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ここだけ並行世界<<第2世界・城と龍の世界>> - パー速VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/06/03(月) 00:07:09.64 ID:K1Mh1/C5o
●世界の設定
<<城と龍の世界>>
人類種の天敵として龍が存在する世界。
城を中心として街が建造され、城と城下町を覆うよう高い城壁で守られている。
要塞の外では凶暴な竜と爬虫がおり、殆どの人間は壁から出ずに生活している。

【王都】
ルネサンス期の街並みで、城壁が三つと大きな城。
広大な農地と平民街、商業都市、貴族の支配する領域が隔てられている。
城壁は櫓が点在しレールが敷設されており、櫓の中に移動式の大砲が格納されている。
大砲以外にも、街には飛竜との戦いを想定した投射武器が櫓に多数貯蔵されている。

【皇室領】
最後の城壁内にある、貴族らが住まう領域。
議会では保守派と融和派に分かれて権力争いをしている。
融和派を取り込んだとされるカノッサの本部も存在する。

【商業地帯】
第二の城壁に護られた、商人と工場作業員が住まう領域。
生活水準が高い反面、竜の存在を知らない者が大勢居る無防備な場所。

【農業地帯】
第一の城壁内の広大な領域。農場に働く平民が住まう土地。
第二城壁に近づくたびに集落の規模も大きくなる。

【森林】
三重城壁の外に出る人間は、調査隊と無謀な冒険者だけである。
都付近の森林は、爬虫と巨竜の巣窟で非常に危険とされる。

●基本ルール
次スレは>>950が世界観を作製した上で立てて下さい
その際は
1.世界の名前
2.大まかな設定
3.場所や地名の名前を数カ所
を最低限作製願います

あくまでオリジナルキャラをロールする場として、版権キャラの使用は禁止です

オリジナルとは言え、余りにも強力過ぎたり壮大過ぎる設定のキャラは控えましょう
もし作ったキャラに不安があるようでしたら、リンク先のしたらばの設定投下スレに投下し反応を見るのが無難です

短文推奨ですが、強制ではありません
長文気味になってしまう場合も多々ありますのでお気軽にご参加下さい

●リンク
ここだけ並行世界したらば
ttp://jbbs.livedoor.jp/sports/40131/

初めての方はしたらばの設定投下スレ等を見て頂けるととう

なりきりスレまとめwiki
ttp://www16.atwiki.jp/ikutomisan/pages/1.html?pc_mode=1
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【怪獣8号】ミナ「日比野カフカ今日は奢りだ!好きなだけ食え!」 @ 2025/08/02(土) 00:14:58.07 ID:l6LpFqfaO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1754061298/

すいか 67.1 立ててみるテスト @ 2025/08/01(金) 14:24:40.59 ID:GCnrlbTY0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1754025880/

もう8月ですね... @ 2025/08/01(金) 06:51:37.98 ID:tUwLog300
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1753998697/

【デレマス】橘ありす「花にかける呪い」 @ 2025/07/31(木) 00:03:20.38 ID:DoK8Vme/0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1753887799/

【学マス】広「笑って」 @ 2025/07/30(水) 20:41:14.60 ID:VXbP41xf0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1753875674/

パンサラッサ「安価とコンマで伝説の超海洋を目指すぞぉ!!」 @ 2025/07/29(火) 21:13:39.04 ID:guetNOR20
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1753791218/

落花生アンチスレ @ 2025/07/29(火) 09:14:59.83 ID:pn6APdZEO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1753748099/

ライナー「何で俺だけ・・・」 @ 2025/07/28(月) 23:19:56.58 ID:euCXqZsgO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1753712396/

2 :ストラ :2013/06/03(月) 21:05:06.46 ID:Go69D2CA0
一体、ここはどこなんだ……

【鬱蒼と草木が生い茂る森の中、一人の青年が、あたりを見回しながら歩いていた】
【森であたりを見回しながら歩けば、大概の人間は迷っていると思うだろう】

誰かいるのか...?それとも、人がいないのか?

【不安そうにあたりを見回す、ボロボロの茶色のローブを羽織った青年】
【その青年の髪は、年齢には合わぬほどにまで、白かった】
【鬱蒼とこの茂った森と、彼の恰好はあまりにも浮いていた】

【施設―元居た世界から自由を求め、門に飛び込めば、この茂った森】
【この森が、蟲と獣が支配する森であることなど、分かる由はない】
3 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/03(月) 23:46:38.64 ID:t45XOlz5o
砂漠を走っていた彼女の目の前に突然広がる森林と泉。
「なんだここは?ああ…またか。」
また知らない土地に招待されたらしい。溜息をつく。
だが涼しくて砂と岩だけの世界よりはずっと心地良い。
密林の中、自然豊かな世界。

旅慣れたメリッサはその場で服を脱いだ。
「沐浴の機会から始まるとは有難い。」

引き締まった脚を冷たい水につける。冷たい。
しかし綺麗な水だ。
もう生命をつなぐために小便を飲む必要もない。
両手で泉の水をすくって飲む。美味い。

- チャポン… -

美しい黒髪をすすぐと砂が流れ落ちていく。
「ふう…生き返ったような気分だ。」
メリッサはそのまま泉に入って泳ぎ始めた。
4 :死神 東 :2013/06/04(火) 19:32:55.59 ID:IB/7qqot0
守備表示の守備力は超えられないゲーム って楽しいですよね 魔法少女 安価 とか
5 :ヒズマ [saga]:2013/06/04(火) 21:34:07.20 ID:cYmqm5oqo
「め、飯が食えるとこは、何処ですか」

【農業地帯、森林へ行き来することが出来る門】
【その前で、男が倒れていた】
【傷だらけで、顔色も悪く、食うものを食っていないであろう男】

【気味悪がられながらも、男は案内され、】
【這う様にして飯場にたどり着いた】

――……。

「はーっ、やっぱ砂漠で金なんか持ってても駄目だな。
 飯食うところなんか無いんだもんな」

【コップをどんと机に置き、男はため息をつく】
【さっきまでの死にそうな顔が嘘のよう、風船のような男だった】

「おっちゃんいくら?
 え?乞食だと思って諦めてた?失礼だな」

【第一の壁付近の飯場でのことであった】
6 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/04(火) 22:04:00.05 ID:0BEt15bE0
ふむ……何やら妙な場所へとやってきてしまったが……
ここは果たして"奴ら"の息のかかっていない場所なのだろうか……

【第一の壁付近の食事処】
【複数の客の中に混じって、カウンターバーの席に腰掛けつつ一際心配そうに呟く男がいた】
【茶色のロングコートに身を包み、腰にはベルトの留め具により杖がぶら下がっている】
【顔立ちは、基本的には若さを残しつつも老いへの第一歩を今にも踏み出さんとする30代前半のものである】

>>5
……砂漠?
この世界にはそれらしい地形があるとは聞いたことがないが……

【ヒズマの言葉を小耳に挟み、彼の近くへと自身のグラスごと寄ってくる】

―――失礼、旅の方と見受けましたが……
砂漠とは一体……?

【そして声をかけた。彼はヒズマが自身と同じく平行世界の旅人であるとは知らない】
【初対面であるから、それは当然の事ともいえるが】
7 :ヒズマ [saga]:2013/06/04(火) 22:16:07.75 ID:cYmqm5oqo
>>6
「ん?砂漠っつったら向こうの方にある……」

【ヒズマは自分が来た方向を指差して、そう答えようとする、が】
【そういえば、急に砂漠から森林に入ったような気がしていた】

「ああ、そうか、また別のところに来たんだな。
 この世界では何が見れるかな」

【一人で勝手に納得したように頷いていた】

「んー、まあ別の世界から来たって言うか……
 いや、悪い、戯言だと思ってくれ」

【一部の旅人には常識であるが、】
【一つの世界に住む者の多くにとってはほら話にすらならない戯言だ】
8 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/04(火) 22:31:09.48 ID:0BEt15bE0
>>7
別の世界………
――――……!?そうか、まさか私と同じように……

【驚きと共に、過去の光景が脳内をよぎる】
【この身一つで研究所から逃げ出してきたかと思うと、突然周囲の景色が歪みだし】
【気づいたら自分は、見慣れぬ景色に囲まれていた】

そうでしたか……世界を移動したのは、私だけではなかったと。
同じ境遇の人間がいたことに、少なからず安堵を覚えます……

【一先ず落ち着いたところで、グラスの中の水を一口】
9 :ヒズマ [saga]:2013/06/04(火) 22:38:40.66 ID:cYmqm5oqo
>>8
「あ、あんたも世界渡ったんだ。
 安心しろよ、結構居るからさ、そういう奴」

【そう言ってエルゼクトの肩を叩く】

「俺の名前はヒズマ。
 それと、旅の連れのロウティ・ルガン」

【ヒズマは自分の左手の手甲を指差した】

「……魔物の一種でこれに取り付いてるんだが……まあ、無口なんだよ」

【何か憑いているらしいが、喋らなければただの手甲だ】
10 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/04(火) 22:52:45.13 ID:0BEt15bE0
>>9
そうですか。
となると、私は新参者といったところでしょうかね。

【緊張のない表情を見せながらそう返し】

私の名は、『エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ』。
長いですので、『エルゼ』とでもお呼びください。

それにしても……魔物の憑りついた手甲ですか。
その魔物、元々は実体のないオーラ的な存在であった、ということでしょうか……
魔物は専門分野ではない故、あまり踏み込んだ話はできませんが……

【ロウティ・ルガンに視線を向けつつ言う】
11 :ヒズマ [saga]:2013/06/04(火) 23:01:06.15 ID:cYmqm5oqo
>>10
「おう、よろしくな、エルゼ。
 でもなんか、成り行きで世界移動せざるを得なくなった奴って結構多いんだよな。
 俺は自分から世界飛び出したのによ」

【と言っても、故郷を飛び出してしばらく歩いていたら、いつの間にか別の世界に居たという話だ】

「……元々身体はあったが、長生きしすぎてな。
 肉体が劣化し魂だけとなってしまったというわけだ」
「おおっ、喋った」

【手甲から声が聞こえてくる】
【この声が、ルガンのものなのだろう】
12 :ナッツァティア・ジーン [sage]:2013/06/04(火) 23:08:39.58 ID:KniWNCcjo
【所同じく、壁付近の食事処】

>>10-11
…あれ、なぁに、お客さん達…もしかして「遠くの旅人」さん?

【ウェイターとして働く女が、異能の旅人2人に話し掛ける】
13 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/04(火) 23:15:36.90 ID:0BEt15bE0
>>11
ええ、こちらこそ。
果たして何故私たちは世界を移動するのか……何らかの"力"が働いているのか……
何か深遠なる理由が存在するのでしょう、興味深いところです。

【と、言い終わったところでルガンの声が耳に響き】
【その発生源を辿り視線を伸ばしていくと、そこには手甲があった】

なるほど……魂、ですか。
そういうのにお目にかかったのは、初めてです。
聞きかじりの知識だけではなく、魔物の分野も本格的に研究してみるのも悪くなさそうですね。
新たな知は、既存の知に開明をもたらすやもしれませんから。
14 :ヒズマ [saga]:2013/06/04(火) 23:24:04.94 ID:cYmqm5oqo
>>12
「ん?ああ、そうだけど……たぶん?
 遠くの旅人……?」

【妙な言い回しだと思いつつ、おそらく合っているので適当に答える】

>>13
「うーん、興味があるような無いような……。
 いろんな旅人を見てきたけど、多くの奴は世界の移動を必要としてたような気がするけど」

【もちろん、例外はある、と付け足す】

「この世界は見たところ、魔物……って言っていいのかは知らないけど、
 化け物は多いみたいだな。
 ここにくるまでにどれだけ蜥蜴と戦ったか……」
15 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/04(火) 23:29:59.81 ID:0BEt15bE0
>>12
……?
【店員より発せられた言葉に、自然と首がそちらの方へ向く】

ええ……その通り、私達は旅人です。今回が初対面ではありますが。
尤も、元々いた場所は、「遠く」という言葉ですら言い尽くせぬような場所でありましょうが。

【異能たちの旅は空間的な距離をも超越し、世界間を行き来するものである、と改めて実感する】

>>14
まぁ、今はわからないことの方が多いですから。
世界移動のことはさておき、今はこの世界に関する情報が欲しいところです。

……トカゲ?
私も、この街の人々がよく『龍』とやらを話題にするのを聞いたことがあります。
なんでも、街の外に生息しているとか……
16 :ナッツァティア・ジーン [sage]:2013/06/04(火) 23:34:43.01 ID:KniWNCcjo
>>14
あぁ、ごめんごめん、別の世界から〜って言ってる人
何か多いんだよねぇ最近…何かの前触れ?だとしたら嫌だねぇ本当…
あ、コーヒーいかが?
【まくし立てる様に一方的に喋り、デカンタに注がれたコーヒーをカップに移して差し出す】

>>15
ふーん、遠くって言っても私なんかが想像出来るのは壁の外周くらいなもんだからねぇ
余程なとこから来た訳だ、お疲れ様だよ
貴方もコーヒー飲む?
【一応聞いてはいるものの、ほぼ強制的にカップの置かれたソーサーを押し付ける】
17 :ヒズマ [saga]:2013/06/04(火) 23:40:14.20 ID:cYmqm5oqo
>>15
「龍、ねえ。
 ワクワクするな?」

【ニヤリと笑った】

「そんなものが居るならなかなか壮大な風景景色が見られそうだ」

>>16
「ふーん、適当に歩いてたらここに辿り着いただけなんだけどなあ。
 まあ、運命的なものか?」

【ヒズマは首をかしげる】

「あ、ありがとよ」

【素直に受け取った】
18 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/04(火) 23:48:18.52 ID:0BEt15bE0
>>16
え、ええ……頂きましょう。

【押しつけられるようで少々戸惑ったが、水だけでは味気ないと思いソーサーを受け取る】

壁ですか……ちょうど、この店の近くにもありましたが。
まるで要塞のような堅牢さでした。外敵から街を守っているのでしょうか……?

【龍という侵略者に抵抗する王都の人間達、という図式には、まだエルゼは無知のようだ】

>>17
ワクワク、ですか……そうですね。
私は、元々魔術を研究する身ではありますが、些か魔物の類にも興味が湧いてきました。

【明るい表情で応え】

暫くはこの世界の情報収集をするとして……この店を私たちの集会場にしませんか?
情報をやりとりする仲間は、多いほうがいいですから。
19 :ナッツァティア・ジーン [sage]:2013/06/04(火) 23:52:28.72 ID:KniWNCcjo
>>17
ま、接客やってる私なんかからすれば運命じゃない出会いなんてそうそうないよ
【ケラケラと笑う】

>>18
ふふ、毎度あり
壁?あぁ、うん、竜から守ってくれるクレイドルだよ
ここら辺の人はそう呼んでる

>>17-18
何、竜を見てみたいの?
たまーにここら辺からでも遠くの方に飛竜が見えるよ
あとはたまに調査団の兵隊が帰ってくる時にちっちゃい竜獲ってくる事もあるかなぁ…
20 :ヒズマ [saga]:2013/06/04(火) 23:58:41.14 ID:cYmqm5oqo
>>18
「そうだなあ。
 情報はいくらあっても困らないからな」

【ヒズマは頷いた】

「結構似たような、世界を渡る旅人と会うことも多いからな。
 そういう奴らも情報を欲しがってるだろ」

【人の店を勝手にたまり場にする気らしいが、】
【まあ店側も利益はあるので納得しよう】

>>19
「見てみたいなあ。
 とは言っても、俺の故郷で一度見てるんだけどな」

【そう言って、ちらりと左手の手甲を見る】
【特に反応は無かった】

「運命なら出会いは大切にしないとな。
 俺はヒズマ、そんで、こっちがロウティ・ルガン。
 さっき喋ってた三人目の声はこいつだ」

【手甲を指差した】
21 :ナッツァティア・ジーン [sage]:2013/06/05(水) 00:07:40.21 ID:mym9s3eEo
>>20
へぇ、故郷で?
…よく無事だったね?
【この世界に於ける竜に対する一般人の普通の…即ち、出会う=死というイメージでの反応】

…えーと、その手甲が喋るんだ…?
【若干訝しさを感じてはいるものの、声を聞いているのだから信じるしかない】

私はナッツァティア
長いから略してナッツ、宜しくね
22 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/05(水) 00:09:45.55 ID:FQgANE470
>>19
なるほど……龍は人間にとっては侵略者だということですか。
なら危険であることは承知で、龍を見てみる必要がありますね、この世界を知るためには。

「たまに」、となるとそう頻繁に見れるものでもなさそうですが……
街をぶらついている時は、空にも気を配ることにしましょうかね。

>>20
ええ……そうですね。

【頷いたところで、コーヒーを飲み干し】
【コーヒーカップ、ついでコートの裏側から取り出した代金をカウンターに置く】

それでは、私はここで失礼します。
またここで会いましょう、ヒズマさん、ルガンさん、それに店員さん。

【そう言い残すと、自らは情報収集に出向かんと店を後にした】

//ここで落ちます。お二方ともありがとうございました!
23 :ナッツァティア・ジーン [sage]:2013/06/05(水) 00:16:03.88 ID:mym9s3eEo
>>22
そうそう、あいつらは何もかも壊して喰らって行く最悪の侵略者だよ
ここだって、壁に近いんだからいつ襲われるか…っと、憲兵に聞かれたらマズイ…

あんまり頻繁に見えても心臓に悪いからねぇ…
【苦々しく笑う】

あぁ、ちょっと!
…もう、コーヒーくらいサービスさせてよってのー…
//お疲れ様でした
24 :ヒズマ [saga]:2013/06/05(水) 00:20:17.82 ID:+IkuNmyVo
>>21
「竜も世界によって様々ってことだな」

【どうやら、危ない目には合わなかったらしい】

「ナッツァティア……ナッツな。
 皆名前なげーな……紫狼とかアシャラが懐かしいわ」

【むしろ名前の長さを羨んでいるようにも見える】

>>22
「おう、じゃーなエルゼ!
 ……俺も行くか、竜に会いに……は流石に危なそうだから……
 情報を集める……にしても何処で?」

【ヒズマは思案しながら店を出た】
25 :ナッツァティア・ジーン [sage]:2013/06/05(水) 00:23:43.29 ID:mym9s3eEo
>>24
へー、違う感じなんだ?なぁんか信じられないなぁ…

あはは…よく長くて覚え辛いって言われるよ
【苦笑してみせる】

はーい、またお越し下さいねー
…あ、くれぐれもクレイドルの外には出ない様にねー…?
【手を振ってその背を見送った】
26 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/05(水) 21:37:15.09 ID:iRklDP61o
森に囲まれた泉。
裸で座っている女性が見上げているのは長大な身体の水竜。

「王都へは森を抜けるのがいいのか?」

- そのとおりだ -

「通常の竜には交渉できる程の知性は期待できない。
 もしくは言葉が通じても交渉を受け入れてくれない者がいる。」

- そのとおりだ。むしろわたしのような者がはぐれ者かもしれない。 -

「この世界の事、色々聞けて助かったよ。
 王都の中は安全なのか?つまり壁は堅牢なのか?」

- 自分の目で見て判断してみろ。 -

「わかった…。」

- せいぜい動物の餌にならんようにな。 -

「生存術は特技とまでは言えないが心得ている。」

- ではさらばだ -

メリッサの挨拶が返ってくる前に水竜は泉の奥へと消えていった。
メリッサは立ち上がると戦闘服に身を包み対物ライフルを担ぐと森に入っていく。
27 :ストラ :2013/06/05(水) 22:00:11.91 ID:lQt1o+PK0
>>26
//まだいらっしゃいますか?
28 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/05(水) 22:02:05.46 ID:iRklDP61o
>>27
森の中で水竜に案内された方角へまっすぐ歩く黒髪、白い戦闘服の女がいる。

// いますよ〜
29 :ストラ :2013/06/05(水) 22:09:48.35 ID:lQt1o+PK0
>>28
完全に迷ったな...
おまけに敵対生物もいる...

【ボロボロの古びたローブを羽織った、短身で、白髪の青年が、荒い息遣いで構えていた】
【彼の目の前にいるのは、巨大なカマキリに似た生物で「あったもの」】
【今や、関節が六つにバラバラに裂かれ、体液があたりを浸していた】

速く、どこか人がいる場所に...ん?

【目に映ったものは、白い戦闘服の女―恐らく現地の人間】

おーい!聞こえるかー!

【カマキリの骸に背を向け女に向かって、大きく声をあげながら手を振った】
【青年が後ろに向いた時、彼の後ろからは、鎌を振り下ろさんと忍び寄るカマキリ―先ほどの仲間だろう】

30 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/05(水) 22:20:04.19 ID:iRklDP61o
>>29
「おい!後!!」
 叫ぶと同時に足元に敷き詰められていく正六角形のタイルと、
 そのタイル敷きの地面からせり上がってくる二門の重機関砲。
「背後に何かいるぞ!伏せろ!!」
 ストラのいる方に重機関砲が回転し始める。
31 :ストラ :2013/06/05(水) 22:30:37.11 ID:lQt1o+PK0
>>30
っ―!

【条件反射で、彼はすぐさま屈んだ】
【首を刈らんとしたカマキリの鎌は空を切り】
【メリッサが放った機関砲がカマキリの身体を貫き、そのまま衝撃で後ろにへと弾けた】

……すまない、助かった

【頭をかかえて屈んでいた、青年がゆっくりと立ち上がった】

まさか、もう一匹いるとは思わなかった、礼を言うよ...うっ

【腕を抱えて、痛みを堪える、渋い表情をしながら、彼は地面に座った】
32 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/05(水) 22:43:45.77 ID:iRklDP61o
>>31
「その座った姿勢で待っていろ、すぐ手当てをする。
 …とその前に…」
 ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!
 ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!
 重機関砲の砲撃がカマキリを、というよりその頭部辺りを抉る。
 大味すぎてどうにも精密な攻撃には向かない能力だ。
 しかも、発動中は能力者が移動できないというオマケ付き。

 事が終わっていようといまいとストラに駆け寄る。
「とりあえず騒音を出しすぎた。少しだけここを離れよう。」
 肩を貸そうとストラの脇に腕を通す。
33 :ストラ :2013/06/05(水) 23:01:28.74 ID:lQt1o+PK0
>>32
【無慈悲な砲撃の嵐に、骸はさらに潰れ、やがて原型を失った】
【あるのは、飛び散った体液とその摩り下ろされた肉だけだ】

あ、ああ...

