金髪が揺れた】

【そして彼女はそのままキルヴェーラの青年へサファイア色を向け──】


……、えっと、クジョー、さん──
クジョー・クラ、……、ク、クワト、ロ、さん、で、あってます、よ、ね?


【──微妙に覚え間違えをした名前を、彼に投げかけた】
【黒の気配をした少女が現れ、そりの合わぬ兵士に少女が呼び止められ】
【二人の会話に介入しようとしたら少女が紙を取り出して、兵士が去って】
【その上更に──少女は、誰かの名を、紡ぐ】
【彼にとっては急展開の事、なのだろうか──】
903 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/14(水) 23:03:59.70 ID:Wdc/0D0vo
>>899

三つか。順を追うにしろ、時間を考えれば手練が要るな
適切に対処出来ねば対応が遅れかねん

【人数で圧せば解けるだろうが、前述の通り発覚しやすいだろうしそれだけ統率も難しくなるという事】
【一部は首都にも助力を仰ぐ必要があるか、僅かな吐息が、頭を悩ませていることを薄ら浮かばせる】

……いいのか?
いや、そうだな。貴殿に頼もう。他に頼れる者など、いない

【それをすれば、一番危険に晒されるのは彼女だ】
【けれどもそれを提案したのは本人である、すぐに思い直して、力強く頷く】
【作戦の為、また彼女自体を信ずると示す為、彼女の策を全面的に信用すると】

では、なるべく早く召集を掛けよう。こちらも、信用出来る者たちを

【相手が尽くした礼には、こちらも相応それ以上の礼を尽くさねばならぬ】
【ふと、今まで火傷に疼いていた左腕の負担の軽さに気付いて】

……だいぶ、楽になって来たな
904 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/14(水) 23:14:21.57 ID:XxZQo3lTo
>>902

【――、ぶつぶつ、ぶつぶつ】
【黒豹の背に向けて呟いているのは、呪詛か文句か何かだろうか】
【『種族』と言うより、『個人』で反りが合わないのだろう…、…彼が去れば、顔を戻して】


――…、…ぁー。


…、…うん、其れなりに傭兵は長くやってるけど――。
驚いたな。 ……、俺に、女の子のファンが居たなんて。
…、…有難う、可愛いお嬢さん。喜びと混乱と何かで頭がパンクしそうだ。
――、後、『クラワトル』ね。 四番目じゃないよ。


【…、…取り敢えず、混乱を解き解さねば】
【くだらない事を言いつつ、一つ一つ検証。結果、――『意味が判らない』】
【女にはもてた例が無いし、顔は覚えられても『悪い意味』での事だ】
【――、その他の事例も、到底、有りえそうな物でもなく】



――…、…真面目な話、何処かで会ったっけ?



【…、…問い詰めるというよりは、不思議さが上回った表情で、問い掛けた】
905 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/14(水) 23:17:55.14 ID:qGXVK0aAO
>>903

……うん。
じゃあ、奴隷商を捉えて、方法を聞き出すのは……任せても、いい、かな
細かい日程や、メンバーの召集も、お願い。私は、あまりツテがない、から

【危険もあるが、何よりも其処は故郷だ】
【自分は帰るべきなのかもしれない―――そう考えていた彼女にとって、この計画自体が渡りに船に近いものであり】
【それならば、最後に恩返しを。そういった風に想ったのかは定かでないが、ともかく彼女は案を受け入れてくれた彼に】

……ありがと、な

【にこ、と――唇だけでない笑みを浮かべ、素朴に礼を言ってみせた】

【そっと手を離せば、先程よりも軽傷となった火傷がそこにある】
【術が高めた治癒力はほんの少しの気怠さと引き換えに数日ほど後を引くので、】
【少し休めば――また彼は弱きを守る為、死地に駆り出すことが出来る】

無理は、ダメ、だから……気をつけて、な

【そういった言葉と共に術式の明かりを消せば、地図は彼へと譲るだろう】
【だいたいのポイントは既に記憶している為、それがなくなっても問題はないのだ】
906 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/14(水) 23:19:20.62 ID:j5yyKkuF0
>>901

【威嚇する瞳に群青色の双眸は相対し、】
【目の前で繰り広げられたやりとりを見て、なるほど、と理解した。】

【敗戦の気分は、最近己も味わっていた。しかし瞳に浮かぶのは同情ではない。】

…別に緑はどうでも良い。

【己と緑との関係を、切り捨てるように語る。少々意固地に見えるかもしれない】

…傷はそんなに重い?

【誇りを傷つけられた者に対しては、同情は禁忌であると考えた。故に、事実確認をするように尋ねてみた】

【マキナスエルフには、彼の体調は「問題なし」からは遠いように見えている。】
【心配する雰囲気は封殺し、相変わらず観測するような雰囲気ではあった。】
【治療の必要性の有無や、症状の程度などを聞いているようでもあった。】
907 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/14(水) 23:29:23.30 ID:YgMxbWCoo
>>904

【黒の種族らしい呪詛の言葉、なのだろうか──】
【それを目の前の青年が呟いているのを聞いて、少女は思わず頬を引きつらせて苦笑い】
【だが彼が視線を此方へ戻せば、直ぐに困ったような笑顔を表情に浮かべ】

あ、え、えと……、ご、ごめんな、さい──んと、クラ、トル、さん。
その──べ、別に、えと、ふ、ファンというわけ、でも、なく、て……んと、えっと

【──どうも少女の方は、途切れ途切れに言葉を紡ぐのが「素」であるらしい】
【おどおど、ぷるぷる。黒豹の彼と接していた際と然程変わらぬ態度で、少女は視線をあちらへこちらへ】
【ついでに「可愛い」と言われた事に対しては、ぷるぷると更に首を震わせた】
【気弱、というものの──ここまで来れば最早会話をスムーズに出来ぬ障害にも近いかもしれなかった】
【それでも少女にしてみれば、あくまで普通に話しているつもりなのだろう】


え、えと……あ、あの──初対面、です、その……、は、初め、まして


【──物事を詳細に語れないという悪癖でも、持っているのだろうか】
【初対面の挨拶をすらりと……途切れ途切れであるものの、彼女にしてはすらりと紡ぎ】
【また、かくんと首を傾げて数度瞬きを少女はした】
【その表情──まるで、   「何を不思議がっているんだろう」   と言わんばかりである】
【しかし暫くして、その思考回路が間違った方向に歪められているのに気づいたのか】
【「あっ」と少女は小さく声をあげ】


あ、あのっ!わ、私……、エ、エリスって、言います。じ、獣人、ですっ!


【  自 己 紹 介  】

【世間知らずなのだろうか。或いは単純に抜けているだけなのだろうか】
【わたわたと慌ててどん臭さを全面に出す彼女の様子には──人によっては苛立ちすら感じるかも知れず】

【最後の最後。思いだしたかのように。世間話でもするかのように】
【「あの、キルヴェーラの傭兵さん、「緑」にいるって、そう、聞いて……」】
【「珍しいなって、そう、思って……、だ、だから、覚えて、て──」】
【────なんて。まるでそれが蛇足であるかのように付け足すのであった】

/申し訳ない、そろそろ落ちなくてはいけなくなりました
/明日以降に絡みを継続してもよろしいでしょうか?
/此方は、今週は15時くらいからスレに来れるはずです
908 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/14(水) 23:34:41.70 ID:Wdc/0D0vo
>>905

ああ、問題無い。そこまで貴殿の手を煩わせるわけにもいかんからな
貴殿が与えてくれた機会、無駄にはしないと誓おう

【そんな心中も知らずや、喜色の混じる声で情報と策への真剣さを表すように誓いを立てる】
【以前の時に、結果はどうあれみすみす奴隷商を通さざるを得なかった後悔】
【それも含めて、同胞を救えることが誇らしいのだろう】

本来なら、掴めもしなかったやも知れぬ事項だ
こちらこそ礼を言うぞ、グルナ

【その裏の、決意も知らず。自分の方がと礼を返す】
【――気をつけて。まるで己ばかりを祈るような言葉が、どうにも、弱々しく思えて】
【羊皮紙をそのまま腰嚢にしまい込むと、ほんの少し、迷うように左手の位置をうつろわせてから】

……“お前”も、な

【ぽん、ぽん、と】
【今しがた直してもらったばかりの左腕で、ごく優しく、頭を撫でようとする】
【子供をあやすような、そんな柔らかさで】
909 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage saga]:2011/09/14(水) 23:43:41.37 ID:HNNtY5kmo
>>906

【額の第三の瞳が開き、逃走した魔族と骸骨のコンビを目で追おうとするも】
【魔族もスケルトンも沢山居るこの場所で完全な状態でないのも含め彼らを見つけ出すのはそうとう苦しい】

……チッ。

【と、再び舌打ちをすると、先程思いっきり事情を暴露された相手を】
【罰の悪そうに横目で見る、左右に付いた目はそのまま逸らされるが】
【先ほど開いた“第三の瞳”が、まるで観察するかのようにギョロリと彼女を睨みつける】
【感情とは別に、彼の持つ本能が、その異質な力に反応しているのだ、──────】

しっかし、気味が悪ィなお前は……何だよ、まあ……。

別に俺だって……どうでもいいしよぉ。
自意識過剰なんだよ。……はっ。……………………。

【気味が悪い。おそらく彼女の持つ力の事だろう。取り繕う事無く、思った通り、そのまま伝える】
【だが、先程は思いっきり気にしていたような気がしなくもないが。そこは意地のようなものだろう】

傷なんざ大した事はねぇよ。アイツらはああ言っていたがな。
別に戦闘不能になっちまって逃げた訳じゃねぇかならなッッ!!
お互い手負いで、あのままやってりゃ、どっちか確実に逝っちまうかもって話だっただけさ。
あんな所で死にたかねぇし、万が一にも死んじまうようなリスクに見合った仕事でもねぇからな、
それに、まあ戦利品も一応は持ってたし?戦略的撤退って奴だよ!分かるか!?別に逃げたわけじゃねぇんだよ……。

【必死に言い訳する男は若干見苦しい。逆に分かりやすい。どうやら負傷は軽くない様子】
【さらに、声を荒げてしまったため、それが祟って負傷した脇腹に激痛が走り青褪めるが】
【ガリィッ!と唇の裏側を噛み、彼女にそれを気取られないようにする──────】

……。まあ、そういうこったよ……。分かったか。

【急に声が小さくなる。“戦略的撤退”……彼の取った選択は間違ってはいない】
【だが、そうせざるを得なかったという事実は、決して軽くはない負傷以上にプライドを傷つけていたようだ】
910 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/14(水) 23:43:45.78 ID:qGXVK0aAO
>>908

……ん。私も、頑張る

【ドッペルゲンガーとしての能力を、きちんと使うことが出来たならば――潜入の危険性は更に下がるのだろうが、】
【彼女は緑に来てからそのチカラを発動出来た試しが無く、正直当てにしすぎることはかなり危うい状況だ】
【それでも、なんとかして頑張る。そういったふうに淡く誓いながらも、相手の言葉がやや擽ったいのか】
【照れたように瞳を伏せる姿は、感謝の意に喜ぶ子供のようでしかなかった】

【だから――】

ん、ぇ……

【頭を撫でられ、変な声が出た】
【ちょっと驚いたように蕩けた青が瞬いて、それから色の無い肌に赤みが差す】
【子供じゃない、と、なにやらごにょごにょ呟きながら俯いてしまうだろう】
【そのわりに嫌がっている訳ではないので、内心は軽く察する事が出来るかもしれないが、言わないのが大人である】
911 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/14(水) 23:51:03.63 ID:XxZQo3lTo
>>907

【――、何となく、彼女の特徴が掴めて来た】
【じっくりと腰を据えて話せば、問題は無い】
【…、…何となく、タイプは全く違うのだが。実の妹に向けるものと、同じ様な感情】


(…、…あぁ、うん。 ――何かもう、これでいいや。)


【――名前の間違いも、最早訂正する気には成らず】
【何と無く弛緩した様な笑みで彼女のファン否定発言に、こくりと頷き】


……、あ、どうも。 こちらこそ初めまして。


【――、軽く、会釈】


……、あ、どうも。 クジョー=クラワトルです。 『キルヴェーラ』です。


【――、もう一度、軽く会釈】


【…、…「うん、やっぱり何か“初めて”だ」】
【まさか同じ様な言葉を連続で返す羽目に成るとは、思いもよらず】
【心中で再確認しつつ呟くと、頬の十字を軽く歪ませ】


…、…あぁ、成る程。 有る意味、有名人ではあるのか。
それだったら、もう少し女の子にモテても良さそうなんだけど。
――、まぁ、『名声』って言うより、『悪名』っぽいけどね。


……、あ、そうだ。 それより、お腹空いてないかな?
実家の方から、『メロゥアップル』のジャムが届いてさ。パンも有るから、食べてみない?


【――、この辺りの話は、彼女をうろたえさせるだけと考えたのか】
【会話の路線変更。 …、…『三大欲求』の話に、矛先を向けてみた】
【彼が指差すのは、“テント”――見れば、机も設えている】


/はい、大丈夫ですよー。
/明日は何時に帰宅出来るか判らないのですが、
/午後九時頃には一先ずの連絡を入れられると思いますので。
912 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/14(水) 23:53:45.41 ID:0IuL22KDO
>>911
/っと、携帯から失礼します
/了解しました。ではまた明日もよろしくお願いします
/一先ず今日はこのあたりで。ありがとうございました、お疲れさまでした!
913 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/15(木) 00:04:28.83 ID:eS6wmASUo
>>910

……思えば突撃での指揮官は赤、裏を斯いてくるのは黒の特権か
いつのまにこの足元を掬われているのか、気が気でならぬわ

【火傷の代わりに疼くのは、奮い立つ闘争心。狡いやり口は気に入らずとも、その謀略は舌を巻く】
【相手が居なかったならば忍び笑いか、もしくは哄笑しかねないほどの】
【ぐ、と地面を鎌で押して木にもたれていた肩を起こし、膝頭を軽く叩く】

ハッハッハ、貴殿が無理を申すから誤魔化したまでだ
無理を通すのが兵卒の仕事よ!
どうせ二度とは子も出来ん、少しくらい甘やかさせよ

【大笑い。深く詮索していじめたりはしないが、ある意味それ以上の恥ずかしさかもしれない】
【最後はぐりぐりと軽く鎌の横腹を押しつけながら、はずみをつけて手を離す】
【はだけたコートをひっぱり上げて袖を通し、元のように留め具を留めていく】

近く、準備が出来たら連絡しよう。そう待たせはしない
914 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/15(木) 00:12:59.00 ID:ncwdp3Ht0
>>909

【気味が悪い、との言葉に、ほんの少しだけ眉が動いた。】

【恐らくは人格の事を言っているのだろう、と彼女は判断した。どうやら悍ましき力には、彼女自身は気付いていない様だった】
【そして…一度死に、再び何故か甦った。そういう己は、確かに奇妙である、とも思えた。】

…自覚はしてる。歪んでる様に見える?

