とある後日の幻想創話(イマジンストーリー)4
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520: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/03/07(月) 00:11:46.80 ID:jCr4dQiA0
赤よりも赤い『紅』。
手に纏わりついたソレは空に浮かぶ月の光に照らされ、艶やかな光を放っていた。
少しばかり粘りを帯びた液体が、手のひらから線を描きながら腕を伝い、肘から地へ滴り落ちる。
ぽたり。ぽたり。規則正しいリズムで紅い液体は地に堕ち、その音を奏でていた。
どうして■に濡れているんだろう?
どこも怪我をしていないのに。痛いところなんて、どこにもないはずなのに。
どうして。どうして私の手は、体は――――チニヌレテイルンダロウ?
「あ、ぅ……」
茫然としたまま意味もなく視線を下ろすと、私の体が血に染まっていることがわかった。
ペンキを頭から被ったかのように。自慢の服は余すところなく、紅一色になっている。
既に乾き始めて赤黒くなっている場所も、そこかしこにある。
頭に手を伸ばして触ってみると、ぐしゃりと自分の髪の毛が湿っているのがわかった。
絞り出された液体が顔を流れ、左目の眼球に入り込む。
軽い痛みと共に、私の視界の半分が赤のフィルターを通したかのようになる。
そして、そのフィルターを通した先には。
血の海に沈むあの男と、それに縋っているあの人の姿が――――
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