【あまりにも徹底的な砲撃で呆然としていたが、はっと我に返った】
【そのまま、脇に腕を通され、肩を背負われるような体勢となった】

ん...あっちはやめたほうがいい
聞こえる...何かが居る

【青年は、前のほうを指で指しながら言った】
【ストラの後方のほうから、恐らく常人には聞こえるほど小さい】
【ざわめきが感じられた―先ほどの昆虫だろうか】

【恐らく、青年の言うとおりに動けば、昆虫とも逢わずに無事に逃げられるだろう】
34 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/05(水) 23:15:56.35 ID:iRklDP61o
>>33
「耳が良さそうだな。
 わかった、逃げる先を指示してくれ。」
 傷口に布を巻いて止血するとストラを背負い歩き出す。
 腰のホルスターからアンカー射出機を見せてもう一つ提案した。
「いざとなったら木の上でしばらくやり過ごそう。」

「とりあえず、水竜が教えてくれた情報だが森の中が一番安全らしい。
 できればこの中で他の獣達から逃げながら人里に逃げたいと思う。

 本当は今避けたルートをそのまま直進したかったのだが…
 少し迂回するしかないようだな。」
35 :ストラ :2013/06/05(水) 23:30:46.99 ID:lQt1o+PK0
>>34
ああ、分かった

すまないな、色々してもらって...

【申し訳無さそうに、目を伏せ、頭をうな垂れながらも】

(あと数分で出血が止まるはずだ...)
(人里に出れば...耳を澄ませろ)

とりあえず、このまま右に行ってくれ
【メリッサに背負われながらも、彼は道の指示を出しながら歩いた】
【遠回りしているのは確かだが、確実に人里には進んでいるだろう】

アンカーか、随分と古い物を使っているんだな
もうとっくに、寂れてなくなってしまったと思ったが...

【メリッサの持つ、アンカー射出機を見ながら、ポツリと呟いた】


36 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/05(水) 23:39:24.54 ID:iRklDP61o
>>35
「構わんさ。放っておくのはわたしの生き方に反する。」
 指示通りに右へ進む。
 どこかで左折したいのだが大きく迂回することになるのか。

「ん?このアンカーか?
 一応は最新式のを支給してもらったつもりだが。
 まあいい。細かい話は道中ですまそう。」
 異世界、彼女のいた世界ではこれは確かに最新のアンカー射出機だった。
 そんな事を説明しても解かってもらえるかは自信がないが、とにかくそうなのだ。
37 :ストラ :2013/06/06(木) 00:00:39.06 ID:6ADSNwXB0
>>36

(アンカーガン、こちらの世界では、紐などなかったような気がするが……)
(本当に、ここは『外』なのか?)

生き方...聞いたことが無い
外の人間は、皆、そのような物をもっているのか?

【初めて聞いた、そう言わんばかりに疑問をこぼした】
【まるで、幼児が、分からない事をとにかく親に聞くように】

...そろそろ左に向かってくれ
後、あの石のブロックでできた場所が人里なのか?

【目を凝らしてみれば、緑とはそぐわぬ小さい灰色の何かが見えた】
【恐らく、人里―王都だろう】

【だが、彼から見れば信じられないそうで】
【怪訝そうに、まるであそこに本当に住んでいるのか?といわんばかりだ】
38 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/06(木) 00:11:47.12 ID:ofAibm59o
>>37
「外?ああ、ここではここは人里の外らしい。」
 "外"の意味を履き違えて答えた。
 そうしているうちに左へ案内され石のブロックでできた場所が見えた。
「まるで要塞だな。とにかく言ってみよう。人工物に違いはない。
 人がいるかもしれない。」
39 :ストラ :2013/06/06(木) 00:26:47.70 ID:6ADSNwXB0
>>38
いや、そういうわけじゃなくて……
こう、なんというか……

【質問をした本人だが、唸りながらも、考えた】

そうだ、こんな石のブロックだなんて実際、使われている事なんてないだろ?
全部、コンクリートや金属で事足りる...

【彼の記憶の中では、石のブロックでできた住居など存在しないのだ―分かるだろうか】

【石のブロックを見て、まだそんな物を使っているだなんて信じられない】
【まるで時代遅れ、とでも言いたそうな物言い】

でも、少なくとも自然では作られない
行ってみよう―いや、人はいる

【肯定の意をもって、ストラは頷いた】
【この巨大な壁の向こうから、微かだが、いくつもの足音が、彼には聞こえた】
40 :メルキオール :2013/06/06(木) 00:30:45.04 ID:Rx3qqhivo
>>38-39
「*コンニチワ
 ココハ 王都 アンプルール デス*」
城壁付近に一人の小さな人影があった。
ボーイソプラノの声で、機械音声のように読み上げる。

「おやおや、森から来たんですかねぇ…
 よく生きていられたものだ、あそこは魔窟か何かですよ」
姿が露になると、うさ耳の付いた白いパーカーを着た少年が立っていた。
彼は首から、銀色のタグのようなものを下げていた。
41 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/06(木) 00:40:09.34 ID:ofAibm59o
>>39
「あまり常識に囚われすぎるとこの先も苦労するぞ。
 君、この世界の人間じゃないね。」

>>40
「メル!生きていたのか。
 君もここに?」
 再開を喜んでいる。
42 :ストラ :2013/06/06(木) 00:50:56.71 ID:6ADSNwXB0
>>41
……この世界の人間?
あんたも、そうなのか?

【言葉の意味を考えれば、この女性も別の世界から来たのだろうか】
【まるで、何かを期待するかのような口ぶりで聞いた】

ああ、それと傷は大丈夫だ
恐らく、もう出血は止まっている
だいぶ迷惑をかけた

【申し訳ないと思ったのか、彼はメリッサの肩から離れた】

>>40
……?
あんた、この女性と知り合いなのか?

【メリッサの反応を見て、彼は不思議そうに問いかけた】

それに、生きてこられた……確かにあそこは危険だが
それなりに警戒をすれば生きていられる

【魔窟というおおげさっぷりに対して、真顔で言った】
43 :メルキオール :2013/06/06(木) 00:55:12.08 ID:Rx3qqhivo
>>41
「…えーと…司令官殿、でしたかな。
 ここの世界にもいるって事は…後の“ショー”の事も知ってるんですかね」
ふと上の空を見上げ、思い出そうとする。
後のショーという所で、口元が三日月状に歪むと口元を両手で押さえた。

>>42
「ええ。上司と部下の関係でした。“前の世界”ではね。
 生憎前の世界の僕はやられちゃいましたが、今の僕はこうもピンピンしてます」
実に愉しそうに笑みを浮かべ、くるくると回る。

>>41-42
「いやぁ、あなた方は実に運が良い!!
 この辺の城壁付近では奴等の姿は一切見えません。
 今の所は安全です。都の中はもっと安全ですよ」
少年のいる方向には憲兵の居るゲートがあり、そこから入れそうだ。
44 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/06(木) 01:06:19.75 ID:ofAibm59o
>>42
「その口ぶりから察するに君もそうなのか。
 ん?迷惑なぞ被っていない。
 あの程度の事ならお互いにありうる世界らしいしな。」

>>43
「ショー?
 この世界の事は泉の水竜から少し聞いただけだ。
 竜という超常的な生命体がいること。
 それらが人を襲うこと。
 そして人々は竜から身を守るために壁の中に閉じこもっている事。
 それくらいだな。」
45 :メルキオール :2013/06/06(木) 01:20:41.39 ID:Rx3qqhivo
>>44
「おやおや、ご存じない…ようで…ええ、此方の話です。
 おおよそ、状況は掴めてるでしょう。
 とりあえず…身内のよしみで、この都に入る事を手助けします」
急に不機嫌そうな表情へと変わる。…隠し事をしているようだ。
46 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/06/06(木) 01:27:43.88 ID:6ADSNwXB0
>>43
前の世界ではやられた?

【怪訝そうに眉をひそめた】

どういう意味なんだ?生き返ったのか?

【世界を渡って来たならまだしも、一度死んでいるとは】
【奇妙な矛盾が、彼に引っかかった】

>>44

……自分の他にもいたなんて

【まるで鳩が豆鉄砲を食らったような、驚いた顔】
【恐らく、自分以外にもいるとは思わなかったのだろう】


>>43-44

しかし、良かった人が居て
誰も来なかったらあそこで飢え死にか、蟲に食われていたかもしれない

今回は改めて礼を言うよ
自分は、ちょっと…色々考えたいんだ
だから、ここでお別れだ、また縁があったら

【生真面目にお辞儀をすると、青年は、そのまま、憲兵のいるゲートにへと向かった】
47 :メルキオール :2013/06/06(木) 01:33:52.81 ID:Rx3qqhivo
>>46
「さぁ…前世の事を考えても頭が混乱するだけです。
 と言うわけで、連れの方は始めましてだね。僕はメルキオール。
 …都の中でも十分に気をつけるといい…ってね」
不敵に笑い、連れの方をじっと眺めると…

>>44 >>46
「おーい。生還者が2人帰ってきたぞ、さっさとゲートを空けろ」
フードを取り、憲兵の方へ大きめの声で呼びかける。

*「まったく困ったガキだ…おい、お二人さん!
  外は危険だ、早く都に入るといい。ここも安全とは限らんからな」
鋼鉄の門が開く。2人を迎え入れる準備は整っている様子だ。
憲兵の背には、ライフル銃が下げられていた。
48 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/06(木) 01:39:12.36 ID:ofAibm59o
>>45
「竜が攻勢にでるという話の事だろうか。
 まあ、なんでもいい。来れば撃ち落とす。
 それを考えるのがわたしの仕事だ。」

>>46
「ああ、休むなら休める時にそうすべきだろうな。」

>>47
「とりあえずは落ち着ける場所に辿りつけたのか?
 ああ、そうさせてもらう。すまないな。」
49 :メルキオール :2013/06/06(木) 01:49:55.53 ID:Rx3qqhivo
>>48
「万が一のケースですよ、それ。
 ここの防衛能力は現代の要塞に並ぶ強力なものです。
 並みの竜が大勢迫ってきても、火砲の雨に沈むだけです。
 もし…貴女が来たら、砲火の数が増えますかねぇ…」
くるくると回り、楽観したような様子で。

「この都で人が怯えているのは、外の竜でなく…中の人間です」
口元を歪ませ、ゲートを指差し…

「さて、僕は探検に出かけます。
 森の奥には金銀財宝ザックザクって、夢のある話じゃないですか」
少年の手元には水筒とショルダーバックが見える。
彼は「出発!」と声を高らかに上げると、森の方へと駆けていった。

*「…気をつけることだ。近頃は内部で盗賊が出るからな」
憲兵は、二人が中に入ると門を勢いよく閉じてしまう。
50 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/06(木) 02:12:31.42 ID:ofAibm59o
>>49
「人間…だと?
 敵は竜じゃないのか?」
 わけがわからない。
 今日は色々と起こり過ぎた。
 水竜との邂逅。化物との戦闘。そして人里への到着。
「宿を取りたい。今日はもう、やすみたい。」
51 :シュバルト [saga]:2013/06/06(木) 20:19:38.03 ID:dTnrUILl0
【王都、最後の城壁内部】
【豪華な邸宅と庭園が軒を連ねる中、黒いマントに身を包んだ一つの人影がひっそりと歩を成す】

『龍』の力か……
それが『悪魔』の力より強いという保証はないが、人間の能力者どもと同じだ
―――利用するだけ利用し尽くしてやる。
52 :ストラ :2013/06/07(金) 23:53:22.52 ID:I6Qf9ISm0
【城壁付近、森】
【日は落ち、夜行性の獣が獲物を求め、這いずる刻】
【甲高い、苦痛による慟哭が轟いた―】

はぁ、ここはこれで全部か

【暗い闇夜のなかで目立つ、白髪の長髪をした、短身の青年だ】
【肩から膝にかけて覆うボロボロのローブが、彼の身寄りを思わせる】
【青年の足元には、息絶えた昆虫だったものが、数体と、透明の液体が入った瓶がいくつか】
【恐らく、体液であろう―】

【この深夜の森、帰ってくる冒険者達は、彼を化け物として襲ったとしても、おかしくはないだろう】
【なにせ、闇夜に昆虫を屠る人など、とても怪しいに決まっているからだ】
53 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/08(土) 00:03:41.36 ID:+FWMuQUxo
>>52
「こんな時間にこんな場所をうろつく変わり者がいるとはな。」
 女の声。

「狩りか?」
54 :ストラ :2013/06/08(土) 00:10:41.23 ID:A3CEyEPw0
>>53
【聞き覚えのある女の声、これは―】

昨日の、あんたか
奇遇だな、こんなところでまた逢うなんて

【手元で昆虫―巨大飛蝗らしきものの腕を引きちぎり、作業を続けながら】
【彼女のほうにへと振り向いた】

まぁ、そんなもんだ
宿に泊まろうにも資金がなくてな、昨日は野宿だ
流石に連続で野宿は身体に負担がかかる―だから少しでも宿代を稼ごうとな

あんたはどうしたんだ?人の事は言えないぞ?
55 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/08(土) 00:15:56.10 ID:+FWMuQUxo
>>54
 馬の蹄の音も聞こえる。
 月明かりに照らされた彼女は馬を引いていた。
「うん?わたしはただの散歩だ。あとは竜の見物だな。」

 作業中の様子を見て尋ねる。
「ストラで良かったか?
 虫の身体が金になるのか?」
56 :ストラ :2013/06/08(土) 00:23:56.10 ID:A3CEyEPw0
>>55
竜...爬虫類が肉食として大型化した生物か
確かにこの町では多くの噂があるが、実際は見たことが無い
……皮肉にも、観光には困らないな

【渋い表情し、顔を横にふりながら】

昆虫の体液は可燃性がある、竜やら昆虫やらが徘徊している
この地じゃ、開拓は並大抵のことではない、燃料は高く売れると判断した

【渋い表情をしながらも、もぎ取った手を雑巾を絞るように捻る】
【力んでいるあたり、かなり硬いようだ】
【殻の中の身から、透明でドロドロした液体が出てくる―下のビンにへと体液を入れた】

ああ、ストラでいい
あんたの名前は?流石に助けてもらった礼人の名前を聞いていないというのも
なんだしな


57 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/08(土) 00:29:22.86 ID:+FWMuQUxo
>>56
「なるほど燃料か。それは知らなかったな。
 メリッサ・マスカラスだ。メリッサと呼んでくれ。」
 ストラに近寄って明かりを貸そうとランタンをかかげる。
「わたしも生活の方法は考えておかないとな。
 路銀に換金できそうなものは常に買ってあるが、
 どうも貴金属の換金だけでは効率が悪いようだ。」
58 :ストラ :2013/06/08(土) 00:49:19.40 ID:A3CEyEPw0
>>57

そうか、メリッサというのか

すまない...だが、ランタンごと貸して貰うのは申し訳ないからな

【彼は微笑を浮かべながらも、ランタンのフタを開けた】
【そして近くの木から枝を一本へし折って、皮を数枚剥いだ後】
【再び枝を数本へし折って束ね、先ほど向いた木の皮で巻いて固定した】

火だけをもらうことにしよう、出来る限り自給自足でできるように
しておきたいしな

【作った即席の松明の先端をビンに入れ、湿らせた後、松明にランタンの炎をうつらせ】
【その後、ランタンのフタを閉めた】
【即席の松明の完成、程よく先端には炎が揺らめいている】

貴金属の換金か、差額だけで遣り繰りをするのはさぞかし辛い
狩りだとかしたほうが、危険だが稼ぎもいいだろうしな

竜とか狩ったらさぞかし大金が転がりそうだが、流石にそう
太刀打ちできるわけはない、人生そう上手くいかないもんだな
59 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/08(土) 00:55:07.56 ID:+FWMuQUxo
>>58
「火種だけでいいなら尚更遠慮はいらない。
 竜に対抗できる手段か…。」
 少し考える。

「サイズや動きの速さによるかな…。」
 異能は鈍重だが高火力だ。
 自分の体重を持て余している種ならあるいは…。

「できれば雷管が欲しいところだな。
 対物ライフルの方が対処しやすい事は多いだろう。
 だが、この世界の文明水準では火薬を手に入れるのが限界らしい。」
60 :ストラ :2013/06/08(土) 01:23:16.37 ID:A3CEyEPw0
>>59
やはりサイズがネックか
あの巨大さと火力は鈍重さと引き換えても厄介だ

【松明を地面に刺して、身体を地面に下ろし、あぐらをかく】

助けてもらった時に見たが、銃器系、対物ライフルも使えるのか
確かに、あれならダメージは与えられそうだが、やはり火薬か

【ふと、地面に置いてある、ビンに入った蟲の体液を見た】

これを...いや、無理か
流石にこれを粉に加工しても火力が足りないだろうな
調合をしたとしてもなかなかきつい

いっそのこと活火山の山頂まで行って硫黄などの火薬を採取するという
のもあるが...リスクが高すぎる
やはりこの国がもっている大砲あたりを使うしかないな
61 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/08(土) 01:36:35.27 ID:+FWMuQUxo
>>60
「考えてみろ"水槽(タンク)"という兵器はわかるか?
 それは異世界にある金属製の"戦車"で軽い軽戦車でも約10dある。
 さらに普通のタンクは40dサイズの鉄の自動車に砲台を乗せた物だ。
 それに手足が生えて、生きていると思えば良い。勿論牙も突き立ててくる。
 …まあ、これは最初に出会った水竜から教わった話だがな。」
 歩兵には何もできない。いや、この世界にも人間達がいるのだから、
 なんらかの竜に対向する手段が都市の壁以外にも存在はするのだろうが。

「硫黄の採取か…この国では火薬をつくるのに必要不可欠。
 入手には冒険者達の探検と調査、採取に頼っているようだな。
 硫黄は高く売れるようだ。硝石は墓地からとっているらしい。」
 メリッサもメリッサでこの短い間に調べられる事はある程度調べていたらしい。

「この虫の化物の体液から火薬が作れたら良いのだがな。
 なんとかならないものだろうか?」
62 :ストラ :2013/06/08(土) 02:02:56.26 ID:A3CEyEPw0
>>61
動く鉄の塊か、確かに歩兵では何もできないな
だが、生き物である以上は弱点はあるはずだ―タンクなら、部品との隙間のように

攻撃できればの話だが...な
それに、壁以外になかったら今頃はここの人類は滅亡している可能性が高い

【身体が休まったのか、立ち上がり、木に寄りかかって腕を組む】

なるほど、硫黄は高く売れ、硝石は墓地から取れる
やはり火薬、可燃物が高く取引されているな、いい事を聞いた
明日中に取りに行くか、傷を負ったとしても寝てれば治る

【真顔で言い切ったその姿は、見る者によっては慢心にも見えるだろう】
【実際は事実なのだが―】

流石に硫黄だけだと高価だ、体液を乾かして砕いて粉にした後、硫黄などを混ぜればいいものが
できるかもな...専門外だが
そこは調合師にでも相談してみなければ分からないだろう

【彼はそのまま、数本のビンをまとめて袋に入れた】

自分はもうこれで今日は退くつもりだが、あんたはどうする?
63 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/08(土) 02:08:00.71 ID:+FWMuQUxo
>>62
「私達は竜についてもっと知らねばならないようだな。」
 困ったような顔で力ない笑顔を作る。

「わたしもそろそろ王都に戻るつもりだ。
 今日は特に収穫はなかった。」

// この辺りで〆といたしましょうか。
64 :ストラ :2013/06/08(土) 02:15:38.91 ID:A3CEyEPw0
>>63
ああ、「まずは敵を知れ」とも言うな、課題は山積みのようだ

【心底、この先の事を考えれば顔を苦くなるのも頷ける】
【現に、ストラ自身も渋い表情をしている】

そうか、自分もそのつもりだ
徒労はいつものことだ、気長に行こう

では、また

【手を一度、振った後、彼は袋の入ったビンを持って、王都にへと引き上げた】

//おつかれさまでしたー
65 :GM [saga]:2013/06/08(土) 21:00:01.10 ID:LZJUE0sA0
【農業地帯、王都の正門付近】
【広場の一角で、堂々たる存在感を放つ豪華な服装の男がベンチに座している】
【もう一人、その存在感を際立たせるような質素な服装の男が彼の傍に侍っている】

『―――ロイク様、そろそろです』

【質素な服装の男が、そう告げる。手元の時計に一瞥をくれてから】

ああ、わかっているよ。
彼ら――能力者とはこれから長い付き合いになることだろう。
果たしてどんな者達なのか……楽しみだね。

【そう言葉にするのは、明らかに高貴な身分であるとわかる豪華な服の金髪の男】
【まだ20代を過ぎていないと思しき年若き顔立ちであるが、貴族としての余裕が漂っているようであった】
66 :登山家の様な服を着た女 :2013/06/08(土) 21:08:02.18 ID:wQApIl3go
>>65
(…ふぅん、あれが今回のスポンサー様ですか…)

【やや離れた場所から無遠慮な視線を送る女】

(ドラゴン退治、なんてファンタジーな響き…現実味ないなぁ)

【やがて二人の前へと、ゆっくりと歩いて行った】

…どうもはじめまして、今日は一儲けさせて頂けると伺い馳せ参じました
67 :紫狼 [sage]:2013/06/08(土) 21:11:44.23 ID:1fLii9Ox0
>>65
何故か門に寄りかかり眠っている包帯男。肩には猫の姿も見える。

「ふぁ……朝か?って何処だここ?俺、宿で寝たはずだよな…」

どうやら寝ている間にこの世界に来たらしく、混乱する。
68 :ストラ :2013/06/08(土) 21:17:42.35 ID:A3CEyEPw0
>>65
(竜退治だけあって、後援者も随分と大きいらしいな)

【きょろきょろと、参加者や貴族を見回す】
【ボロボロの、首から膝までを覆う古いローブがはためいた】
【白髪の長髪に、短身というアンバランスな格好をした青年だ】

(竜退治のわりには高い火力をもっている人間がいなさそうだな)

竜退治が行われると聞いて来た
ここで合っているか?