【彼の第三の瞳に目を向け、問いかけた。彼女の今の生命は、死者とは全く異なり、普通の生者そのものである。】
【その肉体の内部には、酷く違和感を伴う―――深淵の如き闇が有ったが。】


【「傷は大したことは無い」との彼の話に、少しだけ反応する。】

…そう。それなら別に良いけれど。

【そう言うと、何らかの術式を編纂し始めた。黒の魔力が、薄く虚空に渦を巻く】
【邪炎の放つ勢い故に、渦巻く魔力の存在感はかなり希薄だろう。】
【直ぐに、次の話題へと移る。虚空の魔力への疑念を抱かせない事を、意図するかのように――】


「戦略的撤退」ね。恥では無いわ。死ぬまでやって、何も得られなかった…なんて無様よりはずっと良い。

【一瞬の回想。すぐに終えて、彼の話に言葉を投げ返す。】
【その響きは、虚無的でありながら情感的な、夜の風の雰囲気を伴っていた。】
915 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/15(木) 00:15:43.99 ID:MXZLkKUAO
>>913

【――正直、そこに言える言葉はない】
【裏を欺き潜入した黒の連中な、更に裏を掻くような策略を考えたのは彼女だ】
【やはり、抗えぬ種族の血だろうか。それでも、先程から覗かせる子供染みた表情や仕種か、】
【老獪なる地の生物というのを――上手い具合に中和しているのかもしれなかった】

ぅ……そう、かも、しれない……けど……

【言葉で納得はしても、感情で納得しきれない部分が存在するようで】
【燃えるような熱を孕んで薄く染まる耳の弧が、彼女の照れなどを露にしている】
【拒否はないものの、段々と照れ臭さが拗ねに変わりはじめ、最後には唇を尖らせると】

……待っててあげるから、早く、な

【なんて、ちょっとだけ上から目線の言葉と共に――出ていく彼を見送るだろう】
916 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/15(木) 00:31:34.43 ID:eS6wmASUo
>>915

おう、それでは達者でな
必ず良い成果を持ってこよう

【湖から出て来たところを見られれば彼女の存在を知られかねない、今一度茂みから出た辺りを確かめて】
【肩越しに背中の相手に手を振って、来た時のようにその場から出ていく】

【朝な夕なに策の為に各所を駆けて】
【元々治療を頼んでいたという者にしこたま叱られたのは、別の話】


/お疲れさまでした
/これはイベントとかになるのでしょうかな
917 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/15(木) 00:36:15.61 ID:SnIGAlsuo
>>914

【彼女に自覚が無いとなれば、男との行為や発言には少々の食い違いが発生する】
【ずいっと、顔……というか額を近づけて、"第三の瞳"によって眼を付ける】

見えるなぁ。
そもそも、この国に歪んでねェヤツやらオカシくないヤツなんざ居ねぇ。
何て、……──言っちまえば身も蓋もないがなぁ。

【ぐるん、彼の額にある大きな目玉は、まるで鏡のように少女の姿を映し出す】
【それは彼に見える彼女そのものだ、彼女持った奇妙な気配をユラユラと揺れる“歪み”という形で視覚化している】
【それをどう取るかは見た者次第────だが、男には彼女の言うとおり。歪んで見えるようだ】

────あ゛ん?

【渦巻く黒の魔翌力を僅かに男は感じ取る、一瞬不審に思い】
【それを探るため鋭敏なセンサーである角を出そうと、かぶっているジェスターハットを取ろうとした所……】

はッ、別に、……言われなくても分かってんだよ、そんな事はよ……。

【帰って来てから後ろ指を差され続けて来た彼にとって、己の行為を肯定するその発言は】
【彼に真っ当な心が有れば“嬉しい”と感じるはず、だが素直にそう感じてしまうことはプライドが許容しない】
【軽く目を背き、ガリっと爪で自分の手のひらを引っ掻く。それによって黒い魔翌力へ向けた意識は一瞬、消える】
918 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) :2011/09/15(木) 00:38:09.65 ID:MXZLkKUAO
>>916
/お疲れ様でした、ありがとうございましたー
/その予定です。詳しくはしたらばで話します、あんまり決めてないけどっ
919 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/15(木) 01:00:32.92 ID:ncwdp3Ht0
>>917

…そう。歪んでいようと、これが私。多分、何が滅びようが変わらないのでしょうね。

【「馬鹿は死なねば治らない」とはいう物の、死を越えて尚変わらない者さえも居た。】
【文字通りに歪んで見える、鏡写しの影を視界に映す。歪もうとも、揺るがない。】
【求める絶対の自我≠想いながら聴き続ける。彼の続けた言葉が届き、微かな笑みが唇に浮かんだ。】
【気遣いか何かだと、考えたのかも知れない。】

【彼の自尊心に、高き何か≠ヨの望みを、昇ろうとする心を感じた。故に、問う。】

ひとつ訊くわ。貴方は何を望んで生きているの?何か…成し遂げたい事は在る?

【術式の完成まであと僅か。彼女からの問いは、恐らく今宵に於いては最後だろう。】
【自分自身の目的/絶対の自我への理解を望み、また彼への興味故に尋ねた。】
920 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/15(木) 01:25:25.01 ID:SnIGAlsuo
>>919

はッまるで歪んでいる事が間違ってるみてェな言い回しだな、これだから……。……?

【“歪んでいる”、“狂っている”、“オカシイ”それは、彼としての価値観からすれば“悪いもの”ではない】
【尤も、黒の大陸の者だからといって、必ずしもそういった歪んだ考え方を持っているわけではないのだが──……】

ちッ。意味が分かんねェな、何を笑っていやがる。

【彼は意図的に他者を気遣ったりはしない、それが出会ったばかりの敵でも味方でも無い相手ならば】
【尚更、思った事を口にするだけだ。アレは、偶然。いや、本心がたまたまそういう形になったに過ぎないのだろう】
【それ故、彼女の口に浮かんだ僅かな笑は彼にとっては不可解なものだったのだろう…………】

…………。ア゛ぁ?なんだ。

【さっきから、まるで自爆するように己の内側をぶちまけて来た彼だが、ここに来て彼女からの踏み込んだ質問】
【それに対して、取り繕う様子もなく不快な表情を見せた。出会ったばかりの相手とそこまで馴れ合いの会話をする気はまるで無く】
【仮に彼女がいくら彼を肯定しようと彼にプライドが残っている限り、それがブレる事はない、それ故、返ってくる言葉は、一つしか無かった】

ンな事は、さっき会ったばかりのお前サマに答えてヤる必要は──── 無 い ね。

【ここまでハッキリと言う限り、もはや何か ある と言っているようなものだが……】
【そういう男だから、もうどうしようもない。無意味にプライドが高く不器用な男なのだ】

【ちッ。と舌打ちをすると左手で腹部を抑えながら気に背中を預けると酒を僅かに啜ってそっぽを向いた】
【彼が向けた先には天を汚す燃え盛る邪炎。その瞳に移す炎は一体、何を燃やしているのやら────……】
921 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/15(木) 01:46:53.71 ID:ncwdp3Ht0
>>920

【彼が馴れ合い≠ニ取った質問だったが、彼女にとっては質問/答えと共に存在する物≠ナあった】
【答えが得られなかった事に、若干不満を抱く。彼に答える義務など無かったのだが。】

…そう。良い夢を、ひねくれ魔族。

【魔杖に用意していた転移術式を起動しながら、別れの言葉を投げかける。】
【そして、そっぽを向いた彼に―――不意打ちを仕掛けた。】

【空中の術式が完成し、弾けるように魔力が散った。同時に、一本の魔力の細糸が虚空より生じ、彼の後頭部へと直進するだろう。】
【破壊力や物理的干渉力は一切持たず、ただ情報を伝えるだけの存在である。「情報が、銃弾の如く撃ち込まれる」感覚を伴うだろうか】

【直後に彼女の取り出した、一枚の葉の使用法が情報の内容だった。】
【彼の身体の何処かに当たれば、瞬時に情報は伝達されるだろう。】

【彼女が葉を放り、その直後から葉は彼の身体へと貼り付こうとする。】
【薬効を持つ葉に、呪文による作用の強化を施した治療薬である。】
【生命力の活性化と、身体の休息の促進がその作用である。即時治療ではないが、短期間での高速回復を可能にする】

【治癒呪文を苦手とする彼女の、主要な治療手段であった。押し付ける形になる事を、彼はどう思うのだろうか――】
【答えは彼女には解らない。そのまま、魔力の<径>へと消えようとするだろう。】
【転移までは数秒のラグが有るため、言葉を投げかけるのも未だ可能だろうか。】
922 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/15(木) 02:08:45.18 ID:SnIGAlsuo
>>921

お前みたいなヤツにそんな風に言われるたぁ、随分と光栄な話だな……。

【などと、皮肉を言った次の瞬間】
【空に浮かぶ術式。振り返ろうとした時、頭部を撃ちぬく魔翌力の細糸】

…………ぐッ!?

【不意に流し込まれた情報に対し、身動ぎする。痛くも痒くもないはずだが】
【傷は浅いとアピールしていたつもりだったので、そこを見透かされていたのは少々屈辱だったのか。誰でも分かるが】
【ヒュッ。彼の手が動く。彼女が放った葉っぱは彼に貼り付く事無く、その手に掴まれた】
【彼は、それをくるくると指先で回しながら眉を潜め、彼女を見た。少々恨めしい表情で】

…………。

【ラグの後、転移していく彼女に見えるのは、想像が付いたかもしれないが感謝ではなく】
【ちッ。という何度目か分からない、舌打ちと。横目に彼女を一瞬見て、そのまま振り返って歩いて行く彼の背中だろう】
【それをどう取るかは彼女次第。だが、彼は葉っぱを捨てたりはせず、手に持ったまま歩いていった】

【彼が黙って歩いていると】

「きィ──……!きぃ?」

【パタパタとやって来たのは、ボロっとした一つ目コウモリの集団だ】
【彼らは緑の大陸から命からがら彼を送り返した影の功労者である】
【彼は、彼らに「おい、集まれ」と指示を出すと、葉っぱを強引にねじ込んだという】

/お疲れ様でした!
923 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/15(木) 02:10:14.29 ID:ncwdp3Ht0
>>922
/お疲れ様でした!
924 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/15(木) 18:59:27.35 ID:hYyJeCS4o
>>911

【思考回路の修正を計ったものはいいものの──そのせいで少々動揺したのだろうか】
【鞄と書類をぎゅうと抱き締めて、ぎゅむと凹む鞄。皺の入る書類】
【だがエリスと名乗った少女は鞄と書類の異変には全く気付いていないらしく】
【相変わらず、わたわた、おろおろ。「あ、あの、あの、あの、……!」だなんて声を震わせ】
【歪んだ彼の十字架を見て更に視線が迷い犬】
【自分が何かしたのでは、などという思いに駆られて不安なのだろう】

あ、悪名、じゃ、ない、です……っ、えと、そ、そのっ
ち、力っ……借りるの、いいって──そう、聞い、て……っ!

【──名声。悪名。その類の話が彼女をうろたえさせるという彼の判断は的確だったらしく】
【ふるふると首を振ってから、またも途切れ途切れに、断片的に言葉を紡いでいく】
【だが、続いた彼の言葉に対してはぴくんと犬耳を震わせ。ふりふりと犬尻尾を揺らし】

ふ、ぇ──?え、えと……
……、ジャム。……、あ、あ、で、でも、でも──、

【ふりふり。ふりふりふりふりふり。ふりふりふりふりふりふりふりふり】

【 め っ ち ゃ 食 べ た そ う で す 】

【しかし自分から言い出すのは恥ずかしいのか、或いははしたないとでも考えているのだろう】
【決して首は。あくまでも首は縦に振るわれることなく、サファイアの視線はまたもくるくると宙を泳ぐ】
【されど尻尾。なれど尻尾。感情を良くも悪くも反映しやすいその部位は】
【我慢など知らないといわんばかりに、激しい金色の自己主張をかましていた】

/っと、レス返しておきます!
/これからちょっと食事に行ってきます
/9時ごろには戻ってくる予定ですが、もし戻ってこれなかった場合は申し訳ないです……
925 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/15(木) 20:55:27.62 ID:qB2hVEcHo
>>924

【――、「悪名じゃない」と、彼女は言う】
【…、…だが彼は、『自分達』が如何云う存在なのかも承知しているし】
【其れによって、どういう扱いを受けるのかも分かっていたから、「信じなかった」】


(…、…綺麗なおねーさんに言われるのなら、別に良いんだけどなー。)


【――と言うより、“気にしていない”と言うのが、一番相応しいか】


いや――ちょっと、パンとか持って来すぎちゃってね。
此れから作戦行動だし、荷物は軽めにしときたいんだよ。

……、それか、嫌いだった? …ジャム。


【……やたら振られる彼女の尻尾に、にまりと笑む】
【彼女を手招きしつつ、向かうはテント。 其の下、木製のテーブルに着き】
【近くに置いてあった袋から、『牛乳壜』『ジャム壜』『クロワッサン』…、…その他諸々】
【――、暫らく待っていれば、二人分の軽い食卓が完成しているだろう】


/返しておきますー
926 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/15(木) 21:08:14.61 ID:Nz5eln8ho
【青の大陸──海底都市アトランティス】

【都市の中央に近い一角にある、一軒のバー】
【店内は青やピンクのネオンが入り乱れ、官能的な大人のBGMが流れている】
【中立の大陸だけあって、そこは様々な種族が酒杯を片手にごった返していた】

「オイこらぁ、黙ってちゃあ分からんだろうがァあン?」

「ヒヒヒ、あんまりやりすぎると死んじゃいますぜ、ヒヒヒ。ヒック」

【その片隅で、何やら穏やかでない雰囲気が漂っていた】
【そこにいるのは、民族的な柄のローブを纏って青い肌をした男の二人組み】

…………。…… ……、 ...。

【そして、彼らの足元に、もう一人がうずくまっていた】
【茶色い衣服に苔色の粗末なマントを羽織った、子供のような背丈の者だ】
【まるで二人組みに土下座をするかのようにうずくまっているため、はっきりとした顔やなりは見えない】

「きっちりケジメさえ付けてくれりゃあさァ、ヒック、それでいいんだがよ?
 なあ、おい、ヒック、少しはウンとかスンとか言ったらよぉ、どうなんだ、コラァ!」

「イヒヒヒ、兄貴強烈! 流石ッス、イヒヒヒ!」

【男の二人組みは、筋肉質な大柄の方と、ひょろ長い長躯の方がいたが】
【大柄な男の方が、うずくまったその人物を蹴りつけ、のっぽの方はそれをげらげらと笑って観賞している】

…………、…………

【うずくまった小柄の人物は、ただ小さな呻き声を上げるだけで顔を上げようともしていない】
【遠巻きに眺める客たちは、嫌悪の眼差しを向けるだけで、誰も係わり合いになろうする者はいなかった】

【そうこうしているうちに、大柄の男は一度舌打ち。そして、鞠でも蹴飛ばすかのように、大きく足を振り上げ──】
927 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/15(木) 21:09:00.02 ID:8Ge/0sGZo
【青の大陸/シュプールの闇市】

【複雑な裏路地の先にある広場。出所を公に出来ない商品が扱われる市が、そこにあった。】
【そこに衛兵や官吏は存在せず、私闘の禁止も明言されてはいない。しかし誰も行わない。】
【五文明の多種族たちが、それぞれ己の利益をのみ追求し、危うい均衡を保ち続ける世界。】

【静かな声が大量に行き交うさまは、波のさざめきを思わせる。通称、シュプールの闇市。】


【一人のスチームメタルが、そこにいた。】
【背を流れる銀の長髪には、二本のLANケーブルが混じっていて。】
【青色と薄青の横縞ワンピースの裾からは電源コードのような尾が伸びていた。】
【褐色肌に黒瞳の、少女。】

【市松模様の風呂敷を広げた上には《霊刃》が並べられている。】
【黒を基調とした飾り気の無い――柄。長いの短いの、細いの太いの。全て、柄のみ。】
【先日の戦いで名の知れた、白の新型兵器だ。それを、赤の少女が商っている。値札は無し、応相談ということだろう。】


【声を張り上げるでもなく、看板を掲げるでもない。そんな商売方式はここ闇市ではそう珍しくは無いが】
【しかしスチームメタル、という種族自体が闇市では珍しかった。】

【辺りを見回せば、ハイエルフ、インキュバス、シーブレイン、ダークエンジェル。】
【色はばらばらだが、《信用ならない奴ら》という意味で統一感のある面々。】


【微かな赤マナは、人気の多い中では殆ど存在感を示さず。】
【微かな笑みを浮かべ、少女は風呂敷の上で正座を崩して座っている。】

【赤に詳しい、また直感に優れている、といった者なら何かしらの違和感を感じるかもしれない。】
928 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/15(木) 21:36:15.22 ID:hYyJeCS4o
>>925

【彼の噂に関するやり取りは──ほかならぬ彼自身が口を閉ざしてしまったため】
【これ以上彼女としては会話が続けられる状況ではなくなったのだろう】
【故にそれきり。彼女の意識は「噂」からジャムへほぼ完全に移される事となる】

……、……、き、嫌いじゃ、ない、で、す
あの、えと……ん、と──それ、じゃ、あ……。

【ふりふり、ぱたぱた。ジャムが好きなのか、はたまた甘い物が好きなのか】
【エリスは尻尾を振りながら彼の誘いを受け入れ、尻尾をぱたぱたさせたまま彼の後へついていくことだろう】

【彼が軽食を準備している間、エリスはその準備を手伝おうとするはずだ】
【テーブルクロスか、それの代わりとなるものがあればそれを敷き】
【コップや皿があればそれを置いていくことだろう──何故かひどく、その動作は手馴れたものであった】
【尤も彼が手伝いをしなくてもいいと静止の言葉をかけてしまえば】
【彼女はそのまま、所在なさげにテーブルの傍に佇んでいる事だろう】

【そして、その準備の間。彼女はまだ緩やかに尻尾を振ったまま、このような事を尋ねるはずだ】

あ、あの……、ク、クジョー、さん……。
クジョー、さん……、キ、キルヴェーラ、なの、に……
どうして……、「緑」に、「緑」で、傭兵さん、を──?

