過去ログ - イャンクック 「旧沼地で人間を拾ったんだが」 4
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1:三毛猫 ◆58jPV91aG.[saga]
2010/02/28(日) 19:02:10.81 ID:mhWuZD.0
モンスターハンターの創作小説です。
不定期土日の更新です。
続きは気長にお待ちくださいね。

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◆第一部 あらすじ
第1章:旧沼地でイャンクックに拾われた女の子。彼女はモンスターのしがらみに巻き込まれてしまいます。
    フルフルの薬を取りに、人間の里へ向かった帰り、ドドに襲われてしまいますが……。
第2章:ランゴスタの毒にやられてしまったグラビモス亜種を救うため、キングチャチャブーの元に向かうイャンクック達。
    その頃、薬の禁断症状に苦しむグラビモスは、人間に捕獲されてしまっていました。
第3章:三年前、シュレイド城での人間との戦いで、モンスター達は内部分裂を起こしてしまいます。
    大切な家族を守るためにイャンクックは戦おうとしますが……。
第4章:キングチャチャブーと共に、ランゴスタクイーンの下へ急ぐイャンクック。
    しかし雪山では、人間を憎むイャンガルルガに女児がさらわれてしまいます。
第5章:ナナ・テスカトリに救われる女児。しかし火傷は深く、ナナは女児を砂漠に連れて行きます。
    その中、シェンガオレン復活を目論む一派のラージャンが襲来し……。
第6章:不遇な扱いを受けて育ってきた女児。彼女は白い羽を持つ猫と出会います。
    一方、対峙する砂漠勢と猿、蟹達。シェンガオレンも動き出し、ディアブロス達は窮地に立たされます。
第7章:ネコートより先代村長の武器を手渡されるハンマー。砦に向かった彼は、シェンガオレンを発見します。
    女児たちも懸命に追うも、とまらないシェンガオレン。その時、女児の体が光を放ち……。


2:三毛猫 ◆58jPV91aG.[saga]
2010/02/28(日) 19:04:10.65 ID:mhWuZD.0
◆第二部 あらすじ
第1話:ナルガクルガのことが気になる紫ガミザミ。
    彼女は、彼に黒真珠のお守りを渡そうとしますが……。
第2話:猫が別大陸から盗んできた卵から、ウラガンギンが孵ってしまいました。
    条件付けにより、少女を母親と思ってしまい……。
以下略



3:三毛猫 ◆58jPV91aG.[saga]
2010/02/28(日) 19:07:03.87 ID:mhWuZD.0
◆外伝 砦ドラゴンと少女

◆前スレ
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以下略



4:三毛猫 ◆58jPV91aG.[saga]
2010/02/28(日) 19:12:02.40 ID:mhWuZD.0
みなさん、こんばんは。
第4話の後半からUPさせていただきます


5:三毛猫 ◆58jPV91aG.[saga]
2010/02/28(日) 19:12:49.18 ID:mhWuZD.0
次の日の朝、幼女が聞いたのは、咆哮。
地面を揺るがす何者かの足音。
そして、倒壊する建物、崩れる轟音。

その目に見えたのは、父が、母が守ろうとした砦を踏み潰す巨大な砦蟹。
以下略



6:三毛猫 ◆58jPV91aG.[saga]
2010/02/28(日) 19:13:26.88 ID:mhWuZD.0
しかし、幼女は本能的な部分で、察していた。

父と母は、遠い場所に行ってしまったのだと。
自分を置いて、行ってしまったのだと。
以下略



7:三毛猫 ◆58jPV91aG.[saga]
2010/02/28(日) 19:14:05.83 ID:mhWuZD.0
幼女は、自分がどうして泣くのか、理解が出来なかった。
分からないまま、大きな声で泣くしかなかった。

崩れた瓦礫の山を見ながら、彼女は。
父と母が向こうから、泣き声を聞きつけてやってきてくれるように。
以下略



8:三毛猫 ◆58jPV91aG.[saga]
2010/02/28(日) 19:14:33.08 ID:mhWuZD.0
―現在、砦ドラゴンの背の上―

ガルルガ 「生と死を繋ぐ場所……?」
ガルルガ 「かかさま……何を言って……」
両耳ガルルガ 「ガル、真実は真実として受け入れなければいけないわ」
以下略



9:三毛猫 ◆58jPV91aG.[saga]
2010/02/28(日) 19:15:11.81 ID:mhWuZD.0
ガルルガ 「『彼』……?」
両耳ガルルガ 「あなたも感じない? 私たちの足元で震えている彼……」
ガルルガ 「…………」
ガルルガ 「…………あ、ああ。感じる……」
ガルルガ 「何か大きくて……計り知れないくらい巨大な……でも……」
以下略



10:三毛猫 ◆58jPV91aG.[saga]
2010/02/28(日) 19:15:49.01 ID:mhWuZD.0
両耳ガルルガ 「でも、ある日を境に、彼は、歩くことに疲れてしまったの……」
ガルルガ 「ある日……?」
両耳ガルルガ 「世界中の魂を集めて送ることは、無限に、この世界がある限りいつまでも続くわ」
両耳ガルルガ 「……その長い時間の中で、彼らは体を失い、魂だけになって……」
両耳ガルルガ 「その魂も、擦り切れて、一匹、また一匹といなくなっていったの」
以下略