【貴族なのにも関わらず、態度は変えぬ、図々しい者―】
【まぁ、「貴族」という存在を知らないのだからあたりまえだが】

69 :GM [saga]:2013/06/08(土) 21:22:32.73 ID:LZJUE0sA0
>>66
【近づく女に視線の行く二人】
【そして質素な服の男は一礼をし、貴族の男が女の声に応える】

ああ、その通りだ。
君は今回傭兵として働いてもらう一人だね?
来てもらって早々悪いのだが、他のメンバーが揃うまで少し待ってもらえるかな。

>>67
『ロイク様、なにやら変わった男が向こうに……』

……?確かに。彼も能力者かな?
事前の申請がないとはいえ、能力者なら彼をこの場で傭兵に迎え入れることはできるんだがね。
少し、声をかけて来てくれるかい?

『仰せのままに』

【簡素な服装の男が、起き抜けの紫狼に近づいてくる】

>>68
ああ、合っている。
君も、今回頑張ってもらうことになるメンバーの一人だね。

【意外や意外。口調を正すよう求めるようなことがない】
【傭兵とはそもそも様々な来歴から来る者達であり、扱いには慣れているのだろう】
70 :登山家の様な服を着た女 [sage]:2013/06/08(土) 21:25:50.88 ID:wQApIl3go
>>69
あい、畏まりましたぁ
【微妙なイントネーションの敬語(?)を返し、他の参加者を眺める】
71 :紫狼 [sage]:2013/06/08(土) 21:32:48.75 ID:oOZYDc570
>>69
「あん?誰だ、アンタは?そもそもここは何処だよ?
まてよ……確か前にもこんな……そうだ、ありゃマウを連れてカノッサから逃げた時だ…」

何やら一人で話始める。

「そうか!また移動したのか!」

そして一人で納得した。
72 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/08(土) 21:38:09.07 ID:+FWMuQUxo
>>69
 馬に乗り、白い戦闘服を来た女がかけつけた。
 持っている武器は馬鹿でかいライフル、対物ライフルだ。
「すまない。待ち合わせの時間に遅れたが大丈夫か?」
73 :GM [saga]:2013/06/08(土) 21:43:03.17 ID:LZJUE0sA0
>>71
『"カノッサ"……"移動"……ふむ。』
『率直にお聞きしますが、あなたは能力者ですか?』
『もしそうであれば、傭兵として龍退治に参加していただけると、相応の報酬を差し上げるのですが……』

【既に数人が集まった広場のほうに手を向けつつ語りかける】

>>72
ああ、構わないよ。
見慣れない兵器だが……随分大きいな。
さぞ龍にとっては脅威になることだろう、期待しているよ。

【メリッサの装備する対物ライフルを見て言う】
74 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/08(土) 21:45:48.27 ID:+FWMuQUxo
>>73
「聞けば異能力者を集めているようだが。
 増やそうか?わたしの能力はそういう能力なのだが。」
 人にとっての別の脅威を増やしかねない提案をする。
75 :ストラ :2013/06/08(土) 21:50:24.17 ID:A3CEyEPw0
>>69
(なるほど、手馴れている)

【貴族の振る舞いを見て、なかなかと賞賛をした】

ただ、戦うというのは心細い、できれば弱点などを教えてほしい
後は、習性、生態などを

>>70-74
76 :登山家の様な服を着た女 [sage]:2013/06/08(土) 21:51:24.03 ID:wQApIl3go
(一人は初見、背は低いけど割とがっちりしてそう…武器があるとしたらローブの中?)

(あと「戦導者」マスカラスと、あそこにいるのって包帯使いだよね、オンセさんが言ってた奴…マスカラスの反乱の英雄じゃん…この世界に来てたんだ…)

【それとなく周囲を探り、観察している】
77 :紫狼 [sage]:2013/06/08(土) 21:51:25.17 ID:qbeJ0ost0
>>73
「ああ、能力者だぜ。」

包帯をヒラヒラと動かしながら答える。

(今は能力失ってるけどな。)

「龍退治ねぇ…よし乗った!この世界の情報も欲しいしな。」
78 :GM [saga]:2013/06/08(土) 22:00:31.94 ID:LZJUE0sA0
>>74
ふむ―――
【少し顔つきが真剣になって】

察するに、無能力者を能力者に変えるということか。
気持ちはありがたいのだが、民を戦場に駆り出すのは私にとっても心苦しいものだ。
それはあくまで、"奥の手"ということにしておきたい。

【貴族の言葉をそのままに受け止めることもできるが、】
【貴族にとっては、民が力を持つということは反乱の武器を持たせかねないということ】
【無論彼としては、反乱を招くような仕打ちを民にしているわけではないのだろうが、下の者が力を増すことに寛容であるとは言い難いともとれる】

>>75
それについては、後々説明しよう。

>>77
『ありがたい、強敵相手ですので、一人でも多く戦力が欲しかったところですから』
『それでは、こちらへ……』

【貴族のもとへ、紫狼を案内する】

//>>ALL
//このあと、諸々の説明をするね
79 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/08(土) 22:02:25.12 ID:+FWMuQUxo
>>75
「なるほど、それはわたしも聞いておきたい所だな」

>>76
「ん?わたしの顔になにか付いているか?」

>>77
「調子が悪そうだが大丈夫か?」

>>78
「了解した。わたしは異邦人に過ぎない。
 この国で騒ぎを起こすつもりもない。」
80 :登山家の様な服を着た女 [sage]:2013/06/08(土) 22:04:53.64 ID:wQApIl3go
>>79
え?あぁ、いいえ、頼もしそうな「仲間」の御尊顔をと思いましてぇ…
81 :ストラ :2013/06/08(土) 22:04:54.20 ID:A3CEyEPw0
>>76
(登山家を思わせる重装備、戦い方はまったく見当がつかない)

【視線を感じて、振り向いた】

随分とジロジロ見ているな、後方で戦うタイプか?

【メンバーをここまで気にするあたり、恐らくメンバーによって戦い方を変える】
【いわゆるサポートタイプなのだろうと推し量った】

>>77
(そして、もっているのは包帯のみ)
(何で戦うつもりなんだ)
82 :登山家の様な服を着た女 [sage]:2013/06/08(土) 22:09:35.57 ID:wQApIl3go
>>81
あ、ま、まぁそんなところですかねぇ
今日は宜しくお願いしますね?
83 :GM [saga]:2013/06/08(土) 22:13:02.64 ID:LZJUE0sA0
改めて紹介させてもらうが、私の名は『ロイク・ド・アレクシール』。
是非、今後ともお見知りおきを……

さて、今回君たちに倒してきてもらいたいのが、『風龍』。
調査隊によれば、体長はおよそ7メートル。巨体に大きな翼を生やしている。
その名の通り風を操る龍で、翼の一振りで突風を巻き起こすほどだ。

風龍一個体としての弱点は未調査だが、一般に龍は鱗の薄いところが弱点だ。
例えば、各種間接であったり、首であったり―――柔軟なところが狙い目であるというのは、甲冑と同じようなものだ。

それに、より重要なことなのだが……
一説によると、この風龍こそが、街で時折目撃情報があがる『飛龍』の親玉だとも言われている。
故に、風龍を倒したならば、厄介な飛龍たちの統率も多少は乱れるのではないかと思われる。

では、彼らに地図を配ってくれたまえ。

『かしこまりました。』

【執事によってメンバーたち全員に配られたのは、一切れの真新しい紙】
【風龍の棲む岩山までの道のりと―――裏側には、アレクシール家の屋敷の住所】

皆無事に帰ってこれたなら、我が屋敷で祝杯を挙げようではないか。
とびきりのご馳走をふるまってやる。故に、各々奮起せよ。
では、吉報を待っているぞ。

//岩山までの場所移動は、時間の都合でカットします……
//では、次のレスで岩山の様子書きます。
84 :紫狼 [sage]:2013/06/08(土) 22:16:11.37 ID:jaDn5Wwl0
>>76
観察されているなど気づかない紫狼。
一方、マウは野生の勘かそちらに気づいた様子だ。


>>78
「一人と一匹な」

そう言って肩のマウを指差す。

「俺達がいりゃ百人力だけどな。」


>>79
「ああ、メリッサだっけ。あんたもこの世界に来たのか。
別に調子悪くなんてないぜ?つーか、あんたの能力でマウがスフィンクス・モードを得てから俺達は絶好調さ。……それでも勝てなかった奴がいたがな。」

そのスフィンクス・モードがこの世界では失われていることを今の紫狼は知るよしもなかった……


>>81
ストラの視線に気がついたのか、マウがそちらを一瞬だけ見たようだ。
85 :登山家の様な服を着た女 [sage]:2013/06/08(土) 22:18:49.55 ID:wQApIl3go
>>83
な、ななめーとる…突風…
しかも柔らかい所が弱点ってそのまんまじゃ…
【情報を聞いて苦々しく笑う】

…ま、言っても仕方ないね、出発進行ー…

>>84
…?あれ?動物連れだなんて言ってたかなぁ…?
【顎に親指を当てて唸る】
86 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/08(土) 22:19:23.29 ID:+FWMuQUxo
>>80
「異能がなければただの人だよ。
 わたし達ならわかる事だよね。」

>>83
「ロイク殿か。名は覚えた。
 体調7mか…対物ライフルの出番はないな。」
 地図を受け取り道のりを確認する。
「アーセナルケートの大砲なら空母くらいは沈められるが…。
 飛竜に当たるのか?」狩り方を考え始める。
「最善は尽くしてみる。
 なるべく吉報を持ち帰られるよう努力はする。」
87 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/08(土) 22:21:51.80 ID:+FWMuQUxo
>>84
「パーティクラームは世界を跨ぐと消えることがあるぞ。
 一度確認しておくと良い。消えていたらもう一度ゲートをくぐっておくか?」
 アーセナルゲートを展開する。
88 :ストラ :2013/06/08(土) 22:24:38.89 ID:A3CEyEPw0
>>82
こちらこそ、よろしく頼む

【真顔のなかにある愛想笑いで返した】

【ジロジロ見られて気持ちがいいわけではないが、後の事を考えれば】
【ここでチームワークを乱すのはまずい】

>>83
(生物、風...)
(と、なると翼をもぎとるのが手っ取り早いか)
(まぁ、なるようにはなるだろう)

何か斬れるものがほしいな、長刀だとか

>>84
(...?あの動物は意識をもっているのか?)
(と、なると魔術師...実際見たことは無いが)

【マウの視線に気付き、頷いた―お辞儀程度の挨拶だ】




89 :登山家の様な服を着た女 [sage]:2013/06/08(土) 22:26:27.04 ID:wQApIl3go
>>86
ふふふ、ご謙遜をなさる
ただの人じゃ、辿り着けない領域ってあるでしょう?

>>88
えぇ、足を引っ張らないように頑張りますね
(…あっちゃあ、印象悪いかなこりゃ…)

>>all
あ、私はギャラエ、宜しくお願いしますね
【移動中に自己紹介】
90 :GM [saga]:2013/06/08(土) 22:33:36.63 ID:LZJUE0sA0
【岩山】
【標高がそれほど高いわけでもないが、】
【急斜面を描き、切り立ったそれはまるで天に突きつけられた刃物を思わせる】

【申し訳程度に備え付けられた登山道を行く能力者たち】
【やがて風が強まると同時に、風の音に混じり何かの唸り声が聞こえてくる】

【既に、"奴"の縄張りに入っているということである。】

//皆、王都での絡みの途中だと思うけど、ごめんね
//とりあえず、あらかじめ投下ということで……
91 :ギャラエ [sage]:2013/06/08(土) 22:40:28.92 ID:wQApIl3go
>>90
【登山道を行く一行の一番後ろを歩く】

【考えがあって殿を務めている訳ではない、純粋に山路を歩くのが遅いのだ】

(…あぁ、もう、戦闘前に疲れそうだこれ…)

【そして風に乗って響く声を聞いた】

…!
(…近い、のかな…?)
92 :紫狼 [sage]:2013/06/08(土) 22:45:48.39 ID:gN9l4dDC0
>>83
「風龍か……手強そうだけど、機関員と比べりゃ怖くねぇな。
それよりマウ!聞いたか?ご馳走だってよ。こりゃあ、負けらんねぇなぁ。」


>>87
「え?そうなの?なら、マウ出来るか?
……駄目そうだな。悪いな、もう一度くぐらせてもらうぜ。」

そう言って、マウを地面に下ろす。マウはそのまま真っ直ぐゲートに向かった。


>>88
その猫がゲートから出てきた時には翼を持つライオンの姿であった。
マウはこの世界では初のスフィンクス・モードで気持ちいいらしく、紫狼にじゃれつく。

「うわった!お、落ち着けマウ!」


>>89
「俺は紫狼…んで、この俺にのしかかってんのが相棒のマ…ウ…」

じゃれついたマウはそのまま紫狼の上に飛び乗る。
紫狼はその場に倒れマウにのしかかられる体勢になった。
93 :紫狼 [sage]:2013/06/08(土) 22:49:19.84 ID:FbBUUeJQ0
>>90
じゃれあいながら進んでいた紫狼とマウも、縄張りに入ると真剣な顔つきになった。

「敵は結構近いかもな…」
94 :GM [saga]:2013/06/08(土) 22:52:47.05 ID:LZJUE0sA0
//なんか……変なとこでぶったぎっちゃってごめん……
//王都での絡みにひと段落ついた後、岩山到着ということにしてもらっていいです。
//時間軸が変なことになって申し訳ない…
95 :ストラ :2013/06/08(土) 22:53:34.84 ID:A3CEyEPw0
>>91
(猫がライオンに...)
(アレがメリッサの能力か、他の人間に力を与える)

変身か、動物使いか?
ただの、というわけではないようだが

【突然の変身に、表情は変わっていなくとも彼自身は内心驚いていた】

奇遇だな、自分もどちらかといえば変身する生き物だ

>>90
(風と、唸り声...もう近くか...早いな)

【メリッサは恐らく後衛、他の人間もどちらかと言えばそちらに近いと思われる】
【ともなれば、自身が前に出るのが懸命だろう】
【ストラはそう考えて、他の人間よりも前にへと歩みでた】

(誰も傷つけさせはしない、傷つくのは俺だけで十分だ)


96 :ギャラエ [sage]:2013/06/08(土) 22:54:18.44 ID:wQApIl3go
>>92
あ、相棒…?それが…?
えーと、た、頼もしそうですねぇ…?
【半分本心、残りは不安と、そして疑問だ】

(…動物使い?包帯じゃなかったっけ…?)

>>93
…ですねぇ…
【道中、何ともなしに呟く】
97 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/08(土) 23:01:18.74 ID:+FWMuQUxo
>>95
「無茶な事は考えるなよ。」
98 :GM [saga]:2013/06/08(土) 23:07:38.75 ID:LZJUE0sA0
【確かな"奴"の気配を身に受けつつも、果敢に進む能力者たち】
【やがて岩陰から景色が広がった―――山中に開けた、ある程度の面積を持つ平地である】

【風がこれまで以上に強さを増す】
【なぜなら――既に"奴"がそこで翼をはためかせ滞空していたから】

【大自然をその巨体に纏ったような新緑色の鱗、翼】
【身長7メートルかそれ以上はあろうという巨体の西洋龍】

【予期せぬ小さな来訪者たちには、品定めするような視線を落としているだけ】
【能力者側から先制攻撃ができる状況である】
99 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/08(土) 23:08:14.80 ID:+FWMuQUxo
>>92
「不思議なもんだな。
 アーセナルゲートは武器を生み出すはずなんだが、
 能力者相手に使うと効果が変わるのだろうか。」
 不思議そうに言う。
「まあいい、相棒が頼もしい姿になったなら結果オーライだ。」
100 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/08(土) 23:10:00.59 ID:+FWMuQUxo
>>98
「やあ、君は人間と話はできるか?」
 攻撃もせずにいきなり話しかけた。
「わたしはメリッサ・マスカラスだ。メリッサというのは蜜蜂という意味だ。」
101 :ギャラエ [sage]:2013/06/08(土) 23:11:59.35 ID:wQApIl3go
>>98
(やっと拓けた、ここならマトモに動けそう…)

…!!
【考えるも束の間、その異形に身構える】

>>100
って、ち、ちょっと!?何してんの!?
【慌ててメリッサを止める】
102 :紫狼 [sage]:2013/06/08(土) 23:20:05.05 ID:1vVRKsBS0
>>95
「んー……変身っつーより変形?かな?ライオンの身体はほとんど包帯でできてるみたいだし。」

どうやら、スフィンクス・モードは包帯で作られたライオンの鎧を猫が着ている状態に近いらしい。


>>99
「一応武器っつーか防具っつーか、まあ俺も中がどうなってんのか見たことないからよくわかんねぇけど。
でも、見た目より軽いってことはさっきマウに乗られた時わかったぜ。」


>>98
「!!でやがったな……あれが風龍か?でかいからって余裕持ちやがって!マウ!いくぜ!」

マウに飛び乗り飛行する紫狼。風龍に怖じ気付くことなく接近していく。しかし、徐々にその速さが落ちてくる。

「くっ!風がっ!」

そう見た目よりマウは軽かったのだ。この風の中突き進むには軽すぎたのだ。
103 :ストラ :2013/06/08(土) 23:23:05.73 ID:A3CEyEPw0
>>97
心配をするな、寝ていれば治る
【フッと自嘲気味に微笑んだ】

>>98
これが……竜
(想像以上のでかさ、そして……)

【想像以上の体格に、彼はしばらくの間、呆然とした】

【羽ばたく度に吹かれる風を受けて気を取り戻し、確信をした】

(相当厄介そうだ、これは)
(まずは……様子見か)
【あくまでも、身構えるだけで攻撃は仕掛けない】
【だが、いつでも、回避できるようにはしてある】

>>100
竜にそこまで知能があるとは聞いていない
正気か?

【話かけるメリッサを見て、訝しげに繭をひそめた】

>>102
包帯を変える能力......と解釈していいのだな?
その状態なら、前衛として戦えるだろう―危険だが

そちらが了承しなければ、自分ひとりでもいい
104 :GM/風龍 [saga]:2013/06/08(土) 23:25:42.34 ID:LZJUE0sA0
>>100
【この世界には、言語を操るほどの知性を持つ龍も存在する】
【ただ、風龍に対しては、メリッサの期待する答えは得ることができず】

【ただただ、獣のそれと同様の咆哮を以って返答するのみだった】

>>ALL
【全体攻撃】
【風龍が巨大な一対の翼を一振りすると、巻き起こった風が巨大な一枚の刃として収束】
【それが能力者たちを襲う】
105 :ギャラエ [sage]:2013/06/08(土) 23:30:48.65 ID:wQApIl3go
>>104
…そりゃ、言葉が通じれば苦労しないよねぇ
って、うわ!マズイねこりゃ…
【慌てて近くの岩石の後ろに身を隠す】
106 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/08(土) 23:35:16.17 ID:+FWMuQUxo
>>101
「挨拶だ」

>>102
「なんだろう、マウに何が起こったんだ??」

>>103
「ん?最初にあった水竜は知的でさらに紳士だったぞ?」

>>104
「な!アーセナルゲート!!」
 兵器廠のパーティクラム、カマクラ状の壁をはって風を遮る。
 と同時に、二門の重機関砲を二基出現させて風竜を撃つ。
107 :紫狼 [sage]:2013/06/08(土) 23:39:13.06 ID:vydkRnes0
>>103
「悪いな。もう飛び出しちまった。だって、後衛でサポートなんて俺には似合わないだろ?」

風に吹かれながらそう言う。


>>104
「うおわっ!やべぇ!マウ!降りるぞ!」

スフィンクス・モードを解除し、そのまま落下する。
落下のダメージを柔らげるため、身体を包帯で包む。


108 :ストラ :2013/06/08(土) 23:40:49.47 ID:A3CEyEPw0
>>103
紳士?まさか
そんなバカな事があるわけ―

【身を翻した竜を見て、一言だけ呟いた】

交渉決裂らしいな―

>>107
どういう人間かは知らないが、期待はしておく
―大丈夫だ、かばうくらいはするさ

>>104
くっ、通じないか...!流石にそう甘くはないか!

【こちらに向かってくる風に対して姿勢を低くして疾走】
【風が間近に迫ったとき、自身の下半身程度の岩石に上に飛び移り、そして再び高く跳躍】
【風より自身を高いところに上げる事で刃をかわし】

せいっ!

【そのままの勢いで地面にへと前転―受身で衝撃を減らした後】
【竜の後ろに回りこまんとそのまま突っ走る】

【ストラの目的は―囮、とにかく竜の隙を作ることだ】
109 :ギャラエ [sage]:2013/06/08(土) 23:47:13.83 ID:wQApIl3go
>>106
挨拶ってねぇ…相手を選びなっての、相手をっ!
【岩陰に隠れながら叫ぶように】

>>107-108
(あの二人、前衛…いや、もしかして囮役のつもり?)