【──サファイア色の瞳に、一瞬だけ、ルビー色の輝きが宿った】

/遅れました、申し訳ない!
/では、今日もよろしくお願いします!
929 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/15(木) 21:56:09.99 ID:qB2hVEcHo
>>928

【――、テーブルクロス等、上等な物は無いが】
【彼女が手伝いを申し出れば、紙皿、スプーン位は手渡す】
【飲み物は壜である為に…、…『手伝う事が少ない』と云うのが現状か】

【袋の中を探りつつ――、彼女の質問には、横目を一瞬だけ向けて】


……、うーん。 ――まぁ、色々理由は有る。


…、…実家は、『青の大陸』に有るんだ。
小さい頃、色々と事情が有って、黒の大陸を家族と出てね。
で、両親は七、八年前に死んで――今は、妹とお手伝いさんが居る。
――、俺が「傭兵」をしてるのは、妹を養う為って事になるかな。


【捜し物が見つかったのか――、「有った有った」と、明るい声】
【取り出したのは、布巾。 テーブルの上を、其れで空拭きすると、袋に戻す】


…、…まぁ、傭兵ってのは、今のご時世職にあぶれない。
そもそも、『キルヴェーラ』を雇ってくれるトコなんて、マトモじゃないのばっかしだしね。
そう言う訳で――、死ぬ確率の少なそうな、「緑」に雇って貰った。
……、ほら、緑の大陸って、隠れる場所多いだろ?


【「それだけ」――、そう続ける彼は、本当にそれだけなのだろうかは判らない】
【…、…だが、少なくとも嘘をついている様には見えないだろう】
【喰いっぱぐれ無いから、命と金を交換している。それは、本当だ】


――、さ、食べようか。


【――、食卓の準備が出来れば、彼は彼女に座る様、促すだろう】
【遠慮をさせない様に、自分は彼女より早く座る筈だ】

/はい、宜しくお願いしますー
930 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/15(木) 22:14:35.87 ID:hYyJeCS4o
>>929

【「自分が出来る事が少ない」から、なのだろうか】
【彼女は少しだけ、なにやら物足りなさそうな──そんな表情を僅かに浮かべるも】
【彼の言葉の中に紛れた「家族」や「妹」という単語に、そっと微笑みを漏らした】

妹さん、の、ため……です、か
……、キルヴェーラの方、怖い人、多いって……そう、思ってました、けど。
でも……クジョーさんみたいな方、も……いるんです、ね。

【キルヴェーラ──戦闘民族としても名高い種族である彼が】
【所謂家族愛という理由で傭兵になっているのが意外だったのだろう】
【だが驚きよりも笑みを浮かべたのは、理由が微笑ましいものだったからか】
【テーブルの上が拭かれれば、そっと紙皿やスプーンを置いて言葉を返していく】

……キルヴェーラの方に会った事、ない、です、けど
それで、も──、みんな、クジョーさんみたいな人、なんでしょう、か……。
あ、あのっ、もしかしたら、キルヴェーラ、という種族、あの、えっと……、誤解、されて、いたり、するんです、か?

【────そしてついた、ひとつの、「嘘」】
【それはとても些細なもの】
【彼女は少なくとも1度。ここ数週間以内に、キルヴェーラと他種族のハーフと遭遇している】
【だがその情報は彼が知り得ぬもの。ついた嘘も、普段のおどおどとした口調に紛れ、見抜くのは難しいか】
【木を隠すなら森の中とは、また違うけれど】
【「嘘」をつくのが苦手な性格でありそうな、この彼女】
【──普段から、「嘘」をついた時になりがちな、挙動不審でおどおどとした行動を取っていれば】
【彼女が、いつ嘘をついているのか。それは──すぐに見破るのは至難の技だ】

【キルヴェーラという種族自体に対する質問を投げかけ】
【座る事を促され、彼が座るのを確認すればそこでようやく、彼女は椅子にかけるはずだ】
【食事自体も、自分が先に手を付ける事はなく──彼が食べるのを見てそれから、食べ始めることだろう】
【警戒しているのではなく、遠慮でもしているのだろうか】
931 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/15(木) 22:32:34.10 ID:qB2hVEcHo
>>930


【…、…どちらかと言えば、『好意的』な反応だったからだろうか】
【吊られる様に笑みを浮かべると、どうかな、と首を軽く振り】
【次いで――、彼女の言葉を、最後まで聞き切ると】


 …、… 誤解 ≠ネんて、それこそ 誤解 ≠セ。


【――、それこそ、『嘘かどうか』等、思いを及ばす事も無く】
【眼鏡の下。 …、…黒の双眸をエリスに向けると、真っ向から『否定』した】


『好戦的』な割には、『狂う』事は無い――、寧ろ、戦場でも冷静。
頭が回る奴に至っては、もっと面倒な事になる。
……、個人差は有っても、『屑』より性質の悪い『利己主義者』の集まりだよ。
此れまで数人、戦場で同族に会ったけど――、


【…、…「正直、二度と遣り合いたくない」】
【――、同族をしてそう言わせるからには、相当≠ネものが存在するのだろう】
【其処まで言った時点で、物騒な話と成っている事に気付いたか…、…笑みを戻して】


…、…あぁ、それよりも早く食べよう。
それに、俺ばっかり話しても仕様が無い――、エリスは、家族は?


【自分からパンに手を伸ばし、ジャムを塗りつつ――そんな問い掛け】
【『家族』の話題で表情が和んだ事を思い出したのか、其の線を問うてみた】
932 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/15(木) 22:53:39.64 ID:hYyJeCS4o
>>931

……、狡猾、の言葉が、相応しい種族……。
え、えと……クジョーさんがそう仰るな、ら……本当、なのでしょう、ね……。

……、でも、クジョーさんは、そんな人には、見えない、です。

【自分の言葉を否定されれば、少しだけ落ち込んだかのように犬耳がぺたりとしな垂れる】
【一方表情の方はどこか困ったような笑みを浮かべているところからみるに】
【尻尾と耳は、強い感情を覚えた場合はコントロールが出来ないのだろう】
【良くも悪くも分かりやすい少女だ。尤もそれは、彼女が獣人と言う事も影響しているのだろうけれど】


【その後家族の事を問われれば、少しばかり考え込むかのような】
【或いは口に出す事を躊躇っているかのようにも見える、そんな表情を浮かべ】
【──暫しの、沈黙】
【彼がパンに手を伸ばしてジャムを塗るのを見れば、自分もまた彼に倣って同じような所作をし】
【ジャムの塗られたパンにサファイア色を馴染ませて、そうしてようやく、言葉を紡ぐ】

あ、あの……、お、お母、さん、い、て……。
い……いっぱ、い……撫でて、くれるん、です。
で、でも……えと、この間、まで……そ、その……黒の大陸、いって、て
だか、ら──、最近、あの、会って、ない、です

【──話しぶりからすれば、母親との二人暮らしなのだろうか】
【途切れ途切れの話し方は変わることなく。パンをじっと見つめたままエリスは「母」のことを語る】
【この村に彼女が現れたのは、或いは親元へ帰る道中だったのだろうか】

/再開してあまり時間が経ってませんが、申し訳ない。そろそろ落ちなくてはいけなくなりました
/明日は遅くまで絡みを継続できる予定なので、また明日以降に絡みを継続してもよろしいでしょうか?
/二日続けての中断願い、本当に申し訳ないです……
933 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/15(木) 22:57:44.55 ID:MXZLkKUAO
【澱んだ夜の気配が煮凝って不気味な雫を垂らす街は、けれどそれが平常でもある】
【陰気な者達ばかりかと思えば短絡的な戦闘馬鹿など、様々な性格の者が交錯する繁華街ではあるのだが、】
【共通点といえば――やはり皆一様に何処かが破綻しているところだろうか。漆黒の悪意を内包し、彷徨う亡者の巣窟】

 【――黒の大陸。その、とある繁華街】

「執事の旦那。今日のはこれくらいでごぜぇますさ。粋の良い餓鬼共ばっかでっせ
 あとは女、緑の女はいいねぇ――サキュバスみてぇな淫売と違うのは良いところだと思いやせんかぁ」

『余計なこと言うんじゃねぇよ屑ゴミめ。
 ……ところで旦那ぁ、あんたら何をする気なんですかい?新しい奴隷販売でもするつもりかよ、こんなに集めてよぉ』

【流れてくる会話は、他の場所から見れば物騒であってもこの地では変わらない】
【汚い黒のローブに仮面を付けた二つの影が、媚びを売りながらも何か問い掛けるようだったが】

……さて。教える義務は御座いません
奴隷よりワンランク高いだけの乞食共は、与えられた仕事を熟せばそれでいい

【振り払うようなそんな言葉と共に、放り投げられた麻袋――金が入ったそれを寄越せば、路地裏から現れる姿があった】

【真っ白な髪に、金の混ざる碧の光彩と、顔の右半分を額から頬まで一直線に通る蝶の痣】
【銀縁眼鏡を掛け、燕尾服を着用した青年、彼はキルヴェーラ≠ニデゾンメリー≠フ特徴を兼ね備えた容姿をしていた】

【背後で金に群がる音を聞きながら、もう終わったとばかりに青年は歩きはじめる】
【彼の腕には腕章が付けられており、黒の貴族に詳しければ――それは興味を引くものでもあるかもしれない】
【そこに縫い付けられた家紋は天秤と柘榴。数百年も前に没落した、とある貴族のものであったのだから】
934 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/15(木) 22:58:45.34 ID:qB2hVEcHo
>>932
/はい、大丈夫ですよー
/明日も、再開出来る時間は今日と同じ位になるかと思います
/今から返レスを書きますが、落ちて頂いて結構ですので
935 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/15(木) 23:00:42.68 ID:hYyJeCS4o
>>934
/ありがとうございます
/では一先ず、お疲れ様でした。ありがとうございました
/何度も中断してしまいごめんなさい
936 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/15(木) 23:12:30.11 ID:qB2hVEcHo
>>932

【――、「ありがとう」】

【軽い笑みと共に其れを言うのには、若干の抵抗が有った】
【…、…自分が『キルヴェーラ』であるという事実に変わりは無いのだから、】
【“礼”を行う事は、種族の否定。 ……、詰まりは、自己の否定に他ならない】


(…、…我ながら、何て面倒臭い精神構造。)


【「だからモテないんだよ、クジョー君」――、心中、阿呆らしい事を呟くと】
【思考は其処を脱却し、彼女の『家族』の話題へ】
【……、躊躇う彼女を急かす事も無く、パンを一口。うん、美味い。】


――、『お母さん』、か。 …、…暫らく会ってないのなら、早く帰らないとね。
俺がエリスの親なら、娘が黒の大陸に行くなんて、生きた心地がしない。
…、…特にこんな可愛らしい子なら尚更、ね。


…、…そう言えば、俺も暫らく実家に帰ってないなぁ。


【――家庭の味、もとい、初めて食べる味のジャム】
【家庭の味と言えるのは、それが『家族』によって作られた物だからで――】
【…、…そう考えると、『家庭の味』は形而上的な物なのだろうか、と、如何でもいい思考が奔った】
937 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/16(金) 18:32:27.69 ID:gOrkIidlo
>>936

【クジョーがそのようなことを考えている事など知らず】
【あむ、とパンを一口齧れば──生食とはまた違う果実の甘みが、口いっぱいに広がった】
【今まで甘い香りの食べ物はたくさん食べてきたけれど】
【このメロゥアプルのジャムはなんだか、じんわりと暖かく羨ましいような、そんな甘みだった】
【それは偏に──ジャムが彼の実家で作られたものだから。家族に作られたものだから、なのかもしれない】

……、でも、まだ、やらなきゃいけないこと、あります、から。
そ、それに……っ、み、「緑」に帰ってきた、なら……あ、あの、も、もう、安全、です、し──

【またしても可愛いと言われ、エリスは恥ずかしがるようにふるりと首を振った】
【「やらなくてはいけないこと」──それはきっと、彼女が一人で背負おうとしていることなのだろう】
【恐らくは、黒豹の獣人に見せただけの書類。それが関わっている事だ】

【そして──実家に帰りたそうな彼の様子を見て】
【エリスはまた何か考え込むかのように、ふとサファイアの視線を宙に漂わせ】
【その後再び、蒼い宝石色は彼へと向いて。落ち着かなさそうに、彼の周囲をくるくると見つめ始めた】

……、あ、あのっ、クジョー、さんっ
クジョーさんって、そ、その、、よ、傭兵さん、です、よ、ねっ
あ、青の大陸、よ、傭兵の方、多いって、聞き、ます
だ、だからっ……お、おうち帰る、ついでで、いいん、です……その……

【──頼みごと、だろうか】
【「青の大陸」にいる、「傭兵」である彼にだからこそ出来る、頼みごと】
【今までと変わらない、途切れ途切れの言葉遣いで】
【緊張からだろうか。つかえつかえに音を紡いで、それでも彼女は彼へ何かを、伝えようと】


────傭兵の、人、たち。
緑の大陸に、協力してくれる人達、に、声、かけて、くれません、か……?