11:三毛猫 ◆58jPV91aG.[saga]
2010/02/28(日) 19:16:23.68 ID:mhWuZD.0
ガルルガ 「謎かけみたいな話はやめてくれ!」
両耳ガルルガ 「…………」
ガルルガ 「かかさまはかかさまだ。俺の目の前にいる!」
ガルルガ 「それ以上、俺は何も望むものはねぇんだ!」
ガルルガ 「じゃあそれでいいじゃないか! かかさま、家に帰ろう!!」
以下略



12:三毛猫 ◆58jPV91aG.[saga]
2010/02/28(日) 19:16:58.51 ID:mhWuZD.0
両耳ガルルガ 「あなたの手なら、いくらでも握れる……でも……」
 >ぎゅ……
ガルルガ 「……!! よし、こっちに……」
ガルルガ 「な……何だ!?」
ガルルガ 「石……みてぇに動かねぇ…………」
以下略



13:三毛猫 ◆58jPV91aG.[saga]
2010/02/28(日) 19:17:27.87 ID:mhWuZD.0
ガルルガ 「彼、彼、彼って……!!」
ガルルガ 「こいつがそんなに偉いのか!!!」
 >ドンッ! ドンッ!!
両耳ガルルガ 「…………」
ガルルガ 「俺のかかさまをどうにかできるほど偉いのか!! こいつが! こいつが!!!」
以下略



14:三毛猫 ◆58jPV91aG.[saga]
2010/02/28(日) 19:17:58.05 ID:mhWuZD.0
両耳ガルルガ 「見えないだけよ……」
両耳ガルルガ 「そのしろいもやの粒子、一つ一つが私たちと同じ魂なの」
ガルルガ 「!!!!
ガルルガ 「こんなに……こんなに沢山……!?」
ガルルガ 「一体どれだけの命を、こいつは吸ってるんだ!!」
以下略



15:三毛猫 ◆58jPV91aG.[saga]
2010/02/28(日) 19:18:40.82 ID:mhWuZD.0
両耳ガルルガ 「魂が何かに変化すること……それを恐れていてはいけないわ……」
両耳ガルルガ 「だって、私はもうすでに死んでしまっているんですもの……」
両耳ガルルガ 「死も変化だと受け入れれば、その後どう変わってしまおうが、それが魂の運命なのよ」
ガルルガ 「じゃ……じゃあかかさまは、このままこいつの一部になることが運命だってのか!」
両耳ガルルガ 「ええ……決まるべくして決まっていたことなのかもしれないわ……」
以下略



16:三毛猫 ◆58jPV91aG.[saga]
2010/02/28(日) 19:19:19.19 ID:mhWuZD.0
両耳ガルルガ 「あなたの存在まで、私の好きに出来るわけがないわ……」
両耳ガルルガ 「自分自身の『存在』のあり方は、自分自身で決めなくてはいけないことなの」
両耳ガルルガ 「厳しいようだけれど、それがここにあり続けることのルールよ」
ガルルガ 「…………」
両耳ガルルガ 「あなたが、自分の存在を捨ててまで私と一緒に来るというのなら、それはそれでいいでしょう」
以下略



17:三毛猫 ◆58jPV91aG.[saga]
2010/02/28(日) 19:19:47.53 ID:mhWuZD.0
―旧火山、避難所、子供たちの部屋―

少女 「(お父さん……)」
 >…………! …………!!
少女 「(お父さんの声が、聴こえる……)」
以下略



18:三毛猫 ◆58jPV91aG.[saga]
2010/02/28(日) 19:20:15.47 ID:mhWuZD.0
少女 「(ふらり)」
少女 「(吹雪の向こう側から……)」
少女 「(私を呼ぶみたいに……)」
少女 「(私、行かなきゃ……)」
少女 「(お父さんと、お母さんの所に……)」
以下略



19:三毛猫 ◆58jPV91aG.[saga]
2010/02/28(日) 19:21:00.01 ID:mhWuZD.0
―休火山、グラビモス夫妻の家―

クック 「キングは無事に里にたどり着けただろうか。心配だ……」
ナナ・テスカトリ 「子供たちの様子を見てきました。少女ちゃんも、ちゃんとぐっすり寝ていますよ」
クック 「良かった。それにしても……」
以下略



20:三毛猫 ◆58jPV91aG.[saga]
2010/02/28(日) 19:21:56.54 ID:mhWuZD.0
テオ・テスカトル 「……ふむ……やはり、私とナナで海岸だけでも確認してくることとしよう」
ナナ・テスカトリ 「そうですね……私たちの炎の力なら、この猛吹雪を少しは耐え切れるでしょうし……」
ナナ・テスカトリ 「もしガルルガ君のこの状況が、海岸にいる『何か』のせいだったとするなら、やめさせなければなりません」
テオ・テスカトル 「そうだな。何がいるのかはまず置いておいて、とりあえず確認をすることにしよう」
クック 「私も少しばかり気になる。一緒に行ってもいいだろうか」
以下略



21:三毛猫 ◆58jPV91aG.[saga]
2010/02/28(日) 19:22:26.02 ID:mhWuZD.0
―砦ドラゴンの背の上―

少女 「(………………)」
少女 「(ハッ……!)」
少女 「(私、いつの間にこんなところに……)」
以下略



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