(…まぁ、甘えられる所は甘えるけど…)

【肩から掛けていたショルダーバックから、小型の拳銃を一丁取り出して安全装置を解除する】
110 :GM/風龍 [saga]:2013/06/08(土) 23:50:56.86 ID:LZJUE0sA0
>>105
【回避成功。ギャラエに刃は届かなかった】

>>106
【翼をもうひと振りすると、さらに上空へと上昇】
【重機関砲の弾は風龍の真下で空を切った】

>>107>>108
【そして、高度を上げたところで空を大きく旋回】
【速度は速いが、その分小回りが効かないようだ】
【十分な距離を取った後、前衛に出た二人に向かい巨体での突進を繰り出す】
111 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/08(土) 23:57:57.17 ID:+FWMuQUxo
>>110
「上昇した今がチャンスだ。
 みんな!足場を確保してくれ!」
112 :紫狼 [sage]:2013/06/08(土) 23:59:39.27 ID:vOHhkUGb0
>>110
「うわわ!こっちくんな!!」

今の紫狼は包帯で身体を包む防御はしているが、落下中でこちらから攻撃を仕掛けていける状態ではない。

「ええい!近づくと痛ぇぞ!」

紫狼が考えた苦肉の策は、身体を包む包帯に棘を無数に作ることだった。
それはまるで栗のような奇妙な姿だ。
113 :ギャラエ [sage]:2013/06/09(日) 00:00:01.53 ID:YuQTl9tzo
>>110
(あっぶなかった、あんなの貰ったら真っ二つですよ真っ二つ…)

【岩陰から半身を乗り出し、様子を観察する】

(…こんなん効果あるかなぁ、一応ね…)

【前衛の二人に対する突進に合わせ、9mmを1マガジン分…15発連射撃する】

>>111
足場?
えーと、この岩でいいかな?
【拳銃のマガジンを落とし新しい物を装填しながら、身を隠していた岩を足場として確保した】
114 :ストラ :2013/06/09(日) 00:08:29.80 ID:zCEPPwy30
>>110->>111
ちっ!飛ばれてしまえば...!

【空を飛ぶ風竜を見て、悔しそうに舌を打つ―がその直後、旋回後】
【こちらに突進をしてきた風竜を見て―】

ならっ―

【その直後、聞こえたメリッサの声に反応をして】

足場?随分と唐突な....がぁっ!

【すぐさま突っ込んでくる竜に対して反応が遅れたのか、直撃―】
【全身に走る衝撃に苦悶を浮かべながら彼の身体が浮いた―が】
【そのままの体勢で手ごろの岩のところで手で地面を叩き、後転をして受身を取る】
【この手ごろの岩が足場だ―身体能力上、問題はない】

115 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/09(日) 00:11:38.39 ID:U/HfCF4to
「そうか…わたしは勘違いしていたんだ。
 地面に足をつけないと戦えない者はそのままでいいが、
 あの竜に飛び乗って、例えば脊椎をズタズタにする事もできる!
 飛び乗って戦える自信があるならあの風竜に飛び乗るんだ!!」
116 :ギャラエ [sage]:2013/06/09(日) 00:18:21.14 ID:YuQTl9tzo
>>115
飛び乗る…って、結構リスキーな戦術ですよねそれ…
【苦笑しながらもしかし納得はしている】

(…とは言え、私には無理そうな戦法…任せるしかないか…)
【自身の「能力」を鑑みて飛び乗る事によるメリットよりもデメリットが大きい事を悟る】

(…地味に援護しか出来なさそうです…)
【空を舞う龍に対し、また発砲を繰り返す】
117 :GM/風龍 [saga]:2013/06/09(日) 00:19:32.72 ID:m+9uesq70
>>112
【上手い具合に、鱗の隙間に棘が何本か刺さった】
【突撃の勢いに乗り、怯む様子はないとはいえ、ダメージは通っている】

【紫狼と包帯を、風龍の体に密着させたまま掻っさらうような形で低空飛行を続ける】

>>113
【うち10弾ほどが命中】
【右足の付け根あたりの柔らかい部位に穴をあけたものもあれば、鱗に弾かれた弾丸もある】

>>114
【やがて、粉塵を巻き上げつつ】
【風龍は、能力者たちの立つ平地よりも高い位置の岩場に降り立つ】

>>111>>113>>114
【岩場に立つ風龍が、その巨大な口腔から突風を吐きだす】
【それは無数の風の刃となり、3人に無差別に襲い掛かる】
118 :ギャラエ [sage]:2013/06/09(日) 00:26:33.21 ID:YuQTl9tzo
>>117
…やっぱり狙うとしたら関節辺りですかね…
【呟きながらもとても大雑把な狙いで射撃】

って、また…!?
(…相性悪過ぎる、オンセさんに頼めば良かった…!)
【ブツブツと恨み言を連ねながら必死に身を隠す】

【岩陰でマガジンを交換するも、残りは今装填したものと1つしかない】
119 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/09(日) 00:30:43.44 ID:U/HfCF4to
>>117
 全身に切れ込みが入る。そして出血する。
「結構きつい相手だな。とはいえ気圧なんてこんなものだ。」
 傷は多いが浅い。出血も微量である。
「風の攻撃なんて致命傷にはならないものなんだよ!!
 雷管がもったいないが、お前に恐ろしい攻撃をくれてやる。」
 アンチマテリアルライフルによる連射だ。
 時には戦車にも通用する射撃。
 空を飛べる生き物なら鱗の上からでも破壊する。
 そしてこれが弱点、柔らかい部分に当たれば砲弾で穴が空くのではない。
 砲弾によって肉をえぐり取られるのだ。けたたましい音を響かせながら徹甲弾を連射する。
120 :紫狼 [sage]:2013/06/09(日) 00:31:40.96 ID:YWdaC5Yq0
>>115
(なるほどな……龍に乗るか……今の状態ならーーいける!)


>>117
身体を包んだ包帯を腕に戻す紫狼。残ったのは、風龍に刺さった棘の一本のみだ。その先には、紫狼の姿が見える。

「このまま登るぞ!マウ!振り落とされるなよ!」

121 :ストラ :2013/06/09(日) 00:35:09.20 ID:zCEPPwy30
>>115
随分リスクが高いな!
だが、リターンは十分高そうだ!

(侵食させれば、それだけの身体能力は得られる)

>>117
【ストラは、自身の指の関節部分を少し、噛み千切り、血をすすった】

ぐぅ...!!!!

【目が、まるで獣を彷彿とさせる黄金色にへと一瞬だけ輝き】
【彼の背中―背骨から無数の骨でできた無機質なカルシウムの触手が、足にへと絡みつき、食い込む】

アアアァァァァ!!!!
【下半身に幾何学の紋様が一瞬だけ浮かび、絡みついた触手は、宿主の身体に奔り、肉を変化させ】
【やがて、彼の下半身は、白い無機質じみた皮膚に包まれた物にへと変異した】

【そしてそのまま風の刃の嵐にへと向かって突進―】
【地面を踏むたびに、ひび割れた足跡を残しながら】
【その身体の小ささと飛躍的に向上した速度を利用して、風の刃をするりするりと抜けていき―】
【そして、飛蝗を思わせるように跳躍、地面に痛々しい足痕を残しながら、一気に竜の元にへと向かう】
【このまま、竜の身体を、その身体能力頼りによじ登る、荒業―】
122 :GM/風龍 [saga]:2013/06/09(日) 00:46:24.49 ID:m+9uesq70
>>118
【関節を意識して狙っているのであれば、うち数弾が上手い具合に弱点を衝くことになる】
【それが蓄積すれば、風龍にとっても無視できないダメージになるだろう】

>>119
【徹甲弾の連射により、左の翼に大きな損傷を負う】
【さらに、胴体の鱗は一部が砕かれ、柔らかい部位に命中したものは容赦なく肉を削いだ】

【翼は一方でもやられれば空中で姿勢を保つことは不可能】
【事実上飛行手段を失った風龍が選んだ手は―――足による接近】

>>120>>121
【風龍は既に、両足による移動に移っている】
【が、勢いは飛行時ほどもない。振り落とされる心配は少なそうだ】
123 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/09(日) 00:49:29.33 ID:U/HfCF4to
>>122
「ははは…ちょっと好戦的過ぎないか?」
 異能アーセナルゲートを展開して120mm弾を撃つ。
 そしてすれ違いざまに、風竜の足に捕まって…
・吹き飛ばされた?
・空にさらわれた?
124 :紫狼 [sage]:2013/06/09(日) 00:52:25.23 ID:OfsWt1CN0
>>122
「皆の攻撃、いい感じに当たってんな!俺達も負けてられねぇな、マウ!」

そう言いながら、包帯をロープのように登る。
まもなく龍の背に到着するだろう。
125 :ギャラエ [sage]:2013/06/09(日) 00:52:48.12 ID:YuQTl9tzo
//半端ですけど落ちます、すみません…
126 :ストラ :2013/06/09(日) 00:55:47.10 ID:zCEPPwy30
>>122
(なら、このまま―!)

【彼は凄まじい勢いでそのまま竜の背にへと登り】
【背に上った後、彼は頭部にへと走った】
【そして、そのまま顔の部分にまでたどり着けたのならば―】

このまま、抉る―!

【彼は、そのまま鼻へ、にへと伝って、左目目掛けてその異型の足で蹴りを繰り出す】
【地面に痛々しい傷痕を残すほどの脚力をもつ足から繰り出される蹴りだ、威力はかなりのものだろう】

>>125
//おつかれさまですー

127 :GM/風龍 [saga]:2013/06/09(日) 01:05:38.55 ID:m+9uesq70
>>123
【風龍の身体の損傷は大きい】
【だが龍の闘争心のみがその身を繋ぎとめているのか、120mm弾を右に跳んで避け】
【すれ違いざまに、足の軌道上にいるメリッサに蹴りを喰らわせんとした】

>>124>>126
【目という、鱗では守りようのない部位】
【対人技にも目潰しという攻撃があるほどだ―――ストラの蹴りは龍の左目を抉った】

【先程から足で自身の背中をくすぐる者達の存在に気が付いた風龍は】
【左目失った痛みにまかせ暴れて、2人を振り落とさんとする】

>>125
//おつでした、ありがとうございます!
128 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/09(日) 01:13:34.03 ID:U/HfCF4to
>>127
「くっ…!」
 メリッサは岩山から蹴り落とされ落下する。
 これで無事なはずはない。
「アーセナルゲート!!」
 何箇所骨折、打撲したかは知らないが異能をつかう。
 重機関砲二門×4基がいまの彼女に出せる限界だ。
「まだだ、まだ…もう少し…今だ!!高射開始!!」
 タイミングをはかってボロボロの身体で異能の重機関砲を空に打ち上げ続ける。
「当たったか?…かっは!」血を吐く。
 
129 :紫狼 [sage]:2013/06/09(日) 01:18:59.89 ID:U49jxCLP0
>>127
ようやく龍の背までたどり着いた紫狼。しかし、そんな紫狼を待っていたのは、激しい揺れだった。

「うおおお!振り落とされてたまるかぁ!!」

先端が棘として刺さったままの左腕の包帯を硬くする。

「このまま背中を!!バンテージ・スピア!!」

そして右腕の包帯を槍のようにし、背中を突いた。だが、龍の鱗は柔ではないため、全く効いていない。この状況では間接等を狙うこともできない。

「くそっ!ここまで登ったってのに!硬すぎだろ!力任せじゃだめなのか!?それなら!」

何か閃いたらしい紫狼。槍のような形をしていた包帯は、螺旋状に形を変える。これはまるでドリルのようだ。

「貫けっ!!バンテージ・ツイスト!!」

螺旋状の包帯が音を立てて回転する。
130 :ストラ :2013/06/09(日) 01:23:12.01 ID:zCEPPwy30
>>127
がぁっ......!

【ただで済ませるわけにはいくまい―最後の抵抗だ】
【振り下ろされる前に、彼は目があったであろう部分を握り】
【そのまま暴れた勢いを利用してふりこの如く振り回された後
【勢いをつけてそのまま額目掛けて蹴りを放ち、そのまま落下】

【そのまま足で着地をして、衝撃を逃がすため、受身をとりながら、後方にへと跳ねる】

くっ...限界かっ

【彼の足に、光輝く幾何学の線が走った後、彼の足は元にへと戻る】
【その途端、彼は身体を落とした―変異と、無茶な動きの反動だ】
【さらに、突進の直撃を受けた痛みと疲労がどっと押し寄せた】

131 :GM/風龍 [saga]:2013/06/09(日) 01:35:21.69 ID:m+9uesq70
>>128-130
【メリッサの重機関砲】
【紫狼のバンテージ・ツイスト】
【ストラのキック】

【各々の攻撃が思い思いの威力を発揮し、我先にと風龍の肉体を削いでいく】
【やがて心臓部が破壊される】

【天を仰ぎ、最後の気力を使い果たすように岩山の向こうまでも響くような断末魔を上げた風龍は】
【その一部は肉片を散らし、一部は原型を留めたまま地へ崩れ落ち】
【そのまま物言わぬ亡骸と化した】

//皆さん、お疲れ様です。
//龍退治クエスト、これにて終了となります。
//まだまだGM(ゲームマスター)として至らないところ多々あったと思いますが、楽しかったです!
//夜遅くまでお付き合いいただき、ありがとうございました!
132 :メリッサ・マスカラス [saga]:2013/06/09(日) 01:44:19.17 ID:U/HfCF4to
>>131
「終わったのか?
 終わったならそれはそれでいいが脚が折れたようだ。
 さて、どうしたものやら。」

// お疲れ様です
133 :紫狼 [sage]:2013/06/09(日) 01:44:54.65 ID:UnRpVTeB0
>>131
「へっ……やってやった……ぜ……」

亡骸と共に落ちていく紫狼。体力を使い果たしたらしく、そのまま気絶する。
そんな紫狼をマウはスフィンクス・モードを使い、そっと背に乗せたのだった。


/絡みありがとうございましたーそれと、クエスト開催お疲れさまです!
134 :ストラ :2013/06/09(日) 01:50:27.34 ID:zCEPPwy30
>>131
終わったか...うぐっ

【疲労によって、膝を地面につける】
【変異と戦闘の疲労によって、彼の身体は限界に達していた】

【外傷や、筋肉の損傷は酷い―ただ、骨に関しては無傷―頑丈さゆえに、だが】

さて、これでどれだけの金が出ることやら

【顔を歪ませながらも、彼は近くの岩の影にへと這いより、そして背を預け】
【回復の眠りにへと落ちた】

/お疲れ様でしたー、主催者様、今日はありがとうございました!
135 :ターンライター [saga]:2013/06/09(日) 21:37:10.78 ID:FUDWkDP4o
【王都の、とある貴族の館】
【顎部分に無数の穴の開いた、奇妙な鉄仮面の男が招かれていた】
【この世界の技術で作られたものではないであろう軍服には、カノッサの紋章が描かれている】

「ほ、本日はどのようなご用件で?」

【この館の主、貴族のエルガーは、男に問いかけた】

「そう怯えるな……ただの待ち合わせだ。
 この世界に居る同胞との、な」
「こ、この世界、でしょうか?」
「……お前は知らなくてもいい事だ」

【エルガーは、カノッサとかかわりの深い貴族の一人であった】
【そのため、稀にこのような迷惑な理由でカノッサ機関員に利用されることもあった】

「私もそれ以上のことは知らされていない。
 ただ、そいつの下に就けとの司令だ」

【ようは、この世界で活動するカノッサ機関員への応援だった】
136 :シュバルト [saga]:2013/06/09(日) 21:47:58.62 ID:m+9uesq70
>>135
―――急に呼び出されるとはな……一体どういうつもりだ。
貴族のお坊ちゃん方の戯言を聞く趣味はないんだがな……

【ぼやきつつも番兵により館へと通され、玄関の戸に手をかける】
【その奥に広がっていたのは、煌びやかな装飾が施された室内の光景である】

俺はカノッサ機関のシュバルト―――この屋敷に来いとの指令を受けたが……

―――あいつ、同じ機関員か……何の用だ?

【最初は、館の主であるエルガーに声をかけたつもりだったが】
【自分と同じ機関員であるターンライターに気づくと、視線がそちらへ向かう】
137 :ターンライター [saga]:2013/06/09(日) 21:58:18.77 ID:FUDWkDP4o
>>136
「貴方がこの世界で活動する同胞か」

【シュバルトが入ってきた瞬間、ターンライターはそう言って立ち上がる】
【敬礼をすると、シュバルトの前に立った】

「私はターンライター。
 『美術品の多い世界』のカノッサ機関から来た、科学者でエージェントだ。
 と言っても、それ以前にも指令でいろいろな世界を渡っているがね」

【そう言って差し出す手には、皮の手袋】
【握れば硬い感触で、手まで鉄に覆われているのが判るだろう】

「……ふむ、続きの指令は貴方から下されると思っていたが。
 私もこの世界のカノッサ機関員の下に就け、としか指令を受けていないのだ」
138 :シュバルト [saga]:2013/06/09(日) 22:14:32.43 ID:m+9uesq70
>>137
……フン、その手は、握手のつもりか?
あいにく一匹狼な性分でね……馴れ合いはほどほどにしたい。

【差し出される手を見るが、無下に視線に逸らすとゆっくりと首を左右に振った】

俺の下に―――そうか。
どうやら機関のお偉い方々も本格的にこの世界に目をつけ出したみたいだな。

まぁ、それほど欲しいということだろうな……『龍』の力が。
大雑把な命令を下すとしたら、この世界のカノッサ――つまり、『龍信仰の教団』の一員として、共存派の貴族たちに手を貸せ―――そんなところだな。

彼らは、強大な龍の力を得ることで、それを背景にしてこの国での勢力を強めようという狙いがある。
そこの貴族さんも同じことだろう……なあ?

【館の主エルガーに視線を向け、問いかけるように言った】
139 :ターンライター [saga]:2013/06/09(日) 22:27:04.39 ID:FUDWkDP4o
>>138
「わ、私ですか?私は……その……そんな……」

【エルガーは突然話を振られ、しどろもどろに答える】

「竜の力……なるほど。
 一度は研究してみたいと思っていたが……」

【握られなかった手は、そのまま自分の背中に回して組む】

「了解した。
 先んじてこの世界について調べたが、
 竜と人間の戦いが頻繁に起こっているらしいな」

【机の上を見た。シュバルトが来る前に読んでいた、この世界の新聞のようなものがある】

「つい先日も、風竜の討伐隊が異能者で結成されたとか――。
 手始めに、その亡骸は利用できないか?」
140 :シュバルト [saga]:2013/06/09(日) 22:40:35.98 ID:m+9uesq70
>>139
【同じく新聞に視線を落とし】

『風龍』か……この世界の機関員から話は聞いている。
かつて奴の"住処だった"場所――奴の墓場の位置なら、この世界のカノッサ本部の資料を当たればわかるだろう。

どうだ?今すぐにでも本部には案内できるが。

【視線をターンライターに戻し、問いかける】
141 :ターンライター [saga]:2013/06/09(日) 22:49:38.34 ID:FUDWkDP4o
>>140
「ああ、頼めるならばそうしたい。
 この世界の施設で、どの程度の研究が出来るかを把握しておく必要もあるからな」

【机から新聞を取る】

「そのまま竜の力を兵器として利用しても良いし、
 教団の偶像にしてもいい。
 使い道が楽しみだ……」

【指をベキベキと鳴らした】
142 :シュバルト [saga]:2013/06/09(日) 22:56:49.59 ID:m+9uesq70
>>141
お前、確か科学者といったか。
科学研究に関しては大幅な裁量を与えよう……その方面に関しては、俺は専門外なんでな。
他には、魔術的に龍の力を利用するための研究も進んでいる―――俺が関わるべきは、そちらのほうだな。

【そう語りつつ、本部へ案内するために屋敷を出ようとする】
143 :ターンライター [saga]:2013/06/09(日) 23:07:19.45 ID:FUDWkDP4o
>>142
「科学者、と言っても異能に関しての研究は魔術や超常の力の知識も有効だがな。
 現に、私の身体にもその技術が多少使われている」

【ターンライターは自分の胸を指差す】

「あくまで、科学と異能を繋ぐ為に齧った程度だが……」

【ターンライターはつばの広い帽子を被る】
【流石に外を歩くには、この鉄仮面は目立ちすぎるからだ】
144 :シュバルト [saga]:2013/06/09(日) 23:20:10.75 ID:m+9uesq70
>>143
……まぁ、いい。
どちらにしろ、研究に関しては好きにすればいい。
あまり群れるのは俺の趣味じゃない。

【機関の紋章が描かれた軍服を着た男――ターンライターと】
【機関の紋章が描かれたマントを身を包む男――シュバルトが、本部方面へ外を歩く】

【異様な威圧感を放つ光景だが、元々一般人の居ない貴族領では、】
【それも慣れた光景とばかりに、道行く貴族達は特別に注意を払うことがない】

―――だが、科学というのも所詮は人間の産物だろ?
科学の万能を謳う人間も多いが、俺はそういう考えには賛同しかねる。

【どこか遠いところ――"この世界でない場所"を見るような視線を虚空に浮かべつつ】
145 :ターンライター [saga]:2013/06/09(日) 23:38:24.72 ID:FUDWkDP4o
>>144
「異能や魔術に少しでも携わったものならば、
 科学の万能など軽々しく口には出来ないだろう」

【歩きながらターンライターは言った】

「そもそも人間から見れば、鉄の皮膚を持つ私は人間ではないし、
 自分の異能の安定の為に魔獣の細胞を使ったからと言って私は悪魔とも言えない。
 ましてや科学を自在に操れるからと言って神を気取る気も無い」

【アンバランスすぎるターンライターの身体】
【機械、生物、魔導、異能、その全てを兼ね備え、どれでもない存在】
【そんな彼に、シュバルトの言った意味は理解しづらいだろう】

「許可があるならば研究は好きにさせてもらう。
 人間の為にではない」

【シュバルトとは対照的に、機械の目で、まっすぐと前を見ながら言った】
146 :シュバルト [saga]:2013/06/10(月) 00:00:00.93 ID:2aYBwSE30
>>145
それはまた、随分と異色だな……
俺はただ、人と悪魔が中途半端に混ざり合った存在だ。
俺には悪魔の力が備わっているし、それだけで十分だと思っている。