【──伝え、ようと】


多分、大きな作戦、あると思います、から……。だ、だか、ら……、えと
人数、いっぱいいた方、が、有利だと、思うん、です
ほ、他にも、黒の大陸のこと、嫌いな人、とか……と、とにかく、協力してくれる人、たちっ……

【──他ならぬ、「緑」に関わる、頼み事】
【「大きな作戦」とは、緑の大陸の軍部に関わることだろう】
【黒の大陸が嫌いというキーワード。そして昨今続く戦争という状況から判断すれば】
【断片的な彼女の言葉からは、「緑が黒に攻め入る作戦が近頃ある」ということが読み取れるだろうか】

【戦局が、一人一人の力量で左右される事は少ない】
【何よりも数。数をより多く有している側に、より勝機はある】
【優秀な策士や司令官も確かに必要ではあるが──この少女は、「数」を取る】
【青の大陸にいると言われる、数多の傭兵達】
【それらの何割か、数パーセントかでも「緑」につけば】
【彼女の想定する「作戦」は緑側にとって優勢に進むと、そう思ったのだろう】

/返しておきますねー
938 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga sage]:2011/09/16(金) 19:52:11.53 ID:mO/LYnx4o
【緑の大陸/大草原】

【海岸線からしばらく歩き、月を頼りに砂浜を抜け出せば、大草原はそこにある。】

【地面が広域に渡って掘り返された跡があり、緑はいくらか少なくなっていた。】
【先日の戦いがあった、あの大草原。肥えた土の下には、その戦いの跡が眠っているのだ。】

【風は無し。草原は無言を貫いていた。】

【そんな地平、戦いを終えてなお逞しく生きる緑の大地の上を、竜人が歩いている。】

【竜より人の要素が目立ち、その姿は鱗の生えた女性といったところ。】
【比較的高い背丈と、比較的豊かなバストとヒップ。流麗なラインを紅鱗が包み込む。】
【黒い一枚布を纏って、首元で結んだだけの簡素な姿。自分の体を飾るのではなく夜闇に姿を隠すための、布。】

【何か小さいものが大量に入った布袋を引きずって歩いている。のだが、不思議なほど音がしない。】
【彼女の歩みは、草原の眠りを一切妨げない。恐ろしいほどの、無音。】

【鱗に覆われていない生身の足の裏が、盛り上げられた土を踏み、そして沈む。】
【やはり、無音。彼女は少しだけ顔をしかめ、そして歩みを再開する。】
939 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/16(金) 20:18:22.97 ID:EIAYgZ0Po
>>937


【――、パンを口に放り込み、ミルクに口を付け】
【懐から取り出したハンカチで、口元を拭き取ると。 …、…眼鏡を軽く上げ】


 …、…『依頼主』、それから、『報酬』 ――、それ次第に、なって来る。


【…、…双眸の色は、『妹』でも見る様な其れから、『取引相手』を見る物へ】
【幾度も「取引」を行って来たのであろう、と窺わせる、落ち着きが有った】



……、例えば、「戦いが有るらしいよー」って、情報を流す。
だけどそれじゃあ、効果が薄い。 ――、何より、情報ダダ流しにも程が有る。
…、…『黒』が個人的に嫌いな奴なら、“そう言う事”は重視しないだろうけど。



―、―傭兵が欲しいのは、『利益』と『保証』だよ。 エリス。



【「俺だって、そう」――、続ける彼の、言葉を総括するならば】
【緑の大陸自体が兵を募る予定なのか、それとも、個人的に誰かが私兵を募るのか】
【…、…後者ならば、其れは『信用』の置ける人物なのか。 早い話が、そう言う事だ】
940 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/16(金) 20:35:22.02 ID:FpGM5Mk1o
【緑の大陸__ある高台】

【目の前に広がるのは地平線、月に照らされた緑、どこまでも広がる大草原、この場所から見えるその草原は】
【その大草原の一部に過ぎず、そして今この場所でその景色を眺める彼女も、戦争をする無数の内の一人であって】

私は白の大陸の戦士…そして敵は黒、赤、奪われるのは緑の土地…
それを守る為に戦う、白の大陸の方針だから、緑と協力関係にあるから………

____答えは見えないか…


【もっともらしい大義を掲げて、それを遂行する、それだけであればどれだけ楽だったのだろうか】
【感情などなくて、何も考えなくてもいい、タダの戦闘マシーンのような物であればどれだけ楽だったのだろうか】
【今彼女は悩む、戦闘マシーンのふりをしていた、そんな彼女は悩む】

____人の繋がり…自分の為…

【自然と口から溢れる言葉は断片的で、何を思っているのか、なにを考えるのか、今まで会った様々な者たち】
【容赦なく突っぱねた者、自分を悩ませる者…答えの見えない自分への問、それは遥か彼方の地平線を見て、その空をぼうっと眺めて】

【白銀に輝く鎧、ウェーブのかかった純白の髪、瞳の無い純白の双眸】
【同じく純白であったであろう背から伸びる2対の大きな翼】
【白は覗かせる物の、それは他とは対照的で所々に染み付くどす黒い赤色、そんな翼】
【そして鞘の無い汚れた白であったであろう布で巻かれた柄の長い巨大な大剣、それは自身の横の地面に突き刺して、そんな彼女が言葉を漏らす】

【月光に照らされた大草原、そして此処はある高台、その場から、ただぼうっとなにかを呟く】
941 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/16(金) 20:39:03.85 ID:gOrkIidlo
>>939

……、利益と、保障──

【口の中の、甘い味。全部飲み込んで、なくなった】
【残ったパンは、手の中に。まだまだ甘いものは、手の中にあるけれど】
【それでも、今はまだ、飲み込まない】


……、多分、あの、大陸、が……えと、求める、か、と。
個人じゃ、ない──それ、は、確か、です

すで、に……あ、の……、えと。ヴァスカトル、の、こと、一部の、軍の人、に、伝えて、ます
あ、えと、わ、私──ヴァスカトルのこと、調べて、て。それで、黒の大陸に、行って、て……。

軍が動く規模、分からないです、けど……今の、情勢、なら
そ、の──、「緑」が、海の向こうにある、黒の門とも言われ、る、ヴァスカトルを、攻めない理由が、ないん、です

……、白の大陸から、たくさんの兵器が運び込まれたとも、聞きました
だから──あ、の……

【ヴァスカトル──緑の大陸を海の向こうに見据える、黒の大陸の港街】
【その街のことを調べ上げ。既に其の事を軍に関わる者の一部に伝えてあると彼女は語る】
【先ほどの書類は、そのヴァスカトルの詳細の書かれたもの】
【黒豹がエリスと書類だけを見てすぐに不審を解いたのは──彼女のもたらした情報がある程度伝わっている証拠か】

【そして先日緑の大陸へ運び込まれた、白の大陸の魔導兵器】
【それはヴァスカトルの一件とは全くもって無関係ではあるが──】
【ヴァスカトルの情報がもたらされた直後に、魔導兵器は緑へ運び込まれた】
【この偶然のタイミングの一致。港街の情報がもたらされた故に、兵器が持ちこまれたと判断してもおかしくない】
【エリスはそれをうまく組み合わせたのだろう】
【偶然がもたらした、偶然筋の通る話──そう聞こえるように、真実を歪める事無く、組み合わせたのだ】

【利益に関しては、彼女は語る事はない】
【軍が雇うのであれば、利益はある程度保証されているという考えからくるものなのだろう】
【果たして彼は、この話をどう受け取るか】

/遅れました、申し訳ない
/そしてご飯いってくるので次おくれます
942 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/16(金) 21:00:35.09 ID:EIAYgZ0Po
>>941

【――、顎に手を当て、思考を張り巡らす】
【『軍』ならば、申し分無い。 …、…ネックは確証の無い事だが、“傭兵”相手だ】
【金の匂いがするならば、動く連中も少なくはないだろう――】


(…、…さっきの書類は、ヴァスカトルの諜報文書か?)
(黒豹野郎が知ってたって事は、士官レベルには伝達済み――。)


【……、脳内でピースを、一つ一つ組み合わせる】
【俄然、確証が湧いて来た。 ――動く程度の、価値は存在する】
【『口利き』でも後で頼んでおけば、それなりの報酬は入るだろう】




 ―― 、分かった。 どれだけ出来るかは判らないけど、受けよう。


【――、 情≠ナはない。 】

【…、…「自らの利益」が「或る程度保証された」からこその、承諾】
【口元に僅か、笑みを取り戻すと。 ――、軽く髪を掻き上げ】



…、…とは言っても、俺は暫らく、実家には帰れない。
今だって、仕事の真っ最中だし――だから、代理を立てて、其の人に頼むよ。
『キルヴェーラ』じゃないし、折衝は得意な人だから、俺よりは適任だと思う。



――…、…さ、安心したなら食べて食べて。美味しいでしょ?



【――、『取引』は、一通り終了した】
【自らの食事を摂り終えた彼は、軽く立ち上がると大きく伸びをして】
【テントの外に出ると…、…天気を窺う様に、空を見上げていた】

/はい、了解ですー
943 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/16(金) 21:35:44.16 ID:gOrkIidlo
>>942

【相手が動くか、動かぬか──それはエリスにとって、酷く重要なこと】
【もし動かぬのであれば、また頼れる人物を探さなくてはならないからだ】
【更には彼女の知り合いに、「青」の者はほとんどいない】
【傭兵と繋がる、「数」と繋がるこの機会を逃すのは、手痛いものでもあったのだ】

【だから、こそ──】


……、……っ、あ、ありがとう、ござい、ま、す……!


【彼から零れた言葉は、彼女にとっては十分過ぎるほどの答えだった】

【緊張から解かれた安堵からか。エリスはぱっと表情を明らめ】
【深々と頭を下げて──心からの礼を、告げるのであった】

あ、あのっ、わ、分かりまし、た。ありがとう、ございます……っ
その、よかっ、た……ありがとう、ございま、す……!

【何度も、何度も、礼を紡ぐ彼女】
【其の姿は──「緑」のために働けた事が嬉しいのだろうか】
【安堵だけではなく、嬉しそうな感情すら滲んでいた】

【そして、彼から食事を勧められればこくりこくりと頷いて。また、口の中に甘みを運んでいく】
【「取引」が無事に終わったからだろうか。それとも、彼の説得で疲れた所為だろうか】
【口の中のジャムは、先ほどよりもとてもとても甘く感じられた】


【──きィん。彼がテントの外に出て、エリスを視界に収めていない、その時】
【彼女の瞳の色がまた、数秒の間だけ、サファイア色ではなくルビー色に、染まった】

/ただいま戻りました!
944 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/16(金) 21:38:40.83 ID:PPjhasoH0
【緑の大陸、森林地帯】

【木々が夜風に揺られてざわめき、薬効を持つ葉が擦れ香りを放つ。】

【その芳香に、黒の魔力が混ざりながら拡散して行く】
【侵入者の存在が、明確と言える程に示される―――】

【長い黒髪、色素の薄い肌、尖った耳。マキナスエルフの特徴である】
【黒いコートを着込み、長い銀色の魔杖を左手に携えている】

【その右手が一本の細枝へと伸び、折り取らんと進む指先が、白く夜闇に際立っていた。】
【その身の放つ魔力には、マキナスエルフの其れとは異なる――悍ましき力もまた、含まれている】

【異物≠フ存在を認めぬ様に、風がまた少しだけ激しくなった。】
945 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/16(金) 21:48:25.76 ID:EIAYgZ0Po
>>943

【――、ふと、空の一点を双眸が捉えた】
【飛行するのは、『竜』……、否。 ネクロマンサーが使役する、『屍竜』の類】
【恐らくは「偵察」だろうか――見れば、向こうの方で黒豹≠熨o眸を細めていた】


 …、…そろそろ、出撃かな。


【―、―『捕捉』されたのならば、攻撃をされる前に、攻撃するしかない】
【軽く呟くと、エリスの方を向いて。 軽い笑みを浮かべると、親指で背後を示し】


――、若しかしたら、この辺りで戦闘になるかも知れない。
食料が必要なら其の辺りで積んで、早く出立した方が良いと思う。
…、…あぁ、ジャムは壜ごとあげるよ。 どうせ、また送ってくるだろうしね。


……じゃあ、俺はちょっと準備が有るから。


【…、…長閑な光景では有ったが、此処は紛れも無く、戦場】
【物騒な話題を臆病な彼女に話すのは、それが『真実』に他ならないからだろうか】
【――、呼び止められる事が無ければ、彼はテントから離れて行こうとするだろう】
946 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/16(金) 22:03:02.02 ID:gOrkIidlo
>>945

【────「来るわ」】
【音にはならぬ言葉。唇だけで、形だけで紡がれたそれは、エリスにだけ分かるもの】
【声にならぬ台詞が紡がれたのと、「竜」が現れたのは】
【これまた偶然にも、同じ、タイミングであった】
【くるり、くるり。ルビー色が、瞳の中で渦を巻き──】

【はっとした表情を浮かべるエリス。その双眸は、既にサファイア色へ戻っていた】

【そしてクジョーに話かけられれば、少しばかり不安げな色を浮かべ】
【「あの」だとか「えと」だとか──矢張りおどおどとした様子で、頷くだけ、頷いた】

……、……、そ、の──クジョー、さ、ん
あの、……ありがとう、ござい、ます

……えっと、ん、と……。────、────ご武運、を

【戦闘の言葉を聞いたからか。或いは他の理由からか】
【彼女は最後にまたひとつ、礼の言葉を紡いだ後は】
【クジョーの無事を祈る台詞を、彼へ捧げた】

【くる、くる、くる。サファイア色は、彼の背が見えなくなるまで、彼の事を見送っていた】

【──その後彼女は、数日分の食料を分けてもらい】
【そのまま。この場が戦場になるより前に、街を出ていくはずだ】

【 きィん ── 】
【村を出た後の、エリスの瞳。再び僅かな間だけ、ルビー色が、浮かび上がった】

/このあたりでしょうかっ
/三日間、本当にありがとうございました、お疲れ様でしたー!
947 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/16(金) 22:25:28.79 ID:EIAYgZ0Po
>>946

【――、彼女の言葉に、軽く手を挙げて応え】
【いけ好かないが、この場の責任者…、…『黒豹』へと近寄る】
【既に幾人かの傭兵が集っていた所へ割って入ると、口を開き】


…、…報告じゃ、「小規模」だった筈なんだが。


「――、なら、其れは諜報方の手落ちだ。
 『竜』が居る時点で、一個大隊程度の力は存在している。
 …、…それよりも彼の屍竜、見てみろ。 背から幾つか、鉄棒が生えているだろう。」


――おい、若しかして鉄骸のアドマイア≠ゥ?
何で、そんな大物が出張って来て……、いや、待て。 『彼女』か?


