57: ◆29g6Md5az6[saga]
2015/11/20(金) 18:39:56.33 ID:RUBRBTGR0
短編。
殺戮、殺戮、殺戮。
その地域では銃撃戦が行われていた。
その区域では白兵戦が行われていた。
その領域では砲撃戦が行われていた。
その場所では、命の奪い合いが行われていた。
戦火が巻き起こり、民間人は阿鼻叫喚と化し、泣き叫び、断末魔をあげる。
男は撃たれ切り刻まれ、女子供は兵士の慰めとして成り果て、生まれたばかりの子供は兵士の戦靴に巻き込まれ絶命する。
其処が地獄だといえば、誰もが地獄だと言うだろう。
大和国、防衛戦。別称、憐州の戦い。
大和国、兵士六百名に対して、敵国はその十倍。敵国六千名による蹂躙。
勝ち目の無い闘争に、誰もが逃げ出したい気持ちではあった。
けれど、彼ら兵士には任務を投げ出す事は出来ない。恐れではない。彼らには国を守る覚悟があった。
彼ら兵士には夫々守りたいものがあった。
国であり、親であり、妻であり子供、あるいは地位や名誉。金銭や恩義などもあるのかもしれない。
誰もが何かを守る理由は全て違ったとしても、皆思うべきことは全て同じ。
――国を守護《まも》る。鬼畜共に我が国の純潔を踏み躙らせる訳にはいかない――
彼らは、皆国を愛する者共。
否。
彼らこそが、国を護る守護者である。
相手が例え六百億の兵士だろうが、億越えの鉛弾を射出しようが、これ以上、我らの領域を土足で上がらせる訳には行かない。
誰かが言った。
"殺戮だ"
その言葉に反論するものは居ない。
一致団結、固き意志は現実へと昇華させる。
事実。彼らはたかが六百ぽっちの軍勢。けれど、兵士というには彼らの鬼神を語れない。
彼らの姿は鬼気迫るものだ。弾丸が身体を貫こうが、銃剣で身体を突き刺そうが、大砲で四肢を砕かれようがその殺戮は止まらない。
言うなれば、それは。否。今一度言えばそれは。
――――我が国、大和の守護者。
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