【やがて二人の目前に現れたのは、正面入口にカノッサの旗を掲げた巨大な建造物】
【正直、その旗がなければ、大きさ以外は周囲の通常の建造物と見分けがつかず、カノッサ機関のものであるとは気づきにくいだろう】

ここだ。この世界のカノッサ機関本部は。
俺は別の棟に向かうが……お前は、正面から入るといいだろう。

では、な……

【別れの言葉を言い残すと、シュバルトは敷地内の別の道を辿って行った】

//ここで締めということにしますか、乙です!
147 :ターンライター [saga]:2013/06/10(月) 00:10:46.55 ID:OILCd1PNo
>>146
「自分で十分だと思うなら、
 それは誰にも中途半端とは言えないのではないか?」

【帽子を取りながら言った】

「了解した、案内に感謝する。
 必要なことがあれば命令してくれ」

【そう言って、ターンライターは正面から本部に入っていった】
148 :小柄な魔女と一人の貴族 :2013/06/15(土) 22:51:02.98 ID:uR7JqTsNo
【皇室領 カノッサ本部:地下研究所】
巨大な建物の中のどこか。
灰色の壁に、沢山のビンが並ぶ棚と古い本棚。
辺りは消毒用のアルコールの匂いで充満していた。

『おい、異界からの魔女よ。私の身体を看てくれ!!
 お前の言う研究成果とやらは、ちゃんと効果があるのか!?』
一人の貴族が、椅子に座る一人の魔女を睨みながら怒鳴りつける。

「看ません。薬が切れたら、またここに来てください。
 一気に活性化させると思考が飛びますよ。
 この手の人体改造ってのは、長い目で見て行う必要があります。
 ゆっくり鳴らしていかないと、正気を保てませんよ?」
小柄な魔女は机にうつ伏せになり、だるそうな声を漏らす。

『もういい。外の連中に気付かれるのも時間の問題だ。
 間に合わせろ。どんな手を使ってでもだ。いいな?』
男の貴族は、焦っている様子でドアを開け、勢いよく閉めた。
魔女はドアからの大きな音にびくっとした後、ぐったりと動かなくなった。
149 :魔女と少年 :2013/06/15(土) 23:14:40.78 ID:uR7JqTsNo
「私は時計の針を進めただけ…
 あんなの私らしくない!あんなの寿命を縮めるだけ!
 何でああいうのを欲しがる人間が居るのやら。
 こんな事を数人の貴族相手に続けたら…この都は内側から食い尽くされるのかな」
魔女の独り言が終わると、強く閉められたドアが再び開く。

『ハムと卵のサンドイッチ…これで良いんですね』
無愛想な表情を浮かべた、一人の少年が部屋に入って来た。
垂れ耳の付いた白いパーカー。彼もまた異界からの者だ。
両手でサンドイッチが盛られた皿を持ち、魔女の机に静かに置く。

「あ…メル君、おかえり。注文の品が来て嬉しいよ。
 グーの音も出ないほど胃袋がスカスカでね…」
机でぐったりと動かない女を、少年は軽蔑の目で見た。
彼は『何でこいつがココに居るんだ…』と小さく漏らした。
150 :魔女と少年 :2013/06/15(土) 23:32:34.58 ID:uR7JqTsNo
「ばりばり、むしゃむしゃ」
上半身を起し、サンドイッチの山に勢いよくがっつく。

『水はその辺にあるだろ、じゃぁこれで…』
少年は魔女に背を向け、扉へ慌てて駆ける。

「ねーねー。外の事聞かせてよ。
 探検の成果で得た、外の文章とか拾って来ないの?
 もっと長居してよ。むさ苦しい貴族共の顔を見てるとうんざりしてさ…」
サンドイッチを頬張りながら、少年の方へ首を向ける。
口元では笑っているが、眼が据わっている。

『…森に人が住んでいる様子は見られなかった。以上。
 長居する理由なんかない、僕はお前の友達でも部下でも何でもないから』
対する少年は、歯を強く食いしばり右手を強く握って震えていた。
彼は意を決して、扉を開いたままで出て行った。
151 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/16(日) 21:16:20.36 ID:+jiXzGhm0
【第二の壁の奥、商業地帯】
【茶色のロングコートの男が、工場や労働者の宿舎が立ち並ぶ街並みを見つつ歩いている】

ふむ……見た限りでは、龍に対抗するための兵器も製造されているらしい……
一方で、魔術に関しては存在自体あまり知られていないらしいが……
152 :メルキオール :2013/06/16(日) 21:23:42.03 ID:iM6t/ieHo
>>151
「焼け石に水だと、思うけどね…
 この土地の人間が、敵のことをどれ程知っているのか…」
場所に不釣合いな、真っ白なパーカーを着た少年が屋根から飛び降りる。

「あんたは、此方側の人間だったかな?」
フードを被り直す。
153 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/16(日) 21:32:08.39 ID:+jiXzGhm0
>>152
【突如として視界に現れた少年の姿に少々驚きつつ】

……おや、また変わったところから現れましたが……どなたでしょうか?

此方側とは、龍に対抗する人間の側に付くもの――といったところでしょうか。
私はこの世界では"新参者"故に、立場が確立されていませんが……
どちらにせよ、人が犠牲になりそうなら見捨ててはおけませんからね。
「此方側」と考えてもらってもいいと思いますよ。
154 :メルキオール :2013/06/16(日) 21:36:41.51 ID:iM6t/ieHo
>>153
「伝令…斥候…道化…まぁそんな所だ。
 僕は今、貴族に飼われてる。
 食と住居には困らない、比較的恵まれた待遇さ。
 まぁ、第一回戦は“此方”に付くさ。雇い主の意向に反してもね」
フードの下で、少年は笑っていた。
上手い具合に目元がフードで隠れているが…

「爬虫類と飛竜程度ならば今の設備でも十分だ。
 問題は古文書に書かれてるような古龍の存在だよ。
 もし彼らが、弓も矢も受けない身体なら…今の砲で倒せるかどうか」
少年はふと、第二の壁の方へ視線をやる。
まるで第一の壁が破壊されるのを見越したような設備らしい。
155 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/16(日) 21:46:41.61 ID:+jiXzGhm0
>>154
"此方"に付くことが雇い主の意向に反する……?
貴族も一枚岩ではないということでしょうか……まさか、龍に味方する貴族の存在が?

【少し表情が真剣になって、そう尋ねる】

古龍ですか……
確かに、長年に渡り生存競争を勝ち抜いてきた種族なら、それ相応の力を備えている筈―――

ですが、通常の兵器に超科学的な特性を備えさせることなら可能ですよ。
具体的には、魔術を利用するのです。
魔力を主動力とするそういった兵器を、『魔道兵器』と言います。
156 :メルキオール :2013/06/16(日) 21:55:38.73 ID:iM6t/ieHo
>>155
「察しがいいね。今の貴族達の荒れてる理由はソレだよ。
 今も…内側の敵と戦っている最中だろう」
視線を、反対側となる第三の壁に眼をやる。

「…魔道兵器。だいたいこういうのかな。
 これは人体実験の賜物だがね」
少年の右手が淡い橙色の炎に包まれた後…
剣先の丸い赤い刀剣へと姿を変えた。
157 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/16(日) 22:10:01.27 ID:+jiXzGhm0
>>156
(……!?)
(人から――剣の姿に……!?)

……ははは、冗談を。人の姿にもなれる兵器など、私でも見たことがありません。
例えば、剣でいうなら、刀身に呪文を刻み込むことで剣術と魔術を組み合わせた攻撃ができたり、
もっと大型のものですと、砲弾が敵を追いかける術式を組み込んだ大砲など……といったところです。魔道兵器というのは。

【驚きつつもなんとか語調を整えて説明した】
158 :メルキオール :2013/06/16(日) 22:15:36.27 ID:iM6t/ieHo
>>157
「僕の居る世界では、剣に脚が生えててもおかしくない所さ。
 “その手のモノ”に人格が宿っていても…よっと、この通り』
少年の全身が淡い炎に包まれ…
少年の居た場所に一本の真紅の大剣が突き刺さっていた。

『まぁ、武器があっても敵が居なければただのガラクタだ。
 予防線を張ろうといっても、最悪の敵が何なのかは御伽噺にしか書いてない…
 つかの間の平和を愉しみ、ドミノが崩れるのを待つ…
 敵を知らずに、この商業都市の人達みたいに過ごすのが利口かもね』
しゃべる剣…なんとも奇怪な代物だ。
159 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/16(日) 22:28:55.88 ID:+jiXzGhm0
>>158
なるほど、あなたも世界を移動する能力者の一人――ということですか。
あなたの故郷はなんとも興味深いところですが、今は龍に対抗する手段を考えるべきでしょうかね。

【言い終わるころには、いつものような冷静な態度に完全に戻っている】

その束の間の平和を、永遠とまではいかないでも長いものにすることはできると思いますよ。
私達を始めとして、この世界には複数の能力者が集まっている。

ちょうどこの間にも、傭兵として雇われた能力者たちが『風龍』という巨大な飛龍の討伐に成功したと聞きましたしね。
160 :メルキオール :2013/06/16(日) 22:33:55.16 ID:iM6t/ieHo
>>159
『人間がドラゴンに勝った。ねぇ…
 メリッサ達がやっつけたのかな…それとも…」
変身を解き、元の少年へと戻ろうとした。
尻餅を付いて転んでしまい、フードが取れる。

「コレをよしとしない外のお友達が動くとしたら…
 残り数週って所かな…意外と早いものだ」
むくりと立ち上がり、第二の壁に視線を戻す。
161 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/16(日) 22:45:09.13 ID:+jiXzGhm0
>>160
……飛龍の襲来、ですか。
確かに、地龍の類は城壁で食い止められるとしても、空高く飛ばれるとなるとそうはいかない。

【メルキオールと同じ方向へと視線を移す】
【高く聳える城壁と、それさえも見下ろす大空が視界に入る】

ただその為に、城壁には対空中用の兵器が装備されていると聞きました。
それを魔道兵器に改造すれば、あるいは……
162 :メルキオール :2013/06/16(日) 22:50:58.50 ID:iM6t/ieHo
>>161
「報復という大義名分があれば、石頭でも動ける。
 僕達は彼らを怒らせてしまい…かつてない災厄がここに降り掛かる。
 強大な敵を前に、彼女達はどう立ち向かうか…見物だねぇ」
彼は口元を微笑ませるが、目つきは鋭く据わっていた。

「ここにある大砲群は、真上を向く事は出来ないはず。
 そこまで高高度にいるなら、設計を見直す必要があるか」
果ての無い空が眼に入ると、ふう…と溜息を付いた。
163 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/16(日) 23:04:07.39 ID:+jiXzGhm0
>>162
龍の中にも、大なり小なり知性を持ち合わせているものがいることも聞きました。
彼らも人間と同じ感情を抱くのなら、それも道理でしょう……

【いったん目を閉じてから、再び瞼を開き】

その再設計に、私も付き合うことにしましょう。
その為にも、まずは大砲の製造に携わる職人に会いたいところですね。

どこか、そのつてはありませんか?
164 :メルキオール :2013/06/16(日) 23:10:23.46 ID:iM6t/ieHo
>>161
「おそらく一筋縄じゃ行かないさ」
ぼんやりと眺めた後…

「…弾の改良だけでいいはず。君の言った誘導する砲弾だ。
 その手の技術顧問に会えるよう、僕が手引きをしてもいい。
 彼女と君が組めば、恐らく砲弾の強化は円滑に進むはずさ」
ふと、視線をロングコートの男へ移す。

「君が彼女の居た、研究所に居た気がするんだ。
 恐らく彼女も…君を知ってるかもしれない」
ぼんやりとした表情で、男をじっと見上げながら…
165 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/16(日) 23:20:24.47 ID:+jiXzGhm0
>>164
(かつて私が居た研究所……いや、まさか)
(「気がする」と言うなら、あくまでも、可能性の問題だ……ここで"奴ら"が絡んでくるとも限らない……)

【軽い驚きを瞳の中に秘めたまま、しばし考え】

え、ええ……是非お願いしたい。
しかし、"彼女"ですか……
女性の研究員もいることには居ましたが、本人に会わないことには、誰のことかは分かりませんね。
166 :メルキオール :2013/06/16(日) 23:25:00.22 ID:iM6t/ieHo
>>165
「あの魔女の巣窟に戻ると思うと、頭が痛いよ」
彼は不機嫌そうな表情になり、頭を抱える。

「彼女は、あの皇室領の要職に居る。
 彼女がOKを出せば、ここの砲台の改良など造作もないさ。
 …まぁ、会えば分かる。別に刺しちゃっても構わん」
第三の壁の方へ駆けていく。商業地帯と皇室領を隔てる門に向かう気だ。
167 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/16(日) 23:31:35.60 ID:+jiXzGhm0
>>166
事情は分かりませんが、苦労をかけて申し訳ない。
"魔女"か……ふむ……

【頭の中のどこかで記憶がつながった気がした】
【同時に、メルキオールと付いて行って門の方向へと駆け始める】
168 :メルキオール :2013/06/16(日) 23:39:13.97 ID:iM6t/ieHo
>>167
「おい!メルキオール様がお通りだぞ!早く門を開けろ!!」
門の前にたどり着くと、少年は腕を組み声を高らかに上げた。

*「お前は…あの魔女の使いか…通してやれ」
門の憲兵ら反応し、厳重に閉じられた門が開く。
門の向こうの、広大な土地は静寂に包まれていた。
一般階級の人間が出入りできない、異質な場所だ。

「…ほう、その単語にビビッと来たか。
 僕の人選眼は本物だったようだねぇ…」
皇室領に入り、少年は本部に徒歩で向かう。
彼の後ろを着いていけば、魔女の社に付くだろうか。
169 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/16(日) 23:46:31.42 ID:+jiXzGhm0
>>168
【門を抜け、皇室領で最初の土を踏む】

ここに立ち入るのは初めてですが、やはりと言うべきか……
地位や異能を持たぬ、普通の人間を拒むような雰囲気さえ感じられる……

【やがて社の手前で足が止まった】

ここが、そうなんですね?
170 :メルキオール :2013/06/16(日) 23:51:00.23 ID:iM6t/ieHo
>>169
【皇室領 カノッサ本部】
「そうだ。上の連中の様子など手に取るように分かるだろ?」
不機嫌そうに、目の前の巨大な建物を見上げる。

融和派の貴族が仕切る巨大な建物。
2階建ての建物で、沢山の窓に大層な玄関。豪華絢爛な建物だ。

「さて、着いたが…まだまだ道があるんだな」
正面のドアを開き、黙々と歩みを続ける。
中は王宮のように広く、床には赤い絨毯が敷かれている。
使用人も数人見かけるだろうか。
171 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/16(日) 23:56:24.89 ID:+jiXzGhm0
>>170
ええ、先程まで私たちが居た場所が、まるで異世界のような……

【感想を漏らしつつ、建造物へと足を踏み入れる】
【豪華な装飾や使用人の存在に、自らの視線に引っ張られるようにふらふらと首を動かしながら歩く】
172 :メルキオール :2013/06/17(月) 00:00:29.67 ID:UTpKdQL4o
>>171
「ここには地下がある。
 地下に人を入れるなって言われてるが
 別に減るもんじゃないし、使える駒ならドンドン引き入れるべきさ」
沢山のドア、沢山の客室…まるでゴシック様式の城だ。
彼が一つのドアの前で止まると、首から提げていた金色の鍵を取り出す。

「あと、火気厳禁だ。
 魔女を火炙りにしたいなら、僕に一言言ってくれ。
 武器状態なら丸焦げになっても死にはしないからさ」
鍵を使ってドアを開くと、地下室への階段が露になる。
そこだけは、周囲の豪華さとはかけ離れた…石造りの無骨な空間が広がっていた。
173 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/17(月) 00:09:56.86 ID:vMbIXuZt0
>>172
ご安心を。
そう気軽に人の命を奪えるほどの器量を、私は持ち合わせていませんから。

【応えると、続いて目前に広がった階段を視界に入れる】

随分とまた、様変わりしますね……
この奥に、彼女はいるのでしょう。

【そして歩を進めようとする】
174 :魔女と少年 :2013/06/17(月) 00:15:49.92 ID:UTpKdQL4o
>>173
「ふむ、思ったより慎重な奴だな。
 まぁ…今の彼女は前の彼女と比べて、姿形は違うかもしれんがね。
 気をつける事だ、ここから先は魔女の魔窟だ」
鉄で出来たドアの前に立ち、ドアノブに手をかけようとした。

『魔女の魔窟?…聞こえてるよ、メル君…
 足音がもう一人分あるんだけど、君が連れ込んだお客さん?』
高めの女の声。魔女はドアの向こうに居る。

「勘弁してくれ…もう無理です…」
ドアノブから手を離し、勢い良く階段を登っていった。
少年は血相を変え、酷く怯えた様子でその場から立ち去ったようだ。
175 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/17(月) 00:23:06.97 ID:vMbIXuZt0
>>174
この声は……やはりそうですか。
……置いて行かれましたが、それほど恐ろしいというなら仕方ありませんね。

【立ち去る少年を見送ったあと、彼が開け損なったドアノブに手をかけ】
【それを回しドアを引いた。魔女に会うために】
176 :マカリエル :2013/06/17(月) 00:30:12.87 ID:UTpKdQL4o
>>175
「開いてますよ。客など連れ込むなと彼には言ったんだけどな。
 …彼のお眼鏡に適う人間なら、この辺の貴族よりは話せる人間かな…」
魔女。…黒い衣装に身を包み、小さな三角帽を頭に載せた小さな魔女。
彼女は、くるりと椅子を回した後に立ち上がる。

「えーと、ここのカノッサの重役をやってます。
 マカリエル・バルダザールです。…私に用がある、って事ですよね」
マカリエルと名乗る小娘が、来客に向かって会釈する。

名前を聞いて…こんな小娘じゃないと感じたならば
長身で白衣の女が脳裏に移るだろう。
桃色の長い髪に金色の目をした、魔女の姿が。
177 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/17(月) 00:48:03.94 ID:vMbIXuZt0
>>176
マカリエル……やはりあなたでしたか。
そして、良くも悪くも馴染み深い組織、カノッサ機関の名も……―――

【魔女の姿を確認してから一旦眼を閉じ、過去を振り返るようにして】

(だが妙だ……私の知るマカリエルはもっと長身であった筈)
(同じ組織、同じ名前とはいえ、人違いか……?)

【眼を見開き】

―――ああ、これは失礼。
私の名は『エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ』。長いですので、『エルゼ』とお呼びください。
重役の方に時間を割いていただき恐縮です。
用件とは……端的に言えば、『魔道兵器』の製造に協力してもらいたいということです。

【マカリエルの眼に映る、茶色のロングコートの男】
【被験者の命を犠牲にできず研究所を抜け出した彼は、果たして彼女の知る『エルゼ』と同じなのか否か】
178 :マカリエル :2013/06/17(月) 00:56:57.72 ID:UTpKdQL4o
>>177
「ふー。どうやらメル君は同僚を連れてきちゃったのかな。
 エルゼクト…エルゼクト…エル君、だった…かな…」
椅子に座り込み、頭を抱えて。
あの魔女を子供にしたら、丁度このくらいだろうか。

「ここの貴族は二分に分かれてるのは彼から聞いたと思います。
 わたしの影響力も、半分くらいしかありません」
彼女の業。それは人を魅入らせて破滅させるモノ。…何人も、何十人も。
この魔女の毒牙に掛かった者が、この小城の管理者だろう。

「…恐縮だなんてそんな。…こんな固い奴が前にも…
 ああ、丁度暴走した被験者を止める為に武器が欲しかった所でね…」
―彼女は、この土地でも実験を繰り返しているのだろうか?
179 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/17(月) 01:10:44.17 ID:vMbIXuZt0
>>178
(なぜだ……これも複数の世界が並立していることと関係があるというのか?)
(それとも、単なる偶然か――)

【『被験者』という言葉に表情が真剣になり、過去を顧みたが】
【ここにいるマカリエルがエルゼの知る『マカリエル』だとは限らない】
【そう考えて、あくまでも他人のふりを貫こうとする】

いえ……目的はこの世界の侵略者――『龍』に対抗することです。
あなたが技術顧問であると、あの少年から聞きましたから。
具体的には、各城壁に設置された大砲を魔道兵器に改造することが必要です。
180 :マカリエル :2013/06/17(月) 01:19:51.74 ID:UTpKdQL4o
>>179
「ああ…あぁ…此方にも色々複雑な事情が絡んでまして…
 口の堅い君なら、大丈夫だとは思うけどね」
男が真剣な表情になるのを見て…
うっかり口を滑らせた事に、今気付く。

「高高度まで届く火器が要る訳ね…よし、やってみましょう。
 伝承上の生物である古龍を打ち砕く程の…強力な火砲。
 しかし…改造できても、数門が限度。
 試験的な運用からだから、即戦力は厳しいはず」
くるりと椅子の向きを反転させ、机に倒れこむ。
181 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/17(月) 01:35:02.80 ID:vMbIXuZt0
>>180
ええ、深いところまで立ち入るつもりはありません。
それよりも……目の前の問題のほうが遥かに重要ですから。

【机と向かい合うマカリエルを見て】

魔道兵器の動力は、魔力ですから、
もともと、魔力を使える人間は限られているので、数門でも問題はないでしょう。

あとは……私達の努力次第――といったところでしょうか。
いつ龍が大軍をなして襲い掛かってくるかはわかりませんし、時間との戦いにもなるでしょう。
182 :マカリエル :2013/06/17(月) 01:38:38.59 ID:UTpKdQL4o
>>181
「そーこーでー私の案は、弾丸を改造するだけの奴。
 これなら、砲身の改造はしなくても済む」
机から一枚の青写真を取り出し、机に置く。
右上にタイトルとして、シーカー弾と書かれている。
目玉と術式が描かれた砲弾だ。