「……、援軍が到着するまで、此処で耐える。
 軍人たる物、理由は如何でも良い。 ――、どちらにせよ、『文書』は届けて貰わねば困る。」


【――、『大物』が出て来た理由は、定かでは無い】
【若しかすれば、内通者がエリスの情報を流したのかも知れないし――】
【…、…全くの偶然で、たまたま、この様な事態に成ったのかも知れなかった】




…、…了解。 ――、『倒したら』、賞金が貰えるよな。



【――だが、「どちらでもいい」。 彼にとっては、『金』…、…『家族』の方が、大事だった】


/お疲れ様でしたー!
948 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/16(金) 23:42:29.07 ID:qEYAaAbPo

【緑の大陸。大きな湖を数多の木々が囲う森の中心――獅子は立ち尽くしていた】
【獣人。ウォービーストの獅子種の彼は、黄金の鬣を有し屈強な肉体を持つ】
【紅褐色の肌、獅子の頭部から続く人型。紺色の布服の下は正に鋼の肉体か】

【故に勇猛と謳われ、幾度の戦線を潜りぬけた獣人族の戦士】
【性格も相まって、彼を慕う者も多く―――彼もまた、大陸の仲間を大切に思っていた】
【別大陸――敵大陸の種でさえ、彼は腹を割って相対する。ある種、究極のお人好し】


【だが、数週間前から彼は他人との関わりを閉ざしていた】
【まともに誰とも話さず、姿を隠し生きている―――もう何日、声を出していない?】


「………………っ」


【咆哮をも出来ぬ程に彼の精神は病んでいた。原因は、己の”性質”】
【破壊と殺戮を弄ぶ、”黒”としての本質。緑でありながら、黒であるという矛盾】

【一度自覚させられた本質は這い出る様に彼の内から現れ、気配として漏れでて行く】
【そんな自分に耐え切れず、臆病になった百獣の王は――――今日も、独り】
949 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/16(金) 23:57:43.38 ID:QMQJZzVao
>>948

「よう、ライオネルのおっちゃん!元気・・・してないみたいだな?」

【木の上から降りてきて話しかけてくる人影がここに一つ】

【その人影は燃える炎の様な真紅の鬣、銀色の体表で轟く稲妻の様な濃紺の虎模様】
【鍛え抜かれた筋肉質の体。輝く真紅の瞳で獅子の獣人を力強く見据えている。】
【白い道着を羽織って赤と金の帯を力強く締めて―――――。】

「前よりも元気ねーな、ちゃんと飯食ってるか?」

【若き獣人はそう言いながら獅子の方へ近づいていく】
950 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/17(土) 00:07:01.99 ID:A7WWpuEfo
>>949

【声を掛けられ、一瞬肩を震わせる。よもや、こんな場所に自分以外が居ようとは】
【しくじったな、と思いつつも振り返り、睨みつける様な金色の双眸を向ける】

【憎悪、と形容しても可笑しくない視線が―――黒で出会った、彼を射抜く】


「……なんや、久しいの……? 悪いけど、それ以上近づくなや」


【太い片腕を着き出して静止を命ずる。口調は穏やかでなく、圧倒的な敵意で溢れていて】
【元気が無いという若き獣人の見立てはまず間違いない。然しながら虚弱というわけでもなく】

【唯、歯を食いしばり耐える様に力む姿は―――……力無い、という訳では無さそうだ】
951 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/17(土) 00:13:17.61 ID:BE/nFsrjo
>>950

【ズサッ、と近づいていく足音が止まる】
【獅子に近づいてこうとした少年の足がその場で静止したのだ】

「どーしたんだ?」
「おっちゃん何かおかしいぞ?」

【前にあったときは今よりも温厚な態度と口調だった】
【しかし今の彼はその時とは違う】
【その証拠に”おっちゃん”という言葉を出しても何も言ってこないのだから】
952 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/17(土) 00:22:26.20 ID:A7WWpuEfo
>>951

「おかしい……あぁ、おかしいな、俺は」

【自嘲気味に頬が釣り上がった。深く頷き、異常を認める】
【正常なものか。正常であるなら、どれだけ嬉しい事か―――】

【手を降ろして、拳を握る。じわり、と掌から滲む血液が、握力の強さを表していた】
【ぐぐ、と豪腕に力が入り獅子の額に汗の珠が浮き出る。我慢に我慢を重ねているように】


「なぁ、大人しく消えてくれへんか。まだ俺に理性が残ってる内に……」

「限界も近いんや。緑やない、敵大陸のヤツに会ったら……俺は、抑え切れんかもしれん」


【何を、と聞かれるまでもない。獅子の眼光に潜む敵意は殺意へと移り変わっていく】
【獅子自身、それを恐れている。故に、射程距離でないその場で止まれと命令し】
【今直ぐこの場から消えろと言い放った―――殺意は膨れ、今にも飛びかかりそうな勢いで】
953 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/17(土) 00:29:54.86 ID:BE/nFsrjo
>>952

【獅子の抑止により少年の足は止まったが】
【その場から離れろという獅子の助言は聞くつもりはないみたいで】

「一体どうしたんだ?」
「何があったんだよ!?」

【一体どうしたのかと彼に問い詰める】
【獅子の殺意を秘めた眼光を跳ね除けるかの様に少年の瞳は獅子を見据えている】

「限界ってなんだよ。俺は緑じゃないけど敵じゃないぞ!」

【少年は緑の獣人に見た目は近いが、原則には緑の大陸の者ではない】
【それ故に敵と見なされてもおかしくはない。だが少年は大陸の違う彼を敵とは思ってはいない】
954 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/17(土) 00:40:34.54 ID:A7WWpuEfo
>>953

「どうした、何があった―――……はっ、説明する暇、あるかなぁ」

【一歩、踏み出した。その意味は若き獣人に伝わるだろうか】
【踏み出したのだ。”殺意を持った獅子”が―――数歩もすれば、拳の届く距離】

【少年の問いかけに、ぎこちない苦笑を浮かべていた】


「お前が敵やないとか、俺がお前を敵と思って無いとか……そんなんちゃうねん」


【溢れる、黒の気配。緑に相応しく無い殺戮の雰囲気。獅子から発せられる、それは】
【あまりにも無慈悲で、親しみなど無く―――本気で目の前の少年を殺そうとする殺気】


「黒やら赤と会ったら、”俺の中の黒”が暴れまわりよる。抑え切れんのやわ、堪忍な」

「その内、俺は緑やら白、青にさえこんな気持ちになるんかなぁ――……ほんま、辛いで」


ずん、と獅子の右足が大地を踏みしめた。ビシ、と罅割れる地面。


「最後や……今やったら、俺はお前を手にかけんで済むねん―--―……逃げて、くれへんか」


壊れそうな、不安に押し潰されそうな表情。獅子の精神は拒絶を繰り返している。
それでも、破壊衝動、殺戮衝動―――黒い衝動は、抑え切れない。ましてや、目の前に”赤”がいるのだから。
955 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/17(土) 00:43:42.87 ID:A7WWpuEfo
>>954
/あう、地の文に【】付け忘れました……一応、言っておきますっす
956 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/17(土) 00:51:37.73 ID:BE/nFsrjo
>>954

【迫りくる獅子の気迫、普通なら足も震えて身動きさえとれないくらいの気迫】
【その気迫に押されかけはした、逃げ出したいという思いが脳裏に横切る。が―――】

「おっちゃんの中の黒?」

「苦しむのを見て見捨ててなんかいけるか!」
「おっちゃんに何かあったのかしらねーけど、俺は逃げない!」

【自分の中で戦っている獅子を見て少年は苦しんでいると理解した】
【敵であろうとなかろうと苦しんでいるのを知り、見捨てて逃げるのは嫌だ、と言って】

「だったらおっちゃんの中にいる黒いのってのをぶっ倒したらいいんだよな!」

【少年の真紅の瞳の中心に鮮やかな金色に光が宿る。その双眸は自分より大きい獅子の彼を射抜くほど鋭い視線】
【掌を上下に添えた独特の構えを取って、襲い来るだろう獅子と真っ向から対峙する―――】
957 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/17(土) 01:01:26.42 ID:A7WWpuEfo
>>956

「……阿呆、死ぬで」

【呟いた時には―――――獅子は、駆け出していた】
【ウォービーストという種族の特性上、その脚力はハッキリ言って”異常”】
【個体の中でも一際希少種である”獅子”だ。その力は折り紙つきと云えよう】


(畜生、この阿呆……いや、阿呆は俺の身体か。言う事聞かん、か……)

「―――――――――――うるぉあああぁぁッ!」


【完全にスイッチが入った。懸命に獅子もまた、身体を、精神を制しようとするも】
【暴れだした力は暴発するだけ。少年の土手っ腹めがけて、太い豪腕を放つ】

【躊躇など無かった。いや、”躊躇出来なかった”。紛れも無く全力の一撃】
【空を裂いて下方から抉る様に向かう拳は、岩さえ砕く勢い―――まともに受ければ、重傷は必至】
958 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/17(土) 01:12:41.08 ID:BE/nFsrjo
>>957

「逃げる卑怯者よりかは阿呆って言われたほうがマシだ!」

【異常な脚力を生かした一撃、間違いなく威力は大きい。その一連の動きを少年の瞳は捉えていて】
【絶対に避けなければいけない攻撃であると理解した。獅子の攻撃はさっきまでそこにいた少年の腹では無く空を切る事になるだろう】
【希少な”獅子”と”虎”を先祖に持つ少年も尋常ではない身体能力を持っていたのだ】

「俺はおっちゃんを止めてみせる!」

【獅子の一撃が空を切った後、少年は獅子の真後ろにいた】
【そこから獅子の背中に向けての消えるような瞬足で近づき正拳の一撃を放つ】
【少年は力こそ彼には到底適わない。だが身体能力の高いと言われる獣人よりも”疾い”】
959 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/17(土) 01:34:08.03 ID:A7WWpuEfo
>>958

「――――――っ!?」

【空振り。拳は虚空を切り裂いていた】
【少年が消えた―――否、”疾い”のだ。この自分よりも圧倒的に】
【水準以上。若しくは速さで言えば上位に属するであろう、獅子よりも疾い】


(良かったわ、そう簡単に殺される様なタマやないみたいやな……っ!)


【ふっ、と獅子の頬が緩む―――――少しだけ、安心した】
【同時に、獅子もまた己の中で戦いを始める。精神の奪還、主導権の返却】
【現在、獅子の身体を動かすのは”黒い意思”であり、獅子の意思では無い】

【なれば、獅子の出来る事は己の内の”黒”を抑えこむ事―――タイムリミットは、勝負が着くまで】


「はっ、ははハハ――――……か、かカかッ!」


【獅子の雰囲気が完全に”黒”へと至る。人格の反転、乗っ取り―――様々な要因を経て】
【精神の深みに落ちた今、表の人格が”黒”に侵食される。緑の獅子は、今は精神の海を彷徨っていて】

【背中からの一撃。確かに速度では追いつけないかもしれない。然しながら、獅子は悠然と振り返り】
【正拳の一撃を真正面から受け止める。胸に届いた一撃は、深くダメージを―――与えなかった】


「カカカカ、疾イけどなァ!俺の身体ヲ、壊すくラいの力はナイみたイやなァ!?」


【異常な程のタフネスさ。防御力。獅子の筋肉質な身体はまるで岩だ。一点に力を込める事で、硬化する】
【能力などでは無く、ただ単なる筋肉の収束。百戦錬磨の百獣の王が今日まで生き続けたのは、この身体あってのもの】

【がぱ、と大きく口を開いて―――瞬間的に咆哮する。耳を劈く、鼓膜を破りそうな程の怒号は衝撃波を生み出す】
【”獅子の咆哮”と呼ばれるそれは、真正面に少年の胴体を穿とうと大気を伝わり突き進む―――予備動作故、軌道は見切りやすい】


960 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/17(土) 01:48:50.93 ID:BE/nFsrjo
>>959

「やっぱり効いてない・・・か」

【少年の一撃は当たるとも決定打になることは無かった】
【ただでさえ相手が獅子の強靭な肉体である。通常の打撃なら大して効くはずも無く】

「えっ、あれはあたったらヤバ・・・」

【獅子が口を開け咆哮の瞬間、大気を伝わり此方に向かってくるエネルギーを視認した少年】
【大きなエネルギーにのその技はかなりの攻撃翌力だと見て】
【自慢の速さで避けようと横に飛ぶが、その衝撃波は少年のわき腹を掠って】
【少年の肉体も鍛えられている、掠っただけで流血しているのだ。】

「俺も負けてられねぇ!」
『灼炎拳!』

【少年も負けてはいられない。咆哮が掠った後、その場から俊足で近づき】
【獅子の胸元までに入り込むと顔面目掛けて炎を纏った正拳を放つだろう。】
961 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/17(土) 02:04:32.15 ID:A7WWpuEfo
>>960

「アァ?避けルんカい……軟弱やナぁ」

【はぁ、と溜息混じりに大げさに両腕を広げる獅子】
【既に柔和な、太陽のような雰囲気など皆無。有るのは戦闘狂の笑顔】

【少年の俊足は予想を遥かに上回る速度。一瞬の内に間合いを詰められていた】
【躱されたものの、確かに脇腹を抉ったというのに――――黒い獅子は、舌打ちし】


「がッ、ぎ―――――ッ!?」


【反射神経と、勘を以て両腕で顔面を防御。然し、炎を纏う正拳は先の威力の比では無く】
【両腕を焦がし、衝撃を伝え――――獅子は数歩、下がる。今度はダメージが蓄積された様で】

【故に、両腕を降ろした時。獅子の殺意は増幅し、場の大気を震わせる程に禍々しく】
【浮かべる笑みは少年の知る獅子では無く、”完全なる黒”とも言える――――殺戮機械】


「殺ス、殺ス殺ス殺スッ!あぁ、クソガキッ!お前の身体、ヲ、破壊ス――――……カ、かかか!?」


【両腕を損傷した事で箍が外れたのか、狂った様に叫び散らす―――が】
【ずん、と片膝をついて獅子は片腕で頭を強く掴む。割れる様な頭痛だ、と言わんばかりに】
【悶え苦しむ様にその場から動けぬ獅子―――察するならば、彼の中で何かが起こっているという事か】
962 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/17(土) 02:17:48.74 ID:BE/nFsrjo
>>961

「やっぱり・・・強い」

【俊足の一撃をガードされた事にまたも驚く】
【しかしその一撃はどうやら効いてはいる様で】

「――っ!?」

【大気を濁し侵食していくかのような黒い禍々しい殺意を目の前に少年は恐怖を抱く――】
【無理も無いだろう、それにこの様な禍々しい殺気は見たこともないのだから】

「これって…チャンス――!?」

【頭を押さえ込み頭痛に耐える様な獅子を見てチャンスだと確信した】
【力では不利、自慢のスピードで翻弄してもいつかは捕まってしまうかもしれない】
【今が暴れる獅子を押さえ込む最後のチャンスかもしれない】

「苦しむのを見るのは嫌だ!俺がぶっ飛ばしてやる!」

『勺雷掌ッ!』

【今しかないと思った少年は獅子の胸に雷の掌底の一撃を加えようとする】
【当たれば雷が体内に駆け巡り、掌の触れた場所と体内に損傷を与えるだろう】
【手加減はしてはいない、だが獅子の巨大な鍛え上げられた肉体ならば悪くても気絶程度で済む筈だと信じて】
【少年の心境は荒ぶる獅子を気絶させても止めたかった。それだけの事】
963 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/17(土) 02:34:00.69 ID:A7WWpuEfo
>>962

「て、めェ……壊セ、殺セ、全部や、敵は殺スんやッ!」

【動かない。動けない。頭痛は酷い。このままでは、モロに少年の攻撃を受ける事に】
【少年の動作が見える。雷撃を纏う掌底―――気絶、する。そして気づく】


「目的はソレかァ!”ライオネル”、の腰抜ケがァぁぁぁああああああぁああッ!」

「戻レ、戻れ戻レ戻れ戻レッ!思い出しタやろ、お前ノ――――居場所、は」


【二重人格―――”黒い衝動”は一つの人格を創りだした。否、元々存在していたのかもしれない】
【彼の慟哭は夜の森に響き渡る。焦りを含む声は、最後まで紡がれる事は無く―――】

【ずん、と胸へ入った雷撃の掌底。ばち、と身体中を駆け巡り”炸裂”する】
【一転、二転、三転。大地を削りながら後方へ吹き飛ばされて行く獅子―――止まる頃には、傷だらけ】

【然し、少年の思う通り彼の肉体は強靭。ぴくり、と腕が動き――ゆらり、と立ち上がる】


「……………………は、ははっ!強いなぁ、ほんま……強くて、良かった」


【上げた顔は、柔和な笑顔を浮かべる緑の獅子。黒の気配が胡散した普段の獅子であった】
【重傷、と言えようその身体を腕で庇いながらその場で倒立するが―――表情は苦痛に塗れていた】


「雷牙、迷惑かけたなぁ。まぁ、痛み分けって事で、堪忍な―――……いつ出てくるか、分からんから今日のとこはお別れや」

「ちゃんと克服できたら、俺の意思で手合わせ願うで。また、会おう……ほな、さいなら」


【血塗れ。動く事も出来ないのにも関わらず、無理やりに身体を動かして獅子は森の中へと消えて行く】
【必死だった。この場で気絶なんてしたら―――必然的に、多くの者が集まる場所へ運ばれてしまう】


「はっ、お前の好きにゃさせんで……”ゴールドマン”ッ!」


【森の中、痛む身体を引き摺りながら―――己の中で眠る”黒”に毒づきながら、彼方へと消え行く】


/お疲れ様でしたっ

964 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/17(土) 02:40:47.05 ID:BE/nFsrjo
>>963