「こいつは人間同士の争いで使われると思ってて、封印してた奴。
 威力はそこらの大砲と変わらないから、改良が必要かな」
一番下の棚から、一発の砲弾を取り出す。
シーカー弾…大砲版の魔弾。

「…あのダメ貴族にぶっ放す為に造ったんだけどな…」
コレを使わざるおえない状況が既に想定されている。
これで暴走した被験者を屠るつもりだったようだ。
被験者は居る。居なければこんなモノが“魔女”から造られる訳が無い。
183 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/17(月) 01:59:43.87 ID:vMbIXuZt0
>>182
この術式……『シーカー弾』……ふむ。
動きの速い飛龍を追うには、これが必須となりますね。

威力に関しては、あるいは龍の身体を分析して、最も龍にダメージを与えるのに適した術式を作るのも手かと。

(しかし……あの少年の恐れていたのはこういうことか……)
(今は、龍を倒すためにその力を使ってもらわねば……)

【最後の彼女の言葉に関しては、あえて反応は口には出さなかった】
184 :マカリエル :2013/06/17(月) 02:07:25.88 ID:UTpKdQL4o
>>183
「ああ、ダメ貴族?
 しかし、あのお方がこの土地で暴れられると…
 対立してる連中がべらぼうに強くなる訳でして…」
口がすべる。口を開く度にボロが出る。

「そうだ、もうこんな時間だ…」
小娘の腹からぐうと音が出る。机から金色の鍵を取り出し…

「ほら、203号室の鍵。私の部屋じゃないから安心して。
 今回は泊まってくといいよ…
 そんで後で、威力重視型の弾の設計図をお願いかな」
203と描かれた金色の鍵を、エルゼクトに手渡そうとする。
これは二階客室の鍵だ。
185 :エルゼクト・フォン・シュタイナーゼ [saga]:2013/06/17(月) 02:21:03.58 ID:vMbIXuZt0
>>184
まぁ、支援者としては、貴族の存在は大きいですからね……
しかし、内にも外にも敵がいるとなると、予想以上にやっかいになりそうですね……

【なんとか冷静な口調を保ちつつ言う】

ええ、ありがとうございます。
お言葉に甘えて、今日は泊まっていくことにしましょう。

威力に関しては、私にお任せください。
魔術研究が生きがいのようなものですから、腕は信用してもらってもいいですよ。

それでは……また。

【鍵を受け取り、別れの言葉を告げると部屋を出て行った】

//ではここら辺で……乙でした!
186 :マカリエル :2013/06/17(月) 02:26:03.58 ID:UTpKdQL4o
>>179
「まー貴族の読み物だから…参考にならないと思うけど…
 あの部屋にある古文書なら、ここに言い伝えられる古龍の事が書いてあるはず。
 暇だったら読んでみるといいよ、きっといいアイディアが浮かぶかもしれない」
去っていくかつての部下に、部屋の本の事を呟く。

203号室。それはスイートルームを思わせるような豪華な客室だ。
一部の特権階級が甘い汁を啜っている様が大いに伺える部屋。
古龍の伝承が示された本のある本棚もそこにあるだろう。

//次回へ続く!
187 :オンモ [sage]:2013/06/17(月) 22:09:03.97 ID:+44l/Hnuo
【第三の城壁付近の森林】

【彼は渇いている】

【大きな岩に腰を下ろし、巨大トカゲの生肉を咀嚼する大男がいた】

【この世界の物ではない軍隊の…しかしボロボロの軍服】

【そしてリストバンドのように腕に巻いているのはカノッサ機関の印であるマント…であった布切れだ】

【この世界に連れられてからこっち、好物を一度たりとも口にしていないのだ】

【そもそも、歯応えのありそうなモノが全然見当たらない】

【背後から迫る巨大トカゲに振り向きもせず拳をぶつけ、遥か彼方へと吹き飛ばす】

【彼は渇いていた】
188 :マカリエル [sage]:2013/06/21(金) 20:23:44.87 ID:jL3d24nZo
【商業地帯 オープンカフェ】
商業地帯の生活水準は高く、所々に露天や小洒落た店が沢山あった。
衣料品店、洋菓子店、カフェ、レストラン…
数々のぜいたく品が並ぶ場所の片隅に、ひっそりと小さな店があった。

「束の間の平和という奴です。
 今のうちにおいしい物を食べて、後のショーに備えましょう」
オープンカフェのテーブルを占拠している、桃色の髪をした一人。
テーブルの上には大皿にバケツ一杯程のプリン。
大きなスプーンで掬っては、頬張り…掬っては、頬張る。

「カラメルソースのほろ苦さと、カスタードの風味が調和して…」
スプーンが止まると、口の中で転がす様に味わう。
蕩けたような顔をして、至福のひと時を過ごす…一人。
ここだけ見れば普通の子供だ。
189 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/07/21(日) 01:16:40.51 ID:ShU6BpW40
ほしゅ
190 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/08/11(日) 19:41:44.86 ID:xZwf9Q5uo
// 保守しておきますね。
191 :メリッサ=マスカラス [sage]:2013/08/11(日) 20:02:29.92 ID:xZwf9Q5uo
【王都 壁の外近くの泉】
 メリッサによるこの世界の調査結果は出た。
 人類種の敵として竜がいるこの世界では、その竜さえも人の天敵であるとは限らない事を。
 そして最近の話だろうか。人類は竜に対向する力を少しずつ増強し始めている。近い将来人が人の敵になる。
「わたしの恩人である水竜よ。人々が竜に対抗、いや拮抗できる存在になれば何が起こると思う?」
 メリッサにこの世界の理を教えてくれた人を好く水竜はメリッサに答えた。
「人同士、竜同士の新たな戦いが起こる危惧はあるが、人は更なる自由を手に入れるだろう。
 そして竜はそれでも人間風情に遅れをとる程に脆弱な種族ではない。
 我々も相変わらず自由に生き、そして死んでいくだけではないのか?」
 分かりやすい。賢くても、老成していても竜は人間より遥かに無垢な精神を持っている。
「水竜よ。お前は心の動きの反動という恐ろしさを知らないようだ。
 人が竜の脅威を克服すれば人間たちは竜を狩り始めるぞ?」
 メリッサは水竜に忠告した。
「何のために?」
 その問いに対して詳しい返答を用意できないメリッサは経験則から水竜に答えた。
「恐怖を払拭するために。不安を解消するために他種を蹂躙する怪物が人間という種だ。」
 人間は臆病なのだ。自分は異能力者が迫害されていた世界で暮らしていた。
 そして異能力者を開放した。そうしたら、異能力者達はモータルを迫害し始めた。
「お前は人間を知らなすぎる。力を知恵と技術で補えるこの種は他のいかなる獣よりも凶暴だ。
 人が竜を襲う様になれば、人が蹂躙する竜はお前達のような理性的な竜に違いない。
 私達はそのようにできているんだ。」
 水竜の表情は人間にはわかりづらいが声の調子から取れる感情がある。
「人を好むわたしにも人と争えと?」

「それが嫌ならばせめて逃げて、人との接触を避けてほしい。
 水竜よ。お前が人に八つ当たりされる姿をわたしは見たくない。」
192 :メリッサ=マスカラス [sage]:2013/08/12(月) 08:41:35.02 ID:XuVfFmqKo
「わたしは決めた。
 この世界は竜の世界のままでいい。 
 そうだ、竜の世界にしよう。」

 沐浴を終えてその美しい肢体を泉からあげた彼女は呟いた。

「この世界では人間こそがわたしの敵だ。
 水竜よ、わたしを仲間として受け入れてくれるか?
 ならばわたしは竜につく。人間を蹂躙し滅ぼす存在になろう。」
193 :オンモ :2013/08/13(火) 19:02:34.73 ID:ra0whbUWO
【第三の壁付近の森林】

【この世界へとやって来てどの位になるであろう】
【主食はすっかりと爬虫類へと変わり、歯応えのある連中も幾らか喰ってきた】

【そんなある日、彼は彼にしては珍しく忘れる事の出来ない出会いを果たす】

【それはたどたどしくも、人語を解する大トカゲ】

【そして彼をこの世界へと誘った女がそれを締め上げると、激しく興味を刺激する事柄が聞けた】
【強大な力と人をも超える叡智を備えた龍が、この壁内からでは見えぬ地平線の先には数多く存在するのだと言う】

【彼は高翌揚した】

【恐らくそれは、今までに喰った事のない美味さなのだろう】

【彼は目指した】

【この飢えを、渇きを癒してくれるであろう圧倒的な存在を】

【そして彼は今日も徘徊する】

【未だ見ぬ極上の食材を求めて】

【知恵なき大トカゲの亡骸を貪りながら、森の中を只管に彷徨っている】
194 :アシャラ [sage]:2013/08/13(火) 23:29:32.64 ID:SI0pDTXE0


【農業地帯・第二の壁前】

【突如壁の一部が水の波紋のように揺らいだかと思うと、一人の少女が“壁の向こうから”現れた】

【少女は俯き加減に歩きながら何度も溜め息をついていたが、はたと足を止め顔を上げ、そしてようやく周囲の異変に気付く】


ーーあ…れ…?
此処…何処だろ……?
【少女は目の前、左右と順に辺りを見回し、最後に自分の後ろを見て思わず絶句する】

【それもその筈、振り向いた彼女の目に映ったのは壁なのだから】

……えーと……?
【少女は困惑した表情で再び辺りを見回し、状況を確認する】

【少女は胸の下までの丈のタートルネックのノースリーブ、深いスリットの入ったロングスカート、ショートパンツ、グラディエーターサンダルという服装】

【当然、周囲の牧歌的風景からは確実に浮いていて】

え、何なのこれどういう事?
何か私だけ浮いてる?
【少女が焦った表情で辺りをきょろきょろ見回す度に真紅の三つ編みが尻尾のように揺れる】

と…取りあえず落ち着くべきだよね?
羊が一匹、羊が二匹……
【状況についていけないのか、はたまた素なのか。何故か羊の数を数え出す】



195 :メリッサ=マスカラス [sage]:2013/08/13(火) 23:38:53.45 ID:bhsyzV6Zo
>>194
「君も来ていたのか。
 この世界についての説明はいるかい?」
 いつかの女戦士がアシャラに声をかけてきた。
196 :アシャラ [sage]:2013/08/13(火) 23:55:40.62 ID:SI0pDTXE0
>>195
へっ…!?
【少女は突如聞こえた懐かしい声に其方を見、顔を輝かせる】

わっ、メリッサさんだ!懐かしいなぁ…もうあれから一年に……って、懐かしがってる場合じゃなかった!!
此処は何処なんですか!?私、何でこんな所に……!!
【懐かしそうな表情を見せたかと思えば、すぐに慌てたような表情になる。忙しい少女だ】

197 :メリッサ=マスカラス [sage]:2013/08/14(水) 00:01:32.54 ID:5JcSKbZso
>>196
「ご飯はちゃんと食べているか?
 少し食事にしようか。」
 歩き出しながら説明をはじめる。
「建前の上では竜と呼ばれる化物が人間を迫害している世界がここだ。
 大丈夫だ。壁があるので竜は人間たちを襲うことはできないはずだ。」

 適当なカフェに入ると席を確保して給餌に料理を頼む。
「ここの通貨はまだ持っていないだろう。
 おごるよ。適当に何か頼めばいい。」
198 :アシャラ [sage]:2013/08/14(水) 00:20:44.03 ID:McUP9ZTL0
>>197
ええ、今は新しい家族がいますからちゃんと食べられています
【答えるとメリッサについていく】

りゅ…龍!?そんなもの本当にいるんですか?あれって物語にしかいないんじゃ……
それに建て前って……?
何より……“この世界の”って……此処は@@@(岩と砂の世界の地名)じゃないんですか!?
【自分の身に起きた事がまだ理解出来ていないのだろう。ひどく混乱した様子でメリッサに尋ねる】
199 :メリッサ=マスカラス [sage]:2013/08/14(水) 00:22:29.89 ID:5JcSKbZso
>>198
「ここは岩と砂の世界じゃない。
 アシャラもここに運ばれてしまったようだな。
 竜が見たいなら見せてやれるが?」
200 :アシャラ [sage]:2013/08/14(水) 00:43:17.50 ID:McUP9ZTL0
>>199
岩と砂……
(そう呼ばれてたんだ…私がいた世界は…)

“運ばれた”…ですか……
此処には他にもそういう人がいるんですか?

竜……ちょっと見てみたい気もします…ちょっとだけ怖いけど



201 :メリッサ=マスカラス [sage]:2013/08/14(水) 00:49:02.50 ID:5JcSKbZso
>>200
「わたしが居たのは階層世界と呼ばれていた。
 世界はたくさんあるのさ。」
 カフェで頼んだサンドウィッチをつまみながらアシェラに説明する。
「見たことのある顔はこの世界でも見たな。
 同じやつかはしらないが。

 竜か。奴らは基本的に人の敵だ。
 会おうと思わないことだ。
 …わたしも近々その竜の見方、人の敵になるかもしれないがな。」
202 :アシャラ [sage]:2013/08/14(水) 01:07:43.56 ID:McUP9ZTL0
>>201
世界はたくさんある、かぁ…
(カイソウ…ってどういう意味だろ?)
【感慨深そうに呟きながらミルクを一口飲む…相変わらず難しい言葉は分からないようだが】

じゃあ、この世界を探していればまた懐かしい人に会えるかもって事ですね?
ちょっと安心したかも……

基本的に人の敵…そっか…人間を襲うんでしたね…
けど……どうしてメリッサさんが……
【何故竜の味方になるのかを聞こうとして慌てて口をつぐむ。彼女なりに何か考えたのだろう】
203 :メリッサ=マスカラス [sage]:2013/08/14(水) 01:45:52.66 ID:5JcSKbZso
>>202
「そう言えばアシャラは異世界から来た子じゃなかったか。
 前の世界。岩と砂の世界の子だったね。
 信じられないかも知れないが、世界を漂流する人々がいるのさ。
 わたしもその一人だ。」
 同じくミルクを飲む。
「竜が人を襲うという、この切り口が間違いかもしれないからな。
 わたしは別の切り口、対立軸の中で敵と味方を見分けたい。」
204 :アシャラ [sage]:2013/08/14(水) 09:14:43.48 ID:McUP9ZTL0
>>203
ええ、多分そういう事になるんだと思います
世界を漂流する人達…か……
(もしかしたらアンナさんや夏藍ちゃんやヒズマさんもそうだったのかな……)
【彼女の脳裏に浮かんだのは、“彼女自身の時間軸”における一年ほど前。主に捨てられて間もない頃に出会った人々の姿だった】

確かに、私だって色んな物語とかの所為で『竜は悪いもの』『悪魔の化身』なんて考えちゃってますからね…
こういうの…えっと…『コテイカンネン』だっけ?そういうんですよね

別の切り口から…だから敵になるかもしれない…と……
【納得したように言うと少女は何かを思案する】

……私も、まだこの世界に来たばかりで何も分からないし、そもそも別の世界の人間だし、難しい事はやっぱりよく分からない
だから、これからの事はこの世界をもう少し見てから決めたいと思います
【アシャラはいつになく真剣な表情で言うとまたミルクを口にする】

……でも!もし敵になったとしたら全力でいきますからね?
【以前会った時からちょっぴり大人になった少女は、悪戯っぽく笑った】
205 :マカリエル [sage saga]:2013/08/14(水) 13:15:17.42 ID:a180GMWWo
【第一の壁 森側の櫓】
「融和派の弱体化で保守派が強くなりすぎた…」
一人の小柄な魔女が、壁の櫓から森へ向かう調査隊を見下ろす。

「保守派も大胆な外界探索チームを作ったものねぇ
 これじゃ…カノッサが融和派を弱くしているように見えるかな」
魔女は銀色の移動式砲台の整備を行い、ちゃっちゃと終える。
配置された場所は森の方角。この兵器はまだ指で数えるほどしか配備されていない。

「返り討ちに遭わなくても、壁を越えての襲撃は不可避。
 まー生憎数は少ないけど、威力を見る機会は何れ来るかな。
 まずは実戦データが欲しい。ここのドラゴンがどれ程タフかをね…」
白銀の砲身に刻まれたルーン文字。砲まで魔導兵器の類に改造されている。
彼女は魔女として、この都に魔導の力を密かに広めている様子だ。

「当面の間は小競り合いが続くよ。龍側が痺れを切らすのも時間の問題かな」
魔女は櫓を階段を使って降りる。彼女の口元は三日月状に歪んでいた…
206 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/08/24(土) 20:32:09.45 ID:OxmnhWSso
【森】
森の入り口へ駆ける調査隊チーム。2台の馬車と騎乗した隊員が20名。
それぞれが装備を積んだ栗毛の馬に跨り、森の奥へと向かおうとしていた。
森の中には、騎馬隊が通れるだけの道があった。壁の向こうで暮らす人間が居るのだろうか。

「見敵必殺。見敵必殺…一匹たりとも洩らさず報告しろ。
 出来るだけここには長居したくない…」
フードを深く被った青年が先陣で指揮を取る。

『この辺の翼竜達は最近大人しいですねぇー。まるで飼われてるみたいに…』
隊長の隣にいる、同じくフードを被った長身の女は危機感が無さそうだ。

「こちらに向かってくる奴だけを叩けばいい。
 奴等は基本臆病だ。此方が何もしなければそれ程危険ではない」
今回の目的は物資の輸送。森の中に調査隊の拠点があるのだろう。
207 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/08/24(土) 20:43:29.53 ID:OxmnhWSso
『あんのー見敵必殺って…映った時点で仕留めろってことですよね?
 全滅させるだけの戦力は、今の我々には無いと思いますが…』
背の高い女は先ほどの上官の発言に不満がある様子だ。

「じゃ…此方に向かってきて、敵と判断した奴だけ狙え。
 全滅させる必要はない。それだけの戦力は此方にはないだろう…」
先頭の彼はぼんやりしていた。緊張感がまるでない。
まるで敵が来ない事を知っているかのようだ。

『ああもう、なんでこんな奴を隊長にしたんだ…』
女は呆れた様子で、前を行く隊長を負う。
彼女は「頼りない後姿だ」と小さく洩らして、溜息をついた。
208 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/08/24(土) 21:08:51.73 ID:OxmnhWSso
【森 前線拠点】
「おい!門を開けろ!」
調査隊メンバーは無事、前線拠点へ到着する。
木で出来た壁に、夥しい数の櫓。即席の前線基地ではなさそうだ。
櫓に居る見張りの防具は、一人一人姿が異なっていた。
ここに居るのは、ハンターと呼ばれる傭兵達だろう。
なぜ前線基地にこのようなゴロツキが居るのか…か。

「よくもまあ、こんな所に前線基地ってのをおっ建てたもんだ。
 これじゃ、奴等を無意味に刺激してるだけじゃねえか…」
調査隊のメンバーは薄着で、ここのハンター達よりは軽装だ。

『輸送任務完了っと。
 ココの連中は相変わらずアレな奴等しかいない。
 此方にとばっちりが来られたら、我々の出番って事になるんですが』
積荷を運び終え、前屈みにふーと一息を付く。

第19回目の輸送任務は無事完了。調査隊もとい輸送チームは再び都へと戻っていった。
森の前線基地は、ハンター達によって保守され、ハンター達の懐を満たす。
しかしこの流れは、いつまで続くだろうか…?