「効いた・・・!?」

【頭痛に耐えている隙を縫って放たれた攻撃は命中し―――】
【結果は気絶するところまでは成功したが】

「元に・・・戻ったのか?」

【どうやら今は正気にもどった様だ】
【それはきっとお互いにとって良い結果に違いない】


「ああ、またなー!今度会うときは正面から正々堂々勝負しような!」
「―――ゴールドマン…?」

【苦しみに耐えながらも去っていく獅子を見送る】
【と同時に疲れがいきなりでたのか腹の傷からの出血。手でふさいで出血を試みて】
【彼の言い残したゴールドマンという名前らしき者に疑問を抱きつつ少年も去るのだった】

/おつでしたー!
965 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/17(土) 14:27:53.07 ID:AbUnxdsNo
【緑の大陸 森の中にある街道】

(やるべき、こ、と……。ラクシュル、に、行かな、きゃ……)
(もっと、戦ってくれる人、探さな、きゃ……)

【透き通るようなプラチナブロンドの長髪に、蒼い蒼いサファイア色の瞳をもった少女が歩いている】
【胸と腰を金色の毛皮で必要最小限なだけ覆い】
【足元にも、まるでブーツのように金色の毛皮を巻き付けていた】

【そんな彼女の頭には金色の犬耳が、お尻からは犬尻尾がひょこりと覗いており】
【少女がイヌ科の獣人である事は一目瞭然だろう】

【また、肩には淡い色合いのフリル付き肩掛け鞄を提げており】
【彼女が歩みを進める度に、ひょこんひょこんと少女の動きにあわせて小さく揺れていた】

……、ラクシュル。あまり、行った事ない場所、です

【そっと、少女は独り言を紡ぎ出し。ふと、長く長く続く道の向こう側を見つめた】
【この街道に沿ってずっと歩けば、いくつかの街を経由した後に緑の大陸の首都・ラクシュルへ辿り着く】
【口ぶりからすれば、少女は大陸の首都を目指しているのだろう】

【──ふわり】
【獣人の容姿を持った、少女から】
【緑の大陸にあるはずのない、黒の魔力が、零れ落ちていた】
966 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/17(土) 20:34:50.75 ID:M1WogF5+o
>>965
【少女が歩んでいく道の先】
【端の方に、何かの影がうずくまっているのが見えるかもしれない】

…… …… ....。

【近づいていくならば徐々にはっきりするだろう】
【きっと少女よりもなお小さいであろう、子供のような背丈の者だ】
【両手を道の方に投げ出す形でうつ伏せたまま、ぴくりとも動かない】

【茶色い衣服に苔色のマントを纏っているところまでは、はっきりしているが】
【顔の方は泥や葉っぱで薄汚れている上に、深く影がさしていて、どうにも見にくい】

【ただ、近くまで寄っていったのならば見えるだろう】
【その者の片足には、鉄製の「トラバサミ」が深く食いついていた】

【その罠にかかって、もがくうちに力尽きてしまったのだろうか】
【むろん、あわれ、と一瞥して素通りすることもできるが……】


/突撃してみる!
967 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/17(土) 20:49:05.04 ID:AbUnxdsNo
>>966

ふ、ぇ──?

【己の目的地・ラクシュルは視界に入るわけはなかったけれど】
【代わりにサファイア色の視線が捉えたのは、ひとつの影。恐らく緑の大陸の、誰か】
【夜である事もあって最初は何をしているのかが見え辛く】
【或いは緑にいる危険な獣か、外敵か、などという思考すら脳裏を過ぎる】

【ぴく、と。驚きと恐れからだろうか、少女の肩が少しばかり震え】
【持っている淡い色合いの鞄を、きゅっと抱き締めて恐る恐る相手の方へ近付いていく】
【そして目にしたのは、罠にかかっている何者かの姿】
【哀れと一瞥することも、非情にも足蹴に掛ける事も、それが可能な者であればしていたかもしれない】
【しかしこの少女は──そうすることの出来ない性格の持ち主であった】

あ、あ、え、えと……っ、だ、大丈夫、です、かっ

【それでも、見知らぬ相手に声をかけるのは不安なのだろう】
【ぎゅうと、痛いほどに鞄を抱き締めた少女の声は、幾許か震えていた】

【その後彼女は罠にかかっている相手へ更に近寄って、トラバサミへ手をかけようとするはずだ】
【あわよくば罠を外そうとするのだが──如何せん勝負の相手は「トラバサミ」】
【果たして彼女の力でどうにかできるかどうか……】
968 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/17(土) 20:49:43.11 ID:v/aQjtGV0
【緑の大陸、森林地帯】

【夜闇に紛れる黒が、森の大地を歩み行く】

【長い黒髪、色素の薄い肌、尖った耳。マキナスエルフの特徴である】
【黒いコートを着込み、長い銀色の魔杖を携えている】
【何かを探している様子で、視線は警戒と期待の綯い交ぜになった雰囲気を漂わせていた。】

【ふと何かを思いついた様子で脚を止め、魔杖で軽く地を衝く。】

【挑発する様に魔力が解き放たれ、黒き力が大気に拡散する――】
【それ≠ヘマキナスエルフの其れとも異なる、悍ましき力をも含んでいた。】
969 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/17(土) 20:49:50.26 ID:M1WogF5+o
/生みたてほかほかの次スレだ
/http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1316260113/
970 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/17(土) 20:58:25.71 ID:PZFqus+tP
>>968

 そこへどこからともなくのん気かつ馬鹿でかい声が。

「いやー! さすが緑の大陸だ!! 僕の冒険心をますますワクワクさせるよ!!」

 現れたのはカーキ色の探検服服を着た赤いドラゴニート。
 冒険野郎・マクガイバーである!
 その後ろにふよふよ漂うのは、一つ目の水母のようなシーブレイン。
 名前はエノク(心理)、通称・真っちゃん。

 ふとそこへ邪悪なマナを流す者に目が行く。
 彼が気づくか否か、マクガイバーは一瞬で彼の隣に有り声をかける。

「やあやあ楽しそうだね、冒険してるのかい?」

 あくまで挨拶を交わすような大きく明朗とした声。

「しかし、こんな緑のど真ん中でそんなマナを垂れ流すなんて君も冒険したなぁ!!」
971 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/17(土) 21:02:50.88 ID:M1WogF5+o
>>967

……。 キ……kiki…….....

【声をかけられると、その者は甲高い声でうめき声を漏らした】
【どうやら、未だ息絶えてはいなかったようだ】
【声の主を見ようと、ずり、と地面をこすってかすかに顔を上げた】

【影が晴れ、そこで初めてその者の顔形が露になるだろう】

イ、いた、イ……kikiki....

【皺だらけの肌色の皮膚に、黒真珠のような瞳】
【上向きになった鼻孔の下には、二本の出っ歯】
【それは、まるで毛を毟られたネズミのような姿形だった】

【──しばしば醜いと罵られるそれは、『スクラット』と呼ばれる、緑の大陸に由来する種族だ】
【蟻のように地中に居住区を築いて集団生活を行う種族のため、高い社会性を持ち】
【特に経済に関しては、有能な人物が輩出されることも珍しくない、とされている】

【言ってしまえば、獣人の類であるが、罠にかかっているとどうやらそう俊敏ではないらしい】

キキ……チチチ……はズれ、ない……urrrr....

【キィキィとコウモリのように鳴き声をあげ、身をよじるスクラットだが】
【少女の腕力程度では、やはりそう簡単には外れそうもなかった】

【しかし、トラバサミはどうやら古いものであるらしく、所々が錆に蝕まれている】
【何か特別強い力を加えられれば、トラバサミそのものを破壊することはできそうだが……】
972 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/17(土) 21:19:49.43 ID:AbUnxdsNo
>>971

……っ!

【容姿だけ見れば、黒の大陸に存在する種族だと主張しても問題のない姿に】
【矢張り、少女は驚きと怯え、更には生理的嫌悪にも近い感情を覚えざるを得なかった】
【鳥肌こそたたなかったものの、犬の尻尾は緊張したかのようにぴんと張り】
【思わずトラバサミから手を離してしまう】

……、……、う、

【──それでも、目の前で困っている者を見捨てることは出来ないのだろうか】
【一度は10cmほどの距離を置いたトラバサミに再び手をかけ、ぐいぐいと引っ張り外そうとする少女】
【じゃりじゃりと錆の感触が伝わり、赤い錆の粉が彼女の白い手に付着する】

ま、待ってください、ねっ……

【そして、単純な腕力のみでは罠は壊れないことを数度の挑戦で悟ったか】
【少女は彼──恐らく、「彼」──にもうしばし我慢するよう伝えれば】

【がきり、と。少女の白い手に、鋭い爪が現れる】
【イヌ科の生き物が持ちうるモノと酷似した──狼のような、爪】
【少女のイメージとはやや離れたものではあったが、彼女はそれを振り上げて】
【トラバサミの金属板。その結合部分へ向けて、振り下ろそうとするだろう】
【──力そのものも、少女のものではなく、獣人らしい力強さを感じさせるものだった】
973 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/17(土) 21:21:03.82 ID:v/aQjtGV0
>>970

【騒がしい音――その様に彼女が認識した振動が、耳に届いた】
【ドラゴニート。同盟大陸の住人である彼の声が、群青の双眸を導き姿を映す。】

【瞬時に、彼女は呪式制動(クロッド・ゲアス)≠起動した。】
【言霊の形で折り畳まれた高圧の呪言を全身に展開し、身体能力を強化する。直後跳躍し、数メートルの距離を取る】

…目的は何?貴方が此処に在る理由は。

【己と同様にこの大陸では敵≠ニ見做されるであろう彼が、何の理由も無く此処に在る事は無い――】
【そう判断したが故の質問だった。魔杖の先端を頭部に向け、返答次第では即座に攻撃出来る様に術式を編纂する。】

【冒険、と彼は言っていた。能天気な声だったが、財宝を探すだけなら赤の大陸でも事足りる、と彼女は推論した。】
【特定の品を探しているのか、或いはまた別の理由なのか――理由次第では協力も有り得る。】

【自身の理由≠明かしはしない。相手を知ってから判断する、とマキナスエルフは思考した。】
974 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/17(土) 21:34:07.41 ID:PZFqus+tP
>>973

 向けられた敵意。
 一瞬で張り詰めるその場の空気。

「・・・おいおい、やめろ真っちゃん」

 ギロリ、とシーブレインがマキナスエルフを敵意の篭った目で睨みつけた。
 その眼には黒への侮蔑と憎しみが溢れかえっている。

 マクガイバーは真っちゃんを諌めると、杖を構える相手に向き直る。

「目的? そうだな・・・強いて言うならスリルとロマンさ!!
 自然豊かな緑の大陸! 手付かずの遺跡! 襲い来る自然の猛威!
 困難であればあるほど燃える! それが男の性ってモンだろ・・・?」

 語りかけるは、聞くに堪えない幼稚な冒険論。
 どうやらただ単に、赤の大陸よりもこちらの方が好きなだけらしい。
 襲ってくる緑の民も含めて・・・。

「そう、僕は危険と戦いに飢える冒険野郎マクガイバー!!」

 自慢げに言い終えると、挑発するような眼になる。

「ところで君こそ冒険でもなければ何故ここに居るんだい?
 あぁ、ちょっと待った! 別に言わなくて構わない・・・力づくで聞くからねっ!!」

 ドラゴニートの強靭な足が土を巻き上げた。
 息つく間もなく一瞬で間を詰められ、ドラゴニートの手にはピッケルが振りかざされている。

「経験不足だな、術者とドラゴニートの距離がたった数mぽっちで足りると思うかい?」

 鈍く光るピッケルが腹部を狙って振りぬかれた!
975 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/17(土) 21:35:43.35 ID:M1WogF5+o
>>972

キキキ……チチチ……キィ、キィ、K I I I iii.... !!

【少女がトラバサミを引っ張ると、歯が余計に食い込んだのか、悲鳴を荒げるスクラット】

【皺くちゃの頭部は禿げ、まるで焦土のように数本の縮れた毛が残っているのみ】
【そんな醜い面をぶんぶんと振り、唾が飛ぶ。やまない甲高い悲鳴は、犬の耳には酷く耳障りだろうか】

キ、キ……

【少女が離れると、彼は見捨てられたと思ったのか、鳴くのをやめて彼女を見やる】
【が、彼女が鋭い爪を出したのを見ると、息を飲み込むように硬く押し黙った】

【振り上げられた鋭い爪は、スクラットのやわな体を引き裂くのに申し分ない凶器】
【怯えを見せてもあるいは普通だろうが、しかし、そのスクラットはただ無表情で爪を見つめていて】


【やがて、ばきんっ、と高い音を立ててトラバサミが砕け散った】
【彼女の振り下ろした爪は、いともたやすく錆鉄の罠を引き裂いていた】

Wi……! キキ、チチチチ、は、はjyuレた……キキ!
救ワーれ……シシ、☆÷●↑□*ウrrrrr....ガ、とうゥ……

【罠が外れると、スクラットは道の半ばまで這い出して】
【歯が食い込んでいた足を、しきりに小さな舌で舐め始めた】

【が、やがて少女の方へと振り向くと、まるで彼女を神か何かとして崇めるかのように】
【共通語ではない何かの語を呟きながら、万歳と土下座を繰り返した。感謝、なのだろうか】
976 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/17(土) 21:49:13.15 ID:AbUnxdsNo
>>975

【痛みを訴えるかのような悲鳴を聞き、少女の表情がつらそうに歪む】
【元より誰かの悲鳴や戦火、血飛沫などは得意ではない性格なのだろう】
【恐らく気弱で、本来であれば虫すら殺すのを躊躇う──容姿からは、そんな気質が窺えるか】

【加えて耳障りな悲鳴も、彼女の表情の理由の一つなのだろう】
【音を耐えるかのように、少女は目を苦しげに細め──】


【──ばきり。解放の音が、響く】
【「爪」を用いたこともあるが、彼女の予想以上にトラバサミがあっけなく砕け散ったせいか】
【少女の表情には驚きと、それと安堵、喜びの色が浮かんでいた】
【だが、その表情もすぐに驚きのモノのみに、上書きされる】

……、ふ、ふ、ぇっ……!?
あ、あのっ、そ、そ、のっ……、や、そんな、こ、と……っ

【罠から解放される気持ちは、なんとなく想像がつく】
【それでも、土下座をされてまで感謝されるのは、気弱な少女には負担が大きすぎた】
【おろおろと、戸惑うかのようにサファイア色の視線を周囲へ彷徨わせる少女】

【驚きから動揺へ。それから、困惑へ】
【スクラットの行動をなんとか止めようと言葉を漏らすものの】
【気弱さゆえだろうか。明確に「やめてください」と言うことは出来ず】
【結局、あわあわとうろたえることしか今の彼女はできなかった】
977 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/17(土) 21:52:31.41 ID:v/aQjtGV0
>>974

(――あぁ、そう。)

【冷たく殺意を研ぎ澄ます。己の敵となるならば、何者であれ容赦はしない。】
【憎悪も希望も踏み越えて、彼女は己の道を往く。同盟大陸の者も、その例外ではなかった。】

【彼は、彼女を経験不足≠ニ判断した。しかし―――】
【この距離こそが、彼女が本領を発揮する間合いであったのだ。魔術師と侮った幾多の敵を、接近戦で滅ぼしてきた。】

【簡易衝撃呪文で右脚を軸に全身を回転させ、ピッケルの軌道上から身を外す。】
【その勢いを利用してロッドを身体ごと取り回し、逆側の先端――槍で言う石突き≠ノ相当する部分を彼の後頭部へと横向きに一閃する】

【魔杖には衝撃呪文が展開されており、接触した物体に強烈な打撃を加えるだろう。】
【彼の身体の直ぐ横に、廻る彼女の身体は有る。至近距離での反撃であった。】
978 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/17(土) 22:03:22.58 ID:PZFqus+tP
>>977

(む、突進に対し怯まない?)