//ソロールおーわりっと
209 :メリッサ・マスカラス [sage saga]:2013/08/24(土) 22:57:50.80 ID:SFeQ+2bRo
>>206
「人間が来るぞ、水竜。話の通じやすい竜は避難させろ。」
 双眼鏡をのぞきこみながら人間の女は竜に支持を出す。
「奴らは壁の中で竜の存在に怯えて暮らしてきた者達だ。
 つまり彼らにとって竜はすべて人を襲い食うバケモノだ。
 子供も卵も竜のものであれば殺されて、破壊される。」

『壁があり、人はその中で、我々はその外で…
 例外は多かったがそのように暮らしてこられたはずなのにな。』
 長大な体躯を誇る水竜はメリッサに一つ提案する。
『今からでも竜は人と対話できないものだろうか?』

「無理だ。諦めろ。この世界はお前らが手に入れろ。
 人間が竜の奴隷であるのがこの世界のあり方としては一番良い。
 まずは殺せ。続けて人間を殺せ。人間が白旗を上げるまでな。
 そして蹂躙し終わったら…次は人間に優しくしてやってほしい。」
210 :ハンター [sage saga]:2013/08/24(土) 23:37:19.91 ID:OxmnhWSso
「どうしたものか…」
巨大な鋸のような両刃の大剣を背負った男が、前線拠点の周囲の巡回する。
コートのフードを深く被り、顎の無精髭から若くは見えない。
恐らく拠点を守るハンターの1人だろう。

「この気配…大物があるとみたんだがねぇ。
 ウサギ君はどうだい?お前さんもバケツでプリン食べたいだろう?」
男は背の大剣に語り掛ける。なんとも奇妙な光景だ。

/お風呂から帰って来たぞ!
211 :メリッサ・マスカラス [sage saga]:2013/08/24(土) 23:53:12.26 ID:SFeQ+2bRo
>>210
 背後から危険な雰囲気が臭ってくる。そして女の声がする。
「動くな…振り返る事は許すが、手を肘より上に上げる事は許さない。
 信じられなくても信じろ。こちらにはお前に危害を加えるつもりはない。」
212 :ハンター&メルキオール [sage saga]:2013/08/25(日) 00:01:09.03 ID:vzXdyRmEo
>>211
「…ありえねえなぁ」
男は反射的に振り返り、反射的に剣を抜こうとした。
腕が肘より上がると、剣が光を帯びて男の背から消える。

『残念ながら…ココに居る人間は、警戒心の塊だ。
 正直な所、冷静な会話は出来ないと思うよ』
腕を組んだ少年が男の背後に現れ、メリッサの前に立つ。
彼のトレードマークである、白いウサギ耳の付いたパーカーを羽織っていた。

「おい!変身を解くんじゃねえ!
 あと、おめー…何処から沸いてきやがった!!」
この男は気配に気付けず、接近を許してしまった。
メリッサが上手なのか、この男が油断していたのか…
213 :メリッサ・マスカラス [sage saga]:2013/08/25(日) 00:06:27.90 ID:h5dmQaLxo
>>212
剣を急所に突きつけられた。
「なかなか興味深いな。君も…人間離れしているようで人間臭いようだ」

 ゴトリという思い金属の塊を落とす音が聞こえた。
 確認すればそれはメリッサが手放した対物ライフルだ。

「君もなかなか抜けている。これならば拳銃で脅迫すべきだったかもな。
 しかし結果はこの通りだ。君はわたしに対して優位な立場に立った。
 さて…話をしないか?」
214 :ハンター&メルキオール [sage saga]:2013/08/25(日) 00:16:35.87 ID:vzXdyRmEo
>>213
「…ほう。随分と良い武器を持ってやがるな…
 ここのシマでも持ってねえ…見たこともねえ機構だ…」
この男、銃に視線が向いてしまった。…迂闊な奴だ。

『トラヴィスさん…
 あいつは、メリッサっていう…この土地に飛ばされた能力者です』
無精髭の男が隙を晒してる間、武器の少年がメリッサの方を睨んでいた。

「ウサギ君の知り合いなのか?…だとしたら丸腰でもヤバイな。
 話がしたい、か…ここのシマに何か様か。俺はココの斥候だ。」
改めて、腰に手を当てる。…握ろうとしてるのは擲弾発射機だろうか。
銃にしては臼砲のように口径が大きい。信号銃か何かだ。
215 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga ブランクってこわい]:2013/08/25(日) 00:23:11.78 ID:vzXdyRmEo
//10行目 話がしたい、か…ここのシマに何か用か。俺はココの斥候だ。」
216 :メリッサ・マスカラス [sage saga]:2013/08/25(日) 00:26:06.34 ID:h5dmQaLxo
>>214
「人を呼ぶなら呼べばいい。わたしを拘束したければ試してみろ。
 わたしは逃げられるぞ?そういう能力を持っているんでな。
 まぁ、準備には時間がかかったが…。」

 両手をあげているメリッサ。対抗する意思はないらしい。

「できれば、わたしが話の主導権を得たかったのだが、
 会話ができるのならばそれはそれで十分だ。
 それを、その信号弾を発射するのは待ってもらえないか?
 でないと、ここにいられなくなる。」
217 :ハンター&メルキオール [sage saga]:2013/08/25(日) 00:31:50.11 ID:vzXdyRmEo
>>216
『…増援呼ぶんですか?きっと皆返り討ちに遭いますよ。
 あの重火器以上の銃や砲を召喚され、挽肉にされます。
 逃げられるだけじゃなく全滅です。残念ながら…』
メルキオールは…メリッサ1人であの拠点が陥落する、と洩らした。

「じゃーどうするんだよウサギ君。…君もくびり殺されるぞ」
『ああーそれは嫌だなぁ…だから話を合せてください」
男はひどく怯えた様子で、男が擲弾銃から手を離す。
少年は、呆れた表情を浮かべていた。

「…おう、おう、俺から聞き出したい情報は何だ!」
『はぁ…』
少年の一声で状況が反転する。
男は尋問する側から尋問される側になったのだ。
218 :メリッサ・マスカラス [sage saga]:2013/08/25(日) 00:40:49.88 ID:h5dmQaLxo
>>217
「呼べればすでに呼んでいる。
 返り討ちにあう前のタイミングでの電撃戦でここはもらっているな。」
 文字通りのホールドアップ。勝算のない移動。

「メルキール…前の世界では助けてもらった事もあったな。
 安心しろ。今のわたしには隠している策など脱出のためのものだけだ。
 壁の中の人間達に危害を加えられるような策も手段も持ち合わせていない。」

「それから少年。肩の力を抜け。わたしは君を問い詰めに来たわけじゃない。
 ただ、ただただ世間話をしに来ただけだ。」
219 :ハンター&メルキオール [sage saga]:2013/08/25(日) 00:49:55.03 ID:vzXdyRmEo
>>218
『だから言ったでしょう…ここには警戒心の塊しか居ないって。
 この土地に適応する為には、臆病者でなくてはならない。
 人に化ける龍の存在もあるし…それに…』
猟犬のような鋭い目をメリッサに向けていた。
…威嚇してるようで、怯えていた。

「…おうおうウサギ君、あいつに話をさせてやってくれ。
 そうだな、ここは話題を変えよう。
 睨み合ってる時間の間に、竜に食われるかもしれねぇしな。
 拠点の規模とやらは把握済みのようだな…
 では、拠点の目的は知ってるかね?…もう下調べはしてるんだろ?
 ここに用がある連中ってのは、調査隊とかあんたみたいな遭難者くらいだ…」
男はホールドアップしてるメリッサをじっと眺める。
220 :メリッサ・マスカラス [sage saga]:2013/08/25(日) 01:12:57.93 ID:h5dmQaLxo
>>219
「拠点の規模、そしてできる事は恐らく把握できているとおもう。」
 手をおろしてまた肩をすくめた。
「だが、人間勢力が竜を何に使うのかがわからない。
 それに、わたしは全ての要所を抑えているわけではない。
 わたしを買いかぶりすぎだ。

 まあなんだ、挨拶ができて良かったよ。
 わたしはこの世界では竜につく。
 それだけは顔見知りに伝えておきたかった。」
221 :ハンター&メルキオール [sage saga]:2013/08/25(日) 01:18:47.94 ID:vzXdyRmEo
>>220
「―武器になれ!」
男が少年の背に掴みかかると、少年は光を帯びて鋸状の刃を持つ剣となる。

「よし、良い子だ…それでいい
 死に至るリスクを徹底的に避けて、絶対に生き残る事…
 それが俺達が臆病者と罵られる所以だ。…分かるかな、ボウズ…」
男は少年だった大剣を片手で地面に深く突き刺し、すぐには抜けないようにした。

「そりゃ、素材に決まってるだろう。竜を撃退する為の傭兵が俺達だ。
 都の連中が多額の報奨金を与え、竜討伐をハンターにやらせている。
 調査隊の馬車に乗せられてくる積荷の中には、ハンター志願者も居る。
 調査隊以外で、壁の外に出向く奴等は大体が俺達ハンターだな…」
ハンターの男は剣に寄りかかり、不敵に笑う。

「…竜につく、ねぇ…融和派か何かか?
 カノッサとか保護団体とか名乗ってるが、奴等は裏で何やってるか分からん。
 実験サンプルって事で竜の肉や鱗を集めてたり…訳の分からない奴等だ」
男は口をへの字に曲げた。剣になった少年は沈黙したままだ…
222 :メリッサ・マスカラス [sage saga]:2013/08/25(日) 01:27:46.13 ID:h5dmQaLxo
>>221
「さあね。
 少なくともわたしがこの世界に飛ばされて初めて出会った恩人は一匹の水竜だった。
 だから竜は常に人の敵であるという前提なんて知らないし、信じられないのだよ。

 細かい話は知らない。ならばどうでもいい。
 この世界の人間社会の諍いや、竜達同士の言い争い事なんかしらない。
 わたしが深く関わる資格もない。わたしはこの世界の人間ではないのでな。
 だからわたしはこの世界では、ただの一匹の水竜のために行動するだけだ。
 種族間の話だなんて大袈裟に考えないでただ一匹の友人のために行動する。」

 それだけだと言い残すと彼女は前衛拠点から敵側にあたる竜のいる方向へ歩いていく。
「おやすみ少年。わたしも疲れたのでそろそろ休ませてもらうよ。」

// ここで落ちます。おやすみなさい。
 
223 :ハンター&メルキオール [sage saga]:2013/08/25(日) 01:36:40.49 ID:vzXdyRmEo
>>222
「竜が人を救う、ねぇ…中々聞いた事の無い話だ。
 俺達は食うか食われるかの仲だしな…」
男は下を向き、うーんと唸る。

「そっちは危ないぞって…あいつは竜に好かれてるのかねぇ」
男は去っていくメリッサを見送る。

『気をつける事だ、調査隊やハンターよりも危険な奴が都に居る。
 彼女は、貴女のように他人に尽くす人間じゃない…
 僕もまた、あの人に逆らえないようにされている。
 …魔女には気をつけるんだ。桃色の髪をした、あの悪魔を…』
ぼそぼそと呟く剣を引っこ抜こうとするが、中々抜けない。
…暫くの間、男は立ち往生していた。

//おやすみ
224 :マカリエル [sage saga]:2013/08/27(火) 00:52:59.87 ID:fWp4cVOio
【第一の壁 櫓】
高くそびえ立つ第一の壁の櫓の一角。
常闇の中、ひとつの櫓に灯りが点っていた。

「へっくし、へっくし。んー、風邪かなー?」
桃色の髪をした少女が、櫓の中のテーブルを占拠していた。

「それにしても、見事な人間牧場だよね。
 柵もあるし、躾もなっている。実験体には困らない。
 設備も型が古いのを除けば完璧…使える部下もそれなりに居るしね」
彼女はテーブルの上の紅茶を啜った後にスコーンを頬張る。
彼女にとって、いつもどおりの夜を過ごしていた。
225 :ギャラエ [sage]:2013/08/27(火) 03:06:54.13 ID:y/38KWIsO
【第一の壁付近、食事処】

(…オンセさん、まーた森の中にお出掛けですか…)
【有難い事に深夜遅くまで営業している店のテラス席、月明かりに照らされる白い丸テーブルに両肘を付いて行儀悪く黄金色の炭酸に刺さるストローを咥えている女性】
【所属組織であるカノッサを示すシンボルは見当たらず、ただの登山家と思しきふっくらとした服装に身を包んでいる】

(…高度な叡智を持った龍かぁ…いるのかねぇ本当にそんなんがあの森に…)
【周囲に人は疎ら、時間が時間なのもあり他の客は皆しっぽりとアルコールと軽食に舌鼓を打っている】

(とは言え「本命」ついでにやっとかないと、クビが危ないし…)
【そう言う意味では、あの粗暴な大男の方が余程組織に貢献しているなぁと内心で苦く笑う】

(…ま、次は一緒に行きますかね、一応…)
【ズズッとストローが鳴り、生姜の炭酸水を全て飲み干した事にそれで気が付く】
【物足りない感覚に店員を呼び付け、お代わりを叫ぶ女】
【遠い月影に何か、大きな龍のシルエットが重なった】
226 :アシャラ [sage]:2013/08/28(水) 23:13:31.84 ID:UfaRfzDx0

【農業地帯・第二の壁付近の集落の一角にある一件の酒場】

【宿も兼ねたその場所を覗けば、傭兵崩れのハンターやら軽装の鎧に身を包んだ者やら怪しげな紋様が描かれた裾の長い装束の者やらがエールをあおっていたり、食事に舌鼓をうっていたり】

【力が有り余っているのだろう。取っ組み合い一歩手前の喧嘩になっている破落戸じみた者なんかもいて】

【そんな騒がしい酒場のカウンターの片隅に、“この世界では”妙な??砂漠の民を思わせる装束の少女が一人。女主と談笑していた】

……やっぱり割の良い仕事ってなると竜退治、になるんでしょうか?
「…そうねぇ、最近はやっぱりそれが一番なんじゃないかしら?此処に集まってるコ達も目的は大体竜狩りのパーティーを作るためだし…」
…むぅ…
【真紅の髪を三つ編みにした14歳程の少女は何かを考えるかのように天を仰ぐ】

(やっぱりこの世界じゃ竜は“悪いもの”みたい……メリッサさんみたいな人はイレ…ナントカって事か……)


「……ところでお嬢ちゃんは何か飲まないの?シードル、生姜汁で割ったげようか?」
うーん……実をいうとお金が一銭も無くて……



227 :マカリエル [sage saga]:2013/08/29(木) 00:19:42.86 ID:/jZfKuouo
【農業地帯・第二の壁の集落】
「はーい。この中にウィリアムズさんはいらっしゃいませんか…ハイ、ハズレ。」
小柄な魔女がわたわたと忙しなく、店の一軒一軒を出入りして回っていた。
次々と男の顔を見ている辺り、人探しをしている。

「あのダメ貴族、何処に行ったのやら…
 酒がある所はここ以外に何かありますかねぇ…」
幾つもの店をはしごして、彼女は脱走者を探している。
大体の店は見た。あの貴族の住居も散々洗っただろう。

「あーだめだー。あのダメ貴族が壁の中で暴れたりしたら…」
これは部下にやらせる仕事ではない。この事は公になってはならないのだ。
計画に支障を来たす、致命的な事態。小柄な魔女の表情は青ざめた物となっていた。
228 :マカリエル&??? [sage saga]:2013/08/29(木) 23:28:15.08 ID:/jZfKuouo
『…組織?…保守派…?アノヤロー共…俺を馬鹿にしやがって…』
酒に酔い潰れていた一人の貴族。彼は井戸に向かってぐったりしていた。
井戸に頭を打ち付けた途端、男を中心に辺りに閃光が迸った。

『グウォォォォォ――――…』
夥しい量の白煙が挙がり、銀竜のけたたましい咆哮が辺りに轟く
集落に、一体の白銀の巨竜があらわれた。
銀色の鱗を身に纏い、青色の縦に割れた目をした翼竜だ。

{うわあぁー!! なんだぁー!? ド、ドラゴン…だ!!}
突然の襲撃、恐慌する住民達。蜘蛛の子を散らすように建物に入る。

「あーあー…やっちまった。…どーしよコレ」
魔女が咆哮の方へ首を向けると、巨影が浮かび上がる。
小柄な魔女は、失意に満ちた表情を浮かべていた。
229 :マカリエル&巨竜 [sage saga]:2013/08/29(木) 23:48:19.50 ID:/jZfKuouo
白銀の巨竜は上空に向かって青白い火炎弾を連続で放つ。
それは上空まで飛んだ後に、花火のように弾け飛んだ。
見た目は綺麗だが、祭りでもないこの深夜の時間帯では異常事態だ。

{もうダメだー!奴等が壁を越えて来たんだ!殺されるッ!殺されるッ!}
この辺に一軒だけある、酒場の中はパニック状態だ。

「これは私もヤバイって?
 ヤツと戦ったという実績は付くし、死ななきゃ結果オーライでしょ
 でも…駐屯部隊が来るまで時間稼ぎって…ガラじゃないなぁ」
魔女は「射程内」と小さく声を洩らし、竜の方へ会釈をする。
右の手の平を竜の咆哮へ向け、ドーナツ状の魔方陣が魔女の前に現れた。

『…!!』
竜と魔女との距離はそう遠くない。竜の眼光が魔女の方へと向く。
230 :マカリエル&巨竜 [sage saga]:2013/08/30(金) 00:09:04.73 ID:DgPe5N9uo
「…アーティレリ!!」
溜めが終わり、ドーナツ状の魔方陣が青白く煌く。
巨竜の目掛け、蒼矛が一直線に放たれた。

『グルル…!!』
ガキィン!と巨竜を包む白銀の鎧は魔女の矛を弾いた。
弾かれた矛は遠くの畑に突き刺さった後に消失する。
25mはある巨竜は、魔女を見下ろした。

「余裕かましてんじゃねーぞぉ…ウラウラウラウラウラ!」
魔女が巨竜に向かって時計回りに旋回するように駆ける。
ドーナツ状の魔方陣が7つの円形の方陣へと変わり…
機関砲の如く魔弾を高速連射。右から左へなぎ払うように。

『…マカ…リ…エル…ヨク…ヤッタ…』
連なった魔弾が次々と弾かれる。魔弾の束は四方八方に弾け飛ぶ。
一人の猛攻撃にビクともしない。
231 :マカリエル&巨竜 [sage saga]:2013/08/30(金) 00:22:16.60 ID:DgPe5N9uo
「…ああー!!ちっとも効かないじゃない!!」
ウラウラが効かない。予想以上の化物を引いてしまった。

『…魔女ヨ…オワカレダ』
巨竜の口から蒼炎のブレスが放たれた。
魔女に向かって、蒼い炎が波のように押し寄せた。

「満足…した?…なら…いいや」
魔女は蒼炎に飲み込まれ、うっすらと影だけになった。
そこに身が朽ちていく様子はなく…

『………』
焼け焦げた土地を見下ろした巨竜は満足げに笑い…
巨体をはばたかせ、上空へ舞い上がった。

「こういうケースは…死んだフリに限るわ」
荒れ果てた土地に突き刺さる、一つの鍵を模した杖が残された。
232 :マカリエル [sage saga]:2013/08/30(金) 00:49:03.09 ID:DgPe5N9uo
「…奴は、私一人じゃ無理かな。
 恐らく、あの大砲の細工も効かない…こればかりは、新しい武器を考えないと」
杖となった身体が十分冷めた後、元の姿に戻る。
魔女は目撃者が多数居る、酒場に向かって歩く。

{ドラゴンが逃げたぞ!あの子供は一体何なんだ…!?奴、こっちにくるぞ}
巨竜もアレだが、この魔女も相当に胡散臭い。住民らは建物内で警戒していた。

「今騒がれると面倒かな」
魔女は青い液体の入った試験管を懐から取り出し、酒場の窓へ投げ込む。
シャリーンとガラスの割れる音の後、睡眠性のガスが辺りを覆い尽くす。
睡眠ガスは酒場に充満し、住民らはバタバタと眠りに落ちていった。

「…これで舞台は整った。後は、奴が行動を起すのを待つだけかな」
魔女は夜の闇へと姿を眩ます。
この日の目撃証言は保守派の部下に有耶無耶にさせる。

しかしこの事件から、保守派が融和派を警戒する動きが現れるようになった。

//ソロール終了っと
233 :メルキオール [sage saga]:2013/08/31(土) 19:42:15.88 ID:/xmbm6Zlo
【第一の壁 南部の櫓】
「ああ。予定通りなのか、これは…」
白兎のフードを深々と被る、一人の斥候。
彼は黄昏た表情を浮かべ、これからの惨状に頭を抱えた。

「敵の総数、不明。敵にリーダー格が居るとみて間違いない。
 …あの魔女が強力な武器を作る前に、領土を削ぎに来たんだ」
空がざわめき、壁の向こう側が騒がしい。
まだ遠いといえど、夥しい量の土煙が伺える。

「さて、主役が来るまでどうしようかね」
白いふくろうの左足にメモを括り付け、第三の壁の向こうのカノッサ本部へ飛ばした。
234 :紫狼 [sage]:2013/08/31(土) 20:05:38.00 ID:arKx3LGB0
>>233
「騒がしいな。祭りでもあるのか?」

壁に向かい呟く、腕と頭に包帯を巻いた男。
足元には一匹の猫。

「祭りなら混ぜてもらわねぇとな。お祭り大好き紫狼様の名が泣くぜ!行くぜマウ!」

紫狼の声に応じて、マウはその身体をライオンに変化させる。
そして、その背に紫狼を乗せ飛び立った。

「このまま壁を越えるぜ!」
235 :メルキオールetc [sage saga]:2013/08/31(土) 20:14:14.81 ID:/xmbm6Zlo
南の櫓から、赤い狼煙が上がる。
異常事態発生の合図。

『おいウサギ君。土煙の規模が大きくなってねえか。
 まさか…そんなことが…あってたまるものか…っ!!』
狼煙を挙げた、斥候の一人が頭を抱えて恐慌状態に陥る。

「人は好奇心で、自らの領土を削いだんだ。
 忘れ去られていた脅威を、思い出させる形で」
彼も心ここにあらず、青ざめた表情を浮かべていた。

「遅かれ遠かれ、奴等は来る…それが少し早くなっただけに過ぎない」
白兎の斥候は双眼鏡を手にし、下弦の月に照らされ浮かび上がる巨影を目視。
人がゆっくりと歩くような速さで、銀色の楔が此方に迫るのを視てしまった。

>>234
{おいお前!なぜ壁の外に出た!!…非常事態の合図は出したはずだぞ!}
{ああそうだ、これから奴等の大群がココに押し寄せてくる!}
彼らは外に出るつもりが無いらしい。あくまでも地の利を生かすつもりだ。

「ロープを出す、一旦体勢を整えるよ。雑兵と大駒を同時に相手にしたくないだろう?」
櫓から斥候達の声が轟き、櫓からロープが下ろされる。
236 :紫狼 [sage]:2013/08/31(土) 20:26:38.81 ID:twU8vnUi0
>>235
「非常事態?なんだよ祭りじゃねぇのか。
大群てのは龍のか?」

以前戦った風龍を思い出す。奴は紛れもなく強敵だった。
そんな奴らが群れで来たら、まともに戦っても勝ち目はない。頭の良くない紫狼にも、それくらい分かる。

「戻るのはキャラじゃねぇ、って言いたいところだが流石にヤバいよな。マウ、戻るぞ!」
237 :メルキオールetc [sage saga]:2013/08/31(土) 20:37:16.51 ID:/xmbm6Zlo
>>236
「よし。此方の砲台の準備はもうじき整う。
 まずは砲撃で雑兵を蹴散らす。…大物とやるのはそれからだ」
ロープを垂らしていた少年は、彼が櫓に上ってくるのを待った。

『これより先陣を切る銀の巨竜を“ドレッドノート”と呼ぼうか。
 前線基地からの信号弾を確認した。進路はココ一直線。
 つまり、ハンター共にも止められない規模って事だ…』
隊長格の黒いコートの男が櫓に上がってきた。

『第一種戦闘配備…各自榴弾を装填し待機せよ。』
櫓から銀色の移動式砲台が次々と現れ、砲身が竜の群れへと向かう。
砲台に防盾はなく、砲手の身は大きく晒されている。
号令の後、大きな砲弾を砲身に込めていった。
238 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2013/08/31(土) 20:49:14.27 ID:+LFYVGvy0
>>237
無事櫓に登る紫狼。