 そんな一瞬の違和感が、マクガイバーの思考を支配した。
 特別力があるわけでなく、特別凄い武器があるわけでもなく。
 そんな一ドラゴニートがこんな無数の危険にさらされてなお生きているのは・・・。

(これは・・・経験上! 場慣れした戦士の居合い!!)

 その冒険によって培われた観察眼にあった!!
 振りぬかれたピッケルは止まらないが、次なる攻撃は・・・その殺意の流れによって攻撃の場所は予測できる!!

(狙いは僕の背後! おそらく頭!!)

 受け流された流れに踏みとどまり、とっさに――

「ぐわぁああああああ!!」
「ク・・・クロコダイーーーーーン!!」

 爆音とともにマクガイバーは吹き飛ばされた。
 あと真っちゃんがしゃべった。

 しかし折れた木々の中からフラフラと立ち上がるマクガイバーは、
 あまり重傷を負っていないようだ。おそらく頭部へのダメージはない。
 代わりに左手からはドクドクと赤黒い血が流れている。

「ま、真っちゃん・・・さっきの言葉はなんだい?」
「異大陸ノ 傷ツイタ ドラゴニート ヲ 気遣ウ 言葉」
「そんな限定的な用途なのかい!?」

 漫才を始めるような二人、隙だらけだ。
979 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/17(土) 22:05:54.13 ID:M1WogF5+o
>>976
【しばらく盛大な感謝の儀式は続いていたが、やがてスクラットはそれをピタリと止めて】
【傷ついた足をぎこちなく使いながら、ゆっくりと立ち上がった。酷い猫背で、小柄な彼がさらに小さく見える】

……。 ……

【スクラットは、チィチィと小さい鳴き声を漏らしながら】
【蝿がするように、前足をこすり合わせて時折それを舐めたりしていたが】
【やがて目の前でうろたえる少女へと視線を据える】

【その黒く大きな瞳は、まるで彼女の奥底を見定めるように、じっと動かなかった】

【が、すぐに口を開いて】

ヲ姉さマ、スクァーロ¥父Pた、命おんじン
スクァ〜ロ、さぁびス=Aサァびスする、シシシシシッ
スクァーロ≠スちノ掟、「ヒトには五割り増シ、恩人には七割引」、キキ!

【発する共通語は、あまり流暢ではないため聞き取りづらいかもしれないが】
【要するに、彼が言わんとしているのは、「恩返し」をさせて欲しいということのようだ】

【腰を低く、ゴマをするように前足をこすり合わせるスクラット】
【彼女から何かを言われれば、是非もなくそれに従わんとする態度を見せている】

【だが、素性も知れない醜いスクラット】
【何ができるのかも定かではないし、怪しいと思うなら突っぱねるのも普通だろうが、果たして】
980 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/17(土) 22:19:12.63 ID:v/aQjtGV0
>>978

【反撃は成功、しかし戦況への影響はそう大きくは無い。】
【彼は咄嗟に頭部を庇って見せた。攻撃直後の隙を突いた反撃に対して、である。】
【余程戦闘慣れしているのだろう、無策な突撃は望めない。そう思考した彼女は――気の抜ける様な光景を見た。】


(私を虚仮にしているのか、それとも油断を狙う気なのか…何れにせよ、舐められた物ね)


【3発の魔弾を彼らに向けて、連続で射出する。彼女の、中・遠距離攻撃の要である。】
【竜人の頭部と心臓に一発ずつ、シーブレインの頭部に一発――】
【冷酷なまでに正確な狙いは、殺意を読んだ場合の回避を却って容易にするかも知れない。】
【弾速はそこそこ。回避や防御も、技術次第だが可能だろうか。】
981 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/17(土) 22:20:41.25 ID:AbUnxdsNo
>>979

【夜の街道で行われる、最早儀式にも近い何か──】
【月明かりがぼんやりと彼らを照らし、そのことが余計に神秘さと怪しさを醸し出し】
【もしここに別の誰かが通りかかってしまえば、来た道を回れ右するか】
【或いは夜行性の肉食獣がいるかもしれない森の中へ足を踏みいれ、この道を迂回するか】
【そのような、普段ならばありえないことすら、選択肢に入っていたことだろう】

【真っ黒な、新月の夜のような視線を向けられれば】
【少女は思わずサファイア色の視線を彼へ今一度向け】
【周囲の風景へではなく、大体彼か、精々彼の周りへくるくると視界を泳がせる】
【人見知りの気でもあるのだろうか】
【目まぐるしくとまではいかぬものの頻繁に動く彼女のサファイアは、犬というより梟のようでもあった】

さぁ、び、す……、「サービ、ス」──
あ、あぅ……、で、でも、でも……、急に、言われて、も……、

【そして告げられた、酷く聞き取り辛い言葉】
【少女の言葉遣いも断片的なものであるために、理解するのに僅かな時間を有することがあるが】
【彼の言葉は、或いはそれ以上に頭に入れて噛み砕くのに苦労するもの】
【困惑した表情のまま、少女はくるくるとサファイア色を巡らせて】
【ようやく紡いだ言葉は、ありがちな返答。受動的な性格の者が言いそうなものであった】
982 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/17(土) 22:29:19.01 ID:PZFqus+tP
>>980

「ッ!」

 いきなりの攻撃、しかし経験による予測が可能な冒険野郎にとっては、
 『撃つぞ』とあらかじめ宣言された攻撃に等しかった。
 しかしそんな中でドラゴニートのとった行動。

「ぐわぁあああああああ!!」
「ク、クロコダインッ!!」

 一瞬の跳躍、その刹那に抱きかかえるようにシーブレインの壁となる。
 反射を超えた予測、によって無防備なシーブレインを守ることすら成功させたのだ!

「ぐ、ははは・・・。これはなかなか容赦ないね」
「・・・」

 泳ぐ様な眼であちこちをグルグル見渡す真っちゃん。
 しかしマクガイバーはとことん冷静だった。

「よし! 分が悪い!! 逃げるぞ!!」

 そのドラゴニートの俊足を生かし、背後をみせて一気に駆け出す!
 肉体的にあまり強くないマキナスエルフでは絶対に追いつけないだろう。

 進む勇気より戻る勇気!!
 冒険野郎の明日はどっちだ!!!


//予定があるのでこの辺で終らせていただきます
983 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/17(土) 22:37:44.82 ID:M1WogF5+o
>>981
【視線を泳がせ落ち着かない様子の彼女を】
【スクラットは不思議がって、左右に首を捻ったりしていた】

【だが、一度後ろを振り向くと、何かを思いついたように再び彼女を見て】

ふシュrrrr……ヲ姉さま、ラクシュル″sクです、カ? urrrr...
何か、買うモノ、あるでsuか? キキ、チチ……

【今度は、彼なりに聞き取りやすいよう喋ったつもりなのだろう、一字一句を区切るようにゆっくりと発声した】
【この道の先にあるラクシュル≠フことに思いがいたったようで、それを尋ねつつも、さらに言葉を続けた】

スクァーロ=A青の陸で、物売ル仕事、するヒト
ヲ姉さま欲しいモノ、安くあげルです、ヨ。 フシュ……

薬、武器、「しょクりょ」、「どレい」、何でモ売る、シシシシシッ

【彼の言うスクァーロ≠ニいうのは、どうやら彼自身の名前であるらしく】
【ついでに彼が「商人」であることを明かすと、彼女の返事を待つように口をつぐんだ】

【……彼は、「恩返し」と言っているが、これではまるで押し売りも同然かもしれない】
【扱っているものも、「どレい」──「奴隷」が入っていたりと、あまり真っ当なものではなさそうだ】

(…………)

【もしかしたら、彼は彼女が気の弱そうなことを良い事に、何かを企んでいるのか】
【スクラットは、小さな舌で一度舌なめずりをした】
984 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/17(土) 22:38:55.26 ID:v/aQjtGV0
>>982

(…何だったのだろう。)

【彼のスピードや防御技術には、紛れも無く強者の其れが見て取れた。】
【相反するような能天気さも――圧倒的な余裕か、油断を誘う為の物に違いない、と彼女は考えていた】

【だからこそ凄まじい速度で撤退する彼を、半ば茫然としながら彼女は見送る事となる。】
【撤退は予想の外であり、故に其処には追撃は無く。無意味に視線は虚空に在った。】

【結局、彼の目的も解らず終い。魔力の消費に徒労感を抱えながら、彼女は呪式制動≠解除した】

/お疲れ様でした
985 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/17(土) 22:40:35.27 ID:PZFqus+tP
>>984
//お疲れ様でしたー
&ありがとうございましたー!
986 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/17(土) 22:56:43.96 ID:AbUnxdsNo
>>983

あ、え、と……、ラクシュル、……、あの、……、は、い
んと……お買い物、とは、ちょっと、違うん、です、けど……、

【視線が彷徨い続けているのは、きっと彼女の癖なのだろう】
【人の目が真っ直ぐに見れない。自分に自信がないタイプの者に多い行動だった】
【買い物目的ではないと、彼女はそう語る】
【だとすれば出稼ぎか。或いは他の目的でもあるのだろうか】
【人付き合いが苦手そうな彼女は、言葉足らずでもあった】

スクァー、ロ、……、ん、と、あなたの、お名前、です、か……?
あの、……わ、私、エリスって、言います。
欲しいもの……、欲しい、もの……。

……、う、ぅん

【今欲しいものは、と聞かれてしまえば】
【例えば頭を撫でてもらうだとか、例えば黒の大陸に咲くダーティリィの花だとか】
【例えば暖かいベッドだとか、例えば甘ったるい声で名前を呼んでもらうことだとか】
【──少なくとも、このような場所で、「お礼」として受け取るようなものではないものばかり】

【武器だとか奴隷だとか、「まともでないもの」が選択肢に上げられているのも】
【きっと、彼女の思考を更に戸惑わせる要因となっていたのだろう】

【スクァーロ、というのが彼の名である事に気付いた少女は】
【一先ず己の名を。エリスという、短い名前を彼へ告げてから──】

……、あ、の。
緑の、大陸のため、戦ってくれる、人……。
スクァーロ、さん……、青の大陸の人、なんです、よ、ね……。
だった、ら……、傭兵さんとか、……、あ、の。知り合い、いれ、ば──
緑の大陸に、力、貸してくれるよう、言って、欲しいん、です。なるべく、多くの、人、に。
……、そ、の……、無理だったら、あ、あのっ、別に、いいん、です、けれ、ど──

【──紡いだのは、「己の要望」ではなさそうなこと】
【己のためではなく、緑の大陸のためになりそうな、そんな言葉だった】
987 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/17(土) 23:13:29.83 ID:M1WogF5+o
>>986

キキ……キ?
ようヘイ……傭兵=H

【この気の弱そうな獣人の少女が紡いだ言葉に、スクァーロは丸い目を一層真ん丸にした】
【彼女の口から「戦う」という言葉が出たのは、彼にとってはかなり意外だったようだ】

【スクァーロは、顎を引いて頭頂部を掻いたり、前足で顔をぬぐったり】
【それが彼の悩むときの癖なのだろう、野生動物じみた仕草でしばらく思案していた】

キィ……エリス≠ウマ、傭兵@~しイ……urrr....

【だが、彼はやがて懐から手のひら大の機械を取り出した】
【何かの端末であるらしく、ぼんやりと青い光を放つ画面が付いていて】
【彼は、その画面を小さい指でタッチして何かを操作をしていた】

【エリスの言った「傭兵」という要望に、彼は是非もなく応えようとしているようだった】

(…………)

【しかし、ふと、その手が止まる】
【スクァーロは、ゆっくりと顔を上げて彼女を見つめた】

……緑ノ陸のたメ=Aで、urrrr...いいんデすか?

【そして発した問いは、そのようなもの】
【「募るのは、緑の大陸に付く側≠ナ、本当にいいのか」と】

【スクァーロは、彼女の全身を上から下に、下から上へと眺め始めるだろう】
【まるで、何かを探るかのような視線。彼の眼は、この上なく据わっていた】
988 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/17(土) 23:30:27.26 ID:AbUnxdsNo
>>987

……、は、い。傭兵さん、です

あ、あの……、で、でも……、わ、私が雇うという形じゃ、ないん、です……
えと……、ただ、緑の大陸、が、傭兵を求める、という……その、情報、流すだけで、いいん、です

【──実に奇妙な、依頼だった】
【傭兵が欲しい。だけど、雇いはしない】
【情報だけ、流す。ただそれだけで、いい】
【本当に緑の大陸に来るのかは──傭兵達自身に任せる】
【そんな、受身にも程がある依頼、いや、「お願い」であった】

(……、青の大陸の人、二日連続で会えたの、ラッキィ、です)
(緑の大陸、まだまだ、弱いです、から……)

【金髪に隠された、思考の奥底に沈む言葉】
【それは、聞くものが聞けば疑問にも思うもの】
【今の所ぎりぎりではあるが、赤と黒の大陸に対して拮抗状態となっている緑の大陸】
【何故彼女は、そんな状況にも関わらず緑の大陸を「弱い」と評したのか】
【────謎】

【しかしふと気付けば、銃口のような瞳が再び自分を見ていた】
【告げられた言葉。向けられた視線。全てが、見透かされるような雰囲気を放っていて】

【確かに──「黒の魔力」を放つ彼女が緑に大陸につく側を求めるのは、不思議な事なのかもしれない】
【それでも、或いは。黒の魔力を保有するが故にそうしているのだという考えも浮かぶだろうか】

……、いいん、です。
緑の大陸のために働けれ、ば……、それで、いいんです
私……、緑のためになれば、いいなって……だか、ら──、

【──己の放つ、黒の魔力。それに、コンプレックスでもあるのだろうか】
【ぎゅ、とフリルのついた鞄を抱き締め。少女は静かに、そう告げた】
989 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/17(土) 23:50:16.49 ID:M1WogF5+o
>>988

…………

【彼女が静かに言葉を紡いだ後、スクァーロはじっと押し黙ったままエリスを見据えていた】
【重苦しい沈黙が、彼らの間に圧し掛かるだろう。森の虫の声がやけにうるさく聞こえるほどに】

……キキ、kikiki...! スクァーロ、分カるましタ
緑が傭兵¥Wメるジョウホウ、スクァーロ、流す

【しかし、やがてはスクァーロはそう言って、端末の操作を終えた】
【何事もなかったかのように、エリスの要求をそのまま受け取る言葉を口にしたのだ】

【緑の大陸にいながら、黒の魔力を持ったエリスに、スクァーロが何かを思ったのは間違いない】
【だが彼は直接探りを入れるような真似はしなかった。ただ商人として、客の要望を受けただけに留まる形】

(…………)

【この小さな生物は、非力だが、瞳の奥には弱者で終わろうとはしない深い何かが渦を巻いていた】


……緑=A勝つトいいでスne、シシシシッ
緑¥氓チたら、エリス@lハ嬉しイ、ですカ? urrr...

【一応の取引は済んだ。スクァーロも端末を懐にしまうが】
【その傍らで、彼はさりげない風にそんな問いを投げかけた】
990 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/18(日) 00:04:27.11 ID:LzOFWP0eo
>>989

【取引が続く日々だ、と彼女は密かに思った】
【昨日出会った、キルヴェーラ。彼とも似たようなやり取りをしたのはまだ忘れていない】
【人が苦手な、獣人エリス。人見知りな、気弱な少女】
【そんな彼女が、最も他者と関わる「取引」という行為をするのは──ある目的のために、他ならなかった】

【静かな、静かな──深海のような沈黙があった】
【まるで頼るかのように鞄を抱き締めた少女は、軽く目を伏せて彼の目を見る事はなく】
【返事を待つ不安からだろうか。更にまた、鞄がぎゅうという悲鳴をあげた】

……、……! あ、ありがとう、ございま、す……!