「大物が来たら俺の出番だな。俺のバンテージ・ツイストで、あいつらの鱗を穴あきにしてやるからよ。」

自信満々に言う。風龍よりも硬い鱗を持っていた場合の事を考えていないようだ。

「ドレッド…?なんだそりゃ?んなカッコいい名前じゃなく、デカブツとかで十分だろ。
ところであんたが隊長さんか?」

黒コートの男に話しかける。

239 :メルキオールetc [sage saga]:2013/08/31(土) 20:58:15.22 ID:/xmbm6Zlo
>>238
『…1000、800、600…400…200…ッ!!』
迫る土煙の壁と、巨影。
櫓から見下ろし、その規模に油汗を流す隊員達の姿。

『迎撃開始ィ―――!!各自の判断で迎撃せよ!出来るだけ数を減らせ!』
隊長格の一声で、砲撃が開始される。
ドーン、ドーンというけ大砲の発射音が第一の壁から轟いた。

榴弾の一斉掃射により、土煙の元となる爬虫の群れの第一波は消し飛んだ。
しかし…夥しい量の硝煙の中で一つの青い光が点る。

『総員、櫓から退避せよ!…繰り返す、櫓に居る者は壁上へ退避せよ!!』
櫓の中に居た隊長格が叫び、壁上を駆ける。

>>238
「ああ、こういうのは前しか見えてない奴だから無駄だよ。
 一旦ここから逃げよう。開いた扉から壁の上に出られるはずだ」
コートの男の隣にいた少年が紫狼に声を掛ける。

「…おたのしみは、これからさ」
効力射でチリチリに吹き飛んだ群れの中に、まだ動ける翼竜らが動き出す…
240 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/08/31(土) 20:59:53.67 ID:/xmbm6Zlo
//7行目 ドーン、ドーンという大砲の発射音が第一の壁から轟いた。
241 :紫狼 [sage]:2013/08/31(土) 21:13:15.34 ID:5p/y31YJ0
>>239
「さすが龍、しぶといな。いや、硬いって言うべきか?
まぁでも、確かにそうだなお楽しみは、お祭りはーー」

壁の上に駆け出す紫狼。マウは紫狼のすぐ横を飛んでいる。

「これからだ!!」

紫狼はすぐ横のマウに飛び乗ると、マウの硬質化した爪を前方に向け、未だに動くことのできる翼龍達の方へ突っ込んで行く。

「行くぜ!先制バンテージ・クロー!!」


242 :メルキオールetc [sage saga]:2013/08/31(土) 21:21:45.33 ID:/xmbm6Zlo
榴弾の雨が降り注いだ場所から、青い光は櫓に放たれた。
蒼い炎に包まれた火の玉は、櫓と直下の門に直撃する。
巨大な火柱が上がり、門が粉々に吹き飛ぶ。
火の粉から、櫓の弾薬庫に引火。
少し間をおいて、石で出来た櫓は炎上…爆発した。

『撃てー!撃てー!』
{隊長!弾薬庫がやられました!!}
{あの櫓と門を…どうやって…!}
{各自の判断で迎撃するんだよ!弾が尽きたら砲台から離れろ!!}
隊長の率いる移動砲台部隊は、半場恐慌状態だが、竜の群れへと砲撃を続けた。

>>241
<グキャァァァ…><フギャァー>
バンテージクローは弱った翼竜の二体を仕留める。

「大砲の死角に居る奴から片付けるとは良い判断だ。
 砲撃が止むまで、興じるのもいいかもな…」
紫狼の遥か後方で、大爆発が2度起こる。
一人の少年が降り、片腕を剣先の丸い剣へと変えた。

壁の下で残った一体弱った翼竜が紫狼に向かう。
効力射で吹き飛び損傷しているのか、動きは鈍い。
243 :紫狼「」&マウ『』 [sage]:2013/08/31(土) 21:32:18.76 ID:iAijpF4/0
>>242
「見たか!猫は龍より強し!なーんて、弱ってる奴をやってもキマらねぇよな。」

一体残ったことも知らずに格好つける紫狼。

『ガウッ!』

しかし、紫狼が気付かなかった残った一体もマウは見逃さずに爪を振るった。

「うおっ!?まだ残ってたのか!?」
244 :メルキオールetc [sage saga]:2013/08/31(土) 21:39:31.60 ID:/xmbm6Zlo
破壊された南門に向かって巨竜が突き進む。
壁に開いた穴を更に大きくするつもりだ。

『ぐうぅぅ…総員退避!総員退避!…我々は防衛目標を失った!』
{お前ら…壁から中に降りろ!奴等が南門から押し寄せてくるぞ!!}
大恐慌。戦意も士気も、1体の巨竜が奪っていく。
次々とワイヤーやロープを用いて砲台の人間が壁の内側へと退避していく。
砲撃が止んだが…敵の数は減ったようには見えない。


>>243
<グルルゥゥゥ…>
弱弱しい断末魔。爪の一振りにより、一体の飛竜は力尽きた。

「ほら、メインディッシュが来るぞ。
 壁の中に退避しよう、我々は防衛目標を失った。
 僕たちが出来る事は、あのデカブツがココを超えたらどうにかする程度。
 奴が単独で突っ込んでくるんだ。一矢報いるならそこだ」
少年は壊れた門から壁の内側へと駆けていった。
245 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2013/08/31(土) 21:50:56.77 ID:w48UZTP40
>>244
「なるほどな。その時に奴を叩けば良いってことか!」

紫狼とマウは少年の後を追うように空を駆ける。

「こっからが本番だな。やってやろうぜマウ!」

紫狼が着地するとマウは猫の姿に戻り、紫狼の肩に乗った。
246 :マカリエル+ [sage saga]:2013/08/31(土) 21:56:55.43 ID:/xmbm6Zlo
>>245
《…グルルルァァァァ―――――!!》
デカブツが壊れた門へ辿りつき、壊した穴を広げて壁の中へと進入する。
ドレッドノート、もといデカブツの門の前で吼えた。

{おい!馬を使ってでも逃げろ!出来るだけ遠くにだッ!!はやく!!!}
敗戦一色の移動砲台部隊は、持っていた銃をデカブツに乱射するが…傷ひとつ付かない。
黒コートの隊長率いる移動砲台部隊は、馬小屋に止めていた馬を使って撤退を始めた。

『ンッンー。派手にやらかしたみたいね。
 ドレッドちゃんの横暴をただ見てるのもアレだしさー。
 ここは一発おしおきが必要だよねー?』
…美味い所で現れる、一人。
黒装束の少女は、壊れた櫓と南門を見上げぼんやりとしていた。

「そんじゃ、デカブツとやり合おうかねぇ」
壊れた壁に向かって、一人の小柄な魔女と少年が邂逅する。

「You have control.」
『…I have control.』
少年の腕を掴むと、少年の姿は真紅の大剣へと姿を変え…
魔女は片手で高らかに大剣を空に掲げた。
247 :紫狼 [sage]:2013/08/31(土) 22:06:39.48 ID:82BcPlyd0
>>246
「来やがったな!ドレッシングもといデカブツ!
てめぇの鱗に風穴あけてやるぜ!!」

そう言うと、腕の包帯をドリル状に変化させた。

「見てな少年この俺の華麗な技を!ってあれ女の子?
まあいいかーー貫け!バンテージ・ツイストォ!!」

そのまま、包帯を回転させドレッドノートに突撃する。
しかし、明らかに風龍よりも硬そうだ……大丈夫なのだろうか……
248 :マカリエル+ [sage saga]:2013/08/31(土) 22:14:49.03 ID:/xmbm6Zlo
>>247
《…グルルルル…!?》
巨竜の目が紫狼に向くと、右の翼でドリルを受ける。
ピシピシと音を立てて、銀色の鱗に皹が入って壊れた。
その後貫かれた部位から、夥しい量の赤い血が噴出した。
巨竜は首を上げ口元から青白い炎が漏れ出した、物理攻撃は効くらしい。

「さーて、美味い所を取りに来たワタクシですが…あいつ誰?」
『さぁ?楽しいパーティの前に、壁の外に出ようとした変な奴かな』
剣を背に放つと、少女の背に真紅の大剣が浮かび上がる。

「まー私一人じゃ奴は無理だしね。数は多い方が助かるよ」
『…あー。それって僕も数に入ってるってコト?…先が思いやられるな』
魔女は背の大剣に右手を添えながら、巨竜の側面を付こうと駆ける。
249 :紫狼 [sage]:2013/08/31(土) 22:26:47.88 ID:poBFX8Sv0
>>248
「よしっ!これでお前は飛べないな!空中戦を封じられたら、戦闘力半減だ。俺も体験したことあるからよくわかるぜ。」

(狙って翼を破壊したわけじゃねぇけど)

「さて、次はどこを穴あきにされたいんだ?ドレスアップもといデカブツさんよお!
ってわぷっ!?」

その時、大量の返り血が紫狼に降りかかる。白い包帯が赤く染まり、紫狼に隙ができる。

250 :マカリエル+ [sage saga]:2013/08/31(土) 22:35:19.03 ID:/xmbm6Zlo
>>249
{…撤退命令?…ココを突破されたら壁中に奴等が…}
砲台部隊は既に遠いところまで行った様子だ、不穏な会話をしているようだが…

《グルルァァァ…》
巨大な頭部を紫狼に向け、炎球を放とうとしたが…割り込まれた。

「ひゃっはー!真っ二つにしてやんよォォ――!!」
身の丈に会わない大剣を振り上げ、巨竜目掛けて兜割りを繰り出す。
絢爛の炎を纏った剣は、巨竜の頭部目掛けて振り下ろされた。

「…なっ…このなまくら!このだんびら!!」
『…ダメだ。僕達が力を合わせても奴には…』
ガキィィンと鈍い音の後、魔女は大きく弾かれてよろける。…効いてない。

《………。》
「ふざけやがってーっ」
巨竜は一瞬ふらりとしたが…
巨体をぐるりと時計回りに一回転させ、魔女を尾で弾き飛ばした。
紫狼の方へも、長く巨大な尾が迫る。
251 :紫狼 [sage]:2013/08/31(土) 22:49:26.46 ID:BSZBOv/I0
>>250
「くっそ……目に血が……これだから片目だけってのは……」

額の包帯でごしごしと目を拭く紫狼。

「やっと見え……うおわあっ!!」

血を拭き取った紫狼が最初に見たものは、迫り来る巨大な尾だった。

「くっ、避けられねぇ!」

包帯を自身の身体に巻き付け、簡易クッションを作る。
いくらか衝撃を緩和できたが、吹っ飛ばされる。
252 :マカリエル+ [sage saga]:2013/08/31(土) 23:01:38.08 ID:/xmbm6Zlo
>>251
《グオォォォォォ―――――!!》
25mもある巨竜は高らかに吼えると
…壁の外で蠢いていた爬虫と翼竜達が次々と壁の中に進入する。
その後巨竜の姿は、徐々に…朽ちていった。

「げほっ、げほっ…
 見た感じ物理攻撃は効いてるみたいじゃない。
 つまり、レベルを上げて物理で殴ればいい…」
血反吐を吐き、素早く口元を拭く。
剣を杖代わりに立ち上がる。

{や、やめろー!ぐわーっ!…なんなんだ…お前たちはァ…!}
壁を越えて翼竜達が農業地帯に現れる。
彼らは無力な農民たちを襲撃していた。

『もうそろそろ時間切れだよ。南門は既に落ちた。
 僕達も逃げないと、あのデカブツ以外に食われてしまうよ…』
剣の姿の少年は、地獄絵図を見て…震えた声で呟いた。

「逃げるのよ。第二の壁まで。私たちの足なら、きっと逃げられる…」
彼女はぼんやりとした表情で、第二の壁の南門に向かって駆け始めた。
迫り来る爬虫の大軍…我々では食い止めることは困難だろう。
253 :紫狼「」&マウ『』 [sage]:2013/08/31(土) 23:18:18.89 ID:DABAAni90
>>252
「ぐ……いてぇな……ちくしょう……」

ゆっくりと立ち上がる紫狼。

「!?くっそ!やつら壁を越えやがったのか!!
おい!逃げてる場合かよ!まだ救える命があるだろ!?せめてこの辺の奴等だけでも!マウ!」

『ガ……グ……』

「マウ……?」

能力を使い続けた反動か、マウは猫の姿に戻ってぐったりしていた。

「そんな……くっ……」

マウを抱き抱え、逃げることを余儀なくされた紫狼。

(ちくしょう……能力さえあったら……能力さえあったらもっとまともに戦えたのに……能力さえあったらマウをこんな目に合わせたりしなかったのに……能力さえあったら人々を救えたのに……)

紫狼は今まで以上に能力を盗られた事を悔やんだ。
254 :マカリエル&メルキオール [sage saga]:2013/08/31(土) 23:26:18.59 ID:/xmbm6Zlo
>>253
駐屯部隊が交戦に当たるも、夥しい量と経験不足から多数の死傷者を出した。
南方面の駐屯部隊は極少数が生還する状況になり…
押し寄せる飛竜達を食い止める事は出来なかった。

戦う術を持たない農民や集落の住民らは、飛竜と爬虫の次々と餌食となった。
第一の壁と第二の壁の間の南方面の農業地帯は、瞬く間に地獄と化した。

南方面は完全に陥落。東方面、北方面も飛竜達の襲撃が迫る状況となる。

【第二の壁 農業地帯側・南門前】
{おい!はやく商業地帯に入れろ!!}
{助けてくれ!俺を早くココに入れろ!!}
夥しい量の農民達が門の前で立っていた。門は荷馬車で渋滞していた。
阿鼻叫喚。ここもまた、地獄の一部だろう。

「ふうん…何人死んだか、分からないレベルね」
一行はなんとか第二の壁の門まで辿りつく。

『いずれこうなるって、分かり切っていただろう。
 僕達は執務室で脚を組んでふんぞり返ってるだけで良いんだ…
 まして…現場に来てはならない。現場の声を聞いてはならない…』
剣の姿を解き、少女の手を強く握った。
255 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/08/31(土) 23:31:25.62 ID:/xmbm6Zlo
//5行目 戦う術を持たない農民や集落の住民らは、次々と餌食となった。
256 :紫狼 [sage]:2013/08/31(土) 23:35:38.37 ID:SURcXNW20
>>254
「ちくしょう……無能力の俺にはなにもできないのかよ……この状況をどうにもできないのかよ……返せよ……俺の能力……返せよ!カノッサ機関ー!!」

悔しそうに叫ぶ紫狼。能力者と無能力者、強者と弱者。その差を思い知らされた。
257 :マカリエル+ [sage saga]:2013/08/31(土) 23:41:44.26 ID:/xmbm6Zlo
>>256
「…ねぇ。貴方…カノッサに力を奪われたって言ったよね」
(我々の機関が能力を奪う…?そんなケース…どこかで…)
『…!?』
手を強く握る少年の頬を平手打ちした後、剣の姿に戻させ背に浮かばせた。

「チカラが欲しいなら、私のアトリエに来てみる?
 この壁と、向こう側の壁を越えた所にあるんだけどね」
にこにこと、笑みを浮かべ…紫狼の方ほうへ振り向く。
258 :紫狼 [sage]:2013/08/31(土) 23:49:32.35 ID:BSZBOv/I0
>>257
「……行かせてくれ。本当は自分の能力で闘いたいが、そんなこと言っている場合でもないしな……もう、これ以上マウに苦しい思いはさせたくない。罪の無い人々が殺されるのを見たくない。」

そう言うと、抱き抱えていたマウを撫でる。

「だから、俺はチカラが欲しい!」
259 :マカリエル+ [sage saga]:2013/08/31(土) 23:56:56.65 ID:/xmbm6Zlo
>>258
『この魔女の甘い言葉に耳を傾けてはダメだ。
 一言一言がカスタードプリンのように甘いけれども
 こういう話には絶対裏があるんだよ。
 散々身体を弄くられた結果、科学の進歩に犠牲はつきもの…』
魔女の背で浮かぶ大剣がぶつぶつと洩らす。

「メル君は行けない子だなー
 バケツプリン食えない身体にしちゃうよー?
 ところで…あなた、悪魔に魂を安々と売れる人間?」
魔女は真剣な表情になり…金色の瞳で、紫狼をじっと見据える。
260 :紫狼 [sage]:2013/09/01(日) 00:04:34.27 ID:29P3d0D60
>>259
「魂でチカラが買えるんなら安いもんだぜ。」

目を一切反らすことなく言った。
261 :マカリエル+ [sage saga]:2013/09/01(日) 00:12:13.79 ID:AGsOU5JNo
>>260
「気に入ったよ。そうでなくちゃ」
笑顔のまま…顔の右側しか見えないように、首を向ける。

「元に戻るかは保障できないけれど…
“それ”が貴方の中で寝てるだけなら…
 私の施術で…帰ってくるかも、しれないねぇ」
人気の無いほうへと駆けていく。
壁に飛び掛かると、壁を垂直に歩き始めた。

『あーあ…』
大剣は失意の声を洩らした。
262 :紫狼 [sage]:2013/09/01(日) 00:23:52.98 ID:7gmIuQ/K0
>>261
「なんでもいいぜ。龍共と機関の奴等をぶっ飛ばせるんならな。
で、どうすりゃいいんだ?無能力状態の俺じゃ、壁を登るなんて無理だぞ?」

壁を歩くマカリエルに疑問を投げ掛ける。

263 :マカリエル+ [sage saga]:2013/09/01(日) 00:27:19.93 ID:AGsOU5JNo
>>262
「そっか…一眠りしたら私の家に着くようにするか」
壁に立ったまま、睡眠性のガスが入った試験管を懐から取り出し…

「それじゃ、ようこそ。私のアトリエへ」
睡眠ガス入りの試験管が、紫狼の足元目掛けて放たれる。
地面で割れてガシャーンと鳴れば、辺りは睡眠ガスに覆いつくされるだろう。

『アレを使うのか?回りの奴は見てないだろうな』
眠るのを確認したら、何らかの方法で拉致するつもりだろう。
264 :紫狼 [sage]:2013/09/01(日) 00:35:52.72 ID:u66fv1Es0
>>263
「あ?なんだ?そ……れ……」

言い終わる前に眠ってしまう紫狼。
器用にも、マウを抱いたままだ。
265 :マカリエル+ [sage saga]:2013/09/01(日) 00:44:39.46 ID:AGsOU5JNo
>>264
「まー大丈夫じゃない。拉致する人に視られなきゃ」
彼女は…淡い光に包まれると小さな鍵へと姿を変えた。

『…眠りから覚めたときは、客室にでも送るか』
少年もまた武器の変身を解き、空中に浮かぶ小さな鍵を手に取る。
ボロの民家のドアに鍵を挿して半回転捻ると、ボロい家のドアが虹色に一瞬輝く。

『…よいしょっと』
ドアを開くと、豪華な屋敷の客室の姿があった。
ここは集落の貧乏な家のはずなのに。
少年は紫狼を引きずる形で、その豪邸の中へ身体を引き摺り込み…ボロいドアを閉めた。

【第三の壁内部 カノッサ本部 二階の客室】
特権階級が済むような豪華な屋敷。
魔女の毒牙に掛かった貴族の住まう屋敷。

「ふふっ。…奥の手は最後までとっておくもんね」
鍵の姿を解き、魔女が元の姿に戻る。

『見事に実験体を引っ張ってきた…ねぇ』
紫狼を赤いカーペットの上に移動させた。
睡眠薬の効果は人によってまちまちだろう。
266 :紫狼 [sage]:2013/09/01(日) 00:51:11.18 ID:u66fv1Es0
>>265
直前の疲労もあってか、未だに眠っている紫狼。
その寝顔はあまり安らかなものではないが……
マウの方も主人と同じく、眠っているようだ。
267 :マカリエル+ [sage saga]:2013/09/01(日) 00:59:31.47 ID:AGsOU5JNo
>>265
「…メモを書き残して置きましょう。
 保険の利かない医療行為には、本人の意思を汲むべきだからね」
地下室への道を記したメモを書き残し、地下室への鍵を置いた。

『強引に何かしないのは、良心があるのか、無いのか…』
少年は呆れた表情を浮かべ、この客室を後にし自室に向かっていった。
自分のベットに着くと、大の字になって眠りに着いたようだ。

「さーて、私はアトリエに戻るかな。
 奴がなぜあんな化物になったかを調べる必要がある…」
彼女も客室を後にし、自分の巣窟であるアトリエへと向かっていった。

//To be continued
268 :紫狼&マウ [sage]:2013/09/01(日) 01:03:53.64 ID:LvlNJBy80
>>267
眠り続ける紫狼とマウ。
一人と一匹は今後どうなるのだろうかーー


/乙です!

269 :アシャラ [sage saga]:2013/09/06(金) 00:05:47.43 ID:RxO4L2+B0


【農業地帯・とある村】

【赤い髪の少女は打ち捨てられた荷車に腰掛け、足をぶらつかせながら空を仰ぐ】

竜が南の森に出る壁の向こうからやってきた……南の村を襲った……
多分、本当の話なんだろうなあ……

(“竜が人を襲うという切り口が間違いかもしれない”……だっけ?)
【彼女はふとこの世界に飛ばされた時に再会した“自分が元いた世界では頼れる司令だった女性”の言葉を思い出す】

【そして、彼女に言った自分の言葉も】

ーーやっぱり竜は人間の敵だ。倒すべき存在なんだ

(……ごめんなさい。私、この世界じゃ貴女の敵みたいです)

……けど、前に言ったみたいに全力でいきますからね?
もし会ったら覚悟、してくださいね?
【少女は誰かに告げるかのように呟き、座っていた荷車から勢いよく立ち上がる】

【彼女が先程まで仰ぎ見ていた空の奥で、飛竜の陰がちらついた】

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