【──しかし、告げられた言葉には。己の願いを受理する言葉には】
【エリスはぱっと表情を明らめて、嬉しげに礼の言葉を紡ぐ】
【そのことが。「緑」が力をつけるようなことが、そんなにも喜ばしい事なのだろうか】

【彼の瞳の奥底に潜む何か。それを咎めるかのように】
【エリスのサファイア色の、瞳の中。ほんの僅か、ルビー色の光が、明滅した】

……、は、い。嬉しい、です
私、黒の魔力、あります、けど……、こ、心は、緑、です。
獣人……私は、「緑」の、獣人、です
だから──証明、したいん、です。私だって、この大陸の、役に立てるって
黒の大陸の住人なんかじゃ、ないって──証明、したいん、です

【さりげなく問われた言葉に対しては、矢張り途切れ途切れにエリスは言葉を紡ぐ】
【語られたものは、少しばかり彼女という人物に触れる事の出来るようなもの】
【「黒の魔力があるから」──それだけの理由で、彼女は周囲から敵視されてでもきたのだろうか】
【その、自分に対する悪いイメージを払拭するために、彼女はこのような行動に、出ているのだろうか】
991 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/18(日) 00:27:17.10 ID:1+mTnS+wo
>>990

キキッ、kiki! 恩人≠ウマのお願イ、聞いテ当タり前

【そう言って、彼は顔を小刻みに振るった】
【その際にエリスからは視線を逸らし、顔を拭う仕草をする】

(…………)

【そして、後に語られた彼女の言葉に黙って耳を傾ける】
【やがて彼女が語り終えると、チチチ、と小さく鳴き声を漏らし】

……スクァーロも、同じ、キキキッ

スクァーロは緑≠フ生マレ。でモ、心ハ青=c…
たくさン、物ヲ売って、スクァーロはヒトの役に立ツ、シシシシッ

【彼女が少し心を開いたように感じられたのか、彼もまた「同じ」であると語った】
【スクラットという種族は緑に生まれついたが、スクァーロという個人は青の者として流通に携わっていて】
【エリスと同じように、誰かの役に立ちたいのだ……と。たとえこのように姿形が醜くても、と】

【言い終えたスクァーロは、彼女を見上げて口の端を緩ませた】
【二本の大きな出っ歯が目立つ、決して美しいものではなかったが、それは間違いなく笑みであることを示していた】


でハ、「恩返シ」終わっタ。スクァーロは、帰ル
エリス≠ウマは、ラクシュル″sクでsuか?

夜道、ケモノ出る、気ヲ付ける、シシシシ……kiki

【やがて、スクァーロは鼻をひく付かせて言った】
【夜の闇は、すっかりと深さを増していた】
992 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/18(日) 00:42:55.95 ID:LzOFWP0eo
>>991

あ、あ、ぅ……、恩人、だなん、て……、……、

【そのような──「恩人」という言い方がむずがゆかったのだろうか】
【少女は恥ずかしそうにふるふると首を振って、またしても鞄を、ぎゅう】
【さわさわと揺れた金髪は、夜闇に小さく煌いた】

……、……、一緒、です、ね

【緑の生まれでも、青の者。黒の血が入っていても、緑の者】
【ヒトの役にたとうとする者。「緑」のためにたとうとする者】
【彼の話と、自分の話。そこに共通項を感じたのだろうか】
【美醜を問われれば、歪な笑みだと多くの者が答えるであろう彼の口元】
【それに返すかのように、エリスは小さく控えめな笑みを、そっと浮かべたのであった】


……、は、い──私は、ラクシュル、へ。
あの、ス、スクァーロさん、も、気をつけ、て、ください
足、怪我してるみたい、です、から……そ、の──どうぞ、お大事、に。

【そして、月明かりが真上から照る時刻になっていることに気付いたのだろうか】
【こくりと彼の言葉に頷けば、最後の最後。スクァーロを気遣う言葉を投げかけた】
【「これ、包帯代わりに、え、と……、どう、ぞ」】
【そう言ってカバンから取り出されたのは、一枚のこぎれいなハンカチだった】
【黒い布地の隅に赤い刺繍糸でバラの花がそっと施されているハンカチ】
【足を怪我した彼の支えになるように、ということなのだろうか】

【もし彼がハンカチを拒めば、残念そうな顔をしてハンカチをしまうし】
【彼がハンカチを受け取るのであれば、嬉しそうな表情でまたそっと笑うことだろう】
【その後何事もなければ、「今日は、ありがとう、ございました」と最後にまた礼を紡ぎ】
【エリスは暗い暗い夜の街道を、ラクシュルへ向かって再び歩き始めるはずだ】
993 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/18(日) 00:43:33.99 ID:k/P3vtLCo

【緑の大陸、森の中で一人の獅子が眠りこけていた】
【大木に身体を預けて、緑の民でさえあまり立ち寄らない場所でだ】

【獅子のウォービーストである獣人は、疲れ果てた様に深い眠りについている】
【黄金の鬣、紅褐色の肌、屈強な身体―――戦闘の所為か、所々傷だらけで】


―――――――……………。


【不安を抑えこむ様に腕を組み、眉間にシワを寄せて眠る姿は彼らしくないだろう】
【快活で、無邪気で、お人好し。そんなモノは今の彼から、眠っている姿からさえ感じられない】

【辺りには明らかな拒絶の雰囲気が醸しだされていて、動物達も彼に近づこうとはしなかった】
994 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga]:2011/09/18(日) 00:54:35.60 ID:ADzUW7AAO
>>993

【しゃりしゃりと背の低い草を踏み締める音は、さして辺りを警戒したりはしていないのか憚ることなく響いてくる】
【雲の切れ間から覗く月明かりに反射して輝く生命の世界。無色の風にとろりとする黒の穢れを滲ませながら、】
【――偶然か。現れた姿は、最初の時よりしっかりと己の意志で立っているようにも見えた】

【サイドが若干長く、鎖骨を撫でる程度に伸びた赤毛の女性だった】
【右目だけ瞳孔が開いているせいでオッドアイと勘違いされやすい双眸は青く、光の差し方で濃淡を変える】
【臙脂のリボンタイが首許で揺れる白いカッターシャツは、縦縞模様を違う濃さで描いた黒のジャケットの下から裾がはみ出るほどの長さ】
【タイと同色の紐をベルト代わりにジャケットの上から結び、合わせるのは昏い夜色の袴とブーツといった和洋折衷な装いをしている】

【長い長い、錆び付いた刀に腕を絡ませながら、目的地も無く歩んでいたが】
【彼我の間合いに己の刃が届かぬ程度の位置で立ち止まれば、どうすればいいか分からぬように唇を閉ざす】
【駆け寄るのも不自然、けれど沈黙するのも不自然。困惑は判断力を鈍らせ、最適な選択肢を掌から零していく】

―――……ライオネル

【呼び掛けた五文字は、けして大きな声ではなかった。望まれてない気もした】
【それでも滲ませたアイスブルーは揺らぎ、漆黒の気配を辺りに馴染ませていく】
995 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/18(日) 01:03:14.67 ID:1+mTnS+wo
>>992
【スクァーロは、彼女の笑みに眼を合わせず】
【頭をぶるぶると震わせたり、前足で顔を拭ったりしていた】
【意図的に避けたのか、それともそれが彼本来の気質なのか、判断するものはなかった】

【そうして俯いていた彼であったが、ふと顔を上げる】

キキ……スクァーロに?
urrrr.... *★≒△∫、ガ、トウゥ……

【エリスから差し出されたハンカチに、スクァーロは一度首をかしげたが】
【自分が受け取っていいものだと分かると、彼は四足でそそくさと近寄って、ハンカチを手にした】
【その際に、彼女を真似てお礼の言葉を告げようとしたようだが、発音が悪く聞き取れないかもしれない】

……?

【と、受け取ったハンカチを、一度鼻元に近づけて匂いをかいだ】
【それがとても失礼な行為であるとは思っていないらしく、ただ危険でないか確かめたといった感じだった】
【やがて危険がないと分かれば、そこでようやく、ぎこちないながらも足元に巻きつけて】

Wi……さヨなら、さよなラ、urrrr....
エリス@l、さよナら……kiki

【遠ざかっていくエリスの後姿を、しばらくその場に立ち尽くして見送るだろう】


【やがて、彼は空気の匂いを嗅ぐように鼻をひくつかせると】
【四つんばいになって、森の茂みの中へと飛び込んでいった】

【夜の獣道を駆けていくスクァーロ。その夜行性の瞳は、深い光を宿していた】

シシシシシッ……戦争、戦争……
かなシいね、かナしいネ、シシシシッ────

【卑小で醜い獣がその道中で考えていたことと言えば、この綺麗なハンカチがいくらで売れるか、ということだった】


/お疲れ様でした! ありがとうございましたー
996 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/18(日) 01:04:24.40 ID:k/P3vtLCo
>>994

【ぴく、と草を踏みしめる音に耳が微かに動いた。近づいてくる足音に過敏に反応する様に】
【腕を組み、腰を深く降ろしたままの姿勢で眠る獅子の寝息が止まり、辺りの静けさが増す】

【木々のざわめきと夜風の声に混じる足音は、やけに大きく聞こえる】
【そんな中に、女性の声が飛び込む―――”ライオネル”と呼ばれた獅子は、薄く瞳を開いて】


…………おう、グルナ。


【俯いていた顔を上げて、”睨みつけて”獅子は名前を呼んだ】
【太陽の様な笑顔はそこに無く、傷だらけの身体を引き摺り立ち上がる彼は”酷く獰猛”な気がする】


どうした、久々やんけ……こっちまで、来いや。


【”にこり”と笑顔を作るが、目は笑っていなかった。それどころか、敵意さえ見え隠れしていた】
【近寄れ、と言う彼は本当に”彼”だろうか。外見は彼に相違無く、口調も彼そのものであるが】

【いつもとは違う雰囲気。そもそも、彼の身体からは”黒”の気配が滲みでていた――――】
997 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga]:2011/09/18(日) 01:11:04.35 ID:ADzUW7AAO
>>996

【――竦んだ肩は、果たして恐怖から来たものだったのか】
【ぎゅう、と抱きしめられる刃。暴力性の証明。他者を蹂躙するための武器】
【けれどもそれを使う腕の細さといったら、おそらく彼が握ってなお余る程だろう】
【長くはない短くもない髪が流れる血のように風に揺れて肩に触れていく】

(……、……――――)

【思考するかのように、瞳が幾度か焦点を失いながらも瞬いた】
【唇が問い掛けたいのか薄く開かれるも、何かを失ったように閉じられて】

【やがて――彼女は、歩みはじめる】
【刀は長い。長いが故にリーチがあるが、抱きしめる格好では即座に攻撃に転じることは出来ない】
【警戒なのか、不安か。ともかく彼の行動を伺うような仕種を見せはするものの、その身体は隙だらけであった】
998 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/18(日) 01:12:28.11 ID:LzOFWP0eo
>>995

【ハンカチに毒は、入っていない。香り自体も、薄い香の匂いがするだけだ】
【危険なものではないのだろう──ただ、気になるものといえば】
【その香りが、黒の大陸の水辺に咲く、ダーティリィという花の香りと良く似ていたことだろうか】


【────そうして、スクァーロと別れた後】
【夜道に誰もいないことを獣の聴覚で確認すれば、彼女はほっと、息をつく】


……、これで、いいん、です。まだまだ、緑に、斃れられては、困ります、から


【  きィん  】   【  少女の瞳に、ルビー色が、宿る  】

【その時の彼女の様子は、とても奇妙なものであったと言う】
【街道に誰もいないのにも関わらず、誰かと会話しているかのように視線を「一点に」据え】
【彼女の表情は、何かを怖がっていながらもどこか嬉しげなものであった】


あ、ぅ……、ふぁ──、ぁ、あ……
……、……、お、お褒め戴き、光栄、です……ご主人、様……


【──緑の夜は、更けていく】

/お疲れ様でした、ありがとうございましたー!
999 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/18(日) 01:21:11.75 ID:k/P3vtLCo
>>997

【刀を抱きしめ、ゆっくりと歩み始める彼女を見て”微笑”】
【一歩、二歩―――……獅子の腕が、届く範囲に至るまで彼は動かない】


ライオネル、言うたけどなぁ……。


【独り言の様に、言葉を紡いで獅子は瞳を閉じる。そして、くつくつと笑う】
【再び目が薄く開かれた時、金色の双眸は濁った黄金色であり―――】


残念やけど、あいつはまだ……おねんね中やねん、カカカッ!


【彼女が豪腕の範囲へと至れば―――迷う事なく、獅子は首を片手で締めようとする】
【躊躇は無く、殺気さえ含んだそれは、”ライオネル”のものでは無いと予測出来る】

【とはいえ、彼の身体は傷だらけ。見たところ、出来てからそう時間は経っていないと見える】
【故に動きは鈍足。十分、彼女なら避けられる。捕まったとしても、振りほどけるくらいの力だ】
1000 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga]:2011/09/18(日) 01:31:36.02 ID:ADzUW7AAO
>>999

【――月が雲を纏ったような黄金】
【夏の花を思わせる彩は失われ、泥の中に沈んだ金貨に似た瞳に思わず脚を止める】
【誰だろう。違うようで、同じ人。まるでドッペルゲンガーを見た感じの違和は、皮肉だったのかもしれない】

【彼女は、動かなかった。動けなかったのだろうか】
【ひゅっと息を飲み込む音に重なる、刀の落ちた響き。身体へと絡み付く殺気の蛇に半歩ほど引いた脚は、逃げられない】

――――か、ふ……っ……

【振りほどけるのに振りほどけない。逃げられるのに逃げられない】
【信頼が泥沼のように脚を引っ張って、彼女の思考能力を奪ってゆくのだろうか】
【薄ぼんやりと開かれた瞳は彼の表情をなぞってから傷口を見遣り、小さく思う】

(……怪我……して、……)

【治さなくちゃ、危ないな】
【どこか現実離れした空間の中、場違いな思考に突き動かされた掌は小さく彼の腕を撫でる為に持ち上がった】
1001 :1001 :Over 1000 Thread

 ,.――――-、
 ヽ / ̄ ̄ ̄`ヽ、   【呪いのパーマン Ver2.0】
  | |  (・)。(・);    このスレッドは1000を超えました。|
  | |@_,.--、_,>    このレスを見たら10秒以内に次スレを建てないと死にます。
  ヽヽ___ノ    次スレを10秒以内に建てても死にます。

パー速@VIPService
http://ex14.vip2ch.com/part4vip/

ローカルルール変更に伴い、1000到達の報告が不要になりました。

1002 :最近建ったスレッドのご案内★ :Powered By VIP Service
男共、もう無駄毛処理とかいいだろ? @ 2011/09/18(日) 01:11:23.85 ID:dMyt+E3S0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1316275883/

神羅万象チョコ ウエハーマン達の開戦待機場所11 @ 2011/09/18(日) 01:00:27.44 ID:Da25f4Xno
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1316275227/

紅の豚を見ていたらペットのミニブタが突然窓から飛び降りた @ 2011/09/18(日) 00:06:23.80
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/vip4classic/1316271983/

まどか☆マギカで逆転裁判3 @ 2011/09/17(土) 23:54:48.07 ID:hZ4W9Ndb0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1316271287/

イギリスで知り合った子と付き合いたい! @ 2011/09/17(土) 23:41:48.26 ID:iUN5T9uC0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1316270507/

長門「私はあなたの言うことならなんでも聞く」 @ 2011/09/17(土) 23:32:47.38 ID:7cVo//ESO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1316269966/

嫁宣言して60分以内に嫁AAにお断りされなければ結婚避難所 @ 2011/09/17(土) 23:09:23.69 ID:TiK4Zzmd0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1316268563/

ここだけバイオハザードが発生した山村 @ 2011/09/17(土) 23:00:18.65
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4vip/1316268018/


Powered By VIPService http://vip2ch.com/

963.94 KB   

スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)